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唯「澪ちゃん澪ちゃん澪ちゃ~ん!」風子「え?」
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 21:25:33.82 ID:UGMzXJxM0 [1/33]
唯「あれっ、澪ちゃんなんでメガネかけてんの?」
風子「え、いや私は……」
唯「あっ、これ借りてた漫画!
面白かったから続きも貸してね!」
風子「え、あの……」
唯「あれっ、澪ちゃんなんでメガネかけてんの?」
風子「え、いや私は……」
唯「あっ、これ借りてた漫画!
面白かったから続きも貸してね!」
風子「え、あの……」
2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 21:30:18.54 ID:UGMzXJxM0 [2/33]
唯「じゃね~澪ちゃ~ん!」たたっ
風子「いや私は秋山さんじゃ……
あ……行ってしまった……」
風子「漫画を押し付けられてしまったけど……
私から秋山さんに返した方がいいかな……
今さら平沢さんの間違いを訂正しに行くのも気まずいし」
風子「そういやなんの漫画を貸し借りしてんだろ」がさごそ
『汁まみれ姉妹~近親レズ姦2・もう止まれない~』
風子「え゛っ……」
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 21:34:37.72 ID:UGMzXJxM0
風子「ま、まさかこんなのを読んでたなんて……
秋山さんも平沢さんも、
こういうのと縁遠い感じに見えたけど」
風子「これ秋山さんに返さないと……
あ、いや……私にこれを見られたって分かったら、
秋山さんきっと恥ずかしいよね……
多分平沢さんとの間だけの秘密のやりとりなんだろうし」
風子「よし……すきを見て、
平沢秋山両名にバレないように、
こっそりと……秋山さんの机に入れておこう」
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 21:38:30.78 ID:UGMzXJxM0
教室「わいわいがやがや」
風子「たしか秋山さんの席はここだったはず」
風子「よし、バレないように」
風子「こっそりと」
風子「……入れておこう」スッ
澪「あれ、何やってるの?」
風子「うゎっ!?」
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 21:41:54.84 ID:UGMzXJxM0
澪「な……なにか私の机に入れなかった?」
風子「い、い、い、い、入れてな……
いいいや入れたけど、あのそれは
平沢さんから預かったというか……
あ、中身は見てない、見てないから」
澪「唯からの預かり物……?
なんだろう……」がさごそ
風子「あっ、ここで見ない方が……」
澪「えっと、しるまみれしまい……きんしんれず……
って、なんだこれっ!」
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 21:44:08.82 ID:UGMzXJxM0
風子「だから平沢さんからの」
澪「ゆ、唯がこんなもの私によこすわけないだろっ……!
変な冗談はやめてっ」
風子「えっ、でっ、でも……」
澪「ほらっ、これ持ってって!
もう二度と私にこんなの見せないでっ!」ぐいっ
風子「え、ええぇ~……」
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 21:47:55.89 ID:UGMzXJxM0
風子「私の手元に戻ってきてしまった……
謎のエロ本が……」
風子「秋山さんはこれについて知らない感じだったな……
もしかして平沢さんの間違いなのかな」
風子「よし、もう今のうちに平沢さんに返しに行こう……
ついでに間違ってたことも説明しとこう、
私の名前とこのエロ本について……」
風子「こういうのは時間が経てば経つほど
言いにくくなっちゃうからね……」
風子「あっ、平沢さ~……」
キーンコーンカーンコーン
先生「席について~」
風子「うっ……」
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 21:51:12.15 ID:UGMzXJxM0
――
――――
――――――――
キーンコーンカーンコーン
先生「はい、今日はここまで~」
風子「はー、やっと終わった。
よーし、こんどこそ平沢さんに……」
唯(う~、便所便所便所~!!)だだだだだだっ
風子「あっ、待って、平沢さん……!」がたっ
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 21:55:29.23 ID:UGMzXJxM0
廊下「わいわいがやがや」
風子「うう、見失ってしまった……
どこ行っちゃったんだろ」
憂「あっ、澪さん!」
風子「平沢さん!」
憂「ちょうど澪さんに会えて良かった~。
あの、これお弁当なんですけど、
渡しといてもらえませんか?」
風子「えっ……渡すって、誰に?」
憂「も~、そんなの分かりきったことじゃないですか~。
じゃ、お願いしますね!」たたっ
風子「あっ、ちょっと平沢さんっ、どこ行くの……!
私はあなたに返さなきゃいけないものが……ぁぁぁ」
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 22:00:27.49 ID:UGMzXJxM0
教室。
キーンコーンカーンコーン
先生「授業始めるぞー」
唯「ふぃーすっきりすっきり」
風子「あ、平沢さん帰ってきた……
もう、どこ行ってたんだろ……
また話しそびれちゃったよ」
風子「私の手元にあるのは、
謎のエロ本と、誰かに渡さなきゃいけないお弁当……
どっちも秋山さんと勘違いされて、
平沢さんから押し付けられたもの……」
風子「お弁当はあとで秋山さんに渡せば良いか……
エロ本は平沢さんに返して、
ちゃんと間違いを説明しないとなあ」
先生「こら高橋、何を一人でブツブツ言っとる」
風子「あっ、す、すいませ……」
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 22:03:35.27 ID:UGMzXJxM0
キーンコーンカーンコーン
風子「昼休みか……」
おさげ「風子~、お昼食べよ」
風子「あ、うん」
おさげ「? ……なんでお弁当が二つもあるの?」
風子「誰かに渡さなきゃいけない……らしいの」
おさげ「……らしいって?」
風子「私にもよく分からない……
ちょっと待ってて」
おさげ「うん」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 22:05:47.59 ID:UGMzXJxM0
律「澪唯ムギ和~、昼飯食おうぜ~」
和「もうおなかペコペコだわ」
紬「数学の時間ってお腹すくわよね」
澪「はは、確かに」
唯「あれー、おっかしいな……
お弁当がないよ~」
和「忘れてきたんじゃない?」
唯「多分そうかも」
澪「おっちょこちょいだな、唯は」
風子「あのー……秋山さん」
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 22:12:03.37 ID:UGMzXJxM0
あーちょっとミスった
>>16は無しで
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 22:18:46.12 ID:UGMzXJxM0
律「澪唯ムギ和~、昼飯食おうぜ~」
和「もうおなかペコペコだわ」
紬「数学の時間ってお腹すくわよね」
澪「あ、私、購買でパン買ってくる」
律「いってら~」
唯「あれー、おっかしいな……
お弁当がないよ~」
和「忘れてきたんじゃない?」
唯「多分そうかも」
紬「おっちょこちょいね~」
風子「あの~……」
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 22:22:56.57 ID:UGMzXJxM0
律「ん? 澪、学食行ったんじゃないのか?」
紬「もう戻ってきたの?」
唯「財布忘れたとか」
和「ていうか、なんでメガネかけてるの?」
風子(なんでこの人たちはクラスメイトの顔を覚えていないの……)
律「あれ、弁当持ってんじゃん澪」
風子「ああ、これは……
秋山さんに渡そうと……」
律「何いってんだよ、秋山はお前だろ~」
風子「いや、あのね、私は……」
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 22:28:18.76 ID:UGMzXJxM0
唯「あっ! それ私のお弁当じゃん!」
和「へ?」
風子「え? ええそうよ、
これはもともと平沢さんが持ってたやつで……」
唯「なんで私のお弁当を澪ちゃんが持ってるの?
返してよ!」
風子「えっ、いや、だから私は……」
律「おい、澪……お前、唯の弁当を……」
風子「あ、いや違うの、盗ったとかじゃないの、
平沢さんが私に渡してきて……」
唯「渡したりなんかしてないよ!
わけわかんない嘘つかないでよ、澪ちゃん!」
風子「だから私は~……」
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 22:34:56.60 ID:UGMzXJxM0
和「澪、素直に自分の非を認めて謝った方がいいわよ」
紬「そうよ、澪ちゃん……今なら許してもらえるわ」
風子「もう……私の話を聞いてよ……」
唯「聞きたくないよ、澪ちゃんの話なんか」
和「唯……」
唯「もうどっか行ってよ!
澪ちゃんなんか大嫌い!!」
風子「わ……分かったわよっ……!」たたっ
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 22:41:22.41 ID:UGMzXJxM0
廊下。
風子「ああーもうダメだ、
私のせいであらぬ誤解を産んでしまった……」
風子「秋山さんに謝っとかないと……
どこ行ったんだろう……食堂かな」
憂「あ、澪さん。何やってるんですか、こんなとこで」
風子「平沢さん……平沢さんこそどうしたの……
教室でお昼食べてたんじゃ……」
憂「? そうですけど。
なんで知ってるんですか?」
風子(なんで敬語なんだろ、しかもなんかそっけない……
あ、さっき私が怒らせちゃったから距離をとってるのか……
まず謝って誤解を解かないとね……)
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 22:46:44.16 ID:UGMzXJxM0
風子「実はね……私、秋山さんじゃないの。
顔はよく似てるけど、別人なんだ。
ほら、生徒手帳」
憂「えっと……高橋、風子さん……
あ、そうだったんですか~。
すみません、間違えちゃって……
メガネかけてるからおかしいなーとは思ったんですよ」
風子「あはは……」
憂「いやーそれにしてもホントそっくりですね」
風子「それと、さっき渡されたお弁当も間違いだから」
憂「あ、そっか……
ごめんなさい、意味分かんなかったですよね、
いきなりお弁当押し付けられて」
風子「いいのよ、気にしないで。
誤解が解けたなら、もうそれでいいから」
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 22:52:19.11 ID:UGMzXJxM0
憂「はい、すみませんでした」
風子「あ、そうだ、友達にも教えといてあげて。
私と秋山さんは別人だって」
憂「へ? はあ……」
(友達……って梓ちゃんたちかな?
なんで教える必要があるんだろ)
キーンコーンカーンコーン
風子「あら、もう昼休み終わり?」
憂「今週は昼休み短縮週間で、いつもより20分短いんですよ。
じゃあ私、もう行きますね!」たたっ
風子「えっ、教室は向こうなのに、どこ行くんだろ……
まあいっか、間違いは正されたことだし」
風子「あ、エロ本のこと言うの忘れてた……
後で言えばいいか……」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 22:55:49.49 ID:UGMzXJxM0
教室。
風子「ふー、間に合った」
おさげ「なにやってたの?
軽音部の子たちと喧嘩してたみたいだけど」
風子「ああ、あれはもういいの、
誤解は解消されたから」
おさげ「ふうん?」
風子「あ、そういやお昼ごはん食べそこねちゃった」
おさげ「授業中に食べれば~?」
風子「無理だよ、あはは」
風子(心に引っかかっていたものが
ひとつ無くなっただけでこんなにもスッとするなんて……
あとはエロ本を返せばもう全部おしまいね……)
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 23:01:20.22 ID:UGMzXJxM0
――
――――
――――――――
キーンコーンカーンコーン
澪「あー、やっと放課後か。
唯、ムギ、律、部活行こう」
唯「……」
澪「唯?」
律「おい、澪……
あんなことがあったのに、何を気軽に……」
澪「あんなことって?」
紬「昼休みのアレよ、忘れたの?」
澪「昼休み? 昼休みは私はずっと購買に……」
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 23:05:46.74 ID:UGMzXJxM0
律「は? なにバカなこと言ってんだよ、
購買行ったと思ったらすぐ戻ってきたじゃねーか」
紬「そしてその手には唯ちゃんのお弁当が」
澪「はあ? さっきから何の話をしてるんだよ?
私は今日のお昼休みはずっと購買でパンの争奪戦をしてたんだよ。
唯のお弁当なんて知らないよ」
律「お前こそ何の話をしてるんだ!
私たちは確かに見たんだよ!
昼休みに、この教室で、お前を!
なあムギ、唯」
唯「うん」
紬「見たわ」
澪「はあ~?」
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 23:12:06.91 ID:UGMzXJxM0
律「和も見たよな?」
和「ええ、ばっちり見たわ。
澪、言い逃れようとしたって無駄よ。
謝るなら今のうちなのよ」
澪「何言ってるんだ、みんな……
冗談にしちゃタチが悪いよ……」
律「冗談なんかじゃないよ」
紬「そうよ澪ちゃん」
澪「そうか……分かったぞ……
みんなで私をはめようとしてるんだろ……
はは、そうはいかないぞ……」
律「み、澪?」
澪「わ、私はお前らの策なんかにはハマらないからな……
私を陥れようとしたって、無駄だからなっ……!」だだだっ
律「おい、澪!! まてっ……!」
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 23:17:21.48 ID:UGMzXJxM0
紬「……行っちゃったね」
和「はあ、素直に謝ればいいものを」
律「うーん、澪はこうなると頑固だからなあ……
どうしたもんか」
紬「とりあえず部活行きましょ」
律「そうだな……唯はどうする?」
唯「ん……後で行くよ」
律「そっか……じゃあ先行ってるな」
紬「急がなくていいから、後で来てね、唯ちゃん。
おいしい紅茶を用意しとくから」
唯「うん……」
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 23:21:35.45 ID:UGMzXJxM0
唯「……」
唯「……」
唯「……はあ」
唯(なんで澪ちゃんはあんなことしたんだろ……
私のお弁当を盗むなんて……)
唯(ただの悪ふざけなんかじゃないよね……
もしかして、私のこと嫌いになったのかな……
私、なんか嫌われるようなことしたかな……
澪ちゃん……)
風子「平沢さん!」
唯「!」
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 23:27:37.30 ID:UGMzXJxM0
風子「あー、よかった。
やっとゆっくり話できるよ……」
唯「あ……みんながいなくなるの待ってたの?」
風子「うん、そうなの。
まあみんながいるとこでは話しづらいというか」
唯「え……な、なに?
謝ってくれるんなら……
別にみんなの前でも……」
風子「謝る? なんで?
昼休みのことはもうお互いに誤解を解いたじゃない」
唯「はっ!?」
風子「実はね、これを……」
唯「なにこれ、本?」
風子「たしかに渡したから。
自分で返しといてね、じゃあね~」たたっ
唯「…………は?」
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 23:33:46.26 ID:UGMzXJxM0
唯「え、どういうこと?
お互いに誤解は解いたって……
昼休み以降まともに澪ちゃんと話してもいないのに」
唯「それに、この本……
なんなんだろう……」がさごそ
『汁まみれ姉妹~近親レズ姦2・もう止まれない~』
唯「え゛っ……なにこれ……
みんながいるとこでは話しづらいって……
こういうこと?」
唯「どういうつもりなんだろ、澪ちゃん。
私のお弁当盗って、謝る気もなくて、
あげくこんな本を私に押し付けて」
48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 23:38:18.92 ID:UGMzXJxM0
唯「本当に私のこと……
嫌いになっちゃったのかな……」
唯「きっとそうだよね、
嫌いな相手じゃなきゃこんなことしないよね」
唯「何か嫌われるようなことしたかな……
最近はちゃんと練習もしてるし、
澪ちゃんのお菓子は勝手に食べたりしてないし、
借りてた漫画は今朝ちゃんと返したし」
唯「はあ……澪ちゃん……
せめて私のどこが嫌いか、
言ってくれればいいのに……」
唯「部活行こ……」
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 23:44:23.34 ID:UGMzXJxM0
昇降口。
風子「ふー、心残りは全部解消されたーっと」
憂「あ、高橋さん!」
風子「あっ、平沢さん、早いわね、
さっき教室で話してたとこなのに……」
憂「教室で話し?」
風子「そうよ、話してたじゃない。
あの本も返したし」
憂「本って?」
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 23:48:48.55 ID:UGMzXJxM0
風子「あの本よ、あの本」
憂「なんのことですか?」
風子「もう、とぼけないでよ。
あれを言わせる気……?」
憂「言ってもらわないと分かんないんですけど」
風子「えー、もう、言いたくないわよ、
あんな恥ずかしいタイトル……」
憂「言ってくださいよ、まわりに誰もいませんから」
風子「えー、じゃあ言うわよ……
確か、えっと……
『汁まみれ姉妹~近親レズ姦2・もう止まれない~』
……だったかな……もう、なんてこと言わせるのよ」
憂「ちょ、ちょっと待ってください……
なんでその本を知ってるんですか……」
風子「え? だから、平沢さんが私を
秋山さんと間違えて返してきたんじゃない」
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 23:54:39.06 ID:UGMzXJxM0
憂「…………」
風子「いやー、でもまさか平沢さんと秋山さんが
あんな趣味だったとは思わなかったわ」
憂「……」
風子「あっでも安心して、
このことは誰にも言ってないし、
私は趣味で人を見る目を変えたりしないから」
憂「……ひとつ、聞いてもいいですか」
風子「何?」
憂「私が高橋さんにその本を渡したとき……
私は髪をくくっていましたか」
風子「そういえばくくってなかったわ。
ていうか何でくくったりほどいたりしてるの?」
憂「……わかりました」
風子「なにが?」
憂「全てが」だだっ
風子「ちょ、平沢さん!?」
55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 23:59:26.28 ID:UGMzXJxM0
女子トイレ。
澪「はあ……
なんなんだよ、みんな……
私のことをハメようとして……」
澪「私……嫌われちゃったのかな。
そうだよな、
私なんて好かれるわけないよな……」
澪「服装も髪型もダサいし、
お喋りも下手だし、
そのくせ暴力的……」
澪「ははっ、よく考えたら嫌われる要素ばっかりだな……」
澪「もう部活辞めよう……
さよならみんな……」
和「あっ、澪」
澪「の、和……」
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/03(月) 00:03:59.94 ID:HNzrL9RJ0 [1/22]
和「どうしたのよ、澪。
ただでさえ暗いのに余計暗くなって」
澪「酷いな……」
和「ちゃんと唯に謝った?」
澪「謝るも何も……私は何もしてないんだ」
和「まだそんなこと言って」
澪「ほんとなんだよ、和!
私はなんにもやってない!
みんなこそ、私を陥れようとしてんだろ!
そうなんだろ、私のことを嫌いで……!」
和「ちょ、ちょっと落ち着いて。
陥れようとなんてしてないわよ……」
澪「で、でもっ……
私は何もやってないのにっ……」
和「分かった、分かったから。
何もやってないって言うんなら、
ちゃんと唯たちにそれを説明した方がいいわ」
59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/03(月) 00:07:23.55 ID:HNzrL9RJ0 [2/22]
澪「でも聞いてくれるわけないよ……」
和「とりあえず話だけでもしてみなさいよ。
お互いの言い分を話した上で、
そこからミゾを埋めていくことが大事なのよ」
澪「うう……」
和「ほら、音楽室に行きなさい。
まともに話を聞いてくれないようだったら、
生徒会室に来て私を呼びなさい、
一緒に行ってあげるから」
澪「うん……ありがとう、和。
行ってみるよ……」
和「頑張ってね。
仲直りすることを祈ってるわ。
喧嘩してるあんなたたちなんて、
見ていたくないからね」
澪「うん……」
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/03(月) 00:11:28.52 ID:HNzrL9RJ0 [3/22]
音楽室。
ガチャ
唯「……」
律「お、唯」
紬「よかった、来てくれて」
梓「こんにちは、先輩」
唯「うん……」
梓「? なんかあったんですか?」
律「まあ、澪と……ちょっとな」
梓「喧嘩ですか、珍しいですね。
早く仲直りしてくださいね」
唯「もう絶対無理だよ」
梓「えっ」
紬「ど、どしたの唯ちゃん」
唯「仲直りなんて出来ないよ……
澪ちゃん私のこと絶対嫌いだもん」
63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/03(月) 00:15:03.72 ID:HNzrL9RJ0 [4/22]
梓「な、なんでいきなり嫌われてんですか」
唯「それが分かんないんだよ、
ホントにいきなりだよ、いきなり」
梓「はぁ」
唯「まずお昼休みにね、
澪ちゃんが私のお弁当を盗ったの」
梓「なんで澪先輩が盗ったって分かったんですか」
唯「澪ちゃんが手に持ってたから」
梓「……はあ?」
唯「いや、本当なんだよ。
まるで見せびらかすみたいに持ってたの。
そうだよね、りっちゃん、ムギちゃん」
律「ああ、そうだな」
紬「隠す気なんて全然なさそうだったわね」
梓「へえ」
64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/03(月) 00:20:33.58 ID:HNzrL9RJ0 [5/22]
唯「それで理由を問い詰めてもわけのわかんない言い逃れして、
全然話にならなかったの」
律「あれはひどかったなー」
唯「あ、なんか話してたらムカムカしてきた……
ムギちゃん、紅茶!」
紬「はいどうぞ」
唯「そして極めつけが、さっきだよ」
律「さっき? 何かあったのか?」
唯「りっちゃんとムギちゃんが部活行った後、
澪ちゃんが教室に戻ってきて
私に話しかけてきたの」
律「ふん」
唯「そしたら何て言ったと思う?
『昼休みのことはもうお互いに誤解は解いた』とか言うの!
こっちは謝られも説明されてもいないのに!」
紬「澪ちゃん、どこまで頑固なのかしら」
梓「頑固にもほどがあるでしょう」
65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/03(月) 00:28:14.16 ID:HNzrL9RJ0 [6/22]
唯「そして、挙句にこれだよこれ!」ばんっ
律「なんだこの本」
梓「汁まみれ姉妹、近親レ……ぶ――――っ!!」
紬「まあまあまあまあまあまあまあまあまあまあ」
唯「澪ちゃんったら、私にこんな本を押し付けてきたんだよ!
ほんとにありえないよ!」
梓「ま、まさか澪先輩がこんなアレな……」
律「いやーでも、澪がこんな本を持ち歩くかあ?
表紙見ただけで卒倒しそうだが」
唯「でも実際に持ってきたんだから!」
梓「うーん……」
唯「どう思う? あずにゃん」
梓「えー……うーん、
にわかには信じがたい話ではありますね」
唯「信じてくれないの?」
66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/03(月) 00:34:11.21 ID:HNzrL9RJ0 [7/22]
梓「はあ、まあ……
あの澪先輩が、そんな子供じみた悪戯を
するとは思えません」
唯「でもホントにされたんだよ!」
梓「あ、そうだ……憂から聞いたんですけど、
澪先輩のソックリさんがいるらしいですね」
律「なんだそりゃ」
梓「ホントに澪先輩と瓜二つらしくて……」
ガチャ
澪「……」
紬「あ、噂をすれば」
唯「……澪ちゃん」
澪「ゆ、唯……
ちゃんと私の話を聞いてくれ」
唯「やだよ」
梓「聞いてあげましょうよ、唯先輩」
唯「…………あずにゃんがいうなら……」
67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/03(月) 00:41:34.89 ID:HNzrL9RJ0 [8/22]
澪「あ、あのな、唯……
昼休みは私は、購買に行ってた。
教室にはいなかった。
だから唯のお弁当を盗ったりしてない。
以上だ。オーケイ?」
唯「オーケイなわけないよ!
何その言い訳!
もっと納得できるように言ってよ!」
澪「納得できるも何もこれで納得してもらわないと、
これが事実なんだから!」
唯「じゃあ私の言ってることは嘘だっていうの?」
澪「少なくとも私にとっては嘘だ!」
唯「もう、ふざけないで!
私のこと嫌いなんでしょ?
それなら最初からそう言いなよ!」
澪「はあ? 何いってんだ、何でそういう話になる!
今は嫌いとかどうとか関係ないだろ!」
唯「関係あるよ!
澪ちゃんが私のこと嫌いだから
あんなことしたんでしょ!?」
律「落ち着けふたりとも……」
69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/03(月) 00:47:29.96 ID:HNzrL9RJ0 [9/22]
唯「あとこれ! 返すから!」ばんっ
澪「な、何だこの本」
唯「澪ちゃんが私に押し付けたんでしょ!」
澪「こ、これって……
高橋さんが持ってた本じゃないか!」
紬「高橋さん?」
澪「同じクラスの高橋さんだよ!
高橋さんが、今朝、私の机にこれを押し込もうとしてたんだ」
律「高橋さんなんていたか?」
紬「んー、名前だけなら聞いたことあるかも」
梓「クラスメイトくらい把握しておきましょうよ……」
澪「そうか……全部高橋さんの仕業だったんだな……
彼女、何が目的で……!」
唯「あっ、今度は人のせいにするの!?」
澪「だから私はやってないって――――」
70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/03(月) 00:50:40.40 ID:HNzrL9RJ0 [10/22]
ガチャ
憂「どっせい!」
風子「はあはあ、平沢さん、走るの早いよ……ん?」
唯「えっ」
律「なっ」
紬「まっ」
風子「平沢さんが……2人!?」
唯「澪ちゃんが……」
律「澪が……」
紬「澪ちゃんが……2人!?」
澪「なんだこいつら……」
梓「あ、この人ですか。澪先輩のソックリさん」
72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/03(月) 00:53:52.78 ID:HNzrL9RJ0 [11/22]
唯「な、なんで澪ちゃんが2人もいるの!?」
律「ドッペルなんたらってやつか!」
紬「ええっ、ドッペルゲンガーを見たら死んでしまうって……」
澪「落ち着けお前ら!
この人が高橋風子さんだっ!
それより、高橋さん! 一体どういうことなのか説明してくれ!
なんでこんなことをしたんだ!」
風子「え? え? え?
何を怒ってるの? 私にも何がなんだか……!
それになんで平沢さんが2人も……」
梓「とりあえず、いったん落ち着きましょうか……」
73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/03(月) 00:59:11.26 ID:HNzrL9RJ0 [12/22]
10分後。
梓「やっと混乱が収まりましたね」
唯「落ち着きはしたけど、分からないことだらけだよ。
なんで澪ちゃんが2人もいるの?」
風子「それはこっちのセリフよ、
なんで平沢さんが2人もいるのよ」
憂「あ、私は平沢唯の妹で、平沢憂です」
風子「い、妹?」
澪「それで、この人は高橋風子さん……
私たちのクラスメイトだ」
風子「あ、高橋風子です」
律「いたっけ、こんな人」
紬「さあ、私りっちゃん達以外とは関わらないから、
クラスメイトのことはよく分からないの」
唯「私もそうだよ」
梓「……」
75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/03(月) 01:05:06.67 ID:HNzrL9RJ0 [13/22]
澪「……まあ、察するに、
唯たちが高橋さんを私と間違え、
高橋さんが憂ちゃんと唯を間違え、
色々こんがらがってこうなったということか」
梓「でしょうね」
唯「あれっ、私が漫画を返したのは澪ちゃんだよね?」
風子「それ私」
憂「私がお姉ちゃんのお弁当を預けたのは高橋さんでしたね」
風子「うん、で、そのお弁当を渡しに行ったら……」
律「……盗んだと誤解されたってわけか」
紬「ごめんなさい……」
唯「……ごめんなさい。澪ちゃんもごめん……」
澪「いや、もういいんだよ、誤解が解けたんなら」
風子「あ、昼休みに廊下で私が誤解を解いたのは……」
憂「ああ、あれ私でした」
風子「そうよね、髪くくってたし」
77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/03(月) 01:10:54.03 ID:HNzrL9RJ0 [14/22]
唯「あれっ、放課後、私に謝りに来たのは……」
風子「あれも私よ。
今考えたらむちゃくちゃな会話だったわね……
ごめんなさい」
唯「ああうん、誤解が重なってこうなったんだから、
仕方ないよ。気にしないで」
風子「ありがと」
律「いやー、でもこれで一件落着かあ」
紬「ふー、良かったわ。
一時はどうなることかと」
唯「あれ、でも……なにかひとつ、忘れてるような」
澪「あ、そうだ!
この本だよ、この本!!」
憂「!」
唯「おー、忘れてた」
78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/03(月) 01:16:31.78 ID:HNzrL9RJ0 [15/22]
澪「そもそも高橋さんはなんでこんな本を
持ち歩いていたんだ!?
しかもそれを私や唯に押し付けたりして……!」
風子「ち、違うのよ!
それはもともと平沢さん……平沢唯さんが持ってたの!」
唯「私こんなの持ってないよ!」
風子「今朝、私に漫画を返したでしょ?
あれがこの本だったのよ」
唯「ええっ、なんでこんな本が……!?」
澪「……それを私の机に入れようとしてたのは……?」
風子「いやー……面と向かって渡すのは恥ずかしかったし……
秋山さんのものなら机に入れとけば間違いないかなって」
唯「なんで私に押し付けたの?」
風子「秋山さんに返しそびれちゃったから……」
唯「ふーん……」
律「ていうかなんで唯はこんな本持ってたんだよ」
唯「し、知らないよっ!」
79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/03(月) 01:21:13.55 ID:HNzrL9RJ0 [16/22]
風子「隠さなくったっていいのよ、平沢さん、秋山さん……
私は趣味で人を差別したりしないから」
紬「そうよ唯ちゃん澪ちゃん、素直になって……ハアハア」
澪「なんで私もなんだよっ!」
唯「私はほんとに知らないよ、こんなエロ本!」
憂「まあまあまあ……落ち着きましょう」
梓「憂?」
憂「聞けば、残った問題はこのエロ本ひとつだけ……
こんな些末なことでいつまでも揉め続けるのは
まったくもって時間の無駄……そうでしょう」
澪「え、ああ……」
風子「そうねえ」
憂「ということでここはひとつ、
このエロ本、私が責任を持って処分いたします。
それでもうエロ本は無かったということにして……
ここで平和的解決と、参りましょう」
律「ああ、そうだな。エロ本なんてどうでもいいし」
澪「うん、問題が減るならそれで」
81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/03(月) 01:25:57.68 ID:HNzrL9RJ0 [17/22]
憂「ではこのエロ本は私が引き取ります」
梓「えらいね、憂」
憂(はーよかった、無事に回収できた……
行方不明だと思ってたらお姉ちゃんのとこに行ってたのか……
この前の古書整理の時に紛れちゃったのかな……
まあ何にせよ誰にもバレずに戻ってきて良かった)
律「あー、じゃあこれで全部解決だな!」
風子「私のせいでお騒がせしました」
律「いやいや、高橋さんは悪くないよ」
唯「そうだ、ふーこちゃんもここでお茶していきなよ!
解決の記念に!」
風子「えっ、いいの?」
紬「ええ、構わないわ。人数が多いほうが楽しいもの」
澪「ああ、そうだな」
風子「えへ、じゃあお言葉に甘えて……」
梓(今日も練習はできなそうだな)
82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/03(月) 01:29:20.33 ID:HNzrL9RJ0 [18/22]
紬「どうぞ、紅茶とケーキよ」
風子「ありがとう」
律「しっかし、見れば見るほど澪にそっくりだな」
風子「そ、そうかな……
髪型とかも微妙に違うと思うけど」
唯「いやーそっくりだよ。
でもふーこちゃんのほうがちょっと優しそう!」
澪「私は厳しいってか……」
律「はは、合ってんじゃないか」
風子「でも、平沢さん姉妹だってそっくりよ」
唯「そうかな~」
憂「まあ、似てるとは昔からよく言われますけど……
髪をくくった状態で間違われたのは初めてですよ」
84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/03(月) 01:33:04.75 ID:HNzrL9RJ0 [19/22]
風子「あはは、でもホントに似てたからさ」
紬「憂ちゃん、ちょっと髪おろしてみて」
憂「いいですよ……んしょっと」ふぁさっ
風子「おお、ホントに瓜二つ……」
梓「律先輩も、カチューシャ取ったら唯先輩みたいになりますよね」
澪「あー、そういえばそうだな」
律「よーし、唯3号だぜ!」ばっ
風子「あはは、本当に見分けつかないわ」
唯「ふーこちゃんもメガネ取ってさ、
澪ちゃんと並んでみてよ!」
風子「うん、いいよ……こんな感じ?」
澪「似てるか?」
唯「あはは、似てる似てる!」
律「鏡みたいだ! あははは!」
85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/03(月) 01:37:19.36 ID:HNzrL9RJ0 [20/22]
澪「ふふっ、鏡みたいだって」
風子「あはは、なんか照れるね」
澪「た、高橋さん……あのさ」
風子「何?」
澪「これも何かの縁だし……
私と、友達になってくれないかな」
風子「うん、勿論いいわよ。よろしくね、秋山さん」
唯「あ、澪ちゃんだけずるーい!
私もふーこちゃんと友達になるー!」
律「はいはい、私も友達になりまーす!」
紬「私もいいかしら~」
梓「あ、わ、私も……」
憂「私もなりたいです」
風子「うん、みんな友達になろう!」
こうして軽音部のみんなに新しい友達ができたのだった。
87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/03(月) 01:41:33.81 ID:HNzrL9RJ0 [21/22]
和「澪、ちゃんと仲直りできたかしら。
また喧嘩になってたりして……心配だわ。
音楽室に行ってみましょう」
音楽室。
和「澪~、大丈夫……?」
ガチャ
澪「あっ、和。
紹介するよ、クラスメイトの高橋……」
和「……」
澪「和?」
和「そ、そ、そ、そんな!!
唯が3人に澪が2人もいるなんて!
一体どういうことなの!!
何が起こったの!! 誰か説明してええええええ!!」
澪「もうええわ」
お わ り
89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/03(月) 01:43:05.21 ID:HNzrL9RJ0 [22/22]
これでおしまい
モブキャラの中で姫子ちゃんをネタにしたSSはいくつかあったけど
風子ちゃんのSSはなかったので書いた
唯「じゃね~澪ちゃ~ん!」たたっ
風子「いや私は秋山さんじゃ……
あ……行ってしまった……」
風子「漫画を押し付けられてしまったけど……
私から秋山さんに返した方がいいかな……
今さら平沢さんの間違いを訂正しに行くのも気まずいし」
風子「そういやなんの漫画を貸し借りしてんだろ」がさごそ
『汁まみれ姉妹~近親レズ姦2・もう止まれない~』
風子「え゛っ……」
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 21:34:37.72 ID:UGMzXJxM0
風子「ま、まさかこんなのを読んでたなんて……
秋山さんも平沢さんも、
こういうのと縁遠い感じに見えたけど」
風子「これ秋山さんに返さないと……
あ、いや……私にこれを見られたって分かったら、
秋山さんきっと恥ずかしいよね……
多分平沢さんとの間だけの秘密のやりとりなんだろうし」
風子「よし……すきを見て、
平沢秋山両名にバレないように、
こっそりと……秋山さんの机に入れておこう」
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 21:38:30.78 ID:UGMzXJxM0
教室「わいわいがやがや」
風子「たしか秋山さんの席はここだったはず」
風子「よし、バレないように」
風子「こっそりと」
風子「……入れておこう」スッ
澪「あれ、何やってるの?」
風子「うゎっ!?」
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 21:41:54.84 ID:UGMzXJxM0
澪「な……なにか私の机に入れなかった?」
風子「い、い、い、い、入れてな……
いいいや入れたけど、あのそれは
平沢さんから預かったというか……
あ、中身は見てない、見てないから」
澪「唯からの預かり物……?
なんだろう……」がさごそ
風子「あっ、ここで見ない方が……」
澪「えっと、しるまみれしまい……きんしんれず……
って、なんだこれっ!」
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 21:44:08.82 ID:UGMzXJxM0
風子「だから平沢さんからの」
澪「ゆ、唯がこんなもの私によこすわけないだろっ……!
変な冗談はやめてっ」
風子「えっ、でっ、でも……」
澪「ほらっ、これ持ってって!
もう二度と私にこんなの見せないでっ!」ぐいっ
風子「え、ええぇ~……」
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 21:47:55.89 ID:UGMzXJxM0
風子「私の手元に戻ってきてしまった……
謎のエロ本が……」
風子「秋山さんはこれについて知らない感じだったな……
もしかして平沢さんの間違いなのかな」
風子「よし、もう今のうちに平沢さんに返しに行こう……
ついでに間違ってたことも説明しとこう、
私の名前とこのエロ本について……」
風子「こういうのは時間が経てば経つほど
言いにくくなっちゃうからね……」
風子「あっ、平沢さ~……」
キーンコーンカーンコーン
先生「席について~」
風子「うっ……」
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 21:51:12.15 ID:UGMzXJxM0
――
――――
――――――――
キーンコーンカーンコーン
先生「はい、今日はここまで~」
風子「はー、やっと終わった。
よーし、こんどこそ平沢さんに……」
唯(う~、便所便所便所~!!)だだだだだだっ
風子「あっ、待って、平沢さん……!」がたっ
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 21:55:29.23 ID:UGMzXJxM0
廊下「わいわいがやがや」
風子「うう、見失ってしまった……
どこ行っちゃったんだろ」
憂「あっ、澪さん!」
風子「平沢さん!」
憂「ちょうど澪さんに会えて良かった~。
あの、これお弁当なんですけど、
渡しといてもらえませんか?」
風子「えっ……渡すって、誰に?」
憂「も~、そんなの分かりきったことじゃないですか~。
じゃ、お願いしますね!」たたっ
風子「あっ、ちょっと平沢さんっ、どこ行くの……!
私はあなたに返さなきゃいけないものが……ぁぁぁ」
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 22:00:27.49 ID:UGMzXJxM0
教室。
キーンコーンカーンコーン
先生「授業始めるぞー」
唯「ふぃーすっきりすっきり」
風子「あ、平沢さん帰ってきた……
もう、どこ行ってたんだろ……
また話しそびれちゃったよ」
風子「私の手元にあるのは、
謎のエロ本と、誰かに渡さなきゃいけないお弁当……
どっちも秋山さんと勘違いされて、
平沢さんから押し付けられたもの……」
風子「お弁当はあとで秋山さんに渡せば良いか……
エロ本は平沢さんに返して、
ちゃんと間違いを説明しないとなあ」
先生「こら高橋、何を一人でブツブツ言っとる」
風子「あっ、す、すいませ……」
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 22:03:35.27 ID:UGMzXJxM0
キーンコーンカーンコーン
風子「昼休みか……」
おさげ「風子~、お昼食べよ」
風子「あ、うん」
おさげ「? ……なんでお弁当が二つもあるの?」
風子「誰かに渡さなきゃいけない……らしいの」
おさげ「……らしいって?」
風子「私にもよく分からない……
ちょっと待ってて」
おさげ「うん」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 22:05:47.59 ID:UGMzXJxM0
律「澪唯ムギ和~、昼飯食おうぜ~」
和「もうおなかペコペコだわ」
紬「数学の時間ってお腹すくわよね」
澪「はは、確かに」
唯「あれー、おっかしいな……
お弁当がないよ~」
和「忘れてきたんじゃない?」
唯「多分そうかも」
澪「おっちょこちょいだな、唯は」
風子「あのー……秋山さん」
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 22:12:03.37 ID:UGMzXJxM0
あーちょっとミスった
>>16は無しで
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 22:18:46.12 ID:UGMzXJxM0
律「澪唯ムギ和~、昼飯食おうぜ~」
和「もうおなかペコペコだわ」
紬「数学の時間ってお腹すくわよね」
澪「あ、私、購買でパン買ってくる」
律「いってら~」
唯「あれー、おっかしいな……
お弁当がないよ~」
和「忘れてきたんじゃない?」
唯「多分そうかも」
紬「おっちょこちょいね~」
風子「あの~……」
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 22:22:56.57 ID:UGMzXJxM0
律「ん? 澪、学食行ったんじゃないのか?」
紬「もう戻ってきたの?」
唯「財布忘れたとか」
和「ていうか、なんでメガネかけてるの?」
風子(なんでこの人たちはクラスメイトの顔を覚えていないの……)
律「あれ、弁当持ってんじゃん澪」
風子「ああ、これは……
秋山さんに渡そうと……」
律「何いってんだよ、秋山はお前だろ~」
風子「いや、あのね、私は……」
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 22:28:18.76 ID:UGMzXJxM0
唯「あっ! それ私のお弁当じゃん!」
和「へ?」
風子「え? ええそうよ、
これはもともと平沢さんが持ってたやつで……」
唯「なんで私のお弁当を澪ちゃんが持ってるの?
返してよ!」
風子「えっ、いや、だから私は……」
律「おい、澪……お前、唯の弁当を……」
風子「あ、いや違うの、盗ったとかじゃないの、
平沢さんが私に渡してきて……」
唯「渡したりなんかしてないよ!
わけわかんない嘘つかないでよ、澪ちゃん!」
風子「だから私は~……」
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 22:34:56.60 ID:UGMzXJxM0
和「澪、素直に自分の非を認めて謝った方がいいわよ」
紬「そうよ、澪ちゃん……今なら許してもらえるわ」
風子「もう……私の話を聞いてよ……」
唯「聞きたくないよ、澪ちゃんの話なんか」
和「唯……」
唯「もうどっか行ってよ!
澪ちゃんなんか大嫌い!!」
風子「わ……分かったわよっ……!」たたっ
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 22:41:22.41 ID:UGMzXJxM0
廊下。
風子「ああーもうダメだ、
私のせいであらぬ誤解を産んでしまった……」
風子「秋山さんに謝っとかないと……
どこ行ったんだろう……食堂かな」
憂「あ、澪さん。何やってるんですか、こんなとこで」
風子「平沢さん……平沢さんこそどうしたの……
教室でお昼食べてたんじゃ……」
憂「? そうですけど。
なんで知ってるんですか?」
風子(なんで敬語なんだろ、しかもなんかそっけない……
あ、さっき私が怒らせちゃったから距離をとってるのか……
まず謝って誤解を解かないとね……)
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 22:46:44.16 ID:UGMzXJxM0
風子「実はね……私、秋山さんじゃないの。
顔はよく似てるけど、別人なんだ。
ほら、生徒手帳」
憂「えっと……高橋、風子さん……
あ、そうだったんですか~。
すみません、間違えちゃって……
メガネかけてるからおかしいなーとは思ったんですよ」
風子「あはは……」
憂「いやーそれにしてもホントそっくりですね」
風子「それと、さっき渡されたお弁当も間違いだから」
憂「あ、そっか……
ごめんなさい、意味分かんなかったですよね、
いきなりお弁当押し付けられて」
風子「いいのよ、気にしないで。
誤解が解けたなら、もうそれでいいから」
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 22:52:19.11 ID:UGMzXJxM0
憂「はい、すみませんでした」
風子「あ、そうだ、友達にも教えといてあげて。
私と秋山さんは別人だって」
憂「へ? はあ……」
(友達……って梓ちゃんたちかな?
なんで教える必要があるんだろ)
キーンコーンカーンコーン
風子「あら、もう昼休み終わり?」
憂「今週は昼休み短縮週間で、いつもより20分短いんですよ。
じゃあ私、もう行きますね!」たたっ
風子「えっ、教室は向こうなのに、どこ行くんだろ……
まあいっか、間違いは正されたことだし」
風子「あ、エロ本のこと言うの忘れてた……
後で言えばいいか……」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 22:55:49.49 ID:UGMzXJxM0
教室。
風子「ふー、間に合った」
おさげ「なにやってたの?
軽音部の子たちと喧嘩してたみたいだけど」
風子「ああ、あれはもういいの、
誤解は解消されたから」
おさげ「ふうん?」
風子「あ、そういやお昼ごはん食べそこねちゃった」
おさげ「授業中に食べれば~?」
風子「無理だよ、あはは」
風子(心に引っかかっていたものが
ひとつ無くなっただけでこんなにもスッとするなんて……
あとはエロ本を返せばもう全部おしまいね……)
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 23:01:20.22 ID:UGMzXJxM0
――
――――
――――――――
キーンコーンカーンコーン
澪「あー、やっと放課後か。
唯、ムギ、律、部活行こう」
唯「……」
澪「唯?」
律「おい、澪……
あんなことがあったのに、何を気軽に……」
澪「あんなことって?」
紬「昼休みのアレよ、忘れたの?」
澪「昼休み? 昼休みは私はずっと購買に……」
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 23:05:46.74 ID:UGMzXJxM0
律「は? なにバカなこと言ってんだよ、
購買行ったと思ったらすぐ戻ってきたじゃねーか」
紬「そしてその手には唯ちゃんのお弁当が」
澪「はあ? さっきから何の話をしてるんだよ?
私は今日のお昼休みはずっと購買でパンの争奪戦をしてたんだよ。
唯のお弁当なんて知らないよ」
律「お前こそ何の話をしてるんだ!
私たちは確かに見たんだよ!
昼休みに、この教室で、お前を!
なあムギ、唯」
唯「うん」
紬「見たわ」
澪「はあ~?」
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 23:12:06.91 ID:UGMzXJxM0
律「和も見たよな?」
和「ええ、ばっちり見たわ。
澪、言い逃れようとしたって無駄よ。
謝るなら今のうちなのよ」
澪「何言ってるんだ、みんな……
冗談にしちゃタチが悪いよ……」
律「冗談なんかじゃないよ」
紬「そうよ澪ちゃん」
澪「そうか……分かったぞ……
みんなで私をはめようとしてるんだろ……
はは、そうはいかないぞ……」
律「み、澪?」
澪「わ、私はお前らの策なんかにはハマらないからな……
私を陥れようとしたって、無駄だからなっ……!」だだだっ
律「おい、澪!! まてっ……!」
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 23:17:21.48 ID:UGMzXJxM0
紬「……行っちゃったね」
和「はあ、素直に謝ればいいものを」
律「うーん、澪はこうなると頑固だからなあ……
どうしたもんか」
紬「とりあえず部活行きましょ」
律「そうだな……唯はどうする?」
唯「ん……後で行くよ」
律「そっか……じゃあ先行ってるな」
紬「急がなくていいから、後で来てね、唯ちゃん。
おいしい紅茶を用意しとくから」
唯「うん……」
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 23:21:35.45 ID:UGMzXJxM0
唯「……」
唯「……」
唯「……はあ」
唯(なんで澪ちゃんはあんなことしたんだろ……
私のお弁当を盗むなんて……)
唯(ただの悪ふざけなんかじゃないよね……
もしかして、私のこと嫌いになったのかな……
私、なんか嫌われるようなことしたかな……
澪ちゃん……)
風子「平沢さん!」
唯「!」
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 23:27:37.30 ID:UGMzXJxM0
風子「あー、よかった。
やっとゆっくり話できるよ……」
唯「あ……みんながいなくなるの待ってたの?」
風子「うん、そうなの。
まあみんながいるとこでは話しづらいというか」
唯「え……な、なに?
謝ってくれるんなら……
別にみんなの前でも……」
風子「謝る? なんで?
昼休みのことはもうお互いに誤解を解いたじゃない」
唯「はっ!?」
風子「実はね、これを……」
唯「なにこれ、本?」
風子「たしかに渡したから。
自分で返しといてね、じゃあね~」たたっ
唯「…………は?」
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 23:33:46.26 ID:UGMzXJxM0
唯「え、どういうこと?
お互いに誤解は解いたって……
昼休み以降まともに澪ちゃんと話してもいないのに」
唯「それに、この本……
なんなんだろう……」がさごそ
『汁まみれ姉妹~近親レズ姦2・もう止まれない~』
唯「え゛っ……なにこれ……
みんながいるとこでは話しづらいって……
こういうこと?」
唯「どういうつもりなんだろ、澪ちゃん。
私のお弁当盗って、謝る気もなくて、
あげくこんな本を私に押し付けて」
48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 23:38:18.92 ID:UGMzXJxM0
唯「本当に私のこと……
嫌いになっちゃったのかな……」
唯「きっとそうだよね、
嫌いな相手じゃなきゃこんなことしないよね」
唯「何か嫌われるようなことしたかな……
最近はちゃんと練習もしてるし、
澪ちゃんのお菓子は勝手に食べたりしてないし、
借りてた漫画は今朝ちゃんと返したし」
唯「はあ……澪ちゃん……
せめて私のどこが嫌いか、
言ってくれればいいのに……」
唯「部活行こ……」
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 23:44:23.34 ID:UGMzXJxM0
昇降口。
風子「ふー、心残りは全部解消されたーっと」
憂「あ、高橋さん!」
風子「あっ、平沢さん、早いわね、
さっき教室で話してたとこなのに……」
憂「教室で話し?」
風子「そうよ、話してたじゃない。
あの本も返したし」
憂「本って?」
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 23:48:48.55 ID:UGMzXJxM0
風子「あの本よ、あの本」
憂「なんのことですか?」
風子「もう、とぼけないでよ。
あれを言わせる気……?」
憂「言ってもらわないと分かんないんですけど」
風子「えー、もう、言いたくないわよ、
あんな恥ずかしいタイトル……」
憂「言ってくださいよ、まわりに誰もいませんから」
風子「えー、じゃあ言うわよ……
確か、えっと……
『汁まみれ姉妹~近親レズ姦2・もう止まれない~』
……だったかな……もう、なんてこと言わせるのよ」
憂「ちょ、ちょっと待ってください……
なんでその本を知ってるんですか……」
風子「え? だから、平沢さんが私を
秋山さんと間違えて返してきたんじゃない」
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 23:54:39.06 ID:UGMzXJxM0
憂「…………」
風子「いやー、でもまさか平沢さんと秋山さんが
あんな趣味だったとは思わなかったわ」
憂「……」
風子「あっでも安心して、
このことは誰にも言ってないし、
私は趣味で人を見る目を変えたりしないから」
憂「……ひとつ、聞いてもいいですか」
風子「何?」
憂「私が高橋さんにその本を渡したとき……
私は髪をくくっていましたか」
風子「そういえばくくってなかったわ。
ていうか何でくくったりほどいたりしてるの?」
憂「……わかりました」
風子「なにが?」
憂「全てが」だだっ
風子「ちょ、平沢さん!?」
55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/02(日) 23:59:26.28 ID:UGMzXJxM0
女子トイレ。
澪「はあ……
なんなんだよ、みんな……
私のことをハメようとして……」
澪「私……嫌われちゃったのかな。
そうだよな、
私なんて好かれるわけないよな……」
澪「服装も髪型もダサいし、
お喋りも下手だし、
そのくせ暴力的……」
澪「ははっ、よく考えたら嫌われる要素ばっかりだな……」
澪「もう部活辞めよう……
さよならみんな……」
和「あっ、澪」
澪「の、和……」
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/03(月) 00:03:59.94 ID:HNzrL9RJ0 [1/22]
和「どうしたのよ、澪。
ただでさえ暗いのに余計暗くなって」
澪「酷いな……」
和「ちゃんと唯に謝った?」
澪「謝るも何も……私は何もしてないんだ」
和「まだそんなこと言って」
澪「ほんとなんだよ、和!
私はなんにもやってない!
みんなこそ、私を陥れようとしてんだろ!
そうなんだろ、私のことを嫌いで……!」
和「ちょ、ちょっと落ち着いて。
陥れようとなんてしてないわよ……」
澪「で、でもっ……
私は何もやってないのにっ……」
和「分かった、分かったから。
何もやってないって言うんなら、
ちゃんと唯たちにそれを説明した方がいいわ」
59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/03(月) 00:07:23.55 ID:HNzrL9RJ0 [2/22]
澪「でも聞いてくれるわけないよ……」
和「とりあえず話だけでもしてみなさいよ。
お互いの言い分を話した上で、
そこからミゾを埋めていくことが大事なのよ」
澪「うう……」
和「ほら、音楽室に行きなさい。
まともに話を聞いてくれないようだったら、
生徒会室に来て私を呼びなさい、
一緒に行ってあげるから」
澪「うん……ありがとう、和。
行ってみるよ……」
和「頑張ってね。
仲直りすることを祈ってるわ。
喧嘩してるあんなたたちなんて、
見ていたくないからね」
澪「うん……」
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/03(月) 00:11:28.52 ID:HNzrL9RJ0 [3/22]
音楽室。
ガチャ
唯「……」
律「お、唯」
紬「よかった、来てくれて」
梓「こんにちは、先輩」
唯「うん……」
梓「? なんかあったんですか?」
律「まあ、澪と……ちょっとな」
梓「喧嘩ですか、珍しいですね。
早く仲直りしてくださいね」
唯「もう絶対無理だよ」
梓「えっ」
紬「ど、どしたの唯ちゃん」
唯「仲直りなんて出来ないよ……
澪ちゃん私のこと絶対嫌いだもん」
63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/03(月) 00:15:03.72 ID:HNzrL9RJ0 [4/22]
梓「な、なんでいきなり嫌われてんですか」
唯「それが分かんないんだよ、
ホントにいきなりだよ、いきなり」
梓「はぁ」
唯「まずお昼休みにね、
澪ちゃんが私のお弁当を盗ったの」
梓「なんで澪先輩が盗ったって分かったんですか」
唯「澪ちゃんが手に持ってたから」
梓「……はあ?」
唯「いや、本当なんだよ。
まるで見せびらかすみたいに持ってたの。
そうだよね、りっちゃん、ムギちゃん」
律「ああ、そうだな」
紬「隠す気なんて全然なさそうだったわね」
梓「へえ」
64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/03(月) 00:20:33.58 ID:HNzrL9RJ0 [5/22]
唯「それで理由を問い詰めてもわけのわかんない言い逃れして、
全然話にならなかったの」
律「あれはひどかったなー」
唯「あ、なんか話してたらムカムカしてきた……
ムギちゃん、紅茶!」
紬「はいどうぞ」
唯「そして極めつけが、さっきだよ」
律「さっき? 何かあったのか?」
唯「りっちゃんとムギちゃんが部活行った後、
澪ちゃんが教室に戻ってきて
私に話しかけてきたの」
律「ふん」
唯「そしたら何て言ったと思う?
『昼休みのことはもうお互いに誤解は解いた』とか言うの!
こっちは謝られも説明されてもいないのに!」
紬「澪ちゃん、どこまで頑固なのかしら」
梓「頑固にもほどがあるでしょう」
65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/03(月) 00:28:14.16 ID:HNzrL9RJ0 [6/22]
唯「そして、挙句にこれだよこれ!」ばんっ
律「なんだこの本」
梓「汁まみれ姉妹、近親レ……ぶ――――っ!!」
紬「まあまあまあまあまあまあまあまあまあまあ」
唯「澪ちゃんったら、私にこんな本を押し付けてきたんだよ!
ほんとにありえないよ!」
梓「ま、まさか澪先輩がこんなアレな……」
律「いやーでも、澪がこんな本を持ち歩くかあ?
表紙見ただけで卒倒しそうだが」
唯「でも実際に持ってきたんだから!」
梓「うーん……」
唯「どう思う? あずにゃん」
梓「えー……うーん、
にわかには信じがたい話ではありますね」
唯「信じてくれないの?」
66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/03(月) 00:34:11.21 ID:HNzrL9RJ0 [7/22]
梓「はあ、まあ……
あの澪先輩が、そんな子供じみた悪戯を
するとは思えません」
唯「でもホントにされたんだよ!」
梓「あ、そうだ……憂から聞いたんですけど、
澪先輩のソックリさんがいるらしいですね」
律「なんだそりゃ」
梓「ホントに澪先輩と瓜二つらしくて……」
ガチャ
澪「……」
紬「あ、噂をすれば」
唯「……澪ちゃん」
澪「ゆ、唯……
ちゃんと私の話を聞いてくれ」
唯「やだよ」
梓「聞いてあげましょうよ、唯先輩」
唯「…………あずにゃんがいうなら……」
67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/03(月) 00:41:34.89 ID:HNzrL9RJ0 [8/22]
澪「あ、あのな、唯……
昼休みは私は、購買に行ってた。
教室にはいなかった。
だから唯のお弁当を盗ったりしてない。
以上だ。オーケイ?」
唯「オーケイなわけないよ!
何その言い訳!
もっと納得できるように言ってよ!」
澪「納得できるも何もこれで納得してもらわないと、
これが事実なんだから!」
唯「じゃあ私の言ってることは嘘だっていうの?」
澪「少なくとも私にとっては嘘だ!」
唯「もう、ふざけないで!
私のこと嫌いなんでしょ?
それなら最初からそう言いなよ!」
澪「はあ? 何いってんだ、何でそういう話になる!
今は嫌いとかどうとか関係ないだろ!」
唯「関係あるよ!
澪ちゃんが私のこと嫌いだから
あんなことしたんでしょ!?」
律「落ち着けふたりとも……」
69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/03(月) 00:47:29.96 ID:HNzrL9RJ0 [9/22]
唯「あとこれ! 返すから!」ばんっ
澪「な、何だこの本」
唯「澪ちゃんが私に押し付けたんでしょ!」
澪「こ、これって……
高橋さんが持ってた本じゃないか!」
紬「高橋さん?」
澪「同じクラスの高橋さんだよ!
高橋さんが、今朝、私の机にこれを押し込もうとしてたんだ」
律「高橋さんなんていたか?」
紬「んー、名前だけなら聞いたことあるかも」
梓「クラスメイトくらい把握しておきましょうよ……」
澪「そうか……全部高橋さんの仕業だったんだな……
彼女、何が目的で……!」
唯「あっ、今度は人のせいにするの!?」
澪「だから私はやってないって――――」
70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/03(月) 00:50:40.40 ID:HNzrL9RJ0 [10/22]
ガチャ
憂「どっせい!」
風子「はあはあ、平沢さん、走るの早いよ……ん?」
唯「えっ」
律「なっ」
紬「まっ」
風子「平沢さんが……2人!?」
唯「澪ちゃんが……」
律「澪が……」
紬「澪ちゃんが……2人!?」
澪「なんだこいつら……」
梓「あ、この人ですか。澪先輩のソックリさん」
72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/03(月) 00:53:52.78 ID:HNzrL9RJ0 [11/22]
唯「な、なんで澪ちゃんが2人もいるの!?」
律「ドッペルなんたらってやつか!」
紬「ええっ、ドッペルゲンガーを見たら死んでしまうって……」
澪「落ち着けお前ら!
この人が高橋風子さんだっ!
それより、高橋さん! 一体どういうことなのか説明してくれ!
なんでこんなことをしたんだ!」
風子「え? え? え?
何を怒ってるの? 私にも何がなんだか……!
それになんで平沢さんが2人も……」
梓「とりあえず、いったん落ち着きましょうか……」
73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/03(月) 00:59:11.26 ID:HNzrL9RJ0 [12/22]
10分後。
梓「やっと混乱が収まりましたね」
唯「落ち着きはしたけど、分からないことだらけだよ。
なんで澪ちゃんが2人もいるの?」
風子「それはこっちのセリフよ、
なんで平沢さんが2人もいるのよ」
憂「あ、私は平沢唯の妹で、平沢憂です」
風子「い、妹?」
澪「それで、この人は高橋風子さん……
私たちのクラスメイトだ」
風子「あ、高橋風子です」
律「いたっけ、こんな人」
紬「さあ、私りっちゃん達以外とは関わらないから、
クラスメイトのことはよく分からないの」
唯「私もそうだよ」
梓「……」
75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/03(月) 01:05:06.67 ID:HNzrL9RJ0 [13/22]
澪「……まあ、察するに、
唯たちが高橋さんを私と間違え、
高橋さんが憂ちゃんと唯を間違え、
色々こんがらがってこうなったということか」
梓「でしょうね」
唯「あれっ、私が漫画を返したのは澪ちゃんだよね?」
風子「それ私」
憂「私がお姉ちゃんのお弁当を預けたのは高橋さんでしたね」
風子「うん、で、そのお弁当を渡しに行ったら……」
律「……盗んだと誤解されたってわけか」
紬「ごめんなさい……」
唯「……ごめんなさい。澪ちゃんもごめん……」
澪「いや、もういいんだよ、誤解が解けたんなら」
風子「あ、昼休みに廊下で私が誤解を解いたのは……」
憂「ああ、あれ私でした」
風子「そうよね、髪くくってたし」
77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/03(月) 01:10:54.03 ID:HNzrL9RJ0 [14/22]
唯「あれっ、放課後、私に謝りに来たのは……」
風子「あれも私よ。
今考えたらむちゃくちゃな会話だったわね……
ごめんなさい」
唯「ああうん、誤解が重なってこうなったんだから、
仕方ないよ。気にしないで」
風子「ありがと」
律「いやー、でもこれで一件落着かあ」
紬「ふー、良かったわ。
一時はどうなることかと」
唯「あれ、でも……なにかひとつ、忘れてるような」
澪「あ、そうだ!
この本だよ、この本!!」
憂「!」
唯「おー、忘れてた」
78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/03(月) 01:16:31.78 ID:HNzrL9RJ0 [15/22]
澪「そもそも高橋さんはなんでこんな本を
持ち歩いていたんだ!?
しかもそれを私や唯に押し付けたりして……!」
風子「ち、違うのよ!
それはもともと平沢さん……平沢唯さんが持ってたの!」
唯「私こんなの持ってないよ!」
風子「今朝、私に漫画を返したでしょ?
あれがこの本だったのよ」
唯「ええっ、なんでこんな本が……!?」
澪「……それを私の机に入れようとしてたのは……?」
風子「いやー……面と向かって渡すのは恥ずかしかったし……
秋山さんのものなら机に入れとけば間違いないかなって」
唯「なんで私に押し付けたの?」
風子「秋山さんに返しそびれちゃったから……」
唯「ふーん……」
律「ていうかなんで唯はこんな本持ってたんだよ」
唯「し、知らないよっ!」
79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/03(月) 01:21:13.55 ID:HNzrL9RJ0 [16/22]
風子「隠さなくったっていいのよ、平沢さん、秋山さん……
私は趣味で人を差別したりしないから」
紬「そうよ唯ちゃん澪ちゃん、素直になって……ハアハア」
澪「なんで私もなんだよっ!」
唯「私はほんとに知らないよ、こんなエロ本!」
憂「まあまあまあ……落ち着きましょう」
梓「憂?」
憂「聞けば、残った問題はこのエロ本ひとつだけ……
こんな些末なことでいつまでも揉め続けるのは
まったくもって時間の無駄……そうでしょう」
澪「え、ああ……」
風子「そうねえ」
憂「ということでここはひとつ、
このエロ本、私が責任を持って処分いたします。
それでもうエロ本は無かったということにして……
ここで平和的解決と、参りましょう」
律「ああ、そうだな。エロ本なんてどうでもいいし」
澪「うん、問題が減るならそれで」
81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/03(月) 01:25:57.68 ID:HNzrL9RJ0 [17/22]
憂「ではこのエロ本は私が引き取ります」
梓「えらいね、憂」
憂(はーよかった、無事に回収できた……
行方不明だと思ってたらお姉ちゃんのとこに行ってたのか……
この前の古書整理の時に紛れちゃったのかな……
まあ何にせよ誰にもバレずに戻ってきて良かった)
律「あー、じゃあこれで全部解決だな!」
風子「私のせいでお騒がせしました」
律「いやいや、高橋さんは悪くないよ」
唯「そうだ、ふーこちゃんもここでお茶していきなよ!
解決の記念に!」
風子「えっ、いいの?」
紬「ええ、構わないわ。人数が多いほうが楽しいもの」
澪「ああ、そうだな」
風子「えへ、じゃあお言葉に甘えて……」
梓(今日も練習はできなそうだな)
82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/03(月) 01:29:20.33 ID:HNzrL9RJ0 [18/22]
紬「どうぞ、紅茶とケーキよ」
風子「ありがとう」
律「しっかし、見れば見るほど澪にそっくりだな」
風子「そ、そうかな……
髪型とかも微妙に違うと思うけど」
唯「いやーそっくりだよ。
でもふーこちゃんのほうがちょっと優しそう!」
澪「私は厳しいってか……」
律「はは、合ってんじゃないか」
風子「でも、平沢さん姉妹だってそっくりよ」
唯「そうかな~」
憂「まあ、似てるとは昔からよく言われますけど……
髪をくくった状態で間違われたのは初めてですよ」
84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/03(月) 01:33:04.75 ID:HNzrL9RJ0 [19/22]
風子「あはは、でもホントに似てたからさ」
紬「憂ちゃん、ちょっと髪おろしてみて」
憂「いいですよ……んしょっと」ふぁさっ
風子「おお、ホントに瓜二つ……」
梓「律先輩も、カチューシャ取ったら唯先輩みたいになりますよね」
澪「あー、そういえばそうだな」
律「よーし、唯3号だぜ!」ばっ
風子「あはは、本当に見分けつかないわ」
唯「ふーこちゃんもメガネ取ってさ、
澪ちゃんと並んでみてよ!」
風子「うん、いいよ……こんな感じ?」
澪「似てるか?」
唯「あはは、似てる似てる!」
律「鏡みたいだ! あははは!」
85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/03(月) 01:37:19.36 ID:HNzrL9RJ0 [20/22]
澪「ふふっ、鏡みたいだって」
風子「あはは、なんか照れるね」
澪「た、高橋さん……あのさ」
風子「何?」
澪「これも何かの縁だし……
私と、友達になってくれないかな」
風子「うん、勿論いいわよ。よろしくね、秋山さん」
唯「あ、澪ちゃんだけずるーい!
私もふーこちゃんと友達になるー!」
律「はいはい、私も友達になりまーす!」
紬「私もいいかしら~」
梓「あ、わ、私も……」
憂「私もなりたいです」
風子「うん、みんな友達になろう!」
こうして軽音部のみんなに新しい友達ができたのだった。
87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/03(月) 01:41:33.81 ID:HNzrL9RJ0 [21/22]
和「澪、ちゃんと仲直りできたかしら。
また喧嘩になってたりして……心配だわ。
音楽室に行ってみましょう」
音楽室。
和「澪~、大丈夫……?」
ガチャ
澪「あっ、和。
紹介するよ、クラスメイトの高橋……」
和「……」
澪「和?」
和「そ、そ、そ、そんな!!
唯が3人に澪が2人もいるなんて!
一体どういうことなの!!
何が起こったの!! 誰か説明してええええええ!!」
澪「もうええわ」
お わ り
89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/03(月) 01:43:05.21 ID:HNzrL9RJ0 [22/22]
これでおしまい
モブキャラの中で姫子ちゃんをネタにしたSSはいくつかあったけど
風子ちゃんのSSはなかったので書いた
<<美琴「精子を大切にね♪ カピカピ♪」 | ホーム | 長門「トイレぐらいは・・・・行く・・・」>>
コメント
No title
この唯はムカつくなww
頭ごなしに怒るのいくない
頭ごなしに怒るのいくない
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とはいえ、面白かった!!モブSSの中では私にとって最高作品。