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律「いらねぇよ」
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:09:57.93 ID:1ywp1XK50 [1/29]
ちょっと暇潰しに付き合ってくれ
ちょっと暇潰しに付き合ってくれ
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:12:00.53 ID:1ywp1XK50 [2/29]
律「部活がないと物足りないなー」
澪「あぁ。日が落ちる前に帰るなんて・・・」
律「ちょっと落ち着かないよな」
澪「うん。どっか寄ってくか?」
律「うーん・・・」
澪「・・・」
律「いいや。気分乗んねー」
澪「誘っておいてなんだけど、私もだ」
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:13:55.30 ID:1ywp1XK50
律「それじゃ大人しく帰るか」
澪「そうだな」
律「んじゃな」
・・・
・・・
律の家!
ピンポン
律「聡ー出てー」
シーン
律「そういや聡はサッカーの試合だっけ?」
ピンポン
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:14:50.75 ID:1ywp1XK50
律「あーもう。出ますよ、出ればいいんだろー?」トントン
ピンポン
律「しつこいなぁ。今向かってるっつの」イライラ
ピンポン
律「あ゛ー!」ガチャ
律「はい?」
ふくよかなババア「今ちょっとお時間よろしいですか?」
律「よろしくないです。それじゃ」
ふくよかなババア「あぁん!待って!」ガッ
律「(こいつ、ドアの隙間に足を…)はぁ、なんですか?」
ふくよかなババア「あなたは今幸せですか?」
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:15:32.88 ID:1ywp1XK50
律「あなたが帰ってくれれば幸せですよ」イライラ
ふくよかなババア「あはは!面白い冗談!」
律(冗談じゃないし・・・)
ふくよかなババア「今日はあなただけにオススメさせてください」
律「はい?」
ふくよかなババア「幸せになれる黄色いハンケチーフを!」
律「ハンケチーフって・・・」
ふくよかなババア「どうですか?本当は3万円なんですが、あなただけ5000円でいいですわ!」
律「いや、いらないです」
ふくよかなババア「しかも2枚ついてくる!」
律「1枚もいらないです」
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:16:22.60 ID:1ywp1XK50
ふくよかなババア「お願いだから自分に素直になって?」
律「頼むから私の話を聞いてくれ」
ふくよかなババア「いいでしょう、聞きましょう」
律「そういう意味じゃなくて・・・」
ふくよかなババア「?」ニコニコ
律「はぁ・・・。さっきからいらないって言ってますよね?」
ふくよかなババア「聞こえてるよ?でもそれはあなたが強がって言ってるものだと私は思ってるんだ?」
律「」
律(なんでこいつ急にため口になったの?すげームカつく)イライラ
ふくよかなババア「わかるけどね。色々なもの信じて裏切られてきたんでしょう?
だからこのハンケチーフを信じるのも怖いんでしょう?」
律「帰れ」
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:17:45.58 ID:1ywp1XK50
ふくよかなババア「でも安心して。このハンケチーフだけはあなたを裏切らない。あなたを幸せにしてくれる」
律「・・・」
律「帰れっつってんだろぉがぁぁぁ!!!」
ゲシッ
ふくよかなババア「痛いっ」
バタンッ!!
ふくよかなババア「ドアに挟んでた足を蹴って扉を閉めるとは・・・なかなかやるわね」
律「・・・」
律「全く。鬱陶しいったらありゃしない」
律「こんなことなら澪とどっか遊びにいけばよかったぜ」
律「はぁ・・・」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:19:09.29 ID:1ywp1XK50
憂「はーい?」ガチャ
ふくよかなババア「あのぉ~☆」
憂(うわぁ・・・)
憂「はい?」
ふくよかなババア「黄色いハンカチってご存知ですかぁ?」
憂「知らないですし、興味もないので知りたくもありません。お引き取り下さい(主に息を)」
ふくよかなババア「お家の人は?」
憂「お引き取り下さい」
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:23:38.81 ID:1ywp1XK50
ふくよかなババア「パパとママはどうしてるのかなぁ?」
憂「通報しますね」
ふくよかなババア「さようなら~☆」
憂「…はぁ。私、ああいうの苦手だな」
憂「それにしても、あんなセールス未だにあるんだね」
憂「さてと、夕飯の支度でもしようかな」
唯「うーいー、今日のご飯はなになにー?」
憂「今日はねー・・・」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:24:29.09 ID:1ywp1XK50
梓「ふぅ・・・」
梓「ちょっと休憩・・・」ガタン
梓「もしかしたら部活の時よりもギター弾いてるかも…」
ピンポン
梓「ん?はーい?」
ピンポン
梓「(しつこいなぁ)ちょっと待って下さーい」
ガチャ
ふくよかなババア「どうも~☆」
バタン、ガチャ
梓「さ、ギターの練習しよ」
ふくよかなババア「あのチビ、鍵閉めやがった」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:26:04.33 ID:1ywp1XK50
ピンポン
澪「・・・」シャカシャカ
ピンポン
澪「・・・」シャカシャカ
ピンポンピンピン
澪「・・・」シャカシャカ
ピンポンピンポンピンポン
澪「うーん、この公式がイマイチわからない・・・」シャカシャカ
ピンピンポポンピンピンピポンポン
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:26:56.18 ID:1ywp1XK50
澪「はぁ・・・」シャカシャカ
ピンポンピンポンピンポン
澪「あ!!わかった!」シャカシャカ
ふくよかなババア「居留守にも程があるわ・・・」ションボリ
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:27:40.43 ID:1ywp1XK50
紬「私、こういう普通の家に住むのが夢だったのー」ニコー
斉藤「ただし、少しの間だけですぞ」
紬「わかってるわよ」
斉藤「旦那様のご厚意でこうして庶民のマンションに住めるのですから。何事も穏便に過ごしましょうぞ」
紬「だからーわかってるってばぁ」
斉藤(何故、紬お嬢様は私の前ではこんなにわがままな振る舞いなんだろうか・・・)
斉藤「可愛いからいっか♪」
紬「初老の男性が『♪』ってのはさすがにちょっと・・・」
斉藤「」
ピンポーン
斉藤「誰でしょうか。ちょっと」
紬「待って」
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:28:39.22 ID:1ywp1XK50
斉藤「はい?」
紬「私が行く」
ピンポーン
斉藤「いや、しかし・・・」
紬「私が行きたいの」
斉藤「ですが、恐らくセールスか何かだと思うのですが」
紬「だからこそよ!!」
斉藤「・・・はい?」
紬「私、鬱陶しいセールスに『本当にいりませんから』って言うのが夢だったのー」キラキラ
ピンポーン
斉藤「なんですか、そのよくわからない憧れは」
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:29:25.30 ID:1ywp1XK50
紬「だって家に居ても使用人達が追い返しちゃうんだもの」
斉藤「いや、まぁ・・・」
ピンポーン
紬「それにこのインターホンを鳴らし続けるしつこさ!相当手強いわね!」
斉藤「嬉しそうですね」
紬「じゃあ、行ってくるわ!」
斉藤「私も後ろからついていきます」
紬「…?」キョトン
斉藤「安心してください、一切口出しはしません。万が一のため、ですよ」
紬「それならいいのよ!」
ピンポーン
紬「はーい!」ガチャ
NHK「すみません、NHKの集k」
紬(きたぁぁぁぁ!!!!)
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:30:26.21 ID:1ywp1XK50
紬「結構ですので」シレッ
斉藤「」
NHK「いや、結構とかじゃなくて・・・」
紬「うちでは間に合ってますので」
斉藤(ああぁぁぁ・・・!微妙に対応が間違ってる・・・!!)
NHK「払ってもらわないと困ります」
紬「しつこいわねぇ、そういうは結構ですっ」ツヤツヤ
NHK「・・・」
斉藤「・・・」
NHK「ですが、周りのみなさんはもう払ってくれてますよ?」
紬「その手には乗らないわ!そんな怪しげな宗教に誰が!」
NHK「」
斉藤「お嬢様、ちょっと」コソッ
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:31:05.74 ID:1ywp1XK50
紬「な、何よ」
斉藤「あれをなんだと?」
紬「聞いてたでしょ?MHゲイって宗教よ」
斉藤「・・・(今度、耳鼻科に連れていこう)」
紬「エムでエッチなゲイの団体なんて・・・!」
斉藤「お嬢様・・・」
紬「なに?」
斉藤「あれは、その、NHKですよ」
紬「へ?」
斉藤「だから、テレビのNHKの集金ですよ」
紬「」
斉藤「お嬢様?」
紬「私ったらなんて勘違いを・・・!」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:31:46.43 ID:1ywp1XK50
斉藤「聞き間違えは誰にでもありま」
紬「恥ずかしい・・・!今すぐ消えてなくなりたい・・・」
斉藤「いや、そんな大げさな」
紬「・・・」
斉藤「・・・」
紬「・・・」グスッ
斉藤「あれはMHゲイという宗教団体です」
紬「・・・!」
斉藤「ここ最近じわじわと入信者数を伸ばしている宗教団体です」
紬「やっぱり、そうだったのね・・・!」
斉藤(涙目になった紬お嬢様を放っておくなんて誰にできようか)
紬「ちょっとあなた!」クルッ
NHK「はい?」
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:32:27.49 ID:1ywp1XK50
紬「話は聞いたわ」
NHK「えっと・・・?」
紬「私は無神論者なのよ。お呼びでないわ」
NHK「・・・(この子、頭がアレなのかもしれない)」
紬「帰りなさいっ」
NHK「・・・(この子じゃ駄目だ。ここは保護者に・・・)」チラッ
斉藤「帰りなさいっ」
NHK「あ、はい・・・(駄目だ、こいつら)」
バタンッ
紬「やったわね!」
斉藤「えぇ、やりましたな」
・・・
・・・
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:33:21.34 ID:1ywp1XK50
律「実は昨日、すげー太ったおばさんがさー」
澪「太ったおばさん?」
律「あぁ、幸せのハンケチーフがどうのってしつこくて」
紬「何?幸せのハンケチーフって」
律「さぁ?持ってると幸せになれるらしいぞ」
澪「なんだそれ」
梓「もしかして・・・」
律「どうした?」
梓「昨日、私の家にも太ったおばさんが来たんですよね」
澪「え!?同じ人か?」
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:34:02.11 ID:1ywp1XK50
梓「さ、さぁ。話を聞く前に帰しちゃったので」
律「えぇー?それどうやったんだよ?私なんてなかなか帰らなくて大変だったんだぞー?」
梓「玄関を開けた瞬間『あ、セールスだ』とわかったので、すぐに扉を閉めました」
澪「手厳しい」
紬「そういえば、私も変な人が家に来たの」
梓「え!?ムギ先輩の家に!?」
律「そいつ勇者だな、屋敷の中にセールスなんて」
紬「ううん、今は斉藤と二人でマンションに住んでるの」
律澪「なんで!?」
梓「あれですか、愛の逃避行ですか」
紬「梓ちゃん?」ニコッ
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:34:43.18 ID:1ywp1XK50
梓「あうっ」ビクッ
紬「今、なんて・・・?」
梓「本当に申し訳ないと思っています」ガタガタ
紬「わかればいいのよ」
律澪(怖っ)
梓「でも、どうしてマンションに住んでるんですか?」
紬「みんなと同じような暮らしをするのが夢だったの♪」
律澪(どんだけー)
梓「それで、その人は太ったおばさんだったんですか?」
33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:35:23.71 ID:1ywp1XK50
紬「ううん、普通のおじさんよ。宗教に入らないかってしつこくて」
律「その割に嬉しそうに話すな、ムギは」
紬「うふふ、セールスを追い払ったのなんて初めてだったから嬉しくて」
澪「なるほど、よかったな」
紬「うんっ」
紬「MHゲイだったわ」
律「うん?(どうしよう、唐突にムギがおかしくなった)」
澪「そ、そっか・・・?(おい、急になんの話だ)」
梓「なんですか?それ」
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:36:06.87 ID:1ywp1XK50
紬「その宗教団体の名前よ」
律「変な名前だなっ。MHゲイ?」タハハ
澪「なんだよ、MHゲイって」アハハ
律澪「ん、待てよ・・・?」
梓「・・・それ、NHKの集金じゃなかったんですか?」
律澪「それだ!!」
紬「・・・」
紬「・・・」シュン
律「おい、ムギ?」
紬「斉藤も・・・同じこと言ってた・・・」シュン
律「えっと、それはだな」
澪(いや、そりゃ言うよ)
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:36:48.02 ID:1ywp1XK50
紬「私、間違っていたかもしれない・・・」グスッ
律「わわわ!泣くなよっ!」
紬「だって・・・」
律「馬鹿だなー、MHゲイだろうがNHKだろうが、追い払うべき相手には変わらないって」
澪「こらっ」
紬「でも・・・」
律「いいのいいの。それにNHKならしつこいからまた来るって」
紬「そうなの?」
律「あぁ、そんなに気になるならその時に払えばいいだろ?」
紬「・・・うん!」
梓「上手いこと宥めましたね」ボソッ
律「うるせいっ」
澪「さて」
律「どうしたんだよ」
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:37:36.00 ID:1ywp1XK50
澪「さっきから唯が喋ってないワケだが」
梓「あれじゃないですか?」
澪「なに?」
梓「唯先輩が黄色いハンカチ持って『見てー!買っちゃったー♪』って部室に入ってくるのがオチなんじゃないですか?」
澪「あー、だな」
律「馬鹿。唯ならそこで寝てるよ」
澪梓「え゛」
紬「今日は唯ちゃんが一番乗りだったじゃない」
澪「そ、そうか」
唯「うーん・・・呼んだぁ?」ムニャムニャ
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:38:18.04 ID:1ywp1XK50
律「あー、ごめんな。起こしちゃって」
唯「ううん、どうしたの?」
梓「唯先輩、黄色いハンカチって知ってます?」
唯「あー、昨日そんなセールスが来たって憂が言ってたよー」
澪「唯のところにも来たのか」
唯「でも、今どきそんなの買う人いないよねー」アハハ
律「だ、だよなー(よかった、思ったより唯がまともだ)」
澪「あはは、そんな言い方したらセールスのおばさんが可哀想だろ?」
梓「そうですよ、あのおばさんはあれが仕事なんですから」
唯「そっかー。ごめんなさい、おばさん」
バタンッ
和「ちょっと!」
律「おぉう!?」
澪「和!?・・・律!お前また申請書出し忘れただろ!」
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:39:17.19 ID:1ywp1XK50
律「この間ちゃんと出したよ!」
和「見てー!これね、幸せになれる黄色いハンカチなのよー!♪」
唯澪梓紬「」
和「そういえば律のドラムって黄色よね!私のハンカチと同じ色っ」
律「うん、帰れ」
おわり
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:40:13.70 ID:1ywp1XK50 [29/29]
暇潰しに付き合ってくれてサンキュ。そんじゃ
律「部活がないと物足りないなー」
澪「あぁ。日が落ちる前に帰るなんて・・・」
律「ちょっと落ち着かないよな」
澪「うん。どっか寄ってくか?」
律「うーん・・・」
澪「・・・」
律「いいや。気分乗んねー」
澪「誘っておいてなんだけど、私もだ」
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:13:55.30 ID:1ywp1XK50
律「それじゃ大人しく帰るか」
澪「そうだな」
律「んじゃな」
・・・
・・・
律の家!
ピンポン
律「聡ー出てー」
シーン
律「そういや聡はサッカーの試合だっけ?」
ピンポン
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:14:50.75 ID:1ywp1XK50
律「あーもう。出ますよ、出ればいいんだろー?」トントン
ピンポン
律「しつこいなぁ。今向かってるっつの」イライラ
ピンポン
律「あ゛ー!」ガチャ
律「はい?」
ふくよかなババア「今ちょっとお時間よろしいですか?」
律「よろしくないです。それじゃ」
ふくよかなババア「あぁん!待って!」ガッ
律「(こいつ、ドアの隙間に足を…)はぁ、なんですか?」
ふくよかなババア「あなたは今幸せですか?」
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:15:32.88 ID:1ywp1XK50
律「あなたが帰ってくれれば幸せですよ」イライラ
ふくよかなババア「あはは!面白い冗談!」
律(冗談じゃないし・・・)
ふくよかなババア「今日はあなただけにオススメさせてください」
律「はい?」
ふくよかなババア「幸せになれる黄色いハンケチーフを!」
律「ハンケチーフって・・・」
ふくよかなババア「どうですか?本当は3万円なんですが、あなただけ5000円でいいですわ!」
律「いや、いらないです」
ふくよかなババア「しかも2枚ついてくる!」
律「1枚もいらないです」
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:16:22.60 ID:1ywp1XK50
ふくよかなババア「お願いだから自分に素直になって?」
律「頼むから私の話を聞いてくれ」
ふくよかなババア「いいでしょう、聞きましょう」
律「そういう意味じゃなくて・・・」
ふくよかなババア「?」ニコニコ
律「はぁ・・・。さっきからいらないって言ってますよね?」
ふくよかなババア「聞こえてるよ?でもそれはあなたが強がって言ってるものだと私は思ってるんだ?」
律「」
律(なんでこいつ急にため口になったの?すげームカつく)イライラ
ふくよかなババア「わかるけどね。色々なもの信じて裏切られてきたんでしょう?
だからこのハンケチーフを信じるのも怖いんでしょう?」
律「帰れ」
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:17:45.58 ID:1ywp1XK50
ふくよかなババア「でも安心して。このハンケチーフだけはあなたを裏切らない。あなたを幸せにしてくれる」
律「・・・」
律「帰れっつってんだろぉがぁぁぁ!!!」
ゲシッ
ふくよかなババア「痛いっ」
バタンッ!!
ふくよかなババア「ドアに挟んでた足を蹴って扉を閉めるとは・・・なかなかやるわね」
律「・・・」
律「全く。鬱陶しいったらありゃしない」
律「こんなことなら澪とどっか遊びにいけばよかったぜ」
律「はぁ・・・」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:19:09.29 ID:1ywp1XK50
憂「はーい?」ガチャ
ふくよかなババア「あのぉ~☆」
憂(うわぁ・・・)
憂「はい?」
ふくよかなババア「黄色いハンカチってご存知ですかぁ?」
憂「知らないですし、興味もないので知りたくもありません。お引き取り下さい(主に息を)」
ふくよかなババア「お家の人は?」
憂「お引き取り下さい」
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:23:38.81 ID:1ywp1XK50
ふくよかなババア「パパとママはどうしてるのかなぁ?」
憂「通報しますね」
ふくよかなババア「さようなら~☆」
憂「…はぁ。私、ああいうの苦手だな」
憂「それにしても、あんなセールス未だにあるんだね」
憂「さてと、夕飯の支度でもしようかな」
唯「うーいー、今日のご飯はなになにー?」
憂「今日はねー・・・」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:24:29.09 ID:1ywp1XK50
梓「ふぅ・・・」
梓「ちょっと休憩・・・」ガタン
梓「もしかしたら部活の時よりもギター弾いてるかも…」
ピンポン
梓「ん?はーい?」
ピンポン
梓「(しつこいなぁ)ちょっと待って下さーい」
ガチャ
ふくよかなババア「どうも~☆」
バタン、ガチャ
梓「さ、ギターの練習しよ」
ふくよかなババア「あのチビ、鍵閉めやがった」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:26:04.33 ID:1ywp1XK50
ピンポン
澪「・・・」シャカシャカ
ピンポン
澪「・・・」シャカシャカ
ピンポンピンピン
澪「・・・」シャカシャカ
ピンポンピンポンピンポン
澪「うーん、この公式がイマイチわからない・・・」シャカシャカ
ピンピンポポンピンピンピポンポン
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:26:56.18 ID:1ywp1XK50
澪「はぁ・・・」シャカシャカ
ピンポンピンポンピンポン
澪「あ!!わかった!」シャカシャカ
ふくよかなババア「居留守にも程があるわ・・・」ションボリ
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:27:40.43 ID:1ywp1XK50
紬「私、こういう普通の家に住むのが夢だったのー」ニコー
斉藤「ただし、少しの間だけですぞ」
紬「わかってるわよ」
斉藤「旦那様のご厚意でこうして庶民のマンションに住めるのですから。何事も穏便に過ごしましょうぞ」
紬「だからーわかってるってばぁ」
斉藤(何故、紬お嬢様は私の前ではこんなにわがままな振る舞いなんだろうか・・・)
斉藤「可愛いからいっか♪」
紬「初老の男性が『♪』ってのはさすがにちょっと・・・」
斉藤「」
ピンポーン
斉藤「誰でしょうか。ちょっと」
紬「待って」
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:28:39.22 ID:1ywp1XK50
斉藤「はい?」
紬「私が行く」
ピンポーン
斉藤「いや、しかし・・・」
紬「私が行きたいの」
斉藤「ですが、恐らくセールスか何かだと思うのですが」
紬「だからこそよ!!」
斉藤「・・・はい?」
紬「私、鬱陶しいセールスに『本当にいりませんから』って言うのが夢だったのー」キラキラ
ピンポーン
斉藤「なんですか、そのよくわからない憧れは」
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:29:25.30 ID:1ywp1XK50
紬「だって家に居ても使用人達が追い返しちゃうんだもの」
斉藤「いや、まぁ・・・」
ピンポーン
紬「それにこのインターホンを鳴らし続けるしつこさ!相当手強いわね!」
斉藤「嬉しそうですね」
紬「じゃあ、行ってくるわ!」
斉藤「私も後ろからついていきます」
紬「…?」キョトン
斉藤「安心してください、一切口出しはしません。万が一のため、ですよ」
紬「それならいいのよ!」
ピンポーン
紬「はーい!」ガチャ
NHK「すみません、NHKの集k」
紬(きたぁぁぁぁ!!!!)
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:30:26.21 ID:1ywp1XK50
紬「結構ですので」シレッ
斉藤「」
NHK「いや、結構とかじゃなくて・・・」
紬「うちでは間に合ってますので」
斉藤(ああぁぁぁ・・・!微妙に対応が間違ってる・・・!!)
NHK「払ってもらわないと困ります」
紬「しつこいわねぇ、そういうは結構ですっ」ツヤツヤ
NHK「・・・」
斉藤「・・・」
NHK「ですが、周りのみなさんはもう払ってくれてますよ?」
紬「その手には乗らないわ!そんな怪しげな宗教に誰が!」
NHK「」
斉藤「お嬢様、ちょっと」コソッ
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:31:05.74 ID:1ywp1XK50
紬「な、何よ」
斉藤「あれをなんだと?」
紬「聞いてたでしょ?MHゲイって宗教よ」
斉藤「・・・(今度、耳鼻科に連れていこう)」
紬「エムでエッチなゲイの団体なんて・・・!」
斉藤「お嬢様・・・」
紬「なに?」
斉藤「あれは、その、NHKですよ」
紬「へ?」
斉藤「だから、テレビのNHKの集金ですよ」
紬「」
斉藤「お嬢様?」
紬「私ったらなんて勘違いを・・・!」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:31:46.43 ID:1ywp1XK50
斉藤「聞き間違えは誰にでもありま」
紬「恥ずかしい・・・!今すぐ消えてなくなりたい・・・」
斉藤「いや、そんな大げさな」
紬「・・・」
斉藤「・・・」
紬「・・・」グスッ
斉藤「あれはMHゲイという宗教団体です」
紬「・・・!」
斉藤「ここ最近じわじわと入信者数を伸ばしている宗教団体です」
紬「やっぱり、そうだったのね・・・!」
斉藤(涙目になった紬お嬢様を放っておくなんて誰にできようか)
紬「ちょっとあなた!」クルッ
NHK「はい?」
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:32:27.49 ID:1ywp1XK50
紬「話は聞いたわ」
NHK「えっと・・・?」
紬「私は無神論者なのよ。お呼びでないわ」
NHK「・・・(この子、頭がアレなのかもしれない)」
紬「帰りなさいっ」
NHK「・・・(この子じゃ駄目だ。ここは保護者に・・・)」チラッ
斉藤「帰りなさいっ」
NHK「あ、はい・・・(駄目だ、こいつら)」
バタンッ
紬「やったわね!」
斉藤「えぇ、やりましたな」
・・・
・・・
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:33:21.34 ID:1ywp1XK50
律「実は昨日、すげー太ったおばさんがさー」
澪「太ったおばさん?」
律「あぁ、幸せのハンケチーフがどうのってしつこくて」
紬「何?幸せのハンケチーフって」
律「さぁ?持ってると幸せになれるらしいぞ」
澪「なんだそれ」
梓「もしかして・・・」
律「どうした?」
梓「昨日、私の家にも太ったおばさんが来たんですよね」
澪「え!?同じ人か?」
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:34:02.11 ID:1ywp1XK50
梓「さ、さぁ。話を聞く前に帰しちゃったので」
律「えぇー?それどうやったんだよ?私なんてなかなか帰らなくて大変だったんだぞー?」
梓「玄関を開けた瞬間『あ、セールスだ』とわかったので、すぐに扉を閉めました」
澪「手厳しい」
紬「そういえば、私も変な人が家に来たの」
梓「え!?ムギ先輩の家に!?」
律「そいつ勇者だな、屋敷の中にセールスなんて」
紬「ううん、今は斉藤と二人でマンションに住んでるの」
律澪「なんで!?」
梓「あれですか、愛の逃避行ですか」
紬「梓ちゃん?」ニコッ
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:34:43.18 ID:1ywp1XK50
梓「あうっ」ビクッ
紬「今、なんて・・・?」
梓「本当に申し訳ないと思っています」ガタガタ
紬「わかればいいのよ」
律澪(怖っ)
梓「でも、どうしてマンションに住んでるんですか?」
紬「みんなと同じような暮らしをするのが夢だったの♪」
律澪(どんだけー)
梓「それで、その人は太ったおばさんだったんですか?」
33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:35:23.71 ID:1ywp1XK50
紬「ううん、普通のおじさんよ。宗教に入らないかってしつこくて」
律「その割に嬉しそうに話すな、ムギは」
紬「うふふ、セールスを追い払ったのなんて初めてだったから嬉しくて」
澪「なるほど、よかったな」
紬「うんっ」
紬「MHゲイだったわ」
律「うん?(どうしよう、唐突にムギがおかしくなった)」
澪「そ、そっか・・・?(おい、急になんの話だ)」
梓「なんですか?それ」
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:36:06.87 ID:1ywp1XK50
紬「その宗教団体の名前よ」
律「変な名前だなっ。MHゲイ?」タハハ
澪「なんだよ、MHゲイって」アハハ
律澪「ん、待てよ・・・?」
梓「・・・それ、NHKの集金じゃなかったんですか?」
律澪「それだ!!」
紬「・・・」
紬「・・・」シュン
律「おい、ムギ?」
紬「斉藤も・・・同じこと言ってた・・・」シュン
律「えっと、それはだな」
澪(いや、そりゃ言うよ)
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:36:48.02 ID:1ywp1XK50
紬「私、間違っていたかもしれない・・・」グスッ
律「わわわ!泣くなよっ!」
紬「だって・・・」
律「馬鹿だなー、MHゲイだろうがNHKだろうが、追い払うべき相手には変わらないって」
澪「こらっ」
紬「でも・・・」
律「いいのいいの。それにNHKならしつこいからまた来るって」
紬「そうなの?」
律「あぁ、そんなに気になるならその時に払えばいいだろ?」
紬「・・・うん!」
梓「上手いこと宥めましたね」ボソッ
律「うるせいっ」
澪「さて」
律「どうしたんだよ」
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:37:36.00 ID:1ywp1XK50
澪「さっきから唯が喋ってないワケだが」
梓「あれじゃないですか?」
澪「なに?」
梓「唯先輩が黄色いハンカチ持って『見てー!買っちゃったー♪』って部室に入ってくるのがオチなんじゃないですか?」
澪「あー、だな」
律「馬鹿。唯ならそこで寝てるよ」
澪梓「え゛」
紬「今日は唯ちゃんが一番乗りだったじゃない」
澪「そ、そうか」
唯「うーん・・・呼んだぁ?」ムニャムニャ
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:38:18.04 ID:1ywp1XK50
律「あー、ごめんな。起こしちゃって」
唯「ううん、どうしたの?」
梓「唯先輩、黄色いハンカチって知ってます?」
唯「あー、昨日そんなセールスが来たって憂が言ってたよー」
澪「唯のところにも来たのか」
唯「でも、今どきそんなの買う人いないよねー」アハハ
律「だ、だよなー(よかった、思ったより唯がまともだ)」
澪「あはは、そんな言い方したらセールスのおばさんが可哀想だろ?」
梓「そうですよ、あのおばさんはあれが仕事なんですから」
唯「そっかー。ごめんなさい、おばさん」
バタンッ
和「ちょっと!」
律「おぉう!?」
澪「和!?・・・律!お前また申請書出し忘れただろ!」
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:39:17.19 ID:1ywp1XK50
律「この間ちゃんと出したよ!」
和「見てー!これね、幸せになれる黄色いハンカチなのよー!♪」
唯澪梓紬「」
和「そういえば律のドラムって黄色よね!私のハンカチと同じ色っ」
律「うん、帰れ」
おわり
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 16:40:13.70 ID:1ywp1XK50 [29/29]
暇潰しに付き合ってくれてサンキュ。そんじゃ
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