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上条「北野誠一郎?」ACT.1

1 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/09(水) 01:44:15.20 ID:7YXY5YDO [1/15]
この学園都市に……
天使のように純朴で澄みきった心をもつ少年がやってきた
少年の名は北野誠一郎


北野「ここが学園都市かあ…なんて素敵な街なんだろう」

北野「新しい学校でも友達がたくさんできるといいなあ」

佐天「キャッ!?」ズテン

北野(あ!大変だ!女の子が転んじゃった!手を貸してあげなきゃ!)タタッ

北野「君、大丈夫かい?」スッ

佐天「あはは、いやーすいません。私ってホントおっちょこちょいで―――ッッ!!!!??」

北野「?」

佐天「キャーーー!!?わ、私大丈夫なんで失礼しまーーす!!!!」ダダダダダダダッッ!!

北野「…………」

……だが、彼の顔は怖かった

北野君

http://blog-imgs-31.fc2.com/c/h/e/cherryblossms/engel.jpg

2 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/09(水) 01:45:20.84 ID:7YXY5YDO

―とある高校―

上条「はよーす」

青髪「おっすカミやん。今日は早いんね」

上条「出席日数キツいからな…」

青髪「カミやんは留年予備軍やからねぇ」

上条「…留年だけは絶対嫌だ」

ガラッ

月詠「みなさーんホームルームを始めますよー…そ、それと突然ですが皆さんに転校生を紹介します」

青髪「ホンマ!そんで小萌センセー転校生は女子でっか!?」

月詠「え、えっと~…自分達の目で確認しちゃってくださーい」

月詠「それでは…き、北野ちゃん!教室に入ってきてください」

ガラッスタスタ

クラス一同「……………」シーン

3 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/09(水) 01:46:04.79 ID:7YXY5YDO

月詠「じ、自己紹介をお願いしますね(ふえーん、怖いよー)」

北野(よし…とにかく皆には僕が怖くないって事を分かってもらわなきゃ)グッ

北野「北野誠一郎です。こんな顔してますが、内気な小心者です…どうか皆さん仲良くしてください」

ザワッ!?

上条(怖ッ!?なんですかあの顔面凶器な御方は!)

青髪(どうみてもヤク中やんかっ!?)

土御門(仲良くってことは逆らうやつは容赦せんってことだな…こんな奴送り込むとは…何考えてるアレイスター?)

姫神(……怖い。)

北野(授業前のくだけた雰囲気の中でたくさんおしゃべりして早く皆と仲良くなろう)



シーン…

北野「……」

彼のひっしな思いも空しく時は過ぎていった…

4 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/09(水) 01:46:52.38 ID:7YXY5YDO

―キーンコーンカーンコーン―

ガラッ

先生「皆おはよー!今日も楽しくがんばろーっ」

シーン


先生「あれ?(おかしいな?自分は陽気で楽しい人気者の先生のハズなんだけど…まあいいや、いつも通り楽しい話術で盛り上げよう)」

先生「そうそう、確か今日からこのクラスに転校生がいたはずだよねーどこかなー?」キョロキョロ

クラス一同「!!!!」

先生「えーと一番奥の窓際の席か――」

北野「…」

先生「っ!?」ビクッ!

先生(こ、怖い!…だ、だが僕は怯まないぞ。楽しいトークでどんな不良とも仲良くなれるのが僕の特技さ)フッ

先生「北野誠一郎っていうのか…立派な名前だね」

先生「北野君はどこからきたのかい…なーんちゃってわははは!」

シーン

上条(せ、先生!)

姫神(無謀。)

青髪(先生!あんたの勇気に感服やー!?)

5 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/09(水) 01:47:31.82 ID:7YXY5YDO
先生「ははは…いきなりでちょっと失敗しちゃったかな」

ぐほっ

先生「?」

北野「ぐほっぐほっぐほほほほほ」

先生「………」

北野「今のシャレおもしろいや…先生って楽しい方ですね…」ニタリ

先生「―――」

先生「わ、わあああ!す……すまなかった!!」

北野「?」

先生「許してくれー!悪気があったわけじゃないんだ!ただ、場を和ませたかっただけなんだよ!」

先生「たのむーっ!殺さないでくれーー!!」ガクガクブルブル

北野(…ただ笑っただけなのに…)

6 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/09(水) 01:48:15.08 ID:7YXY5YDO

―下校中―

青髪「しかし、あの転校生どうにかならへんかなー」テクテク

上条「確かに。流石の上条さんもあまり関わり合いたくないですハイ」テクテク

土御門「それはわからんぜよ~、カミやんの不幸体質ならあの転校生とはこれから縁があるかもにゃーww」テクテク

上条「それだけは全力でお断りする…ってバーゲンセールあるから俺こっちから帰るわ」

青髪「カミやんも大変やねー」

土御門「わかったぜよー」

上条「んじゃなー」タッタッタ

7 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/09(水) 01:48:51.76 ID:7YXY5YDO

北野(あんなに念を押して自己紹介したのに…悲しいなあ…今日は友達が一人もできなかったのは残念だけど…うん、いつかきっと皆には分かってもらえる日がくるハズさ)

んじゃなー

北野(ん?あの人は確か上条さんだったかな?)

ポロッ

北野(あ!あの人財布落としたのに気付かず走ってる!届けてあげなきゃ!)ダダッ



上条「特売セール特売セール♪っと、貧乏学生の上条さんには有り難い話しですねー♪」

――――!!

上条「ん?何の音だ?……奇声?」クルリ

ズダダダダダダッッ!!!

北野「かみじょきえええ!まっきええええっ!(訳:上条君!待ってえ!)」

上条「!!!?」

ダダダダダダダッッ!!ダンッ

北野「はあ…はあ…(なんとか間に合った)」

上条「な……なんでせう…」

北野「はあ…はあ…」スッ

上条「…あれ!それは上条さんの財布!?」

北野「はあ…はあ…お、落とし…たよ」

上条「え?あ…どうも」

8 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/09(水) 01:49:24.63 ID:7YXY5YDO


上条「いやーなんか悪いな、買い物に付き合ってもらっちゃって、おかげでお一人様一パックの卵が2つも買えて上条さんはホクホクです」

北野「気にしなくても良いよ。これも何かの縁かも知れないしね」

上条「…話してみてわかったけど…ごめんな…勝手に北野の事勘違いしてた…」

北野「いや、いいんだ…慣れてるから……僕は皆と仲良くしたいのに皆は逃げてって……うっ」キラッ

上条「北野…(この怖い顔のせいで苦労したんだな…これからは上条さんが北野の理解者にならなきなゃな)」

上条「北野――」ビクッ

北野「う…うう…」

上条(泣いてる顔も怖い…)

9 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/09(水) 01:50:54.46 ID:7YXY5YDO
―公園のベンチ―

北野「……ごめんね、気を使わせちゃって」グビグビ

上条「なんのなんの、そのジュースは買い物に付き合ってくれた上条さんの感謝の気持ちですよーっと」グビグビ

北野「上条君は優しいんだね」

上条「そうか?普通だと思うが…所で北野のレベルっていくつなんだ?」

北野「そういう上条君は?」

上条「俺は0の無能力者だよ」

北野「僕もだよ………」

上条「そっか……」

北野「うん、僕は――」ギュルギュル!

北野「ぐ…!お、お腹が…」

上条「お、おい大丈夫か?」

北野「ちょ、ちょっとトイレに行ってくるね」ヨロヨロ

上条「本当に大丈夫か?あいつ」

御坂「あっーーーー!見つけた!」

10 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/09(水) 01:51:22.26 ID:7YXY5YDO

上条「げ…ビリビリまたお前か…」

御坂「だから……ビリビリって、言うなっつってんだろうがゴルアアァ!!!」バリバリ!

上条「おわっ!?」バキュゥン!

上条「いきなり電撃翌浴びせてくるなお前!ころす気か!?」

御坂「どうせ効かないんだから関係ないわよ!……今日こそ決着つけてやるんだから!」

上条「だから、勝負はお前の勝ちで良いって言ってんだろーが!」

御坂「問答無用!!」ビリビリ

上条「不幸だー!」

11 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/09(水) 01:51:58.88 ID:7YXY5YDO
ジャーゴボゴボ

北野「ふぅ…スッキリした、上条君には迷惑かけてばかりで申し訳ないなぁ」

北野「早く戻らなきゃ…ん?」

コレデモクラエ!ギャーヤメロマジデシンデシマウ!ウッサイ!バリバリ

北野「!!た、大変だ!上条君が女の子に襲われてる!と、止めなきゃ!」ダッ!




上条「いい加減しつこいぞお前!」

御坂「だったら、素直に電撃を食らいなさいよ!」

上条「馬鹿かお前!はいそうですかって言うわけねーだろうが!」

御坂「ふん、じゃあ電撃じゃなく、こっちでやらせてもらうわ」バチバチ

上条「ちょ、お前!この前みたいに砂鉄で剣とか危ないだろうが!」

御坂「だったら、大人しく負けなさいよ!」

上条「だあああ!不幸過ぎるーーー!」

きえええええ

上御(?)

12 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/09(水) 01:53:12.44 ID:7YXY5YDO
北野「きえええええ!!」ズダダダダダダッ!

御坂(な、何こいつ!?)

上条(北野!)

北野「きえええええ!!」

御坂「くっ!」バッ

北野「きええ…?」ピタッ

御坂「どこの誰だか知らないけど、こいつとの勝負邪魔しないでくれる?…じゃないと…この砂鉄の剣で…いくわよ」

上条「おい、ビリビリこいつは――」

北野「……」ポロポロ

上御(何故泣く!!?)

北野(何てことだ…僕が彼女の行動を止めようとしたばかりに……彼女をこんなにも傷つけてたなんて…)

北野(あの剣で自分の手首を切ろうとするなんて…)

北野「きえええええ!!」ダダダダダダダ!

御坂「なっ!」ザッ!

北野(なんとしても、彼女の自傷行為を止めなきゃ!)

北野「キヘーーっ!(訳:君ー!)しじゃちゃらきえ~~っ!(訳:しんじゃだめだーっ」

御坂「こ、この!」ブン

ズバッ…ぴゅ~

上条「お、おい!ビリビリ何やってんだよお前!」

御坂「わ、私だって本当に切るつもりなんてなかったわよ!」

13 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/09(水) 01:53:51.81 ID:7YXY5YDO

北野(剣が手首から離れた!)

http://www.google.co.jp/gwt/x?guid=on&output=xhtml1_0&source=m&u=http%3A%2F%2Ffile.nonbiritoshita.blog.shinobi.jp/Angel01.jpg&wsi=063de57aeb0c7e19&ei=7WsOTNmEOI2WrAPT192-Aw&wsc=pr


御坂「ひっ」

上条(怖っ!!?)

ズザザザザ!

ダンッ!

御坂「あ…あ…」

北野(…良かった…抑えつけたら剣消えた…)ホッ

北野「そんなにしに急ぐもんじゃないよ…命は一つしかないんだから…」

御坂「…はぅ」パタ

上条「お、おいビリビリ!?」

14 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/09(水) 01:54:33.63 ID:7YXY5YDO

ダダダダダダダ!

上条(アンチスキル?誰か通報したのか!?)

アンチスキル1「公園で能力者が暴れてると通報あった!!貴様だな!観念しろ!」ガシッ

北野「え?」

アンチスキル2「見るからに凶暴そうな奴だな!貴様を連行する!」

北野「あの…」

アンチスキル1「つべこべ言わずとっとと乗れ!」ドン

アンチスキル3「こいつ…超電磁砲を倒したのか…かなりの危険人物だな…」

上条「あのう、その人は何も…」

アンチスキル2「何があったかは分かりませんが大丈夫です!我らに任せて下さい!」

上条「いや、だから――」

アンチスキル1「では、失礼します!」

ブロロロッ

上条「北野…アンチスキルに連れてかれちゃった…」

15 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/09(水) 01:55:13.50 ID:7YXY5YDO

後に、上条の説明により誤解は解けたが、三人はこっぴどくしぼられたのは言うまでもない

…そして、学園都市にある噂が流れてた

LV5の御坂美琴が無能力者の人間――いや、悪魔―北野誠一郎に敗れた…と


その後、北野の数少ない理解者である上条の行動も空しく、北野君は誤解されたままクラスから、ますます怖れられてしまった

ACT.1終

Tag : エンジェル伝説とある魔術の禁書目録とある科学の超電磁砲

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