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ぬーべー「オヤシロさまの崇り…?」

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/16(日) 23:14:11.75 ID:iUBSfO7e0
ぬーべー「ここが次の転勤先の雛見沢村か……」

ゆきめ「静かでいいところですけど、何も無いところですね……」

ぬーべー「俺は君が居てくれるなら、世界の果てだって幸せさ」キリッ

ゆきめ「まぁ、先生ったら……////」カァー


眠鬼「うぜぇ」

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/16(日) 23:30:57.98 ID:d4Kovik/0 [1/4]
ぬーべー「それにしてもこの村に漂う妖気、普通じゃないな」

ゆきめ「そうですね。とてつもないレベルの妖怪が潜んでいるに違いありません」

ぬーべー「きっとその妖怪が、大石さんの言ってた事件の犯人に違いない」

眠鬼「ふん、大したこと無いわよ、こんなの。私たち鬼の足元にも及ばないわ」

ぬーべー「だと良いんだが…。今回は二人の力も必要になるかもしれないな」

ゆきめ「先生の為なら、私どんなことで厭わないです!この命賭けて、凶悪な妖怪と戦います!」

ぬーべー「ありがとう、ゆきめくん。でも君は俺が絶対守って見せるさ!」

ゆきめ「先生…////」

眠鬼「うぜぇ」

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/16(日) 23:34:44.38 ID:d4Kovik/0 [2/4]
ぬーべー「とにかく学校に挨拶に行こう」

ゆきめ「お供しますわ、先生」

眠鬼「お兄ちゃん、私はそこら辺ぶらぶらしてくるわ」

ぬーべー「いいけど、迷子になるなよ」

眠鬼「子供扱いすんな!」

ぬーべー「あと、手当たり次第に男をパンツにするのは辞めろよ」

眠鬼「しないわよ!…たぶん」

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/16(日) 23:44:42.86 ID:d4Kovik/0 [3/4]
ぬーべー「雛見沢分校、ここだな。すいませーん」

知恵「はい」

ぬーべー「鵺野鳴介です。着任の挨拶に来ました」

ゆきめ「鵺野ゆきめです」

知恵「始めまして、知恵です。そちらが一緒に転校してきた妹さんですか?」

ぬーべー「いえ、妻です」

知恵「え?奥さんですか?お、お若いですね…」

ゆきめ「17才です」

知恵「じ、17才?そうなんですか…」

ぬーべー「妹は明日から登校ということで」

知恵「判りました」

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/16(日) 23:53:42.24 ID:d4Kovik/0 [4/4]
知恵「というわけで、新しい先生の鵺野先生です」

ぬーべー「よろしくな、みんな!気軽にぬーべーって呼んでくれ!」

生徒「はーい!」



沙都子「あの新しい先生、侮れませんわ」

レナ「沙都子ちゃんのトラップ全部回避したもんね」

魅音「初見であんなことやってのけるなんて只者じゃないね。おじさんビックリしちゃったよ」

圭一「へへっ!面白いことになりそうだぜ!」

梨花「……」

魅音「ん?どうした梨花ちゃん?」

梨花「な、何でも無いのですよ。にぱー☆」


梨花「(あの鵺野のとかいう男、普通の人間じゃないわね……)」


23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 00:06:52.25 ID:6Zj57tXv0 [1/94]
眠鬼「あの女、お兄ちゃんにベタベタしやがって……」テクテク

眠鬼「しかし、何も無いところねー」テクテク


眠鬼「なんだ、このゴミの山。不法投棄ってやつか。世もまつだな」

眠鬼「こんな辺鄙なところなら人殺して埋めても分からないだろうなー」

カシャカシャ

眠鬼「!?」

??「富竹フラッシュッ!」

眠鬼「ちょっと!何勝手に写真撮ってるんだよ!」

??「あはは、ごめんごめん。可愛い娘が見つけて、つい反射的に」

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 00:08:51.46 ID:6Zj57tXv0 [2/94]
眠鬼「か、可愛い…?そういう事なら仕方ないわね。あなた、この村の人?」

富竹「違うよ。僕は富竹。フリーのカメラマンさ」

眠鬼「ふーん、そうなんだ」

富竹「君はあまり見ない顔だね。旅行かい?」

眠鬼「私は眠鬼。お兄ちゃんの仕事の都合で引っ越してきたの」

富竹「へぇ。変わった名前だね。ところで、こんなところで一体何してるんだい?」

眠鬼「……昔殺して埋めた死体を確認しに来たのよ」

富竹「……。いやな事件だったね。まだ死体の一部が見つかってないんだろ?」


眠鬼「……え?」

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 00:21:00.23 ID:6Zj57tXv0 [3/94]
ぬーべー「ただいま」

ゆきめ「おかえりなさい。学校どうでしたか?」

ぬーべー「みんな元気でいい子ばっかりだったよ」

ぬーべー「特に沙都子って子には参ったよ。あの娘の仕掛けるトラップはプロ顔負けだね」

ゆきめ「まぁ怖い」

ぬーべー「それに梨花って娘も要注意かな……」

ゆきめ「その子も悪戯好きなんですか?」

ぬーべー「いや、違うんだ。彼女は……取り憑かれている。それも凶悪な妖怪に」

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 00:31:53.62 ID:6Zj57tXv0 [4/94]
ぬーべー「見た目は彼女と同じ年頃の女の子なんだが……。途轍もない妖気だった」

ゆきめ「もしかして、その妖怪が?」

ぬーべー「分からない。だが、この村で起きている怪事件に関わっているのは間違いないと思う」

ゆきめ「そうですか…」

ぬーべー「とりあえず、明日話を聞いてみようと思う。大石さんへの連絡はそれからだ」

ゆきめ「はい」

ガラガラ

眠鬼「ただいまー」

ゆきめ「あ、眠鬼ちゃん。おかえり」

ぬーべー「遅かったな。どこまで行ってたんだ」

眠鬼「ちょっとねー…」


29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 00:33:19.13 ID:6Zj57tXv0 [5/94]
ぬーべー「どうした?元気が無いな」

眠鬼「ねぇ、お兄ちゃん。お兄ちゃんは雛見沢連続怪死事件について調べてるんだよね」

ぬーべー「あぁ、刑事の大石さんに頼まれた。それがどうした?」

眠鬼「お兄ちゃんが調べるって事は、それは妖怪の仕業?」

ぬーべー「その可能性があるって事だ。それにこの村に漂う妖気。この村には何らかの霊障があるのは間違いない」

眠鬼「そっか……」

ぬーべー「それがどうかしたのか」

眠鬼「ううん。何でもない。それより歩き回ったら腹減ったよ!ゆきめさん、ご飯!」

ゆきめ「はいはい、今用意してるからね」


眠鬼「(本当に妖怪の仕業なのかな……。あのゴミ処理場、全く妖気を感じなかったけど……)」

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 01:04:40.42 ID:6Zj57tXv0 [6/94]
あれは2ヶ月前のことだった―――


大石「どーもー。鵺野先生。はるばる九州からご苦労様です。お呼び立てしましてすいませんねー」

ぬーべー「いえ。困っている人がいれば全国どこへでも行きますよ」

大石「おお、それは心強い!」

ぬーべー「なにやら霊現象でお悩みとか」

大石「うーん。お恥ずかしい話なのですが、そうとしか思えない事件が起こってまして」

ぬーべー「事件ですか。詳しく話してみてください」

大石「では早速。」


大石「鵺野先生は『鬼隠し』というのは聞いたことありますか?」


35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 01:06:25.59 ID:6Zj57tXv0 [7/94]
ぬーべー「鬼隠し?神隠しの類ですかね」

大石「えぇ、ある村独特の呼び方でしてね。似たような物だと思うんですよ」

ぬーべー「なるほど。その村で神隠し、いや鬼隠しにあって誰かがいなくなった、という話ですか」

大石「いやー、実はそれほど単純な事件じゃないんですよー」

ぬーべー「と言いますと?」

大石「その村、雛見沢村って言うんですけどね。そこで毎年綿流しというお祭がありまして」

大石「その日に起きるんですよ、不可解な事件が」

ぬーべー「……それはどんな?」

37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 01:07:57.12 ID:6Zj57tXv0 [8/94]
大石「一人が死んで、一人が消える。そんなことがもう4年も続いているんですよ」

大石「われわれ警察も全力で捜査しているのですがね。未だに謎に包まれたままなのですよ」

ぬーべー「大石さんはそれが妖怪の仕業だと?」

大石「妖怪、とは少し違うかも知れませんね。村の人たちは『オヤシロさまの崇り』と噂しています」

ぬーべー「オヤシロさまの崇り…ですか。」

大石「オヤシロさまってのいうのは村にある古手神社に祀られた神様でして。綿流しの祭もそれに関係しています」

ぬーべー「神様が殺人、ですか?うーん信じがたいですね」

39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 01:10:39.15 ID:6Zj57tXv0 [9/94]
大石「村の禁忌を破った者が祟られるという話です」

ぬーべー「なるほど…」

大石「それでですね。鵺野先生には村に学校に潜入して調査してほしいのです。学校には私が根回ししておきますので」

ぬーべー「わかりました。ご協力いたしましょう!」

大石「助かります。大いに期待していますよ」

ぬーべー「ご期待にそえるよう頑張ります」



ぬーべー「あのー、それで報酬のほうなんですけど……」
―――――


ぬーべー「あの女の子が大石さんの言うような残酷なことをしているとは思えないな…」

40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 01:14:56.99 ID:6Zj57tXv0 [10/94]
飽きてきた

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 01:29:44.70 ID:6Zj57tXv0 [11/94]
ぬーべー「今日からみんなと一緒に勉強する転校生を紹介するぞ」

眠鬼「鵺野眠鬼でーす。みんなよろしく」

沙都子「ぬえの?」

レナ「あれ?ぬーべーと同じ苗字だ」

ぬーべー「あぁ、こいつは俺の妹みたいなものだ」

圭一「しかし、何というか、エロい格好だぜ……」ハァハァ

魅音「あれれ?圭ちゃん、転校生に欲情かい?」

レナ「はぅ~…。圭一くんのオットセイさん大きくなっちゃったのかな?かな?」

沙都子「まぁ圭一さん。破廉恥でございますわ」

梨花「圭一は変態さんなのです」

圭一「う、うるせー!青少年の健全な反応だ!」


眠鬼「何あれ?パンツにしていいの?」

ぬーべー「駄目だ。早く服着て来い」

45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 01:37:49.04 ID:6Zj57tXv0 [12/94]
魅音「ねぇ、眠鬼ちゃん。私たちの部活に入らないかい?」

眠鬼「ブカツ?何それ」

レナ「みんなで色んなゲームをして楽しく遊ぶ集まりだよ」

眠鬼「ふーん。まぁ、いいけど」

沙都子「わたくしのトラップを回避したぬーべーの妹なら相手に不測はありませんわ」

圭一「(けっけっけっ…。罰ゲームであのエロい体であんな事やこんな事をしてやるぜ)」

魅音「圭ちゃん、いやらしい顔になってるよ」

梨花「やっぱり圭一は変態さんなのです」

眠鬼「圭一はいいパンツになりそうなのに勿体無い」

47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 02:06:48.28 ID:6Zj57tXv0 [13/94]
眠鬼「うわーまた負けた!手加減するなんて嘘じゃない!」

ドカーン

魅音「ははは…。ご、ごめん。つい、いつものくせで…」

圭一「悪い悪い。楽しくて調子に乗ってしまったぜ…」

レナ「レナたちが悪かったよ。ごめんね。だから落ち着いて、ね?」

沙都子「そ、そうでございますわ。たかがゲームに負けたくらいで机を壊さないでくださいませ…」

梨花「みー…、もう教室に机残ってないのです…」

眠鬼「もー、私は帰るからなっ!」


ガラガラ ピシャンッ

48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 02:07:56.24 ID:6Zj57tXv0 [14/94]
レナ「はぅ~帰っちゃったよぉ…」

沙都子「怒らせてしまいましたわ」

魅音「それにしてもすごいパワーだったなぁ。おじさん恐怖を覚えたよ」

梨花「眠鬼も普通の人間じゃないみたいなのです」

レナ「(眠鬼『も』…?)」

圭一「野球チームにスカウトするべきだったな」

ガラガラ

ぬーべー「部活は終わったか?あれ?どうして机が一個もないんだ?」

魅音「あはは。ちょっとエキサイトしすぎちゃって…」

ぬーべー「やりすぎだろう……」

49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 02:10:50.50 ID:6Zj57tXv0 [15/94]
ぬーべー「あ、そうだ。梨花ちゃん、ちょっといいかな?話があるんだ」

梨花「…わかりましたのです。にぱー☆」

圭一「ぬーべー、俺の梨花ちゃんに変なことしたら許さないぜ!」

ぬーべー「アホ!生徒に手を出す教師がいるか!」

レナ「でも、ぬーべーの奥さんは未成年なんだよね?年下好き?」

魅音「何か臭うな。犯罪のにおいがプンプンするよ。ひひひ」

沙都子「まぁ破廉恥な!変態教師!教育委員会に訴えますわよ」

ぬーべー「いい加減にしろ!さぁ梨花ちゃん、行こう」

梨花「……貞操の危機なのですよ、みー」



羽入「(この眉毛、只者じゃない気を感じるのです。あうあう……)」

51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 02:28:41.32 ID:6Zj57tXv0 [16/94]
ゆきめ「夕食のお買い物に行かなくちゃ」

テクテク

ゆきめ「(あら?あれは雛見沢分校の生徒かしら?)」


圭一「それにしても、ぬーべーの奴、本当に梨花ちゃんに手を出さないだろうなー」

レナ「大丈夫だよ!キレイな若い奥さんがいるみたいだし」

魅音「そうかな~?梨花ちゃん可愛いもん。コーチみたいに虜になってもおかしくないぜ」

圭一「浮気は文化だって言うしな。あれ?不倫だっけ?」

レナ「うーん。レナ、やっぱり心配になってきたかも…」

魅音「大丈夫だよ!でも梨花ちゃん攻略は一筋縄じゃいかないから」


ゆきめ「……先生が浮気?」

ざわ…ざわ…

52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 02:31:29.49 ID:6Zj57tXv0 [17/94]
梨花「こんなところに連れ出して、話とは何なのですか?」

ぬーべー「あまり、他の生徒の前で言うことじゃなくてな」

梨花「やっぱりロリコンのカミングアウトなのですか?」

ぬーべー「そうじゃない」

梨花「大丈夫なのですよ。知り合いにもロリコンさんがいるので偏見は持ってないのです」

ぬーべー「だーかーらー!違うって!」

梨花「……みー、ごめんなさい。怒らないでほしいのです」

ぬーべー「あ、ごめん。いや、だからね、年下には手を出したけど、生徒には絶対手を出さないから安心しろ!」

梨花「冗談なのですよ、ぬーべー。顔が近すぎなのです」

ぬーべー「ははは…(こやつめ…)」

54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 02:54:15.40 ID:6Zj57tXv0 [18/94]
眠鬼「つい、カッとなって教室飛び出してきたけど……」

眠鬼「いや私は悪くない!あいつら、グルになって私を苛めてたんだ!」

眠鬼「くそっ!くそっ!くそっ!」


富竹「あれ?眠鬼ちゃんじゃないか」

眠鬼「あぁ、あんたね。確か名前は、ワタナベ…」

富竹「違う違う。戦場カメラマンじゃなくて、フリーのカメラマン富竹さ!」

眠鬼「そうそう富竹富竹。あんたは、いつまでこの村にいるのさ?」

富竹「もうすぐ綿流しのお祭があるからね。それまではいるよ」

眠鬼「お祭?」

富竹「おや?圭一君たちに聞いてないのかい?」

眠鬼「……聞いてない」

55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 02:57:35.30 ID:6Zj57tXv0 [19/94]
眠鬼「ところでこの間の話だけど」

富竹「この間って……あぁ、ダムの工事現場の事件の話か」

眠鬼「うん。あの時殺された現場監督ってどういうひと?」

富竹「さぁ…。聞いた話じゃ鬼のように怖い人だったって」

眠鬼「鬼のように?」

富竹「あちこちで色んな恨みを買ってたんじゃないかな」

眠鬼「嫌われてたんだ」

富竹「死んだ人のことを悪く言うのはいい事じゃないが、そうみたいだね」

眠鬼「他の人も?」

富竹「他の人って?」

眠鬼「他の年に行方不明になったり殺されたりした人。雛見沢連続怪死事件、だっけ?」

56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 02:59:35.15 ID:6Zj57tXv0 [20/94]
富竹「……驚いたな。そんなこと誰に聞いたんだい?」

眠鬼「興宮署の大石って刑事」

富竹「へぇ…。僕が聞いた話だとダム建設推進派やその身内ばかりらしいよ、殺されたり鬼隠しにあったのは」

眠鬼「お、鬼隠し?みんな嫌われていたのか?」

富竹「…そうだね。村人にとっては鬼みたいな忌み嫌う存在だったんじゃないかな」

眠鬼「そうなのか…」

富竹「じゃあ僕はそろそろ帰るよ。眠鬼ちゃんも暗くならないうちに帰りなよ」



眠鬼「(鬼は忌み嫌う存在、か…。そんな奴らが殺されたり、鬼隠しにあう…)」

眠鬼「(もしかして私が苛められたのは、正体がばれたからじゃ……)」

59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 03:15:05.70 ID:6Zj57tXv0 [21/94]
ゆきめ「さっきの話は何だったんだろ…」

ゆきめ「ば、馬鹿ね私ったら!先生が浮気なんてするわけないじゃない!」

ゆきめ「……でも昔は律子先生にも鼻の下伸ばしていたし」

ゆきめ「ちょっと、ひとっ飛びして様子見に行こうかな」フワフワ


ゆきめ「あ、先生だ」

ゆきめ「校舎裏で生徒と二人っきり…。それもあんな小さい子と…」

ゆきめ「昨日言ってた妖怪に取り憑かれた子、だよね」

ゆきめ「きっと除霊してるんだわ……あ」

ゆきめ「あんなに顔近づけて何してるの?ま、まさか、キス!?」

ゆきめ「そんな、嘘、いや、駄目っ!」


ゆきめ「もう見てられない……」

60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 03:17:21.88 ID:6Zj57tXv0 [22/94]
ぬーべー「俺は教師だ!君たち生徒を守るためにいるんだ!それを変態だなんて」

梨花「わ、分かったのですよ、ぬーべー。顔近すぎなのです」

梨花「圭一たちに見られたら襲ってるかキスを迫っていると勘違いされるのですよ」

ぬーべー「ああ、すまん。つい興奮して…」

梨花「興奮したのですか…」

ぬーべー「違う違う!そういう風に捉えるなって!」

梨花「冗談なのですよ。ぬーべー。落ち着いてくださいなのです」

ぬーべー「あーもう!」

梨花「何か大切な話があるのでしょう?本題に移るのです」

ぬーべー「あぁ、そうしよう。俺もこんなところゆきめに勘違いされたら氷漬けにされてしまう」

62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 03:31:15.22 ID:6Zj57tXv0 [23/94]
ぬーべー「実は君に聞きたいことがある」

梨花「性的な質問以外は極力答えるのですよ。にぱー」

ぬーべー「もう茶化すのはよせ。その前に」

ぬーべー「おい、そこにいる奴!君もこっちへ来るんだ」

梨花「……?な、何を言ってるんですか、ぬーべー。誰もいないのですよ」

ぬーべー「君は気づいてないのか?いや、隠しているんだな」

梨花「何のことなのですか。僕にはサッパリなのです、みー…」

ぬーべー「お前らにはまだ言ってなかったがな、俺は霊能力者なんだ」

梨花「霊、能力者……」

63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 03:32:35.14 ID:6Zj57tXv0 [24/94]
ぬーべー「ああ、だから、見えている。隠れていても妖気を感じるぞ。出て来い。そこにいるんだろ?」

梨花「……そういうことみたいよ、出てらっしゃい、羽入」

羽入「あうあう、僕が見えてるのですか?」

ぬーべー「あぁ、ばっちりさ。羽入というのか」

羽入「梨花、やっぱりこの欠片いつもと違うのです!」

梨花「そうね。この百年でこんなこと初めてだもの」

羽入「きっとこの欠片なら昭和58年6月の袋小路を打ち破ることができるのです!」

梨花「…そうだといいけど」


ぬーべー「何の話?」

66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 04:00:06.30 ID:6Zj57tXv0 [25/94]
ゆきめ「……思わず逃げてきちゃったけど、さっきのは何だったの?」

ゆきめ「見間違い?ううん、違う。先生はあの子に顔を寄せて、そして…」

ゆきめ「違う違う!きっと私の勘違い。先生、熱血だから大事な話をしようとして…」

ゆきめ「本当にそう…?やっぱり浮気?でも…」

ゆきめ「しっかりしろ!私!先生を信じないでどうするの!」



??「あら、あなたは確か今度引っ越してきた鵺野さんのところの……」

ゆきめ「?あなたは?」

鷹野「入江診療所でナースをしてる鷹野よ。今後よろしくね」

ゆきめ「はぁ…」

67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 04:01:54.14 ID:6Zj57tXv0 [26/94]
鷹野「どうしたの?浮かない顔ね。悩み事かしら?」

ゆきめ「いえ、大した事じゃないんです」

鷹野「そうは見えないけど。病は気からって言うでしょ。心のケアを私たちの仕事の一つなのよ。話してみて」

ゆきめ「実はかくかくしかじか…」

鷹野「なるほどね。そんな事が…」

ゆきめ「真実を知るのが怖くて逃げ出しちゃって…」

ゆきめ「でもよく考えたらおかしいですよね。いい大人があんな子供と浮気なんて」

鷹野「そうかしら?梨花ちゃん可愛いから」

ゆきめ「で、でも…」

鷹野「知り合いにも一人いるのよ。いい大人なのに梨花ちゃんにベタ惚れの人が」

ゆきめ「そんな、まさか!」

68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 04:03:56.41 ID:6Zj57tXv0 [27/94]
鷹野「恋愛に年齢なんて関係ないと思うわ。梨花ちゃんも年上を手玉に取る節があるようだし」


鷹野「あら、ごめんなさい。余計不安を煽っちゃったみたいね」

鷹野「大丈夫。それはきっとあなたの思い過ごしよ」

ゆきめ「そうだと良いんですけど…」

鷹野「大好きなんでしょう?鵺野先生のことが?それじゃあ信じなさい、彼のこと」

ゆきめ「は、はい!」

鷹野「何があっても疑ったりしちゃ駄目よ。彼もあなたは愛してるのに、それを疑うのは可哀想だわ」

ゆきめ「そうですよね!私ったらなんて薄情な…」

69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 04:05:06.95 ID:6Zj57tXv0 [28/94]
ゆきめ「すいません、女々しいこと言っちゃって。少し楽になりました」

鷹野「そう?役に立ててよかったわ」

ゆきめ「あ、そうだ!夕食の買い物に行かないと!鷹野さん、ありがとう」

鷹野「どういたしまして。気をつけてね」

ゆきめ「はい。失礼します」



鷹野「楽になった、か。うふふふ。本当にそうかしら?」

鷹野「男女の関係に一度疑いの心が火を点したら、そう簡単に消えてくれないわ」

鷹野「心の内で燻って広がって、次のちょっとしたきっかけでまた再燃するの。より激しい炎になってね」

鷹野「気をつけたほうが良いわよ。とくにこの村では、ね……」

71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 04:39:03.98 ID:6Zj57tXv0 [29/94]
ぬーべー「そんな事が本当に…?にわかに信じられん…」

梨花「残念ながら、今話したことは全て真実」

ぬーべー「こんな可愛らしい子がキャラ作りしてたなんて…。女って怖い」

梨花「そっち?」

ぬーべー「冗談だ、冗談」

ぬーべー「同じ日を何度も繰り返させる妖怪はいるが、長い期間、それも百年となると一体どんな妖怪だ」

羽入「失敬な!それは僕の力なのです!あうあう!」

ぬーべー「お前が…。あながち神様というのも冗談ではなさそうだな」

羽入「口の利き方に気をつけるのです、人間!僕は正真正銘神様なのです!オヤシロさまなのです!梨花、この無礼者を祟っても良いですかっ!?」

梨花「駄目に決まってるじゃない。袋小路を脱出する唯一の希望なのに」

羽入「あうあう、そうでした…」

72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 04:40:28.50 ID:6Zj57tXv0 [30/94]
ぬーべー「確かに俺より強い力を秘めている…。覇鬼でも勝てるかどうか」

梨花「バキ?それよりこっちの話は終わり。あなたは何しにこの村に来たの?」

ぬーべー「ある人に頼まれたんだ。この村で起きている怪事件の元凶を調べてくれ、と」

梨花「それ、もしかして大石?」

ぬーべー「知ってるのか?」

梨花「一応ね。過去の欠片でも、事件の解決には手段を選んでなかったけど、まさか霊能力者に助けを求めるとはね…」

羽入「大石も焼きが回ったものです」


ぬーべー「しかし弱ったな。相手が妖怪じゃないとなると、俺には手の出しようがないぞ」

羽入「そんな!期待させておいて酷いのですよ、ぬーべー!」


73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 04:44:13.09 ID:6Zj57tXv0 [31/94]
梨花「やはり、この欠片でも私は無残に殺されるのね……」


ぬーべー「……。いや、そんなことはさせない!」

梨花「でもどうやって?」

ぬーべー「言っただろ?俺の生徒は絶対に守る!傷つけさせやしないさ!この命に代えてもお前を守ってみせる!」

梨花「……。相手は妖怪じゃないんでしょ?」

ぬーべー「関係ない!相手が妖怪だろうと、神様だろうと、怪物だろうと、殺人鬼だろうと!俺が守る!」

梨花「…そう。期待していいのかしら?」

ぬーべー「当たり前だ!」

羽入「あうあう。ぬーべー、カッコイイのです!さっきは祟るとか言って悪かったのです」

ぬーべー「良いんだ。全部が終わったら、お前も成仏させてやるからな」

羽入「ぐぬぬ!だから僕は浮遊霊じゃなくて神様なのです!梨花、こいつオヤシロパワーでぶっ飛ばしていいですかっ!?」

梨花「駄目だってば」

77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 05:14:25.13 ID:6Zj57tXv0 [32/94]
ぬーべー「ただいま」

ゆきめ「お、おかえりなさい、先生!どうでした?」

ぬーべー「参ったよ。生徒に取り憑いてたのは幽霊や妖怪じゃないみたいだ」

ゆきめ「生徒って梨花って子でしたっけ?あの長い黒髪の綺麗な子」

ぬーべー「そうだけど、どうして知ってるんだ?」

ゆきめ「え?あ、前に見かけたことがあって。で、妖怪じゃないなら何なんです?」

ぬーべー「神様だってさ。小さくて可愛らしい子なのに霊力は覇鬼と同等かもしれん」

ゆきめ「小さくて可愛らしい子、ですか?」

ぬーべー「あぁ。梨花と一緒に見なかったか?梨花の周りを飛んでる守護霊みたいな奴」

ゆきめ「え?あ、ああ、どうでしょう?見なかったと思います……」

78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 05:15:58.72 ID:6Zj57tXv0 [33/94]

ぬーべー「ふーん。それで話を聞いたら、どうも怪死事件の犯人は彼女じゃないらしいんだ」

ゆきめ「へぇー」

ぬーべー「その上、梨花は何者かに命を狙われているらしい」

ゆきめ「そうなんですかー」

ぬーべー「上の空だな。ま、というわけで梨花を守るため、俺はしばらく彼女に家に泊まる事にした」

ゆきめ「ふーん……えぇ?い、今何とおっしゃいました?」

ぬーべー「だから、生徒を守るため、俺は明日からしばらく彼女の家に泊まって見張ることにした、と言ったんだ」

ゆきめ「そ、そんな!嫌ですそんなの!」

ぬーべー「君には悪いと思うけど、そうするしかないだろ?生徒の身を守るためだ」

ゆきめ「本当にそうですか?梨花って事と変なことする為なんじゃないですか!」

ぬーべー「な、何言ってんるんだ!馬鹿馬鹿しい!圭一たちみたいなことを言うんじゃない!」

79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 05:17:06.93 ID:6Zj57tXv0 [34/94]
ゆきめ「先生、動揺してる!怪しすぎます!」

ぬーべー「君も言ってたじゃないか!俺のためなら何でもするって!我慢してくれ!」

ゆきめ「それとこれとは話は別です!浮気なんて許せるはずないじゃないですか!!」

ぬーべー「浮気って…、相手は小学生だぞ?君は本気で言ってるのか?」

ゆきめ「本気です」

ぬーべー「馬鹿馬鹿しい……。もういい。俺は寝る。彼女の家に行くのは決定事項だ。君が何と言おうと無駄だ」

ゆきめ「そんな……」

ぬーべー「雪女にこんなこと言うのも変な話だけど、君は少し頭を冷やした方がいい」

バタン



ゆきめ「先生……」

83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 05:49:24.76 ID:6Zj57tXv0 [35/94]
~次の日~

生徒1「さっき、ぬーべー先生見たら大荷物だったけど何かあるのかな?」

生徒2「修行とか言ってたけど、何の修行だろうね」

生徒3「それより何で机変わってるんだろ?」

生徒4「また魅音ちゃんたちが何かやらかしたんじゃないのかな」


圭一「疲れたぁー」

レナ「朝早く登校して机交換してたもんね。ご苦労様」

魅音「偉いぞ、圭ちゃん!おじさんがご褒美にちゅーしてあげようか?」

圭一「おいおい、何の罰ゲームだぁ、そりゃ」

沙都子「まぁ!レディのキスが罰ゲームだなんて!失礼にも程がありますわよ」

圭一「うるせぇ!眠鬼の尻拭い、俺一人に押し付けたくせに!」

梨花「それは圭一が眠鬼の次に負けていたから、その罰ゲームなのですよ」

84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 05:51:20.47 ID:6Zj57tXv0 [36/94]
圭一「どうせなら梨花ちゃんにちゅーして貰いたいね!」ハァハァ

梨花「駄目なのですよ、圭一。僕の初ちゅーは大切な人のために取ってあるのです」

沙都子「つまり、圭一さんは梨花の大切な人じゃない、ってことになりますわね」

梨花「にぱー☆」

圭一「何だよ!けっこう本気で狙ってのによぉ!」ガクッ

魅音「あはははは、残念だったね圭ちゃん」

レナ「はぅ~、落ち込む圭一くん可愛いよぉ~!お持ち帰りーして慰めてあげたいよぉ~」

ガラガラ

圭一「お」

眠鬼「……」

86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 05:53:30.85 ID:6Zj57tXv0 [37/94]
梨花「あ、眠鬼。おはようなのです」

レナ「眠鬼ちゃん、おはよう」

眠鬼「…………。おは

圭一「おいおい!挨拶くらいしたらどうだ!」

圭一「こっちはお前の尻拭いで疲労困ぱいの上に、ブレキンハートだっていうのによぉー!」

魅音「八つ当たりはよくないよ、圭ちゃん。まぁそれは眠鬼も一緒だけどね」

魅音「部長として言わせて貰うと、負けて悔しいのは分かるけど片付けもせずに帰ったり無視したりするのはよくないぜ」

沙都子「そうでございますわ!レディとして片付けや挨拶は基本中の基本ですのよ。よろしくて?」

レナ「み、みんな、そんな言い方……」


眠鬼「……ふんっ!」

87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 05:54:52.46 ID:6Zj57tXv0 [38/94]


魅音「なんだよ、あいつ。まだ怒ってるのか?」

レナ「み、みーちゃん、眠鬼ちゃんは挨拶しようとしたよ…」

魅音「げ?そうなのか?」

梨花「そうなのです。謝った方が良いのです」

圭一「何でだよ!まず謝らないといけないのは、眠鬼だろ?特に俺に感謝して、パンツの一つでも見せるべきだぜ」

沙都子「なんと不潔な発言!誰か!塩撒いてくださいまし!」

知恵「何騒いでいるんですか?授業始めますよ」

生徒「はーい」



眠鬼「(……やっぱり嫌われているのかな)」

89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 06:16:09.60 ID:6Zj57tXv0 [39/94]
とぅるるる とぅるるるる ガチャ

大石「もしもぉーし、興宮署の大石でーす」

ぬーべー『あ、大石さん?鵺野ですけど』

大石「あ、鵺野先生。どうですか、何か分かりましたかー?」

ぬーべー『それが、色々と分かったのですが……かくかくしかじかで』

大石「……それはまた、何というか規模の大きい話というか。うーん」

ぬーべー『信じがたいのは分かります。しかし、私には嘘だとは思えません』

大石「そうですかー。先生がそうおっしゃるのなら。こちらの方でも何人か古手梨花の周囲の警戒させてみましょう」

ぬーべー『お願いします。相手が人間だと私も力を使いにくいので』

大石「分かりました。それでは、引き続き調査お願いします。綿流しの日には私もそちらへ行きますので」

ぬーべー『はい。それではまたお祭りの日に』

ガチャ

90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 06:17:43.12 ID:6Zj57tXv0 [40/94]

大石「ふぅ…」


熊ちゃん「大石警部、何か情報つかめましたか?」

大石「藁にでも縋る思いで、霊能力者なんてものに頼んでみたが…。キナ臭い話になってきたぞ」

熊ちゃん「やはりオヤシロさまの祟りだと?」

大石「うーん、オヤシロさまは関係なくて、むしろ命を狙われているそうだ」

熊ちゃん「え?どういうことっすか?大石さん、それ信じるんですか?」

大石「まさか!霊だの神だの馬鹿馬鹿しい。しかし、そんな男が犯人人間説を唱えてきたんだ」

熊ちゃん「信じるに値する、と?」

大石「半信半疑……いや、まだまだ疑よりだがねぇ。とりあえず若い奴に古手梨花を監視させてみるか」

92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 06:44:27.32 ID:6Zj57tXv0 [41/94]
キーンコーンカーンコーン


圭一「やっと授業終わった!もうヘトヘトだ」

レナ「体育の時間、ぬーべーと激闘してたもんね」

沙都子「ぬーべーはまだまだ手加減してたみたいですけれど」

圭一「あの兄妹の人体の構造はどうなってんだ?まともじゃないぜ、化け物だ」

レナ「し、失礼だよ、圭一くん!」

眠鬼「(化け物…)」

魅音「じゃあ疲れているうちに、さっそく部活ね」

圭一「鬼!悪魔!大嫌いだー!」

眠鬼「(鬼は嫌い…)」

93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 06:45:34.78 ID:6Zj57tXv0 [42/94]
魅音「けっけっけっ!今日も罰ゲームは圭ちゃんで決まりかな?」

レナ「眠鬼ちゃんもやるよね」

圭一「そうだな!眠鬼がいれば今の俺でも最下位回避できるぜ!」

沙都子「一度経験したのですから、今日は大丈夫ですわよね?」

魅音「今度は暴れたりするなよ」

眠鬼「……ふんっ!」

レナ「あ、ちょっと待って!眠鬼ちゃん!」

沙都子「あーあ、帰っちゃいましたわ…」

圭一「いつまで拗ねてんだよ」

魅音「参ったね。どうやったら機嫌直してくれるやら」

94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 06:47:15.83 ID:6Zj57tXv0 [43/94]
圭一「なぁ、部長。どうする今日の部活」

魅音「そうだねー」

梨花「あの、実は僕、ちょっと今日は用事があるのです」

沙都子「え?何かありましたっけ?」

梨花「大事な大事な用事なのですよ」

圭一「何だぁ、大事な用事って?ま、まさか男かぁ!?」

梨花「みー」

圭一「ちょっ!そこははっきり否定してくれよぉー!」

96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 06:49:23.22 ID:6Zj57tXv0 [44/94]

魅音「眠鬼は帰るし、梨花ちゃんも用事があるし、圭ちゃんはお疲れだし。今日はお休みにするか」

沙都子「そうでございますわね」

圭一「そうか、じゃあレナ、帰ろうぜ」

レナ「あ、ごめんね!レナも用事思い出したから先に帰るね!」

圭一「あ?何だよそれ!」

魅音「あははは。圭ちゃん本日二度目のハートブレイクだね」

圭一「何だよ畜生…。今日は厄日だぜぇ」

魅音「よしよし。おじさんが慰めてあげるよ」

圭一「うわぁーん、魅音ー!」ガバッ

魅音「ひやっ…!////」

97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 07:11:46.35 ID:6Zj57tXv0 [45/94]
ぬーべー「ここが古手神社が。いい所だな」

梨花「私と沙都子は集会所の裏の納屋に住んでるの」

ぬーべー「こんな立派な家があるのに」

梨花「……色々と理由があるのよ」

羽入「ぬーべーはデリカシーが無いと言われませんか?」

ぬーべー「そんな事、たまにしか言われないさ」

羽入「やはり言われるのですか……」

98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 07:12:55.43 ID:6Zj57tXv0 [46/94]
梨花「それより、それ、本気なの?納屋に泊められないけど、この家使ってもいいのよ」

ぬーべー「駄目だ!ここからじゃ、納屋まで距離があるからな。見張れないだろ?」

羽入「だからって何もテント暮らしすることないのです、あうあう…」

ぬーべー「大丈夫さ!依然、貧乏神に取り憑かれたときは、当時いた学校のグラウンドでテント暮らししてたし」

梨花「なんて迷惑な教師なの」

ぬーべー「俺なんかまだましだろ?他紙には学校の屋上で生活してた教師もいたぞ」

梨花「(タシ…?)」

99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 07:14:51.67 ID:6Zj57tXv0 [47/94]
ぬーべー「安心しろ。お前らが安心して生活できるように、いつでも見守っててやるからな!」

羽入「死ぬ間際のメッセージみたいなのです……」

梨花「縁起でもないこと言わないで」

ぬーべー「この事件が解決して夏休み迎えたら、いっぱい宿題出してやるから覚悟しろよ!」

羽入「し、死亡ふら」

梨花「言うなって」

ぬーべー「さぁ!俺の生徒に手を出す悪党め!どっからでもかかって来いっ!」

100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 07:44:22.27 ID:6Zj57tXv0 [48/94]
レナ「眠鬼ちゃん!待ってよぉ~」

眠鬼「……レナ。何か用か?」

レナ「はぁ、はぁ、はぁ。眠鬼ちゃんと、一緒に、帰ろうと、思って…」

眠鬼「……部活はいいのか?」

レナ「ふぅ…、今日は中止。それより、昨日はごめんね。あと今朝のことも」

眠鬼「……」

レナ「みーちゃんも圭一くんも沙都子ちゃんも悪い人じゃないんだよ?」

眠鬼「……」

101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 07:45:07.77 ID:6Zj57tXv0 [49/94]
レナ「昨日の事は新入部員に対する恒例行事っていうか、早く馴染んでもらおうと思って毎回やってるんだよ」

レナ「今朝のことは完全にみーちゃんと圭一くんの早とちり。二人も謝らなくちゃ、って思ってるはずだよ」

レナ「みんな眠鬼ちゃんのこと、もっと知りたいんだよ?友達だって思ってるんだよ」

眠鬼「……本当に?」

レナ「本当だよ!」

眠鬼「……私のこと嫌いなんじゃないの?」

レナ「そんなことないよ!」

眠鬼「本当に?」

レナ「ホント。だからね、みんなのこと許してあげてほしいな」

102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 07:46:17.43 ID:6Zj57tXv0 [50/94]

眠鬼「……いや、許してもらうのは私の方。負けて暴れたり、無視したりしてしまった」

レナ「そうだね。でも、その気持ちがあれば大丈夫。ちゃんとみんなに伝わるから!」

眠鬼「……ありがとう、レナ」

レナ「うん!じゃあ、明日からまた部活に参加してくれる?」

眠鬼「もちろんだ!」

レナ「もうすぐ綿流しってお祭りがあるの!その日の部活は派手になるから、早く慣れないと大変な目にあうよ!」

眠鬼「お祭り、か。うん、私、頑張る!」ニコッ

レナ「はぅ~!笑った眠鬼ちゃん可愛いよぉ~!お持ち帰りぃー!」ガシッ

眠鬼「わぁ!何するんだ!離せぇー!!」


105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 08:08:17.68 ID:6Zj57tXv0 [51/94]
眠鬼「あ、ところでレナ。聞きたいことがあるんだけど」

レナ「うん、何かな?かな?何でも聞いてほしいな!」

眠鬼「ゴミが不法投棄されてる工事現場で起きた殺人事件のことなんだけど」

レナ「知らない」

眠鬼「え?」

レナ「知らないよ、そんな事件。何かの間違いじゃないかな?かな?」

眠鬼「え、でも……」

106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 08:10:08.30 ID:6Zj57tXv0 [52/94]
レナ「誰が言ったの、そんなこと」

眠鬼「なんだっけ?タケトミ?タケミトじゃなくてタケシロじゃなくて……高城?」

レナ「ハイパーメディアクリエイター?」

眠鬼「職業名はそんな長くなかったような気がする…。フリーノカメラマンとか何とか」

レナ「富竹、あいつか。眠鬼ちゃんに余計なこと吹き込みやがって…」

眠鬼「れ、レナ?」

レナ「ううん、何でも無いよ、眠鬼ちゃん!」ニコ

眠鬼「そ、そうか…。じゃあ、鬼隠しって知ってるか?」

レナ「……」

107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 08:11:13.98 ID:6Zj57tXv0 [53/94]
レナ「それも富竹さんから聞いたの?」

眠鬼「うん…」

レナ「そっか。眠鬼ちゃんて、鬼とか神様とか崇りとかって信じる?」

眠鬼「まぁ、一応(私がその鬼なんですけれども)」

レナ「この村にはね、本当にいるんだよ、オヤシロさまって神様が」

眠鬼「そうなのか…」

レナ「それでね、オヤシロさまはね、裏切り者を絶対に許さないんだよ」

眠鬼「え?」

レナ「約束事を破った者には厳しい罰を与えるの」

眠鬼「(それが、あの事件に関係してるのか…?)」

108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 08:12:35.52 ID:6Zj57tXv0 [54/94]
レナ「だからね、眠気ちゃん」


レナ「約束破っちゃ、嫌だよ」

眠鬼「…っ!」ゾクゾク


眠鬼「や、約束って…」

レナ「ふふ、明日から部活に参加することだよ!」

眠鬼「あ、ああ、それね。約束は守るよ」

レナ「ぜったいだよ?」

眠鬼「うん……」

レナ「じゃあ私はこっちだから。またね!」

眠鬼「あぁ、また明日……」



カナカナカナカナカナ カナカナカナカナカナ

109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 08:22:43.51 ID:6Zj57tXv0 [55/94]
そんなこんなで寝ます
これを読んだあなた。どうか続きを書いてください。
それだけが私の望みです。

118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 10:53:30.25 ID:6Zj57tXv0 [56/94]
??「今日は綿流しってお祭らしいよ」

??「ワタガシ?何か甘ったるそうな祭だな」

??「ワタガシじゃなくて綿流しなのら」

??「ふーん。でもたまたま訪れた日がお祭だなんて、私の日ごろの行いがいいおかげね!」

??「あんたがそれを言う?」

??「何よ、文句あるの?」

??「喧嘩はよせよ、二人とも」

??「その通り。電車の中で騒ぐのマナー違反だ」

119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 10:54:44.09 ID:6Zj57tXv0 [57/94]


??「しっかし。すっかり馴染んじゃったな。最初はあんな凶悪な妖怪だったのに」

??「ぬーべーのおかげね」

??「……あの男に会って、私は愛することを知った。そのおかげで今の私がある。癪だがそれは事実だ」

??「だから今日は君たちの引率なんて面倒な役を引き受けたのさ」

??「とか言っちゃって、本当はぬーべーに会いたいんだろ?」

??「え?何々?玉藻先生ってそっち系?」

玉藻「失敬な。私にとって彼はライバル。そろそろ決着でもつけようと思ってだけさ」

郷子「またまた意地張っちゃってー」


広「でも驚くだろうな、ぬーべーの奴。突然俺らが会いに来たら」

120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 10:57:33.06 ID:6Zj57tXv0 [58/94]


魅音「よし!お次は何で勝負するかなぁ?」

圭一「何でも来い!へへ、腕が鳴るぜぇ!」

沙都子「負けませんわよ、圭一さん!」

レナ「レナも負けないよ!」

梨花「ボクも頑張るのです。にぱー☆」

眠鬼「駄目駄目!次も私が勝たせてもらう」

ぬーべー「いやいや!今度こそ教師の誇りにかけて!兄の名誉にかけて!絶対に勝つぞ!」


圭一「ってか、あんたは何でナチュラルに混じってるんだよ!」

122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 10:59:45.75 ID:6Zj57tXv0 [59/94]
ぬーべー「何か問題あるか?お祭で生徒が羽目を外し過ぎないように監視も兼ねてるんだぞ」

沙都子「そのようには見えませんけど」

魅音「まぁあ、いいじゃん!人数は多い方が楽しいよ」

眠鬼「まぁお兄ちゃんじゃあ、私たち部活メンバーに勝てるはず無いけどね」

レナ「眠鬼ちゃんが加入してから切磋琢磨して、みんなのレベルが格段にあがったもんね!」

圭一「あぁ、眠鬼のおかげだぜ!最初は歯が立たなかったぬーベーと互角以上の戦いが出来るようになったんだからな!」

沙都子「そうですわ!眠鬼さんに感謝しないと」

圭一「サンキューな、眠鬼」

魅音「部長としても鼻が高いぜ」

124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 11:01:43.46 ID:6Zj57tXv0 [60/94]
眠鬼「べ、別にあんたたちのためじゃないわよ!相手が弱かったら私が面白くないだけなんだからねっ!////」

レナ「はぅ~!ツンデレ眠鬼ちゃん可愛いよぉ~!お持ち帰りしたいー!」

眠鬼「ははっ!次の勝負に勝てたら考えてやるよー」

圭一「何ぃ?次の勝負に勝ったら眠鬼をお持ち帰りしてあんな事やこんな事していいのか?」

眠鬼「えっ?そんな事言ってな

魅音「うへへへ、おじさん、何だかやる気出てきたな~!可愛がってやるよ~」

梨花「僕たちが勝ったら入江にプレゼントするのです」

沙都子「まあ!素敵でございますわ!」

眠鬼「待って。そんなつもりじゃなくて…」

ぬーべー「待て待てぇ!妹に手出しはさせんぞ!」

魅音「そうと決まれば、さっそく次の勝負!舞台はあの屋台だ!行くよ!!」

一同「おー!」

眠鬼「こらー!勝手に話進めるなー!」

125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 11:05:32.94 ID:6Zj57tXv0 [61/94]
ということで
続きは午後にでも

「ひぐらしのなく頃に 鬼殺し編」

後半へ続く

156 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 21:00:52.39 ID:6Zj57tXv0 [62/94]
カシャカシャ

眠鬼「あ、取り立て屋」

富竹「ははは、違う違う。とりたて、じゃなく、と・み・た・け。借金取りじゃなくてフリーのカメラマンさ」

眠鬼「あっそう」

富竹「参ったな、ははは」

眠鬼「もう一人は…」

圭一「富竹さんに鷹野さんじゃないか!」

鷹野「うふふ、今晩はー」

157 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 21:02:11.54 ID:6Zj57tXv0 [63/94]
魅音「お祭りデートですか?おじさん妬けちゃうな~」

沙都子「ラブラブでございますわね」

眠鬼「たかのさん?」

レナ「診療所のナースさんだよ」

富竹「今年は一段と賑やかだねぇ」

魅音「そりゃそうさ!去年よりメンバーも3人も増えて実力だって格段にアップしてるしさ」

圭一「盛り上がらねェ方が嘘ってもんさ!」

158 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 21:03:58.12 ID:6Zj57tXv0 [64/94]
ぬーべー「みんなの知り合いか?」

沙都子「そのようなものですわ」

富竹「あなたは…?」

梨花「ぬーべーは分校の新しい先生なのですよ」

富竹「そうでしたか。お噂はかねがね聞いていますよ」

ぬーべー「はぁ…(うわさ?)」


鷹野「くすくすくす」

160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 21:08:06.19 ID:6Zj57tXv0 [65/94]
魅音「二人のデートの邪魔しちゃ悪いし、そろそろ行こうか」

圭一「人の恋路を邪魔する奴は馬に蹴られて死んじゃえって言うもんな」

梨花「お馬さんに蹴られたら痛い痛いのですよ」

眠鬼「さて、次の罰ゲームは何だぁ?」

レナ「ドサクサに紛れてお持ち帰りの話を有耶無耶にしちゃ駄目だよ」

眠鬼「うっ…」

富竹「何だか分からないけど、相変わらず面白そうなことやってるね」

沙都子「当然ですわ!そうじゃなくては部活の意味がありませんもの!」

161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 21:12:23.59 ID:6Zj57tXv0 [66/94]


鷹野「ところで、鵺野先生、ちょっと良いですか?」

ぬーべー「はぁ、何ですか?」

鷹野「ちゃんと誤解、解けましたか?くすくす」

ぬーべー「…何のことですか?」

鷹野「余計なお世話かもしれないけど、奥様の事もっと大切にしてあげた方がいいんじゃないかしら?」

ぬーべー「え?」

鷹野「さっきも彼女姿見かけたけど、とても寂しそうだったわよ」

ぬーべー「……」

鷹野「大切な人失いたくないなら、ちゃんと心繋ぎとめておかなきゃ駄目よぉ」

ぬーべー「そう、ですよね…」

鷹野「それじゃあ、頑張ってねぇ」

162 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 21:16:34.06 ID:6Zj57tXv0 [67/94]



レナ「酷い顔だよ、ぬーべー」

ぬーべー「うるさいっ!俺より圭一の方が酷いぞ」

圭一「くそっ!男が二人揃って情けないぜぇ」

沙都子「殿方がこうも不甲斐なくちゃお話になりませんのよ」

魅音「じゃあ、次はあのカキ氷屋で早食い大会と行くか」

眠鬼「その屋台は…」


ゆきめ「あ、先生…」

ぬーべー「ゆきめクン…」

163 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 21:17:17.27 ID:6Zj57tXv0 [68/94]
圭一「誰だぁ、この可愛い子ちゃんは?ぬーべーの知り合いか?」

眠鬼「お兄ちゃんの奥さんだよ」

圭一「なぁああにぃ~!?やっちまったなぁ!」

魅音「どっひゃー!想像以上にべっぴんさんだねー!」

レナ「噂には聞いてたけど…。本当に私たちと同い年くらいだね…」

沙都子「淫行でございますわ」

梨花「ぬーべー、破廉恥なのです」

ゆきめ「……」

ぬーべー「……ゆきめクン、ちょっといいかい」


沙都子「なにやら修羅場な雰囲気でございますわ…」

166 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 21:23:39.01 ID:6Zj57tXv0 [69/94]
ゆきめ「何ですか、こんなところに連れ出して。梨花って子、放って置いてもいいんですか」

ぬーべー「犯人が人間ならこんな人目につくところで襲ってこないさ」

ゆきめ「そうですか…」

ぬーべー「あの夜以来、君とはまともに話せなかったからな……悪かったと思ってる」

ゆきめ「……何がですか?」

ぬーべー「生徒のためとはいえ、君の気持ちも考えずに自分勝手に行動してしまった」

ゆきめ「……」

ぬーべー「でも分かってくれ!愛しているのは世界で君一人だけだ!」

168 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 21:26:47.23 ID:6Zj57tXv0 [70/94]
ゆきめ「信じられません、そんな言葉。女子生徒と一つ屋根の下で暮らしてるのに。不潔です」

ぬーべー「ちょっと待て!それ誤解だ!」

ゆきめ「先生は年下好きの嫌いがありますし、手を出さない方が不自然です」

ぬーべー「君は普段俺をどういう目で見てたんだ!いや、それはいいとして…」

ゆきめ「(否定はしないんだ…)」

ぬーべー「君は勘違いしてる、俺が生徒を大切にすることは君も知ってるじゃないか!」

ゆきめ「同じ布団の中でさぞ大切に可愛がってるんでしょうね」

178 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 21:44:26.45 ID:6Zj57tXv0 [71/94]
ぬーべー「違うって、俺は梨花と同じところで寝泊りしてるわけじゃない」

ゆきめ「嘘だっ!」


??「話は聞かせてもらった!」

ガラガラ


ゆきめ「!?」

羽入「ぬーべーの言っていることは本当なのです!」

ゆきめ「誰!?」

ぬーべー「どっから出て来るんだ…」

180 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 21:46:28.94 ID:6Zj57tXv0 [72/94]

羽入「境内の中で邪気を感じたので、祭具殿の中からこっそり観察してたのです」

ぬーべー「覗きか」

羽入「な、なんと人聞きの悪い!観察なのですよ、あうあう」

ゆきめ「誰?」

ぬーべー「オヤシロさまという名の覗きの神様だ」

羽入「いえ、僕は縁結びの神様なのです」

182 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 21:50:43.56 ID:6Zj57tXv0 [73/94]
羽入「そこのあなた!ぬーべーの言ってることは本当なのです」

羽入「彼は決して梨花の住む納屋に足を踏み入れてません、一歩たりともです」

羽入「それは僕も、梨花と一緒に住んでいる沙都子も保証してくれます」

ゆきめ「じ、じゃあ、先生はどこで生活を」

羽入「ぬーべーは梨花を守るためにテント暮らしまでしてくれているのです」

羽入「彼は自分よりも生徒このこと、そしてあなたのことを考えているのです」

羽入「彼はいい人間です!あなたは、それを分かっているはずなのですよ」

羽入「それなのにどうして、彼を信じてあげられないのですか?」

ゆきめ「あ、あなたに何が分かるの…?」

羽入「さっきも言ったとおり、僕は縁結びの神様なのです。人の色恋沙汰なんて手に取るように分かるのですよ」

ゆきめ「……」

ぬーべー「ゆきめ……」

183 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 21:54:45.51 ID:6Zj57tXv0 [74/94]



羽入「……梨花は可哀想な子なのです」

羽入「この昭和58年の6月の袋小路に閉じ込められて百年」

羽入「幾度と無く、両親を亡くし、友達を亡くし、そして自らの命を失くす。延々と繰り返すだけ」

羽入「ゴールの見えない、いえ、あるかどうかも分からないこのループ世界で彼女の精神は磨り減ってしました」

羽入「僕はもう見てられないのです。いい加減、梨花にこの6月以降の世界を見せてあげたいのですよ」

ぬーべー「そうだな…、そのために俺はここに来たんだ…」

羽入「僕には何も出来ません。梨花にはぬーべーの力が必要なのです」

羽入「我がままなお願いだということは承知してるのです。でも、どうか分かってほしいのですよ」


ゆきめ「……わかりました」

184 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 21:58:22.06 ID:6Zj57tXv0 [75/94]
ゆきめ「そうですよね。先生はいつだって生徒を守ることだけ考えてました」

ゆきめ「そんな先生が生徒の処女も守れないなんてことないですもんね」

ゆきめ「ごめんなさい、先生…。私、どうかしてました……」

ぬーべー「いや、悪いのは俺だ。すまない。そして、ありがとう」

ゆきめ「信じてもいいんですよね?」

ぬーべー「当たり前だ!」

羽入「僕も太鼓判を押すのです!」

ゆきめ「ふふふ、縁結びの神様、直々の太鼓判を貰ったんだもの。信じないと罰が当たりますよね」

羽入「その通りなのですよ!オヤシロさまの祟りにあうのです!」

ゆきめ「先生、その子、助けてあげてくださいね」

ぬーべー「あぁ、約束するよ」



羽入「これで一件落着なのです、あうあう!」

187 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 22:01:47.24 ID:6Zj57tXv0 [76/94]
ぬーべー「ありがとうな、羽入」

羽入「お礼なら、エンジェルモートの特製パフェでいいのです」

ぬーべー「ああ、今度お供えしておくよ」

羽入「絶対なのですよ!約束破っちゃ嫌なのですよ!」

ぬーべー「任せとけ!でも流石だな。あんなに怒ってたゆきめを説得してしまうなんて」

羽入「えっへん!伊達に縁結びの看板は掲げてないのです」

羽入「この祭具殿には、昔作ったチートな道具がたくさんありますから。簡単簡単~!」

ぬーべー「?」

190 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 22:08:48.99 ID:6Zj57tXv0 [77/94]
ぬーべー「それより、お前は梨花のところにいなくていいのか?」

羽入「大丈夫なのです。綿流しのお祭りの最中に梨花が殺されることは絶対似ないのです」

ぬーべー「ふーん」


??「ウガー。よく寝たウガ」

羽入「…っ!?」ゾクゾク

羽入「な、何ですか、この邪悪な気は?」

ぬーべー「まずい、覇鬼のやつが目を覚ましやがった…!」


バキ「ウガウガ。ここはどこだ?」

197 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 22:26:18.42 ID:6Zj57tXv0 [78/94]
圭一「お、ぬーべーが帰ってきたぞ」

魅音「長かったね。人気の無いところで何やってたんだか。ひひひ」

レナ「もう、辞めなよ、みぃーちゃん~」

沙都子「お下品ですわよ、魅音さん」

ぬーべー「待たせて悪かったな!」

眠鬼「……ゆきめとは仲直りできたのか?」

ぬーべー「あぁ、神様のおかげでな。お前にも心配かけたな」

眠鬼「べ、別に心配なんてしてないんだからね!///」


梨花「(どこ行ってたのよ、羽入)」

羽入「(お仕事なのです。あうあう)」


バキ「ん?何かいい匂いがするウガ」

198 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 22:30:42.37 ID:6Zj57tXv0 [79/94]


レナ「ずっと気になってたんだけど、ぬーべーはどうしていつも左手に手袋してるの?」

眠気「…!」

魅音「あ、それ私も気になってた」

沙都子「何か理由がありまして?」

ぬーべー「ん?知りたいか?」

圭一「おいおい、引っ張るなよ。どうせ大した理由じゃないんだろ?」

ぬーべー「実はな、この手には鬼が封印されているんだ」

レナ「……え?」

魅音「うわぁ…、何その設定?」

圭一「俺の手が疼くぜぇ!ってか?厨二病全開じゃねーか」

199 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 22:34:29.02 ID:6Zj57tXv0 [80/94]
ぬーべー「いやいや、本当だから。バキって言ってね、本当に危険な奴なんだよ」

ぬーべー「昔は恩師の先生と協力して封じ込めていたんだが、今は和解して奴の意思で行動を共にしているんだ」

沙都子「妙に凝った設定でございますわ。夜、寝る前とかに考えてらっしゃるのでしょうか」

レナ「でも普通人前じゃ言わないよ…」

梨花「ぬーべーはとっても痛い子なのです。みー…」


201 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 22:36:00.54 ID:6Zj57tXv0 [81/94]
ぬーべー「ちなみに、この手袋はシャネルだ」

圭一「そ、そうか、さすが、ぬーべー!俺たちの出来ないことを平然とやってのけるっ!」

魅音「ゆきめさん、大変だね」

ゆきめ「う、うん。そうね…ははは(雪女とは言い出せない空気……)」

ぬーべー「悪い妖怪から生徒の安全を守る!それが俺の宿命だ!」

羽入「(ぬーべー、カッコイイのです!)」

ぬーべー「ありがとう!」


バキ「腹減った。いい匂いウガ」クンクン

204 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 22:44:26.62 ID:6Zj57tXv0 [82/94]
バキ「おい、人間。あのたこ焼きと、というのを食わせるウガ」

眠鬼「(バキお兄ちゃん!?)」

魅音「ん?誰か何か言った?」

沙都子「たこ焼き、がどうとか聞こえましたわ」

ぬーべー「おい、バキ。たこ焼きは後で買ってやるから人が多いところでは大人しくしてくれ」

バキ「嫌だ。俺は今腹が減っているウガ」

レナ「じ、自分の左手と話してる…、のかな?かな?」

圭一「自分の世界を確立するために、腹話術をマスターしたのか!ここまで来たらアッパレだぜ!」

魅音「そうかな…、おじさんには分からない世界だね…」

205 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 22:46:03.33 ID:6Zj57tXv0 [83/94]
ぬーべー「おい、やめろバキ、暴れるな!静まれ、俺の左手ぇ!」

圭一「くくく、力を持たぬ者にはぬーべーの苦悩は分かるまい…」

沙都子「そうでございますか。じゃあ、次の屋台に行きましょう」

バキ「食わせろー!」グッ

ぬーべー「おい、ちょっと、待て!引っ張るな!」

ムニュ


レナ「ふぇ…っ!////」

206 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 22:47:33.31 ID:6Zj57tXv0 [84/94]
沙都子「ぬ、ぬーべーがレナさんのおっぱいを…!」

梨花「鷲掴みなのです」

ぬーべー「うわー、すまん!バキの奴が勝手にぃ~っ!」

圭一「出たぁ~!秘儀『手が勝手に』っ!ラッキースケベを装った、とんだ変態だぜ!うらやまけしからん!」

魅音「……けっこう最低だよ、圭ちゃんも」

圭一「……」

バキ「間違えたウガ。こっちか?」ヒョイ

ムニムニ


魅音「うわっ…!////」

209 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 22:50:02.67 ID:6Zj57tXv0 [85/94]
ぬーべー「あぁああ~!すまないっ!」

沙都子「今度は魅音さんの巨乳が毒牙にっ!」

梨花「ぬーべーの左手は悪い子悪い子なのです」

眠鬼「(バキ)お兄ちゃん!いい加減して!」

バキ「俺が喰いたいのは肉まんじゃないウガ」ヒョイ

ムニュ ムニムニ ペタン

沙都子「ひっ…!////」

眠鬼「うわっ…!////」

梨花「ん…っ!////」

ぬーべー「うわ~、みんな、すまない!」


梨花「……何か納得いかないわ」

213 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 23:00:45.45 ID:6Zj57tXv0 [86/94]
ゆきめ「いい加減に!しろっ!」冷凍ビーム

カチーン

ぬーべー「…」


レナ「ぬーべーが凍った…?」

圭一「なん…だと…?」

沙都子「これ、ゆきめさんがやったのですの?」

ゆきめ「はっ!私ったらつい…!」

魅音「一体どんなトリックで…?」

眠鬼「(まずい…)」

215 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 23:01:54.51 ID:6Zj57tXv0 [87/94]
梨花「さ、さすがカキ氷屋さんなのです…。凄いのです、ゆきめ」

ゆきめ「え?あ、そうね。これくらい出来なきゃカキ氷屋なんて務まらないもの。ははは」

圭一「マジかよ…」

魅音「侮りがたしカキ氷屋。おじさん、ビックリしちゃったよ…」

レナ「…そういう機械があるのかな?かな?」

ゆきめ「う、うん。特注の物が奥にあるのよ…」


ぬーべー「…」カチーン

221 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 23:34:02.27 ID:6Zj57tXv0 [88/94]
大石「おやぁ?そこで氷漬けにされてるのは鵺野先生じゃないですか」

梨花「あ、大石なのです」

レナ「こんばんはー」

大石「皆さん、お揃いで。仲がよろしいようで羨ましい限りです」

魅音「今日は何の用ですか?」

大石「何、お祭りのパトロールですよ。羽目を外しがちですからね。今も騒いでいた小学生を注意してきたところです」

魅音「ふーん、そうですか…」

222 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 23:34:52.05 ID:6Zj57tXv0 [89/94]
大石「それにしても、鵺野先生、どうしてこんな事に?」

沙都子「ぬーべーがあまり変態さんなので、ゆきめさんがお仕置きしたのまででございますわ」

ゆきめ「ははは、気にしないでください。うちの夫婦ではよくあることなのでして。ね?」

眠鬼「そ、そうなんだよ!はは…」

大石「そうですかぁ?色々犯罪の匂いがしないでもないですけど」

ゆきめ「と、とりあえず、お湯で溶かしましょう!」

眠鬼「そうね、目立つもんね、これ…」

224 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 23:36:48.78 ID:6Zj57tXv0 [90/94]



ぬーべー「はぁ、はぁ、はぁ。死ぬかと思った……」

眠鬼「自業自得よ。懲りたら大人しくしててね、お・に・い・ちゃ・ん」ゴゴゴゴ

バキ「(俺の妹がこんなに怖いはずがない…、自重するウガ……)」

梨花「そろそろ僕は行かないといけないのです」

魅音「もうそんな時間か。頑張ってね!」

レナ「最善列で見るからね!」

梨花「間違えないように頑張るのです。みー」

225 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 23:37:51.08 ID:6Zj57tXv0 [91/94]

眠鬼「何かあるのか?」

沙都子「梨花はこのあと舞いを踊るのでございますわ」

圭一「へぇ!そいつは楽しみだぜ!」

梨花「ぬーべーも見に来てくださいね」

ぬーべー「ああ、ゆきめと一緒に見に行くよ」

梨花「にぱー☆」


227 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 23:39:44.24 ID:6Zj57tXv0 [92/94]


大石「災難でしたね、鵺野先生」

ぬーべー「いやーお恥ずかしい所をお見せしてしまいまして」

大石「いえいえ。奥さんは雪女ということで、私も半信半疑だったのですか…」

ぬーべー「あまり大事にしたくないので、他の人には内密に」

大石「そういうことであればそのように。しかし、本当に妖怪という存在が、うーん」

ぬーべー「梨花の警護の方はどうなってますか?」

大石「あ、それなら問題ありません。厳戒態勢を布かせてますのでぇ」

ぬーべー「すいません、お願いします」

大石「頭を下げていただく必要はありません。市民の安全を守るのが我々の使命ですから」

228 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 23:41:58.50 ID:6Zj57tXv0 [93/94]




ぬーべー「あー、しかし酷い目にあった。ゆきめの奴、実はまだ許してくれてないんじゃあ……ん?」

ガヤガヤ

ぬーべー「騒がしいな」

女1「やっべぇ!ちょーイケメン!」

女2「モデルみたい!ううん、モデル以上よ!」

女3「誰だれ?有名な人?何でこんな田舎のお祭りに?」

女4「きゃー!目が合った!わ、私、もう駄目ぇ~」ビクンビクン

ぬーべー「何だ何だ?」


??「ああぁ!いたあっ!ぬーべーだ!」

ぬーべー「?」

253 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 02:12:48.23 ID:s0ErPZQF0 [1/30]
ぬーべー「お、お前ら!何でここに!?」

広「会いに来てやったぜ!」

郷子「ゆきめさんに連絡もらったの中部のほうにいるって」

まこと「わーい!本当にぬーべーがいるのら!」

美樹「感謝しなさいよ。この美樹さまがわざわざこんな田舎まで会いに来てあげたんだから」

克也「よく言うぜ。真っ先に遊びに行こうって言い出したくせに」

ぬーべー「うれしいけど、駄目だろ。子供だけでこんな遠くまで…」

広「そこは大丈夫さ。頼りになる保護者がいるから」

郷子「そうそう」

ぬーべー「保護者…?誰のことだ……ん?このキザで嫌味な妖気は、まさか……」


玉藻「やれやれ。女性というのはどうしても美しい者に惹かれてしまうのですね」

ぬーべー「げっ!玉藻っ!」


254 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 02:14:04.45 ID:s0ErPZQF0 [2/30]
玉藻「お久しぶりですね、鵺野先生」

ぬーべー「何しに来たんだよ、お前まで」

玉藻「ふっ、子供たちの引率ですよ。この子達は元気がよすぎて、さっきも警察の人に怒られてましたよ」

玉藻「それにしても、しかし、相変わらず面白い顔ですね」

ぬーべー「何ぃ?」

まこと「本当だ!その顔どうしたのら?」

美樹「いろいろ落書きされてるわね。なになに?」

克也「『私はロリコンです』…?せ、先生、マジかよ…」

ぬーべー「違う違ぁーう!これはこっちの生徒にやられたんだ!消すの忘れてた」

広「ロリコンについては克也も人の事言えないけどな」

郷子「妹好きって言ってあげなさいよ」

克也「……」

255 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 02:15:12.19 ID:s0ErPZQF0 [3/30]
まこと「ぬーべーのこっちの生徒に会ってみたいのら!」

美樹「えー?面倒くさくない?」

広「サッカー上手い奴いるのか?」

克也「可愛い子いるのか?」

ぬーべー「いや、それがちょっと大変なことになってて……」

郷子「え?どういうこと?」

玉藻「……何の理由もなくあなたがここに来たとは思えません」

玉藻「この村に来た時から感じているこの妖気が関係してるのですね?」

ぬーべー「あぁ。悪いが少し力を貸して貰えるか?」

玉藻「ふっ、あなたといると退屈しませんね」

256 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 02:18:18.69 ID:s0ErPZQF0 [4/30]
玉藻「なるほど。オヤシロさま、ですか。産土神の一種でしょうか」

ぬーべー「そうだろうな。だが、問題はそこじゃない」

玉藻「あなたの生徒が何者かに命を狙われているという点ですね。恐らく人間」

ぬーべー「ああ、この村を調べたが、人に危害を加えそうな妖怪や幽霊の類はいなかった」

玉藻「では人間でその生徒を狙うような人物の心当たりは?」

ぬーべー「どうだろうか。彼女はオヤシロさまの生まれ変わりの巫女として村人からは大切にされているし」

玉藻「生徒間のいざこざのような物は?」

ぬーべー「そんなものはない!今日もみんな仲良く遊んでいたさ」

玉藻「と、なるとやはり、その雛見沢連続怪死事件、というのが重要なポイントになってきそうですね」

ぬーべー「そうだな…」

257 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 02:21:19.28 ID:s0ErPZQF0 [5/30]



圭一「ん?あれ、ぬーべーだよな?」

沙都子「一緒にいる子供たち誰でございましょう?」

魅音「誰だろ、隣にいる人、なんか、凄くイケメン…」ポーッ

レナ「ほ、本当だ!はぅ~、かっこいいよ~。お持ち帰りされたい~」ポーッ

圭一「あぁ?そんな事ねぇーだろ……まぁ、ちょっとカッコイイか?いや、かなり…」

ゆきめ「あれ?玉藻先生?」

魅音「ゆきめさん、あのイケメンと知り合いなの?」

ゆきめ「一応ね」

258 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 02:22:43.17 ID:s0ErPZQF0 [6/30]
眠鬼「あ!広たちもいるぞ!」

沙都子「お知り合いでございますか?」

ゆきめ「昔いた童守小学校の子供たちよ」

レナ「ぬーべーの前の生徒なのかな?かな?」

魅音「へー!面白そうじゃん!挨拶してこようぜ!」

沙都子「そうでございますわね」

圭一「眠鬼の友達だろ?へへへ、可愛い子いるかなー?」


眠鬼「おーい!みんな!」

郷子「あ!眠鬼!ゆきめさんも!」

玉藻「ほぅ、あれがこっちの教え子ですか」

ぬーべー「そうさ」

270 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 07:28:18.45 ID:s0ErPZQF0 [7/30]
梨花ちゃんって雛見沢症候群のこと知ってるんだっけ?
皆殺し編まで連続怪死事件の真相知らないんだっけ?

329 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 21:58:17.13 ID:s0ErPZQF0 [8/30]
魅音「広くんに郷子ちゃん、美樹ちゃんにまことくん、克也くんね」

レナ「沙都子ちゃんたちと同い年だね」

圭一「(あ、あれが小学生の乳かよ…!?)」

美樹「(何か凄まじい視線を感じるわ…)」

郷子「えっと、魅音さんにレナさん、圭一さんに沙都子ちゃん、か」

沙都子「よろしくでございますわ」

広「ああ、よろしくな!」

克也「(うっひょー!お姉さま方レベル高ぇ!)」

331 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 21:59:17.82 ID:s0ErPZQF0 [9/30]
眠鬼「ここにはいないけど、もう一人梨花って子もいるぞ」

克也「圭一さん、ハーレム状態じゃないか!うらやまけしからんっすよ」

圭一「へへへ」

まこと「沢山友達ができて嬉しいのら!」

ぬーべー「魅音!こいつらに祭を案内してやってくれ。俺はちょっと話があるから」

魅音「おっけー!」

郷子「ぬーべーは行かないの?せっかく会いに来たのに」

ぬーべー「あとで合流する。先に行ってるんだ」

332 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 22:00:24.28 ID:s0ErPZQF0 [10/30]



羽入「うふふ、やっぱり若いっていいのです。あうあうー」

ぬーべー「おい、羽入」

羽入「ひゃぁっ!ぬ、ぬーべー!驚かさないでほしいのです!」

ぬーべー「何やってるんだ、こんなところで」

羽入「べべべべ別に何も覗いてないのです!決して人気の無いところでいちゃつくカップルとか覗いてないのです!」

羽入「彼女の普段と違った浴衣姿にキュンと来て欲情してしまい本番始めちゃったカップルとか覗いてないのですよ!あうあう!」

ぬーべー「お前……」

羽入「ななな何なのですか、その目は!?」

玉藻「これがこの土地を守る神様、ですか……」

ぬーべー「嘆かわしいことにな……」

羽入「そんな目で僕を見るななのですーっ!」

334 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 22:02:16.51 ID:s0ErPZQF0 [11/30]
羽入「で、その人間は誰ですか」

ぬーべー「人間じゃない、妖狐だ。俺の友達みたいものだ」

玉藻「玉藻だ。今回、鵺野先生に泣きつかれたので協力することになった」

羽入「へぇー、妖狐ですか。このあたりでは見かけない妖怪なのです」

玉藻「事情は鵺野先生から大筋は説明してもらった。しかし、よく分からないな」

羽入「どこがです?」

玉藻「古手梨花が狙われる理由が分からない。それも決まってこの時期に」

羽入「そ、それは僕も同じなのです」

ぬーべー「本当に梨花を狙う人間に心当たりないのか?」

羽入「そんな人いれば、とっくに警戒してるのですよ。あうー」

ぬーべー「だよなぁ…」

336 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 22:05:40.69 ID:s0ErPZQF0 [12/30]
玉藻「村人の可能性は?」

羽入「梨花はオヤシロさまの生まれ変わりとして村人から絶対の信頼を寄せられています」

羽入「関係も良好ですし、彼らに梨花を殺して得な事など一つもないのです」

玉藻「そのような立場を疎ましく思っている輩がいるのでは?」

羽入「可能性は……無いとも限らないですが、とても低いと思うのです」

玉藻「なるほど。では、生徒同士のトラブルという可能性は?」

玉藻「あの年齢の子たちの精神は非常に繊細だ。何がきっかけで壊れるかわからない」

羽入「……それは過去に何度もありました。疑心暗鬼で心が壊れ、惨劇に及ぶ。悲しいことです」

羽入「でも、それは偶発的殺人で、梨花そのものが狙われていたわけじゃないのです。回避可能なのです」

ぬーべー「しかし、回避しても何者かに殺されてしまう。そっちは避けられない、か」

338 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 22:09:02.62 ID:s0ErPZQF0 [13/30]
ぬーべー「疑心暗鬼を生ず、か。心に生まれた鬼は親しき人も殺してしまうのか」

玉藻「それこそ憑き物ですね。この祭りの時期にやって来る悪霊の仕業では?」

ぬーべー「うーん、そうだな」

羽入「僕はそっち方面の力には疎いですが、これでも神様です。そのようなものは気づくと思うのです」

玉藻「霊現象ではないのに突然豹変するのか。本当に仲良いのか、その子達は?」

羽入「確かにみんな色々事情を抱えていて、精神的に不安定なところはあるのです」

羽入「ちょっとしたきっかけでL5に至ってしまい、そうすると奇蹟が起きない限り止められないのです」

羽入「梨花は何度も回避しようと試みたのですが、強い運命の力に邪魔されて……。あうあう……」

玉藻「L5、とは?」

羽入「雛見沢症候群の最終段階の症状なのです」

ぬーべー「雛見沢症候群…?」

339 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 22:11:57.78 ID:s0ErPZQF0 [14/30]
羽入「かくかくしかじか、という病気なのです」

ぬーべー「驚いたな。そんな病気があるのか」

玉藻「馬鹿な、信じられん…。職業柄、様々な病気に出会ったが、そんなもの聞いたことがない」

羽入「まだ研究段階で特効薬も未完成、世間に発表されてないのです」

玉藻「研究か…。それは本当に未解明なのか?」

玉藻「すでに多くの感染者、発症者を研究し、投薬実験も行っていたのでしょう?」

羽入「……それはどういう意味なのですか?」

玉藻「もし、全てのメカニズムが解明されて、特効薬も完成していたとしたら」

羽入「そ、そんなはずないのです」

玉藻「もし私が研究者ならにば確かめずにはいられない、最後の実験が残っていますね」

羽入「それは…?」

玉藻「女王感染者死亡による感染者全員の発症実験」

羽入「そんなまさか!」

341 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 22:13:09.21 ID:s0ErPZQF0 [15/30]
玉藻「そこにいる奴らは信用に足る人間なのか?」

羽入「そう言われると、確かに怪しい人はいるのですよ…」

羽入「で、でも、彼女に梨花は殺せないのです」

ぬーべー「どうしてそんな事言えるんだ?」

羽入「……彼女が今年の犠牲者だからなのです」

ぬーべー「なにっ!どうしてそれを言わないんだ!その人を助けに行かないと!」

羽入「危ないのです!そ、それに、今どこにいるか分からないのです…」

ぬーべー「くそっ!何てことだっ!もっと早く分かっていれば!」

羽入「ご、ごめんなさいなのです…」

羽入「(でも、梨花を守ってくれる人を危険な目に会わせる訳にはいかないのです…)」

346 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 22:17:08.45 ID:s0ErPZQF0 [16/30]
玉藻「その人物以外に研究に携わっている人物は?」

羽入「入江という医者がいるのですが…。彼がこんな事をするとは思えないのです」

ぬーべー「また振り出しか…」

玉藻「どうも腑に落ちない。やっと、君が怪しいと思える人物が出てきたというのに」

羽入「玉藻は、死んでいても彼女を疑うと?」

玉藻「君はどうして、その女性を怪しいと思ったんだ?」

羽入「そ、それは、研究に魂を捧げているというか、身骨を砕いているというか、没頭しすぎて……」

羽入「自分の研究のためなら人殺しも辞さないというか、生理的に受け付けないというか……」

348 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 22:22:05.79 ID:s0ErPZQF0 [17/30]
玉藻「そんな人物ならば、いや、そんな人物だからこそ死してもなお自らの研究を完成させようとするかもしれない」

ぬーべー「この世に強い未練を残して自縛霊となったのか」

玉藻「そのような存在に良心や罪悪感などない。まさに悪霊です」

ぬーべー「ならば、多くの犠牲者を出す結果に繋がることでも平気でやってしまう」

ぬーべー「まだ生きているのならば妖気を感じることが出来ないのも納得がいく」

玉藻「あくまで、可能性の一つですが」

羽入「でも、やはり、その場合も僕が気づくと思うのですが…」

ぬーべー「それもそうだよなー」


ぬーべー「オヤシロさまの崇り…?」-2
続きます

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