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梓「まずは唯先輩と憂で……」‏

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 22:32:20.61 ID:3TBu1qQt0 [1/51]
「試してみるかな……」


私、中野梓はひょんなことから恋の女神のノート「百合ノート」を手に入れてしまいました。
百合ノートに名前を書かれた者同士は好き合ってしまうようです。

でも、本当かな……?

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 22:34:29.09 ID:3TBu1qQt0 [3/51]
~百合ノート、ルール~

・名前を書かれた者同士は好き合う。

・表記は相合傘でもいいが、→ や →← などの記号もその通りになる。

・効力は名前を書いた40秒後。

・名前を書いた40秒以内にその詳細を書くと、その通りになる。
 その場合、詳細を書くために6分40秒の猶予が与えられる。

・名前を書かれた者同士の面識が無ければ無効。

・一度書いた者の名前をもう一度書くと上書きされる。

・ノートを焼失した場合、ノートを名前を書かれた本人が見た場合、効力は失われる。

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 22:35:13.34 ID:3TBu1qQt0
そこで私は試してみることにしました。

ワイワイガヤガヤ

放課後の部室。
今日は憂も遊びに来てて、唯先輩と律先輩となんだか騒がしい感じになっているようだ。

梓(試しにあの仲良し姉妹を……)

私はさり気なく、そして素早くノートを取りだして、ペンを走らせます。

◆  ◆  ◆

平沢唯 平沢憂

◆  ◆  ◆

そして、二人を相合傘で覆ってあげます。
さて、どうなるかな……

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 22:37:49.29 ID:3TBu1qQt0
唯「バレンタインデーに憂の作ってくれたケーキがすごく美味しくってさー!」

憂「もう、お姉ちゃんったら」

律「羨ましいぞ、唯ー!」


……あれ、40秒経ったのに、特にこれといった変化がない。
考えて見れば、もとから仲が良いから当然と言えば当然か……
でも、これじゃあ、ノートが本物かどうかわからない。

梓(そうだ……!)サラサラ


11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 22:38:38.84 ID:3TBu1qQt0
◆  ◆  ◆

秋山澪 →← 田井中律

16:30に澪先輩がみんなの目の前で律先輩に告白。
そのまま律先輩を襲おうとする。
律先輩もみんなの前ということで戸惑いながらも、特に抵抗できずに子猫のように急に小さくなってしまう。

◆  ◆  ◆


梓(よし、これなら……)

カチッ、カチッ、カチッ、カチッ……

梓(早く時間にならないかな……)

澪「梓、さっき何書いてたんだ?」

梓「ななな、なんでもないです!」

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 22:39:55.86 ID:3TBu1qQt0
澪「どうしたんだ、そんなにあわt……あ、そうだ、私……」カ゛タッ

梓「澪先輩?」

澪「お、おい律!!」

梓(!!??)

律「あ? どうした、澪」

澪「どうしたじゃないだろ、さっきから唯と憂とばかり話して!」

律「なんだよ、澪も話したいなら入ってくればいいじゃんか」

澪「そうじゃないだろ! 律は……律は人の気持ちも知らないでっ!」

紬「ちょ、ちょっと澪ちゃん落ち着いて……」

唯憂梓(ポカーン)

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 22:41:14.33 ID:3TBu1qQt0
律「な、なんだってんだよ、澪……」

澪「私は……私は律のことが好きなんだ!! ずっと、ずっと……!!」

梓紬(きたー!!)

唯憂(ポカーン)

律「お、おい澪……そんなこと、みんなの前で……」

澪「ああもう我慢できない! 覚悟しろよ律」ハ゛ッ

律「ちょ、ちょっと澪やめっ……落ちつけよ……」

澪「落ち着いてられるか……! ああ、律、はぁはぁ、律ぅ……」チュッチュチュッチュ

律「澪ぉ……や、やめぇ……ちょ、ぁ……澪……」

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 22:41:52.50 ID:3TBu1qQt0
澪「ほう、律は意外と攻められるとか弱いなぁ……子猫ちゃんみたいで可愛いぞ……はぁ」チュッチュ

律「そんなこと……うぅ……//////」

紬(ぽわ~ん)

紬(ハッ! いけない……!)

紬「み、澪ちゃん落ち着いて!」バッ

唯「そ、そうだよ、澪ちゃん、どうしちゃったの?」

憂「澪さん……」


15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 22:42:30.85 ID:3TBu1qQt0
ガヤガヤガヤガヤ


梓「…………」

梓(百合ノート、本物だ!!)


梓(これで、私は、百合世界の神となる!!)


17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 22:44:11.74 ID:3TBu1qQt0
――帰り道

唯「それにしても、澪ちゃん凄かったね……」

紬「結局2人だけで帰っちゃったけど、大丈夫かしら」

梓(ふふっ、今頃澪先輩と律先輩は……)

憂「どうしたの、梓ちゃん?」

梓「ん? い、いや、何でもないよ」

紬「澪ちゃんがあそこまで律ちゃんのこと好きだったとはねぇ」

唯「澪ちゃん、律ちゃんにたくさんチューしてたよー」

憂「わ、私も!!」

唯紬梓「!?」

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 22:45:20.76 ID:3TBu1qQt0
憂「私もお姉ちゃんのこと、チューしたいくらい好きだよ……?」

唯「えへへ、私もだよ憂ー、じゃあチューしよっか?」

憂「うん!」

唯憂「ん……」チュー

紬「あらあら///」

梓(これもノートの効果……?)

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 22:46:48.53 ID:3TBu1qQt0
――梓の家

梓(それにしてもすごいノートだなぁ)

梓(唯先輩&憂や澪先輩&律先輩ならともかく、このノートなら変わった組み合わせもできるかも)カキカキ


23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 22:48:05.75 ID:3TBu1qQt0
――翌日休み時間

律「和ー、ここがわからなかったんだけどさぁ」

和「ああ、ここは、こう……」

澪「なぁ律、ちょっと和にくっつきすぎじゃないか……?」

律「何言ってるんだよ、私と和の仲だぜー? そうだろ、和?」

和「急にどうしたのよ律……澪、律と喧嘩でもした?」

澪「してない……ほら、律、和も困ってるし、勉強だったら私が教えるから」

律「私は和に教えて貰いたいんだ!」

澪「えっ……」


24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 22:49:11.37 ID:3TBu1qQt0
梓(ほう、こういうこともできるのか……)コソリ


◆  ◆  ◆

秋山澪 → 田井中律 → 真鍋和

2限と3限の間の休み時間、律先輩が和先輩に勉強を教えてもらうことを口実に近づく。
澪先輩の制止も空しく、律先輩は和先輩にやたらとスキンシップをとる。

◆  ◆  ◆

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 22:50:25.29 ID:3TBu1qQt0
梓(でも澪先輩が可愛そうだから、あとで元に戻しておこっと)

唯「あーずにゃんっ!!」タ゛キッ

梓「わぁっ!! 唯先輩……!?」

唯「こんなところで、何してるの?」

梓「先輩たちのクラスを通りかかったので、ちょっと覗いただけです」

唯「ふーん……あっ、あずにゃん、そのノート……」

梓「え……あ、いや、これは……」

唯「とっても可愛いね!!」ニコッ

梓「……」

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 22:53:09.90 ID:3TBu1qQt0
――放課後、部室

梓(それにしても、唯先輩の笑顔はやっぱり反則だよなぁ……)ボー

梓(唯先輩は私のこといつも可愛いって言ってくれるけど……)ボー

梓(本当に可愛いっては、ああいうことだよ……)ボー

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 22:54:27.02 ID:3TBu1qQt0
澪「なぁ、梓……」

梓「はいー?」ボー

澪「律が私に急に素っ気無くなったんだけど……」

梓「そうなんですかー?」(ケーキ食べてる唯先輩も可愛いなぁ……)ボー

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 22:56:20.52 ID:3TBu1qQt0
澪「私何かしちゃったかな……?」グスン

梓「しちゃったんじゃないですかー?」(美味しそうにしてる唯先輩可愛い)ボー

澪「昨日の夜は最高だったのに……夢みたいだったのに……」

澪「また、昨日の夜みたいに戻りたいよぅ……」ポロポロ

梓「大丈夫ですって!」(ハイハイ)カキカキ


◆  ◆  ◆

秋山澪 →← 田井中律

スキスキダイスキラブちゅっちゅ

◆  ◆  ◆


33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 23:00:59.52 ID:3TBu1qQt0
――6分40秒後



バタン!

律「澪ー!!」タ゛キッ

澪「きゃっ……り、律……!?」

律「澪、好きだよ、澪ー」

澪「い、今更なんだ! ずっと和と仲良くやってればいいだろ!」


35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 23:01:55.32 ID:3TBu1qQt0
律「何言ってるんだよ! 私の一番は澪だぞ? 澪ー、大好きー!」

澪「……/////わ、私だって……私だってぇっ……!!」

澪律「ん、んー……ちゅぱ……ちゅるり……」

唯紬梓憂「oh…………」

梓(人前であそこまでできるなんて……)

梓(やっぱりノートの力ってすごい……!)

紬「……」チラッ

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 23:04:15.58 ID:3TBu1qQt0
そういえば、両親が家にいるのか、今日も憂は部室に遊びに来てる。

憂「はい、お姉ちゃん、あーん!」

唯「あーん!」モグモグ

唯「憂が食べさせてくれると、一層美味しいよ!」ニコニコッ

憂「お姉ちゃん//////」

梓(……)


39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 23:05:25.75 ID:3TBu1qQt0
姉妹だからいいと思ってたけど、やっぱりイライラする……
この二人、これじゃまるで恋人じゃない……
明らかに憂から唯先輩へのスキンシップも増えてるし……

唯先輩を独り占めしちゃって……!


梓(憂、見てなよ……)



44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 23:10:24.01 ID:3TBu1qQt0
憂「お姉ちゃん、クリームついてるよ」フキフキ

唯「あ、ありがとう憂ー」

紬「うふふふふ」

梓(今だ!!)カキカキッ


◆  ◆  ◆

平沢憂 → 平沢唯

憂は今まで通り唯に接しようとするも、唯先輩は冷たい態度で返し、憂を避けるようになる。

◆  ◆  ◆


47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 23:12:35.24 ID:3TBu1qQt0
梓(ふふっ、これで!)ニヤリ

唯「あっ! あずにゃん、またその可愛いノート!!」

梓「えっ!? あ、いや、はい……」

唯「いいなー、私も欲しいなー! どこに売ってたのー?」

梓「そ、それは……え、えっと、唯先輩には内緒です!」

唯「そんなぁーあずにゃんのいけずー!」

49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 23:13:33.78 ID:3TBu1qQt0
梓「で、先輩方はいつまでちゅっちゅしてるんですか」

律澪「ちゅっちゅ、ちゅっちゅ……」

律澪「……ハッ……!!」

律「私としたこどが……」

澪「ずっとみんなに見られてたなんて恥ずかしい……!」

梓唯憂紬「」

50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 23:16:19.91 ID:3TBu1qQt0
律「よし、じゃあ今日はもう帰るか―!」

澪「早く続きもしたいしな……」ボソッ

唯「帰る準備ー」ガサゴソ

憂「お姉ちゃん、これ忘れてるよ」

唯「ありがと、憂ー」


51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 23:18:14.26 ID:3TBu1qQt0
紬「……」チラッ

紬「……」

ぞろぞろぞろぞろ

「じゃあねー!」

「じゃあね、また明日ー!」


53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 23:22:41.51 ID:3TBu1qQt0
――翌朝、部室

梓「はぁー、良かったー!」

梓(昨日家に帰った時は、鞄にノートが無くて焦ったけど)

梓(やっぱり部室に置いてきてたんだ)ペラペラ

梓(うんうん、私の百合ノートだ!)

梓「さて、今日は……」


54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 23:23:19.82 ID:3TBu1qQt0
――休み時間

純「ねぇ、憂、今日元気ないよ? 大丈夫?」

憂「……」

純「ねぇ、憂ったら!」ユサユサ

憂「あ、純ちゃんごめん……えっと……何……?」

純「憂……」

55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 23:24:26.09 ID:3TBu1qQt0
純「梓も今日憂元気ないと思うよね?」

梓「うん。もしかして唯先輩と何かあったの?」

憂「えっ……!? あ……うぅ……」コクリ

純「お姉さんと何かあると憂はここまで弱っちゃうのかぁ……」


57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 23:26:11.87 ID:3TBu1qQt0
憂「おね……お姉ちゃん……ぐすっ……」ポロポロ

純「う、憂!? ちょ、ちょっと、泣かないでよ、憂……」アタフタ

梓「……」

梓「…………」




    梓 (  計  画  通  り  ! !  ) 





59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 23:29:21.30 ID:3TBu1qQt0

よしっ、いよいよこの時が来た。
これまでの実験で、このノートの性能の高さはよく分かった。
それを踏まえて、私の一番の望みをついにこのノートに書き込む時が……!!


◆  ◆  ◆

平沢唯 → 中野梓

16時00分。
唯先輩は中野梓のことが好きで好きで堪らなくなる。
中野梓のことが本当に愛おしく思え、何よりも大切な存在と感じるようになる。
もちろん妹の憂よりも。
中野梓以外の者へのスキンシップも無くなり、中野梓だけを愛し、ずっと傍にいたいと思うようになる。

◆  ◆  ◆


61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 23:30:05.42 ID:3TBu1qQt0
梓(よし、これで……)ハァハァ

梓(唯先輩……//////)

梓(放課後が楽しみだな///////)

63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 23:33:22.40 ID:3TBu1qQt0
――放課後、部室

今は私と憂の二人きり。

憂「梓ちゃん……やっぱり私……」

梓「大丈夫だって!」

64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 23:34:08.78 ID:3TBu1qQt0
梓「それにここでちゃんと唯先輩と話さないと、状況はこのままだよ?」

憂「うん……」

梓「本当に唯先輩が憂の話聞いてくれないってなったら、私からも話すからさ」

憂「梓ちゃん……ありがとう」

梓「いいよ、二人のためだもん」


69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 23:36:38.77 ID:3TBu1qQt0

バタン!


律「オースッ!!」

先輩方がやってきた。

ワイワイガヤガヤ

唯「ムギちゃん、今日のお菓子はー?」

紬「今日はねぇー♪」

70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 23:37:39.32 ID:3TBu1qQt0
梓「ほら、憂」コソッ

憂「う、うん……」

唯「わぁ、美味しそう! いただきますー♪」

憂「お、お姉ちゃん……私が食べさせてあげよっか……?」

唯「えっ、いいよ。自分で食べれるし」

憂「……あ、うん……そうだよね……」

71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 23:38:49.43 ID:3TBu1qQt0
唯「モグモグ、モグモグ……」

憂「…………」

唯「パクッ……モグモグ、モグモグ……」

憂「…………」

74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 23:39:45.81 ID:3TBu1qQt0
憂「あ、お姉ちゃん、クリームついてる……」フキッ

唯「自分でできるから!」バッ

憂「あ……ごめん……」

唯「…………」フキフキ

憂「…………」ウルウル

80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 23:41:55.89 ID:3TBu1qQt0
唯「あ、そうそう、律ちゃんー!」ガタッ

憂「ま、待って! お姉ちゃん!」ニギッ!

唯「もう!」バシッ!

憂「え……」

唯「いちいちベタベタしてこないでよ! 不愉快だな、まったく!」

憂「……そんな……」ポロポロ

梓「いいすぎですよー、ゆいせんぱいー」棒

憂「う、お姉ちゃん……うぐ……ふぇん……へぇん……」ポロポロ


86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 23:43:27.00 ID:3TBu1qQt0
澪「お、おい、どうしたんだ?」

律「おい唯、憂ちゃん泣かすなよ……」

唯「えー、だってー」

梓(ノートの効果発動時刻14:00まであと30秒……!!)

29……28……27……26……


87 名前:訂正[] 投稿日:2010/09/13(月) 23:44:24.44 ID:3TBu1qQt0
澪「お、おい、どうしたんだ?」

律「おい唯、憂ちゃん泣かすなよ……」

唯「えー、だってー」

梓(ノートの効果発動時刻16:00まであと30秒……!!)

29……28……27……26……


88 名前:訂正[] 投稿日:2010/09/13(月) 23:44:59.68 ID:3TBu1qQt0
澪「可愛そうに……」

唯「勝手に泣きだしたんだって!」

憂「ぐすっ……うぅ……ふぇん……」

18……17……16……15……


89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 23:45:32.81 ID:3TBu1qQt0
紬「唯ちゃんも落ち着いて……!」

律「唯も意地張ってないでさー」

梓(あと数秒で……あと数秒で唯先輩が私だけのものに……!!)


98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 23:48:49.78 ID:3TBu1qQt0
9……8……7……6……

梓「ふふふ、ふははははは!!」

唯憂紬律澪「!?」

律「梓……?」


106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 23:53:18.54 ID:3TBu1qQt0

5……4……

梓「憂」

憂「……!?」

梓「私の勝ちだ!!」ニヤリ

1……

唯憂紬律澪「!!」






108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 23:54:29.05 ID:3TBu1qQt0

私は目を瞑った。


梓(さぁ、唯先輩!! 私のもとに飛び込んできてください!!)


梓(さぁ、早く……!! さぁ、さぁ……!!)


梓(ほら、唯先輩!! いつでもいいですよ……!!)


109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 23:55:51.03 ID:3TBu1qQt0
梓(……………………)


梓(あれ…………?)チラッ


114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 23:57:47.97 ID:3TBu1qQt0

みんな、呆気にとられたように私の方を見ている。
唯先輩も特に変わった様子もない。


梓(ば、馬鹿な……こんなはずじゃ……)

紬「梓ちゃん」

梓「!!」ドキ

紬「あなたの負けよ」

梓「ムギ先輩!?」

119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/13(月) 23:59:10.20 ID:3TBu1qQt0
紬「梓ちゃんが朝ここで見つけたノートは偽のノート、本物はこっちよ」サッ

梓「な……そんな……」

紬「昨日の帰り際に、こっそり私が回収しておいたの」

紬「梓ちゃんが今持ってるノートは本物そっくりの偽のノート、何の力も持たないわ」

梓「で、でも、中身や筆跡まで同じ……」

紬「和ちゃんが一晩でやってくれたわ」

梓「ば……馬鹿な……」

125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/14(火) 00:00:40.42 ID:+zmXF6HM0 [1/10]
紬「ほら、みんな見て!」バッ

紬「この、人の恋心を操る不思議なノートで、梓ちゃんはこれだけのイタズラをしてたのよ」

澪「こ、これは……」

唯「今までのこと全部……」

憂「梓ちゃん……」

律「ほほう、随分と弄んでくれたみたいだなー、梓ー」

梓「ひ、ひぃ……!!」ガタガタ

131 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/14(火) 00:04:57.36 ID:+zmXF6HM0 [2/10]
梓「ま、待ってください……これは罠です……!」

梓「わ、罠ですったら!!」

律「罠だって言われてもなぁ、梓……」

梓(今だ……!!)カチカチカチカチッ! サッ! カキカキ!

紬「仕込みのノートよ!!」

梓(……!!)カキカキ!

135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/14(火) 00:07:04.43 ID:+zmXF6HM0 [3/10]
憂「めっ!!」バシッ!

梓「うわぁっ!!」


◆  ◆  ◆

唯s

◆  ◆  ◆

139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/14(火) 00:09:05.77 ID:+zmXF6HM0 [4/10]
梓「く……!」

紬「梓ちゃんのつくる百合世界、私も楽しませてもらったわ」

梓「だったら! その続きを書きましょうよ! その本物のノートに!」

紬「わかったわ」カキカキ

唯憂律澪「!?」


141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/14(火) 00:13:09.14 ID:+zmXF6HM0 [5/10]
梓「あはははは! いいですよ、ムギ先輩! さぁ、一体何を書いたんですか?」

紬「観念しなさい、梓ちゃん。あなたの罰が決まってるわ」バッ

ドン!


◆  ◆  ◆

山中さわ子 → 中野梓

3日間、梓ちゃんはさわ子先生の好き放題なおもちゃになる。

◆  ◆  ◆

147 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/14(火) 00:15:42.43 ID:+zmXF6HM0 [6/10]
バタン!

さわ子「さぁ、梓ちゃん、行くわよー!!」ズルズル

梓「ひ、ひえぇ……!」ガクガク

澪「ちゃんと反省してくるんだな」

律「まあ、さわちゃんで良かったじゃないか、梓」


151 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/14(火) 00:17:20.18 ID:+zmXF6HM0 [7/10]
梓「や、やだぁ! 唯先輩がぁ、唯先輩がいい……!!」ズルズル

唯「あずにゃん、憂のこと苦しませた罰はちゃんと受けないと駄目だよ」

憂「お姉ちゃんっ!!」ダキッ

唯「憂ー!! ごめんね、ほんとごめんね」ギュッ


154 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/14(火) 00:20:37.44 ID:+zmXF6HM0 [8/10]
憂「ううん、私信じてたよ……お姉ちゃんはお姉ちゃんのままだって……」

唯「憂……憂のことはいつまでも大大大好きだからね?」

憂「うん、私もお姉ちゃんが大大大大好きっ♪」

さわ子「さあ、何して遊びましょうか、梓ちゃん♪」

梓「ひえぇー!!」ズルズル

バタン!

157 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/14(火) 00:28:07.54 ID:+zmXF6HM0 [9/10]
――エピローグ

地獄の3日間の罰を終えた私は、深く反省して軽音部の皆さんに謝った。

優しい皆さんは私が反省していると分かって許してくれた。

唯先輩と憂と元の仲に戻るには、もう少し時間がかかりそうだけど。

あと、澪先輩と律先輩の二人は目が合うと赤面しだして、しばらくはまともに話せそうにない。

それでも、また楽しい軽音部での生活を取り戻した。

ただ、ひとつだけ疑問に残ることがある。

ムギ先輩はあの後、本物の百合ノートは燃やして破棄したと言ったが本当だろうか?


紬「うふふふ」


あれ、ムギ先輩ってこんなに可愛かったけ……

ムギ先輩だけじゃない、唯先輩も、澪先輩も、律先輩も、可愛くてしょうがない。

おかしいな……みんなの近くにいるとすごいドキドキしてきちゃうよ……


 【 お し ま い 】



161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/14(火) 00:30:14.88 ID:+zmXF6HM0 [10/10]
お疲れ様です、いろいろと申し訳ない。
「唯s」はあずにゃんも咄嗟の行動でミスったってことでひとつ。
ルールに関しては、ベクトル向けられた側(直接ノート作用を受けない側)は適応外ってことでひとつ……
今回あずにゃんに悪役買ってもらったんで、次があればあずにゃん大活躍させたいです。

ここまでお読みくださった方々、本当にありがとうございましたー!!

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