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上条「こら麻琴、トマトも残さず食べなさい!」 第一部
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 00:17:51.20 ID:9oHb+nGN0 [1/72]
麻琴「えぇ~!」
美琴「まあまあ、トマトぐらい残してもいいじゃないの」
上条「って美琴もさりげなくトマトを残すな!」
美琴「はいパパ、あ~ん」
麻琴「あ~ん」
上条「こらこら、上条さんはそんな手には乗らないぞ!」
麻美「パパ、今ここには“上条さん”が4人いるんだけど…」
麻琴「えぇ~!」
美琴「まあまあ、トマトぐらい残してもいいじゃないの」
上条「って美琴もさりげなくトマトを残すな!」
美琴「はいパパ、あ~ん」
麻琴「あ~ん」
上条「こらこら、上条さんはそんな手には乗らないぞ!」
麻美「パパ、今ここには“上条さん”が4人いるんだけど…」
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 00:32:44.05 ID:9oHb+nGN0 [2/72]
麻美「…まったく、ミートソースは食べれるのになんでトマトは食べれないのよ」
麻琴「ミートソースはトマトじゃないもん!」
麻美「トマトよ!」
麻琴「違うもん!どっちかっていうとカレーに近いもん!!」
麻美「んなわけあるかぁ!」
上条(なんで双子なのにこんなに性格が違うのかねぇ…)
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 01:00:12.78 ID:9oHb+nGN0
麻美「ごちそうさまでした」
麻琴「ごちそ~さまでした~」
上条「ほら、そろそろ学校行かないと遅刻しちゃうぞ」
麻琴「は~い、いってきま~す」
麻美「いってきます」
ガチャ
上条「やれやれ…」
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 01:05:02.70 ID:9oHb+nGN0
ガシャガシャ
上条「さてと、洗い物も終わったし、そろそろ行くか」
美琴「あれ、今日、会社休みじゃなかったの?」
上条「おい、今日は授業参観の日だろ」
美琴「あれ、そうだっけ?」
上条「早く準備しろよー」
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 01:11:55.54 ID:9oHb+nGN0
上条さんはサラリーマンじゃないお
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 01:18:35.57 ID:9oHb+nGN0
麻琴「お姉ちゃん、お姉ちゃん」
麻美「なによ」
麻琴「今日、転校生が来るんだって~」
麻美「そうなの?」
麻琴「うん、職員室で木山先生が話してたよ~」
麻美「へぇ」
一方通行「ん、アイツらは……」
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 01:32:07.07 ID:9oHb+nGN0
一方通行「よォ、久しぶりじゃねェか」
麻琴「誰この人~?」
麻美「知らないわよ」
一方通行「おィ、忘れちまったのかァ?」
麻琴「お姉ちゃん知ってる、こういう人って『ろりこん』って言うんだよ!」
麻美「こら、ロリコンなんて言ったらダメでしょ」
麻琴「『ろりこん』って『へんたい』なんだって!ママが言ってた!!」
一方通行「おィ!」
麻美「麻琴、行きましょ」
通行人A「やだ、ロリコンですって」
通行人B「しかも変態らしいですわよ、やぁねぇ」
一方通行「……」
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 01:48:51.33 ID:9oHb+nGN0
ピンポーン、ピンポンピンポン
上条「あぁ?こんな時間に誰だよ」
ドンドンドンドン
一方通行「おィ!開けろコラァ!!」
ガチャ
上条「なんだ、一方通行か。どうしたんだ」
一方通行「どうしたもこうしたもあるかァ!テメェはガキにどォいう教育してンだ!!」
上条「なんだよ唐突に」
62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 01:56:19.26 ID:9oHb+nGN0
一方通行「さっきそこでテメェンとこのガキに会ったンだけどよォ」
一方通行「オレの顔を忘れてやがった」
上条「最後に会ったのって随分前だもんな」
一方通行「しかも大声で人をロリコン呼ばわりしやがってよォ!」
上条(それは当たらずしも遠からずだろ…)
65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 02:10:05.50 ID:9oHb+nGN0
上条「…で、それを言いにわざわざウチまで来たのか?」
上条「俺はこれから授業参観なんだ。積もる話はまた今度にしようぜ」
一方通行「ちょっと待ったァ!」
上条「なんだよ、まだあんのか?」
一方通行「なンだ、その……」
一方通行「プロポーズのときの言葉とか教えてほしいンだがよ……」
上条「ハァ?」
68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 02:19:01.94 ID:9oHb+nGN0
上条「まさかお前、打ち止めにプロポーズする気なのか?」
一方通行「そ、そンなンじゃねェ!」
上条「まあ、打ち止めもそろそろいい歳だしな。いいんじゃないか?」
一方通行「だから、そンなンじゃ……」
上条「じゃあ教える必要もないな」
一方通行「あァそォだよ!わりィか!!」
79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 02:38:03.65 ID:9oHb+nGN0
上条「そうだな、俺の場合、前から美琴が大学卒業したら結婚しようって話はしてたからな」
一方通行「ほォ」
上条「だから卒業した年の美琴の誕生日にプロポーズして婚姻届出してきた」
一方通行「なンでそンな急なンだ?」
上条「その方が結婚記念日覚えやすいからな」
一方通行「そォか。でェ、プロポーズの言葉はなンだ?」
上条「あぁ、何も言わなかったぜ」
一方通行「ハァ?」
89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 02:56:19.72 ID:9oHb+nGN0
上条「前日、美琴がウチに泊まりに来てたからな」
上条「美琴が寝てる間に薬指に指輪をハメといた」
一方通行「なンだそりゃァ?」
上条「で、机の上に置き手紙で『嫌なら俺が目を覚ます前に外しておいて』って書いておいて」
上条「起きててもまだハメてたからOKとみなした」
一方通行「おィ、もしかしたら外す前に起きたンかもしれねェじゃねェか」
上条「そう思って念のために婚姻届渡したけどすんなり書いてくれたよ」
一方通行「そォなのか……」
93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 03:05:41.72 ID:9oHb+nGN0
上条「言葉とかシチュエーションなんオプションに過ぎねぇよ」
上条「本当に結婚する気ならどんな言葉でもシチュエーションでもOKするしな」
一方通行「テメェもたまには良いこと言うじゃねェか」
上条「まあ、頑張ってこいよ」
一方通行「あァ、その…なンだ……」
一方通行「ありがとなァ」
ガチャ
美琴「ふぅん。ちゃんと覚えてたのね」
上条「ちょ!聞いてたのかよ!!」
100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 03:24:06.56 ID:9oHb+nGN0
キンコンカンコン
木山「よし、1時間目の授業を始める」
木山「だが、今日はその前に転校生の紹介をしたいと思う」
生徒「わーわー!」
麻琴「男の子かな~女の子かな~」
麻美「絶対誰か一人は言うわよね、そのセリフ」
木山「じゃあ入ってきてくれ」
ガラガラ
麻琴「わ~!ハーフだ~!!」
転校生「始めまして、転校生のトーマスです」
麻美「ん!?」
115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 03:39:20.14 ID:9oHb+nGN0
麻美「ねぇ、麻琴」
麻琴「ど~したの、お姉ちゃん」
麻美「アイツ、パパに似てない?」
麻琴「ん~言われてみれば…でも髪の色とか違うよ」
麻美「たしかにそうね。気のせいよね」
木山「おい、上条姉妹、静かにしなさい」
125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 03:48:47.93 ID:9oHb+nGN0
上条「じゃあ、そろそろ行くか」
美琴「そうね。あ、当麻、ネクタイ曲がってるわよ」
上条「そうか?」
美琴「うん、ちょっとじっとしてて」
キュッ
美琴「これでよし…と」
上条「サンキュ、じゃあ行くか」
美琴「うん」
ガチャ
134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 03:57:26.70 ID:9oHb+nGN0
キンコンカンコン
木山「よし、次の時間は授業参観だ。みんな気を抜かないように」
生徒「はーい」
ガヤガヤ
麻琴「ね~ね~、お姉ちゃん」
麻美「なに?」
麻琴「あれ、トーマス君のママじゃない?」
麻美「外人さんだし、髪の色も一緒だし、きっとそうね」
麻美(それにしても白い修道服って…コスプレか何かかしら?)
158 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 04:09:07.59 ID:9oHb+nGN0
上条「ふぅ、やっと着いたか」
美琴「そういえば、今年の麻美と麻琴の担任って木山春生だったわよね。終わったら挨拶しに行きましょ」
上条「木山って…あの露出狂で捕まったっていう美琴の知り合いか?」
美琴「ちょっと、色々とごっちゃになってるわよ」
上条「まあ、美琴の知り合いなら挨拶しとかないとな」
上条「よし、入るか」
ガラガラ
163 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 04:18:29.77 ID:9oHb+nGN0
上条「!?」
美琴「!?」
インデックス「あ、とうま!」
上条「おい、なんでお前がここにいるんだ!?」
インデックス「なんでって授業参観なんだよ」
上条「お前…子どもなんていたのかよ?」
164 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 04:22:13.64 ID:9oHb+nGN0
インデックス「子どもがいるから授業参観に来てるんだよ」
上条「まあ、確かにそうだな」
上条「それにしてもお前が結婚してたなんて驚いたよ。報告くらいしてくれればよかったのに……」
上条「で、子どもは誰との子なんだ?」
インデックス「とうまとの子なんだよ」
上条「!?」
美琴「ちょっと…どういうことよ!」
171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 04:30:43.15 ID:9oHb+nGN0
上条「いや、違うぞ、俺は全く身に覚えが無い!」
インデックス「トーマスー!」
トーマス「あ、ママー!」
美琴「ほぉ、随分アンタに似てる子ねぇ……」
上条「いや違う!誤解だ!!」
美琴「どういうことだゴルァ!!」
バチバチッ
麻美「あ、停電だ」
174 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 04:43:35.95 ID:9oHb+nGN0
木山「…まったく、保護者が授業妨害するなんて前代未聞だよ」
上条「すいません、すいません」
木山「御坂美琴、君は20年経っても全く変わらないね」
美琴「うるさいわね……」
木山「まあ、今回はすぐに電気が復旧したからいいけど」
木山「夫婦喧嘩なら家でやってくれ」
上条「はい、本当にすいません……」
176 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 04:52:02.79 ID:9oHb+nGN0
上条「おい、美琴、どういうつもりだよ!」
美琴「それはこっちのセリフよ!」
美琴「百歩譲ってあたしと結婚する前に出来た子ならいいわよ!」
美琴「でも、うちの子と同級生ってことはどう考えても結婚した後に出来た子じゃない!」
上条「だから、身に覚えが無いんだよ!」
美琴「言い訳ならもっとまともな言い訳しなさい!」
バチバチッ
美琴「もういいわ、離婚よ!離婚!!」
上条「おい、待てって!!」
インデックス「フフフフフフ……」
180 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 05:08:29.48 ID:9oHb+nGN0
上条「くそっ…どうなってやがる……」
上条「まさか本当に…いや、流石にそれは無いよな……」
上条「とりあえず神裂に聞いてみるか……」
ピッ
プルルルル、プルルルル
ガチャ
神裂『はい』
上条「神裂か!?」
神裂『お久しぶりですね、どうしたのですか?』
189 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 05:23:48.23 ID:9oHb+nGN0
神裂『…つまり、あなたがインデックスとの間に子どもを作って逃げた…と?最低ですね』
上条「いや、違う!断じてそれは違う!!」
神裂『いい加減に白状したらどうですか?』
上条「違うって言ってるだろ!なんかそういう魔術とか無いのか?」
神裂『魔術ですか?そうですね…似たような魔術で人体生成(ホムンクルス)という魔術ならありますよ』
上条「ホムン…クルス……?」
192 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 05:40:52.86 ID:9oHb+nGN0
神裂『はい、ヨーロッパ・ルネサンス期にパラケルススが編み出した人工生命体を生成する魔術です」
上条「つまり…どういうことだ?」
神裂『簡単に言うと、人工的に人を作ることができる魔術です』
上条「そんなことが出来るのかよ……」
神裂『10万3000冊の魔道書を使えば、難しくはありません』
上条「マジ…かよ……」
206 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 05:58:39.36 ID:9oHb+nGN0
上条「わかった、後は俺の方でなんとかしてみるぜ」
上条「サンキュ、神裂」
神裂『はい』
ガチャ
上条「…くそっ!私利私欲のために10万3000冊の魔道書を使うなんて……」
208 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 06:08:49.85 ID:9oHb+nGN0
インデックス「フフフ、あの短髪がいなくなったら、とうまはインデックスのもんなんだよ」
インデックス「そしたら今度は正式にとうまとインデックスの子を作れるんだよ」
インデックス「フフフフフフ……」
トーマス「ママー、なに見てるの?」
インデックス「なんでもないんだよ、トーマス」
インデックス「それより、トーマスは弟か妹欲しくない?」
トーマス「うん、ボク、妹が欲しい!」
インデックス「うん、インデックスも次は女の子がいいかも」
281 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 12:30:39.88 ID:9oHb+nGN0
上条「人体生成か…まあ、魔術で出来た子ならこの右手も通用するかな……」
上条「子どもには悪いけど、仕方ないよな……」
インデックス「あ、とうま!」
上条「!?」
上条「インデックス…ちょうどいいところに来たぜ!」
インデックス「フフフ、とうま、あの短髪と離婚したんだって?」
インデックス「これはもうインデックスと結婚するしかないよね」
上条「なに言ってやがる……」
285 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 12:38:26.69 ID:9oHb+nGN0
インデックス「とうまがいけないんだよ、インデックスを差し置いてあんな短髪と結婚するから」
上条「おいおい、俺には選択権も無いのかよ!」
インデックス「だから、とうまには短髪と別れて今度はちゃんとインデックスを選んでもらうんだよ」
上条「インデックス、それが狙いだったのか!」
上条「だから人体生成なんて魔術を使って俺そっくりの子を……」
上条「とりあえず、その子はこの右手で元に戻させてもらうぜ!」
ピトッ
286 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 12:41:07.18 ID:9oHb+nGN0
上条「あれ?」
ピトッ
上条「えっ?へっ?」
ピトッピトッ
トーマス「どうしたのー?」
インデックス「フフフ、無駄なんだよ、とうま」
289 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 12:50:45.74 ID:9oHb+nGN0
インデックス「人体生成を使ったってところまでは正解なんだよ」
インデックス「でも本来、人体生成はフラスコの中でしか出来ないんだよ」
上条「じゃあ、この子は……」
??「…だが、もっと大きなフラスコがあるじゃないか」
??「無限に膨らむ、人を作りだすのに最適なフラスコが」
上条「その声は!」
??「やあ、久しぶりだね、上条当麻」
上条「ステイル!?」
296 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 13:16:36.77 ID:9oHb+nGN0
上条「テメェもグルだったのかよ……」
ステイル「グルなんて人聞きの悪い。協力したと言ってほしいね」
ステイル「僕はただ彼女の願いを叶えただけに過ぎない」
ステイル「それに処女受胎なんて正に聖母じゃないか」
上条「テメェ……」
ステイル「だが、人体生成はパラケルススの死後に成功したものはいないと言われるほど高度な錬金術だ」
ステイル「もちろん僕の力では実現することは出来ない」
ステイル「だから、協力…いや利用させてもらったよ。パラケルススの末裔にもね」
上条「まさか…アウレオルス=イザードか!」
301 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 13:32:56.63 ID:9oHb+nGN0
上条「でもアイツは記憶を失ったんじゃ……」
ステイル「記憶を失っても魔力は残っているからね」
ステイル「インデックスが10万3000冊の魔道書から抜粋して書いたメモを元に魔力を使わせれば済む話さ」
上条「そこまでして…なんで……」
インデックス「とうまがいけないんだよ」
インデックス「とうまがインデックスを選ばないから」
上条「ふざけるな!」
306 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 14:00:58.63 ID:9oHb+nGN0
上条「なんで俺がお前の思い通りにならなきゃいけないんだ!」
ギリッ…
ステイル「おっと、彼女に手を出すなら僕が相手になろう」
インデックス「…でも、とうまはもう短髪とは離婚なんだよ」
インデックス「だから、とうまは断る理由なんてないんだよ」
上条「お互いの気持ちを無視して結婚だなんて笑わせるんじゃねぇ!」
上条「いいぜ、どうしても結婚させるって言うなら」
上条「まずはそのふざけた幻想をぶち殺す!!」
323 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 15:25:36.80 ID:9oHb+nGN0
美琴「うぅ…ぐすっ……」
美琴「当麻が…当麻がぁ……ぐすん」
??「おや、御坂さんじゃないですか。お久しぶりです」
美琴「ぐすっ…え……?」
美琴「あなた…は……」
美琴「海原…光貴……?」
329 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 15:42:04.21 ID:9oHb+nGN0
海原「そうですか…そんなことが……」
美琴「うん、もう当麻なんて信じられない……ぐすん」
海原「ですが、彼も『身に覚えが無い』と言っていたのですよね」
美琴「でも…ちゃんと子どももいたんだよ、当麻そっくりの子が……」
海原「それも不可能なことは無いですよ」
海原「現に御坂さんにそっくりの子もいたでしょう」
美琴「あ……」
339 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 15:58:11.50 ID:9oHb+nGN0
海原「もう一度、彼を信じてみてもいいんじゃないでしょうか?」
海原「彼はそういうことが出来る人間じゃないのでしょう?」
美琴「うん……」
美琴「あたし…当麻のとこに行かなきゃ!」
美琴「ありがとう!アンタたまには良い事言うじゃん!!」
タタタタ…
海原「フフフ……」
海原「これは貸しですよ、上条当麻」
354 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 16:29:17.40 ID:9oHb+nGN0
ステイル「Fortis931!」
シュパパパ…
インデックス「トーマスはあっちに行ってるんだよ」
トーマス「うん……」
ステイル「魔女狩りの王ッ!!」
シュゥゥウウウウ
上条「くそっ!またこれかよっ!!」
359 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 16:38:25.59 ID:9oHb+nGN0
上条「くっ!ここは一旦退いて……」
ステイル「逃がすと思うか?魔女狩りの王ッ!!」
上条「なにっ!?」
上条「魔女狩りの王がもう1体!?」
ステイル「20年前の僕だと思わない方がいい。僕の魔術も進化しているんだよ」
367 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 16:50:06.15 ID:9oHb+nGN0
上条「くそっ、とりあえずルーンの無いところまで行かないと……」
イノケンティウス「グォォォオオオオオ!!」
上条「邪魔だぁ!」
シュウゥゥゥ
上条「なに!?」
上条「イノケンティウスが分裂した!?」
ステイル「ククク、まさかここまでのものとは」
ステイル「最新のプリンタに買い替えておいて正解だったよ」
373 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 17:05:08.06 ID:9oHb+nGN0
麻琴「お姉ちゃん、トーマス君見なかった?」
麻美「そういえば、いないわね」
麻琴「木山先生に連絡網渡しておいてって言われたのに~」
麻美「青子、アイツ見なかった?」
青子「彼なら先程外に行かれましたわよ」
麻琴「そっか~、じゃあ行ってみよ、お姉ちゃん」
麻美「そうね。サンキュ、青子」
387 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 17:17:24.48 ID:9oHb+nGN0
麻琴「あ、トーマス君いた~」
トーマス「えっと、確か上条姉妹だったっけ?」
麻美「ちょっと!その呼び方やめてくれない?」
トーマス「ゴメン……」
麻美「ところで、あの火事はなんなの?」
トーマス「え!?なんだ、あれは!?」
389 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 17:25:23.56 ID:9oHb+nGN0
麻美「どういうことなのよ、アレ!」
麻美「アンタ、あっちから来たんでしょ!」
トーマス「うん、さっき上条さんのパパとママがボクを見て喧嘩したから追いかけて行ったんだ」
トーマス「そしたらボクのママもいて、上条さんのパパと喧嘩になって……」
トーマス「そこに赤い髪のおじさんもやってきて、上条さんのパパと喧嘩になって……」
麻美「まったく、あのバカはどんだけ敵を作れば気が済むのよ」
麻琴「お姉ちゃん、あたし達も行ってみよ~」
麻美「そうね」
404 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 17:43:56.12 ID:9oHb+nGN0
上条「ハァ…ハァ……」
ステイル「ハハハハ、魔女狩りの王1体に苦戦していた君では流石に3体は無理があるか」
ステイル「ならば今すぐ楽にしてやろう!吸血殺しの紅十字ッ!!」
上条「おいおい、なんだよそりゃ……」
上条「仕方ねぇな……」
トンッ
412 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 18:09:54.69 ID:9oHb+nGN0
パラパラ…
上条「…ふぅ。コイツはあまり使いたくなかったんだけどな……」
ステイル「な!?ルーンが剥がれ落ちていく!?」
ステイル「貴様!何をした!!」
上条「あぁ、ベクトル操作ってやつだ」
ステイル「なん…だと……」
上条「お前、さっき言ったよな。お前の魔術が進化してるって」
上条「俺の能力も進化してるんだよ」
423 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 18:19:16.17 ID:9oHb+nGN0
ステイル「バカな!?貴様の能力は超能力や魔術の類を打ち消す能力だったハズ!!」
上条「だからそれ、いつの話だよ」
上条「今は打ち消すんじゃなくて『吸収する』能力なんだぜ」
ステイル「そん…な……」
上条「まあ、俺は赤点取るレベルの成績だし、簡単な真似ごとしか出来ないけどな」
446 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 18:44:43.17 ID:9oHb+nGN0
上条「で、どうするんだ?」
上条「お前だって本当はこういうことしたいわけじゃないんだろ?」
ステイル「違う!僕はインデックスのために!!」
上条「インデックスのことが好きだから、自分の気持ちを押し殺してでも最優先にするんだろ」
ステイル「違う!僕は聖女マルタのような女性が……」
上条「いい加減にしろ!ステイル!!」
バキッ
452 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 18:57:12.17 ID:9oHb+nGN0
上条「そうやって実在するかどうかも分からない女性の名前を出して自分の気持ちを誤魔化すのかよ!」
上条「それで、インデックスに嫌われないようにして逃げ続けるのかよ!」
上条「本当はインデックスに幸せになってもらいたいんじゃなくて、幸せにしたいんだろ!」
上条「いい加減素直になれよ、ステイル!いつまで逃げ続けてるんだ?そろそろ戦おうぜ!!」
ステイル「く…僕は……」
455 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 19:03:08.13 ID:9oHb+nGN0
ステイル「僕は…」
ヨロッ
ステイル「インデックス!」
インデックス「え?」
ステイル「僕と…コイツじゃなく僕と結婚してほしい……」
インデックス「え、それは嫌かも」
上条(まあ、これが現実ってもんだよな……)
468 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 19:13:31.31 ID:9oHb+nGN0
ステイル「……」
ガクリ…
インデックス「でも……」
ステイル「…え?」
インデックス「でも…付き合うぐらいならしてあげてもいいんだよ」
ステイル「本当に…いいのか……?」
インデックス「うん、インデックスのために尽くしてくれたから」
上条(おぉ、34歳にしてようやく春が訪れたか)
487 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 19:31:57.77 ID:9oHb+nGN0
トーマス「ママー!」
麻琴「パパ~!」
インデックス「トーマス!」
上条「麻美と麻琴も!どうしてここに!?」
麻美「こっちで火事があったから気になって……」
上条「そうか、心配かけたな」
491 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 19:42:10.71 ID:9oHb+nGN0
上条「さてと、後はその子か」
インデックス「とうま!トーマスを殺すのはダメなんだよ!!」
上条「そんなことしねぇよ」
上条「人体生成によって作られたとはいえ、その子だってちゃんとした人間なんだろ?」
インデックス「うん……」
上条「お前はどうなんだ?ちゃんと育てられるのか?」
インデックス「もちろんだよ」
上条「ステイルはどうなんだ?」
ステイル「血は繋がらなくても僕が作ったことには変わりない。責任持って育てるよ」
上条「そうか」
上条「そういうことらしいんだが、どうだ、美琴」
美琴「…当麻、いつから気づいてたの?」
500 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 20:01:21.22 ID:9oHb+nGN0
上条「何年一緒にいると思ってんだ?美琴を気づかないわけないだろ」
美琴「もぉ、当麻ったら……」
上条「で、美琴はどうなんだ?」
美琴「あ、あたしは当麻が浮気したんじゃないなら別に構わないわよ」
上条「そっか」
上条「そういうことらしい。二人とも、しっかり育てるんだぞ」
インデックス「うん」
ステイル「ああ」
513 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 20:31:01.67 ID:9oHb+nGN0
上条「じゃあ、そろそろ俺達も帰るか」
美琴「うん……」
麻琴「パパ~、お昼はお寿司食べた~い」
麻美「もちろん回らないやつよ」
上条「しょうがないなぁ」
美琴(…なんか完全に謝るタイミング逃しちゃったじゃない……)
美琴「ね…ねぇ、とう……」
??「お・ね・え・さ・ま~!!」
美琴「!?」
美琴「そ、その声は……」
525 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 20:43:38.30 ID:9oHb+nGN0
黒子「もう、せっかくお姉さまに会えると思って授業参観に来たのにいないんですもの」
黒子「学校の隅から隅まで探しましたわよ」
美琴「授業参観くらい子どものために行けぇ!」
美琴「あと、どさくさに紛れて抱きつくなぁ!!」
青子「お母様、みっともないからやめてくださいまし」
麻美(青子も将来こうなるのかしら……)
566 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 21:05:11.67 ID:9oHb+nGN0
麻琴「ね~お姉ちゃん、こういうのって『れず』って言うんだよ」
黒子「そうですわね。でも残念ながら黒子はレズじゃなくてバイですの」
美琴「ちょっと黒子!ウチの子に変なこと教えるんじゃないわよ!!」
麻琴「ね~青子ちゃん、『ばい』ってなぁに?」
青子「男性でも女性でもイける人のことですわ」
上条(流石は変態サラブレッド…)
583 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 21:39:10.78 ID:9oHb+nGN0
上条「さてと、じゃあそろそろ昼だし行くか」
美琴「うん。またね、黒子」
黒子「あぅぅううう!お姉様ぁ~」
青子「お母様、みっともないですわよ」
麻琴「バイバ~イ、青子ちゃん」
麻美「またね」
青子「えぇ、また月曜に」
585 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 21:42:30.55 ID:9oHb+nGN0
美琴「…ね、ねぇ、当麻……」
上条「なんだ?」
美琴「さっきは…ゴメンね」
上条「あぁ…俺の方こそ悪かったな」
麻琴「パパとママって喧嘩してもすぐに仲直りするよね~」
麻美「そりゃ、昔から町一つ停電にするくらいの大喧嘩してたからね」
一部完
720 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/29(月) 14:39:29.83 ID:oxP8wGUL0 [2/14]
上条「麻美、麻琴、いつまでもテレビ見てないで宿題やりなさい」
麻琴「えぇ~!今いいとこなのに~!!」
麻美「あたしはもう終わったわよ」
麻琴「お姉ちゃんいつの間に~!」
麻美「アンタが風呂に入ってるときにやったわ」
麻琴「えぇ~!お姉ちゃん見せて~!!」
麻美「自分でやりなさい、自分で」
麻琴「むぅ~!」
723 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/29(月) 14:41:03.77 ID:oxP8wGUL0 [3/14]
麻琴「……」
麻琴「……」
麻琴「……」
麻琴「パパわかんな~い」
上条「なんだ、どこが分からないんだ?」
麻琴「ここ~」
上条「どれどれ」
724 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/29(月) 14:45:38.40 ID:oxP8wGUL0 [4/14]
上条「……」
上条「……」
上条「……」
美琴「ちょっと!なんで小学生の問題で悩んでんのよ!!」
上条「うるせぇな!最近の小学生の問題は難しいんだよ!!」
美琴「昔とほとんど変わらないわよ!」
730 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/29(月) 14:56:50.91 ID:oxP8wGUL0 [5/14]
麻美「ここは『7』」
上条「!?」
麻美「その次が『3』ね」
上条「なるほど……」
麻美「で、その次が『4』」
上条「よく解けるなぁ」
麻美「なんでパパは解けないのよ」
上条「なんか昔にもそんなこと言われたような気がするぞ~」
麻美「可哀想に…昔からバカだったのね……」
美琴(むしろ昔よりも頭悪くなってない……?)
736 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/29(月) 15:20:19.50 ID:oxP8wGUL0 [6/14]
カタカタカタ…トンッ
木山「…もうこんな時間か」
木山「今日は帰りが遅くなりそうだな……」
ガラッ
木山「ん?芳川先生か」
芳川「お疲れ様、木山先生」
741 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/29(月) 15:37:35.62 ID:oxP8wGUL0 [7/14]
芳川「今日は随分と遅いのね」
木山「ああ、テストの採点が終わらなくてな」
木山「全く的外れな答えを書く生徒もいれば、連立方程式で解く生徒もいて……」
木山「本当に困ったものだよ」
芳川「木山先生のクラスは個性的な生徒が多いものね」
木山「個性的…か。どちらかと言えば問題児に近いけどな」
744 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/29(月) 16:12:10.36 ID:oxP8wGUL0 [8/14]
芳川「ふふ、問題児ほど可愛いって言うじゃない」
木山「生徒だけならまだ良いんだがな」
木山「親まで問題児だと困ったものだよ」
芳川「この前の停電のこと?」
木山「まあ、そんなところだ」
美琴「くしゅん!」
上条「どうした、美琴。風邪か?」
美琴「うぅん。なんでもない」
745 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/29(月) 16:15:05.03 ID:oxP8wGUL0 [9/14]
木山「ところで芳川先生」
芳川「どうしたの?」
木山「机に座るのやめてくれないか?」
木山「陰になってモニターが見づらい……」
芳川「あら、ごめんなさいね」
746 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/29(月) 16:25:25.33 ID:oxP8wGUL0 [10/14]
芳川「ところで木山先生」
木山「なんだ?」
芳川「そろそろ服を着てくれないかしら」
芳川「さすがに《ピー》歳の裸は無理があるわ」
木山「……」
麻美「…まったく、ミートソースは食べれるのになんでトマトは食べれないのよ」
麻琴「ミートソースはトマトじゃないもん!」
麻美「トマトよ!」
麻琴「違うもん!どっちかっていうとカレーに近いもん!!」
麻美「んなわけあるかぁ!」
上条(なんで双子なのにこんなに性格が違うのかねぇ…)
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 01:00:12.78 ID:9oHb+nGN0
麻美「ごちそうさまでした」
麻琴「ごちそ~さまでした~」
上条「ほら、そろそろ学校行かないと遅刻しちゃうぞ」
麻琴「は~い、いってきま~す」
麻美「いってきます」
ガチャ
上条「やれやれ…」
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 01:05:02.70 ID:9oHb+nGN0
ガシャガシャ
上条「さてと、洗い物も終わったし、そろそろ行くか」
美琴「あれ、今日、会社休みじゃなかったの?」
上条「おい、今日は授業参観の日だろ」
美琴「あれ、そうだっけ?」
上条「早く準備しろよー」
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 01:11:55.54 ID:9oHb+nGN0
上条さんはサラリーマンじゃないお
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 01:18:35.57 ID:9oHb+nGN0
麻琴「お姉ちゃん、お姉ちゃん」
麻美「なによ」
麻琴「今日、転校生が来るんだって~」
麻美「そうなの?」
麻琴「うん、職員室で木山先生が話してたよ~」
麻美「へぇ」
一方通行「ん、アイツらは……」
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 01:32:07.07 ID:9oHb+nGN0
一方通行「よォ、久しぶりじゃねェか」
麻琴「誰この人~?」
麻美「知らないわよ」
一方通行「おィ、忘れちまったのかァ?」
麻琴「お姉ちゃん知ってる、こういう人って『ろりこん』って言うんだよ!」
麻美「こら、ロリコンなんて言ったらダメでしょ」
麻琴「『ろりこん』って『へんたい』なんだって!ママが言ってた!!」
一方通行「おィ!」
麻美「麻琴、行きましょ」
通行人A「やだ、ロリコンですって」
通行人B「しかも変態らしいですわよ、やぁねぇ」
一方通行「……」
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 01:48:51.33 ID:9oHb+nGN0
ピンポーン、ピンポンピンポン
上条「あぁ?こんな時間に誰だよ」
ドンドンドンドン
一方通行「おィ!開けろコラァ!!」
ガチャ
上条「なんだ、一方通行か。どうしたんだ」
一方通行「どうしたもこうしたもあるかァ!テメェはガキにどォいう教育してンだ!!」
上条「なんだよ唐突に」
62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 01:56:19.26 ID:9oHb+nGN0
一方通行「さっきそこでテメェンとこのガキに会ったンだけどよォ」
一方通行「オレの顔を忘れてやがった」
上条「最後に会ったのって随分前だもんな」
一方通行「しかも大声で人をロリコン呼ばわりしやがってよォ!」
上条(それは当たらずしも遠からずだろ…)
65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 02:10:05.50 ID:9oHb+nGN0
上条「…で、それを言いにわざわざウチまで来たのか?」
上条「俺はこれから授業参観なんだ。積もる話はまた今度にしようぜ」
一方通行「ちょっと待ったァ!」
上条「なんだよ、まだあんのか?」
一方通行「なンだ、その……」
一方通行「プロポーズのときの言葉とか教えてほしいンだがよ……」
上条「ハァ?」
68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 02:19:01.94 ID:9oHb+nGN0
上条「まさかお前、打ち止めにプロポーズする気なのか?」
一方通行「そ、そンなンじゃねェ!」
上条「まあ、打ち止めもそろそろいい歳だしな。いいんじゃないか?」
一方通行「だから、そンなンじゃ……」
上条「じゃあ教える必要もないな」
一方通行「あァそォだよ!わりィか!!」
79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 02:38:03.65 ID:9oHb+nGN0
上条「そうだな、俺の場合、前から美琴が大学卒業したら結婚しようって話はしてたからな」
一方通行「ほォ」
上条「だから卒業した年の美琴の誕生日にプロポーズして婚姻届出してきた」
一方通行「なンでそンな急なンだ?」
上条「その方が結婚記念日覚えやすいからな」
一方通行「そォか。でェ、プロポーズの言葉はなンだ?」
上条「あぁ、何も言わなかったぜ」
一方通行「ハァ?」
89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 02:56:19.72 ID:9oHb+nGN0
上条「前日、美琴がウチに泊まりに来てたからな」
上条「美琴が寝てる間に薬指に指輪をハメといた」
一方通行「なンだそりゃァ?」
上条「で、机の上に置き手紙で『嫌なら俺が目を覚ます前に外しておいて』って書いておいて」
上条「起きててもまだハメてたからOKとみなした」
一方通行「おィ、もしかしたら外す前に起きたンかもしれねェじゃねェか」
上条「そう思って念のために婚姻届渡したけどすんなり書いてくれたよ」
一方通行「そォなのか……」
93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 03:05:41.72 ID:9oHb+nGN0
上条「言葉とかシチュエーションなんオプションに過ぎねぇよ」
上条「本当に結婚する気ならどんな言葉でもシチュエーションでもOKするしな」
一方通行「テメェもたまには良いこと言うじゃねェか」
上条「まあ、頑張ってこいよ」
一方通行「あァ、その…なンだ……」
一方通行「ありがとなァ」
ガチャ
美琴「ふぅん。ちゃんと覚えてたのね」
上条「ちょ!聞いてたのかよ!!」
100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 03:24:06.56 ID:9oHb+nGN0
キンコンカンコン
木山「よし、1時間目の授業を始める」
木山「だが、今日はその前に転校生の紹介をしたいと思う」
生徒「わーわー!」
麻琴「男の子かな~女の子かな~」
麻美「絶対誰か一人は言うわよね、そのセリフ」
木山「じゃあ入ってきてくれ」
ガラガラ
麻琴「わ~!ハーフだ~!!」
転校生「始めまして、転校生のトーマスです」
麻美「ん!?」
115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 03:39:20.14 ID:9oHb+nGN0
麻美「ねぇ、麻琴」
麻琴「ど~したの、お姉ちゃん」
麻美「アイツ、パパに似てない?」
麻琴「ん~言われてみれば…でも髪の色とか違うよ」
麻美「たしかにそうね。気のせいよね」
木山「おい、上条姉妹、静かにしなさい」
125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 03:48:47.93 ID:9oHb+nGN0
上条「じゃあ、そろそろ行くか」
美琴「そうね。あ、当麻、ネクタイ曲がってるわよ」
上条「そうか?」
美琴「うん、ちょっとじっとしてて」
キュッ
美琴「これでよし…と」
上条「サンキュ、じゃあ行くか」
美琴「うん」
ガチャ
134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 03:57:26.70 ID:9oHb+nGN0
キンコンカンコン
木山「よし、次の時間は授業参観だ。みんな気を抜かないように」
生徒「はーい」
ガヤガヤ
麻琴「ね~ね~、お姉ちゃん」
麻美「なに?」
麻琴「あれ、トーマス君のママじゃない?」
麻美「外人さんだし、髪の色も一緒だし、きっとそうね」
麻美(それにしても白い修道服って…コスプレか何かかしら?)
158 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 04:09:07.59 ID:9oHb+nGN0
上条「ふぅ、やっと着いたか」
美琴「そういえば、今年の麻美と麻琴の担任って木山春生だったわよね。終わったら挨拶しに行きましょ」
上条「木山って…あの露出狂で捕まったっていう美琴の知り合いか?」
美琴「ちょっと、色々とごっちゃになってるわよ」
上条「まあ、美琴の知り合いなら挨拶しとかないとな」
上条「よし、入るか」
ガラガラ
163 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 04:18:29.77 ID:9oHb+nGN0
上条「!?」
美琴「!?」
インデックス「あ、とうま!」
上条「おい、なんでお前がここにいるんだ!?」
インデックス「なんでって授業参観なんだよ」
上条「お前…子どもなんていたのかよ?」
164 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 04:22:13.64 ID:9oHb+nGN0
インデックス「子どもがいるから授業参観に来てるんだよ」
上条「まあ、確かにそうだな」
上条「それにしてもお前が結婚してたなんて驚いたよ。報告くらいしてくれればよかったのに……」
上条「で、子どもは誰との子なんだ?」
インデックス「とうまとの子なんだよ」
上条「!?」
美琴「ちょっと…どういうことよ!」
171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 04:30:43.15 ID:9oHb+nGN0
上条「いや、違うぞ、俺は全く身に覚えが無い!」
インデックス「トーマスー!」
トーマス「あ、ママー!」
美琴「ほぉ、随分アンタに似てる子ねぇ……」
上条「いや違う!誤解だ!!」
美琴「どういうことだゴルァ!!」
バチバチッ
麻美「あ、停電だ」
174 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 04:43:35.95 ID:9oHb+nGN0
木山「…まったく、保護者が授業妨害するなんて前代未聞だよ」
上条「すいません、すいません」
木山「御坂美琴、君は20年経っても全く変わらないね」
美琴「うるさいわね……」
木山「まあ、今回はすぐに電気が復旧したからいいけど」
木山「夫婦喧嘩なら家でやってくれ」
上条「はい、本当にすいません……」
176 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 04:52:02.79 ID:9oHb+nGN0
上条「おい、美琴、どういうつもりだよ!」
美琴「それはこっちのセリフよ!」
美琴「百歩譲ってあたしと結婚する前に出来た子ならいいわよ!」
美琴「でも、うちの子と同級生ってことはどう考えても結婚した後に出来た子じゃない!」
上条「だから、身に覚えが無いんだよ!」
美琴「言い訳ならもっとまともな言い訳しなさい!」
バチバチッ
美琴「もういいわ、離婚よ!離婚!!」
上条「おい、待てって!!」
インデックス「フフフフフフ……」
180 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 05:08:29.48 ID:9oHb+nGN0
上条「くそっ…どうなってやがる……」
上条「まさか本当に…いや、流石にそれは無いよな……」
上条「とりあえず神裂に聞いてみるか……」
ピッ
プルルルル、プルルルル
ガチャ
神裂『はい』
上条「神裂か!?」
神裂『お久しぶりですね、どうしたのですか?』
189 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 05:23:48.23 ID:9oHb+nGN0
神裂『…つまり、あなたがインデックスとの間に子どもを作って逃げた…と?最低ですね』
上条「いや、違う!断じてそれは違う!!」
神裂『いい加減に白状したらどうですか?』
上条「違うって言ってるだろ!なんかそういう魔術とか無いのか?」
神裂『魔術ですか?そうですね…似たような魔術で人体生成(ホムンクルス)という魔術ならありますよ』
上条「ホムン…クルス……?」
192 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 05:40:52.86 ID:9oHb+nGN0
神裂『はい、ヨーロッパ・ルネサンス期にパラケルススが編み出した人工生命体を生成する魔術です」
上条「つまり…どういうことだ?」
神裂『簡単に言うと、人工的に人を作ることができる魔術です』
上条「そんなことが出来るのかよ……」
神裂『10万3000冊の魔道書を使えば、難しくはありません』
上条「マジ…かよ……」
206 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 05:58:39.36 ID:9oHb+nGN0
上条「わかった、後は俺の方でなんとかしてみるぜ」
上条「サンキュ、神裂」
神裂『はい』
ガチャ
上条「…くそっ!私利私欲のために10万3000冊の魔道書を使うなんて……」
208 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 06:08:49.85 ID:9oHb+nGN0
インデックス「フフフ、あの短髪がいなくなったら、とうまはインデックスのもんなんだよ」
インデックス「そしたら今度は正式にとうまとインデックスの子を作れるんだよ」
インデックス「フフフフフフ……」
トーマス「ママー、なに見てるの?」
インデックス「なんでもないんだよ、トーマス」
インデックス「それより、トーマスは弟か妹欲しくない?」
トーマス「うん、ボク、妹が欲しい!」
インデックス「うん、インデックスも次は女の子がいいかも」
281 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 12:30:39.88 ID:9oHb+nGN0
上条「人体生成か…まあ、魔術で出来た子ならこの右手も通用するかな……」
上条「子どもには悪いけど、仕方ないよな……」
インデックス「あ、とうま!」
上条「!?」
上条「インデックス…ちょうどいいところに来たぜ!」
インデックス「フフフ、とうま、あの短髪と離婚したんだって?」
インデックス「これはもうインデックスと結婚するしかないよね」
上条「なに言ってやがる……」
285 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 12:38:26.69 ID:9oHb+nGN0
インデックス「とうまがいけないんだよ、インデックスを差し置いてあんな短髪と結婚するから」
上条「おいおい、俺には選択権も無いのかよ!」
インデックス「だから、とうまには短髪と別れて今度はちゃんとインデックスを選んでもらうんだよ」
上条「インデックス、それが狙いだったのか!」
上条「だから人体生成なんて魔術を使って俺そっくりの子を……」
上条「とりあえず、その子はこの右手で元に戻させてもらうぜ!」
ピトッ
286 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 12:41:07.18 ID:9oHb+nGN0
上条「あれ?」
ピトッ
上条「えっ?へっ?」
ピトッピトッ
トーマス「どうしたのー?」
インデックス「フフフ、無駄なんだよ、とうま」
289 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 12:50:45.74 ID:9oHb+nGN0
インデックス「人体生成を使ったってところまでは正解なんだよ」
インデックス「でも本来、人体生成はフラスコの中でしか出来ないんだよ」
上条「じゃあ、この子は……」
??「…だが、もっと大きなフラスコがあるじゃないか」
??「無限に膨らむ、人を作りだすのに最適なフラスコが」
上条「その声は!」
??「やあ、久しぶりだね、上条当麻」
上条「ステイル!?」
296 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 13:16:36.77 ID:9oHb+nGN0
上条「テメェもグルだったのかよ……」
ステイル「グルなんて人聞きの悪い。協力したと言ってほしいね」
ステイル「僕はただ彼女の願いを叶えただけに過ぎない」
ステイル「それに処女受胎なんて正に聖母じゃないか」
上条「テメェ……」
ステイル「だが、人体生成はパラケルススの死後に成功したものはいないと言われるほど高度な錬金術だ」
ステイル「もちろん僕の力では実現することは出来ない」
ステイル「だから、協力…いや利用させてもらったよ。パラケルススの末裔にもね」
上条「まさか…アウレオルス=イザードか!」
301 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 13:32:56.63 ID:9oHb+nGN0
上条「でもアイツは記憶を失ったんじゃ……」
ステイル「記憶を失っても魔力は残っているからね」
ステイル「インデックスが10万3000冊の魔道書から抜粋して書いたメモを元に魔力を使わせれば済む話さ」
上条「そこまでして…なんで……」
インデックス「とうまがいけないんだよ」
インデックス「とうまがインデックスを選ばないから」
上条「ふざけるな!」
306 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 14:00:58.63 ID:9oHb+nGN0
上条「なんで俺がお前の思い通りにならなきゃいけないんだ!」
ギリッ…
ステイル「おっと、彼女に手を出すなら僕が相手になろう」
インデックス「…でも、とうまはもう短髪とは離婚なんだよ」
インデックス「だから、とうまは断る理由なんてないんだよ」
上条「お互いの気持ちを無視して結婚だなんて笑わせるんじゃねぇ!」
上条「いいぜ、どうしても結婚させるって言うなら」
上条「まずはそのふざけた幻想をぶち殺す!!」
323 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 15:25:36.80 ID:9oHb+nGN0
美琴「うぅ…ぐすっ……」
美琴「当麻が…当麻がぁ……ぐすん」
??「おや、御坂さんじゃないですか。お久しぶりです」
美琴「ぐすっ…え……?」
美琴「あなた…は……」
美琴「海原…光貴……?」
329 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 15:42:04.21 ID:9oHb+nGN0
海原「そうですか…そんなことが……」
美琴「うん、もう当麻なんて信じられない……ぐすん」
海原「ですが、彼も『身に覚えが無い』と言っていたのですよね」
美琴「でも…ちゃんと子どももいたんだよ、当麻そっくりの子が……」
海原「それも不可能なことは無いですよ」
海原「現に御坂さんにそっくりの子もいたでしょう」
美琴「あ……」
339 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 15:58:11.50 ID:9oHb+nGN0
海原「もう一度、彼を信じてみてもいいんじゃないでしょうか?」
海原「彼はそういうことが出来る人間じゃないのでしょう?」
美琴「うん……」
美琴「あたし…当麻のとこに行かなきゃ!」
美琴「ありがとう!アンタたまには良い事言うじゃん!!」
タタタタ…
海原「フフフ……」
海原「これは貸しですよ、上条当麻」
354 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 16:29:17.40 ID:9oHb+nGN0
ステイル「Fortis931!」
シュパパパ…
インデックス「トーマスはあっちに行ってるんだよ」
トーマス「うん……」
ステイル「魔女狩りの王ッ!!」
シュゥゥウウウウ
上条「くそっ!またこれかよっ!!」
359 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 16:38:25.59 ID:9oHb+nGN0
上条「くっ!ここは一旦退いて……」
ステイル「逃がすと思うか?魔女狩りの王ッ!!」
上条「なにっ!?」
上条「魔女狩りの王がもう1体!?」
ステイル「20年前の僕だと思わない方がいい。僕の魔術も進化しているんだよ」
367 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 16:50:06.15 ID:9oHb+nGN0
上条「くそっ、とりあえずルーンの無いところまで行かないと……」
イノケンティウス「グォォォオオオオオ!!」
上条「邪魔だぁ!」
シュウゥゥゥ
上条「なに!?」
上条「イノケンティウスが分裂した!?」
ステイル「ククク、まさかここまでのものとは」
ステイル「最新のプリンタに買い替えておいて正解だったよ」
373 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 17:05:08.06 ID:9oHb+nGN0
麻琴「お姉ちゃん、トーマス君見なかった?」
麻美「そういえば、いないわね」
麻琴「木山先生に連絡網渡しておいてって言われたのに~」
麻美「青子、アイツ見なかった?」
青子「彼なら先程外に行かれましたわよ」
麻琴「そっか~、じゃあ行ってみよ、お姉ちゃん」
麻美「そうね。サンキュ、青子」
387 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 17:17:24.48 ID:9oHb+nGN0
麻琴「あ、トーマス君いた~」
トーマス「えっと、確か上条姉妹だったっけ?」
麻美「ちょっと!その呼び方やめてくれない?」
トーマス「ゴメン……」
麻美「ところで、あの火事はなんなの?」
トーマス「え!?なんだ、あれは!?」
389 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 17:25:23.56 ID:9oHb+nGN0
麻美「どういうことなのよ、アレ!」
麻美「アンタ、あっちから来たんでしょ!」
トーマス「うん、さっき上条さんのパパとママがボクを見て喧嘩したから追いかけて行ったんだ」
トーマス「そしたらボクのママもいて、上条さんのパパと喧嘩になって……」
トーマス「そこに赤い髪のおじさんもやってきて、上条さんのパパと喧嘩になって……」
麻美「まったく、あのバカはどんだけ敵を作れば気が済むのよ」
麻琴「お姉ちゃん、あたし達も行ってみよ~」
麻美「そうね」
404 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 17:43:56.12 ID:9oHb+nGN0
上条「ハァ…ハァ……」
ステイル「ハハハハ、魔女狩りの王1体に苦戦していた君では流石に3体は無理があるか」
ステイル「ならば今すぐ楽にしてやろう!吸血殺しの紅十字ッ!!」
上条「おいおい、なんだよそりゃ……」
上条「仕方ねぇな……」
トンッ
412 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 18:09:54.69 ID:9oHb+nGN0
パラパラ…
上条「…ふぅ。コイツはあまり使いたくなかったんだけどな……」
ステイル「な!?ルーンが剥がれ落ちていく!?」
ステイル「貴様!何をした!!」
上条「あぁ、ベクトル操作ってやつだ」
ステイル「なん…だと……」
上条「お前、さっき言ったよな。お前の魔術が進化してるって」
上条「俺の能力も進化してるんだよ」
423 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 18:19:16.17 ID:9oHb+nGN0
ステイル「バカな!?貴様の能力は超能力や魔術の類を打ち消す能力だったハズ!!」
上条「だからそれ、いつの話だよ」
上条「今は打ち消すんじゃなくて『吸収する』能力なんだぜ」
ステイル「そん…な……」
上条「まあ、俺は赤点取るレベルの成績だし、簡単な真似ごとしか出来ないけどな」
446 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 18:44:43.17 ID:9oHb+nGN0
上条「で、どうするんだ?」
上条「お前だって本当はこういうことしたいわけじゃないんだろ?」
ステイル「違う!僕はインデックスのために!!」
上条「インデックスのことが好きだから、自分の気持ちを押し殺してでも最優先にするんだろ」
ステイル「違う!僕は聖女マルタのような女性が……」
上条「いい加減にしろ!ステイル!!」
バキッ
452 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 18:57:12.17 ID:9oHb+nGN0
上条「そうやって実在するかどうかも分からない女性の名前を出して自分の気持ちを誤魔化すのかよ!」
上条「それで、インデックスに嫌われないようにして逃げ続けるのかよ!」
上条「本当はインデックスに幸せになってもらいたいんじゃなくて、幸せにしたいんだろ!」
上条「いい加減素直になれよ、ステイル!いつまで逃げ続けてるんだ?そろそろ戦おうぜ!!」
ステイル「く…僕は……」
455 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 19:03:08.13 ID:9oHb+nGN0
ステイル「僕は…」
ヨロッ
ステイル「インデックス!」
インデックス「え?」
ステイル「僕と…コイツじゃなく僕と結婚してほしい……」
インデックス「え、それは嫌かも」
上条(まあ、これが現実ってもんだよな……)
468 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 19:13:31.31 ID:9oHb+nGN0
ステイル「……」
ガクリ…
インデックス「でも……」
ステイル「…え?」
インデックス「でも…付き合うぐらいならしてあげてもいいんだよ」
ステイル「本当に…いいのか……?」
インデックス「うん、インデックスのために尽くしてくれたから」
上条(おぉ、34歳にしてようやく春が訪れたか)
487 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 19:31:57.77 ID:9oHb+nGN0
トーマス「ママー!」
麻琴「パパ~!」
インデックス「トーマス!」
上条「麻美と麻琴も!どうしてここに!?」
麻美「こっちで火事があったから気になって……」
上条「そうか、心配かけたな」
491 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 19:42:10.71 ID:9oHb+nGN0
上条「さてと、後はその子か」
インデックス「とうま!トーマスを殺すのはダメなんだよ!!」
上条「そんなことしねぇよ」
上条「人体生成によって作られたとはいえ、その子だってちゃんとした人間なんだろ?」
インデックス「うん……」
上条「お前はどうなんだ?ちゃんと育てられるのか?」
インデックス「もちろんだよ」
上条「ステイルはどうなんだ?」
ステイル「血は繋がらなくても僕が作ったことには変わりない。責任持って育てるよ」
上条「そうか」
上条「そういうことらしいんだが、どうだ、美琴」
美琴「…当麻、いつから気づいてたの?」
500 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 20:01:21.22 ID:9oHb+nGN0
上条「何年一緒にいると思ってんだ?美琴を気づかないわけないだろ」
美琴「もぉ、当麻ったら……」
上条「で、美琴はどうなんだ?」
美琴「あ、あたしは当麻が浮気したんじゃないなら別に構わないわよ」
上条「そっか」
上条「そういうことらしい。二人とも、しっかり育てるんだぞ」
インデックス「うん」
ステイル「ああ」
513 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 20:31:01.67 ID:9oHb+nGN0
上条「じゃあ、そろそろ俺達も帰るか」
美琴「うん……」
麻琴「パパ~、お昼はお寿司食べた~い」
麻美「もちろん回らないやつよ」
上条「しょうがないなぁ」
美琴(…なんか完全に謝るタイミング逃しちゃったじゃない……)
美琴「ね…ねぇ、とう……」
??「お・ね・え・さ・ま~!!」
美琴「!?」
美琴「そ、その声は……」
525 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 20:43:38.30 ID:9oHb+nGN0
黒子「もう、せっかくお姉さまに会えると思って授業参観に来たのにいないんですもの」
黒子「学校の隅から隅まで探しましたわよ」
美琴「授業参観くらい子どものために行けぇ!」
美琴「あと、どさくさに紛れて抱きつくなぁ!!」
青子「お母様、みっともないからやめてくださいまし」
麻美(青子も将来こうなるのかしら……)
566 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 21:05:11.67 ID:9oHb+nGN0
麻琴「ね~お姉ちゃん、こういうのって『れず』って言うんだよ」
黒子「そうですわね。でも残念ながら黒子はレズじゃなくてバイですの」
美琴「ちょっと黒子!ウチの子に変なこと教えるんじゃないわよ!!」
麻琴「ね~青子ちゃん、『ばい』ってなぁに?」
青子「男性でも女性でもイける人のことですわ」
上条(流石は変態サラブレッド…)
583 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 21:39:10.78 ID:9oHb+nGN0
上条「さてと、じゃあそろそろ昼だし行くか」
美琴「うん。またね、黒子」
黒子「あぅぅううう!お姉様ぁ~」
青子「お母様、みっともないですわよ」
麻琴「バイバ~イ、青子ちゃん」
麻美「またね」
青子「えぇ、また月曜に」
585 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 21:42:30.55 ID:9oHb+nGN0
美琴「…ね、ねぇ、当麻……」
上条「なんだ?」
美琴「さっきは…ゴメンね」
上条「あぁ…俺の方こそ悪かったな」
麻琴「パパとママって喧嘩してもすぐに仲直りするよね~」
麻美「そりゃ、昔から町一つ停電にするくらいの大喧嘩してたからね」
一部完
720 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/29(月) 14:39:29.83 ID:oxP8wGUL0 [2/14]
上条「麻美、麻琴、いつまでもテレビ見てないで宿題やりなさい」
麻琴「えぇ~!今いいとこなのに~!!」
麻美「あたしはもう終わったわよ」
麻琴「お姉ちゃんいつの間に~!」
麻美「アンタが風呂に入ってるときにやったわ」
麻琴「えぇ~!お姉ちゃん見せて~!!」
麻美「自分でやりなさい、自分で」
麻琴「むぅ~!」
723 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/29(月) 14:41:03.77 ID:oxP8wGUL0 [3/14]
麻琴「……」
麻琴「……」
麻琴「……」
麻琴「パパわかんな~い」
上条「なんだ、どこが分からないんだ?」
麻琴「ここ~」
上条「どれどれ」
724 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/29(月) 14:45:38.40 ID:oxP8wGUL0 [4/14]
上条「……」
上条「……」
上条「……」
美琴「ちょっと!なんで小学生の問題で悩んでんのよ!!」
上条「うるせぇな!最近の小学生の問題は難しいんだよ!!」
美琴「昔とほとんど変わらないわよ!」
730 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/29(月) 14:56:50.91 ID:oxP8wGUL0 [5/14]
麻美「ここは『7』」
上条「!?」
麻美「その次が『3』ね」
上条「なるほど……」
麻美「で、その次が『4』」
上条「よく解けるなぁ」
麻美「なんでパパは解けないのよ」
上条「なんか昔にもそんなこと言われたような気がするぞ~」
麻美「可哀想に…昔からバカだったのね……」
美琴(むしろ昔よりも頭悪くなってない……?)
736 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/29(月) 15:20:19.50 ID:oxP8wGUL0 [6/14]
カタカタカタ…トンッ
木山「…もうこんな時間か」
木山「今日は帰りが遅くなりそうだな……」
ガラッ
木山「ん?芳川先生か」
芳川「お疲れ様、木山先生」
741 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/29(月) 15:37:35.62 ID:oxP8wGUL0 [7/14]
芳川「今日は随分と遅いのね」
木山「ああ、テストの採点が終わらなくてな」
木山「全く的外れな答えを書く生徒もいれば、連立方程式で解く生徒もいて……」
木山「本当に困ったものだよ」
芳川「木山先生のクラスは個性的な生徒が多いものね」
木山「個性的…か。どちらかと言えば問題児に近いけどな」
744 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/29(月) 16:12:10.36 ID:oxP8wGUL0 [8/14]
芳川「ふふ、問題児ほど可愛いって言うじゃない」
木山「生徒だけならまだ良いんだがな」
木山「親まで問題児だと困ったものだよ」
芳川「この前の停電のこと?」
木山「まあ、そんなところだ」
美琴「くしゅん!」
上条「どうした、美琴。風邪か?」
美琴「うぅん。なんでもない」
745 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/29(月) 16:15:05.03 ID:oxP8wGUL0 [9/14]
木山「ところで芳川先生」
芳川「どうしたの?」
木山「机に座るのやめてくれないか?」
木山「陰になってモニターが見づらい……」
芳川「あら、ごめんなさいね」
746 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/29(月) 16:25:25.33 ID:oxP8wGUL0 [10/14]
芳川「ところで木山先生」
木山「なんだ?」
芳川「そろそろ服を着てくれないかしら」
芳川「さすがに《ピー》歳の裸は無理があるわ」
木山「……」
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