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>>1「だからどうして(ry」2

426 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/19(金) 01:50:43.54 ID:cy1qgbIo [1/2]
御坂「電池切れそう」の続きをだな

436 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/19(金) 02:18:03.26 ID:YiWpXyEo [16/35]
当麻「そろそろ出てけ」

一方「部屋がねェンだよ」

当麻「……オイちょっと来い」

一方「チッ……あンだよォ」

当麻「打ち止めがいるのは歓迎だ。この際お前がいるのも置いとく。でもな」

一方「でも、なンだよ」

当麻「お前らがいると……美琴とヤれねえんだよ……!」

一方「……すまン」

当麻「ってわけだ……なんとか探してくれ……」

一方「イヤ、俺も悪かった……悪かったから泣くなって」

当麻「ううう……」

443 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/19(金) 02:44:36.96 ID:YiWpXyEo [19/35]
一方「クソめんどくせェ……なンだって俺がンな事しねェといけねェんだよ……」

一方「あ、この手があンじゃねェか」

一方「……おィパッキン。部屋ァ用意しろ。今すぐ」

一方「てめェこないだ旅客機用意できたじゃねェかよォ。それくらい簡単なもンだろ。毟ンぞ」

一方「……ヘェヘェ、わーったよ。適当に探しゃいいンだろォ。……ったく」

一方「不動産屋なンてこの辺あったかァ……?」

446 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/19(金) 02:57:36.29 ID:YiWpXyEo [20/35]
18413「らーしゃっせー、と、ミサカは思わずコンビニのノリを前面に押し出して挨拶します」

一方「もう何も言わねェ……言いたくねェ……」

18413「新居ですかー、二人暮らしですかー、お子さんがいるー? このお部屋なんてどうでしょう、と、ミサカは勝手に話を進めます」

一方「適当に見繕ってくれ……なンかもう疲れた……」

18413「おやおや昨夜ハッスルしすぎましたか? 腰痛なら電気マッサージとかできますが、と、ミサカは手をわきわきさせます」

一方「違ェよ! 大体あンなチビガキに誰が欲情するかよォ!!」

18413「おや。誰が、と言った覚えはありませんが、と、ミサカはしてやったりといった感じです」

一方「っ――コロス」

18413「上位個体に現状況、及び演算停止要求、及びミサカネットワークの限定管理権限要求の申請を送信。受理。該当個体からの接続を解除します」

一方「テメふざけnくぁwせdrftgyふじこlp」

18413「今のこの状況ではどうあがいてもギャグにしかなりませんよー、と、ミサカは転がった最強さんを見下します」

448 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/19(金) 03:14:07.65 ID:YiWpXyEo [21/35]
一方「……」

18413「そんなにむっつりしてると折角の可愛い顔が台無しですよー、と、ミサカはキーボード操作の手を止めずに言います」

一方「誰が可愛いだァ!?」

18413「おや、ミサカの美的感覚からしてみれば、可愛い、と判断できますが、と、ミサカは読点を多用しながら言います」

一方「テメェらの美的感覚なンて大いに狂ってンじゃねェかよ」

18413「つまりあなたの顔が狂ってる、と」

一方「――」

カチッ

18413「無駄ですよー。今日あなたの半径20メートル圏内にミサカがいる状況に限り演算許可権限はミサカにあります」

一方「……覚えとけよォ」

18413「ミサカを殺害した場合恐らく一番影響を受けるのはあなたかと、と、ミサカは愚考します」

一方「やってらンねェ……」

18413「人生そんなもんです、と、ミサカはぶっちゃけます……こんなん出ましたけど」

一方「あー、それでいいからさっさと書類だせよォ……」

18413「だめだこりゃ、と、ミサカは対岸の火事を面白そうに眺めます」

450 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/19(金) 03:25:44.99 ID:YiWpXyEo [22/35]
元春「うわー、こりゃまたたっかいのを持ってきましたねぇ」

一方「好きなの選んで来いっつったのはテメェじゃねェかよ」

元春「まあそうだけどにゃー。あ、これ用意しといたから。カタログ」

一方「気が利くじゃねェか」

元春「適当に頼んでカード払いで。はいこれ。一応領収書補完よろしく。無駄使いはダメですよー」

一方「細けェ……」

元春「お前が回してくるコレいつもは俺がやってんだぜぃ。たまには人の苦労も味わってくれぃ」

一方「……助かる」

元春「あ、あの一方通行から感謝の言葉が……!」
元春「もしもし舞夏? 今夜はお赤飯で……!」

一方「ブチ殺すぞテメェ!?」

451 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/19(金) 03:39:29.01 ID:YiWpXyEo [23/35]
美琴「へー。部屋見つかったの」

一方「まァな。世話ンなった」

美琴「……」

一方「ンだよ」

美琴「アンタ、ずいぶん丸くなったわね」

一方「テメェらのノリに合わせてるだけだ」

当麻「協調性なんて皆無だと思ってたのになー」

一方「テメェとは死んでも歩み寄りたくねェ」

当麻「おう、明日と言わず今日叩き出してやるよ」

一方「――上等だァコラ」

当麻「表出ろよコラ」

美琴「いい加減にしないと表で寝てもらうわよ」

当麻「すんませんすんません」

一方「……チッ。萎えたじゃねェかよォ……風呂入ってくらァ」

452 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/19(金) 03:58:19.04 ID:YiWpXyEo [24/35]
「――うん、それで――てミサ――ダメ?――うん――わかった」



当麻「打ち止めー。誰と話してたんだ?」

打止「おかーさん」

当麻「おかぁ……?」

打止「ごめんねお姉さま。ミサカまで居座っちゃって、ってミサカはミサカは申し訳なさそうな顔をする」

美琴「いいのいいの。一人増えるのも二人増えるのも似たようなものよ」

打止「……また来ていい?」

美琴「いつでもいらっしゃい。ねぇ当麻」

当麻「もちろん」

打止「えへ……お姉さま、一緒にお風呂はいろ?ってミサカはミサカは甘えてみる」

美琴「いいわよー」

当麻「それじゃ俺も――」

美琴「電気風呂がいいの?」

当麻「すみません……」

453 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/19(金) 04:05:36.51 ID:YiWpXyEo [25/35]
一方「――なンだ、アイツらの寮と結構近ェじゃねェか」

一方「ま、腹減ったらたかりに行くか……」



一方「……家具つき、か。見てなかったけどアイツちゃんと仕事してたんだなァ」

一方「引っ越すほどの荷物もねェし、ちょうどいいかァ」

ボフ

一方「……」

一方「……静かだなァ」

一方「……ま、今日からはゆっくり寝れらァな……」



ピンポーン

一方「ンだァ? ……あァ、そういえばいくつか注文してたな」

一方「へィへィ、今出ますよー……」









打止「――えへ、きちゃった、ってミサカはミサカは恥ずかしそうに言ってみる」

一方「」

454 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/19(金) 04:08:39.22 ID:YiWpXyEo [26/35]
ってわけで通行止め編だよ!
続く、かも!

「また見切り発車ですか、と、ミサカは蔑むような目を向けます」

うぐ……俺そういうプレイは……

「ああ失礼――蔑むようなではなく、蔑みます」

おふうっ

「書き手とキャラが会話しだしたら終わりですよね、と、ミサカは痛烈に批判します」

だって……だって一人で喋るの辛いんだもん……

「またかまってちゃんか」

否定できない……

461 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/19(金) 17:20:31.41 ID:YiWpXyEo [28/35]
現在の家庭状況

・当麻&美琴 当麻の部屋で同棲中。両親公認。学園都市側としては黙認
・黒子 引き続き常盤台寮。美琴が抜けたので一人部屋
・一方 原作と違い一人暮らしだったが、部屋が破壊されて当麻のとこに転がり込んでた
・打止 芳川と共に黄泉川宅へ居候。だったが、一方通行のストッパーとして一緒に上琴の部屋に

自分でもよく分からなくなったので纏めてみた


466 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/19(金) 22:39:00.68 ID:YiWpXyEo [30/35]
一方「おィ芳川! 一体なンのマネだこりゃァよォ!?」

桔梗『打ち止めに聞いてよ。あの子が言い出したんだから』

一方「はァ?」

桔梗『それじゃ、私は忙しいから』

一方「テメ、おィコラ!?」

ブッ――

一方「クソ、逃げたなアイツ……おィ打ち止めァ!」

打止「なーにー?ってミサカはミサカはベッドでごろごろしてたり」

一方「帰れ」

打止「なんで?」

一方「なンでもクソもねェだろォがよ! いきなり押しかけてきて何言ってやがる!」

打止「イヤ。帰らないよ、ってミサカはミサカはそっぽ向いてみたり」

一方「黄泉川ンとこ行けよ! 今までそうだったじゃねェか!」

打止「やー」

一方「……なンかあったのか」

打止「ううん。何もないよ、ってミサカはミサカは否定する」

一方「じゃァなンだって……テメェ何考えてやがる」

打止「何って、見たままだよ? ミサカはただここにいたいだけ」

一方「聞き分けのねェガキだなオィ」

打止「とにかくミサカは一緒にここに住む、ってミサカはミサカは断言する」

468 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/19(金) 23:02:26.78 ID:YiWpXyEo [31/35]
打止「それともミサカがいたら何か不都合がある?」

一方「あァ。邪魔だ。うるさい。ウゼェ。出てけ」

打止「昨日まで一緒にお姉さまのとこにいたじゃない、ってミサカはミサカは揚げ足を取る」

一方「俺ァ一人のほうがいいんだよ。いいから出てけ」

打止「いい子にするよ。邪魔もしないし騒がないってミサカはミサカは約束する」

一方「……」

打止「お掃除もお洗濯もお買い物もやるよ」

一方「……おィ」

打止「ご飯も作るよ。お姉さまにいっぱい教えてもらったの、ってミサカはミサカは――」

ガッ

打止「ぎゃうっ!?」

一方「――ガチャガチャうるせェんだよ」

打止「ぅ、あ、げほっ……」

一方「余り俺を怒らせンなよォ、打ち止め。ブチ犯すぞオィ」

470 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/19(金) 23:18:00.46 ID:YiWpXyEo [32/35]
打止「――いいよ」

一方「ハァ?」

打止「いいよ。犯して。めちゃくちゃにして。それであなたの気が済むなら」

一方「テメェ何トチ狂った事……」

打止「あなたと一緒にいるためならなんでもするって決めたの、ってミサカはミサカはあなたの目を見て言う」

一方「……」

打止「だからね、犯して。それでいいって言ってくれるならミサカは喜んであなたに抱かれる、ってミサカはミサカは……」

一方「……チッ、好きにしろ」

打止「ぅぁ、げほっ、ぜひ、ごほっ……」

一方「邪魔しやがったら叩き出すからな」

打止「うん、ゴホッ、大丈夫、お姉さまにね、色々教えてもらったの、ってミサカはミサカは役に立つって事をアピールする」

一方「……なンだってそこまで必死になンだよ」

打止「分からない?」

一方「……」

打止「それが分からないなら、言っても分からない、ってミサカはミサカは断言する」

一方「……もォ黙れ」

打止「うん………………ちょびっと残念、ってミサカはミサカは聞こえないように呟く」

472 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/19(金) 23:31:58.45 ID:YiWpXyEo [33/35]
打止「いただきます」

一方「……」

打止「ど、どうでしょうお味は、ってミサカはミサカは恐る恐る尋ねてみる」

一方「まァ、食えなくはねェな」

打止「――よかったぁ」

一方「……」

打止「うー、やっぱりお姉さまには負けるなぁ……」

一方「……おィ打ち止め」

打止「なぁに?」

一方「やっぱり出てけ」

打止「やだよ、ってミサカはミサカは分かりきった事を口にする」

一方「テメェがいると落ち着かねェンだよ」

打止「死んでもお断り、ってミサカはミサカは断言する」

一方「……」

打止「でもやっぱり死ぬのはやだな」

一方「……おかわり」

打止「はい、いっぱいあるからね、ってミサカはミサカは笑顔で応える」

473 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/19(金) 23:48:05.60 ID:YiWpXyEo [34/35]
一方「ふぁ……そろそろ寝っかァ」

打止「あ、うん。おやすみなさい」

一方「……おィコラ、どこ行ってンだよ」

打止「えと、お風呂だったら邪魔にならないかな、ってミサカはミサカは思ってみたり」

一方「――」

打止「お、おやすみなさい、ってミサカはミサカははにかんでみたり」

一方「……あァもう、チクショウ分かったよ! 俺の負けだクソッタレ」

打止「え」

一方「オラ、さっさと来い」

打止「あ……」

一方「……テメェ昨日までどこで寝てたンだよ」

打止「……うん!」

一方「クソ……」

打止「えへへ……あったかい、ってミサカはミサカは布団に潜り込む」

一方「静かにしろ。寝られねェだろォがよ」

打止「もちょっと寄っていい?ってミサカはミサカはちょっと調子に乗ってみる」

一方「……好きにしろ」

打止「うん……おやすみなさい」

一方「さっさと寝ろ……クソ」

480 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/19(金) 23:54:44.86 ID:96JWSYAO [6/6]
ミサカネットワークによって
犯すぞのやりとりが流出
からかわれる一方さん


483 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/20(土) 00:21:50.13 ID:46z4sago [1/54]
一方「出かけてくらァ」

打止「どこ行くの?」

一方「コンビニだァよ」

打止「ついていかなくて大丈夫?」

一方「ガキか俺ァ! いちいち聞いてくんな!」

打止「うん。行ってらっしゃい」

一方「クソ、調子狂うなァ……」



18413「おはようございます、お出かけですか、と、ミサカは何食わぬ顔で挨拶します」

一方「……何してやがるテメェ」

18413「仕事です。昨日このマンションの管理人に、と、ミサカは転職のお知らせをします」

一方「コロコロ変わるな……」

18413「自分にあった仕事を模索中です、と、ミサカはニートみたいな事を言います」

一方「さいでっか……ンじゃな」

18413「……ところで昨夜は残念でしたね、と、ミサカはニヤニヤしながら意味深な言葉を吐きます」

一方「」

486 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/20(土) 00:42:20.67 ID:46z4sago [2/54]
一方「おィコラテメェ、まさか部屋に隠しカメラとか仕掛けてねェだろォなァ」

18413「いいえまさか。ミサカは管理人ですが監視まではさすがに、と、ミサカは否定します」

一方「じゃあ……」

18413「なぜかロックのかかっていない音声ファイルがネットワーク上に転がってまして」

一方「しっかり保存してんじゃねェよあンクソガキ!!」

18413「なかなかにドロドロネトネトした会話が繰り広げられていたようで、と、ミサカはニヤニヤします」

一方「……おィテメェ」

18413「ご安心を。幸いミサカ以外のミサカはまだ見てなかったようですのでしっかりロックを、と、ミサカは有能さをアピールします」

一方「消せよ!」

18413「お断りします。なぜこのような……面白いものを消せと」

一方「――コロス」

18413「ちなみにミサカの生体反応がなくなれば全ミサカに一斉送信されるように仕込んでますが、と、ミサカは安全策を弄します」

一方「クソ……」

488 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/20(土) 01:03:05.02 ID:46z4sago [3/54]
18413「桜ももう終わりですね。散っている姿は綺麗だと判断しますが、散り落ちたものは土に塗れて見苦しい、と、ミサカは話を逸らします」

一方「テメェらにもそンな感性がある事が驚きだァよ」

18413「昨夜の散華は上手く行きませんでしたね、と、ミサカは話を戻します」

一方「テメェは何が言いたいンだよォ!?」

18413「いえ。ただ、あなたがなぜあのような発言をしたかと思いまして」

一方「……」

18413「手のひらを返したかのようなつじつまの合わない冷酷な言動。その真意を測っています」

一方「あンクソガキがうぜェだけだよ」

18413「本当にそう思っているのでしたら今までの上位個体に対する行動が否定されますが、と、ミサカは反論します」

一方「ありゃァただの気まぐれだ。そもそも俺ァ……」

18413「妹達を一万超殺戮した張本人だ、と。そうおっしゃるのですか、と、ミサカは言葉の先を紡ぎます」

一方「あァその通りだよ。何か間違ってるかよォ」

18413「しかしあなたは目の前のミサカを殺そうとはしないではないですか、と、ミサカは矛盾を指摘します」

一方「……ブチ殺すぞテメェ」

491 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/20(土) 01:16:50.49 ID:46z4sago [4/54]
「と言いつつもあなたは行動には移しませんね、と、ミサカは確信を持って言います」

「……」

「個人的な、ミサカ18413号の意見ですが、と、ミサカは前置きします」

「……」

「あれはポーズであり、その実そうではなかった、と、ミサカは考えます」

「……」

「あれだけ最終信号――いえ、『打ち止め』に優しくしていたのに、あなたは明らかにつじつまの合わない行動をしている」

「……」

「あなたは『彼女』を追い出したかった。けれどつい一昨日までお姉さまと上条さんのお宅で同居していました」

「……」

「そこに矛盾が生じます。何をいまさら。それはなぜか」

「……」

「二者を比較すればおのずと答えは出ます、と、ミサカは核心を突きます」

「……」

「――本当にそうなるのが怖かった?」

494 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/20(土) 01:37:46.03 ID:46z4sago [5/54]
ジャカッ

一方「――これなら邪魔されねェよなァ。演算停止申請しよォが引き金引く方が早ェだろ」

18413「うららかな午前の住宅地に発砲音を響かせるつもりですか、と、ミサカは尋ねます」

一方「知ったこっちゃねェよ。構うもンかよ。テメェはムカつく。それ以外に理由はいらねェ」

18413「あの子は泣くと思いますが」

一方「……知るかよ」

18413「宜しい。ならばどうぞ、と、ミサカは腕を広げます」

一方「おちょくってンのかテメェ」

18413「あなたは本当に語彙が豊富ですね、と、ミサカは感心します」

一方「……」

18413「どうしました、撃たないのですか、と、ミサカは挑発とも取れる言葉を投げかけます」

一方「……どうやらテメェは本当に死にてェらしィなァ」

18413「いえ、どちらかといえばごめん被りたいところです、と、ミサカは否定します。が」

一方「が、なンだよ」

一方「……」

18413「思いの一方通行は辛いものです。思う側も、思われる側も。そして見ている側も」
18413「それに気付かぬのでしたらそれはバカというものでしょう、と、ミサカは愚考します。バカにつける薬はないと申します」

一方「……死ね」

18413「ミサカの血が聞く耳持たぬバカにその代わりとなるならば、喜んで」

496 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/20(土) 01:52:32.52 ID:46z4sago [6/54]
――ガチン

一方「……チェンバーに弾ァ入ってねェよ」

18413「やはりそうでしたか」

一方「ンだよ。分かってたのかよォ面白くねェ」

18413「いえ、半信半疑でした、と、ミサカは訂正します」

一方「はン、それで俺を挑発するたァいい度胸じゃねェか」

18413「先ほどの発言は真意ですので」

一方「オゥオゥ、献身的なこって。もしかしてテメェ俺に惚れてンのかァ?」

18413「何を言ってやがりますかこの白髪頭は、と、ミサカは人の身体的特徴をあげつらいます」

一方「……本当にブチ殺してやろォかクソビッチ」

18413「あなたのためではないですよ、と、ミサカは断りを入れます」

一方「……」

18413「ミサカが惚れているのはあの子です。幸せを望む、という感情が惚れると称すのならばですが」

一方「……献身的なこって」

18413「しかしあの子が望む幸せは、あなたです。そこはお間違えなく、と、ミサカは注を入れます」

一方「ンな事知っかよォ……」

18413「まったく、あなたもあの方に負けず劣らずの唐変木ですね、と、ミサカは嘆息します」

497 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/20(土) 02:00:31.27 ID:46z4sago [7/54]
一方「もうお前は黙れ。俺ァコンビニに行くんだよ」

18413「おや、そういえばそうでしたね、と、ミサカは今思い出したかのように言います」

一方「ぜってェ分かっててやってたろォ」

18413「もちろん、と、ミサカは頷きます」

一方「……」

ガァン

一方「……二度とこンなふざけたマネすンな」

18413「本気ですのに、と、ミサカは苦笑します」

一方「ンな事言っていつもの無表情じゃねェかよォ」

18413「それは言わぬものです、と、ミサカはいつもの無表情で言います」

一方「……カッ。出かける。管理人だってンなら仕事しろよ」

18413「それは掃除をですか。それともあの子を頼む、とのことですか、と、ミサカは尋ねます」

一方「野暮な事聞くンじゃねェよ……両方だ」

18413「ではお帰りになるまでに綺麗にしておきませんと。このマンションには子供もいますし、滑って転んでは大変です」
18413「寂しがらぬうちに、お早いお帰りを、と、ミサカは見送ります」

一方「ったく、小姑がうるさくて仕方ねェ……クソ」

499 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/20(土) 02:19:13.17 ID:46z4sago [8/54]
17828「いらっしゃいませー」

一方「……」

17828「ミサカの顔に何か付いていますか、と、ミサカは首を傾げます」

一方「いンにゃ、なンでもねェよ……口は堅ェみてェだな」

17828「1180円になります」

一方「あァ、コイツも頼むわ」

17828「1316円になります」

一方「これ、カード使えるか?」

17828「申し訳ありませんが無理です、と、ミサカは断言します」

一方「っち……」

17828「またお越しくださいませー」

一方「見慣れた顔だってのになンか調子狂うなァ……」

500 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/20(土) 02:32:16.75 ID:46z4sago [9/54]
一方「帰ったぞー」

打止「お帰りなさい、ってミサカはミサカは顔をぱっと輝かせてみたり!」

一方「ガキは元気でいいねェ……能天気だしよォ」

打止「何買ってきたの?」

一方「コーヒー」

打止「うわ、こんなにたくさん」

一方「こンくれェいいだろ別によォ」

打止「体に悪いよー、ってミサカはミサカはむくれてみたり」

一方「長生きしようなンざ思ってねェよ」

打止「ぶー」

一方「膨れんな子豚。これでも食ってろ」

打止「わ、ちょこれーとだー、ってミサカはミサカはくるくると喜びを表現してみる」

一方「どこの国の呪いだそりゃ」

打止「チョコレートは元々薬だとかなんとか、と、ミサカはネットワークから引き出した知識をひけらかせてみる」

一方「そりゃカカオだろォが。コーヒーだって同じだろ」

打止「あれ、知ってたんだ、ってミサカはミサカはちょっとがっかりする」

501 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/20(土) 03:04:34.24 ID:46z4sago [10/54]
打止「……ねえ」

一方「あァ?」

打止「ええと、その」

一方「ンだよ。はっきり言えクソガキ」

打止「……そっち行っていい?ってミサカはミサカは恐る恐る聞いてみたり」

一方「何言ってンだよテメェ、いっつも断りもせずベタベタしてきやがるくせによォ」

打止「だって、昨日」

一方「……ありゃ嘘だ」

打止「え?」

一方「誰がテメェみてェな色気のねェクソガキなンかヤるかよ。頼まれてもごめンだ」

打止「――そ、っか。だよね」

一方「……」

打止「じゃあ遠慮なく、ってミサカはミサカは抱きついてみる」

一方「……好きにしろォ」

510 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/20(土) 03:30:10.36 ID:4fnl0QAO [2/4]
みことと一方がお店でバッタリ


511 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/20(土) 03:53:52.45 ID:46z4sago [13/54]
美琴「あら」

一方「……ンだよォ」

美琴「あの子は一緒じゃないの?」

一方「なンで一緒じゃねェといけねェンだよ」

美琴「アンタのとこ、行ったんでしょ?」

一方「……」

美琴「いい子にしてる?」

一方「まァな」

美琴「そ……何か変わった事あった?」

一方「なンもねェよ」

美琴「ふーん……」

一方「そう言うテメェも一緒じゃねェのかよォ」

美琴「当麻は毎度のごとく補習。あたしは夕飯のお買い物。おーけー?」

一方「仲のよろしいこって……」

美琴「どこをどうしたら今の会話で……羨ましい?」

一方「……」

514 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/20(土) 04:09:50.41 ID:46z4sago [14/54]
美琴「あんまりあの子に冷たくしないでね」

一方「テメェどこに目ェ付けてんだよ」

美琴「アンタよりも色々見えてると思うけど?」

一方「電波とかなァ」

美琴「それとは別に。なんとなーく見えちゃうのよ、アンタ」

一方「ハッ、偉そうに言ってくれちゃってよォ」

美琴「アンタよりは経験豊富よ。こういう事に関しては」

一方「そォですねェ、邪魔者いなくなって毎日毎日ずっこんばっこんヤりたい放題ですかァ」

美琴「……羨ましい?」

一方「開き直っちゃってまァ、毒々しい」

美琴「違うわよ。……羨ましい?」

一方「……何が言いてェンだ」

美琴「……辛い?」

一方「――死なすぞクソアマ」

美琴「そういうのはもうやらないでしょ、アンタ」

一方「……」

美琴「分かるわよ。アンタ似てるもん」

515 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/20(土) 04:14:40.67 ID:46z4sago [15/54]
一方「誰にだよ」

美琴「当麻」

一方「あァ?」

美琴「なんか似てるのよ。鏡みたいに。ほんとコインをひっくり返したみたい」
美琴「でも、根っこの部分は一緒。アンタ、アイツみたいに優しいじゃない」

一方「どの口がンな事……」

美琴「虚仮威しは通じないわよ。見えてるって言ったでしょ」
美琴「大変ね。アンタも、あの子も」

一方「……」

美琴「じゃ、あたしは買い物の続き。お腹空かせた子が帰ってくる前にご飯作ってあげないと」

一方「おィコラテメェ」

美琴「せいぜい頑張りなさい。じゃねー」

一方「チッ……クソ」



526 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/20(土) 14:04:37.81 ID:46z4sago [19/54]
一方「……」

打止「……どう、かな、ってミサカはミサカは恐る恐る聞いてみる」

一方「まァまァだな」

打止「うー、まだ修行が足りないみたい、ってミサカはミサカはうなってみる」

一方「騒ぐなクソイヌ。不味かァねェよ。黙って食え」

打止「うん……」

一方「……」

打止「ねえ、やっぱり邪魔かな、ってミサカはミサカは尋ねる」

一方「騒がしい鬱陶しい狭い暑苦しい、あたァ……押し付けがましい」

打止「そ、だよね。やっぱり」

一方「……嫌たァ言ってねェだろォがよォ」
一方「居ていいっつったろォが。出て行きてェっつーンなら別だがよ」

打止「……うん」

一方「ごっつォさン。出かけてくらァ」

打止「うん、行ってらっしゃい、ってミサカはミサカはお見送りする」

一方「あいよォ。夕方にゃ戻らァ」

バタン

打止「これで、いいんだよね……うん、これでいいんだよ、ってミサカはミサカは自問自答する」

527 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/20(土) 14:34:24.52 ID:46z4sago [20/54]
光貴「どうしました。なにやらご機嫌斜めですね」

一方「テメェは俺がいつもゴキゲンに見えンのかよ」

光貴「いえ、ただこのところずっと苛々しているように見えるので」

一方「テメェのその嘘くせェ笑顔の方がイライラすらァ」

光貴「これは失礼」

一方「……」

光貴「何か悩み事ですか? よろしければ吐き出し口くらいにはなりますが」

一方「いらねェよ。クソ、なンだって俺の周りはこンなお人よしばっかりなンだよ……」

光貴「あなたも大概でしょうに」

一方「やっぱりテメェ眼科行け。腕のいい医者紹介してやろォか」

光貴「折角ですが遠慮しておきます。医者にはあまり掛かりたくないので」

一方「めンどくせェヤツだなァ。張り合いがねェ」

光貴「あなたのように反射ばかりしてても疲れるので」

一方「……」

光貴「たまにはあなたもそのまま受け止めてみてはどうですか」

一方「……テメェ誰に向かって言ってやがる」

元春「おぃーす! 元気ですかぁー!? なんだなんだ景気悪そうな顔並べて。笑う角には福来るって言うぜよ?」

一方「テメェはムカつくくらい元気でいいなァ」

元春「そんなあなたに景気のいいビッグニュース! ――仕事だぜぃ?」

一方「あいよォ……ったく、たまには暴れねェと肩が凝って仕方ねェ」

528 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/20(土) 14:43:58.70 ID:46z4sago [21/54]
一方「ただァまァ」

打止「おか、おかえりなさい」

一方「今日もお仕事ごくろォさン、っと。あークソ、めんどくせェ」

打止「ご、ご飯できてるけど食べる?ってミサカはミサカは尋ねてみる」

一方「今ァいい」

打止「そ、っか……」

一方「……クソ、面白くねェ」

打止「ごめ、んなさい、ってミサカはミサカは謝罪する」

一方「テメェの事じゃァねェよ。何自意識過剰になってンだよ」

打止「……」

一方「……気ィ変わった。メシ」

打止「は、はい! ちょっと待ってて、ってミサカはミサカは急いで準備する」

一方「……クソ。めンどくせェ」

529 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/20(土) 15:09:51.19 ID:46z4sago [22/54]
一方「……」

打止「……」

一方「……おィ、なンか喋れよ」

打止「え、だって、騒がしいのは」

一方「だから嫌たァ言ってねェだろォが。ガキはガキらしく騒いでろ」

打止「う、うん、ってミサカはミサカは頷いてみる」

一方「……なァ、なンだってンなに俺に媚売るンだよ」

打止「ダメ、かな」

一方「ペットが必死に尻尾振ってるみてェで気持ち悪ィンだよ」

打止「……ペットでもいいもん。嫌われるよりはそっちのほうがいい、ってミサカはミサカは本音をこぼしてみる」

一方「だからそれが気持ち悪ィっつってンだろォが。ンなにペットがよけりゃ首輪でも付けてやろォかァ」

打止「ほんと!?」

一方「……なンでそこで喜ぶンだよ」

打止「あ……えと、その」

531 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/20(土) 15:12:33.37 ID:46z4sago [23/54]
一方「……ったく、ソース付けてんじゃねェよ。オラ動くな、拭いてやっから」

打止「う、むぐ」

一方「手間ァかかるペットだなオィ」

打止「ごめ――」

一方「だから悪ィなんざ言ってねェって何度言ったら分かンだよ。世話すンのは飼い主の役目だろォが」

打止「……ありがとう、ってミサカはミサカは感謝の言葉を述べたり」

一方「今の会話ンどこに感謝するようなとこがあンだよ。頭おかしいンじゃねェのかテメェ」

打止「うん……もうとっくに狂ってる、ってミサカはミサカは意味深な言葉を呟いてみたり」

一方「あァ? ンだって?」

打止「なんでもないよ、ってミサカはミサカは顔を赤らめながら言ってみる」

一方「オラ、いいからさっさと食え。冷めちまうだろォが」

打止「うん、ってミサカはミサカは食事を再開する」

一方「……クソ」

534 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/20(土) 15:28:17.30 ID:46z4sago [24/54]
打止「お風呂、出たよ、ってミサカはミサカはパジャマ姿で報告する」

一方「……おい打ち止め、こっちこい」

打止「な、なんだろ、ってミサカはミサカは聞き返したり」

一方「いいから来い」

打止「う、うん……」



ぎゅ――



打止「あ、わわ、ってミサカはミサカは突然の事に戸惑いを隠せなかったり!」

一方「ンだよ。これ好きじゃなかったのかよォ」

打止「――好き。大好き」

一方「ならいいじゃねェか」

535 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/20(土) 15:35:57.96 ID:46z4sago [25/54]
打止「んぅ……でもちょっと、苦しいかも、ってミサカはミサカは苦笑してみたり」

一方「文句があンならやンねェぞ」

打止「ううん……これくらいがいい」

一方「……」

打止「えへ……」

一方「……」

打止「……っく、ふぁ……えぐっ」

一方「……ァ、悪ィ。さすがに強すぎたか」

打止「ちが、違うの! えと、これは」

一方「なンだよ」

打止「なんで、も、ないの。もっと、強くして、ってミサカはミサカはおねだりする」

一方「――っ」

打止「……ぁぐ……あは……幸せ、ってミサカはミサカは今の心境を吐露してみる」

一方「……クソ。ぜってェおかしいぞテメェ」

538 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/20(土) 15:42:32.71 ID:46z4sago [26/54]
「――ぁ」

「……おィ、打ち止め……?」

「――」

「……テメ……、クソ。気絶した、のか」

「――」

「……」

トサ――

「布団被らねェと風邪引くだろォがよォ……。…………クソ」



ギィ――バタン

539 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/20(土) 15:50:23.24 ID:46z4sago [27/54]
一方「――くそォおおおっ!!」

ガゴォン――ガタン

一方「……っち、汁粉なンざ飲んでられっか」

一方「……なンで……どうしてンなフザケタ事になってンだよ」

一方「どうして打ち止めがあンなになった……何があったってンだよ……」

一方「っざけンな……クソ……」

一方「――っクソったれェえええ!」

ガゴォン――ガタン



10032「あまり深夜の公園で叫ばれるとご近所に迷惑です、と、ミサカは忠告します」

540 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/20(土) 16:02:12.93 ID:46z4sago [28/54]
一方「っカ、最近よく見るなァ、同じ顔」

10032「ミサカがあなたにお会いしたのは久しぶりの事だと思いますが、と、ミサカは疑問を投げかけます」

一方「テメェと同じ顔っつってンだよ。気付いたらちゃっかり居ついてやがるしよォ」

10032「それはミサカ18413号の事ですか、それとも」

一方「オリジナルもだよォ。クソ、どこ行ってもいやがる」

10032「……皆気になるのでしょう」

一方「あァ? 何がだよ」

10032「あなたたちが、と、ミサカは分かりきった事を言います」

一方「構うな。目障りだ、消えろ。俺ァ凄ェ機嫌が悪ィんだ」

10032「ではご随意に……その缶汁粉、いただいてもよろしいですか、と、ミサカはぬけぬけと言います」

一方「オラ、好きにしろォ。それ持ってさっさと失せやがれ」

10032「そうする事にします。では――くれぐれも、お間違えのなきよう」

一方「とっとと失せろっつってンだよォ!!」

10032「はい、と、ミサカはこれ以上余計なことを言わず立ち去ります」

一方「……っクソ……クソォっ!」

ガゴォン――ガタン

541 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/20(土) 16:08:57.18 ID:46z4sago [29/54]
10032「やれやれ、と、ミサカは嘆息します」

10032「あの方にはカルシウムが足りていないと判断します。それと、糖分も」

カシュ

10032「――甘ったるい、と、ミサカは率直な感想を漏らします」

10032「けれど、今のこれには糖分が足りない。甘くない汁粉など喉に張り付いて飲みにくいだけです」

10032「飲むと喉が渇くという矛盾。いまのあなたは正にそれです」

10032「もう春だというのに……いつになったら雪は解けてくれるのでしょうか、と、ミサカは詩的な表現を弄します」

10032「冷たいだけの北風は、いつだって太陽に負けるというのが分からないのでしょうか」

547 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/20(土) 18:06:26.68 ID:46z4sago [32/54]
黒子「あら、珍しいですわね。あなたがこんなところにいるなんて」

一方「……いちゃ悪ィかよォ」

黒子「黄昏るには少々時間も遅いですわよ。似合いませんし」

一方「別にテメェの感想なンざ聞いちゃいねェよ」

黒子「こんなところで油を売っていてもよろしいんですの? 打ち止めちゃんが待っているのではなくて?」

一方「……」

黒子「はぁ……中々根が深そうですわね」

一方「テメェにゃ関係ねェよ」

黒子「まったく、あの子が苦労するわけですわ……おっと」

――ガッ

黒子「……レディの胸を気安く触らないで下さる?」

一方「テメェか元凶はァ」

黒子「元凶とは失礼な。少し助言をしただけですわよ」
黒子「もっとも……少しばかり劇薬を含ませましたけれど。効きすぎました?」

一方「テメェ……」

黒子「いつものキレがないですわよ。お疲れですの?」

カチッ

一方「――飛ンでけやコラ」

ドッ――

548 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/20(土) 18:20:49.97 ID:46z4sago [33/54]
――ッ

黒子「いきなり失礼しちゃいますわね。手加減はしてくれたみたいですけれど」

一方「何がしてェ。返答によっちゃミンチにすっぞオィ」

黒子「物語に参加したがった女の子に少し魔法をかけただけですわ」

一方「どう見ても黒魔術の類じゃねェか」

黒子「魔法をかけるのが良き魔女とは限りませんわよ」

一方「禅問答する気はねェよ。さっさと吐け。何がしてェ」

黒子「だって苛々しちゃうんですもの。あなたも、あの子も。近親憎悪という奴ですの?」

一方「……何が言いてェ」

黒子「わたくしが成せなかった事をあの子に託したまでですのよ」

一方「……」

黒子「ここまで言って分からなければ、あなたは本当にただのバカですわ」

一方「……チッ」

549 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/20(土) 18:23:56.83 ID:46z4sago [34/54]
黒子「抑え込むのもほどほどに――いつか爆発しますわよ」

一方「ンだよそれ。警告かァ?」

黒子「実体験に基づく魔女からの助言ですわ」

一方「経験豊富なこって」

黒子「さて、あまり長話をして本気で怒らせてもいけないのでこの辺りで失礼しますわね」

一方「テメ――」

黒子「ごめんあそばせ」



――ッ



一方「チッ……あンババァ、マジで妖怪かなンかじゃねェのか」

一方「……ンな事言われなくても最初から分かってらァよォ……クソ」

550 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/20(土) 18:36:05.66 ID:46z4sago [35/54]
一方「ただァま……」

打止「おかえりなさい、ってミサカはミサカは出迎える」

一方「いい子に留守番してたかよ」

打止「うん。遅かったね、ってミサカはミサカはちょっと寂しかったのを告白する」

一方「悪かったな。ちょっと面倒なヤツに絡まれてよォ」

打止「う……?」

一方「気にすンな。飯あっか? 腹ァ減った」

打止「うん。できてるよ」

一方「ヨクデキマシターっと」

打止「あわわ、髪がくちゃくちゃに、ってミサカはミサカはちょっと慌てる」

一方「嫌ならやンねェよ」

打止「……イヤじゃないから、もっと撫でてほしいかも、ってミサカはミサカは上目使いにお願いする」

一方「ヘェヘェ」

打止「――えへ」

一方「……オラ、もう終わりだよ。腹減ってンだって」

打止「あわ、ごめんなさい。すぐ準備するね、ってミサカはミサカは名残惜しいけどキッチンに駆けていく」

一方「……クソ」

554 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/20(土) 20:17:39.06 ID:46z4sago [36/54]
打止「……っは」

一方「……」

打止「ぁぐ……くぅ……」

一方「……もういいにしろ」

打止「も少し、ダメ……?」

一方「そのうち骨折れンぞ」

打止「そうなったら――、困るね。ご飯、作れなくなっちゃう、ってミサカはミサカは苦笑する」

一方「……オィ」

打止「なに?」

一方「なンでそこまで必死になれるンだよ。気持ち悪ィ」

打止「……ミサカもそう思うよ。でも、そうする以外に思いつかない、ってミサカはミサカは自分がバカな事を暴露する」

一方「白井がそう言えっつったのかよォ」

打止「――、違うよ。これはミサカの意志。そうしたいから、してるだけ」

一方「……」

打止「ごめんなさい。ただのわがままだね、ってミサカはミサカは――」

555 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/20(土) 20:27:44.61 ID:46z4sago [37/54]
一方「やっぱ出てけ」

打止「え――」

一方「テメェみたいなンがいたらこっちまでおかしくなっちまう」

打止「なん、で――」

一方「俺だってガマンしてンだよ。さっさと出てけ」

打止「……いや」

一方「聞き分けのねェガキだなクソ」

打止「イヤっ! 絶対にいや!」

一方「うるせェ。喚くな」

打止「それだけは死んでもやだ!ってミサカはミサカは首を振る!」

一方「気軽に死ぬだなンだ言うンじゃねェよ」

打止「なんでもするから! ね、いい子にするから――」

一方「……ッ!」

558 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/20(土) 20:37:51.73 ID:46z4sago [38/54]
ドサッ

一方「あンま世話焼かすンじゃねェよ、クソガキ」

打止「ぁ、がハ――っ ぐ……」

一方「いい加減にしねェとバラして食っちまうぞ」

打止「あ、は……それ、いいな」

一方「……あン?」

打止「あなたが、食べてくれるなら、いいかも、って、ミサカはミサカは、思ったり」

一方「――テメェぜってェイカレてやがる」

打止「そだね、きっと、狂ってる、ってミサカはミサカは自嘲する」

一方「っ……!」

打止「ぅあ……ぐ、っ……」

一方「最後だ……出てけ」

打止「い、や、って、言ったら、どす、るの」

一方「――っだァああ!」



バギンッ

559 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/20(土) 20:43:19.41 ID:46z4sago [39/54]
「……ぁ」

「っぐぁ……いってェ……クソっ、ざけンなよォ……」

「なん、で」

「なンでもクソもあるかよォ……」

「なんで――なんで自分を殴ったりするの!?」

「うるせェよ……」

「――あ、血、出て、あ」

「ギャアギャアうるせェ……」

「だって、血、ケガ、して」

「うるせェっつってンだろォ!!」

561 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/20(土) 20:54:20.00 ID:46z4sago [40/54]
「なァ、打ち止め……頼むから、出てってくれ」

「え――」

「頼む。頼むから、出てってくれ」

「な、んで」

「ッハ……ほンっと聞き分けのねェガキだな」

「何かあなたに悪い事した!? いい子にしてたよ、どこがいけなかった!?ってミサカはミサカは……ぅああっ!」

「あァ、お前はいい子だァ。だから言う事聞いてくれよォ……頼むからよォ」

「じゃあなんで――」

「テメェがいるとこっちまで狂いそうになっちまうンだよォ……」

「――ぁ」

「な、打ち止め。頼むから出ていってくれ。俺がまだまともでいられるうちによォ」

「……」

「じゃねェと、マジでお前を壊しちまう……ンな最悪な事させないでくれよォ……」

564 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/20(土) 21:02:19.53 ID:46z4sago [41/54]
一方「やめてくれ――」

打止「……いいよ」

一方「頼む――」

打止「壊して」

一方「お願いだ――」

打止「バラして」





一方「――ッハ、やっぱりアイツ魔女じゃねェか。ンな最低な悪夢見せやがってよォ、クソッタレ」









打止「食べてほしいな、ってミサカはミサカは笑いかけてみる」

565 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/20(土) 21:14:50.32 ID:46z4sago [42/54]
一方「なンで……ンな事が言えるンだよォ……」

打止「分からない?ってミサカはミサカはあなたに近付いてみる」

一方「分からねェ……分かりたくねェよ……」

打止「……そうだね。知らない事は、怖いね」

一方「あァ、怖い。怖くてしかたねェ……分かってる気はすっけどよォ、怖いンだよォ……」

打止「理解したくない? それとも、間違っていたら?ってミサカはミサカは抱きついてみたり」

一方「ッハ、両方、かなァ」

打止「……じゃあ答え合わせ、ってミサカはミサカはあなたの頬に触れてみる」

566 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/20(土) 21:17:13.06 ID:46z4sago [43/54]



「それがたとえ一方通行でも、ミサカはあなたを愛してるから、ってミサカはミサカはキスしてみる」





「」




568 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/20(土) 21:30:50.04 ID:46z4sago [44/54]
「――それ、本気で言ってンのかよ」

「本気だよ? 本気じゃないように見える?ってミサカはミサカは質問を返してみる」

「ッハ、ハハッ、まさか、まさかマジでそんな事言いやがるとは思わなかったぜ」

「大真面目だよ。冗談で言えると思う?ってミサカはミサカは恥ずかしげもなく言ってのける」

「無償の愛だなンて、テメェは聖人君子か何かかよォ」

「違うよ。ミサカはただの女の子。ただ、あなたが好きなだけの女の子」

「ただ――」

「そう。ただ、それだけ、ってミサカはミサカは他の理由を放棄する」

「たった、それだけなのかよ。本当に、それだけなのかよォ」

「うん。それ以外に理由なんてないよ、ってミサカはミサカは肯定する」

「――ハ、ハハッ、ハハハハハハ!」

「何かおかしい?ってミサカはミサカは首を傾げる」

「コイツはたまげたァ! まさかまさかまさかンな事言ってくる奴がいるとはなァっ!!」

「……ねえ、もしかして」

「こりゃケッサクだァっ! 確かにコイツァ狂ってやがる!」





「……泣いてるの?」

569 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/20(土) 21:42:22.07 ID:46z4sago [45/54]
「――――ァ」

「ね、泣かないで」

「なン、で、こンな――」

「何も怖くないよ、ってミサカはミサカは優しくあなたを抱きしめる」

「だって、こンな、誰も――」

「怖がらないで。ミサカがあなたに教えてあげる」

「ハハッ――これじゃまるで、できの悪ィ幻想みてェだ」

「――たとえそうだとしてもね」










「どんな悪夢だって、キスをすれば魔法が解けてハッピーエンドなんだよ、ってミサカはミサカはもう一度キスをする」

570 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/20(土) 21:44:29.64 ID:46z4sago [46/54]
"the Last Order of Her Agape" is over

575 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/02/20(土) 22:12:05.17 ID:46z4sago [48/54]
「――髪、綺麗だね」

「あァ?」

「真っ白で、キラキラしてて、まるで雪みたい、ってミサカはミサカは素直な感想を述べてみる」

「……ンな事初めて言われた」

「そうなの? ……ちょっと嬉しいな」

「……お前はあったけェな」

「え?」

「あァ――とけちまいそォだ」

「融けて消えちゃイヤだよ、ってミサカはミサカはぎゅってする」

「消えねェよ。消えてたまるかよ」

「あは……ミサカも、融けちゃいそう」

「融けたって逃がさねェぞ」

「うん……」

「逃がしてたまるかよ。俺を狂わせたのはテメェだぞ……クソ」

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