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ケンシロウ「世紀末からもう11年か」前半

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 00:43:27.25 ID:PKTYKiEwO [1/79]
199X年、地球は核の炎に包まれた!

海は枯れ、地は裂け、あらゆる生命体が絶滅したかに見えた!

だが…!



ケンシロウ「いや、意外となんとかなるもんだね」

トキ「なんだかんだで海枯れなかったし」
ケンシロウ「人間って案外丈夫だよね」

トキ「私は被曝したけどね」

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 00:51:55.70 ID:PKTYKiEwO [2/79]
ラオウ「ジョイヤーッ」バゴンッ

トキ「兄さん、お帰り」

ケンシロウ「襖を壊すあたり、また面接落ちたんだな」

ラオウ「この拳王の良さが分からぬとは…」

ケンシロウ「前歴に世紀末覇者なんて書くから落ちるんだよ」プフッ

ラオウ「兄を笑うとは無礼なッ 北斗剛掌波!!」ゴォッ

ケンシロウ「天破活殺!」ズヒビッ



トキ「ケンシロウも救世主とか書いてるけどね」

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 00:54:40.80 ID:PKTYKiEwO
テンショウホンレツッ

ホォォォアタァァァァッ



リン「あのお家いつも賑やかだねー」

バット「ニートが二人もいるからな」

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 01:03:03.05 ID:PKTYKiEwO
シン「よう無職共、働く気にはなかったか?」

ケンシロウ「シンッ!」←無職

ラオウ「何をしに来おった!」←無職

シン「KINGの俺様がお前ら愚民に仕事をくれてやろう」

ラオウ「このラオウ、傘下に下るぐらいならば死を選ぶわッ」

ケンシロウ「ラオウ! 口は悪いが、シンはウチの家計を気遣ってくれているんだぞ!」

トキ「そうだぞ! いつまでも詰まらぬ意地を張るんじゃない!」

ラオウ「黙れ病弱万年大学生! うぬが卒業しないのがいかんのだ!」

トキ「」←今年6年目

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 01:06:19.02 ID:PKTYKiEwO
ガラガラ オレノナヲイッテミロー

ジャギ「ただいま、また面接駄目だったのか」

ラオウ「」

トキ「」

ケンシロウ「」

ジャギ「ありゃ、みんなどうした? 残悔拳決められたような顔して」

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 01:14:05.18 ID:PKTYKiEwO
ジャギ「まあ元気出せよ、今夕飯作るからさ」

トキ「ジャギ…すまないな」

ラオウ「うぬには苦労をかける…」

ジャギ「なに言ってんだ、水臭いぞ兄者達」←正社員

ジャギ「さあ今日は鍋だ、仕込みを手伝ってくれ」

ケンシロウ「ああ、任せてくれ!」





ラオウ「お前ごとき春菊だけで十分だろう」ファァッ

ケンシロウ「お前の箸が掴むのは牛肉ではなく春菊だ」ファァッ

ジャギ「無想転生で卓袱台の周りを回るのは止めてくれ」

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 01:20:34.41 ID:PKTYKiEwO
ラオウ「満腹だ」

トキ「ごちそうさま」

ジャギ「じゃあ洗い物しちまうから黒王号の餌は頼むわ」

ラオウ「うむ」


ジャギ「ジョイを一滴垂らせば…」ピチョン

ジャギ「ひィィィヒャアハハハハァ! 油汚れ共、どうだ悔しいか!」


ラオウ・トキ・ケンシロウ(あれさえなければなぁ…)

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 01:32:02.11 ID:PKTYKiEwO
スーパーサザンクロス


サンジカラショクリョウヒンコーナーデブタニクツメホウダイデス

ハート「超狭ぇよぉぉぉぉっ」ギュウギュウ

フドウ「うっ動けっっ」ギュウギュウ

トキ「激流には勝てぬ…っ」ズイズイ



ヒューイ「買えなかった…」

シン「執念が足りん」

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 01:34:48.38 ID:PKTYKiEwO
ウワァマタイルヨ

ナニアレ? ホームレス?

ウワッ コッチミタ!


アッ ヒミツキチダ!

シッ ミチャイケマセン!



ジュウザ「…俺は雲のように自由に生きる」

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 01:41:21.92 ID:PKTYKiEwO
ユリア「ごめんくださーい」



ユリア「返事がない、もしかして…」



カチカチッ カチカチッ

ケンシロウ「お前らなんかショットガンで蜂の巣にしてやんy」

バウンッ ヘーッドショーット

ケンシロウ「スナイパーライフルうぜぇぇぇぇぇぇ!!」

ユリア「ケン! 何遊んでんの!」

ケンシロウ「うわぁ!」

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 01:45:33.35 ID:PKTYKiEwO
ユリア「働く気あるの?」

ケンシロウ「あります…」

ユリア「履歴書は?ちょっと見せて」

ケンシロウ「はい…」



ユリア「ケン、いろいろ言いたい事あるけど」

ケンシロウ「はい」

ユリア「証明写真で皮ジャンは止めなさい。スーツを着なさいスーツを」

ケンシロウ「はあ」

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 02:01:32.26 ID:PKTYKiEwO
ユリア「資格、北斗神拳一級…普通免許とか英検は?」

ケンシロウ「無いです」

ユリア「マズいよー、ほぼ無資格じゃない」

ユリア「高卒なんだから何かインパクトのある物がないと」

ケンシロウ「あ、自己アピールには自信がある」


体力に自信有り! 必ずや期待に応えます!(拳で)



ケンシロウ「インパクトあるだろ?」

ユリア「拳では余計よ」

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 02:24:23.77 ID:PKTYKiEwO
ガラガラ

トキ「ただいま…」

ユリア「あ、トキさん…どうしたんですか? 随分くたびれてますけど」

ケンシロウ「ユリア、トキがくたびれてるのは昔かr」ボカッ

ユリア「失礼な事言わないの」

トキ「はは…ちょっと買い物にね」

ユリア「買い物!? 駄目ですよ!死んじゃいます!」

ケンシロウ「ユリアも大概だと思うな」

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 02:28:42.50 ID:PKTYKiEwO
トキ「すまない、特売品は買えなかった…」

ユリア「奥様方の群が相手じゃ流石のトキさんも無理ですよ」

ケンシロウ「随分揉まれたみたいだな」

トキ「本当に面目ない…」

ケンシロウ「まあ気にするなよ、ジャギ兄さんには連絡しとく」

トキ「すまないな…。では私は部屋に戻るよ。ユリアさん、ごゆっくり」

ユリア「はーい」



その後、トキは3日寝込んだ

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 02:33:57.21 ID:PKTYKiEwO


シュウ「あはは、ほら、こうするとよく飛ぶぞ」クルクルッ

ワー! センセイスゴーイ!

タケトンボメイジンダネ!

シュウ「ほら、やってごらん?」

ソレー! ソレソレー!

シュウ「子供はかわいいなぁ」



クルクルクル… ピシッ

サウザー「つっ」

ア…

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 02:38:46.72 ID:PKTYKiEwO
サウザー「この竹蜻蛉を飛ばしたのは誰だ」

ア… ゴメンナサイ…

サウザー「この俺に楯突くとはいい度胸だ」キッ

ヒッ ビクビクッ


サウザー「飛べぃッッ!!」シュピッ

シュパァァァァァァ


…スゴイ! アンナニタカクマデトンデル!


シュウ「流石は園長先生」

サウザー「園長に逃走はないのだ」

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 03:00:07.31 ID:PKTYKiEwO
ケンシロウ「ホォアタァッ!」バキッ

ラオウ「塵と砕けよッ!」ドガァッ


ジャギ「またやってるのか…」スパンッ

トキ「お帰り、私がいながら止められなんだ」

ジャギ「兄者が気に病むことはない。俺が止めようものなら、一瞬で殺されるとこだ」

トキ「ジャギこそそこまで卑下しなくてもいいのだぞ」

ジャギ「事実だ。さて、今の時間のテレビは…」

トキ「あ! いかん!」

ケンシロウ「ホォワチャァッ!」ラオウ「天に召ッせ!」ボグシャッ

ジャギ「わばっ」ブシャッ

39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 03:07:23.50 ID:PKTYKiEwO
カーンッ

サァフライガセカンドコウホウニアガッテイル!

センターオイツケナイ! ランナーサンルイヲケッタ!


プシュッ

ジャギ「ゴクッゴクッ …ぷぁーっ 沁みるな」

ジャギ「…ムシャムシャ ん、今日の豚キムチはちょっとしょっぱいぜ…」グシッ




トキ「二人とも、謝ってきなさい。あんな寂しそうな姿見てられないぞ」

ラオウ「う、うむ」

ケンシロウ「TVぐらいで熱くなりすぎた…」


ジャギ「よっしゃ、追加点だー」

40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 03:16:42.49 ID:PKTYKiEwO
スーパーサザンクロス

シン「あっ」

ユリア「あら、シンじゃない」

シン「やあ、偶然だな」

ユリア「偶然って、あなた店長じゃない」クスッ

シン「ああ、そうだった」ハハッ

シン「夕飯の買い物?」

ユリア「ええ、たまにはジャギさんに楽してもらわないと」

シン「…」

シン「全く、ケンシロウは仕方ないな」

ユリア「本当にだらしないのよねー」

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 03:20:25.90 ID:PKTYKiEwO
シン「そうだ、ちょっと待ってろ」

ユリア「え?」



シン「これ、今日の特売品」

ユリア「え、駄目よ貰えないわ」

シン「いいって。その代わり他のスーパーで買い物したら地獄へ突き落としてやる」

ユリア「ふふ、怖い怖い」

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 03:25:09.41 ID:PKTYKiEwO
マタネー

シン「…」フリフリ




シン「クソぉぉぉぉぉおおッ! ケンシロウめぇぇぇッッ」グヌヌ

シン「ユリアの手料理ィ…羨まし過ぎるぞォォオッ!!」ギリッ

マッド「店長、さっきの商品代は給料から天引きしておきます」

47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 03:33:00.08 ID:PKTYKiEwO
ケンシロウ「納得がいかない」

ラオウ「どうせ下らないことだろうが一応聞こう。何がだ」

ケンシロウ「俺の扱いだよ」

トキ(また分けの分からないことを…)パクッ

ケンシロウ「トキは学費で家計を圧迫、ラオウは黒王号で家計を圧迫」

ケンシロウ「その点、俺は特に金のかかることは何もしt」バキッ

黒王号「ヒヒーンッ」バキッ

ケンシロウ「迷惑じゃないっス! 全然平気…痛い痛い」ボコッ

トキ「天誅だな」

ジャギ「言うねぇ」

48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 03:46:00.38 ID:PKTYKiEwO


ケンシロウ「いてて…」

ラオウ「しかしトキ、うぬの学費もなかなか馬鹿にならぬ。ケンシロウの言うことも一理あるだろう」

トキ「ぬ…、ならば二人ともシンのスーパーのバイトを断らなければ良かったのでは?」

ケンシロウ「この前履歴書持って行ったら気が変わったと言って断られた」

ラオウ「何かしでかしたのではないか?」

ケンシロウ「いや、あれ以来会っていないしな…」

51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 03:55:57.59 ID:PKTYKiEwO
我は黒王

この北斗家の馬である

ラオウ「黒王号、サザンクロスに行くぞ」

この男、ラオウは我に食料を提供し、適度に運動をさせる

言わば世話係だ

我の世話をして何のメリットがあるのかは知らない

52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 04:02:55.07 ID:PKTYKiEwO
北斗家にはあと3人住人がいる

まず白髪の病人、トキ

めったに表に姿を見せず、我との関わりも一番少ない男だ

家中で争いが起こっても割って入る元気もない、何とも頼りない男である


先日はスーパーに乗せて行った帰り、ボロボロのフラフラの手ぶらで出てき時

トキ「すまない…」

と、馬の我にガチ謝りしていた

しっかりしろ

53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 04:08:32.90 ID:PKTYKiEwO
次にジャギ

センスの無いヘルメットを被ってはいるものの、北斗家の家計を一人で支えている、言わば大黒柱だ

笑い声は気色悪いが、ラオウ達のように暴れたりしないなかなかの人格者だ

たまに争いに巻き込まれボコボコにされ、醜い顔を晒しながら我の小屋で一夜を明かす事がある

残念な彼に幸あれ

56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 04:14:12.82 ID:PKTYKiEwO
ラオウ「買い忘れはないな」

ケンシロウ「ラオウ…」ザッ

ラオウ「何だケンシロウ」

ケンシロウ「俺のシャンプーは買ってきたか?」

ラオウ「オクトか? 買っておらんな」

ケンシロウ「アタァッ」

ビシッ

ラオウ「…メモには載ってなかったぞ」

ケンシロウ「お前が出た後に気付いた…出掛ける時は携帯を持ち歩けとあれ程」

バキッ

ラオウ「…」

ケンシロウ「…」ビリッ

59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 04:17:38.74 ID:PKTYKiEwO
こいつはケンシロウ

北斗家で一番しょうもない奴だ

いつも下らない事でラオウと小競り合いをしている

いつも家にいる

いつも暇している

働かない

ケンシロウ「ラオウ…貴様が掴むのはマシェリではなく死兆s」ボカッ

ユリア「また道端で暴れてる!」

そしていつもこの女に怒られている

情けない

62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 04:26:20.74 ID:PKTYKiEwO
トキが引き籠もり、ジャギが報われず、ラオウとケンシロウが馬鹿をする

それがここ北斗の家

騒がしいがなかなか退屈しないので、今暫く見守ることにする

黒王号(ほれ、きびきび動け)カポンッ

ケンシロウ「いてっ 何だよ!」

黒王号(そんなんじゃいつまで経っても草むしり終わらんぞ)カポンッ

ケンシロウ「痛いって! なんなんだよお前…食わせてもらってる身で」

黒王号(それはお前にも言える)

68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 04:49:18.73 ID:PKTYKiEwO
モシ ソコノウツクシキヒト

アナタデス ソコノアナタ

ユリア「…え?」

ダガール「そうですあなたです」

ユリア「私に何か用ですか?」

コマク「あなたのような美しい方を探してました」

ユリア「…」ジッ

コマク「あ、申し遅れました。私達、こういう者です」スッ

ユリア「UDプロ…まさか!?」

ユダ「そのまさかですよ!」カツッ

70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 04:55:51.17 ID:PKTYKiEwO
ユリア「UDプロって、あの最大手芸能プロダクションの?」

ダガール「いかにも、そしてこちらが」

ユダ「UDプロダクション代表取締役、妖星のユダです」ピッ

ユリア(うわぁ…名刺までピカピカ…)

ユダ「どうです、我が社から芸能界デビューしてみませんか?」

コマク「あなた様程の美貌の持ち主なら、世の男を虜にするなど朝飯前」

ユダ「日本はもちろん、演技も磨けばハリウッドスターも夢ではない!」

ユリア「ハリウッドかあ…」

71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 05:00:30.29 ID:PKTYKiEwO
ユダ「さあ、共に栄光への道を駆け上がろう!」スッ

ユリア「…」



ユリア「ごめんなさい」

コマク「そんな!?」

ダガール「何故です!?」

ユダ「止めよ」

コマク「ユダ様…」

ユダ「分かっておったわ。君は、もう誰かの星なのだろう?」

ユリア「…」コクン

ユダ「フッ…それ故に眩く輝き美しいのか」スッ

コマク「ああっ」

ダガール「失礼します」



ユリア「…さて、ケンはまだかしら」

75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 05:07:03.87 ID:PKTYKiEwO
レイ「…ん、もう朝か」

レイ「ここのところ忙しくて、朝起きるのがつらいな…」

レイ「でも、ここを踏ん張れば昇進も見えてくるし、結婚資金も…」

レイ「よし! 今日も頑張るか、待ってろよ!マミヤ!」ピッ

ツギノニュースデス

ミスUDコンテストガキノウカイサレマシタ


グランプリに選ばれたマミヤさん

マミヤ「レイー、見てるー?」


レイ「」

76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 05:14:08.30 ID:PKTYKiEwO
ジャギ「ケンシロウ、買い物行ってきてくれ」

ケンシロウ「えっ」

ジャギ「今手が離せないんだ」

ケンシロウ「どこへ? 西友?」

ジャギ「なんでわざわざ遠出しようとする。サザンクロスでいいから」

ケンシロウ「…ラオウに頼めよ」

トキ「行ってこいケン。たまにはジャギ孝行しなさい」

ケンシロウ「トキもな」

トキ「」

91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 09:48:39.17 ID:PKTYKiEwO
ユリア「トキさん、その体で授業を受けるのは無理よ!」

トキ「止めないでくれ。今行かないと単位が…」



ユリア「行っちゃった…」

ケンシロウ「トキ…病んでさえいなければ…」

ユリア「トキさんって死の灰を浴びてあんな状態になったんでしょ?」

ケンシロウ「いや、チョークの粉を浴びて心を病んだらしい」

ユリア「いじめられてるの!?」

93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 09:56:09.04 ID:PKTYKiEwO
ラオウ「ここにも聖☆お兄さん5巻がない…」

ラオウ「少し遠いが隣町まで行ってみるか」

ラオウ「待たせたな黒王号」

黒王号「ヒヒンッ」ペラッ

ラオウ「ぬうっ!?」



ラオウ「駐禁を切られた…だとッ」

99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 11:03:58.06 ID:PKTYKiEwO
トキ「お前にも見える筈だ、あの死兆星が…!」

ジャギ「殺してやる…!!」

ケンシロウ「俺が悪かった!謝るから許してくれ!」



ラオウ「何を怒っておる。お前達らしくない」

トキ「ラオウ、止めないでくれ」

ジャギ「話を聞けば兄者もきっと怒りに震える筈だ」

ラオウ「穏やかではないな、一体何があった」

トキ「ケンシロウが千原兄弟のお兄ちゃんは存在が無いと言うんだ」

ラオウ「いや、あながち間違いないではないだろう」

102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 11:16:01.97 ID:PKTYKiEwO
ジャギ「何故だ!何故だ兄者!お兄ちゃんの良さが分からない!」

トキ「100歩譲って良いところがないとしよう。だが、ジュニアなぞ他人を笑い物にして飯を食う小賢しい男だぞ」

ジャギ「言うねぇ」

ケンシロウ「トキ…! 天に還る時が来たようだ!!」

ラオウ「落ち着けケンシロウ。トキ、お前は滑らない話の影響を受けすぎだ」

ラオウ「ケンシロウも、フットボールアワーといい、ザブングルといい、不細工芸人と見れば貶すのは止めよ」

ケンシロウ「別に顔で判断している訳では…」

104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 11:20:47.89 ID:PKTYKiEwO
ラオウ「…分かった、ひとっ走りTSUTAYAに行ってDVDを借りてくる」

トキ「徹底検証という訳だな」

ケンシロウ「面白い、受けて立とう」

ジャギ「ヒヒヒ、お前に笑いという生き地獄を味わわせてやる!」

ラオウ「走れ黒王号!」




……

106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 11:30:36.33 ID:PKTYKiEwO
ガラガラ

ラオウ「今戻った」スパンッ

ケンシロウ「待ちくたびれたぞ」

ラオウ「すまぬ、4号が混んでいてな」

ジャギ「さあさっさと始めよう、ピザが冷める」

ラオウ「ああ」

ラオウ(フッ 3人共なんだかんだ言って千原兄弟のコントが好きなのだな…かわいいやつらよ)ウィーン


ラーメンズ第9回公演 鯨


ラオウ「ぬ、始まりおったわ」

ケンシロウ(やっぱりラーメンズ借りてきたよ…)

トキ(これだからラーメンズ信者は…)

107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 11:37:11.39 ID:PKTYKiEwO
スーパーサザンクロス

シン「…」

ケンシロウ「…」

シン「では適性検査を始める。俺が客をやるから店員として対応してみせろ」

ケンシロウ「お願いします」



シン「ウィン」

ケンシロウ「えっ」

シン「いや、先ずはいらっしゃいませだろ」

ケンシロウ「何?ウィンって外国語でこんにちは?」

シン「自動ドアだよ、察しろよ」

109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 11:44:35.38 ID:PKTYKiEwO
シン「テイク2」

ケンシロウ「えっ、カメラあるの?」

シン「ねぇよ、いいからもう一回やるぞ」

シン「ウィン」

ケンシロウ「いらっしゃいませ」

シン「はい、お客さんが商品を置いた」

ケンシロウ「えっ、今入ってきたばっかりじゃん」

シン「細けぇよ! 適性検査なんだから要所要所だけでいいんだよ!」

ケンシロウ「はあ」

シン「お前全っ然関係ないとこばかり神経質なッ…ゲホッゲホッ」

ケンシロウ「大丈夫か」

シン「喉痛めたかも…」

111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 11:56:52.66 ID:PKTYKiEwO
シン「お前不合格、働くの無理」

ケンシロウ「そ、そんな…」ガーン

シン「まさかここまで使えないとは…」

ケンシロウ「なぁ頼むよ、俺とお前の仲だろ?」

シン「気安く触るな! 暑苦しい!」

ケンシロウ「またバイト落ちたなんて言ったらユリアに怒られる…」

シン「ご褒美じゃないか幸せ者」

ケンシロウ「えっ」

シン「何でもない」

115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 12:03:46.54 ID:PKTYKiEwO
ケンシロウ「はぁ…」ショボーン

シン「俺とお前には致命的な差がある」

ケンシロウ「何だよ」

シン「お前には社会経験が足りん」

ケンシロウ「ぐうの音も出ない」

シン「さて、俺は仕事に戻る」

ケンシロウ「シン」

シン「なんだ」

ケンシロウ「今日皆で晩飯を食うんだが、是非来てくれないか?ユリアも喜ぶ」

シン「…」

シン「断る。お前といると疲れるからな」

ケンシロウ「そうか…」

118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 12:08:42.05 ID:PKTYKiEwO
ケンシロウ「世話になったな」ガチャッ



シン「待て」

ケンシロウ「ん?」

シン「差し入れだ。楽しんでこい」

ケンシロウ「シン…」

シン「…さあ行け! 俺は無職と違って忙しいんだ!」

ケンシロウ「ありがとう、次は絶対来てくれよ!」

バタン


シン「ユリア…」

大佐「差し入れ代、天引きしておきます」

122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 12:19:49.25 ID:PKTYKiEwO
サウザー「退かぬ!媚びぬ!省みぬ!」

ヒカヌ コビヌ カエリミヌ!

サウザー「帝王に逃走は無いのだ!!」

テイオウニトウソウハナイノダ!

サウザー「うむ、では今日も皆で楽しく遊ぼうか」

ワー エンチョウセンセー

サウザー「フハハハハハ!」



シュウ(朝の発声練習さえ普通なら良い方なんだがなぁ…)

125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 12:26:46.63 ID:PKTYKiEwO
レイ「……という事があったんですよ」

トキ「なるほど、芸能界デビューしたマミヤさんとのすれ違いが」

レイ「メールも返ってこないしっ ングッングッ」

トキ「もうその辺にしなさい。明日も仕事だろ?」

レイ「ぐぅ…俺は…俺はぁ……」

トキ「レイ…」



トキ「そうだ!」

127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 12:30:13.46 ID:PKTYKiEwO


アミバ「ほう、それでこの天才科学者アミバ様を?」

レイ「はい…」

レイ(胡散臭い)

アミバ「なるほど、だが俺には芸能界のコネは無い」

レイ「ではどうすれば…」

アミバ「…」



アミバ「…俺に不可能はない!」

レイ「何か妙案が?」

アミバ「ああ、まぁ詳しい話は珈琲でも飲みながら話そう」コポポ

129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 12:35:14.23 ID:PKTYKiEwO
……

レイ「うん……」

アミバ「気分はどうだね」

レイ「俺…何時の間に」

アミバ「疲れてたんだろう。それとも、この超天才科学者アミバ様の話は凡人にはちと難しかったかな?」

レイ「すみません、真面目な話の最中に」

アミバ「構わんよ。お前が寝ている間に段取りは完璧に終わった」

レイ「本当ですか!!」

アミバ「あーあもちろん」ニヤッ

130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 12:37:57.30 ID:PKTYKiEwO
アミバ「さぁ、客人がお待ちかねだ」

レイ「客人?」

アミバ「マミヤクンに非常に近しい人物だ」

レイ「マミヤ…!」


ガチャッ


ユダ「おお!これはまた美しい!」

ダガール「彼女がアイドル候補のレイちゃんですかな?」



レイ「えっ」

132 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 12:44:23.34 ID:PKTYKiEwO
ユダ「いや、彼女程の美貌ならアイドルよりモデルだな」

美しい長髪!

きめ細やかな張りのある肌!

スラッと伸びた引き締まった足!

見る者を魅力する神秘的な瞳!

ボンッキュッボンッ!

アミバ「俺は天才だ!!」

レイ「ええええ!?」


レイ、芸能界デビュー

145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 15:24:14.39 ID:PKTYKiEwO
ジャギ「皆、食いながらでいいから聞いてくれ」

ケンシロウ「なんぶぁぉお」モグモグ

トキ「ケン、汚い」

ラオウ「食事中に無粋な奴、一体何だ」

ジャギ「実は今月の生活費が早くもなくなった」

ケンシロウ「へー」

ラオウ「何かと思えば…」

トキ「ジャギ、醤油取ってくれ」

ジャギ「ほら」

トキ「ありがとう…」



ラオウ・ケンシロウ・トキ「えっ」コトッ

ジャギ「ああっ醤油がっ」

146 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 15:29:46.46 ID:PKTYKiEwO
ケンシロウ「ちゃんとしろ、兄さんがそんなではオチオチ飯も食えないじゃないか」

トキ「まーた新しいバイクを買ったのか?」

ラオウ「事と次第によってはうぬを天に還えす事になる」


ジャギ(何で俺責められてんだ…?)

150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 15:33:51.25 ID:PKTYKiEwO
ジャギ「浪費じゃない! 昨日未払い金を整理していたらこんな物が出てきたんだ」ペラ

ラオウ「なんだこれは?」

ケンシロウ「150万!? 何かの間違いだろ」

トキ「ジャギよ、そんな請求書を相手にする必要はn」


振り込み先宛名 アミバ天才整形外科クリニック


トキ「」

ラオウ「どうしたトキ」

151 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 15:39:05.17 ID:PKTYKiEwO
ジャギ「請求先がトキ兄者なんだが」

トキ「」☆

ラオウ「心当たりがあるみたいだな」

トキ「ウウン、ゼンゼンナイヨ」☆

ケンシロウ「あ、嘘ついてる」

トキ「ウソチガウウソチガウ」☆

ケンシロウ「プチ整形するぐらいなら(心の)病治せよ」

ジャギ「あと整形するなら普通俺が先だよな」

154 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 15:45:29.67 ID:PKTYKiEwO


ラオウ「さて、愚弟の包茎を治したおかげで何としてでも働かなければいけなくなった訳だが」

トキ「包茎治療などしていない!」

ケンシロウ「あと最低20万は稼がないと借金は返せないな」

ラオウ「せめて25は欲しい。やるぞケンシロウ」

ケンシロウ「ああ、兄さん」

トキ「あれ、最初から戦力外?」

156 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 15:55:19.16 ID:PKTYKiEwO


ケンシロウ「なんとかバイトが見つかったな」

ラオウ「リサイクルに出す冷蔵庫の積み卸しか、なんとも重労働だ」

ケンシロウ「しかし一人日当1万!残業代もまるまる出る」

ラオウ「久しぶりに腕が鳴るわっ」

ケンシロウ「あ、トキはこっちな」


トキ「流れてくる瓶に傷が無いか監視するバイト…」

161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 16:08:31.50 ID:PKTYKiEwO
バイト当日

ラオウ「これしきの労働で…拳王の腰は砕けぬ…!」ズシィッ

ケンシロウ「こういう仕事は…シュウが似合うと思うなっ」ズシッ

ラオウ「無駄口を叩くなッ ジャギが大切なバイクを質に入れて凌いでくれたのだぞッ」ズシッ

ケンシロウ「わかっているっ 何としてでも今週中に20万稼がねば…バイクが捌かれるッ」ズシッ

ラオウ「それだけは漢のメンツに賭けて阻止せねば…ッ」ズシッ

163 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 16:13:06.84 ID:PKTYKiEwO
ラオウ「ようやっと小休止か…」ズシィンッ

ケンシロウ「北斗の長兄たる兄さんが膝をつくとはらしくない」

ラオウ「地面に突っ伏してるうぬに言われたくないわ」




ケンシロウ「フフ…」

ラオウ「ハハ…」

166 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 16:17:20.76 ID:PKTYKiEwO
ラオウ「グビグビ」

ケンシロウ「しかしトキはずるいな、座って瓶を眺めるだけなんて」

ラオウ「北斗剛掌波!」

ケンシロウ「へぶしっ」

ラオウ「このうつけ…何の考えも無しにトキを送り込んだと思ったか」

ケンシロウ「い、一体どんな秘密が?」

168 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 16:23:44.24 ID:PKTYKiEwO
流れてくる瓶に傷がないか監視するバイトとは!

古くは漢の時代、罪を犯した者に課す拷問が元であると言い伝えられている!

一定の速度で途切れなく流れてくる瓶は受刑者の精神を蝕み!

傷つき瓶一本見逃す度に鞭を一回打ちつけられる!

流動音により脳の波長は徐々に狂い!

最後には廃人にされてしまうのだ!



ラオウ「…トキ程の精神力がなければ送り込まん」

ケンシロウ「流石ラオウ、拳王を名乗るだけはある!」

171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 16:33:03.73 ID:PKTYKiEwO
そして一週間が過ぎた!

ケンシロウ・ラオウ組の日当は一万円!

更に17時から19時までの残業、時給1200円を計算すると14万プラス16800円!

計15万6800円となる!

これにトキのアルバイト、時給1200円(定額)が加わるが…

ラオウ「最低でも5万…!」

ケンシロウ「生活費も考えると9万は欲しい…!」

ラオウ「だがあの(心の)病を背負ったトキが1日11時間も耐えれるとは…」

ポン

ラオウ「ケンシロウ…」

ケンシロウ「トキを信じよう…」

173 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 16:39:16.85 ID:PKTYKiEwO
モヒカン「お前らのおかげで目標よりかなり進んだぜ!」

ケンシロウ「ありがとうございます」

モヒカン「バイト代も少しイロをつけてっから、またよろしくな!」

ラオウ「うむ、…して茶封筒は」

モヒカン「ああ、あと一人いっからちょっと待てって」

ガチャ オツカレサマデース

ラオウ・ケンシロウ「あっ」

174 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 16:46:41.83 ID:PKTYKiEwO
ラオウ・ケンシロウ「トキ!?」

トキ「二人とも、お疲れ」


実はこの一週間、トキも同じバイトをしていたのだ!

(心の)病を押し込め、自身の体を刹活孔で無理やり強化していたのだ!

その働き振りを見た周りの社員は鬼気迫る者を感じ、休むようすすめたがトキは働き続けたという!

ケンシロウ「そんな…毎日刹活孔を打ち込んでいたら…トキの命は…」

トキ「いいのだ…今こそ命燃やし尽くす時、そう感じたのだ」☆

ラオウ「トキ…見事な漢よ」

176 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 16:55:45.20 ID:PKTYKiEwO
三人のバイト代は実に30万の大台乗っていた!

借りた20万を返しても10万のお釣りが来る!

社会経験0の三人にしては上出来な結果!

三人は足取り軽く家路につくのだった




ラオウ「あの愚弟、遅いのう」ソワソワ

ケンシロウ「ああ、いっそメールしてしまおうかと一瞬考えてしまった」ソワソワ

トキ「ふふ…ジャギの喜ぶ顔が目にうガハァッ」☆

ガラガラ オレノナヲイッテミロー

ラオウ「むっ」

ケンシロウ「あの独特な帰宅の挨拶、間違いなくジャギ!」

178 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 17:00:02.22 ID:PKTYKiEwO


ジャギ「あァ? バイトで30万稼いだ?」
ラオウ「うむ、たまには長兄らしさを見せつけたくてな」

ケンシロウ「ラオウは素直じゃないな。この間の借金の返済に当ててくれ」

ジャギ「借金の事は心配いらんと言っただろ」

ラオウ「この拳王の全身全霊を込めたバイト代を受け取れ!」バァンッ

ジャギ「いや、だから」

ケンシロウ「ジャギ、遠慮も過ぎると無礼に当たるぞ」

ジャギ「ちょっと俺の話を聞いてくれ!」

179 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 17:04:38.98 ID:PKTYKiEwO


ケンシロウ・ラオウ「夏のボーナス!?」

ジャギ「そう、最初からボーナス一括返済のつもりだったんだよ」

ケンシロウ「なんだ…」

ラオウ「一足も二足も遅かったのか…」

ジャギ「…でも、みんなの気持ち嬉しかったぜ」クシクシ



ケンシロウ「へへ…」

ジャギ「ヒャハッ」

ラオウ「…ぬふふ」

ラオウ「ではこのバイト代で寿司でも食いに出掛けるか」

ジャギ「いいねぇ」

ドタドタ



トキ「」☆

182 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 17:08:12.03 ID:PKTYKiEwO
かくして、ジャギのバイクは無事戻った!

借金も全額返済し、北斗家に平和が戻ったのだ!





もっとも、ラオウとケンシロウは一週間でバイトをすっぱり辞め、再びエリートニートに戻った

そしてトキは2ヶ月寝込み、前期の単位を全て落とした

223 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 22:40:03.69 ID:PKTYKiEwO
ネェエンチョウセンセー

サウザー「何だ?」

イイモノアルヨー

サウザー「いいもの?」



サウザー「これは…聖帝十字陵!?」

スナデツクッタノー

サウザー「ハッ」バッ

ズシャッ

サウザー「南斗鳳凰拳奥義ィ!?」ズボッ

アッ!? スナヤマガッ!?

サウザー「あっ足がぁ!?」ジタバタ

ウワーン エンチョウセンセイガコワシター

シュウ「…何をなさってるんです?」

サウザー「…つい」

229 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 22:56:32.82 ID:PKTYKiEwO
レイ「ついにnon・noの表紙を飾ってしまった…」

レイ「マミヤが表紙のTiaragirlが隣に並んでいるととても複雑な気分だ…」

レイ「…」



レイ「これ、俺なんだよな…」ゴクリ


レイ「ゴクリって何だ!? ここの効果音はズーンとかだろ!」

レイ「あああああ! 男に戻りたーい!」

232 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 23:15:53.66 ID:PKTYKiEwO
ケンシロウ「さて、寝る前にミクシィ(笑)でも見るかな」

ケンシロウ「日記の更新履歴…あ、トキのが一番新しいな」

8月30日 今日のフリーゲーム紹介133本目8月30日 昼飯が何もなかった
8月30日 大正野球娘レビュー
8月30日 アークザラッド3攻略5日目
8月30日 また兄者が面接落ちたらしい(笑)
8月30日 晩飯に大嫌いななめこが入ってた
8月30日 眠くならない



ケンシロウ「…トキ」

235 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 23:39:01.82 ID:PKTYKiEwO
ラオウ「黒王号、朝飯だ」

黒王号「ブルルッ」

ラオウ「さて、新聞は…」ガサッ

ラオウ「む! これは…」



ジャギ「あ、トキ兄者の健康運今日も最下位だな」

トキ「同じ星座の人達に申し訳ないな」

ラオウ「貴様ら!これを見よ!」スパンッ

ケンシロウ「なんだ朝から騒々しい」ピラッ

ケンシロウ「差出人は………リュウケン!?」

236 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 23:43:22.48 ID:PKTYKiEwO
ジャギ「あの不良親父、今どこにいるんだ」

トキ「エアメールということは海外か…」

ケンシロウ「全く、自分の金とはいえ世界中遊び回ってないで少しは家計に入れて欲しいよな」

ジャギ(ニート二人に浪人生いたら逃げたくなる気持ちもわかるわ)

238 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/30(月) 23:53:39.47 ID:PKTYKiEwO
トキ「どれどれ」

4人とも元気か

俺はバリバリ絶好調だ

俺は今イタリアに来ている

イタリアはなかなかいいところだぞ、パン硬いけど

変わっていることに、こっちの人間は日本人ほどカツカツに働いたりしない

1日のスケジュールに昼寝があるぐらいだからな、根っからの怠け者だ

あ、ラオウとケンシロウもイタリア人かもな(笑)


ケンシロウ「相変わらず腹立つ物言いだな」

トキ「しかも結局どこの国の話してるかわからないし」

241 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/31(火) 00:10:45.25 ID:6s0rzbqhO [1/15]
ラオウ「エッフェル塔、これはスペインの闘牛場か?それにビッグベンにエーゲ海。イタリアの写真が一つもないな」

トキ「ケルン大聖堂、なんで通天閣まであるんだ…ひょっとしてからかわれてるのか?」

ケンシロウ「…まぁ元気そうだし、細かい事もそうでない事もいいとしようじゃないか」

ジャギ「ん? もう一枚紙があるぞ」


追伸
金なくなった。仕送りヨロ


ジャギ「」

トキ「ん? どうした?」

242 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/31(火) 00:15:12.64 ID:6s0rzbqhO [2/15]


ユリア「へー、リュウケンさんから」ペラ

ケンシロウ「ああ、年甲斐もなく世界中遊び回ってるよ」

ユリア「あ、これパリコレの写真だ」

ケンシロウ「そうなのか? よく分かるな」

ユリア「女の子ですからー」



ユリア「あれ」

ケンシロウ「ん?」



ユリア(これ…レイさん……??)

303 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/31(火) 22:50:06.17 ID:6s0rzbqhO [4/15]
ユリア「ほら! キリキリ歩く!」

ケンシロウ「ちょっと待て…紙袋の紐が食い込んで痛いんだが」

ユリア「我慢しなさーい」

ケンシロウ「なあ、買い物はこれぐらいにしないか? 袋がかさばって扇みたいになってるし」

ユリア「ダメ! やっとケンを連れ出したんだから、この幸せを満喫しないと!」

ケンシロウ「やれやれ…」



ユリア「あぁ!?」

ケンシロウ「ん? どうしたユリア!」

304 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/31(火) 22:52:35.30 ID:6s0rzbqhO [5/15]
ユリア「…」

ケンシロウ「…」




ジュウザ「……」

【あの雲のように自由に生きよう 10―3】1000円


ケンシロウ(うわぁ…)

ユリア(結構高いし…)

ジュウザ「…」

307 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/31(火) 22:55:01.21 ID:6s0rzbqhO [6/15]
ユリア「…そろそろ帰ろうか」

ケンシロウ「ああ、そうだな…」


ジュウザ「…」


ユリア「あ、少し持つよ…」

ケンシロウ「いいって、これでも結構鍛えてるし…」


ジュウザ「…」

310 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/31(火) 23:02:24.55 ID:6s0rzbqhO [7/15]
北斗家 インターホン前

バット「やるぞ」

リン「うん…せーのっ」


バット・リン「ケーンッッ!」





ケンシロウ「アタァッ」バンッ


ケンシロウ「またケーンダッシュか!」

314 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/31(火) 23:14:20.59 ID:6s0rzbqhO [8/15]
ラオウ「何も言わず首を縦に振れ」

トキ「唐突だな」

ラオウ「もう一度言う、何も言わず首を縦に振れ」

トキ「何故隠す? 早とちりからリュウケンを天に還した時も取り繕わなかった貴方が」

ラオウ「是非も無し」

トキ「…かかってくるがいい」スッ

ラオウ「…」スッ


ラオウ「ぬううううんッッ」バッ

トキ「こ、これは…ぁ!?」

316 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/31(火) 23:22:55.97 ID:6s0rzbqhO [9/15]
ラオウ「ケンシロウ、俺に服従しろ」

ケンシロウ「黙れ、今…とことんぷよぷよで忙しい」ダイヤキュート

ラオウ「天 将 奔 烈」


ドガァッ


ケンシロウ「何のつもりだ」

ラオウ「俺は今、虫の居所が悪い。大人しく従えばそれでよし」

ケンシロウ「断る。セガサターンの受けた痛み、お前の体に刻んでやる」

ラオウ「その気になったか。だが、これを見てもそのような口が聞けるかな?」バッ

ケンシロウ「何!? これは…!?」

317 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/31(火) 23:25:55.28 ID:6s0rzbqhO [10/15]
ケンシロウ「不覚…」ガクッ

トキ「ケンシロウ…」

ケンシロウ「トキ!? お前まで?」

トキ「すまない…」


ラオウ「ぬふふ…残すはジャギ一人だ」


ケンシロウ「このままでは…」

トキ「ジャギを信じよう、私達には信じる事しかできない」

ケンシロウ「頼む…ジャギ兄さん!」

318 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/31(火) 23:30:37.37 ID:6s0rzbqhO [11/15]
ラオウ「ジャギ」ザッ

ジャギ「兄者、どうした」

ラオウ「何も言わずうんと言え」

ジャギ「…」



ジャギ「捨ててこい」

ラオウ「ぬ!?」

ジャギ「また動物を拾ってきたのか」

ラオウ「北斗剛掌波!」

スァァァ


ラオウ「消えた!?」

320 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/31(火) 23:33:55.68 ID:6s0rzbqhO [12/15]
ジャギ「暴力で解決とはますます感心せんなァ」

ラオウ「今のは無想転生!?」

ラオウ「くっ! 食らえい!!」バッ


ニャーン


ジャギ「…」


ラオウ「…」チラッ

ジャギ「何だその目は」

323 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/31(火) 23:42:55.34 ID:6s0rzbqhO [13/15]


ジャギ「黒王号かその猫か、どちらか選べ」

トキ「ジャギ! その選択肢はあんまりだぞ!」

ケンシロウ「この悪魔め…!」

ジャギ「今は悪魔が微笑む時代なんだ」

ラオウ「ジャギ…、……ジャギ様、どうかこれ一匹だけ猶予をくれぬか」

ジャギ「…」

ラオウ「このラオウ、猫を飼うのに人の手は借りぬ…ッ!」

327 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/31(火) 23:47:09.95 ID:6s0rzbqhO [14/15]
ジャギ「…負けたよ」

ラオウ「ジャギ!」

ケンシロウ「兄さん…!」

トキ「キミ、良かったな」

ニャー


ジャギ「俺は一切面倒見んからな! お前ら三人でなんとかしろよ!」

トキ「わかってるさ」


ラオウ「我が生涯に一片の悔い無しッ!!」ドゴーン

330 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/31(火) 23:57:31.05 ID:6s0rzbqhO [15/15]
数日後

トキ「病院行ってくる…」

ジャギ「後期の授業までには戻れよ」ジャバジャバ

ケンシロウ「ラオウ、今こそLOVで決着をつけよう…!」

ラオウ「面白い! 我が全霊を込めた天草四郎をとくと味わうがいい」

ジャギ「連コインはするなよ」バシャバシャ


ニャー

ジャギ「待ってな、今朝飯やるから」

ニャーン

ジャギ「ほれ」

ニャン

ジャギ「はは…俺もまだまだヒヨッコだ」

333 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/01(水) 00:21:01.09 ID:ayxXb97PO [1/20]
シュウ「はい信号が赤だから止まろうねー」

トマラナイトドウナルノ?


サウザー「退かぬ」

サウザー「媚びぬ!」

サウザー「省みn ッうァ!?」ドカァッッ


シュウ「園長先生みたいになっちゃうからねー」

ワー! コワーイ!







サウザー「お師さん…」

334 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/01(水) 00:22:33.10 ID:ayxXb97PO [2/20]
ヒューイ「やべぇ…轢き逃げしちゃった……」


ケンシロウ「世紀末からもう11年か」後半
続きます

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