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上条「…妹?」 『はい』 2日目
65 名前:1[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 01:18:47.36 ID:zmOFcTCZ0
ちょっと休憩してから二日目投下する
あれ?って思うところあると思うけど気にしないでくれ
あと、このSSの登場人物、基本電磁なんで、そこんとこよろしく。ていうかごめん。
ちょっと休憩してから二日目投下する
あれ?って思うところあると思うけど気にしないでくれ
あと、このSSの登場人物、基本電磁なんで、そこんとこよろしく。ていうかごめん。
72 名前:再開[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 01:39:54.69 ID:zmOFcTCZ0
―二日目―
プラララ…
プラララ…
上条「……んん……うぅん…」
プラララ…
佐天「お兄ちゃーん、電話鳴ってるよ?出ないの?」
上条「……うぅん……あぁ、いいのいいの……どうせ昨日の話も夢だし……」
プラララ…
佐天「もう、お兄ちゃん。いつまでも寝ぼけてないで起きてよ~」
上条「……うるせーなぁ……だから、どうせ妹がいるなんて幻想………」
上条「……じゃなかったんだね」
佐天「…?」
73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 01:42:32.92 ID:zmOFcTCZ0
プラララ…
上条「………」ピッ
『グッドモーニング・メイクユアシスター』
上条「……」
『……おや?』
『そこはグッドモーニング・メイクマイシスターと返すところではないのですか?』
上条「…んな挨拶ねーよ……」
『寝起きですか。休日の朝とはいえ、少々寝過ぎではありませんか?』
上条「…いや、あのさ…」
『どうしました?』
上条「……てっきり夢オチかと思ってたんだが」
『かなりの愚問ですね。と、ミサ……会長は忠告します』
上条「…マジか…。つーか語尾我慢しなくて良いって」
75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 01:45:26.55 ID:zmOFcTCZ0
『とりあえず、夢ではないことを自覚してください。これは現実です』
上条「――その幻想を」
『ぶち壊せません』
上条「……」
『ともかく…』
『今日からは少しずつステップを踏んでいきましょう』
上条「はぁ。……ああ、はいはい」
『とりあえず、妹様は今何をなさっていますか?』
上条「…えーっと」
佐天「……♪」
上条「……台所で朝飯を作っていらっしゃるご様子」
77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 01:50:49.81 ID:zmOFcTCZ0
『なるほど。…ちなみにエプロンは?』
上条「え?…ああ、してるけど」
『色は?』
上条「…ピンク」
『グッジョブ』
上条「…は?」
『なかなか良い妹的センスをお持ちになられていますね、あなたの妹様は』
上条「……なんだそりゃ」
『いえいえ……あ、一応ですが』
上条「…?」
『昨日と同じように、ナビで彼女のデータを表示していただけますか?と、ミ……会長はお願いします』
上条「…あ、ああ…」ピッ
ブイーン
『……なるほど』
上条「ん?どうした?」
78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 01:53:08.01 ID:zmOFcTCZ0
『妹レベルを見てください』
上条「…え……あれ、上がってる?」
『そう。昨日の時点では、レベル0だったんですが、今はレベル1になっている』
上条「……本当だ」
『さては昨日の夜、何かありましたね?』
上条「あ?…いや、特に何も…」
『ああ、失礼。言い方を間違えました』
『昨日の夜はお楽しみでしたね?』
上条「だから何もしてねーってんだろうが!」
上条「…ただ、普通に話しただけだよ」
『そうですか、それは残念です。てっきり私はもう、兄妹の境界線を初日で越えてしまったのかと』
上条「んなわけねーだろ!」
『失礼しました』
上条「…つーか、このレベルってのは最大何レベルまであるんだ?」
79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 01:57:10.36 ID:zmOFcTCZ0
『朝から良い質問です』
『その妹レベルというのは、最大がレベル5までになります』
上条「……5?」
『はい。妹レベルが5になれば、その妹候補は完全な妹になります』
上条「……なんつーか、能力者のレベルみたいだな」
『同じような物です』
上条「…で、つまりレベル5になりゃ妹を作ったってことになるんだよな?」
『はい。それが呪いの解除に必要な条件その1になります』
上条「……他に解除する条件は?」
『もう一つあります』
『それは、あなたの呪いの解除に必要な量の「妹分」が補充することです』
上条「……妹分て?」
『妹が何かしら成長すると同時に貯まっていくポイントみたいなものです。ほらあれ、パンの袋に付いてるシールを集めて応募すると、もれなくお皿が貰えますみたいな』
上条「例えの下手さ加減がひどい」
81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 02:00:42.95 ID:zmOFcTCZ0
『ちなみに通称シスターズポイント。妹Pなどの呼び方があります。と、ミ…会長は捕捉します』
上条「…うわぁ、どうでもいい…」
『それと、そのポイントはあなたの中に貯蓄されていきます』
上条「…俺に?」
『はい。あなたの内部にそのポイントが貯まることによって、あなた自身が「兄」として成長していくというわけです』
上条「……俺にもレベルがあるのか?」
『具体的にレベルがあるというわけではありませんが…。妹を成長させるということは、あなたが「兄」として成長したことになります』
上条「…んで、そのポイントがMAXになって、佐天さんをレベル5にすりゃ…解除されるってか?」
『そうなります』
上条「…なるほどね。…ちなみに俺のデータがわかるみたいな装置はないのか?」
82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 02:03:42.75 ID:zmOFcTCZ0
『今のところありません』
上条「…ないのか」
『もうすぐブラザーナビゲーターDSでも作りますので、少々お待ちください』
上条「…任天堂から離れろ」
『うちの傘下です』
上条「…なにゆえ…」
『とにかく』
『今日からは妹様のレベルを上げるために、少しずつ頑張りましょう』
上条「…ああ」
『では、また後程ご連絡します。と、ミ……会長は別れの挨拶を述べます』
上条「…はいよ」
ピッ
83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 02:08:03.62 ID:zmOFcTCZ0
上条「…はぁ…」
佐天「なんかお兄ちゃん、朝から楽しそうだね」
上条「…え?いやいや、楽しいも何もないって…」
佐天「でも会長さんて、とってもいい人だよね。凄く優しいし」
上条「……そうか?」
佐天「うんっ。色々相談にも乗ってくれるし、それに……」
佐天「…お兄ちゃんと一緒に住もうって決心したのも、会長さんの後押しがあったからだし…」
上条「……(なんか納得いかないけどな)」
上条「……あ」
佐天「…?」
上条「……あのさ、佐て……涙子」
佐天「なーに?」
上条「……その会長さんから、なんか貰った…?」
佐天「え?……ああ!貰ったよ!なんかゴム…」
上条「それはお兄ちゃんが預かっておきますから!今すぐ渡して!今すぐ!」
86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 02:12:54.52 ID:zmOFcTCZ0
佐天「えぇ?で、でも、会長さんが『お兄ちゃんと私を繋ぐ大切なもの』って…」
上条「そうなんだけど違うんだけど違うんだ!とにかく渡して!俺がちゃんと預かっておくから!」
佐天「…うーん、お兄ちゃんがそう言うなら。……はい、これ」
上条「……ああ、うん。ありがとう」
上条「(…女の子にゴム手渡しされる状況って一体…)」
佐天「それより、朝御飯冷めちゃうから、早く食べよう」
上条「あ、ああ…」
佐天「味噌汁熱いから気をつけてね。ご飯もおかわりあるから」
上条「…ん、了解」
佐天「うん。じゃあ、いただきまーす」
上条「…いただきます」
上条「(……)」モグモグ
上条「(……兄妹って、こんな感じか?)」
上条「(…佐天さんのレベルが上がってたのも、昨日の会話が関係あるのか?)」
上条「(と言っても、特に思い当たるフシはないしなぁ…)」
88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 02:16:40.46 ID:zmOFcTCZ0
上条「(……まぁ、いいか。とりあえず飯食ったらあいつに連絡取ってみるか)」
―朝飯後
上条「……ふぅ」
上条「朝からこんな健全な飯食ったのも、久しぶりだな…」
佐天「お粗末様でした」
上条「…ご馳走様でした」
佐天「うん、じゃあ私、お皿洗っちゃうね?」
上条「…ああ。手伝おうか?」
佐天「ううん、いいよいいよ。せっかくの休みなんだから、お兄ちゃんはゆっくりしてて!」
上条「…そ、そうか?…わるいな」
佐天「気にしなくていいって。じゃ、さっさと片付けちゃうね~」
上条「…おう」
上条「(…よくできた子だな…)」
プラララ…
89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 02:21:19.14 ID:zmOFcTCZ0
上条「…ん、あいつか…」ピッ
上条「…はいよ」
『朝御飯の方は終わりましたか?』
上条「ああ」
『そうですか。では、そろそろナビの方を始めていきましょう。と、ミ……会長は』
上条「……なぁ、一つ聞いていいか?」
『はい?』
上条「…俺の呪いのこと、佐天さんは知ってんのか?」
『いえ、彼女にはあなたの呪いのことは説明しておりません。と、……会長は申し上げます』
上条「…そうなのか」
『はい。なぜなら、そのことを彼女に教えてしまっては、意味がないからです』
上条「…なんでだ?」
『彼女にあなたの呪いのことを教えれば、彼女はきっとあなたの為に努力するでしょう』
上条「それが何かいけないのか?」
90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 02:25:03.36 ID:zmOFcTCZ0
『妹レベルというのは、本人が無意識のうちに上がるレベルです』
『つまり、妹として成長するということは、本人が意識して出来ることではないのです。と、会長は説明します』
上条「……それで、俺が自分の手でそのレベルを上げてやらなきゃいけねーってことか?」
『そういうことです』
『むしろ彼女が自分から妹として成長しようと思ったところで、それ自体がレベルアップの妨げになる可能性もあります。…と、会長は更に説明します』
上条「…はぁ。なるほどね」
上条「ま、いずれにせよ俺がなんとかすりゃいいんだな?」
『はい。とりあえずはそういうことになります』
上条「……了解」
『あと、ここからのレッスンにおいて、あなたは妹様と何らかのスキンシップを取らなければいけません』
上条「…スキンシップ?」
『心と体の触れ合いです。』
上条「…なんか如何わしそうだからそれは却下」
『そうですか。しかし、拒まれると困るのですが…』
92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 02:29:42.92 ID:zmOFcTCZ0
上条「どうせおまえ変なこと考えてんだろ?そんなもん拒むに決まって――」
―――ドクンッ
上条「――――っ!」
『頭が固いお兄ちゃんですね……』
上条「…っ、…おまえ…」
『あなたの心臓に付いてる鎖は、そう簡単に外れるものではありません』
上条「…っ…」
『そんな過激なことは別にやるつもりはありませんが、あまり下手な抵抗はあなたの為になりませんよ?と、…会長は宣告します』
上条「……」
上条「……はぁ。わかったよ…」
『はい。では…』
『とにかく、妹様を呼んでもらえますか?と、……会長はお願いします』
上条「…あ、ああ」
93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 02:34:34.03 ID:2lv/PEOA0
上条「…えーっと、涙子」
佐天「はーい、何?」
上条「あー…っと、ちょっとこっち来てくれない?」
佐天「…ん?…うん」
上条「……」
上条「…来たぞ」
『はい、ありがとうございます』
『では、今あなたの目の前に妹様はいらっしゃいますね?』
上条「ああ」
佐天「……?」
『では、まずナビでデータを表示してください』
95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 02:39:21.20 ID:2lv/PEOA0
上条「……」ポチッ
・名前 佐天涙子
・妹レベル1
・属性 世話好きな妹
・詳細
元気で明るく、人懐っこい性格の女の子。
料理は兄のために愛を込めて。
・心の声『お兄ちゃん、寝癖立ってる』
上条「………あれ?」
上条「なんか……詳細の項目増えてないか?」ワシャワシャ←寝癖を直しながら
『はい。おそらく、レベルが上がったことでスペックが追加されたのでしょう』
上条「……そうなのか」
『はい。レベルが上がっていなくても、何らかの条件を満たせば、項目は追加されることがあります…と、会長は説明します』
上条「…へぇ。なるほどね」
『つまり、あなたの調教次第で、彼女を自由にあなた好みの女にしたてあげ……ああ、すみません』
『つまり、あなたの教育次第で、彼女がどのように成長していくかが決まるのです』
上条「言い直すまでのインターバルが長ぇーよ!」
98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 02:47:39.59 ID:2lv/PEOA0
『…それでは、そういうわけでナビを始めます』
上条「……へいへい」
『では、まず』
『彼女の頭を撫でてあげてください』
上条「…えっと…」
佐天「……?」
上条「……(頭を…撫でる)」ナデナデ
佐天「…んっ……お、お兄ちゃん、どうしたの…?」
上条「あ、いや…」
『そのまま頭を撫でながら…』
『「朝御飯、美味かったぜ。ありがとう涙子」と、言ってください』
上条「…朝御飯、美味かったぜ。ありがとう涙子」ナデナデ
佐天「…えっ……う、うん。…ありがとうお兄ちゃん」カァァ
『次に…』
『撫でている手をゆっくり髪にそわせて下ろしていってください』
99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 02:52:03.63 ID:2lv/PEOA0
上条「…(こ、こうか…?)」シュルー
佐天「……は……んっ…」ビクッ
『そして髪を優しく撫でる』
上条「…(…優しく撫でる)」サワサワ
佐天「…ん……お、お兄ちゃん……くすぐったいよぉ」
『次に、そのまま優しく髪を撫でながら…』
『「おまえは本当に可愛い奴だな」と、優しくささやく』
上条「……おまえは本当に可愛い奴だな」コソッ
佐天「…えっ……そ、そんな……やめてよお兄ちゃん…」カァァァ
『それから、髪を撫でている手を彼女の背中に回し…』
上条「…(背中に…回し)」ソッ
佐天「…!お、お兄ちゃ…」
『ゆっくりと』
上条「(ゆっくりと…)」
100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 03:01:34.06 ID:2lv/PEOA0
『抱き締めてあげます』
上条「(…抱き締める…)」ギュッ
佐天「…あっ………」カァァァ
『そしてもう片方の手で、ゆっくり頭を撫でてあげます』
上条「……(片方の手で…撫でる…)」ナデナデ
佐天「……あうぅ……ん……」
『そしてそのまま』
『「大好きだよ、涙子」と耳元でささやく』
上条「……大好きだよ」
佐天「……!!」
上条「…大好きだよ、涙子」
佐天「………!!」ボッ
上条「……(あったかいな)」
『いいかんじですね。と、ミサ……会長は思います』
102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 03:05:38.81 ID:2lv/PEOA0
上条「……(おい、これで本当にいいのか?)」
『はい。やはり従妹を持っているだけあって、幾分センスは良いようです』
上条「…(つーか、佐天さんはいきなりこんなことやられて嫌じゃなかったのか?)」
『嫌がっているように見えますか?』
上条「…え…?」
佐天「……」ドキドキドキドキ
上条「……」
『どんなご様子ですか?』
上条「…(なんか、目が潤んでて、頬が赤い)」
『なるほど。やはりそうですか』
上条「……?」
『それでは、少し中断していただけますか?』
上条「……(おう)」サッ
佐天「……あっ…!」
103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 03:09:36.04 ID:2lv/PEOA0
上条「…ん?どうした?」
佐天「…う、ううん、なんでも…ない」カァァァ
上条「…?」
『では、とりあえずシスナビDSでデータを表示してください』
上条「…ん」ポチッ
『そして、画面右上にあるハートのマークをタッチペンでタッチしてください』
上条「…(タッチペンて…)」ピッ
上条「…ん?なんか出たぞ」
『はい。そこには彼女の今の精神状態が載っています』
上条「…ふーん」
・精神状態 ピンク80% 黄色20%
上条「……色?」
『はい。精神状態は色で表されます』
『例えば、通常状態が青、怒っている時や機嫌の悪いときには赤、というような感じになります。と、ミ…会長は説明します』
108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 03:14:56.54 ID:2lv/PEOA0
上条「…へぇ。じゃあ、このピンクと黄色ってのは?」
『ピンクは、何か嬉しい時があった時などに、興奮していたり、胸が高鳴っている状態を表します』
上条「…ふーん(嬉しいこと?)」
『黄色は、何か少し不満があったりする時の状態を表します』
上条「…ん?不満?」
上条「…(てことは、今の佐天さんは何か不満があるってことか…?)」
『はい、そうなりますね。』
『まぁ、理由は何となくわかりますが…』
佐天「……」ポワーン
上条「……?」
『では、次です』
上条「…お、おう」
『とりあえず彼女に、「どうかしたか?」と聞いてみてください』
109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 03:18:20.59 ID:2lv/PEOA0
上条「……えっと、涙子」
佐天「…ひゃ、はい!」
上条「? あ、えっと……どうかしたか?」
佐天「え!?い、いや、なんでも………ない…」カァァァ
上条「…?」
『次に』
『「そっか。なんでもないんならいいんだ。じゃ、俺はちょっと散歩にでも行くかな…」と、言ってください』
上条「……そっか。なんでもないんならいいんだ。じゃ、俺はちょっと散歩にでも行くかな…」
佐天「……あっ!」
上条「…ん?」
佐天「…え…えっと……お、お兄ちゃん…その…」モジモジ
上条「……?」
110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 03:21:41.75 ID:XUlS15G10
『「どうしたんだ?ちゃんと言わないとわかんないだろ?」と、言ってください』
上条「…どうしたんだ?ちゃんと言わないとわかんないだろ?」
佐天「……うぅ……えっと…その…」
上条「……?」
佐天「……も、もうちょっと……」
上条「…ん?」
佐天「…もうちょっと…だけ……今みたいに……あの……」モジモジ
上条「……」
『「ほら、早く言わないと俺行っちゃうよ?」と、言ってください』
上条「…ほら、早く言わないと…俺行っちゃうよ?」
佐天「……うぅ……お兄ちゃんの意地悪…」
上条「……え?あ、ごめ…」
『謝らなくていいです』
上条「…(何でだよ?なんか俺が悪いことしちまったんじゃないのか?)」
『…あなたという人は…』
112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 03:26:05.05 ID:XUlS15G10
『とりあえず、今は指示通りに動いてください』
上条「…(あ、ああ)」
佐天「……」ムスッ
『それでは』
『「拗ねてる顔も可愛いな」と、言ってください』
上条「…拗ねてる顔も可愛いな」
佐天「…!」
『「………」と、言ってください』
上条「どうしよっかな……。涙子さえよければ、今すぐ抱き締めてあげたい気分なんだけどなぁ~」
佐天「…え…!…あああの…お兄ちゃん…」アタフタ
『「………」と、言ってください』
上条「でも、なんか涙子のこと、怒らせちゃったみたいだし……仕方ない、今日はお預けだな」
佐天「…あ、ああ…!お、お兄ちゃぁぁん!」
114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 03:31:22.71 ID:XUlS15G10
上条「…なんだ?涙子」
佐天「……だ…だき……て……しい」
上条「……ん?」
佐天「…きし……めて…ほしい」
『「……」』
上条「…聞こえないぜ?」
佐天「…っ、も、もう一回…」
上条「…ん?」
佐天「…もう一回……抱き締めて……欲しい」カァァァ
上条「……」
『「………」』
上条「…ははっ」
佐天「…え?」
上条「よく言えました」ギュッ
佐天「…わっ……」カァァァ
117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 03:36:06.96 ID:XUlS15G10
上条「全く……甘えんぼさんだな、涙子は」ナデナデ
佐天「…うぅ……だ、だってぇ……お兄ちゃんが…急に……うぅん……」カァァァ
上条「それは涙子が早く言わないから悪いんだろ?」
佐天「…うー…お兄ちゃん、意地悪だよぉ…」ウルウル
上条「…あー、そうだな。意地悪なお兄ちゃんは…嫌いだよな?」
佐天「…えっ」
上条「仕方ない。涙子が嫌がってんならもうやめに…」サッ
佐天「だめっ!」グイッ
上条「わっ…と」
佐天「……あ……」カァァァ
上条「…ははっ。どうしたんだ涙子?」
佐天「…うぅ~……もう…お兄ちゃぁん…」ウルウル
上条「…わるいわるい。もう意地悪しないからさ」ナデナデ
佐天「……バカぁ…」ギュウウウ
119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 03:40:52.16 ID:XUlS15G10
上条「……」ナデナデ
佐天「……」ギュ
上条「……」ナデナデ
上条「……(しばらくこのまま?…はいはい)」
上条「……」
佐天「……」ドキドキ
上条「……(なんだろうなぁ…)」
上条「……(このあたたかさ……)」
佐天「……ね、ねぇ…お兄ちゃん」
上条「ん?どうした?」
佐天「…あ、あの…私…」
ピンポーン
佐天「…!」
上条「…お、誰か来たみたいだな」
121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 03:45:45.40 ID:XUlS15G10
佐天「……あ、私……出てくるね?」
上条「ああ」
佐天「…はーい、今開けますねー」
「宅急便です。と、ミ……社員はお届け物を届けます」
「ああ、どうもお疲れさまですー」
上条「……」
『いかがでしたか?』
上条「……うーん」
『あたたかかったでしょう?』
上条「……」
『それが、愛の温もりというやつです。と、ミ……会長は申し上げます』
上条「……愛の……ねぇ…。なんだかピンとこねーな…」
『あなたはまず、人の愛し方を知るべきなのですよ』
上条「……愛し方?」
123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 03:50:17.12 ID:XUlS15G10
『…兄とは、妹にとって最も身近にいる存在です』
上条「…?」
『時に守り、時に叱り、時に甘えさせ、そして愛すことが、兄としての務めなのです。と、会長は宣言します』
上条「……兄として、ねぇ…」
『妹達連盟のマニュアルにはそう書いてあります』
上条「…おまえんとこの理念かよ!」
『しかし、少しは分かっていただけましたか?…妹を作るということを。と、会長は尋ねます』
上条「……どうだろうな……今はよくわからん」
『……今は、それでいいと思います』
『少しずつ……少しずつ知っていけば良いと思います。と、会長は励ましの言葉を述べます』
上条「…励まされてんのか俺…」
『それより、彼女のデータを表示していただけますか?』
125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 03:55:00.99 ID:Fp3vAfkT0
上条「…ああ」ピッ
・名前 佐天涙子
・妹レベル3
・属性 世話好きな妹
・詳細
元気で明るく、人懐っこい性格の女の子。
料理は兄の為に愛を込めて。
何かに目覚める気配。
・心の声『……邪魔が入った…』
上条「………!」
『順調ですね』
上条「…レベルが一気に上がってるな…」
『それほどいい感じだと言うことです。と、会長は賞賛します』
上条「……そうなのか?」
佐天「お兄ちゃーん、お兄ちゃん宛に荷物だよー」
上条「…俺に?」
佐天「うん。はい、これ」コトッ
126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 04:00:19.83 ID:xU8gCkSu0
上条「…おう、ありがとう…」
上条「…(ん?なんだこれ…?)」ガサゴソ
上条「……」
『ああ、届いたみたいですね』
上条「…おまえ、これ…」
『ブラザーナビゲーターDSです』
上条「……」
『通称ブラナビDS。ちなみにDSとは、D=どこでも、S=シスターズは俺の妹、です。と、会長は説明します』
上条「(どう考えても作るの早すぎだろ!さっき話してたとこじゃねーか!)」
『早さが私たちの売りですから』
上条「(…なんだその謎の技術力)」
『では、早速使っていきましょう』
『シスナビとケーブルを繋いで通信させてください』
上条「…通信?」
『はい。ケーブルを繋いで通信を行うことによって、シスナビに保存されているデータを共有させることができます。と、会長は説明します』
127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 04:04:04.19 ID:xU8gCkSu0
上条「……ふーん。…ケーブルが…これか」
上条「…ほいっと」ガシャ
ブイーン
上条「…これでいいのか?」
『はい。では、新しい方のナビのデータを表示してください』
上条「…ん」ポチッ
上条当麻
状態:呪い(心臓に爆弾)
累計妹P 20%
特技『幻想殺せない右手』『撫でる左手』『焦らし』
上条「……(幻想殺せないって……それじゃあ俺、ただの説教する主人公じゃねーか…)」
『正確にはただのお兄ちゃんになります。と、会長は訂正します』
上条「…(いいよもう…どっちでも…)」
『しかし、ポイントの方は順調のようですね』
上条「(…そうなのか?)」
129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 04:09:03.27 ID:xU8gCkSu0
『はい。レベルの上がりの早さもそうですが、ポイントの方もなかなか順調です』
上条「……へぇ」
『やはり、あなたと佐天様との兄妹の相性が良かったのでしょう。と、会長は推察します』
上条「(……うーん、よくわからねーなぁ…)」
『この調子でいけば、呪いの解除も早そうです』
上条「…ならいいんだけど…」
プルルル プルルル…
上条「…ん?電話?」
佐天「あ、私の…」ピッ
佐天「…もしもしー…」
上条「……」
『今時のJCは、携帯を持つのが普通みたいですね。と、会長は何気なく思います』
上条「…今時なら、小学生でも持ってんじゃねーのか?親が持たせたり」
『過保護な親の気持ちは察しますが、会長は時代を感じます』
上条「…おまえ、いつの時代の人だよ」
130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 04:14:28.83 ID:xU8gCkSu0
佐天「…あ、お兄ちゃん」
上条「…ん?なんだ?」
佐天「私、ちょっと今から出掛けてくるから、外出るんなら戸締まりよろしくねっ」
上条「お、おう。いってらっしゃい」
佐天「うん。夕方までには戻るから…」
上条「ああ、了解」
『了解いたしました』
佐天「それじゃ……あっ…」
上条「…ん?」
佐天「……あの……お兄ちゃん…」
上条「……?」
佐天「……えっと、その……」
上条「…どうした?」
佐天「…帰ったら……また……」
132 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 04:17:50.63 ID:xU8gCkSu0
上条「…?」
佐天「…やっぱなんでもない!…いってきますっ」
ガチャ パタンッ
上条「…なんだ?」
『…気付いてあげることも、一つの愛情表現だと会長は思います』
上条「何がだよ?」
『いえ…』
『とりあえず、今日はこの辺にしておきましょう。と、会長は提案します』
上条「…え?もういいのか?」
『はい。私がナビするのは今日はここまでです』
上条「んな余裕かましてて大丈夫なのか?」
『たぶん、大丈夫なのではないでしょうか?』
上条「いや、たぶんじゃ困るんだよ!こっちは命かかってんだぞ!?」
『そうですが、私はこれから用事がありますので、席を外さなくてはいけません。と、会長は事情を話します』
133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 04:20:53.60 ID:xU8gCkSu0
上条「なんの用事だよ」
『ちょっと海外の方に』
上条「海外!?」
『日帰りで』
上条「日帰りで!?」
『はい。そういうわけですので、すみません。と、会長はお詫びします』
上条「…おまえ一体何者だよ」
『世界妹達連盟の会長です。と、会長は再び名乗ります』
上条「…あー、もう、わかったよ…。じゃ、また明日な」
『はい。では明日もあなたとの電話プレイならぬ、ナビプレイを楽しみにしています』
上条「如何わしいことをしてるみたいに言うな!」
『昨日はあんなことやこんなことを私に強要してきたくせに…』
上条「おい、切るぞ」
『切っても良いんですか?昨日あなたに強要されて体を縛り付けているこの縄を』
上条「んなこと強要してねーよ!何勝手に体縛ってんだ!!」
134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 04:25:31.61 ID:xU8gCkSu0
『…という冗談はさておき』
『時間になりましたので、これで失礼します。と、会長は別れの挨拶を述べます』
上条「…はぁ。…なんか、おまえと話してると逆に寿命が縮んでいく気がするぜ…」
『実際に寿命が縮んでいっている人に言われると説得力がありますね。と、会長は素直な感想を述べます』
上条「…うるせーよ。…俺は死ぬつもりはないからな!」
『とにかく、呪いの方が解除されるまではお付き合いいたしますので、ご心配なさらないでください』
上条「…へいへい」
『…あ、最後に一つ』
上条「……?」
『ナビが無くて、妹様に何をしてあげればいいかわからない時は…』
『その時はとりあえず、抱きしめてあげてください。と、会長は申し上げます』
上条「……さっきもやっててちょっと思ったんだが、そういうのって親が子供にやるべきなんじゃないのか?」
『同じことです』
上条「…同じ?」
135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 04:29:54.99 ID:xU8gCkSu0
『親と子にしろ、兄と妹にしろ、恋人同士にしろ…』
『抱き締める、という行為事態が、一番手っ取り早く、そして最も効果的な愛情表現なのです。と、会長は申し上げます』
上条「……」
『…すみません、時間です』
上条「…お、おう」
『では、これで失礼いたします』
プツンッ…
上条「……」
上条「……はぁ」
上条「…よく……わからねーな…」
上条「(とりあえず…データセーブしとくか…)」
ピッ ピコンッ
上条「……ふぅ」
上条「…まぁ、こんなもんか」
137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 04:32:15.43 ID:xU8gCkSu0
上条「……ん?」
心の声
『…帰ったらまた…お兄ちゃんに抱き締めてもらえるかな…』
上条「……」
上条「……はぁ」
上条「…………了解」
よくわからんが……
とりあえず、帰ってきたら抱き締めてやろう
・二日目終了
上条当麻 累計23%妹P
―二日目―
プラララ…
プラララ…
上条「……んん……うぅん…」
プラララ…
佐天「お兄ちゃーん、電話鳴ってるよ?出ないの?」
上条「……うぅん……あぁ、いいのいいの……どうせ昨日の話も夢だし……」
プラララ…
佐天「もう、お兄ちゃん。いつまでも寝ぼけてないで起きてよ~」
上条「……うるせーなぁ……だから、どうせ妹がいるなんて幻想………」
上条「……じゃなかったんだね」
佐天「…?」
73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 01:42:32.92 ID:zmOFcTCZ0
プラララ…
上条「………」ピッ
『グッドモーニング・メイクユアシスター』
上条「……」
『……おや?』
『そこはグッドモーニング・メイクマイシスターと返すところではないのですか?』
上条「…んな挨拶ねーよ……」
『寝起きですか。休日の朝とはいえ、少々寝過ぎではありませんか?』
上条「…いや、あのさ…」
『どうしました?』
上条「……てっきり夢オチかと思ってたんだが」
『かなりの愚問ですね。と、ミサ……会長は忠告します』
上条「…マジか…。つーか語尾我慢しなくて良いって」
75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 01:45:26.55 ID:zmOFcTCZ0
『とりあえず、夢ではないことを自覚してください。これは現実です』
上条「――その幻想を」
『ぶち壊せません』
上条「……」
『ともかく…』
『今日からは少しずつステップを踏んでいきましょう』
上条「はぁ。……ああ、はいはい」
『とりあえず、妹様は今何をなさっていますか?』
上条「…えーっと」
佐天「……♪」
上条「……台所で朝飯を作っていらっしゃるご様子」
77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 01:50:49.81 ID:zmOFcTCZ0
『なるほど。…ちなみにエプロンは?』
上条「え?…ああ、してるけど」
『色は?』
上条「…ピンク」
『グッジョブ』
上条「…は?」
『なかなか良い妹的センスをお持ちになられていますね、あなたの妹様は』
上条「……なんだそりゃ」
『いえいえ……あ、一応ですが』
上条「…?」
『昨日と同じように、ナビで彼女のデータを表示していただけますか?と、ミ……会長はお願いします』
上条「…あ、ああ…」ピッ
ブイーン
『……なるほど』
上条「ん?どうした?」
78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 01:53:08.01 ID:zmOFcTCZ0
『妹レベルを見てください』
上条「…え……あれ、上がってる?」
『そう。昨日の時点では、レベル0だったんですが、今はレベル1になっている』
上条「……本当だ」
『さては昨日の夜、何かありましたね?』
上条「あ?…いや、特に何も…」
『ああ、失礼。言い方を間違えました』
『昨日の夜はお楽しみでしたね?』
上条「だから何もしてねーってんだろうが!」
上条「…ただ、普通に話しただけだよ」
『そうですか、それは残念です。てっきり私はもう、兄妹の境界線を初日で越えてしまったのかと』
上条「んなわけねーだろ!」
『失礼しました』
上条「…つーか、このレベルってのは最大何レベルまであるんだ?」
79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 01:57:10.36 ID:zmOFcTCZ0
『朝から良い質問です』
『その妹レベルというのは、最大がレベル5までになります』
上条「……5?」
『はい。妹レベルが5になれば、その妹候補は完全な妹になります』
上条「……なんつーか、能力者のレベルみたいだな」
『同じような物です』
上条「…で、つまりレベル5になりゃ妹を作ったってことになるんだよな?」
『はい。それが呪いの解除に必要な条件その1になります』
上条「……他に解除する条件は?」
『もう一つあります』
『それは、あなたの呪いの解除に必要な量の「妹分」が補充することです』
上条「……妹分て?」
『妹が何かしら成長すると同時に貯まっていくポイントみたいなものです。ほらあれ、パンの袋に付いてるシールを集めて応募すると、もれなくお皿が貰えますみたいな』
上条「例えの下手さ加減がひどい」
81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 02:00:42.95 ID:zmOFcTCZ0
『ちなみに通称シスターズポイント。妹Pなどの呼び方があります。と、ミ…会長は捕捉します』
上条「…うわぁ、どうでもいい…」
『それと、そのポイントはあなたの中に貯蓄されていきます』
上条「…俺に?」
『はい。あなたの内部にそのポイントが貯まることによって、あなた自身が「兄」として成長していくというわけです』
上条「……俺にもレベルがあるのか?」
『具体的にレベルがあるというわけではありませんが…。妹を成長させるということは、あなたが「兄」として成長したことになります』
上条「…んで、そのポイントがMAXになって、佐天さんをレベル5にすりゃ…解除されるってか?」
『そうなります』
上条「…なるほどね。…ちなみに俺のデータがわかるみたいな装置はないのか?」
82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 02:03:42.75 ID:zmOFcTCZ0
『今のところありません』
上条「…ないのか」
『もうすぐブラザーナビゲーターDSでも作りますので、少々お待ちください』
上条「…任天堂から離れろ」
『うちの傘下です』
上条「…なにゆえ…」
『とにかく』
『今日からは妹様のレベルを上げるために、少しずつ頑張りましょう』
上条「…ああ」
『では、また後程ご連絡します。と、ミ……会長は別れの挨拶を述べます』
上条「…はいよ」
ピッ
83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 02:08:03.62 ID:zmOFcTCZ0
上条「…はぁ…」
佐天「なんかお兄ちゃん、朝から楽しそうだね」
上条「…え?いやいや、楽しいも何もないって…」
佐天「でも会長さんて、とってもいい人だよね。凄く優しいし」
上条「……そうか?」
佐天「うんっ。色々相談にも乗ってくれるし、それに……」
佐天「…お兄ちゃんと一緒に住もうって決心したのも、会長さんの後押しがあったからだし…」
上条「……(なんか納得いかないけどな)」
上条「……あ」
佐天「…?」
上条「……あのさ、佐て……涙子」
佐天「なーに?」
上条「……その会長さんから、なんか貰った…?」
佐天「え?……ああ!貰ったよ!なんかゴム…」
上条「それはお兄ちゃんが預かっておきますから!今すぐ渡して!今すぐ!」
86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 02:12:54.52 ID:zmOFcTCZ0
佐天「えぇ?で、でも、会長さんが『お兄ちゃんと私を繋ぐ大切なもの』って…」
上条「そうなんだけど違うんだけど違うんだ!とにかく渡して!俺がちゃんと預かっておくから!」
佐天「…うーん、お兄ちゃんがそう言うなら。……はい、これ」
上条「……ああ、うん。ありがとう」
上条「(…女の子にゴム手渡しされる状況って一体…)」
佐天「それより、朝御飯冷めちゃうから、早く食べよう」
上条「あ、ああ…」
佐天「味噌汁熱いから気をつけてね。ご飯もおかわりあるから」
上条「…ん、了解」
佐天「うん。じゃあ、いただきまーす」
上条「…いただきます」
上条「(……)」モグモグ
上条「(……兄妹って、こんな感じか?)」
上条「(…佐天さんのレベルが上がってたのも、昨日の会話が関係あるのか?)」
上条「(と言っても、特に思い当たるフシはないしなぁ…)」
88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 02:16:40.46 ID:zmOFcTCZ0
上条「(……まぁ、いいか。とりあえず飯食ったらあいつに連絡取ってみるか)」
―朝飯後
上条「……ふぅ」
上条「朝からこんな健全な飯食ったのも、久しぶりだな…」
佐天「お粗末様でした」
上条「…ご馳走様でした」
佐天「うん、じゃあ私、お皿洗っちゃうね?」
上条「…ああ。手伝おうか?」
佐天「ううん、いいよいいよ。せっかくの休みなんだから、お兄ちゃんはゆっくりしてて!」
上条「…そ、そうか?…わるいな」
佐天「気にしなくていいって。じゃ、さっさと片付けちゃうね~」
上条「…おう」
上条「(…よくできた子だな…)」
プラララ…
89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 02:21:19.14 ID:zmOFcTCZ0
上条「…ん、あいつか…」ピッ
上条「…はいよ」
『朝御飯の方は終わりましたか?』
上条「ああ」
『そうですか。では、そろそろナビの方を始めていきましょう。と、ミ……会長は』
上条「……なぁ、一つ聞いていいか?」
『はい?』
上条「…俺の呪いのこと、佐天さんは知ってんのか?」
『いえ、彼女にはあなたの呪いのことは説明しておりません。と、……会長は申し上げます』
上条「…そうなのか」
『はい。なぜなら、そのことを彼女に教えてしまっては、意味がないからです』
上条「…なんでだ?」
『彼女にあなたの呪いのことを教えれば、彼女はきっとあなたの為に努力するでしょう』
上条「それが何かいけないのか?」
90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 02:25:03.36 ID:zmOFcTCZ0
『妹レベルというのは、本人が無意識のうちに上がるレベルです』
『つまり、妹として成長するということは、本人が意識して出来ることではないのです。と、会長は説明します』
上条「……それで、俺が自分の手でそのレベルを上げてやらなきゃいけねーってことか?」
『そういうことです』
『むしろ彼女が自分から妹として成長しようと思ったところで、それ自体がレベルアップの妨げになる可能性もあります。…と、会長は更に説明します』
上条「…はぁ。なるほどね」
上条「ま、いずれにせよ俺がなんとかすりゃいいんだな?」
『はい。とりあえずはそういうことになります』
上条「……了解」
『あと、ここからのレッスンにおいて、あなたは妹様と何らかのスキンシップを取らなければいけません』
上条「…スキンシップ?」
『心と体の触れ合いです。』
上条「…なんか如何わしそうだからそれは却下」
『そうですか。しかし、拒まれると困るのですが…』
92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 02:29:42.92 ID:zmOFcTCZ0
上条「どうせおまえ変なこと考えてんだろ?そんなもん拒むに決まって――」
―――ドクンッ
上条「――――っ!」
『頭が固いお兄ちゃんですね……』
上条「…っ、…おまえ…」
『あなたの心臓に付いてる鎖は、そう簡単に外れるものではありません』
上条「…っ…」
『そんな過激なことは別にやるつもりはありませんが、あまり下手な抵抗はあなたの為になりませんよ?と、…会長は宣告します』
上条「……」
上条「……はぁ。わかったよ…」
『はい。では…』
『とにかく、妹様を呼んでもらえますか?と、……会長はお願いします』
上条「…あ、ああ」
93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 02:34:34.03 ID:2lv/PEOA0
上条「…えーっと、涙子」
佐天「はーい、何?」
上条「あー…っと、ちょっとこっち来てくれない?」
佐天「…ん?…うん」
上条「……」
上条「…来たぞ」
『はい、ありがとうございます』
『では、今あなたの目の前に妹様はいらっしゃいますね?』
上条「ああ」
佐天「……?」
『では、まずナビでデータを表示してください』
95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 02:39:21.20 ID:2lv/PEOA0
上条「……」ポチッ
・名前 佐天涙子
・妹レベル1
・属性 世話好きな妹
・詳細
元気で明るく、人懐っこい性格の女の子。
料理は兄のために愛を込めて。
・心の声『お兄ちゃん、寝癖立ってる』
上条「………あれ?」
上条「なんか……詳細の項目増えてないか?」ワシャワシャ←寝癖を直しながら
『はい。おそらく、レベルが上がったことでスペックが追加されたのでしょう』
上条「……そうなのか」
『はい。レベルが上がっていなくても、何らかの条件を満たせば、項目は追加されることがあります…と、会長は説明します』
上条「…へぇ。なるほどね」
『つまり、あなたの調教次第で、彼女を自由にあなた好みの女にしたてあげ……ああ、すみません』
『つまり、あなたの教育次第で、彼女がどのように成長していくかが決まるのです』
上条「言い直すまでのインターバルが長ぇーよ!」
98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 02:47:39.59 ID:2lv/PEOA0
『…それでは、そういうわけでナビを始めます』
上条「……へいへい」
『では、まず』
『彼女の頭を撫でてあげてください』
上条「…えっと…」
佐天「……?」
上条「……(頭を…撫でる)」ナデナデ
佐天「…んっ……お、お兄ちゃん、どうしたの…?」
上条「あ、いや…」
『そのまま頭を撫でながら…』
『「朝御飯、美味かったぜ。ありがとう涙子」と、言ってください』
上条「…朝御飯、美味かったぜ。ありがとう涙子」ナデナデ
佐天「…えっ……う、うん。…ありがとうお兄ちゃん」カァァ
『次に…』
『撫でている手をゆっくり髪にそわせて下ろしていってください』
99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 02:52:03.63 ID:2lv/PEOA0
上条「…(こ、こうか…?)」シュルー
佐天「……は……んっ…」ビクッ
『そして髪を優しく撫でる』
上条「…(…優しく撫でる)」サワサワ
佐天「…ん……お、お兄ちゃん……くすぐったいよぉ」
『次に、そのまま優しく髪を撫でながら…』
『「おまえは本当に可愛い奴だな」と、優しくささやく』
上条「……おまえは本当に可愛い奴だな」コソッ
佐天「…えっ……そ、そんな……やめてよお兄ちゃん…」カァァァ
『それから、髪を撫でている手を彼女の背中に回し…』
上条「…(背中に…回し)」ソッ
佐天「…!お、お兄ちゃ…」
『ゆっくりと』
上条「(ゆっくりと…)」
100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 03:01:34.06 ID:2lv/PEOA0
『抱き締めてあげます』
上条「(…抱き締める…)」ギュッ
佐天「…あっ………」カァァァ
『そしてもう片方の手で、ゆっくり頭を撫でてあげます』
上条「……(片方の手で…撫でる…)」ナデナデ
佐天「……あうぅ……ん……」
『そしてそのまま』
『「大好きだよ、涙子」と耳元でささやく』
上条「……大好きだよ」
佐天「……!!」
上条「…大好きだよ、涙子」
佐天「………!!」ボッ
上条「……(あったかいな)」
『いいかんじですね。と、ミサ……会長は思います』
102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 03:05:38.81 ID:2lv/PEOA0
上条「……(おい、これで本当にいいのか?)」
『はい。やはり従妹を持っているだけあって、幾分センスは良いようです』
上条「…(つーか、佐天さんはいきなりこんなことやられて嫌じゃなかったのか?)」
『嫌がっているように見えますか?』
上条「…え…?」
佐天「……」ドキドキドキドキ
上条「……」
『どんなご様子ですか?』
上条「…(なんか、目が潤んでて、頬が赤い)」
『なるほど。やはりそうですか』
上条「……?」
『それでは、少し中断していただけますか?』
上条「……(おう)」サッ
佐天「……あっ…!」
103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 03:09:36.04 ID:2lv/PEOA0
上条「…ん?どうした?」
佐天「…う、ううん、なんでも…ない」カァァァ
上条「…?」
『では、とりあえずシスナビDSでデータを表示してください』
上条「…ん」ポチッ
『そして、画面右上にあるハートのマークをタッチペンでタッチしてください』
上条「…(タッチペンて…)」ピッ
上条「…ん?なんか出たぞ」
『はい。そこには彼女の今の精神状態が載っています』
上条「…ふーん」
・精神状態 ピンク80% 黄色20%
上条「……色?」
『はい。精神状態は色で表されます』
『例えば、通常状態が青、怒っている時や機嫌の悪いときには赤、というような感じになります。と、ミ…会長は説明します』
108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 03:14:56.54 ID:2lv/PEOA0
上条「…へぇ。じゃあ、このピンクと黄色ってのは?」
『ピンクは、何か嬉しい時があった時などに、興奮していたり、胸が高鳴っている状態を表します』
上条「…ふーん(嬉しいこと?)」
『黄色は、何か少し不満があったりする時の状態を表します』
上条「…ん?不満?」
上条「…(てことは、今の佐天さんは何か不満があるってことか…?)」
『はい、そうなりますね。』
『まぁ、理由は何となくわかりますが…』
佐天「……」ポワーン
上条「……?」
『では、次です』
上条「…お、おう」
『とりあえず彼女に、「どうかしたか?」と聞いてみてください』
109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 03:18:20.59 ID:2lv/PEOA0
上条「……えっと、涙子」
佐天「…ひゃ、はい!」
上条「? あ、えっと……どうかしたか?」
佐天「え!?い、いや、なんでも………ない…」カァァァ
上条「…?」
『次に』
『「そっか。なんでもないんならいいんだ。じゃ、俺はちょっと散歩にでも行くかな…」と、言ってください』
上条「……そっか。なんでもないんならいいんだ。じゃ、俺はちょっと散歩にでも行くかな…」
佐天「……あっ!」
上条「…ん?」
佐天「…え…えっと……お、お兄ちゃん…その…」モジモジ
上条「……?」
110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 03:21:41.75 ID:XUlS15G10
『「どうしたんだ?ちゃんと言わないとわかんないだろ?」と、言ってください』
上条「…どうしたんだ?ちゃんと言わないとわかんないだろ?」
佐天「……うぅ……えっと…その…」
上条「……?」
佐天「……も、もうちょっと……」
上条「…ん?」
佐天「…もうちょっと…だけ……今みたいに……あの……」モジモジ
上条「……」
『「ほら、早く言わないと俺行っちゃうよ?」と、言ってください』
上条「…ほら、早く言わないと…俺行っちゃうよ?」
佐天「……うぅ……お兄ちゃんの意地悪…」
上条「……え?あ、ごめ…」
『謝らなくていいです』
上条「…(何でだよ?なんか俺が悪いことしちまったんじゃないのか?)」
『…あなたという人は…』
112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 03:26:05.05 ID:XUlS15G10
『とりあえず、今は指示通りに動いてください』
上条「…(あ、ああ)」
佐天「……」ムスッ
『それでは』
『「拗ねてる顔も可愛いな」と、言ってください』
上条「…拗ねてる顔も可愛いな」
佐天「…!」
『「………」と、言ってください』
上条「どうしよっかな……。涙子さえよければ、今すぐ抱き締めてあげたい気分なんだけどなぁ~」
佐天「…え…!…あああの…お兄ちゃん…」アタフタ
『「………」と、言ってください』
上条「でも、なんか涙子のこと、怒らせちゃったみたいだし……仕方ない、今日はお預けだな」
佐天「…あ、ああ…!お、お兄ちゃぁぁん!」
114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 03:31:22.71 ID:XUlS15G10
上条「…なんだ?涙子」
佐天「……だ…だき……て……しい」
上条「……ん?」
佐天「…きし……めて…ほしい」
『「……」』
上条「…聞こえないぜ?」
佐天「…っ、も、もう一回…」
上条「…ん?」
佐天「…もう一回……抱き締めて……欲しい」カァァァ
上条「……」
『「………」』
上条「…ははっ」
佐天「…え?」
上条「よく言えました」ギュッ
佐天「…わっ……」カァァァ
117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 03:36:06.96 ID:XUlS15G10
上条「全く……甘えんぼさんだな、涙子は」ナデナデ
佐天「…うぅ……だ、だってぇ……お兄ちゃんが…急に……うぅん……」カァァァ
上条「それは涙子が早く言わないから悪いんだろ?」
佐天「…うー…お兄ちゃん、意地悪だよぉ…」ウルウル
上条「…あー、そうだな。意地悪なお兄ちゃんは…嫌いだよな?」
佐天「…えっ」
上条「仕方ない。涙子が嫌がってんならもうやめに…」サッ
佐天「だめっ!」グイッ
上条「わっ…と」
佐天「……あ……」カァァァ
上条「…ははっ。どうしたんだ涙子?」
佐天「…うぅ~……もう…お兄ちゃぁん…」ウルウル
上条「…わるいわるい。もう意地悪しないからさ」ナデナデ
佐天「……バカぁ…」ギュウウウ
119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 03:40:52.16 ID:XUlS15G10
上条「……」ナデナデ
佐天「……」ギュ
上条「……」ナデナデ
上条「……(しばらくこのまま?…はいはい)」
上条「……」
佐天「……」ドキドキ
上条「……(なんだろうなぁ…)」
上条「……(このあたたかさ……)」
佐天「……ね、ねぇ…お兄ちゃん」
上条「ん?どうした?」
佐天「…あ、あの…私…」
ピンポーン
佐天「…!」
上条「…お、誰か来たみたいだな」
121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 03:45:45.40 ID:XUlS15G10
佐天「……あ、私……出てくるね?」
上条「ああ」
佐天「…はーい、今開けますねー」
「宅急便です。と、ミ……社員はお届け物を届けます」
「ああ、どうもお疲れさまですー」
上条「……」
『いかがでしたか?』
上条「……うーん」
『あたたかかったでしょう?』
上条「……」
『それが、愛の温もりというやつです。と、ミ……会長は申し上げます』
上条「……愛の……ねぇ…。なんだかピンとこねーな…」
『あなたはまず、人の愛し方を知るべきなのですよ』
上条「……愛し方?」
123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 03:50:17.12 ID:XUlS15G10
『…兄とは、妹にとって最も身近にいる存在です』
上条「…?」
『時に守り、時に叱り、時に甘えさせ、そして愛すことが、兄としての務めなのです。と、会長は宣言します』
上条「……兄として、ねぇ…」
『妹達連盟のマニュアルにはそう書いてあります』
上条「…おまえんとこの理念かよ!」
『しかし、少しは分かっていただけましたか?…妹を作るということを。と、会長は尋ねます』
上条「……どうだろうな……今はよくわからん」
『……今は、それでいいと思います』
『少しずつ……少しずつ知っていけば良いと思います。と、会長は励ましの言葉を述べます』
上条「…励まされてんのか俺…」
『それより、彼女のデータを表示していただけますか?』
125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 03:55:00.99 ID:Fp3vAfkT0
上条「…ああ」ピッ
・名前 佐天涙子
・妹レベル3
・属性 世話好きな妹
・詳細
元気で明るく、人懐っこい性格の女の子。
料理は兄の為に愛を込めて。
何かに目覚める気配。
・心の声『……邪魔が入った…』
上条「………!」
『順調ですね』
上条「…レベルが一気に上がってるな…」
『それほどいい感じだと言うことです。と、会長は賞賛します』
上条「……そうなのか?」
佐天「お兄ちゃーん、お兄ちゃん宛に荷物だよー」
上条「…俺に?」
佐天「うん。はい、これ」コトッ
126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 04:00:19.83 ID:xU8gCkSu0
上条「…おう、ありがとう…」
上条「…(ん?なんだこれ…?)」ガサゴソ
上条「……」
『ああ、届いたみたいですね』
上条「…おまえ、これ…」
『ブラザーナビゲーターDSです』
上条「……」
『通称ブラナビDS。ちなみにDSとは、D=どこでも、S=シスターズは俺の妹、です。と、会長は説明します』
上条「(どう考えても作るの早すぎだろ!さっき話してたとこじゃねーか!)」
『早さが私たちの売りですから』
上条「(…なんだその謎の技術力)」
『では、早速使っていきましょう』
『シスナビとケーブルを繋いで通信させてください』
上条「…通信?」
『はい。ケーブルを繋いで通信を行うことによって、シスナビに保存されているデータを共有させることができます。と、会長は説明します』
127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 04:04:04.19 ID:xU8gCkSu0
上条「……ふーん。…ケーブルが…これか」
上条「…ほいっと」ガシャ
ブイーン
上条「…これでいいのか?」
『はい。では、新しい方のナビのデータを表示してください』
上条「…ん」ポチッ
上条当麻
状態:呪い(心臓に爆弾)
累計妹P 20%
特技『幻想殺せない右手』『撫でる左手』『焦らし』
上条「……(幻想殺せないって……それじゃあ俺、ただの説教する主人公じゃねーか…)」
『正確にはただのお兄ちゃんになります。と、会長は訂正します』
上条「…(いいよもう…どっちでも…)」
『しかし、ポイントの方は順調のようですね』
上条「(…そうなのか?)」
129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 04:09:03.27 ID:xU8gCkSu0
『はい。レベルの上がりの早さもそうですが、ポイントの方もなかなか順調です』
上条「……へぇ」
『やはり、あなたと佐天様との兄妹の相性が良かったのでしょう。と、会長は推察します』
上条「(……うーん、よくわからねーなぁ…)」
『この調子でいけば、呪いの解除も早そうです』
上条「…ならいいんだけど…」
プルルル プルルル…
上条「…ん?電話?」
佐天「あ、私の…」ピッ
佐天「…もしもしー…」
上条「……」
『今時のJCは、携帯を持つのが普通みたいですね。と、会長は何気なく思います』
上条「…今時なら、小学生でも持ってんじゃねーのか?親が持たせたり」
『過保護な親の気持ちは察しますが、会長は時代を感じます』
上条「…おまえ、いつの時代の人だよ」
130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 04:14:28.83 ID:xU8gCkSu0
佐天「…あ、お兄ちゃん」
上条「…ん?なんだ?」
佐天「私、ちょっと今から出掛けてくるから、外出るんなら戸締まりよろしくねっ」
上条「お、おう。いってらっしゃい」
佐天「うん。夕方までには戻るから…」
上条「ああ、了解」
『了解いたしました』
佐天「それじゃ……あっ…」
上条「…ん?」
佐天「……あの……お兄ちゃん…」
上条「……?」
佐天「……えっと、その……」
上条「…どうした?」
佐天「…帰ったら……また……」
132 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 04:17:50.63 ID:xU8gCkSu0
上条「…?」
佐天「…やっぱなんでもない!…いってきますっ」
ガチャ パタンッ
上条「…なんだ?」
『…気付いてあげることも、一つの愛情表現だと会長は思います』
上条「何がだよ?」
『いえ…』
『とりあえず、今日はこの辺にしておきましょう。と、会長は提案します』
上条「…え?もういいのか?」
『はい。私がナビするのは今日はここまでです』
上条「んな余裕かましてて大丈夫なのか?」
『たぶん、大丈夫なのではないでしょうか?』
上条「いや、たぶんじゃ困るんだよ!こっちは命かかってんだぞ!?」
『そうですが、私はこれから用事がありますので、席を外さなくてはいけません。と、会長は事情を話します』
133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 04:20:53.60 ID:xU8gCkSu0
上条「なんの用事だよ」
『ちょっと海外の方に』
上条「海外!?」
『日帰りで』
上条「日帰りで!?」
『はい。そういうわけですので、すみません。と、会長はお詫びします』
上条「…おまえ一体何者だよ」
『世界妹達連盟の会長です。と、会長は再び名乗ります』
上条「…あー、もう、わかったよ…。じゃ、また明日な」
『はい。では明日もあなたとの電話プレイならぬ、ナビプレイを楽しみにしています』
上条「如何わしいことをしてるみたいに言うな!」
『昨日はあんなことやこんなことを私に強要してきたくせに…』
上条「おい、切るぞ」
『切っても良いんですか?昨日あなたに強要されて体を縛り付けているこの縄を』
上条「んなこと強要してねーよ!何勝手に体縛ってんだ!!」
134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 04:25:31.61 ID:xU8gCkSu0
『…という冗談はさておき』
『時間になりましたので、これで失礼します。と、会長は別れの挨拶を述べます』
上条「…はぁ。…なんか、おまえと話してると逆に寿命が縮んでいく気がするぜ…」
『実際に寿命が縮んでいっている人に言われると説得力がありますね。と、会長は素直な感想を述べます』
上条「…うるせーよ。…俺は死ぬつもりはないからな!」
『とにかく、呪いの方が解除されるまではお付き合いいたしますので、ご心配なさらないでください』
上条「…へいへい」
『…あ、最後に一つ』
上条「……?」
『ナビが無くて、妹様に何をしてあげればいいかわからない時は…』
『その時はとりあえず、抱きしめてあげてください。と、会長は申し上げます』
上条「……さっきもやっててちょっと思ったんだが、そういうのって親が子供にやるべきなんじゃないのか?」
『同じことです』
上条「…同じ?」
135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 04:29:54.99 ID:xU8gCkSu0
『親と子にしろ、兄と妹にしろ、恋人同士にしろ…』
『抱き締める、という行為事態が、一番手っ取り早く、そして最も効果的な愛情表現なのです。と、会長は申し上げます』
上条「……」
『…すみません、時間です』
上条「…お、おう」
『では、これで失礼いたします』
プツンッ…
上条「……」
上条「……はぁ」
上条「…よく……わからねーな…」
上条「(とりあえず…データセーブしとくか…)」
ピッ ピコンッ
上条「……ふぅ」
上条「…まぁ、こんなもんか」
137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/03(水) 04:32:15.43 ID:xU8gCkSu0
上条「……ん?」
心の声
『…帰ったらまた…お兄ちゃんに抱き締めてもらえるかな…』
上条「……」
上条「……はぁ」
上条「…………了解」
よくわからんが……
とりあえず、帰ってきたら抱き締めてやろう
・二日目終了
上条当麻 累計23%妹P
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