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女「ほほう、これが自慰か」
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 21:15:34.86 ID:QIErW0bJP [1/19]
女「いやあ、自分の性器をしごく事にこんなに一生懸命になるんだね」
男「……」
見られた。
女「ああ、大丈夫、気にしないで続けてくれ」
男「できるかっ」
女「いやあ、自分の性器をしごく事にこんなに一生懸命になるんだね」
男「……」
見られた。
女「ああ、大丈夫、気にしないで続けてくれ」
男「できるかっ」
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 21:19:43.08 ID:QIErW0bJP [2/19]
女「ふふっ」
男「……んだよ」
女「しまわないのかい?」
男「……うっせ。つーより、なんでお前が?」
女「ボクかい? 君の家に来ているんじゃないか」
男「違う、なんで勝手に入ってきた?」
女「君のお母さんからは許可を取ったさ」
……勝手に入れやがったな。
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 21:26:50.74 ID:QIErW0bJP
男「……ちっ」
女「でも、君は凄い心臓の持ち主だね」
男「あん?」
女「下に母親がいるのに、自慰に勤しめるとは……ボクにはできそうもない」
……お前にはついてないだろ。
女「もっとも、無いからしようにもできないけどね」
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 21:33:05.44 ID:QIErW0bJP
男「変な反応だな」
女「ん?」
普通だったら。
男「普通だったら、もっと恥ずかしがるもんだけど」
女「ははは、逆に興味がわいているからね」
男「はぁ?」
女「できれば、しているところ、射精まで見ていたいくらいだ」
ダメだ、こいつ。
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 21:41:08.78 ID:QIErW0bJP
男「するかっつーの」
女「そうか、残念だ」
男「……」
女「ふふっ、今日はいいものが見れた」
男「変なこと言うな」
女「普段の生活ではそう見れないからね。頭の中に鮮明に浮かんでくる」
男「……」
タイミングが悪すぎただろ、さっきの。
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 21:46:55.96 ID:QIErW0bJP
女「お返しに、ボクの自慰を見せようか?」
男「ふざけんな」
女「でも、ボクはまだやったことがないんだ」
男「……」
聞きたくない、聞きたくない。
女「どうするのか、教えてくれないかい」
男「俺が知ってるわけないだろ!」
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 21:50:09.51 ID:QIErW0bJP
女「そうか」
男「……」
女「じゃあ……」
近づくな、やめろ。
女「君の持っているその本を貸してくれ」
男「!」
この本はダメだ。
女「ダメかい?」
男「無理」
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 21:56:34.05 ID:QIErW0bJP
女「おや、何故だい?」
男「なんでって……」
これは、男が見るものであってだな……。
女「とってもピンクだね」
男「見たら俺は死ぬ」
女「どうして?」
男「恥ずかしすぎて」
女「ボクのことは考えないのかい? ボクが恥ずかしすぎて死んでしまうかもしれないよ?」
知るかよ。
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 22:01:46.92 ID:QIErW0bJP
男「わかったよ」
女「読ませてくれるのかい?」
そんなキラキラした目で見るな。
男「やだ」
女「そうか、それは残念だ」
男「なんでそんなに見たいんだよ」
女「貴重な資料だからね」
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 22:06:45.37 ID:QIErW0bJP
男「資料?」
女「うん」
男「どういうことだよ」
女「いいじゃないか。黙秘権を行使するよ」
男「黙秘拳ってどんな流派だ」
女「こういうときにボケないでくれ」
男「……」
女「さあ、早く」
男「やれやれ……わかったよ」
死にたい。
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 22:09:26.48 ID:QIErW0bJP
女「すまないね」
ペラリペラリ。
恥ずかしいぞ、この野郎。
女「ふむ……」
男「頷きながら見るな、そんないいもんじゃねえ」
女「素晴らしいよ」
男「……はぁ」
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 22:14:52.97 ID:QIErW0bJP
女「……君は」
なんだよ、読み終わってから話しかけろよ。
男「んだよ」
女「胸の大きな子が、好みなのかい?」
男「……」
うわあああああああああ。
女「そうなのかい?」
男「……そうだよ、悪いか」
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 22:23:08.39 ID:QIErW0bJP
女「ふむ……そうか」
男「……」
女「胸に、とっても興味があるんだね、君は」
男「うるせー! もういいだろうが!?」
女「いや、まだ全て読み終えてないよ」
男「あーもぉーー!!」
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 22:38:18.73 ID:QIErW0bJP
女「よかったよ」
男「……俺のライフはゼロだ」
女「そうか。それは良かった」
男「よくねえ!」
女「君の嗜好がわかってとても楽しかったよ」
男「ふん……」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 22:41:32.03 ID:QIErW0bJP
女「よし」
いきなり上着脱いで……ブラ。
男「なんだよいきなり!?」
女「さあ、判定だ」
男「なにが!?」
女「ボクの胸は、好みかい?」
男「……は?」
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 22:43:52.98 ID:QIErW0bJP
女「ボクもやはり、一少女として、気になるところだ」
男「いやいや、おかしい」
女「え?」
男「少女って……」
女「訂正しよう。一女性として、気になるところだ」
男「うむ、しっくりくる」
女「それで、どうなんだい?」
33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 23:00:29.41 ID:QIErW0bJP
男「うーん」
女「ふむ」
男「2点(100点中)」
女「……そうかそうか。それは精進しないといけないね」
男「お、おい……」
女「いや、いいんだ……仕方ない結果さ」
こんなことを言うのは、悪いんだが。
本当に、魅力のない、胸だ。
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 23:10:49.50 ID:QIErW0bJP
気を重くするなよ。
俺には、魅力的に感じないだけで。
他の人にとっては、素晴らしいかもしれないぞ。
女「ん、なんだい? ジロジロと見て……」
男「みてねーよ」
女「それにしても、ボクの胸はそんなに貧相だろうか」
そんなことは言ってない。
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 23:16:20.75 ID:QIErW0bJP [19/19]
男「俺にとっては2点だってことさ」
女「ふむ、そうか……それでは困る」
困られても。
女「もう一度本を読んで勉強しよう」
男「勘弁してくれ!」
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/14(火) 00:19:22.33 ID:/TJbosG9P [1/6]
男「やれやれ……」
昨日は散々な目に遭った。
女「やあ」
男「おう」
女「気分が優れないようだが?」
男「ちょっとな」
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/14(火) 00:35:07.97 ID:/TJbosG9P [2/6]
女「君の気分が優れないと、こちらも調子が崩れてしまうよ」
男「そうかい」
女「なにかあったのかい?」
男「お前が元凶だ」
女「なんと」
男「……」
わざとらしい。
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/14(火) 00:52:09.76 ID:/TJbosG9P [3/6]
女「そういえば」
さらにわざとらしく、話を変えやがった。
女「君、宿題はしたのかい?」
男「……は?」
女「ほら、現代文の」
男「……あったっけ?」
女「ああ。素晴らしい文章だったよ」
覚えてなかった。
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/14(火) 00:56:44.94 ID:/TJbosG9P [4/6]
女「忘れてしまったんだろう?」
男「……おう」
女「まあ、見せてあげてもいいが」
男「なんだ?」
女「その代わり、条件がある」
男「? なんだ」
女「今度、ボクと一緒に出かけよう」
なんだ、そんなことか。
お安い御用。
91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/14(火) 23:45:25.00 ID:/TJbosG9P [5/6]
女「いいかい?」
男「おう、いいぜ」
簡単なことさ。
教科担任にガミガミされるより。
それに。
こいつのプライベートを、あまり知らないからな。
96 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/14(火) 23:58:04.90 ID:/TJbosG9P [6/6]
女「そうか、なら、……ほら」
男「おう、ありがとう」
女「礼なんかいらないさ。ある意味、取引をしたのだから、ボクも君にお礼を言わないといけないよ」
やつは深くお辞儀をした。
女「ありがとう」
ニッコリ笑いやがって。
99 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 00:18:30.87 ID:v6guebIvP [1/33]
男「……」
女「む、どうしたんだい?」
男「別に」
……俺はこいつに、してるところを見られたんだよな。
女「?」
男「別に、なんでもないって」
女「いや、違う」
近づいてくるなよ……。
女「ああ、パンくずか」
101 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 00:34:12.42 ID:v6guebIvP [2/33]
……。
近くにいかなきゃわからんぞ、そんなの。
女「うん、とれた」
おい、食べるな。
男「おう」
女「どんくさいね、相変わらず」
ほっとけ。
123 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 17:39:19.59 ID:v6guebIvP [3/33]
女「ちょっと髪もはねてるよ」
男「だぁ、お前は保護者か」
女「保護者……いいかもしれないね」
男「ふざけんな」
女「ふふ、まあそう怒らずに」
その笑顔がむかつく。
124 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 17:42:48.21 ID:v6guebIvP [4/33]
男「はぁ……」
女「ためいきかい? 幸せが逃げていくよ」
男「ほっとけ」
女「じゃあボクに当たるようにためいきをついてくれ。そうすれば、ボクに幸せがやってくる」
いや。
その理屈はおかしいだろ。
127 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 17:49:19.17 ID:v6guebIvP [5/33]
男「ためいき自体が幸せじゃあないだろ」
女「む……?」
男「つまり、ためいきをついた人に幸せがやってこなくなるんじゃないか?」
女「なるほど……」
男「……ん?」
こいつ、いきなり近づきやがって。
128 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 17:55:04.48 ID:v6guebIvP [6/33]
女「君に来ない幸せは、ボクが頂くよ」
男「けっ」
女「ふふふ……」
男「おい」
女「ん?」
男「歩きづらい」
131 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 18:16:35.19 ID:v6guebIvP [7/33]
女「そう言ったら、ボクがやめると思うのかい?」
男「一応言っといたんだ」
女「ふふ、そうかい」
邪魔すぎる。
男「……」
女「おっと、そんなに早く歩かないでくれよ」
133 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 18:28:45.38 ID:v6guebIvP [8/33]
男「うるさい」
女「むっ……」
男「お前があくまで邪魔をするなら、俺は俺で抵抗す……る?」
こけてやがる。
ついでに、パンツ丸見え。
男「白か」
女「ああ、真っ白だ」
135 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 18:38:10.30 ID:v6guebIvP [9/33]
女「君は、白は好きかい?」
男「言うかよ」
女「むぅ、嫌いかい?」
男「……嫌いじゃない」
女「そうか」
男「?」
女「見たいときにいつでも言ってくれ。君が見たいなら、いつでも見せるから」
変態が。
女「もちろん、君以外の人には見せるつもりはないけどね」
俺も見る気はない。
138 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 18:42:57.31 ID:v6guebIvP [10/33]
男「そういうこと、平気な顔で言わないほうがいいぜ」
女「どうしてだい?」
男「俺が野獣だったらどうする?」
女「言われるがままさ」
男「じゃあもし、ここで俺がパンツを下ろせといったら?」
女「下ろせばいいのかい?」
男「ストップストップ」
141 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 18:53:19.41 ID:v6guebIvP [11/33]
女「ん、ストップ」
男「とりあえず脱ごうとしてるそのモーションをやめろ」
女「わかった、言うとおりにしよう」
男「はぁ……」
女「またためいきだね」
男「ほっとけ」
142 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 18:58:15.90 ID:v6guebIvP [12/33]
学校についてもこいつは。
ずっとくっつきやがって。
変な噂が立ったらどうするんだ。
男「……おい」
女「大丈夫、トイレと授業中は離れてるから」
男「俺の脚の上に乗るな」
女「迷惑かい?」
男「迷惑だ」
144 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 19:02:15.20 ID:v6guebIvP [13/33]
女「女の子との接触は、男の子にとってとても刺激的なことだと聞いたけれど」
男「お前と触れ合っても嬉しくない」
女「むむ、ボクのことを女の子として、異性として見ていないと?」
男「そういうことだ」
女「嬉しいなあ」
男「はあ?」
153 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 20:07:53.39 ID:v6guebIvP [14/33]
女「つまり、ボクのことを同性のように、仲良くしてくれている、ということだろう?」
男「……」
ポッジティブぅ……。
女「嬉しいなあ、嬉しいなあ」
本当に喜んでいるようだ。
154 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 20:12:38.30 ID:v6guebIvP [15/33]
男「お、おい」
女「む?」
男「脚の上で動くな」
女「なんでだい?」
男「いいから」
くそ、やっぱり俺も男か。
反応してやがる。
155 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 20:16:26.41 ID:v6guebIvP [16/33]
女「なにか、悪いことでも?」
男「ああ、悪い」
女「なにがいけないんだい? 体で喜びを表しているだけさ」
男「言葉で表せ」
女「それじゃあ思いが伝わらないだろう?」
男「……」
女「……あっ」
157 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 20:22:41.33 ID:v6guebIvP [17/33]
男「?」
女「えっと……うん」
いきなり離れた。ラッキー。
女「嫌がるようなことをして悪かったね、す、すまなかった」
男「? おう」
どうしたんだ? いきなり……。
……あ。
159 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 20:42:16.92 ID:v6guebIvP [18/33]
男「えっとだな……」
女「次の授業の準備しないと……」
逃げられた。
誤解だ。いや、誤解じゃないけども。
まずいな。これは、後できまずい。
女「そ、それじゃあ、後で」
男「お、おう」
162 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 21:02:55.75 ID:v6guebIvP [19/33]
帰宅中。
女「……」
いつもうるさいあいつは、一言も喋らない。
気まずい。
これは、いやなムードだ。
男「お、おい」
163 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 21:05:30.95 ID:v6guebIvP [20/33]
女「なんだい?」
男「さっきのことなんだが……」
女「ああ、弁当の話かい? あれはね……」
男「違う、別にお前のチーズソーセージの話はするつもりはない」
女「じゃあ……君の、かい?」
いきなり下ネタか。
166 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 21:24:58.98 ID:v6guebIvP [21/33]
男「まあ、そうなるな」
女「すまなかったね、ちょっと、ビックリしてしまってね」
男「ああ、すまん」
女「ふふ、ボクが昨日見たものが当たっていると考えると、すこし恥ずかしくなってしまってね」
男「……」
畜生。
170 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 21:37:03.12 ID:v6guebIvP [22/33]
男「悪かったな」
女「いや、嬉しいことさ」
男「はぁ?」
女「つまり、ボクとの接触を好ましく思ってくれたということだろう?」
男「……」
まあ、そういうことになる。
つか、肌がめっちゃスベスベだったのが原因だ。
……ああ、やっぱりそういうことなんだ。
172 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 21:40:16.56 ID:v6guebIvP [23/33]
良い匂いするし。
柔らかいし。
暖かいし。
女「ふふふ……」
男「……んだよ」
女「なんでもないさ」
男「うっぜー」
女「無関心より嬉しいよ」
男「……はぁ……」
女「あ、そうだ。ためいきためいき」
またくっつきやがって。
175 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 21:45:24.83 ID:v6guebIvP [24/33]
女「ふふふ……」
男「不気味」
女「笑い方かい?」
男「そうだ」
女「くすくす」
男「そんな笑い方するやつはいない」
女「ふふっ……そうだね」
ふふっ、じゃねえよ。
ふふっ、じゃ。
178 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 21:48:22.84 ID:v6guebIvP [25/33]
女「決めた」
男「ん?」
女「今度行く場所」
男「どこだよ」
女「ふふっ、教えないよ」
じゃあ言うな。
179 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 21:52:54.70 ID:v6guebIvP [26/33]
男「あのな……」
女「なんだい?」
男「悪いけど、お前いつ行くつもりだよ」
女「いつでもいいんじゃないのかい?」
男「こっちにも都合があってな」
女「都合か……ふふっ、ボクに合わせてくれるくせに」
男「……」
女「君のそういうところ、結構好きだよ」
合わせてるつもりは全然ない。
180 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 21:55:54.74 ID:v6guebIvP [27/33]
男「で、いつだよ?」
女「今度の日曜日」
男「……それってお前」
女「ん?」
こいつ、わかって選んでるだろ。
女「どうしたんだい?」
にやにやしやがって。
186 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 23:24:14.19 ID:v6guebIvP [28/33]
男「わかった」
女「空いてるのかい?」
男「空いてる」
女「良かった」
男「はぁ……」
女「幸せがやってくるよ」
男「そりゃよかったね」
188 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 23:30:27.86 ID:v6guebIvP [29/33]
男「土曜日どうすっかな」
女「自慰に勤しんだらどうだい?」
男「やめろ」
女「じゃあ、ボクも初体験してみようかな?」
男「自慰することを公言するな」
女「やり方がわからないのに、するわけないさ」
190 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 23:34:46.13 ID:v6guebIvP [30/33]
男「そうかい」
女「男の子の自慰は、昨日で幾分かは理解したけど」
男「そのことはもう言うな」
女「今でも目を閉じれば思い出すよ……ふふっ」
男「あーもー!」
女「顔が赤いよ? 恥ずかしいのかい?」
恥ずかしくないわけ、ないだろう。
192 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 23:41:04.12 ID:v6guebIvP [31/33]
男「許してくれよ……」
女「……でも確かに、この年頃でしていないボクは、逆に異端なのかもしれないね」
男「……」
いや、別にしないやつはしないだろう。
女「男の子に飢えてないからかな?」
男「性欲ないのか?」
女「うーん、一緒にいれればそれで十分だと、ボクは思ってるから」
ふーん。
194 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 23:45:19.21 ID:v6guebIvP [32/33]
男「そんなもんなのか」
女「うん」
男「……」
女「ん?」
男「……のわりに下ネタとか多くないか?」
女「君をからかってるのさ。思春期の少年をね」
……お前だって思春期の少女だろうが。
196 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 23:57:55.83 ID:v6guebIvP [33/33]
男「へ、そうかい」
女「ふふっ」
男「……」
こいつは本当に、食えないやつだ。
女「あ、そうだ」
男「ん?」
女「ちょっと、ボクの家に寄ってくれないか?」
199 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/16(木) 00:07:58.53 ID:06d97TizP [1/13]
男「お前の家に? なんで」
女「いいから、ね?」
男「いやと言ったら?」
女「自慰……」
とか言いながら、じーっと俺を見てやがる。
こいつ、まさか、SEでシャレをかますとは、恐ろしい子。
ごめん、今日はもう無理だ。
245 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/16(木) 21:06:35.69 ID:06d97TizP [2/13]
男「わかったわかった」
女「ふふ、ありがとう」
こいつから離れたら。
どこかで言われちまいそうだしな。
自慰、じゃねえよ。
248 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/16(木) 21:22:49.80 ID:06d97TizP [3/13]
男「で、なんだよ」
女「そろそろボクの家なんだから、待ってくれよ」
男「へいへい」
女「もちろん、あがってくれるよね?」
男「お前の家に?」
女「うん」
やれやれ。
251 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/16(木) 21:30:01.91 ID:06d97TizP [4/13]
男「別にいいけど」
女「本当かい? ありがとう」
ふふふっ、と不気味な笑い。
何をしようってんだ。
女「ちょっと帰りが遅くなるかもしれないけど、いいかい?」
男「いいぜ、別に」
252 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/16(木) 21:39:29.65 ID:06d97TizP [5/13]
女「ありがとう」
男「おう」
女「ふふ、感謝してばかりだね」
まあ、そうだな。
どうでもいいけどな。
女「さあ、着いたことだし、遠慮せず入ってくれ」
254 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/16(木) 21:43:16.81 ID:06d97TizP [6/13]
男「おう」
って、いきなり走り出した。
家で、いきなり。
男「待てよ」
女「ふふっ」
階段を上り、自分の部屋に行こうとしてるようだ。
男「ちょ、おいっ」
俺も中に入る。
257 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/16(木) 21:54:13.83 ID:06d97TizP [7/13]
女「ふふっ」
男「!」
こいつ。
着替えるために走ったのか。
女「こういうときは、どういう反応をとればいいのかな?」
男「笑えばいいんじゃね?」
女「ふふ、新世紀なお答えありがとう」
男「……」
女「おや、出るのかい?」
当たり前だろ。
260 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/16(木) 22:14:12.67 ID:06d97TizP [8/13]
男「着替え終わったら言え」
女「別に見てもいいんだよ?」
男「何言ってんだよ」
女「ボクは君の、とんでもない場所を見てしまったんだから」
るっせ。
それとこれとは話が違う。
262 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/16(木) 22:31:22.29 ID:06d97TizP [9/13]
男「それとこれとは……」
女「それじゃあ、ボクがいけないとおもうんだ」
男「あれは、事故だったんだ。これは……」
女「君の勘違いで部屋に来たんじゃないか。これも事故さ」
男「……」
女「さあ」
興味がないんだよ。
……いや、おとこに興味があるってことじゃなく。
魅力的でない、ってことだ。
263 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/16(木) 22:43:29.83 ID:06d97TizP [10/13]
男「興味ねぇんだよ」
女「……」
素直に言うのも、大事なことだろ。
女「そうか」
男「……」
女「同性愛者だったんだね」
おい、違う。
264 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/16(木) 22:48:41.78 ID:06d97TizP [11/13]
女「む? でも、大きな胸が好きだったはず……」
男「おいおい……」
女「大きい胸の男性……難しい相手だね」
こいつは。
マジで。
どうかしてる。
男「はぁ……」
女「ためいき」
269 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/16(木) 23:33:53.70 ID:06d97TizP [12/13]
男「お前さ」
女「なんだい?」
男「どうかしてるよ……」
女「同化している? なにが?」
男「普通そんな考え方しないって」
女「考え方? 同化しているのか?」
男「おう」
270 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/16(木) 23:59:21.59 ID:06d97TizP [13/13]
女「むう……難しいことを言うね」
男「いいから早く着替えろよ」
女「いや、見てもらわないと困る」
男「……はぁ……」
女「またためいき」
だぁ、近づくな……。
うおっ。
どさり。
男「……」
女「……」
ベッドに倒れこんだ。
275 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 00:13:22.46 ID:JPAy/lvAP [1/39]
男「……」
女「ふふっ、足がもつれてしまったよ」
男「どけよ」
女「ああ、もちろん」
……。
女「……これは、どういうことかな」
やっぱり、俺は正直者だった。
277 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 00:17:20.42 ID:JPAy/lvAP [2/39]
男「まあ、そういうことだ」
女「……ボクのことを、異性として見ていないんじゃなかったのかな?」
そんなの。
タテマエってやつさ。
女「……性的興奮、というものか」
男「そういうやつだ」
女「制服からここまでテント張りになるんだね、凄い生命力だ」
283 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 01:14:41.18 ID:JPAy/lvAP [3/39]
女「……人間は、性に素直なんだね」
男「そうなんだな」
女「……」
ゆっくりと立ち上がり、着替えを再開した。
男「……」
女「はは、まさかこんな雰囲気になってしまうとはね。困ったものだ」
凄く、寂しそう顔。
284 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 01:20:28.32 ID:JPAy/lvAP [4/39]
女「……ボクは、気にしてないから」
男「何が」
女「……」
男「何がいいたいんだよ」
女「君がボクを、どう思ってるかわからないけど」
男「……?」
女「ボクは君をそういう目で、見れないんだ」
287 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 01:22:29.02 ID:JPAy/lvAP [5/39]
男「……」
俺だって、見たくない。
体が反応するだけである。
別に今すぐに襲いたいとか、そんな衝動はまったくといっていいほどない。
それが普通だろう。
女「だから、気にしてない」
男「俺も気にしてない」
女「そうか、それはよかった」
男「おう」
289 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 01:25:40.73 ID:JPAy/lvAP [6/39]
男「で」
女「なんだい?」
男「寄らせるような用事って?」
女「ああ、そうだった」
男「気づけよ」
女「今日ね」
男「おう」
女「雨が相当降るらしいから、ボクの家で雨宿りすれば、ってことさ」
男「は?」
290 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 01:27:54.21 ID:JPAy/lvAP [7/39]
すぐにカーテンを開ける。
ざあああああああ。
男「うっおおおおおおお!?」
女「ざーざー降りだね」
男「お前なぁ!?」
女「なんだい?」
男「忠告してくれればさっさと帰ってれば、すこし濡れるぐらいで済んだんだぞ!?」
女「風邪をひいたらどうする。おでかけができなくなるじゃないか」
男「そんなに体よわくねえよ!」
292 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 01:30:32.55 ID:JPAy/lvAP [8/39]
女「心配なんだ、君のことが」
男「倒置法を用いて強調するな!」
女「君のこと、心配なんだが」
男「疑問文みたいになってるぞ!?」
女「あはは、面白い」
男「おもしろくねぇ!」
女「じゃあ、このざーざー降りの中、帰るのかい?」
293 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 01:32:41.66 ID:JPAy/lvAP [9/39]
男「それは……」
正直、いやだ。
女「ボクは傘も合羽も貸さないから」
男「ひでえ」
女「それくらい帰って欲しくないんだ」
男「わかったよ、わかった。止むまでいるから」
女「本当かい?」
やけに嬉しそうだな。
294 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 01:35:55.22 ID:JPAy/lvAP [10/39]
男「ああ、約束する」
女「そうか、それじゃあ君の母親に電話しておくよ」
男「いいよ、俺がする」
女「いやいや、ボクがするよ」
男「だるいっつーの、なんでだよ?」
女「今晩、貴方の息子をお預かりします、と」
男「なんでだよ!」
女「え? この雨、止むのは明日だよ?」
先に言え。
296 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 01:38:16.89 ID:JPAy/lvAP [11/39]
男「お前、わかってて……」
女「約束は守るのが、男の子だよ?」
男「……っけ」
女「ふふっ、それじゃあ電話してくるね」
男「はぁ……」
女「ボクがいない間に、ためいきはそれ以上つかないように」
男「へいへい」
298 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 01:39:52.94 ID:JPAy/lvAP [12/39]
男「……はぁ」
おっと。
ついちまった。
まあ、バレないだろうし。
男「そういえば、あいつの母さん、今日見てないな……」
いきなりあがって、何も言わずに娘の部屋に入るおとこのことを、どう思うだろうか。
俺だったら。
獣だとしか思わないだろう。
363 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 20:42:13.47 ID:JPAy/lvAP [13/39]
まずいな。
よし、とりあえず挨拶しておこう。
階段を下りる。
男「ん……?」
今、どうやら電話を終えたらしい。
女「待っていられないのかい? ふふっ……」
男「おい、お前の母さんは?」
女「ああ、母なら今日含めて、土日と帰ってこないよ」
367 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 20:58:48.85 ID:JPAy/lvAP [14/39]
男「マジか」
女「ふふっ、嘘はつかないよ」
男「……」
これは非常にまずい。
いや、考えてみろよ。
男女二人が、一つ屋根の下だぞ。
368 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 21:06:31.00 ID:JPAy/lvAP [15/39]
男「はぁ……」
女「ん?」
ためいきをついたから、近づいてきた。
女「また、ためいき。いやかい?」
男「いやじゃないけど……」
女「いやじゃないなら、嬉しいよ」
別に、いやじゃないだけで、良いわけじゃないぞ。
369 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 21:13:24.04 ID:JPAy/lvAP [16/39]
女「まだ晩御飯という時間でもないね、何をしようか?」
男「別に、なんでもいい」
女「ナニ、しようか?」
男「だからなんでお前は……」
下ネタっつか、なんつーか。
そういうの多いんだ。
370 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 21:19:35.43 ID:JPAy/lvAP [17/39]
女「ふふ、ちょっと、調子に乗りすぎかな」
そうだな。調子に乗りすぎ。
男「ゲームしようぜ、ゲーム」
女「むぅ……残念ながら、ボクの家にはゲームというものがないんだ」
男「トランプも?」
女「アナログなものならあるよ、ほら」
男「なんだそれ?」
女「ツイスターゲーム」
……いや。
おかしいだろ。
374 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 21:23:33.79 ID:JPAy/lvAP [18/39]
女「やらないのかい?」
男「疲れるだろ、これ」
女「そうなのかな? ボクは君とやるために買ったものだから、どうやるのかわからないんだ」
なんで俺限定なんだよ。
男「俺だってわからん」
女「さっき疲れると言っていたじゃないか」
男「そうですけども」
畜生、口が滑った。
377 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 21:29:33.90 ID:JPAy/lvAP [19/39]
男「ああ、そうだそうだ」
女「む?」
男「これ、つぶやくんだよ、○○なう、みたいに」
女「それじゃあツイッターゲームじゃないか」
くそ、騙されんか。
男「これ、回すやつとかいないといけないから、3人いないといけないんだよ」
女「ああ、これ、ボタンを押すと自動的にやってくれるものらしいよ」
ハイテクじゃん。
アナログじゃないじゃん。
381 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 21:33:21.94 ID:JPAy/lvAP [20/39]
女「やらないか?」
男「いい男なお誘いだな」
女「どういうことだい?」
男「気にするな」
仕方ない。
別にホイホイ、やるつもりはないけど。
もう逃げられようもないし。
男「じゃあ、やるか」
女「そうこなくちゃ。ふふっ……」
385 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 21:39:27.90 ID:JPAy/lvAP [21/39]
女「どうやるんだい?」
男「えっとだな、まず色があるだろ? この色に指示された部位を置くんだ」
女「なるほど。左右の手足だね。了解した」
男「じゃあやるか」
女「うん」
右足 赤
男「おう」
女「うむ」
左足 緑
男「よっと……て、おい!」
女「なんだい?」
男「いきなりなんでそんなに脚を開く!?」
女「どこでもいいんだろ?」
きつそうな体勢だな、おい。
386 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 21:46:42.99 ID:JPAy/lvAP [22/39]
その後……。
男「お前、いいかげんに……」
女「ふふ、なにがだい?」
なんでこんなに絡むんだよ。
おかしいだろ。
女「次は……」
黄色 左足
男「きっつ!」
女「よいしょっと」
男「うおっ、そこは俺が……!」
女「ふふ、お先」
387 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 21:50:43.38 ID:JPAy/lvAP [23/39]
男「畜生……あそこしか……」
女「おや、そこにいくのかい?」
男「くぃっぃ……」
女「ふふっ、面白い声だね」
男「つ、次ぉぃぃぃ……」
左手 緑
鬼畜だ。
こっからどうやっていけばいいんだ。
388 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 21:54:25.38 ID:JPAy/lvAP [24/39]
男「くのおおおお……」
女「うん、苦悩だね」
黙れ。
元はと言えばお前が変なとこに行かなけりゃ……。
女「よいしょ。ボクはできたよ」
男「うのぉぉ……」
とすっ。
女「あにゃ……」
あいつの股の間に、顔が当たった。
392 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 22:04:56.45 ID:JPAy/lvAP [25/39]
女「……」
ぐらり、と。
倒れた。
男「……むぐ?」
女「あ、あまりそんなところに顔をつけるものじゃないよ……」
地の文では、凄い早い反応だった。
しかし、俺自身が気づいたのは今さっきだ。
男「! す、すまん」
女「……」
ああああ、なんだよその顔。
顔赤くして目を逸らすな。
395 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 22:12:34.32 ID:JPAy/lvAP [26/39]
唇を尖らせて。
いつもの。
こいつっぽくない。
なんか……。
女「つ、ツイスターゲームはおしまい。ご飯にしよう」
食うにはいい時間だった。
男「じゃあ、食うか」
396 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 22:15:47.01 ID:JPAy/lvAP [27/39]
女「ふふっ、君がお泊りに来た時のために、母から料理を教わっていたんだ」
だから。
なんで俺限定なんだ。
女「待っててくれ。腕にのりをつけて頑張るから」
男「よりをかけてくれ」
女「かけるなんて……」
男「もういい、早く作業に入れ」
めんどくせーやつ。
397 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 22:25:35.49 ID:JPAy/lvAP [28/39]
男「ふぅ……」
女「おや、今度はためいきじゃないようだね」
男「疲れたから一息だ」
女「そうか」
いつもの状態に戻った。
さっきの面影は、まるでない。
399 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 22:30:38.63 ID:JPAy/lvAP [29/39]
男「やれやれ」
なんか、さっきのは正直。
正直に。
可愛かったな、とか。
思ってたり。
女「ふふっ、そろそろできるからね」
男「おう」
401 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 22:33:17.28 ID:JPAy/lvAP [30/39]
男「……」
やべ、腹鳴った。
意外と腹減ってるんだな。
女「いやしんぼさんだね」
男「おいしんぼだ」
女「ふふっ、そうかい」
綺麗にあしらわれた。
412 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 23:27:29.41 ID:JPAy/lvAP [31/39]
女「おまたせ……あ、いや」
男「ん?」
女「おまたせって、ちょっといやらしいね」
そんなことどうでもいい。
女「そう思わないかい?」
男「思わん」
女「そうか、残念だ」
なにがだ。
414 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 23:32:23.02 ID:JPAy/lvAP [32/39]
男「……」
飯。
女「さあ、召し上がれ」
男「おう、いただきます」
女「ふふっ」
ぱくり。
……。
いや、まあ。
美味いよ。美味い。
普通に、美味い。
415 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 23:34:43.75 ID:JPAy/lvAP [33/39]
女「どうだい?」
男「美味い」
女「そうか」
男「……」
喜んでもいいだろうに。
当たり前みたいに、ドヤ顔か。
可愛くねー。
416 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 23:37:23.17 ID:JPAy/lvAP [34/39]
女「良かった良かった」
と、俺の心の中を覗いていたかのように、いきなり喜び始めた。
女「……とか、言ったら可愛いのかな?」
……こいつ、まさか……。
心を読んでやがるのか?
男「さあな」
女「ふぅん」
いや、そんなことできるわけがない。
418 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 23:40:18.08 ID:JPAy/lvAP [35/39]
男「ふぅ」
食った食った。
意外と量が多くて困ってことは言わないでおこう。
男「お前、食べないのか?」
女「食欲がないんだ」
男「大丈夫か?」
女「気にしなくてもいい。ボクの用事だから」
男「……?」
あやしいな。
419 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 23:42:17.80 ID:JPAy/lvAP [36/39]
男「まあ、いい。そういえば、俺が食っている間に何してたんだ? 姿が見えなかったが」
女「お風呂の用意をしていたんだ」
男「なるほどな」
女「ふふっ、お風呂にするかい?」
男「飯食う前に言うべきだろ」
女「そうだね。順序を間違えてしまったよ」
420 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 23:52:17.43 ID:JPAy/lvAP [37/39]
と、笑う。
……うーん。
女「それじゃあ、本当にどうするんだい? 疲れているとさっき言っていたから、このまま寝てもいいんだよ?」
男「いや、別に」
女「じゃあ、入るかい?」
男「入る」
女「そうか」
汗かいてるからな。こんなんで人の家にいることすら、俺は恥ずかしいわけで。
422 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 23:57:11.21 ID:JPAy/lvAP [38/39]
男「ついてくるなよ」
女「わからないだろ?」
男「何度来てると思ってるんだ」
女「ふふっ、そうはいかないさ」
男「はぁ……」
女「ほら、ためいきをつく」
ああ、もう。調子狂うぜ。
424 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 23:59:29.50 ID:JPAy/lvAP [39/39]
男「……」
女「シャンプーとリンスを間違えないように、わかったね?」
男「お前は保護者か」
女「ふふっ、そうだよ」
認めるな。
男「わかったから、出てけ出てけ」
女「うん」
426 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/18(土) 00:03:24.36 ID:CHq2s6K7P [1/20]
男「やれやれ」
やっと出たか。
男「さて」
入るか。
男「ふう……」
気持ちいい。
女「湯加減はどうかな?」
話しかけるな。
男「んだよもぉ……」
429 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/18(土) 00:06:32.21 ID:CHq2s6K7P [2/20]
男「いいですから、もう話しかけてくるなよ」
女「そうか。ならいいんだ」
男「けっ」
女「ふふ、ちょっと厚かましかったかな?」
男「物凄くな」
女「ははは、酷い言い様だ」
酷くはないはずだ。
433 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/18(土) 00:16:37.72 ID:CHq2s6K7P [3/20]
俺は。
ただ、話しかけられただけで。
体が正直に反応している。
なんでだろうか。
いつもなら、こんなことはない。
なんでだ? なんで、こんなに反応がいいんだ?
男「……」
考えるだけ、無駄だ。
436 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/18(土) 00:23:02.60 ID:CHq2s6K7P [4/20]
男「あがったぞー」
女「おや、ほかほかだね」
男「そりゃな」
風呂に入ってヒエヒエってのは聞いたことがない。
女「それじゃあ、どうしようか?」
男「風呂入らないのか?」
女「ボクにも色々とあるんだ」
男「ふーん」
いろいろねぇ。
437 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/18(土) 00:26:15.66 ID:CHq2s6K7P [5/20]
女「ボクは、もう寝ることにするよ」
男「じゃあ、俺も」
女「いや、いいんだよ? ボクに合わせなくても」
いやいや。
起きてたところで。
何すればいいんだよ。
女「ボクが寝た後に楽しんでもいいんだし」
男「するかっ」
441 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/18(土) 00:38:43.69 ID:CHq2s6K7P [6/20]
……まあ。
昨日はあの後も結局、してない。
久しぶりだったのに。
する機会っつーか。
なんか、興がそがれたつーか。
見つかるの怖いっつーか。
女「どうしたんだい?」
男「なんでもない」
だからと言って、人の家でするのはどう考えても変態だろ。
444 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/18(土) 00:45:06.06 ID:CHq2s6K7P [7/20]
男「……おい」
女「なんだい?」
男「なんの冗談だ」
女「冗談?」
男「どうなってるだよ」
女「こうなってるのさ」
男「……お前はベッドで寝ろ」
女「じゃあ君もベッドで寝ることになるよ」
なんでだよ。
445 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/18(土) 00:50:25.49 ID:CHq2s6K7P [8/20]
男「いや、じゃあ布団で寝ろよ」
女「じゃあ君も布団で寝ることになるよ」
男「ふざけるな。ベッドがあるのにもったいないだろ」
女「だから、君に決めさせているじゃないか」
男「だから、なんで二つに一つなんだよ」
女「いいからいいから」
おいおい。
こいつ、やっぱりおかしいって。
448 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/18(土) 00:56:41.30 ID:CHq2s6K7P [9/20]
男「つまり……」
女「うん」
男「お前と一緒に寝る以外に選択肢はない、ということか」
女「……」
顔赤くして頷くな。
男「わかったよ。寝る。寝てやる。」
452 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/18(土) 01:03:59.49 ID:CHq2s6K7P [10/20]
女「ふふっ、感謝するよ」
男「近づくなよ」
女「意味がないじゃないか」
男「……はいはい」
なんだよ、こいつ。
意味わかんねえ。
女「……こっちを向いてくれよ」
男「……」
454 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/18(土) 01:05:06.29 ID:CHq2s6K7P [11/20]
男「ん」
女「いやかい?」
いやだよ。
なんでお前と一緒に、寝ないといけないんだ。
女「……」
すっげえ近いし。
460 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/18(土) 01:12:32.15 ID:CHq2s6K7P [12/20]
女「ふふっ……」
男「なんだよ」
女「ごめんね」
男「っ……」
いつもの、口調じゃない。
女「ちょっと、わがままが過ぎちゃった。ごめんね」
男「お、おい……」
女「おやすみ、男」
男「……」
464 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/18(土) 01:15:57.14 ID:CHq2s6K7P [13/20]
男「おいっ」
ぎゅっと。
こいつの手を握ってみる。
特に意味はないけど。
女「……?」
男「……えっと」
やべえ。
恥ずかしくて何も言えないぞ。
何か言え、何か……。
465 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/18(土) 01:19:53.42 ID:CHq2s6K7P [14/20]
女「暖かいね」
男「……!」
女「ふふっ、男の手、暖かい」
男「……女」
女「?」
意味はない。
意味はないんだと信じたい。
俺は、女の唇に、そっと唇を合わせた。
471 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/18(土) 01:21:51.20 ID:CHq2s6K7P [15/20]
女「ん……」
男「……」
なんでだろうな。
なんで、こんなことしたのか。
わかんねえや。
女「……バカ」
男「あん?」
女「ボクからしようと思ってたのに……」
なんだよそれ。
472 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/18(土) 01:24:10.81 ID:CHq2s6K7P [16/20]
女「……男」
男「なんだよ」
女「ボクのこと、好き?」
男「嫌いじゃない」
女「微妙な答えだね」
男「……嫌いじゃないし、普通ってわけでもない」
女「ふふっ、そっか」
477 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/18(土) 01:28:20.14 ID:CHq2s6K7P [17/20]
女「ボクは男のこと、大好き」
男「そうかい」
女「ちゃんと返してよ」
男「……嬉しいよ」
女「ふふっ……」
481 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/18(土) 01:31:06.55 ID:CHq2s6K7P [18/20]
さて。
それから俺らがどうしたかって?
もちろん。
もちろん、わかるよな?
寝たよ。
寝ちまったよ。
勇気がなくて悪かったな。
女の笑顔見たらもうどうでもよくなっちまったんだよ。
つくづくダメ男だと思ったよ。ええ。
484 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/18(土) 01:35:04.67 ID:CHq2s6K7P [19/20]
日曜。
男「おーい」
女「やあ」
……どうやら、口調も雰囲気も戻っちまったみたいだ。残念。
でもまぁ、これがこいつなんだし、俺はいいと思ってる。
女「結構遅れたね、どうしたんだい? 自慰かい?」
男「大声でそういうこと言うな、バカ」
むかつくやつだ。
女「ふふっ、それじゃあ、行こうか男」
……名前呼んだから全てノーカンにはならないぞ。
男「……やれやれ」
はしゃぐ女を追いかけながら。
俺は、今日、こいつに渡す誕生日プレゼントを、考えていた。
Fin
490 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/18(土) 01:36:59.53 ID:CHq2s6K7P [20/20]
エロシーンも書けない俺で悪かった。
ボクっ子大好き。
また今度もこんなのあったら、俺かもしれない。
じゃあ。
女「ふふっ」
男「……んだよ」
女「しまわないのかい?」
男「……うっせ。つーより、なんでお前が?」
女「ボクかい? 君の家に来ているんじゃないか」
男「違う、なんで勝手に入ってきた?」
女「君のお母さんからは許可を取ったさ」
……勝手に入れやがったな。
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 21:26:50.74 ID:QIErW0bJP
男「……ちっ」
女「でも、君は凄い心臓の持ち主だね」
男「あん?」
女「下に母親がいるのに、自慰に勤しめるとは……ボクにはできそうもない」
……お前にはついてないだろ。
女「もっとも、無いからしようにもできないけどね」
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 21:33:05.44 ID:QIErW0bJP
男「変な反応だな」
女「ん?」
普通だったら。
男「普通だったら、もっと恥ずかしがるもんだけど」
女「ははは、逆に興味がわいているからね」
男「はぁ?」
女「できれば、しているところ、射精まで見ていたいくらいだ」
ダメだ、こいつ。
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 21:41:08.78 ID:QIErW0bJP
男「するかっつーの」
女「そうか、残念だ」
男「……」
女「ふふっ、今日はいいものが見れた」
男「変なこと言うな」
女「普段の生活ではそう見れないからね。頭の中に鮮明に浮かんでくる」
男「……」
タイミングが悪すぎただろ、さっきの。
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 21:46:55.96 ID:QIErW0bJP
女「お返しに、ボクの自慰を見せようか?」
男「ふざけんな」
女「でも、ボクはまだやったことがないんだ」
男「……」
聞きたくない、聞きたくない。
女「どうするのか、教えてくれないかい」
男「俺が知ってるわけないだろ!」
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 21:50:09.51 ID:QIErW0bJP
女「そうか」
男「……」
女「じゃあ……」
近づくな、やめろ。
女「君の持っているその本を貸してくれ」
男「!」
この本はダメだ。
女「ダメかい?」
男「無理」
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 21:56:34.05 ID:QIErW0bJP
女「おや、何故だい?」
男「なんでって……」
これは、男が見るものであってだな……。
女「とってもピンクだね」
男「見たら俺は死ぬ」
女「どうして?」
男「恥ずかしすぎて」
女「ボクのことは考えないのかい? ボクが恥ずかしすぎて死んでしまうかもしれないよ?」
知るかよ。
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 22:01:46.92 ID:QIErW0bJP
男「わかったよ」
女「読ませてくれるのかい?」
そんなキラキラした目で見るな。
男「やだ」
女「そうか、それは残念だ」
男「なんでそんなに見たいんだよ」
女「貴重な資料だからね」
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 22:06:45.37 ID:QIErW0bJP
男「資料?」
女「うん」
男「どういうことだよ」
女「いいじゃないか。黙秘権を行使するよ」
男「黙秘拳ってどんな流派だ」
女「こういうときにボケないでくれ」
男「……」
女「さあ、早く」
男「やれやれ……わかったよ」
死にたい。
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 22:09:26.48 ID:QIErW0bJP
女「すまないね」
ペラリペラリ。
恥ずかしいぞ、この野郎。
女「ふむ……」
男「頷きながら見るな、そんないいもんじゃねえ」
女「素晴らしいよ」
男「……はぁ」
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 22:14:52.97 ID:QIErW0bJP
女「……君は」
なんだよ、読み終わってから話しかけろよ。
男「んだよ」
女「胸の大きな子が、好みなのかい?」
男「……」
うわあああああああああ。
女「そうなのかい?」
男「……そうだよ、悪いか」
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 22:23:08.39 ID:QIErW0bJP
女「ふむ……そうか」
男「……」
女「胸に、とっても興味があるんだね、君は」
男「うるせー! もういいだろうが!?」
女「いや、まだ全て読み終えてないよ」
男「あーもぉーー!!」
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 22:38:18.73 ID:QIErW0bJP
女「よかったよ」
男「……俺のライフはゼロだ」
女「そうか。それは良かった」
男「よくねえ!」
女「君の嗜好がわかってとても楽しかったよ」
男「ふん……」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 22:41:32.03 ID:QIErW0bJP
女「よし」
いきなり上着脱いで……ブラ。
男「なんだよいきなり!?」
女「さあ、判定だ」
男「なにが!?」
女「ボクの胸は、好みかい?」
男「……は?」
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 22:43:52.98 ID:QIErW0bJP
女「ボクもやはり、一少女として、気になるところだ」
男「いやいや、おかしい」
女「え?」
男「少女って……」
女「訂正しよう。一女性として、気になるところだ」
男「うむ、しっくりくる」
女「それで、どうなんだい?」
33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 23:00:29.41 ID:QIErW0bJP
男「うーん」
女「ふむ」
男「2点(100点中)」
女「……そうかそうか。それは精進しないといけないね」
男「お、おい……」
女「いや、いいんだ……仕方ない結果さ」
こんなことを言うのは、悪いんだが。
本当に、魅力のない、胸だ。
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 23:10:49.50 ID:QIErW0bJP
気を重くするなよ。
俺には、魅力的に感じないだけで。
他の人にとっては、素晴らしいかもしれないぞ。
女「ん、なんだい? ジロジロと見て……」
男「みてねーよ」
女「それにしても、ボクの胸はそんなに貧相だろうか」
そんなことは言ってない。
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 23:16:20.75 ID:QIErW0bJP [19/19]
男「俺にとっては2点だってことさ」
女「ふむ、そうか……それでは困る」
困られても。
女「もう一度本を読んで勉強しよう」
男「勘弁してくれ!」
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/14(火) 00:19:22.33 ID:/TJbosG9P [1/6]
男「やれやれ……」
昨日は散々な目に遭った。
女「やあ」
男「おう」
女「気分が優れないようだが?」
男「ちょっとな」
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/14(火) 00:35:07.97 ID:/TJbosG9P [2/6]
女「君の気分が優れないと、こちらも調子が崩れてしまうよ」
男「そうかい」
女「なにかあったのかい?」
男「お前が元凶だ」
女「なんと」
男「……」
わざとらしい。
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/14(火) 00:52:09.76 ID:/TJbosG9P [3/6]
女「そういえば」
さらにわざとらしく、話を変えやがった。
女「君、宿題はしたのかい?」
男「……は?」
女「ほら、現代文の」
男「……あったっけ?」
女「ああ。素晴らしい文章だったよ」
覚えてなかった。
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/14(火) 00:56:44.94 ID:/TJbosG9P [4/6]
女「忘れてしまったんだろう?」
男「……おう」
女「まあ、見せてあげてもいいが」
男「なんだ?」
女「その代わり、条件がある」
男「? なんだ」
女「今度、ボクと一緒に出かけよう」
なんだ、そんなことか。
お安い御用。
91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/14(火) 23:45:25.00 ID:/TJbosG9P [5/6]
女「いいかい?」
男「おう、いいぜ」
簡単なことさ。
教科担任にガミガミされるより。
それに。
こいつのプライベートを、あまり知らないからな。
96 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/14(火) 23:58:04.90 ID:/TJbosG9P [6/6]
女「そうか、なら、……ほら」
男「おう、ありがとう」
女「礼なんかいらないさ。ある意味、取引をしたのだから、ボクも君にお礼を言わないといけないよ」
やつは深くお辞儀をした。
女「ありがとう」
ニッコリ笑いやがって。
99 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 00:18:30.87 ID:v6guebIvP [1/33]
男「……」
女「む、どうしたんだい?」
男「別に」
……俺はこいつに、してるところを見られたんだよな。
女「?」
男「別に、なんでもないって」
女「いや、違う」
近づいてくるなよ……。
女「ああ、パンくずか」
101 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 00:34:12.42 ID:v6guebIvP [2/33]
……。
近くにいかなきゃわからんぞ、そんなの。
女「うん、とれた」
おい、食べるな。
男「おう」
女「どんくさいね、相変わらず」
ほっとけ。
123 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 17:39:19.59 ID:v6guebIvP [3/33]
女「ちょっと髪もはねてるよ」
男「だぁ、お前は保護者か」
女「保護者……いいかもしれないね」
男「ふざけんな」
女「ふふ、まあそう怒らずに」
その笑顔がむかつく。
124 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 17:42:48.21 ID:v6guebIvP [4/33]
男「はぁ……」
女「ためいきかい? 幸せが逃げていくよ」
男「ほっとけ」
女「じゃあボクに当たるようにためいきをついてくれ。そうすれば、ボクに幸せがやってくる」
いや。
その理屈はおかしいだろ。
127 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 17:49:19.17 ID:v6guebIvP [5/33]
男「ためいき自体が幸せじゃあないだろ」
女「む……?」
男「つまり、ためいきをついた人に幸せがやってこなくなるんじゃないか?」
女「なるほど……」
男「……ん?」
こいつ、いきなり近づきやがって。
128 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 17:55:04.48 ID:v6guebIvP [6/33]
女「君に来ない幸せは、ボクが頂くよ」
男「けっ」
女「ふふふ……」
男「おい」
女「ん?」
男「歩きづらい」
131 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 18:16:35.19 ID:v6guebIvP [7/33]
女「そう言ったら、ボクがやめると思うのかい?」
男「一応言っといたんだ」
女「ふふ、そうかい」
邪魔すぎる。
男「……」
女「おっと、そんなに早く歩かないでくれよ」
133 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 18:28:45.38 ID:v6guebIvP [8/33]
男「うるさい」
女「むっ……」
男「お前があくまで邪魔をするなら、俺は俺で抵抗す……る?」
こけてやがる。
ついでに、パンツ丸見え。
男「白か」
女「ああ、真っ白だ」
135 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 18:38:10.30 ID:v6guebIvP [9/33]
女「君は、白は好きかい?」
男「言うかよ」
女「むぅ、嫌いかい?」
男「……嫌いじゃない」
女「そうか」
男「?」
女「見たいときにいつでも言ってくれ。君が見たいなら、いつでも見せるから」
変態が。
女「もちろん、君以外の人には見せるつもりはないけどね」
俺も見る気はない。
138 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 18:42:57.31 ID:v6guebIvP [10/33]
男「そういうこと、平気な顔で言わないほうがいいぜ」
女「どうしてだい?」
男「俺が野獣だったらどうする?」
女「言われるがままさ」
男「じゃあもし、ここで俺がパンツを下ろせといったら?」
女「下ろせばいいのかい?」
男「ストップストップ」
141 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 18:53:19.41 ID:v6guebIvP [11/33]
女「ん、ストップ」
男「とりあえず脱ごうとしてるそのモーションをやめろ」
女「わかった、言うとおりにしよう」
男「はぁ……」
女「またためいきだね」
男「ほっとけ」
142 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 18:58:15.90 ID:v6guebIvP [12/33]
学校についてもこいつは。
ずっとくっつきやがって。
変な噂が立ったらどうするんだ。
男「……おい」
女「大丈夫、トイレと授業中は離れてるから」
男「俺の脚の上に乗るな」
女「迷惑かい?」
男「迷惑だ」
144 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 19:02:15.20 ID:v6guebIvP [13/33]
女「女の子との接触は、男の子にとってとても刺激的なことだと聞いたけれど」
男「お前と触れ合っても嬉しくない」
女「むむ、ボクのことを女の子として、異性として見ていないと?」
男「そういうことだ」
女「嬉しいなあ」
男「はあ?」
153 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 20:07:53.39 ID:v6guebIvP [14/33]
女「つまり、ボクのことを同性のように、仲良くしてくれている、ということだろう?」
男「……」
ポッジティブぅ……。
女「嬉しいなあ、嬉しいなあ」
本当に喜んでいるようだ。
154 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 20:12:38.30 ID:v6guebIvP [15/33]
男「お、おい」
女「む?」
男「脚の上で動くな」
女「なんでだい?」
男「いいから」
くそ、やっぱり俺も男か。
反応してやがる。
155 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 20:16:26.41 ID:v6guebIvP [16/33]
女「なにか、悪いことでも?」
男「ああ、悪い」
女「なにがいけないんだい? 体で喜びを表しているだけさ」
男「言葉で表せ」
女「それじゃあ思いが伝わらないだろう?」
男「……」
女「……あっ」
157 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 20:22:41.33 ID:v6guebIvP [17/33]
男「?」
女「えっと……うん」
いきなり離れた。ラッキー。
女「嫌がるようなことをして悪かったね、す、すまなかった」
男「? おう」
どうしたんだ? いきなり……。
……あ。
159 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 20:42:16.92 ID:v6guebIvP [18/33]
男「えっとだな……」
女「次の授業の準備しないと……」
逃げられた。
誤解だ。いや、誤解じゃないけども。
まずいな。これは、後できまずい。
女「そ、それじゃあ、後で」
男「お、おう」
162 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 21:02:55.75 ID:v6guebIvP [19/33]
帰宅中。
女「……」
いつもうるさいあいつは、一言も喋らない。
気まずい。
これは、いやなムードだ。
男「お、おい」
163 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 21:05:30.95 ID:v6guebIvP [20/33]
女「なんだい?」
男「さっきのことなんだが……」
女「ああ、弁当の話かい? あれはね……」
男「違う、別にお前のチーズソーセージの話はするつもりはない」
女「じゃあ……君の、かい?」
いきなり下ネタか。
166 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 21:24:58.98 ID:v6guebIvP [21/33]
男「まあ、そうなるな」
女「すまなかったね、ちょっと、ビックリしてしまってね」
男「ああ、すまん」
女「ふふ、ボクが昨日見たものが当たっていると考えると、すこし恥ずかしくなってしまってね」
男「……」
畜生。
170 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 21:37:03.12 ID:v6guebIvP [22/33]
男「悪かったな」
女「いや、嬉しいことさ」
男「はぁ?」
女「つまり、ボクとの接触を好ましく思ってくれたということだろう?」
男「……」
まあ、そういうことになる。
つか、肌がめっちゃスベスベだったのが原因だ。
……ああ、やっぱりそういうことなんだ。
172 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 21:40:16.56 ID:v6guebIvP [23/33]
良い匂いするし。
柔らかいし。
暖かいし。
女「ふふふ……」
男「……んだよ」
女「なんでもないさ」
男「うっぜー」
女「無関心より嬉しいよ」
男「……はぁ……」
女「あ、そうだ。ためいきためいき」
またくっつきやがって。
175 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 21:45:24.83 ID:v6guebIvP [24/33]
女「ふふふ……」
男「不気味」
女「笑い方かい?」
男「そうだ」
女「くすくす」
男「そんな笑い方するやつはいない」
女「ふふっ……そうだね」
ふふっ、じゃねえよ。
ふふっ、じゃ。
178 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 21:48:22.84 ID:v6guebIvP [25/33]
女「決めた」
男「ん?」
女「今度行く場所」
男「どこだよ」
女「ふふっ、教えないよ」
じゃあ言うな。
179 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 21:52:54.70 ID:v6guebIvP [26/33]
男「あのな……」
女「なんだい?」
男「悪いけど、お前いつ行くつもりだよ」
女「いつでもいいんじゃないのかい?」
男「こっちにも都合があってな」
女「都合か……ふふっ、ボクに合わせてくれるくせに」
男「……」
女「君のそういうところ、結構好きだよ」
合わせてるつもりは全然ない。
180 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 21:55:54.74 ID:v6guebIvP [27/33]
男「で、いつだよ?」
女「今度の日曜日」
男「……それってお前」
女「ん?」
こいつ、わかって選んでるだろ。
女「どうしたんだい?」
にやにやしやがって。
186 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 23:24:14.19 ID:v6guebIvP [28/33]
男「わかった」
女「空いてるのかい?」
男「空いてる」
女「良かった」
男「はぁ……」
女「幸せがやってくるよ」
男「そりゃよかったね」
188 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 23:30:27.86 ID:v6guebIvP [29/33]
男「土曜日どうすっかな」
女「自慰に勤しんだらどうだい?」
男「やめろ」
女「じゃあ、ボクも初体験してみようかな?」
男「自慰することを公言するな」
女「やり方がわからないのに、するわけないさ」
190 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 23:34:46.13 ID:v6guebIvP [30/33]
男「そうかい」
女「男の子の自慰は、昨日で幾分かは理解したけど」
男「そのことはもう言うな」
女「今でも目を閉じれば思い出すよ……ふふっ」
男「あーもー!」
女「顔が赤いよ? 恥ずかしいのかい?」
恥ずかしくないわけ、ないだろう。
192 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 23:41:04.12 ID:v6guebIvP [31/33]
男「許してくれよ……」
女「……でも確かに、この年頃でしていないボクは、逆に異端なのかもしれないね」
男「……」
いや、別にしないやつはしないだろう。
女「男の子に飢えてないからかな?」
男「性欲ないのか?」
女「うーん、一緒にいれればそれで十分だと、ボクは思ってるから」
ふーん。
194 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 23:45:19.21 ID:v6guebIvP [32/33]
男「そんなもんなのか」
女「うん」
男「……」
女「ん?」
男「……のわりに下ネタとか多くないか?」
女「君をからかってるのさ。思春期の少年をね」
……お前だって思春期の少女だろうが。
196 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/15(水) 23:57:55.83 ID:v6guebIvP [33/33]
男「へ、そうかい」
女「ふふっ」
男「……」
こいつは本当に、食えないやつだ。
女「あ、そうだ」
男「ん?」
女「ちょっと、ボクの家に寄ってくれないか?」
199 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/16(木) 00:07:58.53 ID:06d97TizP [1/13]
男「お前の家に? なんで」
女「いいから、ね?」
男「いやと言ったら?」
女「自慰……」
とか言いながら、じーっと俺を見てやがる。
こいつ、まさか、SEでシャレをかますとは、恐ろしい子。
ごめん、今日はもう無理だ。
245 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/16(木) 21:06:35.69 ID:06d97TizP [2/13]
男「わかったわかった」
女「ふふ、ありがとう」
こいつから離れたら。
どこかで言われちまいそうだしな。
自慰、じゃねえよ。
248 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/16(木) 21:22:49.80 ID:06d97TizP [3/13]
男「で、なんだよ」
女「そろそろボクの家なんだから、待ってくれよ」
男「へいへい」
女「もちろん、あがってくれるよね?」
男「お前の家に?」
女「うん」
やれやれ。
251 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/16(木) 21:30:01.91 ID:06d97TizP [4/13]
男「別にいいけど」
女「本当かい? ありがとう」
ふふふっ、と不気味な笑い。
何をしようってんだ。
女「ちょっと帰りが遅くなるかもしれないけど、いいかい?」
男「いいぜ、別に」
252 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/16(木) 21:39:29.65 ID:06d97TizP [5/13]
女「ありがとう」
男「おう」
女「ふふ、感謝してばかりだね」
まあ、そうだな。
どうでもいいけどな。
女「さあ、着いたことだし、遠慮せず入ってくれ」
254 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/16(木) 21:43:16.81 ID:06d97TizP [6/13]
男「おう」
って、いきなり走り出した。
家で、いきなり。
男「待てよ」
女「ふふっ」
階段を上り、自分の部屋に行こうとしてるようだ。
男「ちょ、おいっ」
俺も中に入る。
257 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/16(木) 21:54:13.83 ID:06d97TizP [7/13]
女「ふふっ」
男「!」
こいつ。
着替えるために走ったのか。
女「こういうときは、どういう反応をとればいいのかな?」
男「笑えばいいんじゃね?」
女「ふふ、新世紀なお答えありがとう」
男「……」
女「おや、出るのかい?」
当たり前だろ。
260 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/16(木) 22:14:12.67 ID:06d97TizP [8/13]
男「着替え終わったら言え」
女「別に見てもいいんだよ?」
男「何言ってんだよ」
女「ボクは君の、とんでもない場所を見てしまったんだから」
るっせ。
それとこれとは話が違う。
262 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/16(木) 22:31:22.29 ID:06d97TizP [9/13]
男「それとこれとは……」
女「それじゃあ、ボクがいけないとおもうんだ」
男「あれは、事故だったんだ。これは……」
女「君の勘違いで部屋に来たんじゃないか。これも事故さ」
男「……」
女「さあ」
興味がないんだよ。
……いや、おとこに興味があるってことじゃなく。
魅力的でない、ってことだ。
263 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/16(木) 22:43:29.83 ID:06d97TizP [10/13]
男「興味ねぇんだよ」
女「……」
素直に言うのも、大事なことだろ。
女「そうか」
男「……」
女「同性愛者だったんだね」
おい、違う。
264 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/16(木) 22:48:41.78 ID:06d97TizP [11/13]
女「む? でも、大きな胸が好きだったはず……」
男「おいおい……」
女「大きい胸の男性……難しい相手だね」
こいつは。
マジで。
どうかしてる。
男「はぁ……」
女「ためいき」
269 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/16(木) 23:33:53.70 ID:06d97TizP [12/13]
男「お前さ」
女「なんだい?」
男「どうかしてるよ……」
女「同化している? なにが?」
男「普通そんな考え方しないって」
女「考え方? 同化しているのか?」
男「おう」
270 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/16(木) 23:59:21.59 ID:06d97TizP [13/13]
女「むう……難しいことを言うね」
男「いいから早く着替えろよ」
女「いや、見てもらわないと困る」
男「……はぁ……」
女「またためいき」
だぁ、近づくな……。
うおっ。
どさり。
男「……」
女「……」
ベッドに倒れこんだ。
275 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 00:13:22.46 ID:JPAy/lvAP [1/39]
男「……」
女「ふふっ、足がもつれてしまったよ」
男「どけよ」
女「ああ、もちろん」
……。
女「……これは、どういうことかな」
やっぱり、俺は正直者だった。
277 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 00:17:20.42 ID:JPAy/lvAP [2/39]
男「まあ、そういうことだ」
女「……ボクのことを、異性として見ていないんじゃなかったのかな?」
そんなの。
タテマエってやつさ。
女「……性的興奮、というものか」
男「そういうやつだ」
女「制服からここまでテント張りになるんだね、凄い生命力だ」
283 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 01:14:41.18 ID:JPAy/lvAP [3/39]
女「……人間は、性に素直なんだね」
男「そうなんだな」
女「……」
ゆっくりと立ち上がり、着替えを再開した。
男「……」
女「はは、まさかこんな雰囲気になってしまうとはね。困ったものだ」
凄く、寂しそう顔。
284 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 01:20:28.32 ID:JPAy/lvAP [4/39]
女「……ボクは、気にしてないから」
男「何が」
女「……」
男「何がいいたいんだよ」
女「君がボクを、どう思ってるかわからないけど」
男「……?」
女「ボクは君をそういう目で、見れないんだ」
287 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 01:22:29.02 ID:JPAy/lvAP [5/39]
男「……」
俺だって、見たくない。
体が反応するだけである。
別に今すぐに襲いたいとか、そんな衝動はまったくといっていいほどない。
それが普通だろう。
女「だから、気にしてない」
男「俺も気にしてない」
女「そうか、それはよかった」
男「おう」
289 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 01:25:40.73 ID:JPAy/lvAP [6/39]
男「で」
女「なんだい?」
男「寄らせるような用事って?」
女「ああ、そうだった」
男「気づけよ」
女「今日ね」
男「おう」
女「雨が相当降るらしいから、ボクの家で雨宿りすれば、ってことさ」
男「は?」
290 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 01:27:54.21 ID:JPAy/lvAP [7/39]
すぐにカーテンを開ける。
ざあああああああ。
男「うっおおおおおおお!?」
女「ざーざー降りだね」
男「お前なぁ!?」
女「なんだい?」
男「忠告してくれればさっさと帰ってれば、すこし濡れるぐらいで済んだんだぞ!?」
女「風邪をひいたらどうする。おでかけができなくなるじゃないか」
男「そんなに体よわくねえよ!」
292 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 01:30:32.55 ID:JPAy/lvAP [8/39]
女「心配なんだ、君のことが」
男「倒置法を用いて強調するな!」
女「君のこと、心配なんだが」
男「疑問文みたいになってるぞ!?」
女「あはは、面白い」
男「おもしろくねぇ!」
女「じゃあ、このざーざー降りの中、帰るのかい?」
293 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 01:32:41.66 ID:JPAy/lvAP [9/39]
男「それは……」
正直、いやだ。
女「ボクは傘も合羽も貸さないから」
男「ひでえ」
女「それくらい帰って欲しくないんだ」
男「わかったよ、わかった。止むまでいるから」
女「本当かい?」
やけに嬉しそうだな。
294 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 01:35:55.22 ID:JPAy/lvAP [10/39]
男「ああ、約束する」
女「そうか、それじゃあ君の母親に電話しておくよ」
男「いいよ、俺がする」
女「いやいや、ボクがするよ」
男「だるいっつーの、なんでだよ?」
女「今晩、貴方の息子をお預かりします、と」
男「なんでだよ!」
女「え? この雨、止むのは明日だよ?」
先に言え。
296 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 01:38:16.89 ID:JPAy/lvAP [11/39]
男「お前、わかってて……」
女「約束は守るのが、男の子だよ?」
男「……っけ」
女「ふふっ、それじゃあ電話してくるね」
男「はぁ……」
女「ボクがいない間に、ためいきはそれ以上つかないように」
男「へいへい」
298 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 01:39:52.94 ID:JPAy/lvAP [12/39]
男「……はぁ」
おっと。
ついちまった。
まあ、バレないだろうし。
男「そういえば、あいつの母さん、今日見てないな……」
いきなりあがって、何も言わずに娘の部屋に入るおとこのことを、どう思うだろうか。
俺だったら。
獣だとしか思わないだろう。
363 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 20:42:13.47 ID:JPAy/lvAP [13/39]
まずいな。
よし、とりあえず挨拶しておこう。
階段を下りる。
男「ん……?」
今、どうやら電話を終えたらしい。
女「待っていられないのかい? ふふっ……」
男「おい、お前の母さんは?」
女「ああ、母なら今日含めて、土日と帰ってこないよ」
367 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 20:58:48.85 ID:JPAy/lvAP [14/39]
男「マジか」
女「ふふっ、嘘はつかないよ」
男「……」
これは非常にまずい。
いや、考えてみろよ。
男女二人が、一つ屋根の下だぞ。
368 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 21:06:31.00 ID:JPAy/lvAP [15/39]
男「はぁ……」
女「ん?」
ためいきをついたから、近づいてきた。
女「また、ためいき。いやかい?」
男「いやじゃないけど……」
女「いやじゃないなら、嬉しいよ」
別に、いやじゃないだけで、良いわけじゃないぞ。
369 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 21:13:24.04 ID:JPAy/lvAP [16/39]
女「まだ晩御飯という時間でもないね、何をしようか?」
男「別に、なんでもいい」
女「ナニ、しようか?」
男「だからなんでお前は……」
下ネタっつか、なんつーか。
そういうの多いんだ。
370 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 21:19:35.43 ID:JPAy/lvAP [17/39]
女「ふふ、ちょっと、調子に乗りすぎかな」
そうだな。調子に乗りすぎ。
男「ゲームしようぜ、ゲーム」
女「むぅ……残念ながら、ボクの家にはゲームというものがないんだ」
男「トランプも?」
女「アナログなものならあるよ、ほら」
男「なんだそれ?」
女「ツイスターゲーム」
……いや。
おかしいだろ。
374 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 21:23:33.79 ID:JPAy/lvAP [18/39]
女「やらないのかい?」
男「疲れるだろ、これ」
女「そうなのかな? ボクは君とやるために買ったものだから、どうやるのかわからないんだ」
なんで俺限定なんだよ。
男「俺だってわからん」
女「さっき疲れると言っていたじゃないか」
男「そうですけども」
畜生、口が滑った。
377 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 21:29:33.90 ID:JPAy/lvAP [19/39]
男「ああ、そうだそうだ」
女「む?」
男「これ、つぶやくんだよ、○○なう、みたいに」
女「それじゃあツイッターゲームじゃないか」
くそ、騙されんか。
男「これ、回すやつとかいないといけないから、3人いないといけないんだよ」
女「ああ、これ、ボタンを押すと自動的にやってくれるものらしいよ」
ハイテクじゃん。
アナログじゃないじゃん。
381 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 21:33:21.94 ID:JPAy/lvAP [20/39]
女「やらないか?」
男「いい男なお誘いだな」
女「どういうことだい?」
男「気にするな」
仕方ない。
別にホイホイ、やるつもりはないけど。
もう逃げられようもないし。
男「じゃあ、やるか」
女「そうこなくちゃ。ふふっ……」
385 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 21:39:27.90 ID:JPAy/lvAP [21/39]
女「どうやるんだい?」
男「えっとだな、まず色があるだろ? この色に指示された部位を置くんだ」
女「なるほど。左右の手足だね。了解した」
男「じゃあやるか」
女「うん」
右足 赤
男「おう」
女「うむ」
左足 緑
男「よっと……て、おい!」
女「なんだい?」
男「いきなりなんでそんなに脚を開く!?」
女「どこでもいいんだろ?」
きつそうな体勢だな、おい。
386 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 21:46:42.99 ID:JPAy/lvAP [22/39]
その後……。
男「お前、いいかげんに……」
女「ふふ、なにがだい?」
なんでこんなに絡むんだよ。
おかしいだろ。
女「次は……」
黄色 左足
男「きっつ!」
女「よいしょっと」
男「うおっ、そこは俺が……!」
女「ふふ、お先」
387 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 21:50:43.38 ID:JPAy/lvAP [23/39]
男「畜生……あそこしか……」
女「おや、そこにいくのかい?」
男「くぃっぃ……」
女「ふふっ、面白い声だね」
男「つ、次ぉぃぃぃ……」
左手 緑
鬼畜だ。
こっからどうやっていけばいいんだ。
388 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 21:54:25.38 ID:JPAy/lvAP [24/39]
男「くのおおおお……」
女「うん、苦悩だね」
黙れ。
元はと言えばお前が変なとこに行かなけりゃ……。
女「よいしょ。ボクはできたよ」
男「うのぉぉ……」
とすっ。
女「あにゃ……」
あいつの股の間に、顔が当たった。
392 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 22:04:56.45 ID:JPAy/lvAP [25/39]
女「……」
ぐらり、と。
倒れた。
男「……むぐ?」
女「あ、あまりそんなところに顔をつけるものじゃないよ……」
地の文では、凄い早い反応だった。
しかし、俺自身が気づいたのは今さっきだ。
男「! す、すまん」
女「……」
ああああ、なんだよその顔。
顔赤くして目を逸らすな。
395 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 22:12:34.32 ID:JPAy/lvAP [26/39]
唇を尖らせて。
いつもの。
こいつっぽくない。
なんか……。
女「つ、ツイスターゲームはおしまい。ご飯にしよう」
食うにはいい時間だった。
男「じゃあ、食うか」
396 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 22:15:47.01 ID:JPAy/lvAP [27/39]
女「ふふっ、君がお泊りに来た時のために、母から料理を教わっていたんだ」
だから。
なんで俺限定なんだ。
女「待っててくれ。腕にのりをつけて頑張るから」
男「よりをかけてくれ」
女「かけるなんて……」
男「もういい、早く作業に入れ」
めんどくせーやつ。
397 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 22:25:35.49 ID:JPAy/lvAP [28/39]
男「ふぅ……」
女「おや、今度はためいきじゃないようだね」
男「疲れたから一息だ」
女「そうか」
いつもの状態に戻った。
さっきの面影は、まるでない。
399 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 22:30:38.63 ID:JPAy/lvAP [29/39]
男「やれやれ」
なんか、さっきのは正直。
正直に。
可愛かったな、とか。
思ってたり。
女「ふふっ、そろそろできるからね」
男「おう」
401 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 22:33:17.28 ID:JPAy/lvAP [30/39]
男「……」
やべ、腹鳴った。
意外と腹減ってるんだな。
女「いやしんぼさんだね」
男「おいしんぼだ」
女「ふふっ、そうかい」
綺麗にあしらわれた。
412 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 23:27:29.41 ID:JPAy/lvAP [31/39]
女「おまたせ……あ、いや」
男「ん?」
女「おまたせって、ちょっといやらしいね」
そんなことどうでもいい。
女「そう思わないかい?」
男「思わん」
女「そうか、残念だ」
なにがだ。
414 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 23:32:23.02 ID:JPAy/lvAP [32/39]
男「……」
飯。
女「さあ、召し上がれ」
男「おう、いただきます」
女「ふふっ」
ぱくり。
……。
いや、まあ。
美味いよ。美味い。
普通に、美味い。
415 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 23:34:43.75 ID:JPAy/lvAP [33/39]
女「どうだい?」
男「美味い」
女「そうか」
男「……」
喜んでもいいだろうに。
当たり前みたいに、ドヤ顔か。
可愛くねー。
416 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 23:37:23.17 ID:JPAy/lvAP [34/39]
女「良かった良かった」
と、俺の心の中を覗いていたかのように、いきなり喜び始めた。
女「……とか、言ったら可愛いのかな?」
……こいつ、まさか……。
心を読んでやがるのか?
男「さあな」
女「ふぅん」
いや、そんなことできるわけがない。
418 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 23:40:18.08 ID:JPAy/lvAP [35/39]
男「ふぅ」
食った食った。
意外と量が多くて困ってことは言わないでおこう。
男「お前、食べないのか?」
女「食欲がないんだ」
男「大丈夫か?」
女「気にしなくてもいい。ボクの用事だから」
男「……?」
あやしいな。
419 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 23:42:17.80 ID:JPAy/lvAP [36/39]
男「まあ、いい。そういえば、俺が食っている間に何してたんだ? 姿が見えなかったが」
女「お風呂の用意をしていたんだ」
男「なるほどな」
女「ふふっ、お風呂にするかい?」
男「飯食う前に言うべきだろ」
女「そうだね。順序を間違えてしまったよ」
420 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 23:52:17.43 ID:JPAy/lvAP [37/39]
と、笑う。
……うーん。
女「それじゃあ、本当にどうするんだい? 疲れているとさっき言っていたから、このまま寝てもいいんだよ?」
男「いや、別に」
女「じゃあ、入るかい?」
男「入る」
女「そうか」
汗かいてるからな。こんなんで人の家にいることすら、俺は恥ずかしいわけで。
422 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 23:57:11.21 ID:JPAy/lvAP [38/39]
男「ついてくるなよ」
女「わからないだろ?」
男「何度来てると思ってるんだ」
女「ふふっ、そうはいかないさ」
男「はぁ……」
女「ほら、ためいきをつく」
ああ、もう。調子狂うぜ。
424 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/17(金) 23:59:29.50 ID:JPAy/lvAP [39/39]
男「……」
女「シャンプーとリンスを間違えないように、わかったね?」
男「お前は保護者か」
女「ふふっ、そうだよ」
認めるな。
男「わかったから、出てけ出てけ」
女「うん」
426 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/18(土) 00:03:24.36 ID:CHq2s6K7P [1/20]
男「やれやれ」
やっと出たか。
男「さて」
入るか。
男「ふう……」
気持ちいい。
女「湯加減はどうかな?」
話しかけるな。
男「んだよもぉ……」
429 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/18(土) 00:06:32.21 ID:CHq2s6K7P [2/20]
男「いいですから、もう話しかけてくるなよ」
女「そうか。ならいいんだ」
男「けっ」
女「ふふ、ちょっと厚かましかったかな?」
男「物凄くな」
女「ははは、酷い言い様だ」
酷くはないはずだ。
433 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/18(土) 00:16:37.72 ID:CHq2s6K7P [3/20]
俺は。
ただ、話しかけられただけで。
体が正直に反応している。
なんでだろうか。
いつもなら、こんなことはない。
なんでだ? なんで、こんなに反応がいいんだ?
男「……」
考えるだけ、無駄だ。
436 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/18(土) 00:23:02.60 ID:CHq2s6K7P [4/20]
男「あがったぞー」
女「おや、ほかほかだね」
男「そりゃな」
風呂に入ってヒエヒエってのは聞いたことがない。
女「それじゃあ、どうしようか?」
男「風呂入らないのか?」
女「ボクにも色々とあるんだ」
男「ふーん」
いろいろねぇ。
437 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/18(土) 00:26:15.66 ID:CHq2s6K7P [5/20]
女「ボクは、もう寝ることにするよ」
男「じゃあ、俺も」
女「いや、いいんだよ? ボクに合わせなくても」
いやいや。
起きてたところで。
何すればいいんだよ。
女「ボクが寝た後に楽しんでもいいんだし」
男「するかっ」
441 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/18(土) 00:38:43.69 ID:CHq2s6K7P [6/20]
……まあ。
昨日はあの後も結局、してない。
久しぶりだったのに。
する機会っつーか。
なんか、興がそがれたつーか。
見つかるの怖いっつーか。
女「どうしたんだい?」
男「なんでもない」
だからと言って、人の家でするのはどう考えても変態だろ。
444 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/18(土) 00:45:06.06 ID:CHq2s6K7P [7/20]
男「……おい」
女「なんだい?」
男「なんの冗談だ」
女「冗談?」
男「どうなってるだよ」
女「こうなってるのさ」
男「……お前はベッドで寝ろ」
女「じゃあ君もベッドで寝ることになるよ」
なんでだよ。
445 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/18(土) 00:50:25.49 ID:CHq2s6K7P [8/20]
男「いや、じゃあ布団で寝ろよ」
女「じゃあ君も布団で寝ることになるよ」
男「ふざけるな。ベッドがあるのにもったいないだろ」
女「だから、君に決めさせているじゃないか」
男「だから、なんで二つに一つなんだよ」
女「いいからいいから」
おいおい。
こいつ、やっぱりおかしいって。
448 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/18(土) 00:56:41.30 ID:CHq2s6K7P [9/20]
男「つまり……」
女「うん」
男「お前と一緒に寝る以外に選択肢はない、ということか」
女「……」
顔赤くして頷くな。
男「わかったよ。寝る。寝てやる。」
452 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/18(土) 01:03:59.49 ID:CHq2s6K7P [10/20]
女「ふふっ、感謝するよ」
男「近づくなよ」
女「意味がないじゃないか」
男「……はいはい」
なんだよ、こいつ。
意味わかんねえ。
女「……こっちを向いてくれよ」
男「……」
454 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/18(土) 01:05:06.29 ID:CHq2s6K7P [11/20]
男「ん」
女「いやかい?」
いやだよ。
なんでお前と一緒に、寝ないといけないんだ。
女「……」
すっげえ近いし。
460 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/18(土) 01:12:32.15 ID:CHq2s6K7P [12/20]
女「ふふっ……」
男「なんだよ」
女「ごめんね」
男「っ……」
いつもの、口調じゃない。
女「ちょっと、わがままが過ぎちゃった。ごめんね」
男「お、おい……」
女「おやすみ、男」
男「……」
464 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/18(土) 01:15:57.14 ID:CHq2s6K7P [13/20]
男「おいっ」
ぎゅっと。
こいつの手を握ってみる。
特に意味はないけど。
女「……?」
男「……えっと」
やべえ。
恥ずかしくて何も言えないぞ。
何か言え、何か……。
465 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/18(土) 01:19:53.42 ID:CHq2s6K7P [14/20]
女「暖かいね」
男「……!」
女「ふふっ、男の手、暖かい」
男「……女」
女「?」
意味はない。
意味はないんだと信じたい。
俺は、女の唇に、そっと唇を合わせた。
471 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/18(土) 01:21:51.20 ID:CHq2s6K7P [15/20]
女「ん……」
男「……」
なんでだろうな。
なんで、こんなことしたのか。
わかんねえや。
女「……バカ」
男「あん?」
女「ボクからしようと思ってたのに……」
なんだよそれ。
472 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/18(土) 01:24:10.81 ID:CHq2s6K7P [16/20]
女「……男」
男「なんだよ」
女「ボクのこと、好き?」
男「嫌いじゃない」
女「微妙な答えだね」
男「……嫌いじゃないし、普通ってわけでもない」
女「ふふっ、そっか」
477 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/18(土) 01:28:20.14 ID:CHq2s6K7P [17/20]
女「ボクは男のこと、大好き」
男「そうかい」
女「ちゃんと返してよ」
男「……嬉しいよ」
女「ふふっ……」
481 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/18(土) 01:31:06.55 ID:CHq2s6K7P [18/20]
さて。
それから俺らがどうしたかって?
もちろん。
もちろん、わかるよな?
寝たよ。
寝ちまったよ。
勇気がなくて悪かったな。
女の笑顔見たらもうどうでもよくなっちまったんだよ。
つくづくダメ男だと思ったよ。ええ。
484 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/18(土) 01:35:04.67 ID:CHq2s6K7P [19/20]
日曜。
男「おーい」
女「やあ」
……どうやら、口調も雰囲気も戻っちまったみたいだ。残念。
でもまぁ、これがこいつなんだし、俺はいいと思ってる。
女「結構遅れたね、どうしたんだい? 自慰かい?」
男「大声でそういうこと言うな、バカ」
むかつくやつだ。
女「ふふっ、それじゃあ、行こうか男」
……名前呼んだから全てノーカンにはならないぞ。
男「……やれやれ」
はしゃぐ女を追いかけながら。
俺は、今日、こいつに渡す誕生日プレゼントを、考えていた。
Fin
490 名前: ◆wQe4Th9pu20V [] 投稿日:2010/09/18(土) 01:36:59.53 ID:CHq2s6K7P [20/20]
エロシーンも書けない俺で悪かった。
ボクっ子大好き。
また今度もこんなのあったら、俺かもしれない。
じゃあ。
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