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みずき「パワプロくんはS? M?」

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/09(金) 16:54:29.68 ID:6k+c+jr6P [1/44]
パワプロ「え? なに?」

みずき「いじめたい? いじめられたい?」

パワプロ「うーん…どっちでもないかも」

みずき「えー何よそれ。つまんない」

パワプロ「つまんないと言われても…」

みずき「じゃあ、加藤先生だったら?」

パワプロ「そ、それは…いじめられたいかも」

みずき「じゃあいじめてあげる」

パワプロ「みずきちゃんはヤダ!」

ベシッ

みずき「ぶつよ?」

パワプロ「もうぶったじゃん…」

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/09(金) 16:58:54.67 ID:6k+c+jr6P
みずき「大体なんで私はダメなのよ!」

パワプロ「容赦ないんだもん…」

みずき「本気で殴られたくないの? 言葉攻め?」

パワプロ「みずきちゃんの言葉攻めなんか練習中にいやと言うほど聞いてるよ」

みずき「そ、そんなに言ってないわよ!」

パワプロ「え~でもさ…」

パワプロ「『何やってのよマヌケ!』とか、『なんでそんなのも捕れないのよナス!』とか言われた覚えが…」

みずき「私の真似するんだったら、もっと上手にしてよ!」

パワプロ「そっち!?」

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/09(金) 17:01:48.98 ID:6k+c+jr6P
みずき「むかつくむかつく! パワプロくんのくせに!」

パワプロ「俺のくせにって…俺の存在ってそんなに卑下にされてるの?」

みずき「私が普通の人間だったらパワプロくんは豚ね」

パワプロ「ひどい言われよう!」

みずき「はぁ…わかったわよ、私の奴隷で手を売ってあげる」

パワプロ「奴隷…!?」

いやだよ、結果が目に見えてるよ!

プリン買ってきてとか、そんな類のこと言われるんだ!

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/09(金) 17:05:55.00 ID:6k+c+jr6P
聖「おい、みずき、パワプロ先輩が嫌がってるぞ」

ひ、聖ちゃん…!

みずき「何よ聖…パワプロくんが悪いのよ」

聖「明らかにみずきがおかしい。先輩は何もしていない」

後輩に助けられるって、すっごく悲しい。

パワプロ「そうだよ。まず豚だと思われてたことに俺はショックを隠せないよ」

矢部「お、オイラ…豚だと思われてもいいでやんす…ブヒ」

うわわ、いつからいたの? 矢部君…。

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/09(金) 17:10:10.43 ID:6k+c+jr6P
みずき「ふん、なんかいっぱい来ちゃったしいーやー」

聖「…パワプロ先輩、大丈夫か?」

パワプロ「う、うん。ありがとう」

聖「最近、みずきのパワプロ先輩いじりが激しくなってるからな」

パワプロ「た、たしかに…」

聖「何かいやなことでもあったのだろうか?」

パワプロ「いやなことを俺で発散しないでほしいなぁ…」

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/09(金) 17:16:08.28 ID:6k+c+jr6P
パワプロ「まあ、みずきちゃんはああいう性格だし許してる部分もあるけどね」

聖「それでも、これではパワプロ先輩が可哀想だ」

パワプロ「ありがとう。聖ちゃんが注意してくれたから、明日は反省してるよ」

聖「む…それならいいが」

パワプロ「心配しないでよ、そうだ聖ちゃん、きんつばでも食べに行く?」

聖「行かせてもらおう」


みずき「…」

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/09(金) 17:19:55.27 ID:6k+c+jr6P
次の日…。

パワプロ「あ、みずきちゃんだ」

パワプロ「おはよ、みずきちゃん」

みずき「…なにその言い方?」

パワプロ「へ?」

みずき「奴隷がそんな口きいていいと思ってんの?」

あれ…昨日より悪化してる…?

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/09(金) 17:23:29.08 ID:6k+c+jr6P
パワプロ「な、なに言ってるの? みずきちゃん」

みずき「…」

サーッと通り過ぎていくみずきちゃん。

パワプロ「ちょ、ちょっとみずきちゃん?」

みずき「…」

パワプロ「みずきさま!」

ピクリと、反応する。

みずき「わかってるじゃない」ニンマリ

物凄い小悪魔な顔だ。

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/09(金) 17:27:24.87 ID:6k+c+jr6P
みずき「じゃあ、いくわよ。パワプロ」

まさかの呼び捨て…。

みずき「どうしたのよ? 早く行くわよ?」

パワプロ「うん…」

みずき「え?」

パワプロ「…はい」

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/09(金) 17:31:17.15 ID:6k+c+jr6P
パワプロ「…」

矢部「やっほーでやんすー」

パワプロ「あ、矢部くん!」

矢部「朝から暗い顔してるでやんすね。どうしたんでやんすか」

パワプロ「いやあ、ちょ…」

みずき「誰に許可もらってしゃべってるの?」

矢部「ほえ?」

みずき「パワプロくんは私以外の人と話すの禁止」

そ、そんなぁ!?

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/09(金) 17:37:14.70 ID:6k+c+jr6P
パワプロ「…」

聖「おはよう、みずき、パワプロ先輩」

みずき「おはよう、聖」

パワプロ「…」

聖「む?」

あ、聖ちゃん…。

とりあえず手で挨拶。

聖「みずき、また先輩のことをいじめているのか?」

みずき「いじめてないわよ。いじめて欲しいって言われたから」

パワプロ「!?」

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/09(金) 17:43:03.90 ID:6k+c+jr6P
聖「そ、そんな趣味が…」

パワプロ「言ってないよ!」

みずき「コラ、騒ぐな」バシッ

パワプロ「いたっ!」

聖「ま、まあ…人にはいろいろな価値観があるからな…」

ああ、絶対誤解された…。

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/09(金) 17:46:05.14 ID:6k+c+jr6P
パワプロ「…はぁ」

みずきちゃんと違うクラスでよかった。

パワプロ「それにしても、さすがにあれはないよ…」

みずき「何がないって?」

パワプロ「!!」

みずき「昼食、一緒に食べるわよ」

パワプロ「う、うぇえ…」

みずき「拒否権はパワプロにはないよ」

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/09(金) 17:53:04.19 ID:6k+c+jr6P
パワプロ「…はい」

みずき「それじゃあまた後で♪」

パワプロ「…」

なんであんなにイキイキしてるんだろう。

まあ、まだ俺以外に危害が加えられてないなら、別にいいけどさ。

…でも、俺はMじゃないからね?

35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/09(金) 17:56:56.35 ID:6k+c+jr6P
矢部「うらやましいでやんす」

パワプロ「うわっ! 矢部くん!」

いきなり出てこないでよ! 怖いなぁ。

矢部「オイラはついに豚からさらに空気になっちゃったでやんすよ」

パワプロ「え?」

矢部「無視されてるでやんす」

あれ…なんだか矢部くんが透けて見える…。

36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/09(金) 17:59:35.51 ID:6k+c+jr6P
そして、昼食。

パワプロ「や、やっほー」

みずき「やっほーって何…?」

パワプロ「…ごめんなさい」

みずき「まあいいわ、こっちに来なさい」

…なんでだろう、恐怖のあまり、全然ドキドキしない。

みずきちゃんのほのかな甘い匂いにも、まったく反応しない。

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/09(金) 18:22:09.45 ID:6k+c+jr6P
パワプロ「…」

みずき「あーんして」

パワプロ「は、はい…どうぞ」

みずき「はむっ…」

パワプロ「…」

みずき「じゃあ、パワプロは箸使わずに食べてね」

それはいくらなんでも…。

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/09(金) 18:35:08.31 ID:6k+c+jr6P
みずき「そういえば、パワプロくん」

パワプロ「?」

あれ? 呼び捨てじゃない…。

みずき「明日空いてる?」

パワプロ「ま、まあ」

みずき「だったらさ…映画見に行かない?」

パワプロ「え…」

みずき「なによ、その反応…」

45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/09(金) 18:41:53.59 ID:6k+c+jr6P
パワプロ「あ…えっと…」

みずき「何よ、行くの? 行かないの?」

パワプロ「これは拒否権あるんだね…」

みずき「! ど、どういうことよ…」

パワプロ「あ、いや、なんでもない」

パワプロ「俺でいいなら、いいよ。でも、奢りとか言わないでね?」

みずき「言わないから…」

なんかいきなり変わったな…?

みずき(ちょっと変に扱いすぎちゃったかしら…?)

48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/09(金) 18:49:37.48 ID:6k+c+jr6P
みずき「…昼食終わり!」

パワプロ「…え?」

みずき「それじゃあね、パワプロくん」

パワプロ「う、うん…」

もう、飽きちゃったのかな?

なら、それでいいけど。

49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/09(金) 18:55:14.94 ID:6k+c+jr6P
でも、これで油断してはいけない気がする。

飴と鞭という言葉もあるし。

実は映画館でとんでもないことをされるのかも…。

そ、そんなこともないか。

でも、怖いなぁ…。

あんな優しい声色初めて聞いたし。

51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/09(金) 19:01:20.04 ID:6k+c+jr6P
・ ・ ・

みずき「…」

パワプロ「おまたせー」

みずき「…遅いわよ!」

パワプロ「な! そんなに遅くないはずだよ!」

みずき「それになんでいっつもユニフォームなのよ!」

パワプロ「いつでも心に野球があるからだよ!」

みずき「もうすこし女の子こと考えなさいよ…」ボソッ

53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/09(金) 19:13:22.25 ID:6k+c+jr6P
パワプロ「で、何見に行くの?」

みずき「最近学校でも噂になってる映画よ」

パワプロ「へーそうなんだ」

みずき「あ、これこれ」

…なんか、すっごい恋愛物っぽいね。

みずき「一人で見に行くのはちょっと勇気なくてねー」

で、俺なの?

…悲しい…。俺は恋愛対象に入ってないってことか…?

54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/09(金) 19:17:54.55 ID:6k+c+jr6P
パワプロ「お、始まった!」

みずき「うん、そうね」

暗くなったから眠くなってきた…。

パワプロ「…」チラッ

みずき「寝たりしちゃダメよ?」

パワプロ「う、うん…」

55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/09(金) 19:23:22.79 ID:6k+c+jr6P
眠い…!

みずき「なによ、これ、つまんない!」

パワプロ「ま、まだ始まったばかりだよ」

みずき「始まりがつまんないやつを最後まで見てられるかわからないわ…」

パワプロ「まあ、気楽に見ようよ」

そして、俺は2時間半という長い間、睡魔と闘った。

え!? まだあるの!?

パワプロ「…」チラッ

みずき「すぅ…すぅ…」

寝てるし!

56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/09(金) 19:26:55.96 ID:6k+c+jr6P
可愛い顔して寝てるけど…これはひどいよ!

>>65
1イタズラする!
2我慢して映画を見る!

65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/09(金) 19:35:26.86 ID:yIUv5x8O0
悪戯

75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/09(金) 20:04:18.34 ID:6k+c+jr6P
イタズラしてやる!

みずき「ん…」

うわっ…びっくりしたぁ…!

パワプロ「よし…何をしようかな?」

>>80
(エロかったらその下にします)

80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/09(金) 20:07:52.85 ID:k5F2ECdz0
ほっぺをつんつん

82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/09(金) 20:11:36.38 ID:6k+c+jr6P
パワプロ「…えい」

ツンツン

うわあ! ぷにぷにしてる!

パワプロ「はぁはぁ…」

ツン

つ、つまんでもいいかな…?

>>85
1つまむ
2つねる

85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/09(金) 20:13:41.35 ID:4ANiwvAOP [2/2]


88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/09(金) 20:18:38.66 ID:6k+c+jr6P
パワプロ「…」

こんなに柔らかいほっぺた…触らなきゃもったいない!

モミュモミュ

パワプロ「…」

な、なんて柔らかいんだ…。

みずきちゃん…胸は大きくて、ほっぺたは柔らかいなんて…。

モミュモミュ

そ、そろそろ起きるかもしれない…。

で、でも…やめられない!

93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/09(金) 20:28:56.02 ID:6k+c+jr6P
みずき「…」

パワプロ「!」

みずきちゃんが舌なめずりをする。

映像の光で濡れる唇。

なんて、色っぽいんだろう。

…。

>>95
1キスしてみる
2ほっぺたにキスしてみる

95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/09(金) 20:30:06.43 ID:rYF2DVLGO [2/3]


100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/09(金) 20:57:32.06 ID:6k+c+jr6P
最近よくいじめられてるんだ!

ほっぺたにチュッてするくらい大丈夫だろう。

怒られても俺は開き直るぞ!

というか、もう俺はとまらないぞ!

パワプロ「…」ソォー

みずき「…」

チュッ

しちゃったしちゃった!!!

107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/09(金) 21:32:41.60 ID:6k+c+jr6P
パワプロ「…」

柔らかく、唇を頬が包んだ。

なんか、不思議な感触。

パワプロ「も、もういっかい…」

俺はもう一度したくてたまらなくなった。

パワプロ「…」

そーっと近くに寄る。

みずき「…ん?」

129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/09(金) 22:50:00.60 ID:6k+c+jr6P
パワプロ「」

みずき「」

みずきちゃんとの距離は、きっと1cmもなかった思う。

みずき「///」

顔を徐々に赤くした後、俺の顔面を殴った。

パワプロ「ぐはっ!」

みずき「な、な、何すんのよ変態!」

132 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/09(金) 22:52:22.17 ID:6k+c+jr6P
パワプロ「いやあ…その…」

みずき「…」ダッ

みずきちゃんは席を立って上映中の部屋から出て行った。

パワプロ「ま、待って!」

みずき「近寄らないでよ変態!」

パワプロ「大声で言わないでよ!」

みずき「…あんた、何するつもりだったのよ…?」

134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/09(金) 22:58:49.97 ID:6k+c+jr6P
ちゅっちゅしてたとか言ったら、死ぬよなぁ。

そうだ、いつもみずきちゃんは可愛いとか言われると嬉しがるよね。

優しいとか言われると恥ずかしがるけど。

パワプロ「いやあ、可愛い寝顔だったから…」

みずき「…」

あれ、おかしいぞ…いつもみたいにニッコリとして『当たり前でしょー』って言うのに。

なんでこんなに顔赤らめてるんだ?

みずき「にゃ、にゃんであんなに近づいてんのよ!? 馬鹿じゃないの!?」

みずきちゃん、噛んだ。

136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/09(金) 23:07:09.07 ID:6k+c+jr6P
パワプロ「いやあ、可愛いから引き込まれたんだよー」

みずき「な、何言ってんのよ! バカ!」

パワプロ「は、ははは…」

みずき「…ふんっ」

パワプロ「どこ行くの?」

みずき「トイレ」

パワプロ「待ってるよ」

137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/09(金) 23:13:53.87 ID:6k+c+jr6P
バタン

みずき「…はぁはぁ…」

みずき(あいつ…いきなりなんなのよ…)

みずき(いつもは私が主導権を握ってるのに…)

みずき(あいつの言葉に負けてる…)

みずき(パワプロくん…恐ろしいわね)

138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/09(金) 23:21:25.90 ID:6k+c+jr6P
みずき「っていうか何なの…」

みずき(パワプロくんといるだけで調子狂っちゃう…)

みずき「…」

みずき(いつも私らしくないわ。パワプロくんなんて恐れることないじゃない…!)


パワプロ「あ、みずきちゃ…」

みずき「き、気安く話しかけないで!」

うわ、いつものみずきちゃん以上にツンツンしてる。

143 名前:>>139 きっと可愛い[] 投稿日:2010/04/09(金) 23:29:24.65 ID:6k+c+jr6P
パワプロ「ごめん…確かに、さっきは近かったよね」

みずき「そ、そうよ。もしかしたら…き、き、き…」

パワプロ「…キス?」

みずき「普通に言わないでよ恥ずかしい!」

あれ、みずきちゃんってこんなにウブだったけ?

というか、もうしちゃったけど…。

145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/09(金) 23:32:42.47 ID:6k+c+jr6P
みずき「なんなのよ…もう」

パワプロ「え?」

みずき「パワプロくん、むかつく!」

パワプロ「いきなり何さ?」

みずき「むかつくむかつくむかつくー!」ポコポコ

パワプロ「イタイイタイ! ほかの人見てるって…!」

みずき「うるさーい!」ポコポコ

パワプロ「…痛い…って言ってんだろ!」ガシッ

みずき「ひゃうっ!?」

146 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/09(金) 23:37:57.06 ID:6k+c+jr6P
みずき「パワプロくんのくせにぃ…」グスッ

パワプロ「うわわ! ご、ごめん…!」

みずき「なんで本気で怒るのよぉ…ふぇえん…」

パワプロ「ごめんごめん、痛いところとかあった?」

みずき「無いわよぅ…ばかぁ…」

こんなみずきちゃん…はじめて見た。

150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/09(金) 23:41:02.21 ID:6k+c+jr6P
やばいぞ…いろんな人に見られてる…。

みずきちゃんの名誉のためにも、あまりこの姿は見せない方がいいよな。

>>160
1人気の無い所へ
2とりあえず映画館から出る
3公園へ

160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/09(金) 23:44:51.26 ID:iX7iuWIg0 [2/2]


170 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/09(金) 23:55:49.79 ID:6k+c+jr6P [44/44]
パワプロ「とりあえず人気の無いところへ…」

みずき「ぐす…ひっぐ…」

パワプロ「みずきちゃん、出るよ?」

みずき「いやだぁ…!」

パワプロ「ほら、早く!」グイッ

みずき「うぅ…」

182 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 00:18:18.07 ID:MF+1RujKP [1/56]
パワプロ「ここなら人がいないかな…?」

というか、人気も音も聞こえないぞ…?

みずき「…うぅ…私の負けよ…」

何の勝負?

みずき「なんでもすればいいじゃない…」

女子高校生がそんなことを言っちゃだめでしょうが。

189 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 00:27:48.29 ID:MF+1RujKP [3/56]
パワプロ「何もしないよう…」

みずき「こんな人気の無いところまで来て?」

う…これはみずきちゃんの名誉をだな…。

みずき「逆に私が恥ずかしいじゃない…」

パワプロ「…じゃあ、」

>>200
1泣き止んでよ。
2本当のフィアンセに!
3とりあえず頭を撫でる。

200 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 00:30:31.31 ID:gNS+t4rw0 [1/2]
3

203 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 00:40:21.58 ID:MF+1RujKP [4/56]
パワプロ「…」ナデナデ

みずき「! な、何やってんのよ…」

パワプロ「いや、なんとなく…」

>>215
1泣き止んで欲しいから
2可愛いから

215 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/10(土) 00:47:11.27 ID:5ZZhRpPe0 [1/6]


218 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 00:51:15.77 ID:MF+1RujKP [5/56]
パワプロ「泣き止んで欲しいから…」

みずき「え…?」

パワプロ「いっつも元気いっぱいなみずきちゃんのこんな姿、見たくないんだもん」

みずき「…」

パワプロ「ごめん、撫でて泣き止むなんて、子供にするみたいだね…」

みずき「…」

パワプロ「やめるよ、ごめん」

みずき「まったくよ…」

パワプロ「うん」

みずき「…でも、パワプロくんはすっごくバカ」

パワプロ「え?」

みずき「私はまだ、子供だもん」

223 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 00:59:35.18 ID:MF+1RujKP [6/56]
パワプロ「え…」

みずき「子供にすることを、子供にしてあげないなんて、すっごくバカ」

パワプロ「…」

みずき「撫でてよ」

パワプロ「う、うん」

青い髪の毛をくしゃくしゃと撫でる。

すこし乱暴に、でも、傷つかないように。

230 名前:221 書けたら書く。好きだから[] 投稿日:2010/04/10(土) 01:06:14.02 ID:MF+1RujKP [7/56]
みずき「…」

みずきちゃんは声には出さなかったけど、猫のように喜んでいるように見えた。

これは、ただの妄想かもしれないけど。

みずき「…ん…」

パワプロ「…雨…?」

ポツリと大きな雨粒を皮切りに、物凄い量の雨が降ってきた。

238 名前:母やくたすけにきで[] 投稿日:2010/04/10(土) 01:18:00.36 ID:MF+1RujKP [8/56]
パワプロ「やばい! いきなり降ってきた!」

みずき「パワプロくん、こっち!」

パワプロ「う、うん!」


みずき「ふう…今日予報では晴れだったのに…」

パワプロ「うん、そうだよね…」

パワプロ「!!」

みずき「…一瞬でビショビショ…」

俺が何を見たかは、もちろんわかるよね?

240 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 01:29:33.22 ID:MF+1RujKP [9/56]
薄着なのか、ブラのホックが丸見えだ。

パワプロ「…」

みずき「ん? どうしたの?」

パワプロ「…!!」

む、胸ー!!!

249 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 01:49:05.87 ID:MF+1RujKP [10/56]
服が密着しているから、胸の形が現れる。

パワプロ「み、みずきちゃん…」

>>260
1タオルで拭いて!
2俺の家近いから行かない?

260 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/10(土) 01:55:41.30 ID:5ZZhRpPe0 [3/6]


267 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 02:12:34.56 ID:MF+1RujKP [11/56]
パワプロ「こ、このタオルで…」

みずき「え…?」

も、もう駄目だ…!

パワプロ「そ、それじゃあ!!」ダッ

みずき「ちょ、ちょっと…」

みずき「…」

みずき「もう、女の子を雨の中一人にするなんて…」

みずき「…」

みずき「…」フキフキ

みずき「パワプロくんの匂い…」

273 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 02:26:56.27 ID:MF+1RujKP [12/56]
みずき「あ…」

みずき「雨…やんだ」

みずき「パワプロくんどうしちゃったんだろ?」

みずき(私と一緒にいるのいやだったのかな…はぁ)


パワプロ「はぁはぁ…ちくしょー! なんで帰った瞬間に止むんだー!!」

276 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 02:42:05.61 ID:MF+1RujKP [13/56]
次の日

パワプロ「はっくしゅん…」

くそう…まさか熱を出すなんて…。

しかも母さんは友達と出かけちゃったし…。

こういう時ぐらい行くのやめろよ!

ピンポーン

こういうときに人が来る…。

277 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 02:43:29.51 ID:MF+1RujKP [14/56]
>>282
1出る
2出ない

282 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/10(土) 02:46:25.36 ID:5ZZhRpPe0 [5/6]


285 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 03:06:47.12 ID:MF+1RujKP [15/56]
パワプロ「めんどくさいし、出なくていいや」

プルルル プルルル

パワプロ「ん? 電話…?」

ピッ

パワプロ「もしもし?」

みずき「…もしもし、私だけど…?」

パワプロ「み、みずきちゃん!?」

俺の脳内にはすぐに彼女の濡れた体が出てきた。

消えろ! みずきちゃんはエッチな目でみたら駄目だ!

286 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 03:13:06.87 ID:MF+1RujKP [16/56]
みずき『タオル返しがてらお見舞いに来てあげたわよ』

パワプロ「え?」

みずき『あ、でも、しんどいんだったらいいのよ? 今度タオルは返すし』

パワプロ「みずきちゃん…」

>>290
1あがってもらう
2かえってもらう

290 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/10(土) 03:16:14.52 ID:xk2OK+560


291 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 03:22:07.75 ID:MF+1RujKP [17/56]
パワプロ「あがってあがって!」

俺は急いでドアを開けた。

みずき「…やっほ」

パワプロ「いらっしゃい。きてくれてありがとう」

みずき「さっき押したのになんで無視したのよ?」

パワプロ「あ…」

292 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 03:24:59.60 ID:MF+1RujKP [18/56]
みずき「めんどくさいからって無視した!? 最低!」

パワプロ「ご、ごめん…」

みずき「なんでこんなやつ心配して…」

パワプロ「え?」

みずき「! な、なんでもない!」

みずきちゃん、今…?

296 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 03:32:02.59 ID:MF+1RujKP [19/56]
みずき(好きなのバレた…!?)

パワプロ「あ、あの、みずきちゃん」

みずき「ねえ、パワプロくん」

パワプロ「え?」

みずき「罰として足、舐めてくれる?」

パワプロ「」

297 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 03:32:57.67 ID:MF+1RujKP [20/56]
パワプロ「え?」

みずき「ねえ? 舐めてよ?」

パワプロ「…」

>>300
1舐める
2怒る

300 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/10(土) 03:35:48.03 ID:NoiqgJyr0
2

305 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 03:55:10.83 ID:MF+1RujKP [21/56]
パワプロ「みずきちゃん…」

みずき「…なに?」

パワプロ「いいかげんにしろ!」ガバッ

みずき「! キャッ!」

パワプロ「何が舐めて? だ!」

みずき「ど、どきなさいよ奴隷!」

パワプロ「なんで優しくしてくれないんだよ!?」

みずき「…」

パワプロ「俺はみずきちゃんのことをもっともっと知りたいのに!」

パワプロ「みずきちゃんともっともっと話したいのに!」

パワプロ「昨日みたいに優しくしてくれよ!?」

306 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 04:01:26.51 ID:MF+1RujKP [22/56]
みずき「パワプロくん」

パワプロ「…なんだよ?」

みずき「…」

チュッ

パワプロ「!」

みずき「私ももっともっと、パワプロくんのこと知りたいわよ?」

パワプロ「…」

みずき「でも、不器用だから…」

パワプロ「き、キス…」

みずき「ごめんね、パワプロくん。明日からは話しかけないようにするね」

パワプロ「!」

みずき「それじゃね。タオル、ここに置いとくね」

308 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 04:09:51.77 ID:MF+1RujKP [23/56]
なんだよ…これ?

これが俺の求めた、結末なのか?

これじゃあダメじゃないか。


みずき「ふぅ…」

みずき「いっつもこうやって恋は逃げていくのねー」

パアアアアアアアアアアア!

みずき「!」

ドンガラガッシャーン

367 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 19:25:41.65 ID:MF+1RujKP [25/56]
パワプロ「…」

熱を出したまま入る休日は、本当に時間を無駄にしている気がする。

パワプロ「みずきちゃん…」

みずきちゃんのことも、すぐに話したかったのに。

パワプロ「…」

本当に、暇だ。

369 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 19:31:55.36 ID:MF+1RujKP [26/56]
パワプロ「それにしても…」

みずきちゃんが最後に言った言葉…。

あれじゃあ、俺はみずきちゃんのことを知ることはできないし。

みずきちゃんだって俺のことを、知ることはできない。

それに。

キス…したんだよな…。

みずきちゃんと、キス。

ピンポーン

370 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 19:39:39.53 ID:MF+1RujKP [27/56]
パワプロ「ん…?」

まあ、母さんが出るだろう。

母「パワプロー! 矢部くんよー!」

や、矢部くん…!

お見舞いに来てくれたんだね…!

それだったらちゃんと練習すればいいのに!

ガチャ

パワプロ「お見舞いありがとう、矢部くん」

矢部「たいへんたいへんたいへんたいへんたいへんたいへんたいでやんすー!」

パワプロ「誰が変態だ!」

矢部「そんなことどうでもいいでやんす! 実は…」

パワプロ「…」

パワプロ「え?」

372 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 19:55:00.29 ID:MF+1RujKP [28/56]
矢部「オイラもさっき知って…」

パワプロ「…」ダッ

矢部「ぱ、パワプロくん!」

俺は、熱のことなど忘れて、走っていた。

靴もはかず、足の痛みも忘れて。

375 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 20:12:01.27 ID:MF+1RujKP [29/56]
パワプロ「はっはっはっ…!」

ウィーン

パワプロ「あの、た、橘みずきさんは…!」

「はい、少々お待ちを…」

パワプロ「…」

「ただいま橘さんは面接を許可しておりません」

パワプロ「ありがとうございます」

「だから、ダメです」

パワプロ「…」

377 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 20:22:57.46 ID:MF+1RujKP [30/56]
矢部「ハァハァ…いきなり靴も履かずに行くなでやんす!」

パワプロ「ご、ごめん矢部くん」

矢部「でも、心配なのはわかるでやんすよ」

パワプロ「うん…」

それに、今どうなのか…。

みずき「あれ? あんたたち…」

パワプロ「!」

378 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 20:28:45.77 ID:MF+1RujKP [31/56]
みずき「なになに? 私を心配してくれたの?」

パワプロ「…大丈夫なの?」

みずき「まあね」

パワプロ「…ごめん、俺のせいで…」

矢部「え?」

みずき「パワプロくんは悪くないわよ、それに…」

クイクイっと指を動かして、俺を呼んでいる。

みずき「もう、病院に来ないで」

パワプロ「え?」

381 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 20:40:08.91 ID:MF+1RujKP [32/56]
パワプロ「な、なんで…?」

小さく、俺の耳をくすぐるようにみずきちゃんは言った。

車椅子に乗っているみずきちゃんはニッコリと微笑んだ。

みずき「よろしくねっ! あ、あと」

みずき「野球部も、やめるから」

パワプロ「!?」

みずき「もう、怪我してるから、きっと復帰も無理だろうし」

パワプロ「で、でも…」

みずき「みんなに心配かけたくないしさ」

パワプロ「…」

383 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 20:53:41.30 ID:MF+1RujKP [33/56]
みずき「それじゃあね、二人とも」

矢部「えーもうちょっと話をしようでやんすー」

みずき「ごめんねーほんとは外出ちゃダメなんだ~すぐに戻らなきゃ」

矢部「そうなんでやんすか。残念でやんす」

みずき「ありがと、それじゃ」

矢部「お大事に~でやんす」

パワプロ「…」

矢部「パワプロくん、言わないんでやんすか?」

パワプロ「ん? あ…」

384 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 20:58:23.86 ID:MF+1RujKP [34/56]
パワプロ「ただいま」

母「おか…あんたなんだい? その靴下は…」

パワプロ「靴履くの忘れた」

母「ははは、バカな息子だよまったく」

パワプロ「なあ、母さん」

母「ん?」

パワプロ「…いや、なんでもない」

母「? 変な息子だねぇ」

386 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 21:05:59.03 ID:MF+1RujKP [35/56]
パワプロ「…」

ベッドに横たわる。

そしてすぐに携帯電話で、みずきちゃんの電話番号にかけようとしていた。

パワプロ「! なんで、俺…」

俺…みずきちゃんのこと考えてる?

パワプロ「…」

>>390
1電話をかける
2メールを送る

390 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/10(土) 21:07:14.49 ID:Uv5Rdbeb0


393 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 21:25:45.49 ID:MF+1RujKP [36/56]
病院に電話はダメだよな…。

とりあえず、メール。

パワプロ「…」メルメル

送信っと。

まあ、帰ってくることは無いと思うけど。

それに、事故で携帯を壊した可能性だってあるし。

397 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 21:39:59.47 ID:MF+1RujKP [37/56]
パワプロ「…」

むう…。

やっぱり、返ってこない。

みずきちゃん…。

ブーブー

パワプロ「! 来た!」

あ、聖ちゃんの家からだ。

398 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 21:49:10.23 ID:MF+1RujKP [38/56]
パワプロ「もしもし?」

聖「もしもし、パワプロ先輩か」

パワプロ「う、うん。どうしたの?」

聖「みずきから伝言をもらっているぞ」

パワプロ「え? う、うん」

聖「ごめんなさい、だそうだ」

パワプロ「…」

それだけを伝えるために…?

聖「しかし…みずきが野球部を辞めるというのは、本当なのか?」

パワプロ「うん…」

聖「ギリギリ間に合うか間に合わないか…だな」

パワプロ「うん…」

パワプロ「え、ど、どういうこと?」

400 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 21:55:57.63 ID:MF+1RujKP [39/56]
聖「治るのが、夏の大会と甲子園大会の間くらいらしいんだ」

パワプロ「…」

聖「しかし…みずきがいなくては、投手は宇津先輩だけだ。このままでは…」

パワプロ「…ごめん、聖ちゃん。もう切るよ」

聖「む、うむ…」

パワプロ「また明日考えよう。それじゃ」

聖「う、うむ」

402 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 22:07:40.60 ID:MF+1RujKP [40/56]
ブンッ ブンッ

パワプロ「…」

俺は黙々と、バットを振っていた。

熱は下がったかわからない、でも、無我夢中でバットを振った。

パワプロ「ふぅ…」

甲子園…か。

みずきちゃん達が来た二年の秋季大会。

みずきちゃんの不調で、決勝戦に勝てなかった。

宇津はスタミナが最後まで持たない。

みずきちゃんがいないと…。

404 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 22:10:50.26 ID:MF+1RujKP [41/56]
パワプロ「…」

矢部「最近、どうしちゃったんでやんす? 変でやんすよ?」

パワプロ「そうかな? ほら、矢部くん早く練習するよ」

矢部「了解でやんす」

聖「…パワプロ先輩」

聖(あんなに練習していては、体を壊してしまうぞ…)

407 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 22:16:20.38 ID:MF+1RujKP [42/56]
矢部「はぁはぁ…そろそろ休憩…」

パワプロ「まだまだだよ、矢部くん。あとグラウンド100周が残ってるよ」

矢部「ひえー! 無理でやんすー!」

パワプロ「無理なんて言ってないよ。できるから」

聖「パワプロ先輩」

パワプロ「なに?」

聖「すこし休憩しないと、みんながついてこれないぞ」

パワプロ「でも…このままじゃ…」

聖「先輩があせるのもわかる。でも、ここでみんなが怪我をしては大変だろう?」

パワプロ「…そうだね。ごめん」

パワプロ「よし! みんな休憩!」

矢部「やったでやんすー!」

パワプロ「回復しだい俺に合流するように! じゃあ」

聖「!!」

408 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 22:24:43.24 ID:MF+1RujKP [43/56]
聖(先輩が休まないと、意味が無い!)

パワプロ「ほっほっほっ…」

聖「先輩!」

パワプロ「あれ、聖ちゃんは休憩終了?」

聖「止まれ! 先輩?」

パワプロ「ごめん、無理だよ」

聖「はぁはぁ…!」

聖(いったいどこからあんな体力が…!)

411 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 22:30:10.12 ID:MF+1RujKP [44/56]
聖「ん…?」

聖(なんだあの走り方…!?)

聖(脚を痛めてるのか…?)

パワプロ「…」

ふう、聖ちゃんにバレたかな?

でも、脚が痛いなんて言ってられない。

416 名前:聖 モノローグ[] 投稿日:2010/04/10(土) 22:38:21.85 ID:MF+1RujKP [45/56]
それから、先輩はずっとずっと練習を続けた。

私達の言葉を振り切り練習をし続けた先輩は、監督に練習禁止を宣言された。

しかし、それでも先輩の脚は治ることはなかった。

きっと、先輩は一人で自主練習に励んでいたのだろう。


今、私はみずきの見舞いにいくところである。

417 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 22:45:06.04 ID:MF+1RujKP [46/56]
みずき「あ、いらっしゃーい聖」

聖「うむ。元気そうで何よりだ。はい、これプリン」

みずき「いつも悪いわねー」

聖「…怪我の調子は、順調か?」

みずき「うーん。前と同じ、大会には間に合いそうに無い」

みずき「まあ? あんた達が甲子園にいければ間に合うけどねー」

聖「…リハビリはちゃんとしてるのか?」

みずき「うん。筋肉は衰えてないと思うけど…」

418 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 22:50:04.50 ID:MF+1RujKP [47/56]
聖「じゃあ、投げる準備をしておくのだな」

みずき「え?」

聖「今年のタチバナなら、行けるかもしれない」

みずき「ふーん…私がいなくても大丈夫なのね…」

みずき「まあ、どうでもいいや、辞めるわけだし」

聖「パワプロ先輩が、みずきのために物凄く練習しているんだ」

みずき「え…」

聖「まあ、これは私の考えすぎかもしれないが…」

聖「毎日、私にみずきのことを聞いてくるんだ」

みずき「…」

420 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 22:59:48.71 ID:MF+1RujKP [48/56]
みずき「考えすぎよ、聖」

聖「みずきが怪我した次の日に、さらに熱心に練習するようになったんだぞ?」

みずき「…」

聖「やめるからなんて言ったら、先輩が可哀想だ」

みずき「ふん、別にパワプロくんのことなんて…」

聖「あと、先輩はこうも言っていた」

聖「『みずきちゃんは、試合観に来てくれるかな?』と」

みずき「…」

422 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 23:05:22.86 ID:MF+1RujKP [49/56]
聖「それじゃあ、私は学校に戻る」

みずき「え? もう夜遅いわよ?」

聖「パワプロ先輩に一分でも練習に参加と怒られるんでな。休むのも厳禁だ」

みずき「じゃあ今もまずいんじゃないの!?」

聖「みずきの見舞いだけは、許してくれているんだ」

みずき「!」

423 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 23:10:39.81 ID:MF+1RujKP [50/56]
聖「まあ、そのせいで新入生に変な目で見られるがな」

聖「じゃあな、また今度」

みずき「あ、うん…」

みずき「…もう7月…か」

みずき「…」


ピッピッピッ

みずき「あ、もしもしお姉ちゃん? 連れて行ってほしいところがあるの…」

425 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 23:16:59.29 ID:MF+1RujKP [51/56]
パワプロ「くっ…」

脚が…動かない…!

矢部「パワプロくん! どうしちゃったでやんすか!?」

パワプロ「はぁ…はぁ…だ、大丈夫…つっ!」

矢部「もう休むでやんす! このままじゃ大会に出れないでやんすよ!」

監督「そろそろ本当にまずいな」

パワプロ「か、監督…!」

監督「このまま練習を続けるのなら、お前をメンバーからはずす。もちろん、自主練も無しだ」

パワプロ「そんな…!」

426 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 23:21:13.53 ID:MF+1RujKP [52/56]
パワプロ「こんなの全然大丈夫です!」

監督「どこかだ?」トンッ

パワプロ「いってーーーーーー!!!」

監督「病院にみてもらって来い。それで様子を見る」

パワプロ「え…病院、ですか?」

監督「うむ」

パワプロ「…わかりました」

430 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 23:26:50.45 ID:MF+1RujKP [53/56]
パワプロ「いてて…」

脚の痛みが引かない…。

くそ、最悪だ…。

サボるな、って言ってる俺がこんなんじゃ…。


京子「うーん、相当疲労が溜まってますね」

パワプロ「はぁ…」

京子「数週間はかかりそうね…」

パワプロ「!?」

432 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 23:30:03.15 ID:MF+1RujKP [54/56]
パワプロ「ま、待ってください!」

パワプロ「大会まで、もう一週間も無いんですよ!?」

京子「それでも、このままじゃ動けないわよ?」

パワプロ「…」

京子「もっと早くから来てくれれば、少しの間で治ったのに」

パワプロ「…くそ…」

434 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 23:32:23.07 ID:MF+1RujKP [55/56]
京子「とにかく、シップを貼って、あんまり動かないように」

パワプロ「…はい。ありがとうございました」

ガチャ バタン

パワプロ「…はぁ…」

パワプロ「…あれ?」

みずき「…!」

パワプロ「! みずきちゃん…」

437 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/10(土) 23:35:47.53 ID:MF+1RujKP [56/56]
みずき「…ひさしぶり」

パワプロ「ごめん、すぐに帰るよ」

みずき「え…」

パワプロ「それじゃあ…」

みずき「ちょ、ちょっと待ちなさいよ」

パワプロ「…?」

みずき「…脚…どうしたの?」

パワプロ「た、たいしたことないさ」

みずき「嘘つかないでよ。腫れ方がおかしいじゃない」

460 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 00:08:52.07 ID:pTaahAlLP [1/39]
パワプロ「…ちょっと、痛めてね」

みずき「ふーん、そう」

パワプロ「…」

みずき「それ、治るの?」

パワプロ「…も、もちろん」

みずき「ならよかった…」

みずき「あ、別にあんたを心配したわけじゃなくて野球部のことを…」

パワプロ「野球部を辞めるのに?」

みずき「…」

470 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 00:14:28.03 ID:pTaahAlLP [2/39]
パワプロ「やっぱり、みずきちゃんは辞める気なんて、ないんでしょ?」

みずき「…はぁ、なんで私はいつもこうなのかしら…」

パワプロ「みずきちゃんが優しいってことは、みんな知ってることだよ」

みずき「///」

みずき「ぱ、パワプロくん…」

パワプロ「なに?」

みずき「わたしのために、練習をもっと頑張るようになったって…本当?」

パワプロ「…」

>>480
1そうだよ。
2それだけじゃない。

480 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/11(日) 00:16:24.40 ID:ZNfzlbrC0 [2/3]


490 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 00:22:19.10 ID:pTaahAlLP [3/39]
パワプロ「それだけじゃないよ」

みずき「え…?」

パワプロ「みずきちゃんと一緒に野球がしたかったのが一番の理由」

パワプロ「それに、最後の大会だからってこと。…だけど」

パワプロ「正直に言うとさ」

みずき「…うん」

パワプロ「みずきちゃんが好きだから、なんだよね」

みずき「…!」

506 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 00:33:40.69 ID:pTaahAlLP [4/39]
パワプロ「///…そ、それじゃあ俺帰るね! じゃ、じゃあ…!」

みずき「ちょ、ちょっと待って」

パワプロ「…はい?」

みずき「試合…勝ってよね。まあ、私が手を煩わすことなく、あんた達なら甲子園まで行けるだろうけどね!」

パワプロ「みずきちゃん…」

みずき「勝てなかったら…付き合ってやらないんだから」

みずき「じゃあねっ!」

パワプロ「…みずきちゃん」

絶対に、勝つよ。

511 名前:終わった後にして欲しかった…。[] 投稿日:2010/04/11(日) 00:39:34.56 ID:pTaahAlLP [5/39]
パワプロ「…」

ん、矢部君からメール…。

矢部『どうだった!?』

パワプロ『すぐに治るってさ』

矢部『一週間くらいで治る?』

パワプロ『もちろん!』

矢部『それはよかった。それじゃあ、また学校で!』

やんすがないと、本当に矢部君なのかわからないよ…。

569 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 15:02:34.40 ID:pTaahAlLP [7/39]
パワプロ「…」

もうすぐ、大会か。

脚が治らない。

パワプロ「やるしかないか」

それでも、できることをする。

みずきちゃんと、野球したいしね。

572 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 15:09:13.39 ID:pTaahAlLP [8/39]
矢部「ついにこの日が来たでやんす~!」

パワプロ「うん!」

聖「パワプロ先輩、本当に、大丈夫なのか?」

パワプロ「大丈夫だよ。昨日だってちゃんと練習できてたでしょ?」

聖「ま、まあそうだが…」

パワプロ「心配ないって」

聖「む…まあ、痛くなったらすぐに言うんだぞ」

パワプロ「ありがと、聖ちゃん」

聖ちゃん。それは、無理だよ。

576 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 15:16:45.24 ID:pTaahAlLP [9/39]
監督「キャプテン、最後に締めの言葉」

パワプロ「はい」

パワプロ「みんな、よく頑張った。正直、すごくきつい練習だったと思う」

パワプロ「でも、最後の週は、練習に出れなくて悪かった。多少の怪我があってもみんな来てたのに…」

矢部「何いってるでやんすか。パワプロくんが一番頑張ってたでやんすよ!」

宇津「ああ、ワンダフルだね」

原「男なのに惚れてまいそうやわー」

大京「エクセレント」

聖「先輩のおかげだ」

パワプロ「…みんな」

パワプロ「よし、みんな! 練習でやってきたことを、全力で出し尽くそう!」

全員「おおー!!!」

577 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 15:22:23.70 ID:pTaahAlLP [10/39]
試合中。

カキーン!

パワプロ「!」

ビシッ

矢部「ああっ! エラーでやんす!」

パワプロ「ご、ごめんみんな…!」

聖(先輩…脚が動いてなかったぞ…)

ちくしょう、動け、動いてくれ…。

このままじゃ、迷惑かかっちゃう。

580 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 15:32:01.54 ID:pTaahAlLP [11/39]
聖(やはり脚が…)

聖(でも、先輩が言わないから)

聖(私が言う権利はない)

聖(それに、先輩はいないと、いけない。キャプテンとして、試合をメイクするために)

パワプロ「…」


攻撃。

カキーン!

パワプロ「よし!」

球はきれいに左中間を抜けた。

パワプロ「!」ズキッ

矢部「あれ!? パワプロ君止まっちゃったでやんす。二塁まで行けるはずでやんす!」

監督(まいったな…)

581 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 15:44:02.71 ID:pTaahAlLP [12/39]
監督(あやしいとは思っていた)

監督(診断結果の紙を渡さなかったのもそのせいか…)

とにかく、ヒットだ!

パワプロ「…」ジリジリ

「!」ビシュッ

パワプロ「!」

け、牽制!?

アウト!

矢部「ああー! 何やってるんでやんすかパワプロくん!」

582 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 15:57:42.04 ID:pTaahAlLP [13/39]
みずき「ああー何やってのよあいつ…」

みずき「私が観に来てやったっていうのに…」

聖名子「あら、あの子なの?」

みずき「え!? な、なにが…?」

聖名子「みずきが好きな子」

みずき「な!? なんでそうなるのよ!?」

聖名子「パワプロくんよね? 優しい子、捕まえたね」

みずき「…誰にも言わないでよ?」

聖名子「もちろん」

586 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:17:33.00 ID:pTaahAlLP [14/39]
矢部「もうダメでやんすぅ…!」

パワプロ「まだ二点差だろ? 大丈夫だよ」

矢部「もう九回でやんすよ!?」

カキーン! ワァァァァ!

パワプロ「おお! ほら、矢部くん、ヒットだ!」

矢部「ナイスバッティングでやんす~!」

聖「ふう…なんとか打てたな」

589 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:31:19.75 ID:pTaahAlLP [15/39]
原「うりゃ!」

キィン

パワプロ「原くんもヒットだ!」

矢部「うおおお! これで勝つるでやんす!」

パワプロ「か、かつる…?」

大京「むう!」バシン

パワプロ「大京くん三振、ツーアウト…か」

次は俺だ。

なんとか脚が持ってくれた。絶対打ってやる。

604 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 19:40:34.16 ID:pTaahAlLP [17/39]
パワプロ「…ふー」

みずき「あいつ…脚、大丈夫なのかしら…」

聖名子「大丈夫じゃないでしょうね」

みずき「え…そ、そういう時はさ…」

聖名子「なら、応援してあげたら?」

みずき「…」

聖名子「今あなたにできることは、応援することでしょ?」

みずき「…」

608 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 19:50:45.42 ID:pTaahAlLP [18/39]
みずき「パワプロー!」

パワプロ「…ん?」

みずきちゃん!?

みずき「絶対打ちなさーい!!」

パワプロ「…」

来てくれてたんだ…。

敵捕手「なんだなんだ? 彼女かよ」

パワプロ「ははっ、違うよ」

ビシュ

ただの、フィアンセさ。

キイィィィィィィン!!

611 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 20:03:09.55 ID:pTaahAlLP [19/39]
みずき「え…嘘…?」

パワプロ「あ…入った」

ホームラン!!!

聖名子「愛の力ね」

みずき「///」

矢部「やったでやんす~!!!」

パワプロ「よっしゃあ!」ズキッ

パワプロ「…」

矢部「歩いて来たでやんす!!」

パワプロ「やったぜ!!」

613 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 20:18:40.61 ID:pTaahAlLP [20/39]
パワプロ「へへ…」

矢部「? ど、どうしたんでやんす!?」

パワプロ「ご、ごめん矢部くん、ちょっと、肩貸してくれないかな?」

矢部「どうしたんでやんす?」

聖「パワプロ先輩、私が貸してやろう」

パワプロ「ありがとう」

聖「矢部先輩にバレたら面倒だろう?」

パワプロ「…バレてたか」

615 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 20:29:27.43 ID:pTaahAlLP [21/39]
聖「私も、パワプロ先輩が抜けるのは困る」

パワプロ「そう?」

聖「さっきのを見たら、さらにな」

パワプロ「そっか」

みずき「な…なんで聖に肩借りてんの!?」

聖名子「あら、妬きもち?」

みずき「ち、違うわよ! 別にどうも思ってないんだからっ」

聖名子「ふふ…そう?」

618 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 21:05:30.98 ID:pTaahAlLP [22/39]
みずき「それ以上に…」

みずき(パワプロくん、大丈夫かしら…)


パワプロ「よーし、この勢いでどんどん勝つぞー!」

宇津「すまないね、パワプロくん…力不足で」

パワプロ「小枝も後ろに備えてんだから気楽に行こうぜ」

宇津「ありがとう」


みずき「お姉ちゃん、早く帰ろ?」

聖名子「どうしたの?」

みずき「一秒でも早く、復帰したいから、リハビリするの」

聖名子「…うん」

619 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 21:09:18.57 ID:pTaahAlLP [23/39]
聖名子「そんなみずきにいい先生紹介してあげる」

みずき「え?」

聖名子「確か、自称ドイツ出身の博士らしいわ」

みずき「自称ドイツ出身…?」

みずき(あやしい…)

聖名子「まあ、腕は凄いらしいの。一度診てもらう?」

みずき「う、うん」

625 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 21:17:31.39 ID:pTaahAlLP [24/39]
・ ・ ・

「フムフム…」

みずき「ど、どうですか?」

「普通ニ完治スレバ、確実ニ後遺症ガノコリマース」

みずき「え…」

「アナタハ一生野球ヲスルコトハデキナイデショー」

みずき「そ、そんな…なんとかならないんですか!?」

627 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 21:23:26.48 ID:pTaahAlLP [25/39]
「方法ハアリマース」

「シカシ、リスクヲトモナイマース」

みずき「リスク…?」

「体ヲ改造シマース。デスガ、傷ヲツケルコトハアリマセーン」

みずき「…」

「ダイジョーブデス。私モデキルダケノコトハシマース」

みずき「…して、ください」

「本当ニイインデスカー?」

みずき「野球ができないくらいなら…死んだほうがマシです」

632 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 21:33:22.72 ID:pTaahAlLP [26/39]
「体ヲ固定シマース」

みずき「はい…」

「ココデスネ?」

みずき「つっ…」

「オーケーオーケー、ソレデハハジメマース」

みずき「…」

ギュイイイイイン!

みずき「ま、麻酔無し…?」

「オヤ、イリマシタカ?」

634 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 21:41:47.10 ID:pTaahAlLP [27/39]
みずき「え、いえ…」

「ソレデハ、イキマスヨ?」

みずき「…」

みずき「!!!!!」

みずき「ひぐっ! い、痛い、痛いぃ!!」

「我慢シテクダサーイ」

みずき「うあ…あああぁ…!」

「モウスグオワリマース」

みずき「う…うぅぅ…」ガクリ

「コレカラガ本番デース」

639 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 21:47:59.75 ID:pTaahAlLP [28/39]
「…コレガ本当ニオンナノコノ体ナノデショウカ…」

「筋肉ノツキカタガ、凄イデース」

「コレハ…オ節介ヲヤキタクナリマース」

・ ・ ・

みずき「…ん?」

みずき「博士…?」

聖名子「みずき、博士は?」

みずき「し、知らない」

643 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 21:57:47.13 ID:pTaahAlLP [29/39]
聖名子「手術はどうだったの?」

みずき「え、えっと…」

みずき「あれ…? 動ける…」

聖名子「! み、みずき…!」

みずき「これで…復帰できる!」

聖名子「ええ、早速退院ね!」

みずき「悪いんだけどお姉ちゃん、お願いできるかな?」

聖名子「…わかってるわよ。行くんでしょ? 彼のところに」

みずき「///・・・うんっ」

645 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 22:02:12.58 ID:pTaahAlLP [30/39]
みずき「ハッハッハッ…」

みずき「体も軽くていい感じ…! おっと…」

ブーン

みずき「車には気をつけなきゃね」

みずき「パワプロくん、待ってなさいよー!」

648 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 22:12:42.32 ID:pTaahAlLP [31/39]
みずき「ここよね、パワプロくんの家…」

ブンッブンッ

パワプロ「…つぅ…」

みずき「!」

パワプロ「…くそ…! なんで、動かないんだ!!」

みずき「ぱ、パワプロくん!」

651 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 22:34:02.63 ID:pTaahAlLP [32/39]
パワプロ「あれ? …みずきちゃん?」

みずき「…やっほ、パワプロくん」

パワプロ「…」ジー

みずき「な、なに…」

なんだ、これは俺の夢か。

パワプロ「久しぶりにみずきちゃんが見れてうれしいなー!」

さて、夢だし。なんかしても平気だろう。

>>670
何をするか。エロいと判断した場合その下。

670 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/11(日) 22:40:31.38 ID:YIp8inQ/0 [1/2]
告白

679 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 22:57:07.95 ID:pTaahAlLP [33/39]
正直、ずっとモヤモヤしてたんだよね。

パワプロ「えっーと、みずきちゃん」

みずき「な、なによ?」

パワプロ「俺は、みずきちゃんのことが好きです! フィアンセとか、全く無しで!」

みずき「…」

夢全てうまくいくはずだ!

みずき「///…わ、わ…」

パワプロ「…」

みずき「私も…す…」

みずき「…き、って…いうか…」

683 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 23:15:04.93 ID:pTaahAlLP [34/39]
パワプロ「みずきちゃーん!!」

みずき「ちょ、うわわ!?」

俺は夢の中だけでも、と思って、みずきちゃんを抱きしめた。

体に当たる胸の感触が異常にリアルだなぁ。

みずき「な、な、な…なにすんのよ! バカッ」ゴツン

パワプロ「ぐはっ!!」

夢でもみずきちゃんはみずきちゃんだっ!

685 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 23:20:34.06 ID:pTaahAlLP [35/39]
みずき「心の準備くらいとらせなさいよ…」

パワプロ「くっそ…なんてリアルなダメージだ…」

みずき「は、はぁ? あんた何言ってるのよ」

パワプロ「な、何って…夢…」

みずき「夢なわけないでしょ!」

パワプロ「え…?」

まさか。そんなこと…

全部…本当?

686 名前:>>684 深夜には終わる予定[] 投稿日:2010/04/11(日) 23:24:14.62 ID:pTaahAlLP [36/39]
パワプロ「うわ…みずきちゃん…!?」

みずき「なによいまさら驚いて…」

パワプロ「もう、大丈夫なの?」

みずき「ま、まあね」

パワプロ「そんなことより…」

恥ずかしい!

687 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 23:33:39.40 ID:pTaahAlLP [37/39]
うわあ、俺、みずきちゃんに告白しちゃったよ…。

あれ?

でも、さっき…。

パワプロ「み、みずきちゃん…?」

みずき「何よ?」

パワプロ「さっき、好きって…言ったよね?」

みずき「い、言ってない! 全然言ってない!」

パワプロ「えー!?」

みずき「…もうっ、言ったわよ! それがなに?」

みずき「あんたが好きで、何が悪いのよ?」

689 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 23:43:53.81 ID:pTaahAlLP [38/39]
パワプロ「全然、悪くないよ」

みずき「それなら、よかったじゃない。感謝しなさいよ!」

パワプロ「そうだね、感謝しますよ、みずきさんっ」

みずき「あと…」

パワプロ「ん?」

みずき「さっきの続きは…?」

パワプロ「え…?」

みずき「抱きしめなさいよ…ばか」

692 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 23:57:45.45 ID:pTaahAlLP [39/39]
パワプロ「…」

さっきよりも、ゆっくりと、みずきちゃんの優しく抱きしめた。

小柄にしてはちゃんとついた筋肉。

その身体に反して大きな胸。

そして、いつもは見せない、素直な気持ち。

みずきちゃんは、それを俺に見せてくれた。

これで、みずきちゃんと練習ができる。

まだ、怪我が治ったのかは、聞いてないけど。

696 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/12(月) 00:03:17.36 ID:XjCOi21YP [1/26]
パワプロ「…」

みずき「…ごめんね、パワプロくん」

パワプロ「え?」

みずき「脚、痛いんでしょ?」

パワプロ「…まぁね」

みずき「だったらもう、無理しないで」

パワプロ「それはできないよ」

みずき「でも…」

パワプロ「みずきちゃんと、甲子園で試合したいもん。優勝したいもん」

みずき「…もう、あんたは本当に、ばかっ」グスッ

698 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/12(月) 00:09:24.71 ID:XjCOi21YP [2/26]
そして…。

甲子園決勝。

ここでやっとみずきちゃんは復帰する。

筋肉は怪我前以上に強くなっていて驚いたが、やはりブランクのせいか、投げる球はひょろひょろだった。

その間まで俺たちは頑張った。

脚の痛みは、正直限界を越えていたとと思う。

でも、俺はみずきちゃんがいたから、脚のことは、隠し続けた。

701 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/12(月) 00:16:14.45 ID:XjCOi21YP [3/26]
病院で、痛み止めをもらって、なんとか大丈夫って感じ。

もしかしたら、プロには行けないかもしれないと言われた。

それなら、それでいい。

俺はこの時間を楽しく過ごせるなら。

プロに行けなくても、いい。

パワプロ「はぁ…はぁ…」

九回裏。一点差、走者一塁。

俺は、あの初戦以降、正直良い成績を残してはいなかった。

703 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/12(月) 00:20:33.00 ID:XjCOi21YP [4/26]
もう、ダメなのかもしれない。

俺の頭の中には、もうそれしかなかった。

脚の痛み、プレッシャー、試合の勝敗を決める、大事な打席。

俺は、打てるのだろうか…。

スッと監督のほうを見る。

パワプロ「!」

みずきちゃん…?

みずきちゃんは俺に、グッと親指を立てて、笑った。

みずき(思いっきり振ってきなさい。後悔しないように…!)

みずきちゃん…。

706 名前:>>704 サイン見ようとしたら、みずきちゃんがいたってことで[] 投稿日:2010/04/12(月) 00:25:12.70 ID:XjCOi21YP [5/26]
パワプロ「ふっ…」

俺は、試合中にもかかわらず、凄くリラックスができた。

ありがとう、みずきちゃん。

ビシュ

俺は、自分のできることをするだけだ。

キィィィイン! ワァァァ!

パワプロ「くそっ、入ってない!」

矢部「走るでやんすー!!!」

パワプロ「!」ダッ

711 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/12(月) 00:29:49.25 ID:XjCOi21YP [6/26]
パワプロ「くっそぉ…」

脚が、もつれて、上手く走れない…!

監督「あいつら、パワプロが軽いフライしか打ってないと思って、前進守備だっ! 頑張れ、パワプロ!」

矢部「ホームインでやんす!」

どうやら、ランナーが帰ったみたいだ。これで同点

パワプロ「ハァハァ!」ズキィズキィ

次の回の、可能性がある。ここで止ま…。

みずき「パワプロー! 全力で帰ってきなさーい!!!」

パワプロ「…うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

713 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/12(月) 00:37:29.23 ID:XjCOi21YP [7/26]
俺は、脚を無理やり動かして、三塁を蹴った。

どうやら、前進守備のせいか、外野が遅れていたようだ。

しかし、その束の間、一度こけそうになる。

パワプロ「っ!」

まずいこのままじゃ…!

矢部「ああ! 転んだでやんす!」

715 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/12(月) 00:51:57.16 ID:XjCOi21YP [8/26]
パワプロ「このままで…」

終われるか!

俺はすぐに体勢を立て直す。

そして、捕手にはボールが届く。

俺のホームインとほぼ同時。

これは、もう、勝負だ。

パワプロ「うおおおおおお!!!」

「!?」

みずき「」

矢部「」

聖「」

いろんな人が、固唾を飲んで見守った。

審判「…セーフ!!!!」

ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!

719 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/12(月) 01:03:55.50 ID:XjCOi21YP [9/26]
審判「ゲームセット!」

矢部「あ…やった…でやんす…」

みずき「ゆう…しょう?」

聖「…」

矢部「優勝でやんすー!!」

みずき「やったー!」ギュッ

聖「み、みずき、い、いきなり抱きつくな…!」

矢部「早速パワプロくんのところへ…! あれ? でやんす」

みずき「ん?」

聖「担架…?」

721 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/12(月) 01:08:25.73 ID:XjCOi21YP [10/26]
審判「早く!」

パワプロ「」

みずき「パワプロくん!?」

矢部「パワプロくん!!!」

聖「パワプロ先輩!」

審判「近づかないで! すぐに、校歌斉唱に並んでください」

みずき「いや! パワプロくんっ!」

審判「ダメだっ、早く並びなさい!」

矢部「落ち着くでやんす、みずきちゃん!」

聖「パワプロ先輩なら、きっと、大丈夫だ」

723 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/12(月) 01:13:45.17 ID:XjCOi21YP [11/26]
みずき「何言ってんのよ…」

みずき「あいつがいなかったら、優勝しても意味ない!」

「おいおいどうしたんだあの子…?」

みずき「パワプロくんが、優勝旗をもらわないと、意味がないのよ!」

矢部「でやんすが、パワプロくんは…」

聖「終わったら、すぐに行こう」

みずき「…」

みずき「…パワプロくん…」グスッ

?「泣かないで欲しいな」

724 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/12(月) 01:18:57.85 ID:XjCOi21YP [12/26]
みずき「…!」

パワプロ「俺はここにいるよ…?」

みずき「う、嘘…?」

聖「先輩!」

パワプロ「ごめんね、みんな。心配させちゃって」

みずき「パワプロくんっ~!」

パワプロ「とりあえず、落ち着いてから…ね?」

みずき「うんっ! うんっ!」

729 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/12(月) 01:29:48.28 ID:XjCOi21YP [13/26]
パワプロ「ふう…」

「おめでとう」

優勝旗をもらう。

そして、チームメイトを振り返って。

大きく旗を掲げた。

ワアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!

パワプロ「やったぞおおおおおお!!」

730 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/12(月) 01:32:38.69 ID:XjCOi21YP [14/26]
・ ・ ・

監督「えー…聖タチバナ高校、優勝を祝して、乾杯!」

全員「かんぱい!」

矢部「まあ、オレンジジュースでやんすけどね」

パワプロ「でも、おいしい食べ物もたくさんあるよ」

矢部「そうでやんすね! じっくり楽しむでやんす!」

矢部「ちなみに、パワプロくんはなんで運ばれたんでやんす?」

パワプロ「ああ、ちょっと頭打っちゃって。気を失ってたんだ」

矢部「そうでやんすか。それならよかったでやんす」

なんでか、そのおかげで大分脚も痛みが少しだけ引いた気がする。

735 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/12(月) 01:40:31.62 ID:XjCOi21YP [15/26]
・ ・ ・

パワプロ「ふう」

矢部くんが違うやつらのところに行っちゃった。

今は俺一人。

パワプロ「…」ゴクゴク

みずき「パワプロくん…」

パワプロ「あ、みずき…。!?」

いきなりの急接近。

心臓の音が高鳴る。

737 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/12(月) 01:44:36.27 ID:XjCOi21YP [16/26]
パワプロ「み、みずきちゃん?」

みずき「どぉしたのぉ?」

パワプロ「み、みんながいるから…ね?」

みずき「むぅ…じゃあ見せつけちゃう!」

強引に唇を奪われる。

酒のにおい。まさか、酔ってるのか?

みずき「…パワプロくん、私のこと、好き?」

パワプロ「そ、それはもちろん…」

みずき「もっと大きい声で言って」

パワプロ「え…す、好き…」

739 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/12(月) 01:48:11.22 ID:XjCOi21YP [17/26]
みずき「もっともっとぉ…!」

パワプロ「みずきちゃんのことが大好きです!!」

全員「「「え?」」」

パワプロ「あ」

みずき「ふふん…私もぉ」ギュッ

矢部「ほうほう…こんなところでカップル誕生でやんすか?」

「うらやましいねぇ…このやろう」

パワプロ「ちょ、ちょっと待って…!」

「もげろ」

パワプロ「え?」

「もげろ」

「下半身もげろ」

746 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/12(月) 01:50:31.04 ID:XjCOi21YP [18/26]
パワプロ「ねえ、みんな…俺脚痛いんだけど…?」

矢部「もげばいいんじゃないでやんすか?」

「もいでやるよ」

「もぎもぎパワプロ」

やばい…こ、こいつら、正気の沙汰じゃない!

パワプロ「みずきちゃん、逃げるよ!」グイッ

みずき「キャッ」

矢部「…ふう、これでいいでやんす」

聖「追いかけないのか? 先輩たち」

矢部「あとは二人で…でやんす」

「ああ、あいつらはお似合いだからな」

聖「…そうか」

750 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/12(月) 01:52:19.42 ID:XjCOi21YP [19/26]
パワプロ「ふう…ここまでくれば…」

みずき「パワプロくん…」

パワプロ「ん?」

また、強く抱きしめてくる。

パワプロ「みずきちゃん…」

みずき「パワプロくん…私ね…」

パワプロ「う、うん」

みずき「今なら、パワプロくんに、いじめられても、いいかなって、思ってるんだ」

パワプロ「!」

みずきちゃん…。

754 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/12(月) 01:54:50.20 ID:XjCOi21YP [20/26]
みずき「…だから、ね?」

パワプロ「俺は、正直、どっちでもないけど」

みずき「…うん」

パワプロ「みずきちゃんと一緒だったら、なんでもいいよ」

みずき「…うれしい」

パワプロ「みずきちゃん…」

みずき「パワプロくん…大好き」ニコッ

夏の夜。

俺たちの夏は、最高の終わり方で、幕を下ろした。

757 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/12(月) 01:56:52.28 ID:XjCOi21YP [21/26]
みずきちゃんとは、本当のフィアンセになる。


でも、それはまた別の話。


この夏の、ある日のことを、俺はずっと忘れないだろう。


ずっと、ずっと。


- E N D -

769 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/12(月) 02:02:07.25 ID:XjCOi21YP [22/26]
パワプロ三部作。終了です。
みなさま、長い間ありがとうございました!
最初は自分の大好きでやまない聖ちゃんのSSを書いてことをきっかけに、あおいちゃん、みずきちゃんを書かせていただきました。
遅筆で待たせてしまったり、保守させてしまったり、本当に申し訳ございませんでした。

そして、まだまだ書き足りない自分がいたりするんですよね。
「もういいかげんやめろ」と、思う方もございませんが。
一応、安価の彼女をやってみたいと思います。
範囲はパワプロ9~15。カレンさんは無しの方向で…。
安価、>>800で。
あと、存在しない場合、その下になります。
それと、すこしキャラ設定を知るために、すこしだけ時間がかかります。
ご了承ください。

それではもう一度。
ありがとうございました!!

800 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/12(月) 02:32:00.79 ID:oUMvEGfj0 [1/3]
芹沢 茜

801 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/12(月) 02:40:54.82 ID:XjCOi21YP [23/26]
>>800
了解いたしました。

これは、見てくれる人いるのかな?
需要があろうとなかろうと、かけるとこまで書いていきたいと思います。

よし、今からパワプロ9プレイだ。

それではおやすみなさーい。

Tag : パワプロ

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