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ムギ「律ちゃんが男の子だったらきっと……」

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/08(木) 23:05:42.82 ID:kdUdPlrz0 [1/20]
唯(こんにちは、平沢唯です。ここ三日ほど、律っちゃんが風邪で学校をお休みしています。お見舞いにいこうかとみんなと相談したんだけど、
  絶対来ないで欲しいって、メールで律ちゃんに言われちゃいました。
  いったいどうしたんだろう……。大丈夫かな、律ちゃん……)

澪「まったく、律の奴どういうつもりなんだ……!」

梓「きっと風邪をうつしたら悪いと思っったんですよ」

紬「私もそう思う。律ちゃん優しいから……」

澪「それにしても、絶対来ないで欲しいだなんて……。私が……私たちがどんなに心配してるか知ってるのかアイツ!」

唯「大丈夫だよ澪ちゃん。律ちゃんはきっと元気になって戻ってくるよ。だって律ちゃんだもん」

紬「そうよ澪ちゃん。律ちゃんだもの」

梓「なんですかその理屈……」

澪「……そっか。そうだよな。よし! じゃあ気をとりなおして練習――」

ピロリロリン、ピロリロリン

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/08(木) 23:07:08.92 ID:kdUdPlrz0

澪「律からだ……!」

唯「なになに!? なんて!?」

澪「えっと、話したいことがあるからみんなで家に来て欲しい、だって……。これだけ!?」

梓「なんか真剣な感じですね。話したいこと……? はっ! まさか律先輩、軽音部辞める気じゃあ!」

唯・澪・紬「ええっ!?」

梓「……なーんて、そんなわけな――」

唯「ぶええーん! 律ちゃん辞めちゃやだよー!」

紬「律ちゃんのいない軽音部なんて……軽音部なんてぇぇぇ!」

梓「あの、冗談……」

澪「みんな、今すぐ律の家に行くぞ! 辞めるんじゃないぞ、律! 律ぅぅぅぅぅぅ!」

ドピューン! タッタッタッ……

梓「みんな行っちゃった……。ま、待ってくださーい!」


5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/08(木) 23:09:41.67 ID:kdUdPlrz0

澪「律からだ……!」

唯「なになに!? なんて!?」

澪「えっと、話したいことがあるからみんなで家に来て欲しい、だって……。これだけ!?」

梓「なんか真剣な感じですね。話したいこと……? はっ! まさか律先輩、軽音部辞める気じゃあ!」

唯・澪・紬「ええっ!?」

梓「……なーんて、そんなわけな――」

唯「ぶええーん! 律ちゃん辞めちゃやだよー!」

紬「律ちゃんのいない軽音部なんて……軽音部なんてぇぇぇ!」

梓「あの、冗談……」

澪「みんな、今すぐ律の家に行くぞ! 辞めるんじゃないぞ、律! 律ぅぅぅぅぅぅ!」

ドピューン! タッタッタッ……

梓「みんな行っちゃった……。ま、待ってくださーい!」


7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/08(木) 23:14:38.89 ID:kdUdPlrz0
二重投稿しちゃいましたすいません。
~田井中家~

ピンポーン、ピンポーン

澪「律! 来たぞ律!」

――ガチャリ

律「……いらっしゃい」

澪「……バカ律! 心配かけて……。連絡くらいしろよ!」

律「……ごめん」

唯「律ちゃん、軽音部辞めるなんて言わないよね!?」

律「なんの話だよ! 辞めるわけないだろ」

唯・澪・紬・梓(ほっ……。よかった)

律「なんだよみんな変だな。さ、上がって。私の部屋に来てよ」

トントントン……





8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/08(木) 23:16:36.02 ID:kdUdPlrz0

梓「律先輩、風邪ひいてた割に元気そうですね。顔色もいいし……」

唯「でもいつもの律ちゃんとなんか雰囲気違くない? 声も低いし」

梓「たしかに……。ちょっと痩せた感じも……。やっぱり風邪だったんですかねぇ?」

唯「そうだよきっと」

律「なーにこそこそ話してるんだよ。ほら入った入った」

~律の部屋~

澪「で? なんなんだ話したいことって」

律「それはだな……」

唯「それは?」

律「……///」

紬「律ちゃん顔赤いよ? まだ風邪が治ってないんじゃ……」

律「……風邪なんてもとからひいてない」

紬「え?」


9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/08(木) 23:18:22.00 ID:kdUdPlrz0

澪「おい、どういうことだよ!」

律「みんな騙しててごめん。これが学校を休んでた……本当の……理由なんだ」

ぷち……ぷち……

澪「お、おい! なんで急に脱ぎだすんだよ!?」

紬「///」

バサ……

唯・澪・紬・梓「ッ!!!!!!!!!!!!」

律「驚いただろ……?」

唯(律ちゃんの胸がぺったんこなのは昔から……)

澪(でもこれはぺったんこなんてレベルじゃない……)

紬(……無。全くの無。そこに女性らしさは存在しない……)

梓(この胸は女性のものじゃない。そしてそこから導き出される答えは一つ……)

律「わたし……男になっちゃった……」

唯・澪・紬・梓「ざqwsぇdcrfvtgybふにjmこlctfvyぐいお」

律「みんなしっかりしろぉぉぉー!」

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/08(木) 23:20:43.41 ID:kdUdPlrz0

~一時間後~

唯(律ちゃんの話をまとめるとこうです。三日前の朝、律ちゃんは朝起きたらなぜか男の子になっていたそうです。
  律ちゃんは最初混乱しましたが、とりあえず一日様子をみてみることにしました。でも元に戻りません。
  この姿で私たちに会えないと思った律ちゃんはあんなメールを私たちに送ってきたわけです。
  そして今日。律ちゃんは私たちに話そうと決心し、今に至ります。……マーベラスです)

梓「声が低いのも、痩せて感じたのも、男の人の体になったからだったんですね」

唯「でもあんまり外見変わってないねぇ?」

紬「律ちゃんはもともとかっこいいもの」

唯「おお~、確かになかなかイケメンだよ律ちゃん!」

律「うるせぇ! 人の気もしらないで~!」

澪「……でどうするんだよ律。これから」

律「……どうしよう。わたしずっとこのままなのかな。そしたら学校も行けないな……。女子高だもん。そしたら軽音部だって辞めなきゃ……」

澪「……」

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/08(木) 23:23:32.08 ID:kdUdPlrz0

律「……ごめん、唯……。軽音部辞めないってさっき言ったけど、やっぱり無理かも……」

唯「そんな……!」

澪「……」

律「……そしたらさ、部長は澪がやってくれよ。澪だったらしっかりしてるし、私よりずっと……」

澪「ふざけるな!」

律「!」

澪「男だろうが女だろうが律は律だ! 桜高軽音部の部長は……放課後ティータイムのリーダーは……田井中律なんだ! 律じゃないとだめなんだ!」

律「澪……」

唯「そうだよ! 律ちゃんがリーダーじゃないと絶対ダメだよ!」

紬「律ちゃんがいなくなったら、私……私……!」

梓「今まで散々好き勝手やってきたのに、ここで辞めるなんて……! そんなの許しません!」

律「みんな……!」



12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/08(木) 23:27:02.64 ID:kdUdPlrz0

澪「な、律? みんなお前を待ってるんだよ。だからさ……辞めるなんて言うなよ」

唯・紬『律ちゃん!』

梓「律先輩!」

律「……ぐすっ。……いよぉぉぉぉぉぉし! 男になったからなんだ! 私は私だぁ! 澪、唯、ムギ、梓。私明日から学校行くよ。そんでドラム叩きまくりだぁ!」

唯(こうして律ちゃんは再び学校に通うようになりました。でもこの時私たちは知りませんでした。律ちゃんが男の子になった。そのことの重大さを……)

~翌日、軽音部~

律「いやー、案外ばれないもんだな。さわちゃんも気づいてないみたいだったし」

澪「外見はそんな変わってないしな。ま、もともと律は女らしさ0だからなー」

律「なんだとぉー!」

梓「ふふ、やっといつもの軽音部ですね」

唯「だねー。やっぱり律ちゃんがいないと」

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/08(木) 23:31:11.08 ID:kdUdPlrz0

律「あー、早くドラム叩きてー!」

唯「律ちゃんがやる気まんまんだ!」

澪「うう……やっと律も目覚めてくれたか」

梓「私大賛成です! さあ、早く始めましょう!」

律「よっしゃー! いっくぜー!」

シャンシャン、ズドドドド――

唯・澪・紬・梓(……!)

律「あれ? みんなどうした? 手止まってるぞ」

澪「律、お前そんなドラム上手かったっけ?」

唯「すごい! パワフルだよ!」

律「そうか? 男になったからかなー、なんか力がすげえ湧いてくるっていうか……」

澪(技術だけじゃない……。汗を飛び散らせながらドラム叩いてる律の姿……)

紬(すごくセクシーで……)

梓(不覚ですけど……)

澪・紬・梓(カッコイイ///)

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/08(木) 23:35:07.98 ID:kdUdPlrz0
律「んじゃ、もういっかいいくぞー。ワン、ツー!」

ズッダン、ダダン、ダダダダダ――

澪(まったくなに考えてんだ私は。律は律だろ。集中しなきゃ、集中――)

ピッ

澪「痛ッ!」

唯「大丈夫、澪ちゃん!?」

澪「う、うん。弦で少し指切っちゃっただけだから……」

紬「血が出てるわ。澪ちゃん、絆創膏――」

律「澪、指貸せ」

澪「え、ちょ、律――」

はむ。ちゅーちゅー――

澪「ひゃ!」

紬・梓(わっ!///)

律「絆創膏巻いて……っと。まったく、ぼーっとすんなよなー。ほんじゃちょっと休憩しようか」

澪「う、うん……///」

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/08(木) 23:36:37.50 ID:kdUdPlrz0

~別の日、軽音部~

律「男になってからなんか腕力アップしたみたいでさー、重いものも楽々だぜ!」

唯「え~、でもきっとムギちゃんのが力持ちだよ~」

律「なにぃ! ……よし。ムギ、そこに立て」

紬「こぉ?」

律「そうそう。……そぉりゃ!」

紬「きゃ!」

澪(お……!)

梓(お姫様抱っこ……!)

唯「律ちゃんすごおーい!」

律「へっへー、軽い軽い♪ ……っと、悪かったなムギ。今降ろすから」

紬「……ううん、もうちょっとこのままがいい///」

ギューッ!

律「あの、そんなに強く抱きつかれると苦しいんですけど……」


18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/08(木) 23:38:29.69 ID:kdUdPlrz0
~また別の日、帰り道~

律「――んで澪がさー」

梓(律先輩の指、あんなにしっかりしてたっけ……)

唯「――それで憂がー」

梓(背も少し大きくなったかな……? それに……)

澪「――あはは、馬鹿だなー」

梓(ちょっと汗臭い。でも……嫌な匂いじゃない。むしろ……。これが男の人の――)

紬「――梓ちゃん! 危ない! 車が!」

ブオオオオオーン!

梓「えっ、あっ(だめ! 轢かれる!――)」


19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/08(木) 23:40:38.03 ID:kdUdPlrz0
グイッ!

梓(……!?)

律「どこ見て運転してんだバッキャロー! ……大丈夫か梓!?」

梓「は、はい。(律先輩……私を抱き寄せてくれて///)」

唯「あずにゃ~ん、心配したよ~! それにしてもさすが律ちゃん隊員。頼もしいですなぁ」

律「ハッハッハッ! 男ですから!」

梓(律先輩の匂い……こんな近くで。はうう……///)

澪・紬(いいなぁ……)

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/08(木) 23:42:15.22 ID:kdUdPlrz0

~数日後、部室~

唯「わー! 今日のケーキも美味しそうだね!」

紬「今切り分けるわね。……はい、律ちゃん!」

律「おおー! 美味そう……ってなんか私のだけでかくね?」

唯「ああーほんとだー! 律ちゃんずるーい!」

澪・梓「……」

紬「ほっ、ほら! 律ちゃん今男の子だし、いっぱい食べるかなー、って……」

律「サンキュー、ムギ! そうだぞ唯。今の私は男なんだからいっぱい食べなきゃだ!」

唯「ぶー!」

紬(ほっ……)

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/08(木) 23:44:36.19 ID:kdUdPlrz0
~練習後~

律「うひー、疲れたー」

梓「律先輩、はい。お水とタオルです」

律「おっ、気がきくじゃん。……ぷっはー! うめー! サンキュー梓。タオルもありがとな」

梓「どういたしまして///(ああ……律先輩の汗が染みたタオル……///)」

唯「あずにゃ~ん、わたしにも~」

梓「唯先輩の分はありません」

唯「しどい! しどいよあずにゃん!」

澪・紬「……」

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/08(木) 23:46:32.21 ID:kdUdPlrz0
~その日の帰り道~

律「――しかし梓があんなことしてくれるなんてなー♪」

澪「……」

律「やっと私の偉大さに梓も気づいたか! なーんつって……。澪?」

澪「……(違う。多分梓は律のことを……。いや、梓だけじゃない、ムギも……)」

律「……澪ちゅわーん?」

澪「……(私は――私はどうなんだろう。律のことはもちろん好きだ。昔から。そして今も。でも今の律に対する<好き>は? いったいどっちの<好き>? 私は――)」

律「……うりゃ!」

むにゅむにゅ

澪「ひゃあああああ!? な、なにすんだ馬鹿律ぅぅぅぅぅぅ!」

ゴツン!

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/08(木) 23:49:16.18 ID:kdUdPlrz0
律「痛い! ……なんだよー、ほっぺ触っただけだろー」

澪「急に触られたらびっくりするだろ!」

律「だって澪なんも反応してくれないからさー、不安になるじゃん。……嫌われたんじゃないかとかさ」

澪「え?」

律「ほら、私が男になったから……」

澪「そんなわけない! 律は律だって!」

律「……くすっ。あんがとな、澪。スゲー心強いよ。……私もさー、男になって楽しんでるように見えるかもしんないけど、けっこー不安なんだぜー?」

澪「律……」

律「だから嬉しいんだ。みんなが今までと変わらず、私に接してくれて。澪もこーやって殴ってくれたし」

澪「……!」


27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/08(木) 23:51:34.34 ID:kdUdPlrz0
律「なあ、澪。その……これからも私の友達でいてくれよな」

澪「……あたりまえだ!」

律「へへ……澪ちゅわん大好き!」

澪「こら、ひっつくな!」

澪(友達……そうだ、友達だ。私と律はかけがえのない友達同士。そしてそれが律の望む関係でもある)

澪(だから――)

澪(好きだなんて言っちゃだめなんだ)

澪(この胸の痛みを止めなきゃだめなんだ)

澪(泣いたら――だめなんだ)

律「おーい、澪? どした?」

澪「……なんでもない。あー、お腹へった!」

律「唯かよ! よーし、コンビニ行くか」

澪「うん!」にこっ!

37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 00:13:21.05 ID:krR7ULNl0 [1/35]
唯(こんにちは平沢唯です。律ちゃんが男の子になって早二週間。軽音部は相変わらずです。けど一つだけ異変が。それは……)

紬「律ちゃぁーん❤ お茶よー///」

梓「律せんぱーい❤ はい、タオルです///」

律「お、おう……」

唯(律ちゃんがムギちゃんとあずにゃんにもてもてなことです。そしてそれに比例するかのように律ちゃんはどんどんイケメンに……)

澪「二人とも、律が困ってるだろ!」


38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 00:25:08.26 ID:krR7ULNl0 [2/35]

紬「そういう澪ちゃんだって、ちゃっかり澪ちゃんの手握ってるじゃない!」

澪「え///」

梓「そうです! 澪先輩ばっかりいつも律先輩にべったりで……ずるいです!」

澪「ぐっ……!」

澪(私は……私は……二人みたく律に露骨な態度を見せるわけにはいかない。だからせめて……手だけでもと思ったのに!)

澪(そんな私の気も知らないでこの二人は……!)

澪「私だって――!」

律「もういい!」

澪・紬・梓「!!!!!」


42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 00:39:00.35 ID:krR7ULNl0 [3/35]
律「あ……。ごめん……。……あはは、なんか今日は疲れちゃったな。今日はもう帰ろうかな。それじゃあ、また明日な……」

ガラガラ。タッタッタ……

唯「律ちゃん! 待ってよ律ちゃん!」

タッタッタッタ……

澪「……最低だ私は!」

紬「ううん、澪ちゃんのせいじゃない……私が……」

梓「違います! 二人のせいじゃありません! 私が、私が全部悪いんです」

……。……。……。

澪「つまるところ……みんな律のことが<好き>なんだな……」


46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 00:48:56.55 ID:krR7ULNl0 [4/35]
~中庭~

律「うう……ぐすっ……」

唯「律ちゃん大丈夫?」

律「ごべん……」

唯「なんで律ちゃんが謝るの?」

律「らって……私のせいでみんなの仲が……」

唯「みんななら大丈夫だよ、律ちゃん」

律「……なんでそんなこと分かるんだよ」

唯「だって私たちは……放課後ティータイムは……無敵だもん!」

律「唯……!」

唯「だから――大丈夫!」

律「うん……。うん……!」



48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 00:59:08.81 ID:krR7ULNl0 [5/35]
唯(律ちゃんは子供みたいに泣きました。そして涙をすべてだしきったあと、いつもみたくにっこりと眩しい笑顔とおでこを見せてくれたのでした)

律「――いやー、もてる男ってのはつらいなぁ」

唯「律ちゃんイケメンだもんね」

律「だろ? ……まあでもあの三人だったら誰を恋人にしても男冥利に尽きるな!」

唯「みんな可愛いよねー」

律「だろ? それに男目線になって初めてわかったことがある」

唯「?」

50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 01:10:14.36 ID:krR7ULNl0 [6/35]
律「まず澪! あのナイスバディ……とりわけあの柔らかでたゆんたゆんのおっぱい……たまらん!」

唯「律ちゃんはおっぱい星人だった……!」

律「次にムギ! ムギも澪ほどではないが、おっぱいちゃんだ。――が、それ以上にそそられるのがあのふとももだ! 
  白くてむっちりで適度にハリがあって……。くぅー!」

唯「オヤジだよ律ちゃん!」

律「そんで最後に梓! 前の二人と比べてあまりに未成熟なその身体……。けどそれがいい! ああ~あの華奢な鎖骨を撫でくりまわしてー!」

唯「どんびきだよ律ちゃん!」



52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 01:20:30.05 ID:krR7ULNl0 [7/35]
律「――とまぁ、こんなふうに男の性欲とは恐ろしいものなのさ……って唯なんで遠くに?」

唯「律ちゃんのスケベ! 近寄っちゃだめ!」

律「心配すんな唯。お前にはそういうのいっさいないから」

唯「それはそれで傷つくよ律ちゃん!」

ガサガサ

律「あれ? 誰かいるのか……。――ッッッ!」

澪・紬・梓「///」

律「……聞いてた?」

こくん。

律「オギャー!!!!!!」


53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 01:30:02.25 ID:krR7ULNl0 [8/35]

~次の日~

澪「今日は暑いな~」チラ

紬「そうね~」チラチラ

梓「ですね~」チララ

律「……」

唯(みんな露骨すぎるよ……)



55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 01:45:43.42 ID:krR7ULNl0 [9/35]
~教室~

律「はぁ……みんなに好いてもらってるのは嬉しいけど……そろそろいい加減女に戻りたい」

唯「律ちゃーん、私たち先に部室行ってるよー?」

紬「待ってるからー❤」

澪「早く来いよー❤」

律「へいへーい……。ま、気長に待つか。……あれ、ムギの奴机のなかに教科書忘れてるぞ。しょうがないな、届けてやるか」

~部室~

紬「……!」

唯「ムギちゃんどうかしたのー?」

紬「う、ううん! なんでもない! 忘れ物したからちょっと教室行ってくるー!」

紬(もしあれを誰かに見られたら……! 急がなきゃ!)



57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 01:55:08.68 ID:krR7ULNl0 [10/35]
~教室~

律「こ……これは……!」

律「く、黒魔術ぅ!? ムギのやつなんでこんなもん……ん? 付箋がついてる」

ペラペラ

律「……なんだと!!!!!!!!!!!!!!!」

ガラガラ!

紬「律ちゃん……」

律「ムギ……」

紬「見ちゃったのね……」

律「ああ……」

紬「驚いたでしょ……?」

律「当たり前だ! 私が女になったのが……」

紬「……」

律「お前の仕業だったなんて!」

60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 02:08:27.89 ID:krR7ULNl0 [11/35]
紬「軽蔑した?」

律「……理由を聞かせてくれ」

紬「理由は簡単。私が律ちゃんに……恋をしたから」

律「恋……?」

紬「そう、恋。私前に律ちゃんにこういったよね。『律ちゃんが男の子だったらきっとモテモテね!』て」

律「うん」

紬「あの時私は気づいたの。ああ、私は律ちゃんに恋をしているんだって。そう、ずっと前から……」

律「……」

紬「それで思ったの。男の子の律ちゃんと付き合ってみたいな、って。それで家にあった黒魔術の本を引っ張りだしてきて――」

律「私はこうなったわけか」


61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 02:10:52.35 ID:krR7ULNl0 [12/35]
失礼。57は「私が男になったのが……」の間違いです

63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 02:18:35.80 ID:krR7ULNl0 [13/35]
紬「まさか成功すると思わなかったから最初びっくりしちゃった。早く女の子に戻さなきゃと思ったけど、だめだった」

律「なんでだよ」

紬「だってますます好きになっていってしまったんですもの。優しくて、エスコート上手で、素敵な……律ちゃんに。私だけじゃない、
  澪ちゃんと梓ちゃんも」

律「澪……梓……」


64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 02:27:32.87 ID:krR7ULNl0 [14/35]

紬「……ごめんなさい。どんなに謝っても許されるわけないのはわかってる。でも、でも……私!」

律「怒ってねーよ」

紬「へ……?」

律「だから怒ってないって。まぁ、かなりびっくりはしたけど? ムギだって悪気があってやったんじゃないんだろ?」

紬「でも……」

律「だからいいって! 男になるのも楽しかったしな。ムギの行動はアレだ! そう、恋は盲目ってやつだ! つまり悪いのは魅力的すぎる私!
  だからもう泣くなって。な?」


66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 02:37:07.54 ID:krR7ULNl0 [15/35]
紬「……律ちゃん!」

ギュッ!

紬「大好き!」

律「グぇ! ムギ、ストップ、ストップ! ……そんで女に戻るのはどうすればいいわけ?」

紬「え///」

律「なに、ひょっとしてけっこう手間がかかるわけ?」

紬「ううん……今すぐできる///」

律「オッケー! じゃあ今すぐ頼むわ!」

紬「///」こくん

70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 02:45:52.95 ID:krR7ULNl0 [16/35]
律「いやー、やっとかぁ」

ぷちぷち……

律「男も楽しかったけど、やっぱ女が一番!」

しゅるしゅる……

律「普通の女の子に戻りまーす、てか!」

はらり……

律「なあ、ムギ。さっきから気になってたんだけど……」

ぱさ……

律「なんで脱いでんの?」

紬「それはね、律ちゃん……もとに戻るには……男女の交わり……つまり……」

紬「SEXしなきゃだめだからなの❤」

律「オギャー!!!!!!!」



75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 02:52:08.82 ID:krR7ULNl0 [17/35]
律「ムギ、ストップ! ストーップ!」

紬「だーめ❤ 元に戻りたいんでしょ? それに私の足……いいって言ってくれたじゃない」チラチラ

律「うっ……」

紬「それに澪ちゃんほどじゃないけど、おっぱいだって……ほら❤」むにゅむにゅ

律(やばい……! このままじゃ……このままじゃ……!)

77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 02:58:52.17 ID:krR7ULNl0 [18/35]
律「な、なあムギ! 私たちまだ高校生だしやっぱり……!」

紬「まだ高校生? 違うわ律ちゃん。もう高校生よ。……それに律ちゃんのここだってほら……」さすさす

律「うひぃ!」

紬「ふふ……律ちゃん可愛い❤ さあ、ひとつになりましょう……」

律「い、いやああああああああ!」

82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 03:09:22.25 ID:krR7ULNl0 [19/35]
ガラガラ!

紬「!!!!!」

唯「そこまでだよムギちゃん!」

澪「どおいうことだムギぃぃぃぃぃぃ!」

梓「抜け駆けは許さねーです!」

律「み、みんなぁぁぁぁぁぁ!」

紬「どうして……!?」

唯「和ちゃんが、教室で二人が変なことしてるって教えてくれたんだよ!」

澪「説明しろムギ!」

梓「場合によっちゃ暴力も辞さねーです!」

紬「あともう少しだったのに……はぁ」



83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 03:19:51.94 ID:krR7ULNl0 [20/35]
ガラガラ!

紬「!!!!!」

唯「そこまでだよムギちゃん!」

澪「どおいうことだムギぃぃぃぃぃぃ!」

梓「抜け駆けは許さねーです!」

律「み、みんなぁぁぁぁぁぁ!」

紬「どうして……!?」

唯「和ちゃんが、教室で二人が変なことしてるって教えてくれたんだよ!」

澪「説明しろムギ!」

梓「場合によっちゃ暴力も辞さねーです!」

紬「あともう少しだったのに……はぁ」



85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 03:27:35.72 ID:krR7ULNl0 [21/35]
二重投稿すいません……正しいのはこれです

かくかくしかじか

澪「なるほど、つまり律は誰かとえ、Hすれば……」

梓「もとに戻るってわけですか……」

紬「そうなの~」

律「どうしてこうなった……」

澪・紬・梓「……」

唯「んで律ちゃんは誰とHするの~?」

律「!!!!!!!」

澪・紬・梓「!!!!!!!!!」

86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 03:31:31.77 ID:krR7ULNl0 [22/35]
さて、そろそろ終わりにしたいと思うので、安価で律ちゃんの相手を決めたい
と思います。それじゃあ>>90

92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 03:40:56.09 ID:krR7ULNl0 [23/35]
了解。みんなのムギ愛に感動した。

93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 03:51:01.96 ID:krR7ULNl0 [24/35]
律「そ、それは……」

――ザッザッザッザッザッザ!

唯「な、なにあれ!?」

澪「大量の黒服がこっちに!?」

梓「教室に入ってきます!」

黒服1「ターゲット発見。ただちに排除します」

唯「うわあ! どこに連れてくの!?」

澪「ムギ、お前の仕業かぁ!」

梓「汚い! 汚すぎます!」

黒服2「任務完了。紬お嬢様、ご武運を!」

紬「はいはい~、御苦労さま~」

シーン……


94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 03:57:33.66 ID:krR7ULNl0 [25/35]
紬「ごめんね、みんな……。恋する乙女はわがままなものなの」

律「……」

紬「さあ、続きを始めましょう、律ちゃん。……それともやっぱり私じゃ嫌?」

律「……プ。ここまでされたら嫌なんて言えねーよ。据え膳食わぬは男の恥だぜ!」

紬「うん❤」







99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 04:05:22.05 ID:krR7ULNl0 [26/35]
紬「ん……」ちゅるちゅるれろ……

律(ムギの口ん中甘えー……ていうか舌づかいエロい)

紬「ん……ぷは。律ちゃん素敵///」

律「ムギもな。なあムギ、足触っていい?」

紬「うん。私スキンシップ大好き!」


102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 04:12:30.82 ID:krR7ULNl0 [27/35]
律「ムギの足、白くて、柔らかくて……ずっと撫でててぇ……」ツー……

紬「あっあっ……!」

律「舐めてもいいか?」

紬「……うん!」

ぺろ……

紬「んっ///」

104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 04:19:55.57 ID:krR7ULNl0 [28/35]
律(よし、このままアソコに……!)レロー……

紬「ま、待って……」

律「?」

紬「その……」

律「??」

紬「……おっぱい」

律「……おっぱい?」

紬「うん……。触ってほしいの///」

律「……わかった///」

107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 04:32:20.16 ID:krR7ULNl0 [29/35]
律(なんだこれ……吸いついてくる……!)たぷたぷ

紬「ん……///」

律(それに柔らかくて、温かくて……)もにゅもにゅ

紬「っ……ん///」

律(乳首がピンク……)くりくり

紬「ひゃう///」

律「ご、ごめん! 痛かったか!?」

紬「ううん、平気」

律「そうか。じゃあ――」

はむ。ちゅーちゅー……

紬「ひあ////」

111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 04:41:28.83 ID:krR7ULNl0 [30/35]
律(あー、なんだよ。ムギ可愛すぎるだろ……。いつもあんな……おっとりぽわぽわが)ちゅぱ……

紬「あ❤あ❤あ❤」

律(こんなエロい顔と身体……)ちゅるるる……

紬「あ~❤」

律(反則だろ!)ちゅぽん!

紬「やん❤」

114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 04:51:03.33 ID:krR7ULNl0 [31/35]

律「はぁ、はぁ……ムギ」

紬「はぁ、はぁ……はい?」

律「もう我慢できねぇ。挿入るぞ。いいな?」

紬「……うん!」

ヌチュ……

紬「痛ッ……!」

律「大丈夫か? 無理だったらすぐ言えよ」

紬「うん。ねぇ、律ちゃん……」

律「なんだ?」

紬「ギュッて抱きしめて……」

律「ああ……!」

ギュッ……


119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 05:05:12.07 ID:krR7ULNl0 [32/35]
律「はぁ……はぁ……!」

紬「ん……んん……!」

ギュッ!

律「ムギ……」

紬「律ちゃん……大好き……!」

律「私もだ……!」

紬(私の<好き>と律ちゃんの<好き>はたぶん違う……)

紬(でも今はそれでいい。この温もりがあればいい……)

紬(いつかきっと、二人の<好き>を同じにしてみせるから――)

律「ムギ、いくぞ!」

紬「きて……律ちゃん」

紬(そう、いつか――)

律「あっ!!!」

紬「ん!!!」

紬(この温もりをもういちど――)

121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 05:18:17.93 ID:krR7ULNl0 [33/35]
~翌日~

唯(こんにちは平沢唯です。今日は嬉しいお知らせがひとつあります。なんと律ちゃんが女の子に戻りました! 
  どうやって戻ったかを訊いても、律ちゃんは顔を赤らめるばかりで教えてくれません。ひょっとして昨日の記憶が
  あやふやなのと関係しているのかな? まあ、なんにしても……)

律「澪ちゅわーん!」

澪「ちゃんとやれ!」ゴツン!

律「痛い!」

梓「まったく……なんでこんな人にあんな……」

律「ん、なんか言ったか?」

梓「な、なんでもないです///」

唯(元の軽音部です! ※でも澪ちゃんとあずにゃんはなんか残念そう)


122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 05:32:17.99 ID:krR7ULNl0 [34/35]
紬「みんな~お茶にしましょう~」

唯「やったー!」

澪「今日のケーキもまたでかいなー」

紬「今切分けるわね。……はい律ちゃん!」

律「サンキュー!」

唯「あー! また律ちゃんのだけでかいー!」

律「私はいーんだ!」

唯「ぶー! もう男の子じゃないのにー!」

紬「それはね……だって男の子じゃなくても律ちゃんは――」

紬「律ちゃんだから!」

唯・澪・梓「なにそれー!?」

律・紬「///」

―私たち桜高軽音部はきょうも元気にお茶してます!―




123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/09(金) 05:36:46.51 ID:krR7ULNl0 [35/35]
これでこの話は終わりです。
こんな駄エロSSにお付き合いいただき、ありがとうございました。
僕が言いたかったことは「律ちゃんマジイケメン」の一言に尽きます。
それでは。

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