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朋也「春原、妹さんを俺にください」

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/20(木) 20:40:58.56 ID:xAeNpCL90 [1/17]
春原「ほぇ!?」

朋也「頼む、この通りだ」

春原「いやいや… ちょっと何言ってるかわからないんだけど」

朋也「どうやら俺は『妹萌え』に目覚めてしまったらしい
    いや、目覚めさせられたんだ、お前の妹によってな」

春原「岡崎…」

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/20(木) 20:46:43.54 ID:xAeNpCL90
春原「まぁわからなくもないけど…
    芽衣は外面だけはいいからな」

朋也「いや、内面も最高だ
    お前の妹とは思えないくらい、な」

春原「それ言うの、アンタで100人目なんですけどね…」

朋也「とにかく、だ。
    芽衣ちゃんを俺にくれなければ…」

春原「な、なんだよ」

朋也「今日お前のところで寝るからな」

春原「やめてください。いやマジで」

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/20(木) 20:56:19.04 ID:xAeNpCL90
春原「まぁ芽衣の奴はもう来ないだろうさ。
    この『いもうとモード』やるから、もう帰れよ」

朋也「そんなものはいらない。持ってるから
    っていうか何でお前がこんなものを持ってるんだ。
    本物の妹がいるのに悲しくならないのか」

春原「う、うるさい! 後輩からもらったんだ!」

朋也「わかったわかった。
    じゃあ考えておいてくれよ。
    俺は本気だからな」

春原「なんだよ…」

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/20(木) 21:01:38.53 ID:xAeNpCL90
―――――――――――次の日

朋也「ねみぃ…」

朋也(なんかたくさんの妹たちに埋もれてるユメを見たぞ…)

渚「あ、朋也くん。 おはようございます」

朋也「ん、あぁ、渚か…。 おはよ」

渚「…?
   朋也くん、どうかしましたか?
   悩んでるように見えます」

朋也「いや… お前には関係のないことだ」

渚「そうですか…」

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/20(木) 21:06:39.37 ID:xAeNpCL90
渚「何かあったら私に相談してくれると嬉しいです」

朋也「ああ、ありがとう」

朋也(こんな悩み言えるかよ…)

朋也(にしても、今思ったことだが…)

朋也(渚って本当に年上なのかなぁ…どう見ても年下にしか見えないんだが)

朋也(ゴクリ…)

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/20(木) 21:14:07.57 ID:xAeNpCL90
朋也(早苗さんと一緒にいるときも、親子というより姉妹にしか見えないしな)

朋也「な、渚…」

渚「はい。なんでしょう」

朋也「自分の妹が欲しいと思ったことはないか?」

朋也(はっ… 何で俺はこんなこと聞いてるんだ)

渚「妹…ですか」

渚「私は妹よりお姉ちゃんの方が欲しいです」

渚「でも、朋也くんみたいな性格の妹なら、是非欲しいですw」

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/20(木) 21:23:34.41 ID:xAeNpCL90
朋也「」

朋也(だんご大家族の時もそうだが、こいつのセンスの狂い様はなんだ)

朋也「ははは、そんな女の子がいても可愛くないだろ」

渚「え?そうでしょうか…
   朋也くんは可愛いのに」

朋也「ははは、俺とだんご大家族ではどっちが可愛いんだ?」

渚「そんなのだんご大家族に決まってます」

朋也「ははは」

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/20(木) 21:34:20.04 ID:xAeNpCL90
―――――――――――学校

朋也(『お兄ちゃん』…か)

朋也(いい響きだよな)

男子生徒A「おいおい、マジかよ」

男子生徒B「これがマジなんだよ…
       俺の友達から聞いたんだけどよ…」

男子生徒B「でるんだってよ…幽霊が」

男子生徒A「嘘…だろ?」

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/20(木) 21:43:21.88 ID:xAeNpCL90
男子生徒B「なんでも、呪われたアイテムを学校中の生徒に配ってるとか」

男子生徒A「こえーなあ」

朋也(くだらん、寝よ)

男子生徒A「ところで、その幽霊ってのはどういう容姿なんだ?」

男子生徒B「あぁ、なんかちっちゃい女の子みたいなんだ」

朋也(なん…だと…)

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/20(木) 21:57:37.40 ID:xAeNpCL90
朋也(ははは、何反応してるんだ
    幽霊なんているわけじゃないか)

春原「『ちっちゃい女の子』ってワードに反応したんじゃないの」

朋也「なに勝手に人の心読んでやがる」

春原「お前が考えていることはよくわかるんだよ
    それにしても幽霊ってさ、なんかワクワクしない!?」

朋也「しねぇよ、別に」

春原「あっそう、じゃあ僕だけ仲良くなっちゃうかな
    ロリ体型の幽霊ちゃんかー、うふふ」

朋也「気持ち悪いなお前」

春原「今のお前に僕を蔑む資格があるのかねぇ」


風呂行ってくる

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/20(木) 22:54:39.61 ID:xAeNpCL90
春原「…で、なんでお前がついてきてるのかな」

朋也「ヒマだったからだが」

春原「ふーん…
    どうせその妹系の幽霊ちゃんを見たいんだろ」

朋也「いいからさっさとそのコの所に連れていけよ」

春原「へへっ、急かすなよ
    ん、この空き教室だ」

朋也「ここって演劇部の部室の隣じゃないか。
    こんなところに本当にいるのか?」

春原「僕が聞いた噂に間違いは無いね」

朋也「何を根拠にそんな事が言えるんだ」

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/20(木) 23:03:25.28 ID:xAeNpCL90
ソロー

春原「…あ!いた!
    窓際の机に座ってなんかやってる!」

朋也「マジかよ、からかってんじゃないだr」

朋也(こ、これは…!)

春原「何やってるんだろ? 彫刻?
    あ、もしかして呪いのアイテムを作ってるのかもね!」

朋也(か、かわいすぎる…
    これは全国に100万人はいるだろう妹萌えの同志たちを悶え殺す)

春原「んー、でも僕はちょっと好みじゃないかもねぇ
    ちょっと子供っぽすぎるっていうか…」

バコッ

春原「いだっ! どうして僕を殴った!」

朋也「うるさい黙れ」

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/20(木) 23:15:45.60 ID:xAeNpCL90
春原「! おい岡崎、あのコ僕たちの方を見たぞ
    隠れてみてるのがバレちゃったんじゃない?」

朋也「おまえが急に大きな声だすからだろ
    まったく、俺ひとりで来るべきだったか…」

春原「どこから突っ込めばいいんですかね…」

風子「あの… 私に何か用ですか」

朋也(やばい…声もかわいすぎる…)

春原「いや、ちょっと通りかかっただけだよ
    そんな事よりこんなところで一人で何やってるの?
    僕たちと一緒にあそばなあああああああああああああっ!?」

春原『岡崎! おまえ、僕の足踏んでるよ!』

朋也『バカ、わざと踏んでるんだよ
    そんな典型的なナンパで釣られるわけねぇだろ…』

風子「…」

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/20(木) 23:22:28.86 ID:xAeNpCL90
風子「変な人たちです」

朋也「おいおい、変な人"たち"ってなんだよ
    春原はともかく、どうして俺まで…」

風子「いや、あなたも変な人です」

朋也「そうかよ…」

風子「でも悪い人たちじゃないです
    風子、目を見ればわかります」

風子「じーーーー」

春原「いやいや、そんなにまじまじと見なくても」

朋也(やばい、持って帰りたい)

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/20(木) 23:30:26.80 ID:xAeNpCL90
風子「でも風子いそがしいからあなたたちと遊んでる暇はないです」

春原「え、そうなの?」

風子「お姉ちゃんの結婚式までにこれを全校生徒分作らないといけないんです」

朋也(うは、リアル妹だったのかよ)

風子「なので、おふたりにもこれを差し上げます。どうぞ」

春原「え、ああ、ありがと」

朋也「大事にとっておく」

朋也(お星様なんて女の子らしくて可愛すぎだろ…jk)

35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/20(木) 23:39:21.27 ID:xAeNpCL90
―――――――――――――――――――――――――――

春原「いや~、あの娘可愛かったねぇ。
    また会いたいねぇ」

朋也「さっきタイプじゃないとか言ってなかったか」

春原「え?そんな事言ったっけ僕
    忘れちゃったな~~~あはは~www」
    まああんな姉思いな女の子を嫌いになんてなれないよね」

朋也「あの娘…風子とか言ったっけか
    あいつはオマエのこと大嫌いだと思うぞ」

春原「冗談でも言っていいことと悪いことがあるでしょうよ!?」

36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/20(木) 23:48:57.86 ID:xAeNpCL90
春原「ところで岡崎ー、さっき風子ちゃんが僕たちにくれたコレ
    何だと思う?」

朋也「どう見ても星の形をした木だろ」

春原「え~、そうかなぁ?
    僕には手裏剣に見えるんだけど」

朋也「ねーよ…」

春原「あはは、そうかな。
    意外とヒトデだったりしてw」

朋也「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

春原「岡崎wwwwおまえwwwwwww笑いすぎwwwww」

杏「なーに廊下の真ん中でばかみたいに笑ってんのよ」

春原「げ…藤林杏」

39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/21(金) 00:01:43.56 ID:lBcldVId0 [1/6]
朋也(そういえば)

朋也(こいつにも妹がいるんだよな…)

朋也(羨ましすぎる…)

杏「ところで、アンタたちが持ってるそれ何?」

春原「あぁ、これ?
    さっきもらったんだよ
    なんでもお姉さんの結婚式のために、とか…
    よくわかんないけどいい子だったな~」

杏「ふーん… お姉さん思いなのね
   まぁ私も椋のためなら何だってがんばれそうだけどね」

朋也「やっぱり椋のことが好きなんだな」

杏「ん、まあね」

朋也(姉妹百合か、アリだな)

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/21(金) 00:13:18.32 ID:lBcldVId0 [2/6]
杏「あー、ついでに椋呼んできてくれない?
   ちょっとあの子、私に相談事があるみたいなのよ」

春原「ん、委員長が杏に相談?
    普通逆じゃない?」

杏「あの子の性格を知ってるでしょ?
   椋は奥手だから私がサポートしなきゃだめなのよ」

朋也「…」

朋也(大人しい姉にオテンバな妹というのはある意味王道パターンだが…やっぱりこれが至高だな)

43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/21(金) 00:19:19.16 ID:lBcldVId0 [3/6]
杏「ねぇ、朋也」

朋也「なんだよ」

杏「最近…椋のことどう思ってる?」

朋也「委員長のこと?
    別に…」

杏「…気づかないの?本当に?」

朋也「何にだよ」

杏「…そう
   やっぱり私の思い込みかしら」

朋也「なんだよさっきから」

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/21(金) 00:33:30.25 ID:lBcldVId0 [4/6]
春原「はいはい、呼んできましたよっと」

朋也「お前いつの間に」

椋「ごめんねお姉ちゃん、待たせちゃって…」

杏「ううん、いいのよ
   さ、行きましょ
   あぁ、あとアンタ達盗み聞きとかしたらブッ殺すからね」

春原「えぇー!?
    せっかく連れてきてやったのにお礼も言わず、しかも脅しですか!?」

春原「全くひどい待遇っすね! 岡崎もなんか言ってやれよ!」

朋也「いや、俺はなんにもしてねーし」

春原「くっそおおおおおおおおお!」

45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/21(金) 00:40:20.68 ID:lBcldVId0 [5/6]
――――――――――――――――――――――――

春原「…で、今日も当然のようにボクの部屋に居座るんですね」

朋也「当然だろ、悪いか」

春原「『悪い』と言っても出ていかないんでしょ…」

朋也「他に行くところもないしさ…」

朋也「で、お前の妹を貰う件なんだが…」

春原「はあああああああああああ!?
    もう忘れたものだと思ってましたよ!」

朋也「何言ってんだ 一日中妹のことで頭がいっぱいだったよ」

46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/21(金) 00:46:03.27 ID:lBcldVId0 [6/6]
春原「そのことなんだけどさ…
    お前は大事なことを見落としているようだ」

朋也「なんだよ」

春原「芽衣がお前の妹になるってことはだな…」

春原「僕とお前も兄弟になるってことなんだよ!!」

朋也「えっ」

朋也「…」

朋也「…おぇぇ」

春原「吐くほどイヤですか、僕と兄弟になるのは」

朋也「当たり前だろ… おい春原」

春原「…なんすか」

朋也「お前がいつかいってた『いもうとモード』…
    貸してくれないか」

春原「…持ってるんじゃなかったのか」

      END

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