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上条「小さくなってる…」黒子「あなた、どこかで見たことが」
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 01:26:56.44 ID:HExfcSVX0 [1/85]
上条「朝起きたら体が小さくなってた……どうすんだよこれ」
禁書「とうまは小さくなったら困るの?」
上条「困るに決まってるだろ。学校あるし」
禁書「そういえば学校があるんだったね、とうまは。ごはんは作れるの?」
上条「メシは……なんとかなるんじゃねえか。知識はそのままだし」
禁書「じゃあインデックスは全然困らないんだよ?」
上条「………………」
上条「朝起きたら体が小さくなってた……どうすんだよこれ」
禁書「とうまは小さくなったら困るの?」
上条「困るに決まってるだろ。学校あるし」
禁書「そういえば学校があるんだったね、とうまは。ごはんは作れるの?」
上条「メシは……なんとかなるんじゃねえか。知識はそのままだし」
禁書「じゃあインデックスは全然困らないんだよ?」
上条「………………」
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 01:28:54.26 ID:HExfcSVX0 [2/85]
上条「とりあえずは様子見だな。一過性のものかもしれないし」
禁書「元に戻らなくていいの?」
上条「長く続くようならそれも考える。上条さんはこの程度の異変には動じないのです」
禁書「言ってることはかっこいいね。でも、見た目がかわいいせいで台無しなんだよ」
ギュッ
上条「イ、インデックスさん? なんで抱きついていらっしゃるんです?」
禁書「いいでしょー。だってとうま、こんなにこんなにかわいいんだよ?」
上条(む、胸が顔に当たってるなんて言えねぇ……)
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 01:30:23.12 ID:HExfcSVX0
上条「あ、ほら、買い物行かないとな! 冷蔵庫空っぽだったハズだし!」
禁書「むぅ……それならしょうがないね。解放してあげるんだよ」
上条「俺よりメシの優先度の方が高いのかよ……」
禁書「でもとうま、その服だとブカブカだよ? どうするの?」
上条「ああ、それもそうだな。押し入れの中でも漁ってみるか。昔の服とかあるかもしれないし」
禁書「とうま、お着替えなら手伝ってあげるんだよ!」
上条「いや、上条さん頭脳は大人ですから結構です」
禁書「ちぇっ」
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 01:32:08.71 ID:HExfcSVX0
上条「小学生の頃の服があったから着てみた。かなり痛んでるけどな」
禁書「か、かわいい! かわいすぎるんだよとうまぁ!」
ギュゥゥ
上条「むぐ……そ、それはもういいから! ほら、早く行くぞ!」
禁書「? 行くぞって、どこに?」
上条「だから、買い物。今の俺の体だと買い物袋が持ち切れないから、インデックスも」
禁書「えー、とうまならなんとかなると思うんだよ。がんばれっ」
上条「……自分から動く気はゼロなんですね」
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 01:34:03.58 ID:HExfcSVX0
~ 道中 ~
上条「……遠い。スーパーが遠すぎる」
上条「上条さん、子供の歩幅が小さいことを完全に失念していましたよ」
上条「体の勝手が違いすぎて、普通に歩くのも一苦労……」
上条「普段の倍くらいかかるんじゃねえか、このペースだとおおっ!?」
ベチンッ
上条「痛っ! ちくしょう、転んじまった……」
上条「鼻血も出てるし……不幸だ……」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 01:35:55.83 ID:HExfcSVX0
??「わたくしのハンカチでよければ、どうぞ」
上条「おおっ? あ、ありがとう、通りすがりの人……」
??「お気になさらず。当然のことですの」
上条「ううっ、感謝感激です。家にいる大食いの居候とは大違いだ……」
??「……あら? あなた、どこかで見たことが……」
上条「え?」
白井「か……上条、当麻……?」
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 01:37:57.51 ID:HExfcSVX0
上条「お前は、白井……白井黒子、だっけ?」
白井「わ、わたくしのことをご存知? ということは、まさか……」
上条「ああ、上条当麻だよ。よく分かったな、こんな体なのに」
白井「い、いえ、弟さんかと思いましたの。まさか本人とは」
上条「上条さん自身が一番驚いてるんですけどね」
白井「……また何か、厄介事に巻き込まれたんですの?」
上条「いや、それが俺にも何が何だか」
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 01:39:39.85 ID:HExfcSVX0
白井「はぁ……今朝起きたらそんな姿になっていたと。原因に心当たりは?」
上条「まったく無い。変なモンも食ってねぇ」
白井「では、どうすれば治るかは……」
上条「もちろん分からない!」
白井「威張ることではありませんの」
上条「でも、今やるべきことは分かってるんだよ」
白井「やるべきこと……?」
上条「そして……そのためには、誰かの協力が必要なんだが」チラッ
白井「……わたくしジャッジメントですから、困っている人のお手伝いは致しますわよ」
上条「そうこないとな」
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 01:41:16.06 ID:HExfcSVX0
~ スーパー ~
白井「ええ、言いましたとも。お手伝い致しますと、この白井黒子、確かに言いましたわ」
上条「じゃあ文句を言うなよ」
白井「だからと言って、まさか買い物の荷物持ちとは……」
上条「ウチに大食らいがいて、俺一人じゃ持ち運べないんだよ」
白井「ハァ……とは言え、いくら何でも多過ぎですのよ。わたくし、か弱いレディですのよ?」
上条「ところがどっこい、これで一食分なんだ」
白井「い、一食分!? その一緒にお住まいの方は、お相撲さんか何かですの?」
上条「いや、一応シスターだけど」
白井「はい!?」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 01:43:53.01 ID:HExfcSVX0
上条「でも、その分のシワ寄せはカップ麺という形で俺に回ってくるんだ。不幸だ……」
白井「そんなものばかり食べていては不健康になりますわよ」
上条「だろうなぁ」
白井「分かっているならお止めになればよろしいのに」
上条「金が無いんだよ」
白井「だからと言って……」
上条「はっ。お前やビリビリには、貧乏庶民の苦しみは分からねーよ」
白井「……そういうつもりで、言ったわけでは……」
上条「………………」
白井「………………」
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 01:45:47.01 ID:HExfcSVX0
上条「……ごめん、今のは言い過ぎた。つい居候のことを考えてイラッと……」
白井「え……え、ええ。そうですわ、お手伝いしているわたくしに対してあんまりですわ」
上条「悪かったよ。お詫びに、ジュースをおごってやろう」
白井「ふふっ、そこはクレープでお願いしますわ」
上条「なぬ!? 額が釣り上がりすぎだろ! 上条さんの話聞いてましたか?」
白井「うう、ひどいですわ……黒子はあなたの暴言で深く傷つきましたのに!」
上条「ぐっ……汚いぞ、白井黒子……」
33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 01:48:03.36 ID:HExfcSVX0
~ 上条さんの部屋 ~
上条「汚いとこだけど、茶でも出すからあがっててくれ」
白井「お構いなく。わたくし、パトロールの最中ですので」
上条「おいおい、クレープ食うのもパトロールの一環か?」
白井「ええ。困っている子供に付き合うのもジャッジメントの仕事ですの」
上条「いや、むしろ付き合わされたんだが……」
白井「それではまた。くれぐれもカップ麺はお控えになってくださいな」
上条「はいよ」
禁書「………………」
上条「おう、ただいまインデックス」
禁書「……とうま、今の女は誰なのかな?」
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 01:51:20.58 ID:HExfcSVX0
禁書「帰りが遅いと思ったら、また他の女と遊んでたんだね!」
上条「ち、違う! 子供の体だと時間がかかって……」
禁書「もー! その体になってもまだ遊び癖が治らないの!?」
上条「遊び癖って、上条さんがそんな節操ない男に見えるとでも!?」
禁書「だいたいあの女もあの女だよ! 今のとうまは子供なのにホイホイ誘惑されてるし!」
上条「いや、あれは知り合い……」
禁書「全部とうまがかわいすぎるのが悪いんだよ!」
上条「そんなムチャクチャな……ああ、不幸すぎる……」
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 01:54:01.16 ID:HExfcSVX0
~ 翌日 ~
上条「インデックス、今日から先生のウチでお世話になってくれ」
禁書「え? こもえの?」
上条「さっき先生に電話して、事情を説明したんだ。やっぱこの体だとお前を養うのは厳しいしな(色んな意味で)」
禁書「うーん……そういうことなら、しょうがないかも。学校はどうするの?」
上条「流石にこの体で高校に行くのはな……先生も分かってくれたし、治るまでは休むつもりだよ」
禁書「……とうま一人でだいじょうぶ? とうまもこもえの家に来れば?」
上条「バカ、お前一人でも相当迷惑なのに二人なんて論外だろ」
禁書「むっ! 迷惑ってどういう意味!? こもえの家ではいつも大人しくしてると思うよ!」
上条「いや、エンゲル係数的な意味でな……」
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 01:56:55.80 ID:HExfcSVX0
禁書「じゃあインデックスはこもえの家に行くけど、ちゃんとご飯食べるんだよ!」
上条「はいはい」
禁書「スフィンクスも連れて行くけど、寂しがっちゃダメなんだよ!」
上条「分かった分かった」
禁書「とうま、かわいいから誘拐されるかもしれないけど……」
上条「いいから早く行け!」
上条「さて……インデックスも送り出したことだし、買い物にでも行くか」
上条「いつまでも小学校の時の古着だとかっこ悪いしな……しまむらでいいか」
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 01:59:29.96 ID:HExfcSVX0
~ みんな大好きしまむら ~
上条「さて、何を買うか。小学生なら半袖半ズボンでもいいよな」
白井「この服、お姉さまに似合いそうですわね」
上条「えっ」
白井「えっ」
上条「……白井みたいな金持ちがしまむらに来るとは、意外だ」
白井「ちっ、違うんですの! これは、その……お姉様に頼まれて!」
上条「へぇ」
44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:01:59.99 ID:HExfcSVX0
白井「そ、そう! お姉様の欲しがっている服が希少なもので……」
上条「ほぅ」
白井「それが、ここにしか無く、その……」
上条「ふぅん」
白井「………………」
上条「………………」
白井「……ええ、ええそうですわよ! あなたのお考えの通りですわ! 何か文句がお有りですの!?」
上条「逆ギレされた……」
47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:04:22.51 ID:HExfcSVX0
上条「金が無いわけでもないだろうに、なんでここに」
白井「金額は関係ありませんの。大抵買いませんから」
上条「え?」
白井「見てるだけですの。常盤台では外出時は制服ですから、外で私服を着る機会もありませんし」
上条「そういえばビリビリもいつも制服だったな。あれはそういう理由が……」
白井「だから必要なのは部屋着くらいで、頻繁に買う必要も無いのですわ」
白井「……あなたは、服を買いに?」
上条「ああ、この服古すぎてヨレヨレだし、この体でいる期間もどれくらいになるか分からないしな」
白井「なるほど……うふふ、いいことを思いつきましたわ」
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:06:08.06 ID:HExfcSVX0
上条「モルモットにされた、死にたい……」
白井「折角わたくしが見立てて差し上げたのだから、もっとお喜びになったらどうですの?」
上条「それは感謝してる……でも海パンとか試着する必要なかっただろ!」
白井「いいではありませんの、とても似合っておられましたし」
上条「しかも写真まで撮られた……」
白井「だって、あなたがあまりにも……その、か、可愛らしくて」
上条「そんな褒め方されても嬉しくねえ」
白井「……正直わたくし、何かいけないものに目覚めてしまいそうでしたの」
上条「レズっ子以上のいけないものって何だよ……」
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:08:33.46 ID:HExfcSVX0
白井「あなた、お姉様を付け狙う変態類人猿かと思っていましたが、そうでもないんですのね」
上条「今更何を。上条さんは紳士ですよ? ましてビリビリになんて……」
白井「お姉様のお話にあった通りですわ。わたくし誤解していたかもしれません」
上条「……お話?」
白井「ええ。お姉様、寮ではよくあなたのお話をされますのよ」
上条「ああ、目の敵みたいにされてるからな。そんなに俺が憎いのかねぇ」
白井「………………」
上条「あれ? そういう話じゃないのか?」
白井「……なるほど。お姉様、これは前途多難ですわね……」
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:11:17.42 ID:HExfcSVX0
白井「そうですわ。その体になってしまった以上、これから特にやることも無いのでしょう?」
上条「上条さん、決め付けは良くないと思います。その通りなんだけど……」
白井「それなら、今日からわたくしの寮に来るとよろしいですわ」
上条「…………え?」
白井「ですから、わたくしの寮に」
上条「……いや、いやいやいやいや! 上条さん男の子ですから! 女子寮とか無理ですから!」
白井「男の"子"なら大丈夫ですわよ? わたくしの親戚とでも言っておけば大丈夫ですの」
上条「そういう問題じゃない! そ、そこまでして上条さんが行く理由は!?」
白井「わたくし、ジャッジメントですから」
上条「はぁ!?」
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:13:02.75 ID:HExfcSVX0
白井「わたくしには、子供になって不自由な生活を余儀なくされているあなたを助ける義務がありますの」
上条「お節介にも程があると思うんです!」
白井「不健康極まりないことも先日判明したばかりですし、寮の生活を知ればきっと改善されますわ」
上条「い、いやほら、俺には同居人の食事が……あ、あいつもういないんだっけ」
白井「あら、それなら好都合ですの」
上条「うげぇ!? ふ、不幸だ……」
白井(……わたくしは、何を言っているのでしょう。殿方を寮に招くなんて、普段のわたくしからは考えられないこと)
白井(困っている子供を見て、母性本能がくすぐられているのでしょうか……ええ、きっとそうに決まってますの)
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:15:43.43 ID:HExfcSVX0
~ 寮 208号室前 ~
上条「白井、上条さんも男の子だから、ここまで来たら覚悟は決める」
白井「潔い殿方は嫌いではありませんわ」
上条「ただ、一つ頼みがあるんだ」
白井「? 何ですの?」
上条「ビリビリ……御坂には、俺が上条当麻だってことを黙ってて欲しいんだ」
白井「あら、どうしてですの?」
上条「こんな状態で決闘を挑まれたら勝ち目が無い。俺の正体を知ったら、ここぞとばかりに仕掛けてくるだろ」
白井「……別に構いませんが。お姉様のイメージ、相当悪いんですのね……」
58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:17:21.42 ID:HExfcSVX0
ガチャ
白井「ただいま戻りましたの」
御坂「おかえり黒子……え、誰よその子。アンタの子?」
白井「ええ。長男の白井当麻です。当麻、ご挨拶を」
上条「こんにちは!」
御坂「え……こ、こんにちは……え、え?」
白井「突然ですが、しばらくこの子をここに住まわせることになりましたの」
御坂「はぁ……」
白井「そういうわけで、お姉様もよろしくお願いしますわ」
御坂「え、ええ……い、いやいや! ちょ、ちょっと待って!」
白井「はい?」
60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:19:13.87 ID:HExfcSVX0
白井「もう、ちょっとした冗談でしたのよ。そんなに怒らなくても」
御坂「ほ、本気で信じちゃったじゃない! 長男ってアンタ……」
白井「お姉様……わたくしの歳でこんな大きい子供がいるわけないですの……」
御坂「……あれ、それもそうね」
白井「それにわたくしはいつも申し上げているように、お姉様一筋ですのよ?」
御坂「はいはい……そう言う割には、今日は抱きついてこないのね」
白井「あら、お姉様ったら昼間から大胆ですわ……お望みとあらばわたくしはいつでも!」
御坂「やめて、私が悪かったから」
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:21:22.49 ID:HExfcSVX0
白井「まあ、この子もいますし。親戚の子の前ではしゃぐのもどうかと思いますの」
上条(ビリビリ、いつもこんな調子なのか……苦労してるな)
御坂「はぁ……えーと、当麻、って呼んでいいのよね? 当麻、当麻かぁ……」
上条「?」
御坂「……偶然よね。それより、当麻は黒子みたいにぶっ飛んだ性格になっちゃダメよ?」
上条(お前が言うな)
御坂「で……その子に何かしらの事情があるのは分かったけど、寝る場所とかどうするの?」
上条(それは俺も気になってたんだ。ベッド二つしかないし)
白井「ああ、それでしたら当麻はわたくしと一緒に寝るのでお気になさらず」
上条「ええぇぇぇぇぇ!?」
63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:24:03.77 ID:HExfcSVX0
御坂「それ、寮長には話を通してあるの? ここ一応女子寮なんだけど」
白井「もちろん、ぬかりありませんわ」
御坂「それならいいけど」
上条(よくねえええええ! いくら中学生っつっても一緒に寝れるわけねーだろ!)
白井「当麻も黒子と一緒に寝れて嬉しいですわよね?」ニコッ
上条「わーい(棒」
御坂「仲良いわねぇ。じゃあ予備のタオルとか持ってくるわね」
白井「えっ? そんな、お姉様にそんなことさせられませんの」
御坂「いいっていいって。それより当麻は知らない場所に来て不安だろうから、話相手になってあげなさい」
上条(確かに、不安と言えば不安だけどな……)
65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:26:29.62 ID:HExfcSVX0
上条「白井、何回も言うようで申し訳ないが、俺も一応男なんだ」
白井「ええ、存じてますわよ?」
上条「男女が同じベッドで寝るということに、白井さんは何か不安のようなものを感じたりはしないんですかね」
白井「……そこのところが、少々複雑なんですの」
上条「複雑?」
白井「わたくし先日まで、殿方とは手を触れるのも汚らわしいと考えておりましたの」
上条「ああ、それは容易に想像できるな……」
白井「ですが子供になったあなたと会ってからは、不思議とそういう気持ちも湧かず……」
上条「……普通に買い物にも付き合ってくれたし、服も見立ててくれたな」
白井「ええ。確かにわたくし、この間まではあなたを汚らわしい類人猿と思っていたはずなのですが」
上条「それは凹むから言わないでくれ……」
66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:28:00.94 ID:HExfcSVX0
白井「この白井黒子が心変わりした理由……考えられる可能性は二つですの」
上条「二つ?」
白井「一つ目。子供となったあなたを男性として見ておらず、わたくしの母性本能が働いたという可能性」
上条「本人を前に男性として見てないとか言うなよ……」
白井「二つ目……わたくしがあなたに……」
上条「……あなたに?」
白井「……そんなわけないですの。一つ目ですわ、きっと」
上条「え、ええ!? 二つ目は何だよ、気になるだろ!」
白井「う、うるさいですの! そんなこと言えるわけないですの!」
68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:29:55.27 ID:HExfcSVX0
~ 食堂 ~
生徒A「きゃぁぁぁ! かわいいぃぃ~!」
生徒B「何歳? 何年生? どこに住んでたの?」
生徒C「ねぇねぇ、抱っこしてもいい? ていうかする!」ギュッ
上条(うぐ……インデックスには無い胸の圧力……マジで窒息する……)
御坂「大人気ねぇ」
白井「……そうですわね」ムスッ
御坂「……なに不機嫌になってんのよ。あ、当麻を取られて悔しいんでしょ?」
白井「なっ、何を……へ、変なことを言わないでくださいまし!」
69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:32:09.02 ID:HExfcSVX0
上条「はぁ、はぁ……やっと抜け出せた……」
御坂「最初のうちだけだから大丈夫よ。皆すぐ飽きるから」
白井「……ご飯、冷めてしまいましたわよ」ムス
上条「…………?」
御坂「あはは! 当麻が皆に取られて、黒子ったら不機嫌になっちゃったの」
白井「ち、違うって言ってますの! ご飯が冷めると勿体無いと思っただけですの!」
上条(白井……そうか。元はと言えば、俺の健康に気をつかって、寮に入れてくれたんだもんな……)
上条(その白井の気持ちを無下にするなんて、俺は酷いヤツだ……)
72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:34:50.08 ID:HExfcSVX0
上条「……ごめんね、黒子お姉ちゃん」
白井「!?」ゾクッ
御坂「ちょっ……く、黒子どうしたの、いきなり震えて……」
白井「も、申し訳ありませんですの……でも、当麻……」
上条「?」
白井「も、もう一回……もう一回、呼んでみてくださる……?」
上条「え……く、黒子お姉ちゃん?」
白井「くはぁっ!」ビクンッ
御坂「く、黒子!?」
白井(『黒子お姉ちゃん』……これは、本格的に目覚めてしまいそうですの……)
74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:36:40.59 ID:HExfcSVX0
~ 208号室 ~
御坂「うーん……」ジー
上条「な、なに? 美琴お姉ちゃん」
御坂「黒髪のツンツン頭、やる気のなさそうな目、『当麻』って名前……」
上条「げっ」
御坂「今は黒子がいないし、この際訊いちゃうけど。当麻、本当は……」
上条(な、何だと!? いきなり核心を突くなんて、まだ心の準備が……!)
御坂「……なワケないか。小さくなる能力なんて聞いたことないし」
77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:38:24.85 ID:HExfcSVX0
上条(あ、危ねぇ……そういえば白井も『弟かと思った』って言ってたもんな)
御坂「黒子の親戚とアイツに接点があるとも思えないし。うん、気のせい気のせい」
上条(……やれやれ、単純なヤツで良かったぜ)
寮長「それで、あの少年の滞在期間だが……おい白井、聞いてるのか?」
白井(お姉様は勘の良い方ですから、もしかしたら今頃気付かれているかも……ふ、不安ですの……)
81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:41:10.77 ID:HExfcSVX0
御坂「じゃあ当麻、お風呂入ろっか」
上条「風呂……? え、まだ8時だけど」
御坂「眠くなる前にお風呂入っちゃった方がいいでしょ?」
上条(……そういえば、小学生の頃は早く寝てたような気がする)
上条「でも、どこのお風呂を使えばいいの?」
御坂「部屋に付いてるから大丈夫よ。ほら、早く早く」
上条「ちょ、ついて来なくていいって」
御坂「何言ってるの。一緒に入るに決まってるでしょ。お姉ちゃんが洗ってあげる」
上条(……なん……だと……)
85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:43:03.36 ID:HExfcSVX0
~ 風呂 ~
上条「……さて、流されるまま風呂に入った訳だが」
上条「上条さんの理性は、無垢な中学生の裸を前に早くも崩れてしまいそうです」
御坂「何ブツブツ言ってるの?」
上条「あ、いや……美琴お姉ちゃんは綺麗だなって」
御坂「え!? そ、そうかな……えへへ……」
上条(うっ、可愛い……いつものビリビリとはえらい違いだ。やっぱり俺は嫌われてるんだな……)
89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:45:09.07 ID:HExfcSVX0
上条(しかし、ビリビリって意外とスタイルいいな)
上条(たかが中学生と侮っていましたが、一糸纏わぬ彼女の姿は、実に扇情的ではありませんか)
上条(……うっ!? やべ、余計なこと考えてたら勃っちまった!)
御坂「当麻、どうし……えっ?」
上条「………………」ビンッ
御坂「わ…………」
御坂「……お、男の子、だもん、ね……はは、あはは……」
上条「し、死んでしまいたい……」
95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:47:00.21 ID:HExfcSVX0
~ 部屋 ~
白井「あれ? 二人はどこに行ったんですの?」
ザブーン
白井「……お風呂? 誰か入って……」
白井「………………」
白井「ま……まさか二人で!?」
白井「いけません、いけませんのお姉様!」
98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:48:19.50 ID:HExfcSVX0
白井「お姉様ァァァァ!!」
ガラッ
上条「うおあっ!」
御坂「くっ、黒子! ビックリするじゃない!」
白井「ハァ、ハァ……と、当麻……あなたという人は!」
上条「ち、違う! 何を考えているかは想像がつくが、それは誤解だ!」
白井「五階も六階もありませんわ! あなた、今の立場にかまけてあろうことかお姉様とお風呂など……!」
御坂「ちょっと黒子、当麻は悪くないわよ。私が無理やり入れたんだから」
白井「む、無理やり!?」
103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:49:57.56 ID:HExfcSVX0
白井「ど、どうして……」
御坂「え? だって小学生なんだし、洗いっこくらい別にいいじゃない」
白井「良くないですの!」
御坂「……どうしたのよ黒子、さっきから必死だけど」
白井「こ、この際だから言ってしまいますの! そ、その、当麻は実は……!」
御坂「実は……?」
上条(お、俺オワタ……)
106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:52:27.52 ID:HExfcSVX0
白井「………………」
御坂「………………」
白井「……まあ、言われてみればそうですわね」
上条(え!?)
白井「殿方とは言え、まだ小学生ですし。わたくしもちょっと大人気なかったですわ」
御坂「そうよ、いくら当麻が男だからって……ねぇ?」
白井「お姉様は黒子にとっての新たな光ですの。そのお姉様と当麻が不埒な行為に及ぶと思うとつい」
御坂「そ、そんなことするわけないでしょ! どこの変態よ!」
白井(ですわよね……わたくしが道を踏み外しそうになっているなどと、とても言えませんわ……)
112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:54:40.63 ID:HExfcSVX0
白井「でも! 不安が取り払われたわけではありませんの。当麻も男の子ですし、いつ狼になるやら」
上条(ないない、それはない……とは言い切れないのが悲しい男の性……)
白井「だから監視の役割も兼ねて、黒子も一緒に入らせてもらいますわ!」
上条「!?」
白井「わたくしジャッジメントですから、不純な交友を取り締まるのも仕事のうちですの!」
御坂「アンタ、これにかこつけて私とお風呂に入りたいだけじゃ……」
114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:56:58.26 ID:HExfcSVX0
白井「おまたせしましたの」
上条(うおっ、素っ裸……ビリビリはともかく、お前はちょっとは隠せよ……!)
白井(ふふ、当麻ったら照れちゃって可愛いですの)
御坂「ホントに入ってきたのね……」
白井「ああ、憧れのお姉様とご一緒させていただけるなんて……黒子、天にも昇る気持ちですわ!」
御坂「勘違いしないでよ! ただ、今回ばかりは黒子の言い分も分からなくもないと思っただけで……」
上条「女同士の絡みも不純……」
白井「わたくしとお姉様は清く正しい交際を行っておりますので。当麻にはきっと理解できませんの」
御坂「勝手に付き合ってることにするな!」
白井「もう、お姉様ったら照れ屋さんなんですから」
116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:59:14.53 ID:HExfcSVX0
~ 10分後 ~
御坂「私、先にあがるわね」
白井「あら、今日は早風呂ですのね?」
御坂「この狭いお風呂に三人だと熱気ですぐのぼせるでしょ。湯船も一人用だし」
上条(湯船に三人でスシ詰めか……上条さんは確実に死にますね、精神的な意味で)
御坂「それに……当麻も黒子と一緒の方がいいでしょ? 身内なんだし」
上条「……う、うん」
白井「えっ……」
御坂「それじゃ、ごゆっくり」
白井「ちょ、ちょっとお姉様!?」
白井(……殿方とお風呂で二人きり……)
121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 03:02:35.01 ID:HExfcSVX0
白井「と、当麻」
上条「は、はいっ?」
白井「その……あなたはわたくしよりお姉様との方が親しいハズなのに。どうしてわたくしと……」
上条「…………」
白井「妨害したわたくしが言うのも何ですが、本当はお姉様と一緒の方が」
上条「それは違う」
白井「え?」
125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 03:06:19.95 ID:HExfcSVX0
上条「俺は、この数日で白井黒子っていう女の子は信用してもいいって思ったんだ」
白井「……当麻」
上条「その証拠に、さっきは俺との約束通り正体をバラさなかった」
白井「ええ……わたくし、ジャッジメントですから」
上条「そうじゃないだろ。白井黒子だから、だろ?」
白井「………………」
上条「そ、それに正体を隠してビリビリの裸を見るのも、何か後ろめたいしな」
白井「……ふふっ、なんですの、それ。今更だと思いますわ」
上条「そういうケジメがあるんだよ、男の子には」
128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 03:08:55.23 ID:HExfcSVX0
上条「とにかく俺は、お前とビリビリを比較するつもりはまったく無いんだよ」
白井「……ありがとうございます、ですの。当麻は、裏表の無い人ですのね」
上条「いやいや、裸の付き合いだと全部をさらけ出していくものなんですよ」
白井「あら、セクハラですわよ」
上条「それも今更だろ?」
白井「まったく、そうですわね」
130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 03:10:17.16 ID:HExfcSVX0
~ 部屋 ~
上条「黒子お姉ちゃん、まだ寝ないの?」
白井「ええ、お仕事が残っておりますので」
御坂「部屋でくらい休めばいいと思うんだけどね。いつもああして端末に向かってるの」
白井「こういう性分ですから」
白井(……体が子供になってしまう……また超能力が引き起こした現象でしょうか。ですが、該当件数はゼロ)
白井(薬物であれば、該当するデータは一件。APTX4869という薬を服用した場合に起こる可能性が……)
白井(……当麻がこんなけったいな薬物を持っていたとは思えませんし。はぁ、ワケが分かりませんの)
134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 03:12:41.04 ID:HExfcSVX0
~ 1時間後 ~
白井「ああ、結局何も分かりませんの。今日はもう寝ましょう」
御坂「………………」スヤスヤ
上条「………………」グーグー
白井「……そうですわ」
白井「当麻も男の子だし一人で寝たいだろう、という理由でお姉様と一緒に……」
白井「と、いつもならそう考えているはずですのに……不思議なものですの」
白井「……当麻、失礼しますのよ」ゴソゴソ
137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 03:14:38.47 ID:HExfcSVX0
~ 深夜 ~
白井「………………」スゥスゥ
上条(……トイレに行きたくなって起きたら、このザマだよ)
上条(また抱っこされてるし……上条さんは抱き枕じゃないんですけどね)
上条(しかも、半端じゃなくいい匂いがする……案の定、俺の息子も元気になっちまった)
上条(と、とりあえずなんとかこの腕を外さないと……)モゾモゾ
白井「んっ……ダメ……」ギュウ
上条(うわああああああああ!)
140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 03:16:11.03 ID:HExfcSVX0
~ 朝 ~
白井「……ん。ふわぁ……」
上条「……おはよう」ジー
白井「きゃっ! と、当麻!?」ドキドキ
上条「………………」ジー
白井「あ……そういえば、抱き枕にして眠ったような気が……」
上条「そろそろ離してくれ……」
白井「え?」
上条「限界なんだ、理性とか、膀胱とかが」
144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 03:18:26.59 ID:HExfcSVX0
上条「ふぅ……スッとした。精通してないのか、アレは出なかったけど」
白井「お姉様、そろそろ起床の時間ですわよ」
御坂「んん……あと五分……」
上条(うおっ、ビリビリ髪の跳ね方がすげぇな)
白井「~♪」
上条(白井は随分綺麗な髪だな……手入れとかちゃんとやってそうだし)
149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 03:21:26.96 ID:HExfcSVX0
上条「髪長い人って、下ろすと綺麗だよね」
白井「えっ?」
上条「黒子お姉ちゃんも、きっと似合うと思うよ」
白井「んなっ!? なっ、何を……」
御坂「あら、当麻ったらかっこいいんだ。だってさ、黒子」
白井「あう……」
御坂「ほらほら、たまにはいいんじゃないの?」
白井「……ま、まあ別に、無理にまとめる必要もありませんし……」
御坂「黒子ったら、素直じゃないなあ」
白井(お、お姉様にだけは言われたくありませんの!)
153 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 03:22:45.25 ID:HExfcSVX0
眠気が限界なので寝る。おまいら付き合ってくれてありがとう
210 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 08:23:40.22 ID:HExfcSVX0
おはよう
211 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 08:25:25.22 ID:HExfcSVX0
>>149の続き
白井「お姉様、今日はわたくし学校をお休みしますの」
御坂「え? どうしたの、体調でも悪いの?」
白井「いえ、ジャッジメントのお仕事で。夕刻には帰りますの」
御坂「ふぅん。また厄介な事件?」
白井「厄介と言えば厄介ですけど……とにかくご心配には及びませんの」
御坂「そ。困ったら言いなさいよ」
白井「ええ。でも、お気持ちだけいただいておきますわ」
213 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 08:27:15.24 ID:HExfcSVX0
白井「さて、お姉様も出かけましたし、本来の用件を済ませますの」
上条「ジャッジメントの仕事か、大変だな」
白井「それはただの方便ですの……本来の、と言ったでしょう?」
上条「え?」
白井「知り合いに超能力に詳しい研究者がいますの。その方に当麻の体のことを相談してみようかと」
上条「研究者?」
白井「ええ。前科持ちの上に所在不明なので、電話でしかやり取りはできませんが……」
215 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 08:29:44.29 ID:HExfcSVX0
白井「もしもし、木山春生さん? わたくし、ジャッジメントの白井黒子と申します」
木山『白井黒子? ああ、君か……まだ私は何もやっていないが』
白井「まだ、って……そうそう事件を起こされては困りますわ」
木山『それはすまない。現状、特に何かをする予定も無いが……』
白井「相変わらずですのね。実は、私的なご相談がありますの」
木山『相談? 君たちには世話になったから、多少なら協力しなくもないが』
白井「助かりますの。実は、わたくしの知り合いの男性が……」
217 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 08:31:29.61 ID:HExfcSVX0
木山『……ふむ、なるほど。実に興味深いな』
白井「何か原因に心当たりなどがあれば……」
木山『そうだな……前例が無い以上100%の答えとは言えないが、それでも構わないか?』
白井「ええ、もちろん」
木山『……おそらくは、パーソナルリアリティ』
白井「パーソナルリアリティ……ですの?」
木山『そうだ。起こりえないことを起こると信じ抜いた末に生まれる、超能力者に許された可能性の世界……』
白井「自分だけの現実……」
木山『そう。それこそが、君の知り合いの肉体が逆行した原因、ではないか』
218 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 08:32:57.63 ID:HExfcSVX0
木山『その子はおそらく、普段の鬱憤やストレスに耐えかねて、現実逃避した世界を作り出してしまったんだ』
白井「現実逃避? そのような方ではないと思いますが……」
木山『深層心理の話だよ。君だって例外じゃない』
白井「わたくしも……?」
木山『御坂美琴と喧嘩をした時、こんな気持ちになるなら、最初から会わなければ良かったと考えたことはないか?』
白井「……それは……」
木山『それと同じだ。その子も今の状況に耐えられず、何も考えなくて済む子供のようになりたい、と考えてしまったのさ』
白井「で、ですが……その方は超能力者ではありませんの。パーソナルリアリティを実現するなんて、とても……」
221 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 08:34:32.35 ID:HExfcSVX0
木山『それを実現するのが、AIM拡散力場だ』
白井「AIM拡散力場……超能力者が無自覚に発する力のことですわね」
木山『そう。だから、その子の近くに高度な超能力者がいて、しかも超能力者がその子の願望を実現したいと考えていれば……』
白井「逆行の可能性は有り得る、と……?」
木山『無論、様々な偶然が重なった上に成り立つことではあるが……白井黒子、その子の名前は何と言う?』
白井「上条当麻、ですわ」
木山『……では、私は上条当麻に起こった現象に対して、一つの仮説を立てることができる』
白井「………………」
224 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 08:36:26.96 ID:HExfcSVX0
木山『上条当麻は、日頃のストレスに耐えかねて、いっそ子供になりたいと思った』
木山『また彼の周りには、少年を好むという異色の性癖を持つ、しかも高度な超能力者がいた』
木山『その性癖は、もしかしたら超能力者自身も気付いていないものかもしれないが、確かに存在していたんだ』
木山『そして、超能力者の少年好きという性癖が、上条当麻の逆行願望を実現させた……』
226 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 08:38:17.51 ID:HExfcSVX0
木山『……つまり、彼の周囲にいるレベル3……いや、4以上の超能力者で』
木山『彼が小学生になったことで、その性癖をあらわにした人物……』
木山『それこそが、この事件の犯人だと言えるだろう』
木山『……おい? 聞いているのか、白井黒子』
白井「………………」
229 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 08:40:31.26 ID:HExfcSVX0
―― 何かいけないものに目覚めてしまいそうでしたの ――
―― 『黒子お姉ちゃん』……これは、本格的に ――
白井「う……嘘、ですの……」
木山『なに?』
白井「わたくし……わたくしが、当麻を……?」
木山『……どういうことだ?』
231 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 08:42:27.86 ID:HExfcSVX0
上条「お、おいどうした白井。顔、真っ青じゃねぇか」
白井「とう、ま……ご……めん、なさい……」
上条「白井……お前、泣いてるのか?」
白井「ごめん、なさい……ひっく……わたくしが……当麻を、そんな姿に……」
上条「え……白井が、俺を……?」
木山『……やれやれ。まいったな、これは……』
233 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 08:43:51.81 ID:HExfcSVX0
白井「どっ、どうすれば、えぐっ、当麻はっ、元に……」
木山『……逆のことをすればいい』
白井「ひっく……ぎゃ、逆……?」
木山『まずは上条当麻自身が、元に戻りたいと望むこと。これは本人の気持ち次第だ』
白井「………………」
木山『そしてもう一つ。犯人の超能力者が、上条当麻を元に戻したいと願うこと』
白井「えっ……」
木山『容易ではないな。どうやらその超能力者は無自覚だったようだが、今や自分の隠れた性癖を自覚してしまった』
235 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 08:45:53.42 ID:HExfcSVX0
木山『……少女好きは、その病気になると二度と治らないと噂に聞く。少年好きもそうだとしたら……』
白井「と……当麻は、もう、戻れないんですの……?」
木山『あるいは同様の超能力者で、真っ当な人間を用意すれば何とかなるかもしれんが』
白井「そ、それならわたくしと同じ、レベル4のテレポーターを集めれば……」
木山『しかし先程も言ったように、これは様々な要因が偶発的に絡み合って発生した現象だ。集めても無駄骨になる可能性が高い』
白井「そんな……!」
236 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 08:48:12.52 ID:HExfcSVX0
上条「……もう、いいんだ……白井」
白井「と、当麻……」
上条「話を聞いてて納得した。俺は確かに、無駄に事件に巻き込まれたり、居候に家計を圧迫されてイライラしていた」
白井「………………」
上条「何も考えずに遊んでいたい、そう思ったことも一度や二度じゃない。元をただせば俺が悪いってことだ」
白井「そんなことありませんの! わたくしが、わたくしさえいなければ……」
上条「いなければなんて言うな!」
白井「………………!」ビクッ
上条「言っただろ、白井……俺はお前を信用するって決めたんだ」
白井「……当麻……」
上条「お前と会ったことに感謝こそすれ、後悔なんてするわけないだろ?」
241 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 08:58:28.87 ID:HExfcSVX0
さるさん食らったフヒヒ
上条「いっそ、このままでもいいんじゃないか」
白井「!? だ、ダメですの! 学校とか、将来とかどうしますの!?」
上条「ははっ、上条さんならなんとかなりますよ」
白井「そんな楽観的な……!」
上条「……それともやっぱり、俺なんかがお前の側にいたら迷惑か?」
白井「そ、そんなことはありませんの!」
243 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 09:01:45.02 ID:HExfcSVX0
白井「わ、わたくし……以前は、本当に殿方と触れ合うのが嫌でしたのに……」
白井「幼くなってしまったあなたに会って……たった二日で私は、自分を変えることができましたの」
白井「当麻……貴方もまた、黒子にとっての新たな光ですの!」
白井「だから……これからも、一緒にいてください!」
上条「白井……」
上条「……ごめん」
247 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 09:04:19.56 ID:HExfcSVX0
白井「えっ……」
上条「俺も、白井と一緒にいたい。その気持ちは嘘じゃない」
白井「でしたら!」
上条「でも、違うんだ。俺の体が戻らないまま一緒にいるっていうのは、白井に迷惑がかかるってことだろ」
白井「そ、そんなこと黒子は気にしませんの!」
上条「白井……昨日、風呂で言っただろ? 男の子にはケジメがあるって」
白井「………………」
上条「やっぱり、俺は元に戻るべきなんだ」
249 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 09:07:49.00 ID:HExfcSVX0
白井「……当麻の気持ち、わたくしには難しすぎるんですの……」
上条「俺のくだらないプライドでお前を傷つけたな、白井……」
白井「本当にそうですのよ……当麻の体が元に戻らなければ、黒子と当麻は、ずっとここで一緒にいられますのに」
白井「だから本音を言えば、わたくしは元に戻って欲しくないんですの……」
白井「……でも、黒子の……黒子のワガママで当麻がつらい思いをするのは、もっと嫌ですの……!」
白井「だから、わたくしは当麻の体が戻るまで待ちますの。そして、今度は高校生の当麻と、今みたいに……」
上条「ああ、約束する。元に戻ったら、白井と……」
白井「……いいえ。その際には『黒子』とお呼びくださいな。だってわたくし、いつの間にか常にあなたを当麻と」
木山『……おーい……』
251 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 09:10:10.83 ID:HExfcSVX0
~ 夕方 208号室 ~
ガチャッ
御坂「疲れたぁ……持久走とかやってられないわよ、まったく」
上条「おかえり、美琴お姉ちゃん」
御坂「ただいま当麻~! イイ子にしてたぁ?」
白井「お帰りなさいませ、お姉様」
御坂「あれ、黒子? もう帰ってたんだ。仕事はどうだった?」
白井「ええ、おかげさまで順調に進んでますわ」
上条(順調、か? 解決法は分かったけど、まだ白井も踏ん切りがついてないみたいだし……)
253 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 09:12:28.07 ID:HExfcSVX0
御坂「へぇ、良かったじゃない。この暑い中、お疲れ様」
白井「……暑い?」
御坂「うん。今日、外暑いじゃない」
白井(外に出てないから分かりませんの……だってわたくし、今日はずっと当麻と……)ニヤニヤ
御坂(……ああ、結局いつも通りの黒子に戻っちゃったのね……)
御坂「……汗かいちゃったし、お風呂入ってくるわ」
白井「え、ええ」キリッ
257 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 09:15:02.87 ID:HExfcSVX0
御坂「そうだ、当麻も一緒に入る?」
白井「!?」
御坂「昨日は黒子に譲ってあげたから、今日は美琴お姉ちゃんとゆっくりお話しようねぇ~」
白井(だっ、ダメですの! 当麻とわたくしは将来を誓い合った仲(誇張)だというのに!)
上条「ええ~……でも、まだ入りたい気分じゃない……」
御坂「つべこべ言わないの! ほら早くする!」グイッ
上条(ぐえっ! た、助けてくれ白井!)
白井(と、止めたい……止めたいのですけれど、ここで必死になるとまた不自然に思われてしまいますの……)
白井(しかし、お姉様の当麻への異常な溺愛ぶり……もしかしてお姉様は、わたくしと同じ……)
白井(……いえ、親バカみたいなものですわね、たぶん……)
262 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 09:17:34.11 ID:HExfcSVX0
~ 風呂 ~
御坂「それじゃあ、まずは背中洗うからねぇ」
上条(無心になれ無心に……煩悩退散煩悩退散……)
御坂「そういえば聞いてよ当麻ぁ、佐天さんったら酷いのよ」
上条(そうだ、ビリビリの裸を意識するからいけないんだ! 白井の裸を想像するんだ!)
御坂「初春さんっていう友達がいるんだけど、実は腹黒なんじゃないかって」
上条(……俺のバカ。これ完全に逆効果だろ……)
267 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 09:20:26.58 ID:HExfcSVX0
御坂「ねぇ、ちゃんと聞いて…………ってもう、またそんなにしちゃって!」
上条(なんで楽しそうなんだよ、お前は……)
御坂「やっぱり、私が魅力的ってことかなぁ」
上条(へっ、調子に乗るなよビリビリ。お前なんか白井の足元にも及ばねぇ)
御坂「はは……魅力的、か。本当にそうだったら、アイツも振り向いてくれるわよね……」
上条「……アイツ、って?」
御坂「嫌なヤツよ。犠牲心と偽善でできた、お節介でハタ迷惑なヤツ……」
上条(誰のことだ……海原か?)
270 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 09:23:14.79 ID:HExfcSVX0
~ 部屋 ~
御坂「あースッキリしたっ」
上条(やべぇ、収まらねぇ……)
白井(あっ、当麻……)
上条(……ん? 黒子のやつ、何落ち込んでるんだ?)
白井(はぁ……やっぱり、お姉様は魅力的な方ですの。私などでは遠く及びませんわ……)
白井(もしかして、当麻も本当は……)
271 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 09:26:37.64 ID:HExfcSVX0
上条「黒子お姉ちゃん、悩み事?」
白井「……ええ……」
上条「相談に乗るよ、小学生だけど」
白井「………………」
御坂「……あー、お風呂上がりにジュースが飲みたくなってきたわー。これは外まで買いに行かないとダメねー」
白井「お姉様……」
御坂「そういうわけで、ちょっと行ってくるわね。外でゆっくりしてくるから、時間もかかると思うわ」
白井(……不器用な方ですの。でも感謝致しますわ、お姉様……)
272 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 09:29:39.52 ID:HExfcSVX0
上条「……どうしたんだよ、白井。急に落ち込んで」
白井「ごめんなさい……」
上条「い、いや、別に怒ってないぜ? ただ、どうしたのかなって」
白井「……わたくし、あなたが満足するような魅力を持った人間でなくて、申し訳ないんですの……」
上条「え?」
白井「だって……お姉様とお風呂に入った後は、その……そんなに、なってるのに……」
上条「そんなに、って……もしかして、これか?」ビンッ
白井「べ、別に見せなくていいですの! デリカシーの欠片も無いんですのね、もう」
274 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 09:32:02.75 ID:HExfcSVX0
上条「お前は勘違いしてるぜ」
白井「えっ」
上条「これは……風呂に入ってたとき、ビリビリの裸を見たら白井に悪いと思ったから、目を閉じて白井の裸を想像してたんだよ」
白井「わ、わたくしの……?」
上条「ああ。でも逆効果でさ。上条さん興奮し過ぎて、全然収まらなくなってしまいましたよ」
白井「こう、ふん……って……」
上条「俺がお前に魅力を感じない? バカなこと言うなよ」
白井「当麻……」
上条「こんな体でなけりゃ、襲っちまいたいくらいなんだぜ」
白井「お、襲っ……!!」カァァ
278 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 09:35:13.48 ID:HExfcSVX0
ボンッ
バリーン
上条「……いきなり服が破けた。不幸だ……」
白井「えっ……と、当麻、あなた……」
上条「……え? あれ? 体が……戻った、のか……?」
白井「どうして……そ、それより服を着てくださいな! 全部破けて、丸見えですの……」
上条「す、すまん! って、き、着替えがねぇ!」
白井「あ、あああそうでしたの! ちょ、ちょっと待っててくださいな! 大きめの部屋着を借りてきますの!」
283 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 09:39:52.84 ID:HExfcSVX0
~ 30分後 ~
上条「なんとか着替えが見つかって、良かった……」
白井「やれやれですわ……結局、寮長の服を借りてきましたの。言い訳が大変でしたけれど」
上条「……それで、俺が元に戻れた理由なんだけど」
白井「何か分かりましたの?」
上条「ああ。あの時俺は『こんな体でなけりゃ、襲っちまいたいくらいだ』って言ったよな」
白井「う……そ、そうです、わね……」カァッ
上条「俺がそう望んだから、お前を襲えるような体に戻ったんじゃないか?」
白井「わ、わたくしを襲う体!? な、なんてことを仰るんですの……」
上条「うーん……でも、それしか考えられないんだ」
白井「はぁ……でも、それを実現させるためには能力者が必要だと、木山春生も言っていましたの」
285 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 09:42:27.73 ID:HExfcSVX0
上条「今この場に能力者なんて、一人しかいないだろ?」
白井「……わ、わたくしですの!? でも、そうだとすると…………」
上条「俺にそういう体になって欲しい、っていう願望がお前にあったってことだろ。つまり……」
白井「……わたくしは……あなたに、襲われたいと思っている……?」
上条「……『黒子』」グイッ
白井「あっ、当麻……」
ガチャ
御坂「ただいまー」
297 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 09:46:05.28 ID:HExfcSVX0
上条「………………」
御坂「…………えっ? あれ?」
白井「………………」
御坂「えっと……当麻は?」
上条「……おかえり、美琴お姉ちゃん」
おわり。
途中でなぜか大能力者を超能力者って書いてたっぽい。すまん
上条「とりあえずは様子見だな。一過性のものかもしれないし」
禁書「元に戻らなくていいの?」
上条「長く続くようならそれも考える。上条さんはこの程度の異変には動じないのです」
禁書「言ってることはかっこいいね。でも、見た目がかわいいせいで台無しなんだよ」
ギュッ
上条「イ、インデックスさん? なんで抱きついていらっしゃるんです?」
禁書「いいでしょー。だってとうま、こんなにこんなにかわいいんだよ?」
上条(む、胸が顔に当たってるなんて言えねぇ……)
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 01:30:23.12 ID:HExfcSVX0
上条「あ、ほら、買い物行かないとな! 冷蔵庫空っぽだったハズだし!」
禁書「むぅ……それならしょうがないね。解放してあげるんだよ」
上条「俺よりメシの優先度の方が高いのかよ……」
禁書「でもとうま、その服だとブカブカだよ? どうするの?」
上条「ああ、それもそうだな。押し入れの中でも漁ってみるか。昔の服とかあるかもしれないし」
禁書「とうま、お着替えなら手伝ってあげるんだよ!」
上条「いや、上条さん頭脳は大人ですから結構です」
禁書「ちぇっ」
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 01:32:08.71 ID:HExfcSVX0
上条「小学生の頃の服があったから着てみた。かなり痛んでるけどな」
禁書「か、かわいい! かわいすぎるんだよとうまぁ!」
ギュゥゥ
上条「むぐ……そ、それはもういいから! ほら、早く行くぞ!」
禁書「? 行くぞって、どこに?」
上条「だから、買い物。今の俺の体だと買い物袋が持ち切れないから、インデックスも」
禁書「えー、とうまならなんとかなると思うんだよ。がんばれっ」
上条「……自分から動く気はゼロなんですね」
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 01:34:03.58 ID:HExfcSVX0
~ 道中 ~
上条「……遠い。スーパーが遠すぎる」
上条「上条さん、子供の歩幅が小さいことを完全に失念していましたよ」
上条「体の勝手が違いすぎて、普通に歩くのも一苦労……」
上条「普段の倍くらいかかるんじゃねえか、このペースだとおおっ!?」
ベチンッ
上条「痛っ! ちくしょう、転んじまった……」
上条「鼻血も出てるし……不幸だ……」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 01:35:55.83 ID:HExfcSVX0
??「わたくしのハンカチでよければ、どうぞ」
上条「おおっ? あ、ありがとう、通りすがりの人……」
??「お気になさらず。当然のことですの」
上条「ううっ、感謝感激です。家にいる大食いの居候とは大違いだ……」
??「……あら? あなた、どこかで見たことが……」
上条「え?」
白井「か……上条、当麻……?」
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 01:37:57.51 ID:HExfcSVX0
上条「お前は、白井……白井黒子、だっけ?」
白井「わ、わたくしのことをご存知? ということは、まさか……」
上条「ああ、上条当麻だよ。よく分かったな、こんな体なのに」
白井「い、いえ、弟さんかと思いましたの。まさか本人とは」
上条「上条さん自身が一番驚いてるんですけどね」
白井「……また何か、厄介事に巻き込まれたんですの?」
上条「いや、それが俺にも何が何だか」
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 01:39:39.85 ID:HExfcSVX0
白井「はぁ……今朝起きたらそんな姿になっていたと。原因に心当たりは?」
上条「まったく無い。変なモンも食ってねぇ」
白井「では、どうすれば治るかは……」
上条「もちろん分からない!」
白井「威張ることではありませんの」
上条「でも、今やるべきことは分かってるんだよ」
白井「やるべきこと……?」
上条「そして……そのためには、誰かの協力が必要なんだが」チラッ
白井「……わたくしジャッジメントですから、困っている人のお手伝いは致しますわよ」
上条「そうこないとな」
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 01:41:16.06 ID:HExfcSVX0
~ スーパー ~
白井「ええ、言いましたとも。お手伝い致しますと、この白井黒子、確かに言いましたわ」
上条「じゃあ文句を言うなよ」
白井「だからと言って、まさか買い物の荷物持ちとは……」
上条「ウチに大食らいがいて、俺一人じゃ持ち運べないんだよ」
白井「ハァ……とは言え、いくら何でも多過ぎですのよ。わたくし、か弱いレディですのよ?」
上条「ところがどっこい、これで一食分なんだ」
白井「い、一食分!? その一緒にお住まいの方は、お相撲さんか何かですの?」
上条「いや、一応シスターだけど」
白井「はい!?」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 01:43:53.01 ID:HExfcSVX0
上条「でも、その分のシワ寄せはカップ麺という形で俺に回ってくるんだ。不幸だ……」
白井「そんなものばかり食べていては不健康になりますわよ」
上条「だろうなぁ」
白井「分かっているならお止めになればよろしいのに」
上条「金が無いんだよ」
白井「だからと言って……」
上条「はっ。お前やビリビリには、貧乏庶民の苦しみは分からねーよ」
白井「……そういうつもりで、言ったわけでは……」
上条「………………」
白井「………………」
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 01:45:47.01 ID:HExfcSVX0
上条「……ごめん、今のは言い過ぎた。つい居候のことを考えてイラッと……」
白井「え……え、ええ。そうですわ、お手伝いしているわたくしに対してあんまりですわ」
上条「悪かったよ。お詫びに、ジュースをおごってやろう」
白井「ふふっ、そこはクレープでお願いしますわ」
上条「なぬ!? 額が釣り上がりすぎだろ! 上条さんの話聞いてましたか?」
白井「うう、ひどいですわ……黒子はあなたの暴言で深く傷つきましたのに!」
上条「ぐっ……汚いぞ、白井黒子……」
33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 01:48:03.36 ID:HExfcSVX0
~ 上条さんの部屋 ~
上条「汚いとこだけど、茶でも出すからあがっててくれ」
白井「お構いなく。わたくし、パトロールの最中ですので」
上条「おいおい、クレープ食うのもパトロールの一環か?」
白井「ええ。困っている子供に付き合うのもジャッジメントの仕事ですの」
上条「いや、むしろ付き合わされたんだが……」
白井「それではまた。くれぐれもカップ麺はお控えになってくださいな」
上条「はいよ」
禁書「………………」
上条「おう、ただいまインデックス」
禁書「……とうま、今の女は誰なのかな?」
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 01:51:20.58 ID:HExfcSVX0
禁書「帰りが遅いと思ったら、また他の女と遊んでたんだね!」
上条「ち、違う! 子供の体だと時間がかかって……」
禁書「もー! その体になってもまだ遊び癖が治らないの!?」
上条「遊び癖って、上条さんがそんな節操ない男に見えるとでも!?」
禁書「だいたいあの女もあの女だよ! 今のとうまは子供なのにホイホイ誘惑されてるし!」
上条「いや、あれは知り合い……」
禁書「全部とうまがかわいすぎるのが悪いんだよ!」
上条「そんなムチャクチャな……ああ、不幸すぎる……」
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 01:54:01.16 ID:HExfcSVX0
~ 翌日 ~
上条「インデックス、今日から先生のウチでお世話になってくれ」
禁書「え? こもえの?」
上条「さっき先生に電話して、事情を説明したんだ。やっぱこの体だとお前を養うのは厳しいしな(色んな意味で)」
禁書「うーん……そういうことなら、しょうがないかも。学校はどうするの?」
上条「流石にこの体で高校に行くのはな……先生も分かってくれたし、治るまでは休むつもりだよ」
禁書「……とうま一人でだいじょうぶ? とうまもこもえの家に来れば?」
上条「バカ、お前一人でも相当迷惑なのに二人なんて論外だろ」
禁書「むっ! 迷惑ってどういう意味!? こもえの家ではいつも大人しくしてると思うよ!」
上条「いや、エンゲル係数的な意味でな……」
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 01:56:55.80 ID:HExfcSVX0
禁書「じゃあインデックスはこもえの家に行くけど、ちゃんとご飯食べるんだよ!」
上条「はいはい」
禁書「スフィンクスも連れて行くけど、寂しがっちゃダメなんだよ!」
上条「分かった分かった」
禁書「とうま、かわいいから誘拐されるかもしれないけど……」
上条「いいから早く行け!」
上条「さて……インデックスも送り出したことだし、買い物にでも行くか」
上条「いつまでも小学校の時の古着だとかっこ悪いしな……しまむらでいいか」
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 01:59:29.96 ID:HExfcSVX0
~ みんな大好きしまむら ~
上条「さて、何を買うか。小学生なら半袖半ズボンでもいいよな」
白井「この服、お姉さまに似合いそうですわね」
上条「えっ」
白井「えっ」
上条「……白井みたいな金持ちがしまむらに来るとは、意外だ」
白井「ちっ、違うんですの! これは、その……お姉様に頼まれて!」
上条「へぇ」
44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:01:59.99 ID:HExfcSVX0
白井「そ、そう! お姉様の欲しがっている服が希少なもので……」
上条「ほぅ」
白井「それが、ここにしか無く、その……」
上条「ふぅん」
白井「………………」
上条「………………」
白井「……ええ、ええそうですわよ! あなたのお考えの通りですわ! 何か文句がお有りですの!?」
上条「逆ギレされた……」
47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:04:22.51 ID:HExfcSVX0
上条「金が無いわけでもないだろうに、なんでここに」
白井「金額は関係ありませんの。大抵買いませんから」
上条「え?」
白井「見てるだけですの。常盤台では外出時は制服ですから、外で私服を着る機会もありませんし」
上条「そういえばビリビリもいつも制服だったな。あれはそういう理由が……」
白井「だから必要なのは部屋着くらいで、頻繁に買う必要も無いのですわ」
白井「……あなたは、服を買いに?」
上条「ああ、この服古すぎてヨレヨレだし、この体でいる期間もどれくらいになるか分からないしな」
白井「なるほど……うふふ、いいことを思いつきましたわ」
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:06:08.06 ID:HExfcSVX0
上条「モルモットにされた、死にたい……」
白井「折角わたくしが見立てて差し上げたのだから、もっとお喜びになったらどうですの?」
上条「それは感謝してる……でも海パンとか試着する必要なかっただろ!」
白井「いいではありませんの、とても似合っておられましたし」
上条「しかも写真まで撮られた……」
白井「だって、あなたがあまりにも……その、か、可愛らしくて」
上条「そんな褒め方されても嬉しくねえ」
白井「……正直わたくし、何かいけないものに目覚めてしまいそうでしたの」
上条「レズっ子以上のいけないものって何だよ……」
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:08:33.46 ID:HExfcSVX0
白井「あなた、お姉様を付け狙う変態類人猿かと思っていましたが、そうでもないんですのね」
上条「今更何を。上条さんは紳士ですよ? ましてビリビリになんて……」
白井「お姉様のお話にあった通りですわ。わたくし誤解していたかもしれません」
上条「……お話?」
白井「ええ。お姉様、寮ではよくあなたのお話をされますのよ」
上条「ああ、目の敵みたいにされてるからな。そんなに俺が憎いのかねぇ」
白井「………………」
上条「あれ? そういう話じゃないのか?」
白井「……なるほど。お姉様、これは前途多難ですわね……」
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:11:17.42 ID:HExfcSVX0
白井「そうですわ。その体になってしまった以上、これから特にやることも無いのでしょう?」
上条「上条さん、決め付けは良くないと思います。その通りなんだけど……」
白井「それなら、今日からわたくしの寮に来るとよろしいですわ」
上条「…………え?」
白井「ですから、わたくしの寮に」
上条「……いや、いやいやいやいや! 上条さん男の子ですから! 女子寮とか無理ですから!」
白井「男の"子"なら大丈夫ですわよ? わたくしの親戚とでも言っておけば大丈夫ですの」
上条「そういう問題じゃない! そ、そこまでして上条さんが行く理由は!?」
白井「わたくし、ジャッジメントですから」
上条「はぁ!?」
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:13:02.75 ID:HExfcSVX0
白井「わたくしには、子供になって不自由な生活を余儀なくされているあなたを助ける義務がありますの」
上条「お節介にも程があると思うんです!」
白井「不健康極まりないことも先日判明したばかりですし、寮の生活を知ればきっと改善されますわ」
上条「い、いやほら、俺には同居人の食事が……あ、あいつもういないんだっけ」
白井「あら、それなら好都合ですの」
上条「うげぇ!? ふ、不幸だ……」
白井(……わたくしは、何を言っているのでしょう。殿方を寮に招くなんて、普段のわたくしからは考えられないこと)
白井(困っている子供を見て、母性本能がくすぐられているのでしょうか……ええ、きっとそうに決まってますの)
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:15:43.43 ID:HExfcSVX0
~ 寮 208号室前 ~
上条「白井、上条さんも男の子だから、ここまで来たら覚悟は決める」
白井「潔い殿方は嫌いではありませんわ」
上条「ただ、一つ頼みがあるんだ」
白井「? 何ですの?」
上条「ビリビリ……御坂には、俺が上条当麻だってことを黙ってて欲しいんだ」
白井「あら、どうしてですの?」
上条「こんな状態で決闘を挑まれたら勝ち目が無い。俺の正体を知ったら、ここぞとばかりに仕掛けてくるだろ」
白井「……別に構いませんが。お姉様のイメージ、相当悪いんですのね……」
58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:17:21.42 ID:HExfcSVX0
ガチャ
白井「ただいま戻りましたの」
御坂「おかえり黒子……え、誰よその子。アンタの子?」
白井「ええ。長男の白井当麻です。当麻、ご挨拶を」
上条「こんにちは!」
御坂「え……こ、こんにちは……え、え?」
白井「突然ですが、しばらくこの子をここに住まわせることになりましたの」
御坂「はぁ……」
白井「そういうわけで、お姉様もよろしくお願いしますわ」
御坂「え、ええ……い、いやいや! ちょ、ちょっと待って!」
白井「はい?」
60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:19:13.87 ID:HExfcSVX0
白井「もう、ちょっとした冗談でしたのよ。そんなに怒らなくても」
御坂「ほ、本気で信じちゃったじゃない! 長男ってアンタ……」
白井「お姉様……わたくしの歳でこんな大きい子供がいるわけないですの……」
御坂「……あれ、それもそうね」
白井「それにわたくしはいつも申し上げているように、お姉様一筋ですのよ?」
御坂「はいはい……そう言う割には、今日は抱きついてこないのね」
白井「あら、お姉様ったら昼間から大胆ですわ……お望みとあらばわたくしはいつでも!」
御坂「やめて、私が悪かったから」
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:21:22.49 ID:HExfcSVX0
白井「まあ、この子もいますし。親戚の子の前ではしゃぐのもどうかと思いますの」
上条(ビリビリ、いつもこんな調子なのか……苦労してるな)
御坂「はぁ……えーと、当麻、って呼んでいいのよね? 当麻、当麻かぁ……」
上条「?」
御坂「……偶然よね。それより、当麻は黒子みたいにぶっ飛んだ性格になっちゃダメよ?」
上条(お前が言うな)
御坂「で……その子に何かしらの事情があるのは分かったけど、寝る場所とかどうするの?」
上条(それは俺も気になってたんだ。ベッド二つしかないし)
白井「ああ、それでしたら当麻はわたくしと一緒に寝るのでお気になさらず」
上条「ええぇぇぇぇぇ!?」
63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:24:03.77 ID:HExfcSVX0
御坂「それ、寮長には話を通してあるの? ここ一応女子寮なんだけど」
白井「もちろん、ぬかりありませんわ」
御坂「それならいいけど」
上条(よくねえええええ! いくら中学生っつっても一緒に寝れるわけねーだろ!)
白井「当麻も黒子と一緒に寝れて嬉しいですわよね?」ニコッ
上条「わーい(棒」
御坂「仲良いわねぇ。じゃあ予備のタオルとか持ってくるわね」
白井「えっ? そんな、お姉様にそんなことさせられませんの」
御坂「いいっていいって。それより当麻は知らない場所に来て不安だろうから、話相手になってあげなさい」
上条(確かに、不安と言えば不安だけどな……)
65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:26:29.62 ID:HExfcSVX0
上条「白井、何回も言うようで申し訳ないが、俺も一応男なんだ」
白井「ええ、存じてますわよ?」
上条「男女が同じベッドで寝るということに、白井さんは何か不安のようなものを感じたりはしないんですかね」
白井「……そこのところが、少々複雑なんですの」
上条「複雑?」
白井「わたくし先日まで、殿方とは手を触れるのも汚らわしいと考えておりましたの」
上条「ああ、それは容易に想像できるな……」
白井「ですが子供になったあなたと会ってからは、不思議とそういう気持ちも湧かず……」
上条「……普通に買い物にも付き合ってくれたし、服も見立ててくれたな」
白井「ええ。確かにわたくし、この間まではあなたを汚らわしい類人猿と思っていたはずなのですが」
上条「それは凹むから言わないでくれ……」
66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:28:00.94 ID:HExfcSVX0
白井「この白井黒子が心変わりした理由……考えられる可能性は二つですの」
上条「二つ?」
白井「一つ目。子供となったあなたを男性として見ておらず、わたくしの母性本能が働いたという可能性」
上条「本人を前に男性として見てないとか言うなよ……」
白井「二つ目……わたくしがあなたに……」
上条「……あなたに?」
白井「……そんなわけないですの。一つ目ですわ、きっと」
上条「え、ええ!? 二つ目は何だよ、気になるだろ!」
白井「う、うるさいですの! そんなこと言えるわけないですの!」
68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:29:55.27 ID:HExfcSVX0
~ 食堂 ~
生徒A「きゃぁぁぁ! かわいいぃぃ~!」
生徒B「何歳? 何年生? どこに住んでたの?」
生徒C「ねぇねぇ、抱っこしてもいい? ていうかする!」ギュッ
上条(うぐ……インデックスには無い胸の圧力……マジで窒息する……)
御坂「大人気ねぇ」
白井「……そうですわね」ムスッ
御坂「……なに不機嫌になってんのよ。あ、当麻を取られて悔しいんでしょ?」
白井「なっ、何を……へ、変なことを言わないでくださいまし!」
69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:32:09.02 ID:HExfcSVX0
上条「はぁ、はぁ……やっと抜け出せた……」
御坂「最初のうちだけだから大丈夫よ。皆すぐ飽きるから」
白井「……ご飯、冷めてしまいましたわよ」ムス
上条「…………?」
御坂「あはは! 当麻が皆に取られて、黒子ったら不機嫌になっちゃったの」
白井「ち、違うって言ってますの! ご飯が冷めると勿体無いと思っただけですの!」
上条(白井……そうか。元はと言えば、俺の健康に気をつかって、寮に入れてくれたんだもんな……)
上条(その白井の気持ちを無下にするなんて、俺は酷いヤツだ……)
72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:34:50.08 ID:HExfcSVX0
上条「……ごめんね、黒子お姉ちゃん」
白井「!?」ゾクッ
御坂「ちょっ……く、黒子どうしたの、いきなり震えて……」
白井「も、申し訳ありませんですの……でも、当麻……」
上条「?」
白井「も、もう一回……もう一回、呼んでみてくださる……?」
上条「え……く、黒子お姉ちゃん?」
白井「くはぁっ!」ビクンッ
御坂「く、黒子!?」
白井(『黒子お姉ちゃん』……これは、本格的に目覚めてしまいそうですの……)
74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:36:40.59 ID:HExfcSVX0
~ 208号室 ~
御坂「うーん……」ジー
上条「な、なに? 美琴お姉ちゃん」
御坂「黒髪のツンツン頭、やる気のなさそうな目、『当麻』って名前……」
上条「げっ」
御坂「今は黒子がいないし、この際訊いちゃうけど。当麻、本当は……」
上条(な、何だと!? いきなり核心を突くなんて、まだ心の準備が……!)
御坂「……なワケないか。小さくなる能力なんて聞いたことないし」
77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:38:24.85 ID:HExfcSVX0
上条(あ、危ねぇ……そういえば白井も『弟かと思った』って言ってたもんな)
御坂「黒子の親戚とアイツに接点があるとも思えないし。うん、気のせい気のせい」
上条(……やれやれ、単純なヤツで良かったぜ)
寮長「それで、あの少年の滞在期間だが……おい白井、聞いてるのか?」
白井(お姉様は勘の良い方ですから、もしかしたら今頃気付かれているかも……ふ、不安ですの……)
81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:41:10.77 ID:HExfcSVX0
御坂「じゃあ当麻、お風呂入ろっか」
上条「風呂……? え、まだ8時だけど」
御坂「眠くなる前にお風呂入っちゃった方がいいでしょ?」
上条(……そういえば、小学生の頃は早く寝てたような気がする)
上条「でも、どこのお風呂を使えばいいの?」
御坂「部屋に付いてるから大丈夫よ。ほら、早く早く」
上条「ちょ、ついて来なくていいって」
御坂「何言ってるの。一緒に入るに決まってるでしょ。お姉ちゃんが洗ってあげる」
上条(……なん……だと……)
85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:43:03.36 ID:HExfcSVX0
~ 風呂 ~
上条「……さて、流されるまま風呂に入った訳だが」
上条「上条さんの理性は、無垢な中学生の裸を前に早くも崩れてしまいそうです」
御坂「何ブツブツ言ってるの?」
上条「あ、いや……美琴お姉ちゃんは綺麗だなって」
御坂「え!? そ、そうかな……えへへ……」
上条(うっ、可愛い……いつものビリビリとはえらい違いだ。やっぱり俺は嫌われてるんだな……)
89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:45:09.07 ID:HExfcSVX0
上条(しかし、ビリビリって意外とスタイルいいな)
上条(たかが中学生と侮っていましたが、一糸纏わぬ彼女の姿は、実に扇情的ではありませんか)
上条(……うっ!? やべ、余計なこと考えてたら勃っちまった!)
御坂「当麻、どうし……えっ?」
上条「………………」ビンッ
御坂「わ…………」
御坂「……お、男の子、だもん、ね……はは、あはは……」
上条「し、死んでしまいたい……」
95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:47:00.21 ID:HExfcSVX0
~ 部屋 ~
白井「あれ? 二人はどこに行ったんですの?」
ザブーン
白井「……お風呂? 誰か入って……」
白井「………………」
白井「ま……まさか二人で!?」
白井「いけません、いけませんのお姉様!」
98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:48:19.50 ID:HExfcSVX0
白井「お姉様ァァァァ!!」
ガラッ
上条「うおあっ!」
御坂「くっ、黒子! ビックリするじゃない!」
白井「ハァ、ハァ……と、当麻……あなたという人は!」
上条「ち、違う! 何を考えているかは想像がつくが、それは誤解だ!」
白井「五階も六階もありませんわ! あなた、今の立場にかまけてあろうことかお姉様とお風呂など……!」
御坂「ちょっと黒子、当麻は悪くないわよ。私が無理やり入れたんだから」
白井「む、無理やり!?」
103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:49:57.56 ID:HExfcSVX0
白井「ど、どうして……」
御坂「え? だって小学生なんだし、洗いっこくらい別にいいじゃない」
白井「良くないですの!」
御坂「……どうしたのよ黒子、さっきから必死だけど」
白井「こ、この際だから言ってしまいますの! そ、その、当麻は実は……!」
御坂「実は……?」
上条(お、俺オワタ……)
106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:52:27.52 ID:HExfcSVX0
白井「………………」
御坂「………………」
白井「……まあ、言われてみればそうですわね」
上条(え!?)
白井「殿方とは言え、まだ小学生ですし。わたくしもちょっと大人気なかったですわ」
御坂「そうよ、いくら当麻が男だからって……ねぇ?」
白井「お姉様は黒子にとっての新たな光ですの。そのお姉様と当麻が不埒な行為に及ぶと思うとつい」
御坂「そ、そんなことするわけないでしょ! どこの変態よ!」
白井(ですわよね……わたくしが道を踏み外しそうになっているなどと、とても言えませんわ……)
112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:54:40.63 ID:HExfcSVX0
白井「でも! 不安が取り払われたわけではありませんの。当麻も男の子ですし、いつ狼になるやら」
上条(ないない、それはない……とは言い切れないのが悲しい男の性……)
白井「だから監視の役割も兼ねて、黒子も一緒に入らせてもらいますわ!」
上条「!?」
白井「わたくしジャッジメントですから、不純な交友を取り締まるのも仕事のうちですの!」
御坂「アンタ、これにかこつけて私とお風呂に入りたいだけじゃ……」
114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:56:58.26 ID:HExfcSVX0
白井「おまたせしましたの」
上条(うおっ、素っ裸……ビリビリはともかく、お前はちょっとは隠せよ……!)
白井(ふふ、当麻ったら照れちゃって可愛いですの)
御坂「ホントに入ってきたのね……」
白井「ああ、憧れのお姉様とご一緒させていただけるなんて……黒子、天にも昇る気持ちですわ!」
御坂「勘違いしないでよ! ただ、今回ばかりは黒子の言い分も分からなくもないと思っただけで……」
上条「女同士の絡みも不純……」
白井「わたくしとお姉様は清く正しい交際を行っておりますので。当麻にはきっと理解できませんの」
御坂「勝手に付き合ってることにするな!」
白井「もう、お姉様ったら照れ屋さんなんですから」
116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 02:59:14.53 ID:HExfcSVX0
~ 10分後 ~
御坂「私、先にあがるわね」
白井「あら、今日は早風呂ですのね?」
御坂「この狭いお風呂に三人だと熱気ですぐのぼせるでしょ。湯船も一人用だし」
上条(湯船に三人でスシ詰めか……上条さんは確実に死にますね、精神的な意味で)
御坂「それに……当麻も黒子と一緒の方がいいでしょ? 身内なんだし」
上条「……う、うん」
白井「えっ……」
御坂「それじゃ、ごゆっくり」
白井「ちょ、ちょっとお姉様!?」
白井(……殿方とお風呂で二人きり……)
121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 03:02:35.01 ID:HExfcSVX0
白井「と、当麻」
上条「は、はいっ?」
白井「その……あなたはわたくしよりお姉様との方が親しいハズなのに。どうしてわたくしと……」
上条「…………」
白井「妨害したわたくしが言うのも何ですが、本当はお姉様と一緒の方が」
上条「それは違う」
白井「え?」
125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 03:06:19.95 ID:HExfcSVX0
上条「俺は、この数日で白井黒子っていう女の子は信用してもいいって思ったんだ」
白井「……当麻」
上条「その証拠に、さっきは俺との約束通り正体をバラさなかった」
白井「ええ……わたくし、ジャッジメントですから」
上条「そうじゃないだろ。白井黒子だから、だろ?」
白井「………………」
上条「そ、それに正体を隠してビリビリの裸を見るのも、何か後ろめたいしな」
白井「……ふふっ、なんですの、それ。今更だと思いますわ」
上条「そういうケジメがあるんだよ、男の子には」
128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 03:08:55.23 ID:HExfcSVX0
上条「とにかく俺は、お前とビリビリを比較するつもりはまったく無いんだよ」
白井「……ありがとうございます、ですの。当麻は、裏表の無い人ですのね」
上条「いやいや、裸の付き合いだと全部をさらけ出していくものなんですよ」
白井「あら、セクハラですわよ」
上条「それも今更だろ?」
白井「まったく、そうですわね」
130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 03:10:17.16 ID:HExfcSVX0
~ 部屋 ~
上条「黒子お姉ちゃん、まだ寝ないの?」
白井「ええ、お仕事が残っておりますので」
御坂「部屋でくらい休めばいいと思うんだけどね。いつもああして端末に向かってるの」
白井「こういう性分ですから」
白井(……体が子供になってしまう……また超能力が引き起こした現象でしょうか。ですが、該当件数はゼロ)
白井(薬物であれば、該当するデータは一件。APTX4869という薬を服用した場合に起こる可能性が……)
白井(……当麻がこんなけったいな薬物を持っていたとは思えませんし。はぁ、ワケが分かりませんの)
134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 03:12:41.04 ID:HExfcSVX0
~ 1時間後 ~
白井「ああ、結局何も分かりませんの。今日はもう寝ましょう」
御坂「………………」スヤスヤ
上条「………………」グーグー
白井「……そうですわ」
白井「当麻も男の子だし一人で寝たいだろう、という理由でお姉様と一緒に……」
白井「と、いつもならそう考えているはずですのに……不思議なものですの」
白井「……当麻、失礼しますのよ」ゴソゴソ
137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 03:14:38.47 ID:HExfcSVX0
~ 深夜 ~
白井「………………」スゥスゥ
上条(……トイレに行きたくなって起きたら、このザマだよ)
上条(また抱っこされてるし……上条さんは抱き枕じゃないんですけどね)
上条(しかも、半端じゃなくいい匂いがする……案の定、俺の息子も元気になっちまった)
上条(と、とりあえずなんとかこの腕を外さないと……)モゾモゾ
白井「んっ……ダメ……」ギュウ
上条(うわああああああああ!)
140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 03:16:11.03 ID:HExfcSVX0
~ 朝 ~
白井「……ん。ふわぁ……」
上条「……おはよう」ジー
白井「きゃっ! と、当麻!?」ドキドキ
上条「………………」ジー
白井「あ……そういえば、抱き枕にして眠ったような気が……」
上条「そろそろ離してくれ……」
白井「え?」
上条「限界なんだ、理性とか、膀胱とかが」
144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 03:18:26.59 ID:HExfcSVX0
上条「ふぅ……スッとした。精通してないのか、アレは出なかったけど」
白井「お姉様、そろそろ起床の時間ですわよ」
御坂「んん……あと五分……」
上条(うおっ、ビリビリ髪の跳ね方がすげぇな)
白井「~♪」
上条(白井は随分綺麗な髪だな……手入れとかちゃんとやってそうだし)
149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 03:21:26.96 ID:HExfcSVX0
上条「髪長い人って、下ろすと綺麗だよね」
白井「えっ?」
上条「黒子お姉ちゃんも、きっと似合うと思うよ」
白井「んなっ!? なっ、何を……」
御坂「あら、当麻ったらかっこいいんだ。だってさ、黒子」
白井「あう……」
御坂「ほらほら、たまにはいいんじゃないの?」
白井「……ま、まあ別に、無理にまとめる必要もありませんし……」
御坂「黒子ったら、素直じゃないなあ」
白井(お、お姉様にだけは言われたくありませんの!)
153 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 03:22:45.25 ID:HExfcSVX0
眠気が限界なので寝る。おまいら付き合ってくれてありがとう
210 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 08:23:40.22 ID:HExfcSVX0
おはよう
211 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 08:25:25.22 ID:HExfcSVX0
>>149の続き
白井「お姉様、今日はわたくし学校をお休みしますの」
御坂「え? どうしたの、体調でも悪いの?」
白井「いえ、ジャッジメントのお仕事で。夕刻には帰りますの」
御坂「ふぅん。また厄介な事件?」
白井「厄介と言えば厄介ですけど……とにかくご心配には及びませんの」
御坂「そ。困ったら言いなさいよ」
白井「ええ。でも、お気持ちだけいただいておきますわ」
213 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 08:27:15.24 ID:HExfcSVX0
白井「さて、お姉様も出かけましたし、本来の用件を済ませますの」
上条「ジャッジメントの仕事か、大変だな」
白井「それはただの方便ですの……本来の、と言ったでしょう?」
上条「え?」
白井「知り合いに超能力に詳しい研究者がいますの。その方に当麻の体のことを相談してみようかと」
上条「研究者?」
白井「ええ。前科持ちの上に所在不明なので、電話でしかやり取りはできませんが……」
215 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 08:29:44.29 ID:HExfcSVX0
白井「もしもし、木山春生さん? わたくし、ジャッジメントの白井黒子と申します」
木山『白井黒子? ああ、君か……まだ私は何もやっていないが』
白井「まだ、って……そうそう事件を起こされては困りますわ」
木山『それはすまない。現状、特に何かをする予定も無いが……』
白井「相変わらずですのね。実は、私的なご相談がありますの」
木山『相談? 君たちには世話になったから、多少なら協力しなくもないが』
白井「助かりますの。実は、わたくしの知り合いの男性が……」
217 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 08:31:29.61 ID:HExfcSVX0
木山『……ふむ、なるほど。実に興味深いな』
白井「何か原因に心当たりなどがあれば……」
木山『そうだな……前例が無い以上100%の答えとは言えないが、それでも構わないか?』
白井「ええ、もちろん」
木山『……おそらくは、パーソナルリアリティ』
白井「パーソナルリアリティ……ですの?」
木山『そうだ。起こりえないことを起こると信じ抜いた末に生まれる、超能力者に許された可能性の世界……』
白井「自分だけの現実……」
木山『そう。それこそが、君の知り合いの肉体が逆行した原因、ではないか』
218 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 08:32:57.63 ID:HExfcSVX0
木山『その子はおそらく、普段の鬱憤やストレスに耐えかねて、現実逃避した世界を作り出してしまったんだ』
白井「現実逃避? そのような方ではないと思いますが……」
木山『深層心理の話だよ。君だって例外じゃない』
白井「わたくしも……?」
木山『御坂美琴と喧嘩をした時、こんな気持ちになるなら、最初から会わなければ良かったと考えたことはないか?』
白井「……それは……」
木山『それと同じだ。その子も今の状況に耐えられず、何も考えなくて済む子供のようになりたい、と考えてしまったのさ』
白井「で、ですが……その方は超能力者ではありませんの。パーソナルリアリティを実現するなんて、とても……」
221 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 08:34:32.35 ID:HExfcSVX0
木山『それを実現するのが、AIM拡散力場だ』
白井「AIM拡散力場……超能力者が無自覚に発する力のことですわね」
木山『そう。だから、その子の近くに高度な超能力者がいて、しかも超能力者がその子の願望を実現したいと考えていれば……』
白井「逆行の可能性は有り得る、と……?」
木山『無論、様々な偶然が重なった上に成り立つことではあるが……白井黒子、その子の名前は何と言う?』
白井「上条当麻、ですわ」
木山『……では、私は上条当麻に起こった現象に対して、一つの仮説を立てることができる』
白井「………………」
224 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 08:36:26.96 ID:HExfcSVX0
木山『上条当麻は、日頃のストレスに耐えかねて、いっそ子供になりたいと思った』
木山『また彼の周りには、少年を好むという異色の性癖を持つ、しかも高度な超能力者がいた』
木山『その性癖は、もしかしたら超能力者自身も気付いていないものかもしれないが、確かに存在していたんだ』
木山『そして、超能力者の少年好きという性癖が、上条当麻の逆行願望を実現させた……』
226 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 08:38:17.51 ID:HExfcSVX0
木山『……つまり、彼の周囲にいるレベル3……いや、4以上の超能力者で』
木山『彼が小学生になったことで、その性癖をあらわにした人物……』
木山『それこそが、この事件の犯人だと言えるだろう』
木山『……おい? 聞いているのか、白井黒子』
白井「………………」
229 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 08:40:31.26 ID:HExfcSVX0
―― 何かいけないものに目覚めてしまいそうでしたの ――
―― 『黒子お姉ちゃん』……これは、本格的に ――
白井「う……嘘、ですの……」
木山『なに?』
白井「わたくし……わたくしが、当麻を……?」
木山『……どういうことだ?』
231 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 08:42:27.86 ID:HExfcSVX0
上条「お、おいどうした白井。顔、真っ青じゃねぇか」
白井「とう、ま……ご……めん、なさい……」
上条「白井……お前、泣いてるのか?」
白井「ごめん、なさい……ひっく……わたくしが……当麻を、そんな姿に……」
上条「え……白井が、俺を……?」
木山『……やれやれ。まいったな、これは……』
233 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 08:43:51.81 ID:HExfcSVX0
白井「どっ、どうすれば、えぐっ、当麻はっ、元に……」
木山『……逆のことをすればいい』
白井「ひっく……ぎゃ、逆……?」
木山『まずは上条当麻自身が、元に戻りたいと望むこと。これは本人の気持ち次第だ』
白井「………………」
木山『そしてもう一つ。犯人の超能力者が、上条当麻を元に戻したいと願うこと』
白井「えっ……」
木山『容易ではないな。どうやらその超能力者は無自覚だったようだが、今や自分の隠れた性癖を自覚してしまった』
235 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 08:45:53.42 ID:HExfcSVX0
木山『……少女好きは、その病気になると二度と治らないと噂に聞く。少年好きもそうだとしたら……』
白井「と……当麻は、もう、戻れないんですの……?」
木山『あるいは同様の超能力者で、真っ当な人間を用意すれば何とかなるかもしれんが』
白井「そ、それならわたくしと同じ、レベル4のテレポーターを集めれば……」
木山『しかし先程も言ったように、これは様々な要因が偶発的に絡み合って発生した現象だ。集めても無駄骨になる可能性が高い』
白井「そんな……!」
236 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 08:48:12.52 ID:HExfcSVX0
上条「……もう、いいんだ……白井」
白井「と、当麻……」
上条「話を聞いてて納得した。俺は確かに、無駄に事件に巻き込まれたり、居候に家計を圧迫されてイライラしていた」
白井「………………」
上条「何も考えずに遊んでいたい、そう思ったことも一度や二度じゃない。元をただせば俺が悪いってことだ」
白井「そんなことありませんの! わたくしが、わたくしさえいなければ……」
上条「いなければなんて言うな!」
白井「………………!」ビクッ
上条「言っただろ、白井……俺はお前を信用するって決めたんだ」
白井「……当麻……」
上条「お前と会ったことに感謝こそすれ、後悔なんてするわけないだろ?」
241 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 08:58:28.87 ID:HExfcSVX0
さるさん食らったフヒヒ
上条「いっそ、このままでもいいんじゃないか」
白井「!? だ、ダメですの! 学校とか、将来とかどうしますの!?」
上条「ははっ、上条さんならなんとかなりますよ」
白井「そんな楽観的な……!」
上条「……それともやっぱり、俺なんかがお前の側にいたら迷惑か?」
白井「そ、そんなことはありませんの!」
243 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 09:01:45.02 ID:HExfcSVX0
白井「わ、わたくし……以前は、本当に殿方と触れ合うのが嫌でしたのに……」
白井「幼くなってしまったあなたに会って……たった二日で私は、自分を変えることができましたの」
白井「当麻……貴方もまた、黒子にとっての新たな光ですの!」
白井「だから……これからも、一緒にいてください!」
上条「白井……」
上条「……ごめん」
247 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 09:04:19.56 ID:HExfcSVX0
白井「えっ……」
上条「俺も、白井と一緒にいたい。その気持ちは嘘じゃない」
白井「でしたら!」
上条「でも、違うんだ。俺の体が戻らないまま一緒にいるっていうのは、白井に迷惑がかかるってことだろ」
白井「そ、そんなこと黒子は気にしませんの!」
上条「白井……昨日、風呂で言っただろ? 男の子にはケジメがあるって」
白井「………………」
上条「やっぱり、俺は元に戻るべきなんだ」
249 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 09:07:49.00 ID:HExfcSVX0
白井「……当麻の気持ち、わたくしには難しすぎるんですの……」
上条「俺のくだらないプライドでお前を傷つけたな、白井……」
白井「本当にそうですのよ……当麻の体が元に戻らなければ、黒子と当麻は、ずっとここで一緒にいられますのに」
白井「だから本音を言えば、わたくしは元に戻って欲しくないんですの……」
白井「……でも、黒子の……黒子のワガママで当麻がつらい思いをするのは、もっと嫌ですの……!」
白井「だから、わたくしは当麻の体が戻るまで待ちますの。そして、今度は高校生の当麻と、今みたいに……」
上条「ああ、約束する。元に戻ったら、白井と……」
白井「……いいえ。その際には『黒子』とお呼びくださいな。だってわたくし、いつの間にか常にあなたを当麻と」
木山『……おーい……』
251 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 09:10:10.83 ID:HExfcSVX0
~ 夕方 208号室 ~
ガチャッ
御坂「疲れたぁ……持久走とかやってられないわよ、まったく」
上条「おかえり、美琴お姉ちゃん」
御坂「ただいま当麻~! イイ子にしてたぁ?」
白井「お帰りなさいませ、お姉様」
御坂「あれ、黒子? もう帰ってたんだ。仕事はどうだった?」
白井「ええ、おかげさまで順調に進んでますわ」
上条(順調、か? 解決法は分かったけど、まだ白井も踏ん切りがついてないみたいだし……)
253 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 09:12:28.07 ID:HExfcSVX0
御坂「へぇ、良かったじゃない。この暑い中、お疲れ様」
白井「……暑い?」
御坂「うん。今日、外暑いじゃない」
白井(外に出てないから分かりませんの……だってわたくし、今日はずっと当麻と……)ニヤニヤ
御坂(……ああ、結局いつも通りの黒子に戻っちゃったのね……)
御坂「……汗かいちゃったし、お風呂入ってくるわ」
白井「え、ええ」キリッ
257 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 09:15:02.87 ID:HExfcSVX0
御坂「そうだ、当麻も一緒に入る?」
白井「!?」
御坂「昨日は黒子に譲ってあげたから、今日は美琴お姉ちゃんとゆっくりお話しようねぇ~」
白井(だっ、ダメですの! 当麻とわたくしは将来を誓い合った仲(誇張)だというのに!)
上条「ええ~……でも、まだ入りたい気分じゃない……」
御坂「つべこべ言わないの! ほら早くする!」グイッ
上条(ぐえっ! た、助けてくれ白井!)
白井(と、止めたい……止めたいのですけれど、ここで必死になるとまた不自然に思われてしまいますの……)
白井(しかし、お姉様の当麻への異常な溺愛ぶり……もしかしてお姉様は、わたくしと同じ……)
白井(……いえ、親バカみたいなものですわね、たぶん……)
262 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 09:17:34.11 ID:HExfcSVX0
~ 風呂 ~
御坂「それじゃあ、まずは背中洗うからねぇ」
上条(無心になれ無心に……煩悩退散煩悩退散……)
御坂「そういえば聞いてよ当麻ぁ、佐天さんったら酷いのよ」
上条(そうだ、ビリビリの裸を意識するからいけないんだ! 白井の裸を想像するんだ!)
御坂「初春さんっていう友達がいるんだけど、実は腹黒なんじゃないかって」
上条(……俺のバカ。これ完全に逆効果だろ……)
267 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 09:20:26.58 ID:HExfcSVX0
御坂「ねぇ、ちゃんと聞いて…………ってもう、またそんなにしちゃって!」
上条(なんで楽しそうなんだよ、お前は……)
御坂「やっぱり、私が魅力的ってことかなぁ」
上条(へっ、調子に乗るなよビリビリ。お前なんか白井の足元にも及ばねぇ)
御坂「はは……魅力的、か。本当にそうだったら、アイツも振り向いてくれるわよね……」
上条「……アイツ、って?」
御坂「嫌なヤツよ。犠牲心と偽善でできた、お節介でハタ迷惑なヤツ……」
上条(誰のことだ……海原か?)
270 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 09:23:14.79 ID:HExfcSVX0
~ 部屋 ~
御坂「あースッキリしたっ」
上条(やべぇ、収まらねぇ……)
白井(あっ、当麻……)
上条(……ん? 黒子のやつ、何落ち込んでるんだ?)
白井(はぁ……やっぱり、お姉様は魅力的な方ですの。私などでは遠く及びませんわ……)
白井(もしかして、当麻も本当は……)
271 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 09:26:37.64 ID:HExfcSVX0
上条「黒子お姉ちゃん、悩み事?」
白井「……ええ……」
上条「相談に乗るよ、小学生だけど」
白井「………………」
御坂「……あー、お風呂上がりにジュースが飲みたくなってきたわー。これは外まで買いに行かないとダメねー」
白井「お姉様……」
御坂「そういうわけで、ちょっと行ってくるわね。外でゆっくりしてくるから、時間もかかると思うわ」
白井(……不器用な方ですの。でも感謝致しますわ、お姉様……)
272 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 09:29:39.52 ID:HExfcSVX0
上条「……どうしたんだよ、白井。急に落ち込んで」
白井「ごめんなさい……」
上条「い、いや、別に怒ってないぜ? ただ、どうしたのかなって」
白井「……わたくし、あなたが満足するような魅力を持った人間でなくて、申し訳ないんですの……」
上条「え?」
白井「だって……お姉様とお風呂に入った後は、その……そんなに、なってるのに……」
上条「そんなに、って……もしかして、これか?」ビンッ
白井「べ、別に見せなくていいですの! デリカシーの欠片も無いんですのね、もう」
274 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 09:32:02.75 ID:HExfcSVX0
上条「お前は勘違いしてるぜ」
白井「えっ」
上条「これは……風呂に入ってたとき、ビリビリの裸を見たら白井に悪いと思ったから、目を閉じて白井の裸を想像してたんだよ」
白井「わ、わたくしの……?」
上条「ああ。でも逆効果でさ。上条さん興奮し過ぎて、全然収まらなくなってしまいましたよ」
白井「こう、ふん……って……」
上条「俺がお前に魅力を感じない? バカなこと言うなよ」
白井「当麻……」
上条「こんな体でなけりゃ、襲っちまいたいくらいなんだぜ」
白井「お、襲っ……!!」カァァ
278 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 09:35:13.48 ID:HExfcSVX0
ボンッ
バリーン
上条「……いきなり服が破けた。不幸だ……」
白井「えっ……と、当麻、あなた……」
上条「……え? あれ? 体が……戻った、のか……?」
白井「どうして……そ、それより服を着てくださいな! 全部破けて、丸見えですの……」
上条「す、すまん! って、き、着替えがねぇ!」
白井「あ、あああそうでしたの! ちょ、ちょっと待っててくださいな! 大きめの部屋着を借りてきますの!」
283 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 09:39:52.84 ID:HExfcSVX0
~ 30分後 ~
上条「なんとか着替えが見つかって、良かった……」
白井「やれやれですわ……結局、寮長の服を借りてきましたの。言い訳が大変でしたけれど」
上条「……それで、俺が元に戻れた理由なんだけど」
白井「何か分かりましたの?」
上条「ああ。あの時俺は『こんな体でなけりゃ、襲っちまいたいくらいだ』って言ったよな」
白井「う……そ、そうです、わね……」カァッ
上条「俺がそう望んだから、お前を襲えるような体に戻ったんじゃないか?」
白井「わ、わたくしを襲う体!? な、なんてことを仰るんですの……」
上条「うーん……でも、それしか考えられないんだ」
白井「はぁ……でも、それを実現させるためには能力者が必要だと、木山春生も言っていましたの」
285 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 09:42:27.73 ID:HExfcSVX0
上条「今この場に能力者なんて、一人しかいないだろ?」
白井「……わ、わたくしですの!? でも、そうだとすると…………」
上条「俺にそういう体になって欲しい、っていう願望がお前にあったってことだろ。つまり……」
白井「……わたくしは……あなたに、襲われたいと思っている……?」
上条「……『黒子』」グイッ
白井「あっ、当麻……」
ガチャ
御坂「ただいまー」
297 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 09:46:05.28 ID:HExfcSVX0
上条「………………」
御坂「…………えっ? あれ?」
白井「………………」
御坂「えっと……当麻は?」
上条「……おかえり、美琴お姉ちゃん」
おわり。
途中でなぜか大能力者を超能力者って書いてたっぽい。すまん
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コメント
No title
上条さン逃げてェェェェェェ!
No title
黒子かわいー
No title
おいおィィィ!?この後の修羅場がおもしれェンだろうが!!
No title
あわきん!
No title
上条さんは黒子に会う前から小さくなってるけど、その辺どうなの?
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