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ゲンドウ「そうだ。久しぶりだなシンジ」シンジ「…長谷川さん?」実質3スレ目 1

1 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/11(日) 15:30:49.05 ID:bz19SoAO [1/15]
VIPに次スレ立てといて100そこらで寝落ちしたマダオです。
何とか完結させたくて製作に移行しました。なにとぞご容赦下さい。

前前スレ
http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1267880796/
前スレ
http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1270735824/l50

2 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/11(日) 15:36:44.69 ID:bz19SoAO [2/15]
《シンクロ率テスト》

シンジ『…』
アスカ『…』
綾波『…』


リツコ「…」

ミサト「…不思議よねー…」

リツコ「何が?」

ミサト「シンジ君よ。シンクロ率はアスカのほうがよっぽど上、レイとほとんど変わらないのに、あの活躍ぶり…」

リツコ「イメージの力かしらね」

3 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/11(日) 15:39:54.48 ID:bz19SoAO
ミサト「…イメージ?」

リツコ「彼の頭の中によほど具体的な強さのイメージがあるか…或いは」

ミサト「或いは?」

リツコ「彼自身の強さがシンクロ率の低さを補っているとか」

ミサト「そんな…いくら破天荒な性格だからって…ただの中学生よ?」

リツコ「本当にそう思ってる?

お疲れ様三人とも。上がっていいわよ」

4 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/11(日) 15:49:17.84 ID:bz19SoAO
《ネルフ・エレベーターホール》

シンジ「お疲れー。綾波は?」

アスカ「さあ?終わったらどっか行ってそれっきり」

シンジ「ふうん」

アスカ「…何よ。別にアタシはファーストとは何でもないんだから」

シンジ「…ねえツンデレの使いどころ間違えてない?それともマジで百合ルート?」

アスカ「うるさい黙れ。そのまま[ピーーー]」

シンジ「お前が[ピーーー]。千の風になれ」

アスカ「お前がもっと[ピーーー]。教会で復活して所持金半額になれ」

ポーン

5 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/11(日) 15:58:34.72 ID:bz19SoAO
《エレベーター内》

シンジ「アレだよね。この[ピーーー]って銀魂本編みたいでいいよね」

アスカ「本当黙らすわよアンタ。

にしてもアンタのあのシンクロ率なによ。寝てたんじゃないの?」

シンジ「さー、あんなもんじゃないの」ポリポリ

アスカ「…言っとくけど、足手まといにならないでよね。
ファーストはともかく、アンタの戦ってるところまだ一度も見てないんだから」

シンジ「はいはい。初号機の修理も終わったことだし、次はせいぜい気張るとしますよっと」

アスカ「…」イライラ

ブツン…

6 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/11(日) 16:03:52.00 ID:bz19SoAO
《エレベーター停止》

シンジ「…アレ?」

アスカ「ちょっと…何よこれ」

カチッ カチッカチッ

アスカ「動かないじゃない!?」

シンジ「…停電?」

アスカ「んもう!しょうがないわね!…ま、すぐに予備に切り替わるでしょ」

シンジ「…え、またTo Loveる展開?」

7 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/11(日) 16:13:57.27 ID:bz19SoAO
《10分後》

シンジ「…」

アスカ「ちょっとおかしいわよこれ!?停電の復旧にこんなにかかるなんて…」

シンジ「蒸し暑…」

アスカ「…まさか…使徒?」ガサゴソ

シンジ「何それ」

アスカ「緊急時のマニュアルよ!?アンタも早く出しなさい!」

シンジ「あ?…ああアレね。

ラーメンこぼして捨てた」

メリメリメリ

アスカ「真面目にやんなさい」

8 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/11(日) 16:32:36.51 ID:bz19SoAO
アスカ「とにかく何とか発令所まで行かないと」

シンジ「っていってもエレベーターが動かなきゃねえ」

アスカ「わかってるわよそんなこと!
…このっこのっ!」ガンガン

アスカ「他には…上か。シンジ!ちょっと踏み台になりなさい!」

シンジ「あ?いやいやそういうお約束の展開いいから」
アスカ「ハァ!?」

シンジ「どーせ下見たらコロスとか言うんだろ?んでいざ乗っかったら」

土台の僕フラフラ

ちょっと!どこ触ってキャァッ!?

イタタ…

くんずほぐれずな体勢

シンジ「とかスヴェンの支配眼じゃなくても流れ見え見えなんだよ未来見えちゃったよ」

アスカ「…」イライライラ

9 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/11(日) 16:43:24.92 ID:bz19SoAO
アスカ「ああそう…!?
じゃあ無敵のシンジ様はどうやってこの状況を乗り切るワケ…!?」イライライライラ

シンジ「上をこじ開けりゃいいでしょ。ちょっと下がってて」

スッ

アスカ「…アンタ馬鹿ァ?木刀なんかで」

シンジ「はあァァァ!!!!」

ボゴォォォンン

アスカ「…」ポカン

シンジ「よっ」ヒョイ ヒョイ

シンジ「ホレ、早く登った登った」

アスカ「…嘘でしょ」ポカン

10 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/11(日) 17:04:37.89 ID:bz19SoAO
《やはり使徒が攻めてきていたようです》

リツコ「良かった、間に合ったのね。
…レイは一緒じゃないの?」

シンジ「来てないんですか?」

アスカ「…着替えてからは一緒じゃないわ」

リツコ「ミサトも戻ってこないし…仕方がないわ。二人で出撃して頂戴」

シンジ「出撃って…停電したままでエヴァが出せるんですか?」

リツコ「問題ないわ。見て」

オーエス オーエス

ゲンドウ「…っ!…っ!」
ネルフ職員「せーのっ!」

リツコ「あなた達が戻ってくると信じて、準備していたのよ。
シンジ君、あなたが以前から注文してあった刀も完成しているわ。マゴロク・E・ソード。
二人とも頼んだわよ」

シンジ「りょーかい」

アスカ「…了解」

11 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/11(日) 17:21:40.10 ID:bz19SoAO
《対マトリエル戦》

シンジ「縦穴の真上から溶解液か…面倒な相手だこと」

アスカ「…シンジ。アタシが前に出てATフィールドを中和するわ。その隙にパレットガンで攻撃して」

シンジ「は?前に出るって…危ないだろ」

アスカ「だからよ!アンタにはさっきの借りを返しておかないとね」

シンジ「…アスカもアスカで面倒くさいなァ」

アスカ「何ですって…」

シンジ「面倒くさいって言ったんだよ。
アスカ…前に綾波にも言ったけどな、女を盾にして陰から撃つなんて性に合わないんだ、僕は。
それに…」

12 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/11(日) 17:30:02.55 ID:bz19SoAO
アスカ「それに…何よ」ギリッ

シンジ「…新品の刀、使ってみたくてしょうがないのさ」ニタッ

シンジ「バックアップ頼むわ。よっ!」

アスカ「ま、待ちなさ…!?」

シンジ「うおおぉぉぉ!!!?」

フォンッ フォンッ

アスカ「(さ、三角飛びで登りながら溶解液を斬ってる!?)」

シンジ「そらよおォォォッッ!!!!」

ズンッ

ボカーン



アスカ「何なのよ…何なのよアンタ…!?」

13 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/11(日) 17:53:46.14 ID:bz19SoAO
《その頃のミサトさんは元彼に口説かれていたようです》

ミサト「…何よそれ…まるで自分が命を落とすみたいな…」

加持「別に。ただ、そういう覚悟があるってだけさ」

ミサト「ふうん、まあいいわ…。
ところで真面目な話してる時に悪いんだけど…」


ミサト「ここで、ウンコしてもいいかな」


加持「」

加持「かっ、葛城…!?
別れてから性癖が変わったとかそういうアレじゃないよな!?」
ミサト「ちょっふざけないでマジこれヤバいから!!!?マジこれキてるから!!!?」」

《その頃の綾波は身動きがつかなかったようです》

綾波「…」

綾波「…紙がない」

綾波「…碇司令にウォシュレッポの設置を申請しなきゃ」

21 名前:本当ありがとうございます 不意打ちで投下[sage] 投稿日:2010/04/13(火) 01:24:16.34 ID:jDkyp6AO [1/8]
《葛城家の朝》

アスカ「…シンジィ~ごはんまだァ~?」

ミサト「アスカ…お願いだから大きい声出さないで…頭に響くから…」

綾波「…碇君、何か手伝うことはある?」




シンジ「何だこの状況」

22 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/13(火) 01:34:36.15 ID:jDkyp6AO [2/8]
シンジ「…ねえ、なし崩しでアスカが一緒に生活してるとかさ、僕の部屋が勝手に物置に移動してるとかさ、
綾波が朝ご飯食べに来てるとかさ、そもそも3スレ目にしてようやくATフィールドって単語が出てきたとかさ。
もう色々ありすぎてどこからツッこめばいいかアレなんだけど、ねえその辺どうなの?」

ミサト「あー駄目だわこれ…ちょっとシャワー浴びてくる」

アスカ「もーミサトもお酒の量くらい考えなさいよねー」

綾波「お茶碗、並べたわ。おかずに卵焼きはある?」

シンジ「聞き流してんじゃねーよお前ら。

卵焼きね、ハイハイ…」

23 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/13(火) 01:41:22.65 ID:jDkyp6AO [3/8]
シンジ「…卵焼きか」



《シンジの回想・万事屋》

「こんにちは~」

シンジ「あ、はーい…?」

お妙「…あら?あなたもしかして…」

シンジ「えっと…ごめんなさい、どちら様でしょう…?」

神楽「アネゴォ!」ダキッ
お妙「あらあら神楽ちゃんたら」

シンジ「…?神楽ちゃんのお姉さん…ですか?」

お妙「えっ?
うふふ、そうじゃないわ。まあ神楽ちゃんはかわいい妹分だけど」
新八「あれ、姉上?」
銀時「オウ、どしたァ?」
シンジ「えっ?えっ?」

24 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/13(火) 01:49:40.17 ID:jDkyp6AO [4/8]
シンジ「新八さんのお姉さんだったんですね…ごめんなさい勘違いして」

お妙「いいのよ。はじめまして、志村新八の姉の妙といいます」ニコ

シンジ「あ、えと…碇シンジ…です」

お妙「あら、あなたもシンちゃんなのね」

新八「アハハ、そうですね」

シンジ「…」

神楽「オイ、何いっちょまえに赤くなってるアルかシン坊」

シンジ「ちょっ、やっ、違うよ神楽ちゃん!?」

お妙「うふふ。これからよろしくね、シンジ君」ニコニコ

シンジ「よ、よろしくお願いします…

(キレイな人だなあ…)」

銀時「んで?今日はどした?」

お妙「ああ、そうだったわ。

ハイこれ、差し入れ持ってきたの」

25 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/13(火) 02:02:04.46 ID:jDkyp6AO [5/8]
シンジ「わぁ、ありがとうございます」

ガタガタガタッ

神楽「私!ちょっと茶ァ淹れてくるネ!?」

銀時「いいって!?ここ俺んちだから俺がやるからお前座ってろって!?」

新八「いやいやいやこういうのは下っ端の僕が!?雑用係の僕が!?」

グワシッ

お妙「逃がさないわよ~」ニコニコ

シンジ「…あの、三人ともどうしたんですか…?せっかくの差し入れですから頂きましょうよ」


銀時「あ…そだな…。
んじゃ、新入りのシンジから遠慮なく…」

シンジ「は?はぁ…それじゃ失礼して…」

カパッ

ズドオオオオンンン

シンジ「…」

26 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/13(火) 02:19:39.56 ID:jDkyp6AO [6/8]
シンジ「ええと…お妙さん…コレって…」

お妙「卵焼きよ」ニコニコ

ズドオオオオンンン

シンジ「(あの、銀さん…僕かぶき町に来て日が浅いんですけど…何ですかコレ。ズドオオオオンンンとか聞こえるんですけど。
かぶき町じゃダークマターの事を隠語で卵焼きとか呼ぶんですか)」チラッ

銀時「(いーやそれは卵だ。焼けた卵だ。
もしくはかわいそうな卵だ)」チラッ

神楽「(腹ァ決めるネシン坊…これはお前がかぶき町で生きていく上で乗り越えなきゃならねー試練アル)」チラッ

新八「(いや無理して食べちゃダメだよシンジ君!?
こればっかりはハードル高すぎるよ!?僕みたいに目が悪くなるよ!?)」チラッ

お妙「さ、召し上がれ」ニコニコ



シンジ「あ、ありがとうございます…

…いただきまーす…!!!!」


逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ
逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ
逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ
逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ

逃げちゃダメだッッッ!!!?

ガリッ

27 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/13(火) 02:31:37.45 ID:jDkyp6AO [7/8]



シンジ「…」グスッ

アスカ「ちょっ、シンジ何泣いてるのよ!?」

シンジ「…いやあ…卵焼きが黄色いなあ、って…!
黄色く焼けて…良かったなあって…!」ポロポロ

ミサト「何があったのシンちゃァァァんん!!!?お姉さんに話してごらんなさい!!!?」

綾波「碇君が…壊れた」オロオロ

ピンポーン

28 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/13(火) 03:08:33.49 ID:jDkyp6AO [8/8]
トウジ「シーンージーくーん」
ケンスケ「がっこーいこー」

アスカ「帰れ。今それどころじゃないから」

トウジ「何でやねん!?」

ミサト「あ、あのね二人とも。シンちゃんちょーっち具合がよくないから今日は休ませようかなーって…」

ケンスケ「え、風邪かなんかですか?」

ミサト「んー風邪っていえば風邪かしらー?なんていうか心が風邪をひいた的な?」

シンジ「いや人聞きの悪いこと言わんで下さい。平気ですから」

綾波「…本当に?」

ミサト「本当の本当に大丈夫?」

トウジ「…朝っぱらから何しとん碇センセ。
若いおなご三人に囲まれてハーレムやん。真中やん。結城リトやん」

ケンスケ「ホント、うらやましい限り…

ってあああ!!!?」

アスカ「今度は何よ…!?」

ケンスケ「ミサトさん!昇進おめでとうございますっ!」

30 名前:復活しましたね[sage] 投稿日:2010/04/16(金) 09:26:57.26 ID:iP2IMcAO [1/16]
《ミサトさんは出世したようです》

トウジ「何の話をしとるんや」

ケンスケ「襟の階級章が見えないのかよ!?一尉から三佐に昇進されたんだ!!」

アスカ「そうなの?」

ミサト「あはは…まっね」

ケンスケ「よし!今夜は葛城三佐の昇進パーティーだ!焼き肉だ焼き肉!」

綾波「お肉は嫌い…」
ヤイノ ヤイノ

ミサト「…」

31 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/16(金) 09:29:17.92 ID:iP2IMcAO [2/16]
シンジ「出世ですか。おめでとうございます、ミサトさん」

ミサト「ンッ、ありがと」

シンジ「でもなんか…嬉しそうにゃ見えないですね」

ミサト「そう…?

…そうね。上に認められるのは嬉しいけど、それがネルフにいる理由じゃないから」

シンジ「ネルフにいる理由…?」

ミサト「まーねー。さっ!みんなそろそろ出ないと遅刻するわよん!」

32 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/16(金) 09:45:33.94 ID:iP2IMcAO [3/16]
《その夜》

ケンスケ「では一同!葛城三佐の昇進を祝して!」

『かんぱーい!』

ミサト「ありがとう、みんな」

ヒカリ「おめでとうございます、葛城さん」

ミサト「ありがとう洞木さん」

トウジ「せや、何で委員長がおんねん?」

アスカ「私が誘ったのよ!むさ苦しい野郎ばっかりじゃ味気ないでしょ?ねー!」
ヒカリ「ねー」

ケンスケ「さ、じゃんじゃん焼いて!じゃんじゃん食べて!」

綾波「…(お肉嫌い…)」

34 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/16(金) 09:59:08.89 ID:iP2IMcAO [4/16]
スッ
シンジ「綾波、サラダ足りてる?」

綾波「…」コク

シンジ「足りなかったら言って。また作るから」

綾波「ありがとう…」

トウジ「なんや?これシンジのお手製なんか?」

アスカ「何よ」

トウジ「んにゃ別に。
なんちゅうか碇センセはホンマ無敵やな~思てな」

シンジ「無敵ねぇ…」

ミサト「そうねぇ~、うちで家事全般取り仕切ってもらっちゃってるし」

ヒカリ「最初に会ったときは…えっと、木刀が気になって仕方なかったけど…
その、不良なのかなって」

シンジ「これ?あー…世話になった人からの貰い物だから。

…差してないと落ち着かないおしゃぶりみたいなもの、かな」ポリポリ

35 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/16(金) 10:12:01.00 ID:iP2IMcAO [5/16]
アスカ「フン、赤ん坊じゃあるまいし。
アンタいい年しておしゃぶり手放せないの?」

ヒカリ「ちょっとアスカ…」

シンジ「くっくっ、違いないや」ニヤリ

アスカ「…」イラッ

ミサト「あ、ねぇシンジ君!そのお世話になった人って…」
ピンポーン

リツコ「こんばんは」
加持「悪いね遅くなって」

アスカ「あー加持さーん」ギュッ

加持「こらこらアスカ。

この度はおめでとうございます葛城三佐、もう、タメ口ってわけにはいかないかな?」

ミサト「バカばっか言ってアンタは」

加持「ハハ、厳しいなぁ。これ、うちの菜園で取れたスイカ」

シンジ「ありがとうございます。じゃあ冷やしておいて後で切りますね」

綾波「スイカ…」キラキラ

36 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/16(金) 10:30:31.83 ID:iP2IMcAO [6/16]
シンジ「よっと…冷蔵庫空いてるかね…」
綾波「手伝うわ」

ケンスケ「ささっ、お二人とも遠慮なく食べて下さいね!」

加持「やあありがとう。しかし主婦顔負けだなシンジ君は」

トウジ「あーやっぱ加持さんもそう思いまっか。
男やなかったら嫁に欲しいぐらいの男ですよ碇センセは」

シンジ「聞こえてんぞ関西人。嬉しくねーよその評価」

トウジ「あかん!?うっかりプロポーズしてもうた!?」

ケンスケ「何でやねん」
アハハ…

37 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/16(金) 10:51:32.45 ID:iP2IMcAO [7/16]
加持「まあ嫁うんぬんはさて置き、大したものだよシンジ君は。
…エヴァに関してもね」

リツコ「そうね。あのシンクロ率であそこまでの活躍…
…性格はちょっと破天荒だけど」

シンジ「そりゃあどうも…」

アスカ「…」イライラ

リツコ「せっかくの機会だから聞きたいわね。
あの素人とは思えないマゴロクソードの使い方、運動性…誰かモデルになる人が?」

シンジ「…んー…」ポリポリ

ミサト「それがさっき言ってた…シンジ君のお世話になった人?」

ガチャッ
アスカ「ごちそうさまっ…!」

38 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/16(金) 11:04:03.76 ID:iP2IMcAO [8/16]
ミサト「…アスカ?ちょっとアスカ!?」

アスカ「お腹いっぱいになったから寝るわー。じゃっ」ドスドス



シンジ「あーあ…ほったらかしたからお姫様がヘソ曲げちまったじゃないですか」

加持「…失敗したな」

リツコ「ごめんなさい。タイミングを間違えたわね」

ミサト「ううん、私こそ…」

トウジ「なあ委員長…」
ヒカリ「あ……うん、任せて」
トウジ「すまんな」

ケンスケ「…まだ肉余ってるんだけどなぁ」
綾波「…スイカ…」

39 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/16(金) 11:30:19.06 ID:iP2IMcAO [9/16]
《ちょっとしてお開きになったようです》

ヒカリ「…アスカ、少し話してふて寝しちゃいました」

ミサト「そう…ごめんね、せっかく来てくれたのに…」

ヒカリ「いいんです。アスカはちょっとワガママだけど、根は頑張り屋なのわかってますから」

トウジ「さすがやなぁ委員長」ニカッ

ヒカリ「…(///)

あの、えと、碇君!私にも後片付け手伝わせて…」

シンジ「いいよ、こっちはやっておく。
加持さんがみんなを送って行ってくれるそうだから、委員長はもう帰って。遅くなっても悪いし」

ヒカリ「でも…」

トウジ「せやな、若いおなごが歩いて帰るわけにもいかんやろ」

ヒカリ「あ…うん…それじゃ、ごめんなさい。
私たちはこれで…お休みなさい…」
トウジ「また明日~」
ケンスケ「お邪魔しました~」

ミサト「今日はありがとね~ん」

綾波「…碇君」
シンジ「スイカはちゃんと取っておくから大丈夫。食べないから」
綾波「…」コク



ミサト「…ふぅ」ゴッキュゴッキュ

40 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/16(金) 11:45:58.72 ID:iP2IMcAO [10/16]
シンジ「飲み直しですか?ミサトさん?」

ミサト「んふふ、肉も余ってるみたいだしちょっちね~」

シンジ「はいはい…歯磨きは忘れないで下さいね…。
さ、洗い物洗い物っと」

ジャバジャバジャバ……

ミサト「ねえシンジ君」ゴッキュゴッキュ

シンジ「はい?」

ミサト「私の父はね、私を庇って死んだの。セカンドインパクトの時にね」



シンジ「…」

42 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/16(金) 12:07:49.55 ID:iP2IMcAO [11/16]
シンジ「…」ジャバジャバ

ミサト「非道い父親だったわ。自分の研究…やりたいことばかりやって、家庭を省みない人だった。
フフ、誰かさんのお父さんと同じかしら」

シンジ「…」ジャバジャバ…

ミサト「…母はいつも泣いてた。
そんな父親だから…離婚が決まった時もざまあ見やがれって…そう思ったわ」

シンジ「…」ジャバジャバ

ミサト「そんな父親なのに…最後には私だけを救命カプセルに…」

シンジ「…」ジャバジャバ…キュッ



シンジ「敵討ち、ですか。お父さんの」

ミサト「…わからない。ううん、わからなくなった…かな。
あんなに嫌いだった父親なのに…私を…」

シンジ「…」

ミサト「私は、父の敵を討ちたいのかもしれない。
父の呪縛から逃れたいのかもしれない。父に復讐したいのかもしれない。

…それが…私がネルフにいる理由」

43 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/16(金) 12:18:00.15 ID:iP2IMcAO [12/16]
カシュッ

シンジ「…」ゴキュゴキュ

ミサト「…ちょっ、シンちゃん!?それビール…」
シンジ「シラフで聞けますか、こんな話…」ゲフ

ミサト「…」

シンジ「ミサトさん…僕があの人たちに…あの街で教わったのは…」

ミサト「…?」

シンジ「…」ゴキュゴキュ

シンジ「『後ろばかり見てないで、自分らしく胸張って、前見て歩いていきな』

ってことですかねぇ…」

ミサト「…」

44 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/16(金) 12:28:13.71 ID:iP2IMcAO [13/16]
シンジ「まぁ、口に出して言うのは簡単ですけど…」

シンジ「人間、色んなモンを背負って歩いてます。
大事なモン、余計なモン、背負わなくてもいいモン…」

シンジ「いっそハナっから何も持たなきゃ楽なのかもしれないけど…

それでも、いつの間にかまた背負いこんでる」

シンジ「そうやって難儀に繰り返すのが、生きるってことなんじゃないですかねぇ」

ミサト「…シンジ君」

シンジ「お互い、大事な荷だけは…胸張って、背筋シャンと伸ばして…背負って歩きたいですね」ニッ

ミサト「…」

ミサト「ホント…大した子よ、あなた…」

45 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/16(金) 12:36:10.37 ID:iP2IMcAO [14/16]
ミサト「あーあっ…またシンちゃんにしてやられたわぁ」ゴッキュゴッキュ…

ミサト「ふぅ……」

シンジ「してやられたって何ですか」

ミサト「んふふ、自覚ないでしょ。いいのよー自覚ないままでー」フラフラ

シンジ「ちょっ、ミサトさん!?」

ミサト「あはは…悪酔いしちゃった…かな?」バタリ

シンジ「あああ、ちゃんと布団で寝て下さいよ!?」

ミサト「シンちゃん…おんぶ」

シンジ「おんぶて」

ミサト「おーんーぶー!!」

シンジ「しぃっ!アスカが寝てるんですから……ああもう…!」

46 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/16(金) 12:44:33.84 ID:iP2IMcAO [15/16]
シンジ「よっ、と…!」

ミサト「んふふー…よしよし、よきにはからえー」

シンジ「ああもうこの酔っ払いは…」

ミサト「あにゃよう…あんただって飲んだでしょーがーみせーねんのクセにー…」

シンジ「はいはい…わかったから毛布かぶって寝ちまって下さい」

ミサト「…」ムニャムニャ









ミサト「…ねえシンジ、キスしようか」

47 名前:とりあえずここまで[sage] 投稿日:2010/04/16(金) 12:49:37.73 ID:iP2IMcAO [16/16]
《ミサト寝室》

シンジ「…お休みなさい、ミサトさん」

ミサト「…」ムニャムニャ

パタン

ミサト「…」

ミサト「…」

ミサト「…」








ミサト「(酔ったフリに聞こえないフリ、か。ふふ…)」

ミサト「ホント…大した子」

51 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/17(土) 21:36:19.72 ID:HBXXBEAO [2/14]
政府による特別宣言D17が発令されました。市民の皆様は速やかに…

《対サハクィエル戦》

アスカ「ハァッ!?使徒を、手で、受け止めるぅ!?」

ミサト「そうよ、敵は超々高度から自身の体の一部をATフィールドを展開させたまま切り離して落下させている。
あと数時間後には本体ごとネルフに落ちてくるわ。巨大な爆弾としてね」

ミサト「なので、エヴァ三機を予測地点に配置。使徒をATフィールドで受け止めてもらうわ」

52 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/17(土) 21:37:48.12 ID:HBXXBEAO [3/14]
アスカ「もし、落下コースが予測地点を外れたら?」

ミサト「その時はアウト」

綾波「エヴァの機体が耐えきれなければ…」

ミサト「その時もアウト」

シンジ「すいまっせーん、お腹痛いんで早退しまーす」
ミサト「逃がさねえわよ~」ガシッ

シンジ「いやいやいや無理。
無理だって。こんなもん作戦でも何でもねーよ。
『νガンダムでアクシズ押し返せ』とかやらせるぐらいの暴挙だよ」

ミサト「…うん、実はジョーダン」

アスカ「へっ?」

シンジ「あ、冗談…?
ですよね~。こんな無茶苦茶な作戦なんかナイですよね~」

ミサト「ええ、だから嫌なら拒否できるわ」



シンジ「ひょっとして…逃がさないってのが冗談?作戦自体はやるの?」

ミサト「んふふ」コク

53 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/17(土) 21:48:04.70 ID:HBXXBEAO [4/14]
シンジ「おいマジでか」

ミサト「ごめんなさい。でも、やるべき事はやっときたいのよ」



アスカ「…いいわよ。やったろうじゃない」

綾波「…」コク

ミサト「…シンジ君は?」

シンジ「…ハァ…」ポリポリ

シンジ「ま、ヤバくなったらさっさと使徒ほっぽりだして逃げますよ」

ミサト「…ありがとう、みんな」

アスカ「こんな無茶な作戦…よく碇司令が許可したわね?」

ミサト「司令は今ここにはいないわ。現責任者は私」

シンジ「…」

54 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/17(土) 22:06:21.33 ID:HBXXBEAO [5/14]
アスカ「成功する確率は0.00001%だって。これで本当にうまくいったら奇跡ね」

シンジ「…」

(やるべき事はやっときたいのよ)

(私は、父の敵を討ちたいのかもしれない。
父の呪縛から逃れたいのかもしれない。父に復讐したいのかもしれない。

…それが…私がネルフにいる理由)

シンジ「本当、面倒くさいなァ…」

アスカ「何よ。面倒なら最初から参加しなきゃいいでしょ」

シンジ「あー全くだ。

…アスカ。アスカは何でネルフに…エヴァに乗ってる?」

アスカ「ハァ?そんなの決まってるじゃない!自分の才能を世に知らしめる為よ!」

シンジ「…綾波は?」

綾波「…絆だから」

シンジ「絆?マダオとの?」

綾波「…」ピク

シンジ「あ、ごめん間違えた。MA-DA-Oとの?」

綾波「っ……なんで発音にこだわったの…」プルプル

55 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/17(土) 22:18:54.05 ID:HBXXBEAO [6/14]
アスカ「エフェッwwエフン!

そういうアンタは何でなのよ」

シンジ「さあ…?」

アスカ「さあ、って!?」

シンジ「成り行き?」

アスカ「…もういいわ…アンタが馬鹿ってのがよくわかったから」

シンジ「はいはい、シンちゃんは馬鹿ですよー…

遺書を書けって言われてもなあ…」

綾波「書くの?」

56 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/17(土) 22:30:20.71 ID:HBXXBEAO [7/14]
シンジ「…」サラサラ

グラサン粉砕したい

シンジ「よし」

アスカ「よくねえェェェ!!!?一つもよくねえ!!!?
何コレ!?父親殴りたいだけじゃない!?」

シンジ「うるさいな…こんなの書いたことないから勝手がわかんないんだよ」

アスカ「勝手とか以前の問題よ…!
遺書ってのは私が死んだらアレをああしてほしいとか、そういう頼み事とかを書くの!?」

シンジ「わーった、わーったよ」

グラサンを鼻メガネに買い替えて下さい

アスカ「どんだけ親父を攻撃したいのアンタはぁぁぁ!!!?
あのヒゲ面で鼻メガネとか嫌がらせじゃない!?鼻メガネで仕事しろっての!?」

綾波「…ーっ…ーっ…!?」ゴロゴロ

アスカ「そこ!想像してのた打ち回らない!?」

57 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/17(土) 22:43:50.54 ID:HBXXBEAO [8/14]
ギター「目標を最大望遠で確認!」
メガネ「距離、25000!」

ミサト「おいでなすったわね…。
途中、距離10000まではMAGIが誘導するわ。あとはあなたたちに任せます」

ミサト「作戦開始!!」

シンジ「スタート!」

ダダダダダダダダダ………

綾波「…!(落下地点に一番近いのは…

碇君…!)」

アスカ「くっ…!(これ以上…これ以上アイツにいいカッコさせない…!)」

シンジ「うおぉぉぉ…!!!!

来いッッッ!!!?」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……

ズウゥゥゥゥゥゥンンン

シンジ「ぐうぅっ!!!?」

58 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/17(土) 22:50:52.69 ID:HBXXBEAO [9/14]
ギター「初号機、目標と接触!!」

マヤ「使徒のATフィールドに…お、押されています!?」

ミサト「シンジ君っ…!?」

シンジ「も…燃えろ僕の何かァァァァァァ!!!!」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…

ミシミシミシ…

シンジ「ふんごォォォ…!!!!」

ギター「弐号機、目標地点到着まであと20秒!?」

メガネ「零号機の到着まであと35秒っ!!」

シンジ「っ…ぁぁぁあああ!!!!!!!?」

メリメリメリメリ…

59 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/17(土) 22:59:58.28 ID:HBXXBEAO [10/14]
(アンタはまだ守られてるだけ。何も守ってない)

シンジ「…っ!!」



《シンジの回想・スナックお登勢》

シンジ「おはようございます、お登勢さん」

お登勢「おや、坊やかい」

シンジ「はいっ。えと、お家賃分働きに来ました」

お登勢「くくっ、殊勝な心がけだ。上のバカどもにも見習わせたいくらいだよ」

シンジ「あはは、働かざるもの食うべからず、ですよね」ニコッ

お登勢「おやおや、いい顔で笑うようになったじゃないか。
最初にここに来たときにゃ、世界中の不幸を背負って歩いてるような面してたアンタがねぇ」

シンジ「や、やめて下さいよ…」

60 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/17(土) 23:02:28.09 ID:HBXXBEAO [11/14]
お登勢「類は友をって言うけど…
本当、似たようなのを寄せ付ける奴だよあいつは」

シンジ「…?誰のことですか?」

お登勢「上の天然パーマさ」

シンジ「銀さんが…?そんな、銀さんは僕なんかとは全然…
銀さんは堂々としてて…言いたいことはハッキリ言って…」

お登勢「似ているさ…どこかで何か落っことして、ずーっと探し物をしてるようなところがねえ」

シンジ「…!?」

61 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/17(土) 23:20:26.60 ID:HBXXBEAO [12/14]
カチッ シュボッ
お登勢「フーッ……おっと、別に何があったか聞こうなんて思っちゃいないよ。

だが…アンタはまだ守られてるだけ。何も守ってない。
おシメの取れてないガキんちょさ。だろ?」

シンジ「…はい」


お登勢「別に聖人君子になれたぁ言わない。人の為に生きるなんて言う奴なんざ、ロクに信用できるもんじゃないからねェ。
でも…坊やが少しでも強くなりたいんなら…少しでも強くなったら…」

お登勢「そん時ゃ、何かを守ってやんな。上のバカどもみたいにねェ」

シンジ「…」

お登勢「フフ。まあこの町で生活してりゃ、ちっとはわかるようになるさ」

お登勢「背筋伸ばしてシャンとして、前見て生きていきなよ」

62 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/17(土) 23:37:03.59 ID:HBXXBEAO [13/14]



シンジ「(わかってますよ…お登勢さん…!!
今なら、わかる!!)」

無くしたモン探して下ばっか見ながら歩くのは止めようって!
僕は、あの人たちみたいになるって決めたんだ!

シンジ「背筋シャンと伸ばして胸張ってェ!!背負ったモン持ち上げてみせますッ!!!?」

ググググググ……!!!!

ギター「初号機、使徒を押し戻しています!?」

マヤ「シンクロ率上昇!!」

ミサト「…!!」

綾波「弐号機、フィールド全開…!!」
アスカ「やってるでしょう!?」

シンジ「おおりゃああああああああ!!!!!!!!

アスカァ!!!!」

アスカ「っ!!」

ズブブッッッッッッ



ボッッカーーーーーン

63 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/17(土) 23:56:21.95 ID:HBXXBEAO [14/14]
《作戦終了後、通信が入ったようです》

ミサト「申し訳ありません、私の勝手な判断で初号機を破損させてしまいました。
責任は全て私にあります」

[SOUND ONLY]

シンジ「…」ジーッ

冬月『構わん。使徒を倒す事こそ最優先事項だ。その程度の損害はむしろ幸運と言える』

シンジ「…」サラサラカキカキ ペタッ

[MADAO ONLY]

ゲンドウ『ああ、ご苦労だった。葛城三佐』

ミサト「ブフッww!?

あ、ありがとうございプス」

アスカ「…」プルプル

綾波「…~っ!」ジタバタ

ゲンドウ『初号機のパイロットはいるか?』

シンジ「いません」

ゲンドウ『話は聞いた。よくやったなシンジ』

シンジ「いないっつってんだろ鼻メガネが」

ゲンドウ『では、後の処理は葛城三佐に任せる』

プツン…


ゲシゲシゲシゲシゲシ
シンジ「痛い痛い痛い。ごめんってちょっとしたイタズラじゃない暴力とかやめて!?」

65 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/18(日) 00:19:24.52 ID:wg1gD2AO [1/3]
《ミサトさんがメシをおごってくれるらしいです》

綾波「ラーメン」

ミサト「ねえレイ?大枚下ろしてきたからステーキだろうとフルコースだろうと…
あ、お肉ダメなんだっけ」

アスカ「ファースト…せめてもっと高い店とか有名なところとか」

綾波「ラーメン。締めは帰ってスイカ」

シンジ「いいじゃないですか、ラーメン」



綾波「私、ニンニクラーメンチャーシュー抜きを針金で。ネギ増し増し」

ミサト「…渋いわね」

アスカ「チャーシューメン全部乗せ!」

ミサト「あ、同じの2つ」

シンジ「中華そば大盛で」

66 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/18(日) 00:37:01.53 ID:wg1gD2AO [2/3]
店主「ヘイお待ちっ」

フー フー ズルズルズル…

ミサト「…ね、シンちゃん。作戦前にエヴァに乗る理由、二人に聞いてたわよね」

シンジ「え、あー…」

ミサト「聞かせてくれない?シンちゃんはどうなの?」

綾波「…」ジッ
アスカ「…成り行き、でしょ」

ミサト「自分だけ言わないってズルくないかしらん?」

シンジ「んー…

自分の武士道(ルール)、ちゃんと守りたいから。
堂々と胸張って、あの街に帰りたいから。ですかね」



綾波「碇君…帰っちゃうの?」

シンジ「…うん。全部片付いたらね」

ミサト「そう…」

アスカ「アンタがどこにいたかなんて知らないけど、ネルフにいればVIP待遇でしょうに…

…本当に馬鹿ね」

シンジ「はいはい、僕は馬鹿ですよっと。なんせ目指すは…」
ミサト「…目指すは?」

シンジ「…」ズズズズ…

目指すは、宇宙一バカな侍だから。

71 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage saga] 投稿日:2010/04/21(水) 00:07:52.81 ID:LVbpaYAO [2/13]
《三人とも起動実験中にエントリープラグごと放り出されました》

シンジ「全裸で」

綾波「…」

アスカ「もー!?これじゃ外にも出られないじゃない!?何なのよこれ!?」

シンジ「そりゃオメーアレだよ。そういうプルェェェイだよ大人の」

アスカ「あー、そーゆーコトねー。
やったわ大人の階段駆け上がりーって馬鹿ァァァ!!!?」

シンジ「いいからちょっと外出てみ。新しい世界が広がるから。
『私はここにいてもいいんだ!』的な快感が待ってっから。
おめでとうアスカ」

綾波「おめでとう」

シンジ「おめでとう」

綾波「おめでとう」

シンジ「おめっとさん」

綾波「おめでとう」

アスカ「ありがとう。お前ら二人とも死ね」

72 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/21(水) 00:14:53.87 ID:LVbpaYAO [3/13]


シンジ「あんさ」

アスカ「何よ…」

シンジ「前々から気になってたんだけどさ。

使徒って何?」

綾波「…私達の敵」

シンジ「いやそれはわかるけども。アイツら何なの?どういう生き物なの?
何で他はスルーしてウチにだけまっすぐ来んの?っつー話」

アスカ「…アンタ馬鹿ァ?そんなのわかるわけないじゃん!」

シンジ「うるっせーよオメーはもう喋んな馬鹿」

アスカ「ああ!?調子こいてんじゃないわよ馬鹿馬鹿バーカ!?ウンコ!!!?」

プツン…

73 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/21(水) 00:23:07.40 ID:LVbpaYAO [4/13]
シンジ「通信切りやがった。つかウンコて」

綾波「…碇君、あの子をいじめてはだめ」

シンジ「へいへい…綾波はどう思う?」

綾波「わからない」

シンジ「ふうん。ぶっちゃけアレ…えいりやんじゃね?」

綾波「えいりやんって何」

シンジ「宇宙人」

綾波「…」

シンジ「対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェースでも可」

綾波「…」

シンジ「グラサンはないほうがいいぞ。僕マダオ属性無いし」

綾波「私に何を期待してるの」

74 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/21(水) 00:32:23.12 ID:LVbpaYAO [5/13]
《一方ネルフ本部には細菌型の使徒が侵入していたようです》

カタカタカタカタ…
リツコ「大丈夫、計算上一秒近く余裕があるわ」

ミサト「一秒って…!?」

リツコ「ゼロやマイナスじゃないのよ」キリッ

マヤ「(先輩カッケェェェ!!!!」

《が、対イロウル戦は省略されました》

リツコ「この年になると徹夜がこたえるわね…」
ミサト「コーヒー淹れたわ~。はいどーぞっ」
リツコ「ありがとう」

マヤ「何でェェェ!?先輩の見せ場はァ!?私達の奮闘はァ!?」

《ぶっちゃけ面倒》

マヤ「チックショオォォォ!!!?」

リツコ「マヤ?どうしたの大声上げたりして」

マヤ「…」

マヤ「何でもありません、先輩♪(はぁと」

75 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/21(水) 00:49:07.17 ID:LVbpaYAO [6/13]
《全裸のまま夜が明けつつあるようです》

アスカ「…あふ…寝ちゃったのか…。

まだ迎えが来ないの…?いい加減暇だわ」イライラ

アスカ「…アイツら何やってんのかしら」



シンジ「マジカルバナナ。バナナといったらゴリラ」

綾波「ゴリラといったらケツ毛」

シンジ「ケツ毛といったら空知」

綾波「空知といったらゴリラ」

シンジ「ゴリラといったら局長」

アスカ「ねえ…何でマジカルバナナやってんのアンタら」

綾波「局長といったらストーカー」

シンジ「ストーカーといっ…あ、何?アスカもまざりたいの?」

綾波「碇君の負け」

76 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/21(水) 01:36:52.22 ID:LVbpaYAO [7/13]
《人類補完委員会》

?「では碇。第拾壱使徒侵入の事実はない、と言うのだな?」

ゲンドウ「はい」

?「碇、自分の発言には気をつけたまえ。この席での偽証は死に値するよ」

ゲンドウ「MAGIのレコーダーを調べて下さっても結構です。そのような事実は記録されておりません」

?「ふざけるな。事実の隠蔽は君の十八番ではないか」

ゲンドウ「タイムスケジュールは死海文書の記述通りに進んでいます」

議長「まあいい。碇、君の罪と責任については言及しない。だが、君が新たなシナリオを作る必要は無い」

ゲンドウ「わかっております。全てはゼーレのシナリオ通りに」

77 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/21(水) 01:41:38.04 ID:LVbpaYAO [8/13]



太陽。一つしかないもの。

花。同じものがいっぱい。いらないものもいっぱい。

水。気持ちのいいこと。碇司令。

空。赤い空。赤い色は嫌い。

空。青い空。目に見えるもの。目に見えないもの。碇君。

空。銀色の空。鉛の空。曇り空。

街。人の作り出したもの。

街。とても騒々しい。でもみんな笑ってる。とても楽しそう。
誰かいるの?この先に。碇君?

この人たちは誰?私は知らない。

あなた誰
あなた誰
あなた誰



リツコ「どう、レイ?久しぶりの初号機の感想は?」

綾波「…碇君の加齢臭がする」

シンジ「ちょっと待て」

78 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/21(水) 01:44:34.74 ID:LVbpaYAO [9/13]
ミサト「シンちゃん…中学生なのに頼りになる子だと思ってたらもうオッサン化が…」

アスカ「あーシンジはオッサンだったのね。なーんか納得」

シンジ「待てやコルァァァ!!!!誰がオッサンだ誰が!?」

綾波「酒と煙草と男と女の匂いがする」

ミサト「シンちゃん!?いつの間にそんな大人のエスカレーターを!?」

シンジ「知らねェェェ!?綾波さん何口走っちゃってんの!?」

アスカ「シンジは今後お風呂は一番最後に入って。オッサン臭いのイヤだから」
シンジ「オッサン臭くあーりーまーせーんんん!?
シンちゃんはまだ乳臭いガキ臭い匂いがしますぅ!!」

79 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/21(水) 02:12:44.64 ID:LVbpaYAO [10/13]
《初号機と零号機の互換起動実験中のようです》

リツコ「どうシンジ君?零号機のエントリープラグは?」

シンジ「…」

アスカ「どーおシンちゃんママのおっぱいはー?それともお腹の中かなぁー?」

シンジ「匂いが…綾波の匂いがするよォォォ綾波かわいいよ綾波ハァハァ。

とでも言や満足か馬鹿」

アスカ「馬鹿に馬鹿って言われる筋合いないわよバカシンジ!?」

リツコ「ちょっとアスカ!ノイズが入るから邪魔しないで!」

アスカ「あーハイハイすみませんでしたー!

…何よ。アイツばっかり特別扱いして」

リツコ「それで、どう?」

シンジ「…綾波っぽい感じはしますかねー…」

80 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/21(水) 02:21:46.39 ID:LVbpaYAO [11/13]
マヤ「二人とも、搭乗機ほどの数値は出ませんね」

リツコ「予想通りよ」

ミサト「…。なんかとりあえず動きますが何か?って数値ねえ」

リツコ「互換性は確認されたわ。これであの計画も実行に移せる」

マヤ「…ダミープラグ、ですか。
先輩の前でこんなことを言いたくありませんが、私はあまり…」

リツコ「感心しないのは解るわ。でも、何事も備えは必要なのよ。人が生きていく上では」

リツコ「(…また、都合のいい理屈を使って言い訳をしている……もし、シンジ君が真実を知れば。

私は、殺されるかもしれないわね)」

リツコ「ありがとうシンジ君。上がっていいわ」

82 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/21(水) 02:41:14.09 ID:LVbpaYAO [12/13]
冬月「予定外の使徒の侵入。その事実を知った委員会からの突き上げか。文句を言うだけが仕事の下らん連中だがな」

ゲンドウ「切り札は全てこちらが擁している。連中には何も出来んよ」

冬月「わざわざ焦らすこともあるまい。今ゼーレに出てこられたら厄介だぞ」

ゲンドウ「全て我々のシナリオ通りだ。問題ない」

冬月「全て。本気でそう思っているのか」

ゲンドウ「何が言いたい」

冬月「では碇。お前の息子はどうだ」

ゲンドウ「…」

冬月「俺のシナリオにはないぞ、あのイレギュラーは」

ゲンドウ「下らん。取るに足らん些細なことだ」

冬月「…この数年の記録はあてにならん。改めて調査をし直すぞ」

ゲンドウ「好きにしろ」

87 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/24(土) 01:24:17.05 ID:he5QMkAO [1/18]
シンジ「いーんだよいざという時はキラめくから」

いよいよ劇場版公開ですね。今日は銀魂分補充してきます。
こっそり再開。

88 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/24(土) 01:35:54.46 ID:he5QMkAO [2/18]
《葛城家の朝はたまごかけごはんから始まったり始まらなかったり》

ミサト「…あれ?シンちゃん味噌汁のおダシ変えた?」モシャモシャ

シンジ「あー、リツコさんからのお土産ですよ」

ズカズカズカ

アスカ「ちょっとシンジ!?お風呂沸かしといてって言ったじゃない!」

シンジ「沸いてるのはお前の頭だけでたくさんだポンコツ。朝風呂ぐらいテメーで用意しろ」

アスカ「何をををを!?」

89 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/24(土) 01:41:07.81 ID:he5QMkAO [3/18]
ミサト「ハイハイ朝っぱらからケンカしないの」

アスカ「ミサトはシンジに甘すぎなのよ!?」

ミサト「いやいやいや、朝ごはんの用意してもらってる時点で私たちのが甘えすぎでしょ」

シンジ「メシの用意してやってんのにネチネチネチネチ姑かオメーは。
姑になりたいならまず嫁に行って孫をこさえろ行けるもんならな」

アスカ「お前がまずあの世に逝くかコラ」

90 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/24(土) 01:46:03.07 ID:he5QMkAO [4/18]
《またシンクロテスト》

シンジ『…』
綾波『…』
アスカ『…』

ミサト「…ねえリツコ…。
シンちゃんとうとうレイに抜かれてシンクロ率最下位になっちゃったわよ」

リツコ「数値は下がってはいないわ。むしろ実戦では突発的にアスカに近い数値を出している。
…基本数値が全く上がっていないだけで」



ミサト「…赤木博士、どうなのコレ」

リツコ「そうね…。あえて理由をつけるなら…

『シンジ君はすでに精神的に自立している』

そうでなければ

『他人に対して一線を引いている、どこかで心を許していない』

っていうのはどうかしら」
ミサト「…(普段の気の強さは、他人を寄せ付けないためのもの?
…ううん、少し違う気がする。彼はもっと…)」

リツコ「まあ、科学者として認めたくはないけれど、彼に限っては数値があてにならないわ」
ミサト「…」

91 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/24(土) 01:48:44.37 ID:he5QMkAO [5/18]
リツコ「それより、アスカのシンクロ率が少し下降気味なのが気になるわね。
…保護者として何か心当たりは?」

ミサト「彼…シンジ君、でしょうね」

リツコ「恋わずらい?」

ミサト「そーんな甘い話なら十八番だったんだけどねー。
…一方的なライバル視ね。つっかかっても彼は彼でああいう性格だからやりこめられて受け流されてあの子ったらなお加熱…。

ふふ、一つ間違えば片思いね」
リツコ「…ふうん」

92 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage saga] 投稿日:2010/04/24(土) 01:50:55.54 ID:he5QMkAO [6/18]
リツコ「『彼』…」

ミサト「ん、何?」

リツコ「アスカは『あの子』でシンジ君は『彼』なのね」

ミサト「…。

え、何が?ちょっと何言ってるかわかんない。あんたが何を言ってるか全然わかんないわリツコさん」

リツコ「ねえミサト?以前あなた中学生に手を出したりしないって言ったわよね?」


…ねえシンジ、キスしようか。


ミサト「ああああああるわけないじゃないじゃない!?そんなことしたらマジぶっ殺してやんよ保護者として!?」ダラダラ

リツコ「ぶっ殺すって誰を?自分?
何でそんなに汗だくなの葛城三佐?」

ミサト「え!?なんか今日あっついわねぇー!!!?サボってんじゃねーわよ空調ォ!?仕事しなさいよコレェ!!!?」ダラダラダラ

93 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/24(土) 02:03:23.24 ID:he5QMkAO [7/18]
リツコ「三人とも上がっていいわ」

ミサト「レイー、ユーアーナンバーツーよ」

綾波「…」

アスカ「あーあ、シンちゃんたら最下位転落?」

リツコ「レイのシンクロ率が上がったことによってね。
数値が下がったのはあなたよ、アスカ」

アスカ「…何よ!?私がナンバーワンなのは変わらないでしょう!?」

アスカ「何よみんなしてシンジシンジシンジ!?
アタシのあら探しばっかりしてんじゃないわよ!?」

ミサト「落ち着いてアスカ。別にアスカを責めてるわけじゃ」

シンジ「んだよずいぶん絡むな。排卵日か何かですかアスカさん」



リツコ「初号機のLCL圧縮濃度を限界まで上げて」
ミサト「異議なし」
マヤ「はーい」

シンジ「え、何すんの?何してんの?
何してんのっていうかどうなんの僕?

ガボァッ!!!?」

綾波「今のは碇君が悪い」

94 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/24(土) 02:22:29.98 ID:he5QMkAO [8/18]
《テスト終了後》

シンジ「チクショウ死ぬかと思った…」

綾波「…」

シンジ「アスカは?」

綾波「先に帰ったわ」

シンジ「ハァ…何を気負ってんだか。

大体アスカはナンバーワンだの天才だのにこだわりすぎなんだよ。
ああいうエリートに限って落ちこぼれでも努力する下級戦士に負けるんだよ。
『完全体になってみろ』とかいらないこと言って若本ボイスにボッコボコにされんだよ」

綾波「…何の話をしてるの」

95 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/24(土) 02:27:46.75 ID:he5QMkAO [9/18]
シンジ「別にいいじゃねーか…一番じゃなくったって」

綾波「…それが出来ないのが、あの子」

シンジ「…」

綾波「一番じゃないと…不安なのね。一番じゃない自分は、自分じゃないような気がして」

シンジ「難儀なこった。

んな余計なモン背負わなくったってアイツはアイツだろうにさ…」

綾波「…」

97 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/24(土) 02:42:40.54 ID:he5QMkAO [10/18]
アスカ「何をしてるの惣流・アスカ・ラングレー…!?あなたはプロでしょう…!?」

クスクス…クスクス

アスカ「あ…?何笑ってんのよガキども」ギロッ
小学生「ヒッ!?」
アスカ「次で降りるかコルァ!!!?」
小学生「スイマセンっしたぁぁぁ!!!?」



《対レリエル戦》

メガネ「パターンオレンジ!ATフィールド反応なし!」

ミサト「どういうこと?」

マヤ「MAGIは回答を保留しています」

リツコ「新種の使徒…?」

98 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/24(土) 02:54:25.89 ID:he5QMkAO [11/18]
ミサト「もー、こんな時に碇司令は留守なのよねー。

三人とも、目標のデータは今送ったことしかわかってないわ。できるなら都市部から移動させたいところだけど」

ミサト「とりあえず一人が先鋒、あとの二人がバックアップ。よろし?」

アスカ「はーい先生!先鋒に立候補しちゃいまーす!」

ミサト「アスカ?」

アスカ「ここらでナンバーワンの実力差、最下位の落ちこぼれにわからせてやんなきゃね~」

シンジ「…」ホジホジ

ミサト「シンちゃ~ん、エヴァの中で鼻ほじるのやめなさーい」

アスカ「クッ…!

女は度胸!弐号機行きます!」

ミサト「ちょっとアスカ!?」

シンジ「やれやれ…」

綾波「零号機、バックアップに回ります」

シンジ「同じくー」

99 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/24(土) 03:05:17.92 ID:he5QMkAO [12/18]
ミサト「あの子ったら勝手に…」

リツコ「マズいわね」

ミサト「戻ったら叱ってあげなきゃ…」



アスカ「…二人ともまだ!?」

シンジ「早い男は嫌われるって中[ピーーー]リニックで言ってた」

綾波「まだよ」

アスカ「チッ…」

ビンッ

シンジ「アレ?…ちょっ、これ…アレ?」

アスカ「何やってんのよ…!?」

シンジ「背中のコード絡まった…アレ?マジでか。マジでかコレ…」グイグイ

アスカ「さっさと切断しなさいよバカ!?」

シンジ「いやそういうレベルじゃないんだわもはや」



アスカ「何で亀甲縛りィ!!!?どうやったらそんなんなるのそれスゴくね!?」

100 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/24(土) 03:13:04.84 ID:he5QMkAO [13/18]
綾波「待ってて。今ほどくから」

シンジ「あ頼むわ。僕こう見えてドSだから」

アスカ「アンタはドSにしか見えねーわよ!」

綾波「…」

シンジ「…綾波、早いとこ…」

綾波「碇君…こんな時どんな顔すればいいかわからないの」

シンジ「いや顔とかどうでも…

綾波、何で半笑い?」

綾波「…ちょっとだけ吊してもいいかしら。ちょっとだけだから。ちょっと持ち上げて眺めたら満足すると思う」

シンジ「アレ?綾波さん?何か…ねえ何か目覚めちゃったの綾波さん?綾波さんの中の綾波さんが!?」

ミサト「二人ともそういう遊びは生身でやってくれない?今仕事中だから。
あとエヴァは職場の備品だから」

アスカ「いい加減にしなさいよバカども…!?」



アスカ「バカどもは使えないし…

足留めだけでもしておく…か」

102 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/24(土) 03:30:00.55 ID:he5QMkAO [14/18]
ドパンッ ドパンッ

シュン

アスカ「消えた!?」

ズブブブブ…

メガネ「パターン青!使徒です!?」

リツコ「場所は!?」

メガネ「弐号機の直下!」

アスカ「か、影が!?くぅっ!?」ドパンッドパンッ

ミサト「アスカ逃げて!?」

リツコ「マズいわ!?プラグ強制射出!!」

マヤ「ダメです!?信号を受け付けません!」

アスカ「何なのよこれ!?あのバカどもは!?さっさと…」


アイツらの助けなんて…いらない。


アスカ「…さっさと倒してやるわよこんな奴!!!?
このっ!?このぉっ!?」

ズブブブブブブブブ…

アスカ「こ…コンチクショォォォォォォ!!!!!!!?」

ミサト「シンジ君!!レイ!!」

綾波「碇君…可愛い…」ウットリ
シンジ「綾波ィィィ!!!?遊んでる場合じゃねえよ踏ーむーなー!!!?」

103 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/24(土) 03:41:28.56 ID:he5QMkAO [15/18]


リツコ「アンビリカルケーブルを引き上げてみたら、途中から先がなくなっていたそうよ」

ミサト「使徒に飲み込まれたの…?」

リツコ「取り込まれた、といったほうが正しいかしら。あの影こそが本体、地上の球体が影ね」

ギター「目標、直径600メートルに達してからは動きはありません」

ミサト「アスカは、無事なの…!?」

リツコ「影の内部はおそらく別の宇宙に繋がっている。
アスカがむやみにエヴァを動かさず生命維持モードに切り替えていればあと16時間は生き延びられる計算よ」

ギター「国連軍の包囲、完了しました」

メガネ「地上部隊なんて役に立つんですかね」

ミサト「私たちに対するプレッシャーよ…」

104 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/24(土) 03:46:26.38 ID:he5QMkAO [16/18]
綾波「…」

シンジ「…どう考えても僕たちの責任が重すぎなわけだが」

綾波「ごめんなさい」

ミサト「責任問題はあとよ二人とも…。
あの子の独断専行を止められなかった私にも責任はあるわ」

ミサト「先ほど赤木博士より弐号機のサルベージ作戦が発案されました。説明するわね」

105 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/24(土) 03:55:01.02 ID:he5QMkAO [17/18]
ミサト「N2爆雷992個投下…それと同時にエヴァ二機によるATフィールドを展開。
爆発エネルギーを集約して使徒を破壊して弐号機を回収するわ…」

シンジ「…それは」

綾波「…弐号機のパイロットは…」

ミサト「…。この際、パイロットの生死は問うべきではないという意見よ…!」

綾波「…。あの子を、見殺しにするの」

ミサト「私だってこんな作戦やりたかないわよ!?
他に手段がないの!?」





シンジ「…こんな事まで、銀さんの真似しなきゃならないとはねぇ……」ポリポリ

106 名前:とりあえずここまで[sage] 投稿日:2010/04/24(土) 04:06:50.20 ID:he5QMkAO [18/18]
シンジ「あーあー、テステス。聞こえますか作戦部。急に通信の調子が悪くなりましたー」

ミサト「シンジ君?」

シンジ「あ、やっぱ聞こえないわ。しゃーねえこっちからの声は聞こえてるモンと信じてー」

シンジ「ちょっくら行ってくる。綾波、あと頼むわ」

マヤ「初号機、マゴロクソードを装備…?

アンビリカルケーブル切断!?」
ミサト「シンジ君何を!?」
綾波「碇君待って!?」

シンジ「ミサトさん…信じて下さいよ。
僕のことはさておき…あのバカを」

リツコ「待ちなさい!!!?初号機を失うわけには!!!?」

シンジ「よっと」

ズンッ

ズブブブブブブブブ…



メガネ「初号機……目標に、取り込まれ…ました……」

ミサト「……」

リツコ「何てことを……」

112 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/26(月) 22:22:08.04 ID:uxhOZ2AO [3/18]
アスカ「ママー!ママッ!私、選ばれたの!エヴァのパイロットに選ばれたの!世界一なのよ!」

バタン

アスカ「他のみんなには内緒だけど、ママにだけは教えてあげるね!」

バタン

アスカ「人類を守るエリートなのよ!」
バタン

アスカ「いろんな人が優しくしてくれるわ!だからちっとも寂しくなんてない!」

バタン

アスカ「パパがいなくったって寂しくなんかない!だからママ!私を見て!」

バタン

アスカ「もっともっと私を見て!」

バタン

アスカ「ねぇ!ママ!」

バタン




アスカ「」

113 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/26(月) 22:24:01.66 ID:uxhOZ2AO [4/18]
《ディラックの海・弐号機エントリープラグ内》

アスカ「…ハァ…ハァ…

…最悪。…眠るのがこんなに辛いなんて…」

アスカ「…何やってるの、アタシ…焦って突っ込んで……」

アスカ「何で…あの時…ママは笑ってたの…?」

アスカ「ロープに…ぶら下がったまま…」

アスカ「…LCLが濁ってきてる……寒い…」

アスカ「生命維持モードは、あと…」

アスカ「…やだな、ここまで…なの…?」

114 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/26(月) 22:26:26.16 ID:uxhOZ2AO [5/18]
ねえ

何で私を見てくれないの

加持「大したものだよシンジ君は。
…エヴァに関してもね」

加持さん、何でシンジばかり褒めるの

リツコ「そうね。あのシンクロ率であそこまでの活躍…」

シンクロ率は私のほうが高いのに

トウジ「なんちゅうか碇センセはホンマ無敵やな~思てな」

無敵なのは…私のはずだったのに

ヒカリ「えと、碇君!私にも手伝わせて…」

みんな…みんなシンジばかり見てる

私を見てくれない

ミサト「…ねえシンジ、キスしようか」
フケツ…ミサトまで。シンジなんかのどこがいいの

綾波「碇君…」

あの人形みたいな優等生もシンジ

シンジシンジシンジシンジシンジシンジシンジシンジ

115 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/26(月) 22:27:52.45 ID:uxhOZ2AO [6/18]
「アスカちゃん」

ママ?

「アスカちゃん、好き嫌いしちゃダメですよぉ?あそこにいるお姉ちゃんに笑われますよぉ?」

人形を…アタシと思いこんでる

「アスカちゃん、ママといっしょに死んでちょうだい」

ダメ。アタシは、ママの人形じゃない

お願いだからアタシを殺さないで

お願いだから、アタシを人形にしないで

どこまでいっても、アタシ、アタシ、アタシ

アタシアタシアタシアタシアタシアタシアタシアタシ

アスカ「気持ち悪い…」

バカみたい

もう、いいや

疲れちゃった


「アスカちゃん」

うるさい

「アスカちゃ…」

寝かせて

「アスカ」

永遠に寝かせて

「アスカ!」

116 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/26(月) 22:29:39.79 ID:uxhOZ2AO [7/18]
「アスカ…」

初号機…?

シンジ「アスカ!」

バカシンジ…?


何で…よりによって…



最後に出てくるのが…




バカ…シンジ……なの………かしら……ね…

117 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/26(月) 22:30:24.12 ID:uxhOZ2AO [8/18]
シンジ「ほ~らアスカちゃーん、ネコ耳カチューシャだよ~」



118 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/26(月) 22:31:09.23 ID:uxhOZ2AO [9/18]
シンジ「コレつけて団地妻みたいな顔しとけ。あ、しゃべりはカタコトな。
それでちっとはキャラ立つだろ」

…オイ…

119 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/26(月) 22:32:10.81 ID:uxhOZ2AO [10/18]
シンジ「何、イヤなの?しょうがねえな。
んじゃアレ、ツインテールにしてギター弾け」

ちょっと待て…

120 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/26(月) 22:33:03.27 ID:uxhOZ2AO [11/18]
シンジ「あ、ニックネームはアスにゃんな」

…#

121 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/26(月) 22:37:02.80 ID:uxhOZ2AO [12/18]
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……

リツコ「何が起きてるの!?」

メガネ「すべてのメーターは振り切れています!?」

ミサト「球体が…!?」

綾波「…っ!?」

プシュッ

バッシャァァァァァァァァァ

弐号機『テメェェもパクってんじゃねーかァァァァァァ!!!!!!!?』

初号機『ぶべらぁっ!?』

リツコ「」

122 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/26(月) 22:41:57.13 ID:uxhOZ2AO [13/18]
シンジ「ちょおまっ!?助けに来た相手にアッパーカットはないんじゃないの!?」

アスカ「うるっさい!毎回毎回アンタはアタシのキャラにケチつけてんじゃないわ………よ……………」

ズゥンンンン

ミサト「…」ポカーン

マヤ「…初号機、弐号機、共に活動停止……」

リツコ「…有り得ないわ…有り得る筈がない…。
こんな、非科学的な…」

ミサト「…。き、救護班急いで!」

123 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/26(月) 22:59:15.06 ID:uxhOZ2AO [14/18]



ミサト「…アスカは、命に別状はないそうよ」

綾波「…」ホッ

シンジ「あー、良かった良かった」

リツコ「良くないわ!!」バンッ

ミサト「(ビクッ)」

シンジ「…」ポリポリ

リツコ「…シンジ君。自分が何をしたかわかっているの?」

シンジ「いやー、急に通信の調子がアレ、全然ダメな感じになっちゃって。
とにかくアスカ助けなきゃなーって思ったらつい」

リツコ「あなたのその独断で、貴重なエヴァを二機も失っていたかもしれなかったのよ…?」キッ

リツコ「結果として成功したからいいものの、アスカの独断先行と変わらないわ。いいえ、もっと悪質よ」

リツコ「今後、エヴァを危険に晒すような行動は謹んでもらいます。次に同様の事があれば…」
シンジ「失えばいいじゃねーか」

リツコ「…何?」

124 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/26(月) 23:17:12.22 ID:uxhOZ2AO [15/18]
シンジ「失えばいいじゃねーかよ、あんなデカブツ」

リツコ「…!?」

シンジ「リツコさん…エヴァってのは何の為にあるんですか」

リツコ「っ!?それは…」

シンジ「…。マダオやリツコさんの本音はどうだか知りませんけど…

少なくとも表向きは、世界だか人類だかを守る為のモンでしょうに」

シンジ「それをN2爆雷ブッこむだのパイロットの生死は問わないだの」

リツコ「それは!他に手段が!」

シンジ「あったじゃねーか。
使徒は倒した。アスカは助かった。僕もまあ、戻ってきた」

シンジ「もしまた同じことが起きたら…僕ァ同じことをしますがね」

シンジ「アレがどんだけ貴重か知らねーけど……

それでも、アイツの命ほど重くはない。

…順番、間違えるなよ。赤木博士」

リツコ「っ…」ゾクッ

125 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/26(月) 23:29:34.50 ID:uxhOZ2AO [16/18]
ミサト「もう止めて、シンジ君」

ミサト「シンジ君…下手をしたら、あなたまで死んでいたかもしれなかったのよ…」

シンジ「…」

ミサト「これは上官としてじゃなく、私からのお願い。
また同じことをするなんて言わないで。あんなバカな真似しないで。

心配、させないでちょうだい…」

シンジ「…」ポリポリ

シンジ「ま、努力しますよ…」スタスタ

綾波「碇君…どこに行くの?」

シンジ「もう一人のバカの様子見てくる」スタスタスタ




ミサト「リツコ…シンジ君にはもう一度私から言っておくわ…だから…」
リツコ「…」




リツコ「(シンジ君……初号機を失うことは、あなたのお母さんを失うことと同じと知ったら…

あなた、同じことが言えて……?)」

126 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/26(月) 23:40:23.02 ID:uxhOZ2AO [17/18]
《病院・知らない天井》

アスカ「…」

アスカ「…」

アスカ「何でアンタなのよ」

シンジ「寝覚めっからご機嫌斜めだなオイ」

アスカ「起き抜けにアンタなんかの顔見たくなかったわ。そんな死んだ魚みたいな顔」

シンジ「いーんだよいざという時はキラめくから。
オメーはオメーでアレだ、団地妻みたいな顔しろって言ったろ?」

アスカ「…やっぱり、アンタだったんだ。アタシを助けたの」

シンジ「…」

127 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/26(月) 23:45:25.95 ID:uxhOZ2AO [18/18]
アスカ「何でアンタなのよ」

シンジ「あ?」

アスカ「何でこのアタシが…アンタなんかに助けられなきゃならないのよ…!?」

アスカ「アンタなんかに助けられるくらいなら!?死んだほうがマシるりゅぶっ!?」

ムギュッ

シンジ「はーいそれまでよーっと。

それ以上言うなバカ」

アスカ「は、はにゃしにゃさ」
シンジ「黙れバカ」

128 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/27(火) 00:00:22.40 ID:jvQQTwAO [1/4]
シンジ「アスカ、テメーらしく生きるのにプライド持つんなら上等だ。いくらでも誇りもって胸張りゃいい。
だがなぁ…プライドがなきゃ生きていけねーなんて…順番、逆だろバカ」

シンジ「シンクロ率ナンバーワンじゃなきゃアスカじゃねーのか?大学出た天才じゃなきゃアスカじゃねーのか?
猫耳生やそうが団地妻顔だろうがツインテールだろうが…アスカはアスカじゃねーのかバカ」

シンジ「テメーで持ちきれないプライドなんざ、抱え込むな。
テメーで余計な荷ィこさえてんじゃねーかバカ」

シンジ「持ちきれない荷なら…まわりの助け借りりゃいいじゃねーかバカ」

シンジ「みんなに…心配させてんじゃねーよ。バカアスカ」



アスカ「…」

129 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/27(火) 00:08:33.43 ID:jvQQTwAO [2/4]
シンジ「帰るわ。バカの顔も見たしな」パッ

アスカ「アンタはどうなのよ」

シンジ「あん?」

アスカ「アタシなんか助けに来て!?アンタこそバカじゃないの!?」

シンジ「あーそうだよ。僕ァバカが目標なんだ」

アスカ「バカが目標って……何よ……?」

シンジ「バカになりたいんだよ…。



宇宙一バカな…侍に」

130 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/27(火) 00:12:31.14 ID:jvQQTwAO [3/4]
《病院・病室外》



綾波「もう、いいの?」

シンジ「…どうだかな」

綾波「そう、良かったわね」

シンジ「…」スタスタ




シンジ「アレで良かったんだかね……」

131 名前:また寝落ちかよ[sage] 投稿日:2010/04/27(火) 05:53:34.41 ID:jvQQTwAO [4/4]
《ネルフ本部・司令室》

リツコ「私は今日ほど、彼を怖いと思ったことはありません」

ゲンドウ「…」

リツコ「司令…彼は他人を、世界を恐れてはいません。
このままでは…」

ゲンドウ「今はまだいい。修正可能な範囲だ」

リツコ「…私達は、彼に殺されるかもしれません」

ゲンドウ「…」ギリッ

リツコ「(…私は、彼に罰してもらいたいのね。私達を)」



キリがいいのでわけます

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