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上条「俺と付き合わないか?」御坂妹「!」
1 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/29(木) 02:02:26.66 ID:STqP3fk0 [1/34]
もう需要あるか分からんが保守してくれてた人への感謝の意味を込めて
もう需要あるか分からんが保守してくれてた人への感謝の意味を込めて
2 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/29(木) 02:02:59.63 ID:STqP3fk0 [2/34]
御坂妹「い、いきなり過ぎて心の準備が、とミサカは胸の鼓動の高鳴りを感じながら視線を逸らします」
上条「ん、どうしたんだ?買い物に行くだけだぞ」
御坂妹「……」
上条「確かお前って猫好きだっただろう?
今朝のチラシに対象商品をお買い上げの方に猫耳ゲコ太ヘアピンをプレゼントって書いてあったんだ。
あいにく、上条さんは男の子でしてヘアピンは使わないわけですよ。」
御坂妹「……猫好きなのは否定しませんがどうして私になのですか?、
とミサカは過度の期待してしまったことを後悔しつつを問いかけます」
3 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/29(木) 02:03:44.58 ID:STqP3fk0
上条「前にうちの猫のノミ取ってくれたじゃん。
あれのお礼がまだだったからさ。その意味も込めて御坂妹にって訳ですよ」
御坂妹「なるほど……(しかしながら、ゲコ太といえばお姉様のお気に入りのマスコットキャラクター、
買い物の途中でばったり出くわすと厄介ですね、とミサカは思案します)」
上条「何か用事があるならいいけど、どうかな?」
御坂妹「いえ、何でもありません。
それならお付き合いしましょう、とミサカはこれは得したなと思いつつ同行することを決めます」
上条「そうこなくっちゃ、じゃあ早速行こうぜ」
美琴「あ、アンタ達二人して何してんよ!」
4 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/29(木) 02:05:01.47 ID:STqP3fk0
上条「げげ、お前どんだけ買い物に行く時のエンカウント率高いんだよ!」
美琴「何よ、その微妙な顔は!」
上条「いや、これはだな。
何といいますか、もう図鑑には登録済みといいますか」
美琴「意味分かんない事言ってんじゃねぇつーの!」
御坂妹「はぁ……やはり世の中上手くいくばかりではないな、とミサカはなんとなく分かっていたことながら溜息を吐きます」
5 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/29(木) 02:06:07.83 ID:STqP3fk0
上条「つーかいきなりデカイ声出すなよなぁ。
用があんなら普通に話しかけてくればいいと思うんだが」
美琴「そ、それは…………
アンタ達が楽しそうに話してたから……」
上条「ん?よく聞こえなかったんですが?」
美琴「ッ……な、何でもないわよ!」
御坂妹「盛り上がって来てるところ悪いのですが、そろそろ行きませんか?
とミサカは実は聞こえていたけど聞いてない振りしつつ提案します。」
美琴「え、どこいくのよ?」
御坂妹「どこって二人でお買い物ですが、とミサカはこの後の展開を予想しつつ返答します」
6 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/29(木) 02:07:07.64 ID:STqP3fk0
美琴「ふ、二人で買い物!?」
上条「そうだぞ。その約束をさっきしてたんだ」
美琴「ふ、ふーん、どうせアンタのことだから特売に付き合せてるだけなんでしょ。
だったら人手は多いほうがいいわよね、私も付き合ってあげてもいいわよ」
上条「いや、その必要はないぞ」
美琴「な、何でよ?」
御坂妹「それは彼がミサカにプレゼントをするの今回の主旨だからですよ、
とミサカは思ってた通りの展開にふふんと口元を緩めつつ補足します」
美琴「……念のためもっかい聞くわ?誰が誰にプレゼントをするって?」
上条「俺が御坂妹にだけど」
7 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/29(木) 02:10:24.95 ID:STqP3fk0
美琴「ぷ、ぷ、ぷ、プレゼント!?そ、それもアンタがこの子に!?」
御坂妹「そうですよ。とミサカは呑み込みの悪いお姉さまにやれやれと思いつつ肯定します」
美琴「な、なんですとーーーーーーーッ!!」
上条「ーーッ!?……だからいちいちデカイ声出すなって、
俺が御坂妹にプレゼントをすることくらいそんなに驚く程のことじゃないだろ」
美琴「だ、だって買い物のたびに特売品、特売品言ってるアンタがプレゼントだなんて、
……それも女の子に」
上条「むむ、その言葉は聞き捨てならないな。
上条さんだって誰かにプレゼントくらいしますわ」
8 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/29(木) 02:12:21.54 ID:STqP3fk0
御坂妹「まぁ商品のキャンペーングッズですがね、とミサカは若干見栄を張ったあなたを皮肉ります」
上条「ぐっ、痛いところを突かれたな」
美琴「そもそも何で急にプレゼントなんかしようと言い出したのよ?」
上条「あぁ前にちょっとうちの猫が世話になってな」
美琴「そのお礼って訳ね。
ならさぁ、もうちょっとしっかりとしたモン用意しなさいよね」
上条「御坂先生の仰るとーりにございます……」
御坂妹「そこは同意せざるを得ませんね、とミサカは正直な気持ちを吐露します」
美琴「やっぱ、そー思うわよね!あっはっはっは!」
9 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/29(木) 02:13:40.26 ID:STqP3fk0
上条「うぅ、そこまで言われたら上条さんも後には引けません。
別の機会にしっかりしたもの用意してあっと驚かせてやるから覚えてろよ」
御坂妹「おお、それは楽しみに待っています、とミサカは軽い冗談の思わぬ成果に心を躍らせます」
美琴「よ、よかったわね。(はぁ、何自分で墓穴掘ってんだろアタシ……)」
上条「んじゃ、話も纏まったところでそろそろ行くとしますか」
美琴「え、もう行っちゃうの?」
上条「ああ、何だかんだいって品切れとかなってたら悲しいだろ」
10 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/29(木) 02:14:20.20 ID:STqP3fk0
美琴「そうね……」
(少しは気づきなさいよ!バカッ!)
上条「ところでお前はこのあと何かある?
よかったら一緒に買い物なんてどうかな?」
美琴「え、いいの?」
(もしかして、これって……)
上条「ああ、御坂さんの意見も聞いて次の参考にしたいからな」
美琴「そ、そういえば私も予定があったりなかったり~、じゃあね」ダッ
11 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/29(木) 02:16:47.25 ID:STqP3fk0
上条「あらら、ダッシュで行くほど用があったなら立ち話なんかしなきゃいいのにな。
さて、こちらも出発するとしますか」
御坂妹「貴方は少々女心というものを学ぶ必要がありそうですね、とミサカは貴方のに鈍さに呆れつつ目的地への移動を開始します」
上条「ん?、って置いてかないでくれよ」
12 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/29(木) 02:18:43.99 ID:STqP3fk0
~~~~~~~~~~~
御坂妹「着きましたね、とミサカはごく一般的なスーパーを見上げます」
上条「少し他のものも買っててもいいか?」
御坂妹「構いませんよ、とミサカはつーんとしつつ了承します」
上条「おっ、おう悪いな」
(さっきからどうしたんだよ、俺なんかしたっけ)
13 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/29(木) 02:19:49.87 ID:STqP3fk0
上条「え~っと、今日はキャベツが安かったはず、それと歯磨き粉が切れてたんだっけな」
御坂妹「……」
上条「……あの~、先程からだんまりですが私め何か怒らせることしましたか?」
御坂妹「いえ、先刻のお姉様とのやり取りを見ててもミサカは何も思ってませんよ、とミサカは思ってたことを隠しもせずに白を切ります」
上条「そうか、すまん。あの時結構待たせちゃったもんな」
御坂妹「ここまで言って分かりませんか、とミサカは不憫なお姉様を思って心を痛めます」
14 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/29(木) 02:22:35.64 ID:STqP3fk0
一方美琴
美琴「はぁ、ほんとは予定なんてなかったのにね……」
思わず耐え切れず走り去った美琴は結局その辺をぶらぶらしたあとにいつも当麻と会う公園に来ていた。
美琴「あ~あ、何でいっつも私はこうなんだろうね……」
そう言って近くのベンチに腰を下ろした。
美琴「今更だけど着いていけばよかったかな……なんて」
美琴「あの子は今頃、アイツと二人っきりか……」グスッ
15 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/29(木) 02:25:33.04 ID:STqP3fk0
「悲しそうな顔して、どーしたんですか?」
急に話しかけられ美琴はこぼれそうになった涙を堪えて声の方を向いた。
美琴「な、何でもありません」
そこには身長が130cmより少し大きいくらいのかわいらしい女の人が立っていた。
小萌「嘘はいけません。わたしは何にもそういう顔した子を見てきたからわかっちゃうんですよー?」
美琴「ほんとに何でもありませんから、ほっといてください……」
小萌「う~ん、頑固な子ですねー。私でよければ少し相談に乗りますよ」
16 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/29(木) 02:26:57.34 ID:STqP3fk0
一方的な話を聞く限り月詠小萌と名乗ったその人物はどうやら見かけによらず高校教師らしい。
そして、どうやら困っている生徒を助けることに生きがいを感じる今時変わり者であることも分かった。
美琴(困ってる人を助けるか……少しあいつに似てるわね)
小萌「~~~~~~ということなのですよー。
とにかく、先生はあなたの力になりたいことは分かってもらえましたか?」
美琴「ええ、分かったわ。じゃあ、一つだけ相談してもいいかしら」
小萌「はい、何でもどーんと来いです」
18 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/29(木) 02:30:44.92 ID:STqP3fk0
美琴「どうしても欲しいものがあって
それを手に入れるには今までの自分を捨てなくちゃいけないかもしれない。
でも、そうすることもできない……そんな時はどうしたらいいのかな」
小萌「なるほどー、一見答えの見えない矛盾した話ですが解決の糸口はあります。
何も自分の今までをぜんぶ捨てる必要はないんじゃないですか?
少しでいいから自分を変えてみる、それだけでだいぶ状況は変わってくると先生は思いますよ」
美琴「……そうね、何を今までグズグズ考えてたのかしら。
うじうじしてるだけじゃ何にも変わるわけないのにね。ありがとう、小萌先生だっけ。少し吹っ切れたわ」
19 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/29(木) 02:32:10.21 ID:STqP3fk0
>>17
ありがとうございます。
一応sageにしているはずですが……
20 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/29(木) 02:32:51.74 ID:STqP3fk0
小萌「それなら相談に乗ったかいがあったってものですよ。
先生はこれから少し仕事があるので行きますがもう大丈夫ですね?」
美琴「はい、お仕事頑張ってください」
笑顔で手振る小萌を見送った後、美琴は携帯電話を取り出した。
美琴「さてと、私も動き出さないとね。まずはあいつに電話をしてみようかしら」
21 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/29(木) 02:35:30.67 ID:STqP3fk0
その頃上条たち
上条「これが今回のメインイベントだな」
御坂妹「まさか、キャンペーン商品というがキャットフードだったとは予想外でした、とミサカは素直な感想を述べます」
上条「そりゃあ、猫耳ゲコ太ヘアピンだからな。猫の関連商品でもおかしくないだろ」
御坂妹「まぁそうですね、とミサカは相槌を打ちながらも実は楽しみなので会計を急かします」
上条「そうだな、さっさと会計済ましちゃいませうか」
22 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/29(木) 02:36:33.52 ID:STqP3fk0
~~~~~~~~
上条「ほい、約束のプレゼントです。改めてこの前はサンキューな」
御坂妹「思ったより緊張してしまいますね、とミサカは慣れない手付きでプレゼントを受け取ります」
上条「そんなに硬くなんなよ。普通にして受け取ってくれるだけでいいって」
そこまで言ったところで上条の携帯が震えだした。
上条「おっと、電話だ。少し待っててくれ」
美琴『あ、アンタ?少し話があるんだけどいいかな?』
23 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/29(木) 02:38:27.14 ID:STqP3fk0
上条『御坂か、さっきは慌ててたみたいだけど用事の方はもう大丈夫なのか?』
美琴『あれでそう思うって、やっぱりアンタは……』
上条『いきなりお怒りモード!?』
美琴『ち、違うわよ。ただ少し伝えたいことがあるというか……』
上条『お前にしちゃ歯切れが悪いな。……何かあったのか?』
御坂妹(……敵に塩を送るようですが、とミサカはひっそりフェアプレイに徹し行動開始します)
24 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/29(木) 02:41:16.05 ID:STqP3fk0
美琴『い、いやそんな大したことじゃないのよ。その……えっと……うん。』
上条『直接あって話したほうがよさそうだな。今どこいるんだ?』
美琴『……公園の自販機んとこ……こっちから掛けといてホントにゴメン……』
上条『気にすんなって、困ったときはお互い様だ。それに電話じゃ話せないこともあるだろ、すぐ行くから待ってろ』
美琴『うん、待ってるね……』
上条は電話が切れたのを確認すると振り向くが、先に口を動かしたのは御坂妹だった。
御坂妹「電話の相手はお姉さまですね、とミサカは話の大方を察した上で確認をとります」
上条「……ホントにすんません!少し行って来t
御坂妹「皆までいうな、とミサカは話を遮ります。ただしミサカも同行させて貰いますけど、とミサカは条件を提示します」
上条「……恩に着るぜ、御坂妹」
25 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/29(木) 02:44:21.05 ID:STqP3fk0
~~~~~~
美琴「はぁ……またアイツに甘えちゃったなぁ……」
(そもそもあの子貰ってる見たら羨ましくて私もプレゼント欲しくなったなんて考え自体……)
美琴「いや、決心したんだろう御坂美琴。次こそ素直にいうんだ」
31 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/04/29(木) 02:54:14.55 ID:STqP3fk0
なるほど
ご教授ありがとうございます。
大丈夫だとは思いますが念のためsaga進行させていただきます。
それとVIPからご愛読してくださってる方は本当にありがとうございます。
32 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/04/29(木) 02:55:51.67 ID:STqP3fk0
~~数分後
上条「っと、待たせちまったな」
美琴「ううん、本当なら私が行くべきだったし。わざわざこっちまで来てくれてありがとう」
上条「気にすんなって、それで……どうしたんだ?」
33 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/04/29(木) 02:59:12.47 ID:STqP3fk0
美琴「あ、あのさ、アンタあの子にプレゼントあげてたじゃん」
上条「んん?」
美琴「その、え~っと私もね……欲しいなぁなんて思っちゃったり……駄目かな?」
上条「プ、プレゼントですか。てっきり誰々がピンチみたいな話かと思ってたんだけど……
う~ん別に構わないけど、いきなり過ぎて何を用意したらいいのやら」
御坂妹「それに関しては心配いりません、とミサカは話に割り込みます」
上条・美琴「「え?」」
御坂妹「二人がお電話中の時からこっそりプレゼントの候補を捜索していたのです、とミサカは自らの活躍をネタバレします」
34 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/04/29(木) 03:10:25.25 ID:STqP3fk0
上条「どういうことでせうか?上条さん全然話に着いていけないのですが」
御坂妹「鈍感というものもここまで来ると罪ですね、とミサカは分かっていたことながら呆れてみせます」
美琴「ど、どういうことなの?私もいまいち状況が読めてないんだけど」
御坂妹「やっぱりアンタら似たもの同士なんだな、とミサカは少し嫉妬します。ですがこれじゃ話が進みません、さっさと行きましょうと、ミサカは着いてくることを促します」
上条・美琴「「??」」
御坂妹「チッ、ミサカ達が待ってます。黙って着いて来い、とミサカはやや怒り気味に再度促します」
35 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/04/29(木) 03:13:37.26 ID:STqP3fk0
~~数日後
とある病院の一室にて
御坂妹「先程から何度も言ってるように先日のMVPは思いやりに溢れたミサカ10032号だろう、とミサカは繰り返します」
13577号「いやいや、あの商品を発見したミサカ13577号こそがMVPに輝くべき、とミサカは自信を持って反論します」
10039号「何を言うか、最も多くの店を回ったミサカ10039号こそが真のMVPに相応しい、とミサカは主張します」
19090号「評判のパティシエの新作ケーキ試食会の予約をキャンセルしてまで協力したミサカ19090号こそがMVPである、とミサカは意見します」
13577号「また一人でこっそりと抜け駆けか、とミサカはミサカ19090号にツッコミをいれます」
19090号「これは失言をした、とミサカ19090号は墓穴を自ら掘ったことを後悔します。……あ、こんなところにお姉様ではありませんか、とミサカは話を逸らします」
36 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/04/29(木) 03:16:24.36 ID:STqP3fk0
美琴「やっほー、アンタ達元気そうで何よりね」
10039号「どうも、今日はどんなご用件で?、とミサカは質問します」
美琴「美味しいって評判の新作ケーキが買えたからたまには一緒にお茶でもと思ってね。それにこの前はありがとう、アンタ達の心遣いは嬉しかったわ」
御坂妹「お礼には及びません、とミサカは謙遜しつつ案外手ぶらなお姉様に首を傾げます」
美琴「ああ、お茶の道具ね。ちょうど着たみたいよ」
37 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/04/29(木) 03:17:59.63 ID:STqP3fk0
上条「み、御坂さん、歩くの早すぎません?こちとら荷物を一人で運んでる訳じゃないですか」
美琴「うっさい、ほら黙って運ぶ。それとティーカップ割ったら承知しないわよ」
上条「お、鬼め……」
美琴「美味しいケーキがただで食えるんだから我慢なさい……ってアンタ達は別に手伝わなくていいわよ」
御坂妹「お姉さまと違いミサカ達は優しいのです、とミサカは初めての共同作業を見せ付けます」
38 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/04/29(木) 03:21:42.40 ID:STqP3fk0
美琴「なっ!ただの荷物運びでしょ!」
10039号「共同作業は共同作業です、とミサカはここぞとばかりに断言します」
上条「だぁっ姉妹喧嘩は後にして早く始めようぜ。もう上条さんおなかぺこぺこ」
御坂妹「ミサカの隣が空いてますよ、とミサカは素早く席に座りつつその隣への着席を促します」
上条「んじゃお言葉に甘えて、ほら御坂も早く座れよ」
美琴「そ、そんなに言うなら座ってやってもいいわよ……隣に///」
39 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/04/29(木) 03:25:51.69 ID:STqP3fk0
――楽しそうにテーブルを囲む一人の少年と少女達
――妹達は髪にはそれぞれ少年から送られた種類の違うピンが付いていた(何だかんだで報酬といって全員貰った)
――そして、その妹達にお姉様と慕われる少女の腕にはゲコ太の腕時計が掛けられている
――思わぬ大出費に少年宅の家計が火の車になったのはまた別の話
蛇足
ちなみにケーキはあの日19090号が食べ損ねたものだったとか
40 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/04/29(木) 03:27:06.25 ID:STqP3fk0 [34/34]
というわけで一応完結です。
こんな駄文に最後までお付き合いして頂きありがとうございました。
御坂妹「い、いきなり過ぎて心の準備が、とミサカは胸の鼓動の高鳴りを感じながら視線を逸らします」
上条「ん、どうしたんだ?買い物に行くだけだぞ」
御坂妹「……」
上条「確かお前って猫好きだっただろう?
今朝のチラシに対象商品をお買い上げの方に猫耳ゲコ太ヘアピンをプレゼントって書いてあったんだ。
あいにく、上条さんは男の子でしてヘアピンは使わないわけですよ。」
御坂妹「……猫好きなのは否定しませんがどうして私になのですか?、
とミサカは過度の期待してしまったことを後悔しつつを問いかけます」
3 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/29(木) 02:03:44.58 ID:STqP3fk0
上条「前にうちの猫のノミ取ってくれたじゃん。
あれのお礼がまだだったからさ。その意味も込めて御坂妹にって訳ですよ」
御坂妹「なるほど……(しかしながら、ゲコ太といえばお姉様のお気に入りのマスコットキャラクター、
買い物の途中でばったり出くわすと厄介ですね、とミサカは思案します)」
上条「何か用事があるならいいけど、どうかな?」
御坂妹「いえ、何でもありません。
それならお付き合いしましょう、とミサカはこれは得したなと思いつつ同行することを決めます」
上条「そうこなくっちゃ、じゃあ早速行こうぜ」
美琴「あ、アンタ達二人して何してんよ!」
4 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/29(木) 02:05:01.47 ID:STqP3fk0
上条「げげ、お前どんだけ買い物に行く時のエンカウント率高いんだよ!」
美琴「何よ、その微妙な顔は!」
上条「いや、これはだな。
何といいますか、もう図鑑には登録済みといいますか」
美琴「意味分かんない事言ってんじゃねぇつーの!」
御坂妹「はぁ……やはり世の中上手くいくばかりではないな、とミサカはなんとなく分かっていたことながら溜息を吐きます」
5 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/29(木) 02:06:07.83 ID:STqP3fk0
上条「つーかいきなりデカイ声出すなよなぁ。
用があんなら普通に話しかけてくればいいと思うんだが」
美琴「そ、それは…………
アンタ達が楽しそうに話してたから……」
上条「ん?よく聞こえなかったんですが?」
美琴「ッ……な、何でもないわよ!」
御坂妹「盛り上がって来てるところ悪いのですが、そろそろ行きませんか?
とミサカは実は聞こえていたけど聞いてない振りしつつ提案します。」
美琴「え、どこいくのよ?」
御坂妹「どこって二人でお買い物ですが、とミサカはこの後の展開を予想しつつ返答します」
6 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/29(木) 02:07:07.64 ID:STqP3fk0
美琴「ふ、二人で買い物!?」
上条「そうだぞ。その約束をさっきしてたんだ」
美琴「ふ、ふーん、どうせアンタのことだから特売に付き合せてるだけなんでしょ。
だったら人手は多いほうがいいわよね、私も付き合ってあげてもいいわよ」
上条「いや、その必要はないぞ」
美琴「な、何でよ?」
御坂妹「それは彼がミサカにプレゼントをするの今回の主旨だからですよ、
とミサカは思ってた通りの展開にふふんと口元を緩めつつ補足します」
美琴「……念のためもっかい聞くわ?誰が誰にプレゼントをするって?」
上条「俺が御坂妹にだけど」
7 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/29(木) 02:10:24.95 ID:STqP3fk0
美琴「ぷ、ぷ、ぷ、プレゼント!?そ、それもアンタがこの子に!?」
御坂妹「そうですよ。とミサカは呑み込みの悪いお姉さまにやれやれと思いつつ肯定します」
美琴「な、なんですとーーーーーーーッ!!」
上条「ーーッ!?……だからいちいちデカイ声出すなって、
俺が御坂妹にプレゼントをすることくらいそんなに驚く程のことじゃないだろ」
美琴「だ、だって買い物のたびに特売品、特売品言ってるアンタがプレゼントだなんて、
……それも女の子に」
上条「むむ、その言葉は聞き捨てならないな。
上条さんだって誰かにプレゼントくらいしますわ」
8 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/29(木) 02:12:21.54 ID:STqP3fk0
御坂妹「まぁ商品のキャンペーングッズですがね、とミサカは若干見栄を張ったあなたを皮肉ります」
上条「ぐっ、痛いところを突かれたな」
美琴「そもそも何で急にプレゼントなんかしようと言い出したのよ?」
上条「あぁ前にちょっとうちの猫が世話になってな」
美琴「そのお礼って訳ね。
ならさぁ、もうちょっとしっかりとしたモン用意しなさいよね」
上条「御坂先生の仰るとーりにございます……」
御坂妹「そこは同意せざるを得ませんね、とミサカは正直な気持ちを吐露します」
美琴「やっぱ、そー思うわよね!あっはっはっは!」
9 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/29(木) 02:13:40.26 ID:STqP3fk0
上条「うぅ、そこまで言われたら上条さんも後には引けません。
別の機会にしっかりしたもの用意してあっと驚かせてやるから覚えてろよ」
御坂妹「おお、それは楽しみに待っています、とミサカは軽い冗談の思わぬ成果に心を躍らせます」
美琴「よ、よかったわね。(はぁ、何自分で墓穴掘ってんだろアタシ……)」
上条「んじゃ、話も纏まったところでそろそろ行くとしますか」
美琴「え、もう行っちゃうの?」
上条「ああ、何だかんだいって品切れとかなってたら悲しいだろ」
10 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/29(木) 02:14:20.20 ID:STqP3fk0
美琴「そうね……」
(少しは気づきなさいよ!バカッ!)
上条「ところでお前はこのあと何かある?
よかったら一緒に買い物なんてどうかな?」
美琴「え、いいの?」
(もしかして、これって……)
上条「ああ、御坂さんの意見も聞いて次の参考にしたいからな」
美琴「そ、そういえば私も予定があったりなかったり~、じゃあね」ダッ
11 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/29(木) 02:16:47.25 ID:STqP3fk0
上条「あらら、ダッシュで行くほど用があったなら立ち話なんかしなきゃいいのにな。
さて、こちらも出発するとしますか」
御坂妹「貴方は少々女心というものを学ぶ必要がありそうですね、とミサカは貴方のに鈍さに呆れつつ目的地への移動を開始します」
上条「ん?、って置いてかないでくれよ」
12 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/29(木) 02:18:43.99 ID:STqP3fk0
~~~~~~~~~~~
御坂妹「着きましたね、とミサカはごく一般的なスーパーを見上げます」
上条「少し他のものも買っててもいいか?」
御坂妹「構いませんよ、とミサカはつーんとしつつ了承します」
上条「おっ、おう悪いな」
(さっきからどうしたんだよ、俺なんかしたっけ)
13 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/29(木) 02:19:49.87 ID:STqP3fk0
上条「え~っと、今日はキャベツが安かったはず、それと歯磨き粉が切れてたんだっけな」
御坂妹「……」
上条「……あの~、先程からだんまりですが私め何か怒らせることしましたか?」
御坂妹「いえ、先刻のお姉様とのやり取りを見ててもミサカは何も思ってませんよ、とミサカは思ってたことを隠しもせずに白を切ります」
上条「そうか、すまん。あの時結構待たせちゃったもんな」
御坂妹「ここまで言って分かりませんか、とミサカは不憫なお姉様を思って心を痛めます」
14 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/29(木) 02:22:35.64 ID:STqP3fk0
一方美琴
美琴「はぁ、ほんとは予定なんてなかったのにね……」
思わず耐え切れず走り去った美琴は結局その辺をぶらぶらしたあとにいつも当麻と会う公園に来ていた。
美琴「あ~あ、何でいっつも私はこうなんだろうね……」
そう言って近くのベンチに腰を下ろした。
美琴「今更だけど着いていけばよかったかな……なんて」
美琴「あの子は今頃、アイツと二人っきりか……」グスッ
15 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/29(木) 02:25:33.04 ID:STqP3fk0
「悲しそうな顔して、どーしたんですか?」
急に話しかけられ美琴はこぼれそうになった涙を堪えて声の方を向いた。
美琴「な、何でもありません」
そこには身長が130cmより少し大きいくらいのかわいらしい女の人が立っていた。
小萌「嘘はいけません。わたしは何にもそういう顔した子を見てきたからわかっちゃうんですよー?」
美琴「ほんとに何でもありませんから、ほっといてください……」
小萌「う~ん、頑固な子ですねー。私でよければ少し相談に乗りますよ」
16 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/29(木) 02:26:57.34 ID:STqP3fk0
一方的な話を聞く限り月詠小萌と名乗ったその人物はどうやら見かけによらず高校教師らしい。
そして、どうやら困っている生徒を助けることに生きがいを感じる今時変わり者であることも分かった。
美琴(困ってる人を助けるか……少しあいつに似てるわね)
小萌「~~~~~~ということなのですよー。
とにかく、先生はあなたの力になりたいことは分かってもらえましたか?」
美琴「ええ、分かったわ。じゃあ、一つだけ相談してもいいかしら」
小萌「はい、何でもどーんと来いです」
18 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/29(木) 02:30:44.92 ID:STqP3fk0
美琴「どうしても欲しいものがあって
それを手に入れるには今までの自分を捨てなくちゃいけないかもしれない。
でも、そうすることもできない……そんな時はどうしたらいいのかな」
小萌「なるほどー、一見答えの見えない矛盾した話ですが解決の糸口はあります。
何も自分の今までをぜんぶ捨てる必要はないんじゃないですか?
少しでいいから自分を変えてみる、それだけでだいぶ状況は変わってくると先生は思いますよ」
美琴「……そうね、何を今までグズグズ考えてたのかしら。
うじうじしてるだけじゃ何にも変わるわけないのにね。ありがとう、小萌先生だっけ。少し吹っ切れたわ」
19 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/29(木) 02:32:10.21 ID:STqP3fk0
>>17
ありがとうございます。
一応sageにしているはずですが……
20 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/29(木) 02:32:51.74 ID:STqP3fk0
小萌「それなら相談に乗ったかいがあったってものですよ。
先生はこれから少し仕事があるので行きますがもう大丈夫ですね?」
美琴「はい、お仕事頑張ってください」
笑顔で手振る小萌を見送った後、美琴は携帯電話を取り出した。
美琴「さてと、私も動き出さないとね。まずはあいつに電話をしてみようかしら」
21 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/29(木) 02:35:30.67 ID:STqP3fk0
その頃上条たち
上条「これが今回のメインイベントだな」
御坂妹「まさか、キャンペーン商品というがキャットフードだったとは予想外でした、とミサカは素直な感想を述べます」
上条「そりゃあ、猫耳ゲコ太ヘアピンだからな。猫の関連商品でもおかしくないだろ」
御坂妹「まぁそうですね、とミサカは相槌を打ちながらも実は楽しみなので会計を急かします」
上条「そうだな、さっさと会計済ましちゃいませうか」
22 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/29(木) 02:36:33.52 ID:STqP3fk0
~~~~~~~~
上条「ほい、約束のプレゼントです。改めてこの前はサンキューな」
御坂妹「思ったより緊張してしまいますね、とミサカは慣れない手付きでプレゼントを受け取ります」
上条「そんなに硬くなんなよ。普通にして受け取ってくれるだけでいいって」
そこまで言ったところで上条の携帯が震えだした。
上条「おっと、電話だ。少し待っててくれ」
美琴『あ、アンタ?少し話があるんだけどいいかな?』
23 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/29(木) 02:38:27.14 ID:STqP3fk0
上条『御坂か、さっきは慌ててたみたいだけど用事の方はもう大丈夫なのか?』
美琴『あれでそう思うって、やっぱりアンタは……』
上条『いきなりお怒りモード!?』
美琴『ち、違うわよ。ただ少し伝えたいことがあるというか……』
上条『お前にしちゃ歯切れが悪いな。……何かあったのか?』
御坂妹(……敵に塩を送るようですが、とミサカはひっそりフェアプレイに徹し行動開始します)
24 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/29(木) 02:41:16.05 ID:STqP3fk0
美琴『い、いやそんな大したことじゃないのよ。その……えっと……うん。』
上条『直接あって話したほうがよさそうだな。今どこいるんだ?』
美琴『……公園の自販機んとこ……こっちから掛けといてホントにゴメン……』
上条『気にすんなって、困ったときはお互い様だ。それに電話じゃ話せないこともあるだろ、すぐ行くから待ってろ』
美琴『うん、待ってるね……』
上条は電話が切れたのを確認すると振り向くが、先に口を動かしたのは御坂妹だった。
御坂妹「電話の相手はお姉さまですね、とミサカは話の大方を察した上で確認をとります」
上条「……ホントにすんません!少し行って来t
御坂妹「皆までいうな、とミサカは話を遮ります。ただしミサカも同行させて貰いますけど、とミサカは条件を提示します」
上条「……恩に着るぜ、御坂妹」
25 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/29(木) 02:44:21.05 ID:STqP3fk0
~~~~~~
美琴「はぁ……またアイツに甘えちゃったなぁ……」
(そもそもあの子貰ってる見たら羨ましくて私もプレゼント欲しくなったなんて考え自体……)
美琴「いや、決心したんだろう御坂美琴。次こそ素直にいうんだ」
31 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/04/29(木) 02:54:14.55 ID:STqP3fk0
なるほど
ご教授ありがとうございます。
大丈夫だとは思いますが念のためsaga進行させていただきます。
それとVIPからご愛読してくださってる方は本当にありがとうございます。
32 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/04/29(木) 02:55:51.67 ID:STqP3fk0
~~数分後
上条「っと、待たせちまったな」
美琴「ううん、本当なら私が行くべきだったし。わざわざこっちまで来てくれてありがとう」
上条「気にすんなって、それで……どうしたんだ?」
33 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/04/29(木) 02:59:12.47 ID:STqP3fk0
美琴「あ、あのさ、アンタあの子にプレゼントあげてたじゃん」
上条「んん?」
美琴「その、え~っと私もね……欲しいなぁなんて思っちゃったり……駄目かな?」
上条「プ、プレゼントですか。てっきり誰々がピンチみたいな話かと思ってたんだけど……
う~ん別に構わないけど、いきなり過ぎて何を用意したらいいのやら」
御坂妹「それに関しては心配いりません、とミサカは話に割り込みます」
上条・美琴「「え?」」
御坂妹「二人がお電話中の時からこっそりプレゼントの候補を捜索していたのです、とミサカは自らの活躍をネタバレします」
34 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/04/29(木) 03:10:25.25 ID:STqP3fk0
上条「どういうことでせうか?上条さん全然話に着いていけないのですが」
御坂妹「鈍感というものもここまで来ると罪ですね、とミサカは分かっていたことながら呆れてみせます」
美琴「ど、どういうことなの?私もいまいち状況が読めてないんだけど」
御坂妹「やっぱりアンタら似たもの同士なんだな、とミサカは少し嫉妬します。ですがこれじゃ話が進みません、さっさと行きましょうと、ミサカは着いてくることを促します」
上条・美琴「「??」」
御坂妹「チッ、ミサカ達が待ってます。黙って着いて来い、とミサカはやや怒り気味に再度促します」
35 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/04/29(木) 03:13:37.26 ID:STqP3fk0
~~数日後
とある病院の一室にて
御坂妹「先程から何度も言ってるように先日のMVPは思いやりに溢れたミサカ10032号だろう、とミサカは繰り返します」
13577号「いやいや、あの商品を発見したミサカ13577号こそがMVPに輝くべき、とミサカは自信を持って反論します」
10039号「何を言うか、最も多くの店を回ったミサカ10039号こそが真のMVPに相応しい、とミサカは主張します」
19090号「評判のパティシエの新作ケーキ試食会の予約をキャンセルしてまで協力したミサカ19090号こそがMVPである、とミサカは意見します」
13577号「また一人でこっそりと抜け駆けか、とミサカはミサカ19090号にツッコミをいれます」
19090号「これは失言をした、とミサカ19090号は墓穴を自ら掘ったことを後悔します。……あ、こんなところにお姉様ではありませんか、とミサカは話を逸らします」
36 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/04/29(木) 03:16:24.36 ID:STqP3fk0
美琴「やっほー、アンタ達元気そうで何よりね」
10039号「どうも、今日はどんなご用件で?、とミサカは質問します」
美琴「美味しいって評判の新作ケーキが買えたからたまには一緒にお茶でもと思ってね。それにこの前はありがとう、アンタ達の心遣いは嬉しかったわ」
御坂妹「お礼には及びません、とミサカは謙遜しつつ案外手ぶらなお姉様に首を傾げます」
美琴「ああ、お茶の道具ね。ちょうど着たみたいよ」
37 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/04/29(木) 03:17:59.63 ID:STqP3fk0
上条「み、御坂さん、歩くの早すぎません?こちとら荷物を一人で運んでる訳じゃないですか」
美琴「うっさい、ほら黙って運ぶ。それとティーカップ割ったら承知しないわよ」
上条「お、鬼め……」
美琴「美味しいケーキがただで食えるんだから我慢なさい……ってアンタ達は別に手伝わなくていいわよ」
御坂妹「お姉さまと違いミサカ達は優しいのです、とミサカは初めての共同作業を見せ付けます」
38 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/04/29(木) 03:21:42.40 ID:STqP3fk0
美琴「なっ!ただの荷物運びでしょ!」
10039号「共同作業は共同作業です、とミサカはここぞとばかりに断言します」
上条「だぁっ姉妹喧嘩は後にして早く始めようぜ。もう上条さんおなかぺこぺこ」
御坂妹「ミサカの隣が空いてますよ、とミサカは素早く席に座りつつその隣への着席を促します」
上条「んじゃお言葉に甘えて、ほら御坂も早く座れよ」
美琴「そ、そんなに言うなら座ってやってもいいわよ……隣に///」
39 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/04/29(木) 03:25:51.69 ID:STqP3fk0
――楽しそうにテーブルを囲む一人の少年と少女達
――妹達は髪にはそれぞれ少年から送られた種類の違うピンが付いていた(何だかんだで報酬といって全員貰った)
――そして、その妹達にお姉様と慕われる少女の腕にはゲコ太の腕時計が掛けられている
――思わぬ大出費に少年宅の家計が火の車になったのはまた別の話
蛇足
ちなみにケーキはあの日19090号が食べ損ねたものだったとか
40 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/04/29(木) 03:27:06.25 ID:STqP3fk0 [34/34]
というわけで一応完結です。
こんな駄文に最後までお付き合いして頂きありがとうございました。
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