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一方通行「……サァァァンタさァァァァァァァァン!!」

1 名前:ビリィ[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 14:37:38.84 ID:ZE6fr8E0 [1/9]
・一方さんと愉快な仲間達
(「焼き肉パーリィだァ?」:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1269524911/)
(「……ちょっと、三重行ってくる」:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1270291115/)
(「……ハッ、松坂牛!」:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1270909732/)
(「……北欧行く。行くったら行くンですゥ!」:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1272268690/)
・ミサカ18264号=自称北欧出身の毒舌
・ミサカ13874号=三重在住
・一応かくれンぼ→ジンギスカンパーリィ→(缶蹴り→)焼き肉パーリィ→三重旅行編→北欧編

27 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/02(日) 15:20:37.95 ID:ZE6fr8E0 [4/9]

am07:30

一方通行「……、クッソねみィ」

打ち止め「ミサカももうちょっと眠っていたいなってミサカはミサカは毛布に包まってみたり」

一方通行「ン……」

打ち止め「おやすみなさーい、ってミサカは」

一方通行「……、……って待てコラ」

ガシッ

打ち止め「ぎくり、ってミサカはミサカは冷や汗まじりに寝ぼけているあなたを見つめてみるんだけど……」

一方通行「目ならたった今覚めましたァ。クソガキ、オマエなンで俺のベッドにいンだ」

打ち止め「え、えっとね、それは」

ガチャリ

18264「それは、上位個体がミサカを気遣ったからですとミサカは至極簡潔に答えを述べてみます」

一方通行「あ?」

18264「まだ寝ぼけているようですね。上位個体はミサカがぶつぶつ独り言を呟いているのに閉口してあなたの部屋にお邪魔していたんですとミサカは告げます」

一方通行「……、そォなのか?」

打ち止め「うん、ってミサカは首をこくりと縦に振ってみる。
     一応あなたを起こそうとしたんだけど、安らかな寝顔だったので起こせませんでしたってミサカはミサカはあなたの寝顔が可愛らしいことをしゅちょいたたたたたたあっ!」

一方通行「それ以上言ったらチョップかます」

18264「もう数回チョップしてんじゃねーかとミサカは言う前に実行していた一方通行の矛盾点を指摘します」

打ち止め「どうせこの人はいっつも暴力に訴えるもんってミサカはいたたたたたたっごめんなさいごめんなさい!」

一方通行「じゃあナニか? オマエはこの俺がベッタベタに甘やかしたらイイとでもォ?」

打ち止め「そういうあなたは見たことないからちょっと甘やかしてほしいかもってミサカはミサカはその提案に乗ってみたり!」

一方通行「するわけねェだろクソったれ」

29 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/02(日) 15:39:15.69 ID:ZE6fr8E0 [5/9]
打ち止め「むう、ってミサカはミサカはつれないあなたに焦燥感をおぼえてみたり。でも、ミサカを甘やかすあなたを頑張って想像してみる」

一方通行「すンなボケ」

打ち止め「……、まず朝はミサカをおだやかに起こしてくれて――

一方通行『打ち止め、起きろ。起きなきゃちゅーすンぞ』」

一方通行「待ておい待ちやがれ今のなンだなンだよなンですかァ!?」

打ち止め「それから、寝ぼけ眼のミサカの頭をわしゃわしゃしてくれて――

一方通行『あは、まァたアホ毛立ってンぞ。オマエ、馬鹿だなァ』」

一方通行「待て待て待ておかしい、おかしいその俺おかしいだろォが!」

打ち止め「そして、ミサカと一緒に和やかに食卓を囲んで――

一方通行『ン……、口の端にソースついてますよォ?』ペロッ」

一方通行「おいコラ今オマエ想像の俺に何させた!? ペロッって今何させたンですかァァァア!?」

打ち止め「寝癖を整えるために髪を軽く洗った後のミサカにドライヤーで風を送ってくれて――

一方通行『おら、俺がちゃンと乾かしてやるから。オマエは大人しくしてろ』」

一方通行「……、……」

打ち止め「出かけるときはミサカの服もあなたが選んでくれて――

一方通行『そっちのワンピースは露出高すぎンだろ。これ羽織ってけ……オマエの素肌を俺以外の男に見せたくねェンだよ』」

一方通行「……、……」

打ち止め「一緒に出かけるときのあなたはもちろんかっこいいのってミサカはミサカは、……あれ? ねえ聞いてるの?」

18264「途中から毛布引っ被って耳を塞いでいましたよ、とミサカは恥ずかしすぎる上位個体の妄想に耐えることのできた自分を高く評価します」

打ち止め「えー、でもたまに機嫌がいいとしてくれることもあったのにってミサカはミサカは呟いてみる」

18264(ですが、最後の妄想は……

   『その制服のスカート、短すぎンだろ。もっと長くしやがれ……オマエの生足を俺以外の男に見せたくねェンだよ』
   
   ……ありですねとミサカはさりげなくスカートの長さを気にします)

一方通行「!?」ゾゾッ

41 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/02(日) 16:08:08.28 ID:ZE6fr8E0 [6/9]

am08:15

打ち止め「おっはよーってミサカはミサカは元気に朝の挨拶をしてみるー」

18264「おはようございます、とミサカは静かに続きます」

黄泉川「おー、おはよ。あれ、一方通行はまだじゃん?」

打ち止め「あの人なら想像上の自分と現実の自分のギャップに悶えてるよってミサカはミサカは自分の妄想が激しすぎたことをちょっと後悔してみたり」

芳川「ギャップ? ……ま、いいわ。ところで、えっと」

18264「ミサカは18264号です、と一応名乗ってみますが」

芳川「そうそう、18264号よね。君、北欧に帰るのかしら?」

18264「そのつもりですとミサカは答えつつ、味噌汁をすすります。おいしいです」

黄泉川「そう言ってもらえると頑張ったかいがあるじゃんよ。北欧ってことは、また打ち止め達も行くの?」

打ち止め「えっ、なんでわかったの!? ってミサカはミサカはヨミカワの未来予知にびっくりしてみる」

芳川「あら。それなら、またあの子が旅費を担ぐのかしらね」

18264「ミサカは自費で帰りますよ、とミサカは自分のことは自分で出来るアピールをします」

スタスタ
ガタン

一方通行「ンな金ねェくせに言ってンじゃねェ、ガキは黙っておンぶされてろボケ」

黄泉川「おはよう一方通行、朝から財布発言とはやるじゃんか」

芳川「ついでに私も北欧に連れて行ってほしいのだけれど」

一方通行「却下ァ。オマエ、まだ仕事見つけてねェンだろ?」

打ち止め「ほんとに北欧連れて行ってくれるのってミサカはミサカは最終確認を取ってみるんだけど」

一方通行「あン? 連れて行くンじゃねェ、金は出してやるから着いてきたいってンなら止めねェだけだ」

18264「ミサカの北欧までの帰り賃は一応研究所から出ています、とミサカは事実を淡々と述べます」

一方通行「それァとっとけよ。そもそもこのクソガキがかくれンぼやりてェつってオマエはこっちに来たンだから、最後まで面倒見ンのは当然だろォが」

42 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/02(日) 16:40:02.32 ID:ZE6fr8E0 [7/9]
芳川「ひゅーひゅーおっとこまえーおねーさんもめんどうみてえー」

一方通行「だからとっとと職見つけろクソニートォ!」

18264「あの、とミサカは朝餉の穏やかな雰囲気を壊さないように切り出します」

黄泉川「うん? どした?」

18264「いえ、その、……北欧に帰ることなんですが、ミサカは今日帰るつもりで、とミサカは述べます」

一方通行「今日は無理だろ」

18264「……、……」

一方通行「てェか、冷静に考えてみろよ。オマエがどうやってここまで来たのか知らねェが、学園都市から北欧に直行は不可能だ」

芳川「たしかにそうね。学園都市製の超音速旅客機にしても、君達がただ北欧に行くっていう理由だけじゃ使えないだろうし」

打ち止め「えーと、じゃああなたはどうやって北欧に行くつもりだったのってミサカはミサカは訊ねてみる」

一方通行「一旦学園都市を出て、首都から北欧に航空便で行く予定だったンだけどよォ」

黄泉川「いざとなったら超音速旅客機くらい、適当にパクっちゃえばいいって」

一方通行「」
打ち止め「」
18264「」

芳川「……そうね、愛穂。あなたは自分の立場を考えてから発言するべきだわ」

黄泉川「だーいじょーぶじゃーんよー。手はずくらいなんとか整えてやるから」

一方通行「学園都市、終わってンなァ」

打ち止め「でも考えてみたら軽トラックも盗っちゃってたよね、ってミサカはミサカはあの軽トラックが持ち主のもとに返ったことを願ってみる!」

18264「どうでしょうね、とミサカはチンピラがまだ生きているかどうかさえ怪しいことを匂わせます」

一方通行「生きてンじゃねェの。生命力も悪運も強そォだったしィ」

芳川「北欧っていうと、――フィンランドあたり?」

18264「はい、そうなりますとミサカは認めます。手紙を出すとサンタクロースが返事をくれるという評判もあります」

一方通行「!」

打ち止め(あ、なんだかすごくうずうずしてるってミサカはミサカはもしかしたらこの人がサンタクロースを信じているかもしれないことに思い至ってみたり)

52 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/02(日) 16:58:22.86 ID:ZE6fr8E0 [8/9]
一方通行「そ、の、よォ……」

18264「?」

一方通行「サ、サンタクロースっていう、ふてェ野郎はフィンランドにいやがるンですかァ……?」

打ち止め(声が若干震えてるけど、サンタクロースにどんな思いを抱いてるのかなってミサカはミサカはちょっと興味がわいてきた)

18264「まあ、いる、ということになっていますがとミサカは肯定します。もともとサンタクロースは伝説の人物であって」

一方通行「あ、あァ、そォだよなァ。いやわかってンぜ、サンタクロースってマジあれだわ、いねェもンな。聖夜に子供達にプレゼントを届けるとかあれ嘘だよなァ」

芳川(ねえ、愛穂?)
黄泉川(オーケー、任せろじゃん)

黄泉川「何言ってんの。サンタクロースは実在するじゃんよ」

一方通行「!」

黄泉川「つっても、世界にひとりしかいないし、日本まで来れないわけだ。だから、クリスマスの日は両親が代わりにプレゼントをあげるってだけで――サンタクロースはいるじゃん!」

一方通行「!!」

黄泉川「私も子どもの頃はサンタクロースに憧れて絵本も読み漁ったけど、やっぱり彼はいる。いるはずじゃんよ……お願いだ、一方通行」

一方通行「!?」

黄泉川「私の分も、しっかりサンタクロースに会ってきてほしいじゃん。そして、この熱い思いを伝えてほしい!」

一方通行「……、わかった。黄泉川ァ、俺はたしかに今、オマエの熱いパトスを受け取ったァ!!!」

黄泉川「おうよ! 任されてくれるか、一方通行!」

一方通行「あァ! 責任持ってこの俺がサンタさンにオマエの激情、そして俺の思いを伝えてくるぜェ!」

芳川「そんな君におすすめなのがこのサンタクロースの衣装よ」サッ

一方通行「なンだそれ」

芳川「あら、知らないの? サンタクロースに会うためには正装をしなければならないのよ――サンタクロース流の、ね」

一方通行「! さ、さすがだぜェサンタさン……あれだけ素晴らしいヒーローと会うためには、それ相応の覚悟が必要ってかァ……!」

打ち止め(スカートだってことに気づいてないのかなってミサカはミサカは純粋なこの人を可愛く思う反面、純粋すぎない? とつっこんでみる)
18264(それにしても保護者ノリノリだなおい、とミサカは乗せられすぎな一方通行になんともいえない気持ちです)

185 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/03(月) 19:52:21.58 ID:eIlC0Jw0 [3/8]
上条家

prrrr prrrrrrrr

インデックス「……、むうー」

上条「……、ねむい……、誰だよ、昨日帰ってきたばっかりで上条さんは疲れて」

【着信中:一方通行】

上条「……、これってシカトしたら殴りこみにくるフラグ……?」ピッ

上条「えっと、もしもし」

一方通行『よォ三下ァ、早速なンだが明後日北欧行くから準備しときやがれ。ンじゃ』

ガチャ プッツーツーツー

上条「……、……は?」

インデックス「どうしたのとうま。休日だし疲れてるからって今日は10時まで寝るーとか言ってなかった?」

上条「うん、いや、言ってた、俺そう言ってたよな言ってたけど」

インデックス「?」

上条「……、北欧……?」

常盤台寮

黒子「お姉様、今日はもっとゆっくり睡眠を取るべきですわ。お疲れでしょう?」

美琴「アンタもね。って言っても、そんなに疲れてないんだけど……そうだ、黒子」

黒子「?」

美琴「近々、北欧行かない?」

黒子「んまぁ、またですの。昨日三重から帰ってきたばかりですのよ」

美琴「北欧の18264号をね、送り届けるんだって。一方通行が」

黒子「あらまぁ。それで、小さいお姉様も着いていかれるのですわね」

美琴「そうみたいよ。で、一緒にどうかって電話を昨日受けてさ」

黒子「ぜひご一緒させていただきたいところですけれど……、学校はどうしますの」

美琴「……、そこよねえ。一方通行はどうせ通ってないから問題ないんだろうけど、私らは学生だし……あ、あいつも学生だし!」

黒子(お姉様の中ではすでに北欧旅行をあの殿方と一緒に、というプランが成立しているんですのね)

188 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/03(月) 19:59:07.29 ID:eIlC0Jw0 [4/8]
窓のないビル

土御門「……どういうつもりだ、アレイスター」

アレイスター「さあ、何の事だ」

土御門「前回の三重は俺達『グループ』が密かに同行していたからいいものの――今回の北欧は国外だぞ」

アレイスター「ニコラウスに会いに行くのだろう。懐かしいな」

土御門「……その元ネタではないぞ。多分あいつら、18264号を送り届けてサンタクロースに会うだけで」

アレイスター「科学と魔術の邂逅――ふむ、『プラン』を大幅に変更できるかもしれない」

土御門(だめだこいつ人の話聞いてねえ)

結標(サンタクロース、か……いいわよね、あの職業……夜小さい子の家に侵入して寝顔見て貢いで尊敬されるっていうんだから)

アレイスター「今回も頼もうか、土御門」

土御門(一方通行がサンタに会って変更される『プラン』ってどんなプランだ)

結標(いいなサンタ……私も今年はミニスカサンタやろっかな、そうよね吐き気も耐えればいけるわ、座標移動の有効活用じゃない!)


黄泉川家

一方通行「超音速旅客機をパクる……できねェことはねェが、……やっぱきついかァ」

打ち止め「お姉様ならハッキングでうまいことどうにかしてくれるかもってミサカはミサカはひとつの可能性を示唆してみる」

一方通行「一般人にンなことやらせてたまるか。となると、当初の計画通り一度学園都市を出て」

prrr prrrrr

18264「電話ですね、とミサカはテーブルの上にあった一方通行の携帯電話を取ってあげます。感謝してください」

一方通行「自分で取れるっつうの……どォも」ピッ

一方通行「もしもし?」

土御門『一方通行か、俺だ。北欧に行くらしいが、許可が出た』

189 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/03(月) 20:05:14.38 ID:eIlC0Jw0 [5/8]
一方通行「……、おいオマエどこからその話聞きやがったンですかァ!?」

土御門『ああ、お前は知らないと思うが――アレイスターは学園都市全体に「滞空回線」をばら撒いている。
    お前の動向だけじゃない、学園都市で起こる事象すべてをあいつはリアルタイムで見つめているんだ』

一方通行「はン、大した監視国家じゃねェか。モルモットにプライバシーは必要ありませン、ってかァ?」

土御門『悪用されることはめったにないから安心しろ。そもそも三重行きにしても、アレイスターが許可しなければ途中で捕まっていたんだからな』

一方通行「そりゃ、学園都市総括理事長様サマってェとこだなァ。ンで? なンで今回もまた認めてくれたンですかァ、理事長様は」

土御門『……、サンタクロース』

一方通行「!!」

土御門『に、会うんだろう?』

一方通行「……ま、まァな。いや、大したことじゃねェ。ただ、俺ァサンタさ、……サンタクロースに会って、黄泉川の熱い思いを伝えるだけだ」

土御門(サンタさんって今言おうとしたよなこいつ)

一方通行「大体、俺がサンタクロースに会うからなンだってンだよォ?」

土御門『あいつの考えが俺にわかると思うか? 俺に言えることは、北欧行きの許可が下りたことと、超音速旅客機を2機確保したことだけだ』

一方通行「……おいおい、アレイスターのクソ野郎、随分親切じゃねェかよ。2機ってことはナニか? オマエらがまた尾行してくれちゃうンですかァ?」

土御門『そうなるな。舞夏も連れて行きたいくらいだ』

一方通行「ざーンねーンでーしたァー、土御門くンも大変ですねェ!」

土御門『俺はお前のほうが大変だと思うがな。レモン石鹸で羊肉を洗ったときのアレイスターのコメントでも教えてやろうか』

一方通行「……、……」

土御門『「ふむ、斬新と言えば斬新だが――プランを縮める前に寿命を縮めてしまいそうだな」だと』

一方通行「……、……」

土御門『悪いがアレイスターに同感だ。お前には心底同情する』

一方通行「……俺、羞恥プレイには目覚めそォにねェわ……」

土御門『ま、ドンマイだにゃー』

190 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/03(月) 20:13:39.18 ID:eIlC0Jw0 [6/8]
一方通行「ともかく、北欧に行っても構わねェンだな?」

土御門『ああ。全面的に支援するらしい、よかったな』

一方通行「よくねェよ。クソ、なンでアレイスターの許可得て行かなきゃならねェンだ……」

土御門『落ち着いて考えてもみろ。お前は学園都市第一位、超電磁砲は第三位。
    そしてカミやんは幻想殺し、そしてそこに妹達、打ち止めが加わってジャッジメントの白井もいる。
    お前達だけで国ひとつを攻めることだってできる、それくらいの能力者達が一気に旅行に出かけるんだぞ?
    普通の神経をしている人間なら誰だって止めるはずだと思うが』

一方通行「ハイハイそォですね! どォもありがとォございますゥ!」

土御門『それと、俺が個人的に気になっていることをもうひとつ言っておくが――』

一方通行「あン?」

土御門『アレイスターの言う「プラン」に納得していない人間は大勢いる、その中でもアレイスターに直接交渉してやろうって奴がちらほらいてな』

一方通行「ほォ、それでェ?」

土御門『アレイスターはそんな連中の動きも含めて「プラン」としている可能性もあるが、その場合、真っ先に狙われるのはお前だろう』

一方通行「はァア? なンで俺がンな格下に狙われなきゃならねェンだよ。交渉してェなら結果出し、……あァ、そォいうことか」

土御門『納得したみたいだな。「プラン」に含まれている人間がアレイスターに直接交渉を試みたい場合に、まず考えるのは第一位の抹殺』

一方通行「クソったれが。俺を倒して『プラン』のメインに成り上がったところでどォなンだよ」

土御門『人の思惑は計り知れないだろう。とにかく、気をつけることだ』

一方通行「この俺が易々と倒されるわけねェだろォが。相手があの三下ならまだしも――俺ァ、学園都市第一位の一方通行だぜェ?」

土御門『自覚しているならいい。それに、闇が光と混じることを、そこまで悪いものだと俺は思わないからな……まあ、せいぜい楽しめばいいさ』

ガチャ
ツーツーツー

一方通行「……筒抜け、ねェ。まったく、とンでもねェ場所だな、学園都市はよォ」

打ち止め「どうしたの、けっこう深刻そうなお話だったねってミサカはミサカはあなたを心配してみる」

一方通行「全然深刻じゃねェ。日常茶飯事だ、クソが」

194 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/03(月) 20:26:28.59 ID:eIlC0Jw0 [7/8]
一方通行「何にせよ――使わねェ手はねェな」

打ち止め「?」

一方通行「北欧への交通手段ですよォ。アレイスターの野郎が手はずは全部整えてくれンだと」

芳川「あら……それは、この旅行が何かの計画に作用するってことかしらね」

一方通行「知らねェよ。そォなンじゃないですかァ?」

18264「……、あなたはそれでいいのですか、とミサカは普段の変わらない様子の一方通行に訊ねます」

一方通行「あン?」

18264「サンタクロースに会いたいという願望もあるようですが、このミサカを北欧に送り届けるために、
   学園都市の計画に再び組み込まれるかもしれないという事実を、あなたは認識しているのですか、とミサカは訊いているんです」

一方通行「ンなもン、今さらなンだっての」

18264「!」

一方通行「俺は、学園都市第一位――レベル5の一方通行になった時点で、野郎の『プラン』に組み込まれてる。
     そもそも、この学園都市そのものが『プラン』の一部かもしれねェのに、どうしていちいち気に病む必要があンだよ」

黄泉川「……、つっよいなあ、一方通行。うんうん、その意気じゃんよ」

ガシガシ

一方通行「あァ? つうか頭撫でンな気色悪ィ」

芳川「心配する必要なんてどこにもないわね、君は私と違って優しいもの」

ワシャワシャ

一方通行「だからふたりで頭撫で回してンじゃねェ!」

打ち止め「あーずるいミサカの頭も撫でてーってミサカはミサカはあえてあなたに要求してみる!」

一方通行「なンでだ」

ナデナデ

18264「……まるでハーレムですね、とミサカは冷ややかな視線を一方通行に向けます。心なしかデレデレしているようにも見えますが」

一方通行「し、て、ね、ェ、よ!」

黄泉川「え、こんなに美人なお姉さんが撫でてて」
芳川「こんなにミステリアスなお姉さんも撫でていて」
打ち止め「こんなに可愛い女の子を撫でてるのに? ってミサカはミサカはあいたたたたたた」

一方通行「連携プレー取ってンじゃねェクソガキ!」

197 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/03(月) 20:36:05.03 ID:eIlC0Jw0 [8/8]
美琴「……、……」

黒子「……、……」

美琴「……寮監にいきなり呼び出されててっきり三重旅行について説教を受けるのかと思ったら」

黒子「……北欧行きの話でしたわね。それも、学園総括理事長のお達し、とのことで」

美琴「……壮大よねえ。考えてみたら、たしかに監視がついていたことに関しては当たり前って思ったけど。まさかこうなるなんて」

黒子「でも、どうして理事長から直々に北欧行きを許可されたんですの? さすがに掴めませんわ」

美琴「知らないわよ。一方通行がどうにかした、ってわけでもないだろうし……とは言え、北欧に行くだけだもの、危ないことは何一つないしいいんじゃない?」

黒子「そうですけれど、違和感が拭えませんの。まるで、どこか遠いところからすべてを見られているようで」

美琴「それ、今に始まったことじゃないわね。この学園都市ってそんなもんよ? 今は北欧旅行のことだけ考えましょ」

黒子「……、嫌な予感がしますわ。命の危険、というよりも、何かもっと別の……何かが変わってしまいそうな予感ですかしら」

美琴「疑ってかかるからそうなるの。さ、北欧行くなら服でも買いに行かない? セブンスミスト行こう!」

黒子「……ええ。そうですわね、お姉様! 今日こそはおそろいの下着をお買いになってぇ!」

美琴「アンタは調子に乗るのが早いっ!」

211 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/04(火) 00:42:15.13 ID:7IEp.Uk0 [2/13]

上条「明後日、明後日かー……はあ……」

インデックス「ねえとうま、どんな話だったの? 詳しく聞きたいかも」

上条「ん? ああ、一方通行からだったんだけどな。ほら、18264号いたろ? そいつ、北欧に返すんだと思うんだ。北欧行くから準備しとけってさ」

インデックス「またみんなで行けるんだね! 楽しみなんだよ」

上条「……どうやって北欧に行くんだかなあ。旅費の話はなかったし、今回も奢ってくれるなら行きたいけど、でも補習もあるし」

インデックス「こもえに頼めばいいじゃない。北欧行ってきますーって。こもえはきっと許してくれるんだよ!」

上条「許すわけあるかぁ! いくら小萌先生が生徒思いだからと言って、いやむしろ生徒思いだからこそ、出来ない子である上条さんの北欧行きはきっと許してもらえませんよ!」

インデックス「でもー」

上条「あん?」

インデックス「あくせられーたは、とうまが行かないって言っても引っ張って行きそうかも」

上条「……おおう、想像できちゃったじゃねーか」

インデックス「しかも楽しそうに笑いながら」

上条「……、……」

一方通行『はァア!? 北欧に行けませン、だァ? 補習の内容なンざ俺が片手間で教えてやっから全力で準備して死ぬ気で来いよォ、あはぎゃはっ』

インデックス「……、うーんと」

上条「……、ああ、今多分同じ想像したと思う。不幸だ……」

インデックス「まあ、そんなに気にすることないんだよ! きっと楽しいもん!」

上条「インデックスさん、世の中には楽しいだけじゃ済まされないことってのがあるんですよ?」


とある隠れ家

心理定規「あら、テンション低いわね」

垣根「低くねえよ。高くもないけど」

心理定規「どうしたの? 普段よりもガラが悪いわよ」

垣根「だから悪くねえよ。良くもねえけど」

213 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/04(火) 00:50:04.82 ID:7IEp.Uk0 [3/13]
心理定規「そういえば、ピンセットを奪取するっていう計画はまだ遂行しないのよね」

垣根「あーあれさあ、意味ねえと思うわ」

心理定規「あら。どうして?」

垣根「それより先に、いい話聞いちゃったから」

心理定規「?」

垣根「第一位、いるだろ? あいつがここ数日、学園都市を離れてたって知ってるか」

心理定規「ええ。『グループ』の連中もたしか動きがなかったはずよ」

垣根「三重行ってたんだってよ」

心理定規「……、……え」

垣根「だから、三重。旅行してたんだって、第一位が」

心理定規「……一方通行が?」

垣根「そ。話聞いて思ったんだけどよお、ピンセットなんかを奪うよりかは、第一位の命を奪っちまうほうがずっと楽なんじゃねえかなって」

心理定規「……、旅行の話が本当なら、向こうはすっかり腑抜けてるってことかもね」

垣根「だろー? んな腑抜けた第一位なんざいらねえの。平和ボケした『第一候補』なんて――クソったれだ」

心理定規「でも、私は介入しないわよ。不確定要素が多すぎるもの」

垣根「べつに構わねえよ。お前は当てにしてなかったし、それに」

心理定規「それに?」

垣根「さらに耳寄りな情報。アレイスターが『グループ』にある命令を下した」

心理定規「……へえ」

垣根「なんだと思う?」

心理定規「当てられっこないでしょ」

垣根「だろうな。俺だって聞いたときはアレイスターのクソ野郎、ついに狂ったかって思ったもん。まあ元から狂ってんだろうけど」

心理定規「で、何なの?」

垣根「――北欧、フィンランドに飛べ、だとよ」

心理定規「まったく意図が掴めないわ」

垣根「だろ」

215 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/04(火) 01:00:41.48 ID:7IEp.Uk0 [4/13]
垣根「俺なりに考えてみた訳」

心理定規「何を?」

垣根「だから、一方通行が三重に行ってるって期間、『グループ』の連中も姿を見なかったことについてだっつの」

心理定規「どうせ、『グループ』の要はあの第一位。三人では動けないから――、そうじゃないの?」

垣根「どうだかな。たしか『グループ』には座標移動がいるって話だ、一方通行に比べりゃ大した戦力にはならねえが、それでも暗部としてやっていくには十分すぎるだろ」

心理定規「それもそうね。じゃあ、あなたの見解を聞かせてよ」

垣根「ついてった」

心理定規「は?」

垣根「着いていったんだよ、あいつらは。三重旅行に。監視としてか、それともお遊びか。そこまではわからねえ、でも確実に言える。『グループ』の連中も三重旅行に行ったんだよ」

心理定規「……、暗部よね?」

垣根「そのはずだけどな。俺の見解が正しければ、ひとつ導き出せることがある」

心理定規「『グループ』に命じられた、北欧行きの件だっけ。三重に行ったこともアレイスターの指示だと仮定したら、……!」

垣根「そっ。わかっただろ、つまり学園都市第一位の一方通行は、今度は北欧旅行を計画してやがんだよ」

心理定規「……、暗部よね」

垣根「そのはずだけどな。いや、暗部以前にあれだけの能力者でありながらのこのこ旅行に行っちまう神経を俺は疑うぜ?」

心理定規「……楽しそう」

垣根「それもちょっと思ったわ。北欧ってなんか面白そうだよな。漠然とだけど」

心理定規「ていうか、いいご身分だと思うわ。よくまあ暗部でありながら北欧旅行なんて」

垣根「うん。だからさあ、俺も聞いたときムカついてさあ、北欧について調べた訳」

心理定規(あら? なんかちょっと雲行きおかしいわね)

垣根「すっげえ。何がすげえって、オーロラとかすっげえ綺麗なんだよな……いやマジで」

心理定規「あなたそういうことばっか言ってるとメルヘン野郎って言われるわよ」

垣根「自覚はある。でもオーロラ見てえんだよ!」

220 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/04(火) 01:11:52.47 ID:7IEp.Uk0 [5/13]
心理定規「あっきれたあ。まさか、北欧行くって言うんじゃないでしょうね、『スクール』のリーダーが」

垣根「行くけど?」

心理定規「」

垣根「いや、だから話は最後まで聞けよ。いいか、北欧に一方通行が行く訳だろ」

心理定規「あなたの見解が間違っていなければね」

垣根「で、俺の最終目標はアレイスターとの直接交渉権を得ることだ」

心理定規「ええ。それで?」

垣根「で、あのムカつく第一位を俺はぶっ倒したいんだけど」

心理定規「だけど?」

垣根「北欧って寒そうだろ。んでさ、一方通行って、ほっせえらしいじゃん?」

心理定規「……、あなたの言いたいこともわからなくなってきたんだけど」

垣根「つまり、北欧に行って弱った一方通行なら簡単にブチ殺せんじゃね?」

心理定規「……ちょっといい?」

垣根「どうぞ」

心理定規「あなた、そんなに言うだけ寒さに強いの?」

垣根「……、……」

心理定規「今だって制服の中にベスト着込んでるじゃない」

垣根「……、これはべつに寒いからじゃねえよファッション的な意味でただ着崩してもつまんねえからワインレッドのベスト着てんだよ」

心理定規「まあ、その気になればあなたはあの翼で寒さを凌ごうとか思ってるのかもしれないけど」

垣根「!!」

心理定規「ますますメルヘンっぷりに拍車がかかることは確かよ? その出で立ちで一方通行の前に立つ自分を想像してみてよ」

垣根「……、ちょっと待て」

垣根『見つけたぜえ第一位。寒さに震えてるテメェを今ならさっくり殺せちゃうよなあ!』
一方通行『よォメルヘン野郎。真っ白い翼で寒さを凌いでるなンてまるでスワンですねェ!』

垣根「……、白鳥ならありだ」

心理定規「今あなたがどんな自分を想像したのか教えてほしいんだけど」

268 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/04(火) 21:31:40.39 ID:7IEp.Uk0 [7/13]
垣根「ともかく! 北欧行って一方通行をぶっ倒す」

心理定規「……、まあわかったわ。好きにすればいいと思うけど、あなたどうやって北欧まで行くつもり?」

垣根「え?」

心理定規「考えてないの?」

垣根「……、……」

心理定規(なんて行き当たりばったりな)

垣根「あ、あれ。そうだ、あれだよ。『グループ』の連中がおそらく使うであろう超音速旅客機のパイロットを買収すりゃいいんだ」

心理定規「できるの?」

垣根「そこでお前が登場する訳!」

心理定規「……他人任せよね」

垣根「どうせお前、協力しないで傍観者気取るつもりだったんだろ。これはもう『スクール』の仕事として命じるぜ、パイロット軽く買収してこいよ」

心理定規「暗部を個人の理由で使わないでよ」

垣根「結果的に一方通行を倒すことができればそれでいいんだから、おとなしく協力してくれよ。なんなら、オーロラの絵葉書買ってくるけど?」

心理定規「そんなもので釣られると思ってるの、あなた」

垣根「え、いらないの」

心理定規(何でほしがるって思ってるのかしらこいつ)

垣根「ほしくね? オーロラの絵葉書だぜ? すっげえ綺麗だぜ?」

心理定規「ああわかった、わかったわよ。おみやげはオーロラの絵葉書を希望しておくわ」

垣根「よしきた任せろ。……となりゃ、どうすっかなあ。ピンセットを奪う計画が頓挫しちまった以上、暇だな」

心理定規「北欧に行くなら寒さ対策もしておいたら?」

垣根「それもそうだな。スワンは冷静に考えてやっぱねえもんな」

心理定規(……、もう何も言わないでおこうっと)

垣根「んじゃ俺ちょっと出るわ。ダウン買ってくる」イソイソ

心理定規「……、浮かれてるわね……」

275 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/04(火) 21:43:46.67 ID:7IEp.Uk0 [8/13]
とあるファミレス

フレンダ「結局、『スクール』の連中は私達の『警告』にビビった訳よ」

麦野「ま、今のところ何も起こってないし、そうなんだろうね」

絹旗「そういえば、聞きました? 『グループ』がここ数日、超活動してなかったって話」

滝壺「……そうなの?」

絹旗「ええ。超噂でしかないんですけど、三重? だったか、滋賀だったかに行ってたみたいです」

麦野「なにそれ、聞いてないよ。浜面知ってる?」

浜面「俺が知るわけねえだろ! ここ数日って言えば、トラック盗まれたことくらいしかイベントねえよ」

フレンダ「あー、あれね。麦野にボコられてたときの」

浜面「そうそうそ、」

麦野「ボコってないわよ。あれは軽ーいお仕置き」

浜面「……、……」

滝壺「はまづら、どうしたの。顔が真っ青」

絹旗「そこの超うなだれてるチンピラは超ほっとくとして、その『グループ』の話に戻しますね。なんでも、第一位の一方通行が三重旅行にでかけてたらしいんですよ」

フレンダ「うっわあ。第一位で暗部なのに平気で旅行しちゃう神経、いっそ羨ましい」

麦野「三重かー、三重っていうと何かあったっけ」

滝壺「うし。松阪牛だよ、むぎの」

麦野「ああ! って、まさかさすがに牛目当てで旅行はないっしょ」

絹旗「旅行の目的は超わからないんですけど。どうやら、『グループ』は一方通行に旅行と同時期に三重に行っていたらしいので――超監視、ってところかもしれません」

浜面「……大変だな、超能力者ってのも」

フレンダ「浜面が旅行したいって言っても無理な訳よ、アンタ運転手だし?」

浜面「べつに行きたいとは言ってねえよ」

麦野「行きたいって言ってもいいよ。代わりに私が行ってあげるからさ」

滝壺「はまづら、よかったね。むぎのがはまづらの分も楽しんでくれるって」

浜面「ちっともよくねえ! 嫌味なだけじゃねえかそれ!」

281 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/04(火) 21:57:12.44 ID:7IEp.Uk0 [9/13]
とあるデパート

一方通行(なンだかンだ言って、北欧って寒ィからなァ……防寒具買わねェとさァ、やっぱり)

スタスタ

一方通行「クソガキの分も買って行ってやるか。ついでに18264号の分、いやでもあいつ北欧から来たンならいらねェだろ」

スタスタスタ

垣根(ダウンって今の季節どこにも売ってねえよなー、基本黒でいいけどよ)

スタスタスタスタ

垣根「でも、ゴールドが差し色だとなおよし。こう、高級そうな中にも崩した感じが必要な訳で」

スタスタスタスタスタ

一方通行「ねェな……クソ、いくら俺が細ェからってレディース用は着たくねェぞ」

スタスタスタスタスタスタ

垣根「あー、ここもねえか。少し高えけど、あそこの店しかねえかもな」

スタスタスタスタスタスタスタ

一方通行「お、これイイじゃねェか……、あ」
垣根「ん? このダウン気に入った……、え」

一方通行「……、……」

垣根「……、……」

一方通行(このホスト崩れ、俺が手に取った白いダウンの色違い持ってるけど買う気か? ンなわけねェよなこンな時期に)
垣根(このもやし、俺が見初めた黒いダウンの色違い持ってやがるけど買う気かよ? いや、ねえよなこんな時期に)

一方通行「……、……」

垣根「……、……」

一方通行(ちょっと待てよォ、こいつの顔どっかで見たことあるよォなないよォな……いやねェわ)
垣根(ん、もやし? そういえば第一位の一方通行ってこいつみたいに白髪で細いんだよなたしか。服装は黒を好んでるって聞いてたが)

一方通行「(まァいいか、先制攻撃だ)……、買お」
垣根「! ……、レジ行こ」

一方通行「!?(今こいつレジっつったァ? 今俺が買う発言をしたのにも関わらずゥ!?)」

垣根「あーこれ前からほしかったんだよなー!(同時刻に色違いを買うとか俺的にありえねえんだよクソもやしが!)」

一方通行「(許さねェ、この時期にダウンなンざそうそう見つからねェっての)あー白いダウン見つけたしとっとと買わねェとなァー!!」

285 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/04(火) 22:09:38.37 ID:7IEp.Uk0 [10/13]
垣根「あーあーレジ行かねえと! でも他の服も見てえし店員に預かってもらおっかなあ!(どうだ、これで買うの諦めろもやし!)」

一方通行「あ、そォだったァ……ブーツも必要だわ、選ンどこォっと! すンませン店員さーン!(甘ェよチャラ男が! 俺を出し抜こうなンざ一億年早ェ)」

店員1「あ、はーい」

垣根「(なっ、先に店員を呼んだだと!?)あ、そこの店員さんちょっといいっすか。これ取り置きしてください」

店員2「え? ああ、はいわかりました(色違い? 一緒に買いに来たのかな)」

一方通行「チッ……、あァやっぱ会計しますンでお願いしま」

垣根「あーじゃあ先に俺会計するんで、はい、カードで」スチャッ

店員2「は、はあ……」

一方通行(ブラックカードだとォォォオ!? いや俺も持ってるけどこいつ一般人じゃねェな……)

垣根(勝ったぁぁああああ! どうだ思い知ったかもやし! ブラックカード持ってる学生なんてこの学園都市にも数人しかいな――)

一方通行「えっとォ、俺もじゃあカードで」ススッ

店員1「あ、はい」

垣根「!!(こ、このもやし野郎……ブラックカードを所持している!)」

店員2「あの、お客様? カードお返しします」

垣根「あっ、はい。どうも」

店員2「こちらのダウンですがリバーシブルになっておりまして、白と黒の二色を楽しめる仕様になっておりますがよろしかったでしょうか」

一方通行・垣根「「!?!?」」

店員1(あ、なんか説明しなくても店員2の説明聞いてるっぽい)

垣根「リバー……シブル……? つ、つまり、裏返すと、……隣のレジの方のダウンと同じ白いものになるってことですよね」

店員2「ええ、そうなります」

一方通行「……、あのォ、これって隣の方のダウンと同じやつなンですよねェ?」

店員1「はい。隣のレジの説明通り、リバーシブルです。おそろいですね」

一方通行・垣根「「!!!」」

294 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/04(火) 22:22:41.15 ID:7IEp.Uk0 [11/13]
一方通行(クソがァァァア! 今さら、じゃあ買うのやめますなンて言えねェ!
     てェかなンでリバーシブルのダウンを引っくり返したやつと通常のやつを同じよォに陳列してンだよ混乱するわボケ!)

垣根(あああちっくしょおおおおお!!! 買えるか! 他人と同じ、ていうかリバーシブルのダウンなんてよおおおお!!! しかもなんで同時刻!!!!!)

一方通行(でもここ以外ダウン見当たらねェンだよクソったれェェェエエ! どォしろってンですかァ! 我慢しろってか! 耐えろってかァ!)

垣根(待て俺落ち着け俺、そうだ冷静になれ垣根帝督。まずは相手の出方を見ろ、なんかほら空気が不穏だしあっちが買うの取り下げてくれればいい訳だろ)

一方通行(ふゥ……こうなったら向こうがダウンやっぱやめますって言い出すのを待つしかねェ。俺はこれが欲しい。すげェ欲しいンですよォ)

垣根「……、……」

一方通行「……、……」

垣根(いや、なんでこっち見つめてんだよ早く買いませんって言えよもやしなんだからレディースで我慢しろよ)

一方通行(早くしやがれこっち凝視してねェでさっさと身を引け格下ァ……オマエにこのダウンはふさわしくねェ!)

垣根「……、……」イライラ

一方通行「……、……」イライラ

垣根(なんだこいつムカついてきたな、なんだよその白い服なんだよその黒いチョーカーなんだよその白髪に赤い目……あれ? なんかこいつの特徴マジで第一位じゃね?)

一方通行(あーもォなンなンですかァこのクソチャラ男。背ェ高ェからって調子乗ってンじゃねェぞオマエレベルのイケメンなンざどこにでも転がってるぜェ?)

店員1「あのー」
店員2「お嫌でしたら、他の商品でも」

垣根「いや、それ買うわ」
一方通行「いンや、それもらうわ」

垣根「……、……」ブチッ

一方通行「……、……」プッチン

垣根「おいお隣の『お嬢さん』? ちょっとお兄さんとお茶しませんかあ?」

一方通行「あァ? オマエの目は節穴かァ? 俺が女に見えるってのかクソホスト崩れ」

垣根「あっれーごっめんねー? あまりにも細くて白すぎるもんで女に見えたわクソ野郎」

店員1・2((頼むからレジの前でやらないでほしい))

295 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/04(火) 22:26:20.82 ID:7IEp.Uk0 [12/13]
垣根(あーイライラする……結局同じダウン買っちまったじゃねえか……)

一方通行(なンでおそろい……俺とこいつのセンスが同じみてェな受け取り方されたくねェな、クソ)

垣根「……、気分わっりー」

一方通行「こっちの台詞だボケ。うせろ」

垣根「んだとこら、こっちが紳士的に接してりゃ調子乗りやがって。ダウン返してこいよ」

一方通行「はァア? 頭おかしいンじゃねェのォ? 先にレジ持ってったのは俺ですゥ」

垣根「ああぁ? 先に会計したのはこっちですけど?」

一方通行「……、……」

垣根「……、……」

一方通行「……、胸糞悪ィ」スタスタスタ

垣根「けっ、アルビノ野郎が」スタスタスタ


セブンスミスト

一方通行「ったくよォ、誰かとかぶったダウンなンざ着たくねェってのに」ブツブツ

一方通行「クソガキ用のダウン、クソガキ用のダウン……」

美琴「あれ? ねえ黒子、あそこにいるのってさ」
黒子「あら、第一位ですわ」

一方通行「水色が似合うってェのはわかってンだ、でももっと違う色とか」

美琴「ちょろっとー、アンタ何してんの?」

一方通行「!? って、あァ……オリジナルかよ」

黒子「わたくしもいますのよ。ところで、何かお探しのようですけれど」

一方通行「ン。クソガキのダウン探してンですよォ、北欧寒ィだろォし」

美琴「ああ、それでここにいたの。だったら手伝うわよ、姉として」

黒子「でしたらわたくしもお手伝いいたしますの。小さいお姉様に似合うダウンでしょう?」

一方通行「おォ。つっても、あンま大人びたデザインは着せたくねェ。まだ早ェからな」

美琴「……ダウンに大人びた、とか子どもっぽい、とかあるもんかしら」

320 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/05(水) 00:35:44.56 ID:/sHk.Y.0 [1/8]
フレンダ……フレ ンダ……


一方通行「あのクソガキ、ほっとくと同じ服しか着ねェンだよ。水色のワンピースに男物のシャツ」

美琴「ああ、そのことで前から気になってたんだけど」

一方通行「あン?」

美琴「打ち止めがいつも着てるシャツって、誰のなの?」

黒子「あら、わたくしも気になっていましたの。どう見たって小さいお姉様の服ではありませんし」

一方通行「……、俺ンだって言いてェのか」

美琴「そうなのかなって思っただけよ。言いたくないならいいわ」

一方通行「トップシークレットだ。勝手に想像してろ」

黒子「わかりましたの。では勝手に想像して――小さいお姉様のシャツはあなたのものということに」

一方通行「待てコラ想像すンなァ自由だがそれを口に出すンじゃねェ」

美琴(なんかこいつのっぽいわね)

黒子(認めたくないんですのね)

一方通行「あーもォいいから! ガキのシャツが俺のとかどォでもイイし、さっさとダウン選びやがれクソが!」

美琴「あっ」

黒子「んまぁ」

一方通行「しま、……った」

美琴「……、胸にしまっといてあげるから」

黒子「ええ。他言しませんの」

一方通行「ちげェぞ? 言っとくけどあのガキのシャツは俺のお下がりなンかじゃねェンだぞ? わかってますかァ?」

美琴「わかってるわかってる」

黒子「痛いほどにわかってますわ」

一方通行「……、……っくしょォ……」

325 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/05(水) 00:47:53.10 ID:/sHk.Y.0 [2/8]
美琴「蛍光ピンク。だめ?」

一方通行「ガキにゃ早ェ」

黒子「こちらのパープルはいかがですの?」

一方通行「色気づいちまうだろォが。却下」

美琴「じゃああえてのブルー」

一方通行「もっと可愛い感じの選べねェのか」

黒子「では、黄色とオレンジの元気そうなこちらはどうですの」

一方通行「……、却下?」

美琴「微妙?」

一方通行「今想像したら普通に似合うだろォとは思ったンだが、なンつうかさァ」

黒子「?」

一方通行「いや、べつにおそろいがいいってわけじゃねェけど、なンてェの? こう、……白系統?」

美琴「……、……」

黒子「……、……」

一方通行「いや、だからおそろいじゃねェよ。ただあのクソガキに色ついたもンはまだ早ェし白って純真な感じするし」

美琴「もうわかったわ。わかったからそれ以上言わないほうがいいわよ」

黒子「言葉を重ねるごとにどんどん墓穴を掘りますの」

一方通行「は、はァア? なンで墓穴掘ってンですかァ俺は至極真っ当な意見を述べているだけですゥ」

美琴「もうちゃっちゃと決めましょ。ほら、こっちの白いダウンとかどう」

一方通行「! お、おォいいじゃねェかそれ」

黒子「こちらの白いダウンは……、ファーがついていませんわね」

一方通行「あ、ファーついてねェとか論外」

黒子「理由をお聞かせ願えますかしら」

一方通行「フードかぶったときにファーあったほうが和むだろォが」

美琴「……、一方通行。もうこれでいいからアンタはこれ以上ダウンについて口を出すべきじゃないわ」

332 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/05(水) 01:00:09.90 ID:/sHk.Y.0 [3/8]
カイアゲアリガトーゴザイマシター

一方通行「……、これで、あのクソったれなチャラ男とのおそろいが少しは緩和されたわけだが」

一方通行「……なンか物足りねェ。ホッカイロとかそォいうもンがほしい」


薬局

麦野「んー、最近唇乾燥するのよね。新しいリップでも試そっかな」

一方通行(ホッカイロ、ホッカイロ、……あン? なくね?)

麦野(なんだこいつ……真剣に棚を漁ってるけど……あっ、ていうかリップのコーナーにいて邪魔)

麦野「あの、ちょっといい?」

一方通行「あァ?」

麦野「いや、そこ邪魔なのよ。私、リップ選んでるから」

一方通行「あー、すンませンでしたァ」

麦野(あら、案外素直? でも目つき悪いわね……白髪に赤目って随分特徴的だけどなんか引っ掛かる)

一方通行「クソ、ねェじゃねェかよォ」

麦野「……ねえ」

一方通行「ン?」

麦野「何探してんの?」

一方通行「カイロ」

麦野「……エジプト、じゃないわよね」

一方通行「ホッカイロに決まってンだろォが。どこ探してもねェンだよ、ったく」

麦野「今の時期にあるほうがおかしいわよ普通」

一方通行「それもわかってますゥ」

麦野「はあ。……暇だからさ、付き合ってあげてもいいよ」

一方通行「はァ?」

麦野(どうもこの男、何かの資料で見たことある気がするのよねえ……暗部関連、か?)
364 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/05(水) 23:48:53.06 ID:/sHk.Y.0 [7/8]
麦野(……ほっそいわねー、うらやましい通り越してこれ病的じゃない)

一方通行「カイロのさァ」

麦野「ん、なに?」

一方通行「貼るタイプと振るタイプ、あンだろ」

麦野「あー、あるある。アンタはどっちがいいの」

一方通行「それがわかンねェンだよ」

麦野「は?」

一方通行「だからァ、貼るタイプの利点と振るタイプの利点がわかンないンですゥ。使ったことねェし」

麦野「使ったことないって……アンタ寒さに強そうには見えないんだけどさあ」

一方通行「もやしで悪かったなァ。今までの生活は何不自由なく温度調節してたンだよ」

麦野(温度調節……? 何の能力者だろう、ていうかやっぱ見たことあんのよね)


薬局の入り口付近

浜面「げ、麦野だ」

絹旗「げ、ってなんですか超失礼ですよ浜、……ん?」

滝壺「むぎの、白い人と一緒にいるね」

浜面「……あれ、なんかデジャヴ……」

絹旗「知ってるんですか? 浜面」

浜面「いや、……うん? えー……待て、どこで見たんだ俺……」

滝壺「……白い人、今ちょっと目が見えたけど赤かったなあ」

浜面「白い、赤目……赤、目ぇっ!!!!」

絹旗「!?」

滝壺「?」

浜面「お、思い出したあいつ、あの女ぁ……あのときのメイドさんじゃねえか!」

365 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/05(水) 23:55:24.36 ID:/sHk.Y.0 [8/8]
浜面「なんで麦野と一緒にいんだ? まあいい、あのときの借りはきっちり返してもらわねえとな!」ダダッ

ウィーン

絹旗「えっと……浜面は超駆け込みましたけど」

滝壺「きぬはた。私達も行こう」

パタパタ

一方通行「つまり、貼るタイプは長時間とか外出時。振るタイプはとりあえずあっためたいとき……、ってェことか?」

麦野「そうなるね。アンタはなんでホッカイロがほしいんだっけ」

一方通行「ン、言ってなかったかァ。北欧行くンだよ」

麦野(北欧、……なんで北欧?)

浜面「そーこーのーメーイードーぉぉぉおおおおおお!!!!!」

一方通行「?」

麦野「……、なにしてんの、はーまづらぁ」

浜面「麦野、よく聞いてくれ。この前俺のトラックを盗んだのはそこの白い女なんだ」

一方通行(おォ、あンときのチンピラかァ)

麦野「ちょっと待って、女?」

浜面「ああ……今は普通に少年っぽいカッコしてるけど、前見たときはメイドだった!」

麦野「えっ、アンタ男よね? 女なの?」

一方通行「見てわかンねェのか」

浜面「女だろ」

麦野「男じゃん」

浜面「いやでも前はメイドさんで」

一方通行(あれ黒歴史だしなァ)

麦野「浜面ぁ、アンタこいつの股間よく見てみなよ」

一方通行「おいこら」

浜面「い、いやでもほら女性だと失礼だし」

一方通行「……率先して見ろとは言わねェが、女でもねェから安心しやがれ」

367 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/06(木) 00:04:00.29 ID:9tIFsMI0 [1/3]
浜面「え? でもお前、数日前俺からトラック盗って」

一方通行「知りませン」

浜面「でもあの白髪で赤目で華奢な体はまさしく」

一方通行「人違いです」

浜面「でもあのときたしかに」

一方通行「……、あ!」

浜面「?」

一方通行「そのメイドってきっとォ、ボクの妹ですゥ」

麦野「ああ。浜面、アンタ妹とこいつ間違えてんじゃないの」

一方通行「そォそォ。なンかテンション高くてあはぎゃは言ってませンでしたァ?」

浜面「うーん……言ってたかもしんねえ」

一方通行「それうちの妹」

浜面「マジで」

一方通行「マジで。ボクの澄み切った目を見つめてくださいよォ、これ、嘘付いてるよォに見えますかァ?」

浜面「む? むむむむむ……」

麦野(でも口元に妙な笑みを浮かべてんのよね)

一方通行「そォいやあいつ、友達あンまいないンで、今度見かけたら話しかけてあげてもらえませン?」

浜面「へっ、あ、ああいいけど……あれ? いいのか俺……」

一方通行「わーありがとォございますゥ。百合子も喜ぶぜェ」

麦野「へえ、アンタの妹、百合子って言うんだ?」

一方通行「あァ。鈴科百合子っていうンだよ。ってことであのとき軽トラ盗ンだのは俺じゃねェから! あばよォ!」

スタスタスタ
ウィーン

麦野「……、あああああ!!!」

浜面「!? え、ちょ、なんだよ麦野!」

麦野「あいつ、第一位の一方通行じゃないの!」

369 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/06(木) 00:09:30.14 ID:9tIFsMI0 [2/3]
浜面「だ、第一位?」

麦野「道理で変なオーラ出てると思った。つまり、あのもやし野郎は北欧旅行も計画してるってことね」

浜面「マジかよ! すっげえ……よくわかんねえけどすげえ」

麦野「ところでさ、さっきから気になってたんだけど」

浜面「?」

麦野「アンタ、会話中ずっと『トラック』って言ってたよね。でも、第一位は『軽トラ』って表現してた」

浜面「!!!」

麦野「……ま、相手が第一位ならどうしようもないか。出てきなよ、そこに隠れてる滝壺と絹旗」

絹旗「……超バレてました?」

麦野「バレバレ。アンタら、浜面のあとすぐに来たでしょ」

滝壺「さすがむぎの。ちゃんと見てくれてたんだね」

浜面「……、俺全然気づかなかったぞ」

麦野「アンタは目の前の第一位しか頭になかったからね。ともかく」

絹旗「?」

麦野「三重旅行についていった『グループ』なら、今回の北欧にだってついていくはず。となれば――」

バタバタバタ

フレンダ「ちょっとちょっとちょっとー! みんな勢ぞろいしてるけど連絡あった訳!? 私だけ除け者!?」

麦野「いや、偶然ここで会ったってだけ。そうだ、フレンダ今どっちから来た?」

フレンダ「? そっち」

ユビサシ

浜面「あ、あいつが逃げたほう!」

フレンダ「あいつ? あ、そういえばさ、面白い人見かけたよ。白髪で赤目の」

麦野「そいつ、第一位だから。できるだけやりあいたくないけど、今後の動向次第でぶつかるかもしれないし、みんな覚えといてね」

滝壺「……だいじょうぶ。おぼえた」

392 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/07(金) 00:17:06.74 ID:UeADPQo0 [1/13]
垣根「あー、やってらんねえな。ムカつくぜ」

スタスタス ピタ

垣根「……、北欧ガイドとか買っとくか? いやでも観光目的じゃねえぞ」

垣根「ああ、違う。観光目的じゃなくこれは第一位を清々しくぶっ倒した後にちょっと北欧満喫してえからそのために無駄なくガイドで予習しておこうっていう頭の良い考え方だ」

垣根「さすが第二位の俺。ただホイホイ北欧に行く第一位とは頭の出来が違え」


本屋到着

垣根「ガイド、ガイド、ほっくおーガーイドー……ほっくほっくほっくおー」

一方通行(ンだァ? 鼻歌交じりに本屋うろつくとか他の客の迷惑考えらンねェのか)

垣根「お、ガイドコーナーここか。北欧、ほくお――!」

一方通行「……、うっわァ。オマエかよパクリ野郎」

垣根「……、何してんだもやし野郎。ていうか俺そこのガイドブック見てえんだけど退けよ」

一方通行「チッ、ほらよ(どうせアレだろ、ハワイとか行くンだろ? はっ、こっちは同じ外国でも北欧っていう難易度の高い、)」スッ

垣根「お、あったあった。これだな、『無能力者でも楽しめる完全北欧ガイド』」

一方通行「!?」

垣根「無能力者でも、ってとこがミソだよなあ。まあ俺超能力者だけど」

一方通行(レベル5……!? こンなチャラいのがァ? 学園都市終わってンな)

垣根「んー、なになに……フィンランドにはサンタクロースがいます。サンタクロースとはプレゼントを配る赤い人です……はぁあ?」

一方通行「!?」

垣根「ったく、本当に無能力者専用だなあおい。サンタクロースについての説明がなってねえ、これで満足する俺じゃねえぞコラ」

一方通行(……プレゼントを配るレッドヒーローってこと以外にこいつはサンタさンについて何か知ってやがンのか……!?)

垣根「大体サンタってのは――あ?」

一方通行「……、……」ミミヲカタムケル

垣根「……、……」

一方通行「……、おい、大体サンタってのは、の続きはァ!?」

垣根「」

409 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/07(金) 17:07:55.59 ID:UeADPQo0 [4/13]
垣根「いや、いやいやいや……何? 何なのお前」

一方通行「ンだよイイからサンタさ、……サンタクロースについて詳細続けやがれ」

垣根「は?」

一方通行「はーやーくーゥー!」イラッ

垣根「悪い、俺お前のことよく知らねえけどこれだけは言わせてくんね?」

一方通行「?」

垣根「お前その年になってまだサンタクロース信じてやがんのか」

一方通行「」

垣根「なあ、知ってるか? いや知らねえよな。サンタクロースってさあ……、……」

一方通行「……なンだよそこでためてンじゃねェよ言えよ」

垣根「……、……サンタクロースについて知りたい訳?」

一方通行「べっつにィ? ぜーンぜン知りたくねェけどオマエがさっきからぶつぶつうっせェから気になっただけだクソ野郎」

垣根「うわ今のムカついた。久々にムカついた。さっきからムカついてたがすっげえムカついた死ね」

一方通行「ううわうっぜェ。何こいつうっぜェマジうっぜェ。ていうか北欧ガイド寄越せよ」

垣根「あぁあ? 何言ってんだお前。このガイドは俺のもんだバーカ」

一方通行「はァア? なァにふざけたことぬかしてンだクソったれ。そのガイドは俺が買うンですゥ」

垣根「あーやべ耳遠くて何言ってっかわかんねえ。何なんだよお前、まさか北欧行くとか言わねえよなあ?」

一方通行「それはこっちの台詞だボケ。オマエみたいなチャラいのはおとなしくハワイでフラダンスでも踊ってろボケ」

垣根「あんだとコラ調子乗ってんじゃねえよパクリ野郎。何で俺がフラダンスを踊れるって知ってんだ」

一方通行「……いや、適当に言っただけですけどォ」

垣根「一時期フラダンス教室に通いかけた俺をなめんなよ。腰使いまじぱねえから」

一方通行「……あァ、そォ」

垣根「ってことで、じゃあな」スタスタスタ

チャリーン

店員「お買い上げありがとうございましたー」

一方通行「待て待て待てェェェエエエ!!!! だからそれ俺ンだっつってンだろォォオオオ!」

411 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/07(金) 17:10:40.33 ID:UeADPQo0 [5/13]
本屋近くの交差点

一方通行「……、……」スタスタイライラ

垣根「……、……」スタスタイライラ

一方通行「……、死ね」ボソリ

垣根「……ったく、なんなんだよ」

一方通行「俺が言いてェ。いいからガイド寄越せよ」

垣根「なんで俺がお前にわざわざ小銭出して買ったガイドを渡さなくちゃいけねえのか100字以内で答えろ」

一方通行「さきにおれがめをつけたから。あとちんぴらにほくおうがいどはわたさねェ」

垣根「33字……だと……!? このもやし、俺が与えた制限の33%におさえて答えやがった……!」

一方通行「てェかオマエ、超能力者なンですよねェ? だったら無能力者でもわかる北欧ガイドを買う必要ねェだろ」

垣根「うっせえよあの本屋に北欧ガイドがそれしかなかったんだよ察しろ」

一方通行「先に見つけたのは俺だぜェ? 常識的に考えてオマエはこの俺にガイドを大人しく譲り渡すべきじゃねェのか」

垣根「……、くく……」

一方通行「あン?」

垣根「ジョーシキ。お前は今、たしかにそう言ったよなあ……?」

一方通行「言ったな。常識常識常識じょうしきじょうしきじょうしきジョウシキジョウシキジョーシキジョーシキ、ンで、それがァ?」

垣根「俺に! 常識は! 通用しね――」

ブッブー
アカシンゴウダロォガキヲツケヤガレ、コノコゾォ!!!

垣根「あ、すみません」

一方通行「一般常識すげえ通用してンじゃねェかオマエ」

垣根「うっせえな、こういう常識はうまいこと通用してんだよ俺は!」

一方通行「カッコワリー」

垣根「黙れよもやし野郎。つうか俺の隣歩いてんじゃねえぞ」

一方通行「いつオマエの隣を俺が歩いたンですかァ? さっさとそのガイド寄越せよこっちはガキが帰ってくる前になンとかしてェンだよ!」

垣根「ガキだかなんだか知らねえが、この北欧ガイドをお前に渡すつもりはこれっぽっちもねえな!」

412 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/07(金) 17:16:31.91 ID:UeADPQo0 [6/13]
一方通行「オーケーわかった。なら交渉不成立だ……ていうかさっきから言いたかったンだが」

垣根「ああ?」

一方通行「オマエさ、俺と同じダウンあの店で買ったよなァ」

垣根「お前が俺と同じダウンを買った、の間違いだろ」

一方通行「あァもォこの際どっちでもいいンだけどよ」

垣根「?」

一方通行「なンで今着てンのか、とはあえて言わねェが――黒いダウンから大量の羽毛が飛び出してますよォ?」

垣根「!?」サワサワッ

垣根「うわ、マジだ! 何これ不良品かよ!」

一方通行「飛び出しすぎてもはやメルヘンチックなでけェ白い翼と化してンだけどさァ、正直笑い堪えるの必死なンだわ」

垣根「え、待て翼? 背中が今翼になってんのか?」サワサワ

一方通行「おォ。なンかもォメルヘンでメルヘンで気色悪ィ」

垣根「……、はは。バレちまったもんはしょうがねえなあ!!!」

ファサッ
バッサバッサバサバッサ

一方通行「! 翼が、より一層メルヘンになりやがったァ……」

垣根「驚いたか? 俺が学園都市第二位の未元物質、垣根帝督だよ」

一方通行「へェ」

垣根「そうだろそうだろ、俺がまさかの第二位で驚きのあまり返事もでき」

一方通行「第二位ってオマエだったのかァ、そっかそっか」

垣根「っておいちょっと待てお前もっとこう、リアクション的なさ、すげええええ! とか、そういうのないの?」

一方通行「いンや全然」

垣根「んだとコラァァァアアア!!! ああ、わかったなるほどね、お前はまだ俺が第二位だって信じられない訳だ。いいぜえ、信じられないってんなら今ここで」

一方通行「いやァ、俺の下にいるやつがまさかのメルヘンで俺もびっくりしてンだよなァ」

垣根「!?」

414 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/07(金) 17:21:23.05 ID:UeADPQo0 [7/13]
一方通行「未元物質、ねェ。なァるほどォ、そンじゃその翼はこの世界の物質じゃねェ、ってことかァ?」

垣根「……俺の下、っつったか、もやし」

一方通行「あァ。てェかイイ加減もやし扱いやめろよクソったれ」

垣根「俺は学園都市第二位――その上は第一位しかいねえんだぞ!? お前がその第一位だって言うのか!」

一方通行「言う」

垣根「即答かよ!」

一方通行「事実だしィ」

垣根「いやもうちょっとためろよそこは! 俺が逆に驚けねえ!」

一方通行「ンじゃさっさと驚け。俺が学園都市第一位の一方通行だ、そンで俺にガイド寄越せ」

垣根「……、くは。そうだったなあ、お前ガイドが欲しいんだよなあ」

一方通行「ンだよ、格下。穏便に事が進まねェなら力づくで奪ってやっけどォ?」

垣根「ああ、いいよいいよ。北欧ガイドくらいくれてやる、ただし」

一方通行「あン?」


垣根「一方通行、てめえの命と引き換えにな!」


一方通行「……、……」

垣根「……、……」

一方通行「……、……」

垣根「……、な、なんか言えよ」

一方通行「……いや、命と引き換えにガイドもらってもよォ……読めねェし」

垣根「そこは俺がかっこつけたんだからフォローしてやれよ! 俺を!」

一方通行「命と引き換えはちょっと」

垣根「うわああああこいつやだ! なにこいつなんで人の揚げ足とってんだよ! しかもちょっとかっこつけた台詞に冷静な対処してきやがった!」

一方通行「そもそも、なンでオマエ北欧行くわけェ? 第二位って暗部じゃないンですかァ?」

垣根「それお前に言われたくないんだけど」

415 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/07(金) 17:24:20.62 ID:UeADPQo0 [8/13]
一方通行「俺はいいンだよ」

垣根「なにこいつジャイアン?」

一方通行「でもオマエは無理」

垣根「……、あ?」

一方通行「なンかそのメルヘンな翼とダウンがむかつく」

垣根「」ブチィ

一方通行「大体よォ、リバーシブルってなンなンですかァ? しかもこのダウン明らかに白のほうがデザインいいしさァ」

垣根「」ブチブチィ

一方通行「ンだァ、その黒。裏返してっけどそれなンで裏返してンのォ? 世間一般でそれは裏地って言うンですよォ?」

垣根「」ブチブチブチィ

一方通行「ジッパーのゴールドもさァ、白のほうが映えてると思うンですよねェ。黒に金とかオマエはどンだけホスト気取ってンだよ」

垣根「」ブチブチブチブチィ

一方通行「でェ、最後になンだけどその翼は何を意識してンの? 天使? 暗部という闇の中を生きる天使なの? オマエ」

垣根「……、……せえ」

一方通行「は?」

垣根「うっせえんだよ、ど素人が!」



神裂「!!! ……今、アイデンティティーをひとつ失いかけたような気がしましたが」

417 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/07(金) 17:37:57.27 ID:UeADPQo0 [9/13]
垣根「てめえが北欧行くから俺も行こうかなっていう計画を立ててたんだぞふざけんなよ!」

一方通行「は、はァア?」

垣根「だからてめえをぶっ倒して俺が第一位になってアレイスターとの直接交渉権を得て俺はこの学園都市を牛耳るつもりだったっつってんだよこのいじめっこが!」

一方通行(このいじめっこが、って罵ってなくねェ? 間接的に自虐ネタじゃねェの?)

垣根「言っておくがオーロラ見てえだなんて一回も思ってねえし考えてねえ! 一回もだ!」

一方通行「あァ、オーロラも見れンのか、北欧すげェな」

垣根「んだとコラ! オーロラも知らないくせに行こうとしてやがんのかよ!」

一方通行「オマエ結局オーロラすげェ楽しみにしてンじゃねェか」

垣根「ちっげえよ! 俺はただオーロラを見たいんじゃなくて、ちょっとこう、視界に入れてこようかなあみたいなノリで行く予定だったんだよ」

一方通行「俺を倒すンじゃないンですかァー?」

垣根「だからお前をぶっ倒してから晴れやかな気持ちで空を見上げて美しいオーロラを味わおうと」

一方通行「やっぱりそれオーロラメインだろォが」

垣根「……、あれ?」

一方通行「要点確認すンぞ? オマエは俺を倒す、そンでオーロラ見る。清々しい気持ちで。ここまではオーケー?」

垣根「ああ、そこまでは問題ない」

一方通行「俺を倒すのか、それともオーロラを見ンのか。ひとつ選べって言われたらどっちだァ?」

垣根「そりゃオーロラ……あ」

一方通行「じゃあオーロラじゃねェか」

垣根「……俺、オーロラ見たかったのか……」

一方通行「よかったじゃねェか、観光目的が見つかって。だからガイド寄越せ」

垣根「そうだった、だから俺心理定規にオーロラの絵葉書買ってきてやるって約束したのか……そっか……」

一方通行(聞いてねェならさっさと盗っちまうか)スッ

スタスタ

垣根「そうか……オーロラの美しさに心洗われる、そんな経験をしたかったのかもな、俺。なあ、一方通行……っていねえ!!! ガイドもねえし!!!!」

421 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/07(金) 17:55:47.02 ID:UeADPQo0 [10/13]
垣根「畜生やられた……シロサギに遭遇した……」

麦野「……、アンタ、『スクール』の垣根帝督よね?」

垣根「!! って、なんだ第四位かよ。何か用か」

麦野「ちょっとアンタに訊きたいんだけどさ。第一位が北欧に行くって話、聞いて」

垣根「今俺の前でその話題出したら今すぐ殺す」

麦野(なにこいつ)

垣根「あーやってらんねえ。マジやってらんねえクソムカついた。こうなったらやっぱり北欧行ってあいつブチ殺さねえと」

麦野「……北欧に行くって、今言った?」

垣根「ああ、言ったけど。何? お前北欧出身とか言う気か麦野」

麦野「言わないわよ。そうじゃなくて、アンタが『スクール』から一時的に離れたらこっちが有利だからね」

垣根「なんだよ、そんなレベル低い話なら適当にやってろ。俺は今からオーロラについて事前学習しなきゃならねえから帰るぜ」

麦野「まあ待ちなって」

垣根「?」

麦野「なんて言うのかなー、私個人があの第一位に恨みを抱いてる、ってわけじゃないんだけど」

垣根「……、あ?」

麦野「うちの雑用係が馬鹿やってるうちに、トラック一台盗まれた訳よ。第一位にね」

垣根(やっぱりシロサギかあいつ)

麦野「だからさ、どうせ最後は潰す相手だから――トラック一台分の苦労も兼ねて、ここらでぶち殺すのもいいかもって思ってんの」

垣根「! ってことは……まさか、この俺と組むってのか? 『原子崩し』」

麦野「組むんじゃなくて、アンタを利用するだけ。で、仕方ないから私のほうでもすこーし協力するだけなんだけど。どう?」

垣根「はっ、第四位が第二位に提携を求めるってか。いいぜえ? 足手纏いになんだろうけどな」

麦野「なめないでくれるかにゃーん? これでもアンタよりふたつ下なだけで、立派なレベル5なんだよ」

垣根「……、ところで話を変えるが」

麦野「何よ」

垣根「そこの本屋で北欧ガイド買ってきてくんねえ? 俺さっき入っちゃったしなんかすげえ入りづらいんだ」

麦野(ホッカイロの違いがわからない第一位に、恥ずかしくて二度目の入店ができない第二位……学園都市始まったわね)

426 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/07(金) 18:11:42.73 ID:UeADPQo0 [11/13]
本屋

麦野「北欧ガイド……、これか。『無能力者だとちょっとわからない北欧ガイド』? これなめてんの?」

上条「うわあ……上条さんに対してひどい仕打ちですよこれ……」

麦野(なんだろこのツンツン頭の少年)

上条「ちょっとわからないってなんなんだよ。編集者はもっと無能力者について考えてくれたっていいのに」

麦野(まあたしかにこのガイドおかしいわよね。私は超能力者だからいいけど)

上条「でもなあ、あいつの勢いだと行きませんなんて言えないし。となると、やっぱりガイドとかで予習したほうが楽しめるわけですよ」

麦野(あら、この子も北欧行くの? 最近流行ってんのか)

上条「あーもう……、!」

麦野(お、こっちに気づいた)

上条「あ、す、すみません独り言連発しちゃって」

麦野「ううん、べつに気にしてないから。ところで君、北欧行くの?」

上条「えっ? ああはい、行くっていうか、行かざるを得ないっていうか」

麦野「へえ、奇遇だね。私も北欧に近々行くんだけど、君は恋人と一緒に行ったりする訳?」

上条「いやいや、一緒に旅行する恋人なんていませんよー。友達に誘われたんで、数人で行くんですけどね」

麦野(北欧までってけっこう旅費かかると思うんだけど、友達がよっぽど金持ちなのか、目の前の子も裕福なのか……普通の学ランだし、金持ちそうには見えないかな)

上条「あ、でもなんかその友達がすげえやつなんですよ。カードがブラックで」

麦野「私もブラックだけど」ピラッ

上条「なんですと!? お姉さんすごっ!」

麦野「いや、大したもんでもないよ。で、その友達ってまさか垣根とかいう名前じゃないよね?」

上条「カキネ? いえいえ、そんな飛び越えるような名前じゃないですけど。あー、えっと、名前は言えないっつうかわかんねえかも、俺」

麦野「……?」

上条「でも、頼れるやつなんです。名前はマジでわかんねえけど……一時期は鈴科百合子じゃないかとか思ってたけど……」

麦野「!!!」

428 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/07(金) 18:17:35.64 ID:UeADPQo0 [12/13]
とりあえずじゃがいも買ったりしてくる
自分でわからなくなるから軽いまとめ

・一方通行
・打ち止め
・ミサカ18264号
・上条当麻
・インデックス←行きます
・御坂美琴
・白井黒子
・土御門元春
・結標淡希
・エツァリ
北欧行きそうな組
・垣根帝督
・麦野沈利←new!


514 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/08(土) 23:41:11.46 ID:Wpqarh60 [3/4]
麦野(鈴科、百合子? 一方通行がさっき妹の名前だって言っていたけど……)

上条「まあ見た目は中性的なんですけど」

麦野「もしかしてさ、その子って――一方通行の妹?」

上条「え、あいつ妹いるんですか!? ていうかお姉さん知り合いだったり?」

麦野「(あれ?)いや、違うならいいのよ。あと知り合いではないけど、あいつのことは誰でも知ってるでしょ」

上条「そういうもんすかね?」

麦野(鈴科百合子で一方通行を連想するのはあの場にいた私か浜面くらいだけどね)

上条「あ! そろそろタイムセールじゃねえか! すんません、お姉さんみたいな綺麗な人と話せて上条さんは嬉しかったです! それじゃ!」

麦野「え、あ、ちょっとガイドいらないのー……って、行っちゃった」

麦野「肝心の一緒に行く友達が誰かはわからなかったけど。まあ、まさかあんな普通そうな子と第一位につながりがあるわけないか」


違う薬局

一方通行「ガイドはなンとか買えた。となると、ホッカイロに戻るわけだが」

一方通行「どのカイロがベストなのか、あの女に訊くの忘れたなァ」

20000「個人的には貼るタイプを下着に上に貼り付けて肌で直接熱さを体感するのがおすすめです、とミサカは隣にしゃがみこんで発言します」

一方通行「あァ? ンな真似ガキにさせるわけにはいかね、」

20000「ではミサカにぜひそんな真似をさせてください! とミサカは一方通行に詰め寄ります!!!」

一方通行「……、……」

20000「どうかしましたか? とミサカは貼るほうのホッカイロを手にしたまま一方通行に問いかけますが」

一方通行「……ノボシビルスクに帰ったンじゃなかったっけェ、オマエ」

20000「愛は国境を越えます。というか正確には三重から直通でこっち来ましたー、とミサカは愛が越えたのはせいぜい県境レベルだったことを伝えます」

一方通行「いや越えなくてイイしなンでナチュラルに俺の隣にいンのかわかンねェンだけど」

20000「ミサカにはセロリたん感知器的なものがついていまして、ほらこのゴーグル! とミサカは自信満々に額のゴーグルを指差します!」

一方通行「それ妹達全員持ってンだろォがァ! オマエ嘘つくときも堂々としてンのかよォ! もォいっそ褒めるわ、オマエすげェ。すげェ変態!」

20000「まったくもって褒め言葉ですね、とミサカはにやつく口元をホッカイロで隠しながらも声が上擦るのを抑えきれません」

531 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/09(日) 11:03:51.41 ID:kQIpWlA0 [2/7]

 どうしてこうなった。
 そう考えているのは隣の少年もおそらく同じなのだろうが、自分のほうが明らかに発汗量が多いと一方通行は思う。
 上条当麻がぎこちない動作で、一方通行の顔を見ることなく呟きをもらした。

「あの、さ。この写真……深い意味はないわけだし、そんなに気にすることでもないって!」

 上条の言葉は、一方通行を慰めるような響きが込められている。


 以前助けた頭に花を乗せている少女、初春飾利。その少女にお礼がしたいのでと言われ、
 渋々待ち合わせ場所にやってきた一方通行を待ち構えていたのは彼を倒した無能力者だった。
 実のところ、彼らふたりの邂逅はこれが二度目なのだが、すれ違いを含めるとけっこうな頻度で遭遇している。
 お互いにそんな事実を知らない彼らは待ち合わせ場所であるとある公園のベンチで呆然と佇んだ。

 上条は光の世界の人間であり、お人好しな性格もあってか友人は多い。
 しかし、一流の悪党を自称する一方通行は、その圧倒的な能力ゆえに今まで「友人」と呼べる人間がいたことなどない。
 自ら孤独の道を選んだ彼にとって、友人とは、必要のない代物でしかなかった。
 したがって、待ち合わせ場所に到着した時点で、一方通行は目の前に立っていた人物に驚きを隠せなかったのである。

 ――なんでオマエが、こンなところに。

 一方通行の呟きに答えたのは、もちろん上条当麻だった。

 ――俺は初春さんにここに来てくれって言われたんだよ。お前こそ、こんなとこで何してんだ?

 初春さん。その一言で目が覚めた。そうか、あのお花畑がすべてを仕組んだのか、と悟った一方通行は、
 そこでようやく上条当麻を正面から見据えたのだが、タイミングよく上条も一方通行を見つめていた。
 他人からまじまじと顔を見つめられる経験のない一方通行の顔が羞恥で赤く染まる。

 彼の姿は一目で「一方通行」と分かるほどに特徴がはっきりしていて、そのおかげで彼を彼と認識するために必要な距離はおよそ100m。
 つまり、遠く離れていても彼は「第一位」の「一方通行」として認識される。そのために、彼は他人と至近距離で話したことはほとんどないと言っていい。
 唯一の例外は一時期一緒に生活した黄泉川愛穂や芳川桔梗、そして打ち止めくらいだろう。
 年頃の少年にしては随分おかしな話だったが、一方通行は彼女らに見つめられても動揺はしないし、裸を見せられたところで興奮もしない。

 しかし、目の前にいるのは上条当麻だ。最強であった彼を、力技で下した男だ。彼が密かにヒーローと思っている少年だ。
 そんな少年が自分の目の前で、それも私服で立っている。しかも、じいっと自分を見つめている。
 対人スキルの乏しい一方通行の顔の赤みは引けそうにない。

 その瞬間を、カシャリと撮られた。

 いくら戸惑っているとしても、一方通行はいつだって学園都市第一位の自覚を持っている。
 周囲に気を配っていた彼は、すぐにシャッター音の発生した場所を突き止めた。
 音が聞こえた茂みにずんずんと足を進める一方通行と、その後姿を慌てて追う上条当麻が目にしたものは、
 にっこり笑う初春飾利と、その横で熱心に「何か」に書き込みをしている黒髪長髪の少女だった。
 何か、がインスタントカメラで現像された写真であると気づいた一方通行は、少女からそれを奪い取る。


532 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/09(日) 11:05:13.54 ID:kQIpWlA0 [3/7]

 写真を奪われて、何するんですかー! と叫んだ少女こそ初春の友人である佐天涙子であるが、一方通行の意識からは完全に遮断されている。
 彼の意識は握り締めた一枚の写真、初春が撮り佐天が落書きをしていた写真にのみ集中していた。

「な、ンだ、この、写真」

 彼はいつだったか自分を客観的に見つめることはどれだけの羞恥心を伴うのだろうか、
 と御坂美琴のクローンである妹達を観察しながら考えたものだが、こんなところで自分を客観的に見られる日がくるとは思わなかった。

 ものすごく、恥ずかしい。

 紙切れの中の自分は、上条当麻を見つめて赤面している。そして、やはり汗の量が尋常ではない。
 救いは上条の顔も焦っていることだろうが、それにしても、一方通行に比べると余裕顔だ。

「あ、俺らマジマブダチっていい言葉ですねー。じゃあ私はこれ書いちゃおう」

 一方通行の横から写真を眺めていた初春が、佐天の落書きを褒めてさっと一方通行から写真を取り返す。
 反応が遅れた一方通行は慌てて初春から写真を再び奪おうとしたが、なぜか、上条がその動きを封じた。

「なにしやがる三下ァ!」

「え、あーいや……初春さんがどんな落書きをするのかな、と思いまして」

「ふっざけンなよォ! オマエの脳味噌はウジでも湧いてンのか、あァ!?」

 一方通行が上条につっかかっているうちに、初春は落書きを終えたらしい。満面の笑みではいどうぞ、と写真を手渡された一方通行は、絶句した。

『俺らマジマブダチ あいしてる』

 おれらまじまぶだち。
 あいしてる。

「う、わ、ァあああァァアアあああああっ!!!!!!!!!!」

 意味がわからないわけがない。
 こんな簡単な日本語がわからなくなるのは、バッテリーが切れたときか、演算補助を停止されたときくらいである。
 意味がわかるから、一方通行は咆哮したのだ。どうしてこんな目に遭わなければいけないのか。
 百歩どころか千歩、万歩、一億歩譲って「マブダチ」は許す。それならいい。まだ許せる、許容範囲だ。
 しかし、その下の「あいしてる」のフレーズはどこから出てきた。

「その花か! その花がオマエにクソったれなフレーズをひねり出させたのかァ!」

 一方通行は錯乱のあまり初春の頭に手を伸ばし、その花を刈り取ろうとする。
 寸でのところで一方通行と初春の間に割って入った佐天が、ごそごそとポケットからペンを取り出した。


533 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/09(日) 11:08:09.70 ID:kQIpWlA0 [4/7]

「あの、遊んですみませんでしたっ! とりあえずペン貸すんで、修正したいとこはしてください!」

 この言葉を聞いて上条は佐天が落書きそのものを撤回していないことに思い至ったが、指摘すればまた一方通行は暴れるだろう。
 とりあえず一方通行の言動を見守ろうと彼は写真を覗きこんだ。
 一方通行の白く細い手がペンを走らせる。「あいしてる」のフレーズは瞬く間に黒で覆われた。どうやら是が非でも否定したかったらしい。
 次に彼が何をするのかと思えば、さらに下に文字を書き込んでいく。
 書かれた言葉は、「初春さン許さねェ」。佐天の名前を知らない一方通行には、これが精一杯だった。

(マブダチは否定しねえのか……そっか)

 ふ、と上条は笑う。とっつきにくい奴だと思っていた人間が、案外面白そうで、たまにつるむのも悪くないなと思えた瞬間である。
 修正し終えた一方通行が、無愛想に写真を少女ふたりに突き返す。

「おら、受け取れ」

「どうしてですか?」

 初春が首を傾げた。釣られるように佐天も首を傾げている。は、と一方通行が呆然と声をあげた。

「だってこれ、私たちは写ってませんよ。あなたと上条さんが写っている写真なんですから、あげます」

 初春はそう言い切ると、じゃあ買い物でも行きましょうよ佐天さん、と続けて行ってしまった。
 佐天もその後に続いたが、去り際に一方通行と上条を見て片手で謝っていた。こちらはまだ、いけないことをした自覚があるようだ。
 少女がふたりともいなくなった公園には、少年がふたり、最初のように突っ立っている。
 そして、話は冒頭に戻るのだ――上条当麻が慰めの言葉を一方通行にかける。

「あの、さ。この写真……深い意味はないわけだし、そんなに気にすることでもないって!」

「これが気にせずにいられるかってンですよォォォオオオオオ!!!!!」

 ビリ、ビリビリビリ、と勢い良く力任せに破られた写真が、細切れになって風に乗り、どこかへ飛んでいく。
 それらを全て回収した妹達のうちのひとりが写真をパズルのように揃え直し、MNWに流すのはそれから数時間後の話である。

(あの人にもついにマブダチができたんだー、ってミサカはミサカはあの人の親友がヒーローでよかった、って喜んでみたり)

 彼を慕う、妹達の上位個体はにっこり笑うと、写真をさりげなくみさろだに永久保存した。

558 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/09(日) 23:52:05.76 ID:kQIpWlA0 [7/7]
一方通行「……もしかしてさァ」

20000「?」

一方通行「マゾ?」

20000「セロリたんがサドなら喜んでマゾになりますよハァハァとミサカは自己の順応性の高さを主張しつつ、でも汗を舐め取りたいなあと」

一方通行「!?!?」ゾワゾワッ

20000「ああいえ、冗談ではありませんがミサカは嫌がる相手を拘束したりするのはその……」

一方通行「嫌いじゃねェよなァ?」

20000「はいもちろんそういうのも大好きです! とミサカは、しまった取り繕えなかった」

一方通行「まァ、それもオマエらなりの個性だろ。他人に迷惑さえかけなきゃ問題ねェ」

20000「じゃあなめなめしてもいいんですね! とミサカは開き直って目を輝かせます!」

一方通行「ナニ? オマエの頭の中はどォなってンの? 俺に迷惑かける分にはかまわねェとでも?」

20000「だって、一方通行とミサカ達には切っても切れない演算補助という関係があるじゃないですか、とミサカはここで奥の手を使います」

一方通行「ぐっ……」

20000「ミサカはできませんが、上位個体に頼めばすぐに一方通行は能力が使えなくなり生まれたてのセロリたんになっちゃうんだぜ? とミサカはガクブルする一方通行を想像してにやけます」

一方通行「ク、ソがァ……」

20000「その場合は勝手にミサカがあなたの汗のみならず体液をすべて舐め尽くす勢いで蹂躙しますがいいんですよね、とミサカは最終確認を取ります」

一方通行「いいわけあるかァ! どこの世界にガキ相手にンなプレイを許すクソがいンだよォ!」

20000「だからミサカは一応正気の一方通行に許可を求めているじゃないですか、とミサカはジェントルな自分に大満足です」

一方通行「俺はちっとも満足してねェよオマエのどこがジェントルだァ!?」

20000「おっと叫びまくりで汗が出てきてませんか!? とミサカはホッカイロを床に落として一方通行の顔に手を伸ばしますハァハァハァハァ」

一方通行「ば、やめ、来ンなオマエやめ」

ウィーン

芳川「……、あら。ごめんなさいね、邪魔したわ」

559 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/10(月) 00:04:06.09 ID:T10v9T20 [1/16]
一方通行「……、……」

20000「……、……」

芳川「ところでここは薬局だけれど、あなた達はそういうプレイをしているのかしら? だったらわたしが見てもいいと捉えて」

一方通行「ンなわけねェだろクソニートォォォオオ! 見てわかンねェ!? 俺こいつに犯されかけてンだけどォ!」

20000「合意の上ですから強姦ではなく和姦ですね、とミサカは冷静に状況を第三者に伝えます」

一方通行「ノット和姦バット強姦ンンン!!! 俺がいつ犯してイイって言いましたかァ!? 何時何分何秒地球が何回まわったときィ!?」

芳川「子どもっぽいこと言ってるところ悪いのだけれど、わたしはホッカイロを買いに来たのよ。買ってちょうだい」

一方通行「はァア? いいからこの状況止めろよ、てェか何でオマエはホッカイロ買いに来てンだァ!」

20000「この状況は止める必要性などありません、これは万人が待ち望んだハッピーエンドですとミサカは需要の高さを主張しますハァハァ」

一方通行「息が荒い! 発情期の犬かオマエは!」

芳川「興味深いわね……、妹達の個性は着々と芽生えてきているようだし。さ、ホッカイロを買いなさい」

一方通行「だからさァァァアアア! オマエ話聞いてねェよな俺今助けろっつってンだよあとホッカイロ買う理由ってまさか北欧行くからじゃねェよなァ!?」

芳川「あら、君なら自力でどうにかできるでしょう? わたしはとてもじゃないけど、甘いからそんなことできないわ」

一方通行「オマエそれで全部済ませようとしてねェ!? そうはさせねェぞってか何でさりげなく俺の財布抜き取った!」

20000「この女性は、ああそうですか研究者の芳川桔梗ですね、とミサカはネットワークに接続したことで得た知識をフル活用し、彼女は傍観するであろう予測を立てます」

芳川「ええ。面白そうなことは邪魔しないって決めてるの、わたし面倒くさいの苦手だから」

一方通行「面白くねェから止めろってンですよォォォオオオ! こうしてる間にオマエは人の顔ベタベタベタベタ触りやがって!!!」

20000「どうしようすごく舐めたいなめなめしたいそんな衝動がとまらないハァハァ落ち着けミサカメインディッシュはまだ先だ、とミサカは唱えます」

芳川「さすが一方通行ね。ブラックカードがあるなら使わせてもらうわよ」

一方通行「当然のよォにカード抜き取ってンなよォォォオオ! 俺がこいつ止められるわけねェンだからオマエが止めやがれ!」

芳川「わたしは甘いのよ」

一方通行「だからどォしたンだよクソがァァァァアアアア!!!!!」

芳川「君にも甘いつもりだけれど、やっぱり自分に一番甘いみたいね」

20000「わかりますその気持ち、とミサカは芳川桔梗に禿げ上がるほど同意します」

562 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/10(月) 00:13:40.78 ID:T10v9T20 [2/16]
一方通行「あァそォかよじゃあ禿げろ! いっそ禿げろそして幸せになれ!」

20000「ミサカは禿げても一方通行のように異常な速さで髪が伸びる、とかいう芸当はできないのですが、とミサカは禿げたらちょっと困ることを告げておきます」

一方通行「ちょっとかよ! かなり困るンじゃねェのオマエ一応年頃だろォが!」

20000「羞恥心を快感に変換することくらい変態の嗜みです、常識ですとミサカは胸を張ろうとしましたがやっぱりやめて一方通行の汗を除去する作業に移行します」

芳川「……、……続けなさい」ジー

一方通行「オマエはなァァァアに研究者モード入ってンだよォ! 続けなさいじゃねェ、止めなさいだろここは!」

芳川「ところでわたしはこのホッカイロを買ってくるけど、ちょっと待ってなさいね」

20000「了解しました、とミサカは芳川桔梗が貼るホッカイロを数袋購入していることに満足し、改めて舌なめずりをします」

一方通行「やだこいつやだあいつみンなやだ!」

カードデ
アリガトーゴザイマシター

芳川「買ってきたわ。さ、続けて」

一方通行「こンなに俺が騒いでて駆けつけない店員ってどォよ! おいコラ店員!」

店員「はーい?」

一方通行「ここに変態がいるンで助けてくださ」

20000「いえいえ変態なんていませんよ、むしろみんな心に変態を飼っているんですよとミサカは力説し、店員さんに徒労をかけたくないという気持ちを示します」

店員「? よくわかりませんけど、騒ぐのもほどほどにしてくださいね」

一方通行「いやいやいやおかしいだろ! ほどほどとかじゃねェよ今からここで少年が犯されようとしてンですけど!」

芳川「行き届いた教育ね、素晴らしいわ。さ、早く」

20000「任せてくださいとミサカはにこやかに笑いながら一方通行の頬に舌を這わせようとしますハァハァ」

一方通行「うンおかしいのはオマエらもだな! 俺が抵抗しねェからって調子に乗ってンじゃねェ、あと芳川オマエ覚えてろよォ!」

芳川「わたしトリ頭なのよねえ」

20000「……、なんというか、抵抗らしい抵抗がないといまいち盛り上がりませんね、とミサカは一方通行に抵抗する演技でもしてくれないかと頼みます」

566 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/10(月) 00:23:22.65 ID:T10v9T20 [3/16]
一方通行「抵抗ならしてンだよォ、現在進行形で!」

芳川「もっと暴れるべきよ。『ああんやめてえこれいじょうやったら、らめええええええ』みたいな」

20000「らめえ……! なにそれ超興奮する! とミサカは一方通行がらめえを連発してくれないかなーと期待しまくります」

一方通行「芳川オマエどこでそンな台詞拾ってきた!? 誰がするかってンだよ!」

芳川「じゃあ仕方ないわね。わたしはここで見ているわ」

20000「なるほど視姦プレイか、上級者だな……とミサカは芳川桔梗が只者ではないことを悟り、喉を鳴らします。ごくり、ハァハァ」

一方通行「だから息荒いンだよオマエ! なンで俺に発情してンだか知らねェけどンな幻想捨てろ!」

20000「好きになることに理由なんてありません、発情することにも理由は必要ないのですとミサカは自己の正当性を主張し、芳川桔梗に確認を取ります」

芳川「そうね。人間は本能のままに生きるのが一番かもしれないわ」

一方通行「そりゃ毎日自堕落に生きてるオマエはそォだろォよ! 仕事探せいい加減に!」

芳川「なかなか見つからないのよ。一日二時間くらい働きたいのだけれど」

一方通行「すっくねェェェェエエエ!!! どンだけ甘いンですかァ!? 今時フリーターでももっと働くぞ!」

20000「すげえ、これが真のニートか! とミサカは将来のことを考え、参考にしようかなと身を入れて聞きはじめます」

一方通行「参考にすンなこンなのォ!」

芳川「そもそも、君は抵抗すれば彼女の魔の手から逃げることは容易なはずよ? どうして能力を使わないのかしら」

20000「ああ、その理由は以前訊きました、とミサカは断言します」

一方通行「!」

20000「一方通行はミサカ達に責任を感じすぎているので、ミサカがこうして襲っても反撃しないわけです、とミサカは複雑な心境を語ります」

一方通行「……、……」

20000「責任を感じるのは彼の自由ですが、正当防衛くらいしてもらわないと張り合いがありませんとミサカは思いっきりシリアスモードで油断している一方通行の頬を舐めます。べろん」

一方通行「ひァ!?」

芳川「あら? 一方通行も案外可愛い声を出すのね、ちょっと今のは期待以上よ」

580 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/10(月) 18:29:26.64 ID:T10v9T20 [6/16]
一方通行「待てっつってンだろクソガキィ!」

20000「待てと言われて待つような忠犬体質ではないミサカですが、そういうプレイもありかなあと目覚めかけ少し手を緩めます」

芳川「残念」

一方通行「何が! どこがァ!?」

芳川「ま。こんなところでふざけていても仕方ないわね、帰るわよ?」

20000「仕方なくないんだけどなーとミサカは渋々立ち上がり、はいどうぞと一方通行に手を差し出します」

一方通行「おォ……ンだァ、オマエなンで芳川の言うことは聞くンだよ」

20000「上位個体の延命処置の一端を担ったのは他ならぬこの芳川桔梗らしいので、
   とミサカは自身が変態でありながらも妹思いの素晴らしい変態であることをここぞとばかりにアピールします」

一方通行「どっちにしろ変態じゃねェかよ」

芳川「そもそも、わたしは学習装置を使わせただけよ。最終信号が助かったのはこの子のおかげ」

一方通行「この子とか言うな」

20000「さて、ミサカはとりあえず一舐めできたので目標は達成しました、と敬礼し、俊足で帰ります」

シュタタタタタタッ

一方通行「……、……」

芳川「結局あの子はなぜ君の前に現れたのかしら」

一方通行「知るかよォ。ところでオマエ、ホッカイロ買ったならあとで寄越せ」

芳川「わたしが使うと言ったら?」

一方通行「馬鹿ですかァこの元研究者現ニートは。北欧行きてェだなンだって騒いでる暇あンなら職探せ。ンで、黄泉川の負担を少しでも減らしてやれっての」

芳川「ふふ、やっぱり君は優しいわ。愛穂の経済状況はわたしや君、最終信号を抱えていたってなんとかなるのにね」

一方通行「俺が優しいンじゃねェ、オマエが自堕落すぎンですゥ! 黄泉川が最近飲みに行ってねェのはオマエが家で飲ンでっからだろォがよ!」

芳川「そうなのかしら。でも、愛穂も家で飲んでるしいいと思うのだけれど」

一方通行「その酔っ払いふたりに絡まれる俺の身にもなりやがれェ!」

芳川「いいじゃないの、年上のお姉さんふたりに構われるだなんて、普通の男子高校生なら泣いて喜ぶシチュエーションだと思うわね」

581 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/10(月) 18:30:42.17 ID:T10v9T20 [7/16]
一方通行「あァそォですね、わァいやったァ超嬉しい、嬉しいからオマエはとっとと帰れ」

芳川「言われなくても帰るわよ。あと十数分でドラマが始まってしまうわ」

一方通行「……、オマエ歪みねェなァ。ついでに訊くが、クソガキ共はいつ調整が終わるンだっけェ?」

芳川「たしか午後の2時くらいには終わるって言っていたわね。一方通行、君はその片手に持っている大きな紙袋を更に増やすのかしら?」

一方通行「これ以上でけェ荷物は増えねェよ。あとはガキの防寒用にマフラーと手袋買うくらいだ」

芳川「お姉さんでよければ付き合ってあげましょうか」

一方通行「お断りだボケ。オマエ、センスのセの字もねェくせにさァ」

芳川「あら、センスがないんじゃないの。必要ないだけよ、生きていくうえで自分を着飾る必要なんてないもの」

一方通行「いやァ、どォかと思うわ。それはさすがに女捨ててねェか」

芳川「わたしは原石だから大丈夫、君に心配されなくても化粧をすれば女は変わるものよ」

一方通行「誰も心配してねェがな」

芳川「何なら最終信号に軽い化粧の仕方でも教えてあげようかし、」

一方通行「オマエ一生ニートやってて構わねェから余計なことしてンじゃねェ殺すぞ」

芳川「……前から思っていたのだけれど」

一方通行「あァ?」

芳川「そのうち最終信号が『一方通行が使ったあとのお風呂は入りたくない!』とか言い出したら、そこらへんの父親よりも落ち込みそうね、君は」

一方通行「……、……ほっとけ。ンな未来はこねェ」

芳川「わからないわよ? 今はあんなに懐いている最終信号でも、急に君を鬱陶しく思ったり、好きな人ができたり」

一方通行「ないないないない認めねェ! 俺がイイっつった野郎以外は認めねェぞクソったれがァ!」

芳川「そんな君が認める男って、どういう子なのかしらね。わたしはそろそろ帰るけど、よかったら帰りに酒のつまみでも買ってきてちょうだい」

一方通行「オマエすげェわ。なンでそこまで自由気侭に生きていけてンだろォな、いやほンと尊敬しねェけどすげェ」

芳川「あら、尊敬してやまないだなんて嬉しいこと言ってくれるわね。じゃあ早くつまみよろしく」

一方通行「ちったァ遠慮しろォ! オマエ年下のガキ、しかも他人に奢らせてンだけどそこンとこ理解してますかァ!?」

芳川「何を言っているの、わたしと君は立派な家族じゃない。じゃあね」

一方通行「」

583 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/10(月) 18:34:37.97 ID:T10v9T20 [8/16]
一方通行「……あの場はうっかり家族とかいう甘言に踊らされちまったが、やっぱりあいつはだめだろ……」

スタスタ

一方通行「この時期にマフラー、……ねェよなァ。めンどくせェ」

スタスタスタ

一方通行「まァ、しらみつぶしに探せばどっかに売ってンだろ。この際デザイン性は二の次だ」

スタスタスタスタ

一方通行「俺はマフラーなンざいらねェけどさァ。やっぱりガキは必要だし、てェか首周り冷やすと大変だろォ」


とある服屋

インデックス「あ! あくせられーた、こんなところで何してるの?」

一方通行「……オマエこそ、こンなごくごく普通の服屋で何してンの」

インデックス「私? 私はね、とうまがガイドを買ってくるっていうから本屋についていこうと思ったんだけど、私を本屋に連れていくと出費がかさむからってここで待ってるように言われたんだよ」

一方通行(あァ、こいつ本好きだっけな)

インデックス「それでね、北欧ってとっても寒いと思うんだよ。でも、とうまに服を買って、だなんて言えるわけがないかも」

一方通行「なンでだよ」

インデックス「私がいるだけで食費もけっこうかかっちゃうし、とうまだって寒いのはだめだから防寒具を買わなくちゃいけない。
       だから、私が欲しいって言ったらとうまは困っちゃうんだよ」

一方通行「……存外謙虚な姿勢、ってェのは褒めてやっけどよォ。ンで、オマエはこの俺にどォしてほしいンだァ?」

インデックス「何かあたたかいものがほしいかも!」

一方通行「……、はァ。仕方ねェな、ここの店にある適当な――」

インデックス「できれば食べられるものがいいかな!」

一方通行「そっちかよォ! オマエさっきまで防寒具云々の話してたのにもォそれですかァ!?」

インデックス「シスターは着飾る必要なんてないんだよ。神様の前ではみんな心も体も裸なんだから!」

一方通行「数分前にどっかで聞いた愉快な台詞吐きやがるじゃねェか……どこの居候も同じですってかァ?」

インデックス「あくせられーた、隣のお店でおいしそうなカレーのにおいがしてきたんだよ。さっ、行こう!」

一方通行「……、しかもカレーかよ……」

584 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/10(月) 18:45:32.34 ID:T10v9T20 [9/16]
とあるカレー屋

一方通行「うめェ」パクパク

インデックス「おいしい」モグモグパクパクモグモグ

一方通行「この辛味……家じゃたしかに味わえねェな。クソガキ用の甘口とはわけが違う。でも水も飲まねェと食えねェ」ゴクゴク

インデックス「おいしい」モグモグパクパクモグモグパクパク

一方通行「……おい」

インデックス「んむ?」

一方通行「水、減ってねェけど」

インデックス「カレーを食べているときに水分補給するなんて邪道かも。ちゃんとカレーを味わってから、ごくんっ」

一方通行(同じカレー食ってンのにこいつ平気なのかよ)

インデックス「もぐ、ぱくっ、……ごちそうさまでした!」

一方通行(しかも十人前)

インデックス「おいしかったんだよ。さて、お水飲もうかな」ゴクゴク

一方通行(水を一杯飲み……、おかわり、二杯飲み……おかわり、三杯、四杯……)

インデックス「ぷはあ。おいしかったー」

一方通行「オマエどこに今まで食って飲ンだ分おさまってンだァ!? なンで体型変わってねェンだよ!」

インデックス「これくらい当たり前なんだよ。あくせられーたこそ、まだカレー残ってるけど食べないの?」

一方通行「食う。食うからンな物欲しそォな目で見てンじゃねェ」

インデックス「もっ、物欲しそうな目なんてしてないかも!」

一方通行(そォいや前は財布スッカラカンになったっけなァ……カードでよかったァ)

インデックス「……、……」ジジジー

一方通行「……、……」モグモグ

インデックス「……、……」ジィィィジジジー

一方通行「……、……」モグピタリ

586 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/10(月) 18:49:40.76 ID:T10v9T20 [10/16]
インデックス「どうしたのあくせられーた。早く食べないとカレー冷めちゃうんだよ」

一方通行「……、クソが」

インデックス「?」

一方通行「ン」スッ

インデックス「え?」

一方通行「食いてェンだろォがよ。残り全部、食ってイイから」

インデックス「!!!」

一方通行(目は口ほどに物を言う、ってなァ。キラッキラ輝いてやがる)

インデックス「た、食べてもいいなら、食べる……けど」

一方通行「あァ?」

インデックス「あくせられーたは、おなかすかない?」

一方通行「すかねェ。オマエの食いっぷりだけで十分だから、さっさと食え。店員の視線が痛くていられねェ」

インデックス「わかったんだよ!」

モグモグパクパクモグモグパクパクモグモグ
ゴクゴクゴクリ

一方通行(世界大食い選手権、あったらこいつ一位だろォなァ……)

一方通行(こいつの腹がブラックホールに繋がっている、とかいう理論が発見されたら俺はその学者に拍手を送りてェ……)

インデックス「ふうっ。ごちそうさまでしたー」

一方通行「あァはいはい、ごちそォさンでしたァ。ンじゃ、元の店戻ンぞ」


とある服屋

上条「あれ? インデックスがいねえ……まさか知らない人についてったとか!? いや、一応俺とはぐれたら家に帰れって言ってあるけ、」

インデックス「とーまー!!!」パタパタ

上条「うおっ、インデックス! お前今までどこに」

一方通行「俺にカレー奢らせてたぜェ、そいつ」

上条「え、マジで?」

一方通行「マジで」

587 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/10(月) 18:52:44.09 ID:T10v9T20 [11/16]
上条「なんっつーか、ごめん! そしてありがとうございました!」

一方通行「気にすンな。大した金じゃねェし」

インデックス「ほんとなんだよ。私はカレー十人前しか食べてないんだから」

上条「!? じゅっ、十人前って、インデックスお前……すみませんでした!!!!!」ガバッ

一方通行「……気にすンな、本当に大した金じゃねェから。だから土下座してンじゃねェ見苦しい」

上条「でも十人前って相当」

一方通行「どォせ今日は出費が多い日なンだ、カレーが十人前増えたくれェどうってことねェよ」

上条「……あなたが神、」グゥゥゥゥウウウウ

一方通行「……、……」

インデックス「とうま、おなかすいてるんだよ」

上条「へっ? い、いやそんなことは」グゥキュルルルルルゥゥゥウウ

一方通行「……オマエ、かっわいそォだよなァ。基本的に」

上条「うっ、上条さんは否定できません……だってな、インデックスのためにあたたかそうなコート買ったら金なくなっちまって」

インデックス「! とうま、私の分も買っちゃったの?」

上条「お前だけその安全ピンで留めた修道服着るわけにもいかないだろ? だから、その上からでも羽織れるようなコートを一着買ったんだよ」

インデックス「そんな、私なら北欧レベルの寒さくらいどうってことないんだよ!」

上条「いや、お前も普通の女の子だからな。食べすぎるけど」

インデックス「……、……むう」

一方通行「あーっとォ。すンませン、アットホームな雰囲気壊すよォで悪いンだけどさァ」

上条「ん、どした?」

一方通行「俺今すげェ腹減ってンだわ。おら、金やるからハンバーガー買って来い、めンどくせェから金は全部使い切れよ」

上条「え、でもさっきインデックスの分出してもらったなら俺がお前の分も払うし」

一方通行「お、れ、は、この学園都市の第一位だぜェ? オマエみてェな無能力者に奢ってもらうなンざ恥ずかしい真似できっかボケ。イイから早く買って来なァ」

上条「ああもうわかった! わかりましたよ、じゃあ行ってくるから待ってろよ? ここで待っててくれよ!」ダダッ

一方通行「おー」ヒラヒラ

588 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/10(月) 18:53:46.62 ID:T10v9T20 [12/16]
一方通行「ってェことだから、俺ァ帰る」

インデックス「あれ、とうまが買ってくるであろうハンバーガーはどうするの?」

一方通行「オマエとあいつで仲良く食え。万札渡したし、オマエの胃袋もあいつの胃袋も満足できンだろ」

インデックス「!!」

一方通行「ちょうどオマエと会った店にいいマフラーと手袋があったからなァ、それ買ったら迎えに行かなきゃならねェンだよ」

インデックス「もしかして、らすとおーだーに買うマフラーと手袋かな?」

一方通行「まァそンなとこだなァ」

インデックス「だったらね、白よりも淡いピンクのやつが可愛かったかも。きっとらすとおーだーに似合うよ!」

一方通行「おォ。参考にしとくわ、ンじゃな」

スタスタスタ

インデックス「……一万円って、とうまは今頃びっくりしてると思うんだよ」


とあるハンバーガー店

上条「使い切れって言っても、まあ千円札だろうし数品頼めば……って万札かよ!? 諭吉さんが俺に微笑んでる!」

上条「なんて金遣いの荒い、いや、太っ腹?」


とある服屋

店員「両方ともプレゼント用ですか?」

一方通行「いや、……ン。やっぱりプレゼント用で」

店員「プレゼント用のラッピングリボンはピンクとブルーの二種類ごさいますが」

一方通行「……片方ピンク、もう片方はブルーで」

店員「かしこまりました、少々お待ちください」

一方通行(クソ、どォせすぐ家に帰ったら開けるってェのに。しかも二人分買っちまうたァ……)

店員「お待たせいたしました。こちら、お品になります」

一方通行「どォも」

589 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/10(月) 18:55:04.10 ID:T10v9T20 [13/16]
病院付近の公園

18264「なぜかミサカまで調整を受けました、とミサカは北欧がホームグラウンドであることを明言しておきます」

打ち止め「えー、だってミサカが調整を受ける間黙っているのもおかしいでしょ? ってミサカはミサカは上手な時間の使い方を提示してみる」

18264「ここで調整を受けてしまったので、北欧に帰る必要がなくなりかけましたとミサカは説明します。どうしてくれるんですか」

打ち止め「えっとね、あの人はあなたを北欧に帰すことよりもサンタクロースに興味を抱いちゃってるかも、ってミサカはミサカはあの人が子どもっぽいことを指摘してみたり」

18264「さすがセロリ、幼女趣味でなおかつ自分も精神年齢が低いとはさすがですとミサカは、いったあ!」

一方通行「だァれが精神年齢低い幼女趣味だコラ」

18264「あんまりだ、後ろから殺しにかかるなんて、とミサカはチョップされた頭を抱えて一方通行をにらみます」

打ち止め「もう用事は済んだのねってミサカはミサカはあなたが思ったよりも早く迎えにきてくれたので驚いてみるんだけど」

一方通行「あァ、ンな大層な用事でもねェしな。……ほらよ」

ポスン

打ち止め「? これはなあにってミサカはミサカは首を傾げてあなたに問いかけてみる」

18264「ミサカにもくれるんですか、とミサカは自分が幼女に含まれている可能性に思い至り」

一方通行「オマエは素直に受け取れねェのかァ? いらねェなら返せ、返品してくる」

18264「いやいらなくねーけどべつにセロリからのはほしくねーしでも返品もったいないんでもらってやるよ、とミサカは寛大な態度で接してあげます」

一方通行「はいはいどォも、心優しいですねェ18264号さンは」

ガサガサ

打ち止め「!!! わっ、これミサカがもらってもいいの!? ってミサカはミサカはかわいいピンクのマフラーとおそろいの手袋に感動してみるー!」

18264「こちらは白基調で大人っぽいんですね、とミサカはやはりおそろいのマフラーと手袋に動揺します」

一方通行「俺がンな女くせェマフラーと手袋を使うわけねェだろ。オマエらの分だボケ」

打ち止め「わーい! ねえねえ、これってあなたが選んでくれたんだよねってミサカはミサカは興奮のあまり今からもうマフラーを巻いちゃいそうな勢い!」

一方通行「カラーチョイス以外は俺だ、ってェか今から巻くな暑苦しい」

18264「……、白。とミサカはじっとマフラーを見つめます」

590 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/10(月) 18:56:26.47 ID:T10v9T20 [14/16]
一方通行「あン? 気に食わねェか」

18264「い、え。その……」

一方通行「?」

18264「べ、つに白だとなんか一方通行の色みたいな感じだなあとかそういうことはまったくちっとも全然考えてねーしていうかこれ高そうだからまあ使ってやるよとミサカは言い切り先に帰ります!」

ダダダッ

一方通行「……、帰るっつったって、俺もクソガキも同じ家に戻るンですけどォ」

打ち止め「それだけあなたに買ってもらえたことが嬉しいんだよってミサカはミサカはこっそり教えてあげる。ところでその紙袋には何が入ってるのってミサカはミサカは興味津々!」

一方通行「あ? あァ、これはオマエのダウンと、ついでに18264号のコート」

打ち止め「たくさん買ってきたのね、ってミサカはミサカはついていきたかったなあって少し後悔してみる」

一方通行「オマエの今日の仕事は調整受けることだろォがよ。ちゃンと騒がず大人しく調整受けてきたンだろォなァ?」

打ち止め「うんってミサカはミサカは大きく頷いてみたり! 今日もミサカはいい子でした!」

一方通行「あァそォ。なら、とっとと家帰ってダウン着てみろよ、万一似合わなかったら買いなおしだかンなァ」

打ち止め「あなたがミサカのために選んだもので似合わない服なんてないよってミサカはミサカは言い切って、あなたより先に家までダーッシュ!」

一方通行「あ、こらクソガキ! 俺が杖ついてるってことくれェ考慮しやがれっていつも言ってンだろォ!」

スタスタカツカツカツ


窓のないビール

アレイスター「……、ふむ。未元物質と原子崩しが手を組んだか……これは想定外だな」

??「想定外ぃ? そんなこと言われたら、俺のほうが想定外だぜ」

アレイスター「おや、来たか」

??「ったくよぉ……テメェで開発したガキにやられてなかなかクソったれな人生だと思い返してみりゃあ、このザマですかぁ?」

アレイスター「それだけ君に期待しているということだが、どうかな」

??「こっちはもうあんなクソガキ構ってらんねぇのよ。なぁんでこんなクソみてぇな真似してくれやがったんですかぁ、おい」

アレイスター「『プラン』のためだよ。それ以外で私が君達を動かすことはない」

591 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/10(月) 18:58:33.07 ID:T10v9T20 [15/16]
??「はっ、随分な計画ですねぇ。一度死んだ人間を再利用、か。物騒どころか化けもんの街だな、学園都市はよぉ」

アレイスター「この街はすべて『プラン』のために存在している。それだけだ」

??「へいへい、んで? 総括理事長様は今さら俺になぁにを頼もうってんですかぁ?」

アレイスター「北欧、フィンランドに行ってもらう。そしてそこでニコラウスのふりをしてもらいたい」

??「ニコラウス……? 誰だ、それ」

アレイスター「ああ、もっとわかりやすく言うなら『サンタクロース』といったところか。一方通行がそれを見に行くんだが」

??「おいおい、あのガキどこまでバカになっちまいやがったんだ? 今時サンタなんていやしねえ……あ、でも研究とのきとか一般常識知らねぇとこあったっけな」

アレイスター「はじめのうちはニコラウスと会うことで魔術と科学が交差する、そう思っていたが雲行きがおかしくなってな。
       未元物質と原子崩しが手を組んだのなら、プランは変更せざるを得ない」

??「まぁた俺はアンタとガキに振り回されなきゃならねぇってか。やってらんねぇ、俺は何のために死んだんですかぁ、ってな」

アレイスター「死んではいないだろう、こうして再び肉体を得て私の前に立っているのだからな」

??「はいはいわぁかりましたよぉ。つまり、あのクソガキを馬鹿にすりゃいいんだな?」

アレイスター「端的に言えばそうなる。今の段階ではまだ一方通行はニコラウスに会うべきではない、そう判断した」

??「まぁいいか……あのムカつくガキの顔を絶望の色に染めるってんだからよぉ。こりゃ、蘇った身としちゃけっこうな楽しみだわ」

アレイスター「ようやく乗り気になったか」

??「あぁ? 相手があのアクセラちゃんでもなけりゃ、今頃自殺してんぜぇ? 俺は」

アレイスター「まあいい……頼む、木原。いや、



       ――『アマタクロース』」



木原「……、……」

アレイスター「?」

木原(サンタクロースっぽく言ってんじゃねえよ……)

667 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/13(木) 20:10:30.48 ID:ieVZvzY0 [2/9]
夕食

黄泉川「そういえばさあ、超音速旅客機。どうなったじゃん?」

一方通行「ン……上のほうで手配すンだとよォ。研究材料ってのも悪かねェなァ」

芳川「羨ましいわねーいいなーいいなー北欧いいなー」

打ち止め「ヨシカワ、無表情でいいないいなを連呼するのはこわいかもってミサカはミサカは少し震えてみる」

黄泉川「そっか。準備できたならよかった、もし行けないなら私がなんとかしてやろうって本気で考えてたんだけど」

18264「警備員にはそんな権限があるのですか? とミサカは興味本位で訊ねてみますが」

黄泉川「いーや、ないね。私達はただの下っ端みたいなもんだし」

一方通行「ンじゃ、簡単になンとかするなンて言ってンじゃねェよ」

黄泉川「何言ってんの」

一方通行「あ?」

黄泉川「私はお前達の保護者、つまりは責任者じゃん。だったら、お前達が望んでいること、欲しているものはなんだって叶えてやるのが保護者ってもんじゃんよ」

打ち止め「……! さすがヨミカワおっとこまえ! ってミサカはミサカは食卓についていながら飛び上がってみたり!」

一方通行「行儀悪ィことしてンなよクソガキ」

芳川「あら愛穂。あなたが保護者で責任者ならもちろんその対象はわたしも含まれているのよね? だったらわたしが望んでいる北欧旅行の手助けくらいしてくれてもいいのに」

一方通行「……、……」

打ち止め「……、……」

18264「感動シーン台無しだなこの元研究者、とミサカは思いっきり目の前の芳川桔梗を軽蔑します」

黄泉川「桔梗、お前はもっと自分に厳しくなるべきだと思うじゃん」

芳川「三つ子の魂百までと言うし、わたしの性格は直らないわねえ」

一方通行「直す気もねェンだろォが」

打ち止め「こうなっちゃだめっていう典型的なだめ人間かもしれないってミサカはミサカはMNWにヨシカワのデータを落とし、……あれ?」

18264「どうしました、とミサカは怪訝そうな顔をしている上位個体を気遣います」

打ち止め「なんでだろ、ミサペディアのヨシカワの項目に『将来参考にしたい生き方』っていうのが付け加えられてる……ってミサカはミサカは誰が作成したのか検索中」

一方通行(20000号だなそれ)

668 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/13(木) 20:11:12.58 ID:ieVZvzY0 [3/9]
芳川「行けないなら仕方ないわね。本当に仕方ないわ」

一方通行「名残惜しそうにこっちをチラッチラ見ンなクソったれ」

黄泉川「まあまあ、桔梗が旅行したがるって珍しいしさ。せめて土産話はたくさん用意してこいじゃん」

芳川「嫌よ」

打ち止め「へ? ってミサカはミサカは大人気ないヨシカワがミサカ達から視線を逸らしているので気になってみる」

芳川「旅行に連れていかないくせに土産話で済ませようっていうのは甘すぎるんじゃないかしら」

18264「……、わあ、なんておとなげないおとななんだろう、とミサカは思わず半目になります」

一方通行「普段から甘ェ甘ェ言ってンなァオマエだろォが!」

芳川「わたしの専売特許だもの。つまり、土産話なんて聞きたくないから北欧のお土産をとにかくたくさん買ってきてほしいのだけれど」

黄泉川「……一応相手は子どもだから、桔梗」

芳川「関係ないわ。そして、思うままに北欧を堪能してくるのよ? 君達は今しかできないことをとことんし尽くすべきなのだから」

一方通行「わがままなこと言いやがった数秒後に説教ですかァ?」

打ち止め「でも今の言葉は素直に心に響いたよってミサカはミサカは北欧旅行を満喫してくることをここに宣言してみたり!」

18264「……、……ミサカは」

黄泉川「うん?」

18264「……いいえ、なんでもありません、とミサカは冷静に答えます。ところで、誰も入浴しないのでしたらミサカが一番風呂ですがよろしいですか?」

芳川「譲ってあげるわ」

一方通行「風呂沸かしたのは黄泉川だが、なンでオマエがこォも堂々と答えンだろォな……」

黄泉川「もういいじゃん、桔梗はこれでいいんだよ。多分」

打ち止め「あ、じゃあミサカも一緒にお風呂に入りたいなってミサカはミサカは18264号の後を追っかけてみるー!」

パタパタパタ

一方通行「――、微温湯を味わった後ってのはよォ」

黄泉川「おう?」

一方通行「今までは平気で浸かってた水風呂に少し足を突っ込ンだだけで、もォ入れねェって思っちまうンだよ」

671 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/13(木) 20:19:32.57 ID:ieVZvzY0 [4/9]
芳川「それは、あの子が北欧に帰りたくないかもしれない、ということね」

一方通行「俺ァあいつじゃねェからわからねェがな」

黄泉川「もし、本当に帰りたくないって言ったらどうすんの」

一方通行「……、北欧に置いてくるに決まってンだろォが。あいつの居場所はここじゃねェ」

芳川「それはどうかしらね。あの子は、わたしや愛穂と話しているときよりも、君と口論しているときのほうが楽しそうなのだけれど」

一方通行「楽しい、つまらなそォだ、の問題じゃねェ。ここにいるべきじゃねェンだ、ああいうのは」

黄泉川「打ち止めと18264号と、一体何が違うっていうじゃんよ?」

一方通行「違わねェよ、ボケ」

芳川「あら。だったらここに置いてあげたっていいでしょうに」

一方通行「とにかく、あいつは北欧に戻さなきゃならねェンだよ。それだけの話だ」

黄泉川「……へーえ。お姉さん、昨晩の会話聞いちゃったんだけどさー」

一方通行「!!」

黄泉川「帰りたくないって、18264号は言った。それでお前はなんて言った? 一緒について行ってやるって言ったんだよ」

一方通行「……あァ、言った。それがァ?」

黄泉川「お前はあの子に責任を感じてる。必ず、どうにかして自分から引き離さなきゃいけないって思ってるんだ」

芳川(あ、そうなの?)

一方通行「……、……」

黄泉川「当ててやろうか。どうしてそこまでして、北欧に帰りたくない18264号をここから戻そうとしているのか」

芳川(まずいわね、まったく話についていけない)

一方通行「……、わかってンですよォ。あのマセガキが、どンな目で俺を見てやがンのか」

芳川(マセガキってどっちなの?)

一方通行「だからこそ、だ。あのガキが俺に対して抱くべき感情はあンなもンじゃねェ。もっと、どす黒いものであるべきだ」

芳川(だからどっちのことなのよ)

黄泉川「私は、お前達が抱えている事情なんて、桔梗ほどよくは知らないけど……でも、ひとつ言わなきゃならないことがある」

芳川(事情を知ってるのに全然わからないわねこれ)

672 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/13(木) 20:21:14.29 ID:ieVZvzY0 [5/9]
黄泉川「お前には答えなきゃならない義務があるんだ。逃げちゃだめじゃんよ?」

一方通行「な、ンで。なンで向き合う必要があンだよ……このままあいつを帰せば、それで済む話だろォが」

黄泉川「それじゃだめだ。それは、ただの回避でしかないよ。一方通行、お前はちゃんとやれば出来る子だってお姉さんは信じてるじゃん」

一方通行「……、期待させるだけさせて、失望させンのがオチだ」

黄泉川「私は、あの子はたしかに帰ったほうがいいとは思う。だけど、このまま帰すんじゃなくて、お前はきちんと受け止めてあげなきゃ」

一方通行「ンなのは、クソガキだけで十分なンだっつの」

芳川(あ、マセガキって18264号のほうだったのね)

一方通行「俺はあンな感情を向けられる存在じゃねェ。俺はあいつらを守るって決めた、でもこれは俺のエゴだ。
     わかってンだよそれくらい、俺はどこまでも自分のことしか考えちゃいねェンだ」

黄泉川「……、……」

一方通行「逃げてェと思うさ。あァ、切望してる。なンで俺みてェなクソったれに、口が悪いだけで単純な――純粋なガキが振り回されなきゃならねェ?」

芳川(やばい、やっぱりわからない)

一方通行「あいつは俺の一挙一動に一喜一憂してやがる。俺ァあいにく鈍感じゃねェンでなァ、その感情の名称くれェ知ってンだよ」

芳川「あ、じゃあ言ってみなさい」

黄泉川「えっ」
一方通行「えっ」
芳川(しまった)

黄泉川「……、……あーっと。空気が壊されたところで最後に言うけど」

一方通行「……、おォ」

黄泉川「私は受け止めろ、とは言ったけど、返してやれ、までは言わないじゃん。お前は自分ができるぎりぎりの範囲で、あの子に向き合えばいいだけだから」

一方通行「……、……あァ」

芳川「たとえるならバレンタインデーに手作りチョコをもらって感謝の意は述べるけれど、ホワイトデーにキャンディを返すことはしない、みたいな感じかしら」

一方通行「そろそろ本気で殴ってイイかオマエ」

黄泉川「ていうか桔梗、たとえが結構鋭くてきついじゃんよ」

673 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/13(木) 20:26:04.99 ID:ieVZvzY0 [6/9]
バスルーム

打ち止め「くらえーウォーターキャノン! ってミサカはミサカは手足をばたつかせて攻撃してみる!」バシャバシャ

18264「……、……はあ」

打ち止め(きいてない!? ってミサカはミサカはバスタブに浸かったままぼうっとしている18264号をじろじろと観察してみたり)

18264「……、……はあ」

打ち止め(二回目のため息! ってミサカはミサカはこちらのことを気にもかけない18264号にちょっとショックを受けつつももう少し観察を続行してみる)

18264「……、……べ、つに」

打ち止め(ああもう完全にミサカのことは意識してない! ってミサカはミサカはミサカを捨て置いて独白モードに突入した18264号を見守るけど、聞いてもいいのかなあ)

18264「べつに、ここにいたい、とかは、おもわない、けど」

打ち止め「!」

18264「だ、けど……ちょっとくらい、引き止めてくれたっていいだろうがふざけんなよなんなんだよ意味わかんねえよとミサカは思いをぶちまけます!」バシャッ

打ち止め「ぶわぁ!? い、いきなりバスタブから立ち上がられるとこっちにお湯がかかるんだけどってミサカはミサカは自己の存在を主張してみるー!!!」

18264「!? い、いたんですか上位個体、とミサカは内心慌てふためきつつも冷静に対処し」

打ち止め「全然冷静じゃないよってミサカはミサカはお湯が目に入ってなんかすごく痛い!!! あの人の気持ちがよくわかったかもってミサカはミサカは反省してみる……」

18264「……、……」

打ち止め「ええっと。ミサカは正直に告白すると沈黙が苦手で苦手でしょうがないので、ミサカはミサカは延々と独り言を垂れ流すことにするね」

18264「……、……」

打ち止め「あの人はミサカに対してはいつだって受動的なのってミサカはミサカは断言してみる。いつだってそうだよ、あの人がミサカに歩み寄ってくれることなんてめったにない」

18264「……、……」

打ち止め「だからミサカはあの人に近付きたくて突撃するけど、あの人は文句を言いながらもちゃんと受け止めてくれるんだよってミサカはミサカは呟きを続けてみたり」

18264「……、……」

打ち止め「うーんと、なんて言えばいいのかな? あの人は――ぜったいに、何があってもミサカを傷つけてくれない、ってミサカはミサカは表現してみる」

18264「!!」

674 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/13(木) 20:32:06.79 ID:ieVZvzY0 [7/9]
打ち止め「傷つけてほしいだなんて思わないけど、あの人はミサカに負い目を感じすぎかもってミサカはミサカは考えるの。
     だって、嫌なら拒絶したっていいのに、ミサカがすることなすこと全て受け止めちゃうんだもん」

18264「……独り言の最中に申し訳ありませんが、とミサカは割り込んでみます」

打ち止め「うん、ミサカはこれでも上位個体なのよってミサカはミサカは懐の広さを見せつけてみる!」

18264「懐が広いか狭いかはわかりかねますが――上位個体にひとつだけ訊ねたいことがあります、とミサカはちゃぷちゃぷとお湯で遊びながら言い出します」

チャプチャプ

打ち止め「あの人のことだよねってミサカはミサカは、……大丈夫? 顔が真っ赤だよ」

18264「い、いえ、これはのぼせたからであって決して一方通行のことを考えたからではありませんよとミサカは即座に否定します」

打ち止め(そこまで言ってないんだけどなってミサカはミサカは最近墓穴を掘りまくりの18264号に苦笑してみる)

18264「そ、それでですね、あの、あのセロリなんですけど仮にミサカが、いえ仮にであって本当ではないです完全なるフィクションでIFの話ですとミサカは前置きして……、えと、その」

打ち止め「ゆっくり話していいよってミサカはミサカは慌てっぱなしの18264号を大人の対応でなだめてみたり」

18264「え、っと、……だから、うん、と……あー、……もう! 仮に、ミサカが、彼に対し何らかの好意を見せた場合にっ、あのもやしはどんな態度に出るんですか、とミサカは訊ねます」

打ち止め「わかんなーい、ってミサカはミサカは即答して18264号の出方を見てみる」

18264「!?」

打ち止め「だってミサカと18264号は違う個体でしょってミサカはミサカは当たり前のことを指摘してみる。
     あの人はミサカがどんなに好きだって言っても、守ってくれるだけで好きだって返してくれないよ。
     だけど、ミサカはあの人の反応なんてどうでもいいんだから」

18264「どうでも、いいんですか? とミサカは上位個体の真意がわからずに問い返します」

打ち止め「うん、どうでもいいの! だってね、ミサカはあの人が好きで好きでもう大好きで、できることならあの人をミサカが幸せにしてあげたいくらい大切なんだよ。
     でも、あの人はそんなこと望んでなくて、ミサカがあの人のことを好きだって言うたびに不機嫌そうな顔をするの。
     だけどね、それはあの人がミサカを嫌ってるわけじゃなくて、多分どうすればいいかわからないから戸惑ってるんじゃないかなってミサカはミサカは推測してるんだ」

18264「戸惑う……? あの一方通行が? とミサカはさらに疑問を深めます」

打ち止め「あの人はびっくりするくらい好意に対して免疫がないんだよねってミサカはミサカは案じてみる。
     だからかなあ、今でもミサカが抱きつくと一瞬だけ体が強張っちゃうのー!」

18264「上位個体は、」

676 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/13(木) 20:34:22.62 ID:ieVZvzY0 [8/9]
打ち止め「ん?」

18264「上位個体は、彼に何かを返してもらおうとは思わないんですか、とミサカは率直に意見を述べます」

打ち止め「『何か』っていうのは、何なの? ってミサカはミサカは18264号に質問を返してみる」

18264「っ、……たと、えば」

打ち止め「たとえば?」

18264「あっ、一方通行が、上位個体に、『好きだ愛してる打ち止め』って言ったらどうしますか! とミサカは自棄になって叫びます!」

打ち止め「それはとっても嬉しいかもーってミサカはミサカは脳内再生してちゃっかり保存しちゃったり!」

18264「だからそういうの言われたくないんですかとミサカはこの際思い切って訊いてしまいます!」

打ち止め「えー? そういうのはね、あの人のガラじゃないよってミサカはミサカは冷静になってみる。
     あの人は饒舌だけど、そういう言葉は言わないものってミサカはミサカは案外口下手なあの人を可愛らしく思ってるんだけど」


リビング

一方通行「っくしゅン!」

芳川「あら、風邪でも引いたのかしら? これは北欧に行けないわね、どれどれ代わりにわたしが」

一方通行「オマエいい加減諦めろっつってンですよォ……」

黄泉川「もうそろそろ女の子達もあがってくる頃じゃんね。一方通行、先入る?」

一方通行「……ン。そォするわ」

スタスタスタ

芳川「……、あの子は敏感だから余計に重く捉えちゃうのよねえ」

黄泉川「誰もがみんな桔梗みたいに自由奔放的に生きていけるとは限らないじゃん」

芳川「わたしだってそれなりに考えているのに。でも、そうね――あの子はきっと、両腕いっぱいに何かを抱えて生きてきたことがないだろうから、必死で落とさないようにしているの」

黄泉川「だから、それを誰かに分け与えたりすることまで考えが及ばない、とか?」

芳川「ええ。簡単なことなのよ? 受け止めたものをちょっと変換して、すぐ隣で笑ってくれる誰かにあげるだけよ。
   そうすればあの子は片手が空いて、再び何かを掴むことだってできるのだけれど」

黄泉川「慣れてないうちはそういうものだよ。わからないなら教えてあげればいい、だけどわかろうとしているなら、邪魔しないで見守ってあげるのが一番じゃん!」

708 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/15(土) 12:41:52.57 ID:ppFAXRU0 [2/12]
バスルーム

一方通行(たとえば。クソガキがオリジナルくらいまで成長したときに傍にいンのはきっと俺じゃねェ)

一方通行(わかってンだ――俺は、傍にいる資格なンざねェし、いたいとも思わねェさ)

一方通行「だから、あいつだって同じよォに扱うべきなンだよ」

バシャバシャ

一方通行「……あァ、クッソだりィな。なンだって俺があンなガキ共に悩まされなきゃいけないンですかァ?」


リビング

打ち止め「じゃあ早いけどミサカ達はもう寝るねーってミサカはミサカはふたりにおやすみなさいを言ってみる」

芳川「おやすみなさい。明日は早起きするのかしら?」

18264「どうでしょう、とミサカは首を傾げます。何時頃発つ、という話を聞いていません」

黄泉川「まあ、超音速旅客機なら何時だろうと一時間で着くじゃんよ。普通に起きていいって」

打ち止め「ミサカはミサカはなんだか超音速旅客機に恐怖を感じてみたり。それじゃあおやすみなさい!」

18264「今までお世話になりました、とミサカは明日ばたばたしていて言えなかったら困るので一応告げておきます」

黄泉川「あはは、今さらそんなにかしこまらなくてもいいよ。楽しかったし、またおいで」

芳川「そうね、今度はわたしもジンギスカンを食べてみたいわ」

18264「……ええ、次来るときはあなた方も一緒に、とミサカは震える声で返答し、寝室に向かいます」

スタスタスタ
パタン

黄泉川「寂しくなるなー」

芳川「次来るとき、ね。我ながら甘いことを言ってしまったかもしれないわね」

黄泉川「そうやって言うほうが、あの子だってまた来やすいじゃん」

芳川「……子どもっていうのは、本当にわからないものだから。まして、あの子達は『普通』じゃないのよ」

黄泉川「そんなのどうでもいいじゃんか。私達は大人で、あの子達は子どもなんだ。また来てくれるなら、私は喜んで泊めるじゃん!」

芳川「ジンギスカンって独特なのよねえ……」

710 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/15(土) 12:45:55.88 ID:ppFAXRU0 [3/12]
一方通行「あがった。次入れよ」

黄泉川「うん、じゃあ先に私が入るけど、いい?」

芳川「ええ、どうぞ。わたしはここで野球観てるわ」

一方通行(完全にチャンネル権独占してやがる)

黄泉川「んじゃお先ー」

パタパタ
パタン

一方通行「……、……」

芳川「お、きたきたこらえろこらえろ……見切った!」

一方通行「……、……」

芳川「ああっ、それボールじゃないのちょっとしっかり!」

一方通行「……、寝る」

芳川「あら、早いわね。おやすみなさい」

一方通行「……あァ」スタスタ

芳川「お、ツーアウト満塁……今がチャンスよ」

一方通行(もォあいつだめだわ)


常盤台寮

美琴「あ、メール。打ち止めからかな」

黒子「何て書いてありますの?」

美琴「明日はきっと11時だって。一方通行が何かやるっていうといつもそれくらいの時間よねー」

黒子「となると、総括理事長直々の北欧旅行ですし、学校に行かなくてもいいとのことですから――たっぷり睡眠はとれますわ」

美琴「みたいね。りょーかい、っと」ピッピッポ

黒子「それにしても」

美琴「ん?」

黒子「北欧への移動手段って、なんですの?」

美琴「」

711 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/15(土) 12:50:57.77 ID:ppFAXRU0 [4/12]
美琴「そ、そういえば……なんなの?」

黒子「学園都市から北欧まで、どう考えても三重以上ですの」

美琴「飛行機? にしたってそんな簡単に行けるはずな――、まさか」

黒子「?」

美琴「超音速、旅客機……!?」

黒子「お姉様、顔が険しいですの」

美琴「ま、待ってあれはいい話聞かないわよ!? あんなものに打ち止めを乗せるわけない!」

黒子「どんなものか存じませんが、学園都市製ならさぞ早いんですのね!」

美琴「あれ早いどころか速いわよ……乗ったことないけど」

黒子「なんだかわくわくしてきましたわ。早く寝ましょうお姉様、そして朝は早く起きてふたりで北欧旅行のお洋服を吟味するんですの!」

美琴「あー、うん、そうね……大丈夫よ、超音速旅客機だとしても……」


上条家

インデックス「そういえば、数時間前のこもえからの電話って何だったの?」

上条「『上条ちゃん。先生はとっても残念なんですが、総括理事長から上条ちゃんに北欧へ行くようにと命令が下されましたです』だってさ」

インデックス「ふえー……、それってどういうこと?」

上条「さあな、俺もよくわかんねえけど。総括理事長が今回の北欧旅行に一枚噛んでるとかそういうのじゃねえの?」

インデックス「そーかつりじちょー、なんだか偉い人っぽいかも」

上条「そりゃ偉い人ですよインデックスさん。何はともあれ、これでコートも無駄にならずに済むな」

インデックス「わーい! ところでとうま、明日は何時起きなのかな」

上条「あ、やべ聞いてな――」

prrrrr prrrrrr

【着信中:一方通行】

上条「! はい、もしもし」

一方通行『明日11時オマエの寮、ンじゃ』

上条「待て待て待て」

714 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/15(土) 12:55:29.30 ID:ppFAXRU0 [5/12]
一方通行『ンだよ』

上条「一応聞きたいんだけどさ。北欧って、遠いだろ」

一方通行『あン? ……まァ、国外だし、そもそもヨーロッパだしなァ』

上条「移動手段は?」

一方通行『超音速旅客機』

上条「!!!!!!」

一方通行『おい、何無言になってンだ』

上条「……、マジっすか」

一方通行『金の心配はいらねェぞ。なにせあの総括理事長のクソ野郎が』

上条「……あれかあ、あれね、あれっすかあ……」

一方通行『? どォした、声のトーン下がりまくりだぜェ』

上条「いや、なんでも……なんでもない……じゃあ、明日な……おやすみ」

一方通行『おォ、おやすみィ』

ガチャ ツーツー

インデックス「とうまとうま、あくせられーたがおやすみって言ってたんだよ!」

上条「上条さんはそんなささやかなことより明日が心配です」フラフラ

インデックス「……バスルームに行っちゃった。明日は楽しみなはずなのに、どうしたのかな」


とある一室

麦野「……フレンダぁ、何してるのかにゃーん?」

フレンダ「明日から麦野がいないならこの部屋は私が預かったげるから!」

麦野「だからなんでベッドにいんのかって聞いてんの」

フレンダ「結局、麦野んちのベッドが一番ふかふかで寝心地最高な訳よ」

麦野「寝る気? ねえそこで寝る気?」

フレンダ「あ、そうそう。ちょっと麦野に言いたいことあったんだ」

715 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/15(土) 13:00:47.84 ID:ppFAXRU0 [6/12]
麦野「言いたいこと? 謝って済むなら警察はいらないんだよバカ」

フレンダ「そうじゃなくてー、麦野は明日から北欧行くんでしょ。そのことでひとつ」

麦野「……?」

フレンダ「『グループ』が北欧に行く移動手段は超音速旅客機、これは知ってる?」

麦野「ああ、聞いた聞いた。でさ、私もクソったれな第二位と適当にどっかの超音速旅客機を拉致ろうと思ってたんだけど」

フレンダ「その垣根帝督からの伝言だよ。『グループ』の連中と同じ旅客機に搭乗することになった、カードゲームの練習でもしとけば? だって」

麦野「」

フレンダ「ちなみに私がなんでその伝言を知ったのかっていうと、麦野がこの部屋に戻ってくる数時間前に矢文が届いたからなん、」

麦野「待ってついていけないどういうことなんでカードゲームっていうかなんで矢文!?」

フレンダ「さあ? 私UNOなら数セット持ってるし、ひとつ貸そっか?」

麦野「……、……」

フレンダ(あれ、さすがに調子乗りすぎちゃった?)

麦野「……、いる。貸して」

フレンダ「!!! じゃ、じゃあさ! 今から滝壺と絹旗も呼んでUNO大会しよ! ね!」

麦野「ま、仕方ないか。いいよ、さっさとふたりに連絡つけちゃって。せっかくだし付き合ってあげるわ」

フレンダ「……麦野ぉぉぉおおお!!! ごめんベッド借りるね! 今日から!」

麦野「いや今夜は私が寝るからフレンダは床で」

フレンダ「……、……結局こうなる訳ね」


数時間前、とあるアパート

小萌「ふうー。これでお仕事は終わりですね」

結標「お疲れ様。ねえ、電話してたのって誰?」

小萌「かわいい生徒ですよー。さてさて結標ちゃん、お料理の時間なのです!」

結標「……、はーい」

716 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/15(土) 13:03:47.06 ID:ppFAXRU0 [7/12]
小萌「そうそう、包丁はネコさんの手ですよー」トントントントントン

結標「……、あのね、私ちょっと旅行にでかけるから」トントントピタ

小萌「いいですねー、先生も旅行したいです。どこへ行くんですか?」

結標「北欧。フィンランド」

小萌「北欧? ふむふむ、最近は北欧ブームなのかもしれませんねー」

結標「数日で帰ってくるわ、何かお土産とか……欲しいもの、ある?」

小萌「いいえー? 先生は結標ちゃんが無事に帰ってきてくれることが一番のお土産なのですー!」

結標「!!!」

小萌「あ、でもしいて言うなら」

結標「な、なに?」

小萌「先生は北欧に行ったことがないので、先生の分も結標ちゃんが楽しんできてくれると嬉しいですっ」

結標「……、わかったわ! 全力で楽しんでくる! 北欧ってことはすごく可愛いショタもいるだろうし……小萌、あなたの分まで堪能してくるから!!」

小萌(ショタを堪能しろ、とまでは言ってないんですけど……結標ちゃんが楽しそうなのでよしとしましょう)


土御門家

舞夏「どんどん食べていいんだぞー」

海原「ああ、これはこれは。ありがとうございますもぐもぐ」

土御門「……、ホワイ?」

海原「なんかひとりで明日を待つのって寂しいじゃないですか、もぐもぐごっくん」

舞夏「けっこういい食いっぷりだなー、兄貴もどんどん食え」

土御門「おう……相変わらず舞夏の料理はうまいにゃー」

海原「もぐっ、ごっきゅ、このパスタすごくおいしいです」

舞夏「ふふふー、褒められるのは嬉しいものだなー」

土御門「もぐ、もぐ、もっしゃ……、海原」

海原「ごくごく。はい、なんですか?」

土御門「カ、エ、レ」

718 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/15(土) 13:10:30.93 ID:ppFAXRU0 [8/12]
海原「えー、明日もまたどうせ会うんですからいいでしょう」

土御門「舞夏のパスタを食わせてやったんだから満足して帰れ」

海原「困りますね。ここに泊まれば御坂さんのうきうきはしゃいだ姿だって見られるじゃないですか」

土御門「一応仕事だぞ」

海原「わかってますよ。自分の仕事は御坂さんを守ることなので」

土御門(真面目に言いやがったこいつ)

海原「安心してください。自分はどこでもおやすみ三秒、さながらのび太ですし」

土御門「よしわかったお前はトイレで寝ること、決定だ」


とある隠れ家

心理定規「……、……」

垣根「ん、よっと……」グイグイセッセ

心理定規「……、……」

垣根「あー足りねえか。もう少し……せやっ」ギュウギュウ

心理定規「……、ねえ」

垣根「あ? なんだよ今俺忙しいの」セッセセッセ

心理定規「……あなた、何をしているの」

垣根「そら、未元物質ー」バサバサ

心理定規(聞けよ)

垣根「よし、これくらいでいいか。……どりゃあ!」グイギュウギュウ

心理定規「ねえ」

垣根「ぐいっとな」グイギュウギュウツメコミ

心理定規「……、……はあ」


心理定規「――だからあなたはどうしてダウンに未元物質を詰め込んでるの!?」


垣根「? なんでってそりゃ、いざってときのためだよ。備えあれば憂いなしって言うだろ」

720 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/15(土) 13:20:50.83 ID:ppFAXRU0 [9/12]
心理定規「いざってときってどんなときなの! それもはや改悪ダウンじゃない!」

垣根「あ、お前もしかしてさ、このダウンほしいの? だめだな、やれねえわ」

心理定規「いらないわよそんな背中裂けてるダウンなんて」

垣根「ああ、これは後で補強するし。未元物質で」

心理定規(便利通り越して脅威よね)

垣根「こうやって詰め込んどけば……」

心理定規「おけば?」

垣根「万が一音速旅客機から振り落とされても問題ねえ」

心理定規「」

垣根「そうそう、パイロット懐柔してくれてありがとな。とっておきの絵葉書選んでくるから期待してろ」

心理定規「……ええ、わかったわ。楽しみにしてる」

垣根「つうかさあ、俺さっき麦野ん家行ってきたんだけど」

心理定規「第四位のところに? ああ、共同戦線張るんだったっけ」

垣根「でさあ、いなかった訳」

心理定規「それで?」

垣根「矢文飛ばしてきた」

心理定規「」

垣根「この御時世にあえての矢文ってあたりが、俺の時代に流されねえ格好良さをあらわしてると思わねえ?」

心理定規「……そうね。普通ならポストにでも適当に紙切れつっこんどけばいいのにあえて矢文ね」

垣根「で、せっかくだから窓ガラス割ってみた訳」

心理定規「あなた損害賠償要求されてもおかしくないんじゃない?」

垣根「ばりんって割れたわ。あれすげえ楽しい」

心理定規「草野球やってて雷おじさんの家にボールが飛んでいって割っちゃったとき、みたいなスリルかしら」

垣根「そうそれ、っと。できあがり!」

心理定規(見た目は普通のダウンになったけど……これどうなの……)

721 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/15(土) 13:29:55.34 ID:ppFAXRU0 [10/12]
垣根「く、はははははは!!! おそろいだかリバーシブルだか知らねえが、このダウンは生まれ変わった! 着るだけで空も飛べるしかも翼なしでッ!!!!」

心理定規「よかったわねー」

垣根「ああ、これでスワン呼ばわりの線は完全に消え去った……いま、殺しにゆきます!」

心理定規「名作を台無しにしないでくれる?」

垣根「あーすげえ重労働した気分だな。ダウンまで手がけるとか俺もうデザイナーなれんじゃね? アーティストなれちゃうんじゃね?」

心理定規「そんな安易になれるなら専門学校なんて必要ないのよ」

垣根「時代はブラック、そしてゴールド! 白とかマジうっぜえしカレーとかケチャップとかしょうゆとかこぼしたら汚れ目立つしマジねーわ」

心理定規「こぼさなきゃいい話でしょ」

垣根「その点ブラックは目立たない! 洗濯もあんまりいらない! 思い知ったか第一位ぃぃぃいい!!!」

心理定規「え、もしかしてあの一方通行とおそろいなの?」

垣根「ちげーよあっちが勝手に俺と同じの買ったんだよ」

心理定規「一方通行なら、汚れ知らずだと思うんだけど」

垣根「はぁあ?」

心理定規「反射すれば汚れも全部落とせるじゃない」

垣根「……、……」

心理定規「それに、私なら白いダウンを選」

垣根「うっせえ俺は黒と金の組み合わせが好きなの! かっこいいだろ!」

心理定規「まあ、似合うしいいんじゃない?」


とあるホテル

木原「……おいおい、……おいおいおいおい」

ピラッ

木原「アマタクロースとか抜かしやがるからなんだと思ってみりゃぁ……なんだこれ」

木原「……いや、サンタの衣装だろってのはわかる。わかるんだがこれを着てクソムカつく一方通行の前に立てってかぁ……」

723 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/15(土) 13:45:13.31 ID:ppFAXRU0 [11/12]
木原「しかもご丁寧に白髭まであるしよ……これつけろってことか、あぁ?」

木原「これ着てこれつけて北欧でわざと一方通行の目の前に現れる、俺?」


一方通行『あ、あの後姿はサンタさン……! サァァァンタさァァァァァァァァン!!!!』

クルリ

木原『よぉ、アクセラちゃぁぁああん? 元気にしてたかぁ!?』

一方通行『』

木原『あっれ~? なんだぁその驚愕し絶望しきった顔は! 俺が生きててビビッたかよ』

一方通行『そン、な……まさかサンタさンが木原のクソ野郎だったなンて……』

木原『はっ、世の中甘くねぇんだぜぇ、ア、ク、セ、ラ、レ、ェ、タ、ちゃん!』

一方通行『もしかして、サンタさンはこの世にいねェ……!?』

木原『当ったり前だよクソガキ。なんだ、その年でまぁだサンタクロースだとかいう幻想でも見てましたかぁ?』

一方通行『う、そだ、うそだうそだァァァアア!!! サンタさンはいる! いるンだよォ!』

木原『ざぁんねーんでーしたぁー! サンタクロースはいねえ! 開発のときクリスマスの日に枕元にフライドチキンをそっと置いてやったのも俺だぜぇ?』

一方通行『!? あ、あれはてっきりケンタッキーの野郎が開発に協力してる俺に褒美として与えてくれたもンだとばかり……っ!』

木原『あぁ、お前まだケンタッキーは生きてると思ってんのか。あのジジィはもう死んでるんだぜ、これだからガキはよぉ……』

一方通行『ケンタッキーのおじさンまで死ンでる!? ンな嘘は信じねェぞ木原のクソ野郎。店頭に立ってンだろォが!』

木原『あーだめだなお前。あの日フライドチキンにむしゃぶりついてたかわいいアクセラちゃんはどこ行ったんでちゅかぁ~?』

一方通行『オマエの言うことはぜったい信じねェって決めてンだよ、あのフライドチキンなンかオマエが骨ねェって言うから遠慮なく飲み込んだら骨あったじゃねェか!』

木原『他人の言葉をすぐに信じるようなやつはレベル5、ひいてはその上になんざ行けねえからなぁ!』


木原「……絶望に打ちひしがれる一方通行――いいじゃねえか。ところで俺はどうやって北欧に行くんだ」

木原「まあ、明日になりゃアレイスターのほうから連絡くるだろうし、とりあえず寝……いや、待て」

木原「一方通行って本当にまだサンタクロース信じてんのか? さすがにありえねぇだろ……」


北欧旅行前日終了

748 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/16(日) 00:38:36.21 ID:xQGt7T60 [2/19]

 珍しくラジオ体操前に起床した俺は、なんとなく空を見やり、目を瞠った。
 朝日がこんなに美しいとは思わなかった。
 そして、神々しいまでの橙色を見つめて真っ先に連想したのは、俺以上に不健康な生活を送っているであろう知り合いたちの顔。
 たとえば第一位の貧弱モヤシ君こと一方通行や、第四位のターミネーター麦野沈利。
 どうせあいつらはこんな朝日を見たこともないのだろう、と思いながら俺はカメラのシャッターボタンを押した。

 写真を取ってから、これは旅行用のちゃっちいカメラではなく携帯電話のカメラで撮影するべきだったと気づいたのだが、時すでに遅し。
 太陽はすでに昇ってしまっていた。朝日の神々しさは失われている。
 俺はカメラをいじりながら、この美しい光景を収めた写真をどうにかして連中に見せたいという気持ちを抑えきれずにベッドに転がった。
 ごろんごろんと壁に当たって、そして思いついたのだ。
 写真を現像して、あいつらに見せてやろう、と。

 そうと決まれば話は早い。
 アクティブな俺は携帯電話のアドレス帳のグループ0――すなわち友人でも家族でもなくてなんとなく分けづらい相手を適当につっこんだフォルダを開いた。
 上から順番に電話をかけていく。まずは一方通行だ。

『……、ただいま電話に出ることができません、ピーッと……』

 留守電だった。とりあえず第三学区の某高級ホテル前にきやがれとメッセージを残しておく。
 さて、次は第三位の御坂美琴だ。こいつのアドレスはなぜか知っている。でもなぜ知っているのか俺自身覚えていない。

『……はい、もしもし? 誰ですか』

 出た。不審げな声だった。そりゃそうか、と思いながら「第二位の垣根帝督ってもんだ。
 第三学区の某高級ホテル前にきてくれるか」と告げると、向こうはますます疑念を抱いたように『第二位が何の用?』と冷たい声を響かせてくる。

「素敵なもんを見せてやるよ。だから来な」

 がちゃりと切る。あ、ちょっと、とかなんとか向こうが言っていたような気がするがスルーだ。
 そして、次にかけるのは第四位の麦野沈利。数コールでつながった。

『何?』
「第三学区の某高級ホテルに来い。んじゃ」

 麦野がさっきの御坂同様不可解そうに抗議の声をあげていたがこれもスルーで、俺はそのまま第七位の削板軍覇に電話をかける。
 出ない。まったく出ない。
 イラついた。ムカついた。これはあとで粛清しとかねえとな、と考えながら最後の浜面仕上に電話をかけることにした。
 ちなみに第五位と第六位のアドレスは知らない。交流もねえ。

『なんだよ?』
「第三学区(以下略)、んじゃな」

 浜面の反論も総無視してやった。
 あとは心理定規あたりにでも声をかけようと思ったが、考えてみたらあいつとはすぐに隠れ家で会うしわざわざ現像した写真を見せるためだけに集合をかける必要がない。
 まあ、こんだけ集めりゃみんな感動して「明日からは垣根、いや垣根様を見習って早起きします!」とか言うんじゃねえのか?
 それって俺が扇動したっつうことだよな。さすがだ俺、と思いながら俺はネガを片手に写真を現像しに行った。



749 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/16(日) 00:40:19.85 ID:xQGt7T60 [3/19]

 数時間後、指定した第三学区の某高級ホテルに到着した俺を待ち受けていたのは――

「誰もいやがらねえ、だと……?」

 そう、待ち人が誰ひとりとして存在しない、侘しい光景だった。意味がわからない。
 俺が呼び出した数名はどこにいやがるのかとあたりをきょろきょろ見回してみたが、やっぱり誰もいなかった。

「……、……なめてやがるな」

 せっかく人が爽やかな朝を迎えて人生で初めてと言ってもいい朝日を拝んで写真に撮ったからこの感動を共有してやろうと思ったのにこのザマだ、信じられねえ。
 人の好意を無碍にしやがって。ふざけんなよクソ野郎共が。

「わかった、そんなに俺を待たせてえなら待ってやるよ――誰かが来るまで全員に無言電話をかけ続けてやるぜ」

 俺の無言電話に常識は通用しねえ。スペアの携帯電話を取り出して一斉に今朝電話をかけた人間へと無言電話をかける。
 こんなときのためにスペアを数個所持していたのが幸いした。
 さすが俺、今日の占いでカ行の人はいいことがあるって言ってたが本当らしい。
 あれ、でもあの占いって名字で占えばいいのか名前で占えばいいのかわかんねえな、まあいいや。

「だからさっさと来やがれぇぇぇぇえええええ!!!!」

757 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/16(日) 00:58:22.84 ID:xQGt7T60 [5/19]
am04:30

パチリ

垣根「目が覚めた。なんだこの気持ち……遠足の日はなぜか早起きしちゃうっていうあれか」

垣根「まだラジオ体操の時間ですらねえのに起きるなんて――ほんっとしょうもねえな、俺!」

垣根「……ふふふ、ふはははははは!!!!」

垣根「……、……やべえな、暇だ。ランニングでもしてくっか」

スタスタ
パタン

黄泉川家

ノソリ

一方通行「目ェ覚めた。つうか全然眠れなかった」

一方通行「おいおい一方通行よォ、なァに迷ってンですかァ。この期に及んで『あれが望むなら叶えたい』とでも思ってンのかねェ、俺ァ」

一方通行「……、頭冷やすか。どォせ誰も起きちゃいねェ」

カツカツ
パタン

第六学区

垣根「ランニングしても途中で飽きるから結局歩いてる訳だが、誰もいねえな。人っ子一人いねえ」スタスタ
垣根「つまり暇だ。こんなことなら大人しく一人オセロでもやってるんだった」スタスタスタ

一方通行(ゲーセンもこンな早朝からやってるわけねェし……気を紛らわせるよォなもンはねェ、か)カツカツ
一方通行「クソ、チンピラの一人や二人かかってくりゃァ、愉快に素敵にブチのめしてやンのによォ」カツカツカツ

垣根「あ、でも一人オセロってつっまんねえんだよな……でも心理定規相手だとそれもそれでつまんね、」スタス

一方通行「普段はうぜェけど、チンピラってストレス発散のためにも大切な存在だったンだな、あ」カツカ

垣根「……、……」

一方通行(チンピラ……だよなァ。うンこいつはチンピラで問題ねェ、よしきたさァさァ早くかかってこいよォ!)ワクワク

垣根「……、あのさあ」

一方通行「おォ、どっからでもかかってこ」

垣根「オセロしねえ?」

一方通行「」

763 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/16(日) 01:07:42.62 ID:xQGt7T60 [6/19]
一方通行「……なンつった?」

垣根「だから、オセロしねえ?」

一方通行「すンませン僕帰ります」

垣根「あー待て待て待って! 違う! 暇なんだよ今!」

一方通行「何が違うのかまずわかンねェンだけど、かかってこねェオマエに用はねェ」

垣根「……はっはーん。さてはお前、俺にオセロで勝てねえんだな」

一方通行「はァア? 何言ってンだオマエ……」

垣根「勝てねえからここで尻尾巻いて逃げようとしてんだろ? だったら仕方ねえな、俺も帰るわ」

一方通行「……、……」

垣根「学園都市第一位ってことは、頭脳も第一位ってことだと思ってたんだがな。勘違いだったみたいだ」

一方通行「……、……」イラッ

垣根「いっそ今日から俺が第一位名乗ってやろうか? お前負け犬だもんなあ」

一方通行「……、……」イライラ

垣根「んじゃなー、オセロで第二位に勝てねえ第一、」

一方通行「まァ待てよ、クソチンピラ」

垣根「聞き捨てならねえ。せめてクソスワンにしろ」

一方通行「オマエの要望は聞いてねェ。おら、オセロすンぞ」

垣根「は?」

一方通行「ンだこらァ」

垣根「いや、俺もうオセロな気分じゃねえんだけど。数秒前にオセロの波去っちゃったしさあ、俺もう帰るわ。マジで」

一方通行「待ておいオマエこっちが乗り気になった瞬間にそれはないンじゃねェの!?」

垣根「だって冷静に考えたらお前もやしだけど第一位だしよー、オセロで負けたことねえからここで負けるのも癪だし」

一方通行「……、……オマエさァ」

垣根「あ?」

一方通行「ホント常識通用しねェのな」

768 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/16(日) 01:29:59.45 ID:xQGt7T60 [7/19]
垣根「おう、まあな。そういう受け売りって大事だと思うぜ」

一方通行(皮肉すら効かねェし)

垣根「っと、もうなんだかんだで6時か。俺これから用事あるし、じゃあな」

一方通行「だから待てェ!」

垣根「あーたーらしーいーあーさがーきーたー、きっぼーおのーあーさーだー」バッサバサ

一方通行「……ンだァ、あの歌」スタスタスタ


黄泉川家

一方通行「……、新しい朝ァ? 希望の朝ァ?」

黄泉川「おっ、早朝ランニングとは感心じゃんよ。おはよう一方通行」

一方通行「そンなンじゃねェよ。つうか早ェな」

黄泉川「今日はこれから仕事があるからね。桔梗に朝ご飯任せられないじゃん」

一方通行「それもそォだなァ」

黄泉川「ちょっとはフォローしてあげる気は」

一方通行「あるわけねェだろ。どうせあいつ、今日も自堕落に生きてくンだろォし」

黄泉川「うん。全然フォローできないじゃん」

トテトテ

打ち止め「おはよーってミサカはミサカは、!!!」

一方通行「あァ? 人の顔凝視してンじゃねェ、穴が開く」

打ち止め「えっ、あ、あなたがこんなに朝早く起きてるなんて、ってミサカはミサカは天変地異を予見してみたり!」

一方通行「オマエ失礼すぎンだろ」ズビシ

打ち止め「いったあああ!! ってミサカはミサカは朝から暴力的なあなたを涙目でにらんでみる……あれ?」

一方通行「あン?」

打ち止め「……、ううん、なんでもないよってミサカはミサカはしきりに患部をさすりながら首を横に振ってみたり」

一方通行「?」

打ち止め(目の下に薄く隈ができてるけど、眠れなかったのかなってミサカはミサカはこっそり推測してみる)

789 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/16(日) 11:15:49.10 ID:xQGt7T60 [12/19]
パタパタ

18264「おはようございます、とミサカは寝癖を気にしながら朝の挨拶をし、!」パチクリ

一方通行「あァもォさっきからなンなンですかァ!? 俺が早起きすンのがそンなに珍しいかよォ!」

黄泉川「ま、少なくとも日常的ではないじゃんよ。ほらほらさっさと朝ご飯食べて」

打ち止め「今日は和食なのねってミサカはミサカは眼前に広がるおいしそうな鮭と味噌汁とご飯を交互に見つめてみる」

18264「……これが最後の和食かもしれません、とミサカは神妙に頷き箸を取ります」

一方通行「そォいやオマエら、なンで箸の持ち方知ってンの」

打ち止め「それはねー、一般常識に含まれてるのってミサカはミサカは説明してみる。あ、でもたまに持ち方がおかしいミサカがいるって聞くかも」

黄泉川「ほー、ところで一方通行。鮭の骨が取り除けないからってぐちゃぐちゃにしちゃだめじゃん」

一方通行「チッ」

18264「おやおや北欧で暮らしているミサカよりも箸使いが悪いですね、とミサカは露骨にpgrします。だっせー」

一方通行「うっせェよ魚なンざ食わなくても生きていけンだよクソったれ」

黄泉川「肉ばっかり食うのになんでそんなに細いかねえ……」

打ち止め「この人はたんぱく質の分解すらもベクトル操作してるものってミサカはミサカは究極のダイエット法かもしれないと目論んでみる」

一方通行「アホか。今はしてねェっつの」ズビシ

打ち止め「いったあ! さっきチョップしたばかりなのにまた!? ってミサカはミサカは本日二回目の愛の篭もったチョップに」

一方通行「愛なンてこめてませン」ズビシ

打ち止め「いたっ!」

18264「『今はしていない』――つまり、以前はしていたということですね、とミサカは一方通行のとんでもないダイエット法に驚きます」

一方通行「だからそもそもダイエットじゃねェし」

黄泉川「はいはい言い合いしてないで、味噌汁冷めちゃうじゃんか」

ノロノロ

芳川「愛穂ー、ごはんー」ボサボサ

一同「」

18264「寝癖とかの問題じゃねーな、とミサカはライオンヘアな芳川桔梗をpgrすることさえ忘れました」

790 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/16(日) 11:24:15.25 ID:xQGt7T60 [13/19]
芳川「あら、みんな早いのね。おはよう」

一方通行「……、あのさァ」

芳川「?」

打ち止め「せめて髪くらいもうちょっと落ち着かせてもいいんじゃないかなってミサカはミサカは眠そうに瞼をこするヨシカワに提案してみるんだけど」

芳川「でも、家族の前で自分を偽っちゃいけないと思うの。どうかしら」

一方通行「……、……」

打ち止め「……、……」

18264「なんという詭弁、とミサカは呆れて物も言えませんがまあ言ってます」

黄泉川「……まあいいや。私はこれから出るけど、みんなしっかり北欧楽しんでこいじゃんよ」

打ち止め「はーいってミサカはミサカは元気に挙手して黄泉川の期待に応える宣言を出してみる」

一方通行「ン」

芳川「愛穂ー、わたしのごはんまだー」

黄泉川「だから自分で盛れって毎朝言ってるじゃん! あーもう行ってきます!」

バタバタバタン

芳川「ところで、空腹感がわたしを支配しているのだけれど」

一方通行「勝手に支配されてろボケ」

18264「仕方ないですね、とミサカは一宿一飯ならぬ数泊数飯の礼で芳川桔梗にご飯をよそってあげます」

打ち止め「なんだか旅立つ人みたいねってミサカはミサカは18264号の働きを高評価してみたり」

一方通行「みたい、じゃなくて実際に旅立つンですよォ。つうか芳川、オマエはナニちゃっかり人の味噌汁強奪してンだ」

芳川「んー、おいしい」ズズー

18264「ゴーイングマイウェイを体現していますね、とミサカはこれもひとつの生き方だなと学習します」

一方通行「すンな」

打ち止め「反面教師って言葉があるよねってミサカはミサカはのんきにテレビを観始めたヨシカワに遠回しの批判を試みる」

芳川「あっ、今日は占い一位じゃない。ラッキーカラーは白……白?」ジー

一方通行「……ンだよ」

791 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/16(日) 11:36:20.53 ID:xQGt7T60 [14/19]
芳川「ラッキーカラーを司る君にお願いが」

一方通行「司ってねェしオマエのお願いなンざ聞きたくねェンだけど」

芳川「ちょっと味海苔取ってきてくれないかしら」

打ち止め「わざわざラッキーカラーを引き合いに出すようなお願いじゃないような、ってミサカはミサカは渋々立ち上がって台所に向かったあの人の背中を見つめてみる」

18264「なんだかんだで言われたら動くのかよ、とミサカは芳川桔梗の命で行動を起こした一方通行を観察し……あれ?」

一方通行「おら、クソニート」ポン

芳川「ありがとう。そして残りの3パックは君とふたりの分なのよね」

打ち止め「えっ、ミサカ達の分も取ってきてくれたの、ってミサカはミサカは実はずっと味海苔を要求したかったことをばらしてみる」

一方通行「飯が全然進ンでねェからな。ほら、18264号。これが和食だ、しっかり味わっとけ」

18264「ど、どうも、とミサカは味海苔のパックを受け取り、いそいそと開封します」

芳川「そういえば聞いてなかったかもしれないけれど……君達、超音速旅客機に乗ったことはあるの?」

打ち止め「ミサカはないよって断言してみる。妹達の中に経験者は――エラー、いないみたいだねってミサカはミサカは本当に未経験者であることを確認してみたり」

18264「ミサカは学園都市まで色んな手段を講じてやってきたので、と超音速旅客機は使用していないことを明らかにします」

一方通行「俺もねェわ。話でしか聞いたことがねェ」

芳川「そう、……やっぱりそうなのね」

打ち止め「意味深な台詞を言われるととっても気になるんだけどってミサカはミサカは昨晩から嫌な予感がしていることを告げてみる」

18264「いざとなったら妹達全員に感覚共有を強いて道連れにするべきでは、とミサカは上位個体に悪魔の囁きを伝えます」

一方通行「くっだらねェ。たかだかハイスピードなヒコーキじゃねェか」

芳川「甘いわね、あれを軽んじていると吐くかもしれないわよ? まあ、わたしには関係のないことだけれど」

18264「本当に意味深じゃねーか怖っ、とミサカは怯えるふりをしますがふりだけです」

打ち止め「ま、まあいざとなったらあなたが守ってくれるよねってミサカはミサカはあなたに期待に満ちた眼差しを向けてみる!」

一方通行「同じ機体に搭乗してンだから死ぬときは一緒だなァ」

18264「うげえ、とミサカは吐き気を催しました」

792 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/16(日) 11:47:22.40 ID:xQGt7T60 [15/19]
打ち止め「ごちそうさまでしたってミサカはミサカは両手を合わせてみたり」

一方通行「……ごちそォさン」

18264「ごちそうさまでした。おいしかったですとミサカはいない黄泉川愛穂に感謝します」

芳川「片付けなくていいわ。わたしがやっておくから」

打ち止め「」
一方通行「」
18264「」

芳川「驚きすぎじゃないかしら」

一方通行「熱でもあンじゃねェの……」

打ち止め「もしかしたら今日からヨシカワは本気になるのかもってミサカはミサカは予想してみるんだけど」

18264「いやでも昨日とか『働いたら負けだと思ってる』みたいなこと寝言でほざいてやがりましたよとミサカは密告します」

芳川「あら、聞かれてたの? 視聴料払ってもら」

一方通行「ガキにたかってンじゃねェよ!」

芳川「冗談なのに」

打ち止め「ヨシカワが言うとちっとも冗談に聞こえないなあってミサカはミサ、……」

18264「? どうしました、とミサカは上位個体を心配します」」

打ち止め「……、……行動的すぎない? ってミサカはミサカはため息と共に一抹の不安も吐き出してみる」


第二三学区

20000「セキュリティがとんでもないという評判でしたが、このミサカの前に敗れ去った時点でザコですね、とミサカは高笑いしますあーっはっはっは!!!」

20000「たしか片方にセロリたん一行が乗って、もう片方が暗部でしたね、とミサカは再確認します。さて、どっちがどっちだかわかりません」

20000「50%の確率でセロリたんか……とミサカは考え、後ろに問いかけます」


20000「あなたはどちらの機体を操縦したいですか――14510号」


14510「はぁ、はぁ、……なんでこの変態はあのセキュリティ突破しても平然としてるの!? とミサカは少し驚きつつ、えーっと、どっちにしようかな」

795 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/16(日) 11:57:54.86 ID:xQGt7T60 [16/19]
移動中

打ち止め「たしかにミサカはともかく他の妹達は軍用クローンでもあるから、操縦はできるかもしれないけどってミサカはミサカは冷静に分析してみる」

一方通行「なンの話をしてンだオマエは……」

18264「にしてもあの変態のスペックぱねえ、あいつ少なくともレベル3だわとミサカは考えます」

打ち止め「考えてみたら常人がトラックと並走できるわけないしねってミサカはミサカは変態ってすごいなあとつくづく感心してみたり」

一方通行「……もォいい」

スタスタカツカツトテトテ

上条「お、きたな! おはよう一方通行、打ち止め、北欧妹」

インデックス「待ちくたびれたんだよ! あくせられーた、お菓子の準備はいいのかな」

一方通行「朝からオマエ絶好調だなァ。安心しろ、機内でお菓子食う時間なンざねェから」

インデックス「え、ないの……?」

上条「ないというか、そもそも時間より余裕がないんだよあれは」

18264「おや、乗ったことがあるんですかとミサカは訊ねます。どんな感じなんでしょう」

上条「……、……味わいたくない悪夢だ」

打ち止め「ものすごく先行き不安ってミサカはミサカは少し青ざめてみる」

一方通行「ま、乗ってみりゃわかンだろ。とりあえずオリジナル共ンとこ行くぜェ」

インデックス「あれ、今回はここが集合場所じゃないんだね」

18264「常盤台に寄って、そのまま第二三学区に向かうほうが効率的でした、とミサカは計算結果をはじき出します」

上条「へえ、あそこか。……だよなあ、あそこしかねえよな、やっぱりあれか……」

一方通行「オマエそンなにトラウマなンかよ」

打ち止め「超音速旅客機って名前がつくくらいだからそれなりに度胸は必要かもってミサカはミサカは腹をくくっておこうかな……」


とある隠れ家

心理定規「あら、準備遅かったじゃない」

垣根「ああ、非常食とかつめてたら遅れたんだよ。ほら乾パン」ガサガサ

796 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/16(日) 12:04:31.12 ID:xQGt7T60 [17/19]
心理定規「……あなた、北欧キャンプでもするつもり?」

垣根「遭難したら困るだろ。ちなみに乾パンだけだとまずいかもしれねえが、その点俺は未元物質でなんか甘い調味料とかつくれるし問題ねえ」

心理定規「それ、体に良いの?」

垣根「他ならぬ俺がつくるんだし大丈夫だろ。んじゃ行ってくるわ」

心理定規「あ、ちょっと待って。言い忘れてたことがあるの」

垣根「?」

心理定規「買収したパイロットから連絡がこないから、何かあったのかもしれないんだけど」

垣根「えー、寝坊してるだけじゃね? まあいいって、乗れなくても金さえあればなんとかなるから」

心理定規(レベル5はこれだから困るわ)

垣根「じゃあな。俺がいないと『スクール』も成り立たねえと思うが、どうせ麦野もいねえし『グループ』もいねえし、あとの『ブロック』とかはザコだろ。ファイト☆」

心理定規「最後の応援すごく腹立たしいわね。ま、せいぜい楽しんできてよ」

垣根「おう。あ、乾パンいる? やっぱこれ三つもいらねえわ」

心理定規「……じゃあ一つ預かってあげる」

垣根「サンキュ。そんじゃ、行ってきまーす」ヨイショ

バッサバサバッサ

心理定規「わざわざ未元物質で空を飛ぶ必要がどこにあるのかしら」


キャンピングカー

結標「♪」ウキウキ

海原「嬉しそうですね、結標さん。何かあったんですか?」

結標「ううん。ただちょっとサンタの衣装手に入れたのよ。どう?」ピラッ

土御門「……それ、着ても普段と露出度変わらなくないか」

結標「これで私もサンタクロースの仲間入り……そして子どもたちと触れ合える!!! 堂々とね!」

海原「実に明白な下心ですね、いっそ清々しいくらいですよ」

土御門「そう言うお前こそ第三位が朝こっちに来ないと知ってえらい落ち込んでたけどにゃー」

838 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/19(水) 21:41:13.96 ID:WQrzeHg0 [2/12]
常盤台寮前

黒子「おはようございます、皆様方」

美琴「案外早かったじゃない。てっきり時間ぎりぎりに来るかと思ってたのに」

一方通行「準備すンのが早かったからなァ。ところでオマエらさァ」

黒子「?」
美琴「?」

上条「えーっと……、前もって経験者である上条さんが忠告してあげますが」

上条「おしゃれするなとは言わない。でもな、せっかくかわいい服を着てもあの飛ぶ箱に乗ったが最後――飲み物でも飲もうものなら服が汚れるぞ?」

黒子「!」
美琴「!?」

一方通行「俺ァ経験ねェからこいつの体験談聞いただけなンだがよォ。食いもンが飛ぶらしいぜェ?」

インデックス「……、……」

18264「どうしました、とミサカは移動中から徐々に無言になっていったシスターを気遣います」

インデックス「……もしかして、とうま」

上条「皆まで言うなインデックス。だからもう食べ物を望むのは諦めろ」

インデックス「……うん」コクリ

打ち止め「シスターさんが素直に食べ物を諦めるなんて、ってミサカはミサカは超音速旅客機について不安を募らせてみる」

一方通行「はン、大袈裟すぎンですよォ」


第二三学区

20000「先に飛ぶか後に飛ぶか、どっちにすんの? とミサカはいまだに悩んでいる14510号を急かします」

14510「だって簡単に決められるわけないだろ! とミサカは反論しつつ、あーでも……暗部の人が乗る目的ってあの方を監視するためだっけ?」

20000「そうなんじゃね? 暗部じゃないから知らないけど多分、とミサカは確信を持てないくせに同意します」

14510「ってことは、暗部は二番目に飛ぶほう!? とミサカは自分の導き出した結論が正しいことを立証したくてたまりません!」

20000「んじゃ先に飛ぶってことでいいんだよね、とミサカは最終確認をします。ファイナルアンサー?」

14510「イエス! ファイナルアンサー!!! とミサカは数時間後あの方の命を預かることを想像してにやつきます」

840 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/19(水) 21:53:26.60 ID:WQrzeHg0 [3/12]
木原「……、ったくよー……」スタスタ

木原「まだ朝の10時だぜぇ、研究者サマを労るなら活動時間は午後2時からにしろってんだ」スタスタ

木原「……、しかも? 一方通行の仲間だとか対抗勢力のガキと相乗りしろ?」

木原「どこまで俺をなめてやがんだ、総括理事長さんはよぉ……」

スタスタスタ
ピタリ

木原「ここだな。二機あるうち、どっちに乗りゃいいんだ」

チッチッチッチ
ピーン

木原「とりあえず手前のやつに乗っとくか。一方通行と鉢合わせたらまぁ、そんときゃそんときってことで」

スタスタ
カンカンカン

14510(だ、誰か乗ってきた……杖をついている気配がない、つまりあの方ではない! とミサカはおそるおそる乗り込んできた人物を確認し――、っておい)

14510「どうしてこの超音速旅客機にサンタクロースに扮した男が乗ってるのはなぜなんだぜ? とミサカは思わず疑問を口にします」

バッサバサ
スタスタスタ

垣根「さて、第二三学区に着いたわけだが、誰もいねえな。超音速旅客機は二機あるみたいだけど」

垣根「どっち乗ろっかなー、どーちーらーにーしーよーうーかーなー」

垣根「てーいーとーくーのーいーうーとーおーりー」

ピコーン

垣根「手前のやつだな! 間違いねえ、俺が一番乗りだ」

スタスタスタ
コツコツコツ

麦野「うーん、やっぱりヒールやめとけばよかったかな。しかも誰もいないし……どっち乗りゃいい訳?」

ジィィィ

麦野「……どーちーらーにーしーよーうーかーなー、むーぎーのーんーのーいーうーとーおーりー」

ピカーン

麦野「手前のに決定ね。ていうかあんまり歩きたくない」

844 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/19(水) 22:07:13.82 ID:WQrzeHg0 [4/12]
垣根「……、……」

麦野「……、……」

木原「くかー、ぐおー、くー」

垣根「……、おはようございます麦野嬢。そのハイヒール素敵ですね」

麦野「おいそこのホスト崩れ、現実逃避してねえで状況説明しやがれ」

垣根「俺が知りたいくらいだ。なにこのサンタのカッコした男」

麦野「ここに座ってる、ってことは関係者かしらね。なんでサンタの格好してんのかわかんないけど」

垣根「つうか何なんだよ、まだ誰も来てねえし『グループ』の連中は5分前行動がなってねえな」

麦野「ともかく、私ここの座席座るから」ストン

垣根「ふうん」ストン

麦野「……、……」

垣根「あー、機内食出ねえかな」

麦野「……、アンタさ」

垣根「あ?」

麦野「なんで隣座ってんの?」

垣根「なんで離れたとこに座んなきゃいけない訳?」

麦野「いや、私はアンタと仲良しごっこなんてしたくないんだけどさあ」

垣根「俺もべつにしたくねえよ。ただ、機内でひとりぼっちはなんか、こう、寂しくね?」

麦野「」

垣根「こう、機体が上昇したときとか、『うわっ上がってる上がってる!』みたいなこと一人で喋っても浮くだろ」

麦野「……もしかしなくても喋るつもりなんだ? 私の隣で」

垣根「だって旅行だろ。楽しまないでどうすんだよ」

麦野(第一位を倒すんじゃなかったっけ)

846 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/19(水) 22:20:54.82 ID:WQrzeHg0 [5/12]
垣根「ところで話は変わるんだが、麦野、お前に言っておきたいことがある」

麦野「?」

垣根「実は俺トランプ持ってきたんだけどな、お前あれだろ? UNO持ってきただろ?」

麦野「ま、まあ……アンタが練習しとけって言ってきたし、機内暇だろうし、フレンダ貸してくれたし」

垣根「オーケー、ならトランプやるかUNOやるか、まずはじゃんけんで決めようぜ」

麦野「ごめんさっぱり意味がわからない上に、なんか私がUNOマニアみたいな印象受けるんだけど」

垣根「俺はUNOが嫌いなんだよ」

麦野「……、……」

垣根「ていうか神経衰弱やりたいの。わかる?」

麦野「……色々言ってやりたいことはあるんだけどさ」

垣根「おう、言ってみ」



麦野「このクッソ狭ぇ機内付属のテーブルで神経衰弱ってなめてんのかテメェ!!! あぁ!?」



機内入り口

海原「今怒号が響き渡りましたが、先客でもいるんですか」

土御門「いや、オレ達で貸切のはずだ」

結標「でもたしかに聞こえたわよ。それもとびっきりブチ切れた感じの」

土御門「……、……そういえば」

海原・結標「「?」」

土御門「今朝、ここに来る途中にふと空を見上げたんだが」

海原「ああ、歩いているときにいきなり上空見つめてましたよね。狂ったのかなって思いました」

土御門「そのときに、妙なものを見たんだよ」

結標「飛行物体、だなんて言わないわよね」

土御門「そうそれ」

海原・結標「「」」

850 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/19(水) 22:36:05.62 ID:WQrzeHg0 [6/12]
結標「いやいやいや」

海原「いえいえいえ」

土御門「話には聞いていたが、あれはひょっとすると第二位の垣根帝督だったのかもしれない」

結標「なんなの? 第二位は空を飛ぶの?」

海原「それ見間違いじゃないんですか? 人間は簡単に空なんて飛びませんよ、翼があるならまだしも」

土御門「あったぞ? 翼なら、メルヘンチックなホワイトウィングが」

結標「……、まあ、仮にじゃあその飛行物体が第二位だとして。さっきの声は女性だったと思うんだけど」

土御門「その件についてさらに気になる話が出ているんだが――第二位と第四位が手を組んだ、とのことだ」

海原「! それは、つまり協定を結んだと」

土御門「不確かな情報だ、断言はできないがな。あいつらふたりが組んだとすると、少々厄介だな」

結標「少々どころじゃないでしょ。未元物質に原子崩しよ?」

土御門「まあ、あいつらが乗ってるわけないにゃー。常識的に考えてありえないぜい」スタスタスタ

海原「デスヨネー」スタスタスタ

結標(嫌な予感がするんだけど……)スタスタスタ

14510「また誰かきましたね、今度こそあの方でしょうか? とミサカは機体に胸を膨らませますが杖の音が聞こえないのでやはり違うようです」

14510「……まさかこっちに乗らな……いやいやねーよ。それはねーよだってこっち先発だもんとミサカは浮かび上がった疑念を振り払います」

土御門「座席指定はとくにないから、適当にばらけて座れ」

結標「言われなくても。じゃあ私は一番奥に座ろうかな」

海原「では自分は脱出扉の近くにしましょうかね」

スタスタスタ
スタスタス ピタリ

グループ「「「……、……」」」

垣根「あーいこーでしょっ! ……またグーかお前! パクってんじゃねえよ!」グー
麦野「あーいこーでしょっ!! ……またグー出してきやがんのか! そっちこそパクんなよ!」グー

木原「ぐー……、ふがっ! すかー……、んだよ……あっちいけクソガキ……あ? いらねーよカーネーションなんざ……俺はてめえの母親じゃね……ってこれ菊じゃねぇか……」

852 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/19(水) 22:42:41.72 ID:WQrzeHg0 [7/12]
結標「……あの、ちょっといいかしら」

麦野「なんだよ今忙しっ、……!!!」

土御門「お前ら何してんだにゃー」

垣根「見てわかんねえ訳? じゃんけんだよ」

海原「いえ、じゃんけんをしていることは自分達もわかりますが、どうしてここにいるのかわかりかねます」

麦野「……カードゲームよ」

結標「は? っていうかそのテーブルの上のトランプとUNOは何なの?」

垣根「だから、俺がトランプ持ってきて麦野がUNO持ってきたんだよ。あ、俺垣根帝督。学園都市第二位の未元物質な」

海原「なんとなくわかったので自己紹介はいらないんですが、そのカードゲームのどちらをやるかで揉めていたと?」

麦野「そうよ。で、さっきのあいこで10連戦目」

土御門「あいこ続きすぎだろ」

垣根「だって麦野がグーばっかり出すから俺がパーだしたら麦野パー出すし今度チョキ出したら麦野チョキ出すし」

結標「それ無限ループじゃない。ていうか、両方やるっていう考えはないのかしら」

麦野・垣根「「!!!」」

結標(思いつきもしなかったのね)

土御門「その前に、お前らもしかして超音速旅客機初心者か?」

麦野「ええ。それがどうかした?」

土御門「忠告、してほしいかにゃー?」

垣根「ああ? んなもんいらねえけど転ばぬ先の何とやら、って言うし、するだけしてみろよ」

土御門「なんか引っ掛かる言い方だがまあいい。この超音速旅客機はな――」

海原「?」

結標(向こうのサンタクロースじみた男、まさかロリコン……?)

土御門「――離陸して十数分で死にたくなるぞ」

垣根「はあ? なんで」

土御門「詳しくは言えない。できれば今すぐ降りたいくらいだ」

麦野「じゃあ降りればいいのに、この腰抜け野郎が」

853 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/19(水) 22:49:26.38 ID:WQrzeHg0 [8/12]
土御門「ああ、腰抜け野郎でもなんでもいい。正直に言って、オレはもう乗りたくない」

海原「あなたがそこまで言うなんて、どれだけ恐ろしいんですか」

土御門「とりあえず忠告しておくと、カードゲームを悠長にやっていられる余裕はないな」

垣根「じゃあどうすんだよ一時間! 無駄に過ごせってのか!?」

土御門「たとえお前らがあの浮遊感に耐えたとしても、カードが後ろに吹っ飛ぶんだからどうしようもないだろう」

麦野「……これ、一応旅客機よね? 旅客機ってことは、客の安全を第一につくられているはずじゃないの」

土御門「速さがウリだ、他の部分が若干犠牲になっても仕方な……あれ? 結標は?」


結標「……、ねえおじさん。あなた年下の女の子は好き?」

木原「ぐー、すかぴー、ぐー……」

結標「ロリコンでもなければサンタなんかやらないわよね。小さい子どもと触れ合える機会なんてそうそうないし、堂々とふるまえるもの」

木原「……んだぁ……クソ、ガキ……いでっ、やめろ髪の毛ちぎれる……うぐ」

結標「! 今たしかにガキって言ったわね? ということは」


麦野「ねえ、あの女はどうなってんの? いつミニスカサンタに着替えたのあいつ」

海原「結標さんは『座標移動』ですからね。着替えなんてお手の物ですよ」

垣根「……けっこういいわ、ミニスカサンタ」

土御門「やめておけ。あいつの守備範囲から外れてるから」

麦野「話戻すけどいい? 結局UNOはやんない訳?」

土御門「むしろどうしてそんなにやりたがってるんだにゃー」

麦野「そりゃ特訓したからに決まってんでしょ」

垣根「だからここは俺が特訓した神経衰弱をやるべきだろ」

海原「特訓した成果をそんなに見せたいんですか」

麦野「じゃないと何のために3時までUNOパーティしたかわかんないじゃない」

垣根「甘いな。俺なんてひとりで黙々と4時までやったぜ。んで数時間寝て結局眠れなくてランニングしたし」

856 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/19(水) 22:58:02.94 ID:WQrzeHg0 [9/12]
木原「う……すぴー……んがっ!」パチッ

結標「!? か、覚醒した!!!」

木原「ここはどこだっけかぁ……あ、そうだ一方通行騙すために北欧行くんだったわ……まぁだ離陸してねぇってのか……」スックトナ

フラフラスタスタスタ

結標「……私をシカトするなんて、やるじゃない。あのロリコンサンタ」

土御門「ていうか今あのサンタ男、一方通行を騙すとか言ってなかったか」

垣根「言ってたな。サンタコスしてどう騙すって、……ああ。そういえばあいつサンタ信じてたっぽいな、若干」

麦野「第一位がサンタ信じてる純真なガキだとかはどうでもいいんだけど、これであの男が北欧旅行の関係者だって確定したわね」

海原「そうですね、しかも今操縦室に向かいましたし、完全に発つつもりじゃないでしょうか」

垣根「えっ、てことはあれか? 俺らが一方通行達より先に北欧着いてオーロラ堪能しちゃう訳!?」

麦野「テメェもう完全に旅行のことしか頭にねえだろ第二位さんよぉ!」


操縦室

木原「おい、そこのパイロット」

14510「!? は、はい、とミサカはおっかなびっくり応答します」

木原「どうやら乗客は全員乗ったらしい。とっとと離陸しとけ」

14510「え、でもあの、一方通行さんが乗らなければ」

木原「あぁ? 俺ぁよ、あのアクセラちゃんより先に北欧に行かなきゃなんねぇの。んで、サンタのカッコしてスタンバってなきゃなんねぇのよ」

14510「……ミスチョイスだぜ、とミサカは自分の選択が間違っていたことを悟り愕然とします」

木原「だからさっさと飛ばせや。いいか、あのガキより早く行かなきゃならねえんだ。頼むぜぇ?」

スタスタスタ

14510(こちら14510号、20000号応答願います。泣きそうです、とミサカはすでに涙で前が見えませんが気丈にも涙をぬぐいます……どうぞ)

20000(こちら20000号。先ほどセロリたん一行が搭乗口に現れたことを確認しました、残念でしたーとミサカは形式上口にします)

857 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/19(水) 23:04:30.78 ID:WQrzeHg0 [10/12]
ゴォォォオオオオ
キィィィイイィィーン

インデックス「……、……うぇ」

上条「うおっ、今まさに一機飛び立った!」

打ち止め「ごしゅーしょーさま、ってミサカはミサカは14510号の嗚咽を聞き流してみる」

一方通行「あン? 何言ってンだオマエ」

18264「いえ、当面の問題は14510号ではなくもうひとりのほうです、とミサカはパイロットが彼女である線が強まったことを告げます」

美琴「だから何の話をしてるのよ。……ところでインデックス大丈夫?」

インデックス「う、うん、大丈夫、大丈夫なんだよ。心配いらないかも」

黒子「の割には青い顔ですの。そんなに恐ろしいものなんでしょうか」

上条「甘く見るなよ。できれば俺は女の子をあれに乗せるのには反対だしな」

美琴「なっ、な、なん、」

一方通行「おォ、ならいっそオマエらふたりでちンたらちンたら電車なりなンなり使うかァ? 駄賃ならやンぜ」

打ち止め「こらこらからかいすぎ! ってミサカはミサカは茹蛸状態のお姉様を気遣ってあなたをたしなめてみたり」

20000「いらっしゃいませ、お客様の席はすべてファーストクラスとなっております。お荷物は係員にお申し付けください」

上条「あ、どうも。今日はお願いします」

インデックス「荷物? じゃあ一応このコートとか預けちゃうね」

一方通行「ン。このダウンとか頼むわ」

黒子「んまぁ。わたくしは自分で管理しますの」

美琴「……アンタ達ボケてんの? それとも目が見えないの? ていうかアンタはそこで何してんのよ!」

20000「あらばれた、とミサカは可愛らしくこつんとおでこを叩き、実はパイロットなんですと告白します」

打ち止め「スムーズに会話に入ってきたからみんな受け入れちゃったよね、ってミサカはミサカは20000号の適応能力に感心しちゃったんだけど」

18264「とりあえず荷物頼んでいい? とミサカは20000号にコートを手渡しさっさと席に座ります。三人席の真ん中です」

一方通行「……、クソガキ。オマエは18264号の隣にでも座っとけ。シスターとツインテメントはそこの二人用にでも座っとけよ」

858 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/19(水) 23:05:47.74 ID:WQrzeHg0 [11/12]
上条「お、じゃあ俺は? どこ座ればいい?」

一方通行「オマエは超電磁砲の隣に座ってろ。女乗せンの反対なンだろォが、だったら傍にいりゃいいンじゃねェの」

美琴「!?!?」

インデックス「むう、それだとまるで短髪以外は女の子じゃないみたいなんだよ」

一方通行「俺ァオマエらの後ろに座ンだよ。いざとなったら助けてやっから安心して永眠しろ」

打ち止め「それ死んじゃうでしょ!? ってミサカはミサカはあなたの言葉を必死で否定してみたり、っていうか、ミサカはあなたの隣がいいかも」

一方通行「あァ? 駄々こねてンじゃ」

黒子「あんたが何から何まで決めるのはどうかと思いますの。ここは平等に、といきたいところですが……」チラ

美琴「と、なり、となり、となり……い、いや、どうでもいいのよべつにだれがとなりになろうが」

黒子「……ふう。お姉様とそこの殿方は窓側の二席を使えばよろしいですわ。でも、わたくし達はじゃんけんで決めるべきですのよ」

上条「えっ、俺御坂の隣? べつにいいけど、御坂は嫌じゃないか?」

美琴「だっ、だからべつにアンタが隣でもいいわよ!」

18264「……、ここは誰もが嫌がる一方通行の隣をミサカが引き受けましょう、とミサカは申請します」

一方通行「オマエふざけンなよォ……」

打ち止め「えー、ミサカはこの人の隣がいいなってミサカはミサカは腕を絡ませてみたり」

インデックス「じゃあいっそ、あくせられーたとらすとおーだー達が三席使えばいいんだよ。私はとにかくさっさとこの飛行機から降りたいかも」

黒子「あら、でしたらわたくしはシスターさんとご一緒ですのね。よろしくお願いしますわ」

一方通行「おいおいおいおいどォなってンですかァ、勝手に決めてンじゃねェぞ」

上条「でも、ふたりとも初体験なんだろ。だったらお前が隣で守ってやるべきじゃないのか、一方通行」

インデックス「早く決めてほしいな。ていうか私はもうここに座るね」ストン

黒子「ではわたくしも」ストン

一方通行「!?」

18264「とりあえずセロリ、テメーは真ん中の最もトイレに行きづらいところに座りやがれ、とミサカは嫌がらせを仕掛けます」ストン

打ち止め「じゃあミサカはこっちね、ってミサカはミサカは端っこを陣取るの!」ストン

一方通行「……なーンなーンでーすかァ……」

871 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/20(木) 01:26:28.04 ID:SeVw3fM0 [1/4]
①② ③④⑤ ⑥⑦

①…上条さん 
②…美琴
③…打ち止め
④…一方さん
⑤…18264号
⑥…インデックス
⑦…黒子

872 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/20(木) 01:28:45.91 ID:SeVw3fM0 [2/4]

 さて、超音速旅客機での一時間は語るに及ばない。
 なぜならその場は文字通り「惨状」であり、「戦場」でもあったからだ。
 ある者は取り乱し、ある者は我を忘れ、またある者は精神を閉ざした一時間。
 その中で眠りにつくという究極の選択肢を選んだインデックス、そして半強制的に眠らされた打ち止めが健康体で旅客機から降りることができたのはひとえに奇跡というほかない。
 学園都市第一位としてのプライドをどうにか保った一方通行が、となりでぐったりと体力を消耗している18264号を揺り起こし、
 上条のおかげでなんとか一時間を無事に過ごすことができた美琴が黒子を揺さぶる。
 がくがくと肩をつかまれ揺さぶられた彼女が発した言葉は、「わたくし、三途の川を渡らずに済んだようですのね」という本当にギリギリな台詞である。

 かくして一行はパイロットの20000号に別れを告げ、18264号の配属されている研究所へと急いだ。
 なお、このときの彼らは行きが超音速旅客機ならば帰りも同様であるという結論を出すことが出来なかったのだが、精神的に疲れ果てていた一行にそれを求めるのは酷というものだ。

 一方、先発隊こと14510号の操縦する旅客機はさらに悲惨であった。
 超能力者としての自尊心が駆り立てたのか、垣根と麦野は無重力に近い感覚の中必死でカードゲームに熱中し、
 飛んでくるカードを避けることに全力を尽くした海原はぼろぼろで、結標はとうの昔にトイレに避難、
 そして経験者土御門は一時間一言も発しなかった。
 木原が平素と変わらぬ態度で窓から外を眺めては「人がゴミのようだ」と呟いていたことはおそらく誰も知らない。

 暗部に属するつわもの達でも、さすがに超音速旅客機の猛攻には耐えられなかったものとみえる。
 あれほどはしゃいでいたはずの垣根と麦野はすでに瀕死に近かった。平然と歩いているように見えるのだが、その実足取りは不確かでおぼつかない。
 その後ろにミニスカサンタの結標が自身をテレポートさせたとき以上の凋落っぷりで続き、隣を歩く海原は顔に笑顔を貼り付けていたものの、君が悪いほど饒舌に結標に話しかける。
 そんな様子を見つめながら、今回もきつかったなと土御門はひとりため息を吐いた。
 その背後に立った木原は「こんなもん、一方通行の攻撃のほうがよっぽど効くっつうの」ととんでもない発言を投下したが、土御門はスルーを決めた。

 もちろん、木原も子ども相手に何かを語ろうという気はない――彼が心の底から語り合いぶちのめしたいと思う子どもは他にいるのだ。
 そして、今の木原はその子どもに会うためだけにこの世界に存在しているといっても過言ではないだろう。
 サンタクロース姿にも慣れた彼は行動を開始していた。
 行動、すなわち「一方通行が抱いているサンタクロースに対する幻想を完膚なきまでにぶち壊す」という、まさに子ども泣かせの計画である。
 研究者として一方通行を開発した木原は、一方通行が外見にそぐわず純粋な一面を持っているということを知っていた。
 知りすぎていたと言ってもいい。
 だからこそ、彼はあの少年が信じている「サンタクロース」というヒーローが、実際には存在しない作り物である事実を自分が突きつけてやりたいと思う。
 一方通行を絶望の沼に突き落とし、そこで手足を取られ無様に喘ぎ抵抗する最強を見たい。ただそれだけのために、木原は蘇生された体を躊躇なく動かす。

「たしかにテメェにゃ案外笑顔が似合うかもしんねぇな、だけどよ……それじゃ俺が浮かばれねぇぜ、一方通行」

 口元を歪める木原の視線の先には、サンタクロースの家があった。
 彼には対一方通行用のスキルならばそれこそ山のようにあるが、その他のことはなにひとつ備わっていない。
 それでも、木原は心を決めていた。
 一方通行が絶望に打ちひしがれる――そんな最高の姿を見るためなら、どんな努力だってしてみせよう。
 目の前の家しか見えていない木原は、気づかなかった。
 自分が一度死んで蘇ってもなお執着する少年が、すでに自分の知っている以前の一方通行ではなくなっていたことに。


873 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/20(木) 01:31:24.22 ID:SeVw3fM0 [3/4]

 同時刻。とある研究所で、18264号は突然の抱擁を受けていた。
 それは旅の一行から受けたものではなく、研究所の職員から受けたものだ。
 金髪の職員は18264号が姿を見せるなり、血相を変えて彼女に飛びついた。

「ミサカ、おかえりなさい!」

 一行は打ち止めを除いてフィンランド語などわかるはずもなかったが、職員が18264号の帰還を心から喜んでいることはわかった。
 打ち止めが感覚共有をもって、「おかえりなさい、って彼女は嬉しがってるってミサカはミサカは通訳してみる」と告げ、
 その言葉に一方通行はかかっと笑い声をあげる。

「よかったじゃねェか、ちゃンと『帰る場所』に『待ってるヤツ』がいてよォ」

 普段の彼が言えば皮肉にしか聞こえないような台詞であるのに、今の彼が言うと本心であるように思えた。
 職員に抱きしめられたまま、少し顔を赤くした18264号は一方通行の言葉で身を強張らせ、それでもこくりと頷く。

「ただいま帰りました、とミサカは挨拶を返します」

 ニュアンスで言葉の意味を察したインデックスがにっこりと笑い、一件落着かも、と呟いたその言葉を美琴と黒子は肯定した。
 数分後、元の無表情で18264号は職員から離れ、淡々と言葉を発する。

「さて、ではひとしきり感動の再会を味わったところで参りましょうか、とミサカはさっさと職員を振り払います」

 彼女の目は、まっすぐに一方通行を射抜いていた。
 覚悟を決めた、静謐でありながらも熱っぽい視線。ああ、と一方通行はここで本当に理解した。

(こいつは、俺と向き合おうとしてやがンだ)

 だとすれば、彼女の思いを汲み取ることこそ、最大の償いではないか。
 受け止めるだけではなく、返してやるべきなのではないか。
 そう考え、一方通行は自嘲気味に笑った。そんなことではない、そんな対応で済ませていいものではないはずだ。
 本来なら、受け止めるだけでも精一杯のくせに、強がって「返してやる」と心で呟く自分にはため息さえも出てこない。

「……おら、サンタさンに会いにいくぜェ?」

 考えれば考えるほど深みにはまっていく思考を中断させると、一方通行は頭を切り替える。
 そして、黄泉川の熱意と自分の思いを伝えるべく、サンタクロースに会うという目的に邁進することにしたのだった。

901 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/21(金) 00:34:58.29 ID:VFrP.dI0 [1/6]
垣根「……まあ、その、なんだ」
麦野「……うん、その、あれよ」

土御門「お前ら何店の前で突っ立ってるんだ」

垣根「いや、だからね、フィンランドって英語圏だと思ってたもんだからさ」

麦野「フィンランド語なんてまったく勉強してないし、さっきからジェスチャーも伝わらないし、これじゃショッピングできないの」

結標「おばかさん、って言いたいところだけど私もとくに対策してこなかったのよね。小さい子なら気持ちで伝わると思ってるから」

海原「おやおや、全員揃ってダメダメですね皆さん」

垣根「んだこらうっちゃん。お前はフィンランド語の通訳できるってか? あぁ? お願いします!」

土御門「捨て身の低姿勢だにゃー」

垣根「オーロラ見てえの俺は! だけど現地のガイドがいないとどうしようもない訳!」

海原「まあ、自分もフィンランド語なんてできやしませんが――そこの」

??「!!!」

土御門「……、なんだ。お前も気づいていたか」

海原「自分が気づかないわけないでしょう? 出てきてください、おふたりとも」

結標「ふたり? 気配は一人分だったは、」

スッ ザッ

20000「どうも、改めましてミサカは20000号です、と一礼します」
14510「どうも、改めましてミサカは14510号です、と一礼します」

麦野「へえ、第三位のクローンね。こんだけ同じ動きなら、そりゃ気配も一人分しかしないわけだわ」

垣根「ていうかお前ら片方パイロットじゃね? 違う?」

14510「あなた方の機体の操縦を任されたのはこのミサカです、とミサカは胸を張りつつさっさとサンタの家行けよと促します」

土御門「ああ、あいつらもう行ったのか。じゃあ俺らも行くとするか」

麦野・垣根「「え?」」

結標「は?」

麦野「行くってどこに?」

海原「御坂さんのいるところですけど」

垣根「え? 俺ら団体行動しようって言ったよな?」

902 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/21(金) 00:44:01.09 ID:VFrP.dI0 [2/6]
土御門「言ってない聞いてない知らない」

垣根「俺ら暗部のよしみでまあそこはなんとか」

結標「いつから馴れ合い好きになったの、第二位は」

麦野「こいつ見るからに軽いでしょ。女で苦労してそうよね」

垣根「はぁあ? 苦労したことねーしあっちから寄ってくるだけだしー」

海原「ホスト崩れ(笑)」

垣根「……、……」イラッ

14510「行かないんですか? とミサカは暗部のくせに仕事を放棄しそうな人達に嫌気が差し、さっさとひとりで」

20000「待て待て待て呆れたふりして抜け駆けすんな! とミサカは14510号を引き止めます」

結標(同じ顔かたちの女の子がボケとツッコミって面白いかも)

土御門「!! そうだ、14510号と20000号だったか」

14510「はい、とミサカは怪訝そうにサングラスを見つめ返します。ミサカに何か用事ですか? ちなみに一方通行さんの情報なら24時間受け付けております」

垣根「うっげえ、お嬢さんあんなもやし好きなの? 俺のダウン真似するようなやつだけど?」

海原「おそろいじゃないですか」

麦野「仲良いじゃないのそれ」

垣根「お前ら翼でめった打ちにすんぞ」

土御門「お前達はミサカネットワークで感覚共有ができる――違うか?」

20000「まあそんな感じっすね、とミサカは適当に答えます。実際は感覚共有を発展させて掲示板で騒いだりしてますけど」

土御門「つまり、18264号はフィンランドにいた以上フィンランド語が使える。同様に、脳波リンクしているお前達もフィンランド語を使えるはずだ」

14510「oh…とミサカは自身が思い至らなかったことを指摘されてびっくりします。マジでか、ミサカ達もフィンランド語使えるのか」

20000「ちょ、待って今試してみ……おおお」

14510「待って待ってミサカも……ふおお」

垣根「俺もまーぜーてー、……うおお」

麦野「何自分がさも脳波リンクしたみたいな言葉吐いてんの? 冗談も大概にしろよ」

海原(きっつい美人ですね)

906 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/21(金) 01:00:16.75 ID:VFrP.dI0 [3/6]
14510「もはや今のミサカは敵無しです、とミサカはフィンランド語もマスターしたことに自信を持ちます」

垣根「なんかアプリダウンロードしてるみたいだよな」

20000「けっこうそんな感じですとミサカも頷きます。ところで早くセロリたんハァハァ」

土御門「……まあ、一方通行の監視が当面の仕事だしな。垣根、麦野はどこらへんでぶらぶらしていればいい」

麦野「垣根とふたりっきりはなんか嫌」

垣根「は? 何言ってんの? 俺とふたりっきりとか一部の女子は泣き叫ぶぜ」

海原「それ悲鳴なんじゃないですか」

垣根「もうこいつなんでつっかかってくんだよマジうっぜえ」

結標「とにかく、一方通行達はどこに向かったの? それさえわかればなんとかなるわ」

14510「彼らはもうすでにサンタの家に向かっていますとミサカは断言します。サンタクロースを信じているだなんて可愛らしい一面もある一方通行さん素敵です」

麦野「……さりげなく褒めるんだ。じゃあ、私らも買い物済ませたらサンタの家行って襲えばいいじゃない」

土御門「ひとつ言っておくが、オレ達も仕事だ。お前らが一方通行に危害を加えるようなら応戦する意思はある」

垣根「勝てると思ってやがんのか? 俺は学園都市第二位だぞ」

海原「こちらには案内人と第一位がいますし、ホワイトウィング相手に負ける気はしませんよ?」

垣根「!? な、なぜ俺の能力を知って……」

土御門「ほーらな! やっぱりこいつだぜい!」

結標「垣根帝督。あなた、移動は翼に頼ってるのかしら」

垣根「い、いや、そんなことは」

麦野「ああ、道理で最近飛行物体の目撃証言が多い訳か。アンタの仕業だったなんてね」

20000「……、? あれ、おかしい、とミサカは感覚共有に異変が起こったことを伝えまぎゃあああああ」

14510「サンタ……、あ、ああ、あああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

一同「!?!?」

20000「サンタコスハァハァミニスカサンタハァハァ」

14510「くっ、くやしいビクンビクン」

結標「私以外にもミニスカサンタがいるって言うの!? 許さない、ライバルよ……!」

909 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/21(金) 01:13:00.19 ID:VFrP.dI0 [4/6]
14510「いかなきゃいかなきゃいかなきゃとみさかはじんそくにこうどうをかいしします」タタタタッ

20000「さんたこすたまんねえにあいすぎもえたとみさかはあしをせっせかうごかします」ダダダダッ

土御門「何が起こったのかわからないが、とりあえず妹達についていくとするか」

海原「ええ、面白い事態になっていそうですし」

結標「も、もうちょっと短くしてもいいかな?」

垣根「えっ、ちょっとお嬢さん達どこ行く気? 俺オーロラ見たいんだけど、ねえねえ」

麦野「ショッピングは後回し、か。面倒だけど着いていくしかないみたいね」

垣根「え、麦野も行っちゃう訳? オーロラは?」

麦野「私最初からオーロラなんて興味ないから」

垣根「!!! じゃ、じゃあなんでお前北欧いるんだよ! オーロラ以外に理由なんてあるのか!」

麦野「テメェは昨日の自分の発言思い出せぇぇぇええ!! 第一位を抹殺するんじゃなかったのかよぉぉぉおおお!!!!」

垣根「あ、そうだった」

土御門(なんとなく、こいつが第二位っていう理由がわかったにゃー)


数分前、サンタの家付近

一方通行「……く、かか、くかかかききけけけけこここここっ」

上条「嬉しそうなのはいいんだけど、それ何? 赤い衣装だけどどうするつもりだよ」

一方通行「あン? オマエなンもわかってねェな……イイですかァ、サンタさンに会うためにはサンタコスをしなきゃならないンですよォ」

上条「」
美琴「」
黒子(お姉様のサンタ姿……イケる)

黒子「何を固まってらっしゃいますの、殿方さんにお姉様。一方通行さん、全員分の衣装はあるんですの?」

一方通行「あァ、抜かりねェ。最初は俺の分だけでイイかと思ったンだが、オマエらも会いてェだろォと思ってなァ!」

インデックス「郷に入りては郷に従え、だね。あくせられーた、私は歩く教会があるけどどうすればいいのかな」

一方通行「そンなこともあろォかと、シスター用にはしっかり帽子で対策を立ててあるぜェ」

打ち止め(生き生きしてるなあってミサカはミサカはあの人が自分以外の衣装を自費購入していることに驚きを隠せないんだけど)

18264(昨日買い物に行ったときに買ってきたのでしょうね、とミサカは結論を下します)

911 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/21(金) 01:24:50.37 ID:VFrP.dI0 [5/6]
美琴「あ、アンタさ」

一方通行「あァ? オマエのはこれだぜ、オリジナル」ポス

美琴「ありがとー、じゃなくって!!!」

一方通行「?」

美琴「まずおかしいでしょ、なんでサンタに会うためにサンタコスをする必要があるのよ」

上条「いや、でも御坂……サンタクロースに会うためには何か特別な格好をしていなければならないのかもしれないだろ」

美琴「アンタも簡単に騙されないの!」

黒子「あらあらお姉様、ご存知ありませんこと? サンタの家に住んでいらっしゃるサンタさんですが、サンタコスをしたいわゆる同志でなければ面会お断りですの」

美琴「え、ほんと?」

打ち止め(あの後輩さんはお姉様のサンタコスが見たいんだねってミサカはミサカはヨシカワヨミカワの作戦の新たな犠牲者に黙祷を捧げておこうっと)

18264「ところで、とミサカは一方通行がためらいなくジーンズの上からサンタコスミニスカバージョンを着用していることに疑問を抱きます」

美琴「! そ、そうよね、おかしいわよねこんなカッコで、」

18264「なぜジーンズを脱がない! さあ脱げ脱ぐがいい! 今ここで! とミサカは一方通行に駆け寄りジーンズを脱がしにかかります」

美琴「ってそっちかぁぁぁぁあああ!!!!!」

一方通行「ばっ、オマ、やめろボケ! これ脱いだらスースーすンだろォが! もォスカートはごめンなンだよ!」

インデックス「帽子あったかいんだよ。とうま、サンタの格好似合ってるかも!」

上条「お、そうか? 嬉しいような嬉しくないような」

美琴「!?(あ、ほ、ほんとに似合ってる)」

一方通行(よし、これでオリジナルも落ちたァ!)

打ち止め「ねえねえってミサカはあなたに訊ねたいんだけど、ミサカはこの小さいサイズのでいいの? あとこの白タイツもはくのかな?」

一方通行「当たり前ですゥ。生足曝け出してみろ、寒くてオマエ死ぬぞ。足からじンわり死にますよォ?」

打ち止め「う、それは嫌かもってミサカはミサカは仕方なくひとりだけ白タイツ着用を余儀なくされるの……」

18264「過保護すぎだろjk……とミサカは白タイツを準備していた一方通行にどん引きです」

943 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/22(土) 00:22:45.31 ID:IF1u9Cc0 [1/8]
一方通行「ンだァ? オマエも白タイツ欲しいンですかァ?」

18264「にやにや笑顔浮かべてんじゃねえよとミサカは静かに怒りをぶちまけます。いいからさっさとジーンズを脱げ」

一方通行「やァだ。これ脱いだら足から死ぬ、ここで死にたくねェし」

美琴「アンタどんだけ寒さに弱いのよ」

上条「ていうかさ、それ女用だよな? ミニスカって男用じゃなくね?」

黒子「んまぁ、言われてみればその通りですわ。違和感がなくて気づきませんでしたの」

一方通行「……、……女用とかあンのか」

打ち止め「知らなかったの? ってミサカはミサカはてっきりあなたが悪乗りしてミニスカサンタさんを着ているんだろうなって思ってたんだけど」

一方通行「いや、あれ。あれだ、ほら、北欧だしさァ」

18264「なんですかその北欧ならなんでも許される的な台詞は! とミサカは返答次第では戦う準備もできています」

一方通行「え、だからァ、その……北欧だしィ、日本じゃねェしィ、民族衣装的なものかなァとか」

上条「ああ、あれか! スコットランドあたりの、男のスカート!」

黒子「キルトのことですの?」

一方通行「ザッツライトォ! ほら、スコットランドとフィンランドって近ェだろ? ランドつながりで名前まで似てンだろ。
     芳川がこれ着なきゃサンタさンに会えねェとかほざきやがったし、多分サンタさンのこの衣装は民族衣装的なもンなンですよォ」

美琴「……じゃあ訊きたいんだけど」

一方通行「あン?」

美琴「アンタは、このバカの分はしっかり性別分けて買ってきてるじゃない。つまり、その時点でスカートはスカートだって認識してたのよね」

一方通行「!!!」

黒子「今気づいた、みたいな顔ですけれども」

一方通行「そォいや……たしかに無意識のうちに選別していたのかもしれねェ……」

インデックス「そもそも、サンタクロースの衣装は民族衣装なんかじゃないし、ミニスカートは邪道なんだよ」

一方通行「マジかよ!」

打ち止め「あなたが今の今まで気づかなかったのって奇跡かも、ってミサカはミサカは芳川を何だかんだで信用しているあなたに微笑みかけてみる」

944 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/22(土) 00:26:44.19 ID:IF1u9Cc0 [2/8]
一方通行「え、じゃあ待て、俺これ女装じゃねェの?」

上条「らしいな。今さらだけど」

一方通行「儀式じゃなくて?」

インデックス「サンタクロースは元を辿れば聖人だもん、会うのにわざわざ衣装に着替える必要なんてないかも」

一方通行「すなわち、ミニスカをはく理由は」

美琴「あるわけないでしょ」

一方通行「……つまり、どォいうことだってばよォ……?」

18264「簡潔に言えば、芳川桔梗に踊らされてやんのpgrwwwwってとこじゃねーの、とミサカは淡々と告げます」

一方通行「!?!?」

黒子「でも、似合ってらっしゃいますのよ。そのジーンズさえなければパーフェクトですわ」

一方通行「これは最後の砦だァ!」

打ち止め「三重旅行のときにメイドさんになったあなたに砦なんてまた残ってるのかなってミサカはミサカは指摘しつつ、おそろいの白タイツはきたいかもって要望を述べてみる」

一方通行「お、そろい……の、白タイツ……だとォ?」

打ち止め「だってこれミサカひとりじゃ恥ずかしいもん、ってミサカはミサカはあなたにも強制的に着用を促してみたり」

上条「お、ちょうど白タイツもうひとつあるじゃん。はけば?」

18264「用意周到ですね、とミサカは一方通行が予備の白タイツなのになぜか上位個体用のサイズにしては大きすぎるものをチョイスしていたことに失笑します」

美琴「……あれ? この袋の中に、ストッキングも入ってるじゃない」

一方通行「……、寒いと思って」

上条「しかも数本――まさか」

一方通行「……ガキと女は腹冷やすわけにいかねェだろォが。念のためだクソったれ」

黒子「では、こちらはわたくし達が着用してもよろしいんですの?」

一方通行「好きにしろ」

18264「好意は一応受け取ってやりますが、それよりなにより、一方通行はこの白タイツおよびストッキングを自分で買ってきたんですよね? とミサカは薄ら笑いを浮かべて問いかけます」

一方通行「あァそォですよォあいにくホルモンバランスが崩れてるおかげでぜーンぜン変な目で見られませンでしたが何かァァァア!?」

打ち止め「婦人服売り場で黙々と白タイツにストッキングを購入しているあなたを想像してみたらとってもシュールだった、ってミサカはミサカの脳内報告!」

979 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/22(土) 15:55:36.33 ID:IF1u9Cc0 [5/8]
ブゥゥゥウウン

垣根「ふはー……ワゴン車って人口密度高いよなあ」

麦野「わざとらしくため息つかないでくれる?」

土御門「……その前にどうしてお前達が三人用の座席を二人で独占しているのか問い質していいか」

垣根「あん? だって俺らレベル5だしい、VIP待遇受けるの当たり前ーみたいな」

結標「土御門。この男飛ばしてもいいわよね? 問題ないわよね?」

海原「自分達は二人用の簡易座席にどうにか三人で座り込んでいるというのに……刺しますよ」

麦野「私だってこいつの隣は嫌なんだけどさ。やっぱり空間は広い方がいいの」

14510「スピード上げますよ、とミサカは後ろでもめている方々に宣言します」

垣根「おー、オッケーオッケー」

14510「それでは、いっけええええええ一方通行さんの元にいいいいいい!!!!!!」

ブゥンッギュルルルルルッズガガガガガガッシャー

20000「走行中に窓から手を出して空気を揉むと胸の感触を味わえるらしいですが、どんなもんかなーとミサカは手を出します」モニュモニュモニュ

土御門「それ、実際の感触とは程遠いんだぜい?」

垣根「なんでお前知ってんの? やったことあんの? ちなみに数回揉んでも変わらないぜお嬢さん」

海原「垣根さん、それ自分は数回やったって言っているようなものですけど」

麦野「えっ、やったことないの」

結標「!? あ、あなたもやったことあるの!?」

麦野「そりゃあね。嗜みでしょ」

14510「何の嗜みなんでしょうかとミサカは彼がこんなくだらない実験をしたことがないことを信じつつスピードを上げます」

ギュッルルルガッシャガガガガガガブゥゥゥゥン

20000「どらぁぁぁあああ足りねえ足りねえ胸の感触が足りねええええとミサカは激しく指を動かっ、ぎゃあああああ指もげる! もげちゃうこれええええええ」

垣根「おい、あんまり激しく動かすと本当に指もげるから気ぃつけろよ! 昔の仲間なんて100キロ超えの車でそれやって小指飛んだからな!!!」

結標「むしろ飛んだのが小指だけでよかったんじゃないかしら」モニュモニュ

麦野「アンタもやってんじゃないの」

983 名前:ビリィ[saga sage] 投稿日:2010/05/22(土) 16:26:39.83 ID:IF1u9Cc0 [6/8]
垣根「ところでよー、実際のところお前ら『グループ』って仲良い訳?」

結標「見てわからない? 全然良くないのだけれど」

麦野「ま、所詮暗部だしね。仲良くしようが犬猿の仲だろうが、仕事さえこなすことができればどうでもいいし」

土御門「馴れ合いは気の緩みにも繋がるからな。とは言え、毛嫌いしている者同士を組ませてもうまくはいかない」

海原「バランスが大切ですよね。ところでお二人は、向こうに仲間を置いてきたんでしたっけ」

垣根「あー、うん。絵葉書買わねえとな、忘れてたわ」

麦野「ああ、土産? 私はどうしようかな……フレンダと絹旗は小物買ってきゃいいんだけど、滝壺がねえ」

垣根「絵葉書でいんじゃね。使えるし観賞用にもなるし絵葉書最強じゃねえか」

土御門「お前は絵葉書推しすぎだにゃー。ていうか見てて暑いんだがダウン脱いでくれないか」

垣根「ぜってえ無理」

麦野「さっきからファーがうざったいんだけど」

垣根「これはオシャレ」

海原「ところでそのダウン、一方通行さんのものと良く似たデザインですけど」

垣根「それはあっちがパクった」

14510「……そこの第二位さん、とミサカはミラー越しに話しかけます」

垣根「ん?」

14510「あなたのそのダウンは彼とおそろいなのですか、とミサカは滾る心をおさえつけ冷静に訊ねます」

垣根「おそろいじゃない。同じダウンで偶然このダウンがリバーシブルだっただけだ」

20000「つまり色違いなだけでおそろいじゃね? とミサカは羨ましがりつつセロリたんのダウンになりたいハァハァ指痛い」モニュモニュ

土御門「まだ揉んでたのかにゃー」

20000「あふぅっ、いぎ……うお? あ、やべきたこれきたこれ、とミサカは超高速で空気を揉みしだきます」モニュモミュモニュモミュ

垣根「え、マジ?」モニュモニュモニュ

麦野「?」モニュモニュモニュ

結標「……、……」モミュモミュモミュ

海原「駄目だこいつら……、早く何とかしないと……ていうか自分もやりたいんですけど真ん中に座ってるので手を出す窓がないんですよね」

14510(なにこの変態の巣窟、とミサカは嫌になりました)

続きます

Tag : ミサカネットワーク

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