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結標「あなたは私が守るわ」 削板弟「ほんと? ってグンハはグンハは聞いてみたり」
363 名前:結標「あなたは私が守るわ」 削板弟「ほんと? ってグンハはグンハは聞いてみたり」[sage] 投稿日:2010/11/07(日) 20:02:28.14 ID:.nqRDBUo [5/14]
んじゃプロローグ部分だけ投下させてもらうね
んじゃプロローグ部分だけ投下させてもらうね
364 名前:結標「あなたは私が守るわ」 削板弟「ほんと? ってグンハはグンハは聞いてみたり」[sage] 投稿日:2010/11/07(日) 20:04:10.00 ID:.nqRDBUo [6/14]
空は晴天だった。
天気予報では、雷雨が降るとしっかり予報されいたが、そうとは見えなかった。
??「ねぇ、お前、第一位だろ?」
一方「あーハイハイ、人違いでェーす。」
??「嘘つくな! 知ってるんだぞ!」ビシィ
一方(あーうぜェ………さてさて、どォしてこうなったンでしょうかァ?)
一方通行は自分の足元にすがりつく小さな子供を見る。
外見の年齢は10歳程。身体に合わない白いダボダボの学ランを着た少年。
だが、その外見年齢に似合わず目には光がなく、服がところどころ擦り切れ泥がついている。
しかしながら、年齢などを除けば――
一方通行自身は直接会った事はないが、同じレベル5の一人、削板軍覇によく似ていた。
一方「……どォせあのガキみてェに何か訳ありなンだろうが……今の俺は忙しいンだ。どっかいけ」
削板弟「えー、でも缶コーヒー飲んでベンチでだらーって根性なくだらけてたじゃん!ってグンハはグンハは異論を述べる!」
一方「俺の仕事は缶コーヒー飲んでベンチでだらーって根性なくだらけてる事なンですゥ。 つー訳でどっかいけ。」
削板弟「ぐぅ! 理不尽なー! ってグンハはグンハはぬか釘相手だとしてもひたすらあたーっく!」
ポカポカと足を殴る削板の小さいver。
と、グループ御用達のワゴンが近くまでやってくる。
一方通行はクソガキ二号を無視して乗り込む。
あー!まてー!という声が聞こえたが反射してやった。バッテリーはもったいなかったが、これぐらいはいいだろう。
一方通行は第七位に似た何かをほっておいて、空を見上げた。
晴天だったが、予報通り少しづつ雲が湧いていた。
365 名前:結標「あなたは私が守るわ」 削板弟「ほんと? ってグンハはグンハは聞いてみたり」[sage] 投稿日:2010/11/07(日) 20:05:45.23 ID:.nqRDBUo [7/14]
天気予報では、100パーセントで学園都市が雷雨になると予報されていた。
一方「……ンで、何でこうなってンですかァ!?」
土御門「そりゃお前……連れてきたのは誰だ?」
海原「あなたがここまで連れてくるから、この子が勝手に乗り込んだのでしょう?」
結標「まったく。敵のスパイだったらどうするつもりだったの? ……まぁ、今回はいいけど。」
削板弟「わーい!ってグンハはグンハは侵入成功!」
ワゴンに一人人間が増えていた。
しかしながら、学園都市の住人は最近外れるようになった予報をあてにしなかった。
こんなに天気がよいのだから、傘は必要ないだろう。
そう考えていた。
366 名前:結標「あなたは私が守るわ」 削板弟「ほんと? ってグンハはグンハは聞いてみたり」[sage] 投稿日:2010/11/07(日) 20:07:21.67 ID:.nqRDBUo [8/14]
結標の膝の上にちょこんと乗せられている削板らしき人物。
本人は気付いているのかどうかは定かではないが、恐らく結標が能力で引っ張ってきたのだろう。
土御門「ところで……何で第七位のクローンなんか作られてるんだ?」
一方「知るか。俺もさっき初めてみた。」
学園都市では有用性さえあれば他のレベル5のが作られてもおかしくないとはいえ――
海原「第七位は確か解析すら出来てないはず。 再現は難しいはずなんですけどね……。」
他のレベル5ならば、劣化板とはいえ能力が宿るが、第七位は違う。
再現出来ない物を作った所で意味がないのだ。
しかし当の「再現できないはずの」クローン――削板弟は結標に頬をぷにぷにといじられ呑気だ。
結標(ショタ最高……はぅううううううあわああああああああああ)
思わずほころぶ結標(ショタコン)。
削板弟「ねーちゃん…… もうそろそろ動きたいんだが……」
結標「ダメッ! もうちょっと触らせて!」ガバッ
海原(……かわいそうな削板弟(ブラザーズ)さん。)
土御門(……ロリだったら結標と同じようにやってたかもしれないんだぜぃ。)
一方「さすがにドン引きだわァ……ロリは遠くから愛でるもンだろォが。」
土御門「いやー。 ロリの肌はやっぱり触ってこそ、だにゃー」
海原「土御門さんの意見には同意できませんね。」
海原「そう、愛しい人の生活をおはようからおやすみ、否! おやすみからおやすみまで見つめるのが正義でしょう!」ガタッ
結標「……うるさいわよあんたら。 言っとくけど全部犯罪よ?」
一方「いやお前もだろ」
結標「私はいいの。 この子の前で変な事言わないで変態ども。」
削板弟「んー…… こいつら変態なのか!」
むにゅー、とほっぺをぐりぐりと揉む結標。
傍から見たらあんたら全員変態ですよ、と内心突っ込む運転手(21)。
空はどんどん雲に覆われていく。
この調子では、予報通りとまではいかなくても曇りにはなるだろうと思われるほどに。
367 名前:結標「あなたは私が守るわ」 削板弟「ほんと? ってグンハはグンハは聞いてみたり」[sage] 投稿日:2010/11/07(日) 20:09:17.72 ID:.nqRDBUo [9/14]
樹形図の設計者が亡き今、完全な天気予報は不可能となった。
怪しげな空模様を見て、人々は雨が降るだろうか、と考える。
誰も住んでない、グループの隠れ家の一つであるアパートメントの前で降りる。
削板弟を抱えたまま結標は三人にとある宣言をした。
結標「もう決めたわ。 私この子を守るわ。」
一方「いやちょっと待て。何がどうなったらそういう結論になるンだ!」
結標「貴方達変態どもに任せたらこの子の将来が心配だわ。」
海原「いや待ってください。 何故いつの間にかグループで育てる事になっているんですか。」
結標「この子は私は小萌先生の所で純粋な子に育て上げるの!」
土御門「にゃー!? 小萌先生を中途半端に暗部に巻き込むな、っていうか勝手に引き取るなぁああ!!」
結標「……この子の格好を見てよ。」
三人「?」
結標「たった十歳の子が、こんなボロボロになって第一位のあなたの前まで来た。」
結標「理由は知らないけど、きっとつらい事があったに違いないわ。 ね?そうでしょう?」ジーッ
削板弟「まぁ第一位に用はあったんだけど……。」
一方「そォいえば……。 とりあえずショタコンに攫われる前に聞いといてやるよォ。 最期だしな。」
結標「ちょっと何私に関わったら皆死ぬみたいな扱いしてくれてるの?」
一方「実際何やってンのか分かンねェだろォが……。 で、何だったンだよ?」
削板弟「いや、別にいいや。」
一方「あァ?」
完璧ではないとはいえ、元から雨が降ると予報されている事は分かっていた。
だが、学生たちは一時的な空模様から、晴れるだろうと考えた。
天気は変わりゆくものだと知りながら。
368 名前:結標「あなたは私が守るわ」 削板弟「ほんと? ってグンハはグンハは聞いてみたり」[] 投稿日:2010/11/07(日) 20:11:28.06 ID:.nqRDBUo [10/14]
削板弟「最後に、第一位がどんな人間か見てみたかっただけなんだ、ってグンハはグンハは目的を明かしてみる。」
一方「……最期、ねェ。」
土御門「ま、やっぱり実験中に逃げ出したって事か?」
削板弟「逃げ出すなんて根性無しのような事はしない! ってグンハはグンハは否定!」
海原「まぁまぁ。 ……で、じゃあなんで最期なんですか?」
削板弟「それは――「あ! やっと見つけたましたよそこの男の子ー!」
土御門にとっては聞きなれた声だった。
一方通行にとっては一回聞いたことのある声だった。
結標にとっては居候先の主で、
海原にとってはとある少年の関係者という事ぐらいだった。
土御門「こ、小萌先生!? 何でこんな所にぃいいいいいい!?」
暗部モードにしてはひどく慌てる土御門。
小萌「あ、土御門ちゃん! それに結標ちゃんに…… 一方通行ちゃんまで!」
とてとてともろ小学生のフォームで駆け寄ってくる小萌先生。
小萌「まったく、三人ともいるなんて思いもしませんでしたよ? こんな所にいたら危ないのですよー?」
一方「……チッ、 で、こンな所ってェ?」
小萌「ここはスキルアウトやら何やら危ない人がたむろしてる危ない場所なんですよー! そこの子も今度から気をつけてくださいね?」
海原「は、はい。」
勢いで威圧される海原。
……彼らグループの方がそのスキルアウトやら何やらよりも危ない人物(嗜好的な意味でも)なのだが。
雲は着実に空を隠していく。
晴れなどという事実を隠すがごとく。その予測は確かに事実だというがごとく。
369 名前:結標「あなたは私が守るわ」 削板弟「ほんと? ってグンハはグンハは聞いてみたり」[] 投稿日:2010/11/07(日) 20:13:35.42 ID:.nqRDBUo [11/14]
小萌「さてと」
そう言って、もしかしたら削板弟よりも幼いかもしれない小萌先生は彼に向き直る。
小萌「本当に心配したんですよー? 黄泉川先生と一緒に保護しようとしたらいきなり逃げ出すなんて……」プンプン
小萌「こんな幼い子が一人でこんな所を出歩いていたら危ないのですよ!」
削板弟「うぅ……」
結標「……もしかして、最期って。」
削板弟「ぎくぅ!」
汗をだらだらと流す削板弟。
……要は小萌先生から逃げていたのである。
一方(そりゃまァ分からン事もねェけどなァ。)
海原「おや、一方通行さんも普段からロリに関わってるせいでそのロリと重ねてしまいどことなく苦手なんですか?」
一方「ロリロリ言うなよストーカーが」
海原「あらあらうふふ」
一方「うわうぜェ爽やかフェイス」
土御門「まぁ事情は分かった。 実験に巻き込みたくなかったんだろう?」
削板弟「お! よくわかったな! お前根性あるな、ってグンハはグンハは認めてみる!」
削板弟は土御門の問いに、考え方が一致したのがよほど嬉しかったのか全身で応えた。
何条もの光が雲の隙間から差し込む。
それは先程までありふれていたものだった。
雲という闇の中ではそれすらも神々しく頼もしく見ていた。
370 名前:結標「あなたは私が守るわ」 削板弟「ほんと? ってグンハはグンハは聞いてみたり」[] 投稿日:2010/11/07(日) 20:15:11.88 ID:.nqRDBUo [12/14]
結標「まぁそれはいいとして…… どうするの、小萌先生?」
小萌「むー……。 先生としてはこの子が一人で出歩くのは危ないからなんとかしたいのですが……」ムムー
結標「そうね! こんなかわいい子が一人で出歩いてたら危ないもの! 引き取りましょう!」キラキラ
小萌「結標ちゃんすごい目がキラキラしてます!? まぁそうしたい所なんですけどー……」チラッ
結標「是非ともやりましょう今すぐさぁ早く!」
削板弟「グンハの意見は!? ってグンハはグンハは人権無視に抗議してみるぅ!!」ポカポカ
土御門(正直結標と一緒にいた方が危ないと思うんだぜぃ)
海原(同感です)
うんうんとうなずく海原をキッ!とにらみつける結標。
闇の中に見つけた光は、光の中では埋もれてしまう程暗く淀んだ汚いものだった。
だが、闇の中で生まれたばかりの少年にとって、それは初めて知る『日常』でもあった。
371 名前:結標「あなたは私が守るわ」 削板弟「ほんと? ってグンハはグンハは聞いてみたり」[] 投稿日:2010/11/07(日) 20:16:29.01 ID:.nqRDBUo [13/14]
その様子を遠くから見る高校生が一人。
「あら。」
量産型能力者計画の研究者の一人、布束砥信。
彼女は持っていた書類に目を落とす。
それから、あれを一瞥すると、空を見上げる。
「Indeed, 彼もやはり妹達と同じように……」
「However, この実験は絶対に逃れられないというのに。」
ついに空を雲が覆う。
わずかに雲からのぞいていた青も、あっという間に覆い隠される。
まるで、この世界に希望など一条も存在しないというように。
「After all,この実験は最初から失敗。 成功<生存>する方法などないのだから……」
372 名前:結標「あなたは私が守るわ」 削板弟「ほんと? ってグンハはグンハは聞いてみたり」[] 投稿日:2010/11/07(日) 20:17:42.54 ID:.nqRDBUo [14/14]
プロローグみたいなのでした。
ギャグシリアスが書きたかったはずなのにただの変態グループギャグにしかならなかった気がする!不思議!
という訳で失礼しましたー。
空は晴天だった。
天気予報では、雷雨が降るとしっかり予報されいたが、そうとは見えなかった。
??「ねぇ、お前、第一位だろ?」
一方「あーハイハイ、人違いでェーす。」
??「嘘つくな! 知ってるんだぞ!」ビシィ
一方(あーうぜェ………さてさて、どォしてこうなったンでしょうかァ?)
一方通行は自分の足元にすがりつく小さな子供を見る。
外見の年齢は10歳程。身体に合わない白いダボダボの学ランを着た少年。
だが、その外見年齢に似合わず目には光がなく、服がところどころ擦り切れ泥がついている。
しかしながら、年齢などを除けば――
一方通行自身は直接会った事はないが、同じレベル5の一人、削板軍覇によく似ていた。
一方「……どォせあのガキみてェに何か訳ありなンだろうが……今の俺は忙しいンだ。どっかいけ」
削板弟「えー、でも缶コーヒー飲んでベンチでだらーって根性なくだらけてたじゃん!ってグンハはグンハは異論を述べる!」
一方「俺の仕事は缶コーヒー飲んでベンチでだらーって根性なくだらけてる事なンですゥ。 つー訳でどっかいけ。」
削板弟「ぐぅ! 理不尽なー! ってグンハはグンハはぬか釘相手だとしてもひたすらあたーっく!」
ポカポカと足を殴る削板の小さいver。
と、グループ御用達のワゴンが近くまでやってくる。
一方通行はクソガキ二号を無視して乗り込む。
あー!まてー!という声が聞こえたが反射してやった。バッテリーはもったいなかったが、これぐらいはいいだろう。
一方通行は第七位に似た何かをほっておいて、空を見上げた。
晴天だったが、予報通り少しづつ雲が湧いていた。
365 名前:結標「あなたは私が守るわ」 削板弟「ほんと? ってグンハはグンハは聞いてみたり」[sage] 投稿日:2010/11/07(日) 20:05:45.23 ID:.nqRDBUo [7/14]
天気予報では、100パーセントで学園都市が雷雨になると予報されていた。
一方「……ンで、何でこうなってンですかァ!?」
土御門「そりゃお前……連れてきたのは誰だ?」
海原「あなたがここまで連れてくるから、この子が勝手に乗り込んだのでしょう?」
結標「まったく。敵のスパイだったらどうするつもりだったの? ……まぁ、今回はいいけど。」
削板弟「わーい!ってグンハはグンハは侵入成功!」
ワゴンに一人人間が増えていた。
しかしながら、学園都市の住人は最近外れるようになった予報をあてにしなかった。
こんなに天気がよいのだから、傘は必要ないだろう。
そう考えていた。
366 名前:結標「あなたは私が守るわ」 削板弟「ほんと? ってグンハはグンハは聞いてみたり」[sage] 投稿日:2010/11/07(日) 20:07:21.67 ID:.nqRDBUo [8/14]
結標の膝の上にちょこんと乗せられている削板らしき人物。
本人は気付いているのかどうかは定かではないが、恐らく結標が能力で引っ張ってきたのだろう。
土御門「ところで……何で第七位のクローンなんか作られてるんだ?」
一方「知るか。俺もさっき初めてみた。」
学園都市では有用性さえあれば他のレベル5のが作られてもおかしくないとはいえ――
海原「第七位は確か解析すら出来てないはず。 再現は難しいはずなんですけどね……。」
他のレベル5ならば、劣化板とはいえ能力が宿るが、第七位は違う。
再現出来ない物を作った所で意味がないのだ。
しかし当の「再現できないはずの」クローン――削板弟は結標に頬をぷにぷにといじられ呑気だ。
結標(ショタ最高……はぅううううううあわああああああああああ)
思わずほころぶ結標(ショタコン)。
削板弟「ねーちゃん…… もうそろそろ動きたいんだが……」
結標「ダメッ! もうちょっと触らせて!」ガバッ
海原(……かわいそうな削板弟(ブラザーズ)さん。)
土御門(……ロリだったら結標と同じようにやってたかもしれないんだぜぃ。)
一方「さすがにドン引きだわァ……ロリは遠くから愛でるもンだろォが。」
土御門「いやー。 ロリの肌はやっぱり触ってこそ、だにゃー」
海原「土御門さんの意見には同意できませんね。」
海原「そう、愛しい人の生活をおはようからおやすみ、否! おやすみからおやすみまで見つめるのが正義でしょう!」ガタッ
結標「……うるさいわよあんたら。 言っとくけど全部犯罪よ?」
一方「いやお前もだろ」
結標「私はいいの。 この子の前で変な事言わないで変態ども。」
削板弟「んー…… こいつら変態なのか!」
むにゅー、とほっぺをぐりぐりと揉む結標。
傍から見たらあんたら全員変態ですよ、と内心突っ込む運転手(21)。
空はどんどん雲に覆われていく。
この調子では、予報通りとまではいかなくても曇りにはなるだろうと思われるほどに。
367 名前:結標「あなたは私が守るわ」 削板弟「ほんと? ってグンハはグンハは聞いてみたり」[sage] 投稿日:2010/11/07(日) 20:09:17.72 ID:.nqRDBUo [9/14]
樹形図の設計者が亡き今、完全な天気予報は不可能となった。
怪しげな空模様を見て、人々は雨が降るだろうか、と考える。
誰も住んでない、グループの隠れ家の一つであるアパートメントの前で降りる。
削板弟を抱えたまま結標は三人にとある宣言をした。
結標「もう決めたわ。 私この子を守るわ。」
一方「いやちょっと待て。何がどうなったらそういう結論になるンだ!」
結標「貴方達変態どもに任せたらこの子の将来が心配だわ。」
海原「いや待ってください。 何故いつの間にかグループで育てる事になっているんですか。」
結標「この子は私は小萌先生の所で純粋な子に育て上げるの!」
土御門「にゃー!? 小萌先生を中途半端に暗部に巻き込むな、っていうか勝手に引き取るなぁああ!!」
結標「……この子の格好を見てよ。」
三人「?」
結標「たった十歳の子が、こんなボロボロになって第一位のあなたの前まで来た。」
結標「理由は知らないけど、きっとつらい事があったに違いないわ。 ね?そうでしょう?」ジーッ
削板弟「まぁ第一位に用はあったんだけど……。」
一方「そォいえば……。 とりあえずショタコンに攫われる前に聞いといてやるよォ。 最期だしな。」
結標「ちょっと何私に関わったら皆死ぬみたいな扱いしてくれてるの?」
一方「実際何やってンのか分かンねェだろォが……。 で、何だったンだよ?」
削板弟「いや、別にいいや。」
一方「あァ?」
完璧ではないとはいえ、元から雨が降ると予報されている事は分かっていた。
だが、学生たちは一時的な空模様から、晴れるだろうと考えた。
天気は変わりゆくものだと知りながら。
368 名前:結標「あなたは私が守るわ」 削板弟「ほんと? ってグンハはグンハは聞いてみたり」[] 投稿日:2010/11/07(日) 20:11:28.06 ID:.nqRDBUo [10/14]
削板弟「最後に、第一位がどんな人間か見てみたかっただけなんだ、ってグンハはグンハは目的を明かしてみる。」
一方「……最期、ねェ。」
土御門「ま、やっぱり実験中に逃げ出したって事か?」
削板弟「逃げ出すなんて根性無しのような事はしない! ってグンハはグンハは否定!」
海原「まぁまぁ。 ……で、じゃあなんで最期なんですか?」
削板弟「それは――「あ! やっと見つけたましたよそこの男の子ー!」
土御門にとっては聞きなれた声だった。
一方通行にとっては一回聞いたことのある声だった。
結標にとっては居候先の主で、
海原にとってはとある少年の関係者という事ぐらいだった。
土御門「こ、小萌先生!? 何でこんな所にぃいいいいいい!?」
暗部モードにしてはひどく慌てる土御門。
小萌「あ、土御門ちゃん! それに結標ちゃんに…… 一方通行ちゃんまで!」
とてとてともろ小学生のフォームで駆け寄ってくる小萌先生。
小萌「まったく、三人ともいるなんて思いもしませんでしたよ? こんな所にいたら危ないのですよー?」
一方「……チッ、 で、こンな所ってェ?」
小萌「ここはスキルアウトやら何やら危ない人がたむろしてる危ない場所なんですよー! そこの子も今度から気をつけてくださいね?」
海原「は、はい。」
勢いで威圧される海原。
……彼らグループの方がそのスキルアウトやら何やらよりも危ない人物(嗜好的な意味でも)なのだが。
雲は着実に空を隠していく。
晴れなどという事実を隠すがごとく。その予測は確かに事実だというがごとく。
369 名前:結標「あなたは私が守るわ」 削板弟「ほんと? ってグンハはグンハは聞いてみたり」[] 投稿日:2010/11/07(日) 20:13:35.42 ID:.nqRDBUo [11/14]
小萌「さてと」
そう言って、もしかしたら削板弟よりも幼いかもしれない小萌先生は彼に向き直る。
小萌「本当に心配したんですよー? 黄泉川先生と一緒に保護しようとしたらいきなり逃げ出すなんて……」プンプン
小萌「こんな幼い子が一人でこんな所を出歩いていたら危ないのですよ!」
削板弟「うぅ……」
結標「……もしかして、最期って。」
削板弟「ぎくぅ!」
汗をだらだらと流す削板弟。
……要は小萌先生から逃げていたのである。
一方(そりゃまァ分からン事もねェけどなァ。)
海原「おや、一方通行さんも普段からロリに関わってるせいでそのロリと重ねてしまいどことなく苦手なんですか?」
一方「ロリロリ言うなよストーカーが」
海原「あらあらうふふ」
一方「うわうぜェ爽やかフェイス」
土御門「まぁ事情は分かった。 実験に巻き込みたくなかったんだろう?」
削板弟「お! よくわかったな! お前根性あるな、ってグンハはグンハは認めてみる!」
削板弟は土御門の問いに、考え方が一致したのがよほど嬉しかったのか全身で応えた。
何条もの光が雲の隙間から差し込む。
それは先程までありふれていたものだった。
雲という闇の中ではそれすらも神々しく頼もしく見ていた。
370 名前:結標「あなたは私が守るわ」 削板弟「ほんと? ってグンハはグンハは聞いてみたり」[] 投稿日:2010/11/07(日) 20:15:11.88 ID:.nqRDBUo [12/14]
結標「まぁそれはいいとして…… どうするの、小萌先生?」
小萌「むー……。 先生としてはこの子が一人で出歩くのは危ないからなんとかしたいのですが……」ムムー
結標「そうね! こんなかわいい子が一人で出歩いてたら危ないもの! 引き取りましょう!」キラキラ
小萌「結標ちゃんすごい目がキラキラしてます!? まぁそうしたい所なんですけどー……」チラッ
結標「是非ともやりましょう今すぐさぁ早く!」
削板弟「グンハの意見は!? ってグンハはグンハは人権無視に抗議してみるぅ!!」ポカポカ
土御門(正直結標と一緒にいた方が危ないと思うんだぜぃ)
海原(同感です)
うんうんとうなずく海原をキッ!とにらみつける結標。
闇の中に見つけた光は、光の中では埋もれてしまう程暗く淀んだ汚いものだった。
だが、闇の中で生まれたばかりの少年にとって、それは初めて知る『日常』でもあった。
371 名前:結標「あなたは私が守るわ」 削板弟「ほんと? ってグンハはグンハは聞いてみたり」[] 投稿日:2010/11/07(日) 20:16:29.01 ID:.nqRDBUo [13/14]
その様子を遠くから見る高校生が一人。
「あら。」
量産型能力者計画の研究者の一人、布束砥信。
彼女は持っていた書類に目を落とす。
それから、あれを一瞥すると、空を見上げる。
「Indeed, 彼もやはり妹達と同じように……」
「However, この実験は絶対に逃れられないというのに。」
ついに空を雲が覆う。
わずかに雲からのぞいていた青も、あっという間に覆い隠される。
まるで、この世界に希望など一条も存在しないというように。
「After all,この実験は最初から失敗。 成功<生存>する方法などないのだから……」
372 名前:結標「あなたは私が守るわ」 削板弟「ほんと? ってグンハはグンハは聞いてみたり」[] 投稿日:2010/11/07(日) 20:17:42.54 ID:.nqRDBUo [14/14]
プロローグみたいなのでした。
ギャグシリアスが書きたかったはずなのにただの変態グループギャグにしかならなかった気がする!不思議!
という訳で失礼しましたー。
Tag : とあるSS総合スレ
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