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初春飾利「これが・・・レベル5の力・・・」

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/08(月) 05:22:23.38 ID:tekuW4iz0
・・・
AIM拡散力場の暴走事件も解決し、眠っていた木山先生の教え子達も目を覚ました
春上さんもお友達の枝先さんの面倒を見るということで引っ越して行ってしまった

一人には広くなってしまった部屋を見つめながら初春飾利はぼーっとしていた

ドンドンドン!
初春「はいー」

佐天「おーい初春、私だよー」

初春「あぁ佐天さん、どうしましたか?」

佐天「いや、今回の騒動で色々あってアンタも元気ないだろうと思ってちょっと励ましに来たよ」

初春「佐天さん・・・」

こんな感じだけどダメ?

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/08(月) 05:33:10.64 ID:tekuW4iz0
佐天「はいこれ、さっき買ってきたケーキ」

初春「ありがとうございます、今お茶入れてきますね」

ケーキを食べ始める二人

佐天「思ったより元気そうでよかっただよ」

初春「いつまでも落ち込んでいらせませんからねー」

佐天「それはそうとさ、今回の事件の最中に初春の能力が保温だって初めて知ったよ。何で黙ってたの?」

初春「だって、恥ずかしいじゃないですか・・・保温ですよ?保温ポッドですか私は・・・」



8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/08(月) 05:39:49.45 ID:tekuW4iz0
佐天「そんなことないよ、能力があるだけいいよ。私なんて無能力だよ、ははは・・・」

佐天「言ってて悲しくなってきたよ、あ、そうだ!ケーキの他に食べる物も買ってきたよ」

佐天「はい、肉まんとあんまん!ありゃちょっと冷めちゃってるね」

初春「じゃあちょっと電子レンジで温めてきますね」

佐天「よろしくー」




12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/08(月) 05:48:18.43 ID:tekuW4iz0
初春「ピッと」

ウィーン

初春「・・・」

初春「・・・・・・・」

ピーッピーッ

初春「今なんか閃いたかもしれません」

カチャカチャカチャッ!

佐天「初春、どうしたの?肉まんとあんまんはー?」

初春「佐天さん!私ちょっと考えたんです」

佐天「はい?」



15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/08(月) 06:03:56.55 ID:tekuW4iz0
カチャカチャカチャッ タンッッ!!

初春「これを見てください」

佐天「んーなになに電子レンジで物が温まる仕組み?」




16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/08(月) 06:28:07.24 ID:tekuW4iz0
初春「はい、私の能力の分子運動をどうにかしてるんじゃないかなと」

佐天「よくわからないけど・・・レベルが上がっていけば保温ポッドから電子レンジになるってこと?」

初春「あはははー・・・まぁなんとなーくそんな感じかなーと」

佐天「すごいよ!初春!で、どうやったらレベルが上がるの?」

初春「・・・さあ?」

佐天「ダメじゃん、初春ぅ」

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/08(月) 07:27:25.50 ID:tekuW4iz0
初春「そうだ、白井さんに聞いてみましょう」

ピッピッピッ

初春「もしもしー白井さんですかー?」

白井「はい、もしもし。なんですの初春?」

初春「突然ですみませんがどうやったらレベルって上がるんでしょうか?」

白井「はぁ、レベルですか?そうですわね、まずは演算能力を上げてトレーニングの繰り返し・・・」

白井「あの、初春?突然どうしたんですの?」

初春「その・・私もレベルをですね・・上げてみたいなと思いまして」


20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/08(月) 07:46:44.02 ID:tekuW4iz0
黒子「初春、レベルを上げると簡単におっしゃりますが、データを採取、計算したりして

    それなりの設備と研究員の方も必要になってきますのよ」

初春「ええっ!?そうなんですか?」

黒子「はぁ・・・まずはご自分の能力の一部でもいいから研究機関に認めてもらうことですわね」

初春「そうですか、ありがとうございました・・・」

ピッ

初春「佐天さん、ダメみたいです・・・」

初春「私達みたいな一般学生がレベルを上げようと思ったら飛びぬけた能力がないと・・・」

佐天「初春・・・」

佐天「この際だからレベルアッパーを~」

初春「佐天さん!冗談でもそういうことはぁ・・・・ってそうですよ!佐天さん!レベルアッパーですよ!!」

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/08(月) 07:55:48.59 ID:tekuW4iz0
佐天「いやいやいやアンタ、レベルアッパーなんて使っちゃダメだよ、それにもう出回ってないだろうし」

初春「違いますよぉ~、佐天さん!レベルアッパーを作ったのは誰ですか!!」

佐天「それは・・・木山春生ってアンタもしかして・・」

初春「そうです、木山先生に協力してもらいましょう!!」

初春「先生の生徒さん達が回復して先生も研究に戻ったっていうし」

初春「というか私達が知ってる研究者って木山先生くらいしかいないじゃないですか」

初春「早速、明日にでも会いにいってみましょう!!」

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/08(月) 08:31:08.57 ID:tekuW4iz0
翌日
ピッピッピッピッ

初春「もしもし、初春飾利ですけど」

木山「やぁ、きみか。電話なんかかけてきてどうしたんだい?

    君に責められるようなことは今はなにもしていないはずだが」

初春「そういうことじゃなくてですね、木山先生はAIM拡散力場の他に能力開発の研究とかしてますか?」

木山「能力開発?どうしたんだい急に、まぁ軽くなら関わっていたことはあるが・・・」

初春「そうですか、今日先生のところに遊びに行ってもいいでしょうか?」

木山「随分と急だな・・・まぁ、別に構わないが・・・」



26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/08(月) 10:09:13.95 ID:tekuW4iz0
初春「佐天さん、次降りますよ」

プシュー 

初春「このバス停からちょっと行ったところですね」

佐天「初春、暑い・・ちょっとコンビニ寄ってアイス買っていこう」

初春「そうですね、木山先生にお土産何か買っていかないとダメですね」

佐天「あの人暑がりだからね、アイスいっぱい買っていこう」

・・・ちょっと経って

初春「つきました、ここですね。ちょっと電話してみます」

ピッピッ

初春「もしもし、今着きました」

木山「あぁ、そうか。セキュリティに連絡をしておいたから身分証を見せれば通れるはずだ」

初春「わかりました、ではちょっと待っててくださいね」

木山「ではまた後で」

ピッ

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/08(月) 10:16:40.23 ID:tekuW4iz0
警備員「はい、確認しました。どうぞ」

初春&佐天「どうもー」

初春「レベルが上がる時が近づいてると思うとちょっとワクワクしますね!佐天さん!」

佐天「いや、まだ上がると決まったわけじゃ・・・はは・・」

初春「あ、この部屋ですね、木山先生の研究室は」

コンコン

初春「失礼します、初春です」

木山「開いている、入ってくれ」

初春「どうも、こんにちは木山先生ってなんで上脱いでるんですか!!」

木山「いやぁ、暑くて我慢できなかったんだ、それにここは私専用の部屋だからね」

初春「でもダメですよ!!」

佐天「まぁまぁ初春、木山先生は変わってる人だから仕方ないって」

佐天「それよりこれ途中でアイス買ってきたんでよかったら食べてください」

木山「ありがとう、日中は外に出て行くのが面倒でね、助かるよ」

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/08(月) 10:26:20.87 ID:tekuW4iz0
木山「それで、用件というのはなにかね?昨日電話では能力開発がどうとか言っていたが」

初春「本日お邪魔したのは他でもありません。私の能力のパワーアップをしてほしいんです!」

木山「君の能力?花をどうにかすればいいのかな?」

初春「ん?花?何言ってるんですか?違いますよ!」

初春「私の能力は保温です」

木山「保温?」

初春「えぇ、私が触っているものの温度を一定に保つことができるんです」

初春「見ててください、さっき買ってきたこのアイス、これを私がもち続ければ・・・」

・・・

初春「どうです!全然溶けないでしょう!」

木山「地味だね」

初春「・・・んぐぐ、とにかく!、この保温の能力の根幹には分子運動の制御があると思うんです!」

木山「なるほど」





31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/08(月) 10:46:38.13 ID:tekuW4iz0
初春「この能力をレベル5クラスまで上げていけば御坂さんのレールガンにも負けない能力になると思うんです!!」

佐天「初春、アンタそんなこと考えてたのかい・・・」

木山「たしかに、君の言う通りだとすれば非常に強力な能力になるだろう」

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/08(月) 11:04:43.48 ID:tekuW4iz0
初春「そこで木山先生のお力を借りることができれば!と思いまして」

木山「頼れられるのは嬉しいが電話でも言ったとおり能力開発の分野は軽くしか触ってないからね。
  
    協力できるかどうかは・・・」

初春「先生の研究の空いた時間にちょっとずつでもいいんです、どうですか?」

木山「まぁそれでいいのなら君達には前に迷惑もかけたしね、微力ながら助力しよう」

木山「それで、能力開発をするのは君だけでいいのかい?佐天君の方はやるのかい?」

佐天「えぇ!?私ですか?私はただついてきただけです」

初春「佐天さんも一緒にやってみましょうよ!」





38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/08(月) 11:17:20.56 ID:tekuW4iz0
佐天「でも私、前にレベルアッパーを使ってやっと葉っぱをくるくる廻せたくらいですよ・・・」

木山「サイコキネシスか、まあ調べてみなければなんともいえないが」

木山「とりあえず今日は基本能力だけ調べてみようか」

調査後

木山「では、結果がわかったら連絡するよ」

初春&佐天「はい、わかりました。じゃあまた今度」

木山「あぁ、では」



39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/08(月) 11:29:32.77 ID:tekuW4iz0
数日後 木山の研究室にて

木山「ほう、あの佐天涙子という子の能力サイコキネシスと思ったが・・・

木山「ふふ、おもしろいじゃないか」

・・・それからまた数日後
ジャッジメント支部

パラリン~

初春「あ、パソコンにメールだ」

[初春君へ 今週の土曜か日曜は空いてるかね? 都合の良い日に来てくれ 木山]

佐天「お、木山先生からか」

初春「佐天さん!しーっ!しーっ!」

初春「白井さんに知られたら面倒なことになりますよ!!白井さんは木山先生のことよく思ってないんですから」

佐天「ごめんごめん」

黒子「そこの2人、何をこそこそ言ってるんですの?」

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/08(月) 11:47:18.49 ID:tekuW4iz0
土曜の午後 -研究所
初春「こんにちはー」

木山「やぁ、来たね。さっそくだがこの間の検査の結果を伝えよう」

木山「初春くん、君の能力は君が予想した通り、分子運動を操る能力だよ」

木山「学園都市の中でも希少性は高い」

初春「聞きましたか!?佐天さん!!私の能力って凄いんですね!!」

佐天「う、うん。すごいよ初春」

佐天(どうしよう・・・ここは一緒に喜んであげるところなのに・・わたし初春になんか嫉妬してる・・・)

木山「ただし、今のレベルでは0℃±50℃前後の保温が精一杯といったところだ」

木山「次に佐天涙子君、君の能力はサイコキネシスと思われていたが違っていたよ」

佐天「えっ・・・」

木山「君の能力は気流を操る能力だ」

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/08(月) 11:53:15.27 ID:tekuW4iz0
木山「気流を操る能力だ、前に葉っぱを廻したといったがそれは小さな竜巻を作って葉っぱを廻していたんだろう」

木山「佐天くん、ちょっと君初春くんのスカートをめくってくれたまえ」

佐天「え?」

初春「な、何を///」

木山「いいからやってみてくれ」

佐天「はい・・・」

佐天「うりゃっ」

ふぁさぁ

初春「きゃーなにするんですか」

木山「やはりな」

初春「な、なにがやはりな、なんですかもう!!」


45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/08(月) 11:58:41.39 ID:tekuW4iz0
木山「前に一度、君がスカートめくりをしているところを見たことがあってね、それを思い出した」

木山「君のスカートめくりは美しい、それはスカートが浮いてる時間が長いんだ」

木山「おそらく、ほんのわずかながら上昇気流を作り出していて
  
     その結果スカートが舞い上がってる時間は長くなって見事なスカートめくりに見えたんだろう」

初春&佐天「はぁ・・・」

木山「鍛え、使い方を工夫すれば相当強力な能力になる」

木山「そこで考えた、君達二人がペアとなって能力を使うんだ」

初春&佐天「ペア?ですか?」

木山「あぁ、ペアというより2人の能力を合わせて使うといったほうがいいかな」

46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/08(月) 12:04:00.93 ID:tekuW4iz0
もう無理だ

54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/08(月) 12:27:22.88 ID:tekuW4iz0
木山「あぁ、二人が上手く連携を取れれば総合的にはレベル+1の能力と見てもいいはずだ」

木山「つまり二人がレベル4であれば総合的にはレベル5、そしてこの先もし二人が

    それぞれレベル5になるようなことがあれば・・・見えてくるかもしれないね、レベル6が」

木山「まぁ、それはいい過ぎかも・・・」

初春「聞きましたか!!佐天さん!!」

佐天「私達がレベル5!!その先にはレベル6!!」

木山「はぁ・・・話を良く聞け、あくまでも可能性の話だ」

木山「まず、君達はレベル2にならなければ始まらないぞ」

木山「能力開発で難しいとされるのはレベル1→レベル2なんだぞ?」

木山「そこさえ乗り越えれば時間はかかるが着実に上がっていく」

佐天「私なんかレベル0だ・・・」

82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/08(月) 18:55:59.31 ID:LWswIXDPP
木山「まずは初春くん、君は無意識的に保温ができるね?」

初春「はい」

木山「それこそがレベル1の特徴、無意思的に超能力を使える状態という奴だ」

木山「なぜそうなるか、何が起こっているのかといったことを一切知らない状態で超能力を使用しているんだ」

初春「なるほど、確かにそうでした」

木山「次に佐天くんだが、君はレベル0、無能力者だ」

佐天「・・・」

木山「これはどういうことかというと全く超能力の才能がない、もしくは超能力は有するがそれを使えないという状態だ」

木山「しかし、君はレベルアッパーを使用した時は超能力は使えた・・・つまり後者のタイプなんだ」

佐天「つまり・・・どういうことですか?」

木山「簡単に言うと蛇口の栓が堅く閉まっている状態だ、その栓さえ開けてやればとりあえず超能力は使えるようになる」

木山「君はその栓が少々堅く閉じられてしまっているんだよ」

佐天「そうだったんですか・・・」



88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/08(月) 19:31:49.96 ID:LWswIXDPP
佐天「どうやったら超能力使えるようになるんですか!?」

木山「これだけはそうそう上手い方法がなくてね、まぁあるにはあるんだが・・・

    高濃度のAIM拡散力場の集合体に触れたりすることだ」

初春「ちょ、ちょっとそれってAIMバーストみたいなのに触れるってことですか!?」

木山「あぁ、実質不可能だね。あれは狙って作り出せるものじゃない」

木山「学園都市のどこかにはAIM拡散力場の集合体のようなものが時折現れたりすることもあるらしいのだが・・・

    そんなものを予知し待ち構えているのもほぼありえない話だ」

佐天「それじゃあどうすれば」

木山「まずはちょっとした超能力を使えるようになることだ」

佐天「どんなことですか?」

木山「カード当てだ」

佐天「カード当てですか?」

木山「あぁ、ただ毎日やり続けてもらうよ。開いてる時間は常にカード当てだ。それ以外にもやることはある」

91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/08(月) 19:57:20.40 ID:LWswIXDPP
木山「通えるかね?」

佐天「はい、わたしは部活もやってないですし、ジャッジメントでもないんで時間だけはあります」

木山「それでは佐天くんの方はだいたいいいかな」

木山「次は初春くん、君がすることだがそれは演算能力をあげることと超能力の強化だ」

木山「まずはなぜ能力者に演算能力が求められるのか、それを知っているかね?」

初春「それは使う能力を制御するためじゃないんですか?」

木山「まぁそれもあるが・・・一番は想像力を働かせてこれから起こすことをリアルにイメージするためなんだよ」

93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/08(月) 20:17:32.53 ID:LWswIXDPP
木山「他にもやってもらうことがある」

木山「残酷に聞こえるかもしれないが四六時中カード当てをやり続けたとしても

    君が超能力を使えるようになる可能性はほぼ0だろう」

木山「いわばカード当ては宝くじの1等を狙うようなものだ、だがしかし、後々役に立つ」

佐天「はぁ」

木山「そこで君にやってもらいたいもうひとつのことはこれだ」

佐天「こ、これは!!??レベルアッパーですか!!」

木山「いや、レベルアッパーとは微妙に違う」

木山「学園都市にあるAIM拡散力場、それを少しだけ利用できるものと考えてもらっていい

    大元の装置はあの大きな機械だ、これはその端末、子機みたいなものだよ

    ただ、利用できる時間はものすごく限られている。それに君が使える能力と同系統の能力しか使用できない。

    君の能力の波長にあったものをまず、捉えるんだ。それも学園都市に広がっているAIMの中からね、

    これは相当難しいよ。さらに捉えたとしてもいつその力が拡散してしまうかわからない

    だから利用できる時間が短い。そこで君にはしばらくこの研究所に通ってもらっていたい。」

これ抜けてた

95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/08(月) 20:25:06.84 ID:LWswIXDPP
佐天涙子でググって出てくる画像がエロイ件について
グーグルなんとかしろ!

102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/08(月) 21:25:25.70 ID:LWswIXDPP
木山「例えばサイコキネシスでボールを速く動かす場合、まず実際にボールが一直線に速く動いてることを

    強くイメージするんだ、そこに速度、軌道、ボールの回転などを肉付けしていくわけだ」

初春「な、なるほど」

木山「君の分子制御の場合は、イメージが難しい」

木山「この部屋にある空気の分子だって実際ものすごい勢いで衝突を繰り返しているんだ」

木山「それをいちいちイメージするのは大変だろう?要は大切な部分だけを

    より強くイメージさせることが重要になってくるんだよ」

初春「なんだか、とんでもない話ですね」

木山「君のお友達のレールガンはそれをやっているわけだよ、壁にくっついたりもしていたがかなり高度な技術だ」

初春「御坂さんはやっぱりすごい方なんですね!」

佐天「わたし本当にできるのかな・・・」

104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/08(月) 21:34:43.54 ID:LWswIXDPP
木山「まぁ、まずは初歩的なことからやっていこう・・・では今日は解散だ」

初春「はい、どうもありがとうございました」

佐天「ありがとうございました、さようならー」

木山「待て待て・・・佐天くん、さっきの話は聞いていたかい?

    さっそく残ってその装置を使うんだ」

佐天「いきなりですか?」

木山「今、こうしてる間にも君が使えるAIM拡散力場がどこかにあるかもしれないんだ」

木山「超能力を開花させたいんだろう?」

佐天「わ、わかりました」

初春「では、佐天さん、木山先生失礼します。さようならー」

木山「あぁ、ではまた・・・」

木山「ではこの端末を頭に装着してくれ・・・それからこの糸くずを動かそうとし続けてくれ」

木山「狙いの力場を捉えられたら勝手に能力が使えるようになる」

木山「あとはなるべく持続させてその感覚を身体に覚えこませるんだ、いいね?」

佐天「はい、わかりました」

106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/08(月) 21:40:21.65 ID:LWswIXDPP
3時間後

佐天「あの・・・木山先生?」

木山「・・・なんだね?」

佐天「なんにも起こらないんですけど・・・」

木山「あぁ・・・そうだろうね、そう簡単にはいかんよ」

佐天「えぇー!?もしかしてこれからずっとここに来た時はこういう感じなんですか?」

木山「・・・そうだが?」

佐天「そうだがって・・・これじゃいつ力場を捉えられるか・・・それに捉えるだけじゃなくて感覚を覚えることが目的なのに・・・」

木山「だからさっきも言っただろう、大変だと。・・・はぁ、君は本当に能力者になりたいのか?」

佐天「そりゃ、なりたいですよ。家族にだって頑張るって言って家を出て来たんだし・・・」

木山「ならば我慢したまえ、能力を得たり、上げるために君よりはるかに辛い実験をしている生徒なんて山のようにいるんだ」




111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/08(月) 21:58:19.46 ID:LWswIXDPP
一方、その頃

初春「あー、佐天さんはさっそく能力開発開始か、うらやましいなぁー」

初春「あ、あそこにいるのは」

初春「インデックスちゃん!おーい!」

インデックス「わー初春なんだなー!久しぶりなんだなー!」

インデックス「でも、インデックスさんと呼んで欲しいんだな、私のほうが年上なんだな」

初春「す、すみません、インデックスさん。それはそうとこれからどちらへ?」

インデックス「今日は氷華と夜ご飯を小萌の家に食べに行くんだよ!」

インデックス「氷華っていうのはわたしの友達なの!」

初春「へーお友達とお食事に、楽しそうですね」

インデックス「初春も来る?」

初春「いえ、遠慮しておきます。帰って演算の勉強もしなくちゃいけませんし」

インデックス「そっか、じゃあまた今度なんだよ!ばいばーい」

初春「さようならー」

113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/08(月) 22:03:24.88 ID:LWswIXDPP
なんかインデックスの口調微妙に違うよな>>111
それにインデックス出したの失敗だったし糞展開だ
>>111はなかったことにしてください

187 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/09(火) 04:12:50.28 ID:qsamS4KZP
それからまた数時間後

木山「ん、もう10時か。今日はもう終りにしようか」

佐天「はい、わかりました」

木山「こんな時間だ・・・送っていこう」

佐天「ありがとうございます、木山先生」

車の中

佐天(うー狭い車の中にこの人と二人っきりってなんか緊張するー)

チラッ

木山「ふふ・・・まぁそんなに堅くなるな」

木山「音楽でもかけよう」

佐天「それってレベルアッパーとかじゃないですよね?」

木山「ははは、面白いことを言うんだな」


190 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/09(火) 04:19:42.52 ID:qsamS4KZP
木山「さて、着いたぞ」

佐天「ありがとうございましたー、おやすみなさい木山先生」 ペコリ

木山「あぁ、ではまた」

ブロロー

ガチャッ
佐天「ただいまー」

ばふっ
佐天「なんか疲れが急にきたぁ~」

佐天「・・・」

佐天「あんなんで本当に超能力使えるようになるのかな・・・」

佐天「っといけないいけない、プラス思考プラス思考!ESPカードやらなきゃ!」

192 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/09(火) 04:25:00.60 ID:qsamS4KZP
佐天「んー☆!・・・波か、んー○!・・・こっちが☆か」

佐天「じゃあこっちが○だ、おっ当たった」

佐天「次は・・・これは□かなー、やったー2連続的中!」

30分後

佐天「けっこう当ててるかも・・・もしかして目覚めた?」

1時間後

佐天「ダメだ・・・今度は全然当たらないや」

佐天「大体、こんなの運じゃない。超能力じゃないような・・・」

佐天「そうだ、白井さんと御坂さんにコツを聞いてみればいいんだ。メール送っとこう」

佐天「ESPカードのこと聞くだけなら木山先生のことはさすがにわからないだろうし」

カチカチカチ

佐天「送信っと」

195 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/09(火) 04:40:37.38 ID:qsamS4KZP
佐天「さて、お風呂入っちゃおうっと」

30分後 風呂上り

佐天「お、メールの返信来てる。なになにー」

白井[あれ勘と運を試すものだと思いますわ、適当にやればよろしいんじゃないかしら?]

御坂[カードが出てる微妙な電磁波の違いを読むのよ]

佐天「さすが御坂さん、すごい・・・。白井さんの方はあまり参考にならかったかも・・・」

佐天「そもそもなんのために木山先生がこのESPカードをやるように言ったのかな・・・」

佐天「確か能力開発にはあまり影響はないけどその後役に立つって言ってたよね」

佐天「ってことは能力の強化?に関係があるのかな」

佐天「そうか!御坂さんは能力を使ってカードを当ててる。

    ってことはこれは能力の繊細なコントロールとかをトレーニングするものなのかもしれない!」






197 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/09(火) 04:46:05.46 ID:qsamS4KZP
佐天「でも、私の能力じゃどうやっても無理なような気が・・・それにまだ使えないし」

佐天「白井さんも能力的にそういうのは無理だから勘と運って書いてあったのかもしれないし」

佐天「ってことはこれは能力の種類によっては意味のないトレーニングなんじゃ」

佐天「あ~わからなくなってきた~」

佐天「カード当てが百発百中なら初春に自慢できるのになー」

佐天「あの子ならすごい驚いて目キラキラさせながらすごいですよ佐天さん!って言うんだろうな」

264 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/09(火) 14:26:35.86 ID:qsamS4KZP
>>197
佐天「よし、もう少しやってから寝よう」

翌日 研究所 木山の部屋
ガチャッ
佐天「こんにちはー」

木山「やぁ、それでは今日も頑張りたまえ」

佐天「はい!」

木山「今日は随分と元気があるな・・・」

佐天「はい!私ESPカードのトレーニングの意味がわかったような気がしたんです」

佐天「そうしたらまずは能力開花を早くしたくなっちゃって!」

木山「そうか、ふふ・・・とにかく頑張りたまえ」

佐天「はい!」

265 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/09(火) 14:27:41.11 ID:qsamS4KZP
数時間後

佐天「さようならー」

木山「あぁ、また今度」

ガチャッ パタン

佐天「今日もダメだったけど次こそ力場を捉えるぞー!」

佐天「ってそれは私じゃなくて機械がやるんだけどね・・あはは」

268 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/09(火) 14:30:28.26 ID:qsamS4KZP
一方、ジャッジメント第177支部
黒子「あら、初春そんな難しい本をお読みになってどうしたんですの?」

初春「ちょっとした勉強です」

黒子「ちょっとしたってそれは専門書じゃありませんの」

初春「えぇ、まぁそうですけど。レベルアップのためですから」

黒子「あら、初春あなたレベルアップのプログラムを始めたんですの?」

初春「はい、といっても自主的にですけど」

初春(本当のことは隠しておかないと・・・)

黒子「立派なことですわ、頑張ってください」

初春「ありがとうございます。」

269 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/09(火) 14:31:46.09 ID:qsamS4KZP
初春「ところで白井さん」

黒子「はい?何でございましょう?」

初春「白井さんのテレポートはどうやって演算してるんですか?」

黒子「ええと、まずは標的を移動させる場所をイメージして座標を考えていきますの」

黒子「移動させたい場所の近くに物がある場合はそこを中心として考える時もありますわ」

初春「でもそれって相当難しいんじゃ・・・」

黒子「えぇ、最初のころは1ミリ動かすのも一苦労でしたわ」

初春「その時の苦労があって今の白井さんがあるわけですね、すごいです!」

初春「固法先輩はどうやってるんですか?まさか目からX線を出して・・・」

固法「わたし?わたしの透視はね-」

ピリリリ その時、支部の電話が鳴る

固法「はい、こちらジャッジメント第177支部」

固法「はい、はい、わかりました」

固法「白井さん、初春さん、不良たちが喧嘩してるってちょっと行って来てくれる?」

黒子&初春「わかりました(ですの)!」

270 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/09(火) 14:32:50.23 ID:qsamS4KZP
5日後
ガチャッ

佐天「こんにちはー」

木山「やぁ」

佐天「じゃあ、今日も勝手にやってますね」

木山「あぁ」


1時間後
糸くずが軽く息を吹きかけた程度だが動いた

佐天「あっ!」

木山「どうしたんだい?」

佐天「糸くずが動いたんです!」

木山「おぉ・・・力場を捉えたか。その感覚をしっかりと覚えておくんだ」

佐天「はい!んんんんんー」


271 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/09(火) 14:35:57.64 ID:qsamS4KZP
糸くずは佐天が起こす小さな風によって右へ左へ行ったり来たりしている


7分後、糸くずが動かなくなった

佐天「先生ー、動かなくなりましたー」

木山「君が捕らえていた空気を操る系統の能力の力場が分散してしまったようだね」

木山「動かしていた間の感覚を覚えているかい?」

佐天「んーなんとなくなら・・・」

木山「では今度はその感覚をイメージしながら糸くずを動かそうと試みてくれ」

佐天「はい、わかりました」

佐天「さっきの感覚、さっきの感覚・・・」

糸くずが、かすかにだが動いた

木山「おぉ・・・」

佐天「やたっ!動きました!」

木山「あぁ、先ほどの感覚がまだ残っているから成功しやすいんだ」

272 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/09(火) 14:41:03.91 ID:qsamS4KZP
木山「まぁ、すぐにできなくなるだろうがこれを続けていれば近いうちに能力は使えるようになるさ」

佐天「ホントですか!頑張ります!!」

木山「ふふ・・・。」

木山「そうだ、疲れただろう?今お茶と何か食べるものを持ってくるよ」

佐天「ありがとうございます!」


数時間後
佐天「ありがとうございましたー、さようならー」

木山「あぁ、ではまた・・」


ガチャッ パタン
佐天「そうだ初春に教えてやらなきゃ!」

カチカチカチカチカチカチかチッ
題名:大ニュース!!
本文:ついに力場をとらえたよ!能力もちょっとだけだけど使えたんだよ!(^-^)v

佐天「送信っと」

274 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/09(火) 14:46:41.84 ID:qsamS4KZP
ジャッジメント支部
ブーンブーン
初春「あ、佐天さんからメールだ」」

初春「佐天さん、ついにやりましたか。私も負けていられませんね」

その日の晩 佐天の寮
佐天「まだあの感覚残ってるし、試してみようかな」

佐天はそう言うとティッシュを小さくちぎり机の上に置き、ティッシュに手をかざす

佐天「動けー」

しばらくの間、そうしていたがティッシュはまったく動かない

佐天「ありゃりゃ、ダメかー」

佐天「さすがにいきなりは使えるようにならないかー。でもあの感覚は忘れないようにしなきゃ」

佐天「カードもやってから寝ようっと」

275 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/09(火) 14:49:08.46 ID:qsamS4KZP
それから数週間、佐天涙子は毎日のように木山の研究所へ通い力場を捉えることを試みていた
そんなある日
佐天「また動いた!今日は2回も力場を捉えられましたよ先生!」

木山「運がいいな」

佐天「3回目もあるかもしれませんね!」

木山「それが一息ついたら一度休憩にしようか」

佐天「はい」

数分後
佐天「あ、動かなくなった」

木山「では、お茶をいれてくるよ。待っててくれ」

佐天「はい」

277 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/09(火) 14:52:34.18 ID:qsamS4KZP
数分後
佐天「あ、動かなくなった」

木山「では、お茶をいれてくるよ。待っててくれ」

佐天「はい」

木山が部屋を出て行く
佐天「よし、感覚の定着をしとこう」

佐天「動かしてる時の感覚、動かしてる時の感覚」

佐天「って動いてるし!今日3回目ー!今日は力場が近くに発生してるのかな、あははは」

ガチャ 木山がお茶を入れて部屋に戻ってきた
佐天「あ、木山先生、また力場を捉えましたよ!」

木山「そうか・・・」

木山が装置に目を向ける

木山「・・・待て、装置は作動してないぞ、力場を捉えてはいない」

佐天「え?じゃあこれは・・・」

木山「・・・能力が使えるようになっているんだ」

282 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/09(火) 15:14:40.00 ID:qsamS4KZP
佐天「やった、わたし能力が使えるようになったんだ・・・」

感極まったのか佐天は無意識のうちに泣いていた
佐天の頬を涙が流れていく

木山「まずはおめでとう。しかしこれから先はさらに険しいぞ」

佐天「びゃいぃ゛、ぐぁんゃばりますっ!ぐすっ」

木山「おいおい、そんなに泣くな・・・」

佐天「だって・・・ぐすっ、私が能力を使えてるんですよ?そりゃ嬉しくて泣いちゃいますよ・・・うぅ」



283 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/09(火) 15:17:29.49 ID:qsamS4KZP
木山「ぼそ・・そろそろ次のステップに進むか」


木山「佐天くん、明日は土曜だね。初春くんと二人で来てくれ」

佐天「はい、わかりました。ぐすっ」



290 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/09(火) 15:59:06.98 ID:qsamS4KZP
ブーンブーン
初春「あ、佐天さんから電話だ、はいもしもしー」

初春「えっ!本当ですか?おめでとうございます!!」

初春「よかったですね、はい、はい」

初春「はい、今度の土曜日ですね、わかりました」

ピッ

固法「初春さん、佐天さんがどうしたの?おめでとうって言ってたけど」

初春「えっ?あっ、えーとですね、佐天さんがバーゲンで大物をゲットしたそうです」

黒子「まぁ!たったそれだけで電話してきたんですの!?なんてくだらない・・・」

初春「あははーホントですよねー困っちゃいますよーあははー」
初春(怪しまれたりしてないよね)


291 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/09(火) 16:02:49.40 ID:qsamS4KZP
土曜日

木山「おはよう、二人とも」

佐天&初春「おはようございますー」

木山「昨日、佐天くんがついに能力開花に成功した」

木山「これで今二人は共にレベル1なわけだ」

木山「今日からは次の段階へ進むぞ」

木山「さて初春くん、本の内容は理解できたかい?」

初春「はい、なんとか」

木山「では、練習問題の方は?」

初春「そっちの方もなんとか解けるようになってきました」

木山「よし、理論とイメージの方はまぁなんとかなるだろう」

木山「では実践に移ろう」

296 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/09(火) 16:07:17.77 ID:qsamS4KZP
木山「初春くん、ここにコーヒーがある」

木山「今の君ができるのはこのコーヒーを同じ温度に保つだけだ」

初春「はい、そうですね」

木山「君にやってもらうことはこのコーヒーの温度を上げることだ」

木山「前にも言ったと思うがはっきり言って保温とは比べ物にならないぞ、その難易度が」

木山「今までの君は無意識で能力を使っていた、しかしこれは意識的に行うんだ」

木山「最初のうちはコントロールもできなく、1℃あがるかどうか」

木山「故に温度計で常に測りながら行う、現象を視覚化するわけだ」

297 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/09(火) 16:27:32.78 ID:qsamS4KZP
佐天「イメージをしやすくするってことですか?」

木山「その通りだ」

木山「分子の動きを想像し、数式を考え計算し能力の使用」

木山「そこでさらに温度計で実感する」

初春「なんだか本格的になってきましたね!燃えてきました!」

木山「これはどこでもできるからね、空いた時間で練習あるのみだ」

初春「はいっ!」

木山「次に、佐天くん。君は初春くんがこの数週間やってきたことをやってもらう」

佐天「はい」

木山「それと同時進行で風で動かすものを徐々に変えていくぞ」

木山「今は糸くずだが次は羽毛だ、羽毛の次は消しかすだ」

木山「空力使いの能力のコントロールは難しいかわりに強化は割と簡単なんだ」

299 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/09(火) 16:34:02.10 ID:qsamS4KZP
佐天「そうなんですか」

木山「これもどこでもできるからね、もうここへ通いつめなくても大丈夫だ」

佐天「そうですか、ちょっと寂しくなりますね」


木山「嬉しいことを言ってくれるじゃないか・・・」

木山「それから二人とも体力づくりだ、能力を持続して使っていくには体力が必要になってくる」

木山「君達は今は成長期だ、よく食べてよく運動しろ」

木山「美味しい食事と適度な運動、これも重要になってくる訳だ」

佐天&初春「はい」

木山「説明はこのくらいだ、一ヵ月後測定を行うよ」





307 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/09(火) 17:17:26.17 ID:qsamS4KZP
それから一ヶ月私と佐天さんは毎日演算の特訓と能力強化の特訓を続けた・・・

310 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/09(火) 17:22:24.22 ID:qsamS4KZP
初春「じゃ、お茶入れますね。白井さんは紅茶ですよね、固法先輩はどうしますか?」

固法「じゃあ私はホットミルクもらおうかしら、お願いできる?」

初春「はい、わかりましたー」

トクトクトク 固法のマグカップに冷蔵庫から取り出した武蔵野牛乳をそそぐ

初春「そうだ、練習練習っと」

初春「んんん・・・」

・・・しばらくして

ちゃぽっ マグカップに指を入れてみる初春

初春「うーん、ぬるくなったような~」

311 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/09(火) 17:30:37.90 ID:qsamS4KZP
佐天「やっほー初春いますかー」

固法「あら、佐天さん久しぶり。最近来てなかったけどどうしたの?」

佐天「ちょっとお勉強を~おほほ~」

固法「へぇ~」

黒子「あらあら佐天さんが勉強だなんてこのところ天気が悪かったのはそのせいですの?」

佐天「白井さん、酷いです・・・まっ、雨雲なんてその内私がパパパーッとふっ飛ばしちゃいますよ!」

黒子「佐天さん・・・あなた無能力者でしょう?それに狭い範囲とはいえ雨雲を消すだなんて

    レベル5はないと難しいですのよ。冗談もほどほどにおっしゃいませ」

佐天(今に驚かしてやるんだから!)



319 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/09(火) 18:14:28.10 ID:qsamS4KZP
初春「お茶が入りましたよ~って佐天さん来てたんですか」

佐天「うん、今来たところ」

佐天「初春にちょっと聞きたいところがあってこれなんだけどいいかな?」

佐天が木山から渡された本を初春に見せる

黒子「佐天さん!あなたまでそんな専門書で勉強してどうしましたの!!」


326 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/09(火) 18:28:05.02 ID:qsamS4KZP
佐天「どうしたって、勉強ですけど?」

黒子「・・・学園都市が崩壊するかもしれませんわ・・・」

佐天「ひどいなーもう、あははは」

固法「でも、偉いわよ。私も久しぶりに能力のための勉強しようかしら」

佐天「よし、じゃあ私と初春と固法先輩で勉強会でもしますか!」

327 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/09(火) 18:29:53.78 ID:qsamS4KZP
佐天&初春&固法「ワイワイ、あはははー」

黒子(チラッ チラッ 何やら楽しそうですわね、私も混ぜてもらえばよかったかしら・・・)

329 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/09(火) 18:38:45.13 ID:qsamS4KZP
1時間後

黒子「では、私は本日はこれで帰宅しますの。戸締りお願いしますわね、さようならですの」

初春「わかりましたー、また明日」

パタン タンタンタン 黒子が階段を下りていく

佐天「白井さん、帰りましたね」

佐天「固法先輩になら見せちゃってもいいかな」

初春「ちょ、ちょっと佐天さん!」

固法「ん?何?」

佐天「白井さんには絶対に内緒ですよ?」

佐天「えい!」

机の上にあったプリントの端がふっと浮き上がる

固法「!!今のもしかして・・・佐天さんがやったの?」


331 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/09(火) 18:45:37.18 ID:qsamS4KZP
固法「佐天さん、あなた能力が?」

佐天「はい、つい最近なんですけど使えるようになったんです」

佐天「まだ、今みたいにちょっとした風しか起こせないですけどね」

固法「それで急に勉強し始めたのね、なるほど」

佐天「はい。でも白井さんには内緒ですよ?もっと強力な風使いになってから驚かせようと思ってるんです」

固法「くすっ、面白そうね」

初春「あぁもう、固法先輩まで~」

334 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/09(火) 19:00:57.50 ID:qsamS4KZP
・・・1時間後
固法「そろそろ帰りましょうか?」

佐天「そうですね」

初春「じゃあガスの元栓と窓の鍵見てきますね」

ジャッジメント支部前
佐天&初春「固法先輩さようならー」

固法「はい、さようなら」

テクテク
佐天「ねえ初春、測定の日まであと一週間だけどさ能力ちょっとは強くなった?」

初春「微妙にですけど強くなった気がするようなー、佐天さんはどうなんです?」

佐天「フフフ、聞いてくれたまえ初春君、なんと羽毛なら動かせるようになったよ!」

佐天「消しカスも小さいのなら動かせるよ」

初春「佐天さん・・・・すごい」


337 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/09(火) 19:11:57.65 ID:qsamS4KZP
初春「測定の日が楽しみですね!」

佐天「初春、明日から昼休みは走ろう!」

初春「えぇぇー佐天さん、すごいやる気じゃないですか」

佐天「木山先生も言ってたじゃない?適度な運動も必要ってさ。あと一週間、もっと強力したいんだ」

初春「佐天さん、輝いてますね!」

佐天「学園都市に来て今が一番楽しいかも!あはははっ!」

344 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/09(火) 19:24:19.48 ID:qsamS4KZP
アケミ「あれ、涙子はー?」

むーちゃん「なんか昼休みになったらすぐに出て行ったよ」

マコちん「あ、涙子だ」

マコちん「初春とグラウンド走ってるよ」

むーちゃん「ほんとだ、ダイエットでもしてるのかな」

グラウンド
佐天「ふっ・・・ふっ・・・」

初春「佐天さん・・・これ昼休み中走ってるつもりですか・・・ハァハァ」

佐天「うん・・・ハァ・・・ハァ・・・」

佐天「辛いなら初春は休んでても・・・いいよ・・・」

初春「いえ、私もジャッジメントですから・・・はぁはぁ・・・体力作らないと」

佐天「よし、あと15分頑張ろう・・・ふっ・・・」

初春「はい・・・はぁはぁ」

347 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/09(火) 19:38:18.34 ID:qsamS4KZP
そんなこんなで私達は測定日を迎えた・・・

木山「では、君達二人の測定を始める」

佐天&初春「はい」

木山「まず午前中の内に身長、体重、体力テストだ。それから午後に能力テストだ」

佐天&初春「はい」

午後
木山「午前中はお疲れ様。では能力の測定を始めるよ」

佐天「はい!」

木山「ではまずは初春飾利くん」

初春「はい、お願いします」

木山「では目の前にある容器に入った水の温度を可能な限り上げてみてくれ」

初春「はい、わかりました」

352 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/09(火) 20:21:53.82 ID:qsamS4KZP
木山「注意点だが能力を使うのは一回だけにしてくれ」

初春「一回だけですか?」

木山「あぁ、例えば一回の能力使用で0.5℃上がるとしてそれを10回繰り返せば5℃上がるからね

    連続使用の測定はまた後でやる。まずは瞬間的な能力の強さを見るよ」

初春「そういうことですか、わかりました」

木山「では、開始」

水の入った容器の前へと進む初春
軽く深呼吸をした、目を閉じ集中し始めた
頭の中で演算を始める
計算に合わせてイメージも開始する

目を閉じたまま容器に手をかざす初春

初春「はっ!」

初春「終わりました」

木山「あぁ、確認した」

確認した、ということは多少なりとも温度の変化はあったのだろう
初春は少しホッとした

356 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/09(火) 20:44:49.09 ID:qsamS4KZP
あ、まずった
手をかざすってあるけど触れてなきゃまだダメじゃない?
レベル的に考えて

363 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/09(火) 21:10:19.12 ID:qsamS4KZP
木山「次は連続使用だ」

木山「スタートの合図と同時能力を使い始めてくれ

    能力使用を続けるのが困難になるか、温度が上がらなくなったら測定を終了するよ」

初春「わかりました」

木山「では始めてくれ」

初春「はい」

先ほどと同じ手順で能力を発動させる初春
再び容器に触れた

初春「いきます!はっ!」

初春「うううー」

数分後、初春は体力の前に集中力に乱れが出てきてたのを感じた

(まだ温度は上がってるのかな・・・でも、声をかけられないってことはうまくいってるのかな・・・・)

365 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/09(火) 21:24:30.15 ID:qsamS4KZP
そんな時、ガラス越しに測定室で見学している佐天が目に入った

初春(そうだ・・・この一ヶ月佐天さんと一緒に勉強したり体力づくりしてきたんだ・・・もっと・・・)

初春(もっと頑張らなきゃ!)

自分に活を入れ直し、初春は再び演算をスタート
イメージもし直し、力を入れた

初春「んんん・・・んあー!」

・・・実際、2分前に温度の上昇は止まっていた
しかし木山は声をかけないでいた


木山「ほう・・・」

木山(持ち直したか・・・)

佐天(初春・・・・頑張れ!!)

367 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/09(火) 21:31:20.44 ID:qsamS4KZP
そこから7分間
初春は能力を使い続けた

しかし、その辺りから初春は徐々に自分の力が抜けていくのがわかった
手が小刻みに震え出し、容器に触れていた手がストンと落ちてしまった

木山「オーケー、終了だ」

初春「わ、私まだ出来ます!」

木山「・・・無理はよくないな・・・それに1分前から温度の変化は止まっているよ」

初春「そうでしたか・・・」

ふぅーっと大きく息を吐き出し初春は力を抜いた

木山「なかなか頑張ったじゃないか、ご苦労様。別室で休んでいてくれ」




374 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/09(火) 22:06:52.56 ID:qsamS4KZP
木山「次は佐天涙子、君の番だ。準備があるから15分後にスタートだ。

   それまでにトイレなどを済ませておいてくれ」

佐天「はい、わかりました」

佐天(初春の様子見てこよう)


ガチャ 
測定を終えた初春は休憩室に入った
テーブルの上には飲み物が数種類置かれていた
小さなベッドも用意されていた
スポーツドリンクを手に取り半分ほど一気に飲んだ後、初春はベッドに横になった
自分で思っていたより疲労が激しい

初春(後で佐天さんの見学に行こう・・・)

そんなことを考えていると急に彼女に眠気が襲ってきた

初春(佐天さんの・・・応援に・・・)

376 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/09(火) 22:12:45.82 ID:qsamS4KZP
ガチャッ
佐天「おーす、初春ー来たよー」

佐天「初春?」

寝ている初春に気付く

佐天「あちゃ、寝てますか・・・相当疲れたみたいだね・・・」


初春が寝ているベッドの脇まで行き、佐天は小さく言った

佐天「頑張ったね初春、私も頑張ってくるよ」

そう呟くと佐天は初春を起こさないようにゆっくりとドアを閉め測定室に向かった

382 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/09(火) 22:38:28.12 ID:qsamS4KZP
ガチャッ
佐天が測定室に戻ってくると木山とその助手達が測定の準備をしていた
初春の測定よりも機材が多いようだ
戻ってきた佐天をチラッと見て木山が言った

木山「戻ってきたか、準備はあと5分ほどで終わるよ。そこのソファにかけて待っていてくれ」

佐天「はい・・・」

そっとソファに腰を落とす佐天
段々と鼓動が速くなるのが自分でもわかる
持っていたハンカチをぎゅっと握り締める

佐天(できるかな・・・ここに来ていきなり風が起こらないなんてことないよね・・・)

そうこうしているうちに木山が準備を終え測定室に戻ってきて佐天に声をかけた

木山「では準備が出来たので測定室に入ってくれ」

佐天「は、はい」

測定室に入る佐天

木山「では、実験の説明をする」

佐天「はい」

386 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/09(火) 23:03:19.80 ID:qsamS4KZP
木山「君の目の前にあるのは簡単に言うと風力発電装置だ」

木山「君は風を起こしてその装置の羽根を回してくれればいい」

木山「まずは風の強さの測定だ、こちらの手元で羽根の抵抗を変えて

   羽根の回りを段々と重くしていく。」

木山「風力が最大となったところで持続力のテストに移る。

   風の強さは維持したままで力の続く限り羽根を回し続けてもらうよ」

木山「だいたいわかったかな?」

佐天「はい・・・」

391 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/09(火) 23:16:19.13 ID:qsamS4KZP
木山「では始めてくれ」

佐天「よし・・・」

羽根に手をかざして回そうとする

・・・が、羽は回らない

佐天「あ、あれ?」

佐天「もう一回いきます!」

しかし、羽根は回りださない

佐天「あ・・・あ・・・」

わけもわからずに泣き出してしまう佐天

佐天「なんで、なんで・・・」

393 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/09(火) 23:30:20.88 ID:qsamS4KZP
わけがわからない・・・
昨日までちゃんと能力は使えてたのに
今朝だって試したのに・・・

木山「落ち着きたまえ佐天くん」

スピーカーから木山の声が聞こえてきた

木山「計測は一旦中止だ」

佐天「ま、待ってください!できます!回せますから!!」

もう一度羽根に手をかざし回そうと試みる
が、羽根は固定されているのではないかと思うほどピクリとも動かない

佐天「回れ!回れ!回れ!回ってよ!今回らなかったらなんの意味もないじゃないっ!」

木山「今のままでは絶対に無理だろうね」

佐天「そ、そんな・・・」

このままでは実験が終わってしまう
それだけはわかる

394 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/09(火) 23:32:06.17 ID:qsamS4KZP
まだ何もしていないのに・・・
悔しい!  悔しい!
結局、自分は何も出来ないのか
無能力者に逆戻りなのか

佐天「うっ・・・うっ・・・」

ガチャッ 測定室の扉が開き木山が入ってくる

木山「落ち着けと言っているだろう」

木山「極度の緊張状態に風が起こせないという予期せぬことが起きてパニックを起こしているだけだ」

木山「まったく・・・君は今、演算もイメージも全く出来ていないだろう・・・」

398 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/09(火) 23:36:13.70 ID:qsamS4KZP
木山「ほら」

木山が何かを机の上に置いた

佐天「ぐすっ・・・糸・・・くず?」

木山「あぁ、君が最初に風で動かした糸くずだ、とっておいたんだ」

木山「まずはこれを動かしてみるんだ。これは計測じゃない。

    計測前の練習だ、君の納得のいくまでやればいい。」

佐天「・・・ぐすっ・・・はい・・・うっ」

木山「さぁ、落ち着いて涙を拭け。最初に動かした日の感覚を思い出せ

    深呼吸をして理論を考え演算をしてイメージだ」

佐天「はい・・・」

405 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/10(水) 00:11:01.62 ID:1V2ToEOtP
力場を捉え糸くずを動かした感覚だけを思い出す
演算もイメージもとりあえず後だ

あの日の感覚を・・・

すすっ

糸くずがわずかに動いた

佐天「やたっ」

次に理論と演算、イメージを一つずつ考えていく

よし順調だ

糸くずに手をかざし能力を使う

佐天「動いて!」

407 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/10(水) 00:14:37.18 ID:1V2ToEOtP
次の瞬間、糸くずは佐天が起こした風を受け机から舞い上がって飛んでいった

佐天「やった!」

思わず声が大きくなる
彼女はふわふわと舞う糸くずをしばらく見つめ続ける

木山「上手くいったようだね」

佐天「はい」

木山「実験を再開する前に一つ、さっきの糸くずは君が最初に動かした物ではない」

佐天「ええ!?嘘だったんですか?」

木山「ああでも言わないとさっきの君は糸くずを動かす程度の風さえ起こせそうになかったからね」

木山「だいたい、糸くずなんて取って置くわけはないだろう」

佐天「信じちゃいましたよ私、あはは」

木山「だいぶ、緊張もほどけたようだね。では再開するよ」

413 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/10(水) 00:47:43.90 ID:1V2ToEOtP
木山「君のタイミングで始めてくれ」

佐天「はい」

もう一度、羽根の前に手をかざす
佐天「行きます!」



ミーンミーンミンミンミーン

佐天「すっかり夏だねえ~暑いねー」

初春「そうですねー」

佐天「そうだ、今度の土曜日プールでも行こうか?」

初春「あ、いいですねそれ」

黒子「初春!佐天さん!ここはあなた方がアイスを食べながらおしゃべりをする場所ではありませんことよ!」

414 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/10(水) 00:49:45.33 ID:1V2ToEOtP
佐天「じーっ」

黒子「な、なんですの?その目は」

佐天「えいっ」

黒子「ぷわっ!さ、佐天さん!鼻に風を当てるいたずらはおよしなさいと言ったばかりで-

   ぷわっ!またやりましたの!!アナタという方は・・・ぐぐぐ」

ガタンッ

黒子「待ちなさい佐天さん!」

佐天「あはははー逃げろー」

固法「二人ともなにやってるのー!」

421 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/10(水) 01:08:08.48 ID:1V2ToEOtP
あの測定実験の日
目を覚ました私は測定室へ向かいました
そこには30分間に渡り装置を回し続けていた佐天さんがいたのです
あの測定によって、私と佐天さんはレベル2の認定を受けることが出来ました
でも、その後すぐに木山先生が学園都市から中央の研究施設へと
異動になってしまい、私と佐天さんの能力開発プログラムは止まってしまったのです

ただ、木山先生が学園都市を去る前に私たちだけでもできるトレーニング法などを
纏めていってくれたおかげで私と佐天さんは自分達で能力アップのトレーニングを続けることができました

と言っても私も佐天さんもまだレベル2のままです

それから佐天さんは白井さんを驚かせることに成功しました
最初、佐天さんの風攻撃を受けた白井さんは何がおきたのか理解できていませんでしたけど


夏休み編

始まります


433 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/10(水) 01:32:09.02 ID:1V2ToEOtP
すみません、昨日刀語ありましたか?

439 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/10(水) 01:45:03.04 ID:1V2ToEOtP
>>436
あぁやっぱり・・・
昨日は寝ててソラノヲトも刀語もクェイサーも見れませんでした・・・

446 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/10(水) 02:10:16.52 ID:1V2ToEOtP
黒子「それにしても未だに驚きですわ」

初春「へ?何がですか?」

黒子「あなた方があの!木山春生と一緒に能力開発をしていたことです」

黒子「特に佐天さん!あなたはあの女の作ったレベルアッパーで死に掛けたのですよ?」

佐天「死にかけたってそんな大袈裟な・・・ちゃんとワクチンプログラムも用意してくれてたんだし

   それにもう済んだ話じゃないですかー」

黒子「目覚めない可能性もあったんですのよ?わかってらっしゃるのかしら・・・まったく」

佐天「そんなことより白井さんも土曜日、プールに行きません?」

黒子「いいえ、私は遠慮させていただきます」

佐天「なぁーんだ、さっきメールで聞いたら御坂さんも行くって言ってたのに」

黒子「!お姉さまが!?あっやっp」

佐天「わかりました、じゃあ3人で行きますね」

黒子「あ・・・ええ・・・どうぞ・・・」

初春が佐天の耳元で
初春「ちょっと、佐天さん!意地悪しちゃ・・・」

佐天「まぁ見てなって」

447 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/10(水) 02:11:11.15 ID:1V2ToEOtP
黒子「固法先輩!今週の土曜日、プールに行きましょう!」

固法「は?」

黒子「私と固法先輩がプールに行った先でたまたまあなた方、

   いえお姉さまに会ったとしてもそれは偶然」

固法「ちょ、ちょっと白井さん、私まだ行くなんて一言も・・・」

黒子「キッ!」

固法「ひぃっ!」

佐天「ほらね?」

初春「ははは・・・」



450 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/10(水) 02:43:00.82 ID:1V2ToEOtP
おやすみなさい

土曜日
初春「ひゃー市民プールでも人いっぱいいますねー」

佐天「だねー」

佐天「あ、美坂さんその水着可愛いですねー」

御坂「ちょっと子供っぽくなかったかな?」

佐天「いえいえ、フリフリでかわいいですよ!」

御坂「ありがとう、それにしても人が多いわね」

ドンッ
「あ、すいません」

御坂「いえ、こちらこそ」

御坂「ってアンタぁ!な、な、なんでこんなとこにいるのよ!」

452 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/10(水) 02:47:55.08 ID:1V2ToEOtP
上条「なんだ、ビリビリか。なんでって遊びにだよ」

上条「まぁ遊びにって言うよりは子守りって言うほうが近いかもな」

インデックス「とうまぁ~子守りって馬鹿にしてるのかなぁ~!!」

上条「うわぁ、インデックス!イテテテテ!噛むな!噛むなぁ!」

インデックス「こらまてぇー!逃げるなぁ~!」

バシャバシャ
走り去っていく上条と追いかけるインデックス

御坂「忙しい奴ね・・・」



456 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/10(水) 02:57:06.24 ID:1V2ToEOtP
一方その頃
黒子「おね゛え゛ざう゛ぁ~どごにいらっしゃいますの゛ぉ~」

固法「ちょ、ちょっと白井さん待ってちょうだい、はぐれちゃう!」

黒子「黒子は今お姉さまのもどに゛ぃ~」

どんどんプールを進んでいく黒子

固法「白井さ~ん、待って~」

人ごみの中に消えていく黒子

固法「行っちゃった・・・私一人でどうすればいいのよ」

固法「・・・とりあえず私は初春さん達を探そうかしら」

「うわぁ!どいてどいて!」

固法「え?なになに?きゃあッ!」

突然走ってきた男とぶつかってしまった固法

固法「いたぁ~い・・・」


458 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/10(水) 02:59:21.44 ID:1V2ToEOtP
上条「すみませんっ!本当に申し訳ない!」

上条「今ちょっと危険な肉食獣から逃げていまして・・・」

インデックス「とうまぁ~肉食獣ってなにかなぁ~しかもちょっと目を離したと思ったら

         大きな胸の女の人をナンパなんかして~」

インデックス「いっぺん死なないとダメなのかなぁ~?」

上条「違う!これはナンパとかじゃなくてだな」

上条「うわ!いてぇ!だから噛むな!あーもう不幸だあぁぁぁぁぁ~!」

走り去っていく当麻とインデックス

固法「な、なんだったのかしら・・・あの人達」

463 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/10(水) 04:33:30.16 ID:1V2ToEOtP
佐天「さて、とりあえず遊びますか!」

美琴「そうね」


あははっ そぉーれ! こらー! きゃっきゃっ うはははー!
(イメージとして止め絵が何枚か出てる感じ)


佐天「はぁー!疲れたぁー!」

佐天「あ、もう1時ですよ、お昼にしませんか?」

美琴「そうね、私もお腹すいたわ」

初春「賛成ですー」

売店のあるエリアへ向かう3人

佐天「何食べようかなー」

固法「あっ!あなた達!やっと見つけた!よかったー、売店の近くにいれば会えると思ってたのよ」

初春「こんにちは固法先輩、ってあれ?白井さんは一緒じゃないんですか?」

固法「彼女なら午前中の早いうちに御坂さんを探すってどっかに行ったわよ、会ってないの?」

初春「いえ、会ってませんけど」

御坂「げ、黒子も来てるの?昨日の夜なにかこそこそやってると思ったら・・・」

464 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/10(水) 04:35:31.97 ID:1V2ToEOtP
一方、その頃 売店から一番遠いエリア

黒子「おね゛え゛ざま゛ぁ~どこにいらっしゃいますのぉ~」

466 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/10(水) 04:44:51.78 ID:1V2ToEOtP
売店で買ったものを食べている4人
佐天「それにしてもよく食べますね固法先輩・・・」

固法「もぐもぐ・・一人でいるとチャラチャラした奴らが次から次へと寄ってきて大変だったんだから!」

固法「声かけられないように常に走り回ってたらお腹もすくわよ!・・・もぐもぐ」

佐天「そりゃ、世の男性は固法先輩みたいな人を放っておきませんぜ~」

固法「午後からは私もあなた達と行動するわね」

初春「大勢のほうが楽しいですからね!あ、あと白井さんも探さなきゃ」

御坂「別に探さなくてもいいんじゃない・・・帰るまでにはあの子が私達を探し出すって」

初春「そんな、御坂さん酷いですって」

御坂「いいや初春さん、あなたは黒子の本当のしつこさを知らないのよ」

468 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/10(水) 04:53:06.01 ID:1V2ToEOtP
御坂「昨日だって今日の準備してたら水着を着て自分にみせろって言い出したのよ」

御坂「嫌だって言ってたら、いきなり泣き出して終いには着てくれなかったら自分は部屋を出て行くとか言い出すし」

初春「で、着たんですか?」

御坂「えぇ、着たわよ。うるさいししつこかったから。そしたら今度はいきなり抱きついてきたのよ?

    さすがにプチーンと来ちゃって電撃で眠らせたわ」

初春「あははは・・・・」


469 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/10(水) 04:55:34.56 ID:1V2ToEOtP
固法「ごちそうまー」

佐天「私もごちそうまー」

初春「じゃあごみ捨ててきますね」

佐天「あ、私も行くよ」

御坂「ちょっと休んでまた遊びましょう」

佐天「はーい」


470 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/10(水) 04:58:35.84 ID:1V2ToEOtP
佐天「じゃああのウォータースライダーやりましょうよ、けっこうスピード出るらしいですよ」

固法「楽しそうね」

御坂「じゃあ佐天さん達が戻ってきたらあそこに行きましょう」

佐天「じゃ行こう初春」

初春「えぇ」



佐天「戻ってきましたー」

固法「じゃあ移動しましょうか、はぐれないでよ~」



473 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/10(水) 06:08:28.01 ID:1V2ToEOtP
ウォータースライダーへとやってきた4人
初春「けっこう高さもあるし急ですね・・・」

佐天「何を今さら怖気づいてるんだね初春くん!」

佐天「じゃ、まずは私から行きますね」

固法「次、わたし~」

御坂「初春さん、怖いなら一緒に滑る?」

初春「ありがとうございます、御坂さん」

佐天「それー!あはははー」  ぴゅー

固法「えい!」 ぷるるんっ!

御坂「行くよー」

初春「ああぁぁぁー」 しゅごー

ざっぱあああんん!!

初春「っぷはあああ」

佐天「みんな来ましたね、もう一回行きましょう!」

474 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/10(水) 06:09:15.58 ID:1V2ToEOtP
もう一度ウォータースライダーへ到着した4人
初春「あ、御坂さん。今度は一人でも大丈夫です」

御坂「そう?」

佐天「それー」 ぴゅー

初春「いきまーす」 しゅごー

固法「それっ」 ぷるるんっ!

御坂「やぁ」 しゅー

ざっぱああああんん

御坂「ぷはあっ!楽しいわね!」





475 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/10(水) 06:13:50.31 ID:1V2ToEOtP
御坂「次は流れるプールに行かない?その近くに温水プールがあったし」

初&固&佐「はい、わかったわ、そうしましょー」

流れるプールを流れていく4人
佐天「楽チン~」

固法「けっこう流れるのね」

一方その頃ウォータースライダー
黒子「あ゛あ゛あ゛あぁ゛゛ぁぁぁぁ゛おね゛ぇさまぁぁぁぁどこですのぉぉぉ」

478 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/10(水) 06:23:58.96 ID:1V2ToEOtP
>>476
この後、プールで事件起こって能力使おうとおもってたんですが・・・

481 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/10(水) 06:37:46.05 ID:1V2ToEOtP
ロッカーへ向かう4人
御坂「温水プール温かかったわね」

初春「はい、ずっとプールに浸かってて身体が冷えてたから気持ちよかったです」

佐天「そろそろ帰りますか」

「おねえ・・・さま・・・見つけた・・・ウッ」 バタッ

御坂「げっ、黒子」

固法「白井さん、あなた今までどこにいたの?」

黒子「一日中お姉さまを探して・・・黒子はもう疲れて疲れて死ぬかと・・・」

御坂「残念だったわね黒子、私達もう帰るわよ」

黒子「ひぃっ!そんな・・・」

482 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/10(水) 06:38:32.42 ID:1V2ToEOtP
>>477
あの・・・自分が>>1です・・・すみません

485 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/10(水) 06:58:01.84 ID:1V2ToEOtP
更衣室のロッカー

客A「あれー私のバッグがないんだけどー」

客B「私も、お財布がない」

客A「泥棒よ泥棒!」

客B「そんなぁ~あのお財布高かったのに~」

黒子「ん、何やら騒がしいですわね」

黒子「ジャッジメントですの!あなた方どうなされました?」

客A「あ、私のバッグがなくなってるんです!」

客B「私はお財布が」

客C「あのーすみません。私もお財布が・・・」

黒子「三人も貴重品が盗まれているとは・・・これは泥棒と見て間違いなさそうですわね・・・

    とりあえずあなた方はここにいらしてください。今、プールの方を呼んできますわ」

黒子「固法先輩、初春、ジャッジメント出動ですの!」

固法「とりあえず管理事務所に行って見ましょう、更衣室前の監視カメラに犯人が映ってるかもしれないわ」

初春「はい」

487 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/10(水) 07:15:21.28 ID:1V2ToEOtP
黒子「お姉さまと佐天さんはここにいらしてください!」

黒子「怪しい人物を見かけたら携帯ですぐに知らせてくださいですの!」

御坂「わかったわ」

そういうと黒子、固法、初春の3人は管理事務所の方に走っていった


黒子「ここですわね」

ドンドンドン!
黒子「失礼します!ジャッジメントですの!」

職員「は、はい、どうしましたか?」

固法「さきほどこちらの女子更衣室で盗難が発生しまして監視カメラの映像をチェックしたいんです」

職員「盗難ですか?わかりましたどうぞ、私はアンチスキルに連絡を」

固法「はい、お願いします」

初春「監視カメラの映像出ます!」

488 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/10(水) 07:24:44.76 ID:1V2ToEOtP
固法「さっきの人達が更衣室に入るまで巻き戻してちょうだい」

初春「はい、わかりました」

初春「いました、さっきのお客さんです。Cさんのほうですね。A,Bの2人方が入るまで巻き戻します」

カチカチカチ

初春「あ、ここです!Aさん、Bさんが入りました」

固法「じゃあここからはゆっくりと巻き戻してちょうだい。犯人はAさんのバッグを持っているはずだわ」

黒子「Aさんはルイ○ィトンのリュックと言っていましたわ」

初春「ルイ○ィトンのリュック、ルイ○ィトンのリュックと・・・」

初春「あ!見つけました!女がルイ○ィトンのリュックを持って更衣室から出てきます!」

初春「出てきて・・・すぐに男に手渡しました!犯人は2人組みです!!」

490 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/10(水) 07:29:53.92 ID:1V2ToEOtP
黒子「私はテレポートを使って入り口まで行って見張っていますわ!」

固法「お願いするわね」

カチカチカチ
初春はまだ監視カメラの映像を見ている

固法「初春さん、あなた何を・・・」

初春「男子更衣室の方も見ているんです、もしかして男子更衣室の方も盗みに入ってるかもしれません」

初春「入ってないみたいですね」

初春「ライブモードに切り替えます・・・あ!」

初春「男子更衣室の前に犯人の女の方が立ってます!!」

初春「きっと男は男子更衣室の中です!」

固法「美坂さんと佐天さんに連絡しましょう!」




491 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/10(水) 07:36:31.76 ID:1V2ToEOtP
げこげこ!げこげこ!
御坂の携帯が鳴る

御坂「固法先輩からだわ、はいもしもし」

固法「美坂さん、犯人がわかったわ!2人組よ、男と女。女の方は男子更衣室の前にいるわ!

    男の方はおそらくだけど男子更衣室の中に、物色中だと思うわ」

固法「佐天さんとあなたはその二人の後をつけてほしいの、でも決して手は出さないで

    この人ごみじゃ逃げられたら簡単に見つけられないし、周りに危害が及ぶかもしれないわ

    それにあなた達が危ない目に遭ったら大変だわ」

固法「今スキルアウトがこちらへ向かっているわ、犯人が出て来たところを入り口で捕まえるわ」

御坂「はい、わかりました」 ピッ

御坂「佐天さん、一緒に来て!犯人を追うわよ」

佐天「はい、わかりました!」

495 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/10(水) 08:00:23.83 ID:1V2ToEOtP
アンチスキルだたww

496 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/10(水) 08:03:34.92 ID:1V2ToEOtP
更衣室を出た美琴と佐天
物陰から犯人の女を捜す

御坂「サングラスをかけたロングヘアの女・・・」

御坂「あっ!いたっ!」

佐天「あれですね、もう一人が出てきたら追うんですよね」

御坂「えぇ、出口まで後をつけろって。途中でどこかに消えたら連絡をしてって言ってたわ」

佐天「あっ、出てきた男から荷物を受け取りましたよ」

佐天「あっ・・・二手に分かれたっっ!」

荷物を二つ手に持っていた男は片方を女に渡すとすぐに歩き出し小走りになった
女の方も荷物を受け取ると男とは逆方向に歩き出しすぐに走り出した

「チッ!」

美琴は舌打ちをした
しまった!!こうなることも簡単に予想できたはずなのにっっ!!
犯人が仲良く2人揃って出口まで行くはずがない、普通に考えればそうだ
これは私のミスだ・・・美琴は相当悔しがった

御坂「佐天さんは女の方を追って!私は男の方を追うわ、初春さんに電話をしながら追うのよ

   それと、危ないことはしちゃダメよ!わかった?」

佐天「はい!」

502 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/10(水) 08:45:05.36 ID:1V2ToEOtP
犯人の男はプールの入り口からどんどん離れて行っている
どこへ向かっているのだろう・・・
わかることは段々と人が少ない方へと向かっているということだけだ
そしてプールと隣の森を隔てるフェンスまでやってくると男はフェンスを登りだした

御坂「アンタァ!ちょっと待ちなさいよぉ!」

ビクッッ! 男の動きが一瞬止まり、振り返る

男「なんだ、ガキか・・・」

美琴を一瞥し、そう呟くと男はまたフェンスを登りだす
男が丁度フェンスのてっぺんまで上り反対側に足を回そうとした時だった

御坂「ガキじゃないってぇのおお!!それに待てって・・・言ってるでしょうがぁ!!」

ガシャッ

美琴はそう言うと同時フェンスを掴み電流を流した

503 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/10(水) 08:46:30.87 ID:1V2ToEOtP
男「んがっ・・・びゃあ゛あ゛あ゛あぁぁぁ!!!」

ドサッ

男は美琴の流した電流を浴びフェンスから落ち白目を向きながら泡をふいて倒れている

御坂「あちゃ・・・やっちゃった・・・」

ピッ

御坂「あーもしもし固法先輩、御坂です。犯人の男の方はフェンスを登ろうとして

    バランスを崩して転落、気を失って倒れてます」

御坂「アンチスキルが来るまでここで見張ってますね、場所は-」

美琴は固法に自分がいる場所を伝えた

505 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/10(水) 08:57:15.88 ID:1V2ToEOtP
その頃、佐天は女の犯人を追っていた
こちらは順調に出口の方へと向かってくれている
20mくらい距離をとりつつ追跡を続ける

佐天「初春、犯人の女は出口に向かって行ってるわ!」

佐天「あともうちょっとで着くと思う」

美琴に言われた通り、初春に細かく連絡しながら走っていた
その時だった。

突然女が反転し、
女「付いてきてるのはわかってるよ!うざいわねぇ!」

そう叫ぶと人ごみが割れ、女と佐天の間にぽっかりと道が出来てしまった
バッグを振り回しながら佐天の方へ突進して来る女

佐天(まずい・・・このままだと確実に攻撃を受けてしまう・・・それに何をしでかすかわからない・・・)

佐天は辺りを見回し地面に落ちていたボトルキャップを見つけ拾い上げた

佐天「やるしかない・・・」

506 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/10(水) 09:02:02.15 ID:1V2ToEOtP
すいません、寝ます

514 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/10(水) 10:49:48.19 ID:1V2ToEOtP
「やるしかない・・・」

そう自分に言い聞かせると
佐天はでこピンの指の形を作り、親指と中指でキャップを挟み、女に向けて構え目を閉じた


佐天(軌道は一直線に、指で弾くと同時に風も使ってキャップを加速、
   それを女に叩き込む・・・よし、これだ)

佐天(イメージは出来ている・・・演算開始)

佐天(集中しろ佐天涙子・・・よしできたっ!)

カッと目を見開き女に狙いを定める
佐天「いっけえええええ!!」

515 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/10(水) 10:52:26.70 ID:1V2ToEOtP
バシュッッ!!

佐天の手から勢いよくボトルキャップが弾き出され突進してくる女の眉間にめり込む

女「っがあっ!」

キャップを眉間にくらった女はそのまま後ろに一回転し仰向けに倒れた

佐天「・・・ハァハァ」


「・・・佐天さん!佐天さん!」

左手に握り締めた携帯電話から初春の声が聞こえてくる

佐天「・・・あ・・・ごめん、初春」

初春「佐天産!大丈夫ですか?何か、何かあったんですか!?」

佐天「女が向かってきて・・・でも・・・」

初春「でもなんですか!!」

佐天「でも、なんとかなった・・・私がやっつけた・・・ハァハァ」

初春「・・・佐天さん、とりあえずすぐに白井さんをそこに向かわせますから!」

516 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/10(水) 10:53:31.69 ID:1V2ToEOtP
しばらくして黒子がやってきた
黒子「佐天さん!大丈夫ですの!?お怪我は、お怪我はありませんの!?」

佐天「あ、白井さん・・・大丈夫でしたよ」

黒子「これが・・・犯人ですの?気を失っていますけど・・・一体何が・・」

佐天「あぁ、それはちょっと・・・私が・・・あはは・・・」

黒子「・・・危ないことはしないようにと言われたでしょうに!!」

佐天「でもその人が向かってきて・・・仕方なく」

黒子「仕方なくじゃありません!!お逃げなさい!!あなたはジャッジメントではないのですよ!!」

黒子「訓練も受けていませんの、わかりますか?あなたは一般人ですのよ!」

519 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/10(水) 10:54:41.89 ID:1V2ToEOtP
「まぁまぁ、とりあえず今はそこまでにするじゃん?」

声の方を振り向くと女のアンチスキル隊員が立っていた

黒子「アンチスキルの方ですね、これはお見苦しいところを」

黄泉川「まずは犯人を確保することが先決じゃん。って君達は前にも・・・」

そう言うとアンチスキルの隊員は女に手錠をかけ、女を担ぎ上げた
黄泉川「じゃあ私はこれで戻るけど、事情聴取があると思うから君達も一緒に来るじゃん」

黒子「はい、わかりました。佐天さん行きますわよ」

佐天「あ、はい」

520 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/10(水) 10:57:30.67 ID:1V2ToEOtP
プールの入場口を出た脇に数台のアンチスキルの車が止まっていた
黄泉川は女を仲間の隊員に引き渡すと佐天と黒子に車に乗るように言ってきた
後ろの扉が大きく開いた車に乗り込む

黄泉川「じゃあ事情聴取を始めるじゃん」

黄泉川「まずは名前と身分を教えるじゃん」

黒子「はい、白井黒子。常盤台中学2年、ジャッジメントです」

佐天「佐天涙子、○○中学2年、白井さんの友人です」

黄泉川「今日はなぜあの場に?」

黒子「遊びに来ていましたの、そしたら-」

521 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/10(水) 11:01:29.41 ID:1V2ToEOtP
初春「佐天さーん、白井さーん」

事情聴取を受けているとそこに初春と固法もやって来
さらに、別方向から男の犯人を引きずった隊員もやって来た

鉄装「せんぱーい、重たいですー」

黄泉川「しっかりするじゃん、鉄装」

その後ろには美琴もいた

黄泉川「レールガンまでいるじゃん・・・ったく、君達はいろんな事件に関わってるじゃん」

鉄装「せんぱーい、重たいですー」

黄泉川「あぁ、わかったわかった・・・君らはちょっと待ってるじゃん」

そういうと黄泉川は車から降り鉄装に手を貸し犯人の男を別の車の方へと連れて行った

523 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/10(水) 11:05:15.52 ID:1V2ToEOtP
黄泉川が戻ってきて事情聴取が一通り終わった頃には6時頃になっていた

黄泉川「まぁ厳重注意か感謝状かはフィフティーフィフティーってところじゃん」

黄泉川「とりあえず今日はもう帰っていいじゃん」


事情聴取を終えた5人はプール内に戻り、着替えを済ませプールを出た

524 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/10(水) 11:08:35.03 ID:1V2ToEOtP
帰り道
モノレールの駅へと向かう5人

初春「でも、すごいですよ佐天さん!いったいどうやって犯人を?」

佐天「うん、ペットボトルのキャップをぶつけたんだ」

初春「ペットボトルのキャップ・・・ですか?」

佐天「前に弟がボトルキャップを飛ばしてるのを見てね、

   けっこう勢いよく飛んでたのを思い出して私の能力を使えばもっと強力になるんじゃないかなーと」

佐天「キャップガンって言ったところですかね・・・あはは」

初春「すごいですよ、咄嗟にそんなことを思いついて成功させちゃうなんて!」

美琴「えぇ、確かにすごいわね。あんなちっちゃなプラスチックで女とはいえ大人をKOしちゃったんだから

    とても4ヶ月前までレベル0だったとは思えないわよ、これはもう才能ね」

佐天「そんなぁ~美坂さんに才能だなんて言われると照れちゃいますよ///」

黒子「きぃ~!私だってお姉さまから褒められる事なんて滅多にございませんのに!!悔しい!!」

526 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/03/10(水) 11:09:37.37 ID:1V2ToEOtP
とりあえずプール事件はこの辺で終わりです
実は寝ないで書いてました
今度こそ本当に寝ます、おやすみなさい


現行スレなので続く?

コメント

No title

佐天さんの能力ってエアロハンドじゃなかったっけ?

No title

風を操るのと気流を操るのじゃ違うんだろうけど風起こしてるのには変わりないんだから何だっていいだろ…

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