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上条「北野誠一郎?」ACT14
648 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/07/21(水) 21:00:34.72 ID:05WqZYDO [3/20]
―とある街通り―
トコトコ
佐天「……はぁ」
佐天(……能力者に…なりたいなぁ)
佐天(先生達は諦めず頑張ればいつかはって……言うけど…)
佐天「……」
佐天(…自分だけの…パーソナルリアルティ……か)
トコトコ…ピタ
佐天「……」
佐天(…どんなに頑張っても…私じゃ…)
佐天「駄目……なのかな…?」
―とある街通り―
トコトコ
佐天「……はぁ」
佐天(……能力者に…なりたいなぁ)
佐天(先生達は諦めず頑張ればいつかはって……言うけど…)
佐天「……」
佐天(…自分だけの…パーソナルリアルティ……か)
トコトコ…ピタ
佐天「……」
佐天(…どんなに頑張っても…私じゃ…)
佐天「駄目……なのかな…?」
649 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/07/21(水) 21:01:33.83 ID:05WqZYDO [4/20]
テクテク
北野「ふぅ…図書館で思わず熟読し過ぎちゃったなぁ…もう夕方かあ」
北野「…今日の晩ご飯…何にしようかな…?」テクテク
北野「…あ…涙子ちゃんだ…」
北野「涙子ちゃーん」タタッ
佐天「ん?…あ、北野さん」
北野「こんにちは…いや、こんばんはで…いいのかな?」
佐天「う~ん…ww…多分こんばんはでいいと思いますよ」
北野「そっか…じゃあ改めてこんばんは」
佐天「ふふ…はい、こんばんは」
650 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 21:02:20.33 ID:05WqZYDO [5/20]
佐天「北野さんはこれから帰るんですか?」
北野「うん、さっきまで図書館でずっと本を読んでたけど…そろそろ家に帰って晩御飯の準備しなきゃいけないからね」
佐天「へ~~読書ですかぁ…ちなみに北野さんはどんなジャンルの本を読んでたんですか?」
北野「主に純文学が多いかな?」
佐天(じゅ、純文学?…うわ~…北野さん…私には全く関わりがなさそうなのを読んでるんだ…)
佐天「そ、そうなんですか」
651 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 21:03:09.04 ID:05WqZYDO [6/20]
北野「うん…所で涙子ちゃんの方は?」
佐天「私は友達と遊んだ後の帰りなんで、北野さんと同じ家に帰るだけですよ」
北野「そうなんだ…涙子ちゃんもひょっとして自炊してるの?」
佐天「勿論ですよ、こうみえても私結構料理には自信あるんですよ」
北野「へえ~…涙子ちゃんは偉いなあ」
佐天「そんな大げさですよ…それに料理なんて誰でも簡単にできるものじゃないですか……超能力と違って…誰にも…」
北野「……涙子…ちゃん?」
652 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 21:04:13.43 ID:05WqZYDO [7/20]
佐天「――」ハッ
佐天「あ…す、すいません!私変な事言い出しちゃって――アハハハッ」
北野「……」
佐天「じゃ、じゃあ私帰りますね」クルッ
北野「………」
北野「……ねえ、涙子ちゃん」
佐天「え?…ど、どうしました北野さん」
北野「…あのさ…良かったら…今日は外でご飯を食べない?…僕奢るからさ」
佐天「…い、いやいいですよ、北野さんに悪いですしアハハハッ…」
北野「……涙子ちゃん…君…何か悩んでるんでしょ…?」
653 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 21:04:56.77 ID:05WqZYDO [8/20]
佐天「えっ…?」
北野「今の涙子ちゃん…なんだか…うまくいえないけど…笑顔に陰があるよ」
佐天「……」
北野「…僕なんかに相談しても、涙子ちゃんの悩みは解決しないかも知れない……だけど」
北野「一人で抱え込むのは…良くないと思うんだ僕…余計なお節介かも知れないけどね……」
佐天「……」
北野「……それにほら、誰かに悩みを話すと少しは、気持ちに余裕が出たりするって言うでしょ?…例えば…えっと…う~ん~と…」
佐天「……」
北野「だから…えっ…とね…」アセアセ
佐天「……プッ」
北野「?」
佐天「アハハハッ」
654 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 21:07:06.43 ID:05WqZYDO [9/20]
北野「えっ?えっ?」
佐天「ご、ごめんなさい、なんかおかしくて…あははは」
佐天(私…誰も心配かけたくないから…黙ってたのに……)
北野(?)
佐天(…北野さん…私が悩んでるの…分かるんだ……かなわないなぁ…)
北野(??)
佐天「アハハハッ―――……ふぅ……北野さん」
北野「何?」
655 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 21:07:43.97 ID:05WqZYDO [10/20]
佐天「…さっきのご飯の誘いなんですけど…私…美味しいパスタが食べたいです」
北野(…涙子ちゃん…)
北野「…うん、じゃああそこのファミレスでいいかな?」
佐天「はい♪」
北野「よーし、じゃあ行こう涙子ちゃん…あ、そうそう遠慮せずに何でも頼んでね」
佐天「え~~、そんな事言って本当にいいんですかあ?」ニヤニヤ
北野「う…な、なるべく安いのをお願い」
佐天「ふふっ…冗談ですよ♪ではでは、北野さん行きましょう!」
656 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 21:08:31.49 ID:05WqZYDO [11/20]
―とあるファミレス―
食後
佐天「美味しかった~…北野さん、本当に御馳走様でした」ペコ
北野「いや、いいんだよ。ちょうどここのファミレスに、僕前から行きたかったけど、中々機会がなかったし…こちらこそ付き合ってもらってありがとうね」ペコ
佐天「北野さん違いますよwwこういう時男の人は、なんのなんの、って堂々としてなきゃ」
北野「う~~ん…僕には堂々となんて…無理だよ」
佐天「あははっ、そんな事ないですよ」
北野「そうかなぁ…?」
佐天「そうですよ」
657 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 21:08:49.40 ID:05WqZYDO [12/20]
一方(ン…?あれは…北野)
一方(…と…誰だあいつ?)
一方「……」スタスタ
一方「よォ、北野」
北野「あ、一方君こんばんは、珍しいとこで会うね…一方君もご飯?」
一方「あァ…所で、誰だコイツ?」ジロッ
佐天「!」
佐天(な、何だろうこの人…スキルアウト?…でも北野さんの知り合いみたいだし…)
北野「彼女の名前は佐天涙子ちゃん、以前ちょっとした事があって知り合いになったんだ」
佐天「は、初めまして」ペコ
一方「…あァ」
658 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 21:09:38.89 ID:05WqZYDO [13/20]
北野「涙子ちゃんにも紹介するね、彼は僕の友達で名前は一方通行君、この学園都市第一位のLV5なんだよ」
佐天「!!」
佐天(えっ、えっ!学園都市第一位の能力者!な、なんでそんな人がここに――というより、北野さん何でそんな人と友達なの!?)
一方「北野…別に紹介はいらねェよ」
北野「ん?何で?」
一方「俺とこの女が次にあう機会なンざないだろがァ」
北野「いや、わからないよ、人生先は長いしこれから何があるかわからないでしょ?」
一方「ケッ…爺くせェ奴だなァ」
北野「そうかな?」
659 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 21:10:01.78 ID:05WqZYDO [14/20]
一方「まァいいや、飯も食ったし俺ァ帰るわ…じゃあなァ北野」スタスタ
北野「うんじゃあね一方君」ノシ
佐天(北野さん…私と同じ無能力者なのに…第一位のあの人と普通に喋ってた…)
佐天(ううん…それだけじゃない…初春に聞いたら…白井さんに…御坂さん…固法先輩…この人の周りには色々な能力者がいる……)
佐天(……だからこそ……その人達と一緒に居てLV0の自分に…劣等感とか……ないのかな…?)
佐天「………」
佐天「……北野さん」
北野「ん?何涙子ちゃん?」
佐天「私の悩み……聞いて…くれますか?」
北野「………」
北野「……うん」
660 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 21:10:55.13 ID:05WqZYDO [15/20]
佐天「私…なりたかったんです……能力者に…」
北野「……うん」
佐天「だけど……頑張って頑張って…どんなに頑張っても…私…未だにLV0の…無能力者なんです…」
北野「……」
佐天「北野さんも知ってると思いますけど…あの御坂さんも最初はLV1だったんですよ…けど…御坂さんは努力に努力を重ねて…今は立派なLV5の能力者になってます……格好良いですよね…でも……私にはちょっと……眩しすぎる…かな…」
北野「……」
佐天「私…私は…格好良くなくてもいいから…LV1でもいいから…能力者に…なりたかった…」
佐天「だから……どんなに良い結果が出なくても……次こそは!今度こそはっ!…って自分を奮い立たせて頑張ってきました…」
北野「……」
661 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 21:11:32.58 ID:05WqZYDO [16/20]
佐天「けど……だけど!……いくら頑張っても…!どんなに努力を重ねても…!……私……全然駄目で……!」グスッ
北野「……涙子ちゃん」
佐天「……私…こんな自分が…うっうぅ……とても…嫌で…」ポロポロ
佐天「こんな思いをするなら…私…学園都市に…来なければ良かった…」
北野「………」
北野「…涙子ちゃん…君は本当にそう思っているの?」
佐天「……えっ?」
662 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 21:13:44.40 ID:05WqZYDO [17/20]
北野「…僕も涙子ちゃんと同じLV0の無能力者……だから、涙子ちゃんが頑張ってる気持ちも分かるし、前へ進めず自分に自信を持てなくなる気持ちも分かるよ」
佐天「……」
北野「確かに頑張り続けても結果が思うように出ず、諦めたくなるかも知れない……けど、僕は続ける事に意味があると思うよ」
佐天「続ける…事に?」
北野「うん…継続は力なりって言うでしょ?…あれは本当だと思うよ……僕の言ってる事は綺麗事かも知れないけど……でも、例え良い結果が続けて出なかったとしても…それでも…自分が…能力者になりたいって想った気持ちを……心を…忘れたくないから…だから」
北野「…僕だったら…いや、僕なら…まだ能力者になる夢は…諦めないな」
佐天「………」
663 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 21:14:32.22 ID:05WqZYDO [18/20]
北野「それに…僕はこの街に来て良かった……まだ僕を恐がる人は沢山いるけど……友達もできてきたし…」
佐天「……」
北野「涙子ちゃんだって、この学園都市に来てなかったら、初春ちゃんや黒子ちゃん…その他の人に会えなかったんだよ………だから」グスッ
佐天「……えっ?」
北野「だから…そんな……そんな悲しい事は言わないで…涙子ちゃん」ポロポロ
佐天「……北野さん」
北野「うっ…うぅ……なんかごめんね…偉そうな事言っちゃって」グスッグスッ
664 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 21:15:10.21 ID:05WqZYDO [19/20]
佐天(……)
佐天「……」クスッ
佐天「ああ~もう……ホラホラ北野さん、男なんですから泣かないで下さい」
北野「うぅ……だけど…涙子ちゃんが…こんなに悩んでいたのに…気付かなかった自分が…とても情けないよ」グスッ
北野「…本当にごめんね…」
佐天「…ううん…ありがとうございます北野さん…なんだか私…スッキリしました」
北野「えっ…本当に?」グスッ
佐天「はい♪だから…早く涙を拭いて下さい」
北野「う、うん」
665 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 21:18:13.73 ID:05WqZYDO [20/20]
佐天「……」
佐天(能力者になりたいって想った気持ちを…心を…忘れたくないから……か)
佐天(………北野さんって…本当に不思議な人だな)
北野「……」グスッグスッ
佐天(……北野さん)
佐天(…本当に…)
佐天「ありがとうございます……」
北野「えっ…?」
ACT14終わり
テクテク
北野「ふぅ…図書館で思わず熟読し過ぎちゃったなぁ…もう夕方かあ」
北野「…今日の晩ご飯…何にしようかな…?」テクテク
北野「…あ…涙子ちゃんだ…」
北野「涙子ちゃーん」タタッ
佐天「ん?…あ、北野さん」
北野「こんにちは…いや、こんばんはで…いいのかな?」
佐天「う~ん…ww…多分こんばんはでいいと思いますよ」
北野「そっか…じゃあ改めてこんばんは」
佐天「ふふ…はい、こんばんは」
650 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 21:02:20.33 ID:05WqZYDO [5/20]
佐天「北野さんはこれから帰るんですか?」
北野「うん、さっきまで図書館でずっと本を読んでたけど…そろそろ家に帰って晩御飯の準備しなきゃいけないからね」
佐天「へ~~読書ですかぁ…ちなみに北野さんはどんなジャンルの本を読んでたんですか?」
北野「主に純文学が多いかな?」
佐天(じゅ、純文学?…うわ~…北野さん…私には全く関わりがなさそうなのを読んでるんだ…)
佐天「そ、そうなんですか」
651 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 21:03:09.04 ID:05WqZYDO [6/20]
北野「うん…所で涙子ちゃんの方は?」
佐天「私は友達と遊んだ後の帰りなんで、北野さんと同じ家に帰るだけですよ」
北野「そうなんだ…涙子ちゃんもひょっとして自炊してるの?」
佐天「勿論ですよ、こうみえても私結構料理には自信あるんですよ」
北野「へえ~…涙子ちゃんは偉いなあ」
佐天「そんな大げさですよ…それに料理なんて誰でも簡単にできるものじゃないですか……超能力と違って…誰にも…」
北野「……涙子…ちゃん?」
652 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 21:04:13.43 ID:05WqZYDO [7/20]
佐天「――」ハッ
佐天「あ…す、すいません!私変な事言い出しちゃって――アハハハッ」
北野「……」
佐天「じゃ、じゃあ私帰りますね」クルッ
北野「………」
北野「……ねえ、涙子ちゃん」
佐天「え?…ど、どうしました北野さん」
北野「…あのさ…良かったら…今日は外でご飯を食べない?…僕奢るからさ」
佐天「…い、いやいいですよ、北野さんに悪いですしアハハハッ…」
北野「……涙子ちゃん…君…何か悩んでるんでしょ…?」
653 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 21:04:56.77 ID:05WqZYDO [8/20]
佐天「えっ…?」
北野「今の涙子ちゃん…なんだか…うまくいえないけど…笑顔に陰があるよ」
佐天「……」
北野「…僕なんかに相談しても、涙子ちゃんの悩みは解決しないかも知れない……だけど」
北野「一人で抱え込むのは…良くないと思うんだ僕…余計なお節介かも知れないけどね……」
佐天「……」
北野「……それにほら、誰かに悩みを話すと少しは、気持ちに余裕が出たりするって言うでしょ?…例えば…えっと…う~ん~と…」
佐天「……」
北野「だから…えっ…とね…」アセアセ
佐天「……プッ」
北野「?」
佐天「アハハハッ」
654 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 21:07:06.43 ID:05WqZYDO [9/20]
北野「えっ?えっ?」
佐天「ご、ごめんなさい、なんかおかしくて…あははは」
佐天(私…誰も心配かけたくないから…黙ってたのに……)
北野(?)
佐天(…北野さん…私が悩んでるの…分かるんだ……かなわないなぁ…)
北野(??)
佐天「アハハハッ―――……ふぅ……北野さん」
北野「何?」
655 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 21:07:43.97 ID:05WqZYDO [10/20]
佐天「…さっきのご飯の誘いなんですけど…私…美味しいパスタが食べたいです」
北野(…涙子ちゃん…)
北野「…うん、じゃああそこのファミレスでいいかな?」
佐天「はい♪」
北野「よーし、じゃあ行こう涙子ちゃん…あ、そうそう遠慮せずに何でも頼んでね」
佐天「え~~、そんな事言って本当にいいんですかあ?」ニヤニヤ
北野「う…な、なるべく安いのをお願い」
佐天「ふふっ…冗談ですよ♪ではでは、北野さん行きましょう!」
656 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 21:08:31.49 ID:05WqZYDO [11/20]
―とあるファミレス―
食後
佐天「美味しかった~…北野さん、本当に御馳走様でした」ペコ
北野「いや、いいんだよ。ちょうどここのファミレスに、僕前から行きたかったけど、中々機会がなかったし…こちらこそ付き合ってもらってありがとうね」ペコ
佐天「北野さん違いますよwwこういう時男の人は、なんのなんの、って堂々としてなきゃ」
北野「う~~ん…僕には堂々となんて…無理だよ」
佐天「あははっ、そんな事ないですよ」
北野「そうかなぁ…?」
佐天「そうですよ」
657 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 21:08:49.40 ID:05WqZYDO [12/20]
一方(ン…?あれは…北野)
一方(…と…誰だあいつ?)
一方「……」スタスタ
一方「よォ、北野」
北野「あ、一方君こんばんは、珍しいとこで会うね…一方君もご飯?」
一方「あァ…所で、誰だコイツ?」ジロッ
佐天「!」
佐天(な、何だろうこの人…スキルアウト?…でも北野さんの知り合いみたいだし…)
北野「彼女の名前は佐天涙子ちゃん、以前ちょっとした事があって知り合いになったんだ」
佐天「は、初めまして」ペコ
一方「…あァ」
658 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 21:09:38.89 ID:05WqZYDO [13/20]
北野「涙子ちゃんにも紹介するね、彼は僕の友達で名前は一方通行君、この学園都市第一位のLV5なんだよ」
佐天「!!」
佐天(えっ、えっ!学園都市第一位の能力者!な、なんでそんな人がここに――というより、北野さん何でそんな人と友達なの!?)
一方「北野…別に紹介はいらねェよ」
北野「ん?何で?」
一方「俺とこの女が次にあう機会なンざないだろがァ」
北野「いや、わからないよ、人生先は長いしこれから何があるかわからないでしょ?」
一方「ケッ…爺くせェ奴だなァ」
北野「そうかな?」
659 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 21:10:01.78 ID:05WqZYDO [14/20]
一方「まァいいや、飯も食ったし俺ァ帰るわ…じゃあなァ北野」スタスタ
北野「うんじゃあね一方君」ノシ
佐天(北野さん…私と同じ無能力者なのに…第一位のあの人と普通に喋ってた…)
佐天(ううん…それだけじゃない…初春に聞いたら…白井さんに…御坂さん…固法先輩…この人の周りには色々な能力者がいる……)
佐天(……だからこそ……その人達と一緒に居てLV0の自分に…劣等感とか……ないのかな…?)
佐天「………」
佐天「……北野さん」
北野「ん?何涙子ちゃん?」
佐天「私の悩み……聞いて…くれますか?」
北野「………」
北野「……うん」
660 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 21:10:55.13 ID:05WqZYDO [15/20]
佐天「私…なりたかったんです……能力者に…」
北野「……うん」
佐天「だけど……頑張って頑張って…どんなに頑張っても…私…未だにLV0の…無能力者なんです…」
北野「……」
佐天「北野さんも知ってると思いますけど…あの御坂さんも最初はLV1だったんですよ…けど…御坂さんは努力に努力を重ねて…今は立派なLV5の能力者になってます……格好良いですよね…でも……私にはちょっと……眩しすぎる…かな…」
北野「……」
佐天「私…私は…格好良くなくてもいいから…LV1でもいいから…能力者に…なりたかった…」
佐天「だから……どんなに良い結果が出なくても……次こそは!今度こそはっ!…って自分を奮い立たせて頑張ってきました…」
北野「……」
661 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 21:11:32.58 ID:05WqZYDO [16/20]
佐天「けど……だけど!……いくら頑張っても…!どんなに努力を重ねても…!……私……全然駄目で……!」グスッ
北野「……涙子ちゃん」
佐天「……私…こんな自分が…うっうぅ……とても…嫌で…」ポロポロ
佐天「こんな思いをするなら…私…学園都市に…来なければ良かった…」
北野「………」
北野「…涙子ちゃん…君は本当にそう思っているの?」
佐天「……えっ?」
662 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 21:13:44.40 ID:05WqZYDO [17/20]
北野「…僕も涙子ちゃんと同じLV0の無能力者……だから、涙子ちゃんが頑張ってる気持ちも分かるし、前へ進めず自分に自信を持てなくなる気持ちも分かるよ」
佐天「……」
北野「確かに頑張り続けても結果が思うように出ず、諦めたくなるかも知れない……けど、僕は続ける事に意味があると思うよ」
佐天「続ける…事に?」
北野「うん…継続は力なりって言うでしょ?…あれは本当だと思うよ……僕の言ってる事は綺麗事かも知れないけど……でも、例え良い結果が続けて出なかったとしても…それでも…自分が…能力者になりたいって想った気持ちを……心を…忘れたくないから…だから」
北野「…僕だったら…いや、僕なら…まだ能力者になる夢は…諦めないな」
佐天「………」
663 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 21:14:32.22 ID:05WqZYDO [18/20]
北野「それに…僕はこの街に来て良かった……まだ僕を恐がる人は沢山いるけど……友達もできてきたし…」
佐天「……」
北野「涙子ちゃんだって、この学園都市に来てなかったら、初春ちゃんや黒子ちゃん…その他の人に会えなかったんだよ………だから」グスッ
佐天「……えっ?」
北野「だから…そんな……そんな悲しい事は言わないで…涙子ちゃん」ポロポロ
佐天「……北野さん」
北野「うっ…うぅ……なんかごめんね…偉そうな事言っちゃって」グスッグスッ
664 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 21:15:10.21 ID:05WqZYDO [19/20]
佐天(……)
佐天「……」クスッ
佐天「ああ~もう……ホラホラ北野さん、男なんですから泣かないで下さい」
北野「うぅ……だけど…涙子ちゃんが…こんなに悩んでいたのに…気付かなかった自分が…とても情けないよ」グスッ
北野「…本当にごめんね…」
佐天「…ううん…ありがとうございます北野さん…なんだか私…スッキリしました」
北野「えっ…本当に?」グスッ
佐天「はい♪だから…早く涙を拭いて下さい」
北野「う、うん」
665 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/21(水) 21:18:13.73 ID:05WqZYDO [20/20]
佐天「……」
佐天(能力者になりたいって想った気持ちを…心を…忘れたくないから……か)
佐天(………北野さんって…本当に不思議な人だな)
北野「……」グスッグスッ
佐天(……北野さん)
佐天(…本当に…)
佐天「ありがとうございます……」
北野「えっ…?」
ACT14終わり
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