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上地「もう、勘弁してください……」

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 22:24:08.10 ID:X8Ts4Ju0O [1/32]
上地「ぶーんぶーんしゃかぶぶんぶーん!」

ファン「キャー! ゆーちゃーん!」

ファン「かわいー!」

ファン「サイコーッ!」

上地「ビガッビガッ」

ファン「いやあああああ!」

キャー キャー

上地(ちっ……、クソっ)

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 22:26:21.83 ID:X8Ts4Ju0O
──────────────

―楽屋―

上地「あ゛ー、終わったぁ」ドサッ

マネージャー「お疲れ、上地くん」

上地「マネージャー」

マネ「今日のライブも盛り上がったね」

上地「ああ……、まぁ」

マネ「やっぱり上地くんのキャラと歌が良いんだろうなぁ、あの蜂の曲も最高!」

上地「『ミツバチ』ですよ、マネージャー」

マネ「ああ、そうそう。新曲が出来たみたいだからここに置いとくね」パサッ

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 22:28:36.53 ID:X8Ts4Ju0O
上地「え、またですか……」

マネ「これも、君が作詞作曲した体で出すから、しっかり練習しときなよ」

上地「……はい」

マネ「あと今日の『潜入!リアルスコープ』だけど、VTR途中の君、素の顔でてたよ」

上地「……すみません」

マネ「いつワイプで抜かれるか分からないんだからさぁ、常にハイテンションのおバカキャラでいなくっちゃ! まぁ、馬糞に興味を示す演技は良かったから今日のところはいいとするよ」

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 22:30:44.66 ID:X8Ts4Ju0O
上地「で、でも俺は……」

マネ「ほらほら、『俺』じゃなくて?」

上地「……『オイラ』」

マネ「忘れんなよ、今の人気は誰のおかげかを」

上地「……はい」

マネ「じゃ、お疲れー。新曲見とけよな」

上地「お疲れ様でしたー」

カチャッ バタン

上地「……くそっ」

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 22:33:13.42 ID:X8Ts4Ju0O
上地「マネージャー、俺より3つ下のくせに」

上地「……新曲かぁ」ペラッ

上地「なっ、なんだこれ!?」

上地「曲名が『コオロギ』で……、歌詞は……」

『りーんりーんしゃらりりんりーん!』

上地「これじゃ、『ミツバチ』と同じじゃないか!!」

──────────────

翌日

―楽屋―

上地「マネージャー!」

マネ「なに? 血相かえて」

上地「この曲どういうことだよ! 『ミツバチ』とほぼ同じじゃないか!」

マネ「え、そうなの?」

上地「そうなの、って……」

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 22:36:13.33 ID:X8Ts4Ju0O
マネ「いやぁ、俺その曲見てないからさぁ」

上地「な……」

マネ「いいから練習しとけよ。似た曲なんだったら楽だろ? 同じような曲でも、おバカキャラのゆーちゃんなら仕方ないって」

上地「っ……」クシャッ

マネ「おら、もうすぐヘキサゴンの収録だろうが。準備しとけよ」

バタン

上地「……くっそぉ!」ダムッ

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 22:39:14.27 ID:X8Ts4Ju0O
―スタジオ―

上地「え~、なんで~?」

紳助「上地ぃ、お前いつまで経っても成長しとらんなぁ!」

上地「んなことないっすよ~」

アハハハハ アハハハハ

マネ「……」

マネ(まずまず……か)

ヴーーヴーー

マネ「ん、携帯が」

マネ「……事務所から?」

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 22:41:55.35 ID:X8Ts4Ju0O
ピッ

マネ「はい、なんでしょう」

電話『お仕事お疲れ様です。社長が上地雄輔のマネージャーに話がある、と言っておられますので、今から事務所までおこしいただけますか?』

マネ「えっ、はい、直ちに向かいます!」

マネ(なんだ? またやらかしたか?)

──────────────

―事務所―

カチャッ

マネ「失礼します」

社長「おお、来たか」

マネ「はい。……それで話というのは? また上地がやらかしたのでしょうか?」

社長「いやいや、その逆だよ」

マネ「え?」

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 22:44:07.53 ID:X8Ts4Ju0O
社長「近頃の上地くんには目を見張るばかりでね。バラエティ番組のレギュラーからドラマの主演、今や我が事務所には欠かせないタレントとなった」

マネ「はぁ……」

社長「それもひとえに君の力のおかげだよ」

マネ「そんなっ! 私の力などたかが知れています。これは上地本人の努力によるものです」

社長「ははは、タレント思いのいいマネージャーだな」

マネ「恐縮です」

社長「それで、どうだろう」

マネ「?」

社長「出世、というものに興味はないかね?」

マネ「!」

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 22:48:38.78 ID:X8Ts4Ju0O
──────────────

―楽屋―

上地「ふぅ……」

上地(あんな簡単な問題が解けないわけないっつーの)

上地(本当に解けないのは辻ちゃんくらいだろ……)

上地「しんどいなぁ……」

カチャッ

マネ「終わったか?」

上地「マネージャー、今までどこに?」

マネ「どこだっていいだろ。それより、今からボイトレだからな」

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 22:51:28.54 ID:X8Ts4Ju0O
上地「え? 今日はこれで終わりのはず……」

マネ「うるせぇな。行くんだよ。お前にはもっと稼いでもらわねえといけないんだからさぁ」

マネ(俺の出世のためにな)

上地「……分かりました」

上地(たとえテレビの俺が本当の上地雄輔でなくとも、ファンの子たちは裏切れない……)

マネ「じゃ、今から行くから準備して」

上地「はい」

カチャッ

里田「か、上地くん?」

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 22:55:22.27 ID:X8Ts4Ju0O
マネ「あ? なんです?」

里田「あの、いや、今からみんなでご飯食べに行くんだけど、良かったら……」

マネ「あーだめだめ。上地、今からボイトレだから」

上地「あ……」

里田「そうなんだ……、分かった! がんばってね」

上地「あ、ごめん、まいちゃん」

里田「ううん、いいの。それじゃ……」

バタン

上地「……はぁ」

マネ「ほら行くぞ」

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 22:57:39.91 ID:X8Ts4Ju0O
―教室―

上地「りーんりーんしゃらりりんりーん!」

先生「うん、この短時間でもちゃんと歌えるようになってるわね」

上地(『ミツバチ』と同じメロディだもんなぁ)

上地「りーんりーんしゃらころっころっ!」

──────────────

先生「……よしっ、そこまで」

上地「ふぅー」

マネ「終わったな」

上地「あ、はい」

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 22:59:27.44 ID:X8Ts4Ju0O
マネ「次は雑誌の取材だ」

上地「えっ、それは来週の……」

マネ「前倒ししてもらったんだよ。そうすればもっと仕事入れられんだろ」

上地「……はい」

上地(くそぉ……)

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 23:02:28.16 ID:X8Ts4Ju0O
数週間後

―事務所―

TV『りーんりーんしゃらりりんりーん!』

社長「うむ」

社長(上地の新曲もイイ感じに売れてるようだな)

社長「この調子で……」

プルルルルルル

社長「む?」

社長「なんだ?」カチャッ

電話『あの、上地雄輔の音楽プロデューサーと名乗る方からお電話ですが……』

社長「うむ構わん、繋げ」

電話『はい』

ゴソゴソ

??『もしもし?』

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 23:04:29.48 ID:X8Ts4Ju0O
社長「おお、久し振りだな、秋元」

秋元『すいません、先日までAKBの方に付きっきりで』

社長「で、今日は何の用だ?」

秋元『聴きましたよ、上地くんの新曲』

社長「奇遇だな、私も今聴いていたところだ」

秋元『あれはヒドいです!』

社長「え……?」

秋元『前作の『ミツバチ』とほとんど同じじゃないですか! 歌詞をちょっと変えた程度で』

社長「そ、そんなこと言ったって、君は忙しそうだったからなぁ」

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 23:06:09.64 ID:X8Ts4Ju0O
秋元『だからってほとんど同じ曲を再びリリースするなんて非常識にも程があります! 僕の書いた『ミツバチ』がまだ良曲だったから良かったものの……』

秋元『今後、こんなことがあるようなら、僕は二度と上地くんに曲を書いてあげませんからね!』

社長「いやっ! それは困る!」

秋元『だったら社長は僕のやり方に干渉しないでください! 曲がりなりにも僕は音楽プロデューサー、プロなんですよ』

社長「くっ……」

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 23:08:18.17 ID:X8Ts4Ju0O
社長「……分かった。今後は君の言うことに従うようにしよう」

秋元『それでいいんです!』

ガチャンッ

社長「っ……ふぅ」

社長「秋元には敵わんな……」

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 23:12:34.06 ID:X8Ts4Ju0O
―都内ホテル―

秋元「はぁ……、参った参った」

秋元「いっそばらしちゃおうかな、『上地くんの曲は全部僕が書いてました』って」

??「あかんあかん、野暮な真似すんなよ」

秋元「し、紳助さん」

紳助「上地は大事なヘキサゴンファミリーや。上地を潰そうとするんは俺が許さんぞ」

秋元「や、やだなぁ! 冗談ですよ」

紳助「分かっとるわ。お前はそこらの阿呆と違って、自分の立場を考えられるからなぁ」

秋元「は、はい!」

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 23:15:55.88 ID:X8Ts4Ju0O
紳助「それで、例の件やけどな」

秋元「ええ、ええ。今日はチームKでしたかね」

紳助「いつも悪いなぁ」

秋元「いいんですいいんです。それで……」

紳助「まぁ、待てや。俺もなかなかの守銭奴で名を馳せてるがな、秋元には敵わんで。……いくらや?」

秋元「それじゃあ……」

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 23:18:47.98 ID:X8Ts4Ju0O
紳助「ほら、キャッシュや」ドサッ

秋元「毎度~」

秋元「ほら、入ってこい!」

大島「……」

板野「……」

紳助「ほぉ……」

秋元「どうぞお好きに」

紳助(くくく……、秋元の奴、金さえあれば俺の思い通りやな)

秋元(紳助さんに逆らったら、プロデューサーどころか芸能界から追放されかねない……。上手く立ち回らないと……)

37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 23:22:43.91 ID:X8Ts4Ju0O
板野「……」

紳助「大丈夫や、天井の染みを数えてる間に終わるで……」

大島「……」

──────────────

紳助「おら、終わった奴はとっとと帰れや」

板野「……」

大島「……」

カチャッ バタン

紳助「……あー、つまらん」スパー

紳助(あんな小娘どもとやっても、全然満たされへん)

紳助「あいつ呼ぶか……」

ピッ

紳助「あ、もしもし。俺や」

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 23:25:31.04 ID:X8Ts4Ju0O
──────────────

ピンポーン

紳助「入れー」

カチャッ

里田「お邪魔しまーす」

紳助「よぉ、里田」

里田「えへへ……、またいつもの?」

紳助「ああ、やっぱりお前やないとダメみたいや」

里田「はぁー、仕方ないわね」

40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 23:28:23.96 ID:X8Ts4Ju0O
──────────────

紳助「はぁ……はぁ……」

里田「はぁ? なに? もう疲れてんの?」

紳助「くっ……!」

里田「いっつも偉そうにセックス語るわりに、肝心の自分がこんななの? ほんっと、幻滅」

紳助「だっ、黙れ……!」

里田「はぁ?」

紳助「このっ……!」

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 23:31:55.76 ID:X8Ts4Ju0O
里田「……あー、冷めた」

紳助「え?」

里田「冷めたっつってんの」

紳助「すっ、すまん! 悪かったから止めんといてくれ!」

里田「じゃあおとなしくしてなさいよ!」ビシッ

紳助「ああっ!」

里田「おらっ」ゲシッ

紳助「ううっ」

里田「死ねっ」ドガッ

紳助「あうっ」

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 23:36:04.96 ID:X8Ts4Ju0O
──────────────

翌朝

里田「じゃあまたねー」

紳助「おう……」

バタン

紳助「……ふぅ」

紳助「里田……」

紳助(今や芸能界では恐れを知らぬ島田紳助にこんな趣味があるとは誰も知らんやろうな……)

43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 23:39:19.35 ID:X8Ts4Ju0O
紳助(偉くなったがゆえに浴びることのなくなった罵詈雑言)

紳助(あるのは上っ面だけの笑顔と反吐が出るヨイショの嵐)

紳助(だが里田は……)

紳助(里田だけは本気で俺にぶつかってくれる……)

紳助(本気で殴ってくれる……)

紳助「あいつが俺の求めていた女なんや……!」

紳助「あいつのためなら俺はなんでも……!」

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 23:42:48.44 ID:X8Ts4Ju0O
―楽屋―

上地「まさか『コオロギ』も売れちゃうとは、日本のJ-POP界は終わりだな……」

マネ「終わるなら終わればいいだろうが」

上地「マネージャー」

マネ「俺の出世には関係ない」

上地「で、でも……」

マネ「上地は今や役者としての顔も知れて来ている。音楽で上手くいかなければ、役者業に力を入れるだけだ」

上地「……そうっすね」

45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 23:47:21.70 ID:X8Ts4Ju0O
マネ「もう時間だ。ヘキサゴンの収録が終わったらまたボイトレだぞ」

上地「……」

マネ「ちっ」

カチャッ バタン

上地「……」

上地「俺、これでいいのかな……」

──────────────

―スタジオ―

AD「……はい、OKでーす!」

上地(ふー、終わったぁ)

品川「お疲れ、上地」

上地「あっ、お疲れ様です」

47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 23:50:56.57 ID:X8Ts4Ju0O
品川「あんま無理すんなよ」

上地「えっ?」

品川「お前、なんか悩んでんだろ?」

上地「なっ、なんでそれを……」

品川「分かるよ。だって、俺たちはヘキサゴンファミリーだろ?」

上地「品川さん……」

品川「そういう時は、誰かに全部吐き出しちゃえばいいんだよ」

上地「吐き出す?」

品川「ああ。自分のことを分かってくれる、それこそ俺たちみたいな仲間にさ」

上地「仲間……」

49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 23:54:18.56 ID:X8Ts4Ju0O
品川「おっと、俺はそろそろ行かなきゃ……」

上地「あっ、ありがとうございました!」

品川「気にすんな!」スタスタ

上地「仲間……、か」

里田「上地くん?」

上地「うわぁ! びっくりしたー」

里田「あ、ごめん……」

上地「いや、いいよ、全然」

里田「うん、ありがとう。……あのさ、今から空いてる?」


51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 23:58:49.13 ID:X8Ts4Ju0O
上地「えっ……今からはボイトレが……」

品川『そういう時は、誰かに全部吐き出しちゃえばいいんだよ』

上地「あ……」

里田「どうかしたの?」

上地「……ねぇ、まいちゃん。俺たちって仲間かなぁ?」

里田「仲間?」

上地「うん」

里田「当たり前じゃない!」

53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/25(土) 00:02:19.29 ID:bWF4IZniO [1/6]
上地「え……」

里田「私たちはヘキサゴンファミリーなのよ! 仲間じゃなかったらなんだっていうの?」

里田「それに私は上地くんのこと……」

上地「まいちゃん……」

里田「ううんっ、今のは気にしないで!」

上地「まいちゃん、俺の話を聞いてくれないかな?」

里田「お安いご用よ、話くらい」

上地「ありがとう。実はね……」

54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/25(土) 00:05:50.55 ID:bWF4IZniO [2/6]
数週間後

―スタジオ―

\ピンポーン/

上地「セントビンセント及びグレナディーン諸島!」

中村「正解でーす。赤チームの上地さん一抜けでーす」

紳助「上地ようやるわぁ。今のは俺でも分からんかったで」

上地「よしっ」

55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/25(土) 00:10:13.70 ID:bWF4IZniO [3/6]
──────────────

―楽屋―

上地「……んー、終わったぁ」

カチャッ

里田「お疲れ、上地くん」

上地「まいちゃん」

里田「ふふふっ」

──────────────

里田「それにしても、大変だったわね」

上地「……うん。急にマネージャーが解雇されて、慌ただしかったけどさ、でも慣れればどうってことないよ」

里田「そうなんだぁ」

上地「それにしても、前のマネージャーが解雇された理由がまだ分からないんだよなぁ」

里田「ふふ、なんでだろーね」ニヤニヤ

57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/25(土) 00:13:33.04 ID:bWF4IZniO [4/6]
里田「……あれからだよね。上地くんがおバカキャラから真面目な好青年キャラに転向したのは」

上地「キャラとか転向とか止めろって。これが素の俺だよ」

里田「へへ、ごめんごめん」

上地「前より仕事が少なくなったのは辛いけどさ、今までみたいに無理にキャラ作ってTVに出るのなんて嫌だったから、いいんだよ、これで」

60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/25(土) 00:16:34.94 ID:bWF4IZniO [5/6]
里田「へぇ~。じゃあさ、今もキャラ作ってんの?」

上地「っ……、今は……」

里田「は?」

上地「ほ、本当のキャラですっ……」

里田「聞こえない」

上地「ほっ、本当のキャラです!」

里田「なんだ、言えんじゃないの。ほら、休憩終了、続きいくわよ!」

ビシッ

上地「ああっ! は、はいっ!」

63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/25(土) 00:19:01.84 ID:bWF4IZniO [6/6]
里田「オラッ」

ガスッ

上地「ああんっ!」

ドガッ

バキッ

上地「あっ……もう……」

里田「はぁ?」

上地「もう、勘弁してください……」


おわり

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