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キョン「女性ってなんであんな良い匂いがするんだろうな」

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 01:15:42.10 ID:vlCqcjpWO [1/16]
古泉「どうしたんです?突然そんなことを言い出すなんて」

キョン「突然じゃないぞ。常に考えてる」

古泉「いつも考えてるのは良いんですが、対局中にそんなことをなんの脈略も「お前いつも森さんと一緒にいるんだろう?良い匂いだよなあ森さん」

古泉「ふむ・・・いつも一緒にいるわけではありませんが、確かに良い匂いがしますね」

キョン「なぁ・・・良い匂いだよな・・・」

古泉「えぇ・・・良い匂いです」

キョン「ハルヒはさ、なんか健康美を感じさせる匂いだよな」

古泉「そうですね、活発な涼宮さんらしい・・・まさに健康美な匂いです。匂いで美というのもおかしな話しですが」

キョン「香水は付けてないんだろうけど、思春期特有の鼻孔を擽る匂いというか、あの制汗剤とハルヒ自身の匂いが混ざった香しい匂いが凄く好感を覚える」

古泉「この時期は時折少し汗の匂いがするのがたまりませんね」

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 01:23:41.48 ID:vlCqcjpWO
キョン「朝比奈さんは・・・香水のセンスが良い」

古泉「えぇ、とても彼女に合った香水を使っていますね」

キョン「先週の木曜から変わったよな」

古泉「あなたも気づいていましたか。僕は以前の甘い匂いが好きだったんですが・・・いえ、決して今の香水も嫌いではありませんよ?」

キョン「俺は今の柑橘系の香水も爽やかで良いと思うが。夏だしな」

古泉「確かに、季節には合っていると思います」

キョン「良い匂いだよな・・・」

古泉「えぇ・・・」



長門「わたしは」

キョン「いたのか長門」

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 01:29:15.14 ID:vlCqcjpWO
長門「あなたが来る前からいた」

キョン「すまん気づかなかった」

古泉「失礼しました」

長門「いい」

キョン「さて・・・」

古泉「おやおや・・・」

長門「・・・」


キョン「長門は・・・なぁ?」

古泉「えぇ・・・ですね」

長門「・・・なに?」


キョン「匂いが・・・ないんだよなぁ」

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 01:38:05.83 ID:vlCqcjpWO
長門「・・・・・・」

キョン「みんなそれぞれの匂いがあるもんなんだが・・・」

古泉「残念ながら・・・長門さん自身の匂いは感じない。僕も同意見です」

長門「そんなことはない」

キョン「ないと言われてもな」

長門「嗅いでみて」スタッ

古泉「おやおや」

キョン「いいのか?」

長門「いい」スタスタ

キョン「・・・それじゃ遠慮なく」


10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 01:41:43.40 ID:vlCqcjpWO
キョン「・・・」クンクン

キョン「・・・失礼・・・むふぅ・・・」モフモフ

長門「・・・」

キョン「・・・もういいぞ」

古泉「いかがです?」



キョン「やっぱり感じないな・・・洗剤はアタックNEO、柔軟剤はボールドでシャンプーとリンスはアジエンスでボディーソープはダブってところまでは分かったんだが・・・それだけだ」

古泉「インターフェイスだから、というわけではありませんね」

キョン「それはないだろう。朝倉も喜緑さんもそれぞれ良い匂いがした」

長門「・・・・・・」

古泉「長門さんだけそういう仕様ということですか」

キョン「だろうな。残念だが」

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 01:50:00.05 ID:vlCqcjpWO
長門「そう・・・」ストン



キョン「話しは変わるが古泉」

古泉「なんでしょう?」

キョン「一番誰の匂いが好きだ?」

古泉「これはこれは・・・直球ですね。メジャー級の」

キョン「俺とお前の間に変化球なんかいらないだろう」

古泉「嬉しいことを言ってくれますね・・・でも、あなたなら言わずとも分かっているのでは?」

キョン「大体はな」

古泉「そして恐らく僕の一番好きな匂いと、あなたの一番好きな匂いは同じ人物から香っている・・・ということも」

キョン「ふふっ・・・流石だな」

古泉「だてにSOS団副団長はやっていませんよ」

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 01:56:45.71 ID:vlCqcjpWO
長門「だれ?」

キョン「いたのか長門」

長門「ずっといた」

キョン「すまん冗談だ」

長門「・・・」

古泉「しかし、ここまで言って僕とあなたのベストスメルが違っていたら・・・ふふっ、それはそれで面白いですね」

キョン「ああ、滑稽だな」

古泉「ふふっ」

キョン「ふっ・・・くくっ」

『あーっはっはっはっはっはっ!!』

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 02:02:40.00 ID:vlCqcjpWO
古泉「はぁ・・・ここまで心の底から笑ったのは久しぶりです」

キョン「・・・お前に出会えて良かったよ古泉」スッ

古泉「こちらこそ」ガシッ


こうして二人は熱い友情を確かめ合いました

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 02:09:44.23 ID:vlCqcjpWO
長門「だれ?」

キョン「いたのか長門」

長門「ベストスメル」

キョン「気になるのか?」

長門「・・・」コクリ

キョン「そうだな・・・古泉」

古泉「なんでしょう」

キョン「折角だ、せーので同時に言わないか?」

古泉「それはまた、青春ですね」

キョン「思えばお前と普通の高校生らしいことしたことなかったしな」

古泉「確かに・・・では、せーので同時に?」


24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 02:11:42.79 ID:vlCqcjpWO
キョン「あぁ、自分だけ言わないのはなしだぞ」

古泉「小学生じゃあるまいし。やろうと思ってましたけど」

キョン「やれやれ・・・じゃあいくぞ」

『せーの』















『鶴屋さん!』




キョン「・・・だな」

古泉「・・・間違いありません」

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 02:31:32.60 ID:vlCqcjpWO
キョン「鶴屋さんは良い匂いだ・・・いや良い匂いって言葉じゃ足りない」

古泉「分かります。次元が違うというか」

キョン「例えるなら」

キョン「生れつき匂いを感じられない少年が、数十回の手術の末初めて感じた母の匂いというか
砂漠で水も食料も尽きて二日さ迷った末に見つけたオアシスに咲く大輪の花の匂いというか
生まれてからずっと地下で暮らしていた男が、晩年初めて地上に出て感じた草原の匂いというか」

キョン「とにかく包むような優しさと、安らぎを感じる。そんな匂いだ・・・上手く表現できない自分が恥ずかしいぜ」

古泉「・・・言いたいことはヒシヒシと伝わってきました」

古泉「そしてさらに付け加えるなら」

古泉「バレンタインデー、初めてあの子からもらったチョコクッキーの匂いといいますか、そういった成分も配合されているように感じます」

キョン「古泉・・・」スッ

古泉「ふふっ・・・」ガシッ

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 02:39:09.68 ID:vlCqcjpWO
キョン「とにかく幸せになれる・・・そんな匂いだ」

古泉「彼女の人間性も現れていますね」

キョン「匂いはその人を表す、だな」

古泉「えぇ」


キョン「なんだか今日はお前と飲み明かしたい気分だ」

古泉「いいですね。美味しい刺身と日本酒を出す店を知っているんですが、いかがですか?」

キョン「行くか」

古泉「たまには男二人も悪くありませんね」

キョン「それじゃ長門、ハルヒには適当に言っといてくれ」

長門「わかった」

古泉「お願いします。では」

『ガチャッ』

鶴屋「やっほー!みくるいるかい?」

キョン「つ、鶴屋さん!?」

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 02:45:55.01 ID:vlCqcjpWO
鶴屋「やあやあキョンくん。なにをそんなに驚いてるのさ?」

キョン「い、いえ。こんにちは鶴屋さん。朝比奈さんならまだ来ていませんよ」

鶴屋「あれー、さきに教室出たからここにいると思ったんだけど」

古泉「・・・」スッ

キョン「折角だからここで待っていたらどうですか?お茶くらいなら出せますから」

鶴屋「そうかい?ならお言葉に甘え「当て身」トスッ

鶴屋「うっ・・・」ドサッ

キョン「鶴屋さん!こ、古泉お前なにしてやがる!」

古泉「なにって、これなら鶴屋さんの匂いを心ゆくまで堪能できますよ?」

キョン「古泉・・・」

35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 02:56:04.60 ID:vlCqcjpWO
キョン「テメーはなんにも分かっちゃいない・・・」ボソッ

古泉「え?」

キョン「ゲス野郎が!!」ドクチャア!

古泉「ぐへあっ!・・・な、なにを」

キョン「テメーはなんにも分かってねえ!!」

古泉「ど、どうして!これなら好きなだけ鶴屋さんの匂いを」

キョン「それ以上鶴屋さんの近くでその汚ねえ口を動かすんじゃねえ!!」ドゴォ!

古泉「ぎゃばぁー!!」ドサッ

キョン「鶴屋さんからどうして良い匂いがするか分かるか!?」

古泉「そ、それは鶴屋さんのフェロモンが」

キョン「それ以上喋るんじゃねえってのがわからねえのか!!」バグン!!

古泉「みぎゃっ!」バサッ

37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 03:03:18.93 ID:vlCqcjpWO [15/16]
キョンは鶴屋さんと結婚して幸せに暮らしました



鶴屋さんがゲシュタルト崩壊したから終わり

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オチ以外はよかった

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