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唯「せつぶん?」憂「いいえ、せっぷんです」
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 17:52:04.00 ID:I5/oXkrO0 [1/37]
N市 とあるスーパーマーケット
唯「ねぇー憂」
憂「ん? どうしたのお姉ちゃん……あ」
唯「にへへ。一本買っていってもいいですかね?」
憂「またお酒? お姉ちゃんすごく弱いんだからだめだよ」
唯「一杯だけだからさ。ね?」
憂「んー……約束だよ? あと勝手に飲まないこと」
唯「うん約束! えへへっ、ありがとう!」コトン
憂「わっと……えーっと、これで後は福豆だけかな?」
唯「しいたけは?」
憂「もうあるよ。きゅうりにかんぴょうに……あれっ、たまご家にあったかな?」
N市 とあるスーパーマーケット
唯「ねぇー憂」
憂「ん? どうしたのお姉ちゃん……あ」
唯「にへへ。一本買っていってもいいですかね?」
憂「またお酒? お姉ちゃんすごく弱いんだからだめだよ」
唯「一杯だけだからさ。ね?」
憂「んー……約束だよ? あと勝手に飲まないこと」
唯「うん約束! えへへっ、ありがとう!」コトン
憂「わっと……えーっと、これで後は福豆だけかな?」
唯「しいたけは?」
憂「もうあるよ。きゅうりにかんぴょうに……あれっ、たまご家にあったかな?」
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 17:54:57.68 ID:I5/oXkrO0 [2/37]
唯「あっ、タマゴならないよ。昨日の夜わたしが食べちゃったから」
憂「……そういうのはちゃんと報告してくれないかな?」
唯「えへへっ、ごめんね」
憂「お姉ちゃん。去年と違って今は二人暮らしなんだから、そういうの気をつけなきゃだめだよ?」
唯「そっかぁ、わたし憂と同棲してるんだもんね」
憂「ぅ……もうっ、真面目に聞かないんだから……」
唯「憂てれてるー」
憂「……とにかく、タマゴとあと福豆だね」
唯「あ、わたしタマゴ取ってくるよ」
憂「ううん、お姉ちゃんは豆探してきて? レジのあたりにあると思うから」
唯「そう? じゃわかった、行ってくるね」
憂「いってらっしゃーい」
憂(……さて、タマゴタマゴ)
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 17:58:02.84 ID:I5/oXkrO0
――――
憂「あ、いたいたお姉ちゃん……って!?」
唯「おういー、豆ってどれくらい買ったらいいのー?」ガサガサ
憂「一袋でいいってば。私たちの家そんな広くないんだから」
唯「そっかー。実家は広かったからなぁ……何袋も買ってたよねぇ」
憂「ほら、棚に戻して」
唯「……んー。お家の話、憂はきらい?」ガサガサ
憂「……お姉ちゃんのせいでしょ。1年も家に置いてけぼりにされたら嫌にもなるよ」
唯「私だって、憂が生まれてくるまで1年ひとりぼっちだったけどなー」
憂「それは……そうだけど」
婆「すまんの、豆とらせてくれんか」
唯「あっはいっ、ごめんなさい」ササッ
婆「仲いいの」
憂「あはは……」
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 18:01:02.47 ID:I5/oXkrO0
憂「……」
唯「ま、いいよね」
憂「うん?」
唯「これからはいつだってどこだって、憂と一緒だよ」
唯「だからお家のことも、あんまり嫌わないでほしいな……」
憂「……わかってる。わかってるんだけど、ね」
唯「……買うものみんな揃ったっけ?」
憂「うん、そのはず。会計して帰ろっか」
唯「ん。あそこのレジ空いてる」
憂「よっし、行こう」カラカラ
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 18:04:02.39 ID:I5/oXkrO0
唯「いよっと」ボスン
店員「いらっしゃいませー」
ピッ ピッ
唯「……」じーっ
憂(また見てる……)
憂「そんなにぴっぴが好きならスーパーでバイトしたらいいのに」
唯「ぴっぴ……?」
店員「ふぷっ」
憂「っ……」カアッ
憂「だって……あれなんて言うのかわかんないもん……」
唯「かわいいなぁーういういー」うりうり
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 18:07:15.64 ID:I5/oXkrO0
店員「ふ……あ、えっと、こちらお酒なんですが」
唯「あ、わたしこれでもハタチなんですよ」
店員「身分確認できるものはお持ちですか?」
唯「学生証で大丈夫ですか?」
店員「はい、大丈夫です」
唯「んと……」ゴソゴソ
唯「はい」
店員「どうも」
唯「……ぴっぴ」ボソッ
店員「グフッ! げふん、はぁ、はい、お返しいたします」
唯「どもども」
憂「……お姉ちゃん、店員さん困らせちゃだめだよ?」
唯「うふふ、ごめんねぴっぴちゃん」
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 18:10:00.32 ID:I5/oXkrO0
店員「ふぅっ。お会計4,286円です」
憂「んっと。……はい」
店員「えー、4,536円お預かりします……」
店員「250円のお返しです。ありがとうございましたー」ペコリ
憂「行くよっ、お姉ちゃん」
唯「ほいほーい」
憂「はぁっ……まだ顔熱いよ」ペタペタ
唯「……」ガサガサ
憂「お姉ちゃん?」
唯「うい、早く袋に入れて帰ろう。あの店員さん、ときどき憂のほうチラ見してる」
憂「……いや、女の人だよ? それに見られるのもしょうがないような」
唯「いいから早く行こうって」
憂「……はーい♪」
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 18:13:17.73 ID:I5/oXkrO0
――――
小さなアパート 202号室
憂「よいしょ、ただいまー」
唯「うあー、重かった」
憂「お酒の瓶があったもんね。お姉ちゃん大丈夫?」
唯「大丈夫じゃないからこたつであったまるー」スタスタ
憂「そっか。休んでていいよ、わたし恵方巻きの準備するから」
唯「おーう、よろしう頼みます……」
憂「……さてと。がんばるぞっ!」
憂(お姉ちゃんの健康と幸福を願うお料理、手は抜けない!)
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 18:16:36.45 ID:I5/oXkrO0
憂「……」モクモク
憂「……」モクモク
憂「ふっふーふーふーん」カチャカチャ
憂「すっきすっきーだーいすっきー……」
唯「うい?」
憂「わっ! お姉ちゃんどうかした?」
唯「ねぇねぇ、豆まきしなーい?」すりんっ
憂「ふあ……えっと、ちょっと待って。タマゴ焼いちゃったら、一旦冷ますから……」
唯「うい……」ゴソッ
憂「へ……ちょっと、どこに手入れて……」
唯「……ん。お豆さん探し」
憂「あのね……いたっ!?」ビク
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 18:19:55.27 ID:I5/oXkrO0
唯「あっ、ごめ……」
憂「もうっ、あっち行ってて!」
唯「ごめんね……」
憂「……いいよ。待たせちゃってる私がいけないんだし」
唯「ごめんなさい……」ショボン
トボトボ…
憂「……」
憂(ちゅーは良いけど……やっぱりHはまだ)ジュー…
憂(……タマゴ焦げちゃうって)カチャッ
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 18:23:25.24 ID:I5/oXkrO0
――――
憂(よし。これで下準備はできたし、具材は冷蔵庫に入れておいて)
憂「お姉ちゃーん?」
唯「……うい?」
憂「準備終わったから、豆まきしよ? ……変な意味じゃないけど」
唯「ん……よーし、鬼を追いだすぞっ!」
憂「おー!」
唯「さて、じゃあ豆の袋を……」ガサッ
憂「……お姉ちゃん。なんか少なくない、それ?」
憂「というか……なんでもう開いてるの?」
唯「だっておいしくって……」
憂「これじゃちょっとしか撒けないよ。どうする?」
唯「うぅむ」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 18:26:37.67 ID:I5/oXkrO0
唯「大事なとこだけにしよう。両手に5粒ずつ持って。憂も」ガササ
憂「う、うん」
唯「わたしと憂の両手で4ヶ所だけ、大事なところの鬼をはらおう」
憂「なるほど。じゃあまずは……玄関かな」パタパタ
憂「鬼はー外!」パララッ
唯「ほー、憂はそうきましたか。私はまず~」トタトタ
憂「まず?」
唯「憂がいつもいる台所っ! 鬼はー外!」パララッ
憂「わぁ。……えへへっ」
唯「大事な憂には一匹たりとも鬼は近づけないよ!」フンス
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 18:30:03.01 ID:I5/oXkrO0
憂「じゃあ私は……」パタパタ
唯「ういはー?」
憂「お姉ちゃんがいつもいるおこたの中!」バサッ
憂「鬼は外ー!」パララッ
唯「ほほう、んじゃー私はっ」
憂「うん、うんっ?」
唯「憂と愛をはぐくむベッド!」パララッ
憂「ウフッ! ゲフ、お姉ちゃん!?」
唯「えぇー、何で笑うの憂ー?」
唯「いつもベッドでいっぱいちゅーちゅーするじゃん! 愛の営みだよ!」
憂「だ、でもだって、キスとエッチは……」
唯「違う?」
憂「……と、思うよ?」
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 18:33:20.28 ID:I5/oXkrO0
唯「わたしは一緒だと思うなぁ」
唯「なんか、少なくともステップで別れてるようなものじゃないかなって」
唯「どっちも憂を愛してるから、したいって思うんだよ?」
憂「……」
憂「なんか、ちょっと勇気出たかも」ニコッ
唯「では」
憂「でもまだ待って!」
憂(……あ)
唯「えへへ、冗談だよぅ。じゃ憂、年の数だけ豆を食べよう」
憂「38個も残ってるかな?」
唯「足りなかったら豆を半分に割って、2個ぶんに数えたらいいんだよ!」
憂「節分をつくったご先祖さまたちが泣くだろうなあ……」
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 18:36:32.57 ID:I5/oXkrO0
ポリポリ…
唯「んふふ、おいしぃ~」
憂「だねー。ぜんぜん残ってないけど」
唯「ふふっ、まあ食べたかったらまた明日買いに行けばいいんだよ」
憂「節分に食べるのが大事なのに……」ポリポリ
唯「憂は慣習にうるさいよねー」
憂「う、うるさいかな……」
唯「もうちょっとゆるくてもいいじゃない、ねぇ?」
憂「お姉ちゃんはゆるすぎ。先輩のお酒を断り続けて怒られて泣いたんじゃなかったっけ」
唯「だって、私酔ったら危ないもん! 憂以外の前じゃ絶対飲めないって」
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 18:39:58.61 ID:I5/oXkrO0
唯「憂だって分かってるでしょ? それは」
憂「そうだけど、……んん、やっぱり嬉しいや」
唯「でしょでしょ~」ごろんっ
唯「もう私って、けなげで最高の彼女だよね」
憂「うん。最高のお姉ちゃん」
唯「ぷふー」ポリポリ
憂「……」パキッ
ポリポリ
唯「いま何個たべたっけ……」
憂「お姉ちゃんはもう20個以上食べてるから気にしなくて大丈夫だよ」
唯「憂がいま16個だから私は18個ぐらいかな……」
憂「あくまで食べるんだね」
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 18:43:22.15 ID:I5/oXkrO0
――――
憂「お姉ちゃん、お姉ちゃん」ユサユサ
唯「んあぁ……だめぇん憂ぃ~……」
憂「変な声だしてないで。起きて。恵方巻き食べようよ」
唯「ハッ! 恵方巻き!」ガバッ
憂「いちおうお酒も持ってきたからね」
憂「食べ終わったら、1杯だけ飲んでいいよ」
唯「わかった、いっぱい、ね?」
唯「ほれ、私の横おいでー、うい」
憂「じゃあ失礼して、よいしょっと」
唯「ういー、いらっしゃーい!」ナデナデナデ
憂「ん、えへへ」
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 18:46:44.57 ID:I5/oXkrO0
憂「材料ちょっと多かったから3本作ったけど、多かったかな?」
唯「3本……1本あまるよ、憂?」
憂「それはお姉ちゃんが食べていいよ」
唯「えーっ、やだよ半分ずっこがいい!」
唯「ん、半分ずつ……そうか、ほぉう」
憂「どうしたのお姉ちゃん?」
唯「ちょっとね。まぁいいから食べようよ!」
憂「あっ、待ってお姉ちゃん」
唯「ほえ?」
憂「こほん。恵方巻きを食べる時はね、目を閉じて、何も喋っちゃいけないんだよ」
憂「口を開けると、せっかく食べた幸せが逃げちゃうんだって」
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 18:50:10.15 ID:I5/oXkrO0
唯「へー、なおさらだね」
憂「なおさら?」
唯「あぁいや、こっちの話で。じゃあ改めて……」
憂「お姉ちゃん、恵方巻きなんだから恵方を向かないと」
唯「あ、そっか。んーと、南南東だったよね」
憂「うちの窓が真南だから、こっからちょっとだけ左を向いて」
唯「このくらい?」
憂「うん、ちょうどいいと思うよ」
唯「よしっ! では目を閉じて……いただきます」
憂「いただきまーす」
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 18:53:20.06 ID:I5/oXkrO0
唯憂「……」モソモソ
モソモソ…
唯憂「……」ごくんっ
憂(うん、おいしい)
唯憂「……」モソモソ…
唯憂「……」モソモソ
唯憂「……」ごくんっ
唯「……ふぅー」
憂「思いのほか、なかなか疲れるね」
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 18:56:33.37 ID:I5/oXkrO0
唯「ういっ、まだ喋っちゃだめだよ!」
憂「へっ?」
唯「まだ恵方巻きを食べ終わってないよ?」
唯「憂は今からわたしと、この余った恵方巻きを食べるんだから!」
憂「……お、お姉ちゃん。なんか言い方がお芝居みたいだけど」
唯「あぁー、喋って幸せが逃げちゃった!」
唯「でも残ってる恵方巻きは1本! となると、倍の量の幸せを食べる手段を考えないと!」
憂「……」
唯「そうだ憂!」
憂「なぁに、お姉ちゃん?」
唯「この恵方巻きで、ポッキーゲームならぬ恵方巻きゲームをすればいいんだよ!」
憂「えほっ?」
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 19:00:07.40 ID:I5/oXkrO0
唯「はい、憂はこっち側くわえて」ぐいっ
憂「むぐっ、ほ、ほっとぉ」
唯「ほら、しゃべったらめっ、だよ。目閉じて」
憂(もう……ほんとに変なことばっかり思いつく)
憂「ふん」コクッ
唯「はじめるよー、あーん……」
唯「ふたーと!」
モソモソ…
憂(わわわ、お姉ちゃんが食べてるのが分かる……)
憂(私も食べなきゃ……ちゅ、ちゅーくらい別に……)
フー、フー
憂(お、お姉ちゃんの鼻息……)モソモソ
48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 19:03:16.12 ID:I5/oXkrO0
ごくんっ
憂(わっ、今飲みこんだ……すごい音)
憂(普段のちゅーでお姉ちゃんがツバ飲みこむことはよくあるけど……)モソモソ
憂(やっぱり唾液だけとはぜんぜん音が違うんだ)モソモソ
唯「ん……」
憂(! す、すっごい近くまで来てる!)
憂(あと一口食べたら、ちゅうだ……)ごくんっ
憂(ん、んんっ)ハムッ
むにっ
唯「むっ……ふふっ、ういーっ」ちゅうっ
憂「ん、ぅ……」モグモグ
唯「んれーっ」ニュル
憂「ちょっ、舌まっへ……まあ飲みこんれないっ」
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 19:06:32.19 ID:I5/oXkrO0
唯「はぅ、ふっ……んりゅっ」
ピチャピチャッ ズジュッ
唯「んっ……」ごくっ
唯「ふふ、憂の幸せちょっともらっちゃった」
憂「は、はふぁっ……ん、んっ」ごくんっ
唯「んーっ」チュー
憂「むぅーっ!」
唯「口開けちゃめーだよ、んべっ」
ペロ、ピチュ…
憂「っ、ぅ!!」ゾクゾクッ
唯「んっ、んっ……」チュチュッ
唯「ん、よし! これで憂の幸せは憂の中にばっちり封印されたよ!」
憂「ぅ、……はぁっ」くたっ
唯「よしよし、おつかれさま」ナデナデ
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 19:09:58.63 ID:I5/oXkrO0
憂「んぅーっ……」ぎゅうっ
唯「あれぇ? まだしたいのかな?」
憂「……っ。そういうんじゃないもん」
唯「そっか? まぁいっか。うーいっ」ユサユサ
憂「なあに?」
唯「お酒。一杯酌んで?」
憂「ん、わかった……」
キュポン
唯「~♪」トクトク…
憂「よっと」チャポン
唯「どもども」
53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 19:13:19.52 ID:I5/oXkrO0
唯「すぅー……こくっ。ういも早く大人になるといいね~」
憂「そうだね、私もお姉ちゃんと飲みたいかな」
唯「酒はいいぞー、やなことみんな忘れられる……」
憂「だめ人間のせりふ……」
唯「うえへへ……ごくっ。はやく憂が大人にならんかねぇ?」
憂「視線がいやらしいよ? ……っていうか体だったらお姉ちゃんのほうが」
唯「んぁ?」
憂「あっ」
唯「おーいおい、ういうい? いまなーに言おうとしたの? ん?」
憂「お姉ちゃん、酔いのまわり早すぎでしょ……」
唯「ふーむ……?」
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 19:16:40.60 ID:I5/oXkrO0
唯「んー」グビッ
ガシッ
憂「ちょっ、ま」
唯「んいーっ」ブチュ
憂「ん、っ!!」
とろっ……
憂(お、お酒がっ……!)
チャパ ピシャッ
憂(ぁ……舌にかかって)ブルッ
憂「……ぅ」ゴクン
唯「どーだ、姉にさからうものは、こう、ねぇ、大変なのだー!」
55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 19:20:04.64 ID:I5/oXkrO0
唯「ってのはぁ、どうでもよくて。ういー、初めてのお酒の感想はどーお?」
憂「おいしかった……すごく」
唯「れしょれしょ、もっと飲ましたげるよぉ」クイッ
唯「んー……」チュウ
憂「んぁ、は」
しゃああぁ……
憂「っ……」ゴク、ゴクッ
憂(……あぁ、なんだろ。手足の先が冷たいような……)
憂(? ううん、違うかな、ほっこりしてる……?)ゴクンッ
唯「ぷはー。あひゃ、ういったら顔まっか!」
憂「えへへ、そーかなぁ?」
唯「まっかっかだよー。リンゴみたいでかわいーっ!」ぎゅうっ
憂「えへー、かわいい憂ちゃんでーす!」
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 19:23:25.10 ID:I5/oXkrO0
唯「そんなかわいい憂にはー……さらにお酒を、あらぁ?」
唯「す、すっからかんだ!」
憂「あはは、私がほとんど飲んじゃったねー」
唯「くそーっ、返せ返せー!」
むちゅっ
憂「んー、やーら!」
唯「かえふんらー、わあひのおさけー!」
ピチャッ ピチャパチャッチュチュレロッジュウッ
憂「んぁー、きもひぃ……」
唯「おぉ?」チュパッ
唯「へへー、うい! ごはん粒いっこ取り返したよ!」
憂「……うりゃっ」ハムッ
唯「うわー! ご、ご飯の一粒さえも!?」
唯「お、鬼だ! 鬼がここにいるぅ!」
60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 19:26:36.71 ID:I5/oXkrO0
唯「くっ!」スック
憂「あぁー、おれえひゃんどこいくのぉ……」ヒタヒタ
唯「おふとーん! たすけてー!」
ガバッ ゴロゴロ
唯「防御だ、防御! 鬼にはかなわん!」
憂「あはっ、おねえひゃん、お布団に巻かれて恵方巻きみたいになってるよぉ」
唯「ほんとー? たべていいよー、幸せになれるよー!」ゴロゴロ
憂「わーい、いただきまーす!!」
ボフッ
唯「うひゃっ、鬼の攻撃が容赦ない!」
憂「わー、やわらかーいあったかーい♪」ぎゅっぎゅぅ
63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 19:29:56.39 ID:I5/oXkrO0
唯「鬼さんは恵方巻き食べないのー? 食べてよー、んーっ」ちゅー
憂「鬼じゃないもん、憂だもん!」
唯「んっ。じゃあ憂さん、ゆい恵方巻きを食べて!」
憂「いいよー! いただきまーす!」
ちゅうっ
唯「んー、ぁー」
憂「ほれぇ、舌を出すのだ!」
唯「はい、ろーぞ憂さぁん」ベー
憂「んぁむ……んちゅーっ」
れろれろっ ちゅうぅ
憂「はっ、は、ぁ……」
唯「んくぅ……ぅあ、れぇ憂、これ、あれだね」
憂「んむ?」
64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 19:33:17.79 ID:I5/oXkrO0
唯「ふとんにくるまってね、上から憂がぎゅーって抱いてるから」
唯「わたし全然身動きとれないんだぁ」
憂「ほんとだ。お姉ちゃんまさに恵方巻きだよ!」
唯「わたし恵方巻き?」
憂「うんっ、おいしいし動かないし、幸せになるもん! 恵方巻きだよ!」
唯「やったー、恵方巻き合格だよー!!」モゾモゾ
憂「あーこら、動かないのー」ぎゅうっ
唯「ひゃっ、ごめんなさーい!」
憂「ゆるさーん! お仕置きだっ、ちゅっちゅしてやる!」
ちゅっ、ちゅっ
65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 19:36:41.66 ID:I5/oXkrO0
唯「んーっ♪ ういのちゅっちゅだー、これ好きっ!」
憂「お仕置きなのに喜んじゃうんだね、お姉ちゃんはほんとドエムなんだから!」
ちゅちゅ……ちゅううぅ
唯「はんんぅ……ぷはっ。だって憂のちゅー気持ちいもん!」
憂「むーっ、じゃあ気持ちよくなるお仕置きだー!」
ちゅ… レロッ、ニュチ
唯「は、ぁ……ベロだぁ、おいひぃ」
憂「ん……んぁ、ふ……」ジュ、チュ…
ピチャ、レロレロチュッ…シュ、スッコスッ
唯「はふぁ……んんっあ」ビクッ
憂「ん、おれえちゃん……」チュパチュ
67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 19:39:58.44 ID:I5/oXkrO0
憂「ねぇ、おねえひゃん、きもひよくなってるれしょ」
唯「うふふぅ、はーい。とってもきもちくなってまーっす」
唯「なんかねぇ、動けないからかわかんないけど、すぐイキそうになるんだよぉ」
憂「ん。じゃあこのまま、舌なめなめでイカせてあげるね?」
唯「わーい、いかひていかひてー!」
憂「んー、ちゅちゅ……」
れろ、れろぉっ
プチュッ チュク、レロチュ…チュチュチュ
唯「んはああっ、むぅふうううっ!!」ビクビクッ
憂「はぁっはふ……ちゅるるる」
唯「んあっああっ……!! ういっ、く、いふぅっ!!」
憂「……んんっ」ちゅうっ
唯「くむっ……んんんんんんうぅーっ!!」ガクンッ
68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 19:43:18.31 ID:I5/oXkrO0
唯「ぅあ……はぁっ」くたっ
憂「こぁー、休むなー!」
唯「はふぁ? ……ん、んんっ」チュチュッ
唯「やっ、待っ……ふへぁっ」
憂「んー、んふ。おれえひゃんちゅーちゅー♪」
唯「ぁうっ、んっ! やぁっ、あめっ、無理ぃっ!!」ビクビクビク
憂「んーんー、動けないでしょー? 今日はいっぱいちゅーしたげるねぇ」
チュッチュ、チュク…ペロッツプレロレロ ピチャクチャッ
唯「ふぁ、ふぁああっ、まああああっ!!」ブシュッ
69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 19:46:40.66 ID:I5/oXkrO0
――――
よくあさ
唯「ふあ……」
憂「すぅ、すぅ……」
唯「きもちよさそうに寝ちゃってぇ……」ナデナデ
唯「っくぅ、何回イかされたんだろ。まだアソコが痛い……」
唯「しかし……うい。あんたも酒乱だったとは」
唯「てことは、守ってあげないとね。ま、安心めされよ」
唯「恋人として頑張るから……だから、そろそろ……」ナデナデ
ナデ…
唯「……ううん。待ってるよ、憂」
70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 19:50:12.29 ID:I5/oXkrO0 [37/37]
せつ-ぶん【節分】
1 季節の変わり目。立春・立夏・立秋・立冬の前日。せちぶん。
2 立春の前日。2月3日ごろ。この夜、鬼打ちの豆をまいたり、柊の枝に鰯の頭をさしたものを戸口にはさんだりして、邪気を払う習慣がある。翌日は立春であるが、実際の春の訪れはまだ遠い。
せっ-ぷん【接吻】
[名](スル)相手の唇やほおなどに自分の唇をつけ、愛情や尊敬の気持ちなどを表すこと。くちづけ。キス。この一線を越えても、想いが通じ合っているとは言い難い。「妹に―する」
おわり
唯「あっ、タマゴならないよ。昨日の夜わたしが食べちゃったから」
憂「……そういうのはちゃんと報告してくれないかな?」
唯「えへへっ、ごめんね」
憂「お姉ちゃん。去年と違って今は二人暮らしなんだから、そういうの気をつけなきゃだめだよ?」
唯「そっかぁ、わたし憂と同棲してるんだもんね」
憂「ぅ……もうっ、真面目に聞かないんだから……」
唯「憂てれてるー」
憂「……とにかく、タマゴとあと福豆だね」
唯「あ、わたしタマゴ取ってくるよ」
憂「ううん、お姉ちゃんは豆探してきて? レジのあたりにあると思うから」
唯「そう? じゃわかった、行ってくるね」
憂「いってらっしゃーい」
憂(……さて、タマゴタマゴ)
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 17:58:02.84 ID:I5/oXkrO0
――――
憂「あ、いたいたお姉ちゃん……って!?」
唯「おういー、豆ってどれくらい買ったらいいのー?」ガサガサ
憂「一袋でいいってば。私たちの家そんな広くないんだから」
唯「そっかー。実家は広かったからなぁ……何袋も買ってたよねぇ」
憂「ほら、棚に戻して」
唯「……んー。お家の話、憂はきらい?」ガサガサ
憂「……お姉ちゃんのせいでしょ。1年も家に置いてけぼりにされたら嫌にもなるよ」
唯「私だって、憂が生まれてくるまで1年ひとりぼっちだったけどなー」
憂「それは……そうだけど」
婆「すまんの、豆とらせてくれんか」
唯「あっはいっ、ごめんなさい」ササッ
婆「仲いいの」
憂「あはは……」
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 18:01:02.47 ID:I5/oXkrO0
憂「……」
唯「ま、いいよね」
憂「うん?」
唯「これからはいつだってどこだって、憂と一緒だよ」
唯「だからお家のことも、あんまり嫌わないでほしいな……」
憂「……わかってる。わかってるんだけど、ね」
唯「……買うものみんな揃ったっけ?」
憂「うん、そのはず。会計して帰ろっか」
唯「ん。あそこのレジ空いてる」
憂「よっし、行こう」カラカラ
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 18:04:02.39 ID:I5/oXkrO0
唯「いよっと」ボスン
店員「いらっしゃいませー」
ピッ ピッ
唯「……」じーっ
憂(また見てる……)
憂「そんなにぴっぴが好きならスーパーでバイトしたらいいのに」
唯「ぴっぴ……?」
店員「ふぷっ」
憂「っ……」カアッ
憂「だって……あれなんて言うのかわかんないもん……」
唯「かわいいなぁーういういー」うりうり
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 18:07:15.64 ID:I5/oXkrO0
店員「ふ……あ、えっと、こちらお酒なんですが」
唯「あ、わたしこれでもハタチなんですよ」
店員「身分確認できるものはお持ちですか?」
唯「学生証で大丈夫ですか?」
店員「はい、大丈夫です」
唯「んと……」ゴソゴソ
唯「はい」
店員「どうも」
唯「……ぴっぴ」ボソッ
店員「グフッ! げふん、はぁ、はい、お返しいたします」
唯「どもども」
憂「……お姉ちゃん、店員さん困らせちゃだめだよ?」
唯「うふふ、ごめんねぴっぴちゃん」
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 18:10:00.32 ID:I5/oXkrO0
店員「ふぅっ。お会計4,286円です」
憂「んっと。……はい」
店員「えー、4,536円お預かりします……」
店員「250円のお返しです。ありがとうございましたー」ペコリ
憂「行くよっ、お姉ちゃん」
唯「ほいほーい」
憂「はぁっ……まだ顔熱いよ」ペタペタ
唯「……」ガサガサ
憂「お姉ちゃん?」
唯「うい、早く袋に入れて帰ろう。あの店員さん、ときどき憂のほうチラ見してる」
憂「……いや、女の人だよ? それに見られるのもしょうがないような」
唯「いいから早く行こうって」
憂「……はーい♪」
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 18:13:17.73 ID:I5/oXkrO0
――――
小さなアパート 202号室
憂「よいしょ、ただいまー」
唯「うあー、重かった」
憂「お酒の瓶があったもんね。お姉ちゃん大丈夫?」
唯「大丈夫じゃないからこたつであったまるー」スタスタ
憂「そっか。休んでていいよ、わたし恵方巻きの準備するから」
唯「おーう、よろしう頼みます……」
憂「……さてと。がんばるぞっ!」
憂(お姉ちゃんの健康と幸福を願うお料理、手は抜けない!)
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 18:16:36.45 ID:I5/oXkrO0
憂「……」モクモク
憂「……」モクモク
憂「ふっふーふーふーん」カチャカチャ
憂「すっきすっきーだーいすっきー……」
唯「うい?」
憂「わっ! お姉ちゃんどうかした?」
唯「ねぇねぇ、豆まきしなーい?」すりんっ
憂「ふあ……えっと、ちょっと待って。タマゴ焼いちゃったら、一旦冷ますから……」
唯「うい……」ゴソッ
憂「へ……ちょっと、どこに手入れて……」
唯「……ん。お豆さん探し」
憂「あのね……いたっ!?」ビク
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 18:19:55.27 ID:I5/oXkrO0
唯「あっ、ごめ……」
憂「もうっ、あっち行ってて!」
唯「ごめんね……」
憂「……いいよ。待たせちゃってる私がいけないんだし」
唯「ごめんなさい……」ショボン
トボトボ…
憂「……」
憂(ちゅーは良いけど……やっぱりHはまだ)ジュー…
憂(……タマゴ焦げちゃうって)カチャッ
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 18:23:25.24 ID:I5/oXkrO0
――――
憂(よし。これで下準備はできたし、具材は冷蔵庫に入れておいて)
憂「お姉ちゃーん?」
唯「……うい?」
憂「準備終わったから、豆まきしよ? ……変な意味じゃないけど」
唯「ん……よーし、鬼を追いだすぞっ!」
憂「おー!」
唯「さて、じゃあ豆の袋を……」ガサッ
憂「……お姉ちゃん。なんか少なくない、それ?」
憂「というか……なんでもう開いてるの?」
唯「だっておいしくって……」
憂「これじゃちょっとしか撒けないよ。どうする?」
唯「うぅむ」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 18:26:37.67 ID:I5/oXkrO0
唯「大事なとこだけにしよう。両手に5粒ずつ持って。憂も」ガササ
憂「う、うん」
唯「わたしと憂の両手で4ヶ所だけ、大事なところの鬼をはらおう」
憂「なるほど。じゃあまずは……玄関かな」パタパタ
憂「鬼はー外!」パララッ
唯「ほー、憂はそうきましたか。私はまず~」トタトタ
憂「まず?」
唯「憂がいつもいる台所っ! 鬼はー外!」パララッ
憂「わぁ。……えへへっ」
唯「大事な憂には一匹たりとも鬼は近づけないよ!」フンス
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 18:30:03.01 ID:I5/oXkrO0
憂「じゃあ私は……」パタパタ
唯「ういはー?」
憂「お姉ちゃんがいつもいるおこたの中!」バサッ
憂「鬼は外ー!」パララッ
唯「ほほう、んじゃー私はっ」
憂「うん、うんっ?」
唯「憂と愛をはぐくむベッド!」パララッ
憂「ウフッ! ゲフ、お姉ちゃん!?」
唯「えぇー、何で笑うの憂ー?」
唯「いつもベッドでいっぱいちゅーちゅーするじゃん! 愛の営みだよ!」
憂「だ、でもだって、キスとエッチは……」
唯「違う?」
憂「……と、思うよ?」
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 18:33:20.28 ID:I5/oXkrO0
唯「わたしは一緒だと思うなぁ」
唯「なんか、少なくともステップで別れてるようなものじゃないかなって」
唯「どっちも憂を愛してるから、したいって思うんだよ?」
憂「……」
憂「なんか、ちょっと勇気出たかも」ニコッ
唯「では」
憂「でもまだ待って!」
憂(……あ)
唯「えへへ、冗談だよぅ。じゃ憂、年の数だけ豆を食べよう」
憂「38個も残ってるかな?」
唯「足りなかったら豆を半分に割って、2個ぶんに数えたらいいんだよ!」
憂「節分をつくったご先祖さまたちが泣くだろうなあ……」
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 18:36:32.57 ID:I5/oXkrO0
ポリポリ…
唯「んふふ、おいしぃ~」
憂「だねー。ぜんぜん残ってないけど」
唯「ふふっ、まあ食べたかったらまた明日買いに行けばいいんだよ」
憂「節分に食べるのが大事なのに……」ポリポリ
唯「憂は慣習にうるさいよねー」
憂「う、うるさいかな……」
唯「もうちょっとゆるくてもいいじゃない、ねぇ?」
憂「お姉ちゃんはゆるすぎ。先輩のお酒を断り続けて怒られて泣いたんじゃなかったっけ」
唯「だって、私酔ったら危ないもん! 憂以外の前じゃ絶対飲めないって」
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 18:39:58.61 ID:I5/oXkrO0
唯「憂だって分かってるでしょ? それは」
憂「そうだけど、……んん、やっぱり嬉しいや」
唯「でしょでしょ~」ごろんっ
唯「もう私って、けなげで最高の彼女だよね」
憂「うん。最高のお姉ちゃん」
唯「ぷふー」ポリポリ
憂「……」パキッ
ポリポリ
唯「いま何個たべたっけ……」
憂「お姉ちゃんはもう20個以上食べてるから気にしなくて大丈夫だよ」
唯「憂がいま16個だから私は18個ぐらいかな……」
憂「あくまで食べるんだね」
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 18:43:22.15 ID:I5/oXkrO0
――――
憂「お姉ちゃん、お姉ちゃん」ユサユサ
唯「んあぁ……だめぇん憂ぃ~……」
憂「変な声だしてないで。起きて。恵方巻き食べようよ」
唯「ハッ! 恵方巻き!」ガバッ
憂「いちおうお酒も持ってきたからね」
憂「食べ終わったら、1杯だけ飲んでいいよ」
唯「わかった、いっぱい、ね?」
唯「ほれ、私の横おいでー、うい」
憂「じゃあ失礼して、よいしょっと」
唯「ういー、いらっしゃーい!」ナデナデナデ
憂「ん、えへへ」
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 18:46:44.57 ID:I5/oXkrO0
憂「材料ちょっと多かったから3本作ったけど、多かったかな?」
唯「3本……1本あまるよ、憂?」
憂「それはお姉ちゃんが食べていいよ」
唯「えーっ、やだよ半分ずっこがいい!」
唯「ん、半分ずつ……そうか、ほぉう」
憂「どうしたのお姉ちゃん?」
唯「ちょっとね。まぁいいから食べようよ!」
憂「あっ、待ってお姉ちゃん」
唯「ほえ?」
憂「こほん。恵方巻きを食べる時はね、目を閉じて、何も喋っちゃいけないんだよ」
憂「口を開けると、せっかく食べた幸せが逃げちゃうんだって」
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 18:50:10.15 ID:I5/oXkrO0
唯「へー、なおさらだね」
憂「なおさら?」
唯「あぁいや、こっちの話で。じゃあ改めて……」
憂「お姉ちゃん、恵方巻きなんだから恵方を向かないと」
唯「あ、そっか。んーと、南南東だったよね」
憂「うちの窓が真南だから、こっからちょっとだけ左を向いて」
唯「このくらい?」
憂「うん、ちょうどいいと思うよ」
唯「よしっ! では目を閉じて……いただきます」
憂「いただきまーす」
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 18:53:20.06 ID:I5/oXkrO0
唯憂「……」モソモソ
モソモソ…
唯憂「……」ごくんっ
憂(うん、おいしい)
唯憂「……」モソモソ…
唯憂「……」モソモソ
唯憂「……」ごくんっ
唯「……ふぅー」
憂「思いのほか、なかなか疲れるね」
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 18:56:33.37 ID:I5/oXkrO0
唯「ういっ、まだ喋っちゃだめだよ!」
憂「へっ?」
唯「まだ恵方巻きを食べ終わってないよ?」
唯「憂は今からわたしと、この余った恵方巻きを食べるんだから!」
憂「……お、お姉ちゃん。なんか言い方がお芝居みたいだけど」
唯「あぁー、喋って幸せが逃げちゃった!」
唯「でも残ってる恵方巻きは1本! となると、倍の量の幸せを食べる手段を考えないと!」
憂「……」
唯「そうだ憂!」
憂「なぁに、お姉ちゃん?」
唯「この恵方巻きで、ポッキーゲームならぬ恵方巻きゲームをすればいいんだよ!」
憂「えほっ?」
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 19:00:07.40 ID:I5/oXkrO0
唯「はい、憂はこっち側くわえて」ぐいっ
憂「むぐっ、ほ、ほっとぉ」
唯「ほら、しゃべったらめっ、だよ。目閉じて」
憂(もう……ほんとに変なことばっかり思いつく)
憂「ふん」コクッ
唯「はじめるよー、あーん……」
唯「ふたーと!」
モソモソ…
憂(わわわ、お姉ちゃんが食べてるのが分かる……)
憂(私も食べなきゃ……ちゅ、ちゅーくらい別に……)
フー、フー
憂(お、お姉ちゃんの鼻息……)モソモソ
48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 19:03:16.12 ID:I5/oXkrO0
ごくんっ
憂(わっ、今飲みこんだ……すごい音)
憂(普段のちゅーでお姉ちゃんがツバ飲みこむことはよくあるけど……)モソモソ
憂(やっぱり唾液だけとはぜんぜん音が違うんだ)モソモソ
唯「ん……」
憂(! す、すっごい近くまで来てる!)
憂(あと一口食べたら、ちゅうだ……)ごくんっ
憂(ん、んんっ)ハムッ
むにっ
唯「むっ……ふふっ、ういーっ」ちゅうっ
憂「ん、ぅ……」モグモグ
唯「んれーっ」ニュル
憂「ちょっ、舌まっへ……まあ飲みこんれないっ」
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 19:06:32.19 ID:I5/oXkrO0
唯「はぅ、ふっ……んりゅっ」
ピチャピチャッ ズジュッ
唯「んっ……」ごくっ
唯「ふふ、憂の幸せちょっともらっちゃった」
憂「は、はふぁっ……ん、んっ」ごくんっ
唯「んーっ」チュー
憂「むぅーっ!」
唯「口開けちゃめーだよ、んべっ」
ペロ、ピチュ…
憂「っ、ぅ!!」ゾクゾクッ
唯「んっ、んっ……」チュチュッ
唯「ん、よし! これで憂の幸せは憂の中にばっちり封印されたよ!」
憂「ぅ、……はぁっ」くたっ
唯「よしよし、おつかれさま」ナデナデ
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 19:09:58.63 ID:I5/oXkrO0
憂「んぅーっ……」ぎゅうっ
唯「あれぇ? まだしたいのかな?」
憂「……っ。そういうんじゃないもん」
唯「そっか? まぁいっか。うーいっ」ユサユサ
憂「なあに?」
唯「お酒。一杯酌んで?」
憂「ん、わかった……」
キュポン
唯「~♪」トクトク…
憂「よっと」チャポン
唯「どもども」
53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 19:13:19.52 ID:I5/oXkrO0
唯「すぅー……こくっ。ういも早く大人になるといいね~」
憂「そうだね、私もお姉ちゃんと飲みたいかな」
唯「酒はいいぞー、やなことみんな忘れられる……」
憂「だめ人間のせりふ……」
唯「うえへへ……ごくっ。はやく憂が大人にならんかねぇ?」
憂「視線がいやらしいよ? ……っていうか体だったらお姉ちゃんのほうが」
唯「んぁ?」
憂「あっ」
唯「おーいおい、ういうい? いまなーに言おうとしたの? ん?」
憂「お姉ちゃん、酔いのまわり早すぎでしょ……」
唯「ふーむ……?」
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 19:16:40.60 ID:I5/oXkrO0
唯「んー」グビッ
ガシッ
憂「ちょっ、ま」
唯「んいーっ」ブチュ
憂「ん、っ!!」
とろっ……
憂(お、お酒がっ……!)
チャパ ピシャッ
憂(ぁ……舌にかかって)ブルッ
憂「……ぅ」ゴクン
唯「どーだ、姉にさからうものは、こう、ねぇ、大変なのだー!」
55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 19:20:04.64 ID:I5/oXkrO0
唯「ってのはぁ、どうでもよくて。ういー、初めてのお酒の感想はどーお?」
憂「おいしかった……すごく」
唯「れしょれしょ、もっと飲ましたげるよぉ」クイッ
唯「んー……」チュウ
憂「んぁ、は」
しゃああぁ……
憂「っ……」ゴク、ゴクッ
憂(……あぁ、なんだろ。手足の先が冷たいような……)
憂(? ううん、違うかな、ほっこりしてる……?)ゴクンッ
唯「ぷはー。あひゃ、ういったら顔まっか!」
憂「えへへ、そーかなぁ?」
唯「まっかっかだよー。リンゴみたいでかわいーっ!」ぎゅうっ
憂「えへー、かわいい憂ちゃんでーす!」
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 19:23:25.10 ID:I5/oXkrO0
唯「そんなかわいい憂にはー……さらにお酒を、あらぁ?」
唯「す、すっからかんだ!」
憂「あはは、私がほとんど飲んじゃったねー」
唯「くそーっ、返せ返せー!」
むちゅっ
憂「んー、やーら!」
唯「かえふんらー、わあひのおさけー!」
ピチャッ ピチャパチャッチュチュレロッジュウッ
憂「んぁー、きもひぃ……」
唯「おぉ?」チュパッ
唯「へへー、うい! ごはん粒いっこ取り返したよ!」
憂「……うりゃっ」ハムッ
唯「うわー! ご、ご飯の一粒さえも!?」
唯「お、鬼だ! 鬼がここにいるぅ!」
60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 19:26:36.71 ID:I5/oXkrO0
唯「くっ!」スック
憂「あぁー、おれえひゃんどこいくのぉ……」ヒタヒタ
唯「おふとーん! たすけてー!」
ガバッ ゴロゴロ
唯「防御だ、防御! 鬼にはかなわん!」
憂「あはっ、おねえひゃん、お布団に巻かれて恵方巻きみたいになってるよぉ」
唯「ほんとー? たべていいよー、幸せになれるよー!」ゴロゴロ
憂「わーい、いただきまーす!!」
ボフッ
唯「うひゃっ、鬼の攻撃が容赦ない!」
憂「わー、やわらかーいあったかーい♪」ぎゅっぎゅぅ
63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 19:29:56.39 ID:I5/oXkrO0
唯「鬼さんは恵方巻き食べないのー? 食べてよー、んーっ」ちゅー
憂「鬼じゃないもん、憂だもん!」
唯「んっ。じゃあ憂さん、ゆい恵方巻きを食べて!」
憂「いいよー! いただきまーす!」
ちゅうっ
唯「んー、ぁー」
憂「ほれぇ、舌を出すのだ!」
唯「はい、ろーぞ憂さぁん」ベー
憂「んぁむ……んちゅーっ」
れろれろっ ちゅうぅ
憂「はっ、は、ぁ……」
唯「んくぅ……ぅあ、れぇ憂、これ、あれだね」
憂「んむ?」
64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 19:33:17.79 ID:I5/oXkrO0
唯「ふとんにくるまってね、上から憂がぎゅーって抱いてるから」
唯「わたし全然身動きとれないんだぁ」
憂「ほんとだ。お姉ちゃんまさに恵方巻きだよ!」
唯「わたし恵方巻き?」
憂「うんっ、おいしいし動かないし、幸せになるもん! 恵方巻きだよ!」
唯「やったー、恵方巻き合格だよー!!」モゾモゾ
憂「あーこら、動かないのー」ぎゅうっ
唯「ひゃっ、ごめんなさーい!」
憂「ゆるさーん! お仕置きだっ、ちゅっちゅしてやる!」
ちゅっ、ちゅっ
65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 19:36:41.66 ID:I5/oXkrO0
唯「んーっ♪ ういのちゅっちゅだー、これ好きっ!」
憂「お仕置きなのに喜んじゃうんだね、お姉ちゃんはほんとドエムなんだから!」
ちゅちゅ……ちゅううぅ
唯「はんんぅ……ぷはっ。だって憂のちゅー気持ちいもん!」
憂「むーっ、じゃあ気持ちよくなるお仕置きだー!」
ちゅ… レロッ、ニュチ
唯「は、ぁ……ベロだぁ、おいひぃ」
憂「ん……んぁ、ふ……」ジュ、チュ…
ピチャ、レロレロチュッ…シュ、スッコスッ
唯「はふぁ……んんっあ」ビクッ
憂「ん、おれえちゃん……」チュパチュ
67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 19:39:58.44 ID:I5/oXkrO0
憂「ねぇ、おねえひゃん、きもひよくなってるれしょ」
唯「うふふぅ、はーい。とってもきもちくなってまーっす」
唯「なんかねぇ、動けないからかわかんないけど、すぐイキそうになるんだよぉ」
憂「ん。じゃあこのまま、舌なめなめでイカせてあげるね?」
唯「わーい、いかひていかひてー!」
憂「んー、ちゅちゅ……」
れろ、れろぉっ
プチュッ チュク、レロチュ…チュチュチュ
唯「んはああっ、むぅふうううっ!!」ビクビクッ
憂「はぁっはふ……ちゅるるる」
唯「んあっああっ……!! ういっ、く、いふぅっ!!」
憂「……んんっ」ちゅうっ
唯「くむっ……んんんんんんうぅーっ!!」ガクンッ
68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 19:43:18.31 ID:I5/oXkrO0
唯「ぅあ……はぁっ」くたっ
憂「こぁー、休むなー!」
唯「はふぁ? ……ん、んんっ」チュチュッ
唯「やっ、待っ……ふへぁっ」
憂「んー、んふ。おれえひゃんちゅーちゅー♪」
唯「ぁうっ、んっ! やぁっ、あめっ、無理ぃっ!!」ビクビクビク
憂「んーんー、動けないでしょー? 今日はいっぱいちゅーしたげるねぇ」
チュッチュ、チュク…ペロッツプレロレロ ピチャクチャッ
唯「ふぁ、ふぁああっ、まああああっ!!」ブシュッ
69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 19:46:40.66 ID:I5/oXkrO0
――――
よくあさ
唯「ふあ……」
憂「すぅ、すぅ……」
唯「きもちよさそうに寝ちゃってぇ……」ナデナデ
唯「っくぅ、何回イかされたんだろ。まだアソコが痛い……」
唯「しかし……うい。あんたも酒乱だったとは」
唯「てことは、守ってあげないとね。ま、安心めされよ」
唯「恋人として頑張るから……だから、そろそろ……」ナデナデ
ナデ…
唯「……ううん。待ってるよ、憂」
70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/03(木) 19:50:12.29 ID:I5/oXkrO0 [37/37]
せつ-ぶん【節分】
1 季節の変わり目。立春・立夏・立秋・立冬の前日。せちぶん。
2 立春の前日。2月3日ごろ。この夜、鬼打ちの豆をまいたり、柊の枝に鰯の頭をさしたものを戸口にはさんだりして、邪気を払う習慣がある。翌日は立春であるが、実際の春の訪れはまだ遠い。
せっ-ぷん【接吻】
[名](スル)相手の唇やほおなどに自分の唇をつけ、愛情や尊敬の気持ちなどを表すこと。くちづけ。キス。この一線を越えても、想いが通じ合っているとは言い難い。「妹に―する」
おわり
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