2ntブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ゲンドウ「そうだ。久しぶりだなシンジ」シンジ「…長谷川さん?」実質3スレ目 3

ゲンドウ「そうだ。久しぶりだなシンジ」シンジ「…長谷川さん?」実質3スレ目 2

ゲンドウ「そうだ。久しぶりだなシンジ」シンジ「…長谷川さん?」実質3スレ目 4
の間に入るエピソードが抜けている事を指摘されました。
大変申し訳ありません……


288 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/14(金) 00:02:59.49 ID:twnC7sAO [2/41]
《病院》

トウジ「…」

「12号室の患者?」

「そうそう、例のE事件の急患。ずいぶん長いわよね」

「難しい怪我みたいよ」

「まだ小学生なのに…」

「あの中学生のお兄さんも週に二度は面会に来るでしょう」

「今時できたいいお兄さんよねえ…」

「E事件って言えば、あの機関から大分治療費が出てるとか何とか…」

「やっぱり国家の機密に関わるのかしら…」

トウジ「…」

289 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/14(金) 00:06:13.74 ID:twnC7sAO [3/41]
《月曜の学校とかもうテンション低すぎだよね》

先生「…えーこの時、皆さんも知っているように」

ガラガラ

シンジ「…すいまっせーん遅くなりました」

アスカ「…」

先生「ああ2人とも、連絡は受けているから早く席につきなさい」

シンジ「はーい」スタスタ

トウジ「…何や碇センセ、おとといから何かあったんか…?」ヒソヒソ

シンジ「あー…ネルフ本部で警戒態勢だったんだよ、土曜からずっと。おかげで寝不足だ」ヒソヒソ

トウジ「さよか…綾波だけまだネルフ本部なん?」

アスカ「…授業中よ、ちゃんと前向きなさい」ヒソヒソ

シンジ「…(綾波も休んでる…?)」

290 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/14(金) 00:10:24.82 ID:twnC7sAO [4/41]
《回想・車内》



ミサト「お願い2人とも…あそこで見たことに関しては、忘れて」

アスカ「あんなもの見せて何も言わない気!?」

シンジ「大人の都合ですか?
不人気により打ち切りで俺達の戦いはこれからだーですか?」

ミサト「無理言ってるのはわかってる。
でも…あれは知らないままのほうがいいわ……お願い」


アスカ「じゃ、加持さんのことは?」

ミサト「…」

シンジ「アスカ…」

アスカ「ああそう。そっちも曖昧なままほったらかし」

ミサト「…好きでも、どうしようもないこともあるわ」

ミサト「とにかく…忘れて」

アスカ「…中途半端が一番ムカつくのよ…!」

シンジ「…」

292 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage saga] 投稿日:2010/05/14(金) 00:15:34.35 ID:twnC7sAO [5/41]
《放課後》

シンジ「さ、て…」

アスカ「シンジ、行くわよ」

シンジ「んあ?ああ…」

トウジ「おうおうお熱いでんな、夫婦揃ってご帰宅でっかー」

ヒカリ「鈴原っ!」

アスカ「フフン、うらやましい?」ギュッ

シンジ「…何で腕組んでんの」


ざわ……


アスカ「うらやましいならアンタもさっさと相手を探しなさい!さっ、行くわよ!」グイグイ

シンジ「ちょっ、引っ張るなって!?」

シーン…


ケンスケ「リア厨死ね」ボソッ

293 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage saga] 投稿日:2010/05/14(金) 00:20:13.20 ID:twnC7sAO [6/41]
《帰り道》

グイグイ

シンジ「おいアスカ!?どこに行くんだよ!?」

アスカ「決まってるでしょう!?加持さんのところよ!」

シンジ「…アレについて問いただそうってのかよ」

アスカ「当たり前でしょ!?アンタだって…!?」

シンジ「どーでもいいよ…あんなモン」ボリボリ



アスカ「…シンジ…?」

シンジ「…。よーくわかったからな…。
自分とこの職場に、あんな大層な化けモンたてまつってる時点で…」

シンジ「野郎が…マダオが完全にイカレてるってのがさ…」

アスカ「あ…」

シンジ「参ったねどうにも…」



銀さんみたいには…いかない…か…

294 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/14(金) 00:23:43.54 ID:twnC7sAO [7/41]
シンジ「そんなわけだからシンちゃんジャンプ買って帰るわ。月曜唯一の楽しみだから」

アスカ「待ちなさいって!?つーかアンタ今までジャンプなんか読んでなかったじゃん!?」

シンジ「サンデー派のアスカはアレ、関西弁のベジータと一緒にたった一つの真実見抜いて」

アスカ「だから何の話!?」

パーッ パーッ

シンジ「ほら車来てる……って…」

加持「や、デートの最中に悪いな2人とも」

シンジ「加持さん…」

アスカ「デ、デートなんかじゃないわ!?」

シンジ「…今朝の話ですか?」

加持「まあそれもある。それもあるが、シンジ君とは一度ゆっくり話したかったのさ。1ファンとしてね」

シンジ「…ファン?」

アスカ「…誰が?誰の?」

加持「ハハ、俺がシンジ君のさ。
2人とも乗りなよ、送っていく」

シンジ「…」
アスカ「…」

296 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/14(金) 00:28:17.58 ID:twnC7sAO [8/41]
ブロロロ…

シンジ「アレのことなら誰にも言いませんけどね」

加持「そうしてもらえると有り難いな」

アスカ「ミサトは忘れろってさ…

そういえばミサトは?加持さん大丈夫だったの?」

加持「ま、何とかね。今頃は本部で大忙しの筈だ」

アスカ「…何かあったの?」

加持「…アメリカのネルフ第二支部が消滅したらしい」

297 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/14(金) 00:31:09.04 ID:twnC7sAO [9/41]
《ネルフ本部》

メガネ「とにかく第一支部の状況は無事なんだな!?」

冬月「消滅!?間違いないのか!?」

ギター「間違いありません!消滅です!」



ミサト「参ったわね……消滅の原因は?」

リツコ「未だ不明よ、手がかりは衛星からの映像だけ…」

マヤ「タイムスケジュールから推測するに、S2機関搭載実験の最中だったと思われます」

ミサト「数千人を道連れに、エヴァ四号機と施設は…」

リツコ「ディラックの海に取り込まれたのでしょうね。先の弐号機と同様に」

ミサト「ワケわからないものを無理して使うからよ…!」

リツコ「(それは…私達も同じだわ)」

298 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/14(金) 00:44:50.13 ID:twnC7sAO [10/41]
ミサト「で?残った参号機はウチで引き取れっての」

リツコ「向こうも第一支部までは失いたくないんでしょうね」

ミサト「危ないとこだけ押し付けようなんて、ムシがよすぎるわ」

リツコ「あんな事故の後じゃ弱腰にもなるわよ」

ミサト「そもそもパイロットは、起動実験はどうするのよ」

リツコ「…」

299 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/14(金) 01:03:37.55 ID:twnC7sAO [11/41]



《ネルフ某所》

リツコ「試作されたダミープラグです。レイのパーソナルデータが移植されています。
ですが、あくまでフェイク。ただの機械です」

ゲンドウ「構わん。パイロットがそこにいると認識し、シンクロさえすればいい。エヴァが動きさえすればな」

リツコ「…」

ゲンドウ「初号機と弐号機にデータを入れておけ。
参号機の運搬はUNに一任してある。数日で届くだろう。起動実験は…」

リツコ「…!ダミープラグはまだ危険です」

ゲンドウ「四人目を使う」



リツコ「…この子を…四人目に?」

ゲンドウ「報告は受けている。あれを躾るのには好都合だ」

ゲンドウ「レイ、上がれ。食事にしよう」

綾波『…はい…』

リツコ「(わかっていた…わかっていたのに…。

この男は狂っている…)」

300 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/14(金) 01:08:31.27 ID:twnC7sAO [12/41]
《水族館》

加持「なあ、君達はネルフについてどれだけ知っている?」

加持「使徒と呼ばれる正体不明の敵と戦う為の機関…そんな風に思っていないか?」

アスカ「あ、使徒によるサードインパクトを未然に防ぐ目的があるわよね?」

加持「ま、表向きはそんなところだな」

アスカ「…表向きって」

加持「君達はおかしいとは思わないか?
第三新東京市をひたすら狙う使徒。まるでそれが決まっているかのような本部の迎撃システム、そしてエヴァ…」

シンジ「…思ってましたよ。連中まるでネルフに用事があるみたいだ」

301 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/14(金) 01:33:41.65 ID:twnC7sAO [13/41]
加持「そうだ。使徒の狙いはあのアダム…だと言われている。アダムと使徒が接触すれば、サードインパクトによって世界が滅びるとも」

アスカ「…それじゃネルフは別に間違ってないじゃない?」

加持「全てがシナリオ通りのことでなければな」

シンジ「シナリオ通り…?」

加持「…秘密結社ゼーレ。ネルフを影から操る組織。
そのゼーレの教典である死海文書には全てが記載されている。今まで起こった戦いも、これからやって来るであろう使徒に関しても。

全てはゼーレのシナリオの元に動いているのさ」

302 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/14(金) 01:47:40.55 ID:twnC7sAO [14/41]
加持「第壱使徒アダム、アダムから作られたエヴァ、更にはそれらを使った人類補完計画…」

シンジ「人類……何です?」

加持「これに関しては俺にもよくわからん。ただ、世界中の人類全てを巻き込む恐ろしい計画ということは確かだ」

加持「碇司令がゼーレに利用されているのか、ゼーレを碇司令が利用しているかはわからないが…両者は協力関係にある。

使徒との戦いはそれらの内の一環でしかない」

シンジ「待って下さい」

シンジ「んな事僕達に知らされて、どうしろってんです?」
加持「…期待しているのさ。君なら…シンジ君なら何とかできるかもしれない、とね」

シンジ「ハッ、こっちは自分のことで手一杯、ちょっとエヴァを動かせるだけの…ただのガキですよ」

シンジ「それとも何ですか。世界を救う勇者でもやれってんですか?ラスボスは実は父親でした~ですか?」

加持「…ただエヴァを動かせるだけではないさ。
碇ゲンドウと、エヴァンゲリオンの生みの親とも言うべき科学者、碇ユイの子供として生まれた君はね」



シンジ「…母、さん…?」

303 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/14(金) 01:55:40.71 ID:twnC7sAO [15/41]
加持「覚えていないのかい」

シンジ「…」

加持「科学者としてのお母さんを」

シンジ「…母さんは…」

シンジ「母さんは…普通のお母さん…だった」

シンジ「物心つく前に事故で死んだって…」

加持「人にそう聞いたのか?
…君は、お母さんが消える瞬間を見ていたはずだ」

加持「君はただ、辛い記憶を封じ込めて逃げてしまっているだけだ」

シンジ「…」

『この子には、明るい未来を見せてあげたいんです』

シンジ「…!?」

忘れていた…?

知っていた…?

僕はエヴァを知っていた!?

シンジ「…」ブルブルブル…


アスカ「もうやめて!!」

304 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/14(金) 02:07:40.60 ID:twnC7sAO [16/41]
シンジ「っ…!?」

加持「…アスカ」

アスカ「やめて、加持さん。もういい」

加持「済まない……ただ、俺は真実から目を…」

アスカ「やめろって言ってんでしょう!!!?」

加持「っ…」

シンジ「…」

アスカ「どいつもこいつも…!?シンジにいちいち何か押し付けて!?背負わさないと気が済まないの!!!?
さっき言ったでしょ!?シンジもアタシもただのガキなの!?」
シンジ「アスカ…大丈夫…大丈夫だから」

アスカ「…シンジ帰ろう。もう沢山だわ…!」グイッ

シンジ「…ん、ああ…」ヨタヨタ…



加持「……我ながら情けない……上手くいかんもんだな…」

305 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/14(金) 02:19:59.11 ID:twnC7sAO [17/41]
《ネルフ本部》

ミサト「何?改まって」

リツコ「参号機の起動実験、松代で行うのは聞いてるわよね。
パイロットは四人目を使うことになりそうよ」

ミサト「四人目って…フォースチルドレンが見つかったの!?このタイミングで!?」

リツコ「そのようね…」スッ

ペラッ

ミサト「…これ…!?何で彼なのよ!?」

リツコ「…明日にもマルドゥック機関から正式な書類が届くわ」

ミサト「リツコ!」

リツコ「私に言わないで!?」



ミサト「…嫌な予感がするわ…。
引いちゃいけない引き金にならなきゃいいけど」

リツコ「ミサトのカンは、当たらないでしょ…」

ミサト「当たるわよ……男関係だけはね」

308 名前:しばらくはエヴァ側に食われっぱなしマダオ[sage saga] 投稿日:2010/05/14(金) 02:52:17.36 ID:twnC7sAO [19/41]
《学校・昼休み》

トウジ「さーってメシやメシ!学校唯一の楽しみやからなー」

ピンポンパンポン
『2年Aクラスの鈴原トウジ、鈴原トウジは至急校長室まで来て下さい』
ピンポンパンポン

トウジ「…何や?」

ケンスケ「何かやったの?」

トウジ「心当たりないわ…」

シンジ「…?」

ドンッ
シンジ「うわっ」
アスカ「ほらっ、お弁当!」

シンジ「あ、ありがとう…」

アスカ「しっかりしなさいよ…昨日からずーっとヘタりっぱなしじゃない」

シンジ「…」

アスカ「アンタがそれじゃ、こっちまで調子狂うわよ…」

シンジ「悪い」

トウジ「愛妻弁当でっかお二人さん?食う前から腹一杯にすんのやめてんかー」

アスカ「アンタはさっさと行けっ」

トウジ「こらまた失礼しましたー」スタスタ

ケンスケ「やあシンジ君」ニコリ

シンジ「どした?」

ケンスケ「リア厨はいっぱい死ねばいいのに」グッ

シンジ「何だそのおっ立てた親指。折っていい?ねえへし折っていい?」

アスカ「…」ニヤリ

アスカ「はーいシンちゃん、あーん♪」

シンジ「いい加減にしろよお前ら」

309 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/14(金) 03:04:29.26 ID:twnC7sAO [20/41]
ケンスケ「そういえば気になる話があるんだけどさ」モグモグ

シンジ「あ?」モシャモシャ

ケンスケ「アメリカのネルフ第二支部が消滅したとか」

シンジ「…」モシャモシャ

アスカ「なんかそうらしいわね」モグモグ

ケンスケ「で、エヴァの参号機がこっちに来るらしいじゃない」

シンジ「…参号機?」

アスカ「…聞いてないわ」

ケンスケ「本当に?パイロットのこととか聞いてない?」

アスカ「…知らない」モグモグ

シンジ「…(今朝はミサトさんとはまともに話してないしな…)」

ケンスケ「俺にやらせてくれないかなぁ…」

アスカ「アンタじゃムリよ」

ケンスケ「何でだよ!?

…なあシンジ、シンジからもミサトさんに頼んでくれよ!是非やらせてくれって!」

シンジ「…あんなモン、乗るもんじゃねーよ」

ケンスケ「何でさぁ!?」

アスカ「…」

310 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/14(金) 03:06:40.60 ID:twnC7sAO [21/41]
《校長室》

ドンドン
トウジ「鈴原トウジ、入ります!」



「鈴原トウジ君ね…」

トウジ「あれ…」

リツコ「お久しぶりね」

311 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/14(金) 03:10:59.93 ID:twnC7sAO [22/41]
教師「であるからして、若い君たちにはこれからの…」

シンジ「…(トウジ遅いな…?)」

ガララッ

トウジ「…遅れて、すまんです」

教師「ああ、話は聞いているから早く席について。
若い君たちにはこれからの新しい時代の原動力と…」

ケンスケ「…なあ、結局何だったんだ?」ボソボソ

トウジ「何でもあらへん」ボソ

シンジ「…?」

312 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage saga] 投稿日:2010/05/14(金) 03:19:11.82 ID:twnC7sAO [23/41]
《放課後》

ヒカリ「ねえ碇君、綾波さんなんだけど…」

シンジ「…いつ学校に来るかはわかんないなぁ」

ヒカリ「そう…溜まってるプリント、お願いしてもいい?」

シンジ「別にかまわねーけど」

ヒカリ「ありがとう…じゃ、これ。

アスカ、帰りちょっといい?」

アスカ「へ?あ、うん…。
じゃシンジ、また後で」

シンジ「んー」

ケンスケ「死ねばいいのに」グッ

ゴキュッ

ケンスケ「あああああ折れたあァァァ!!!?」

シンジ「じゃお先~」



トウジ「…」

313 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage saga] 投稿日:2010/05/14(金) 03:25:20.27 ID:twnC7sAO [24/41]
《帰り道》

シンジ「…(綾波ん家も久しぶりだな)」テクテク

トウジ「シンジ」

シンジ「…あれ、どした?」

トウジ「ワシも行ってええか」

シンジ「…綾波ん家?」

トウジ「せや」

シンジ「プリント届けるだけだけど…」

トウジ「…」

シンジ「ああ、別にいいけど」

トウジ「すまんな」

シンジ「…」

314 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage saga] 投稿日:2010/05/14(金) 03:45:20.45 ID:twnC7sAO [25/41]
《綾波ん家》

シンジ「ノックしてもしもぉ~し」

……

トウジ「…」

シンジ「居ない、か。お邪魔しまーす」

トウジ「ええんか、女の部屋勝手に上がって」

シンジ「裸タオルじゃなきゃな」

トウジ「何の話をしとるんや…」



トウジ「…」

シンジ「…散らかってるなオイ」

ゴソゴソ ポイッ ポイッ

トウジ「…。何やろな、自分…」

シンジ「あ?」

ゴソゴソ

トウジ「シンジや。
正直最初は気に食わんヤツや思っとった…ボコボコにされたし」

シンジ「んな事もあったな」

ポイッ

トウジ「人の為になんかするようなヤツとも思えへんかったし…。

余裕、なんやろな。そないなことは…きっと」

シンジ「なあ、トウジ…」

ガチャッ

316 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage saga] 投稿日:2010/05/14(金) 03:53:57.66 ID:twnC7sAO [26/41]
トウジ「おう、邪魔しとるで…」

綾波「…。何」

シンジ「あれ、休んでた間のプリント。
ゴミは片付けといた」

綾波「…」

シンジ「もうちょい部屋は片付けるようにな」

綾波「ありが、とう…」カァッ

シンジ「んじゃ」



トウジ「ホンマ、エヴァのパイロットは変わり者ばっかりやなあ、ハハ……」

シンジ「トウジ…何があったんだよ」

317 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage saga] 投稿日:2010/05/14(金) 03:56:10.63 ID:twnC7sAO [27/41]
トウジ「…」

シンジ「言いてーことがあるならハッキリ言えよ」

トウジ「…」

シンジ「…」

トウジ「シンジ…ワシな、エヴァに乗ることになったわ」



シンジ「…あ…?」

318 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage saga] 投稿日:2010/05/14(金) 04:02:47.74 ID:twnC7sAO [28/41]
シンジ「…。ハハ、ケンスケの病気が移ったか?んなバカな話…」

トウジ「アメリカの参号機か?こっちに来るゆう話でな」

シンジ「だーから…乗ろうと思って乗れるモンじゃ…」

トウジ「前、ミサトさんちで会うた……赤木博士から言われてな」

シンジ「おい…」

トウジ「そんなわけやから!ワシもシンジ同様ヒーローの仲間入りちゅうことで!」

シンジ「トウジッ!!」



トウジ「シンジ…

妹の怪我の見舞金…ネルフの名前で出しとるのお前やったんやな」

319 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage saga] 投稿日:2010/05/14(金) 04:14:47.68 ID:twnC7sAO [29/41]
シンジ「…ッ」

バキッ!

シンジ「ぐっ!?」



トウジ「…悪いなシンジ…ワシはお前を殴らなあかん…殴らな気がすまんのや…!」ブルブル

シンジ「…」

トウジ「…」

シンジ「何で……殴った方が泣いてんだよ…バカヤロー」

トウジ「当たり前や……ダチ公にいらん気ィ回されたら泣きたくも殴りたくもなるわっ…!」ポロポロ

トウジ「お前…どんだけカッコつけとんねん…どんだけヒーロー気取りやねん…!?」

トウジ「そんなんされたら、ワシは……何も言われへんやろ…!?」グスッ

シンジ「…」

トウジ「シンジ…ワシはエヴァに乗るで…。
お前とおんなじ事せな…お前と同じトコに立たな……お前に借りを返されへん…!」

シンジ「…」

トウジ「頼むで…ダチ公…!」

321 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/14(金) 04:34:21.34 ID:twnC7sAO [30/41]
《翌朝・葛城家》

シンジ「あれ…アスカは」

ミサト「先に出たみたい。あはは、私とは顔を会わせないつもりね…」

シンジ「…そうですか」


「「あの…」」

ミサト「あは、どうぞ?」

シンジ「アメリカの第二支部が消滅したとか聞いたんですが」

ミサト「あ、うん事故でね…。でもここは大丈夫!設備もスタッフも優秀だし」

シンジ「向こうのエヴァがこっちに来るって」

ミサト「そうね、松代で起動実験やってから。何日か留守にするけど、その間は……加持が面倒見てくれるから…」

シンジ「…」

ミサト「あの…シンジ君。参号機のパイロットなんだけど…」

ピンポーン



ケンスケ「おはようございます葛城三佐。本日は三佐にお願いがあって参りました。
どうか僕を、エヴァンゲリオン参号機に乗せて下さい!」キリッ



コキャッ

ケンスケ「ぎにゃぁぁぁぁぁぁ!!!?」

323 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/14(金) 04:42:40.65 ID:twnC7sAO [31/41]
『ワシは明日っから松代や』

『実験が終わり次第本部に配属言われとる』

『そしたら…ワシも戦うで。お前と一緒にな』

シンジ「…」

ケンスケ「何でコキャッとかやるんだよシンジ…死ぬかと思ったよ…」

シンジ「うるっさいしゃべんな」

ケンスケ「俺だってエヴァに乗って戦いたいんだよ!」

シンジ「乗るもんじゃねーよあんなモンッ!」

ケンスケ「…」ビクッ

シンジ「…悪い、余裕ないんだ。今…」

ケンスケ「どうしちまったんだよシンジ…」

324 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage saga] 投稿日:2010/05/14(金) 04:45:55.53 ID:twnC7sAO [32/41]
《公衆電話》

シンジ「…」

…こんなこと…銀さんに話してどうしろっていうんだ。愚痴でも聞いてもらうのか…。

プルルルル プルルルル プルルルル

ガチャ

『はい、始末屋さっちゃんです』

シンジ「間違えました」

ガチャン

325 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage saga] 投稿日:2010/05/14(金) 04:48:11.36 ID:twnC7sAO [33/41]
シンジ「…え?」

…いやいやいやいや……え?

シンジ「…もっかい」

プルルルル プルルルル

ガチャ

『先ほどは失礼しました。万事屋さっちゃんです』

シンジ「何やってんだテメーはこのメス豚」

326 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage saga] 投稿日:2010/05/14(金) 05:00:32.53 ID:twnC7sAO [34/41]
シンジ「ちょっと猿飛さん!?何で勝手に上がりこんで電話受けてんですか!?いつから万事屋ファミリー気取りですかアンタは!?」

『アラ、誰かと思えばメガネじゃないほうの坊やじゃない』

シンジ「メガネの有無でフォルダ分けしてんじゃねーよカチ割りますよこのドM」

《かぶき町・万事屋》

ドM「フン、ドエマーなめんじゃないわよガキが。
あなた程度の煽りじゃ興奮しないの、腹の足しにもならないの」

シンジ『ポエマーみたいな言い方すんな!?なんだドエマーって!?』

ドM「フン…


どえむだって
いいじゃない
めすぶただもの

あやめ」

シンジ『もぉぉぉ!?何言っても無駄だよコイツ!?何言っても肥やしにするよ腹立つ!!!?ホンット腹立つ!!!?』

329 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage saga] 投稿日:2010/05/14(金) 05:18:11.17 ID:twnC7sAO [35/41]
シンジ『…で?勝手に上がりこんでるってことは…

銀さんたちは居ないんですか?』

ドM「そうなのよ…ここ数日見てないの。忍の私から行方を眩ますなんてさすが銀サン」

シンジ『いやアンタは忍んでないから。悪目立ち過ぎだから。
もっと忍んで下さいこの世から消えて下さいこの野郎』

ドM「何よ!?忍んでるわよ!?耐え忍んでるから放置プレイされ続けたんでしょ!?
劇場版では出番あれだけで我慢したんでしょ!?ラストでちょっと出てきただけだったでしょ!!!?」

シンジ『おいネタバレやめろ』

ドM「さっさと次は私がヒロインの映画作りなさいよ!?」

シンジ『スタッフに言えよクソが。
だいたいオメーがヒロインとかVシネコース一直線だろうが。何だ、18禁上等か?くのいち淫法帳か?』

ドM「衆人監視の中で私が……そんな……そんなのって……

興奮するじゃないのォォォ!!!!!!!?」
シンジ『死ね』

ブチッ ツー ツー ツー…

ドM「…。フン、小腹程度は膨れたわ。

…にしても銀サンどこに行っちゃったのかしら」

330 名前:わあ外が明るい…え?[sage] 投稿日:2010/05/14(金) 05:49:29.72 ID:twnC7sAO [36/41]
シンジ「…」

無駄にストレス溜まったよちくしょう…。

シンジ「銀さんたち…留守なのか…。

…情けねーな…こんなことじゃ…!」ボリボリ

《放課後・帰り道》

ヒカリ「…ごめんね、いつもなら碇君と帰ってるのに」

アスカ「いいわよ別に。アイツとは義務でいるだけだし」

ヒカリ「(ふふ…義務でいる相手にお弁当は作らないよね)」

アスカ「鈴原のことでしょ?」

ヒカリ「わかる?」

アスカ「見え見えよ。気づかないのはあの3バカトリオくらいね」

ヒカリ「あはは…」

アスカ「一つ聞いていい?あのジャージのどこがいいの?」
ヒカリ「…。優しい…ところ…」

アスカ「…。そっか」

331 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/14(金) 06:09:17.20 ID:twnC7sAO [37/41]
ヒカリ「今日休んでたの…大丈夫かな。風邪かな」

アスカ「…大丈夫よ!バカは風邪ひかないんだから」

ヒカリ「もう…あんまりバカバカ言わないで」

アスカ「あはは、ごめん」

アスカ「…(まさか…?)」

《葛城家・夜》

シンジ「…」ペラッ

アスカ「…あふ」

シンジ「…」ペラッ

アスカ「シンジ…松代の話、聞いてる?」

シンジ「んー…」ペラッ

アスカ「参号機のパイロットって誰なのかしらね…」

シンジ「…」

シンジ「…さあー…」ペラッ

ドスッ

シンジ「くぎゅっ!?」

アスカ「アンタ、知ってるわね?」

シンジ「ちょっ…乗んなバカ、降りろよ…」

アスカ「言いなさい、参号機のパイロットは!?」

シンジ「知らねーよ…!?」

アスカ「嘘つきなさい!?ジャンプ捲る手止まったでしょ!」

シンジ「バッカオメー違げーよ。オサレ先生の刀が13㎞も伸びたからびっくりして」
アスカ「はい嘘確定ィィィ!!絶対嘘!!」

シンジ「嘘じゃありませんんん!?ある意味びっくりですぅぅ!?」

ドタバタ

332 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/14(金) 06:18:48.06 ID:twnC7sAO [38/41]
ガチャ

加持「ふぅ、いい湯だった…

…って」

アスカ「…」ハーハー
シンジ「…」ゼーゼー

加持「…」



加持「あー…葛城から保護者代理を引き受けた身としては…その」

加持「避妊はしっかりとなっ」グッ


メリメリメリメリメリ
加持「痛い痛い痛い痛い!!!?冗談だよ悪かったっ!?」

333 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/14(金) 06:48:12.89 ID:twnC7sAO [39/41]






シンジ「…加持さん、もう寝ました?」

加持「…いや、まだ」

シンジ「聞いてもいいですか」

加持「うん?」

シンジ「何で、トウジなんですか」

加持「…知っていたか…」

シンジ「本人から聞きましたから」

加持「そう、か…」

加持「前に話したゼーレと繋がっている…人類補完委員会直属の組織にマルドゥック機関というものがある」

シンジ「…」

加持「表向きはエヴァンゲリオンのパイロット選出のための機関となっているが…その実態は存在していない」

シンジ「存在してない?」

加持「そうだ。関連企業は全てダミー。実際にパイロットの選出をしているのはネルフそのものだ。
もう一つ、シンジ君たちの学校は、実はパイロット候補を集めてある」

シンジ「じゃあ…」

加持「クラスメートから選ばれるのは当然だが…彼が選ばれたのは…その」

シンジ「…」

加持「君に対して人質を取った、とも言える」

シンジ「…」ギリッ…

334 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/14(金) 07:08:51.33 ID:twnC7sAO [40/41]
あのマダオ…どこまで腐ってやがる……!?

シンジ「…」ムクリ

加持「…シンジ君…?」

《葛城家・キッチン》

ガチャン

カシュッ
シンジ「…」ゴキュゴキュ

加持「…寝酒とは恐れ入るな」

シンジ「オッサン中学生ですから。加持さんもいかがです」

加持「…貰おうか。ハハ、葛城にどやされるな…」カシュッ

シンジ「大丈夫ですよ。
ミサトさんはビールの在庫が『まだある』か『もうない』かしか気にしてませんから…」ゴキュゴキュ

加持「じゃあ、遠慮なく付き合おう…」





アスカ「…(野郎2人で楽しんでないで、アタシもまぜなさいよ……バカ男共…)」



コメント

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

コメントの投稿

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)