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和「放課後カフェ時間」
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 10:53:44.15 ID:WQwx5Uek0 [1/33]
和「……こんなものかしらね」
生「たすかります、真鍋会長」
和「もう前会長よ」
徒「お疲れ様です、これ」
そう言って私の前に出されたのは真っ黒な液体、コーヒー。
もちろん、どこかのとてもおいしい紅茶が出てくる部活とは違って、生徒会の備品で出されるものは安っぽいインスタント。
それでも、既に引退した生徒会を手伝いに来た疲れを癒すには充分の物だ。
湯気の昇るコーヒーを一口。
苦く、熱い液体が喉を通って体に染み渡る。
安っぽい味ではあるが、おいしい。
はぁ、と大きく一息つく。
和「……こんなものかしらね」
生「たすかります、真鍋会長」
和「もう前会長よ」
徒「お疲れ様です、これ」
そう言って私の前に出されたのは真っ黒な液体、コーヒー。
もちろん、どこかのとてもおいしい紅茶が出てくる部活とは違って、生徒会の備品で出されるものは安っぽいインスタント。
それでも、既に引退した生徒会を手伝いに来た疲れを癒すには充分の物だ。
湯気の昇るコーヒーを一口。
苦く、熱い液体が喉を通って体に染み渡る。
安っぽい味ではあるが、おいしい。
はぁ、と大きく一息つく。
2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 10:59:16.12 ID:WQwx5Uek0
会「本当にすいません、わざわざ引継ぎの作業を手伝ってもらっちゃって」
和「毎年の事だしね、私も去年やったわ。それにそんなに時間もかからなかったし問題ないわ」
予定していたより随分早く作業を追え、既に引退した生徒会の机で休憩を取る。
周りの後輩達はまだ作業をしている。
あまりここでのんびりしているのも悪いだろう。
そう思って席を立つ。
和「それじゃあ、あんまりいるのも邪魔になるし帰るわね」
生「お疲れ様です、真鍋会長」
徒「ほんとにありがとうございました」
会「真鍋先輩ならいつでも大歓迎ですからまたきてください!」
予定より早く生徒会室を後にして、考える。
このまま帰って夕食まで勉強をするには少し疲れているし、とはいえ特に予定もない。
どうやって時間を潰そうかと考えているうちに自然に足は音楽準備室の方へ向かっていた。
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 11:04:42.03 ID:WQwx5Uek0
音楽準備室
和「あら……?」
軽音部の部室への階段を上っていると、その先に見覚えのある人影があった。
姫子「真鍋さん」
和「立花さん、どうしてこんなところに?」
姫子「唯に借りてた教科書を返しに来たんだけど」
そう言って部室の方に視線を向ける。部室からは楽しそうなセッションの音が流れてきていた。
唯「よーしもう1回!」
軽音部の皆はまだ引退していないんだろうか?
和「なんだか邪魔しちゃ悪いみたいね……」
姫子「みたいだね」クスッ
5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 11:10:18.53 ID:WQwx5Uek0
二人して部室のドアの前で、息を潜めながら話して、来たばかりの階段を下りはじめる。
とはいえやはり時間を潰す事ができなかったわけで。
姫子「返すのは明日で良いかな」
和「……立花さん、これから暇かしら?」
姫子「え?まぁ、多少は」
和「よかったら、一緒にお茶でもどうかしら?」
姫子「そうね、いいかも」
和「立花さん、コーヒー大丈夫?」
姫子「ええ」
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 11:15:05.67 ID:WQwx5Uek0
喫茶店
店員「いらっしゃいませ」
駅から少し離れた奥まった位置にある喫茶店。
暗めの落ち着いた照明の店内に、ゆったりとながれるBGM。
マスターのだす本格的なコーヒーがウリのお店。
姫子「へぇ、いい雰囲気のお店だね」
席についてメニューを見ながら話す。
いきなり誘って少し不安だったけど、どうやら気に入ってもらえたみたい。
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 11:20:54.47 ID:WQwx5Uek0
姫子「このお店。やっぱり唯とか軽音部の人とも来るの?」
和「いえ、ここに人と来たのは初めてよ」
姫子「そうなの?」
和「ええ。このお店、飲み物がコーヒー類しかないのよ。唯はコーヒー飲めないし。
軽音部の皆も紅茶の方が好きみたいだから誘えなくって」
姫子「ああ、なるほどね」
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 11:26:05.84 ID:WQwx5Uek0
和「じゃあ私はフレンチローストとガトーショコラで」
姫子「ブルマンと季節のタルトを。真鍋さん渋いわね。フレンチローストとか」
和「そう?むしろブルマンを躊躇無く選ぶ立花さんのほうがすごいと思うわ」
姫子「そうかしら?」
和「ちなみにこのお店のケーキはタルトとか果物系がいいんですって」
姫子「そういうのって、普通、選ぶ前に言わないの?」
和「ちゃんと選んだからいいじゃない」
姫子「そうだけど……。そして真鍋さん自身はガトーショコラなんだ」
和「和でいいわ。好きなのよ、コーヒーとチョコレート系あわせるの」
姫子「なるほど、なんとなく分かるわ、和。私も姫子で良いわよ」
和「ありがとう、姫子」
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 11:32:37.87 ID:WQwx5Uek0
姫子「それにしても、和にいきなり誘われた時はちょっとびっくりした」
和「う。たしかにいきなりだったとは思う。ごめんなさい」
姫子「驚いただけだから。和がこんな風にいきなり誘うとか思わなかったし」
和「まぁ、たしかにね」
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 11:38:07.39 ID:WQwx5Uek0
和「あ、きたわね。いい香り」
姫子「ほんとだ。そっちのもおいしそう」
和「一口食べる?」
姫子「じゃあ、いただきます。あ、おいしい。私のタルトも食べて良いわよ、はい」
和「それじゃあ……あ」ピタリ
姫子「どうしたの?別に一番上のチェリー取って良いよ?」クスッ
和「ええ、そうね……。
ちょっと、前に唯に言われたことを思い出しちゃって。貰うわね」パクッ
姫子「たしか、ショートケーキの苺のことだっけ」
和「そう。やっぱり唯ったら話してたのね」
姫子「私も学校で唯にいきなり話ふられてびっくりした」
和「まさかあそこまでこだわるなんて思わなかったわ。今でもよく分からないし」
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 11:43:28.25 ID:WQwx5Uek0
姫子「ふふっ。和はお子様ランチの旗って邪魔だって思うでしょ?」
和「? 普通そうじゃないの?」
姫子「唯はそのお子様ランチの旗が特別な物に思えるの」
和「……?? やっぱり分からないわ」
姫子「でしょうね」クスクス
和「これって馬鹿にされてるのかしら?」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 11:48:50.76 ID:WQwx5Uek0
和「それにしても、唯に教科書を借りるなんて」
姫子「あぁ、これ。数Bのなんだ」
和「数Bは今日無かったわよね?」
姫子「うん、だから持ってなかったんだけど、唯は置き勉だから持っててかりたの」
和「まったく、唯は……」
コーヒーを飲んで、ケーキを食べながら特にどうということのない話をする。
ずいぶんと落ち着いた時間。
唯たちと一緒に騒がしいのもいいけれど……
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 11:54:22.46 ID:WQwx5Uek0
和「それで、気がついたら浴槽がザリガニだらけになってて」クスクス
姫子「いや、それはさすがに笑えない……って」
和「どうしたの?」
姫子「もうこんな時間!ごめん、これからバイトなんだ。遅刻しちゃう」
和「そうなんだ。ごめんなさい、急に誘って」
姫子「えっと、お金……」
和「ここは私が払っておくからいいわ。ほら、急ぐんでしょ?」
姫子「ごめん、和、ありがと!」ガタッ
和「いってらっしゃい、がんばってね」
和「ふぅ。帰って夜ご飯ね」
やっぱり、最後は慌しくなっちゃうか。
そう思いながら最後の一口のコーヒーを飲む。
冷えたそれはとても苦い。けれど、
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 11:59:29.51 ID:WQwx5Uek0
夜。
姫子「お先失礼します。お疲れ様でした」
店員「立花さんおつかれ」
姫子「ふぅ。やっとバイト終わったぁ」テクテク
姫子(さすがに冷えるなぁ)テクテク
(あ、自販機)ピタッ
チャリンチャリンチャリン。ピッ。ガシャコン
姫子「あー、あったかい」アッタカアッタカ
プシュ
缶コーヒーを開けて一口、飲む。
熱いコーヒーが喉、そして胸にじんわりと熱が沁みこんでいく感覚。
はぁ。
思わず溜め息。
この瞬間のために生きてる、というのがなんとなく分かるような分からないような。
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 12:06:01.19 ID:WQwx5Uek0
姫子「おいしい」
立ち止まって、コーヒーを飲みながら一息つく。
缶コーヒーだし、本当はあんまりおいしくないのは分かっていても、こういう場ではたまらなくおいしく感じる。
そういえば、今日、和につれて行ってもらったお店のコーヒーはおいしかった。もう一度飲みたいな。
あ、そうだ、明日こそ唯に教科書、返さないと。
結局最後の問題分からないままだったなぁ……。
姫子「あ、もう空か」
飲み終わった缶コーヒーをゴミ箱に投げ入れる。
姫子「さむ。……かえろっと」
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 12:12:34.44 ID:WQwx5Uek0
翌日、放課後。
唯「あー、疲れたー」
和「唯、あんた最後の時間寝てたでしょ」
唯「えへへー。午後の日差しがお休みなさいって言ってたんです」フンス
律「おーい唯、部室行こうぜー」
紬「今日のお菓子はダックワーズよ~」
唯「わーい!もうおなかぺこぺこだよ」
澪「いや、勉強だろ。昨日だって演奏してロクにできなかったし。ほら、いくぞ」
ガヤガヤ
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 12:18:21.51 ID:WQwx5Uek0
和「相変わらず元気良いわね」フフッ
姫子「あ、和。今日これから暇?」
和「ええ、まぁ。特に予定は無いけど。昨日は間に合った?」
姫子「おかげさまで。じゃあ、帰り付き合ってくれる?」
和「は?」
姫子「ほら、昨日会計押し付けちゃったでしょ?だから今日は私が」
和「あぁ、そういうこと。ええ、いいわよ」
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 12:24:25.81 ID:WQwx5Uek0
カフェ。
姫子「と、いうわけで、今日は私のとっておきのお店。このお店、知ってる?」
和「いえ、初めてよ。楽しみだわ」
カランカラン イラッシャイマセー
姫子につれてきてもらったお店。
新しいお店のようで、広く、清潔感のある木目調の店内。まさにカフェといった雰囲気。
和「へぇ、明るい感じの店ね」
見ると桜高の制服が随分たくさん見える。というか、クラスの子も何人もいる。
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 12:29:42.61 ID:WQwx5Uek0
信代「あ、姫子じゃん!」
慶子「ほんとだ。って真鍋さんもいる。珍しい!」
姫子「ここ、お勧めなんだ」
和「ずいぶん知った顔がいるわね」
姫子「ここ、夏休み前くらいにできた店なんだけど、運動部の外回りのコースでさ。
運動部の連中でひそかに流行ってるの」
和「へぇ、そうなんだ」
姫子「明るくておしゃれな雰囲気だしさ、長居しても文句言われないし。
そして何よりのウリはここ、ドリンクの種類がすごくいっぱいあっていいんだ。
フレーバーティーに、フレーバーコーヒー出してるところなんて珍しいでしょ」
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 12:35:02.06 ID:WQwx5Uek0
エリ「そう!このお店のすごいところはそこ!!」バンッ
和「瀧さん、いたんだ」
エリ「コカコーラ、ペプシ、ダイエットなどの基本はもちろん!
バニラにツイストなんかの普通のお店では見ないのも完備!!
なんとさらにバオバブやらキューカンバーの色物まで揃ってるんだよ!!!
こんな良いお店ないよ!
ま、さすがにキューカンバーは賞味期限が既に切れてるけどね」フンス
和「そうなんだ、じゃあ私コーヒーにするね」
エリ「ちょ、あれぇ?」
アカネ「……エリ、どんまい」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 12:40:22.06 ID:WQwx5Uek0
潮「それにしても珍しい組み合わせだよね。真鍋さんと立花さんって」
姫子・和「そうね」
慶子「自分たちで言っちゃうんだ」
姫子「まあ色々あってね。はい、これメニュー」ヒョイ
和「ありがと。あ、ほんとに種類多いのね」
姫子「私はカフェラテ。あと、チョコレートケーキ」
和「じゃあ、私はブレンドと果物のタルトで」
エリ「えー、コーラにしないの?」
アカネ「もうあきらめようよ」
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 12:45:21.40 ID:WQwx5Uek0
潮「なんかさ、ちずるが夏休みに死にかけたらしいよ」
信代「なにそれ?」
潮「たしか、東南アジアに旅行に行って、日焼けしたら死にかけたって」
慶子「意味わかんないから」
潮「いや、わたしも詳しくは知らないんだけどさ」
いちご「日焼けしていて偽札製作の人に間違えられて、マンハントやら何やらに巻き込まれて、海賊魚雷船に助けてもらった、らしい」
アカネ「いちご知ってるの?詳しく教えて」
いちご「これ以上はただでは教えられない」
エリ「じゃあ、このペプシおごるから!」
いちご「そんなのじゃ御代にならない」キューティクル
エリ「えー」
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 12:51:18.66 ID:WQwx5Uek0
和「なんだかんだで騒がしいわね」
姫子「まぁ、うちのクラスだからね」
和「そうね。あぁ、ここのブレンドもいけるわね」
姫子「ケーキ一口もらってもいい?」
和「ええ、どうぞ」
姫子「じゃあ、一番上のところいい?」
和「もちろん」
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 12:55:25.51 ID:WQwx5Uek0
姫子「そういえば、明日提出の数学の課題終わった?」
和「ええ」
姫子「最後の問題、できた?あれだけがどうしても……」
和「……ああ。持ってきてるわよ、今日は」
姫子「ありがとう!すごく助かる」
和「唯もこのくらい熱心になってほしいわ」
姫子「ふふ、そうね」
和「最後の問題は……」
エリ「真鍋さん、私たちにも教えて!」
アカネ「私たちの列、絶対明日当たるから!!」
和「そうなの?」
姫子「そう、だから私やってたの」
和「はぁ、しかたないわね」
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 13:00:43.24 ID:WQwx5Uek0
信代「あの二人ってさ、珍しい組み合わせだけどさ」
潮「合ってるよね」
慶子「精神年齢高めで。なんていうか」
いちご「保護者」
信代・慶子・潮「うん」
いちご「唯の」
信代・慶子・潮「そう、それ」
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 13:05:43.30 ID:WQwx5Uek0
夜。
和「ふぅ……」
ノートと参考書から目を離し、一度大きく伸びをする。
時計を見ると、時間はそろそろ日付が変わろうかという頃。
もう1つ、次の区切りのいいところまで進めたいが、疲れもかなり、そして眠気もかなりきている。
和「コーヒー、かな」
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 13:11:01.21 ID:WQwx5Uek0
部屋を出て、キッチンに向かう。
幸い、両親や弟妹は既に寝ているみたいだった。
ポットに水を汲んでコンロにかける。
お湯が沸くまでに、豆を挽き、フィルターに入れて均す。
香ばしいコーヒー豆の香りが心地いい。
和「あっと、もう沸いた」
沸いたお湯をすこしだけ豆に注ぎ、しばらく蒸らす。
もこもこと膨れる豆を見るのは嫌いではないが、その間にマグカップにもお湯を注ぎ、温める。
そろそろかな?
中心からゆっくりゆっくりとお湯を注いでいく。
ドリップされて、落ちたコーヒーが少しづつたまっていく。
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 13:16:47.62 ID:WQwx5Uek0
和「よし、できた」
量がたまった所で、直ぐにフィルターを外して、温めたマグカップにコーヒーを注ぐ。
和「いい香り」
香りを楽しみながら、一口飲む。
あぁ、やっぱりおいしい。
熱いコーヒーに、しっかりとした苦味、香ばしいかおりが、眠気を吹き飛ばしてくれる。
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 13:22:06.40 ID:WQwx5Uek0
今日は頭を使ったし、今からも頭を使う。
頭を使うには、糖分が必要。
だから、夜中だけど、糖分を取るのは仕方ない。
自分でも胡散臭いと分かっている三段論法を使って自分自身に言い訳をしながら、誘惑に負けて茶菓子を探す。
あったのは、買い置きだろうクッキー。甘い。
ゆっくりと味わいながらコーヒーとクッキーを交互に口に運ぶ。
和(唯は、明日の数学やってきては……ないでしょうね)
(あの子の場合、覚えてるかどうかも怪しいわね。姫子に教科書を貸してたあたり)
(電話かメールは……もう遅いかしら?けど、一応)
携帯を手に取り、メールで唯に『数学の宿題、忘れてない?』とだけ送っておく。
間に合うといいけれど。
和「さて、もうひと頑張りね」
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 13:28:07.01 ID:WQwx5Uek0
翌日、放課後。
唯「終わったー!もう疲れたよー」
律「よし、早く部室いこうぜ!」
和「相変わらず疲れたといってる割に元気いいわね」
澪「和の言うとおりだ。その元気を少しは勉強にだな」
律「これはあれだ。お茶会が待ってるからそのために最後の元気を振り絞ってるのさ」
紬「今日はケーキ持ってきたわ」
唯「わーい、ケーキ!ショートケーキある?」
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 13:33:07.87 ID:WQwx5Uek0
姫子「和、あの」
和「あら、どうしたの?姫子」
姫子「この間いった喫茶店さ、もう1回つれてってくれない?場所忘れちゃってさ」
和「ええ、構わないわよ、今日も特に予定も無いし」
唯「あれ?和ちゃんに姫子ちゃん、呼び方………」
律「意外だな、二人って仲良かったのか?」
澪「たしかに」
紬「一緒にお茶に行ったみたいね」
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 13:39:27.37 ID:WQwx5Uek0
和「ええ、この間から少しね」クスッ
姫子「割とほんとに最近だけどね」フフッ
唯「いいなー、私もそのお店いきたーい!
ねぇねぇ、二人とも連れてってー!」
姫子「うーん、唯はちょっと……」
和「今日は唯は諦めた方がいいわ」
44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 13:44:46.52 ID:WQwx5Uek0
唯「そんなー。ひどいよ、和ちゃんも姫子ちゃんも。
私を仲間はずれなんてー。なんでなんで?」
和「別につれて行ってあげてもいいんだけど条件が……」チラッ
姫子「あ、そうね。うん……」コクン
和・姫子「唯がコーヒー飲めるようになったらね」
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 13:50:14.85 ID:WQwx5Uek0 [33/33]
おわりです
びっくりするほど駄文ですみません
コーヒーを飲ませたかっただけ
あと、京アニは早く澪の隣の風子じゃないほうをしゃべらせてくれ
会「本当にすいません、わざわざ引継ぎの作業を手伝ってもらっちゃって」
和「毎年の事だしね、私も去年やったわ。それにそんなに時間もかからなかったし問題ないわ」
予定していたより随分早く作業を追え、既に引退した生徒会の机で休憩を取る。
周りの後輩達はまだ作業をしている。
あまりここでのんびりしているのも悪いだろう。
そう思って席を立つ。
和「それじゃあ、あんまりいるのも邪魔になるし帰るわね」
生「お疲れ様です、真鍋会長」
徒「ほんとにありがとうございました」
会「真鍋先輩ならいつでも大歓迎ですからまたきてください!」
予定より早く生徒会室を後にして、考える。
このまま帰って夕食まで勉強をするには少し疲れているし、とはいえ特に予定もない。
どうやって時間を潰そうかと考えているうちに自然に足は音楽準備室の方へ向かっていた。
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 11:04:42.03 ID:WQwx5Uek0
音楽準備室
和「あら……?」
軽音部の部室への階段を上っていると、その先に見覚えのある人影があった。
姫子「真鍋さん」
和「立花さん、どうしてこんなところに?」
姫子「唯に借りてた教科書を返しに来たんだけど」
そう言って部室の方に視線を向ける。部室からは楽しそうなセッションの音が流れてきていた。
唯「よーしもう1回!」
軽音部の皆はまだ引退していないんだろうか?
和「なんだか邪魔しちゃ悪いみたいね……」
姫子「みたいだね」クスッ
5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 11:10:18.53 ID:WQwx5Uek0
二人して部室のドアの前で、息を潜めながら話して、来たばかりの階段を下りはじめる。
とはいえやはり時間を潰す事ができなかったわけで。
姫子「返すのは明日で良いかな」
和「……立花さん、これから暇かしら?」
姫子「え?まぁ、多少は」
和「よかったら、一緒にお茶でもどうかしら?」
姫子「そうね、いいかも」
和「立花さん、コーヒー大丈夫?」
姫子「ええ」
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 11:15:05.67 ID:WQwx5Uek0
喫茶店
店員「いらっしゃいませ」
駅から少し離れた奥まった位置にある喫茶店。
暗めの落ち着いた照明の店内に、ゆったりとながれるBGM。
マスターのだす本格的なコーヒーがウリのお店。
姫子「へぇ、いい雰囲気のお店だね」
席についてメニューを見ながら話す。
いきなり誘って少し不安だったけど、どうやら気に入ってもらえたみたい。
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 11:20:54.47 ID:WQwx5Uek0
姫子「このお店。やっぱり唯とか軽音部の人とも来るの?」
和「いえ、ここに人と来たのは初めてよ」
姫子「そうなの?」
和「ええ。このお店、飲み物がコーヒー類しかないのよ。唯はコーヒー飲めないし。
軽音部の皆も紅茶の方が好きみたいだから誘えなくって」
姫子「ああ、なるほどね」
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 11:26:05.84 ID:WQwx5Uek0
和「じゃあ私はフレンチローストとガトーショコラで」
姫子「ブルマンと季節のタルトを。真鍋さん渋いわね。フレンチローストとか」
和「そう?むしろブルマンを躊躇無く選ぶ立花さんのほうがすごいと思うわ」
姫子「そうかしら?」
和「ちなみにこのお店のケーキはタルトとか果物系がいいんですって」
姫子「そういうのって、普通、選ぶ前に言わないの?」
和「ちゃんと選んだからいいじゃない」
姫子「そうだけど……。そして真鍋さん自身はガトーショコラなんだ」
和「和でいいわ。好きなのよ、コーヒーとチョコレート系あわせるの」
姫子「なるほど、なんとなく分かるわ、和。私も姫子で良いわよ」
和「ありがとう、姫子」
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 11:32:37.87 ID:WQwx5Uek0
姫子「それにしても、和にいきなり誘われた時はちょっとびっくりした」
和「う。たしかにいきなりだったとは思う。ごめんなさい」
姫子「驚いただけだから。和がこんな風にいきなり誘うとか思わなかったし」
和「まぁ、たしかにね」
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 11:38:07.39 ID:WQwx5Uek0
和「あ、きたわね。いい香り」
姫子「ほんとだ。そっちのもおいしそう」
和「一口食べる?」
姫子「じゃあ、いただきます。あ、おいしい。私のタルトも食べて良いわよ、はい」
和「それじゃあ……あ」ピタリ
姫子「どうしたの?別に一番上のチェリー取って良いよ?」クスッ
和「ええ、そうね……。
ちょっと、前に唯に言われたことを思い出しちゃって。貰うわね」パクッ
姫子「たしか、ショートケーキの苺のことだっけ」
和「そう。やっぱり唯ったら話してたのね」
姫子「私も学校で唯にいきなり話ふられてびっくりした」
和「まさかあそこまでこだわるなんて思わなかったわ。今でもよく分からないし」
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 11:43:28.25 ID:WQwx5Uek0
姫子「ふふっ。和はお子様ランチの旗って邪魔だって思うでしょ?」
和「? 普通そうじゃないの?」
姫子「唯はそのお子様ランチの旗が特別な物に思えるの」
和「……?? やっぱり分からないわ」
姫子「でしょうね」クスクス
和「これって馬鹿にされてるのかしら?」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 11:48:50.76 ID:WQwx5Uek0
和「それにしても、唯に教科書を借りるなんて」
姫子「あぁ、これ。数Bのなんだ」
和「数Bは今日無かったわよね?」
姫子「うん、だから持ってなかったんだけど、唯は置き勉だから持っててかりたの」
和「まったく、唯は……」
コーヒーを飲んで、ケーキを食べながら特にどうということのない話をする。
ずいぶんと落ち着いた時間。
唯たちと一緒に騒がしいのもいいけれど……
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 11:54:22.46 ID:WQwx5Uek0
和「それで、気がついたら浴槽がザリガニだらけになってて」クスクス
姫子「いや、それはさすがに笑えない……って」
和「どうしたの?」
姫子「もうこんな時間!ごめん、これからバイトなんだ。遅刻しちゃう」
和「そうなんだ。ごめんなさい、急に誘って」
姫子「えっと、お金……」
和「ここは私が払っておくからいいわ。ほら、急ぐんでしょ?」
姫子「ごめん、和、ありがと!」ガタッ
和「いってらっしゃい、がんばってね」
和「ふぅ。帰って夜ご飯ね」
やっぱり、最後は慌しくなっちゃうか。
そう思いながら最後の一口のコーヒーを飲む。
冷えたそれはとても苦い。けれど、
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 11:59:29.51 ID:WQwx5Uek0
夜。
姫子「お先失礼します。お疲れ様でした」
店員「立花さんおつかれ」
姫子「ふぅ。やっとバイト終わったぁ」テクテク
姫子(さすがに冷えるなぁ)テクテク
(あ、自販機)ピタッ
チャリンチャリンチャリン。ピッ。ガシャコン
姫子「あー、あったかい」アッタカアッタカ
プシュ
缶コーヒーを開けて一口、飲む。
熱いコーヒーが喉、そして胸にじんわりと熱が沁みこんでいく感覚。
はぁ。
思わず溜め息。
この瞬間のために生きてる、というのがなんとなく分かるような分からないような。
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 12:06:01.19 ID:WQwx5Uek0
姫子「おいしい」
立ち止まって、コーヒーを飲みながら一息つく。
缶コーヒーだし、本当はあんまりおいしくないのは分かっていても、こういう場ではたまらなくおいしく感じる。
そういえば、今日、和につれて行ってもらったお店のコーヒーはおいしかった。もう一度飲みたいな。
あ、そうだ、明日こそ唯に教科書、返さないと。
結局最後の問題分からないままだったなぁ……。
姫子「あ、もう空か」
飲み終わった缶コーヒーをゴミ箱に投げ入れる。
姫子「さむ。……かえろっと」
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 12:12:34.44 ID:WQwx5Uek0
翌日、放課後。
唯「あー、疲れたー」
和「唯、あんた最後の時間寝てたでしょ」
唯「えへへー。午後の日差しがお休みなさいって言ってたんです」フンス
律「おーい唯、部室行こうぜー」
紬「今日のお菓子はダックワーズよ~」
唯「わーい!もうおなかぺこぺこだよ」
澪「いや、勉強だろ。昨日だって演奏してロクにできなかったし。ほら、いくぞ」
ガヤガヤ
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 12:18:21.51 ID:WQwx5Uek0
和「相変わらず元気良いわね」フフッ
姫子「あ、和。今日これから暇?」
和「ええ、まぁ。特に予定は無いけど。昨日は間に合った?」
姫子「おかげさまで。じゃあ、帰り付き合ってくれる?」
和「は?」
姫子「ほら、昨日会計押し付けちゃったでしょ?だから今日は私が」
和「あぁ、そういうこと。ええ、いいわよ」
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 12:24:25.81 ID:WQwx5Uek0
カフェ。
姫子「と、いうわけで、今日は私のとっておきのお店。このお店、知ってる?」
和「いえ、初めてよ。楽しみだわ」
カランカラン イラッシャイマセー
姫子につれてきてもらったお店。
新しいお店のようで、広く、清潔感のある木目調の店内。まさにカフェといった雰囲気。
和「へぇ、明るい感じの店ね」
見ると桜高の制服が随分たくさん見える。というか、クラスの子も何人もいる。
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 12:29:42.61 ID:WQwx5Uek0
信代「あ、姫子じゃん!」
慶子「ほんとだ。って真鍋さんもいる。珍しい!」
姫子「ここ、お勧めなんだ」
和「ずいぶん知った顔がいるわね」
姫子「ここ、夏休み前くらいにできた店なんだけど、運動部の外回りのコースでさ。
運動部の連中でひそかに流行ってるの」
和「へぇ、そうなんだ」
姫子「明るくておしゃれな雰囲気だしさ、長居しても文句言われないし。
そして何よりのウリはここ、ドリンクの種類がすごくいっぱいあっていいんだ。
フレーバーティーに、フレーバーコーヒー出してるところなんて珍しいでしょ」
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 12:35:02.06 ID:WQwx5Uek0
エリ「そう!このお店のすごいところはそこ!!」バンッ
和「瀧さん、いたんだ」
エリ「コカコーラ、ペプシ、ダイエットなどの基本はもちろん!
バニラにツイストなんかの普通のお店では見ないのも完備!!
なんとさらにバオバブやらキューカンバーの色物まで揃ってるんだよ!!!
こんな良いお店ないよ!
ま、さすがにキューカンバーは賞味期限が既に切れてるけどね」フンス
和「そうなんだ、じゃあ私コーヒーにするね」
エリ「ちょ、あれぇ?」
アカネ「……エリ、どんまい」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 12:40:22.06 ID:WQwx5Uek0
潮「それにしても珍しい組み合わせだよね。真鍋さんと立花さんって」
姫子・和「そうね」
慶子「自分たちで言っちゃうんだ」
姫子「まあ色々あってね。はい、これメニュー」ヒョイ
和「ありがと。あ、ほんとに種類多いのね」
姫子「私はカフェラテ。あと、チョコレートケーキ」
和「じゃあ、私はブレンドと果物のタルトで」
エリ「えー、コーラにしないの?」
アカネ「もうあきらめようよ」
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 12:45:21.40 ID:WQwx5Uek0
潮「なんかさ、ちずるが夏休みに死にかけたらしいよ」
信代「なにそれ?」
潮「たしか、東南アジアに旅行に行って、日焼けしたら死にかけたって」
慶子「意味わかんないから」
潮「いや、わたしも詳しくは知らないんだけどさ」
いちご「日焼けしていて偽札製作の人に間違えられて、マンハントやら何やらに巻き込まれて、海賊魚雷船に助けてもらった、らしい」
アカネ「いちご知ってるの?詳しく教えて」
いちご「これ以上はただでは教えられない」
エリ「じゃあ、このペプシおごるから!」
いちご「そんなのじゃ御代にならない」キューティクル
エリ「えー」
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 12:51:18.66 ID:WQwx5Uek0
和「なんだかんだで騒がしいわね」
姫子「まぁ、うちのクラスだからね」
和「そうね。あぁ、ここのブレンドもいけるわね」
姫子「ケーキ一口もらってもいい?」
和「ええ、どうぞ」
姫子「じゃあ、一番上のところいい?」
和「もちろん」
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 12:55:25.51 ID:WQwx5Uek0
姫子「そういえば、明日提出の数学の課題終わった?」
和「ええ」
姫子「最後の問題、できた?あれだけがどうしても……」
和「……ああ。持ってきてるわよ、今日は」
姫子「ありがとう!すごく助かる」
和「唯もこのくらい熱心になってほしいわ」
姫子「ふふ、そうね」
和「最後の問題は……」
エリ「真鍋さん、私たちにも教えて!」
アカネ「私たちの列、絶対明日当たるから!!」
和「そうなの?」
姫子「そう、だから私やってたの」
和「はぁ、しかたないわね」
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 13:00:43.24 ID:WQwx5Uek0
信代「あの二人ってさ、珍しい組み合わせだけどさ」
潮「合ってるよね」
慶子「精神年齢高めで。なんていうか」
いちご「保護者」
信代・慶子・潮「うん」
いちご「唯の」
信代・慶子・潮「そう、それ」
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 13:05:43.30 ID:WQwx5Uek0
夜。
和「ふぅ……」
ノートと参考書から目を離し、一度大きく伸びをする。
時計を見ると、時間はそろそろ日付が変わろうかという頃。
もう1つ、次の区切りのいいところまで進めたいが、疲れもかなり、そして眠気もかなりきている。
和「コーヒー、かな」
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 13:11:01.21 ID:WQwx5Uek0
部屋を出て、キッチンに向かう。
幸い、両親や弟妹は既に寝ているみたいだった。
ポットに水を汲んでコンロにかける。
お湯が沸くまでに、豆を挽き、フィルターに入れて均す。
香ばしいコーヒー豆の香りが心地いい。
和「あっと、もう沸いた」
沸いたお湯をすこしだけ豆に注ぎ、しばらく蒸らす。
もこもこと膨れる豆を見るのは嫌いではないが、その間にマグカップにもお湯を注ぎ、温める。
そろそろかな?
中心からゆっくりゆっくりとお湯を注いでいく。
ドリップされて、落ちたコーヒーが少しづつたまっていく。
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 13:16:47.62 ID:WQwx5Uek0
和「よし、できた」
量がたまった所で、直ぐにフィルターを外して、温めたマグカップにコーヒーを注ぐ。
和「いい香り」
香りを楽しみながら、一口飲む。
あぁ、やっぱりおいしい。
熱いコーヒーに、しっかりとした苦味、香ばしいかおりが、眠気を吹き飛ばしてくれる。
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 13:22:06.40 ID:WQwx5Uek0
今日は頭を使ったし、今からも頭を使う。
頭を使うには、糖分が必要。
だから、夜中だけど、糖分を取るのは仕方ない。
自分でも胡散臭いと分かっている三段論法を使って自分自身に言い訳をしながら、誘惑に負けて茶菓子を探す。
あったのは、買い置きだろうクッキー。甘い。
ゆっくりと味わいながらコーヒーとクッキーを交互に口に運ぶ。
和(唯は、明日の数学やってきては……ないでしょうね)
(あの子の場合、覚えてるかどうかも怪しいわね。姫子に教科書を貸してたあたり)
(電話かメールは……もう遅いかしら?けど、一応)
携帯を手に取り、メールで唯に『数学の宿題、忘れてない?』とだけ送っておく。
間に合うといいけれど。
和「さて、もうひと頑張りね」
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 13:28:07.01 ID:WQwx5Uek0
翌日、放課後。
唯「終わったー!もう疲れたよー」
律「よし、早く部室いこうぜ!」
和「相変わらず疲れたといってる割に元気いいわね」
澪「和の言うとおりだ。その元気を少しは勉強にだな」
律「これはあれだ。お茶会が待ってるからそのために最後の元気を振り絞ってるのさ」
紬「今日はケーキ持ってきたわ」
唯「わーい、ケーキ!ショートケーキある?」
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 13:33:07.87 ID:WQwx5Uek0
姫子「和、あの」
和「あら、どうしたの?姫子」
姫子「この間いった喫茶店さ、もう1回つれてってくれない?場所忘れちゃってさ」
和「ええ、構わないわよ、今日も特に予定も無いし」
唯「あれ?和ちゃんに姫子ちゃん、呼び方………」
律「意外だな、二人って仲良かったのか?」
澪「たしかに」
紬「一緒にお茶に行ったみたいね」
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 13:39:27.37 ID:WQwx5Uek0
和「ええ、この間から少しね」クスッ
姫子「割とほんとに最近だけどね」フフッ
唯「いいなー、私もそのお店いきたーい!
ねぇねぇ、二人とも連れてってー!」
姫子「うーん、唯はちょっと……」
和「今日は唯は諦めた方がいいわ」
44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 13:44:46.52 ID:WQwx5Uek0
唯「そんなー。ひどいよ、和ちゃんも姫子ちゃんも。
私を仲間はずれなんてー。なんでなんで?」
和「別につれて行ってあげてもいいんだけど条件が……」チラッ
姫子「あ、そうね。うん……」コクン
和・姫子「唯がコーヒー飲めるようになったらね」
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/07(火) 13:50:14.85 ID:WQwx5Uek0 [33/33]
おわりです
びっくりするほど駄文ですみません
コーヒーを飲ませたかっただけ
あと、京アニは早く澪の隣の風子じゃないほうをしゃべらせてくれ
<<和「そうなんだ。じゃあ、私鬼ヶ島行くね」 | ホーム | 妹「秋…かな…!」>>
コメント
ほう
No title
珍しい組み合わせで良いね。
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