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妹「私は神様です」

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/13(日) 15:42:05.38 ID:Inoxl8u/0 [1/8]
兄「そうなのですか」

妹「そうなのです」

兄「その神様が何の用ですか?」

妹「お腹が減りました」

兄「そうですか」

妹「お腹が減ったのです」

兄「はい」

妹「もう一度言います。私は、お腹が、減りました」

兄「大変ですね」

妹「ご飯」

兄「ご飯がどうかしましたか?」

妹「……」 ジワッ

兄「レトルトカレーでいいですか」

妹「甘口」

兄「わかりました」

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/13(日) 15:50:27.37 ID:Inoxl8u/0
兄「できました」

妹「うむ。では」

兄「神様。食事の前には手を合わせて、挨拶をするものなのです」

妹「私は神様です」

兄「挨拶をするものなのです」

妹「私は神様です」

兄「神様」

妹「……いただきます」

兄「いただきます」

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/13(日) 16:00:46.75 ID:Inoxl8u/0
妹「ひゃら!?」

兄「どうかしましたか?」

妹「ひゃ、ひゃみ! み!」

兄「どうやら甘口と激辛を間違えたようですね」

妹「みゆっ! みぅ!!」

兄「なんですか?」

妹「……っ!」 ポロポロ

兄「水ですね。はい、どうぞ」

妹「んぅ。……お兄ちゃんのバカ! あんな辛いの食べらないよ!!」

兄「神様?」

妹「……これは、私の口には合いません」

兄「そうですか。では、私のカレーをどうぞ。こちらは甘口になっております」

妹「……」

兄「不幸な事故でした」

妹「神様に嘘は通じません」

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/13(日) 16:08:42.59 ID:Inoxl8u/0
兄「神様。私は嘘など言っていません」

妹「私は怒っています」

兄「信じてください」

妹「私は怒っています」

兄「冷蔵庫にプリンがあります」

妹「そうですか」

兄「私の分も食べていいですよ」

妹「神はあなたを許しました」

兄「ありがとうございます」

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/13(日) 16:17:00.07 ID:Inoxl8u/0
妹「……んっ」

兄「どこへ行くのですか?」

妹「ちょっと」

兄「ちょっと?」

妹「トイレに」

兄「トイレに何の用事があるのですか?」

妹「何って、その」

兄「トイレは人間が排泄を行う場所です。不浄の場所に近づくのはやめた方がいいです」

妹「でも」

兄「どうしたのですか?」

妹「も、もれちゃう」

兄「何がですか?」

妹「……神の、オーラが」

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/13(日) 16:28:19.31 ID:Inoxl8u/0
兄「オーラですか。それは大変ですね」

妹「う、うん! 大変なの! 人間がオーラに触れたら死んじゃうの!」

兄「そうですか。では私が行きましょう。ちょうど用を足したかったのです」

妹「ダメです!」

兄「どうしてですか?」

妹「それは」

兄「生死にかかわる問題です。急ぎます。それでは」

妹「ま、待って!」

兄「待てません」 ガチャリ

妹「開けて! 開けてよ!」

兄「なぜですか?」

妹「もれちゃう、もれちゃうの」

兄「神のオーラがもれるのでしょう? 早くここから離れてください」

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/13(日) 16:36:41.03 ID:Inoxl8u/0
妹「おねがい。おにいちゃん……もれちゃう」

兄「私はただの人間です。神様のお兄ちゃんではありません」

妹「わ、私、神様じゃない」

兄「そうなのですか?」

妹「神様じゃないから、早く開けてよぉ」

兄「そうか、妹は僕に嘘をついたんだな。嘘つきの言うことは聞けないな」

妹「ご、ごめんなさい。謝るからぁ」

兄「プリンは?」

妹「いらない! いらないから!」

兄「ふーん。妹の分も食べていいの?」

妹「いいから、だから早く開けてよっ! 本当に、もれちゃうのっ!」

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/13(日) 16:50:07.69 ID:Inoxl8u/0
兄「どうしよっかな」

妹「……う、うぅ」 ポタポタ

兄「はいはい、泣かないの」 カチャ

妹「お兄ちゃんのいじわる! 人でなし!」

兄「そうか」 バタンッ

妹「や、待って! 待ってよぉ!!」

兄「何が? 僕は今急に大きい方がしたくなっただけだけど?」

妹「や、やだっ、本当にもれちゃうんだってば!」

兄「ごめんなさいは?」

妹「ごめん、なさい」

兄「何に対してのごめんないなんだ?」

妹「お、お兄ちゃんに、酷いこと言って、ごめんな、さいっ」

兄「うんうん」

妹「だから、もっかい開けてよぉ」

75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/14(月) 05:10:51.66 ID:5DDjWPC1O [1/11]
兄「では、どうぞ神様は」

妹「うぅ……」

兄「さて、プリンをいただきますか」

妹「待ちなさい」

兄「どうかしましたか?」

妹「人はみな平等であるべきです」

兄「いただきます」

妹「ゆるしません」


76 名前:偽物[] 投稿日:2010/06/14(月) 05:17:06.40 ID:5DDjWPC1O [2/11]
兄「神に物欲があるのか?」

妹「難しい質問ですね」

兄「では、神のが神である定理とは?」

妹「わかりません」

兄「神になるのか、はたまた神であるのか誰が何を認めれば神なのか」

妹「ごめんなさい」

兄「驕れる神には天罰を」

妹「お風呂洗ってきます」

兄「うむ」

79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/14(月) 05:32:32.53 ID:5DDjWPC1O [3/11]
妹「神が復活しました」

兄「復活なされたか」

妹「プリングルスがたべたいです」

兄「いってまいります、ただ今戻りました」

妹「どこにおいてあったのですか」

兄「盗人に神様への貢ぎものを奪われぬよう厳重に保管しておきました」

妹「そうですか」

兄「大切な貢ぎものなのに。毎度、盗人には困ったものですね。」

妹「胸がいっぱいになりましたのでさしあげます。」

兄「最大積載量は71ですか」

妹「72です、あとセクハラです」

兄「とんだご無礼を」

80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/14(月) 05:41:20.04 ID:5DDjWPC1O [4/11]
兄「神様、神様」

妹「なんでしょう」

兄「女将、女将」

妹「なんでございましょう」

兄「噛み、噛み」

妹「フニャンニャンニャンニャニャンニャニャン」

兄「仮眠、仮眠」

妹「宿題を見ていただく約束では」

兄「神の耳はごまかせぬのか」

妹「始めましょう」

81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/14(月) 05:53:54.72 ID:5DDjWPC1O [5/11]
兄「この程度神様なら造作もないでしょう」

妹「も、もちろん」

兄「10分後に改めて拝見させていただきます、ではのちほど」

妹「う・・・む」

兄「時に神様、あと15分で番組が始まります」

妹「録画しておいてください」

兄「親父がドラマの録画をしております。わが家に同時録画なるものはございません」

妹「教えてください、いえご教授願います」

兄「かしこまりました」


82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/14(月) 06:08:03.95 ID:5DDjWPC1O [6/11]
兄「神様、どうか雨をやませてください」

妹「自然の恵みをおろそかにしてはなりません」

兄「神様、どうかお金をお恵みください」

妹「お金はありません、すべてお菓子に消えました」

兄「神様、どうか頭をよくしてください」

妹「厭味ですか、頭いい癖に」

兄「神様、どうか3日連続カレーの連鎖を断ち切ってください」

妹「おもに私がみとめません」

兄「あなたはいったいどんな神なんですか」

妹「神様は神様です。」


83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/14(月) 06:30:55.01 ID:5DDjWPC1O [7/11]
兄「神の名を語り思うがままに欲望を曝す独裁者がいました」

妹「ほ、ほう」

兄「多くの人ははその独裁者が神であることを信じていました。」

妹「え?うん」

兄「いつしか神が偽りであることがばれてしまいました。」

妹「……はい」



84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/14(月) 06:32:29.05 ID:5DDjWPC1O [8/11]
兄「どうなったと思います?」

妹「ワカリマセン」

兄「信じていた人達は、彼の裏切りに怒りを隠せませんでした。」

妹「兄さん、目がマジです」

兄「爪は剥がされ、歯は折られ、その舌は引きちぎられました」

妹「やめてよぉ」

兄「四肢は焼かれ、目を潰され、いきたまま十日も雨風邪にさらされました」

妹「だすげて…おねがいしまず、悪いこどじません、わがままもいいまぜん。いい子にするからぁ!」

兄「作り話ですから大丈夫です」

妹「ひぃんひぃん…ぐすっ」

兄(いじめすぎました、反省です)

85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/14(月) 06:39:25.59 ID:5DDjWPC1O [9/11]
妹「お兄ちゃん、一緒に寝てください。怖くて寝れません」

兄「どうぞ神様」

妹「神様はもうやめました」

兄「ではこんな話を」

妹「おやすみなさい」

兄「昔とある村に村人がお寺を立てました」

妹「ぐうぐう」


88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/14(月) 06:52:43.52 ID:5DDjWPC1O [10/11]
兄「そしてその村人は自分を神の遣いだとほか村人にいいました」

妹「ぐうぐう」

兄「神になった村人はみんなの願を集め神様へ届けるといいました」

妹「ぐうぐ…けほっ」

兄「村人みんなからいろいろな願いがきました。けど人間には叶えられないものばかりでした。」

妹「また、殺されちゃったの?」

兄「死にませんよ。それは始めから村の人々は神ではないことを知っていたからです。」

妹「?」

兄「願うということは叶えたい目標や夢があるということです。神様は何を願いますか?」

妹「こ、怖い夢を見ませんように…」

兄「では私も神様が安らかに眠れるように願いましょう。」

妹「わかんないけど、わかったような気がします」

89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/14(月) 07:04:14.21 ID:5DDjWPC1O [11/11]
兄「偽物は消えるとしますか」

兄「例え偽りとわかっていてもなりたがるもの、すがりたくなるもの、わらいたくなるものそれは必ず出てきます」

兄「しかし偽物であればその責任は本物に押し付けて逃げることも出来ます。」

兄「さて、夢の続きはいつになることやら。いいや、こちらが夢でいつ覚めるやら…」

兄「さようなら」

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