2ntブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

店長「不思議な『箱』はいかがかな?」

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 18:32:30.86 ID:7pQi2rYq0 [1/89]
以前、寝落ちしてしまったやつです。振り返りとして、
付喪堂骨董店という小説の内容?
オカ板の完全パクリ?というコメありました。
ごめんなさい、どちらも知りません。
とりあえず、書ききってるので投下だけしていきます。

2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 18:33:11.72 ID:7pQi2rYq0 [2/89]
男「……はい?」

店長「だーかーらー!箱買えっつってんだよ!!」

男「いやいや、いきなりなんなんですか……」

店長「ここはどこだ?」

男「アンティークショップでしょ」

店長「そうだ」

店長「つまりは骨董!古美術!古家具を取り扱う店だ!」

店長「そんな中で昨日、こんな箱が仕入れの中に紛れ込んでやがったわけだ」

男「わっ!?めっちゃ綺麗じゃないっすか!」

店長「だろ?」にやっ

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 18:40:27.11 ID:7pQi2rYq0
店長「しかし問題があってな」

男「問題?」

店長「この箱、ダンボールに24個入ってたんだが……」

店長「どれも開かないんだ」

男「どれ」

男「ふんぬあぁぁぁ!!」

男「……ほんとっすねー」

店長「どっから仕入れたかわからんので、とりあえず売ろうと思ってな」

店長「安くしとくぜ」

男「……」

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 18:41:59.34 ID:7pQi2rYq0
男「この間、アンティークショップで変なものすすめられた」

女「何を?」

男「箱」

女「それで?」

男「俺の趣味は知ってるよな?」

女「アンティーク収集だっけか」

男「そうだ。最近駅近くにできたアンティークショップ知ってるよな?」

女「知らない」

男「まぁできたわけだが、駅近くなのにひっそりしてて人がまったくいないんだよ」

女「そりゃアンティークショップってそういった趣味の人がほとんど行くとこじゃないの?」

男「まぁそうかもしれんが、そこに行ったら店長に箱を売りつけられた」

男「それがこれだ」

女「ほー…綺麗な箱だね」

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 18:43:11.90 ID:7pQi2rYq0
男「ところがどっこいこの箱は開かんのだ」

女「ほー。貸してミソラシド」

男「ほれ」

女「んっ…あんっ…」

女「ほんとやね」

男「なんだその声」

女「気にするな」

男「しかしどうやったら開くものか…」

女「返品してみたら?」

男「その店の店長が気さくな人で。返品できないんだよねー」

女「なんだそれ」

男「とりあえず、まぁきれいな箱だし、いっかなーとは思う」

女「それはいいが、手を動かせ。手を」

女「学年旅行の冊子が間に合わんじゃろが」

男「あい」

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 18:44:27.53 ID:7pQi2rYq0
男「結局開かずじまい…」カチャッ

男「それはいいが、委員の仕事残って自宅作業とは…」カチャッ

男「量がパネェんだよ…」カチャッ

男「こんなもん二人でやれってのが無理なんだよ…」カチャッ

男「間に合うかねぇ…」カチャッ

男「明日にはどれだけできてんのか…」カチャッ

男「未来を見通せるような目があればなー…」カチャッ

男「…こういうのって、なんかの合格発表とかの前によく思うんだよなー」カチャッ

男「どうおもう?」カチャッ

妹「お兄うっさい」

男「あい」カチャッ

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 18:46:18.83 ID:7pQi2rYq0
男「いや~風呂はいいですなぁ」

男「さて、仕事仕事…」

箱「」

男「……」

男「開いているぅ!?」

男「何があったと…妹か!?」

男「って、いやいや。奴はちょうどランニングに出ているはずだ」

男「いったい何が…」

男「ん?なんだ…中に何か入っているな…」

男「ブレスレットか?ちょっとかっけーな」

男「おぉ!ぴったり!」

男「……いかんいかん。はしゃいどる場合じゃねーべ」

男「さっさと終わらせるか」

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 18:48:07.54 ID:7pQi2rYq0
男「っしゃー!終わったぁ!」

妹「お兄うっさい」

男「あい」

男「なに食ってんの?」

妹「私が作ったミネストローネ。晩飯」

男「お前が作るとは珍しいな。くれ!」

妹「そっちあるから勝手に入れてくえ」

男「あい」

チュンチュン

男「…夢」

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 18:49:14.18 ID:7pQi2rYq0
男「くっ…ふわぁ…」パチッ

女「眠そうだねぇ…」カシャン

男「まーな」

女「しっかし進まないねぇ」

男「ホント終わんの?これ…」

女「あと数日はかかるっしょ…冊子と確認と…」

男「そかー…二人って厳しいっしょ…」

女「だねー…終わったらご飯食べに行こう」

男「そだな…」

「あれー?まだ終わりそうにないの?」

「手伝おっか、女?」

「男、助太刀いたす」

男「おっ…おぉ…」

女「…案外早く終わったりしてw」

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 18:50:51.68 ID:7pQi2rYq0
男「……」カッチャンカッチャン

男「…ふぃ~」カチャン

男「……」

男「っしゃー!終わったぁ!」

妹「お兄うっさい」

男「あい」

男「なに食ってんの?」

妹「私が作ったミネストローネ。晩飯」

男「お前が作るとは珍しいな。くれ!」

妹「そっちあるから勝手に入れてくえ」

男「あい」

男「……」

男「あり?」

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 18:53:39.97 ID:7pQi2rYq0
男「う~ん」パクッ

妹「どうした?」

男「デジャヴ~…」

妹「は?」

男「正夢?」

男「ですね…」

妹「何言ってんの」パクッ

男「う~む…」パクッ

妹「おいしい?」

男「うむ。味付けもなかなか」

妹「えへへっ」

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 18:54:41.85 ID:7pQi2rYq0
女「さー、班分けは適当にやっちゃって」

男「こらこら」

女「一応部屋は男子と女子でわけるけど、行動班はA~Fで6人から7人で分けるから」

女「男女3人か4人でグループつくってー」

男「まぁ修学旅行だし、これくらいいいな」

女「それじゃ、私は女友と一緒のグループね」

女友「よろー」

男「俺はデブんとこだな」

デブ「ふっ……」

女「それじゃ、男女くっついてー」がしっ

男「ん?」

女「……あんたんとこは私んとこと一緒」

男「へ?」

チュンチュン

男「……あ~」ぼー……

19 名前:>>17知らないです。[] 投稿日:2010/06/23(水) 18:55:41.83 ID:7pQi2rYq0
男「いてて……」

妹「どうした?」

男「寝不足~……」

妹「エロゲのしすぎ」

男「妹ルートはちゃんと攻略してる」

妹「妹を前にして言う台詞か」げしっ

男「姉ルートもちゃんと攻略してるぞ?」

妹「だからそういう意味じゃないって」

男「うむ。ミネストローネうまいぞ」

妹「まだ残ってたか」

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 18:56:43.33 ID:7pQi2rYq0
男「くわ~っ……」

女「どうしたん男。眠そうじゃない」

男「いや、姉と妹ルートをクリアしたら4時を回っていた」

女「で、冊子はできた?」

男「おうともよ」ばさっ

女「よし、間に合ったわね」

男「昨日のクラスの連中のおかげやね」

女「そのとおり」

女「それじゃ、4限目のHRはグループわけね」

男「へーい」

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 18:57:44.62 ID:7pQi2rYq0
女「さーみんなー待ちに待ったグループ分けよー」

女「先生は適当に作っていいっていってるから」

女「さー、班分けは適当にやっちゃって」

男「こらこら」

女「一応部屋は男子と女子でわけるけど、行動班はA~Fで6人から7人で分けるから」

女「男女3人か4人でグループつくってー」

男「まぁ修学旅行だし、これくらいいいな」

女「それじゃ、私は女友と一緒のグループね」

女友「よろー」

男「俺はデブんとこだな」

デブ「ふっ……」

女「それじゃ、男女くっついてー」がしっ

男「ん?」

女「……あんたんとこは私んとこと一緒」

男「へ?」

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 18:58:40.23 ID:7pQi2rYq0
男「……デジャヴ」

デブ「どうした男?」

男「最近、正夢を見るんだ」

デブ「ふむ……詳しく聞こうじゃないか」

男「実はな……」

―――。

男「ということが立て続けに夢に出てきているわけだ」

デブ「未知なる力を持っているのか」

男「そうかもしれん」

デブ「それは『予知夢』というやつだ」

デブ「夢に未来に起こることが出てくることをいうんだがまさにそれだな」

デブ「うまくやれば、未来をかえることもできるかも知れんぞ」

男「未来を変える……ねぇ……」

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 18:59:32.01 ID:7pQi2rYq0
男「明晰夢だったら夢の中でもいろんなことできんだけどなー」

男「えぇい!今夜はぐっすり寝て、また起こるかどうかを試してやる!!」

男「いざっ!」がばっ

男「Zz……」

ブレスレット キィイイン


チュンチュン

妹「こらお兄!起きろー!」ガンガン

男「ぐああぁぁ!!耳元で中華なべを叩かないでええぇぇ!!」

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 19:00:33.97 ID:7pQi2rYq0
男「久しぶりにぐっすり寝た」

妹「父と母は旅行中です」

男「知ってるよ」

妹「というわけで、今夜はお兄が料理当番ね」

男「あい」

妹「それじゃ、とっとと食っていきますかい」

男「あ、今日は傘もって行ったほうがいいぞ」

妹「今日は朝から晩まで快晴らしいよ」

男「まぁまぁ」

男「あと、昨日の宿題、机の上に置きっぱにすんなよ」

妹「あ!忘れるところだった!!」

妹「お兄サンキュー!」

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 19:02:38.73 ID:7pQi2rYq0
男「すばらしい」

男「今夜の雨はどうかしらんが、妹の宿題は的中していたようだ」

男「夢の中で夜に愚痴を言われたからな」

男「そして帰りはビシャビシャだったこともそのイラツキに拍車をかけていた……」

男「ふっふっふ……みんな、変な目で俺の傘を見ているが……」

男「それも帰りまでだ」どんっ

女「よう、男」

男「女か」

女「今日は晴れだよ?」

男「雨だよ」

女「……頭大丈夫?」

男「すまん、帰りは雨って意味だ」

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 19:03:41.67 ID:7pQi2rYq0
デブ「一応、天気は晴れだってどこのテレビでも言ってたけどな」

男「まぁ信じろって」

男「とりあえず、女と賭けをした」

デブ「内容は?」

男「一日奴隷権」

デブ「特権ジャマイカ」

男「まぁ、鼻先で笑われたが負ける気はせんな」

男「みんな土砂降りの中帰るがいいわ」

デブ「俺はあるけどな、傘」

男「何であるんだよ」

デブ「置き傘だ」

男「用意周到だな」

男「あ、次の数学は最後に今日やる授業内容の抜き打ちでテストあるからな」

男「60点以下は補習。ちゃんと聞いとけよ」

デブ「ほう」

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 19:04:41.09 ID:7pQi2rYq0
先生「この辺とこの辺を+することで、底辺がすごいことになるわけだ」

「ZZzz」

「でさー」

「きゃはははは!!それマジ!?」

先生「それで、ここを-するとこのベクトルがありえない方向に……」

―――。

先生「以上が今日の範囲だ」

先生「いつもながら授業態度がひどいので、先生本気を出します」

「え?」

「は?」

先生「抜き打ちテストです」

「何ィーー!?」

先生「60点以下は放課後補習だ。今日の授業聞いとけば絶対解ける問題だ」

先生「それじゃ、はじめ」

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 19:08:33.04 ID:7pQi2rYq0
男「な?言っただろ?」

デブ「ホントだったな」

男「しかし10人くらいしか60点以上いなかったってのにびびったぜ」

男「夢みてサーセンww」

デブ「それで、何点だったんだ?」

男「61点だ」

デブ「ギリギリじゃねーか」

男「うかりゃいいんだよ」

女「ふん、あんたも補習したほうがいいんじゃないの?」

男「あん?」

女「普通に聞いてりゃもっと取れるわよ」テスト⇒89点

男「もともとできる奴とは違うんだよ」

デブ「男、それは違うぞ。女も、そのくらいでいい気になるな」

デブ「これくらい取ってからケンカしろ」ぴらっ

男・女「ごめんなさい」

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 19:11:46.91 ID:7pQi2rYq0
放課後

ゴロゴロ ピシャーン ザーーー……

女「……うそ」

男「俺の勝ちだ」

デブ「さぁ帰るか」

男「だな」

男「それじゃ、約束どおり、また今度一日奴隷権使わせてもらうわ」

男「それじゃな」ぱしっ

男「お?」

女「入れて」

デブ「ひゅー」←口で言ってる

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 19:16:28.47 ID:7pQi2rYq0
デブ「それじゃな」

男「あい」

女「……」

男「……」

女「送ってくれるんでしょ?」

男「いいけど?」

男(しかしこんなサブイベントは予知夢になかったぞ?)

男(さぁ、どうなるんだ?)

女「修学旅行」

男「ん?」

女「冊子作りと確認、おつかれ」

男「いやいや、かまわんよ」

女「お前も係りやっちゅーねん」

35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 19:19:07.33 ID:7pQi2rYq0
男「女もおつかれ」

女「うむ」

男「修学旅行たのしみだのぉ」

女「しかしどうして北海道なんざましょ」

男「いいじゃん、スキーは好き~だし」

女「ボードは?」

男「板に乗るなんて、こけたらイタいじゃまいか」

女「……つまんない」

男「あい」

37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 19:24:53.69 ID:7pQi2rYq0
女「それじゃ、ありがと」

男「あい」

女「……また明日」

男「うい」

男「……」

男「これはフラグか?」

38 名前:>>36 サルよけで5分おきくらいに投下してます。[] 投稿日:2010/06/23(水) 19:27:21.93 ID:7pQi2rYq0
部屋

男「とりあえず、夢を見始めて3回目で俺は予知夢を見ることを確信した」

男「俺の秘めたる能力が開花したんだな……」

男「くっくっ……そのうち空を飛んだり、テレパシーでの会話もできるようになるのでは?」

男「……いや、そうじゃない」

男「…………」

男「見ているんだろう?」

男「わかっている……」

男「さぁ、隠れずに出てこい」

男「……ふん。姿を現さんか。それもいいだろう」

男「しかし、いずれはお前の正体を暴いてやるぞ?」キィ……

妹「……ごめんなさい」

男「」

39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 19:32:22.04 ID:7pQi2rYq0
妹「……ごめん。聞く気はなかった」

男「やめて!見ないで!こんな赤面した兄の姿を!!」

妹「い、いや、お兄がそういう人だって知ってるし!」

男「俺、どういう風に見られてんの?」

妹「ちょいイケのエロゲマスターのガチオタ?」

男「俺……しんでいいかな」

妹「別にいいけど、その前にリトバス貸して」

男「容姿はいいくせに趣味オタな妹に貶された件について」

妹「興奮した?」

男「あい」

40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 19:36:59.41 ID:7pQi2rYq0
男「飯も食った」

男「さて、今日はどんな夢が俺を待っているんだ?」

―――。

妹「ぁ……~ぃ……」

男(……あれ?なんであの二人)

妹「~~……好き……~~付き合って」

デブ「いいよ」

男(!?)

男(いやいやいやいや!!ありえねぇって!!)

妹「……~……よろしくお願いします」

デブ「こちらこそ、いつもお世話になってたし」

デブ「これからもよろしく」

チュンチュン

男「ぬあああぁぁぁぁ!!!!」

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 19:42:01.41 ID:7pQi2rYq0
男「……おはよう」

妹「どうした?こんな土曜に。早いジャマイカ」

男「おい妹」

妹「なんだお兄」

男「デブのことは知ってるよな」

妹「知ってるけど?」

妹「っていうか、毎週つれて来てるくせに知らないわけ無いじゃない」

男「そりゃそうだ」

男「って!!今日、デブが来る日じゃねーか!!」

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 19:42:41.46 ID:7pQi2rYq0
男「しまった……そうだ、今日はダンジョンクリアを手伝ってもらうって約束を……」

妹『好き、付き合って』

デブ『こちらこそ』

男「にやあぁぁっぁあああ!!」

妹「お兄うっさい!」

ピーンポーン

男「ぬっ!?来ただと!?」

妹「私でてくるよ」

男「い、いや、拙者が行くでござる」

妹「いいよ」

男「せ、拙者に任されぃ!!」

妹「まだ新聞とってなかったし」

男「拙者がとりに行くでござる!!」

男「殿中でござる!!殿中でござる!!」

妹「意味わからんでござる」

43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 19:45:41.90 ID:7pQi2rYq0
デブ「さすがに早すぎたか」

がちゃっ

デブ「おっ?」

男「やぁ」さわやか~

デブ「……前の約束のために来たんだが」

デブ「どうしたんだ?いつになくさわやかな顔して」

男「僕はいつでもさわやかさ~」

男「それとゲームなんだけど、あのダンジョンもう攻略しちゃったんだよね~」

男「いや~ごめんねぇ~」

デブ「そうか?」

男「というわけで今日はお引取り……」

女「やっほ」

男「……どうして女が?」

女友「私も居るよ」

45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 19:48:07.11 ID:7pQi2rYq0
――――。

デブ「というわけで、くる途中で出会ったわけだ」

女「映画は昼からだけど、それまでショッピングでもいこうかなって」

女友「しょうゆこと~」

男「砂糖こと~」

男(って、なんでみんなして家の中に入ってくるわけ!?)

妹「みなさんジュースでよかったですか?」

デブ「あぁ、いつもすまないな」

デブ「ありがとう、妹ちゃん」

妹「えへへっ」

男「そこ!二人だけで話さない!!!」

デブ「ん?」

妹「何言ってんの?」

46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 19:51:39.14 ID:7pQi2rYq0
男(とりあえず二人一緒は避けねば……)

男「そ、それじゃ、今日は予定変更してみんなで映画見に行こう!」

デブ「俺、別に見に行きたくないんだが」

男「そうか!なら帰れ!」

デブ「まぁお前が行きたいというのなら付き合ってやる」

男(くっ!意外としぶとい奴だった!!)

男(しかしこれで二人一緒は避けられたはず)

女「そうだね~みんなで行ったら楽しいかもね」

女友「妹ちゃんも来る?」

男(女友おおぉぉぉおおお!!!)

妹「いいんですか!?」

男「だめええぇぇ!!」

47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 19:52:39.37 ID:7pQi2rYq0
妹「というわけで、ついてきちゃいました」

男「……」

男「どうしてこうなった」

男(くそっ!結局みんなでおでかけとかふざけんなよ!!)

男「と…とりあえず、映画をとっとと見て帰ろう」

映画の席

妹 デブ 女友 女 男

男「ち ょ っ と ま て」

デブ「どうした?」

男「いやいやいや、なんでこんな席になるんだ?」

デブ「チケットに席書いてあるだろ」

男「よしデブ、俺のと交換しろ」がしっ

女友「ちょっと着なさい」

男「えっ!?あっ!?ちょっとぉ!?」ずるずる

48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 19:53:26.34 ID:7pQi2rYq0
女友(あんたねぇ!そんな言い方ないでしょ!?)

男(そんな言い方ってなんだよ!?)

女友(あんたが言った事を聞いたほうの身になってみな!)くいっ

男「あん?」くるっ

女「……」

女友(そんなに女の隣が嫌だったのかって思うでしょ!?)

男(い、いや、別にそんなつもりでは……)

女友「とりあえず席交代はなし。あとで女に謝っときな」

男(ぬああぁぁぁ!!そういうつもりでは……)

男(というよりも女友!お前のせいでこんな事態になったんだぞ!?)

49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 19:54:04.02 ID:7pQi2rYq0
女「……女友」

女友「ん?」

女「席、交換してくんない?」

女友「だがお断りしますたい」

女友「大丈夫だって、気にすんな」

女「……うん」

男「女、すまんな」

女「!」

男「別にそういうつもりではなかったのだ」

男「許されよ」

女「……うん」

男(し……しかしこれでは……)

デブ「でな、そのルートは……」

妹「ほうほう」

男(ぬああぁぁぁ!!仲良くなってやがる!!)

50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 19:54:53.91 ID:7pQi2rYq0
上映中

男(……くそっ……これでは)

デブ「……~~」

男(ん?デブがなんか言って……立った?)

男(トイレかな?)

男(って!妹!!なぜについてゆく!?)

男「ちょ……ちょっとトイレに……」

女「いってら」

――――。

男「どこだ!?」


妹「あ、デブさん!」

デブ「ん?」

52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 19:55:36.09 ID:7pQi2rYq0
男「いた!」

男「やらせはせぬ!!やらせはせぬぞおおぉぉぉぁあぁぁ!!」

女「あ、男」

男「ぬあっ!?女!?」

男(夢ではこんな場面はなかったはず!?)

男(まさか宇宙意思が働いているとでも言うのか!?)

女「好きです」

男「すまん女!今はそれどころでは……」

男「……ん?」

男「……え~?」

53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 19:56:21.71 ID:7pQi2rYq0
妹「~~……好き……~~付き合って」

デブ「いいよ」


男「すまんが少し整理させてくれ」

女「うむ」

男「……好き?」

男「……LOVE?」

女「……LIKE」

男「……なんでそれを今言いにくるの?」

女「いや、なんか私嫌われちゃったのかなって心配になって」

男「……」

男「はっ!?」


デブ「これからもよろしく」


男「うわあああぁぁぁぁあ!!!」

55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 19:57:28.44 ID:7pQi2rYq0
帰り

女友「いや~楽しかったね~」

女「そうだね」

デブ「しかしラストがいまいち……」

妹「私はよかったと思うけどなぁ」

デブ「しかし……こいつはどうしたというんだ?」

男「」ブツブツ チーン

男(妹がデブと妹がデブと妹がデブと)ブツブツ

女「……」

女友(あんた、男に何言ったのよ)ひそひそ

女(いや、愛情確認を……)

56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 19:58:03.22 ID:7pQi2rYq0


男(デブが非童貞に妹が非処女にデブが妹が)ブツブツ

妹「お兄うっさい」

男「……あい」スクッ

妹「お兄?」

男「……部屋戻る」

男(デブが妹がデブが妹とデブがデブが)ブツブツ

妹「……」

57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 19:58:36.35 ID:7pQi2rYq0
修学旅行

デブ「というわけで、修学旅行になったわけだが」

デブ「いつの間にやら奴はあの調子で一週間過ごしている」

男「」チーン

デブ「聞いても何も話さんし、何があったというんだ……」

女「……」

女友「あんたのせい?」

女「……かな?」

デブ「しかし、向こうではそうもいかんぞ」

デブ「俺がスキーの手ほどきをしてやるからな」

58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 19:59:10.42 ID:7pQi2rYq0
男「ぬあっ!?」ずるっ こけっ

デブ「スキーの基本はハの字だ!」

男(くっ……どうして俺が妹の彼氏に教わりを請わねばならんのだ……)

教師『スキーは好きか?先生は鋤で畑を耕すよりも股下スコップで女の穴を掘るほうが好きだ』

教師『というわけで、各グループ、滑れる奴は滑れない奴のインストラクトしてやれ』

男(くそっ、なんたってこいつは……)

デブ「ほら、こうやるんだ」シャーッ ザッ ザッ

女友「……す……すげぇ」

女「まじっすか」

男「なんでテメェそんなにうめぇんだよ!!」

59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 19:59:42.51 ID:7pQi2rYq0
デブ「よし!明日も練習だ!」

デブ「最後の明後日には勝負だからな」

女「あの~デブくん?」

デブ「ん?」

女友「男くん死んでますけど」

男「」チーン

デブ「……初日から叩きすぎたか」

デブ「しかしこれも妹ちゃんとの約束だしな」

男「!?」

男(なっ……妹、デブに何を……)

デブ「まぁ、がんばろうぜ、兄さん」

男「ぬああぁぁぁぁぁ!!兄と呼ぶな!!」

男「お、お前に兄と呼ばれる筋あ…ぃ……」こてんっ

女「あ、死んだ」

61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 20:05:00.63 ID:7pQi2rYq0
デブ「男、食い放題行こうぜ」

男「」チーン

デブ「……先行ってるから」

デブ「……♪~」ランラン

男「」

男「」

男(……デブめ)

男(妹と……)

デブ『がんばろうぜ、兄さん』

男「ぬああぁぁぁぁああああ!!やめろ!!兄とよぶなあぁぁぁぁ!!」

くらっ

男「あ~……死ぬ」

男「……デブめ……シゴキよってからに」

男「……ZZzz」

62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 20:07:22.89 ID:7pQi2rYq0
女「……ねぇ」

女「……あの時のこと……気にしてる?」

男「……あの時のこと?」

男(……夢?)

女「……映画のときの……あれから様子……ずっとおかし……かっ……」

男「……女?……おい!コラ!」

男(なんだこれ?)

男「くそっ!!なんかあったけぇもん!!」

男「ちきしょう!!なんで……」

男(……あったかい……物?)

「おい、何寝てんだよ」


男「んっ……」

デブ「おはよう」

63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 20:09:21.60 ID:7pQi2rYq0
男「……女、何してやがんだ」

女「いや、男がごはん食べにこないから」

デブ「ほら、早くしねぇと閉まっちまうぞ」

男「悪い……疲れてんだ……」

男「もうちょっと休んだら行くから……」

デブ「とはいってもあれから1時間も経ってんだぞ?」

デブ「お前と食べられるように腹八分目で抑えてきたのに」

女「私が行ったときに丼5個は積んでたけど……」

デブ「5つだっけ?確か3つくらいは店員さんが持って行ってくれたような気もするが」

女「あははっ……」

男「……わかったよ」

デブ「おっ?ちょっとは元気になったか?」

男「空元気だ……察してくれ」

64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 20:12:16.73 ID:7pQi2rYq0
デブ「あ、店員さん、天丼と海鮮丼追加で」

男「……どんだけ食う気だ?」

デブ「食えるときに食う。これ基本な」

男「まぁいいけどな」

女「男は牛丼?こんなところまで来て?」

男「牛丼こそ、いつ何時食べてもおいしい丼だ」

デブ「ほれ、一味唐辛子」ざらざら

男「あっ!ちょっ!かけすぎ!!」

デブ「俺の7つある隠し調味料のうちの一つだ」

女友「隠す必要あんの?」

デブ「いざというときに役に立つぞ?」

男「どんないざって時だよ……」

デブ「ほら、まだ食うならくれてやる。各種常備3本だ」

男「持ちすぎだ」

66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 20:14:38.83 ID:7pQi2rYq0
男「うっぷ……」

デブ「食いすぎだ」

男「……丼4つめの途中でアウトとは」

デブ「残さんように俺が残りを平らげたじゃないか」

男「俺と一緒に行ってから5つ食うってどんだけ食うんだよ」

デブ「俺の小宇宙胃袋(マクロコスモス)なめんな」

男「と……とりあえず俺は寝る……」

男「起こしてくれるな……」

デブ「OKだ」

デブ「あ、男」

男「……なんだ?」

デブ「そのな、女と話してからちょっと落ち込んでたみたいだけど」

デブ「あんま気にすんな」

男(……疲れた)

男「あい……ZZzz」

67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 20:16:03.84 ID:7pQi2rYq0
男「クソッ!?ライターあってもすぐに消えちまう!!」

男「女!寝るな!寝たら死ぬぞ!!」

男(……こいつは……夢だよな……さっき見てた)

男「クソッ!!なんでこんなアニメや小説やドラマみたいな台詞いわなきゃなんないんだ!!」

男「はっ!?これは!!」

男(……俺、やばいこと考えてないか?)

男「……」ごくっ

男(おい……)

男「こ……これはあくまで緊急時なんだ!!」

男「……」ぬぎぬぎ

男(おいいいいぃぃぃいい!!)

がばっ

男「……」

男「惜しいようなおいしいような……」

68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 20:16:50.64 ID:7pQi2rYq0
男「よしっ!」

デブ「俺のウエストポーチ、壊すなよ」

男「ベルトがばがばだったわ」

デブ「そうか」

男「まぁ必要だと思われるものは入れておいた。大丈夫だろ」

デブ「一応、ずっと一緒にいてやるが……」

デブ「気をつけるんだな」

男「当たり前だ」

デブ「というわけで、今日はスキー二日目」

デブ「ジグザグに滑るぞ!」

男「ひ~……」

69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 20:17:37.97 ID:7pQi2rYq0
ざっざっ シャーーーッ!

ザシュッ

男「ふーっ」

デブ「なにが『ふー』だ、コラ」

デブ「雪だるまになってるくせに何『俺って完璧だぜ』みたいな感じになってんだよ」

男「だーー!!なんでお前はそんなにうまいんだよ!!」

デブ「母親の趣味で小さいころからよく来てたからな」

デブ「しかしお前ってやつはなんて飲み込みの悪い奴なんだ」

デブ「ほら、見てみろ」

男「あん?」

女「~~~っ」

女友「~~!!」

デブ「二人はもう滑れるようになっとるぞ」

デブ「ほれ、もっかい滑るぞ。ゆきだるま」

男「……あい」

70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 20:18:38.18 ID:7pQi2rYq0
女「よっと」すすすっ

女友「ようやくうまく滑れるようになってきたね」

女「スキーなんて来たの初めてだよ」

女友「私もー」

女「で、一方のデブ君と男は」

男「ーーー」

男「ーーー~~」

男「ー!!!?!?」

デブ「~~」

女友「ダメダメね」

女「はははっ……」

女友「ねぇ、せっかく滑れるようになったし、もうちょっと高いところ行こうよ」

女「もうちょっと練習してか……」

女友「いいからいいから♪」

女「えっ、ちょっ……むあ~!!」

72 名前:>>71はこまりってなに?[] 投稿日:2010/06/23(水) 20:20:02.02 ID:7pQi2rYq0
デブ「……ここまでやってダメダメとはな」

男「……」

デブ「ゆきだるま」

男「うるせぇ」

デブ「女たち、もうリフトで上に行ってたぞ」

男「……」

デブ「……しかし、あれだな」

デブ「天気、ヤバくなってきたな」

男「天気ぃ?まぁさっきより多少吹雪いてきた感はあるけど……」

男「そこまでひどくないじゃないか?」

デブ「吹雪ってのは結構突然出てくるもんなんだぞ」

デブ「ひどくならなきゃいいが……」

男「それじゃ、ひどくなる前に戻ろ……」

デブ「まぁそれはそれだ、練習行くぞ」

男「ふえーん」

74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 20:21:14.00 ID:7pQi2rYq0
ビュオオォォ―――。

デブ「っ……前が見えんほどひどいな……」

男「も……戻ろう……これは死ぬる……」

デブ「うむ……」

ロッジ

男「いやー、死ぬかと」

デブ「しかし猛吹雪だ」

男「うむ」

先生「みんないますか?ほんとは居なくても別にいいんですが」

「A班全員います」

「B班もー」

デブ「……あれ?女と女友は?」

男「……漫画ってよくこの展開ありだよね」

男『女!寝るな!寝たら死ぬぞ!!』

男「あぁ!!意味もなく回想が蘇る!!」

75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 20:24:38.71 ID:7pQi2rYq0
先生「そうか、女と女友がいないか。まったく、めんどくさい……」

先生「ほっといても大丈夫だとは思うが、小心者の校長が一応捜索しておけと出発前に言っていたんで捜索隊に頼んでおくから心配するな」

先生「なんなら誰か探しに行ってもいいぞー」

先生「あーでも、お前らが遭難するかもしれないからやっぱダメだー」

先生「……めんどくせ……だりぃ。解散」

わいわい

デブ「まぁこういうときは捜索隊に任せるのが一番だろう」

男「……そういうわけにもいかんですたい」

デブ「……お前まさか行く気か?」

男「行きたくねぇけど……うぅっ……ぐすっ」

男「夢で俺が女と一緒にいたんだもんよぉ……ぐすっ」

デブ「……泣くほど行きたくねぇのか」

男「だって滑れないし、どこいるかわかんないし、猛吹雪なんだぜ!!??」

男「こえぇよぉ!!」

デブ「……」

76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 20:26:39.46 ID:7pQi2rYq0
ビュオオォォ―――。

デブ「やっぱ視界が悪い……」

デブ「男、大丈夫か?」

男「…………」

デブ「……大丈夫か?」

男「……し……死ぬ」

デブ「がんばれ」

男「お前ってばどうしてそんなに平気なんだよ」

デブ「俺か?」

デブ「そりゃ何があっても大丈夫なように、ほれ」ばっ

男「なっ!?カイロを服の内側にびっしりだと!?」

デブ「まぁ、なくても大丈夫だとは思ったんだが一応な」

男「くそぅ……そこまで頭が回らんかった……」

77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 20:28:17.99 ID:7pQi2rYq0
男「そうだ!俺にもウエストポーチに大量のカイロがあったんだ!」

デブ「何個か出しといた方がいいんじゃないか?」

男「言われんでもそうするわい」ごそごそ

男「って、なんじゃこりゃ」すっ

デブ「って、なんでそんなもん持ってきたんだ」

男「わかんね」

デブ「まぁ俺も持ってきてるけど」

男「なんでもって来てんだよ」

デブ「まぁ、頂上付近まできたんだが、これはひどいな」

男「無視か」

デブ「視界が……」

男「見えんですのぉ」

78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 20:30:13.44 ID:7pQi2rYq0
デブ「ここらへん……反対側は一応ネットはあるみたいだけど雑木林になってるんだな」

男「うわぁ……、ちょっとした崖にもなって……あぶねぇなぁ」

デブ「……おい、あれ」

男「……ネットが破れてるっぽいな」

デブ「……どう思うよ」

男「……」

男「……ふっ」

デブ「ん?」

79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 20:31:36.42 ID:7pQi2rYq0
男「最近、俺はエスパーに目覚めている」

男「そう、予知夢!俺には予知の力が芽生えているのだ!」

男「そうすればきっとほかの力も使えるはず!」

デブ「……そうか。ならその他の力とやらでなんとかしてくれ」

男「よしきた!……んっ……クレアボヤンス発動!!」

デブ「……ん?あれは……」

男「見えた!!こっちには何もない!!」

デブ「よーし、いくぞ」

男「だからそっちには何も……」

デブ「これがネットに引っ掛かってんのに何もないわけないだろ」

男「……ご……ゴーグルだと?」

80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 20:32:19.25 ID:7pQi2rYq0
デブ「そこらへん、足場すっげぇ悪いから気をつけろよ」

男「へっ、がんじき馬鹿にすんじゃねぇべ」

デブ「そう言ってる奴に限って……」

男「ぬあっ!?」

デブ「ほーら見たことか……」

男「いててっ……ん?」

デブ「ほら、手かせ」

男「ちょ、静かに」

デブ「ん?」

ビュオオォォ―――。「~~~」

デブ「声だ」

男「小枝?」

デブ「こんな時にボケんな」

男「あい……」

82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 20:33:37.32 ID:7pQi2rYq0
「だ……だれ……か……」

デブ「居たっ!」

男「女友!」

女友「お……男……で……ぶ……」

デブ「大丈夫か!?」

女友「ちょっと大丈夫じゃ……ないかな……それより女が……」

デブ「あんまりしゃべるな、低体温になってるみたいだ。早くしないとやべぇぞ」

男「女友!女は!?」

女友「そ……その下の小さな洞穴の中に……」

女友「足ひねっちゃって……動けない……」

男「なんて漫画チックな」

デブ「男、チャチャを入れるな」

男「す、すまん」

デブ「とりあえず、女の様子を見てくる」

84 名前:>>81仕事で忙しかったんです……[] 投稿日:2010/06/23(水) 20:35:15.10 ID:7pQi2rYq0
――――。

デブ「女も相当ヤバいな。今動かせんから早いとこ捜索隊呼んでこないと……」

男「ど、どうする!?」

デブ「女友、とりあえず俺のジャケット着とけ」

女友「う……うん……」

デブ「ロッジまで滑り下りたら、ここからだったら10分とかからんだろう」

デブ「女友、いけそうか?」

女友「滑るくらいなら……」

デブ「早いとこあったかいところで休んだ方がいい」

デブ「こいつ(カイロつきジャケット)で少しあったまったらすぐに行くぞ」

男「お、俺は!?」

デブ「まさに夢の通りになると思うが、かんじきでは行けないだろ」

デブ「女を見てやっててくれ。レスキューは呼んでくる」

男「わ、わかった」

85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 20:37:25.52 ID:7pQi2rYq0
デブ「とりあえず、こいつも渡しとくから火を焚いて寒さをしのいどけ」

男「ライターと新聞紙か、サンキュ」

デブ「それじゃな。女友、大丈夫か?」

女友「う、うん……」

デブ「行くぞ」シャーッ

男「……しかし、あの夢と違って何とかなりそうな気がする」

男「とりあえず女のところに行くか」

洞穴

男「女」

女「お……男?」

男「ったく、迷惑かけんな」

女「……ふふっ……こんなときに冗談はきつい」

男「いや……冗談じゃないから」

86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 20:39:19.84 ID:7pQi2rYq0
男「とりあえずそこら辺にあった小枝やら木やらとこいつで」

ボッ……パチパチ……

男「おぉ!ファイヤー!燃えろ燃えろ!!」

男「燃え上がれ!わが魂よ!!」

女「……」

男「あ、ごめん……」

男「とりあえず、これ使え!カイロ!」

女「ありがとう」

男「これで低体温なんちゃらは大丈夫だろ」

女「……」

男「……」

パチパチ―――。

87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 20:39:56.45 ID:7pQi2rYq0
ビュオオオォォ―――。パチパチッ。

男「……痛い?」

女「痛い」

男「……」

女「……」

男「俺とは?」

女「え?」

男「一緒に居たい?」

女「居たくない」

男「……」

女「……」

女「嘘」

男「え?」

女「……ありがと」

89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 20:40:37.87 ID:7pQi2rYq0
男「あと何分かなぁ」

男「というか、何分経ったかな?」

男「あー、デブ、早く戻ってこい」

女「……」

男「……」

男「……話すこと何もねぇな」

男「こういうときは黙ってちゃだめなんだぜ」

男「……眠くなるから」

女「……うん」

90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 20:42:48.10 ID:7pQi2rYq0
男「……その、すまんな」

女「……何が?」

男「俺、ずっと落ち込んでたろ?」

女「……うん」

男「心配掛けてたんじゃないかと思う」

女「……」

男「実はあれな、妹とデブが付き合い始めたってことがすっげぇショックだったんだよ」

女「……」

男「……」

男「反応がない、ただの屍のようだ」

男「……この場面じゃ冗談に聞こえないな……起きてっか?」

女「……」とすっ

男「お、女!?」

男「んなっ!?すっげぇ熱くなってる!?」

91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 20:43:24.43 ID:7pQi2rYq0
男「やべぇ!カイロ入れすぎたんかな!?」

男「今すぐカイロを出して……」

男「……」

男(……服の中に入れてたな)

男「って、そんなこといっとる場合かぁ!!」

男「ていっ」ぽいぽいっ

男「とりあえずこれで熱は下がる……」

女「さ……さむ……」ぶるぶるっ

男「!?」

男「寒い!?待ってろ!カイロを戻して……」

パチパチッ……フッ。

男「なっ!しまった!火が!」

男「って、その前にカイロ!」

男「あーーん、もーーー!!」

グルルルッ……

92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 20:45:20.16 ID:7pQi2rYq0
男「ったく!なんだこの腹の音のような唸り声は!」

「グルルルッ……」

男「……」

男(く……クマ?)0.14

男(い、いや落ち着け、クマなんてこんな時期に居るはずがない)0.38

男(ましてや極寒の寒空の下だぞ?冬眠してるに決まってんじゃねぇか)0.61

男(ほら、この黒っぽい感じの毛皮、高級そうじゃねぇか。テディーベアとはよく言ったもんだぜ(意味不明))0.85

男(よく見ろ、クマに見えるこいつは実は体育の熊谷先生だったというオチが……)1.00

熊「ガーーー!」

男「ぎゃーーー!!」

男「体育は酒井先生だバカヤローーー!!」

94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 20:46:06.78 ID:7pQi2rYq0
男「ぎゃあああぁぁぁ!!!」

だだだだだだだっ

男「はぁはぁ……」

男「……ぼ……防衛本能がすぐそこを離れろと……」

女「はぁ……はぁ……」

男「って、女の状態悪化してんじゃん!!」

男「だーーー!!どっか寒さをしのげるところーーー!!」

洞穴その2

男「……見つかってよかったが」

女「はぁ……はぁ……」

男「こっちは全然良くならんな……」

男「しかもさっきの場所離れたら救助も来るのが遅れるぞ……」

男「…………」

男「今度は熊こねぇだろうな?」きょろきょろ

95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 20:46:54.55 ID:7pQi2rYq0
ビュオオオォォ―――。

男「……荷物、置いてきたのはまずかったな」

男「はぁ…ついてねぇ」

女「……ねぇ」

男「気がついたか!」

女「……あの時のこと……気にしてる?」

男「……あの時のこと?」

女「……映画のときの……あれから様子……ずっとおかし……かっ……」

男「……女?……おい!コラ!」

男「くそっ!!なんかあったけぇもん!!」

男「ちきしょう!!なんで……」

男「なんで俺ってこんなに段取りわりぃんだよぉ!!」

96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 20:47:43.42 ID:7pQi2rYq0
チッチッ シュボッ フッ。 チッチッ

男「クソッ!?ライターあってもすぐに消えちまう!!」

男「女!寝るな!寝たら死ぬぞ!!」

男「クソッ!!なんでこんなアニメや小説やドラマみたいな台詞いわなきゃなんないんだ!!」

男「はっ!?これは!!」

男(……夢の通りになってる、ということは……)

男「……」ごくっ

男(……迷ってる暇ねぇだろ!!)

男「こ……これはあくまで緊急時なんだ!!」

男「……」ぬぎぬぎ

男「……さむ」ぶるっ

男「……いやん」///

女「……はぁ……はぁ」

男「って、やってる場合じゃないぞコラ俺。……悪い、女」

ぬがせぬがせ ひしっ

97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 20:48:33.94 ID:7pQi2rYq0
女(……あったかい)

女「お……とこ?」

男「……気付いたか」

女「……ちょ……これ……」

男「仕方ねぇだろ……我慢してくれ」

女「///」

男「……これ、ほんとあったけぇんだな」

女「……うん」

男「あ、一応会話は途切れさすな。眠くなったら死ぬかもしんねぇぞ」

女「……うん」

100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 21:01:18.54 ID:7pQi2rYq0
女「……あのね男」

男「……なんだ?」

女「……映画のときのこと気にしてる?」

女「あれからずっと落ち込んでたから……」

男「一応言ったんだが、気を失ってたみたいだな」

男「俺が落ち込んでたのはデブと妹が付き合い始めたことだ」

女「え?」

男「……妹がデブに告白した」

男「……」ぶるぶる

男「えーん!俺の妹かえせぇー!」ぽろぽろ

女「こ……このシスコンが……」

101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 21:01:58.69 ID:7pQi2rYq0
女「そっか……」

男「えーん」

女「耳元で泣くな、うっさい」ずしゃっ

男「おーう、目がっ!?」

女「ったく……」

女「私の告白のことで落ち込んでたんじゃなかったんだ」

女「ちょっと安心した」

男「そうか」

女「それと……ちょっと残念」

男「……は?」

女「私の気持ちがLOVEじゃなくてLIKEってことで落ち込んでたなら……」

女「私に脈があったのかなって……」

女「ちょっと期待してた」

男「ははっ、そうか、そりゃ残念だったな」

女「……男、好きだよ」

102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 21:03:23.28 ID:7pQi2rYq0
男「……おいおい、もういいって」

女「今度のはLIKEじゃなくてLOVEだよ……」

男「……吊り橋効果?」

女「茶化すな」

男「いや、茶化してるわけでは……」

女「ほんとは前からそうだったんだけど、なかなか言い出せなかったんだ」

女「あの映画のも嘘。本音はこっち……」

女「……最後にちゃんと伝えられてよかったよ」

男「……最後?」

女「返事……待ってるよ……」

男「……女?」

女「……」

男「……寝るな……寝るな!」

女「…………」

103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 21:05:24.44 ID:7pQi2rYq0
―――。

男「……ダメだ……女」

男「寝たら……」

男(くそ……俺まで眠く……だめだ……)

ブレスレット「」キイイィィン



男「ぐあああぁあぁぁ!!!」

男「いだい!!いだいいいぃぃ!!死ぬ!!」

男「誰かころせええぇぇぇ!!!」

男「ぐおおおぉぉ!!」

104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 21:06:29.66 ID:7pQi2rYq0
男「ぐっ……うぐぅ……」

デブ「どんまい、これを機に鍛えておくといい」

男「こんなとこ鍛えられるか!!ぐおおぉぉ!!」

女「ふふっ……」


ビュゴオオオオォォォ――――。

男「……俺……死んでない」

男「……おはよう……俺」

女「……」

男「……女……まだ息してんな」

男「…………最後じゃねぇ、まだ一日奴隷権使ってねぇぞコラ」

男「……それに……俺の返事を聞きやがれってんだ」

男「…………」

男「……よし」

105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 21:07:20.45 ID:7pQi2rYq0
――――。

「……んっ」

女友「気がついたぁ!!」

女「……女友?」

女友「よかったぁ~!!死んじゃったかとおもった……」

女友「うえーん」

女「よしよし……」

女友「一日経っても目覚めないし……」

女友「ホントよかったよーー」

女友「うえーん……」

女「……ごめんね」

女「……ねぇ、男は?」

女友「!」

106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 21:08:02.99 ID:7pQi2rYq0
女友「……男は……その」

女「ちょっと……何よ……」

男「ぐあああぁあぁぁ!!!」

女「!?」

男「いだい!!いだいいいぃぃ!!死ぬ!!」

女「ど……どうしたの!?」

男「誰かころせええぇぇぇ!!!」

女「女友!男どうしたの!?なんなのあの叫び声!!」

女友「っ……」

男「ぐおおおぉぉ!!」

女「ねぇ!!女友!!」

デブ「おっ、女。目覚めたのか」

女「デブくん!」

107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 21:09:38.44 ID:7pQi2rYq0
デブ「あぁ、男?」

女「……今の叫び声って」

デブ「心配いらんよ」

デブ「ただの肛門痛だ」

女「……コウモンツウ?」

女友「ぷっ……」

がちゃっ

男「う……うぅ……」

女友「きゃははははっ!!」

女「??」

108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 21:12:20.57 ID:7pQi2rYq0
回想―――――。

ごそごそ

男「……ふふふっ」

男「デブ……お前がいたおかげで何とかなりそうだ」

男「あの時はなんでこんなもん持ってきたんだと思ったが……」

男「夢で助かる今日この頃……」

男「すっかり忘れてたぜ……」

男「今……生きながらえて明日死のうぞ!!」

男「さらば明日の我が肛門よ!!」

一味唐辛子「」きゅっ かぱっ

ざらざら

男「……」むぐむぐ……ごっくん

男「ぎゃあああぁぁぁ!!!」

109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 21:13:16.18 ID:7pQi2rYq0
男「ぐっ……うぐぅ……」

デブ「どんまい、これを機に鍛えておくといい」

男「こんなとこ鍛えられるか!!ぐおおぉぉ!!」

女「ふふっ……」

男「何笑ってやがんだ!!」

男「俺のおかげで助かったんだぞコラァ!」

女「ありがと」

男「うむ、わかればいいのじゃ」ずきずき

男「ぐぅ……」

122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 21:47:29.20 ID:7pQi2rYq0
ならこの妹をつかって今度話を書こうか。
ネタをください。『~~の~~』みたいな。

125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 22:17:32.12 ID:7pQi2rYq0
>>124

男「ただいまー」

妹「おっ、おかえりー」

妹「って、元気んなってんじゃん」

妹「どうした?」

男「うむ、彼女ができた」

妹「は?お前それ本気で言ってんの?」

男「本気じゃなかったら何年も男やってませんよ」

男・妹「えへへへへへへっ」

妹「死ね」

男「すまん」

126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 22:20:49.37 ID:7pQi2rYq0
妹「で、相手は?」

男「女」

妹「そうか、あの女か」

男「……なにその不適な笑みは」

妹「んー?べつにー?」

男「なんか今にも殺しそうな顔だな」

妹「お兄ちゃんどいてそいつこおせない」

妹「……」

男「噛んだな」

妹「……」ぶんっ

男「ぬわっ!熊さんのぬいぐるみを投げるな!」

127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 22:24:11.87 ID:7pQi2rYq0
妹「ったく、こんな兄のどこがいいのやら」

男「ツラ」

妹「調子んのんなよエロがっぱ」

男「あい」

妹「……そっかぁ、彼女もちになっちゃったんかー」

男「あり?どうした妹?」

妹「んー?べつにー?」

男「……」

男「あっ、そうか!わかったぞ!」

妹「何が?」

男「」ごそごそ

妹「おい、どこから何を出している……」

男「てれれてっててー!お~み~や~」げしっ

妹「股間からそんなもん出す奴があるかぼけぇー!」

128 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 22:27:56.04 ID:7pQi2rYq0
男「い、いや、ポケットに穴があいててだな……」

妹「ポケットから出せよ!」

男「えっとだな……穴から全部出てしまってポケットから出せんかったのだ」

妹「セクシーコマンドーか」

男「あふれだす煮汁!!」ぴしーっ!

妹「ならば放課後のキャンパスでお相手しよう……」ごごごごっ

男「い……妹の放キャンだと……?」ごくり

男「とりあえずほれ」

妹「おっ、サンキュー」

男「誰がオッサン級じゃコラーー!!!」げしっ!

妹「えっ、ええぇぇぇ!?」


129 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 22:32:18.80 ID:7pQi2rYq0
妹「DVだ。警察に言ってやる」

男「すまん」

妹「女さんにも言ってやる」

男「構わんぞ。奴は俺にべたぼれだ」

妹「Pipipiっと」かちゃっ

妹「あ、女さん?実はごにょごにょ」

男「ふっ、そんなことをしても無駄ということがわからんのか?」

妹「……」にやり

男「?」

携帯「おいし―パスタ作ったお前 家庭的な女がタイプの俺 ひと目ぼれー」

男「ん?女からか」Pi

男「はははっ、さみしくなったのかいハニー」

女『最低、死ね Pi ツーツー』

男「…………」


130 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 22:38:28.36 ID:7pQi2rYq0
男「何故だ」

妹「『兄に襲われた。今、逃げてきた。兄が怖い』的なことを言ってみた」

男「ちょっ、えっ、ちょ……えぇ……!?」

妹「あっ、今から少し出て行って女さんと話てくるから」

男「ちょっと待ってえぇ!!」

妹「なんとでも言えと言ったのでは!?」

男「いや、でもさー、限度ってもんがあるじゃない?」

妹「まぁ一線は越えてないから安心して?」

男「一線こえてないっていっても話だけじゃギリギリアウトっぽくない?」

妹「大丈夫でしょ」

妹「まぁ、今後の話しだいでその後が大きく変わることは言うまでもないでしょうけど」

男「悪かった。お兄ちゃんが全部悪かった」

妹「まぁ当然でしょ。股間からお土産出すし、殴るし」

男「……あい」

132 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 22:44:57.51 ID:7pQi2rYq0
――――。

妹「~~というわけです。ごめんなさい。」

妹「それじゃ、ふつつかな兄ですがよろしくお願いします」Pi

兄「……わかってもらえた?」

妹「あとでメールくるんじゃない?」

妹「後はあんたのがんばりしだいでしょ」

兄「妹が怖い……」

妹「は~……なんで殴られるかねぇ……」がさがさ

妹「おっ、キーホルダーか」

妹「名前入りまりもっこりとか、くくっ、やるねぇ」

妹「ありがと」

男「ふふふっ、感謝するがいい妹よ」がりょがりょ

妹「あー!白い恋人がー!」

男「早いもの勝ちじゃ」がりょがりょ


133 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 22:47:30.87 ID:7pQi2rYq0
妹「兄に彼女かー……」

妹「いつも二人でバカやってたのに、なんか置いて行かれた感があるなー……」ぽりぽり

男「ふっ、兄に追い付いてくるがよいぞ」

妹「……」

男「……どうした?」

妹「なんか」

妹「さみしーなーって」

男「エロゲー趣味の妹が……デレた……だと……?」

妹「……」

男(あれ?反論がない……)

136 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 22:50:13.17 ID:7pQi2rYq0
妹(いつも二人だったのになー)

妹「まぁ顔はそれなりにいいとは思うけど……」ぼそっ

男「だから、お前もかわいいんだし、彼氏でもつくればいいじゃん」

妹「……そんな気になれないなー」

男「……ったく」ぽむっ

妹「?」

男「柄じゃねーな、お前は」ふっ

妹「ひゃっ、耳に息を吹きかけるなぁ!」

138 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 22:55:16.57 ID:7pQi2rYq0
男「昔はよくこうやってたなぁ」なでなで

妹「うん」

男「昔を思い出すぞぉ!ジョジョー!」

妹「人間やめますか?」

男「妹からその言葉を聞くとヤバい方面に行っちゃいそうな気がするのでやめません」

妹「近親相姦はやめてね」

男「誰がするか馬鹿」

妹「ふふっ、残念」

男「…………」すっ

妹「ひゃっ」

男「まぁなんだかんだで、こうやって二人で馬鹿やってるのが幸せなんだよな」

男「変わらぬ日常……」

男「死ぬほど落ち着くわ」

140 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 23:00:11.95 ID:PSynrRJRO
妹「何言ってんの、これからも変わらないでしょ」

男「そ、そんな冷めた目で俺を見ないでくれ」

男「興奮するだろ」

妹「変態め」

男「あい」

妹「どうでもいいけど、後ろから手をまわして抱きつくの、いい加減にやめない?」

男「う~ん、もうちょっと」

妹「……変態」

男「あい」


141 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 23:03:51.12 ID:7pQi2rYq0
妹「彼女できて、話す機会が減るなんてことないよね?」

男「ないない。それはないだろ」

妹「……」

男「なんだ?そんなに心配なのか?」

男「安心しろ、俺の帰る家はここだ。そこにはお前がいる」

男「だったら話す機会が減るなんてことはない」

男「簡単な理屈だろ?」

妹「そだね」

男「嫉妬か……それもいいだろう」

男「俺に嫉妬する妹……なんかイイ!!」

げしっ

妹「ふ、ふざけんなって!」かぁっ


142 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 23:10:00.30 ID:7pQi2rYq0
妹「馬鹿、死ね、タコ、童貞!」

男「いてっ!やめ、やめてぇ!」

妹「ふふっ、興奮した?」

男「あい」

男「……くっくっく」

妹「ん?」

男「よいしょ」すくっ

男「へへっ、いいねぇ。やっぱ俺の妹はこうじゃなきゃな」

妹「……」

妹「へっ、兄に彼女ができたんだし、私もそろそろ彼氏作るか!」

男「やれるもんならやって見やがれ!お前、ツラはいいけど男友達いねえだろ!」

妹「色々いるよ、デブさんもその内に入るし」

男「で、デブだと!?奴だけはやめろ!」

妹「ふふふっ、どうしよっかなぁ?」

END


コメント

コメントの投稿

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)