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ナイト「ファンタジーの世界に行って就職するならナイトだな」

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 18:10:45.66 ID:8s/i8f7n0 [1/75]
ナイト「ファンタジーの世界に行って就職するならナイトだな」の続き
1
ナイト「ファンタジーの世界に行って就職するならナイトだな」
2
ナイト「ファンタジーの世界に行って就職するならナイトだな」続
3
ナイト「ファンタジーの世界に行って就職するならナイトだな」


参考スレ
http://mimizun.com/log/2ch/news4vip/yutori7.2ch.net/news4vip/kako/1272/12721/1272118957.html

2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 18:13:03.58 ID:8s/i8f7n0 [2/75]
魔族A『グルルルルッ!!貴様らよくも゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!!』

ブンッ

バーサーカー「ごふっ…!」

真っ先に回復した魔族Aが近くにいたバーサーカーを前足でなぎ払う!

バーサーカーは派手にぶっ飛んで血を吐いて白目をむいてしまった。

アサシン「…!?主戦力が早速やられるとは…」

プリースト「神聖魔法!!」

パアアアアッ

バーサーカー「ぷはっ!! あ…!?」



3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 18:16:13.13 ID:8s/i8f7n0
プリースト「最大限 神聖魔法でサポートしますので
     死ぬ気で戦ってくださってけっこうです!」

アサシン「…ッ!!」

バーサーカー「うっは生き返ったああああああすっげえええ」

プリースト「ちなみに本当に死んだら生き返らせられないので」

バーサーカー「これだけ回復してもらえりゃ十二分!」

プリースト「あと、あんまり連発はできないですからね」

アサシン「…どの道われらは駒のひとつだ」

バーサーカー「ま、そういうこった!ガンガンやってやんぜええええええ」


4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 18:22:12.20 ID:8s/i8f7n0
▼城内▼

メイジ「ひどい有様だ…」

ナイト「…」

見慣れたはずの城内は凄惨を極めた様相へと変わり果てていた。

そこら中が傷だらけで破壊され、壁や天井までどす黒い血のあとがあった。

通路の端々にはバラバラになった兵士の亡骸らしきものが、腐敗し散乱している。

そして、低級魔族が侵入者を屠らんと待ち構えていた。

魔法戦士「っと、城内も低級魔族がわんさかいるな」

ナイト「はっ!」

ズバッ

メイジ「まずどこへ行く?」

ナイト「王子のいそうな場所、王子の部屋、王の部屋、牢獄…
    捕らえるのに都合の良い場所はやはり牢獄か」

メイジ「そうだな。では地下へ…」

一行が地下へ行こうとした時、遠くでかすかに声が聞こえる。


5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 18:26:10.13 ID:8s/i8f7n0
メイジ「なにか聞こえる…?」

ナイト「……!!!!!」

魔法戦士「子供の声か?」

メイジ「これは…」

ナイト「王子の声だ!」

王子の叫び声に胸が騒ぐ。

ナイト「どこだ…どこから…」

まごつくナイト達の前に白い影が姿をあらわせた。

メイジ「…死霊…?」

ナイト「!?あなたは… 騎士団長!!?」


6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 18:30:20.52 ID:8s/i8f7n0
騎士団長の姿をした白い影はゆっくりと指をさす。

ナイトはその方角へ目を向ける。

ナイト「…王の間」

ナイトが言うと影は一気に霧散してしまった…

魔法戦士「あれ知り合いなん?」

ナイト「騎士団長…俺の上司だ」

メイジ「ネクロマンサーが何かしたのだろうか?」

ナイト「さあな、今は信用するしかない。行こう」


8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 18:36:15.73 ID:8s/i8f7n0
▼城入口▼

プリースト「神聖魔法!!」

バーサーカー「サンキュ!」

魔族A『鬱陶しいッ』

魔族B『しつこいぞ人間めがッ』

猛る魔族Aにアサシンが飛び乗り、首の付け根をアイスピックのようなもので突き刺す。

アサシン「はっ」

ドスッ

魔族A『ぎゃっ…!』


9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 18:38:32.22 ID:8s/i8f7n0
一突きされた魔族Aの上にいるアサシンに
間髪いれず魔族Cの牙が襲い掛かる!

魔族C『ぐるるッ』

アサシンは避けようとするが魔族Cに左腕を食いちぎられる!

アサシン「くっ」

魔族C『ペッ!なんだこの腕、まっじいいいい!!』

魔族Cは噛み千切ったアサシンの腕をはき捨ててしまった。

プリースト「アサシンさん、あなたの左腕は僕、治療できないです!」

アサシン「わかっている!」


10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 18:43:04.10 ID:8s/i8f7n0
魔族A『がる…ぐぐぐ…ッ体が…うご、か…な…』

アサシンに突かれた魔獣Aはそのまま倒れ、身動きがとれずにいた。

そこにバーサーカーがアックスを一振り下ろし魔獣Aの眉間を割る!

バーサーカー「おらぁっ!」

ズバアッ!

魔族A『ぁぶしぇ』

バーサーカー「すっげえな、こいつに何したんだ?」

アサシン「ただの毒だ。急所に刺したが皮膚が硬くて即死させられなかった」

魔族B『貴様らあああああああああああッ』

アサシン「ちなみにもう毒はない」

バーサーカー「そりゃ残念だ」


11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 18:47:35.22 ID:8s/i8f7n0
魔族B『ぶっ殺すぶっ殺すぶっ殺すぅうおおおおおあああああ』

怒り狂った魔獣BとCが毛を逆立てて突進してきた!!

バーサーカー「敵さん怒っちゃってるぜ!」

アサシン「プリースト、そっちだ!」

プリースト「え、うわっ」

バーサーカー「避けろ馬鹿!」

プリースト「僕はあなた方のような前線派じゃないんですからそんな思って瞬時に飛んだり跳ねたりできなうわあああああああああああ」


「ゴオオオオオオオオオオオオオオオ!!!」


12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 18:52:41.58 ID:8s/i8f7n0
カッ…

魔族B・C『ぎゃっ』

背後から来た光線が魔族BとCを襲う!

プリースト「これは…!」

バーサーカー「な…!?」

光線が放たれた方向を見ると、骨が見えるほどに傷ついたドラゴンゾンビの背に
ネクロマンサーと少年が乗ってこちらへ来るのが見えた。

アサシン「ネクロマンサーか」

ネクロマンサー「ナイスタイミング…」

プリースト「た、助かりました…一応礼を言っておきます」

アサシン「何故ここにいる?」

ネクロマンサー「限界だから後退してきたが、ここもまずいな」

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 18:56:40.99 ID:8s/i8f7n0
ドラゴンゾンビの攻撃にひるんだ魔族が体勢を立て直そうとしている。

魔族B・C『がるるる…』

バーサーカー「こういう時は… 三十六計逃げるが勝ちってよおお!」

バーサーカーは言うと体をひるがえし逃げ出した!

プリースト「賛成!」

アサシン「今の隙に城内に入る!!」

一同は魔族の足元を駆けて城内へ向かう。

魔族C『待てッビチグソどもッ』


14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 19:01:14.19 ID:8s/i8f7n0
魔族B『逃がすかあああああああああああああッ』

なんとか城の扉の前まで走り抜けた所で、ネクロマンサーはドラゴンゾンビから飛び降り
両手を前に差し出し暗黒魔法を唱える!

ネクロマンサー「ドラゴンゾンビよ…名誉ある最後の使命を与えよう…!
       果てるまでここでやつらの足止めをするがいいッ!」

ドラゴンゾンビ『ぐりゅうう…ぐおおおおおお…ッ!』

魔族B・C『ぐおおおおおおおおおおおおおおッ』

ドラゴンゾンビと魔族達が激しくぶつかり合った。

その間に一同は城へ入り、重い扉を閉めた…

少年「ありがとうギガガンガー…お前のことを忘れないよ」

プリースト「なんでこの少年がここに…」

ネクロマンサー「くっくっく…最初からいた」

プリースト「全然気が付かなかったです」


15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 19:05:04.77 ID:8s/i8f7n0
バーサーカー「おい、お前らちょっと前見てみろ」

プリースト「へ?」

少年「うわっうわああ!」

言われて見ると、前方から低級魔族がわらわらと集まって来ることが確認できた。

バーサーカー「城の中も穏やかじゃないみたいだぜ…」

ネクロマンサー「一難さってまた一難…」

プリースト「前門の虎 後門の狼ですね」

アサシン「おい子供…危ないから絶対にはぐれるな…」

少年「ふええ…ぼくなんで付いてきたんだろう…」

バーサーカー「幸いここにいるは低級なやつだ!突っ切るぜ!!」


16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 19:09:50.24 ID:8s/i8f7n0
▼城内、王の間への道▼

ナイト「王の間はこっちだ!」

魔法戦士「覚える気はないからちゃんと案内してくれよ~」

ナイト「この先の扉を抜けて、さらに奥にある宮殿に王の間がある」

メイジ「要約するとまっすぐ行けば到着する」

魔法戦士「それは一度聞いたら嫌でも覚えちゃうね…っと氷結魔法剣!」

キンッ!

メイジ「火炎魔法!」

ズボボー!

魔法戦士「呪われてるとは言え、この魔剣絶好調だぜ!」

ナイト達は地面から無限に湧き出る低級魔族をなぎ払いながら、一目散に王の間へ向かう。

ナイト「扉…あと少しだ!」
バリバリバリッ

ナイト「ぐわっ!?」

メイジ「ナイト!」


17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 19:13:14.20 ID:8s/i8f7n0
扉を発見して手を伸ばそうとしたナイトに、突然電流が走る!

ナイト「な…なん…」

『この先は下種の入って良い領域ではない』

ナイト「!!」

魔法戦士「何者だ!」

ヘルバトラー『この扉の先は魔王様再誕の絶対領域だ。
      卑しい人間どもの来て良い場所ではない』

王の間へ続く扉の前に、一体の魔族の姿が降り立つ。


18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 19:15:56.58 ID:8s/i8f7n0
ヘルバトラー『どうやってここまで来たかわからんが…
      統制がまともに取れぬ今とはいえ、魔族の支配する街をよく来たと褒めてやってもいい』

ナイト「これでも長年ここに住んでるのでな…地の利はこちらにある」

ヘルバトラーは聞いているのかいないのか、王の間へ続く扉の方向を見つめ
恍惚の表情で語りだす。

ヘルバトラー『聞こえるかゴミども…あの甘美な叫び声が』

ナイト「…」ギリッ

こみ上げる怒りでナイトの体が震えだす。

ヘルバトラー『もうしばらくで王女の受胎が完了する。
      ゴミはゴミらしくそこで転がって眺めているがいい…ッ死体となってな!!』

ナイト「黙れえええええええええええええええええッ」

ヘルバトラーの背中から新たに4本の腕が伸び、
その手の全てから襲い掛かるナイトに向かって雷撃が放たれた!


19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 19:20:04.29 ID:8s/i8f7n0
14


20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 19:22:50.78 ID:8s/i8f7n0
ヘルバトラー『くらえ!!』

メイジ「雷撃魔法!!」

メイジはとっさに自らも雷撃を放って、ヘルバトラーの雷撃を誘導して攻撃を避ける。

ヘルバトラー『無駄だ!』

ヘルバトラーはメイジに直接 攻撃しかける!

だがメイジは呪文の発動に気をとられて身動きできずにいた。

メイジ「…はッ」

ヘルバトラー『死ね!』

ギィン!!

ヘルバトラー『ちっ!』

ヘルバトラーの攻撃をナイトが前方に出て剣で防いだ。


21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 19:25:20.95 ID:8s/i8f7n0
ナイト「…っメイジ!お前はなるべく後へいろ!」

メイジ「助かった!」

ヘルバトラー『ふん!』

ナイト「くっ!」

ヘルバトラーはナイトを蹴飛ばし後方へ距離をとった。

そこに横から魔法戦士が攻撃を繰り出す!

魔法戦士「はあああああっ火炎魔法剣ッ!!」

じゅっ…

ヘルバトラー『…ッ』

魔法戦士の剣がヘルバトラーの顔に軽い火傷を与えた。

ヘルバトラー『カスに似合わぬ良い剣を持っている… ……』

ナイト「はあ!」

語るヘルバトラーにナイトが攻撃をする!


22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 19:29:11.41 ID:8s/i8f7n0
ヘルバトラー『いい気になるなよクソムシどもがあああああああああああああっ』

ヘルバトラーが6本の手を広げ、部屋中に電撃を散した!!

バリバリバリッ!!

ナイト「ぐわああッ…!!」

メイジ「ぐっ…!」

魔法戦士「ぎゃあぁ…!」

ヘルバトラー『はあっはあっ 死ね!』

すぐにヘルバトラーが次の攻撃に移り
目の前に倒れるナイトに強烈な雷撃を放つ!

メイジ「雷撃魔法!」

メイジの魔法で再びヘルバトラーの雷撃は逸らされる。

メイジ「大丈夫か!」


23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 19:33:43.68 ID:8s/i8f7n0
ナイト「ああ。メイジは雷撃回避に徹してくれ!」

魔法戦士「次行くぜ!氷結魔法剣!!」

ナイト「はああッ!!」

ヘルバトラー『ちっしぶといゴギブリが!!』



・・・・・

ナイト「はあっはあっ」

魔法戦士「ちくちく攻撃がちくちくすぎて勝てる気がしないぜ…っ」

メイジ(ナイト)コソコソ

ナイト(?、なんだ)


24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 19:38:54.30 ID:8s/i8f7n0
メイジ(逃げる振りをして、途中で二手に別れよう。
    なんとか敵はこちらへ引き付ける。お前はそのまま王子をお助けしろ)

ナイト(…2人じゃこいつには勝てないぞ)

メイジ(出来る限りそのまま逃げ切る予定だ)

ナイト(わかった。まかせろ…)

メイジ(頼んだぞ)

ナイト(了解)

ヘルバトラー『貴様ら!何をこそこそしてい…っ』

メイジ「では行くぞ!!爆破魔法!!」

ヘルバトラー『!!?』

メイジは天井に向かって爆破魔法を唱え、天井のシャンデリアをヘルバトラーに落とす。

ガシャーン!

ヘルバトラー『ぬおおおおぉぉぉ』

がらがら… ズズ…ンン…


25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 19:43:19.18 ID:8s/i8f7n0
ナイト「魔法戦士!逃げるぞ!!」

魔法戦士「うおっとぁっ!了解だ!」

砂煙が舞う中、ナイト達は逃げ出した!

ヘルバトラー『小癪なぁぁあああっ』

ナイトは先頭を走り、通路をすぐに左折して小部屋へ逃げ込む。

メイジ「魔法戦士、お前と私はこっちだ!」

魔法戦士「へ?」

メイジ「私たちはおとりだ、ここで待機する」

魔法戦士「は?」

メイジと魔法戦士はそのまま真直ぐ通路を駆けて、曲がり角で立ち止まる。

ヘルバトラー『逃がすかあああああああああああああッ』

メイジ「来たぞ、走れ!」

魔法戦士「でえええええええええ!?」


26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 19:48:07.10 ID:8s/i8f7n0
ヘルバトラー『新魔王城であるこの城をよくも破壊してくれたなッ』

メイジ「新魔王城だと…ッはあっはあっ なんというっ盗人猛々しいとはこのことだっ!」

魔法戦士「どーすんだよ2人で勝てるわけないぜっあんな化物よー!」

メイジ「はあっはあっ浮遊魔法!」

ヘルバトラー『ちょこまかと逃げおって!!雷撃!!』

メイジ「くそっ雷撃魔法!!」

バリバリッ

ヘルバトラーの放つ雷撃をメイジが相殺する。

魔法戦士「うわっと」

メイジ「ぜーっぜーっ死にたくなかったら逃げるんだ!」

魔法戦士「んなこと言っても…っと」

メイジ「行き止まり!!?」


27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 19:50:26.07 ID:8s/i8f7n0
進路の先は壁が立ちふさがっていた。

足を止めるメイジと魔法戦士に背後からゆっくりとヘルバトラーが歩み寄る。

ヘルバトラー『くくく… 残念だったな』

メイジ「…」

ヘルバトラー『死ねぇっ!!!!』

メイジ「爆破魔法!!」

ヘルバトラーが攻撃を仕掛けたのと同時にメイジが横壁に爆破魔法を撃つ!

ズドン!

メイジの爆破魔法が廊下に横穴をあけた!


28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 19:55:01.51 ID:8s/i8f7n0
メイジ「庭へ出ろ!!」

魔法戦士「やるじゃねえか!」

メイジと魔法戦士は庭園へ飛び出す!

ヘルバトラー『おのれっ』

魔法戦士「で、どうする!」

メイジ「どうするったって…」

メイジ(庭に出たはいいが、高い城壁に囲まれた庭園…
    低級魔族も沸いて出るわで…)

ヘルバトラー『ぶち殺す!!』

メイジ(駄目…かもな…)


29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 19:58:30.87 ID:8s/i8f7n0
▼小部屋▼

ナイト「さて」

ナイトは小部屋の窓からそっと外を偵察する。

ナイト(低級魔族が沸いてるな…攻撃食らうのを無視して走りきれば…)

視線を先の建物に向ける。

ナイト(王の間…)

ナイトは窓をあけて、静かに降り立つ。

スト…

ナイト「行くか」


30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 20:02:28.25 ID:8s/i8f7n0
一直線に王の間のある宮殿に走る!

低級魔族『おおお…』

低級魔族が足をからめ、攻撃を仕掛けてくる。

それを剣でなぎ払いながら先へ行く。

ナイト「くっ…」

ダダダダダッ

ナイト「あと少しだ!」

ガシッ

ナイトは王の間の扉の取っ手に手をかけると

勢いよく扉を開け、叫ぶ!!

バンッ

ナイト「王子―ッ!!!!!」


31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 20:05:33.20 ID:8s/i8f7n0
闇祭司『…』

王の間は嵐が起こっているかのように風が吹き荒れていた。
ナイトはその嵐の中心を見る。
嵐の中心には苦痛に叫ぶ王子の姿があった。

ナイト「ッ!!?」

王子「ナイ…トッく…あああっああああああああッ!!」

闇祭司『…何故、人間がここにいる』

ナイト「貴様…王子に何を!」

闇祭司『ヘルバトラーのやつめ…』

ナイト(闇祭司…一番最悪なやつがいたな、なんとか王子だけでも!)

闇祭司『邪魔をするな』

闇祭司が手を差し出して即死魔法を繰り出す。

ナイト「…即死魔法ッ!!?」

闇祭司『死に絶え滅びるがいい…』

ナイトの周りを黒い影が襲う。

ナイト「…ッ!!」


32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 20:07:46.13 ID:8s/i8f7n0
▼城内▼

プリースト「叫び声が聞こえる…」

ネクロマンサー「!!」

アサシン「どうした」

ネクロマンサー「魔法だ」

アサシン「魔法?」

ネクロマンサー「今、どこかで即死魔法が発動した…」

バーサーカー「即死魔法!こええ」

プリースト「…ナイトさんならまともにくらっちゃいますね」

ネクロマンサー「あっちだ」

プリースト「王の間の方です…行きましょうか」

ズドン…!!

一同「「「「!!?」」」」


33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 20:10:13.32 ID:8s/i8f7n0
アサシン「爆破魔法か!?」

プリースト「あの爆発後のちょっぴり頼りない魔法音の爆破魔法…ッ

メイジさんの爆破魔法です!間違いない!」

バーサーカー「あっちで戦ってるってことだな」

アサシン「王の間へは俺が様子を見に行こう」

ネクロマンサー「では我等があちらの爆破を…」

バーサーカー「一人で大丈夫か」

ネクロマンサー「アサシン一人ならばかえって早く向かえよう」

アサシン「戻らなければ死んだと思え」

アサシンは王の間へと素早く走っていった。

プリースト「では僕らは爆発した方へ!」

バーサーカー「おう!」


34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 20:18:26.96 ID:8s/i8f7n0
▼王の間▼

ナイト「…くッッ」

闇祭司『…』

ナイト「…ぐっ っあ」

闇祭司『…どういうことだ』

ナイト「はあっはあっ生きてる…!?」

闇祭司『暗黒魔法耐性か…?』

ナイト(暗黒魔法への耐性…俺にそんなものないぞ?
    まさか…聖剣か!)

ナイト「…いける!?」

ナイトは王子へ向かって走り出す!

闇祭司『ふん』

バチン!!

ナイト「がはっ」


35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 20:21:27.30 ID:8s/i8f7n0
闇祭司『魔法が通じぬなら直接攻撃をするまでだ』

ナイト「…うぐ、たあ!!」

シュッ

ナイトはすぐに攻撃を切り返すが、その剣は無力に闇祭司に片手で受け止められてしまう。

キン!

ナイト「…!!?」

闇祭司『お前に勝ち目はない』

剣を持つナイトを闇祭司は玩具のように地面に叩きつけ、その頭を足で踏みつける。

ゲシ!

ナイト「…ぐッ」

王子「ナイトッ…ナイト!!がっ…うああッ」

王子の上にある魔方陣がさらに怪しく光り、魔王の卵から王子の腹に黒い管のようなものが伸びる。

王子「ひぐ…ッいや…だぁ…」

闇祭司『おお…、儀式が最終段階に入った…』


36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 20:23:37.12 ID:8s/i8f7n0
ナイト「ぐおおおおおおおおおおおッ」

闇祭司『王女…あの愚かな勇者の末裔よ。見るがいい、お前の従者の哀れな末路を』

闇祭司はナイトの頭にある足の力を込める。

ギリ…

ナイト「く…っ王子…」

王子「ナイト!」

ナイト「ぐあぁ…」

王子「や、めろ…ッやめてお願い… お願い…します やめてぇ…」

ナイト(くそっ…くそ!!切り札がここにあるのに…ッくそ!!!)

闇祭司『嘆き悲しめ! お前の苦痛の全てが魔王様の復活の贄なのだ…!!』

闇祭司は足を上げてナイトの頭を踏み潰す!!

ナイト「・・・ッ」

王子「やめろおおおおおおおおおおおおおおおおおおッ」

グシュ…!


38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 20:27:17.80 ID:8s/i8f7n0
▼庭園▼

ヘルバトラー『追いかけごっこは終わりだ観念しろ』

魔法戦士「ふっ!もうちょっと遊んでやってもかまわないんだぜ?」

ヘルバトラー『口の減らないやつだ…ん』

ヘルバトラーはメイジと魔法戦士をみて一人足りないことに気付く。

ヘルバトラー『ネズミが一匹足りない…まあ良い、王の間へ行ったところで
       あの程度の雑魚がどうこうできるはずもない』

魔法戦士「メイジなんか考えろ!」

メイジ「なんかって言ったって」

魔法戦士「俺に食らわしたあれ使えあれ!」

メイジ「えっ?あ、ああ わかった、よし、重力魔法!!」

ズン・・・

ヘルバトラー『!』

ヘルバトラーの体に重力が襲う!


39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 20:31:24.08 ID:8s/i8f7n0
魔法戦士「よーし!そのまま一生そこで寝てろー!じゃあ、あばy…」

ヘルバトラー『雷撃魔法!!』

メイジ・魔法戦士「ぎゅあーッ」

ヘルバトラー『身動きがとれずとも魔法ぐらい使えるわ』

メイジが攻撃を食らったため、ヘルバトラーが重力場から解き放たれる。

魔法戦士「まともにくらった…」

メイジ「ば、万事休すか…!」

ヘルバトラー『これで終わりだ!!雷撃魔法!!』

バリバリッ

魔法戦士「ぐあっ…」

メイジ「魔法戦士!」

魔法戦士「」シュウウウ…

どさ…

ヘルバトラー『あとはお前一人だ。貴様は魔法耐性があるようだから嬲殺しにしてやろう』

メイジ(ここまでか…!)


40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 20:34:53.30 ID:8s/i8f7n0
「神聖魔法―!!」

突然 唱えられた神聖魔法で倒れた魔法戦士の体が輝き光る!

パアアッ

魔法戦士「!! ごほっ」

メイジ「!!?」

ヘルバトラー『誰だ!!』

「ふっふっふっ」

メイジ「あ…お前」

プリースト「呼ばれてませんがジャジャジャジャ-ン」

バーサーカー「よお!苦戦してるなあ」

メイジ「プリースト!!」

プリースト「… ナイトさんは?」

メイジ「王の間へ」

プリースト「王の間…! そう ですか」


41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 20:38:53.16 ID:8s/i8f7n0
バーサーカー「じゃー、とっととこいつ倒して助っ人に行くぜ!!」

プリースト「ですね!」

バーサーカー「おりゃあああ!!」

ヘルバトラー『雷撃魔法!』

ヘルバトラーの雷撃が一同を襲う!

バリバリバリッ

一同「ぎゃーっ」

バーサーカー「いきなりピンチだぜ…」

プリースト「し、神聖魔法!!」

パアアアッ

ヘルバトラー『ゴミが増えたな』


43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 20:42:39.38 ID:8s/i8f7n0
魔法戦士「それでもさっきより人数増えたんだ!
      どこまで言ってられるか見ものだぜ!はあ!」

バーサーカー「どりゃあ!!」

魔法戦士とバーサーカーは言いながら攻撃をする。

ヘルバトラー『雷撃魔法』

バリバリバリッ

魔法戦士・バーサーカー「痛い!」

メイジ「ああ!魔法戦士!バーサーカー!!」

ネクロマンサー「これはまずいな…」


44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 20:46:51.66 ID:8s/i8f7n0
プリースト「早く倒して王子のところへ行かないと。たぶんナイトさん死んでます」

ネクロマンサー「さてどうするか」

ネクロマンサーは言いながら死霊魔法を唱える。

すると目の前にモヤのような人影が現れた。

ネクロマンサー「何か良い作戦はないか教えろ」

プリースト「!!騎士団長の霊…」

ネクロマンサーは呼び出した騎士団長の死霊に問いかける。

騎士団長『…』

騎士団長は黙って指差した。

プリースト「あっちは…池?」

ネクロマンサー「池か…ほう…なるほど…
       死霊ども、あそこの3人に伝えろ!」

ネクロマンサーは戦う魔法戦士とバーサーカー、メイジに死霊で言伝させる。


45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 20:50:07.86 ID:8s/i8f7n0
突然 耳元で聞こえる声にメイジ達は戦慄した。

魔法戦士・バーサーカー・メイジ「!!?」ゾワアアア

バーサーカー「うおおお今耳元でなんか聞こえたあああ!?」

魔法戦士「気持ち悪い、鳥肌が立った!」

メイジ「お、落ち着けネクロマンサーの死霊魔法だ!」

ヘルバトラー『雷撃』

バリバリバリッ

魔法戦士・バーサーカー・メイジ「ぎゃーッ」

プリースト「神聖魔法!前列はしっかり戦ってくださいよ」

メイジ「わ、私は本来前線でないはずなのだが…!」


46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 20:52:53.84 ID:8s/i8f7n0
バーサーカー「まー、だいたいわかった!やるぞ魔法戦士ぃっ」

ヘルバトラー『?何を企んでいる…』

魔法戦士「ふ!笑止!企んでいるが聞いて驚け、
      ちょっとその作戦をするには力量不足だ!!」
      よって俺は先に王の間へ行くぜ!!!あばよー!」

バーサーカー「は?」

メイジ「え?」

ヘルバトラー『あ?』

ネクロマンサー「…」


47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 20:56:31.06 ID:8s/i8f7n0
バーサーカー「ちょっ、ちょっと待てよ!おい!」

魔法戦士「ふーはーはー!王の間は俺の魔法剣で破壊してやるぜー!!」

ヘルバトラー『!!』

ヘルバトラー((その程度で儀式は止まらぬが…神聖な儀式が汚されるのは困る))

ヘルバトラー『待て!!』

魔法戦士「来た!!バーサーカーやれ!!」

バーサーカー「!?ああっなるほど! どっせえええ」

バーサーカーが背後から全力でアックスを投げ、ヘルバトラーを殴りつける!!

ドガッ!

ヘルバトラー『…ッ!?』

ヘルバトラーはアックスを背後から当てられた勢いで
池の真上まで吹っ飛ばされる。


50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 21:01:12.02 ID:8s/i8f7n0
ヘルバトラー『奇襲とは卑怯な…ッだがこのような攻撃は効か』

魔法戦士「効かぬなら効かせてやろう!」

メイジ「氷結魔法!!!!」

キィィインン!

メイジの強力な氷結魔法が魔法戦士の魔法剣に落ちる!!

メイジ「魔法戦士やれっ!!」

魔法戦士「小一時間はここで凍ってろ!!」

魔法戦士はヘルバトラーの上から飛び上がり、体重をかけて腹を刺す!

ザシュ!!

ヘルバトラー『ぐっは…』

バシャアアアア!!


15

51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 21:05:02.39 ID:8s/i8f7n0
ヘルバトラーはそのまま池に落ちて、池の水とともに凍りつく。

ピキピキピキ…

ヘルバトラー『こ、この程度の魔法で私がやられると思うなよ!!雷撃!!!』

ヘルバトラーは6つの手から雷撃を放つが
雷撃は池の水を伝ってしまい届かない!

ヘルバトラー『何ぃ!!くそっ』

バキバリバリ…

ヘルバトラーは力ずくで氷を割って這い出ようとする。

プリースト「まずい、氷が割られてしまいます!」

ネクロマンサー「死霊ども!やつの手足を押さえつけろ!!」

ヘルバトラー『!?離せ!』

バーサーカー「今だ、もっと水かけるぞ水!」


53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 21:08:30.08 ID:8s/i8f7n0
プリースト「水道あっちです!」

バシャバシャ

ヘルバトラー『ぶはっ』

メイジ「氷結魔法!氷結魔法!氷結魔法!!」
キュイイイン

魔法戦士「氷結魔法剣!氷結魔法剣!氷結魔法剣!!!」
ザシュザシュザシュ

ヘルバトラー『やめっ』

少年「ついでに塩もまいとくね!」
バサバサ

バーサーカー「ついでだから上に漬物石おいとくか」
ドスッ

プリースト「ついでに神聖魔法で結界をはっておきましょう!」
シュイイイン

ネクロマンサー「ついでに嫌がらせに死体で囲いを作っておくか…」


ヘルバトラー『うおっうおおおおおおおおおおおおおっ』


54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 21:12:22.19 ID:8s/i8f7n0
▼王の間▼

グシュ…!

闇祭司『!!?』

突然、飛んできたナイフが闇祭司の足を突き刺し
さらに鋼索が足をからめとる!

闇祭司『何…ッ』

アサシン「逃げろ!!」

ナイト「!!」

ナイトは素早く立ち上がり、闇祭司から距離を取る。

ナイト「はあっはあっ…」

闇祭司『雑魚が場を汚しおって。
     貴様らが今から足掻いた所でどうにかなると思っているのか』

ナイト「足掻かないと今より悪くなるだけなんでな…っ」

ナイトは素早く聖剣を取り出し、
そしてそれを王子に向かって投げた!

ナイト「行けッ聖剣よ、お前の主だ!」


55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 21:16:11.25 ID:8s/i8f7n0
闇祭司『聖剣だと!!?』

ヒュッ

聖剣は王子に近づくとまばゆい閃光を放った!

カッ…

王子「・・・ッ」

聖剣の光を受けた魔王の卵ははじかれ、地面に転がり落ちる。

ゴッ…
ごろごろ…

闇祭司『魔王様!!』

闇祭司((そうか、先ほど即死魔法が効かなかったのはそういうことか!!
     よもや手に入れていたとはッ…!!))

儀式は中断され、嵐は徐々にやんでいく。

聖剣は光をまといながら吸い込まれるように王子の手の内に納まり、
王子を球形の光の呪文でつつみこんだ。

16


57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 21:22:49.35 ID:8s/i8f7n0
ナイト(これが…聖剣の本来の姿…)

王子「…」

闇祭司『小娘が!貴様にそのような大それた物が扱えるものか!
     はあああああ!』

闇祭司は翼手を広げ暗黒の波動を放つ!

ナイト「!」

アサシン「!!」

ナイトとアサシンは波動に吹き飛ばされ、壁に勢いよく叩きつけられた!

ドン!

ナイト「ぐあ…!」

アサシン「…ッ」

アサシンは持っていた鋼索によって右手の皮がこそげ落とされ、
血まみれになりながら胸部を押さえうずくまっていた。

アサシン「かは…ぅう…ッ」

ナイト「うっ…」

ナイトはダメージを受けながらも なんとかヨロヨロと立ち上がる。


60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 21:27:53.32 ID:8s/i8f7n0
王子「ナイト!アサシン!!」

ナイト(王子は無事か…聖剣に守られている)

闇祭司『…ちっ…聖剣には暗黒魔法は効かぬか、
     ならばこれはどうだ!!氷結魔法!!』

闇祭司の手から数本の氷の刃が放たれた。

キュゥン!キュゥン!キュゥン!

ナイト「!!?」

王子「!!」

ナイト「王子ッ…」

ドドドッ

ナイト「…ごふっ」

王子の前に出たナイトの背を氷の矢が貫く!

王子「…ッ」


61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 21:30:31.62 ID:8s/i8f7n0
>>58
すまん




ナイト「王子、お逃げ…」

ドサッ

ナイト「はぁっ…はっ…」

王子「おいっ!」

ナイト(手加減しているのか致命傷にはなっていない…しかし…)

闇祭司『決して逃がしはせんぞ…大地魔法!』

闇祭司が大地魔法を唱えると地面が隆起し、扉を塞ぐ。

王子「!!」

ナイト(逃げ場なしか…っ)


62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 21:35:51.94 ID:8s/i8f7n0
闇祭司『聖剣を持ったとて私に勝てるとでも思っているのか』

王子「…」

王子は聖剣を強く握り闇祭司に向かって構え、切りかかる!

王子「逃げ場が無いなら…戦うしかないだろうが!!」

闇祭司『余計な痛みを受けるだけだとわからぬか馬鹿め!!
     火炎魔法!!』

ゴオオオオオッ

火炎が王子の周囲を取り囲んで空気を奪う!

王子「う…!やあ!」

しかし王子は聖剣を振りその炎をかき消した。



63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 21:39:36.51 ID:8s/i8f7n0
闇祭司『風魔法!』

ビュウッ

闇祭司の翼手から突風が吹き荒れる。

王子は風に飛ばされないよう地面に伏せた。

闇祭司『大地魔法』

さらに追い討ちをかけるように大地魔法で、王子の伏せる大地が隆起し
鋭い土の刃が王子を襲う!

ゴッ…!

王子「ひっ…とぉ!」

王子はそれを転がって避けるが右腰を裂かれてしまう。

王子「…っつ!」

そのまま闇祭司の前に転がり出たところを闇祭司が尾っぽで叩く!

バチン!

王子「…!?」

闇祭司『ぐぉっ!』


65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 21:43:37.82 ID:8s/i8f7n0
王子を攻撃しようとした闇祭司の尾っぽを、聖剣の光が激しく焼く!!

闇祭司『な…!』
闇祭司((聖剣を持つ王子に直接触れることはできないのか!?))

王子「いける!?」

王子はとっさに闇祭司に切りかかる!
ズバッ

闇祭司『ぐわあああああッ』

王子「駄目だ浅い!」

王子は再度 攻撃をしようと構えなおす。

王子「はっ…」

闇祭司『人間風情が!雷撃魔法!』

ドンッ

王子「ぎゃっ」

激しい雷撃魔法を食らい王子は闇祭司の前に倒れてしまった。

シュウウ…

王子「…」


66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 21:46:45.36 ID:8s/i8f7n0
闇祭司『梃子摺らせおって』

王子「…ぅ」

ナイト「王子…ッ」

ナイトは体を引きずりながら王子の下へはいずっていく。

闇祭司『抵抗が意味のないことだとわかっただろう。聖剣を放せ』

闇祭司が王子に歩み寄る。

王子「…断る!」

バッ

王子は跳ね起き、近寄ってきた闇祭司にひとつきに突き刺さそうと駆け出す!

闇祭司『まだそんな体力がっ』


68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 21:50:14.00 ID:8s/i8f7n0
王子「俺を殺さないってわかってて言うこと聞くかよ!」

闇祭司『大地魔法!』

ボゴッ

再び隆起した地面が王子を狙う!

王子「浮遊魔法ッ!」

ふわっ

王子は浮遊魔法で宙を飛び、闇祭司の攻撃を避け
そのまま聖剣は闇祭司を左肩から切り裂く!!

王子「うあああああああああああッ」

ズバッ

闇祭司『グオッ!?』

聖剣が切り裂いた傷口から、闇祭司の肉を焼く!


ジュウウウウウウウウゥゥゥゥゥッ

ナイト(やった…か…!?)

闇祭司『ぎゃ…ぐわあああああ!!!!!』


69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 21:53:22.64 ID:8s/i8f7n0
17
18

70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 21:56:20.37 ID:8s/i8f7n0
闇祭司『ぬあああああああああああああっ風魔法!!』

ゴオッ

闇祭司が翼手から突風を放ち王子を吹き飛ばす。

王子「うあっ」

王子はナイトの横まで飛ばされる。

ナイト「王子…!」

闇祭司『ぬううううう…』

シュウウウウ…

闇祭司は左肩から胸までの深くを、聖剣に焼ききられ
徐々にその傷口からどんどん浄化していく。

王子「倒せたのか…?」


71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 22:00:09.57 ID:8s/i8f7n0
闇祭司『うぐ…ッぐううう…この…たかが人間の子供が…』

闇祭司((あと少し、あと少しなのだぞ…!!))

コツン

闇祭司『!!』

傷口が開きよろよろと後ずさる闇祭司の足に何かが当たる。

闇祭司『ま、魔王様…!』

闇祭司は足元に転がる魔王の卵を掴み取って、王子を睨みつけ呪文を唱えはじめる。

闇祭司『・・・・・・・・』

王子はナイトをかばように横につき、闇祭司の呪文に警戒し聖剣を握りかえる。

王子「まだやるのかよ…!」


72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 22:03:30.54 ID:8s/i8f7n0
闇祭司『・・・我が前に立つ者よその心をを闇に消し去り我が傀儡となるがいい!!』

呪文を唱え終わると闇祭司の影が伸び、地面を這ってナイトに届く。

影がナイトに届くとナイトに異変が起こる!

ナイト「!?ぐ…ぐおおおおおおおおおおお」

王子「ナイト!?
   …ッ闇祭司 貴様!!」

ズバッ

王子「…っ?」

王子の背に痛みが走る。

突然の背後からの攻撃に王子は後ろを振り向いた。

王子「な…」


73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 22:06:24.31 ID:8s/i8f7n0
王子「ナイト…?」

ナイト「……」

ナイトは無表情に王子を見下ろす。

王子の背中は斜め一線に斬られ血がにじむ。

王子「ぅ…貴様ナイトに何を…」

闇祭司『…絶対にこの期を逃しはせんッ
    おい、貴様、王女から聖剣を奪い取れ!』

王子「っ…!!?」

王子は腹を押さえながら摺り足でナイトから離れ、剣を構えようとする。


74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 22:09:28.82 ID:8s/i8f7n0
王子「ナイト…!正気に戻れ!」

ナイト「…」

ナイトはうつろな目で剣を繰る。

王子「ナイト!」

キンッ キンッ

ナイト「…」

ギリ…

王子「…ッ」

…キイン!

王子「っあ!」

ナイトも傷ついているとはいえ、能力差からすぐに王子の剣をはじく。
ナイトは大人の手で覆うようにして無理矢理、王子の柄を掴み奪い取ろうとする。

ぐっ…

王子「…いッ」

ナイト「…」



75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 22:11:40.52 ID:8s/i8f7n0
王子「く…駄目 だっ やめ…!」

ナイトは王子の聖剣を奪った。

聖剣を奪われた王子の周りから光が失われる。

王子「あ…」

闇祭司は魔王の卵を天に掲げて言う。

闇祭司『さあ儀式を再開するぞ。今まで魔王様の母体として扱ってやっていたが
    これ以上手を焼かれるわけにはいかん、じたばた出来ぬよう王女の手足を切れ!』

王子「…ッ!!」

ナイト「…」

ナイトの剣が王子の手に狙いを定められ、振り下ろされる!

王子「――――――ッ」


76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 22:14:04.01 ID:8s/i8f7n0
ナイト「…ッぐわ、ううぅぅ…」

闇祭司『!?』

ナイト「ぐぐぐ…」
ナイト「おう…じ!ぬあああああああああああああッ」

ドシュッ…

王子「!!?」

ナイト「がは…ッ」

ナイトは自らの腹部を刺した。

闇祭司『!?傀儡が!何故だ!』

王子「なんで」

ナイト「…騎士は高潔さこそ誉れ…悪に屈することはな…い…」

ナイトは地に伏せる王子に跪いて言う。

ナイト「王子、無礼を……申し…わ…」

聖剣を持つ左手だけを王子に預け、その場に崩れ落ちる。

王子「ナイト!」
王子に触れた聖剣が光を取り戻た。


77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 22:18:20.51 ID:8s/i8f7n0
闇祭司『くっ…』

闇祭司はすでに体の3分の1ほどが浄化されていた。

もう一度 聖剣の加護を受け、光を纏う王子が闇祭司を真直ぐ捕らえる。


王子「俺たちが勝つ」

王子「魔王は復活しない」

王子は聖剣を強く握り締める。

闇祭司『目前にして我等が悲願敗れたり…!!!』


王子「覚悟しろ!」


78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 22:20:59.65 ID:8s/i8f7n0
・・・・・・・・・・


▼王の間、扉▼

ドンッ

ガラガラ…

激しい爆破魔法によって王の間の扉が崩される。

メイジ「王子!!」

プリースト「!!…」

王の間には、横たわるナイトとアサシン、闇祭司の死体。

そして聖剣を持って魔王の卵の前に立つ王子の姿があった。

魔法戦士「光ってるのは…あれは聖剣か…」

バーサーカー「勝って…んのか?」


79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 22:24:12.69 ID:8s/i8f7n0
王子「みんな…」

メイジ「…」

王子「もう大丈夫だよ。
    プリースト、あそこにアサシンがいるんだ。
    ナイトを助けようとしてくれた、治療してやって」

プリースト「はい」

プリーストはアサシンの所へ駆けていく。

メイジはナイトの遺体を一瞥したのち、魔王の卵を見る。

メイジ「これは…」


80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 22:26:21.34 ID:8s/i8f7n0
ネクロマンサー「…それは魔王の魂か」

王子「…お前は」

プリースト「彼は今は敵ではありません」

王子「…」

ネクロマンサー「同情でもしているなら 切り捨てたあとにすべきだ…」

王子「わかってるよ。同情なんかしてやいない」


王子は聖剣で卵を叩き割った。

卵はガラスのように砕け散り、そのままあっけなく消滅した…


王子「外へ知らせよう。俺たちの勝利だ」


81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 22:28:31.10 ID:8s/i8f7n0
▼それから▼

プリースト「ご報告が遅れました、あれから数年経って最近やっと国が落ち着きました」

プリースト「復興のための借金できちゃって苦しいですけど。
     首都以外が攻め入られてなくて本当に助かったというか、いやはや」

プリースト「商業都市?なんのことです?」

プリースト「それはいいとして嬉しい知らせです。
     最近 若い女の子に合コンで話題ですよ、あなたの活躍が。よかったですね!」

プリースト「そうそう、それから王子は―…」


「何をやってるのですか、プリースト」


82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 22:30:40.87 ID:8s/i8f7n0
プリースト「おや、ごきげんよう女王様。ちょっとご報告にと思いまして…」

「たしかあなたは、今、休み時間じゃないはずじゃ…」

プリースト「ははは、今日もお美しいですね。言葉遣いもよそ行きで!」

「…あー……ごほん!
あのな、メイジが探してたぞ。お前が持っていった書類の場所がわからないって」

プリースト「そうですか。でも大丈夫、神は乗り越えられる試練しか与えないのです。
     ではそろそろ失礼しますははは」

「ああ、しっかりやってくれよ…」

プリーストが去っるのを確認して振り返る女王


83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 22:32:56.16 ID:8s/i8f7n0
いつも剣の稽古をした丘の上、
夕暮れの逆光に一本の剣が突きたてられている。

女王は剣の前に立ち、花を添える。

「久しぶりだな」

「お前はいつも、俺に強くなれっていってたな」

「まだ…理想とはほど遠いけど」

「もっと強くなる、約束する」

「お前が誇らしいと思えるような王になってみせるから」

「それだけ言いに来た」

「じゃあな、ナイト!」


84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 22:35:06.17 ID:8s/i8f7n0
このような伝説の一部になることも可能です
伝説になりたい君はぜひ騎士団入隊試験へ応募を

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃          .___                ┃
┃|丑 大 ─┼─ | ‐┼ |  ⊂⊃   苗 隹     ┃
┃…| 可   ┴   | ヽ.| |   貝  .  分 .木!! ┃
┃           ̄ ̄ ̄               .┃
┃                              .┃
┃     r ── 、          伝        .┃
┃    /_     ヽ          説       ┃
┃    {|l.|l!\rj   |       作  を      ┃
┃    {|l.|l!|lノ |  .!        る         ┃
┃    「 ̄ ´ 丿ーヘ_        の        .┃
┃    `ー弋__/     君   は       ┃
┃                  だ           ┃
┃                   !         .┃
┃  ┌────────────────┐  ┃
┃  │  本国では現在、騎士を目指す   .│  ┃
┃  │  騎士見習いを募集しています。   │  ┃
┃  └────────────────┘  ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛


おわり

85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/20(月) 22:38:29.52 ID:8s/i8f7n0 [75/75]
何スレも立ててしまい迷惑をかけた
見てくれた人はありがとう

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