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ノエル「ランサーですね?殺らせて頂きます」

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/03(土) 22:41:46.24 ID:UVlfJTdT0 [1/21]
前スレ
ノエル「ランサーですね?殺らせて頂きます」

前回までの登場
セイバー:ノエル 主:遠坂凛
アーチャー:アシタカ 主:衛宮士郎
ランサー:ヒュンケル 主:イリヤ
アサシン:クレア・スタンフィールド

2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/03(土) 22:42:38.06 ID:UVlfJTdT0 [2/21]
-教会-

言峰綺礼「凛、それにアーチャーのマスターよ、よく来られた」

言峰「それではマスター着任の報、並びに昨夜の顛末を報告して欲しい」

凛「私は昨夜自宅にてこのセイバーを聖杯の導きに従い召喚、契約したわ」

凛「自宅周辺をセイバーに見回らせ、その後にここに報告に来るつもりだった」

凛「そこにランサーの襲撃を受け、こちらも応戦。落ち着きを得たと思っていたところに今度は別の戦いが起こった」

凛「当事者のアーチャーのマスターは私の友人の可能性があったわ。結果はこの衛宮君だったわけだけど」

凛「あなたへの報告を後回しにしてでも確かめる必要があった。合流の後は一時衛宮組と共闘」

凛「一夜明けて、今に至るわ」

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/03(土) 22:43:13.60 ID:UVlfJTdT0
言峰「聖杯戦争への参加、マスター着任の報告は優先事項だ」

言峰「アーチャーとサーヴァントの戦いに首を突っ込む前に、こちらへ来てほしかったが」

凛「兄弟弟子のよしみでしょうが、そのくらい目を瞑りなさいよ」

言峰「重大な違反者には教会としてペナルティを与える。そのつもりでいろ」

凛「しないわよ、そんなこと」

言峰「聖杯戦争の詳細については必要ないな?」

凛「誰に言ってるの?衛宮君にでもしてあげれば?」

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/03(土) 22:43:49.08 ID:UVlfJTdT0
士郎「いや、俺はこの前聞かされて後悔したところだ」

凛「まあ…普通一般人には訳わかんないわよね」

言峰「気がついているだろうが、お前が最後の召喚者だ、凛」

言峰「この町は聖杯を巡り、戦場となる。一般人への配慮は教会が率先して行う」

言峰「勝者は制限無き奇跡を得ることができる」

言峰「二人の白き子羊に神の祈りが届かんことを私も祈ろう」

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/03(土) 22:44:24.29 ID:UVlfJTdT0
凛「ああー、ホント暗い奴!こっちまでジメジメしてくるわ」

士郎「遠坂…学校で猫かぶってたのか」

凛「?ああ、そりゃそうよ。『常に優雅たれ』が遠坂家の家訓よ」

士郎「今、この時点で『常』じゃないけどな。まあいいや、急ごう、遅刻するぞ」

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/03(土) 23:02:57.14 ID:UVlfJTdT0
-学校:昼休み-

柳洞一成「おい衛宮、お前遠坂と付き合っているのか?」

士郎「ブッ!?」

柳洞「人の交際にまで文句を付けるつもりはない。しかし狐と付き合うこともなかろう」

士郎「ゲホ…一成、お前遠坂と何があったんだよ?」

柳洞「俺のことはいい。それより他に女などいくらでもいるだろう?少なくとも」

凛「『少なくとも俺のほうがいい』?ボーイズラブは男子トイレでやってもらえないかしら、柳洞君」

士郎&柳洞「ブッ!!?」


11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/03(土) 23:03:36.50 ID:UVlfJTdT0
凛「それに女性のカゲグチだなんてそれこそいい趣味じゃないわよ?」

柳洞「この女狐…言わせておけば」

凛「そんなことより衛宮君、借りるわよ」

士郎「どうした?」

凛「昨日のことでちょっとね」

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/03(土) 23:04:08.69 ID:UVlfJTdT0
学校・屋上

凛「校舎の至るところに魔力の残りカスがあるわ」

士郎「残りカス?」

凛「クドすぎる香水みたいなものよ。かなりわざとらしいわ」

士郎「それはつまり、どういうことだ?」

凛「挑発されているのよ。こちらが聖杯戦争参加者と知っててね」

士郎「俺たち、もうそんなにバレてるのか」

凛「昨夜あれだけ派手にやったからね。私たちが同盟を組んでいることも承知でしょう」

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/03(土) 23:04:42.73 ID:UVlfJTdT0
凛「それでいて挑発してくるんだから、相手はかなりの自信家ね」

士郎「それで俺達はどうするんだ?」

凛「誘いに乗るわ。例え罠でも、こちらはサーヴァントが二体に私。更に衛宮君はサーヴァント級の攻撃ができるわ」

士郎「それなんだけどな、遠坂」

凛「うん?」

士郎「俺には期待しないほうがいい。今朝起きてから何度か試してみたけど、昨日の晩みたいに蛇が出てこないんだ」

凛「なんですって?」

士郎「それにアーチャーの腕には蛇の痕が残っているんだけど、俺にはそれがないんだ」

士郎「どうも昨日以前、普通の腕みたいだ」


14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/03(土) 23:05:23.47 ID:UVlfJTdT0
凛「…そう。それならそれでいいわ。」

凛「聖杯戦争が終わるまで黙っていようかと思っていたけど、あれは私が使う呪いとは比にならないレベルよ」

凛「それも太古の神々が与えるくらいの禍々しさよ。大した魔力も持たないただの人間が負うには有り余るわ」

士郎「アーチャーは『死』そのものだって言ってた。…ある程度のダメージは覚悟してたんだけど、何でそれが消えたんだ?」

凛(…ありえない。あんなのしようと思っても解呪できる呪いじゃないのに…)

凛「呪いの譲渡を軽々しく行う衛宮君にも驚きだけどね。まあ消えた理由自体はいいわ。」

凛「今夜、学校で落ちあいましょう。敵は必ず待ち受けているはず」


15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/03(土) 23:10:06.03 ID:UVlfJTdT0
士郎「こっちは作戦とかなんかあるのか?」

凛「特になにもないわ。というより」

凛「ここまで馬鹿正直に挑発されると、もう罠だとも思えないわ」

凛「魔力のカスを残すくらいなら、夜襲をかけたほうが余程効果的よ。」

凛「これほど自分の存在をアピールしたいのは相当の騎士道精神溢れる奴か…」

凛「さっき言ったとおり、かなりの自信家よ。」

凛「あっちがどれくらいの軍勢かは知らないけど、サーヴァント三体以上だとは考えにくい」

凛「多くともこちらと同じ二体。私たちみたいに同盟を組む例ね」

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/03(土) 23:17:01.13 ID:UVlfJTdT0
凛「それもかなり珍しい例よ。誰がいつ寝返るともわからない聖杯戦争で同盟を組むなんてことはね」

凛「単純に二対一の関係なら、私たちが間違いなく勝つ。」

士郎「でも昨日のサーヴァントはこっちのサーヴァント二体を抑えて、力を余してるって言ってたぞ」

凛「力を温存してたのはこっちも同じよ。衛宮君のアーチャーもね」

凛「二体二でも最悪互角。あとは純粋な力と頭の勝負よ。そうなったら私に任せなさい」

凛「あなたも聖杯戦争を出来る限り早く終わらせるのが望みなら、全力でサーヴァントを使役しなさい」

凛「まずは今夜、一人消すわよ」

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/03(土) 23:27:00.03 ID:UVlfJTdT0
-学校・校庭:夜-

士郎「来ないな…」

凛「宮本武蔵でも気取っているつもりかしら…」

キーン…コーン…カーン…コーン…

士郎「もう0時か…」

凛「ッッ!?こんな時間にチャイムがなるわけが…」

思わず校舎の時計台を見ようと、顔を上げてしまう。

『ライティング!!』

その瞬間、真夜中の空は昼より明るく白く輝く。
二人はその下で目を開けていることは不可能だった。

士郎「ぐあっ…!」

凛「ッ…!」

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/03(土) 23:27:56.49 ID:UVlfJTdT0
書きため終りです。
まったり続き書いていきます

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/03(土) 23:37:43.03 ID:UVlfJTdT0
辺りが再び暗闇に包まれる。

凛「…?なんだったの今のは…」

凛「衛宮君?」

後ろにいたはずの士郎がいない。

凛「やられた…!」

キャスター「自信家っていうのは当たりだけど、あたしは勝つための努力は怠らないのよ、覚えておきなさい」

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/03(土) 23:43:42.68 ID:UVlfJTdT0
暗闇の中そう言った者のシルエットは、小柄な少女に見える。

凛『衛宮君?聴こえる?今どこにいるの?』

念話魔術を試みる。しかし士郎からの声は帰ってこない。

キャスター「いくらやっても無駄よ。」

キャスター「英霊二体を相手になんて、いくらこの超天才美少女魔道士のあたしでもしないわ。でもそれなら引き剥がしちゃえばいいだけよ。」

凛(ジャミング…!くそ、まさかこんなあっさり分断されるなんて…)


23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/03(土) 23:44:13.61 ID:UVlfJTdT0
>>21
頑張ります

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/03(土) 23:47:53.23 ID:UVlfJTdT0
凛「わざわざ分断させるなんて。どうやら組んでいるのは私たちだけじゃなかったみたいね」

キャスター「どこの誰だかしらないけど、あんたには絶対的に経験値が足りないらしいわね。戦場で可能性を捨て

る事程甘いこともないわ」

凛「ッ…!」

キャスター「さあお喋りは終わりよ」

キャスター『すべての力の源よ 輝き燃える紅き炎よ 炎に燃ゆる精霊達よ 盟約の言葉により 我が手に集いて

力となれ』

キャスター「炎の矢 (フレア・アロー)!!」

燃え盛る炎の矢が何本も凛を目がけて飛んでいった。

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/03(土) 23:58:47.81 ID:UVlfJTdT0 [21/21]
士郎「…ツツ、ここは…校舎裏の森、か…?」

「こんなところで何をしている、衛宮」

後ろを振り返ると、背が高くスーツを着た男が立っている。

士郎「先生?葛木先生か?」

葛木「…こんな時間に学校へ何か用事か?」

士郎「いや、違うんだ先生、これには…」

士郎「いや…先生、あんたこそこんな時間に森で何していたんだ?」

葛木「…質問に質問で返すのはよくないな、衛宮」

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/04(日) 00:00:22.37 ID:k+Zjd3wN0 [1/38]
>>1に出典書き忘れてた

セイバー:ノエル/ロマンシング・サガ2
アーチャー:アシタカ/もののけ姫
ランサー:ヒュンケル/ダイの大冒険
アサシン:クレア・スタンフィールド/BACCANO! -バッカーノ!-
キャスター:リナ・インバース/スレイヤーズ


31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/04(日) 00:06:45.08 ID:k+Zjd3wN0 [2/38]
葛木「聖杯がそんなに欲しいのか」

士郎「!?…先生、それは洒落になんないよ…」

葛木「…若いうちから夢の願望機に頼る等、怠惰に他ならない」

士郎「先生もサーヴァントを連れているのか?遠坂はどこだ?」

葛木「…」

じり。体側を士郎に向けて縦に脚を開き、すり足で近づく。

士郎「先生ッ!」

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/04(日) 00:13:55.31 ID:k+Zjd3wN0 [3/38]
長身の男は左腕を鞭のようにしならせ裏拳を放つ。

士郎「アーチャーッ!」

士郎の側で小さな光の球となっていたアシタカが姿を現す。

アシタカは葛木の繰り出した裏拳を、逆に左腕ごと切り落とそうと剣を振る。

葛木「…!」

その左腕を引っ込めたかと思えば、また同じ左腕で今度は直線軌道の拳を繰り出す葛木。

アシタカ「ッ…!」

拳が顔面に当たるスレスレで避け、後ろへ跳びアーチャーは距離を離す。

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/04(日) 00:25:01.75 ID:k+Zjd3wN0 [4/38]
士郎「先生、コイツは英霊だ。人間の敵う相手じゃない。引いてくれ!」

葛木「…」

アシタカ(この男、カタギではない。ただの格闘技ではない、これは暗殺術だ)

鞭のように、槍のように、左腕一本で葛木は器用に攻撃を分ける。

ひゅんひゅん!ひゅ!ひゅ!ひゅんひゅん!

アシタカ(この…やりにくい!)

剣と左手で葛木の拳を捌く。

士郎「英霊を人間が圧倒するなんてそんなこと…あるのか?」

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/04(日) 00:30:23.22 ID:k+Zjd3wN0 [5/38]
アシタカ(しかし…見切った!)

曲線と直線の軌道を見切り、ついにアシタカは葛木の左腕を掴んだ。

脇腹の隙と引換に。

葛木の眠らせていた右腕がついに動いた。見事なまでにアシタカの左腹部を捉え、叩き込んだ。

アシタカ「ぐっ…!」

拳の形にアシタカの脇腹の肉が消える。

士郎「アシタカッ!?」

葛木はその拳にサーヴァント、リナ・インバースの魔術により魔力を通わせていた。

36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/04(日) 00:39:17.12 ID:k+Zjd3wN0 [6/38]
>>35
魔皇霊斬 (アストラル・ヴァイン)という魔法で無機物に魔力を通わせることができるそうです。
無機物じゃないけど応用みたいな感じで攻撃力うpみたいな。
原作のキャスターも葛木の拳を硬質化させてたので、それくらいしてあげようかと。

37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/04(日) 00:40:36.03 ID:k+Zjd3wN0 [7/38]
少し休憩します。
ていうか次が全然浮かんでない

39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/04(日) 00:42:26.34 ID:k+Zjd3wN0 [8/38]
落ちてもそのうちいつか書くけど、保守代わりにみんながクロスオーバーで聖杯戦争考えるならこいつら出すよ!みたいなの書いててくれるとニヤニヤできて嬉しいです

58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/04(日) 03:38:08.50 ID:k+Zjd3wN0 [9/38]
アシタカ(この威力…人間の技だけではない。)

アシタカ「大丈夫だ士郎、この程度なら動くには差し支えない」

アシタカ「士郎、すまない。知り合いのようだが力を使わせてもらう」

そう言うとアシタカは包帯をゆっくりと外し始める。

葛木「…!?」

アシタカの腕からは半透明で無数の黒い蛇が浮かび上がる。

アシタカ「もう加減はできないぞ…!」

61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/04(日) 03:41:41.47 ID:k+Zjd3wN0 [11/38]
葛木「…」

この男も相当に自信があるのか、加減しないと言うサーヴァントに向かって先程と同じように跳びかかる。

鞭のようにしなり軌道の捉えづらい左を叩き込もうとすると、葛木は瞬時に左の肩口から掴まれ、投げられた。

右腕一本で投げられた葛木は固い木の幹に叩きつけられる。

葛木「ぐ…」

アシタカ「…引け、人間。言ったとおりだ、もう加減はできない」

66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/04(日) 03:53:59.41 ID:k+Zjd3wN0 [13/38]
立ち上がり再び「蛇」の構えを取る葛木。

アシタカ「人間、引くんだ」

ダメージを感じさせない動きでまた曲線と直線を混じり合わせた拳撃を放つ。

当然のようにそれが当たることはなく、アシタカは葛木の足元に潜り込み、そのまま頚動脈を押さえる。

アシタカ「聞け、人間」

アシタカ「ただちに英霊の令呪をこちらに渡し聖杯戦争から降りるんだ」

69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/04(日) 04:04:16.89 ID:k+Zjd3wN0 [15/38]
-一方その頃、校庭-

リナ「爆煙舞 (バースト・ロンド)!!」

リナ「烈閃槍 (エルメキア・ランス)!!」

リナ「雷撃破 (ディグヴォルト)!!」

ノエル「くっ…!」

対近接格闘に特化したセイバークラスはキャスターと相性が悪い。特にノエルという英霊はその傾向が強かった。

凛「セイバーが近づけない…!さすがキャスター、ケタ違いの魔力だわ」

リナ「風牙斬 (ブラム・ファング)!!」

73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/04(日) 04:17:19.74 ID:k+Zjd3wN0 [16/38]
リナ「ほらほらほらどうしたのォ!?」

リナ「これしきで英霊だなんて笑っちゃうわッ」

リナ「奇跡を叶える聖杯よ!?この超美少女天才スレンダートレジャーハンターの私が見逃すわけ無いじゃないッ」

凛「く…なんか好き勝手なこと言われてるし!」

凛「セイバー!あんたもなんとかなさい!」

ノエル「…もちろんです」

ノエルは腰に挿さる剣を手に取り、その刀身を抜く。

75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/04(日) 04:25:48.66 ID:k+Zjd3wN0 [17/38]
リナ「魔竜烈火咆 (ガーヴ・フレア)!!」

ノエル「フンッ!!」

リナ・インバースから放たれる炎の壁を、音速の剣が切り裂く。

リナ「!?…何よ、ちょっとはできるんじゃないの」

リナ「抵抗してこないから、聖杯戦争ってのはただで聖杯を頂けるモンかと思ったわよ」

ノエル「調子に乗るのもそこまでですよ、お嬢さん」

77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/04(日) 04:36:13.41 ID:k+Zjd3wN0 [18/38]
凛(キャスターのクラスは豊富で強力な魔術を使える代わり、防御力や体力なんかの身体能力は他のサーヴァントとは比べ物にならない)

凛(魔術を抑えるか…耐えるかすれば勝機は十分にあるわ)

ノエル「もうみね打ちでは済みませんよ…」

リナ「そっちこそ黒焦げになる覚悟はできてるんでしょうねえ?」

ノエル「…」

リナ「…」

78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/04(日) 04:41:40.00 ID:k+Zjd3wN0 [19/38]
先に動いたのはキャスターの方だった。

リナ「地撃衝雷 (ダグ・ハウト)ッ!!」

普段学生が走る校庭の地面が盛り上がり、土の槍となりセイバーを襲う。

それを中に飛んで避けたセイバーは、

ノエル「カマイタチ!」

無数の真空の刃を放ち周囲のものを切り裂いてゆく。

81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/04(日) 04:49:45.58 ID:k+Zjd3wN0 [20/38]
リナ「空断壁 (エア・ヴァルム)!」

風を遮断する魔力の結界を張り、カマイタチをやり過ごす。

ノエル「まだまだッ」

リナ「調子に乗んじゃ無いわよ!」

凛(セイバーに集中してる今なら…!)

83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/04(日) 04:51:42.85 ID:k+Zjd3wN0 [22/38]
凛『衛宮くん!?聴こえる?衛宮くん?』

士郎『遠坂か!?無事か!?』

凛『通じた!』

凛はリナが張っていたジャミングを解除し、念話魔術を試みていた。

凛『まだなんとかね。そっちは?誰に襲われたの?』

士郎『こっちは葛木先生と戦っていたところだ。今しがた逃げられたんだけどな…』

凛『葛木って…あの葛木先生?まさか彼が聖杯戦争に参加していたなんて…』

凛『って生身でアーチャーと戦っていたの?』


86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/04(日) 05:00:27.70 ID:k+Zjd3wN0 [23/38]
士郎『アーチャーが呪いの力を使うまでは互角以上だった。』

士郎『それより遠坂、今どこだ!?加勢するぞ!』

凛『こっちはまだ校庭でやってるわよ!早く来なさい!』

士郎『校庭だな、すぐ向かう!』



ノエル「生前の最盛期がその年齢だとすれば、末恐ろしいものですね。キャスター」

リナ「あんたこそ体内に何を隠してるの?魔王の一匹や二匹食らったかのような力を感じるわ」

ノエル「あながちそうでもないとは言い切れませんね…。」

ノエル「さて、こちらのマスターの話だと、あなたのマスターは引いたようだ。あなたはどうするのです?」

リナ「見逃してくれるの?なんてね、そんなのお断りよ」

87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/04(日) 05:03:46.10 ID:k+Zjd3wN0 [24/38]
リナ「葛木は私のマスターでもなんでもないわ」

リナ「この際だから教えてあげる。私にはもう令呪なんてないわ」

凛&ノエル「!?」

リナ「私のマスターはもうとっくに殺されてるわ。…私がじゃないと言って信じるかどうかはどうでもいいけど」

リナ「あれとは利害が一致したけよ。私は私のために聖杯を欲するの」

89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/04(日) 05:10:12.80 ID:k+Zjd3wN0 [25/38]
リナ「葛木は私のマスターでもなんでもないわ」

リナ「この際だから教えてあげる。私にはもう令呪なんてないわ」

凛&ノエル「!?」

リナ「私のマスターはもうとっくに殺されてるわ。…私がじゃないと言って信じるかどうかはどうでもいいけど」

リナ「あれとは利害が一致したけよ。私は私のために聖杯を欲するの」

凛「そんな、それじゃあなたはどうやってマスターからの魔力供給なしにこの世界に留まっているの…?」

リナ「世の中にはあんた達の知らない理で溢れてるってことよ。」

91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/04(日) 05:16:30.57 ID:k+Zjd3wN0 [26/38]
士郎「遠坂ッ!」

リナ「チッ、戻ってきちゃったか。葛木ももうちょっと頑張りなさいよね」

リナ(強がってみたけど、部が悪いことに変わりはないか…)

凛「せっかくここまで追い詰めたのよ、こっちこそ逃がしてやるもんですか」

アシタカ「…」

ノエル「…」

リナ(あっちのは呪い持ちか…さて、どうする…?)

107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/04(日) 15:03:08.53 ID:k+Zjd3wN0 [28/38]

凛「セイバー、さっきはよかったわ、続けなさい。」

凛「アーチャーは私と援護を。」

リナ「やっぱり引かせてもらおうかしら…なんてのはダメ?」

凛「女に二言はないわ。…これまでよ!」

リナ「ちょっちょちょ、ちょっとくらい待ちなさいよ!詠唱の時間くらいくれたって…」

凛「馬鹿言うんじゃないわよッ」

108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/04(日) 15:08:22.18 ID:k+Zjd3wN0 [29/38]
凛「行くわよッ!」

凛が号令を掛け、二体のサーヴァントと魔術師が一斉に攻撃を仕掛ける。

リナ「ひいっ!?」

『どいつもコイツも馬鹿ばかりよッ!!!』

突然の落雷。辺りに黒雲の気配はなく、雷など落ちようはずがなかった。

凛&士郎&ノエル&アシタカ「ッ!!?」



109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/04(日) 15:13:54.58 ID:k+Zjd3wN0 [30/38]
「どいつもコイツも武技の闘いの美学を理解できぬ馬鹿ばかり!」

「この儂が性根をたたき直してくれるわッッ」

落雷の跡にはただ一人、紫色の道着を纏った男が立っている。

凛「くっ…せっかくのチャンスだったのに…」

士郎「奴も…今回のサーヴァントなのか…?」

「いかにもっ!」

110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/04(日) 15:17:58.59 ID:k+Zjd3wN0 [31/38]
東方不敗「今聖杯戦争ライダーの称号を与えられし英霊、東方不敗マスターアジアとは儂のことよッッ!!」

凛「なっ…クラスと真名を自分から言うなんて…」

東方不敗「そこいらの雑魚と同じにするでないわッ」

東方不敗「我れ世に出せども恥じる名など持ちあわせておらぬわッ」

東方不敗「ましてやそこから漏れる弱さなど、皆無!」

111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/04(日) 15:23:20.06 ID:k+Zjd3wN0 [32/38]
リナ「あ、暑苦しいおっさんが出てきたわねー…」

東方不敗「キャスターとやら!助太刀するぞ!」

凛&リナ「!?」

リナ「同情のつもりならいらないわよ?オッサン」

東方不敗「なァに、年寄りの気まぐれとでも取ってもらって結構よ!」

東方不敗「聖杯までの道筋は、決して貴様らが描く一筋だけではないわッ」

112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/04(日) 15:31:21.75 ID:k+Zjd3wN0 [33/38]
リナ「まあ悪くない申し出よ。あたしとしてはアンタを含めたあたし以外が共倒れすれば一番なのよ」

東方不敗「減らず口を…!」

軽口を応酬するリナと東方不敗。敵を前にしながらも、二人の顔には軽く笑みが浮かぶ。

東方不敗「あの浅黒い男はもらおう」

腰に巻かれていた白い帯状の布を解き、両手で鞭を持つように構える。

ノエル「丁度いい。女性を相手に殺しあうのは気が引けていたところです」

114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/04(日) 15:37:07.64 ID:k+Zjd3wN0 [34/38]
リナ「ちぇー、私の獲物だったのに…仕方ないわね」

リナ「そこの割と地味なアンタ!私が相手してあげるわ!」

アシタカ「…」

リナ『浮遊(レビテーション)!』

リナ「ついて来なさい!」

屋上へ向かうリナを追い、アシタカも校舎の壁を伝い登っていく。

116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/04(日) 15:47:13.85 ID:k+Zjd3wN0 [35/38]
東方不敗「はああああぁぁぁぁ!」

自身がマスタークロスと呼ぶ布で、不規則な動きの連撃を放つ。

ノエル(この御仁…速い!)

東方不敗「どうしたどうしたどうしたどうしたぁ!?」

ノエル「しかし…カウンター!」

東方不敗「狙いが見えすぎだというのにッ!」

カウンターに繰り出した右手を逆にマスタークロスに縛られる。

東方不敗「そらそらそらそらァ!」

東方不敗の拳に黒い鎧が無残にも形を消していく。

117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/04(日) 15:51:40.43 ID:k+Zjd3wN0 [36/38]
凛「セイバー!この…ガンドッ!あたれッ」

凛の殺気を察知した東方不敗は深く息を吸い込んだ。

東方不敗『喝ァァァァッッ!!』

凛の手から放たれた宝石魔術を「気合」で跳ね返す。

凛「なっ…!?」

東方不敗「女がだてらになどとは言わん」

東方不敗「しかし聖なる闘いの場に第三者が脚を入れるとは何事だァッ!!」

118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/04(日) 15:54:48.57 ID:k+Zjd3wN0 [37/38]
凛「…これは聖杯戦争でしょうが!アンタの…」

東方不敗「理屈なんぞどうでもいいわッ!」

東方不敗「己が牙と爪で勝ち取った勝利にこそ意味があるのよ!」

東方不敗「他人の力を借りて栄光を掴もうなどと、武闘家の恥と知れェッ!!」

凛(私は武闘家でもないし、サーヴァントのくせに聖杯戦争そのものを否定してんじゃないわよ…!)

119 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/04(日) 15:55:26.62 ID:k+Zjd3wN0
小出しで申し訳ないですが散歩行ってきますノシ


続きます

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