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千秋「このニート野郎」
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:04:07.41 ID:z5Co1Fdd0 [1/52]
――朝
チュンチュン、チュンチュン
『夏奈、朝ごはん出来てるわよー。早く起きなさいー』
夏奈「ん・・・」
夏奈「んん・・・・・」
夏奈「・・・・・・・・ふぁ~・・・」 チラッ
夏奈「・・・何だよもう・・・まだ朝の7時じゃないかー・・・」 ボーッ
――朝
チュンチュン、チュンチュン
『夏奈、朝ごはん出来てるわよー。早く起きなさいー』
夏奈「ん・・・」
夏奈「んん・・・・・」
夏奈「・・・・・・・・ふぁ~・・・」 チラッ
夏奈「・・・何だよもう・・・まだ朝の7時じゃないかー・・・」 ボーッ
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:05:07.13 ID:z5Co1Fdd0 [2/52]
夏奈「もうちょっと寝させてよ・・・むにゃむにゃ・・・」 ボーッ
ガバッ
千秋「何がもうちょっとだこのニート野郎」
夏奈「うぅ、寒いよ千秋ー」 ブルブル
千秋「いいから早く起きなさいよ」 ガシッ
夏奈「・・んっ・・んん・・・」 ボーッ
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:06:56.46 ID:z5Co1Fdd0
――台所
春香「あら夏奈おはよう」
夏奈「・・・ああ・・・おはよう春香・・」 ボーッ
春香「まだ眠たそうね、昨日も徹夜でゲームしてたの?」
夏奈「うん・・・あまりにボスが強くて、ちょっと白熱しちゃったらいつのまにか寝てたみたい・・・」 ボーッ
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:07:41.71 ID:z5Co1Fdd0
春香「あらそうなの。ところでバイトは見つかった?」
夏奈「いやまだだよ・・・・今日探すよ・・・ふぁ~」
春香「そう、早く見つかるといいわね」
千秋「どうせ夏奈はバイトなんて探す気ないんだろ」 モグモグ
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:08:23.71 ID:z5Co1Fdd0
夏奈「あ、あるよ!私だって早く働きたいんだから」
千秋「にしては毎日グータラしてるよな、いつまでも春香姉さまに面倒見させるなよな」 モグモグ
夏奈「なんだ千秋、今朝はやけに挑発的じゃないか。私とやろうってのか?」 シュッシュ シュッシュ
千秋「ああ望むところだ、かかってこい馬鹿野郎」 スッ
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:08:54.82 ID:z5Co1Fdd0
夏奈「・・・・・」
千秋「・・・・・」
夏奈「とぅ!」 ガシッ
千秋「あぁ、ふじおかに何をする気だ」
夏奈「こいつは人質にさせてもらおうか。返して欲しければさっき言ったことを謝るのだ、ふっふっふ」
千秋「うー、この卑怯者め」 スッ
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:09:38.59 ID:z5Co1Fdd0
夏奈「甘い甘い」 サッ
夏奈「千秋も今年で高校生になるってのに、まだこんな子供っぽいぬいぐるみを大事にしてるのか」 ギューッ
夏奈「意外とお子様なんだな」 ギューッ
千秋「大きなお世話だ馬鹿野郎、ふじおかの手足を引っ張るな。かえせー」 ジタバタ
夏奈「嫌だよーだ、ほらさっさと謝りたまえ」
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:10:51.44 ID:z5Co1Fdd0
ガシーン
夏奈「うっ」
千秋「ああっ」
春香「喧嘩はやめて早く朝ごはん食べなさい」
夏奈&千秋「は、はい」
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:11:34.09 ID:z5Co1Fdd0
モグモグ
千秋「・・・・」 モグモグ
春香「ちょっと夏奈」 ボソッ
夏奈「ん、なんだ?」 ボソッ
春香「千秋は今日高校の合格発表があるから、ちょっとイライラしているのよ」 ボソッ
春香「だからソッとしておいてあげて」 ボソッ
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:12:39.36 ID:z5Co1Fdd0
夏奈「そうだったのか・・・だからあんなに私に喧嘩を売ってきたんだな」 ボソッ ジー
千秋「・・・・」 モグモグ ピコッ
千秋「・・・・」 モグモグ ピコッ
夏奈(本当だ、確かに千秋のホイップが揺れてるときはイライラしている時だ)
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:13:16.97 ID:z5Co1Fdd0
春香「あっ」
春香「やだもうこんな時間、急がないと会社遅刻しちゃうわ・・・」
春香「それじゃ二人とも私行ってくるからね」
夏奈「行ってらっしゃい」 モグモグ
千秋「行ってらっしゃいませ春香姉さま」
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:14:32.78 ID:z5Co1Fdd0
春香「千秋ちょっときて」
千秋「はい?」
春香「千秋なら絶対受かってるわよ、心配しないで。ちゅっ」
千秋「・・・///」
千秋「はい春香姉さま///」 ポッ
夏奈「・・・」 モグモグ ジー
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:15:13.04 ID:z5Co1Fdd0
春香「それじゃ行ってきまーす」
タッタッタ
夏奈「春香も毎日大変だなー」 モグモグ
千秋「夏奈も少しは春香姉さまを見習いなさいよ」 モグモグ
千秋「私達の面倒を見るために大学に行かずに就職してくれたんだから」
夏奈「うんうん、本当に偉いなー春香は」 モグモグ
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:15:57.83 ID:z5Co1Fdd0
千秋「それに比べてお前はいつまで春香姉さまに心配かけるんだよ」
千秋「大体お前は高校卒業しても大学にも行かず、仕事にも就かず、一体何をしてるんだよ」
夏奈「むむっ」
夏奈「私だって夢ぐらいあるさ」
千秋「ほう、じゃあどんな夢があるのか言ってみなさいよ」
夏奈「ずばり漫画家さ」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:16:45.68 ID:z5Co1Fdd0
夏奈「大好きな漫画を描いて大金持ちになるのが私の夢なのだ」
千秋「じゃあ聞くが、お前はその夢に対して何か努力をしているのか?」
夏奈「ああ、してるとも。毎日漫画を読んで勉強しているさ」
千秋「・・・」
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:17:42.69 ID:z5Co1Fdd0
千秋「お前もうアレだな。まあいいや、聞いた私が馬鹿だったよ。私はお前に付き合ってるほど暇ではないよ」 ガタッ
夏奈「なんだもう行っちゃうのかー。一人は寂しいよー」
千秋「甘えるな馬鹿野郎、それじゃあ行ってきます」
夏奈「千秋ちょっと」
千秋「なんだよ?早くしないと待ち合わせに遅れるよ」
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:18:26.16 ID:z5Co1Fdd0
ガシッ
夏奈「ちゅー、ちゅー」
千秋「うわ、何をする馬鹿野郎。はーなーせー」 ジタバタ
ポコポコ
夏奈「痛いなあ、何も殴ることないだろー」
千秋「ふんっ」
バタンッ
夏奈「・・・」
夏奈「あーまた家で独りぼっちだよ。今日は何して時間潰そうかな」
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:19:15.19 ID:z5Co1Fdd0
――バス停
内田「あ、千秋が来たよ!」
吉野「本当だね」
内田「おはよう千秋!」
吉野「千秋おはよう」
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:19:54.81 ID:z5Co1Fdd0
千秋「二人ともおはよう。すまない、ちょっと夏奈の馬鹿野郎のせいで遅くなってしまった」
吉野「私たちも今来たところだから全然大丈夫だよ」
千秋「そうか。ならいいんだが」
ブルルルルルン
内田「あ、バスきたよ!」
33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:20:57.76 ID:z5Co1Fdd0
――バスの中
ザワザワザワ
内田「何か他の中学の子もいっぱいいるね」 キョロキョロ
吉野「本当だね。みんな私達と一緒の高校に行くのかな」 キョロキョロ
千秋「・・・」 ボーッ
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:22:25.90 ID:z5Co1Fdd0
『おい、あの子可愛いくね?』
『どの子だよ、右の子?真ん中の子?』
『いや確かにその子達も可愛いけど、俺が言ってるのは一番左に座って窓の外を眺めてる子だよ』
『どれだよ・・・・うわ、確かに可愛いな。あの子も同じ高校受験したのかな?』
『もしそうだったらラッキーだな』
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:23:08.70 ID:z5Co1Fdd0
ヒソヒソ
千秋「ん?」 チラッ
『うわ、やべえ目があったし///』
『何お前照れてんの』
内田「ねえ、あの前の男の子達さっきから千秋の事見てない??」
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:23:56.20 ID:z5Co1Fdd0
吉野「うん見てる見てる」
千秋「あれは私に喧嘩でも売ってるのか?」
内田「いやそうじゃなくて、千秋が可愛いから見てるんじゃないかな」
千秋「なんだそれは、くだらないな」
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:25:16.55 ID:z5Co1Fdd0
吉野「千秋中学の時も告白されてばっかだったもんね」
千秋「へー、私告白されたことあったのか」
内田「え!?学校の男子に呼び出されて好きとか言われたことあったでしょ?覚えてないの?」
千秋「なんだ、あれが告白だったのか」
千秋「全然知らない人間から好きと言われてもどうしようもないから、全部論破してやってたが」
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:25:55.43 ID:z5Co1Fdd0
内田「えっ、千秋気付いてなかったの?」
吉野「だから千秋にフられて泣いてる男子が多かったんだね」
内田「うーん」 ジー
千秋「なんだ内田?」 チラッ
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:26:37.93 ID:z5Co1Fdd0
内田「千秋どんどん春香ちゃんに似てきてるからそりゃモテるはずだなーって思ってね」
千秋「ほう、春香姉さまに似てるなんて最高のほめ言葉だな。苦しうない、もっと言ってくれ」 ニッコリ
内田「ははー。ありがたきお言葉です、姫」 ペコリ
千秋「おい、姫はもう辞めろ」
吉野「ふふふ」
47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:28:11.17 ID:z5Co1Fdd0
――高校
ガヤガヤガヤ
内田「うわーもう掲示板の前に人がたくさんいるね!」 キョロキョロ
吉野「学校の先生とか親もいっぱいきてるし活気がすごいね」 キョロキョロ
千秋「まぁ高校受験というのはある意味一つのお祭りだからな」
内田「あ、あれ冬馬じゃない?」
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:28:50.69 ID:z5Co1Fdd0
吉野「どこどこ?」
ナツキ「と、冬馬・・・き、緊張しているのか?」 プルプル
冬馬「俺は大丈夫だけど、ナツキの方が緊張してるんじゃないか?」
ナツキ「お、俺が緊張するわけないだろ・・・た、たかが・・い、妹の試験で・・・」 プルプル
冬馬「・・・はぁ」
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:29:23.75 ID:z5Co1Fdd0
ナツキ「い、いいか冬馬・・・お前なら大丈夫だ。み、南家の男子は代々こういう勝負事には強いからな」
冬馬「俺は女だよ!」
アキラ「そうだよ兄貴・・・、それにあんまりプレッシャーかけたら冬馬が可哀想だよ・・・」
ナツキ「なんだアキラ?いつから俺に文句できるようになった?」 ギロッ
アキラ「うっ・・・別に文句じゃないよ・・・」
冬馬「ていうかなんでお前達ついてきたんだよ!」
51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:30:36.06 ID:z5Co1Fdd0
『おーい冬馬ー!』
冬馬「ん?」 チラッ
冬馬「おお、内田達もこの高校受験してたのか」
内田「そうだよ!みんなで一緒の高校に行くことにしたの!」
千秋「正直私はもっと上の高校でもよかったが、春香姉さまと一緒の制服を着てみたかったからな」
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:31:13.83 ID:z5Co1Fdd0
冬馬「なるほど、みんな合格してたらいいな」
『ねぇねぇ、あの子イケメンじゃない?』
『え、どの子?・・・あ、本当だー。超イケメンじゃん』
ヒソヒソ
冬馬「あっちはヒソヒソ話してるつもりでも俺には聞こえてるっての・・・ったく」
吉野「はは、冬馬は高校生になっても女子にモテそうだね」
55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:32:06.28 ID:z5Co1Fdd0
『えーそれでは、合格者の発表を行いたいと思います』
冬馬「お、ついに発表だってよ!」
内田「緊張してきた・・・」
バサッ
『きゃー受かってるー!』
『うわ・・・マジかよ・・・』
『やったーやったー!』
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:33:15.65 ID:z5Co1Fdd0
ザワザワ
吉野「よかった、私受かってる。内田は?」
内田「あれ・・・私の番号・・・・あった!!ううっ・・あったよ吉野ー。うわーん」 シクシク
冬馬「おっ、俺の番号もあった!」
ナツキ「さすがだ冬馬、それでこそ南家男児」
アキラ「兄貴・・・もう冬馬の結果も見れたから帰ろうよ・・・」
千秋「・・・」 ジー チラッ
千秋「・・・」 ジー
千秋「おお、私の番号あった」
57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:33:47.16 ID:z5Co1Fdd0
――南家
パーン!
春香「千秋高校合格おめでとう!」
千秋「ありがとうございます春香姉さま」
春香「本当によく頑張ったわね!えらいえらい」 ナデナデ
千秋「・・・////」 ポッ
60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:34:31.11 ID:z5Co1Fdd0
夏奈「これで千秋も晴れて高校生か、めでたいめでたい」 モグモグ
千秋「お前はごちそうが食えれば何でもいいんだろ」
春香「これで三人とも一緒の高校出身になるのね」
春香「あ、夏奈の制服のお下がりを出しとかないといけないわね」
千秋「私もやっとあの制服が着れるのか」 ニコニコ
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:35:16.27 ID:z5Co1Fdd0
ピンポーン
夏奈「お、藤岡やっときたか」
藤岡「お邪魔します」
春香「藤岡君こんばんは」
千秋「よう藤岡」
63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:36:38.85 ID:z5Co1Fdd0
藤岡「千秋ちゃん高校合格おめでとう。これプレゼントだから開けてみて」 スッ
千秋「プレゼント?」 ガソゴソ
千秋「おお、なんだかよく分からないけど高そうな時計だ。ありがとう藤岡」
藤岡「それ安物だけど高校生になったら必要になるかなと思ってね」
夏奈「藤岡は今日も泊まっていくのか?」
64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:37:24.53 ID:z5Co1Fdd0
藤岡「うん、南がいいなら泊まっていくよ。明日は大学の講義ないしね」
夏奈「そうか、私は別にどっちでもいいけどな」
夏奈「でも私のベッドは絶対に貸さないからな。床で寝てくれよ」
藤岡「うん、分かったよ」
春香「じゃあ藤岡君は夏奈の後にお風呂に入ってね」
藤岡「はい分かりました」
65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:37:56.35 ID:z5Co1Fdd0
春香「よし、そろそろ後片付けをしよっかな」
千秋「私も今日は疲れたから早く寝よう」
66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:38:26.51 ID:z5Co1Fdd0
――夏奈の部屋
藤岡「ふぅー、南の家のお風呂最高だったよ」
夏奈「そうか、それはよかったな」 カリカリ
藤岡「南また漫画描いてるの?」
夏奈「うん、ちょっとな」 カリカリ
67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:39:08.79 ID:z5Co1Fdd0
藤岡「へーそうなんだ。見てもいい?」
夏奈「見てもいいが素人のお前には別に指摘してもらいたいとは思ってないぞ」 カリカリ
藤岡「はは、南もまだプロじゃないけどね・・」 パッ
藤岡「・・・」 ジー
藤岡「これって恋愛漫画なの?」
夏奈「ああ、一応そのつもりだよー」 カリカリ
藤岡「なんでこの漫画はキスシーンがないの?」
夏奈「あぁ、私がキスしたことがないからだよー」 カリカリ
68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:40:11.93 ID:z5Co1Fdd0
藤岡「そ、そうなんだ」 ドキッ
藤岡(南ファーストキスもまだなのか・・・) ゴクリ
藤岡「じゃあ・・・・してみる?」
夏奈「ん、何をだ?」 カリカリ
藤岡「き、キス・・・」
夏奈「・・・」 ピクッ
82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 02:08:57.13 ID:z5Co1Fdd0
―――――そのころ、とある倉庫
吉野「ねえマコちゃん・・・・」 チュパチュパ
マコちゃん「な、なんだ吉野?・・・・はぁ・・・はぁ」
吉野「私高校受かったんだよー」 ニッコリ シコシコ
マコちゃん「よ、よかったな・・・おめでとう吉野・・はぁはぁ・・・」
吉野「ありがとうマコちゃん。ふふ・・・・・・」 チュパチュパ
85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 02:10:24.38 ID:z5Co1Fdd0
マコちゃん「うっ・・・・はぁ・・・はぁ・・・・」
マコちゃん「ち、千秋達も一緒の高校・・・受かったのか?」
吉野「・・・」 ピクッ
ギュッ
マコちゃん「うぐっ!!い、痛いよ吉野・・・そんなに握らないでよっ・・・」 ビクン
88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 02:11:42.11 ID:z5Co1Fdd0
吉野「なんで千秋の話出すのかな?」
ギュッ
マコちゃん「ひぎぃっ!!・・・ご、ごめんよ吉野!!・・・痛いからそれ以上握らないでくれ・・・」 ビクンビクン
吉野「マコちゃん中学時代に私に内緒で千秋に告白したのもう忘れたのかなー?」
ツンツン
マコちゃん「あうっ・・・あ、あれは本当に悪かったよ・・反省してるよ・・・・」
90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 02:12:37.28 ID:z5Co1Fdd0
吉野「そうだよね?反省してるよね?」 ジー
吉野「反省してくれたから千秋と別の高校を受けてくれたんだもんねマコちゃんはー」 ニッコリ
マコちゃん「そ、そうだよ。ははは・・・だ、だからもうその手を離してよ・・・」 ドキドキ
91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 02:13:20.52 ID:z5Co1Fdd0
吉野「でもマコちゃん痛がってる割には凄く気持ちよさそうだよ?」 ニッコリ
ギュッギュッギュッ
マコちゃん「おぅふ!・・・・うぁ・・・うぁ!!」
シコシコシコシコシコシコシコシコシコ
マコちゃん「だ、ダメだ吉野・・・それ以上されると・・・・」
シコシコシコシコシコシコシコシコシコ
マコちゃん「あっ・・・ああああああ・・・・うぐっ・・・」
93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 02:14:11.17 ID:z5Co1Fdd0
マコちゃん「・・・zzz」 スピースピー
吉野「ふふ。マコちゃんの寝顔可愛い」 ジー
吉野「でもやっぱり邪魔だなー」 ジー
吉野「あのお姫様」 ニッコリ
96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 02:15:33.85 ID:z5Co1Fdd0
――――夏奈の部屋
夏奈「・・・」 カリカリ
藤岡「・・・」
藤岡「ごめん、今のは冗談だから気にしないで。はは・・・」
藤岡(何言ってるんだ俺・・・)
夏奈「別にいいぞ」 カリカリ
藤岡「え?」 ドキッ
98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 02:16:20.76 ID:z5Co1Fdd0
夏奈「するなら早くしてくれよ。私も忙しいからな」 チラッ
藤岡「う、うん・・・」
藤岡「・・・」 ゴクリ
藤岡「・・・」 ドキドキ
夏奈「・・・」 ジー
藤岡「南、見られてると恥ずかしいよ///」 ドキドキ
夏奈「ああ、そうか。じゃあ目を閉じておくよ」 スッ
藤岡「う、うん・・・」 ドキドキ
99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 02:16:57.93 ID:z5Co1Fdd0
藤岡「・・・・・ちゅっ」
夏奈「んっ・・・・」
藤岡「ちゅっ・・ん・」
夏奈「ん?・・ちゅっ・・んん・・・」
藤岡「・・・ぷはぁ・・・はぁはぁ・・・」
藤岡(南の唇すごくやわらかい・・・)
夏奈「・・ぷはぁ・・・・何で舌を入れてきたんだ?」
100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 02:19:56.04 ID:z5Co1Fdd0 [52/52]
藤岡「えっ・・・」 ドキッ
藤岡「キスってのはそういうもんだからさ、はは・・」
夏奈「そうなのか。でもお陰でキスシーンが上手く描けそうだ。ありがとな藤岡」
夏奈「・・・」 カリカリ
藤岡「う、うん!」
第一部 幸福と絶望の交差 完
夏奈「もうちょっと寝させてよ・・・むにゃむにゃ・・・」 ボーッ
ガバッ
千秋「何がもうちょっとだこのニート野郎」
夏奈「うぅ、寒いよ千秋ー」 ブルブル
千秋「いいから早く起きなさいよ」 ガシッ
夏奈「・・んっ・・んん・・・」 ボーッ
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:06:56.46 ID:z5Co1Fdd0
――台所
春香「あら夏奈おはよう」
夏奈「・・・ああ・・・おはよう春香・・」 ボーッ
春香「まだ眠たそうね、昨日も徹夜でゲームしてたの?」
夏奈「うん・・・あまりにボスが強くて、ちょっと白熱しちゃったらいつのまにか寝てたみたい・・・」 ボーッ
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:07:41.71 ID:z5Co1Fdd0
春香「あらそうなの。ところでバイトは見つかった?」
夏奈「いやまだだよ・・・・今日探すよ・・・ふぁ~」
春香「そう、早く見つかるといいわね」
千秋「どうせ夏奈はバイトなんて探す気ないんだろ」 モグモグ
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:08:23.71 ID:z5Co1Fdd0
夏奈「あ、あるよ!私だって早く働きたいんだから」
千秋「にしては毎日グータラしてるよな、いつまでも春香姉さまに面倒見させるなよな」 モグモグ
夏奈「なんだ千秋、今朝はやけに挑発的じゃないか。私とやろうってのか?」 シュッシュ シュッシュ
千秋「ああ望むところだ、かかってこい馬鹿野郎」 スッ
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:08:54.82 ID:z5Co1Fdd0
夏奈「・・・・・」
千秋「・・・・・」
夏奈「とぅ!」 ガシッ
千秋「あぁ、ふじおかに何をする気だ」
夏奈「こいつは人質にさせてもらおうか。返して欲しければさっき言ったことを謝るのだ、ふっふっふ」
千秋「うー、この卑怯者め」 スッ
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:09:38.59 ID:z5Co1Fdd0
夏奈「甘い甘い」 サッ
夏奈「千秋も今年で高校生になるってのに、まだこんな子供っぽいぬいぐるみを大事にしてるのか」 ギューッ
夏奈「意外とお子様なんだな」 ギューッ
千秋「大きなお世話だ馬鹿野郎、ふじおかの手足を引っ張るな。かえせー」 ジタバタ
夏奈「嫌だよーだ、ほらさっさと謝りたまえ」
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:10:51.44 ID:z5Co1Fdd0
ガシーン
夏奈「うっ」
千秋「ああっ」
春香「喧嘩はやめて早く朝ごはん食べなさい」
夏奈&千秋「は、はい」
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:11:34.09 ID:z5Co1Fdd0
モグモグ
千秋「・・・・」 モグモグ
春香「ちょっと夏奈」 ボソッ
夏奈「ん、なんだ?」 ボソッ
春香「千秋は今日高校の合格発表があるから、ちょっとイライラしているのよ」 ボソッ
春香「だからソッとしておいてあげて」 ボソッ
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:12:39.36 ID:z5Co1Fdd0
夏奈「そうだったのか・・・だからあんなに私に喧嘩を売ってきたんだな」 ボソッ ジー
千秋「・・・・」 モグモグ ピコッ
千秋「・・・・」 モグモグ ピコッ
夏奈(本当だ、確かに千秋のホイップが揺れてるときはイライラしている時だ)
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:13:16.97 ID:z5Co1Fdd0
春香「あっ」
春香「やだもうこんな時間、急がないと会社遅刻しちゃうわ・・・」
春香「それじゃ二人とも私行ってくるからね」
夏奈「行ってらっしゃい」 モグモグ
千秋「行ってらっしゃいませ春香姉さま」
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:14:32.78 ID:z5Co1Fdd0
春香「千秋ちょっときて」
千秋「はい?」
春香「千秋なら絶対受かってるわよ、心配しないで。ちゅっ」
千秋「・・・///」
千秋「はい春香姉さま///」 ポッ
夏奈「・・・」 モグモグ ジー
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:15:13.04 ID:z5Co1Fdd0
春香「それじゃ行ってきまーす」
タッタッタ
夏奈「春香も毎日大変だなー」 モグモグ
千秋「夏奈も少しは春香姉さまを見習いなさいよ」 モグモグ
千秋「私達の面倒を見るために大学に行かずに就職してくれたんだから」
夏奈「うんうん、本当に偉いなー春香は」 モグモグ
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:15:57.83 ID:z5Co1Fdd0
千秋「それに比べてお前はいつまで春香姉さまに心配かけるんだよ」
千秋「大体お前は高校卒業しても大学にも行かず、仕事にも就かず、一体何をしてるんだよ」
夏奈「むむっ」
夏奈「私だって夢ぐらいあるさ」
千秋「ほう、じゃあどんな夢があるのか言ってみなさいよ」
夏奈「ずばり漫画家さ」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:16:45.68 ID:z5Co1Fdd0
夏奈「大好きな漫画を描いて大金持ちになるのが私の夢なのだ」
千秋「じゃあ聞くが、お前はその夢に対して何か努力をしているのか?」
夏奈「ああ、してるとも。毎日漫画を読んで勉強しているさ」
千秋「・・・」
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:17:42.69 ID:z5Co1Fdd0
千秋「お前もうアレだな。まあいいや、聞いた私が馬鹿だったよ。私はお前に付き合ってるほど暇ではないよ」 ガタッ
夏奈「なんだもう行っちゃうのかー。一人は寂しいよー」
千秋「甘えるな馬鹿野郎、それじゃあ行ってきます」
夏奈「千秋ちょっと」
千秋「なんだよ?早くしないと待ち合わせに遅れるよ」
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:18:26.16 ID:z5Co1Fdd0
ガシッ
夏奈「ちゅー、ちゅー」
千秋「うわ、何をする馬鹿野郎。はーなーせー」 ジタバタ
ポコポコ
夏奈「痛いなあ、何も殴ることないだろー」
千秋「ふんっ」
バタンッ
夏奈「・・・」
夏奈「あーまた家で独りぼっちだよ。今日は何して時間潰そうかな」
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:19:15.19 ID:z5Co1Fdd0
――バス停
内田「あ、千秋が来たよ!」
吉野「本当だね」
内田「おはよう千秋!」
吉野「千秋おはよう」
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:19:54.81 ID:z5Co1Fdd0
千秋「二人ともおはよう。すまない、ちょっと夏奈の馬鹿野郎のせいで遅くなってしまった」
吉野「私たちも今来たところだから全然大丈夫だよ」
千秋「そうか。ならいいんだが」
ブルルルルルン
内田「あ、バスきたよ!」
33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:20:57.76 ID:z5Co1Fdd0
――バスの中
ザワザワザワ
内田「何か他の中学の子もいっぱいいるね」 キョロキョロ
吉野「本当だね。みんな私達と一緒の高校に行くのかな」 キョロキョロ
千秋「・・・」 ボーッ
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:22:25.90 ID:z5Co1Fdd0
『おい、あの子可愛いくね?』
『どの子だよ、右の子?真ん中の子?』
『いや確かにその子達も可愛いけど、俺が言ってるのは一番左に座って窓の外を眺めてる子だよ』
『どれだよ・・・・うわ、確かに可愛いな。あの子も同じ高校受験したのかな?』
『もしそうだったらラッキーだな』
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:23:08.70 ID:z5Co1Fdd0
ヒソヒソ
千秋「ん?」 チラッ
『うわ、やべえ目があったし///』
『何お前照れてんの』
内田「ねえ、あの前の男の子達さっきから千秋の事見てない??」
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:23:56.20 ID:z5Co1Fdd0
吉野「うん見てる見てる」
千秋「あれは私に喧嘩でも売ってるのか?」
内田「いやそうじゃなくて、千秋が可愛いから見てるんじゃないかな」
千秋「なんだそれは、くだらないな」
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:25:16.55 ID:z5Co1Fdd0
吉野「千秋中学の時も告白されてばっかだったもんね」
千秋「へー、私告白されたことあったのか」
内田「え!?学校の男子に呼び出されて好きとか言われたことあったでしょ?覚えてないの?」
千秋「なんだ、あれが告白だったのか」
千秋「全然知らない人間から好きと言われてもどうしようもないから、全部論破してやってたが」
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:25:55.43 ID:z5Co1Fdd0
内田「えっ、千秋気付いてなかったの?」
吉野「だから千秋にフられて泣いてる男子が多かったんだね」
内田「うーん」 ジー
千秋「なんだ内田?」 チラッ
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:26:37.93 ID:z5Co1Fdd0
内田「千秋どんどん春香ちゃんに似てきてるからそりゃモテるはずだなーって思ってね」
千秋「ほう、春香姉さまに似てるなんて最高のほめ言葉だな。苦しうない、もっと言ってくれ」 ニッコリ
内田「ははー。ありがたきお言葉です、姫」 ペコリ
千秋「おい、姫はもう辞めろ」
吉野「ふふふ」
47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:28:11.17 ID:z5Co1Fdd0
――高校
ガヤガヤガヤ
内田「うわーもう掲示板の前に人がたくさんいるね!」 キョロキョロ
吉野「学校の先生とか親もいっぱいきてるし活気がすごいね」 キョロキョロ
千秋「まぁ高校受験というのはある意味一つのお祭りだからな」
内田「あ、あれ冬馬じゃない?」
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:28:50.69 ID:z5Co1Fdd0
吉野「どこどこ?」
ナツキ「と、冬馬・・・き、緊張しているのか?」 プルプル
冬馬「俺は大丈夫だけど、ナツキの方が緊張してるんじゃないか?」
ナツキ「お、俺が緊張するわけないだろ・・・た、たかが・・い、妹の試験で・・・」 プルプル
冬馬「・・・はぁ」
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:29:23.75 ID:z5Co1Fdd0
ナツキ「い、いいか冬馬・・・お前なら大丈夫だ。み、南家の男子は代々こういう勝負事には強いからな」
冬馬「俺は女だよ!」
アキラ「そうだよ兄貴・・・、それにあんまりプレッシャーかけたら冬馬が可哀想だよ・・・」
ナツキ「なんだアキラ?いつから俺に文句できるようになった?」 ギロッ
アキラ「うっ・・・別に文句じゃないよ・・・」
冬馬「ていうかなんでお前達ついてきたんだよ!」
51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:30:36.06 ID:z5Co1Fdd0
『おーい冬馬ー!』
冬馬「ん?」 チラッ
冬馬「おお、内田達もこの高校受験してたのか」
内田「そうだよ!みんなで一緒の高校に行くことにしたの!」
千秋「正直私はもっと上の高校でもよかったが、春香姉さまと一緒の制服を着てみたかったからな」
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:31:13.83 ID:z5Co1Fdd0
冬馬「なるほど、みんな合格してたらいいな」
『ねぇねぇ、あの子イケメンじゃない?』
『え、どの子?・・・あ、本当だー。超イケメンじゃん』
ヒソヒソ
冬馬「あっちはヒソヒソ話してるつもりでも俺には聞こえてるっての・・・ったく」
吉野「はは、冬馬は高校生になっても女子にモテそうだね」
55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:32:06.28 ID:z5Co1Fdd0
『えーそれでは、合格者の発表を行いたいと思います』
冬馬「お、ついに発表だってよ!」
内田「緊張してきた・・・」
バサッ
『きゃー受かってるー!』
『うわ・・・マジかよ・・・』
『やったーやったー!』
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:33:15.65 ID:z5Co1Fdd0
ザワザワ
吉野「よかった、私受かってる。内田は?」
内田「あれ・・・私の番号・・・・あった!!ううっ・・あったよ吉野ー。うわーん」 シクシク
冬馬「おっ、俺の番号もあった!」
ナツキ「さすがだ冬馬、それでこそ南家男児」
アキラ「兄貴・・・もう冬馬の結果も見れたから帰ろうよ・・・」
千秋「・・・」 ジー チラッ
千秋「・・・」 ジー
千秋「おお、私の番号あった」
57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:33:47.16 ID:z5Co1Fdd0
――南家
パーン!
春香「千秋高校合格おめでとう!」
千秋「ありがとうございます春香姉さま」
春香「本当によく頑張ったわね!えらいえらい」 ナデナデ
千秋「・・・////」 ポッ
60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:34:31.11 ID:z5Co1Fdd0
夏奈「これで千秋も晴れて高校生か、めでたいめでたい」 モグモグ
千秋「お前はごちそうが食えれば何でもいいんだろ」
春香「これで三人とも一緒の高校出身になるのね」
春香「あ、夏奈の制服のお下がりを出しとかないといけないわね」
千秋「私もやっとあの制服が着れるのか」 ニコニコ
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:35:16.27 ID:z5Co1Fdd0
ピンポーン
夏奈「お、藤岡やっときたか」
藤岡「お邪魔します」
春香「藤岡君こんばんは」
千秋「よう藤岡」
63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:36:38.85 ID:z5Co1Fdd0
藤岡「千秋ちゃん高校合格おめでとう。これプレゼントだから開けてみて」 スッ
千秋「プレゼント?」 ガソゴソ
千秋「おお、なんだかよく分からないけど高そうな時計だ。ありがとう藤岡」
藤岡「それ安物だけど高校生になったら必要になるかなと思ってね」
夏奈「藤岡は今日も泊まっていくのか?」
64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:37:24.53 ID:z5Co1Fdd0
藤岡「うん、南がいいなら泊まっていくよ。明日は大学の講義ないしね」
夏奈「そうか、私は別にどっちでもいいけどな」
夏奈「でも私のベッドは絶対に貸さないからな。床で寝てくれよ」
藤岡「うん、分かったよ」
春香「じゃあ藤岡君は夏奈の後にお風呂に入ってね」
藤岡「はい分かりました」
65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:37:56.35 ID:z5Co1Fdd0
春香「よし、そろそろ後片付けをしよっかな」
千秋「私も今日は疲れたから早く寝よう」
66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:38:26.51 ID:z5Co1Fdd0
――夏奈の部屋
藤岡「ふぅー、南の家のお風呂最高だったよ」
夏奈「そうか、それはよかったな」 カリカリ
藤岡「南また漫画描いてるの?」
夏奈「うん、ちょっとな」 カリカリ
67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:39:08.79 ID:z5Co1Fdd0
藤岡「へーそうなんだ。見てもいい?」
夏奈「見てもいいが素人のお前には別に指摘してもらいたいとは思ってないぞ」 カリカリ
藤岡「はは、南もまだプロじゃないけどね・・」 パッ
藤岡「・・・」 ジー
藤岡「これって恋愛漫画なの?」
夏奈「ああ、一応そのつもりだよー」 カリカリ
藤岡「なんでこの漫画はキスシーンがないの?」
夏奈「あぁ、私がキスしたことがないからだよー」 カリカリ
68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:40:11.93 ID:z5Co1Fdd0
藤岡「そ、そうなんだ」 ドキッ
藤岡(南ファーストキスもまだなのか・・・) ゴクリ
藤岡「じゃあ・・・・してみる?」
夏奈「ん、何をだ?」 カリカリ
藤岡「き、キス・・・」
夏奈「・・・」 ピクッ
82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 02:08:57.13 ID:z5Co1Fdd0
―――――そのころ、とある倉庫
吉野「ねえマコちゃん・・・・」 チュパチュパ
マコちゃん「な、なんだ吉野?・・・・はぁ・・・はぁ」
吉野「私高校受かったんだよー」 ニッコリ シコシコ
マコちゃん「よ、よかったな・・・おめでとう吉野・・はぁはぁ・・・」
吉野「ありがとうマコちゃん。ふふ・・・・・・」 チュパチュパ
85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 02:10:24.38 ID:z5Co1Fdd0
マコちゃん「うっ・・・・はぁ・・・はぁ・・・・」
マコちゃん「ち、千秋達も一緒の高校・・・受かったのか?」
吉野「・・・」 ピクッ
ギュッ
マコちゃん「うぐっ!!い、痛いよ吉野・・・そんなに握らないでよっ・・・」 ビクン
88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 02:11:42.11 ID:z5Co1Fdd0
吉野「なんで千秋の話出すのかな?」
ギュッ
マコちゃん「ひぎぃっ!!・・・ご、ごめんよ吉野!!・・・痛いからそれ以上握らないでくれ・・・」 ビクンビクン
吉野「マコちゃん中学時代に私に内緒で千秋に告白したのもう忘れたのかなー?」
ツンツン
マコちゃん「あうっ・・・あ、あれは本当に悪かったよ・・反省してるよ・・・・」
90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 02:12:37.28 ID:z5Co1Fdd0
吉野「そうだよね?反省してるよね?」 ジー
吉野「反省してくれたから千秋と別の高校を受けてくれたんだもんねマコちゃんはー」 ニッコリ
マコちゃん「そ、そうだよ。ははは・・・だ、だからもうその手を離してよ・・・」 ドキドキ
91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 02:13:20.52 ID:z5Co1Fdd0
吉野「でもマコちゃん痛がってる割には凄く気持ちよさそうだよ?」 ニッコリ
ギュッギュッギュッ
マコちゃん「おぅふ!・・・・うぁ・・・うぁ!!」
シコシコシコシコシコシコシコシコシコ
マコちゃん「だ、ダメだ吉野・・・それ以上されると・・・・」
シコシコシコシコシコシコシコシコシコ
マコちゃん「あっ・・・ああああああ・・・・うぐっ・・・」
93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 02:14:11.17 ID:z5Co1Fdd0
マコちゃん「・・・zzz」 スピースピー
吉野「ふふ。マコちゃんの寝顔可愛い」 ジー
吉野「でもやっぱり邪魔だなー」 ジー
吉野「あのお姫様」 ニッコリ
96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 02:15:33.85 ID:z5Co1Fdd0
――――夏奈の部屋
夏奈「・・・」 カリカリ
藤岡「・・・」
藤岡「ごめん、今のは冗談だから気にしないで。はは・・・」
藤岡(何言ってるんだ俺・・・)
夏奈「別にいいぞ」 カリカリ
藤岡「え?」 ドキッ
98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 02:16:20.76 ID:z5Co1Fdd0
夏奈「するなら早くしてくれよ。私も忙しいからな」 チラッ
藤岡「う、うん・・・」
藤岡「・・・」 ゴクリ
藤岡「・・・」 ドキドキ
夏奈「・・・」 ジー
藤岡「南、見られてると恥ずかしいよ///」 ドキドキ
夏奈「ああ、そうか。じゃあ目を閉じておくよ」 スッ
藤岡「う、うん・・・」 ドキドキ
99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 02:16:57.93 ID:z5Co1Fdd0
藤岡「・・・・・ちゅっ」
夏奈「んっ・・・・」
藤岡「ちゅっ・・ん・」
夏奈「ん?・・ちゅっ・・んん・・・」
藤岡「・・・ぷはぁ・・・はぁはぁ・・・」
藤岡(南の唇すごくやわらかい・・・)
夏奈「・・ぷはぁ・・・・何で舌を入れてきたんだ?」
100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 02:19:56.04 ID:z5Co1Fdd0 [52/52]
藤岡「えっ・・・」 ドキッ
藤岡「キスってのはそういうもんだからさ、はは・・」
夏奈「そうなのか。でもお陰でキスシーンが上手く描けそうだ。ありがとな藤岡」
夏奈「・・・」 カリカリ
藤岡「う、うん!」
第一部 幸福と絶望の交差 完
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