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さつき「まかせてシオン!行ってくるよ学園都市!」

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/29(金) 20:47:10.50 ID:F9mY4/dB0 [1/36]
立ったら投下しよう
メルブラXで路地裏同盟が出てきて嬉しかった

世界観としては
遠坂「士郎、ちょっと学園都市に行ってきてくれない?」
と同一です。あの時書けなかった分もこっちで完結させよう。こっちはバッドエンドなしだし

2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/29(金) 20:48:14.40 ID:F9mY4/dB0 [2/36]
シオン「すみません、アトラス院の私には潜入は難しく……」

さつき「ううん気にしないで!シオンがエジプトからわざわざ私に頼みごとしに来てくれたんだもん、私頑張るよ!」
    
シオン「学園都市のとある機関にある生態データ……これを手に入れられれば吸血鬼化を戻す薬の開発がまた一足進みそうなんです」
    
さつき「内容聞いてるとどう考えても窃盗な気がするけど、気にしちゃ負けだよね」

シオン「はい。もとよりマトモな研究所ではなさそうですから、なんなら潰してきて下さっても構いません」

さつき「さすがにそれは過激だよー」

リーズ「……。さつきより私のほうが適任だと思うんだけど。日の下にも出られるし」

さつき「リーズさんはお仕事あるし」

シオン「リーズが居なくなったらどうやってさつきは生活していくというのですか。来るべき日のために今は生活費を稼ぐことを優先すべきです」
    
リーズ「来るべき日……そっか!私頑張る!」

シオン「(ちょろいです)」

シオン「では、闇に乗じて潜入してください」

さつき「おおっ、なんだかスパイみたいで楽し―――」

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/29(金) 20:48:55.00 ID:F9mY4/dB0 [3/36]
ぐああああああああああああしまったああああああああああああああ
いきなりミスった、>>2は嘘です忘れてください

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/29(金) 20:49:54.13 ID:F9mY4/dB0 [4/36]
シオン「すみません、元アトラスの私には潜入は難しく……」

さつき「ううん気にしないで!シオンが私を頼ってくれてるんだもん、私頑張るよ!」
    
シオン「学園都市のとある機関にある生態データ……これを手に入れられれば吸血鬼化を戻す薬の開発がまた一足進みそうなんです」
    
さつき「内容聞いてるとどう考えても窃盗な気がするけど、気にしちゃ負けだよね」

シオン「はい。もとよりマトモな研究所ではなさそうですから、なんなら潰してきて下さっても構いません」

さつき「さすがにそれは過激だよー」

リーズ「……。さつきより私のほうが適任だと思うんだけど。日の下にも出られるし」

さつき「リーズさんはお仕事あるし」

シオン「リーズが居なくなったらどうやってさつきは生活していくというのですか。来るべき日のために今は生活費を稼ぐことを優先すべきです」
    
リーズ「来るべき日……そっか!私頑張る!」

シオン「(ちょろいです)」

シオン「では、闇に乗じて潜入してください」

さつき「おおっ、なんだかスパイみたいで楽し―――」


5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/29(金) 20:51:41.14 ID:F9mY4/dB0 [5/36]
さつき「よーし、それじゃ行ってくるねシオン、リーズさん!」

シオン「ええ、固有結界持ちの吸血鬼であるさつきですから万が一もないと思いますが、お気をつけて。よろしくお願いします」
    
リーズ「頑張って生活費稼いでおくからな!無事で帰ってきてくれ」

さつき「(なんだかリーズさんの目が怖い)」


ターンターン

さつき「こういう時って吸血鬼の身体能力って便利ー」

さつき「んー、あれかな?聞いた通り城壁みたいなのに囲まれてるし」

さつき「けど学園都市なんて今まで一度も聞いたことなかったけどなぁ……ま、いっか」

さつき「よーし、潜入潜入」だんっ



警備員「ん?なんか今センサーにひっかかったぞ」

警備員2「……お前、侵入者ってか?いつぞやの戦争の時から、ここの警備レベルも強化したんだぞ?どうせ鳥かなんかだろ」
     
警備員「確かに人の反応とは違ったなぁ……気のせいでいいか」


6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/29(金) 20:52:22.26 ID:F9mY4/dB0 [6/36]
さつき「意外と簡単に潜入できたなー」

さつき「さーてと、もうそろそろ日も昇るし、適当なところで休もっかな」

さつき「お昼すぎに起きて作業開始といきますかー」

さつき「っと、その前に、琥珀さんから預かってきたメモを、っと……」ガサガサ


『琥珀でぃす!以下のモノをお願いしますね♪
 ・御坂美琴の毛髪
 ・一方通行の毛髪
 ・上条当麻の毛髪
 よろしくお願いしますねー。あ、情報では皆さんお強いらしいのでお気をつけください。
 
  p.s.姫神って方には手を出さないように!』
 
さつき「……どちら様ですかー?」

さつき「しょうがない……明日かたっぱしから聞きこみしよう」

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/29(金) 20:53:28.06 ID:F9mY4/dB0 [7/36]

さつき「んー、いつも路地裏だけど……なんだか廃墟みたいなトコあったしここでいいや。
    わぁー、ベッドもある!ちょっと汚いけど床に寝るよりマシだよね」フカフカ

さつき「えへへ、久々のベッドげっとだぜー、なんちゃって―――」

スキルアウト「おいおい、何勝手に俺らのたまり場に入ってきちゃってるわけ?」

さつき「(こっ、怖そうな人たちっ!?)あ、はは、ここお兄さんたちのお部屋だったんですか?ごめんなさいっ、すぐ退散しますから!」
    
スキルアウト2「退散するとかそういう問題じゃないのよ。お前は俺らのテリトリーに勝手にはいってきちゃった。わかる?」

さつき「え、ええ~……?」

スキルアツオ3「つまァり!宿泊費ってのが必要なわけよ」

さつき「なっ、こ、こんなトコでそんなもの要求しないでくださいっ!」

スキルアツオ3「こんなトコ~?テメェ、人んちに向かってひでぇいいがかりだな。謝罪しやがれ」

スキルアウト「ま、そういうわけだから、お金出しちゃった方が身のためだよ?」

さつき「(!むむっ、直感……ってわけじゃないけど、この人達は悪い人!
     三咲町の平和を守る吸血鬼としては、ここは違う街だけど見逃せない……!)」

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/29(金) 20:54:54.05 ID:F9mY4/dB0 [8/36]
>>4と>>5の間にコレ入る。ミスってばっかやでぇ

琥珀「随分楽しそうなことをされてますねー」

さつき「うわー!?遠野君ちのメイドさん!?」

シオン「琥珀ですか!?くっ、聞かれたからには―――」

琥珀「おっと、今はドクターと呼んでくださいましー。どうやら以前お売りしたお薬が必要になったようですのでこうして現れたしだいでーす」
     
リーズ「以前売った……?あ!あの紫外線カットクリーム!」

シオン「なるほど、確かにそれがあればさつきの行動にも制限はかかりませんね」

さつき「でっ、でもそれってすっごく高かった気が……」

琥珀「なんですけどぉ、今回は学園都市に行くと言うことで特別!タダでのご提供になりまーす!」

シオン「……!何が目的ですかドクター」

琥珀「いえいえ、ちょーっと、ある人の毛髪を摂取してきてほしいだけなんですよー」

さつき「ふぇ?それだけでいいの?」

琥珀「ええ、それはもう。引き受けてくださりますか?」

さつき「もっちろん!」

琥珀「ではこちらをドウゾー♪お願いしますねー」

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/29(金) 20:56:22.57 ID:F9mY4/dB0 [9/36]
さつき「……あなたたち、悪い人ですね」

スキルアツオ3「ひっでぇ、不法侵入したのはそっちが先だろ」

スキルワウト2「まぁ悪いお兄さんってことにゃ違いない」

スキルアウト1「金がねぇなら体で払ってくれてもいい―――ぶはっ!?」

スキルアウト「「!?」」

さつき「悪い人は成敗します!」ブンッ

スキルアウト「「ぐわーっ!?」」

さつき「……まぁ、ここからは出ていきますけど。あーあ、結局路地裏ライフかぁ」

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/29(金) 20:57:14.75 ID:F9mY4/dB0 [10/36]
リーズ「あ、しまった」

シオン「どうかしましたか?」

リーズ「さつきにお小遣いを渡すのわすれてた……」

シオン「ああ……まぁ、さつきなら上手いことやるでしょう」

リーズ「いや、、まがいなりにも折角の旅行なんだ!しかも紫外線カット仕様済み!
    先立つものが無いとかわいそうじゃないか……ちょっと私も行ってくる!」
    
シオン「あ、ちょ、リーズ!!」




さつき「うー暑いー……ヒートアイランド現象で熱帯夜だよ……って、今は夜じゃなくて昼かぁ」

さつき「紫外線カットクリーム貰っても、やっぱり日が出てると眠たいなぁ。おやすみなさーい」

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/29(金) 20:58:04.21 ID:F9mY4/dB0 [11/36]
――――――――。


さつき「おはようございます……って、今は一人だった」

さつき「さて、シオンから頼まれた悪の研究所潰しは後廻しとして、まずはこの人達の髪の毛手に入れないと」

さつき「誰からにしよう……」


①御坂美琴
②一方通行
③上条当麻


>>15

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/29(金) 21:03:15.05 ID:F9mY4/dB0 [12/36]
>>15
その辺りは後で理屈付けるが、ちゃんと考えてある
安価は上とるからね

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/29(金) 21:11:43.19 ID:F9mY4/dB0 [13/36]
さつき「この『いっぽうつうこう』って人にしよう。それにしても変な名前」

さつき「何はともあれ聞きこみしないと!」


――――。


さつき「すみませーん、『いっぽうつうこう』って方知りませんかー?」

通行人「いっぽうつうこう?何だそりゃ、しらねえよ」

さつき「そうですか……」

――――。

さつき「うーん、『いっぽうつうこう』なんて特徴的な名前なんだからすぐ見つかると思ったんだけどなぁ」

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/29(金) 21:20:18.69 ID:F9mY4/dB0 [14/36]
さつき「もしかして読み方が違うのかな?うん、だよね、だっていっぽうつうこうなんておかしな名前の人いるわけないもん」

さつき「一方……ヒトカタ?通行……ミチユキ、かな?ヒトカタミチユキさん……おおっ、なんだかいそうな気がしてきたよ」

さつき「よーし次私の前を通りかかった人に聞いてみよう」


打ち止め「わーい久々のお出かけってミサカはミサカはry」

一方「そんなに嬉しいかねェ」


さつき「わぁ、髪の毛真っ白……目も赤い。うさぎさんみたい」

さつき「すみませーん、ヒトカタミチユキさんって方ご存じないですかー?」

一方「あァ?誰だそりゃ」

さつき「(怖っ)」

打ち止め「おかしな名前だね、ってミサカはミサカはどんな字を書くのか興味津々だったり!」

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/29(金) 21:24:03.06 ID:F9mY4/dB0 [15/36]
さつき「うん、えっとね、一方通行って書くんだよお嬢ちゃん」

打ち止め「一方通行……?それってアナタのことじゃない?ってミサカはミサカはアナタを見上げてみたり」

一方「ンン?……アー、確かにこりゃ俺だな」

さつき「マジですかっ!?てことはアナタがヒトカタミチユキさん!?」

一方「違ェよ、アクセラレータだ」

さつき「一方通行でアクセラレータ……?光宙でピカチュウって読むみたい」

一方「あンなモンと一緒にすンじゃねェ!」

さつき「ひぃっ、ごめんなさい!」

打ち止め「それで、アナタはこの人にいったいぜんたいどんなご用件?ってミサカはミサカはたずねてみる」

さつき「(変な喋り方する子だなぁ)えっとね、ちょっとか―――は!」

さつき「(しょ、初対面で「髪の毛ください」なんて変人にしか思われない!ど、どうしよう……)」

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/29(金) 21:30:15.32 ID:F9mY4/dB0 [16/36]
さつき「」ウーンウーン


一方「……ン?」

一方「(なンだこいつの制服……学園都市の全制服を知ってる俺でもこんなセンスのねェ服知らねェぞ)」

一方「(それに俺の名前も知らずそのまま呼ンでやがった……普通能力名だとわかるはずだが)」

一方「(……まさか)」


一方「……打ち止め、今日の外出は終了だ」

打ち止め「えっ、どうしてどうして?!ってミサカはミサカはアナタのいきなりすぎる宣告に驚きと戸惑いと憤りを隠せなかったり!!」

一方「悪ィ。だが、頼む。埋め合わせは後でする」

打ち止め「……!―――わかったよ、じゃあアナタが絶対に行きたくないって言ってた遊園地につれてってくれるので手を打ってあげる!
      ってミサカはミサカはアナタの内心を計りつつ大変な要求をしてみる!」

一方「なっ……、チッ、わかったよ」

打ち止め「わーい、ってミサカはミサカは両手を挙げて喜びんでみたり!」

打ち止め「……無茶、しないでね?」

一方「あァ、ちょっと聞いてみるだけだ」

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/29(金) 21:34:06.28 ID:F9mY4/dB0 [17/36]
さつき「」ウーンウーン

一方「オイ、いつまで唸ってやがる」

さつき「ひゃいっ!?……あ、あれ?あの子は?」

一方「先に帰らせた―――オマエ、外から来たな?」

さつき「どっ、どうしてそれを?!」

一方「やっぱりか……ンで?外の人間がこの俺になンの用だよ」

さつき「え、えっと……」

一方「どんな要件でも構わねェよ。話が進まねェから言ってみろ」

さつき「(あ、あれ?顔が怖いと思ったけど、案外良い人かも?)」

さつき「(そうだよね、迷ってても進展しないもん。おかしな人って思われるのはしょうがないや。髪の毛を貰うだけだし、
     変な目で見られるだけで別になんともないよね)」

さつき「そのぅ……アナタの髪の毛が欲しいんです、けど……」

一方「何……?」

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/29(金) 21:40:17.95 ID:F9mY4/dB0 [18/36]
一方「(毛髪……つまりDNAの採取、ってことか?ハッ、なるほど、外のやつら、まだこの都市の能力者のDNAを採ろうとしてンのか)」

一方「(だがコイツはどうやら何も知らねェみてェだな……おおかた、何の事情も内情も知らされずに送り込まれた、ってトコか)」

一方「(一般人を使うとはいい度胸してンじゃねェかクソッタレどもめ)」

一方「……オマエ馬鹿ですかァ?見ず知らずのヤツに自分の毛髪やるやつなンざいねェよ。何ですかァ?変態さんですかァ?」

さつき「う、ううっ!?ですよねですよね、どう考えてもおかしいですよね……」

一方「わかってンなら聞いてくンじゃねェよくっだらねェ。じゃァな」

さつき「(うう、やっぱり真正面からじゃ駄目かぁ……なら!)」

さつき「ふふふ……」シャキン

さつき「(背後から一瞬で切り取って―――奪い去る!)」だっ


一方「おっとォ」ヒョイッ

さつき「―――あれ?」スカッ

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/29(金) 21:45:56.86 ID:F9mY4/dB0 [19/36]
一方「オイオイ、いきなり鋏たァ随分物騒じゃねェか」

さつき「なっ―――(後ろからの一撃をいとも簡単に……!?)」

一方「そこまでするたァ、『何の事情も知らない』ってワケでもなさそうだな。オマエにも事情があるのか?
    まァ、ンなこたァどうでもいい―――武器を俺に向けたってことは、それなりの覚悟があるってことだな?」ゾンッ

さつき「(さ、殺気!?遠野君みたいな―――なんでこんなのを!?)」

一方「(これくらい脅しときゃ向かってこねェだろ)」フゥ

さつき「(で、でも琥珀さんとの約束だし……今度はもっと速く……!)」ダッ

一方「!(オイオイ、まだ向かってくンのかァ?しかも真正面からだとォ?)」

一方「(つーか速ェ!外の研究機関ってのは身体強化の能力くれェは実現できたってことか?)」

さつき「てやっ!」スカッ

一方「おっと」ヒョイッ

さつき「(ま、また避けられた……!嘘、だって少なくとも人間よりは早く動いてるのに!)」

一方「(こンな娘が体イジられちまったのか……本当、クソッタレだなオイ)」

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/29(金) 21:52:11.81 ID:F9mY4/dB0 [20/36]
一方「(しょうがねェ……あンまやりたかねェが、ちと痛い目に会って諦めてもらおうか)」

一方「(反射オン、っと)」カチッ

さつき「(鋏なんて凶器を向けられてこんなに平静に……絶対おかしいよこの人!)」

さつき「(うー、普通の人は怪我させたくなかったけど、このまま本気で鋏をふるったりしたら顔刺しちゃうかもしれないし、
     悪いけどちょっとだけ眠ってもらおう)」グッ

さつき「ふぅ―――……」

さつき「……―――ごめんなさいっ!!」だっ

一方「(速っ!?)」

さつき「っりゃ、―――ぁ、いったぁ!?」ビリビリ

さつき「(な、何これっ……殴ったと思ったら手がすっごく痛い……!?し、しかもあの人全然平気そうだし!)」

一方「(なンだあの速さ……身体強化はよくわかンねェがレベル3かレベル4くらいあったぞオイ)」

さつき「(もしかしたら、先輩やアルクェイドさんみたいな何か……?―――!)」

さつき「(そ、そうだよ!あの琥珀さんの頼みだもん、まともな人の髪の毛なわけないじゃん!うわわー、厄介な取引しちゃったよぅ……!)」

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/29(金) 22:07:04.03 ID:F9mY4/dB0 [21/36]
さつき「(ううっ、何されたかわかんないけど……一度で駄目なら押してみよう!)」ダッ

一方「!(オイオイ、まだ来ンのかよ)」


―――――――――。


さつき「はぁー……はぁー……いてて」

さつき「(何度攻撃しても、なんだか倍加して痛みが帰ってきてる感じ……うー、どういうことなんだろー……)」

一方「(――――――どういうこった)」

一方「(あンまりに暇だから反射しながら考えてたが、どうにもおかしい)」

一方「(①コイツが外の人間である。これは間違いねェ。だが、
    ②コイツは研究所とは全く関係ねェ一般人。だと仮定したとすると、
    ③コイツの身体能力は研究所でイジられたもの。だという仮定が成立しなくなる)」

一方「(現実としては②より③の仮設が有利だ。じゃねェと、普通の人間があンな速度で動けるワケがねェ)」

一方「(だがそうだとするなら、学園都市の内情、少なくとも能力名の読み方くれェは知らねェとおかしい)」

一方「(ヒトカタ、なンて読み方してたらいつまでたってもアクセラレータ、つまり俺に辿りつけるワケがねェだろうしな――いやそもそも)」

一方「(―――俺のDNAをこンな直接的な方法で奪おう、って時点で全てがおかしい。ンなこと出来るわけがねェってわかってるだろォにな)」

一方「(考えれば考えるほど不自然な点が出てくる―――なンなンだコイツは)」

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/29(金) 22:08:13.43 ID:F9mY4/dB0 [22/36]
>>30そういやそんなやつもいたなぁ。ssだっけか。

そうだ、そろそろ猿くらいそうだから、いきなり書きこみが長時間泊ったら猿くらったと思っておくんなまし

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/29(金) 22:11:48.78 ID:F9mY4/dB0 [23/36]
さつき「(先輩みたいな魔術か、秋葉さんみたいな血の能力か、アルクェイドさんみたいな破格な何かか―――)」

さつき「(ともあれ、このままじゃ拉致があかないよぅ……)」

さつき「―――しょうがない、かぁ」ポツリ

一方「ン?なンだ、諦めついたか」

さつき「そういうわけじゃないですけど……魔術か、どういう原理かわかりませんけど、そっちがその手を使うなら私にだって奥の手があります」

一方「(魔術―――だと?)」

さつき「これやるとすっごくお腹空くから嫌なんですけど―――いきますよー」

一方「(コイツ、今魔術って言ったか?なんでそっち側のヤツが俺を―――)」


さつき「―――涸渇庭園」

37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/29(金) 22:18:09.73 ID:F9mY4/dB0 [24/36]
一方「……っ!」

一方「なン、だ、こりゃァ……(風景が変わる―――視覚汚染系統か?いや、何にしろ、今の俺にはンなモン効かねェ)」

一方「(つまり、魔術ってやつか……?いや、今の俺ならそのベクトルだって反射できるハズだ)」※

一方「(いったい、どういう―――)―――ごふっ!?」

さつき「あ、あわわ、強すぎた!?ごめんなさいっ!」

一方「ぁ、が―――(俺の、反射を―――?)」ふらっ

一方「」ばたん

さつき「あ、気絶した―――ふぅ」スッ

さつき「ふぅ……あー、びっくりしたぁ。けど、やっぱり魔術かなにかだったのかな。それにしては固有結界のこと知らなさそうだったけど」

さつき「あ、髪の毛貰いますね。ちょっとだけちょっとだけ」チョキチョキ

さつき「よーしミッション1コンプリート~!そだ、一応救急車呼んでおこっと。大丈夫だと思うけど……」ピピピ


※>>1に張り付けたURLのssで書いたますが、原作時系列のだいたい一年後くらいの話です。夏休み中。
なので一方さんは魔術に関するベクトル解析済み、ってことでどうかひとつ。

39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/29(金) 22:22:32.14 ID:F9mY4/dB0 [25/36]
―――。

ピーポーピーポー

さつき「あ、こっちですこっちです―――はい、通りかかったらこの人が倒れてて」

一方「」ガックリ

さつき「はい、お願いします―――はい、はい、ではー」


さつき「―――来てくれた人が見る限り命に別条はないって言ってたから良しとしましょう。うぅー、ごめんなさいーでも琥珀さんとの
    約束を破るとあとがいろいろ怖いんです……」グー

さつき「ぁ……うー、やっぱり固有結界使うとお腹空くなぁ……たった十数秒展開しただけなのに」

さつき「さっきの人の血液ちょっとだけ貰っておけばよかったかなぁ……お腹すいたよーぅ」

40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/29(金) 22:25:35.37 ID:F9mY4/dB0 [26/36]
―――――。

一方「……ン」

打ち止め「あ、気がついた!ってミサカはミサカは顔を覗き込んでむぎゅっ」

一方「近ェ」

打ち止め「そ、それが救急車で運ばれたって聞いて心配して駆け付けた人への言葉?!ってミサカはミサカは憤慨してみる!」

一方「救急車ァ?……ッ!!」バッ

打ち止め「どうしたの?ってミサカはミサカはいきなり頭を触り始めたアナタにたずねてみる」

一方「……クソガキ、俺の髪の毛―――ここンとこ、斬られてるな?」

打ち止め「あ、本当だね、ってミサカはミサカは後頭部に不自然な切り後があるのを確認してみたり」

一方「クソッ……やられた」

打ち止め「な、なにがあったのかな?ってミサカはミサカは珍しくうなだれてるアナタを心配してみる」

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/29(金) 22:31:16.47 ID:F9mY4/dB0 [27/36]
一方「(―――いや、やられたといややられたが、アイツの目的はなンだった?)」

一方「(アイツは確かに魔術、って言ったな……てこたァ、つまりアッチ側の人間ってことだ)」

一方「(なンでそンなやつが俺のDNAを……?いや、それより)」

一方「(なンだったンだ、あの風景は―――どうして、俺の反射を貫いた?)」

一方「……わかンねェことばかりだが、とにかく今は、」

打ち止め「もう立って大丈夫なの?ってミサカはミサカは立ちあがったあなたを心配してみる」

一方「ちょっと気絶してただけだ」

打ち止め「アナタが気絶なんてそれこそ心配の種なんだけど、ってミサカはミサカはry」

一方「(とにかく今は、アイツを見つけねェとな)」

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/29(金) 22:36:35.38 ID:F9mY4/dB0 [28/36]
――――――。

さつき「うぅーおなかすいたー……お金も無いから何も買えないし」

さつき「まぁ私が普通のご飯食べてもしょうがないんだけど……」

さつき「しょうがない……ごめんなさいだけど、ちょっと血液いただきますっ」



白井「全く、風紀委員にもなってもう一年以上。だというのにパトロールはまだ半人前。どうにかなりませんの?」

初春「だってぇ、白井さんみたいな戦闘向けの能力じゃありませんもん。なんですかサーマルハンドって」

白井「まあ初春の場合は能力だけでなく身体能力もからきしだからですけれど」

初春「わかってるなら毎回毎回パトロールのたびに言わないでくださいよぅ」


さつき「あ、いいとこに女の子二人がきたきた」

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/29(金) 22:46:40.90 ID:F9mY4/dB0 [29/36]
白井「新人が入ってきても先輩同伴のパトロールでは初春は出ばれないから全て私にまわったきますし」

初春「その分私が情報処理の指導してるじゃないですかー」

白井「貴女のソレは常人離れしていて参考にならな―――そこに隠れている方、こそこそしないで出てきましたら?」


さつき「(えっ、ばれてる!?)」


初春「……白井さん、いきなり何言い出すんですか」

白井「初春にはわかりませんの?この雰囲気―――俗な言い方をすれば、血の香り、とでもいいましょうか」

初春「ああ、ついに白井さんが中二病に……」


さつき「(血の匂いまで……そんなに匂うかなぁ、私)」スンスン



49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/29(金) 23:21:43.97 ID:F9mY4/dB0 [30/36]
さつき「(バレバレだとしても、一瞬で事を済ませれば―――)」

さつき「(狙うのはあのツーテールのちっちゃい子……同じ髪型なのにあっちの方が凄く人気ありそう)」

さつき「(……)」

さつき「(べ、べつに逆恨みとかじゃないから!)」ばっ

さつき「ごめんなさいっ―――ありっ?」すかっ

白井「残念でしたわね」ばっ

さつき「(後ろ……!?)うぐっ?!」どさっ

初春「わぁーさすが白井さん、手際良い拘束です」

白井「感心してる場合ですの初春……それにしても、突然襲い掛かってくるなんて穏やかではありませんの」

さつき「(おかしいなぁ。確かに首を狙ったのに……瞬間移動、されたみたいな)」

初春「……?あれ?白井さん、この人学園都市の人じゃないですよ?」

白井「はい?」

さつき「えっ」

50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/29(金) 23:25:14.37 ID:F9mY4/dB0 [31/36]
初春「だってこんな制服見たことありませんもん」

白井「……言われてみれば、このようなセンスの無い制服は見たことがありませんの」

さつき「センス無いっ!?」ガーン

白井「ということは外の方でしたの……でしたらどうして私たちをいきなり?」

さつき「え、えっと、その……(血が欲しいなんて言えない……)」

初春「けどおかしいですねぇ。修学旅行や課外学習にしたとしても、ここ一週間はそんな報告は来てないですけど」

白井「では不法侵入だと?このような普通の……高校生?がそんなことを出来るとも思いませんけれど」

さつき「普通って言われた……なんだか嬉しいなぁ」エヘヘ

初春「うわぁ、拘束されてにやけてますよこの人」

白井「さすがの私も引きますの」

さつき「ひどい!?」

52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/29(金) 23:30:41.22 ID:F9mY4/dB0 [32/36]
白井「ともかく、身柄を確認させて貰いますの。学生証か、何か身分を証明できるものはお持ちで?」

さつき「(まずい、私は死人かよくて行方不明者扱い……身元がばれたら色々厄介かも)」

さつき「(お父さんとかお母さんにも連絡行っちゃったら―――それは、嫌、だな)」

さつき「―――ぅ、ぐっ!?」ドクンッ

白井「?どうしたましたの?」

さつき「は、ぁ―――、ぁ、は、ぁ……、ぅ……(そういえば、シオンが言ってたっけ……吸血衝動は、誰を求める感情だって)」

さつき「(久しぶりに、お父さんとお母さんのことを思い出したから―――駄目だ駄目だ、私は死んだんだから)」

さつき「はぁ……はぁ……―――ふぅー」

さつき「(とにかく!今はこの人達から逃げるか血を貰わないと!)」

さつき「よいっ……しょっ!!」グワッ

白井「なっ……!?」

初春「ちっ、力技で白井さんの拘束をといた!?」

54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/29(金) 23:39:21.41 ID:F9mY4/dB0 [33/36]
白井「人体構造的に力技でどうこうできる問題ではありませんのよ!?」ばっ

さつき「(そりゃ人間じゃないもん。それにしても―――)」

さつき「(やっぱり瞬間移動―――シエル先輩なら空間移動、っていうのかな?どっちでもいいや)」

白井「ちっ」シュンッ

さつき「あわっ」ひょいっ

初春「白井さんの瞬間移動先を読んだ……?!」

さつき「さすがの私でも、いきなり近くまで近づかれたら間合いを開けるよ?」

白井「どんな反射神経ですの……」

初春「白井さんが現れてるのとほとんど同じタイミングで動いてましたよ」

さつき「(これでも一応吸血鬼だもん、それくらいは、ねぇ?)」

55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/29(金) 23:47:41.33 ID:F9mY4/dB0 [34/36]
さつき「さーて、と」スッ

白井「っ……抵抗するようでしたら、部外者と言えども容赦はしませんのよ?―――このように」シュンッ

さつき「っ!?あ、いったぁ……!」

さつき「(足に金属の棒が……!?)」

白井「身分証明の提示を求めた途端暴れ出すところを見るとやはり外の人間。それも、正規のルートで入ってきてはいないようですわね。
    でしたらこれくらいしても問題はないでしょう」

さつき「(くぅ……この子結構ひどいことする……)」

白井「さぁ、動かないことですの。手元が狂えば、取り返しのつかないところへテレポートさせますのよ?」

さつき「ぅ……」



リーズ「さつき!大丈夫か!」

57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/29(金) 23:52:45.91 ID:F9mY4/dB0 [35/36]
さつき「リーズさん!?」

白井「あら、知り合いの方ですの?……おかしな格好、というかその大きなケースはなんですの」

リーズ「さつき、足が……!おのれぇッ!」ズアッ

白井「ッ!血気盛んな方が多いですのね!!」シュンッ

リーズ「!空間移動だと……?そんな高等魔術をその歳で使えるとはたいしたものだが―――」

さつき「リーズさん気をつけてください、あの子金属の棒を瞬間移動させてきますから!」

リーズ「―――心配いらないよ、さつき。これでも私は聖堂教会の人間だ。あの程度ならどうとでもなる」

白井「さきほどから何やらよくわからない単語を使われてますけれど、私を『あの程度』とはよく言ってくれますの」

初春「あのぅ、盛り上がってるところ申し訳ないんですけど、あなたたち本当に外から?」

リーズ「外?確かに私はあの壁を乗り越えて入ってきたけれど……」

さつき「あ、リーズさんそれ言っちゃだめですよぅ!」

リーズ「え?……あ、しまった!」

58 名前: ◆oDLutFYnAI [] 投稿日:2010/10/29(金) 23:57:46.79 ID:F9mY4/dB0 [36/36]
初春「はーい言質とりましたー。というわけですから、白井さんどれだけ無茶やっても許されますよー」

初春「まったく、白井さんってこういうトコの確認しっかりとらないから……もしただのコスプレさんなら大問題ですよ?」

リーズ「こすぷれ・・・?」

白井「初春、貴女のそういうところは助かりますの。さて、不法侵入者確定さん、おとなしく御縄についていただきますの」

リーズ「残念だがそれは出来ないな。不法侵入したことについてはこちらに非がある、ということは認めるが、
    だからと言って人の足を貫通させるような暴行を与えるのはどうかと思うが?」

白井「そちらの方がいきなり襲ってきたんですのよ?」

リーズ「……。さつき、本当か?」

さつき「……。くうくう、お腹が、すきました」

リーズ「何をしているんだ君は……」

76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/30(土) 09:08:54.73 ID:TW+2WWUN0 [2/23]
リーズ「……すまない、全面的にこちらに非があるようだ。謝罪する。だから、ここは見逃してくれないか」

白井「そういうわけにもいきませんの。風紀委員として不法侵入者は見逃せませんのよ」

リーズ「はぁ……」

さつき「うぅ、ごめんなさい……私が食欲に負けちゃったから」

リーズ「いや、お小遣いを渡すのを忘れてた私も悪いんだ。全てがさつきのせいではないよ」

白井「さて、というわけですので、おとなしく御縄におつきなさいな。そうすれば、痛い目は見なくて済みますのよ?」

リーズ「参ったな……戦うつもりはないが、捕まるわけにもいかないんだが……」

リーズ「……仕方ない」スッ

リーズ「―――ッせ!」ドゴォンッ

白井「……っ!?」

初春「アスファルトの、道が割れた……!?」

リーズ「ご覧の通り、この拳は、まぁ、だいたい2トンくらいなら繰り出せる。
    戦えばどうなるかなんて一目瞭然だろう?だからここは下がってくれないか」
    

さつき「そろそろこの金属棒抜いてもいいかなぁ……いたいよぅ」


77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/30(土) 09:09:37.24 ID:TW+2WWUN0 [3/23]
白井「くっ……あ、当たらなければどうということはないですの!」シュンッ

リーズ「(金属棒を空間移動―――)はぁ……」スッ  カランカラン

白井「なっ、避けましたの……?」

リーズ「さっき使われたからね。どれほどの時間差があるかくらい把握しているし、静止している私に
    向かって撃ち込んでくるとわかっていれば空間移動を使われた瞬間にその場から移動すれば避けられる」
    
初春「この人も人間の反射神経と運動能力じゃないです……」

リーズ「別に誇っていはいないが、吸血鬼討伐の記録はあの代行者と同じなんだ。これくらい出来なくてはやっていけない」

リーズ「音楽家を舐めるなよ」

白井「音楽家は関係ないと思いますけれど……と、とにかく!貴方たちみたいな不審者かつ危険な方は
   なにがどうあっても拘束しますの!!初春、応援を!」
   
初春「は、はいっ」

リーズ「それは困る……あてみ」トンッ

初春「はぅっ」クタッ

78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/30(土) 09:10:18.01 ID:TW+2WWUN0 [4/23]
白井「初春っ!?」

リーズ「ちょっと気絶してるだけだよ。女の子にはなるべく手を出したくなかったんだけど」

白井「くっ―――」

リーズ「さて、それじゃ私たちはこれで―――」

白井「行かせると、思ってますの?」

リーズ「……頑張る女の子は好きだけど。勝機なんて一厘たりともないと理解できただろうに」

白井「私の実力を勝手に決め付けないでいただきたいものですの」

白井「―――今から貴女の周囲にありったけの金属棒を瞬間移動させますの。点では無く面の攻撃―――
   その場に居れば拘束されるだけ、下手に動けば大けがですの」
   
リーズ「それはまた、随分危ないことを」

白井「危険人物には相応の手だと思いますけれど?では―――いきm」

さつき「あてみっ」

白井「はうっ」クタッ

79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/30(土) 09:11:47.78 ID:TW+2WWUN0 [5/23]
さつき「あれだけリーズさんに視線が行ってるんだもん、私だって動けるようになるよ」

さつき「さて、と。それじゃいただきまーふぁっ!?」

リーズ「こらこらさつき、悪いのはこっちなんだからこれ以上被害を出さない」

さつき「で、でもでもお腹が空いたんですよぅリーズさん」

リーズ「献血パック持ってきたからこれで我慢しなさい」

さつき「うぅー……久々に若い子の血液吸えると思ったのにぃ……」チュウチュウ

リーズ「さて、この子たちをこのまま放置というわけにはいかないな」

さつき「まだ日もありますし、あっちのベンチに寝かせておいたらいいんじゃないんですか?」

リーズ「まぁ、それくらいしか方法はないかなぁ」

80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/30(土) 09:17:37.34 ID:TW+2WWUN0 [6/23]
ちっとバイト行く前にこれだけ。保守ありがとうございます、これは完結させられる見通しがついてますので(終点が決まってますので)
途中で投げることは無い、と思います。

涸渇庭園で一方さんが能力使用不可になった理由が、なんだかSS内で書く機会が無さそうなんでちょっと。
涸渇庭園⇒魔力を枯らす
AIM拡散力場を「魔力のようなもの」と考えて、それを枯らす⇒AIM拡散力場は能力者が無意識につくっている力場
⇒それを枯らしている=能力行使に必要な「何か」(原作であわきんが能力は脳が云々って疑問に思ってたので)が枯らされる
⇒能力使用不可

みたいなことを、滝壺出して書こうとしたけど、なんか書ける気がしてこないので。まあこんな感じの俺設定ですよくそう。

しかし路地裏同盟強すぎる。クロスSSの基本として、どちらか一方が強すぎない、ってのがあるけど、それが守れない。
衛宮さんだと、彼は型月の中でも弱かったりする方だから書きやすかったんだけどなぁ。
さっちんもリーズさんも身体能力だけで圧倒できるし。いろいろありえん。


ちなみに、涸渇庭園20秒維持に必要な代償は献血パック一袋分ってとこで。

96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/30(土) 19:41:24.85 ID:TW+2WWUN0 [7/23]
――――――――。

「こら、起きなさい!」

白井「ふぁっ?」

初春「ふぐっ!?」

固法「パトロールからなかなか帰ってこないと思ったら公園で居眠り?いい度胸ねぇ」

白井「こ、公園?はて、私は確か……」

初春「……し、白井さん!」

白井「そ、そうですの!固法先輩、いますぐ警備員に連絡して警備強度をレッドまで引き上げてくださいまし!」

固法「えっ、ちょっと何いきなり」

白井「カクカクシカジカですのよ!!」

固法「……居眠りしてるのが見つかったから言いわけしてるようにしか見えないんだけれど」

初春「本当ですよ!」

97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/30(土) 19:44:18.20 ID:TW+2WWUN0 [8/23]
固法「だって白井さんが手も足も出ないなんて、信じられる?」

白井「くっ、私の強さが真実を伝えるさまたげになるなんて……我ながら憎らしいですの」

初春「ほらほら監視カメラの映像です。この二人ですよ」

固法「なるほど確かに」

白井「……スルーされるとちょっぴり恥ずかしいですのよ?」

固法「わかった、警備員に連絡しておくわ。白井さんは始末書ね」

白井「どうしてですのっ!?」

固法「いきなり足に金属棒を打ちこんだからです」

白井「そんなぁ……」

101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/30(土) 19:53:27.18 ID:TW+2WWUN0 [9/23]
―――――――。

さつき「あれ?そういえば、リーズさんこの街に来ても大丈夫だったんですか?シオンは魔術協会の人間だから
    来られないって言ってましたけど」

リーズ「……ああ、そういえば。まぁ、私はシオンやさつきとは違ってもう死んだ人間だからあまり制約は無いよ」

さつき「死んだ人間って言うなら私も一度死んでるんですけどねーあははははは」

リーズ「さつき……自虐はよくないぞ」

さつき「うん、笑ったら寂しくなった」

リーズ「あ、いや、すまない、私が死んだなど言わなければな。さつきは気をつかってくれただけなのに」

さつき「きっ、気にしないでください!というか駄目です、こんなネガティブ会話はやめましょう!」

リーズ「そ、そうだな。さて、折角来てしまったし、私も手伝うよ」

さつき「本当ですか?やったぁー」

リーズ「それで、琥珀の頼みごととは何だったんだ?」

さつき「えっとですね、この人達の髪の毛を手に入れろってことなんですけど。一方通行って人の髪の毛はもう手に入れました」

102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/30(土) 19:56:57.37 ID:TW+2WWUN0 [10/23]
リーズ「だったらあとは御坂美琴と上条当麻だけ、か」

さつき「どっち行きますか?」

リーズ「そうだな……


①御坂美琴って子が気になるな
②上条当麻……なんだ男か

>>105

107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/30(土) 20:05:59.82 ID:TW+2WWUN0 [11/23]
リーズ「御坂美琴……うん、こっちに行くことにするよ。特に意味はないけど」

さつき「じゃあ私はこの上条当麻って人探しますね」

さつき「ちなみに、探す方法は地道に聞きこみですからね?」

リーズ「はは、本当に地道だな。いやまあ、さつきらしいよ」

さつき「どういう意味ですかそれ」

リーズ「健気で素敵、ってこと。じゃあ、明日の夜明けごろにまたここに集合で」

さつき「うん、じゃあね!」



さつき「あ、そういえばこの街の人は変な能力使う人がいるって言うの忘れてたけど……ま、リーズさんだし大丈夫だよね」

さつき「さっきも瞬間移動の人倒したし。よーし、さっくり髪の毛ゲットしてシオンからの依頼も終わらせて
     ちょっと観光してから帰ろーっと」

109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/30(土) 20:12:00.21 ID:TW+2WWUN0 [12/23]
えっと、こっからさつき上条衛宮ルートと、リーズ御坂ルートの二つを書くことになるわけだけど、
どっちを先に書こう?

>>110

112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/30(土) 20:28:07.67 ID:TW+2WWUN0 [13/23]
>>111ちょっと白井と初春の整合性が取れてないけどね。まぁ、あまり気にするめ。書き切れなかった分、衛宮側もこっちで書き切るよ

―――――――――18:43

リーズ「はぁ……まずった」

リーズ「まさか、お尋ね者になってるなんてなぁ……

―――回想

リーズ『ああ、そこの人。今御坂美琴って人を探してるんだけど、どこに行けば会えるかわからないかな』

佐天『へっ、御坂さんですか?御坂さんなら―――ハッ!』

佐天『(こ、この人!さっき初春から送られて来た指名手配中の人!)』

佐天『い、いやぁ、知らないですね、ええ御坂美琴なんて全然知らないです!』

リーズ『そっか。すまない、時間をとらせたな』

佐天『いえいえー』


佐天『あ、警備員さんですか?例の不法侵入者さんなんですが今第七学区にですね―――』

――――回想終了

113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/30(土) 20:31:41.58 ID:TW+2WWUN0 [14/23]
リーズ「あれから追われ追われて、隠れてもすぐに見つかる……どういうことなんだろう」

リーズ「追い払おうと思えば出来るけれど、非はこちらにあるからなぁ……さつきは大丈夫だろうか。まぁ、さつきなら大丈夫だろうけど」


イタゾーカクホー


リーズ「……っふぅ、また見つかった、か」

リーズ「ここまでくると、監視されてるようにしか思えないな……全く」



初春「監視されてるんですけどねー」

佐天「それにしても、初春の話だと相当強かったらしいのにずっと逃げっぱなしじゃん」

初春「どういうことなんでしょうねぇ」

114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/30(土) 20:38:29.48 ID:TW+2WWUN0 [15/23]
初春「それにしても白井さん、補足したと同時にリベンジだなんて血気盛んですよねぇ。御坂さんも飛びだしていっちゃいましたし」

佐天「いっ!?御坂さんも!?」

初春「どうしてそんなに驚いてるんですか佐天さん」

佐天「いやぁ……実は、あの人、御坂さんを探してるみたいなんだよねぇ……」




リーズ「ふーっ……公園の草葉の陰ならそう見つからないだろう……」

白井「あら、本当にそうお思いでして?」

リーズ「……さっきの。どうしてここが?」

白井「不法侵入者の考えることくらいわかりそうなものですのよ?」

リーズ「なるほど、この追手は君の差し金か……この街にきがいを加えるつもりはないんだけどなぁ」

白井「不法侵入した時点で治安が乱されてますのよ」

117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/30(土) 21:18:09.51 ID:TW+2WWUN0 [16/23]
リーズ「こういう言い回しはあまり好きじゃないけれど……君は私を見つけてどうするつもりだ?
    私には勝てないとわかっているとは思うけれど」

白井「言ったはずですのよ?私の実力を勝手に決め付けないでくださいまし、と」

リーズ「退く気は無し、か。それじゃあ、今度は少しばかり痛い目をみることになるけれど、覚悟しておくんだな」

白井「貴女こそ。おとなしく投降すれば最小限の怪我で済みますわよ?何分、この能力は加減が難しいので」

リーズ「それこそ言ったはずだ。捕まるわけにはいかない、と」

白井「では―――御覚悟を」



地の文いれてもいいの?

120 名前:アイタタタタターって思いながら流し読みしてくれると助かるのよ[] 投稿日:2010/10/30(土) 21:33:51.55 ID:TW+2WWUN0 [17/23]
「では―――御覚悟を」

宣戦と共に、リーズの腕と足に痛みが走る。
攻撃を受けた彼女にとっては確認するまでも無い、それは白井の放った金属槍だ。それは、
手首を貫通し足を地面に縫いとめ、彼女から容赦の無く戦闘機能を削ぎ落していた。
しかし、となれば、

(いつ攻撃された……!)

という疑念。
それは湧きあがると同時に泡沫と消える。
何故なら、彼女が先に白井の瞬間移動を避けられたのはその場面を視認していたことによるものだ。
ならば、何時瞬間移動されてくるのか―――それがわからなければ、回避にまで至らない。

(なるほど、この暗さと距離でよく見えなかったが、手の内に隠し持っていたわけか……中々、周到だ)

常人なら痛みにもだえ、戦闘意欲を奪われる程の四撃。
されど、聖堂教会のリーズにとって―――さらには、情報体の彼女にとっては―――この程度の攻撃はむしろ気の抜けていた
自分を起こすのに丁度良い。


123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/30(土) 21:48:23.24 ID:TW+2WWUN0 [18/23]
「はっ……!」

目の前の敵を侮ってはいけない。もとより、瞬間移動は厄介な能力だ。
彼女は走る激痛にブレーキをかけることなく、手首の槍を口で抜き取り地面から足を引き抜く。

「……っ!?」

その行為に白井は顔を歪める。
理由など明快だ。彼女にとって、この戦いはこの不意打ちによって幕を降ろすはずだったからだ。

いかに鍛えようとも、自身の能力の前には無いに等しい。
いかに鍛えようとも、突然の痛みは戦闘意欲を削る。
いかに鍛えようとも、躊躇なく槍を引き抜くなど出来るはずなど無い。

しかしそれらは全て白井黒子にとっての常識だ。
死徒を殺し、死徒に殺されたリーズにとって、そのようなことは全て些末事にしか過ぎない。

もし彼女を止めたかったとすれば。
この不意打ちで、脳と心臓を穿つべきだった―――

124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/30(土) 21:58:21.58 ID:TW+2WWUN0 [19/23]
白井「くっ……!」

白井「(まさか、何の驚きも躊躇いもなく槍を引き抜くなんて……どれだけ痛み知らずな人間ですの!)」

リーズ「―――いくぞ」

白井「……ッ!(速っ……後方、いえ、彼女の後方へ……!)」シュンッ

リーズ「またか―――いや、後ろか」

白井「なっ……!」

リーズ「どうして、という顔をしているな。自分で気づいているのかどうかわからないけれど、君は転移した際自分が小さな音を出していることに
    気づいていないのか?」

白井「……気づいてますわよ。けれど、それを聞きわけるなんて―――」

リーズ「言っただろう、音楽家を舐めるなと―――音楽家の腕力を舐めるなと」ブンッ

白井「っ、しまっ―――!」

126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/30(土) 22:05:27.08 ID:TW+2WWUN0 [20/23]
ピタッ

白井「……!」

リーズ「―――勝負あり、だな」

白井「……何を言ってますの。寸止めなんて、ふざけてますの?」

リーズ「いやぁ、なんていうか、直前になったらやっぱり女の子は殴れないなーって思って。私の腕力で殴ったら大変なことになるし。
     それに、こんな形で出会ってなければ君とはとてもいい友達になれたと思う」

白井「理由になってませんのよ……それに、私はどんな形で出会ったとしても不法侵入をするような輩とは友人になれるとは思えませんの」

リーズ「うぅ、手厳しいなぁ……なぁ、本当に見逃してくれないか。私はべつに、この街に危害を加えるようなことはしないんだってば」

白井「ですから―――いえ、ループするからやめておきますの。では問いますけれど、貴女はどうしてこの街へ?」

リーズ「お小遣いを渡すため?」

白井「はい?」

127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/30(土) 22:10:28.68 ID:TW+2WWUN0 [21/23]
リーズ「さっき一緒にいた君と同じ髪型をした女の子にお小遣いを渡すのを忘れていたから、それを届けにきたんだ」

白井「意味がわかりませんの……」

リーズ「で、今は彼女の頼まれごとを分担して行ってる。御坂美琴って人の髪の毛が欲しいんだけれど、知らないか」

白井「お姉さまの髪の毛……?……―――ッ!!!!」シュンッ

白井「(お姉さまの毛髪―――つまりDNA!それを手に入れにくるなんて……!)」

リーズ「お姉さま?……ああ、なるほど。君と友達になれそうな気がしたのは気のせいじゃなかったわけか」

白井「何を言っているのかわかりませんけれど、貴女がそういう理由で動いているのならば、それこそ見逃せませんの」

リーズ「?御坂美琴って人の髪の毛が欲しいだけなんだけど、それはそんなにいけないことなのか?たかが髪の毛だろうに―――」


御坂「あら、私の髪の毛がどうかしたって?指名手配犯さん」

132 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/30(土) 22:42:51.45 ID:TW+2WWUN0 [22/23]
白井「お姉さま……!」

リーズ「君が御坂美琴か。目的のほうからやってきてくれるなんて、どうやら私はツいてる」

リーズ「その口ぶりだと私の目的がわかっているようだし……手荒な真似はしたくない、ほんの少し髪の毛をくれないか?」

御坂「お断りよ。どこの手の者か知らないけれど、渡せるわけないでしょうが」

御坂「(相手の正体なんてわからないけれど―――DNAなんてものを私ちゃったからあんなことになったんだ。二度目は、絶対に阻止しないと!)」

リーズ「はぁ……どうして髪の毛くらい渡せないのか……仕方ない」

リーズ「そこの空間移動の子はともかく、君は別だ。例え怪我を負わせたとしても、目的は果たさせてもらう」キリッ

御坂「ふぅん、私とやるって言うの?映像を見た感じだと身体能力がズバ抜けてる程度にしか見えなかったけど?」

御坂「ま、いいわ。かかってきなさいよ。で、すぐに諦めなさい」

リーズ「強気で結構」スッ

174 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/31(日) 11:44:06.50 ID:9dfqTQTu0 [2/29]
リーズ「(さて、とは言ったものの)」

リーズ「(私の動きを見て、なおあれだけの啖呵を切れるというのなら、それ相応の実力があるはず)」

リーズ「(無策に突っ込むのは危険か―――いや、)」

リーズ「(相手を見下すつもりではないけれど、まぁ、普通の女の子であることには違いない)」

リーズ「(死徒以上、ということもないだろうし……無策に突っ込もう)」だっ

御坂「……!(馬鹿みたいに突っ込んできた―――けど、モニタで見たよりこうしてみるとずっと速いわね)」

御坂「(けれど、)」バチッ

リーズ「ぅぐっ!?」ビリビリ

御坂「近づけば近づくほど、回避することもまた難しくなる―――この距離じゃ、さすがのアンタでも
   雷撃を回避することはかなわなかったみたいね」
   
御坂「まぁ、だいたい気絶するレベルで放ったからもう聞こえちゃいないと思うけれど―――」

リーズ「……なんだ今の。びっくりした」

御坂「思う、けれど……な、なんで平気そうなの?!」

175 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/31(日) 11:45:03.04 ID:9dfqTQTu0 [3/29]
リーズ「雷撃……雷か。凄いな、あっちの子は空間移動で、こっちの子は雷を操るなんて。こんな街があるなんて
    全然知らなかった。世界は広いな」
    
御坂「感慨にふけって、余裕そうじゃない……」

リーズ「ん、まぁ、びっくりしたけど、これくらいならどうとでも」

御坂「これくらいなら……?」ピキッ

御坂「ふ、ふふ―――さっきのが私の本気だと、思わないことね……!」バチバチバチバチバチ

白井「お、お姉さま、それは……」

御坂「遠くにいってなさい、黒子―――巻き込まれてもしらないわよ」

リーズ「なにこれすごく綺麗」

御坂「エレクトロマスター星船形態―――攻撃と防御を同時に行う私の奥の手その一よ」バチバチバチバチ

御坂「まぁ、周囲のモノを無差別に破壊しちゃうけど、私のDNAマップを手に入れようとしてる輩を
   相手にするんだから、気にしてられないわね」

リーズ「なるほど、確かにこの雷撃の中を無傷で通って君に拳をあてることは難しそうだ」

リーズ「けれど、それなら、」だっ

176 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/31(日) 11:46:14.14 ID:9dfqTQTu0 [4/29]
御坂「!(また突っ込んできた……!?馬鹿ね、そんな風に突っ込んできたら、)」

リーズ「ぐ、っ―――が!」ビリビリ

御坂「(まぁ、狙い撃ちにされ―――)―――なっ!」

リーズ「が、ぁ―――ぁあ……!」ビrビリ

御坂「(倒れない!まだ走ってくる!普通の人間なら心臓止まってるわよ、どういうことよ!!)」

御坂「(まずっ、このままじゃ触れられる―――一旦、避けなきゃ……!)」スッ

リーズ「ぅ―――はぁ、はぁ……ん、どうしたんだ?もう終わりか」

御坂「……平気、って面してるわね」

リーズ「平気なもんか、凄く痛かったぞ。まぁ、今の私は情報体だからこういう無理も聞くけれど、生身だった頃には絶対にやりたくないなぁ」
    
御坂「情報体……?」

リーズ「それで、君の奥の手は私には効かないようだけれど。諦めて、髪の毛を渡してくれないか?」

御坂「……奥の手その一、って言ったでしょ。まだまだ、こっからよっ!」ザァッ

リーズ「地面から……何アレ?」

178 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/31(日) 11:46:56.14 ID:9dfqTQTu0 [5/29]
御坂「行け……!」ザァッ

リーズ「うわっ!」スッ サクッ

リーズ「服が切れた……?」

御坂「砂鉄を超振動させてるから、当たったら痛いとかじゃ済まないわよ……!」ザァー

リーズ「おっとと」スッ

リーズ「(確かに、情報体といっても大きく肉体を破損すればシオンに再構築してもらわないといけないか)」

リージ「(これはざっくり切られるみたいだし、避けなきゃ危ないけど―――でも)」

リーズ「そんな攻撃だったら、さっきの雷撃のほうがまだマシだったと思うがな……!」ダッ

御坂「(近づいてくるか……まぁ、さっきと比べて防御ガラ空きに見えるから当然よね)」

御坂「(けれど……!)」

リーズ「なかなか速いけれど、その程度なら避けられる―――詰みだ」

179 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/31(日) 11:47:48.38 ID:9dfqTQTu0 [6/29]
御坂「(この間合い、この油断―――この瞬間になら……!)」ズッ

リーズ「……!(なんだこの違和感、こんなに近く寄られて焦る表情のひとつも見せない)」

リーズ「(―――まさか、)」

御坂「遅いわよ!」ズアッ

リーズ「(足元……!操っていた砂鉄はあれで全部じゃなかったか……!)―――くっ!」

御坂「(避けられた……!なんつー反射速度よ!)」

リーズ「(危なかった……少し無策過ぎたか)」

御坂「(けど、いける……相手は雷撃は避けなかったけれどこれは必死で避けてる、つまりこの攻撃を当てさえすれば……!)」

リーズ「(仕方ない……少し、本気を出すか)」タンッ

御坂「……?(下がった……退く気かしら)」

リーズ「(えっと、確かこのあたりに……あったあった)」ガチャンッ

御坂「……?楽器入れ?」

180 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/31(日) 11:48:36.14 ID:9dfqTQTu0 [7/29]
リーズ「一般人相手に武器を振るうつもりはなかったけれど、まあ、防御程度になら使っても問題ないかな」バチンッ

御坂「盾……?ふん、そんなもんでコレを防げると思ってるの?」ザァッ

リーズ「たぶん。そっちの攻撃がどういう式で動いているのかはわからないけれど、物理現象に頼っている程度の
    攻撃ならばガマリエルを貫通するなんてことはない、と思う」
    
御坂「なら―――確かめてみなさいっ!!」ズアッ

リーズ「ん……」ジャリッ

御坂「……!(嘘、本当にきいてない……!?)」

リーズ「……どうやらいけるみたいだ。さて、と」だっ

御坂「っ……!ふん、砂鉄が防がれても、こっちには……!」バチバチ

リーズ「(周囲の金属が持ち上がってる……まさか)」

御坂「その盾がどんな材質で出来てるか知らないけれど、超重量の圧殺なら関係ないでしょ―――!」ゴゥンッ

181 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/31(日) 11:49:37.74 ID:9dfqTQTu0 [8/29]
―――――。



御坂「はぁ……はぁ……」

御坂「……やり過ぎたか。死んだか、よくて大けが、かな。これだけの金属に埋もれたら」

御坂「でも、まぁ―――またあんなことになるくらいなら、私が人殺しの罪を負ったほうがまだマシ―――」


ゴォンッ


御坂「っ!?」

リーズ「けほっ……驚いた。これだけの重量を持ち上げる式を即座に作るなんて」

御坂「なんで生きて……盾で防いだとか、そういう問題じゃないわよ……!」



183 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/31(日) 11:50:26.05 ID:9dfqTQTu0 [9/29]
リーズ「音楽家を以下略。忘れたのか、この腕はたぶん2トンのパンチ力は出せる。この程度なら、防げないこともない―――ん」
    
御坂「……これは、手加減が利かないから人に向かって使いたくなんてなかったけど」

リーズ「(右腕をこっちに向かって伸ばして……?あんなことをすれば攻撃するのがばればれだろうに)」

御坂「けど、こっちも二度もあんなこと起こさせたくないのよ―――」ピン

リーズ「(コイン……?)」




御坂「――――――死ね」


184 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/31(日) 11:51:06.93 ID:9dfqTQTu0 [10/29]
御坂「―――」

御坂「(終わった―――さすがのアレでも、レールガンの速度には反応できないし、出来たとしても無傷では……)」

御坂「むきず、では……」

リーズ「……」

リーズ「……ったぁ……腕が痛い……あの代行者でも、これだけの重さは出せないんじゃないかなぁ……」

リーズ「盾がそっちに向いてなかったら防御も間に合わなかっただろうし、危なかった」

御坂「……なん、で」

リーズ「……ん。どうかしたか」

御坂「これを防ぐなんて……真っ向から防ぐなんて、そんなの……!」

リーズ「んー、なんだかよくわからないけど―――」


リーズ「隙だらけだから、髪の毛貰って行くよ。あてみっ」

御坂「っ」クタッ

リーズ「それじゃほんの少し失礼します」

187 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/31(日) 12:30:26.98 ID:9dfqTQTu0 [11/29]
白井「(お姉さまの本気を邪魔するわけにもいきませんから、なるべく離れましたけれど……)」

白井「(さっきの音……レールガン、ですわよね)」

白井「(切り札を出すまで追いつめられただなんて……無事でいてくださいまし、お姉さま……!)」シュンッ


白井「っと―――お、お姉さま!?」

御坂「」クタッ

白井「お姉さま、お姉さまー!!脈は!脈はありますの!?その小さな胸に耳をあてて聞いてみますの!!」ギュッ

白井「……至福ですの」

一方「……何してンだツイテメント」

白井「ほぅあっ!?」

一方「オラ、起きろ第三位」ペチペチ

御坂「うーん……」

189 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/31(日) 12:31:45.88 ID:9dfqTQTu0 [12/29]
御坂「……あ、一方通行!?なんでここにっていうか、……ぁ、私」

一方「どうやらオマエもやられたみてェだな」

御坂「お前も、って……」

一方「うちのクソガキがMNWから色々情報をくすねてきてたが、侵入者は俺とオマエ、あとあの三下の毛髪を狙ってるらしい」

御坂「ちょ、待った!アイツも狙われてるとかそういうことより、アンタも髪の毛切られたの?アンタが?」

一方「切られた。意味不明の攻撃を受けて能力が使えなくなってなァ」

一方「あっちの目的の意味はよくわかンねェけどよ、どうせロクなモンじゃねェだろ。俺の毛髪奪還ついでに
   オマエの髪の毛も消しといてやるよ」
   
御坂「ちょい待った!能力が使えなくなったって……」

一方「知らねェよ。オマエもそうやってやられたンじゃねェのか」

御坂「違うわよ、私は―――私は、完敗だったわよ。レールガンも、防がれたし」

一方「……?……そォいや侵入者は二人だったか。オマエはどっちにやられた」

190 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/31(日) 12:33:06.06 ID:9dfqTQTu0 [13/29]
御坂「どっちって、知らないけど銀髪の人だったけど」

一方「どういう戦い方をしたか出来るだけ詳しく話せ」

御坂「カクカクシカジカ」

一方「……物理攻撃が基本、ってことか。なら俺なら勝てるな」

一方「よし、そこのツインテメントは第三位を送っておとなしく引きこもってろ」

御坂「ちょっ、私も行くわよ!」

一方「単純な攻防で負けてる時点で、あっちのツインテには勝てねェよ。能力使えなくなったらオマエなンざ
   ただのガキだろ。妹達の方がまだ使える。つーわけだ、帰ってろ」
   
御坂「なっ……」

白井「……お姉さま、悔しいですけれどこの白髪の言うとおりですの。瞬間移動も通じない、当たったところで止まらない。
   はてはレールガンさえ防いでしまうような相手に、どうしたって勝ち目は無いかと」
   
御坂「黒子まで……!」

一方「そういうこった。まァ、あンな面倒な実験事は二度と起こさせねェようにするから安心して寝てろ」カチッ

191 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/31(日) 12:34:08.77 ID:9dfqTQTu0 [14/29]
これでひとまずリーズルート終わり。なんかキレが無いな。第四波動で力を使いきったのかな。

ちょっと猿喰らってきたので、また書き溜めてきまする。保守ありがとうございました。

209 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/31(日) 17:28:41.01 ID:9dfqTQTu0 [15/29]
――――――――――――19:21

警備員「いたぞ、あっちだ!」

さつき「あわわわわわ……ま、また見つかっちゃった!」

さつき「うぅ、そりゃ不法侵入したのは私が悪いけど、こんな大ごとになるなんて……」

さつき「リーズさん大丈夫かなぁ……捕まる、ってことは無いと思うけど、おっちょこちょいだからなぁあの人」

さつき「あうっ」どんっ

さつき「ご、ごめんなさい!」

禁書「こ、こっちこそごめんなんだよ!ちょっと急いでるんだよ!」タッタッタ

さつき「あ、行っちゃった」

さつき「……シスターさん、だったのかな」

210 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/31(日) 17:29:53.49 ID:9dfqTQTu0 [16/29]
さつき「ふぅー……路地裏まで入ったらどうやら巻けたみたい……」

さつき「けどどうしよう……このままじゃ髪の毛集めなんて出来ないよぅ」

さつき「……」

さつき「シオンの頼みごとを優先して帰ろっかなぁ……」トテトテ

さつき「あうっ」どんっ

さつき「ご、ごめんなさい……(なんだか謝りっぱなしな気がする……)」

上条「あ、ああ、悪い、ちょっと急いでたんでな(こんな場所に女の子?)」

衛宮「どうした?」

上条「ちょっとぶつかっただけだ。しかしなんだってこんな時に警備強度が最大になってるんだ……」

さつき「(私のせいですとは言えない……)」

衛宮「こっちが見つかった、ってわけじゃなさそうだけどな」

さつき「(こっち?)……あ、あぁー!?琥珀さん!?」

上条衛宮「えっ」

211 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/31(日) 17:30:53.66 ID:9dfqTQTu0 [17/29]
アンバー「きゅう……」クテッ

さつき「ど、どうしてこんなトコに琥珀さんがいるんですか!」ブンブン

アンバー「あうあうあうあう……」ガクガク

上条「あんたら知り合いか?」

さつき「知り合いと言うかなんと言うか……」

アンバー「うぅん……あれ?どちら様です?」

さつき「惚けられた!?琥珀さん、私に御使い頼んでおいてどうしてこんなとこにいるんですか」

アンバー「琥珀?どちら様で?私はマジカルアンバーですけど」

さつき「何を言っているんだこの人は」

212 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/31(日) 17:31:57.31 ID:9dfqTQTu0 [18/29]
アンバー「―――というわけでして、この街へやってきたのですがこのお二人とプラス1名様にやられちゃいまして」

さつき「平行世界と平行世界が交差したことに感づいて、この学園都市の能力開発に目をつけて魔術協会からやってきて、
    研究を続けてたらばれちゃって、こちらのお二人ともう一人の方にやっつけられちゃったと」
    
上条「しかし土御門が裏切るなんて思ってなかったな……いや、裏切りってわけじゃないのか」

衛宮「拘束するって約束で一緒に戦ったってのに、まさかアイツはマジカルアンバーを殺そうとしてたなんてな。
   けれどあの結界が破壊できず唸ってたところに俺が現れて、まんまと俺は利用されちまったってわけだ」
   
上条「衛宮はマジカルアンバーを殺させるわけにはいかない―――けど土御門、つーより必要悪の教会は
   マジカルアンバーを殺そうとしてるわけだな……」
   
衛宮「いくら平行世界での出来事だからあと3日後には何もかも元通りになるって説明しても聞いちゃくれない
   ……まぁ、証明する手が無いから仕方ないけどさ」
   
上条「なんとかさっさと衛宮達を学園都市の外へ出そうとした途端、警備強度がレッドだからな……運が無い」

さつき「(ごめんなさい私のせいです……)」

上条「つっても、外へ出したところで必要悪の教会から送られてくる奴らから逃げ切らなくちゃいけないけどな。
   そういう意味じゃ、魔術師が簡単には入ってこられないこの街のほうが安全かもしれないか」
   
衛宮「あと3日……あんな魔術師から逃げ続けるのか……キツいな」

213 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/31(日) 17:32:58.73 ID:9dfqTQTu0 [19/29]
アンバー「いやぁ、3日もいりませんよ?あと34時間くらいです。そこのツンツン頭さんに殴られちゃって
     ちょっとの間魔術使えませんけど、34時間くらいたったら使えるようになりますし。狙われてるのは
     私なわけですけどー、空間操作を得意とする私としては逃げるくらいならなんとでもなりますし?」
     
衛宮「馬鹿言うな、アンタを逃がしたらこっちが困る」

アンバー「いえいえ心配無用ですよ?ちゃぁんと協会に戻ります。データをとってみてわかりましたけれど、
     結局あんまり使えなさそうですし。どうやらこっちの世界とあっちの世界じゃ根本にある
     魔術構造が異なっているようですから、どうにもなりそうにないですねぇ。ですからさっさと
     帰って反省文でも書いてマジメにお勉強することにしましょう」
     
上条「信じられねえよんなこと」

衛宮「……いや、信じよう」

上条「えっ」

衛宮「そもそもこの人の性格なら、逃げることも出来なきゃ俺たちを盾にするために世界が元通りになるまで
   ずっと俺達を騙してるだろうしな。それをしない、ってことは、つまりそういうことなんだろ」
   
アンバー「いえ、ただ貴女たちより協会に戻ったほうが安全みたいですから」

衛宮「……」

上条「……」

さつき「(やっぱり琥珀さんみたい……)」

214 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/31(日) 17:33:50.01 ID:9dfqTQTu0 [20/29]
上条「と、ともかく!それじゃああと34時間!逃げ続けなきゃいけないわけか」

衛宮「そうだな……その、必要悪の教会ってのは活動期間は夜だけなのか?」

上条「つーより昼にこの街で魔術を行使できない、って感じだな。まぁ、だから昼はだいたい安全だ」

衛宮「そっか……」

上条「一応土御門は縛っといたから今日は問題ねぇだろうけど……問題は、明日だな。インデックスに神裂とか
   呼んでもらったのが仇になったか……」
   
上条「学園都市にはアイツらもなんだかんだで入りづらいらしいけど、土御門がやられたとなったら話は別だろうな」

アンバー「ところで、そちらの方はどちら様で?」

さつき「へっ、私?」

上条「そういえば」

衛宮「聞いた感じだと俺側の世界の人間っぽいけど」

アンバー「?人間って、違いますよ?この方死徒ですよ?」

215 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/31(日) 17:34:35.67 ID:9dfqTQTu0 [21/29]
衛宮「死徒?」

アンバー「あなた魔術師なのに死徒を知らないんですか。吸血鬼ですよ吸血鬼」

上条「吸血鬼ぃ?本当にいたのかよそんなもん」

さつき「ま、まぁ一応吸血鬼させてもらってます……」

上条「……ん?待て、おい、てことは、お前まさかこの街の人間を―――」

さつき「ち、違います!この街へはちょっと用事で忍びこんだんです!!」

アンバー「忍びこんだってことは、私と同じですねぇ」

上条「忍びこんだってお前……あ!じゃあもしかして、この警備強度ってまさか、」

さつき「あぅあぅ……わ、私です……」

上条「……はぁー……」

さつき「うぅ、髪の毛集めしてただけなのにどうしてこんな……」


216 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/31(日) 17:35:30.07 ID:9dfqTQTu0 [22/29]
上条「髪の毛集め?んなDNAマップを手に入れようなんてことしてたらそりゃ最大レベルにまでなるだろ……」

衛宮「というか、結局三日後には全部元通りになってるから集めても意味ないぞ」

さつき「えぇっ!?」

衛宮「それより、俺が気になってるのはどうして世界の修正で記憶修正を受けてないかってことなんだけどさ」

さつき「さぁ……」

アンバー「まあ、そういうこともありますよ?私みたいなイレギュラーとか」




上条「とにかく、今日は帰ろう。で、インデックスと作戦会議だ」

衛宮「そうだな、腹も減ったし」

アンバー「ここのとこずっと携帯食料でしたから美味しいご飯が楽しみですねぇ」

217 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/31(日) 17:36:11.35 ID:9dfqTQTu0 [23/29]
さつき「……行っちゃった」

さつき「……はぁぁ~……髪の毛集めても意味ないんだ……」

さつき「あれ?だったらシオンからの頼まれごとも意味ないんじゃ……不幸だぁ」



アンバー「そういえばさっきの死徒さん、貴方さまと同じ香りがしましたねぇ」

上条「何言ってんだ」

218 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/31(日) 17:37:13.57 ID:9dfqTQTu0 [24/29]
――――――――――。

リーズ「さつきはまだかなぁ。待ちくたびれた暇だなぁ」

さつき「あ……ただいまリーズさん」

リーズ「おかえりさつき。って、どうしたんだその残念そうな顔は」

さつき「実はカクカクシカジカ」

リーズ「マルマルウマウマ……なるほど……つまり、今の私たちは終われ損だと」

さつき「そういうことです……」

リーズ「……なんというか、それは、」

さつき「不幸、ですよね……」

リーズ「……帰るか」

さつき「ですね……」




終わり。

227 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/31(日) 18:04:54.83 ID:9dfqTQTu0 [25/29]
なんか終わっちゃった。どういうことなんだろう。
まぁ、そういうこともあるよね。

たぶん、未完を嫌がった末の結果だろうね、まあこういうこともあるね、仕方ないね。
きっと、さっちんが強すぎてバランス取れないからだね、仕方ないね。
上条さんにくっついて、VSステイルとかになっても涸渇庭園で一撃だからね。
でもきっとステイルさんは姫神連れてきて十字架外すんだろうね、でさっちん死にそうになるね。
でも上条さんが云々もういいや

つーかこの世界観で姫神十字架外したら、学園都市えらいことになるでござる。

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