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一方通行「ごっつァンです」

お勧めスレに出てたんで。

1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 13:52:46.16 ID:GBtUWpbw0
とあるホテルの一室

≪……今日は力士さんの夕食に突撃でーす!……≫

一方通行「力士だァ? おォ、すげェ」

≪……やっぱり力士といったらちゃんこ鍋ですよねー……≫

一方通行「ふゥン。野菜多そォ」

≪じゃーん! 今回のちゃんこ鍋はなんと! 肉団子をふんだんに……≫

一方通行「!」ガタタタッ

一方通行「……、肉団子……!」


一方通行「力士になりてェ……、ちゃンこ鍋食いたいとか思ってねェけど逞しく屈強な体を作りてェ」

2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 13:54:27.57 ID:GBtUWpbw0
一方通行「と、思い立ったはイイけどよォ」カツカツ

一方通行「学園都市で力士なンざ見たことねェ」カツカツ

一方通行「……、てェか、俺ァ力士になれンのか?」カツカツ


??「おや? 一方通行さんじゃないですか」


一方通行「あン? 誰だオマ……」ゾッ

一方通行「海原か」

海原「よくわかりましたね。今の自分は海原光貴の姿を借りていないのですが」

一方通行「オマエが近付くとこっちは無性に寒気がすンだよボケ」

海原「随分嫌われていたようで残念です。ところで何か考え事でもしていましたか?」

一方通行「ア?」

海原「いつもよりぼうっとしているようだったので」
3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 13:58:26.92 ID:GBtUWpbw0
一方通行「あー、あのさァ」

海原「?」

一方通行「相撲」

海原「……は?」

一方通行「を、取る人になりてェ」

海原「……相撲と言うと、あの国技でありながら最近は外国人力士の台頭が目立っているという」

一方通行「それだ」

海原「自分の記憶違いでなければ、力士の体格はあなたの体格と正反対では?」

一方通行「だから困ってンですよォ」

海原(困っているようには見えなかったんですけど)
4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 14:03:12.20 ID:GBtUWpbw0
一方通行「認めたかねェが、見ての通り俺ァスリムすぎる」

海原「スリムどころか貧弱ですらありま」

一方通行「……、……」カチリ

海原「ええ冗談です冗談ですから電極のスイッチ戻しましょう」

一方通行「ン。でさァ、学園都市一スリムな俺は、当然力もねェわけ」

海原「その能力があれば力なんていりませんしね」

一方通行「それに比べて、どォよ? 力士は」

海原「どうって言われても。屈強ですよね」

一方通行「俺ァいつまでもこの能力に甘えるわけにはいかねェ……能力が使えなくてもクソガキを守れるくれェになりてェンだよ」

海原「!!」

7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 14:06:17.68 ID:GBtUWpbw0

海原「朝から泣かせますね」

一方通行「おォ。俺ァいつまでもこの能力に甘えるわけにはいかねェ……能力が使えなくてもクソガキを守れるくれェになりてェンだよ」

海原「あ、やっぱり二度目はかっこ悪いです」

一方通行「とまァ、こォいう気分になったンですよォ。今朝の力士特集観てたらさァ」

海原「なんだ、ただのテレビから受けた影響ですか」

一方通行「オマエ、力士の知り合いいねェ?」

海原「いるように見えます?」

一方通行「見えねェ」

海原「いませんよ」

一方通行「つっかえねェ。じゃあな」カツカツカツ

海原「……、まず杖をついている時点で相撲は無理ではないでしょうか」
8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 14:10:18.66 ID:GBtUWpbw0
一方通行「海原の未知の人選に頼った俺が間違ってた」

一方通行「……、……!」

キィィィーン キィィィーン

一方通行(耳鳴り……? そォいや、前にガキが耳鳴りするときにゃ近くに幽霊がいるとか騒いでやがったなァ)

一方通行(霊なンざいるわけねェだろ。人は死んだらとっとと天国だァ地獄だァに行きゃいいンだよ)


?「よお、第一位!」ポン


一方通行「……、……?」クルリ

一方通行「!!! ギャアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!」

?「なっ、なんだよいきなり大声出すんじゃねえよ!」

一方通行「れっ、れ、霊、メルヘンの霊が出たァァァァアアアアアア!!!!!」

垣根「テメッ、人のこと霊呼ばわりしてんじゃねええええええええ!!!!!!」
9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 14:15:07.16 ID:GBtUWpbw0
一方通行「オマエ、俺が殺したンじゃなかったっけ」

垣根「殺されかけたがな。でも俺第二位だし? 復活を果たした訳だ」

一方通行「ヘーオメデトー」

垣根「お前すっげえムカつくよな知ってたけど」

一方通行「紛らわしい真似してンじゃねェよ。耳鳴りしたからてっきり幽霊かと思っちまったじゃねェか死ね」

垣根「んだとコラ。と言いたいところだが耳鳴りは俺のせいだろうから謝ってやる」

一方通行「?」

垣根「ていうか今も耳鳴りしねえか? 慣れた?」

一方通行「あン? あー、ちょっとするよォな……」

垣根「サーセン、俺が冷蔵庫と完全にシンクロしてないからだわ」

11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 14:19:41.47 ID:GBtUWpbw0
一方通行「……、……あ?」

垣根「テメェにやられてから、俺は一時期死んでいた」

一方通行「オマエそれマジで霊じゃね?」

垣根「まあ聞けよ。それでな、俺の睫毛を使ってクローンが作られて」

一方通行「いやなンで睫毛?」

垣根「男性ホルモンが影響されてるからだろ。んで、この体は要するにクローンなんだよ」

一方通行「……、まァ、クローンが性能はともかく外見上オリジナルと大差ねェことは知ってっけどよォ」

垣根「そして、クローンを作ったはいいがやっぱり元の俺みてえな未元物質には届かなかったらしい」

一方通行「残念でしたァ」

垣根「そこで冷蔵庫」

13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 14:25:11.98 ID:GBtUWpbw0
一方通行「そこがわかンねェわ」

垣根「今の俺は体こそクローンのもので瑞々しいんだが、脳は元の俺とリンクしてる」

一方通行(瑞々しくはねェな)

垣根「で、その脳はさらに冷蔵庫的なものと繋がってる」

一方通行「あァ。そォいえば聞いたかもしンねェ、第二位はただ未元物質を吐き出すものになってるとかなンとか」

垣根「それがなんとかこうして人間に戻れた訳。祝え」

一方通行「ヘーオメデトー」

垣根「納得いかねえがまあいい。ところで物は相談なんだけど」

一方通行「なンなンですかァ? また倒されてェなら喜ンで引き受けてや」


垣根「力士の友達いねえ?」


一方通行「」
14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 14:30:32.92 ID:GBtUWpbw0
垣根「いや、この体になったのって昨日でさあ。今朝とかすげえ気持ちよく起きちゃって、普段観ねえニュースとか観ててさあ」

一方通行「……力士特集を観たンだな」

垣根「お、そうそう。ちゃんこ鍋がうまそうでうまそうで……って何で知ってんの? まさかお前も観たとか?」

一方通行「あァ観たぜェ! 観て俺も力士になりてェって思ったけどオマエみたいに不純な動機じゃありませン!」

垣根「不純? ちゃんこ鍋が?」

一方通行「当たり前だろォが。俺ァ強くなるために力士目指して」

垣根「……、わり、もっかい言って」

一方通行「? 強くなるために力士目指して」

垣根「www強くwwwwなるwwwwwwwためにwwwwwwww力wwwwwwwwww士wwwwwwwwwwwwwww」

一方通行「……、……」カチッ

垣根「ねーよwwwwwwwww意味わかんねえwwwwwwwwwwwwwwww思考回路がwwwwwwwwwwwwショート寸前wwwwwwwwwwwwww」

一方通行「死ね」

16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 14:34:25.72 ID:GBtUWpbw0
垣根「でさ、俺はちゃんこ鍋が食いたい。お前は力士になりたい。これって目標同じじゃね?」

一方通行「違う。全然違う」

垣根「だから探しに行こうぜ」

一方通行「接続詞がおかしい」

垣根「あー、冷蔵庫とリンクしてるから」

一方通行「オマエなンかもォ開き直ってねェか」

垣根「俺はこれからニューカキネとして生きるんだよ。もういちいち学園都市に構ってらんねえ」

一方通行「……、なンかさ……」

垣根「?」

一方通行「いや、いいわ……ニューカキネとして生きるってンならそれでいいわ」

垣根「おう」
17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 14:38:44.18 ID:GBtUWpbw0
垣根「んで。力士に会わないとな」

一方通行「学園都市にいねェだろ」

垣根「俺も幅広い交友関係持ってるけど力士な友達いねえんだよな」チラ

一方通行「なンで今俺に視線寄越した? 俺に友達いねェとかそォいう視線の寄越し方だったンですけど今」

垣根「いっやあ……まあその通りなんだが」

一方通行「」

垣根「俺は一応高校行ってたし友達なんざ沢山いるけど、お前いなくね? ぼっちじゃね?」

一方通行「……、……」イラッ

ピッピッポパピ
プルルルルルル

海原『? はいもしもし』

一方通行「海原くゥン? 大親友の一方通行ですけどォ、ちょっとこれから一緒に遊ばねェ?」

海原『!?!?』
18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 14:43:26.79 ID:GBtUWpbw0
海原「えっ、いやさっき会いましたよねていうか自分これから忙し」

一方通行『ンじゃオマエがよく現れるって噂のセブンスミスト前集合なァ』

ガチャ

海原「……、……え? なんで?」

海原「……、そうだ、こんなときの土御門さんだ」

プルルルルルルル

土御門『もしもし? どうした』

海原「ついに一方通行さんにヤキ入れられそうなんですけどどうしたら」

土御門『』

海原「しかもなんかセブンスミスト前とかすごいとこ指定されたんですけど」

土御門『……落ち着け、今ここでお前を殺っても一方通行の利益にはならない。損にもならないが』

21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 14:48:35.27 ID:GBtUWpbw0
海原「ひどいです」

土御門『よし、俺も行く。ていうか行きたい。野次馬的な意味で』

海原「ひどい」

土御門『安心しろ。結標もこういうのはきっと好きだ』

海原「『グループ』総出じゃありませんかそれ!」

土御門『ま、ドンマイだにゃー』

ガチャ

海原「……、ショチトル、御坂さん、自分に力を……!」

海原「いざとなったら的確に相手の股間を蹴り上げなければいけませんね、向こうは少し背が低いですし」

海原「キックの練習もしておかなければ」

シュッシュッ シュッシュッ

海原「……やましいことをしているわけではありませんよ決して」

23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 14:52:40.72 ID:GBtUWpbw0
一方通行「どォだ!」

垣根「友達いたんだな」

一方通行「おォ、俺の友達は世界各地にざっと一万人ほどいますゥ」

垣根「なにそれこわい」

一方通行「しかもオマエは冷蔵庫的なものとリンクしてるらしいが俺は直接助け合って生きてっからなァ」

垣根「負けた……! 助け合ってだと!? 共存しているだと!?」

一方通行「友達レベル半端ねェからな。オマエみてェな表面上のオツキアイじゃねェ」

垣根「な、なぜ……なぜ俺が表面上の友情を築いていると見抜い――」


御坂妹「その発言には多少の誇張表現が見受けられます、とミサカは都合よく解釈している一方通行をなじります」


一方通行「!」

垣根「え、第三位?」

25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 14:57:24.42 ID:GBtUWpbw0

御坂妹「ミサカは検体番号10032号で、御坂美琴お姉様のクローンの中では一番大人ですと主張します」

垣根「え、クローン? お嬢さんクローンなの?」

御坂妹「はい、とミサカは肯定します。ミサカはつい先ほどの一方通行の発言に我慢ならなかったので声をかけましたが」

垣根「すっげえ。じゃあ君は俺の先輩って訳だ。よろしくな」

御坂妹「? よくわかりませんが、ミサカは礼儀正しいので手を差し出してきたガラの悪いイケメンにも丁寧に対応し、握手します」

シェイクハンド

一方通行(なにこいつら)

垣根「ああ、先輩は第三位のクローン20000体のうちのひとりか」

御坂妹「ええそうです、とミサカは頷きます。物分かりがいいと助かります、とミサカは会話に交じれない一方通行をちらりと眺めます」

一方通行「ンだコラ。交じれないンじゃねェ、交じらないンですゥ」

垣根「ところでさっきこいつ友達が世界に一万人とか大それたこと言ってたんだけどやばくね?」

御坂妹「ミサカはその発言に物申すためにここにいるのです、とミサカは先ほどの発言の撤回を一方通行に要求します」
26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 15:04:39.16 ID:GBtUWpbw0
一方通行「あァ?」

御坂妹「ミサカはあなたの友達になった覚えはありません、とミサカは思いっきり心の底から全力で否定します」

垣根「なんかすげえ否定したいことはわかった」

一方通行「うっせェよ。いいじゃねェかべつに。人類皆兄弟だぜェ?」

御坂妹「一億歩譲って兄弟であったとしても血のつながりがほとんどない兄弟がいいです、とミサカはできるだけ一方通行から離れたいことを伝えます」

一方通行「あー……、なンつうか、言葉のあやだよ言葉のあや」

垣根「えっ、いねえの? 友達いねえの? ぼっち?」

一方通行「オマエは黙ってろォ!」

御坂妹「! ああ、そういうことですかとミサカはしたり顔で頷きます。
    そうですかそうですか、一方通行は友達がいないことを恥じていて、しかたなくミサカ達を友達扱いしたんですね」

一方通行「……、……」

垣根「友達wwwwいないことwwwwww恥じてるwwwwwwwwwwwwwwww」

一方通行「だから黙れェ!」

御坂妹「ミサカも鬼ではありません――演算補助もしている身ですし、まあ友達扱いする人が他にいないなら仕方ねーや。
    友達になってあげますとミサカは寛容な心で接します」

垣根「同情wwwwwwwwwwwされてwwwwwwwwwやんのwwwwwwwwwwwwwwwww」
27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 15:08:53.75 ID:GBtUWpbw0
垣根「」ピクピク

一方通行「……その、すまねェな」

御坂妹「いえ、友達となったからにはひとつ頼みたいことがあるので、とミサカは臨機応変に物事にあたります」

一方通行「頼み?」

御坂妹「友達がいないことはもうわかりましたが、知り合いにいる可能性も捨て切れません。

    力士の知り合いはいませんか、とミサカは訊ねてみます」

一方通行「オマエもかよォォォオオオ!!!!」

御坂妹「何のことかわかりませんが、ミサカは今猛烈にちゃんこ鍋が食べたいのですとミサカは自身の空腹をここぞとばかりにアピールします。ぐうぐう」

一方通行「……ひとつ、オマエの今朝の行動でも当ててやろォか」

御坂妹「? できるもんならやってみろ、とミサカは上から告げます」

一方通行「オマエ、今朝テレビの力士特集観ただろォ?」

御坂妹「!!! まさか一方通行がストーカーだったとは、とミサカは慌ててMNWに接続」

一方通行「待てコラ早まンじゃねェ」
28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 15:14:53.98 ID:GBtUWpbw0
一方通行「ここでのびてるクソメルヘンもよォ、その特集観てたンだと」

御坂妹「おお、とミサカは同じ番組を観ていた人物がいることに感動します。まるで感覚共有、人類皆兄弟ですねとミサカは少し前の台詞を引用します」

一方通行「ンで、俺も観てた」

御坂妹「訂正です。全然感動しませんし人類皆他人ですとミサカははっきり言ってやります」

一方通行「……、……はァ」

御坂妹「ところであなたも観ていたということは、ちゃんこ鍋を食べたいという欲望がむらむらとわきあがったことに繋がりますが、とミサカは指摘します」

一方通行「いや、食いてェとか思ってねェしただ俺ァ力士のよォな逞しい体を手に入れよォと」

御坂妹「無理だろjk、とミサカは一方通行を上から下までじろじろ見て即答します」

一方通行「……、……」

御坂妹「ていうか力士になる前にまずその細すぎる体を鍛えるべきだろ、とミサカは追い打ちをかけます」

一方通行「……、……」

垣根(追いwwwwwwww打ちwwwwwwwwwwwwww)
29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 15:20:29.40 ID:GBtUWpbw0
御坂妹「ところで結局知り合いに力士はいないんですか、とミサカはやっぱり一方通行に頼むんじゃなかったーとがっかりします」

一方通行「いるわけねェだろ」

垣根「まあここ学園都市だしな」

御坂妹「では仕方ないのでちゃんこ鍋を食べるためにも力士を探しましょうとミサカは提案します。ぐうぐう」

垣根「おっ、いいねえ。じゃあ探そうぜ」

一方通行「あ、セブンスミスト行かねェと」

垣根「ああ、お前の数少ない友達な」

御坂妹「!?!?」

一方通行「オマエ驚きすぎだろォ!?」

御坂妹「おっと、上位個体からの応援メッセージが届いたので読み上げます。

『わあっ、ついにあなたにも友達ができたのね! すごく嬉しいなあ、今度紹介してねってミサカはミサカははしゃいで思わず足の小指をソファにぶつけちゃったり』

    だそうです、とミサカは一方通行の反応をうかがいます」

一方通行「あンのクソガキ、だから部屋で走り回るなっつってンですよォ……!」

垣根「なにこの過保護」
30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 15:26:25.91 ID:GBtUWpbw0
セブンスミスト前

結標「来ないわねー」ブンブン

土御門「……結標、お前その金属バットどうした」

結標「え? だってヤキ入れるのよね」

海原「いえ、これから自分が入れられるかもしれないという話だったんですが」

結標「……、なあんだ。あの白いやつに『てめこらいい加減調子乗ってんじゃねーよ』とか言うのかと思ってたのに」

土御門(女ってこえー)

海原(殴るつもりだったんでしょうか)


垣根「ん? おい一方通行、セブンスミストの前に変なのいるけどあれ友達?」

一方通行「おォ……土御門と結標もいやがるたァ予想外だが」

御坂妹「あの爽やか青少年はMNWのブラリ上位ですとミサカは逃げる準備万端です」

一方通行「あァ、海原?」

御坂妹「はい、とミサカは首を縦に振ります。あれはいかん」

32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 15:30:36.39 ID:GBtUWpbw0
一方通行「よォ」

土御門「ああ、来たか……あ?」

垣根「んだよ」

結標「……、どちら様?」

一方通行「ニューカキネ」

垣根「学園都市第二位、『未元物質』の垣根帝督。よろしく頼むわ」

海原「……、あの、もしかしてヤキ入れたりしないんですか?」

一方通行「? 何の話ですかァ、興味深ェけど」

土御門「いや、海原の勘違いだったらしい。ならいい、帰るぞ二人と――」


御坂妹「おや? おやおやおや? 友達にしては随分そっけないですね、とミサカは場の空気を壊してみます」


一方通行「!!」

グループ(((え、友達?)))
33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 15:36:02.15 ID:GBtUWpbw0
御坂妹「MNWによると、友達はお互いをニックネームで呼ぶそうですとミサカは発言します。ですが、どうもそんな空気がないようですね」

土御門「……一方通行、どうなってる」

一方通行「……、……」

垣根「あーたしかにニックネームで呼ぶわ。俺なんか一時期ていとくんって呼ばれてた」

結標「……、その前に、私達は友達なんかじゃな」

一方通行「あわきン!」

結標「!?」ビクッ

一方通行「つっちィ!」

土御門「!?!?」

一方通行「うっちゃン!」

海原「!?!?!?」

一方通行「俺達、あの夕日に誓い合った友達じゃねェかよォ!
    (意訳:とりあえず話合わせろクソったれ)」

垣根(必死だなこいつ)

38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 15:42:09.74 ID:GBtUWpbw0
結標「え、ええそうね、あっくん、あの夕日に誓ったわ」

土御門「お、おう、あっくんは俺達の立派な友達だぜい!」

海原「あっくんの破天荒ぶりにいつも自分達は振り回されていますよ」

御坂妹「……、あっくん? とミサカは振り返ります」

一方通行「あ、あァ。あっくン。アクセラレータのあっくン」

垣根「へー、じゃあ俺もあっくんって呼ぶわ」

結標「えっ」
土御門「えっ」
海原「えっ」
一方通行「えっ」

垣根「え?」

御坂妹「今たしかに両者の間に溝が生まれましたね、とミサカは話題を提供しておきながら傍観者です」

39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 15:47:32.04 ID:GBtUWpbw0
垣根「ところでよお、なんでお前の友達呼んだんだっけ」

一方通行「あァ? そりゃオマエ……、……あれ?」

海原「ちなみに自分は用件を告げずに待ち合わせ場所だけ指定されました」

垣根「……、……ああ。思い出した」

一方通行「?」

垣根「ほら、俺が友達いっぱいいるからっつって、そんでテメェが対抗して電話かけたんだよ」

一方通行「……、そォだった」

結標(海原は同情されるべきよね)

土御門(ていうかその前に、学園都市の第一位と第二位がこんなに普通に会話してていいのかにゃー)

御坂妹「つまりそれ用件なくね? とミサカはつっこみを入れつつ、マジで腹鳴る5秒前」

一方通行「さっきから鳴ってたろォが」

海原「そういえば、あれから力士さんに出会えたんですか?」
40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 15:51:36.79 ID:GBtUWpbw0
結標「力士?」

一方通行「いンや。なかなかうまくいかねェ」

土御門「……、あっくん。ちょっといいか」

一方通行「ンだよ」

土御門「おそらくお前は今朝の力士特集に魅了されたんだろうが――力士と知り合ってどうするつもりだ?」

垣根「なんだ、つっちーも観てたのかあれ」

一方通行「どうする、って決まってンだろ。俺も力士になる」

結標「無理よ」

御坂妹「ミサカもそう言いましたが聞かないんですよねーとミサカは一方通行の聞き分けのなさにうんざりします」

一方通行「うっせェな、なるっつったらなるンだよ。人は夢を抱き続けていればいつの日か実現できンだよ」

海原「でも実現できない夢もありますよ」

一方通行「俺の辞書に不可能はありませン! 俺ァ力士になンだよォ!」

結標「……、ちゃんこ鍋食べたいだけじゃないのよね?」

一方通行「!?」ビクゥ
41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 15:55:07.74 ID:GBtUWpbw0
垣根「どういうことだよ、あわきん」

結標「大した意味はないわ。
   ただ、頭脳も学園都市一のあっくんが一朝一夕で力士になることは不可能だとわかっていながら、どうしてそこまで主張するのか気になっただけ」

一方通行「……、……」

海原「たしかに、違和感はありますね。でも、あの子のために強くなりたいと言っていましたし……」

御坂妹「その点ですが、一方通行が力士になったところで上位個体を守れるのですか? とミサカは訊ねます」

一方通行「……、……」

土御門「そもそもお前は能力の性質上、力士にならずともベクトル操作で相手を軽く土俵下に放り投げられると思うんだが」

一方通行「……、……」

垣根「え、ちょっと待ってついていけねえんだけどつまり何? もしかしてこいつ力士になるとか嘘っぱちな訳?」

一方通行「……、……」

御坂妹「沈黙は最大の肯定です、とミサカは一方通行が体面を取り繕っていたことを暴けて大満足です」

海原「『俺ァいつまでもこの能力に甘えるわけにはいかねェ……能力が使えなくてもクソガキを守れるくれェになりてェンだよ』」

一方通行「……、……」

海原「この言葉は、嘘だったんですね」

43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 15:59:28.38 ID:GBtUWpbw0
一方通行「……、……そじゃねェ」

垣根「あぁ?」

一方通行「嘘なンかじゃねェよ!!!!! 俺ァ力士になって、クソガキを守る! そォ決めたンだよォ!」

結標「いつ?」

一方通行「今ァ!」

土御門「今かよ」

一方通行「今だよ! わりィか!」

海原「悪いかどうかよりも、適当にかっこつけた台詞を二度も発言したことに問題がありますよね」

一方通行「仕方ねェだろちゃンこ鍋食いた、……」

御坂妹「ちゃんこ鍋食いた、……なんですか? とミサカは続きを促しますが」

一方通行「……、……」

垣根「まあまあ、そういじめてやるなって。なあ、あっくん?」ポン

キィィィーン キィィィィイイイン

一方通行「だからオマエが触れると耳鳴りすンですよォォオオオ!!!!」
44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 16:05:03.40 ID:GBtUWpbw0
土御門「まあ、つまり。お前は今朝の特集でちゃんこ鍋が食いたくなったと」

一方通行「……、あァ」

土御門「そして、テレビに影響されてちゃんこ鍋を食いたいと言うのは恥ずかしかったと」

一方通行「……、あァ」

土御門「そこで、力士になればちゃんこ鍋を食べられるんじゃないかと考えたわけだな」

一方通行「……、あァ」

土御門「とりあえず結論から言わせてもらうが」

一方通行「……、あァ」

土御門「ちゃんこ鍋って別に力士にならなくても普通に食えるぞ」

一方通行「!?」

結標「どこかの料亭で食べられるわよ」

一方通行「!?!?」

海原「というかご家庭で食べられますよ」

一方通行「!!!!!!!」

垣根「驚きのあまり顔芸してやがる」
御坂妹「家庭でできるということは、無理に力士を探す必要はないのですね、とミサカは冷静を装いつつも驚きます」
45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 16:08:35.67 ID:GBtUWpbw0
一方通行「家で……あのちゃンこ鍋が食えンのか……!?」

垣根「やべえ食いてえ……肉団子とか白菜とか用意すれば食えんじゃねえの?」

御坂妹「なるほど、そうと決まれば行くべきところはひとつしかありません、とミサカは一方通行に視線を向けます」

一方通行「あァ、わかってる。スーパー行くぞオマエらァ!
     俺達のアクセラマターノイズちゃンこ鍋パーリィはまだ始まったばかりだァ!」カチリ

垣根・御坂妹「「ウィ!!!」」

ダダダダダダダッ


海原「……、行ってしまいましたね」

結標「……、なにあの組み合わせ……」

土御門「今さらすぎるにゃー……」

海原「ていうか……」

結標「ええ……」

土御門「スーパーに行くためだけに能力使用モードにしていたな……」

海原「あれこそまさに無駄遣い」

結標「ウィって何よ、どこのノリなの」

50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 16:23:56.82 ID:GBtUWpbw0
とあるスーパー

垣根「誰が金を払うか決めてねえな」

一方通行「ちょっと待て、冷静に考えてみたらこの面子はおかしいだろォが」

御坂妹「べつにちゃんこ鍋が食べられるのならミサカは一方通行とだって義兄弟の契りを交わしてやりますよ、とミサカは胸を張ります」

一方通行「……俺さァ」

垣根「あ?」

一方通行「肉団子が入ってたことしか覚えてねェンだけど」

御坂妹「ミサカはもやしとうどんが入っていたことをしっかり記憶しています、とミサカは自己の優秀さを全面的にアピールします」

垣根「あ、俺白菜と人参入ってたの覚えてるぜ」

一方通行「もォそれでいいンじゃねェの? 肉団子は作ンのか、それとも既製品か」

御坂妹「作ると答えた場合、一体どこで作るのでしょうとミサカは首をかしげます」

垣根「あー……どうするよ」

一方通行「……、……あ!」
51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 16:28:03.62 ID:GBtUWpbw0
御坂妹「何か当てがありましたか、とミサカは声をあげた一方通行の気が狂っていないことを信じます」

一方通行「俺ンとこの隠れ家は無理だし、クソメルヘンのとこもきっと無理だろォ?」

垣根「おお、俺ホテル暮らしだからな」

一方通行「俺もだクソったれ。ンで、俺の友達でちゃンと寮に住ンでる奴がいてさァ」

ピッピッポポピ
プルルルルルルルル

上条『はーい、もしもし?』

一方通行「キッチン貸せ。ちゃンこ鍋食わせてやるから」

上条『へ? ああ、キッチンはべつにいいんだけど……ちゃんこ鍋?』

一方通行「ンじゃ」

ガチャ

垣根「清々しいくらいテメェは自分本位だな」

御坂妹「今のは彼ですね、とミサカは一方通行に感謝します。なかなかやるじゃねーかもやしだけど」

一方通行「オマエら素直に褒めらンねェの?」
52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 16:33:49.14 ID:GBtUWpbw0
垣根「ま、ここは俺が出す。白菜と人参代だけ」

一方通行「じゃあ俺は肉団子の材料、つまり挽き肉その他もろもろを買う」

御坂妹「え、その負担の割合おかしくね? とミサカは自分がもやしとうどん担当であることに戸惑います」

垣根「……仕方ねえな、見た感じ一番年上なのは俺みてえだし。もやしとうどんも俺が買ってやるよ」

一方通行「マジで? じゃあついでに肉も頼むわ。俺カート押す係やるから」

御坂妹「それミサカもやりたいですとミサカは先にカートを保護します」バッ

一方通行「あァ? オマエの細腕じゃカートは押せねェ、よって俺が押すンですゥ!」ガバッ

御坂妹「正直に言うと一方通行のほうが細腕ですよねとミサカは嫌になりながらも指摘しつつ、仕方ないのでカゴをカートに設置します」

垣根「……、ガキかよ……」


打ち止め「む? むむ……なんだかあの人の気配がするってミサカはミサカは駆け出してみる!」

芳川「あら、スーパーにあの子が? 面白そうね」
53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 16:39:01.11 ID:GBtUWpbw0
一方通行「挽き肉……、これでいいかァ」

垣根「牛!? 牛の挽き肉使うのかよ!」

御坂妹「もったいないけど考えてみたら金払うの一方通行だしやっぱもったいなくねーわ、とミサカは判断を下します」

一方通行「うめェもン食いてェンだよ俺は」

垣根「こうなったら俺も新鮮な白菜野菜を選別してやろうじゃねえか……!」

御坂妹「こうなってしまうと、ミサカも安いもやしは選べませんね、とミサカは第二位にちょっと遠慮しますが」

垣根「あ? いいよどうせカードで買うし」

一方通行「オマエ、口座凍結してねェのか?」

垣根「多分……」

御坂妹「やっぱり不安なので普通のもやしを選びましょう、とミサカは先手を打ちます」


芳川「あら、最終信号より先にわたしが見つけてしまったのだけれど……見ていようかしら」
54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 16:42:41.35 ID:GBtUWpbw0
一方通行「うどン、うどン……」

打ち止め「あーいたー! ってミサカはミサカはうどんを品定めしているあなたに飛びついて抱きついてぎゅってしてみる!」

ギュー

一方通行「うっわァ! って、なンだ……クソガキ、オマエどうしてここにいる?」

打ち止め「買出しだよってミサカはミサカは説明してみたり。
     あなたこそこんなところにいるなんて珍しいねってミサカはミサカは一週間ぶりに会ったあなたが元気そうで嬉しいんだけど、ってあー! 10032号だ!」

御坂妹「こんにちは上位個体。今日もハイテンションですね、とミサカは一方通行に抱きついたままの彼女に挨拶します」

打ち止め「だって久しぶりに会ったんだもんってミサカはミサカはしばらくこの人から離れるつもりがないことを明らかにしてみる。ところで後ろのお兄さんはだあれ?」

一方通行「しまった!」クルッ

垣根「……、……」プルプル

垣根「……幼女にwwwwwww抱きつかれてwwwwwwwwww身動きできねえwwwwwwwwwww第一位wwwwwwww」

一方通行「おいコラクソメルヘンちょっと表出ろ」

芳川(垣根帝督……? よくわからないけど、楽しそうだからいいわね)
55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 16:47:56.57 ID:GBtUWpbw0
一方通行「このクソったれなガラの悪い男は俺の下っ端だ」

垣根「はぁあ? いつ俺がお前の下っ端になったんだこら。小さいお嬢さん、俺は垣根帝督です」

打ち止め「カキネさんだねってミサカはミサカは大きく頷いてみる。この人のお友達?」

一方通行「ちげェ」

垣根「即答だな!」

御坂妹「お友達というよりも喧嘩しまくる知り合い、みたいな変な空気でしたよとミサカは報告します」

一方通行「大体オマエ、この前クソガキ狙っただろォが。一生忘れねェぞ俺ァ」

垣根「んなこと言ったらお前は俺を殺しかけてんだからな。一生覚えてるぜ俺は」

打ち止め「ちょ、ちょっと喧嘩はやめようよってミサカはミサカはあなたを見上げてお願いしてみる」


芳川(まるで最終信号がヒロインね……)

黄泉川「あれ、何してるじゃん桔梗。打ち止めは?」

芳川「あっち」
56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 16:53:46.54 ID:GBtUWpbw0
一方通行「あン? じゃあこいつがオマエに謝ったら許す」

垣根「はー? 何言ってんだお前。じゃあお前が俺に謝ったら俺も謝るわ」

一方通行「あァア? ……ンだァ、俺が謝れば土下座すンのかァ?」

垣根「ああする。めっちゃする。もう地面に額こすりつけて謝ってやるよ」


一方通行「ころしかけてすみませんでした」


垣根「」
御坂妹「」
打ち止め「」

黄泉川「おお、一方通行が謝った」

芳川「あんなに誠意のこもっていない謝罪はなかなか聞けないわね」

黄泉川「しかも超棒読みだったじゃんよ」
57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 17:00:18.83 ID:GBtUWpbw0
一方通行「謝ったぜェ?」

垣根「……、……」

御坂妹「たしかに謝罪したには謝罪しましたね、とミサカはとりあえず認めます」

一方通行「かーきねくゥゥゥン? 俺、謝ったンだけどォー」

打ち止め「なんだかあなたの言動がチンピラみたいってミサカはミサカは評価してみる」

垣根「くっそ……、たしかに、謝った……」

一方通行「まさかァー、ここで『俺に常識は通用しねえ』とか言いませンよねェー? いっくら未元物質が意味不明な能力でもそれはねェよなァ?」

垣根「く……、クソが……!」


垣根「狙おうとしてすみませんでした!!!!!」


打ち止め「え、え? ミサカに謝るの!? ってミサカはミサカはわけがわからない!」

一方通行「わかンなくていい、とりあえずそいつの茶髪踏ンどけ」

65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 19:23:51.75 ID:GBtUWpbw0

打ち止め「ふ、踏む!? ってミサカはミサカは動揺のあまりあなたから離れてみる」

一方通行「あァ踏め。むぎゅっと踏め」

垣根「おい待てなんで俺が踏まれなきゃ」

ムギュ

垣根「ぐえ!」

一方通行「イイからァ、オマエは大人しく土下座してろよ垣根くン?」グリグリ

御坂妹「一方通行の表情が実験時のように輝いていますとミサカはさりげなくMNWで配信中です」

打ち止め「え、えっと……その、ミサカはべつにそういう趣味もないし、あ、あなたが付き合えっていうならミサカもがんばるけどカキネさんを踏むのはいかがなものかなってミサカはミサカは」

一方通行「あン? 俺だってそォいう趣味はそこまでねェけどさァ」

グリムギュグリムギュ

垣根「痛い痛い痛いちょっ、これマジ痛え!」

一方通行「見てンの面白いかなって」グリグリグリ
66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 19:31:05.82 ID:GBtUWpbw0
御坂妹「こ、こいつ真性だ……とミサカはやはりドSだった一方通行の現在の行動を逐一MNWに流しています」

一方通行「あは、ぎゃはハハハハハッ!!! おらおらおらァ、もっと痛がれクソメルヘンがァ!」

垣根「いって、だから痛い! 鼻折れる折れる痛い痛い」

グリグリグリグリ

打ち止め「……なんだかカキネさんも嬉しそうかもってミサカはミサカは勇気を出して右足を彼の背中に乗せてみる」フワッ

垣根「へ? っておいマジかよなんで最終信号まで」

一方通行「よォし、踏め。踏むンだクソガキィ! 踏ンだその先に広がる新たな世界をオマエの手で掴み取れェ!」

御坂妹「なんかすげえ大それたことするみたいに吹聴してんなおい、とミサカは上位個体の行動が気になります」

打ち止め「……、あなたがそう言うならそうかもしれないってミサカはミサカは――えいっ!」

ギュウ

垣根「いって、……あ? 痛くねえ……軽い」

一方通行「そりゃ俺が踏ンだ後じゃ、クソガキがどンだけ力入れよォが快感にしかならねェだろ」


芳川「楽しそうでなによりね」

黄泉川「桔梗。あれは止めるべきなのかな、それとも見守るべきなのか」
67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 19:37:33.42 ID:GBtUWpbw0
数分後

垣根「なあ、俺の鼻赤くねえ? どう?」

御坂妹「赤いですね、とミサカは真実を伝えます。赤鼻のトナカイのようです」

一方通行「真っ赤なおっはーなァのー、カーキネくゥンはァー、いっつもみィンなァのー、わァらーいーもーのォー」

垣根「黙れよテメェ!!!」

打ち止め「踏んでごめんなさいってミサカはミサカはカキネさんに謝ってみる。やっぱりあなたは楽しくなかったんだね」

垣根「あ? ああ、うん……楽しくはねえけど……」

御坂妹「?」

垣根「悪かったな」

一方通行「最初からそォやって謝ってりゃ俺も踏まなかったのによォ」

垣根「お前多分謝っても踏んでただろ翼出さなかった俺に感謝するんだな!」


黄泉川「あのガラ悪い子、最後はさりげなく中学生にも踏まれててかわいそうだったじゃんよ……」

芳川「あら、案外垣根帝督は楽しんでいたように見えたけれど」
68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 19:44:53.71 ID:GBtUWpbw0
一方通行「でェ。クソガキ、オマエがここにいるってことは、あいつらもいンだろ」

打ち止め「ヨミカワとヨシカワのこと? ってミサカはミサカは遠くで見守っているふたりを指差してみたり」

垣根「!?」

御坂妹「おや、見られていたとは大変な羞恥プレイでしたね、とミサカは同情します」

打ち止め「ヨミカワーヨシカワー! ってミサカはミサカは両手をぶんぶん振ってみたり!」

芳川「最終信号が呼んでるわね」

黄泉川「じゃあ行くじゃんよ」

スタスタスタ

一方通行「オマエら、ガキほっといて買い物してンじゃねェよ」

芳川「ほっといてないわ。ずっと見てたもの」

黄泉川「ていうか、一方通行。たしかにサディスティックっていうのも個性だと思うし、私らが矯正できるもんじゃないけどさ」

一方通行「?」

垣根「みられたちくしょうみられたあくせられーたとようじょにふまれてるのいっぱんじんにみられたもうやだみられたしにたい」

一方通行(あ、だめだこいつ壊れた)

黄泉川「……友達の了承を得てからSMプレイはするもんじゃん?」
69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 19:51:10.03 ID:GBtUWpbw0
一方通行「……、……」

垣根「みられたちくしょうみられたあくせられーたとようじょにふまれてるのいっぱんじんにみられたもうやだみられたしにたい」

御坂妹「……、……」

垣根「みられたちくしょうみられたあくせられーたとようじょにふまれてるのいっぱんじんにみられたもうやだみられたしにたい」

打ち止め「……、……」

一方通行「……、ニューカキネ」

垣根「なんだよもうほっとけよどうせおれはこのさきいっしょうふまれたおとことして」

一方通行「わりィ。ごめン。すンませンでした。君の将来を奪う気はなかったンです戻ってきてください」

御坂妹「ミサカも正直やりすぎたと反省しています。180cm超えの男を軽く踏める機会などそうそう訪れないので興奮してしまいました、とミサカは弁明します」

打ち止め「この人の口車に乗っちゃってごめんなさいってミサカもミサカもふたりに便乗して謝り倒してみる」

芳川「そうそう、ごめんねずっと見てて。わたしってば甘いくせに優しくないから」

黄泉川「桔梗はただの野次馬じゃんよ」
70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 19:56:13.78 ID:GBtUWpbw0
垣根「そ、そこまで謝るなら、うじうじ悩むのもやめてやるけど!」

一方通行(うゥわ、うっぜェ……)

御坂妹(うざいと口にしてはいけないんですよね、とミサカは口を閉ざします)

打ち止め(なんていうか、めんどくさい人なのかなってミサカはミサカはこっそり考えてみたり)

垣根「じゃあ早速ちゃんこ鍋の材料揃えようぜ」

黄泉川「ちゃんこ鍋?」

一方通行「あァ。ちゃンこ鍋食いてェから、ここにいる三人で三下ンち行って作るンだよ」

芳川「あら、いいわね。わたしもいいかしら」

御坂妹「彼の家にはあまり大人数は入ることができませんとミサカはやんわりお断りします」

芳川「チッ」

打ち止め「いいなあちゃんこ鍋! ってミサカはミサカは経験したことのない鍋に目を輝かせてみるんだけど」

一方通行「オマエひとりなら無問題」

芳川「それ卑怯よ! わたしだってちゃんこ鍋食べたいのに!」

黄泉川「……いいから落ち着こ、桔梗」
71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 20:02:45.69 ID:GBtUWpbw0
川「だって愛穂、あなた今朝の力士特集観た!? 時代は空前のちゃんこブームよ」

黄泉川「観てない、仕事してたから。ニートの桔梗とは違うじゃん」

芳川「もう決めたわ、一方通行。わたしもちゃんこ鍋食べるわよ」

一方通行「なンなンですかァこのニート! 聞き分けねェなおい!」

打ち止め「ヨシカワはいつだってわがままよってミサカはミサカは昨日も芳川がミサカにチャンネル権を譲らなかったことを力説してみる」

一方通行「ンだとコラ! 芳川ァ、オマエ大人ならクソガキにテレビくれェ見せてやれ!」

芳川「わたしは野球が観たかった。ただそれだけよ」

御坂妹「年上の女性はあの人の守備範囲になるのでお引取りくださいとミサカは少し強めに断ります」

垣根「まあ年上の女ってのも悪くねえよ。なあオネーサン、今夜俺とちゃんこパーリィしねえ?」

黄泉川「悪いね、私は生徒に興味はないじゃんよ」

打ち止め「野球観ながら解説したりつっこんだりするのはうるさいからやめてほしいってミサカはミサカは頼んでみる」

芳川「野球観戦してるんだもの、しょうがないわ」

一方通行「オマエは本当に素晴らしいニートだなァクソったれが!」
72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 20:09:00.52 ID:GBtUWpbw0
芳川「やだやだちゃんこなべたべたい」

黄泉川「はいはいわかったわかった。じゃあ一方通行、打ち止めは任せたからね」

一方通行「おォ。パーリィ終わり次第家まで送る」

芳川「やだやだちゃんこなべくわせろ」

黄泉川「はいはいわかったわかった。んじゃね、みんな」

ズルズルズル

垣根「……俺、暗部だし色んな大人見てきたけどさあ」

打ち止め「芳川みたいな駄々っ子ははじめて? ってミサカはミサカは訊いてみる」

垣根「駄々っ子っていうか、……すげえ自分に甘くねえか、あの女」

御坂妹「それが芳川桔梗という研究者のすべてです、とミサカは当たり前のように頷き、ところでもやしこれでいいですか」

一方通行「人のこともやし呼ばわりすンな」

御坂妹「今のは一方通行に語りかけたのではありません、もやしの種類を訊ねました、とミサカはもやしの自覚がある一方通行に失笑します」

74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 20:16:08.48 ID:GBtUWpbw0
打ち止め「ねえねえヤンヤン食べたいなってミサカはミサカはあなたにお願いしてみたりー」

一方通行「あン? 仕方ねェな、おら行くぞ」

シャーカラカラカラ

垣根「ベタ甘じゃねえか」

御坂妹「それが一方通行という超能力者のすべてです、とミサカはこれまた当たり前のように頷き、カートを追いかけます」

垣根「……、結局うどん選んでねえだろ。ったく」ガサガサ

心理定規「あら、あなたがスーパーにいるなんて珍しいわね」

垣根「! ……なんだ、心理定規か」

心理定規「随分久しぶりに普通のあなたを見たかも。一方通行と楽しそうにしてたけど」

垣根「ああ。なんかもうめんどくせえし、くだらねえこと考えるのはやめた」ガサガサ

心理定規(距離単位30……、まあまあ友達レベルってとこかしら)

心理定規「ま、あなたが楽しいならそれでいいんじゃない? じゃあね」

垣根「あ、待て。お前、ちゃんこ鍋嫌い?」

心理定規「……、やめとこっかな。私これから予定あるもの」
75 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 20:21:20.22 ID:GBtUWpbw0
垣根「そっか。んじゃな」ヒラヒラ

心理定規「ええ、……そういえば」

垣根「あぁ?」

心理定規「近くでアイテムの残党を見たわよ。遭遇しないほうがいいかもね。それじゃ」

スタスタスタ

垣根「……遭遇したら、ちゃんこ鍋に誘えばいいんじゃねえの? よし、このうどんでいいか」

スタスタスタ

一方通行「ガキ。ひとつ聞かせろ」

打ち止め「なあに? ってミサカはミサカはお菓子を選びながらあなたに問いかけてみる」

一方通行「買うのはヤンヤンだけじゃなかったのかァ!? オマエこれカートからあふれ出そうなンですけどォ!」

御坂妹「よくあるよくある、とミサカはきのこたけのこ戦争の勃発を防ぐため、両方を味わえるファミリーパックをつっこみます」


垣根(あいつら何やってんだろう)

77 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 20:29:53.34 ID:GBtUWpbw0
一方通行「前が、見えねェ」

垣根「何をどうしたらこんなに買おうと思う訳?」

打ち止め「
この人と一緒のご飯が嬉しいんだもんってミサカはミサカは暴露してみる」

御坂妹「ミサカは一方通行と一緒のご飯なんてちっとも興味はありませんが、彼の家で食べるとなれば別です、とミサカは頬を赤らめます」

垣根「おお……恋してんだなお嬢さん達……」

一方通行「ンだとォ!? クソガキ、オマエにゃまだ早ェ! 諦めろ!」ガシッ
打ち止め「えええ!? ミサカは諦めないよってミサカはミサカはよくわからないけどとりあえず意思表明!」

垣根「……、……」

御坂妹「言いたいことはわかります。
    こんな第一位信じたくなーい! みたいな心境だと思いますが、彼らはあれで大真面目なので勘弁してやってください、とミサカは妹の幸せを願います」

垣根「ああ、うん……、いや、戦ったときもそうだったけどな……わかってるけどなんつうか……過保護すぎねえ?」

御坂妹「それで世の中うまくいってるんですよ、とミサカは第二位を諭します」

一方通行「あーきーらーめーろォ! 無理だ、オマエには無理だ! オマエまだガキだろォが、相手はどこのどいつですかァ!?」
打ち止め「ほ、本人の前では、ってミサカはミサカは目を逸らし」
一方通行「本人!? ……かァァァァアアアきィィィィイイねェェェェエエエエ!!!!!」

垣根「とばっちりかよ!」
78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 20:38:01.98 ID:GBtUWpbw0
一方通行「打ち止め! こンなガラ悪くてスカした男はぜってェオマエを不幸にする!」

垣根「凶悪面に言われたくねえよ」

打ち止め「えっと、たしかにガラは悪いしスカしてるかもしれないけどそれでも好きだよってミサカはミサカは断言してみる!」

一方通行「ッ!? こンのヤロォォォオオオ!!! 垣根、オマエどォやってこいつを落とした! あァ!? 答えろォ!」

御坂妹「皮肉なことに、第二位を形容した言葉が自分にも適用されているのですねとミサカは部外者なので思いっきりこのすれ違いを楽しみます」

垣根「はぁあ? だからそこの最終信号が好いてんのは俺じゃなくて」

一方通行「あァ、もォ許さねェ……このガキ泣かせてみろ、オマエの心臓まで煮て焼いて食っちまうぞォ!」

打ち止め「だ、だから待ってなにかおかしいよってミサカはミサカは」

垣根「あぁあ? 上等だ、どこまでもムカつく野郎だぜ。煮て焼けるもんならやってみせろよ第一位!」ファサッ

一方通行「あーだっせェ。超ださいです垣根帝督、ってかァ!」

垣根「テメェ、他人のアイデンティティー使用してんじゃねえぞ!」


絹旗「今どこかで私に超許可を得ずに口癖を超使われていたような気がします」

滝壺「ちゃんこーちゃんこ鍋ー」

79 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/05/08(土) 20:43:27.93 ID:GBtUWpbw0
用事できた
いつ帰ってくるかわかんねえから誰か書くか落としてくれ
んじゃな!!!!!
ああでも一方さんについて語ってればよくね? なんか最近vipで一方さんスレ見かけないしな!!!!!
もうそろそろスレスト終わってもいいんじゃねえのかな!!!
んで一方さんスレ乱立しちゃえば俺超幸せなんだけどさああああああああああ

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