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SDK「デモンズソウル?」
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 19:13:08.91 ID:TwK6HvFw0 [1/38]
???「死を恐れない強いソウルを持つ者よ……あなたを……裂け目に案内しましょう……」
SDK「……」
SDK「これまで結構異界を彷徨ってきたけど」
SDK「スタート地点が普通の城って言うのも珍しいな」
SDK「なんかあちこちに血文字がある以外は……普通……だよな」
SDK「とりあえず、進んでみるか」
???「死を恐れない強いソウルを持つ者よ……あなたを……裂け目に案内しましょう……」
SDK「……」
SDK「これまで結構異界を彷徨ってきたけど」
SDK「スタート地点が普通の城って言うのも珍しいな」
SDK「なんかあちこちに血文字がある以外は……普通……だよな」
SDK「とりあえず、進んでみるか」
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 19:17:16.80 ID:TwK6HvFw0 [2/38]
奴隷兵A「……」
SDK「てい」
奴隷兵B「あ゙あ……」
SDK「せい」
青目先生「モルスァァァァァ!!」
SDK「そい」
SDK「……弱いな、まるでゲームのチュートリアルみたいだ」
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 19:24:55.39 ID:TwK6HvFw0
>>2 SIRENの主人公のSDKだよww
SDK「途中変な剣でワープしたりもしたけど」
SDK「なんなんだよ、この先に溢れてる霧は……」
名前:須田恭也
生まれ:異界ジェノサイダー
右手第一武器:焔薙
右手第二武器:猟銃
左手第一武器:宇理炎
左手第二武器:火掻き棒
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 19:30:42.74 ID:TwK6HvFw0
拡散の尖兵「」
SDK「霧を潜ってみるとこれまでにないくらいデカい奴がバカデカい斧持って待ち構えていた」
SDK「そんな時どんな顔をすればいいか分からないんだ」
拡散の尖兵「」ブゥン
SDK「うわっ!」
拡散の尖兵「……」
SDK「地面が抉れてる……」
SDK「俺、不死身だけど流石にあれは当たったらマズいと思う」
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 19:37:41.60 ID:TwK6HvFw0
拡散の尖兵「」ブゥン!
SDK「でも……」
SDK「関係無いな」スッ
拡散の尖兵「」ブゥン!
SDK「鉄の火!」
拡散の尖兵「……!? GAAAAAAAAAAA!!!」バタァン
SDK「流石に一撃じゃ燃えないか……」
SDK「オラァ!!」
拡散の尖兵「A……ah……」ボトッ
【THE DEMON WAS DESTROYED】
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 19:41:19.22 ID:TwK6HvFw0
>>13 完成度高いな
SDK「霧になって消えてった……ん?」
【灰色のデモンズソウル】
SDK「なんだこれ……重さが無い固体の霧……?」
SDK「一応拾っておこう」
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 19:46:36.44 ID:TwK6HvFw0
竜の神「……」
SDK「……」
SDK「デブが落としたワープ装置から飛んだらさっきよりもさらにデカい怪物が居た」
SDK「そんな時、もうどんな顔をすればいいか分からないんだ」
SDK「とりあえず気付かれないように近づかないと……あっ」ガリッ
竜の神「GAAAAAAAAAAAAAAA!!!」
【竜の神 の 右ストレート !!】
SDK「ごふっ!?」
_____________________________
__
\ /γ⌒ヽ | | | ̄ヽ, | | | ̄ヽ,
Y | | | | | ) | ├─ | ) ?
| ヽ___ノ .ヽ___ノ |_ノ. | |__ |_ノ.
_____________________________
However.the Nexus traps you.
You stay in the world as Soul.forever
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 19:52:44.96 ID:TwK6HvFw0
SDK「う……」
SDK「(ここは……? あの城じゃ……ない?)」
かぼたん「――気付かれましたか? ここは楔の神殿、貴方のソウルはこの神殿に……」
SDK「うわあああああああああっ!!?」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 19:59:41.36 ID:TwK6HvFw0
かぼたん「申し訳ありません……怖がらせてしまいましたか?」
SDK「いや……その目はとりあえずとして……あんた……普通の人間なのか? ここは……」
かぼたん「……いいえ、私は普通の人間ではありません」
かぼたん「ですが……ここ、楔の神殿に居る方は皆あの色の無い濃霧から逃げてきた方ばかりですので安心して下さい」
SDK「そうか……でも、普通に話せる人と会うのは久々なんだ。なんだか安心した……」
SDK「(これまでに会った人も怪物しか居ない世界で銃乱射し続けてる人とか「俺の傍に近寄るな」とか言ってた人ばっかりだったけど)」
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 20:13:44.54 ID:TwK6HvFw0
SDK「それで俺は……どうなったんだ?」
かぼたん「ここは楔の神殿。この世界に満ちた、世界を消失へ導く色の無い濃霧を掃うことの出来る強いソウルの持ち主を留めておく神殿です」
SDK「(今回はそういう設定か)」
かぼたん「貴方は死に、ソウルだけこの神殿に縛られた……筈だったのですが」
かぼたん「どうも、貴方は死ぬことなくこの楔の神殿に導かれたようですね」
SDK「(まあ不死だから……)」
かぼたん「通常なら、魂(ソウル)だけの存在になった者にデーモンを殺す使命を託すのですが……」
SDK「デーモン? (魂だけの存在……?)」
かぼたん「デーモンというのは……人々の意識により様々な形を為した色の無い濃霧のこと」
かぼたん「――そのデーモンを殺すことにより、ソウルだけの存在となった者は生身の肉体を取り戻すことが出来るのです」
SDK「生身の肉体を取り戻せる!?」
33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 20:18:57.46 ID:TwK6HvFw0
かぼたん「はい。ちょうどあそこに腰掛けたまま一向に戦おうとしない青い人のような存在のことを青ニーt……」
かぼたん「いえ、質量を持った魂『ソウル体』というのですが……」
かぼたん「そういえばちょうど貴方が来る少し前、魂だけの存在となった少女を一人、要の人の元へご案内しました」
かぼたん「名前は確か……カジロ・ミヤコと言っていましたか」
ごめんちょっとご飯食べてくる一時間もしないで戻ってくると思うけど気が向いたら保守頼む
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 21:00:05.00 ID:TwK6HvFw0
ただいま
基本的にSDKについては>>36と>>38とかウィキペディア先生見てもらえれば分かると思うけど
デモンズソウルについてはやってないと分かんないかも知れない。
後この先本来ソウル体じゃないと出来ない展開とかあるかも知れないけど目を瞑って下さい><
SDK「……美耶子?」
かぼたん「はい、要の人がとても珍しい客だと」
SDK「今、美耶子はそこにいるのか?」
かぼたん「私がお連れしました」
SDK「俺もその要の人のところに案内しろ、今すぐに」
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 21:03:45.81 ID:TwK6HvFw0
かぼたん「それは……出来ません」
SDK「なんでだ!?」
かぼたん「要の人のいる場所は今塞がれています」
かぼたん「まずはデーモンを殺し、貴方の力を示して下さい」
かぼたん「そうすれば、要の人への道も開くでしょう」
SDK「……分かった」
44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 21:07:24.74 ID:TwK6HvFw0
SDK「それで、そのデーモンっていうのはどこへ行けば会えるんだ?」
かぼたん「その――要石に触れてください。すれば、デーモン自らソウルを求めて貴方を導くでしょう」
かぼたん「お待ちしております、デーモンを殺す方。私はただ、貴方の為だけにあるのですから――」
SDK「いや、俺には美耶子がいるから」
かぼたん「そうですか」
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 21:11:32.70 ID:TwK6HvFw0
SDK「これが……要石か」
青ニート「へぇ、また一人やってきたのか。デモンズソウルを求めたか? それともこの国を救おうとでも?」
SDK「俺は……」
SDK「ただ、美耶子との約束を果たすだけだ――」スウッ
青ニート「ヒュウ……その意気が、いつまで持つかねぇ……」ケタケタ
48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 21:15:27.12 ID:TwK6HvFw0
BGM:http://www.youtube.com/watch?v=DfmfuoYEhxE
~城1~
終了条件:ファランクスを殺す
奴隷兵A「」
奴隷兵B「」
SDK「お前らみたいなのが居る限り……」
SDK「俺は――何度でも現れる」
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 21:20:37.57 ID:TwK6HvFw0
補足:このゲームでの敵は色の無い濃霧が形になったデーモンと
デーモンにソウルを吸われ、ソウルを求めて人を襲う亡者となった者です。
基本的に亡者は生前の能力を引き継いでいます。
SDK「見晴らしのいい場所に敵がこんなに……ちょうどいいや」
SDK「……全部、消してやるよ」スッ
SDK「煉獄の炎!」
※別にSDKは技名叫ばないと駄目なワケじゃないよ!
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 21:27:50.91 ID:TwK6HvFw0
SDK「……この辺り凄い血文字の量だな……」
SDK「なに?『ようこそ!』?」
SDK「……暢気な人も居たんだな」
※デモンズソウルではフィールドに他のプレイヤーが見ることの出来る血文字(ヒント)を書くことが出来ます。
『一歩先に出てみよう』は信用するなよ! 絶対だぞ!
53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 21:33:24.95 ID:TwK6HvFw0
SDK「ここ、明らかに怪しいよな……デカい門だし……なんか中から音してるし……」
SDK「でも閉まってるんだよな……どうしよう。どうやって開ければ……」
SDK「宇理炎で燃やすか」
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 21:40:29.00 ID:TwK6HvFw0
SDK「三十分くらい続けても駄目か……」
SDK「やっぱり素直に他の開ける道を探さないと駄目みたいだな」
SDK「それじゃ、行くか」
一方その頃中では――ファランクスが蒸し焼きにされていた。
57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 21:49:15.63 ID:TwK6HvFw0
奴隷兵A「よおおおおおおおおん!」
SDK「さて」ザシュ
奴隷兵B「おおおおおおん!!」
SDK「どうやってあの門を」ズバッ
弓兵「」
SDK「開けるかな……」ボオッ
60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 21:55:03.90 ID:TwK6HvFw0
>>58
地の文ありの方がいいよな、やっぱり。
ごめんちょっと頑張る
62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 22:07:27.86 ID:TwK6HvFw0
目を閉じ、この先に居るはずの異形へと意識を集中する。
SDK「……この中に二人……この中に入った所に一人、その先にもう一人か……」
昔、体内に赤い水を取り込み、その後紆余曲折あって『神もどき』となった自分はその結果、二つの呪いを受けた。
一つは不死の呪い。どれだけ傷を負っても再生する死ねない身体。
そして二つ目は――他人の視界を盗み見ることが出来る幻視と呼ばれる能力。
SDK「悪いけど」
一声と共に、部屋の内部へ走り入った。
奴隷兵が自分の存在に気付くよりも、早く。
二人のソウルの亡者が須田の存在に気付いた時、その姿は既に青白い炎に包まれていた。
SDK「そういうの……無駄なんだ」
ぐへぇ
64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 22:16:45.00 ID:TwK6HvFw0
SDK「さて……いろいろあったけどついに城の中を抜けて外へ出れたな」
SDK「階段上って出た瞬間に後ろからボウガンで狙い打たれたけど幻視使っていることは分かってたから簡単に避けれたし」
SDK「うん……どうしよう」
>>67
1、ショートカット開通
2、赤目先生ルート
3、乙虎救出
70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 22:30:12.30 ID:TwK6HvFw0
SDK「やっぱり……お前を倒してこの先に進むか」
青目「……」
青い目の騎士はその言葉を聞くと同時に須田へ向けて斬りかかった。
それを焔薙で受けようとするも、流石にソウルに飢えた亡者と化したとは言え、
元は一国の騎士の力には所詮高校生の須田では受け止めきれない。
SDK「無理か!」
一旦距離を置こうと後ろに引き下がろうとするも、青目の騎士はそれを許さず、さらなる追撃を加える。
72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 22:36:25.28 ID:TwK6HvFw0
SDK「くそ……」
たまらず左手に握り締めた天使を象った偶像を握り締め、煉獄の炎を呼び出した。
分厚い甲冑に覆われた騎士は、すぐに燃え散ることは無かったものの、これはただの火ではない。
全てを燃やし尽くす、浄化の炎。
青白い炎に包まれながらも青目の騎士は、ソウルを求めて須田に剣を振り上げた。
だが――
SDK「……」
全身を覆い尽くす炎に一瞬気を取られた、その隙に、分厚い甲冑を物ともせず、焔薙は青目の騎士の背中に深く突き立てられていた。
SDK「生きてる時は、きっと凄い人だったんだろうな……」
二度死んだ青目の騎士の亡骸にそう言い残し、須田は色の無い濃霧に満ちた城の中へと足を進めた。
76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 22:46:20.66 ID:TwK6HvFw0
SDK「……ああも罠らしい罠も珍しい……よな?」
階段を下りて真っ先に目に付いたのは大量の樽とその奥に居る火炎瓶らしきものを携えた兵士。
まだこちらには気付いていないらしいが……。
……微かに漂ってくる匂いから、恐らく樽の中にはガソリンに近いものが何か大量に詰め込まれているのだろう。
SDK「(どこか他に道は……)」
行き詰った時にはとりあえず幻視、羽生陀村での経験から、近くにいる異形の視界を盗み取る。
別にあの道を強行突破してもいいが、幾ら不死身と言っても痛覚はあるのだから無意味に焼肉になりたくはない。
SDK「(ん? この下に……誰か?)」
幻視は何も異形だけを対象に使える能力ではない。
生きているものであれば……いや、たとえ魂だけの存在であろうとも視界を盗み見ることはできる。
そんな中で見つけたのが……。
??「やっちまった……」
頼りない独り言を口にする、一人のオレンジ色の騎士だった。
79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 22:52:33.00 ID:TwK6HvFw0
幸い落ちても大丈夫な場所にいたオレンジ色の騎士の下へ飛び降りると、
騎士は仮面をつけていても分かるような驚きの表情を見せた。
??「まさか……あそこから飛び降りたのか?」
SDK「通っても大丈夫そうな道を探してたら……」
乙虎「そうか、いやしかし助かったよ。私はボーレタリア王国の王子オストラヴァ、奴らを追い払ってくれないか」
SDK「奴ら?」
乙虎「ああ、この下にいる奴隷兵たちだ。奴ら、疲れを知らないものだから一行にあそこから動こうとしなくてね。
かと言ってこの場所まで上ってくるほどの知能も無いし……」
SDK「(屍人に比べれば可愛いもんだな……)」
>>74
それはよかった。下手なのは目を瞑ってね。セリフだけ書けばいいと思ってたからね。
81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 23:01:06.61 ID:TwK6HvFw0
SDK「ああ、追い払えばいいんだな?」
そう言うと須田はその場で左手の像を掲げ、天より降り注ぐ六つの火の玉を喚び出した。
火の玉は地面へ突き刺さると、その場で数メートルも燃え上がる火柱と化し、
直接火の玉が当たることのなかった奴隷兵たちもその火に一箇所でも触れると、そこから全身へと燃え広がっていった。
SDK「……」
大勢の異形をこの技で焼き払う光景に、どこかデジャヴを感じずにはいられない須田であった。
乙虎「君は……そうは見えなかったが名のある魔術師だったのか……いやしかし助かったよ
この前、後ろに回り込まれて背中から突き刺されてあの中へ放り込まれる夢を見たんだがずっと不安だったんだ」
SDK「なにそれひどい」
85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 23:06:48.43 ID:TwK6HvFw0
乙虎「ここに来る前に青目の騎士がいただろう?
彼とは……生前に知り合いだったんでね、とても、彼を……彼の幻影を殺す気にはなれなかったんだ」
乙虎「そして咄嗟にここに飛び降りて彼から逃げ延びたはいいが……奴らに囲まれた、というわけでね」
乙虎「そうだ。お礼といってはなんだがこれをあげよう。私の母の形見なんだが……」
【真鍮の望遠鏡を手に入れた】
SDK「(いらねぇ……)」
86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 23:08:57.70 ID:TwK6HvFw0
乙虎「さあ、私はもう行かなくては。果たさなければならない使命があるんだ」
SDK「待ってくれ!」
乙虎「?」
SDK「ここに来てすぐあった城門……あの向こうにデーモンがいる筈なんだ」
乙虎「……」
SDK「その城門の開け方を、教えて欲しいんだ」
乙虎「そうですか……貴方もソウルの業を……」
87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 23:14:38.35 ID:TwK6HvFw0
乙虎「いいですか、あれは決して人が手を出してはならない禁忌の技です」
乙虎「私の父もそれに手を染め、一時期の繁栄と引き換えに大きな災厄を招いた」
乙虎「デモンズソウルとは呪いです、手に入れたものをデーモンへと近づける……」
乙虎「貴方はいい方だ。友人として、そのようなものを手に入れる手助けをするわけには……」
SDK「頼む……」
SDK「美耶子を……助ける為なんだ」
SDK「たった三日間しか一緒には『居なかった』けど……」
SDK「それでも、俺の大事な人なんだ……」
88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 23:19:12.98 ID:TwK6HvFw0
乙虎「分かりました。貴方も貴方の使命があるのでしょう」
SDK「……ああ」
乙虎「城門開放のレバーはこの先にありますが」
乙虎「地図も無い人が辿り着くのは難しいでしょうから……」
乙虎「私も、お供しましょう。どうせ私の目指すものも――その先にあるのですから」
90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 23:26:13.20 ID:TwK6HvFw0
>>89
ごめんね即興
そんな訳でオストラヴァ大先輩が仲間になったのだ。
SDK「(……ほぼレバーまで一本道だったのは黙っておこう)」
乙虎「このレバーを引き上げればあの城門の扉が開きます、その先に確かデーモンが居た筈……」
乙虎「確かデーモン、ファランクスは火に弱かった筈です。松脂や火炎壷なんかを用意しておくといいかも知れませんね」
SDK「ああ、本当にありがとう。何から何まで」
乙虎「いえ、それでは私もひとまず楔の神殿へ戻り、準備を整えることにします……」
SDK「行っちゃったな……。デーモンは火に弱い……宇理炎と焔薙で大丈夫かな。それよりも……」
SDK「楔の神殿ってどこが出入り口なんだ?」
93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 23:43:46.45 ID:TwK6HvFw0
あれから先へ進み、城門の脇の閉ざされたショートカットとなる扉を開放し、須田は再び城門の前へと戻っていた。
SDK「いよいよ……だな」
目の前に立ち込めるはこれまでに無いほどに濃い、今にも形を成して襲ってきそうなほどに濃厚な霧。
微かに聞こえてくる地を這うような音はこの先に間違いなくデーモンがいるということを嫌というほど知らしめていた。
須田は閉ざされた扉を開放するレバーまでの階段を塞いで居た異形……前にオストラヴァに聞いた子ファランクスと呼ばれるそれの姿を思い出していた。
ファランクスというのは群生型のデーモンらしく、一際大きな本体を取り囲むかのように無数の子ファランクスがそれを守っているらしい。
オストラヴァによれば主を守ろうとするその陣形はかつてボーレタリア兵が得意としていた形で、色の無い濃霧は人々の意識を反映する……それがまさに真実であることの証でもあるということらしい。
94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 23:48:33.14 ID:TwK6HvFw0
ショートカットのレバーを開放する前。
暗闇の中、建物の中であり落下の可能性がある高所という慎重に進まなければならない場所からか、
宇理炎で敵を葬るわけにも行かず、ある程度の光度が確保できる幻視を使いながら進んでいた須田は、その子ファランクスと一度戦っていた。
幻視の多用で浄化の炎を纏わせることの出来ない焔薙でも、宝刀と呼ばれるだけあって、かなりの切れ味はある。
だが、子ファランクスの硬い外殻には予想以上に刃が通らず、結局仕留めるのに随分と時間が掛かってしまった。
スライム状の体を瞬時に硬質化させ、槍状に加工して飛ばしてくるという変則的な攻撃に、何発か貰ったが、それは不死の体である須田には余り関係の無い話だった。
SDK「要するに、正面からの攻撃は効果が薄い……闇人乙式みたいな感じか」
自分の中である程度戦うイメージを固めておく。
幾ら不死身とは言え、何か不測の事態がないとも言い切れないからだ。
例えば武器を取り落とし、あのスライム状の身体の中に取り込まれれば須田はもう、死ねないだけの普通の高校生でしかないのだから。
96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 23:52:03.00 ID:TwK6HvFw0
※禁書を頼りに書いてるからか中二が増してきた……
SDK「よし……」
SDK「行こう」
そうして須田は色の無い濃霧の中へと足を踏み入れた。
99 名前: ◆oH8oPWu0PA [] 投稿日:2010/03/27(土) 00:02:56.66 ID:Q5/Q7cqz0 [1/18]
SDK「嘘だろ……」
色の無い濃霧を抜けて、あるのは巨大な……かつては演習場としてでも使われていたのかも知れない、広間。
そこに待ち構えていたのはファランクスと子ファランクスだった。
予想通りといえば予想通り、たった一つの要素。数を除いては。
SDK「多過ぎ……だろ」
サウナのように蒸し暑いこの一室の中、子ファランクスの投げる槍がぶつかり合う音が、ゴングの代わりに鳴り響いた。
100 名前: ◆oH8oPWu0PA [] 投稿日:2010/03/27(土) 00:11:03.86 ID:Q5/Q7cqz0 [2/18]
SDK「くそっ! こんなのいちいち相手にしてられるかよ!」
柱の影に隠れて槍の雨をやり過ごしながら、須田は宇理炎から煉獄の炎を呼び出そうとする。
だが、その一瞬さえ統率の取れた異形の群れは許さない。
一方から見て死角なら、またもう一方の子ファランクスが須田を貫く。
なんとか隙を見ようとするも、宇理炎を使う為には立ち止まって念じなければならない。
その一瞬の間に、須田の全身を槍が貫く。
101 名前: ◆oH8oPWu0PA [] 投稿日:2010/03/27(土) 00:22:48.88 ID:Q5/Q7cqz0 [3/18]
SDK「……痛……」
全身を槍で貫かれても、須田は死なない。
SDK「そうだよな……」
貫通してぽっかりと空いた穴はすぐに塞がり、突き刺さったままの槍も再生する肉の動きに飲まれてやがて排出される。
SDK「やっと……やっと美耶子に会えるんだ。それなのに……」
いつしか、須田の右手に握られた焔薙の鍔から、青白い炎が昇り始めていた。
SDK「横着して、それを台無しにしちゃ……駄目だよな……」
幾つも待たない内に、刀身全体へと広がった浄化の火を祓うように剣を一振るいすると、
須田の周りを囲むそれを嫌う子ファランクスは散り散りになった。
SDK「全部……消してやる!」
103 名前: ◆oH8oPWu0PA [] 投稿日:2010/03/27(土) 00:36:03.30 ID:Q5/Q7cqz0 [4/18]
須田恭也はただの高校生だ。
特に力が強い訳でもなく、特に足が速いわけでもない。
ただ不死身で、神の武器が扱えるだけの――約束を果たす為に異界を彷徨って来た、高校生。
SDK「……」
部下を全て燃やし尽くされたファランクスには自分自身では攻撃する武器は何も無い。
SDK「終わりだ……」
ただ、司令塔としての役割しか果たさないか弱いそれは、頭脳屍人によく似ていた。
【THE DEMON WAS DESTROYED】
【鉛のデモンズソウルを手に入れた】
104 名前: ◆oH8oPWu0PA [] 投稿日:2010/03/27(土) 00:38:51.77 ID:Q5/Q7cqz0 [5/18]
もう……ゴールしちゃっても……いいよね?
109 名前: ◆oH8oPWu0PA [] 投稿日:2010/03/27(土) 01:00:25.69 ID:Q5/Q7cqz0 [6/18]
かぼたん「お待ちしておりました。デーモンを殺す方」
かぼたん「上で、要の人が貴方をお待ちです。貴方の大切な方も、一緒に――」
両目を蝋で潰された火防女の言葉を最後まで聞くことなく、
血塗れのボロボロの衣服で疲れた体を必死に動かしながら、神殿の螺旋階段を駆け上った。
途中疲労に足を取られ、何度も転んだが、そんな痛みは全く気にならなかった。
この――来るかも分からない、再開の時を夢見て、今日まで自分は異界を渡り続けてきたのだから。
110 名前: ◆oH8oPWu0PA [] 投稿日:2010/03/27(土) 01:05:37.41 ID:Q5/Q7cqz0 [7/18]
SDK「……美耶子……何処だ!?」
やっとの思いで神殿の最上部まで登り詰め、彼女の姿を探す。
幾ら不死身とは言え、人相応に疲れる体にとってはここまで一気に走ってくるだけで、息も絶え絶えになっていた。
SDK「(何処だ……何処に……! そ、そうだ! 幻視を使えば……)」
そして彼女の意識を探そうと、目を瞑った瞬間に
??「恭也!」
懐かしい、本当に懐かしい声が聞こえてきた。
113 名前: ◆oH8oPWu0PA [] 投稿日:2010/03/27(土) 01:08:32.96 ID:Q5/Q7cqz0 [8/18]
>>112
(美耶子-暴言)+乳=かぼたん
115 名前: ◆oH8oPWu0PA [] 投稿日:2010/03/27(土) 01:15:07.31 ID:Q5/Q7cqz0 [9/18]
SDK「美耶……子?」
美耶子「恭也!」
何年……いや、ひょっとしたら何十年……それよりもっと長いかも知れない。
そんな時の果てに見た彼女の姿は、あの絶望の三日間の中で分かれた時から何も変わらないまま、
そこにあった。
唯一つ、全身が柔らかな白い光に包まれていることを除いては。
117 名前: ◆oH8oPWu0PA [] 投稿日:2010/03/27(土) 01:22:06.87 ID:Q5/Q7cqz0 [10/18]
SDK「でも……なんでだ? 美耶子、目が見えなかったんじゃ……」
そう、自分の知る彼女は生まれ付き盲目で、幻視の力を使わなくては歩く事も出来なかった筈だ。
だから自分はさっきまで彼女を視認出来なかったのだから、彼女も歩くことは……
ましてや、一目散に自分の方へ向かってくるなんて、出来ない筈じゃないのか。
美耶子「私……今はソウル体だから」
美耶子「前にも一度、暗闇で恭也が何も見えなかった時、魂だけの私の視界を幻視して進んだでしょ?」
SDK「ああ、でも今すぐに、他のデーモンを倒してきて……美耶子を生き返らせてみせる」
要人「それは出来ないでしょう」
SDK「!?」
120 名前: ◆oH8oPWu0PA [] 投稿日:2010/03/27(土) 01:28:07.39 ID:Q5/Q7cqz0 [11/18]
>>119
SDKは赤い水(肉体的な不死)と神代の血(精神的な不死)の両方の呪いを受けているので完全に不死身です。
SDK「……どういうことだよ」
要人「デーモンを倒し、生きた生身の体を得ることが出来るのはその場で、デーモンを倒した者たちだけだからです」
要人「たとえ貴方がどれだけの数のデーモンを葬ろうとも、ここに居る彼女が生き返ることは出来ません」
SDK「……そんな……」
美耶子「だったら……」
美耶子「私も戦う」
122 名前: ◆oH8oPWu0PA [] 投稿日:2010/03/27(土) 01:38:42.54 ID:Q5/Q7cqz0 [12/18]
SDK「えっ」
要人「えっ」
美耶子「もう恭也の足手まといにはならない」
要人「まあ貴方が瀕死に追い込んだ後に彼女が止めだけ刺したとしても生身は取り戻せますが……」
要人「貴方の体と彼女は違う……これだけは覚えておいて下さい」
SDK「……」
確かに、自分のように美耶子は赤い水の影響を受けていない。
要は『傷が溜まれば死ぬ』身体なのだ。
でも――それがなんだ?
SDK「大丈夫。俺が絶対に……美耶子を守るから」
要人「……分かりました。なら、他の四つの要石の封印を解いておきます」
要人「どうか再び、古い獣をまどろみの中へ導いて下さい……」
要人「期待しています。異界を壊す者……」
123 名前: ◆oH8oPWu0PA [] 投稿日:2010/03/27(土) 01:47:16.64 ID:Q5/Q7cqz0 [13/18]
SDK「さて……それじゃあまずはこの塔のラトリアっていうところにでも行くかな」
SDK「早く美耶子を生き返らせないと……」
美耶子「恭也」
SDK「ん?」
美耶子「別に私、そんなに早く生き返らなくてもいい」
SDK「へ?」
美耶子「もう少し……私の目で恭也の顔を見ていたいから……」
SDK「美耶子……」
美耶子「あ、そうだ。ずっと恭也に会ったら言いたかったこと、言うの忘れてた」
124 名前: ◆oH8oPWu0PA [] 投稿日:2010/03/27(土) 01:49:41.43 ID:Q5/Q7cqz0 [14/18]
SDK「へぇ……なに?」
俺がそう微笑むと、彼女は満面の笑みでこう言った。
美耶子「迎えに来るのが遅い……愚図」
~ 【SDK「デモンズソウル?」】 ~ おわり
126 名前: ◆oH8oPWu0PA [] 投稿日:2010/03/27(土) 02:01:03.49 ID:Q5/Q7cqz0 [15/18]
>>125
眠いから区切りいいとこで終わったら終わった途端に目が冴えるという。
途中黒い石拾ったSDKの黒ファントムとかソウルサイン出してるハワードとかやりたかったんだけどね。
ごめんね。
セリフが書ければSSなんて誰でも書けるってのwwwwなんて思ってました。SS書いてる人ごめんなさい。
奴隷兵A「……」
SDK「てい」
奴隷兵B「あ゙あ……」
SDK「せい」
青目先生「モルスァァァァァ!!」
SDK「そい」
SDK「……弱いな、まるでゲームのチュートリアルみたいだ」
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 19:24:55.39 ID:TwK6HvFw0
>>2 SIRENの主人公のSDKだよww
SDK「途中変な剣でワープしたりもしたけど」
SDK「なんなんだよ、この先に溢れてる霧は……」
名前:須田恭也
生まれ:異界ジェノサイダー
右手第一武器:焔薙
右手第二武器:猟銃
左手第一武器:宇理炎
左手第二武器:火掻き棒
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 19:30:42.74 ID:TwK6HvFw0
拡散の尖兵「」
SDK「霧を潜ってみるとこれまでにないくらいデカい奴がバカデカい斧持って待ち構えていた」
SDK「そんな時どんな顔をすればいいか分からないんだ」
拡散の尖兵「」ブゥン
SDK「うわっ!」
拡散の尖兵「……」
SDK「地面が抉れてる……」
SDK「俺、不死身だけど流石にあれは当たったらマズいと思う」
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 19:37:41.60 ID:TwK6HvFw0
拡散の尖兵「」ブゥン!
SDK「でも……」
SDK「関係無いな」スッ
拡散の尖兵「」ブゥン!
SDK「鉄の火!」
拡散の尖兵「……!? GAAAAAAAAAAA!!!」バタァン
SDK「流石に一撃じゃ燃えないか……」
SDK「オラァ!!」
拡散の尖兵「A……ah……」ボトッ
【THE DEMON WAS DESTROYED】
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 19:41:19.22 ID:TwK6HvFw0
>>13 完成度高いな
SDK「霧になって消えてった……ん?」
【灰色のデモンズソウル】
SDK「なんだこれ……重さが無い固体の霧……?」
SDK「一応拾っておこう」
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 19:46:36.44 ID:TwK6HvFw0
竜の神「……」
SDK「……」
SDK「デブが落としたワープ装置から飛んだらさっきよりもさらにデカい怪物が居た」
SDK「そんな時、もうどんな顔をすればいいか分からないんだ」
SDK「とりあえず気付かれないように近づかないと……あっ」ガリッ
竜の神「GAAAAAAAAAAAAAAA!!!」
【竜の神 の 右ストレート !!】
SDK「ごふっ!?」
_____________________________
__
\ /γ⌒ヽ | | | ̄ヽ, | | | ̄ヽ,
Y | | | | | ) | ├─ | ) ?
| ヽ___ノ .ヽ___ノ |_ノ. | |__ |_ノ.
_____________________________
However.the Nexus traps you.
You stay in the world as Soul.forever
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 19:52:44.96 ID:TwK6HvFw0
SDK「う……」
SDK「(ここは……? あの城じゃ……ない?)」
かぼたん「――気付かれましたか? ここは楔の神殿、貴方のソウルはこの神殿に……」
SDK「うわあああああああああっ!!?」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 19:59:41.36 ID:TwK6HvFw0
かぼたん「申し訳ありません……怖がらせてしまいましたか?」
SDK「いや……その目はとりあえずとして……あんた……普通の人間なのか? ここは……」
かぼたん「……いいえ、私は普通の人間ではありません」
かぼたん「ですが……ここ、楔の神殿に居る方は皆あの色の無い濃霧から逃げてきた方ばかりですので安心して下さい」
SDK「そうか……でも、普通に話せる人と会うのは久々なんだ。なんだか安心した……」
SDK「(これまでに会った人も怪物しか居ない世界で銃乱射し続けてる人とか「俺の傍に近寄るな」とか言ってた人ばっかりだったけど)」
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 20:13:44.54 ID:TwK6HvFw0
SDK「それで俺は……どうなったんだ?」
かぼたん「ここは楔の神殿。この世界に満ちた、世界を消失へ導く色の無い濃霧を掃うことの出来る強いソウルの持ち主を留めておく神殿です」
SDK「(今回はそういう設定か)」
かぼたん「貴方は死に、ソウルだけこの神殿に縛られた……筈だったのですが」
かぼたん「どうも、貴方は死ぬことなくこの楔の神殿に導かれたようですね」
SDK「(まあ不死だから……)」
かぼたん「通常なら、魂(ソウル)だけの存在になった者にデーモンを殺す使命を託すのですが……」
SDK「デーモン? (魂だけの存在……?)」
かぼたん「デーモンというのは……人々の意識により様々な形を為した色の無い濃霧のこと」
かぼたん「――そのデーモンを殺すことにより、ソウルだけの存在となった者は生身の肉体を取り戻すことが出来るのです」
SDK「生身の肉体を取り戻せる!?」
33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 20:18:57.46 ID:TwK6HvFw0
かぼたん「はい。ちょうどあそこに腰掛けたまま一向に戦おうとしない青い人のような存在のことを青ニーt……」
かぼたん「いえ、質量を持った魂『ソウル体』というのですが……」
かぼたん「そういえばちょうど貴方が来る少し前、魂だけの存在となった少女を一人、要の人の元へご案内しました」
かぼたん「名前は確か……カジロ・ミヤコと言っていましたか」
ごめんちょっとご飯食べてくる一時間もしないで戻ってくると思うけど気が向いたら保守頼む
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 21:00:05.00 ID:TwK6HvFw0
ただいま
基本的にSDKについては>>36と>>38とかウィキペディア先生見てもらえれば分かると思うけど
デモンズソウルについてはやってないと分かんないかも知れない。
後この先本来ソウル体じゃないと出来ない展開とかあるかも知れないけど目を瞑って下さい><
SDK「……美耶子?」
かぼたん「はい、要の人がとても珍しい客だと」
SDK「今、美耶子はそこにいるのか?」
かぼたん「私がお連れしました」
SDK「俺もその要の人のところに案内しろ、今すぐに」
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 21:03:45.81 ID:TwK6HvFw0
かぼたん「それは……出来ません」
SDK「なんでだ!?」
かぼたん「要の人のいる場所は今塞がれています」
かぼたん「まずはデーモンを殺し、貴方の力を示して下さい」
かぼたん「そうすれば、要の人への道も開くでしょう」
SDK「……分かった」
44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 21:07:24.74 ID:TwK6HvFw0
SDK「それで、そのデーモンっていうのはどこへ行けば会えるんだ?」
かぼたん「その――要石に触れてください。すれば、デーモン自らソウルを求めて貴方を導くでしょう」
かぼたん「お待ちしております、デーモンを殺す方。私はただ、貴方の為だけにあるのですから――」
SDK「いや、俺には美耶子がいるから」
かぼたん「そうですか」
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 21:11:32.70 ID:TwK6HvFw0
SDK「これが……要石か」
青ニート「へぇ、また一人やってきたのか。デモンズソウルを求めたか? それともこの国を救おうとでも?」
SDK「俺は……」
SDK「ただ、美耶子との約束を果たすだけだ――」スウッ
青ニート「ヒュウ……その意気が、いつまで持つかねぇ……」ケタケタ
48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 21:15:27.12 ID:TwK6HvFw0
BGM:http://www.youtube.com/watch?v=DfmfuoYEhxE
~城1~
終了条件:ファランクスを殺す
奴隷兵A「」
奴隷兵B「」
SDK「お前らみたいなのが居る限り……」
SDK「俺は――何度でも現れる」
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 21:20:37.57 ID:TwK6HvFw0
補足:このゲームでの敵は色の無い濃霧が形になったデーモンと
デーモンにソウルを吸われ、ソウルを求めて人を襲う亡者となった者です。
基本的に亡者は生前の能力を引き継いでいます。
SDK「見晴らしのいい場所に敵がこんなに……ちょうどいいや」
SDK「……全部、消してやるよ」スッ
SDK「煉獄の炎!」
※別にSDKは技名叫ばないと駄目なワケじゃないよ!
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 21:27:50.91 ID:TwK6HvFw0
SDK「……この辺り凄い血文字の量だな……」
SDK「なに?『ようこそ!』?」
SDK「……暢気な人も居たんだな」
※デモンズソウルではフィールドに他のプレイヤーが見ることの出来る血文字(ヒント)を書くことが出来ます。
『一歩先に出てみよう』は信用するなよ! 絶対だぞ!
53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 21:33:24.95 ID:TwK6HvFw0
SDK「ここ、明らかに怪しいよな……デカい門だし……なんか中から音してるし……」
SDK「でも閉まってるんだよな……どうしよう。どうやって開ければ……」
SDK「宇理炎で燃やすか」
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 21:40:29.00 ID:TwK6HvFw0
SDK「三十分くらい続けても駄目か……」
SDK「やっぱり素直に他の開ける道を探さないと駄目みたいだな」
SDK「それじゃ、行くか」
一方その頃中では――ファランクスが蒸し焼きにされていた。
57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 21:49:15.63 ID:TwK6HvFw0
奴隷兵A「よおおおおおおおおん!」
SDK「さて」ザシュ
奴隷兵B「おおおおおおん!!」
SDK「どうやってあの門を」ズバッ
弓兵「」
SDK「開けるかな……」ボオッ
60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 21:55:03.90 ID:TwK6HvFw0
>>58
地の文ありの方がいいよな、やっぱり。
ごめんちょっと頑張る
62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 22:07:27.86 ID:TwK6HvFw0
目を閉じ、この先に居るはずの異形へと意識を集中する。
SDK「……この中に二人……この中に入った所に一人、その先にもう一人か……」
昔、体内に赤い水を取り込み、その後紆余曲折あって『神もどき』となった自分はその結果、二つの呪いを受けた。
一つは不死の呪い。どれだけ傷を負っても再生する死ねない身体。
そして二つ目は――他人の視界を盗み見ることが出来る幻視と呼ばれる能力。
SDK「悪いけど」
一声と共に、部屋の内部へ走り入った。
奴隷兵が自分の存在に気付くよりも、早く。
二人のソウルの亡者が須田の存在に気付いた時、その姿は既に青白い炎に包まれていた。
SDK「そういうの……無駄なんだ」
ぐへぇ
64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 22:16:45.00 ID:TwK6HvFw0
SDK「さて……いろいろあったけどついに城の中を抜けて外へ出れたな」
SDK「階段上って出た瞬間に後ろからボウガンで狙い打たれたけど幻視使っていることは分かってたから簡単に避けれたし」
SDK「うん……どうしよう」
>>67
1、ショートカット開通
2、赤目先生ルート
3、乙虎救出
70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 22:30:12.30 ID:TwK6HvFw0
SDK「やっぱり……お前を倒してこの先に進むか」
青目「……」
青い目の騎士はその言葉を聞くと同時に須田へ向けて斬りかかった。
それを焔薙で受けようとするも、流石にソウルに飢えた亡者と化したとは言え、
元は一国の騎士の力には所詮高校生の須田では受け止めきれない。
SDK「無理か!」
一旦距離を置こうと後ろに引き下がろうとするも、青目の騎士はそれを許さず、さらなる追撃を加える。
72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 22:36:25.28 ID:TwK6HvFw0
SDK「くそ……」
たまらず左手に握り締めた天使を象った偶像を握り締め、煉獄の炎を呼び出した。
分厚い甲冑に覆われた騎士は、すぐに燃え散ることは無かったものの、これはただの火ではない。
全てを燃やし尽くす、浄化の炎。
青白い炎に包まれながらも青目の騎士は、ソウルを求めて須田に剣を振り上げた。
だが――
SDK「……」
全身を覆い尽くす炎に一瞬気を取られた、その隙に、分厚い甲冑を物ともせず、焔薙は青目の騎士の背中に深く突き立てられていた。
SDK「生きてる時は、きっと凄い人だったんだろうな……」
二度死んだ青目の騎士の亡骸にそう言い残し、須田は色の無い濃霧に満ちた城の中へと足を進めた。
76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 22:46:20.66 ID:TwK6HvFw0
SDK「……ああも罠らしい罠も珍しい……よな?」
階段を下りて真っ先に目に付いたのは大量の樽とその奥に居る火炎瓶らしきものを携えた兵士。
まだこちらには気付いていないらしいが……。
……微かに漂ってくる匂いから、恐らく樽の中にはガソリンに近いものが何か大量に詰め込まれているのだろう。
SDK「(どこか他に道は……)」
行き詰った時にはとりあえず幻視、羽生陀村での経験から、近くにいる異形の視界を盗み取る。
別にあの道を強行突破してもいいが、幾ら不死身と言っても痛覚はあるのだから無意味に焼肉になりたくはない。
SDK「(ん? この下に……誰か?)」
幻視は何も異形だけを対象に使える能力ではない。
生きているものであれば……いや、たとえ魂だけの存在であろうとも視界を盗み見ることはできる。
そんな中で見つけたのが……。
??「やっちまった……」
頼りない独り言を口にする、一人のオレンジ色の騎士だった。
79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 22:52:33.00 ID:TwK6HvFw0
幸い落ちても大丈夫な場所にいたオレンジ色の騎士の下へ飛び降りると、
騎士は仮面をつけていても分かるような驚きの表情を見せた。
??「まさか……あそこから飛び降りたのか?」
SDK「通っても大丈夫そうな道を探してたら……」
乙虎「そうか、いやしかし助かったよ。私はボーレタリア王国の王子オストラヴァ、奴らを追い払ってくれないか」
SDK「奴ら?」
乙虎「ああ、この下にいる奴隷兵たちだ。奴ら、疲れを知らないものだから一行にあそこから動こうとしなくてね。
かと言ってこの場所まで上ってくるほどの知能も無いし……」
SDK「(屍人に比べれば可愛いもんだな……)」
>>74
それはよかった。下手なのは目を瞑ってね。セリフだけ書けばいいと思ってたからね。
81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 23:01:06.61 ID:TwK6HvFw0
SDK「ああ、追い払えばいいんだな?」
そう言うと須田はその場で左手の像を掲げ、天より降り注ぐ六つの火の玉を喚び出した。
火の玉は地面へ突き刺さると、その場で数メートルも燃え上がる火柱と化し、
直接火の玉が当たることのなかった奴隷兵たちもその火に一箇所でも触れると、そこから全身へと燃え広がっていった。
SDK「……」
大勢の異形をこの技で焼き払う光景に、どこかデジャヴを感じずにはいられない須田であった。
乙虎「君は……そうは見えなかったが名のある魔術師だったのか……いやしかし助かったよ
この前、後ろに回り込まれて背中から突き刺されてあの中へ放り込まれる夢を見たんだがずっと不安だったんだ」
SDK「なにそれひどい」
85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 23:06:48.43 ID:TwK6HvFw0
乙虎「ここに来る前に青目の騎士がいただろう?
彼とは……生前に知り合いだったんでね、とても、彼を……彼の幻影を殺す気にはなれなかったんだ」
乙虎「そして咄嗟にここに飛び降りて彼から逃げ延びたはいいが……奴らに囲まれた、というわけでね」
乙虎「そうだ。お礼といってはなんだがこれをあげよう。私の母の形見なんだが……」
【真鍮の望遠鏡を手に入れた】
SDK「(いらねぇ……)」
86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 23:08:57.70 ID:TwK6HvFw0
乙虎「さあ、私はもう行かなくては。果たさなければならない使命があるんだ」
SDK「待ってくれ!」
乙虎「?」
SDK「ここに来てすぐあった城門……あの向こうにデーモンがいる筈なんだ」
乙虎「……」
SDK「その城門の開け方を、教えて欲しいんだ」
乙虎「そうですか……貴方もソウルの業を……」
87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 23:14:38.35 ID:TwK6HvFw0
乙虎「いいですか、あれは決して人が手を出してはならない禁忌の技です」
乙虎「私の父もそれに手を染め、一時期の繁栄と引き換えに大きな災厄を招いた」
乙虎「デモンズソウルとは呪いです、手に入れたものをデーモンへと近づける……」
乙虎「貴方はいい方だ。友人として、そのようなものを手に入れる手助けをするわけには……」
SDK「頼む……」
SDK「美耶子を……助ける為なんだ」
SDK「たった三日間しか一緒には『居なかった』けど……」
SDK「それでも、俺の大事な人なんだ……」
88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 23:19:12.98 ID:TwK6HvFw0
乙虎「分かりました。貴方も貴方の使命があるのでしょう」
SDK「……ああ」
乙虎「城門開放のレバーはこの先にありますが」
乙虎「地図も無い人が辿り着くのは難しいでしょうから……」
乙虎「私も、お供しましょう。どうせ私の目指すものも――その先にあるのですから」
90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 23:26:13.20 ID:TwK6HvFw0
>>89
ごめんね即興
そんな訳でオストラヴァ大先輩が仲間になったのだ。
SDK「(……ほぼレバーまで一本道だったのは黙っておこう)」
乙虎「このレバーを引き上げればあの城門の扉が開きます、その先に確かデーモンが居た筈……」
乙虎「確かデーモン、ファランクスは火に弱かった筈です。松脂や火炎壷なんかを用意しておくといいかも知れませんね」
SDK「ああ、本当にありがとう。何から何まで」
乙虎「いえ、それでは私もひとまず楔の神殿へ戻り、準備を整えることにします……」
SDK「行っちゃったな……。デーモンは火に弱い……宇理炎と焔薙で大丈夫かな。それよりも……」
SDK「楔の神殿ってどこが出入り口なんだ?」
93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 23:43:46.45 ID:TwK6HvFw0
あれから先へ進み、城門の脇の閉ざされたショートカットとなる扉を開放し、須田は再び城門の前へと戻っていた。
SDK「いよいよ……だな」
目の前に立ち込めるはこれまでに無いほどに濃い、今にも形を成して襲ってきそうなほどに濃厚な霧。
微かに聞こえてくる地を這うような音はこの先に間違いなくデーモンがいるということを嫌というほど知らしめていた。
須田は閉ざされた扉を開放するレバーまでの階段を塞いで居た異形……前にオストラヴァに聞いた子ファランクスと呼ばれるそれの姿を思い出していた。
ファランクスというのは群生型のデーモンらしく、一際大きな本体を取り囲むかのように無数の子ファランクスがそれを守っているらしい。
オストラヴァによれば主を守ろうとするその陣形はかつてボーレタリア兵が得意としていた形で、色の無い濃霧は人々の意識を反映する……それがまさに真実であることの証でもあるということらしい。
94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 23:48:33.14 ID:TwK6HvFw0
ショートカットのレバーを開放する前。
暗闇の中、建物の中であり落下の可能性がある高所という慎重に進まなければならない場所からか、
宇理炎で敵を葬るわけにも行かず、ある程度の光度が確保できる幻視を使いながら進んでいた須田は、その子ファランクスと一度戦っていた。
幻視の多用で浄化の炎を纏わせることの出来ない焔薙でも、宝刀と呼ばれるだけあって、かなりの切れ味はある。
だが、子ファランクスの硬い外殻には予想以上に刃が通らず、結局仕留めるのに随分と時間が掛かってしまった。
スライム状の体を瞬時に硬質化させ、槍状に加工して飛ばしてくるという変則的な攻撃に、何発か貰ったが、それは不死の体である須田には余り関係の無い話だった。
SDK「要するに、正面からの攻撃は効果が薄い……闇人乙式みたいな感じか」
自分の中である程度戦うイメージを固めておく。
幾ら不死身とは言え、何か不測の事態がないとも言い切れないからだ。
例えば武器を取り落とし、あのスライム状の身体の中に取り込まれれば須田はもう、死ねないだけの普通の高校生でしかないのだから。
96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/26(金) 23:52:03.00 ID:TwK6HvFw0
※禁書を頼りに書いてるからか中二が増してきた……
SDK「よし……」
SDK「行こう」
そうして須田は色の無い濃霧の中へと足を踏み入れた。
99 名前: ◆oH8oPWu0PA [] 投稿日:2010/03/27(土) 00:02:56.66 ID:Q5/Q7cqz0 [1/18]
SDK「嘘だろ……」
色の無い濃霧を抜けて、あるのは巨大な……かつては演習場としてでも使われていたのかも知れない、広間。
そこに待ち構えていたのはファランクスと子ファランクスだった。
予想通りといえば予想通り、たった一つの要素。数を除いては。
SDK「多過ぎ……だろ」
サウナのように蒸し暑いこの一室の中、子ファランクスの投げる槍がぶつかり合う音が、ゴングの代わりに鳴り響いた。
100 名前: ◆oH8oPWu0PA [] 投稿日:2010/03/27(土) 00:11:03.86 ID:Q5/Q7cqz0 [2/18]
SDK「くそっ! こんなのいちいち相手にしてられるかよ!」
柱の影に隠れて槍の雨をやり過ごしながら、須田は宇理炎から煉獄の炎を呼び出そうとする。
だが、その一瞬さえ統率の取れた異形の群れは許さない。
一方から見て死角なら、またもう一方の子ファランクスが須田を貫く。
なんとか隙を見ようとするも、宇理炎を使う為には立ち止まって念じなければならない。
その一瞬の間に、須田の全身を槍が貫く。
101 名前: ◆oH8oPWu0PA [] 投稿日:2010/03/27(土) 00:22:48.88 ID:Q5/Q7cqz0 [3/18]
SDK「……痛……」
全身を槍で貫かれても、須田は死なない。
SDK「そうだよな……」
貫通してぽっかりと空いた穴はすぐに塞がり、突き刺さったままの槍も再生する肉の動きに飲まれてやがて排出される。
SDK「やっと……やっと美耶子に会えるんだ。それなのに……」
いつしか、須田の右手に握られた焔薙の鍔から、青白い炎が昇り始めていた。
SDK「横着して、それを台無しにしちゃ……駄目だよな……」
幾つも待たない内に、刀身全体へと広がった浄化の火を祓うように剣を一振るいすると、
須田の周りを囲むそれを嫌う子ファランクスは散り散りになった。
SDK「全部……消してやる!」
103 名前: ◆oH8oPWu0PA [] 投稿日:2010/03/27(土) 00:36:03.30 ID:Q5/Q7cqz0 [4/18]
須田恭也はただの高校生だ。
特に力が強い訳でもなく、特に足が速いわけでもない。
ただ不死身で、神の武器が扱えるだけの――約束を果たす為に異界を彷徨って来た、高校生。
SDK「……」
部下を全て燃やし尽くされたファランクスには自分自身では攻撃する武器は何も無い。
SDK「終わりだ……」
ただ、司令塔としての役割しか果たさないか弱いそれは、頭脳屍人によく似ていた。
【THE DEMON WAS DESTROYED】
【鉛のデモンズソウルを手に入れた】
104 名前: ◆oH8oPWu0PA [] 投稿日:2010/03/27(土) 00:38:51.77 ID:Q5/Q7cqz0 [5/18]
もう……ゴールしちゃっても……いいよね?
109 名前: ◆oH8oPWu0PA [] 投稿日:2010/03/27(土) 01:00:25.69 ID:Q5/Q7cqz0 [6/18]
かぼたん「お待ちしておりました。デーモンを殺す方」
かぼたん「上で、要の人が貴方をお待ちです。貴方の大切な方も、一緒に――」
両目を蝋で潰された火防女の言葉を最後まで聞くことなく、
血塗れのボロボロの衣服で疲れた体を必死に動かしながら、神殿の螺旋階段を駆け上った。
途中疲労に足を取られ、何度も転んだが、そんな痛みは全く気にならなかった。
この――来るかも分からない、再開の時を夢見て、今日まで自分は異界を渡り続けてきたのだから。
110 名前: ◆oH8oPWu0PA [] 投稿日:2010/03/27(土) 01:05:37.41 ID:Q5/Q7cqz0 [7/18]
SDK「……美耶子……何処だ!?」
やっとの思いで神殿の最上部まで登り詰め、彼女の姿を探す。
幾ら不死身とは言え、人相応に疲れる体にとってはここまで一気に走ってくるだけで、息も絶え絶えになっていた。
SDK「(何処だ……何処に……! そ、そうだ! 幻視を使えば……)」
そして彼女の意識を探そうと、目を瞑った瞬間に
??「恭也!」
懐かしい、本当に懐かしい声が聞こえてきた。
113 名前: ◆oH8oPWu0PA [] 投稿日:2010/03/27(土) 01:08:32.96 ID:Q5/Q7cqz0 [8/18]
>>112
(美耶子-暴言)+乳=かぼたん
115 名前: ◆oH8oPWu0PA [] 投稿日:2010/03/27(土) 01:15:07.31 ID:Q5/Q7cqz0 [9/18]
SDK「美耶……子?」
美耶子「恭也!」
何年……いや、ひょっとしたら何十年……それよりもっと長いかも知れない。
そんな時の果てに見た彼女の姿は、あの絶望の三日間の中で分かれた時から何も変わらないまま、
そこにあった。
唯一つ、全身が柔らかな白い光に包まれていることを除いては。
117 名前: ◆oH8oPWu0PA [] 投稿日:2010/03/27(土) 01:22:06.87 ID:Q5/Q7cqz0 [10/18]
SDK「でも……なんでだ? 美耶子、目が見えなかったんじゃ……」
そう、自分の知る彼女は生まれ付き盲目で、幻視の力を使わなくては歩く事も出来なかった筈だ。
だから自分はさっきまで彼女を視認出来なかったのだから、彼女も歩くことは……
ましてや、一目散に自分の方へ向かってくるなんて、出来ない筈じゃないのか。
美耶子「私……今はソウル体だから」
美耶子「前にも一度、暗闇で恭也が何も見えなかった時、魂だけの私の視界を幻視して進んだでしょ?」
SDK「ああ、でも今すぐに、他のデーモンを倒してきて……美耶子を生き返らせてみせる」
要人「それは出来ないでしょう」
SDK「!?」
120 名前: ◆oH8oPWu0PA [] 投稿日:2010/03/27(土) 01:28:07.39 ID:Q5/Q7cqz0 [11/18]
>>119
SDKは赤い水(肉体的な不死)と神代の血(精神的な不死)の両方の呪いを受けているので完全に不死身です。
SDK「……どういうことだよ」
要人「デーモンを倒し、生きた生身の体を得ることが出来るのはその場で、デーモンを倒した者たちだけだからです」
要人「たとえ貴方がどれだけの数のデーモンを葬ろうとも、ここに居る彼女が生き返ることは出来ません」
SDK「……そんな……」
美耶子「だったら……」
美耶子「私も戦う」
122 名前: ◆oH8oPWu0PA [] 投稿日:2010/03/27(土) 01:38:42.54 ID:Q5/Q7cqz0 [12/18]
SDK「えっ」
要人「えっ」
美耶子「もう恭也の足手まといにはならない」
要人「まあ貴方が瀕死に追い込んだ後に彼女が止めだけ刺したとしても生身は取り戻せますが……」
要人「貴方の体と彼女は違う……これだけは覚えておいて下さい」
SDK「……」
確かに、自分のように美耶子は赤い水の影響を受けていない。
要は『傷が溜まれば死ぬ』身体なのだ。
でも――それがなんだ?
SDK「大丈夫。俺が絶対に……美耶子を守るから」
要人「……分かりました。なら、他の四つの要石の封印を解いておきます」
要人「どうか再び、古い獣をまどろみの中へ導いて下さい……」
要人「期待しています。異界を壊す者……」
123 名前: ◆oH8oPWu0PA [] 投稿日:2010/03/27(土) 01:47:16.64 ID:Q5/Q7cqz0 [13/18]
SDK「さて……それじゃあまずはこの塔のラトリアっていうところにでも行くかな」
SDK「早く美耶子を生き返らせないと……」
美耶子「恭也」
SDK「ん?」
美耶子「別に私、そんなに早く生き返らなくてもいい」
SDK「へ?」
美耶子「もう少し……私の目で恭也の顔を見ていたいから……」
SDK「美耶子……」
美耶子「あ、そうだ。ずっと恭也に会ったら言いたかったこと、言うの忘れてた」
124 名前: ◆oH8oPWu0PA [] 投稿日:2010/03/27(土) 01:49:41.43 ID:Q5/Q7cqz0 [14/18]
SDK「へぇ……なに?」
俺がそう微笑むと、彼女は満面の笑みでこう言った。
美耶子「迎えに来るのが遅い……愚図」
~ 【SDK「デモンズソウル?」】 ~ おわり
126 名前: ◆oH8oPWu0PA [] 投稿日:2010/03/27(土) 02:01:03.49 ID:Q5/Q7cqz0 [15/18]
>>125
眠いから区切りいいとこで終わったら終わった途端に目が冴えるという。
途中黒い石拾ったSDKの黒ファントムとかソウルサイン出してるハワードとかやりたかったんだけどね。
ごめんね。
セリフが書ければSSなんて誰でも書けるってのwwwwなんて思ってました。SS書いてる人ごめんなさい。
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