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ミク「おかえりなさいっ、マスター♪」
1 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 22:01:23.88 ID:ME/fdsJ20 [1/47]
??「ただいま、ミク。今日も疲れたよ……………」
ミク「ちょうど、夜勤の仕事で疲れたマスターが帰ってくるまでに、一緒に食べる朝飯の支度をしていたところなんですよっ♪
あたしとマスターは、2年前に出会ってからずっと一緒の、熱々の同棲カップルですからねっ♪
やだ、あたしったら、自分で何言っちゃってんだろっ♪」
??「説明的なセリフありがとう。
ミクが朝飯の支度をしてくれていたおかげで、職場でマズい弁当を買い食いせずに済んで助かったよ。」
ミク「今日はどちらにします?
下仁田ネギ?越津ネギ?
それとも……………深・谷・ネ・ギ?(はぁと」
??「全部ネギ!?
ネギはいいから、普通の、あったかいごはんが食べたいなぁ………」
ミク「ネギはいい、ですって………?(ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ」
??「……………わぁー、お、おなかがへったから、ネギダク丼が食べたいなぁ………」
ミク「よかったー♪やっぱりネギを食べたかったんですねっ、マスター♪
それじゃ、ネギダク丼を作りますから、ちょっと待っててくださいねー♪」
??(ふうっ………間一髪だった………ネギはニガテだけど、ここはひとまず我慢しよう………)
??「ただいま、ミク。今日も疲れたよ……………」
ミク「ちょうど、夜勤の仕事で疲れたマスターが帰ってくるまでに、一緒に食べる朝飯の支度をしていたところなんですよっ♪
あたしとマスターは、2年前に出会ってからずっと一緒の、熱々の同棲カップルですからねっ♪
やだ、あたしったら、自分で何言っちゃってんだろっ♪」
??「説明的なセリフありがとう。
ミクが朝飯の支度をしてくれていたおかげで、職場でマズい弁当を買い食いせずに済んで助かったよ。」
ミク「今日はどちらにします?
下仁田ネギ?越津ネギ?
それとも……………深・谷・ネ・ギ?(はぁと」
??「全部ネギ!?
ネギはいいから、普通の、あったかいごはんが食べたいなぁ………」
ミク「ネギはいい、ですって………?(ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ」
??「……………わぁー、お、おなかがへったから、ネギダク丼が食べたいなぁ………」
ミク「よかったー♪やっぱりネギを食べたかったんですねっ、マスター♪
それじゃ、ネギダク丼を作りますから、ちょっと待っててくださいねー♪」
??(ふうっ………間一髪だった………ネギはニガテだけど、ここはひとまず我慢しよう………)
4 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 22:02:44.62 ID:ME/fdsJ20
「マスター」と、ミクに呼ばれているオレは、24歳フリーター。
2年前、ニートヒキコモリだったせいで家に居づらいが為に、父に土下座して70万借りて上京してきたら、ひょんなことから、同時期に上京してきたボーカロイドの初音ミクと知り合い、今はこうして、南関東の狭いアパートの一室で、ミクと二人で同棲中だ。
共働きでも、お互いとても乏しい収入で、日々のさまざまな出費に心が折れそうになる事もあるけれど、それでも、ミクと二人、それなりに楽しくやっている。
ミク「はいっ、ネギダク丼ですよ♪」
「ありがt………
ミクー!これ、ネギダク丼というか、ネギしか見えないー!なんでこんなに、こんもりとネギが積まれているのー!?」
ミク「このネギダク丼1個に、1本分のネギが入ってますからねっ♪」
オレ「そんなにネギ使わなくていいよ!10センチくらいで充分だよ!」
ミク「ビタミンをたくさん摂るのに、ネギはもってこいなんですよっ♪」
オレ「そういう問題じゃないからー!」
ただ一点、ミクが、度の過ぎたネギ好きである、という事を除けば………
5 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 22:07:42.80 ID:ME/fdsJ20
オレ「ふう………ごちそうさま。
美味しかったよ、ネギダク丼。
(しばらくは、ネギを見たくないもないや………)」
ミク「ありがとうございますっ♪
マスター、これから、お休みされるんですか?」
オレ「いや………
そうだ、ミクには話してなかった。
今日、うちに友達が遊びに来るんだよ。
メシは他のところで食べてくるみたいだから、あんまり構う必要はないけど、お茶くらいは出してあげて。」
ミク「わかりましたっ♪」
オレ「ごめんね。なんかいろいろ面倒かけちゃって。」
ミク「いいんですよ、マスター♪気にしないでくださいっ♪」
そういってミクは、キッチンへトコトコと小走りで去っていく………
優しくて、気遣い上手で、面倒見のいいミクを見るたびに、オレは
「ミクと二人で暮らしてて良かった」と、改めて痛感させられるのであった………
ぴんぽーん
6 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 22:10:11.69 ID:ME/fdsJ20
オレ「お、来たかー」
ガチャッ
律 「じゃーん!わたしだよーん!」
オレ「律っちゃん!!待ってたよー!!」
コイツは、高校の頃の同級生、田井中律。
高校時代は、軽音楽部でドラムをつとめるなど、精力的に活動していたようだが、今は普通に宅配会社で働いている。
女のくせに頑張るもんだ。と言っては、全国7000万の日本人女性に失礼か。コイツは男女(オトコオンナ)だからな。
9 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 22:13:13.31 ID:ME/fdsJ20
ミク「はいはいー、こんにt………………」
オレ「あ、そういえばミクは、会うの初めてだったな。
コイツは田井中律。オレの高校の同級生。
この通り、少しうるさい奴だが、まあ悪い奴ではない。仲良くしてやってくれ。」
律 「うるさいは余計だろ!?
はじめまして!律です!律っちゃんって呼んでね!」
オレ「それで、この人が、前にも話した、初音ミク。
オレの…………まぁー、そのぉー、なんというか………彼女だ。」
ミク「は、はじめまして………は、初音ミクと申します………(ぺこりっ」
12 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 22:18:04.61 ID:ME/fdsJ20
律 「へぇー、そっかぁー。この人がミクちゃんかぁー………
お前の………彼女……………かぁ……………
ふーん、そっかぁー……………そっ………かぁ…………
…………………………………………
…………………このやろう!
かわいい嫁さん貰いやがって!幸せにしろよな!」
バシッ! バシッ!
オレ「いでで………
だから、まだ嫁さんじゃないんだってば………//////////////」
ミク「……………………………」
13 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 22:22:31.77 ID:ME/fdsJ20
律 「いいなぁー、ミクちゃんの髪。長くて、スラッとしてて、とってもキレイで………
あたしも髪伸ばそっかなぁー」
オレ「やめとけ。
ただでさえクセッ毛の髪が、さらにボサボサになるだけだ。
いっそのこと、ボウズにでもしろよ。」
律 「あっ!ひどーい!
おまえら、またあたしを男扱いしやがったなー!
こう見えても、あたしは、高校ん時は、ジャージがクラスいち似合う女子だったんだぞー!?」
オレ「ジャージが似合っちゃダメじゃんかー!?制服とかなら分かるけどよー!!
ね、ミクもそう思うでしょ!?」
ミク「あ…あはははー………」
14 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 22:25:01.03 ID:ME/fdsJ20
律 「あ、そろそろ終電の時間だ。帰んないとな。」
オレ「おう、それじゃ駅まで見送るよ。」
律 「いや、それは悪いよ。
お前にはミクちゃんがいるんだし………」
オレ「あ、それもそうだな。
悪いな。至らないオレの代わりに気を遣ってもらっちゃって。」
律 「………あたしとしては………駅まで………送って欲しいのは………山々………なんだけどな……………」
オレ「ん?なんか言ったか?聞こえなかったけど………」
律 「な、ななななんでもないぞ!!!!
じゃあなそろそろ行くから!!!またな!!!お幸せに!!!」
バタンッ!!!
15 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 22:28:23.16 ID:ME/fdsJ20
オレ「ふぅ………
来たかと思えば帰っていく………嵐のような奴だ…………
ん?ミク?どうしたの?」
ミク「……………マスターの友達っていうから、てっきり、男の人だと思ってたのに………」
オレ「え………?
あ、ああ、事前にちゃんと説明してなくて悪かったよ。
律っちゃん………バカで元気で、面白い奴だったでしょ?」
ミク「……………そうですね…………………………」
オレ「…………………おい…………ミク………………本当にどうしたんだ…………?
もしかして……………どこか具合でも悪いのか………………!?」
ミク「……………別に………なんでもないですよ…………………」
オレ「………ミク………………………」
16 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 22:31:09.17 ID:ME/fdsJ20
ミク「あたし今日は疲れたんで、先に寝させてもらいます。
晩酌してもいいですけど、片付けは自分でやってくださいね。
じゃあ、おやすみなさい。」
オレ「おいミク、ちょっと待っ────────────────」
バタンッ
ミク「…………あの女…………………………あの女は………きっと…………」
マスターのことが、すきなんだ。
17 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 22:32:36.32 ID:ME/fdsJ20
オレ「──────────っていうわけで、また俺んちに遊びに来るなら、明日の8時な。」
律 「おーうっ、わかったっ!じゃあなっ!」
ピッ パタンッ
オレ「………ふう………律っちゃんにはケータイで連絡したし………あとは………ミクに連絡しなくちゃ………
……………昨日の今日だし………正直………今はミクと話すの………イヤだな……………」
ぷるるるるっ………
ぷるるるるっ………
オレ「………くそっ………ミクに連絡しようと思ったのに………
(カチャッ)はい………もしもし………」
真冬「あたしです!椎名真冬です!」
18 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 22:38:03.36 ID:ME/fdsJ20
オレ「どうしたの?
高校時代の同級生で、一緒に生徒会役員をやっていた時の生徒会メンバーで、ネトゲ友達でもあった真冬が、
いきなり、オレのところに連絡なんて………」
真冬「説明的なセリフありがとうございます!
センパイ!今すぐ私の家に来てください!」
オレ「え!?今すぐはちょっと………」
真冬「今すぐじゃないとダメなんです!
あたし、久しぶりに昔のゲームをやりたくなって、ドラクエ7をやってたんですけど………
リートルードの辺りで、「時のはざ間」の最深部へ行ってから、
どうすればいいかわからなくなっちゃったんです!詰んじゃったんですよ!
オレ「石版クエストか!?なんて懐かしいゲームを!?
いいかい?「時のはざ間」の4階まで来たら、12時の所から反時計回りに、ぐるぅん、ぐるぅん、って進むと、ワープポイントが出てくるから、そこで………」
真冬「口で説明されたって分からないですよ!
あたしずっと待ってますからね!
ゲーム画面をそのままにして、ムネ×コジの同人読みながら、ずっと待ってますから!それじゃっ!」
プツッ………
19 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 22:40:03.90 ID:ME/fdsJ20
オレ「参ったなぁ………
今日は、ウチに律っちゃんも来るって言うのに………
でも、真冬の言うことに従わないと、悪徳業者にオレの個人情報を売りつけたり、
オレのホームページに田代砲を撃ったり、また嫌がらせをされるからなぁ………
仕方ない………今から真冬んちに行くか……………………」
真冬「……………本当は…………
本当は………ドラクエ7なんか………どうでもいいんですけどね……………」
20 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 22:42:44.82 ID:ME/fdsJ20
ガチャッ
律 「おっす!また来たy──────
あれ?今日は、ミクちゃんだけかぁ………」
ミク(ビクゥッ!)
「あ………律さん………こんにちは………
失礼ですが………今日は………どうしてココに………?」
律 「あれ………?
今日遊びに行く、って、アイツには話したんだけど………ひょっとして………アイツから聞いてない?」
ミク「はい………聞いてませんでした………」
律 「そっか…………………………」
ミク「……………………………………………」
21 名前: ◆O2z7c08DAI [>>10 yes] 投稿日:2010/04/17(土) 22:44:59.14 ID:ME/fdsJ20
律 (ど、どうしよう………この女と二人きりだと、とても気まずいなぁ………………
こんな、無口で、陰気で、なんか暗い雰囲気の女は大嫌いだけど、アイツが来るまで、この場を取り繕わなくては………
よし!ここは、"女の子特有のアレ"を発動するか……………)
ミク(なんでマスター………あたしに、この女がウチに来るって、話してくれなかったんだろう………
こんな、いかにも非常識で、ガサツで、粗暴な女は大嫌いだけど、マスターが帰ってくるまで、この場を取り繕わないと………
よし………ここは………"女の子特有のアレ"を………)
23 名前: ◆O2z7c08DAI [>>10 yes] 投稿日:2010/04/17(土) 22:50:13.00 ID:ME/fdsJ20
律 「ミ、ミクちゃんって、ボーカロイドなんでしょ!?
す、すごいよなぁー!ホント、歌も上手いし、キレイだし、うらやましいなぁー!
あたしなんかオンチだからさー!こないだ、高校の時のバンドのメンバーとカラオケ言ったらさー、
72点なんて出ちゃって、あいつらに笑われたよ!」
ミク「そ、そんなことないですよー!
あ、あたしも、律さんみたいになりたいですっ!
あたし、いま、けいおん2期見てますよ!HTT大好き!やっぱり、澪さんや唯さん達も、
ものすごぉく可愛いですが、メンバーの中だと、律さんが一番大好きなんです!
律さんって、いつも元気いっぱいで面白くて、しかも、ちゃんとメンバーの皆さんをうまくまとめていて………
みんなが律さんのこと好きになるの分かるような気がしますよ!
でも、やっぱり、メンバーの皆さんと一緒にドラムを叩いてる時の律さんが、
いっっっちばんっ輝いてて、とっっっってもカッコイイですねっ!」
24 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 22:51:47.57 ID:ME/fdsJ20
律 「い、いやー!あ、あははー!あたしは、好き勝手やってるだけなんだけどなぁー!
そんなに褒められてしまうと、かえって恐縮してしまうよー!
あたしも、ミクちゃんの歌、大好きなんだよー!
メルトとか、ブラックロックシューターとか、毎日聴いてるよ!
けいおん観てくれてありがとね!あたしなんか、唯や澪と違って、
二次創作好きのコアな層にしか人気ないしさー!
部長とは言っても、やっぱり端役なんだよ、あたしは!
今も、あのメンバーでたまに集まって練習とかするんだけどさー!
一回、ボーカル抜きで演奏して、アフレコでボーカロイドの声を入れてみようぜ!
って提案したら、梓に怒られちゃったよー!」
25 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 22:55:20.90 ID:ME/fdsJ20
ミク「あたしの歌を聴いてくれて、ありがとうございますっ♪
あたし、律さんみたいな女性を目指すことにしますよ!
女を磨くなら、今からでも遅くないはずっ♪よぉし、がんばるぞぉー♪」
律 「そんなに褒めてくれるなんて………ありがとぉー!
ミクちゃんっ…………大好きっ!
今度、いっしょにカラオケ行こっ!」
ミク「あたしも、律さんのこと、だぁーいすきっ♪
カラオケいいですねっ♪
ぜったい、ぜったぁーいっ、いっしょに行きましょーねっ♪」
26 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 22:57:14.48 ID:ME/fdsJ20
律 「ねー、ミクちゃんっ♪」
ミク「ねっ、律さん♪」
二人「「せぇーのっ………
萌え~萌え~きゅんっ♪」」
律 「あははははははははは!可愛いなぁミクちゃん!」
ミク「あはははははははははははは!律さん、可愛いですっ!」
27 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 22:58:21.30 ID:ME/fdsJ20
律 (ったく………何を言うかと思ったら、歯の浮くような、
薄ら寒いお世辞ばかり並べ立てやがって………
アニメだって、どうせ、ニコ動あたりの
"5分で楽しむ けいおん"みたいな動画で、チラ見しただけなんだろ………
HTTを語るなら、せめて、原作を10周、アニメを3周して、
アンソロと、うらおん!まで全て抑えてからにして欲しいなぁ………
輝いてるだのカッコイイだの、歌しか歌えないくせに、
さも、あたしについてわかってるような口を利きやがって………
こんなボーカロイド風情に、あたしや、あたし達の………
何が………何が分かるってんだ………反吐が出るぜ………
…………アイツは………どうして………
こんな奴と付き合ってるんだろう……………)
28 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 23:00:02.16 ID:ME/fdsJ20
ミク(全く………メルトとブラックシューターだけで
ボーカロイドを語るなんて………完全に、にわかなんだ、この人………
ボーカロイドを語るなら、せめて、livetune、P∴Rhythmatiq、
ワンカップP、暴走P、若干P、ずどどんP、40mP、鼻そうめんP、
デットボールP、小林オニキスの曲を聴いてからにして欲しいなぁ………
まぁどうせ………この2曲だって………聴いたこともないくせに、
曲名だけ知ってたから適当に口走っただけなんだろうけど………
こんな、素人バンドで満足しているような女に、あたしの歌について
語って欲しくないなぁ………ボーカロイドが汚れる……………
………マスターは………どうして………こんな女と仲良くしてるんだろう………)
30 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 23:01:03.43 ID:ME/fdsJ20
律 「あっ、あのさっ、ミクちゃんっ!
アイツのことなんだけど………」
ガチャッ
オレ「た、ただいま………
ごめん、ミク……………ちょっと野暮用があったせいで、今日、律っちゃんが来るって連絡してn」
ミク「マスター!」
オレ(ビクゥッ!)
「なっ、何!?」
ミク「今から、あたしの足を舐めなさい。」
31 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 23:02:47.64 ID:ME/fdsJ20
オレ「は、はい………仰せのままに………………」
律 「!!?」
くちゅっ………………くちゃぁっ………………………
…………ちゅるっ………………じゅるるっ………………………
ミク「あっ、マスター………んっ………くはぁっ………………もっと…………
もっと足背動脈を………流すような………んんんっ!………感じでっ……………」
32 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 23:04:10.97 ID:ME/fdsJ20
オレ「………仰せのままに………………」
律 「な…………なん…………なんで…………おまえら……………………………」
ミク「マスターは、どんな状況だろうと、あたしが命令すれば、条件反射であたしの足を舐めてしまう、
いわば、あたしの犬なんですよ。
たとえ、高校時代の同級生が来客していていようと………ね…………………
んっ……………マスター……………もっと………………親指つけ根を………
あんっ………はっ………抉るように………舐めて……………」
33 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 23:07:22.52 ID:ME/fdsJ20
オレ「………りっ………りっひゃん……………
おにぇがいだ………みにゃいでくりぇ………
(訳:………律っ………律っちゃん……………
お願いだ………見ないでくれ………………)」
律 「いっ……………………
嫌ああああああああああああああ!!!!!!!」
ドダダダダダダダダダダダダダッ!
バタンッ!
34 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 23:08:57.97 ID:ME/fdsJ20
ミク「ふぅ………やっと帰った………………
泥棒ネコめ………二度と来るな………………………」
オレ「ミ、ミク………どうして…………………………」
ミク「誰が、やめていいと言いました?」
オレ(ビクゥゥゥゥウッ!)
「すっ、すすすすいませんっ!!!」
ミク「さぁ………舐めなさい。」
オレ「仰せのままに……………」
35 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 23:12:54.26 ID:ME/fdsJ20
ミク「んっ……………くぅっ………んっ…………
んんうっ……………ううっ!……………
マスター…………いいです…………
もっと…………もっと舐め…………て……………………」
律 「ぐすっ……………ひっぐ……………
ひぃっ……………くぅっ…………
ひどいよっ……………………
ひどいよっ……………アイツっ…………………
こんなの……………こんなのないよっ………………………
うぇぇぇぇぇぇぇぇえええん!!!!!!!」
36 名前: ◆O2z7c08DAI [>>29 thx] 投稿日:2010/04/17(土) 23:14:14.58 ID:ME/fdsJ20
オレが帰ってくるなり、足を舐める事を強要する、ミク。
そして、それを見て走り去っていった、律っちゃん。
オレには、もう、どうすればいいのかわからなかった。
39 名前: ◆O2z7c08DAI [>>29 thx] 投稿日:2010/04/17(土) 23:18:10.03 ID:ME/fdsJ20
??「あたしが思うに……………
律さんって人、お義兄ちゃんのことが好きなんだよ、きっと……………」
オレ「!?
まさか………そんな………律に限って……………
あいつとはけっこう長い付き合いだが、オレは、一度も、
そんな感情を抱いたことないぞ……………」
??「それは、お兄ちゃんが勝手にそう思ってるだけでしょ(笑)
あたし、恋愛とかは疎いけど、女の子だからわかるんだー。
女の子ってね、本当に好きな人には、それを悟られたくないっ!
って思って、わざと、サバサバした感じで接したり、
そっけなくしたりするもんなんだよ。」
オレ「ふぅん………そういうもんなのかなぁ……………」
40 名前: ◆O2z7c08DAI [>>37-38 thx] 投稿日:2010/04/17(土) 23:19:44.07 ID:ME/fdsJ20
??「そういうもんなんだよ。
とは言っても、あたしは律さんって人と面識はないから、
その人の本当の気持ちはわからないけど、少なくとも、
お義兄ちゃんの話を聞く限りでは、そうとしか思えないなぁー………」
オレ「はぁ………そっかぁー………
まぁ確かに、オレとミクが変なことをしてたとしても、
泣き叫びながら帰るっていうのは、普通じゃないもんなぁ………
ありがとな、乃莉っぺ。参考になったよ。」
41 名前: ◆O2z7c08DAI [>>37-38 thx] 投稿日:2010/04/17(土) 23:21:54.17 ID:ME/fdsJ20
乃莉「そ、そそそ、そんなことないよっ!
たいしたアドバイスが出来なくてごめんねっ!
ねぇ………お義兄ちゃん……………」
オレ「なんだい、乃莉っぺ?」
乃莉「………好きだよ…………………」
オレ「……………ああ、オレもだ………我が義妹よ……………」
乃莉「………じゃあ、あたし、課題製作に戻るね………
今日は徹夜で仕上げなくちゃ………おやすみなさい………」
オレ「おやすみ、乃莉っぺ……………無理すんなよ………」
ガチャッ プー プー プー………
42 名前: ◆O2z7c08DAI [>>2 kawaii] 投稿日:2010/04/17(土) 23:23:36.05 ID:ME/fdsJ20
乃莉「兄妹だから好き、とか、そんなんじゃないのにな………
………お義兄ちゃんの………ばか……………
こんなんじゃ………課題製作に………集中できないじゃんか………
………winampで、お義兄ちゃんボイス集.mp3でも聴いていようかな……………」
44 名前: ◆O2z7c08DAI [>>2 kawaii] 投稿日:2010/04/17(土) 23:25:01.30 ID:ME/fdsJ20
いまオレが電話してたのは、義妹の、乃莉。
美術高校に通う高校1年生で、高校の近くのアパートに住みながら、
そこの住人の人達と、毎日楽しく生活しているらしい。
勝気だが、どこか危なっかしくて、一人でやっていけるのか
心配になるような女の子だが、いつも電話をする度に、
元気な声を聴けて、とても安心する。
………そんな義妹にアドバイスを乞うなんて……………
……………いよいよオレもヤキが回ってきたか……………
45 名前: ◆O2z7c08DAI [>>43 arigato-] 投稿日:2010/04/17(土) 23:26:39.49 ID:ME/fdsJ20
あれから、ミクとはずっと、同じ生活空間を共有しながらも、
必要最低限の会話しか交わしていない。
オレに非があったとはいえ、あんなことをされた後だし、
オレから謝ったり、話を振ったりするつもりは無い。
それは、ミクも同様のようだ。
いつも心の支えになっていた、二人で一緒にいる時間が、
今では、オレにとって最大のストレスとなっている。
46 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 23:28:40.40 ID:ME/fdsJ20
オレ「………ちょっと、ネットカフェ行ってくる………………………」
ミク「ふぅん………いってらっしゃい………………………
晩飯は、冷蔵庫にコンビニ弁当が入ってますから、適当に。
それじゃ。」
オレ「………わかった…………それじゃ……………」
家から飛び出すようにして、オレは、駅前のネットカフェ
"スイミー"に逃げ込む。
ミクを遠ざけて、ここで徹夜で読むマンガが、今のオレにとって
唯一の逃げ道なんだ。
47 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 23:30:36.84 ID:ME/fdsJ20
オレ「微笑のテレサ………幻影のミリアかぁ………
ミクや律っちゃんには、どんな二つ名が似合うのかな………
………いかんいかん!現実逃避の為にマンガを読んでいるのに!
なんで"あのこと"を考えてしまうんだ!」
だが、何をしていても、"あのこと"が頭を離れることはない。
オレ「ああもう!くそぅ!どうすればいいんだよ!!!ちくしょうっ!!!」
店員「あのー………
他のお客様のご迷惑となりますので、大声はご遠慮ください…………」
オレ「あ、すみません………………………もう帰ります………」
49 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 23:33:21.25 ID:ME/fdsJ20
つい、感情が昂ぶって、叫び声をあげてしまった………………………
もう、オレは、本当に、いっぱいいっぱいだ。
なんなんだ………本当にオレは………一体………なんなんだ………。
………真冬の家で泊まらせてもらおう。
あそこなら、ゲームもいっぱいあるし、真冬が、ゲームやアニメの
話題の話し相手になってくれる………
きっと、ゲームをしていれば、その間は、何もかも忘れられるはずだ……………
さっそくオレは、真冬に電話を掛ける。
50 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 23:34:58.64 ID:ME/fdsJ20
ぷるるるるっ………
ぷるるるるっ………
オレ「もしもし──────」
真冬「──────今日あたり、
来ると思ってましたよ………───────」
51 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 23:39:08.63 ID:ME/fdsJ20
ミク「──────今日あたり、
来ると思ってましたよ………───────」
律 「──────ッ!!!
………や、やぁ!久しぶりっ!
ミクちゃん!今日も可愛いなぁー!
こないだはごめんねぇ!
あんなところを見ちゃったからさっ!
つい、ど、どうしたらいいのかわかんなくなっちゃってさー!
そっかー!そっかそうだよねー!
なんてったって、アイツとミクは
コ・イ・ビ・ト・同・士!
なんつって!きゃははははははh」
ミク「そういうの、もういいですから。」
52 名前: ◆O2z7c08DAI [love_vocaloid] 投稿日:2010/04/17(土) 23:42:13.70 ID:ME/fdsJ20
律 「…………ちっ………わかってたんなら、
最初から言えや………
お前らさ、二人であんなことばっかしてんの?
どうかしてるよマジで。
他人がやることだから、知ったこっちゃねぇけどさ。
あたしが口出しすんのもどうかと思ってたわけだけど。
いちおー、アイツには、昔から色々とお世話になってっからよ。
また、てめーに変なことされてんじゃねぇかなと、
ちと心配になってな。
ちょっくら、テメーに"アイサツ"をしに、あがらせて
もらいましたっていうわけさ。」
ミク「ぷっ………」
律 「なっ………何がおかしいんだよテメー!」
53 名前: ◆O2z7c08DAI [実は初VIP投稿] 投稿日:2010/04/17(土) 23:44:32.32 ID:ME/fdsJ20
ミク「あたしがいるから、マスターに自分の想いを伝えられない………
だから、あたしに八つ当たりですか!!!
ぷぷぷぷぷ!!!
"アイサツ"って、つまり、暴力を振るうってことですよね!!!
あははははは!!!
DQNって、ネットでしか見たことなかったけど、
やっぱり単細胞なんですね!!!
もうちょっと頭を使いましょうよ!!!
あ、脳みそも筋肉だからダメなのか!!!
あはははははははははははは!!!」
55 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 23:46:30.72 ID:ME/fdsJ20
律 「てんめぇぇぇぇぇぇぇええ!!!
人が黙ってればチョーシこきやがって!!!
見てろよ!おめーのその骨みてぇな身体によぉ、
ガチであたしのケリを入れzz」
ミク「ちょっと黙ってください。」
律 「あ”あ”んっ!?」
ミク「あなたがいま、会うべきなのは、あたしでは無いでしょう?」
律 「…………………………」
57 名前: ◆O2z7c08DAI [>>56 warota] 投稿日:2010/04/17(土) 23:49:51.22 ID:ME/fdsJ20
ミク「最近、マスターは、夜になると、いつも家を出て、どこかへ行ってしまう。
最初は、あなたと会ってるんじゃないか?
って可能性も考えましたが、その考えは即座に捨てました。
マスターが、すぐに、あなたに謝りに行ける様な人間だったら、
あたしは今頃、マスターと一緒にヴァージン・ロードを歩いてますよ。
あなたも、マスターの事をよく知ってるから、それはわかりますよね?」
律 「………………………………………………………」
58 名前: ◆O2z7c08DAI [疲れた] 投稿日:2010/04/17(土) 23:52:11.85 ID:ME/fdsJ20
ミク「あなたは今、こうやって、あたし、もしくは、
あたしとマスターがいる所に出くわしてしまう事まで
覚悟の上で、マスターに会いに、あたしたちの家まで来た。
………………謝りに、なのか、告白をしに、なのか………
そこまでは、あたしには推し量ることはできませんが………………
………悔しいけど、その勇気を認める事にします。
"アイサツ"がどうこうっていうのは、マスターがいなかったから、
苦し紛れに言ったんですよね?」
律 「ちっ、ちげぇよ!あたしは、本気でテメーを………」
ミク「暴力を振るえる人間が、そんなに手や膝を
ガクガク震えさせるわけがありませんから。」
律 「ッ────────────────!!?」
59 名前: ◆O2z7c08DAI [明日は仕事か…] 投稿日:2010/04/17(土) 23:54:42.94 ID:ME/fdsJ20
ミク「マスターは今、椎名真冬という女の家に、泊まりに行ってます。
マスターの脳内に内臓してあるICチップと、あたしに内臓されている
GPS探知機能で、マスターの居場所くらいは特定できますから。」
律 「お前………ちょっと怖ェエな……………」
ミク「いいから早く、行ってあげてください。
あなたの本当の気持ち………伝えたいんでしょう………?」
60 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 23:57:06.03 ID:ME/fdsJ20
律 「お前ホント………いい奴だな………」
ミク「? そうですか?」
律 「いい奴っていうか………なんか変だよ………
アイツと付き合って、同居までしてんのにさ………
あたしを応援したり………
アイツが女の家に泊まりに行っても平然としていたり………
ホントお前………どうかしてるよ………」
ミク「? わからないんですか?」
律 「は?」
ミク「あたしは、マスターのことを、信じてるんです。」
律 「……………………………???」
61 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 23:59:15.10 ID:ME/fdsJ20 [47/47]
ミク「例えば、例えばですよ?あくまで例え話ですからね?
けいおんが今以上の社会現象になって、映画化もされて、
月9のドラマにもなって、日本のメインカルチャーの最先端。
10人いれば10人が、けいおんを好きだと言う。
10人いれば10人が、律さんを可愛いと言う。
今や、日本中を見渡しても、田井中律を知らない人間はいない。
老若男女、誰もが、律っちゃん可愛い!と叫ぶ。
まるで、HTTが、今のAKB48になったような、そんな感じです。
62 名前: ◆O2z7c08DAI [samishii] 投稿日:2010/04/18(日) 00:01:17.73 ID:n/QzA3Uk0 [1/24]
一方、ボーカロイド文化は、一時の隆盛はどこへやら、
完全に廃れてしまって、雲の巣を張ったサブカルチャーの一端。
一般人はおろか、それなりにネットをしている人に
"初音ミクを知ってるか?"と聴いても、ほとんどの人が
"知らない"と答えるか、"ああ………昔は流行ったなぁ………
今はもう、どうでもいいけど………"と答えるような状況。
まるで、ボカロが、今のモー娘。になったような、そんな感じです。
その状況下で、あたしがマスターと付き合ってて、
律さんがマスターに告白する。
先ほどの例えを用いれば、道重さゆみと付き合ってる男性が、前田敦子に
告白されるような状況。さて、律さんが男性だったら、どうしますか?」
63 名前: ◆O2z7c08DAI [atamaitai] 投稿日:2010/04/18(日) 00:03:21.82 ID:n/QzA3Uk0 [2/24]
律 「まぁ当たり前だけど、あたしがその男だったら、
前田敦子を選ぶな。普通に考えて。」
ミク「そうなりますよね?普通なら。
だけど、そこでマスターは、道重さゆみ、
つまり、あたしを選ぶんです。」
律 「!?
どうしてそうなる…………いや………
どうしてそう断言できるんだ!?」
ミク「あたしが、マスターを信じてるから。
そして、マスターが、あたしを信じてるから。」
律 「─────────!!!?」
64 名前: ◆O2z7c08DAI [あと少し] 投稿日:2010/04/18(日) 00:07:03.14 ID:n/QzA3Uk0 [3/24]
ミク「それを踏まえた上で、あたしは、あなたの勇気を
応援してるんですよ。
マスターが、あなたや、椎名真冬を選ぶなんて事は、
絶対、ぜっっったいっに、有り得ません。
さっさと、マスターの元に行って、想いを告げて、
玉砕して来て下さい。」
65 名前: ◆O2z7c08DAI [もうちょい] 投稿日:2010/04/18(日) 00:09:01.06 ID:n/QzA3Uk0 [4/24]
律 「……………………ぷっ………
くくく……………あはははははははははは!!!
やっぱお前、変な奴だなっ!!!
わかったよ!!ありがとな!!!それじゃ行ってくる!!!」
バタンッ
66 名前: ◆O2z7c08DAI [頑張れ] 投稿日:2010/04/18(日) 00:11:06.94 ID:n/QzA3Uk0 [5/24]
ミク「…………まったく………マスターといい………あの人といい………
本当みんな………バカばっかり……………………」
…………………ポロッ………………ボロボロボロッ……………
67 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/18(日) 00:12:24.21 ID:n/QzA3Uk0 [6/24]
ミク「………違う………本当にバカなのは………あたしだ……………………
…………なんで………なんで………あんな事しちゃったんだろう…………………
………マスターが出かける前に、マスターを引き止めていれば……………?
………あの人に………マスターの居所を教えなければ……………?
……………違う………………違う違う違う違う違うっ!!!!!!
ぜんっぶ違うぅぅぅうっ!!!!!!!!」
………タッ………ポタッ……………………
ポタポタポタッ………………ポタポタポタポタポタッ…………………
68 名前: ◆O2z7c08DAI [腹減った] 投稿日:2010/04/18(日) 00:13:57.26 ID:n/QzA3Uk0 [7/24]
ミク「マスター……………お願い……………
早く、早く、早く帰ってきて……………
不安なの………………………あたし………………
不安で、不安で不安で仕方が無いの…………………
お願い…………今すぐ………今すぐあたしを………
あたしを抱きしめて…………………
何でもしてあげる………マスターが望むなら………
あんなことや………こんなこと………………
何でも………………
何でもしてあげるからぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
ザァァァァァァァァァァッァッッッッッッッッ!!!!!
69 名前: ◆O2z7c08DAI [腹減った] 投稿日:2010/04/18(日) 00:16:41.58 ID:n/QzA3Uk0 [8/24]
ミク「ねぇっ!!!!!帰ってきてよっ!!!!!!
早く帰ってきてってばぁっ!!!!!!!!!!
あたしだけを見て!!!!!!あたしだけに触れて!!!
あたしだけを感じて!!!!!!
あたしだけの……………あたしだけの………………
あたしだけの声を聴いてぇぇぇぇぇぇぇ
ぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!!!!!」
ピシャァァァァァッッ……………………
ゴロゴロゴロゴロォッ…………………!!!
70 名前: ◆O2z7c08DAI [俺ツマンネ] 投稿日:2010/04/18(日) 00:18:32.71 ID:n/QzA3Uk0 [9/24]
オレ「………………ごめんな…………まさか…………
真冬と…………こんなことしちゃうなんて……………」
真冬「いいんですよ…………………センパイとなら……………
……………………いいんです………あたし…………」
オレ「…………ミクが………彼女がいるのに………
オレ………サイテーだ……………………」
真冬「ナイショにしておけばいいんじゃないですか?
きっと、普通にしてればバレないはずですよ(笑)」
オレ「そんなもんかなぁー………まぁ、そういうことでいいか………
もう何だか………考えるのも、めんどくさいや………」
71 名前: ◆O2z7c08DAI [帰りたい] 投稿日:2010/04/18(日) 00:21:10.33 ID:n/QzA3Uk0 [10/24]
真冬「ふふふっ、センパイ、人間のクズですからねっ♪
でも、センパイの、そんなとこが好きですっ♪」
オレ「いやぁ………ははは………照れるなぁ………」
真冬「褒めてないですよ(笑)
たとえ彼女がいようと、あたしならいつだって、
センパイのこと、慰めてあげますからねっ♪」
オレ「はは、ありがとっ、気持ちだけもらっとくよ(笑)
72 名前: ◆O2z7c08DAI [帰りたい] 投稿日:2010/04/18(日) 00:22:50.65 ID:n/QzA3Uk0 [11/24]
…………雨に続き、雷まで落ちてくるなんて………
これじゃあ帰れないよ……………」
真冬「雨は、センパイの彼女の涙、カミナリは、
センパイの彼女の叫びかもしれませんね(笑)」
オレ「まったく、怖いこと言うなよ、縁起でもない(笑)
こんな天気じゃ帰れそうにも無いし、当分は、
ここに居させて貰おうかなー。」
真冬「とか言ってセンパイ、彼女に会いたくないんですよね?」
73 名前: ◆O2z7c08DAI [帰りたい] 投稿日:2010/04/18(日) 00:24:03.05 ID:n/QzA3Uk0 [12/24]
オレ「ぎくっ、なんでわかったんだ?」
真冬「センパイの話を聞いてれば大体わかりますよ。
彼女と顔を会わせたくない、かといって、
行くところもないから、あたしのところに来た。
おおかた、そんなところでしょう?」
オレ「鋭い………いちいち鋭いよ………真冬……………」
真冬「センパイがバカなだけです(笑)
いいですか?彼女とは、ちゃんと仲直りして下さいね?
もちろん、今日のこともナイショです。
あたし、遊びでこういうことするのは別に平気ですけど、
センパイとちゃんと付き合う気なんて、
さらさらありませんから。」
オレ「はいはい…………わかりました………………」
ぴんぽーん
74 名前: ◆O2z7c08DAI [もう帰りたい] 投稿日:2010/04/18(日) 00:24:58.37 ID:n/QzA3Uk0 [13/24]
オレ「………誰?」
真冬「わかりませんが…………
ここはセンパイが出てください。」
オレ「え、なんで?真冬の家なのに!?」
真冬「いいから早く!女の直感です!」
オレ「ったく………なんでオレが………………………」
律 「あたしだ………
お前に………話がある………………………」
オレ「………律………………………?」
75 名前: ◆O2z7c08DAI [kaeritai] 投稿日:2010/04/18(日) 00:26:14.18 ID:n/QzA3Uk0 [14/24]
律 「ここじゃ話せない。
すまないけど、1階の喫茶店まで来て欲しい………」
オレ「………わかった…………………………」
真冬「センパイ、がんばってくださいねっ♪」
オレ「真冬………
今の子、見ただろ?
オレ、これから、あの子と付き合うかもしれない………」
真冬「うふふっ♪
センパイ………やっぱり、人間のクズですねっ!大好き!!!」
オレ「参ったなぁ………」
真冬「頑張れ、人間のクズ!!!」
オレ「はは………頑張るよ………それじゃ。」
バタンッ
76 名前: ◆O2z7c08DAI [kaeritee] 投稿日:2010/04/18(日) 00:28:30.57 ID:n/QzA3Uk0 [15/24]
もう少し、自分を信じてみよう。
間違った道だとしても、誰かを傷つけたとしても、
それでも進んでいくのが、答えなんだ。
オレ「待ってろよ………律っちゃん。」
77 名前: ◆O2z7c08DAI [kaeritee] 投稿日:2010/04/18(日) 00:29:43.72 ID:n/QzA3Uk0 [16/24]
いつも窓から走る姿を ずっと眺めてた放課後の教室
思いを伝えたい でも苦しくて 言葉に出来ない
だから私は歌う
声が続く限りに 君を好きだよって伝えたいの
声は響いてますか? 君の心に届イテイマスカ…?
帰る途中で君に出会った 笑って「じゃあね」
って手を振る君の笑顔が
嬉しくて 少し切なくて 胸が苦しいよ
壊れそうだよだから
声が聴きたいんだ 君と色んな事を話したいよ
声にならないけど 君の事をずっと大好きだよ
78 名前: ◆O2z7c08DAI [kaeree] 投稿日:2010/04/18(日) 00:30:36.28 ID:n/QzA3Uk0 [17/24]
いつか君と手を繋いで 笑いながら歩きたいよ
季節は流れ移りゆくけど 私の思いは変わらないから…
声が続く限りに 君を好きだよって伝えたいの
声は響いてますか? 君の心に届イテイマスカ…?
声は海を越えて 世界中に響く 奇跡を起こすんだ
声は響いてますか? 私の声よ あなたにも届け…
(Voice/19's Sound Factory)
80 名前: ◆O2z7c08DAI [kaeree] 投稿日:2010/04/18(日) 00:32:22.28 ID:n/QzA3Uk0 [18/24]
ミク「声は響いてますか…………?
私の声よ……あなたにも届け……
声は響いてますか………………………?
私の声よ………あなたにも届け………
声は…………響い…………て…………
ます…………か……………?
私の声よ………………あなた…………
にも………届…………け…………」
81 名前: ◆O2z7c08DAI [>>79 arigato-] 投稿日:2010/04/18(日) 00:33:32.28 ID:n/QzA3Uk0 [19/24]
マスター………………
あたしはずっと、待ってます。
ずっと、ずっとずっと、待ってます。
たとえ声が枯れても、歌いながら……………
いいや、もう、歌じゃなくたっていい。
叫び声だっていい。
ここで、こうして………
「あたしがここにいる」って、ずっと伝え続けます。
82 名前: ◆O2z7c08DAI [ka-e-ru-] 投稿日:2010/04/18(日) 00:36:43.82 ID:n/QzA3Uk0 [20/24]
あなたと出会えて、あたしは、ひとりじゃないってわかった。
あなたと出会えて、あたしは、この世に生を受けた意味を知った。
だから、これからも。
あたしが、ひとりきりじゃないって、信じさせて欲しいんだ。
これからも。これからも、ずっと。
83 名前: ◆O2z7c08DAI [oshimai] 投稿日:2010/04/18(日) 00:38:20.67 ID:n/QzA3Uk0 [21/24]
マスター、明日はどちらにします?
下仁田ネギ?越津ネギ?それとも……………深・谷・ネ・ギ?
マスターが、いつ帰ってきてもいいように、
美味しいネギダク丼を作って、待ってますからね。
-Fin-
86 名前: ◆O2z7c08DAI [arigato-] 投稿日:2010/04/18(日) 00:49:55.26 ID:n/QzA3Uk0 [22/24]
以上です。ありがとうございました。
続きも、ちょっと考えていたのですが、つまらないテキストを
ダラダラ書いても仕方が無いので、この辺りで話を締めくくらせて頂きました。
VIPへの投稿は、今回が初めてです。
「いつもの人」ではなくて、ごめんなさい(笑)
自分は、某SNSで、ショートショートのSSを書いているのですが、
SNS友達から「面白い!」と言われるたびに
「どうせ内輪受けだし…」と、素直に賞賛の言葉を受け入れられない
自分がいて、そういう自分から脱却する為にも、シビアな評価をされる場所で、
本気でテキストを書きたい!と思い、こちらの場所をお借りさせて頂きました。
お目汚し申し訳ございませんでした。
少しでも、このSSを読んで、何かを感じて頂けたら、それだけで、
私としては、恐悦至極、感無量、満腔の想い、汗顔の極みでございます。
改めて、このSSを読んでくれた皆様へ、心からの感謝を。
本当にありがとうございました。
m(_ _)m
「マスター」と、ミクに呼ばれているオレは、24歳フリーター。
2年前、ニートヒキコモリだったせいで家に居づらいが為に、父に土下座して70万借りて上京してきたら、ひょんなことから、同時期に上京してきたボーカロイドの初音ミクと知り合い、今はこうして、南関東の狭いアパートの一室で、ミクと二人で同棲中だ。
共働きでも、お互いとても乏しい収入で、日々のさまざまな出費に心が折れそうになる事もあるけれど、それでも、ミクと二人、それなりに楽しくやっている。
ミク「はいっ、ネギダク丼ですよ♪」
「ありがt………
ミクー!これ、ネギダク丼というか、ネギしか見えないー!なんでこんなに、こんもりとネギが積まれているのー!?」
ミク「このネギダク丼1個に、1本分のネギが入ってますからねっ♪」
オレ「そんなにネギ使わなくていいよ!10センチくらいで充分だよ!」
ミク「ビタミンをたくさん摂るのに、ネギはもってこいなんですよっ♪」
オレ「そういう問題じゃないからー!」
ただ一点、ミクが、度の過ぎたネギ好きである、という事を除けば………
5 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 22:07:42.80 ID:ME/fdsJ20
オレ「ふう………ごちそうさま。
美味しかったよ、ネギダク丼。
(しばらくは、ネギを見たくないもないや………)」
ミク「ありがとうございますっ♪
マスター、これから、お休みされるんですか?」
オレ「いや………
そうだ、ミクには話してなかった。
今日、うちに友達が遊びに来るんだよ。
メシは他のところで食べてくるみたいだから、あんまり構う必要はないけど、お茶くらいは出してあげて。」
ミク「わかりましたっ♪」
オレ「ごめんね。なんかいろいろ面倒かけちゃって。」
ミク「いいんですよ、マスター♪気にしないでくださいっ♪」
そういってミクは、キッチンへトコトコと小走りで去っていく………
優しくて、気遣い上手で、面倒見のいいミクを見るたびに、オレは
「ミクと二人で暮らしてて良かった」と、改めて痛感させられるのであった………
ぴんぽーん
6 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 22:10:11.69 ID:ME/fdsJ20
オレ「お、来たかー」
ガチャッ
律 「じゃーん!わたしだよーん!」
オレ「律っちゃん!!待ってたよー!!」
コイツは、高校の頃の同級生、田井中律。
高校時代は、軽音楽部でドラムをつとめるなど、精力的に活動していたようだが、今は普通に宅配会社で働いている。
女のくせに頑張るもんだ。と言っては、全国7000万の日本人女性に失礼か。コイツは男女(オトコオンナ)だからな。
9 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 22:13:13.31 ID:ME/fdsJ20
ミク「はいはいー、こんにt………………」
オレ「あ、そういえばミクは、会うの初めてだったな。
コイツは田井中律。オレの高校の同級生。
この通り、少しうるさい奴だが、まあ悪い奴ではない。仲良くしてやってくれ。」
律 「うるさいは余計だろ!?
はじめまして!律です!律っちゃんって呼んでね!」
オレ「それで、この人が、前にも話した、初音ミク。
オレの…………まぁー、そのぉー、なんというか………彼女だ。」
ミク「は、はじめまして………は、初音ミクと申します………(ぺこりっ」
12 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 22:18:04.61 ID:ME/fdsJ20
律 「へぇー、そっかぁー。この人がミクちゃんかぁー………
お前の………彼女……………かぁ……………
ふーん、そっかぁー……………そっ………かぁ…………
…………………………………………
…………………このやろう!
かわいい嫁さん貰いやがって!幸せにしろよな!」
バシッ! バシッ!
オレ「いでで………
だから、まだ嫁さんじゃないんだってば………//////////////」
ミク「……………………………」
13 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 22:22:31.77 ID:ME/fdsJ20
律 「いいなぁー、ミクちゃんの髪。長くて、スラッとしてて、とってもキレイで………
あたしも髪伸ばそっかなぁー」
オレ「やめとけ。
ただでさえクセッ毛の髪が、さらにボサボサになるだけだ。
いっそのこと、ボウズにでもしろよ。」
律 「あっ!ひどーい!
おまえら、またあたしを男扱いしやがったなー!
こう見えても、あたしは、高校ん時は、ジャージがクラスいち似合う女子だったんだぞー!?」
オレ「ジャージが似合っちゃダメじゃんかー!?制服とかなら分かるけどよー!!
ね、ミクもそう思うでしょ!?」
ミク「あ…あはははー………」
14 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 22:25:01.03 ID:ME/fdsJ20
律 「あ、そろそろ終電の時間だ。帰んないとな。」
オレ「おう、それじゃ駅まで見送るよ。」
律 「いや、それは悪いよ。
お前にはミクちゃんがいるんだし………」
オレ「あ、それもそうだな。
悪いな。至らないオレの代わりに気を遣ってもらっちゃって。」
律 「………あたしとしては………駅まで………送って欲しいのは………山々………なんだけどな……………」
オレ「ん?なんか言ったか?聞こえなかったけど………」
律 「な、ななななんでもないぞ!!!!
じゃあなそろそろ行くから!!!またな!!!お幸せに!!!」
バタンッ!!!
15 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 22:28:23.16 ID:ME/fdsJ20
オレ「ふぅ………
来たかと思えば帰っていく………嵐のような奴だ…………
ん?ミク?どうしたの?」
ミク「……………マスターの友達っていうから、てっきり、男の人だと思ってたのに………」
オレ「え………?
あ、ああ、事前にちゃんと説明してなくて悪かったよ。
律っちゃん………バカで元気で、面白い奴だったでしょ?」
ミク「……………そうですね…………………………」
オレ「…………………おい…………ミク………………本当にどうしたんだ…………?
もしかして……………どこか具合でも悪いのか………………!?」
ミク「……………別に………なんでもないですよ…………………」
オレ「………ミク………………………」
16 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 22:31:09.17 ID:ME/fdsJ20
ミク「あたし今日は疲れたんで、先に寝させてもらいます。
晩酌してもいいですけど、片付けは自分でやってくださいね。
じゃあ、おやすみなさい。」
オレ「おいミク、ちょっと待っ────────────────」
バタンッ
ミク「…………あの女…………………………あの女は………きっと…………」
マスターのことが、すきなんだ。
17 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 22:32:36.32 ID:ME/fdsJ20
オレ「──────────っていうわけで、また俺んちに遊びに来るなら、明日の8時な。」
律 「おーうっ、わかったっ!じゃあなっ!」
ピッ パタンッ
オレ「………ふう………律っちゃんにはケータイで連絡したし………あとは………ミクに連絡しなくちゃ………
……………昨日の今日だし………正直………今はミクと話すの………イヤだな……………」
ぷるるるるっ………
ぷるるるるっ………
オレ「………くそっ………ミクに連絡しようと思ったのに………
(カチャッ)はい………もしもし………」
真冬「あたしです!椎名真冬です!」
18 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 22:38:03.36 ID:ME/fdsJ20
オレ「どうしたの?
高校時代の同級生で、一緒に生徒会役員をやっていた時の生徒会メンバーで、ネトゲ友達でもあった真冬が、
いきなり、オレのところに連絡なんて………」
真冬「説明的なセリフありがとうございます!
センパイ!今すぐ私の家に来てください!」
オレ「え!?今すぐはちょっと………」
真冬「今すぐじゃないとダメなんです!
あたし、久しぶりに昔のゲームをやりたくなって、ドラクエ7をやってたんですけど………
リートルードの辺りで、「時のはざ間」の最深部へ行ってから、
どうすればいいかわからなくなっちゃったんです!詰んじゃったんですよ!
オレ「石版クエストか!?なんて懐かしいゲームを!?
いいかい?「時のはざ間」の4階まで来たら、12時の所から反時計回りに、ぐるぅん、ぐるぅん、って進むと、ワープポイントが出てくるから、そこで………」
真冬「口で説明されたって分からないですよ!
あたしずっと待ってますからね!
ゲーム画面をそのままにして、ムネ×コジの同人読みながら、ずっと待ってますから!それじゃっ!」
プツッ………
19 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 22:40:03.90 ID:ME/fdsJ20
オレ「参ったなぁ………
今日は、ウチに律っちゃんも来るって言うのに………
でも、真冬の言うことに従わないと、悪徳業者にオレの個人情報を売りつけたり、
オレのホームページに田代砲を撃ったり、また嫌がらせをされるからなぁ………
仕方ない………今から真冬んちに行くか……………………」
真冬「……………本当は…………
本当は………ドラクエ7なんか………どうでもいいんですけどね……………」
20 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 22:42:44.82 ID:ME/fdsJ20
ガチャッ
律 「おっす!また来たy──────
あれ?今日は、ミクちゃんだけかぁ………」
ミク(ビクゥッ!)
「あ………律さん………こんにちは………
失礼ですが………今日は………どうしてココに………?」
律 「あれ………?
今日遊びに行く、って、アイツには話したんだけど………ひょっとして………アイツから聞いてない?」
ミク「はい………聞いてませんでした………」
律 「そっか…………………………」
ミク「……………………………………………」
21 名前: ◆O2z7c08DAI [>>10 yes] 投稿日:2010/04/17(土) 22:44:59.14 ID:ME/fdsJ20
律 (ど、どうしよう………この女と二人きりだと、とても気まずいなぁ………………
こんな、無口で、陰気で、なんか暗い雰囲気の女は大嫌いだけど、アイツが来るまで、この場を取り繕わなくては………
よし!ここは、"女の子特有のアレ"を発動するか……………)
ミク(なんでマスター………あたしに、この女がウチに来るって、話してくれなかったんだろう………
こんな、いかにも非常識で、ガサツで、粗暴な女は大嫌いだけど、マスターが帰ってくるまで、この場を取り繕わないと………
よし………ここは………"女の子特有のアレ"を………)
23 名前: ◆O2z7c08DAI [>>10 yes] 投稿日:2010/04/17(土) 22:50:13.00 ID:ME/fdsJ20
律 「ミ、ミクちゃんって、ボーカロイドなんでしょ!?
す、すごいよなぁー!ホント、歌も上手いし、キレイだし、うらやましいなぁー!
あたしなんかオンチだからさー!こないだ、高校の時のバンドのメンバーとカラオケ言ったらさー、
72点なんて出ちゃって、あいつらに笑われたよ!」
ミク「そ、そんなことないですよー!
あ、あたしも、律さんみたいになりたいですっ!
あたし、いま、けいおん2期見てますよ!HTT大好き!やっぱり、澪さんや唯さん達も、
ものすごぉく可愛いですが、メンバーの中だと、律さんが一番大好きなんです!
律さんって、いつも元気いっぱいで面白くて、しかも、ちゃんとメンバーの皆さんをうまくまとめていて………
みんなが律さんのこと好きになるの分かるような気がしますよ!
でも、やっぱり、メンバーの皆さんと一緒にドラムを叩いてる時の律さんが、
いっっっちばんっ輝いてて、とっっっってもカッコイイですねっ!」
24 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 22:51:47.57 ID:ME/fdsJ20
律 「い、いやー!あ、あははー!あたしは、好き勝手やってるだけなんだけどなぁー!
そんなに褒められてしまうと、かえって恐縮してしまうよー!
あたしも、ミクちゃんの歌、大好きなんだよー!
メルトとか、ブラックロックシューターとか、毎日聴いてるよ!
けいおん観てくれてありがとね!あたしなんか、唯や澪と違って、
二次創作好きのコアな層にしか人気ないしさー!
部長とは言っても、やっぱり端役なんだよ、あたしは!
今も、あのメンバーでたまに集まって練習とかするんだけどさー!
一回、ボーカル抜きで演奏して、アフレコでボーカロイドの声を入れてみようぜ!
って提案したら、梓に怒られちゃったよー!」
25 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 22:55:20.90 ID:ME/fdsJ20
ミク「あたしの歌を聴いてくれて、ありがとうございますっ♪
あたし、律さんみたいな女性を目指すことにしますよ!
女を磨くなら、今からでも遅くないはずっ♪よぉし、がんばるぞぉー♪」
律 「そんなに褒めてくれるなんて………ありがとぉー!
ミクちゃんっ…………大好きっ!
今度、いっしょにカラオケ行こっ!」
ミク「あたしも、律さんのこと、だぁーいすきっ♪
カラオケいいですねっ♪
ぜったい、ぜったぁーいっ、いっしょに行きましょーねっ♪」
26 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 22:57:14.48 ID:ME/fdsJ20
律 「ねー、ミクちゃんっ♪」
ミク「ねっ、律さん♪」
二人「「せぇーのっ………
萌え~萌え~きゅんっ♪」」
律 「あははははははははは!可愛いなぁミクちゃん!」
ミク「あはははははははははははは!律さん、可愛いですっ!」
27 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 22:58:21.30 ID:ME/fdsJ20
律 (ったく………何を言うかと思ったら、歯の浮くような、
薄ら寒いお世辞ばかり並べ立てやがって………
アニメだって、どうせ、ニコ動あたりの
"5分で楽しむ けいおん"みたいな動画で、チラ見しただけなんだろ………
HTTを語るなら、せめて、原作を10周、アニメを3周して、
アンソロと、うらおん!まで全て抑えてからにして欲しいなぁ………
輝いてるだのカッコイイだの、歌しか歌えないくせに、
さも、あたしについてわかってるような口を利きやがって………
こんなボーカロイド風情に、あたしや、あたし達の………
何が………何が分かるってんだ………反吐が出るぜ………
…………アイツは………どうして………
こんな奴と付き合ってるんだろう……………)
28 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 23:00:02.16 ID:ME/fdsJ20
ミク(全く………メルトとブラックシューターだけで
ボーカロイドを語るなんて………完全に、にわかなんだ、この人………
ボーカロイドを語るなら、せめて、livetune、P∴Rhythmatiq、
ワンカップP、暴走P、若干P、ずどどんP、40mP、鼻そうめんP、
デットボールP、小林オニキスの曲を聴いてからにして欲しいなぁ………
まぁどうせ………この2曲だって………聴いたこともないくせに、
曲名だけ知ってたから適当に口走っただけなんだろうけど………
こんな、素人バンドで満足しているような女に、あたしの歌について
語って欲しくないなぁ………ボーカロイドが汚れる……………
………マスターは………どうして………こんな女と仲良くしてるんだろう………)
30 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 23:01:03.43 ID:ME/fdsJ20
律 「あっ、あのさっ、ミクちゃんっ!
アイツのことなんだけど………」
ガチャッ
オレ「た、ただいま………
ごめん、ミク……………ちょっと野暮用があったせいで、今日、律っちゃんが来るって連絡してn」
ミク「マスター!」
オレ(ビクゥッ!)
「なっ、何!?」
ミク「今から、あたしの足を舐めなさい。」
31 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 23:02:47.64 ID:ME/fdsJ20
オレ「は、はい………仰せのままに………………」
律 「!!?」
くちゅっ………………くちゃぁっ………………………
…………ちゅるっ………………じゅるるっ………………………
ミク「あっ、マスター………んっ………くはぁっ………………もっと…………
もっと足背動脈を………流すような………んんんっ!………感じでっ……………」
32 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 23:04:10.97 ID:ME/fdsJ20
オレ「………仰せのままに………………」
律 「な…………なん…………なんで…………おまえら……………………………」
ミク「マスターは、どんな状況だろうと、あたしが命令すれば、条件反射であたしの足を舐めてしまう、
いわば、あたしの犬なんですよ。
たとえ、高校時代の同級生が来客していていようと………ね…………………
んっ……………マスター……………もっと………………親指つけ根を………
あんっ………はっ………抉るように………舐めて……………」
33 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 23:07:22.52 ID:ME/fdsJ20
オレ「………りっ………りっひゃん……………
おにぇがいだ………みにゃいでくりぇ………
(訳:………律っ………律っちゃん……………
お願いだ………見ないでくれ………………)」
律 「いっ……………………
嫌ああああああああああああああ!!!!!!!」
ドダダダダダダダダダダダダダッ!
バタンッ!
34 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 23:08:57.97 ID:ME/fdsJ20
ミク「ふぅ………やっと帰った………………
泥棒ネコめ………二度と来るな………………………」
オレ「ミ、ミク………どうして…………………………」
ミク「誰が、やめていいと言いました?」
オレ(ビクゥゥゥゥウッ!)
「すっ、すすすすいませんっ!!!」
ミク「さぁ………舐めなさい。」
オレ「仰せのままに……………」
35 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 23:12:54.26 ID:ME/fdsJ20
ミク「んっ……………くぅっ………んっ…………
んんうっ……………ううっ!……………
マスター…………いいです…………
もっと…………もっと舐め…………て……………………」
律 「ぐすっ……………ひっぐ……………
ひぃっ……………くぅっ…………
ひどいよっ……………………
ひどいよっ……………アイツっ…………………
こんなの……………こんなのないよっ………………………
うぇぇぇぇぇぇぇぇえええん!!!!!!!」
36 名前: ◆O2z7c08DAI [>>29 thx] 投稿日:2010/04/17(土) 23:14:14.58 ID:ME/fdsJ20
オレが帰ってくるなり、足を舐める事を強要する、ミク。
そして、それを見て走り去っていった、律っちゃん。
オレには、もう、どうすればいいのかわからなかった。
39 名前: ◆O2z7c08DAI [>>29 thx] 投稿日:2010/04/17(土) 23:18:10.03 ID:ME/fdsJ20
??「あたしが思うに……………
律さんって人、お義兄ちゃんのことが好きなんだよ、きっと……………」
オレ「!?
まさか………そんな………律に限って……………
あいつとはけっこう長い付き合いだが、オレは、一度も、
そんな感情を抱いたことないぞ……………」
??「それは、お兄ちゃんが勝手にそう思ってるだけでしょ(笑)
あたし、恋愛とかは疎いけど、女の子だからわかるんだー。
女の子ってね、本当に好きな人には、それを悟られたくないっ!
って思って、わざと、サバサバした感じで接したり、
そっけなくしたりするもんなんだよ。」
オレ「ふぅん………そういうもんなのかなぁ……………」
40 名前: ◆O2z7c08DAI [>>37-38 thx] 投稿日:2010/04/17(土) 23:19:44.07 ID:ME/fdsJ20
??「そういうもんなんだよ。
とは言っても、あたしは律さんって人と面識はないから、
その人の本当の気持ちはわからないけど、少なくとも、
お義兄ちゃんの話を聞く限りでは、そうとしか思えないなぁー………」
オレ「はぁ………そっかぁー………
まぁ確かに、オレとミクが変なことをしてたとしても、
泣き叫びながら帰るっていうのは、普通じゃないもんなぁ………
ありがとな、乃莉っぺ。参考になったよ。」
41 名前: ◆O2z7c08DAI [>>37-38 thx] 投稿日:2010/04/17(土) 23:21:54.17 ID:ME/fdsJ20
乃莉「そ、そそそ、そんなことないよっ!
たいしたアドバイスが出来なくてごめんねっ!
ねぇ………お義兄ちゃん……………」
オレ「なんだい、乃莉っぺ?」
乃莉「………好きだよ…………………」
オレ「……………ああ、オレもだ………我が義妹よ……………」
乃莉「………じゃあ、あたし、課題製作に戻るね………
今日は徹夜で仕上げなくちゃ………おやすみなさい………」
オレ「おやすみ、乃莉っぺ……………無理すんなよ………」
ガチャッ プー プー プー………
42 名前: ◆O2z7c08DAI [>>2 kawaii] 投稿日:2010/04/17(土) 23:23:36.05 ID:ME/fdsJ20
乃莉「兄妹だから好き、とか、そんなんじゃないのにな………
………お義兄ちゃんの………ばか……………
こんなんじゃ………課題製作に………集中できないじゃんか………
………winampで、お義兄ちゃんボイス集.mp3でも聴いていようかな……………」
44 名前: ◆O2z7c08DAI [>>2 kawaii] 投稿日:2010/04/17(土) 23:25:01.30 ID:ME/fdsJ20
いまオレが電話してたのは、義妹の、乃莉。
美術高校に通う高校1年生で、高校の近くのアパートに住みながら、
そこの住人の人達と、毎日楽しく生活しているらしい。
勝気だが、どこか危なっかしくて、一人でやっていけるのか
心配になるような女の子だが、いつも電話をする度に、
元気な声を聴けて、とても安心する。
………そんな義妹にアドバイスを乞うなんて……………
……………いよいよオレもヤキが回ってきたか……………
45 名前: ◆O2z7c08DAI [>>43 arigato-] 投稿日:2010/04/17(土) 23:26:39.49 ID:ME/fdsJ20
あれから、ミクとはずっと、同じ生活空間を共有しながらも、
必要最低限の会話しか交わしていない。
オレに非があったとはいえ、あんなことをされた後だし、
オレから謝ったり、話を振ったりするつもりは無い。
それは、ミクも同様のようだ。
いつも心の支えになっていた、二人で一緒にいる時間が、
今では、オレにとって最大のストレスとなっている。
46 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 23:28:40.40 ID:ME/fdsJ20
オレ「………ちょっと、ネットカフェ行ってくる………………………」
ミク「ふぅん………いってらっしゃい………………………
晩飯は、冷蔵庫にコンビニ弁当が入ってますから、適当に。
それじゃ。」
オレ「………わかった…………それじゃ……………」
家から飛び出すようにして、オレは、駅前のネットカフェ
"スイミー"に逃げ込む。
ミクを遠ざけて、ここで徹夜で読むマンガが、今のオレにとって
唯一の逃げ道なんだ。
47 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 23:30:36.84 ID:ME/fdsJ20
オレ「微笑のテレサ………幻影のミリアかぁ………
ミクや律っちゃんには、どんな二つ名が似合うのかな………
………いかんいかん!現実逃避の為にマンガを読んでいるのに!
なんで"あのこと"を考えてしまうんだ!」
だが、何をしていても、"あのこと"が頭を離れることはない。
オレ「ああもう!くそぅ!どうすればいいんだよ!!!ちくしょうっ!!!」
店員「あのー………
他のお客様のご迷惑となりますので、大声はご遠慮ください…………」
オレ「あ、すみません………………………もう帰ります………」
49 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 23:33:21.25 ID:ME/fdsJ20
つい、感情が昂ぶって、叫び声をあげてしまった………………………
もう、オレは、本当に、いっぱいいっぱいだ。
なんなんだ………本当にオレは………一体………なんなんだ………。
………真冬の家で泊まらせてもらおう。
あそこなら、ゲームもいっぱいあるし、真冬が、ゲームやアニメの
話題の話し相手になってくれる………
きっと、ゲームをしていれば、その間は、何もかも忘れられるはずだ……………
さっそくオレは、真冬に電話を掛ける。
50 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 23:34:58.64 ID:ME/fdsJ20
ぷるるるるっ………
ぷるるるるっ………
オレ「もしもし──────」
真冬「──────今日あたり、
来ると思ってましたよ………───────」
51 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 23:39:08.63 ID:ME/fdsJ20
ミク「──────今日あたり、
来ると思ってましたよ………───────」
律 「──────ッ!!!
………や、やぁ!久しぶりっ!
ミクちゃん!今日も可愛いなぁー!
こないだはごめんねぇ!
あんなところを見ちゃったからさっ!
つい、ど、どうしたらいいのかわかんなくなっちゃってさー!
そっかー!そっかそうだよねー!
なんてったって、アイツとミクは
コ・イ・ビ・ト・同・士!
なんつって!きゃははははははh」
ミク「そういうの、もういいですから。」
52 名前: ◆O2z7c08DAI [love_vocaloid] 投稿日:2010/04/17(土) 23:42:13.70 ID:ME/fdsJ20
律 「…………ちっ………わかってたんなら、
最初から言えや………
お前らさ、二人であんなことばっかしてんの?
どうかしてるよマジで。
他人がやることだから、知ったこっちゃねぇけどさ。
あたしが口出しすんのもどうかと思ってたわけだけど。
いちおー、アイツには、昔から色々とお世話になってっからよ。
また、てめーに変なことされてんじゃねぇかなと、
ちと心配になってな。
ちょっくら、テメーに"アイサツ"をしに、あがらせて
もらいましたっていうわけさ。」
ミク「ぷっ………」
律 「なっ………何がおかしいんだよテメー!」
53 名前: ◆O2z7c08DAI [実は初VIP投稿] 投稿日:2010/04/17(土) 23:44:32.32 ID:ME/fdsJ20
ミク「あたしがいるから、マスターに自分の想いを伝えられない………
だから、あたしに八つ当たりですか!!!
ぷぷぷぷぷ!!!
"アイサツ"って、つまり、暴力を振るうってことですよね!!!
あははははは!!!
DQNって、ネットでしか見たことなかったけど、
やっぱり単細胞なんですね!!!
もうちょっと頭を使いましょうよ!!!
あ、脳みそも筋肉だからダメなのか!!!
あはははははははははははは!!!」
55 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 23:46:30.72 ID:ME/fdsJ20
律 「てんめぇぇぇぇぇぇぇええ!!!
人が黙ってればチョーシこきやがって!!!
見てろよ!おめーのその骨みてぇな身体によぉ、
ガチであたしのケリを入れzz」
ミク「ちょっと黙ってください。」
律 「あ”あ”んっ!?」
ミク「あなたがいま、会うべきなのは、あたしでは無いでしょう?」
律 「…………………………」
57 名前: ◆O2z7c08DAI [>>56 warota] 投稿日:2010/04/17(土) 23:49:51.22 ID:ME/fdsJ20
ミク「最近、マスターは、夜になると、いつも家を出て、どこかへ行ってしまう。
最初は、あなたと会ってるんじゃないか?
って可能性も考えましたが、その考えは即座に捨てました。
マスターが、すぐに、あなたに謝りに行ける様な人間だったら、
あたしは今頃、マスターと一緒にヴァージン・ロードを歩いてますよ。
あなたも、マスターの事をよく知ってるから、それはわかりますよね?」
律 「………………………………………………………」
58 名前: ◆O2z7c08DAI [疲れた] 投稿日:2010/04/17(土) 23:52:11.85 ID:ME/fdsJ20
ミク「あなたは今、こうやって、あたし、もしくは、
あたしとマスターがいる所に出くわしてしまう事まで
覚悟の上で、マスターに会いに、あたしたちの家まで来た。
………………謝りに、なのか、告白をしに、なのか………
そこまでは、あたしには推し量ることはできませんが………………
………悔しいけど、その勇気を認める事にします。
"アイサツ"がどうこうっていうのは、マスターがいなかったから、
苦し紛れに言ったんですよね?」
律 「ちっ、ちげぇよ!あたしは、本気でテメーを………」
ミク「暴力を振るえる人間が、そんなに手や膝を
ガクガク震えさせるわけがありませんから。」
律 「ッ────────────────!!?」
59 名前: ◆O2z7c08DAI [明日は仕事か…] 投稿日:2010/04/17(土) 23:54:42.94 ID:ME/fdsJ20
ミク「マスターは今、椎名真冬という女の家に、泊まりに行ってます。
マスターの脳内に内臓してあるICチップと、あたしに内臓されている
GPS探知機能で、マスターの居場所くらいは特定できますから。」
律 「お前………ちょっと怖ェエな……………」
ミク「いいから早く、行ってあげてください。
あなたの本当の気持ち………伝えたいんでしょう………?」
60 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 23:57:06.03 ID:ME/fdsJ20
律 「お前ホント………いい奴だな………」
ミク「? そうですか?」
律 「いい奴っていうか………なんか変だよ………
アイツと付き合って、同居までしてんのにさ………
あたしを応援したり………
アイツが女の家に泊まりに行っても平然としていたり………
ホントお前………どうかしてるよ………」
ミク「? わからないんですか?」
律 「は?」
ミク「あたしは、マスターのことを、信じてるんです。」
律 「……………………………???」
61 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/17(土) 23:59:15.10 ID:ME/fdsJ20 [47/47]
ミク「例えば、例えばですよ?あくまで例え話ですからね?
けいおんが今以上の社会現象になって、映画化もされて、
月9のドラマにもなって、日本のメインカルチャーの最先端。
10人いれば10人が、けいおんを好きだと言う。
10人いれば10人が、律さんを可愛いと言う。
今や、日本中を見渡しても、田井中律を知らない人間はいない。
老若男女、誰もが、律っちゃん可愛い!と叫ぶ。
まるで、HTTが、今のAKB48になったような、そんな感じです。
62 名前: ◆O2z7c08DAI [samishii] 投稿日:2010/04/18(日) 00:01:17.73 ID:n/QzA3Uk0 [1/24]
一方、ボーカロイド文化は、一時の隆盛はどこへやら、
完全に廃れてしまって、雲の巣を張ったサブカルチャーの一端。
一般人はおろか、それなりにネットをしている人に
"初音ミクを知ってるか?"と聴いても、ほとんどの人が
"知らない"と答えるか、"ああ………昔は流行ったなぁ………
今はもう、どうでもいいけど………"と答えるような状況。
まるで、ボカロが、今のモー娘。になったような、そんな感じです。
その状況下で、あたしがマスターと付き合ってて、
律さんがマスターに告白する。
先ほどの例えを用いれば、道重さゆみと付き合ってる男性が、前田敦子に
告白されるような状況。さて、律さんが男性だったら、どうしますか?」
63 名前: ◆O2z7c08DAI [atamaitai] 投稿日:2010/04/18(日) 00:03:21.82 ID:n/QzA3Uk0 [2/24]
律 「まぁ当たり前だけど、あたしがその男だったら、
前田敦子を選ぶな。普通に考えて。」
ミク「そうなりますよね?普通なら。
だけど、そこでマスターは、道重さゆみ、
つまり、あたしを選ぶんです。」
律 「!?
どうしてそうなる…………いや………
どうしてそう断言できるんだ!?」
ミク「あたしが、マスターを信じてるから。
そして、マスターが、あたしを信じてるから。」
律 「─────────!!!?」
64 名前: ◆O2z7c08DAI [あと少し] 投稿日:2010/04/18(日) 00:07:03.14 ID:n/QzA3Uk0 [3/24]
ミク「それを踏まえた上で、あたしは、あなたの勇気を
応援してるんですよ。
マスターが、あなたや、椎名真冬を選ぶなんて事は、
絶対、ぜっっったいっに、有り得ません。
さっさと、マスターの元に行って、想いを告げて、
玉砕して来て下さい。」
65 名前: ◆O2z7c08DAI [もうちょい] 投稿日:2010/04/18(日) 00:09:01.06 ID:n/QzA3Uk0 [4/24]
律 「……………………ぷっ………
くくく……………あはははははははははは!!!
やっぱお前、変な奴だなっ!!!
わかったよ!!ありがとな!!!それじゃ行ってくる!!!」
バタンッ
66 名前: ◆O2z7c08DAI [頑張れ] 投稿日:2010/04/18(日) 00:11:06.94 ID:n/QzA3Uk0 [5/24]
ミク「…………まったく………マスターといい………あの人といい………
本当みんな………バカばっかり……………………」
…………………ポロッ………………ボロボロボロッ……………
67 名前: ◆O2z7c08DAI [sage] 投稿日:2010/04/18(日) 00:12:24.21 ID:n/QzA3Uk0 [6/24]
ミク「………違う………本当にバカなのは………あたしだ……………………
…………なんで………なんで………あんな事しちゃったんだろう…………………
………マスターが出かける前に、マスターを引き止めていれば……………?
………あの人に………マスターの居所を教えなければ……………?
……………違う………………違う違う違う違う違うっ!!!!!!
ぜんっぶ違うぅぅぅうっ!!!!!!!!」
………タッ………ポタッ……………………
ポタポタポタッ………………ポタポタポタポタポタッ…………………
68 名前: ◆O2z7c08DAI [腹減った] 投稿日:2010/04/18(日) 00:13:57.26 ID:n/QzA3Uk0 [7/24]
ミク「マスター……………お願い……………
早く、早く、早く帰ってきて……………
不安なの………………………あたし………………
不安で、不安で不安で仕方が無いの…………………
お願い…………今すぐ………今すぐあたしを………
あたしを抱きしめて…………………
何でもしてあげる………マスターが望むなら………
あんなことや………こんなこと………………
何でも………………
何でもしてあげるからぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
ザァァァァァァァァァァッァッッッッッッッッ!!!!!
69 名前: ◆O2z7c08DAI [腹減った] 投稿日:2010/04/18(日) 00:16:41.58 ID:n/QzA3Uk0 [8/24]
ミク「ねぇっ!!!!!帰ってきてよっ!!!!!!
早く帰ってきてってばぁっ!!!!!!!!!!
あたしだけを見て!!!!!!あたしだけに触れて!!!
あたしだけを感じて!!!!!!
あたしだけの……………あたしだけの………………
あたしだけの声を聴いてぇぇぇぇぇぇぇ
ぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!!!!!」
ピシャァァァァァッッ……………………
ゴロゴロゴロゴロォッ…………………!!!
70 名前: ◆O2z7c08DAI [俺ツマンネ] 投稿日:2010/04/18(日) 00:18:32.71 ID:n/QzA3Uk0 [9/24]
オレ「………………ごめんな…………まさか…………
真冬と…………こんなことしちゃうなんて……………」
真冬「いいんですよ…………………センパイとなら……………
……………………いいんです………あたし…………」
オレ「…………ミクが………彼女がいるのに………
オレ………サイテーだ……………………」
真冬「ナイショにしておけばいいんじゃないですか?
きっと、普通にしてればバレないはずですよ(笑)」
オレ「そんなもんかなぁー………まぁ、そういうことでいいか………
もう何だか………考えるのも、めんどくさいや………」
71 名前: ◆O2z7c08DAI [帰りたい] 投稿日:2010/04/18(日) 00:21:10.33 ID:n/QzA3Uk0 [10/24]
真冬「ふふふっ、センパイ、人間のクズですからねっ♪
でも、センパイの、そんなとこが好きですっ♪」
オレ「いやぁ………ははは………照れるなぁ………」
真冬「褒めてないですよ(笑)
たとえ彼女がいようと、あたしならいつだって、
センパイのこと、慰めてあげますからねっ♪」
オレ「はは、ありがとっ、気持ちだけもらっとくよ(笑)
72 名前: ◆O2z7c08DAI [帰りたい] 投稿日:2010/04/18(日) 00:22:50.65 ID:n/QzA3Uk0 [11/24]
…………雨に続き、雷まで落ちてくるなんて………
これじゃあ帰れないよ……………」
真冬「雨は、センパイの彼女の涙、カミナリは、
センパイの彼女の叫びかもしれませんね(笑)」
オレ「まったく、怖いこと言うなよ、縁起でもない(笑)
こんな天気じゃ帰れそうにも無いし、当分は、
ここに居させて貰おうかなー。」
真冬「とか言ってセンパイ、彼女に会いたくないんですよね?」
73 名前: ◆O2z7c08DAI [帰りたい] 投稿日:2010/04/18(日) 00:24:03.05 ID:n/QzA3Uk0 [12/24]
オレ「ぎくっ、なんでわかったんだ?」
真冬「センパイの話を聞いてれば大体わかりますよ。
彼女と顔を会わせたくない、かといって、
行くところもないから、あたしのところに来た。
おおかた、そんなところでしょう?」
オレ「鋭い………いちいち鋭いよ………真冬……………」
真冬「センパイがバカなだけです(笑)
いいですか?彼女とは、ちゃんと仲直りして下さいね?
もちろん、今日のこともナイショです。
あたし、遊びでこういうことするのは別に平気ですけど、
センパイとちゃんと付き合う気なんて、
さらさらありませんから。」
オレ「はいはい…………わかりました………………」
ぴんぽーん
74 名前: ◆O2z7c08DAI [もう帰りたい] 投稿日:2010/04/18(日) 00:24:58.37 ID:n/QzA3Uk0 [13/24]
オレ「………誰?」
真冬「わかりませんが…………
ここはセンパイが出てください。」
オレ「え、なんで?真冬の家なのに!?」
真冬「いいから早く!女の直感です!」
オレ「ったく………なんでオレが………………………」
律 「あたしだ………
お前に………話がある………………………」
オレ「………律………………………?」
75 名前: ◆O2z7c08DAI [kaeritai] 投稿日:2010/04/18(日) 00:26:14.18 ID:n/QzA3Uk0 [14/24]
律 「ここじゃ話せない。
すまないけど、1階の喫茶店まで来て欲しい………」
オレ「………わかった…………………………」
真冬「センパイ、がんばってくださいねっ♪」
オレ「真冬………
今の子、見ただろ?
オレ、これから、あの子と付き合うかもしれない………」
真冬「うふふっ♪
センパイ………やっぱり、人間のクズですねっ!大好き!!!」
オレ「参ったなぁ………」
真冬「頑張れ、人間のクズ!!!」
オレ「はは………頑張るよ………それじゃ。」
バタンッ
76 名前: ◆O2z7c08DAI [kaeritee] 投稿日:2010/04/18(日) 00:28:30.57 ID:n/QzA3Uk0 [15/24]
もう少し、自分を信じてみよう。
間違った道だとしても、誰かを傷つけたとしても、
それでも進んでいくのが、答えなんだ。
オレ「待ってろよ………律っちゃん。」
77 名前: ◆O2z7c08DAI [kaeritee] 投稿日:2010/04/18(日) 00:29:43.72 ID:n/QzA3Uk0 [16/24]
いつも窓から走る姿を ずっと眺めてた放課後の教室
思いを伝えたい でも苦しくて 言葉に出来ない
だから私は歌う
声が続く限りに 君を好きだよって伝えたいの
声は響いてますか? 君の心に届イテイマスカ…?
帰る途中で君に出会った 笑って「じゃあね」
って手を振る君の笑顔が
嬉しくて 少し切なくて 胸が苦しいよ
壊れそうだよだから
声が聴きたいんだ 君と色んな事を話したいよ
声にならないけど 君の事をずっと大好きだよ
78 名前: ◆O2z7c08DAI [kaeree] 投稿日:2010/04/18(日) 00:30:36.28 ID:n/QzA3Uk0 [17/24]
いつか君と手を繋いで 笑いながら歩きたいよ
季節は流れ移りゆくけど 私の思いは変わらないから…
声が続く限りに 君を好きだよって伝えたいの
声は響いてますか? 君の心に届イテイマスカ…?
声は海を越えて 世界中に響く 奇跡を起こすんだ
声は響いてますか? 私の声よ あなたにも届け…
(Voice/19's Sound Factory)
80 名前: ◆O2z7c08DAI [kaeree] 投稿日:2010/04/18(日) 00:32:22.28 ID:n/QzA3Uk0 [18/24]
ミク「声は響いてますか…………?
私の声よ……あなたにも届け……
声は響いてますか………………………?
私の声よ………あなたにも届け………
声は…………響い…………て…………
ます…………か……………?
私の声よ………………あなた…………
にも………届…………け…………」
81 名前: ◆O2z7c08DAI [>>79 arigato-] 投稿日:2010/04/18(日) 00:33:32.28 ID:n/QzA3Uk0 [19/24]
マスター………………
あたしはずっと、待ってます。
ずっと、ずっとずっと、待ってます。
たとえ声が枯れても、歌いながら……………
いいや、もう、歌じゃなくたっていい。
叫び声だっていい。
ここで、こうして………
「あたしがここにいる」って、ずっと伝え続けます。
82 名前: ◆O2z7c08DAI [ka-e-ru-] 投稿日:2010/04/18(日) 00:36:43.82 ID:n/QzA3Uk0 [20/24]
あなたと出会えて、あたしは、ひとりじゃないってわかった。
あなたと出会えて、あたしは、この世に生を受けた意味を知った。
だから、これからも。
あたしが、ひとりきりじゃないって、信じさせて欲しいんだ。
これからも。これからも、ずっと。
83 名前: ◆O2z7c08DAI [oshimai] 投稿日:2010/04/18(日) 00:38:20.67 ID:n/QzA3Uk0 [21/24]
マスター、明日はどちらにします?
下仁田ネギ?越津ネギ?それとも……………深・谷・ネ・ギ?
マスターが、いつ帰ってきてもいいように、
美味しいネギダク丼を作って、待ってますからね。
-Fin-
86 名前: ◆O2z7c08DAI [arigato-] 投稿日:2010/04/18(日) 00:49:55.26 ID:n/QzA3Uk0 [22/24]
以上です。ありがとうございました。
続きも、ちょっと考えていたのですが、つまらないテキストを
ダラダラ書いても仕方が無いので、この辺りで話を締めくくらせて頂きました。
VIPへの投稿は、今回が初めてです。
「いつもの人」ではなくて、ごめんなさい(笑)
自分は、某SNSで、ショートショートのSSを書いているのですが、
SNS友達から「面白い!」と言われるたびに
「どうせ内輪受けだし…」と、素直に賞賛の言葉を受け入れられない
自分がいて、そういう自分から脱却する為にも、シビアな評価をされる場所で、
本気でテキストを書きたい!と思い、こちらの場所をお借りさせて頂きました。
お目汚し申し訳ございませんでした。
少しでも、このSSを読んで、何かを感じて頂けたら、それだけで、
私としては、恐悦至極、感無量、満腔の想い、汗顔の極みでございます。
改めて、このSSを読んでくれた皆様へ、心からの感謝を。
本当にありがとうございました。
m(_ _)m
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