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観鈴「往人さん往人さん!私どこかに行きたいな…」
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/02(水) 18:08:04.48 ID:z6z9EU4wO [1/24]
観鈴「往人さんと一緒じゃなきゃ意味ないと思うの」
往人「そんな事よりラーメン伸びちまうから、ちょっと待ってろ!」
観鈴「が、がぉ…」
観鈴「往人さんと一緒じゃなきゃ意味ないと思うの」
往人「そんな事よりラーメン伸びちまうから、ちょっと待ってろ!」
観鈴「が、がぉ…」
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/02(水) 18:12:18.18 ID:z6z9EU4wO [2/24]
往人「ふー…ラーメンセット特盛はやっぱり最高だな!」
観鈴「往人さん!」
往人「ん?あぁ…どこか行きたかったんだな?」
観鈴「うん…私この町出たことないから、どこか遠くへ行きたいな」
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/02(水) 18:17:21.49 ID:z6z9EU4wO [3/24]
往人「電車は廃線だし…バスで移動になるが大丈夫なのか観鈴?」
観鈴「わかんない、でもきっと大丈夫…ぶぃV」
往人「それが不安なんだよ!…それよりも晴子を説得しなきゃならんだろ?」
観鈴「きっと大丈夫!」
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/02(水) 18:24:31.48 ID:z6z9EU4wO [4/24]
晴子「んーそれくらになら別にえぇよー」
観鈴「やった、お母さんからOKサイン出たよ往人さん!」
往人「晴子のババァベロベロに酔ってんじゃねぇか!観鈴何企んでるんだ?」
観鈴「にゃはは」
晴子「黙って聞いてりゃ…だぁれがババアやねん!国崎往人!あんた何かもう勘当や勘当!もう何処へでも行き!」
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/02(水) 18:31:05.27 ID:z6z9EU4wO
往人「ったく観鈴が晴子の奴を怒らせてしまったぞ」
観鈴「何でそんな事言うかなぁ、往人さんが口を滑らせただけなのに…」
往人「まぁいいや、酔っぱってるとは言え晴子から許しが出たんだ、出発は何時にするんだ?」
観鈴「明日」
往人「はぁ!?」
観鈴「明日だよ往人さん!にゃはは」
往人「くぁせwハmjtpamfkptj」
観鈴「用意もあるからまた明日ね往人さん、ばいばい」
往人「どうしたもんかね…」
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/02(水) 18:40:50.37 ID:z6z9EU4wO
往人「午後8時か…まだ寝るには早いな、ちょっと海にでも行くか」
―海―
往人「…………………ぐぅ~…腹減った…チキショー無闇に動くもんじゃないな…」
聖「こんな時間に何をしている?」
往人「見ての通りだ…ぐぅ~」
聖「仕方ないな…君には世話になった事もあったな…ウチへ来るが良い」
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/02(水) 19:10:25.45 ID:z6z9EU4wO
往人「何で真夏にキムチ鍋なんだ?ハフハフ…残ったらキムチラーメンにしろ」
聖「…オツな物だろう?しかし最近君は忙しいのかね?」
往人「色々あるんだよ…今日何か観鈴の奴どこかへ行きたいとか言い出すしさ」
聖「神尾さんが?ほう…それは珍しい」
往人「だろ?どろに濃厚ピーチ味の飲みすぎで、頭の血管詰まってるんじゃないかと思ったよ」
聖「ははは、あれは強烈だからな。さて今晩はもう遅い…診療所前に特別に作った段ボールハウスで休みたまへ」
往人「おかしいだろ」
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/02(水) 19:15:26.13 ID:z6z9EU4wO
―段ボールハウス―
往人「タダ飯食えたのは良いがまさかこの歳で段ボールハウスに寝ることになるとは…」
リィン…リィン…
往人「鈴虫か…昔もよくこうやって野宿したっけか…ふぁ…明日は観鈴と出掛けなきゃ行けないし寝るか」
リィンリィンリィン…
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/02(水) 19:21:13.00 ID:z6z9EU4wO
「いやじゃいやじゃ!こんな汚ならしい格好を何故妾がしなくてはならぬ!」
「よくお似合いですよ……様」
「…全く女子の美徳とは分かり辛い」
…
……
………
チュンチュン…チュン
往人「…変な夢を見たような気がしたが…」
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/02(水) 19:28:21.59 ID:z6z9EU4wO
観鈴「往人さん往人さん私ね行ってみたい所があるの!」
往人「計画性のあるの頼むわ」
観鈴「山へ行きたいな…」
往人「ちょっと待ってろ!」
10分後
往人「ほら砂の山だ登れよ!ハァハァ…」
観鈴「そんなのじゃなくて、高野山に行ってみたいな」
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/02(水) 19:35:11.69 ID:z6z9EU4wO
往人「ちょっと遠いな…まぁ金なら心配するな!俺の芸で何とかしてやらぁ!」
観鈴「荷物も持ったしバス停へいこう往人さん」
バス停前
往人「次のバスまで一時間か…」
観鈴「往人さん往人さん!デュエルしよ!」
往人「もっと簡単な将棋にしようぜ」
観鈴「がぉ…」
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/02(水) 20:02:39.12 ID:z6z9EU4wO
往人「観鈴お前な…ルール知らないなら言えよ!」
観鈴「がぉ…往人さんと一緒に遊べれたらそれでいいの」
往人「そう言うもんか…?今度は花札でもやろうな!」
観鈴「また負けちゃうよ…あ!バスが来たよ往人さん」
往人「だな…乗るか!」
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/02(水) 20:08:41.79 ID:z6z9EU4wO
車内
観鈴「良い天気だねー雲がないよー往人さん!」
往人「ええいやかましい!車内は静かにするもんだ!だから黙ってろ」
観鈴「がぉ…」
「ねーパパいまからいくこうやさんってどんなところ?」
「…そうだなスゴい山だそうだ…」
「ひやませんしゅよりすごい?」
「あぁ…(あんのバカ親父妙な事教えやがって!)」
44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/02(水) 20:13:28.80 ID:z6z9EU4wO
観鈴「すぅすぅ…」
往人「幸せそうな顔で寝やがって…ふぁ…俺も少しねるか」
俺もちょっと寝る
落ちたら落ちたら時だ
51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/02(水) 21:14:16.58 ID:z6z9EU4wO
往人「ZZZ…!ラーメンセットォ!!」
観鈴「往人さんの寝顔可愛い」
ポカッ
観鈴「何でそういう事するかなぁ…」
「ジーッ」
往人「ん?何見てやがるガキ」
「パパがねちゃってひまなの」
観鈴「じゃあお姉ちゃんとトランプして遊ぼ?」
「うん!じゃあパパおこしてくるね」
往人「だったら最初から起こせよ…」
「パパおきてパパー」
「ん…寝てたのか俺。汐どうした?」
汐「おねえちゃんがトランプしてあそぼだって!パパもやろう?」
「迷惑になるだろ…ちょっと断ってくる」
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/02(水) 21:22:53.85 ID:z6z9EU4wO
「あのーウチの娘が…」
汐「パパおこしてきたよ!これでみんなでトランプできるね!」
「…はぁ」
観鈴「遠慮せずにトランプ一緒にしましょう!良いですよね往人さん?」
往人「勝手にしろ…」
「自己紹介をしておく、俺は岡崎朋也、娘が汐と言います…とりあえずよろしく」
往人「あぁ、よろしく…俺は国崎往人、こっちのアホは神尾観鈴ってんだ、でトランプやるのかい?」
朋也「せっかくだしな、目的地まで時間あるから楽しませてもらうよ」
55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/02(水) 21:33:54.17 ID:z6z9EU4wO
観鈴「じゃあシンプルにババ抜きから始めよう」
汐「まけない」
朋也「変な所は母親に似てるんだよな…」
往人「ん?母親がどうした?」
朋也「いや…なんでもない」
…
汐「いちばんに上がったよパパ!」
朋也「良かったな汐」
観鈴「私は二番だよー後は往人さんと岡崎さんの一騎打ちですよ」
朋也&往人「ビリは汐(観鈴)の前では見せられないな…!」
観鈴「なんか火花が散ってる…がぉ」
汐「パパー頑張ってー」
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/02(水) 21:48:31.86 ID:z6z9EU4wO
朋也「…(俺がババを持ってるのはバレバレだが、どうにかして国崎君にババを引かさねば…)」
往人「…(こっちは圧倒的有利だ!毎日観鈴にトランプで遊ぶ事をを強要され、ババがどれかわかるようにコッソリ傷を入れてたんだよ!)」
朋也「さて始めようか!右のカードをっと…ペアだ、こっちは残り2枚の内一枚がババだ」
往人「おっと心理作戦は俺には効かないぜ!(ババに傷ついてるの知ってるからな!)」
朋也「…」
往人「(カードの傷っと…あれ?おかしいな…?)」
朋也「どうしたんだ?」
往人「いやなんでもない…」
58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/02(水) 22:00:35.68 ID:z6z9EU4wO
観鈴「昨日まで使ってたトランプにジュース溢しちゃって新しいトランプ下ろしちゃったんだー」
汐「トランプさんかわいそう」
往人「(新しいトランプだと…!傷がついて無いじゃないか!!同じ柄のトランプ何個持ってるんだよ観鈴!!クッソ…もう直感で左だ!)…ヒョイ」
朋也「悩んだ挙げ句ババを引くとは国崎君はついてるね」
往人「じゃかぁしぃわあ!!!!元々は観鈴が悪い!」
観鈴「何で私が悪い子みたいになるのかなぁ?」
朋也「隙有り!(ヒョイ)…ペアだ!国崎悪いが俺の勝ちだ」
汐「パパすごーい!」
観鈴「往人さん元気出して!これあげるから!」
往人「ゲルルンジュース…いるかぼけぇー!」
観鈴「窓から捨てちゃ駄目だよ往人さん!」
59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/02(水) 22:12:27.31 ID:z6z9EU4wO [22/24]
朋也「ふぅ…無駄に熱くなってしまったな」
往人「俺の策が通じないレベルだったよ…」
朋也「ははは…しかし彼女とデートか?」
往人「まぁ…そんな所だ、高野山って所に行きたいと言われてな」
朋也「俺と汐は次のバス停で降りるからもう会うことはないだろうな」
往人「そうか…残念だな、また会えるといいな」
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/02(水) 22:27:10.15 ID:z6z9EU4wO [23/24]
観鈴「汐ちゃん遊び疲れて寝ちゃったみたい」
朋也「すまないな…しばらくそっとしてやっててくれ。俺は不器用だからどう接すれば良いかまだよくわからないんだ」
往人「子供は一人でも育っていくもんさ、俺は母親が居なくなってからずっと一人だったからな…だが不器用でも優しさをかける事は忘れてはいけない」
朋也「国崎君も苦労してたんだな…」
観鈴「ねえねえ往人さん、私ねさっき寝てた時夢を見たの」
往人「夢?」
観鈴「山の中で水浴びしてる夢をねー気持ちよかったよー」
往人「夢は夢だろ…観鈴」
73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 02:39:59.36 ID:CHtche/WO [1/73]
観鈴「がぉ…」
―次はー…前―
朋也「さて降りる時が来たみたいだ、汐…汐起きろ…」
観鈴「起こさないで抱っこしてあげてください、その方が喜ぶと思います」
朋也「そう言うもんか?…よいしょっと(こいつこんなに重くなりやがって…)じゃあな国崎君、神尾さん」
往人&観鈴「あぁ/さようならー」
観鈴「不器用だけど岡崎さん良い人でしたね」
往人「そうだな…俺は遊び疲れたからちょっと寝るわ、観鈴大人しくしてろよ」
観鈴「トランプしとくね!」
74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 03:11:25.04 ID:CHtche/WO [2/73]
「湿気で思った以上に汗をかくなー」
「水浴びでもしてきたらどうでしょうか?」
「そうだな…あいつもどっかで遊んでるみたいだし、さっき見つけた湖で汗を流してくる」
―湖―
「っと中々険しい道だな、ん?女子の声?先客か?……どれ」
75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 03:12:26.21 ID:CHtche/WO [3/73]
「誰か其処に居るのか!?出てきてみよ!」
「見つかっちゃ仕方ない、俺だよ神奈」
神奈「柳也殿…何故ここに居る!裏葉に湖で水浴びしてくると申したぞ!」
柳也「…裏葉の奴め陥れたな、俺は聞いて無かったんだ勘弁願いたい」
神奈「聞いてない柳奴殿が悪い!」
柳也「…すまなかった(寝てたから仕方ないだろう…)」
76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 03:14:44.96 ID:CHtche/WO [4/73]
神奈「…柳也殿は…私の裸姿を見てどう思ったのじゃ…?」
柳也「は?…(乳房が小さくて可愛らしいとは言えないしな…せめて裏葉ぐらいあれば満足したが…だが美しいと思ったな)」
神奈「美しすぎて声も出ぬか!そうじゃろうそうじゃろう!」
柳也「間違ってはないけど勘違いしてやがる…」
77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 03:23:46.87 ID:CHtche/WO [5/73]
裏葉「あらあら…仲良くやってますのね」
柳也「裏葉そこに居るのはわかってる!出てくるんだ!」
裏葉「柳也殿は何でもお見通しなのですね」
柳也「陥れといて何と申すか…」
裏葉「そろそろ神奈さまの御召し物を準備しなくてはいけません、その間に柳也殿は火の準備をお願いしますね」
柳也「あぁ、ついでに何か食べれそうな物を探してくる」
78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 03:25:33.77 ID:CHtche/WO [6/73]
保守ありがとう
そしてまたおやすみなさい
80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 04:33:11.51 ID:CHtche/WO [7/73]
柳也「きのこは神奈が苦手がってたな、蛙の肉も美味しそうに食べてたけど正体を知ったら何か怒ってたし…しょうがない今日は山菜でも摘むか」
―湖―
神奈「柳也殿に裸見られてしまったぞ」
裏葉「それほど神奈様が魅力的だって事ですよ…例えばこの小さな乳房」
神奈「やめろ!触るな…」
裏葉「あら?赤面してる神奈様もお美しいですわぁ」
81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 04:39:54.17 ID:CHtche/WO [8/73]
………
往人「ふぁーよく寝た、何か山菜摘んでる夢を見たような気がする、目的地はもう少しか」
観鈴「往人さんおはよ、もうすぐ目的地だよ?」
往人「あぁ、それにしてもずっと1人でトランプしてたのか?」
観鈴「ずっとじゃないよーほら前の方に居る人たちと遊んでたの」
往人「前の方?俺が寝ている間に随分と人が増えてるんだな…」
82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 04:52:22.07 ID:CHtche/WO [9/73]
観鈴「メンバーで旅行らしいよ、私達と同じ場所なんだって!賑やかでいいよね」
「もうすぐあがっちまうぜー!」
往人「観鈴…あのやかましい長身筋肉ダルマを黙らせてこい」
「1、2、3ゴールっと…いやっほーぅこれで俺の勝ちだぜ!さて罰ゲームは俺製マッスルエクササイザーを一気飲みだ!ほらよ理樹!」
理樹「いや真人それは…出来れば遠慮したいんだけど…」
真人「なんだ?俺の作った得体の知れない飲み物を飲むぐらいなら脱水症状起こして病院運ばれた方がいいって言いたげそうな顔はぁ!」
「うむ私ならそうするぞ、真人少年」
83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 05:01:35.30 ID:CHtche/WO [10/73]
観鈴「あのー…」
真人「うっせーよ!らいらいだに!ならお前が飲めよ!」
観鈴「…がぉ」
来ヶ谷「らいらいだにじゃなくてくるがやだ、まったく真人少年の脳細胞は何で出来てるのやら…ん?観鈴女史どうかしたのか?」
観鈴「あのっ往人さんが筋肉ダルマを黙らせてこいって…」
来ヶ谷「はっはっは、それは騒がしくしてしまったこちらが悪い、すまないと伝えておいてくれるか?後これはお詫びの品だ」
観鈴「ありがとうございます!往人さんに渡してきますね」
84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 05:11:24.08 ID:CHtche/WO [11/73]
観鈴「すまなかってお詫びの品貰ってきたよー!はい往人さん」
往人「わぁー!人形の中からまた人形がーすっげぇ楽しい!って何でマトリョーシカなんだよ!」
来ヶ谷「うむ、その反応が見たかった」
往人「犯人はお前か…くだらない」
来ヶ谷「はっはっは、ではこう言うのは如何かな?」
往人「それは!ラーメン!しかも半ライス付き!」
来ヶ谷「まぁ喫茶店でよくある見本なんだがな」
往人「はめられたぜ…ぐぅ…腹減った」
85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 05:17:13.39 ID:CHtche/WO [12/73]
SS書くの久しぶりだから疲れる
だから時々寝る事を許して欲しい
面白いSS書きてぇなぁ…
87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 09:31:08.48 ID:CHtche/WO [13/73]
来ヶ谷「そんなにお腹が減っているのか?うむ、小毬君を呼びたまへ観鈴女史」
観鈴「はーい、小毬さん小毬さん来ヶ谷さんが呼んでますー」
小毬「ふぇ?わた…わたし?何だろう…」ポリポリ
来ヶ谷「呼び出してすまないな小毬君、急な話だがポッキーをくわえて目を瞑ってくれないか?」
小毬「ふぇ?こうですかゆいちゃん?」
来ヶ谷「さて往人氏思う存分食え」
88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 09:37:46.15 ID:CHtche/WO [14/73]
往人「なっ!?出来る訳ないだろ!」
来ヶ谷「ええいうるさい黙れ、小毬ちゃんペロペロと発狂しつつゆるりと食べるがいい」
「そこまでだ来ヶ谷」
来ヶ谷「む、恭介氏か…これから楽しくなりそうだと言うのに」
恭介「すまないなウチの者が迷惑かけて、こんなもんで良かったら食ってくれ」
往人「おにぎりか…ないよりましだな、有り難く貰っておく」
観鈴「…(あれ?恭介さんと往人さんの声って似てるよね?ね?)」
89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 09:45:14.68 ID:CHtche/WO [15/73]
―10分後―
小毬「ねぇゆいちゃんいつまでこうしてたらいいの~?」
来ヶ谷「うむ、見事なキス顔だ(忘れてた…)」
小毬「ふぇぇ~ん!恥ずかしい顔見られたーもうお嫁さんもらえないぃぃー」
往人「ったく騒がしいな…恭介?と言ったか、どうにかならんもんかね?」
恭介「すまないな…皆で出かけるの久しぶりなんだ、ついはしゃぎたくなるだろう?ヒャッホーゥ」
往人「…」
90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 09:54:40.39 ID:CHtche/WO [16/73]
往人「んで目的地は一緒みたいだが何をしに行くんだ?」
恭介「あぁ…表向きはただの旅行でな、俺の目的は翼人に関する事を調べる事だ」
往人「翼人ね…伝説の話なんだろう?翼が生えてるってのは…?(何だ?この胸が痛くなるのは…)」
恭介「あながち伝説とも言えないらしい、俺が知っている限りではある神社に翼人の羽が保管しているらしい」
往人「あぁ…知ってる…知ってるとも、最近不思議な体験をしたんだよ」
恭介「そうか…往人もか…さて目的地にもうすぐ着くみたいだぜ」
93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 10:03:41.92 ID:CHtche/WO [18/73]
ミーンミーン…
往人「暑い…暑いぞ観鈴…」
観鈴「そうかなー?山だから涼しいよー」
恭介「往人俺達は先に行っとくぜ」
往人「あぁ、観鈴とりあえずかき氷食うか…」
観鈴「じゃ私買ってくるね、私のおすすめの味でいいかな?じゃいってきまーす」
ミーンミーン
96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 10:16:04.78 ID:CHtche/WO [19/73]
観鈴「おじさんピーチ味とイチゴ味お願いします」
「おじさんじゃなくておにーさんだ!ったく最近の若いやつは…」
観鈴「がぉ…」
「ほらよ!ついでにオマケのせんべいパンを分けてやるよ!」
観鈴「ありがとうございます往人さんも喜びます!いい人ですねおじさん」
「…早く連れん所戻ってやんな」
ミーンミーン…
97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 10:20:02.36 ID:CHtche/WO [20/73]
観鈴「早く往人さんの所へ戻らなきゃ」
ミーンミーン…ジジジ
観鈴「あ、往人さんのかき氷にセミのおしっこが…どうしよう…」
―ベンチ―
往人「観鈴の奴遅いな…まさか迷子になってんじゃないだろうな…チッ、探すか」
往人「おーい観鈴ー!観鈴ー!ったくどこに行きやがったんだよ…」
98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 10:26:26.72 ID:CHtche/WO [21/73]
「観鈴ー!」
観鈴「あ、往人さんの声だ!往人さーん!」
往人「観鈴探したじゃないか…ったく動いて体温あがっちまったぜ、イチゴの方もらうからな」
観鈴「あ、それ…」
往人「くぅー頭にキンキン来やがるぜ…!何だ観鈴俺の顔に何かついてるか?」
観鈴「そのかき氷セミのおしっこの味しない…?」
往人「ブフゥー!!お前まさかかき氷にセミにしょんべんかけられたんじゃないだろうな!?」
観鈴「そ、そんな事ないよ!自然のエキスが入ったんだよ!」
100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 10:33:15.02 ID:CHtche/WO [22/73]
観鈴「…私の食べる?」
往人「……」
観鈴「ねぇ往人さーん」
往人「………」
観鈴「何で無視するのかなー」
往人「もう登るぞ…」
観鈴「うん、どれくらい登ったら頂上に着くのかなぁ?」
往人「知らん、適当に行けば着くだろ…かき氷一気に食い過ぎで頭痛いのまだ治らねぇ」
観鈴「往人さんちょっと休む?」
往人「あぁ、すまん」
105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 10:55:39.39 ID:CHtche/WO [24/73]
往人「(頭がイテェ…ダメだ意識が遠退く…)みす…ず悪い…ちょっと…」
観鈴「往人さんどうしたの?寝ちゃうの?しょうがないなぁ…」
往人「…」
―――――
往人「ここはどこだ?夢でも見ているのか?わからない…ん…?」
柳也「神奈!山菜苦手だったら言えよな…明日は川魚にでもするか?」
裏葉「好き嫌いするから大きくなれないのですよ神奈様」
神奈「五月蝿い、別に小さくてもかまわん!」
往人「何だか幸せそうだな…」
106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 11:03:30.74 ID:CHtche/WO [25/73]
柳也「裏葉ちょっといいか?」
裏葉「はい…言われなくとも何者かの気配は感じますが…」
神奈「何の話じゃ?我にも聞かせよ!」
裏葉「殿方とのお話に入るのは頂けませんわ神奈様」
神奈「そ、そうか…つい興味本意で…すまなかった」
往人「あの二人は俺の存在に気づいているのか…?」
107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 11:15:14.88 ID:CHtche/WO [26/73]
柳也「裏葉ちょっと俺は用を足してくる」
裏葉「わかりました、ささ神奈様今日はもうお休みになりましょう」
神奈「そうだな、もう疲れたしな…柳也殿早く戻ってくるのだぞ…命令だぞ」
柳也「はっ承知、それでは御免」
往人「とりあえず柳也と言う男に話を聞くか…」
―川―
柳也「さて、出てきたらどうだ!」
往人「あぁ…すまん何か気を使わせちまって」
柳也「貴様どこの者だ?返答次第では眠ってもらう事になるが」
108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 11:24:47.58 ID:CHtche/WO [27/73]
往人「国崎往人だ、争うつもりもない」
柳也「その言葉信じてもよいのだな?(この男の格好はなんだ…?)」
往人「あぁ!…こっちが名乗ったのにお前が名乗らないのはおかしくないか?」
柳也「む、一理あるな…柳也とでも呼んでくれ」
往人「柳也、ここは一体どこなんだ?」
柳也「高野山近郊なのだが、それがどうかしたのか?」
往人「え?…なぁ女の子を見なかったか?」
柳也「否、女子は神奈と裏葉以外は見ておらぬが…」
往人「どう言う事だ?」
115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 11:48:02.12 ID:CHtche/WO [31/73]
柳也「大丈夫か?」
往人「状況がよくわからない、観鈴と高野山について、それからかき氷を食べて…頭が痛くなって…」
柳也「とりあえず裏葉と言う者に医術の心得がある、見てもらった方がいい」
往人「すまない、そうさせてもらおう…(観鈴どこいっちまったんだよ…)」
―――――
柳也「と言うわけでちょっと訳ありの国崎往人殿だ、裏葉ちょっと話を聞いてやってはくれないか?」
裏葉「かしこまりました…国崎殿こちらへ…」
往人「……」
119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 12:00:39.24 ID:CHtche/WO [32/73]
裏葉「大丈夫でございますか?お水をお持ちしましょうか?」
往人「いや、いい…あんたの着ている着物綺麗だな?昔母親が着ていた物に似ている…」
裏葉「ふふふ、お上手ですのね、国崎殿の召し物は変わっておりますのね?麻とも絹ともどちらとも言えない肌触り…こんな物初めてですわ」
往人「珍しそうだな?ってあっちでイビキして寝てるのは誰だ?」
裏葉「彼女は神奈備命…神奈様でございます」
往人「凄く綺麗だ…姫様かなにかなのか?」
柳也「それ以上の検索はよせ、今日はもう遅い、話はまた明日だ」
往人「わかったよ…」
121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 12:11:01.99 ID:CHtche/WO [34/73]
―翌日早朝―
神奈「この男は何なのだ裏葉?」
裏葉「訳ありの殿方とでも言っておきましょう…」
柳也「神奈の正体所か何もわかっていないんだ、この男は」
往人「…ラーメンセッ…ト…」
神奈「寝言か?ふふん!我が直接起こしてくれよう!…鼻をつまんでっと…」
往人「…………………………ッハァ!苦しいわボケェ!!!」
神奈「ビクッ」
122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 12:18:39.87 ID:CHtche/WO [35/73]
往人「テメェ危うく死ぬところだっただろうが!」
スラリ…
柳也「国崎殿大人しくして頂こうか。騒ぎ事は困る立場に居るのでな」
往人「わかったから首元から刀をおさめてくれ…」
裏葉「あらあらもう仲良しさんなのですねー」
柳也&往人「どこがだ…」
神奈「柳也殿はやはり頼りになるのー」
123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 12:30:08.42 ID:CHtche/WO [36/73]
――――――
観鈴「往人さん中々起きないなぁ…ちょっと散歩でもしようかな…でも1人じゃ怖いな…でも近くなら大丈夫だよね」
ザッザッザ
観鈴「あの石に掘ってる文字はなんだろう?…えっと、翼人伝説について…1000年前翼人と言う背中に翼を持つ人間が居たそうな…ッ!何だろう背中が痛…」
――――――
124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 12:44:01.64 ID:CHtche/WO [37/73]
往人「あんたらの目的ってなんだ?見たところ家族には見えないし」
柳也、裏葉「…」
神奈「実はな、母上を探しておるのだ、母上はここの何処かで捕らえられていると言われておる…」
柳也「おい!神奈!何で国崎殿にそんな話をするんだ?敵かも知れぬぞ?」
神奈「国崎殿の目を見てみよ、澄んだ目をしておる…敵ならばもう斬られてるはず」
柳也「しかし…」
往人「そんな訳があったのか、助けて貰った恩は忘れない、だから俺にも母親探しに協力させてくれ」
126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 12:54:07.48 ID:CHtche/WO [38/73]
柳也「駄目だ!やはり信用ならん、国崎殿、実力の分からん者を一緒に連れて足手まといになって貰っては困るからな!」
往人「なら実力を見せれば良いのか?(ハッタリで何とかなるか…?)」
裏葉「お二人共大人気ないですよ…」
神奈「ならば我は今お風呂が入りたい、先にお風呂に入らせた方が勝ちと言うのはどうじゃ?」
柳也&往人「なっ…」
神奈「勝った方の願いを受ける、これは命令じゃ、さてどうする御二人?」
柳也「命令なら仕方ない…」
往人「望むところ!」
127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 13:06:00.62 ID:CHtche/WO [39/73]
往人「勢いに任せたものの…何をすればいいんだ?とりあえず道具が必要なんだが…」
ガサガサ
往人「ん?これは…小鍋か?とりあえず石の土台の上にセット湯を沸かしておくか…」
ガサガサガサガサ
往人「ん!大きめの桶かこいつは使える!」
神奈「さてどちらが勝つかの?裏葉はどう思う?」
裏葉「私は国崎殿が勝つと思いますわ」
神奈「裏葉がそう申すのならばそうなるんだろうな、裏葉の予感はよく当たると評判じゃったからの」
裏葉「お恥ずかしい限りです」
128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 13:16:47.61 ID:CHtche/WO [40/73]
柳也「神奈め無理難題を命令しやがって…こんな山奥ではお風呂に入れる事自体無理だと言うのに…」
――――――
往人「出来たぞ…我ながら素晴らしいアイディアだ…」
――――――
神奈「国崎殿もう出来たと申すか?意外と早いのうー良い心がけじゃ!裏葉付いて参れ」
裏葉「はい」
神奈「羽のせいで着物を脱ぐのはいちいち面倒だな」バサ…
神奈「む、桶にお湯が張っておるな…よくこの短時間で…」
往人「湯加減はどうだ?」
神奈「悪くはない、国崎殿…変な事を申すが、国崎殿は翼人をどう思っておる?」
129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 13:28:31.56 ID:CHtche/WO [41/73]
往人「どうって?伝説のもんだからよくわからんよ」
神奈「伝説?お主面白い事を申されるんだな…」
往人「人に翼なんて生えてる訳ないじゃねぇか!(…羽の生えた女の子か…母さんがそんな話してくれたよな…俺が旅を始めたのもその女の子を救う為、だがそんな女の子なんて居なかった…)」
神奈「…国崎殿ちょっとこちらに来てくれまいか?」
往人「良いけど服はちゃんと着てろよ…」
神奈「もう着ておる」
往人「そうか…じゃあそっちに行く」
131 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 13:42:23.86 ID:CHtche/WO [42/73]
―次の瞬間国崎往人の目に映った神奈の背中には羽が生えていた―
往人「な…なんだよそれ…」
神奈「我は翼人…国崎殿伝説とはもう言えまい…」
往人「…!(俺達一族が探していた翼を持つ少女って神奈の事だったって言うのか!?あり得ない…)」
神奈「あまり見られるのは好きではない、しかしそなたには見られて嫌な気分はしない…何故だか柳也殿と同じ感覚なのだ。国崎殿は我が普通の人間では無い事に畏怖するか?」
往人「いや…神奈は神奈だと思う、誰も否定する事は出来ない」
神奈「やはり柳也殿と全く同じ事を申すな、気に入ったぞ国崎殿、しかし我は今その否定する輩に追われておるのだ、国崎殿力を貸してはくれまいか?」
往人「…あぁ」
133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 14:10:45.91 ID:CHtche/WO [44/73]
柳也「神奈から直接話を聞いたみたいだな?」
往人「あぁ…俺が探していた女の子かもしれない」
柳也「観鈴って女子じゃないのか?」
往人「観鈴とは違うんだ、きっと俺達一族が探していた女の子なんだ」
柳也「よくわからないな…でも力を貸してくれるのだろう?」
往人「あぁ、どこまで出来るかわからないけどな…とりあえずよろしく頼む」
裏葉「御二人共ご飯の仕度が出来ましたよー」
柳也「とりあえず腹ごしらえでもするか国崎殿?」
往人「そうだな」
134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 14:18:25.55 ID:CHtche/WO [45/73]
―――――
観鈴「…背中が痛いの収まった…往人さんの所へ帰ろう…」
ザッザッザ
観鈴「あれ?往人さんさっきまでここに居たのにどこにいったんだろう?待ってなきゃまた怒られるよね…ふぁーちょっとお昼寝しようっと、また空の女の子の夢見れたらいいな」
―――――
135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 14:26:49.74 ID:CHtche/WO [46/73]
往人「なぁ柳也、俺に剣術教えてくれよ」
柳也「別に構わないが?経験はあるのか?」
往人「いや全く。使えるのはちょっとした法術だけだ」
柳也「法術?どれ少し見せてもらおうか」
裏葉「私も興味あります」
神奈「何か面白い事が始まるのか?」
往人「あんまり期待しないでくれよ…?この人形を動かすぞ」
スッ…トコトコ…ポテン
神奈「スゴいな!裏葉も柳也殿もそう思うじゃろ!?」
柳也「これはまた奇っ怪な…」
裏葉「まぁ不思議ですわねぇ」
往人「この程度なんだ…柳也稽古頼むぜ」
136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 14:39:42.64 ID:CHtche/WO [47/73]
柳也「まずは相手との間合いをとる稽古をしよう、大勢を相手に戦う時も一対一の時も間合いに注意してくれ」
往人「斬られたら終わりだからな…」
柳也「後は構えは常に脱力し行動に移す時に力を入れる、これは攻撃で素早く相手に斬撃をあたえる事が出来る、逆に防御する時にも瞬時に反応する事が出来るんだ、動と静を制する者が勝利する」
往人「なるほど…」
神奈「柳也殿は頭は弱いが腕っぷしには自信があるからの」
柳也「おーい裏葉今日の夕御飯はカエルの肉でいいぞ!」
裏葉「承知しました」
神奈「柳也殿我が悪かった…許して欲しい」
柳也「わかれば良いんだ」
137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 14:51:09.99 ID:CHtche/WO [48/73]
柳也「さて実戦といくか!国崎殿かかってまいれ!」
往人「言われなくても!」
スッ…ススッ
往人「当たらねぇ…どうなってんだ」
柳也「国崎殿間合いがなってない!隙有り」
コーン
往人「痛てて…頭狙う事はねーだろ!」
柳也「真剣ならばもう死んでいるぞ国崎殿、もっとかかってこんか!」
往人「クソッタレェェェ!」
138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 14:58:40.85 ID:CHtche/WO [49/73]
裏葉「往人殿酷い怪我ですね…柳也殿もう少し手加減されては如何です?」
柳也「戦では手加減なぞない、真剣にやらないとこっちが斬られる…」
往人「その通りだな…明日はもっと出来るように頑張るぜ」
神奈「…国崎殿この間の人形我に貸してもらえぬか?」
往人「別にいいけど失うなよ?ほらよっ」
神奈「ありがとう、しかし何で動くか見当もつかぬ…ふん!たぁ!…動かぬ…」
裏葉「国崎殿と柳也殿に囲まれて幸せそうですね…」
柳也「この幸せがずっと続けばいいんだがな…」
往人「…」
139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 15:01:45.16 ID:CHtche/WO [50/73]
さて3時の息抜きだ
楽しんでもらえているのだろうか?
142 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 15:16:06.07 ID:CHtche/WO [51/73]
ガザッ
柳也「…国崎殿、裏葉…起きろ」
往人「…?…どうしたんだ?」
裏葉「柳也様神奈様の事は任せて下さい」
柳也「裏葉かたじけない…国崎殿敵だ、少数だが4人は居るであろう…国崎殿戦えるか?」
往人「剣術習ったの昨日の今日だぞ?」
柳也「四の五の言ってる場合じゃない…稽古通りにすれば大丈夫なはずだ、来るぞ!」
ザッザッザザッザッザ
「いたぞー!」
144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 15:39:00.93 ID:CHtche/WO [53/73]
「こんな所に居やがったのかぁ…散々探したんだぜぇ?あんたらには高い賞金がついてんだ、ここいらで引導を渡してやるぜぇ!」
柳也「御託はいい…抜け」
「いい度胸してんじゃねぇか!」
スラリ…
柳也「(神奈の命で殺しは禁止されている…三人相手ならば峰打ちで!)」
ドゴッドゴッドゴッ
「ぐ…は」
往人「すげぇ一瞬で三人を倒しちまったな…」
145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 15:39:51.78 ID:CHtche/WO [54/73]
「へっぴり腰の坊主!よそ見してんじゃねぇぞ!」
シュッ
往人「うわっ!危ねぇ…(この暗闇だ相手はそう簡単に打っては来れないはず…ならば五分五分の勝負!)」
スラリ…ヒュッ…キン!
往人「今だ!くらええええ!」
ザシュ
「くっ…足を狙ってくるとは…」
柳也「足だけでは無い貴様には眠ってもらおうか…」
ドゴッ
往人「はぁはぁ…柳也あんたすげぇな…」
柳也「国崎殿こそ初陣にしては良かったぞ、さてここはもう危ない逃げるぞ!」
146 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 15:44:49.61 ID:CHtche/WO [55/73]
神奈「もう安全と言う場所は無いのかも知れぬな…早く母上に会いたい」
裏葉「地面に足跡がたくさん付いてると言うことは、敵本陣が近いのかもしれませんね」
柳也「裏葉の言う通りかもしれん、この先気を抜いたら生きては行けないかもしれんな…」
往人「神奈の母親はどこに捕らわれてるんだ?」
柳也「何処かの祠かと思うんだが…偵察兵でも捕まえて吐かせるか?」
往人「それが良さそうだな…」
147 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 16:03:25.19 ID:CHtche/WO [56/73]
ザッザッザ
柳也「奴は今一人だ、ちょっと行ってくる…」
サッササ
柳也「動くな、八百比丘尼の居場所を知りたい、抵抗すればお前は永遠に眠る事になる」
「ヒィ…俺は一兵卒だから知らねぇよ!噂で北の祠に居ると聞いた事はある!」
ガン
「……」
柳也「北の祠か…」
148 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 16:23:09.59 ID:CHtche/WO [57/73]
神奈「母上は大丈夫であろうか…」
裏葉「神奈様の母上様はきっと無事ですよ、希望を捨てちゃいけません!」
往人「なぁそもそも何で神奈の母上は捕まっているんだ?悪い事した訳じゃないんだろう?」
裏葉「それは私にもわかりません…」
ザッザッザ
柳也「すまない待たせた…信憑性は低いが北の祠に居るそうだ、行くぞ」
神奈「…」
149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 16:31:09.19 ID:CHtche/WO [58/73]
―北の祠入口―
「誰じゃ…また妾を戦争の道具として使う者か?ならば去れ!妾の呪いを受け死ぬ事になろう…」
裏葉「私は裏葉と申します、貴女様は八百比丘尼様とお見受けられます、貴女に会わせたいお方を連れて参りました」
八百比丘尼「妾は誰とも会いとう無い、帰れ!」
神奈「…母上…」
八百比丘尼「その声は神奈?神奈なのか…?あぁ…どうしてこのような場所に…」
150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 16:41:11.17 ID:CHtche/WO [59/73]
裏葉「八百比丘尼様神奈様は危険を犯してまで貴女に会いに来たのです、結界を解いて頂けませんか?」
八百比丘尼「それはならぬ…妾には800年にも及ぶ戦いの中で殺戮の武器として使用され数々の人の苦しみ悲しみ痛み妬み、死、恨みなどで呪われておる、近づくだけで何が起こるかわからぬ…」
裏葉「それでも神奈様は貴女に会いたいとおっしゃってます…どうか結界を…」
神奈「…もうよい裏葉、もうよいのだ」
柳也「神奈…」
往人「…」
152 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 16:47:48.44 ID:CHtche/WO [60/73]
往人「…アンタは自分の娘の成長した姿見たくはないのかよ!?呪いだ?そんなの親子の絆には関係ないだろ!?素直になれよ!」
神奈「国…崎…殿、」ポロポロ
柳也「国崎殿…」
神奈「母上、私は幼い頃に母上に抱かれた感覚が今でも残っておるのじゃ…あの暖かい母上の包容は忘れてない…母上また抱いて下さい…」
八百比丘尼「…結界を解きます、しかしあまり時間は無いことを承知してください」
153 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 17:01:22.38 ID:CHtche/WO [61/73]
ザッザッザ…
神奈「あ…ぁ…あ…母上!」
裏葉「なんと惨い…今鎖を外します!」
柳也「国崎殿も早く鎖を!」
往人「わかってる!」
ガチャガチャ…カチャ
八百比丘尼「こうしてまた生きて神奈と会える事になろうとは思いもしなかった…国崎殿、裏葉殿、柳也殿には何てお礼をすれば…」
柳也「俺達は好きでやったんですよ」
裏葉「私達はここまでずっと一緒にやって来ました、家族同然に」
往人「俺は多分アンタ達を救う為に来たんだ」
八百比丘尼「皆さん本当にありがとうございます…」
154 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 17:10:55.19 ID:CHtche/WO [62/73]
神奈「あのね母上いっぱいお話したい事があります」
八百比丘尼「うん、うん」
柳也「本当の家族には勝てないな…」
往人「そうだな…」
…
……
………
裏葉「八百比丘尼様…貴女にはここを出て頂いて神奈様と一緒に暮らして頂きます、私達みたいな家族ごっこみたいでは無く、本当の家族として暮らして下さい」
八百比丘尼「…それは出来ぬ、さっき言ったはずです、時間が無いと…」
裏葉「どう言う事でしょうか…?」
156 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 17:17:14.37 ID:CHtche/WO [63/73]
八百比丘尼「もうすぐここは戦場になります、ですから早く神奈を連れて逃げて下さい」
神奈「母上も一緒じゃなきゃ嫌じゃあ!」
八百比丘尼「柳也殿、裏葉殿、国崎殿、神奈の事を頼みましたよ…」
…ゴォー
柳也「何なんだこの風は!外へ追い出される!?」
裏葉「八百比丘尼様!」
往人「どうなってんだ!?」
神奈「母上ー!母上!母上ー!」
八百比丘尼「さようなら私の愛する娘神奈…」
157 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 17:24:48.26 ID:CHtche/WO [64/73]
うあああああ!
柳也「なっ!?八百比丘尼様の言う通り戦場にだが早すぎる!裏葉、神奈、国崎殿皆無事か!?」
裏葉「私は無事ですが神奈様が!」
神奈「母上ー!何故一緒に居られないのです!母上ー!」
柳也「神奈しっかりするんだ!俺が八百比丘尼様を絶対に助ける!国崎殿行くぞ!…国崎殿は何処だ裏葉…?」
裏葉「祠では一緒だったのですが…」
158 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 17:32:57.58 ID:CHtche/WO [65/73]
往人「何でかアンタの側に居るなんて…まいったね」
八百比丘尼「神奈達と一緒に飛ばしたはずなのに…?法術の結界でも張ってたのでも言うのか?」
往人「そんな事よりこの状況どうすんだ?」
八百比丘尼「私が囮になります、その隙に逃げなさい」
往人「それは出来ないな、アンタには生き延びて神奈と一緒に暮らしてもらうんだ」
八百比丘尼「人間が何故そこまでして妾達を守ろうとするんです?」
159 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 17:41:58.15 ID:CHtche/WO [66/73]
往人「何でかな…翼の生えた女の子には幸せになってもらわなきゃいけない気がしてな」
八百比丘尼「国崎殿…わかり申した、この戦い生きてみせます」
「翼人を殺れー!さもなくば我々は呪いで死んでしまうぞー!」
往人「うあああああどけぇ!」
ザシュ!ザシュ!
「いくら翼人でも弓の矢は避けれまい…」
ギリギリ…
160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 17:51:55.97 ID:CHtche/WO [67/73]
往人「ツラいな…アンタ大丈夫か?」
八百比丘尼「問題ない後少しで柳也殿の居る所へ着くはずです」
ギリギリ…
往人「八百比丘尼あぶねぇ!」
ピュン
ドス…ドスドス
柳也「国崎殿!八百比丘尼様大丈夫ですか!?」
161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 18:05:16.93 ID:CHtche/WO [68/73]
柳也「な…国崎殿」
往人「遅かったな…八百比丘尼様とやらはピンピンしてるぜ…?ちょっと痛い思いしたがな…」ジワァ…
柳也「すぐに手当てを!」
八百比丘尼「国崎殿!」
往人「体がよぉ…勝手に動いち…まってよ…胸に三本も弓矢刺さってやがるぜ…バ…カだ、よな…でも後悔はしてないんだ、何故か…な…?きっと八百比丘尼を守るって事は羽が生えた女の子を救う気がし…た…ぅ、俺は…救、われ…た、のかな…?」
163 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 18:11:21.39 ID:CHtche/WO [69/73]
柳也「他人の幸せの為なら自分は犠牲になってもいいのかよ!なぁ国崎殿!」
裏葉「もう寝かせてあげましょう柳也殿…」
神奈「母上!母上の力で何とか出来ないのですか!?」
八百比丘尼「彼は死を受け入れました、私達に未来を残して…妾達は国崎殿の分も生きなければならなぬ!」
165 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 18:20:29.84 ID:CHtche/WO [70/73]
――――
高野山に伝わる翼人伝説
悪魔と恐れられた翼人八百比丘尼を守る為に一人の人間が居た、彼は数百人を相手に互角の戦いを繰り広げるが、三本の弓矢を胸に受け死んでしまう。
彼の亡骸は八百比丘尼に手厚く葬られ三本の矢は八百比丘尼、仕官、女官それぞれが持って彼の生きた証を忘れぬ為に大切に今も高野山に保管されてる。
国崎往人永遠に眠る
―――――
167 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 18:46:20.82 ID:CHtche/WO [71/73]
8月31日
往人さんが居なくなって随分と時間が流れました、毎年夏が来ると往人さんの事を思い出し胸が苦しくなります…毎年往人さんが会いに来るんじゃないかって期待しては落胆したり、往人さんは実は夢の中の人物だったんじゃないかって…
もう一度往人さんに会いたいな
川で遊んだり、海で砂のお城作ったり、トランプしたり…
まだやりたい事いっぱいあったのに悲しい
観鈴「あれ…?私なんで泣いてるんだろう、潮風にやられちゃったのかな?」
ザザーン… ザッバーン
ザッザッジャリ…
「観鈴」
観鈴「?」
往人「ただいま」
―fin―
168 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 18:52:58.05 ID:CHtche/WO [72/73]
もうゴールしてもいいよね…?
私頑張ったよね?
171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 19:08:03.37 ID:CHtche/WO [73/73]
終始行き当たりばったりですまなかったと思う
即興で作るのはいけねぇや…
往人「ふー…ラーメンセット特盛はやっぱり最高だな!」
観鈴「往人さん!」
往人「ん?あぁ…どこか行きたかったんだな?」
観鈴「うん…私この町出たことないから、どこか遠くへ行きたいな」
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/02(水) 18:17:21.49 ID:z6z9EU4wO [3/24]
往人「電車は廃線だし…バスで移動になるが大丈夫なのか観鈴?」
観鈴「わかんない、でもきっと大丈夫…ぶぃV」
往人「それが不安なんだよ!…それよりも晴子を説得しなきゃならんだろ?」
観鈴「きっと大丈夫!」
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/02(水) 18:24:31.48 ID:z6z9EU4wO [4/24]
晴子「んーそれくらになら別にえぇよー」
観鈴「やった、お母さんからOKサイン出たよ往人さん!」
往人「晴子のババァベロベロに酔ってんじゃねぇか!観鈴何企んでるんだ?」
観鈴「にゃはは」
晴子「黙って聞いてりゃ…だぁれがババアやねん!国崎往人!あんた何かもう勘当や勘当!もう何処へでも行き!」
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/02(水) 18:31:05.27 ID:z6z9EU4wO
往人「ったく観鈴が晴子の奴を怒らせてしまったぞ」
観鈴「何でそんな事言うかなぁ、往人さんが口を滑らせただけなのに…」
往人「まぁいいや、酔っぱってるとは言え晴子から許しが出たんだ、出発は何時にするんだ?」
観鈴「明日」
往人「はぁ!?」
観鈴「明日だよ往人さん!にゃはは」
往人「くぁせwハmjtpamfkptj」
観鈴「用意もあるからまた明日ね往人さん、ばいばい」
往人「どうしたもんかね…」
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/02(水) 18:40:50.37 ID:z6z9EU4wO
往人「午後8時か…まだ寝るには早いな、ちょっと海にでも行くか」
―海―
往人「…………………ぐぅ~…腹減った…チキショー無闇に動くもんじゃないな…」
聖「こんな時間に何をしている?」
往人「見ての通りだ…ぐぅ~」
聖「仕方ないな…君には世話になった事もあったな…ウチへ来るが良い」
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/02(水) 19:10:25.45 ID:z6z9EU4wO
往人「何で真夏にキムチ鍋なんだ?ハフハフ…残ったらキムチラーメンにしろ」
聖「…オツな物だろう?しかし最近君は忙しいのかね?」
往人「色々あるんだよ…今日何か観鈴の奴どこかへ行きたいとか言い出すしさ」
聖「神尾さんが?ほう…それは珍しい」
往人「だろ?どろに濃厚ピーチ味の飲みすぎで、頭の血管詰まってるんじゃないかと思ったよ」
聖「ははは、あれは強烈だからな。さて今晩はもう遅い…診療所前に特別に作った段ボールハウスで休みたまへ」
往人「おかしいだろ」
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/02(水) 19:15:26.13 ID:z6z9EU4wO
―段ボールハウス―
往人「タダ飯食えたのは良いがまさかこの歳で段ボールハウスに寝ることになるとは…」
リィン…リィン…
往人「鈴虫か…昔もよくこうやって野宿したっけか…ふぁ…明日は観鈴と出掛けなきゃ行けないし寝るか」
リィンリィンリィン…
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/02(水) 19:21:13.00 ID:z6z9EU4wO
「いやじゃいやじゃ!こんな汚ならしい格好を何故妾がしなくてはならぬ!」
「よくお似合いですよ……様」
「…全く女子の美徳とは分かり辛い」
…
……
………
チュンチュン…チュン
往人「…変な夢を見たような気がしたが…」
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/02(水) 19:28:21.59 ID:z6z9EU4wO
観鈴「往人さん往人さん私ね行ってみたい所があるの!」
往人「計画性のあるの頼むわ」
観鈴「山へ行きたいな…」
往人「ちょっと待ってろ!」
10分後
往人「ほら砂の山だ登れよ!ハァハァ…」
観鈴「そんなのじゃなくて、高野山に行ってみたいな」
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/02(水) 19:35:11.69 ID:z6z9EU4wO
往人「ちょっと遠いな…まぁ金なら心配するな!俺の芸で何とかしてやらぁ!」
観鈴「荷物も持ったしバス停へいこう往人さん」
バス停前
往人「次のバスまで一時間か…」
観鈴「往人さん往人さん!デュエルしよ!」
往人「もっと簡単な将棋にしようぜ」
観鈴「がぉ…」
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/02(水) 20:02:39.12 ID:z6z9EU4wO
往人「観鈴お前な…ルール知らないなら言えよ!」
観鈴「がぉ…往人さんと一緒に遊べれたらそれでいいの」
往人「そう言うもんか…?今度は花札でもやろうな!」
観鈴「また負けちゃうよ…あ!バスが来たよ往人さん」
往人「だな…乗るか!」
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/02(水) 20:08:41.79 ID:z6z9EU4wO
車内
観鈴「良い天気だねー雲がないよー往人さん!」
往人「ええいやかましい!車内は静かにするもんだ!だから黙ってろ」
観鈴「がぉ…」
「ねーパパいまからいくこうやさんってどんなところ?」
「…そうだなスゴい山だそうだ…」
「ひやませんしゅよりすごい?」
「あぁ…(あんのバカ親父妙な事教えやがって!)」
44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/02(水) 20:13:28.80 ID:z6z9EU4wO
観鈴「すぅすぅ…」
往人「幸せそうな顔で寝やがって…ふぁ…俺も少しねるか」
俺もちょっと寝る
落ちたら落ちたら時だ
51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/02(水) 21:14:16.58 ID:z6z9EU4wO
往人「ZZZ…!ラーメンセットォ!!」
観鈴「往人さんの寝顔可愛い」
ポカッ
観鈴「何でそういう事するかなぁ…」
「ジーッ」
往人「ん?何見てやがるガキ」
「パパがねちゃってひまなの」
観鈴「じゃあお姉ちゃんとトランプして遊ぼ?」
「うん!じゃあパパおこしてくるね」
往人「だったら最初から起こせよ…」
「パパおきてパパー」
「ん…寝てたのか俺。汐どうした?」
汐「おねえちゃんがトランプしてあそぼだって!パパもやろう?」
「迷惑になるだろ…ちょっと断ってくる」
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/02(水) 21:22:53.85 ID:z6z9EU4wO
「あのーウチの娘が…」
汐「パパおこしてきたよ!これでみんなでトランプできるね!」
「…はぁ」
観鈴「遠慮せずにトランプ一緒にしましょう!良いですよね往人さん?」
往人「勝手にしろ…」
「自己紹介をしておく、俺は岡崎朋也、娘が汐と言います…とりあえずよろしく」
往人「あぁ、よろしく…俺は国崎往人、こっちのアホは神尾観鈴ってんだ、でトランプやるのかい?」
朋也「せっかくだしな、目的地まで時間あるから楽しませてもらうよ」
55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/02(水) 21:33:54.17 ID:z6z9EU4wO
観鈴「じゃあシンプルにババ抜きから始めよう」
汐「まけない」
朋也「変な所は母親に似てるんだよな…」
往人「ん?母親がどうした?」
朋也「いや…なんでもない」
…
汐「いちばんに上がったよパパ!」
朋也「良かったな汐」
観鈴「私は二番だよー後は往人さんと岡崎さんの一騎打ちですよ」
朋也&往人「ビリは汐(観鈴)の前では見せられないな…!」
観鈴「なんか火花が散ってる…がぉ」
汐「パパー頑張ってー」
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/02(水) 21:48:31.86 ID:z6z9EU4wO
朋也「…(俺がババを持ってるのはバレバレだが、どうにかして国崎君にババを引かさねば…)」
往人「…(こっちは圧倒的有利だ!毎日観鈴にトランプで遊ぶ事をを強要され、ババがどれかわかるようにコッソリ傷を入れてたんだよ!)」
朋也「さて始めようか!右のカードをっと…ペアだ、こっちは残り2枚の内一枚がババだ」
往人「おっと心理作戦は俺には効かないぜ!(ババに傷ついてるの知ってるからな!)」
朋也「…」
往人「(カードの傷っと…あれ?おかしいな…?)」
朋也「どうしたんだ?」
往人「いやなんでもない…」
58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/02(水) 22:00:35.68 ID:z6z9EU4wO
観鈴「昨日まで使ってたトランプにジュース溢しちゃって新しいトランプ下ろしちゃったんだー」
汐「トランプさんかわいそう」
往人「(新しいトランプだと…!傷がついて無いじゃないか!!同じ柄のトランプ何個持ってるんだよ観鈴!!クッソ…もう直感で左だ!)…ヒョイ」
朋也「悩んだ挙げ句ババを引くとは国崎君はついてるね」
往人「じゃかぁしぃわあ!!!!元々は観鈴が悪い!」
観鈴「何で私が悪い子みたいになるのかなぁ?」
朋也「隙有り!(ヒョイ)…ペアだ!国崎悪いが俺の勝ちだ」
汐「パパすごーい!」
観鈴「往人さん元気出して!これあげるから!」
往人「ゲルルンジュース…いるかぼけぇー!」
観鈴「窓から捨てちゃ駄目だよ往人さん!」
59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/02(水) 22:12:27.31 ID:z6z9EU4wO [22/24]
朋也「ふぅ…無駄に熱くなってしまったな」
往人「俺の策が通じないレベルだったよ…」
朋也「ははは…しかし彼女とデートか?」
往人「まぁ…そんな所だ、高野山って所に行きたいと言われてな」
朋也「俺と汐は次のバス停で降りるからもう会うことはないだろうな」
往人「そうか…残念だな、また会えるといいな」
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/02(水) 22:27:10.15 ID:z6z9EU4wO [23/24]
観鈴「汐ちゃん遊び疲れて寝ちゃったみたい」
朋也「すまないな…しばらくそっとしてやっててくれ。俺は不器用だからどう接すれば良いかまだよくわからないんだ」
往人「子供は一人でも育っていくもんさ、俺は母親が居なくなってからずっと一人だったからな…だが不器用でも優しさをかける事は忘れてはいけない」
朋也「国崎君も苦労してたんだな…」
観鈴「ねえねえ往人さん、私ねさっき寝てた時夢を見たの」
往人「夢?」
観鈴「山の中で水浴びしてる夢をねー気持ちよかったよー」
往人「夢は夢だろ…観鈴」
73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 02:39:59.36 ID:CHtche/WO [1/73]
観鈴「がぉ…」
―次はー…前―
朋也「さて降りる時が来たみたいだ、汐…汐起きろ…」
観鈴「起こさないで抱っこしてあげてください、その方が喜ぶと思います」
朋也「そう言うもんか?…よいしょっと(こいつこんなに重くなりやがって…)じゃあな国崎君、神尾さん」
往人&観鈴「あぁ/さようならー」
観鈴「不器用だけど岡崎さん良い人でしたね」
往人「そうだな…俺は遊び疲れたからちょっと寝るわ、観鈴大人しくしてろよ」
観鈴「トランプしとくね!」
74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 03:11:25.04 ID:CHtche/WO [2/73]
「湿気で思った以上に汗をかくなー」
「水浴びでもしてきたらどうでしょうか?」
「そうだな…あいつもどっかで遊んでるみたいだし、さっき見つけた湖で汗を流してくる」
―湖―
「っと中々険しい道だな、ん?女子の声?先客か?……どれ」
75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 03:12:26.21 ID:CHtche/WO [3/73]
「誰か其処に居るのか!?出てきてみよ!」
「見つかっちゃ仕方ない、俺だよ神奈」
神奈「柳也殿…何故ここに居る!裏葉に湖で水浴びしてくると申したぞ!」
柳也「…裏葉の奴め陥れたな、俺は聞いて無かったんだ勘弁願いたい」
神奈「聞いてない柳奴殿が悪い!」
柳也「…すまなかった(寝てたから仕方ないだろう…)」
76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 03:14:44.96 ID:CHtche/WO [4/73]
神奈「…柳也殿は…私の裸姿を見てどう思ったのじゃ…?」
柳也「は?…(乳房が小さくて可愛らしいとは言えないしな…せめて裏葉ぐらいあれば満足したが…だが美しいと思ったな)」
神奈「美しすぎて声も出ぬか!そうじゃろうそうじゃろう!」
柳也「間違ってはないけど勘違いしてやがる…」
77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 03:23:46.87 ID:CHtche/WO [5/73]
裏葉「あらあら…仲良くやってますのね」
柳也「裏葉そこに居るのはわかってる!出てくるんだ!」
裏葉「柳也殿は何でもお見通しなのですね」
柳也「陥れといて何と申すか…」
裏葉「そろそろ神奈さまの御召し物を準備しなくてはいけません、その間に柳也殿は火の準備をお願いしますね」
柳也「あぁ、ついでに何か食べれそうな物を探してくる」
78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 03:25:33.77 ID:CHtche/WO [6/73]
保守ありがとう
そしてまたおやすみなさい
80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 04:33:11.51 ID:CHtche/WO [7/73]
柳也「きのこは神奈が苦手がってたな、蛙の肉も美味しそうに食べてたけど正体を知ったら何か怒ってたし…しょうがない今日は山菜でも摘むか」
―湖―
神奈「柳也殿に裸見られてしまったぞ」
裏葉「それほど神奈様が魅力的だって事ですよ…例えばこの小さな乳房」
神奈「やめろ!触るな…」
裏葉「あら?赤面してる神奈様もお美しいですわぁ」
81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 04:39:54.17 ID:CHtche/WO [8/73]
………
往人「ふぁーよく寝た、何か山菜摘んでる夢を見たような気がする、目的地はもう少しか」
観鈴「往人さんおはよ、もうすぐ目的地だよ?」
往人「あぁ、それにしてもずっと1人でトランプしてたのか?」
観鈴「ずっとじゃないよーほら前の方に居る人たちと遊んでたの」
往人「前の方?俺が寝ている間に随分と人が増えてるんだな…」
82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 04:52:22.07 ID:CHtche/WO [9/73]
観鈴「メンバーで旅行らしいよ、私達と同じ場所なんだって!賑やかでいいよね」
「もうすぐあがっちまうぜー!」
往人「観鈴…あのやかましい長身筋肉ダルマを黙らせてこい」
「1、2、3ゴールっと…いやっほーぅこれで俺の勝ちだぜ!さて罰ゲームは俺製マッスルエクササイザーを一気飲みだ!ほらよ理樹!」
理樹「いや真人それは…出来れば遠慮したいんだけど…」
真人「なんだ?俺の作った得体の知れない飲み物を飲むぐらいなら脱水症状起こして病院運ばれた方がいいって言いたげそうな顔はぁ!」
「うむ私ならそうするぞ、真人少年」
83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 05:01:35.30 ID:CHtche/WO [10/73]
観鈴「あのー…」
真人「うっせーよ!らいらいだに!ならお前が飲めよ!」
観鈴「…がぉ」
来ヶ谷「らいらいだにじゃなくてくるがやだ、まったく真人少年の脳細胞は何で出来てるのやら…ん?観鈴女史どうかしたのか?」
観鈴「あのっ往人さんが筋肉ダルマを黙らせてこいって…」
来ヶ谷「はっはっは、それは騒がしくしてしまったこちらが悪い、すまないと伝えておいてくれるか?後これはお詫びの品だ」
観鈴「ありがとうございます!往人さんに渡してきますね」
84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 05:11:24.08 ID:CHtche/WO [11/73]
観鈴「すまなかってお詫びの品貰ってきたよー!はい往人さん」
往人「わぁー!人形の中からまた人形がーすっげぇ楽しい!って何でマトリョーシカなんだよ!」
来ヶ谷「うむ、その反応が見たかった」
往人「犯人はお前か…くだらない」
来ヶ谷「はっはっは、ではこう言うのは如何かな?」
往人「それは!ラーメン!しかも半ライス付き!」
来ヶ谷「まぁ喫茶店でよくある見本なんだがな」
往人「はめられたぜ…ぐぅ…腹減った」
85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 05:17:13.39 ID:CHtche/WO [12/73]
SS書くの久しぶりだから疲れる
だから時々寝る事を許して欲しい
面白いSS書きてぇなぁ…
87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 09:31:08.48 ID:CHtche/WO [13/73]
来ヶ谷「そんなにお腹が減っているのか?うむ、小毬君を呼びたまへ観鈴女史」
観鈴「はーい、小毬さん小毬さん来ヶ谷さんが呼んでますー」
小毬「ふぇ?わた…わたし?何だろう…」ポリポリ
来ヶ谷「呼び出してすまないな小毬君、急な話だがポッキーをくわえて目を瞑ってくれないか?」
小毬「ふぇ?こうですかゆいちゃん?」
来ヶ谷「さて往人氏思う存分食え」
88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 09:37:46.15 ID:CHtche/WO [14/73]
往人「なっ!?出来る訳ないだろ!」
来ヶ谷「ええいうるさい黙れ、小毬ちゃんペロペロと発狂しつつゆるりと食べるがいい」
「そこまでだ来ヶ谷」
来ヶ谷「む、恭介氏か…これから楽しくなりそうだと言うのに」
恭介「すまないなウチの者が迷惑かけて、こんなもんで良かったら食ってくれ」
往人「おにぎりか…ないよりましだな、有り難く貰っておく」
観鈴「…(あれ?恭介さんと往人さんの声って似てるよね?ね?)」
89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 09:45:14.68 ID:CHtche/WO [15/73]
―10分後―
小毬「ねぇゆいちゃんいつまでこうしてたらいいの~?」
来ヶ谷「うむ、見事なキス顔だ(忘れてた…)」
小毬「ふぇぇ~ん!恥ずかしい顔見られたーもうお嫁さんもらえないぃぃー」
往人「ったく騒がしいな…恭介?と言ったか、どうにかならんもんかね?」
恭介「すまないな…皆で出かけるの久しぶりなんだ、ついはしゃぎたくなるだろう?ヒャッホーゥ」
往人「…」
90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 09:54:40.39 ID:CHtche/WO [16/73]
往人「んで目的地は一緒みたいだが何をしに行くんだ?」
恭介「あぁ…表向きはただの旅行でな、俺の目的は翼人に関する事を調べる事だ」
往人「翼人ね…伝説の話なんだろう?翼が生えてるってのは…?(何だ?この胸が痛くなるのは…)」
恭介「あながち伝説とも言えないらしい、俺が知っている限りではある神社に翼人の羽が保管しているらしい」
往人「あぁ…知ってる…知ってるとも、最近不思議な体験をしたんだよ」
恭介「そうか…往人もか…さて目的地にもうすぐ着くみたいだぜ」
93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 10:03:41.92 ID:CHtche/WO [18/73]
ミーンミーン…
往人「暑い…暑いぞ観鈴…」
観鈴「そうかなー?山だから涼しいよー」
恭介「往人俺達は先に行っとくぜ」
往人「あぁ、観鈴とりあえずかき氷食うか…」
観鈴「じゃ私買ってくるね、私のおすすめの味でいいかな?じゃいってきまーす」
ミーンミーン
96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 10:16:04.78 ID:CHtche/WO [19/73]
観鈴「おじさんピーチ味とイチゴ味お願いします」
「おじさんじゃなくておにーさんだ!ったく最近の若いやつは…」
観鈴「がぉ…」
「ほらよ!ついでにオマケのせんべいパンを分けてやるよ!」
観鈴「ありがとうございます往人さんも喜びます!いい人ですねおじさん」
「…早く連れん所戻ってやんな」
ミーンミーン…
97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 10:20:02.36 ID:CHtche/WO [20/73]
観鈴「早く往人さんの所へ戻らなきゃ」
ミーンミーン…ジジジ
観鈴「あ、往人さんのかき氷にセミのおしっこが…どうしよう…」
―ベンチ―
往人「観鈴の奴遅いな…まさか迷子になってんじゃないだろうな…チッ、探すか」
往人「おーい観鈴ー!観鈴ー!ったくどこに行きやがったんだよ…」
98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 10:26:26.72 ID:CHtche/WO [21/73]
「観鈴ー!」
観鈴「あ、往人さんの声だ!往人さーん!」
往人「観鈴探したじゃないか…ったく動いて体温あがっちまったぜ、イチゴの方もらうからな」
観鈴「あ、それ…」
往人「くぅー頭にキンキン来やがるぜ…!何だ観鈴俺の顔に何かついてるか?」
観鈴「そのかき氷セミのおしっこの味しない…?」
往人「ブフゥー!!お前まさかかき氷にセミにしょんべんかけられたんじゃないだろうな!?」
観鈴「そ、そんな事ないよ!自然のエキスが入ったんだよ!」
100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 10:33:15.02 ID:CHtche/WO [22/73]
観鈴「…私の食べる?」
往人「……」
観鈴「ねぇ往人さーん」
往人「………」
観鈴「何で無視するのかなー」
往人「もう登るぞ…」
観鈴「うん、どれくらい登ったら頂上に着くのかなぁ?」
往人「知らん、適当に行けば着くだろ…かき氷一気に食い過ぎで頭痛いのまだ治らねぇ」
観鈴「往人さんちょっと休む?」
往人「あぁ、すまん」
105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 10:55:39.39 ID:CHtche/WO [24/73]
往人「(頭がイテェ…ダメだ意識が遠退く…)みす…ず悪い…ちょっと…」
観鈴「往人さんどうしたの?寝ちゃうの?しょうがないなぁ…」
往人「…」
―――――
往人「ここはどこだ?夢でも見ているのか?わからない…ん…?」
柳也「神奈!山菜苦手だったら言えよな…明日は川魚にでもするか?」
裏葉「好き嫌いするから大きくなれないのですよ神奈様」
神奈「五月蝿い、別に小さくてもかまわん!」
往人「何だか幸せそうだな…」
106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 11:03:30.74 ID:CHtche/WO [25/73]
柳也「裏葉ちょっといいか?」
裏葉「はい…言われなくとも何者かの気配は感じますが…」
神奈「何の話じゃ?我にも聞かせよ!」
裏葉「殿方とのお話に入るのは頂けませんわ神奈様」
神奈「そ、そうか…つい興味本意で…すまなかった」
往人「あの二人は俺の存在に気づいているのか…?」
107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 11:15:14.88 ID:CHtche/WO [26/73]
柳也「裏葉ちょっと俺は用を足してくる」
裏葉「わかりました、ささ神奈様今日はもうお休みになりましょう」
神奈「そうだな、もう疲れたしな…柳也殿早く戻ってくるのだぞ…命令だぞ」
柳也「はっ承知、それでは御免」
往人「とりあえず柳也と言う男に話を聞くか…」
―川―
柳也「さて、出てきたらどうだ!」
往人「あぁ…すまん何か気を使わせちまって」
柳也「貴様どこの者だ?返答次第では眠ってもらう事になるが」
108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 11:24:47.58 ID:CHtche/WO [27/73]
往人「国崎往人だ、争うつもりもない」
柳也「その言葉信じてもよいのだな?(この男の格好はなんだ…?)」
往人「あぁ!…こっちが名乗ったのにお前が名乗らないのはおかしくないか?」
柳也「む、一理あるな…柳也とでも呼んでくれ」
往人「柳也、ここは一体どこなんだ?」
柳也「高野山近郊なのだが、それがどうかしたのか?」
往人「え?…なぁ女の子を見なかったか?」
柳也「否、女子は神奈と裏葉以外は見ておらぬが…」
往人「どう言う事だ?」
115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 11:48:02.12 ID:CHtche/WO [31/73]
柳也「大丈夫か?」
往人「状況がよくわからない、観鈴と高野山について、それからかき氷を食べて…頭が痛くなって…」
柳也「とりあえず裏葉と言う者に医術の心得がある、見てもらった方がいい」
往人「すまない、そうさせてもらおう…(観鈴どこいっちまったんだよ…)」
―――――
柳也「と言うわけでちょっと訳ありの国崎往人殿だ、裏葉ちょっと話を聞いてやってはくれないか?」
裏葉「かしこまりました…国崎殿こちらへ…」
往人「……」
119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 12:00:39.24 ID:CHtche/WO [32/73]
裏葉「大丈夫でございますか?お水をお持ちしましょうか?」
往人「いや、いい…あんたの着ている着物綺麗だな?昔母親が着ていた物に似ている…」
裏葉「ふふふ、お上手ですのね、国崎殿の召し物は変わっておりますのね?麻とも絹ともどちらとも言えない肌触り…こんな物初めてですわ」
往人「珍しそうだな?ってあっちでイビキして寝てるのは誰だ?」
裏葉「彼女は神奈備命…神奈様でございます」
往人「凄く綺麗だ…姫様かなにかなのか?」
柳也「それ以上の検索はよせ、今日はもう遅い、話はまた明日だ」
往人「わかったよ…」
121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 12:11:01.99 ID:CHtche/WO [34/73]
―翌日早朝―
神奈「この男は何なのだ裏葉?」
裏葉「訳ありの殿方とでも言っておきましょう…」
柳也「神奈の正体所か何もわかっていないんだ、この男は」
往人「…ラーメンセッ…ト…」
神奈「寝言か?ふふん!我が直接起こしてくれよう!…鼻をつまんでっと…」
往人「…………………………ッハァ!苦しいわボケェ!!!」
神奈「ビクッ」
122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 12:18:39.87 ID:CHtche/WO [35/73]
往人「テメェ危うく死ぬところだっただろうが!」
スラリ…
柳也「国崎殿大人しくして頂こうか。騒ぎ事は困る立場に居るのでな」
往人「わかったから首元から刀をおさめてくれ…」
裏葉「あらあらもう仲良しさんなのですねー」
柳也&往人「どこがだ…」
神奈「柳也殿はやはり頼りになるのー」
123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 12:30:08.42 ID:CHtche/WO [36/73]
――――――
観鈴「往人さん中々起きないなぁ…ちょっと散歩でもしようかな…でも1人じゃ怖いな…でも近くなら大丈夫だよね」
ザッザッザ
観鈴「あの石に掘ってる文字はなんだろう?…えっと、翼人伝説について…1000年前翼人と言う背中に翼を持つ人間が居たそうな…ッ!何だろう背中が痛…」
――――――
124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 12:44:01.64 ID:CHtche/WO [37/73]
往人「あんたらの目的ってなんだ?見たところ家族には見えないし」
柳也、裏葉「…」
神奈「実はな、母上を探しておるのだ、母上はここの何処かで捕らえられていると言われておる…」
柳也「おい!神奈!何で国崎殿にそんな話をするんだ?敵かも知れぬぞ?」
神奈「国崎殿の目を見てみよ、澄んだ目をしておる…敵ならばもう斬られてるはず」
柳也「しかし…」
往人「そんな訳があったのか、助けて貰った恩は忘れない、だから俺にも母親探しに協力させてくれ」
126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 12:54:07.48 ID:CHtche/WO [38/73]
柳也「駄目だ!やはり信用ならん、国崎殿、実力の分からん者を一緒に連れて足手まといになって貰っては困るからな!」
往人「なら実力を見せれば良いのか?(ハッタリで何とかなるか…?)」
裏葉「お二人共大人気ないですよ…」
神奈「ならば我は今お風呂が入りたい、先にお風呂に入らせた方が勝ちと言うのはどうじゃ?」
柳也&往人「なっ…」
神奈「勝った方の願いを受ける、これは命令じゃ、さてどうする御二人?」
柳也「命令なら仕方ない…」
往人「望むところ!」
127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 13:06:00.62 ID:CHtche/WO [39/73]
往人「勢いに任せたものの…何をすればいいんだ?とりあえず道具が必要なんだが…」
ガサガサ
往人「ん?これは…小鍋か?とりあえず石の土台の上にセット湯を沸かしておくか…」
ガサガサガサガサ
往人「ん!大きめの桶かこいつは使える!」
神奈「さてどちらが勝つかの?裏葉はどう思う?」
裏葉「私は国崎殿が勝つと思いますわ」
神奈「裏葉がそう申すのならばそうなるんだろうな、裏葉の予感はよく当たると評判じゃったからの」
裏葉「お恥ずかしい限りです」
128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 13:16:47.61 ID:CHtche/WO [40/73]
柳也「神奈め無理難題を命令しやがって…こんな山奥ではお風呂に入れる事自体無理だと言うのに…」
――――――
往人「出来たぞ…我ながら素晴らしいアイディアだ…」
――――――
神奈「国崎殿もう出来たと申すか?意外と早いのうー良い心がけじゃ!裏葉付いて参れ」
裏葉「はい」
神奈「羽のせいで着物を脱ぐのはいちいち面倒だな」バサ…
神奈「む、桶にお湯が張っておるな…よくこの短時間で…」
往人「湯加減はどうだ?」
神奈「悪くはない、国崎殿…変な事を申すが、国崎殿は翼人をどう思っておる?」
129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 13:28:31.56 ID:CHtche/WO [41/73]
往人「どうって?伝説のもんだからよくわからんよ」
神奈「伝説?お主面白い事を申されるんだな…」
往人「人に翼なんて生えてる訳ないじゃねぇか!(…羽の生えた女の子か…母さんがそんな話してくれたよな…俺が旅を始めたのもその女の子を救う為、だがそんな女の子なんて居なかった…)」
神奈「…国崎殿ちょっとこちらに来てくれまいか?」
往人「良いけど服はちゃんと着てろよ…」
神奈「もう着ておる」
往人「そうか…じゃあそっちに行く」
131 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 13:42:23.86 ID:CHtche/WO [42/73]
―次の瞬間国崎往人の目に映った神奈の背中には羽が生えていた―
往人「な…なんだよそれ…」
神奈「我は翼人…国崎殿伝説とはもう言えまい…」
往人「…!(俺達一族が探していた翼を持つ少女って神奈の事だったって言うのか!?あり得ない…)」
神奈「あまり見られるのは好きではない、しかしそなたには見られて嫌な気分はしない…何故だか柳也殿と同じ感覚なのだ。国崎殿は我が普通の人間では無い事に畏怖するか?」
往人「いや…神奈は神奈だと思う、誰も否定する事は出来ない」
神奈「やはり柳也殿と全く同じ事を申すな、気に入ったぞ国崎殿、しかし我は今その否定する輩に追われておるのだ、国崎殿力を貸してはくれまいか?」
往人「…あぁ」
133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 14:10:45.91 ID:CHtche/WO [44/73]
柳也「神奈から直接話を聞いたみたいだな?」
往人「あぁ…俺が探していた女の子かもしれない」
柳也「観鈴って女子じゃないのか?」
往人「観鈴とは違うんだ、きっと俺達一族が探していた女の子なんだ」
柳也「よくわからないな…でも力を貸してくれるのだろう?」
往人「あぁ、どこまで出来るかわからないけどな…とりあえずよろしく頼む」
裏葉「御二人共ご飯の仕度が出来ましたよー」
柳也「とりあえず腹ごしらえでもするか国崎殿?」
往人「そうだな」
134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 14:18:25.55 ID:CHtche/WO [45/73]
―――――
観鈴「…背中が痛いの収まった…往人さんの所へ帰ろう…」
ザッザッザ
観鈴「あれ?往人さんさっきまでここに居たのにどこにいったんだろう?待ってなきゃまた怒られるよね…ふぁーちょっとお昼寝しようっと、また空の女の子の夢見れたらいいな」
―――――
135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 14:26:49.74 ID:CHtche/WO [46/73]
往人「なぁ柳也、俺に剣術教えてくれよ」
柳也「別に構わないが?経験はあるのか?」
往人「いや全く。使えるのはちょっとした法術だけだ」
柳也「法術?どれ少し見せてもらおうか」
裏葉「私も興味あります」
神奈「何か面白い事が始まるのか?」
往人「あんまり期待しないでくれよ…?この人形を動かすぞ」
スッ…トコトコ…ポテン
神奈「スゴいな!裏葉も柳也殿もそう思うじゃろ!?」
柳也「これはまた奇っ怪な…」
裏葉「まぁ不思議ですわねぇ」
往人「この程度なんだ…柳也稽古頼むぜ」
136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 14:39:42.64 ID:CHtche/WO [47/73]
柳也「まずは相手との間合いをとる稽古をしよう、大勢を相手に戦う時も一対一の時も間合いに注意してくれ」
往人「斬られたら終わりだからな…」
柳也「後は構えは常に脱力し行動に移す時に力を入れる、これは攻撃で素早く相手に斬撃をあたえる事が出来る、逆に防御する時にも瞬時に反応する事が出来るんだ、動と静を制する者が勝利する」
往人「なるほど…」
神奈「柳也殿は頭は弱いが腕っぷしには自信があるからの」
柳也「おーい裏葉今日の夕御飯はカエルの肉でいいぞ!」
裏葉「承知しました」
神奈「柳也殿我が悪かった…許して欲しい」
柳也「わかれば良いんだ」
137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 14:51:09.99 ID:CHtche/WO [48/73]
柳也「さて実戦といくか!国崎殿かかってまいれ!」
往人「言われなくても!」
スッ…ススッ
往人「当たらねぇ…どうなってんだ」
柳也「国崎殿間合いがなってない!隙有り」
コーン
往人「痛てて…頭狙う事はねーだろ!」
柳也「真剣ならばもう死んでいるぞ国崎殿、もっとかかってこんか!」
往人「クソッタレェェェ!」
138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 14:58:40.85 ID:CHtche/WO [49/73]
裏葉「往人殿酷い怪我ですね…柳也殿もう少し手加減されては如何です?」
柳也「戦では手加減なぞない、真剣にやらないとこっちが斬られる…」
往人「その通りだな…明日はもっと出来るように頑張るぜ」
神奈「…国崎殿この間の人形我に貸してもらえぬか?」
往人「別にいいけど失うなよ?ほらよっ」
神奈「ありがとう、しかし何で動くか見当もつかぬ…ふん!たぁ!…動かぬ…」
裏葉「国崎殿と柳也殿に囲まれて幸せそうですね…」
柳也「この幸せがずっと続けばいいんだがな…」
往人「…」
139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 15:01:45.16 ID:CHtche/WO [50/73]
さて3時の息抜きだ
楽しんでもらえているのだろうか?
142 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 15:16:06.07 ID:CHtche/WO [51/73]
ガザッ
柳也「…国崎殿、裏葉…起きろ」
往人「…?…どうしたんだ?」
裏葉「柳也様神奈様の事は任せて下さい」
柳也「裏葉かたじけない…国崎殿敵だ、少数だが4人は居るであろう…国崎殿戦えるか?」
往人「剣術習ったの昨日の今日だぞ?」
柳也「四の五の言ってる場合じゃない…稽古通りにすれば大丈夫なはずだ、来るぞ!」
ザッザッザザッザッザ
「いたぞー!」
144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 15:39:00.93 ID:CHtche/WO [53/73]
「こんな所に居やがったのかぁ…散々探したんだぜぇ?あんたらには高い賞金がついてんだ、ここいらで引導を渡してやるぜぇ!」
柳也「御託はいい…抜け」
「いい度胸してんじゃねぇか!」
スラリ…
柳也「(神奈の命で殺しは禁止されている…三人相手ならば峰打ちで!)」
ドゴッドゴッドゴッ
「ぐ…は」
往人「すげぇ一瞬で三人を倒しちまったな…」
145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 15:39:51.78 ID:CHtche/WO [54/73]
「へっぴり腰の坊主!よそ見してんじゃねぇぞ!」
シュッ
往人「うわっ!危ねぇ…(この暗闇だ相手はそう簡単に打っては来れないはず…ならば五分五分の勝負!)」
スラリ…ヒュッ…キン!
往人「今だ!くらええええ!」
ザシュ
「くっ…足を狙ってくるとは…」
柳也「足だけでは無い貴様には眠ってもらおうか…」
ドゴッ
往人「はぁはぁ…柳也あんたすげぇな…」
柳也「国崎殿こそ初陣にしては良かったぞ、さてここはもう危ない逃げるぞ!」
146 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 15:44:49.61 ID:CHtche/WO [55/73]
神奈「もう安全と言う場所は無いのかも知れぬな…早く母上に会いたい」
裏葉「地面に足跡がたくさん付いてると言うことは、敵本陣が近いのかもしれませんね」
柳也「裏葉の言う通りかもしれん、この先気を抜いたら生きては行けないかもしれんな…」
往人「神奈の母親はどこに捕らわれてるんだ?」
柳也「何処かの祠かと思うんだが…偵察兵でも捕まえて吐かせるか?」
往人「それが良さそうだな…」
147 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 16:03:25.19 ID:CHtche/WO [56/73]
ザッザッザ
柳也「奴は今一人だ、ちょっと行ってくる…」
サッササ
柳也「動くな、八百比丘尼の居場所を知りたい、抵抗すればお前は永遠に眠る事になる」
「ヒィ…俺は一兵卒だから知らねぇよ!噂で北の祠に居ると聞いた事はある!」
ガン
「……」
柳也「北の祠か…」
148 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 16:23:09.59 ID:CHtche/WO [57/73]
神奈「母上は大丈夫であろうか…」
裏葉「神奈様の母上様はきっと無事ですよ、希望を捨てちゃいけません!」
往人「なぁそもそも何で神奈の母上は捕まっているんだ?悪い事した訳じゃないんだろう?」
裏葉「それは私にもわかりません…」
ザッザッザ
柳也「すまない待たせた…信憑性は低いが北の祠に居るそうだ、行くぞ」
神奈「…」
149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 16:31:09.19 ID:CHtche/WO [58/73]
―北の祠入口―
「誰じゃ…また妾を戦争の道具として使う者か?ならば去れ!妾の呪いを受け死ぬ事になろう…」
裏葉「私は裏葉と申します、貴女様は八百比丘尼様とお見受けられます、貴女に会わせたいお方を連れて参りました」
八百比丘尼「妾は誰とも会いとう無い、帰れ!」
神奈「…母上…」
八百比丘尼「その声は神奈?神奈なのか…?あぁ…どうしてこのような場所に…」
150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 16:41:11.17 ID:CHtche/WO [59/73]
裏葉「八百比丘尼様神奈様は危険を犯してまで貴女に会いに来たのです、結界を解いて頂けませんか?」
八百比丘尼「それはならぬ…妾には800年にも及ぶ戦いの中で殺戮の武器として使用され数々の人の苦しみ悲しみ痛み妬み、死、恨みなどで呪われておる、近づくだけで何が起こるかわからぬ…」
裏葉「それでも神奈様は貴女に会いたいとおっしゃってます…どうか結界を…」
神奈「…もうよい裏葉、もうよいのだ」
柳也「神奈…」
往人「…」
152 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 16:47:48.44 ID:CHtche/WO [60/73]
往人「…アンタは自分の娘の成長した姿見たくはないのかよ!?呪いだ?そんなの親子の絆には関係ないだろ!?素直になれよ!」
神奈「国…崎…殿、」ポロポロ
柳也「国崎殿…」
神奈「母上、私は幼い頃に母上に抱かれた感覚が今でも残っておるのじゃ…あの暖かい母上の包容は忘れてない…母上また抱いて下さい…」
八百比丘尼「…結界を解きます、しかしあまり時間は無いことを承知してください」
153 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 17:01:22.38 ID:CHtche/WO [61/73]
ザッザッザ…
神奈「あ…ぁ…あ…母上!」
裏葉「なんと惨い…今鎖を外します!」
柳也「国崎殿も早く鎖を!」
往人「わかってる!」
ガチャガチャ…カチャ
八百比丘尼「こうしてまた生きて神奈と会える事になろうとは思いもしなかった…国崎殿、裏葉殿、柳也殿には何てお礼をすれば…」
柳也「俺達は好きでやったんですよ」
裏葉「私達はここまでずっと一緒にやって来ました、家族同然に」
往人「俺は多分アンタ達を救う為に来たんだ」
八百比丘尼「皆さん本当にありがとうございます…」
154 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 17:10:55.19 ID:CHtche/WO [62/73]
神奈「あのね母上いっぱいお話したい事があります」
八百比丘尼「うん、うん」
柳也「本当の家族には勝てないな…」
往人「そうだな…」
…
……
………
裏葉「八百比丘尼様…貴女にはここを出て頂いて神奈様と一緒に暮らして頂きます、私達みたいな家族ごっこみたいでは無く、本当の家族として暮らして下さい」
八百比丘尼「…それは出来ぬ、さっき言ったはずです、時間が無いと…」
裏葉「どう言う事でしょうか…?」
156 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 17:17:14.37 ID:CHtche/WO [63/73]
八百比丘尼「もうすぐここは戦場になります、ですから早く神奈を連れて逃げて下さい」
神奈「母上も一緒じゃなきゃ嫌じゃあ!」
八百比丘尼「柳也殿、裏葉殿、国崎殿、神奈の事を頼みましたよ…」
…ゴォー
柳也「何なんだこの風は!外へ追い出される!?」
裏葉「八百比丘尼様!」
往人「どうなってんだ!?」
神奈「母上ー!母上!母上ー!」
八百比丘尼「さようなら私の愛する娘神奈…」
157 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 17:24:48.26 ID:CHtche/WO [64/73]
うあああああ!
柳也「なっ!?八百比丘尼様の言う通り戦場にだが早すぎる!裏葉、神奈、国崎殿皆無事か!?」
裏葉「私は無事ですが神奈様が!」
神奈「母上ー!何故一緒に居られないのです!母上ー!」
柳也「神奈しっかりするんだ!俺が八百比丘尼様を絶対に助ける!国崎殿行くぞ!…国崎殿は何処だ裏葉…?」
裏葉「祠では一緒だったのですが…」
158 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 17:32:57.58 ID:CHtche/WO [65/73]
往人「何でかアンタの側に居るなんて…まいったね」
八百比丘尼「神奈達と一緒に飛ばしたはずなのに…?法術の結界でも張ってたのでも言うのか?」
往人「そんな事よりこの状況どうすんだ?」
八百比丘尼「私が囮になります、その隙に逃げなさい」
往人「それは出来ないな、アンタには生き延びて神奈と一緒に暮らしてもらうんだ」
八百比丘尼「人間が何故そこまでして妾達を守ろうとするんです?」
159 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 17:41:58.15 ID:CHtche/WO [66/73]
往人「何でかな…翼の生えた女の子には幸せになってもらわなきゃいけない気がしてな」
八百比丘尼「国崎殿…わかり申した、この戦い生きてみせます」
「翼人を殺れー!さもなくば我々は呪いで死んでしまうぞー!」
往人「うあああああどけぇ!」
ザシュ!ザシュ!
「いくら翼人でも弓の矢は避けれまい…」
ギリギリ…
160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 17:51:55.97 ID:CHtche/WO [67/73]
往人「ツラいな…アンタ大丈夫か?」
八百比丘尼「問題ない後少しで柳也殿の居る所へ着くはずです」
ギリギリ…
往人「八百比丘尼あぶねぇ!」
ピュン
ドス…ドスドス
柳也「国崎殿!八百比丘尼様大丈夫ですか!?」
161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 18:05:16.93 ID:CHtche/WO [68/73]
柳也「な…国崎殿」
往人「遅かったな…八百比丘尼様とやらはピンピンしてるぜ…?ちょっと痛い思いしたがな…」ジワァ…
柳也「すぐに手当てを!」
八百比丘尼「国崎殿!」
往人「体がよぉ…勝手に動いち…まってよ…胸に三本も弓矢刺さってやがるぜ…バ…カだ、よな…でも後悔はしてないんだ、何故か…な…?きっと八百比丘尼を守るって事は羽が生えた女の子を救う気がし…た…ぅ、俺は…救、われ…た、のかな…?」
163 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 18:11:21.39 ID:CHtche/WO [69/73]
柳也「他人の幸せの為なら自分は犠牲になってもいいのかよ!なぁ国崎殿!」
裏葉「もう寝かせてあげましょう柳也殿…」
神奈「母上!母上の力で何とか出来ないのですか!?」
八百比丘尼「彼は死を受け入れました、私達に未来を残して…妾達は国崎殿の分も生きなければならなぬ!」
165 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 18:20:29.84 ID:CHtche/WO [70/73]
――――
高野山に伝わる翼人伝説
悪魔と恐れられた翼人八百比丘尼を守る為に一人の人間が居た、彼は数百人を相手に互角の戦いを繰り広げるが、三本の弓矢を胸に受け死んでしまう。
彼の亡骸は八百比丘尼に手厚く葬られ三本の矢は八百比丘尼、仕官、女官それぞれが持って彼の生きた証を忘れぬ為に大切に今も高野山に保管されてる。
国崎往人永遠に眠る
―――――
167 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 18:46:20.82 ID:CHtche/WO [71/73]
8月31日
往人さんが居なくなって随分と時間が流れました、毎年夏が来ると往人さんの事を思い出し胸が苦しくなります…毎年往人さんが会いに来るんじゃないかって期待しては落胆したり、往人さんは実は夢の中の人物だったんじゃないかって…
もう一度往人さんに会いたいな
川で遊んだり、海で砂のお城作ったり、トランプしたり…
まだやりたい事いっぱいあったのに悲しい
観鈴「あれ…?私なんで泣いてるんだろう、潮風にやられちゃったのかな?」
ザザーン… ザッバーン
ザッザッジャリ…
「観鈴」
観鈴「?」
往人「ただいま」
―fin―
168 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 18:52:58.05 ID:CHtche/WO [72/73]
もうゴールしてもいいよね…?
私頑張ったよね?
171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 19:08:03.37 ID:CHtche/WO [73/73]
終始行き当たりばったりですまなかったと思う
即興で作るのはいけねぇや…
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