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唯「私も大人になったら大人になるのかな?」【サイドストーリー】

305 名前:1です[] 投稿日:2010/07/12(月) 00:38:53.91 ID:fUwAJJAcO [1/19]

和「いってきます…」

誰もいない部屋にそう呟いて玄関のドアを閉めた。
今日はみんなと久しぶりに会う。
バックから車のキーを取り出し車のドアを開ける。
車の中はかなり暑くモワッとした空気が私を不機嫌にさせた。
すぐにクーラーを全開にする。

309 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 00:43:39.50 ID:fUwAJJAcO [2/19]
和「本当にこの暑さどうにかなんないの……」

本当に暑い。
車のキーを回しエンジンをかける。
アクセルを踏み車が動く。
車の免許を取ってまだ一年目。
この車が動く瞬間は本当にドキドキする。

310 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 00:48:41.10 ID:fUwAJJAcO [3/19]
運転席から外の景色を見る。
私の家から車を走らせ30分程で桜ヶ丘高校に着く。
早くみんなに会いたいな。
そう思うと自然と笑みがこぼれる。
唯やみんなは元気にしてるかな?
そう言えば昨日、久しぶりに澪から電話が係って来た。
澪は今、OLをやっているらしい。

314 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 00:55:54.62 ID:fUwAJJAcO
私も澪と一緒でOLだ。
キツイ事もあるけど楽しんでやっている。
澪から律の事も聞いた。
律は小学校の先生らしい。
二人は別々の大学へ行っても毎日のように会っていたらしい。
私は唯とあまり会えなかったから正直、二人が羨ましいと思った。

315 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:00:31.10 ID:fUwAJJAcO
信号が赤になり車を止める。
外を見ると女子中学生が、仲よさそうに歩いている。
私にもあんな時期があったけ。
唯と二人で一緒に学校へ行って帰りにアイスを買い公園のベンチで座って食べる。
懐かしいな……。
早く唯と会いたいな。
きっと唯は1番最後に桜ヶ丘高校に来るんだろうけど早く会いたい。

317 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:06:32.96 ID:fUwAJJAcO
そう言えば昨日、澪と話していて私が今、メガネをしていない事に驚かれた。
「えー!和はメガネが似合うのにって」言われた。
あの澪が驚くんだからきっと唯も驚くのかな?
もし驚くんだったら、その時の反応が凄く楽しみ。
信号が青になり車を走らせる。

319 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:14:02.76 ID:fUwAJJAcO
外の景色を見る。
空は青く生クリームみたいな雲がゆっくりと動いている。
唯は、仕事何してるのかな?
以外とスーツを着て仕事をしているのかもしれない。
でも、唯がスーツを着てる姿があまり想像出来ない。
子供が好きだから幼稚園の先生とか?

320 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:22:21.61 ID:fUwAJJAcO
しばらく車を走らせていると見慣れた景色が広がる。
そう言えば唯は憂ちゃんと二人暮らししてるんだったよね。
少し前に唯のお母さんとバッタリ会った時に聞いた。
澪と律も一人暮らしをしているらしい。
車のカーステレオを付ける。
『次の曲は私の期待してるバンドじゃじゃ猫WayToGoの私は私の道を行く』

322 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:26:10.18 ID:fUwAJJAcO
和「はぁ……」

ラジオから流れる楽しげな音楽とは裏腹に私はこの暑さにやられていた。

和「クーラーちゃんと聞いてるの?」

本当に暑い。
昔よりも遥かに暑くなっていると思う。
それにしても…このラジオから流れる音楽。

和「何処かで聞いた事のある声ね」

324 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:33:41.86 ID:fUwAJJAcO
和「もうすぐ付きそうね…」

音楽が終わる。

『実はこのバンド私の高校生の時の友達がやっているバンドなんですよね』

そう言えば唯達もバンドやっていた。
結構いいバンドだと思う。
今も昔も照れ臭くてそんな事言えないけどね。

329 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:39:24.47 ID:fUwAJJAcO
『…………それでは皆さんさようなら司会は私、鈴木純でしたー』

ラジオが終わった、カーステレオの電源をオフにする。

和「着いたわね」

懐かしいな桜ヶ丘高校。

和「車、何処に止めようかな」

331 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:45:29.92 ID:fUwAJJAcO
桜ヶ丘高校の校門の前にはまだみんなは来ていない。
早く来過ぎたのかな?
とりあえず車を止めなくちゃ、確か桜ヶ丘高校の近くにパーキングエリアがあったと思うからそこに止めようかな。

さわ子「あれ?和ちゃんじゃない?」

誰かが私に手を降っている。
どこか見覚えのある顔。

和「あ……………」

332 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:52:08.18 ID:fUwAJJAcO
さわ子先生だ……。
さわ子先生は私の車に近付いて窓をコンコンと叩く。
車の窓を開ける。

さわ子「一目見てわかったわ!和ちゃん久しぶりね」

和「お久しぶりです」

さわ子「メガネ外してるのね」

和「はい」

333 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:54:37.56 ID:fUwAJJAcO
さわ子「どうしたの?桜ヶ丘高校の前で」

和「いや…ここでみんなと会う約束をしているんです」

さわ子「そうなの!私も唯ちゃん達と会いたいけど今から仕事なのよ……」

和「そうですか……残念です」

さわ子「本当よね~」

334 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 01:58:08.65 ID:fUwAJJAcO
和「あ……私、車パーキングエリアに止めないと、いけないからもう行きますね」

さわ子「あら?ここに止めればいいじゃない」

和「え?いいんですか?」

さわ子「大丈夫よ!」

和「……じゃあお言葉に甘えて学校に止めますね」

335 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 02:04:01.99 ID:fUwAJJAcO
私は車を学校の駐車場に止め外に出る。

和「あの銅像懐かしいですね……」

さわ子「そう?私は毎日見てるから懐かしいと思わないわ」

車のキーを閉める。

和「じゃあ…校門に行きますね」

さわ子「私も職員室に行かなきゃ……バイバイ和ちゃん」

和「はい、さようなら」

337 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 02:09:49.46 ID:fUwAJJAcO
さわ子先生と別れた私は校門でみんなを待っていた。

和「早くみんな来ないかな」

辺りをキョロキョロしてみんなを探す。

和「…………ん?」

遠くから誰かがここに向かって歩いて来る。

338 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 02:14:01.49 ID:fUwAJJAcO
だんだん近付いて来る。
あれは…澪と律だ。
私は二人に向かって手を降る。
二人も私に気付いて手を振り替えしてきた。

和「二人共…全然変わってないわね」

二人は小走りで私の目の前にたどり着いた。

澪「久しぶり和!」

律「久しぶりー!」



END

342 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/12(月) 02:23:44.22 ID:fUwAJJAcO [19/19]
これで本当に終わりです
ありがとうございました

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