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男「蒼星石…?」
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 19:06:44.71 ID:nxEIdVLs0 [1/55]
蒼星石「はい…今日からお世話になります」
男「……え何で?」
蒼星石「え、あの、まきますと答えたので…」
男「…ああ、そう…でも」
蒼星石「はい?」
男「…つまんない、と思うよ。俺の所にいても…」
蒼星石「はい…今日からお世話になります」
男「……え何で?」
蒼星石「え、あの、まきますと答えたので…」
男「…ああ、そう…でも」
蒼星石「はい?」
男「…つまんない、と思うよ。俺の所にいても…」
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 19:11:54.38 ID:nxEIdVLs0 [2/55]
―朝8時 蒼星石 起床
蒼「ふぁー…おはようございます!」
男「………」
蒼「寝てる…」
蒼「………」
蒼「………」
蒼(いつ起きるんだろう…)
―昼2時
男「……」ムク
蒼「あ、おはようございますマスター!」
男「…あ、うん…」
蒼「あのご飯、作ろうと思ったんですが、その、何もなくて…」
男「うん…」バタッ
蒼「え、また寝るんですか?」
男「……」
5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 19:16:27.05 ID:nxEIdVLs0
―夕方5時
蒼「…………」
男「……」ムク
蒼「あ、・・・」
男「…何してるの…?」
蒼「え、その、マスターが起きるのを…、待ってました…」
男「…何してたの…?」
蒼「え、ずっと、待ってました…」
男「……………」
蒼「…あ、……その…」
男「コンビニ行ってくるけど何か食べたいもの、ある…?」
蒼「え、なんでも、いいです…!」
男「そう」
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 19:21:15.69 ID:nxEIdVLs0
蒼「あ、おかえりなさい!」
男「……え…うん」ガサガサ
蒼「何を買ってきたんです?」
男「…カップラーメン…だけど」
蒼「カップ…?」
男「…知らないの…か?」ガサガサ バリッ
蒼「何ですか、それ?」
男「ラーメンだよ」
蒼「それがラーメン?」
男「ラーメン」
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 19:24:13.91 ID:nxEIdVLs0
男「…あ、…お湯…沸かさなきゃ…」
蒼「お湯ですか?お湯なら僕が沸かします!えっと…」
男「…大丈夫か?」
蒼「はい!昔いっぱいやってたから大丈夫です!」
男「…そう」
蒼「えっと…あれ?つかない…なぜだろう。あれ」
男「ガス…使えないんだ。」
蒼「え?使えない…って…」
男「水を電子レンジで温めるんだよ。これに入れて」
蒼「電子…レンジで?」
男「そう」
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 19:27:39.05 ID:nxEIdVLs0
ピッピッ ブーーーーン
蒼「卵は入れませんよね?」
男「卵…?」
蒼「あ、いえ、なんでもないです」
ピッ ピッ ピッ
男「できた。」 ザーー
男「三分待つんだよ」
蒼「なぜですか?」
男「…え、そういうことになってるから…」
蒼「へぇー」
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 19:29:22.18 ID:nxEIdVLs0
男「で、その、君は…なん…だっけ」
蒼「蒼星石といいます」
男「いや、その、ローゼン…」
蒼「はい、ローゼンメイデン第4ドールです」
男「…ややこしい?」
蒼「ややこしい…って?」
男「ややこしい話?」
蒼「…え、いや、えっと…そう、かなぁ…」
男「じゃあいいよ…」
蒼「でもそのアリスゲームが…っ」
男「出来たよ。蓋、とりな」
蒼「あう…」
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 19:32:44.34 ID:nxEIdVLs0
蒼「あ、おいしいです!」
男「そうか」
蒼「こんな便利なものがあるんですね!」
男「うん」
男「……その服、高そうだね」
蒼「え、あ、ありがとうございます…」
男「…」ピッ
蒼「テレビだ…」
テレビ『名探偵コナン!』
蒼「探偵?」
男「?」
蒼「あ、いえ…」
男「変える?チャンネル」
蒼「あ、いえ…大丈夫です」
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 19:36:24.97 ID:nxEIdVLs0
深夜3時
テレビ『チャンチャンチャンチャチャン』
蒼「ずーっと…街を映し・・…てる」
男「今日はもう終わりなんだ」
蒼「そう……なん……です…か」
男「………」
蒼「……………」
男「眠たかったら寝てもいいんだよ」
蒼「でも…」
男「何?」
蒼「…今日……何も、役に…立って…」
男「…?え、君は何か役に立たないと眠っちゃいけないの?」
蒼「え、…いや……」
男「おやすみ」
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 19:40:02.97 ID:nxEIdVLs0
―深夜4時
男「…………………」
テレビ『チャンチャンチャチャンチャン』
男「…………………」
携帯『ブルルルルルル』
男「…………」 パカッ
男「…………」
男「………」 パタッ
テレビ『チャンチャンチャチャンチャン』
男「……布団、に入れた方がいいよな…んしょ」
男「………重い…意外と」
男「………………」
男「…ふぅ」
男「………」
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 19:43:29.03 ID:nxEIdVLs0
蒼「……あれ?ここは…布団?何で僕布団に…」
男「…」グー
蒼「マスターが床で寝てる…!?え?何故だ!?昨日何があったっけー…」
男「…」グー
蒼「とりあえずマスターにはここで寝てもらわないと体が冷えてしまう!
でも、起こして…いいものか…うーん……どうするべきか…!」
蒼「どうしようどうしようどうしようどうしよう…っ」
蒼「……どうし…よ……あれ…?」
蒼「…なんか、目が、重い……」バタッ
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 19:47:09.20 ID:nxEIdVLs0
―昼3時
蒼「…………うーん…………」
ピッ ピッ ピッ ピッ
バタン ペリペリ ザーーー…
蒼「あっ!!!!!」
男「起きたか」
蒼「ご、ごめんなさいこ、こんな時間までねっ、寝てしまっっ…てっ…」
男「いや、いいよ俺もさっき起きたから」
蒼「それにマスターの寝る場所で…寝て…しまって…」
男「俺が運んだんだよ。」
蒼「え、ええ…?その、あの…」
男「とんこつか味噌どっちがいい?」
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 19:49:59.43 ID:nxEIdVLs0
男「じゃあその鞄で寝なくちゃいけなかったのか」
蒼「まあ、普段はそこではい、寝てます…」
男「じゃあそっちに運んだ方がよかったのか。ごめんな」
蒼「いえそんな!言ってなかったし、
別にそこで寝なくちゃいけないってわけじゃないし…
その、ありがとうございます…」
男「ふーん…」
蒼「それでごめんなさい…ずっと寝てしまって…」
男「まあ…夜更かししたら起きにくくなるよ」
蒼「ああ…僕ほんと駄目だ…」
男「なんで?」
蒼「え、だって…その」
男「君、意味わかんないね。はは」
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 19:53:39.86 ID:nxEIdVLs0
男「そんなん言ったら俺もっと駄目じゃん」
蒼「いえマスターは駄目なんかじゃないです!
何のお役にも立てない僕の方が…よっぽど…」
男「なんで自分のこと僕って言うの?」
蒼「え?い、いきなり何です…か?」
男「いや気になって。女の子なんでしょ?」
蒼「え、…なんでだろ…うーん…えっと…
ごめんなさい、やっぱりおかしい、ですよね」
男「いやいいんじゃない」
蒼「えっ?」
男「いいんじゃない。別に」
蒼「はあ…」
男「うん」
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 19:56:16.41 ID:nxEIdVLs0
―夕方6時
テレビ『ニュースです』 ピッ
テレビ『ニュースです』 ピッ
テレビ『ニュースです』 ピッ
蒼「どこもニュースですね」
男「だろ?6時はつまんないんだ」
蒼「へぇー。ニュース見ないんですか?」
男「見ない」
蒼「なぜですか?」
男「え。なぜって…つまんないから」
蒼「へぇー。やっぱり若い人は見ないんですね」
男「若い人?」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 20:00:53.96 ID:nxEIdVLs0
―夜7時
テレビ『え、こうちゃ?こうちゃってどう書いたっけ?
えー、ちょっとまってわかんないわかんないあーーーっ ドーン!』
蒼「紅茶かー」
男「書ける?」
蒼「書けますよー」カキカキ
テレビ『おれに まーかせとーけー!!!!』
男「おー。書けてる」
蒼「でしょ?」
テレビ『…… ばら…?!』
蒼「…ばら…」
男「書ける?」
蒼「……うー……」
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 20:02:59.01 ID:nxEIdVLs0
男「こうだよ」カキカキ
蒼「あー、そうだこんな感じだこんな感じ」
テレビ『うわーーーー ドーン! 正解はこれです』
蒼「あれ、…なんか感じだけで全然違いますね…」
男「はー」
蒼「でたらめですか?さっきの」
男「うん」
蒼「あー」
男「でもさっきそうそうこんな感じって…」
蒼「ああーっ」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 20:05:36.68 ID:nxEIdVLs0
テレビ『 けいご? 簡単よそんな漢字!』
男「なんで君は敬語なの?」
蒼「え、その…ご、ごめんなさい、駄目、ですよね」
男「んー、まあ、駄目ってわけじゃないけど…敬語しか話せない、の?」
蒼「いえ、そんなわけじゃ、ないです、けど…」
男「君が、その姉妹…?に話してるみたいにちょっと俺に話してみなよ」
蒼「え…?」
男「俺、薔薇って言う字書ける」
蒼「さ、さっき書けてなかったじゃないか!」
男「はははー」
蒼「……な、なんでかわかんないけどすごい、なんか恥ずかしい、というか…あの」
男「まあ無理しなくていいよー」
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 20:10:18.22 ID:nxEIdVLs0
蒼「マスターは、敬語じゃない方が、いい、ですよね?」
男「いや、別にそうじゃないけど、
君が話しやすいほうで話してくれれば一番いいかな」
蒼「話しやすい…」
男「俺、すごい薔薇マニア」
蒼「………」
男「………」
蒼「じゃ…じゃあ何で漢字は書けなかったのさ!」
男「ははー」
蒼「う…あ…」
男「ははは」
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 20:13:21.47 ID:nxEIdVLs0
―夜9時
男「寝なくていいの?」
蒼「えっと…なんだかあんまり眠くないです」
男「まあ起きた時間があれだったしなー」
蒼「ごめんなさい…」
男「いや別にいいんだけどさ。寝る時間とか決まってないんだろ?」
蒼「まあ…」
男「眠くなったら寝なよ」
蒼「はい。眠くなったら寝ます。マスターはいつ寝るんですか?」
男「眠くなったら」
蒼「へへへー」
33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 20:16:45.82 ID:nxEIdVLs0
―深夜4時
男「…………………」
テレビ『チャンチャンチャチャンチャン』
男「…………………」
携帯『………』
男「…………」 パカッ
男「…………」
男「………」 パタッ
鞄「うぅーあー…」
男「?」
鞄「翠星石……」
男「すい?…そうせいせきじゃなかった?名前…」
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 20:20:47.94 ID:nxEIdVLs0
――朝8時
鞄「………」グー
男「………」グー
―昼4時
蒼「ふぁ……」カチャ
男「……ああぁー…」
蒼「おはようございます……」
男「ん」
蒼「あー……何味がいいですか?」
男「あー……さっぱりした、やつ」
蒼「…塩でいいですね。僕もそれにしよっと…」
男「ああー……んーふぁー」
蒼「ふぁー…」
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 20:24:17.80 ID:nxEIdVLs0
蒼「あー……んー」ズルズル
男「…んー」ズルズル
蒼「……今日暖かいですね」
男「んー」
蒼「テレビつけていいですか?」
男「んー」ズルズル
蒼「えっとリモコン…」ズルズル
男「ん」
蒼「ありがとうございます」
ピッ
テレビ『桜木~!!!!』
蒼「あ、さくらぎだって」
男「……」 ピッ
テレビ『いや~やっぱりご当地グルメは最高』
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 20:29:20.31 ID:nxEIdVLs0
>>40そんな感じ。あと漫画とか
蒼「今の何のアニメですか?」
男「あー…うん」ゴクゴク
蒼「…?」ズルズル
男「ふぅー。さて…あ、まだか」
蒼「あ、ごめんなさい…」ズルズル ゴクゴク
男「それ飲んじゃホントは体に悪いんだけどな」
蒼「ええ?そうなんですか?何でマスターは…」
男「もったいないから」
蒼「あ、ああなるほど…」
男「で、今からマックスバリュー行ってくる」
蒼「マックス…?」
男「来る?」
44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 20:36:36.77 ID:nxEIdVLs0
蒼「マックス?場所の名前ですか?」
男「コンビニはわかる?」
蒼「はい」
男「それのでかい版」
蒼「はあー」
男「行く?」
蒼「え、迷惑じゃないん、なら…」
男「じゃ行こう」
ガチャン
男「後ろ乗れるだろ」
蒼「自転車…初めて乗ります」
男「背中捕まっててな」
蒼「はい」
男「じゃ、行く」 シャー
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 20:38:10.03 ID:nxEIdVLs0
―マックスバリュー
蒼「うわぁー!広い!」
男「お尻痛くなかった?」
蒼「…ちょ、ちょっと…」
男「帰り立って乗ってみな。多分大丈夫でしょ」
蒼「ああ、はい…」
男「こっち」
蒼「あれ?野菜とかはいいんですか?」
男「んー」
―お惣菜コーナー
男「…ん、半額ついてるな」ヒョイ ヒョイ
蒼「あっ、ハンバーグだ」
男「食べる?」ヒョイ
蒼「あっえ?」
47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 20:40:40.58 ID:nxEIdVLs0
蒼「いいんですか?」
男「食べたいなら」
蒼「あ、ありがとうございます…」
男「他にある?食べたいの」
蒼「…えっと…えーんー、うー…」
男「…、まあ次行こうか」
―カップ麺コーナー
蒼「おああああーー」
男「好きなの選んで」
蒼「え、す、好きなのですかー!?」
男「………………あ」
蒼「え?」
男「…、先に、飲み物んとこ行こうか」
蒼「え?」
51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 20:44:59.55 ID:nxEIdVLs0
―飲み物コーナー
蒼「ここもいろんなのがあるんですねー」
男「何がいい?俺、コーラ買うけど…」ヒョイ
蒼「これ、…中にお茶が入ってるんですか?すごい黄色いですけど」
男「ああ、なんかそういう色のペットボトルだからな」
蒼「…ふーん…」
男「これ?」
蒼「え、あ、はい…」
男「……」
蒼「どうかしましたか?」
男「ん、いや、別に…」
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 20:49:46.75 ID:nxEIdVLs0
>>52ごめんわかりにくくて…蒼星石がお茶のペットボトル選んだ。
―カップ麺コーナー
男「5個くらいね」
蒼「ぼっ、ぼ、僕が選んでいいんですか…!?」
男「え、いいよ」
蒼「で、でもこんなに多いと、その、すごく迷う…!」
男「ほらー俺もう選んじゃったよー」
蒼「ええええええ!?!?!?えっと…じゃあ、こ、これ」
男「うん」
蒼「とー…これ、 と…これ、あ違う、これ、かな。
これ美味しそう…あ、でもこれは…」
男「別に値段気にしなくていいよ。ちょっとくらい高くても…」
蒼「あ、はい…ごめんなさい」
男「あーでもその坦々麺辛くないよ」
蒼「これ辛いやつなんですか!?」
57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 20:51:13.32 ID:nxEIdVLs0
レジ「以上で3200円になりまーす」
男「……」
レジ「レジ袋ご利用になりますか?」
男「……ぁ、はぃ…」
レジ「はーい」
蒼「袋に入れるの手伝います」
男「届く?」
蒼「ぎ、ギリギリ…」
男「お、おお…」
男「よし、じゃあ行こうか」
蒼「持ちますよ?」
男「地面ついちゃうだろ」
蒼「うぅー…」
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 20:55:18.75 ID:nxEIdVLs0
シャー
蒼「今日暖かいですねー」
男「そうだなー…」
蒼「あ、カラス」
男「カラスだな」
蒼「カラスって何で黒いんでしょうねー」
男「あー、なんでだろうな。なんか悪っぽいよな」
蒼「…そう、ですよねー」
男「ついたぞ」
蒼「わー」スタ
男「どうだった?帰りは」
蒼「立ってたほうが気持ちいいです!」
男「ははー」
64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 21:01:25.03 ID:nxEIdVLs0
男「自転車入れてくるから先入ってて」
蒼「あ、はいー」
男「はい鍵」
蒼「はーい」タッタッタッ…
男「………」
―男宅
ガチャガチャ…ギィー
蒼「よいしょっと…あれ?」
携帯『ブルルルルルルルルルルル』
蒼「うっうわぁっ何だこれ!!」
65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 21:06:19.62 ID:nxEIdVLs0
男「ん?あれ?何やってるんだ?」
蒼「その、これが突然、震えだして、
あの、僕何していいかわかんなくて……その……
ごめんなさい、どこか触っちゃったかもしれないです…!」
男「…!」
蒼「ああぁぁぁああぁあ…っ」
携帯『男?え、その声…誰?誰?!』
男「!!!!!!」 ピッ
蒼「ご、… …ごめん…なさい…」
男「…………」
蒼「……」
男「ご飯、食べるか」
67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 21:11:06.73 ID:nxEIdVLs0
テレビ『素敵やん』
蒼「…」モグモグ
男「どう?そのハンバーグ」
蒼「ああ、おいしい、です」
男「ふーん…」
蒼「それはなんていう食べ物ですか?」
男「これ?これは天丼」
蒼「てんどん…」
男「天ぷらが入ってるんだよ」
蒼「天ぷら…」
男「食べる?」
蒼「あ、はい…」
68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 21:14:41.12 ID:nxEIdVLs0
蒼「美味しい…」
男「そうか」
蒼「………」
男「………」
テレビ『せやねん』
蒼「…………え!?」
男「どうした?」
蒼「今窓に…なんか影が…あ、いや、なんでもないです」
男「ふーん」
―夜9時
男「寝よう、かな」
蒼「え、もう、ですか?」
男「うん…テレビ見る?見るなら電気つけとくけど」
蒼「あ、じゃあ僕も寝ます!」
69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 21:16:31.95 ID:nxEIdVLs0
男「おやすみ、あれ、鞄入らないのか?」
蒼「えっと…やっぱりちょっとテレビ見てから、寝ます…」
男「そっか。おやすみ」
蒼「お、おやすみなさい」
男「……」グー
蒼「…………」
翆星石「もぉーこの人間寝るの遅すぎですぅー!!!!」
蒼「やっぱり翆星石…」
74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 21:23:09.41 ID:nxEIdVLs0
―男宅 外
翆「蒼星石ー!!!会いたかったです!!!!」
蒼「翆星石…よくここがわかったね。
そもそも僕が目覚めていること、知っていたのかい?」
翆「そうその話です!
翆星石も蒼星石が目覚めていることをさっき知ったです!」
蒼「え、どういうことだい…?」
翆「蒼星石、さっき、携帯電話に出たですね…?」
蒼「携帯電話……あの小さい、機械のこと…?」
翆「そうですぅ!やっぱり翆星石の耳は間違ってなかったです♪
あれはやっぱり蒼星石の声だったですねー」
蒼「え、…何言ってるんだ翆星石?言ってる意味が…」
翆「だーから、翆星石のマスターが電話をかけた人間こそ、
蒼星石のマスターだったってことですぅ!!」
蒼「…え?」
76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 21:26:27.34 ID:nxEIdVLs0
>>75
ああごめん…すいで変換してたら間違えた…
蒼「それって…」
翠「つまりー!翠星石のマスターと蒼星石のマスターは
お友達同士ってことデスよー!」
蒼「…なるほど…」
翠「いやーよかったですぅー!これからは、蒼星石と毎日会えるです♪」
蒼「え…?」
翠「いやえじゃなくて!
これからは、お互いの家にお泊まりとか色々できるってことですぅ!」
蒼「あ、ああなるほど…」
翠「いやーよかったです!」
蒼「…」
80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 21:33:55.11 ID:nxEIdVLs0
翠「じゃあ、蒼星石のマスターにもちゃんと言っとくですよ!」
蒼「ん、ああ。わかった。言っとくよ」
翠「じゃあ今日は眠いからお別れですー。また明日ですー」
蒼「うん、バイバイ、翠星石」
蒼「…お友達同士………そんな風には見えなかったな…
マスターに聞くべきなのか…でも、聞いちゃいけないような気もする…うーん…
どうするべきなんだろう……」
蒼「…眠い…寝よう………」
81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 21:37:22.27 ID:nxEIdVLs0
―昼3時
蒼「…うぅーん……そろそろ起きよう…」
男「お、起きたか」
蒼「おはようございます」
男「今日は選ぶやついっぱいあるぞー」
蒼「あ、そっか!じゃあー…えっとー…
これにしようかな!」
男「お湯はまだあるよ」
蒼「はい!」
男「…ん?あれ?今窓に何か……」
蒼「!」
男「…鞄?」
蒼(…翠星石…もう来たのか!?また明日ってそういうこと!?)
翠「おーいですぅー」コツン コツン
82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 21:41:27.73 ID:nxEIdVLs0
蒼(なんだかまずい気がする……どうしよう)
翠「おーい」コツン コツン
男「…あれは、蒼星石の姉妹ってやつか?」
蒼「え、ええ。えっと…」
男「入れてやった方がいいんじゃないか?窓開けるぞ」
蒼「え、ああ…はい…」
翠「もーなんでさっさと開けねーですか!夜更かし人間!」
男「……夜更かし人間?」
蒼「…翠星石っ!」
男「へぇー皆蒼星石と同じ性格ってわけじゃないんだな」
翠「あ、当たり前ですぅ!」
男「…カップラーメン食べる?」
翠「え、ん、まあ、食べてやらんこともないです」
85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 21:49:16.84 ID:nxEIdVLs0
翠「三分間でーさーようなーらはじめまーしてー♪」
蒼「ちょっと翠星石!」コソコソ
翠「なんです?」
蒼「その、君のマスターと僕のマスターのことは、今日は、
あんまり喋らないで欲しいんだ…」
翠「なぜですか?蒼星石のマスターもなかなかいい人間ですのに」
蒼「いいから!」
翠「はぁ…」
男「翠星石は誰がマスターなんだい?」
蒼「マスタァァァァ!!ぼ、ぼくマスターのラーメン食べてみたいな!」
男「ん、ああ、いいよ」
蒼「翠星石!今日はちょっと帰ってくれるかな!?ね?ね?」
翠「え、でもまだラーメン…」
蒼「僕が食べとくからさ!ね!」
87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 21:52:48.26 ID:nxEIdVLs0
男「どうしたんだ蒼星石…今日なんかおかしかったぞ・・?」
蒼「そ、そう、ですか…?」
男「……………まあ、…いいけど」
蒼「…………」
男「じゃ、寝るよ俺」
蒼「おやすみなさい」
男「おやすみ」
蒼「あ、あの!」
男「ん?」
蒼「マスターは…僕に何か…隠してること…あります…か?」
男「え?」
88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 21:54:24.35 ID:nxEIdVLs0
男「…どうしたんだ急に?」
蒼「あります…か?」
男「そりゃいっぱいあるよ」
蒼「うっ……」
男「隠してるっていうか……言ってないだけのことはたくさんある」
蒼「………」
男「聞きたいんだろ?何が知りたいんだ?」
蒼「……………」
男「………」
蒼「この前電話してきた人のこと…」
男「……」
89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 21:56:01.86 ID:nxEIdVLs0
蒼「今日来た翠星石のマスターが…その人、なんです…」
男「………」
蒼「だから、その…」
男「…」
蒼「マスターが…何か、その人のことで…」
男「…」
蒼「なら、もう、翠星石には来ないように…言っておきます」
男「………そうか……君の姉のマスター……」
蒼「………」
男「俺は…」
91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 22:00:54.31 ID:nxEIdVLs0
蒼「マスター……………」
男「俺、蒼星石が今ここにいてくれて凄い嬉しいんだ」
蒼「……………」
男「…だから、…これでいいんだよ」
蒼「………マスター」
男「おやすみ」
蒼「………………」
男「…」グー
水銀燈「あらあらまだ逃げる気なのぉ?」
蒼「!!!」
水銀燈「お久しぶりねぇ蒼星石。初めましてねぇそっちの人間とは」
92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 22:09:01.78 ID:nxEIdVLs0
蒼「水銀燈何故ここに…っ!!」
銀「あらぁ?今日は戦いに来たんじゃないわ。顔を見に来たのよ。
あなたのマスターの、顔、をね」
男「……」グー
蒼「どういうことだ!」
銀「あら知らないのぉ?何も聞かされてないのねぇ」
蒼「…!?」
銀「あなたのマスター、私のマスターの夢を打ち砕いてしまったのよぉ」
蒼「……なにを言ってるんだ…君は」
銀「本当に何も知らないのね。可哀想だわあ。じゃあ一から説明してあげる」
蒼「…………」
93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 22:11:07.30 ID:nxEIdVLs0
銀「あなたのマスター、男は私のマスターの友と同じバスケのサークルにいるのよぉ」
蒼「サークル…」
銀「要するに部活よ部活」
蒼「ああ…」
銀「友はそのサークルのエース的存在で、大会でも活躍していた…
男はというと、ただ友と友達というだけで、実力は大したことなかった…
まあその顔を見ればその通りと言ったところかしら…?」
蒼「……」
銀「友はスカウトの話も来ていたわぁ。でもね、練習の時に、男との接触で…
骨を折ってしまったの」
蒼「!!!」
銀「将来をつぶされてしまったのね友は。可哀想に……」
蒼「…でもマスターだって悪気があってやったわけじゃ…」
銀「どうかしらね。疑わしいものだわ」
蒼「水銀燈!!!」
95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 22:13:59.03 ID:nxEIdVLs0
銀「あーらごめんなさい。でね、当時男と友が二人とも好きだった女の子がいてね」
蒼「…?」
銀「名前を女、というんだけど…」
蒼「まさか…」
銀「あらわかってきた?そう。それが翠星石のマスターねぇ」
蒼「…………」
銀「でも男は友に対する罪悪感から女からは身をひいた…それで今は友と女はとっても親密よぉ
でもね、もう友の将来は終わってしまったの」
蒼「…………」
銀「現実から逃げて逃げて、それでどうなるのかしら?」
蒼「………」
銀「もう一度あなたも考え直した方がいいんじゃない?
本当にその人間が、あなたのマスターとして、相応しいかどうか。
その、たくさんのカップ麺の容器を片づけながらねぇ」
蒼「………っ」
銀「じゃあ、ばいばいー」
蒼「マスター………」
96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 22:18:48.84 ID:nxEIdVLs0
―昼4時
男「ふわぁ……」
蒼「あ。おはようございます!」
男「んぁ…」
蒼「作りますよ、どれにしますか?」
男「なんでもいい…さっぱりしたやつ…」
蒼「はーい」
男「…………蒼星石」
蒼「はい?」
男「出てっても、いいぞ」
蒼「…………………え?」
97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 22:20:14.72 ID:nxEIdVLs0
男「昨日の姉ちゃんの言うとおり、俺はただ逃げてるだけなんだ」
蒼「え、昨日って…昨日のこと…なんで…」
男「今までも不安だったんだ。蒼星石に俺、合ってんのかなって。
どう考えてもこんな生活してる奴には相応しくないよ。君はさ」
蒼「マスター…!その…あの…!」
男「わかってる。君はもっと、いい人に付くべきなんだ。
君も、けっこう幻滅したんじゃないか…?こんな、駄目な人間…にさ」
蒼「ち、違う!!!」
男「…」
蒼「ぼ、僕はここにいたいからいるんだ…!君と一緒にいたいから、ここにいるんだよ!」
男「……」
蒼「君に何があったのかなんて分からなかった、けど、
君がすごく苦しんでいるのはわかるんだ!!!
それでも君は僕がいてくれてうれしいって言ってくれた!
それがすごいうれしくて……少しでも、君にうれしいと思って欲しくて…」
男「蒼星石…」
蒼「僕は、ずっと君といたい………」
100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 22:24:17.68 ID:nxEIdVLs0
男「……………」
蒼「……あ、………その………」
男「やっぱ、敬語ない方がいいな」
蒼「…え……」
男「うん、いい」
蒼「そ、そう…………かな……」
男「うん」
蒼「ありがとう…」
男「もう三分過ぎたんじゃないか?」
蒼「え、あっ!ご、ごめん!!計るの忘れてた!」
男「いやいいんじゃない、別に。俺デロデロの麺も好きだし」
蒼「ご、ごめんね…」
男「いいよー」
104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 22:28:36.82 ID:nxEIdVLs0
―煙突の上
翠「じゃあお泊まりできねーわけですかぁ?」
蒼「うん、ごめんね翠星石」
翠「むぅー…どうしてもって言うならしょうがないです。
我慢するですぅ。」
蒼「でも、こうして会えるわけだし」
翠「、まあ、そうですね、平和に会えるだけ幸せですよね。
それにしても蒼星石、よっぽどあの夜更かし人間の事が好きなのですね?」
蒼「え、そ、それは…」
銀「ちょっとぉ、あんなに言ってあげたのに何も変わってないじゃないのぉ」
翠「すっ水銀燈!!」
蒼「やあ」
銀「やあじゃないわよぉ。何か変わるかと思って言ってやったのに」
蒼「ああ…へへへ…」
銀「へへへじゃないわよぉ。ん、気持ち悪いわねぇなんか…」
105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 22:32:29.86 ID:nxEIdVLs0
―昼4時
男「………ふぅわぁ……」
蒼「ふわぁ……おはよう…」
男「おはよう…」
蒼「ぁあー……」
男「どれ?」
蒼「じゃあ、塩…」
男「はいよ…俺もそれにしよ…」
蒼「ふわぁー………んぅー…」
男「重い」
蒼「んー」
男「お湯かかるよ」
蒼「んぁー………」
106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 22:35:42.50 ID:nxEIdVLs0
男「よし多分三分」
蒼「いただきます…ふぁ」
男「うん」ズルズル
蒼「んん」ズルズル
男「昨日何時に寝た?」
蒼「えっと……ふぁ…2時ぐらい、かな」
男「あじゃ俺と同じくらいか」ズルズル
蒼「そうだね」ズルズル
男「マリオカートしようか」
蒼「いいねー」ゴクゴク
男「俺ヨッシー」
蒼「あーずるい!ずるい!ずーるーいー!」
とりあえずおわり
―朝8時 蒼星石 起床
蒼「ふぁー…おはようございます!」
男「………」
蒼「寝てる…」
蒼「………」
蒼「………」
蒼(いつ起きるんだろう…)
―昼2時
男「……」ムク
蒼「あ、おはようございますマスター!」
男「…あ、うん…」
蒼「あのご飯、作ろうと思ったんですが、その、何もなくて…」
男「うん…」バタッ
蒼「え、また寝るんですか?」
男「……」
5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 19:16:27.05 ID:nxEIdVLs0
―夕方5時
蒼「…………」
男「……」ムク
蒼「あ、・・・」
男「…何してるの…?」
蒼「え、その、マスターが起きるのを…、待ってました…」
男「…何してたの…?」
蒼「え、ずっと、待ってました…」
男「……………」
蒼「…あ、……その…」
男「コンビニ行ってくるけど何か食べたいもの、ある…?」
蒼「え、なんでも、いいです…!」
男「そう」
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 19:21:15.69 ID:nxEIdVLs0
蒼「あ、おかえりなさい!」
男「……え…うん」ガサガサ
蒼「何を買ってきたんです?」
男「…カップラーメン…だけど」
蒼「カップ…?」
男「…知らないの…か?」ガサガサ バリッ
蒼「何ですか、それ?」
男「ラーメンだよ」
蒼「それがラーメン?」
男「ラーメン」
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 19:24:13.91 ID:nxEIdVLs0
男「…あ、…お湯…沸かさなきゃ…」
蒼「お湯ですか?お湯なら僕が沸かします!えっと…」
男「…大丈夫か?」
蒼「はい!昔いっぱいやってたから大丈夫です!」
男「…そう」
蒼「えっと…あれ?つかない…なぜだろう。あれ」
男「ガス…使えないんだ。」
蒼「え?使えない…って…」
男「水を電子レンジで温めるんだよ。これに入れて」
蒼「電子…レンジで?」
男「そう」
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 19:27:39.05 ID:nxEIdVLs0
ピッピッ ブーーーーン
蒼「卵は入れませんよね?」
男「卵…?」
蒼「あ、いえ、なんでもないです」
ピッ ピッ ピッ
男「できた。」 ザーー
男「三分待つんだよ」
蒼「なぜですか?」
男「…え、そういうことになってるから…」
蒼「へぇー」
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 19:29:22.18 ID:nxEIdVLs0
男「で、その、君は…なん…だっけ」
蒼「蒼星石といいます」
男「いや、その、ローゼン…」
蒼「はい、ローゼンメイデン第4ドールです」
男「…ややこしい?」
蒼「ややこしい…って?」
男「ややこしい話?」
蒼「…え、いや、えっと…そう、かなぁ…」
男「じゃあいいよ…」
蒼「でもそのアリスゲームが…っ」
男「出来たよ。蓋、とりな」
蒼「あう…」
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 19:32:44.34 ID:nxEIdVLs0
蒼「あ、おいしいです!」
男「そうか」
蒼「こんな便利なものがあるんですね!」
男「うん」
男「……その服、高そうだね」
蒼「え、あ、ありがとうございます…」
男「…」ピッ
蒼「テレビだ…」
テレビ『名探偵コナン!』
蒼「探偵?」
男「?」
蒼「あ、いえ…」
男「変える?チャンネル」
蒼「あ、いえ…大丈夫です」
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 19:36:24.97 ID:nxEIdVLs0
深夜3時
テレビ『チャンチャンチャンチャチャン』
蒼「ずーっと…街を映し・・…てる」
男「今日はもう終わりなんだ」
蒼「そう……なん……です…か」
男「………」
蒼「……………」
男「眠たかったら寝てもいいんだよ」
蒼「でも…」
男「何?」
蒼「…今日……何も、役に…立って…」
男「…?え、君は何か役に立たないと眠っちゃいけないの?」
蒼「え、…いや……」
男「おやすみ」
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 19:40:02.97 ID:nxEIdVLs0
―深夜4時
男「…………………」
テレビ『チャンチャンチャチャンチャン』
男「…………………」
携帯『ブルルルルルル』
男「…………」 パカッ
男「…………」
男「………」 パタッ
テレビ『チャンチャンチャチャンチャン』
男「……布団、に入れた方がいいよな…んしょ」
男「………重い…意外と」
男「………………」
男「…ふぅ」
男「………」
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 19:43:29.03 ID:nxEIdVLs0
蒼「……あれ?ここは…布団?何で僕布団に…」
男「…」グー
蒼「マスターが床で寝てる…!?え?何故だ!?昨日何があったっけー…」
男「…」グー
蒼「とりあえずマスターにはここで寝てもらわないと体が冷えてしまう!
でも、起こして…いいものか…うーん……どうするべきか…!」
蒼「どうしようどうしようどうしようどうしよう…っ」
蒼「……どうし…よ……あれ…?」
蒼「…なんか、目が、重い……」バタッ
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 19:47:09.20 ID:nxEIdVLs0
―昼3時
蒼「…………うーん…………」
ピッ ピッ ピッ ピッ
バタン ペリペリ ザーーー…
蒼「あっ!!!!!」
男「起きたか」
蒼「ご、ごめんなさいこ、こんな時間までねっ、寝てしまっっ…てっ…」
男「いや、いいよ俺もさっき起きたから」
蒼「それにマスターの寝る場所で…寝て…しまって…」
男「俺が運んだんだよ。」
蒼「え、ええ…?その、あの…」
男「とんこつか味噌どっちがいい?」
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 19:49:59.43 ID:nxEIdVLs0
男「じゃあその鞄で寝なくちゃいけなかったのか」
蒼「まあ、普段はそこではい、寝てます…」
男「じゃあそっちに運んだ方がよかったのか。ごめんな」
蒼「いえそんな!言ってなかったし、
別にそこで寝なくちゃいけないってわけじゃないし…
その、ありがとうございます…」
男「ふーん…」
蒼「それでごめんなさい…ずっと寝てしまって…」
男「まあ…夜更かししたら起きにくくなるよ」
蒼「ああ…僕ほんと駄目だ…」
男「なんで?」
蒼「え、だって…その」
男「君、意味わかんないね。はは」
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 19:53:39.86 ID:nxEIdVLs0
男「そんなん言ったら俺もっと駄目じゃん」
蒼「いえマスターは駄目なんかじゃないです!
何のお役にも立てない僕の方が…よっぽど…」
男「なんで自分のこと僕って言うの?」
蒼「え?い、いきなり何です…か?」
男「いや気になって。女の子なんでしょ?」
蒼「え、…なんでだろ…うーん…えっと…
ごめんなさい、やっぱりおかしい、ですよね」
男「いやいいんじゃない」
蒼「えっ?」
男「いいんじゃない。別に」
蒼「はあ…」
男「うん」
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 19:56:16.41 ID:nxEIdVLs0
―夕方6時
テレビ『ニュースです』 ピッ
テレビ『ニュースです』 ピッ
テレビ『ニュースです』 ピッ
蒼「どこもニュースですね」
男「だろ?6時はつまんないんだ」
蒼「へぇー。ニュース見ないんですか?」
男「見ない」
蒼「なぜですか?」
男「え。なぜって…つまんないから」
蒼「へぇー。やっぱり若い人は見ないんですね」
男「若い人?」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 20:00:53.96 ID:nxEIdVLs0
―夜7時
テレビ『え、こうちゃ?こうちゃってどう書いたっけ?
えー、ちょっとまってわかんないわかんないあーーーっ ドーン!』
蒼「紅茶かー」
男「書ける?」
蒼「書けますよー」カキカキ
テレビ『おれに まーかせとーけー!!!!』
男「おー。書けてる」
蒼「でしょ?」
テレビ『…… ばら…?!』
蒼「…ばら…」
男「書ける?」
蒼「……うー……」
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 20:02:59.01 ID:nxEIdVLs0
男「こうだよ」カキカキ
蒼「あー、そうだこんな感じだこんな感じ」
テレビ『うわーーーー ドーン! 正解はこれです』
蒼「あれ、…なんか感じだけで全然違いますね…」
男「はー」
蒼「でたらめですか?さっきの」
男「うん」
蒼「あー」
男「でもさっきそうそうこんな感じって…」
蒼「ああーっ」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 20:05:36.68 ID:nxEIdVLs0
テレビ『 けいご? 簡単よそんな漢字!』
男「なんで君は敬語なの?」
蒼「え、その…ご、ごめんなさい、駄目、ですよね」
男「んー、まあ、駄目ってわけじゃないけど…敬語しか話せない、の?」
蒼「いえ、そんなわけじゃ、ないです、けど…」
男「君が、その姉妹…?に話してるみたいにちょっと俺に話してみなよ」
蒼「え…?」
男「俺、薔薇って言う字書ける」
蒼「さ、さっき書けてなかったじゃないか!」
男「はははー」
蒼「……な、なんでかわかんないけどすごい、なんか恥ずかしい、というか…あの」
男「まあ無理しなくていいよー」
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 20:10:18.22 ID:nxEIdVLs0
蒼「マスターは、敬語じゃない方が、いい、ですよね?」
男「いや、別にそうじゃないけど、
君が話しやすいほうで話してくれれば一番いいかな」
蒼「話しやすい…」
男「俺、すごい薔薇マニア」
蒼「………」
男「………」
蒼「じゃ…じゃあ何で漢字は書けなかったのさ!」
男「ははー」
蒼「う…あ…」
男「ははは」
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 20:13:21.47 ID:nxEIdVLs0
―夜9時
男「寝なくていいの?」
蒼「えっと…なんだかあんまり眠くないです」
男「まあ起きた時間があれだったしなー」
蒼「ごめんなさい…」
男「いや別にいいんだけどさ。寝る時間とか決まってないんだろ?」
蒼「まあ…」
男「眠くなったら寝なよ」
蒼「はい。眠くなったら寝ます。マスターはいつ寝るんですか?」
男「眠くなったら」
蒼「へへへー」
33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 20:16:45.82 ID:nxEIdVLs0
―深夜4時
男「…………………」
テレビ『チャンチャンチャチャンチャン』
男「…………………」
携帯『………』
男「…………」 パカッ
男「…………」
男「………」 パタッ
鞄「うぅーあー…」
男「?」
鞄「翠星石……」
男「すい?…そうせいせきじゃなかった?名前…」
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 20:20:47.94 ID:nxEIdVLs0
――朝8時
鞄「………」グー
男「………」グー
―昼4時
蒼「ふぁ……」カチャ
男「……ああぁー…」
蒼「おはようございます……」
男「ん」
蒼「あー……何味がいいですか?」
男「あー……さっぱりした、やつ」
蒼「…塩でいいですね。僕もそれにしよっと…」
男「ああー……んーふぁー」
蒼「ふぁー…」
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 20:24:17.80 ID:nxEIdVLs0
蒼「あー……んー」ズルズル
男「…んー」ズルズル
蒼「……今日暖かいですね」
男「んー」
蒼「テレビつけていいですか?」
男「んー」ズルズル
蒼「えっとリモコン…」ズルズル
男「ん」
蒼「ありがとうございます」
ピッ
テレビ『桜木~!!!!』
蒼「あ、さくらぎだって」
男「……」 ピッ
テレビ『いや~やっぱりご当地グルメは最高』
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 20:29:20.31 ID:nxEIdVLs0
>>40そんな感じ。あと漫画とか
蒼「今の何のアニメですか?」
男「あー…うん」ゴクゴク
蒼「…?」ズルズル
男「ふぅー。さて…あ、まだか」
蒼「あ、ごめんなさい…」ズルズル ゴクゴク
男「それ飲んじゃホントは体に悪いんだけどな」
蒼「ええ?そうなんですか?何でマスターは…」
男「もったいないから」
蒼「あ、ああなるほど…」
男「で、今からマックスバリュー行ってくる」
蒼「マックス…?」
男「来る?」
44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 20:36:36.77 ID:nxEIdVLs0
蒼「マックス?場所の名前ですか?」
男「コンビニはわかる?」
蒼「はい」
男「それのでかい版」
蒼「はあー」
男「行く?」
蒼「え、迷惑じゃないん、なら…」
男「じゃ行こう」
ガチャン
男「後ろ乗れるだろ」
蒼「自転車…初めて乗ります」
男「背中捕まっててな」
蒼「はい」
男「じゃ、行く」 シャー
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 20:38:10.03 ID:nxEIdVLs0
―マックスバリュー
蒼「うわぁー!広い!」
男「お尻痛くなかった?」
蒼「…ちょ、ちょっと…」
男「帰り立って乗ってみな。多分大丈夫でしょ」
蒼「ああ、はい…」
男「こっち」
蒼「あれ?野菜とかはいいんですか?」
男「んー」
―お惣菜コーナー
男「…ん、半額ついてるな」ヒョイ ヒョイ
蒼「あっ、ハンバーグだ」
男「食べる?」ヒョイ
蒼「あっえ?」
47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 20:40:40.58 ID:nxEIdVLs0
蒼「いいんですか?」
男「食べたいなら」
蒼「あ、ありがとうございます…」
男「他にある?食べたいの」
蒼「…えっと…えーんー、うー…」
男「…、まあ次行こうか」
―カップ麺コーナー
蒼「おああああーー」
男「好きなの選んで」
蒼「え、す、好きなのですかー!?」
男「………………あ」
蒼「え?」
男「…、先に、飲み物んとこ行こうか」
蒼「え?」
51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 20:44:59.55 ID:nxEIdVLs0
―飲み物コーナー
蒼「ここもいろんなのがあるんですねー」
男「何がいい?俺、コーラ買うけど…」ヒョイ
蒼「これ、…中にお茶が入ってるんですか?すごい黄色いですけど」
男「ああ、なんかそういう色のペットボトルだからな」
蒼「…ふーん…」
男「これ?」
蒼「え、あ、はい…」
男「……」
蒼「どうかしましたか?」
男「ん、いや、別に…」
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 20:49:46.75 ID:nxEIdVLs0
>>52ごめんわかりにくくて…蒼星石がお茶のペットボトル選んだ。
―カップ麺コーナー
男「5個くらいね」
蒼「ぼっ、ぼ、僕が選んでいいんですか…!?」
男「え、いいよ」
蒼「で、でもこんなに多いと、その、すごく迷う…!」
男「ほらー俺もう選んじゃったよー」
蒼「ええええええ!?!?!?えっと…じゃあ、こ、これ」
男「うん」
蒼「とー…これ、 と…これ、あ違う、これ、かな。
これ美味しそう…あ、でもこれは…」
男「別に値段気にしなくていいよ。ちょっとくらい高くても…」
蒼「あ、はい…ごめんなさい」
男「あーでもその坦々麺辛くないよ」
蒼「これ辛いやつなんですか!?」
57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 20:51:13.32 ID:nxEIdVLs0
レジ「以上で3200円になりまーす」
男「……」
レジ「レジ袋ご利用になりますか?」
男「……ぁ、はぃ…」
レジ「はーい」
蒼「袋に入れるの手伝います」
男「届く?」
蒼「ぎ、ギリギリ…」
男「お、おお…」
男「よし、じゃあ行こうか」
蒼「持ちますよ?」
男「地面ついちゃうだろ」
蒼「うぅー…」
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 20:55:18.75 ID:nxEIdVLs0
シャー
蒼「今日暖かいですねー」
男「そうだなー…」
蒼「あ、カラス」
男「カラスだな」
蒼「カラスって何で黒いんでしょうねー」
男「あー、なんでだろうな。なんか悪っぽいよな」
蒼「…そう、ですよねー」
男「ついたぞ」
蒼「わー」スタ
男「どうだった?帰りは」
蒼「立ってたほうが気持ちいいです!」
男「ははー」
64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 21:01:25.03 ID:nxEIdVLs0
男「自転車入れてくるから先入ってて」
蒼「あ、はいー」
男「はい鍵」
蒼「はーい」タッタッタッ…
男「………」
―男宅
ガチャガチャ…ギィー
蒼「よいしょっと…あれ?」
携帯『ブルルルルルルルルルルル』
蒼「うっうわぁっ何だこれ!!」
65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 21:06:19.62 ID:nxEIdVLs0
男「ん?あれ?何やってるんだ?」
蒼「その、これが突然、震えだして、
あの、僕何していいかわかんなくて……その……
ごめんなさい、どこか触っちゃったかもしれないです…!」
男「…!」
蒼「ああぁぁぁああぁあ…っ」
携帯『男?え、その声…誰?誰?!』
男「!!!!!!」 ピッ
蒼「ご、… …ごめん…なさい…」
男「…………」
蒼「……」
男「ご飯、食べるか」
67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 21:11:06.73 ID:nxEIdVLs0
テレビ『素敵やん』
蒼「…」モグモグ
男「どう?そのハンバーグ」
蒼「ああ、おいしい、です」
男「ふーん…」
蒼「それはなんていう食べ物ですか?」
男「これ?これは天丼」
蒼「てんどん…」
男「天ぷらが入ってるんだよ」
蒼「天ぷら…」
男「食べる?」
蒼「あ、はい…」
68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 21:14:41.12 ID:nxEIdVLs0
蒼「美味しい…」
男「そうか」
蒼「………」
男「………」
テレビ『せやねん』
蒼「…………え!?」
男「どうした?」
蒼「今窓に…なんか影が…あ、いや、なんでもないです」
男「ふーん」
―夜9時
男「寝よう、かな」
蒼「え、もう、ですか?」
男「うん…テレビ見る?見るなら電気つけとくけど」
蒼「あ、じゃあ僕も寝ます!」
69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 21:16:31.95 ID:nxEIdVLs0
男「おやすみ、あれ、鞄入らないのか?」
蒼「えっと…やっぱりちょっとテレビ見てから、寝ます…」
男「そっか。おやすみ」
蒼「お、おやすみなさい」
男「……」グー
蒼「…………」
翆星石「もぉーこの人間寝るの遅すぎですぅー!!!!」
蒼「やっぱり翆星石…」
74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 21:23:09.41 ID:nxEIdVLs0
―男宅 外
翆「蒼星石ー!!!会いたかったです!!!!」
蒼「翆星石…よくここがわかったね。
そもそも僕が目覚めていること、知っていたのかい?」
翆「そうその話です!
翆星石も蒼星石が目覚めていることをさっき知ったです!」
蒼「え、どういうことだい…?」
翆「蒼星石、さっき、携帯電話に出たですね…?」
蒼「携帯電話……あの小さい、機械のこと…?」
翆「そうですぅ!やっぱり翆星石の耳は間違ってなかったです♪
あれはやっぱり蒼星石の声だったですねー」
蒼「え、…何言ってるんだ翆星石?言ってる意味が…」
翆「だーから、翆星石のマスターが電話をかけた人間こそ、
蒼星石のマスターだったってことですぅ!!」
蒼「…え?」
76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 21:26:27.34 ID:nxEIdVLs0
>>75
ああごめん…すいで変換してたら間違えた…
蒼「それって…」
翠「つまりー!翠星石のマスターと蒼星石のマスターは
お友達同士ってことデスよー!」
蒼「…なるほど…」
翠「いやーよかったですぅー!これからは、蒼星石と毎日会えるです♪」
蒼「え…?」
翠「いやえじゃなくて!
これからは、お互いの家にお泊まりとか色々できるってことですぅ!」
蒼「あ、ああなるほど…」
翠「いやーよかったです!」
蒼「…」
80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 21:33:55.11 ID:nxEIdVLs0
翠「じゃあ、蒼星石のマスターにもちゃんと言っとくですよ!」
蒼「ん、ああ。わかった。言っとくよ」
翠「じゃあ今日は眠いからお別れですー。また明日ですー」
蒼「うん、バイバイ、翠星石」
蒼「…お友達同士………そんな風には見えなかったな…
マスターに聞くべきなのか…でも、聞いちゃいけないような気もする…うーん…
どうするべきなんだろう……」
蒼「…眠い…寝よう………」
81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 21:37:22.27 ID:nxEIdVLs0
―昼3時
蒼「…うぅーん……そろそろ起きよう…」
男「お、起きたか」
蒼「おはようございます」
男「今日は選ぶやついっぱいあるぞー」
蒼「あ、そっか!じゃあー…えっとー…
これにしようかな!」
男「お湯はまだあるよ」
蒼「はい!」
男「…ん?あれ?今窓に何か……」
蒼「!」
男「…鞄?」
蒼(…翠星石…もう来たのか!?また明日ってそういうこと!?)
翠「おーいですぅー」コツン コツン
82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 21:41:27.73 ID:nxEIdVLs0
蒼(なんだかまずい気がする……どうしよう)
翠「おーい」コツン コツン
男「…あれは、蒼星石の姉妹ってやつか?」
蒼「え、ええ。えっと…」
男「入れてやった方がいいんじゃないか?窓開けるぞ」
蒼「え、ああ…はい…」
翠「もーなんでさっさと開けねーですか!夜更かし人間!」
男「……夜更かし人間?」
蒼「…翠星石っ!」
男「へぇー皆蒼星石と同じ性格ってわけじゃないんだな」
翠「あ、当たり前ですぅ!」
男「…カップラーメン食べる?」
翠「え、ん、まあ、食べてやらんこともないです」
85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 21:49:16.84 ID:nxEIdVLs0
翠「三分間でーさーようなーらはじめまーしてー♪」
蒼「ちょっと翠星石!」コソコソ
翠「なんです?」
蒼「その、君のマスターと僕のマスターのことは、今日は、
あんまり喋らないで欲しいんだ…」
翠「なぜですか?蒼星石のマスターもなかなかいい人間ですのに」
蒼「いいから!」
翠「はぁ…」
男「翠星石は誰がマスターなんだい?」
蒼「マスタァァァァ!!ぼ、ぼくマスターのラーメン食べてみたいな!」
男「ん、ああ、いいよ」
蒼「翠星石!今日はちょっと帰ってくれるかな!?ね?ね?」
翠「え、でもまだラーメン…」
蒼「僕が食べとくからさ!ね!」
87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 21:52:48.26 ID:nxEIdVLs0
男「どうしたんだ蒼星石…今日なんかおかしかったぞ・・?」
蒼「そ、そう、ですか…?」
男「……………まあ、…いいけど」
蒼「…………」
男「じゃ、寝るよ俺」
蒼「おやすみなさい」
男「おやすみ」
蒼「あ、あの!」
男「ん?」
蒼「マスターは…僕に何か…隠してること…あります…か?」
男「え?」
88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 21:54:24.35 ID:nxEIdVLs0
男「…どうしたんだ急に?」
蒼「あります…か?」
男「そりゃいっぱいあるよ」
蒼「うっ……」
男「隠してるっていうか……言ってないだけのことはたくさんある」
蒼「………」
男「聞きたいんだろ?何が知りたいんだ?」
蒼「……………」
男「………」
蒼「この前電話してきた人のこと…」
男「……」
89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 21:56:01.86 ID:nxEIdVLs0
蒼「今日来た翠星石のマスターが…その人、なんです…」
男「………」
蒼「だから、その…」
男「…」
蒼「マスターが…何か、その人のことで…」
男「…」
蒼「なら、もう、翠星石には来ないように…言っておきます」
男「………そうか……君の姉のマスター……」
蒼「………」
男「俺は…」
91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 22:00:54.31 ID:nxEIdVLs0
蒼「マスター……………」
男「俺、蒼星石が今ここにいてくれて凄い嬉しいんだ」
蒼「……………」
男「…だから、…これでいいんだよ」
蒼「………マスター」
男「おやすみ」
蒼「………………」
男「…」グー
水銀燈「あらあらまだ逃げる気なのぉ?」
蒼「!!!」
水銀燈「お久しぶりねぇ蒼星石。初めましてねぇそっちの人間とは」
92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 22:09:01.78 ID:nxEIdVLs0
蒼「水銀燈何故ここに…っ!!」
銀「あらぁ?今日は戦いに来たんじゃないわ。顔を見に来たのよ。
あなたのマスターの、顔、をね」
男「……」グー
蒼「どういうことだ!」
銀「あら知らないのぉ?何も聞かされてないのねぇ」
蒼「…!?」
銀「あなたのマスター、私のマスターの夢を打ち砕いてしまったのよぉ」
蒼「……なにを言ってるんだ…君は」
銀「本当に何も知らないのね。可哀想だわあ。じゃあ一から説明してあげる」
蒼「…………」
93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 22:11:07.30 ID:nxEIdVLs0
銀「あなたのマスター、男は私のマスターの友と同じバスケのサークルにいるのよぉ」
蒼「サークル…」
銀「要するに部活よ部活」
蒼「ああ…」
銀「友はそのサークルのエース的存在で、大会でも活躍していた…
男はというと、ただ友と友達というだけで、実力は大したことなかった…
まあその顔を見ればその通りと言ったところかしら…?」
蒼「……」
銀「友はスカウトの話も来ていたわぁ。でもね、練習の時に、男との接触で…
骨を折ってしまったの」
蒼「!!!」
銀「将来をつぶされてしまったのね友は。可哀想に……」
蒼「…でもマスターだって悪気があってやったわけじゃ…」
銀「どうかしらね。疑わしいものだわ」
蒼「水銀燈!!!」
95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 22:13:59.03 ID:nxEIdVLs0
銀「あーらごめんなさい。でね、当時男と友が二人とも好きだった女の子がいてね」
蒼「…?」
銀「名前を女、というんだけど…」
蒼「まさか…」
銀「あらわかってきた?そう。それが翠星石のマスターねぇ」
蒼「…………」
銀「でも男は友に対する罪悪感から女からは身をひいた…それで今は友と女はとっても親密よぉ
でもね、もう友の将来は終わってしまったの」
蒼「…………」
銀「現実から逃げて逃げて、それでどうなるのかしら?」
蒼「………」
銀「もう一度あなたも考え直した方がいいんじゃない?
本当にその人間が、あなたのマスターとして、相応しいかどうか。
その、たくさんのカップ麺の容器を片づけながらねぇ」
蒼「………っ」
銀「じゃあ、ばいばいー」
蒼「マスター………」
96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 22:18:48.84 ID:nxEIdVLs0
―昼4時
男「ふわぁ……」
蒼「あ。おはようございます!」
男「んぁ…」
蒼「作りますよ、どれにしますか?」
男「なんでもいい…さっぱりしたやつ…」
蒼「はーい」
男「…………蒼星石」
蒼「はい?」
男「出てっても、いいぞ」
蒼「…………………え?」
97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 22:20:14.72 ID:nxEIdVLs0
男「昨日の姉ちゃんの言うとおり、俺はただ逃げてるだけなんだ」
蒼「え、昨日って…昨日のこと…なんで…」
男「今までも不安だったんだ。蒼星石に俺、合ってんのかなって。
どう考えてもこんな生活してる奴には相応しくないよ。君はさ」
蒼「マスター…!その…あの…!」
男「わかってる。君はもっと、いい人に付くべきなんだ。
君も、けっこう幻滅したんじゃないか…?こんな、駄目な人間…にさ」
蒼「ち、違う!!!」
男「…」
蒼「ぼ、僕はここにいたいからいるんだ…!君と一緒にいたいから、ここにいるんだよ!」
男「……」
蒼「君に何があったのかなんて分からなかった、けど、
君がすごく苦しんでいるのはわかるんだ!!!
それでも君は僕がいてくれてうれしいって言ってくれた!
それがすごいうれしくて……少しでも、君にうれしいと思って欲しくて…」
男「蒼星石…」
蒼「僕は、ずっと君といたい………」
100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 22:24:17.68 ID:nxEIdVLs0
男「……………」
蒼「……あ、………その………」
男「やっぱ、敬語ない方がいいな」
蒼「…え……」
男「うん、いい」
蒼「そ、そう…………かな……」
男「うん」
蒼「ありがとう…」
男「もう三分過ぎたんじゃないか?」
蒼「え、あっ!ご、ごめん!!計るの忘れてた!」
男「いやいいんじゃない、別に。俺デロデロの麺も好きだし」
蒼「ご、ごめんね…」
男「いいよー」
104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 22:28:36.82 ID:nxEIdVLs0
―煙突の上
翠「じゃあお泊まりできねーわけですかぁ?」
蒼「うん、ごめんね翠星石」
翠「むぅー…どうしてもって言うならしょうがないです。
我慢するですぅ。」
蒼「でも、こうして会えるわけだし」
翠「、まあ、そうですね、平和に会えるだけ幸せですよね。
それにしても蒼星石、よっぽどあの夜更かし人間の事が好きなのですね?」
蒼「え、そ、それは…」
銀「ちょっとぉ、あんなに言ってあげたのに何も変わってないじゃないのぉ」
翠「すっ水銀燈!!」
蒼「やあ」
銀「やあじゃないわよぉ。何か変わるかと思って言ってやったのに」
蒼「ああ…へへへ…」
銀「へへへじゃないわよぉ。ん、気持ち悪いわねぇなんか…」
105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 22:32:29.86 ID:nxEIdVLs0
―昼4時
男「………ふぅわぁ……」
蒼「ふわぁ……おはよう…」
男「おはよう…」
蒼「ぁあー……」
男「どれ?」
蒼「じゃあ、塩…」
男「はいよ…俺もそれにしよ…」
蒼「ふわぁー………んぅー…」
男「重い」
蒼「んー」
男「お湯かかるよ」
蒼「んぁー………」
106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/16(金) 22:35:42.50 ID:nxEIdVLs0
男「よし多分三分」
蒼「いただきます…ふぁ」
男「うん」ズルズル
蒼「んん」ズルズル
男「昨日何時に寝た?」
蒼「えっと……ふぁ…2時ぐらい、かな」
男「あじゃ俺と同じくらいか」ズルズル
蒼「そうだね」ズルズル
男「マリオカートしようか」
蒼「いいねー」ゴクゴク
男「俺ヨッシー」
蒼「あーずるい!ずるい!ずーるーいー!」
とりあえずおわり
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