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聡「姉ちゃん帰ってきたのか」 姫子・和ルート
509 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/01(水) 23:11:45.01 ID:xgcNXgO20 [1/10]
聡「姉ちゃんに誘われて、文化祭来たけど…」
聡(見事に女子高生だらけじゃないか!エデンの園かここは!?)
聡(あぁ、叫びたい!この喜びをみんなと分かち合いたい!でも場所的に叫べないぃー!)
聡(静かに見て回るしかないのか!?)
聡「あっ、あの人かわいいな…あの人も」
聡「あぁでも、あの人はダメだ。姉ちゃんのほうがかわいい」
聡「…なんかあのメガネの人、澪さんに似てるな」
聡「しかし選り取り見取りだ…見るだけならタダだし!」
聡「俺、将来用務員でいいから女子校で働こう…」
「ちょっと…やめてください!」
聡「ひぃっ!調子乗ってごめんなさい!…って俺に言ってるんじゃないのか」
聡「あそこから声がする…行ってみよう」
聡「姉ちゃんに誘われて、文化祭来たけど…」
聡(見事に女子高生だらけじゃないか!エデンの園かここは!?)
聡(あぁ、叫びたい!この喜びをみんなと分かち合いたい!でも場所的に叫べないぃー!)
聡(静かに見て回るしかないのか!?)
聡「あっ、あの人かわいいな…あの人も」
聡「あぁでも、あの人はダメだ。姉ちゃんのほうがかわいい」
聡「…なんかあのメガネの人、澪さんに似てるな」
聡「しかし選り取り見取りだ…見るだけならタダだし!」
聡「俺、将来用務員でいいから女子校で働こう…」
「ちょっと…やめてください!」
聡「ひぃっ!調子乗ってごめんなさい!…って俺に言ってるんじゃないのか」
聡「あそこから声がする…行ってみよう」
511 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/01(水) 23:17:07.94 ID:xgcNXgO20
聡(ここか?…ちょっと覗いてみよう…)
姫子「私、忙しいんです!」
男1「そんなこと言わないでさー」
男2「俺らとちょっとデートするだけじゃん」
聡(Oh…これがナンパか…って関心してる場合か!)
聡(あの女の人なんか困ってそうだし、助けに行かないと!で、でもな…)
男1「大丈夫、ちょっとだけだから」
男2「あんまり騒ぐと無理矢理にでも連れてっちゃうよ?」
姫子「い、いや!やめて!」
聡(い、いけない!このままじゃあの人が無理矢理連れて行かれてしまう!)
聡(…今あの人は助けを求めてるんだぞ!?俺が行かなきゃ誰が行く!)
聡(えぇい男になれ!なるんだ田井中!お前はやれば出来る男だ!)
512 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/01(水) 23:18:11.71 ID:xgcNXgO20
聡「ね、姉ちゃん!こんなところでなにしてんだよ!?」
姫子「えっ…?」
男1「…なんだこのガキ?」
男2「弟…だろ?」
聡(やべぇ!むっちゃドキドキしてる!俺死ぬかもしんない!こんな緊張したことねぇよ!)
聡(だ、だけどここまで来たら今更退けない!やるしかない!)
聡「今日案内してくれるっつっただろ?ほら、もう行くぞ!」グイッ
姫子「あっ…う、うん…」
聡(どうだ!?決まったか!?俺今輝いてるか!?)
男1「あっ!おい待て!」
聡(決まってなかったぁー!ちくしょー…かくなる上は!)
聡「は、走るよ!?」
姫子「えぇっ!?…うん!」ダッ
男1「あっ、おいてめぇ!追うぞ!」
男2「お、おう…」
513 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/01(水) 23:18:56.88 ID:xgcNXgO20
聡「ど、どこか隠れるところは!?」
姫子「…校舎の中なら使ってない教室とかあるけど…」
聡「じゃあとりあえず校舎へ!」
聡(つってもまだ結構距離あるな…追いつかれないよな!?)
姫子「きゃっ!」バタン
聡「だ、大丈夫ですか!?」
姫子「うぅ…いたい…」グスグス
聡(結構な勢いでコケたぞ!?あ、涙目で鼻さすってんのかわいい…)
男1「い、居たぞー!こっちだー!」
聡「ヤバい!見つかりましたよ!?」
姫子「えぇっ!?は、早く走らないと!…痛っ!」
聡「どうかしたんですか!?」
姫子「足が痛くて…私はもういいから君だけでも逃げて!」
517 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/01(水) 23:22:45.31 ID:xgcNXgO20
聡「俺だけ逃げろってそんな…意味ないじゃないですか!」
姫子「でももう私走れないし…」
聡(あーもう!どうすりゃいい!?ヤツらはもう迫ってきてる!)
聡(そしてこの人は走れない!だがまだ手はあるはず…どうするべきだ!?)
聡(…そ、そうだ!これだ!これしかない!)
聡「おんぶします!」
姫子「え…?えぇっ!?お、おんぶするの!?」
聡「はい!おんぶして逃げます!どうぞ!」
姫子「で、でも…いいの?」
聡「もうそんなのいいですから、早く!」
姫子「は、はい!…よいしょ」
聡「ウェイ!!」
聡(思ってたより軽い…これはいける!)
聡「それじゃあ揺れますんでしっかり掴まっててください!」
姫子「は、はい…」ギュ
518 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/01(水) 23:23:32.03 ID:xgcNXgO20
校舎
聡「人だらけですね…」
姫子「文化祭中だから…」
聡(やべぇ!めっちゃ見られてる!恥ずかしい!)
聡(けど仕方ないだろ!こっちは止むを得ない事情があるんだ!俺たちはバカップルじゃない!)
聡「あの、保健室ってどこですか?」
姫子「ほ、保健室?向こうの棟の1階だけど…」
聡「む、向こう!?ここじゃないんですか!?」
姫子「うん…」
聡「仕方ない…皆さーん!通りまーす!失礼しまーす!」ダダダッ
姫子「ちょっ!大声出さないで!恥ずかしい…」
聡「そ、そんなこと言われましても…言わないと退いてくれないので…」
519 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/01(水) 23:24:25.73 ID:xgcNXgO20
聡「この校舎に保健室あるんですよね?」
姫子「うん…」
聡「どこですか?」
姫子「あ、あそこ…」
聡「解りました!あそこまで行きますよ!」ダッ
律「…あれ聡だよな?」
澪「あ、あぁ…そうだろうな…」
律「なんであいつは姫子をおぶってるんだ!?」
澪「わ、私が知るわけないだろ!?」
律「あの2人は実は付き合ってた…とか?」
澪「それはないと思うけど…なにか理由があるんだろ?」
律「理由ねぇ~…」
520 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/01(水) 23:27:41.73 ID:xgcNXgO20
保健室
姫子「あの…そろそろ降ろしてくれない?」
聡「あ、あぁ!すみませんいつまでもおぶってて…」
姫子「別に謝らなくてもいいよ。…よいしょ」
聡(ん?そういや俺今までこの人おぶってたんだよな…)
聡(あー!背中に当たるおっぱいの感触とかに神経を集中出来なかったー!)
聡(なにやってんだ俺は!こんなんじゃ思春期の中学生失格じゃないか!)
姫子「あの…その、助けてくれてありがとう…」
聡「えっ!?お、男として当然のことをしただけです!」
姫子「そう…ねぇ、なんかお礼出来ることない?」
聡「お礼なんてそんな滅相もない!…それじゃあ俺もう行きますね」
姫子「あっ!待って!名前はなんて言うの?」
聡「…名乗るほどの者じゃありませんので」
聡「あと早く傷の手当てしたほうがいいですよ?それでは…」ガチャリ
聡(決まった…これは決まっただろ!ついに俺輝いただろ!?)
521 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/01(水) 23:29:48.92 ID:xgcNXgO20
校舎
聡「…そういやライブっていつどこでやるんだ?」
聡「さっきの人に聞けばよかった…そういやあの人美人さんだったなぁ…」
聡「俺はあの美人さんの胸が当たったり、太股を触ったりしたのか…」
聡「あぁ、なんでよく感触を覚えてないんだ俺ー!」
聡「それになんで似合わねーくせにかっこつけて、名乗らなかったんだ俺のバカー!」
和「ちょっとあなたうるさいわよ。静かにしなさい」
聡「す、すみません…」
聡(Oh…声がクールだ…制服着てるってことは、ここの人だよな?)
和「解ればいいのよ。それじゃあ」
聡「あ、あの!聞きたいことがあるんですが…」
和「聞きたいこと?なにかしら」
聡「軽音部のライブってどこでやるんですか?」
和「軽音部の…それなら講堂よ」
聡「へ?講堂?」
523 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/01(水) 23:32:51.61 ID:xgcNXgO20
和「もしかして場所どこか解らないの?」
聡「え、えぇ…恥ずかしながら…」
和「そう…なら、ライブまでまだ時間あるけど案内しましょうか?」
聡「えっ?いいんですか!?」
和「え、えぇ…別にそれくらいなら…」
聡「よろしくお願いします!」
聡(Oh…女子高生おんぶしたり、こんな簡単2人っきりになれたり…)
聡(女子高ってすげぇな!俺ここに進学したい!)
和「じゃあこっちよ。付いてきて」
聡「あっ!はい!」
和「…………」
聡「…………」
聡(し、喋ることがない!沈黙が辛いよ!)
聡(誰か助けてぇー!)
528 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/02(木) 00:02:32.10 ID:pABtbWkf0 [1/3]
唯「あれぇ?和ちゃん?それと…聡くん!?」
聡(ゆ、唯さん!?なんてタイミングがいい人なんだ!この人は!)
聡「ど、どうも唯さん」
和「あら?あなたたち知り合いなの?」
唯「うん、聡くんはりっちゃんの弟くんなんだよ」
和「えっ、律の?…どうりで見覚えがあったのね」
聡「ど、どうも…いつも姉がお世話になってます…」
和「あっ、いえそんな…」
唯「聡くんも来てたんだねぇ~りっちゃんに呼ばれたの?」
聡「はい、「私のドラムテクを見ろ!」と言われまして…」
唯「へぇー、そうなんだぁ~」
和「ちょっと、唯。あなた急がなくていいの?」
唯「あ、そうだった!それじゃあまた後でね。バイバーイ」
聡「ば、バイバーイ…」
和「まったく…世話が焼けるんだから…」
529 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/02(木) 00:03:41.94 ID:pABtbWkf0 [2/3]
和「ここが講堂よ」
聡「すみませんここまで案内させて…さぞ忙しいだろうに…」
和「そんな、別にいいわよ。それじゃあ私行くわね」
聡「あっ!ありがとうございました!」
和「だからいいって…それじゃあね」
聡「あぁ、はい。さようなら」
聡「…行ってしまわれた。声はクールなのに優しい人だったな…」
聡「見ず知らずの俺をここまで案内してくれて…まぁほとんど会話なかったけど」
聡「それにしてもメガネが似合っていた…」
終わり
530 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/02(木) 00:04:28.75 ID:pABtbWkf0 [3/3]
次姫子ルートやろうと思う
597 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 17:32:43.20 ID:4AnLbBr10 [1/26]
姫子ルート
聡「姉ちゃん、ちゃんとバンドやってんだなー」
聡「結構な盛り上がりだったし…俺も高校入ったら鈴木とバンドしようかな?」
聡「…ダメだ。俺と鈴木じゃフォークデュオになっちまう…」
姫子「そこの君!ちょっと待ちなさい!」
聡「!?な、なんででしょうか…?って、あなたは!?どうしてここに!?」
聡(さっきの美人さんじゃないか!?なんだ!?)
聡(俺なんかしたか!?…色々したなー俺ー!)
姫子「さっき講堂で見かけたから…はいこれ」
聡「えっ?それ俺の携帯!なぜあなたがそれを…?」
姫子「保健室に落としてたよ」
聡「保健室に?…もしかしてこれを届けに?」
姫子「うん、結構探したんだから…」
聡(いい人だ…見た目はギャルなのにいい人だ!美人さんなのに!)
598 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 17:33:39.63 ID:4AnLbBr10 [2/26]
聡(俺ずっと美人さんって「ふふっ、あら?こんなことも出来ないの?坊や」みたいな感じだと思ってたのに!)
聡(人は見た目じゃないんだな…)
姫子「ねぇ、大丈夫?なんかボーッとしてるけど…」
聡「えっ?は、はい!大丈夫です!」
聡「あっ!ていうか傷大丈夫ですか?ちゃんと手当しましたか?」
姫子「えっ!?…うん、大丈夫…」
聡「そうですか!よかった…あの、すみませんでした」
姫子「な、なんで君が謝るの?」
聡「いや…その、俺が走ったりしなきゃ、コケたりしなかったと思うから…」
姫子「あの場合は仕方ないよ!それにコケたのは私のせいだし…君のせいじゃないよ」
聡「だったらいいんですが…」
聡(よかった…「私の足傷つけて、どうなるか解ってるの?坊や」ってならないで…)
聡(やっぱ人は見た目じゃないな…)
599 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 17:34:28.53 ID:4AnLbBr10 [3/26]
姫子「と、とりあえず、はいこれ!」
聡「本当わざわざありがとうございます。お手数おかけして…」
姫子「…あともう1つ、君に用事があるの」
聡「えっ?なんですか?」
姫子「名乗るほどの者じゃないって、アレそんなかっこよくなかったよ?」
聡「へ?そんなまさか!?」
聡(アレこそハードボイルドじゃないのか!?颯爽と女性を助けて最後にアレを言えばバシッと決まるんじゃないのか!?)
姫子「かっこいいと思ってたの?」
聡「え、えぇ…まぁ…かなり…」
姫子「あんなこと言っても女の子は喜ばないよ?私は寂しかったなぁ…」
聡「えっ?さびっ…えっ?」
聡(さ、寂しいってなんだ!?どういうことだ!?)
姫子「それじゃあバイバイ…聡くん」
聡「ば、バイバイ…ってどうして俺の名前を!?」
600 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 17:35:16.12 ID:4AnLbBr10 [4/26]
姫子「…携帯見ちゃったの。ゴメンね」
聡「あ、そうだったんですか。それは別にいいですけど…」
聡「…あの、名前聞いていいですか?」
姫子「…名乗るほどの者じゃありませんので」
聡「そ、そんな…!」
聡(な、なにこの気持ち!?寂しい!今すぐにそっと毛布をかけて欲しい!)
姫子「どう?私の気持ち解った?」
聡「はい…寂しかったです…すみませんでした」
姫子「うん、解ればよろしい!」
姫子「それじゃあホントにバイバイ」
聡「あ、あの!結局名前は…」
姫子「電話したとき解ると思うから…それじゃあね」
聡「あ!あぁ…行ってしまわれた…」
聡「結局名前解らなかったな…電話したとき解るって言ってたけど」
聡「ん?電話!?電話だと!?電話ってなんだ!?」
601 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 17:36:08.71 ID:4AnLbBr10 [5/26]
田井中家
聡「電話…電話ってなんだ…もしかしてかかってくるのか?」
聡「ならいつだ?いつ俺の元へかかってくるんだ?」
律「ただいまー」ガチャリ
聡「ぬぁー!落ち着かないぃー!」
律「な、なに叫んでんだよお前…」
聡「あ、姉ちゃんおかえり。俺叫んでたの?」
律「オォウ、無意識かよ。ていうかお前、なんで今日姫子おぶってたんだよ?」
聡「姫子?姫子って誰?」
律「いや誰って…お前今日おぶってたじゃん」
聡「あっ、あの美人さん姫子って言うのか!姫子…姫子さんかぁ…素敵な名前だなぁ…」
律「名前も知らずにおぶってたのか?」
聡「え?あぁ、アレには深いわけがありまして…」
律「深いわけ?なんだよそれ?」
602 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 17:37:17.79 ID:4AnLbBr10 [6/26]
聡「あぁ実は、ナンパされてるところを助けたんだ!」
律「ナンパって…姫子が?」
聡「うん、そう。嫌がってたみたいだから、こう手を引いてね?連れ出したのさ!」
律「…それで、なんでおぶることになったんだよ?」
聡「まぁそう焦りなさんな…この話しには続きがあるんだ」
律「続き?なんだまだあるのか」
聡「あぁ!それで2人で走って逃げてると、姫子さんがコケて走れなくなったから、俺がおぶって逃げたんだよ!」
律「へぇー、そうだったのか」
聡「どうだ!?男らしいだろ!?」
律「…なんかパンチが足りない」
聡「な、なんだよそれ!?俺頑張ったのに!」
律「男にフランケンシュタイナーくらいしてやれよ」
聡「あんなもん出来るかぁ!」
律「この前やってやっただろ?」
聡「やられたからって出来るわけないだろ!」
604 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 17:38:14.51 ID:4AnLbBr10 [7/26]
聡の部屋
聡「なんだあの姉は…俺すげぇ頑張ったのに!」
聡「フランケンシュタイナーって…アレ受けてから何日首に違和感があったか…」
アータラッシーツヨーサデー ヨーミガッエールオーモイー
聡「おっ、電話だ。…電話?で、電話だー!」
聡「は、早く出なきゃ!もしもし!」ピッ
姫子『も、もしもし…聡くん?』
聡「は、はい!そうです!」
聡(キター!マジで電話来た!まさか本当に来るとは…ていうかなんで俺の電話番号を!?)
姫子『着信画面ちゃんと見てくれた?』
聡「えっ!?着信画面ですか?…すみません」
姫子『そう…見てないんだ…』
聡「着信画面ってどういうことですか?ていうかなんで俺の電話番号…」
姫子『…勝手に連絡先交換しちゃった。ゴメンね』
聡「えっ!?あっ、そうだったんですか…」
姫子『引いちゃったよね…その…迷惑だったらすぐ消すから』
605 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 17:39:11.21 ID:4AnLbBr10 [8/26]
聡「いやそんな、迷惑だなんて滅相もない!姫子さんみたいな人なら大歓迎ですよ!」
聡(なんか思ってたのと違うけど、まさかこんなことになるなんて!文化祭行ってよかった!)
姫子『そう…ってあれ?なんで私の名前知ってるの?』
聡「えっ?あぁ、それは姉ちゃんが言ってたんです」
姫子『お姉ちゃん?』
聡「はい、姉ちゃんが「なんで今日姫子おぶってたんだよ?」って…」
姫子『…もしかしてそのお姉ちゃんって、りっちゃん?』
聡「えぇ、そうですけど…」
姫子『じゃありっちゃんにも、おんぶされてるとこ見られたんだね…恥ずかしいな…』
聡「なんかすみません…」
姫子『だから謝らなくていいって。私は…その…おんぶされて嬉しかったし…』
聡(う、嬉しかったってなんだ!?俺太股触ったりしたのに…嬉しかったってなんだ!?)
姫子『聡くんはどう?迷惑じゃなかった?』
聡「そ、そんな!俺も姫子さんみたいな美人さんをおんぶ出来て嬉しかったです!」
606 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 17:40:08.66 ID:4AnLbBr10 [9/26]
姫子『へっ!?美人!?…そんなことないよ?』
聡「いやそんな!…俺は姫子さん美人だと思います」
姫子『そう…ありがとね。ホント君は私をキュンキュンさせるなぁ…』
聡「えっ?キュン…えぇっ!?」
聡(キュンキュン!?キュンキュンだと!?なんだ…銃弾でも飛び交ってるのか!?)
姫子『ねぇ…また会えるよね?』
聡「そ、それは姫子さんさえよければまたいつでも…」
姫子『そう、それが聞けてよかったよ。じゃあ…最後に1つだけいい?」
聡「え、えぇ…別に構いませんけど…」
姫子『大好き!じゃあまたね!』
聡「!?だ、だいすっ…切れちまった…」
聡「なんだったんだ一体…からかわれてんのかな、俺…」
聡「あーもう!こんな足りない頭で考えても解らん!」
聡「…とりあえず今日はもう寝よう」
607 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 17:41:48.96 ID:4AnLbBr10 [10/26]
次の日
聡「結局昨日のことが気になって、あんま寝れなかった…」
聡「それに授業も全然頭に入らなかった…いやそれはいつも通りか…」
聡「アレは一体なんだったんだろう…」
テキラタイッ ユールサレナッイッオッモーイー
聡「あっ、メール。…姫子さんからだ!」
姫子メール『昨日は色々ありがとね 昨日の今日で悪いけど、また会えないかな?
会えるならまた連絡ください
それと、昨日言ったことは全部本気だから!』
聡「ほ、本気だったぁー!…ということは、全部言葉通りの意味なのか!?」
聡「…よし、今日会って全部聞こう!じゃあ早くメール返さないと!」メルメル
公園
聡「待ち合わせ場所ってここでいいんだよな?」
聡「姫子さんはまだ来てないっぽいな。…待ち合わせ時間までまだ30分ある」
聡「服、着替えてきたほうが良かったかな…」
聡「服着替えに帰ろうかな…でもその間に来たらどうしよう…」
聡「あーどーしよー!どうするべきなんだ俺はー!」
614 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 18:00:25.20 ID:4AnLbBr10 [11/26]
姫子「あ、聡くん。もう来てたんだ」
聡「姫子さん!どうもこんにちは!」
姫子「こんにちは。待たせちゃったかな?ゴメンね」
聡「いやさっき来たところです。ていうか早かったですね」
姫子「バイトが思ったより早く終わってね」
聡「バイト?バイトしてるんですか?」
姫子「うん、コンビニで。…聡くんが来てくれたらとびっきりのサービスするよ」
聡「とびっきりのサービスですか!?」
聡(とびっきりのサービスってなんだ!?なんで俺にそんなことをするんだ!?)
聡(やっぱからかわれてんのかな、俺…)
聡「あの!聞きたいことがあるんですけど…」
姫子「ん?どうしたの?」
聡「その…昨日言ったことは全部本気って本当なんですか?」
姫子「…うん、本当だよ。昨日言ったことは全部本気」
616 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 18:01:23.37 ID:4AnLbBr10 [12/26]
聡「でも、突然大好きって言われても…その…いまいちピンとこなくて…」
姫子「…信じてなかったんだ」
聡「えっ!?し、信じてなかったというか…実感がないというか…」
姫子「…まぁ聡くんの言う通り、ホント突然だったからね」
姫子「実感がないって言うのも解るよ」
聡「だから俺、からかわれてるとしか思えなくて…」
姫子「からかってるつもりはないよ。ゴメンね、困らせてたみたいで…」
聡「そんな謝らないでください!俺が勝手に悩んでるだけなんで…」
姫子「ふふっ、ありがと。…私ね、恋ってこう…突然なものだと思うんだ」
姫子「出会いなんてみんな突然じゃない?それで好きになるのも突然でしょ?」
聡「突然ですか…そう言われればそうかもしれませんね」
姫子「うん、だから聡くんはそんな悩まずに、私の言葉をそのまま受け取ってくれていいよ」
聡「そのままですか。そのまま…そのままねぇ…」
聡(じゃあすげぇこと言われてたんだな、俺…あぁ、なんか今更申し訳ない!)
618 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 18:02:20.05 ID:4AnLbBr10 [13/26]
姫子「聡くんはまだ私のこと好きじゃないんだよね?」
聡「えっ!?いやっ!まぁ、その…はい…」
姫子「素直でよろしい!…覚悟しててよ?」
聡「ど、どういう意味ですかそれ?」
姫子「これからはガンガン行くからね!って言ってももうガンガン行ってるか」
聡「ガンガン行くんですか?」
聡(ガンガン行くってことは…また大好きとか言われるってことだよな?)
聡(あぁ、まさか本当にこんなことになるなんて!あの時、勇気出してよかった!)
姫子「うん、それで今度は、私のことが好きすぎて悩ませてやるんだから!」
聡「ま、また悩むのか俺は…」
姫子「ふふっ、ゴメンね?苦労かけて」
聡「いや、そんな滅相もない!どんと来いですよ!」
姫子「ありがと。絶対聡くんに私のことを好きになってよかったって思わせるから」
姫子「だから、聡くんも私に好きになってよかったって思わせてね?」
聡「ひ、姫子さん!」キュンキュン
619 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 18:03:10.32 ID:4AnLbBr10 [14/26]
聡(な、なんだこれは!?胸が…胸が締め付けられる!キュンキュンする!)
聡「キュンキュン…キュンキュンしました…」
姫子「え?なにが?」
聡「さっきのセリフ…すげぇキュンキュンしました!」
姫子「そう…ふふっ、嬉しいなぁ」
聡「あの、俺も姫子さんに好きになってよかったって思わせるよう努力します!」
姫子「…うん、お願いね」
姫子「それじゃあ、私もう帰らなきゃ…」
聡「あっ、送りますよ!」
姫子「じゃあ駅までお願いしようかな」
聡「駅?駅まででいいんですか?」
姫子「うん、私電車で来たから」
聡「あっ、そうだったんですか。すみません、お手数おかけして…」
姫子「いいよ、会いたいって私から言ったことだし」
620 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 18:03:54.12 ID:4AnLbBr10 [15/26]
駅
姫子「ありがとね、送ってくれて」
聡「いえ、そんな男として当然ですよ!」
姫子「そう…今日は会えて嬉しかった」
聡「俺も嬉しかったです!悩みも解決しましたし…」
聡(ん?でも今日会った理由ってなんだろ?特になにもしてないよな?)
姫子「それじゃあ私もう行くね」
聡「あっ!すみません、ちょっといいですか?」
姫子「ん?どうしたの?」
聡「あの、今更なんですけど今日会った理由ってなんですか?」
姫子「…会いたかったからじゃダメかな?」
聡「いえ、そんな充分です!」
姫子「うん、じゃあまたね。バイバイ」
聡「はい、また会いましょう」
聡「…会いたかったからか…いいなぁ、その理由!」
621 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 18:05:04.25 ID:4AnLbBr10 [16/26]
数日後
聡「あれ以来姫子さんと会えてない…」
聡「あー会いたいー!電話やメールだけじゃ寂しいー!会ってお話ししたいー!」
聡「それにずっと姫子さんが頭から離れない!まさか本当に悩むことになるとは…」
聡「あぁ、会えない時間が愛を育むのか…」
聡「…会ってほしいって誘ってみようかな?でも忙しかったらどうしよう…」
聡「ま、まぁメール送るくらいはいいよな…」メルメルピッ
聡「返信来るかな?…会えないってきたらどうしよう」
テキラタイッ ユールサレナッイッオッモーイー
聡「き、来た!?さてどっちだ!」
姫子メール『やっと誘ってくれたね 私も会いたい
またこの前の公園でいい?』
聡「お、オッケーだった!誘ってよかったぉー!」
聡「えぇえぇ、姫子さんに会えるなら場所なんてどこでもいいですよ!」メルメル
623 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 18:05:53.11 ID:4AnLbBr10 [17/26]
公園
聡「また30分前についてしまった…」
聡「だが今日は服も普通だし、なにも障害はない!」
聡「あとは姫子さんを待つだけだ!あー待ち遠しいなー!」
姫子「こんにちは、聡くん。相変わらず早いね」
聡「ひ、姫子さん!?こ、こんにちは…もう来たんですか?」
姫子「うん、待たせちゃ悪いからね」
聡(待たせちゃ悪いからって、30分前に来るなんて…いい人だなぁ、姫子さんは!)
姫子「それで、今日はなにか用があったの?」
聡「あの…会いたかったからじゃダメですか?」
姫子「えっ?…ううん、私も会いたかったからそれでいい」
聡「そうですか!最近会えなくて…寂しかったんです」
姫子「なら、もっと早く誘ってくれればよかったのに」
聡「姫子さん忙しいと思って…受験生だしバイトもあるし」
姫子「聡くんはそんなこと気にしなくていいよ。どんな用事があっても聡くんを優先させるから」
624 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 18:06:40.61 ID:4AnLbBr10 [18/26]
聡「いや、そんな悪いですよ!」
姫子「いいの!私がそうしたいんだし…それに聡くんのこと大好きだし」
聡「!?だ、だいすっ…!」
聡(本当に姫子さんは、こんな恥ずかしいことをよく言えるな…恋は盲目ってことなのか?)
姫子「聡くんはどう?私のことちょっとは好きになってくれた?」
聡「…正直、ちょっとどころじゃありません」
姫子「えっ!?それって…」
聡「姫子さんのことが頭から離れないし、電話やメールが待ち遠しいし」
聡「それにこんだけ会えないだけで寂しかったのは、姫子さんだけです」
姫子「そう…それじゃあ期待してもいいの?」
聡「えぇ、だから…その…姫子さんが好きです」
姫子「そう、そうなんだ…嬉しい…ホントに嬉しい」
聡「喜んでもらえてよかったです。…あともう1ついいですか?」
姫子「ん?なに?」
聡「あーオホン!あーあー…俺と付き合ってください!」
625 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 18:07:30.59 ID:4AnLbBr10 [19/26]
姫子「はい、喜んで…」
聡「あーよかった!これでやっとぐっすり眠れる…」
姫子「振られると思ってたの?」
聡「いやまぁ…やっぱこういうことは緊張するもんですから…」
姫子「ふふっ、そうなんだ?」
聡「そうですよ。姫子さんと初めて会った時より緊張しました」
姫子「そう…これでやっと恋人同士だね?」
聡「そうですね。まさかこんなことになるとは…」
姫子「私はずっと思ってたよ?…ねぇ、またおんぶしてくれない?」
聡「えっ?いいですけど…どうぞ」
姫子「ありがと。…よいしょ」
聡(あ、あぁ!背中におっぱいが当たってる!これか…この感覚だったのか!)
姫子「…えっちなこと考えてない?」
聡「えっ!?いいやそそそんなことなっなないですよ!」
姫子「嘘つき…もう降りようかなぁ?」
626 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 18:08:30.49 ID:4AnLbBr10 [20/26]
聡「あぁ!ご、ごめんなさい!考えてました!」
姫子「素直でよろしい!…別に私でならえっちなこと考えてもいいんだよ?」
聡「えっ!?い、いいんですか!?」
姫子「だってもう恋人同士なんだからそれくらいは、ね?」
聡「は、はい!ありがとうございます!」
聡(よかった…勇気出して告白してよかった!季節は秋だけど俺には青い春が来たよ!)
姫子「えいっ」カプッ
聡「あふん…ってなにしてんですか!?」
姫子「ふぇ?ふぃふぃふぁんふぇふ」カプカプ
聡「いやっ…そんな…耳噛んだまま喋らないで…」
聡(あ、ダメだ…これ気持ちいい…で、でもいけない!このままじゃ俺のナニがスタンダップしちゃう!)
姫子「ふぉふ?ふぃふぉふぃふぃふぃ?」カプカプ
聡「あの…そろそろマジで我慢出来なくなるので…」
姫子「…聡くんは耳が弱いんだね」
聡「いや、いきなり耳噛まれたら誰だってああなりますよ…」
637 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 19:00:17.21 ID:4AnLbBr10 [21/26]
姫子「あっ、もうこんな時間…帰らないと…」
聡「なら送ります!今日はちゃんと家まで!」
姫子「でも、私の家遠いよ?電車にも乗るし」
聡「大丈夫です!今日は制服じゃないし、それを見越してお金も持ってきました!」
姫子「だったら、家までお願いしようかな…」
聡「任せてください!喜んでお引き受けしましょう!」
駅
聡「…この中で俺たちのこと恋人って何人気付いてるんでしょうね」
姫子「誰も居なかったりして?」
聡「そうですよね…姉弟としてしか思われてないんだろうな…」
姫子「…人の目なんて気にしないでいいよ。私たちで決めたことなんだから」
聡「…そうですよね。ありがとうございます」
聡(姫子さんはそう言ってくれたけど、やっぱ今の俺じゃ不釣り合いだよな…)
聡(毎日牛乳飲んで煮干し食べよう…)
638 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 19:01:06.62 ID:4AnLbBr10 [22/26]
帰り道
聡「へぇー…姫子さんってここに住んでるんですね」
姫子「ゴメンね…ホント遠くて…」
聡「いえ、そんな!姫子さんと一緒だったんで楽しかったです」
姫子「…うん、私もいつもより楽しかった」
姫子「私の家こっちだから、ついてきて」
聡「あ、はい!解りました!」
聡(そういやここ初めて来たな…これからよく行くことになるんだろうし、ちゃんと道覚えないと…)
姫子「まさか、聡くんから告白されるとは思わなかったな」
聡「えっ?そうですか?」
姫子「うん、私からかなって思ってたから」
聡「でもああいうのはやっぱ男から言わないと…」
姫子「そう…色々告白のセリフ考えてたけど全部無駄になっちゃった」
聡「考えてたんですか?例えばどんな?」
姫子「毎日味噌汁作らしてとか、聡くんのパンツ洗わせてとか」
639 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 19:02:19.50 ID:4AnLbBr10 [23/26]
聡「な、なんかセンスが古いですね…」
聡(ていうかそれは告白じゃなくて、プロポーズなんじゃないのか?)
聡(そうか…姫子さんは将来俺と結婚する気なのか…)
姫子「そう?古い?いいと思ったんだけどな…」
聡「い、いやいいとは思いますよ!うん、古きを知り新しき知るですから!」
姫子「それはあんまり関係ない気がするけど…」
聡(プロポーズとかになったら、実際俺が使うかもしれないからな…)
聡(それに姫子さんが言ったらそれはそれで…)
姫子「あっ、着いた」
聡「ここが姫子さんの家ですか?」
聡(ここか…俺いつかここに挨拶にこなきゃいけないんだよな…)
姫子「うん、そう。送ってくれてありがとね」
聡「えっ?いや、これくらいは恋人として当然ですから」
姫子「恋人…恋人かぁ。…ねぇ、キスしていい?」
聡「えっ!?き、キスですか!?」
640 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 19:03:05.06 ID:4AnLbBr10 [24/26]
姫子「うん、恋人記念に、ね?…私のファーストキス貰っておいて欲しいの」
聡「ふ、ファーストですか!?で、でも」
姫子「いいんですか?なんて聞かないでね」
聡「えっ!?は、はい…」
聡(心を読まれただと!?いやそれくらい解るか…)
姫子「ほら早く目閉じて」
聡「と、閉じました…」
姫子「じゃあ…行くからね。…ん」チュ
聡「んっ…んはっ。…姫子さん?」
聡(どうしたんだろ?なんか目がとろけてるみたいな…)
姫子「…ごちそうさまでした」
聡「お、おそまつさまでした」
641 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 19:03:55.16 ID:4AnLbBr10 [25/26]
姫子「それじゃあ帰るね。今日は色々ありがとう、じゃあまたね」
聡「こちらこそありがとうございました。はい、また今度」
ガチャリ
聡「…姫子さんって、本当に大胆な人だな」
聡「付き合う前から大好きって言ったり、告白のセリフ考えてたり…俺のくちびる奪ったり」
聡「あーでも本当に姫子さんが俺の彼女なんだよな!」
聡「まさかあんな美人さんでいい人でおっぱい大きい彼女が出来るなんて…」
聡「姫子さんのこと好きになってよかったぁー!」
終わり
642 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 19:04:39.95 ID:4AnLbBr10 [26/26]
まただいぶ待たせてごめん
次は和ルートやろうと思う
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:01:50.17 ID:kjms7SkV0 [1/36]
和ルート
聡「ライブっていうの初めて見たけど、なかなか凄いんだな」
聡「俺としては劇のほうが見たかったけど」
聡「姉ちゃんのジュリエッt」ドンッ
「きゃっ!」
聡「あっ!す、すみませんっ!」
「ご、ごめんなさい。あ、あなた!」
聡(ん?このクールな声は!?)
聡「さっきの親切なメガネの人!?」
和「め、メガネの人って…あら?メガネが…」
聡(メガネがない!?さっきぶつかった勢いで飛んだのか?)
聡(…メガネなくてもかわいいな)
和「あ、あの…メガネ探してもらえないかしら?」オロオロ
聡「え?えぇ、いいですけど…」
和「ごめんなさい。私、メガネないとほとんど見えなくて…」オロオロ
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:04:18.28 ID:kjms7SkV0 [2/36]
聡「そうなんですか」
和「えぇ…ごめんなsいたっ!」オロオロコツン
聡(か、かわいい!あんなクールな態度と声なのにメガネ外すとこうなるなんて…)
聡(これは…ゼーレが黙っちゃいませんよ…)
和「見つかった?」オロオロ
聡「あっ、いやまだです!」
聡(そうだメガネ探さないと…あの人困ってるんだし…)
聡「あ、あった。あのーメガネ…」
和「どうして見つからないのよ?…いたっ!もう!」オロオロコツン
聡(どうしよう…まだ見ていたい…い、いやダメだ!欲に負けるな、田井中よ!)
聡「あの、メガネ見つけました」
和「えっ?本当!?…あれどこ、どこにいるの?」オロオロ
聡「…そこで待っててください。俺のほうから行きますから」
5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:05:03.61 ID:kjms7SkV0 [3/36]
聡「はい、どうぞ。メガネです」
和「本当にありがとう。助かったわ」ニコッ
聡(!?笑ってるだと…!?なんだこのかわいさは!)キュンキュン
聡(やべぇ!俺超胸キュンしてる!これは…惚れたかもしれない!)
和「あの…そろそろメガネ離してもらえる?」
聡「あぁ、はい!すみません!」
和「いや、謝らなくてもいいのよ?ごめんなさいね…えーっと」
聡「た、田井中聡です!」
和「そうそう、聡くん。…じゃあさよなら」
聡「待って!あの…和さん!」
和「どうして私の名前…って唯が言ってたわね」
聡「また会えますか?」
和「…えぇ、また会えるんじゃないかしら?それじゃあ、私まだやることがあるから」トコトコ
聡「あっ!あぁ…行ってしまわれた…」
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:05:45.99 ID:kjms7SkV0 [4/36]
田井中家
聡「和さんかぁ…かわいい人だったなぁ…」
聡「アレが鈴木の言ってたギャップ萌えか…」
聡「本当にまた会えるんだろうか…」
律「ただいまー」ガチャリ
律「おっ、聡帰ってたか。どうだ?凄かっただろ、私のドラムテクは!」
聡「うん…」ボー
律「2曲目のドラムが特に…」
聡「うん…」ボー
律「おい、ちゃんと聞いてるのか?」
聡「うん…」ボー
律「…お前今日晩飯抜きだからなー?」
聡「うん…」ボー
律「ほんとに抜きだからなー?」
聡「うん…」ボー
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:06:30.40 ID:kjms7SkV0 [5/36]
律「…………」
聡「うん…」ボー
律「あーもう!なんだお前!?さっきからボーッとして!」
聡「あ、姉ちゃんおかえり」
律「オォウ、今気付いたのかよ!で、お前どうしたんだよ?」
聡「…姉ちゃんは一目惚れって信じる?」
律「な、なんだお前そんな乙女みたいなこと言って…」
聡「おい引くなよ!俺悩んでんのに」
律「で、誰に惚れたんだよ?」
聡「ね、姉ちゃんには関係ないだろ!」
律「ウチの学校のヤツに惚れたんだろ?名前解らなきゃ特徴でいいからさ!」
聡「どうしてそれを!?ていうか教えたところで俺に利点あるのか!?」
律「私が知ってるヤツだったらなにか手伝えるかもしれないだろ?」
聡「手伝ってくれるのか!?」
律「あぁ!姉ちゃんにまっかせっなっさ~い!」フンスッ
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:07:24.01 ID:kjms7SkV0 [6/36]
律「で、誰?誰に惚れたんだよ?」
聡「…和さん」
律「へ?和?お前あいつに惚れたのか?」
聡「姉ちゃん友達なんだろ?なんとかならないか?」
律「和…和かぁ…和ねぇ…う~ん」
聡「お、おい…どうしたんだよ?」
律「スマン、聡!無理だ!」
聡「無理!?無理ってなんだよ!契約違反じゃないか!」
律「そう言われてもなぁ…和はなんか恋愛とかに興味なさそうだし」
聡「そ、そこをなんとか…」
律「年下にも興味なさそうだしなぁ…よし!もう諦めろ、聡!」
聡「ね、姉ちゃんなんて大っ嫌いだー!うわーん!」ダダダッ
律「あらら…ちょっと言い過ぎたかな?」
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:08:05.81 ID:kjms7SkV0 [7/36]
聡の部屋
聡「姉ちゃんのバカ野郎…あんなはっきり言うことないだろ…」
聡「諦めろって…俺は諦めが悪いんだぜ?」
聡「まだ俺の恋は始まったばかりだ!こんなところで諦められるか!なにがどうなるかなんて神様でも解んねぇぜ!」
聡「…つってもどうすればいいんだろ?どんな人かも解んないし…」
聡「どうしたらまた会えるんだろ…」
聡「あー考えても解らん!もう寝る!」
翌日
聡「ちくしょう…1日中考えても答えが出ない…」
聡「一体どうやったらまた会えるんだよ!」
聡「神出鬼没だな…和さんめ…」
唯「おっ、聡くん!なにしてんの?」
聡「あ、唯さんこんにちは。いや…ちょっと悩みがありまして…」
唯「悩み?なになに?私でよければ相談乗るよ!」
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:08:48.12 ID:kjms7SkV0 [8/36]
聡(そういえば唯さんって和さんと友達なんだよな…)
聡(…よし!姉ちゃんよりかは頼りになるだろ!)
聡「あのですね…和さんに会いたくて…」
唯「和ちゃん?なんで和ちゃんに会いたいの?」
聡「それは!その…言いにくいんですが…」
唯「言ってくれなきゃ解んないよ!ほらほら~恥ずかしがらずに~」
聡「その…一目惚れをしまして…和さんに…」
唯「えっ!?そうだったの!?…いやぁ~気付かなかったなぁ」
聡「それで、和さんに会えたらなーと思いまして…」
唯「うんうん!解った、私に任せて!」フンスッ
聡「ゆ、唯さん!ありがとうございます!」
聡(なんて…なんて頼りになる人なんだ!あのドラムバカの姉ちゃんに爪のアカを煎じて飲ませてやりたい!)
唯「恋愛って素敵なことだもん!それに、聡くんになら和ちゃんを安心して任せられるからね!」
聡「そ、そうですか!?任せられますか!?いやぁ~照れるなぁ!」
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:09:35.51 ID:kjms7SkV0 [9/36]
唯「じゃあ和ちゃんに電話してみるね!」ピポパ
聡「は、はい!よろしくお願いします!」
聡(これで俺と和さんに繋がりが生まれるかもしれない!)
聡(そしてその繋がりはやがて運命の赤い糸になるかもしれない!)
唯「あ、もしもし和ちゃん?今から会えないかな!?…え?勉強中?そんなのあとでいいじゃん!」
聡(お、おぉ!唯さんその調子です!その調子で押しきってください!)
唯「私はどうだって?…わ、私のことは今はいいよ!今は和ちゃんのことのほうが重要だよ!」
聡(そうだ負けるな!負けないでくれ唯さん!あなたが負けると俺も負けちゃう!)
唯「だからちゃんとしてるって!うん…えっ?…い、いや…そんなことないよ?」
聡(あぁダメだ!なんか雲行きが怪しくなってきた!踏ん張れ!踏ん張るんだ唯さん!)
唯「うん…うん…解ったよ、ちゃんとするよぉ!…うん、それじゃあね和ちゃん」ピッ
聡(ぬぁー!負けたぁー!ちくしょー…手強いな和さん…)
唯「い、いやー!…ゴメンね、聡くん」
聡「そんな謝らないでください!俺なんかのために本当にありがとうございます!」
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:10:17.22 ID:kjms7SkV0 [10/36]
唯「いいの?私に任せてって言ったのに…」
聡「はい、充分です!それに俺、唯さんのおかげで気付きました!」
唯「へ?なにに?」
聡「人に頼ってどうこうしてもらおうなんて、やっぱダメなんです!」
聡「俺が好きになった相手なんだから俺がなんとかしないと!」
唯「そ、そうだよ聡くん!その通りだよ!」
聡「ですよね!…だから、俺がなんとかしてみます!」
唯「うん!私も応援してるからね!」
聡「ありがとうございます!…あと、迷惑かけてすみませんでした」
唯「ううん、迷惑なんてそんな大丈夫だよ。じゃあ頑張ってね!」
聡「はい!精一杯頑張ります!」
聡(と言ってもなにをしたらいいんだろう?…えぇい!考えるのはやめだ!とりあえずなんかしよう!)
聡「とりあえず俺走ってきます!」
唯「お、いいね!行ってらっしゃい!」
聡「行ってきまーす!」ダダダッ
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:11:09.52 ID:kjms7SkV0 [11/36]
聡「ハァハァ…ちくしょー走ってもただ疲れただけじゃねぇか…」
聡「なんで走ったんだ俺…やっぱ考えてから行動しよう…」
聡「そういや2回とも突然会ったんだよな…また会う時の突然なのかな?」
聡「もしかして今日また会えたり…いやいや走ったくらいでそんな…」
聡「いやでも…背後に気配が!?」バッ
聡「いない…そうだよな、いないよな…いやもしかしたら!」バッ
聡「やっぱり…俺の予感なんで当たらないんだ…む!何奴!?」バッ
和「…あなた、誰かにつけられてるの?」
聡「の、和さん!?どうしてここに!?」
聡(ちくしょう、前からか…いや待て!重要なのはそこじゃない!)
聡(和さんがいる!俺の目の前に!やっぱ走って良かったぁー!)
和「どうしてって…気分転換のために散歩してるだけよ」
和「あなたこそなにしてるのよ?制服のままカバン持って」
聡「俺はその走ってまして…気が付いたらここに」
和「…もしかして学校終わってそのままランニングしてたの?」
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:11:56.15 ID:kjms7SkV0 [12/36]
聡「そ、それはですね…突然走りたいなと思いまして…」
聡(あー言えない!「あなたとまた再び出会うためにですよ。フハッハッハッハ」って言えない!)
聡(俺の根性無し!意気地無し!甲斐性無し!)
和「そうなの。それじゃあ私行くわね」
聡「あっ!ま、待ってください!」
聡(今ここでまだ帰すわけにはいかない!千載一遇のチャンスなんだから!次またいつ会えるか解んないし!)
和「なにかしら?私に用があるの?」
聡「はい!あります!連絡先交換してください!」
和「え?嫌よ」
聡「えっ!?嫌ですか!?」
聡(断られたー!しかも鬼武者も真っ青なバッサリ感で!これは…取り付く島がないぞ…)
和「えぇ、だってあなたのことよく知らないもの。それに昨日今日会ったような人には普通教えないでしょ?」
聡「え、えぇ…ごもっともで…」
和「それじゃあもう行くわね。さよなら」
聡「あっ…そんな…」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:12:50.34 ID:kjms7SkV0 [13/36]
聡(か、考えろ!考えるんだ、田井中!なにか…なにか打開策があるはずだ!)
聡(…そ、そうだこれだ!これっきゃない!ここぞで意外と機転が利くぜぇー俺ぇー!)
聡「あの!すみません、和さん!」
和「…まだなにかあるの?」
聡「はい!あります!ちょっと待っててください!」ガサゴソ
和「な、なにしてるの?」
聡「すみません、もう終わりますから…あ、出来ました!」ビリビリ
聡「あの、これ俺の電話番号です!受け取ってください!」
和「で、電話番号って…」
聡「気が向いたら非通知でも公衆電話でもいいですから、電話ください!」
和「え、えぇ…解ったわ…」
聡「あの…俺が電話番号教えたのは俺の中で和さんが普通じゃないからです!」
和「…どういう意味よ、それ?」
聡「いや!その悪い意味とかじゃなくて!むしろ良い意味で普通じゃないんです!」
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:13:45.96 ID:kjms7SkV0 [14/36]
聡「すみません、今はこのくらいしか言えなくて…で、でもいつかちゃんとはっきり言いますから!」
和「…とりあえず、私もう行くわね」
聡「あ、はい!すみません、時間とらせて…」
和「過ぎたことはもういいわよ。じゃあさよなら」トコトコ
聡「はい、また会いましょう!」
聡「あぁ、まさかまた和さんと会えるなんて!これはもう神様が俺に味方してるとしか思えない!」
聡「それに俺の電話番号も受け取ってくれたし!…まぁ今頃捨てられてるかもしれないけど」
聡「い、いいや!そんなネガティブになっちゃダメだ!これで糸が繋がったんだ!」
聡「あとはこの糸を赤く染めるだけだぜ!ヒャッハー、待ってな和さん!」
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:14:31.82 ID:kjms7SkV0 [15/36]
数日後
聡「あれから結構経つけど、非通知からも公衆電話からも知らない番号からも電話がない…」
聡「ていうか、家族と鈴木以外からの電話がない…」
聡「鈴木、姉ちゃん、鈴木、母ちゃん、鈴木、姉ちゃん、母ちゃん、鈴木、鈴木、鈴木、鈴木、鈴木…」
聡「なんだこの着信履歴…鈴木、俺のこと大好きだな…父ちゃん1回は電話しろよ…」
聡「あー和さんに会いたい!せめてあのクールな声だけでも聞きたい!」
聡「…今から桜高行こうかな?い、いやいやそれじゃほとんどストーカーじゃないか」
聡「でも、いざって時には姉ちゃん迎えに来たって言えばあるいは…い、いやいやダメだダメだ!」
桜高校門前
聡「結局来てしまった…うわ、なんかむっちゃ見られてる…」
聡「さすがに中には入れないよな…ここで待ってみるか」
聡「…まぁ来たからって、会えるかどうか解んないけど」
聡「それにしても…通報とかされないよな?」
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:15:26.66 ID:kjms7SkV0 [16/36]
蚊「プーンプンシャカププンプーン」
聡「ん?蚊か?残暑が厳しいからって今更出やがって!」パンッ
聡「む!?避けやがってこの野郎!乙女の柔肌を傷付けるヤツはこの俺がゆ゙る゙ざん゙!」パンッ
聡「あっ!また避けやがって!この!ちくしょー!ウェイ!ウェイ!!ウェーイ!!!」パンッ パンッ パンッ
和「…校門の前で踊らないでくれる?」
聡「えっ?あっ!?和さん!?」
聡(お、おぉー!マジで会えた!校門の前で張っててよかった!)
和「またあなたなの?今度はなに?」
聡「い、いやその…なにっていうか…会いにきたって言ったら怒りますか?」
和「えぇ、そうね。学校にまで来るなんて…いい加減迷惑だわ」
聡「あっ…その…すみません本当に…」
聡(迷惑か…そうだよな、迷惑だよな…こんなのマジでストーカーだもんな…)
聡(あーでもはっきり言う人だと思ってたけど、こうもはっきり言われると流石に凹むな…)
和「解ってくれたかしら?」
聡「はい、解りました…それじゃあ俺もう帰ります…さようなら」
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:16:31.37 ID:kjms7SkV0 [17/36]
和「あっ、ちょっと待って」
聡「えっ?…なんでしょうか?」
和「この際だからもうはっきりさせようと思うの」
聡「はっきりですか?」
聡(はっきりって…これ以上なにをはっきりさせるんだ?)
和「えぇ、その…あなたが私のことどう思ってるかは解らないけど、多分あなたの思ってるようにはならないわ」
聡「そう…ですか…」
聡(そうか、はっきりってこれか…うわーはっきり振られたなー、俺…でもまだ…)
和「だからもう私のことは諦めて、違う人を見つけなさい。それが賢い選択よ」
聡「…賢いですか。だったら俺バカでいいです」
和「えっ?どういうこと?」
聡「和さんを諦めて、違う人を選ぶのが賢いなら、俺はバカのまんまでいいです」
聡「それに…まだちゃんと何も言ってないのに、諦めるなんて出来ませんよ」
和「…だからそういうのが迷惑なのよ。どうして解ってくれないのよ?」
聡「その…本当に色々迷惑かけてすみません。でも謝って許してもらおうなんて思ってません」
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:17:31.34 ID:kjms7SkV0 [18/36]
和「もう、なによそれ…」
聡「多分これからも迷惑かけると思うので…すみません」
和「…謝るくらいなら迷惑かけないでほしいわ」
聡「あっ!じゃあ精一杯頑張ります!」
和「迷惑かけるために頑張るの?」
聡「えっ!?いやその…あーなんて言ったらいいんだ!」
和「…とりあえずあなたの気持ちは解ったから」
聡「じゃあ迷惑かけてもいいんですか?」
和「ダメって言ってもどうせするんでしょ?」
聡「それは…まぁその…はい」
和「はぁ…これから忙しくなりそうね。受験生なのになにやってるのかしら…」
聡「な、なるべく迷惑かけないように迷惑かけますから!」
和「ふふっ、なによそれ?それじゃあ私もう帰るわ。…またね」トコトコ
聡「あ、はい!また会いましょう!お気をつけて!」
聡「…とりあえず、なんとかなったのかな?」
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:18:41.47 ID:kjms7SkV0 [19/36]
聡の部屋
聡「迷惑かけるっつったけど、一体どうすりゃいいんだ?」
聡「そもそも会えるかどうかも解らないのに…」
聡「こんな神頼みな状況でいいのか、俺!せめてスタート地点には立ってろよ!」
聡「どうにかして和さんと直接的な繋がりを持たないとな…電話番号渡したけどきっとかけて来ないだろうし」
聡「…だが恋は障害があったほうが燃えるんだぜぇー!」
聡「待ってろ、和さん!絶対俺がそのクールなハートを溶かしてやんぜ!」
ガチャリ
律「お前さっきからうるさいんだよ!」
聡「お、おぉ…いきなり開けんなよ」
律「ていうかお前…まだ和のこと諦めてなかったんだな」
聡「バカにすんなよ!俺は一途な男なんだ!そう簡単に諦められるか!」
律「まぁ頑張れよ。和はお前に興味なんてないだろうけど」
聡「そうなんだよ!それが問題なんだ!どうやったら興味を持ってもらえると思う!?」
律「オォウ、皮肉が通じない…どうやってって、そんなもん私が知るか」
聡「皮肉?なにが?ていうか知るかって…じゃあ一緒に考えてくれ!」
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:19:42.32 ID:kjms7SkV0 [20/36]
律「えーヤだよ。そんなめんどくさいこと」
聡「本当に非協力的だな、この姉は!唯さんの爪のアカを煎じて飲ませてやりたい!」
律「はぁ?なんで唯なんだよ?」
聡「唯さんはな!俺と和さんの仲を取り持つために電話までしてくれたんだぞ!ん?電話?」
律「へぇー唯、そんなことしたのか」
聡「…ねぇ、姉ちゃんって和さんの電話番号知ってる?」
律「それくらい知ってるけど…まさか電話しろって言うんじゃないだろうな?」
聡「そのまさかだ!頼む!一生のお願い!」
律「えー!めんどくせぇよー!」
聡「…いいのかなぁ?言っちゃうよぉ?アレ言っちゃうよぉ?」
律「あ、アレってなんだよ…?」
聡「アレはアレだろ?あれ?もしかしてアレのこと忘れたのか?あれまー」
律「あーもうアレアレうるせぇな!電話すりゃいいんだろ!?しゃーねーなーもう!」
聡「あぁ、頼む!ありがとう、姉ちゃん!」
聡(よ、よかった!アレなんてないけどバレなくてよかった!いやぁ…カマってかけるべきなんだな)
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:21:12.04 ID:kjms7SkV0 [21/36]
律「あーもしもし和か?ごめんなーこんな夜に…うん…あ、いや聡がな…」
聡(姉ちゃんが俺のためになにかしてくれてる…まさかこんな日が来ようとは…)
律「へ?…あ、うん解った。ちょっと待って…おい、聡代われって」
聡「えっ!?は、はい…もしもし」
和『もしもし?…あなた、早速迷惑かけてきたわね。姉まで使って』
聡「まぁ…するって言ったからにはしないといけませんから」
和『そんな使命感みたいなものなくてもいいのよ?』
聡「いや、俺にはすげぇ重要なことなんですから!」
和『…そう。まぁそう言われて悪い気はしないわね』
聡(迷惑かけられて悪い気はしないってどういうことなんだ!?もしかして俺が思ってるよりか良い風吹いてる!?)
聡「あ、あの!もしよろしかったら明日会えませんか!?」
和『えぇ、学校終わってからならいいわよ』
聡「えっ!?いいんですか!?」
和『いいんですかって、会いたいんでしょ?』
聡「はい!会いたいです!でも俺、和さんに嫌われてると思ってたから…」
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:22:39.18 ID:kjms7SkV0 [22/36]
和『別に嫌ってはないわよ。…そもそも嫌ってたらこうして話ししてないでしょ?』
聡「そうですか…そうですよね!ありがとうございます、和さん!」
和『どういたしまして。それじゃあ今日はもう遅いし、そろそろ切るわね?』
聡「あっ、はい。それじゃあまた明日!」
和『えぇ、また明日』
聡「…電話切れた。姉ちゃん、ありがとうたすk」
聡「ってあれ?姉ちゃんがいない?まさかインビジブルメモリを!?」
ガチャリ
律「おー電話終わったのか?」
聡「あれ?なんで外出てたの?とりあえず、携帯はい」
律「私だってそれくらい空気読めるわい!ん…で、どうだったんだよ?」
聡「明日は和さんさんと放課後デートだ!これも姉ちゃんのおかげです!」
律「ヘヘッ、見直したか?そんじゃ私はもう寝るわ」
聡「うん、見直した!じゃあ姉ちゃんおやすみ」
律「ふぁ~あ、お前ももう早く寝ろよ」
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:23:28.51 ID:kjms7SkV0 [23/36]
翌日
聡「今日は待ちに待った和さんとデートの日!なんとしても今日は失敗出来ない!」
聡「あ、でも放課後デートするってだけで、待ち合わせ場所とか決めてないよな?」
聡「…まぁまた桜高の前で待ってたら会えるだろ!」
桜高前
聡「いやー相変わらず視線が痛い…」
聡「和さん早く来てくれないかな…もう帰ってるなんてないよな?」
和「あら、あなた…もしかしてここで待ってたの?」
聡「の、和さん!どうもこんにちは!」
聡(お、おぉまた会えた…これは完全に繋がった糸が赤く染まり始めてるだろ!)
聡「昨日待ち合わせ場所とか決めてなかったので、ここにいればまた会えるかなって!」
和「あっ、そうだったわね…ごめんなさい、昨日ボーっとしてたみたい」
聡「いえそんな、謝らないでください!俺は大丈夫ですから!」
和「そう…じゃあここまで来てくれて悪いけど、帰り道付き合ってくれないかしら?」
聡「わ、悪いなんてそんな!こちらこそお願いします!」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:24:21.17 ID:kjms7SkV0 [24/36]
帰り道
聡「いやーでもまさか、また和さんとこうして2人っきりになれるなんて!」
聡(はぁん!またこうやって歩けるなんて!あぁ、視線の痛さを我慢してよかった!)
和「それは、それだけあなたが頑張ったからじゃない?」
聡「そうですか!?和さんにそう思われてるなら嬉しいです!」
和「私は…あなたのことよく迷惑をかける子だなって思ってるわ」
聡「えっ?あ…やっぱそうですよね…」
和「もう、これくらいでいちいち落ち込まないの」
聡「す、すみません…気を使わせて…」
和「気にしなくていいわよ。もう慣れたもの」
聡「そうですか…俺、もっとしっかりします!」
和「い、いきなりどうしたの?」
聡「俺、もっと和さんが頼れるようなしっかりした男になります!」
聡「でも…それまではまだ迷惑かけてもいいですか?」
和「…仕方ないわね。将来楽しみにしてるわ」
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:25:11.82 ID:kjms7SkV0 [25/36]
聡「えっ?それって…」
和「それじゃあ、私の家ここだから。またね」ガチャリ
聡「あっ!あぁ…また会いましょう!」
聡「帰ってしまわれた…結局どういう意味だったんだろ?」
アータラッシーツヨーサデー ヨーミガッエールオーモイー
聡「オォウ、電話だ。…もしもし」
和『もしもし、聡くん?』
聡(こ、このクールな声は!?間違いない!)
聡「の、和さんですか!?」
和『えぇ、そうよ。よかった間違えてなくて』
聡「で、でもなんでこんないきなり…」
和『この先、私の連絡先知らないと色々不便でしょ?だからね』
聡「は、はい!不便です!ありがとうございます!」
聡(まさか和さんが連絡先を教えてくれるとは…これは確実に糸が染まっていってるぞ!)
和『…それにしてもあなたって犬みたいよね』
聡「へ?犬…ですか?」
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:26:26.27 ID:kjms7SkV0 [26/36]
和『えぇ、色んなことして飼い主の気を引こうとしてる犬みたい。なんか雰囲気も犬っぽいし』
聡「わ、わんわん!」
和『…可愛くないわよ?』
聡「くぅーん…」
和『ほ、ほらそんなバカなことしないの!…もう切るわよ?』
聡「あっ!ちょっと待ってください!」
聡(なんか俺の気持ち伝えるの今しかない気がする!でもやっぱ電話じゃ失礼かな…?)
和『なに?どうかしたの?』
聡「えーっとですね…その…あの…」
聡(えぇい!もう言ってしまうんだ、田井中!失礼だと思うなら今度会った時もう一度伝えればいいじゃないか!)
聡「で、電話で言うのは失礼かもしれませんけど…俺…和さんのことが好きです!」
和『…そう、ずっと気付いてたわ』
聡「えっ!?気付いてたんですか!?マジかよ…」
和『だってあなた隠しごとするの下手だもの。すぐ解ったわ』
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:27:08.98 ID:kjms7SkV0 [27/36]
聡「すぐ解ったって…あ、あのそれじゃあ返事は!?」
和『…返事はまた私からするから、待っててもらえないかしら?』
聡「解りました!どんな返事でも俺ずっと待ってます!」
和『そう…じゃあまたね』
聡「はい!また会いましょう、和さん!」ピッ
聡「ついに…ついに言ってしまったぞ俺!」
聡「でも、和さんはずっと気付いてたんだよな…知らなかった…」
聡「サプライズ感は薄かっただろうな…返事いつ来るんだろう…」
聡「あぁ、これからも満足に眠れない日々が続くよぉー!」
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:27:59.07 ID:kjms7SkV0 [28/36]
数日後
聡「告白してから結構経ったけど、まだ和さんから連絡がない…」
聡「このセリフももうほとんど毎日言ってるな…」
聡「あぁ、まだかー!こっちから連絡したいー!」
聡「でも待っててって言われたしな…えぇい!男は我慢だぞ、田井中よ!」
アータラッシーツヨーサデー ヨーミガッエールオーモイー
聡「!?で、電話きた!…和さんからだ!も、もしもし!」
和『もしもし、ごめんなさい連絡遅くなって…』
聡「いえそんな、滅相もない!それだけ和さんが悩んでくれたってことですから!」
和『そう…そうね…確かにすごい悩んだわ。本当こんなに悩んだのなんて初めてよ』
聡「そ、それで返事は!?」
和『…そのことなんだけど、ごめんなさい…』
聡「えっ?ごめんなさい…ですか…?」
33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:29:42.74 ID:kjms7SkV0 [29/36]
和『焦らないの!まだ続きがあるから…』
聡「あっ、続きあるんですか!?よかった…」
聡(よかったマジで…軽く心臓止まったぞ、俺のバカ!早とちり!)
和『えぇ、実は会って伝えようと思って』
聡「会ってですか?全然構わないですけど…どこに行けばいいんですか?」
和『学校…来れるかしら?』
聡「学校って桜高ですよね?はい、行けますよ」
和『そう…ごめんなさい、迷惑かけて』
聡「そんな迷惑だなんて!俺がやったことに比べたら全然迷惑じゃないですよ!」
和『ふふっ、確かにそうかしらね。それじゃあ待ってるから』
聡「はい!すぐ行きます!それではまた!」ピッ
聡「会って伝えたいか…なんなんだろうな…」
聡「…こうなるんだったら俺も会って伝えとけばよかったな…」
聡「いや、やっぱ会ってもう一度言おう!!そうと決まれば早く用意して行くぞ!」
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:36:25.43 ID:kjms7SkV0 [30/36]
桜高校門前
聡「つ、着いた…和さんどこにいるんだろ?」
和「あら、随分早かったのね」
聡「和さん…えぇ、早く会いたかったので…あ、あの!ちょっといいですか?」
和「え?えぇ、なにかしら?」
聡「その…俺、和さんが好きです!」
和「えっ!?…どうしてまた言ったの?」
聡「和さんが会って伝えるって聞いたんで、俺もやっぱ会ってもう一度言おうと思いまして…」
和「そう…ありがとう…じゃあちょっとついてきてくれる?」
聡「ついてきてって…俺が学校の中入っていいんですか!?」
和「いいのよ、日曜日だし…それに生徒会長特権よ。ほら早く!」
聡「は、はい!解りました!」
数分後
聡「…あ、あのどこ向かってるんですか?」
和「もうすぐ着くから…ここよ」
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:37:27.60 ID:kjms7SkV0 [31/36]
聡「ここって…俺と和さんが初めて会った場所ですよね?」
和「あら、覚えてたのね?感心したわ」
聡「そりゃあ覚えてますよ!…でもなんでここなんですか?」
和「ここ、私たちの関係が始まった場所だから、また新しく始めるのにはここがいいかなって…」
聡「えっ?新しく始めるって…」
和「だからその…あなたの告白を受けようと思って…」
聡「受けようってOKってことでいいんですよね!?」
和「えぇ…やっぱり覚悟してても恥ずかしいわね、こういうのは」
聡「やったー!あぁ、嬉しい!生まれてきた中で一番嬉しいです!」
和「ち、ちょっと!あんまり大きな声出さないで!」
聡「あっ、すみません…取り乱してしまいまして…」
和「もう…気をつけてよ?内緒で入ってるんだから…」
聡「本当すみません…あまりにも嬉しくて…状況を忘れてました…」
和「まぁ…あなたがそんなに喜んでくれて私も嬉しいわ」
聡「正直無理だと思ってたんで…本当に嬉しいです…」
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:38:46.45 ID:kjms7SkV0 [32/36]
和「そう…良かったわね…そろそろ出ましょうか、誰かに見つかるかもしれないし」
聡「あっ、そうですね。俺が叫んだせいで…」
和「それはもういいわよ。今日も帰り道付き合ってくれる?」
聡「も、もちろんですよ!どこまでもお付き合いします!」
帰り道
聡「…俺と和さんってもう恋人同士なんですよね?」
和「そうね…ふふっ、まさかこうなるなんて思ってなかったわ」
聡「俺もです…まさか和さんと付き合えるとは…」
聡(ってことは…手とか繋いでもいいんだよな!?手繋いでみようかな…)
和「ねぇ、こっち向いて…」
聡「は、はい!?なんでしょうか!?って和さんメガネどうしたんですか?」
和「あぁ、取っちゃったの」
聡「えっ!?大丈夫なんですか?メガネないとほとんど見えないんじゃ…」
和「…このくらい近付いたらはっきり見えるわ」
聡「ちょっ!?の、和さん!?」
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:40:40.62 ID:kjms7SkV0 [33/36]
聡(和さんの両手が俺のほっぺたを包んで…顔が目の前にあるだと!?)
聡(それになんか顔が近付いてるような…)
和「んっ…」チュ
聡(ってえぇ!?き、キス!?キスされてるのか、俺!?)
和「…キス、どうだった?」
聡「い、いきなりすぎてなにがなんだか…」
和「そう…勿体ないわね。私の初めてのキスを味わえなくて」
聡「本当勿体ないです…でも、なんであんないきなりき、キスしたんですか?」
和「今までの仕返しよ。私がされた分の迷惑をまとめて返してあげたの」
聡「そうだったんですか…あーにしても勿体ねー!」
和「ふふっ、そう落ち込まないで?キスならまたいつでもしてあげるから」
聡「…今度する時は前もってなにか合図くださいね?」
和「それはその時のあなた次第よ」
聡「あ、それと名前で呼んでくれませんか?」
和「え?名前で呼んでなかった?」
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:41:55.62 ID:kjms7SkV0 [34/36]
聡「名前で呼ばれたの2回しかないですよ!それ以外は全部あなたです!」
和「そうだったの…気付かなかったわ」
聡「試しに1回名前で呼んでくれませんか?」
和「名前?…聡、好きよ。…これでいい?」
聡「よ、呼び捨てですか!?それに好きって…」
和「だって他に言うことなかったもの。それに恋人同士って歳が離れててもタメ口で話すものでしょ?」
聡「確かに、言われてみればそうですね…」
和「だからほら私のことも呼び捨てで呼んでみて」
聡「えっ!?じ、じゃあ…和!」
聡「…さん」
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:42:39.50 ID:kjms7SkV0 [35/36]
和「ち、ちょっと!呼び捨てって言ったでしょ?」
聡「い、いやでもいきなりは無理ですよ!」
和「…私が頼れるようなしっかりした男になるんじゃなかったの?」
聡「すみません…まだ迷惑かけます…」
和「そう…ふふっ、まだ苦労が絶えそうにないわね」
聡(あぁ、こういうのが幸せだよなぁ…ファーストキスはあんまよく味わえなかったけど)
聡(それにしても早くしっかりした男にならないと…)
聡(まずは和さ…和とタメ口で話せるようにならないとな!)
終わり
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:44:39.69 ID:kjms7SkV0 [36/36]
待たせ過ぎて前スレ落としてごめん
あと新しくスレ立てたけどこれで本当に全部終わり
聡(ここか?…ちょっと覗いてみよう…)
姫子「私、忙しいんです!」
男1「そんなこと言わないでさー」
男2「俺らとちょっとデートするだけじゃん」
聡(Oh…これがナンパか…って関心してる場合か!)
聡(あの女の人なんか困ってそうだし、助けに行かないと!で、でもな…)
男1「大丈夫、ちょっとだけだから」
男2「あんまり騒ぐと無理矢理にでも連れてっちゃうよ?」
姫子「い、いや!やめて!」
聡(い、いけない!このままじゃあの人が無理矢理連れて行かれてしまう!)
聡(…今あの人は助けを求めてるんだぞ!?俺が行かなきゃ誰が行く!)
聡(えぇい男になれ!なるんだ田井中!お前はやれば出来る男だ!)
512 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/01(水) 23:18:11.71 ID:xgcNXgO20
聡「ね、姉ちゃん!こんなところでなにしてんだよ!?」
姫子「えっ…?」
男1「…なんだこのガキ?」
男2「弟…だろ?」
聡(やべぇ!むっちゃドキドキしてる!俺死ぬかもしんない!こんな緊張したことねぇよ!)
聡(だ、だけどここまで来たら今更退けない!やるしかない!)
聡「今日案内してくれるっつっただろ?ほら、もう行くぞ!」グイッ
姫子「あっ…う、うん…」
聡(どうだ!?決まったか!?俺今輝いてるか!?)
男1「あっ!おい待て!」
聡(決まってなかったぁー!ちくしょー…かくなる上は!)
聡「は、走るよ!?」
姫子「えぇっ!?…うん!」ダッ
男1「あっ、おいてめぇ!追うぞ!」
男2「お、おう…」
513 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/01(水) 23:18:56.88 ID:xgcNXgO20
聡「ど、どこか隠れるところは!?」
姫子「…校舎の中なら使ってない教室とかあるけど…」
聡「じゃあとりあえず校舎へ!」
聡(つってもまだ結構距離あるな…追いつかれないよな!?)
姫子「きゃっ!」バタン
聡「だ、大丈夫ですか!?」
姫子「うぅ…いたい…」グスグス
聡(結構な勢いでコケたぞ!?あ、涙目で鼻さすってんのかわいい…)
男1「い、居たぞー!こっちだー!」
聡「ヤバい!見つかりましたよ!?」
姫子「えぇっ!?は、早く走らないと!…痛っ!」
聡「どうかしたんですか!?」
姫子「足が痛くて…私はもういいから君だけでも逃げて!」
517 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/01(水) 23:22:45.31 ID:xgcNXgO20
聡「俺だけ逃げろってそんな…意味ないじゃないですか!」
姫子「でももう私走れないし…」
聡(あーもう!どうすりゃいい!?ヤツらはもう迫ってきてる!)
聡(そしてこの人は走れない!だがまだ手はあるはず…どうするべきだ!?)
聡(…そ、そうだ!これだ!これしかない!)
聡「おんぶします!」
姫子「え…?えぇっ!?お、おんぶするの!?」
聡「はい!おんぶして逃げます!どうぞ!」
姫子「で、でも…いいの?」
聡「もうそんなのいいですから、早く!」
姫子「は、はい!…よいしょ」
聡「ウェイ!!」
聡(思ってたより軽い…これはいける!)
聡「それじゃあ揺れますんでしっかり掴まっててください!」
姫子「は、はい…」ギュ
518 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/01(水) 23:23:32.03 ID:xgcNXgO20
校舎
聡「人だらけですね…」
姫子「文化祭中だから…」
聡(やべぇ!めっちゃ見られてる!恥ずかしい!)
聡(けど仕方ないだろ!こっちは止むを得ない事情があるんだ!俺たちはバカップルじゃない!)
聡「あの、保健室ってどこですか?」
姫子「ほ、保健室?向こうの棟の1階だけど…」
聡「む、向こう!?ここじゃないんですか!?」
姫子「うん…」
聡「仕方ない…皆さーん!通りまーす!失礼しまーす!」ダダダッ
姫子「ちょっ!大声出さないで!恥ずかしい…」
聡「そ、そんなこと言われましても…言わないと退いてくれないので…」
519 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/01(水) 23:24:25.73 ID:xgcNXgO20
聡「この校舎に保健室あるんですよね?」
姫子「うん…」
聡「どこですか?」
姫子「あ、あそこ…」
聡「解りました!あそこまで行きますよ!」ダッ
律「…あれ聡だよな?」
澪「あ、あぁ…そうだろうな…」
律「なんであいつは姫子をおぶってるんだ!?」
澪「わ、私が知るわけないだろ!?」
律「あの2人は実は付き合ってた…とか?」
澪「それはないと思うけど…なにか理由があるんだろ?」
律「理由ねぇ~…」
520 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/01(水) 23:27:41.73 ID:xgcNXgO20
保健室
姫子「あの…そろそろ降ろしてくれない?」
聡「あ、あぁ!すみませんいつまでもおぶってて…」
姫子「別に謝らなくてもいいよ。…よいしょ」
聡(ん?そういや俺今までこの人おぶってたんだよな…)
聡(あー!背中に当たるおっぱいの感触とかに神経を集中出来なかったー!)
聡(なにやってんだ俺は!こんなんじゃ思春期の中学生失格じゃないか!)
姫子「あの…その、助けてくれてありがとう…」
聡「えっ!?お、男として当然のことをしただけです!」
姫子「そう…ねぇ、なんかお礼出来ることない?」
聡「お礼なんてそんな滅相もない!…それじゃあ俺もう行きますね」
姫子「あっ!待って!名前はなんて言うの?」
聡「…名乗るほどの者じゃありませんので」
聡「あと早く傷の手当てしたほうがいいですよ?それでは…」ガチャリ
聡(決まった…これは決まっただろ!ついに俺輝いただろ!?)
521 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/01(水) 23:29:48.92 ID:xgcNXgO20
校舎
聡「…そういやライブっていつどこでやるんだ?」
聡「さっきの人に聞けばよかった…そういやあの人美人さんだったなぁ…」
聡「俺はあの美人さんの胸が当たったり、太股を触ったりしたのか…」
聡「あぁ、なんでよく感触を覚えてないんだ俺ー!」
聡「それになんで似合わねーくせにかっこつけて、名乗らなかったんだ俺のバカー!」
和「ちょっとあなたうるさいわよ。静かにしなさい」
聡「す、すみません…」
聡(Oh…声がクールだ…制服着てるってことは、ここの人だよな?)
和「解ればいいのよ。それじゃあ」
聡「あ、あの!聞きたいことがあるんですが…」
和「聞きたいこと?なにかしら」
聡「軽音部のライブってどこでやるんですか?」
和「軽音部の…それなら講堂よ」
聡「へ?講堂?」
523 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/01(水) 23:32:51.61 ID:xgcNXgO20
和「もしかして場所どこか解らないの?」
聡「え、えぇ…恥ずかしながら…」
和「そう…なら、ライブまでまだ時間あるけど案内しましょうか?」
聡「えっ?いいんですか!?」
和「え、えぇ…別にそれくらいなら…」
聡「よろしくお願いします!」
聡(Oh…女子高生おんぶしたり、こんな簡単2人っきりになれたり…)
聡(女子高ってすげぇな!俺ここに進学したい!)
和「じゃあこっちよ。付いてきて」
聡「あっ!はい!」
和「…………」
聡「…………」
聡(し、喋ることがない!沈黙が辛いよ!)
聡(誰か助けてぇー!)
528 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/02(木) 00:02:32.10 ID:pABtbWkf0 [1/3]
唯「あれぇ?和ちゃん?それと…聡くん!?」
聡(ゆ、唯さん!?なんてタイミングがいい人なんだ!この人は!)
聡「ど、どうも唯さん」
和「あら?あなたたち知り合いなの?」
唯「うん、聡くんはりっちゃんの弟くんなんだよ」
和「えっ、律の?…どうりで見覚えがあったのね」
聡「ど、どうも…いつも姉がお世話になってます…」
和「あっ、いえそんな…」
唯「聡くんも来てたんだねぇ~りっちゃんに呼ばれたの?」
聡「はい、「私のドラムテクを見ろ!」と言われまして…」
唯「へぇー、そうなんだぁ~」
和「ちょっと、唯。あなた急がなくていいの?」
唯「あ、そうだった!それじゃあまた後でね。バイバーイ」
聡「ば、バイバーイ…」
和「まったく…世話が焼けるんだから…」
529 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/02(木) 00:03:41.94 ID:pABtbWkf0 [2/3]
和「ここが講堂よ」
聡「すみませんここまで案内させて…さぞ忙しいだろうに…」
和「そんな、別にいいわよ。それじゃあ私行くわね」
聡「あっ!ありがとうございました!」
和「だからいいって…それじゃあね」
聡「あぁ、はい。さようなら」
聡「…行ってしまわれた。声はクールなのに優しい人だったな…」
聡「見ず知らずの俺をここまで案内してくれて…まぁほとんど会話なかったけど」
聡「それにしてもメガネが似合っていた…」
終わり
530 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/02(木) 00:04:28.75 ID:pABtbWkf0 [3/3]
次姫子ルートやろうと思う
597 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 17:32:43.20 ID:4AnLbBr10 [1/26]
姫子ルート
聡「姉ちゃん、ちゃんとバンドやってんだなー」
聡「結構な盛り上がりだったし…俺も高校入ったら鈴木とバンドしようかな?」
聡「…ダメだ。俺と鈴木じゃフォークデュオになっちまう…」
姫子「そこの君!ちょっと待ちなさい!」
聡「!?な、なんででしょうか…?って、あなたは!?どうしてここに!?」
聡(さっきの美人さんじゃないか!?なんだ!?)
聡(俺なんかしたか!?…色々したなー俺ー!)
姫子「さっき講堂で見かけたから…はいこれ」
聡「えっ?それ俺の携帯!なぜあなたがそれを…?」
姫子「保健室に落としてたよ」
聡「保健室に?…もしかしてこれを届けに?」
姫子「うん、結構探したんだから…」
聡(いい人だ…見た目はギャルなのにいい人だ!美人さんなのに!)
598 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 17:33:39.63 ID:4AnLbBr10 [2/26]
聡(俺ずっと美人さんって「ふふっ、あら?こんなことも出来ないの?坊や」みたいな感じだと思ってたのに!)
聡(人は見た目じゃないんだな…)
姫子「ねぇ、大丈夫?なんかボーッとしてるけど…」
聡「えっ?は、はい!大丈夫です!」
聡「あっ!ていうか傷大丈夫ですか?ちゃんと手当しましたか?」
姫子「えっ!?…うん、大丈夫…」
聡「そうですか!よかった…あの、すみませんでした」
姫子「な、なんで君が謝るの?」
聡「いや…その、俺が走ったりしなきゃ、コケたりしなかったと思うから…」
姫子「あの場合は仕方ないよ!それにコケたのは私のせいだし…君のせいじゃないよ」
聡「だったらいいんですが…」
聡(よかった…「私の足傷つけて、どうなるか解ってるの?坊や」ってならないで…)
聡(やっぱ人は見た目じゃないな…)
599 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 17:34:28.53 ID:4AnLbBr10 [3/26]
姫子「と、とりあえず、はいこれ!」
聡「本当わざわざありがとうございます。お手数おかけして…」
姫子「…あともう1つ、君に用事があるの」
聡「えっ?なんですか?」
姫子「名乗るほどの者じゃないって、アレそんなかっこよくなかったよ?」
聡「へ?そんなまさか!?」
聡(アレこそハードボイルドじゃないのか!?颯爽と女性を助けて最後にアレを言えばバシッと決まるんじゃないのか!?)
姫子「かっこいいと思ってたの?」
聡「え、えぇ…まぁ…かなり…」
姫子「あんなこと言っても女の子は喜ばないよ?私は寂しかったなぁ…」
聡「えっ?さびっ…えっ?」
聡(さ、寂しいってなんだ!?どういうことだ!?)
姫子「それじゃあバイバイ…聡くん」
聡「ば、バイバイ…ってどうして俺の名前を!?」
600 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 17:35:16.12 ID:4AnLbBr10 [4/26]
姫子「…携帯見ちゃったの。ゴメンね」
聡「あ、そうだったんですか。それは別にいいですけど…」
聡「…あの、名前聞いていいですか?」
姫子「…名乗るほどの者じゃありませんので」
聡「そ、そんな…!」
聡(な、なにこの気持ち!?寂しい!今すぐにそっと毛布をかけて欲しい!)
姫子「どう?私の気持ち解った?」
聡「はい…寂しかったです…すみませんでした」
姫子「うん、解ればよろしい!」
姫子「それじゃあホントにバイバイ」
聡「あ、あの!結局名前は…」
姫子「電話したとき解ると思うから…それじゃあね」
聡「あ!あぁ…行ってしまわれた…」
聡「結局名前解らなかったな…電話したとき解るって言ってたけど」
聡「ん?電話!?電話だと!?電話ってなんだ!?」
601 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 17:36:08.71 ID:4AnLbBr10 [5/26]
田井中家
聡「電話…電話ってなんだ…もしかしてかかってくるのか?」
聡「ならいつだ?いつ俺の元へかかってくるんだ?」
律「ただいまー」ガチャリ
聡「ぬぁー!落ち着かないぃー!」
律「な、なに叫んでんだよお前…」
聡「あ、姉ちゃんおかえり。俺叫んでたの?」
律「オォウ、無意識かよ。ていうかお前、なんで今日姫子おぶってたんだよ?」
聡「姫子?姫子って誰?」
律「いや誰って…お前今日おぶってたじゃん」
聡「あっ、あの美人さん姫子って言うのか!姫子…姫子さんかぁ…素敵な名前だなぁ…」
律「名前も知らずにおぶってたのか?」
聡「え?あぁ、アレには深いわけがありまして…」
律「深いわけ?なんだよそれ?」
602 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 17:37:17.79 ID:4AnLbBr10 [6/26]
聡「あぁ実は、ナンパされてるところを助けたんだ!」
律「ナンパって…姫子が?」
聡「うん、そう。嫌がってたみたいだから、こう手を引いてね?連れ出したのさ!」
律「…それで、なんでおぶることになったんだよ?」
聡「まぁそう焦りなさんな…この話しには続きがあるんだ」
律「続き?なんだまだあるのか」
聡「あぁ!それで2人で走って逃げてると、姫子さんがコケて走れなくなったから、俺がおぶって逃げたんだよ!」
律「へぇー、そうだったのか」
聡「どうだ!?男らしいだろ!?」
律「…なんかパンチが足りない」
聡「な、なんだよそれ!?俺頑張ったのに!」
律「男にフランケンシュタイナーくらいしてやれよ」
聡「あんなもん出来るかぁ!」
律「この前やってやっただろ?」
聡「やられたからって出来るわけないだろ!」
604 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 17:38:14.51 ID:4AnLbBr10 [7/26]
聡の部屋
聡「なんだあの姉は…俺すげぇ頑張ったのに!」
聡「フランケンシュタイナーって…アレ受けてから何日首に違和感があったか…」
アータラッシーツヨーサデー ヨーミガッエールオーモイー
聡「おっ、電話だ。…電話?で、電話だー!」
聡「は、早く出なきゃ!もしもし!」ピッ
姫子『も、もしもし…聡くん?』
聡「は、はい!そうです!」
聡(キター!マジで電話来た!まさか本当に来るとは…ていうかなんで俺の電話番号を!?)
姫子『着信画面ちゃんと見てくれた?』
聡「えっ!?着信画面ですか?…すみません」
姫子『そう…見てないんだ…』
聡「着信画面ってどういうことですか?ていうかなんで俺の電話番号…」
姫子『…勝手に連絡先交換しちゃった。ゴメンね』
聡「えっ!?あっ、そうだったんですか…」
姫子『引いちゃったよね…その…迷惑だったらすぐ消すから』
605 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 17:39:11.21 ID:4AnLbBr10 [8/26]
聡「いやそんな、迷惑だなんて滅相もない!姫子さんみたいな人なら大歓迎ですよ!」
聡(なんか思ってたのと違うけど、まさかこんなことになるなんて!文化祭行ってよかった!)
姫子『そう…ってあれ?なんで私の名前知ってるの?』
聡「えっ?あぁ、それは姉ちゃんが言ってたんです」
姫子『お姉ちゃん?』
聡「はい、姉ちゃんが「なんで今日姫子おぶってたんだよ?」って…」
姫子『…もしかしてそのお姉ちゃんって、りっちゃん?』
聡「えぇ、そうですけど…」
姫子『じゃありっちゃんにも、おんぶされてるとこ見られたんだね…恥ずかしいな…』
聡「なんかすみません…」
姫子『だから謝らなくていいって。私は…その…おんぶされて嬉しかったし…』
聡(う、嬉しかったってなんだ!?俺太股触ったりしたのに…嬉しかったってなんだ!?)
姫子『聡くんはどう?迷惑じゃなかった?』
聡「そ、そんな!俺も姫子さんみたいな美人さんをおんぶ出来て嬉しかったです!」
606 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 17:40:08.66 ID:4AnLbBr10 [9/26]
姫子『へっ!?美人!?…そんなことないよ?』
聡「いやそんな!…俺は姫子さん美人だと思います」
姫子『そう…ありがとね。ホント君は私をキュンキュンさせるなぁ…』
聡「えっ?キュン…えぇっ!?」
聡(キュンキュン!?キュンキュンだと!?なんだ…銃弾でも飛び交ってるのか!?)
姫子『ねぇ…また会えるよね?』
聡「そ、それは姫子さんさえよければまたいつでも…」
姫子『そう、それが聞けてよかったよ。じゃあ…最後に1つだけいい?」
聡「え、えぇ…別に構いませんけど…」
姫子『大好き!じゃあまたね!』
聡「!?だ、だいすっ…切れちまった…」
聡「なんだったんだ一体…からかわれてんのかな、俺…」
聡「あーもう!こんな足りない頭で考えても解らん!」
聡「…とりあえず今日はもう寝よう」
607 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 17:41:48.96 ID:4AnLbBr10 [10/26]
次の日
聡「結局昨日のことが気になって、あんま寝れなかった…」
聡「それに授業も全然頭に入らなかった…いやそれはいつも通りか…」
聡「アレは一体なんだったんだろう…」
テキラタイッ ユールサレナッイッオッモーイー
聡「あっ、メール。…姫子さんからだ!」
姫子メール『昨日は色々ありがとね 昨日の今日で悪いけど、また会えないかな?
会えるならまた連絡ください
それと、昨日言ったことは全部本気だから!』
聡「ほ、本気だったぁー!…ということは、全部言葉通りの意味なのか!?」
聡「…よし、今日会って全部聞こう!じゃあ早くメール返さないと!」メルメル
公園
聡「待ち合わせ場所ってここでいいんだよな?」
聡「姫子さんはまだ来てないっぽいな。…待ち合わせ時間までまだ30分ある」
聡「服、着替えてきたほうが良かったかな…」
聡「服着替えに帰ろうかな…でもその間に来たらどうしよう…」
聡「あーどーしよー!どうするべきなんだ俺はー!」
614 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 18:00:25.20 ID:4AnLbBr10 [11/26]
姫子「あ、聡くん。もう来てたんだ」
聡「姫子さん!どうもこんにちは!」
姫子「こんにちは。待たせちゃったかな?ゴメンね」
聡「いやさっき来たところです。ていうか早かったですね」
姫子「バイトが思ったより早く終わってね」
聡「バイト?バイトしてるんですか?」
姫子「うん、コンビニで。…聡くんが来てくれたらとびっきりのサービスするよ」
聡「とびっきりのサービスですか!?」
聡(とびっきりのサービスってなんだ!?なんで俺にそんなことをするんだ!?)
聡(やっぱからかわれてんのかな、俺…)
聡「あの!聞きたいことがあるんですけど…」
姫子「ん?どうしたの?」
聡「その…昨日言ったことは全部本気って本当なんですか?」
姫子「…うん、本当だよ。昨日言ったことは全部本気」
616 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 18:01:23.37 ID:4AnLbBr10 [12/26]
聡「でも、突然大好きって言われても…その…いまいちピンとこなくて…」
姫子「…信じてなかったんだ」
聡「えっ!?し、信じてなかったというか…実感がないというか…」
姫子「…まぁ聡くんの言う通り、ホント突然だったからね」
姫子「実感がないって言うのも解るよ」
聡「だから俺、からかわれてるとしか思えなくて…」
姫子「からかってるつもりはないよ。ゴメンね、困らせてたみたいで…」
聡「そんな謝らないでください!俺が勝手に悩んでるだけなんで…」
姫子「ふふっ、ありがと。…私ね、恋ってこう…突然なものだと思うんだ」
姫子「出会いなんてみんな突然じゃない?それで好きになるのも突然でしょ?」
聡「突然ですか…そう言われればそうかもしれませんね」
姫子「うん、だから聡くんはそんな悩まずに、私の言葉をそのまま受け取ってくれていいよ」
聡「そのままですか。そのまま…そのままねぇ…」
聡(じゃあすげぇこと言われてたんだな、俺…あぁ、なんか今更申し訳ない!)
618 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 18:02:20.05 ID:4AnLbBr10 [13/26]
姫子「聡くんはまだ私のこと好きじゃないんだよね?」
聡「えっ!?いやっ!まぁ、その…はい…」
姫子「素直でよろしい!…覚悟しててよ?」
聡「ど、どういう意味ですかそれ?」
姫子「これからはガンガン行くからね!って言ってももうガンガン行ってるか」
聡「ガンガン行くんですか?」
聡(ガンガン行くってことは…また大好きとか言われるってことだよな?)
聡(あぁ、まさか本当にこんなことになるなんて!あの時、勇気出してよかった!)
姫子「うん、それで今度は、私のことが好きすぎて悩ませてやるんだから!」
聡「ま、また悩むのか俺は…」
姫子「ふふっ、ゴメンね?苦労かけて」
聡「いや、そんな滅相もない!どんと来いですよ!」
姫子「ありがと。絶対聡くんに私のことを好きになってよかったって思わせるから」
姫子「だから、聡くんも私に好きになってよかったって思わせてね?」
聡「ひ、姫子さん!」キュンキュン
619 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 18:03:10.32 ID:4AnLbBr10 [14/26]
聡(な、なんだこれは!?胸が…胸が締め付けられる!キュンキュンする!)
聡「キュンキュン…キュンキュンしました…」
姫子「え?なにが?」
聡「さっきのセリフ…すげぇキュンキュンしました!」
姫子「そう…ふふっ、嬉しいなぁ」
聡「あの、俺も姫子さんに好きになってよかったって思わせるよう努力します!」
姫子「…うん、お願いね」
姫子「それじゃあ、私もう帰らなきゃ…」
聡「あっ、送りますよ!」
姫子「じゃあ駅までお願いしようかな」
聡「駅?駅まででいいんですか?」
姫子「うん、私電車で来たから」
聡「あっ、そうだったんですか。すみません、お手数おかけして…」
姫子「いいよ、会いたいって私から言ったことだし」
620 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 18:03:54.12 ID:4AnLbBr10 [15/26]
駅
姫子「ありがとね、送ってくれて」
聡「いえ、そんな男として当然ですよ!」
姫子「そう…今日は会えて嬉しかった」
聡「俺も嬉しかったです!悩みも解決しましたし…」
聡(ん?でも今日会った理由ってなんだろ?特になにもしてないよな?)
姫子「それじゃあ私もう行くね」
聡「あっ!すみません、ちょっといいですか?」
姫子「ん?どうしたの?」
聡「あの、今更なんですけど今日会った理由ってなんですか?」
姫子「…会いたかったからじゃダメかな?」
聡「いえ、そんな充分です!」
姫子「うん、じゃあまたね。バイバイ」
聡「はい、また会いましょう」
聡「…会いたかったからか…いいなぁ、その理由!」
621 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 18:05:04.25 ID:4AnLbBr10 [16/26]
数日後
聡「あれ以来姫子さんと会えてない…」
聡「あー会いたいー!電話やメールだけじゃ寂しいー!会ってお話ししたいー!」
聡「それにずっと姫子さんが頭から離れない!まさか本当に悩むことになるとは…」
聡「あぁ、会えない時間が愛を育むのか…」
聡「…会ってほしいって誘ってみようかな?でも忙しかったらどうしよう…」
聡「ま、まぁメール送るくらいはいいよな…」メルメルピッ
聡「返信来るかな?…会えないってきたらどうしよう」
テキラタイッ ユールサレナッイッオッモーイー
聡「き、来た!?さてどっちだ!」
姫子メール『やっと誘ってくれたね 私も会いたい
またこの前の公園でいい?』
聡「お、オッケーだった!誘ってよかったぉー!」
聡「えぇえぇ、姫子さんに会えるなら場所なんてどこでもいいですよ!」メルメル
623 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 18:05:53.11 ID:4AnLbBr10 [17/26]
公園
聡「また30分前についてしまった…」
聡「だが今日は服も普通だし、なにも障害はない!」
聡「あとは姫子さんを待つだけだ!あー待ち遠しいなー!」
姫子「こんにちは、聡くん。相変わらず早いね」
聡「ひ、姫子さん!?こ、こんにちは…もう来たんですか?」
姫子「うん、待たせちゃ悪いからね」
聡(待たせちゃ悪いからって、30分前に来るなんて…いい人だなぁ、姫子さんは!)
姫子「それで、今日はなにか用があったの?」
聡「あの…会いたかったからじゃダメですか?」
姫子「えっ?…ううん、私も会いたかったからそれでいい」
聡「そうですか!最近会えなくて…寂しかったんです」
姫子「なら、もっと早く誘ってくれればよかったのに」
聡「姫子さん忙しいと思って…受験生だしバイトもあるし」
姫子「聡くんはそんなこと気にしなくていいよ。どんな用事があっても聡くんを優先させるから」
624 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 18:06:40.61 ID:4AnLbBr10 [18/26]
聡「いや、そんな悪いですよ!」
姫子「いいの!私がそうしたいんだし…それに聡くんのこと大好きだし」
聡「!?だ、だいすっ…!」
聡(本当に姫子さんは、こんな恥ずかしいことをよく言えるな…恋は盲目ってことなのか?)
姫子「聡くんはどう?私のことちょっとは好きになってくれた?」
聡「…正直、ちょっとどころじゃありません」
姫子「えっ!?それって…」
聡「姫子さんのことが頭から離れないし、電話やメールが待ち遠しいし」
聡「それにこんだけ会えないだけで寂しかったのは、姫子さんだけです」
姫子「そう…それじゃあ期待してもいいの?」
聡「えぇ、だから…その…姫子さんが好きです」
姫子「そう、そうなんだ…嬉しい…ホントに嬉しい」
聡「喜んでもらえてよかったです。…あともう1ついいですか?」
姫子「ん?なに?」
聡「あーオホン!あーあー…俺と付き合ってください!」
625 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 18:07:30.59 ID:4AnLbBr10 [19/26]
姫子「はい、喜んで…」
聡「あーよかった!これでやっとぐっすり眠れる…」
姫子「振られると思ってたの?」
聡「いやまぁ…やっぱこういうことは緊張するもんですから…」
姫子「ふふっ、そうなんだ?」
聡「そうですよ。姫子さんと初めて会った時より緊張しました」
姫子「そう…これでやっと恋人同士だね?」
聡「そうですね。まさかこんなことになるとは…」
姫子「私はずっと思ってたよ?…ねぇ、またおんぶしてくれない?」
聡「えっ?いいですけど…どうぞ」
姫子「ありがと。…よいしょ」
聡(あ、あぁ!背中におっぱいが当たってる!これか…この感覚だったのか!)
姫子「…えっちなこと考えてない?」
聡「えっ!?いいやそそそんなことなっなないですよ!」
姫子「嘘つき…もう降りようかなぁ?」
626 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 18:08:30.49 ID:4AnLbBr10 [20/26]
聡「あぁ!ご、ごめんなさい!考えてました!」
姫子「素直でよろしい!…別に私でならえっちなこと考えてもいいんだよ?」
聡「えっ!?い、いいんですか!?」
姫子「だってもう恋人同士なんだからそれくらいは、ね?」
聡「は、はい!ありがとうございます!」
聡(よかった…勇気出して告白してよかった!季節は秋だけど俺には青い春が来たよ!)
姫子「えいっ」カプッ
聡「あふん…ってなにしてんですか!?」
姫子「ふぇ?ふぃふぃふぁんふぇふ」カプカプ
聡「いやっ…そんな…耳噛んだまま喋らないで…」
聡(あ、ダメだ…これ気持ちいい…で、でもいけない!このままじゃ俺のナニがスタンダップしちゃう!)
姫子「ふぉふ?ふぃふぉふぃふぃふぃ?」カプカプ
聡「あの…そろそろマジで我慢出来なくなるので…」
姫子「…聡くんは耳が弱いんだね」
聡「いや、いきなり耳噛まれたら誰だってああなりますよ…」
637 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 19:00:17.21 ID:4AnLbBr10 [21/26]
姫子「あっ、もうこんな時間…帰らないと…」
聡「なら送ります!今日はちゃんと家まで!」
姫子「でも、私の家遠いよ?電車にも乗るし」
聡「大丈夫です!今日は制服じゃないし、それを見越してお金も持ってきました!」
姫子「だったら、家までお願いしようかな…」
聡「任せてください!喜んでお引き受けしましょう!」
駅
聡「…この中で俺たちのこと恋人って何人気付いてるんでしょうね」
姫子「誰も居なかったりして?」
聡「そうですよね…姉弟としてしか思われてないんだろうな…」
姫子「…人の目なんて気にしないでいいよ。私たちで決めたことなんだから」
聡「…そうですよね。ありがとうございます」
聡(姫子さんはそう言ってくれたけど、やっぱ今の俺じゃ不釣り合いだよな…)
聡(毎日牛乳飲んで煮干し食べよう…)
638 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 19:01:06.62 ID:4AnLbBr10 [22/26]
帰り道
聡「へぇー…姫子さんってここに住んでるんですね」
姫子「ゴメンね…ホント遠くて…」
聡「いえ、そんな!姫子さんと一緒だったんで楽しかったです」
姫子「…うん、私もいつもより楽しかった」
姫子「私の家こっちだから、ついてきて」
聡「あ、はい!解りました!」
聡(そういやここ初めて来たな…これからよく行くことになるんだろうし、ちゃんと道覚えないと…)
姫子「まさか、聡くんから告白されるとは思わなかったな」
聡「えっ?そうですか?」
姫子「うん、私からかなって思ってたから」
聡「でもああいうのはやっぱ男から言わないと…」
姫子「そう…色々告白のセリフ考えてたけど全部無駄になっちゃった」
聡「考えてたんですか?例えばどんな?」
姫子「毎日味噌汁作らしてとか、聡くんのパンツ洗わせてとか」
639 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 19:02:19.50 ID:4AnLbBr10 [23/26]
聡「な、なんかセンスが古いですね…」
聡(ていうかそれは告白じゃなくて、プロポーズなんじゃないのか?)
聡(そうか…姫子さんは将来俺と結婚する気なのか…)
姫子「そう?古い?いいと思ったんだけどな…」
聡「い、いやいいとは思いますよ!うん、古きを知り新しき知るですから!」
姫子「それはあんまり関係ない気がするけど…」
聡(プロポーズとかになったら、実際俺が使うかもしれないからな…)
聡(それに姫子さんが言ったらそれはそれで…)
姫子「あっ、着いた」
聡「ここが姫子さんの家ですか?」
聡(ここか…俺いつかここに挨拶にこなきゃいけないんだよな…)
姫子「うん、そう。送ってくれてありがとね」
聡「えっ?いや、これくらいは恋人として当然ですから」
姫子「恋人…恋人かぁ。…ねぇ、キスしていい?」
聡「えっ!?き、キスですか!?」
640 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 19:03:05.06 ID:4AnLbBr10 [24/26]
姫子「うん、恋人記念に、ね?…私のファーストキス貰っておいて欲しいの」
聡「ふ、ファーストですか!?で、でも」
姫子「いいんですか?なんて聞かないでね」
聡「えっ!?は、はい…」
聡(心を読まれただと!?いやそれくらい解るか…)
姫子「ほら早く目閉じて」
聡「と、閉じました…」
姫子「じゃあ…行くからね。…ん」チュ
聡「んっ…んはっ。…姫子さん?」
聡(どうしたんだろ?なんか目がとろけてるみたいな…)
姫子「…ごちそうさまでした」
聡「お、おそまつさまでした」
641 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 19:03:55.16 ID:4AnLbBr10 [25/26]
姫子「それじゃあ帰るね。今日は色々ありがとう、じゃあまたね」
聡「こちらこそありがとうございました。はい、また今度」
ガチャリ
聡「…姫子さんって、本当に大胆な人だな」
聡「付き合う前から大好きって言ったり、告白のセリフ考えてたり…俺のくちびる奪ったり」
聡「あーでも本当に姫子さんが俺の彼女なんだよな!」
聡「まさかあんな美人さんでいい人でおっぱい大きい彼女が出来るなんて…」
聡「姫子さんのこと好きになってよかったぁー!」
終わり
642 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/03(金) 19:04:39.95 ID:4AnLbBr10 [26/26]
まただいぶ待たせてごめん
次は和ルートやろうと思う
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:01:50.17 ID:kjms7SkV0 [1/36]
和ルート
聡「ライブっていうの初めて見たけど、なかなか凄いんだな」
聡「俺としては劇のほうが見たかったけど」
聡「姉ちゃんのジュリエッt」ドンッ
「きゃっ!」
聡「あっ!す、すみませんっ!」
「ご、ごめんなさい。あ、あなた!」
聡(ん?このクールな声は!?)
聡「さっきの親切なメガネの人!?」
和「め、メガネの人って…あら?メガネが…」
聡(メガネがない!?さっきぶつかった勢いで飛んだのか?)
聡(…メガネなくてもかわいいな)
和「あ、あの…メガネ探してもらえないかしら?」オロオロ
聡「え?えぇ、いいですけど…」
和「ごめんなさい。私、メガネないとほとんど見えなくて…」オロオロ
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:04:18.28 ID:kjms7SkV0 [2/36]
聡「そうなんですか」
和「えぇ…ごめんなsいたっ!」オロオロコツン
聡(か、かわいい!あんなクールな態度と声なのにメガネ外すとこうなるなんて…)
聡(これは…ゼーレが黙っちゃいませんよ…)
和「見つかった?」オロオロ
聡「あっ、いやまだです!」
聡(そうだメガネ探さないと…あの人困ってるんだし…)
聡「あ、あった。あのーメガネ…」
和「どうして見つからないのよ?…いたっ!もう!」オロオロコツン
聡(どうしよう…まだ見ていたい…い、いやダメだ!欲に負けるな、田井中よ!)
聡「あの、メガネ見つけました」
和「えっ?本当!?…あれどこ、どこにいるの?」オロオロ
聡「…そこで待っててください。俺のほうから行きますから」
5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:05:03.61 ID:kjms7SkV0 [3/36]
聡「はい、どうぞ。メガネです」
和「本当にありがとう。助かったわ」ニコッ
聡(!?笑ってるだと…!?なんだこのかわいさは!)キュンキュン
聡(やべぇ!俺超胸キュンしてる!これは…惚れたかもしれない!)
和「あの…そろそろメガネ離してもらえる?」
聡「あぁ、はい!すみません!」
和「いや、謝らなくてもいいのよ?ごめんなさいね…えーっと」
聡「た、田井中聡です!」
和「そうそう、聡くん。…じゃあさよなら」
聡「待って!あの…和さん!」
和「どうして私の名前…って唯が言ってたわね」
聡「また会えますか?」
和「…えぇ、また会えるんじゃないかしら?それじゃあ、私まだやることがあるから」トコトコ
聡「あっ!あぁ…行ってしまわれた…」
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:05:45.99 ID:kjms7SkV0 [4/36]
田井中家
聡「和さんかぁ…かわいい人だったなぁ…」
聡「アレが鈴木の言ってたギャップ萌えか…」
聡「本当にまた会えるんだろうか…」
律「ただいまー」ガチャリ
律「おっ、聡帰ってたか。どうだ?凄かっただろ、私のドラムテクは!」
聡「うん…」ボー
律「2曲目のドラムが特に…」
聡「うん…」ボー
律「おい、ちゃんと聞いてるのか?」
聡「うん…」ボー
律「…お前今日晩飯抜きだからなー?」
聡「うん…」ボー
律「ほんとに抜きだからなー?」
聡「うん…」ボー
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:06:30.40 ID:kjms7SkV0 [5/36]
律「…………」
聡「うん…」ボー
律「あーもう!なんだお前!?さっきからボーッとして!」
聡「あ、姉ちゃんおかえり」
律「オォウ、今気付いたのかよ!で、お前どうしたんだよ?」
聡「…姉ちゃんは一目惚れって信じる?」
律「な、なんだお前そんな乙女みたいなこと言って…」
聡「おい引くなよ!俺悩んでんのに」
律「で、誰に惚れたんだよ?」
聡「ね、姉ちゃんには関係ないだろ!」
律「ウチの学校のヤツに惚れたんだろ?名前解らなきゃ特徴でいいからさ!」
聡「どうしてそれを!?ていうか教えたところで俺に利点あるのか!?」
律「私が知ってるヤツだったらなにか手伝えるかもしれないだろ?」
聡「手伝ってくれるのか!?」
律「あぁ!姉ちゃんにまっかせっなっさ~い!」フンスッ
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:07:24.01 ID:kjms7SkV0 [6/36]
律「で、誰?誰に惚れたんだよ?」
聡「…和さん」
律「へ?和?お前あいつに惚れたのか?」
聡「姉ちゃん友達なんだろ?なんとかならないか?」
律「和…和かぁ…和ねぇ…う~ん」
聡「お、おい…どうしたんだよ?」
律「スマン、聡!無理だ!」
聡「無理!?無理ってなんだよ!契約違反じゃないか!」
律「そう言われてもなぁ…和はなんか恋愛とかに興味なさそうだし」
聡「そ、そこをなんとか…」
律「年下にも興味なさそうだしなぁ…よし!もう諦めろ、聡!」
聡「ね、姉ちゃんなんて大っ嫌いだー!うわーん!」ダダダッ
律「あらら…ちょっと言い過ぎたかな?」
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:08:05.81 ID:kjms7SkV0 [7/36]
聡の部屋
聡「姉ちゃんのバカ野郎…あんなはっきり言うことないだろ…」
聡「諦めろって…俺は諦めが悪いんだぜ?」
聡「まだ俺の恋は始まったばかりだ!こんなところで諦められるか!なにがどうなるかなんて神様でも解んねぇぜ!」
聡「…つってもどうすればいいんだろ?どんな人かも解んないし…」
聡「どうしたらまた会えるんだろ…」
聡「あー考えても解らん!もう寝る!」
翌日
聡「ちくしょう…1日中考えても答えが出ない…」
聡「一体どうやったらまた会えるんだよ!」
聡「神出鬼没だな…和さんめ…」
唯「おっ、聡くん!なにしてんの?」
聡「あ、唯さんこんにちは。いや…ちょっと悩みがありまして…」
唯「悩み?なになに?私でよければ相談乗るよ!」
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:08:48.12 ID:kjms7SkV0 [8/36]
聡(そういえば唯さんって和さんと友達なんだよな…)
聡(…よし!姉ちゃんよりかは頼りになるだろ!)
聡「あのですね…和さんに会いたくて…」
唯「和ちゃん?なんで和ちゃんに会いたいの?」
聡「それは!その…言いにくいんですが…」
唯「言ってくれなきゃ解んないよ!ほらほら~恥ずかしがらずに~」
聡「その…一目惚れをしまして…和さんに…」
唯「えっ!?そうだったの!?…いやぁ~気付かなかったなぁ」
聡「それで、和さんに会えたらなーと思いまして…」
唯「うんうん!解った、私に任せて!」フンスッ
聡「ゆ、唯さん!ありがとうございます!」
聡(なんて…なんて頼りになる人なんだ!あのドラムバカの姉ちゃんに爪のアカを煎じて飲ませてやりたい!)
唯「恋愛って素敵なことだもん!それに、聡くんになら和ちゃんを安心して任せられるからね!」
聡「そ、そうですか!?任せられますか!?いやぁ~照れるなぁ!」
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:09:35.51 ID:kjms7SkV0 [9/36]
唯「じゃあ和ちゃんに電話してみるね!」ピポパ
聡「は、はい!よろしくお願いします!」
聡(これで俺と和さんに繋がりが生まれるかもしれない!)
聡(そしてその繋がりはやがて運命の赤い糸になるかもしれない!)
唯「あ、もしもし和ちゃん?今から会えないかな!?…え?勉強中?そんなのあとでいいじゃん!」
聡(お、おぉ!唯さんその調子です!その調子で押しきってください!)
唯「私はどうだって?…わ、私のことは今はいいよ!今は和ちゃんのことのほうが重要だよ!」
聡(そうだ負けるな!負けないでくれ唯さん!あなたが負けると俺も負けちゃう!)
唯「だからちゃんとしてるって!うん…えっ?…い、いや…そんなことないよ?」
聡(あぁダメだ!なんか雲行きが怪しくなってきた!踏ん張れ!踏ん張るんだ唯さん!)
唯「うん…うん…解ったよ、ちゃんとするよぉ!…うん、それじゃあね和ちゃん」ピッ
聡(ぬぁー!負けたぁー!ちくしょー…手強いな和さん…)
唯「い、いやー!…ゴメンね、聡くん」
聡「そんな謝らないでください!俺なんかのために本当にありがとうございます!」
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:10:17.22 ID:kjms7SkV0 [10/36]
唯「いいの?私に任せてって言ったのに…」
聡「はい、充分です!それに俺、唯さんのおかげで気付きました!」
唯「へ?なにに?」
聡「人に頼ってどうこうしてもらおうなんて、やっぱダメなんです!」
聡「俺が好きになった相手なんだから俺がなんとかしないと!」
唯「そ、そうだよ聡くん!その通りだよ!」
聡「ですよね!…だから、俺がなんとかしてみます!」
唯「うん!私も応援してるからね!」
聡「ありがとうございます!…あと、迷惑かけてすみませんでした」
唯「ううん、迷惑なんてそんな大丈夫だよ。じゃあ頑張ってね!」
聡「はい!精一杯頑張ります!」
聡(と言ってもなにをしたらいいんだろう?…えぇい!考えるのはやめだ!とりあえずなんかしよう!)
聡「とりあえず俺走ってきます!」
唯「お、いいね!行ってらっしゃい!」
聡「行ってきまーす!」ダダダッ
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:11:09.52 ID:kjms7SkV0 [11/36]
聡「ハァハァ…ちくしょー走ってもただ疲れただけじゃねぇか…」
聡「なんで走ったんだ俺…やっぱ考えてから行動しよう…」
聡「そういや2回とも突然会ったんだよな…また会う時の突然なのかな?」
聡「もしかして今日また会えたり…いやいや走ったくらいでそんな…」
聡「いやでも…背後に気配が!?」バッ
聡「いない…そうだよな、いないよな…いやもしかしたら!」バッ
聡「やっぱり…俺の予感なんで当たらないんだ…む!何奴!?」バッ
和「…あなた、誰かにつけられてるの?」
聡「の、和さん!?どうしてここに!?」
聡(ちくしょう、前からか…いや待て!重要なのはそこじゃない!)
聡(和さんがいる!俺の目の前に!やっぱ走って良かったぁー!)
和「どうしてって…気分転換のために散歩してるだけよ」
和「あなたこそなにしてるのよ?制服のままカバン持って」
聡「俺はその走ってまして…気が付いたらここに」
和「…もしかして学校終わってそのままランニングしてたの?」
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:11:56.15 ID:kjms7SkV0 [12/36]
聡「そ、それはですね…突然走りたいなと思いまして…」
聡(あー言えない!「あなたとまた再び出会うためにですよ。フハッハッハッハ」って言えない!)
聡(俺の根性無し!意気地無し!甲斐性無し!)
和「そうなの。それじゃあ私行くわね」
聡「あっ!ま、待ってください!」
聡(今ここでまだ帰すわけにはいかない!千載一遇のチャンスなんだから!次またいつ会えるか解んないし!)
和「なにかしら?私に用があるの?」
聡「はい!あります!連絡先交換してください!」
和「え?嫌よ」
聡「えっ!?嫌ですか!?」
聡(断られたー!しかも鬼武者も真っ青なバッサリ感で!これは…取り付く島がないぞ…)
和「えぇ、だってあなたのことよく知らないもの。それに昨日今日会ったような人には普通教えないでしょ?」
聡「え、えぇ…ごもっともで…」
和「それじゃあもう行くわね。さよなら」
聡「あっ…そんな…」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:12:50.34 ID:kjms7SkV0 [13/36]
聡(か、考えろ!考えるんだ、田井中!なにか…なにか打開策があるはずだ!)
聡(…そ、そうだこれだ!これっきゃない!ここぞで意外と機転が利くぜぇー俺ぇー!)
聡「あの!すみません、和さん!」
和「…まだなにかあるの?」
聡「はい!あります!ちょっと待っててください!」ガサゴソ
和「な、なにしてるの?」
聡「すみません、もう終わりますから…あ、出来ました!」ビリビリ
聡「あの、これ俺の電話番号です!受け取ってください!」
和「で、電話番号って…」
聡「気が向いたら非通知でも公衆電話でもいいですから、電話ください!」
和「え、えぇ…解ったわ…」
聡「あの…俺が電話番号教えたのは俺の中で和さんが普通じゃないからです!」
和「…どういう意味よ、それ?」
聡「いや!その悪い意味とかじゃなくて!むしろ良い意味で普通じゃないんです!」
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:13:45.96 ID:kjms7SkV0 [14/36]
聡「すみません、今はこのくらいしか言えなくて…で、でもいつかちゃんとはっきり言いますから!」
和「…とりあえず、私もう行くわね」
聡「あ、はい!すみません、時間とらせて…」
和「過ぎたことはもういいわよ。じゃあさよなら」トコトコ
聡「はい、また会いましょう!」
聡「あぁ、まさかまた和さんと会えるなんて!これはもう神様が俺に味方してるとしか思えない!」
聡「それに俺の電話番号も受け取ってくれたし!…まぁ今頃捨てられてるかもしれないけど」
聡「い、いいや!そんなネガティブになっちゃダメだ!これで糸が繋がったんだ!」
聡「あとはこの糸を赤く染めるだけだぜ!ヒャッハー、待ってな和さん!」
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:14:31.82 ID:kjms7SkV0 [15/36]
数日後
聡「あれから結構経つけど、非通知からも公衆電話からも知らない番号からも電話がない…」
聡「ていうか、家族と鈴木以外からの電話がない…」
聡「鈴木、姉ちゃん、鈴木、母ちゃん、鈴木、姉ちゃん、母ちゃん、鈴木、鈴木、鈴木、鈴木、鈴木…」
聡「なんだこの着信履歴…鈴木、俺のこと大好きだな…父ちゃん1回は電話しろよ…」
聡「あー和さんに会いたい!せめてあのクールな声だけでも聞きたい!」
聡「…今から桜高行こうかな?い、いやいやそれじゃほとんどストーカーじゃないか」
聡「でも、いざって時には姉ちゃん迎えに来たって言えばあるいは…い、いやいやダメだダメだ!」
桜高校門前
聡「結局来てしまった…うわ、なんかむっちゃ見られてる…」
聡「さすがに中には入れないよな…ここで待ってみるか」
聡「…まぁ来たからって、会えるかどうか解んないけど」
聡「それにしても…通報とかされないよな?」
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:15:26.66 ID:kjms7SkV0 [16/36]
蚊「プーンプンシャカププンプーン」
聡「ん?蚊か?残暑が厳しいからって今更出やがって!」パンッ
聡「む!?避けやがってこの野郎!乙女の柔肌を傷付けるヤツはこの俺がゆ゙る゙ざん゙!」パンッ
聡「あっ!また避けやがって!この!ちくしょー!ウェイ!ウェイ!!ウェーイ!!!」パンッ パンッ パンッ
和「…校門の前で踊らないでくれる?」
聡「えっ?あっ!?和さん!?」
聡(お、おぉー!マジで会えた!校門の前で張っててよかった!)
和「またあなたなの?今度はなに?」
聡「い、いやその…なにっていうか…会いにきたって言ったら怒りますか?」
和「えぇ、そうね。学校にまで来るなんて…いい加減迷惑だわ」
聡「あっ…その…すみません本当に…」
聡(迷惑か…そうだよな、迷惑だよな…こんなのマジでストーカーだもんな…)
聡(あーでもはっきり言う人だと思ってたけど、こうもはっきり言われると流石に凹むな…)
和「解ってくれたかしら?」
聡「はい、解りました…それじゃあ俺もう帰ります…さようなら」
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:16:31.37 ID:kjms7SkV0 [17/36]
和「あっ、ちょっと待って」
聡「えっ?…なんでしょうか?」
和「この際だからもうはっきりさせようと思うの」
聡「はっきりですか?」
聡(はっきりって…これ以上なにをはっきりさせるんだ?)
和「えぇ、その…あなたが私のことどう思ってるかは解らないけど、多分あなたの思ってるようにはならないわ」
聡「そう…ですか…」
聡(そうか、はっきりってこれか…うわーはっきり振られたなー、俺…でもまだ…)
和「だからもう私のことは諦めて、違う人を見つけなさい。それが賢い選択よ」
聡「…賢いですか。だったら俺バカでいいです」
和「えっ?どういうこと?」
聡「和さんを諦めて、違う人を選ぶのが賢いなら、俺はバカのまんまでいいです」
聡「それに…まだちゃんと何も言ってないのに、諦めるなんて出来ませんよ」
和「…だからそういうのが迷惑なのよ。どうして解ってくれないのよ?」
聡「その…本当に色々迷惑かけてすみません。でも謝って許してもらおうなんて思ってません」
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:17:31.34 ID:kjms7SkV0 [18/36]
和「もう、なによそれ…」
聡「多分これからも迷惑かけると思うので…すみません」
和「…謝るくらいなら迷惑かけないでほしいわ」
聡「あっ!じゃあ精一杯頑張ります!」
和「迷惑かけるために頑張るの?」
聡「えっ!?いやその…あーなんて言ったらいいんだ!」
和「…とりあえずあなたの気持ちは解ったから」
聡「じゃあ迷惑かけてもいいんですか?」
和「ダメって言ってもどうせするんでしょ?」
聡「それは…まぁその…はい」
和「はぁ…これから忙しくなりそうね。受験生なのになにやってるのかしら…」
聡「な、なるべく迷惑かけないように迷惑かけますから!」
和「ふふっ、なによそれ?それじゃあ私もう帰るわ。…またね」トコトコ
聡「あ、はい!また会いましょう!お気をつけて!」
聡「…とりあえず、なんとかなったのかな?」
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:18:41.47 ID:kjms7SkV0 [19/36]
聡の部屋
聡「迷惑かけるっつったけど、一体どうすりゃいいんだ?」
聡「そもそも会えるかどうかも解らないのに…」
聡「こんな神頼みな状況でいいのか、俺!せめてスタート地点には立ってろよ!」
聡「どうにかして和さんと直接的な繋がりを持たないとな…電話番号渡したけどきっとかけて来ないだろうし」
聡「…だが恋は障害があったほうが燃えるんだぜぇー!」
聡「待ってろ、和さん!絶対俺がそのクールなハートを溶かしてやんぜ!」
ガチャリ
律「お前さっきからうるさいんだよ!」
聡「お、おぉ…いきなり開けんなよ」
律「ていうかお前…まだ和のこと諦めてなかったんだな」
聡「バカにすんなよ!俺は一途な男なんだ!そう簡単に諦められるか!」
律「まぁ頑張れよ。和はお前に興味なんてないだろうけど」
聡「そうなんだよ!それが問題なんだ!どうやったら興味を持ってもらえると思う!?」
律「オォウ、皮肉が通じない…どうやってって、そんなもん私が知るか」
聡「皮肉?なにが?ていうか知るかって…じゃあ一緒に考えてくれ!」
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:19:42.32 ID:kjms7SkV0 [20/36]
律「えーヤだよ。そんなめんどくさいこと」
聡「本当に非協力的だな、この姉は!唯さんの爪のアカを煎じて飲ませてやりたい!」
律「はぁ?なんで唯なんだよ?」
聡「唯さんはな!俺と和さんの仲を取り持つために電話までしてくれたんだぞ!ん?電話?」
律「へぇー唯、そんなことしたのか」
聡「…ねぇ、姉ちゃんって和さんの電話番号知ってる?」
律「それくらい知ってるけど…まさか電話しろって言うんじゃないだろうな?」
聡「そのまさかだ!頼む!一生のお願い!」
律「えー!めんどくせぇよー!」
聡「…いいのかなぁ?言っちゃうよぉ?アレ言っちゃうよぉ?」
律「あ、アレってなんだよ…?」
聡「アレはアレだろ?あれ?もしかしてアレのこと忘れたのか?あれまー」
律「あーもうアレアレうるせぇな!電話すりゃいいんだろ!?しゃーねーなーもう!」
聡「あぁ、頼む!ありがとう、姉ちゃん!」
聡(よ、よかった!アレなんてないけどバレなくてよかった!いやぁ…カマってかけるべきなんだな)
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:21:12.04 ID:kjms7SkV0 [21/36]
律「あーもしもし和か?ごめんなーこんな夜に…うん…あ、いや聡がな…」
聡(姉ちゃんが俺のためになにかしてくれてる…まさかこんな日が来ようとは…)
律「へ?…あ、うん解った。ちょっと待って…おい、聡代われって」
聡「えっ!?は、はい…もしもし」
和『もしもし?…あなた、早速迷惑かけてきたわね。姉まで使って』
聡「まぁ…するって言ったからにはしないといけませんから」
和『そんな使命感みたいなものなくてもいいのよ?』
聡「いや、俺にはすげぇ重要なことなんですから!」
和『…そう。まぁそう言われて悪い気はしないわね』
聡(迷惑かけられて悪い気はしないってどういうことなんだ!?もしかして俺が思ってるよりか良い風吹いてる!?)
聡「あ、あの!もしよろしかったら明日会えませんか!?」
和『えぇ、学校終わってからならいいわよ』
聡「えっ!?いいんですか!?」
和『いいんですかって、会いたいんでしょ?』
聡「はい!会いたいです!でも俺、和さんに嫌われてると思ってたから…」
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:22:39.18 ID:kjms7SkV0 [22/36]
和『別に嫌ってはないわよ。…そもそも嫌ってたらこうして話ししてないでしょ?』
聡「そうですか…そうですよね!ありがとうございます、和さん!」
和『どういたしまして。それじゃあ今日はもう遅いし、そろそろ切るわね?』
聡「あっ、はい。それじゃあまた明日!」
和『えぇ、また明日』
聡「…電話切れた。姉ちゃん、ありがとうたすk」
聡「ってあれ?姉ちゃんがいない?まさかインビジブルメモリを!?」
ガチャリ
律「おー電話終わったのか?」
聡「あれ?なんで外出てたの?とりあえず、携帯はい」
律「私だってそれくらい空気読めるわい!ん…で、どうだったんだよ?」
聡「明日は和さんさんと放課後デートだ!これも姉ちゃんのおかげです!」
律「ヘヘッ、見直したか?そんじゃ私はもう寝るわ」
聡「うん、見直した!じゃあ姉ちゃんおやすみ」
律「ふぁ~あ、お前ももう早く寝ろよ」
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:23:28.51 ID:kjms7SkV0 [23/36]
翌日
聡「今日は待ちに待った和さんとデートの日!なんとしても今日は失敗出来ない!」
聡「あ、でも放課後デートするってだけで、待ち合わせ場所とか決めてないよな?」
聡「…まぁまた桜高の前で待ってたら会えるだろ!」
桜高前
聡「いやー相変わらず視線が痛い…」
聡「和さん早く来てくれないかな…もう帰ってるなんてないよな?」
和「あら、あなた…もしかしてここで待ってたの?」
聡「の、和さん!どうもこんにちは!」
聡(お、おぉまた会えた…これは完全に繋がった糸が赤く染まり始めてるだろ!)
聡「昨日待ち合わせ場所とか決めてなかったので、ここにいればまた会えるかなって!」
和「あっ、そうだったわね…ごめんなさい、昨日ボーっとしてたみたい」
聡「いえそんな、謝らないでください!俺は大丈夫ですから!」
和「そう…じゃあここまで来てくれて悪いけど、帰り道付き合ってくれないかしら?」
聡「わ、悪いなんてそんな!こちらこそお願いします!」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:24:21.17 ID:kjms7SkV0 [24/36]
帰り道
聡「いやーでもまさか、また和さんとこうして2人っきりになれるなんて!」
聡(はぁん!またこうやって歩けるなんて!あぁ、視線の痛さを我慢してよかった!)
和「それは、それだけあなたが頑張ったからじゃない?」
聡「そうですか!?和さんにそう思われてるなら嬉しいです!」
和「私は…あなたのことよく迷惑をかける子だなって思ってるわ」
聡「えっ?あ…やっぱそうですよね…」
和「もう、これくらいでいちいち落ち込まないの」
聡「す、すみません…気を使わせて…」
和「気にしなくていいわよ。もう慣れたもの」
聡「そうですか…俺、もっとしっかりします!」
和「い、いきなりどうしたの?」
聡「俺、もっと和さんが頼れるようなしっかりした男になります!」
聡「でも…それまではまだ迷惑かけてもいいですか?」
和「…仕方ないわね。将来楽しみにしてるわ」
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:25:11.82 ID:kjms7SkV0 [25/36]
聡「えっ?それって…」
和「それじゃあ、私の家ここだから。またね」ガチャリ
聡「あっ!あぁ…また会いましょう!」
聡「帰ってしまわれた…結局どういう意味だったんだろ?」
アータラッシーツヨーサデー ヨーミガッエールオーモイー
聡「オォウ、電話だ。…もしもし」
和『もしもし、聡くん?』
聡(こ、このクールな声は!?間違いない!)
聡「の、和さんですか!?」
和『えぇ、そうよ。よかった間違えてなくて』
聡「で、でもなんでこんないきなり…」
和『この先、私の連絡先知らないと色々不便でしょ?だからね』
聡「は、はい!不便です!ありがとうございます!」
聡(まさか和さんが連絡先を教えてくれるとは…これは確実に糸が染まっていってるぞ!)
和『…それにしてもあなたって犬みたいよね』
聡「へ?犬…ですか?」
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:26:26.27 ID:kjms7SkV0 [26/36]
和『えぇ、色んなことして飼い主の気を引こうとしてる犬みたい。なんか雰囲気も犬っぽいし』
聡「わ、わんわん!」
和『…可愛くないわよ?』
聡「くぅーん…」
和『ほ、ほらそんなバカなことしないの!…もう切るわよ?』
聡「あっ!ちょっと待ってください!」
聡(なんか俺の気持ち伝えるの今しかない気がする!でもやっぱ電話じゃ失礼かな…?)
和『なに?どうかしたの?』
聡「えーっとですね…その…あの…」
聡(えぇい!もう言ってしまうんだ、田井中!失礼だと思うなら今度会った時もう一度伝えればいいじゃないか!)
聡「で、電話で言うのは失礼かもしれませんけど…俺…和さんのことが好きです!」
和『…そう、ずっと気付いてたわ』
聡「えっ!?気付いてたんですか!?マジかよ…」
和『だってあなた隠しごとするの下手だもの。すぐ解ったわ』
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:27:08.98 ID:kjms7SkV0 [27/36]
聡「すぐ解ったって…あ、あのそれじゃあ返事は!?」
和『…返事はまた私からするから、待っててもらえないかしら?』
聡「解りました!どんな返事でも俺ずっと待ってます!」
和『そう…じゃあまたね』
聡「はい!また会いましょう、和さん!」ピッ
聡「ついに…ついに言ってしまったぞ俺!」
聡「でも、和さんはずっと気付いてたんだよな…知らなかった…」
聡「サプライズ感は薄かっただろうな…返事いつ来るんだろう…」
聡「あぁ、これからも満足に眠れない日々が続くよぉー!」
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:27:59.07 ID:kjms7SkV0 [28/36]
数日後
聡「告白してから結構経ったけど、まだ和さんから連絡がない…」
聡「このセリフももうほとんど毎日言ってるな…」
聡「あぁ、まだかー!こっちから連絡したいー!」
聡「でも待っててって言われたしな…えぇい!男は我慢だぞ、田井中よ!」
アータラッシーツヨーサデー ヨーミガッエールオーモイー
聡「!?で、電話きた!…和さんからだ!も、もしもし!」
和『もしもし、ごめんなさい連絡遅くなって…』
聡「いえそんな、滅相もない!それだけ和さんが悩んでくれたってことですから!」
和『そう…そうね…確かにすごい悩んだわ。本当こんなに悩んだのなんて初めてよ』
聡「そ、それで返事は!?」
和『…そのことなんだけど、ごめんなさい…』
聡「えっ?ごめんなさい…ですか…?」
33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:29:42.74 ID:kjms7SkV0 [29/36]
和『焦らないの!まだ続きがあるから…』
聡「あっ、続きあるんですか!?よかった…」
聡(よかったマジで…軽く心臓止まったぞ、俺のバカ!早とちり!)
和『えぇ、実は会って伝えようと思って』
聡「会ってですか?全然構わないですけど…どこに行けばいいんですか?」
和『学校…来れるかしら?』
聡「学校って桜高ですよね?はい、行けますよ」
和『そう…ごめんなさい、迷惑かけて』
聡「そんな迷惑だなんて!俺がやったことに比べたら全然迷惑じゃないですよ!」
和『ふふっ、確かにそうかしらね。それじゃあ待ってるから』
聡「はい!すぐ行きます!それではまた!」ピッ
聡「会って伝えたいか…なんなんだろうな…」
聡「…こうなるんだったら俺も会って伝えとけばよかったな…」
聡「いや、やっぱ会ってもう一度言おう!!そうと決まれば早く用意して行くぞ!」
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:36:25.43 ID:kjms7SkV0 [30/36]
桜高校門前
聡「つ、着いた…和さんどこにいるんだろ?」
和「あら、随分早かったのね」
聡「和さん…えぇ、早く会いたかったので…あ、あの!ちょっといいですか?」
和「え?えぇ、なにかしら?」
聡「その…俺、和さんが好きです!」
和「えっ!?…どうしてまた言ったの?」
聡「和さんが会って伝えるって聞いたんで、俺もやっぱ会ってもう一度言おうと思いまして…」
和「そう…ありがとう…じゃあちょっとついてきてくれる?」
聡「ついてきてって…俺が学校の中入っていいんですか!?」
和「いいのよ、日曜日だし…それに生徒会長特権よ。ほら早く!」
聡「は、はい!解りました!」
数分後
聡「…あ、あのどこ向かってるんですか?」
和「もうすぐ着くから…ここよ」
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:37:27.60 ID:kjms7SkV0 [31/36]
聡「ここって…俺と和さんが初めて会った場所ですよね?」
和「あら、覚えてたのね?感心したわ」
聡「そりゃあ覚えてますよ!…でもなんでここなんですか?」
和「ここ、私たちの関係が始まった場所だから、また新しく始めるのにはここがいいかなって…」
聡「えっ?新しく始めるって…」
和「だからその…あなたの告白を受けようと思って…」
聡「受けようってOKってことでいいんですよね!?」
和「えぇ…やっぱり覚悟してても恥ずかしいわね、こういうのは」
聡「やったー!あぁ、嬉しい!生まれてきた中で一番嬉しいです!」
和「ち、ちょっと!あんまり大きな声出さないで!」
聡「あっ、すみません…取り乱してしまいまして…」
和「もう…気をつけてよ?内緒で入ってるんだから…」
聡「本当すみません…あまりにも嬉しくて…状況を忘れてました…」
和「まぁ…あなたがそんなに喜んでくれて私も嬉しいわ」
聡「正直無理だと思ってたんで…本当に嬉しいです…」
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:38:46.45 ID:kjms7SkV0 [32/36]
和「そう…良かったわね…そろそろ出ましょうか、誰かに見つかるかもしれないし」
聡「あっ、そうですね。俺が叫んだせいで…」
和「それはもういいわよ。今日も帰り道付き合ってくれる?」
聡「も、もちろんですよ!どこまでもお付き合いします!」
帰り道
聡「…俺と和さんってもう恋人同士なんですよね?」
和「そうね…ふふっ、まさかこうなるなんて思ってなかったわ」
聡「俺もです…まさか和さんと付き合えるとは…」
聡(ってことは…手とか繋いでもいいんだよな!?手繋いでみようかな…)
和「ねぇ、こっち向いて…」
聡「は、はい!?なんでしょうか!?って和さんメガネどうしたんですか?」
和「あぁ、取っちゃったの」
聡「えっ!?大丈夫なんですか?メガネないとほとんど見えないんじゃ…」
和「…このくらい近付いたらはっきり見えるわ」
聡「ちょっ!?の、和さん!?」
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:40:40.62 ID:kjms7SkV0 [33/36]
聡(和さんの両手が俺のほっぺたを包んで…顔が目の前にあるだと!?)
聡(それになんか顔が近付いてるような…)
和「んっ…」チュ
聡(ってえぇ!?き、キス!?キスされてるのか、俺!?)
和「…キス、どうだった?」
聡「い、いきなりすぎてなにがなんだか…」
和「そう…勿体ないわね。私の初めてのキスを味わえなくて」
聡「本当勿体ないです…でも、なんであんないきなりき、キスしたんですか?」
和「今までの仕返しよ。私がされた分の迷惑をまとめて返してあげたの」
聡「そうだったんですか…あーにしても勿体ねー!」
和「ふふっ、そう落ち込まないで?キスならまたいつでもしてあげるから」
聡「…今度する時は前もってなにか合図くださいね?」
和「それはその時のあなた次第よ」
聡「あ、それと名前で呼んでくれませんか?」
和「え?名前で呼んでなかった?」
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:41:55.62 ID:kjms7SkV0 [34/36]
聡「名前で呼ばれたの2回しかないですよ!それ以外は全部あなたです!」
和「そうだったの…気付かなかったわ」
聡「試しに1回名前で呼んでくれませんか?」
和「名前?…聡、好きよ。…これでいい?」
聡「よ、呼び捨てですか!?それに好きって…」
和「だって他に言うことなかったもの。それに恋人同士って歳が離れててもタメ口で話すものでしょ?」
聡「確かに、言われてみればそうですね…」
和「だからほら私のことも呼び捨てで呼んでみて」
聡「えっ!?じ、じゃあ…和!」
聡「…さん」
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:42:39.50 ID:kjms7SkV0 [35/36]
和「ち、ちょっと!呼び捨てって言ったでしょ?」
聡「い、いやでもいきなりは無理ですよ!」
和「…私が頼れるようなしっかりした男になるんじゃなかったの?」
聡「すみません…まだ迷惑かけます…」
和「そう…ふふっ、まだ苦労が絶えそうにないわね」
聡(あぁ、こういうのが幸せだよなぁ…ファーストキスはあんまよく味わえなかったけど)
聡(それにしても早くしっかりした男にならないと…)
聡(まずは和さ…和とタメ口で話せるようにならないとな!)
終わり
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/05(日) 04:44:39.69 ID:kjms7SkV0 [36/36]
待たせ過ぎて前スレ落としてごめん
あと新しくスレ立てたけどこれで本当に全部終わり
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