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シャア「まきますか? まきませんか?」-2
シャア「まきますか? まきませんか?」
続きです
続きです
266 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/17(月) 21:24:26.81 ID:bIro5A4nO [78/101]
ラクス「何です? 騒がしいですよ?」ムニャムニャ
水銀燈「あっ、ラクス、聞いてよ。このニート私を夜ばいしようとしたのよ」
ラクス 「まあキラ、夜ばいなんてはしたないですわ」
水銀燈「それだけじゃないわ。こいつ、あなたに隠れてエロゲーしてるのよ」
キラ「ちょ! それは!」
ラクス「酷いわキラ! 私がいるのにエロゲーと夜ばいはあんまりですわ!」
キラ「ち、違うんだよラクス! これはちょっとしたお遊びなんだ!」
ラクス「エロゲーは処分します。水銀燈さん、殺って下さい」
水銀燈「言われなくてもするわ」シュピピピ
キラ「もごごごごごごご!?」
ラクス「まあ、キラの穴という穴に羽が入って行きますわ」
267 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/17(月) 21:30:01.71 ID:bIro5A4nO [79/101]
約一週間後
夕方、シャアの部屋
真紅「シャア、紅茶を持ってきて頂戴」
シャア「ええい、私は召し使いか?」
真紅「だって貴方下僕でしょ? つべこべ言わない」
シャア「くっ、人使いの荒い女だ」
真紅「何か言った?」
シャア「何も言っとらんよ」
268 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/17(月) 21:37:03.47 ID:bIro5A4nO [80/101]
キィン…キィン…
シャア「ん?」
レンピカ「……」フヨフヨ
シャア「人工精霊? ホーリエでもベリーベルでもないな」
真紅「レンピカ!」
シャア「レンピカ?」
レンピカ「……!」
真紅「! そう、わかったわ」
269 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/17(月) 21:42:45.59 ID:bIro5A4nO [81/101]
シャア「何と言っているのだ?」
真紅「蒼星石が助けを求めてるわ」
シャア「蒼星石? 君の姉妹か?」
真紅「ええ。4番目のドールよ。でも珍しいわ。蒼星石から私に助けを求めて来るなんて」
真紅「シャア、私、nのフィールドに行ってくるわ」
シャア「何だそのnのフィールドと言うのは?」
真紅「かくかくしかじか」
シャア「そんな物が存在するのか」
パアアア
真紅「行ってくるわ」
シャア「待て、私も行こう」
真紅「でも」
シャア「私も行けば時間の制限が無くなるのだろ? 君一人だけに負担は背負わせないさ」
270 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/17(月) 21:48:27.78 ID:bIro5A4nO [82/101]
nのフィールド
蒼星石「……!」
レンピカ「!」ヒューン
蒼星石「お帰りレンピカ」
真紅「蒼星石、貴女もこの世界に来てたのね」
蒼星石「真紅、君もこの世界に来てたから助かったよ」
シャア「彼女が蒼星石か」
蒼星石「この仮面を被った人、真紅のマスター?」
真紅「ええ。シャア・アズナブルと言うのだわ」
蒼星石「はじめまして、僕の名前は蒼星石。ローゼンメイデンの第4ドールだよ」
シャア「ほう、僕っ娘か」ジュルリ
273 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/17(月) 21:54:00.57 ID:bIro5A4nO [83/101]
キン!
シャア「オウ!?」
真紅「下心」
シャア「ステッキで私の股間を叩くな……」ピクピク
真紅「それで、貴女から助けを求めるなんてよっぽどの事なんでしょうけど、見た所、貴女から危機感は感じられないわ」
蒼星石「うん。僕がピンチとかじゃなくて君に手伝って欲しい事があるんだ」
真紅「手伝い?」
蒼星石「僕のマスター、引きこもりなんだ」
シャア「!!」
真紅「引きこもりですって?」
蒼星石「うん。僕のマスター、中学生なんだけど、一ヶ月くらい前から引きこもってるんだよ」
蒼星石「マスターのお母さんが説得しても出てこないし、僕が説得しても出てこないし、幼なじみの女の子の説得でも無理。
心の樹の邪魔になる雑草を切ってもありえないスピードですぐに生えてくるし、ちょっとお手上げ状態なんだ」
蒼星石「それで、『経験者』である君に助けを求めたって訳」
274 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/17(月) 22:02:05.65 ID:bIro5A4nO [84/101]
真紅「そうだったの……」
シャア「蒼星石と言ったな」
蒼星石「えっ、うん」
シャア「聞きたい事があるのだが、そのマスターは中学何年生だ?」
蒼星石「中学一年生だね」
シャア「……では、君のマスターの名前はもしや、カミーユ・ビダンと言う名前か?」
蒼星石「!! どうしてマスターの名前を?」
シャア「カミーユは私の後輩だ」
真紅「何ですって!?」
シャア「まさかカミーユも契約者になっていたとは……狭い世の中だな」
真紅「事情はわかったわ。蒼星石、私を貴女のマスターの所まで案内して頂戴」
シャア「待て、その前にアムロも呼ぶ」
276 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/17(月) 22:06:49.01 ID:bIro5A4nO [85/101]
真紅「どうして?」
シャア「カミーユはアムロの後輩でもあるのだよ。私達はカミーユが学校に行かないから心配なのだ」
真紅「そう。わかったわ。では先にアムロの所に行きましょう」
~nのフィールドを移動中~
タタタッ
シャア「真紅、さっき蒼星石が君の事を『経験者』と言ってたがあれはどういう意味だ?」
真紅「結構前の話になるけど、私もね、引きこもりの子と契約してた事があるの」
シャア「それで君の事を『経験者』と言ったのか」
真紅「『彼』は立派に引きこもりを卒業したわ。でも、蒼星石の話を聞くと、もしかしたらその子よりも質が悪いかもしれないわ」
シャア「否定はしないが余りカミーユを悪く言わないでくれ。仮にも彼は私達とは付き合いが長いんだ」
真紅「ごめんなさい。でもね、『経験者』の意見から言わせて貰うけど、引きこもりと言うのはそう簡単に乗り越えられるものじゃないのよ」
277 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 22:10:27.97 ID:bIro5A4nO [86/101]
カミーユの部屋
カタカタカタ
カミーユ「誰にも邪魔されてたまるか。誰にも……」ブツブツ
ブブ……
カミーユ「? 何だ?」
蒼星石「よっと!」ニュルン
カミーユ「!? 蒼星石!?」ガタッ
蒼星石「こんにちは、マスター」
カミーユ「お前、どうしてパソコンk」
ギュウウウウウ!
シャア「ええい! 狭い! 狭すぎるぞ!」
真紅「だから一人ずつ出なさいって言ったのよ!」
雛苺「狭いのー!」
アムロ「他に出口はなかったのか!」
カミーユ「クワトロ先輩? アムロ先輩?」
279 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 22:16:37.19 ID:bIro5A4nO [87/101]
シャア「……全く、体が折れる所だったぞ」
カミーユ「……」
アムロ「久しぶりだね。カミーユ」
カミーユ「どうして先輩達がいるんです?」
蒼星石「僕が呼んだんだよ」
シャア「お前が引きこもってるから助けて欲しいって言ってきてな。それでだ」
カミーユ「余計な事をしてくれたな」ボソッ
アムロ「カミーユ、また学校に来ないか? その時は僕達が味方するからさ」
カミーユ「いいですよ。俺はこっちの生活の方が好いんだ」
シャア「カミーユ、ファだって心配してるのだぞ」
カミーユ「知るもんか」
280 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 22:20:45.35 ID:bIro5A4nO [88/101]
真紅「貴方がカミーユね」
カミーユ「何だお前?」
シャア「真紅。私のドールだ」
カミーユ「へえ。それなら今からアリスゲームでもしますか? 俺も退屈してた所なんですよ」
シャア「カミーユ!」
真紅「カミーユ、貴方、本当に今の生活のままでいいの?」
カミーユ「当たり前だろ」
真紅「本当に? 親御さんだって心配してるのよ」
カミーユ「親なんか知るか。俺の為に働いていればいいんだよ」
真紅「巻き毛ウィップ!」バチィン!
281 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 22:26:02.78 ID:bIro5A4nO [89/101]
カミーユ「痛ッ! お前、何するんだよ!」ダッ!
真紅「雛苺!」
雛苺「ウィ!」シュルルル
ビシビシビシ!
カミーユ「!! 何だよこれ? 縛られてる!? しかもこの縛り方って」
雛苺「亀甲縛りなのー」
蒼星石「ワァオ! コイツは良い絵だ」カシャ
カミーユ「お前、撮るなよ。それよりもこれファミチキが生えてるぞ!?」
雛苺「ファミチキわだちなのー」
シャア「オオ! ファミチキが取り放題ではないか!」
アムロ「やった! お金を使わなくて済むぞ!」
282 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 22:32:01.98 ID:bIro5A4nO [90/101]
真紅「ここじゃ狭いわ。nのフィールドに移動しましょう」
nのフィールド
カミーユ「この亀甲縛り解いてくれよ」
真紅「駄目よ。貴方、逃げ出しそうだもの」
真紅「ねえカミーユ。よく聞いて頂戴」
カミーユ「何だよ?」
真紅「私ね、貴方の様に引きこもってた男の子と契約してた時があるの」
カミーユ「!」
真紅「その子はね、今の貴方の様に心を閉ざしてたわ」
真紅「でもね、私と、そしてドール達と出会ってから『彼』も少しずつだけど変わって行ったわ」
283 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 22:36:41.98 ID:bIro5A4nO [91/101]
真紅「今のままじゃいけない。変わらなきゃいけない。あの子は自分自身と向き合う様になっていったわ」
真紅「そして『彼』は引きこもりを克服する事が出来た」
カミーユ「だから?」
真紅「『彼』と貴方の違いわね、貴方には心配してくれてる人が多い事よ」
真紅「私達と出会ってからの事は別にして、『彼』は親が海外に行ってるから実の姉と二人暮しをしてたの。私達と出会う前は味方は実の姉しかいなかったわ」
真紅「でも貴方は違う。貴方は私達が現れる前からシャアやアムロ、幼なじみが心配してくれてるじゃない?」
真紅「貴方には『彼』と違って血の繋がった者同士の繋がりだけでなく、他者との繋がりもあるのよ」
真紅「貴方は『彼』よりもずっと恵まれた環境にいるの。『彼』だって自分自身と向き合う事が出来た。
貴方だって自分自身と向き合う事が出来るはずだわ。少しずつで良い。自分のペースで己と向き合って」
真紅「大丈夫。貴方は一人じゃない。貴方には支えてくれる人がたくさんいるわ」
284 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 22:42:50.09 ID:bIro5A4nO [92/101]
カミーユ「うるさい! お前も綺麗事並べやがって! 人形の癖に! 他人は他人、俺は俺!」
カミーユ「クワトロ先輩もアムロ先輩も本当は迷惑なんだろ? だったら帰ってくれよ! 俺は今のままが良いんだ! もうこれ以上俺に干渉するな!」
カミーユ「人の自由を奪うなあああああああああ!!!!!!!!!!!!!」
真紅「……この分からず屋!」バチィン!
カミーユ「ぐう!」
真紅「だわ! だわ!! だわわーーーーーーー!!!」
バチバチバチバチバチバチバチ!!!
カミーユ「あぱぱぱぱぱぱぱぱぱ!!!」
蒼星石(マスターが真紅にあんなに叩かれてる……感じちゃう!!!!!)ゾクゾク
286 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 22:45:37.06 ID:bIro5A4nO [93/101]
5分後
バチバチバチバチバチバチバチ
シャア「真紅、まだ殴るのか?」
蒼星石「もうやめて! マスターのライフはゼロだよ!」
さらに5分後
カミーユ「……」ボロッ
真紅「手が痛いのだわ」
雛苺「わあ、顔がうにゅ~みたいに腫れ上がって美味しそうなのー」
289 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/17(月) 23:15:43.51 ID:bIro5A4nO [94/101]
真紅「カミーユ、貴方は『彼』と違って全く『勇敢』ではないわ。『臆病』よ」
真紅「貴方は修正する必要があるわ」
カミーユ「それ俺の台詞……」
ラプラスの魔「おや? 皆さん集まって何をしてらっしゃるのですか?」
「!!!!!!」
シャア「何だこのウサギは?」
蒼星石「ラプラスの魔……」
真紅「ラプラス、貴方どうしてここにいるの?」
ラプラスの魔「ただのお散歩ですよ。それにしても随分とマニアックなプレイをしt」
アムロ・シャア「ラ、ラブプラスの魔だってーーーーーーーー!?」
290 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/17(月) 23:19:14.82 ID:bIro5A4nO [95/101]
ラプラスの魔「……はい?」
真紅「何言ってるのあなt」
アムロ「ラブプラスの魔さん、ラブプラスの新しいソフトはいつ出るんですかーーーー?」
シャア「早く愛花とイチャイチャしたいぞ!」
ラプラスの魔「あのー」
カミーユ「凛子の、新しい凛子の限定品はいつ出るんだーーー?」
ラプラスの魔「私の名前はラブプラスの魔ではn」
アムロ「ラブプラスの魔さーん、僕はお母さん達も攻略したいでーす」
シャア「何!? アムロ、貴様は寧々さんではないのか?」
アムロ「僕は人妻も魅力的だと思うんだ」
シャア「ええい! この欲張り屋さんめ!」
291 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 23:22:18.27 ID:bIro5A4nO [96/101]
ラプラスの魔「ですから、私はラプラスn」
シャア「ラブプラスーーー!」
アムロ「ラブプラスーーー!」
カミーユ「ラブプラスーーー!」
ラプラスの魔「……」
アムロ・シャア・カミーユ「ラーブプラス! ラーブプラス!! ラーブプラスの魔!!! イエイイエイイエイ!!!!」
ラブプラスの魔「……もういいですよラブプラスの魔で」グスン
293 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 23:25:12.37 ID:bIro5A4nO [97/101]
真紅「ラブプラス、貴方がマスターの前にも出てくるなんて何が目的?」
ラブプラスの魔「貴女まで私の事をラブプラスと呼ぶんですか。別に、私は本当に散歩をしてただけですよ」
ラブプラスの魔「そうですね、せっかくドールとマスターが集まっていますし、良い事を教えてあげましょう」
真紅「何?」
ラブプラスの魔「翠星石と金糸雀も目覚めてますよ」
薔薇乙女達「!!!」
ラブプラスの魔「では、さようなら」スゥ…
294 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 23:28:11.54 ID:bIro5A4nO [98/101]
蒼星石「そうか。翠星石も……」
真紅「ちなみに水銀燈も目覚めてるわ」
シャア「これで6体、目覚めた事になるのか」
真紅(……あの時と似てるわね)
アムロ「そういえばカミーユ、さっき僕達と意気投合してたな」
カミーユ「あ、あれはたまたまです。とにかく、俺は学校に行きませんからね」
真紅「貴方まだそんな事言ってるの?」
カミーユ「うるさい」
真紅「いいわ。今日はもう貴方を説得するのはやめるわ。でも私は貴方が学校に行くまで諦めないから」
カミーユ「フン!」
295 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 23:30:50.29 ID:bIro5A4nO [99/101]
アムロ「ねえ雛苺ちゃん」
雛苺「うゆ?」
アムロ「僕にも亀甲縛りして欲しいんだ」
雛苺「わかったのー」
シュルルル!
アムロ「オウ!」ビクンビクン
蒼星石「オッ、これはまたお宝画像が増えそうだ」カシャカシャ
アムロ「ハア、ハア」
シャア「アムロ、貴様感じてるのか?」
アムロ「悔しいけど、僕は男なんだ」
シャア「このマゾヒストめ」
アムロ「シャア、僕はソフトMだよ」
297 名前: ◆qgXEy7ZweA [sage] 投稿日:2011/01/17(月) 23:36:42.69 ID:bIro5A4nO [100/101]
蒼星石「女の子にこんな恥ずかしい姿を撮られて恥ずかしくないのかい?」カシャカシャ
雛苺「縛りをもっときつくするのー」ギュウウウ
アムロ「くやしい…! でも…感じちゃう!」ビクンビクン
雛苺「クリムゾン乙なのー」
蒼星石「くう! カメラ娘僧(こぞう)の腕がなるぜ!」カシャカシャ
カミーユ「アンタ達何しに来たんだよ……」
真紅(こいつら駄目過ぎるのだわ)
蒼星石「雛苺、次は僕にも亀甲縛りしてよ! もう僕のお庭はぐっしょりなんだ」ハアハア
319 名前: ◆qgXEy7ZweA [] 投稿日:2011/01/18(火) 06:56:12.73 ID:b7BBr7pCO [1/136]
蒼星石「再開するね」
蒼星石「あっ、そうそう。再開する前にちょっと言いたい事だけ言っとくね」
蒼星石「マスターの事で相談したいから真紅を探して呼んだんだけど、
それなら真紅じゃなくて翠星石探して呼んだ方が良くね? 説得するより心の樹育てた方が手っ取り早いじゃん、って思ってる人もいるかもしれないね」
蒼星石「それも考えたけど、だって、雑草切ってもありえないスピードで生えてくるような人間だし、翠星石を呼んでも悲惨な結果になりそうな気がしたから真紅を呼んだんだ」
蒼星石「言いたい事はこれでおしまい。
本編を再開するね」
蒼星石「君の心の樹を狙い撃ち!」
320 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 06:58:27.54 ID:b7BBr7pCO [2/136]
ある日の日曜日
ロランが住んでいるアパート
ロラン「金糸雀、今日は君の姉妹と別のマスターが来るんだよね?」
金糸雀「そうかしら」
ロラン「いつでも招けるように一応、鍵はかけてないけど、このアパートの住所知ってるの?」
金糸雀「大丈夫かしら。nのフィールドを通れば大丈夫かしら」
ロラン「nのフィールド?」
パアアア
ロラン「あれ? テレビが?」
金糸雀「来たかしら」
321 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 07:02:32.00 ID:b7BBr7pCO [3/136]
ズズズズ……
ミレイナ・翠星石「来る~きっと来る~きっと来る~」ベタッ…ベタッ…
ロラン「さ、○子(さ○こ)だあああああああああああ!!!!!」
ミレイナ「んちゃ! ミレイナですぅ!」
翠星石「翠星石ですぅ!」
ロラン「」
ミレイナ・翠星石「あ……」
金糸雀「二人共現れ方が悪趣味過ぎるかしら。カナも危うくローザミスティカが飛び出るところだったかしら」
322 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 07:07:33.58 ID:b7BBr7pCO [4/136]
ちょっと時間が経過し…
ロラン「えっと、はじめまして。僕の名前はロラン・セアックです。大学生をしてます」
ミレイナ「ミレイナ・ヴァスティですぅ! 高校生ですぅ!」
ロラン(ソシエ以外の女の子を部屋に連れてくるのは初めてだから緊張するなあ)ドキドキ
ミレイナ「セアックさん、お聞きしたい事があります」
ロラン「何だい?」
ミレイナ「セアックさんはアリスゲームをどう思ってるんですか?」
ロラン「アリスゲームは避けられない闘いだからしょうがないけど、金糸雀には出来るだけ無理をしないで欲しいと思う。本音を言うと僕はアリスゲームには反対なんだ」
ミレイナ「良かったぁ。ミレイナも姉妹が喧嘩するのは反対なんです」
翠星石「ローラ人間は平和主義者ですね」
ロラン「ろ、ローラ人間?」
323 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 07:12:07.53 ID:b7BBr7pCO [5/136]
ロラン「そういえばドールは7体いるんだよね?」
翠星石「そうです。今私達が確認出来てるドールは私と金糸雀だけです」
金糸雀「でも絶対他の姉妹も目覚めてるかしら」
ロラン「そうか。出来れば闘いは避けたいな」
ミレイナ「そうだ! セアックさん、これからもミレイナ達は会うかもしれませんからメルアドと電話番号を交換するのはどうですか?」
ロラン「そうだね。連絡が取れた方が色々と便利だしね」
ミレイナ「それじゃあ赤外線通信ですぅ」ピコーン
ロラン「それじゃあ僕も」ピコーン
ミレイナ「それと、コレ、つまらない物ですが」ススッ(お菓子が入った箱を出す)
ロラン「ああ、すみません」
325 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 07:15:36.70 ID:b7BBr7pCO [6/136]
一方アパートの外では…
ソシエ「ふふ、ロランに黙って来ちゃった」
ソシエ「ロラン、ちゃんと栄養のある食べ物食べてるのかしら?」コツコツ(階段を上る音)
ソシエ「ロランの為に材料買って来たから頑張って美味しい料理を作らなくちゃ」
-玄関-
ソシエ「玄関の前に来ちゃった」
ソシエ「鍵はかかってませんよ~。ふふ、なんてね」ガチャ
ソシエ「えっ? 本当にかかってない」キィー
ミレイナ・ロラン「!?」
ソシエ「……え?」
326 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 07:20:59.33 ID:b7BBr7pCO [7/136]
ロラン「ソ、ソシエ?」
ドサッ(食材が落ちる音)
ソシエ「……ロラン、その女は誰?」
ロラン「違うんだソシエ。彼女は、その、あの、えっと」
ソシエ「誰よその女!!!」
ミレイナ「お、お邪魔してま~す……」
ソシエ「あなた誰よ!!」
ミレイナ「えっーと、ミレイナはですね……」キラン
ソシエ「!! 薬指に指輪? 婚約指輪!?」
ロラン「聞いて、ソシエ」キラン
ソシエ「薬指に包帯が巻かれてない!? しかもあなたにも婚約指輪!?」
ソシエ「あの包帯はそれを隠す為だったのね! あなたたち婚約してたのね!!」
327 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 07:26:30.59 ID:b7BBr7pCO [8/136]
ロラン「誤解だよソシエ!」
ソシエ「酷い! 今まで私の気持ち弄んでたのね。しかもこんな若い子と婚約してたなんて。どこが貧乏学生よ!」
ロラン「そうじゃないってば!」
ミレイナ「違うですーーー!!! ミレイナ達はそんな昼ドラ的関係じゃないですーーーー!!!」
ソシエ「嘘言わないで!!!」
翠星石「修羅場ですーーー!」
金糸雀「修羅場かしらーーー!」
ソシエ「キャアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!! 人形が喋ったあああああああ!!!!!!!?」
329 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 07:30:57.62 ID:b7BBr7pCO [9/136]
ソシエ「……それで、アリスゲームの為に薬指に指輪がはまってるのね」
ロラン「うん。しかもこの指輪取れないんだ。無理に取れば肉が削げそうだし」
ソシエ「それで、ミレイナちゃんはマスター仲間って訳ね」
ミレイナ「やっとわかってくれて助かったですぅ」
翠星石「おかっぱ人間ははやとちりしすぎですぅ」
ソシエ「しょ、しょうがないじゃない。ロランが部屋に女の子を連れて来てるなんて思わなかったんだもの。しかも指輪までしてるし」
ソシエ「でも、金糸雀ちゃんだっけ?」
金糸雀「は、はい」
ソシエ「ロランを闘いに巻き込まないでよね。もしロランに何かあったらどうするの?」
金糸雀「ご、ごめんなさいかしら」
330 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 07:38:01.18 ID:b7BBr7pCO [10/136]
ロラン「金糸雀を責めないでくれ。これは僕の意思で契約した事なんだ」
ミレイナ「それにミレイナ達は平和主義者だからアリスゲームはしないですぅ」
ソシエ「そう、なら安心ね」
ミレイナ「あの、二人に質問があるです!!」
ロラン・ソシエ「?」
ミレイナ「お二人は恋人なのですか?」
ロラン・ソシエ「!!」
ソシエ「ち、ちち違うわよ! ロランと私は幼なじみで別にそういう関係じゃないし、ただ、放っておけないから時々ロランのアパートに行って料理を作ってあげるるるるる程度よ」カアアア
ロラン「そ、そうだよ。いつもソシエには助かってるよ。ぼ、僕らはただの幼なじみだよ」
ソシエ「ろ、ロロロラン! ただの幼なじみじゃないでしょ!!!!」
ミレイナ「ほうほう、乙女の勘が半分当たったです」
332 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 07:43:21.56 ID:b7BBr7pCO [11/136]
――
蒼星石「マスター、ご飯食べに来ないのー? 僕はもう食べたよー」
シーーーン……
蒼星石「……駄目か」
蒼星石(真紅達はまた来るって言ってたけど、本当にこの引きこもりマスターを学校に行かせる事が出来るんだろうか?)
蒼星石(最悪、僕も『荒療治』を考えなきゃな)
蒼星石「またご飯ドアの所に置いとくように言うからー」テクテク
334 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 07:47:45.68 ID:b7BBr7pCO [12/136]
ガチャ
蒼星石「! マスター!」
カミーユ「……」
蒼星石「やっと出るようになったんだね」
カミーユ「蒼星石、頼みがあるんだ」
蒼星石「何?」
カミーユ「俺をnのフィールドに連れてってくれ」
337 名前:さるさんが多すぎる…[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 08:12:48.83 ID:b7BBr7pCO [13/136]
nのフィールド
蒼星石「マスター、nのフィールドで何をするの?」
カミーユ「……」
蒼星石「? マスター?」
ダッ
蒼星石「!!」
カミーユ「逃げてやる!」タタタッ
蒼星石「マスター!」
カミーユ「誰にも邪魔されてたまるか! 俺はどこまでも逃げてやる!」
蒼星石「マスター! クソッ、バカミーユめ!」タタタッ
338 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 08:21:59.26 ID:b7BBr7pCO [14/136]
カミーユ「ハア、ハア」タタタッ
蒼星石「マスター! そんな事して一生nのフィールドから出ないつもり?」タタタッ
カミーユ「そうだよ。一生nのフィールドにいてやる!」タタタッ
蒼星石「バカな事は止すんだマスター!」タタタッ
カミーユ「うるさい! 追ってくるな!」タタタッ
蒼星石「もういい加減にしてよ! いつまでこんな生活を続ける気?」タタタッ
カミーユ「俺の勝手だ!」タタタッ
蒼星石「この引きこもりマスター!」タタタッ
カミーユ「うるさい変態ドール!」タタタッ
339 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 08:28:06.01 ID:b7BBr7pCO [15/136]
別のnのフィールド
テクテクテク
ミレイナ「ミレイナの予想ではあの二人はいつか恋人になると思うです」
翠星石「おかっぱ人間のテンパり方は半端なかったですからね」
ミレイナ「でもセアックさんとお友達になれて良かったです。他のマスターさんも争いを好まない人だったら良いです」
翠星石「そうですね。出来れば闘いたくはないですよ」
340 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 08:32:20.36 ID:b7BBr7pCO [16/136]
タタタッ
ミレイナ「あれ? 何かやって来るです?」
翠星石「誰なんです?」
カミーユ「クソッ、しつこい!」タタタッ
翠星石「人間?」
カミーユ「!!」キキッー!
ミレイナ「どちら様ですか?」
カミーユ「ひ、人……」
翠星石「どうして人間が? 人間がドールなしでnのフィールドに入れる訳がないです」
蒼星石「待てー! このヘタレマスター!」タタタッ
翠星石「! 蒼星石!」
蒼星石「! 翠星石!」キキッー!
341 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 08:36:53.43 ID:b7BBr7pCO [17/136]
ミレイナ「オオッ! また新しいドールです!」
翠星石「蒼星石も目覚めてたんですね」
蒼星石「うん。翠星石、君が目覚めてたのは知ってたけどまさかこんな所で会うなんてね」
翠星石「ドリル人間、この帽子を被ったドールは蒼星石と言って翠星石の双子の妹です」
ミレイナ「妹さんですか。そういえば顔がそっくりです」
蒼星石「はじめまして、僕は第4ドールの蒼星石だよ」
ミレイナ「ワァオ! 僕っ娘ですぅ! レア属性ですぅ!」
カミーユ「……」
ミレイナ「あれ? と言うことはこの人はマスターさんですか?」
蒼星石「うん。この人は僕のマスターd」
カミーユ「蒼星石、アリスゲームをするぞ」
342 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 08:42:39.40 ID:b7BBr7pCO [18/136]
翠星石・蒼星石「!!!!」
ミレイナ「……え?」
蒼星石「マ、マスター? どうして急に?」
カミーユ「急も何もドールはずっと争ってるんだろ? なら今すぐ闘えよ。命令だ」
蒼星石「ちょっと待ってよマスター!」
カミーユ「お父様に会いたいんだろ?」
蒼星石「うっ……」
カミーユ「だったら闘えよ。さもないとお前、一生お父様に会えないぞ?」
カミーユ「蒼星石、これはマスターの命令だ」
カミーユ「闘え」
343 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 08:50:12.52 ID:b7BBr7pCO [19/136]
蒼星石「……」クルッ
翠星石「蒼星石……」
蒼星石「ごめん。翠星石」
翠星石「……そうですか」
ミレイナ「スィーたん! どうして!」
翠星石「仕方がないですよドリル人間。結局これが翠星石達の運命なんです」
蒼星石「そう。僕達は争い、生き残り、そしてお父様に会う為だけに作られた存在」
ミレイナ「でも!」
蒼星石「行くよ! 翠星石!」
蒼星石「レンピカ!」
翠星石「スィドリーーーーム!!!」
344 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 08:58:20.21 ID:b7BBr7pCO [20/136]
ドォン! ガァン! ギィン!
カミーユ「へえ、これがドール同士の闘いか」
ミレイナ「どうしてです!」
カミーユ「ん?」
ミレイナ「どうしてアリスゲームをさせるんですか! 姉妹なんですよ!」
カミーユ(先輩達やファ以外との人と話さなきゃならないのか……)ブルッ
カミーユ「お、俺はね、あいつが欝陶しくて堪らないんだよ。いつも俺の楽しみを邪魔してくるし。くどくどと説教はしてくるし」
カミーユ「別にあいつが勝とうが負けようがどうだっていいんだよ。勝てばあいつはお父様に会えるチャンスが出来る。負ければ俺の邪魔はいなくなる。良い事じゃないか。どっちにしろ、遅かれ早かれ俺の前から消えてくれるしね」
ミレイナ「酷い……そんな事の為に闘わせるんですか!」
ズキィン!
カミーユ「い、いずれにしろあいつらは闘う運命なんだろ?」ズキンズキン
345 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 09:02:11.06 ID:b7BBr7pCO [21/136]
ダッ!
ミレイナ「スィーたん、蒼星石さん、もうやめて下さい!」
翠星石「来ちゃ駄目です! ドリル人間!」ギリギリ
蒼星石「そう、これは僕達の闘いなんだ!」ギリギリ
キィイイイン
ミレイナ「! 熱ッ……」
カミーユ「熱……」
ガキィン!
翠星石「スィドリーーーーム!!!!!」
ズガガガガガガガガガ!!!
蒼星石「甘い!」ズババババ!!!
347 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 09:08:32.49 ID:b7BBr7pCO [22/136]
翠星石(切られた!?)
蒼星石「でやあああああああ!!」ブン!
翠星石「くっ!」バッ
ギィイイイン!!!
翠星石「ううう……」ギリギリ
蒼星石「ハア!」ブォン!
翠星石「うわあああああああ!!!」
ドォオオオオオオオン!!!!(壁にぶつかる)
ミレイナ「スィーたん!!」
348 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 09:12:52.52 ID:b7BBr7pCO [23/136]
翠星石「ケホッ、ケホッ」ボロッ
蒼星石(翠星石……)ギリッ
蒼星石「終わりだ翠星石!」ダッ
翠星石「!!」
カミーユ(あいつが勝つのか……)
蒼星石「(さようなら……翠星石)でやあああああああああああ!!!!!!!」
ミレイナ「ダメエエエエエエエ!!!!!!!!!!」バッ!
蒼星石「!?」
ザシュ!
350 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 09:17:48.25 ID:b7BBr7pCO [24/136]
パラ…
ミレイナ「ハア……ハア……」ガクガク
蒼星石(か、辛うじてツインテールの左側だけを少し切るだけで済んだ)
翠星石「ド、ドリル人間……」
ミレイナ「スィーたん……」ギュ…
翠星石「ドリル人間、何て無茶をするんですか?」
ミレイナ「駄目ですよ…姉妹同士で喧嘩は…」ギュウ
蒼星石「あの……大丈夫?」
ミレイナ「どうして! どうして姉妹同士で殺し合わなきゃならないんですか!」
ミレイナ「姉妹なんですよ! 家族なんですよ! 命を奪ってまでやらなきゃいけないゲームなんですか!」
ミレイナ「おかしいです! スィーたん達を作ったお父さんはおかしいです! どうして自分の娘達にそんな酷い事が出来るんですか!」ポロポロ
ミレイナ「そんなのお父さんじゃない! 本当のお父さんなら皆を愛しても良いはずです!」ポロポロ
351 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 09:22:48.44 ID:b7BBr7pCO [25/136]
翠星石「ドリル人間……」
カミーユ「おい、何で邪魔したんだよ? 何で自分から死ぬような事したんだよ?」
蒼星石「……」スッ、シュウウウ…
カミーユ「蒼星石、何で鋏を消したんだよ? 早くその人どけろよ」
ミレイナ『キッ!』(睨みつける)
カミーユ「!!」ビクッ
スタスタスタ
カミーユ「な、何だよ?」
ミレイナ「バカァ!」バチィン!
カミーユ「な、何するんだよ……!」
ミレイナ「……」ポロポロ
354 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 09:28:00.61 ID:b7BBr7pCO [26/136]
カミーユ「あ……」
ミレイナ「あなたは何も感じないんですか? 姉妹同士の闘いに?」
カミーユ「だ、だって、それが運命なんだろ!」
ミレイナ「でも、スィーたん達だって本当は闘いたくないんです。皆で仲良くしたいんです」
カミーユ「でもさ」
ミレイナ「家族が傷つくのは辛い事なんですよ! 家族がいなくなるのは悲しい事なんですよ!」
ミレイナ「大切な人が辛い目に合うのは、周りの人達をも悲しくさせるんです」
カミーユ「あ、あいつらは人形だろ?」
ミレイナ「人形でもスィーたん達は生きてます! ミレイナにとっては大切な家族です! パパも、ママも、ハロも、先輩や後輩も、友達や恋人も、ミレイナにとっては大切な存在なんです!」
356 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 09:31:55.23 ID:b7BBr7pCO [27/136]
カミーユ「あ……」ズキン
ミレイナ「あなただって家族が傷ついたら悲しいはずです」
カミーユ「ご、ごめんなさい……」
ミレイナ「わかれば良しです」グスン
ミレイナ「スィーたん、大丈夫?」タタタッ
翠星石「大丈夫ですよ」ムクッ
ミレイナ「蒼星石さん、手を出して下さい。スィーたんも」
翠星石・蒼星石「えっ?」
ニギッ
ミレイナ「はい。仲直りの握手です」
翠星石・蒼星石「ハハ……」アクシュアクシュ
358 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 09:35:29.88 ID:b7BBr7pCO [28/136]
カミーユ(俺は……)
ミレイナ「さて、つかぬ事を聞きますが、あなたのお名前は何と言うのですか?」
カミーユ「え、あの……」
カミーユ(また学校の時や蒼星石の時の様に女みたいな名前って馬鹿にされるのかな)
ミレイナ「? どうかしたのですか?」
カミーユ「カ、カミーユ、カミーユ・ビダンです」
ミレイナ「オオッ、良い名前ですね」
カミーユ(! 馬鹿にされなかった!?)
ミレイナ「ミレイナも自己紹介するです。ミレイナ・ヴァスティですぅ!」
カミーユ「よ、よろしく」
ミレイナ「よろしくですぅ!」
360 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 09:39:53.33 ID:b7BBr7pCO [29/136]
ミレイナ「見た目からしてミレイナより年下に見えそうですけど、何年生ですか?」
カミーユ「ちゅ、中学一年生です」
ミレイナ「そうですか。ミレイナは高校一年生です」
ミレイナ「ビダン君、もう蒼星石さんにスィーたんと喧嘩させちゃ駄目ですよ!」
カミーユ「は、はい……」
ミレイナ「うん。お姉さんの言うことを聞いて偉いです」
翠星石「…何だか丸く収まっちゃった的な感じですね」
蒼星石「そうだね」
蒼星石「そういえば翠星石はどうしてnのフィールドにいたの?」
361 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 09:44:22.13 ID:b7BBr7pCO [30/136]
翠星石「金糸雀のマスターの所に会いに行ってたんですよ。それで、帰る途中だったんです」
蒼星石「そうなんだ。翠星石はもう金糸雀と会ってたんだね」
蒼星石「僕も真紅と雛苺に会ったよ。マスターも含めてね。水銀燈も目覚めてるみたい」
翠星石「って事は6体も目覚めてたんですね」
翠星石「それはそうと蒼星石はどうしてnのフィールドにいたんですか?」
蒼星石「実は…」ゴニョゴニョ
翠星石「ええっ!? 引きk」
蒼星石「しっ! 声がでかいよ!」
翠星石「もごご…」
363 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 10:07:03.99 ID:b7BBr7pCO [31/136]
翠星石「そうですか。蒼星石のマスターがヒッキーでnのフィールドを逃げ回ってたんですね」
蒼星石「そう。かなり厄介なマスターなんだ」
翠星石「引きこもりですか。懐かしいですね」
蒼星石「『彼』でもあそこまで酷くはなかったよ」
翠星石「蒼星石も大変ですね」
蒼星石「本当に苦労するよ。翠星石、今度僕の家に来て欲しいんだ。マスターの引きこもり脱出の為に手伝って欲しいんだよ。レンピカに住所教えとくからさ」
翠星石「しゃーねーですね。わかったですよ」
蒼星石「それと」
翠星石「?」
蒼星石「ミレイナさんって言ったかな? あの人がマスターに変な質問しなければいいけど」
ミレイナ「ところで、ビダン君はどうしてnのフィールドにいるのですか?」
翠星石・蒼星石「あ」
364 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 10:10:07.60 ID:b7BBr7pCO [32/136]
ミレイナ「そういえばさっき急いで走っていましたけど、どうしてです?」
カミーユ「そ、それは……」
ミレイナ「?」
カミーユ(な、何て言えばいい? 実は引きこもる為にnのフィールドを逃げ回ってましたなんて言えないし、言ったらこの人、引いちゃうんじゃないかな?)ドクンドクン
カミーユ(でも、俺の名前を馬鹿にしなかったし、女っぽいって言わなかったし、言っても大丈夫かな?)ドクンドクンドクン
カミーユ(……駄目だ。怖い!)ドクンドクンドクンドクン
ミレイナ「ビダン君?」
カミーユ「その、俺は……」
蒼星石「マスターは僕が髪を切ってあげるって言ったのに逃げたんだよ」
カミーユ「!!」
365 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 10:13:48.64 ID:b7BBr7pCO [33/136]
ミレイナ「そうなんですか?」
蒼星石「うん。nのフィールドなら切った髪を処分しなくて済むしね。でもマスターが急にビビり出して逃げたしたんだよ」
蒼星石「そうでしょ? マスター?」パチッ(ウインク)
カミーユ「そ、そうなんだよ。だってこいつ、あんな巨大な鋏で切ろうとするんだよ。どうかしてるよ」
蒼星石「マスターも臆病だなぁ。僕の腕を信用してよ」
ミレイナ「なぁんだ、そういう事だったんですね」
翠星石「蒼星石は時々ぶっ飛んだ事をするんですよ」
蒼星石「ハハハ、酷い事言うなぁ、翠星石も」
蒼星石(上手くごまかせた。マスターがまた発狂してミレイナさんに暴力でも振るったらたまんないしね)
366 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 10:18:14.41 ID:b7BBr7pCO [34/136]
――
ミレイナ「それじゃあビダン君、さよならですぅ!」
カミーユ「さ、さようなら」
テクテクテク
カミーユ「なあ、蒼星石、なんで俺の事庇ったんだ?」
蒼星石「その方がマスターにとっては良かったんじゃないの?」
カミーユ「まあ、そうなんだけどさ」
カミーユ「その……ごめん」
蒼星石「もういいよ。それよりもマスター。お昼ご飯はどうするの?」
カミーユ「……またドアの所に置いとくように言っといてくれ」
蒼星石「わかった」
カミーユ「でも、いつかまた一階で食べるかもしれない」
蒼星石「うん。『いつか』だね。わかった」
368 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 10:21:19.80 ID:b7BBr7pCO [35/136]
>>3です。しばらく空けます
374 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 14:19:25.09 ID:b7BBr7pCO [36/136]
翠星石「お待たせですぅ! それじゃあ始めるですよ!」
375 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 14:21:08.61 ID:b7BBr7pCO [37/136]
ピンポーン!
セイラ「ハーイ」タタタッ
ガチャ
セイラ「! ハマーンさん!」
ハマーン「久しぶりだな。アルテイシア」
セイラ「どうしたんですか今日は?」
ハマーン「シャアに用があってな。シャアはいるか?」
セイラ「兄さんならリビングにいるわ。兄さーん」
377 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 14:23:44.57 ID:b7BBr7pCO [38/136]
シャア「ん? 何だアルテイシアー?」
セイラ「ハマーンさんが家に来てるわよー」
シャア「!?」
ハマーン「邪魔するぞ。シャア」
シャア「ハマーン! 何故家に来た!」
ハマーン「今日は貴様と勉強がしたい気分になってな」
シャア「連絡くらいよこせ!」
ハマーン「サプライズだ」
シャア(まずい! これはまずいぞ!)
ハマーン「シャア、早速貴様の部屋で勉強をするぞ」
378 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 14:28:20.43 ID:b7BBr7pCO [39/136]
シャア「待て、ハマーン! 私は今部屋が散らかってるのだ!」
ハマーン「それなら私が部屋に入ってからでも掃除が出来るだろう?」
シャア「それでは駄目なのだ!」
ハマーン「何だ? まさか、貴様のあの破廉恥なフィギュアの事か? そんな物とうに見慣れてる。何を今更」
シャア「黙れ! 私が部屋に入っていいと言うまで来るな!」
ハマーン「何だと? 何をそんなに焦っているのだ貴様は?」
シャア(アルテイシア!)チラッ
セイラ「そ、そうだハマーンさん。わざわざ来て下さったんだし、ウーロン茶でも出しますよ」
ハマーン「そうか。すまないな」
379 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 14:34:45.38 ID:b7BBr7pCO [40/136]
シャア「とにかく、部屋には勝手に上がってくるな」タタタッ
ハマーン「……怪しい」
ダンダンダンダンダン! ガチャ!
シャア「真紅!」
真紅「どうしたのよそんなに慌てて? 今私はKガンダムの塗装で忙しいんだけど」
シャア「鞄の中に隠れろ!」
真紅「どうして?」
シャア「私の同級生の女が家に来たんだ。バレる前に早く隠れろ!」
真紅「……わかったわ。でも、もしアルテイシアの様に話のわかる人だったら私の事言っても良いんじゃないの?」
シャア「あの女はそれで済むような女ではないのだよ!」
ハマーン「シャア、貴様、何を隠している?」ダンダン
シャア「!? 勝手に上がって来ただと!? ええい! 真紅、早く鞄の中に入れ!」
380 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 14:38:07.61 ID:b7BBr7pCO [41/136]
ガチャ
ハマーン「おい、シャア」
シャア「ハマーン、勝手に入って来るなと言っただろう」
ハマーン「貴様が余りにも怪しいからだ。ん? 何だその鞄は?」
シャア「ああ、これは買ったのだよ。もし旅行に行く時に必要だと思ってな」
ハマーン「買った? 随分と高そうな鞄に見えるが」
シャア「ああ、これは見た目だけでそんな良い素材は使っていないのだよ」
ハマーン「これが? だが私から見たらこの鞄はかなり高そうに見えるのだが」
シャア「さすが金持ちは言う事が違うな。だが最近の物は金持ちをも騙すような技術で本物か偽物かもわからない様に作られているだろ?」
ハマーン「……だとしても何故金色の薔薇の彫金が施されている鞄なのだ? 貴様、こんな趣味の物集めてたか?」
シャア「ただの気まぐれさ。まあマシュマーには似合いそうだがな」
381 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 14:41:54.78 ID:b7BBr7pCO [42/136]
シャア「それよりもハマーン、勉強をするのだろ?」
ハマーン「ああ。……貴様、プラモを作ってたのか?」
シャア「そうだ。それでさっきしばらく休んでたのだよ。そしたら君がやって来たからな。プラモをどけなければいけなくなったではないか」
ハマーン「なら何故あの時そう言わなかった。待ってやったというのに」
シャア「つい動揺してしまったのだよ」
ハマーン「……シャア、貴様、ガンダムを作ってたのか?」
シャア「そうだが」
ハマーン「貴様はガンダムを作る様な人間だったか? ザクやササビーの様なタイプを作る様な男だと思ったんだがな」
シャア「私だってガンダムを作りたい時もあるさ。私専用のガンダムがあるのは君も知っているだろう?」
ハマーン「そうだが」ジッー
シャア「ハマーン、プラモを見てる中悪いがそれをどける。勉強するぞ」
382 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 14:46:50.74 ID:b7BBr7pCO [43/136]
ハマーン「……シャア、さっき貴様は『しばらく休んでた』と言ったな?」
シャア「そうだ」
ハマーン「どのくらい休んでた?」
シャア「一時間くらいだな」
ハマーン「……貴様、嘘をついてるな」
シャア「!? 何を根拠に?」
ハマーン「このガンダム、素人目の私から見ても塗装されている部分がまだ渇き切ってない。匂いもまだキツイ」
ハマーン「まるでさっき終えたかの様な状態だ。シャア、どういう事だ!」
シャア「こ、これはだな、実はさっきアルテイシアに少しやらせたのだ」
ハマーン「彼女にそんな技術はない筈。それに、彼女からは塗料の匂いが全くしなかったぞ!」
シャア「だ、だからだな」キラン
ハマーン「!! シャア、その指輪は何だ?」
384 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 14:52:59.20 ID:b7BBr7pCO [44/136]
シャア「ん? ……!!!!!!!」
シャア(しまった! 私とした事が包帯を外してる事を忘れていた!)
ハマーン「何だその指輪は!!」
シャア「こ、これはだな。ファッションだ。どうだ、似合うと思わないか?」
ハマーン「貴様、薬指は怪我をしてた筈。その指輪は……! そうか、アムロ・レイも怪我をしてたわけではなく本当はその指輪を隠すためか」
シャア「ハマーン、そうではない」
ハマーン「貴様ら、その歳で、男同士なのに婚約してたのか!!」
シャア「なぜそうなる!!」
真紅「もう隠すだけ無駄だわ。シャア」パカッ
シャア「真紅!」
ハマーン「!?」
真紅「にゅ。私ぷちこ」
385 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 15:02:46.25 ID:b7BBr7pCO [45/136]
シャア「真紅、鞄の中に入ってろと言ったではないか」
真紅「時間の問題よ。それよりもシャア、お父様が造ってくれた鞄を安物扱いしないでちょうだい。お父様が手抜きするはずがないじゃない」
シャア「ごまかす為だ。仕方がないだろ」
ハマーン「な、な、何なのだ貴様はーーーーー!? なぜ人形が喋ってる!?」
真紅「はじめまして、私の名前は真紅。誇り高きローゼンメイデン第5ドールよ」
ハマーン「ろ、ローゼンメイデン? 貴様、シャアとどういう関係だ!!!」
真紅「シャア? シャアは私のミーディアム。下僕よ」
388 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 15:07:04.01 ID:b7BBr7pCO [46/136]
ハマーン「下僕だとおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!?」
ほわほわほわほわほわ~ん
ヒヒーン!
真紅「もっと速く走りなさい! シャア!」
シャア「ブヒッ!」
真紅「シャア、貴方は豚であり馬であり犬であるのよ。そんな事で私の下僕が務まると思う?」
シャア「ブヒッ! ブヒヒヒヒ! ブヒン!」ブンブン
真紅「わかってるじゃない。なら、もっと速く走るのよ。ハイヤー!」パシン
シャア「ブッヒッヒーーーーン!!!!」
パッカラパッカラ、パッカラパッカラ!
シャア「ブヒヒッヒン! ブヒヒッヒン!」
真紅「走れー走れーシャア・アズナブル
追いつけ追いこせ引っこぬけ!」
390 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 15:09:37.54 ID:b7BBr7pCO [47/136]
パリィン!
真紅「アルテイシア、この紅茶凄くマズイのだわ」
セイラ「ご、ごめんなさい」
真紅「何度言わせればわかるの!」パシィン
セイラ「アァウ!」
真紅「本当に貴女は役立たずね。さすがシャアの妹ね」
セイラ「ごめんなさい、ごめんなさい」ポロポロ
真紅「泣けば許されると思うの?」パシィン
セイラ「キャア!」
393 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 15:14:10.71 ID:b7BBr7pCO [48/136]
真紅「シャア、私の靴を脱がして」
シャア「ワン!」スッ
バチン!
シャア「キャヒン!?」
真紅「誰が手を使えと言った? 口だけを使いなさい」
シャア「クゥ~ン」パクッ
ズルッ、ズルッ
真紅「次は靴下よ」
シャア「ブヒュワン!」パクッ
ムキムキ、ムキムキ
真紅「豚で馬で犬の貴方にしては上出来ね」
394 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 15:17:29.50 ID:b7BBr7pCO [49/136]
真紅「シャア、私の足を舐めなさい」
シャア「ブヒュ~ン」ペロペロ
真紅「もっとしっかり舐めるのよ!」
シャア「ワンワン!」ペロペロペロペロ!
真紅「上手じゃない。私の足を舐めてる気分はどう?」
シャア「幸せだク~ン」ペロペロ
ゲシッ!
シャア「キャイン!?」
真紅「誰が喋って良いって言った?」グリグリ
シャア「ご、ごめんなさいだワン」
真紅「喋らない!」グリグリグリグリ
シャア「ブ、ブヒーーーーン!!!!!」
396 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 15:21:06.72 ID:b7BBr7pCO [50/136]
真紅「シャア、私を乗せてあの崖を登りなさい」
シャア「ブヒン!? ワンワンヒヒン!」
真紅「何? 無理だって? 貴方殺されたいの?」
シャア「キャブ~ン」ブンブン
真紅「なら早く登りなさい!」
シャア「ブヒワンワーーーン!!!」
ガシッ、ガシッ
シャア「クゥ~ン」
真紅「ほら、もっと気合いを入れなさい」
真紅「見なさい。もうすぐ頂上よ。諦めない」
シャア「ヒヒーン!」
397 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 15:23:32.69 ID:b7BBr7pCO [51/136]
ズルッ、ガラッ!
シャア・真紅「!?」
ズルルル
真紅「キャアアアアアアアアアア!?」
ガシッ、クンッ!
真紅「……生きてる?」
シャア「ブヒュ!」
真紅「シャア、危ないじゃない! 私を殺すつもり?」ポカポカ
シャア「キャンキャン! ヒヒワン!」
真紅「もう、再開するのだわ」
シャア「ワンワン!」
398 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 15:26:37.55 ID:b7BBr7pCO [52/136]
ガシッ、ガシッ、ムクッ
真紅「頂上に着いたのだわ」
シャア「ブヒヒンワンワン!」
セイラ「真紅さーん、兄さーん」タタタッ
真紅「アルテイシア、来てたのね」
セイラ「真紅さん、これ、紅茶です」スッ
真紅「ありがとう」ゴクッ
真紅「……」
セイラ「あの、お味は……」
真紅「上出来よ。よく頑張ったわね。アルテイシア」
セイラ「う、嬉しい!」ポロポロ
真紅「シャア、貴方も頑張ったわね。崖を登るなんて普通の人には出来ないわ」
シャア「ブヒンワン!」
400 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 15:32:07.68 ID:b7BBr7pCO [53/136]
真紅「二人共、立派な下僕になったわね。おいで、抱きしめてあげるわ」
セイラ「真紅さーーーん!」
シャア「クゥ~~~~~ン!」
真紅「よしよし」
真紅「見よ! 東方は赤く燃えているのだわ!」
真紅「二人共、私についてきなさい。走るわよ!」
セイラ「はい!」
シャア「ブヒヒヒンヒンヒヒンワンワンワーーーーン!!!!!!!!!」
――
ハマーン「ふざけるなああああああああああああああああああ!!!!!!!!」
シャア「ハマーン、妄想が長すぎるぞ!」
402 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 15:35:58.12 ID:b7BBr7pCO [54/136]
ハマーン「ええい! 貴様、シャアから離れろ! シャアは私の物だ!」グイッ
真紅「何を言ってるの? シャアは私の物よ。貴女の物ではないわ」グイッ
シャア「ま、待て、二人共。引っ張るな」
ハマーン「人形風情がしゃしゃり出るな」ギュー
真紅「シャアは私と契約してるのよ。そっちこそしゃしゃり出ないで」ギュー
ハマーン「契約だと? なら尚更シャアは私の物だ」ギュー
真紅「意味がわからないのだわ」ギュー
シャア「ぬおおおおおおおおお!!!!!!! やめろ二人共! 私の腕はジオングの様に離れないのだぞ! 痛い! 痛むぞ!」
408 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 15:57:23.28 ID:b7BBr7pCO [55/136]
ハマーン・真紅「くっ」パッ
シャア「ゼエ、ゼエ、危うく腕がちぎれるところだった」
ハマーン「おい、真紅と言ったな」
真紅「そうよ」
ハマーン「シャアは、シャアは貴様には渡さん!」
真紅「何か勘違いしてるみたいだけど貴女の様な人間は何か腹立たしくなるのだわ」
真紅「シャアは私の下僕、貴女の好きにはさせない」
真紅・ハマーン「フン!」
シャア(何故私はこんな目に合わなければいけないのだ?)
410 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 16:00:37.92 ID:b7BBr7pCO [56/136]
そして、数日が経過し…
キーーーン
翠星石(鞄で飛行中)「ここら辺に蒼星石が住んでいるんですよね」
蒼星石「オーイ、翠星石」
翠星石「あっ、いたです」
シュタ
翠星石「久しぶりですぅ」
蒼星石「来てくれてありがとう。翠星石」
翠星石「妹が困ってるんです。行かないわけないじゃないですか」
411 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 16:04:11.96 ID:b7BBr7pCO [57/136]
翠星石「そういえば蒼星石のマスターの親はドールの事知ってるんですか?」
蒼星石「大丈夫。問題ないよ」
翠星石「それじゃあ早く家に入るですぅ」
蒼星石「待って、その前にもう一人来るんだ」
翠星石「誰です?」
蒼星石「真紅だよ」
キーーーン
蒼星石「来たね」
シュタ
真紅「久しぶり。蒼星石」
412 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 16:07:28.07 ID:b7BBr7pCO [58/136]
蒼星石「久しぶりだね。真紅」
翠星石「真紅、久しぶりですぅ!」
真紅「翠星石も久しぶりね。この世界では初めて貴女に会うわね」
翠星石「そうですね。でも、どうして真紅も呼んだんです?」
蒼星石「彼女は『経験者』だからだよ。それに、また来るって約束してくれたしね」
翠星石「なるほど」
真紅「では入りましょう」
413 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 16:12:22.48 ID:b7BBr7pCO [59/136]
ガチャ
ヒルダ「あら、蒼星石ちゃん、この子達はもしかして姉妹?」
蒼星石「そうだよ、彼女達は僕の姉妹だよ」
翠星石「翠星石ですぅ!」ペコリ
真紅「はじめまして、真紅です」ペコリ
ヒルダ「こんにちは」
翠星石「いつも妹がお世話になってるです」
ヒルダ「(蒼星石ちゃん、この子の妹なのね)そんな事ないわ。むしろ私の方が助けられてるくらいよ」
ヒルダ「何かお菓子を出さなきゃいけないわね」
翠星石「大丈夫です。その必要はないですよ」
真紅「私達は二階に用がありますから」
414 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 16:17:58.24 ID:b7BBr7pCO [60/136]
ヒルダ「二階? カミーユの所?」
蒼星石「うん。それと翠星石は今日泊めたいんだけど、お母さん、泊めても良い?」
ヒルダ「ええ、良いわよ。主人も今日は帰って来ないし」
蒼星石「ありがとうお母さん。それじゃあ僕らは二階に行ってるね」
テクテクテク
真紅「優しそうなお母さんね」
蒼星石「うん。本当に良いお母さんだよ」
翠星石「でもちょっと痩せこけてませんでしたか?」
蒼星石「最近疲れてるからね」
翠星石「まったく、親不孝な息子ですね」
416 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 16:22:52.64 ID:b7BBr7pCO [61/136]
蒼星石「それだけじゃない。マスターのお父さんは仕事を言い訳にしてマスターに構ってくれないし、マスターが引きこもったのは全部お母さんのせいにしてるんだ」
真紅「酷いわね。それ、父親にだって責任はあるかもしれないのよ」
蒼星石「さらにだよ。お父さんはお母さんが反論したら、暴力で押さえ付けるんだよ。まるで自分が正しいかのようにね」
翠星石「最低な父親ですぅ!! 大黒柱の資格もねえですよ!!! そんなクズ人間!!!! 翠星石のマスターの家庭とは大違いですぅ!!!!!」
蒼星石「お母さんが可哀相だよ。出来るだけ負担を軽くするためにもマスターを早く学校に行かせなくちゃ」
真紅「そんな事話してる間に二階に着いたわね」
417 名前:>>415一応、赤の他人にはですます調は使いますけど、どうすれば良いのでしょうか?[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 16:33:20.06 ID:b7BBr7pCO [62/136]
蒼星石「マスター、入っていい?」コンコン
カミーユ「ああ」
ガチャ
カミーユ「! お前らは」
真紅「久しぶりね、カミーユ。約束通り来たわよ」
翠星石「nのフィールド以来ですね」
カミーユ「そうだな。久しぶりだな」
真紅(? 態度が余り悪くない?)
蒼星石「マスター、もうわかるよね」
カミーユ「ああ。説得しに来たんだろ?」
真紅「話が早いじゃない。では私と話し合いましょう」
418 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 16:38:28.43 ID:b7BBr7pCO [63/136]
ポスン
真紅(机の椅子に座ってる)「ねえカミーユ、今日の気分はどう?」
カミーユ「まあまあかな」
真紅「ご飯は食べた?」
カミーユ「ああ」
真紅「学校に行く勇気はある?」
カミーユ「……まだ」
真紅「そう。でも少しずつで良いわ。頑張りましょう」
カミーユ「……わかった」
421 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 16:45:43.97 ID:b7BBr7pCO [64/136]
真紅「カミーユ、貴方、どうして学校に行かなくなったの?」
カミーユ「蒼星石から聞かなかったか? 名前が理由で虐められたからだよ」
真紅「カミーユ、辛いかもしれないけど私に虐められたきっかけを教えて」
カミーユ「だから名前だってば」
真紅「誰が、何時、どんなやり方でなのか詳しい事を聞かせて。私、蒼星石からはそこまで聞いてないわ」
カミーユ「……」ガタガタ
真紅「大丈夫。落ち着いて」
カミーユ「ヒュー…ヒュー…」ガタガタ
蒼星石(マスター……)
真紅「ちょっと強引過ぎたわね。ごめんなさい。カミーユ、深呼吸して心を落ち着かせましょう」
422 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 16:53:09.07 ID:b7BBr7pCO [65/136]
カミーユ「スッーハッースッーハッー……」
真紅「落ち着いた?」
カミーユ「……」コクッ
真紅「話せる?」
カミーユ「……」コクッ
真紅「それじゃあ私に話して」
カミーユ「……あれは俺が入学して一週間くらい経ってからの事だった」
カミーユ「自分で言うのもアレだけど、俺は内気で友達が作るのが苦手で、まだ友達がいなかったんだ。だから俺は『一人』だった」
カミーユ「でも、まだ隣のクラスのファや先輩達がいたから昼間はお弁当を食べたり、帰りは一緒に帰ったりしてたから、まだ『独り』じゃなかったよ」
カミーユ「けど、ある時、同級生の一人が馬鹿にしたんだ。『お前の名前、女みたいだな』って」
425 名前:連投規制されました[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 17:18:10.48 ID:b7BBr7pCO [66/136]
カミーユ「その時俺は頭に血が上ってそいつを殴ってしまったんだ」
カミーユ「それがきっかけだった。そいつは不良学生で、そいつは自分の仲間や先輩に殴った事を言ったんだ」
カミーユ「次の日から、俺はその不良達に虐められる様になった。酷かったよ。
毎日、毎日、痣が目立たない程度に殴られたり蹴られたり、全裸にされたり、
お金を取られたり、『カミーユちゃ~ん、カミーユちゃ~ん』って馬鹿にされたり、『君が使うのは女子トイレでしょ~』って無理矢理女子トイレに連れてかれたりした」
カミーユ「そして虐めてくるのは不良だけじゃなかった。周りのクラスメートも俺を虐めるようになった。机に落書き。
ノートは破かれ、教科書も使えなくなった。もちろん、名前でも虐めてきたよ」
カミーユ「不良に脅されてやってる奴もいたかもしれないけど、本当に楽しんでやってる奴もいたな」
カミーユ「助けを呼びたかったけど、ファは巻き込めないし、クワトロ先輩やアムロ先輩に相談する隙も奴らは与えてくれなかった」
カミーユ「そのうち、俺は耐えられなくなって引きこもる様になった」
カミーユ「今ではすっかり引きこもり。名前を聞かれるのもトラウマになって、自分から名乗るのも恐い。また女みたいな名前だって馬鹿にされるかもしれないって……」ポロッ
真紅「そうだったの……」
真紅「カミーユ、貴方の名前を最初に馬鹿にした人間は何と言う名前なの?」
カミーユ「……ジェリド・メサ」
426 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 17:21:40.34 ID:b7BBr7pCO [67/136]
真紅「そう。ジェリドと言うのね」
真紅「カミーユ、よく私に話してくれたわね。えらかったわ」
真紅「ずっと一人で抱え込んでいたのね。辛かったでしょ?」
カミーユ「ウッ…ウッ…」ポロポロ
真紅「あの時は殴ってごめんなさい。貴方は『臆病』なんかじゃない。『勇敢』よ」
カミーユ「うわあああああああ!!!」ポロポロ
真紅「大丈夫。これからはシャア達が味方になってくれるわ」
カミーユ「えぐっ…えぐっ…」
真紅「少しずつ、道を切り開きましょう」ニコッ
カミーユ「……」コクッ
430 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 17:26:39.56 ID:b7BBr7pCO [68/136]
バタン
テクテクテク
真紅「ねえ、蒼星石」
蒼星石「何だい真紅?」
真紅「あの子、前と違ってやけに素直だったわね。もっとてこずるかと思ったんだけど」
蒼星石「多分、それはミレイナさんが影響してるかな」
真紅「ミレイナ?」
翠星石「翠星石のマスターですぅ! かくかくしかしかですぅ!」
真紅「そう。それで」
蒼星石「それ以来、少し丸くなったんだ。前は部屋に鍵を掛けてたんだけど、それも無くなったし」
蒼星石「ミレイナさんには感謝してるよ。偶然出会ったとは言え、彼女がマスターの心を変えるきっかけになったんだ」
翠星石「ドリル人間は騒がしい人間ですけど、基本的に良い奴ですからね」
真紅(ドリル?)
431 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 17:30:52.82 ID:b7BBr7pCO [69/136]
プ~ン
蒼星石「オッ、ご飯の匂いがするな」
翠星石「お昼ですぅ!」
テクテクテク
ヒルダ「皆、お昼ご飯出来てるわよ」
翠星石「ワーイですぅ!」
テクテクテク
ヒルダ「! カミーユ!」
蒼星石「マスター!」
カミーユ「母さん、俺もご飯ここで食べるよ」
ヒルダ「カ、カミーユ!」ブワッ
蒼星石(良かった)
432 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 17:34:41.69 ID:b7BBr7pCO [70/136]
深夜
翠星石「蒼星石、真紅は先に返して良かったんですか?」
蒼星石「うん。ここから先は僕達の出番だからね」
夢の世界
蒼星石「これがマスターの樹だよ」
翠星石「ほ~、これがですか。雑草だらけですね」
蒼星石「見てて」チョキンチョキン
ゾワワワワ…
翠星石「!? な、なんてスピードで生えてくるんですか!?」
蒼星石「うん。だから樹の方もどこら辺を切れば良いのかわからないんだ」
蒼星石「でも前はもっと早く生えてきたんだ。それに、切ったら、切る前よりも伸びたんだけど今はそれがない。
見て。ありえないスピードで生えてきたけど、切ってないのと比べるとずっと短いでしょ?」
翠星石「そういえばそうですね」
433 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 17:37:30.05 ID:b7BBr7pCO [71/136]
チョキンチョキンチョキン、ゾワワ
蒼星石「また生えてきたけどこの程度なら大丈夫かな」
蒼星石「翠星石、後はよろしく」
翠星石「ガッテンです!」チョロロロ
シオシオ…
翠星石「ワッーーーーー!? 腐って行くですーーーーーーー!!!!!!!?」
蒼星石「これは、樹の方も扱いにくいな」
翠星石「まったく、どれだけ敏感なんですか!」
434 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 17:42:17.33 ID:b7BBr7pCO [72/136]
翠星石「そういえばここは夢の中なのに当の本人がどこにも見当たらないです」キョロキョロ
蒼星石「ああ、多分マスターならあそこの洞窟にいると思うよ。行った事ないから確信はないけど」
テクテクテク
蒼星石「マスター、いる?」ヒョイ
カミーユ「なっ!? 蒼星石、どうしてこんな所にいるんだよ?」
蒼星石「ここはマスターの夢の中。僕達は今マスターの夢の中に入ってるんだよ」
翠星石「翠星石もいるですよ」ヒョコ
カミーユ「夢の中にまで入って来れるのか。凄いな」
蒼星石「マスター、洞窟から出たら?」
カミーユ「……ごめん。今はまだ出れない」
蒼星石「そっか」
435 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 17:50:46.94 ID:b7BBr7pCO [73/136]
翠星石「まったく、まだまだ気が遠くなりそうですね」
蒼星石「翠星石!」
カミーユ「確かにお前の言う通りだよ。まだまだだ」
カミーユ「夢の中でも引きこもって出れないくらいだからな」
カミーユ「でも、いつか必ず出るよ」
蒼星石「わかった」
翠星石「早く出てくるんですよ。翠星石達は待ってますからね『チビ人間』」
蒼星石「!」
カミーユ「チビ人間? 確かに背はまだ低いけど」
翠星石「そういう意味じゃないですよ。それじゃあ翠星石達はもう出ますから。また現実世界で会おうですチビ人間。行くですよ蒼星石」
蒼星石「うん!(そっか、その名前はマスターに使われるようになるんだね)」
カミーユ「?」
436 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 17:57:32.97 ID:b7BBr7pCO [74/136]
しばらく空けます。何度もさるさんにあいましたがなんとか半分以上進める事が出来ました。
色々と迷惑かけます。
441 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 18:41:54.19 ID:b7BBr7pCO [75/136]
水銀燈「久しぶりね」
水銀燈「これからまた本編を始めるわぁ」
水銀燈「でも始める前に一つだけ言わせて。ここでの私、体は原作仕様だから」
水銀燈「つまりお腹がちゃんとあるって事よ」
水銀燈「じゃ、本編を始めるわよぉ」チュッ(投げキッス)
442 名前:>>440そこはわかってて書いてる[] 投稿日:2011/01/18(火) 18:45:11.90 ID:b7BBr7pCO [76/136]
ある日の日曜日
雛苺「アムロ、大変なの」
アムロ「どうしたんだい雛苺ちゃん?」
雛苺「ハロの様子が変なのー」
ハロ「キュウ……」
アムロ「本当だ。どうしたんだろう?」
雛苺「ハロ、大丈夫かな?」
アムロ「……駄目だ。僕の手に負えないや」
雛苺「アムロ、ハロ壊れちゃったの?」
アムロ「うん。理由はわからないけど」
雛苺「そんなぁ……」ウルウル
444 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 19:05:18.55 ID:b7BBr7pCO [77/136]
アムロ「大丈夫だよ雛苺ちゃん。こういう時は生みの親に頼めば良いんだよ」
雛苺「! 直るの?」
アムロ「うん。近所に住んでるイアン・ヴァスティさんって言ってハロを作った人なんだ。その人、個人的にハロを販売してるんだよ」
アムロ「僕、イアンさんの娘さんで同じ学校の高等部の先輩のミレイナさんって言う人と知り合いなんだ。
ミレイナさん、今は高等部に行ったから学校では直接会ってないけど、あの人が中学生の時、プラモデル部の先輩だったんだ」
アムロ「そこで偶然開発者と苗字が同じだったから冗談まじりで『お父さんはもしかしてハロを作ってるの?』って聞いたら、本当にその人の娘さんでね。
それで知り合いになってね。
僕も機械に関してはそれなりの知識があったからそれが理由でミレイナさんが家に招待してくれて、
イアンさんとも知り合いになってハロの修理の仕方とか色々と教えて貰ったんだ」
アムロ「本当はもし壊れたら郵送でやらなきゃいけないんだけど、もしかしたらミレイナさんに頼めば、直接歩いて届けても良いって言ってくれるかもしれない。
ミレイナさんのケータイ知ってるから相談してみるよ」
雛苺「つまりコネなのー」
雛苺「アムロ、ヒナも一緒に行って良い?」
アムロ「いいよ。でも、ミレイナさんにドールの事バレたらマズイから外で待っててね」
445 名前:本編中断[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 19:13:42.32 ID:b7BBr7pCO [78/136]
真紅「真紅よ。私の引きこもりに対する接し方がおかしい事について説明するわ」
真紅「確かに 、『彼』の時は見守る以外しか方法はなかったわ」
真紅「でも、長い時間を生きてると考え方も変わるの。そういう事だから」
蒼星石「完全な後付k」
真紅「そぉい!」バキィ
蒼星石「ギエピーーー!」
446 名前:本編再開[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 19:16:36.92 ID:b7BBr7pCO [79/136]
ラクスの住んでるマンション
水銀燈「ヤクルト茶漬けは美味しいわぁ」モグモグ
ラクス「ええ。そうです。はい。すみません、ご迷惑をおかけします」ピッ
水銀燈「どうしたのラクス?」
ラクス「ピンクちゃんの様子が変なんです」
ピンクちゃん「テ…ヤヤヤンデイイ」
水銀燈「本当ね」
ラクス「それで、修理を頼みました」
ラクス「キラ~」
448 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 19:21:10.37 ID:b7BBr7pCO [80/136]
キラ「何だいラクス?」
ラクス「ピンクちゃんが壊れたの。ヴァスティさんの所まで届けてくれません?」
キラ「えー、それなら郵送で良いんじゃないのかい?」
ラクス「奥さんのリンダさんとはお互い料理教室の生徒でお友達なんです。
ですからリンダさんに頼んで直接渡すのにしました。キラもやる事が無いのですし行って下さい。そう遠くはありませんから」
キラ「えー、やだよー」
ラクス「フェイズシフトダウンするまでぶちのめしますわよ?」
キラ「行ってきまーす!」
水銀燈「ふぅん、暇つぶしにはなりそうね。私も行ってみようかしら」
450 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 19:25:59.43 ID:b7BBr7pCO [81/136]
ヴァスティ宅
ミレイナ「ほうほう、大丈夫ですぅ」ピッ
ミレイナ「パパー、かくかくしかしがですぅ」
イアン「ハロが? わかった」
リンダ「あなた、私の友達もかくかくしかしがなのよ」
イアン「そうか。しかし珍しいな。二体も同時に壊れるとは」
ピンポーン
金糸雀「翠星石ー、また遊びに来たかしらー」
ミレイナ「カナちゃんですぅ!」
451 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 19:29:03.12 ID:b7BBr7pCO [82/136]
ミレイナ「カナちゃん、いらっしゃいです!」
金糸雀「お邪魔しますかしら。あら? ミレイナ、髪型変えたのかしら?」
ミレイナ「はい。似合いますか?」
金糸雀「ええ。とっても似合うかしら。前より大人っぽいかしら」
ミレイナ「えへへ、大人の女に脱皮中です」
翠星石「カチューシャになったからあだ名もドリル人間からカチューシャ人間に変わったです」
ミレイナ「名前も前よりマシになったですぅ!」
453 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 19:37:08.41 ID:b7BBr7pCO [83/136]
雛苺「ねえねえアムロ、今から行くところはハロがいっぱいいるの」テクテク
アムロ「うん。色んな色のハロがたくさんいるんだ」テクテク
雛苺「ワァー、スゴーイ! ヒナも見たーい!」
アムロ「でもごめんよ。ドールの事がバレると色々とマズイから多分見れないや」
雛苺「そんな~」ショボン
アムロ「ごめんよ。帰りにファミチキと苺大福買ってあげるからさ」
雛苺「ワーイ! ヒナ、またファミチキとうにゅ~の同時食いがしたいのー」
455 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 19:40:43.49 ID:b7BBr7pCO [84/136]
キラ「ハア、面倒臭いなあ」テクテク
水銀燈「良いじゃない。毎日が日曜日みたいなものなんだから。体が鈍ってるんだから運動になるでしょ」バッサバッサ
キラ「君は飛べるから疲れなくて良いよね。むしろ、君もついてくるなら代わりに行ってよ。飛べるんだから」
水銀燈「空を飛ぶのも体力を使うわ。歩くのと大して変わらないわよ。それに、私が行った所で相手がびっくりするだけよ」
キラ「あーあ、家でゴロゴロしたかったなあ」
水銀燈「あなたも馬鹿よね。働けばラクスもあなたの待遇を良くしてくれるかもしれないのよ。下手におもちゃ扱いされずに済むじゃない」
キラ「働いたら負けかなと思ってる(キリッ」
水銀燈「聞いた私が馬鹿だったわ」
456 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 19:44:07.89 ID:b7BBr7pCO [85/136]
アムロ「着いたよ雛苺ちゃん。それじゃあ外で待っててね」
雛苺「うん!」
ピンポーン
リンダ「ハーイ」ガチャ
アムロ「こんにちはリンダさん」
リンダ「あらアムロ君」
ミレイナ「オオッ! レイ君来ましたね」
アムロ「ミレイナさん久しぶり」
ミレイナ「久しぶりですぅ。上がって下さいですぅ」
459 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 19:47:16.45 ID:b7BBr7pCO [86/136]
アムロ「イアンさん、お邪魔しまーす」
イアン「おぉ久しぶりだなアムロ君」
アムロ「イアンさん、ハロの事なんですけど」
イアン「任しとけ。ワシが一日で直してやる」
アムロ「ありがとうございます」
翠星石「ママさん、冷蔵庫にあるプリン、金糸雀と食べていいですかー?」テクテク
アムロ「!!」
翠星石「あ」
463 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 20:00:38.62 ID:b7BBr7pCO [87/136]
アムロ「君は……」
ミレイナ「レ、レイ君、実はですね」アセアセ
キラン
アムロ「! その指輪、ローゼンメイデンの指輪!?」
ミレイナ「! レイ君知ってるんですか?」
アムロ「うん。実は僕もローゼンメイデンのマスターなんだ。今包帯で隠してるんだけど。ほら」クルクル、キラン
ミレイナ「オッー! レイ君もマスターだったんですね」
アムロ「驚いたよ。まさかミレイナさんがマスターだったなんて」
ミレイナ「ミレイナもですぅ! 世の中狭すぎですぅ!」
465 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 20:05:49.13 ID:b7BBr7pCO [88/136]
アムロ「と言うことはこの子はミレイナさんのドール?」
翠星石「そうです。ローゼンメイデンの第3ドールの翠星石です」
ミレイナ「通称スィーたんですぅ!」
翠星石「カチューシャ人間、このチン毛人間はカチューシャ人間の知り合いですか?」
アムロ「チ、チン毛人間?」
ミレイナ「スィーたんチン毛は卑猥です! せめて天パにするです!」
ミレイナ「それとレイ君はミレイナの後輩です! そうだ、カナちゃーーーーん!」
金糸雀「何かしらー?」テクテク
ミレイナ「カナちゃん、この子はミレイナの後輩でドールのマスターですぅ」
アムロ「アムロ・レイだよ。よろしく」
金糸雀「はじめまして。第2ドールの金糸雀かしら」
468 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 20:09:36.10 ID:b7BBr7pCO [89/136]
ピンポーン
リンダ「まただわ。二人目の人かしら?」テクテク
アムロ「ミレイナさん。この子ももしかしてミレイナさんのドール?」
ミレイナ「違うです。カナちゃんはミレイナの家に遊びに来たんです。カナちゃんのマスターは大学生です」
翠星石「天パ人間、天パ人間はどのドールのマスターなんですか?」
アムロ「僕のドールは雛苺ちゃんだよ」
翠星石「ほっー、チビ苺ですか」
アムロ「そういえば雛苺ちゃんを外で待たせてたんだ」
ミレイナ「ドールも一緒なんですか?」
アムロ「ミレイナさんもマスターだってわかった今はもう隠す必要はないからね。雛苺ちゃん呼んで来るよ」
469 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 20:12:07.41 ID:b7BBr7pCO [90/136]
再びチャイムがなる少し前
雛苺「アムロ、まだかなー」
テクテクテク
雛苺「! 誰か来た。隠れなきゃ」ササッ(ヴァスティ家の敷地に入る)
キラ「ここか」
水銀燈「私は外で待ってるから。さっさと終わらせなさい」
キラ「わかったよ」テクテクテク
雛苺(水銀燈?)
471 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 20:15:05.26 ID:b7BBr7pCO [91/136]
ピンポーン
リンダ「ハーイ」ガチャ
キラ(ウハッ! なんて美人な人妻なんだ!!)
リンダ「あの、どちら様でしょうか?」
キラ「あの、ラクス・クラインの使いの者です」
リンダ「ああ、あなたが」
キラ「これ、ハロです」
リンダ「どうも」
キラ(こいつは年上キラーの僕には堪らなさいぞ! NTR開始だ!)
キラ「あの、ラクスとはどういう関係なんですか?」キラン
リンダ「ハア…」
473 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 20:19:07.55 ID:b7BBr7pCO [92/136]
リンダがドアを開ける少し前
雛苺「水銀燈」
水銀燈「あら、雛苺じゃない。どうしてあなたがこんな所にいるのよ?」
雛苺「ハロが壊れたからアムロと一緒に来たのー」
水銀燈「ハロ? ああ、あの丸い奴の事ね」
水銀燈「ふぅん、偶然ね。私もね、ミーディアムのハロが壊れたからここに来たのよ」
雛苺「さっき入って行った男の人は水銀燈のミーディアム?」
水銀燈「違うわ。あれはただのオマケよ」
雛苺「?」
475 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 20:23:07.62 ID:b7BBr7pCO [93/136]
水銀燈「まあいいわ。それよりも姉妹に会うのは久しぶりね。久々に虐めてあげるわぁ」
水銀燈「それそれー」シュピピピ
雛苺「うわーん」
水銀燈「S心が疼くわぁ」
雛苺「ムー、苺わだち・亀甲縛り!」シュルルル
ビシ、ビシ!
水銀燈「アウ!?」
雛苺「隠れマゾヒストが生意気言うななのー」ギュウウウ
水銀燈「アァン!」
477 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 20:28:16.57 ID:b7BBr7pCO [94/136]
キラ「へえ、ラクスとはそれがきっかけで」
リンダ「ええ(この人、いつまでいるのかしら?)」
アムロ「雛苺ちゃーん」
キラ「ん?」
アムロ「あれ?」
キラ「息子さんですか?」
リンダ「いえ、違います」
水銀燈「アァアアアアアアアン!!!」
キラ・リンダ・アムロ「!!!」
雛苺「ヒーナーは、テクニシャーン♪」ギュウウウ
水銀燈「ダメェ……乳酸菌が溢れ出ちゃう……」ガクガク
雛苺「ほらほらもっと鳴けなのー」ギュウウウ
水銀燈「くやしい…! でも…感じちゃう!」ビクンビクン
478 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 20:32:21.69 ID:b7BBr7pCO [95/136]
家の中
ミレイナ「いっぱい集まったですぅ!」
翠星石「まさか水銀燈までいたんですか」
水銀燈「いちゃ悪い?」
雛苺「二人とも久しぶりなのー」
金糸雀「久しぶりかしら」
キラ(こんなにリアルな人形がいる。攻略したいよ!)
アムロ「少なくとも僕は6体全てと面識を持った事になるな」
ミレイナ「蒼星石さんの事知ってるんですか?」
アムロ「うん。それと僕、真紅って言うドールのマスターと友達なんだ」
481 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 20:37:03.16 ID:b7BBr7pCO [96/136]
ミレイナ「じゃあ今度それぞれのマスターさんをお家に呼ぶです。ミレイナはカナちゃんのマスターを呼ぶですぅ。レイ君はお友達を連れて来て下さい」
アムロ「わかった」
ミレイナ「あっ、でも蒼星石さんのマスターさんの連絡先がわかりませんね」
アムロ・翠星石「あ」
アムロ(どうしよう。カミーユの奴まだ引きこもってるからな)
翠星石(チビ人間はまだ脱出は難しいですね)
翠星石「カチューシャ人間、その事は蒼星石に伝えておくから心配ないです」
ミレイナ「そうですか。頼んだです」
アムロ(良かった。翠星石のお陰でカミーユの事は聞かれずに済んだ)
アムロ(ん? そういえば翠星石はカミーユの事知ってるのかな?)
アムロ「翠星石」ヒソヒソ
翠星石「ん? 何です天パ人間、耳打ちで」
484 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 20:41:01.82 ID:b7BBr7pCO [97/136]
アムロ「君さ、蒼星石のマスターと面識あるのかい?」ヒソヒソ
翠星石「あるですよ。名前も知ってるです。もちろんカチューシャ人間もです」
アムロ「それじゃあさ、そのマスターがどういう人か知ってるのかい?」
翠星石「余り大きな声では言えないですけど、蒼星石のマスター、引きこもりなんですよ」ヒソヒソ
アムロ「……実は、僕の後輩なんだ」ボソッ
翠星石「マジですか!」ボソッ
アムロ「マジなんだよ」
アムロ「ミレイナさんはカミーユが引きこもりなのは知ってるの?」ヒソヒソ
翠星石「知らないです。チビ人間の名誉の為に蒼星石が言わなかったんです」ヒソヒソ
アムロ「そうなのか。でもどうしてミレイナさんがカミーユの事知ってるんだい?」
翠星石「かくかくしかじかです」
アムロ「あいつそんな事してたのか」
486 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 20:44:44.27 ID:b7BBr7pCO [98/136]
翠星石「でもですね、カチューシャ人間と会って少しマシになったんですよ。それと真紅がチビ人間と話をしてくれたお陰でだいぶ肩の荷が降りた感じになってたですね」
アムロ「そうか。良かった」
翠星石「でもまだまだって感じですね」
アムロ「そっか」
翠星石「正直言うとカチューシャ人間に会ってなかったら真紅の説得もあそこまで上手く行きませんでしたよ。多分」
アムロ「ミレイナさんはテンションは高いけど基本的に誰にでも優しいからね。さっきは言いづらかったけどきっとカミーユの引きこもりの事だって馬鹿にしないで心配してくれると思う」
翠星石「翠星石と似たような事言いますね」
アムロ「そっか。似てるか」
ミレイナ「二人ともさっきから何を話してるんですか」
アムロ・翠星石「な、何でもないよ(ですぅ)!!」
ミレイナ「?」
489 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 20:50:24.17 ID:b7BBr7pCO [99/136]
ミレイナ「でも早く会いたいですねー」
水銀燈「私パース」
ミレイナ「えっ?」
水銀燈「別に、私はそういうの興味ないから。私は辞退させてもらうわ」
翠星石「相変わらず空気読まないですね水銀燈は」
水銀燈「悪い? それとも今ここでアリスゲームをする?」
ミレイナ「水銀燈さん喧嘩は駄目ですぅ」
水銀燈「私はどちらかと言うと好戦的なの」
490 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 20:53:52.75 ID:b7BBr7pCO [100/136]
翠星石「オッ、やるですか?」
水銀燈「三対一でも良いわよ」
金糸雀「それ、後で後悔しても知らないかしら」
雛苺「うにゅ」
ミレイナ「スィーたんもカナちゃんもヒナちゃんもやめてください」
水銀燈「別に良いじゃない。私達はそれが宿命なんだし」
リンダ「みんな」ニコニコ
水銀燈・金糸雀・翠星石・雛苺「!!!!」
リンダ「やめなさい」ニコニコ
水銀燈・金糸雀・翠星石・雛苺「はい(かしら・です・なの)」
リンダ「ウフフ」ニコニコ
492 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 20:58:20.68 ID:b7BBr7pCO [101/136]
ピーピピピピーピピッ!
キラ(フッフッフ、やはり変態紳士の目に狂いはなかったな)
キラ(変態紳士レーダーはあの奥さん、リンダさんをSランク級の美人だと判断した。さらに人妻の色気と背徳感で相乗効果を生んでいる)
キラ(それに加え娘さん。ミレイナちゃんだったかな?)チラッ
キラ(リンダさんにはスタイルは劣るけど、そこは今後のお楽しみだね。それを抜きにしてもかわいいし、あのお尻、安産型だね!)
キラ(リンダさんに負けず劣らずのお尻。そそるじゃないか!)
キラ(必ずや両方攻略して親娘丼をペロリンチョしてみせる!)
キラ(ヌヒョヒョヒョヒョヒョ!!!!! スーパーコーディネーター兼スーパーニートネーター兼変態紳士の腕の見せ所だ)キラン
495 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 21:01:29.66 ID:b7BBr7pCO [102/136]
ギロッ
キラ「!?」ゾクッ
キラ「あ、あれ、背筋が凍るな……」チラッ
イアン「……」ジッー
キラ「ひっ!?」ビクッ
イアン「君、名前は何て言ったかな?」ニコッ
キラ「キ、キラ・ヤマトです」
イアン「そうかそうか。キラ君」ポンッ(肩を叩く)
キラ「はい! 何でしょう?」
イアン「妻と娘に手を出したら殺す」ボソッ
キラ(ヒイイイイイイイイイイイイイ!!!!!!?)
497 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 21:05:11.43 ID:b7BBr7pCO [103/136]
夜、カミーユ宅
蒼星石「マスター、夕飯は良いの?」
カミーユ「ごめん蒼星石、今日は父さんもいるだろ。まだ父さんと一緒に食べる勇気が出ないんだ」
蒼星石「わかった。じゃあ後でお母さんにご飯持ってくように言っとくね」
カミーユ「悪い」
テクテクテク
蒼星石(さすがにまだ父親と食べるのは無理か。でも、それでもマスターも随分変わる事ができたな)
ヒルダ「これはどういう事ですか!」
蒼星石「お母さん?」
499 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 21:09:42.28 ID:b7BBr7pCO [104/136]
ヒルダ「この口紅は何です?」
フランクリン「知らんよ」
ヒルダ「正直に言って下さい! 私、本当は知ってるんですよ! あなたが最近帰りが遅いのは仕事じゃなくて浮気だって!」
フランクリン「だーかーら、知らんよ」
ヒルダ「あなた、浮気をしてる暇があったらもっとカミーユの事気にかけて下さい! これじゃあカミーユが余りにも可哀相です!」
フランクリン「わーかったわーかった。そうだ。私は浮気をしていた。それの何が悪い?」
ヒルダ「開き直りですか? 酷い! それでも一児の父ですか?」
フランクリン「黙れ。私だって仕事で忙しいんだ。お前と違って暇人じゃないんだ。そのくらいの息抜きは必要だろ?」
ヒルダ「私だって忙しいです! あなたはカミーユがどれだけ辛い思いをしてるのかわかってるんですか?
蒼星石ちゃんがあの子が学校に行かない事を心配してくれたお陰であの子はとても変わる事が出来たんですよ!
それなのに、それなのにあなたは何をやってるんですか!!!!!」
フランクリン「黙れ!!!」バキィ
ヒルダ「キャア!」
501 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 21:13:01.85 ID:b7BBr7pCO [105/136]
ヒルダ「くうう…」バタン
フランクリン「いちいちうるさいんだよ」グイッ
ヒルダ「うっ…」
フランクリン「会社で働いた事もないくせに」バシィン!
ヒルダ「アァ!」
フランクリン「上の人間に文句を言われた事もないくせに」バシィン
ヒルダ「グゥ!」
フランクリン「カミーユの事も結局、あの子供任せのようじゃないか。フン、所詮お前は何も出来ない役立たずだな」バシィン、バシィン、バシィン!
ヒルダ「ウゥ!」
フランクリン「お前は黙って不味い飯を作るのと家事でもしてろ。私の事に干渉するな!」バs
蒼星石「いい加減にしろおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!」
503 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 21:18:03.97 ID:b7BBr7pCO [106/136]
フランクリン「!!」
ヒルダ「蒼星石ちゃん……」
蒼星石「……レンピカ」シュウウン、シャキン!
フランクリン「な、何だそれは?」
蒼星石「もう我慢出来ない。どこまでお母さんを苦しめるつもり?」ポロポロ
蒼星石「マスターのお父さんだから今まで我慢してきたけど、もう無理だよ。これ以上お母さんが苦しむところ見たくないよ」
蒼星石「自分は良いよね。ストレスを発散させる場所と相手がいるからさ」
蒼星石「でもお母さんは違うんだよ。お母さんはそんなストレスを発散させる場所も相手もいないんだよ」コツ…コツ…
フランクリン「お、お前はそれで私を刺すのか?」
蒼星石「確かに仕事してるのは偉いよ。あなたにしか出来ない事かもしれない。
ストレスが溜まるのも当たり前だろうね。……でも、だからってそれを正当化してお母さんやマスターを悲しませるような事をするのは筋が違うんじゃないかな?」
フランクリン「く、来るな」
505 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 21:23:54.10 ID:b7BBr7pCO [107/136]
蒼星石「誰がご飯を作ってると思ってるの? その不味い飯で生きてこれたのは誰のお陰だと思ってるの?
今あなたが殴ったお母さんでしょう?」コツ…コツ…
フランクリン「やめろ!」
蒼星石「お母さんの事何も知らない癖に。お母さんは暇人なんかじゃない。
お母さんは役立たずなんかじゃない。
お前の暴力にも耐える事が出来る強い人だ」
蒼星石「お前にそれが出来るか? 確かにお母さんはお前と同じ事は出来ない。
でも、お前もお母さんと同じ事は出来ない!」
蒼星石「お互い辛いはずなのになんでそれがわからないんの? 自分だけ被害者気取りなの?」
蒼星石「お前なんかマスターの父親でもお母さんの夫でもない。お前は最低な人間だ!!!」
フランクリン「来るな、来るなあああああああ!!!」
507 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 21:27:59.55 ID:b7BBr7pCO [108/136]
蒼星石「お前なんか!!!」ブォン
ヒルダ「いけないわ蒼星石ちゃん!!!」
蒼星石「お、お母さん」
ヒルダ「駄目よ。そんな事したら二度と取り返しのつかない事になるわ」
蒼星石「お母さん……」
ヒルダ「悲しくなるだけよ。絶対にそ ん な こ と し」フラッ、バタン
蒼星石「!! お母さん!?」
フランクリン「ヒ、ヒルダ!?」
蒼星石「お母さん、しっかりして。お母さん!!」
カミーユ「蒼星石、さっきお前の凄い声が……!!!!!!!!!!? 母さん!!」
蒼星石「マスター!」
510 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 21:30:30.17 ID:b7BBr7pCO [109/136]
カミーユ「母さん、しっかりしてくれよ。母さん!!」
フランクリン「ヒ、ヒルダ……」
蒼星石「救急車!」
フランクリン「!!」
蒼星石「救急車呼んで! 早く!!!!!」
フランクリン「あ、ああ」ピポパポ
ピーポーピーポーピーポーピーポー……
――
512 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 21:34:14.16 ID:b7BBr7pCO [110/136]
――
蒼星石「マスター、入るよ」ガチャ
カミーユ「……」
蒼星石「部屋、真っ暗だね。電気付けないの?」
カミーユ「……」
蒼星石「マスター、お母さんはただの過労だって。一日もあれば退院するってさ」
カミーユ「……」
蒼星石「……それじゃあマスター、僕は行くね」
カミーユ「蒼星石」
蒼星石「何だいマスター?」
カミーユ「俺、家から出るの怖くて救急車に乗れなかったよ」
カミーユ「俺、駄目過ぎるよ」
514 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 21:38:14.92 ID:b7BBr7pCO [111/136]
蒼星石「そんな事ないよ。マスターはまだリバビリ中なんだ。部屋から出る頻度が多くなっただけでも大きな進歩なんだよ」
カミーユ「でも、俺は倒れてる母さんに何もしてやれなかった。母さんが父さんに酷い事されてるのだって気付けなかった」
カミーユ「役立たずだよ。ごめんな蒼星石、こんなダメなマスターで」
蒼星石「僕だって悪いよ。僕も怒りに任せてマスターのお父さんを危うく傷つけるところだった。いや、もしかしたら……」
蒼星石「冷静に考えればこんな事をすればどうなるのかわかってるのに。マスターのお母さんが止めてくれなかったらどうなってたかわからないよ」
蒼星石「僕もごめんね。マスターの今後を無視して行動するドールで」
カミーユ「でも、お前は行動はどうあれ母さんを守る為に怒ってくれたんだろ?」
カミーユ「俺も人の事は言えないけどさ、蒼星石が母さんを悲しませるような事をしたのは確かに否めないと思う。
でもお前があの時、割り込んでくれなかったら母さんはもっと痛めつけられてたと思う」
カミーユ「母さんを助けてくれてありがとう。蒼星石」
蒼星石「マスター……」
516 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 21:42:11.55 ID:b7BBr7pCO [112/136]
蒼星石「マスター、僕はもう寝るから一階に戻るね」
カミーユ「ああ」
蒼星石「おやすみマスター。良い夢が見れると良いね」
カミーユ「お前もな」
深夜
ガチャ
カミーユ「グッー、グッー」
蒼星石「寝てるね。念の為見てみるか」
519 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 21:48:10.03 ID:b7BBr7pCO [113/136]
夢の世界
蒼星石「……やっぱり、樹がボロボロだし雑草も今までの中で一番すごい」
チョキン、ゾワワワワーーーーー!
蒼星石「生えるスピードも今までで一番だな。マスター、大丈夫かな?」
蒼星石「最悪、『荒療治』も考えとくか」
三日後
蒼星石「お母さん、体は大丈夫?」
ヒルダ「もう大丈夫よ。心配かけてごめんなさいね。蒼星石ちゃん」
蒼星石「お母さん、何か手伝う事ない? 僕、何でもやるよ」
ヒルダ「ありがとう。でも大丈夫よ」
520 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 21:50:24.21 ID:b7BBr7pCO [114/136]
蒼星石(ここ三日間、マスターの樹を見てきたけど、お母さんが帰って来たから少しずつ良くなってきてる。
一時はどうなるかと思ったよ)
蒼星石(でも引きこもり脱出にはまだ遠いし、少しずつ良くなってきたのは確かだけどそれは悪化するスピードが緩くなっただけで悪化自体はまだ終わってない)
蒼星石(気長にやるつもりだったけどそうは言ってられないかもしれない。
このまま悪化が治まらなかったらマスターの心が壊れるのは時間の問題だ)
蒼星石「(マスターを呼ぶか)マスター!」
カミーユ「何だ?」
蒼星石「マスター、僕についてきて欲しいんだ」
玄関
カミーユ「……」
蒼星石「マスター、外に出られる?」
カミーユ「あ……」ガクガク
蒼星石(足が震えてる)
カミーユ「ごめん。蒼星石、今はまだ無理だ」
522 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 21:53:06.95 ID:b7BBr7pCO [115/136]
蒼星石「わかった。じゃあまた別の日に頑張ろう」
カミーユ「ごめん」
蒼星石「いいって」
蒼星石(マスター、三日で凄いクマだ。よっぽどショックだったんだろうな)
蒼星石「レンピカ」
レンピカ「……」フヨフヨ
蒼星石「ごにょごにょ」
レンピカ「!」
蒼星石「そっ。頼んだよ」
レンピカ「……!」ピューン
蒼星石「さて、今日から始めるか」
蒼星石「荒療治を」
シャア「まきますか? まきませんか?」-3
続きます
ラクス「何です? 騒がしいですよ?」ムニャムニャ
水銀燈「あっ、ラクス、聞いてよ。このニート私を夜ばいしようとしたのよ」
ラクス 「まあキラ、夜ばいなんてはしたないですわ」
水銀燈「それだけじゃないわ。こいつ、あなたに隠れてエロゲーしてるのよ」
キラ「ちょ! それは!」
ラクス「酷いわキラ! 私がいるのにエロゲーと夜ばいはあんまりですわ!」
キラ「ち、違うんだよラクス! これはちょっとしたお遊びなんだ!」
ラクス「エロゲーは処分します。水銀燈さん、殺って下さい」
水銀燈「言われなくてもするわ」シュピピピ
キラ「もごごごごごごご!?」
ラクス「まあ、キラの穴という穴に羽が入って行きますわ」
267 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/17(月) 21:30:01.71 ID:bIro5A4nO [79/101]
約一週間後
夕方、シャアの部屋
真紅「シャア、紅茶を持ってきて頂戴」
シャア「ええい、私は召し使いか?」
真紅「だって貴方下僕でしょ? つべこべ言わない」
シャア「くっ、人使いの荒い女だ」
真紅「何か言った?」
シャア「何も言っとらんよ」
268 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/17(月) 21:37:03.47 ID:bIro5A4nO [80/101]
キィン…キィン…
シャア「ん?」
レンピカ「……」フヨフヨ
シャア「人工精霊? ホーリエでもベリーベルでもないな」
真紅「レンピカ!」
シャア「レンピカ?」
レンピカ「……!」
真紅「! そう、わかったわ」
269 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/17(月) 21:42:45.59 ID:bIro5A4nO [81/101]
シャア「何と言っているのだ?」
真紅「蒼星石が助けを求めてるわ」
シャア「蒼星石? 君の姉妹か?」
真紅「ええ。4番目のドールよ。でも珍しいわ。蒼星石から私に助けを求めて来るなんて」
真紅「シャア、私、nのフィールドに行ってくるわ」
シャア「何だそのnのフィールドと言うのは?」
真紅「かくかくしかじか」
シャア「そんな物が存在するのか」
パアアア
真紅「行ってくるわ」
シャア「待て、私も行こう」
真紅「でも」
シャア「私も行けば時間の制限が無くなるのだろ? 君一人だけに負担は背負わせないさ」
270 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/17(月) 21:48:27.78 ID:bIro5A4nO [82/101]
nのフィールド
蒼星石「……!」
レンピカ「!」ヒューン
蒼星石「お帰りレンピカ」
真紅「蒼星石、貴女もこの世界に来てたのね」
蒼星石「真紅、君もこの世界に来てたから助かったよ」
シャア「彼女が蒼星石か」
蒼星石「この仮面を被った人、真紅のマスター?」
真紅「ええ。シャア・アズナブルと言うのだわ」
蒼星石「はじめまして、僕の名前は蒼星石。ローゼンメイデンの第4ドールだよ」
シャア「ほう、僕っ娘か」ジュルリ
273 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/17(月) 21:54:00.57 ID:bIro5A4nO [83/101]
キン!
シャア「オウ!?」
真紅「下心」
シャア「ステッキで私の股間を叩くな……」ピクピク
真紅「それで、貴女から助けを求めるなんてよっぽどの事なんでしょうけど、見た所、貴女から危機感は感じられないわ」
蒼星石「うん。僕がピンチとかじゃなくて君に手伝って欲しい事があるんだ」
真紅「手伝い?」
蒼星石「僕のマスター、引きこもりなんだ」
シャア「!!」
真紅「引きこもりですって?」
蒼星石「うん。僕のマスター、中学生なんだけど、一ヶ月くらい前から引きこもってるんだよ」
蒼星石「マスターのお母さんが説得しても出てこないし、僕が説得しても出てこないし、幼なじみの女の子の説得でも無理。
心の樹の邪魔になる雑草を切ってもありえないスピードですぐに生えてくるし、ちょっとお手上げ状態なんだ」
蒼星石「それで、『経験者』である君に助けを求めたって訳」
274 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/17(月) 22:02:05.65 ID:bIro5A4nO [84/101]
真紅「そうだったの……」
シャア「蒼星石と言ったな」
蒼星石「えっ、うん」
シャア「聞きたい事があるのだが、そのマスターは中学何年生だ?」
蒼星石「中学一年生だね」
シャア「……では、君のマスターの名前はもしや、カミーユ・ビダンと言う名前か?」
蒼星石「!! どうしてマスターの名前を?」
シャア「カミーユは私の後輩だ」
真紅「何ですって!?」
シャア「まさかカミーユも契約者になっていたとは……狭い世の中だな」
真紅「事情はわかったわ。蒼星石、私を貴女のマスターの所まで案内して頂戴」
シャア「待て、その前にアムロも呼ぶ」
276 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/17(月) 22:06:49.01 ID:bIro5A4nO [85/101]
真紅「どうして?」
シャア「カミーユはアムロの後輩でもあるのだよ。私達はカミーユが学校に行かないから心配なのだ」
真紅「そう。わかったわ。では先にアムロの所に行きましょう」
~nのフィールドを移動中~
タタタッ
シャア「真紅、さっき蒼星石が君の事を『経験者』と言ってたがあれはどういう意味だ?」
真紅「結構前の話になるけど、私もね、引きこもりの子と契約してた事があるの」
シャア「それで君の事を『経験者』と言ったのか」
真紅「『彼』は立派に引きこもりを卒業したわ。でも、蒼星石の話を聞くと、もしかしたらその子よりも質が悪いかもしれないわ」
シャア「否定はしないが余りカミーユを悪く言わないでくれ。仮にも彼は私達とは付き合いが長いんだ」
真紅「ごめんなさい。でもね、『経験者』の意見から言わせて貰うけど、引きこもりと言うのはそう簡単に乗り越えられるものじゃないのよ」
277 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 22:10:27.97 ID:bIro5A4nO [86/101]
カミーユの部屋
カタカタカタ
カミーユ「誰にも邪魔されてたまるか。誰にも……」ブツブツ
ブブ……
カミーユ「? 何だ?」
蒼星石「よっと!」ニュルン
カミーユ「!? 蒼星石!?」ガタッ
蒼星石「こんにちは、マスター」
カミーユ「お前、どうしてパソコンk」
ギュウウウウウ!
シャア「ええい! 狭い! 狭すぎるぞ!」
真紅「だから一人ずつ出なさいって言ったのよ!」
雛苺「狭いのー!」
アムロ「他に出口はなかったのか!」
カミーユ「クワトロ先輩? アムロ先輩?」
279 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 22:16:37.19 ID:bIro5A4nO [87/101]
シャア「……全く、体が折れる所だったぞ」
カミーユ「……」
アムロ「久しぶりだね。カミーユ」
カミーユ「どうして先輩達がいるんです?」
蒼星石「僕が呼んだんだよ」
シャア「お前が引きこもってるから助けて欲しいって言ってきてな。それでだ」
カミーユ「余計な事をしてくれたな」ボソッ
アムロ「カミーユ、また学校に来ないか? その時は僕達が味方するからさ」
カミーユ「いいですよ。俺はこっちの生活の方が好いんだ」
シャア「カミーユ、ファだって心配してるのだぞ」
カミーユ「知るもんか」
280 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 22:20:45.35 ID:bIro5A4nO [88/101]
真紅「貴方がカミーユね」
カミーユ「何だお前?」
シャア「真紅。私のドールだ」
カミーユ「へえ。それなら今からアリスゲームでもしますか? 俺も退屈してた所なんですよ」
シャア「カミーユ!」
真紅「カミーユ、貴方、本当に今の生活のままでいいの?」
カミーユ「当たり前だろ」
真紅「本当に? 親御さんだって心配してるのよ」
カミーユ「親なんか知るか。俺の為に働いていればいいんだよ」
真紅「巻き毛ウィップ!」バチィン!
281 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 22:26:02.78 ID:bIro5A4nO [89/101]
カミーユ「痛ッ! お前、何するんだよ!」ダッ!
真紅「雛苺!」
雛苺「ウィ!」シュルルル
ビシビシビシ!
カミーユ「!! 何だよこれ? 縛られてる!? しかもこの縛り方って」
雛苺「亀甲縛りなのー」
蒼星石「ワァオ! コイツは良い絵だ」カシャ
カミーユ「お前、撮るなよ。それよりもこれファミチキが生えてるぞ!?」
雛苺「ファミチキわだちなのー」
シャア「オオ! ファミチキが取り放題ではないか!」
アムロ「やった! お金を使わなくて済むぞ!」
282 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 22:32:01.98 ID:bIro5A4nO [90/101]
真紅「ここじゃ狭いわ。nのフィールドに移動しましょう」
nのフィールド
カミーユ「この亀甲縛り解いてくれよ」
真紅「駄目よ。貴方、逃げ出しそうだもの」
真紅「ねえカミーユ。よく聞いて頂戴」
カミーユ「何だよ?」
真紅「私ね、貴方の様に引きこもってた男の子と契約してた時があるの」
カミーユ「!」
真紅「その子はね、今の貴方の様に心を閉ざしてたわ」
真紅「でもね、私と、そしてドール達と出会ってから『彼』も少しずつだけど変わって行ったわ」
283 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 22:36:41.98 ID:bIro5A4nO [91/101]
真紅「今のままじゃいけない。変わらなきゃいけない。あの子は自分自身と向き合う様になっていったわ」
真紅「そして『彼』は引きこもりを克服する事が出来た」
カミーユ「だから?」
真紅「『彼』と貴方の違いわね、貴方には心配してくれてる人が多い事よ」
真紅「私達と出会ってからの事は別にして、『彼』は親が海外に行ってるから実の姉と二人暮しをしてたの。私達と出会う前は味方は実の姉しかいなかったわ」
真紅「でも貴方は違う。貴方は私達が現れる前からシャアやアムロ、幼なじみが心配してくれてるじゃない?」
真紅「貴方には『彼』と違って血の繋がった者同士の繋がりだけでなく、他者との繋がりもあるのよ」
真紅「貴方は『彼』よりもずっと恵まれた環境にいるの。『彼』だって自分自身と向き合う事が出来た。
貴方だって自分自身と向き合う事が出来るはずだわ。少しずつで良い。自分のペースで己と向き合って」
真紅「大丈夫。貴方は一人じゃない。貴方には支えてくれる人がたくさんいるわ」
284 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 22:42:50.09 ID:bIro5A4nO [92/101]
カミーユ「うるさい! お前も綺麗事並べやがって! 人形の癖に! 他人は他人、俺は俺!」
カミーユ「クワトロ先輩もアムロ先輩も本当は迷惑なんだろ? だったら帰ってくれよ! 俺は今のままが良いんだ! もうこれ以上俺に干渉するな!」
カミーユ「人の自由を奪うなあああああああああ!!!!!!!!!!!!!」
真紅「……この分からず屋!」バチィン!
カミーユ「ぐう!」
真紅「だわ! だわ!! だわわーーーーーーー!!!」
バチバチバチバチバチバチバチ!!!
カミーユ「あぱぱぱぱぱぱぱぱぱ!!!」
蒼星石(マスターが真紅にあんなに叩かれてる……感じちゃう!!!!!)ゾクゾク
286 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 22:45:37.06 ID:bIro5A4nO [93/101]
5分後
バチバチバチバチバチバチバチ
シャア「真紅、まだ殴るのか?」
蒼星石「もうやめて! マスターのライフはゼロだよ!」
さらに5分後
カミーユ「……」ボロッ
真紅「手が痛いのだわ」
雛苺「わあ、顔がうにゅ~みたいに腫れ上がって美味しそうなのー」
289 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/17(月) 23:15:43.51 ID:bIro5A4nO [94/101]
真紅「カミーユ、貴方は『彼』と違って全く『勇敢』ではないわ。『臆病』よ」
真紅「貴方は修正する必要があるわ」
カミーユ「それ俺の台詞……」
ラプラスの魔「おや? 皆さん集まって何をしてらっしゃるのですか?」
「!!!!!!」
シャア「何だこのウサギは?」
蒼星石「ラプラスの魔……」
真紅「ラプラス、貴方どうしてここにいるの?」
ラプラスの魔「ただのお散歩ですよ。それにしても随分とマニアックなプレイをしt」
アムロ・シャア「ラ、ラブプラスの魔だってーーーーーーーー!?」
290 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/17(月) 23:19:14.82 ID:bIro5A4nO [95/101]
ラプラスの魔「……はい?」
真紅「何言ってるのあなt」
アムロ「ラブプラスの魔さん、ラブプラスの新しいソフトはいつ出るんですかーーーー?」
シャア「早く愛花とイチャイチャしたいぞ!」
ラプラスの魔「あのー」
カミーユ「凛子の、新しい凛子の限定品はいつ出るんだーーー?」
ラプラスの魔「私の名前はラブプラスの魔ではn」
アムロ「ラブプラスの魔さーん、僕はお母さん達も攻略したいでーす」
シャア「何!? アムロ、貴様は寧々さんではないのか?」
アムロ「僕は人妻も魅力的だと思うんだ」
シャア「ええい! この欲張り屋さんめ!」
291 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 23:22:18.27 ID:bIro5A4nO [96/101]
ラプラスの魔「ですから、私はラプラスn」
シャア「ラブプラスーーー!」
アムロ「ラブプラスーーー!」
カミーユ「ラブプラスーーー!」
ラプラスの魔「……」
アムロ・シャア・カミーユ「ラーブプラス! ラーブプラス!! ラーブプラスの魔!!! イエイイエイイエイ!!!!」
ラブプラスの魔「……もういいですよラブプラスの魔で」グスン
293 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 23:25:12.37 ID:bIro5A4nO [97/101]
真紅「ラブプラス、貴方がマスターの前にも出てくるなんて何が目的?」
ラブプラスの魔「貴女まで私の事をラブプラスと呼ぶんですか。別に、私は本当に散歩をしてただけですよ」
ラブプラスの魔「そうですね、せっかくドールとマスターが集まっていますし、良い事を教えてあげましょう」
真紅「何?」
ラブプラスの魔「翠星石と金糸雀も目覚めてますよ」
薔薇乙女達「!!!」
ラブプラスの魔「では、さようなら」スゥ…
294 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 23:28:11.54 ID:bIro5A4nO [98/101]
蒼星石「そうか。翠星石も……」
真紅「ちなみに水銀燈も目覚めてるわ」
シャア「これで6体、目覚めた事になるのか」
真紅(……あの時と似てるわね)
アムロ「そういえばカミーユ、さっき僕達と意気投合してたな」
カミーユ「あ、あれはたまたまです。とにかく、俺は学校に行きませんからね」
真紅「貴方まだそんな事言ってるの?」
カミーユ「うるさい」
真紅「いいわ。今日はもう貴方を説得するのはやめるわ。でも私は貴方が学校に行くまで諦めないから」
カミーユ「フン!」
295 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 23:30:50.29 ID:bIro5A4nO [99/101]
アムロ「ねえ雛苺ちゃん」
雛苺「うゆ?」
アムロ「僕にも亀甲縛りして欲しいんだ」
雛苺「わかったのー」
シュルルル!
アムロ「オウ!」ビクンビクン
蒼星石「オッ、これはまたお宝画像が増えそうだ」カシャカシャ
アムロ「ハア、ハア」
シャア「アムロ、貴様感じてるのか?」
アムロ「悔しいけど、僕は男なんだ」
シャア「このマゾヒストめ」
アムロ「シャア、僕はソフトMだよ」
297 名前: ◆qgXEy7ZweA [sage] 投稿日:2011/01/17(月) 23:36:42.69 ID:bIro5A4nO [100/101]
蒼星石「女の子にこんな恥ずかしい姿を撮られて恥ずかしくないのかい?」カシャカシャ
雛苺「縛りをもっときつくするのー」ギュウウウ
アムロ「くやしい…! でも…感じちゃう!」ビクンビクン
雛苺「クリムゾン乙なのー」
蒼星石「くう! カメラ娘僧(こぞう)の腕がなるぜ!」カシャカシャ
カミーユ「アンタ達何しに来たんだよ……」
真紅(こいつら駄目過ぎるのだわ)
蒼星石「雛苺、次は僕にも亀甲縛りしてよ! もう僕のお庭はぐっしょりなんだ」ハアハア
319 名前: ◆qgXEy7ZweA [] 投稿日:2011/01/18(火) 06:56:12.73 ID:b7BBr7pCO [1/136]
蒼星石「再開するね」
蒼星石「あっ、そうそう。再開する前にちょっと言いたい事だけ言っとくね」
蒼星石「マスターの事で相談したいから真紅を探して呼んだんだけど、
それなら真紅じゃなくて翠星石探して呼んだ方が良くね? 説得するより心の樹育てた方が手っ取り早いじゃん、って思ってる人もいるかもしれないね」
蒼星石「それも考えたけど、だって、雑草切ってもありえないスピードで生えてくるような人間だし、翠星石を呼んでも悲惨な結果になりそうな気がしたから真紅を呼んだんだ」
蒼星石「言いたい事はこれでおしまい。
本編を再開するね」
蒼星石「君の心の樹を狙い撃ち!」
320 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 06:58:27.54 ID:b7BBr7pCO [2/136]
ある日の日曜日
ロランが住んでいるアパート
ロラン「金糸雀、今日は君の姉妹と別のマスターが来るんだよね?」
金糸雀「そうかしら」
ロラン「いつでも招けるように一応、鍵はかけてないけど、このアパートの住所知ってるの?」
金糸雀「大丈夫かしら。nのフィールドを通れば大丈夫かしら」
ロラン「nのフィールド?」
パアアア
ロラン「あれ? テレビが?」
金糸雀「来たかしら」
321 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 07:02:32.00 ID:b7BBr7pCO [3/136]
ズズズズ……
ミレイナ・翠星石「来る~きっと来る~きっと来る~」ベタッ…ベタッ…
ロラン「さ、○子(さ○こ)だあああああああああああ!!!!!」
ミレイナ「んちゃ! ミレイナですぅ!」
翠星石「翠星石ですぅ!」
ロラン「」
ミレイナ・翠星石「あ……」
金糸雀「二人共現れ方が悪趣味過ぎるかしら。カナも危うくローザミスティカが飛び出るところだったかしら」
322 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 07:07:33.58 ID:b7BBr7pCO [4/136]
ちょっと時間が経過し…
ロラン「えっと、はじめまして。僕の名前はロラン・セアックです。大学生をしてます」
ミレイナ「ミレイナ・ヴァスティですぅ! 高校生ですぅ!」
ロラン(ソシエ以外の女の子を部屋に連れてくるのは初めてだから緊張するなあ)ドキドキ
ミレイナ「セアックさん、お聞きしたい事があります」
ロラン「何だい?」
ミレイナ「セアックさんはアリスゲームをどう思ってるんですか?」
ロラン「アリスゲームは避けられない闘いだからしょうがないけど、金糸雀には出来るだけ無理をしないで欲しいと思う。本音を言うと僕はアリスゲームには反対なんだ」
ミレイナ「良かったぁ。ミレイナも姉妹が喧嘩するのは反対なんです」
翠星石「ローラ人間は平和主義者ですね」
ロラン「ろ、ローラ人間?」
323 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 07:12:07.53 ID:b7BBr7pCO [5/136]
ロラン「そういえばドールは7体いるんだよね?」
翠星石「そうです。今私達が確認出来てるドールは私と金糸雀だけです」
金糸雀「でも絶対他の姉妹も目覚めてるかしら」
ロラン「そうか。出来れば闘いは避けたいな」
ミレイナ「そうだ! セアックさん、これからもミレイナ達は会うかもしれませんからメルアドと電話番号を交換するのはどうですか?」
ロラン「そうだね。連絡が取れた方が色々と便利だしね」
ミレイナ「それじゃあ赤外線通信ですぅ」ピコーン
ロラン「それじゃあ僕も」ピコーン
ミレイナ「それと、コレ、つまらない物ですが」ススッ(お菓子が入った箱を出す)
ロラン「ああ、すみません」
325 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 07:15:36.70 ID:b7BBr7pCO [6/136]
一方アパートの外では…
ソシエ「ふふ、ロランに黙って来ちゃった」
ソシエ「ロラン、ちゃんと栄養のある食べ物食べてるのかしら?」コツコツ(階段を上る音)
ソシエ「ロランの為に材料買って来たから頑張って美味しい料理を作らなくちゃ」
-玄関-
ソシエ「玄関の前に来ちゃった」
ソシエ「鍵はかかってませんよ~。ふふ、なんてね」ガチャ
ソシエ「えっ? 本当にかかってない」キィー
ミレイナ・ロラン「!?」
ソシエ「……え?」
326 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 07:20:59.33 ID:b7BBr7pCO [7/136]
ロラン「ソ、ソシエ?」
ドサッ(食材が落ちる音)
ソシエ「……ロラン、その女は誰?」
ロラン「違うんだソシエ。彼女は、その、あの、えっと」
ソシエ「誰よその女!!!」
ミレイナ「お、お邪魔してま~す……」
ソシエ「あなた誰よ!!」
ミレイナ「えっーと、ミレイナはですね……」キラン
ソシエ「!! 薬指に指輪? 婚約指輪!?」
ロラン「聞いて、ソシエ」キラン
ソシエ「薬指に包帯が巻かれてない!? しかもあなたにも婚約指輪!?」
ソシエ「あの包帯はそれを隠す為だったのね! あなたたち婚約してたのね!!」
327 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 07:26:30.59 ID:b7BBr7pCO [8/136]
ロラン「誤解だよソシエ!」
ソシエ「酷い! 今まで私の気持ち弄んでたのね。しかもこんな若い子と婚約してたなんて。どこが貧乏学生よ!」
ロラン「そうじゃないってば!」
ミレイナ「違うですーーー!!! ミレイナ達はそんな昼ドラ的関係じゃないですーーーー!!!」
ソシエ「嘘言わないで!!!」
翠星石「修羅場ですーーー!」
金糸雀「修羅場かしらーーー!」
ソシエ「キャアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!! 人形が喋ったあああああああ!!!!!!!?」
329 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 07:30:57.62 ID:b7BBr7pCO [9/136]
ソシエ「……それで、アリスゲームの為に薬指に指輪がはまってるのね」
ロラン「うん。しかもこの指輪取れないんだ。無理に取れば肉が削げそうだし」
ソシエ「それで、ミレイナちゃんはマスター仲間って訳ね」
ミレイナ「やっとわかってくれて助かったですぅ」
翠星石「おかっぱ人間ははやとちりしすぎですぅ」
ソシエ「しょ、しょうがないじゃない。ロランが部屋に女の子を連れて来てるなんて思わなかったんだもの。しかも指輪までしてるし」
ソシエ「でも、金糸雀ちゃんだっけ?」
金糸雀「は、はい」
ソシエ「ロランを闘いに巻き込まないでよね。もしロランに何かあったらどうするの?」
金糸雀「ご、ごめんなさいかしら」
330 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 07:38:01.18 ID:b7BBr7pCO [10/136]
ロラン「金糸雀を責めないでくれ。これは僕の意思で契約した事なんだ」
ミレイナ「それにミレイナ達は平和主義者だからアリスゲームはしないですぅ」
ソシエ「そう、なら安心ね」
ミレイナ「あの、二人に質問があるです!!」
ロラン・ソシエ「?」
ミレイナ「お二人は恋人なのですか?」
ロラン・ソシエ「!!」
ソシエ「ち、ちち違うわよ! ロランと私は幼なじみで別にそういう関係じゃないし、ただ、放っておけないから時々ロランのアパートに行って料理を作ってあげるるるるる程度よ」カアアア
ロラン「そ、そうだよ。いつもソシエには助かってるよ。ぼ、僕らはただの幼なじみだよ」
ソシエ「ろ、ロロロラン! ただの幼なじみじゃないでしょ!!!!」
ミレイナ「ほうほう、乙女の勘が半分当たったです」
332 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 07:43:21.56 ID:b7BBr7pCO [11/136]
――
蒼星石「マスター、ご飯食べに来ないのー? 僕はもう食べたよー」
シーーーン……
蒼星石「……駄目か」
蒼星石(真紅達はまた来るって言ってたけど、本当にこの引きこもりマスターを学校に行かせる事が出来るんだろうか?)
蒼星石(最悪、僕も『荒療治』を考えなきゃな)
蒼星石「またご飯ドアの所に置いとくように言うからー」テクテク
334 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 07:47:45.68 ID:b7BBr7pCO [12/136]
ガチャ
蒼星石「! マスター!」
カミーユ「……」
蒼星石「やっと出るようになったんだね」
カミーユ「蒼星石、頼みがあるんだ」
蒼星石「何?」
カミーユ「俺をnのフィールドに連れてってくれ」
337 名前:さるさんが多すぎる…[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 08:12:48.83 ID:b7BBr7pCO [13/136]
nのフィールド
蒼星石「マスター、nのフィールドで何をするの?」
カミーユ「……」
蒼星石「? マスター?」
ダッ
蒼星石「!!」
カミーユ「逃げてやる!」タタタッ
蒼星石「マスター!」
カミーユ「誰にも邪魔されてたまるか! 俺はどこまでも逃げてやる!」
蒼星石「マスター! クソッ、バカミーユめ!」タタタッ
338 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 08:21:59.26 ID:b7BBr7pCO [14/136]
カミーユ「ハア、ハア」タタタッ
蒼星石「マスター! そんな事して一生nのフィールドから出ないつもり?」タタタッ
カミーユ「そうだよ。一生nのフィールドにいてやる!」タタタッ
蒼星石「バカな事は止すんだマスター!」タタタッ
カミーユ「うるさい! 追ってくるな!」タタタッ
蒼星石「もういい加減にしてよ! いつまでこんな生活を続ける気?」タタタッ
カミーユ「俺の勝手だ!」タタタッ
蒼星石「この引きこもりマスター!」タタタッ
カミーユ「うるさい変態ドール!」タタタッ
339 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 08:28:06.01 ID:b7BBr7pCO [15/136]
別のnのフィールド
テクテクテク
ミレイナ「ミレイナの予想ではあの二人はいつか恋人になると思うです」
翠星石「おかっぱ人間のテンパり方は半端なかったですからね」
ミレイナ「でもセアックさんとお友達になれて良かったです。他のマスターさんも争いを好まない人だったら良いです」
翠星石「そうですね。出来れば闘いたくはないですよ」
340 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 08:32:20.36 ID:b7BBr7pCO [16/136]
タタタッ
ミレイナ「あれ? 何かやって来るです?」
翠星石「誰なんです?」
カミーユ「クソッ、しつこい!」タタタッ
翠星石「人間?」
カミーユ「!!」キキッー!
ミレイナ「どちら様ですか?」
カミーユ「ひ、人……」
翠星石「どうして人間が? 人間がドールなしでnのフィールドに入れる訳がないです」
蒼星石「待てー! このヘタレマスター!」タタタッ
翠星石「! 蒼星石!」
蒼星石「! 翠星石!」キキッー!
341 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 08:36:53.43 ID:b7BBr7pCO [17/136]
ミレイナ「オオッ! また新しいドールです!」
翠星石「蒼星石も目覚めてたんですね」
蒼星石「うん。翠星石、君が目覚めてたのは知ってたけどまさかこんな所で会うなんてね」
翠星石「ドリル人間、この帽子を被ったドールは蒼星石と言って翠星石の双子の妹です」
ミレイナ「妹さんですか。そういえば顔がそっくりです」
蒼星石「はじめまして、僕は第4ドールの蒼星石だよ」
ミレイナ「ワァオ! 僕っ娘ですぅ! レア属性ですぅ!」
カミーユ「……」
ミレイナ「あれ? と言うことはこの人はマスターさんですか?」
蒼星石「うん。この人は僕のマスターd」
カミーユ「蒼星石、アリスゲームをするぞ」
342 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 08:42:39.40 ID:b7BBr7pCO [18/136]
翠星石・蒼星石「!!!!」
ミレイナ「……え?」
蒼星石「マ、マスター? どうして急に?」
カミーユ「急も何もドールはずっと争ってるんだろ? なら今すぐ闘えよ。命令だ」
蒼星石「ちょっと待ってよマスター!」
カミーユ「お父様に会いたいんだろ?」
蒼星石「うっ……」
カミーユ「だったら闘えよ。さもないとお前、一生お父様に会えないぞ?」
カミーユ「蒼星石、これはマスターの命令だ」
カミーユ「闘え」
343 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 08:50:12.52 ID:b7BBr7pCO [19/136]
蒼星石「……」クルッ
翠星石「蒼星石……」
蒼星石「ごめん。翠星石」
翠星石「……そうですか」
ミレイナ「スィーたん! どうして!」
翠星石「仕方がないですよドリル人間。結局これが翠星石達の運命なんです」
蒼星石「そう。僕達は争い、生き残り、そしてお父様に会う為だけに作られた存在」
ミレイナ「でも!」
蒼星石「行くよ! 翠星石!」
蒼星石「レンピカ!」
翠星石「スィドリーーーーム!!!」
344 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 08:58:20.21 ID:b7BBr7pCO [20/136]
ドォン! ガァン! ギィン!
カミーユ「へえ、これがドール同士の闘いか」
ミレイナ「どうしてです!」
カミーユ「ん?」
ミレイナ「どうしてアリスゲームをさせるんですか! 姉妹なんですよ!」
カミーユ(先輩達やファ以外との人と話さなきゃならないのか……)ブルッ
カミーユ「お、俺はね、あいつが欝陶しくて堪らないんだよ。いつも俺の楽しみを邪魔してくるし。くどくどと説教はしてくるし」
カミーユ「別にあいつが勝とうが負けようがどうだっていいんだよ。勝てばあいつはお父様に会えるチャンスが出来る。負ければ俺の邪魔はいなくなる。良い事じゃないか。どっちにしろ、遅かれ早かれ俺の前から消えてくれるしね」
ミレイナ「酷い……そんな事の為に闘わせるんですか!」
ズキィン!
カミーユ「い、いずれにしろあいつらは闘う運命なんだろ?」ズキンズキン
345 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 09:02:11.06 ID:b7BBr7pCO [21/136]
ダッ!
ミレイナ「スィーたん、蒼星石さん、もうやめて下さい!」
翠星石「来ちゃ駄目です! ドリル人間!」ギリギリ
蒼星石「そう、これは僕達の闘いなんだ!」ギリギリ
キィイイイン
ミレイナ「! 熱ッ……」
カミーユ「熱……」
ガキィン!
翠星石「スィドリーーーーム!!!!!」
ズガガガガガガガガガ!!!
蒼星石「甘い!」ズババババ!!!
347 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 09:08:32.49 ID:b7BBr7pCO [22/136]
翠星石(切られた!?)
蒼星石「でやあああああああ!!」ブン!
翠星石「くっ!」バッ
ギィイイイン!!!
翠星石「ううう……」ギリギリ
蒼星石「ハア!」ブォン!
翠星石「うわあああああああ!!!」
ドォオオオオオオオン!!!!(壁にぶつかる)
ミレイナ「スィーたん!!」
348 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 09:12:52.52 ID:b7BBr7pCO [23/136]
翠星石「ケホッ、ケホッ」ボロッ
蒼星石(翠星石……)ギリッ
蒼星石「終わりだ翠星石!」ダッ
翠星石「!!」
カミーユ(あいつが勝つのか……)
蒼星石「(さようなら……翠星石)でやあああああああああああ!!!!!!!」
ミレイナ「ダメエエエエエエエ!!!!!!!!!!」バッ!
蒼星石「!?」
ザシュ!
350 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 09:17:48.25 ID:b7BBr7pCO [24/136]
パラ…
ミレイナ「ハア……ハア……」ガクガク
蒼星石(か、辛うじてツインテールの左側だけを少し切るだけで済んだ)
翠星石「ド、ドリル人間……」
ミレイナ「スィーたん……」ギュ…
翠星石「ドリル人間、何て無茶をするんですか?」
ミレイナ「駄目ですよ…姉妹同士で喧嘩は…」ギュウ
蒼星石「あの……大丈夫?」
ミレイナ「どうして! どうして姉妹同士で殺し合わなきゃならないんですか!」
ミレイナ「姉妹なんですよ! 家族なんですよ! 命を奪ってまでやらなきゃいけないゲームなんですか!」
ミレイナ「おかしいです! スィーたん達を作ったお父さんはおかしいです! どうして自分の娘達にそんな酷い事が出来るんですか!」ポロポロ
ミレイナ「そんなのお父さんじゃない! 本当のお父さんなら皆を愛しても良いはずです!」ポロポロ
351 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 09:22:48.44 ID:b7BBr7pCO [25/136]
翠星石「ドリル人間……」
カミーユ「おい、何で邪魔したんだよ? 何で自分から死ぬような事したんだよ?」
蒼星石「……」スッ、シュウウウ…
カミーユ「蒼星石、何で鋏を消したんだよ? 早くその人どけろよ」
ミレイナ『キッ!』(睨みつける)
カミーユ「!!」ビクッ
スタスタスタ
カミーユ「な、何だよ?」
ミレイナ「バカァ!」バチィン!
カミーユ「な、何するんだよ……!」
ミレイナ「……」ポロポロ
354 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 09:28:00.61 ID:b7BBr7pCO [26/136]
カミーユ「あ……」
ミレイナ「あなたは何も感じないんですか? 姉妹同士の闘いに?」
カミーユ「だ、だって、それが運命なんだろ!」
ミレイナ「でも、スィーたん達だって本当は闘いたくないんです。皆で仲良くしたいんです」
カミーユ「でもさ」
ミレイナ「家族が傷つくのは辛い事なんですよ! 家族がいなくなるのは悲しい事なんですよ!」
ミレイナ「大切な人が辛い目に合うのは、周りの人達をも悲しくさせるんです」
カミーユ「あ、あいつらは人形だろ?」
ミレイナ「人形でもスィーたん達は生きてます! ミレイナにとっては大切な家族です! パパも、ママも、ハロも、先輩や後輩も、友達や恋人も、ミレイナにとっては大切な存在なんです!」
356 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 09:31:55.23 ID:b7BBr7pCO [27/136]
カミーユ「あ……」ズキン
ミレイナ「あなただって家族が傷ついたら悲しいはずです」
カミーユ「ご、ごめんなさい……」
ミレイナ「わかれば良しです」グスン
ミレイナ「スィーたん、大丈夫?」タタタッ
翠星石「大丈夫ですよ」ムクッ
ミレイナ「蒼星石さん、手を出して下さい。スィーたんも」
翠星石・蒼星石「えっ?」
ニギッ
ミレイナ「はい。仲直りの握手です」
翠星石・蒼星石「ハハ……」アクシュアクシュ
358 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 09:35:29.88 ID:b7BBr7pCO [28/136]
カミーユ(俺は……)
ミレイナ「さて、つかぬ事を聞きますが、あなたのお名前は何と言うのですか?」
カミーユ「え、あの……」
カミーユ(また学校の時や蒼星石の時の様に女みたいな名前って馬鹿にされるのかな)
ミレイナ「? どうかしたのですか?」
カミーユ「カ、カミーユ、カミーユ・ビダンです」
ミレイナ「オオッ、良い名前ですね」
カミーユ(! 馬鹿にされなかった!?)
ミレイナ「ミレイナも自己紹介するです。ミレイナ・ヴァスティですぅ!」
カミーユ「よ、よろしく」
ミレイナ「よろしくですぅ!」
360 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 09:39:53.33 ID:b7BBr7pCO [29/136]
ミレイナ「見た目からしてミレイナより年下に見えそうですけど、何年生ですか?」
カミーユ「ちゅ、中学一年生です」
ミレイナ「そうですか。ミレイナは高校一年生です」
ミレイナ「ビダン君、もう蒼星石さんにスィーたんと喧嘩させちゃ駄目ですよ!」
カミーユ「は、はい……」
ミレイナ「うん。お姉さんの言うことを聞いて偉いです」
翠星石「…何だか丸く収まっちゃった的な感じですね」
蒼星石「そうだね」
蒼星石「そういえば翠星石はどうしてnのフィールドにいたの?」
361 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 09:44:22.13 ID:b7BBr7pCO [30/136]
翠星石「金糸雀のマスターの所に会いに行ってたんですよ。それで、帰る途中だったんです」
蒼星石「そうなんだ。翠星石はもう金糸雀と会ってたんだね」
蒼星石「僕も真紅と雛苺に会ったよ。マスターも含めてね。水銀燈も目覚めてるみたい」
翠星石「って事は6体も目覚めてたんですね」
翠星石「それはそうと蒼星石はどうしてnのフィールドにいたんですか?」
蒼星石「実は…」ゴニョゴニョ
翠星石「ええっ!? 引きk」
蒼星石「しっ! 声がでかいよ!」
翠星石「もごご…」
363 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 10:07:03.99 ID:b7BBr7pCO [31/136]
翠星石「そうですか。蒼星石のマスターがヒッキーでnのフィールドを逃げ回ってたんですね」
蒼星石「そう。かなり厄介なマスターなんだ」
翠星石「引きこもりですか。懐かしいですね」
蒼星石「『彼』でもあそこまで酷くはなかったよ」
翠星石「蒼星石も大変ですね」
蒼星石「本当に苦労するよ。翠星石、今度僕の家に来て欲しいんだ。マスターの引きこもり脱出の為に手伝って欲しいんだよ。レンピカに住所教えとくからさ」
翠星石「しゃーねーですね。わかったですよ」
蒼星石「それと」
翠星石「?」
蒼星石「ミレイナさんって言ったかな? あの人がマスターに変な質問しなければいいけど」
ミレイナ「ところで、ビダン君はどうしてnのフィールドにいるのですか?」
翠星石・蒼星石「あ」
364 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 10:10:07.60 ID:b7BBr7pCO [32/136]
ミレイナ「そういえばさっき急いで走っていましたけど、どうしてです?」
カミーユ「そ、それは……」
ミレイナ「?」
カミーユ(な、何て言えばいい? 実は引きこもる為にnのフィールドを逃げ回ってましたなんて言えないし、言ったらこの人、引いちゃうんじゃないかな?)ドクンドクン
カミーユ(でも、俺の名前を馬鹿にしなかったし、女っぽいって言わなかったし、言っても大丈夫かな?)ドクンドクンドクン
カミーユ(……駄目だ。怖い!)ドクンドクンドクンドクン
ミレイナ「ビダン君?」
カミーユ「その、俺は……」
蒼星石「マスターは僕が髪を切ってあげるって言ったのに逃げたんだよ」
カミーユ「!!」
365 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 10:13:48.64 ID:b7BBr7pCO [33/136]
ミレイナ「そうなんですか?」
蒼星石「うん。nのフィールドなら切った髪を処分しなくて済むしね。でもマスターが急にビビり出して逃げたしたんだよ」
蒼星石「そうでしょ? マスター?」パチッ(ウインク)
カミーユ「そ、そうなんだよ。だってこいつ、あんな巨大な鋏で切ろうとするんだよ。どうかしてるよ」
蒼星石「マスターも臆病だなぁ。僕の腕を信用してよ」
ミレイナ「なぁんだ、そういう事だったんですね」
翠星石「蒼星石は時々ぶっ飛んだ事をするんですよ」
蒼星石「ハハハ、酷い事言うなぁ、翠星石も」
蒼星石(上手くごまかせた。マスターがまた発狂してミレイナさんに暴力でも振るったらたまんないしね)
366 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 10:18:14.41 ID:b7BBr7pCO [34/136]
――
ミレイナ「それじゃあビダン君、さよならですぅ!」
カミーユ「さ、さようなら」
テクテクテク
カミーユ「なあ、蒼星石、なんで俺の事庇ったんだ?」
蒼星石「その方がマスターにとっては良かったんじゃないの?」
カミーユ「まあ、そうなんだけどさ」
カミーユ「その……ごめん」
蒼星石「もういいよ。それよりもマスター。お昼ご飯はどうするの?」
カミーユ「……またドアの所に置いとくように言っといてくれ」
蒼星石「わかった」
カミーユ「でも、いつかまた一階で食べるかもしれない」
蒼星石「うん。『いつか』だね。わかった」
368 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 10:21:19.80 ID:b7BBr7pCO [35/136]
>>3です。しばらく空けます
374 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 14:19:25.09 ID:b7BBr7pCO [36/136]
翠星石「お待たせですぅ! それじゃあ始めるですよ!」
375 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 14:21:08.61 ID:b7BBr7pCO [37/136]
ピンポーン!
セイラ「ハーイ」タタタッ
ガチャ
セイラ「! ハマーンさん!」
ハマーン「久しぶりだな。アルテイシア」
セイラ「どうしたんですか今日は?」
ハマーン「シャアに用があってな。シャアはいるか?」
セイラ「兄さんならリビングにいるわ。兄さーん」
377 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 14:23:44.57 ID:b7BBr7pCO [38/136]
シャア「ん? 何だアルテイシアー?」
セイラ「ハマーンさんが家に来てるわよー」
シャア「!?」
ハマーン「邪魔するぞ。シャア」
シャア「ハマーン! 何故家に来た!」
ハマーン「今日は貴様と勉強がしたい気分になってな」
シャア「連絡くらいよこせ!」
ハマーン「サプライズだ」
シャア(まずい! これはまずいぞ!)
ハマーン「シャア、早速貴様の部屋で勉強をするぞ」
378 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 14:28:20.43 ID:b7BBr7pCO [39/136]
シャア「待て、ハマーン! 私は今部屋が散らかってるのだ!」
ハマーン「それなら私が部屋に入ってからでも掃除が出来るだろう?」
シャア「それでは駄目なのだ!」
ハマーン「何だ? まさか、貴様のあの破廉恥なフィギュアの事か? そんな物とうに見慣れてる。何を今更」
シャア「黙れ! 私が部屋に入っていいと言うまで来るな!」
ハマーン「何だと? 何をそんなに焦っているのだ貴様は?」
シャア(アルテイシア!)チラッ
セイラ「そ、そうだハマーンさん。わざわざ来て下さったんだし、ウーロン茶でも出しますよ」
ハマーン「そうか。すまないな」
379 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 14:34:45.38 ID:b7BBr7pCO [40/136]
シャア「とにかく、部屋には勝手に上がってくるな」タタタッ
ハマーン「……怪しい」
ダンダンダンダンダン! ガチャ!
シャア「真紅!」
真紅「どうしたのよそんなに慌てて? 今私はKガンダムの塗装で忙しいんだけど」
シャア「鞄の中に隠れろ!」
真紅「どうして?」
シャア「私の同級生の女が家に来たんだ。バレる前に早く隠れろ!」
真紅「……わかったわ。でも、もしアルテイシアの様に話のわかる人だったら私の事言っても良いんじゃないの?」
シャア「あの女はそれで済むような女ではないのだよ!」
ハマーン「シャア、貴様、何を隠している?」ダンダン
シャア「!? 勝手に上がって来ただと!? ええい! 真紅、早く鞄の中に入れ!」
380 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 14:38:07.61 ID:b7BBr7pCO [41/136]
ガチャ
ハマーン「おい、シャア」
シャア「ハマーン、勝手に入って来るなと言っただろう」
ハマーン「貴様が余りにも怪しいからだ。ん? 何だその鞄は?」
シャア「ああ、これは買ったのだよ。もし旅行に行く時に必要だと思ってな」
ハマーン「買った? 随分と高そうな鞄に見えるが」
シャア「ああ、これは見た目だけでそんな良い素材は使っていないのだよ」
ハマーン「これが? だが私から見たらこの鞄はかなり高そうに見えるのだが」
シャア「さすが金持ちは言う事が違うな。だが最近の物は金持ちをも騙すような技術で本物か偽物かもわからない様に作られているだろ?」
ハマーン「……だとしても何故金色の薔薇の彫金が施されている鞄なのだ? 貴様、こんな趣味の物集めてたか?」
シャア「ただの気まぐれさ。まあマシュマーには似合いそうだがな」
381 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 14:41:54.78 ID:b7BBr7pCO [42/136]
シャア「それよりもハマーン、勉強をするのだろ?」
ハマーン「ああ。……貴様、プラモを作ってたのか?」
シャア「そうだ。それでさっきしばらく休んでたのだよ。そしたら君がやって来たからな。プラモをどけなければいけなくなったではないか」
ハマーン「なら何故あの時そう言わなかった。待ってやったというのに」
シャア「つい動揺してしまったのだよ」
ハマーン「……シャア、貴様、ガンダムを作ってたのか?」
シャア「そうだが」
ハマーン「貴様はガンダムを作る様な人間だったか? ザクやササビーの様なタイプを作る様な男だと思ったんだがな」
シャア「私だってガンダムを作りたい時もあるさ。私専用のガンダムがあるのは君も知っているだろう?」
ハマーン「そうだが」ジッー
シャア「ハマーン、プラモを見てる中悪いがそれをどける。勉強するぞ」
382 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 14:46:50.74 ID:b7BBr7pCO [43/136]
ハマーン「……シャア、さっき貴様は『しばらく休んでた』と言ったな?」
シャア「そうだ」
ハマーン「どのくらい休んでた?」
シャア「一時間くらいだな」
ハマーン「……貴様、嘘をついてるな」
シャア「!? 何を根拠に?」
ハマーン「このガンダム、素人目の私から見ても塗装されている部分がまだ渇き切ってない。匂いもまだキツイ」
ハマーン「まるでさっき終えたかの様な状態だ。シャア、どういう事だ!」
シャア「こ、これはだな、実はさっきアルテイシアに少しやらせたのだ」
ハマーン「彼女にそんな技術はない筈。それに、彼女からは塗料の匂いが全くしなかったぞ!」
シャア「だ、だからだな」キラン
ハマーン「!! シャア、その指輪は何だ?」
384 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 14:52:59.20 ID:b7BBr7pCO [44/136]
シャア「ん? ……!!!!!!!」
シャア(しまった! 私とした事が包帯を外してる事を忘れていた!)
ハマーン「何だその指輪は!!」
シャア「こ、これはだな。ファッションだ。どうだ、似合うと思わないか?」
ハマーン「貴様、薬指は怪我をしてた筈。その指輪は……! そうか、アムロ・レイも怪我をしてたわけではなく本当はその指輪を隠すためか」
シャア「ハマーン、そうではない」
ハマーン「貴様ら、その歳で、男同士なのに婚約してたのか!!」
シャア「なぜそうなる!!」
真紅「もう隠すだけ無駄だわ。シャア」パカッ
シャア「真紅!」
ハマーン「!?」
真紅「にゅ。私ぷちこ」
385 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 15:02:46.25 ID:b7BBr7pCO [45/136]
シャア「真紅、鞄の中に入ってろと言ったではないか」
真紅「時間の問題よ。それよりもシャア、お父様が造ってくれた鞄を安物扱いしないでちょうだい。お父様が手抜きするはずがないじゃない」
シャア「ごまかす為だ。仕方がないだろ」
ハマーン「な、な、何なのだ貴様はーーーーー!? なぜ人形が喋ってる!?」
真紅「はじめまして、私の名前は真紅。誇り高きローゼンメイデン第5ドールよ」
ハマーン「ろ、ローゼンメイデン? 貴様、シャアとどういう関係だ!!!」
真紅「シャア? シャアは私のミーディアム。下僕よ」
388 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 15:07:04.01 ID:b7BBr7pCO [46/136]
ハマーン「下僕だとおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!?」
ほわほわほわほわほわ~ん
ヒヒーン!
真紅「もっと速く走りなさい! シャア!」
シャア「ブヒッ!」
真紅「シャア、貴方は豚であり馬であり犬であるのよ。そんな事で私の下僕が務まると思う?」
シャア「ブヒッ! ブヒヒヒヒ! ブヒン!」ブンブン
真紅「わかってるじゃない。なら、もっと速く走るのよ。ハイヤー!」パシン
シャア「ブッヒッヒーーーーン!!!!」
パッカラパッカラ、パッカラパッカラ!
シャア「ブヒヒッヒン! ブヒヒッヒン!」
真紅「走れー走れーシャア・アズナブル
追いつけ追いこせ引っこぬけ!」
390 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 15:09:37.54 ID:b7BBr7pCO [47/136]
パリィン!
真紅「アルテイシア、この紅茶凄くマズイのだわ」
セイラ「ご、ごめんなさい」
真紅「何度言わせればわかるの!」パシィン
セイラ「アァウ!」
真紅「本当に貴女は役立たずね。さすがシャアの妹ね」
セイラ「ごめんなさい、ごめんなさい」ポロポロ
真紅「泣けば許されると思うの?」パシィン
セイラ「キャア!」
393 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 15:14:10.71 ID:b7BBr7pCO [48/136]
真紅「シャア、私の靴を脱がして」
シャア「ワン!」スッ
バチン!
シャア「キャヒン!?」
真紅「誰が手を使えと言った? 口だけを使いなさい」
シャア「クゥ~ン」パクッ
ズルッ、ズルッ
真紅「次は靴下よ」
シャア「ブヒュワン!」パクッ
ムキムキ、ムキムキ
真紅「豚で馬で犬の貴方にしては上出来ね」
394 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 15:17:29.50 ID:b7BBr7pCO [49/136]
真紅「シャア、私の足を舐めなさい」
シャア「ブヒュ~ン」ペロペロ
真紅「もっとしっかり舐めるのよ!」
シャア「ワンワン!」ペロペロペロペロ!
真紅「上手じゃない。私の足を舐めてる気分はどう?」
シャア「幸せだク~ン」ペロペロ
ゲシッ!
シャア「キャイン!?」
真紅「誰が喋って良いって言った?」グリグリ
シャア「ご、ごめんなさいだワン」
真紅「喋らない!」グリグリグリグリ
シャア「ブ、ブヒーーーーン!!!!!」
396 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 15:21:06.72 ID:b7BBr7pCO [50/136]
真紅「シャア、私を乗せてあの崖を登りなさい」
シャア「ブヒン!? ワンワンヒヒン!」
真紅「何? 無理だって? 貴方殺されたいの?」
シャア「キャブ~ン」ブンブン
真紅「なら早く登りなさい!」
シャア「ブヒワンワーーーン!!!」
ガシッ、ガシッ
シャア「クゥ~ン」
真紅「ほら、もっと気合いを入れなさい」
真紅「見なさい。もうすぐ頂上よ。諦めない」
シャア「ヒヒーン!」
397 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 15:23:32.69 ID:b7BBr7pCO [51/136]
ズルッ、ガラッ!
シャア・真紅「!?」
ズルルル
真紅「キャアアアアアアアアアア!?」
ガシッ、クンッ!
真紅「……生きてる?」
シャア「ブヒュ!」
真紅「シャア、危ないじゃない! 私を殺すつもり?」ポカポカ
シャア「キャンキャン! ヒヒワン!」
真紅「もう、再開するのだわ」
シャア「ワンワン!」
398 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 15:26:37.55 ID:b7BBr7pCO [52/136]
ガシッ、ガシッ、ムクッ
真紅「頂上に着いたのだわ」
シャア「ブヒヒンワンワン!」
セイラ「真紅さーん、兄さーん」タタタッ
真紅「アルテイシア、来てたのね」
セイラ「真紅さん、これ、紅茶です」スッ
真紅「ありがとう」ゴクッ
真紅「……」
セイラ「あの、お味は……」
真紅「上出来よ。よく頑張ったわね。アルテイシア」
セイラ「う、嬉しい!」ポロポロ
真紅「シャア、貴方も頑張ったわね。崖を登るなんて普通の人には出来ないわ」
シャア「ブヒンワン!」
400 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 15:32:07.68 ID:b7BBr7pCO [53/136]
真紅「二人共、立派な下僕になったわね。おいで、抱きしめてあげるわ」
セイラ「真紅さーーーん!」
シャア「クゥ~~~~~ン!」
真紅「よしよし」
真紅「見よ! 東方は赤く燃えているのだわ!」
真紅「二人共、私についてきなさい。走るわよ!」
セイラ「はい!」
シャア「ブヒヒヒンヒンヒヒンワンワンワーーーーン!!!!!!!!!」
――
ハマーン「ふざけるなああああああああああああああああああ!!!!!!!!」
シャア「ハマーン、妄想が長すぎるぞ!」
402 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 15:35:58.12 ID:b7BBr7pCO [54/136]
ハマーン「ええい! 貴様、シャアから離れろ! シャアは私の物だ!」グイッ
真紅「何を言ってるの? シャアは私の物よ。貴女の物ではないわ」グイッ
シャア「ま、待て、二人共。引っ張るな」
ハマーン「人形風情がしゃしゃり出るな」ギュー
真紅「シャアは私と契約してるのよ。そっちこそしゃしゃり出ないで」ギュー
ハマーン「契約だと? なら尚更シャアは私の物だ」ギュー
真紅「意味がわからないのだわ」ギュー
シャア「ぬおおおおおおおおお!!!!!!! やめろ二人共! 私の腕はジオングの様に離れないのだぞ! 痛い! 痛むぞ!」
408 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 15:57:23.28 ID:b7BBr7pCO [55/136]
ハマーン・真紅「くっ」パッ
シャア「ゼエ、ゼエ、危うく腕がちぎれるところだった」
ハマーン「おい、真紅と言ったな」
真紅「そうよ」
ハマーン「シャアは、シャアは貴様には渡さん!」
真紅「何か勘違いしてるみたいだけど貴女の様な人間は何か腹立たしくなるのだわ」
真紅「シャアは私の下僕、貴女の好きにはさせない」
真紅・ハマーン「フン!」
シャア(何故私はこんな目に合わなければいけないのだ?)
410 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 16:00:37.92 ID:b7BBr7pCO [56/136]
そして、数日が経過し…
キーーーン
翠星石(鞄で飛行中)「ここら辺に蒼星石が住んでいるんですよね」
蒼星石「オーイ、翠星石」
翠星石「あっ、いたです」
シュタ
翠星石「久しぶりですぅ」
蒼星石「来てくれてありがとう。翠星石」
翠星石「妹が困ってるんです。行かないわけないじゃないですか」
411 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 16:04:11.96 ID:b7BBr7pCO [57/136]
翠星石「そういえば蒼星石のマスターの親はドールの事知ってるんですか?」
蒼星石「大丈夫。問題ないよ」
翠星石「それじゃあ早く家に入るですぅ」
蒼星石「待って、その前にもう一人来るんだ」
翠星石「誰です?」
蒼星石「真紅だよ」
キーーーン
蒼星石「来たね」
シュタ
真紅「久しぶり。蒼星石」
412 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 16:07:28.07 ID:b7BBr7pCO [58/136]
蒼星石「久しぶりだね。真紅」
翠星石「真紅、久しぶりですぅ!」
真紅「翠星石も久しぶりね。この世界では初めて貴女に会うわね」
翠星石「そうですね。でも、どうして真紅も呼んだんです?」
蒼星石「彼女は『経験者』だからだよ。それに、また来るって約束してくれたしね」
翠星石「なるほど」
真紅「では入りましょう」
413 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 16:12:22.48 ID:b7BBr7pCO [59/136]
ガチャ
ヒルダ「あら、蒼星石ちゃん、この子達はもしかして姉妹?」
蒼星石「そうだよ、彼女達は僕の姉妹だよ」
翠星石「翠星石ですぅ!」ペコリ
真紅「はじめまして、真紅です」ペコリ
ヒルダ「こんにちは」
翠星石「いつも妹がお世話になってるです」
ヒルダ「(蒼星石ちゃん、この子の妹なのね)そんな事ないわ。むしろ私の方が助けられてるくらいよ」
ヒルダ「何かお菓子を出さなきゃいけないわね」
翠星石「大丈夫です。その必要はないですよ」
真紅「私達は二階に用がありますから」
414 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 16:17:58.24 ID:b7BBr7pCO [60/136]
ヒルダ「二階? カミーユの所?」
蒼星石「うん。それと翠星石は今日泊めたいんだけど、お母さん、泊めても良い?」
ヒルダ「ええ、良いわよ。主人も今日は帰って来ないし」
蒼星石「ありがとうお母さん。それじゃあ僕らは二階に行ってるね」
テクテクテク
真紅「優しそうなお母さんね」
蒼星石「うん。本当に良いお母さんだよ」
翠星石「でもちょっと痩せこけてませんでしたか?」
蒼星石「最近疲れてるからね」
翠星石「まったく、親不孝な息子ですね」
416 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 16:22:52.64 ID:b7BBr7pCO [61/136]
蒼星石「それだけじゃない。マスターのお父さんは仕事を言い訳にしてマスターに構ってくれないし、マスターが引きこもったのは全部お母さんのせいにしてるんだ」
真紅「酷いわね。それ、父親にだって責任はあるかもしれないのよ」
蒼星石「さらにだよ。お父さんはお母さんが反論したら、暴力で押さえ付けるんだよ。まるで自分が正しいかのようにね」
翠星石「最低な父親ですぅ!! 大黒柱の資格もねえですよ!!! そんなクズ人間!!!! 翠星石のマスターの家庭とは大違いですぅ!!!!!」
蒼星石「お母さんが可哀相だよ。出来るだけ負担を軽くするためにもマスターを早く学校に行かせなくちゃ」
真紅「そんな事話してる間に二階に着いたわね」
417 名前:>>415一応、赤の他人にはですます調は使いますけど、どうすれば良いのでしょうか?[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 16:33:20.06 ID:b7BBr7pCO [62/136]
蒼星石「マスター、入っていい?」コンコン
カミーユ「ああ」
ガチャ
カミーユ「! お前らは」
真紅「久しぶりね、カミーユ。約束通り来たわよ」
翠星石「nのフィールド以来ですね」
カミーユ「そうだな。久しぶりだな」
真紅(? 態度が余り悪くない?)
蒼星石「マスター、もうわかるよね」
カミーユ「ああ。説得しに来たんだろ?」
真紅「話が早いじゃない。では私と話し合いましょう」
418 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 16:38:28.43 ID:b7BBr7pCO [63/136]
ポスン
真紅(机の椅子に座ってる)「ねえカミーユ、今日の気分はどう?」
カミーユ「まあまあかな」
真紅「ご飯は食べた?」
カミーユ「ああ」
真紅「学校に行く勇気はある?」
カミーユ「……まだ」
真紅「そう。でも少しずつで良いわ。頑張りましょう」
カミーユ「……わかった」
421 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 16:45:43.97 ID:b7BBr7pCO [64/136]
真紅「カミーユ、貴方、どうして学校に行かなくなったの?」
カミーユ「蒼星石から聞かなかったか? 名前が理由で虐められたからだよ」
真紅「カミーユ、辛いかもしれないけど私に虐められたきっかけを教えて」
カミーユ「だから名前だってば」
真紅「誰が、何時、どんなやり方でなのか詳しい事を聞かせて。私、蒼星石からはそこまで聞いてないわ」
カミーユ「……」ガタガタ
真紅「大丈夫。落ち着いて」
カミーユ「ヒュー…ヒュー…」ガタガタ
蒼星石(マスター……)
真紅「ちょっと強引過ぎたわね。ごめんなさい。カミーユ、深呼吸して心を落ち着かせましょう」
422 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 16:53:09.07 ID:b7BBr7pCO [65/136]
カミーユ「スッーハッースッーハッー……」
真紅「落ち着いた?」
カミーユ「……」コクッ
真紅「話せる?」
カミーユ「……」コクッ
真紅「それじゃあ私に話して」
カミーユ「……あれは俺が入学して一週間くらい経ってからの事だった」
カミーユ「自分で言うのもアレだけど、俺は内気で友達が作るのが苦手で、まだ友達がいなかったんだ。だから俺は『一人』だった」
カミーユ「でも、まだ隣のクラスのファや先輩達がいたから昼間はお弁当を食べたり、帰りは一緒に帰ったりしてたから、まだ『独り』じゃなかったよ」
カミーユ「けど、ある時、同級生の一人が馬鹿にしたんだ。『お前の名前、女みたいだな』って」
425 名前:連投規制されました[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 17:18:10.48 ID:b7BBr7pCO [66/136]
カミーユ「その時俺は頭に血が上ってそいつを殴ってしまったんだ」
カミーユ「それがきっかけだった。そいつは不良学生で、そいつは自分の仲間や先輩に殴った事を言ったんだ」
カミーユ「次の日から、俺はその不良達に虐められる様になった。酷かったよ。
毎日、毎日、痣が目立たない程度に殴られたり蹴られたり、全裸にされたり、
お金を取られたり、『カミーユちゃ~ん、カミーユちゃ~ん』って馬鹿にされたり、『君が使うのは女子トイレでしょ~』って無理矢理女子トイレに連れてかれたりした」
カミーユ「そして虐めてくるのは不良だけじゃなかった。周りのクラスメートも俺を虐めるようになった。机に落書き。
ノートは破かれ、教科書も使えなくなった。もちろん、名前でも虐めてきたよ」
カミーユ「不良に脅されてやってる奴もいたかもしれないけど、本当に楽しんでやってる奴もいたな」
カミーユ「助けを呼びたかったけど、ファは巻き込めないし、クワトロ先輩やアムロ先輩に相談する隙も奴らは与えてくれなかった」
カミーユ「そのうち、俺は耐えられなくなって引きこもる様になった」
カミーユ「今ではすっかり引きこもり。名前を聞かれるのもトラウマになって、自分から名乗るのも恐い。また女みたいな名前だって馬鹿にされるかもしれないって……」ポロッ
真紅「そうだったの……」
真紅「カミーユ、貴方の名前を最初に馬鹿にした人間は何と言う名前なの?」
カミーユ「……ジェリド・メサ」
426 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 17:21:40.34 ID:b7BBr7pCO [67/136]
真紅「そう。ジェリドと言うのね」
真紅「カミーユ、よく私に話してくれたわね。えらかったわ」
真紅「ずっと一人で抱え込んでいたのね。辛かったでしょ?」
カミーユ「ウッ…ウッ…」ポロポロ
真紅「あの時は殴ってごめんなさい。貴方は『臆病』なんかじゃない。『勇敢』よ」
カミーユ「うわあああああああ!!!」ポロポロ
真紅「大丈夫。これからはシャア達が味方になってくれるわ」
カミーユ「えぐっ…えぐっ…」
真紅「少しずつ、道を切り開きましょう」ニコッ
カミーユ「……」コクッ
430 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 17:26:39.56 ID:b7BBr7pCO [68/136]
バタン
テクテクテク
真紅「ねえ、蒼星石」
蒼星石「何だい真紅?」
真紅「あの子、前と違ってやけに素直だったわね。もっとてこずるかと思ったんだけど」
蒼星石「多分、それはミレイナさんが影響してるかな」
真紅「ミレイナ?」
翠星石「翠星石のマスターですぅ! かくかくしかしかですぅ!」
真紅「そう。それで」
蒼星石「それ以来、少し丸くなったんだ。前は部屋に鍵を掛けてたんだけど、それも無くなったし」
蒼星石「ミレイナさんには感謝してるよ。偶然出会ったとは言え、彼女がマスターの心を変えるきっかけになったんだ」
翠星石「ドリル人間は騒がしい人間ですけど、基本的に良い奴ですからね」
真紅(ドリル?)
431 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 17:30:52.82 ID:b7BBr7pCO [69/136]
プ~ン
蒼星石「オッ、ご飯の匂いがするな」
翠星石「お昼ですぅ!」
テクテクテク
ヒルダ「皆、お昼ご飯出来てるわよ」
翠星石「ワーイですぅ!」
テクテクテク
ヒルダ「! カミーユ!」
蒼星石「マスター!」
カミーユ「母さん、俺もご飯ここで食べるよ」
ヒルダ「カ、カミーユ!」ブワッ
蒼星石(良かった)
432 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 17:34:41.69 ID:b7BBr7pCO [70/136]
深夜
翠星石「蒼星石、真紅は先に返して良かったんですか?」
蒼星石「うん。ここから先は僕達の出番だからね」
夢の世界
蒼星石「これがマスターの樹だよ」
翠星石「ほ~、これがですか。雑草だらけですね」
蒼星石「見てて」チョキンチョキン
ゾワワワワ…
翠星石「!? な、なんてスピードで生えてくるんですか!?」
蒼星石「うん。だから樹の方もどこら辺を切れば良いのかわからないんだ」
蒼星石「でも前はもっと早く生えてきたんだ。それに、切ったら、切る前よりも伸びたんだけど今はそれがない。
見て。ありえないスピードで生えてきたけど、切ってないのと比べるとずっと短いでしょ?」
翠星石「そういえばそうですね」
433 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 17:37:30.05 ID:b7BBr7pCO [71/136]
チョキンチョキンチョキン、ゾワワ
蒼星石「また生えてきたけどこの程度なら大丈夫かな」
蒼星石「翠星石、後はよろしく」
翠星石「ガッテンです!」チョロロロ
シオシオ…
翠星石「ワッーーーーー!? 腐って行くですーーーーーーー!!!!!!!?」
蒼星石「これは、樹の方も扱いにくいな」
翠星石「まったく、どれだけ敏感なんですか!」
434 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 17:42:17.33 ID:b7BBr7pCO [72/136]
翠星石「そういえばここは夢の中なのに当の本人がどこにも見当たらないです」キョロキョロ
蒼星石「ああ、多分マスターならあそこの洞窟にいると思うよ。行った事ないから確信はないけど」
テクテクテク
蒼星石「マスター、いる?」ヒョイ
カミーユ「なっ!? 蒼星石、どうしてこんな所にいるんだよ?」
蒼星石「ここはマスターの夢の中。僕達は今マスターの夢の中に入ってるんだよ」
翠星石「翠星石もいるですよ」ヒョコ
カミーユ「夢の中にまで入って来れるのか。凄いな」
蒼星石「マスター、洞窟から出たら?」
カミーユ「……ごめん。今はまだ出れない」
蒼星石「そっか」
435 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 17:50:46.94 ID:b7BBr7pCO [73/136]
翠星石「まったく、まだまだ気が遠くなりそうですね」
蒼星石「翠星石!」
カミーユ「確かにお前の言う通りだよ。まだまだだ」
カミーユ「夢の中でも引きこもって出れないくらいだからな」
カミーユ「でも、いつか必ず出るよ」
蒼星石「わかった」
翠星石「早く出てくるんですよ。翠星石達は待ってますからね『チビ人間』」
蒼星石「!」
カミーユ「チビ人間? 確かに背はまだ低いけど」
翠星石「そういう意味じゃないですよ。それじゃあ翠星石達はもう出ますから。また現実世界で会おうですチビ人間。行くですよ蒼星石」
蒼星石「うん!(そっか、その名前はマスターに使われるようになるんだね)」
カミーユ「?」
436 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 17:57:32.97 ID:b7BBr7pCO [74/136]
しばらく空けます。何度もさるさんにあいましたがなんとか半分以上進める事が出来ました。
色々と迷惑かけます。
441 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 18:41:54.19 ID:b7BBr7pCO [75/136]
水銀燈「久しぶりね」
水銀燈「これからまた本編を始めるわぁ」
水銀燈「でも始める前に一つだけ言わせて。ここでの私、体は原作仕様だから」
水銀燈「つまりお腹がちゃんとあるって事よ」
水銀燈「じゃ、本編を始めるわよぉ」チュッ(投げキッス)
442 名前:>>440そこはわかってて書いてる[] 投稿日:2011/01/18(火) 18:45:11.90 ID:b7BBr7pCO [76/136]
ある日の日曜日
雛苺「アムロ、大変なの」
アムロ「どうしたんだい雛苺ちゃん?」
雛苺「ハロの様子が変なのー」
ハロ「キュウ……」
アムロ「本当だ。どうしたんだろう?」
雛苺「ハロ、大丈夫かな?」
アムロ「……駄目だ。僕の手に負えないや」
雛苺「アムロ、ハロ壊れちゃったの?」
アムロ「うん。理由はわからないけど」
雛苺「そんなぁ……」ウルウル
444 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 19:05:18.55 ID:b7BBr7pCO [77/136]
アムロ「大丈夫だよ雛苺ちゃん。こういう時は生みの親に頼めば良いんだよ」
雛苺「! 直るの?」
アムロ「うん。近所に住んでるイアン・ヴァスティさんって言ってハロを作った人なんだ。その人、個人的にハロを販売してるんだよ」
アムロ「僕、イアンさんの娘さんで同じ学校の高等部の先輩のミレイナさんって言う人と知り合いなんだ。
ミレイナさん、今は高等部に行ったから学校では直接会ってないけど、あの人が中学生の時、プラモデル部の先輩だったんだ」
アムロ「そこで偶然開発者と苗字が同じだったから冗談まじりで『お父さんはもしかしてハロを作ってるの?』って聞いたら、本当にその人の娘さんでね。
それで知り合いになってね。
僕も機械に関してはそれなりの知識があったからそれが理由でミレイナさんが家に招待してくれて、
イアンさんとも知り合いになってハロの修理の仕方とか色々と教えて貰ったんだ」
アムロ「本当はもし壊れたら郵送でやらなきゃいけないんだけど、もしかしたらミレイナさんに頼めば、直接歩いて届けても良いって言ってくれるかもしれない。
ミレイナさんのケータイ知ってるから相談してみるよ」
雛苺「つまりコネなのー」
雛苺「アムロ、ヒナも一緒に行って良い?」
アムロ「いいよ。でも、ミレイナさんにドールの事バレたらマズイから外で待っててね」
445 名前:本編中断[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 19:13:42.32 ID:b7BBr7pCO [78/136]
真紅「真紅よ。私の引きこもりに対する接し方がおかしい事について説明するわ」
真紅「確かに 、『彼』の時は見守る以外しか方法はなかったわ」
真紅「でも、長い時間を生きてると考え方も変わるの。そういう事だから」
蒼星石「完全な後付k」
真紅「そぉい!」バキィ
蒼星石「ギエピーーー!」
446 名前:本編再開[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 19:16:36.92 ID:b7BBr7pCO [79/136]
ラクスの住んでるマンション
水銀燈「ヤクルト茶漬けは美味しいわぁ」モグモグ
ラクス「ええ。そうです。はい。すみません、ご迷惑をおかけします」ピッ
水銀燈「どうしたのラクス?」
ラクス「ピンクちゃんの様子が変なんです」
ピンクちゃん「テ…ヤヤヤンデイイ」
水銀燈「本当ね」
ラクス「それで、修理を頼みました」
ラクス「キラ~」
448 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 19:21:10.37 ID:b7BBr7pCO [80/136]
キラ「何だいラクス?」
ラクス「ピンクちゃんが壊れたの。ヴァスティさんの所まで届けてくれません?」
キラ「えー、それなら郵送で良いんじゃないのかい?」
ラクス「奥さんのリンダさんとはお互い料理教室の生徒でお友達なんです。
ですからリンダさんに頼んで直接渡すのにしました。キラもやる事が無いのですし行って下さい。そう遠くはありませんから」
キラ「えー、やだよー」
ラクス「フェイズシフトダウンするまでぶちのめしますわよ?」
キラ「行ってきまーす!」
水銀燈「ふぅん、暇つぶしにはなりそうね。私も行ってみようかしら」
450 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 19:25:59.43 ID:b7BBr7pCO [81/136]
ヴァスティ宅
ミレイナ「ほうほう、大丈夫ですぅ」ピッ
ミレイナ「パパー、かくかくしかしがですぅ」
イアン「ハロが? わかった」
リンダ「あなた、私の友達もかくかくしかしがなのよ」
イアン「そうか。しかし珍しいな。二体も同時に壊れるとは」
ピンポーン
金糸雀「翠星石ー、また遊びに来たかしらー」
ミレイナ「カナちゃんですぅ!」
451 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 19:29:03.12 ID:b7BBr7pCO [82/136]
ミレイナ「カナちゃん、いらっしゃいです!」
金糸雀「お邪魔しますかしら。あら? ミレイナ、髪型変えたのかしら?」
ミレイナ「はい。似合いますか?」
金糸雀「ええ。とっても似合うかしら。前より大人っぽいかしら」
ミレイナ「えへへ、大人の女に脱皮中です」
翠星石「カチューシャになったからあだ名もドリル人間からカチューシャ人間に変わったです」
ミレイナ「名前も前よりマシになったですぅ!」
453 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 19:37:08.41 ID:b7BBr7pCO [83/136]
雛苺「ねえねえアムロ、今から行くところはハロがいっぱいいるの」テクテク
アムロ「うん。色んな色のハロがたくさんいるんだ」テクテク
雛苺「ワァー、スゴーイ! ヒナも見たーい!」
アムロ「でもごめんよ。ドールの事がバレると色々とマズイから多分見れないや」
雛苺「そんな~」ショボン
アムロ「ごめんよ。帰りにファミチキと苺大福買ってあげるからさ」
雛苺「ワーイ! ヒナ、またファミチキとうにゅ~の同時食いがしたいのー」
455 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 19:40:43.49 ID:b7BBr7pCO [84/136]
キラ「ハア、面倒臭いなあ」テクテク
水銀燈「良いじゃない。毎日が日曜日みたいなものなんだから。体が鈍ってるんだから運動になるでしょ」バッサバッサ
キラ「君は飛べるから疲れなくて良いよね。むしろ、君もついてくるなら代わりに行ってよ。飛べるんだから」
水銀燈「空を飛ぶのも体力を使うわ。歩くのと大して変わらないわよ。それに、私が行った所で相手がびっくりするだけよ」
キラ「あーあ、家でゴロゴロしたかったなあ」
水銀燈「あなたも馬鹿よね。働けばラクスもあなたの待遇を良くしてくれるかもしれないのよ。下手におもちゃ扱いされずに済むじゃない」
キラ「働いたら負けかなと思ってる(キリッ」
水銀燈「聞いた私が馬鹿だったわ」
456 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 19:44:07.89 ID:b7BBr7pCO [85/136]
アムロ「着いたよ雛苺ちゃん。それじゃあ外で待っててね」
雛苺「うん!」
ピンポーン
リンダ「ハーイ」ガチャ
アムロ「こんにちはリンダさん」
リンダ「あらアムロ君」
ミレイナ「オオッ! レイ君来ましたね」
アムロ「ミレイナさん久しぶり」
ミレイナ「久しぶりですぅ。上がって下さいですぅ」
459 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 19:47:16.45 ID:b7BBr7pCO [86/136]
アムロ「イアンさん、お邪魔しまーす」
イアン「おぉ久しぶりだなアムロ君」
アムロ「イアンさん、ハロの事なんですけど」
イアン「任しとけ。ワシが一日で直してやる」
アムロ「ありがとうございます」
翠星石「ママさん、冷蔵庫にあるプリン、金糸雀と食べていいですかー?」テクテク
アムロ「!!」
翠星石「あ」
463 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 20:00:38.62 ID:b7BBr7pCO [87/136]
アムロ「君は……」
ミレイナ「レ、レイ君、実はですね」アセアセ
キラン
アムロ「! その指輪、ローゼンメイデンの指輪!?」
ミレイナ「! レイ君知ってるんですか?」
アムロ「うん。実は僕もローゼンメイデンのマスターなんだ。今包帯で隠してるんだけど。ほら」クルクル、キラン
ミレイナ「オッー! レイ君もマスターだったんですね」
アムロ「驚いたよ。まさかミレイナさんがマスターだったなんて」
ミレイナ「ミレイナもですぅ! 世の中狭すぎですぅ!」
465 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 20:05:49.13 ID:b7BBr7pCO [88/136]
アムロ「と言うことはこの子はミレイナさんのドール?」
翠星石「そうです。ローゼンメイデンの第3ドールの翠星石です」
ミレイナ「通称スィーたんですぅ!」
翠星石「カチューシャ人間、このチン毛人間はカチューシャ人間の知り合いですか?」
アムロ「チ、チン毛人間?」
ミレイナ「スィーたんチン毛は卑猥です! せめて天パにするです!」
ミレイナ「それとレイ君はミレイナの後輩です! そうだ、カナちゃーーーーん!」
金糸雀「何かしらー?」テクテク
ミレイナ「カナちゃん、この子はミレイナの後輩でドールのマスターですぅ」
アムロ「アムロ・レイだよ。よろしく」
金糸雀「はじめまして。第2ドールの金糸雀かしら」
468 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 20:09:36.10 ID:b7BBr7pCO [89/136]
ピンポーン
リンダ「まただわ。二人目の人かしら?」テクテク
アムロ「ミレイナさん。この子ももしかしてミレイナさんのドール?」
ミレイナ「違うです。カナちゃんはミレイナの家に遊びに来たんです。カナちゃんのマスターは大学生です」
翠星石「天パ人間、天パ人間はどのドールのマスターなんですか?」
アムロ「僕のドールは雛苺ちゃんだよ」
翠星石「ほっー、チビ苺ですか」
アムロ「そういえば雛苺ちゃんを外で待たせてたんだ」
ミレイナ「ドールも一緒なんですか?」
アムロ「ミレイナさんもマスターだってわかった今はもう隠す必要はないからね。雛苺ちゃん呼んで来るよ」
469 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 20:12:07.41 ID:b7BBr7pCO [90/136]
再びチャイムがなる少し前
雛苺「アムロ、まだかなー」
テクテクテク
雛苺「! 誰か来た。隠れなきゃ」ササッ(ヴァスティ家の敷地に入る)
キラ「ここか」
水銀燈「私は外で待ってるから。さっさと終わらせなさい」
キラ「わかったよ」テクテクテク
雛苺(水銀燈?)
471 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 20:15:05.26 ID:b7BBr7pCO [91/136]
ピンポーン
リンダ「ハーイ」ガチャ
キラ(ウハッ! なんて美人な人妻なんだ!!)
リンダ「あの、どちら様でしょうか?」
キラ「あの、ラクス・クラインの使いの者です」
リンダ「ああ、あなたが」
キラ「これ、ハロです」
リンダ「どうも」
キラ(こいつは年上キラーの僕には堪らなさいぞ! NTR開始だ!)
キラ「あの、ラクスとはどういう関係なんですか?」キラン
リンダ「ハア…」
473 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 20:19:07.55 ID:b7BBr7pCO [92/136]
リンダがドアを開ける少し前
雛苺「水銀燈」
水銀燈「あら、雛苺じゃない。どうしてあなたがこんな所にいるのよ?」
雛苺「ハロが壊れたからアムロと一緒に来たのー」
水銀燈「ハロ? ああ、あの丸い奴の事ね」
水銀燈「ふぅん、偶然ね。私もね、ミーディアムのハロが壊れたからここに来たのよ」
雛苺「さっき入って行った男の人は水銀燈のミーディアム?」
水銀燈「違うわ。あれはただのオマケよ」
雛苺「?」
475 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 20:23:07.62 ID:b7BBr7pCO [93/136]
水銀燈「まあいいわ。それよりも姉妹に会うのは久しぶりね。久々に虐めてあげるわぁ」
水銀燈「それそれー」シュピピピ
雛苺「うわーん」
水銀燈「S心が疼くわぁ」
雛苺「ムー、苺わだち・亀甲縛り!」シュルルル
ビシ、ビシ!
水銀燈「アウ!?」
雛苺「隠れマゾヒストが生意気言うななのー」ギュウウウ
水銀燈「アァン!」
477 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 20:28:16.57 ID:b7BBr7pCO [94/136]
キラ「へえ、ラクスとはそれがきっかけで」
リンダ「ええ(この人、いつまでいるのかしら?)」
アムロ「雛苺ちゃーん」
キラ「ん?」
アムロ「あれ?」
キラ「息子さんですか?」
リンダ「いえ、違います」
水銀燈「アァアアアアアアアン!!!」
キラ・リンダ・アムロ「!!!」
雛苺「ヒーナーは、テクニシャーン♪」ギュウウウ
水銀燈「ダメェ……乳酸菌が溢れ出ちゃう……」ガクガク
雛苺「ほらほらもっと鳴けなのー」ギュウウウ
水銀燈「くやしい…! でも…感じちゃう!」ビクンビクン
478 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 20:32:21.69 ID:b7BBr7pCO [95/136]
家の中
ミレイナ「いっぱい集まったですぅ!」
翠星石「まさか水銀燈までいたんですか」
水銀燈「いちゃ悪い?」
雛苺「二人とも久しぶりなのー」
金糸雀「久しぶりかしら」
キラ(こんなにリアルな人形がいる。攻略したいよ!)
アムロ「少なくとも僕は6体全てと面識を持った事になるな」
ミレイナ「蒼星石さんの事知ってるんですか?」
アムロ「うん。それと僕、真紅って言うドールのマスターと友達なんだ」
481 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 20:37:03.16 ID:b7BBr7pCO [96/136]
ミレイナ「じゃあ今度それぞれのマスターさんをお家に呼ぶです。ミレイナはカナちゃんのマスターを呼ぶですぅ。レイ君はお友達を連れて来て下さい」
アムロ「わかった」
ミレイナ「あっ、でも蒼星石さんのマスターさんの連絡先がわかりませんね」
アムロ・翠星石「あ」
アムロ(どうしよう。カミーユの奴まだ引きこもってるからな)
翠星石(チビ人間はまだ脱出は難しいですね)
翠星石「カチューシャ人間、その事は蒼星石に伝えておくから心配ないです」
ミレイナ「そうですか。頼んだです」
アムロ(良かった。翠星石のお陰でカミーユの事は聞かれずに済んだ)
アムロ(ん? そういえば翠星石はカミーユの事知ってるのかな?)
アムロ「翠星石」ヒソヒソ
翠星石「ん? 何です天パ人間、耳打ちで」
484 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 20:41:01.82 ID:b7BBr7pCO [97/136]
アムロ「君さ、蒼星石のマスターと面識あるのかい?」ヒソヒソ
翠星石「あるですよ。名前も知ってるです。もちろんカチューシャ人間もです」
アムロ「それじゃあさ、そのマスターがどういう人か知ってるのかい?」
翠星石「余り大きな声では言えないですけど、蒼星石のマスター、引きこもりなんですよ」ヒソヒソ
アムロ「……実は、僕の後輩なんだ」ボソッ
翠星石「マジですか!」ボソッ
アムロ「マジなんだよ」
アムロ「ミレイナさんはカミーユが引きこもりなのは知ってるの?」ヒソヒソ
翠星石「知らないです。チビ人間の名誉の為に蒼星石が言わなかったんです」ヒソヒソ
アムロ「そうなのか。でもどうしてミレイナさんがカミーユの事知ってるんだい?」
翠星石「かくかくしかじかです」
アムロ「あいつそんな事してたのか」
486 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 20:44:44.27 ID:b7BBr7pCO [98/136]
翠星石「でもですね、カチューシャ人間と会って少しマシになったんですよ。それと真紅がチビ人間と話をしてくれたお陰でだいぶ肩の荷が降りた感じになってたですね」
アムロ「そうか。良かった」
翠星石「でもまだまだって感じですね」
アムロ「そっか」
翠星石「正直言うとカチューシャ人間に会ってなかったら真紅の説得もあそこまで上手く行きませんでしたよ。多分」
アムロ「ミレイナさんはテンションは高いけど基本的に誰にでも優しいからね。さっきは言いづらかったけどきっとカミーユの引きこもりの事だって馬鹿にしないで心配してくれると思う」
翠星石「翠星石と似たような事言いますね」
アムロ「そっか。似てるか」
ミレイナ「二人ともさっきから何を話してるんですか」
アムロ・翠星石「な、何でもないよ(ですぅ)!!」
ミレイナ「?」
489 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 20:50:24.17 ID:b7BBr7pCO [99/136]
ミレイナ「でも早く会いたいですねー」
水銀燈「私パース」
ミレイナ「えっ?」
水銀燈「別に、私はそういうの興味ないから。私は辞退させてもらうわ」
翠星石「相変わらず空気読まないですね水銀燈は」
水銀燈「悪い? それとも今ここでアリスゲームをする?」
ミレイナ「水銀燈さん喧嘩は駄目ですぅ」
水銀燈「私はどちらかと言うと好戦的なの」
490 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 20:53:52.75 ID:b7BBr7pCO [100/136]
翠星石「オッ、やるですか?」
水銀燈「三対一でも良いわよ」
金糸雀「それ、後で後悔しても知らないかしら」
雛苺「うにゅ」
ミレイナ「スィーたんもカナちゃんもヒナちゃんもやめてください」
水銀燈「別に良いじゃない。私達はそれが宿命なんだし」
リンダ「みんな」ニコニコ
水銀燈・金糸雀・翠星石・雛苺「!!!!」
リンダ「やめなさい」ニコニコ
水銀燈・金糸雀・翠星石・雛苺「はい(かしら・です・なの)」
リンダ「ウフフ」ニコニコ
492 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 20:58:20.68 ID:b7BBr7pCO [101/136]
ピーピピピピーピピッ!
キラ(フッフッフ、やはり変態紳士の目に狂いはなかったな)
キラ(変態紳士レーダーはあの奥さん、リンダさんをSランク級の美人だと判断した。さらに人妻の色気と背徳感で相乗効果を生んでいる)
キラ(それに加え娘さん。ミレイナちゃんだったかな?)チラッ
キラ(リンダさんにはスタイルは劣るけど、そこは今後のお楽しみだね。それを抜きにしてもかわいいし、あのお尻、安産型だね!)
キラ(リンダさんに負けず劣らずのお尻。そそるじゃないか!)
キラ(必ずや両方攻略して親娘丼をペロリンチョしてみせる!)
キラ(ヌヒョヒョヒョヒョヒョ!!!!! スーパーコーディネーター兼スーパーニートネーター兼変態紳士の腕の見せ所だ)キラン
495 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 21:01:29.66 ID:b7BBr7pCO [102/136]
ギロッ
キラ「!?」ゾクッ
キラ「あ、あれ、背筋が凍るな……」チラッ
イアン「……」ジッー
キラ「ひっ!?」ビクッ
イアン「君、名前は何て言ったかな?」ニコッ
キラ「キ、キラ・ヤマトです」
イアン「そうかそうか。キラ君」ポンッ(肩を叩く)
キラ「はい! 何でしょう?」
イアン「妻と娘に手を出したら殺す」ボソッ
キラ(ヒイイイイイイイイイイイイイ!!!!!!?)
497 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/18(火) 21:05:11.43 ID:b7BBr7pCO [103/136]
夜、カミーユ宅
蒼星石「マスター、夕飯は良いの?」
カミーユ「ごめん蒼星石、今日は父さんもいるだろ。まだ父さんと一緒に食べる勇気が出ないんだ」
蒼星石「わかった。じゃあ後でお母さんにご飯持ってくように言っとくね」
カミーユ「悪い」
テクテクテク
蒼星石(さすがにまだ父親と食べるのは無理か。でも、それでもマスターも随分変わる事ができたな)
ヒルダ「これはどういう事ですか!」
蒼星石「お母さん?」
499 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 21:09:42.28 ID:b7BBr7pCO [104/136]
ヒルダ「この口紅は何です?」
フランクリン「知らんよ」
ヒルダ「正直に言って下さい! 私、本当は知ってるんですよ! あなたが最近帰りが遅いのは仕事じゃなくて浮気だって!」
フランクリン「だーかーら、知らんよ」
ヒルダ「あなた、浮気をしてる暇があったらもっとカミーユの事気にかけて下さい! これじゃあカミーユが余りにも可哀相です!」
フランクリン「わーかったわーかった。そうだ。私は浮気をしていた。それの何が悪い?」
ヒルダ「開き直りですか? 酷い! それでも一児の父ですか?」
フランクリン「黙れ。私だって仕事で忙しいんだ。お前と違って暇人じゃないんだ。そのくらいの息抜きは必要だろ?」
ヒルダ「私だって忙しいです! あなたはカミーユがどれだけ辛い思いをしてるのかわかってるんですか?
蒼星石ちゃんがあの子が学校に行かない事を心配してくれたお陰であの子はとても変わる事が出来たんですよ!
それなのに、それなのにあなたは何をやってるんですか!!!!!」
フランクリン「黙れ!!!」バキィ
ヒルダ「キャア!」
501 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 21:13:01.85 ID:b7BBr7pCO [105/136]
ヒルダ「くうう…」バタン
フランクリン「いちいちうるさいんだよ」グイッ
ヒルダ「うっ…」
フランクリン「会社で働いた事もないくせに」バシィン!
ヒルダ「アァ!」
フランクリン「上の人間に文句を言われた事もないくせに」バシィン
ヒルダ「グゥ!」
フランクリン「カミーユの事も結局、あの子供任せのようじゃないか。フン、所詮お前は何も出来ない役立たずだな」バシィン、バシィン、バシィン!
ヒルダ「ウゥ!」
フランクリン「お前は黙って不味い飯を作るのと家事でもしてろ。私の事に干渉するな!」バs
蒼星石「いい加減にしろおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!」
503 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 21:18:03.97 ID:b7BBr7pCO [106/136]
フランクリン「!!」
ヒルダ「蒼星石ちゃん……」
蒼星石「……レンピカ」シュウウン、シャキン!
フランクリン「な、何だそれは?」
蒼星石「もう我慢出来ない。どこまでお母さんを苦しめるつもり?」ポロポロ
蒼星石「マスターのお父さんだから今まで我慢してきたけど、もう無理だよ。これ以上お母さんが苦しむところ見たくないよ」
蒼星石「自分は良いよね。ストレスを発散させる場所と相手がいるからさ」
蒼星石「でもお母さんは違うんだよ。お母さんはそんなストレスを発散させる場所も相手もいないんだよ」コツ…コツ…
フランクリン「お、お前はそれで私を刺すのか?」
蒼星石「確かに仕事してるのは偉いよ。あなたにしか出来ない事かもしれない。
ストレスが溜まるのも当たり前だろうね。……でも、だからってそれを正当化してお母さんやマスターを悲しませるような事をするのは筋が違うんじゃないかな?」
フランクリン「く、来るな」
505 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 21:23:54.10 ID:b7BBr7pCO [107/136]
蒼星石「誰がご飯を作ってると思ってるの? その不味い飯で生きてこれたのは誰のお陰だと思ってるの?
今あなたが殴ったお母さんでしょう?」コツ…コツ…
フランクリン「やめろ!」
蒼星石「お母さんの事何も知らない癖に。お母さんは暇人なんかじゃない。
お母さんは役立たずなんかじゃない。
お前の暴力にも耐える事が出来る強い人だ」
蒼星石「お前にそれが出来るか? 確かにお母さんはお前と同じ事は出来ない。
でも、お前もお母さんと同じ事は出来ない!」
蒼星石「お互い辛いはずなのになんでそれがわからないんの? 自分だけ被害者気取りなの?」
蒼星石「お前なんかマスターの父親でもお母さんの夫でもない。お前は最低な人間だ!!!」
フランクリン「来るな、来るなあああああああ!!!」
507 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 21:27:59.55 ID:b7BBr7pCO [108/136]
蒼星石「お前なんか!!!」ブォン
ヒルダ「いけないわ蒼星石ちゃん!!!」
蒼星石「お、お母さん」
ヒルダ「駄目よ。そんな事したら二度と取り返しのつかない事になるわ」
蒼星石「お母さん……」
ヒルダ「悲しくなるだけよ。絶対にそ ん な こ と し」フラッ、バタン
蒼星石「!! お母さん!?」
フランクリン「ヒ、ヒルダ!?」
蒼星石「お母さん、しっかりして。お母さん!!」
カミーユ「蒼星石、さっきお前の凄い声が……!!!!!!!!!!? 母さん!!」
蒼星石「マスター!」
510 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 21:30:30.17 ID:b7BBr7pCO [109/136]
カミーユ「母さん、しっかりしてくれよ。母さん!!」
フランクリン「ヒ、ヒルダ……」
蒼星石「救急車!」
フランクリン「!!」
蒼星石「救急車呼んで! 早く!!!!!」
フランクリン「あ、ああ」ピポパポ
ピーポーピーポーピーポーピーポー……
――
512 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 21:34:14.16 ID:b7BBr7pCO [110/136]
――
蒼星石「マスター、入るよ」ガチャ
カミーユ「……」
蒼星石「部屋、真っ暗だね。電気付けないの?」
カミーユ「……」
蒼星石「マスター、お母さんはただの過労だって。一日もあれば退院するってさ」
カミーユ「……」
蒼星石「……それじゃあマスター、僕は行くね」
カミーユ「蒼星石」
蒼星石「何だいマスター?」
カミーユ「俺、家から出るの怖くて救急車に乗れなかったよ」
カミーユ「俺、駄目過ぎるよ」
514 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 21:38:14.92 ID:b7BBr7pCO [111/136]
蒼星石「そんな事ないよ。マスターはまだリバビリ中なんだ。部屋から出る頻度が多くなっただけでも大きな進歩なんだよ」
カミーユ「でも、俺は倒れてる母さんに何もしてやれなかった。母さんが父さんに酷い事されてるのだって気付けなかった」
カミーユ「役立たずだよ。ごめんな蒼星石、こんなダメなマスターで」
蒼星石「僕だって悪いよ。僕も怒りに任せてマスターのお父さんを危うく傷つけるところだった。いや、もしかしたら……」
蒼星石「冷静に考えればこんな事をすればどうなるのかわかってるのに。マスターのお母さんが止めてくれなかったらどうなってたかわからないよ」
蒼星石「僕もごめんね。マスターの今後を無視して行動するドールで」
カミーユ「でも、お前は行動はどうあれ母さんを守る為に怒ってくれたんだろ?」
カミーユ「俺も人の事は言えないけどさ、蒼星石が母さんを悲しませるような事をしたのは確かに否めないと思う。
でもお前があの時、割り込んでくれなかったら母さんはもっと痛めつけられてたと思う」
カミーユ「母さんを助けてくれてありがとう。蒼星石」
蒼星石「マスター……」
516 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 21:42:11.55 ID:b7BBr7pCO [112/136]
蒼星石「マスター、僕はもう寝るから一階に戻るね」
カミーユ「ああ」
蒼星石「おやすみマスター。良い夢が見れると良いね」
カミーユ「お前もな」
深夜
ガチャ
カミーユ「グッー、グッー」
蒼星石「寝てるね。念の為見てみるか」
519 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 21:48:10.03 ID:b7BBr7pCO [113/136]
夢の世界
蒼星石「……やっぱり、樹がボロボロだし雑草も今までの中で一番すごい」
チョキン、ゾワワワワーーーーー!
蒼星石「生えるスピードも今までで一番だな。マスター、大丈夫かな?」
蒼星石「最悪、『荒療治』も考えとくか」
三日後
蒼星石「お母さん、体は大丈夫?」
ヒルダ「もう大丈夫よ。心配かけてごめんなさいね。蒼星石ちゃん」
蒼星石「お母さん、何か手伝う事ない? 僕、何でもやるよ」
ヒルダ「ありがとう。でも大丈夫よ」
520 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 21:50:24.21 ID:b7BBr7pCO [114/136]
蒼星石(ここ三日間、マスターの樹を見てきたけど、お母さんが帰って来たから少しずつ良くなってきてる。
一時はどうなるかと思ったよ)
蒼星石(でも引きこもり脱出にはまだ遠いし、少しずつ良くなってきたのは確かだけどそれは悪化するスピードが緩くなっただけで悪化自体はまだ終わってない)
蒼星石(気長にやるつもりだったけどそうは言ってられないかもしれない。
このまま悪化が治まらなかったらマスターの心が壊れるのは時間の問題だ)
蒼星石「(マスターを呼ぶか)マスター!」
カミーユ「何だ?」
蒼星石「マスター、僕についてきて欲しいんだ」
玄関
カミーユ「……」
蒼星石「マスター、外に出られる?」
カミーユ「あ……」ガクガク
蒼星石(足が震えてる)
カミーユ「ごめん。蒼星石、今はまだ無理だ」
522 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/18(火) 21:53:06.95 ID:b7BBr7pCO [115/136]
蒼星石「わかった。じゃあまた別の日に頑張ろう」
カミーユ「ごめん」
蒼星石「いいって」
蒼星石(マスター、三日で凄いクマだ。よっぽどショックだったんだろうな)
蒼星石「レンピカ」
レンピカ「……」フヨフヨ
蒼星石「ごにょごにょ」
レンピカ「!」
蒼星石「そっ。頼んだよ」
レンピカ「……!」ピューン
蒼星石「さて、今日から始めるか」
蒼星石「荒療治を」
シャア「まきますか? まきませんか?」-3
続きます
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