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上嬢とうこ物語、第2話
71 名前:上嬢とうこ物語、第2話 ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/07(火) 00:49:02.04 ID:eKpi5eko [2/14]
※注意書き※
もしも上条さんが女の子だったらというSSです
オカマじゃありませんよ
外見は黒髪ロング(切るの面倒で伸ばしてた感じ)のちょっとボサっとした髪型で想像してください。
もちろん美人設定です(笑)
上嬢とうこ物語、第1話の続きです
※注意書き※
もしも上条さんが女の子だったらというSSです
オカマじゃありませんよ
外見は黒髪ロング(切るの面倒で伸ばしてた感じ)のちょっとボサっとした髪型で想像してください。
もちろん美人設定です(笑)
上嬢とうこ物語、第1話の続きです
72 名前:上嬢とうこ物語、第2話 ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/07(火) 00:50:40.66 ID:eKpi5eko [3/14]
それは、冷蔵庫の中が全滅していることを示す。
上嬢「……ぅぅ…とっておきのゴージャスプリンが……」
ビラッ、と蓋を剥がしてみると腐った臭いがした。
上嬢「く、くさっ!卵と牛乳使ってんだもん当たり前か」
それを流しに捨てるとため息を漏らす。
上嬢(今度御坂に会ったらとりあえず何か奢って貰わなきゃ。そうじゃないと割に合わないっつーの)
やれやれ、と肩をすくめるとベランダに向かう。
上嬢「干してた下着乾いたかなー」
大したことない学校の寮だが、腐っても女子寮。
下着を堂々と干していたところで、誰かに盗まれる心配などなかった。
最も、そういった事に疎い上嬢は一度もそんな心配をしたことなどないのだが。
上嬢「そう。心配すべきは風で飛ばされること。さらには……」
うっ、と思い返して嫌な気分になる。
上嬢「鳥にフンをかけられること……あぁ、何度あったことだろう」
だったら室内で干せと言われそうだが、習慣というものは中々変えられない。
今日は大丈夫でしょーと若干フラグめいたことを言いながら、ガラス戸を開いた。
上嬢「…………」
何か、いる。
上嬢「え、えーと……」
白い何かが、上嬢の下着に覆いかぶさってベランダの手すりに乗っかっているのだ。
上嬢「ってあたしの下着がぁぁ!せっかく干したのに!何個かベランダに落っこちてんじゃない!」
せっせと拾う。
洗いなおしだなコリャ、とちょい涙目。
73 名前:上嬢とうこ物語、第2話 ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/07(火) 00:51:59.57 ID:eKpi5eko [4/14]
上嬢「で、これは何よ」
ぐい、とそれを持ち上げた。
インデックス「う……ん?」
女の子だった。
上嬢「外国人……?シスターさん?」
インデックス「おな……」
上嬢「?」
インデックス「お腹減った」
上嬢「……」
上嬢(ナニこの子)
インデックス「お腹減ったって言ってるんだよ?」
上嬢「はぁ……」
インデックス「お腹いっぱいご飯を食べさせてくれると嬉しいな」
上嬢「……とりあえず、中に入んなさい。外からパンツ見えちゃうわよ?」
インデックス「うん」
少女を部屋に上げたはいいが、どうしたものか。
発現からすると、お腹が減ってるらしい。
とは言っても、冷蔵庫の中は死滅しているし、パンの買い置きもない。
上嬢「とりあえず、吹寄のとこに訊いてみるか」
インデックス「……」
上嬢「ってちょっと!?君、大丈夫なのっ?」
インデックス「お腹が減って死にそうなんだよ……何でもいいから、ご飯を……」
上嬢「あぁもうっ。この携帯用スナック菓子でも食べてて!ちょっと隣行って食べ物貰ってくるから!」
インデックス「わぁっ!ありがとうなんだよ!そしていただきます!」
74 名前:上嬢とうこ物語、第2話 ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/07(火) 00:53:43.73 ID:eKpi5eko [5/14]
上嬢は部屋を飛び出し、隣の住人のインターフォンを鳴らした。
上嬢「吹寄ーいるんだろー出て来なさいー」
出て来ない。
さらに鳴らす。
上嬢「お前は完全に包囲されているー大人しく出て来なさいー」
出て来ない。
ピンポンピンポーンピピーンポーン。
とリズミカルに鳴らしてみる。
上嬢「ヘイヨォ、吹寄チャーン?出て来ようかァー?」
やっぱり出て来ない。
ムカッ。
上嬢「いーい度胸だ。こうなったらインターフォンで第9でも演奏してやるわよ!」
腕を振り上げ、ニタァと笑う。
ゴツン。
上嬢「いたぁっ!」
そこで扉が開かれた。
吹寄「やかましいのよバカみじょう!!」
上嬢「酷い!その呼び方はあまりにも酷いわよ吹寄ちゃん!」
吹寄「気持ち悪い呼び方しないでよ。っていうかさっきからホントにうるさい!」
上嬢「だってぇー、吹寄が出て来ないんだもーん」
吹寄「……朝は健康グッズでやる日課があるのよ」
75 名前:上嬢とうこ物語、第2話 ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/07(火) 00:54:53.79 ID:eKpi5eko [6/14]
上嬢「ふっ」
吹寄「なによ、その笑いは」
上嬢「まぁまぁ聞いて下さいよ奥さん、吹寄さんたらまた健康グッズ買ったんですってよー?」
吹寄「……」
上嬢「まぁ本当なのっ?本当、懲りずによくもまぁ。この前なんてたった百円も貸してくれなかったくせにそういったことに使うのねー」
名役者、上嬢とうこが身振りで演技をしていると。
パチパチと、ヘアピンを留める音がした。
上嬢「…ん?――ってそれは吹寄デラッ」
ゴツン!
と上嬢が言い終える前に、吹寄のおでこ攻撃が炸裂した。
同時、上嬢のもう反対側の隣の部屋の扉が開き、
土御門「にゃははー、なんだか某鬼畜な正義の味方の必殺技が聞こえた気がするがにゃー、気のせいかにゃ?」
金髪の少女、土御門ハルが出てきた。
上嬢「うぅ…土御門ぉ…」
土御門「にゃ?同性の同級生にそんな媚びた涙目されても嬉しくないにゃー。そういうのはロリの特権なんだにゃー」
吹寄「にゃーにゃーうるさいわよ土御門!」
上嬢「ってそうだ!それどころじゃない!吹寄!何でもいいから食べ物ちょーだい!」
吹寄「上嬢……」
土御門「上やん…」
上嬢「な、なんだよぉ」
吹寄「今度はキャッシュカードでも落としたの…?」
土御門「お金はあげないけど同情はしてあげるわよ…?」
上嬢「何でそうなるんだぁぁー!不幸だぁぁああ!」
76 名前:上嬢とうこ物語、第2話 ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/07(火) 00:56:38.44 ID:eKpi5eko [7/14]
~~~
無事、吹寄から健康パンと土御門からカップ麺をゲット。
上嬢「ほらー、ご飯貰ってきてあげたわよー」
インデックス「……」
上嬢「手遅れ!?」
インデックス「……ぅぅ……」
上嬢「ほ、ほら!ご飯よご飯!」
インデックス「……ぅ?床に落ちてるこれ、甘い匂いがするんだよ……」
上嬢「ってそれあたしのリップ!」
インデックス「いただきますなんだよ!」
上嬢「いただくなー!!」
大きく口を開けたインデックス、
そこに、運ばれるリップに上嬢は手を伸ばす。
ガブッ。
上嬢「ギャァァーー!!」
痴漢でも出たのかと思われるほどの絶叫が、女子寮に響いた。
~~~
とりあえず手には絆創膏を貼った。
インデックス「モグモグ!もぐもぐもぐもぐ!ごめんなさいなんだよ!もぐもぐ!」
上嬢「食べるか喋るか、どっちかにしなさい…」
インデックス「モグモグ!もぐもぐもぐもぐ!お腹が空いてると何をするかわからないんだよ!もぐもぐ!」
上嬢「どこの野生動物だ」
インデックス「もぐもぐ!モグモグモグ!……ごっくん」
インデックス「はあ…ごちそうさまなんだよ」
上嬢「ん、口元に色々付いてる」
ティッシュを取り、口周りを拭いてあげる。
77 名前:上嬢とうこ物語、第2話 ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/07(火) 00:57:45.44 ID:eKpi5eko [8/14]
インデックス「ところで、自己紹介がまだだったね」
上嬢「あーそういえば。あたしは上嬢とうこよ」
インデックス「とうこ、ね。私の名前はね、インデックスって言うんだよ?」
上嬢「ってどっからどう聞いても偽名じゃない」
インデックス「違うもん!」
上嬢「はぁ……それで?どうしてあたしんとこのベランダに引っかかって、あたしが干した下着を押し潰してたんですか?」
インデックス「下着の件は知らないんだよ。でもピンク色の下着と、青い下着が多かったのが印象に残ったかも」
上嬢「下着の趣味を言うな!結構それ言われんの恥ずかしいんだぞ!」
インデックス「そうなの?気にしたことないけど。ちなみに私はね、」
上嬢「どーでもいい。で?どうしてベランダに引っかかってたの?」
インデックス「追われてたんだよ」
上嬢「……追われてた?」
インデックス「魔術結社にね。私の中の10万3000冊の魔導書が目的なんだと思うけど」
上嬢「……」
インデックス「?」
上嬢「ごめん、魔術は無理だ」
インデックス「とうこ?」
上嬢「あたしも、結構多くの異能の能力は知ってるんだけどさ。でも、魔術はない。今時超能力者なんて珍しくもないけど、この科学の発展した世界で、ナンタラ唱えて炎が飛び出すなんてナンセンスよ」
インデックス「む。ちょうのーりょくしゃーは、信じるのに魔術を信じないなんて変かも」
上嬢「じゃぁいっそ何か魔術使って見せてよ。例えばあたしの髪をさらっさらのストレートにするとかさ。そしたら考えるわ」
インデックス「願望が滲み出てるんだよ……」
上嬢「うっ…」
78 名前:上嬢とうこ物語、第2話 ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/07(火) 00:59:08.62 ID:eKpi5eko [9/14]
インデックス「それに私には魔力がないから使えないんだよ」
上嬢「はっ」
インデックス「あー!なんで鼻で笑うのかな!?」
上嬢「はいでましたー魔力がない、と。はたまたは今日は星の意志があまり伝わりませんねーとか、言っちゃうエセ超能力者じゃないの!もしくはあれか、マジシャン的な意味で『今日は赤の色はお休みなんだー、おっと紫の色もお休みなんだー』とか言っちゃうタイプですか!?」
インデックス「違うもん!魔術はあるもん!」
上嬢「だーったらあたしに見せてみろって。ほい、やってみぃ?」
インデックス「う~~!じゃ、じゃぁ!この修道服!」
上嬢「それが何よ」
インデックス「これは歩く教会って言って、最高の防御力を誇る魔術で作られたものなんだから!」
上嬢「はぁ?歩く教会ぃ?意味わかんないわよ」
インデックス「うぅぅ~!!だったら試しに包丁で私を刺してみて!これはちょっとやそっとじゃ傷一つ付かないんだから!」
上嬢「ハーイあたし刺してみまーす。って言う訳ないでしょ、アホか」
インデックス「~~!!またバカにして!」
上嬢「あ……っと」
上嬢「ま、あたしにもおかしな能力があってね」
インデックス「?」
上嬢「触れてそれが異能の能力なら、超能力だろうが魔術だろうが…たぶん、神様の奇跡だって打ち消せます。はい」
インデックス「プッ」
かなりムカつく笑い方をされた。
79 名前:上嬢とうこ物語、第2話 ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/07(火) 01:01:04.86 ID:eKpi5eko [10/14]
上嬢「なによ」
インデックス「だってぇ、神様も信じてない人に『あたし、神様の奇跡も消せるのー』なんて言われてもねー」
ピキピキと、上嬢のこめかみが音を立てた。
上嬢「上ぉ等じゃない!だったら右手でその服を触ってやるわよ!そしたらあんた、スッポンポンだからね!」
インデックス「ふふーん、貴女の力がホ・ン・ト・ウ・ならねっ?」
立ち上がる。
上嬢「だったらやってやるわよ!後悔するんじゃないわよ!?」
トン!とその肩に右手を当てる。
上嬢「……」
インデックス「……別に何も起きないんだけど。ふふーん」
ひら。
上嬢&インデックス「ん?」
パァアン!と内側から爆発するように、インデックスの修道服が、破れ散った。
上嬢「……」
インデックス「……あぁぁ……」
上嬢「……なんか、ごめん」
インデックス「……グス……うん」
上嬢「…ほら、貸して。縫い合わせてあげる」
インデックス「うん……お願い」
こうして、何とも残念なことに同性の裸をマジマジとみて、気まずい空気を経験した上嬢であった。
上嬢「……ていうか、引っかかったのが男子寮じゃなくてよかったね」
インデックス「うん、それが唯一の救いかも」
二人の奇妙な関係は、続く。
80 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/09/07(火) 01:01:52.79 ID:eKpi5eko [11/14]
以上です!
本当に被った時は焦ったぁ
てかまた6レスじゃ収まってないっていう(笑)
ではまた
それは、冷蔵庫の中が全滅していることを示す。
上嬢「……ぅぅ…とっておきのゴージャスプリンが……」
ビラッ、と蓋を剥がしてみると腐った臭いがした。
上嬢「く、くさっ!卵と牛乳使ってんだもん当たり前か」
それを流しに捨てるとため息を漏らす。
上嬢(今度御坂に会ったらとりあえず何か奢って貰わなきゃ。そうじゃないと割に合わないっつーの)
やれやれ、と肩をすくめるとベランダに向かう。
上嬢「干してた下着乾いたかなー」
大したことない学校の寮だが、腐っても女子寮。
下着を堂々と干していたところで、誰かに盗まれる心配などなかった。
最も、そういった事に疎い上嬢は一度もそんな心配をしたことなどないのだが。
上嬢「そう。心配すべきは風で飛ばされること。さらには……」
うっ、と思い返して嫌な気分になる。
上嬢「鳥にフンをかけられること……あぁ、何度あったことだろう」
だったら室内で干せと言われそうだが、習慣というものは中々変えられない。
今日は大丈夫でしょーと若干フラグめいたことを言いながら、ガラス戸を開いた。
上嬢「…………」
何か、いる。
上嬢「え、えーと……」
白い何かが、上嬢の下着に覆いかぶさってベランダの手すりに乗っかっているのだ。
上嬢「ってあたしの下着がぁぁ!せっかく干したのに!何個かベランダに落っこちてんじゃない!」
せっせと拾う。
洗いなおしだなコリャ、とちょい涙目。
73 名前:上嬢とうこ物語、第2話 ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/07(火) 00:51:59.57 ID:eKpi5eko [4/14]
上嬢「で、これは何よ」
ぐい、とそれを持ち上げた。
インデックス「う……ん?」
女の子だった。
上嬢「外国人……?シスターさん?」
インデックス「おな……」
上嬢「?」
インデックス「お腹減った」
上嬢「……」
上嬢(ナニこの子)
インデックス「お腹減ったって言ってるんだよ?」
上嬢「はぁ……」
インデックス「お腹いっぱいご飯を食べさせてくれると嬉しいな」
上嬢「……とりあえず、中に入んなさい。外からパンツ見えちゃうわよ?」
インデックス「うん」
少女を部屋に上げたはいいが、どうしたものか。
発現からすると、お腹が減ってるらしい。
とは言っても、冷蔵庫の中は死滅しているし、パンの買い置きもない。
上嬢「とりあえず、吹寄のとこに訊いてみるか」
インデックス「……」
上嬢「ってちょっと!?君、大丈夫なのっ?」
インデックス「お腹が減って死にそうなんだよ……何でもいいから、ご飯を……」
上嬢「あぁもうっ。この携帯用スナック菓子でも食べてて!ちょっと隣行って食べ物貰ってくるから!」
インデックス「わぁっ!ありがとうなんだよ!そしていただきます!」
74 名前:上嬢とうこ物語、第2話 ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/07(火) 00:53:43.73 ID:eKpi5eko [5/14]
上嬢は部屋を飛び出し、隣の住人のインターフォンを鳴らした。
上嬢「吹寄ーいるんだろー出て来なさいー」
出て来ない。
さらに鳴らす。
上嬢「お前は完全に包囲されているー大人しく出て来なさいー」
出て来ない。
ピンポンピンポーンピピーンポーン。
とリズミカルに鳴らしてみる。
上嬢「ヘイヨォ、吹寄チャーン?出て来ようかァー?」
やっぱり出て来ない。
ムカッ。
上嬢「いーい度胸だ。こうなったらインターフォンで第9でも演奏してやるわよ!」
腕を振り上げ、ニタァと笑う。
ゴツン。
上嬢「いたぁっ!」
そこで扉が開かれた。
吹寄「やかましいのよバカみじょう!!」
上嬢「酷い!その呼び方はあまりにも酷いわよ吹寄ちゃん!」
吹寄「気持ち悪い呼び方しないでよ。っていうかさっきからホントにうるさい!」
上嬢「だってぇー、吹寄が出て来ないんだもーん」
吹寄「……朝は健康グッズでやる日課があるのよ」
75 名前:上嬢とうこ物語、第2話 ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/07(火) 00:54:53.79 ID:eKpi5eko [6/14]
上嬢「ふっ」
吹寄「なによ、その笑いは」
上嬢「まぁまぁ聞いて下さいよ奥さん、吹寄さんたらまた健康グッズ買ったんですってよー?」
吹寄「……」
上嬢「まぁ本当なのっ?本当、懲りずによくもまぁ。この前なんてたった百円も貸してくれなかったくせにそういったことに使うのねー」
名役者、上嬢とうこが身振りで演技をしていると。
パチパチと、ヘアピンを留める音がした。
上嬢「…ん?――ってそれは吹寄デラッ」
ゴツン!
と上嬢が言い終える前に、吹寄のおでこ攻撃が炸裂した。
同時、上嬢のもう反対側の隣の部屋の扉が開き、
土御門「にゃははー、なんだか某鬼畜な正義の味方の必殺技が聞こえた気がするがにゃー、気のせいかにゃ?」
金髪の少女、土御門ハルが出てきた。
上嬢「うぅ…土御門ぉ…」
土御門「にゃ?同性の同級生にそんな媚びた涙目されても嬉しくないにゃー。そういうのはロリの特権なんだにゃー」
吹寄「にゃーにゃーうるさいわよ土御門!」
上嬢「ってそうだ!それどころじゃない!吹寄!何でもいいから食べ物ちょーだい!」
吹寄「上嬢……」
土御門「上やん…」
上嬢「な、なんだよぉ」
吹寄「今度はキャッシュカードでも落としたの…?」
土御門「お金はあげないけど同情はしてあげるわよ…?」
上嬢「何でそうなるんだぁぁー!不幸だぁぁああ!」
76 名前:上嬢とうこ物語、第2話 ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/07(火) 00:56:38.44 ID:eKpi5eko [7/14]
~~~
無事、吹寄から健康パンと土御門からカップ麺をゲット。
上嬢「ほらー、ご飯貰ってきてあげたわよー」
インデックス「……」
上嬢「手遅れ!?」
インデックス「……ぅぅ……」
上嬢「ほ、ほら!ご飯よご飯!」
インデックス「……ぅ?床に落ちてるこれ、甘い匂いがするんだよ……」
上嬢「ってそれあたしのリップ!」
インデックス「いただきますなんだよ!」
上嬢「いただくなー!!」
大きく口を開けたインデックス、
そこに、運ばれるリップに上嬢は手を伸ばす。
ガブッ。
上嬢「ギャァァーー!!」
痴漢でも出たのかと思われるほどの絶叫が、女子寮に響いた。
~~~
とりあえず手には絆創膏を貼った。
インデックス「モグモグ!もぐもぐもぐもぐ!ごめんなさいなんだよ!もぐもぐ!」
上嬢「食べるか喋るか、どっちかにしなさい…」
インデックス「モグモグ!もぐもぐもぐもぐ!お腹が空いてると何をするかわからないんだよ!もぐもぐ!」
上嬢「どこの野生動物だ」
インデックス「もぐもぐ!モグモグモグ!……ごっくん」
インデックス「はあ…ごちそうさまなんだよ」
上嬢「ん、口元に色々付いてる」
ティッシュを取り、口周りを拭いてあげる。
77 名前:上嬢とうこ物語、第2話 ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/07(火) 00:57:45.44 ID:eKpi5eko [8/14]
インデックス「ところで、自己紹介がまだだったね」
上嬢「あーそういえば。あたしは上嬢とうこよ」
インデックス「とうこ、ね。私の名前はね、インデックスって言うんだよ?」
上嬢「ってどっからどう聞いても偽名じゃない」
インデックス「違うもん!」
上嬢「はぁ……それで?どうしてあたしんとこのベランダに引っかかって、あたしが干した下着を押し潰してたんですか?」
インデックス「下着の件は知らないんだよ。でもピンク色の下着と、青い下着が多かったのが印象に残ったかも」
上嬢「下着の趣味を言うな!結構それ言われんの恥ずかしいんだぞ!」
インデックス「そうなの?気にしたことないけど。ちなみに私はね、」
上嬢「どーでもいい。で?どうしてベランダに引っかかってたの?」
インデックス「追われてたんだよ」
上嬢「……追われてた?」
インデックス「魔術結社にね。私の中の10万3000冊の魔導書が目的なんだと思うけど」
上嬢「……」
インデックス「?」
上嬢「ごめん、魔術は無理だ」
インデックス「とうこ?」
上嬢「あたしも、結構多くの異能の能力は知ってるんだけどさ。でも、魔術はない。今時超能力者なんて珍しくもないけど、この科学の発展した世界で、ナンタラ唱えて炎が飛び出すなんてナンセンスよ」
インデックス「む。ちょうのーりょくしゃーは、信じるのに魔術を信じないなんて変かも」
上嬢「じゃぁいっそ何か魔術使って見せてよ。例えばあたしの髪をさらっさらのストレートにするとかさ。そしたら考えるわ」
インデックス「願望が滲み出てるんだよ……」
上嬢「うっ…」
78 名前:上嬢とうこ物語、第2話 ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/07(火) 00:59:08.62 ID:eKpi5eko [9/14]
インデックス「それに私には魔力がないから使えないんだよ」
上嬢「はっ」
インデックス「あー!なんで鼻で笑うのかな!?」
上嬢「はいでましたー魔力がない、と。はたまたは今日は星の意志があまり伝わりませんねーとか、言っちゃうエセ超能力者じゃないの!もしくはあれか、マジシャン的な意味で『今日は赤の色はお休みなんだー、おっと紫の色もお休みなんだー』とか言っちゃうタイプですか!?」
インデックス「違うもん!魔術はあるもん!」
上嬢「だーったらあたしに見せてみろって。ほい、やってみぃ?」
インデックス「う~~!じゃ、じゃぁ!この修道服!」
上嬢「それが何よ」
インデックス「これは歩く教会って言って、最高の防御力を誇る魔術で作られたものなんだから!」
上嬢「はぁ?歩く教会ぃ?意味わかんないわよ」
インデックス「うぅぅ~!!だったら試しに包丁で私を刺してみて!これはちょっとやそっとじゃ傷一つ付かないんだから!」
上嬢「ハーイあたし刺してみまーす。って言う訳ないでしょ、アホか」
インデックス「~~!!またバカにして!」
上嬢「あ……っと」
上嬢「ま、あたしにもおかしな能力があってね」
インデックス「?」
上嬢「触れてそれが異能の能力なら、超能力だろうが魔術だろうが…たぶん、神様の奇跡だって打ち消せます。はい」
インデックス「プッ」
かなりムカつく笑い方をされた。
79 名前:上嬢とうこ物語、第2話 ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/07(火) 01:01:04.86 ID:eKpi5eko [10/14]
上嬢「なによ」
インデックス「だってぇ、神様も信じてない人に『あたし、神様の奇跡も消せるのー』なんて言われてもねー」
ピキピキと、上嬢のこめかみが音を立てた。
上嬢「上ぉ等じゃない!だったら右手でその服を触ってやるわよ!そしたらあんた、スッポンポンだからね!」
インデックス「ふふーん、貴女の力がホ・ン・ト・ウ・ならねっ?」
立ち上がる。
上嬢「だったらやってやるわよ!後悔するんじゃないわよ!?」
トン!とその肩に右手を当てる。
上嬢「……」
インデックス「……別に何も起きないんだけど。ふふーん」
ひら。
上嬢&インデックス「ん?」
パァアン!と内側から爆発するように、インデックスの修道服が、破れ散った。
上嬢「……」
インデックス「……あぁぁ……」
上嬢「……なんか、ごめん」
インデックス「……グス……うん」
上嬢「…ほら、貸して。縫い合わせてあげる」
インデックス「うん……お願い」
こうして、何とも残念なことに同性の裸をマジマジとみて、気まずい空気を経験した上嬢であった。
上嬢「……ていうか、引っかかったのが男子寮じゃなくてよかったね」
インデックス「うん、それが唯一の救いかも」
二人の奇妙な関係は、続く。
80 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/09/07(火) 01:01:52.79 ID:eKpi5eko [11/14]
以上です!
本当に被った時は焦ったぁ
てかまた6レスじゃ収まってないっていう(笑)
ではまた
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