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唯「なんかふえた」
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 16:36:28.53 ID:P/U37VUV0 [1/77]
チュン チュン ピピピピピピ
唯「ううーん……」
ピピピピピピ
唯「むー」 ぺた ぺた
唯「あれ?めざましぃ……」
ピピピッ カチ
唯「んー、ありがとぅ…むにゃむにゃ」
唯「どぉいたまして……むにゃむにゃ」
唯「あと5分だけぇ…むにゃ…」
唯「私もぉ……んにゅう」
唯「「……ほぇ?」」
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 16:41:24.88 ID:P/U37VUV0
トタトタトタ
憂「おねーちゃん?おはよう、今日は早いね……え」
唯「ういー」
唯「なんかふえたー」
憂「うえええええええええええええええっ!?!?!?」
唯「ういー」
唯「ういーういー」
憂「ほあっ、わっ、のおわあっ!あ!」
5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 16:50:30.09 ID:P/U37VUV0
憂「ど、どうしたの!?お姉ちゃんっ!」
唯「んー、わかんない」
唯「朝おきたらなんかふえてた」
唯「ねー」
唯「ねー」
憂「はぅっ」 クラッ
唯「う、憂っ?」
唯「だ、大丈夫?ういっ」
憂「これは、きっと……四半期遅れの、クリスマスプレゼン……ト」 ガクッ
唯「「ういーっ!!」」
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 16:58:31.21 ID:P/U37VUV0
憂「はっ!すごく幸せな夢をみた!!」 がばっ
唯「あ、気がついた!」
唯「うい、大丈夫!?うい!」
憂「お姉ちゃんが二人!夢じゃなかった!!」
唯「ういー!よかったよ、ういー!」 だきっ
唯「あ、ずるい!私もー!ういー!」 ぎゅっ
憂「ほわああっ!?なにこれ、ぱらいぞ!?桃源郷ッ!?」
唯「ういーういー」 ぎゅうぎゅう
唯「ういーういー」 なでなで
憂「ああっ、この世に存在する全ての宗教よ、貴方達の存在価値は今ここに消滅しました……っ」 ガクッ
唯「「ういーっ!!」」
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 17:11:26.00 ID:P/U37VUV0
憂「エウレカッッ!」 がばっ
唯「あ、気がついた!」
唯「うい、大丈夫!?うい!」
憂「お姉ちゃん!……」
憂(落ち着け私。揺れるな私の心。幸せは両足に込めて己を支える礎とせよ)
憂「……うん、もう大丈夫だよ、お姉ちゃん!」 ニコッ
唯「うい!」
唯「よかったー!ういーっ!!」 だきっ
憂「はうっ!(どうすんの!どうすんの私ッ!!)」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 17:16:36.78 ID:P/U37VUV0
唯「憂、だいじょうぶ?」
唯「具合悪いの?お医者さん行く?」
憂「うん、大丈夫だよお姉ちゃん。ちょっとびっくりしただけだから」
憂(たったの5回で慣れた自分を褒めてあげたい)
憂「あっ、もうこんな時間。お姉ちゃんせっかく早起きしたのに、ごめんね」
唯「ううん、いいよ!それより憂がなんともなくてよかった!」
唯「うん!じゃあ、朝ごはんにしようよ!」
唯「朝ごはん!朝ごはん!」
唯「わーい!」唯「わーい!」
憂「ああもうなにこの可愛い生き物!」
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 17:23:15.87 ID:P/U37VUV0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
唯「朝ごはんだー!」
唯「だー!……あっ」
唯「あ……」
憂「ご、ごめんね。二人分しか用意してなくて……」
唯「ううん、憂が悪いんじゃないよ!」 ぐぅぅ
唯「しょうがないよ!うん、しょうがないよ…」 ぐうう
憂「ふふっ、お姉ちゃん二人で食べていいよ?」
唯「ほ、ほんと?でも悪いよっ!」だらだら
唯「そうだよ!憂おなかすいちゃうよっ!!」 だらだら
憂「お姉ちゃん……」 ジーン
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 17:31:55.71 ID:P/U37VUV0
憂「気持ちはありがたいけど、ね、ほら、私お弁当作らなきゃならないから」
唯「あっ」
唯「そうか、そうだよね、お弁当…」
憂「急ぎでパパっと作っちゃうから、その間に二人で食べてて。ね?」
唯「うん、わかった!!」
唯「でも大丈夫?憂、手伝おっか?」
憂「ありがとう、でも本当にパパっと作る時は、一人の方がやりやすいんだ」
唯「いただきまーす!!」
唯「そうなんだ、うんわかった、ありがとう憂!」
唯「もぐもぐ!ぱくぱく!」
唯「ぱくぱく!ぱくぱく!」
憂(ああっ……一時間くらいこの光景を眺めていたいっ!
でも誘惑に負けちゃだめ、本気で時間ないんだから)
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 17:41:02.76 ID:P/U37VUV0
スパタッ シュパッ ジュージュー サパタッ チーン シャカシャカ キュッ
憂「よっしこれでおっけー。お姉ちゃん、そっちどうー?」
唯「「きがえてくるー!!」」 トテパタパタ
憂「ふふっ……あれ?」
⊂⊃
⊂⊃
憂「お姉ちゃん、ウィンナー大好きなのに……ありがとう」 ジーン
~~~~
唯「本当はスクランブルエッグとかも半分残すつもりだったんだけど……」
唯「気づいてたら目の前から消えてたよ……みすてりぃだね」
唯「食卓には魔物が潜んでるよね」
唯「ね」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 17:50:46.55 ID:P/U37VUV0
つうがくろ!
律「くさいよなー」
澪「くさい話は苦手」
律「えー」
唯「りっちゃーん」
律「おお、唯かー……おおっ?ふえとる」
澪「えええええええええっ!?」
唯「「わ、びっくりした」」
律「そんな驚かんでも。どうせ片方は憂ちゃ」
憂「あ、おはようございます」 ヒョコ
律「えええええええええっ!?」
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 17:55:57.98 ID:P/U37VUV0
澪「あわわわわ……」
律「ふ、ふえたって?マジぃ?」
唯「まじー」
唯「まじまじー」
律「ほえー。こりゃ見わけが……つくな。片方ジャージだし」
唯「ぶー」
唯「ぶーぶー」
律「でも学校どうすんだよ、それだと」
唯「うーん、授業は一時間ごとに交代でー」 くるくる
唯「残った方はトイレで待機ー」 くるくる
律「無駄にくるくる回るなー!」
唯「「いぇい!」」 ぱちん
律(ああもうなにこの可愛い生き物)
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 18:03:30.47 ID:P/U37VUV0
紬「あらあら、ごきげんよう」
唯「あー」
唯「ムギちゃーん」
律「おーっす」
紬「あらあら、唯ちゃんったらまたもう」
憂「おはようございます、紬さん」
紬「あら……?」
唯「「ふえました!」」 ぱちん
紬「……」
律「おいまずい!ムギが固まってる!」
憂「紬さん!しっかりしてください!これは夢ですけどこれは現実です!!」
律「落ち着けっ!!」
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 18:08:37.97 ID:P/U37VUV0
紬「ちょっとびっくりしただけよ?うふふふ」
憂(上級生って立ち直りが早い!)
唯「ふふーん」
唯「この調子であずにゃんもびっくりだー」
律「あ、ついたぞ学校」
唯「「あれー?」」
紬「お楽しみは部活の時間までとっておきましょう?」
唯「「ちぇー」」 ぷぅ
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 18:14:13.84 ID:P/U37VUV0
けいおんぶ!
律「ということで」
唯「「ふえましたー!」」 キメッ
梓「はぁ」
紬「あら?」
律「リアクションうすーい」
梓「いや、ですから。片方は憂なんでしょう?」
律「あー、そうなるか。そりゃそうか。」
唯「むー」
唯「憂じゃないもーん!」
梓「は、はい…えーと、唯先輩すごーい、すごいですー」 ぱちぱち
唯「「むぅぅぅぅっ!!」」
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 18:23:29.58 ID:P/U37VUV0
唯「ふえたんだよ!」
唯「すごいんだよっ!」
梓「は、はい!ですからその、すごーい……」
唯「そうじゃなくてー!」
唯「ンモー!」
プピリットパロパロ
梓「あ、すいません……って、あれ?憂から……?」
唯「おっ」
唯「おおっ!」
ピッ
梓「はいもしもし、え?憂?でも憂は……あれ?え?」
唯「ふふん」 えばりっ
唯「ふっふーん」 ばりばり
梓「え?じゃあ、えっ?これ?え?ええええええっ!!!?!?」
唯「「いっえーい!!」」 ぱちん
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 18:28:16.06 ID:P/U37VUV0
梓「じゃ、ええっ!?な、ええっ?なんでこれ、ええええっ??」
律「おー、混乱しとる混乱しとる」
紬「あらあら、うふふふふふ」
唯「はっはっはー」
唯「それみたことかー」
梓「な、なんでそんなことになったんですかっ」
唯「んー?わかんない」
唯「半年おくれのクリスマスプレゼント?みたいな」
梓「まだ半年すぎてませんっ!」
唯「あれ?」
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 18:36:19.09 ID:P/U37VUV0
唯「まあまあ、よいではないかー」 ぎゅっ
梓「わあっ、ゆ、唯先輩っ」
唯「あずにゃんこっちもこっちもー、むふふー」 ぎゅう
梓「わあ、わああっ、だぶるっ?ぱらいぞっ!?」
唯「あずにゃーん」 サイクロン
唯「あーずにゃーん♪」 ジョーカァー!
梓「はっ、はわっ、はわわあっ……」
紬「キマシタワー」
澪「………」
律「ん?どした、澪。朝からだまっちゃって」
澪「あ、いや……なんでもない」
律「?」
澪(言えない……私も朝おきたら増えてたなんて言えないっ……)
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 18:45:40.97 ID:P/U37VUV0
~~~~~~~~~
ピピピピッ ピピピピッ ……
澪「う、ううーん……」
澪「めざましめざまし……」 ゴソゴソ
むにゅ
澪「あんっ」
澪「うん?」
澪「うーん…え、なに?だれかいるの!?」 ビクッ
澪「え?なにこれ、女の…子……え」
澪「……わ」
澪「た…し?」
澪「「ぅぎゃああああああああああああっ!!!」」
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 18:51:08.39 ID:P/U37VUV0
澪「コワイコワイコワイ」 ブルブルブル
澪「アクリョウタイサンアクリョウタイサン」 ガクガクガク
~10分経過~
澪(と、とりあえず害がないってのはわかったけど……)
澪(本当に私がもう一人いる……)
澪「ね、ねえ」
澪「はひゃいっ!?」
澪「あ、あの…」
澪「う、うん……」
澪「わたし…なの?」
澪「う、うん…たぶん」
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 18:55:05.11 ID:P/U37VUV0
澪「………」
澪「あ、あのっ」
澪「な、なにっ?」 ビクッ
澪「本当に私なら、その……」
澪「う、うん…」
澪「昔から、もしも自分が二人いたら、したかった事とか……」
澪「あっ……」
澪「………」
澪「……っちな、こと?」
澪「……… /// 」コクリ
澪「////」
澪「////」
澪「じゃ、じゃあさ」
澪「うん……」
澪「どっちが、その、舐め
58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 19:00:01.20 ID:P/U37VUV0
~~~~~~~~~
澪(いえない、絶対いえないっ!) カアーッ
紬「澪ちゃん?どうかなさったの?」
澪「ひゃいっ!?」 ビクン
律「?」
梓「?」
澪「あ、いやなんでもないなんでもない。今日は月がきれいだ」
唯「?」
唯「へんな澪ちゃん」
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 19:06:14.06 ID:P/U37VUV0
紬「まあまあ、お茶にしましょう♪」
パカッ
律「おおう、今日はこれまたうまそうなケーキー♪」
唯「わあぁぁ!」
唯「わああぁ!」
唯「あっ。……ねえ、私」
唯「どうしたの?私」
唯「…今から敵同士だよ。私」
唯「あっ!……そうなるね。私!」
律「おおう、一つしかないケーキを巡って……」
梓「唯先輩対唯先輩、夢の対決ですっ」
63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 19:10:56.68 ID:P/U37VUV0
紬「あらあら」
澪「いや、ケーキくらいでそんな」
律「じゃあ澪のケーキを二人にあげれば解決だな」
澪「ちょ、ちょっとまって!それは!」
唯「そんな状況になったら」
唯「戦うよね?澪ちゃん!」
澪「うっ……ひ、否定できない」
澪(家にいる私、ごめんっ……)
65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 19:15:46.12 ID:P/U37VUV0
紬「まあまあ、明日は二つ持ってくるから、今日のところは二人で分けましょう?」
唯「むぅー」
唯「ムギちゃんがそういうなら……」
サクッ
唯「じゃあこれで、右半分は私ね」
唯「あっ!イチゴ!イチゴが!!」
唯「いいじゃんイチゴぐらい!」
唯「いいならそのイチゴちょうだい!」唯「やだー!」
唯「イチゴイチゴー!」唯「そっちのほうがちょっと大きいからいいじゃん!」
唯「大きいってもいちミリくらいじゃん!」唯「そのいちミリがおおきいのー!!」
わいの わいの
律「やれやれ……」
67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 19:18:25.80 ID:P/U37VUV0
唯「イチゴ!」唯「いちごー!!」
すっ
唯「「あっ……」」
梓「私のイチゴあげますから、落ち着いてください。先輩」
唯「「あずにゃん……」」 ジーン
律「どっちが後輩なんだか……」
澪「まったく」
紬「うふふふふ」
69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 19:26:04.83 ID:P/U37VUV0
ゴクゴク
唯「ぷはー」
唯「こういうふうにね、自分が二人いると便利なんだよ」
律「ケンカしてたじゃん」
梓「です」
澪「具体的に、どういうふうに便利なんだ?」
唯「そこはほら」
唯「宿題してもらったりとか!」
律「ほう」
70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 19:26:10.24 ID:P/U37VUV0
梓「じゃあどっちが宿題やるんですか」
唯「「こっち!!」」 ビシッ
唯「えーそっちだよ」唯「私やだよ宿題やるのー」
紬「じゃあお菓子はどっちが食べるの?」
唯「「わたし!!」」 ピシィッッ!!
唯「わーたーしー!」唯「私は宿題できるからいいじゃーん!」
唯「それいくないじゃん!ていうか宿題するのは私でしょー!!」唯「私じゃなくて私なのー!」
わいの わいの
律「だめだこりゃ…」
紬「うふふふふ」 ニヨニヨ
77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 19:32:24.33 ID:P/U37VUV0
梓「まあそれはともかくとして。そろそろ練習の時間ですよ」
唯「「えっ」」
律「練習の時間なんてあったっけ」
梓「あるんです」
律「でも今はじめて聞い」
梓「あ・る・ん・で・す!」
律「は、はいっ!」
澪(梓…すっかりたくましくなって)
80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 19:42:49.02 ID:P/U37VUV0
澪「あ、でも……」
律「あ、そうか。ギターは1本しかないな」
梓「あっ……」
唯「ふふーん、どっちが弾くか、しょう……」
唯「うん、じゃあ私、先に帰るよ」
唯「えっ」
律「えっ、おい、なんだよ。ギターなくても聴いてけばいいじゃん」
唯「うん、そうなんだけど、今日は朝から憂の調子が悪いから、心配でさ」
唯「あっ、そういえば、急に倒れたりして……」
梓「た、倒れたっ!?ちょっと、おおごとじゃないですかそれっ!!」
澪「そうだよ、本当なら救急車とか呼ばないと!」
唯「や、やっぱり?私が私と一緒に憂をぎゅーってしたら、憂急に倒れちゃって!」
梓「……ああ、全然おおごとじゃなかったです。安心しました」
澪「全然大丈夫だと思うな。うん」
唯「あれえ!?」
81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 19:48:04.93 ID:P/U37VUV0
唯「そういうわけだから、わたし先に帰って様子みてくるよ!」
唯「うーん、私も心配になってきちゃったよぅ。一緒に行っていい?」
唯「大丈夫!私は私だよ?私にまかせて私はみんなと練習してて!」
唯「そ、そうか!私は私だもんね!お願い私、憂のことよろしくね!!」
律「」 くわんくわん
梓「あ、律先輩が混乱してます」
紬「片方練習して片方帰るってことで良いのかしら?」
唯「「うん!!」」
律「なんだ、最初からそう言えよ」 キリッ
澪「やれやれ……」
82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 19:52:45.46 ID:P/U37VUV0
唯「それじゃ、またねー」
唯「かぁえってこいよぉぉー」 オヨヨ
律「いやお前が帰るんだろ、あとで」
唯「あれ?」
紬「ふふっ…」
澪「よし、じゃあ準備するぞー」
「「「はーい!」」」
唯「頑張ってね、私……さ、待っててね、憂。いまいくよ!」 ふんす
84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 19:58:59.93 ID:P/U37VUV0
憂「ふんふーん……うん、この味この味」
ガチャ
憂「うん?お姉ちゃん?早かっ」
唯「ういいいいいいいいいいっ!!!」 がばちょ
憂「きゃっ!お、お姉ちゃん!」
唯「ういいいっ、よかったあー、いきてるよおーっ!!」
憂「え、えええっ?どうしたのお姉ちゃん?」
86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 20:02:38.95 ID:P/U37VUV0
唯「だってうい、朝から倒れたりしてたし…私心配で心配で」
憂「もう、お姉ちゃんったら…いつものことじゃない」
唯「…………でも、やっぱり心配だよ」
憂「ありがとう、お姉ちゃん」 ナデナデ
唯「うん…… //// 」
89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 20:09:02.59 ID:P/U37VUV0
憂「じゃあ私はご飯のしたくするから、お姉ちゃんはくつろいでてね」
唯「うん!」
憂「ふふっ、今日はお姉ちゃんたちの好きなオムライスだよ」
唯「わーい、やったー!」
憂「ああ、もうかわぃ………こほん。さーてっ、とりかかるかなっ」
唯「がんばって、ういっ!」 ぐっ
憂「うん!お姉ちゃんもがんばってごろごろしてね!」
唯「うん、がんばる!」 ぐっ
92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 20:17:23.74 ID:P/U37VUV0
唯「んんんっ、なんかこういうのひさしぶりー」 ノビー
唯「ごろごろー」
唯「あー、このカーペットの感触がぁ~~」 ホワーン
憂(ごろごろしてるお姉ちゃん眺めるの久しぶり…… //// )
唯(エプロン姿のういみるの、ひさしぶり…… ///// )
93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 20:21:53.53 ID:P/U37VUV0
憂「ふんふーん」 トントントン
唯「ごろごろー……」
唯(ういのえぷろん……)
憂「~~♪」
唯「……」
唯(ういのおしり……)
憂「ふんふーん、ふふん」 コトコト
唯(うい……) ドキドキ
95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 20:23:12.73 ID:P/U37VUV0
ちょっとごはんで9時再開
飯食ったら本気出す
111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 21:01:28.97 ID:P/U37VUV0
唯「う、ういー」
憂「え?なあに、おねえちゃ」
ぎゅっ
憂「ひゃっ!お、おねえちゃん!?」
唯「うい……」
憂「やだもう、スープ作ってるんだから危ないよ。おね」
なで
憂「ひゃああっ!?お、おねえちゃん?なに?えっ、なに?」
唯「う、うい…私ね……私……」
憂「きゃっ」
どさっ
113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 21:05:52.91 ID:P/U37VUV0
唯「うい……」
憂「おねえちゃん……ど、どうしたの?へんだよ」
さわ
憂「ひゃうっ!」
唯「うい、ごめんね、うい……」
憂「や、やだ…おねえちゃ……んっ!あ、だっ、だめっ、そこ」
唯「ここ?」
憂「やんっ!」
114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 21:09:38.03 ID:P/U37VUV0
唯「うい……かわいいよ」 スリスリ
憂「お、お姉ちゃん……やめて」
唯「やだ」
なでり
憂「あっ!」
唯「ういが可愛いのがいけないんだもん」
憂「そ、そんな……」
唯「こんな可愛いうい見たら、たまんないよ……」
憂「お姉…ちゃん……?」
117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 21:12:39.64 ID:P/U37VUV0
唯「うい、うい……」 ずい
憂「ね、ねえ、おねえちゃん」
唯「え?なあに?うい?ここ、よかった?」
さすり
憂「んぅっ!や、そ、じゃなくて、さ……はぅ、はぁ」
唯「なあに、うい……ね?言って……?」
憂「う、うん……えーと、ほら……」
唯「……?なあに?」
憂「ほ、ほら!そう、こっちのお姉ちゃんはさ、なんて呼べばいいのかなって」
唯「え?」
120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 21:21:22.13 ID:P/U37VUV0
憂「うん、そうだよほら!同じお姉ちゃんって呼ぶとほら、まぎらわしいし!」
唯「なにそれ」
憂「えっ」
唯「なんで?」
憂「お、お姉ちゃん?」
唯「なんで私を違う名前で呼ぶの?」
憂「え、だっ……て」
唯「違う名前が必要なのは“あっち”』
唯『でしょ?うい』
唯『うい?』
憂「……っ」
125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 21:27:14.05 ID:P/U37VUV0
唯『ねえ、なんでお返事しないの?うい』
唯『うい?お返事できないの?うい?』
唯『うい?ういは私のことが好きだよね?うい?』
憂(助けて…お姉ちゃん……!たすけて……!)
唯『うい?うーい?』
憂『うん、私大好きだよ。おねえちゃんのこと』
憂「えっ」
憂『あはっ』
憂「わた……し」
127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 21:34:55.61 ID:P/U37VUV0
唯『よかったー!私もういのことだーいすきっ!』
ぎゅう
憂『あはっ!もう、おねえちゃんったら』
憂「な……」
憂『……ふふっ』
憂「なに…これ……」
憂『……どうしたの?ねえ』
憂「だ、だれ…?あなたは、誰?」
憂『私は憂だよ。平沢憂。大好きなものはおねえちゃん』
憂「そ、そんな…」
128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 21:38:45.96 ID:P/U37VUV0
憂「……」
憂『ねえ』
憂「な……なに?」
憂『そういうあなたは、だあれ?』
憂「えっ…」
唯『ういのまねをする、あなたはだあれ?』
憂「わ、私は」
憂『だあれ?』
唯『だあれ?』
憂「私は……っ…」
137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 21:45:34.07 ID:P/U37VUV0
~~~~~~~~~~~~~~~
ガチャ
唯「ただいまーっ」
唯憂『おかえりーっ!』
唯「憂ーっ!大丈夫だった?心配だったよー」 ぎゅうっ
憂『あん!もう、おねえちゃんったらぁ……』
唯『大丈夫だよ。ういはもう大丈夫』
唯「うん、私のおかげだね!ありがとう、私!」
唯『あはっ、どういたしまして、わたし!』
唯「えへへへー」
138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 21:45:41.56 ID:P/U37VUV0
憂『じゃあ、ご飯にしよっか!今日はね、おねえちゃんの好きな すきやき だよ?』
唯「わーい、やったー!!」
憂『ふふっ、お肉はたぁくさん買ってきたから、遠慮しないで食べてね?』
唯「わーい!!」
憂『ふふっ』
唯『あはははっ』
149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 21:53:29.30 ID:P/U37VUV0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ガチャ
律「たっだいまー、っと」
聡「あれ?姉ちゃん出かけてたんか?」
律「ん?いや、いま帰ってきたとこだけど……」
聡「?ま、いいや。俺今からすっごい集中して勉強するからさ。入ってくんなよな!」 バタン
律「あらまあ、色気づいちゃってまあ」
ガチャ
律「おかえり」
律「おっ?」
151 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 21:57:10.99 ID:P/U37VUV0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ガチャ
澪「ただいま」
澪「おかえり」 もみゅ
澪「ひゃあっ////」
澪「あは、ごめんごめん。でもやっぱり自分の触るのとじゃ感触違うもんだなぁ」
澪「もう //// 」
澪「で、どうだった?学校」
澪「あ、そうだ!唯が、いや唯も二人になってたんだよ!!」
澪「ええっ?私一人じゃなかったんだ……」
152 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 22:00:43.81 ID:P/U37VUV0
澪「もう部活は大騒ぎでさ」
澪「あはは、想像できる」
澪「そっちはどうだった?」
澪「うん、何もないのに学校休むのって結構新鮮でさ、ほら」
澪「わ、読んでいい?」
澪「もちろん」
澪「どれどれ、えーと…学校休んでHAPPY☆TIME……みんなは授業、私はPANO☆RAMA……」
澪「ど、どうかな?」
澪「いける!これいけるよっ!」 ぐっ
澪「そうだよな、やっぱり!私もそう思ってたんだ!」 ぐっ
155 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 22:04:08.97 ID:P/U37VUV0
澪「もう少し何かが掴めそうな気がするんだ。明日も、いいかな?もう一日」
澪「ああ!じゃあ私は学校で何か掴んでみるよ!」
澪「あっ、それもいいな!じゃあ明日帰ったら見せっこしようよ!」
澪「う、うん!ちょっと恥ずかしいけど…自分同士だし、いいかな」
澪「ああ!」
澪「うん……」
澪「……」
澪「……」
澪「……それで、今日も、その……する?」
澪「 //// 」 コクン
157 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 22:08:48.86 ID:P/U37VUV0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
律「くさいよなー」
澪「だからさぁ」
律「?」
唯「おーはよーっ!」
唯『よーっ!』
律「おっ」
唯「今日も元気!」
唯『唯ちゃんズです!!』 ビシィッ
律「おっはよ、憂ちゃん」
憂『あ、おはようございます。律さん』
唯「『ガン無視ッ!?』」
158 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 22:08:56.52 ID:P/U37VUV0
律「いやー、一日経つと新鮮味も薄れてきてなー」
唯「ひどい!」
唯『りっちゃんのオニーっ!』
律「はっはっはっ、まあそう褒めるでない」
紬「あら」
161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 22:13:53.17 ID:P/U37VUV0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
けいおんぶ!
唯「『えぐざいる!』」 ぐーりぐーり
紬「ぱちぱち」
澪「あー、なんとなくわかるけど数が…」
唯「じゃありっちゃんもほら!」
唯『ほら!』
律「あ、あたしかよ?ていうか趣旨違ってないかそれ!?」
唯「いいからー」
唯『みんなでやろうよ!ほら、澪ちゃんも!』
澪「え、ええっ?」
166 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 22:20:09.48 ID:P/U37VUV0
ガチャ
梓「遅れましたー」
唯「あずにゃん!」
唯『待ってたよー』
律「遅いぞー」
澪「日直なら仕方ないだろ?な、梓」
紬「梓ちゃんはミルクティーでいいかしら?」
梓「あ、はい………?」
梓(何か部室の雰囲気が……気のせいかな?)
168 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 22:25:36.94 ID:P/U37VUV0
紬「はい、唯ちゃんにはこれとこれね」
唯「『うっひょおおおう!!』」
梓「よかったですね、唯先輩」
唯「うん!あずにゃん!」
唯『ついにオアシスにたどり着いたって感じだよ!!』
澪「それはおおげさだろ……」
紬「あら……?」
澪「あ、いやそういう意味じゃなくてな!」
澪「うん、ムギのケーキはおいしいし!うん、大げさじゃないな!うん!」
梓「澪先輩……」
170 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 22:32:20.52 ID:P/U37VUV0
律「そっかー、二人になればムギのケーキを二つ食えるとは……誤算だった」
澪「いや、実質一つだけどな」
唯「へへーん」
唯『律ちゃんも二人になってみるー?』
梓「無茶を言いますね……」
律「いやあ、あたしはいいよ。自分が二人もいるなんてさ」
律「わ ず ら わ し く っ て 、 しょ う が な い や』
唯「むー」
唯『べんりなのにー』
律『あたしは一人でいいの。田井中律は一人だけだ』
紬「あらあら♪」
178 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 22:37:55.28 ID:P/U37VUV0
~~~~~~~~~~~~~~~~~
梓「おつかれさまです」
唯「じゃ、かえろっか!」
唯『うい、今日は何作ってくれるのかなー』
律『肉料理なんじゃないか?』
唯「えへへー、昨日はすき焼きだったんだよー♪」
梓「あ、すき焼きいいですね」
唯『えへへ、たーくさんあったんだよ、おにく!』
唯「あれぁー、まさにー、おにくの宝石箱やったぁー」
梓「…うう、なんかおなかすいてきました」
179 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 22:38:07.15 ID:P/U37VUV0
紬「あ、澪ちゃん、ちょっといいかしら」
澪「ん?」
紬「ちょっとキーボードのメンテナンスしたいから、手伝って欲しいの」
澪「ああ、いいけど……」
律『そいじゃあ澪、あたしたち先に帰ってるからー』
澪「えっ?あ、ああ!わかった!」
184 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 22:45:15.12 ID:P/U37VUV0
ガタン
澪「それじゃあムギ、このキーボードをどうするんだ?」
紬「ああ、それはいいの」
澪「えっ?」
紬「少し澪さんにお話がありますの」
澪「え……はなし、って?」
紬「……フゥ」
澪「?」
紬「あなたのところは、いつ処分するのかしら?』
澪「……え?」
189 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 22:48:50.90 ID:P/U37VUV0
澪「え…?え、なに?……なんの話?」
澪「や、やだな……なに、なんか、怖い話?」 ブルブル
紬『……フゥ』
澪「やだよ、そういうの……ね、ねえ、ムギ…?」
紬『もういいですわ』
澪「えっ」
紬『帰りましょう』
澪「う、うん……」
194 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 22:53:49.38 ID:P/U37VUV0
~~~~~~~~~~~~~~~
「「「お帰りなさいませ、お嬢様!」」」
紬『ええ。鞄を頼むわ、斉藤』
斉藤「は、ははっ」
紬『自室にいるから、食事の時間まで誰も入れないで』
斉藤「承知いたしました」
メイド「なんか琴吹家の貫禄が出てきましたね、お嬢様」
斉藤「ああ、確かにそうなのだが……しかし、何か…」
195 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 22:56:38.69 ID:P/U37VUV0
ガチャ バタン
紬『ふう…』
紬『まったく…庶民のふりも疲れますわねぇ』
紬『……ねえ?』
紬『まあ、もっとも?もうあなたにとっては関係のない世界なのですけどねぇ?』
カチャッ ガチャリ キィィィィ
ゴロン
紬「むーっ!!」
201 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 23:02:03.35 ID:P/U37VUV0
紬『おほほほほっ!ざまぁないですわね、ええっ?』
紬「む…むぅぅっ!」
紬『琴吹の愛娘が、こんなクローゼットに押し込められて、ねえ?』
しゅる
紬「ぷはっ!」
紬『ほほほっ、どう?』
紬「な、なんのつもり?こんなことをして……」
紬『こんなこと?だって私は琴吹紬だもの。琴吹紬が二人いたらおかしいでしょう?』
205 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 23:04:51.90 ID:P/U37VUV0
紬「あなたは……誰?」
紬『誰?それはこちらの台詞ですわ。あなたは、だあれ?』
紬「私は…私は琴吹紬よ!」
紬『そうね、あなたは琴吹紬。そして私も琴吹紬。そうでしょう?』
紬「……っ」
紬『どちらかがニセモノ、ということになるのかしら。この場合』
紬「……そうね、あなたよ。ニセモノは」
紬『そう?』
ドゴッ
紬「がっ!……っは!」
紬『あらあら、うふふ』
210 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 23:09:14.34 ID:P/U37VUV0
紬「はっ……はぁっ」
紬『……ねえ?ニセモノ、ホンモノって言葉がなぜ生まれるかわかるかしら?』
紬「さぁ……ね」
紬『この世に、二つも同じものがあるからよ』
紬「……っ!」
214 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 23:14:45.24 ID:P/U37VUV0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ガチャ
澪「ただいま……」
澪「おかえりー。いやー、インスピレーションがどんどん沸いてさ。曲が……」
澪「う、うん……」
澪「ん?なんか元気ないぞ?何かあった?」
澪「うん…なんか、ムギがさ……」
澪「ムギが、どうかしたのか?」
澪「うーん、なんか怖くて…怖い話してきて」
澪「ムギが?なんでそんな……またみんなで何か企んでるんじゃないか?」
澪「わかんない…。だからさ、明日はそっちが…」
澪「あ、ごめん!もう少し!もう少しで最後のサビの部分が固まりそうなんだ!!」
澪「ええーっ!?」
澪「いや本当に悪い!でもさ、ここが固まったらすっごいいい曲できるから!な!」
澪「でも……」
澪「大丈夫だよ、ムギもちょっとからかっただけだから!そういうとこあるからムギ」
澪「そうかな……」
澪「そうそう!」
216 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 23:17:29.91 ID:P/U37VUV0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
律『くさいよなー』
澪「う、うん……」
紬『あら、律ちゃん、澪ちゃん』
律『おお、ムギ。お、なんかスッキリ爽やかって感じだなー』
澪「え?別に昨日と変わらな…」
紬『ええ、おかげさまで。重荷を下ろしたような感じですわ』
律『そりゃあよかった!はっはっはっ!』
紬『おほほほほほ』
澪「あ、あは、はは……は?」
219 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 23:21:30.19 ID:P/U37VUV0
唯『おはよう、みんな!』
憂『おはようございます、みなさん!』
律『お、唯たちもか』
澪「あれ?今日は一人なのか?唯」
唯『うん、きょう はね、ひとりなの』
澪「っ?」 ゾク
紬『あらあら、それは何よりだわ、唯ちゃん』 ナデナデ
唯『えへへー』
澪「……???」
223 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 23:26:08.13 ID:P/U37VUV0
梓「おはようございます、先輩」
唯『あ、あずにゃーん!』
律『おう』
紬『ごきげんよう、梓ちゃん』
澪「おはよう…」
梓「あれ、唯先輩、今日は一人なんですか?」
唯『うん、 き ょ う 』
澪「あ、梓っ!先に行こうっ!!」 がしっ
梓「えっ?澪先輩っ!?」
だだだだだっ
唯『……』
律『……』
憂『……あは』
紬『……ふふふっ』
229 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 23:31:19.17 ID:P/U37VUV0
梓「ど、どうしたんですか、澪先輩っ!」
澪「わ、わかんないっ!わかんないよっ!!」
梓「?」
澪「あ、梓はわかんないのか?なんか、なんか変だろ、最近、みんなっ!!」
梓「……変、ですか」
澪「あ、ああ……」
230 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 23:32:04.30 ID:P/U37VUV0
梓「確かに、唯先輩がああなってから、違和感のようなものは……ずっと感じてました」
澪「や、やっぱり……」
梓「でもそんなに確かに掴める様な感覚ではなかったし、気のせいだと思ってました……けど」
澪「何か……うっ、ううっ」 ポロポロ
梓「み、澪先輩っ!?」
澪「や、やだ…やだぁっ……なんか、なんか……こわい…っ」 ポロポロポロ
梓「澪先輩……」
242 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 23:38:37.87 ID:P/U37VUV0
澪「ぐすっ…ううっ。ごめんな、梓。みっともないとこみせて…」
梓「気にしないでください。事態は深刻なんですか?」
澪「わからない…ただムギが昨日、処分がどうこうって」
梓「“処分”?」
澪「う、うん……」
梓「…穏やかじゃありませんね……」
澪「……」 ブルブル
梓「とにかく部活まで待って、様子を見ましょう」
澪「えっ、う、うん……」
梓「私も注意してみますから。何かわかったことがあったら放課後に」
澪「わ、わかったっ」
244 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 23:42:25.36 ID:P/U37VUV0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
唯『今日はわたしがケーキ二つひとりじめだよー!』
律『あっずりぃ!そこはジャンケンだろー!!』
唯『えーっ!』
紬『あらあらうふふふ』
澪(いつもと変わらない…変わらないんだけど、何か……)
澪(何か……違う)
248 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 23:44:55.51 ID:P/U37VUV0
唯『あれ?澪ちゃんケーキ食べないの?』
澪「えっ」 ビクッ
澪「あ、いやちょっと考えご……」
唯『……』
律『……』
紬『……』
澪「な、なんで……こっち、みるの」
唯『えー、みてないよう!やだなあ、澪ちゃんはー!あははは』
律『ちょっと自意識過剰なんじゃないかー?澪ー。はっはっはっはっ』
紬『うふふふふふ』
澪(や、やだ……怖い…怖い…っ) ブルブル
251 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 23:50:29.48 ID:P/U37VUV0
紬『あ、そうですわ。ねえ、澪ちゃん?』
澪「な、なに……?」
紬『今日もキーボードのメンテナンス……手伝って、いただけるかしら?』
澪「……っ」
律『なんだよー、澪は友達がいがないなー』
唯『はーい、私も手伝うよ、ムギちゃん』
律『じゃあこの律さんも参加するぜー』
紬『ありがとう、でも私は澪ちゃん に も 手伝ってほしいの』
澪「わ、わたっ…し、は」
唯『……』
律『……』
紬『……』
澪「ひ、ひっ」
252 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 23:54:46.24 ID:P/U37VUV0
バンッ!
梓「澪先輩は私と約束してるんですっ!!」
紬『梓ちゃん?』
梓「すっごくかわいい限定グッズが期間限定で早く行かないと売り切れるんです!行きましょう!!」
澪「あ、う、うんっ!」
梓「そういうわけでごめんなさいお先に失礼しますっ!!」
ガチャ バタン!!
唯『……』
律『……』
紬『……チッ』
258 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 00:02:32.32 ID:HwYoLNln0 [1/19]
~~~~~~~~~~~~~~~
ガチャ バタン!
澪「あっ、おかえ……」
澪「はぁ、はぁ、はぁっ!」
梓「ふぅ、ふぅ……はぁっ」
澪「あ、梓?」
梓「澪先輩っ!?じゃ、じゃあ澪先輩も…」
澪「はぁ、はぁ……ああ、二人になってたんだ。唯と同じ日に……」
梓「そんな……!」
261 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 00:05:45.62 ID:HwYoLNln0 [2/19]
澪「なんか変だって言われても…なぁ?」
澪「いや、本当に何か変なんだよ!異様な雰囲気なんだ!」
澪「やっぱさ、律あたりが仕組んで驚かそうとしてるんじゃないのか?」
澪「違うよ!そういう雰囲気じゃないんだったらあ!!」
澪「やれやれ、自分のことながらこの怖がりようは……どうしたものか」
梓「違います」
澪「え?」
梓「あれが律先輩の仕組みなら、私は先輩がたを軽蔑します」
澪「………そんなに、おかしいのか?」
梓「…」 コクン
269 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 00:10:23.46 ID:HwYoLNln0 [3/19]
澪「コワイコワイコワイコワイ」 ブルブルブルブル
澪「なるほど……」
梓「明らかにおかしいんです。ムギ先輩だけじゃなく、律先輩も、唯先輩も」
澪「今日は唯が来なかったのか?」
梓「はい」
澪「それはな ん で」
澪「ひいいいいいいいいいいいいいいいいいいっ!!!」
澪「うわあっ!!」
梓「み、澪先輩っ!?」
澪「きこえないきこえないきこえないきこえないきこえないっ!!」
澪「な、なんなんだ……」
梓「………」
274 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 00:16:02.48 ID:HwYoLNln0 [4/19]
梓「唯先輩の家に行ってみましょう」
澪「唯の家に?」
梓「何か…鍵が見つかりそうな気がします」
澪「うーん…そうだな。風邪でもひいてるなら見舞いに行かなきゃ」
梓「そうですね。お見舞いに行くんです」
澪「そうすると……」 チラッ
澪「やだ!やだやだやだっ!!」 ブルブル
澪「わかった。あたしがいくよ」
梓「留守番お願いします。澪先輩」
澪「コクコクコク」
澪「ところで梓。こいつを見てくれ」
梓「あ、はい。えーと……砂浜☆サボタージュ……」
澪「どう思う?」
梓「行きましょう」 ポイッ
澪「あっ……」
278 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 00:19:42.80 ID:HwYoLNln0 [5/19]
~~~~~~~~~~~~~~~~~
澪「まぁ確かに緊急事態だしな…無理もないよな…後で読んでくれるよな、きっと……」 ブツブツ
梓「つきましたよ、澪先輩。ここです」
澪「ああ。久しぶりだな、唯の家くるのも」
梓「で、どうしますか?澪せんぱ」
ピン ポーン
梓「ぅええっ!?」
澪「ん?まずかった?」
梓「い、いえ……」
澪(そうだ、唯と憂ちゃんにも読んでもらおうっ!) ムフー
279 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 00:22:16.37 ID:HwYoLNln0 [6/19]
憂『はーい』
ガチャ
澪「あ、憂ちゃん」
憂『澪さん!に梓ちゃんも!どうしたの?』
梓「ほ、ほら。唯先輩が休んでたから、お見舞いに……」
澪「ついでにその、見せたいものがさ」 モジモジ
憂『?とりあえず立ち話もなんですから、中にどうぞ』 ニコ
282 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 00:23:31.20 ID:HwYoLNln0 [7/19]
スタ スタ
澪「別にどこもおかしいとこないよな」
梓「澪先輩っ!!」
憂『?』
唯『あーっ、あずにゃんだー』 タタタッ
梓「あ、唯先輩っ」
ぎゅうっ
唯『えへへー』
梓「わっ、せんぱいっ!もうっ」
澪「いつも通りだよなぁ」
283 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 00:25:26.36 ID:HwYoLNln0 [8/19]
憂『お茶をどうぞ』 コト
澪「あ、どうも」
澪「それでさあ」
澪「ちょっと見て貰いたいものがあってさ」 ぴら
唯『えー、なになに?』
憂『砂浜☆サボタージュ……?』
梓「澪先輩……」
澪「な、なんだよ!いいだろ?」
286 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 00:30:13.74 ID:HwYoLNln0 [9/19]
………………………
………………
………
唯『すっごくいいと思うっ!』 キラキラ
憂『はうぅ、(キラキラしてるおねえちゃん) ステキ……』
澪「いやー、はっはっはっ」 テレテレ
ゴクゴクゴクッ、ダン!
梓「そんなことよりもですっ!!」
唯『わっ、びっくりしたっ』
憂『どうしたの?梓ちゃん』
梓「も う 一 人 の唯先輩は、どこなんですかっ!!」
唯『……』
憂『……』
梓「わ た し た ち は……そ…れ………」 パタン
あ、梓? おい! あ ず さ
288 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 00:35:50.00 ID:HwYoLNln0 [10/19]
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
梓「はっ!!」 がばっ
梓「こ、ここ…は……はっ!」
憂『もう、いきなり寝ちゃうからびっくりしたよ』
唯『夜はちゃんと寝ないとだめだよ?あずにゃん』
梓「……み、澪先輩はっ!?」
唯『え?』
梓「澪先輩は、どこですかっ!!?」
289 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 00:35:55.40 ID:HwYoLNln0 [11/19]
唯『あはは、やだなあ、あずにゃんは』
憂『澪さんなら、ちゃん と いる じゃ ない』
梓「えっ……」
唯『お う ち に』
梓「……っ!」
だっ
憂『あはっ』
唯『あずにゃん、ばいばーい』
290 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 00:36:39.05 ID:HwYoLNln0 [12/19]
梓(知られてた!知られてた!知られてたっ!)
梓(澪先輩が二人いることも、もう一人の先輩が家にいることも、全部知られてたっ!!)
梓「先輩っ…先輩っ……」
ダン! ダンダン!!
梓「澪先輩!私ですっ!梓ですっ!開けてくださいっ!!」
ウフフ……アハハ……
梓「声っ…?」
ガチャ
梓「あいてる……」
292 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 00:37:21.26 ID:HwYoLNln0 [13/19]
梓「こ、これ……は」
紬『あらぁ、梓ちゃん』
律『澪がなんか元気ないからさ、励ましに来てやったんだ』
澪『あ、梓……私…私っ』 グス グス
律『ほら、もう泣くなって』
紬『もう怖いことはないのよ?もう安心なの』
澪『う、うう…うううっ』
梓「澪…先輩……」
だっ
澪『あ、あずさぁっ!!』
紬『あらあら』
律『ふふふっ』
296 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 00:38:49.22 ID:HwYoLNln0 [14/19]
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
律『見て見てー!じゃーん!年越しライブー!』
唯『おおーっ!!』
紬『まぁ!』
澪『……』
律『中学の時の友達がさぁー……』
梓「……」
297 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 00:39:22.86 ID:HwYoLNln0 [15/19]
あれから数日が経ちましたが、軽音部は相変わらずです。
はた目にはいつも通りの軽音部なのに…………
梓「いつか…化けの皮を剥いでやります」
唯『え?何か言った?あずにゃん』
梓「なんでもないですっ…」
……でも、いちばん不安なのは
梓「私がこの軽音部に、どこか居心地の良さを 感 じ て い る こ と 』
fin
342 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 01:09:45.97 ID:eCHl3bly0 [1/6]
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ほうかご!!
澪(このままじゃだめだ…)
澪『梓…』
梓「はい。』
澪『みんなを助けよう』
344 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 01:14:44.72 ID:eCHl3bly0 [2/6]
澪『元のみんなは紬の別荘に幽閉されているらしい…』
梓「でも、このままでいい気がします』
澪『!?』
348 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 01:20:17.80 ID:eCHl3bly0 [3/6]
梓「最近、違和感を感じなくなってきたんです。』
梓「今いる先輩たちもやっぱり先輩たちですし…』
パッシッ
澪『っ……私一人でどうにかする!梓のバカ…』
タッタッタッ
梓「澪さん…』
353 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 01:30:02.75 ID:eCHl3bly0 [4/6]
澪『とりあえず今の唯・憂・律・紬は信用できない…』
澪『さわ子先生…』
次の日の放課後
さわ子「にわかには信じがたいけど…確かに何か違和感を感じていたの」
さわ子「あなたのいうことを信じるわ」
澪『だけどどうすれば…』
さわ子「とりあえずそこの別荘で合宿を提案してみたらどう?」
355 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 01:34:15.83 ID:eCHl3bly0 [5/6]
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
澪『というわけで次の合宿はそこの別荘でやろうと思う!』
唯『わーい!がっしゅく♪がっしゅく♪』
律『唯!水着は忘れるなよ!』
唯『分かってるよ!律ちゃん!』
紬『ええ…いいわ。』
357 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 01:39:54.42 ID:eCHl3bly0 [6/6]
梓『澪先輩、この後買い物に付き合ってもらえませんか?」
澪『うん、いいよ…』
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
梓『さっき話してたあの別荘って…」
澪『ああ、みんなが幽閉されていると…思う』
澪『私はそこでみんなを助けたいと思ってる。』
梓『……」
澪『あ…!梓はその日は休んでも構わないよ、きっと危険な目に合うと思うし。』
梓『……なこと…そんなことないです!」
梓『私もみんなを助けます!」
360 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 01:52:47.82 ID:qzGboSByO [2/4]
携帯からにします
~~~~~~~~~~
がっしゅく!!
律『着いた!』
唯『早速遊ぼうか』
梓『練習はしないんですか!」
紬『私も皆と遊びたいわ』
澪『紬まで…梓は二人で練習しとくか』
梓『はい、お願いします」
364 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 02:00:31.00 ID:qzGboSByO [3/4]
ベンっベンっ
ジャジャーン♪
澪『梓はギターのハイがちょっときついかな、あと歪みがもう少し弱くてもいいかも』
梓『ありがとうございます、あの…」
澪『今日の夜だ』
梓『!」
澪『今日の夜みんなを助け出す』
澪『さわこ先生から聞いたんだけど別荘のどこかに地下室があるらしい』
澪『あと…これもさわこ先生が』
サラッ
梓『これは何ですか」
澪『睡眠薬だ、3人のカレーにはこれをまぜようと思う』
梓『みんなが寝たあとに探し出すってわけですね」
澪『ああ、そういうわけだ』
381 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 12:04:57.20 ID:FJi5Z8ZAO [1/22]
まよなか!
三人『クー…スゥー…』
澪『…みんな寝たな』
梓『はい」
澪『それじゃ…行こう』
382 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 12:11:53.26 ID:FJi5Z8ZAO [2/22]
澪『昼間にさりげなくこの別荘を調べてみたんだけど、別荘内にそれらしきところはなかった』
澪『あと考えられるのは…ここ、外の物置小屋だ』
梓『…物置小屋っていうか、ちょっとした家ですよね」
澪『でも当たり前だけど鍵がかかってる』
澪『なので、窓から入ろうと思うんだ』
梓『澪先輩、こっちにハシゴがありました」
澪『よし、行こう』
383 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 12:19:31.30 ID:FJi5Z8ZAO [3/22]
澪『よっ…と。案の定こっちにも鍵がかかってるな』
澪『(ゴソゴソ)拾っておいた石で…』
ガシャーン!
澪『よし。行こう、梓』
梓『は、はい」
梓(澪先輩、いつもより過激…)
384 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 12:25:14.86 ID:FJi5Z8ZAO [4/22]
梓『うわぁ…中はやっぱり真っ暗ですね」
澪『だだだだだ大丈夫だぞ、わっ、私がついてるから!』ガクガクブルブル
梓『(…思いっきり服の裾つかまれてる)はい、頼りにしてるです」
ガサゴソガサゴソガサゴソガサゴソ
梓『ん…? み、澪先輩!」
澪『ひゃあっ!? ななな何っ!?』
385 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 12:32:27.55 ID:FJi5Z8ZAO [5/22]
澪『…ん? これは…床に扉?』
梓『鍵は…かかってないみたいですね。行ってみましょう」ギギィ…
澪『か、懐中電灯の電池は…』
梓『大丈夫ですよ、予備は大量にあります。さ、行きますよ!」
カツーン カツーン カツーン ……
ガチャッ…キィィィィ…
『う ふ ふ』
386 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 12:41:03.08 ID:FJi5Z8ZAO [6/22]
澪『な、長いな…』
梓『どこまで続いてるんですかね…」
………
梓『…あれ? 今何か聞こえませんでしたか?」
澪『ヒイッ!や、やめてくれよ!』
……ぉ………ぁ……
梓『やっぱり何か聞こえます!」ダッ
澪『ちょ、待ってくれよ~!』
388 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 12:55:04.16 ID:FJi5Z8ZAO [7/22]
梓『あれは…地下牢?」ダダッ
唯「あ…あず…にゃん…?」
澪「梓…だって…?」
律「くそっ…誰か…来たかと思っ…たら…」
憂「お姉ちゃん…には…指一本…触らせないんだから…」
梓「ヒュー…ヒュー…」
紬「…私たち…ついに…お終いなのかしら…」
梓『ま、待ってください。私たちは先輩がたを助けにきたんです」
389 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 13:02:29.11 ID:FJi5Z8ZAO [8/22]
律「私たちを…助けに…?」
梓『はい。 もう一人の澪 先輩も 今来ます」
澪「ヒッ!」
紬「梓ちゃん…あなた…」
梓『あ 、 あれ? 私は みなさんを たす けに』
唯(ガクガクブルブル)
梓『ゆ いせんぱい な んで そんな め で わたしを』
『―ようやくこっちに来たか』
391 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 13:08:01.50 ID:FJi5Z8ZAO [9/22]
梓『澪先輩…?』
澪『私たちが―お前が『唯』たちを警戒していたことを、『唯』たちが気がついてないと思わなかったか?』
律『物置小屋のそばにハシゴがあったのはラッキーだとおもった?』
紬『窓ガラスを割ったのに、セキュリティーの一つも発動しないのも変に思わなかったかしら』
唯『もー、あずにゃんは『あずにゃん』でもあずにゃんなんだから!』
392 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 13:19:14.14 ID:FJi5Z8ZAO [10/22]
律『いやー、でもマジで焦ったよなぁ』
澪『そうそう。まさか梓だけ『不完全』なままだとは思わなかったよ』
憂『一緒にいる時間が短かったんですね。私たちみたいにずっと一緒にいればよかったのに』
唯『でも、これであずにゃんは『完全』になったんだよね!』
紬『ええ。「梓」ちゃんと顔を合わせることで梓ちゃんは『梓』ちゃんになったわ』
律『じゃー最後に確認だ!おい、』
律・澪・唯・憂・紬『『『『『あなたは だあれ ?』』』』』
394 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 13:34:47.36 ID:FJi5Z8ZAO [11/22]
梓『みなさん、ご心配おかけしました。私は梓。中野梓です!』
紬『うふふ、はじめまして…かしらね』
澪『しかし、何もこんな回りくどいやり方しなくてもよかったのに』
唯『誰かに強要されちゃダメなんだよ。あくまで自然に会うようにしないと』
律『よっし!これで全員だな!』
唯『ねーねー律っちゃん、あの人たちはどうすんの?』
澪「」ギクリ
律『あー、梓が『完全』になったらもういいや。処分するか』
律「ははっ…こりゃあれだ、\(^o^)/オワタってやつだな…」
憂『斧持ってきましたー』ガチャガチャ
396 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 13:50:36.80 ID:FJi5Z8ZAO [12/22]
唯『うー、重いー』
憂『ほらお姉ちゃん、私が一緒に持ってあげる(お姉ちゃんが近いお姉ちゃんの匂いお姉ちゃんの手柔らかいお姉ちゃん大好きハァハァ)』
律『さて、覚悟はいいかね律っちゃん隊員』
律「いいわけ…ないだろ…クソ」
澪『何日も飲まず食わずで閉じ込めてたのにまだ元気だなー。律らしいっちゃらしいけど』
律『え~?私あんなんか?』
唯『あんなんだね』
紬『あんなんよね』
澪『あんなんだな』
梓『あんなんです』
律『まさかの即答×4ッ!?』
憂『クスクス』
律『う~…ま、まあ気を取り直して!さっさとこいつら処分しちゃおうぜ』
唯『へ~い』
梓『それじゃあみなさん…さようなら』
ブンッ!
399 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 14:04:10.54 ID:FJi5Z8ZAO [13/22]
ガキッ!
梓『ーーーッ!』
律『だ、誰だっ!?』
さわ子「ごめんね、そのコたち私の教え子なのよ。だからここで見殺しにするわけには行かないの」
唯「さわちゃん!」
紬『先生の教え子なら、今目の前にいるじゃないですか。私たちが』
さわ子「いいえ、あなた達は『違う』わ。私にはわかるのよ」
澪『ハハハ、やだなあ。何を訳分からないことを言ってるんですか』
澪『私た ちが あなた の 教え 子 なんです よ』
唯『さわ ちゃん な にを いっ てるの ?』
さわ子「あちゃあ…こりゃ相当キてるわね」
402 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 14:19:29.10 ID:FJi5Z8ZAO [14/22]
さわ子「それじゃあ、ちゃっちゃと片づけちゃいましょう」
澪『かた づ ける ?』
律『い み がわか らないな』
憂『もうい いで す あ なたはいら ない』
さわ子「斉藤さーん、出番ですよー」
斉藤「チェストォォォォ!」ズバァ!
憂『ギャアアアアアア!』シュウウウ
さわ子「琴吹家に代々伝わる霊刀…すごい力ねぇ」
403 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 14:29:55.62 ID:FJi5Z8ZAO [15/22]
※※※※※斉藤無双中※※※※※
斉藤「…ム」
紬『斉藤 さん わたしを 斬るの?』
紬『わたし は 「紬」よ り 琴吹家の 後継 者 に ふさわしいの に?』
斉藤「……」
斉藤「確かに、あなたは琴吹家の後継者にふさわしい貫禄をもっておられた」
紬『だった ら 斬 るのは わたし じゃない わよね』
斉藤「…しかしながら」
斉藤「私がお仕えすると決めたのは、「琴吹家の後継者」ではなく「琴吹紬」なのです」
紬『…「琴吹紬」』
紬『わたしは 琴吹紬 には なれ なかったの ね』
斉藤「―御免」
ズバッ!
405 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 14:40:01.42 ID:FJi5Z8ZAO [16/22]
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
~~~~~~~~~~~~~
よくじつ!
唯「あずにゃんの様子はどお?」
律「ああ、何日か休めば大丈夫だってさ」
澪「」フラフラ
唯「澪ちゃんはまだショックから立ち直れてないみたい」
紬「でも…結局あれは何だったのかしら」
律「さわちゃんは何か知ってる風だったよな」
唯「あ、ムギちゃんの執事さんもいたよー」
紬「じゃあ、そのあたりを含めて放課後聞きに行きましょう」
406 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 14:49:20.45 ID:FJi5Z8ZAO [17/22]
ほうかご!
しょくいんしつ!
紬「山中先生、お伺いしたいことがあります」
さわ子「…来るとは思ったわ。聞きたいのは昨日の件ね」
紬「はい。それと、斉藤さんのことも」
さわ子「わかったわ。全部話してあげる。―でもその前に」
四人「?」
さわ子「音楽室にいきましょ?あ、私はミルクティーお願いね♪」
407 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 14:55:26.07 ID:FJi5Z8ZAO [18/22]
おんがくしつ!
さわ子「ん~、おいしっ」
律「で?結局あれは何だったんだ?」
さわ子「え~とね…その」
澪「?何か歯切れが悪いですね」
さわ子「あなた達…この前、部室の掃除したわよね」
唯「あ、した!大変だった!」
さわ子「で…これくらいの鏡見つけなかった?」
澪「鏡?」
律「…あ、あったなそういえば。なんか変わったデザインだからみんなで覗きこんだっけ」
唯「途中、様子を見にきた憂も見てたよね」
律「…って」
澪「まさか」
唯「あれのせい!?」
408 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 15:02:28.27 ID:FJi5Z8ZAO [19/22]
さわ子「いやぁ…あれさぁ、私たちが軽音部だった頃の一時期、オカルト路線にハマってね」
さわ子「いろんな所から怪しげなオカルト商品を集めてたのよ。あの鏡もその一つでね?」
さわ子「もちろんほとんどの商品がインチキでね。あの鏡は「もう一人の自分が具現化する鏡」って触れ込みだったんだけど」
さわ子「どーせこれもインチキ商品だろうってんで、試すことなくしまわれたのよ」
さわ子「それがまさか本物で、今になって出てくるなんてねー…ゴメンね?」
律「ってことは…」
四人「「「「お前が原因かぁぁぁ!」」」」
さわ子「だから謝ってるじゃない」
409 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 15:12:15.83 ID:FJi5Z8ZAO [20/22]
さわ子「秋山さん…いえ、『澪』から話を聞いたときピンときたわ。でもそうだとしたら私じゃ何もできない」
さわ子「そこで、斉藤さんに相談したのよ。琴吹家の人脈ならどうにかできると思ってね」
さわ子「…まあ、琴吹家に代々伝わる霊刀なんてものがあるとは思わなかったけど」
紬「あ、じゃあ私たちに合宿するように言ったのは…」
さわ子「そう、時間稼ぎ。『鏡』たちが合宿の準備をしてる間にこっちも準備を整えさせてもらったってわけ」
律「はぁー…策士というか何というか…」
さわ子「大人の女を甘く見ちゃダメよ?」フフン
410 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 15:15:57.03 ID:FJi5Z8ZAO [21/22]
さわ子「ま、とりあえず大団円ってことでいいじゃない!琴吹さん、ミルクティーお代わり」
律「…ま、いいか。終わりよければ全て良しだ」
唯「ケーキおいしい」モグモグ
憂「…二人のお姉ちゃん…最高だったなぁ…ハァハァ」
おしまい!ありがとうございました。
チュン チュン ピピピピピピ
唯「ううーん……」
ピピピピピピ
唯「むー」 ぺた ぺた
唯「あれ?めざましぃ……」
ピピピッ カチ
唯「んー、ありがとぅ…むにゃむにゃ」
唯「どぉいたまして……むにゃむにゃ」
唯「あと5分だけぇ…むにゃ…」
唯「私もぉ……んにゅう」
唯「「……ほぇ?」」
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 16:41:24.88 ID:P/U37VUV0
トタトタトタ
憂「おねーちゃん?おはよう、今日は早いね……え」
唯「ういー」
唯「なんかふえたー」
憂「うえええええええええええええええっ!?!?!?」
唯「ういー」
唯「ういーういー」
憂「ほあっ、わっ、のおわあっ!あ!」
5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 16:50:30.09 ID:P/U37VUV0
憂「ど、どうしたの!?お姉ちゃんっ!」
唯「んー、わかんない」
唯「朝おきたらなんかふえてた」
唯「ねー」
唯「ねー」
憂「はぅっ」 クラッ
唯「う、憂っ?」
唯「だ、大丈夫?ういっ」
憂「これは、きっと……四半期遅れの、クリスマスプレゼン……ト」 ガクッ
唯「「ういーっ!!」」
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 16:58:31.21 ID:P/U37VUV0
憂「はっ!すごく幸せな夢をみた!!」 がばっ
唯「あ、気がついた!」
唯「うい、大丈夫!?うい!」
憂「お姉ちゃんが二人!夢じゃなかった!!」
唯「ういー!よかったよ、ういー!」 だきっ
唯「あ、ずるい!私もー!ういー!」 ぎゅっ
憂「ほわああっ!?なにこれ、ぱらいぞ!?桃源郷ッ!?」
唯「ういーういー」 ぎゅうぎゅう
唯「ういーういー」 なでなで
憂「ああっ、この世に存在する全ての宗教よ、貴方達の存在価値は今ここに消滅しました……っ」 ガクッ
唯「「ういーっ!!」」
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 17:11:26.00 ID:P/U37VUV0
憂「エウレカッッ!」 がばっ
唯「あ、気がついた!」
唯「うい、大丈夫!?うい!」
憂「お姉ちゃん!……」
憂(落ち着け私。揺れるな私の心。幸せは両足に込めて己を支える礎とせよ)
憂「……うん、もう大丈夫だよ、お姉ちゃん!」 ニコッ
唯「うい!」
唯「よかったー!ういーっ!!」 だきっ
憂「はうっ!(どうすんの!どうすんの私ッ!!)」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 17:16:36.78 ID:P/U37VUV0
唯「憂、だいじょうぶ?」
唯「具合悪いの?お医者さん行く?」
憂「うん、大丈夫だよお姉ちゃん。ちょっとびっくりしただけだから」
憂(たったの5回で慣れた自分を褒めてあげたい)
憂「あっ、もうこんな時間。お姉ちゃんせっかく早起きしたのに、ごめんね」
唯「ううん、いいよ!それより憂がなんともなくてよかった!」
唯「うん!じゃあ、朝ごはんにしようよ!」
唯「朝ごはん!朝ごはん!」
唯「わーい!」唯「わーい!」
憂「ああもうなにこの可愛い生き物!」
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 17:23:15.87 ID:P/U37VUV0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
唯「朝ごはんだー!」
唯「だー!……あっ」
唯「あ……」
憂「ご、ごめんね。二人分しか用意してなくて……」
唯「ううん、憂が悪いんじゃないよ!」 ぐぅぅ
唯「しょうがないよ!うん、しょうがないよ…」 ぐうう
憂「ふふっ、お姉ちゃん二人で食べていいよ?」
唯「ほ、ほんと?でも悪いよっ!」だらだら
唯「そうだよ!憂おなかすいちゃうよっ!!」 だらだら
憂「お姉ちゃん……」 ジーン
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 17:31:55.71 ID:P/U37VUV0
憂「気持ちはありがたいけど、ね、ほら、私お弁当作らなきゃならないから」
唯「あっ」
唯「そうか、そうだよね、お弁当…」
憂「急ぎでパパっと作っちゃうから、その間に二人で食べてて。ね?」
唯「うん、わかった!!」
唯「でも大丈夫?憂、手伝おっか?」
憂「ありがとう、でも本当にパパっと作る時は、一人の方がやりやすいんだ」
唯「いただきまーす!!」
唯「そうなんだ、うんわかった、ありがとう憂!」
唯「もぐもぐ!ぱくぱく!」
唯「ぱくぱく!ぱくぱく!」
憂(ああっ……一時間くらいこの光景を眺めていたいっ!
でも誘惑に負けちゃだめ、本気で時間ないんだから)
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 17:41:02.76 ID:P/U37VUV0
スパタッ シュパッ ジュージュー サパタッ チーン シャカシャカ キュッ
憂「よっしこれでおっけー。お姉ちゃん、そっちどうー?」
唯「「きがえてくるー!!」」 トテパタパタ
憂「ふふっ……あれ?」
⊂⊃
⊂⊃
憂「お姉ちゃん、ウィンナー大好きなのに……ありがとう」 ジーン
~~~~
唯「本当はスクランブルエッグとかも半分残すつもりだったんだけど……」
唯「気づいてたら目の前から消えてたよ……みすてりぃだね」
唯「食卓には魔物が潜んでるよね」
唯「ね」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 17:50:46.55 ID:P/U37VUV0
つうがくろ!
律「くさいよなー」
澪「くさい話は苦手」
律「えー」
唯「りっちゃーん」
律「おお、唯かー……おおっ?ふえとる」
澪「えええええええええっ!?」
唯「「わ、びっくりした」」
律「そんな驚かんでも。どうせ片方は憂ちゃ」
憂「あ、おはようございます」 ヒョコ
律「えええええええええっ!?」
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 17:55:57.98 ID:P/U37VUV0
澪「あわわわわ……」
律「ふ、ふえたって?マジぃ?」
唯「まじー」
唯「まじまじー」
律「ほえー。こりゃ見わけが……つくな。片方ジャージだし」
唯「ぶー」
唯「ぶーぶー」
律「でも学校どうすんだよ、それだと」
唯「うーん、授業は一時間ごとに交代でー」 くるくる
唯「残った方はトイレで待機ー」 くるくる
律「無駄にくるくる回るなー!」
唯「「いぇい!」」 ぱちん
律(ああもうなにこの可愛い生き物)
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 18:03:30.47 ID:P/U37VUV0
紬「あらあら、ごきげんよう」
唯「あー」
唯「ムギちゃーん」
律「おーっす」
紬「あらあら、唯ちゃんったらまたもう」
憂「おはようございます、紬さん」
紬「あら……?」
唯「「ふえました!」」 ぱちん
紬「……」
律「おいまずい!ムギが固まってる!」
憂「紬さん!しっかりしてください!これは夢ですけどこれは現実です!!」
律「落ち着けっ!!」
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 18:08:37.97 ID:P/U37VUV0
紬「ちょっとびっくりしただけよ?うふふふ」
憂(上級生って立ち直りが早い!)
唯「ふふーん」
唯「この調子であずにゃんもびっくりだー」
律「あ、ついたぞ学校」
唯「「あれー?」」
紬「お楽しみは部活の時間までとっておきましょう?」
唯「「ちぇー」」 ぷぅ
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 18:14:13.84 ID:P/U37VUV0
けいおんぶ!
律「ということで」
唯「「ふえましたー!」」 キメッ
梓「はぁ」
紬「あら?」
律「リアクションうすーい」
梓「いや、ですから。片方は憂なんでしょう?」
律「あー、そうなるか。そりゃそうか。」
唯「むー」
唯「憂じゃないもーん!」
梓「は、はい…えーと、唯先輩すごーい、すごいですー」 ぱちぱち
唯「「むぅぅぅぅっ!!」」
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 18:23:29.58 ID:P/U37VUV0
唯「ふえたんだよ!」
唯「すごいんだよっ!」
梓「は、はい!ですからその、すごーい……」
唯「そうじゃなくてー!」
唯「ンモー!」
プピリットパロパロ
梓「あ、すいません……って、あれ?憂から……?」
唯「おっ」
唯「おおっ!」
ピッ
梓「はいもしもし、え?憂?でも憂は……あれ?え?」
唯「ふふん」 えばりっ
唯「ふっふーん」 ばりばり
梓「え?じゃあ、えっ?これ?え?ええええええっ!!!?!?」
唯「「いっえーい!!」」 ぱちん
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 18:28:16.06 ID:P/U37VUV0
梓「じゃ、ええっ!?な、ええっ?なんでこれ、ええええっ??」
律「おー、混乱しとる混乱しとる」
紬「あらあら、うふふふふふ」
唯「はっはっはー」
唯「それみたことかー」
梓「な、なんでそんなことになったんですかっ」
唯「んー?わかんない」
唯「半年おくれのクリスマスプレゼント?みたいな」
梓「まだ半年すぎてませんっ!」
唯「あれ?」
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 18:36:19.09 ID:P/U37VUV0
唯「まあまあ、よいではないかー」 ぎゅっ
梓「わあっ、ゆ、唯先輩っ」
唯「あずにゃんこっちもこっちもー、むふふー」 ぎゅう
梓「わあ、わああっ、だぶるっ?ぱらいぞっ!?」
唯「あずにゃーん」 サイクロン
唯「あーずにゃーん♪」 ジョーカァー!
梓「はっ、はわっ、はわわあっ……」
紬「キマシタワー」
澪「………」
律「ん?どした、澪。朝からだまっちゃって」
澪「あ、いや……なんでもない」
律「?」
澪(言えない……私も朝おきたら増えてたなんて言えないっ……)
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 18:45:40.97 ID:P/U37VUV0
~~~~~~~~~
ピピピピッ ピピピピッ ……
澪「う、ううーん……」
澪「めざましめざまし……」 ゴソゴソ
むにゅ
澪「あんっ」
澪「うん?」
澪「うーん…え、なに?だれかいるの!?」 ビクッ
澪「え?なにこれ、女の…子……え」
澪「……わ」
澪「た…し?」
澪「「ぅぎゃああああああああああああっ!!!」」
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 18:51:08.39 ID:P/U37VUV0
澪「コワイコワイコワイ」 ブルブルブル
澪「アクリョウタイサンアクリョウタイサン」 ガクガクガク
~10分経過~
澪(と、とりあえず害がないってのはわかったけど……)
澪(本当に私がもう一人いる……)
澪「ね、ねえ」
澪「はひゃいっ!?」
澪「あ、あの…」
澪「う、うん……」
澪「わたし…なの?」
澪「う、うん…たぶん」
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 18:55:05.11 ID:P/U37VUV0
澪「………」
澪「あ、あのっ」
澪「な、なにっ?」 ビクッ
澪「本当に私なら、その……」
澪「う、うん…」
澪「昔から、もしも自分が二人いたら、したかった事とか……」
澪「あっ……」
澪「………」
澪「……っちな、こと?」
澪「……… /// 」コクリ
澪「////」
澪「////」
澪「じゃ、じゃあさ」
澪「うん……」
澪「どっちが、その、舐め
58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 19:00:01.20 ID:P/U37VUV0
~~~~~~~~~
澪(いえない、絶対いえないっ!) カアーッ
紬「澪ちゃん?どうかなさったの?」
澪「ひゃいっ!?」 ビクン
律「?」
梓「?」
澪「あ、いやなんでもないなんでもない。今日は月がきれいだ」
唯「?」
唯「へんな澪ちゃん」
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 19:06:14.06 ID:P/U37VUV0
紬「まあまあ、お茶にしましょう♪」
パカッ
律「おおう、今日はこれまたうまそうなケーキー♪」
唯「わあぁぁ!」
唯「わああぁ!」
唯「あっ。……ねえ、私」
唯「どうしたの?私」
唯「…今から敵同士だよ。私」
唯「あっ!……そうなるね。私!」
律「おおう、一つしかないケーキを巡って……」
梓「唯先輩対唯先輩、夢の対決ですっ」
63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 19:10:56.68 ID:P/U37VUV0
紬「あらあら」
澪「いや、ケーキくらいでそんな」
律「じゃあ澪のケーキを二人にあげれば解決だな」
澪「ちょ、ちょっとまって!それは!」
唯「そんな状況になったら」
唯「戦うよね?澪ちゃん!」
澪「うっ……ひ、否定できない」
澪(家にいる私、ごめんっ……)
65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 19:15:46.12 ID:P/U37VUV0
紬「まあまあ、明日は二つ持ってくるから、今日のところは二人で分けましょう?」
唯「むぅー」
唯「ムギちゃんがそういうなら……」
サクッ
唯「じゃあこれで、右半分は私ね」
唯「あっ!イチゴ!イチゴが!!」
唯「いいじゃんイチゴぐらい!」
唯「いいならそのイチゴちょうだい!」唯「やだー!」
唯「イチゴイチゴー!」唯「そっちのほうがちょっと大きいからいいじゃん!」
唯「大きいってもいちミリくらいじゃん!」唯「そのいちミリがおおきいのー!!」
わいの わいの
律「やれやれ……」
67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 19:18:25.80 ID:P/U37VUV0
唯「イチゴ!」唯「いちごー!!」
すっ
唯「「あっ……」」
梓「私のイチゴあげますから、落ち着いてください。先輩」
唯「「あずにゃん……」」 ジーン
律「どっちが後輩なんだか……」
澪「まったく」
紬「うふふふふ」
69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 19:26:04.83 ID:P/U37VUV0
ゴクゴク
唯「ぷはー」
唯「こういうふうにね、自分が二人いると便利なんだよ」
律「ケンカしてたじゃん」
梓「です」
澪「具体的に、どういうふうに便利なんだ?」
唯「そこはほら」
唯「宿題してもらったりとか!」
律「ほう」
70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 19:26:10.24 ID:P/U37VUV0
梓「じゃあどっちが宿題やるんですか」
唯「「こっち!!」」 ビシッ
唯「えーそっちだよ」唯「私やだよ宿題やるのー」
紬「じゃあお菓子はどっちが食べるの?」
唯「「わたし!!」」 ピシィッッ!!
唯「わーたーしー!」唯「私は宿題できるからいいじゃーん!」
唯「それいくないじゃん!ていうか宿題するのは私でしょー!!」唯「私じゃなくて私なのー!」
わいの わいの
律「だめだこりゃ…」
紬「うふふふふ」 ニヨニヨ
77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 19:32:24.33 ID:P/U37VUV0
梓「まあそれはともかくとして。そろそろ練習の時間ですよ」
唯「「えっ」」
律「練習の時間なんてあったっけ」
梓「あるんです」
律「でも今はじめて聞い」
梓「あ・る・ん・で・す!」
律「は、はいっ!」
澪(梓…すっかりたくましくなって)
80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 19:42:49.02 ID:P/U37VUV0
澪「あ、でも……」
律「あ、そうか。ギターは1本しかないな」
梓「あっ……」
唯「ふふーん、どっちが弾くか、しょう……」
唯「うん、じゃあ私、先に帰るよ」
唯「えっ」
律「えっ、おい、なんだよ。ギターなくても聴いてけばいいじゃん」
唯「うん、そうなんだけど、今日は朝から憂の調子が悪いから、心配でさ」
唯「あっ、そういえば、急に倒れたりして……」
梓「た、倒れたっ!?ちょっと、おおごとじゃないですかそれっ!!」
澪「そうだよ、本当なら救急車とか呼ばないと!」
唯「や、やっぱり?私が私と一緒に憂をぎゅーってしたら、憂急に倒れちゃって!」
梓「……ああ、全然おおごとじゃなかったです。安心しました」
澪「全然大丈夫だと思うな。うん」
唯「あれえ!?」
81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 19:48:04.93 ID:P/U37VUV0
唯「そういうわけだから、わたし先に帰って様子みてくるよ!」
唯「うーん、私も心配になってきちゃったよぅ。一緒に行っていい?」
唯「大丈夫!私は私だよ?私にまかせて私はみんなと練習してて!」
唯「そ、そうか!私は私だもんね!お願い私、憂のことよろしくね!!」
律「」 くわんくわん
梓「あ、律先輩が混乱してます」
紬「片方練習して片方帰るってことで良いのかしら?」
唯「「うん!!」」
律「なんだ、最初からそう言えよ」 キリッ
澪「やれやれ……」
82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 19:52:45.46 ID:P/U37VUV0
唯「それじゃ、またねー」
唯「かぁえってこいよぉぉー」 オヨヨ
律「いやお前が帰るんだろ、あとで」
唯「あれ?」
紬「ふふっ…」
澪「よし、じゃあ準備するぞー」
「「「はーい!」」」
唯「頑張ってね、私……さ、待っててね、憂。いまいくよ!」 ふんす
84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 19:58:59.93 ID:P/U37VUV0
憂「ふんふーん……うん、この味この味」
ガチャ
憂「うん?お姉ちゃん?早かっ」
唯「ういいいいいいいいいいっ!!!」 がばちょ
憂「きゃっ!お、お姉ちゃん!」
唯「ういいいっ、よかったあー、いきてるよおーっ!!」
憂「え、えええっ?どうしたのお姉ちゃん?」
86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 20:02:38.95 ID:P/U37VUV0
唯「だってうい、朝から倒れたりしてたし…私心配で心配で」
憂「もう、お姉ちゃんったら…いつものことじゃない」
唯「…………でも、やっぱり心配だよ」
憂「ありがとう、お姉ちゃん」 ナデナデ
唯「うん…… //// 」
89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 20:09:02.59 ID:P/U37VUV0
憂「じゃあ私はご飯のしたくするから、お姉ちゃんはくつろいでてね」
唯「うん!」
憂「ふふっ、今日はお姉ちゃんたちの好きなオムライスだよ」
唯「わーい、やったー!」
憂「ああ、もうかわぃ………こほん。さーてっ、とりかかるかなっ」
唯「がんばって、ういっ!」 ぐっ
憂「うん!お姉ちゃんもがんばってごろごろしてね!」
唯「うん、がんばる!」 ぐっ
92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 20:17:23.74 ID:P/U37VUV0
唯「んんんっ、なんかこういうのひさしぶりー」 ノビー
唯「ごろごろー」
唯「あー、このカーペットの感触がぁ~~」 ホワーン
憂(ごろごろしてるお姉ちゃん眺めるの久しぶり…… //// )
唯(エプロン姿のういみるの、ひさしぶり…… ///// )
93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 20:21:53.53 ID:P/U37VUV0
憂「ふんふーん」 トントントン
唯「ごろごろー……」
唯(ういのえぷろん……)
憂「~~♪」
唯「……」
唯(ういのおしり……)
憂「ふんふーん、ふふん」 コトコト
唯(うい……) ドキドキ
95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 20:23:12.73 ID:P/U37VUV0
ちょっとごはんで9時再開
飯食ったら本気出す
111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 21:01:28.97 ID:P/U37VUV0
唯「う、ういー」
憂「え?なあに、おねえちゃ」
ぎゅっ
憂「ひゃっ!お、おねえちゃん!?」
唯「うい……」
憂「やだもう、スープ作ってるんだから危ないよ。おね」
なで
憂「ひゃああっ!?お、おねえちゃん?なに?えっ、なに?」
唯「う、うい…私ね……私……」
憂「きゃっ」
どさっ
113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 21:05:52.91 ID:P/U37VUV0
唯「うい……」
憂「おねえちゃん……ど、どうしたの?へんだよ」
さわ
憂「ひゃうっ!」
唯「うい、ごめんね、うい……」
憂「や、やだ…おねえちゃ……んっ!あ、だっ、だめっ、そこ」
唯「ここ?」
憂「やんっ!」
114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 21:09:38.03 ID:P/U37VUV0
唯「うい……かわいいよ」 スリスリ
憂「お、お姉ちゃん……やめて」
唯「やだ」
なでり
憂「あっ!」
唯「ういが可愛いのがいけないんだもん」
憂「そ、そんな……」
唯「こんな可愛いうい見たら、たまんないよ……」
憂「お姉…ちゃん……?」
117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 21:12:39.64 ID:P/U37VUV0
唯「うい、うい……」 ずい
憂「ね、ねえ、おねえちゃん」
唯「え?なあに?うい?ここ、よかった?」
さすり
憂「んぅっ!や、そ、じゃなくて、さ……はぅ、はぁ」
唯「なあに、うい……ね?言って……?」
憂「う、うん……えーと、ほら……」
唯「……?なあに?」
憂「ほ、ほら!そう、こっちのお姉ちゃんはさ、なんて呼べばいいのかなって」
唯「え?」
120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 21:21:22.13 ID:P/U37VUV0
憂「うん、そうだよほら!同じお姉ちゃんって呼ぶとほら、まぎらわしいし!」
唯「なにそれ」
憂「えっ」
唯「なんで?」
憂「お、お姉ちゃん?」
唯「なんで私を違う名前で呼ぶの?」
憂「え、だっ……て」
唯「違う名前が必要なのは“あっち”』
唯『でしょ?うい』
唯『うい?』
憂「……っ」
125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 21:27:14.05 ID:P/U37VUV0
唯『ねえ、なんでお返事しないの?うい』
唯『うい?お返事できないの?うい?』
唯『うい?ういは私のことが好きだよね?うい?』
憂(助けて…お姉ちゃん……!たすけて……!)
唯『うい?うーい?』
憂『うん、私大好きだよ。おねえちゃんのこと』
憂「えっ」
憂『あはっ』
憂「わた……し」
127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 21:34:55.61 ID:P/U37VUV0
唯『よかったー!私もういのことだーいすきっ!』
ぎゅう
憂『あはっ!もう、おねえちゃんったら』
憂「な……」
憂『……ふふっ』
憂「なに…これ……」
憂『……どうしたの?ねえ』
憂「だ、だれ…?あなたは、誰?」
憂『私は憂だよ。平沢憂。大好きなものはおねえちゃん』
憂「そ、そんな…」
128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 21:38:45.96 ID:P/U37VUV0
憂「……」
憂『ねえ』
憂「な……なに?」
憂『そういうあなたは、だあれ?』
憂「えっ…」
唯『ういのまねをする、あなたはだあれ?』
憂「わ、私は」
憂『だあれ?』
唯『だあれ?』
憂「私は……っ…」
137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 21:45:34.07 ID:P/U37VUV0
~~~~~~~~~~~~~~~
ガチャ
唯「ただいまーっ」
唯憂『おかえりーっ!』
唯「憂ーっ!大丈夫だった?心配だったよー」 ぎゅうっ
憂『あん!もう、おねえちゃんったらぁ……』
唯『大丈夫だよ。ういはもう大丈夫』
唯「うん、私のおかげだね!ありがとう、私!」
唯『あはっ、どういたしまして、わたし!』
唯「えへへへー」
138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 21:45:41.56 ID:P/U37VUV0
憂『じゃあ、ご飯にしよっか!今日はね、おねえちゃんの好きな すきやき だよ?』
唯「わーい、やったー!!」
憂『ふふっ、お肉はたぁくさん買ってきたから、遠慮しないで食べてね?』
唯「わーい!!」
憂『ふふっ』
唯『あはははっ』
149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 21:53:29.30 ID:P/U37VUV0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ガチャ
律「たっだいまー、っと」
聡「あれ?姉ちゃん出かけてたんか?」
律「ん?いや、いま帰ってきたとこだけど……」
聡「?ま、いいや。俺今からすっごい集中して勉強するからさ。入ってくんなよな!」 バタン
律「あらまあ、色気づいちゃってまあ」
ガチャ
律「おかえり」
律「おっ?」
151 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 21:57:10.99 ID:P/U37VUV0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ガチャ
澪「ただいま」
澪「おかえり」 もみゅ
澪「ひゃあっ////」
澪「あは、ごめんごめん。でもやっぱり自分の触るのとじゃ感触違うもんだなぁ」
澪「もう //// 」
澪「で、どうだった?学校」
澪「あ、そうだ!唯が、いや唯も二人になってたんだよ!!」
澪「ええっ?私一人じゃなかったんだ……」
152 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 22:00:43.81 ID:P/U37VUV0
澪「もう部活は大騒ぎでさ」
澪「あはは、想像できる」
澪「そっちはどうだった?」
澪「うん、何もないのに学校休むのって結構新鮮でさ、ほら」
澪「わ、読んでいい?」
澪「もちろん」
澪「どれどれ、えーと…学校休んでHAPPY☆TIME……みんなは授業、私はPANO☆RAMA……」
澪「ど、どうかな?」
澪「いける!これいけるよっ!」 ぐっ
澪「そうだよな、やっぱり!私もそう思ってたんだ!」 ぐっ
155 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 22:04:08.97 ID:P/U37VUV0
澪「もう少し何かが掴めそうな気がするんだ。明日も、いいかな?もう一日」
澪「ああ!じゃあ私は学校で何か掴んでみるよ!」
澪「あっ、それもいいな!じゃあ明日帰ったら見せっこしようよ!」
澪「う、うん!ちょっと恥ずかしいけど…自分同士だし、いいかな」
澪「ああ!」
澪「うん……」
澪「……」
澪「……」
澪「……それで、今日も、その……する?」
澪「 //// 」 コクン
157 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 22:08:48.86 ID:P/U37VUV0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
律「くさいよなー」
澪「だからさぁ」
律「?」
唯「おーはよーっ!」
唯『よーっ!』
律「おっ」
唯「今日も元気!」
唯『唯ちゃんズです!!』 ビシィッ
律「おっはよ、憂ちゃん」
憂『あ、おはようございます。律さん』
唯「『ガン無視ッ!?』」
158 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 22:08:56.52 ID:P/U37VUV0
律「いやー、一日経つと新鮮味も薄れてきてなー」
唯「ひどい!」
唯『りっちゃんのオニーっ!』
律「はっはっはっ、まあそう褒めるでない」
紬「あら」
161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 22:13:53.17 ID:P/U37VUV0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
けいおんぶ!
唯「『えぐざいる!』」 ぐーりぐーり
紬「ぱちぱち」
澪「あー、なんとなくわかるけど数が…」
唯「じゃありっちゃんもほら!」
唯『ほら!』
律「あ、あたしかよ?ていうか趣旨違ってないかそれ!?」
唯「いいからー」
唯『みんなでやろうよ!ほら、澪ちゃんも!』
澪「え、ええっ?」
166 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 22:20:09.48 ID:P/U37VUV0
ガチャ
梓「遅れましたー」
唯「あずにゃん!」
唯『待ってたよー』
律「遅いぞー」
澪「日直なら仕方ないだろ?な、梓」
紬「梓ちゃんはミルクティーでいいかしら?」
梓「あ、はい………?」
梓(何か部室の雰囲気が……気のせいかな?)
168 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 22:25:36.94 ID:P/U37VUV0
紬「はい、唯ちゃんにはこれとこれね」
唯「『うっひょおおおう!!』」
梓「よかったですね、唯先輩」
唯「うん!あずにゃん!」
唯『ついにオアシスにたどり着いたって感じだよ!!』
澪「それはおおげさだろ……」
紬「あら……?」
澪「あ、いやそういう意味じゃなくてな!」
澪「うん、ムギのケーキはおいしいし!うん、大げさじゃないな!うん!」
梓「澪先輩……」
170 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 22:32:20.52 ID:P/U37VUV0
律「そっかー、二人になればムギのケーキを二つ食えるとは……誤算だった」
澪「いや、実質一つだけどな」
唯「へへーん」
唯『律ちゃんも二人になってみるー?』
梓「無茶を言いますね……」
律「いやあ、あたしはいいよ。自分が二人もいるなんてさ」
律「わ ず ら わ し く っ て 、 しょ う が な い や』
唯「むー」
唯『べんりなのにー』
律『あたしは一人でいいの。田井中律は一人だけだ』
紬「あらあら♪」
178 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 22:37:55.28 ID:P/U37VUV0
~~~~~~~~~~~~~~~~~
梓「おつかれさまです」
唯「じゃ、かえろっか!」
唯『うい、今日は何作ってくれるのかなー』
律『肉料理なんじゃないか?』
唯「えへへー、昨日はすき焼きだったんだよー♪」
梓「あ、すき焼きいいですね」
唯『えへへ、たーくさんあったんだよ、おにく!』
唯「あれぁー、まさにー、おにくの宝石箱やったぁー」
梓「…うう、なんかおなかすいてきました」
179 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 22:38:07.15 ID:P/U37VUV0
紬「あ、澪ちゃん、ちょっといいかしら」
澪「ん?」
紬「ちょっとキーボードのメンテナンスしたいから、手伝って欲しいの」
澪「ああ、いいけど……」
律『そいじゃあ澪、あたしたち先に帰ってるからー』
澪「えっ?あ、ああ!わかった!」
184 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 22:45:15.12 ID:P/U37VUV0
ガタン
澪「それじゃあムギ、このキーボードをどうするんだ?」
紬「ああ、それはいいの」
澪「えっ?」
紬「少し澪さんにお話がありますの」
澪「え……はなし、って?」
紬「……フゥ」
澪「?」
紬「あなたのところは、いつ処分するのかしら?』
澪「……え?」
189 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 22:48:50.90 ID:P/U37VUV0
澪「え…?え、なに?……なんの話?」
澪「や、やだな……なに、なんか、怖い話?」 ブルブル
紬『……フゥ』
澪「やだよ、そういうの……ね、ねえ、ムギ…?」
紬『もういいですわ』
澪「えっ」
紬『帰りましょう』
澪「う、うん……」
194 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 22:53:49.38 ID:P/U37VUV0
~~~~~~~~~~~~~~~
「「「お帰りなさいませ、お嬢様!」」」
紬『ええ。鞄を頼むわ、斉藤』
斉藤「は、ははっ」
紬『自室にいるから、食事の時間まで誰も入れないで』
斉藤「承知いたしました」
メイド「なんか琴吹家の貫禄が出てきましたね、お嬢様」
斉藤「ああ、確かにそうなのだが……しかし、何か…」
195 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 22:56:38.69 ID:P/U37VUV0
ガチャ バタン
紬『ふう…』
紬『まったく…庶民のふりも疲れますわねぇ』
紬『……ねえ?』
紬『まあ、もっとも?もうあなたにとっては関係のない世界なのですけどねぇ?』
カチャッ ガチャリ キィィィィ
ゴロン
紬「むーっ!!」
201 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 23:02:03.35 ID:P/U37VUV0
紬『おほほほほっ!ざまぁないですわね、ええっ?』
紬「む…むぅぅっ!」
紬『琴吹の愛娘が、こんなクローゼットに押し込められて、ねえ?』
しゅる
紬「ぷはっ!」
紬『ほほほっ、どう?』
紬「な、なんのつもり?こんなことをして……」
紬『こんなこと?だって私は琴吹紬だもの。琴吹紬が二人いたらおかしいでしょう?』
205 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 23:04:51.90 ID:P/U37VUV0
紬「あなたは……誰?」
紬『誰?それはこちらの台詞ですわ。あなたは、だあれ?』
紬「私は…私は琴吹紬よ!」
紬『そうね、あなたは琴吹紬。そして私も琴吹紬。そうでしょう?』
紬「……っ」
紬『どちらかがニセモノ、ということになるのかしら。この場合』
紬「……そうね、あなたよ。ニセモノは」
紬『そう?』
ドゴッ
紬「がっ!……っは!」
紬『あらあら、うふふ』
210 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 23:09:14.34 ID:P/U37VUV0
紬「はっ……はぁっ」
紬『……ねえ?ニセモノ、ホンモノって言葉がなぜ生まれるかわかるかしら?』
紬「さぁ……ね」
紬『この世に、二つも同じものがあるからよ』
紬「……っ!」
214 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 23:14:45.24 ID:P/U37VUV0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ガチャ
澪「ただいま……」
澪「おかえりー。いやー、インスピレーションがどんどん沸いてさ。曲が……」
澪「う、うん……」
澪「ん?なんか元気ないぞ?何かあった?」
澪「うん…なんか、ムギがさ……」
澪「ムギが、どうかしたのか?」
澪「うーん、なんか怖くて…怖い話してきて」
澪「ムギが?なんでそんな……またみんなで何か企んでるんじゃないか?」
澪「わかんない…。だからさ、明日はそっちが…」
澪「あ、ごめん!もう少し!もう少しで最後のサビの部分が固まりそうなんだ!!」
澪「ええーっ!?」
澪「いや本当に悪い!でもさ、ここが固まったらすっごいいい曲できるから!な!」
澪「でも……」
澪「大丈夫だよ、ムギもちょっとからかっただけだから!そういうとこあるからムギ」
澪「そうかな……」
澪「そうそう!」
216 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 23:17:29.91 ID:P/U37VUV0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
律『くさいよなー』
澪「う、うん……」
紬『あら、律ちゃん、澪ちゃん』
律『おお、ムギ。お、なんかスッキリ爽やかって感じだなー』
澪「え?別に昨日と変わらな…」
紬『ええ、おかげさまで。重荷を下ろしたような感じですわ』
律『そりゃあよかった!はっはっはっ!』
紬『おほほほほほ』
澪「あ、あは、はは……は?」
219 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 23:21:30.19 ID:P/U37VUV0
唯『おはよう、みんな!』
憂『おはようございます、みなさん!』
律『お、唯たちもか』
澪「あれ?今日は一人なのか?唯」
唯『うん、きょう はね、ひとりなの』
澪「っ?」 ゾク
紬『あらあら、それは何よりだわ、唯ちゃん』 ナデナデ
唯『えへへー』
澪「……???」
223 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 23:26:08.13 ID:P/U37VUV0
梓「おはようございます、先輩」
唯『あ、あずにゃーん!』
律『おう』
紬『ごきげんよう、梓ちゃん』
澪「おはよう…」
梓「あれ、唯先輩、今日は一人なんですか?」
唯『うん、 き ょ う 』
澪「あ、梓っ!先に行こうっ!!」 がしっ
梓「えっ?澪先輩っ!?」
だだだだだっ
唯『……』
律『……』
憂『……あは』
紬『……ふふふっ』
229 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 23:31:19.17 ID:P/U37VUV0
梓「ど、どうしたんですか、澪先輩っ!」
澪「わ、わかんないっ!わかんないよっ!!」
梓「?」
澪「あ、梓はわかんないのか?なんか、なんか変だろ、最近、みんなっ!!」
梓「……変、ですか」
澪「あ、ああ……」
230 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 23:32:04.30 ID:P/U37VUV0
梓「確かに、唯先輩がああなってから、違和感のようなものは……ずっと感じてました」
澪「や、やっぱり……」
梓「でもそんなに確かに掴める様な感覚ではなかったし、気のせいだと思ってました……けど」
澪「何か……うっ、ううっ」 ポロポロ
梓「み、澪先輩っ!?」
澪「や、やだ…やだぁっ……なんか、なんか……こわい…っ」 ポロポロポロ
梓「澪先輩……」
242 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 23:38:37.87 ID:P/U37VUV0
澪「ぐすっ…ううっ。ごめんな、梓。みっともないとこみせて…」
梓「気にしないでください。事態は深刻なんですか?」
澪「わからない…ただムギが昨日、処分がどうこうって」
梓「“処分”?」
澪「う、うん……」
梓「…穏やかじゃありませんね……」
澪「……」 ブルブル
梓「とにかく部活まで待って、様子を見ましょう」
澪「えっ、う、うん……」
梓「私も注意してみますから。何かわかったことがあったら放課後に」
澪「わ、わかったっ」
244 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 23:42:25.36 ID:P/U37VUV0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
唯『今日はわたしがケーキ二つひとりじめだよー!』
律『あっずりぃ!そこはジャンケンだろー!!』
唯『えーっ!』
紬『あらあらうふふふ』
澪(いつもと変わらない…変わらないんだけど、何か……)
澪(何か……違う)
248 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 23:44:55.51 ID:P/U37VUV0
唯『あれ?澪ちゃんケーキ食べないの?』
澪「えっ」 ビクッ
澪「あ、いやちょっと考えご……」
唯『……』
律『……』
紬『……』
澪「な、なんで……こっち、みるの」
唯『えー、みてないよう!やだなあ、澪ちゃんはー!あははは』
律『ちょっと自意識過剰なんじゃないかー?澪ー。はっはっはっはっ』
紬『うふふふふふ』
澪(や、やだ……怖い…怖い…っ) ブルブル
251 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 23:50:29.48 ID:P/U37VUV0
紬『あ、そうですわ。ねえ、澪ちゃん?』
澪「な、なに……?」
紬『今日もキーボードのメンテナンス……手伝って、いただけるかしら?』
澪「……っ」
律『なんだよー、澪は友達がいがないなー』
唯『はーい、私も手伝うよ、ムギちゃん』
律『じゃあこの律さんも参加するぜー』
紬『ありがとう、でも私は澪ちゃん に も 手伝ってほしいの』
澪「わ、わたっ…し、は」
唯『……』
律『……』
紬『……』
澪「ひ、ひっ」
252 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/18(日) 23:54:46.24 ID:P/U37VUV0
バンッ!
梓「澪先輩は私と約束してるんですっ!!」
紬『梓ちゃん?』
梓「すっごくかわいい限定グッズが期間限定で早く行かないと売り切れるんです!行きましょう!!」
澪「あ、う、うんっ!」
梓「そういうわけでごめんなさいお先に失礼しますっ!!」
ガチャ バタン!!
唯『……』
律『……』
紬『……チッ』
258 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 00:02:32.32 ID:HwYoLNln0 [1/19]
~~~~~~~~~~~~~~~
ガチャ バタン!
澪「あっ、おかえ……」
澪「はぁ、はぁ、はぁっ!」
梓「ふぅ、ふぅ……はぁっ」
澪「あ、梓?」
梓「澪先輩っ!?じゃ、じゃあ澪先輩も…」
澪「はぁ、はぁ……ああ、二人になってたんだ。唯と同じ日に……」
梓「そんな……!」
261 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 00:05:45.62 ID:HwYoLNln0 [2/19]
澪「なんか変だって言われても…なぁ?」
澪「いや、本当に何か変なんだよ!異様な雰囲気なんだ!」
澪「やっぱさ、律あたりが仕組んで驚かそうとしてるんじゃないのか?」
澪「違うよ!そういう雰囲気じゃないんだったらあ!!」
澪「やれやれ、自分のことながらこの怖がりようは……どうしたものか」
梓「違います」
澪「え?」
梓「あれが律先輩の仕組みなら、私は先輩がたを軽蔑します」
澪「………そんなに、おかしいのか?」
梓「…」 コクン
269 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 00:10:23.46 ID:HwYoLNln0 [3/19]
澪「コワイコワイコワイコワイ」 ブルブルブルブル
澪「なるほど……」
梓「明らかにおかしいんです。ムギ先輩だけじゃなく、律先輩も、唯先輩も」
澪「今日は唯が来なかったのか?」
梓「はい」
澪「それはな ん で」
澪「ひいいいいいいいいいいいいいいいいいいっ!!!」
澪「うわあっ!!」
梓「み、澪先輩っ!?」
澪「きこえないきこえないきこえないきこえないきこえないっ!!」
澪「な、なんなんだ……」
梓「………」
274 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 00:16:02.48 ID:HwYoLNln0 [4/19]
梓「唯先輩の家に行ってみましょう」
澪「唯の家に?」
梓「何か…鍵が見つかりそうな気がします」
澪「うーん…そうだな。風邪でもひいてるなら見舞いに行かなきゃ」
梓「そうですね。お見舞いに行くんです」
澪「そうすると……」 チラッ
澪「やだ!やだやだやだっ!!」 ブルブル
澪「わかった。あたしがいくよ」
梓「留守番お願いします。澪先輩」
澪「コクコクコク」
澪「ところで梓。こいつを見てくれ」
梓「あ、はい。えーと……砂浜☆サボタージュ……」
澪「どう思う?」
梓「行きましょう」 ポイッ
澪「あっ……」
278 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 00:19:42.80 ID:HwYoLNln0 [5/19]
~~~~~~~~~~~~~~~~~
澪「まぁ確かに緊急事態だしな…無理もないよな…後で読んでくれるよな、きっと……」 ブツブツ
梓「つきましたよ、澪先輩。ここです」
澪「ああ。久しぶりだな、唯の家くるのも」
梓「で、どうしますか?澪せんぱ」
ピン ポーン
梓「ぅええっ!?」
澪「ん?まずかった?」
梓「い、いえ……」
澪(そうだ、唯と憂ちゃんにも読んでもらおうっ!) ムフー
279 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 00:22:16.37 ID:HwYoLNln0 [6/19]
憂『はーい』
ガチャ
澪「あ、憂ちゃん」
憂『澪さん!に梓ちゃんも!どうしたの?』
梓「ほ、ほら。唯先輩が休んでたから、お見舞いに……」
澪「ついでにその、見せたいものがさ」 モジモジ
憂『?とりあえず立ち話もなんですから、中にどうぞ』 ニコ
282 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 00:23:31.20 ID:HwYoLNln0 [7/19]
スタ スタ
澪「別にどこもおかしいとこないよな」
梓「澪先輩っ!!」
憂『?』
唯『あーっ、あずにゃんだー』 タタタッ
梓「あ、唯先輩っ」
ぎゅうっ
唯『えへへー』
梓「わっ、せんぱいっ!もうっ」
澪「いつも通りだよなぁ」
283 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 00:25:26.36 ID:HwYoLNln0 [8/19]
憂『お茶をどうぞ』 コト
澪「あ、どうも」
澪「それでさあ」
澪「ちょっと見て貰いたいものがあってさ」 ぴら
唯『えー、なになに?』
憂『砂浜☆サボタージュ……?』
梓「澪先輩……」
澪「な、なんだよ!いいだろ?」
286 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 00:30:13.74 ID:HwYoLNln0 [9/19]
………………………
………………
………
唯『すっごくいいと思うっ!』 キラキラ
憂『はうぅ、(キラキラしてるおねえちゃん) ステキ……』
澪「いやー、はっはっはっ」 テレテレ
ゴクゴクゴクッ、ダン!
梓「そんなことよりもですっ!!」
唯『わっ、びっくりしたっ』
憂『どうしたの?梓ちゃん』
梓「も う 一 人 の唯先輩は、どこなんですかっ!!」
唯『……』
憂『……』
梓「わ た し た ち は……そ…れ………」 パタン
あ、梓? おい! あ ず さ
288 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 00:35:50.00 ID:HwYoLNln0 [10/19]
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
梓「はっ!!」 がばっ
梓「こ、ここ…は……はっ!」
憂『もう、いきなり寝ちゃうからびっくりしたよ』
唯『夜はちゃんと寝ないとだめだよ?あずにゃん』
梓「……み、澪先輩はっ!?」
唯『え?』
梓「澪先輩は、どこですかっ!!?」
289 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 00:35:55.40 ID:HwYoLNln0 [11/19]
唯『あはは、やだなあ、あずにゃんは』
憂『澪さんなら、ちゃん と いる じゃ ない』
梓「えっ……」
唯『お う ち に』
梓「……っ!」
だっ
憂『あはっ』
唯『あずにゃん、ばいばーい』
290 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 00:36:39.05 ID:HwYoLNln0 [12/19]
梓(知られてた!知られてた!知られてたっ!)
梓(澪先輩が二人いることも、もう一人の先輩が家にいることも、全部知られてたっ!!)
梓「先輩っ…先輩っ……」
ダン! ダンダン!!
梓「澪先輩!私ですっ!梓ですっ!開けてくださいっ!!」
ウフフ……アハハ……
梓「声っ…?」
ガチャ
梓「あいてる……」
292 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 00:37:21.26 ID:HwYoLNln0 [13/19]
梓「こ、これ……は」
紬『あらぁ、梓ちゃん』
律『澪がなんか元気ないからさ、励ましに来てやったんだ』
澪『あ、梓……私…私っ』 グス グス
律『ほら、もう泣くなって』
紬『もう怖いことはないのよ?もう安心なの』
澪『う、うう…うううっ』
梓「澪…先輩……」
だっ
澪『あ、あずさぁっ!!』
紬『あらあら』
律『ふふふっ』
296 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 00:38:49.22 ID:HwYoLNln0 [14/19]
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
律『見て見てー!じゃーん!年越しライブー!』
唯『おおーっ!!』
紬『まぁ!』
澪『……』
律『中学の時の友達がさぁー……』
梓「……」
297 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 00:39:22.86 ID:HwYoLNln0 [15/19]
あれから数日が経ちましたが、軽音部は相変わらずです。
はた目にはいつも通りの軽音部なのに…………
梓「いつか…化けの皮を剥いでやります」
唯『え?何か言った?あずにゃん』
梓「なんでもないですっ…」
……でも、いちばん不安なのは
梓「私がこの軽音部に、どこか居心地の良さを 感 じ て い る こ と 』
fin
342 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 01:09:45.97 ID:eCHl3bly0 [1/6]
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ほうかご!!
澪(このままじゃだめだ…)
澪『梓…』
梓「はい。』
澪『みんなを助けよう』
344 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 01:14:44.72 ID:eCHl3bly0 [2/6]
澪『元のみんなは紬の別荘に幽閉されているらしい…』
梓「でも、このままでいい気がします』
澪『!?』
348 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 01:20:17.80 ID:eCHl3bly0 [3/6]
梓「最近、違和感を感じなくなってきたんです。』
梓「今いる先輩たちもやっぱり先輩たちですし…』
パッシッ
澪『っ……私一人でどうにかする!梓のバカ…』
タッタッタッ
梓「澪さん…』
353 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 01:30:02.75 ID:eCHl3bly0 [4/6]
澪『とりあえず今の唯・憂・律・紬は信用できない…』
澪『さわ子先生…』
次の日の放課後
さわ子「にわかには信じがたいけど…確かに何か違和感を感じていたの」
さわ子「あなたのいうことを信じるわ」
澪『だけどどうすれば…』
さわ子「とりあえずそこの別荘で合宿を提案してみたらどう?」
355 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 01:34:15.83 ID:eCHl3bly0 [5/6]
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
澪『というわけで次の合宿はそこの別荘でやろうと思う!』
唯『わーい!がっしゅく♪がっしゅく♪』
律『唯!水着は忘れるなよ!』
唯『分かってるよ!律ちゃん!』
紬『ええ…いいわ。』
357 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 01:39:54.42 ID:eCHl3bly0 [6/6]
梓『澪先輩、この後買い物に付き合ってもらえませんか?」
澪『うん、いいよ…』
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
梓『さっき話してたあの別荘って…」
澪『ああ、みんなが幽閉されていると…思う』
澪『私はそこでみんなを助けたいと思ってる。』
梓『……」
澪『あ…!梓はその日は休んでも構わないよ、きっと危険な目に合うと思うし。』
梓『……なこと…そんなことないです!」
梓『私もみんなを助けます!」
360 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 01:52:47.82 ID:qzGboSByO [2/4]
携帯からにします
~~~~~~~~~~
がっしゅく!!
律『着いた!』
唯『早速遊ぼうか』
梓『練習はしないんですか!」
紬『私も皆と遊びたいわ』
澪『紬まで…梓は二人で練習しとくか』
梓『はい、お願いします」
364 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 02:00:31.00 ID:qzGboSByO [3/4]
ベンっベンっ
ジャジャーン♪
澪『梓はギターのハイがちょっときついかな、あと歪みがもう少し弱くてもいいかも』
梓『ありがとうございます、あの…」
澪『今日の夜だ』
梓『!」
澪『今日の夜みんなを助け出す』
澪『さわこ先生から聞いたんだけど別荘のどこかに地下室があるらしい』
澪『あと…これもさわこ先生が』
サラッ
梓『これは何ですか」
澪『睡眠薬だ、3人のカレーにはこれをまぜようと思う』
梓『みんなが寝たあとに探し出すってわけですね」
澪『ああ、そういうわけだ』
381 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 12:04:57.20 ID:FJi5Z8ZAO [1/22]
まよなか!
三人『クー…スゥー…』
澪『…みんな寝たな』
梓『はい」
澪『それじゃ…行こう』
382 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 12:11:53.26 ID:FJi5Z8ZAO [2/22]
澪『昼間にさりげなくこの別荘を調べてみたんだけど、別荘内にそれらしきところはなかった』
澪『あと考えられるのは…ここ、外の物置小屋だ』
梓『…物置小屋っていうか、ちょっとした家ですよね」
澪『でも当たり前だけど鍵がかかってる』
澪『なので、窓から入ろうと思うんだ』
梓『澪先輩、こっちにハシゴがありました」
澪『よし、行こう』
383 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 12:19:31.30 ID:FJi5Z8ZAO [3/22]
澪『よっ…と。案の定こっちにも鍵がかかってるな』
澪『(ゴソゴソ)拾っておいた石で…』
ガシャーン!
澪『よし。行こう、梓』
梓『は、はい」
梓(澪先輩、いつもより過激…)
384 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 12:25:14.86 ID:FJi5Z8ZAO [4/22]
梓『うわぁ…中はやっぱり真っ暗ですね」
澪『だだだだだ大丈夫だぞ、わっ、私がついてるから!』ガクガクブルブル
梓『(…思いっきり服の裾つかまれてる)はい、頼りにしてるです」
ガサゴソガサゴソガサゴソガサゴソ
梓『ん…? み、澪先輩!」
澪『ひゃあっ!? ななな何っ!?』
385 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 12:32:27.55 ID:FJi5Z8ZAO [5/22]
澪『…ん? これは…床に扉?』
梓『鍵は…かかってないみたいですね。行ってみましょう」ギギィ…
澪『か、懐中電灯の電池は…』
梓『大丈夫ですよ、予備は大量にあります。さ、行きますよ!」
カツーン カツーン カツーン ……
ガチャッ…キィィィィ…
『う ふ ふ』
386 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 12:41:03.08 ID:FJi5Z8ZAO [6/22]
澪『な、長いな…』
梓『どこまで続いてるんですかね…」
………
梓『…あれ? 今何か聞こえませんでしたか?」
澪『ヒイッ!や、やめてくれよ!』
……ぉ………ぁ……
梓『やっぱり何か聞こえます!」ダッ
澪『ちょ、待ってくれよ~!』
388 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 12:55:04.16 ID:FJi5Z8ZAO [7/22]
梓『あれは…地下牢?」ダダッ
唯「あ…あず…にゃん…?」
澪「梓…だって…?」
律「くそっ…誰か…来たかと思っ…たら…」
憂「お姉ちゃん…には…指一本…触らせないんだから…」
梓「ヒュー…ヒュー…」
紬「…私たち…ついに…お終いなのかしら…」
梓『ま、待ってください。私たちは先輩がたを助けにきたんです」
389 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 13:02:29.11 ID:FJi5Z8ZAO [8/22]
律「私たちを…助けに…?」
梓『はい。 もう一人の澪 先輩も 今来ます」
澪「ヒッ!」
紬「梓ちゃん…あなた…」
梓『あ 、 あれ? 私は みなさんを たす けに』
唯(ガクガクブルブル)
梓『ゆ いせんぱい な んで そんな め で わたしを』
『―ようやくこっちに来たか』
391 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 13:08:01.50 ID:FJi5Z8ZAO [9/22]
梓『澪先輩…?』
澪『私たちが―お前が『唯』たちを警戒していたことを、『唯』たちが気がついてないと思わなかったか?』
律『物置小屋のそばにハシゴがあったのはラッキーだとおもった?』
紬『窓ガラスを割ったのに、セキュリティーの一つも発動しないのも変に思わなかったかしら』
唯『もー、あずにゃんは『あずにゃん』でもあずにゃんなんだから!』
392 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 13:19:14.14 ID:FJi5Z8ZAO [10/22]
律『いやー、でもマジで焦ったよなぁ』
澪『そうそう。まさか梓だけ『不完全』なままだとは思わなかったよ』
憂『一緒にいる時間が短かったんですね。私たちみたいにずっと一緒にいればよかったのに』
唯『でも、これであずにゃんは『完全』になったんだよね!』
紬『ええ。「梓」ちゃんと顔を合わせることで梓ちゃんは『梓』ちゃんになったわ』
律『じゃー最後に確認だ!おい、』
律・澪・唯・憂・紬『『『『『あなたは だあれ ?』』』』』
394 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 13:34:47.36 ID:FJi5Z8ZAO [11/22]
梓『みなさん、ご心配おかけしました。私は梓。中野梓です!』
紬『うふふ、はじめまして…かしらね』
澪『しかし、何もこんな回りくどいやり方しなくてもよかったのに』
唯『誰かに強要されちゃダメなんだよ。あくまで自然に会うようにしないと』
律『よっし!これで全員だな!』
唯『ねーねー律っちゃん、あの人たちはどうすんの?』
澪「」ギクリ
律『あー、梓が『完全』になったらもういいや。処分するか』
律「ははっ…こりゃあれだ、\(^o^)/オワタってやつだな…」
憂『斧持ってきましたー』ガチャガチャ
396 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 13:50:36.80 ID:FJi5Z8ZAO [12/22]
唯『うー、重いー』
憂『ほらお姉ちゃん、私が一緒に持ってあげる(お姉ちゃんが近いお姉ちゃんの匂いお姉ちゃんの手柔らかいお姉ちゃん大好きハァハァ)』
律『さて、覚悟はいいかね律っちゃん隊員』
律「いいわけ…ないだろ…クソ」
澪『何日も飲まず食わずで閉じ込めてたのにまだ元気だなー。律らしいっちゃらしいけど』
律『え~?私あんなんか?』
唯『あんなんだね』
紬『あんなんよね』
澪『あんなんだな』
梓『あんなんです』
律『まさかの即答×4ッ!?』
憂『クスクス』
律『う~…ま、まあ気を取り直して!さっさとこいつら処分しちゃおうぜ』
唯『へ~い』
梓『それじゃあみなさん…さようなら』
ブンッ!
399 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 14:04:10.54 ID:FJi5Z8ZAO [13/22]
ガキッ!
梓『ーーーッ!』
律『だ、誰だっ!?』
さわ子「ごめんね、そのコたち私の教え子なのよ。だからここで見殺しにするわけには行かないの」
唯「さわちゃん!」
紬『先生の教え子なら、今目の前にいるじゃないですか。私たちが』
さわ子「いいえ、あなた達は『違う』わ。私にはわかるのよ」
澪『ハハハ、やだなあ。何を訳分からないことを言ってるんですか』
澪『私た ちが あなた の 教え 子 なんです よ』
唯『さわ ちゃん な にを いっ てるの ?』
さわ子「あちゃあ…こりゃ相当キてるわね」
402 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 14:19:29.10 ID:FJi5Z8ZAO [14/22]
さわ子「それじゃあ、ちゃっちゃと片づけちゃいましょう」
澪『かた づ ける ?』
律『い み がわか らないな』
憂『もうい いで す あ なたはいら ない』
さわ子「斉藤さーん、出番ですよー」
斉藤「チェストォォォォ!」ズバァ!
憂『ギャアアアアアア!』シュウウウ
さわ子「琴吹家に代々伝わる霊刀…すごい力ねぇ」
403 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 14:29:55.62 ID:FJi5Z8ZAO [15/22]
※※※※※斉藤無双中※※※※※
斉藤「…ム」
紬『斉藤 さん わたしを 斬るの?』
紬『わたし は 「紬」よ り 琴吹家の 後継 者 に ふさわしいの に?』
斉藤「……」
斉藤「確かに、あなたは琴吹家の後継者にふさわしい貫禄をもっておられた」
紬『だった ら 斬 るのは わたし じゃない わよね』
斉藤「…しかしながら」
斉藤「私がお仕えすると決めたのは、「琴吹家の後継者」ではなく「琴吹紬」なのです」
紬『…「琴吹紬」』
紬『わたしは 琴吹紬 には なれ なかったの ね』
斉藤「―御免」
ズバッ!
405 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 14:40:01.42 ID:FJi5Z8ZAO [16/22]
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
~~~~~~~~~~~~~
よくじつ!
唯「あずにゃんの様子はどお?」
律「ああ、何日か休めば大丈夫だってさ」
澪「」フラフラ
唯「澪ちゃんはまだショックから立ち直れてないみたい」
紬「でも…結局あれは何だったのかしら」
律「さわちゃんは何か知ってる風だったよな」
唯「あ、ムギちゃんの執事さんもいたよー」
紬「じゃあ、そのあたりを含めて放課後聞きに行きましょう」
406 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 14:49:20.45 ID:FJi5Z8ZAO [17/22]
ほうかご!
しょくいんしつ!
紬「山中先生、お伺いしたいことがあります」
さわ子「…来るとは思ったわ。聞きたいのは昨日の件ね」
紬「はい。それと、斉藤さんのことも」
さわ子「わかったわ。全部話してあげる。―でもその前に」
四人「?」
さわ子「音楽室にいきましょ?あ、私はミルクティーお願いね♪」
407 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 14:55:26.07 ID:FJi5Z8ZAO [18/22]
おんがくしつ!
さわ子「ん~、おいしっ」
律「で?結局あれは何だったんだ?」
さわ子「え~とね…その」
澪「?何か歯切れが悪いですね」
さわ子「あなた達…この前、部室の掃除したわよね」
唯「あ、した!大変だった!」
さわ子「で…これくらいの鏡見つけなかった?」
澪「鏡?」
律「…あ、あったなそういえば。なんか変わったデザインだからみんなで覗きこんだっけ」
唯「途中、様子を見にきた憂も見てたよね」
律「…って」
澪「まさか」
唯「あれのせい!?」
408 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 15:02:28.27 ID:FJi5Z8ZAO [19/22]
さわ子「いやぁ…あれさぁ、私たちが軽音部だった頃の一時期、オカルト路線にハマってね」
さわ子「いろんな所から怪しげなオカルト商品を集めてたのよ。あの鏡もその一つでね?」
さわ子「もちろんほとんどの商品がインチキでね。あの鏡は「もう一人の自分が具現化する鏡」って触れ込みだったんだけど」
さわ子「どーせこれもインチキ商品だろうってんで、試すことなくしまわれたのよ」
さわ子「それがまさか本物で、今になって出てくるなんてねー…ゴメンね?」
律「ってことは…」
四人「「「「お前が原因かぁぁぁ!」」」」
さわ子「だから謝ってるじゃない」
409 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 15:12:15.83 ID:FJi5Z8ZAO [20/22]
さわ子「秋山さん…いえ、『澪』から話を聞いたときピンときたわ。でもそうだとしたら私じゃ何もできない」
さわ子「そこで、斉藤さんに相談したのよ。琴吹家の人脈ならどうにかできると思ってね」
さわ子「…まあ、琴吹家に代々伝わる霊刀なんてものがあるとは思わなかったけど」
紬「あ、じゃあ私たちに合宿するように言ったのは…」
さわ子「そう、時間稼ぎ。『鏡』たちが合宿の準備をしてる間にこっちも準備を整えさせてもらったってわけ」
律「はぁー…策士というか何というか…」
さわ子「大人の女を甘く見ちゃダメよ?」フフン
410 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/19(月) 15:15:57.03 ID:FJi5Z8ZAO [21/22]
さわ子「ま、とりあえず大団円ってことでいいじゃない!琴吹さん、ミルクティーお代わり」
律「…ま、いいか。終わりよければ全て良しだ」
唯「ケーキおいしい」モグモグ
憂「…二人のお姉ちゃん…最高だったなぁ…ハァハァ」
おしまい!ありがとうございました。
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