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唯「あずにゃんもっと大きくなあれ…」律「唯、もうやめろ!」
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 15:50:46.98 ID:r2ipmHSf0 [1/41]
唯「あずにゃん!ケーキ食べなよ!」
今日はさわちゃんが来なかったのでケーキが1つ余ってしまった。
梓「わ、私は…いいですよ…それより練習を…」
唯「そんなこと言わずに~ほら、あ~ん」
唯の強引な誘いにとうとう梓も観念し、口をあけた。
唯「あずにゃん!ケーキ食べなよ!」
今日はさわちゃんが来なかったのでケーキが1つ余ってしまった。
梓「わ、私は…いいですよ…それより練習を…」
唯「そんなこと言わずに~ほら、あ~ん」
唯の強引な誘いにとうとう梓も観念し、口をあけた。
2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 15:52:15.96 ID:r2ipmHSf0 [2/41]
梓「…もぐもぐ」
唯「どう?」
梓「すごく…おいしいです…」
唯「でしょでしょ~、あずにゃんももっといっぱい食べて大きくなろうね~」
梓「私、ちっちゃくないです!」
何やってんだかこの二人は…
澪「ほーら、イチャイチャしてないで今日こそは新曲の練習するぞー」
紬「私はもうちょっと見てたいかな~♪」
澪「…」
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 15:55:43.28 ID:r2ipmHSf0
ジャジャ、ジャジャ、ジャーン♪
梓「今日は息ぴったりでしたね!」
澪「ほんとだな、最近まともな練習できてなかったのに…」
唯「きっとケーキパワーだよ!ケーキが私たちを一つにしたんだよ!」
紬「すごーい!じゃあ明日はもっとケーキ持ってくる!」
律「そんなに食べたら軽音部じゃなくてデブになっちまうだろ~」
梓「…!わ、私はケーキいらないです!」
唯「あずにゃんは太らないから大丈夫だよ~」
梓「私だって太りますよ!」
この日は何もなかったのだ。そう、この日までは…
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 16:00:25.93 ID:r2ipmHSf0
ー次の日、放課後
律「あーあ、みんな遅ぇなー」
澪、唯、紬は掃除当番。私だけ部室にいる。
掃除を手伝うのが嫌だったのもあるが、今日は部長会議とかもあったのだ。
律「それにしてもみんなこねーなー」
ガラッ
梓「…今日は律先輩だけですか?」
律「おー梓ー、ちょうどみんな来なくて暇だったんだー」
梓「暇だったら練習してればいいんですよ」
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 16:04:23.40 ID:r2ipmHSf0
梓が私に近づいて気がついた。
律「梓、身長のびたなー」
梓「え、そうですか?」
梓は私より5cmぐらいちっちゃかったのだが、今は身長が同じぐらいある。
私も背が高いとはとても言い難いが、昨日までは身長差はあったはずである。
梓「…確かに、律先輩と同じぐらいになりましたね」
律「くそー、軽音部最低身長に再びなる日も近いかー」
梓「そんな、そうそうこんなに伸びないですよ」
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 16:10:32.31 ID:r2ipmHSf0
しばらくして掃除組がやってきた。
唯「あずにゃーーん!」
だきっ
梓「もう、やめてくださいよー」
紬「あらあら」
澪「律、悪いな、掃除長引いて」
律「いいってことよ、それより梓が今日身長一気に伸びたんだぜ!」
唯「そういえばあずにゃん、今日はちっちゃくないねー」
梓「昨日もちっちゃくないです!」
唯「やっぱ私があずにゃん大きくなれ大きくなれって言ったからかな~♪」
澪「梓は植物かなんかか…」
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 16:15:42.82 ID:r2ipmHSf0
律「…で、さわちゃん今日も来れないってさ」
さわちゃんはもう掃除が終わってると思って音楽室にケーキだけ食べに来たが、ムギがまだだと知って残念そうに帰って行った。
唯「じゃあ今日もケーキはあずにゃんにプレゼントだよ!」
律「ず~る~い~、わ~た~し~も~ほ~し~い~」
唯「あずにゃんは今が成長期なんだよ!たくさん食べて大きくならないと!」
梓「私は別に…」
澪「…ここは公平にじゃんけんで決めよう」
紬「負けないわよ~」
お前たちも食べたいんかい!
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 16:21:01.32 ID:r2ipmHSf0
じゃんけん、ぽん!
梓「あ…私勝っちゃった…」
唯「ふふふ~、元からこうなる運命だったのさ~」
律「くそ~、次は負けないぞ!唯~!」
澪「そういうのはいいから」
紬「梓ちゃん、はいあ~ん♪」
梓「あ…もぐもぐ…」
梓は本当においしそうに食べるよな~。唯が餌付けしようとするのもわかるな。
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 16:27:12.12 ID:r2ipmHSf0
唯「どう?あずにゃん、大きくなった?」
澪「そんなに早く大きくなったら怖いだろ!」
律「でもそんなに大きくなれるんだったら私も食べたいよ」
紬「りっちゃんは先輩なんだから我慢よ~♪」
梓「別に…私は食べたかったわけじゃ…」
唯「でも大きくなったら嬉しいよね!」
梓「それはまぁ…そうですけど…」
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 16:31:02.16 ID:r2ipmHSf0
今日の練習も調子が良かった。
梓「昨日ほどじゃないですけど、いい感じですね!」
唯「ムギちゃん!明日もケーキだよ!」
紬「らじゃー!」
澪「だからケーキは関係ないだろ!」
この力が抜けた感じが私たちの息を合わせるのかもしれない。
律「お茶会やってるから練習うまくいってるってのもあながち間違いじゃないのかもな」
澪「まぁ、ピリピリしてたらこんなに息は合わないかもな…」
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 16:38:55.63 ID:r2ipmHSf0
澪「じゃあ律、また明日な」
律「おう、明日は私がでっかくなるから待ってろよ~」
澪「なるか馬鹿!」
ガツ
…いくらなんでも馬鹿はないだろー、私だって大きくなる余地はあるはずだし!
律「実は私も身長がー…って、ねーよなー…」
家に帰ってはかってみたが私の身長は伸びていなかった。
現実は悲しいものだ…
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 16:44:18.44 ID:r2ipmHSf0
ー次の日
律「身長伸ばすのは無理だった~」
澪「当たり前だろ」
唯「りっちゃんは成長期過ぎちゃったのかな~?」
律「私はまだ若い!ピチピチギャルだ!」
澪「おっさんか!」
紬「整体とかで身長のばしてみたらどう?」
律「つってもその日中に戻っちまうんだろ~」
律「あ、もしかして梓もそれだったりしてな!今日になったら元に戻ってたりとか!」
澪「整体じゃあそんなに身長のびないだろう…」
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 16:51:06.50 ID:r2ipmHSf0
ー放課後
梓「あ、先輩がた、今日は遅かったですね」
唯「あずにゃんが早いんだよ~」
律「唯の勉強を私たちが見てやってたんだろ~」
澪「お前のもだ!」
ドゴッ
律「…って~、ずびばぜ~ん…」
紬「じゃあ早速お茶にしましょう♪」
梓「流れを断ち切ってお茶にしないでください!」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 16:59:15.88 ID:r2ipmHSf0
梓の訴えもむなしく、結局お茶会が開かれた。
律「そうだ梓、今日は身長伸びたか?」
梓「…わかりません、はかってないので…」
梓が立ち上がる。
律「ちょちょちょ、ちょっと!私より高くなってんじゃん!」
唯「うわー、私ぐらいになったねー」
…っつーことは156cmぐらいか。
…まぁ昨日よりは大きくなってないみたいだけど抜かれた…
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 17:06:19.72 ID:r2ipmHSf0
律「これで軽音部最低身長の座は私のものに~」
澪「自慢みたいに言うな!」
紬「りっちゃん、気を落とさないで!」
別にそこまで気にしてないんだけどな。
梓「…(このままいけば私もかわいいキャラからセクシーキャラになれる!)」
澪「…どうした、梓?」
梓「…!い、いえ…何でもないです!」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 17:14:55.58 ID:r2ipmHSf0
唯「今日もさわちゃん来ないね~」
律「しばらく忙しいんじゃないか?」
梓「先生が忙しいのに私たちは…」
紬「気にしないで、私たちは私たちのペースでやりましょ♪」
澪「まぁ、ちょっと遅い気はするけどな」
で、今日もケーキが余った。
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 17:23:08.02 ID:r2ipmHSf0
唯「あずにゃん!ケーキだよ、ケーキ!」
梓「いりませんよ~、二日連続で多く食べてますし…」
律「そうだぞ唯、不公平だ!私も大きくなりたい!」
澪「だから梓はケーキで大きくなってるわけじゃないから…」
梓「ケーキで大きく…私、食べます!」
律「!」
澪「!」
唯「やったー!」
紬「あらあら」
梓め…欲に目がくらんだか…
梓「…別に食べたいとか身長伸ばしたいからとかじゃなくて…唯先輩のシールが…」
梓…ばればれだぞ…
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 17:30:12.85 ID:r2ipmHSf0
梓「もぐもぐ」
いい顔で食べやがる、悔しいが可愛いぜこの野郎!
唯「あずにゃんもどこまで大きくなるのかな~」
律「2mになったりとか~」
澪「そんなになったら怖いよ!」
唯「でもあずにゃんだし~、2mでもきっと可愛いよ~」
梓「もぐ…背が高くなったらかわいいキャラは脱却します!」
もう思考がだだ漏れだな…
紬「梓ちゃんは可愛いままでいいと思うんだけどなー」
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 17:38:02.01 ID:r2ipmHSf0
唯「せっかくだから私のもあげよう!」
梓「本当ですか!ありがとうございます!」
澪「そんなに食うと太るぞ?」
唯「あずにゃんなら大丈夫!」
律「だからなんでお前が大丈夫だって言うんだよ!」
紬「まぁ梓ちゃんそんなに太ってないし、ちょっとくらいならいいんじゃない?」
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 17:42:24.78 ID:r2ipmHSf0
ジャーン♪
唯「はぁ~、ケーキ分が足りない~…」
今日は唯の調子が悪かった。
律「お前が梓にあげるからだろー」
梓「…何かすみません、私のために…」
唯「いーんだよ、あずにゃんのためなんだから~」
いや、お前が良くても私たちが良くないぞ。
澪「やっぱりケーキ食べたほうがみんな上手くなるのかも…」
律「それは私のセリフ~」
澪「別にいいだろ、私が言っても…」
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 17:50:02.87 ID:r2ipmHSf0
ー次の日の放課後
律「…おい、梓」
梓「なんですか律先輩?」
律「いや、お前今何センチだ?」
梓「ふふふ♪実は朝はかったら160cmになってました!」
澪「3日で10センチ伸びるとか…どこの怪しい広告だよ」
唯「きっとあずにゃんは成長のポイントが溜まってたんだよ~」
澪「なんだよそれ…」
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 18:00:11.30 ID:r2ipmHSf0
梓「あれ…?違和感が…」
律「どうした、梓ー?」
梓「ギターに違和感があるんです」
澪「背が急に伸びて感覚が急に変わったからじゃないか?」
梓「なるほど!たしかにギターがちっちゃくなったような気がします」
紬「お茶の準備できたわよ~♪」
梓「はい、すぐ行きます!」
最近の梓のお茶会に対する反応はおかしい。
そんなに身長伸ばしたいか。
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 18:09:38.10 ID:r2ipmHSf0
唯「今日もあずにゃんにはケーキあげるよ~」
ガラッ
さわ子「お茶会やってる~?」
律「あ、さわちゃん!ふふふ~、唯~これでお前の野望もおしまいだ~」
唯「さわちゃん…何で来ちゃったの~?」
さわ子「…え?どうしたの?」
唯「いいもん、私の分をあずにゃんにあげるから!」
さわちゃんには事情をさらっと説明した。
さわ子「私がいない間にそんなことが…じゃあ梓ちゃんの服を作る時は気をつけなきゃ!」
律「そこかーい!」
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 18:16:02.28 ID:r2ipmHSf0
さわ子「とりあえず梓ちゃんは今日はケーキ1個にしたら?」
唯「ひどいよさわちゃん~、あずにゃんが可哀想だよ~」
梓がさわちゃんに訴えるような目を向けてる…
さわ子「これで身長が伸びなかったらケーキが原因だってハッキリするじゃない」
さわ子「そうなったら好きにケーキを食べればいいのよ」
さわ子「…ケーキが原因じゃないのにケーキが梓ちゃん一人に集中するのは嫌だもの」
そういうことかよ、さすがさわちゃん。
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 18:28:09.89 ID:r2ipmHSf0
梓「…仕方ないです、今日は我慢します」
唯「あ~ずにゃ~ん…」
こいつら…もう梓がたくさんケーキ食ってあたりまえみたいに考えてるな。
紬「じゃあ久々に先生も来たし、お茶会にしましょ♪」
ケーキを食べてる時の梓の目が怖い…
性格変わり過ぎだろ梓…
お茶会は無事に全員ケーキ1個ずつで終わった。
梓と唯はしょんぼりしてたけど。
48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 18:35:49.42 ID:r2ipmHSf0
ジャーン♪
澪「今日は完璧だな」
やっぱ全員ケーキ食べてると調子いいんじゃないか?
むしろケーキ食わないと本調子にならないってダメじゃん!
梓「…」
練習が上手くいったときはいつも喜んでる梓がしょんぼりしてる…!
どんだけケーキが欲しいんだお前は…
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 18:41:20.17 ID:r2ipmHSf0
ー次の日の放課後
梓「先輩がた!身長伸びませんでした!」
澪「!…突然大声出すな、びっくりしただろ」
唯「じゃあもうケーキが原因で決まりだね!あずにゃんケーキあげるよ~」
梓「ありがとうございます、唯先輩!」
紬「…それなんだけどね、今日はケーキないのよ~」
唯「えー!?」
どうやら今日はムギの家がゴタゴタしててケーキを持ってこれなかったらしい。
紬「お茶はあるから~」
梓「…お茶じゃダメなんです!」
律「そんなこと言ったってケーキは出てこないぞ~」
梓はしぶしぶお茶を飲んだ。
その後の練習も梓はしぶしぶだったが、演奏は上手くいった。
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 18:45:18.56 ID:r2ipmHSf0
ー次の日、放課後
梓「ムギせんぱ~い…ケーキはありますか…?」
部室に入るなり梓はムギに飛びついた。
紬「どうしたの、梓ちゃん?」
梓「身長が…縮んじゃったんです!」
唯「やっぱりケーキ食べさせないとダメなんだよ~」
澪「…不思議なこともあるもんだな」
紬「今日はちゃんとケーキあるわよ♪」
53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 18:52:31.25 ID:r2ipmHSf0
今の梓は155cm、1日でそんなに身長が縮むのは異常だろ。
みんなもうちょっと心配しろよ…
唯「じゃああずにゃん、あ~ん」
梓「モグモグ」
律「おいおい唯、お前は食べないのかよ」
唯「縮んだ分も取り戻さないと!」
梓「そうですよ律先輩!縮んだら伸ばさないと!」
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 19:00:04.19 ID:r2ipmHSf0
ー次の日
梓は170cmぐらいになっていた。
律「おいおい梓、これは伸びすぎじゃねーのか?」
梓は制服のサイズが合わず、ジャージで登校していた。
梓「ふふーん♪どうです?すらっと高身長!」
澪「うらやましいな」
唯「じゃあ今日もケーキ食べよう!」
紬「はいは~い♪」
55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 19:06:32.58 ID:r2ipmHSf0
練習はいつも通り…ではなかった。
梓の調子が悪い気がする。
律「おい澪、梓の調子悪くないか?やっぱり負担がかかるんじゃ…」
澪「そうかもしれないけど…多分気のせいだろ…」
こいつらには危機感というものはないのか!?
もし梓が死ぬようなことだったらどうするんだよ!
57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 19:12:54.68 ID:r2ipmHSf0
ー次の日
梓は180cmぐらいになっていた…
律「いやいや、ねーよ!」
梓「何ですか、律先輩」
律「さすがに伸びすぎだろ、生活に支障出てるだろ?」
梓「い、いえ…そんなことないです!服も新しく買いましたし、頭ぶつけちゃうぐらいです」
律「…これ以上身長伸ばす気か?」
梓「…もちろんです」
もう十分身長が高いのにまだ伸ばそうとする…
こいつ、完全に正気を失ってるな…
律「梓!ちょっとこっち来い!」
梓「にゃ!何するんですか律先輩!」
58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 19:29:44.97 ID:r2ipmHSf0
私は梓を廊下に連れ出した。
律「おい、梓!お前は今正気じゃない!もう身長十分高いだろ!?」
梓「いえ!まだまだ伸びるんだったら伸ばしたいです!」
律「それが正気じゃないんだよ!このペースで伸びてったらお前明後日には2mだぞ!」
梓「…」
律「さすがにもうみんな気持ち悪いとしか思わなくなってくるぞ!」
梓「…」
律「それに最近…お前の演奏ぎこちないんだよ…」
梓「え…それは…感覚が…」
律「これはお前だけの問題じゃないんだ…私達だってお茶会しかしたくないわけじゃないんだ」
59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 19:37:29.41 ID:r2ipmHSf0
梓「だって、食べてないと身長縮んじゃうし!」
律「梓はちっちゃくて可愛い、それでいいじゃんか」
梓「身長伸びたら唯先輩も喜んでくれます!」
律「それは梓が喜んでるからだろ」
梓「…」
60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 19:43:15.76 ID:r2ipmHSf0
しばらくの間の沈黙…
梓「あ…あの…すみませんでした…私おかしくなってましたね…」
律「わかればいいんだ、んじゃ練習するか~!」
梓「はい!」
ガラッ
澪「…何話してたんだ?」
律「ああ、梓の身長伸ばすのはもうやめようってな」
紬「ケーキはいらないの?」
梓「はい、今日は私はいいです」
唯「だめだよ~、ちゃんと食べないと~」
62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 19:50:42.69 ID:r2ipmHSf0
律「梓もけっこう身長伸びすぎても不便だろうし、演奏にも支障でるだろ」
唯「…りっちゃん、嫉妬?」
律「…なっ!そんなことない!」
唯「りっちゃん…見損なったよ~…さぁ、あずにゃんケーキ食べようね~」
梓「…!ゆ、唯先輩…私は」
唯「ダメだよ~、ちゃんと食べないと~」
唯「あずにゃんもっと大きくなあれ…」
律「唯、もうやめろ!」
唯は無理やり梓の口にケーキをねじ込もうとしている。
梓「んー!むぐぐ…」
澪「やめろ!唯!梓が嫌がってるだろ!」
紬「オロオロ…」
64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 19:58:17.02 ID:r2ipmHSf0
律「唯のバカヤロー!」
ガスッ!
私は唯を殴った。
床に高級ケーキがべちゃっと落ちた。
唯「…ひどいよりっちゃん…」
律「ひどいのはお前だ!唯!」
澪「大丈夫か!?梓…」
梓「…はい…なんとか…」
梓は口の周りだけじゃなく、制服までケーキでぐちゃぐちゃだ。
66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 20:03:36.34 ID:r2ipmHSf0
律「唯、お前ココ大丈夫か?」
頭を指さして私は言った。
唯「…あずにゃん」
正気に戻ったか…?
唯「…あずにゃんに…ケーキ…身長…」
唯が這い寄ってくる…ゾンビかこいつは…!
正直あまりの唯の恐ろしさに足がすくんでしまった。
68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 20:10:18.38 ID:r2ipmHSf0
梓「…先輩!もうやめにしてください!」
唯「あずにゃん…?」
梓「私は…身長高くなれてうれしかったです…でも…唯先輩がマトモじゃないと私…」
唯「…」
梓「だから…正気に戻ってください!」
唯「あずにゃん…」
唯の動きが止まった。
69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 20:17:48.89 ID:r2ipmHSf0
紬「私も…こんな唯ちゃんは見たくなかったわ!」
澪「お願いだ、唯!元の唯に戻ってくれ!」
一向に唯は俯いたまま止まっている。
声が届いてるのか…?
唯「…ご、ごめんね~みんな…ついつい調子に乗っちゃって~…」
律「唯!正気に戻ったか!」
唯「りっちゃんごめんね…心配かけちゃって…」
律「わかればよろしい!」
唯「…あずにゃん…ホントごめんね…」
梓「いえ…私も調子に乗ってましたし…」
70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 20:23:42.61 ID:r2ipmHSf0
今日は練習はやめておこう。
明日、落ち着いてからでも遅くない。
梓「律先輩、いいですか?」
律「お?おう…」
梓が私を廊下まで引っ張る。
梓「さっきは…ありがとうございました」
律「いいってことよ!」
梓「あの…本当にありがとうございました…」
梓の目が潤んでいる。
梓「あのときの唯先輩…本当に怖くて…抵抗できなくて…」
71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/24(土) 20:26:30.75 ID:r2ipmHSf0
律「…梓」
梓「…はい?」
律「そうしんみりするな~、私そういうの苦手だからさ~」
梓「…え」
律「嫌なことは忘れて、楽しいことを考える!それでいいだろ?」
梓「…だ、だめですよ~、ちゃんと楽しいこと以外も覚えてないと…」
律「はははっ、そうだな!」
梓「…ふふ…あははは」
私達は迷惑なことに廊下で大笑いした。
72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/24(土) 20:31:54.47 ID:r2ipmHSf0
澪「おーい律、梓、何笑ってんだ?」
律「なんでもねーよぅ」
梓「何でもないです」
澪「?」
唯「…私の話じゃないっぽくって良かった~」
紬「りっちゃんと梓ちゃん、いい感じね~」
梓「いい感じってどんな感じですか!?」
73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/24(土) 20:37:51.95 ID:r2ipmHSf0
その日は部活を終了し、帰宅した。
律「はぁ~…今日は大変だったな~」
聡「ねーちゃん、ケーキあるって」
律「…今日は…いいや~」
聡「?」
こんな日にケーキなんて食べれるかい!
75 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/24(土) 20:41:13.61 ID:r2ipmHSf0
ー次の日
梓「先輩、こんにちは~」
梓は170cmぐらいになっていた。このままどんどん戻っていくのだろうか。
梓「今日は律先輩、一人ですか?」
律「いや、みんなすぐ来るぜ」
梓「今日こそしっかり練習しましょうね!」
律「ああ!」
ガチャ
唯「りっちゃん速いよ~」
紬「梓ちゃんも来てたのね~、じゃあ早速お茶会にしましょ♪」
澪「昨日あんなことあったのによくお茶会できるな…」
紬「今日はお茶だけだし大丈夫よ~」
77 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/24(土) 20:48:16.68 ID:r2ipmHSf0
ガラッ
さわ子「みんな~来てる~?」
律「さわちゃん久しぶり~」
さわ子「…あれ?今日はケーキないの~?」
澪「昨日いろいろあって…」
さわ子「チェ、久しぶりだから期待してたのに~」
紬「お茶飲みますか~?」
さわ子「もちろんよ!」
78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/24(土) 20:52:09.64 ID:r2ipmHSf0
ジャジャーン♪
梓「今日は息ぴったりでしたね!」
澪「やっぱりケーキなんてなくても私達は息ぴったりになれるな!」
律「でもたまには欲しいよな~」
紬「明日は持ってくるね♪」
梓「わ、私の分はいいです…」
唯「私もいらないかな~…」
さわ子「じゃあ明日は私がもらうわ~」
80 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/24(土) 20:55:05.79 ID:r2ipmHSf0
ーあれから2週間
梓は元の身長に戻り、唯もいつも通りだ。
練習も調子いいし、最近はケーキも毎日に戻った。
律「今日はさわちゃんがいないからケーキ1個余るな~」
澪「ここは公平にじゃんけんで決めよう」
紬「負けないわよ~」
じゃんけん、ぽん!
律「よっしゃー!勝った~!」
紬「は~い、りっちゃん、あ~ん♪」
次の日、私は体重が増えていた。
おわり
梓「…もぐもぐ」
唯「どう?」
梓「すごく…おいしいです…」
唯「でしょでしょ~、あずにゃんももっといっぱい食べて大きくなろうね~」
梓「私、ちっちゃくないです!」
何やってんだかこの二人は…
澪「ほーら、イチャイチャしてないで今日こそは新曲の練習するぞー」
紬「私はもうちょっと見てたいかな~♪」
澪「…」
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 15:55:43.28 ID:r2ipmHSf0
ジャジャ、ジャジャ、ジャーン♪
梓「今日は息ぴったりでしたね!」
澪「ほんとだな、最近まともな練習できてなかったのに…」
唯「きっとケーキパワーだよ!ケーキが私たちを一つにしたんだよ!」
紬「すごーい!じゃあ明日はもっとケーキ持ってくる!」
律「そんなに食べたら軽音部じゃなくてデブになっちまうだろ~」
梓「…!わ、私はケーキいらないです!」
唯「あずにゃんは太らないから大丈夫だよ~」
梓「私だって太りますよ!」
この日は何もなかったのだ。そう、この日までは…
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 16:00:25.93 ID:r2ipmHSf0
ー次の日、放課後
律「あーあ、みんな遅ぇなー」
澪、唯、紬は掃除当番。私だけ部室にいる。
掃除を手伝うのが嫌だったのもあるが、今日は部長会議とかもあったのだ。
律「それにしてもみんなこねーなー」
ガラッ
梓「…今日は律先輩だけですか?」
律「おー梓ー、ちょうどみんな来なくて暇だったんだー」
梓「暇だったら練習してればいいんですよ」
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 16:04:23.40 ID:r2ipmHSf0
梓が私に近づいて気がついた。
律「梓、身長のびたなー」
梓「え、そうですか?」
梓は私より5cmぐらいちっちゃかったのだが、今は身長が同じぐらいある。
私も背が高いとはとても言い難いが、昨日までは身長差はあったはずである。
梓「…確かに、律先輩と同じぐらいになりましたね」
律「くそー、軽音部最低身長に再びなる日も近いかー」
梓「そんな、そうそうこんなに伸びないですよ」
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 16:10:32.31 ID:r2ipmHSf0
しばらくして掃除組がやってきた。
唯「あずにゃーーん!」
だきっ
梓「もう、やめてくださいよー」
紬「あらあら」
澪「律、悪いな、掃除長引いて」
律「いいってことよ、それより梓が今日身長一気に伸びたんだぜ!」
唯「そういえばあずにゃん、今日はちっちゃくないねー」
梓「昨日もちっちゃくないです!」
唯「やっぱ私があずにゃん大きくなれ大きくなれって言ったからかな~♪」
澪「梓は植物かなんかか…」
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 16:15:42.82 ID:r2ipmHSf0
律「…で、さわちゃん今日も来れないってさ」
さわちゃんはもう掃除が終わってると思って音楽室にケーキだけ食べに来たが、ムギがまだだと知って残念そうに帰って行った。
唯「じゃあ今日もケーキはあずにゃんにプレゼントだよ!」
律「ず~る~い~、わ~た~し~も~ほ~し~い~」
唯「あずにゃんは今が成長期なんだよ!たくさん食べて大きくならないと!」
梓「私は別に…」
澪「…ここは公平にじゃんけんで決めよう」
紬「負けないわよ~」
お前たちも食べたいんかい!
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 16:21:01.32 ID:r2ipmHSf0
じゃんけん、ぽん!
梓「あ…私勝っちゃった…」
唯「ふふふ~、元からこうなる運命だったのさ~」
律「くそ~、次は負けないぞ!唯~!」
澪「そういうのはいいから」
紬「梓ちゃん、はいあ~ん♪」
梓「あ…もぐもぐ…」
梓は本当においしそうに食べるよな~。唯が餌付けしようとするのもわかるな。
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 16:27:12.12 ID:r2ipmHSf0
唯「どう?あずにゃん、大きくなった?」
澪「そんなに早く大きくなったら怖いだろ!」
律「でもそんなに大きくなれるんだったら私も食べたいよ」
紬「りっちゃんは先輩なんだから我慢よ~♪」
梓「別に…私は食べたかったわけじゃ…」
唯「でも大きくなったら嬉しいよね!」
梓「それはまぁ…そうですけど…」
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 16:31:02.16 ID:r2ipmHSf0
今日の練習も調子が良かった。
梓「昨日ほどじゃないですけど、いい感じですね!」
唯「ムギちゃん!明日もケーキだよ!」
紬「らじゃー!」
澪「だからケーキは関係ないだろ!」
この力が抜けた感じが私たちの息を合わせるのかもしれない。
律「お茶会やってるから練習うまくいってるってのもあながち間違いじゃないのかもな」
澪「まぁ、ピリピリしてたらこんなに息は合わないかもな…」
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 16:38:55.63 ID:r2ipmHSf0
澪「じゃあ律、また明日な」
律「おう、明日は私がでっかくなるから待ってろよ~」
澪「なるか馬鹿!」
ガツ
…いくらなんでも馬鹿はないだろー、私だって大きくなる余地はあるはずだし!
律「実は私も身長がー…って、ねーよなー…」
家に帰ってはかってみたが私の身長は伸びていなかった。
現実は悲しいものだ…
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 16:44:18.44 ID:r2ipmHSf0
ー次の日
律「身長伸ばすのは無理だった~」
澪「当たり前だろ」
唯「りっちゃんは成長期過ぎちゃったのかな~?」
律「私はまだ若い!ピチピチギャルだ!」
澪「おっさんか!」
紬「整体とかで身長のばしてみたらどう?」
律「つってもその日中に戻っちまうんだろ~」
律「あ、もしかして梓もそれだったりしてな!今日になったら元に戻ってたりとか!」
澪「整体じゃあそんなに身長のびないだろう…」
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 16:51:06.50 ID:r2ipmHSf0
ー放課後
梓「あ、先輩がた、今日は遅かったですね」
唯「あずにゃんが早いんだよ~」
律「唯の勉強を私たちが見てやってたんだろ~」
澪「お前のもだ!」
ドゴッ
律「…って~、ずびばぜ~ん…」
紬「じゃあ早速お茶にしましょう♪」
梓「流れを断ち切ってお茶にしないでください!」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 16:59:15.88 ID:r2ipmHSf0
梓の訴えもむなしく、結局お茶会が開かれた。
律「そうだ梓、今日は身長伸びたか?」
梓「…わかりません、はかってないので…」
梓が立ち上がる。
律「ちょちょちょ、ちょっと!私より高くなってんじゃん!」
唯「うわー、私ぐらいになったねー」
…っつーことは156cmぐらいか。
…まぁ昨日よりは大きくなってないみたいだけど抜かれた…
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 17:06:19.72 ID:r2ipmHSf0
律「これで軽音部最低身長の座は私のものに~」
澪「自慢みたいに言うな!」
紬「りっちゃん、気を落とさないで!」
別にそこまで気にしてないんだけどな。
梓「…(このままいけば私もかわいいキャラからセクシーキャラになれる!)」
澪「…どうした、梓?」
梓「…!い、いえ…何でもないです!」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 17:14:55.58 ID:r2ipmHSf0
唯「今日もさわちゃん来ないね~」
律「しばらく忙しいんじゃないか?」
梓「先生が忙しいのに私たちは…」
紬「気にしないで、私たちは私たちのペースでやりましょ♪」
澪「まぁ、ちょっと遅い気はするけどな」
で、今日もケーキが余った。
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 17:23:08.02 ID:r2ipmHSf0
唯「あずにゃん!ケーキだよ、ケーキ!」
梓「いりませんよ~、二日連続で多く食べてますし…」
律「そうだぞ唯、不公平だ!私も大きくなりたい!」
澪「だから梓はケーキで大きくなってるわけじゃないから…」
梓「ケーキで大きく…私、食べます!」
律「!」
澪「!」
唯「やったー!」
紬「あらあら」
梓め…欲に目がくらんだか…
梓「…別に食べたいとか身長伸ばしたいからとかじゃなくて…唯先輩のシールが…」
梓…ばればれだぞ…
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 17:30:12.85 ID:r2ipmHSf0
梓「もぐもぐ」
いい顔で食べやがる、悔しいが可愛いぜこの野郎!
唯「あずにゃんもどこまで大きくなるのかな~」
律「2mになったりとか~」
澪「そんなになったら怖いよ!」
唯「でもあずにゃんだし~、2mでもきっと可愛いよ~」
梓「もぐ…背が高くなったらかわいいキャラは脱却します!」
もう思考がだだ漏れだな…
紬「梓ちゃんは可愛いままでいいと思うんだけどなー」
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 17:38:02.01 ID:r2ipmHSf0
唯「せっかくだから私のもあげよう!」
梓「本当ですか!ありがとうございます!」
澪「そんなに食うと太るぞ?」
唯「あずにゃんなら大丈夫!」
律「だからなんでお前が大丈夫だって言うんだよ!」
紬「まぁ梓ちゃんそんなに太ってないし、ちょっとくらいならいいんじゃない?」
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 17:42:24.78 ID:r2ipmHSf0
ジャーン♪
唯「はぁ~、ケーキ分が足りない~…」
今日は唯の調子が悪かった。
律「お前が梓にあげるからだろー」
梓「…何かすみません、私のために…」
唯「いーんだよ、あずにゃんのためなんだから~」
いや、お前が良くても私たちが良くないぞ。
澪「やっぱりケーキ食べたほうがみんな上手くなるのかも…」
律「それは私のセリフ~」
澪「別にいいだろ、私が言っても…」
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 17:50:02.87 ID:r2ipmHSf0
ー次の日の放課後
律「…おい、梓」
梓「なんですか律先輩?」
律「いや、お前今何センチだ?」
梓「ふふふ♪実は朝はかったら160cmになってました!」
澪「3日で10センチ伸びるとか…どこの怪しい広告だよ」
唯「きっとあずにゃんは成長のポイントが溜まってたんだよ~」
澪「なんだよそれ…」
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 18:00:11.30 ID:r2ipmHSf0
梓「あれ…?違和感が…」
律「どうした、梓ー?」
梓「ギターに違和感があるんです」
澪「背が急に伸びて感覚が急に変わったからじゃないか?」
梓「なるほど!たしかにギターがちっちゃくなったような気がします」
紬「お茶の準備できたわよ~♪」
梓「はい、すぐ行きます!」
最近の梓のお茶会に対する反応はおかしい。
そんなに身長伸ばしたいか。
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 18:09:38.10 ID:r2ipmHSf0
唯「今日もあずにゃんにはケーキあげるよ~」
ガラッ
さわ子「お茶会やってる~?」
律「あ、さわちゃん!ふふふ~、唯~これでお前の野望もおしまいだ~」
唯「さわちゃん…何で来ちゃったの~?」
さわ子「…え?どうしたの?」
唯「いいもん、私の分をあずにゃんにあげるから!」
さわちゃんには事情をさらっと説明した。
さわ子「私がいない間にそんなことが…じゃあ梓ちゃんの服を作る時は気をつけなきゃ!」
律「そこかーい!」
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 18:16:02.28 ID:r2ipmHSf0
さわ子「とりあえず梓ちゃんは今日はケーキ1個にしたら?」
唯「ひどいよさわちゃん~、あずにゃんが可哀想だよ~」
梓がさわちゃんに訴えるような目を向けてる…
さわ子「これで身長が伸びなかったらケーキが原因だってハッキリするじゃない」
さわ子「そうなったら好きにケーキを食べればいいのよ」
さわ子「…ケーキが原因じゃないのにケーキが梓ちゃん一人に集中するのは嫌だもの」
そういうことかよ、さすがさわちゃん。
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 18:28:09.89 ID:r2ipmHSf0
梓「…仕方ないです、今日は我慢します」
唯「あ~ずにゃ~ん…」
こいつら…もう梓がたくさんケーキ食ってあたりまえみたいに考えてるな。
紬「じゃあ久々に先生も来たし、お茶会にしましょ♪」
ケーキを食べてる時の梓の目が怖い…
性格変わり過ぎだろ梓…
お茶会は無事に全員ケーキ1個ずつで終わった。
梓と唯はしょんぼりしてたけど。
48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 18:35:49.42 ID:r2ipmHSf0
ジャーン♪
澪「今日は完璧だな」
やっぱ全員ケーキ食べてると調子いいんじゃないか?
むしろケーキ食わないと本調子にならないってダメじゃん!
梓「…」
練習が上手くいったときはいつも喜んでる梓がしょんぼりしてる…!
どんだけケーキが欲しいんだお前は…
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 18:41:20.17 ID:r2ipmHSf0
ー次の日の放課後
梓「先輩がた!身長伸びませんでした!」
澪「!…突然大声出すな、びっくりしただろ」
唯「じゃあもうケーキが原因で決まりだね!あずにゃんケーキあげるよ~」
梓「ありがとうございます、唯先輩!」
紬「…それなんだけどね、今日はケーキないのよ~」
唯「えー!?」
どうやら今日はムギの家がゴタゴタしててケーキを持ってこれなかったらしい。
紬「お茶はあるから~」
梓「…お茶じゃダメなんです!」
律「そんなこと言ったってケーキは出てこないぞ~」
梓はしぶしぶお茶を飲んだ。
その後の練習も梓はしぶしぶだったが、演奏は上手くいった。
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 18:45:18.56 ID:r2ipmHSf0
ー次の日、放課後
梓「ムギせんぱ~い…ケーキはありますか…?」
部室に入るなり梓はムギに飛びついた。
紬「どうしたの、梓ちゃん?」
梓「身長が…縮んじゃったんです!」
唯「やっぱりケーキ食べさせないとダメなんだよ~」
澪「…不思議なこともあるもんだな」
紬「今日はちゃんとケーキあるわよ♪」
53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 18:52:31.25 ID:r2ipmHSf0
今の梓は155cm、1日でそんなに身長が縮むのは異常だろ。
みんなもうちょっと心配しろよ…
唯「じゃああずにゃん、あ~ん」
梓「モグモグ」
律「おいおい唯、お前は食べないのかよ」
唯「縮んだ分も取り戻さないと!」
梓「そうですよ律先輩!縮んだら伸ばさないと!」
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 19:00:04.19 ID:r2ipmHSf0
ー次の日
梓は170cmぐらいになっていた。
律「おいおい梓、これは伸びすぎじゃねーのか?」
梓は制服のサイズが合わず、ジャージで登校していた。
梓「ふふーん♪どうです?すらっと高身長!」
澪「うらやましいな」
唯「じゃあ今日もケーキ食べよう!」
紬「はいは~い♪」
55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 19:06:32.58 ID:r2ipmHSf0
練習はいつも通り…ではなかった。
梓の調子が悪い気がする。
律「おい澪、梓の調子悪くないか?やっぱり負担がかかるんじゃ…」
澪「そうかもしれないけど…多分気のせいだろ…」
こいつらには危機感というものはないのか!?
もし梓が死ぬようなことだったらどうするんだよ!
57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 19:12:54.68 ID:r2ipmHSf0
ー次の日
梓は180cmぐらいになっていた…
律「いやいや、ねーよ!」
梓「何ですか、律先輩」
律「さすがに伸びすぎだろ、生活に支障出てるだろ?」
梓「い、いえ…そんなことないです!服も新しく買いましたし、頭ぶつけちゃうぐらいです」
律「…これ以上身長伸ばす気か?」
梓「…もちろんです」
もう十分身長が高いのにまだ伸ばそうとする…
こいつ、完全に正気を失ってるな…
律「梓!ちょっとこっち来い!」
梓「にゃ!何するんですか律先輩!」
58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 19:29:44.97 ID:r2ipmHSf0
私は梓を廊下に連れ出した。
律「おい、梓!お前は今正気じゃない!もう身長十分高いだろ!?」
梓「いえ!まだまだ伸びるんだったら伸ばしたいです!」
律「それが正気じゃないんだよ!このペースで伸びてったらお前明後日には2mだぞ!」
梓「…」
律「さすがにもうみんな気持ち悪いとしか思わなくなってくるぞ!」
梓「…」
律「それに最近…お前の演奏ぎこちないんだよ…」
梓「え…それは…感覚が…」
律「これはお前だけの問題じゃないんだ…私達だってお茶会しかしたくないわけじゃないんだ」
59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 19:37:29.41 ID:r2ipmHSf0
梓「だって、食べてないと身長縮んじゃうし!」
律「梓はちっちゃくて可愛い、それでいいじゃんか」
梓「身長伸びたら唯先輩も喜んでくれます!」
律「それは梓が喜んでるからだろ」
梓「…」
60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 19:43:15.76 ID:r2ipmHSf0
しばらくの間の沈黙…
梓「あ…あの…すみませんでした…私おかしくなってましたね…」
律「わかればいいんだ、んじゃ練習するか~!」
梓「はい!」
ガラッ
澪「…何話してたんだ?」
律「ああ、梓の身長伸ばすのはもうやめようってな」
紬「ケーキはいらないの?」
梓「はい、今日は私はいいです」
唯「だめだよ~、ちゃんと食べないと~」
62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 19:50:42.69 ID:r2ipmHSf0
律「梓もけっこう身長伸びすぎても不便だろうし、演奏にも支障でるだろ」
唯「…りっちゃん、嫉妬?」
律「…なっ!そんなことない!」
唯「りっちゃん…見損なったよ~…さぁ、あずにゃんケーキ食べようね~」
梓「…!ゆ、唯先輩…私は」
唯「ダメだよ~、ちゃんと食べないと~」
唯「あずにゃんもっと大きくなあれ…」
律「唯、もうやめろ!」
唯は無理やり梓の口にケーキをねじ込もうとしている。
梓「んー!むぐぐ…」
澪「やめろ!唯!梓が嫌がってるだろ!」
紬「オロオロ…」
64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 19:58:17.02 ID:r2ipmHSf0
律「唯のバカヤロー!」
ガスッ!
私は唯を殴った。
床に高級ケーキがべちゃっと落ちた。
唯「…ひどいよりっちゃん…」
律「ひどいのはお前だ!唯!」
澪「大丈夫か!?梓…」
梓「…はい…なんとか…」
梓は口の周りだけじゃなく、制服までケーキでぐちゃぐちゃだ。
66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 20:03:36.34 ID:r2ipmHSf0
律「唯、お前ココ大丈夫か?」
頭を指さして私は言った。
唯「…あずにゃん」
正気に戻ったか…?
唯「…あずにゃんに…ケーキ…身長…」
唯が這い寄ってくる…ゾンビかこいつは…!
正直あまりの唯の恐ろしさに足がすくんでしまった。
68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 20:10:18.38 ID:r2ipmHSf0
梓「…先輩!もうやめにしてください!」
唯「あずにゃん…?」
梓「私は…身長高くなれてうれしかったです…でも…唯先輩がマトモじゃないと私…」
唯「…」
梓「だから…正気に戻ってください!」
唯「あずにゃん…」
唯の動きが止まった。
69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 20:17:48.89 ID:r2ipmHSf0
紬「私も…こんな唯ちゃんは見たくなかったわ!」
澪「お願いだ、唯!元の唯に戻ってくれ!」
一向に唯は俯いたまま止まっている。
声が届いてるのか…?
唯「…ご、ごめんね~みんな…ついつい調子に乗っちゃって~…」
律「唯!正気に戻ったか!」
唯「りっちゃんごめんね…心配かけちゃって…」
律「わかればよろしい!」
唯「…あずにゃん…ホントごめんね…」
梓「いえ…私も調子に乗ってましたし…」
70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/24(土) 20:23:42.61 ID:r2ipmHSf0
今日は練習はやめておこう。
明日、落ち着いてからでも遅くない。
梓「律先輩、いいですか?」
律「お?おう…」
梓が私を廊下まで引っ張る。
梓「さっきは…ありがとうございました」
律「いいってことよ!」
梓「あの…本当にありがとうございました…」
梓の目が潤んでいる。
梓「あのときの唯先輩…本当に怖くて…抵抗できなくて…」
71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/24(土) 20:26:30.75 ID:r2ipmHSf0
律「…梓」
梓「…はい?」
律「そうしんみりするな~、私そういうの苦手だからさ~」
梓「…え」
律「嫌なことは忘れて、楽しいことを考える!それでいいだろ?」
梓「…だ、だめですよ~、ちゃんと楽しいこと以外も覚えてないと…」
律「はははっ、そうだな!」
梓「…ふふ…あははは」
私達は迷惑なことに廊下で大笑いした。
72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/24(土) 20:31:54.47 ID:r2ipmHSf0
澪「おーい律、梓、何笑ってんだ?」
律「なんでもねーよぅ」
梓「何でもないです」
澪「?」
唯「…私の話じゃないっぽくって良かった~」
紬「りっちゃんと梓ちゃん、いい感じね~」
梓「いい感じってどんな感じですか!?」
73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/24(土) 20:37:51.95 ID:r2ipmHSf0
その日は部活を終了し、帰宅した。
律「はぁ~…今日は大変だったな~」
聡「ねーちゃん、ケーキあるって」
律「…今日は…いいや~」
聡「?」
こんな日にケーキなんて食べれるかい!
75 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/24(土) 20:41:13.61 ID:r2ipmHSf0
ー次の日
梓「先輩、こんにちは~」
梓は170cmぐらいになっていた。このままどんどん戻っていくのだろうか。
梓「今日は律先輩、一人ですか?」
律「いや、みんなすぐ来るぜ」
梓「今日こそしっかり練習しましょうね!」
律「ああ!」
ガチャ
唯「りっちゃん速いよ~」
紬「梓ちゃんも来てたのね~、じゃあ早速お茶会にしましょ♪」
澪「昨日あんなことあったのによくお茶会できるな…」
紬「今日はお茶だけだし大丈夫よ~」
77 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/24(土) 20:48:16.68 ID:r2ipmHSf0
ガラッ
さわ子「みんな~来てる~?」
律「さわちゃん久しぶり~」
さわ子「…あれ?今日はケーキないの~?」
澪「昨日いろいろあって…」
さわ子「チェ、久しぶりだから期待してたのに~」
紬「お茶飲みますか~?」
さわ子「もちろんよ!」
78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/24(土) 20:52:09.64 ID:r2ipmHSf0
ジャジャーン♪
梓「今日は息ぴったりでしたね!」
澪「やっぱりケーキなんてなくても私達は息ぴったりになれるな!」
律「でもたまには欲しいよな~」
紬「明日は持ってくるね♪」
梓「わ、私の分はいいです…」
唯「私もいらないかな~…」
さわ子「じゃあ明日は私がもらうわ~」
80 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/24(土) 20:55:05.79 ID:r2ipmHSf0
ーあれから2週間
梓は元の身長に戻り、唯もいつも通りだ。
練習も調子いいし、最近はケーキも毎日に戻った。
律「今日はさわちゃんがいないからケーキ1個余るな~」
澪「ここは公平にじゃんけんで決めよう」
紬「負けないわよ~」
じゃんけん、ぽん!
律「よっしゃー!勝った~!」
紬「は~い、りっちゃん、あ~ん♪」
次の日、私は体重が増えていた。
おわり
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