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超電磁砲のオシャレ事情
150 名前:超電磁砲のオシャレ事情 [0/6][] 投稿日:2010/06/23(水) 23:53:55.57 ID:Wr/81MEo [4/11]
本当は昨晩、スレ立てた勢いで投下したかったのだけど間に合わなかった。
というわけで今からスペースをお借りいたします。
まずは原作5巻を持ってきて欲しい。話はソレからだ。
いやもうめんどくせぇから6巻も持って来い。
この2冊の間、美琴にある変化があるらしい。挿絵的な意味で。
なので、その辺をちょっと妄想してみたわけである。いやタイトルでわかっちゃうと思うんだけど!
後半失速してるけど、許してネ。
本当は昨晩、スレ立てた勢いで投下したかったのだけど間に合わなかった。
というわけで今からスペースをお借りいたします。
まずは原作5巻を持ってきて欲しい。話はソレからだ。
いやもうめんどくせぇから6巻も持って来い。
この2冊の間、美琴にある変化があるらしい。挿絵的な意味で。
なので、その辺をちょっと妄想してみたわけである。いやタイトルでわかっちゃうと思うんだけど!
後半失速してるけど、許してネ。
151 名前:超電磁砲のオシャレ事情 [1/6][] 投稿日:2010/06/23(水) 23:54:49.78 ID:Wr/81MEo [5/11]
――――8月31日(Mon)
――15時00分
「むむむー」
コンビニの週刊誌コーナーで少女が唸り声を上げた。
白いブラウスとサマーセーターに灰色のプリーツスカート。肩まで伸びた茶色い髪は飾り気のないピンで軽く留めてある。
御坂美琴。
名門常盤台中学のお嬢様にして、『超電磁砲』の異名を持つ少女は週刊漫画雑誌に夢中になっていた。
(大体予想通りだったけど、このトリックは無茶じゃないかしら)
消去法で密室殺人の犯人を的中させた美琴だったが、トリックを見破れなかったのは悔しかったらしい。
結局トリックの方に無理があるという風に結論づけて、負け惜しみ気味に自分を納得させる。
(もういいや。……いい加減、……いや、でもなぁ)
少し迷いながら、全て読みきらないうちに雑誌を棚に戻す。
雑誌はボロボロになっていたが、それでもいつもに比べるといくらか綺麗に見えた。
(にしても、本当に密室ばっかり出てきてるけど、ネタ尽きないのかしら)
わずかにそんなことを考えながら、コンビニを出る。
しかし、ドアが開いた瞬間に熱気が襲い掛かかってきて、一瞬でどうでもよくなった。
152 名前:超電磁砲のオシャレ事情 [2/6][] 投稿日:2010/06/23(水) 23:55:19.74 ID:Wr/81MEo [6/11]
「あっづー……」
時刻は午後三時。
真夏の日差しを浴びてうんざりした顔になった美琴は、ぼーっとなった頭でどこに行くべきかと思考を巡らせる。
午前中に一緒にいたツンツン頭の少年とは、ちょっとしたトラブルに巻き込まれたようで、どこかへ行ってしまった。
美琴も一応巻き込まれた側であり、その一部を見ていたのだが、
(結局何だったのよ……)
とにかく、いろんなことが一気に起こった。
混乱しっぱなしの間に終わってしまったらしく、気づけば少年の姿を見失っていた。
(っつかあの馬鹿、私に何も言わずにいなくなるってどういうことよ)
ついつい二人分のハンバーガーを食べ尽くしてしまう程度に憤りはあるものの、心配なものは心配だ。
あの少年のことだからケンカには慣れているのだろうが。
しかし本物の海原光貴から聞いた話では、相手のほうがまともではなさそうだった。
少年が勝利する瞬間こそ見ていたものの、それ以外はあまり把握できていない。
大きな怪我など負っていなければいいのだが、と美琴は思う。
153 名前:超電磁砲のオシャレ事情 [3/6][] 投稿日:2010/06/23(水) 23:55:49.77 ID:Wr/81MEo [7/11]
すぐにでも確認したいのだが、彼がどこに行ったのかわからないし、電話番号も知らない。
結局、連絡をつけらないままでいる。
今度会ったら携帯電話をひったくってやろう、と密かに思いながら美琴は我に返った。
(ってなんでこの炎天下アイツのことであれこれ悩まなくっちゃならないのかしら私はッ!?)
ジュッ、という音が聞こえるんじゃないかと思うくらいに耳が紅く染まる感覚が美琴を襲う。
ふと、思い浮かぶ少年の顔は何故かモザイクがかかったようにぼんやりしていて、少女のもやもやとした気持ちを膨らませる。
その一方で鮮明な少年の言葉が蘇ってきて、
(ああもう何なのよこれーっ!!)
ブンブンブン! と勢いよく頭を振る。ほんの三時間前にもそうしたように。
きっと顔も大変なことになっているのだろう。
(どどどどどうしよう)
人通りがないのが救いだったのかもしれない。誰かがやって来る様子はない。
それでもこんな表情を知り合いに見られたりしたら、と思うと居ても立ってもいられなくなってくる。
結果、近くの雑貨店のトイレに駆け込んだ美琴は、しばらくそのまま閉じこもることになった。
154 名前:超電磁砲のオシャレ事情 [4/6][] 投稿日:2010/06/23(水) 23:56:18.42 ID:Wr/81MEo [8/11]
トイレの中であれやこれやと暴れまわりそうになりながらも、二十分ほどかけてようやく落ち着きを取り戻すと、
(そういやここ何の店だっけ?)
よっぽど冷静さを失っていたらしい。
ひとつ、ため息を漏らす。
(あーもー忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ……)
少年を探しにいきたいのに、彼のぼんやりした顔やら言葉やらが浮かんできてひどく混乱してしまう。
さっきからこの繰り返しである。
なんかもうきりがない感じになってきたので、
(こりゃもう今日は諦めたほうがいいかもしれないわね)
珍しくもあっさり負けを認めて頭を切り替えることにする。
せっかくだし店内を適当に見て回ってみようかな、などと美琴は考えた。
(まぁ気を紛らわすにもちょうどいいし)
実はコンビニで立ち読みを始めたのもそのためだった。
しかし、何度もあの少年の言葉が浮かぶ。あの崩壊した建設現場での言葉が。
結局は最後まで読みきる前に気が散ってしまい、コンビニを出てきてしまった。
そして意識を逸らす要因がなくなった結果がコレ(=トイレで二十分)であった。
155 名前:超電磁砲のオシャレ事情 [5/6][] 投稿日:2010/06/23(水) 23:56:51.34 ID:Wr/81MEo [9/11]
美琴はトイレから出てくると、一度店内を見回した。
家庭用の照明器具などが並んでいるが、奥のほうを見ると学習机やら椅子やらが見える。
適当に回ってみることにした。
割と大きなお店で、家電からゲームに食品まで扱っているらしい。
漫画はないのだろうか、とうろうろしている美琴は、ふとあるものに目を留めた。
小さな、花の飾りがついたヘアピン。
二つセットになっているそれは、傍から見れば変哲のない、ハッキリ言ってただの安物のヘアピンだ。
似たようなものがすぐ傍にいくつも並べられている。
それでも、美琴はこのヘアピンが気になった。
(んー…………)
ファンシーなアイテムを見つけたときの彼女とは違う。
ただ、じっとヘアピンを見つめる。
特別惹かれる外見をしているわけじゃない。
ただ見ているだけでもやもやが晴れていくような気がした。
そして、件の少年の顔がはっきりと思い浮かんだ。
気づけば、美琴はヘアピンを手に取っていた。
156 名前:超電磁砲のオシャレ事情 [6/6][] 投稿日:2010/06/23(水) 23:57:19.52 ID:Wr/81MEo [10/11]
午後四時、美琴は小さな紙袋を持っていた。
中身は言うまでもない。
手のひらの汗を吸った紙袋がわずかにふやけているが、その部分の感触が逆に心地よく思えた。
へアピンの形が袋越しでもわかるからかもしれない。
「何で買っちゃったんだろ」
後悔した風に言うが、彼女の表情は晴れ晴れしている。
早速着けてみてもよかったのだが、後輩白井黒子やら知人に会った場合を想像すると踏み切れない。
ちょっと心の準備が欲しい、妙なところで乙女乙女な少女であった。
このヘアピンにどのような効果があるのかわからないし、学園都市でそんなオカルトを語るのもナンセンスだろう。
それでも彼女は、このヘアピンを信じてもいいかな、と思う。
もう慌てない。
いまだに頭に思い浮かぶ少年の顔が、言葉が、彼女のやる気を奮い起こす。
一度だけ名残惜しそうに紙袋を軽くなぞってから、
(さーて、気を取り直してっと)
美琴はそれをポケットに突っ込んだ。
「あの馬鹿、怪我なんかしてたら承知しないんだから」
157 名前:超電磁砲のオシャレ事情 [END][] 投稿日:2010/06/23(水) 23:58:57.84 ID:Wr/81MEo [11/11]
この五時間半後、彼女の叫び声が夜空に響く。
「アンタ本気で行っちゃう訳!? ねぇってば!!」
ご存知の通り、スルースルーな対応を受ける美琴であった。
とまぁ、先に書いてる人がいたらどうしようまぁいいや、っていうノリでやらかしてみましたとさ。
ありがとうございました。
――――8月31日(Mon)
――15時00分
「むむむー」
コンビニの週刊誌コーナーで少女が唸り声を上げた。
白いブラウスとサマーセーターに灰色のプリーツスカート。肩まで伸びた茶色い髪は飾り気のないピンで軽く留めてある。
御坂美琴。
名門常盤台中学のお嬢様にして、『超電磁砲』の異名を持つ少女は週刊漫画雑誌に夢中になっていた。
(大体予想通りだったけど、このトリックは無茶じゃないかしら)
消去法で密室殺人の犯人を的中させた美琴だったが、トリックを見破れなかったのは悔しかったらしい。
結局トリックの方に無理があるという風に結論づけて、負け惜しみ気味に自分を納得させる。
(もういいや。……いい加減、……いや、でもなぁ)
少し迷いながら、全て読みきらないうちに雑誌を棚に戻す。
雑誌はボロボロになっていたが、それでもいつもに比べるといくらか綺麗に見えた。
(にしても、本当に密室ばっかり出てきてるけど、ネタ尽きないのかしら)
わずかにそんなことを考えながら、コンビニを出る。
しかし、ドアが開いた瞬間に熱気が襲い掛かかってきて、一瞬でどうでもよくなった。
152 名前:超電磁砲のオシャレ事情 [2/6][] 投稿日:2010/06/23(水) 23:55:19.74 ID:Wr/81MEo [6/11]
「あっづー……」
時刻は午後三時。
真夏の日差しを浴びてうんざりした顔になった美琴は、ぼーっとなった頭でどこに行くべきかと思考を巡らせる。
午前中に一緒にいたツンツン頭の少年とは、ちょっとしたトラブルに巻き込まれたようで、どこかへ行ってしまった。
美琴も一応巻き込まれた側であり、その一部を見ていたのだが、
(結局何だったのよ……)
とにかく、いろんなことが一気に起こった。
混乱しっぱなしの間に終わってしまったらしく、気づけば少年の姿を見失っていた。
(っつかあの馬鹿、私に何も言わずにいなくなるってどういうことよ)
ついつい二人分のハンバーガーを食べ尽くしてしまう程度に憤りはあるものの、心配なものは心配だ。
あの少年のことだからケンカには慣れているのだろうが。
しかし本物の海原光貴から聞いた話では、相手のほうがまともではなさそうだった。
少年が勝利する瞬間こそ見ていたものの、それ以外はあまり把握できていない。
大きな怪我など負っていなければいいのだが、と美琴は思う。
153 名前:超電磁砲のオシャレ事情 [3/6][] 投稿日:2010/06/23(水) 23:55:49.77 ID:Wr/81MEo [7/11]
すぐにでも確認したいのだが、彼がどこに行ったのかわからないし、電話番号も知らない。
結局、連絡をつけらないままでいる。
今度会ったら携帯電話をひったくってやろう、と密かに思いながら美琴は我に返った。
(ってなんでこの炎天下アイツのことであれこれ悩まなくっちゃならないのかしら私はッ!?)
ジュッ、という音が聞こえるんじゃないかと思うくらいに耳が紅く染まる感覚が美琴を襲う。
ふと、思い浮かぶ少年の顔は何故かモザイクがかかったようにぼんやりしていて、少女のもやもやとした気持ちを膨らませる。
その一方で鮮明な少年の言葉が蘇ってきて、
(ああもう何なのよこれーっ!!)
ブンブンブン! と勢いよく頭を振る。ほんの三時間前にもそうしたように。
きっと顔も大変なことになっているのだろう。
(どどどどどうしよう)
人通りがないのが救いだったのかもしれない。誰かがやって来る様子はない。
それでもこんな表情を知り合いに見られたりしたら、と思うと居ても立ってもいられなくなってくる。
結果、近くの雑貨店のトイレに駆け込んだ美琴は、しばらくそのまま閉じこもることになった。
154 名前:超電磁砲のオシャレ事情 [4/6][] 投稿日:2010/06/23(水) 23:56:18.42 ID:Wr/81MEo [8/11]
トイレの中であれやこれやと暴れまわりそうになりながらも、二十分ほどかけてようやく落ち着きを取り戻すと、
(そういやここ何の店だっけ?)
よっぽど冷静さを失っていたらしい。
ひとつ、ため息を漏らす。
(あーもー忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ……)
少年を探しにいきたいのに、彼のぼんやりした顔やら言葉やらが浮かんできてひどく混乱してしまう。
さっきからこの繰り返しである。
なんかもうきりがない感じになってきたので、
(こりゃもう今日は諦めたほうがいいかもしれないわね)
珍しくもあっさり負けを認めて頭を切り替えることにする。
せっかくだし店内を適当に見て回ってみようかな、などと美琴は考えた。
(まぁ気を紛らわすにもちょうどいいし)
実はコンビニで立ち読みを始めたのもそのためだった。
しかし、何度もあの少年の言葉が浮かぶ。あの崩壊した建設現場での言葉が。
結局は最後まで読みきる前に気が散ってしまい、コンビニを出てきてしまった。
そして意識を逸らす要因がなくなった結果がコレ(=トイレで二十分)であった。
155 名前:超電磁砲のオシャレ事情 [5/6][] 投稿日:2010/06/23(水) 23:56:51.34 ID:Wr/81MEo [9/11]
美琴はトイレから出てくると、一度店内を見回した。
家庭用の照明器具などが並んでいるが、奥のほうを見ると学習机やら椅子やらが見える。
適当に回ってみることにした。
割と大きなお店で、家電からゲームに食品まで扱っているらしい。
漫画はないのだろうか、とうろうろしている美琴は、ふとあるものに目を留めた。
小さな、花の飾りがついたヘアピン。
二つセットになっているそれは、傍から見れば変哲のない、ハッキリ言ってただの安物のヘアピンだ。
似たようなものがすぐ傍にいくつも並べられている。
それでも、美琴はこのヘアピンが気になった。
(んー…………)
ファンシーなアイテムを見つけたときの彼女とは違う。
ただ、じっとヘアピンを見つめる。
特別惹かれる外見をしているわけじゃない。
ただ見ているだけでもやもやが晴れていくような気がした。
そして、件の少年の顔がはっきりと思い浮かんだ。
気づけば、美琴はヘアピンを手に取っていた。
156 名前:超電磁砲のオシャレ事情 [6/6][] 投稿日:2010/06/23(水) 23:57:19.52 ID:Wr/81MEo [10/11]
午後四時、美琴は小さな紙袋を持っていた。
中身は言うまでもない。
手のひらの汗を吸った紙袋がわずかにふやけているが、その部分の感触が逆に心地よく思えた。
へアピンの形が袋越しでもわかるからかもしれない。
「何で買っちゃったんだろ」
後悔した風に言うが、彼女の表情は晴れ晴れしている。
早速着けてみてもよかったのだが、後輩白井黒子やら知人に会った場合を想像すると踏み切れない。
ちょっと心の準備が欲しい、妙なところで乙女乙女な少女であった。
このヘアピンにどのような効果があるのかわからないし、学園都市でそんなオカルトを語るのもナンセンスだろう。
それでも彼女は、このヘアピンを信じてもいいかな、と思う。
もう慌てない。
いまだに頭に思い浮かぶ少年の顔が、言葉が、彼女のやる気を奮い起こす。
一度だけ名残惜しそうに紙袋を軽くなぞってから、
(さーて、気を取り直してっと)
美琴はそれをポケットに突っ込んだ。
「あの馬鹿、怪我なんかしてたら承知しないんだから」
157 名前:超電磁砲のオシャレ事情 [END][] 投稿日:2010/06/23(水) 23:58:57.84 ID:Wr/81MEo [11/11]
この五時間半後、彼女の叫び声が夜空に響く。
「アンタ本気で行っちゃう訳!? ねぇってば!!」
ご存知の通り、スルースルーな対応を受ける美琴であった。
とまぁ、先に書いてる人がいたらどうしようまぁいいや、っていうノリでやらかしてみましたとさ。
ありがとうございました。
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