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唯「あずにゃんは、女体って聞いたら何を想像する?」

2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/24(月) 22:31:03.99 ID:v0Z9x7zt0 [2/40]
~ぶしつ!~

梓「はい? 読んで字の通り、女性の身体ですね。それが何か」

唯「じゃあ、こういう本を見たら……どんなのを想像するかな?」

 唯先輩が私の目の前に差し出したのは、見るからに私達のような健全な女子高生が読んではいけない雰囲気満点の本だった。
 表紙からして、その……胸もお尻もばいんばいんの美女が、際どい水着姿でえっちぃポーズを取っている写真だったりして。

梓「……どうしたんですか、これ?」

 破廉恥な写真を覆い尽くすように書かれた煽り文句がまた、いやらしい内容ばっかりで。
 表紙を見ているだけなのに、段々顔が熱くなってきちゃう。

唯「や~……インターネットしてたらつい、通販でお父さんの名前を使ってポチっとな!」

 はー、然様ですか。
 『超過激特典DVD付き』って、一体どんな内容……ううん、そういうこと考えてる場合じゃないから今!

梓「何やってんですか、駄目じゃないですか! 親の名前でそんな子供が見ちゃ駄目なえち本なんか注文して、バレたらどうするつもりなんですか!?」

唯「あれ~? そんな本って、どんなぁ? 別に18禁とか、どこにも書いてないんだけどなぁ~?」

梓「うく」

 しまった、誘導尋問でしたか。
 確かに、18禁とか成人向けとか、そういう注意喚起ロゴはどこにも見あたらない。
 けど、これって明らかに……だよね。

唯「どんなこと考えたのかな、あずにゃん? 子供が見ちゃ駄目な本ってどーゆーことか、教えて欲しいなあ?」

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/24(月) 22:32:13.74 ID:v0Z9x7zt0
梓「うわーん! もう、唯先輩のエロスが伝染るから近寄らないでください! しっしっ」

唯「ああん、あずにゃんのいけずぅ」

 ぷくー、と頬を膨らませる唯先輩の傍から離れ、携帯を取り出した。
 ぴっぴっとボタンを押していると、また意地悪な声をかけられる。

唯「ありり、誰に電話? 子供電話相談室にかけても教えてくれないと思うけど」

梓「いえ、憂にメールするんです。唯先輩が変態すぎて困ってるって」

唯「そんなっ!? しどいよ、コンビニ受け取り指定で、今朝寄って受け取ってきたばかりなんだよ! 後生だから憂に教えるのだけは勘弁してよぉ~!」

梓「はぁ……妙なところは用意周到なんですね。そんな手間かけてまで憂バレはしたくなかったんですか」

唯「……うん。見付かったら本取り上げられて、アイス抜きの刑にされそうだもん」

 一応は後ろめたい、或いはいけないことだっていう認識はあるみたいですね。
 ……さて、これからどうしたものかなっと。
 先輩がたに相談してみる? ……いやいや、唯先輩と一緒になって悪乗りされたら手が付けられなくなりそうだし。
 先生に相談する……と、事が大きくなりすぎちゃうかもしれないし。

梓「んー……じゃ、見なかったことにしといてあげます。だから早くそれ仕舞ってください、唯先輩」

唯「えぇ~? あずにゃんは興味ないの? 一緒に読もうよぉ~」

 ないと言えば嘘になるというか、ええ、実はかなりありますけど。
 でもいくら放課後の部室だからって、学校内で堂々と見せびらかしたり読んだりするような、えっちなのはいけないと思います。

梓「もし先生が入って来たら、運がよくてもお説教プラス没収ですよ?」

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/24(月) 22:34:16.72 ID:v0Z9x7zt0
唯「んむぅ……それは困るね、うん。ちょお困るね。じゃあ後でゆっくり読むことにするよ」

 偽装工作までしてえちぃ本を手に入れるこの情熱を、練習や演奏の方に注いでくれたらどんなに素晴らしいことか。

梓「家に帰るまで、もうカバンから出さないでくださいね。あとエロスが伝染りそうだから、今日は抱き着かないでください」

唯「ええ……今日はまだあずにゃん分を補給してないのに! そんな殺生なぁ~!」

梓「最近は唯先輩もそこそこ真面目に練習してたし、着実に上達してきてるから、結構見直してたんですが……はぁ。でっかい見損ないました」

 いえ、そういうことに全く興味がないというのも、それはそれで問題かなと思いますが。
 通販でポチるのはどうなんですか。
 しかも計画的犯行ですよね。
 その上、不純同性交遊ですよね。

唯「ううっ……わかったよ、私はこれ読まないよ……だからあずにゃんのカバンにポイス!」

梓「えええっ!?」

唯「読んだら感想聞かせてね! あとオマケのDVDがどんな内容だったか教えてね!」

梓「読みませんし、DVDも見ませんから!」

 そんなに潔癖症なつもりはありませんが、いわゆる不潔でエロスな内容だというのは簡単に予想出来ちゃいますから。
 それに、その、まだ包んでるフィルムさえ破られてないっていうことは、これを読んだら唯先輩よりも私の方がエロスに興味津々ってことになっちゃうじゃないですか。

唯「まーまーまー。あずにゃんもそろそろ、こういうことのお勉強してもいいと思うんだよね♪」

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/24(月) 22:36:33.60 ID:v0Z9x7zt0
梓「……帰る途中で捨てちゃおっかな」

唯「それだけは止めて。捨てる前に電話かメールくれたら慌てて急いで必死に走って引き取りに行くから」

梓「だったら最初から私のカバンに詰め込まないでくださいよ、もう……」

 唯先輩って、『そーゆーこと』とはものすごく縁が遠い感じだったのになぁ。
 ……はっ!? もしかして目覚めたとか!? 気になる男の子でも出来たとかっ!?
 それだけじゃ済まずに、あんな本で学ぶ必要性に駆られてるとか!?

唯「んむー……」

 ……っていうわけじゃなさそうだね、このお気楽極楽のーてんきな様子を見る限り。
 ちょっと、その点だけは安心したかも。

梓「さ、お茶の準備だけでもしときましょう。唯先輩は布巾で机を拭くのお願いします」

唯「らじゃー!」

 私は特別に興味持ってるわけじゃないんだから、気にしなければいいんだ。
 今日、一旦は唯先輩の顔を立てて持ち帰るけど、明日そのまま返せばいいんだよ。
 包装のフィルムを破らないままでいれば、別に悪ふざけでからかわれたりもしないだろうし、うん。

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/24(月) 22:38:47.89 ID:v0Z9x7zt0
~あずさのへや!~

梓「…………」

 ご飯もお風呂もお片付けも宿題も済んで、もう寝るだけなんだけど。
 どうにもアレが気になって、お布団に潜り込む気になれない。
 今日の分の課題を済ませる為にノートとか出した時に背表紙がちらっと見えたことは見えたけど、勝手にカバンに突っ込まれたままの状態。
 ……見ない。見ませんよ。絶対にこのまま返しますからね、唯先輩。

梓「あ、そういえば借りてきたDM○のDVD、明日が返却期限だっけ」

 ああ、自分でも後悔するくらいに明らさまな独り言。
 今夜も私ひとり……まぁ、そんなの慣れてるけど。
 今夜だけは、ひとりにしないで欲しかった。
 そしたらレンタルDVDだけしか見られなかったし、簡単に諦めることが出来たのに。
 今夜の留守だけはちょっと恨ませてもらうよ……お父さん、お母さん。

梓「んっ……え、えっと、また借り直すのも損だし、ちゃんとライブ見なくちゃね!」

 白々しい言い訳を、自分自身に向けて、する。
 そうでもしないと、借りる時はとっても楽しみだったバンドの演奏が上の空になりそうだから。

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/24(月) 22:41:02.65 ID:v0Z9x7zt0
~あずさのへや・そのご!~

梓「はぅ……いつか私も……私達も……」

 演奏の腕前はまだまだ比べるべくもないんでともかくとして、ボーカルや歌詞の方向性が全然違うから、この人達のような世界的熱狂は得られないかもしれない。
 けど、少しずつでいいよね。
 いつかは武道館って、冗談交じりだったり真剣だったり、何度も聞かされて……私の目標にもなってる。
 世界征服の為の足がかりとしてご町内を征服するみたいな感じで、私達はまず桜高に根強いファンを沢山作んないといけませんよね、先輩がた!

梓「はー、興奮したなあ。クラ○ザー様の予想出来ないパフォーマンス、今回もモザイク入ってたけど、あの会場にいたら生で見られたんだろうなぁ……」

 DVDをケースにしまって、ぱちん。
 レンタル袋に入れて、カバンの中へ……うん、嫌でも視界に入っちゃうんだよね、唯先輩が勝手に無理矢理押し込んだ本が。

梓「…………」

 どんな理由であれ手を付けたが最後、しばらく唯先輩にからかわれるのは目に見えてる。
 えち本なんて、今まで読もうとか欠片も考えたことなかったのに、手が勝手に伸びちゃう。
 ……うん。
 私だって、こういう方面への興味、すごくあるもん。
 私だって、お年頃ですもん。
 唯先輩には、教科書が引っかかって包装が破けちゃったとか言えばいい……かな。

梓「……あれ。紙袋・イン・ザ・本?」

 いや、ぺりっと勢いでフィルムを破いて中身をそっと取り出したはいいんだけど。
 のりで封印されてる、DVDが入ってるっぽい紙袋を開封しちゃったら、いくら何でも偶然なんて言えないよね。

梓「あ、あはは、何やってるんだろ私。DVD繋がりでついでに見ちゃおうかなー、とかっ」

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/24(月) 22:43:08.67 ID:v0Z9x7zt0
 残念な気持ちが七割くらいで、安心した気持ちが三割くらい。
 ……いやいや私、どうしてそんなに残念なのかな。

梓「じゃ、本の方を……」

 どうせフィルムは破いちゃったんだし、ほぼ元の通りに戻して返すにしても勿体ない。
 何が勿体ないって、こんなに建前と本音の間で葛藤した私の気持ちが不完全燃焼すぎるし。

梓「……ん」

 こういう本って、私達と同年代の男の子が読むのかな。
 それとも、いわゆる大人に分類される、男性が読むのかな。
 唯先輩みたいな……私みたいな年頃の女の子が読んでも、いいのかな。

梓「んく……」

 ページをめくる。
 その度に、とても刺激的な内容が目に飛び込んでくる。
 男性は出てこない、けど、代わりに女性同士が水着姿のまま、そーゆー知識がろくにない私でもわかるくらい、えろっちく絡み合ってた。

梓「……なるほど」

 ちょっと肩透かしを食らった感じだけど、出版社的にはギリギリオッケーってことか。

梓「こっ……こおゆう絡み方もアリなんだ……はう」

 単に水着を着た女性同士が戯れてるっていう理屈なら、うん、理屈だけで言うなら18禁指定は不要だもんね。
 うん、だからこれはえちぃ本じゃないし、私が読んでも一切の法律には抵触しないし、つまりは全く問題ないってことなんだ、うん。

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/24(月) 22:45:12.26 ID:v0Z9x7zt0
梓「ふぁ……ん、んぷ……」

 この写真だって、もしかしたら百年後には素晴らしい芸術として美術館に飾られているのかもしれないし。
 昔の人が裸の女体を描いた絵を、考えられない程の高値で取り引きしてる時代だもんねっ。

梓「はぁぅ……ティッシュティッシュ……」

 フローリングの床に、ぽたぽたりと血の雫。
 唯先輩が隣で見てたら、ハナチだけに鼻で笑われちゃいそう。

梓「……はうあう、んむっ」

 ……そう、唯先輩。
 もし私と唯先輩が、この写真のように絡み合ったとしたら。
 それが例え水着であっても、全裸だったとしても、私はこんな風にハナチ出しちゃうんじゃないかな。

梓「んぅむ、はうう……慣れちゃえば、出なくなるのかな」

 いちいち鼻を押さえるのも、ティッシュで床の雫を拭うのも面倒だし。
 自分で聞く自分の鼻声が間抜けっぽくて、唯先輩だったらもう笑いを堪えきれずに噴き出してるかもしんない。
 それ以前に、鼻にティッシュ詰めてた時点で、唯先輩は絶対にお腹を抱えて笑い転げるに決まってる。
 ……いやいやいや、どうして私は唯先輩とこーゆー事態になることを想定してるのかな!?

梓「ううっ。もお、そーゆー想像しか出来なくなっちゃったよ……」

 どうしてよりによって、おっぱいが大きい人とそうでもない人との絡みなのかな。
 そうでもないって言っても、私よりは大きいんだけど、それはそれとして。
 髪型もどこか私と唯先輩に似てるっていうか……もしかして、わざとチョイスしましたか?
 だ、だとすれば、思惑通りに動くのはちょっと癪に触るっていうか……直接言ってくれればいいのに。
 もしわざとだったなら、ちょお文句言ってあげますから、覚悟してくださいね?

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/24(月) 22:47:47.54 ID:v0Z9x7zt0
梓「んっ……ふううう!? う、んふ……」

 ページをめくる度に、内容がどんどん過激になってく。
 それでも、いわゆる修正が入ってないのは、きっちり水着で大事な部分が隠れているせいかなあ。

梓「ふぅ、んく……こ、こんなのって……」

 いや、私、もう無理です。
 鼻つっぺにも血がじっとり染みてるし、取り替えてもすぐにまたじわじわ染みてく感じがするし。
 やっぱり、読まなきゃよかったかも。

梓「はうう……」

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/24(月) 22:50:13.03 ID:v0Z9x7zt0
~よくじつ・ぶしつ!~

唯「あーずにゃーん! あの本、読んでくれたぁ?」

梓「んぐむっ」

 うわ駄目だ、昨夜を思い出して不自然に鼻元を押さえちゃった。
 ほら、やっぱり、唯先輩ってば……してやったりって顔で私を見てる。

唯「……読んだの?」

梓「よっ、読んでませんっ! こんな破廉恥な写真ばっかりの本、私が読むハズないじゃないですか!」

唯「そおだね」

 カバンから、包装フィルムの中に丁寧に戻した本を取り出す。
 あくまでも偶然、ちょこっと内容が見えちゃっただけ……ってスタンスでないと、困ったことになりそう。

梓「ど、どおぞ、お返しします」

唯「ありり? 本の下の方がぴったりしてないね……あずにゃん。これ、いっぺんフィルム剥がしたんでしょ?」

梓「へ? いえ、あっ、あれえ? 教科書とかノートとか出し入れしてたらいつの間にかっ」

唯「それに、どおして『破廉恥な写真ばっかりの本』ってわかったのかなあ?」

梓「んぅ」

 うわあ、すっごいにやにやしてる。
 確かにそれは私の失言でしたけど、如何にも今からいじめますよってゆー顔付きは止めていただけませんかね。

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/24(月) 22:52:45.02 ID:v0Z9x7zt0
唯「ねぇ、ほんとは読んだんでしょ?」

梓「読んでません」

唯「ここのページの角、ちょっとだけ折れてるよ」

梓「読んでないので知りません」

唯「またまたぁ。DVDの紙袋の端っこにも、剥がれないかな~って試したちっちゃい爪の跡が残ってるよぉ?」

梓「そんなっ!? 剥がしたら絶対バレると思ったから全然触ってませんよ、私!?」

 ……あ。
 くうう、唯先輩ってば何て卑劣な真似をっ!

唯「……読んだの?」

梓「す、少しだけ……途中まで、半分もいかないとこで一杯一杯になっちゃって……本当です、信じてくださいっ」

唯「そっか。途中までは読めたんだね、あずにゃん」

梓「はっ、はい……でも、恥ずかしすぎてハナチ出ちゃった辺りで、ここまでが私の限界かなと」

唯「そっか、そっか。うんうん」

 唯先輩は、にっこり微笑んで。
 返したばかりの本を、私の目の前に差し出してきた。

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/24(月) 22:55:13.55 ID:v0Z9x7zt0
唯「ほい、あずにゃん。これ、また貸してあげるね。じっくり読んでもいいし……ていっ」

 ぴーっ。

梓「あ……」

 昨夜、私がとうとう触れなかったオマケDVDの紙袋の封を、唯先輩はぺりっと簡単に開けてしまう。
 今日も両親いないのに、他に理性の堤防もないのに、そんなことをされたら。
 見てもバレないっていう状況を作られちゃったら。
 私、どう頑張っても我慢しきれなくて、見ちゃうじゃないですか。

唯「DVDの紙袋。剥がしても、のりで貼ればわかんなかったかもしんないのにねぇ~?」

梓「…………」

 すみません。
 私、唯先輩みたく、そおゆうエロスな方面には悪知恵が働かないもので。

唯「はい、あずにゃん。明日こそは感想を聞かせてね?」

梓「は……い……」

 本誌だけであの有り様だった私が、DVDも見たらどんな風になるのかな。
 とりあえず、事前にティッシュやタオルを準備しとかないと……。

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/24(月) 22:57:16.36 ID:v0Z9x7zt0
~あずさのへや!~

 こんな日に限って、両親が帰ってきてる。
 昨日いて欲しかったのに、今日は授業中や部活の間も、帰り道でもずっと悶々としてて、期待っていうか何ていうか、すっかりそういうつもりになってたのに。

梓「ううっ……生殺し……」

 生活時間がズレてるんだか疲れてるんだか、もう寝ちゃってるんだけど。
 トイレに起きるかもしれないし、ヘッドホンで音は誤魔化せても、部屋に入って来られたらアウトだよ。
 アンプなしでギターの練習してる時にドアを開けられたことは多々あるから、いきなり入ってこられるのは慣れてるけど……でも、えっちぃDVDの鑑賞中はいくら何でも、ねえ。

梓「今日も本だけにしよっと……」

 念の為だよ。
 念の為に、内鍵をかけて。
 あっち側からでも、コインなんかで簡単に開けられる鍵だけど、念の為。

梓「んっ……」

 カバンから、唯先輩の本を取り出す。
 今日は、私の理性を押し止める封印は何もない。
 表紙をめくって、昨日ちょろっと眺めただけの写真とかを、改めて鑑賞する。

梓「うわぁ……あ、あっ……見えそで見えない……くうっ!」

 どきどきする。
 昨日よりどきどきしてるっぽいから、ティッシュを鼻に当てながらなのに、ハナチは出ない。
 まさか一日で慣れたってことはないと思うけど、うん、出ないなら出ない方が助かるっていうか。

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/24(月) 22:59:10.45 ID:v0Z9x7zt0
梓「……えええ!? こんなに水着が食い込んでてもいいの!? 形がくっきり浮かんでるのに!」

 モデルの人……っていうのかな、ふたりの女性が、いわゆる扇情的なポーズで写ってて。
 この水着ワンサイズ小さいんじゃないかな、って突っ込みたくなるんだけども、何だかそれがまた興奮しちゃって。

梓「はうう……水着があるだけで、こんなのが普通に売られてるんだ……ん、んぅ……」

 時折呟く自分の声が、酷くえろっちく興奮しちゃっていることに気付く。
 どきどきして、身体の芯が熱くって。
 膝が勝手にもじもじ動いてすり合ったりして、私の本能がこれ以上は取り返しが付かなくなると教えてくれてる。
 ……うん。今日は、ここまでにしておこうっと。

梓「ま、まー? 唯先輩も急いで読みたいわけじゃなさそうだったし? もう二、三日借りても平気だよねっ」

 誰に向けるともなく、言い訳を呟く。
 このまま読み続けて本気でえろっちぃ気分になって、えろっちぃ行為を始めたらそれこそDVD見てた方がマシじゃないの? って感じだし。
 ……あれ。
 私、何か興奮のしどころがおかしくない?

梓「いやいやいやいやいや、こういう本は読んだ人に買わせる為に、興奮させるように作ってあるんだから……」

 ちょっと違う気がしたけど、私は無理矢理自分を納得させて、唯先輩のえち本を閉じた。

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/24(月) 23:00:00.55 ID:v0Z9x7zt0
~よくじつ・ぶしつ!~

 ドアを開けると、唯先輩が満面の笑みで待ち構えていた。

唯「今度こそちゃんと読んだよね、あずにゃ~ん?」

梓「いえ……昨日は親が帰ってきてたので、全然読めませんでした」

 本当は読みましたけど。
 後半、どんどん内容が破廉恥になってくページをめくる手を無理矢理止めて、寝ましたけど。
 お陰で朝から悶々としちゃって、かつてない妙な気分ですよ。

唯「そおなの? じゃ、残念だけど返してもらおっかなぁ」

梓「……はい?」

唯「私も楽しみにしてたんだよ。でも、あずにゃんが読みたそうにしてたから貸してあげたんだよ?」

梓「はぁ……そうですよね」

 意味もなく無駄な手間をかけてまで、あんなえろっちぃ本を注文するハズがない。
 本当は私よりも唯先輩の方が、早く読みたかったんだよね。

梓「ええっと、本、お返しします」

唯「そだね。親御さんがいたら、えっちぃDVD見たり出来ないもんね」

梓「いえ、うちの親は今朝早くに慌てて出かけましたから、また何日かは帰ってこないと思いますけど」

唯「んじゃ、今夜は見られるんだ?」

36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/24(月) 23:02:11.60 ID:v0Z9x7zt0
梓「そ、そうですけど……唯先輩が注文した本なのに、当人より先に読んじゃって、申し訳ない感じですし」

唯「ううん。実はそれ、もう持ってるんだよね、私」

梓「……はい?」

唯「布教用ってやつだよ、あずにゃんにあげる。まだオマケは本当に見てないけど、素敵そうだと思ったから……ね」

 ぴっ、と唯先輩が悪戯っぽく舌を出してみせる。
 その舌先に、不覚ながら、私は少しばかりの生々しいエロスを感じてしまって。

梓「んっ……く……ふぅ……!?」

唯「あ、あずにゃん!?」

梓「だ、だいじょぶ、でふ……んう、ふぷっ……ふうう」

 こんなこともあろうかと、ポケットティシュがコンディション・オレンジで待機中だったのです。
 ほら、こうして詰めて、拭いて……平気なんですから。

唯「んふふ。あずにゃん、面白い顔だねぇ」

梓「にゅあっ!?」

唯「嘘うそ。ハナチだもん、止まるまでは誰でも仕方ないよ~」

 ううっ、知られちゃった。
 借りてた本で私がこんなに興奮するような子だって、唯先輩はもう確信してる。

唯「……ねぇ、あずにゃん」

39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/24(月) 23:05:31.92 ID:v0Z9x7zt0
梓「ふぁい?」

唯「その、もしよかったらなんだけど……一緒に、あの本の真似してみない?」

梓「んぷふっ!?」

 別にいきなり鼻から大量出血したわけじゃない。
 なのに私は鼻と口元を押さえて、表情を見られないように俯く為に、大袈裟に動いて。
 ……唯先輩と、私が?
 手足を絡めて、それどころか変なところをこすり合わせるような格好をしたり、おっぱい揉むような真似をしたりするんですか?

梓「は、はうっ、あの、はうはうっ」

唯「嫌だったら無理しないでね? 嫌々やってもつまんないだろうし、意味ないだろうし」

 ……意味、ですか。
 女の子同士でえろっちぃことするとなれば……いえ、何となく借りた本を読んでる途中で気付いてましたけどね。

梓「唯先輩、わざと貸してくれたんですよね。っていうか無理矢理でしたけど」

唯「嫌なら返してくれればいいんだよ」

 そんな、突き放すような言い方をして。
 わかってるくせに。
 私があの本を読んだっていうことは、つまり、女の子同士でそういう行為に及ぶのに抵抗がないってことじゃないですか。
 しかも今の私の反応を見たらわかる通り、えちぃ行為に興味津々どころか、とっても興奮しちゃったってことじゃないですか。

梓「……唯先輩。ぎゅってしてください」

唯「うん」

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/24(月) 23:08:41.23 ID:v0Z9x7zt0
梓「んっ……んぅ」

 いつもは唯先輩の方から飛び付いてくるのに、思い返してみると、今日も昨日も抱き着かれてなかった。
 抱き着かれる感触がいつもと同じだから、計算、じゃないと思うけど。

唯「んはぁー♪ あずにゃん、あーずにゃ~んっ♪」

 やわくて、あったかくて、がばっと私を包み込むように覆い被さってくる唯先輩。
 ん、まぁ、今までも結構気持ちよかったんですけど……今日は、えっちぃ感じで意識しちゃうじゃないですか。
 ……まさか、これを狙って焦らしたわけじゃないですよね。

梓「ちょっ、と、えと……座りませんか? 隣でも、お膝の上でも、今日はお好きなようにしていいですから」

唯「うんっ♪」

 スプリングが半分逝ってるソファーに唯先輩が座って、私はそのお膝の上に。
 くんくん匂いを嗅がれてるけど、今日は私も嗅ぎ返してみたり。

梓「ん、すんすん……くん……」

唯「あり? どしたの、あずにゃん。いつもと何か違うよぉ?」

梓「わっ、わかってるくせに、そーゆー言い方はズルいですよ? くんくん」

唯「えへー」

 ……唯先輩って、とってもいい香り。
 ぅん、胸元も……首筋も。脇の下なんかの匂いも嗅いじゃう。

唯「やん、あずにゃん……そんなとこ、恥ずかしいよぉ」

43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/24(月) 23:11:40.83 ID:v0Z9x7zt0
梓「んふー……いい匂いですよ。勿論、いい意味で」

唯「いい意味で、ですか」

梓「はい。いつもいつも、唯先輩ばっかりこんな気持ちになってたのかと思うと、悔しくて堪りません」

 もっと早く気付いていたら、嫌がるふりをしながらでも、唯先輩の匂いを感じることが出来たのに。
 こんな……唯先輩のすぐ傍で息をするだけで、幸せな気持ちになれたのに。

梓「すんすん……んっ、くんくんくん……」

唯「え、えへへへへ。恥ずかしいけど、嬉しい、かな……あずにゃん、いつも嫌そうだったから。抱き着いても文句言われないなんて」

 最近は半分以上が演技だってわかってたんじゃないですか?
 本当に嫌だったら必死で逃げるし、そもそも近付いたり近付かれたりしないですもん。
 私は唯先輩に抱っこされたいからこそ、捕まったら大人しくしてたんですよ?

梓「言えばいいですか。文句」

唯「うーん……言われたくないかな」

唯「だって、もしかしたら本当に嫌で、でも私はあずにゃんからすれば先輩だし、逆らえない的な?」

 もしかしたら、ってどういう意味なんですかね。
 逆らうも何も私、普段からずけずけと自分の意見を言ってるつもりですがね。

梓「……唯先輩は、そおゆう方がいいんですか? 嫌がる後輩を無理に従わせる感じの……」

唯「ううん。嫌だったら、もう抱き着かないよ。本はあげるけど、興味なかったら捨てちゃっていいし」

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/24(月) 23:13:56.94 ID:v0Z9x7zt0
 悔しいことに興味があるから、昨日突き返せなかったんですけど。
 そして、今もこうやって抱き着いてもらってるんですけど。
 わかってるんだか、わかってないんだか、ちょっとわからなくなってきましたけど。

梓「ん……」

 こお、微妙な角度で唯先輩を見上げてみる。
 自分でも頬が真っ赤になってるの感じるし、もし唯先輩にその気があるんだったら、きっと……。

唯「……あずにゃん」

梓「……はい」

唯「ハナチ、止まった?」

梓「はうう」

 雰囲気出したつもりだったのに、これじゃ台なしだよ。
 唯先輩にその気があったとしても、鼻つっぺなんかしてたら百年の恋も何とかだよ。

梓「ん……は、はい。止まったみたいですっ」

唯「よかった。ずっと出っ放しだったら、私、あずにゃんに何も出来ないもんね」

梓「……はぃ? そ、それは、どおゆう意味なんでしょおか?」

 何かするつもりだったんだ、唯先輩。
 っていうことは、やぱり今のキスされたいのかどうか微妙ぽい仕草が効いてるんだよね。
 ……あ、あれ?
 私は……唯先輩と、そおゆう……女の子同士での恋愛関係に、なりたいと思って行動してたの?

46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/24(月) 23:16:05.05 ID:v0Z9x7zt0
唯「ねぇねぇ、あの本なんだけど」

梓「は……はい。まだ最後までは読んでませんが、何ていうか、読むっていうより見るっていうか」

 血は止まったみたいだから、んしょ、こ、これで……きっと真っ赤になってる以外は、いつも通りの私の顔。
 またいつだらだら垂れてくるかわかんないけど。
 唯先輩に抱っこされてると、どうして垂れちゃうくらい興奮するのか自分でもわかんないけど。

唯「まあ、写真集みたいなもんだしね……そんで、あずにゃん。途中までの感想でいいんだけど……どおだったかな?」

梓「どお、というのは?」

唯「例えば、例えばの話だよ? 私とあずにゃんが……水着なしで、あの本の通りに」

梓「ぷふっ」

唯「わああっ!?」

梓「あっ、あう、あうあうはうっ」

 いけない、唯先輩の制服に垂らしちゃった。
 取らなきゃよかったと思いつつ、クリーニングに出さなきゃいけないとか思いつつ、でも、ティッシュで鼻元を押さえる私を唯先輩が放してくれない。

梓「あのっ! 制服、早く何とかしないと……クリーニングに出さないとっ」

唯「あれれ? まだみんな来てないし、お茶もしてないし……練習もしてないのに。先に帰っちゃってもいいの?」

梓「いいも悪いも、染みになって残ったら大変ですよっ」

唯「……私が出させちゃったんだよね?」

48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/24(月) 23:18:11.87 ID:v0Z9x7zt0
 私が勝手に興奮したのを、唯先輩のせいにはしたくないけど。
 ……ううん、勝手じゃないのかな。
 唯先輩に煽られたのは本当だし。

梓「……はい」

唯「なら気にしなくていいよ。大丈夫、替えもあるし、これはクリーニング屋さんがしっかりきっちり綺麗にしてくれるから」

梓「でも」

唯「素人が変なことしたら、クリーニング屋さんが困っちゃうよ。それより、今は……えいっ」

 ぎゅう。

梓「はわっ!?」

唯「あーずにゃーんっ♪」

梓「にゃにゃっ、にゃにをしゅるんでしゅかっ」

唯「ごめんね。今の謝ってるあずにゃんの顔、しょぼーんってしてる顔が、とっても可愛いって思っちゃった!」

 ごめんって言ってるくせに、全然謝ってる感じがしない。
 もしかしたら、これも、わざとなのかな。
 ……一から十まで唯先輩の思い通りに動くのは、ちょっとだけ、面白くないかも。
 そう思ったら、気持ちの切り替えも簡単。

梓「唯先輩が何て言おうと、クリーニング代は出させてもらいますね」

唯「あー、あずにゃぁん」

50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/24(月) 23:20:14.38 ID:v0Z9x7zt0
 ぴょむ、と唯先輩の膝から飛び降りる。
 もっと抱き着いていたそうだったけど、これから部活……の前にティータイムですもんね。

梓「あの本はお言葉に甘えて頂戴します。でも、私はまだまだみたいですから」

 唯先輩は、そういう人なんだろう。
 私も多分、そういう人なんだと思う。
 もらった本を何度も読み返したり、DVDだってしつこく見直したり、そんな自分の姿が簡単に想像出来るしね。

唯「あずにゃん、みんなが来るまであずにゃん分を補給させてよぉ~」

梓「そんなことより制服を何とかするのが先です。さ、脱いでください」

唯「やん、脱げだなんて大胆っ」

梓「さ、脱いでください」

 淡々と同じ言葉を繰り返す。
 私はまだ、そういう人になりきれていないから。
 唯先輩とそういう話をしているだけで興奮しちゃう辺り、とっくに引き返せない場所まで足を踏み入れている気がするけど、まだですよ?

53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/24(月) 23:22:17.60 ID:v0Z9x7zt0
唯「うう……クリーニング屋さんにお任せすればいいと思うんだけどなぁ」

梓「今ならまだ手遅れにはなりませんから。さ、脱いでください」

唯「ありりり? さっき、クリーニングに出さなきゃって」

梓「目立たない程度にしないと帰れないじゃないですか……帰るまでに乾きますよ、唯先輩が率先して練習に励んでくれれば」

唯「……しっかり者だねぇ、あずにゃんは」

梓「染み抜きまでは出来ませんから、クリーニングには出してくださいね」

唯「うん……」

 唯先輩、私と離れたから残念そうな顔をしてる……って思っていいのかな。
 えい、試しに手を握っちゃえ。

唯「ほわぁ!?」

梓「え、えっと、唯先輩? その、離れたのは、また血が付いたらそれこそ困るからであって……抱き着かれるのは、嫌いじゃないんですからねっ」

唯「……うんっ♪」

 あ。
 駄目ですよ、唯先輩。
 そんな風に嬉しそうに微笑まれたら、抱き着かれるの断れなくなっちゃいますし……今までよりも、もっともっと意識しちゃうじゃないですか。

55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/24(月) 23:24:27.77 ID:v0Z9x7zt0
~かえりみち!~

梓「はー」

唯「どしたの、あずにゃん?」

梓「いえ……どうして唯先輩が自分の家に帰らないのかと」

唯「うん、あずにゃんのおうちに遊びに行こうかなって」

梓「やっぱり。別に構いませんけど」

唯「あり? 『そのまま朝まで居座る気じゃ?』とか言わないんだ」

梓「はい。そんなこと考えてるんなら、普通は家に戻って着替えくらい用意するハズですから」

唯「おお、そっか……私って普通じゃないのかな」

 じゃないと思いますよ、ええ。
 だから、うちに泊まるつもりだというなら、先回りして私が普通の対応をしなきゃいけないわけで。

58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/24(月) 23:26:35.37 ID:v0Z9x7zt0
梓「あの……お夕飯作って待ってますから、一度帰ってパジャマとか持ってきてください。あと制服をクリーニングに出すのも忘れずに」

唯「ええー。あずにゃんが洗ってくれたお陰で汚れわかんなくなったし、別にいいよ」

梓「クリーニングの引き替えの紙がなかったら、泊めてあげませんからね?」

唯「おおう……そこまで言うなら! 私のせくちーなパジャマ姿を! 存分にあずにゃんに拝ませてあげよう!」

梓「せくちーはあんまり期待してませんけど。唯先輩ですし」

唯「酷いっ!? そんなことゆーなら、今度は鼻から噴水みたいに血ぃ噴かせちゃうよ!?」

梓「はいはい、そうなることを期待してますよ」

唯「うわーん! あずにゃんのいけずー!」

 泣いてもいないくせに、唯先輩はわざとらしく目元を拭いながら走り去っていった。
 ……ええと。
 本当に、ものすごくせくちーだったらどうしようかな。

61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/24(月) 23:29:45.89 ID:v0Z9x7zt0
~あずさのへや!~

唯「ごっ馳走だー!」

 ぎゅううう。

梓「いえ……別にそんな手間かかってませんので……ちょっと……んぎゅむ……」

唯「感謝の気持ちだよ、あずにゃん……どおしてそんなに頑なに拒むのかな?」

 インターホンが鳴って、迎えに出たところでまず一回抱き着かれた。
 部屋に通して、飲み物を運んできたらまた抱き着かれた。
 ご飯が出来たので部屋から呼んだら、みたびこの有り様ですよ。

梓「ふあ……いっ、いちいち抱き着いて感謝されてたら、ありがたみが薄れちゃうじゃないですかっ」

唯「ふぇ?」

梓「唯先輩にしてみれば、単なるスキンシップなのかもしれませんけど……少しは意識してくださいよ、部室でのこと忘れちゃったんですか!?」

唯「忘れてないよ。でも、今は普段着だし。あずにゃんの血で汚れたって平気だもん」

梓「私が平気じゃないんです!」

唯「んむー……私の最大限の感謝のカタチなのになぁ……」

 ……はあ。
 まあ、あれだよね。
 腹が減っては戦が出来ぬ、っていう……。

63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/24(月) 23:32:18.62 ID:v0Z9x7zt0
梓「さ、さぁ、早く食べちゃいましょう」

唯「おお。炊き込みご飯だー」

梓「炊き込みご飯の素で炊いたんですけど、うちの近所のスーパーは結構具沢山なのを売ってまして……」

唯「あずにゃん、いっただっきまーすっ!」

梓「は、い……どおぞ……」

 くだらないうんちくは不要とでも言わんばかりに、唯先輩がすごい勢いで料理を食べていく。
 ひょいぱくひょいぱく、もぐもぐもぐ。
 唯先輩は美味しそうに箸を動かして、咀嚼して、飲み込んで。

唯「とぉっても美味しいよ、あずにゃん♪」

梓「ど、どおもです……もぐもぐ」

 どうしよう、半分は出来合いだけど、残りの半分は結構頑張って作ったのに……誉められたのが嬉しくって、味、わかんない……。

65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/24(月) 23:34:59.93 ID:v0Z9x7zt0
~しょくご!~

唯「あ、ちなみにクリーニング屋さんのレシートです!」

 ぴっ、と唯先輩が思い出したように紙片を私の目の前に突き出してきた。
 ……はい。ちゃんと約束守ってくれたんですね、嬉しいです。

梓「ほ……これで制服に関してはひと安心ですね」

唯「うんうん。だから、今夜はお泊まりさせてもらっていいよね? ねっ?」

梓「はいです。そういえば、帰りにレンタルDVD返したついでに、面白そうな映画を借りてきたんですけど……一緒に見ませんか?」

唯「おっ、いいですなぁ~……何かな、何かな?」

 食後の後片付けを手伝うとの申し出を丁重にお断りして、洗い物を済ませて戻ると。
 唯先輩は。
 レンタル店の袋じゃなくて、私のカバンの中身を手にしながら、きらきら輝いた表情で私を見つめてくる。

梓「うっ……」

唯「あずにゃん、あずにゃん! これ見ようよ! 本は何回も読んだけど、DVDが! 真夜中でも休日でも、ひとりで見るチャンスがなくって!」

梓「あの、映画は……」

唯「映画とエロスとどっちが大事なの!?」

梓「映画です」

唯「たはー。即答かぁ」

71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/24(月) 23:38:13.51 ID:v0Z9x7zt0
 当然じゃないですか。
 いくら興味深いとはいえ、映画のDVDは身銭を切って借りてきたわけですし、ずっと楽しみにしてた新作ですし。
 いえ、唯先輩もある意味、身銭を切ってはいるんでしょうけど。

梓「ま、まぁ? 時間はたっぷりありますし? 映画見たら一旦お風呂タイムにして、その後に……その、えちぃやつを見ましょうよ、ね?」

唯「……ねぇ、あずにゃん。その見る順番と言い方は、何かの間違いを期待してもいいってことなのかな。ううん、私はいつでも間違いを起こす気満々でいるんだけどもね」

梓「どおゆう間違いですか」

唯「きっとあずにゃんが思ってる通りの意味だよ、本気だよ」

 あ……唯先輩がかつてないくらい真面目な顔してる……!
 でも手に持ってるのがえち本って時点で、尊敬度がだだ下がりでストップ安ですけどね。

梓「まあ、間違いを起こすも起こさないも? 唯先輩はきっと、私が本気で嫌がったら、すぐに止めてくれるんでしょうけど」

唯「はうっ!? ……うん、そうなんだけどね……」

 ああ、しょんぼりした表情も可愛くていいなあ唯先輩ってば。
 ……はっ!?
 こんな幼稚園児も寝ないような時間帯から唯先輩に見惚れちゃってどうするの、私。

梓「じゃ、じゃあ、お菓子と飲み物の用意してきますねっ」

唯「うう……例え嫌われてでもあずにゃんを……ううん、嫌われたらもう抱っこ出来ない……これはもしや究極の選択っ!?」

 究極的に最悪な悩みですねそれ。

72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/24(月) 23:40:16.23 ID:v0Z9x7zt0
~えいがかんしょうちゅう!~

唯「……おおっ」

梓「んっ」

 ぎゅう、って。
 何か派手なシーンの度に、あぐらをかいた唯先輩が全身を緊張させる。
 イコール、どうしてだか当然のように抱っこされてる私の身体が、きつく締め付けられる。

唯「お、おお……すごいね、あずにゃん……ふおおお!?」

梓「んにゅっ」

 駄目、映画の内容が、全然頭に入ってこないよぉ……。
 背中に唯先輩の胸の膨らみが、容赦なくむにむに押し付けられてたり。
 私の何倍もむっちりした脚が、私の下半身をぎゅぎゅって押さえ付けたり。

梓「は、はあぅ……」

 この後、あんなえろっちそうなDVD見る約束なのに……今からこんなにどきどきしちゃってたら、どうなるんだろ。

唯「あああ! 出た! 最初に死んだっぽい人が出てきたよ、敗者復活だよあずにゃん! しかも格好いい武器持ってる!」

梓「は、はい……」

 唯先輩のあったかい体温が伝わってきて、気持ちいい。
 私には縁遠い、やわやわした女性らしい身体の感触も、とっても気持ちいい。
 ……はあ。
 私も唯先輩みたいに成長したら、いつかは誰かを抱っこして、こんな気持ちにしてあげられるのかな。

75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/24(月) 23:42:20.96 ID:v0Z9x7zt0
唯「……あずにゃん?」

梓「……はい?」

唯「どうしたの? お腹一杯になったら眠くなってきちゃった?」

梓「そっ、そんなお子様みたいなっ……違います!」

 唯先輩の抱っこが気持ちいいので、ちょっと堪能させてもらっていただけですよ。
 まだ小学生でも寝ないような時間ですし、眠くなんてなってませんから。

唯「でも、少しうとうとしてなかった?」

梓「してません」

唯「じゃあ、映画つまんなかった?」

梓「唯先輩がうるさくて集中出来ないので、後でひとりでゆっくり見ることにします」

唯「えー。私、そんなにうるさかったかなあ」

梓「はい。映画館だったら追い出されてるレベルです」

 今だって映画は続いてるのに、こうして話しかけてきてるし。
 もし私が抱っこされていなくても、変に唯先輩のことを意識しなかったとしても、集中出来るわけないじゃないですか。

唯「んう……ごみんね、あずにゃん」

 ぱっ、と唯先輩が私に回していた手足を放して、寂しそうに部屋の隅で体育座りをする。
 いえ、狙ってるわけじゃないんでしょうけど、そんな明らさまに寂しそうな仕草を見せられたらですね?

77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/24(月) 23:44:45.76 ID:v0Z9x7zt0
梓「あっ、あの、唯先輩っ」

 リモコンで再生を止めつつ、返す手で唯先輩のコップを差し出す。
 映画が始まってからひと口も飲んでないから、間をもたせるのと、喉が渇いてるんじゃないかと思って。

唯「あ、ありがと、あずにゃん」

梓「いえ……んく、んくっ」

 私も、自分のコップを一気にあおる。
 実は喉がからからで、緊張しっ放しだったせいなんだろうけど、お代わりでもう一杯。

唯「いい飲みっぷりだねぇ」

梓「ジュースなら沢山ありますから、唯先輩も遠慮なくどうぞ」

唯「いやぁ……折角だけど、私はいいよ。ありがと」

 唯先輩はちびっと口を付けただけで、コップを置く。
 ゆずレモン味は嫌いだったのかな、それとも私が文句言ったせいで傷付いちゃったのかな。

梓「ん……」

唯「…………」

 何だか、無音になった空間が気まずい。
 今まで部室とかで唯先輩とふたりきりになっても、こんな雰囲気になったことないのに。

80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/24(月) 23:47:21.08 ID:v0Z9x7zt0
唯「……はぁ」

 やだ。
 こんなの、我慢出来ない。

梓「唯先輩っ!」

唯「ほわぁあ!? なっ、何かなあずにゃん!?」

梓「お風呂! 入りましょう! もうすぐお湯貯まる頃ですから!」

 時計に目をやりつつ、着替え準備しなきゃとか、唯先輩の分のタオルも用意しなきゃとか、色んなことが頭の中をぐるぐるぐる。
 私が先かなとか、唯先輩が先かなとか、どうしよう湯上がりの唯先輩を見たら平常心を保てないかもしれないとか、本当に色んなことを考えていたら。

唯「……一緒に入ろう、ってこと?」

梓「……え?」

唯「お風呂、一緒に入ってくれないの?」

 うう。
 そんな、捨てられた子犬のような目で見上げてこないでくださいよ。
 私、自分が特殊な趣味を持った人間だと理解したばっかりで、そういう目でしか唯先輩を見られないんですから。

81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/24(月) 23:50:35.98 ID:v0Z9x7zt0
唯「あずにゃん?」

梓「……いっ、いいですよ、一緒に入っても。この映画、唯先輩はつまんなかったみたいですし」

唯「へ? そんなことなかったよ、まだ途中だったけど、すっごく面白かったよ?」

梓「へっ?」

唯「で、でも……えへー。あずにゃんと一緒にお風呂かあ……こりは何を置いても優先すべきミッションだね!」

 あれ?
 私の気遣いが全く逆方向に働いちゃいましたか?
 映画、止めないで再生を続けてたらよかったんですか?

唯「えへへへへへ。期待してたことはしてたんだけど、いざ本当になると緊張しちゃうねぇ~♪」

 ……えー。

唯「ね、ねっ、あずにゃん。どうせ上がった時にバレちゃうけど……ぱんつとブラは、どおゆうのが好みかなっ!?」

梓「ふぁいっ!?

唯「いつも着てるのと、可愛いプリント柄のと……いわゆる勝負下着ってやつ。あずにゃんはどれがいい?」

 ……何か、どれもとても見てみたいんですが。
 どうしてもひとつに絞らなきゃいけないんです?

梓「ぜ、全部でっ!」

83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/24(月) 23:52:53.03 ID:v0Z9x7zt0
 あ。
 私、何を馬鹿なこと口走ったんだろ。
 唯先輩を困らせちゃうようなことを……。

唯「欲張りさんだね、あずにゃんは……いいよ。持ってきたの全部、順番に着替えて見せてあげる」

梓「……は? い?」

唯「あずにゃん、むっつりエロスな人だったんだね! 大丈夫、こんなこともあろうかと、うちから下着全部持ってきたから!」

梓「ああ……一泊なのにやたら大きいバッグだと思ってたら、そういうわけでしたか……はは、あはははは……はぁ」

 私、もしかして余計な心配しちゃったのかなぁ。

梓「ちなみに唯先輩。さっき体育座りしてた時に渡したジュース、どうして飲まなかったんですか?」

唯「あ、あれ? えっとね、その、あずにゃんに嫌われちゃったかと思って……飲む気分じゃなかったっていうか……あっ、でも、今なら飲めるよ! ほら!」

 そう言って唯先輩は、ぐびぐびとコップをひと息に飲み干しちゃった。

唯「うっまーい! もう一杯!」

梓「そ、そおですか……はい、どうぞ」

85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/24(月) 23:55:01.64 ID:v0Z9x7zt0
 まぁ、何ていうか、私の言葉で傷付けちゃったみたいだし。
 お代わりを注ぎつつ、唯先輩が寂しい気持ちになっちゃったと思うと、すっごく自己嫌悪。
 私、抱っこされてて、誰よりも唯先輩の傍にいたのにわからなかった。
 ほんのちょっとの、私の心ない言葉で。

唯「んぐっ、くぴ……ぷは-! あずにゃん、おかわりっ!」

梓「いえ……お風呂入るんじゃなかったですか?」

唯「おおう、そうだったそうだった。さすがむっつりにゃん! ……語呂悪いね、むつにゃん……も今イチだね!」

梓「無理に変なあだ名考えなくていいですよ」

唯「……れずにゃん! これでどうかな!?」

梓「そんな名前で呼ばれても絶対に返事しませんからね!?」

唯「あう……」

 うう、他の変な呼び方考えてそう、だけど。
 とりあえずお風呂の準備してこようっと。

86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/24(月) 23:57:13.17 ID:v0Z9x7zt0
~おふろ!~

 かっぽーん。

唯「お風呂はいいねぇ……リリンの産み出した文化の極みだよねぇ」

梓「お猿さんとか、動物も普通に入りますけどね」

 視線をどこに向けたらいいのかわかんない。
 唯先輩に先に服を脱いでもらって、その次に私が入ったんだけども……やっぱり、自分が特殊な性癖の持ち主なんだって自覚しちゃったわけで。

唯「あ、ごめんね。急いで身体洗っちゃうね」

梓「いえ、折角ですから! 私にお背中流させてください!」

 唯先輩が持参したスポンジを強引に奪い取る。
 お湯と泡にまみれた綺麗なお肌……これを目の前に何もしなかったら、それこそ異常だと思う。

唯「あれ……あずにゃん、どしたのかにゃー?」

梓「ん……しょ、んしょっ……ちゃんと首筋からもっぺん洗い直しますけど、いいですよね?」

唯「うっ、うん……」

 片手で髪をまとめて、優しくスポンジング。
 汚れているようには見えないけど、しっかり洗わないとお風呂に入った気がしないかもしれないから、ね。

88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/24(月) 23:59:20.50 ID:v0Z9x7zt0 [40/40]
梓「ん……」

 首から肩、肩胛骨の辺りを通り過ぎて背すじに手を滑らせて、次は脇腹。
 唯先輩がくすぐったそうにしてるけど、私はむしろその様子が嬉しいというか。

唯「あん、や、あずにゃんっ……んんっ、あぅ、くすぐったいよおっ」

梓「それは私のせいじゃないです。唯先輩が持ってきたスポンジのせいです」

 直接触れてないんだから、決して今まで洗ってる間に把握した私の力加減が問題になるハズがない。
 だから、悪いのはスポンジなんです。ええ。

唯「んぅっ……ん、んっ……あ……♪」

 脇腹、お尻、脚……どうしよう、このまま前の方も洗わせてもらっていいのかな?
 ん、まぁ、止められるまでは……っと。

梓「唯先輩、腕を上げてください」

唯「んっ」

 肩から二の腕、そして手首も指先も丁寧に優しくこする。
 返す刀で反対側、腕の真っ白な内側の肌を特にやわやわとこすりつつ、唯先輩の表情を伺う。

唯「んん……あ、はぅ……はぁぁ……♪」

 痛くはなさそう。
 なら、このまま続けても大丈夫だよね。

梓「ん……んくっ」

89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 00:00:18.65 ID:Zm0Jr9wc0 [1/51]
 唯先輩の脇の下から、ちょっと手を伸ばせば……いやいやいや、私ってば何を考えてるんだか!
 ……でも、唯先輩が嫌がらないんだったら、いいのかな?

唯「んふっ……ふ、ふうっ……」

 身体の裏側を洗い終えて、今度は表側なんだけど……唯先輩、『残りは自分でやるから!』みたいなこと言わない。
 っていうことは、このまま続けても構わないと。
 でも、一応聞いてみないと。

梓「唯先輩。前の方も、私が洗っちゃっていいんですか?」

唯「ふぁ……うっ、うん……あずにゃんの洗い方、優しくて気持ちいーし……全部お任せしちゃっていい?」

梓「んく……はい、です」

 唯先輩、『全部』って言った。
 スポンジ越しにでも、全身をくまなく触っていいよ、ってことだよね。

唯「んぅ、ん……はぅ……♪」

梓「あの、もし痛かったらすぐ言ってくださいね?」

唯「うん♪」

 優しく、優しく、優しく。
 冗談でも『痛い』なんて言わせないように、脇の下からそっと胸の膨らみにスポンジを滑らせてゆく。
 ……ふにゅん、って手応え。スポンジ越しなのに。

唯「んん……は、はぁ……はっ、はあ……」

90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 00:01:29.38 ID:Zm0Jr9wc0 [2/51]
 唯先輩の息遣いが、荒い。
 その呼吸に合わせるように、私なんかが何人集まっても敵わなさそうなおっぱいを、揉むようにスポンジでこすってく。
 スポンジよりも柔らかくて、でもしっかり弾力があって。
 膨らみの頂点の辺りは、特に特に特に、そっと丁寧にこする。

唯「んぅっ♪ ふあ、あぅ、あ……♪」

梓「…………」

 ここは、強くこすると痛いですもんね。
 ちゃんと洗って、膨らみの下側と、谷間もこすって……反対側も同じく洗うです。

唯「ねっ、ね、あずにゃん? お願いがあるんだけどぉ……」

梓「……何でしょお?」

唯「おっぱいはいいけど、その……お股は、あんまり、えろっちぃ触り方しないでね?」

梓「にゃっ!?」

 えろっちぃ、とか。
 そんなつもりじゃなかったんだけど、あ、あれ?
 思い返してみると、結構、そんな感じだったような……?
 ……で、でも、ここまできたら退けないんですよ、唯先輩!

梓「えろっちく感じるのは、えろっちぃこと考えてるからですよっ」

唯「あん、あ、そ、そんなっ」

92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 00:02:34.65 ID:Zm0Jr9wc0 [3/51]
すみませんが今から25分くらいタイラータイムに入ります

95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 00:07:49.32 ID:Zm0Jr9wc0 [4/51]
 わしわしわし、とさっきより強めに、反対側のおっぱいをスポンジでこする。
 でも、唯先輩が嬉しそうなのは気のせいかな?

唯「んっ、あぅ、ああ、あずにゃんっ……はぁ、あぅぅっ」

梓「…………」

 ま、大丈夫なんでしょう。
 続き続き……っと。
 強めにしてた力を弱めて、何だかさっきの反対側より膨らんでるような頂点部分を丁寧にこすって、お腹を洗って。

唯「あ……は、はぁ……はぁっ、はぅ……あずにゃんって、ベビーフェイスに似合わずテクニシャンだねっ」

梓「私が子供っぽいってことですか?」

唯「ううん、そうじゃなくって……私があずにゃんを洗ってあげるつもりだったのに、出来なくなりそおだよ……んっ♪」

 スポンジをお腹から脚へ回らせて、そろそろ内股の番。
 とってもデリケートで、他人に見られるのは勿論、触らせるなんてとんでもない場所なんだけども……唯先輩は、くてっと無防備で。

梓「……続けても構いませんか?」

唯「うっ、うん、お願い……」

 ちょっと身体を傾けて、何となくだらしなくなった唯先輩の上半身を肩で支える。
 私に甘えてる……のかな。
 まあ、お願いされたからには、きちんと綺麗にしなきゃいけないですし?

唯「んふ……そこ、憂にも触らせたことないのに」

99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 00:12:47.50 ID:Zm0Jr9wc0 [5/51]
梓「んにゃっ!? あ、あっ……じゃぁ、私が初めてってことですかっ」

唯「うん」

 思えば今まで不自然なくらいに出てこなかった、憂の名前。
 それが、『初めて』っていうことを特別に強調する為なんだから、私はもう頭が真っ白になってしまって。

梓「は、はぅあ……そ、そのぉ……優しくしましゅ……」

唯「うん」

 優しく、優しく……身体の中で一番敏感な場所だから、こう、もっと優しく……。

唯「んっ……んん、あ、ふぁ……」

 さ、さすがに、ここまでが私には限界みたい。
 シャワーを出して、湯温が安定したところで、唯先輩の全身を一気に流す。

唯「ぷふぁ!? あ、あれ、あずにゃん?」

梓「もっ、もお、洗い終わりましたから……髪は自分で洗ってくださいね!」

唯「んぅ……もうちょっとだったのに、あずにゃんのいけずぅ……」

 ……何がもうちょっとだったんですかね。
 とは聞けず、私は唯先輩をバスタブに追いやって、慌てて急いで全身を洗った。
 勿論、髪も。
 唯先輩に同じことされないように、割り込む隙を与えないように。

梓「じゃ、唯先輩も髪洗ってください。私は温まったらすぐ上がりますから」

100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 00:13:39.72 ID:Zm0Jr9wc0 [6/51]
唯「えええ。持ってきた下着、全部見たいって言ったじゃん、あずにゃん」

梓「そ……れは、また後程。狭い脱衣場でファッションショーはどうかと思いますし」

唯「んにゅー」

 鼻の辺りに力が入らないようにしながら、腕とフェイスタオルで大事な部分を隠しつつ、唯先輩と入れ替わりでバスタブに浸かる。

唯「残念だなぁ……ん、あずにゃんに……一番似合うのを選んで欲しかったのに……」

 ああ……そんな乱暴にわしわし手を動かしたら、私なんかとは比べるべくもない大きなおっぱいがふるふる震えて……んくっ。
 直接触ったり揉んだり……私、本当はもっとえちぃこともさせて欲しいんですよ、唯先輩。

108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 00:23:54.75 ID:Zm0Jr9wc0 [7/51]
~ゆあがり!~

唯「もー、先に上がっちゃうなんて酷いよ、あずにゃん」

 あ、可愛いパジャマですね。
 どう頑張ってもせくちーには見えませんが、よく似合ってると思いますよ。

梓「髪を乾かさないといけないですから。唯先輩よりずっと時間かかりますし」

 と言いつつ、買っておいたアイスを差し伸べる。
 その途端、唯先輩は頬をぷうっと膨らませていたのに、嬉しそうな表情になった。

唯「あーいーすーぅ♪」

 そんな、飛び付いて取らなくてもいいのに。

梓「……はー。さっぱりしましたね」

 悪戯したせいで、悶々とした気分が余計に昂ぶっちゃったような気がしますけど。

唯「うん、そーだね。このまま寝てもい……くない」

 あ。大好物のアイスを食べながらも、しっかり当初の目的を忘れてない。
 っていうか、唯先輩の中では何がどういう優先順位なんだろ?
 エロス? 私? アイス? 睡眠?
 ……うん、まぁ、すぐにわかるんだろうけどね。

梓「んぐっ、んっ……ぷはぁ。もう一杯……」

唯「あむあむ……いい飲みっぷりだねえ、あずにゃん」

110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 00:28:16.91 ID:Zm0Jr9wc0 [8/51]
梓「ええ、まぁ、緊張して……じゃなくって、お風呂上がりで喉が渇いたもので」

 さて。
 アイスを食べながらじゃ、私に抱き着けない。
 えっちぃDVDを見ておかしな気分になったとしても、やっぱりアイス片手じゃどうにもならないだろうし。
 大人しく眠っちゃう……っていうのは、一番考えにくいけど、どうなのかな?

梓「さっぱりしたところで、お待ちかねのDVD見ましょうか、唯先輩」

唯「はむ……んふ。そっか。あずにゃん的にはお待ちかねだったんだぁ?」

梓「んくっ、んんっ……こほん。見るんですか、見ないんですか? 本ごともらっちゃった以上、私は別に慌てて今夜見なくてもいいわけですが」

唯「ああん、あずにゃんってばぁ。見るに決まってるじゃないのさー」

 アイス、まだ半分も食べ終えてないのにですか。
 唯先輩的に、アイスとエロスはつり合うくらい大事ってことですかね。

111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 00:30:45.16 ID:Zm0Jr9wc0 [9/51]
~おたからかんしょうちゅう!~

唯「ふおおおお……!?」

梓「うく……は、はうう……こ、こんなことまで……っぷ、ふう……あむないあむない……」

 危ない気がしてティッシュを鼻に当ててみたけど、何とか大丈夫だった。
 画面から目を離したついでに、隣でアイスを頬張りながら、食い入るようにテレビに釘付けな唯先輩を眺める。

唯「お、おおう……こりはちょっちヤバいんじゃないかな、あっ、ああ、水着がズレて見えそうっ! うはー! あ、もちょっと……ああん! 戻しちゃ駄目だよう!」

 反応から考えるに、唯先輩も初めてこのDVDを見るというのは本当っぽい。
 だって、アイスを舐めるのがおろそかになって、雫が垂れそうになってて……。

梓「……んくっ」

 零しちゃ駄目だよね。
 ぺとぺとになっちゃうもんね。
 パジャマに零れたら、お洗濯しなきゃいけなくなっちゃうしね。

唯「そこだー! いけー!」

 はい。いきます。
 唯先輩の唇……のすぐ近くの、アイスの角に伝った雫のとこまで。

梓「んぁ……はぷっ」

唯「ひゃあ!?」

梓「んちゅっ……ちゅうっ、れる……はぁ……だ、駄目ですよぉ、唯先輩……アイス、溶けちゃってるじゃないですか?」

112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 00:33:13.20 ID:Zm0Jr9wc0 [10/51]
 私が雫をすする音を立てるまで気付かなかったみたいで、唯先輩は手こそ放さなかったものの、びくっと大きく肩を震わせた。

唯「あっ……うん。アイス、アイスね……えへへ。ごめん、ぼーっとしちゃってたよ」

梓「いっぺんDVD止めますね? ちゃーんと、集中して見られるように」

 ぴ。

唯「ああん」

梓「早く食べちゃってください。じゃないと、私も気になって仕方ないですから」

唯「……気になって仕方ないと、今みたくキスのふりして私をびっくりさせちゃうんだ、あずにゃんは?」

梓「驚いたのは唯先輩の勝手です。私はただ、雫が落ちたらぺとぺとになって困るなぁと思っただけで」

唯「じゃあ、こうしたら……また、ぺろぺろしてくれるのかな?」

 唯先輩はそう言って、パジャマのボタンを片手で器用に外していく。
 上から順にひとつふたつみっつと、ブラに包まれた膨らみが覗けてもお構いなしに。

梓「あにょっ!? ゆゆゆゆっ、唯しぇんぱいっ!?」

唯「ほーら、あずにゃん。アイスの雫が落ちちゃうよ、私がぺとぺとになっちゃうよぉ~」

 わざと口元からアイスをズラして、首筋に雫が垂れるようにする唯先輩。
 変なDVDを見てたせいか、綺麗なお肌がほんのり紅くなっていて、思わず生唾を飲んじゃう。

梓「んく……」

114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 00:36:56.35 ID:Zm0Jr9wc0 [11/51]
唯「ぅんっ……ちべたっ」

 ぽたり、と鎖骨のくぼみに一滴落ちる。
 ティッシュか何かで拭けば、きっとこの悪ふざけも終わったハズなのに。
 気が付けば私は、舌を伸ばして雫を舐め取ってしまっていた。

梓「んぅ……ちゅ、ちるっ……」

唯「ふあ、あっ……あーずにゃんっ……♪」

 ふるるっ、と唯先輩が嬉しそうな声を上げて、小さく身震いした。
 何もかもが、とっても、甘い。

梓「んふう……ふ、ふむっ、ちゅっ、れる」

唯「あ、ん、次が垂れちゃうよ、あずにゃん……もっと舐めてくれる?」

梓「は、い、唯先輩……しっかり、綺麗にします……」

 唯先輩の肌の滑らかさと体温を舌で感じて、とろけそうに甘ったるい声を聞かせてもらって。
 特別に何をされたわけでも、したわけでもないのに、私はぼうっとしてしまって。
 左右の鎖骨の真ん中辺りに落ちたふたつめの雫を、吸い取るように味わう。

梓「んちゅっ、ちゅるっ、れるるっ……ん、ふぅ……ちゅぅ、ちゅっ、んんっ」

唯「やぁん、あずにゃん……一生懸命に綺麗にしてくれるのは嬉しいんだけど、たった一滴なのに激しくなぁい?」

梓「あぅ……い、嫌……でしたか?」

唯「ううん? 私、今、『嬉しい』ってゆったよね?」

117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 00:39:11.50 ID:Zm0Jr9wc0 [12/51]
梓「だって、『激しい』とも言いましたから……調子乗っちゃったのかなと」

唯「どんどん乗っちゃっていいよ。あずにゃんのしたいように……ね?」

 そう言いながら今度は、アイスをお肌に直に触れさせた。
 砂糖水の塊は唯先輩の体温ですぐに溶けて、私の密かな憧れだった胸の谷間へ滑り込もうとする。

梓「あ、あっ……んむっ! んるっ、れるるっ、ちゅぅぅ……ん、んっ……んむ……?」

唯「……えへへ。こおして直接おっぱいに顔を埋めてもらうのは初めてだね」

梓「ふあ、あぅ……わ、私っ、その、ブラが汚れちゃいけないと思って……」

 ああ、何て酷い言い訳なんだろ。
 こんなにふにふにやわやわのおっぱいに顔を埋めて舐め取らなくたって、ちゃんと拭くものを用意してあるのに。

唯「ブラ、取っちゃってもいいんだけどな……あずにゃんが脱がせてくれるならね」

梓「……こんな体勢で言うのもあれですが、やっぱり早くアイス食べちゃってください」

唯「ええ~? どおして?」

梓「どおしても、ですっ」

唯「んむー……」

 私は舌を引っ込めて、ブラとパジャマの上から唯先輩に抱き着いて、もう舐めませんよという意思表示。
 これでも垂らされたら、髪がぺとぺとになっちゃうところだったけど。
 しゃくしゃくって急いでアイスを食べる音がして、くずかごに棒を捨てる音がして。

118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 00:42:00.52 ID:Zm0Jr9wc0 [13/51]
唯「食べ終わったよ、あずにゃん。ブラ外してくれてたら、もっと色んなとこにアイス垂らすつもりだったんだけど」

梓「そんなの、まだ早いですっ! えと、あの、何をどうすればいいんだか、私は全然わかりませんしっ」

唯「それじゃぁ……DVDの続きだね? えっちな課外授業だね?」

梓「……ええ。つまりは、そーゆーことです」

 初めての私にはレベルが高すぎるかもしんないけど、参考にはなるハズだから。
 唯先輩が、ぎゅーっといつもより深く私を抱き締めてくれたところで、ぴっとリモコンを押す。

唯「あれ、巻き戻し?」

梓「はい……その、唯先輩がどんな表情かなーってチラ見したら、アイスが垂れそうだったので……ちゃんと見たいですし……」

唯「ふふふ。あずにゃんのすけべー」

梓「何とでも言ってください。唯先輩の方がもっと、もっともっと、もっともっともっとすけべーなんですから」

唯「先にえろっちぃことしてきたのは、あずにゃんだけどねー」

 ううううう。
 させたのは誰なんですか、もう。

120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 00:44:19.09 ID:Zm0Jr9wc0 [14/51]
~そのご!~

唯「はー……」

梓「想像以上にすごかったですね……」

唯「うん……」

 私は唯先輩のお膝の間に抱かれて、その腕に手を添えるようにして。
 お互いに興奮でじっとり汗ばんでいて、私は膝をもじもじ出来るけど、唯先輩は出来ないから、切なそうに身体をすり寄せてきている。

唯「んぅ……ん……」

梓「唯先輩……私、ちょっとジュース取ってきます」

唯「駄目だよ。今離れたら駄目だよ。喉渇いてるかもしんないけど、もうちょっと、治まるまで待って……」

 いえ、喉は渇いてません。
 間がもたないかな、と思っただけです。

唯「んうっ、んふ……ふあ……」

 私を抱き締めながら、肩を揺すったり腰を動かしたり。
 唯先輩が何をしたいのか……ええ、多分私も同じ気持ちですから、よくわかりますよ?

梓「じゃあ……ベッドに行きます?」

唯「ふぅ、んく……い、いいの? 私、あずにゃんに、すっごくえろっちぃことしちゃうよ?」

 ……最初からそのつもりだったんですよね?

121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 00:46:30.05 ID:Zm0Jr9wc0 [15/51]
 じゃなきゃ、あんな本を無理矢理貸したり、読んだと知ったら押しかけてきたり。
 ちゃんと私がそおゆう……女の子同士でもえっちぃ気分になっちゃうって確かめたから、なんですよね?

梓「よくなければ言いません。えろっちぃことされたいですし、私もしたいですし……ベッドの方が都合いいですよね」

唯「ふおお……まさかの告白! それとも肉体かんけーだけが目的!?」

梓「それは私のセリフですが!?」

唯「やんやん、冗談だよぉ。あずにゃんがそんな子じゃないってことは、よーく知ってるもんね!」

 ぎゅうっ。

梓「はわっ……!?」

唯「……好き。私、あずにゃんがだーい好きだよ。気持ち悪いって思われたくなくて、怖くて……今まで言えなくてごめんね?」

梓「いっ、いえ……」

唯「最初は抱っこしてるだけで満足だったんだよ……でも、段々我慢出来なくなって、そのうち女の子同士なのに、えろっちぃことしたくなって……」

梓「インターネットの弊害ですね。我慢出来なくなったのは、そおゆうことを調べているうちに、実は同好の士が結構多いって知ったからですよね」

唯「うん……」

 誰でもどんな情報でも手に入れられるのが、インターネッツの怖いところです。
 いえ……この場合は、素敵なところなんですかね?
 何たって、唯先輩と私を結びつけてくれたんですから。

124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 00:48:33.56 ID:Zm0Jr9wc0 [16/51]
梓「じゃ、じゃあ……エスコートしてもらえますか? 私、圧倒的に知識不足だと思うので……それに、唯先輩となら……」

唯「わっ、私とならっ!?」

梓「……えっちぃこと、一緒にしたい、です……」

唯「うんっ!」

 唯先輩は紅潮した満面の笑みで頷いて、私を抱え上げる。
 そして、自分も一緒にベッドへ飛び込むように。

梓「んにゃああああっ!?」

 ばふんっ。

唯「あーずにゃーんっ! ちょお可愛いよ! もお私、あずにゃんに夢中だよっ!」

梓「は、はううう……私も、唯先輩のことが好きで……夢中、ですぅ……」

 唯先輩に、何をされるんだろう。どうされるんだろう。
 私は何をするんだろう。どうするんだろう。
 わかんないけど、考えれば考える程にわからなくなってくるけど……初めてなんだし、唯先輩に身を委ねる方向で……!

127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 00:52:01.62 ID:Zm0Jr9wc0 [17/51]
~いんざべっど!~

唯「最初は、やっぱしキスだよね?」

梓「はい……」

唯「えへ……上手に出来るかなぁ」

 私のほっぺを優しくなでながら、唯先輩が照れたように言う。
 力加減はとっても素敵だと思いますよ?
 ほっぺ、とっても気持ちいーですもん。

梓「とりあえず、ほっぺで練習してみるとゆーのは如何でしょお?」

唯「そっ、そおだね、練習……勢いで歯がぶつかったら大変だもんねっ」

梓「……もしかして、インターネット知識ですか?」

唯「……その通りなんです。こおゆうの、実は初めてで……あずにゃんに笑われるかもしんないけど」

梓「私だって初めてですっ! むしろ初めて同士でお互いに肩の力が抜けるっていうか、初モノは縁起がいいっていうか、その、恵方を向いて、あのっ」

 うわあん、私ってばどさくさに何言ってるんだろ。
 でも、変に知ったかぶりしてもすぐにバレるだろうし、唯先輩だって正直に言ってくれたし、私も嘘をつくわけにはいかないし。

唯「そっか、私達は縁起がいいんだね!」

 あれ、反応するのそこですか。

130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 00:55:17.65 ID:Zm0Jr9wc0 [18/51]
唯「んじゃあ……まずは、練習させてね、あずにゃん……んふ、ちゅうっ、ちゅっ、ちゅちゅ」

梓「はぅ……ん、んぅっ……ふぁぁ、あ、やんっ、唯先輩ぃっ……くすぐったいですっ」

唯「痛くないなら、お口でキスしても大丈夫……かな? んむっ、んっ、ちうっ」

 さっきまでアイス食べてたせいかな、結構うるるんってした感触……♪

梓「お口に……してください。早く、唯先輩とキスしたいですっ……キスしながら、身体触ってくださぁい……♪」

唯「ん……うんっ、それじゃ、えっと……い、いただきまふ!」

梓「んふ……ちゅっ、んぅ……はぅ……」

 唯先輩に、身体ごとのしかかられながら、唇も重ねられる。
 私の唇が乾いてないかな、ってちろっと舐めて湿らせたけど、心配無用だったみたい。
 唯先輩の唇はやーらかくって、あったかくって、気持ちいかった。

唯「んんんっ、ふあぁ、あふ……ちょ、ちょっとあずにゃん!? キスだけなのにこんなに気持ちいーってどおゆうことかな!?」

 何秒かな、十秒くらいだと思うんだけども、私なんかの唇で、理不尽な文句を言うくらいに気持ちよくなってくれたのかな。

梓「唯先輩の唇も、とーっても、気持ちよかったです……ほ、ほら、もっとキスしてくださいよっ。そんでもって、色んなとこ触ってくださいっ」

唯「ん……うん、触る……よぉ?」

 ついばむようなキスで私の心をとろけさせながら、恐る恐る私の胸に唯先輩の指先が触れる。
 もう少し強くしてもいいのに、と思うけど、こういう感じで触られるのも気持ちいい。

梓「んぅっ、んぅ……ちゅっ、くむ……んふ……唯先輩、結構いい感じですよぉ?」

131 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 00:57:20.73 ID:Zm0Jr9wc0 [19/51]
唯「気持ちーの?」

梓「はい」

 最初は片手で胸をさすっていたのが、落ち着いてきたのか、両手でお尻をなでてきたりする。
 でも……うん。
 強すぎなくて、私の反応を確かめながら力加減して、単に欲望の赴くままじゃないってのが伝わってきて嬉しい。
 私ならきっと唯先輩の身体の感触をひとりで勝手に楽しんでいただろうに、そうじゃなくって、唯先輩が私のことを気遣ってくれているのが、とっても嬉しい。

唯「あずにゃんはお尻もやーらかいね。触ってて気持ちいくて楽しいよ」

梓「そ、そおですか? 唯先輩だって、その……えいっ」

 むにっ。

唯「ふああ!?」

梓「ゆ、唯先輩のお尻……こんなにむちむちしてて、太ももだって……すべすべでやぁらかくって、ずっと触っていたいですよぉ?」

 ちょっとだけ、反撃。
 唯先輩が私にしたように、お尻から太ももの後ろへそっと掌を滑らせる。
 パジャマ越しだけども、体温と柔らかさは充分以上に伝わってくるし。

唯「んっ、あん、駄目だよあずにゃん……私があずにゃんを気持ちーくしてあげるんだからっ」

梓「……私は、ふたりで一緒に気持ちくなった方が素敵だと思います」

 上ずった声で言いながら、むにむにと両手で左右から唯先輩のお尻を責める。
 私は、まぁ……真っ平らな胸とお尻を触られてるんだから、お相子だよね。

132 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 00:59:29.17 ID:Zm0Jr9wc0 [20/51]
唯「んんん……ふぅ、ふくう……やぁ、お尻は駄目だよぉ……」

梓「……唯先輩、お尻が弱いんですか?」

 って言うと、語弊がありそうだけど。
 むっちりしたお尻を触っていると、唯先輩の身体がぴくぴくっと震える。

唯「そんっ……なこと、ないっ……よぉ?」

梓「……感じやすいんですね、唯先輩?」

唯「あ、あは……そお言われると、あずにゃんがとってもえろっちぃ人に見えるよ、不思議……」

梓「んひゃ……唯先輩こそ、そんなえろっちぃ触り方してっ……きゅぅぅんっ!?」

 私だって、胸をなでられているだけで仰け反るくらいに感じているんですが。
 こんなに、自分でするより気持ちよくしてくれる唯先輩の方が、よっぽどえろっちぃ人だと思うんですが。

唯「あれ? あずにゃん、ここが感じるんだ?」

梓「はっ、はひ……お手柔らかにお願いします……ね?」

唯「……脱ごう! パジャマも下着も全部! そしたらきっと、あずにゃんはびくんびくんって涎垂らしてあえぐに違いないよ!」

 どんな妄想ですか、それは。
 ……でも、布越しの感触よりは気持ちいーに違いないですよね。

梓「脱がせっこなら、いいですよ。んっ……と、はい。次は唯先輩の番です」

134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 01:00:33.37 ID:Zm0Jr9wc0 [21/51]
 唯先輩の脇の下から手を差し入れて、背中のホックを外す。
 ぽゆん、ってブラが落ちると同時に揺れた膨らみが羨ましくって触りたくって揉みたくってもう、仕方がなかったけど。

唯「あー……外されちった。じゃ、あずにゃんも少し身体浮かせてくれる?」

 はい、ものすごく仰け反ってますけど。
 もっと感じさせてくれたら、背すじを限界まで反らしちゃいますよ?

梓「んあ……き、キス、触れるだけじゃなくって……お、お口を、もごもごするやつ……して欲しいですっ」

唯「……いいんだね!? ずっと我慢してたけど、本当にもごもごしちゃっていいんだね!?」

 だって、さっきのDVDでもとっても気持ちよさそうだったじゃないですか。
 お触りの真似事をしてるだけでこんなに感じるんだから、もっと、本格的にしてもらいたいですよ。

梓「ん……っ」

 どうぞ、と顔を上向ける。
 唯先輩がキスしやすいように、ね。

唯「い……いただきまーすっ!」

 声の威勢だけはよかったんだけど。
 やっぱりキスは恐る恐るで、でも、今回はゆっくりと舌先が私の唇を舐めるように弱々しく動いて。

梓「んっ……んう、んむっ……んるっ……」

 誘うように、或いは導くように、私も舌を差し出す。
 先端がねろりと絡み合って、とろりと唾液が混じり合って、私のお口の中へ唯先輩が入り込んでくる。

137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 01:03:51.14 ID:Zm0Jr9wc0 [22/51]
梓「あふ、んぷ、くちゅっ……んるっ、んぬぷ、りゅぷ……」

唯「れるるっ、んふ……♪ ちゅるっ、りゅるるっ、んく……んっ、んるっ」

 ……ああ。
 頭の奥の奥まで、唯先輩の舌の熱さでとろけちゃいそう。

梓「んっ、ふぁ、あぷ、くちゅる……んあむ、はぷっ、ちゅう……♪」

 気持ちいい。
 唯先輩のブラを外した腕に、そのまま力を込めてもっとキスをおねだりする。
 カップから自由になった膨らみが、ぱゆんと私の胸に、私のブラ越しに押し付けられる。
 ……私のブラも先に外してもらった方がよかったかも。

唯「んちゅ、りゅれ……んは、はあっ。何かこれ、私、耐えられないよぉ」

梓「ちゅく……は、はぅ……唯先輩? あの、私のブラも外してくれますか?」

唯「ん、うんっ……私に脱がせて欲しいんだよね。んで、んでんで……裸で抱き合いたいんだよね?」

梓「その通りですけど、もおちょっとオブラートを使う感じでお願い出来ますか?」

唯「一枚のオブラートすらも私達の間に挟みたくないからっ!」

 いえ、そうなんですけど、そうじゃないっていうか、何か違います。
 でも、そういう唯先輩の妙な勢いも好きですよ?

梓「んっ、んじゃあ……脱がせてください……」

唯「うん」

140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 01:06:17.76 ID:Zm0Jr9wc0 [23/51]
 舌の入るキスまでされて、私はこんなにめろめろになってるのに。
 唯先輩は相変わらず、焦らすようにゆっくりとパジャマを脱がせてくれて。

唯「え、えっと……下も脱いじゃった方がいいのかなっ?」

梓「唯先輩のしたいようにしてください」

 脱がされたら、脱がします。
 全裸にされたら、唯先輩にも一糸まとわぬ姿になってもらいます。

唯「んっ、うう……じゃ、じゃあ……ブラから、ね」

 ぷちん、ってホックが外された。
 私は身体を起こして、パジャマごと脱がせてもらいやすいようにする。

唯「んしょ……はい、脱ぎ脱ぎしましょーねー」

梓「何か余計に恥ずかしくなるから止めてください」

唯「んー、だって……きっと、照れ隠しが出来るの、今のうちだよ?」

 するりとパジャマとブラが脱がされる。
 上半身はもう裸。
 続いて、唯先輩の手が腰に触れた。

梓「あぅ……」

唯「……お尻、ちょっと浮かせてくれる?」

梓「は、はいっ」

141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 01:08:26.05 ID:Zm0Jr9wc0 [24/51]
 もう、決めたんだ。
 唯先輩に私を捧げるって。
 だから、こう、んしょ……っと。

唯「とお!」

梓「にゃあ!?」

 わざと変なかけ声出すと、逆に照れ隠しなのがバレバレですよ、唯先輩。
 私も誤魔化せて都合がいいんですけど、でも、まっぱで恥ずかしいのは恥ずかしいんですよ?

唯「ふおおおう……! 生まれたまんまのあずにゃんだ! 可愛いし綺麗!」

 いえ……ううん、今言っても無駄かもしんない。
 ちゃんと、言うべきタイミングを見計らわないと。

梓「つっ、次! 唯先輩の番ですからねっ!」

 恥ずかしい場所を見られないように、唯先輩の肌と触れ合う寸前まで身体を寄せる。
 パジャマの上を脱がせて、膝立ちになっていた下半身もすりっと引き下げて。

唯「やぁん♪」

 可愛らしくてそそる……っていうのかな、ですが、嬉しそうなとこが少しだけマイナスポイントですよ?

梓「はい。唯先輩も、生まれたまんまの姿です」

唯「んぅぅ……タオルもなしの裸を誰かに見せたのって、何年ぶりかなぁ? うーん、はっきり思い出せないけど」

142 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 01:10:41.23 ID:Zm0Jr9wc0 [25/51]
梓「こ、こ、子供の頃は、ノーカンです。そもそも大抵は親にファーストキスを赤ちゃんの頃に奪われてますしねっ」

唯「だよねー」

 見苦しい言い訳も甚だしい、と自分で思う。
 でも、そうしないと唯先輩の裸に見惚れてしまって、何も言えなくなりそうだったから。

梓「んぷ……は、はの、ゆぃへんはい」

唯「……あ。あずにゃん、またハナチ出そうなの? 私の裸見て、そんなに興奮しちゃったの?」

梓「はう……」

 常識的に考えたら、女の子同士なんて明らかに変なのに。
 唯先輩ってば、どうしてそんなに嬉しそうなんですか。

唯「えっ、えっとね? 抱き着いてもいい、かな? 裸だから、いつもよりすんごく気持ちいーかもしんないけど!」

梓「はっ、はい……いいですよ」

 はあ、そういうことですか。
 制服越しでも気持ちいいんなら、それこそオブラートすら挟まない素肌同士なら、もっとずうっと気持ちいいに決まってますもんね?

梓「でも、でもでも! ちゃんと、勢い任せじゃなくって、優しく抱き着いてくださいね?」

唯「うん、もっちろんだよ!」

 抱かれる寸前に、裸の唯先輩の姿を脳裏に焼き付ける。
 悔しいことにとっても綺麗で、贅肉なんかどこにもなくって、私に言わせれば完璧な体型。
 えち本のモデルさんより、DVDで絡んでた女の人達より、ずうっと魅力的ですよ。

144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 01:13:01.34 ID:Zm0Jr9wc0 [26/51]
唯「えへへ……あっずにゃーん!」

 むにゅうっ。

梓「んひゃああ!?」

 ヤバっ、何これ、お肌がすべすべすぎて気持ちいっ……んにゃああああ!?

唯「んへへへへへ、裸のあずにゃんってば、抱き心地もいいけどお肌の感触も素敵!」

 や、そんな、むにむに胸を押し付けたりしないでっ……私ってば平原なんですから、そんなことされたら唯先輩の胸の感触を余すところなく堪能しちゃうじゃないですか!

梓「にゃうっ、あっ、ああああっ!」

唯「にゅう……えいっ、身体中すりすりっ! 普段は出来ないもんねっ!」

梓「あっ、あああっ、やあん!? 胸っ、あと脚っ、脚ぃっ! 太ももの内側ぁ、そこは、そこはすりすりしないでくださいっ!?」

唯「んふ~? 私もかなーり気持ちいんだけどぉ……あずにゃんも感じてるのかな?」

 すりすりすりすりっ。

梓「ひにゃああああんっ!」

唯「……んふ。やっぱ、そおなんだ?」

 内ももっていうか、そこから先、脚の付け根っ……女の子の大事なとこを、わざと唯先輩が刺激してる。
 やぁらかくあったかく抱っこされてる上に、DVDを見ている間にじっくりと昂ぶっていた部分を。

梓「ひゃうっ、あっ、あああっ、にゃうっ……ゆっ、ゆぃせんぱぁい……そこは、駄目ですぅ……!」

145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 01:15:12.93 ID:Zm0Jr9wc0 [27/51]
唯「……とゆうことは。ぬるぬるしてるここがイイんだね、あずにゃん?」

梓「やん、あっ、やだ、もっと身体中触ってからにして欲しいんですっ」

唯「そっか。じゃあ、あずにゃんのおっぱいをじっくり触らせてもらおっかな~?」

 ちう、とキスをされる。
 こんな状況なのに優しい限りで、思わず頷いてしまったりして。

梓「んううっ、んふ……ふ、くふぅん……」

唯「あずにゃん、おっぱい小さいの気にしてるみたいだけど……急がなくても大丈夫だよ。ちゃんと膨らんでくるから」

 そう言いつつ、思うように揉めないからなで回されるんだけど。
 唯先輩の言葉が、私の心配を吹き飛ばしてくれる。

唯「もしおっきくならなくっても、あずにゃんさえよければ、私がお嫁さんにもらってあげるからね」

梓「ふう……ん、きゅうう……それは嬉しくないけど嬉しいというか、女の子同士なのにプロポーズされても、ちょっと」

唯「だいじょーぶだよ。私は今よりもっとあずにゃんを好きになるし、あずにゃんも、私をもっと好きになってくれると思うし?」

 その自信はどこからくるんですか、と尋ねようとしたら、不意にキスをされちゃった。
 もお、何も言えない。
 唇の感触を味わう間もなく舌を入れられて、かと思えば軽く絡めただけで顔を離されて。

梓「んちゅ、んは、はうっ……あ、あぁ……唯先輩……?」

唯「……おっぱい。あずにゃんは自信がないみたいだけど、私だって昔は同じくらいだったんだよ?」

148 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 01:18:01.47 ID:Zm0Jr9wc0 [28/51]
 昔って、何年前ですか。
 と問う前に、唯先輩のお口が私の胸元に。

唯「ん~……ちゅっ、ちゅ」

梓「ひゃあ!?」

 さっきまでよりも強く、背すじが跳ねる。
 押さえようと思っても我慢出来ないくらいに、強く。

唯「んふっ、ふむ、ちゅちゅ、んむ、れるっ」

梓「んにゃあああああああんっ!?」

 そこ、乳首、ですっ……舐めながら吸われるとか、もお、想定外なんですけどっ!?

唯「んにゅるるっ、ちゅうううっ、れるれるちゅくっ」

梓「にゃふっ、あ、あああっ、ゆぃせんぱ……ぁはあ、は、はうっ」

 駄目だよ、こんなやられっ放しなんて。
 ……でも、気持ちよくって、手足に力が入らないよ。

梓「んあぅ、はっ、はあっ、あん、あっ、やめ、唯先輩っ……駄目、おっぱい駄目ですぅっ」

唯「……まだちっちゃいかもしんないけど、あずにゃんのおっぱいは、しっかり感じちゃうえっちいおっぱいだってわかった?」

梓「わかりましたっ、わかりましたからぁ……はぅぅっ、っは、はあ……おっぱいは、許してください……」

151 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 01:20:16.20 ID:Zm0Jr9wc0 [29/51]
 おっきなおっぱいの方が感じると思ってたのに、そうじゃないのかもしんない。
 私が成長しないと比べられない感覚なんだけども。
 とりあえず……唯先輩と私の反応を比べてみないことには!

梓「んっ……ちゅっ、れるるっ、んむぅ……はぷ。ん、んんん、んう?」

唯「あひゃあ!? やぁん、あっ、あずにゃんっ、ひゃぅ、あっ、それ、気持ちいーよぉ!?」

 おっぱいに私が吸い付くと、てっきり余裕の表情を浮かべると思ってたのに、私みたく唯先輩も大きく背すじを仰け反らせた。
 先端をちろりと舐め上げたら、びくびくって痙攣みたいに震えて、私をぎゅっと強く抱き締めてくれたり。
 ……ちょっと、楽しいかも。

梓「気持ちいーんです?」

唯「……うん。自分で触るのより、何倍も、何十倍も気持ちいーよ」

 唯先輩も、自分を慰めたりするんだ。
 私と同じなんだ。
 その妄想の相手は……目の前にいる私だったらいいな。
 まぁ、私はもう、自分より唯先輩にしてもらう方が素敵だってわかっちゃったんですけどね。

唯「もしあずにゃんと一緒に暮らしたら、私、駄目人間になっちゃいそう」

梓「どうしてですか?」

唯「ずっとずっと、あずにゃんと……しろくじちゅー? えろっちぃこと、しちゃいそうでね」

梓「途中で私が根を上げると思いますけど、そうでなくても、慣れるまでは一杯一杯じゃないのかなあと」

 お互いに、ですよ?

153 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 01:22:33.81 ID:Zm0Jr9wc0 [30/51]
 唯先輩は、私にしたいことが沢山あるみたいですけど。
 私に、今みたいに何かされたら余裕が消えて、されるがままですし?

唯「ふあ……ん、んじゃ、一緒に慣れてこーね? こおゆう、えろっちぃこと」

梓「ちゅむ……はい」

 大丈夫ですよ。
 よっぽどでない限り、私がブレーキかけてあげますから。
 もし出来ないようなら……それは多分、今夜みたいな史上希に見る、本当に仕方ないくらい私まで盛り上がっちゃった状況だと思いますし?

唯「えーっとね、ほんとは、DVDを参考に同じことしたいな、って思ってたんだけど……」

梓「あれは上級者向けですよね。真似はそのうちするとして……こっ、今夜は、裸で思う存分に抱っこされたい気分ですっ」

 私の方から腕を伸ばして、唯先輩の背中をそっとさすってみる。
 お互いに体温はそう変わらないハズなのに、ちょっとだけ熱い感じがする。

唯「んっ……うん、あずにゃん。抱っこだけじゃ済まないかもだけどね」

梓「どおぞ、やれるもんならやってみてください。唯先輩は口だけのヘタレだって、もう知ってますからね」

唯「にゃっ、にゃにおーう!?」

 つつつ、と指先で唯先輩の背すじに触れていると、突然がばっと抱き締められた。
 ……えへへへ。
 すべすべな唯先輩のお肌が密着して、とってもやーらかい胸が押し付けられてむにゅっと潰れて、気持ちいいったらないですよ?

155 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 01:24:55.57 ID:Zm0Jr9wc0 [31/51]
唯「んーぅう♪ 裸のあずにゃんの感触、いつもより何倍も気持ちいいよぉ」

梓「は、はい……唯先輩も気持ちよくって、素敵な抱かれ心地です」

 お互いにもぞっと動く度に肌がこすれ合う感覚が、じわじわと脳の一番奥にある理性を削り取ってく感じ。
 段々と我慢出来なくなってきて、私と唯先輩は、やがてどちらからともなく唇を奪い合い始めた。

梓「んう、ちゅぅ……んむっ、れるっ、りゅるるっ、くぷ……ん、はぁぅ」

唯「ちゅく、ちゅちゅぅ、くむっ……んん、はむむ、ちゅぷ、りゅぷぅ……んっ、ちゅうううっ」

 相手の涎を舌ですくい取り、じゅるじゅると下品な音を立てて飲み込む。
 唯先輩の涎を飲みたいし、私の涎も飲んで欲しい。
 だからか、必死で舐めてるハズなのに、重ねた唇の隙間からたらたらと唾液が伝い落ちていっちゃう。

唯「ふうう……んちゅっ、ちゅるっ、んく……ちゅむ、ちゅっ……零れてるよ、勿体ない……んふ、ちゅるるっ、れるっ」

梓「唯先輩も、んむ……ちゅぅ、んむむ、れろ……んっ、んぁ……はあ……♪」

 唯先輩の唾液は、さっき舐めたアイスの雫より、ずっと甘い。
 口元から顎、首筋へと、唾液が流れた跡を舌先で追っていくと。

唯「んっ……! ふぁ、あっ、あずにゃんっ……」

梓「おっぱいが、涎でべとべとですよ? 折角、こんな……ちゅぅ、んふ、んむ……おっきくて、綺麗なのに……」

唯「やぁん、あずにゃん……おっぱい舐められるの、気持ちいーけど恥ずかしいよぉ」

梓「じゃあ、唯先輩は私の胸を触ってください。それでお相子にしましょう」

156 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 01:27:26.16 ID:Zm0Jr9wc0 [32/51]
 ずい、と迫るように唯先輩ごとベッドに倒れ込む。
 すると目に付いたのは、痛そうなくらい固くなった、おっぱいの最も敏感な部分。

唯「あずにゃん、ズルいよぉ。そんなにぴったりくっついてたら、私が触れないよぉ~?」

梓「だったら、すみませんけど少しの間だけ我慢しててください」

唯「そんな……ああっ、あっ!?」

梓「んふ、ふ……ちゅっ」

 まるで舐めたり吸ったりしてください、と言わんばかりの唯先輩の突起に口をつける。
 まずはちゅっと優しくキスをして、唯先輩の反応を見てみたり。

唯「ひゃん!?」

梓「んぅ……ちゅっ、んく、んむむ……れるれるるっ、ちゅるっ、んちゅっ、はむぅ~うんっ」

唯「ああっ、あ、ずにゃ……んんんっ! んぁ、やぁ、駄目ぇ……それ、そんなの、乳首そんなにされたら気持ちよすぎるよぉぅ!」

梓「るちゅ……い、いいことじゃないですか。気持ちよくないとか痛いとか言われなくて、私も嬉しいですし……ふむっ、ん、ちゅれるっ」

 唯先輩の身体が、ぶるぶるって震えてる。
 私がおっぱいに顔を埋めたり、先端をしゃぶったりすると、それはもう嬉しそうに喉の奥を鳴らしてくれる。

唯「んぅぅ、う、くふぅぅん……♪ んぁ、あ、あずにゃんっ……ふあぁ、あぅ、おっぱい、気持ちいーよう……♪」

 私の頭に回した腕を、ぎゅっと強めるくせに。
 私がお口を動かしづらくならないように、優しく押し付ける程度で。
 ……唯先輩ってば、初めてだって言ってたくせに、同じく初めてな私でもえっちぃと思う反応してくれるんですね?

160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 01:33:12.35 ID:Zm0Jr9wc0 [33/51]
梓「んむ、ちゅぴっ……はっ、はあぅ……どおゆうつもりなんですか、唯先輩。私を今よりこーふんさせて、何をさせようってゆーんです?」

唯「んあ……私、別に、そんなつもり全然ないよ……?」

 とか言ったくせに、私の両脚の間に膝を滑り込ませてくる唯先輩。
 慌てて閉じようとしたけれど、すべすべだからよく滑るし、途中からは……その、私自身の分泌液でぬめって、無理だった。

梓「んにゃっ!?」

唯「あ、あはぁ……今、ぬるってしたねぇ、あずにゃん? どおしてお股がぬるぬるになっちゃってるのかなあ?」

梓「んく……んぅ、あ、あううう……唯先輩の、意地悪ぅ……ふぅぅ、んふ……あっ、あんっ!」

 あったかい唯先輩の太ももが、私のとっても大切な場所をぬるってこする。
 私はびくんって全身を硬直させちゃって、おっぱいどころじゃないのに、唯先輩はもっと舐めて欲しがって私の頭を抱いたまま。

唯「んへへ……こっ、これで……お相子だね? 一緒に気持ちくなろ、あずにゃん♪」

 そしてまた、私のお股を太ももでぬるんって。
 私が思いの外にイイ反応を示したからって、容赦なく。

梓「んにゃああっ!? にゃぅ、あぅ、唯せんぱぁい……それ、刺激が強すぎですっ……んんっ、あっ、ふにゃぅっ」

唯「指とかお口でしてあげたら、もっと感じてくれそうだけど……でも私、今はおっぱいで感じさせて欲しいからごめんね? 次、あずにゃんの番になったら頑張るね?」

梓「はっ、はい……るっ、ちゅっ、れりゅ……はぷっ。んむふむむっ、ちゅむ……」

 そおですよね。
 私達、一緒に気持ちよくなっちゃうやり方なんて知らないんだし、手探りで覚えてくしかないですよね。
 それを覚えるまでは、片方が満足して、その次にもう片方……っていう順番が自然かもしれないです。

161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 01:36:01.21 ID:Zm0Jr9wc0 [34/51]
 ま、まあ、唯先輩のおっぱいを誰はばかることなく吸ったり揉んだり出来るの、かなーり嬉しいですし?

唯「んく……ね、ねえ? 私、あずにゃんのえろっちぃとこを脚でこすってると思うと、ものすごくこおふんしちゃうんだけど……」

梓「ん、は、はうっ、んう……それ、間違ってないと、思います……んにゅっ、んんっ! んぁ、はぁ、あぅ……」

 自分で触るのなら、刺激の強さは調節出来るし、予想も出来る。
 でも。
 私のあそこから漏れた愛液でぬるぬると、ゆっくりと、しかも指なんかより広範囲にこすれる唯先輩の脚は、存外の気持ちよさで。

梓「んむっ……んふううううっ! ん、ちゅ……は、はっ、はぷ……んあ、ああ……♪」

唯「……かぁわいい。私の脚、両膝でぎゅうって締め付けて、とっても感じてるんだね?」

梓「は、はぁい……ってゆうか、ズルいですよ……私、こんなに興奮してて、気持ちよくされて、もおすぐイっちゃいそうです……んきゅっ!?」

唯「そっか、あずにゃんイっちゃうんだ。それじゃおっぱいはいいから、お口にキスして……あずにゃんがイく顔、じっくり見せてもらおっかな?」

 私の身体が、唯先輩の顔の近くへ抱き寄せられた。
 すべっとした肌に少しの汗、それだけで簡単に引き寄せられちゃう。

唯「んっ……んふ、ふぅ、ちゅる……んくぷ、ちゅぷ、れりゅるるっ」

梓「んああ、あぅ……んうっ、れるるっ、ちゅくく、ん、んく……」

 抵抗なんて出来ない。
 私が唯先輩を感じさせてあげたかったのに、最初のうちは上手くいってたのに、逆転しちゃってる。
 立場的には、この方が正しいんだろうけど。

梓「んぁ、ああぅ、あっ……ゆぃせんぱぁい……♪」

163 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 01:38:59.89 ID:Zm0Jr9wc0 [35/51]
 自分の喉から、こんなに甘ったるい声が出るなんて思ってもみなかった。
 唯先輩にいやらしく媚びて、えろっちく甘えて、もっと気持ちよくして欲しがってる私。

唯「えへー……今のあずにゃん、最っ高に可愛いよっ」

 私のあそこを、唯先輩の太ももがねちゃねちゃと何度もしつこくこすり立てる。
 いやらしく粘つく音が鳴るのは、私がえっちく興奮しているせい。
 そう思うと恥ずかしくて、脚の動きを止めて欲しくなっちゃって、ぎゅっと唯先輩に抱き着いちゃう。

唯「……そんなに気持ちーんだ、あずにゃん? びくびくって震えて、私のおっぱい舐められなくなるくらい?」

梓「んにゃぅ、あう、あっ、にゃあああんっ! 駄目、駄目ですっ、唯先輩っ……あ、あっ、気持ちいっ……イくっ、イっちゃいますぅっ!」

 唯先輩が脚を動かす勢いで、抱き着いた肌や胸同士もやわやわとこすれて気持ちいい。
 そうするつもりはないのに、両脚で唯先輩の太ももを強く挟んじゃったりして……そんなことしたら余計に興奮させて、勢いづかせるだけだって頭ではわかってるのに。

梓「にゃっ、あ、んにゃあああっ! や、あっ、イくぅ、イきます、唯せんぱぁい……あ、ふにゃ……ふにゃああああああんっ!」

唯「んっ……イく時の顔、ちゃあんと見せてね、あずにゃん?」

 私の全身を、手足の先まで、しびれるような快感が襲う。
 そんな中、ぎゅっと顎を押さえて、顔を上向かせられたのだけはわかった。

梓「んあああっ! あっ! んにゃあああああ! にゃっ……にゃふうっ! ふ、ふにゃ……あっ、あ、にゃぁ……♪」

唯「……可愛い。あずにゃん、こんなに可愛い表情でイくんだぁ……♪」

梓「ん、く、ふにゃ……?」

164 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 01:41:32.54 ID:Zm0Jr9wc0 [36/51]
 見られちゃった。
 きっと、人として一番無防備で恥ずかしい瞬間の表情を、じっくり眺められちゃった。
 でも、唯先輩はどおして、私なんかがイく顔を見て、こんなに嬉しそうにしてるんだろう?

唯「はああ……♪ あずにゃんがイってくれた……イったよね、イったんだよね?」

梓「はっ、はぁい……イきましたぁ……唯先輩に、脚だけで、イかされちゃいましたっ」

 身体中がぴりぴりって気持ちよくって、堪んない。
 唯先輩に抱き着くと、少し紛れるような気がしたけど、逆に気持ちよさが強くなって。

梓「んにゅぅ……んくっ、んふぁあ……あ、あぅ……」

唯「……気持ちよくなってくれた?」

梓「はい、とっても……んんっ! んあ、ふあっ……ま、まだ、震えるの、止まりませんっ」

唯「えへ……あーずにゃんっ♪」

 また、ぎゅうって抱き締められる。
 今まで数えきれないくらいされたけど、今回は特別で、最っ高に気持ちよくって、そして丁度、私も『抱き締めて欲しい』っていうタイミングだった。

梓「……好きです、唯先輩。ずっと言えなかったですけど、今夜は何か素直に言えます」

唯「ありがと。私も大好きだよ、そうでなきゃ女の子同士でこんなことしないよ」

梓「んんっ……! んぁ、は……唯先輩ぃ……私も、好き、ですっ」

 言葉のひとつやふたつじゃ気持ちを伝えきれない。
 だから、私も快感で麻痺した腕をどうにか動かして、唯先輩を抱き締め返す。

165 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 01:43:09.96 ID:Zm0Jr9wc0 [37/51]
梓「大好き、です……唯先輩っ」

唯「んへー……とおっても嬉しい。ありがと、あずにゃんっ」

 自分で自分を慰めたことは何回もあるけれど。
 この、唯先輩に脚でしてもらったよりも気持ちよくなれた経験は、なかったと思う。

166 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 01:45:14.05 ID:Zm0Jr9wc0 [38/51]
~おやすみ!~

梓「ちゅぎ……わらひの番れひゅ……んくー……しゅぴ~……」

唯「……ありり。寝ちゃったのかな、あずにゃん?」

梓「ゆぃしぇんぱいも、気持ちーくしてあげましゅ……んにゅぅ……♪」

唯「次、でいいよ。私も気持ちよくして欲しいけど、今はそれより、あずにゃんの幸せそうな顔を見ていたいもん」

梓「んふー……しゅぴ……くひゅー……」

唯「おやすみ、あずにゃん……んちゅ♪」

梓「んにゅぅ♪」

169 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 01:47:23.27 ID:Zm0Jr9wc0 [39/51]
~よくあさ!~

梓「…………」

 ああ。
 私、どうして寝ちゃったんだろ。
 唯先輩を放っておいて、自分だけ満足して眠ったみたいな。

唯「すゅー……」

梓「…………」

 唯先輩の寝顔は、とっても嬉しそう。
 っていうか、真っ正面から抱き着かれて目の前なんですけど。
 全然覚えてないけど、それなりに唯先輩へお返し出来たってこと?
 ううん、それより何より……今! 少し唇を突き出せばキス出来るってゆーこの状況をどうするか!

唯「あずにゃむ……にゅむにゅむ」

梓「は、はい……私、ここにいますよ?」

170 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 01:49:59.80 ID:Zm0Jr9wc0 [40/51]
 唯先輩に呼ばれたから、思わず返事をしちゃう。
 眠ってるから意識はないんだろうけど、ちょっとだけ。

梓「ん……」

唯「んふ、ふぅ……ちゅ……」

梓「は、はぅ……寝込みを襲うなんて、でっかい罪悪感です……」

唯「……じゃあ、もっかいキスしてくれる?」

梓「にゃあっ!?」

唯「私は起きてたんだから、寝込みじゃないよ。罪悪感なしなら、もっと……」

梓「そっ、そんな理屈、通りませんっ!」

 何て人が悪いんですか。
 もしかしてずっと先に起きてて、私がどおゆう反応するか薄目で見物してたんですか。

唯「まだ朝の五時だよ。時間はたっぷりあるから、昨夜の続き……今度は私を気持ちよくして欲しいなあ……ねっ、朝ご飯の前にね!」

171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 01:53:03.14 ID:Zm0Jr9wc0 [41/51]
梓「そんな朝飯前で済ませられるような、簡単なことじゃありませんから!」

唯「ええぇ~」

 イくだのイかせるだの、朝っぱらから話すようなことじゃないですよね。
 それに経験もないですし、やっぱりじっくり取り組める夜の方がいいんじゃないかと。
 ……うん、夜。その方がそおゆう気分になりやすいですもんね?

梓「も、もおちょっと寝ましょう! それと、唯先輩の都合がよかったら、今夜もうちに泊まってください!」

唯「……そりは、今夜はあずにゃんが主導権を握ってくれるってゆーことかな?」

梓「……心の準備はしておきます。私はともかく、唯先輩がとっても悶々としてると思いますんで、なるべく頑張るつもりで」

唯「うぅん、期待しちゃう……じゃ、ふあぁ……もおちょっとだけ、寝よっか……?」

梓「はい」

172 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 01:55:55.91 ID:Zm0Jr9wc0 [42/51]
 裸同士で抱き合ってて、あったかいことこの上なしですもんね。
 いつの間にかお布団被せてもらってて、心地よくて、すぐに睡魔が襲ってきましたしね。
 ほんと、こんな気持ちよくて幸せな気分で眠れるなんて、私……生まれて初めてですよ?

唯「じゃ、もちょっとだけおやすみ、あずにゃん」

 はい。
 少しだけ眠ったら、目覚ましに起こされちゃいますけど。
 それまでは、こうして抱き合ったまま一緒に寝ていましょうね。

梓「おやすみなさい」

 ぎゅ、ってほとんど同時に抱き締め合いつつ、目蓋を閉じる。
 唯先輩の、すべすべなぬくもりのせいかな。
 意識が落ちるまで、そんなに時間はかからなかった。

173 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 01:57:04.40 ID:Zm0Jr9wc0 [43/51]
梓「はいはい?」

唯「ん」

 唯先輩が目をつむって、ちょっとだけ屈んでる。
 丁度、私とキスをしやすいくらいに。

梓「……はう」

 慌てて周りを見回すけども、都合がいいのか悪いのか、誰もいない。
 ……ここでキスしなかったら、どんな気分で今日を過ごすのか。
 私だったら、ずうっと落ち込んだままでいるんだろうな……って思っちゃったから。

梓「ん……んっ……ちゅぅ」

唯「ちゅっ♪」

梓「あっ、あんまり外でこういうことはどうかと思いますよっ」

唯「うん♪ 今度からは気を付けるねっ」

 ああ、つい数秒前までよりすっごく嬉しそう。
 この表情を見られただけでも……ううん、私も顔が緩んでる自覚あるけど、キスしてよかった。

唯「手を繋ぐのは別にいいよね、あずにゃん! 学校までお手々繋いでいこー!」

梓「はいはい……もー、手だなんて子供っぽいんですから……」

 とか文句を言いつつも、ぎゅっとしっかり唯先輩の手を握る。

174 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 01:58:58.35 ID:Zm0Jr9wc0 [44/51]
ああミスっちゃったごめんよーう
貼り直すけど>>173はなしで

175 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 02:00:12.65 ID:Zm0Jr9wc0 [45/51]
~とうこうちゅう!~

唯「ね、あずにゃん」

梓「はい?」

唯「みんなにバラしちゃってもいいかな。私達がえろっちぃことした、って」

 事実ですけど、そういう言い方はどうかと思いますよ。

梓「お付き合いすることにした、って感じでお願いします。あらぬ噂を立てられないように」

唯「え~? あらぬ噂じゃないよー」

梓「本当のところを宣伝したら、お付き合いしづらくなるじゃないですか! 指導室に呼ばれたりしちゃいますよっ!?」

唯「……んじゃ、あくまでも健全なお付き合いってことで?」

梓「はい」

唯「でも、私達がもっとらぶらぶちゅーになったら、バラしちゃってもいいよね?」

梓「は……いぃえ! だからそれは駄目なんですってば!」

唯「えー」

 もお。
 正直なのはいいことなんですけど、少しは考えてくれないと。

唯「じゃあさ、あずにゃん」

176 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 02:03:15.83 ID:Zm0Jr9wc0 [46/51]
梓「はいはい?」

唯「ん」

 唯先輩が目をつむって、ちょっとだけ屈んでる。
 丁度、私とキスをしやすいくらいに。

梓「……はう」

 慌てて周りを見回すけども、都合がいいのか悪いのか、誰もいない。
 ……ここでキスしなかったら、どんな気分で今日を過ごすのか。
 私だったら、ずうっと落ち込んだままでいるんだろうな……って思っちゃったから。

梓「ん……んっ……ちゅぅ」

唯「ちゅっ♪」

梓「あっ、あんまり外でこういうことはどうかと思いますよっ」

唯「うん♪ 今度からは気を付けるねっ」

 ああ、つい数秒前までよりすっごく嬉しそう。
 この表情を見られただけでも……ううん、私も顔が緩んでる自覚あるけど、キスしてよかった。

唯「手を繋ぐのは別にいいよね、あずにゃん! 学校までお手々繋いでいこー!」

梓「はいはい……もー、手だなんて子供っぽいんですから……」

 とか文句を言いつつも、ぎゅっとしっかり唯先輩の手を握る。

177 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 02:05:32.29 ID:Zm0Jr9wc0 [47/51]
唯「だったら私、ずっと子供でいたいなあ」

梓「子供なのと、子供っぽいのは違いますから」

唯「そっかー」

 唯先輩は少しだけ恥ずかしそうに、ぽっと頬をそめつつ指を絡めるように握り返してきてくれた。

梓「あ……」

唯「……えへへ。こおすると、恋人になったっていう実感がわくね」

梓「そっ、そおですねっ」

 ……どきどきする。
 こんなに無邪気な笑顔を向けられると、余計に。
 昨夜のえっちの時もすっごくどきどきしたけど、今はまた別のどきどき感が、素敵な心地。

唯「んじゃあ、いこっか? あずにゃん」

梓「は……い……」

 あー、もう。
 私、真っ赤な顔してるんだろうな。
 唯先輩が言いふらさなくたって、すぐバレちゃうよ、きっと。


~おしまい!~

178 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 02:09:06.23 ID:Zm0Jr9wc0 [48/51]
今回は以上です。
読んでくれた人、支援してくれた人、ありまとう。
ちょっと前に専ブラ導入したけど実に便利ッスね。

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