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唯「ただ憂の体がほしいだけなんです…」

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/27(火) 20:26:23.36 ID:62X6z7p30 [1/30]
「ただいま~」

今日も厳しい部活を終え、妹の待つ家の扉を開きます。

「おかえりー」

ぱたぱたと音を立て、わたしを迎え来てくれました。
いつもの調子で抱きつきます。

「うい~~~~!!」

「きゃっ…ふふ、もうご飯できてるからすぐ着替えてきてね」

「うんー」

そうは言うもののなかなか離れられません。
そうです。

「うい…はあ…はぁ・・・」

「お姉ちゃん?」

わたしの理性は限界でした。

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/27(火) 20:32:34.86 ID:62X6z7p30
「はぁ…はぁ…」

「お、おねえちゃん…?

憂に抱きついたままの状態で腰を動かします。

鼻で感じる甘い香り、きれいな白い肌、全てがわたしを興奮させます。

「はぁっ…ういぃ…」

「お、お姉ちゃん…はやく着替えて…ね?」

憂がようやくわたしを引き離そうと力を加えてきます。
でも、わたしはより強く憂を引き寄せます。

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/27(火) 20:37:15.92 ID:62X6z7p30
「はあっ!…はっ…!」

「お姉ちゃんっ!」

憂が思い切りわたしを押したので、ふたりとも倒れてしまいました。
とたんに憂の顔が青くなります。

「ご、ごめんねお姉ちゃん…その…」

「…ううん!着替えてくるね!」

「う、うん…」

あそこで止められたのは反ってよかったかもしれません。
あれ以上続けていたら、憂に不審に思われていたことでしょう。
部屋へと向かいました。

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/27(火) 20:42:16.56 ID:62X6z7p30
着替えを終え、しかしまだリビングへは向かいません。
することがあるのです。

「ふう…はやく…」

ごそごそと机の裏から取り出したのは写真集。
おもむろに適当なページを開きます。

「うふふ…憂…かわいい」

もちろん写真は憂が写ったものです。
さっきのほとぼりが冷めないので、これをつかって一発やっておくことにしたのです。

「…っふぅ…うい…」

下着のなかに手を突っ込み、妹を想像しながらいじります。
すぐに快感が全身をめぐります。

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/27(火) 20:47:40.42 ID:62X6z7p30
「ああっ…ういっ…ういいい!」

体がのけぞり、快感の頂上へと達します。
はやすぎるなんてことはありません。
なにせおかずは憂です。ごはんじゃありません。

「…ふう」

なんとかおさまったので憂のまつリビングへと向かいます。

「あっお姉ちゃん。今ご飯もるね」

「うん~ありがと~」

本音を言うと、食べてしまいたいのは憂です。
でも、憂が作ってくれた食事です。わたしを満足させるには充分です。

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/27(火) 20:53:26.61 ID:62X6z7p30
「あれ?お姉ちゃんなんだか顔赤いよ?」

「えっそ、そうかな…」

さすがわたしの妹、すぐに察知したようです。
ですがここはなんとしても隠し通さなくてはなりません。

「うん…具合悪いの?」

「ううん。なんでもないよー」

「ほんと?」

なかなか疑いの目を背けてくれません。
もしこのまま手の匂いを嗅がれてしまったらおしまいです。
そうです。洗ってません。

「ちょっと確かめさせてね…」

「えっ…ひゃっ!?」

憂が身を乗り出し、わたしとおでこを合わせました。
…やばい。

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/27(火) 21:01:11.55 ID:62X6z7p30
「う~ん。ちょっと熱いかなあ」

「う憂、だだ大丈夫だから!」

なんとかのけぞって離れようとします。
右手にはお箸、左手は先述の通りなので手はつかえません。

「だめだよ、あとでひどくなったら大変だもん」

「う、うん…」

なんとやさしい妹。
しかし今回はそれが追い打ちをかけます。

「じゃあご飯食べてお風呂入ったらなるべくはやく寝ようね」

「えっ…!」

これはもしかしてわたしと一緒に寝てくれるということでしょうか。
いえ…もしくは…同衾ということかも…。
胸が高鳴ります。

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/27(火) 21:07:26.80 ID:62X6z7p30
「っふう~ごちそうさまー」

「ごちそうさま」

憂の天下一品の晩ごはんをたいらげ、少し休憩します。
キッチンでせっせと働く憂の妹を眺めます。

「ん?お姉ちゃんどうかした?」

「!…ううん!」

ふー危ない危ない。気づかれるところでした。
憂の姿を見られないのは残念ですが、しかたなくテレビに目を向けます。

少し経つと憂もやってきました。

「何見てるの?」

「ん~?面白いのないんだあー」

「まあしょうがないね。…そうだそろそろお風呂入る?」

憂がさそってきました。

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/27(火) 21:14:06.19 ID:62X6z7p30
「えっ…それはどういう…」

「え?入るでしょ?」

わたしは憂の真意を読みあぐんでいます。
これは一緒に入ろうと誘っているのか、それともそうじゃないのか…。
しかし前者の場合、受け入れてあげないと憂をはげしく傷つけてしまうこととなります。

「よし!はいろう憂!」

憂にOKサインを出しました。

「え?わたしはまだ洗濯物畳まなきゃだから…」

「…」

どうやら読みが外れたようです。
いつも憂はこの時わたしを翻弄します。
そして毎回わたしは読み違えます。

ひとり寂しくお風呂へ向かいます。

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/27(火) 21:20:17.08 ID:62X6z7p30
「…くそー」

お湯につかり、考えに浸ります。

憂はわたしのことをどう思っているのでしょうか。
憂がよければわたしはいつでもいいのですが。

そんなことを考えているうち、下腹部が辛坊たまらん状態になっていたようです。
体にやさしいわたしは、おもむろに手を伸ばします。

「…うい…」

わたしはすぐに行為に夢中になりました。

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/27(火) 21:27:25.80 ID:62X6z7p30
「…はあ」

「あっおねえちゃんあがったの。アイス食べる?」

「うん!」

罪悪感に苛まれますが、憂の顔を見ればそんなものはどこかへ行ってしまいます。
わたしのため妹が持ってきてくれるアイスに胸をふくらませ、先ほどの行為で上がってしまった息を整えます。

「はーい。どうぞ」

「ありがとー…ん?憂は?」

「わたしはお風呂はいってから食べるよ」

これは待たないわけにはいきません。

「じゃあ憂が上がるまでまってるよー」

「ほんと?ありがとねすぐはいってくるよー」

やりました。
ここでまた好感度が上がりました。
そんなわたしは高感度。

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/27(火) 21:34:02.28 ID:62X6z7p30
「ふう~お姉ちゃんあがったよ~」

「お~じゃあ食べよ~」

憂がお風呂からあがりました。
すぐ股間から手を離します。

「はい。どうぞ」

「ありがと~」

ふと憂と手が触れます。
さっきまでわたしのあんなところを触っていた手が憂と…。
そう考えると、アイスに目はいきませんでした。

「どうかした?」

「…」

お風呂上がりで色っぽい憂の姿。
考えるより先に体は動いていました。

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/27(火) 21:41:12.67 ID:62X6z7p30
「お姉ちゃ…きゃっ!」

「うい…」

気がつくと憂を押し倒していました。
床に広がる憂のきれいな髪が憂を余計艶やかにしています。
憂は心配そうにわたしを見ています。

「お姉ちゃん…?やっぱり風邪ひいてるの?」

「ひいてないよ…」

「だめだよ。もう寝よう」

こんなときにも憂はわたしの心配をしてくれます。
でも、わたしの体は限界でした。

「憂!」

「わあっ!」

憂にのしかかり、体を預けます。
やさしく、頬に触れました。

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/27(火) 21:47:35.83 ID:62X6z7p30
「おねえちゃん…どうしたの…?」

「憂…まだわからない…?」

頬に触れた手を徐々に下へ動かします。
憂がびっくりしたような目でわたしを見ました。

「な、なにやってるのお姉ちゃん!」

「だめだよ…じっとしてて…」

さらに手を沿わし胸元に手をかけます。
そのとき、憂が強く目を閉じました。

「だめっ!」

憂に思い切りどつかれて、わたしは床に倒れました。

「あ…ごめんね…ごめんなさい!ごめんなさい!」

「うい!」

憂は逃げるように部屋へと走って行きました。

わたしはしばらくなにも考えられませんでした。

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/27(火) 21:53:15.88 ID:62X6z7p30
その夜、わたしは激しい後悔に襲われて眠ることができませんでした。

次の日も憂はわたしを起こした後、すぐにご飯をすませて学校へ行ってしまいました。

「…なにしてるんだろ…わたし」

自分の愚かさを憎みながら、ひとり学校へと向かいます。
すると後ろから聞き覚えのある声がわたしを呼びました。

「唯ー?どうした暗い顔して」

「…りっちゃん」

軽音部の親友がわたしをわたしを心配してくれます。

「なんでも…ないよ…」

「あれ?憂ちゃんは?」

「さき、行っちゃった…」

「唯?なにかあったのか?」

わたしはなにもいうことができませんでした。

36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/27(火) 21:58:57.11 ID:62X6z7p30
その日、授業のないようはまったく頭に入ってきませんでした。
どうすれば許してもらえるのか、そんなことばかりを考えていつの間にか放課後になっていました。

ムギちゃんや澪ちゃんも心配してくれましたが、とても言えるようなことではありません。
ただ、なんともないよ、とだけ言っておきました。

「唯ちゃん、ケーキ食べないの?」

「あっ…うん!食べるよ、ありがと」

「…?」

その時、遅れてあずにゃんがやってきました。

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/27(火) 22:05:36.28 ID:62X6z7p30
「唯先輩!」

「え?なあに?」

「憂になにかしたんですか!?」

「っ!」

体が固まってしまいました。
なにも答えないわたしをあずにゃんが揺さぶります。

「ちょ、ちょっと梓おちつきなよ。憂ちゃんがどうかしたのか?」

「どうもこうも…今日ずっと上の空で…何聞いてもなんでもないって…」

「それで唯先輩の名前を出したら明らかに様子がちがって…」

「せんぱい!なにしたんですか!」

わたしはまだ何もいうことができませんでした。
わたしがずっとがんがえていたのは自分のことだけでした。

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/27(火) 22:15:10.15 ID:62X6z7p30
とたんに涙が頬を伝います。
自分はとんでもなくバカでした。

「…っご、ごめんねぇ…ごめんね…」

「謝ってるだけじゃわかりませんよ!」

「梓落ち着け!唯、ちょっと話してくれるか…?」

ここまできたら白状するしかありません。
懺悔をするように昨日のことを打ち明けました。

「はあ!?何考えてるんですか!憂が傷つくことは考えなかったんですか!」

「おい梓…」

「先輩見損ないました!」

「っ!」

予想外の言葉にさらに涙が零れてしまいました。
ああ、わたしはこれからどうすればいいんだろう、そんなことも考えていました。

「な、なあ唯。なんでそんなことしたんだ?」

「それは…その…」

「憂ちゃんに許してほしいだろ?教えてくれないか、わたしも手伝うから…」

澪ちゃんがやさしくわたしに語りかけてくれました。

43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/27(火) 22:25:35.01 ID:62X6z7p30
「わたしたちだって…仲直りしてほしいし…いい?」

「…」

でも憂がかわいくて我慢できなかった、そんな理由でやってしまったなんていったらみんなにどんな顔されるかわかりません。
いまだに口が開けないでいました。

「せんぱい!憂のほうが辛いんですよ!」

「…唯ちゃん。唯ちゃんも辛いかもしれないけど…お願い。おしえて」

憂のほうが辛かった、そんなことを改めて言われてわたしは気付かされました。
みんながわたしの言葉を待っています。
わたしは思い口を開きました。

「その…前から憂のことが…」

「聞こえませんよ」

「…!…憂が好きで…我慢できなくて…」

「そんな理由でやったんですか!?」

「うう…ごめんなさい…」

わたしに謝ってもしょうがないですよ」

46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/27(火) 22:33:15.66 ID:62X6z7p30
そのあと、みんながあれこれ考えてくれました。
わたしはなにも言えず、ただ話を聞いていました。
結局、謝るのが第一だろう、ということでみんなにそうするよう言われました。

その日は、そのまま部活は終わりました。

「じゃあな唯。元気だせよ」

「唯ちゃん。がんばってね」

「…うん。ありがと…」

重い足をなんとか動かし、家に向かいます。
ほんとうは帰りたくありません。
憂にどんな顔をして会えばいいのかわかりませんでした。

そんなことを思っているうち、あっという間に家についてしまいました。
気づかれずに家に入って、すぐに寝ちゃおう、そんなふうに考えてゆっくりと扉を開きました。

「あ…お姉ちゃん…おかえり…」

「!」

「あっお姉ちゃん!まって!」

50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/27(火) 22:40:32.13 ID:62X6z7p30
謝らなきゃ、そう思っていたのに目の前に憂がきて途端に逃げ出してしまいました。
憂が呼び止める声も振りきって部屋へ駆け込み、ベッドに潜りました。

「…うう…わたしなんか…いなくなっちゃえばいいんだ…」

いつまでもぐずぐずと泣いていたら、部屋をたたく音がしました。

「お姉ちゃん…?入るよ…」

入ってきたのは憂でした。
怖くなったわたしは布団を強く引っ張り、涙を必死に堪えていました。

「お姉ちゃん…起きてるでしょ…?」

「…っ」

「お姉ちゃん…ねえ…返事してよ…」

憂が一生懸命わたしに話しかけてくれてるのに、わたしは声を出す勇気さえありませんでした。

51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/27(火) 22:47:20.68 ID:62X6z7p30
「ねえ…お姉ちゃん…」

「…」

「答えてよお…」

憂の声が泣いてるように変わりました。
わたしはそこでやっと、ふとんからでました。

「…お姉ちゃん…」

「…っ!ごめんね…」

怖くて憂の目が見れません。
でも憂はわたしのことをずっと見ているようでした。

「お姉ちゃん…ごめんね…わたしあんな…」

憂はずっとわたしに悪いと思っていたようです。
胸が苦しくなって…なんとか声を絞り出します。

「…う…憂は…悪くないよ…」

「ううん!わたしが悪かったの!ごめんね…だから…」

憂が謝るのを止めなきゃいけないのに口は開きません。

55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/27(火) 22:55:18.45 ID:62X6z7p30
「だから…許して…」

「…!」

憂がそういってわたしを背中から抱きしめました。
わたしは罪悪感でいっぱいでした。

「…うっ…憂…」

「…?」

「わたしが悪いのに…なんで謝るの…?」

震えながらなんとか声を出します。

「…ううん、悪いのは…わたしだよ…」

「ごめんね…あんなにつよくどついちゃって…」

「憂!憂は悪くないの!全部わたしが悪いの!」

被っていた布団を剥がし、勢いに任せて憂を責めるように自分のことを謝罪します。

「ごめんね…ごめんね憂!わたしが悪かったからあ…」

「謝らないで…」

「お姉ちゃん…」

57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/27(火) 23:01:23.48 ID:62X6z7p30
「わたしは…怒ってないよ…」

「でも…」

「いいの。お姉ちゃんと仲直りしたかったから…」

そういって憂はまたわたしを抱きしめ、体を預けてきました。

「お姉ちゃん…仲直りしてくれる…?」

「う、憂が…そんな…」

「だめ?」

「…うん…ありがと…」

「えへへ」

最初から最後まで憂に頼ってしまいました。
憂のおかげでわたしは心につまってものがとれたような感じがしました。

ふと、目が熱くなりました。
気づくと、涙がたくさんあふれてきました。

60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/27(火) 23:09:24.48 ID:62X6z7p30
「うわああああん!ごめんねえええ憂いいい!」

「わっ!…ふふ、よしよーし」

大泣きしながら憂に抱きつきました。
憂はあいかわらずやさしくて、わたしの頭をやさしく撫でてくれます。

「ごめんねえ…ごめんなさいいいい!」

「お、お姉ちゃんそんなに泣かないで…」

涙が止まりませんでした。
憂のあたたかさが心地良くて、憂の服を濡らしてしまっているけれど離れられませんでした。

「ほんとに…ごめんなさい…ううっ…」

「もういいよ。だから…泣かないで」

「…っうん!…もうちょっと待って…」

なんとか目をぬぐい、頑張って涙を零さないよう、こらえます。

62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/27(火) 23:17:12.70 ID:62X6z7p30
「よかった。お姉ちゃんと仲直りできて」

「わたしも…」

その間もずっと憂は抱きしめていてくれます。
その安心感にもっと浸っていたくて、憂の胸に顔をうずめます。

「く、苦しいよお…お姉ちゃん」

「お願い…もうちょっとこのままで…」

「…うん」

しばらくの間そのまま静かに時が過ぎるのをまっていました。
どのくらい経ったでしょうか、わたしが離れるまで憂はじっと黙っていてくれました。

「ありがと…憂」

「んーん。…じゃあお姉ちゃん…ひとつだけ聞かせて」

「え?」

「昨日のことでごめんね…でも知りたいから…どうしてあんなことをしたの?」

64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/27(火) 23:24:47.27 ID:62X6z7p30
ふいに聞かれた質問に言葉がつまります。
あんな理由、言えるはずが…。

「お姉ちゃん…いいでしょ?」

「…」

「わたしは怒ってないから…だから教えて」

ここで教えなければ憂がここまでがんばってくれたものを無駄にしてしまうことになります。
意を決して、答えることにしました。

「…う、憂が…かわいかったから…」

「だからからかおうと思ったの?」

「違うの!憂のことが好きで…だから…」

「憂のこと見てて…我慢できなくて…」

「ごめんなさい!もうしないから…許して…」

「…」

憂はまたわたしの肩を引き寄せ、やさしく抱きしめてくれます。

「怒ってないよ…」

「ありがと…言ってくれて…」

68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/27(火) 23:33:36.85 ID:62X6z7p30
「わたしも…お姉ちゃんのこと…すきだよ」

「…!」

「ありがとね…そんなにお姉ちゃんに好きだって思われてて嬉しいよ」

「…うい…」

憂はわたしを傷つけないようにやさしく語りかけてくれます。
わたしは憂のそのやさしさに浸っているようにその声を聞いていました。

「お姉ちゃん、今日一緒に寝てくれる?」

「えっ…でも…」

「いや?」

「…ううん。一緒に寝よ…えへへ」

もうわたしはあんな安易なことはしないと誓えます。
憂がどれほど大切かわかったからわかったからです。

「あ!お姉ちゃんやっと笑ったね!よかった」

「あ…えへへ…憂のおかげだよ。ありがと」

「どういたしまして。お姉ちゃんもありがとね」

「んーん」

72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/27(火) 23:39:51.77 ID:62X6z7p30
「…じゃあ寝よっか」

「うん」

「…」

ふたりとも何もしゃべらずに天井を見上げていました。
横をみると憂も同時にこちらに顔を向けました。

「あ…」

「えへへ」

「ふふっ…」

「…」

また見つめ合ったまま、静かに時計の音を聞いていました。
ふと、今日のことが思い返されます。

73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/27(火) 23:48:22.21 ID:62X6z7p30
「ねえ憂…」

「…なあに?」

「もう一回謝らせてね。ごめんなさい」

「許しました!」

にっこりと笑ってくれる憂の手を握りました。

「このままで…いい?」

「もちろんだよ」

右手にあたたかさを感じ、目を瞑ります。
なんだかふわふわと浮いているような間隔です。

「…お姉ちゃん」

「…ん?」

「キスくらいなら…ううん…もっと大人になってからだね」

「え?なあに?」

「なんでもなーいよ!」

「あっ教えてよー!」



74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/27(火) 23:56:31.46 ID:62X6z7p30
わたしたちはいつだって一緒。
そんなことも今なら胸をはって言えます。
憂が自信をつけてくれたから。

「ねえ憂…」

「…なーに?」

「…大好き」

「えへへ。…わたしもだよ」

世界で一番大切なその人を、わたしはちからいっぱい抱きしめました。
ずっと大好きだからね、憂。

                                              おしまい。

79 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/27(火) 23:58:25.03 ID:62X6z7p30
おわりです…
もう駄目です…
ともかく見てくれた方、支援してくれた方、ありがとうございました…
では…さようなら。


あっ最後に一つ!

唯憂は至高。そして最高。

コメント

No title

ふぅ…


憂が最高だなんて当然だろ

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