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( ^ω^)は人助けをしたいようです 3話
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/29(木) 00:42:05.34 ID:mutndw7h0
③下駄箱のサタン
( ^ω^)「あ」
(-_-)「あ」
早朝パトロールをしていたら、下駄箱に不審な男を見つけた。
いくら何でもフラグ回収早過ぎるだろ。
こら、僕の上履きからその手を放せ!
(-_-)「いいかい内藤君、これは重要な儀式の過程なのだよ」
( ^ω^)「お前クラスメイトか」
なんか名字を呼ばれた。
しかし、いくらこの顔を検索しても海馬にヒットしない。
(-_-)「僕は引き篭もりだからね…始業式にも出席してないから当たり前さ」
( ^ω^)「心を読むな」
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/29(木) 00:43:14.69 ID:mutndw7h0
奴の左手には、僕の愛用している上履きがある。
だが、奴の右手には悪魔の鋏が。
どうする。
この距離じゃ僕があいつを殴るより、鋏が僕の上履きを切るほうが早い。
( ^ω^)「儀式か何か知らないけど、それは僕の上履きだお。返すお」
(-_-)「ごめんね。これはどうしても必要なんだ」
このシザーマンめ。
いい加減、鋏を会話の合間に動かすのやめろ。
ちょきちょきうるせえ。
( #^ω^)「なら自分の上履きを使うといいお! なんで僕の上履きを切るんだお!」
(-_-)「……」
( #^ω^)「……」
沈黙。
選択肢を間違えたか?
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/29(木) 00:48:13.67 ID:mutndw7h0
どうしよう。
自費で学校の上履きを買うなんて嫌だぞ。
あれシンプルなデザインなのに、妙に高いんだ。
(゚_゚)「…」
奴の目がゆっくり見開かれる。
何、覚醒イベント? 逃げていい?
(;゚_゚)「…盲点だった」
( ^ω^)「へ?」
(;゚_゚)「そうだよ…最初から自分の使えばよかったじゃん…何も朝早く来て
危険な目に会いながら靴を切り刻まなくてもよかったんじゃん……」
( ^ω^)「はあ」
深呼吸して、シザーマンはその場にがくりと崩れ落ちた。
取りあえず、悪人らしきものを倒したので勝利。
いぇーい。ガッツポーズ。
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/29(木) 00:49:22.74 ID:mutndw7h0
( ^ω^)「つーかお前、なんでこんなことしてたの?」
(-_-)「下駄箱の神様を呼び出す為さ」
色んな意味でくさそうな神様だな。
訝しげな顔をしたら、シザーマンから本を渡された。
下駄箱の神様とやらの聖書みたいなものらしい。
なんとなく読む。
( ^ω^)「ふむふむ…」
ざっと流し読みをしてみたが、神様の生まれが履き古した上履きってのが嫌だ。
それって九十九神じゃないかってツッコミは野暮なんだろうな。
しかし、上履きに虫を投入したり、切り刻んだり、小動物の血塗れにしたり、
自らのう○こまみれにするとは、池沼教育を進めてるとしか思えない。
( ^ω^)「正直、何の神々しさも感じないお」
(-_-)「ふふふ…信じるものは救われるってね」
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/29(木) 00:51:58.61 ID:mutndw7h0
( ^ω^)「へぇー…それで、救われた?」
(-_-)「いや、まださ。これからだよ」
シザーマンは、開いていた鋏をちょきんと閉じた。
この本はあげるよと言われた。
間違っても、僕は信者になったりはしない。
今度ブックオフにでも売ってしまおう。
それよりも気になることがある。
( ^ω^)「君は救われたいのかお?」
(-_-)「…? まあ、そうだよ。でなきゃ神頼みなんてしないしね」
( *^ω^)「いじめかお? それとも引き篭もりスキルでついた対人恐怖かお?」
(;-_-)「いきなり何々だよ君は…似たようなものだと言っておくよ」
ほうほう。
そうか、そうか!
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/29(木) 00:53:16.60 ID:mutndw7h0
( ^ω^) +「君、実は僕は、人助けが趣味でね」
(-_-)「ダイエットが趣味じゃなかったんだ」
黙れ。その顔その鋏で切り裂くぞ。
( #^ω^)「気に入らない奴がいると言うならば、僕が粛清してやろう」
(-_-)「強いて言うなら、君も含めて全員気に入らないけど…」
こめかみの辺りがぴくつく。
( #^ω^)「出血大サービスだ。そいつらを君の目の前でボコボコにしてやろうじゃないか」
(-_-)「1年A組出席番号7番女子素直ヒート同じクラスの出席番号26番女子ヘリカル…」
( ^ω^)「待てこら早口やめろ、メモが追いつかん」
(-_-)「聖徳太子を見習えよ」
いつかお前にシーザーサラダならぬシザーサラダをプレゼントしてやるよ。
トマトの代わりに立ち切り鋏や高枝切り鋏や色んな鋏を混ぜたサラダをな。
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/29(木) 00:56:19.46 ID:mutndw7h0
(-_-)「1年A組の出席番号7番、女子、素直ヒート、あと姉の素直クール、番号は4番
同じクラスの出席番号26番、女子、ヘリカル沢近…あとはもういいや」
僕はメモした手帳を見て言う。
( ^ω^)「見事に女子ばっかりなんだけど、お前のリョナ趣味対象者じゃないだろうな」
(;-_-)「いやそんな、まままままっさかー」
図星か。
( ^ω^)「まあ、対象者なんてどうでもいいお。問題はお前だお」
(-_-)「?」
( ^ω^)「引き篭もりの場合、そいつが無事に学校に来れるようにするのが人助けだお」
(-_-)「何それ」
( ^ω^)「自分に課した、人助け俺ルールだお」
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/29(木) 00:57:23.25 ID:mutndw7h0
僕は鞄を盾にしながらシザーマンに近付き、上履きを奪い返した。
シザーマンは無抵抗だった。
( ^ω^)「1つ、約束してほしいんだお」
(-_-)「内容によるよ」
そう来るだろう。
( ^ω^)「簡単だお、そいつらをボコにしたら、普通に登校して来てほしいんだお」
(-_-)「え…」
( ^ω^)「簡単だお」
シザーマンは所在無さ気に鋏を開閉している。
迷ってる。
うろたえてる。
考えてる。
さあ、早く結論を出せ。
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/29(木) 00:58:25.42 ID:mutndw7h0
(;-_-)「うう…」
( ^ω^)「ん~? どうかな? 簡単だと思うんだけどお」
(;-_-)「う、でも…」
さっきの異常者のような雰囲気が嘘のようだ。
もう、こいつはただのいじめられっ子の1人に過ぎない。
(;-_-)「もし、また何か言われたりしたら…」
( ^ω^)「引き篭もるってかお?」
(-_-)「うん…」
( ^ω^)「なんだそんな事なら簡単だお」
(-_-)「え」
( ^ω^)「また僕に言えばいいお。ボコボコにしてやるお」
ただし、お前のリョナ趣味にはもう付き合わないと付け足す。
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/29(木) 01:01:46.45 ID:mutndw7h0
( ^ω^)「あ、あとボコす奴らの人数は最大5人まで、多過ぎると怪しまれるお。
今回は初回サービス特典で、カウントしないでおいてやるお」
(-_-)「なんか…やけに気前がいいね…」
( ^ω^)「高校に来てから、初のオーダーだからだお」
そんなわけで、明日から来いよ。
部下にリストラ宣言する上司にように、肩をぽんと叩く。
そのまま上履きを履いて教室に行こうとする僕に、後ろから声がかかった。
(-_-)「ど、動画を取ったら君にあげるよ!」
なんだ、そんなことか。
( ^ω^)「写真は焼き増ししてくれお」
(-_-)「…お安い御用さ」
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/29(木) 01:02:52.91 ID:mutndw7h0
元いじめられっ子が、僕のほうに歩いてくる。
僕らは、朝日の中でハイタッチをした。
( ^ω^)「ところで、お前の名前はなんて言うんだお?」
(-_-)「古森 ヒッキー」
( ^ω^)「まるで引き篭もる為に名付けられた名前だおね」
③ 終
③下駄箱のサタン
( ^ω^)「あ」
(-_-)「あ」
早朝パトロールをしていたら、下駄箱に不審な男を見つけた。
いくら何でもフラグ回収早過ぎるだろ。
こら、僕の上履きからその手を放せ!
(-_-)「いいかい内藤君、これは重要な儀式の過程なのだよ」
( ^ω^)「お前クラスメイトか」
なんか名字を呼ばれた。
しかし、いくらこの顔を検索しても海馬にヒットしない。
(-_-)「僕は引き篭もりだからね…始業式にも出席してないから当たり前さ」
( ^ω^)「心を読むな」
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/29(木) 00:43:14.69 ID:mutndw7h0
奴の左手には、僕の愛用している上履きがある。
だが、奴の右手には悪魔の鋏が。
どうする。
この距離じゃ僕があいつを殴るより、鋏が僕の上履きを切るほうが早い。
( ^ω^)「儀式か何か知らないけど、それは僕の上履きだお。返すお」
(-_-)「ごめんね。これはどうしても必要なんだ」
このシザーマンめ。
いい加減、鋏を会話の合間に動かすのやめろ。
ちょきちょきうるせえ。
( #^ω^)「なら自分の上履きを使うといいお! なんで僕の上履きを切るんだお!」
(-_-)「……」
( #^ω^)「……」
沈黙。
選択肢を間違えたか?
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/29(木) 00:48:13.67 ID:mutndw7h0
どうしよう。
自費で学校の上履きを買うなんて嫌だぞ。
あれシンプルなデザインなのに、妙に高いんだ。
(゚_゚)「…」
奴の目がゆっくり見開かれる。
何、覚醒イベント? 逃げていい?
(;゚_゚)「…盲点だった」
( ^ω^)「へ?」
(;゚_゚)「そうだよ…最初から自分の使えばよかったじゃん…何も朝早く来て
危険な目に会いながら靴を切り刻まなくてもよかったんじゃん……」
( ^ω^)「はあ」
深呼吸して、シザーマンはその場にがくりと崩れ落ちた。
取りあえず、悪人らしきものを倒したので勝利。
いぇーい。ガッツポーズ。
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/29(木) 00:49:22.74 ID:mutndw7h0
( ^ω^)「つーかお前、なんでこんなことしてたの?」
(-_-)「下駄箱の神様を呼び出す為さ」
色んな意味でくさそうな神様だな。
訝しげな顔をしたら、シザーマンから本を渡された。
下駄箱の神様とやらの聖書みたいなものらしい。
なんとなく読む。
( ^ω^)「ふむふむ…」
ざっと流し読みをしてみたが、神様の生まれが履き古した上履きってのが嫌だ。
それって九十九神じゃないかってツッコミは野暮なんだろうな。
しかし、上履きに虫を投入したり、切り刻んだり、小動物の血塗れにしたり、
自らのう○こまみれにするとは、池沼教育を進めてるとしか思えない。
( ^ω^)「正直、何の神々しさも感じないお」
(-_-)「ふふふ…信じるものは救われるってね」
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/29(木) 00:51:58.61 ID:mutndw7h0
( ^ω^)「へぇー…それで、救われた?」
(-_-)「いや、まださ。これからだよ」
シザーマンは、開いていた鋏をちょきんと閉じた。
この本はあげるよと言われた。
間違っても、僕は信者になったりはしない。
今度ブックオフにでも売ってしまおう。
それよりも気になることがある。
( ^ω^)「君は救われたいのかお?」
(-_-)「…? まあ、そうだよ。でなきゃ神頼みなんてしないしね」
( *^ω^)「いじめかお? それとも引き篭もりスキルでついた対人恐怖かお?」
(;-_-)「いきなり何々だよ君は…似たようなものだと言っておくよ」
ほうほう。
そうか、そうか!
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/29(木) 00:53:16.60 ID:mutndw7h0
( ^ω^) +「君、実は僕は、人助けが趣味でね」
(-_-)「ダイエットが趣味じゃなかったんだ」
黙れ。その顔その鋏で切り裂くぞ。
( #^ω^)「気に入らない奴がいると言うならば、僕が粛清してやろう」
(-_-)「強いて言うなら、君も含めて全員気に入らないけど…」
こめかみの辺りがぴくつく。
( #^ω^)「出血大サービスだ。そいつらを君の目の前でボコボコにしてやろうじゃないか」
(-_-)「1年A組出席番号7番女子素直ヒート同じクラスの出席番号26番女子ヘリカル…」
( ^ω^)「待てこら早口やめろ、メモが追いつかん」
(-_-)「聖徳太子を見習えよ」
いつかお前にシーザーサラダならぬシザーサラダをプレゼントしてやるよ。
トマトの代わりに立ち切り鋏や高枝切り鋏や色んな鋏を混ぜたサラダをな。
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/29(木) 00:56:19.46 ID:mutndw7h0
(-_-)「1年A組の出席番号7番、女子、素直ヒート、あと姉の素直クール、番号は4番
同じクラスの出席番号26番、女子、ヘリカル沢近…あとはもういいや」
僕はメモした手帳を見て言う。
( ^ω^)「見事に女子ばっかりなんだけど、お前のリョナ趣味対象者じゃないだろうな」
(;-_-)「いやそんな、まままままっさかー」
図星か。
( ^ω^)「まあ、対象者なんてどうでもいいお。問題はお前だお」
(-_-)「?」
( ^ω^)「引き篭もりの場合、そいつが無事に学校に来れるようにするのが人助けだお」
(-_-)「何それ」
( ^ω^)「自分に課した、人助け俺ルールだお」
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/29(木) 00:57:23.25 ID:mutndw7h0
僕は鞄を盾にしながらシザーマンに近付き、上履きを奪い返した。
シザーマンは無抵抗だった。
( ^ω^)「1つ、約束してほしいんだお」
(-_-)「内容によるよ」
そう来るだろう。
( ^ω^)「簡単だお、そいつらをボコにしたら、普通に登校して来てほしいんだお」
(-_-)「え…」
( ^ω^)「簡単だお」
シザーマンは所在無さ気に鋏を開閉している。
迷ってる。
うろたえてる。
考えてる。
さあ、早く結論を出せ。
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/29(木) 00:58:25.42 ID:mutndw7h0
(;-_-)「うう…」
( ^ω^)「ん~? どうかな? 簡単だと思うんだけどお」
(;-_-)「う、でも…」
さっきの異常者のような雰囲気が嘘のようだ。
もう、こいつはただのいじめられっ子の1人に過ぎない。
(;-_-)「もし、また何か言われたりしたら…」
( ^ω^)「引き篭もるってかお?」
(-_-)「うん…」
( ^ω^)「なんだそんな事なら簡単だお」
(-_-)「え」
( ^ω^)「また僕に言えばいいお。ボコボコにしてやるお」
ただし、お前のリョナ趣味にはもう付き合わないと付け足す。
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/29(木) 01:01:46.45 ID:mutndw7h0
( ^ω^)「あ、あとボコす奴らの人数は最大5人まで、多過ぎると怪しまれるお。
今回は初回サービス特典で、カウントしないでおいてやるお」
(-_-)「なんか…やけに気前がいいね…」
( ^ω^)「高校に来てから、初のオーダーだからだお」
そんなわけで、明日から来いよ。
部下にリストラ宣言する上司にように、肩をぽんと叩く。
そのまま上履きを履いて教室に行こうとする僕に、後ろから声がかかった。
(-_-)「ど、動画を取ったら君にあげるよ!」
なんだ、そんなことか。
( ^ω^)「写真は焼き増ししてくれお」
(-_-)「…お安い御用さ」
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/29(木) 01:02:52.91 ID:mutndw7h0
元いじめられっ子が、僕のほうに歩いてくる。
僕らは、朝日の中でハイタッチをした。
( ^ω^)「ところで、お前の名前はなんて言うんだお?」
(-_-)「古森 ヒッキー」
( ^ω^)「まるで引き篭もる為に名付けられた名前だおね」
③ 終
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