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純「あ…澪先輩」

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 01:42:15.34 ID:8q8k4xGOO [1/67]
澪「やぁ…純。どうしたんだ?」

純「いや、梓に渡すものがあって来たんですけど…」

澪「梓ならまだ来てないよ」

純「澪先輩だけですか?」

澪「うん、律たちは掃除で遅れるって」

純「へぇ~…」

純「……」

純(あっ、私…澪先輩と二人っきりだ)

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 01:49:00.01 ID:8q8k4xGOO [2/67]
澪「……」

純「……」

純(やば…めっちゃ緊張してきた)

純「えっとぉ…」

澪「よかったら私が渡しておこうか?」

純「へ?」

澪「梓に渡すものがあるんだろ?私があとで代わり渡しておくよ」

純「あいやっ…その…っ」

純(ま、待て待て私!これは絶好のチャンスよ!!)

純(澪先輩と二人っきりになれるんだもん…この機会を逃すわけにはいかない!)

澪「純…?」

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 01:57:05.00 ID:8q8k4xGOO
純「あの~…いいですよ!私が直接渡しますんで」

澪「でも…」

純「そ、それでですね…梓が来るまでここで少し待っててもいいですか?」

澪「うん?別にいいけど」

純(よっし!!)

純「じゃあ…お邪魔しまーす」

澪「適当なとこに座っていいよ」

純「あ、はい」

純(じゃあベンチ…澪先輩の隣に)

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 02:03:51.10 ID:8q8k4xGOO
純「失礼します」

澪「ん…どうぞ」

純(やったー!澪先輩の隣に座れたー!!)

純「……」

澪「……」

純(ダメだ…心臓がはち切れそう)

澪「……」

純「……」

純(澪先輩…ベースの弦張り替えてる…)

澪「……」

純(かっ…こいいな~!!)

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 02:09:12.63 ID:8q8k4xGOO
澪「……」

純「……」

澪「……」

純「……」

澪「あの…」

純「な、なんですか!?」

澪「ヒマじゃない?」

純「いえいえ!そんな!!全然!!!」

純「むしろ最高です!!」

澪「そ、そう…?」

澪(最高?)

純「はいっ!」

澪「それならいいけど…」

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 02:18:48.53 ID:8q8k4xGOO
純「あっ、澪先輩のベースかっこいいですね」

澪「これ?」

純「はい、澪先輩にぴったりです!」

澪「な、なんか照れるな…」

澪「エリザベス…」ボソッ

純「え?なんですか?」

澪「あ、いや!」

澪「なんでもない、なんでもないよ」

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 02:24:36.47 ID:8q8k4xGOO
純「?」

澪「あはは…それより、純もベースなんだよね?」

純「はい。私…澪先輩みたいなベーシストに憧れてるんです」

澪「えっ」

純「だって…か、かっこいいし、ベースもうまいし、歌も…」

澪「っ…」

純「澪先輩は…わ、私の憧れです!!」

純(言っちゃった私!なんか言っちゃったー!!)

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 02:30:06.92 ID:8q8k4xGOO
澪「……」

純「み、澪先輩…?」

澪(憧れ…私が…)

澪(しかもベーシストとして…)

澪(そ、そんなこと言われたの生まれて初めてだ~~!!)

澪「…///」プシュー

純「澪先輩!?大丈夫ですか!」

澪「あ…うん。平気平気…」

澪(この子…私をベーシストとして見てくれるんだ)

澪(うれしいな)

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 02:37:18.49 ID:8q8k4xGOO
澪「純…」

純「はい、なんですか?」

澪「よかったら一緒にベースの練習する?」

純「あ…すいません。今日ジャズ研の練習なくてベース持ってきてないんですよ…」

純(なにやってんの私!!)

澪「そっか…」

純「で、でも!今度教えてもらえませんか!?」

純「お願いします!」

澪「!」

澪「も、もちろんいいよ!」

澪(後輩に教えるなんて…初めてだな)

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 02:44:13.79 ID:8q8k4xGOO
純「……」

澪「……」

純「……」

澪「それにしても…律たちが遅い。なにしてるんだろう?」

純「大掃除ですかね?」

澪「うーん…」

澪「そうだ、純」

純「はい?」

澪「私たちで先にお茶飲んでよっか?」

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 02:49:21.06 ID:8q8k4xGOO
純「え…いいんですか?」

澪「ああ、待ってる間なにもしないのもあれだし」

澪(せっかくの後輩なんだからお茶ぐらい淹れてあげよう)

純「じゃあ…ご馳走になっちゃいます」

澪「分かった、ちょっと待ってて」

純「澪先輩が作るんですか?」

澪「うん」

澪(いつもムギがやってるところ見てたし…大丈夫だよな)

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 02:57:18.84 ID:8q8k4xGOO
ガチャガチャ

澪(え~っと確か…紅茶の葉を入れて…)

澪(それでお湯を入れて…)

澪(できた!たぶん)

澪「はい、どうぞ」

純「あ、ありがとうございます」

純「……」ゴクッ

純(…よくわかんないけど、苦い)

澪「ど、どうかな…?」

純「…はい、おいしいです」

澪「!」

澪(やった、成功だ!)

純(やっぱまずいかも…)

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 03:09:53.71 ID:8q8k4xGOO
澪「ふぅ…」ゴクッ

澪「……」

澪(あれっ…あんまりおいしくないような…)

純「……」

澪(いやでも純はおいしいって言ってくれたし…いいんだよなこれで)

純「軽音部って、いつもこんな感じでお茶飲んでるんですか?」

澪「うん?まぁ…そうかな」

純「へぇ~…練習とかは?」

澪「えっ?えっと~…」

澪「れ、練習もするよもちろん!」

澪「けど私や梓が注意したりしても、みんながなかなか聞かなくてな。困ったもんだ」

純「大変なんですね」

澪(そういえば最近注意してないや、私)

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 03:19:20.65 ID:8q8k4xGOO
純「澪先輩って、やっぱり真面目なんですね」

澪「ん?」

純「音楽に対してとか、部活に対してとか…そういうとこも憧れます」

澪「う、うん…ありがとう」

澪(ごめんなさい、最近ケーキばっか食べてます)

純「澪先輩は、どうしてベースを始めたんですか?」

澪「え…」

純「あ、ごめんなさい。私…澪先輩のこともっと知りたくて」

純「け、けど!答えたくなかったらいいですよ、別に」

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 03:32:11.27 ID:8q8k4xGOO
澪「うーん…ベースを始めた理由か…」

澪(目立ちたくなかったから、なんて言ったらカッコ悪いかな)

澪(せっかく私のことをベーシストとして憧れてくれてるんだし…ちょっとぐらいカッコつけてもいいよね)

澪「実は…好きだった人がベースやってたんだ」

純「え!?」

澪「それでその人に近づきたくて、ベース始めたんだけど…」

澪「その人、別に好きな人がいてね…私は手を引いたの」

澪「けどあの頃の情熱は忘れたくないから、今でもベース弾いてるんだ」

純「……」

澪「……」

澪(まずい…捏造しすぎたかも)

純「ロ…ロマンチックですね~!!」

澪「そ、そうかな?あはは」

澪(よかった、信じてくれた)

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 03:40:40.48 ID:8q8k4xGOO
純(いいな~、やっぱり理想通りの先輩だ)

澪(あぁ…なんか嘘ついたことへの罪悪感が急に…)

純「大丈夫ですか澪先輩、顔色悪いですよ?」

澪「だ、大丈夫だよ純」

澪(ごめんね嘘ついて)

純「ならいいんですけど…」

澪「…そ、それにしても遅いなー。なにやってるんだ?」

澪「ちょっと電話してもいい?」

純「あ、はい。どうぞ」

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 03:47:29.90 ID:8q8k4xGOO
Prrrr、Prrrr


澪「あっ、もしもし律?なにやってるんだよ遅いぞ」

律『は?そりゃこっちの台詞だ』

律『お前が来るの遅いから唯たちと一緒に先に帰ったんだぞ』

澪「え…部活は?」

律『今日は休みって言ったろ』

澪「……』

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 03:54:28.14 ID:8q8k4xGOO
律『あれあれ~?澪ちゃん忘れてたんですか~?』

律『まったくぅ、うっかり屋でちゅねー』

澪「う、うるさい!!」

ピッ

純「どうしたんですか…?」

澪「…うん、今日はみんな体調が悪いから休むって」

純「そうだったんですか、梓大丈夫かな…」

澪「あはは、まぁ明日には治ってると思うよ」

純「え?なんで分かるんですか?」

澪「あ、いやっ…その」

澪「なんか…そんな感じだったから」

純「ふーん」

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 04:01:28.62 ID:8q8k4xGOO
澪「それじゃあ私たちもそろそろ帰ろっか!」

純「そう…ですね」

純「……」

純(待て待て、このまま帰っていいの?)

純(せっかく澪先輩と二人になれるんだから…動かないと!)

純「あ、あの!」

澪「なに?」

純「これからその…お時間ありますか?」

37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 04:08:59.68 ID:8q8k4xGOO
澪「え…っと」

澪「時間なら一応あるけど…」

純「その~…よかったら一緒にどこか行きたいなぁって」

澪「えぇ!?」

純「いやっ、近場でいいんで!できたら…」

澪「……」

純「……」

純(ダメ…なのかな)

澪「……」

澪(こ、後輩から遊びに誘われた…!)

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 04:17:48.53 ID:8q8k4xGOO
澪(どうしよう…こんなの初めてだ)

澪(梓にだって誘われたことないんだぞ、私)

澪「……」

澪(な、なんか嬉しいなぁ…こんな後輩がいるって)

澪(こういう上下関係…いいかも)

純「あの…」

澪「うん……まぁ私も暇だし」

澪「いいよ、どこか行こっか?」

純「本当ですか!?ありがとうございます!」

純(やったー!!)

澪(ふふ、なんかいいなぁ…この感じ)

40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 04:28:52.74 ID:8q8k4xGOO
澪「じゃあ…どこ行く?」

純「私に任せてください!おいしいドーナツ屋があるんですよ!」

純「そこにしましょう!」

澪「分かった、そうしよう」

澪「今準備するからちょっと待ってて」

純「はい!」

純(これは澪先輩との……デートになるのかな!?)

純(こんな法外な幸せがあるなんて…)

純(生きててよかった!!)

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 04:38:18.55 ID:8q8k4xGOO
澪「お待たせ、行こう」

純「~~っ」

澪「どうしたんだ?」

純「い、いえ。なんでもありません…」

純(嬉しすぎて言葉がでない…)

澪「ドーナツか、楽しみだな」

純「澪先輩は…甘いもの好きなんですか?」

澪「うん、そこそこ」

純「よかった」

澪(好きだよって言うと子どもっぽいと思われそうだし、ちょっとぐらい見栄を張ろう…かな)

澪(後輩の前では大人っぽく…)

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 04:50:09.73 ID:8q8k4xGOO
純「着きました!ここです」

澪「へ~…」

純「注文しましょう。チョコのやつとかおいしいですよ」

澪「それじゃあ…純に任せるよ」

純「は、はい!あっ、飲み物はどうします?」

澪「ん…じゃあ」

澪「……」

澪「ブラックコーヒーで」

純「ブラックコーヒーですね、分かりました」

澪(飲めるかな…ブラックコーヒー)

43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 05:01:05.99 ID:8q8k4xGOO
澪「私、そこの席にいるから」
純「はーい」

澪「ふぅ…」

澪「……」

澪(そういえば…こうやって誰かと二人で遊ぶのって久しぶりかも)

澪(前までは律とよく遊んでたけど…高校入ってからは軽音部で行動することが多くなってたし)

澪「……」

澪(本当に久しぶりだなぁ…)

純「お待たせしましたー」

46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 05:07:22.94 ID:8q8k4xGOO
純「どうぞ、私が選んだものですが」

澪「ありがとう」

澪「ドーナツの良いにおいがする…」

純「あ、それと飲み物も」

澪「あっ…うん」

澪(ブラックコーヒー…本物だ)

澪「……」

澪(今さら飲めないとも言えないしなぁ…)

純「食べましょっか」

澪「そ、そうだね」

47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 05:15:24.96 ID:8q8k4xGOO
パクッ

澪「!」

澪「おいしい…」

純「気に入ってもらえてよかったです」

澪「うん…本当においしいよ!」

純「えへへ」

澪「この生クリームのやつも…」パクッ

澪「おいしい!」

純「あはは」

澪「あ、これも…」パクッ

澪「おいしい!!」

澪「すごいなこの店!」

純(澪先輩…甘いもの大好きなんだ)


48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 05:24:18.34 ID:8q8k4xGOO
澪「んっ…」

澪(なんか喉がかわいてきた…)

澪「……」

澪(ブラックじゃなくて素直にカフェオレとか頼めばよかった~…)ウルウル

純「う~ん♪おいしっ」

澪「……」

澪(いや…後輩の前なんだ。毅然としていないと)

澪「……」ズズッ

澪(にっっっっが!!? )

49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 05:31:17.68 ID:8q8k4xGOO
澪「く…~~っ」

澪(なんだよこれぇ…誰が飲めるんだよ~…)

純「ど、どうしたんですか澪先輩?」

純「なんかすごい苦しそうな…」

澪「な、なんでも…ないっ!」

純「は、はぁ…?」

澪(うぅ…なんか口の中が苦いよぉ)

澪(ド、ドーナツで口直ししなきゃ)パクパク

純(いっぱい食べてる…)

純(本当に気に入ってくれたみたい、よかった)



67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 14:41:26.66 ID:8q8k4xGOO
純「……」

澪「……」

純(なんか…静かになっちゃった)

澪(私から話題振らないとダメだよな…先輩なんだし)

純「あの…」
澪「純」

純「え?」

澪「あ…」

澪「な、なに?」

純「いや…澪先輩からどうぞ」

澪「いやいや、純からでいいよ」

純「私の話はそんな大したことじゃないですから」

澪「私も…」

純「……」

澪「……」

澪純(どうしよう…)

68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 14:51:50.59 ID:8q8k4xGOO
純(う~ん…私が聞き手になった方がいいかな)

純(控えめな態度で…先輩を立てなきゃ)

澪(困ったなぁ…いつもなら律とかが話題を振ってくれるんだけど)

澪(私じゃどうしていいか分かんないよ…)

純「……」

澪「……」

純「……」

澪「……」

澪純(空気が重い…)

69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 15:00:33.34 ID:8q8k4xGOO
純「……」

澪「あ…純」

純「は、はい?」

澪「なに飲んでるの?」

純「ミルクティです」

澪「ミルクティ…いいなミルクティ」

純「?」

澪「あ、ううん。なんでもない」

純「…よかったら飲みますか?」

澪「いいの?」

純「どうぞどうぞ」

純(コーヒー不味そうに飲んでたし)

71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 15:06:52.20 ID:8q8k4xGOO
澪「ありがとう…いただきます」

澪「……」ゴクッ

澪(はぁ~…おいしいなぁ。苦くなくて)

純「……」

純(あれ…これってもしかして…)

澪「ごちそうさま。助かったよ」

純「あ、はい…」

純「……」

純(これ…間接キスになるんじゃ!?)

72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 15:17:54.03 ID:8q8k4xGOO
純(うわ…うわわわわ!!)

純(澪先輩と…か、間接キス――)

純(お、落ち着け私!間接キスなら梓とだって何度もしたことあるし…)

純(ダメだ、梓はともかく澪先輩はヤバいって!!)

澪「どうしたの?」

純「なんでもありません!!」

澪「そ、そう?」

純(はぁ…はぁ…)

純(とりあえずこれ…私も飲まないと不自然かな)

純(不自然だよね)

純(よし飲もう、飲んじゃおう)

73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 15:25:34.11 ID:8q8k4xGOO
純「いただきます!」」

澪「!」ビクッ

純「……」ゴクゴク

純「……はぁ」

純(幸せだ…私はたぶん世界一の幸せ者だ)

澪(ど、どうしたんだろう急に…)

純「あの…澪先輩」

澪「え?」

純「このカップ持ち帰ってもいいんでしょうか?」

澪「いや、私に聞かれても…」

75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 15:33:46.73 ID:8q8k4xGOO
澪「じゃあ…遅くなるといけないからこの辺で」

純「そうですね」

純(もっと一緒にいたかったんだけどなぁ…)

澪「帰りは気をつけてな」

純「はい!」

澪「それじゃ…」

純「澪先輩!」

澪「ん?」

76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 15:39:14.57 ID:8q8k4xGOO
純「ベース、よかったら明日にでも教えてもらえないですか…?」

澪「明日?」

純「あ、忙しいなら別にいいんですけど…」

澪「……」

純「…な、なんちゃって」

澪「いいよ」

純「!」

澪「明日も部活はないし…放課後になったらやろう」

純「ありがとうございます!」

澪「ふふ…じゃあまたな」

純(やっぱり澪先輩…かっこいい!)

77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 15:54:52.78 ID:8q8k4xGOO
――秋山家

澪「聞いてくれよ律、今日純と一緒に遊んだんだ!」

律『純?あぁ…佐々木さんだっけ?』

澪「鈴木だ!私の後輩の名前を間違えるなんて許さないぞ!!」

律『な、なんだよそれ…』

澪「ふふん、純は私をベーシストとして慕ってくれる唯一の後輩なんだよ」

律『あの子たしかジャズ研だろ 』

澪「い、いいんだよそんなことは」

澪「とにかく純は私の大切な後輩なんだ」

律『はいはい(澪のやつ…なんか舞い上がってるな)』

律『じゃあ眠いしもう電話切るぞ』

澪『あ、うん。分かった』

ピッ

79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 16:07:00.16 ID:8q8k4xGOO
澪「はぁ…」

澪(私の後輩、か…)

澪(唯には梓がいて正直うらやましかったけど…私にも純っていう後輩ができたんだ)

澪(うれしいなぁ…)

澪「よし、この感動をさっそく詩にしよう!」

澪「そしたら明日純に見せようかな」

澪「どんな反応するんだろう…喜んでくれるといいな」

澪「えーっと…」

澪「キミに会ったその日から、私のハートはドーナツ…」

澪「う~ん…ちょっと違うな」

98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 20:26:21.79 ID:8q8k4xGOO
――翌日


純「~♪」

梓「…なんか機嫌いいね」

憂「どうしたの?」

純「分かる?実は~…」

純「そうだ、その前にこれ返しておく。はい梓」

梓「あ、うん」

憂「それなに?」

梓「ちょっと…歌詞書いてみたの。それで純に読んでもらって感想聞こうかなって」

99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 20:34:29.29 ID:8q8k4xGOO
憂「私にも見せてっ」

梓「だ、ダメ!恥ずかしいから…」

憂「え~?純ちゃんには見せたのに?」

梓「それは…」

憂「私も読みたいな~」

純「なんか愛とか恋とかいろいろ書いてあったよ」

梓「ちょっ、純!?言わないでよ!」

純「だって感想欲しいって言ったじゃん」

梓「そうだけどぉ…」

梓「…ていうか、ちゃんと読んでくれたの?」

純「うん、まぁまぁ」

梓「まぁまぁってなに…」

101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 20:40:49.53 ID:8q8k4xGOO
純「それより聞いてよ二人とも!」

梓「……はぁ」

憂「なになに?」

純「実は昨日澪先輩と…デートしました!」

梓「うそ!?」

憂「澪さんと?」

純「そうだよー、すっごく仲良くなったんだから」

梓「純が?本当に?」

純「本当だって!」

梓「あやしい……」

102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 20:49:20.28 ID:8q8k4xGOO
――3年2組


澪「ふぁあ~……」

唯「みーおーちゃんっ!眠たそうだね」

澪「うん、ちょっとな」

唯「それなに?」

澪「これ?新しく書いた詞」

澪「これを遅くまで書いてたから寝れなくてさ」

唯「新しいやつ!?見せて見せて~!」

澪「いいけど…」

梓「あの、すいません澪先輩」

103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 20:56:45.60 ID:8q8k4xGOO
唯「あっ、あずにゃんだ~!」ギュッ

梓「ふにゃっ!?」

澪「珍しいな梓、三年の教室に来るなんて」

梓「いや…その……」

唯「私に会いに来てくれたんだよねーっ!」スリスリ

梓「ち、違いますっ!!」

澪「……」

澪(なるほど…唯はこうやって後輩と接しているのか)

澪(なんてコミュニケーション能力が高いんだ)

澪(ちょっと参考にしてみようかな…)

104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 21:03:59.61 ID:8q8k4xGOO
唯「もー、強がっちゃって」

梓「強がってませんっ」

唯「けど私はあずにゃんのこと好きだよ?」

梓「なっ…///」

唯「かわいい~!」ギュッ

梓「やめてください!変な誤解されちゃうじゃないですか!!」

唯「変な誤解って~?」

梓「だから…それは…」

唯「あれ?この紙なに?」

梓「そ、それは!?(歌詞の書いてある紙!!)」

梓「見ちゃだめーっ!!」

澪「……」

澪(すごい…どこから見ても仲良しだ)

106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 21:15:34.75 ID:8q8k4xGOO
澪(唯はいいな…抱きついたり、ベタベタできて)

澪(私にはとてもじゃないけど…)

澪「……」

澪(でも、ああされるのは嬉しいのかな)

唯「ふふ~、こうやってあずにゃんといるだけで私は嬉しいよ~」

梓「私は嬉しくありませんっ///」

澪(顔が赤い…やっぱり嬉しいんだ)

澪「……」

澪(私も…純にやってみようかな)

澪「……」

澪(できるかな……)

梓「あの、澪先輩…聞きたいことが…」

唯「あずにゃんむちゅ~~っ」

梓「にゃああああっ!?」

107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 21:20:55.02 ID:8q8k4xGOO
――放課後


純「~♪」

純(これから澪先輩と練習…楽しみ~!)







梓「……」コソコソ

梓(純、なんか楽しそうにしてるけど…まさか本当に澪先輩と?)

梓(気になる…あとをつけよう)

唯「あずにゃんなにしてるの?」

108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 21:29:40.77 ID:8q8k4xGOO
梓「!?」ビクッ

梓「ゆ、唯先輩なんで!!」

唯「えへへ、通りかかったらあずにゃんのこと見つけたから」

唯「あっ、純ちゃんがいる」

梓「!」

唯「おーい純ちゃ…」

梓「ダメです唯先輩!」ガバッ

唯「もががっ…」

唯「ど、どうしたの?」

梓「……実は」

かくかくしかじか

唯「面白そうだね!私も一緒に追跡する!!」

梓「……はぁ」

110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 21:41:32.26 ID:8q8k4xGOO
――軽音部 部室


澪「よし、いつでも純が来ていいように準備ができたぞ!」

澪「今のうちにシミュレーションでもしておくか」

澪「まず純が入ってきたら…」

澪「純にゃ~んっ!!」

澪「って言って抱き締めて」

澪「…いや、それはやり過ぎかな」

澪「ていうか…恥ずかしい……///」

澪「うわぁあああ!やっぱり私には唯みたいにできないよー!!」

―ガチャッ

澪「!?」

111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 21:48:02.83 ID:8q8k4xGOO
純「し、失礼しま…」

澪「じゅっ、じゅにゃっ!!」

純「はい!?」

澪(マズイ…かんだ)

純(な、なに?じゅにゃ?)

純(軽音部独特の挨拶??)

純「じゅ、じゅにゃ…」

澪「あ…うん」

純「えと…」

澪「……」

純「……」

澪「れ、練習始めよっか!」

純「そ、そうですね!」

114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 21:59:52.23 ID:8q8k4xGOO
唯「あずにゃん見えるー?」コソコソ

梓「はい、ドアの隙間からなんとか」コソコソ

唯「おぉ~!本当に二人っきりだー」

梓「静かにしてくださいっ。気づかれちゃいます」




純(あー澪先輩と練習だー)

純(緊張してきた~っ)

澪(純にゃん…純にゃん…)

澪「じゅ、純にゃ……」

純「え?」

澪「あ、いや……純、もう始めて大丈夫?」

澪(うぅ…言えなかった…)

純「はい、OKですよ」

澪「それじゃあ始めよっか」

117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 22:11:47.49 ID:8q8k4xGOO
~♪

純「……」

純(澪先輩…うまいなぁ。さすが憧れの先輩)

澪「……」

澪(純にゃん、結構できる…)

澪(この子が軽音部に入ってくれれば私が引退しても安泰だろうな…)

~♪

澪「そこ、もうちょっとゆっくりしたテンポでおさえて」

純「は、はい!」

澪「……」

純「……」

~♪

澪純(楽しい…)

―――――
―――
――

119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 22:19:45.64 ID:8q8k4xGOO
澪「ふぅ…今日はここまでにしておこうか」

純「はぁー、疲れました」

澪「うまいね、ベース」

純「そ、そうですか?えへへ」

澪「……」

澪(こういうとき唯なら…)

澪「……」ナデナデ

純「!!」

澪「よく頑張ったな、純」

121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 22:27:15.09 ID:8q8k4xGOO
純「はぇ…あ……えっ!?」

純(澪先輩にあたまナデナデされた!?)

澪「ど、どうしたの?」

澪(なんか間違えちゃった…?)

純「い、いえ…なんでも……///」






唯「なんか初初しいね~」

梓「おもしろいですね、他人のああいう光景見るの」

123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 22:35:16.51 ID:8q8k4xGOO
純「う…うぅ……///」

純(嬉しい…嬉しすぎて死ぬ……)

純(嬉死しちゃう……)

澪(あ…喜んでるみたい)

澪(良かった)

澪「……」

澪(純にゃんの髪…モコモコしててかわいい)

澪(…かわいいなぁ)ナデナデ

純「っ…///」

澪(抱きつくのは…まだ早いかな)

126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 22:44:04.35 ID:8q8k4xGOO
純「あ…澪、先輩……」

澪「ん?」

純「ありがとう…っございます」

澪「あ、うん」

澪「……」

澪(私…純にゃんの頭ナデナデしちゃったのか…)

澪「……」

澪(な、なんて大胆なことしちゃったんだー!?)

澪(冷静になってみたらすごい恥ずかしい~!!)

澪「うぅ…///」






唯「キス!キスしちゃえ!」

梓「それはまだ早いですよ」

128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 22:54:57.26 ID:8q8k4xGOO
澪「……」

純「……」

澪(なんだか…変な空気になっちゃった)

純(どうしよう…恥ずかしくてあたま真っ白だ…)

澪「……」

純「……あ」

澪「うん?」

純「澪先輩の手…大きいですね」

129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 23:02:03.21 ID:8q8k4xGOO
澪「えっ」

純「たくましくてかっこいいですね!」

澪「!?」ガーン

純「えへへ……って、澪先輩?」

澪「……」

純「あの…」

純(ひょっとして…な、なんか変なこと言っちゃった?)

澪「……かわいくないよね」

純「へ?」

澪「私の手…大きくて女の子っぽくないでしょ」ウルウル

131 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 23:13:26.45 ID:8q8k4xGOO
純「え…っと~」

澪「たくましいって……」

純(やばっ…やっぱマズイこと言っちゃった!?)

澪「背も大きいし…ホント女の子からかけ離れてるよな…」

純「ぜ、全然そんなことないですって!!むしろそういうところに憧れるんですよ!!」

澪「私は嬉しくない~っ!!」

純(ど、どうしよう…)

純(まさか体が大きいことがコンプレックスだったなんて…)

純「……」

純「み、澪先輩はかわいいです!」

132 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 23:22:46.79 ID:8q8k4xGOO
澪「…ほぇ?」

純「ホントにかわいいです!もうすっごいキュート!!」

澪「で、でもぉ…」

純「ほら、私が軽音部に見学しに行ったときあるじゃないですか?」

純「あの時のメイド服の澪先輩かなり可愛かったです!」

澪「…本当に?」

純「はい!超かわいい女の子でした!!」

澪「そ、そうかな……エヘヘ」






唯「なんか純ちゃんが澪ちゃんをなだめたみたい」

梓「短期間で澪先輩の扱いに慣れるなんて…やるね純」

133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 23:30:10.78 ID:8q8k4xGOO
純「同じ女から見ても十分可愛いですよ?澪先輩」

澪「も、もうよしてくれ…恥ずかしくなる」

純「えー、でも可愛いのは可愛いんですもん」

澪「うぅ…///」

純「えへへ」

澪「じゅ…純も可愛いよ」

純「えっ」

澪「そのぅ…純も可愛いと思う」

純「いや…いやいやいや」

純「私なんて…あんまり可愛いくないですよ」

135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 23:40:13.16 ID:8q8k4xGOO
純「友達でも、梓や憂のほうが可愛いし」

純「澪先輩や軽音部の人たちも…」

澪「そんなこと…」

純「あはは、みんなと比べたら私は最下位ですよ」

純「こうやって澪先輩と一緒にいるのも本当は釣り合ってない…」

澪「そ、そんなことはない!!」

純「澪先輩…」

澪「自分の価値をそんな低くしなくてもいいじゃないか」

澪「私は純のことが可愛いと思うし大好きだ!!」

純「………えっ」

137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 23:44:57.47 ID:8q8k4xGOO
澪「………あっ」

純「……」

澪「……」

純「……」

純(今…なんて言われた……?)

澪(好きって…言っちゃった……)

純「……」

澪「……」

純「……」

澪「…///」プシュー

純「み、澪先輩!?」





唯「な、なんかすごいことに!!」

梓「おぉ…!」

138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 23:49:55.46 ID:8q8k4xGOO
澪「あ…あぅ…」

澪(勢いとはいえ…なんてことを……)

純「大丈夫ですか澪先輩!?」

澪「う、うん…」

純「えっと……」

澪「……」

純(ど、どうリアクションすればいいんだろう…)

純「……」

澪「……」

純「……」

澪「……その」

142 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 23:55:38.87 ID:8q8k4xGOO
純「は、はい!」

澪「好きにも…いろいろあるからな……」

純「……」

澪「……」

純「…で、ですよね~!」

澪「あはは…」





唯「もう!押しが弱いよ澪ちゃん!!」

梓「ちょっと先輩押さない…ふにゃっ!?」

ガタンッ

143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 00:02:15.63 ID:ri3/e+kfO [1/4]
澪「!?」ビクッ

純「な、なに!?」






梓「マズイ…逃げますよ唯先輩!」

唯「えぇ~、もうちょっと見たい~」

梓「これ以上は無理ですっ」

144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 00:08:57.92 ID:ri3/e+kfO [2/4]
澪「だ、誰かいるの…?」

純「……」キョロキョロ

純「一応…誰もいないみたいです」

澪「そ、そうか…」

澪「でもじゃあ、あの音はなんだったんだ……」

純「まさか…幽霊とか?」

澪「ひぃいっ!?」

純「あはは、冗談ですよ冗談」

澪「オバケナンカイナイ、オバケナンカイナイ…」ガクガクブルブル

純「あ…」

純(オバケ苦手なんだ)

146 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 00:17:47.71 ID:ri3/e+kfO [3/4]
澪「う~…」ブルブル

純「……」

純(澪先輩って…想像してたのと全然違う)

純(本当は怖がりで、繊細な人…)

純「……」

純(けど、そっちの方がいいかも!)

純(よく分からずに憧れてた時よりも、親近感がわくし)

純「澪先輩!」

澪「…へ?」

純「もう遅いし、帰りましょうか」

147 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 00:24:57.16 ID:ri3/e+kfO [4/4]
澪「あ…うん…」

純「手」

澪「な、なに…?」

純「手をつないで帰りませんか?」

澪「え…」

純「そうすれば怖くないですし」

澪「……」

純「ほら」

――ぎゅっ

澪「あっ…」

純「えへへ、帰りましょう」

澪「…う、うんっ!」

純(澪先輩の手、大きい)

純(でも…すっごく可愛い)

149 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/03(日) 00:30:01.82 ID:ri3/e+kfO
梓「ふぅ…なんとか逃げ出せましたね」

唯「二人ともどうなったんだろ~」

梓「さぁ…」

唯「…えへへ」

梓「どうしたんですか?」

唯「なんだか懐かしいね」

梓「え?

唯「私たちもあんな風に二人で練習したことあるじゃん」


150 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/03(日) 00:33:57.41 ID:ri3/e+kfO
梓「…そうでしたっけ」

唯「そうだよ~。それで今みたいに仲良くなったんだし」

ぎゅーっ

梓「うぅ…///」

唯「二人っきりだとおとなしいね」

梓「人前じゃ恥ずかしいに決まってるじゃないですか」

唯「ところで気になってたんだけど、この紙はなに?」

梓「あ、ちょっ!!」

唯「…歌詞?」

152 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/03(日) 00:39:16.50 ID:ri3/e+kfO
梓「そ、それはまだ未完成です!」

唯「ほぇ?」

梓「本当はもっと完璧にして唯先輩に歌ってあげようと思ったんです…」

唯「えー、十分完璧だよ?」

梓「ダメです。友達に見せたら反応イマイチだったし…」

梓「今度完璧に仕上げますから」

唯「えへへ、楽しみにしてるねあずにゃん!」

梓「…はい///」

唯(それにしてもあの時の澪ちゃんたち、昔の私たちみたいだったな~…)

唯(ホントに懐かしい)

155 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/03(日) 00:43:52.93 ID:ri3/e+kfO
――帰り道


純「……」

澪「……」

純「少し寒いですね」

澪「そうだな」

純「……」

澪「……」

純「手…」

澪「うん?」

純「あったかいです」

澪「私も」


156 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/03(日) 00:50:04.81 ID:ri3/e+kfO
純「……」

澪「……そうだ」

純「どうしたんですか?」

澪「これ、純に渡そうと思って…」

澪「はい」

純「これは…?」

澪「純のために書いた詞。読んでくれると嬉しいな」

純「……」

澪「ど、どう…?」

純「う~ん…よく分かんないです」

澪「えぇっ!?」

純「でも嫌いじゃないですよ、この詞」


157 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/03(日) 00:59:27.37 ID:ri3/e+kfO
澪「ほ、本当!?」

純「はい!」

澪「良かった~、まか書いてくるからな!」

純「なら今度はもう少し分かりやすいやつにしてくださいね」

純「キミのハートはドーナツ、とか」

純「ちょっとついていけないです」

澪「うっ!?なんかグサッときた…」

純「あはは、でもさっき言ったとおり嫌いではないですよ。澪さんの詞」

純「よく分かんなくても、想いは伝わってくる感じがするし…」

159 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/03(日) 01:05:09.18 ID:ri3/e+kfO
澪「うぅ…ありがとう純!」

澪「そう言ってもらえるだけでも嬉しいよ!!」

純「そ、そうですか…」

澪「よし、今度はもっとすごいのを書こう」

純「……」

純「澪先輩」

澪「なに?」

純「また…ベース教えてもらってもいいですか?」


160 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/03(日) 01:12:47.06 ID:ri3/e+kfO
澪「ああ、もちろんいいよ」

純「迷惑じゃないですかね?」

澪「なんで?」

純「だって私はジャズ研だし…澪先輩は軽音部とかでいろいろ忙しいし」

澪「なに言ってるんだよ、そんなの気にしないって」

純「…えへへ、じゃあ遠慮なく」

澪「なんでも頼んでいいぞ。だって私は純の先輩だからな」

純「――だったら」

純「抱きついてもいいですか…?」

澪「えっ…」

純「あはは、なんちゃって」

純(我ながら大胆すぎたかな…)

162 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/03(日) 01:18:25.78 ID:ri3/e+kfO
澪「……」

純「じょ、冗談ですから気にしなくても…」

――ぎゅっ

純「あ……」

澪「むしろ私が抱きつきたかった」

純「えっ…え???」

澪「ふふ、あったかいなぁ…」

純「えっと……」

純「そう、ですね…」

澪「ふふっ」

純「……クスッ」

164 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/03(日) 01:22:10.10 ID:ri3/e+kfO
澪「……」

純「……」

澪「そろそろ行こっか」

純「はい」

澪「なぁ純」

純「なんですか?」

澪「純にゃんって…呼んでいい?」

純「えー、語呂悪いですよそれ」

澪「でも呼びたい」

純「だけど純にゃんって…」

澪「呼びたい!」

純「うっ…」

純(結構ワガママなところもある…)


165 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/03(日) 01:28:42.01 ID:ri3/e+kfO
澪「…だ、だめ?」

純「……」

純(でもまぁ…いっか。それも含めて澪先輩なんだし)

純「じゃあ…二人っきりのときだけですよ?」

澪「!」

澪「ありがとう純にゃん!!」

純「やっぱり慣れないなぁ…」

澪「…ねぇ純にゃん」


168 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/03(日) 01:38:09.01 ID:ri3/e+kfO
純「今度はなんですか?」

澪「…なんでもないや」

純「えー気になるじゃないですか」

澪「今度…詞にして伝える」

純「今じゃダメなんですか?」

澪「今はダメ…」

澪「また今度な」

純「じゃあ、楽しみにしてますよ」

澪「ああっ!」



――ぎゅっ



おわり

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純にゃんペロペロ

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