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唯「エーゲ海に捧ぐ」
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 17:53:05.03 ID:+6xhFJhM0 [1/20]
― 二日前
唯「さぁ、かかってこい!」
「来ないならこっちからいくぞ・・・!」
「うわッ! 来た」
「うわああああああああああああああああああ」
「けいおんぶは・・・絶対に私が守るん・・・だ・・・」 バタッ・・・
― 現在・・・
律「酷い・・・酷すぎるぜ・・・・・・」 うっ
紬「唯ちゃんからまるで生気を感じない・・・」
澪「これじゃまるで機械人形だ・・・」
梓「唯先輩・・・」 ぽろぽろ・・・
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 17:57:49.94 ID:+6xhFJhM0
唯「・・・」 シュコーシュコー・・・
憂「うっ・・・うっ・・・」 ぽろぽろ・・・
律「憂ちゃん・・・」
「絶対に唯の・・・お姉ちゃんの敵をとろうな・・・!」 ガシッ・・・
憂「当たり前です・・・」 ギュィイイイイイイイイイイン
澪「チェーンソーか、いい武器だ、と言っておこう」
紬「琴吹製のチェーンソーは格別よ」
「何でも切り落とせるの」
律「頼もしい限りだぜ」
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 18:02:32.98 ID:+6xhFJhM0
和「相手の正体が不明な以上」
「皆で別々の武器を装備していった方が効率はいいわね」
さ「敵は複数である可能性も高いわ」
律「唯はそんなやつ相手に、たった一人で立ち向かったって言うのかよ・・・」
澪「犠牲者を増やしたくなかったんだよ」
「唯は優しいヤツだから・・・」
紬「兵力差でモノを言わせてやるわ・・・」 グググ・・・
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 18:10:08.79 ID:+6xhFJhM0
紬「斎藤・・・準備はできてる・・・わね?」
斎藤『はい、紬お嬢様・・・』
律「兵力・・・ねぇ・・・」
澪「頼もしい限りじゃないか」
紬「最悪 ”貧者の薔薇” 等のブツも用意してあるわ」
「その時は・・・私達側にも犠牲者が出てくるけど・・・」
和「族はそれ程の戦闘力を持ち合わせている可能性が高い・・・と」
紬「ええ・・・」
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 18:20:51.86 ID:+6xhFJhM0
紬の家には、ありとあらゆる種類の武器や防具が取り揃えられていた。
相手が”正体不明の複数犯”である可能性を除けば、袋叩きにすることなど
容易そのものであると思わせるほどである。
律「(さぁーて 私はどの武器を貸してもらいましょうかねー♪)」 ワクワク
澪「あんまりわくわくするなよ、不謹慎だ」
律「そういう澪ちゃんこそ、嬉しさのあまり震えてますじゃありませんかァ~~」 アラアラ
澪「こ、・・・これは武者震いだ~~!」 ガァア~
梓「先輩方・・・!!」
律・澪「えっ?」
梓「・・・」 クイッ
憂「・・・・・・皆さん・・・真面目に・・・お願いしますね・・・」 キュッキュッ・・・
律・澪「うっ・・・」
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 18:39:21.95 ID:+6xhFJhM0
唯「・・・テキには・・・ゼッタイに さかラってハ イケマセん・・・」 シュコーシュコー・・・
「カレらの ケッソクリョク は ケイさツナドノ ひでは ありマせん・・・かラ・・・」
「・・・う・・・」
和「唯・・・」
紬「来るならさっさと来なさいよ・・・!」 イライラ・・・
「それとも、この鍛えられた琴吹家公認の兵士達が怖い??」
憂「殺す、殺してお姉ちゃんを治してもらう・・・」
梓「(それじゃ元も子もないンじゃ・・・)」
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 18:48:37.49 ID:+6xhFJhM0
唯「 テキ には せんのウ された いっぱんじん モ ふくまれて イまス・・・~~」
「なんデモ ノウリョク カイハツを してモらえ バ レプリカ ナミの 」
「セントウ ノウリョク ヲ あたえて くれる トか・・・」 シュコーシュコー
「ホカの ソレ とは チガウテンハ トクに ソレを テニスルのに ジョウケンが ナイ から」
「ダト すいそク されマす・・・」
さ「唯ちゃん・・・」
梓「唯先輩の発言は貴重です、ムギ先輩超高性能ボイスレコーダを!」
紬「言われなくても」
憂「~~!!」
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 18:56:48.19 ID:+6xhFJhM0
唯「テキは ドコカラトモナク キュウに アラわれ ワレワレ に しんシょく を ハジメまス・・・」
「オビたダしイカズの 蛆蟲が・・・」 コフッ ケホッ!!
憂「お姉ちゃん! 無理しないでッ!!」 ガバッ!
唯「・・・」 ヒュー・・・ヒュー・・・
憂「お姉ちゃんをこんなにして・・・」 ぽろぽろ・・・
さ「敵には瞬間移動(テレポート)出来る人間か、完全に気配を絶てる人間が居る可能性が高いのね・・・」
和「もしかしたら人間ではない第三の生物の仕業かもしれないですね・・・」 クイッ・・・
律「なに・・・それ・・・」
澪「あくまで推測だ、怯えるな」 ガクガクブルブル・・・
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 19:02:46.55 ID:+6xhFJhM0
唯「ワタしは そのヒト タチの アクイが こわかッタ・・・」
「ナゼ て ヲ かすノか ナゼ それに ソまる のカ・・・」
「・・・ユルさ レル ハズガ ナイ ノニ・・・・・・」
「それニ・・・オソワレテイルノは・・・ ヘイコウセカイの ヒトも オナじ・・・・・・」 ゴポッ・・・
憂「うっ・・・うっ・・・」 ガタガタ・・・
和「無理はしないで!」
澪「唯は最後の希望だ、絶対に死守だ」
律「ああ・・・」
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 19:13:20.08 ID:+6xhFJhM0
唯「・・・センイチ の クロイクロイ シッこクの カクバクダンです・・・」
「ヘイワを ネガイ ただただ とおリすぎテイク ノヲ ノゾみ・・・」
「タノシミ や こうフク ヲ 独りでハ なク タクサンの hitobito の ネガ い ヲ・・・」
「白日の下・・・曝けだセ・・・ 少年少女タチ ヨ・・・」 ガダダダダダダ
律「まずい! 唯が爆発しちまう!!」
澪「なんだってー」
憂「どけッ!!」 ドガッ
澪「うっ・・」 げぽっ・・・
律「憂ちゃん!!」
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 19:24:49.80 ID:+6xhFJhM0
憂「うわあああああああああああああああああああああああああああああああ」 ゆっさゆっさ
「紬さぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああん」
「なんとかしてえええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ」
紬「斎藤ッ!!」
斎藤「はッ!!」 ビュゥン
ビュッ ヒュン シャッ ガシッ ポカッ ジュン!!
唯「・・・~~」 コフー・・・コフー・・・
憂「ホッ・・・」 ほっ・・・
斎藤「荒療治です故」
「術者の生命を絶てなければ」
「唯さんの生命は・・・」
「危険に晒されたママですぞ・・・」
憂「うぃいいいいいいいいいいいいいいいいいい」 イガガガガガガガガッガ
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 19:39:04.32 ID:+6xhFJhM0
誰も見てなさそうですが御飯食べてきます
念の為
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 21:36:36.29 ID:+6xhFJhM0
憂「どこだァ・・・何処に居やがるんだ・・・!!」 ギュインギュイン
「現れた瞬間酷いぞ!」 ジュォオオオオオオオオオオオオオオオオオ
律「おいおい憂ちゃんムギん家削っちゃマズイだろ・・・」
澪「こうでもしてないと気が気でないんだろう・・・」 ゴフ・・・
律「お前さっきの大丈夫かよ・・・」
澪「正直かなり痛い、うぅ~~・・・」 ぐっ・・・
和「こうなった憂は誰にも止められない」
「最悪私達の中にも犠牲者が出るかも・・・」
紬「その時は・・・斎藤・・・、よろしく頼むわよ・・・」
斎藤「御意」 ギョイ
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 21:46:05.16 ID:+6xhFJhM0
さ「でもよく考えたら、今私達はムギちゃん家に居るわけなんだから」
「セキュリティは万全なはずなのよね?」
斎藤「左様」
さ「近くには武器も防具も揃っているし」
「シェルターや高級医療器具もある・・・」
「完璧なんだけど、なにか引っかかるのよねェ・・・」
「(もしかして”族”は内部抗争を狙っている・・・??)」
「(現に憂ちゃんはあの調子だし・・・)」
「(シビレを切らしている 他の連中もヤバイ・・・?)」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 22:06:28.75 ID:+6xhFJhM0
憂「お姉ちゃんは殺されたんだ!お姉ちゃんは殺されたんだ!!」 ズギャッ ズギャギャッ!
紬「憂ちゃん!唯ちゃんは今ここにいるわ!」
憂「”借り物の心”のお姉ちゃんなんてお姉ちゃんじゃない!!」 ブンッ
「お姉ちゃんはそんなカタコト、丁寧語で話さないっ・・・!!」 ブワッ
和「憂! チェーンソーを振り回すのはやめなさい!!」
「怪我人が出たらどう責任とるって言うの!?」
憂「知ったことか・・・お姉ちゃんの居ない世界なんて、タネの無い西瓜に同じ・・・」
パンッ!!
和「そのチェーンソーを振り回したことを皆に謝って!」
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 22:13:32.62 ID:+6xhFJhM0
憂「チッ・・・反省してまーす・・・」 フッ・・・
和「憂!」
律「まぁまぁ良いじゃねぇか和・・・」
和「良くないわよ! 実際に澪は憂に殴りぬけられたのよ?」
澪「私は・・・大丈夫さ・・・」 ハァハァ・・・
梓「(マズイ・・・)」
「(この感じは・・・ヤバいです・・・)」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 22:25:27.50 ID:+6xhFJhM0
中野梓は今死にたくはなかった、夢もあるし、やり残したことも沢山ある。
梓「(今私にできる最善の選択は・・・)」
「(出来るだけ高性能な武器を装備し、防御壁能力の高い防具で身を硬めるコトッ・・・!!)」
梓はなんとなく直感していた、なんらかの原因が発端で、確実にこの面子での内部抗争が起こると・・・。
カチャ・・・ カチャ・・・
律「(なんだか物騒なコトになってきたな・・・)」
「(梓のヤツ・・・まるで私らのコトを信用してないんじゃないか・・・?)」
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 22:44:07.18 ID:+6xhFJhM0
律「お、おい梓・・・」
梓「律先輩」
「私はまだ死にたくはありません」
「失礼は百も承知の上ですが・・・わかって下さい」 カチャ カチャ・・・
憂「(ふん・・・そんな防具・・・)」
「(私の”マーマレード・チェーンソー”を持ってすれば・・・)」
「(梓ちゃんの躯なんて・・・真っ二つ・・・)」 ニヤリ・・・
「(そもそも私は ”お姉ちゃんに馴れ馴れしい” この娘のコトがイマイチ好きではなかった・・・)」
「普通にしてれば良かったものを・・・」 ボソッ・・・
ギョロン・・・
憂は心なしか梓を睨みつけた。
梓「ひっ・・・(な・・・なんて悪質な・・・)」 ガタッ・・・
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 23:17:07.58 ID:+6xhFJhM0
和「・・・」 クイッ・・・ギラッ・・・
律「(なんだなんだ~~・・・あの温厚な和まで、あんな野生獣のような眼をしやがって・・・)」
澪「律ぅ・・・痛いよぉ・・・」 えぐっ えぐっ・・・
律「おお~よしよし 澪たん・・・」 さすさす・・・
澪「えへへ・・・」 にこっ
憂「・・・!!」 ムカカッ
さ「憂ちゃん」
憂「・・・はい・・・?」 イライラ・・・
さ「今は・・・抑えて・・・」
憂「・・・あ・・・?」 イラッ
さ「そうじゃないと先生・・・ アナタの首を手刀で切り落としてしまうかもしれないわ・・・」 ツー
憂「くっ・・・(こいつは危険・・・! 殺るなら最後・・・)」 ツー
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/29(月) 00:26:44.87 ID:xfxlMlTG0 [1/10]
緊迫した空気の中、紬だけが他のモノと安心感が違っていた。
いざと言う時のバックボーンとなる兵士の数!
側近の執事”斎藤”の存在!!
紬「(最悪この中だけでの戦闘になったとしても)」
「(一番分があるのは、私!)」
「(危険視するべきは、憂ちゃんのカンの鋭さ)」
「(和ちゃんのケタ外れの分析力)」
「(さわ子先生の本気・・・ってとこかしら)」
律「(澪は本当可愛いな・・・)」 ハァ・・・///
澪「う~~ん」 すりすり
梓「・・・」 ガタガタ・・・ カチャ・・・スチャ・・・
紬「(あの三人は今の所論外・・・)」
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/29(月) 00:36:18.27 ID:xfxlMlTG0 [2/10]
紬「(それに・・・ここは私の家じゃない)」
「(逆に負ける要素を詮索する方が困難と言うもの)」
「ふふうふ・・・」 クックック・・・
憂「(薄気味悪いな・・・)」
「(でもある意味ボンボン沢庵は、山中よりも敵に回したくないしなー)」 チッ・・・
「(待っててね・・・お姉ちゃん・・・)」
「(私が絶対に生き残て、お姉ちゃんを元の心に戻してあげるからねっ・・・!)」
和「(って今頃、あの子達は考えてるでしょうね・・・)」
「(力も財力も並の私に、あの子達を倒す術は今の所・・・無い・・・)」
「(私の”百計”をもってして、この逆境を切り抜けるッ・・・!!)」
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/29(月) 00:42:59.48 ID:xfxlMlTG0 [3/10]
和「・・・」 くいっ・・・
紬「フッフッフ・・・」 アハ
憂「・・・おねえ・・・ちゃん・・・ まっててね・・・」 キュッキュッ・・・
さ「(私が本気を出せば、この空間に居る人間を”皆殺し”にすることも)」
「(決して不可能なことではない・・・)」
「(・・・・・・)」
「(なんか最初の趣旨を忘れそうだわ・・・)」
「(この際いっそ、本来の敵である ”族” が現れてくれれば)」
「(この場は丸く収まると言うもの・・・)」
「(唯ちゃんさえ元に戻ってくれれば)」
「(憂ちゃんが暴走することも無いだろうから・・・)」
44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/29(月) 00:58:49.72 ID:xfxlMlTG0 [4/10]
”唯の心を救う”為に、
本来の敵である、”正体不明の族” を迎え撃つ為に、
皆が、琴吹家の一室に集結し、早3時間の時が経とうとしていた。
チッ・・・チッ・・・チッ・・・チッ・・・
憂「チッ・・・チッ・・・チッ・・・チッ・・・」 チッ・・・チッ・・・チッ・・・チッ・・・
和「・・・」 スッ・・・ 時計を見る和
紬「スピー・・・zzz...」 ~ZZZ
さ「(敵さん来ないかな~~つーかマジで来て下さい!)」
「(唯ちゃんも皆も救われて一石二鳥なんですっ!!)」
しかし、ほぼ同刻・・・
ついに精神的にも限界を迎えて躍起に走る者が出てしまう。
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/29(月) 01:08:39.77 ID:xfxlMlTG0 [5/10]
梓「・・・~~」 スック・・・
律「おい梓・・・やめとけ・・・こ、これは・・・部長命令だぞ・・・!」
梓「・・・わたしは・・・わたしは・・・・・・」 ガクガクガタガタ・・・
「ぜぇったいに生き残るんだぁああああああああああああ~~」 ウワー
澪「よせッ! 止めろ! バカな真似は・・・!!」
梓「にゅああああああああああああああああああ~~!!」 ダダッ!!
澪「無駄死するだけだぞッ!!」
憂「にや・・・」 ニィ・・・
「正当防衛なら・・・仕方ないよね・・・」 すぅ・・・
「梓ちゃん・・・・・・!!」 ギュィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイン!
一面に血の海が広がった。
梓の生首を見つけることは容易だった。
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/29(月) 01:20:12.18 ID:xfxlMlTG0 [6/10]
和「うっ・・・」
紬「(えげつないコトするわねぇ・・・)」
「斎藤ッ!!」
斎藤「はっ!」
紬「梓ちゃんの供養を・・・」 ス・・・
斎藤「仰せのままに・・・」 ヒュン・・・
梓の切断された胴体は、ドラクエに出てくるような棺桶に入れられちまった。
律「ハアッ・・・ハァッ・・・!!」 うげぇえええええええええ
澪「(過呼吸・・・!?) 律・・・しっかり・・・」 ちゅうう
憂「この期に及んでキッスですかァ・・・」
「本当に仲の宜しいこと・・・」
紬「(本物のロミオとジュリエットみたい・・・) ハァハァ・・・*///*」
紬は違った意味で、過呼吸を起こしていた。
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/29(月) 01:31:46.90 ID:xfxlMlTG0 [7/10]
さ「(可愛い私の教え子が)」
「(大した理由も無く、死んだ)」
「~~~~!!」 ズゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・~~!!
憂「!?」 グラッ
さ「・・・!!」 ギロッ・・・
憂「・・・!」 ゾクッ・・・
そのさわ子の凄まじい程の剣気は、
憂との本来的な実力の差を知らしめるには十分であった。
憂「・・・アハハ・・・ もうっ さわ子せんせいったらー 怖いんだからァ~~・・・」 ズサッ・・・
平沢憂、人生で初めての後退を経験する。
51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/29(月) 01:36:45.40 ID:xfxlMlTG0 [8/10]
和「さわ子先生・・・」
さ「私はこれ以上・・・教え子に犠牲者を出したくない・・・」 ズズ・・・
紬「先生の・・・鑑ですね・・・」
斎藤「左様・・・」
律「へっへへっ・・・ さわちゃんがその気になれば、どうとにもなりそーだぜ・・・」 ゴクッ・・・
澪「本来の目的ってなんだっけなんだっけ・・・」 アズサァ・・・ナンデシンジマッタンダヨォ・・・ グスッ・・・
唯「ナカマわレハ えイえん ニ くりかエされる アクイ ヲ ウミつヅけル・・・~~」 ガガガガ・・・
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/29(月) 01:44:26.87 ID:xfxlMlTG0 [9/10]
律「唯も・・・頑張れよ・・・」 ギュッ・・・
憂「お姉ちゃんに触るなッ!!」 ブォン ブィン
ザクッ! ザンッ!!
律「痛つっ・・・」 ツー
澪「憂ちゃん! いい加減にしろッ!!」
憂「役立たずでビビリのお前には田井中も守れんよ・・・」 クケッ・・・
和「憂・・・!!」
さ「大丈夫よ・・・和ちゃん・・・」
「最悪私がなんとかするから・・・」
和「・・・・・・信じてます・・・」
53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/29(月) 01:57:30.41 ID:xfxlMlTG0 [10/10]
紬「なんとかなれば・・・いいですけどね・・・」
「(可愛い死人が出てしまった以上・・・)」
「・・・」
「ハァハァハァハァハァハァハァハァ~~!!」 ペロッ・・・
律「・・・!?」
斎藤「お嬢様・・・今はどうかお鎮め下さいませ・・・!」 アタフタ・・・
紬「し、失敬・・・」 コホン・・・
斎藤「(私の長年のカン正しければ・・・)」
「(今お嬢様は、亡くなった中野梓さんの切断された御遺体で・・・)」
「(”禁じられた遊び”をしようと・・・)」
「(妄想されていたに・・・違いない・・・)」
紬「ハァハァ・・・~~ 」 ペロリ・・・♪♪
56 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 02:27:15.03 ID:vXe6qDtTO [2/7]
さ「(”族”も来なければ、この状況をまとめる手段も思い浮かばない・・・)」
唯「・・・・・・」 ガタガタガタガタ・・・
さ「(せめて唯ちゃんが元通りになってくれれば・・・)」
唯「・・・ぅっ・・・」 ビクン
さ「!!・・・」
さわ子はこの瞬間を見逃さなかった。
そして直感した、原因こそわからないが平沢唯が再起したと。
さ「(もし、この状況で・・・唯ちゃんが復活したらどうなる・・・!?・・・)」
「(頭をFULL回転させろ・・・山中さわ子・・・・クールになれ・・・!!)」
和「恐らく・・・梓を失ったショックで、また違った意味でおかしくなると思います・・・」 ゴニョ
ゴニョ・・・
さ「!?・・・ 和ちゃん・・・やはりあなたも気づいていたのね・・・」
「(唯ちゃんの・・・蘇生に・・・!)
62 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 02:59:17.10 ID:vXe6qDtTO [6/7]
和「梓を失ったことのショックで、気が狂った唯を憂が見れば・・・」 ゴニョゴニョ・・・
さ「恐らく・・・自害するでしょうね・・・」 ゴニョゴニョ・・・
さ・和「(どう転んでも・・・BADENDは免れないか・・・!!)」
唯「ぅ~う~ぃ~」 バタバタ・・・
憂「?・・・お姉ちゃん・・・!?」 ハッ
唯「あいしゅうう~~」 ゴロンゴロン・・・
憂「お姉ちゃん!!」 パァア・・・
「(何と言う至福の時ッ・・・!!)」 ぉおおおおおお
「(これが・・・無償の・・・愛!!)」 パァアアアアアアアア
63 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 03:07:49.23 ID:vXe6qDtTO [7/7]
憂「お姉ちゃん!私だよ!憂だよ!!」 ガバッ・・・
唯「う・・・い・・・?」
憂「お姉ちゃん・・・私・・・本当に心配したんだから・・・」 ぽろ・・・ぽろ・・・
唯「う・・・い・・・? 泣いてるの・・・?」
「ここは・・・何処・・・?」
律「ムギん家の一室だ・・・」
澪「お前は二日ほど・・・死んでいたんだよ・・・実質な・・・」
唯「私が・・・死んでいた・・・? 嘘・・・」
64 :1:2010/03/29(月) 03:14:08.09 ID:vXe6qDtTO
唯「!!・・・(そうだ・・・私は・・・)」
「!!」
「ムギちゃん!」
紬「な、何かしら・・・」
唯「その・・・棺・・・」
「もしかして・・・」
和「梓の惨死体よ・・・」
さ「殺したのは・・・」
憂「!!!~~~~~」
65 :1:2010/03/29(月) 03:24:30.61 ID:vXe6qDtTO
さ「私よ・・・」 ザッ・・・
一同「え・・・」
さ「梓ちゃんを殺したのはこの私! 手を凶器に変えて首を切断したの!」 ビキビキ・・・
和「さわ子先生!!」
さ「良いのよ和ちゃん・・・」
「(そうだ・・・これで・・・良い・・・)」
律「さわちゃん!」
澪「さわ子先生!!」
さ「(自分の受け持った生徒一人も守れずに、のうのうと生きてられるものですか・・・)」
憂「さわ子先生・・・!!」
唯「そんな・・・さわちゃん先生・・・あずにゃんは・・・・・そんな・・・」 ガタガタブルブル・・・
66 :1:2010/03/29(月) 03:32:25.35 ID:vXe6qDtTO
さ「バイバイ皆・・・」
憂「ちが・・・梓を惨殺したのは・・・」
さ「憂ちゃん!」
憂「!」
さ「最期ぐらい・・・先生らしく、カッコつけさせなさいよね・・・」 ニコッ・・・
憂「う・・・」 うっ・・・
そうしてさわ子は、自首すると言って、この部屋を後にした・・・。
憂「本当は・・・~~ほんとうわぁ・・・~~」 ガタガタブルブル・・・ ぼろっぼろっ・・・
和「憂!」
パンッ
憂「・・・和さん・・・」
67 :1:2010/03/29(月) 03:37:48.04 ID:vXe6qDtTO
和「先生から教わったこと・・・死ぬまで忘れるんじゃないわよ・・・!」 ぽろっ・・・ぽろっ・・・
憂「うっ・・・くっ・・・ぐっ・・・」 うっ・・・うっ・・・ ぽろっ・・・ぽろっ・・・
「うわあああああああああああああああああああああああああああああああああん」 ザー
※ ※ ※
斎藤「中野梓さんの御遺体は暫く、琴吹家の方に置いておきます・・・」
紬「お葬式の・・・日程が決まり次第・・・連絡するわね・・・」 ぐすっ・・・
68 :1:2010/03/29(月) 03:46:04.27 ID:vXe6qDtTO
―えぴろーぐ!
ハァアアアアアアアアアアアアアン
ハァッ ハァアン アッ アッ アッ・・・
斎藤「紬お嬢様・・・」
「いくら権力があるとは言え」
「死体で遊ぶのはマズイですよ・・・」 アワワワ・・・
【死体と遊ぶな子供達】
☆★終劇★☆
― 二日前
唯「さぁ、かかってこい!」
「来ないならこっちからいくぞ・・・!」
「うわッ! 来た」
「うわああああああああああああああああああ」
「けいおんぶは・・・絶対に私が守るん・・・だ・・・」 バタッ・・・
― 現在・・・
律「酷い・・・酷すぎるぜ・・・・・・」 うっ
紬「唯ちゃんからまるで生気を感じない・・・」
澪「これじゃまるで機械人形だ・・・」
梓「唯先輩・・・」 ぽろぽろ・・・
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 17:57:49.94 ID:+6xhFJhM0
唯「・・・」 シュコーシュコー・・・
憂「うっ・・・うっ・・・」 ぽろぽろ・・・
律「憂ちゃん・・・」
「絶対に唯の・・・お姉ちゃんの敵をとろうな・・・!」 ガシッ・・・
憂「当たり前です・・・」 ギュィイイイイイイイイイイン
澪「チェーンソーか、いい武器だ、と言っておこう」
紬「琴吹製のチェーンソーは格別よ」
「何でも切り落とせるの」
律「頼もしい限りだぜ」
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 18:02:32.98 ID:+6xhFJhM0
和「相手の正体が不明な以上」
「皆で別々の武器を装備していった方が効率はいいわね」
さ「敵は複数である可能性も高いわ」
律「唯はそんなやつ相手に、たった一人で立ち向かったって言うのかよ・・・」
澪「犠牲者を増やしたくなかったんだよ」
「唯は優しいヤツだから・・・」
紬「兵力差でモノを言わせてやるわ・・・」 グググ・・・
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 18:10:08.79 ID:+6xhFJhM0
紬「斎藤・・・準備はできてる・・・わね?」
斎藤『はい、紬お嬢様・・・』
律「兵力・・・ねぇ・・・」
澪「頼もしい限りじゃないか」
紬「最悪 ”貧者の薔薇” 等のブツも用意してあるわ」
「その時は・・・私達側にも犠牲者が出てくるけど・・・」
和「族はそれ程の戦闘力を持ち合わせている可能性が高い・・・と」
紬「ええ・・・」
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 18:20:51.86 ID:+6xhFJhM0
紬の家には、ありとあらゆる種類の武器や防具が取り揃えられていた。
相手が”正体不明の複数犯”である可能性を除けば、袋叩きにすることなど
容易そのものであると思わせるほどである。
律「(さぁーて 私はどの武器を貸してもらいましょうかねー♪)」 ワクワク
澪「あんまりわくわくするなよ、不謹慎だ」
律「そういう澪ちゃんこそ、嬉しさのあまり震えてますじゃありませんかァ~~」 アラアラ
澪「こ、・・・これは武者震いだ~~!」 ガァア~
梓「先輩方・・・!!」
律・澪「えっ?」
梓「・・・」 クイッ
憂「・・・・・・皆さん・・・真面目に・・・お願いしますね・・・」 キュッキュッ・・・
律・澪「うっ・・・」
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 18:39:21.95 ID:+6xhFJhM0
唯「・・・テキには・・・ゼッタイに さかラってハ イケマセん・・・」 シュコーシュコー・・・
「カレらの ケッソクリョク は ケイさツナドノ ひでは ありマせん・・・かラ・・・」
「・・・う・・・」
和「唯・・・」
紬「来るならさっさと来なさいよ・・・!」 イライラ・・・
「それとも、この鍛えられた琴吹家公認の兵士達が怖い??」
憂「殺す、殺してお姉ちゃんを治してもらう・・・」
梓「(それじゃ元も子もないンじゃ・・・)」
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 18:48:37.49 ID:+6xhFJhM0
唯「 テキ には せんのウ された いっぱんじん モ ふくまれて イまス・・・~~」
「なんデモ ノウリョク カイハツを してモらえ バ レプリカ ナミの 」
「セントウ ノウリョク ヲ あたえて くれる トか・・・」 シュコーシュコー
「ホカの ソレ とは チガウテンハ トクに ソレを テニスルのに ジョウケンが ナイ から」
「ダト すいそク されマす・・・」
さ「唯ちゃん・・・」
梓「唯先輩の発言は貴重です、ムギ先輩超高性能ボイスレコーダを!」
紬「言われなくても」
憂「~~!!」
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 18:56:48.19 ID:+6xhFJhM0
唯「テキは ドコカラトモナク キュウに アラわれ ワレワレ に しんシょく を ハジメまス・・・」
「オビたダしイカズの 蛆蟲が・・・」 コフッ ケホッ!!
憂「お姉ちゃん! 無理しないでッ!!」 ガバッ!
唯「・・・」 ヒュー・・・ヒュー・・・
憂「お姉ちゃんをこんなにして・・・」 ぽろぽろ・・・
さ「敵には瞬間移動(テレポート)出来る人間か、完全に気配を絶てる人間が居る可能性が高いのね・・・」
和「もしかしたら人間ではない第三の生物の仕業かもしれないですね・・・」 クイッ・・・
律「なに・・・それ・・・」
澪「あくまで推測だ、怯えるな」 ガクガクブルブル・・・
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 19:02:46.55 ID:+6xhFJhM0
唯「ワタしは そのヒト タチの アクイが こわかッタ・・・」
「ナゼ て ヲ かすノか ナゼ それに ソまる のカ・・・」
「・・・ユルさ レル ハズガ ナイ ノニ・・・・・・」
「それニ・・・オソワレテイルノは・・・ ヘイコウセカイの ヒトも オナじ・・・・・・」 ゴポッ・・・
憂「うっ・・・うっ・・・」 ガタガタ・・・
和「無理はしないで!」
澪「唯は最後の希望だ、絶対に死守だ」
律「ああ・・・」
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 19:13:20.08 ID:+6xhFJhM0
唯「・・・センイチ の クロイクロイ シッこクの カクバクダンです・・・」
「ヘイワを ネガイ ただただ とおリすぎテイク ノヲ ノゾみ・・・」
「タノシミ や こうフク ヲ 独りでハ なク タクサンの hitobito の ネガ い ヲ・・・」
「白日の下・・・曝けだセ・・・ 少年少女タチ ヨ・・・」 ガダダダダダダ
律「まずい! 唯が爆発しちまう!!」
澪「なんだってー」
憂「どけッ!!」 ドガッ
澪「うっ・・」 げぽっ・・・
律「憂ちゃん!!」
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 19:24:49.80 ID:+6xhFJhM0
憂「うわあああああああああああああああああああああああああああああああ」 ゆっさゆっさ
「紬さぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああん」
「なんとかしてえええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ」
紬「斎藤ッ!!」
斎藤「はッ!!」 ビュゥン
ビュッ ヒュン シャッ ガシッ ポカッ ジュン!!
唯「・・・~~」 コフー・・・コフー・・・
憂「ホッ・・・」 ほっ・・・
斎藤「荒療治です故」
「術者の生命を絶てなければ」
「唯さんの生命は・・・」
「危険に晒されたママですぞ・・・」
憂「うぃいいいいいいいいいいいいいいいいいい」 イガガガガガガガガッガ
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 19:39:04.32 ID:+6xhFJhM0
誰も見てなさそうですが御飯食べてきます
念の為
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 21:36:36.29 ID:+6xhFJhM0
憂「どこだァ・・・何処に居やがるんだ・・・!!」 ギュインギュイン
「現れた瞬間酷いぞ!」 ジュォオオオオオオオオオオオオオオオオオ
律「おいおい憂ちゃんムギん家削っちゃマズイだろ・・・」
澪「こうでもしてないと気が気でないんだろう・・・」 ゴフ・・・
律「お前さっきの大丈夫かよ・・・」
澪「正直かなり痛い、うぅ~~・・・」 ぐっ・・・
和「こうなった憂は誰にも止められない」
「最悪私達の中にも犠牲者が出るかも・・・」
紬「その時は・・・斎藤・・・、よろしく頼むわよ・・・」
斎藤「御意」 ギョイ
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 21:46:05.16 ID:+6xhFJhM0
さ「でもよく考えたら、今私達はムギちゃん家に居るわけなんだから」
「セキュリティは万全なはずなのよね?」
斎藤「左様」
さ「近くには武器も防具も揃っているし」
「シェルターや高級医療器具もある・・・」
「完璧なんだけど、なにか引っかかるのよねェ・・・」
「(もしかして”族”は内部抗争を狙っている・・・??)」
「(現に憂ちゃんはあの調子だし・・・)」
「(シビレを切らしている 他の連中もヤバイ・・・?)」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 22:06:28.75 ID:+6xhFJhM0
憂「お姉ちゃんは殺されたんだ!お姉ちゃんは殺されたんだ!!」 ズギャッ ズギャギャッ!
紬「憂ちゃん!唯ちゃんは今ここにいるわ!」
憂「”借り物の心”のお姉ちゃんなんてお姉ちゃんじゃない!!」 ブンッ
「お姉ちゃんはそんなカタコト、丁寧語で話さないっ・・・!!」 ブワッ
和「憂! チェーンソーを振り回すのはやめなさい!!」
「怪我人が出たらどう責任とるって言うの!?」
憂「知ったことか・・・お姉ちゃんの居ない世界なんて、タネの無い西瓜に同じ・・・」
パンッ!!
和「そのチェーンソーを振り回したことを皆に謝って!」
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 22:13:32.62 ID:+6xhFJhM0
憂「チッ・・・反省してまーす・・・」 フッ・・・
和「憂!」
律「まぁまぁ良いじゃねぇか和・・・」
和「良くないわよ! 実際に澪は憂に殴りぬけられたのよ?」
澪「私は・・・大丈夫さ・・・」 ハァハァ・・・
梓「(マズイ・・・)」
「(この感じは・・・ヤバいです・・・)」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 22:25:27.50 ID:+6xhFJhM0
中野梓は今死にたくはなかった、夢もあるし、やり残したことも沢山ある。
梓「(今私にできる最善の選択は・・・)」
「(出来るだけ高性能な武器を装備し、防御壁能力の高い防具で身を硬めるコトッ・・・!!)」
梓はなんとなく直感していた、なんらかの原因が発端で、確実にこの面子での内部抗争が起こると・・・。
カチャ・・・ カチャ・・・
律「(なんだか物騒なコトになってきたな・・・)」
「(梓のヤツ・・・まるで私らのコトを信用してないんじゃないか・・・?)」
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 22:44:07.18 ID:+6xhFJhM0
律「お、おい梓・・・」
梓「律先輩」
「私はまだ死にたくはありません」
「失礼は百も承知の上ですが・・・わかって下さい」 カチャ カチャ・・・
憂「(ふん・・・そんな防具・・・)」
「(私の”マーマレード・チェーンソー”を持ってすれば・・・)」
「(梓ちゃんの躯なんて・・・真っ二つ・・・)」 ニヤリ・・・
「(そもそも私は ”お姉ちゃんに馴れ馴れしい” この娘のコトがイマイチ好きではなかった・・・)」
「普通にしてれば良かったものを・・・」 ボソッ・・・
ギョロン・・・
憂は心なしか梓を睨みつけた。
梓「ひっ・・・(な・・・なんて悪質な・・・)」 ガタッ・・・
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 23:17:07.58 ID:+6xhFJhM0
和「・・・」 クイッ・・・ギラッ・・・
律「(なんだなんだ~~・・・あの温厚な和まで、あんな野生獣のような眼をしやがって・・・)」
澪「律ぅ・・・痛いよぉ・・・」 えぐっ えぐっ・・・
律「おお~よしよし 澪たん・・・」 さすさす・・・
澪「えへへ・・・」 にこっ
憂「・・・!!」 ムカカッ
さ「憂ちゃん」
憂「・・・はい・・・?」 イライラ・・・
さ「今は・・・抑えて・・・」
憂「・・・あ・・・?」 イラッ
さ「そうじゃないと先生・・・ アナタの首を手刀で切り落としてしまうかもしれないわ・・・」 ツー
憂「くっ・・・(こいつは危険・・・! 殺るなら最後・・・)」 ツー
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/29(月) 00:26:44.87 ID:xfxlMlTG0 [1/10]
緊迫した空気の中、紬だけが他のモノと安心感が違っていた。
いざと言う時のバックボーンとなる兵士の数!
側近の執事”斎藤”の存在!!
紬「(最悪この中だけでの戦闘になったとしても)」
「(一番分があるのは、私!)」
「(危険視するべきは、憂ちゃんのカンの鋭さ)」
「(和ちゃんのケタ外れの分析力)」
「(さわ子先生の本気・・・ってとこかしら)」
律「(澪は本当可愛いな・・・)」 ハァ・・・///
澪「う~~ん」 すりすり
梓「・・・」 ガタガタ・・・ カチャ・・・スチャ・・・
紬「(あの三人は今の所論外・・・)」
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/29(月) 00:36:18.27 ID:xfxlMlTG0 [2/10]
紬「(それに・・・ここは私の家じゃない)」
「(逆に負ける要素を詮索する方が困難と言うもの)」
「ふふうふ・・・」 クックック・・・
憂「(薄気味悪いな・・・)」
「(でもある意味ボンボン沢庵は、山中よりも敵に回したくないしなー)」 チッ・・・
「(待っててね・・・お姉ちゃん・・・)」
「(私が絶対に生き残て、お姉ちゃんを元の心に戻してあげるからねっ・・・!)」
和「(って今頃、あの子達は考えてるでしょうね・・・)」
「(力も財力も並の私に、あの子達を倒す術は今の所・・・無い・・・)」
「(私の”百計”をもってして、この逆境を切り抜けるッ・・・!!)」
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/29(月) 00:42:59.48 ID:xfxlMlTG0 [3/10]
和「・・・」 くいっ・・・
紬「フッフッフ・・・」 アハ
憂「・・・おねえ・・・ちゃん・・・ まっててね・・・」 キュッキュッ・・・
さ「(私が本気を出せば、この空間に居る人間を”皆殺し”にすることも)」
「(決して不可能なことではない・・・)」
「(・・・・・・)」
「(なんか最初の趣旨を忘れそうだわ・・・)」
「(この際いっそ、本来の敵である ”族” が現れてくれれば)」
「(この場は丸く収まると言うもの・・・)」
「(唯ちゃんさえ元に戻ってくれれば)」
「(憂ちゃんが暴走することも無いだろうから・・・)」
44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/29(月) 00:58:49.72 ID:xfxlMlTG0 [4/10]
”唯の心を救う”為に、
本来の敵である、”正体不明の族” を迎え撃つ為に、
皆が、琴吹家の一室に集結し、早3時間の時が経とうとしていた。
チッ・・・チッ・・・チッ・・・チッ・・・
憂「チッ・・・チッ・・・チッ・・・チッ・・・」 チッ・・・チッ・・・チッ・・・チッ・・・
和「・・・」 スッ・・・ 時計を見る和
紬「スピー・・・zzz...」 ~ZZZ
さ「(敵さん来ないかな~~つーかマジで来て下さい!)」
「(唯ちゃんも皆も救われて一石二鳥なんですっ!!)」
しかし、ほぼ同刻・・・
ついに精神的にも限界を迎えて躍起に走る者が出てしまう。
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/29(月) 01:08:39.77 ID:xfxlMlTG0 [5/10]
梓「・・・~~」 スック・・・
律「おい梓・・・やめとけ・・・こ、これは・・・部長命令だぞ・・・!」
梓「・・・わたしは・・・わたしは・・・・・・」 ガクガクガタガタ・・・
「ぜぇったいに生き残るんだぁああああああああああああ~~」 ウワー
澪「よせッ! 止めろ! バカな真似は・・・!!」
梓「にゅああああああああああああああああああ~~!!」 ダダッ!!
澪「無駄死するだけだぞッ!!」
憂「にや・・・」 ニィ・・・
「正当防衛なら・・・仕方ないよね・・・」 すぅ・・・
「梓ちゃん・・・・・・!!」 ギュィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイン!
一面に血の海が広がった。
梓の生首を見つけることは容易だった。
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/29(月) 01:20:12.18 ID:xfxlMlTG0 [6/10]
和「うっ・・・」
紬「(えげつないコトするわねぇ・・・)」
「斎藤ッ!!」
斎藤「はっ!」
紬「梓ちゃんの供養を・・・」 ス・・・
斎藤「仰せのままに・・・」 ヒュン・・・
梓の切断された胴体は、ドラクエに出てくるような棺桶に入れられちまった。
律「ハアッ・・・ハァッ・・・!!」 うげぇえええええええええ
澪「(過呼吸・・・!?) 律・・・しっかり・・・」 ちゅうう
憂「この期に及んでキッスですかァ・・・」
「本当に仲の宜しいこと・・・」
紬「(本物のロミオとジュリエットみたい・・・) ハァハァ・・・*///*」
紬は違った意味で、過呼吸を起こしていた。
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/29(月) 01:31:46.90 ID:xfxlMlTG0 [7/10]
さ「(可愛い私の教え子が)」
「(大した理由も無く、死んだ)」
「~~~~!!」 ズゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・~~!!
憂「!?」 グラッ
さ「・・・!!」 ギロッ・・・
憂「・・・!」 ゾクッ・・・
そのさわ子の凄まじい程の剣気は、
憂との本来的な実力の差を知らしめるには十分であった。
憂「・・・アハハ・・・ もうっ さわ子せんせいったらー 怖いんだからァ~~・・・」 ズサッ・・・
平沢憂、人生で初めての後退を経験する。
51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/29(月) 01:36:45.40 ID:xfxlMlTG0 [8/10]
和「さわ子先生・・・」
さ「私はこれ以上・・・教え子に犠牲者を出したくない・・・」 ズズ・・・
紬「先生の・・・鑑ですね・・・」
斎藤「左様・・・」
律「へっへへっ・・・ さわちゃんがその気になれば、どうとにもなりそーだぜ・・・」 ゴクッ・・・
澪「本来の目的ってなんだっけなんだっけ・・・」 アズサァ・・・ナンデシンジマッタンダヨォ・・・ グスッ・・・
唯「ナカマわレハ えイえん ニ くりかエされる アクイ ヲ ウミつヅけル・・・~~」 ガガガガ・・・
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/29(月) 01:44:26.87 ID:xfxlMlTG0 [9/10]
律「唯も・・・頑張れよ・・・」 ギュッ・・・
憂「お姉ちゃんに触るなッ!!」 ブォン ブィン
ザクッ! ザンッ!!
律「痛つっ・・・」 ツー
澪「憂ちゃん! いい加減にしろッ!!」
憂「役立たずでビビリのお前には田井中も守れんよ・・・」 クケッ・・・
和「憂・・・!!」
さ「大丈夫よ・・・和ちゃん・・・」
「最悪私がなんとかするから・・・」
和「・・・・・・信じてます・・・」
53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/29(月) 01:57:30.41 ID:xfxlMlTG0 [10/10]
紬「なんとかなれば・・・いいですけどね・・・」
「(可愛い死人が出てしまった以上・・・)」
「・・・」
「ハァハァハァハァハァハァハァハァ~~!!」 ペロッ・・・
律「・・・!?」
斎藤「お嬢様・・・今はどうかお鎮め下さいませ・・・!」 アタフタ・・・
紬「し、失敬・・・」 コホン・・・
斎藤「(私の長年のカン正しければ・・・)」
「(今お嬢様は、亡くなった中野梓さんの切断された御遺体で・・・)」
「(”禁じられた遊び”をしようと・・・)」
「(妄想されていたに・・・違いない・・・)」
紬「ハァハァ・・・~~ 」 ペロリ・・・♪♪
56 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 02:27:15.03 ID:vXe6qDtTO [2/7]
さ「(”族”も来なければ、この状況をまとめる手段も思い浮かばない・・・)」
唯「・・・・・・」 ガタガタガタガタ・・・
さ「(せめて唯ちゃんが元通りになってくれれば・・・)」
唯「・・・ぅっ・・・」 ビクン
さ「!!・・・」
さわ子はこの瞬間を見逃さなかった。
そして直感した、原因こそわからないが平沢唯が再起したと。
さ「(もし、この状況で・・・唯ちゃんが復活したらどうなる・・・!?・・・)」
「(頭をFULL回転させろ・・・山中さわ子・・・・クールになれ・・・!!)」
和「恐らく・・・梓を失ったショックで、また違った意味でおかしくなると思います・・・」 ゴニョ
ゴニョ・・・
さ「!?・・・ 和ちゃん・・・やはりあなたも気づいていたのね・・・」
「(唯ちゃんの・・・蘇生に・・・!)
62 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 02:59:17.10 ID:vXe6qDtTO [6/7]
和「梓を失ったことのショックで、気が狂った唯を憂が見れば・・・」 ゴニョゴニョ・・・
さ「恐らく・・・自害するでしょうね・・・」 ゴニョゴニョ・・・
さ・和「(どう転んでも・・・BADENDは免れないか・・・!!)」
唯「ぅ~う~ぃ~」 バタバタ・・・
憂「?・・・お姉ちゃん・・・!?」 ハッ
唯「あいしゅうう~~」 ゴロンゴロン・・・
憂「お姉ちゃん!!」 パァア・・・
「(何と言う至福の時ッ・・・!!)」 ぉおおおおおお
「(これが・・・無償の・・・愛!!)」 パァアアアアアアアア
63 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 03:07:49.23 ID:vXe6qDtTO [7/7]
憂「お姉ちゃん!私だよ!憂だよ!!」 ガバッ・・・
唯「う・・・い・・・?」
憂「お姉ちゃん・・・私・・・本当に心配したんだから・・・」 ぽろ・・・ぽろ・・・
唯「う・・・い・・・? 泣いてるの・・・?」
「ここは・・・何処・・・?」
律「ムギん家の一室だ・・・」
澪「お前は二日ほど・・・死んでいたんだよ・・・実質な・・・」
唯「私が・・・死んでいた・・・? 嘘・・・」
64 :1:2010/03/29(月) 03:14:08.09 ID:vXe6qDtTO
唯「!!・・・(そうだ・・・私は・・・)」
「!!」
「ムギちゃん!」
紬「な、何かしら・・・」
唯「その・・・棺・・・」
「もしかして・・・」
和「梓の惨死体よ・・・」
さ「殺したのは・・・」
憂「!!!~~~~~」
65 :1:2010/03/29(月) 03:24:30.61 ID:vXe6qDtTO
さ「私よ・・・」 ザッ・・・
一同「え・・・」
さ「梓ちゃんを殺したのはこの私! 手を凶器に変えて首を切断したの!」 ビキビキ・・・
和「さわ子先生!!」
さ「良いのよ和ちゃん・・・」
「(そうだ・・・これで・・・良い・・・)」
律「さわちゃん!」
澪「さわ子先生!!」
さ「(自分の受け持った生徒一人も守れずに、のうのうと生きてられるものですか・・・)」
憂「さわ子先生・・・!!」
唯「そんな・・・さわちゃん先生・・・あずにゃんは・・・・・そんな・・・」 ガタガタブルブル・・・
66 :1:2010/03/29(月) 03:32:25.35 ID:vXe6qDtTO
さ「バイバイ皆・・・」
憂「ちが・・・梓を惨殺したのは・・・」
さ「憂ちゃん!」
憂「!」
さ「最期ぐらい・・・先生らしく、カッコつけさせなさいよね・・・」 ニコッ・・・
憂「う・・・」 うっ・・・
そうしてさわ子は、自首すると言って、この部屋を後にした・・・。
憂「本当は・・・~~ほんとうわぁ・・・~~」 ガタガタブルブル・・・ ぼろっぼろっ・・・
和「憂!」
パンッ
憂「・・・和さん・・・」
67 :1:2010/03/29(月) 03:37:48.04 ID:vXe6qDtTO
和「先生から教わったこと・・・死ぬまで忘れるんじゃないわよ・・・!」 ぽろっ・・・ぽろっ・・・
憂「うっ・・・くっ・・・ぐっ・・・」 うっ・・・うっ・・・ ぽろっ・・・ぽろっ・・・
「うわあああああああああああああああああああああああああああああああああん」 ザー
※ ※ ※
斎藤「中野梓さんの御遺体は暫く、琴吹家の方に置いておきます・・・」
紬「お葬式の・・・日程が決まり次第・・・連絡するわね・・・」 ぐすっ・・・
68 :1:2010/03/29(月) 03:46:04.27 ID:vXe6qDtTO
―えぴろーぐ!
ハァアアアアアアアアアアアアアン
ハァッ ハァアン アッ アッ アッ・・・
斎藤「紬お嬢様・・・」
「いくら権力があるとは言え」
「死体で遊ぶのはマズイですよ・・・」 アワワワ・・・
【死体と遊ぶな子供達】
☆★終劇★☆
Tag : tanasin
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