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妹「お兄ちゃん!頭が痛いよ!」
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/30(金) 17:38:10.15 ID:OJl8xpMu0 [1/31]
兄「大丈夫か妹!」
妹「頭も痛いし、半裸で登場するお兄ちゃんも痛いよ!」
兄「お前が大きな声で叫ぶから・・・」
兄「大丈夫か妹!」
妹「頭も痛いし、半裸で登場するお兄ちゃんも痛いよ!」
兄「お前が大きな声で叫ぶから・・・」
2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/30(金) 17:39:22.87 ID:OJl8xpMu0 [2/31]
兄「ほら、もう寝ろ」
妹「うん!そうすうるよ!おやすみなさい!」
兄「じゃ俺は風呂の続き・・・と」
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/30(金) 17:40:21.89 ID:OJl8xpMu0 [3/31]
妹「一人じゃ寝れないよ!一緒に寝てよ!」
兄「うーん・・・風呂入ったら戻ってくるから」
妹「吸血こうもりがね。一人で寝てると入ってくるの」
兄「あーはいはい。じゃおやすみ」
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/30(金) 17:41:47.39 ID:OJl8xpMu0
ーーー風呂ーーー
兄「はー、風呂は命の洗濯だな」
兄「あいつ、いつからわけわからないこと言うような子になったんだっけ」
兄「吸血こうもりがー、とかゾンビがー、とか。変なものでも見えてるのかな」
兄「あはは、それはないか」
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/30(金) 17:43:33.75 ID:OJl8xpMu0
兄「お待たせ、って寝ちゃったか」
妹「ぐう」
兄「俺も寝よう」
パタパタパタ
兄「ん?なんか音がしたような・・・」
兄「気のせいか」
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/30(金) 17:45:02.30 ID:OJl8xpMu0
翌日
妹「お兄ちゃん、一緒に学校いこ!」
兄「おう。ちょっと待て。父さんと母さんに線香あげてからな」
妹「うん!」
妹「お父さんたちが死んじゃってから、もう2年も経つね」
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/30(金) 17:46:00.68 ID:OJl8xpMu0
兄「そうだな・・・寂しいよな」
妹「寂しくなんてないよ!お兄ちゃんがいるもん」
兄「妹・・・」
妹「えへへ。やっぱり先行くね。いってきまーす」
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/30(金) 17:47:55.50 ID:OJl8xpMu0
妹「るん、るん・・・いたっ」
不良「おい、どこに目つけてんだよ」
妹「ご、ごめんなさい。顔についてます」
不良「そんなの知ってんだよ。右腕折れてたらどうしてくれんだよおいこら」
妹「す、すすすいません」
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/30(金) 17:49:18.88 ID:OJl8xpMu0
不良「俺はなあ。短距離の選手だったんだぞオラ」
妹「すごいですねえ・・・」
不良「おう。それでな、メダルも何個も持ってんだぞコラ」
妹「さすがですねえ・・・」
不良「だろ。表彰だって何回されたかわかんねえんだぞオラ」
妹「びっくりですねえ・・・」
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/30(金) 17:50:19.87 ID:OJl8xpMu0
不良「やっぱり?じゃあ、気をつけて学校行けよ」
妹「はいっ!行ってきます!」
妹「助かった・・・ん?」
妹「また、頭が痛い・・・」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/30(金) 17:52:09.32 ID:OJl8xpMu0
妹「なんか変なの見える・・・斧?」
兄「あ、妹。どうしたんだ?」
妹「お兄ちゃん、斧が見えるよ・・・なんで?」
兄「は?斧?」
妹「斧が見えるの。頭も痛いの・・・」
兄「斧なんてどこに」
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/30(金) 17:53:18.90 ID:OJl8xpMu0
妹「見えないの?空中に浮いてて、あの不良の人の頭に」
兄「おい、何言ってんだよ」
妹「なんで、頭、いた・・・」
ガクッ
兄「妹?おい!妹?」
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/30(金) 17:56:46.28 ID:OJl8xpMu0
兄「おい、妹!妹!?救急車って何番だっけ!えっと!えっと!」
不良「あ、今いい走りのフォームを思いついた。メモっとこう」
ザクッ
兄「なっ・・・」
不良「あれ、俺の右手?」
兄「(いきなり右手が、落ちた?」
不良「やべえ右手拾わなきゃ。でもフォーム書かなきゃ」
不良「あ、俺右ききだし書けないわ」
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/30(金) 17:57:37.18 ID:OJl8xpMu0
不良「あ、だめだ頭フラフラする。血がたんねえ」
ガクッ
兄「(あ、倒れた」
兄「これってどういう・・・」
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/30(金) 17:59:35.75 ID:OJl8xpMu0
妹「あれ?お兄ちゃん?」
兄「あ、妹!大丈夫か?」
妹「うん、なんかいきなり頭痛くなっちゃったんだよ!」
妹「不良の人・・・倒れてるね」
兄「あ、ああ。救急車を呼んだから先に学校に行ってていいぞ」
妹「わかったよお兄ちゃん」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/30(金) 18:01:19.06 ID:OJl8xpMu0
兄「はあ、朝から今日はとんだ一日だったな」
女「おい、兄。お前気合が入ってないぞ」
兄「あ、女。疲れてんだよ。今日は絡むな」
女「絡むなってどういうことだ!あ、お前ズボンになんかついてるぞ」
兄「ん」
女「血・・・か?」
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/30(金) 18:02:49.64 ID:OJl8xpMu0
女「なんだか事件の匂いがするぞ兄」
兄「ああ、まあいろいろあってな。怪我はないから」
女「そうか。まあ深く立ち入るのは野暮だというものだろう」
兄「じゃあなぜ弁当を俺の机の上に広げる」
女「兄から進んで話すのなら問題はないからだ!」
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/30(金) 18:04:02.55 ID:OJl8xpMu0
兄「誰が進んで話すなんて言ったんだ!」
女「いや、兄は進んで話したくなるはずだ。間違いない」
兄「ま、まさかお前」
女「そのまさかだ」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/30(金) 18:07:09.45 ID:OJl8xpMu0
女「私の力は知ってるよな?」
兄「紙に書いたものを大体具現化するってやつだろ」
女「声がでかい」
兄「すまん」
女「そう。いくつかの制約はあるけどな」
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/30(金) 18:08:52.89 ID:OJl8xpMu0
女「お前に偶然その瞬間を見られてから、私たちは『秘密』を共有する仲だ」
兄「馴れ馴れしいななんか」
女「そして今日、お前は何か『秘密』を抱えたような気がする」
兄「う」
女「話せ、兄。私もお前の『秘密』を知りたい」
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/30(金) 18:10:14.74 ID:OJl8xpMu0
女「勿論他言するつもりもないし、私でよければ力になるつもりだ」
女「お前があのときそうしてくれたように、な」
兄「俺に人の『秘密』を言いふらす趣味はないからな」
兄「お前なら、確かに力になってくれそうだ。聞いてくれ」
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/30(金) 18:12:02.97 ID:OJl8xpMu0
・・・かくかくしかじかうまうま
女「ふむ。つまりまとめると。
お前の妹が『斧』が見える、と言って倒れた直後に」
女「その通行人の右手が切断された、と」
兄「切断された、って言い方はおかしいな
なんていうか、いきなり地面に落ちたんだよ」
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/30(金) 18:13:46.49 ID:OJl8xpMu0
女「ふむ・・・お前の妹はそのときに何か言ってなかったか?」
兄「いや、頭痛で倒れてたから何も」
女「頭痛・・・か」
さっ
兄「(紙とペン?」
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/30(金) 18:15:38.71 ID:OJl8xpMu0
女「たとえば、ここに三角定規を書く」
兄「(へったくそな絵だな」
女「そして私が『能力』を使うと」
女「ここに三角定規が『具現化』される」
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/30(金) 18:18:20.61 ID:OJl8xpMu0
兄「(そう、こいつの『能力』は紙に書いたものを『具現化』する能力。
しかし、『具現化』したものは女にしか見えない」
女「お前には見えないだろう、この『三角定規』が」
兄「ああ。でもそこにあるんだろう。さっき描いた絵が消えてるからな」
女「そう、『三角定規』は確かに私の手にある」
ぐさっ
兄「いたいいたい」
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/30(金) 18:19:46.82 ID:OJl8xpMu0
女「そしてこの『三角定規』は数十秒で勝手に消える」
ぐさぐさぐさぐさ
兄「いててててて・・・あ」
女「今この瞬間『三角定規』は消えた」
女「そして『能力』を使い終わった瞬間に発生するのが『頭痛』だ」
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/30(金) 18:21:19.54 ID:OJl8xpMu0
兄「お前じゃあ今頭痛いのか」
女「ああ、痛い。兄に今すぐ抱きつきたいくらい痛いぞ」
兄「どのくらいかわからんが、よしよし」
女「治った」
兄「はや!」
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/30(金) 18:23:06.47 ID:OJl8xpMu0
女「私はもうずいぶんとこの『能力』と付き合ってきたから平気だが」
女「『能力』の使い始めの『頭痛』は、かなりひどいものだぞ」
兄「・・・ごくり」
女「たとえるなら女の子の日の腹痛と同z」
兄「わかんねーよ!でも妹の頭痛は意識を失うレベルだぞ」
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/30(金) 18:25:02.90 ID:OJl8xpMu0
女「ふむ。私は自分以外にこんな『能力』を使う人間を見たことはないが」
女「もしかしたら君の妹は私と同じ『能力者』なんじゃないか」
兄「まさか!俺の妹が?」
女「ああ。突然の頭痛に不可解な言動と現象。私との共通点は多い」
兄「ただの中二病じゃないのかよ」
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/30(金) 18:27:04.34 ID:OJl8xpMu0
女「確かに、今私たちの会話を少しでも聞いているであろうクラスメイトは」
女「私たちを重度の中二病患者だと判断して今後近寄らないだろう」
兄「だからお前他に友達できないのかな」
女「間違いないだろう」
兄「確かに、昼間っから『能力』とか『現象』とか言ってるやつとは絡みたくないわな」
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/30(金) 18:28:17.06 ID:OJl8xpMu0 [31/31]
女「まあ、絡みたくない、ですめばかわいいものだ」
女「もし私がこんな『能力』を持っているなんて知られたら・・・」
女「友達ができないどころじゃすまないさ」
兄「まあ、俺はお前の友達だけどな」
女「くさいぞ」
43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 18:30:24.61 ID:OJl8xpMu0
兄「俺の妹が仮に『能力者』だったとして、どういう『能力』なんだろうか」
女「話から想像するに、『幻覚』を『具現化』する『能力』だと思われる」
女「『斧』が見える、と言っていたんだろうお前の妹は」
女「おそらく、通行人の右手を切断したのはその『斧』だ」
44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 18:32:36.33 ID:OJl8xpMu0
兄「ま、まさか。嘘だろ」
女「もし私の推測がただしければ、まずい事態だぞ兄よ」
女「私の『能力』は、極端な話、私が『描く』ことをしなければ発動しない」
兄「そりゃそうだな」
女「しかしお前の妹の『能力』は『幻覚』が見える度に発動してしまう、ということになる」
46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 18:35:09.97 ID:OJl8xpMu0
女「お前の妹は、その通行人の右手が切れた瞬間は意識がなかったのだろう?」
兄「ああ」
女「ということは、お前の妹の『幻覚』は自律意思を持つ。それもかなり攻撃的だ」
兄「お前の『能力』がかわいく見えるな」
女「うむ。もし戦ったとしても勝てるかどうか」
48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 18:36:46.47 ID:OJl8xpMu0
兄「待て待て待て待て。なんで戦うこと前提なんだよお前は」
女「あ、すまない。中二病の血が騒いだ」
兄「絶対させないからなそんなことは」
女「もちろんだ。で、どうするんだ」
50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 18:40:20.86 ID:OJl8xpMu0
兄「きっと妹は自分の『能力』を自覚してないんだよな・・・」
女「ふむ。自覚は制御の第一歩だからな」
兄「でも制御なんてできるのか」
女「お前の妹の能力が、『幻覚』を見た瞬間に発動してしまう『能力』なのか
『幻覚』を見て、何か条件を満たしてから発動する『能力』なのかにもよるよな」
兄「条件・・・思い当たらないな」」
51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 18:41:24.84 ID:OJl8xpMu0
兄「あー、ちくしょう!なんでこんな厄介事ばっかり」
女「まあまあ。お前の妹には、私が話しをしよう」
兄「いいのか?」
女「もちろんだ。私も『能力者』仲間が増えるのは嬉しい」
52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 18:43:45.06 ID:OJl8xpMu0
女「そしてどんどん『仲間』を増やすのだ!」
兄「そのうち学園都市かバベルでも作りそうな勢いだな」
女「システムスキャンの結果、お前の妹はLEVEL5だ」
兄「やめてくれ!」
キーンコーンカーンコーン
女「では、放課後校門で」
54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 18:45:49.79 ID:OJl8xpMu0
ーーー放課後ーーー
妹「おにいちゃーん!」
兄「お、妹。今日は紹介したい人がいるんだ」
女「よろしく!妹ちゃん!」
妹「がるるるるるるるるるる」
兄「げ」
55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 18:46:51.26 ID:OJl8xpMu0
妹「悪い虫がついたようだね!お兄ちゃん!」
女「悪い虫とはひどい言われようだな」
兄「別にただの友達だぞ。な」
女「ああ。ただの友達さ」
妹「大人の事情臭がぷんぷんするんだよ!」
56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 18:47:55.32 ID:OJl8xpMu0
女「そんなことより妹ちゃん」
妹「なんでしょう泥棒猫さん!私はまだあなたの義妹にはなっていませんが!」
兄「これからもならないよ!」
女「『幻覚』が見えることはないかい?」
58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 18:50:28.91 ID:OJl8xpMu0
妹「げげげげ『幻覚』なんて見えないんだよ!何それこわい!」
女「そうか。ならいいんだが。私は『それ』を制御する方法を知ってるぞ」
兄「素直になれ我が妹よ」
妹「なんか『』ばっかり使ってると私も中二病に感染したみたいで嫌です!」
女「ただの中二病だったらいいのにな」
妹「私は何も見えないし、制御だって自分でできます!失礼します!」
60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 18:52:23.63 ID:OJl8xpMu0
兄「自分で制御できるって・・・」
女「やはり『能力』があること自体は自覚しているみたいだな」
兄「うーん・・・どうしたもんか」
女「しかしいつ『暴走』するかわからない『能力』を野放しにするわけにもいかないな」
女「今夜はお前の家に泊まろう!」
61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 18:53:40.76 ID:OJl8xpMu0
兄「どうしてそうなる!馬鹿か!」
女「いいじゃないか、一石二鳥だ」
兄「なんで二鳥なんだよおい!」
女「お前の妹の『暴走』を止めて、お前を『暴走』させる」
兄「うまくないからなそれ」
64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 18:56:01.61 ID:OJl8xpMu0
ーーー兄妹宅ーーー
兄「はあ・・・どうしてこんなことに」
妹「はあ・・・どうしてこんなことに」
女「いいじゃないか!さあみんなで仲良くすきやきを食べようじゃないか!」
兄「まあ仲良くするのは大事だな」
妹「結構です!」
66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 18:57:50.78 ID:OJl8xpMu0
妹「にしても、紹介されたその日にお泊りとは!」
妹「とうとう色を知る齢になったか兄よ」
兄「色とか言うんじゃありません」
妹「私は絶対認めないんだから!私のお兄ちゃんなんだよ!」
女「べつに、私は兄なんていらないぞ」
67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 18:58:58.51 ID:OJl8xpMu0
女「『お兄ちゃん』はいらないさ。『お兄ちゃん』はね。ふふふ」
妹「このアバズレがああああ!」
兄「やめなさい二人とも!さ、ご飯の片付けしよう」
68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:00:32.13 ID:OJl8xpMu0
妹「あ、洗剤ないや」
兄「ほんとだな」
女「ちなみに私に『洗剤』は出せないからな」
兄「知ってるよ。固体じゃないと『具現化』は無理なんだろう」
妹「ははーん、意外にたいしたことないんですね」
69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:01:46.95 ID:OJl8xpMu0
妹「ならしかたないから私が買ってきてあげてもいいんですけどー!」
兄「早く行ってこいよ」
女「行ってらっしゃい。おい、これを持っていけ」
妹「ん、携帯電話?」
女「もってないんだろう」
70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:03:32.98 ID:OJl8xpMu0
妹「むっきー!馬鹿にして!」
バタンッ
女「これで何かあっても大丈夫なはずだが」
女「兄の携帯の番号は知ってるのか?」
兄「家の電話番号は暗記させてる」
女「よしよし」
ガチャッ
兄「なんで家の鍵を閉めるんだ?」
71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:04:27.34 ID:OJl8xpMu0
女「なあ、兄よ」
兄「なんだよ・・・」
女「私は、お前の妹のためにここまでしてやってるぞ」
兄「あ、ありがとな」
女「少しくらいご褒美をくれたっていいんじゃないのか?」
兄「顔が近い!顔が!」
72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:05:43.77 ID:OJl8xpMu0
女「第一、お前は私を女として見ていないだろう」
兄「友達だってお前が言ったんじゃないか!」
女「私だって女だぞ。『好き』だなんて言えるわけないだろう」
兄「う」
73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:07:47.81 ID:OJl8xpMu0
女「私の『能力』が『暴走』したあのとき、お前が助けてくれなかったら私は」
兄「もういいってそこのことは」
女「あのときから私はお前のために何でもするって、そう決めたんだ」
女「でもお前は何でもそつなくこなして何かに困ることがなかったよな」
女「やっと、やっと今日、お前の力になれそうなんだよ」
74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:08:31.07 ID:OJl8xpMu0
女「だから、私は嬉しいんだ」
兄「あ、ありがたい!わかったから!」
女「だから、だから」
RRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRR
76 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:09:38.32 ID:OJl8xpMu0
兄「あ、電話だ!」
女「ぶー」
兄「はいもしもし」
妹「お兄ちゃん!」
兄「妹!?」
78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:13:19.02 ID:OJl8xpMu0
妹「助けて!目の前に『幻覚』がありすぎて前が見えないよ!」
女「おい、代われ」
兄「お、おう」
女「場所はどこだ妹ちゃん」
妹「影羅スーパーだよ!!私どうしたらいいの!頭も、頭も痛いよ」
79 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:14:25.99 ID:OJl8xpMu0
女「『幻覚』はまだ何もしてないんだな?」
妹「う、うん!でも『頭痛』が・・・」
女「おい、行くぞ」
兄「あのスーパーならすぐ近くだ!」
80 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:16:11.49 ID:OJl8xpMu0
ーーースーパーーーー
兄「妹ぉぉぉぉぉぉぉ!はあっはあっ!」
妹「お兄ちゃん・・・頭痛い・・・」
女「妹ちゃん、いったい何が『見』えてるんだ?」
妹「『鬼』と・・・『刀』・・・」
兄「『鬼』っ!?」
83 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:17:20.28 ID:OJl8xpMu0
妹「あ、頭痛い!痛いいいい!」
がくっ
兄「妹?おい、妹?」
女「おい、兄。来るぞ」
兄「来るって何がだよ!」
女「『鬼』だ」
84 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:19:03.13 ID:OJl8xpMu0
べこっ、べこっ
兄「車が、『見えない何か』につぶされてる・・・?」
女「あれが『鬼』・・・か」
兄「お前『見』えてるのか!?」
85 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:21:36.93 ID:OJl8xpMu0
女「妹ちゃんの『能力』の『発動条件』がわかったぞ」
女「妹ちゃんの『能力』は『幻覚』を『具現化』する能力だ。
それは間違いない。
ただ、その『幻覚』の『名前』を誰かが『口に出す』ことで『発動』する」
兄「・・・?」
女「たった今、お前は『鬼』と言ったな」
女「その瞬間私の視界に『鬼』が現れ、車を破壊し始めた」
兄「ま、まさか!」
86 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:23:03.45 ID:OJl8xpMu0
兄「あの通行人も、俺が『斧』って言ったから・・・」
女「そう。妹ちゃんの『幻覚』は『具現化』し攻撃を始めた」
女「おそらく、『具現化』してしまえば『能力者』である私には見えるのだろう」
兄「あんなの、どうすればいいんだよ!」
女「私の『能力』で消す」
87 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:29:04.63 ID:OJl8xpMu0
おっさん「な、なんだこれ!くるし」
兄「おい!一般人が!」
女は紙とペンを取り出すと、三秒ほどで下手くそな『弓矢』の絵を描いた。
兄「それは・・・」
女「おい、口にするなよ。さっき妹ちゃんがなんて『言った』か思い出せ」
兄「(そういえば『鬼』と『刀』と言っていた気がする」
女「敵が増えるのは面倒だからな」
89 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:30:31.01 ID:OJl8xpMu0
兄「しかし、お前『弓矢』なんて触ったことあるのか」
女「ああ、一応中学のときは弓道部だったんだ」
ギリギリギリギリギリ
兄「パントマイムみたいだなそれ」
女「うるさいぞ。あと十秒ほどで消えてしまうんだ」
90 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:32:30.47 ID:OJl8xpMu0
バシュッバシュッバシュッ
女「弓矢自体は時間で消えるが、それによってつけられた傷は『消えない』」
兄「当たったのか?」
女「ああ、当たった。が、効いてるのかこれは」
おっさん「な、なんなんだこれ!」
兄「おっさんは助かったみたいだけどさ」
91 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:34:12.19 ID:OJl8xpMu0
兄「俺は何もできないんだな」
女「いや。妹ちゃんをまかせられるのはお前しかいない」
兄「それ俺のセリフじゃないのか」
キュッキュッ
女「次は『銃』だ」
兄「お前『銃』なんて触ったこt(ry」
93 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:36:22.17 ID:OJl8xpMu0
女「愚問だなうちは金持ちなんだぞ。海外旅行なんて毎年行ってるが」
兄「それはそれは」
ドオオオオオオンッ
兄「げ、普通に動いてんじゃねえかあれ。車と人がごみのようだ」
女「大きさはたいしたことないんだがな。実際、4mってとこか。なんか泣いてるぞ」
兄「泣いてる・・・?」
95 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:39:10.78 ID:OJl8xpMu0
兄「その『鬼』の!その『鬼』の特徴を教えてくれ!」
女「ん!あまり余裕はないんだが、」
ぱんっ、ぱんっ
女が手をまっすぐに伸ばして見えない引き金を引く。
女「身体は赤色、角は一本、パンツをはいてるぞあはは」
女「柄は豹柄、左手にとげのいっぱいついた赤い金棒を持ってる」
ぱんっ、ぱんっ
女「弾切れだ」
96 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:41:25.57 ID:OJl8xpMu0
女「おい!まずいぞ!『避け』ろ!」
兄「『見えない』ものを『避け』れるか!」
とりあえず妹を抱えて、右へ飛ぶと、
すぐ後ろにあった車がぺしゃんこになっていた。
兄「嘘だろ・・・」
女「『紙』と『ペン』がないぞ!!!!」
97 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:43:55.50 ID:OJl8xpMu0
兄「はあ?」
女「今の『鬼』の『タックル』でどこかに・・・」
兄「とりあえず、妹をおろして一緒に探そう!」
女「も、もちろんだ!」
ごおん、と鈍い音がすると、5mくらい先で車が一台宙に浮いていた。
女「あの『鬼』・・・車を『投げる』つもりだな」
兄「飛んでくる車なんて避けれるか!」
99 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:45:53.74 ID:OJl8xpMu0
女「さっき『鬼』の風貌を言ったがあれはどういう意味なんだ」
兄「とりあえずこの『車』を避けれたら話すわ!どうすりゃいい!」
女「どうやら狙いは『妹ちゃん』らしいな」
兄「なんで『妹』の『能力』なのに!」
女「おそらく『妹ちゃん』が目覚めたら『消える』からだろう」
101 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:47:54.21 ID:OJl8xpMu0
兄「おい!起きろ!妹!」
ぺしぺしぺし
女「無駄だ、おい、来るぞ!」
兄「うおおおおおおおお!」
ガシャーン!
女「はあ、危なかったな。おい、大丈夫か?」
兄「う・・・・・・」
103 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:50:32.34 ID:OJl8xpMu0
兄「妹は無事だけど、片目が見えない・・・」
女「兄っ、お前目が・・・」
兄「なんだよ!言ってくれ!」
女「ぐすっ・・・ぐすっ・・・」
兄「泣いてちゃわかんねーよ!」
女「だって兄の右目が!」
ばきばきばき
もう一度、今度は二台の車が宙に浮いていた。
兄「おい、やべえんじゃねーのかおいおいおい」
105 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:53:15.55 ID:OJl8xpMu0
兄「おい聞け女!」
兄「どうなってんのか知らないが幸い右目はまったく痛くねえ!」
兄「血は出てるみだいだけどな!」
兄「次、二台も車が来たら『妹』をつれて避けらんねえ!」
女「ぐすっぐす・・・うん」
兄「だから今から言ったものを俺の『血』で『描け』!」
107 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:55:58.18 ID:OJl8xpMu0
兄「いいか!『剣』だ!鍔のない『赤い剣』を『描』いてくれ!」
女「わかった!」
ぴとぴとぴと
兄「別に描く場所はどこでもいいんだろ!急げ!」
女の指でアスファルトに『剣』が『血』で描かれていく。
108 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:57:31.57 ID:OJl8xpMu0
女「か、描けたぞ」
兄「それなら、それなら『鬼』の首を落とせる!早く行け!」
女「任せろ!」
兄「おい」
女「なんだ」
兄「帰ってきたら、結婚しよう。とは言わないけどな、仲良くしよう。もっと」
110 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 20:02:46.41 ID:OJl8xpMu0
女「お、おう!」
兄「今やつは両手が塞がってるはずだ!今しかない!」
女「うおおおおおおおおおおおおおお!」
女が何かに飛び掛ると同時に車が二台飛んできた。
女「兄!!!!!!」
兄「いいから行けええええええええええええ!!!!」
妹を力任せにぶん投げた。
兄「これで、もう」
ざしゅっ、ごろん。
女「やった!」
兄「思い残すことはない」
ガシャアアアアアアアアアンン
112 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 20:06:14.19 ID:OJl8xpMu0
妹「きっとね。その『鬼』ってこの絵本の『鬼』だと思うんだ」
ぺらっ。
妹「もう人を食べるのが嫌になっちゃったんだけど、
でもそうしないと自分が生きていけないから」
妹「だから、泣きながら人を食べるの。
でも絵本だから、お約束っていうか定番の終わり方でね」
ぺらっ
妹「最後は恋人を食べられた勇者様に、
食べられた人たちの残骸で作られた『赤い剣』で倒されちゃうんだけどね」
115 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 20:07:52.84 ID:OJl8xpMu0
女「だから、あのとき『赤い剣』って言ったのかあいつは」
女「鍔のない赤い剣・・・」
妹「私の『能力』で見る『幻覚』は私の『記憶』の中から現れるんだね」
女「ああ」
妹「だから、これでよかったの」
妹「もうこれ以上なにも『見』ないように」
118 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 20:09:31.21 ID:OJl8xpMu0
妹が包帯をとる。
白い包帯の下には、暗い穴のような眼窩があった。
女「これで・・・よかったのか」
妹「うん・・・ありがとう。女さんの『能力』で作ってもらった『ナイフ』は痛くなかったよ」
女「・・・そうか」
121 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 20:12:24.84 ID:OJl8xpMu0
妹「もう、お兄ちゃんは帰ってこないんだよね」
女「すまない。私がもう少し早く・・・」
妹「いいの。私の『能力』のせいなの、ぐすっ」
女「席を外そうか」
妹「ありがとう」
122 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 20:14:27.14 ID:OJl8xpMu0
妹「あのとき女さんの忠告をちゃんと聞いとけば
『お兄ちゃん』も『眼』も失わずにすんだのかなあ・・・」
妹「つらいよ、私本当に馬鹿だよ、死にたいよ」
ーーーーーーーーーーーーー
女「片目は抉りだして、片目は『眼帯』、か」
女「確かに、アイマスクだとどの拍子に外れるかわからないし、これでよかったのか」
124 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 20:17:46.37 ID:OJl8xpMu0
妹「はあ。こんな『能力』いらないよ」
妹「片眼が『疼く』・・・『眼帯』とっちゃおうかな」
妹「もう許してよ!ねえ!」
『幻覚』が妹のベッドを囲む。
妹「病室まで押しかけてくるなんて馬鹿じゃないのアンタ達。早く消えてよ!」
妹「頭痛い・・・」
125 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 20:22:17.95 ID:OJl8xpMu0
一度『見』てしまった『幻覚』は『具現化』するか、『三十分』経たないと消えることはない。
ここ一週間で女と検証してわかったことだった。
他にもわかったことはたくさんある。
・『具現化』する前の『幻覚』は何もできない。
・一度『見』た『幻覚』と同じ『幻覚』は出現しない。
・両目が塞がっていれば『幻覚』は見えない
・『幻覚』が『具現化』した際、妹が望めば『幻覚』はずっと『具現化』している。
妹「もうこんな『能力』もこんな『眼』もいらないよ。
片方だけじゃなくて両方えぐっちゃえばよかったよ!」
妹「今からでも遅くないよね!よね!」
126 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 20:25:59.08 ID:OJl8xpMu0
妹「はあ、はあ・・・頭痛いよ」
震えるハサミが残った妹の右目に近づく。
妹「死ぬよりは・・・ましだから・・・」
「おい」
妹「え?」
127 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 20:26:37.72 ID:OJl8xpMu0
兄「え?じゃねーよ、早く女呼べ!」
妹「どういう・・・こと?」
兄「俺は、妹の『幻覚』なんだよ」
妹「あ、ありえない」
兄「早く女に『名前』を呼ばせろよ。『三十分』しかもたないんだろ」
兄「今の俺じゃまだ『具現化』してないから女には『干渉』できないから」
128 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 20:27:28.14 ID:OJl8xpMu0
妹「お兄ちゃん・・・ぐす」
兄「もう泣くのはあとでもできるだろ!早くしてくださいお願いします」
妹「女さあああああああああああああああああああああん!」
だだだだだだだ
129 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 20:28:20.40 ID:OJl8xpMu0
十五分後
女「『兄』ッ!!!!!!!!!!!1」
完
131 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 20:30:03.95 ID:OJl8xpMu0
誰も見てないとは思いますが、長々とありがとうございました
自分が『能力』もの大好きなのですごい書いてて面白かったです
マジオナニーでした気持ちよかったです
もっとこう
『能力者』+『能力者』vs『機関』 とかやりたかったけどそれはまたの機会に
ありがとうございました
兄「ほら、もう寝ろ」
妹「うん!そうすうるよ!おやすみなさい!」
兄「じゃ俺は風呂の続き・・・と」
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/30(金) 17:40:21.89 ID:OJl8xpMu0 [3/31]
妹「一人じゃ寝れないよ!一緒に寝てよ!」
兄「うーん・・・風呂入ったら戻ってくるから」
妹「吸血こうもりがね。一人で寝てると入ってくるの」
兄「あーはいはい。じゃおやすみ」
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/30(金) 17:41:47.39 ID:OJl8xpMu0
ーーー風呂ーーー
兄「はー、風呂は命の洗濯だな」
兄「あいつ、いつからわけわからないこと言うような子になったんだっけ」
兄「吸血こうもりがー、とかゾンビがー、とか。変なものでも見えてるのかな」
兄「あはは、それはないか」
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/30(金) 17:43:33.75 ID:OJl8xpMu0
兄「お待たせ、って寝ちゃったか」
妹「ぐう」
兄「俺も寝よう」
パタパタパタ
兄「ん?なんか音がしたような・・・」
兄「気のせいか」
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/30(金) 17:45:02.30 ID:OJl8xpMu0
翌日
妹「お兄ちゃん、一緒に学校いこ!」
兄「おう。ちょっと待て。父さんと母さんに線香あげてからな」
妹「うん!」
妹「お父さんたちが死んじゃってから、もう2年も経つね」
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/30(金) 17:46:00.68 ID:OJl8xpMu0
兄「そうだな・・・寂しいよな」
妹「寂しくなんてないよ!お兄ちゃんがいるもん」
兄「妹・・・」
妹「えへへ。やっぱり先行くね。いってきまーす」
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/30(金) 17:47:55.50 ID:OJl8xpMu0
妹「るん、るん・・・いたっ」
不良「おい、どこに目つけてんだよ」
妹「ご、ごめんなさい。顔についてます」
不良「そんなの知ってんだよ。右腕折れてたらどうしてくれんだよおいこら」
妹「す、すすすいません」
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/30(金) 17:49:18.88 ID:OJl8xpMu0
不良「俺はなあ。短距離の選手だったんだぞオラ」
妹「すごいですねえ・・・」
不良「おう。それでな、メダルも何個も持ってんだぞコラ」
妹「さすがですねえ・・・」
不良「だろ。表彰だって何回されたかわかんねえんだぞオラ」
妹「びっくりですねえ・・・」
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/30(金) 17:50:19.87 ID:OJl8xpMu0
不良「やっぱり?じゃあ、気をつけて学校行けよ」
妹「はいっ!行ってきます!」
妹「助かった・・・ん?」
妹「また、頭が痛い・・・」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/30(金) 17:52:09.32 ID:OJl8xpMu0
妹「なんか変なの見える・・・斧?」
兄「あ、妹。どうしたんだ?」
妹「お兄ちゃん、斧が見えるよ・・・なんで?」
兄「は?斧?」
妹「斧が見えるの。頭も痛いの・・・」
兄「斧なんてどこに」
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/30(金) 17:53:18.90 ID:OJl8xpMu0
妹「見えないの?空中に浮いてて、あの不良の人の頭に」
兄「おい、何言ってんだよ」
妹「なんで、頭、いた・・・」
ガクッ
兄「妹?おい!妹?」
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/30(金) 17:56:46.28 ID:OJl8xpMu0
兄「おい、妹!妹!?救急車って何番だっけ!えっと!えっと!」
不良「あ、今いい走りのフォームを思いついた。メモっとこう」
ザクッ
兄「なっ・・・」
不良「あれ、俺の右手?」
兄「(いきなり右手が、落ちた?」
不良「やべえ右手拾わなきゃ。でもフォーム書かなきゃ」
不良「あ、俺右ききだし書けないわ」
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/30(金) 17:57:37.18 ID:OJl8xpMu0
不良「あ、だめだ頭フラフラする。血がたんねえ」
ガクッ
兄「(あ、倒れた」
兄「これってどういう・・・」
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/30(金) 17:59:35.75 ID:OJl8xpMu0
妹「あれ?お兄ちゃん?」
兄「あ、妹!大丈夫か?」
妹「うん、なんかいきなり頭痛くなっちゃったんだよ!」
妹「不良の人・・・倒れてるね」
兄「あ、ああ。救急車を呼んだから先に学校に行ってていいぞ」
妹「わかったよお兄ちゃん」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/30(金) 18:01:19.06 ID:OJl8xpMu0
兄「はあ、朝から今日はとんだ一日だったな」
女「おい、兄。お前気合が入ってないぞ」
兄「あ、女。疲れてんだよ。今日は絡むな」
女「絡むなってどういうことだ!あ、お前ズボンになんかついてるぞ」
兄「ん」
女「血・・・か?」
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/30(金) 18:02:49.64 ID:OJl8xpMu0
女「なんだか事件の匂いがするぞ兄」
兄「ああ、まあいろいろあってな。怪我はないから」
女「そうか。まあ深く立ち入るのは野暮だというものだろう」
兄「じゃあなぜ弁当を俺の机の上に広げる」
女「兄から進んで話すのなら問題はないからだ!」
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/30(金) 18:04:02.55 ID:OJl8xpMu0
兄「誰が進んで話すなんて言ったんだ!」
女「いや、兄は進んで話したくなるはずだ。間違いない」
兄「ま、まさかお前」
女「そのまさかだ」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/30(金) 18:07:09.45 ID:OJl8xpMu0
女「私の力は知ってるよな?」
兄「紙に書いたものを大体具現化するってやつだろ」
女「声がでかい」
兄「すまん」
女「そう。いくつかの制約はあるけどな」
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/30(金) 18:08:52.89 ID:OJl8xpMu0
女「お前に偶然その瞬間を見られてから、私たちは『秘密』を共有する仲だ」
兄「馴れ馴れしいななんか」
女「そして今日、お前は何か『秘密』を抱えたような気がする」
兄「う」
女「話せ、兄。私もお前の『秘密』を知りたい」
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/30(金) 18:10:14.74 ID:OJl8xpMu0
女「勿論他言するつもりもないし、私でよければ力になるつもりだ」
女「お前があのときそうしてくれたように、な」
兄「俺に人の『秘密』を言いふらす趣味はないからな」
兄「お前なら、確かに力になってくれそうだ。聞いてくれ」
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/30(金) 18:12:02.97 ID:OJl8xpMu0
・・・かくかくしかじかうまうま
女「ふむ。つまりまとめると。
お前の妹が『斧』が見える、と言って倒れた直後に」
女「その通行人の右手が切断された、と」
兄「切断された、って言い方はおかしいな
なんていうか、いきなり地面に落ちたんだよ」
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/30(金) 18:13:46.49 ID:OJl8xpMu0
女「ふむ・・・お前の妹はそのときに何か言ってなかったか?」
兄「いや、頭痛で倒れてたから何も」
女「頭痛・・・か」
さっ
兄「(紙とペン?」
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/30(金) 18:15:38.71 ID:OJl8xpMu0
女「たとえば、ここに三角定規を書く」
兄「(へったくそな絵だな」
女「そして私が『能力』を使うと」
女「ここに三角定規が『具現化』される」
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/30(金) 18:18:20.61 ID:OJl8xpMu0
兄「(そう、こいつの『能力』は紙に書いたものを『具現化』する能力。
しかし、『具現化』したものは女にしか見えない」
女「お前には見えないだろう、この『三角定規』が」
兄「ああ。でもそこにあるんだろう。さっき描いた絵が消えてるからな」
女「そう、『三角定規』は確かに私の手にある」
ぐさっ
兄「いたいいたい」
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/30(金) 18:19:46.82 ID:OJl8xpMu0
女「そしてこの『三角定規』は数十秒で勝手に消える」
ぐさぐさぐさぐさ
兄「いててててて・・・あ」
女「今この瞬間『三角定規』は消えた」
女「そして『能力』を使い終わった瞬間に発生するのが『頭痛』だ」
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/30(金) 18:21:19.54 ID:OJl8xpMu0
兄「お前じゃあ今頭痛いのか」
女「ああ、痛い。兄に今すぐ抱きつきたいくらい痛いぞ」
兄「どのくらいかわからんが、よしよし」
女「治った」
兄「はや!」
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/30(金) 18:23:06.47 ID:OJl8xpMu0
女「私はもうずいぶんとこの『能力』と付き合ってきたから平気だが」
女「『能力』の使い始めの『頭痛』は、かなりひどいものだぞ」
兄「・・・ごくり」
女「たとえるなら女の子の日の腹痛と同z」
兄「わかんねーよ!でも妹の頭痛は意識を失うレベルだぞ」
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/30(金) 18:25:02.90 ID:OJl8xpMu0
女「ふむ。私は自分以外にこんな『能力』を使う人間を見たことはないが」
女「もしかしたら君の妹は私と同じ『能力者』なんじゃないか」
兄「まさか!俺の妹が?」
女「ああ。突然の頭痛に不可解な言動と現象。私との共通点は多い」
兄「ただの中二病じゃないのかよ」
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/30(金) 18:27:04.34 ID:OJl8xpMu0
女「確かに、今私たちの会話を少しでも聞いているであろうクラスメイトは」
女「私たちを重度の中二病患者だと判断して今後近寄らないだろう」
兄「だからお前他に友達できないのかな」
女「間違いないだろう」
兄「確かに、昼間っから『能力』とか『現象』とか言ってるやつとは絡みたくないわな」
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/30(金) 18:28:17.06 ID:OJl8xpMu0 [31/31]
女「まあ、絡みたくない、ですめばかわいいものだ」
女「もし私がこんな『能力』を持っているなんて知られたら・・・」
女「友達ができないどころじゃすまないさ」
兄「まあ、俺はお前の友達だけどな」
女「くさいぞ」
43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 18:30:24.61 ID:OJl8xpMu0
兄「俺の妹が仮に『能力者』だったとして、どういう『能力』なんだろうか」
女「話から想像するに、『幻覚』を『具現化』する『能力』だと思われる」
女「『斧』が見える、と言っていたんだろうお前の妹は」
女「おそらく、通行人の右手を切断したのはその『斧』だ」
44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 18:32:36.33 ID:OJl8xpMu0
兄「ま、まさか。嘘だろ」
女「もし私の推測がただしければ、まずい事態だぞ兄よ」
女「私の『能力』は、極端な話、私が『描く』ことをしなければ発動しない」
兄「そりゃそうだな」
女「しかしお前の妹の『能力』は『幻覚』が見える度に発動してしまう、ということになる」
46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 18:35:09.97 ID:OJl8xpMu0
女「お前の妹は、その通行人の右手が切れた瞬間は意識がなかったのだろう?」
兄「ああ」
女「ということは、お前の妹の『幻覚』は自律意思を持つ。それもかなり攻撃的だ」
兄「お前の『能力』がかわいく見えるな」
女「うむ。もし戦ったとしても勝てるかどうか」
48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 18:36:46.47 ID:OJl8xpMu0
兄「待て待て待て待て。なんで戦うこと前提なんだよお前は」
女「あ、すまない。中二病の血が騒いだ」
兄「絶対させないからなそんなことは」
女「もちろんだ。で、どうするんだ」
50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 18:40:20.86 ID:OJl8xpMu0
兄「きっと妹は自分の『能力』を自覚してないんだよな・・・」
女「ふむ。自覚は制御の第一歩だからな」
兄「でも制御なんてできるのか」
女「お前の妹の能力が、『幻覚』を見た瞬間に発動してしまう『能力』なのか
『幻覚』を見て、何か条件を満たしてから発動する『能力』なのかにもよるよな」
兄「条件・・・思い当たらないな」」
51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 18:41:24.84 ID:OJl8xpMu0
兄「あー、ちくしょう!なんでこんな厄介事ばっかり」
女「まあまあ。お前の妹には、私が話しをしよう」
兄「いいのか?」
女「もちろんだ。私も『能力者』仲間が増えるのは嬉しい」
52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 18:43:45.06 ID:OJl8xpMu0
女「そしてどんどん『仲間』を増やすのだ!」
兄「そのうち学園都市かバベルでも作りそうな勢いだな」
女「システムスキャンの結果、お前の妹はLEVEL5だ」
兄「やめてくれ!」
キーンコーンカーンコーン
女「では、放課後校門で」
54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 18:45:49.79 ID:OJl8xpMu0
ーーー放課後ーーー
妹「おにいちゃーん!」
兄「お、妹。今日は紹介したい人がいるんだ」
女「よろしく!妹ちゃん!」
妹「がるるるるるるるるるる」
兄「げ」
55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 18:46:51.26 ID:OJl8xpMu0
妹「悪い虫がついたようだね!お兄ちゃん!」
女「悪い虫とはひどい言われようだな」
兄「別にただの友達だぞ。な」
女「ああ。ただの友達さ」
妹「大人の事情臭がぷんぷんするんだよ!」
56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 18:47:55.32 ID:OJl8xpMu0
女「そんなことより妹ちゃん」
妹「なんでしょう泥棒猫さん!私はまだあなたの義妹にはなっていませんが!」
兄「これからもならないよ!」
女「『幻覚』が見えることはないかい?」
58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 18:50:28.91 ID:OJl8xpMu0
妹「げげげげ『幻覚』なんて見えないんだよ!何それこわい!」
女「そうか。ならいいんだが。私は『それ』を制御する方法を知ってるぞ」
兄「素直になれ我が妹よ」
妹「なんか『』ばっかり使ってると私も中二病に感染したみたいで嫌です!」
女「ただの中二病だったらいいのにな」
妹「私は何も見えないし、制御だって自分でできます!失礼します!」
60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 18:52:23.63 ID:OJl8xpMu0
兄「自分で制御できるって・・・」
女「やはり『能力』があること自体は自覚しているみたいだな」
兄「うーん・・・どうしたもんか」
女「しかしいつ『暴走』するかわからない『能力』を野放しにするわけにもいかないな」
女「今夜はお前の家に泊まろう!」
61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 18:53:40.76 ID:OJl8xpMu0
兄「どうしてそうなる!馬鹿か!」
女「いいじゃないか、一石二鳥だ」
兄「なんで二鳥なんだよおい!」
女「お前の妹の『暴走』を止めて、お前を『暴走』させる」
兄「うまくないからなそれ」
64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 18:56:01.61 ID:OJl8xpMu0
ーーー兄妹宅ーーー
兄「はあ・・・どうしてこんなことに」
妹「はあ・・・どうしてこんなことに」
女「いいじゃないか!さあみんなで仲良くすきやきを食べようじゃないか!」
兄「まあ仲良くするのは大事だな」
妹「結構です!」
66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 18:57:50.78 ID:OJl8xpMu0
妹「にしても、紹介されたその日にお泊りとは!」
妹「とうとう色を知る齢になったか兄よ」
兄「色とか言うんじゃありません」
妹「私は絶対認めないんだから!私のお兄ちゃんなんだよ!」
女「べつに、私は兄なんていらないぞ」
67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 18:58:58.51 ID:OJl8xpMu0
女「『お兄ちゃん』はいらないさ。『お兄ちゃん』はね。ふふふ」
妹「このアバズレがああああ!」
兄「やめなさい二人とも!さ、ご飯の片付けしよう」
68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:00:32.13 ID:OJl8xpMu0
妹「あ、洗剤ないや」
兄「ほんとだな」
女「ちなみに私に『洗剤』は出せないからな」
兄「知ってるよ。固体じゃないと『具現化』は無理なんだろう」
妹「ははーん、意外にたいしたことないんですね」
69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:01:46.95 ID:OJl8xpMu0
妹「ならしかたないから私が買ってきてあげてもいいんですけどー!」
兄「早く行ってこいよ」
女「行ってらっしゃい。おい、これを持っていけ」
妹「ん、携帯電話?」
女「もってないんだろう」
70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:03:32.98 ID:OJl8xpMu0
妹「むっきー!馬鹿にして!」
バタンッ
女「これで何かあっても大丈夫なはずだが」
女「兄の携帯の番号は知ってるのか?」
兄「家の電話番号は暗記させてる」
女「よしよし」
ガチャッ
兄「なんで家の鍵を閉めるんだ?」
71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:04:27.34 ID:OJl8xpMu0
女「なあ、兄よ」
兄「なんだよ・・・」
女「私は、お前の妹のためにここまでしてやってるぞ」
兄「あ、ありがとな」
女「少しくらいご褒美をくれたっていいんじゃないのか?」
兄「顔が近い!顔が!」
72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:05:43.77 ID:OJl8xpMu0
女「第一、お前は私を女として見ていないだろう」
兄「友達だってお前が言ったんじゃないか!」
女「私だって女だぞ。『好き』だなんて言えるわけないだろう」
兄「う」
73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:07:47.81 ID:OJl8xpMu0
女「私の『能力』が『暴走』したあのとき、お前が助けてくれなかったら私は」
兄「もういいってそこのことは」
女「あのときから私はお前のために何でもするって、そう決めたんだ」
女「でもお前は何でもそつなくこなして何かに困ることがなかったよな」
女「やっと、やっと今日、お前の力になれそうなんだよ」
74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:08:31.07 ID:OJl8xpMu0
女「だから、私は嬉しいんだ」
兄「あ、ありがたい!わかったから!」
女「だから、だから」
RRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRR
76 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:09:38.32 ID:OJl8xpMu0
兄「あ、電話だ!」
女「ぶー」
兄「はいもしもし」
妹「お兄ちゃん!」
兄「妹!?」
78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:13:19.02 ID:OJl8xpMu0
妹「助けて!目の前に『幻覚』がありすぎて前が見えないよ!」
女「おい、代われ」
兄「お、おう」
女「場所はどこだ妹ちゃん」
妹「影羅スーパーだよ!!私どうしたらいいの!頭も、頭も痛いよ」
79 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:14:25.99 ID:OJl8xpMu0
女「『幻覚』はまだ何もしてないんだな?」
妹「う、うん!でも『頭痛』が・・・」
女「おい、行くぞ」
兄「あのスーパーならすぐ近くだ!」
80 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:16:11.49 ID:OJl8xpMu0
ーーースーパーーーー
兄「妹ぉぉぉぉぉぉぉ!はあっはあっ!」
妹「お兄ちゃん・・・頭痛い・・・」
女「妹ちゃん、いったい何が『見』えてるんだ?」
妹「『鬼』と・・・『刀』・・・」
兄「『鬼』っ!?」
83 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:17:20.28 ID:OJl8xpMu0
妹「あ、頭痛い!痛いいいい!」
がくっ
兄「妹?おい、妹?」
女「おい、兄。来るぞ」
兄「来るって何がだよ!」
女「『鬼』だ」
84 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:19:03.13 ID:OJl8xpMu0
べこっ、べこっ
兄「車が、『見えない何か』につぶされてる・・・?」
女「あれが『鬼』・・・か」
兄「お前『見』えてるのか!?」
85 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:21:36.93 ID:OJl8xpMu0
女「妹ちゃんの『能力』の『発動条件』がわかったぞ」
女「妹ちゃんの『能力』は『幻覚』を『具現化』する能力だ。
それは間違いない。
ただ、その『幻覚』の『名前』を誰かが『口に出す』ことで『発動』する」
兄「・・・?」
女「たった今、お前は『鬼』と言ったな」
女「その瞬間私の視界に『鬼』が現れ、車を破壊し始めた」
兄「ま、まさか!」
86 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:23:03.45 ID:OJl8xpMu0
兄「あの通行人も、俺が『斧』って言ったから・・・」
女「そう。妹ちゃんの『幻覚』は『具現化』し攻撃を始めた」
女「おそらく、『具現化』してしまえば『能力者』である私には見えるのだろう」
兄「あんなの、どうすればいいんだよ!」
女「私の『能力』で消す」
87 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:29:04.63 ID:OJl8xpMu0
おっさん「な、なんだこれ!くるし」
兄「おい!一般人が!」
女は紙とペンを取り出すと、三秒ほどで下手くそな『弓矢』の絵を描いた。
兄「それは・・・」
女「おい、口にするなよ。さっき妹ちゃんがなんて『言った』か思い出せ」
兄「(そういえば『鬼』と『刀』と言っていた気がする」
女「敵が増えるのは面倒だからな」
89 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:30:31.01 ID:OJl8xpMu0
兄「しかし、お前『弓矢』なんて触ったことあるのか」
女「ああ、一応中学のときは弓道部だったんだ」
ギリギリギリギリギリ
兄「パントマイムみたいだなそれ」
女「うるさいぞ。あと十秒ほどで消えてしまうんだ」
90 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:32:30.47 ID:OJl8xpMu0
バシュッバシュッバシュッ
女「弓矢自体は時間で消えるが、それによってつけられた傷は『消えない』」
兄「当たったのか?」
女「ああ、当たった。が、効いてるのかこれは」
おっさん「な、なんなんだこれ!」
兄「おっさんは助かったみたいだけどさ」
91 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:34:12.19 ID:OJl8xpMu0
兄「俺は何もできないんだな」
女「いや。妹ちゃんをまかせられるのはお前しかいない」
兄「それ俺のセリフじゃないのか」
キュッキュッ
女「次は『銃』だ」
兄「お前『銃』なんて触ったこt(ry」
93 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:36:22.17 ID:OJl8xpMu0
女「愚問だなうちは金持ちなんだぞ。海外旅行なんて毎年行ってるが」
兄「それはそれは」
ドオオオオオオンッ
兄「げ、普通に動いてんじゃねえかあれ。車と人がごみのようだ」
女「大きさはたいしたことないんだがな。実際、4mってとこか。なんか泣いてるぞ」
兄「泣いてる・・・?」
95 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:39:10.78 ID:OJl8xpMu0
兄「その『鬼』の!その『鬼』の特徴を教えてくれ!」
女「ん!あまり余裕はないんだが、」
ぱんっ、ぱんっ
女が手をまっすぐに伸ばして見えない引き金を引く。
女「身体は赤色、角は一本、パンツをはいてるぞあはは」
女「柄は豹柄、左手にとげのいっぱいついた赤い金棒を持ってる」
ぱんっ、ぱんっ
女「弾切れだ」
96 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:41:25.57 ID:OJl8xpMu0
女「おい!まずいぞ!『避け』ろ!」
兄「『見えない』ものを『避け』れるか!」
とりあえず妹を抱えて、右へ飛ぶと、
すぐ後ろにあった車がぺしゃんこになっていた。
兄「嘘だろ・・・」
女「『紙』と『ペン』がないぞ!!!!」
97 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:43:55.50 ID:OJl8xpMu0
兄「はあ?」
女「今の『鬼』の『タックル』でどこかに・・・」
兄「とりあえず、妹をおろして一緒に探そう!」
女「も、もちろんだ!」
ごおん、と鈍い音がすると、5mくらい先で車が一台宙に浮いていた。
女「あの『鬼』・・・車を『投げる』つもりだな」
兄「飛んでくる車なんて避けれるか!」
99 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:45:53.74 ID:OJl8xpMu0
女「さっき『鬼』の風貌を言ったがあれはどういう意味なんだ」
兄「とりあえずこの『車』を避けれたら話すわ!どうすりゃいい!」
女「どうやら狙いは『妹ちゃん』らしいな」
兄「なんで『妹』の『能力』なのに!」
女「おそらく『妹ちゃん』が目覚めたら『消える』からだろう」
101 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:47:54.21 ID:OJl8xpMu0
兄「おい!起きろ!妹!」
ぺしぺしぺし
女「無駄だ、おい、来るぞ!」
兄「うおおおおおおおお!」
ガシャーン!
女「はあ、危なかったな。おい、大丈夫か?」
兄「う・・・・・・」
103 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:50:32.34 ID:OJl8xpMu0
兄「妹は無事だけど、片目が見えない・・・」
女「兄っ、お前目が・・・」
兄「なんだよ!言ってくれ!」
女「ぐすっ・・・ぐすっ・・・」
兄「泣いてちゃわかんねーよ!」
女「だって兄の右目が!」
ばきばきばき
もう一度、今度は二台の車が宙に浮いていた。
兄「おい、やべえんじゃねーのかおいおいおい」
105 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:53:15.55 ID:OJl8xpMu0
兄「おい聞け女!」
兄「どうなってんのか知らないが幸い右目はまったく痛くねえ!」
兄「血は出てるみだいだけどな!」
兄「次、二台も車が来たら『妹』をつれて避けらんねえ!」
女「ぐすっぐす・・・うん」
兄「だから今から言ったものを俺の『血』で『描け』!」
107 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:55:58.18 ID:OJl8xpMu0
兄「いいか!『剣』だ!鍔のない『赤い剣』を『描』いてくれ!」
女「わかった!」
ぴとぴとぴと
兄「別に描く場所はどこでもいいんだろ!急げ!」
女の指でアスファルトに『剣』が『血』で描かれていく。
108 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 19:57:31.57 ID:OJl8xpMu0
女「か、描けたぞ」
兄「それなら、それなら『鬼』の首を落とせる!早く行け!」
女「任せろ!」
兄「おい」
女「なんだ」
兄「帰ってきたら、結婚しよう。とは言わないけどな、仲良くしよう。もっと」
110 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 20:02:46.41 ID:OJl8xpMu0
女「お、おう!」
兄「今やつは両手が塞がってるはずだ!今しかない!」
女「うおおおおおおおおおおおおおお!」
女が何かに飛び掛ると同時に車が二台飛んできた。
女「兄!!!!!!」
兄「いいから行けええええええええええええ!!!!」
妹を力任せにぶん投げた。
兄「これで、もう」
ざしゅっ、ごろん。
女「やった!」
兄「思い残すことはない」
ガシャアアアアアアアアアンン
112 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 20:06:14.19 ID:OJl8xpMu0
妹「きっとね。その『鬼』ってこの絵本の『鬼』だと思うんだ」
ぺらっ。
妹「もう人を食べるのが嫌になっちゃったんだけど、
でもそうしないと自分が生きていけないから」
妹「だから、泣きながら人を食べるの。
でも絵本だから、お約束っていうか定番の終わり方でね」
ぺらっ
妹「最後は恋人を食べられた勇者様に、
食べられた人たちの残骸で作られた『赤い剣』で倒されちゃうんだけどね」
115 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 20:07:52.84 ID:OJl8xpMu0
女「だから、あのとき『赤い剣』って言ったのかあいつは」
女「鍔のない赤い剣・・・」
妹「私の『能力』で見る『幻覚』は私の『記憶』の中から現れるんだね」
女「ああ」
妹「だから、これでよかったの」
妹「もうこれ以上なにも『見』ないように」
118 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 20:09:31.21 ID:OJl8xpMu0
妹が包帯をとる。
白い包帯の下には、暗い穴のような眼窩があった。
女「これで・・・よかったのか」
妹「うん・・・ありがとう。女さんの『能力』で作ってもらった『ナイフ』は痛くなかったよ」
女「・・・そうか」
121 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 20:12:24.84 ID:OJl8xpMu0
妹「もう、お兄ちゃんは帰ってこないんだよね」
女「すまない。私がもう少し早く・・・」
妹「いいの。私の『能力』のせいなの、ぐすっ」
女「席を外そうか」
妹「ありがとう」
122 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 20:14:27.14 ID:OJl8xpMu0
妹「あのとき女さんの忠告をちゃんと聞いとけば
『お兄ちゃん』も『眼』も失わずにすんだのかなあ・・・」
妹「つらいよ、私本当に馬鹿だよ、死にたいよ」
ーーーーーーーーーーーーー
女「片目は抉りだして、片目は『眼帯』、か」
女「確かに、アイマスクだとどの拍子に外れるかわからないし、これでよかったのか」
124 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 20:17:46.37 ID:OJl8xpMu0
妹「はあ。こんな『能力』いらないよ」
妹「片眼が『疼く』・・・『眼帯』とっちゃおうかな」
妹「もう許してよ!ねえ!」
『幻覚』が妹のベッドを囲む。
妹「病室まで押しかけてくるなんて馬鹿じゃないのアンタ達。早く消えてよ!」
妹「頭痛い・・・」
125 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 20:22:17.95 ID:OJl8xpMu0
一度『見』てしまった『幻覚』は『具現化』するか、『三十分』経たないと消えることはない。
ここ一週間で女と検証してわかったことだった。
他にもわかったことはたくさんある。
・『具現化』する前の『幻覚』は何もできない。
・一度『見』た『幻覚』と同じ『幻覚』は出現しない。
・両目が塞がっていれば『幻覚』は見えない
・『幻覚』が『具現化』した際、妹が望めば『幻覚』はずっと『具現化』している。
妹「もうこんな『能力』もこんな『眼』もいらないよ。
片方だけじゃなくて両方えぐっちゃえばよかったよ!」
妹「今からでも遅くないよね!よね!」
126 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 20:25:59.08 ID:OJl8xpMu0
妹「はあ、はあ・・・頭痛いよ」
震えるハサミが残った妹の右目に近づく。
妹「死ぬよりは・・・ましだから・・・」
「おい」
妹「え?」
127 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 20:26:37.72 ID:OJl8xpMu0
兄「え?じゃねーよ、早く女呼べ!」
妹「どういう・・・こと?」
兄「俺は、妹の『幻覚』なんだよ」
妹「あ、ありえない」
兄「早く女に『名前』を呼ばせろよ。『三十分』しかもたないんだろ」
兄「今の俺じゃまだ『具現化』してないから女には『干渉』できないから」
128 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 20:27:28.14 ID:OJl8xpMu0
妹「お兄ちゃん・・・ぐす」
兄「もう泣くのはあとでもできるだろ!早くしてくださいお願いします」
妹「女さあああああああああああああああああああああん!」
だだだだだだだ
129 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 20:28:20.40 ID:OJl8xpMu0
十五分後
女「『兄』ッ!!!!!!!!!!!1」
完
131 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/30(金) 20:30:03.95 ID:OJl8xpMu0
誰も見てないとは思いますが、長々とありがとうございました
自分が『能力』もの大好きなのですごい書いてて面白かったです
マジオナニーでした気持ちよかったです
もっとこう
『能力者』+『能力者』vs『機関』 とかやりたかったけどそれはまたの機会に
ありがとうございました
<<梓「起動戦士にゃんダム!」 | ホーム | 梓「わたしのギター勝手に使わないで下さい、先輩!」>>
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