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ゲンドウ「相変わらず、ネルフは財政難だ」【第参話】
30 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/24(水) 17:33:29.93 ID:6hEoUwAO [2/15]
お待たせしました
再開します。
お待たせしました
再開します。
31 名前: ◆RaAAAAaAAU[] 投稿日:2010/03/24(水) 17:34:26.50 ID:6hEoUwAO [3/15]
マヤ「アスカ、支度できた?」
アスカ「できたわよ」
アスカ「…………」ズーン
シンジ「これは…」
ミサト「なんていうか…」
リツコ「そ、そうね。丸くて可愛いわよ。」
アスカ「か、可愛い?」パアア
リツコ「ん……ああ……」
リツコ「ごめんなさい」
アスカ「………」
アスカ「……あはっ」
32 名前: ◆RaAAAAaAAU[] 投稿日:2010/03/24(水) 17:36:37.91 ID:6hEoUwAO [4/15]
リツコ「弐号機の支度もできてるわ。」
アスカ「やだ…なによこれ!」
リツコ「耐熱・耐圧・耐核防護服、昔使った局地戦用のD型装備(着ぐるみ)よ。」
ミサト「これがD型装備?全然違うっていうか…」
アスカ「……ずんぐりむっくりじゃない」
マヤ「耐熱用のプラグスーツとD型装備を再現して作ったんですけどちょっと設計ミスしちゃいました」
綾波「プラグスーツの膨らむ機能はただの失敗の副産物だったのね」
マヤ「調整の必要が出来ちゃいましたからね♪」
アスカ「やだぁ……」
アスカ「絶対やだ!出たくない!」
アスカ「こんなカッコ、全国に晒されるなんてぇ…」
リツコ「あら、でもやりたいって…」
アスカ「あんた達が私をハメたからでしょ!」
アスカ「ぜぇーったいイヤ!」
綾波「………じゃ、私が乗るわ」
アスカ「えっ」
36 名前: ◆RaAAAAaAAU[] 投稿日:2010/03/24(水) 17:39:35.33 ID:6hEoUwAO [5/15]
綾波「あなたがやらないなら私がやる」
ゲンドウ「レイ!」
綾波「いいんです。私が……」
ゲンドウ「ダメだダメだ。それならば私が乗る!」
綾波「司令……」
ユイ「ダメよ!あなたになにかあったら……」
ユイ「いいわ。私がやりましょう」
冬月「いかん!それはいかんぞユイくん!」
冬月「ユイ君に何かあれば私は死ぬ!それなら私が……」
リツコ「いけませんわ副司令!私が!」
マヤ「ダメですセンパイ!私が」
加持「ダメだよマヤちゃん俺が」
ミサト「私が!」
日向「俺が!」
青葉「え、じゃ俺が」
ナオコ「じゃあ私が」
シンジ「僕が!」
ゲンドウ「ダメだ!シンジ!」
シンジ「でも父さん!」
ゲンドウ「私がやる」
シンジ「ダメだよ!まだ傷…良くなってないんでしょ?」
ゲンドウ「しかし親としてだな」
シンジ「僕も息子として……」
ゲンドウ「乗る!」
シンジ「乗るよ」
ゲンドウ「赤木くん、私を乗せろ!」
シンジ「リツコさん!僕を乗せてください!」
アスカ「………」
アスカ「あー!もうわかったわよ!私がやるわ……」
ゲンドウ・シンジ「どうぞどうぞ」
アスカ「………あっ」
37 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/24(水) 17:42:38.00 ID:6hEoUwAO [6/15]
リツコ「ネルフに帰ったら、追加の撮影でまたプラグスーツ着てもらうから」
アスカ「バカバカバカバカ」
―ルネッサンス・外―
マヤ「はーい初号機と弐号機入りまーす」
グツグツグツグツグツグツグツグツ
アスカ「…………」
アスカ「なによこれ」
支配人「底なしマグマ御御風呂でございます。普段は閉鎖しておりますがね」
アスカ「へ…閉鎖?」
支配人「私がここへ来る前の御御話なのですがとある御御客様が御溺れられたとか、られなかったとか……」
アスカ「えっ!?」
リツコ「大丈夫よアスカ」
マヤ「万が一の時は私達が何とかするから」
アスカ「その手に持ってるのは何よ」
リツコ「N2爆雷。1/2000モデルのやつね。」
マヤ「ラミエルにつけた粒子ビーム弱力化の技術を応用したんですよ」
アスカ「……何で」
リツコ「あら?失敗した時の後始末に決まってるじゃない。」
マヤ「関係書類はもう出来てます。」
アスカ「どう言うこと?」
リツコ「アスカごと処理するのよ」
38 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/24(水) 17:43:52.36 ID:6hEoUwAO [7/15]
ミサト「そんなリツコあんた……!」
アスカ「イヤアアアァァァアアアァアア!!!!!」
シンジ「そんな命令、誰が出すんですか!?」
リツコ「……碇司令よ。」
ゲンドウ「えっ」
ユイ「あなた…それはあんまりだと思うわよ」
ゲンドウ「違う!違うぞ!」
綾波「最低…」
ゲンドウ「違う!信じてくれ!」
ゲンドウ「なっ?シンジは信じてくれるよな?」グッ
シンジ「触らないでよ」
ゲンドウ「ウワアアアアァァァァアアアアアアアアァァァァ」
39 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/24(水) 17:45:30.54 ID:6hEoUwAO [8/15]
リツコ「まあ劇中の設定はさておき」
マヤ「最早誰が悪いのかわからなくなってきましたね」
ミサト「……そのうち視聴者に見放されるわよ」
リツコ「はい。ライフコードよ。これさえ有れば問題無。」
アスカ「………大丈夫なの?」
リツコ「安心のネルフ技術部印よ。」
アスカ「………錆びてるけどホントに大丈夫なの?」
リツコ「しつこいわねマヤ、説明してあげて頂戴。」
マヤ「とりあえずアスカには先程底に沈めた使徒をキャッチャーと電磁柵で回収してもらいます」
マヤ「今回の使徒は試験的に着ぐるみに単純な行動をプログラムした
ダミーシステムとMAGIシステムを応用した人工脳を組み合わせてます。」
ミサト「……技術の無駄遣いね」
ユイ「でもこれでゲンドウさんと冬月先生も、安心ね」
加持「それを作ってたんでマヤちゃんは遅くなったのか」
マヤ「はい。膨張する仕掛けを付けたら何だか攻撃プログラムの調整が上手くいかなくって…」
マヤ「あ、それとセンパイ請求書でーす」
リツコ「えっと………」
リツコ「…………」ボッ
ミサト「燃やすな」
41 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/24(水) 17:48:48.05 ID:6hEoUwAO [9/15]
リツコ「とりあえず私達、別室でモニターしてるから。」
マヤ「カメラはとりあえず防水のを落とすわね」
ミサト「買ったの?」
マヤ「はい♪とりあえずスポンサーやらグッズやらで借金が半分になったんで。」
アスカ「……典型的自己破産者の行動パターンね」
―宴会場―
リツコ「………これじゃ指示出すシーンは別撮りね」
マヤ「いくらなんでも緊張感ありませんからねぇ」
ミサト「はぁ……また帰ったら徹夜ね」
ゲンドウ「どうも全て済まないようだな」
冬月「現状はそうは甘くないよ」
リツコ「あっ、ビールお願いしまーす」
ミサト「あんたね……」
42 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/24(水) 17:56:07.17 ID:6hEoUwAO [10/15]
ヤンヤヤンヤ
リツコ「ぷはぁ………」
リツコ「碇司令も、どうぞぉ♪」
ゲンドウ「おっすまないな」
ヒュウウウウウ……
アスカ「………遅いわね」
シンジ「たしかに遅いね」
アスカ「ちょっと!リツコー」
リツコ「あ、わすれれら」
リツコ「うぃっ」
アスカ「……何よその返事は」
リツコ「フヒッ」
マヤ「ごめんね。センパイ酔っぱらっちゃって……」
アスカ「はああああ?」
マヤ「じゃあとりあえず今から本番はじめまーす」
日向「弐号機、発進位置。」
ミサト「了解。アスカ、準備はどう?」
アスカ「……いつでもどうぞ。」
ミサト「それじゃ発進!」
48 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/24(水) 23:06:55.54 ID:6hEoUwAO [11/15]
こんな時間になってすまない。再開する…
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
グツグツグツグツグツグツグツグツ
アスカ「…………ちょいまち」
リツコ「えーさっさと入んなさいよぉ~」フワフワ
ゲンドウ「そうだそうだ!」
フワフワ
アスカ「心の準備が出来ないのよ酔っ払い!」
マヤ「えーじゃ、ジャイアントストロングエントリーをしながら入ってねー」フワフワ
アスカ「なんで」
マヤ「なんとなく……あはははははは」フワフワ
アスカ「…こいつらダメだわ」
マヤ「それじゃースタアアアアト!」
52 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/24(水) 23:15:18.94 ID:6hEoUwAO [12/15]
アスカ「うっわぁ~、あっつそぉ~!」
マヤ「弐号機、溶岩内に入ります。」
アスカ「見て見てシンジ!」
シンジ「?」
アスカ「ジャイアントストロングエントリー!」
アスカ(うっ…………)
グツグツグツグツグツグツグツグツグツグツ
アスカ「くっ」
バッシャーン
アスカ「現在、深度170センチ。各部問題なし。視界は…ゼロ。何にも分かんないわ。モニターに切り替えます。」
アスカ「これでも透明度120かぁ…」
アスカ「みんなー、無事に……」
リツコ「入った入ったwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
ゲンドウ「白子うめえwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
ミサト「アンタたちねぇ……」
リツコ「それじゃー、一曲うたいまぁす」
リツコ「天城越え!」
マヤ「センパイ!ふーふー♪」
ユイ「楽しそうでいいですね」
ナオコ「ふふふ」
アスカ「…………こいつら」
54 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/24(水) 23:27:09.50 ID:6hEoUwAO [13/15]
マヤ「深度、400(センチ)、450、500、550、600、650。」
マヤ「900、950、1000、1020、安全深度、オーバー。」
マヤ「深度1300、目標予測地点です。」
ミサト「アスカ、何か見える?」
アスカ「反応なし、いないわ。っていうかいなーいじゃん!」
リツコ「思ったより対流が早いようね。」
支配人「長らく御閉鎖してましたし、御深さがわからないですからねぇ…」
日向「目標の移動速度に誤差が生じています。」
ミサト「………リツコ、大丈夫なの?一旦あげない?」
リツコ「再計算、急いで。作戦続行。再度沈降、よろしくー。」
日向「えぇっ?」
マヤ「深度、1480、限界深度、オーバー!」
シンジ「げ、限界って…」
アスカ「ちょ、ちょっとぉー!まだ見付かんないわよリツコ!」
マヤ「限界深度、プラス120。」
アスカ「ちょ、ど…どおすんのよ!」
リツコ「♪あまぎぃぃぃぃごぉぉぉぉええええぇぇ!!!!」
ゲンドウ「やんややんや」
冬月「やんややんや」
アスカ「………帰りたい」
55 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/24(水) 23:41:32.65 ID:6hEoUwAO [14/15]
アスカ「!」
日向「エヴァ弐号機、プログナイフ喪失。」
マヤ「限界深度、プラス200。」
ミサト「リツコ!もうこれ以上は!テストの撮影の時とは違って今度は人が乗ってるのよ!」
リツコ「責任者はわたひよ!続けて!」
ミサト「観測器みたいに爆発しましたー、弁償しまーす、じゃ済まないのよ」
リツコ「ふん。シーンの差し替えをすりゃいいだけじゃない。」
ミサト「あんたね!いくら酔っ払ってるからって……」
アスカ「あー!もういいわよ!」
アスカ「どうせここまで潜っちゃったんだから何とかやってみせるわ」
リツコ「あしゅか……」
アスカ「ただし」
リツコ「なに?」
アスカ「これ終わったら箱根牛特上サーロイン3人前、よろしくね」
リツコ「………子供って安いのね」
アスカ「…………」ムカッ
56 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/24(水) 23:47:46.68 ID:6hEoUwAO [15/15]
マヤ「深度、1780。目標予測修正地点です。」
アスカ「………いた」
日向「目標を映像で確認。」
ミサト「捕獲準備。」
マコト「目標接触まで、後30(サンマル)。」
アスカ「相対速度2.2。軸線に乗ったわ。電磁柵展開、問題なし。」
アスカ「目標、捕獲しました。」
リツコ「はぁ~」
ミサト「ナイス、アスカ!」
アスカ「捕獲作業終了、これより浮上します。」
マヤ「使徒の攻撃プログラムも安定してます」
リツコ「よし、後は使徒の弱っちい攻撃だけだし安心ね」
ミサト「でも、プログナイフも落としちゃったし…」
リツコ「だーいじよ。素手でなんとか出来るみたいだしーさ、飲みましょ飲みましょ」
ミサト「まだ……いいわよ」
リツコ「なぁに、ノリの悪いやつね」
リツコ「リョーちゃん♪飲もー♪」
ミサト「…………はぁ。」
ミサト「昔からああなんだから…」
58 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/25(木) 00:30:25.34 ID:frFdhIAO [1/25]
シンジ「アスカ、大丈夫?」
アスカ「あったり前よ、案ずるより生むが易し、ってね。やっぱ楽勝じゃん?」
シンジ「良かった……」
アスカ「でもこれじゃあプラグスーツと言うよりサウナスーツよ。早いとこ温泉に入りたいわね……。」
ゲンドウ「男と」
ユイ「女の」
ゲンドウ・ユイ「ラブゲーム♪」
リツコ「いいど!ゲンドウ!」
マヤ「司令って歌、うまいんですねー」
ゲンドウ「みゃ。まゃぁな。」フラフラ
リツコ「よし、脱げ!」
ゲンドウ「よし、ぬぐ!」
ユイ「うふふ」
ヒューヒューヒューヒューヒューヒューヒューヒュー
シンジ「父さん……」
アスカ「………」チッ
59 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/25(木) 00:36:46.30 ID:frFdhIAO [2/25]
アスカ「300地点で使徒が攻撃開始……」
アスカ「まだまだ時間があるわね」
ヤンヤヤンヤヤンヤヤンヤ
ミサト「…………」
加持「おっ、ミサト飲まないのか」
ミサト「まぁねー。ウーロン茶を端っこで飲んでるのがお似合いなのよ。」
加持「そう自虐するもんじゃないさ」
ヤンヤヤンヤヤンヤヤンヤヤンヤヤンヤ
ゲンドウ「フヒヒヒヒヒヒwwwwwwwwwwww」
マヤ「キャー♪」
ユイ「もう、すぐ調子のってぇ……」
ナオコ「とかいいつつユイちゃん今日は怒らないのね」
ユイ「ふふっ。後で、ね♪」
冬月「………」
冬月「私もヌグゾオゥゥゥウウ!!!!!!!」
キャーキャーキャーキャーキャーキャーキャーキャー
ミサト「なーんか、こういう場所苦手なのよ」
加持「あはは。変わらないなぁミサトは」
ブー!ブー!
ミサト「!」
60 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/25(木) 00:51:46.20 ID:frFdhIAO [3/25]
アスカ「な、なによいったぁい!!」
サンダルフォン「………」
サンダルフォン「キシャー!」
シンジ「アスカ!」
ミサト「ちょっと、マヤちゃんどう言うことなのよ」
マヤ「あれー。なんか制御システムが壊れちゃってますねー」
マヤ「思ったより深かったからかなぁ~」
リツコ「羽化をはじめるの計算より早すぎたわね~」
ゲンドウ「まずいな」
リツコ「ほぼ全裸で言われても説得力ないwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
ゲンドウ「フヒッ」
ミサト「…………」ピキッ
ミサト「アンタ達!いい加減にしなさいよ!」バンッ
一同「………」
62 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/25(木) 01:03:00.87 ID:frFdhIAO [4/25]
ミサト「大事な撮影中だってのに緊張感が足りないどころか」
ミサト「酒のんでしまいには脱ぐ!大学生じゃないのよ。」
ミサト「しかも…こんな大変な事態だってのに…」
ゲンドウ「だって別にシンジが潜ってるワケじゃ……」
ミサト「司令。あなたは危機感と責任感が足りませんよ」
ゲンドウ「守秘回線じゃなくて一般回線で回そうとした葛城くんに言われなくないぞ」
ミサト「役柄とごちゃ混ぜにしないで下さい。」
ミサト「って言うか。役柄の私は私っていうよりリツコに近いですよね」
ミサト「昔も一般回線でMAGIのシステムプログラムの話とかしてたし」
リツコ「やだなんかミサトこわぁ~い」
ミサト「怖くない!前々から思ってたけど、全ての元凶はリツコ、あんたなのよ」
リツコ「え~嘘よ~ヒック」
マヤ「なんか葛城さんめちゃくちゃウザったいですよー(笑)」
綾波「空気、読めないのね」
ミサト「な!なんで私が悪者みたいな……」
アスカ「口喧嘩はあとにしてよ!もうキャッチャーが持たない!」
ミサト「とにかく対策を……」
青葉「はてはてはてはてはーてな♪」
マヤ「はーらはらはらはらはらはーらぺこさぁん♪」
リツコ「オタクキモーい(笑)」
ゲンドウ「ユイーちゅー」
ユイ「しません♪」
冬月「ユイくんちゅー」
ユイ「あらあら、先生冗談がお上手♪」
ミサト「………もういいわ」
63 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/25(木) 01:10:48.70 ID:frFdhIAO [5/25]
ミサト「作戦変更、弐号機は撤収作業をしつつ戦闘準備して!ここでやっちゃいましょ。」
アスカ「了解」
アスカ「あ!でもプログナイフ落としちゃったんだわ……」
サンダルフォン「キシャー!」
アスカ「は、早い!」
アスカ「まずいわね、見失うなんて…。」
アスカ「おまけに視界は悪い、やたらと暑い、スーツがべったりしてて気持ち悪い!もぉ…、サイテー!」
ミサト「アスカ、今のうちに初号機のナイフを落とすわ。受け取って!」
アスカ「シンジ!早く!」
サンダルフォン「キシャー!」
シンジ「せぇーのお!!!!!!!!!!!!!!!」
ボチャッ
リツコ「みたwwwwwwwwwwwwシンジ君のかおーwwwwwwwwwwww」
ゲンドウ「む、シンジをわらっひゃな。」
マヤ「あはは。フルチンでも息子のことはきにかけるんですねー」
ミサト「協力しないならせめて黙ってて!」
マヤ「やらこわーい」
ゲンドウ「葛城くん減給」
アハハハハハハハハハハ
ミサト「…………」イラッ
64 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/25(木) 01:14:48.04 ID:frFdhIAO [6/25]
日向「ナイフ到達まで、後40。」
日向「使徒、急速接近中!」
アスカ「あーん、早く来てぇ!」
アスカ「遅いぃ!」
サンダルフォン「…………」クパァ
アスカ「しまった!」
リツコ「まさか、この状況下で口を開くなんてwwwwwwwwwwww」
マヤ「信じられない構造ですねー!」
リツコ「あんたが作ったんでしょwwwwwwwwwwww」
アスカ「う…ぐっ」
日向「左足損傷!」
ゲンドウ「それよりシンジは大丈夫らのか。」
リツコ「だーいじょぶですよぉー」
マヤ「あ、カルピスジンおかわりぃー」
アスカ「………」
アスカ「こんちきしょーっ!」
65 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/25(木) 01:22:56.95 ID:frFdhIAO [7/25]
アスカ「ぐぐぐ……」
アスカ「ぐぐぐぐ………」
サンダルフォン「………」
サンダルフォン「キシャー!」
アスカ「きかない!?」
リツコ「防御プログラムも暴走してるし、プログナイフじゃ駄目だわ」
日向「では、どうすれば?」
リツコ「………さあ。台本のどっかに書いてあったけど忘れたわ。」
リツコ「あっ、貝柱足りないわよー。マヤ頼んでー」
アスカ「……酔っ払いは頼りになんないわね」
サンダルフォン「キシャ!キシャ!」ドン!ドン!
アスカ「キャアアアア!」
シンジ(なんとか……なんとか考えなきゃアスカが……)
シンジ(…………マグマ……膨らむ…)
シンジ(ぼっ…………)
シンジ「!」
66 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/25(木) 01:31:13.75 ID:frFdhIAO [8/25]
アスカ「キャ!」
アスカ「思ったより強い……」
ミサト「アスカ!」
ミサト「リツコ、撮影は一旦中止!使徒の強制停止か自爆システムを……」
リツコ「クゥ…カァ………」ZZZ
マヤ「ムニャムニャ………」ZZZ
ミサト「…………」
67 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/25(木) 01:37:21.84 ID:frFdhIAO [9/25]
ミサト「ナオコさん。ユイさん!」
ナオコ「りっちゃ………」ZZZ
ユイ「うーん……ムニャムニャ」ZZZ
ゲンドウ「シンジ………早く孫が………」ZZZ
ミサト「………」
シンジ「アスカ!熱膨張だ!」
アスカ「えっ?」ガン!ガン!ガン!
シンジ「多分、そんな様なことをリツコさんが!」
アスカ「そういえばところどころにそんなワードが…」
ミサト「確かに、熱膨張……使えるわ。」
アスカ「ミサト!冷却システムの冷却液の圧力をすべて三番にまわして!早く!」
サンダルフォン「!」ムクムクムクムク
アスカ「でぇぇぇぇい!」
ガッ!
アスカ「ううっ、ぐぐぐぐっ!」
サンダルフォン「!」ムクムクムクムクムクムクムクムクムクムクムクムクムクムクムクムクムクムクムクムク
バアアアアアン………
69 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/25(木) 01:42:54.44 ID:frFdhIAO [10/25]
ミサト「や………やった」
ミサト「ふう………」
リツコ「ん……あれっ撮影やってたの?」
ミサト「………あんた、記憶ないの?」
リツコ「………ほとんど」
ミサト「呆れた」
アスカ「…………ふぅ」
ミサト「アスカお疲れさま」
ブクブク
アスカ「………ん?沈んでる?」
アスカ「あっ………ライフコード……」
リツコ「切れちゃったのね」
ミサト「リツコォオオオォォオオ!切れちゃったのね、じゃないでしょおおお!」
71 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/25(木) 01:49:32.38 ID:frFdhIAO [11/25]
リツコ「どうしよう……」サアァ
ミサト「どうしよう、じゃないでしょうが!」
ブクブク
アスカ「せっかくやったのに…」
アスカ「やだな、ここまでなの?」
モワンモワン
キャスター「昨日、箱根ルネッサンスにて惣流アスカラングレーさんが行方不明になりました。」
キャスター「第2警視庁は捜査を進めていますが依然として行方は………」
モワンモワン
アスカ「コーヒー風呂、入りたかったな」
アスカ「!」
グッ
シンジ「…………」ハァハァ
アスカ「シンジ…?」
シンジ「間に合った………」ニコッ
アスカ「バカ、無理しちゃって…」
74 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/25(木) 01:54:00.40 ID:frFdhIAO [12/25]
―宴会場―
アスカ「………ただいま」
ミサト「お疲れさま。よくやったわね。」
アスカ「ううん。ミサトとシンジのフォローのお陰よ。」
リツコ「あっ、アスカお帰りなさい」ニコニコ
マヤ「箱根牛、頼んでおいたからたーんと……」
アスカ「………いらない」プイッ
リツコ「怒って……るのかしら」
ミサト「怒らないワケ、ないでしょ。」
リツコ「………あんたも怒って……る?」
ミサト「ええ」ニコッ
77 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/25(木) 02:00:50.56 ID:frFdhIAO [13/25]
シンジ「…………」
ゲンドウ「シンジも疲れたろう。どうだ、父さんと風呂でも……」グッ
シンジ「触んないでよ」
ゲンドウ「………えっ」
シンジ「………全部聞いてたよ」
ゲンドウ「聞いてたって何を……?」
シンジ「覚えてないの?」
ゲンドウ「ああ。起きたら裸だった…が」
シンジ「…………最低だね」
ゲンドウ「………そんなシンジ、父さんは」
シンジ「…………」プイッ
アスカ「シンジー、お風呂いくわよ」
シンジ「あ、待って!」
ゲンドウ「ウワアァァァァアアアアアアアァァァァアアアア……」
78 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/25(木) 02:07:38.83 ID:frFdhIAO [14/25]
加持「何を見てるんだいリッちゃん」
ワーワーワー
リツコ「ミサトが置いていってくれたVTRよ」
リツコ「………最低だわ」
マヤ「さすがに真剣な撮影中にこのバカ騒ぎは不味かったですよね…」
冬月「ワァァァァァ……」
ゲンドウ「何と言うことだ……」
綾波「………もう碇くんに一生嫌われたままかもしれないですね」
ゲンドウ「…………」
ガラッ
ヒュオオオオオオオオ……
ゲンドウ「死のう」
青葉「司令!早まらないでください!」
ゲンドウ「離せ!離せ!離してくれ!」
冬月「碇よ………」
79 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/25(木) 02:14:13.33 ID:frFdhIAO [15/25]
リツコ「あ、そうだそれより」
カチッ
マヤ「センパイ、何の映像に切り替えたんですか?」
リツコ「お風呂の生中継よ」
加持「………盗撮じゃないのかい」
シンジ「はぁ~ぁ、極楽極楽。」
シンジ「風呂がこんなに気持ちいいものだなんて、知らなかったなぁ…」
ペンペン「クエッ!」
シンジ「で、なんで君がここに居るんだよ………」
ペンペン「クエクエクエクエ」
シンジ「加持さんが……か。」
シンジ「気が利くような効かないような……」
ペンペン「クエッ!クエクエクエクエクエッ!」
シンジ「まぁね。最近は僕の鳥嫌いは治ってないけど君にだけは慣れたみたいだよ。」
シンジ「………抱っこしていいかい?」
ペンペン「クエッ♪」
83 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/25(木) 02:24:47.60 ID:frFdhIAO [16/25]
ミサト「シンジくーん、聞こえる~?」
シンジ「は、はい!」
ミサト「ボディーシャンプー、投げてくれる?」
アスカ「持ってきたの、無くなっちゃった。」
シンジ「うん…行くよ!」
アスカ「りょーかい!」
シンジ「フンッ!」
アスカ「痛っ!どこ投げてんのよ、ヘタクソ!」
シンジ「う…ごめん。」
アスカ「もーぉ、変なとこに当てないでよね…」
リツコ「………おっぱいに当てるなんて流石に碇司令の息子ね」
ゲンドウ「失礼だな」
リツコ「………死ぬんじゃなかったんですか」
ゲンドウ「………これを見終わってからでも遅くない」
ユイ「何だかんだで他人の女性の体に興味はあるんですね」
ゲンドウ「な!ち、違うぞ!これは教育的監視であって決して……」
キール「ふむふむ、目算だがセカンドは上から75・56・82といったところかね」
一同「!?」
86 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/25(木) 02:31:57.52 ID:frFdhIAO [17/25]
ゲンドウ「な……なぜ議長がここに…」
キール「いや、まさか我々のシェア相手がネルフとはな」
(以下、日本語でお楽しみください)
ゼーレ01『私はやはり葛城くんがタイプだな。胸のボリュームには抗えんよ』
ゼーレ02『これだからシロートは。アスカのあの未熟な身体が……』
ゼーレ03『ロリコンかね。』
ゼーレ02『ち、違うぞ!断じて私は……』
キール『私は意外と赤木君がタイプかね…』
ゼーレ『それはないですぞ』
ゼーレ05『やっぱり綾波レイが一番可愛いな』
ゼーレ04『左様。ユイくんも良いが碇の嫁と言うだけで…』
ペラペラ
リツコ「全く分からないわね」
マヤ「とりあえず気持ちの悪い会話をしてることはわかりました」
87 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/25(木) 02:40:15.34 ID:frFdhIAO [18/25]
ミサト「どれどれ~?」
アスカ「あ、あん!」
ミサト「あー、アスカの肌って、すっごくプクプクしてて面白ーい!」
一同「オオオオオオオオォオオオォォオオ!」
ゼーレ01「ファンタスティック!」
キール「ワーオ………」
ゲンドウ「いかん!これはいかんぞ!」
マヤ「碇司令、画面が見えません」
アスカ「やーだ!くすぐったーいぃ!」
ミサト「じゃ、ここはー?」
アスカ「きゃは!そんなとこ触んないでよぉ!」
ミサト「いーじゃない、減るもんじゃないし。」
ゲンドウ「これは……」
キール「けしからんな……」
シンジ「………」
ペンペン「?」
ユイ「あなた……」
リツコ「あら……」
ミサト「リョウジ……」
キール・ゲンドウ・シンジ・加持・ゼーレの皆さん「………わぁっ!」
「……膨張してしまった…恥ずかしい…」
89 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/25(木) 02:44:48.06 ID:frFdhIAO [19/25]
リツコ「これは売れるわね」
マヤ「………売るんですか」
リツコ「ええ。放映分はどうにか撮り終わったから特典分を……」
アスカ「水着の時にも思ったんだけどそれ………」
ミサト「ああ、これね?セカンドインパクトのとき、ちょっち、ね。」
アスカ「……知ってるんでしょ、私のことも、みんな。」
ミサト「ま、仕事だからね…。お互いもう昔のことだもの。気にすること無いわ。」
アスカ「………親がバカだとホーント困るわよね」
ミサト「まあねー」
ミサト「………ん?」
ジー
ミサト「カメラ?」
ワーワーワーワーワーワーワーワーワー
マヤ「せ、センパイ!」
リツコ「なにマヤ」
マヤ「葛城さんが………」
90 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/25(木) 02:47:35.16 ID:frFdhIAO [20/25]
アスカ「やだ!カメラじゃないの!」
ミサト「…リツコのヤツ」
ミサト「シンジくーんちょっと草むら探ってみて」
シンジ「えっ」
ミサト「いいからー」
シンジ「あ……はい…………」
ガサゴソ
シンジ「あっ」
ペンペン「クエッ!」
シンジ「………カメラ」
ペンペン「クエー♪(イヤーン)」
マヤ「バレちゃった…みたいですね」
リツコ「あれ………」
91 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/25(木) 02:56:06.99 ID:frFdhIAO [21/25]
ダン!ダン!ダン!ダン!ダン!ダン!ダン!ダン!ダン!
ガラッ
ミサト「…………」
アスカ「…………」
シンジ「…………」
ペンペン「クエッ!」
リツコ「あ、あらお湯加減は……」
ミサト「ふざけないで。皆でワタシたちのこと覗き見てたんでしょ」
キール「ご!誤解だ!消してセカンドのスリーサイズの予想など……」
ミサト「あら議長こんにちは」
キール「ああ、こんにちは」
アスカ「信じらんなアアアアアアアアい!」
ミサト「リョウジは?鼻の下伸ばしながらみてたの?」
加持「い、いや俺は……」
リツコ「それどころか熱膨張させてたじゃない」
加持「なっ!り、リッちゃん……」
加持「誤解だ。誤解だぞミサト………」
バッ
ミサト「触んないでよ」
ミサト「もうわかったわ。完全に決裂ね。」
リツコ「えっ」
93 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/25(木) 03:03:13.06 ID:frFdhIAO [22/25]
シンジ「父さん、しばらくミサトさんの家にご厄介になりますから」
ゲンドウ「そんなこと、私は……」
ユイ「いいわよ。行ってらっしゃい。」
ゲンドウ「えっ」
綾波「じゃあ私も………」
ゲンドウ「ま、待て!待ってくれ!」
綾波「イカ臭いから来ないでください」
ゲンドウ「レイ………」
ユイ「どうぞよろしくお願いします」
ミサト「いえいえ……」
ミサト「と、いうワケだから加持くんはしばらく帰ってこないでね」
加持「な!なんで……」
ミサト「知ってるのよー。まだヒトミちゃんと続いてること。」
加持「…………」
ミサト「とりあえず私達はもう帰るから。じゃあね。」
リツコ「車は?」
ミサト「日向くんにレンタカーを借りに行かせてるわ」
ミサト「リョウジなんかより日向くんのほうが頼りになるわ」
加持「…………」
ミサト「どうぞ皆さん引き続きお楽しみになって。」
アスカ「………」フンッ
シンジ「…………」プイッ
綾波「さよなら」
アスカ「この後ミサトどーする?」
ミサト「みんなでデパートに行きましょうよ♪」
ミサト「で、美味しいご飯を食べてー、もち経費でね。」
シンジ「楽しみだなぁ」
綾波「お肉食べたい……」
94 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/25(木) 03:13:02.01 ID:frFdhIAO [23/25]
ゲンドウ「…………」
加持「………」
冬月「…………」
リツコ「…………」
マヤ「…………」
ユイ・ナオコ「あらあら」
キール「………」
ゼーレ「…………」
ゲンドウ「飲むか」
加持「是非」
冬月「日本酒、12本追加したまえ」
支配人「御日本酒の御追加ですね。御御待ちください。」
キール「あと、味噌汁とおにぎりも頼んだぞ」
支配人「御御握りと御御御御付けですね」
支配人「ははぁ……御承知致しました。」
リツコ「そうだ議長、後で追加シーンを……」
キール「了解した。折角だからな。」
一同「…………」
冬月「イマイチ盛り上がらんな」
ゲンドウ「赤木君。」
リツコ「えっ」
ちゃちゃちゃちゃー♪
リツコ「あまぁぎぃぃぃぃごぉぉォオオオォォオオええぇええええええええぇぇえええええええええ!!!!!!」
冬月「……むなしいな」
ゲンドウ「……ああ」
98 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/25(木) 03:25:15.05 ID:frFdhIAO [24/25]
, -‐-'´ー- 、._
,、' : : ,:-'´: : : : : : :\
/: : :/: : : : : : : : : : : : \
/:/ : /: : :, : : : : : :/: : : : : : : ヽ
!': : :/: :/;.、=7;、イ;i: : |: : : : 、: ヽ
!: : /': :'´ ;| 'iァz;、,'ト|: :/;イ: : : }: i l
!: : : : : : :{ `''゛'` !/'´/イ;ィ:/: リ'!
'; : : : : ;|ヾ ,ィ')y'/;ィ:/
ヽ:|'; :{ヘ _ ゝ./!'´ !'
/' ヽ! 、 ´,. ィ':i/
_,,..../ /` ‐' ´l/リ゛
ノ `丶、 {、 ´ 次回予告よ
/ ' ‐- 、 \トヽ、
,イ;;;:::、:_:::::::`ヽ、 _\!`)、
i;/ ヽ::::::::::::', `>ヶ、:>
! '、:::::::::::',∨|:ハ! ',
/ iヽ、:i::::::',. |:| ';〉 i
/ l /::::::::',.L! ';. !
/ | ! /::::::::::::l ハ
/ V::::::::::::::::l / / ',
/__,.、 -‐┐ l::::::::::::::::l / ,〉
`| '7:ー‐'、:::::::::::/ /|__/|
分裂するネルフ
離れるココロ
悲しみの連鎖
そしてそんなネルフに降りかかる試練
彼らは乗り越えることが出来るのか出来ないのか
次回、静止した闇の中で
さーてこの次も
見てくんないと暴れちゃうわよ…
135 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 17:12:05.78 ID:KHvrPEAO [2/57]
―第拾壱話撮影開始―
「ネルフの長い一日」
AM7:00
第三新東京市内・コインランドリー
子供「わーい、当たった当たったぁ~!」
リツコ「これじゃあ毎回のクリーニング代も、バカにならないわね。」
マヤ「せめて、自分でお洗濯できる時間くらい、ほしいですね。」
青葉「家に帰れるだけ、まだマシっすよ。」
ギャラリー「キャー!シゲルくぅ~ん」
リツコ「…………」ピキッ
リツコ「止めて」
加持「は…はいカット…」
ギャラリー「加持さんが喋ったぁ☆」
ギャラリー「キャー!」
リツコ「……朝からご苦労なこと」
136 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 17:14:50.09 ID:KHvrPEAO [3/57]
リツコ「全く…納期に余裕がないってのに、野外じゃろくに撮影も出来ないわね。」
マヤ「仕方ありませんよ。今じゃセカンド特撮インパクトとかなんとか」
マヤ「マスコミに取り上げて貰ったんですから」
加持「そのお陰でグッズの売上も好調で借金も減ってるんだろ?」
青葉「はい。グッズの売上はかなり好調です。」
リツコ「誰が一番人気なの?」
青葉「綾波レイです。彼女の携帯ストラップが一番売れ行きもいいですね。」
青葉「加持さんも主婦や女性層の人気が高くかなり売上に貢献してくれてます。」
加持「いやはや。光栄だな。」
マヤ「すごいなぁ…」
青葉「お、マヤちゃんも中々人気があるみたいだよ」
マヤ「本当に?やったぁ♪」
加持「可愛いもんなぁ」
マヤ「えへへ……」
青葉「…ただ碇司令には負けてるけど」
マヤ「えっ」
青葉「不思議なことに売上が全体で4位…葛城さんの次にいいんですよね」
リツコ「で、で、私は?」
青葉「………」
青葉「ハハハ」
リツコ「………」
冬月「……まだ良いじゃないか。作られてるだけ。」
137 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 17:17:23.75 ID:KHvrPEAO [4/57]
加持「まあとりあえず借金も減ったことだし良かったじゃないか」
青葉「それが…不思議なことにまた借金が増えてるんですよ」
リツコ「何でよ。私は前回は何も壊してないわよ」
マヤ「まあ、葛城さんやらシンジ君との関係は壊れちゃいましたけどね。」
リツコ「…ちょっと青森くん、明細見せてみて」
青葉「青葉です。どうぞ。」
リツコ「………どれどれ」
箱根ルネッサンス【貸切代・飲食代として】¥28500000―(1日の平均売上代金の半分)
レンタカー ¥15000―
高級焼肉・林原 ¥180000―
マヤ「焼肉代はともかくとして」
マヤ「確か貸し切り代は司令のポケットマネーだったんじゃ……」
加持「きっちり経費で落とされてるな。」
リツコ「……あの髭えぇぇぇええええええええ!」
マヤ「でもセンパイも人のこと言えませんよね」
冬月「この後のシーン…またもや平日の朝にも関わらず電車を貸しきったそうじゃないか」
リツコ「てへっ☆」
一同「…………」
マヤ「なんかツッコミ役が居ないって虚しいですね」
リツコ「…………」
138 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 17:21:23.82 ID:KHvrPEAO [5/57]
AM8:30
地下鉄第三新東京線・電車内
加持「ふう。この洗濯物の量はきついな」
リツコ「まだミサトに許して貰ってないの?」
加持「貰ってないさ。全く、情けないもんだ。」
加持「じゃあいくぞー」
加持「スタート」
マヤ「議会はその決定に従うだけですか?」
冬月「最も無駄の少ない、効率的な政治だよ。」
マヤ「さすがは科学の町、まさに科学万能の時代ですね!」
青葉「ふーるくさいセリフ。」
冬月「そう言えば、零号機の実験だったかな、そっちは。」
リツコ「ええ、本日10:30より第2次稼動延長試験の予定です。」
冬月「朗報を期待しとるよ」
加持「はいカット」
冬月「新聞をゆっくり見るのも何日ぶりか…」
加持「しかし良くこんな、何て言うか…素晴らしいセリフが思い付くよな」
リツコ「あら、ありがとう。」
マヤ「…はぁ。でもやっぱり貸しきりの電車内だと静かで良いですね。」
青葉「これからは撮影も貸しきりの方向で行かないと…ですね」
マヤ「火の車…の予感ですね」
139 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 17:23:47.94 ID:KHvrPEAO [6/57]
マヤ「そう言えばセンパイ、今日…実験シーンも撮影するんですよね。」
リツコ「まあね。時間がないから次いでにシンクロテストの準備もやって置こうと思って。」
ゴトンゴトン……
青葉「MAGIへの負担は大丈夫でしょうかね。」
リツコ「ま、何とかなるでしょ」
加持「しかしすっかり本来の業務を忘れてたな…俺も。」
冬月「仕方あるまいよ。この環境に居て毒されぬ方が無理と言うものだ。」
♪ウラミマァァァァス…ウラミマァァァァス…
リツコ「はい」
マヤ「出ちゃうんですか」
リツコ「貸しきりだからいいのよ。」
加持「しかし相変わらずリッちゃんのセンスは何て言うかこう凄く……絶妙だな。」
140 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 17:28:22.83 ID:KHvrPEAO [7/57]
「…………」
プープープープー
リツコ「……まただわ」
加持「イタズラ電話かい?」
リツコ「ええ。最近、頻繁に。」
リツコ「番号をコロコロ変えてくるから対応のしようがなくって」
マヤ「センパイのトコにもですか?」
リツコ「あら…マヤにも?」
マヤ「はい。私と言うか、うちの会社にも迷惑電話やら迷惑メールやら…」
冬月「……もしや、こんな内容のメールかね」
141 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 17:30:36.23 ID:KHvrPEAO [8/57]
To:fuyutsukiyui@tokumukikan-nerv.co.jp
From:miyamuralove@yahuu.co.jp
Sub【無題】
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
早々に「新世紀エヴァンゲリオン」の撮影を中止したまえ!
さもなくば……
フヒヒヒヒヒヒヒ
ーENDー
マヤ「あー!それですそれ!」
リツコ「あら。私にも最近よく届くわ」
加持「フリーメールか…」
リツコ「暇なときにちょっと追って見たけど、残念ながら無限フリーメール地獄だったわ」
青葉「何だか気味が悪いというか」
加持「…相手も随分暇なんだな」
142 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 17:32:19.81 ID:KHvrPEAO [9/57]
青葉「しかしどこからメールアドレスが漏れたんでしょうか」
リツコ「…さあ。ま、人気番組の関係者となればこんなのザラでしょ。」
マヤ「そうですね。それより…」
加持「ミサト達…か。」
一同「ハァ………」
AM09:30
葛城(加持)宅・リビング
アスカ「おはよー」
シンジ「おはよう。」
ミサト「おそよう。」
アスカ「……ムッ」
綾波「おはよう」
アスカ「…って相変わらずあんた、すんごい量食べてるのね」
綾波「碇くん、今日のだしは煮干しね」
シンジ「いや、鰹節だよ」
綾波「……そう」ズズズズズ
143 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 17:34:19.21 ID:KHvrPEAO [10/57]
シンジ「はぁ…」
アスカ「……どうしたの?」
シンジ「ん?ああ…」
シンジ「父さんと喋んなきゃなんないんだぁ…と思って。」
アスカ「今回は確か…電話で会話するシーンだけじゃ無かったっけ」
シンジ「でも喋んなきゃならない事には変わりないだろ」
アスカ「……司令も嫌われたもんね」
ミサト「その点私は勝ち組だわ。リツコともリョウジとも喋んなくて済むんだから。」
アスカ「変態研究員はともかくとして加持さんは許してあげたら?いい加減可哀想よ」
ミサト「いーのよ。たまにはきゅううううっと、きっついお灸据えてやるのが夫婦円満のコツなんだから」
アスカ「とか何とか言って、意地になっちゃってるだけなんじゃないの?」
ミサト「別に。じゃ、行ってくるわね」
シンジ・綾波・アスカ「いってらっしゃい」
綾波「おかわり」
シンジ「……あ、うん」
145 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 19:01:50.08 ID:KHvrPEAO [11/57]
AM10:30
ネルフ内・第2実験場
マヤ「防犯カメラセットオッケーです!」
オペレータ「防犯カメラで撮影…ですか」
マヤ「国連直属かつ元は地球を守ってましたらからね」
マヤ「音声もクリアに入る優れもの何ですよ」
リツコ「でもこれ…顔が変に映るからやなのよねー」
青葉「仕方ありませんよ。ギリギリのスケジュールなんですし…」
リツコ「はぁ。じゃ、始めましょ」
リツコ「全く…カメラマンはどこに言っちゃったのかしら」
146 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 19:05:14.11 ID:KHvrPEAO [12/57]
同時刻
ネルフ・エレベーター前
ミサト「……ったくかったるいわ」
ミサト「まあ、今日は指示するシーンだけだしね」
ガタン……
加持「おーい、ちょいと待ってくれぇ~っ!」
カチャカチャカチャカチャカチャカチャカチャカチャカチャカチャ
ミサト(閉まれ閉まれ閉まれ閉まれ閉まれ閉まれ閉まれ……)
ガコン
加持「…セーフ」
加持「でもないか。遅刻だな…」
加持「まあいいか。」
ミサト「チッ…」
加持「いや、走った走った。」
加持「こんちまたご機嫌斜めだねぇ。」
ミサト「来た早々、あんたの顔見たからよ!」
加持「………まだ怒ってます?」
ミサト「勿論よ」ニコッ
加持「あはは……」
147 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 19:08:06.66 ID:KHvrPEAO [13/57]
AM10:20
第三新東京市内・公衆電話前
シンジ「………はぁ」
アスカ「ほーら。次の撮影控えてるんだから」
シンジ「……やだなぁ」
アスカ「あー、もうウジウジしないの!」
アスカ「さっさと掛けなさい」
シンジ「はぁ。」
綾波「じゃ、碇くん撮るわよ」
同時刻
ネルフ内・司令室
ゲンドウ「…………」ソワソワ
ユイ「落ち着きがありませよ。あなた。」
ゲンドウ「べ…別にソワソワなど……」
ユイ「してるじゃない」
148 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 19:09:22.58 ID:KHvrPEAO [14/57]
ユイ「二日ぶりにシンジと話せて嬉しいんでしょう?」
ゲンドウ「……」
ナオコ「ま、冷徹な父親役として…なんて皮肉なものよね」
プルルルルルルルルル
ゲンドウ「!」
ユイ「ほら、出なさい。」
ガチャ
ゲンドウ「なんだ?」
シンジ「あ、あの…父さん…」
ゲンドウ「ああ!シンジ、また私を父さんと呼んでくれるのか!」
シンジ「………」
ゲンドウ「ん?どうした。今度あらためて家族で食z……」
プープープープー
ゲンドウ「……あれっ」
ユイ「…あなた」
オペレータ「撮り直しですね」
150 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 19:10:46.66 ID:KHvrPEAO [15/57]
AM10:31
アスカ「はい、じゃ、テイク2いきまーす」
綾波「スタート」
プルルルルルル
シンジ「あ、あの…父さん…」
ゲンドウ「どうした!早く言え!」
シンジ「あぁ…あの…実は今日、学校で進路相談の面接があることを父兄に報告しとけって、言われたんだけど…」
ゲンドウ「そういう事はすべて葛城君に一任してある。」
ゲンドウ「下らんことで電話をするな。こんな電話をいちいち取り次ぐんzy……」
プープープープープープー
ゲンドウ・シンジ「ん?」
151 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 19:17:53.64 ID:KHvrPEAO [16/57]
同時刻
ネルフ・エレベーター内
ガーアアア………
ミサト(はぁ…今日はリョウジの顔を見なくても済んだと思ったのになぁ)
ミサト(……最悪だわ)
バンッ
ミサト「あら?」
加持「停電か?」
ミサト「まさか、ありえないわ。」
ミサト「変ねぇ、事故かしら?」
加持「リッちゃんがまた実験でもミスったのかな?」
ネルフ・第2実験場
青葉「て……停電?」
マヤ「主電源ストップ、電圧、ゼロです。」
一同「………」ジッ
リツコ「えっ」
リツコ「あ、あたしじゃないわよ…?」
152 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 19:27:56.35 ID:KHvrPEAO [17/57]
AM10:39
ネルフ内・第2実験場
青葉「だめです、予備回線つながりません。」
冬月「バカな!生き残っている回線は!」
マヤ「全部で1.2%、2567番からの9回線だけです!」
リツコ「カ……カメラは?」
マヤ「どうにか緊急電源で生きてます。」
冬月「生き残っている回線はすべてMAGIとセントラルドグマの維持に廻せ!」
リツコ「あ、あと防犯カメラにもね。」
青葉「全館の生命維持に支障が生じますが…」
冬月「構わん!最優先だ!」
マヤ「でも原因って…何なんでしょうね」
冬月「電気料金の未払い…なんてくだらない理由だったりな」
リツコ「にしては…予備回線が繋がらないって言うのはおかしな話よ」
一同「よぉぉぉいしょ!」
ガガガガガガガ…
マヤ「あ、ドア開きましたよ」
リツコ「とにかく、発令所へ急ぎましょ。7分たっても復旧しないなんて…」
カツカツ
リツコ「♪」
一同(礼もなしかよ……)
154 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 19:33:43.02 ID:KHvrPEAO [18/57]
ネルフ・エレベーター内
ミサト「ただ事じゃないわ」
加持「ここの電源は?」
ミサト「正・副・予備の3系統、それが同時に落ちるなんて、考えられないわ。」
加持「となると…」
ミサト「………」
ミサト「やっぱ料金の未払い?」
加持「たはは……」
155 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 19:35:13.83 ID:KHvrPEAO [19/57]
AM10:45
ネルフ・入口
シンジ「途中で電話切るなんて酷いよ……」
アスカ「それは碇司令、本当に忙しかっただけじゃないの?」
アスカ「急にお偉さんから通信が入った…とかさ」
シンジ「そっかなぁ…途中で切ったって言うより、なんか故障した感じだったんだけど。」
アスカ「もー、男の癖にいちいち細かいこと気にするのやめたら?」
スッ
シンジ「あれ?」
シンジ「カードリーダーが反応しない?」
綾波「そんなはず……」
スッ
綾波「?」
アスカ「何やってんの、ほら、替わりなさいよ!」
スッ…スッ
アスカ「?」
スッスッスッスッスッ
アスカ「も~っ!壊れてんじゃないの、これ!?」
156 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 19:38:16.06 ID:KHvrPEAO [20/57]
AM10:50
ネルフ・発令所
冬月「で、どうなんだ碇」
ゲンドウ「無礼な男だな」
ゲンドウ「違うと言っているだろうが」
冬月「正直に言え。」
ゲンドウ「きちんと先月分は払ったよなぁ、ユイ?」
ユイ「ええ。とりあえずライフラインに関わることは私が管理をしてますから」
冬月「なら未払いが原因ではなかろうな」
ゲンドウ「なら、とはどう言う意味だ。なら、とは。」
冬月「と……なると」
ゲンドウ「ブレーカーが落ちた…と言うより」
ゲンドウ「落とされた、と見るべきだな」
158 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 19:47:18.17 ID:KHvrPEAO [21/57]
トン…トン…
リツコ「タラップなんて、前時代的な飾りだと思っていたけど、まさか使うことになるとはね。」
マヤ「備えあれば憂い無し、ですよ。」
マヤ「………センパイ」
リツコ「なによ」
マヤ「ホントに今回の停電はセンパイじゃないんですか」
リツコ「……信用ないのね」
マヤ「なんか嬉しそうじゃないですか」
リツコ「停電とか雪とか台風とか…なんかワクワクしない?」
マヤ「しないです」
青葉「…………」
青葉(マヤちゃんのパンティ……)
青葉(……白か)
冬月「おや、君は何を見てるのかね」
青葉「えっあ……えっ……」
リツコ「ふぅ~ん」ニヤニヤ
マヤ「?」
159 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 19:52:40.90 ID:KHvrPEAO [22/57]
冬月「原因はどうであれ、こんな時に使徒が現れたら大変だったな」
ゲンドウ「…ま、使徒を滅ぼした今の状況にはとりあえず感謝せねばならん。」
リツコ「そうは問屋が卸してはくれない…様ですわよ」
冬月「どういう意味かね」
リツコ「ドラマのし・め・き・り」
マヤ「編集する時間を考えれば…今日中に8割程は撮り終わらないといけないんですよ」
一同「えっ………」
マヤ「しかし停電の原因が碇司令でもセンパイでもないとすれば…」
青葉「…一体誰が?」
161 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 20:02:54.62 ID:KHvrPEAO [23/57]
ネルフ・裏口
マナ「…………ふう。」
マナ「意外と侵入…簡単だった…」
マナ「転職してから最初の仕事がドロボーとはね♪」
マナ「あ、そうだ。電話電話っと……」
プルルルルルル
マナ「あ、社長~無事電源システム落として来ました♪」
???「ご苦労だったな」
マヤ「あとMAGI側にも指示通り仕掛けてきましたよ」
???「あとは…時を待つだけだな。」
マナ「じゃ、時間外手当たっぷり、よろしくお願いしますねー!」
???「えっ……」
プープープープー
???「……切れた」
部下「かなりしたたかな侵入社員ですね」
???「上手いこと言ったつもり?」
部下「…はい」
162 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 20:05:09.31 ID:KHvrPEAO [24/57]
×マヤ「あとMAGI側にも指示通り仕掛けてきましたよ」
○マナ「あとMAGI側にも指示通り仕掛けてきましたよ」
163 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 20:06:45.83 ID:KHvrPEAO [25/57]
???「ふ……ふふふ」
???「しかし、これでネルフを潰せれば…特撮業界進出への壁がなくなる!」
部下「実写であれだけアレだったのに懲りませんね」
???「………実写?なにそれ。」
部下「……確かエヴァンゲリオンは『昔からぼくが考えてた』んでしたっけ」
???「そう。タイトルはヱヴァンゲリヲンね。」
部下「今考えたでしょう」
???「エヴァに勝てるのはヱヴァだけ!」
???「ネルフに勝てるのはキャラーだけ!」
アンノ「そうは思わないかい、マッキー?」
164 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 20:08:43.78 ID:KHvrPEAO [26/57]
マッキー「構想とか出来てたんですか」
アンノ「全然。」
マッキー「出来てないんですか」
アンノ「一時間くらい考えたけどなんか飽きちゃった」
マッキー「それって…」
アンノ「潰してから考えても余裕でしょ」
マッキー「………」
アンノ「しかしこのヒロインのアスカちゃんって子、可愛いよね」
マッキー「あ、スクラップノート作ってますよ」ドンッ
アンノ「…さすがにそれは引くわ。」
マッキー「あなたが色々やって来たことを踏まえてのセリフなんですかね」
アンノ「…見ていろネルフ!キャラーがあらゆる手段を使っても」
アンノ「お前らを根こそぎハニーフラッシュしてやんよお!!!!!!!」
マッキー「急にキャラ、変わりましたね」
165 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 20:20:29.17 ID:KHvrPEAO [27/57]
AM11:30
ネルフ・司令室
サツキ「あっつぅ~い」パタパタ
アオイ「もう、スカートで扇ぐなんてみっともないわよ」
サツキ「だって暑いんだしぃ」
カエデ「はぁ…今日も定時に帰れそうもないわね…」
アオイ「この状況で撮影、今日までなんてあんまりよね…」
職員一同「………はぁ」
リツコ「まずいわね、空気がよどんできたわ…」
マヤ「半分くらいはセンパイのせいでしょうけど」
リツコ「はぁ…これが近代科学の、粋を凝らした施設とは…」パタパタ
マヤ「無視ですか」
マヤ「でも、さすがは司令と副司令、この暑さにも動じませんね。」
青葉「あの暑苦しい格好なのに尊敬します」
ポチャン……
冬月「……ぬるいな。」
ゲンドウ「ああ。」
ゲンドウ「ユイ……水を」
ユイ「自分で汲んできなさい」
プオオオオ……
ナオコ「携帯扇風機持っててよかったわ」
プオオオオ……
リツコ「あ、母さんズルい!」
ナオコ「はいはい。じゃあ一個あげるから皆で使いなさい」
冬月「…………」
ゲンドウ「…………」
166 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 20:33:56.29 ID:KHvrPEAO [28/57]
リツコ「しかし…復旧のメドが立たないんじゃどうしようもないわよね」
マヤ「このまま…撮影するしかないみたいですね」
リツコ「はぁ。防犯カメラが生きてるのはありがたいけど…これがメインになるなんてね」
マヤ「若干ブッサイクに映っちゃうのがタマに傷ですよね」
リツコ「全く加持くんはどこであぶら売ってるのかしらね」
リツコ「あー…脚本書き直さなきゃ」
リツコ「今のレアな状況はありがたいっちゃありがたいんだけど」
リツコ「とりあえず…停電したって感じにしてシーンごとに辻褄があうように即興で書き足し…するしかないわよね」
マヤ「大丈夫なんですか。」
リツコ「分からない」
マヤ「……………」
青葉「あれっそう言えば…葛城さんがいませんね」
リツコ「ホントね。なんか足りないと思ったら…」
マヤ「とりあえず生きてるシステムで検索かけますね」
167 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 20:35:49.36 ID:KHvrPEAO [29/57]
AM11:35
ネルフ・エレベーター内
ミサト「それにつけても暑いわねぇ…」
加持「空調も止まってるからねぇ。」
加持「暑けりゃシャツくらい脱いだらどうだ?今更恥ずかしがることもないだろう?」
ミサト「ぜええええええったいイヤ!!!!!」
バッ
ミサト「……こういう状況下だからって、変なこと考えないでよね!」
加持「へいへい。」
マヤ「エレベーター内で捕捉しました。」
リツコ「防犯カメラって酷く役に立つものね」
リツコ「ってあら…加持くんも一緒なの」
青葉「とりあえず一時的に電力をエレベーターに……」
リツコ「その必要はないわ。」
マヤ「えっ」
リツコ「仲直りのいい機会よ」
リツコ「なんか使えそうだし、しっかり録画しておいてね!」
青葉「また盗撮……ですか」
168 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 20:37:25.02 ID:KHvrPEAO [30/57]
同時刻
ネルフ本部・入口
アスカ「これも動かないわ。」
綾波「どの施設も動かない。おかしいわ。」
アスカ「下で何かあったってこと?」
綾波「そう考えるのが自然ね。」
シンジ「とにかく、ミサトさんに連絡してみようよ。」
プルルルルルル…
『現在電源が入っていないか、電波の………』
シンジ「ダメだ……」
アスカ「ミサトに繋がんないの?」
シンジ「うん……」
シンジ「………」
アスカ「………」
綾波「……」
綾波「ちょっと貸して」
シンジ「えっ」
綾波「二人とも電話、しにくいんでしょ?」
169 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 20:38:52.72 ID:KHvrPEAO [31/57]
綾波「私が代わりに電話、するから。」
シンジ「………よろしくお願いします」
プルルルルルル
リツコ「あっ、携帯……」
リツコ「はい。赤木リツコの携帯です。」
綾波「もしもし」
リツコ「レイ!」
綾波「入口……開かないんですけど」
マヤ「入口の電源も落ちちゃってますね」
綾波「開けてください」
青葉「じゃあ………」
リツコ「まって」
青葉「えっ?」
リツコ「ちょっとレイ、そのままで待ってて頂戴」
綾波「……はい」
リツコ「電力は回さなくてもいいわ。」
青葉「どういう事ですか?」
170 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 20:40:32.12 ID:KHvrPEAO [32/57]
リツコ「舞台設定として…携帯電話なんてない世界なのよ」
マヤ「そうだったんですか」
リツコ「携帯電話がない世界…かつ停電のために非常回線が繋がらないとしたら?」
マヤ「あ……」
リツコ「もちろん私達と連絡なんかつかない。」
リツコ「そうとなれば入口がアッサリ開いてしまう…なんてちょっと世界観に反するとは思わないかしら」
マヤ「いや、しかし世界観なんて言ってる場合じゃ…」
リツコ「三人が苦労してここまで来るシーンで尺稼ぎも出来るし一石二鳥の妙案よ。」
リツコ「しかしさっぱり午後から撮影のあった三人のこと、忘れてたわ……」
171 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 20:43:25.42 ID:KHvrPEAO [33/57]
青葉「もういっそ、その設定を捨てちゃえば…」
リツコ「子供にケータイなんてもったいないわよ」
マヤ「ただのセンパイの偏見じゃあないですか」
リツコ「あ、レイ?」
綾波「………はい」
リツコ「とにかく、3人には120分以内に自力でここまで来てもらいます」
綾波「えっ……」
リツコ「地図とセリフはこっちから送るから…撮影はあっちこっちにある防犯カメラで行うから大丈夫よ。」
リツコ「多少不細工に映るけど、まぁそれは……」
アスカ「ちょっとレイ、貸して!」
アスカ「バカ変態研究員!あんた、一体なに考えてんのよ!」
172 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 20:44:28.35 ID:KHvrPEAO [34/57]
アスカ「……時間もないのに芝居しながら自力で来い?」
アスカ「そんなこと……」
リツコ「出来る、わよね」
アスカ「勝手に決めないでよ!アンタに振り回されるのは皆……」
リツコ「じゃ、よろしく」
ツーツーツー
アスカ「…………」
アスカ「……うんざりしてんのよバカ」
173 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 20:46:53.27 ID:KHvrPEAO [35/57]
マヤ「ちょっとセンパイ!何考えてるんですかぁ!」
リツコ「何って…ドラマのこと…かしら」
マヤ「今のこの余裕のない状況、分かってますか?」
マヤ「もし3人が来なかったら…」
リツコ「来るわよ」
マヤ「しかし!」
ゲンドウ「…………」スッ
冬月「碇?」
ユイ「あなた、どこへ行くつもり?」
ゲンドウ「………倉庫だ。」
ゲンドウ「着ぐるみ一式を取りに行く」
冬月「しかし、肝心の三人が来るかどうか…」
ゲンドウ「来る」
冬月「保証は?」
ゲンドウ「私の可愛い息子と姪とその2人の友人だ。」
冬月「………どうやらネルフのガンはやはりお前と赤木君のようだな」
174 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 20:47:59.94 ID:KHvrPEAO [36/57]
ユイ「………バカね」スッ
ゲンドウ「……ユイ?」
ユイ「私も手伝うわ」
ナオコ「あら…じゃあ私も」
青葉「じゃあ俺も。力はありますから!」
職員「俺も手伝います!」
ゲンドウ「君たち……」
マヤ「じゃあ私も行かなきゃですね」
マヤ「なんせ…着ぐるみ部門、担当ですから!」
ゲンドウ「伊吹くん……」
冬月「……では私も」
ゲンドウ「お前は来るな」
冬月「何故だ」
ゲンドウ「何でもだ」
176 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 20:53:48.75 ID:KHvrPEAO [37/57]
AM11:50
ネルフ・入口
アスカ「ったくリツコのバカ!」
綾波「……彼女が言うことにも、珍しく仕方のない部分もあると思うの。」
シンジ「確かに…今は緊急事態だし、脚本も変えなきゃならないしね」
アスカ「自業自得なのよ!リツコがしっかり進行させてれば…」
綾波「そうね」
アスカ「でしょ。ならもうこのまま帰っちゃいましょ。」
アスカ「リツコの思い通りなんかになるもんですか」
177 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 21:58:37.62 ID:KHvrPEAO [38/57]
綾波「…………」スッ
アスカ「!」
シンジ「あ、綾波?」
アスカ「ちょっとレイ、通しなさいよ!」
綾波「あなたは間違ってるわ。」
アスカ「どこがよ!あんただって散々リツコに振り回されたんでしょ?」
綾波「でも、今回は外部からの攻撃だと予想されてるの。」
綾波「赤木博士のせいじゃないわ」
アスカ「時間がないってのはリツコの不始末でしょうが!」
アスカ「リツコ自身がどうにかすりゃあいいのよ!」
綾波「でも、このドラマはネルフの命運が掛かってるのよ。」
アスカ「…ちょっとあんた、アタシにケンカ売る気?」
178 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 21:59:46.37 ID:KHvrPEAO [39/57]
綾波「そんなつもりはないの」
アスカ「………ならどう言うつもりってーのよ」
綾波「赤木博士がバカであれ、それは、他の大多数の職員には関係のないことよ。」
綾波「むしろ、責任者がバカだからこそ私達がフォローすべきなんじゃないのかしら。」
アスカ「それは」
アスカ「そうだけど……」
綾波「いくらバカで変態で金銭感覚が狂っていても」
綾波「虫の息ながらもネルフを延命させた彼女の功績は認めるべきよ」
179 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 22:01:22.35 ID:KHvrPEAO [40/57]
綾波「あのまま…何も行動しなければネルフは間違いなく財政破綻、していたわ」
シンジ「そうなれば最悪解体だった…よね。」
アスカ「そんなの結果論、グーゼンじゃん!」
綾波「じゃあもし…あなたが帰ったことで撮影が終わらず、納期に間に合わず」
綾波「その『結果』ドラマが強制終了、なんてことになったら?」
アスカ「それは……」
綾波「ここは、感情とは別に今一番…ベストな行動をとるべきだと思うの。」
180 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 22:02:25.10 ID:KHvrPEAO [41/57]
アスカ「…………」
ポンッ
アスカ「…シンジ」
シンジ「アスカ、ここは大人になって、ね?」
アスカ「………むぅ」
シンジ「多分皆、アスカを待ってると思うよ?」
アスカ「…………」
アスカ「…ったく仕方ないわね」
アスカ「あー!やったろーじゃん!」
181 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 22:04:06.34 ID:KHvrPEAO [42/57]
シンジ「アスカ!」
綾波「…アスカ」
アスカ「あと何分?」
綾波「…100分よ」
アスカ「あー、もう無駄時間食ったわ」
アスカ「ほら、レイ。さっさとアタシのケータイに地図とセリフ送んなさい」
綾波「ええ」
ピッピッピッピッ
To:アスカ
From:レイ
題名【無題】
送付(HTMLファイルと画像ファイル)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
セリフのHTMLと地図画像よ
終わったらラーメン食べに行きましょう
ーMailENDー
182 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 22:06:44.48 ID:KHvrPEAO [43/57]
アスカ「…………」
綾波「…………」ジーッ
アスカ「……カネシ、マシマシね」
アスカ「リツコに奢らせましょ。」
綾波「ええ。」
シンジ「カ…カネ?」
アスカ「ほーらじゃ、いくわよシンジ!レイ!」
シンジ「……うん」
183 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 22:08:21.54 ID:KHvrPEAO [44/57]
PM00:10
ネルフ・エレベーター内
むわむわむわん
ミサト「………暑い」
加持「だから上着脱げってば」
ミサト「いやよ。」バッ
加持「ふぅ…仮にもお前の旦那なんだしなぁ。」
ミサト「イヤよ。風俗の女のコとイチャイチャしてる男が旦那なんて。」
加持「あ、あれは誤解だって…」
ミサト「要するに私じゃ満足出来ないんでしょ」
ミサト「確かに……最近忙しくって体育館でしたっきりだけど」
加持「あー……えぇ……」
ミサト「バカっ………」ジワッ
加持「な、泣くこたないだろ!」
184 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 22:10:37.08 ID:KHvrPEAO [45/57]
加持「いやはや…参ったな…」
ミサト「………バカ」
加持「ふぅ。」
加持「……ミサト」
ぎゅっ
ミサト「ちょ、止めなさいよ!触んないでよ汚らわしい!」
加持「汚らわしいはないだろうが」
ミサト「やだ!離しなさいよ!」
加持「………すまないな」
185 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 22:11:44.42 ID:KHvrPEAO [46/57]
ミサト「ご、誤魔化されないわよ!」
加持「ホントにすまないと思ってるよ。」
加持「…お前と一緒になれて俺はとにかく、今でも嬉しいんだよ」
ミサト「………だから」
加持「俺がスパイだってバレた時…」
加持「もしも、もしもだ。碇司令が俺を…」
加持「消したりしてたらお前と一緒にはなれなかった、と思うんだよ。」
ミサト「……あの司令がアンタを殺したりするワケないでしょうが」
加持「まぁな」ニコッ
186 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 22:13:03.17 ID:KHvrPEAO [47/57]
加持「何となく…思うんだけどな」
加持「こうじゃなかった未来、過去、現在があってもおかしくなかった」
加持「そんな気がするんだよ」
ミサト「……どう言う意味よ」
加持「世界には、人生にいくつか選択肢があると思うんだ。」
加持「それは俺自身で決められたり、決められなかったりする。」
加持「そりゃ、『運命』っていう抗えないものはあるんじゃないかとも思うんだ。」
加持「だが人に委ねられる部分ってのもあるのさ。きっとね。」
187 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 22:14:24.10 ID:KHvrPEAO [48/57]
ミサト「……ここに私達がいるってのも、その『運命』と『選択肢』とやらの結果…ってワケ?」
加持「そうだ。だから俺達が今、こう言う立場でここにいるってことはある意味」
加持「奇跡、なんだよ。」
加持「なんてな。」
ミサト「そんなクッサいセリフ、よく言えるわね。」
加持「まっ。結果論と言えばそれでおしまいだけどな。」
ミサト「………随分小難しいこと考えてるのね」
加持「アハハ。俺自身もバカな男だな…と思うんだけどな。」
188 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 22:15:41.06 ID:KHvrPEAO [49/57]
加持「ただ同時にお前を一生、俺が守っていく。」
加持「なんて恐ろしいほど…思っちまうんだよな」
ミサト「………本当にバカね」
加持「アハハ!照れてるミサトなんてホント久々だな。」
ミサト「………でそんな良い話をした後、なんなんだけど」
加持「?」
ミサト「お……」
ミサト「おしっこ……漏れちゃいそうか……な?」
加持「えっ…マジ?」
ミサト「マジ……」
189 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 22:17:46.71 ID:KHvrPEAO [50/57]
同時刻
ネルフ・外
日向「あれ……開かない」
日向「俺が葛城さんの洗濯物を取りにいってる間に何がどうなって…」
♪プルルルルルル
着信
マヤちゃん
日向「あ、マヤちゃん…」
マヤ「もしもし日向さんですか?」
日向「何が一体どうなってるんだか…」
マヤ「あとで説明しますんで、とりあえずメールで送る通りに行動してください!」
日向「えっ……?」
リツコ「マヤー!特殊着ぐるみと普通の着ぐるみの違いが分かんないんだけれどー!」
マヤ「あ、センパイ今いきます!」
マヤ「とにかくよろしくお願いしますね!」
ツーツーツー
日向「………」
190 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 22:18:50.38 ID:KHvrPEAO [51/57]
ピロリロリン♪
日向「ってあれ……メールだ」
To:日向さん
From:マヤちゃん
題名【無題】
送付(HTMLファイル)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
第2東映で用意した車で
本部までつっこんできて下さい♪
よろしくです∩(*^ω^*)
日向「…………」
日向「ええええええええ!?」
191 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 22:20:57.60 ID:KHvrPEAO [52/57]
ウグイス嬢「こういった非常時にも動じない、高橋、高橋覗をよろしくお願いいたします!」
ウグイス嬢「テストオッケーでーす」
ブロロロロロロロロ…
日向「えっえっえっ」
運転手「マヤ嬢からの呼び出しじゃ協力しないわけにゃいかんからのう。」
運転手「おら、にーちゃん乗れよ!」
日向「え……」
日向「あ…はい…」
192 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 22:26:14.87 ID:KHvrPEAO [53/57]
PM00:25
ネルフ・通路内
アスカ「ごほっ……」
アスカ「やけに埃っぽいけどこれマジで通路?」
綾波「マジで通路よ」
シンジ「…狭いね」
アスカ「ほらぁ、さっさとしなさいよ」
シンジ「いや…何か珍しくなっちゃって…」
綾波「何だかんだで一度も使ったことないみたいだから……」
シンジ「レアだね」
アスカ「…っていうか道、大丈夫なの?」
綾波「……さぁ」
193 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 22:40:15.89 ID:KHvrPEAO [54/57]
綾波「そろそろ…指定地点ね」
アスカ「指定時間内には着いたわね」
シンジ「ファイルによると……日向さんが登場するみたいだけど」
アスカ「どっから……来るのかしら」
シンジ「さあ…まあとにかくやろうよ。」
綾波「じゃあ電話、するから」
プルルルルルル…
マヤ「はい。指定地点に着いたのね。」
綾波「今から始めます」
マヤ「最上さんシーン32の準備、出来たみたいです。」
アオイ「了解。では録画スタートします。」
ピッ
綾波「オッケーよ。じゃ、スタート」
シンジ「いつもなら2分で行けるのに…ここ、ほんとに通路なの?」
アスカ「あそこまで行けば、きっとジオフロントに出られるわ。」
シンジ「さっきから4回も聞いたよ、そのセリフ。」
アスカ「あんたってほんと細かい男ね!つまんないことばっか拘ってさぁ!」
綾波「黙って。」
アスカ「何よ、優等生!」
綾波「人の声よ。」
アスカ「?」
日向「使徒、接近中!使徒、接近中!」
日向「使徒、接近中!繰り返す。現在、使徒接近中!」
ブロロロロロロロロ……
シンジ「上から選挙カーで登場って…」
アスカ「一体全体どう言う状況なのよ」
綾波「と言うか、どこに行くつもりなのかしら…」
194 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 22:48:57.14 ID:KHvrPEAO [55/57]
PM00:45
リツコ「………ふう」
マヤ「ようやく準備、終わりましたね」
リツコ「あとは来るのを待つだけだけど……」
マヤ「1時40分までに来ますかね」
リツコ「来てもらうしかないでしょ。その前提で撮影を進めてるんだから。」
リツコ「その間に別のシーンを撮っちゃいましょ」
ペラペラ
冬月「これ………やるのかね」
リツコ「やりますよ」
ナオコ「停電すると色々大変なのねぇ……」ペラペラ
リツコ「最近の視聴者はやはりリアリティを強く求めますからね」
冬月「しかし力仕事は老人には…」
ゲンドウ「行くぞオオオオオオオオォオオオォォオオ!」
職員「オオオオォオオオォォオオ!!!!!!」
冬月「君たちのそのやる気は一体どこから出てくるのかね」
マヤ「アドレナリンが凄いことになってますね」
195 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 22:59:47.45 ID:KHvrPEAO [56/57]
ネルフ・通路
のそのそ
アスカ「いくら近いからって、これじゃカッコ悪すぎるわ…」
シンジ「ねぇ、使徒って何なのかなぁ?」
アスカ「何よ、こんな時にぃ!」
シンジ「使徒。神の使い。天使の名を持つ僕らの敵。なんで戦うんだろう。」
アスカ「あんたバカぁ?訳わかんない連中が攻めてきてんのよ、降りかかる火の粉は払い除けるのがあったりまえじゃない!」
アスカ「………これでいいのかしら」
綾波「ええ。」
のそのそ
アスカ「っていうかこんな狭いトコにもカメラがあるなんて驚きよ」
のそのそ
綾波「でも…何で使徒が攻めてくるのかなんて真剣に考えたこと、無かったわね」
アスカ「考える必要なんてなかったでしょうに」
シンジ「僕らには…何て言うか守るもの、があったからね」
綾波「もし…その守るものがなかったら?」
アスカ「そんなこと、考えてどうすんのよ」
綾波「………分からない」
アスカ「それより……レイ」
綾波「なに」
アスカ「いつの間にやらスカート…パンツに挟まってるわよ」
綾波「……あら」
シンジ「………あっ///」
196 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 23:02:41.06 ID:KHvrPEAO [57/57]
本日分はここまでです。
次も多分水曜日辺りになるかも…
4月からは大分ペースが落ちてしまうかもです。ごめんなさい。
それでは次回もサービスサービス♪
228 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:04:40.36 ID:Z3QU3sAO [2/51]
PM1:00
ネルフ内・第1219番通路
アスカ「あんた、碇司令のお気に入りなんですってね。」
アスカ「やっぱ可愛がられてる優等生は、違うわね。」
シンジ「こんな時に、やめようよ。」
アスカ「いつもすまし顔でいられるしさぁ…」
アスカ「あんた、ちょっと贔屓にされてるからって、なめないでよ!」
綾波「なめてなんかいないわ。それに、贔屓もされてない。自分で分かるもの。」
シンジ「は……はいカット!」
シンジ「二人とも…なんか凄い迫力だったよ」
アスカ「リツコのヤロー。なんかまるで私がや~なヤツみたいじゃないの」
アスカ「この台本に悪意を感じるわ」
綾波「なんだかんだでアスカ、優しいものね」
アスカ「なっ……///」
綾波「ちょっと悪意が入ってるのにも関わらず照れるなんてやっぱり優しいのね」
アスカ「あんた…ちょっと根に持ってるんでしょ」
229 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:07:07.97 ID:Z3QU3sAO [3/51]
シンジ「でも思ったより撮影大変だよね…」
アスカ「ほんとよ。なんも見えないドアを開けながら驚く演技したり…」
綾波「どうするつもりなのかしら」
シンジ「……CG合成とか」
アスカ「なーんか中途半端に最先端よね」
綾波「そういえば今頃…司令たち、何してるのかしら」
アスカ「さぁ。のんきに昼食でも食べてるんじゃない」
同時刻
ネルフ・発令所
ゲンドウ「よおおいしょ!」
作業「よおおおいしょ!」
冬月「…………うう」
職員「大丈夫ですか副司令!」
リツコ「手動でエントリープラグ挿入なんて狂気の沙汰よね」モグモグ
マヤ「センパイがやらせてるんじゃないですか」モグモグ
ユイ「でもまぁ…もしこう言う状況の時に使徒が襲来してたら」モグモグ
ナオコ「こうするしかないわよね……」
ナオコ「それよりユイちゃんのサンドイッチおいしそうね」モグモグ
ユイ「あ、じゃあ交換しましょ……」モグモグ
日向「あの……」
リツコ「あ、お疲れさま日向くん。いい演説っぷりだったわね」モグモグ
ユイ「サンドイッチ、よかったらどうぞ」
日向「あ…じゃあいただきます」
230 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:08:39.62 ID:Z3QU3sAO [4/51]
マヤ「でも何で碇司令に手伝わせてるんですか」モグモグ
サツキ「なんか…ドラマだと静かに眺めてそうな感じですよね」モグモグ
リツコ「前にも言ったけど、司令は精神病気味のツンデレなのよ」モグモグ
青葉「それってヤンデレじゃないんですか」モグモグ
リツコ「あらそうなの?詳しいわね青柳くん」モグモグ
青葉「青葉です。…僕の『しりあい』がそう言ってました」モグモグ
リツコ「…どちらにせよデレは必要なのよ。」モグモグ
リツコ「ゲンドウファンって意外と多いのよね」モグモグ
ユイ「現実も劇中もなんかこう…」モグモグ
ユイ「可愛いものね」
一同「えっ」
ユイ「あら?」
231 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:10:04.20 ID:Z3QU3sAO [5/51]
ゲンドウ「ふぅ……なかなか……」
職員「固いですね」
ゲンドウ「ふぬうううう!!!」
職員「ふぬううウウウウ!」
冬月「ぐぐぐ……」
冬月(やはりこの身体には…キツいな…)
冬月(………腹が減ったなぁ。)
ワイワイワイワイ
冬月(ユイくん手製のサンドウイッチ……か)ゴクリ
ガコン
冬月「……ってえっ」
グギッ
ゲンドウ「お……おい冬月!」
冬月「」
職員「ふくしれえええええ!!!!!!!!!!」
232 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:11:24.92 ID:Z3QU3sAO [6/51]
PM01:15
アスカ「よおおいしょ!」ガコン
シンジ「ヌウウウウウウウ!」ガコン
綾波「……………」ガコン
アスカ「ハァ……ハァ……ダクトがマジでこんなになってるなんて聞いてないわよ」
シンジ「ダクトを破壊するなんてセリフだけだ…と思ったんだけど…」
綾波「非常通路の意味…ないわね」
アスカ「もぉ~!時間がないってーのに!」ガン
アスカ「絶対絶対ぜえええったい後でリツコに仕返ししてやる!」
ガンッ
…………ガタン
アスカ「あれっ」
シンジ・綾波「アスカ………」
アスカ「こ…壊れた?」
シンジ「………」ジッ
アスカ「………な、なによその目は」
シンジ「凄いな…って」
アスカ「ち、違うわよ!バカヂカラって訳じゃなくてグーゼン、グーゼンなんだから!」
綾波「なんで恥ずかしがるの」
アスカ「だっ……だってぇ!」
233 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:14:41.11 ID:Z3QU3sAO [7/51]
同時刻
ネルフ・発令所
ガラガラ…
冬月「 」ピクピク
医者「……まぁ、ぎっくり腰ですね」
看護師「痛くて気絶しちゃったんですね」
マヤ「…いつものことでよかったです」
リツコ「死んじゃったかと思っちゃったわ」
冬月「」
ゲンドウ「冬月………」
ゲンドウ「うっ……」
職員「ううっ……」
リツコ「えっ…もしかしてあの人達泣いてる?」
ゲンドウ「冬月の犠牲を…ムダにしてはならん」
職員一同「はい!」
マヤ「犠牲ってまだ死んでないじゃないですか」
ゲンドウ「絶対に、…エントリープラグを挿入するぞ!」
職員一同「はい!」
ゲンドウ「妨害した連中を……逆に我々は利用してやるのだ」
ゲンドウ「これは我々ネルフの戦い…いや」
ゲンドウ「男の戰いだ」
職員「碇司令……ううっ……」
日向「いよいよプロジェクトXみたいなノリになってきましたね」
リツコ「特典にこの映像使ってプロフェッショナルでも作りたくなってきたわ」
234 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:15:24.77 ID:Z3QU3sAO [8/51]
PM01:25
作業員・ゲンドウ「よーいしょ、よーいしょ、よーいしょ、よーいしょ!」
ゲンドウ「うおおおおおォオオオォォオオ!!!!!!」
ガコン
マヤ「プラグ、固定準備完了。」
リツコ「時間はまだセーフ…か」
リツコ「後はあの子達ね」
リツコ「上手くやってくれるかしら」
235 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:17:01.35 ID:Z3QU3sAO [9/51]
PM01:35
アスカ「とりあえずセリフはクリアしたし、あとは本部に向かうだけね」
アスカ「時間は?」
綾波「あと5分よ」
アスカ「マジ?やばいじゃないの!」
シンジ「でもまぁ大丈夫だよ。あそこを抜ければ本部だし……」
アスカ「あそこって……」
シンジ「パイプ…かな」
アスカ「………サイアクね」
のそのそ
アスカ「で、また…こうなるの…」
綾波「…………」
アスカ「ぜぇーったい、前見ないでよ!見たら[ピーーー]わよ!」
シンジ「え?」
アスカ「バカ!見るなって言ったでしょう!」
シンジ「仕方ないだろ!前見なきゃ進め…」
シンジ・アスカ「わぁぁぁぁぁっ!」
ドスン!
シンジ・アスカ「痛………」
綾波「…………」トンッ
リツコ「あ……アンタたち!」
アスカ「……あっリツコ」
236 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:17:47.44 ID:Z3QU3sAO [10/51]
マヤ「…13:40、ジャストですね」
リツコ「しかしホントに無様な登場ね。」
アスカ「仕方ないじゃないの!暗ったくて気がつかなかったんだから。」
リツコ「まぁ面白かったから是非とも使わせて貰うけど」
アスカ「……根性ねじまがってんのね」
リツコ「はい。じゃこれ続きの台本ね」
アスカ「ほぼ真っ白じゃん」
リツコ「即興で書くから心配ないわ」
アスカ「………ああ、なんか連合軍が攻めてきた時よりも不安だわ」
237 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:19:08.12 ID:Z3QU3sAO [11/51]
シンジ「そう言えばあれ…どうしたんですか」
リツコ「ああ、エントリープラグ?」
シンジ「ええ。たしか凄い電力がいるんじゃ……」
ユイ「お父さん達がやったのよ」
シンジ「えっ?父さんが?」
ユイ「そう。まぁ役柄…だけどね」
シンジ「そうなんだ………」チラッ
ゲンドウ「ふぬぅう……ぬぬ」クラッ
職員「無理なさらないで下さい」
ゲンドウ「大丈夫だ……」
ゲンドウ「やるしかなかろう」
ユイ「まぁほとんどアドリブみたいなものなんだけど……」
238 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:21:13.30 ID:Z3QU3sAO [12/51]
アスカ「皆、私たちが来ること前提で撮影してたの?」
青葉「そうだよ。それと……アレ」
シンジ「着ぐるみと使徒…?」
青葉「そう。司令が準備したんだ。」
マヤ「貴方達が来るのを信じて、ね」
シンジ「じゃあ…父さんは準備した後に撮影を……」
シンジ「…………そっか」
ユイ「シンジ、お父さんもこの間のことは凄く反省してるみたいよ」
シンジ「…………」
ユイ「許してあげて?」
シンジ「………でも」
アスカ「いーじゃない。司令はまぁちょっとダメな部分も多いけど」
アスカ「シンジをメチャメチャ愛してるみたいだし」
シンジ「…………」
職員「しかし!」
ゲンドウ「いや……やる…やらなければ我々に未来はない」
職員「司令………」
シンジ「………」
シンジ「うん。」
239 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:22:11.95 ID:Z3QU3sAO [13/51]
マヤ「となったらコレ、着てね。三人分あるから…」
アスカ「って休ませてくれないの!?」
リツコ「勿論よ。巻きで行かなきゃならないんだから。」
アスカ「……ちょっとでもアンタ達を見直しちゃった私がバカだったわ」
ゴソゴソ
アスカ「………ん?なんかコレ…着心地がいつもと違うわね」
マヤ「ご名答。今回の使徒はマトリエルをモデルにしてるのよ。」
アスカ「ああ、あのエヴァを溶かす汁を出すヤツでしょ」
綾波「とにかく弱かったわよね」
アスカ「ザコエルといい勝負だったわよね」
240 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:23:30.27 ID:Z3QU3sAO [14/51]
アスカ「………で、どうやってあの溶解液を再現するのよ」
マヤ「逆転の発想よ。」
アスカ「逆転?」
シンジ「………そうか」
綾波「着ぐるみの方を溶かせばいいのね」
マヤ「ご名答♪この着ぐるみの装甲部分に使われてる素材は80度以上のLCLに溶けるんですよ~。」
アスカ「……なんか全体的に装甲が薄い感じだけど平気なの?」
マヤ「若干熱いと思いますが平気です」
シンジ「若干……って」
242 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:24:35.00 ID:Z3QU3sAO [15/51]
マヤ「で、今回の使徒は…またもや自動で動くからライフルで撃ち抜いちゃってね」
アスカ「大丈夫なんでしょーね」
マヤ「今回は熱湯LCLを垂らす以外の行動はプログラミングされてないですからヘーキです。」
マヤ「だからちょっとおっきいラジコンを弄るだけだったんで安上がりで済みましたよ」
アスカ「なーんか余計に不安になってきたわ…」
リツコ「で、今回は三人が出撃するってことでセリフはあとで当てるからそのつもりで」
アスカ「まだ書いてないだけじゃないの?」
リツコ「……ぎくっ」
アスカ「はぁ……」
243 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:25:27.90 ID:Z3QU3sAO [16/51]
マヤ「じゃあ撮影準備はじめます!」
カエデ「もう3時……か」
サツキ「就業予定時刻まであと2時間。」
アオイ「定時上がりは無理そうね」
サツキ「デートだったのになぁ…」
アオイ「諦めなさい」
サツキ「もー、不況じゃなきゃこんな仕事辞めてやるのにぃ!」
244 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:26:10.71 ID:Z3QU3sAO [17/51]
PM3:10
のそのそ
アスカ「で、こうなるのね……」
シンジ「今度は着ぐるみ着てるから余計に狭いや……」
アスカ「もぉ~お、かっこわるい!」
のそのそ
綾波「なんか角が邪魔だわ…」
シンジ「あっ…ごめん……」
マヤ『聞こえる?』
シンジ「はい。聞こえます。」
マヤ『じゃあ指示通りよろしくね。』
綾波「………縦穴に出るわよ」
ヒュオオオオオオォオオオォォオオ……
シンジ「うわぁ……」
アスカ「イヤーァァァン!めちゃめちゃ深いじゃない!」
245 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:27:03.27 ID:Z3QU3sAO [18/51]
アスカ「あ~、またしてもかっこわるい!」
リツコ『相変わらず文句の多い女ね』
アスカ「リツコ!アンタにこの苦痛を味会わせてやりたいわよ」
リツコ『イヤよ。私高所恐怖症だもん。』
アスカ「このバ科学者が……」
綾波「いけない、よけて!」
マトリエル「………」
タラーリ
アスカ「えっ」
ジュウウウウウ
アスカ「キャアアアアアア!!!!」
246 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:28:02.81 ID:Z3QU3sAO [19/51]
アスカ「あ……」
シンジ「うわぁ!アスカ、着ぐるみ!」
アスカ「あっつうううううういぃぃぃ!!!!!!!!!」
ヒュウウウウ
綾波「あっ………ライフル……」
シンジ・アスカ「アァァァァ!!!!!!!!」
ジュウウウウウ……
247 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:29:02.48 ID:Z3QU3sAO [20/51]
タラーリ……
綾波「緊急格納庫に退避完了しました」
マヤ『ごめんねー。なんか安いラジコン使ったせいか操作が上手く行かなくって……』
アスカ「はぁ…そんなことだろうと思ったわよ」
シンジ「ライフルも落としちゃったしなぁ」
シンジ「どうするの?」
アスカ「どうするのって、どうにかするっきゃないでしょうが」
綾波「赤木博士、何か作戦は?」
リツコ『えっ…あ、いま考えてるわ……』
アスカ「はぁ…リツコに任せといたら途方にくれちゃうわね」
アスカ「私に、いい考えがあるわ」
248 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:29:58.05 ID:Z3QU3sAO [21/51]
アスカ「ここにとどまる機体がディフェンス。熱いLCLからオフェンスを守る。」
アスカ「バックアップは下降。落ちたライフルを回収しオフェンスに渡す。」
アスカ「そしてオフェンスはライフルの一斉射にて目標を破壊。これでいいわね?」
綾波「分かったわ。ディフェンスは私が…」
アスカ「おあいにくさま。あたしがやるわ。」
シンジ「そんな、危ないよ!」
アスカ「だからなのよ。あんたにこの前の借りを返しとかないと、気持ち悪いからね。」
シンジ「借りなんて……」
アスカ「う……うっさい!じゃないと私は……」
シンジ「?」
アスカ「あーもう、うっさいわね!シンジがオフェンス、レイがバックアップ、いいわね?」
綾波「分かったわ。」
シンジ「………うん!」
アスカ「じゃ、行くわよ!」
249 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:31:24.37 ID:Z3QU3sAO [22/51]
マヤ「流石、死線を掻い潜ってきただけはありますね」
リツコ「あの子達も随分逞しくなったものね……」
マヤ「成長しないのって最早センパイだけですよ」
リツコ「失礼ね。高所恐怖症のわたしがダクトを降ったなんて物凄い成長じゃない」
ナオコ「本当に変わらないわね…リッちゃんは」
250 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:32:42.53 ID:Z3QU3sAO [23/51]
マトリエル「…………」
タラーリ
……ジュウウウウウ
アスカ「くっ…………」
アスカ「マヤ、このあっついLCL……もうちょいなんとかならないの?」
マヤ『いまやってるんだけど……』カチャカチャ
マトリエル「…………」
ダラダラダラダラ…
マヤ『あれっ』
アスカ「もおぉぉー!垂れてくる量増えてんじゃなーい!」
251 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:33:43.20 ID:Z3QU3sAO [24/51]
シンジ「綾波!急いで!」
綾波「了解!」
のそのそ
綾波(足場がよくないわ……)
綾波(時間が……)
綾波「こうなれば………」
バッ
シンジ「あ……綾波!?」
アスカ「ば……バカ!」
マヤ「レイ、一気に飛び降りました!」
リツコ「さすがはレイ。男より男らしいわね。」
ドスンッ!
綾波「…………着地完了」
シンジ・アスカ「…ふぅ」
綾波「ライフル、回収しました」
252 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:36:07.05 ID:Z3QU3sAO [25/51]
マトリエル「…………」
ダラダラダラダラ…
アスカ「ぐっ……」
アスカ「背中…もう耐えらんないかも……」
シンジ「綾波!!」
綾波「碇くん、受け取って!」
バッ
ガシッ
シンジ「アスカ、避けて!」
アスカ「了解!」
バッ
シンジ「たぁぁぁぁぁぁぁああアァァァァ!!!!!!!!」
バババババババババ
マトリエル「…………」
マトリエル「ギャアアアアアアアアア!!!!!!」
バァアアァァァアン………
マヤ「殲滅……しました」
アスカ「これで借りは返したわよ!」
シンジ「………うん!」
253 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:36:49.90 ID:Z3QU3sAO [26/51]
PM4:30
ネルフ・発令所
ユイ「お疲れさま皆」
ナオコ「夜には復旧するわよ」
ゲンドウ「………お前たちは私を酷使し過ぎとは思わないか」ハァハァ
シンジ「わぁ!父さん油まみれ……」
ナオコ「あら、ケーブルを強引に引き抜いたゲンドウ君は素敵だったわよ。ねぇ?ユイちゃん。」
ユイ「ええ。珍しく格好良かったですよ。あなた」
ゲンドウ「………」
ゲンドウ「まあいい」
リツコ「はい、これでよしっ」
アスカ「いたっ………」
アスカ「シップくらい丁寧に貼りなさいよね!」
254 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:38:18.50 ID:Z3QU3sAO [27/51]
マヤ「撮影時間1時間ちょい……」
リツコ「しっかしザコエルことマトリエルだけあって戦闘シーンは本当にアッサリしたもんね」
青葉「前回なんて二日も掛かりましたからね」
マヤ「でも急ごしらえの中では凄く稼いだほうだと思いますよ」
青葉「防衛組織が敵の阻害を受けて、なおかつ使徒を殲滅…」
青葉「熱い展開だと思いますよ!」
リツコ「停電に感謝、しなきゃね」ニヤッ
シンジ「………あれっ」
シンジ「何か忘れてるような
一同「…………」
リツコ「あっ」
255 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:39:36.22 ID:Z3QU3sAO [28/51]
同時刻
ネルフ・エレベーター内
ミサト「も~ぅ、何で開かないのよ~!非常事態なのよ~!!」
ミサト「はぁっ、もう、もれちゃう!」
ミサト「こら、もう!上見ちゃ駄目、って言ってるでしょ!」
加持「はいはい…お?」
ミサト「やだ、ちょっと!」
加持「おっとっと!」
バタン!
ミサト「いったああ……」
加持「おや……扉が……」
ガタン
256 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:40:14.93 ID:Z3QU3sAO [29/51]
ナオコ「あらやだ♪」
リツコ「………」
マヤ「………不潔。」
ゲンドウ「お盛んだな」
ユイ「…うふふ」
アスカ「えっ…なになに?」
シンジ「?」
日向「葛城さんがどうかしたんですか」
綾波「…………」
青葉「後ろ、向いてような」
257 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:40:47.01 ID:Z3QU3sAO [30/51]
ミサト「ち、違うわよ!誤解だって………」
リツコ「何がちがうのよ!」
リツコ「仲直りしたら直ぐに獣みたいに……理性ってのがアンタたちにはないの?」
加持「いや、だからリッちゃん誤解だって…」
ミサト「あっ」
ちゃああああああ……
加持「あっ」
リツコ「あっ」
マヤ「あっ」
ゲンドウ「あっ」
ナオコ「あらあら」
ユイ「男性陣は全員後ろを向いてそのまま発令所へ歩きなさい」
ゲンドウ「しかし」
ユイ「向きなさい!」
一同「………はい」
258 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:41:31.24 ID:Z3QU3sAO [31/51]
PM5:00
ネルフ・エレベーター内
アオイ「……でやっぱり」
サツキ「残業か……」
カエデ「仕方ないわよ」
ふきふき
サツキ「まぁ…葛城さんの心境を思えば全然……」
ふきふき
ミサト「うわああああああん!!!!!」
加持「な……泣くなよミサト」
ミサト「泣くわよ!泣きたくもなるわよ!」
ミサト「ああ、死にたい。死なせて……」
加持「早まるなよ!自殺の理由がこんなことなんて……」
ミサト「『こんなこと』ですってえええ!」
アスカ「まぁ…何て言うか」
綾波「一軒落着なのかしら」
259 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:42:16.88 ID:Z3QU3sAO [32/51]
マヤ「しかし今回の妨害…誰の仕業なんでしょうか」
加持「あ、とりあえず外部からの接触が確認されたから追跡してみたよ」
リツコ「流石は元スパイさんね」
加持「……第2東京の民間施設からだ。」
加持「それ以上はわからなかった。」
リツコ「あらてっきり戦自のメガネくんだと思ったんだけど……」
マヤ「民間…ライバル企業ですかねぇ」
日向「若しくはライバルに為りうる企業ですかね」
加持「嫌がらせにしてはタチが悪いからな」
加持「今度は何を仕掛けてくるか……」
260 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:42:56.67 ID:Z3QU3sAO [33/51]
ミサト「あんた、MAGIのチェックはちゃんとしときなさいよ」
リツコ「大丈夫よ。母さんとユイさんがいるし。」
ミサト「人任せね」
ナオコ「あ、その事なんだけどね」
ナオコ「ユイちゃんと私、南極に行かなきゃならないのよ~」
ユイ「何か障害報告があったみたいで…」
リツコ「ええ!?聞いてないわよ!」
ナオコ「だって今話したんだし」
ナオコ「まぁ一週間で戻ってくるし、頑張ってね」
リツコ「ユイさんも母さんも居ないのにどう頑張れば…」
マヤ「センパイ、私がいます!」
リツコ「………不安だわ」
261 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:44:05.20 ID:Z3QU3sAO [34/51]
ゲンドウ「…と、言うことはシンジと二人きりだな」
シンジ「うん」
ゲンドウ「ああ………」
ゲンドウ「家に…帰って来てくれるか?」
シンジ「………」
シンジ「僕が帰らなきゃご飯、誰が作るの?」
ゲンドウ「…誰もいないな」
シンジ「仕方ないなぁ…父さんは。」
ゲンドウ「ふ……ふん」
シンジ「あははは」
綾波「こっちも一軒落着ね」
アスカ「ええ」
アスカ(………ママ)
262 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:44:32.61 ID:Z3QU3sAO [35/51]
ナオコ「あら、何を言ってるのよゲンドウ君は」
ゲンドウ「えっ」
ユイ「あなたも一緒に来るに決まってるじゃない」
ゲンドウ「えっえっ」
ユイ「冬月先生も気がついたみたいだし、夜には出発よ」
ゲンドウ「そ、そんな……」
ナオコ「あとリッちゃん、あなたに協力な『助っ人』を用意しておいたわよ♪」
リツコ「助っ人?」
263 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:45:00.88 ID:Z3QU3sAO [36/51]
PM7:00
マヤ「はい、じゃこれから外で撮影したあと、そのままラーメン三郎にいきますよー♪」
一同「はぁい!」
ゲンドウ「私もいくぞォオオオォォオオ!」
ガシッ
ユイ「だ・め・で・す」
ゲンドウ「しかし腹も減ったしシンジとゆっくり話も……」
ユイ「いけません」
ゲンドウ「しかし、しかし」
ユイ「^^」
ゲンドウ「…………はい」
264 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:45:51.94 ID:Z3QU3sAO [37/51]
PM9:00
第3新東京市内・ラーメン三郎
リツコ「じゃあワンタンメン油少なめ2つ、海鮮タンメン油なし2つ」
リツコ「三郎ラーメン野菜、油、カネシマシマシ4つ、特大チャーシューメン野菜少なめカネシマシマシ油ギトギト1つ!」
店主「あいよ!」
リツコ「いい。ロットは崩しちゃ……」
アスカ「前時代的なブロリーヌね」
ミサト「今じゃ三郎はメニューも増えてファミリー向けになってんのに……恥ずかしい」
リツコ「ど、どうしても大学時代の癖が抜けないのよ」
アスカ「これだから、ゆとりインパクト世代は……」
265 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:46:24.17 ID:Z3QU3sAO [38/51]
ドンッ
店主「お待ち!」
アスカ「………ってレイ、それ」
ミサト「入れ物…バケツじゃない」
綾波「…………」ズズズズズ
綾波「ほれがはにか?(それがなにか?)」
リツコ「圧巻ね」
266 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:49:03.70 ID:Z3QU3sAO [39/51]
同時刻
第2成田空港
アナウンス「まもなくアルゼンチン行きA-1287の……」
ガラガラガラガラ
ゲンドウ「車椅子とは情けないもんだな。ふ・ゆ・つ・き」
冬月「うるさい。今日一日だけだ。明日になればお前を蹴り倒してやるさ。」
冬月「しかし…南極に行くにも関わらず台本とカメラに追われることになるとはな」
ゲンドウ「ああ………」
ナオコ「南極ってご飯が美味しくないのよね」
ユイ「ご飯さえおいしければ……」
ガラガラガラガラガラガラ……
ユイ「!」
キャッキャッウフフフフ
ナオコ「あらっ」
ユイ「あの二人は……」
267 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:51:08.52 ID:Z3QU3sAO [40/51]
???「やあ、ユイさん」
???「入れ違いでしたのね~」
ユイ「ええ。お二人…今日は?」
???「今日は近くのホテルに泊まったあと明日ネルフに……」
???「楽しみだわ~」
ゲンドウ「ユイ、急がんと……」
ユイ「それじゃ、帰って来たらお茶しましょうね」
???「はぁい。行ってらっしゃ~い」
ガラガラガラガラ…
???「………………」
???「久々だな。日本も……」
???「ええ。楽しみです」
葛城ヒデアキ「ミサトに会うのが」
惣流・キョウコ・ツェッペリン「アスカに会うのが♪」
269 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:59:30.01 ID:Z3QU3sAO [41/51]
/{, -- 、 __, -‐ー- 、}V!
___厂 `<⌒)'´ ヽ、
/ノ/ ,V ',
ヽ/ |l |ハ l l l 〈/ l ハ l | l
/レl lナト ヽ l |Vヘ、l│l l | l ト、 lTヽ丶 `ヽ
Vl小 l|イ示. Vlノ .}レl lノ,二、\トl,. Tミ、ノlノ
| lハリ ヒソ z==レ癶ト、| {:U} ヒソ , }
| i l トl、 トへ '',ノ/ { ヽ `¨ . 厶イ ノ
| l l l ! `>`ー'< ,' ト、__> 、__`_, イー'′ 次回予告!
| l l l / ヽ / V ノ l,. ‐'´ ̄l
. r'-<_`ヽ、__∨_〈/ ,/く ,/ \
`フ ' トn /不ヽV ,/ ヽ , -k'二、ヽ /
{_/7ーr' ヽ// } ト┘ } ヽ 仏/ \\/}
{ !} L!. Ll イ 〉/ / } /
ヽノ〈___ノ__ L.ノ`>'´,.くノ /
ノ V' / `ヽ 〕 〉
/ l l ヽ_} 〉ー┬<之′
. l ! l \ { l `ヽ
. | ヽ. \ l | l
. | ハ ヽ、 V l ! |
| i l い /' l │
ネルフに集いし二人のバカ親
突然の訪問にミサトはアスカは
裁かれる「リツコ」
忘れられた「あの人」
シンジは両親の不在に何を思うのか
次回、「奇跡の価値は」
さーてこの次も…
綾波・アスカ「サービスサービス♪」
271 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 01:04:29.32 ID:Z3QU3sAO [42/51]
小噺
第拾壱点伍話
「特典の価値は」
リツコ「あ、そう言えば言い忘れちゃったんだけど…」
リツコ「DVD、発売されたから」ズズズズズ
ミサト・アスカ「ぶうううううう!!!!!!!!!」
ミサト・アスカ「ちょっと、聞いてないわよ!」
リツコ「そりゃそうよ。今話したんだから。」
アスカ「あんたねぇ……」
シンジ「でも不思議なんですよね」
シンジ「DVD発売されてから僕、外で撮影するときも『[ピーーー]』って言われなくなったんですよ…」
青葉「ネット上の評価も上がってますね」
綾波「?」
◇<ラー?
272 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 01:08:25.02 ID:Z3QU3sAO [43/51]
ミサト「どうしてそんないきなり……」
青葉「シンジストなんてのも登場してます」
アスカ「突然変ね」
綾波「青草さん、そのネットのカキコミ……」
青葉「青葉です。」
青葉「ああ…、これだよ」
【カワイサード】シンジきゅんにきゅんきゅん♪part8【乗ります!】
129:以下、使徒にかわりましてVIPがお送りします [] 2015/06/29(火) 11:53:49.06 ID:ka.gjpAG.0
シンジきゅんにちゅっちゅしたいよぉ~
215:以下、使徒にかわりましてVIPがお送りします [] 2015/06/29(火) 12:05:00.01
シンジきゅんの[禁則事項です]、ペロペロしたい
548:以下、使徒にかわりましてVIPがお送りします [] 2015/06/29(火) 14:47:59.12
俺がゲンドウだったら間違いなく押し倒してる
273 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 01:09:47.62 ID:Z3QU3sAO [44/51]
綾波「……凄いわね」
加持「と言うか酷いな」
アスカ「な……なによコレ」
シンジ「…………」ガクガク
ミサト「リツコォオオオォォオオ!!!!!!!!」
リツコ「や……やだ、別に私は何にも……」
ミサト「嘘でしょ?何かしたんでしょ?」
リツコ「あー………しないと言えば嘘になるし……」
ミサト「何やったのよ!吐け!吐きなさい!」
リツコ「ちょ……ちょっとMAGIの想定システムでちょっと……」
ミサト「ちょっと!ちょっと何したのよ!」
リツコ「シンジくんの……写真を作って…特典に付けた…みたいな…」
274 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 01:11:59.39 ID:Z3QU3sAO [45/51]
ミサト「どんな?どんな写真?」
リツコ「それは……」
加持「おっ、画像がアップされてるみたいだぞ」
以下、使徒にかわりましてVIPがお送りします [] 2015/06/29(火) 18:44:44.44
エヴァの1巻やっとアキバでゲットォオオオォォオオ!
行列出来てたんだぜ…
すべては発売前に流出したこの画像のせいだ!
(画像)
カチッ
ミサト「これは……」
綾波「……」
シンジ「あ…あ…」
アスカ「し……シンジの…コスプレ写真?」
276 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 01:14:57.40 ID:Z3QU3sAO [46/51]
綾波「ユイさんにそっくり……」
マヤ「なるほど…そう言うことでしたか」
ミサト「ホントに女のコみたいね」
加持「たまげたな」
シンジ「ちょ、ちょ、ちょっとリツコさぁん!恥ずかしいですよ!」
リツコ「あら……シンジ君のこの写真で売上が凄いことになってるのよ」
リツコ「特典が発表された時点からネットの予約数が凄いことになってるの」
青葉「今、男の娘って凄く流行ってますからね」
マヤ「にしても、この数値は凄いですよ。」
マヤ「今年一番売れたナデ○コ―これがホントに完結編―の初動売上を越えましたからね…」
リツコ「ちなみに写真は全部で120種類あるから」
青葉「某アイドルグループが昔やってた商法みたいっすね」
ミサト「でも……確かに可愛いし、シンジくんのファンが増えた理由は分かったけど」
ミサト「シンジ君の写真一枚に初動一位になるほどの力があるとはおもえないわ」
リツコ「いーじゃない。売れたんだから。」
277 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 01:15:38.80 ID:Z3QU3sAO [47/51]
プルルルルルル
ミサト「………電話?」
ミサト「はいもしもし」
サツキ「葛城さん大変です!帰ろうと思った矢先ネルフに大量の荷物がアメゾンから……」
ミサト「た……大量の荷物?」
ミサト「中身は?」
サツキ「えっと…『新世紀エヴァンゲリオン第壱巻初回限定版…5000枚です』」
ミサト「ご、ごせん!?」
サツキ「どぉしましょ~!」
ミサト「………宛名は」
サツキ「ええっと……」
ガサゴソ
サツキ「…碇司令です」
一同「…………」
278 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 01:17:02.86 ID:Z3QU3sAO [48/51]
シンジ「父さん……」
アスカ「一経済を動かすほどの親バカって……」
リツコ「はぁぁぁぁ!これじゃあ意味ないじゃないの…」
リツコ「あの髭ええええええええええええええええ!!!!!!!!!!」
ミサト「とにかく返品処理を……」
サツキ「ダメですよ。アメゾンは金券でしか帰ってきません」
サツキ「今はオークションとショップでも高値がついてますがさすがにこの量は捌き切れませんよ」
ミサト「でも…やれるだけやりましょ!今から帰るからそのまま待機してて!」
プープープープー
サツキ「うう……」
サツキ「デートがアァァァァ!!!!!!」
アオイ「諦めなさい」
カエデ「そうよ。一応ネルフの危機なんだから」
サツキ「うう……」
279 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 01:18:37.37 ID:Z3QU3sAO [49/51]
ミサト「もおおお!今日も徹夜じゃない!」
リツコ「あ、でも一つ碇司令のおかげで…良かった事があるわ」
ミサト「何よ。この状況で何言われても……」
リツコ「キャラクターソングの発売、決まったのよ」
アスカ「えっ」
リツコ「頑張ってね。」
アスカ「ちょ、ちょっと何勝手に決めてんのよぉ!」
リツコ「とりあえず歌詞はもう出来上がってるから」
リツコ「アスカの方のタイトルは『恋の恋のeins・zwei・drei』」
青葉「作曲は任せてください!」
アスカ「……バカにしてんでしょ」
280 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 01:21:18.99 ID:Z3QU3sAO [50/51]
ミサト「ほらアスカ、もう行くわよ。」
アスカ「まだ食べてるんだけど」ズズズズズ
ミサト「いいから!」
綾波「…これからまたネルフですか」
ミサト「あなたたちにも梱包とか手伝ってもらうわ。値段が下がらない内に、早く!」
加持「いやはや…今日もまたお預けかな……」
シンジ「ああ、何だかもう」
アスカ「サイアクウウウウウウウウ!」
☆<キシャー
……ネルフの長い一日は暫し、続く。
368 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 15:01:20.01 ID:Rne2GcAO [2/34]
ネルフ本部・喫茶室OGATA
キョウコ「みんなただいま~」
アスカ「まさか助っ人がママだったなんて!」
キョウコ「驚いた?」
アスカ「凄く」
キョウコ「ふふふ~」
キョウコ「ネルフ本部も久しぶりねぇ~」
ヒデアキ「2年振りだよな。狭苦しいユーロ支部の勤務が長びいちゃって参っちゃうよ」
シンジ「アスカのお母さん、全然変わらないなぁ」
キョウコ「ありがとう~。シンジくんも男らしくなったわね~」
アスカ「ちゅーと半端に、だけどね」
シンジ「アスカは手厳しいなぁ」
キョウコ「レイちゃんは綺麗になったし~」
綾波「きれい?」
キョウコ「ええ。とっても~」
綾波「…ありがとうございます」
369 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 15:04:56.08 ID:Rne2GcAO [3/34]
キョウコ「とりあえず暫くは日本にいられるわ~」
アスカ「ホント、ママ!」
キョウコ「お買い物いきましょうね~」
アスカ「うんっ♪」
ミサト「…んで、まさかお父さんも来るなんてね」
ヒデアキ「ううん、ミサトぉ、そんな顔するなよぅ」
ヒデアキ「久々に会うんだからもっと甘えてくれて…」
ミサト「恥ずかしいから止めてよ!」
ヒデアキ「反抗期かい?」
ミサト「私は一応結婚もしてるの。分かってる?」
ヒデアキ「分かってるぞぅ」ギュッ
ミサト「わ…分かってない!」
ヒデアキ「可愛いなぁ!」
マヤ「わぁあ……」
リツコ「あんなに照れてるミサト、初めてね」ニヤニヤ
370 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 15:08:50.53 ID:Rne2GcAO [4/34]
加持「お義父さんお久しぶりです」
ヒデアキ「君か。久しぶりだね。」
加持「お久しぶりです」
ヒデアキ「ふん」
ミサト「ちょっと、もっと愛想良く出来ないの?」
加持「ミサトー」
ヒデアキ「他人ではないんだからそんな必要、ないだろうがね」
ヒデアキ「………」ギロッ
加持「たはは……」
ミサト「はぁ……」
371 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 15:11:44.92 ID:Rne2GcAO [5/34]
リツコ「キョウコさんお久しぶりです」
キョウコ「あら~リッちゃんお久しぶりね~」
リツコ「ちょっと、お聞かせしたいものがありますわ」
キョウコ「なにかしら~」
リツコ「………青筋くん」
青葉「青葉です」
青葉「ミュージックスタート!」パチン
キョウコ「?」
♪チャッチャラチャラチャラ
『息が出来ないほど熱いLoveCall』
『運命感じたどしゃ降りRedLight』
キョウコ「あらっ…この声は~」
『ウインクするたびあなた意外全部Junk』
リツコ「取れたてほやほやアスカのキャラクターソングです」
アスカ『消えちゃうみんなみんなそんなGeneration』
アスカ「イヤアアアアアアアア!!!!!!」
372 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 15:14:33.86 ID:Rne2GcAO [6/34]
アスカ『ドキドキ!恋のeins・zwei・drei~』
アスカ「やだ!やだやだやだぁ!」
シンジ「意外といいじゃない」
綾波「セカンドインパクト前を彷彿させる、赤木博士が書いたにしては恐ろしくまともな曲ね」
アスカ「止めて!お願いだから止めてよぉォオオオォォオオ!」
◇<……
☆<♪
キョウコ「素敵な歌ですね~」
キョウコ「英語と日本語とドイツ語のミスマッチがなんとも言えないわ~」
アスカ「やだぁ…恥ずかしいから止めてよぉ!」
青葉「フンフンフンジャーン」
マヤ「♪」
リツコ「多少歌い手が音痴っぽいのが難点だけども」
キョウコ「アスカはあんまりお歌は得意じゃないものね~」
アスカ『ウラハラheartにGutenMorgen』
アスカ「もォオオオォォオオやだァァァ!」
373 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 15:16:39.66 ID:Rne2GcAO [7/34]
ヒデアキ「ちょっと待て」
キョウコ「なんですか~」
ヒデアキ「確かにキョウコちゃんの娘は可愛いし人気も凄い。」
キョウコ「ですよね~。流石は私の……」
ヒデアキ「しかし、15年前の私の娘は…もっと凄かった!」
キョウコ「14歳の時のミサトちゃん~?」
ミサト「ま、まさかお父さん!」
ヒデアキ「ここにたまたま再生用の機械とテープがある」
ミサト「ちょ、ちょっと止めてよ!」
リツコ「あら、面白そうじゃない」
加持「14の時のミサトかぁ~。興味、あるな。」
ヒデアキ「機密だ機密だと政府が当時中々寄越してくれなくってなぁ」
ミサト「ホント、ホントに勘弁して!」
リツコ「うるさい女ね。剣崎くん」パチン
諜報部員「葛城さん、失礼します」
ミサト「ふが!?」
ヒデアキ「それじゃあスイッチオン!」
ミサト「むふ、むふむふ、ふんがアァァァァー!」
374 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 15:18:19.83 ID:Rne2GcAO [8/34]
ヒュオオオオオオォオオオォォオオ……
リツコ「…備え付けのカメラの映像かしら」
ヒュオオオオオオォオオオォォオオ
加持「こ……これは……」
ヒデアキ「南極にミサトと行った時の映像だ。」
ヒデアキ「丁度セカンドインパクトが起きる直前…の映像か」
ヒデアキ『壱番隊はこれで全員か』
調査隊員『葛城博士……まだ、娘さんが……』
ヒデアキ『何だと!』タッ
調査隊員『博士!』
ヒュオオオオオオォオオオォォオオ
375 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 15:20:33.42 ID:Rne2GcAO [9/34]
ヒデアキ『ミサト!ミサト!』
ミサト『…………』
ヒデアキ『ミサト!』
ミサト『おとお……さん?』
ヒデアキ『無事…だったのか…』
ミサト『でも………』
ヒデアキ『腹に怪我をしてるのか…』
ヒデアキ『ほら、行くぞ!父さんの背中に乗れ!』
ミサト『……うん』
ヒュオオオオオオォオオオォォオオ……
376 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 15:23:39.74 ID:Rne2GcAO [10/34]
隊員『博士!早く!』
ヒデアキ『ああ!』
ヒデアキ『………うっ』
ミサト『お父さん?どうしたの?』
ヒデアキ『足が……限界のようだ』
ミサト『おとうさんも怪我……してたの?』
ヒデアキ『……はは』
ミサト『お父さん……』
ヒデアキ『いいからお前は先に行け…後少しだから歩けるだろう…』
ミサト『いやよ!お父さんをのこして……』
ヒデアキ『……ほら、お守りだ』
ミサト『ねっ…くれす…?』
ヒデアキ『行け!』
ミサト『お父………さん』
ヒデアキ『聞こえないのか。行け!!!!!』
ミサト『…………』
ミサト『うっ………』タッ
ヒデアキ『…………』
プオオオオオオオォオオオォォオオ
隊員『出発…します。』
ヒデアキ『………』ニコッ
ミサト『お父さん!お父さん!お父ぁぁぁさん!!!!!』
ザアアアアアアアアアア
377 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 15:26:21.60 ID:Rne2GcAO [11/34]
ヒデアキ「な?可愛いだろ?」
ミサト「フガフガフガアアアアア!!!!!」
一同「…………」
リツコ「……なんか思ったより重いわね」
ヒデアキ「仕方ないじゃないかー。」
ヒデアキ「セカンドインパクト後はビデオキャメラなんてそうそう手に入らないから」
ヒデアキ「ミサトの少女時代の映像はアレしかないんだよ」
加持「と言うか良く生きてましたね」
ヒデアキ「…………」
加持「…………」
リツコ「良く生きてらっしゃいましたね」
ヒデアキ「まぁなぁ。事前にセカンドインパクトの予兆を碇くんが知らせてくれたのと」
ヒデアキ「弐番隊の脱出船の発進場所が変更になって…」
キョウコ「実際南極の調査隊はそれほど死傷者も出なかったようですしね~」
ヒデアキ「いやぁ、この映像で株が上がったのかアレから妻とも復縁しましてな」
リツコ「………」ニヤリ
マヤ「センパイのその顔は何か思いついた時の顔ですね」
リツコ「おじ様、その映像、使わせていただいても?」
ミサト「むふー!?」
ヒデアキ「どうぞどうぞ」
リツコ「では遠慮なく」
ミサト「むふむふむふむふー!!!!!!!」
378 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 15:28:21.64 ID:Rne2GcAO [12/34]
リツコ「そうだ。お二人ともMAGIのメンテナンス前に見学して行かれたらいかがです?」
アスカ・ミサト「ちょっとリツコ!アンタ何バカなこと言ってんのよ!」
キョウコ「あらぁ~それはMAGIのメンテナンスなんかよりも大切なことですわ~」
アスカ「なんかってママ、仕事でしょ……」
キョウコ「だってぇ~アスカが演技するなんて大変貴重ですもの~」
ヒデアキ「どうせ1日くらい放って置いても構わんよ」
キョウコ「なんせナオコさんの分身ですもの~。」
キョウコ「きっと外部から何かされても、えい!やあ!ですよ~。」
シンジ「……なんか相変わらずおおらかだね。」
アスカ「おおらか…なのかしらね」
ミサト「前が見えなくなるタイプなのよ」
リツコ「要はバカなのね」
ミサト「アンタに言われると、なんか腹立つわ」
379 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 15:31:13.88 ID:Rne2GcAO [13/34]
―加持・ミサト宅―
加持「お義父さん、いらっしゃいませ」
スーッ
加持「あっ……」
ヒデアキ「………」ガタン
加持「………」
ミサト「もぉ……」
トウジ「惣流さんのお母さんですか」
トウジ「僕、鈴原と申します」
キョウコ「そうなの~。アスカがいつもお世話になってます~」
ケンスケ「ちぃーっす。相田でぇーす」
キョウコ「あらぁ、見かけによらず面白い口調の方ね~」
ケンスケ「あっ、これっすか(笑)衣装っす。」
キョウコ「衣装~。大変ね~。」
ヒデアキ「綺麗にしてるんだなぁ」
ミサト「もぉ、あんまりジロジロみないでよー!」
ヒデアキ「母さんからも頼まれてるんだから仕方ないだろう」
ミサト「母さんったら…」
ヒデアキ「さて、ベッドルームは…」
ミサト「ダメダメダメダメ!入っちゃダメ!」
リツコ「あんなに困ってるミサトとアスカを見ると、なんか快感覚えるわよね」
マヤ「……センパイってこう言う嫌がらせ好きですよね」
380 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 15:33:27.42 ID:Rne2GcAO [14/34]
リツコ「はーいじゃスタート」
キョウコ「……」ジッー
アスカ「あーっ!あんたたち、何してんのよ!」
シンジ「雨宿り。」
キョウコ「雨、酷いものね~」ボソッ
アスカ「ハン、私目当てなんじゃないのォ!」
アスカ「……着替えてんだから、見たら……コロすわよ」
キョウコ「[ピーーー]なんてアスカいつの間に~……」ボソッ
トウジ「チックショー、アホンダラ!誰がおまえの着替えてんのをみたい………」チラッ
キョウコ「………」ジッー
トウジ「……………」
マヤ「か、カット!もう一回です!」
キョウコ「あら~どうしたのかしら~」
一同「…………」
381 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 15:36:02.34 ID:Rne2GcAO [15/34]
マヤ「はい、じゃあスタート!」
ミサト「あら、2人とも、いらっしゃい。」
ミサト「お帰りなさい、今夜はハーモニクスのテストがあるから、遅れないようにね。」
シンジ「はい。」
ミサト「アスカも、わかってるわね?」
アスカ「はーい!」
ケンスケ「あぁん?」
ケンスケ「わぁっ!このたびはご昇進、おめでとうございます!」
ヒデアキ「昇進!?」
ヒデアキ「ミサトお前昇進したのか?何で言わなかったんだ?え?」
加持「お父さん、それは役柄で……」
ヒデアキ「君には聞いていない」
加持「………」
リツコ「おじ様、それはセリフだけ…ですわ」
ヒデアキ「え?え?」
ヒデアキ「でも台本には葛城ミサトと……」
加持「あの…」
ヒデアキ「だから君には聞いていない!」
ミサト「もおお!ヤダァァァアァァァァ!!」
382 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 15:37:53.16 ID:Rne2GcAO [16/34]
マヤ「初っぱなからテイク5……ですか」
リツコ「時間がァァァン……」
アスカ「自業自得ね」
リツコ「な、なんで!」
アスカ「ママを呼び止めたの、リツコじゃないの。あのまま行かせてりゃ……」
リツコ「だっ…だって」
ミサト「要は私たちに嫌がらせしようとしたんでしょ」
リツコ「………」
ミサト「自業自得よ」
リツコ「………」
マヤ「人を呪わば穴二つですね、センパイ」
383 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 15:40:27.09 ID:Rne2GcAO [17/34]
リツコ「じゃあ次、昇進パーティーのシーン撮るから」
ミサト「…なんでしてもいない昇進でパーティーなんかやらなきゃならないのよ…」
ミサト「昇進どころか仕事が無くなるかもしれないって言うのに…」
ミサト「またもや嫌がらせね。懲りないヤツだわ。」
リツコ「あら、被害妄想もいい加減にして欲しくてよ」
リツコ「ま、そんなミサトがやりやすい様に『正直あまり嬉しくない』って感じのセリフ、入れといたから」
ミサト「……やっぱり嫌がらせでしょ」
ヒカリ「あーん、指切っちゃったぁ☆」
トウジ「ヒカリ大丈夫かい!」
ヒカリ「ダメかも……」
ケンスケ「まぁ、看板は適当でいいっすよねwwwwww」
綾波「碇くん、お花そっち…」
シンジ「ありがとう綾波」
綾波「………ええ」
アスカ「しっかしアホらしいわよね。ありもしないパーティーの飾り付けやるなんて。」
シンジ「あはは」
マヤ「みんな、準備出来ましたかー」
一同「はぁい」
マヤ「じゃ、加持さん料理を並べて下さい」
加持「了解っ!」
加持「よいしょ」
一同「わあああああああ!!!!!!!」
384 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 15:51:50.83 ID:Rne2GcAO [18/34]
ケンスケ「ちょwwwwwwwwwwwwパネェwwwwwwwwwwww」
アスカ「すごーい!買ってきたのみたい!」
シンジ「さっきの短い空き時間で作ったんですか?」
加持「まぁな。あんまり凝れなかったんだが……」
リツコ「十分よ。流石、リョウちゃんね。」
加持「たはは…照れるって」
ミサト「謙遜することないわよ。アンタの数少ない特技なんだから。」
加持「誉めてくれるのかい?」
ミサト「なっ……」
ミサト「別に…///」
ヒデアキ「………」
ヒデアキ「………」キッ
386 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 16:03:30.65 ID:Rne2GcAO [19/34]
マヤ「食べるシーンも撮るから、楽しみにしててね。」
一同「わぁい!」
綾波「おいしそう……」ぎゅるるるる
シンジ「綾波、今日朝ごはん食べられなかったもんね」
綾波「ええ……」
綾波「………」ぎゅるるるる
リツコ「あっ」
リツコ「ただしレイはこのシーン、不参加だから」
綾波「えっ」
リツコ「ミステリアスな量産型少女が昇進パーティーごときに出席するわけないでしょ」
リツコ「はい、じゃあスタート!」
綾波「…………」ムッ
◇<……ラー!
387 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 16:04:32.58 ID:Rne2GcAO [20/34]
マヤ「撮影中に適度につまんでいいわよ。」
一同「わぁい!」
綾波「おいしそう……」ぎゅるるるる
シンジ「綾波、今日朝ごはん食べられなかったもんね」
綾波「ええ……」
綾波「………」ぎゅるるるる
リツコ「あっ」
リツコ「ただしレイはこのシーン、不参加だから」
綾波「えっ」
リツコ「ミステリアスな量産型少女が昇進パーティーごときに出席するわけないでしょ」
綾波「じゃあ私は食べちゃ」
リツコ「だめよ」
リツコ「はい、じゃあスタート!」
綾波「…………」ムッ
◇<……ラー!
388 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 16:19:24.85 ID:Rne2GcAO [21/34]
>>386はミスです
389 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 16:27:54.69 ID:Rne2GcAO [22/34]
―南極―
冬月「いかなる生命の存在も許さない、死の世界、南極。」
冬月「いや、地獄というべきかな。」
ゲンドウ「だがわれわれ人類はここに立っている。生物として生きたままだ。」
冬月「科学の力で護られているからな。」
ゲンドウ「科学は人の力だよ。」
冬月「その傲慢が15年前の悲劇、セカンドインパクトを引き起こしたのだ。」
ユイ「はい、カットー」
冬月「南極に来てまで撮影とはな」
ゲンドウ「仕方ない。これもネルフ存続の為の手段だ」
冬月「情けないもんだな。」
???「の割りには、なんだか楽しそうですよ」
冬月・ゲンドウ「!」
ユイ「あら……」
ナオコ「久しぶりね」
???「どうもお久しぶりです。」
カヲル「お父さん♪」
390 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 16:35:17.96 ID:Rne2GcAO [23/34]
ゲンドウ「そ…その呼び方は…」
カヲル「あれ?レイと僕を引き取った時に『お父さんと呼べ』なんて言ってたじゃないですか」
ゲンドウ「それはそうだが…普段呼び慣れてないとだな……」
カヲル「それにずっと僕をここに置きっぱなしにするなんて酷いですよ。」
カヲル「レイは手元に置いてるのになぁ」
ゲンドウ「いや、別にお前が可愛いくないと言う訳では…」
冬月「たじたじだな」
ユイ「流石、カヲル君ね」
392 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 16:59:01.47 ID:Rne2GcAO [24/34]
カヲル「いつになったら僕は本部に戻れるんですか」
ゲンドウ「まぁ、そのうち」
カヲル「そのうち、なんて言わずにお願いします」
ゲンドウ「……ああ」
ユイ「全く、あの娘ったらこんな可愛い子供を二人も残しながら…何処か行っちゃうなんてもう……」
ナオコ「カヲルくんも大きくなったわねー」
カヲル「こんにちは。ナオコさん」
ナオコ「見ないうちにカッコ良くなっちゃってえ…」
カヲル「副司令も久しぶりです。」
ユイ「元気そうで何よりだわ」
ユイ「本当にカッコイイわね。なのにこんなむさ苦しい場所に閉じ込めてしまって…」
カヲル「僕の仕事、ですから」
カヲル「それより相変わらず副司令もお綺麗ですね」
ユイ「ふふ。あなたも相変わらず、上手ね」
カヲル「昼食、まだでしたよね。一緒にどうですか?」
カヲル「作ってるドラマの話、聞きたいし…」
ユイ「良いわよ。じゃ、行きましょうか」
カヲル「じゃあ司令、お先に……」
ゲンドウ「まて、私も行くぞ」
冬月「私も一緒に行こう」
カヲル「でも司令と冬月副司令はさっき…」
ゲンドウ「構わんよ。なぁ、冬月」
冬月「勿論だ」
ナオコ「…中々カヲル君が本部に戻れない訳、分かったような気がするわ」クスッ
393 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 17:19:01.86 ID:Rne2GcAO [25/34]
冬月「しかしシステムエラーの原因が『槍』とはな」
ゲンドウ「使徒が滅び、人類補完計画が白紙となった今、本部に持ち帰るにしても使い道がないな」
ナオコ「捨てるにもお金が掛かりそうですしね」
冬月「赤木君と伊吹君がどうにか使うのではないかね」
ゲンドウ「それはそれで不安だな」
カヲル「それはそうとレイとシンジ君は元気ですか」
ユイ「ええ。とっても。あなたに会えないことを嘆いているわよ。」
ユイ「あの人は濁してたけど、あなたの移動についてはゼーレに掛け合ってる途中だから、もう少し待っててね」
ゲンドウ「そう言えば…シンジは今、何をしているのだろうか」
ゲンドウ「寂しい夜を過ごしていないだろうか」
ゲンドウ「赤木くんに何かされてはいないだろうか」
ゲンドウ「私は心配で心配で心配で…」
―再び加持・ミサト宅―
ピンポーン
アスカ「きっと加持さんだわ!」
アスカ「ん?」
加持「本部から直なんでね。そこで一緒になったんだ。」
ミサト・アスカ「怪しいわね。」
リツコ「あらやきもち?」
ヒデアキ「待て!」ガバッ
394 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 17:26:01.17 ID:Rne2GcAO [26/34]
マヤ「は……はいカット」
リツコ「おじ様、何かありました?」
加持「お……お義父さん?」
ヒデアキ「君はリツコちゃんとも付き合っているのか?」
加持「いえ…それは冗談で……」
ヒデアキ「じゃあなぜあんなに馴れ馴れしい」
加持「ですから、演技で……」
リツコ「おじ様、これはあくまでもフィクションであり混同されて…」
ヒデアキ「加持くん。私は君がとにかく気に食わんのだよ」
加持「は……はあ。」
ヒデアキ「大学時代だってミサトと付き合いながら別の女のコと付き合っていたり」
ヒデアキ「ミサトと結婚する前にも三重スパイをやっていたじゃないか」
ヒデアキ「君は仕事も女も浮気浮気と、そんな君がミサトを幸せに出来るのか?なぁ?」
加持「申し訳ありません」
ヒデアキ「申し訳ありませんじゃ……」
ガタン
加持・ヒデアキ「!」
ミサト「いい加減にして」
395 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 17:42:19.66 ID:Rne2GcAO [27/34]
ミサト「お父さんが加持君との結婚に反対してるのもしってるわ」
ミサト「だけど一々、理由をつけて加持君に突っかかること、ないでしょうが」
ヒデアキ「しかし…」
ミサト「撮影の邪魔なの。帰って。」
ヒデアキ「………」
ミサト「帰って!」
ヒデアキ「……」
ヒデアキ「すまなかったな」
ミサト「ったく……」
シンジ「……あれ」
アスカ「看板が……」
ギギギギギギ……
リツコ「…ミサト!」
アスカ「後ろ!」
ミサト「えっ?」
396 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 17:49:26.30 ID:Rne2GcAO [28/34]
ケンスケ「やべっ!倒れる!」
ヒデアキ「ミサト!」
ミサト「えっ……」
加持「………」タッ
バッタァァァン!
ヒデアキ「…………!」
アスカ「ちょ……ミサト!」
シンジ「大丈夫ですか!?」
ヒデアキ「大丈夫か?大丈夫か?ミサト!」
397 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 17:57:27.13 ID:Rne2GcAO [29/34]
ミサト「くっ……」
ミサト「どうにか………」
ヒデアキ「ほっ………」
ミサト「…って何か」
一同「!?」
のそっ
加持「いってててて……」
ミサト「か、加持君!」
加持「大丈夫だったか?ミサト。」
ミサト「大丈夫かって加持君…」
ミサト「…私のこと庇って」
加持「俺は……いててて……」
ミサト「だ、大丈夫なの?」
加持「ちょっと腰をだな…」
マヤ「と、とにかく救護班を…!」
アスカ「加持さん!加持さん!」
加持「心配してくれてありがとうなアスカ。」
ヒデアキ「…………」
398 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 18:14:58.10 ID:Rne2GcAO [30/34]
―病院―
加持「いやあ、心配かけたね」
マヤ「腰を打ったのと足の捻挫…ですね」
キョウコ「重症じゃなくてよかったわ~」
ミサト「ほんと…良かった」
加持「安っぽくなっても看板は軽いものか紙にした方がいいぞ」
リツコ「倉庫にあったのがそれしかなくって…」
アスカ「ほんと、目先の利益しか見えない人間よね」
ケンスケ「すいませんした。俺が看板を……」
加持「構わないさ。」
加持「それに、どちらかと言えば慣れない中学生に看板を設置させて置きながら確認しなかった責任者の責任だろう?」
リツコ「…リョウちゃん、ちょっと怒ってる?」
加持「とても怒ってるさ。」
リツコ「………」
399 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 18:38:01.25 ID:Rne2GcAO [31/34]
加持「さすがに今回は許せないな。一歩間違えれば大変なことになってたぞ。」
リツコ「いつもそうだったじゃないの」
加持「いつもそうだったからこそ、だ。」
リツコ「でも…」
ミサト「でもじゃないわ。それに役割分担表をみれば、あんた相田くんに看板の設置、押し付けてるじゃないの」
キョウコ「あらあら~」
ヒデアキ「それはダメだなぁ」
リツコ「だってぇ……」
ミサト「だってもない。」
ミサト「前にも言ったけどね、アンタの行動にみんな迷惑してるのよ」
ミサト「シンジ君は変なコラージュ写真を勝手に作られて売られちゃったり」
シンジ「あれから学校でも色々物が無くなったり…大変なんですよ…」
アスカ「そうよ!温泉での一件、忘れたとは言わせないわよ!」
アスカ「それに久々に会ったママの前で恥ずかしいもの流して…!」
キョウコ「あら~、ママは嬉しかったけどな~」
リツコ「ですって」
アスカ「と、とにかく、まだ怒ってるんだから!」
400 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 18:48:47.84 ID:Rne2GcAO [32/34]
綾波「私だってご飯くれなかったり…」
☆<キシャー!
アスカ「…脱がされた事はいいの?」
綾波「碇くんだったから別に…」
キョウコ「きゃあ~♪」
青葉「俺だって未だに劇中で名前を呼ばれなかったり」
日向「地下の編集室に一日籠りっきりなのに手当をくれなかったり」
シンジ「撮影中…危険な目にあったり」
ミサト「とにかく、みんなアンタにはうんざりなのよ!」
リツコ「そ…そんな私ばっかり…」
リツコ「ま、マヤだって…」
マヤ「うわぁぁぁぁああん!」
マヤ「いつもいつもセンパイにムリヤリ…」
リツコ「えっ?」
マヤ「辛かったです!」
ミサト「マヤちゃん…可哀想に……」
リツコ「えっえっえっ」
401 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 18:55:45.90 ID:Rne2GcAO [33/34]
ミサト「この際、私が劇中で嫌な女だってことは我慢するけど」
ミサト「責任者だからってアンタの私情に右往左往させられるのは御免よ」
ゾロゾロ……
リツコ「ちょ、ちょっと皆、これから撮影なのよ!」
ミサト「知ったこっちゃないわ」
アスカ「別の方法、考えることにするから」
リツコ「でも、色んな所が…」
ミサト「知らないって言ってるじゃないの。自分でどうにかしなさい。」
リツコ「待って!本当に、今回は反省したから。」
ミサト「聞きあきたわ」
402 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 19:01:17.16 ID:Rne2GcAO [34/34]
リツコ「待って!本当にもう一度チャンスを!」
ミサト「じゃ、どうやって今までのこと、ケジメ付ける気?」
リツコ「な、何でもやるわ!」
ミサト「…………」ピタッ
ミサト「何でも?」
リツコ「ええ。何でも。」
ミサト「そう……」ニヤリ
リツコ「ええ……あ、私が不幸にならない程度で」
ミサト「大丈夫よ。命までとりゃしないわ。」ニヤニヤ
リツコ「えっ」チラッ
アスカ「分かったわ。ミサトが考えてること」ニヤリ
リツコ「えっ」
一同「…………」ニヤリ
リツコ「えっ?えっ?」
472 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 20:56:25.26 ID:lYQu/oAO [2/11]
マヤ「はい、センパイ♪」
リツコ「……なによこれ」
マヤ「なにって、使徒ですよ」
マヤ「使徒、サハクイエル。倒すのに苦労した敵です。」
リツコ「分かってるわ。自分で書いたんだから分かってるわよそんなこと。」
リツコ「あたしが聞きたいのは…」
ミサト「なんで自分がこんなことをしなきゃいけないのか…でしょ?」
ミサト「決まってるじゃない。『ケジメ』を着けてもらうためよ。」
リツコ「ま…まさか……」
ミサト「そう。アンタには、サハクイエルさんをキッチリ演じきって貰います。」
リツコ「えええ!」
473 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 20:57:31.77 ID:lYQu/oAO [3/11]
リツコ「無理!こんなの無理だわ!」
ミサト「なんで」
リツコ「だってこの使徒…」
マヤ「上空から降ってくるんですよね」
ミサト「松代に避難すりゃあ良かったものを無理矢理エヴァに受け止めさせたのよね」
ミサト「二人が留守だったことをいいことにアンタは…」
リツコ「でも結果的にうまく言ったんだから」
ミサト「で、その役割をちゃっかりちゃらんぽらんな私にやらせると。いい根性してんじゃないの」
リツコ「あはは……」
リツコ「で、でもこれは無理なの。出来ないわよ。」
ミサト「なんで」
474 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 20:59:42.70 ID:lYQu/oAO [4/11]
リツコ「だって命に関わるわ」
ミサト「どうして」
リツコ「上から降ってくるってことは…」
ミサト「ワイヤーで吊ることになるわね」
リツコ「ダメ!絶対ダメ!無理無理無理無理!」
マヤ「でも非常用のはしご、降りられてたじゃないですか」
リツコ「あれは暗闇だったからよ。」
ミサト「とにかく、メインキャストの中で使徒もしくはエヴァに入ってないのアンタだけなんだから」
リツコ「マヤは?」
マヤ「私は作ってますから」
ミサト「やりなさい」
リツコ「いやっ!」
加持「やるべきだね」
リツコ「いやだわ!」
アスカ「アンタはそれだけのことをしてきたのよ」
リツコ「それでもいやぁ!」
ミサト「やるなら早くしなさい」
ミサト「でなければ帰るわよ。私達。」
リツコ「いやぁぁぁあん!」
シンジ「なんか劇中の僕ってどっちかっていうと何かリツコさん寄りな気がしてきた」
綾波「と言うより登場人物全員、彼女にそっくりな気すらしてきたわ」
477 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 21:09:30.91 ID:lYQu/oAO [5/11]
―ネルフ体育館―
職員「はーいオーライオーライ」
リツコ「…………」
ミサト「ストップ!」
リツコ「………」
ぶら~ん
リツコ「うっ……」
ヒュオオオオオオォオオオォォオオ……
リツコ「……」クラッ
キョウコ「あらぁ~リツコちゃんカッコイイじゃない~」
シンジ「圧巻だなぁ」
リツコ「悪感よ!」
リツコ「ホントにお願いだから、一生のお願いだから降ろして頂戴!」
ミサト・アスカ「いやぁ~」
リツコ「私が高所恐怖症でエスカレーター使えないこと知ってるくせにアンタ達…」
ミサト「それがさぁ、さっき司令から電話があってね~」
478 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 21:13:26.08 ID:lYQu/oAO [6/11]
モワンモワン
ゲンドウ「ああ、葛城くんか。シンジはどうだね」
ミサト「元気ですよ。でもリョ…じゃなかった。加持がケガをしてしまいまして。」
ゲンドウ「何。それは心配だな。」
ミサト「ええ。腰を少々痛めてしまいまして。」
ゲンドウ「シンジが同じ目にあったら大変だ。」
ミサト「……そっちですか」
ミサト「まぁ、これからリツコをシメようと思っています。」
ゲンドウ「是非やりたまえ。反対する理由がないどころかむしろこれは…」
ゲンドウ「 命 令 だ ! 」クワッ
モワンモワン
ミサト「命令じゃあ逆らえないわよね~ん♪」
リツコ「あんのヒゲェエェエエエエ!!!!!!!!!!」
480 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 21:29:13.42 ID:lYQu/oAO [7/11]
ミサト「早く降りたきゃさっさと撮影終わらせることね」
マヤ「センパイは単体で別撮りするので声だけ下さいね」
リツコ「ううっ……」
マヤ「じゃあスタート!」
オペレータ「第6サーチ、衛星軌道上へ。」
オペレータ「接触まで後2分。」
シゲル「目標を映像で捕捉。」
職員「おおっ…!」
日向「こりゃすごい!」
ミサト「常識を疑うわね。」
青葉「目標と、接触します。」
オペレータ「データ送信、開始します。」
オペレータ「受信確認。」
ミサト「A.T.フィールド?」
サハクイエル(リツコ)「新しい使い方ね」キリッ
ミサト「む………」
一同「むふふふふふふwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
マヤ「か……カット…もうワンテイクです…(笑)」
リツコ「…………」
481 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 21:36:54.77 ID:lYQu/oAO [8/11]
ミサト「ふう……」
リツコ「ひどいわよアンタたち、私は普通に…」
アスカ「あたしだって普通にドイツ語喋ってただけでアンタにクスクス笑われたけどもね」
リツコ「そ…それは」
モワンモワン
アスカ「ヘンロォー」
アスカ「グゥテンモォゥゲ~ン」
モワンモワン
リツコ「むふふふふふふwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
アスカ「…………」
482 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 21:40:43.35 ID:lYQu/oAO [9/11]
アスカ「ま~だ人の気持ちがわからないようね」
アスカ「ミサト、やっちゃって」
ミサト「それじゃあ宇宙でのシーン、いくわよ」
マヤ「それじゃあ始めま~す」
ミサト「発射準備」
ウイイイィィィィン……
リツコ「な、何する気よ」
ミサト「アンタの書いた台本通りのことよ」
リツコ「ま…まさか」
ミサト「てっきりリョウジかアタシがやると思って書いたんでしょ」
ミサト「ご愁傷様。」
リツコ「ヤダ!待って!待って!待って!書き直す、書き直すからぁ!」
ミサト「スタート!」
ババババババババババババババ!!!!!!!!!!
リツコ「イヤァァァアアアア!!!!!」
ババババババババババババババ!
リツコ「うたないで!揺れる!揺れるから!ヤメテ!」
アスカ「自分の書いた脚本に振り回されるなんて」
ミサト「良い気味だわ」
483 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 21:52:02.98 ID:lYQu/oAO [10/11]
リツコ「止めて!止めて!止めて!」
ババババババババババババババ!
ミサト「大丈夫よ。ここで殲滅しないんだから。しにゃあしないわよ。」
リツコ「ええ!じゃあ本部に体当たりするシーンも……」
ミサト「当たり前じゃない。エヴァを出さないで何のエヴァなのよ」
綾波「自業自得ね」
ババババババババババババババ!
キョウコ「ま~。綺麗な花火だわ~」
アスカ「ごめんね。今日は…」
キョウコ「なんで謝るのよ~。楽しかったわよ~」
アスカ「ママ、そろそろMAGIのトコ、戻らなくていいの?」
キョウコ「大丈夫よ~」
キョウコ「言ったでしょ~。心配ないって~」
アスカ「イヤ、でもリツコだけだとメンテナンスしないからってママ達が呼ばれたんじゃ…」
キョウコ「そうだったかしら~」
アスカ「昔っからママは…」
キョウコ「大丈夫よ~。補完計画が頓挫した今、MAGIはただのスーパーコンピュータにしか過ぎないしハッキングする物好きなんていないわ~」
アスカ「でもこの間本部が…」
キョウコ「ふふっ。アスカちゃんはしっかりしてるわよね~」
キョウコ「ごめんなさいね。パパがいれば…アスカもモット楽だったわよね~…」
アスカ「そんなことないわよ。女にだらしないあんなパパなら居ない方がマシよ。」
アスカ「ママが居れば私はそれで十分。」
キョウコ「アスカぁ……」
アスカ(まぁ…司令を見てるとちょっとシンジが羨ましくなる時もあるけど……)
ババババババババババババババ!!
リツコ「そんなことより早く止めてェエエエエェエエエエ!!」
519 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 11:33:44.09 ID:PYA5J6AO [2/28]
―南極―
カヲル「で、碇司令。僕の機体はまだなんですか」
ゲンドウ「すまないな。アメリカの4号機建造計画が予算不足で頓挫してしまった。」
ナオコ「それじゃあカッコつかないから劇中では支部ごと消滅したってことにしたけど。」
カヲル「格好のつけかたが随分とビッグですね」
ユイ「S2機関の開発に思ったよりお金が掛かっちゃって…」
カヲル「じゃあ3号機は?」
ユイ「…あれには色々と問題があるのよ」
カヲル「問題?」
冬月「3号機は常時『ダミープラグ』を搭載させるらしい。」
冬月「なんせアメリカにはパイロットが存在しないからな。」
ユイ「理論上からすれば不可能ではないのだけれど、依然として疑問が残るわ。」
ナオコ「とくに制御の面ではね。」
冬月「まぁ、奴等は4号機の建造を止めてまで完成させる気満々のようだがね」
ゲンドウ「ま、そんな訳でとにかくお前には現在建造中の5号機を割り当てる」
カヲル「……予算不足で計画が頓挫したのに?」
ゲンドウ「ボディは廃棄された戦車と電車を使い、機能は4号機を再利用する」
カヲル「…まるでジャンク品ですね」
520 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 11:34:36.85 ID:PYA5J6AO [3/28]
ゲンドウ「お前を信頼しているからこそだ。」
ゲンドウ「レイやシンジ、それからアスカくんに使いこなせる…とは思えんからな。」
カヲル「で、いつ頃日本に?」
ゲンドウ「3ヶ月後程度を見込んで置けばいい。」
カヲル「了解。」
カヲル「ふふっ。何だかんだで優しいなお父さんは。」
ゲンドウ「…お前も私の可愛い息子の一人だからな」
冬月「碇、時間だぞ。」
ゲンドウ「ああ。」
カヲル「時間って何の?」
ゲンドウ「シンジが元気にしているかどうかだ」
カヲル「さっきもしてたじゃないですか」
ユイ「一時間置きにしないと気がすまないんですって。全く……」
ゲンドウ「………ん」
ナオコ「どうしたの?」
ゲンドウ「繋がらない」
カヲル「そろそろ槍の威力が強まる南極の中央に到達しますからね。」
ゲンドウ「………」どよんど
ユイ「そんなこの世の終わりの様な顔、しないで下さいな」
521 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 11:35:49.99 ID:PYA5J6AO [4/28]
―ネルフ体育館―
ミサト「うん。いつもよりサクサク進んでるわね」
ミサト「とりまー、アクションシーン以外は明日撮るとして…」
マヤ「〆切まで一日余裕があります。」
マヤ「流石は葛城さんですね!」
ミサト「それじゃあ暗幕剥がしたらご飯にしましょー」
一同「わぁい!」
……………
…………
……
ミサト「加持君がさっき作ったやつの余りを詰め合わせただけだけど…」
シンジ「ゆっくり食べられませんでしたからね」モグモグ
アスカ「冷めても美味しいってまさにこの事ね」モグモグ
綾波「………」モグモグ
マヤ「じゃ、ラミエルは充電タイムね」
◇<ラー
522 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 11:38:41.23 ID:PYA5J6AO [5/28]
キョウコ「あらぁ~、ピーマン食べられないわ~」
アスカ「ママ、ちゃんと食べないとまた倒れちゃうわよ!」
キョウコ「嫌いなんだけどな~。ピーマン…」
アスカ「もう…ピーマンは私が食べてあげるからパプリカだけでも食べてよね!」
キョウコ「パプリカとピーマンって何が違うの~?」
アスカ「ああ…もぉ!」
シンジ「アスカ、楽しそうだね」
綾波「ええ。」
綾波(ママ…。)
ぶらーん…
リツコ「あの………」
ミサト「なによ」
リツコ「とりあえず撮影、終わったのよね」
ミサト「そうだけど」
リツコ「降ろして…くれないの?」
ミサト「えー。だって面倒臭いんだものー。」
ミサト「……ってあんたなら言うでしょうね」
リツコ「言うでしょうね」
ミサト「………はい皆、リツコの大好きなビーフストロガノフよ~」
一同「わぁい!」
シンジ「これはなかなか…」モグモグ
アスカ「うまいわね」モグモグ綾波「………」モグモグ
アスカ「さっきからアンタ、黙りっぱなしだけど大丈夫なの?」
綾波「美味しいものに言葉は要らないわ」
アスカ「…はいはい。」
リツコ「ちょ、ちょっと!ちょっとまってよぉぉぉおお……!」
ぶらんぶらん
リツコ「キャア!ワイヤーが、ワイヤーが切れちゃいそう!」
マヤ「センパイ……」ぐすっ
ミサト「ダメよ。心を鬼にしなきゃ、あの性格は修正できないわ。」モグモグ
マヤ「ううっ……」モグモグ
リツコ「臭い芝居はいいから降ろしてよー!」
523 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/04/19(月) 11:41:23.64 ID:PYA5J6AO [6/28]
ミサト「は~い、じゃあ落下シーンの撮影始めま~す」
リツコ「ら、落下?」
ミサト「上から落ちてくるサハクイエルことリツコを手で受け止めて貰います。」
アスカ「えーっ!手で、受け止める!?」
アスカ「実際にやっちゃうワケ?!」
ミサト「ま、一応速度調整はするけど、ボロいワイヤーだからアテにならないわ」
リツコ「ちょ、ちょっとマジでやることないじゃないの!」
リツコ「約束が違うわよ!」
ミサト「あらぁ、演出に関しては私の自由だし。」
ミサト「それにシナリオ、見せて貰ったけどさっき撮ったシーン以降は完成されてなかったわよ」
リツコ「それは…またアドリブで……」
ミサト「じゃ、問題ないわね。一応衝撃吸収マット置いてあるから。」
リツコ「着ぐるみ着てるから手も足も出ないのよ!」
リツコ「しかもそれを着ぐるみを着て動きの鈍い三人が受け止めるなんて……」
ミサト「そう。落下予測地点にエヴァを配置。あなたたちが直接受け止めるのよ。」
シンジ「ワイヤーが切れたりしてコースを大きく外れたら…?」
ミサト「その時はアウト。」
アスカ「私達が衝撃に耐えられなかったら?」
ミサト「その時もアウトね。」
シンジ「勝算は?」
ミサト「神のみぞ知る、と言ったところかしら。」
リツコ「……殺す気満々ね」
524 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 11:42:32.52 ID:PYA5J6AO [7/28]
アスカ「って言うか五年前のリツコの作戦そのまんまじゃない」
アスカ「これでうまく行ったら、まさに奇跡。二度目の奇跡ね。」
ミサト「奇跡ってのは、起こしてこそ初めて価値が出るものよ。」
アスカ「つまり、何とかして見せろ、って事?」
ミサト「すまないけど、ほかに方法がないの。この作戦は。」
マヤ「CGを使うにも予算が…」
リツコ「作戦と言えるの!?これが!」
アスカ「自分で言っちゃったわよ」
ミサト「ほんと、言えないわね。だから、いやなら辞退できるわ。」
リツコ「する!するする!」
ミサト「※ リ ツ コ 以 外 は 」
ミサト「アンタも偉そうにしてるならね、命の一つや二つ掛けたらどうなのよ」
リツコ「嫌よ。痛いもの。」
ミサト「こいつ……」
ミサト「あんたね、私達がどれだけ危ない思いをしてきたと思ってんのよ」
リツコ「そ、それは結果的にであって……」
ミサト「とりあえず拒否権はないから。あしからず。」
ミサト「みんな、いいのね?」
アスカ「それしかないならやるしかないじゃーん」
アスカ(ママにイイトコ見せたいしね)
525 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 11:44:36.72 ID:PYA5J6AO [8/28]
ミサト「あとリツコ、法務部が一応後で揉めないように遺書を書いてくれって言ってるけど、どうする?」
リツコ「い……いしょ?」
ミサト「どうするの?」
リツコ「……いいわよ。どうせ書けないし。そんなつもりもないし。」
ミサト「ま、上手くいったら私が皆に自然肉100%のステーキおごるから」
綾波「ステーキ……!」キラキラ
シンジ「綾波も不憫なキャラ付けされちゃったよね…」
リツコ「ふん。発想がいかにもセカンドインパクト前ね」
アスカ「自然肉100%なんて滅多にお目にかかれないじゃない!」
ミサト「そ、そうよ!一周回って今じゃナウでヤングな」
リツコ「ほら、古い。貴重で高いもん有り難がるなんて古い金持ちのやることね。」
ミサト「じゃあ、何が良いんだか言ってみなさいよ。そこいくから。」
一同「え~~~~~」
リツコ「い、いいの?」
ミサト「ま、アンタが生きてたらの話だけど」
リツコ「ラーメンよ。ラーメン屋台。」
ミサト「ラーメン?」
リツコ「大ご馳走じゃない。」
リツコ「ラーメン業界ではラーメン屋台がナウでヤングな…」
シンジ「ご馳走といえばラーメンで決まりか…」
526 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 11:45:46.32 ID:PYA5J6AO [9/28]
リツコ「な、何よ!セカンドインパクト後は中々…」
アスカ「今時の子供がラーメンで喜ぶと思ってんのかしら。この間も行ったばっかじゃない。」
綾波「インスタントでいつでも食べられるし」
アスカ「これだからセカンドインパクト世代って、貧乏臭いのよねぇ。」
リツコ「び……」
ミサト「びんぼー♪びんぼー♪」
リツコ「う……うちは確かに母子家庭だけど……」
ミサト「りっつこのおうちは♪びんぼーいんぱっくとー♪」
リツコ「ううっ……」
ミサト「うわっ泣いてやんのwwwwwwwwマトリエルみてぇwwwwwwwwwwwwwwww」
シンジ「み、ミサトさんが壊れ出しちゃった…」
アスカ「溜まってたんでしょ。吐き出させてやりなさいよ。」
527 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 11:46:15.85 ID:PYA5J6AO [10/28]
―病院―
加持「今頃皆はご飯か……」
加持「…しっかりやってるならいいんだが」
ガラッ
ペンペン「クエッ!(よっ!)」
加持「おや、お見舞いに来てくれたのかい?」
ペンペン「クェ~クエクエクエッ(僕が行かなきゃ誰がいくんだよ)」
加持「ははっ。ペンペンは優しいなぁ…」
ペンペン「クックェ…///」
加持「だが、残念ながら動物は侵入禁止なんだよ」
ペンペン「クェッ!?(マジで!?)」
加持「ははっ。まあ殺されやしないし、看護師さんに見つからないようにゆっくりしていけよ。」
ペンペン「クェッ」
加持「んっ……しかしペンペン、お前一人で来たのか?」
ペンペン「ク、クェッ……(そ、それは……)」
加持「?」
528 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 11:47:29.56 ID:PYA5J6AO [11/28]
―ネルフ体育館―
ミサト「はい、じゃドライアイス搬入して」
マヤ「オーライオーライ」
リツコ「…マジでやるの?」
ミサト「マジもマジ。大マジよ。」
ミサト「三人共着替え終わった~~?」
シンジ・綾波「はい。」
アスカ「……なんかこの着ぐるみ、臭いんだけど」
リツコ「あぁ、あれ(マグマダイバー参照)以来放って置きっぱなしだったからかしら」
アスカ「責任者ぶるわりにはだらしないわよね」
リツコ「あははは……」
ミサト「で、MAGIが算出した落下予想地点が、これよ。」
アスカ「…本物並みにこんなに範囲が広いの?」
シンジ「端っこまで随分ありますよ…。」
ミサト「吊るしてるワイヤーがボロいから安定しないって言ったでしょ。」
ミサト「ですから、エヴァ全機をこれら三個所に配置します。」
綾波「この配置の根拠は?」
ミサト「勘よ。」
シンジ・アスカ「カン?」
ミサト「そう。女の勘。」
リツコ「何たるアバウト、ますます奇跡ってのが遠くなっていくイメージね。」
シンジ「ミサトさんのクジって、当たった事ないんですよね…」
リツコ「それもそうだったわね…」
529 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 11:48:15.33 ID:PYA5J6AO [12/28]
ミサト「ま、一応シンジくんも関わることだし…司令に許可取らなきゃね」
ミサト「マヤちゃん、電話」
マヤ「ちょっと待って下さい…」
ミサト「どしたの?」
マヤ「…何だか繋がらなくって…」
プープープー…
ミサト「あら…、じゃあ仕方ないわね」
リツコ「そうね。司令に許可が取れないんだから撮影は…」
ミサト「よし、じゃやるわよ」
リツコ「ってええ!?」
ミサト「何いってんのよ。司令に口出しされないチャンスじゃないのよ。」
リツコ「えっ…」
ミサト「んじゃ、撮影始めま~す」
530 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 11:50:25.39 ID:PYA5J6AO [13/28]
マヤ「スタート!」
青葉「目標を最大望遠で確認!」
日向「距離、およそ2万5千(ミリ)!」
ガコン
リツコ「えっえっ……」
ガコンガコンガコンガコン…
リツコ「やだ、動いて…」
ミサト「おいでなすったわね…。エヴァ全機、スタート位置!」
ミサト「MAGIが距離1万までは誘導します。」
ミサト「その後は各自の判断で行動して。あなたたちにすべて任せるわ。」
リツコ「地面がァァァァァアアアァァァ!!!!!!!」
青葉「使徒接近、距離、およそ2万!」
ミサト「では、作戦開始!」
シンジ「行くよ!」
綾波・アスカ「はぁ……」
ガガガガガガガガ…
リツコ「ちょっと、ちょっと、ホントにヤダアアァァァ!!!!」
531 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 11:51:29.10 ID:PYA5J6AO [14/28]
シンジ「スタート!」
ダダダダダダダ
シンジ「は…早い!?」
ダダダダダダダ
アスカ「ちょっとミサト、これどーなってんのよ!」タッ
ガガガガガガガガ
リツコ「いや、いや、イヤァァァアアアア!!!!!!」
リツコ「落ちる速度早いから!早いからぁ!」
青葉「距離、1万2千!」
ミサト「変ね。予定より3千早いわ。」
マヤ「ワイヤーの強度が…もう限界です!」
ミサト「何ですって!」
ガガガガガガガガ……
リツコ「イヤァァァアアアアァァァァァァアアアァァン!!」
532 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 11:52:56.36 ID:PYA5J6AO [15/28]
ミサト「リツコの健康診断の際の体重を参考に算出したんだけども……」
ミサト「まさか」
リツコ「ごめんなさァァァアアアァァい!!!5キロ少なく書いてたぁァァァアアアァァアアアァァ!!!!!!」
ミサト「ば、バカァ!」
マヤ「どうしますか葛城さん!このままだとセンパイ……」
ミサト「とりあえず初号機フィールドぜんか……」
シンジ「着ぐるみなんだから無理ですよ!」
ミサト「ど、どうすんのよ!」
ガガガガガガガガ
リツコ「イヤァァァアアアア!きれるぅぅぅ!!!!!!!」
シンジ「うっ、ぐぁァァァアアアァァぁ…」
ダダダダダダダダダダダダダダ
ガガガガガガガガ……
ガッ
青葉「ワイヤー活動限界」
マヤ「……ワイヤー、切れます」
533 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 11:53:57.91 ID:PYA5J6AO [16/28]
バッ
ヒュオオオオオオ…
リツコ(落ちるっ…)
リツコ(ああ…多分これは自分がしてきたことの報いなのかもしれないわね)
リツコ(……無様だわ)
ヒュオオオオオオ……
ミサト「やばっ……」
シンジ「させない…!」
534 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 11:55:48.03 ID:PYA5J6AO [17/28]
ガシッ
サハクイエル(リツコ)「ぐは!?」
シンジ「間に合った……」
リツコ「し、シンジくん?」
シンジ「で……でも聞いてたより重くて支えきれな……」
リツコ「」
綾波「弐号機!」
アスカ「あ~、もう分かってるわよ」
ミサト「撮影続行!アスカ、液体が入ってるコアを潰して!」
アスカ「私にメーレーしないでっ!」
リツコ「えっ…まだ降ろしてくれないの!?」
ミサト「ったりまえでしょうが」
アスカ「よいしょ!」
ツルッ
アスカ「む…やりにくいわね」
シンジ「あ…アスカ、限界だよ!」
アスカ「あとちょっとだから……」
綾波「んっ………」ガシッ
アスカ「レイ!」
綾波「掴んでいるから早く!」
アスカ「たぁぁぁあァァァアアアァァアアアァァ!!!!」
グサッ
535 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 11:57:46.89 ID:PYA5J6AO [18/28]
リツコ「イヤァァァアアアア!お腹が!お腹がァァァ!」
アスカ「もーいっちょっ!」
グサッ
ぷちっ
一同「………!」
バッシャアアアアアン!!!!!!!!!!!
マヤ「使徒…殲滅しました。」
ミサト「ふう………」
……バババババババ!
ミサト「ってヤバッ!液体がこっちまでくるわ。マヤちゃんカメラとパソコンを避難させて!」
マヤ「は、はいっ!」
アスカ「う~~またびしょびしょぉ。」
アスカ「水分吸っちゃってるし…」
リツコ「死ぬかとおもった。死ぬかとおもった。死ぬかと…」
アスカ「何この赤い液体」クンクン
アスカ「……ワイン?」
536 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 11:58:55.55 ID:PYA5J6AO [19/28]
綾波「ふふっ…ふふふふふっ……」
シンジ「あ、あやなみ?」
綾波「にゃはははははは~~////」
アスカ「もしかしてこの子ソートーな……」
綾波「ラー♪ラー♪ラー♪」
Σ◇<……!?
シンジ「綾波!綾波!しっかりしてよ~!」
綾波「シンジきゅん♪きゅん♪」
ミサト「まずったかしらね…」
マヤ「センパイっ!」タッ
リツコ「ま…マヤ……」
マヤ「いま開けてあげますからねっ!」
ジーッ
リツコ「ごはっ…ごほっ……」
マヤ「センパイっ!センパイっ!」
リツコ「まや………」
ヒシッ
マヤ「センパイっ!センパイっ!センパイっ!」
リツコ「マヤっ!マヤっ!マヤっ!」
マヤ「センパイっ!センパイっ!センパイっ!センパイっ!」
リツコ「マヤっ!マヤっ!マヤっ!マヤっ!」
ミサト「うん。まずったわね。」
537 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 12:00:45.67 ID:PYA5J6AO [20/28]
プルルルルルル
ミサト「?」
ガチャ……
ミサト「はい。こちらネルフ発令所。」
ゲンドウ「ああ。葛城くんか。」
ミサト「碇司令…!連絡がつかないからどうしたのかと…」
ゲンドウ「まあ、こちらの都合だ。」
ミサト「実は……」
ゲンドウ「成る程。それは大変だったな。良くやってくれた。」
ミサト「いえ……」
ゲンドウ「それよりシンジを出してくれないか」
ミサト「はい。」
シンジ「父さん…?」
ゲンドウ「話は聞いた。よくやったな、シンジ。」
シンジ「父さん……。」
ゲンドウ「お土産はたぁぁぁぁんと持って帰るからな。」
シンジ「いや、そんなには……」
綾波「あ~碇司令からでんわ?」
バッ
シンジ「綾波……いけないよ!」
ゲンドウ「?」
綾波「あ~しれい~しれいがいないとたのしいですね~」
ゲンドウ「へっ」
綾波「ずっとこのままだったりゃ……」
シンジ「ご、ごめんね父さん。綾波は今…ちょっと調子が……」
ゲンドウ「…………」
……プープープー
シンジ「ってあぁ…」
538 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 12:08:02.18 ID:PYA5J6AO [21/28]
―病室―
ペンペン「………」てってってっ
加持「ペンペン?」
ガラッ
ペンペン「クェッ……」
加持「!」
ヒデアキ「やぁ。」
加持「お義父さん!」
ヒデアキ「ああ、そのままでよい。」
加持「は……はい。」
ヒデアキ「すまなかったな。」
加持「えっ……」
ヒデアキ「あー、ミサトにガツンと言われてだな。反省したんだ。」
加持「そんな反省だなんて…」
ヒデアキ「うむ。私が悪かった。ミサトがかわいくてかわいくて仕方がなくてな。」
加持「それは良く分かります。」
ヒデアキ「ははっ…」
ヒデアキ「一時期私のワガママから離れて暮らした時期があってね。」
ヒデアキ「南極で生きてかえって来れたからこそ妻と復縁して、今も一緒にいれるが」
ヒデアキ「ドラマのように死んでいたら…なんて考えると…もしかしたら彼女に重荷を背負わせていたかもしれん」
加持「重荷……ですか。」
ヒデアキ「いや、今でも十分背負わせているな。」
ヒデアキ「だから上手く言えないが一緒に荷を背負ってくれる人間が必要なんだよ。ミサトには。」
542 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 14:54:55.68 ID:PYA5J6AO [22/28]
加持「今までが今まででしたからね。」
加持「お義父さんが僕を信用出来ないのも…」
ヒデアキ「いや、何だかんだで信用はしているよ。でなければこうしてノコノコ君のところへは来ない」
ヒデアキ「さっきはミサトをありがとう。」
加持「あ…頭を上げてください!」
ヒデアキ「私は寿命が君より遥かに短い。私には出来ないことだ。」
ヒデアキ「厚かましいようだがこれからも死ぬまでミサトを守ってくれ。」
ヒデアキ「……よろしくお願いします。」
加持「もちろん。」
ペンペン「クェッ!」
ヒデアキ「おお、ペンペン。お前もよろしくな。」
ペンペン「クェックェッ!(任せろ!)」
ヒデアキ「よし、こうなれば酒だ!」
ドンッ!
ヒデアキ「リョウジくん、ペンペン付き合え!」
543 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 15:09:47.80 ID:PYA5J6AO [23/28]
―ラーメン屋台―
シンジ「それに、分かったんだ。僕は父さんのさっきの言葉を聞きたくて、エヴァに乗ってるのかもしれないって。」
アスカ「アンタそんな事で乗ってんの?」
シンジ「………」
アスカ「ほんとにバカね。」
リツコ「カット!」
アスカ「ふう……」
マヤ「はい、じゃ今日の分の撮影終了で~す」
キョウコ「アスカちゃん、お疲れさま~」
アスカ「ママっ!」
キョウコ「今日はたっぷりアスカちゃんの勇姿、見れて幸せだわ~」
アスカ「えへへ…///」
綾波「…………」ズルルル
544 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 15:36:25.72 ID:PYA5J6AO [24/28]
リツコ「さぁ、約束は守ってもらうわよ。」
ミサト「はいはい、大枚おろしてきたから、全員お代わりしたって耐えられるわよ。」
ミサト「給料前だけどね!」
ミサト「それじゃあ職員のみんなも適当に頼んじゃって~」
リツコ「じゃあ私、世界の三大珍味ラーメン大盛り」
ミサト「ちょっ!」
アスカ「あたしフカヒレラーメンおっかわり~♪」
キョウコ「あら~じゃ私も同じの~」
青葉「俺は松茸ラーメンで!」
日向「じゃあ…僕は本マグロラーメンで」
日向(葛城さんのおごりだああああイッヤッホォォオオオォォオオ!)
マヤ「じゃあ私はつばめの巣ラーメンで」
綾波「田子産にんにくラーメン東京X極厚チャーシューマシマシで。」
シンジ「あ、じゃ僕はミニラーメンで……」
葛城(お金が…お金がァァァアアアァァァァァン!)
545 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 16:22:14.11 ID:PYA5J6AO [25/28]
店主「へいお待ちぃ!」
ガタン
ミサト「ま、見直したわよ」
リツコ「えっ」
ミサト「意外と根性あったのね。」
リツコ「あるもなにも無理矢理やらせたんじゃない。」
ミサト「死んだらどうしようかと思っちゃったわ」
リツコ「……こっちのセリフよ」
ミサト「無事で良かったわ。」
ワイワイガヤガヤ
シンジ「やっぱりこう言うのって…たのしいね」
看護師「ま、まちなさ~い!」
一同「!?」
加持「ちゅかみゃるもんか~(捕まるもんか)wwwwwwwwwwww」
ヒデアキ「ひょーじきゅん!うましょうなりゃ~みぇんがみえるじょ!(リョウジくん、旨そうなラーメンが見えるぞ)」
ペンペン「きゅえ~~」フラフラ
看護師「まだ出歩いちゃダメです!病室に……」
ミサト「りょ、リョウジとお父さん!」
ヒデアキ「ひょ~♪みしゃと~~」
加持「れんきしてらか?(元気してたか)」
ミサト「………」ピキピキ
加持「ひゃれ……」
加持「ミサト……」サァァ
ミサト「さっさと病室にもどれっちゅうううのォオオオォォオオ!!」
バシッ!
加持「うぇっ!?」
加持「腰が…腰がァァァアアアァァ!?」
キャーキャー
アスカ「全く……騒がしいったらありゃしないわ」
キョウコ「でもこういうのは好きでしょ~」
アスカ「……まぁね。」
547 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 17:46:48.55 ID:PYA5J6AO [26/28]
キョウコ「葛城博士~。MAGIの点検やってくれました~?」
ヒデアキ「れんれん(全然)」
アスカ「ってことはママ、結局一日MAGIを放っておいてたけど平気なの?」
キョウコ「平気よ~」
キョウコ「たぶん~」
―ネルフ司令室―
MAGI「ピッ…ピッ……」
MAGI「ビィィィィ!」
548 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 18:27:11.59 ID:PYA5J6AO [27/28]
,.―――v― .
/ ̄ ̄ ̄`ヽ \
. / / ヽ,
/ / ,r刀V/刀ハ. ), ),
| | | f┴V┴┴| | | , l
|: :|: : : :| : :| |: :|: :|: : | : : |
レ从j\j\儿_ __上上从ノ: : :.|
`ミハl ;¬;テヽ ´ '¬;テ 彡イ : :),
/人ハ `´ , `´ j/ ノ、 : :ヽ,
. /: : /:∧ ヽ ,.イく:l: :), : : l 次回予告よ
/:,.イ{: :《》\ ‐=‐ /|《》:.|.: :|: :トノ
j从人j从l>、 / j从乂,ノ}ノ
__厂].TT´ ̄ ̄]
/ 人 ∨/ | ̄\
. , イ / l/ 人 |ヽ,
. x< / i|ト、 | | >x
遂に始まった企業提携
遂に再開したシンクロテスト
遂に動き出した敵対組織
そして集う運命を仕組まれた5人の大人達
MAGIを巡る攻防。
絶体絶命、ネルフの行方は。
次回「使徒?侵入」
さ~てこの次も
見ないと暗殺しちゃうわよ?
574 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 17:44:17.77 ID:Rh9yZUAO [2/38]
都内某所・某スタジオ
マナ「社長」
アンノ「ここではカントクと呼べ」
マナ「ではカントク。例のドラマですが…大手企業との提携も始まったらしいのです。」
アンノ「調子に乗っていられるのは今のうちだけだとは思わないか。」
マナ「さぁ。」
マッキー「計画の進行状況は?」
マナ「メインコンピューターのハッキングに成功したので、本日中には開始できます。」
アンノ「今度こそネルフをぶっ潰す。」
アンノ「地獄を味わせてやる…」ニヤリ
575 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 17:47:49.20 ID:Rh9yZUAO [3/38]
ネルフ本部
ゲンドウ「日本も久々だな」
ユイ「ご飯が恋しいわね」
ゲンドウ「とにかくシンジ、シンジはどこだ」
冬月「碇よ、自分でも土産を持とうと言う気はないのかね…」
ぷう~ん
ナオコ「あら…発令所からなんか良い香りがするわ」
ユイ「行ってみましょう」
プシュッ
シンジ「………」グツグツ
アスカ「………」コネコネ
綾波「………」ぬりぬり
ミサト「ねぇ、リョウジ、カレーはこんなもんで……」
加持「いいんじゃないか」
ヒデアキ「うまい!うまい!」
ミサト「お父さん!そんなに味見したらなくなっちゃうわよ!」
シンジ「味噌汁もこんなもんかな」
シンジ「綾波、味見してくれない?」
綾波「了解したわ……」
ゲンドウ「な、なんだこれは…」
578 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 17:51:09.94 ID:Rh9yZUAO [4/38]
リツコ「あら、司令お帰りなさい」
冬月「一瞬、どこかの工場かと思ったぞ」
ナオコ「リッちゃん、今度は一体何事なのかしら?」
リツコ「こちらをご覧下さい。」
マヤ「じゃーん♪」
ユイ「ローンソ…エヴァンゲリオンキャンペーン?」
リツコ「コンビニが私たちをイメージした商品やネルフグッズを売ってくれることになりましたわ。」
ナオコ「あら、じゃあ有り余ってた観光用ネルフグッズも売れるわね」
冬月「だからと言ってなぜ彼らに作らせているのかね」
リツコ「アスカのチョココロネ、綾波レイのイチゴジャムパン、シンジのポカポカお味噌汁」
リツコ「ミサトのカレーラーメン…加持のスイカゼリー、リツコのLCLジュースなどなどの発売を予定しております。」
ゲンドウ「だから何故本人が作る必要があるんだ。」
冬月「工場に発注を掛ければ肖像だけで金は入ってくるだろうに」
リツコ「否。断じて否。二人は消費者の心理が全く分かっておられませんわ」
キョウコ「消費者の心理~?」
ユイ「あら、キョウコさんこんにちは」
キョウコ「ユイママお久しぶり~」
キョウコ「ところでPTAの会議、午後から出られます~?」
ユイ「どうしようかしらね…」
ゲンドウ「何なら私が出るぞ」
ユイ「帰ってきて早々司令が居ないなんて事、許されません。」
ゲンドウ「(´■∩■`)」
ユイ「そんな顔してもダメです。」
579 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 17:52:54.32 ID:Rh9yZUAO [5/38]
リツコ「…とにかく話を元に戻すと、AほにゃららB商法ってごぞんじ?」
キョウコ「ああ~、たくさんかわないとコンプリートできないのよね~」
リツコ「そして昨日見たチャー○ーとチョコレート工場を見て閃いたのよ」
ナオコ「また思いつきね……」
リツコ「百個に一個の確率で本当に本人が作った商品を混ぜようと。」
リツコ「14種類…全員分コンプリートしようと思ったら…」
ユイ「1400以上買わないといけないわね」
キョウコ「せんよんひゃっこ~?」
ナオコ「確かに百個に一個っていう微妙な確率に釣られる人は多そうよね」
リツコ「ちなみにレイにはラミエルストラップも作って貰う予定だから」
綾波「………」
ユイ「だから皆、一生懸命作ってたのね。」
ペンペン「クェッ!」コネコネ
ゲンドウ「しかし鳥に作らせて…衛生面は大丈夫なのか?」
リツコ「多分」
580 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 17:54:21.31 ID:Rh9yZUAO [6/38]
リツコ「それより司令と副司令も早く!」
冬月・ゲンドウ「わ、私達も作るのか」
リツコ「『ゲンドウのチョコ蒸しパン(二個入)』と『冬月の将棋駒風プリン』ノルマは千個ですからね!」
ゲンドウ「なぜ帰ってきて早々小麦粉をこねなければならないのだ…」コネコネ
冬月「…それ以前に菓子の作り方など皆目検討もつかん。」
ナオコ「平和ね」
ユイ「ええ。平和ですね。」
キョウコ「平和です~」
ヒデアキ「平和だなぁ」
581 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 17:55:07.22 ID:Rh9yZUAO [7/38]
ゲンドウ「………」コネコネ
冬月「………」カチャカチャ
シンジ「………」グツグツ
アスカ「……本当にこれで借金返済できるのかしら」コネコネ
※只今ネルフの借金は小さな国の国家予算レベルです。
シンジ「さぁ……」
ミサト「まさに単純作業地獄ね」グツグツ
加持「ネルフに入ってこんなことするとは思わなかったな…」
ペンペン「クェッ……」コネコネ
綾波「………」ズズズズ
シンジ「って綾波!そんなに飲んじゃったら売る分がなくなっちゃうよぉ!」
【ちなみにエヴァンゲリオンキャンペーンは27日からです!】
582 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 17:56:36.31 ID:Rh9yZUAO [8/38]
リツコ「……と、そろそろMAGIのメンテナンスの時間ね」
ナオコ「あら。この間したばっかりじゃなかったの?」
キョウコ・ヒデアキ「てへへ~」
ユイ「……なるほど。」
リツコ「それじゃあオペレーターと…それからリョウちゃんも着いてきてくれない?」
ミサト「ちょ、リョウジは関係ないじゃない!カレーラーメンのカレーはどうすんのよ!」
リツコ「関係あるわよ。カメラマンとして。」
ミサト「……撮るの?」
リツコ「当たり前じゃない。ドラマの影響で世間じゃ出来る女なのよ。」
ミサト「…自分ばっかりイイトコ映すのね」
リツコ「現に猫グッズとかコーヒーの詰め合わせが大量に送られてきて困っちゃうわ。」
ミサト「……うちだってビールとスイカばっかり届くわよ」
リツコ「ここで一押ししておけば…」
リツコ「これがきっかけで結婚とか結婚とか結婚とか」
ミサト「……あわれね」
583 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 17:57:19.45 ID:Rh9yZUAO [9/38]
リツコ「それじゃあパイロットの三人はMAGIのメンテナンスが終わったらシンクロテストだから」
アスカ「ええ~!やるの?」
リツコ「最近やってなかったし、あなたたちの本業でしょ。」
綾波「着ぐるみしか着ていなかったから、てんで忘れていたわ」
アスカ「出撃したのって海洋生物研究所だっけ?あれが最後じゃん!」
シンジ「っていうか使徒ももういないし、紛争解決業務っていったってアジアじゃ目立った紛争もないし…」
アスカ「出撃の必要がないわよ」
リツコ「だからってやらなくていいってワケじゃないわ。」
マヤ「15:00に終わる予定だから着替え済ませて置いてね」
リツコ「あと、今日のノルマもこなしておいてね」
一同「え~」
アスカ「鬼!悪魔!」
リツコ「何とでもいいなさい」
アスカ「じゃあ意地悪バアさん!」
リツコ「アスカはノルマ200追加ね」
アスカ「な…何でよ!バカリツコ!」
リツコ「ノルマ300」
アスカ「や…ヤダアアァァァ!」
ミサト「ガキね」
ナオコ「リッちゃんったらもう……」
584 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 18:00:42.07 ID:Rh9yZUAO [10/38]
発令所・MAGI前
オペレータ「作業確認。450より670は省略。」
日向「発令所、承認。」
マヤ「…………」カタカタカタカタ
リツコ「さすがマヤ、早いわね。」
マヤ「それはもう、先輩の直伝ですから。」
リツコ「あ、待って…。」
リツコ「そこ、A8の方が早いわよ。ちょっと貸して。」
マヤ「さすがセンパイ……」
日向「こういう系の仕事に関してはプロの顔に戻りますよね」
リツコ「失礼ね。まるで私が普段ふざけてるみたいじゃないの。」
加持「いや、ふざけてるよな。」
リツコ「カメラマンは喋らないで」
加持「……すまない」
ミサト「どう?MAGIの診察は終わった?」
リツコ「ミサト!ノルマは!?」
ミサト「作れないからユイさんに頼んで来ちゃった~。」
リツコ「………全く」
ミサト「あんただっておばさん…ナオコさんに丸投げな癖に」
リツコ「てへっ☆」
ミサト「で、どうなの?」
リツコ「大体終わったわ。約束通り、今日のテストには間に合わせたわよ。」
ミサト「さすがリツコね。同じ物が3つもあって、大変なのに。」
リツコ「嫌味かしら。本気で誉めてくれてるのかしら。」
ミサト「もちろん後者よ。あ、コーヒー貰うわね。」ゴクッ
リツコ「冷めてるわよ。それ。」
ミサト「ぐぇっ!」
マヤ「葛城さんとセンパイ、仲直りしたみたいで良かったです」
日向「ま、元々仲がメチャメチャ良いからね。あの三人。」
マヤ「ああいう友達って憧れるなぁ~」
青葉「僕がいるじゃない~♪」
マヤ「………」カタカタカタカタ
青葉「………」
585 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 18:02:26.31 ID:Rh9yZUAO [11/38]
キョウコ「あら~メンテナンスはどんな感じかしら~」
マヤ「もうすぐ終わります。」
ナオコ「こっちもジュース絞り、終わったわ。リッちゃんたら自分でやらないんだから…」
マヤ「センパイ言ってることとやってることが違いますよ」
リツコ「てへっ☆」
ミサト「……反省しないのよね」
オペレータ「MAGI-SYSTEM、再起動後、自己診断モードに入りました。」
マヤ「第127次定期検診異常無し。」
リツコ「了解。お疲れさま。みんなテスト開始までノルマ追加するから、こなしててちょうだい^^」
一同「ええ~!?」
ナオコ「………」
リツコ「どうしたの母さん。」
ナオコ「異常無し、か…。MAGIは今日も元気なのに、私はただ年を取るだけなのかしらね…」はぁ
リツコ「あら、母さんだって元気じゃない」
ナオコ「でも日に日に年をとるなんて嫌な事よ」
リツコ「どうかしらね。MAGIだって分からないわよ。彼女には彼女なりの苦労もあるんじゃない?」
リツコ「それじゃあ母さん、私、エヴァの準備があるからジュース作りよろしくね~」
ナオコ「…………はぁ」
586 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 18:03:53.50 ID:Rh9yZUAO [12/38]
ネルフ・実験場
ゲンドウ「冬月、甘ったるいから寄るな」
冬月「碇こそチョコレートの香りをこれでもかと放っているぞ」
ぷ~ん
冬月「……ところで急に匂うな」
ゲンドウ「ああ。誰だ!」
青葉「(小声で)カレーくせぇ。」
日向「(小声で)俺じゃないよ」
マヤ「(小声で)私じゃないです」
リツコ「やだ、あたしでもないわよ」
…カチャ
ユイ「お待たせしました。カレーがなかなか一段落つかなくて…」
ゲンドウ・冬月「………」
ユイ「あら…におうかしら?」
一同「全く」
587 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 18:06:43.64 ID:Rh9yZUAO [13/38]
マヤ『それではテストの準備を開始して下さい。』
ネルフ・スタンバイルーム
シンジ「スタンバイルームで待機なんて珍しいね」
アスカ「…もう当分チョコレートは勘弁だわ」
綾波「私も味噌汁は当分勘弁だわ」
アスカ「…あんたは自業自得でしょうが」
リツコ『三人、聞こえる?』
シンジ「聞こえます」
リツコ『よし、じゃあ全裸になって』
アスカ「えぇ~?脱ぐの!?」
リツコ『ここから先は超クリーンルームですからね。』
リツコ『シャワーを浴びて下着を替えるだけでは済まないのよ。』
アスカ「…なんでオートパイロットの実験で、こんなことしなきゃいけないのよ」
リツコ『時間はただ流れているだけじゃないわ。』
リツコ『エヴァのテクノロジーも進歩しているのよ。新しいデータは常に必要なの。』キリッ
アスカ「…とかなんとかカッコつけたこといいながらドラマの為なんじゃないの?」
リツコ『ぎくっ』
ゲンドウ『何!パイロットの裸を君は全国放送する気だったのかね』グワッ
リツコ『えっ…ああ…』
ゲンドウ『ダメだダメだダメだ!シンジはただでさえおかしな奴らが群がっている。』
ゲンドウ『これがキッカケで何かあったらと思うと…』
アスカ「…あたしたちじゃないのね」
588 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 18:07:43.89 ID:Rh9yZUAO [14/38]
リツコ「だ、大丈夫ですわ。プライバシー保護のためにカメラは切りますから!」
ゲンドウ「…本当だな」
リツコ「テストカメラ、もろもろオフにして」
マヤ「了解」
アスカ「あら、本当に実験のためだったのね」
リツコ「だから言ったじゃない」
アスカ「いつもの行いが悪いからよ」
リツコ「それじゃー始めます」
リツコ「(小声で)マヤ、防犯モード局地的にオンにして」
マヤ「(小声で)ええ!」
マヤ「(小声で)センパイやっぱり…」
リツコ「(小声で)これで視聴率2桁は固いわね」
マヤ「はぁ…」
590 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 18:09:10.78 ID:Rh9yZUAO [15/38]
アスカ「ほら、お望みの姿になったわよ。17回も垢を落とされてね!」
リツコ「では3人とも、この部屋を抜けてその姿のままエントリープラグに入ってちょうだい。」
アスカ「えー!」
リツコ「大丈夫。映像モニター『は』切ってあるわ。プライバシーは保護してあるから。」
アスカ「そーいう問題じゃないでしょう!気持ちの問題よ!」
リツコ「このテストは、プラグスーツの補助無しに、直接肉体からハーモニクスを行うのが趣旨なのよ。」
アスカ「うさんくさ~」
ミサト「アスカ、命令よ。」
アスカ「もぉー、絶対見ないでよ!」
リツコ「それは無理な話よね」ボソッ
アスカ「なんか言った?」
リツコ「いいええ。」
綾波「………」
591 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 18:24:48.19 ID:Rh9yZUAO [16/38]
オペレータ「各パイロットエントリー準備完了しました。」
リツコ「テストスタート。」
オペレータ「テストスタートします。オートパイロット、記憶開始。」
オペレータ「システムを、模擬体と接続します。」
マヤ「シミュレーションプラグ、MAGIの制御下に入りました。」
ミサト「おぉ~、早い早い!MAGI様様だわ。初実験のとき、一週間もかかったのが嘘のようね。」
キョウコ「テストは約3時間で終わる予定よ~」
加持「……」ジーッ
ミサト「リョウジ、律儀にも取ってるのね」
リツコ「これで多少は尺を稼げるわ」
ミサト「機密情報よ!全国に流してどうすんのよ!」
リツコ「あら、今更よ」
ミサト「ブレーカー下げられるだけじゃすまないわよ」
加持「と、いうかドラマと言うわりにはあんまり演技してないよなぁ。」
リツコ「現実と想像は時に曖昧になるのよ。私達の場合は特にね」
ミサト「うまいようで下手な言い訳ね」
592 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 18:30:02.26 ID:Rh9yZUAO [17/38]
リツコ「気分はどう?」
綾波「何か違うわ。」
シンジ「うん。いつもと違う気がする。」
アスカ「感覚がおかしいのよ、右腕だけはっきりして、後はぼやけた感じ。」
リツコ「レイ、右手を動かすイメージを描いてみて。」
綾波「はい。」
もわんもわん
綾波「……」こねこね
綾波「………」こねこね
綾波「…………」こねこね
もわんもわん
綾波「」
オペレーター「データの収集は順調ですが、パイロットの精神がぁあぁぁああ!」
ゲンドウ「レイイイィィ!!!!!!!!!!」
593 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 18:43:02.28 ID:Rh9yZUAO [18/38]
リツコ「とにかく収集は完了したからMAGIを通常にもどして」
アスカ「…オートパイロットモード、末恐ろしいわね。」
シンジ「あやなみ!あやなみ!大丈夫?聞こえる?」
綾波「こねこね…」
リツコ「ジレンマか…作った人間の性格が伺えるわね。」
ミサト「何言ってんの、作ったのはあんたでしょう?」
リツコ「あなた何も知らないのね。」
ミサト「リツコが話さないからでしょ。」
リツコ「…そうね…私はシステムアップしただけ。」
リツコ「基礎理論と本体を作ったのは、母さんよ。」
ナオコ「ふふふ~」
ミサト「えっ!マジ?」
マヤ「葛城さん、知らなかったんですか?」
リツコ「っていうか会話でちょくちょく出してたんだけど」
加持「ミサトはこういうところは鈍いよな」
ミサト「ずっとリツコが作ったのかと…いや…それもそうよね」
リツコ「何、自己解決してるのよ」
ミサト「ってことは…ドラマを作る前、司令はナオコさんに相当酷いこと言ってましたよね」
※詳しくは1スレ目の最初の方をご覧ください
ゲンドウ「いや…あれは…」
ナオコ「何かしら、ゲ・ン・ド・ウくん?」
ゲンドウ「いや…あの…」
595 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 18:52:26.44 ID:Rh9yZUAO [19/38]
リツコ「じゃあレイの気分が良くなったことだしテストを再開します。」
オペレーター「シミュレーションプラグを模擬体経由でエヴァ本体と接続します。零号機、コンタクト確認。」
マヤ「…ってあら?」
ブー!ブー!ブー!
ユイ「あら、警報…」
冬月「また誤作動かね」
オペレータ「シグマユニットAフロアに汚染警報発令。」
オペレータ「第87蛋白壁が劣化、発熱しています。」
オペレータ「第6パイプにも異常発生。」
マヤ「蛋白壁の浸蝕部が増殖しています。爆発的スピードです!」
リツコ「実験中止、第6パイプを緊急閉鎖!」
青葉「60、38、39、閉鎖されました!」
オペレータ「6の42に浸蝕発生!」
マヤ「だめです、浸蝕は壁伝いに進行しています!」
ナオコ「何よこれ!」
ユイ「このスピードは一体…」
596 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 18:59:43.06 ID:Rh9yZUAO [20/38]
綾波「きゃあ!?」
マヤ「レイの模擬体が、動いています!」
リツコ「まさか!」
マヤ「浸蝕部、さらに拡大、模擬体の下垂システムを侵しています。」
ミサト「レイは!?」
マヤ「無事です!」
リツコ「全プラグを緊急射出!レーザー急いで!」
ヒデアキ「おかしいな。浸食速度が早すぎる上に、こりゃまるで生きているウイルスだ。」
キョウコ「外部から浸食してますからね~」
ユイ「でも細菌はシステムの浸食まではしないわ」
ナオコ「これはまるで…」
リツコ「そんなわけないわ。使徒はもう!」
ミサト「でもこれってA.T.フィールドよね…」
ユイ「まさか…」
マヤ「パターン青、MAGIは使徒を判定しています」
リツコ「そんな…」
597 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 19:07:35.67 ID:Rh9yZUAO [21/38]
ゲンドウ「とにかく、警報を止めろ。」
青葉「け、警報止めます。」
ゲンドウ「誤報だと政府に連絡。」
ゲンドウ「それからすぐパイロットを地上へ射出しろ。」
青葉「ええっ」
ゲンドウ「初号機を最優先だ。そのために他の二機は破棄しても構わん。」
一同「うわぁ…」
598 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 19:12:32.58 ID:Rh9yZUAO [22/38]
青葉「しかし使徒はエヴァなしでは殲滅できません」
ゲンドウ「使徒と決まった訳ではなかろう。」
青葉「?」
リツコ「それよりリョウちゃん。しっかりとってる?」
加持「…まあ、一応な」
ミサト「こんな時にどうするつもりなのよ」
リツコ「いやね、実は脚本全然できてなくってww」
ミサト「はああ!?」
リツコ「これをベースに追加シーンを撮ればなんとかなるかなーって」
ミサト「…そんなんじゃ、あんたいつか破綻するわよ」
599 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 19:30:46.85 ID:Rh9yZUAO [23/38]
マヤ「しかし司令、MAGIは使徒と判定しています」
ゲンドウ「では聞くが、誰か直接確かめてきたのか」
マヤ「えっ」
ゲンドウ「来たのかと尋ねている」
日向「いえ…」
ヒデアキ「そう言うと思って確かめて来たぞっ!」
ミサト「お父さん!」
ユイ「どうでした?」
ヒデアキ「異常は見られなかったよ。」
ヒデアキ「周りの職員に尋ねても同じ意見だった。」
マヤ「そんな…でも……」
ナオコ「逆ね。」
青葉「逆?」
リツコ「おかしいのは施設の方じゃない」
リツコ「MAGIの方よ」
600 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 19:44:14.80 ID:Rh9yZUAO [24/38]
ミサト「ええっ!?」
ミサト「MAGIはスーパーコンピューターよ!そんなことあるわけないわ!」
リツコ「母さん、だから言ったでしょ。彼女にも悩みはあるって。」
ナオコ「なるほどねぇ」
オペレーター「大変です!」
オペレーター「赤木両博士の述べる通りMAGIに異常が…」
ミサト「ええっ?」
オペレーター「…MAGIの基礎システムが何者かによって書き換えられていました!」
キョウコ「道理でさっき自己診断モードでメンテナンスした時には異常が発見できなかったのね~」
冬月「しかし一体誰が…」
一同「…………」じっ
加持「い、いや俺じゃないよ!」
601 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 19:45:49.67 ID:Rh9yZUAO [25/38]
リツコ「冗談よ。」
加持「やめてくれよなぁ」
リツコ「最近うちに入った部外者は…」
もわんもわん
マナ「霧島マナでーす♪」
もわんもわん
一同「アアアアアァァア!!」
602 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 19:51:33.84 ID:Rh9yZUAO [26/38]
リツコ「そうよ。彼女よ。彼女しかいないわ!」
綾波『あの…』
ミサト「あ、レイ大丈夫だった?」
綾波『はい。いまは湖です…』
アスカ『ほーんと最悪よ!裸のまま取り残されるなんてぇ』
綾波『で、さっきの話を聞いたんですが』
ミサト「そういや霧島さんは時田さんの関連会社の社員だったわね」
綾波『その彼女なんですが、最近会社のシステムをコピーして持ち出した上に、消えてしまったらしいんです』
リツコ「ちょっとレイ!何で言わないのよぉ!」
綾波『話そうとしたけど…』
ミサト「聞かなかったのよね、あんたは」
リツコ「ええっ?わたし?わたしのせい?」
603 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 19:56:44.17 ID:Rh9yZUAO [27/38]
ナオコ「とにかくゲンドウくんの措置は適切だったわね。」
ユイ「エヴァシステムまで干渉されたら大変なことになっていたわ。」
キョウコ「ファインプレーですわ~」
ゲンドウ「ふふん」
冬月「何だね、その勝ち誇った面は」
マヤ「しかし、MAGIに偽物の情報を流してどうするつもりだったんでしょうか」
ミサト「混乱させたかったんでしょ。とんだ妨害行為よ。」
リツコ「じゃ、プラグの回収にいくわよ」
ナオコ「………」
ユイ「どうかなさったんですか?」
ナオコ「いえね、何だかこれで終わる気がしなくって……」
604 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 20:01:40.28 ID:Rh9yZUAO [28/38]
アスカ『もう、早く迎えにきてよね。』
アスカ『エコロジー症候群になっちゃうわ!』
シンジ『エコノミーじゃなくて?』
アスカ『そうとも言うわね』
綾波『ラミエルさん、だいじょうぶ?』
◇<ラー!
青葉「ん?」
ミサト「どうしたの?」
青葉「サブコンピューターがハッキングを受けています!侵入者不明!」
ナオコ「!」
605 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 20:06:52.62 ID:Rh9yZUAO [29/38]
日向「くそっ!Cモードで対応!」
青葉「防壁を解凍します!疑似エントリー、展開!」
オペレータ「疑似エントリーを回避されました。」
青葉「逆探まで18秒!」
オペレータ「防壁を展開!…防壁を突破されました!」
オペレーター「疑似エントリーをさらに展開します!」
日向「こりゃあ人間技じゃないぞ…」
リツコ「なんなのよー!」
ナオコ「…きたわね」
リツコ「母さんどうしよう母さん」
キョウコ「ごめんなさい~。私達がちゃんとチェックしなかったからぁ~」
冬月「過信というジレンマ…か」
ゲンドウ「…人格移植と言う点でMAGIも我々と同じ人間だと言うことだな」
アスカ『ちょっと~!いつになったら迎えにきてくれんのよぉ!』
606 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 20:13:34.36 ID:Rh9yZUAO [30/38]
青葉「逆探に成功しました!」
ユイ「で、どこなの?」
青葉「都内のアニメスタジオです。」
ミサト「アニメスタジオ~?」
加持「逆探出来たってことは俺の出番かな?」カチャ
ミサト「ちょ、ちょっとリョウジ!」
加持「んじゃ、ちょっくらいってくるわ」
ミサト「ばかっ!」
リツコ「リョウちゃんが大元を叩くまでどうにか持ちこたえないと…」
日向「疑似エントリー展開…失敗、妨害されました!」
ミサト「メインケーブルを切断。」
オペレータ「だめです、命令を受け付けません!」
ミサト「じゃあもうコンセントごと!」
リツコ「ミサト、電化製品じゃないんだから!黙ってて!」
ミサト「……なんかシャクね」
607 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 20:22:04.57 ID:Rh9yZUAO [31/38]
ナオコ「キョウコちゃん。侵入して来てるウイルスの種類はわかった?」
キョウコ「破壊型のウイルスね~。これはまずいわ~」
ナオコ「なるほどね。MAGIの警備システム上、あらかじめウイルスを仕掛けのは不可能」
ナオコ「だからあらかじめMAGIの基礎システムを書き換えて私達を混乱させている隙にどこかに仕掛けたハッキングウイルスを発動させる。」
ナオコ「もちろん目的は…」
青葉「保安部のメインバンクにアクセスしています。」
青葉「パスワードを走査中、12桁、16桁、D-WORDクリア!」
日向「保安部のメインバンクに侵入されました!」
日向「メインバンクを読んでます、解除できません!」
冬月「奴の目的は、何だ!?」
青葉「メインバスを探っています…このコードは…」
青葉「やばい、MAGIに侵入するつもりです!」
608 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 20:28:06.53 ID:Rh9yZUAO [32/38]
リツコ「カメラ回してる?」
サツキ「か、加持さんに渡されて…」
リツコ「そのまま続けてね」
ミサト「あんたこんな時に流暢な!」
リツコ「こんな時だからよ。向こうは私達を利用したのよ。」
リツコ「だから逆に利用し尽くしてやるのよ。」ニヤリ
リツコ「追加シーンを別途で撮って、これをベースに放映してやるわ」
ミサト「…ただ単に脚本を書く気が無いだけでしょ」
リツコ「MAGIをハッキングする使徒!いいじゃない。いいじゃない。」
609 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 20:48:41.38 ID:Rh9yZUAO [33/38]
マヤ「使徒、さらに侵入、メルキオールに接触しました!」
マヤ「だめです!使徒にのっとられます!」
マヤ「メルキオール、使徒にリプログラムされました!」
アナウンス「人工知能、メルキオールにより、自律自爆が提訴されました。否決、否決、否決、否決。」
サツキ「は、はいカット!」
リツコ「緊迫感があっていいかんじだわ!」
ナオコ「ちょっとリッちゃん!こんな時に何をしてるのよ!」
リツコ「追加シーンの撮影です。さっき即席で脚本を書いたので」
ナオコ「ばか!オペレーターをそっちに割いてどうするのよ!」
リツコ「でも、ドラマの納期がギリギリなのよ。そのまま中断なんてしたら奴らの思い通りじゃない!」
ナオコ「そんなの後でやりなさい!こっちは一時を争うの!」
ナオコ「どうするのよ。MAGIのシステム自体が破壊されれば先週の編集済みの作品もパーになるわ。」
キョウコ「それどころか編集システム自体もパーよ~」
リツコ「でもでも…」
マヤ「大変です!MAGIのシステム消去の承認が始まりました!」
ナオコ「ほら!あんたがボケボケしてるから!」
610 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 20:55:13.61 ID:Rh9yZUAO [34/38]
ナオコ「とにかくロジックモードに変更して。」
マヤ「はい」
冬月「…これでどのくらい持つかね」
青葉「今までのスピードから見て、2時間くらいは。」
ナオコ「…………」
リツコ「………」カキカキ
ナオコ「って何やってるのよ」
リツコ「いや、今のやり取り使えるかなーって」
ナオコ「………話のわからない子供ね」
612 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 21:15:39.21 ID:Rh9yZUAO [35/38]
―ネルフ会議室―
ミサト「新型ウイルス、かぁ」
キョウコ「とにかく、対処を考えないと~」
ナオコ「彼らはMAGIのシステムクリアにかかっているわ」
ゲンドウ「停電の際にウイルスは仕込まれたのだろうな。」
冬月「迂闊だったな」
ユイ「しかもやっかいなことにワクチンを取り込み、『進化』しているのよね」
リツコ「進化するウイルスね」カキカキ
ミサト「……また書いてんの?」
キョウコ「でも確かにこんなふうにウイルス型の使徒がいたら怖いわよね~」
冬月「ふむ。興味深くはあるな。」
ゲンドウ「先程の偽装データを考慮するなら細菌サイズのものが群をつくり浸食」
ユイ「使徒は知能があるわ。電子回路をそのうち形成するかもしれないわね」
ナオコ「あのー…」
リツコ「彼らは常に自分自身を変化させ、いかなる状況にも対処するシステムを模索…するでしょうね」
青葉「そしてMAGIを乗っ取った後」
日向「本部ごとバーン」
マヤ「でもそうなれば解決方法って…」
ナオコ「ちょっと…ドラマの事なんて話し合ってる場合じゃあ…」
ミサト「MAGIごと破棄、物理的消去すればいいんじゃないの?」
一同「なるほど」
ナオコ「…えっ」
613 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 21:39:28.80 ID:Rh9yZUAO [36/38]
ミサト「私、思ったんだけど」
ユイ「なにかしら?」
ミサト「よく今回の件を考えて見ると、問題だったのは外部からMAGIがハッキングされた事、それ事態なんじゃないの?」
ミサト「大元は加持君が叩きに行ってるし。」
リツコ「そう言えば編集データ、バックアップって取ってある?」
マヤ「MAGIとは別接続の編集室のPCにあります」
青葉「そう言えば編集自体もそのPCで出来なくもありませんしね」
ユイ「エヴァの退避も完了したし」
冬月「というか、MAGI自体、必要なのかね」
ナオコ「えっ」
ゲンドウ「スーパーコンピューター。しかし、果たしてそれが今のネルフに必要なのか?」
ナオコ「施設を維持する上で必要かと…」
ヒデアキ「それがそれ程貢献していないんだよ。」
ヒデアキ「それどころか維持費ばかり食っている」
ユイ「電気代もバカにならないしねぇ」
ナオコ「えっ…」
キョウコ「実質エヴァのシステム管理をしてるのって松代MAGI経由のコンピューターですからね~」
ヒデアキ「なんせメモリオーバーだからな。」
キョウコ「各所に配置されてるMAGIの自主運営も出来てますからね~」
冬月「そろそろ議会機能も独自に機能し出している」
冬月「オリジナルのMAGIは、このまま破棄、しても良いのではないか?」
ナオコ「えっ」
ユイ「そうね…私達もそろそろ自分達の意思で動かなければね。」
キョウコ「最早敵は使徒ではなく人間ですからね~」
ヒデアキ「人間自身が決めるべきではないか」
ナオコ「ですが、ですが!」
ゲンドウ「全てのサブコンピューターをMAGIから切り離せ。感染したコンピューターは廃棄。」
ナオコ「ちょっと、ちょっと待って下さい!」
614 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 21:48:09.89 ID:Rh9yZUAO [37/38]
ゲンドウ「弱みがあるから握られる。」
冬月「彼らが狙っているのはMAGIだ。元を立てば厄介な人間とも縁も切れるだろう。」
ナオコ「ですが!まだどうにか望みは…」
ゲンドウ「すまないが、決定事項だ。」
冬月「ナオコ君。君がMAGIを実の娘のように可愛がっていた事は知っている。」
冬月「が、きっとこれは時期なのだよ。我々人間が独自に歩んでいくきっかけ…なのかもしれぬ。」
ナオコ「………」
キョウコ「あら~もうこんな時間~」
ユイ「PTAがあったのすっかり忘れちゃってたわ」
ミサト「じゃ、私達はドラマでも撮りましょう」
リツコ「さっき、いろいろ案を出してもらったから脚本も何とかなりそうだわ。」
リツコ「ネルフの美人科学者バーサス使徒。エヴァなしで使徒に人間が立ち向かう!」
リツコ「まあ、もちろん私がギリギリの所で勝つんだけど」
ミサト「…ほーんと、自分のことだけしか考えてないのね」
ナオコ「……」ポン
冬月「………本当にすまないな」
ナオコ「いえ。仕方ありませんわ。」
リツコ「………」
663 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 11:57:36.71 ID:yJ2sI2AO [2/61]
リツコ「んで、さっきのMAGIが流してた偽動画、とってある?」
青葉「勿論です。一応セキュリティーは万全ですからね。」
日向「ま、今はMAGIと僕ら以外ってことになりますけど」
青葉「しっかし良くできてますよ。使徒は勿論のこと本部をちゃんと再現してある上に綾波レイの模擬体まで。」
日向「CGかなぁ。流石はアニメスタジオだな。」
ミサト「緊急時のシュミレーションを発注したいくらいね」
リツコ「…そう言えばシミがある蛋白壁、あったわよね」
リツコ「よし、あれ持ってきて」
日向「…な、なんででしょう」
664 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 11:58:13.41 ID:yJ2sI2AO [3/61]
リツコ「搬入された蛋白壁に使徒の種が植え付けられてたって設定を示唆するシーンをとるのよ」
青葉「なるほど。関係組織が使徒を動かしてるって伏線も張れますね」
リツコ「とりあえず辻褄を合わせなきゃ。」
ミサト「こういう付け足しだけは巧いのよね」
リツコ「あと青葉くんはコンピューター版の緊急時シュミレーションプログラムを作成して」
青葉「えっと、昔作ったMAGI子機からのハッキング想定プログラムをベースでいいんですか」
リツコ「そうね。それでいいんだけど出来るだけ派手に。ギリギリでこちら側が勝つように。」
ミサト「なんで」
リツコ「一番私が画面映えするじゃない」
ミサト「……」
665 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 11:59:03.98 ID:yJ2sI2AO [4/61]
リツコ「とにかく1時間で仕上げてね」
青葉「いっ、いちじかんですか!?」
リツコ「私なら15分で終わらせる事が出来てよ。」
ミサト「やけにパソコンの事になると張り切るわよね」
日向「パソコンの大先生ですね」
リツコ「フフン」
ミサト「でもそのせいで大学じゃ髪色以外暗いPCオタクって評判で彼氏も出来なかったわよね」
リツコ「いいえ。あの時はデスクトップのイタリアン美男子が彼氏だったわ。」
リツコ「なかなか画面から出てきてくれないのよねー」
ミサト「一生出てこないから安心しなさいよ」
666 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 11:59:43.80 ID:yJ2sI2AO [5/61]
リツコ「そんなことより、ふふふふ。しかし、まさに敵に塩を送られるとはこのことね。」
リツコ「停電の時といい、またもや作品そのものにされるなんて滑稽だわ!」
リツコ「それじゃあ打ち込みの前にシーン撮影するわね。」
サツキ「それじゃあスタート」
青葉「3日前に搬入されたパーツです。ここですね、変質しているのは。」
冬月「第87蛋白壁か。」
ぷう~ん
青葉「拡大するとシミのようなものがありま…うぇえぇぇっ」
冬月「ど、どうしたのかね」
ぷぅ~ん
青葉「オェェェェェ」
667 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 12:00:47.16 ID:yJ2sI2AO [6/61]
日向「だ、大丈夫か、あ…おぇえぇ」
冬月「えっえっ」
ぷぅ~ん
サツキ「は…はいカットォェェェェェ!」
リツコ「プリン液の甘ったるい匂いやらポマードの匂いやら加齢臭やらが混じり合って絶妙な悪臭を放っているのね」
冬月「く、臭いのか?私が?」
ぷぅ~ん
ミサト「…長ったるい説明ありがとオェェェェェ」
668 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 12:01:20.94 ID:yJ2sI2AO [7/61]
MAGI内部
ピッ…ピッピッ
ナオコ「ふふっ。あっちは相変わらずね。」
マヤ「センパイのお母さん…」
ナオコ「あらマヤちゃん。あなたはリッちゃんの手伝いをしなくていいの?」
マヤ「今はサツキさんが変わってくれてますし、まだ私は大丈夫なんです。」
ナオコ「そう」
ナオコ「………」さわっ
マヤ「……いいんですか」
ナオコ「いいのよ。」
マヤ「MAGIは…ネルフで大いに貢献してくれました。」
マヤ「今はみんな、目先の利益しか見えてなくて、MAGIの必要性に…」
ナオコ「必要性なんてもうないのよ。」
669 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 12:01:48.03 ID:yJ2sI2AO [8/61]
マヤ「でも、万が一と言うことが…」
ナオコ「万が一、ね。その時はその時よ。」
ナオコ「彼女は、十分戦ってくれたわ。もう、寿命なのよ。」
マヤ「寿命…ですか」
ナオコ「そうね。死に至る病にかかった。『過信』って言う、病にね。」
ナオコ「で、その原因は私。私が彼女を疑ってあげれば良かった。」
マヤ「でも内部に侵入されたのは私達の責任です!」
ナオコ「いいえ。MAGIの親は私。実はね、ちょっと動作が重いことに気がついていたのよ。」
670 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 12:03:23.04 ID:yJ2sI2AO [9/61]
ナオコ「でも、『最近プログラムをインストールしたせいだ』なんて言う私の見込違い…いや怠慢のせいね。」
ナオコ「彼女を殺したのは私よ。自分の分身、娘も同然のMAGIを殺した。」
マヤ「でも!MAGIはそこにあるのが当たり前で…だから…」
ナオコ「ふふっ。リッちゃんがあなたをパートナーに指名した訳、分かるような気がするわ。」
ピッピッピッ
ナオコ「もういいの。MAGIの役目は終わったのよ。」
ナオコ「あと1時半もすれば彼女はゆっくり眠れる。」
ナオコ「彼女の『入れ物』はドラマ撮影のために置いといてくれるらしいし…いいのよ。もう。」
671 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 12:04:10.09 ID:yJ2sI2AO [10/61]
リツコ「ちょっと青葉くん、全然遅いじゃない」
青葉「プログラミングはMAGIの自動システムに頼ってたんで…俺、本当は専門外なんですよ」カタカタカタカタ
リツコ「全くそれでよくメインオペレーターなんて勤まるわね」
リツコ「もういいわ。マヤー」
ナオコ「ほら、リッちゃんが呼んでるわよ」
マヤ「…し、失礼します。」
ナオコ「いってらっしゃい」
マヤ「………」カタカタカタカタ
リツコ「さすがマヤね。はやいわ。」
リツコ「それじゃあマヤがプログラミングしてるうちに、会話シーン撮っちゃいましょ」
672 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 12:04:54.56 ID:yJ2sI2AO [11/61]
サツキ「はいスタートです!」
リツコ「ほら、ここが純水の境目、酸素の多いところよ。」
マヤ「好みがハッキリしてますね。」
青葉「無菌状態維持のため、オゾンを噴出しているところは汚染されていません。」
ミサト「つまり、酸素に弱い、ってこと?」
リツコ「らしいわね。」
マコト「オゾン注入、濃度、増加しています。」
シゲル「効いてる効いてる。」
冬月「ちょっと待ちたまえ」
サツキ「は、はいカット」
リツコ「…冬月副司令、何か問題でもありました?」
673 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 12:05:21.49 ID:yJ2sI2AO [12/61]
冬月「オゾンが使徒に効くという根拠は?」
リツコ「ですからオゾンが発しているところだけは汚染されずに…」
冬月「という設定だろうに。元学者として、ちとそれは納得いかん。」
ゲンドウ「冬月、大人気ないぞ」
冬月「結構だ。これは学者としてのアイデンティティに関わる問題であってだな…」クドクド
ミサト「学者の悪い癖が出たわね。自分の分野になると周りを考えずに追求するのよね。」
青葉「ドラマなんだからもう少し妥協すれば…」
ヒデアキ「いや、そうはいかんよ」
ミサト「お父さん…」
674 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 12:06:11.90 ID:yJ2sI2AO [13/61]
ヒデアキ「冬月先生、使徒がオゾンに弱い可能性も否定できませんよ。所詮は細菌型の使徒。」クドクド
冬月「しかしだな。相手は使徒だぞ。私は…」クドクド
ゲンドウ「いや、冬月お前は頭が堅すぎるぞ。」
冬月「…何だか今のタイミングで呼び捨てにされると腹が立つぞ」
ミサト「司令まで出て来ちゃ、当分終わりそうもないわね」
リツコ「もう使徒なんかいないんだし、話し合っても不毛な議論も同然なのにね」
青葉「碇副司令が居れば止まりそうなもんなんだけどな…」
第壱中学校
ユイ「………」ぶるっ
キョウコ「あら、ユイさんどうかしました~?」
ユイ「なんだか嫌な感じが…」
675 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 12:06:50.59 ID:yJ2sI2AO [14/61]
キョウコ「それより良かったんですかね~」
ユイ「MAGIのことですか?」
キョウコ「ええ~。財務的に言えば確かにMAGIは必要性がないですけど何だかネルフの一員を失うようで~…」
ユイ「…そうですねぇ。」
ユイ「でもあの人が決断した以上は…」
ミサト「それよりなんか大事なこと忘れてない?」
マヤ「…何でしたっけ」
676 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 12:07:29.36 ID:yJ2sI2AO [15/61]
芦ノ湖・湖上
アスカ「ねえ、いつになったら迎えが来るのよ」
シンジ「さっきから通信送ってるんだけど出ないんだよ」
綾波「MAGIの回線もダメ、サブの回線も使用されちゃってるわ」
アスカ「あーん!もう最悪!」
綾波「プラグ内部の維持システムは当分持つから大丈夫よ。」
アスカ「そう言う問題じゃないわよ。裸なんてイヤじゃない!」
綾波「あら、別に誰が見てる訳じゃないんだから」
アスカ「全国に生乳さらしたアンタはそりゃあ平気だろうけどねー!」
綾波「………」ピキッ
シンジ「ちょっとやめなよ!こういう時こそ二人とも…」
わーわーきゃーきゃー
シンジ「あーもう、早く迎えに来てよォオォオ!」
677 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 12:08:20.22 ID:yJ2sI2AO [16/61]
ネルフ・発令所
わーわーきゃーきゃー
ミサト「こりゃ、当分終わりそうもないわよ」
リツコ「あとは使徒を撃退するシーンだけなんだけど、困ったわね。」
マヤ「そうなんですが…どうもMAGIに比べると重くって…」
リツコ「あとどのくらい掛かりそう?」
マヤ「あと半日は…」
リツコ「納期に間に合わないじゃない!」
マヤ「ええっ」
リツコ「てっきりMAGI基準で考えてたから…」
ミサト「あんたが余裕持って行動しないからよー!」
678 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 12:09:35.73 ID:yJ2sI2AO [17/61]
リツコ「仕方ないから今から書き直すしか…」
ミサト「バカ!」
リツコ「じゃあどうすれば…」
リツコ「………」チラッ
ナオコ「…………」さわさわ
リツコ(またMAGIを撫でてる)
リツコ「………何だかんだ言って未練たらたらなのね。」ムッ
679 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 12:10:20.91 ID:yJ2sI2AO [18/61]
―某・ビル―
キイィ
加持「ここか…」
加持「………スタジオキャラー」
加持「十数年前のアニメで…有名になった所か。」
ガチャ…
マナ「あれっ…なんか向こう、全然応戦してきませんよ!」
アンノ「嘘でしょ?スーパーコンピューターなんだよね。」
加持「応戦してない…って嘘だろ?」
一同 「!?」
加持「ああ、どうも。ネルフから来ました」にこっ
カチャ
アンノ「それ、本物の拳銃?」
加持「もちろん」
681 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 12:12:16.31 ID:yJ2sI2AO [19/61]
マヤ「センパイはいいんですか?」カタカタカタカタ
リツコ「何が」
マヤ「その…MAGIを失うことに対して」
リツコ「借金があるんだから仕方ないでしょ」
マヤ「ほとんどセンパイのせいですけどね」カタカタカタカタ
リツコ「むっ…」
リツコ「ま、確かに第2の母親でもあり、妹みたいなもんだったから。」
リツコ「たまにね、内部に入って遊んだり。」
マヤ「あそんだ?」
リツコ「MAGIにね、犬や猫の気持ちが分かる機械のパソコン版を作って付けたのよ。」
リツコ「とうの昔に壊れちゃったけど。」
マヤ「さすがセンパイ。遊びってレベルじゃないですね。」カタカタカタカタ
682 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 12:22:13.81 ID:yJ2sI2AO [20/61]
リツコ「そんなことないわよ」
リツコ「MAGIにかかる負荷とか、速度とかの要素を機嫌に変換するだけの簡単な装置なのよ。」
ミサト「本当にそういうことだけは得意なんだからね」
リツコ「ま、私が頼りないらしいからまだ完全な管理権限は与えられてないんだけど。」
リツコ「この子がいなきゃ連合軍のネルフ侵攻にも耐えられなかったわ」
マヤ「ネルフ侵攻事件…ですか。確か職員の半数が殺されたって聞きました。」
ミサト「やーな事件だったわ。容赦ってもんを知らないんだから。やつらは」
青葉「降伏した職員を撃ち殺したりね。」
リツコ「所詮は人間の敵は人間よ。」
マヤ「…よく勝てましたね」
ミサト「エヴァよエヴァ。三機揃ってズッコンバッコン。」
リツコ「シンジくんとアスカが揃って覚醒。ミサイル100本持ってきたって敵うわけないわよ。」
青葉「まぁエヴァを起動できたのもMAGIが連合軍のコンピューターに割り込んでデータを偽物に書き換えてくれたお陰ですけど。」
683 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 12:24:21.93 ID:yJ2sI2AO [21/61]
リツコ「でも結果的にサードインパクトは防げたんだし。」
リツコ「サードインパクトを阻止した以上、もうシナリオの続きはないの。」
リツコ「だからもはやスーパーコンピューターは無用の長物」
マヤ「でも作業速度は…」
リツコ「MAGIの予算の半額で超高性能サーバーが買えてよ。維持費もそれほどかからないし。」
リツコ「…それに、もう『破棄する』って決まったのよ。」
リツコ「ユイさんもキョウコさんもいないんだし。時間も方法もないわ。」
マヤ「でも、私にはなんだかMAGIを見捨てるようで!」
リツコ「あなたも科学者になりたいなら感情的な部分を切り捨てるべきね」
ミサト「…あんたが言うか」
リツコ「人間としてはもちろんのこと、科学者としての私も真面目だったつもりよ」
ミサト「まあね。あんたの『ハチャメチャな性格を抜きにすれば』真面目な科学者かもね。」
リツコ「…まだ恨んでるの?」
ミサト「そりゃ上から吊した程度じゃ足りないわよ」
684 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 12:25:06.68 ID:yJ2sI2AO [22/61]
リツコ「…いい機会なのよ」
マヤ「…………」カタカタカタカタ
マヤ「あれ。」
リツコ「どうしたのマヤ。」
マヤ「急に作業速度があがりました…」
リツコ「あら、じゃあそのPCに掛かってた負荷が…」
マヤ「そんな訳はありません。別に作業しているものはありませんし、最初から負荷なんて…」
青葉「…もしかして逆、なんじゃないんすか」
685 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 12:34:40.28 ID:yJ2sI2AO [23/61]
加持「さて、ウイルスの正体を教えて貰いましょうか」チャキ
アンノ「くっ……(モノホンだ!モノホンだ!)」
マナ「死にたくないんでしゃべりますよカントク」
アンノ「…………好きにしろ」
マッキー「なんてクールなこといいつつ、実は大興奮なんですよね」
アンノ「………ふふっ」
加持「………」ギロッ
マッキー「すいませんでした」
加持「さて、教えて貰いましょうか」
アンノ「マナちゃん」
マナ「あ、あたしですか!」
マナ「あ…えー、このウイルスは生物の行動パターンをモデルにしたんです。」
アンノ「使徒がもしウイルス型だったら…と想像して作ったんだ」
加持「…さすがは特撮ファン、ですか。」
加持「とにかく、攻撃を中止してもらいたい」
アンノ「…………無理だ」
加持「なぜ」カチャ
アンノ「いや、意地悪じゃないんだ!ホントに!」
加持「………ではなぜ」
アンノ「生き物を模したウイルスだろう」
マナ「つまりは勝手に行動できるってことなのです。」
加持「ってことは…」
マッキー「…我々にも止めることは不可能です。」
686 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 12:35:31.27 ID:yJ2sI2AO [24/61]
マヤ「逆?」
青葉「何らかの要因がマヤちゃんのPCの性能をあげたとか」
マヤ「まさか!ここに性能をあげる要因なんてMAGIのネットワークに接続するしか…」
リツコ「ちょっと貸して。」カタカタカタカタ
リツコ「…………」
カタカタカタカタ
マヤ「………」
リツコ「まさか……」
リツコ「そんな訳ないわ…」
カタカタカタカタ
687 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 12:40:13.12 ID:yJ2sI2AO [25/61]
マヤ「センパイ、どうかしたんですか?」
青葉「どれどれ」
リツコ「………なんで」
青葉「って、マジかよ!」
マヤ「こんなことって…」
ミサト「ちょっとちょっと、どうしたのよ?」
マヤ「このPCはさっき説明した通り、MAGIとの接続は完全にシャットアウトしてあるんです。」
ミサト「それは知ってるわよ。だからどうしたの。」
リツコ「…そのはずなのに、強制的にMAGIとの接続がオンになってるの。」
688 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 12:41:24.94 ID:yJ2sI2AO [26/61]
ミサト「もしかしてまだ無事なサブにまでウイルスが…」
リツコ「それはないわ。一応簡易だけど基礎プログラムから検査したの。だけどウイルスの痕跡は見られなかった。」
マヤ「それに、今MAGIは攻撃を受けています。」
マヤ「サブへのウイルスの侵入を防ぎながら私のPCに干渉し、かつ自身の機能を利用させるなんて…」
ミサト「…って言うか、何でこんなことになったの?」
リツコ「分からないわ。第一、スーパーコンピューターとは言え強制的にこんな処理が行われるなんて有り得ないのよ。」
ミサト「まさか…MAGI自身が意思をもって行動した…とか?」
リツコ「まさか…有り得ないわ!」
689 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 12:42:29.16 ID:yJ2sI2AO [27/61]
ミサト「でも人格移植OSなんでしょ?もしかしたら何らかの原因によって…とか」
リツコ「素人が適当なこと、言わないでよ。」
ミサト「ムカつくわね。今だけ立場が上だからって偉そうに…」
マヤ「…このウイルスってたしか新型、しかも進化するんですよね。」
リツコ「ええ。ワクチンプログラムを打つたびに…」
マヤ「センパイの台本を読んで思ったんですが、何だかまるで生き物…みたいですよね。」
リツコ「マヤ、あなたはまさか使徒だとでも言いたいの?」
マヤ「そう言うワケじゃないです。」
マヤ「ただ、MAGIを利用して我々を欺いた点や全体的な行動が使徒というより、まるで生物みたいだなって。」
リツコ「生き物の行動を模したウイルス…ねぇ」
690 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 12:53:13.75 ID:yJ2sI2AO [28/61]
ナオコ「可能性はあるわよ」
リツコ「母さん?」
ナオコ「生物の行動パターンを組み込んだウイルス。」
ナオコ「生物学と最新のOS技術を応用すれば出来なくもないわ。」
ナオコ「ただ、そんなこと私達じゃ思いつかないけれども。」
リツコ「ってことはまるで生物のようなウイルスにMAGIが接触したことが原因だと。」
ナオコ「そうね。でもウイルス自体はまだ、MAGIを操作するまでの権限を獲得していないわ。」
マヤ「じゃあ、MAGIが私を助けてくれたってこと…?」
ミサト「しかもMAGIは私達の会話を聞いて…」
リツコ「…まるでヒトのようね。」
ナオコ「そうかも知れないわね。私が示したのは多くの可能性の一つにしか過ぎないけど。」
リツコ「いくら人格移植OS搭載のスーパーコンピューターだからって非科学的よ。」
ナオコ「あら、そんなこと言ったら使徒の存在自体だって一昔前の学者に言わせれば随分と非科学的じゃなくて?」
マヤ「MAGI…」
リツコ「…………」
691 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:16:12.80 ID:yJ2sI2AO [29/61]
プルルルルルルル
ミサト「通信よ。リツコ。」
着信>>加持リョウジ
リツコ「リョウちゃんから?」
リツコ「…もしもし」
加持「ああ、リッちゃんか。今、大元を叩き終わったところだよ。」
マナ「あっさり捕まっちゃいましたね…」
マッキー「本物にはかなわないよ」
マナ「武器の一つもなかったんですか?」
マッキー「まさか。捕まっちゃうし。」
マナ「…………」
692 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:17:02.17 ID:yJ2sI2AO [30/61]
加持「とにかく。なんでリッちゃん達は反撃しないんだい?」
加持「ウイルスの正体がわからないんなら、生物の行動パターンを模したウイルスで、それ故に最早彼らにも…」
リツコ「MAGIの破棄が正式に決定しました。」
加持「破棄…だって?」
マッキー「マジで!?」
マナ「意味ないじゃーないですかぁ!」
リツコ「いい機会なのよ。」
加持「……本当に、そう思うのかい?」
リツコ「………ええ。」
リツコ「もういいのよ。」
693 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:17:34.40 ID:yJ2sI2AO [31/61]
加持「…リッちゃん。俺には大した知識も技術もない。」
加持「だから、俺がMAGIに出来ることはこれくらいしかない。」
加持「だが、君には君にしかできない、君にならできることがあるはずだ。」
リツコ「……。」
加持「君は何だかんだで…MAGIを可愛がっていたじゃないか。」
加持「金の問題如きで彼女を見捨てるのかい?」
リツコ「問題如きって…。」
加持「元々のネルフの財政難は誰の責任でもないが、それを膨らましたのは主に君だろう。」
リツコ「でも、碇司令が…!」
694 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:18:24.17 ID:yJ2sI2AO [32/61]
加持「誰も君に強要はしない。自分で考え、自分で決めろ。自分が今、何をすべきなのか。」
リツコ「…………」
加持「ま、後悔のないようにな。」
リツコ「…………」
ピッ
リツコ「昔っからリョウちゃんは…」
ミサト「なんだって?」
リツコ「まぁね。ミサトには勿体無いくらいの嫁ね。」
ミサト「…嫁は私なんだけど」
マヤ「センパイ…」
リツコ「なぁに、マヤ?」
マヤ「もし、センパイがやるって言うなら、私も協力します。」
マヤ「プログラミングも、終わりましたし」
リツコ「マヤ………」
695 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:19:49.82 ID:yJ2sI2AO [33/61]
マヤ「MAGIが苦しんでるのに…見捨てられないです」
リツコ「………」
ミサト「あー。もう悪かったわよ。」
リツコ「ミサト?」
ミサト「その…軽々しくMAGIを破棄すればなんて言っちゃって。」
ミサト「MAGIはただのコンピューターじゃなくて…心があるのよね」
ミサト「作戦部として正式にウイルスの応戦を要請するわ!」
リツコ「…いいの?」
ミサト「ちょうど今うるさいのは話に夢中だし。」
サツキ「カメラマンは任せてくださいよっ!カッコよく映しますから!」
青葉「編集なら任せてください!使徒の脅威を臨場感たっぷりに表現してみせますから。」
日向「追加シーンだって付き合います。」
リツコ「あんたたち……」
一同(にこっ)
696 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:21:08.75 ID:yJ2sI2AO [34/61]
クルッ
リツコ「母さん。手伝って頂戴。」
ナオコ「リッちゃん……」
ナオコ「了解したわ。サブから援護するわ。」
リツコ「ありがとう。」
ナオコ「それから…MAGIの内部に裏コードを書き込んで置いたわ。」
リツコ「裏コード?」
ナオコ「ま、使えればの話だし入力が大変だけど…アナタなら出来るわよね。」
マヤ「センパイっ!カッコイイです!」
ミサト「いつもこうならどんなに良いことか……」
ミサト「でも、どうするのよ」
リツコ「このウイルスが生物を模しているってことを逆手にとるのよ。」
697 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:22:46.05 ID:yJ2sI2AO [35/61]
リツコ「ちょうどいい台本のネタにもなったわ。」
ミサト「…まだ台本、できあがってなかったの」
リツコ「てへっ☆」
ミサト「…ホントに破綻するわね、こりゃ。」
ミサト「しかし、どう言うことなのよ」
マヤ「進化の促進です。」
ミサト「??」
マヤ「進化の終着地点は自滅、死、そのものです。」
青葉「ならば、進化をこちらで促進させてやればいいわけか。」
リツコ「ま、ウイルスが死の効率的な回避を考えれば、MAGIとの共生を選択するかもしれないわね」
698 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:23:28.47 ID:yJ2sI2AO [36/61]
日向「でも、どうやって?」
リツコ「目標がコンピューターそのものなら、カスパーをウイルスに直結、逆ハックを仕掛けて、自滅促進プログラムを送り込むことができるの。」
ミサト「じゃあ!」
リツコ「ただ…」
マヤ「同時に使徒に対しても防壁を開放することにもなります。」
ナオコ「そこをサブが援護するんだけど…なんせ台数が…」
キョウコ「聞かせてもらいましたわ~」
リツコ「惣流博士!」
ユイ「ふふふふ」
リツコ「碇副司令…」
ミサト「お二人とも、どうして…」
699 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:24:17.16 ID:yJ2sI2AO [37/61]
キョウコ「何だかいてもたってもいられなくて~」
ユイ「PTA、ちょうど休憩時間なのよ。」
キョウコ「ノートPC持ってきて正解だったわ~」
リツコ「でも…」
ユイ「ふふっ。あの人のことなら任せて。予算を貰ってくるのも、司令の仕事なんだから。」
リツコ「………ありがとうございます」
ユイ「いいの。MAGIも立派なネルフの一員、なのよね…。」
リツコ「…行くわよ、マヤ。」
マヤ「はいっ。」
700 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:25:06.60 ID:yJ2sI2AO [38/61]
―MAGI内部―
リツコ「あと30分…行けるかしらね」
マヤ「って、な、何ですか、これ。」
リツコ「開発者の悪戯書きだわ。」
ミサト「って言うか碇のバカヤローって、おばさん…」
リツコ「何だかんだで結局MAGIの破棄に納得行ってなかったんじゃないの」
マヤ「こっちの文字列は…」
マヤ「うわぁ!すごい、裏コードだ!MAGIの裏コードですよ、これ!」
ミサト「さながら、MAGIの裏技大特集、ってわけね。」
マヤ「わぁ~、こんなの見ちゃっていいのかしら…わぁ!びっくり!これなんて、intのCよぉ!」
ミサト「…さっぱりだわ」
マヤ「これなら、意外と早くプログラムできますね、センパイっ!」
リツコ「ありがとう、母さん…確実に間に合うわ。」
701 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:25:46.32 ID:yJ2sI2AO [39/61]
一方第壱中学校
校長「…………でありまして」
カタカタカタカタカタカタカタカタ
ユイ「…………」カタカタカタカタ
キョウコ「…………」カタカタカタカタ
校長「あの…」
キョウコ「あ、お気遣いなく~」
ユイ「お話、続けてくださいな」
校長「はあ…しかし……」
ユイ「…………」カタカタカタカタ
キョウコ「……………」カタカタカタカタ
一同「……………」
702 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:29:28.23 ID:yJ2sI2AO [40/61]
ミサト「しっかしMAGIが…こんなに人間らしかったなんてね」
マヤ「もしかしたら被害がMAGIとサブ一体ですんでるのは…彼女のお陰かもしれませんね」
青葉「司令の判断もナイスだったけど、エヴァにまで行かなかったってのはホントありがたいよ。」
リツコ「科学者の視点からするとコンピューターが意思を持つのはあまり好ましくないんだけど」
リツコ「…レンチ取って。」
ミサト「大学の頃を思い出すわね」
リツコ「…私は思い出したくないけど」
ミサト「あはは…」
リツコ「私が研究室に籠ってる間にアンタとリョウちゃんはデートとセックス三昧だったものね。俗に言う、リア充?」
ミサト「そんな時期もあったわね」
リツコ「一方私はこの年まで彼氏もいない。もう魔法使いならぬ魔法少女よ。」
リツコ「………リア充共[ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー]」
マヤ「センパイ、怖いですよ…」カタカタカタカタ
703 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:30:22.17 ID:yJ2sI2AO [41/61]
リツコ「25番のボード。」
ミサト「ねぇ、少しは教えてよ、MAGIのこと。」
リツコ「長い話よ。その割に面白くない話。あなたにとっては。」
ミサト「むっ。話しなさいよ」
リツコ「っていうか理解できるの?」
ミサト「…なめんじゃないわよ」
リツコ「さっきから良く出てくる…人格移植OSって知ってるわよね」
ミサト「あったりまえじゃない」
ミサト「第7世代の有機コンピュータに個人の人格を移植して思考させるシステム。エヴァの操縦にも使われている技術よね。」
リツコ「MAGIがその第1号らしいわ。母さんが開発した、技術なのよ。」
ミサト「つまりはお母さんの人格を移植したんでしょ?」
リツコ「そう。」
リツコ「言ってみれば、これは、母さんの脳味噌そのものなのよ。」
ミサト「へぇ~」
リツコ「のはずなんだけど…どうも母さんとも違って。」
ミサト「不思議なもんね…」
リツコ「だから私にとっては第2の母であり妹でもあるの。」
704 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:31:07.20 ID:yJ2sI2AO [42/61]
リツコ「もしかしたら…MAGIが活動する事や人と触れ合う『経験』によって独自の思考パターンを手に入れたのかもね」
リツコ「そして、今回のウイルスとの接触で自律行動も可能にした…と。」
ミサト「非科学的じゃなかったの?」
リツコ「ま、ロマンがあってもいいでしょ」
ミサト「…でもやっぱり、お母さんの分身みたいなものでしょ」
リツコ「ま、ベースはそうね」
ミサト「やっぱり…だからMAGIを守りたいって思ったの?」
リツコ「えっ」
ミサト「あんた、MAGIが破棄されるって時から納得したふりしつつも焦ってたの、バレバレよ」
リツコ「…………」
ミサト「ホント、変わらないわね」
705 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:31:47.65 ID:yJ2sI2AO [43/61]
リツコ「いいもん。ドラマじゃ死んでる母さんのこと、あんまり好きじゃないみたいなこと書いたし。」
リツコ「ちなみにむしろ女としては嫌いみたいなこと書いたし。」
リツコ「初代人格移植OSを失うのが嫌なだけだし。」
ミサト「…相変わらず意味不明な意地を張るのね」
ミサト「ていうか、死んでる設定にしてたの」
マヤ「そう言えばキョウコさんとかセンパイのお母さんのセリフ、ないですよね」
ミサト「そういやうちの父親も殺したわよね。」
リツコ「だって使い辛いんだもん」
ミサト「…人の父親を何だと思ってるのよ」
マヤ「ちなみに死因はなんですか?セカンドインパクト?」
リツコ「簡潔に言えばユイさんへの嫉妬が所以の自殺よ。」
マヤ「ってことは、センパイだけじゃなくお母さんまでもが碇司令と…ですか」
リツコ「あら。碇司令は『黙っていれば』結構いけると思うの。」
ミサト「黙ってれば黙っていたで逆に気味が悪いけどね…」
リツコ「そう言う昼メロ要素で主婦のハートをゲットよ」
ミサト「…親不孝もんね」
706 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:32:20.22 ID:yJ2sI2AO [44/61]
リツコ「しかしぶっちゃければ今回のウイルス侵入はありがたいわ」
ミサト「なんで」
リツコ「人の心により近いOSが開発出来るかもしれない。」
リツコ「私としてはウイルスとの共生を希望したいわね。」
ミサト「ホント、都合がいいわね。」
リツコ「使徒と共存するMAGI!燃ゆるわ!」
マヤ「まさに経験は脚本の母…ですね。」
ミサト「これじゃドラマ撮ってるんだかドキュメンタリー撮ってるんだか」
日向「…きたっ!」
日向「バルタザールが乗っ取られました」
リツコ「…ついに来たか」
707 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:32:46.72 ID:yJ2sI2AO [45/61]
アナウンス『人工知能により、オールクリアが決議されました。』
ミサト「始まったの!?」
アナウンス『オールクリアは、三者一致の後、2秒で行われます。』
青葉「バルタザール、さらにカスパーに侵入!」
青葉「なんて速度だ!」
ナオコ「大丈夫。まだ少し余裕はあるわ」カタカタカタカタ
ナオコ「ウォールを最大限まで厚く!他の設備の分も回していいわ!」
青葉「りょ、了解!」
キョウコ「…押されてますね~」カタカタカタカタ
ユイ「大丈夫よ。赤木博士なら。」カタカタカタカタ
アナウンス『システム作動まで、後、20秒。』
ナオコ「…限界か」
ナオコ「頼んだわよリッちゃん」
708 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:33:22.93 ID:yJ2sI2AO [46/61]
ミサト「リツコ!」
リツコ「大丈夫よ」カタカタカタカタ
アナウンス『作動まで、後、15秒。』
ミサト「リツコ急いで!」
アナウンス『作動まで、10秒、』
キョウコ「………」カタカタカタカタ
ユイ「…………」カタカタカタカタ
キョウコ「あとはもうリツコちゃん次第ですね~」カタカタカタカタ
ユイ「ええ。」カタカタカタカタ
一同「……ゴクリ」
リツコ「大丈夫、一秒近く余裕があるわ。」
ミサト「一秒って…」
アナウンス『7秒、6秒、5秒』
リツコ「ゼロやマイナスじゃないのよ。」
709 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:34:14.07 ID:yJ2sI2AO [47/61]
リツコ「マヤ!」
マヤ「行けます!」
ユイ「時間ね」
キョウコ「ええ」
リツコ「押して!」
マヤ・ナオコ・ユイ・キョウコ「………」カタッ
一同「ゴクッ」
ピピピピ……
ピピッ
710 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:34:42.58 ID:yJ2sI2AO [48/61]
アナウンス『人工知能により解除されました』
一同「イヤッタァァァアアアア!」
校長「やりましたな!やりましたな!」
キョウコ「やりました~」
保護者「すごい!」
保護者「ワァァ!」
ミサト「リツコ…」
リツコ「間に合った…」へなへな
マヤ「センパイ…」
リツコ「ううっ…………」
ミサト「なに泣いてんのよ。らしくないわよ」
711 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:35:30.35 ID:yJ2sI2AO [49/61]
リツコ「でもぉ…」
リツコ「…サツキぃ、カットしといてね!」
サツキ「了解です!」
ナオコ「リッちゃん!」
リツコ「かぁさぁぁぁん~!」
ナオコ「よくやったわ、リツコ」
リツコ「あたし、あたし、もっと早く意地張らないで助けてればって…」
リツコ「妹を妬んでた自分がいたのよ…」
ナオコ「子供ね。でも大丈夫よ。データも破損してないし。」
ナオコ「しかし、最後まで残ったのが女の部分なんてちょっと恥ずかしいわね」
マヤ「私はカスパーは女…というよりもなんだか『娘』としての存在を感じます…」
ナオコ「母親でも科学者でもない娘…か。」
ガガガガガガガガ…
ユイ・キョウコ・マヤ・リツコ青葉・日向「あれ、パソコンが…」
Thank-you
l love NERV
712 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:36:07.45 ID:yJ2sI2AO [50/61]
冬月「と、言うわけか。なるほど。しかし都合が良すぎないかね。」
ヒデアキ「ですからそこはドラマなんですからオゾンでも問題は…」
ミサト「まだやってたんですか」
冬月「ああ。大事な議題だからな。」
ゲンドウ「というか…どうしたんだ、赤木…リツコくんの方は。」
リツコ「あ、ウイルス駆除、完了しました」
ゲンドウ「えっ」
リツコ「しかもMAGIはウイルスと接触したため第2世代人格移植としてバージョンアップしました。」
冬月「ど、どう言うことかね」
713 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:36:33.89 ID:yJ2sI2AO [51/61]
リツコ「要はより人間の心に近くなったと…」
ヒデアキ「状況が何がなんだか…」
リツコ「とりあえず、研究対象としての価値は十分あるかと思われますが」
冬月「しかしだな」
ゲンドウ「上層には廃棄と…」
ユイ「それを撤回するのがアナタの役目じゃなくて?」
ゲンドウ「ゆ、ユイ!」
ユイ「今回、私も一枚噛んでるの」
冬月「そうだな。MAGIは研究対象に値するな。」
ミサト「変わり身、早っ」
ユイ「ねっ?あなた?」
ゲンドウ「…予算の確保も司令の責務、か。」
MAGI『Please!』
714 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:36:59.08 ID:yJ2sI2AO [52/61]
冬月「これは本当に…」
ヒデアキ「すごいな」
ゲンドウ「………」
カタカタカタカタ
OK
MAGI『(^∀^)』
マヤ「顔文字…ですよね」
リツコ「最近の子供は発育がいいらしいから」
ミサト「…関係ないとおもうわよ」
715 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:37:31.69 ID:yJ2sI2AO [53/61]
プルルルルルル
リツコ「はいもしもし」
加持「おお、解決したようだな。」
リツコ「お陰様で」
加持「それより…奴さんはどうする?」チラッ
マナ「…」ガクガクブルブル
マッキー「世にも恐ろしい拷問だったよ…」ガクガク
リツコ「じゃ、コッチに連れてきて。」
リツコ「多額の賠償金についてじっくり話し合いたいから」
アンノ「!?」
プープープー
717 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:37:52.69 ID:yJ2sI2AO [54/61]
ミサト「……欲深いのね」
リツコ「シビアと言ってちょうだい」
マヤ「さて、プログラムも出来たことですしこれから使徒がハッキングしてくるシーンですけど…」
ミサト「せっかく落ち着いたってのに…」
サツキ「今日も定時上がりは無理かぁ…」
ユイ「……あらっ。そういえばシンジ達は?」
一同「アアアァァ!」
718 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:38:20.05 ID:yJ2sI2AO [55/61]
シンジ「そ…そろそろ足が…痺れて…」
綾波「同じ姿勢だから仕方ないわ」
アスカ「ああ!漏れちゃう漏れちゃうぅぅ!」
綾波「トイレがないから仕方ないわ」
………カパッ
ミサト「ごっめん。忘れた~」
アスカ「バカ!バカ!バカ!バカミサトオオオォォオオ!!」
ミサト「なーんか今日はリツコとポジション、変わってるのよね…」
719 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:38:47.77 ID:yJ2sI2AO [56/61]
ゲンドウ「ああ!可哀想に!可哀想にシンジ!」ギュッ
シンジ「恥ずかしいから止めてよ」
ゲンドウ「怒っているのか?気づかなかった父さんに怒っているのか?」
シンジ「別に怒ってないよ」
ゲンドウ「そうか。なら今日こそ父さんとご飯を食べに行こう。な?」
シンジ(面倒臭いなぁ…)
リツコ「あら、いけませんわ」
ゲンドウ「………何故だ。」
リツコ「まだ、『ノルマ』が終わっていませんから」
ゲンドウ「ふん。馬鹿らしい。そんなことをする暇など…」
リツコ「MAGI」
ゲンドウ「MAGIの子機で何を…」
720 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:39:25.91 ID:yJ2sI2AO [57/61]
MAGI『了解』
青葉「日本語だぜ…」
日向「進化…早いなぁ」
ガガガガガガガガ
ゲンドウ「えっ」
ガシャン
シンジ「いきなりしゃ、シャッターが!?」
ドンドンドンドン
ゲンドウ「まて!開けろ!開けろ!」
リツコ「ノルマを達成すれば開きますから」
ゲンドウ「嫌だぞ!寂しいぞ!」
リツコ「MAGIが良い話相手になりますわ」
MAGI『よろしく(^∀^)ノ』
ゲンドウ「アア…ドウモ…」
リツコ「じゃあ。」
ゲンドウ「待て!待て!待てェェエエェェェ!」
721 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:40:26.21 ID:yJ2sI2AO [58/61]
リツコ「さて、今日は気分がいいからお姉さんの奢りよ」
一同「わぁい」
ミサト「おばさんの間違いじゃなくって?」
リツコ「やかましいわ」
シンジ「ならハンバーグステーキがいいです。」
アスカ「こどもくさー」
シンジ「う、うるさいなぁ」
綾波「やきにく」
アスカ「…なんか、アンタらしいわね」
マヤ「アスカはー?」
アスカ「…ラーメン」
シンジ「またぁ?」
アスカ「またとはなによ!」
冬月「子供は元気で良いな」
ナオコ「ええ。それが一番ですわ。」
ユイ「ふふっ」
キョウコ「愉快ねぇ~」
ヒデアキ「ああ。愉快だ。」
加持「子供…か」
ヒデアキ「良い薬、紹介するぞ」
ミサト「ちょっとー!お父さん!」
一同「アハハハハハハハ」
ゲンドウ「………ぐっ」
MAGI『(´・ω・`)』
MAGI『あ、あの』
ゲンドウ「なんだ」
MAGI『最短レシピを教えるのでがんばって…下さい』
ゲンドウ「………すまない」
722 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:48:59.41 ID:yJ2sI2AO [59/61]
アスカ「で、今日は一体何があったのよ」
アスカ「MAGIがいきなり元気になったり」
ミサト「ドラマの撮影してたら、ウイルスが侵入してね……」
かくかくしかじか
ミサト「まぁ、ドラマ本編にも使えるし、いいかなって」
ミサト「明日から追加シーン地獄なんだけどね」
アスカ「なるほどね。」
アスカ「でもそれって随分都合が良くない?」
シンジ「なんで。いい話じゃない。結局MAGIが助かったんだから…」
綾波「研究者のエゴイズム、ね。」
アスカ「そう。話を聞いてるとMAGIがマヤを助けたから、MAGIに新しい可能性が見えたから助けたに過ぎないように思えちゃうのよ。」
アスカ「ナオコさんは別としてね。」
ミサト「…そうかもね」
綾波「悪いことだとは思わないの」
アスカ「ただ。端からすると気持ち悪い。」
ミサト「……言い過ぎよ」
シンジ「もしかして放置されたからそんなこと…」
アスカ「ま、いいわ。追加シーンの撮影に私達参加しないし、明日は久々にゆっくり出来るし。」
723 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:55:47.83 ID:yJ2sI2AO [60/61]
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__ | | l// |ノ| / , へ、 │l
>│ ∨|/\ |、 __,/ /. : : . \ | l
> 〉 八: : : .ヽ | / /. : : : : :/`ヽ| l
 ̄ / 〉: : ,≧V≦、<.: : : : : :/ l l
′ /: :〈〈//| |、〉〉. : : : : : :/ / ヽ l
/ |: : | `//| | │: : : : : :/ /| ヽ l
〈 |: : | 〈丿Ll | : : : : :/ /| __ 〉ノ
冫 -|\| |/: : : l / |_,イ ∨
/ |: : | /: : : : :│〈 / 〉
次回予告
再び舞い降りたゼーレの面々。
飛び交うドイツ語
そしてまたもやリツコの無理な注文がネルフに降りかかる
果たして崩壊してゆく物語の行方は
さーてこの次も
見ないとサービスしないわよ
748 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:33:36.87 ID:6qPEo.AO [2/30]
ドイツ・某所
(以下、日本語にてお楽しみ下さい)
ゼーレ03「この間の慰安旅行、楽しかったですな。」
キール「ああ。思い切ってジャパンに決めてよかったな。」
ゼーレ04「しかもまさかエヴァの撮影に出会すとは。」
ゼーレ03「お陰でまたキャメラに映れてしまいましたな!」
キール「ユイくんに貰ったゴーグル、持ち歩いて置いて正解だったな!」
ゼーレ02「あれがなれけば議長はただのお人好しですからな」
一同「HA!HA!HA!HA!」
749 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:35:12.91 ID:6qPEo.AO [3/30]
ゼーレ04「それよりジャパンではエヴァのドラマが人気なのだろう?」
ゼーレ05「ああ。私達は悪役扱いですが。」
キール「それでも碇よりかはマシだろう」
一同「HA!HA!HA!HA!HA!HA!HA!」
ゼーレ02「しかし、ジャパンにいる孫には評判が良くて『おじいちゃん、カッコイイ』、ですぞ!」
一同「OH!」
ゼーレ05「ここは一発、我々メインの話を作らせるべきではないかね」
キール「そうだな。金を出してやってるんだからそれくらいは良いだろう。」
ゼーレ02「タイトルは『ゼーレ、魂の座』なんていかがですかな」
ゼーレ05「ハイカラですな!我々の株も急上昇ですぞ!」
一同「HA!HA!HA!HA!HA!HA!」
…………
……
日本・ネルフ本部
キール「と、言うわけだ」
冬月「……なるほど。」
750 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:36:48.31 ID:6qPEo.AO [4/30]
ナオコ「しかし、スケジュールもきつきつですし…」
ユイ「いつも感謝はしているのですか、一応、こちらにも余裕がなくて…」
キール「そんな水くさいこと言わないでよユイちゃんー」
ユイ「そんなことを言われても議長、やはり事情が…」
キール「碇なら分かるだろう?」
ゲンドウ「大いにわかります。協力しましょう。」
冬月「い、碇!?」
ユイ「あなた……」
アスカ「あの人たちそんな理由で、ユーロから…またわざわざ日本に?」
ミサト「アスカ、聞こえるわよ」
アスカ「大丈夫よ。日本語なんだしぃ。」
ミサト「……議長は日本語も堪能なの、知らないのね」
アスカ「げっ」
752 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:37:41.54 ID:6qPEo.AO [5/30]
リツコ「今回は調子に乗りすぎたシンジ君が愉快に使徒にやられちゃう話を撮る予定だったのにぃ…」
シンジ「…リツコさん、僕、何かしましたか?」
マヤ「でもまだ、相棒の撮影が開始したため第2東映も忙しくてレリエルが出来上がってませんよ。」
リツコ「それならそれでミサトとリョウちゃんの馴れ初めでも…」
加持「は、恥ずかしいから止めてくれよー!」
ミサト「そうよ!誰も興味なんか…」
アスカ「あ、でもちょっとキョーミあるかも!」
綾波「碇くんは興味あるの?」
シンジ「なくはないけど…」
綾波「じゃあ私もある」
リツコ「ほーら。」
ミサト「…ホントにアンタ、この間の件が嘘のようだわね。」
753 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:39:08.04 ID:6qPEo.AO [6/30]
アスカ「しかし、自分達の話を作れなんて無茶言うわよね。」
シンジ「綾波のお父さんの時はJAが居たからなんとかなったけど…」
リツコ「ようやく視聴率が二桁行ったのよ」
マヤ「借金も3/4が返済完了しました」
ミサト「あら、いつの間に。」
マヤ「現在実施中のローンソキャンペーンが好評でここ3日の内にウエハースやおまけのクリアファイル、パンなどの消失が相次ぎ」
マヤ「パンの増産が早くも決定しました」
アスカ「…また練るの?」
リツコ「もちろん」
綾波「コネコネ…」ふらっ
シンジ「あ、綾波!?」
754 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:40:02.54 ID:6qPEo.AO [7/30]
リツコ「もはやエヴァは人気作品よ。私達はもちろんネルフ職員は街を歩くのにも一苦労なの。」
リツコ「だれも興味もないジジイの話で30分も稼ぐわけにはいかないでしょうに…」
ミサト「……アンタ、言葉遣いってのを知ってるのかしら」
リツコ「もうこうなったら仕方ないわね。」
アスカ「…どうするつもりなのよ」
リツコ「とりあえずの精神描写とエヴァの実験シーン!またこれで誤魔化すしかないわね。」キリッ
ミサト「…ごまかし切れてないわよ。」
リツコ「じゃあどうしろってのよ。まさかジジイどもをエヴァに乗せろとでも?」
アスカ「んで、いつの間にか主人公が変わってたりね」
シンジ「えっ!」
綾波「老人が主人公のアニメなんてなかなかないわよ。碇くん。」
シンジ「あ…綾波までぇっ!」
755 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:40:34.04 ID:6qPEo.AO [8/30]
◇<ラーッ
ペンペン「クェッ!(よっ!)」
MAGI『こんにちは~(^∪^)』
ペンペン「クェッ!クックックェッ!?(えっ!何、いきなりどうなってるの!?)」
☆<キシャー!
MAGI『ハッキングを受けた事が原因でこうなっちゃいました。』
ペンペン「クェッ!クックックッ(良くわかんないけど凄いな)」
MAGI『ありがとう。』
◇<ラーッ
MAGI『可愛さならラミエルさんが断然上です!』
◇<ラァ…////
ペンペン「クェッ…(こいつの言葉もわかるのかよ…)」
756 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:41:58.57 ID:6qPEo.AO [9/30]
加持「それより例の条例はどうなったんだい?」
リツコ「さぁ。」
アスカ「…例の条例?」
ミサト「何だかね、第2東京の議会が、アニメや特撮や漫画のサービスシーンに規制を掛けようとしてるのよ」
ゲンドウ「青少年育成の名目でな。もちろんエヴァも目をつけられているよ。」
シンジ「父さん!」
ゲンドウ「この特撮の設定やレイがなんだ…上半身を晒したことがマズイらしい。」
アスカ「ええ!?設定自体も?言論弾圧じゃん!」
ユイ「劇中で嫌がるシンジをエヴァに乗せたりする描写が、児童虐待を誘発させる恐れがある…らしいわ」
アスカ「そんなメチャメチャな…言いがかりじゃないの」
加持「レイのヌードの件も一応本放送では加工してあるし、色々問題にならないように手を回したんだが…」
ミサト「…リツコの思いつき一つに振り回されてたのね」
リツコ「…………」
757 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:42:35.49 ID:6qPEo.AO [10/30]
ゲンドウ「児童虐待だの青少年に悪影響だの児童ポルノだのは表向きの理由だろう。単に我々ネルフの衰退を石川は望んでいるだけだ。」
シンジ「で、父さんそれはどうなるの?」
ゲンドウ「色々手を回したが、可決するようだ。まぁ、そうなれば…」
綾波「…放送中止。並びに責任者の逮捕もあり得るわね」
リツコ「えっ」
ユイ「とにかく、何とかするから、みんなは心配しないように。」
アスカ「何とかって…」
ゲンドウ「それから、ゼーレの面々には間違ってもこの話はするな」
綾波「どうしてですか。」
アスカ「ユイママのお父さんの知り合いでしょ?」
ユイ「ただでさえネルフにたくさんお金を出して貰ってるの。」
ユイ「それに、もう皆さんおじいちゃんでしょ?余計な気を回させたくないの。」
ユイ「私達を信用して?」
アスカ「…そう言うことなら」
シンジ「わかりました。」
758 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:43:29.99 ID:6qPEo.AO [11/30]
リツコ「それより今回の話、どうするかしらねぇ…」
マヤ「いかに尺を稼ぐか…ってことになりそうですね」
委員長・トウジ「こんにちはー」
ケンスケ「ちぃーっす」
リツコ「あら、あなた達…」
シンジ「ひさしぶり!」
トウジ「やあ。元気にしていたかい?」
シンジ「うん。でもびっくりしたよ。まさかわざわざネルフに来てくれるなんて…」
トウジ「いやいや。何日もシンジ君が学校に来ないから心配していたんだ。」
トウジ「元気な顔が見れて安心したよ。」
ケンスケ「うっす。師匠。」
綾波「………あなた誰」
ケンスケ「アイダでぇ~す」
綾波「知ってるわ」
ケンスケ「知ってるんじゃないんすかwwwwwwwwwwww」
綾波「…いやみが通じないのね」
ケンスケ「いやみとかwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwガンギレっすかwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
759 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/05/01(土) 00:44:10.08 ID:6qPEo.AO [12/30]
委員長「アスカさん久しぶり」
アスカ「…久しぶり」
委員長「相変わらず碇くんとは進展なしなのね(笑)」
アスカ「…それがなにか」
委員長「別に」
アスカ「そっちこそ鈴原とお変わりないようで」
委員長「ふふっ♪ラブラブだもんねー☆」
トウジ「ねー☆」
アスカ・リツコ(死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね)
760 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:45:43.18 ID:6qPEo.AO [13/30]
リツコ「そうだ。丁度よかったわ。せっかく来たんだからアナタ達に手伝って貰いましょうか」
委員長「えぇ…。やだぁ…」
トウジ「これから僕らデートなんでぇ…」
リツコ「MAGI」
MAGI『は、はいっ!』
ガシャーン!
トウジ・委員長「!?」
ケンスケ「スゲー!いきなりシャッター降りてきたスゲー!」
委員長「ヤダアアァァァ!ヤダヤダ!」
トウジ「あ、開けてくださいよ!」
リツコ「とりあえずこっちの言うこと聞いてくれれば開くから」
リツコ「たった3、4時間よ。頑張ればの話だけども」
委員長「ヤダヤダ!コレ(ケンスケ)がいちゃ、チューも出来ないじゃない!」
トウジ「一時間おきにしなきゃ僕ら死んじゃうんです!」
MAGI『し、死んじゃうんですか!?』
リツコ「大丈夫よ。死にゃーしないから」
MAGI『そうなんですか…(´・ω・`)』
761 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:46:55.59 ID:6qPEo.AO [14/30]
リツコ「とりあえず劇中の自分になりきって最初の出撃とヤシマ作戦の感想でも書いて頂戴。ドラマで使うから。」
委員長・トウジ「ええ!?」
リツコ「なるべく長めによろしく。内容がそぐわなければ容赦なく没にするから。」
ミサト「…大人げないわよリツコ」
(以下、ドイツ語で会話が行われていますが便宜上日本語でお楽しみ下さい)
キール「あれは何なんだ。碇よ。」
ゲンドウ「何がですか」
ゼーレ02「MAGIだ。この間使徒が侵入したとこちらに報告があったが何があった。」
ゲンドウ「何も。と言うより人以外の使徒などもう存在しないでしょうに。」
ゼーレ05「それはそうだがMAGIに何かあったのは明白だ。」
ゼーレ04「我々への偽証は死に値するぞ」
ゲンドウ「いや、何も…」
MAGI『何もありませんでした。』
ゼーレ一同「……………」
762 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:47:37.98 ID:6qPEo.AO [15/30]
キール「いや、あったよなぁ?碇?」
ゲンドウ「……ありません。」
MAGI『そうです。ありません。』
ゼーレ04「死に値するぞーとか言っちゃったから引き返せないのか?」
ゼーレ03「訂正するから。死に値しないから。碇、正直に…」
MAGI『碇司令は嘘なんかついてません!私は何も、何も、変わってません!』
ゲンドウ「…………」
キール「そうだな。何もなかったんだな。」
キール「不問と言うことでいいな。」
ゼーレ一同「………Ja.(もちろん)」
763 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:48:34.27 ID:6qPEo.AO [16/30]
キール「しかし可愛らしいなぁ。孫に会いたくなってきたよ。」
ゼーレ02「議長も丸くなられましたな」
ゼーレ05「セカンドインパクト時はブイブイ言わせてらっしゃったのに、変わるもんですなぁ」
キール「人は常に変わるものだよ」
ゲンドウ「いや、そんなレベルじゃありませんよ」
冬月「闇医者をやっていた私の元にマシンガンを抱えてやって来ましたからね」
キール「いや、あの時は日本も物騒だったし…」
冬月「いや、あなたの方が余計に物騒でしたよ」
764 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:49:05.82 ID:6qPEo.AO [17/30]
キール「しかしユイくんと碇が結婚するなど夢にも思わなかった。」
ゼーレ05「わざわざ京都にいる碇さんの目を欺くために東京にまで行ってデートをしていたくらいですからな」
ゼーレ04「余計分かりませんよ!」
ゼーレ「HA!HA!HA!HA!」
ユイ「止めてくださいな。恥ずかしいですわ…」
ゲンドウ「…………///」
冬月(碇よ、[ピーーー]。)
765 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/05/01(土) 00:50:01.54 ID:6qPEo.AO [18/30]
>>764訂正です
キール「しかしユイくんと碇が結婚するなど夢にも思わなかった。」
ゼーレ05「わざわざ京都にいる碇さんの目を欺くために東京にまで行ってデートをしていたくらいですからな」
ゼーレ04「余計分かりませんよ!」
ゼーレ「HA!HA!HA!HA!」
ユイ「止めてくださいな。恥ずかしいですわ…」
ゲンドウ「…………///」
冬月(碇よ、死ね。)
766 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:50:59.54 ID:6qPEo.AO [19/30]
マヤ「それじゃあ皆さん。衣装に着替えて下さーい♪」
ゼーレ一同「はーい」
マヤ「えっと、化粧もしますので…」
マヤ「って議長さん以外日本語通じないのよね…」
MAGI『大丈夫ですよ。私が翻訳しますから(^-^)』
マヤ「本当にMAGIはお利口さんね」
綾波「お利口さんだし可愛い……」ナデナデ
MAGI『(*´∀`*)』
◇<ラァァァ…
☆<キシャー
(ラミエルは嫉妬をしているようです)
767 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:52:11.23 ID:6qPEo.AO [20/30]
マヤ「はーい、それじゃあスタートです」
キール「シナリオから少しはなれた事件だな。」
ゲンドウ「しかし、結果は予測範囲内です。修正は利きます。」
ゼーレ「この遭遇戦で、国連海軍は全艦艇の1/3を失ったな。」
ゼーレ「失ったのは、君の国の艦だろう。本来は取るに足らん出来事だ。」
ゼーレ「左様。この程度ですんだのは、またしても幸運だよ。」
マヤ「はいカット!」
マヤ「お疲れさまでーす」
ゼーレ04「彼女は何て言ってるんだい」
MAGI『お疲れさま、だそうですよ』
ゼーレ02「お利口さんだねぇ」
MAGI『私と言うより私をつくってくれた母さんがお利口さんなんです』
キール「ふふっ。ゼーレにもMAGIを一機、欲しいもんだなぁ。」
アスカ「凄いじゃない。ドイツ語の翻訳どころかあんなおどろおどろしい老人と会話までしてるわよ。」
シンジ「あれは特殊メイクだと思うよ」
768 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:52:39.90 ID:6qPEo.AO [21/30]
ゼーレ04「しかし今回は久しぶりに顔出しですな」
ゼーレ02「私なんて真緑に顔を塗られてますが」
ゼーレ03「紫よりは良いぞー」
ゼーレ05「私なんて鼻がTENGUですぞ!」
ゼーレ「HA!HA!HA!HA!HA!HA!HA!」
シンジ「………なんであの人たちあんなに笑ってるの?」
アスカ「ただのジジイのつまらない集会に過ぎないわよ」
769 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:54:04.69 ID:6qPEo.AO [22/30]
マヤ「じゃあ皆さん次のシーン行きますよ」
ゲンドウ「MAGIのレコーダーを調べてくださっても結構です。その事実は記録されておりません。」
ゼーレ「笑わせるな。事実の隠蔽は、君の十八番ではないか!」
ゲンドウ「タイムスケジュールは、死海文書の記述通りに進んでおります。」
キール「まあいい。今回の君の罪と責任は言及しない。だが、君が新たなシナリオを作る必要はない。」
ゲンドウ「分かっております。すべてはゼーレのシナリオ通りに。」
ゼーレ05「……ふふふっ」
ゼーレ一同「HA!HA!HA!HA!HA!HA!HA!」
マヤ「は、はいカットー」
ゲンドウ「……この間も笑ってらっしゃいましたよね」
キール「お前がそんな真剣な顔をしているからだよ」
ゼーレ05「役柄とは言え…やはり…いや、役柄だから余計に…ぶふっ」
ゼーレ02「こんなストイックな会議、したことなかっただろう」
キール「いつもお前の息子自慢から始まり息子自慢で終わる」
ゼーレ05「終いには息子のお迎えの時間だから帰ります…だとか…ふふっ」
ゼーレ02「そんなお前が『ゼーレのシナリオ通りに』…なんぞ臭いセリフを…むふっ」
ユイ「…………///」
シンジ「ねぇ、今度は何を話してるの?」
アスカ「あんたは知らない方がいいわ。」
770 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:55:26.60 ID:6qPEo.AO [23/30]
キール「…しかし、なんだかここまで悪役らしいと清々しさすら覚えるな」
ゼーレ04「赤木博士(リツコ)によれば、本気で人類の浄化を考えている非道の極みらしいですぞ」
キール「人類の浄化(笑)そんなことを主張していた時期があったな」
ゼーレ05「もう孫さえいれば浄化などどうでもいい。」
キール「本当にそうだ。そのようなことをせずとも、もう可愛いくて眺めているだけで浄化される。」
ゼーレ03「この間本気で孫を右目に入れようとしましたが、てんでダメでした。」
ゼーレ一同「HA!HA!HA!HA!」
ゼーレ02「いや、右目どころか補完計画でむしろ孫と一体化して…」
ゼーレ03「冬月や碇とも一体化することになるが良いのかね」
キール「だから人類補完計画を止めたのだったか」
ゼーレ04「しかし、碇とユイくん…本気で納得が行かない」
ゼーレ02「一番納得が行かないのは碇君だろう。」
キール「手塩にかけて育てた娘が得体の知れない男に奪われるのだろう」
ゼーレ03「我々も十分得体の知れない存在ですが」
キール「そうだったな。」
ゼーレ一同「HA!HA!HA!HA!HA!HA!HA!HA!HA!」
771 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:55:57.11 ID:6qPEo.AO [24/30]
綾波「まだ…出番ないんですか」
リツコ「まだね。時間が掛かるわよ」
綾波「そうですか……」
リツコ「そうだMAGI」
MAGI『はい』
リツコ「レイの話相手、してやって。」
MAGI『はい♪』
Σ◇<!?
772 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:56:24.52 ID:6qPEo.AO [25/30]
綾波「こんにちは」
MAGI『こんにちは♪』
綾波「あなた、言葉がわかるのね」
MAGI『はい。まぁこうしてコミュニケーションをとれるようになったのは最近ですが』
MAGI『皆さんの会話や存在はずっと認識していましたよ(´∀`)』
綾波「そうなの…」
アスカ「あ、何やってんのよレイ」
綾波「お喋りしてるの」
アスカ「お喋りって言うか、相手はハンディMAGIに文字を表示してるんだから…」
MAGI『アスカさん。お話できて嬉しいです!』
アスカ「!」
773 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:57:15.95 ID:6qPEo.AO [26/30]
アスカ「ちょ、ちょっと!凄いじゃない。文字の表示が一瞬で…」
MAGI『ええ。赤木博士…リツコお姉さんにスムーズに会話が出来るように改良してもらったんです。』
アスカ「へぇー。」
アスカ「なんか可愛いし、コミュニケーション取れるし」
アスカ「アンタ、ラミエルなんかより凄いじゃない。」
◇<…………
((((◇
774 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:57:51.28 ID:6qPEo.AO [27/30]
MAGI『いえ。ラミエルさんはラミエルさんの良さが…』
綾波「あらっ」
アスカ「どうしたの?」
綾波「ストラップの先のラミエルさんが…」
│
*
*
*
∮
アスカ「あれっ…いない?」
綾波「そんな………」
アスカ「アンタがどっかに落として来たんじゃないの?」
綾波「さっきまでいたの」
アスカ「…………」
綾波「私が構ってあげなかったから…」
綾波「ラミエルさん…ラミエルさんを探さなきゃ」
リツコ「アスカ、レイ。撮影よ!」
綾波「でも…」
リツコ「撮影よ。」
綾波「…………」
775 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:58:18.13 ID:6qPEo.AO [28/30]
リツコ「それじゃあ、エヴァに乗って貰うから」
シンジ「いや、それはいいんですが…」
ミサト「なんでシンジくんが零号機に、レイが初号機に乗らなきゃいけないのよ。」
リツコ「ワンパターンじゃつまんないかなって」
ミサト「………変な所に気を回すわね」
ミサト「起動するの?」
リツコ「大丈夫よ。親戚同士なんだし。」
ミサト「関係あるの?」
リツコ「さぁ」
ミサト「……さぁ、って」
777 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:59:57.11 ID:6qPEo.AO [29/30]
マヤ「パイロット搭乗終了しました。」
ミサト「一応起動するのね」
キョウコ「パーソナルパターンが酷似してますから~」
ミサト「い、いたんですか」
キョウコ「ええ~ずっと~」
リツコ「それじゃあはじめて!」
ミサト「…………」
綾波「山、先がとがっているもの。ラミエルさん。」
綾波「空、青い空。青いもの。ラミエルさん。」
綾波「太陽。一つしかないもの。ラミエルさん。」
綾波「水。気持ちのいいこと。ラミエルさん。」
綾波「ラミエルさん。人が作り出したもの。」
綾波「ラミエルさん。とにかくラミエルさん。」
綾波「ラミエルさんラミエルさんラミエルさんラミエルさんラミエルさんラミエルさんラミエルさん」
ブーブーブーブー!
マヤ「レ、レイの思考ノイズが大変なことに!」
MAGI『レイさん………』
853 名前: ◆RAAAaaAAAU[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:15:02.92 ID:3CqccAAO [1/61]
カエデ「弐号機のデータバンク、終了」
アオイ「ハーモニクス、すべて正常値。」
青葉「パイロット、異常無し。」
アスカ「あったりまえでしょ…」
サツキ「はいカット~」
サツキ「アスカ、お疲れさまー」
アスカ「どうも。疲れるほどの撮影じゃなかったけどね。」
サツキ「最近出番が少なくてごめんね。」
アスカ「別に気にしてないわよ。あったらあったでリツコに振り回されるし…。」
サツキ「後半にはアスカの出番が増えるって赤木博士が。」
アスカ「…とりあえず今から覚悟しとくわ。」
854 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:15:57.31 ID:3CqccAAO [2/61]
アスカ「それよりレイは?」
サツキ「ちょっと撮影が長引いてるみたい。」
アスカ「ふぅん…」
(以下、日本語で(ry)
ゼーレ05「弐号機はやはりフォルムの面では最高だ。」
ゼーレ04「ポルシェ、フェラーリなんかの高級車を思い浮かべさせますな。」
アスカ「弐号機はフォルムだけじゃありませんよ」
ゼーレ一同「……!」
アスカ「えっ…何ですか?」
855 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:16:28.52 ID:3CqccAAO [3/61]
キール「おい、君たち!この娘ドイツ語が話せるぞ!」
ゼーレ02「そりゃあそうですよ。惣流・アスカ・ラングレー…米国国籍のドイツ出身ですから」
ゼーレ05「それより驚きなのは…」
ゼーレ一同「魅惑の赤い娘が私達に話しかけてくれたぞ!」
アスカ「えっ…私は弐号機についての…」
キール「いや、いや、それでも良いのだよ。」
ゼーレ02「若い娘は総じて臭い汚い気持ち悪いと私達を除けるからな…」
ゼーレ05「話しかけても答えてくれることすら滅多にない」
アスカ「そ…それは残念なことで…」
856 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:17:47.98 ID:3CqccAAO [4/61]
ゼーレ04「我々も昔はモテたんだ。」
キール「堀が深い典型的なユーロ顔だったからな。女の子が何もせずとも寄ってきた。」
ゼーレ03「しかしそれも長くは続かない。下がやってくる。」
キール「その果てがこの姿だ。醜いものだよ。」
ゼーレ02「半分特殊メイクのせいでもありますがね」
ゼーレ一同「HA!HA!HA!」
アスカ「………」
ゼーレ05「だからこそ君が話しかけてくれるのは嬉しいし、楽しい。」
ゼーレ04「君にはそんな自覚もなく、些細なことであろうともね。」
857 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:18:23.85 ID:3CqccAAO [5/61]
アスカ「あの…ひとつ聞いてもいいですか」
キール「なにかねお嬢さん」
アスカ「自分よりも優れた人間が出てきたとき…」
アスカ「自分の好きな人間がその優秀な人間に奪われそうになったとき…」
アスカ「皆さんはどう思われますか」
ゼーレ02「そうだな。まぁ、嫉妬はするだろう。」
アスカ「嫉妬………」
もわんもわん
☆<キシャー!
もわんもわん
アスカ(あれは…嫉妬してたんだ…)
アスカ(私は私が一番だと思っていたし、思ってる。)
アスカ(だから私は今まで嫉妬なんて…)
859 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:21:55.28 ID:3CqccAAO [6/61]
キール「まぁ、その上、その人間と比べられでもすれば逃げ出したくもなるな。」
アスカ「………」
ゼーレ05「まあ、だとしてもだ。人は往々にして成長するものだ。」
ゼーレ04「相手を認め、自分も認める。何も心配することはない。」
キール「そうやって我々も大人になってきた。」
アスカ「そう…なんですか」
アスカ「……」
アスカ(あれ、でもラミエルは人間じゃないわよね)
860 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:23:49.90 ID:3CqccAAO [7/61]
キール「しかし、若者に教えを乞われるなぞ初めてだぞ。」
ゼーレ05「議長も成長されたのではありませんかな。」
キール「成長だなんて、やめてくれ」
ゼーレ04「ま、碇相手には良く説教をしたものですが」
キール「あいつは若者ではなく単なる青二才だろう」
ゼーレ一同「HA!HA!HA!HA!HA!HA!HA!HA!HA!HA!」
サツキ「アスカ~、休憩終わりよ!」
アスカ「はぁい!」
アスカ「あ、ありがとうございました。」
キール「何々。礼には及ばんよ。」
ゼーレ05「長老の風格を醸し出していますな」
ゼーレ04「『あーるぴーじー』に出てきそうだな」
ゼーレ03「この年でゲームとはお若いですな」
キール「おいおい。ゴーグルをつけたこの風貌では長老どころか魔王だぞ。」
ゼーレ一同「HA!HA!HA!HA!HA!HA!HA!」
アスカ「…相談相手、間違えちゃったかしら……」
861 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:24:41.84 ID:3CqccAAO [8/61]
マヤ「レイの精神グラフ、安定して来ましたね」
ミサト「一時はどうなることかと思ったけど。ちゃんと接続出来んのね。」
リツコ「ちゃんとカメラ、回してる?」
加持「ああ。もちろんだよ。」
リツコ「どう、レイ?初号機は?」
綾波「…碇君の匂いがする。」
リツコ「シンジ君の匂い…司令はともかくも、とくに体臭はないんだけどねぇ…」
ミサト「そういうことじゃないと思うわよ」
863 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:25:12.87 ID:3CqccAAO [9/61]
リツコ「シンクロ率は、ほぼ零号機のときと変わらないわね。」
マヤ「パーソナルパターンも酷似してますからね。零号機と初号機。」
リツコ「だからこそ、シンクロ可能なのよ。」
リツコ「それじゃあレイ、あがっていいわよ」
マヤ「もう彼女、いませんよ」
リツコ「ええっ」
ミサト「何を急いでるのかしら」
リツコ「困ったわ…まだ撮影が残ってるのに…」
タッタッタッ
綾波「ラミエルさん…」
865 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:26:11.87 ID:3CqccAAO [10/61]
マヤ「ともかく、問題なく動いて良かったですね」
リツコ「ま、数年前にアメリカで行われた相互互換実験が成功したからこそダミープラグは作られてるんだけど」
ミサト「でもさっきは初号機だったから良かったけど次はプロトタイプの零号機よ。」
ミサト「大丈夫なの?」
リツコ「ふふっ」
ミサト「……不安だわ」
866 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:28:26.18 ID:3CqccAAO [11/61]
マヤ「でもこれでドラマでダミープラグ作成の伏線を張れるんじゃないですか?」
リツコ「ダミープラグを搭載した初号機が大暴れ!」
リツコ「果たしてネルフは、シンジは!みたいな話が作れるわね」
ミサト「ダミープラグ…この間温泉の時に応用したシステムよね。アメリカで有名な奴って…」
マヤ「米国や欧州ではパイロットの枯渇問題が深刻化してますからね。」
リツコ「何故かパイロットが豊富な日本には関係のない話だけども。」
ミサト「ふぅ~ん。でも実際、ちゃんと使えばパイロットを傷付けなくて済む人道的な手段じゃないの」
ユイ「まぁ、補助的な役割でなら、うちのエヴァにも搭載させてるんだけどね…」
ヒデアキ「それがそうでもないんだよ。」
キョウコ「南極で何年か前、全面ダミープラグを搭載しての実験が行われたんだけどね~」
ナオコ「それは酷いものだったわ。まるで制御が出来ないのよ。」
キョウコ「限度っていうのを知らないのよ~」
ユイ「まるで怒ったゲンドウさんや冬月先生みたいよね」
冬月・ゲンドウ「………」
868 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:32:01.00 ID:3CqccAAO [12/61]
リツコ「それよりなーんかつまんないわね。盛り上がりに欠けるわ。」
ミサト「そろそろエヴァさえ出しときゃいいって考えはよしたらどうよ」
ミサト「視聴者もテストの光景、いい加減見飽きたんじゃないの。」
リツコ「しかたないじゃない。今回は完全に尺稼ぎなんだし。」
リツコ「一発なんか起きればいいんだけど」
ミサト「ちょっと何物騒なこと言ってるのよ!」
ミサト「エヴァに何かあったらまたアンタ、借金地獄よ!」
リツコ「冗談よぉ~(棒読み)」
ミサト「アンタの場合、冗談が冗談に聞こえないのよ。」
869 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:33:27.30 ID:3CqccAAO [13/61]
マヤ「零号機の書き換え終了しました。」
リツコ「それじゃあ撮影始めるわよ」スパー
加持「リッちゃん…ネルフは禁煙だぞ。」
リツコ「シンジくん、準備出来た?」
シンジ「は…はい」
日向「被験者に若干の緊張はみられますが神経パターンに問題なし。」
リツコ「初めての零号機…ほかのエヴァですもの。無理ないわよ。」
ミサト「……違う理由だと思うわよ」
870 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:36:06.24 ID:3CqccAAO [14/61]
マヤ「因みにセンパイ。初めてだとか言ってますけど…」
マヤ「私がここに入りたてのころにも初号機と零号機の相互互換実験、やってましたよ」
リツコ「あら、そうだったっけ」
ミサト「…こっちまで不安になってきたわよ」
リツコ「あーあーあー余計な茶々入れないでよ。あーあ、これでセリフ部分は取り直しだわ」
ミサト「…もしかしてここでの会話をまるまる使う気だったの?そんなの無理に決まってんじゃないのよ。」
リツコ「あら、OAを見てなくて?度々あってよ」
ミサト「さ、最近忙しいのよ…」
マヤ「『静止した闇の中で』で加持さんと葛城さんがエレベーターで閉じ込められた時の防犯カメラの映像、ほぼ丸々使われてましたよ」
青葉「あとアスカと葛城さんがお風呂に入ってる映像とか」
ミサト「ほ、本気で盗撮映像を全国に流したっての!?」
リツコ「私達は女優よ。24時間演技のことを…」
ミサト「要はアンタがシナリオを書くのが面倒なだけでしょうが」
871 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:38:27.15 ID:3CqccAAO [15/61]
加持「…それよりリッちゃん、後ろにいる方々は?」
ズラッ
ゲンドウ「…………」
諜報部員「………………」
日向(サングラスのおっさんがここまで並ぶともう、なんていうか壮観だな…)
リツコ「ああ、『碇シンジを守り隊』だそうよ。」
リツコ「シンジ君を零号機に乗せるための条件。」
リツコ「やりにくいったらありゃしないわ」
マヤ「圧力をかけに来てるんですかね」
ミサト「いや、完全にリツコを殺しにかかってるわよ」
リツコ「まーいいわ。とりあえずさっさと撮っちゃいましょ」
マヤ「エントリー、スタートしました。」
オペレータ「LCL電化。」
リツコ「どう、シンジ君。零号機のエントリープラグは?」
シンジ「………なんだか、変な気分です。」
マヤ「違和感があるのかしら?」
ゲンドウ「大丈夫か?大丈夫なのかシンジ?」
ミサト「具合が悪くなったら言うのよ。直ぐに止めさせるから!」
シンジ「いえ、ただ」
ミサト「ただ?」
シンジ「あ、綾波の匂いがします…」
リツコ「レイの匂いってなんか臭そうよね」
マヤ「ああ、なんか焼肉の匂いみたいな」
日向「ニンニクの匂いとかもしそうですよね」
ミサト「…散々な言われようね」
872 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:39:05.93 ID:3CqccAAO [16/61]
一方ネルフ内・廊下
綾波「ラミエルさん…」タッタッタッ
ゴツンッ
綾波「…………」
アスカ「いったぁぁぁぁい!!」
綾波「…アスカ?」
アスカ「れ、レイ!アンタ、まだ撮影中だったんじゃないの!?」
綾波「…まだ開きがあるから」
アスカ「そ、そうなの。」
綾波「アスカこそなんでここに?」
綾波「まだ碇くんを煽るシーンが残ってるんじゃないの?」
アスカ「きゅ、休憩よ。LCLのニオイでちょっと気持ち悪くなって。別撮りにしてもらったの。」
綾波「………そう」
873 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:40:36.40 ID:3CqccAAO [17/61]
アスカ「な、なによその目は…」
綾波「アスカ、優しいから」
アスカ「……また嫌味かしら」
綾波「今度はそのままの意味よ」
綾波「ラミエルさん、探してくれてるんでしょ?」
アスカ「べ…べつにアンタの為じゃないんだから」
綾波「今のがいわゆるツンデレのデレなのね」
アスカ「……やめんか」
アスカ「ホントにアンタが可哀想だから探してる訳じゃないのよ」
綾波「そう」
アスカ「自分の為よ。自分の為。」
アスカ「ほら…そろそろ時間でしょ。探しといてやるからさっさと戻りなさいよ」
綾波「…………」
綾波「やっぱり優しいのね」
874 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:41:32.64 ID:3CqccAAO [18/61]
オペレータ「主電源、接続完了。」
オペレータ「各拘束具、問題なし。」
リツコ「了解。では、相互間テスト、セカンドステージへ移行。」
ゲンドウ「………」ジーッ
ミサト「…………」ジーッ
リツコ(「やるな」とでも言いたげな…ものすごい圧ね)
リツコ(この感じ…堪らないわ)ブルッ
綾波「……お待たせしました」
ミサト「あら、レイ。どこいってたの?」
綾波「…………」
リツコ(………役者は揃ったわね)
リツコ(暴走する零号機を眺めるレイ。)
リツコ(良い画だわ良い画だわ良い画だわ)
875 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:42:13.33 ID:3CqccAAO [19/61]
マヤ「ハーモニクス、すべて正常位置。」
リツコ「………いい数値だわ。」
リツコ「これであの計画…遂行出来るわね」ボソッ
マヤ「まさか…センパイ」
リツコ「そのまさか、よ」
マヤ「……この間のエマージェンシーモードのリニューアル型、使うつもりですか?」
マヤ「私はあまり…」
876 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:43:16.05 ID:3CqccAAO [20/61]
マヤ「私はあまり…」
リツコ「感心しないのは分かるわ。」
リツコ「しかし必要なのよ。私達が生きていくためにはね。」
マヤ「先輩を尊敬してますし、自分の仕事はします。でも、納得はできません。」
リツコ「潔癖症はね、辛いわよ。人の間で生きていくのが。汚れた、と感じたとき分かるわ。それが。」
マヤ「…………」
MAGI『…汚れ過ぎです』
877 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:43:48.64 ID:3CqccAAO [21/61]
リツコ「大丈夫よ。そのための改良ですもの。」
リツコ「前回とは違って、上手く暴れてくれるわ。」
マヤ「だけどセンパイが…」
ゲンドウ「…………」ジーッ
諜報部員「……………」ジーッ
リツコ「構わないわ。これも仕事だと思ってやりなさい。」
マヤ「でも…」
リツコ「やりなさい!」
マヤ「……………」
マヤ「はい………」
ポチッ
MAGI『あわわわわわわ…』
MAGI(ど、どうしよう…エヴァのシステムに関しては私の管轄外だし…)
878 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:44:36.23 ID:3CqccAAO [22/61]
シンジ「!?」
うふふふふふふふふふふふ…
シンジ「…何だこれ、頭に入ってくる…直接…何か…」
ラミエルサン…ラミエルサン…
ラミエルサン…ラミエルサン…
ラミエルサン…ラミエルサン…
シンジ「綾波?綾波レイ?」
ラミエルサン…ドコ?
ドコ?ドコ?ドコ?ドコ?ドコ?ドコ?ドコ?ドコ?ドコ?
シンジ「綾波レイ…だよな、この感じ…綾波…違うのか…?」
ミサト「どうしたの!?」
マヤ「…パイロットの神経パルスに異常発生。」
日向「…精神汚染が始まっています!」
879 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:45:49.99 ID:3CqccAAO [23/61]
リツコ「まさか!このプラグ深度ではありえないわ!(棒読み)」
日向「プラグではありません、エヴァからの侵蝕です!」
マヤ「零号機、制御不能!」
零号機「ウオオォオォォォオォォォオオオオオ!!!!!!!!!!!」
リツコ「リョウちゃん、ちゃんと撮ってる?」
ミサト「アンタ、こんな時にまで何言ってんのよ!」
リツコ(もう十分良い画は撮れたし…いい頃合いね)
リツコ「全回路遮断、電源カット!」
マヤ「エヴァ、予備電源に切り替わりました。」
アオイ「依然稼働中。」
ミサト「シンジ君は?」
マコト「回路断線、モニターできません!」
マヤ「だめです、オートエジェクション、作動しません!」
リツコ「……えっ…えっ?」
880 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:47:05.06 ID:3CqccAAO [24/61]
ナオコ「大変だわ!」
ユイ「プラグがエヴァ側に引き込まれていく…!」
リツコ「も、もしかして…シンジ君を取り込むつもりじゃ…」サアァ…
マヤ「センパイ、どうなってるんですか!?」
リツコ「し、知らないわよ!想定の範囲外なんだからぁ!」
マヤ「ええっ!?」
リツコ「ま、まさかこんなことになるなんてぇ…」
リツコ「ど、どうしよう…」
MAGI『とりあえずシンジさんに関しては私が何とかします!』
MAGI『ナオコ博士!松代のMAGIとの同期の許可を!』
ナオコ「りょ、了解よ。」
キョウコ「MAGIちゃん、完璧に意思を持ってるわね~すごいわぁ~」
ヒデアキ「…関心している場合じゃないぞ。」
綾波「碇くん………」
MAGI『零号機さん、割り込み、失礼します!』
ピピピピピピピピピピピピ………
881 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:47:46.17 ID:3CqccAAO [25/61]
零号機「ウオオォオォォォオォォォオオオオオ!!!!!!!!!!!!」
ガンッ!ガンッ!ガンッ!
綾波「………!」ビクッ
ガンッ!ガンッ!ガンッ!
ユイ「危ないわ!」
ゲンドウ「レイ!どけ!どくんだ!」
綾波「……………」
ガンッ!ガンッ!ガンッ!
ユイ「レイ…泣いてる?」
882 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:48:37.83 ID:3CqccAAO [26/61]
パリン!
マヤ「零号機」
ミサト「レイ!」
マヤ「活動停止まで、後10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、0!」
ピー…
マヤ「零号機、活動を停止しました。」
ミサト「パイロットの救出急いで!」
ユイ「もうあの人が行ってるわよ」
ゲンドウ「ウオオォオォォォオォォ!!!シンジィィィィィィィィ!!!!!!!!」タタタタタッ
ゲンドウ「大丈夫か!大丈夫かぁあァアアアアァァァァ!!!!!!!」
ナオコ「…相変わらず仕事が早いわね」
883 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:51:41.29 ID:3CqccAAO [27/61]
一方・廊下
ゼーレ03「ふう…重苦しいメイクも落ち、スッキリしたな。」
キール「いくら何でもファンデーションを6度塗りしては皮膚が呼吸できん。」
ゼーレ02「しかし疲れましたなぁ」
キール「碇のヤツ、こき使いおって…」
ゼーレ03「おや、頼んだのは議長ではありませんでしたかね」
キール「OH!そうだった!」
ゼーレ05「廊下だけに老化ですかな」
ゼーレ一同「HA!HA!HA!HA!HA!HA!」
885 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:52:20.83 ID:3CqccAAO [28/61]
((((((◇
キール「おや…あれは…」
ゼーレ04「綾波レイの携帯に着いていたストラップ…?」
ゼーレ02「しかしなぜ勝手に浮いている?動いている?」
◇<ラー
ゼーレ03「喋ったぞ」
キール「碇からの報告によれば第2東映が作成した使徒ラミエルを模したもの…らしい。」
ゼーレ02「第2東映…侮れませんな」
キール「しかし何やら落ち込んでいる様だな」
886 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:53:09.99 ID:3CqccAAO [29/61]
◇<ラー…
キール「何々。皆が自分とMAGIを比べると」
ゼーレ06「議長、言葉がわかるのですか?」
キール「いたのか」
ゼーレ06「………ずっと」
ゼーレ05「ラー!」
キール「?」
ゼーレ05「ラー!ラー!」
ゼーレ05「さて、私は何と言ったでしょう」
キール「……無茶ではないかね」
ゼーレ04「この流れ、どこかで見ましたぞ」
キール「気のせいだ」
一同「HA!HA!HA!HA!HA!HA!」
◇<……………
888 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:53:33.93 ID:3CqccAAO [30/61]
ミサト「それより」
ミサト「…………」ギロッ
リツコ「えっ?」
ミサト「惚けてもムダよ。また(1スレ目参照)アンタの仕業でしょ?」
リツコ「え…あ…ん…あぁ………」
ミサト「吐け!吐け!吐くのよ!」
ゆっさゆさゆさ
加持「ミ、ミサト。そんなに揺らしちゃリッちゃんが喋れないだろう」
ミサト「むっ………」
リツコ「………ケホッ。これじゃ別のものを吐きそうよ」
889 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:56:17.33 ID:3CqccAAO [31/61]
ミサト「さあ、聞きましょうか」
リツコ「はいはい。やった。やりました。」
ミサト「アンタね!レイとシンジ君が死にそうになったのよ!その開き直った態度は…」
リツコ「違うわ!」
ミサト「何が違うのよ」
MAGI『詳しくは私が説明します』
ナオコ「あら、MAGI。」
MAGI『リツコ博士はエマージェンシーモードで零号機を暴走させたのみ。』
MAGI『しかも改良されていたので電源を抜き、オートエジェクションが作動し…それで終わりでした。』
ミサト「ふぅん…まぁ、MAGIが言うならそうなんでしょうね」
リツコ「信用ないのね…私。」
890 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:58:23.94 ID:3CqccAAO [32/61]
MAGI『しかし…零号機はそれを拒絶。被験者を取り込もうとし、その上レイさんを襲った』
MAGI『多分、リツコ博士が発動させたエマージェンシーモードを起因として零号機が独自にそのような行動に出たのではないかと。』
ミサト「まさか、レイを殺そうとしたの?零号機が…」
ユイ「…と言うよりレイ自身ね」
ユイ「不思議なことにエヴァって言うのは専属パイロットの精神状態がそのまま反映されることがあるの。」
ナオコ「心が繋がっているのよ。」
キョウコ「なんと言っても人造人間…エヴァも人間ですからね~」
マヤ「って言うことは…レイ自身がレイを傷付けようとした?」
リツコ「レイが………ねぇ」
加持「俺はリッちゃんを殴りたがっている様に見えたけどねww」
リツコ「ああ、なんかそれ良いわね。『本当は零号機が殴りたかったのは私ね…』なんてシリアスな感じで。使わせて貰うわ。」
ミサト「………いい根性してるわよねアンタって」
リツコ「ネルフの秘密を抱えた女、司令と不倫していた女…やだ、また私の人気が…」
日向「ちなみに現在赤木博士は人気投票で12位です。」
リツコ「…………」
ミサト「確かにテコ入れは必要そうねー」
891 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:58:59.91 ID:3CqccAAO [33/61]
ミサト「しかし一体、レイに何があったのかしら…」
リツコ「とにかく、今はまだ何も言えないわ。ただ、データをレイに戻して、早急に零号機との追試、シンクロテストが必要ね。」
ミサト「作戦課長として、火急的速やかにお願いするわ。仕事に支障が出ないうちにね。」
リツコ「分かっているわ。葛城三佐。」
ミサト「本当に分かってるの?本業はこっちなんだから。」
リツコ「それじゃあ私は猫にエサをあげに…」
ガシッ
諜報部員「……………」
リツコ「……行っちゃダメ?」
諜報部員「碇司令のご命令ですから」
892 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:00:11.97 ID:3CqccAAO [34/61]
リツコ「や…やだ!嫌よ!私は悪くない!マヤが…そうマヤが勝手に!」
マヤ「えっ…!」
諜報部員「…それでは失礼致します」
ガスッ
リツコ「んは!?」
ズルズルズルズル………
ミサト「30にもなって情けない…」
マヤ「無様ですね」
綾波「…………」
893 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:00:51.42 ID:3CqccAAO [35/61]
キール「なるほど。セカンドに「MAGIの方が優れている」と言われて逃げ出して来てしまったと」
◇<ラー!
ゼーレ02「さっきあの娘が言っていたのはそう言うことだったのか………」
キール「しかしどうしてそんなにMAGIに対抗心を燃やすのだ」
◇<ラー…ラー…
キール「MAGIは自分の気持ちを伝えられるが自分は無理だ」
◇<ラーラーラー
キール「それに自分はネルフの役に立てない…と」
ゼーレ06「深刻な悩みですな。」
◇<ラー
キール「もう自分なんか綾波レイの元にいる必要はなくなった」
ゼーレ02「…果たして、それはどうかな?」
◇<ラー…?
894 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:02:00.75 ID:3CqccAAO [36/61]
キール「先程報告を受けたが綾波レイの精神状態に乱れが出ていたそうだ」
◇<…………
ゼーレ05「推測の域を出ないが…その影響か零号機が綾波レイを傷付けようとしたらしい。」
キール「彼女は自分を責めているんじゃないのかね。君が居なくなったことに対して。」
綾波(ラミエルさんが私のせいで居なくなった…)
綾波(その上、碇君を傷つけてしまった…)
綾波(……………)
綾波(最低だわ)
895 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:02:39.81 ID:3CqccAAO [37/61]
◇<ラー………
キール「君は自分がMAGIより劣っているから必要でないと言ったな。」
キール「だが考えてみろ。君が居なくなっただけでこれ程悩み、苦しむ人間がいるんだ。」
ゼーレ02「君はもう、アイデンティティーを獲得…二つとない個体なのだよ。」
◇<ラー
キール「そうだ、それでいいんだ。」
◇<ラー!
キール「そうだ。君はここにいて良いのだ。」
◇<ラー!
897 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:04:55.97 ID:3CqccAAO [38/61]
ゼーレ04「セカンドも心配していた。戻った方が良いぞ。」
◇<ラー
◇<ラー!
キール「そうか。それは良かった。礼には及ばない。」
◇<ラー
◇ )))))))
ゼーレ02「流石は議長。元エンジェルブリーダーなだけはありますな」
キール「止めたまえよ。そんな大層なものではない。」
ゼーレ05「オリジナルもこれくらい可愛いらしければ良かったのだが」
キール「所詮は使徒、敵だからな。」
898 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:06:23.17 ID:3CqccAAO [39/61]
シンジ「はっ!」
TV「無理よ、MAGIを切り捨てることは、本部の破棄と同義なのよ。」
TV「では、作戦部から正式に要請するわ。」
TV「拒否します。技術部が解決すべき問題です。」
TV「なに意地張ってんのよ!」
TV「私のミスから始まったことなのよ。」
TV「あなたは昔っからそう。一人で全部抱え込んで、他人を当てにしないのね。」
シンジ「嫌だな…またこの天井だ」
シンジ「…5年前を思い出すな」
TV「そのプログラム、間に合うんでしょうね。CASPERまで侵されたら、終わりなのよ」
TV「約束は守るわ。」
シンジ「そうか……今日は水曜日だったんだ」
899 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:07:07.31 ID:3CqccAAO [40/61]
ネルフ・留置室
リツコ「……これで二度目ね」
リツコ「一度目は何で入れられたのか忘れたけど」
シュパッ
ゲンドウ「……………」
リツコ「…碇司令」
ゲンドウ「エヴァの私的利用、無断でのシステム改変、パイロットへの過失致傷」
ゲンドウ「これらはすべて犯罪行為だ。」
ゲンドウ「何か言いたいことがあるか」
900 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:08:38.66 ID:3CqccAAO [41/61]
リツコ「…怒ってます?」
ゲンドウ「……なぜシンジを傷つけた」
リツコ「いや、別に私はシンジ君を傷つけようとした訳じゃ…」
ゲンドウ「今一度問う。なぜだ。」
リツコ「盛り上がりが欲しくて仕方がなかったから。それに毎回毎回私がシナリオ書いて…
リツコ「それでさえも大変なのにシナリオ変更だとかイレギュラーな事態が多すぎます。」
ゲンドウ「番組を盛り上げるためにシンジをこんな目に会わせたと」
リツコ「必要な犠牲ですわ!第一、司令はのんべんだらりと眺めているか悪役演じているかだけでしょ。」
リツコ「皆も文句が多すぎるのよ。毎回本業でもないのに脚本を書いてる身にもなってよ。」
リツコ「少し日常会話だとかをこっそり撮って追加シーンに使うくらい別にいいじゃない。リアリティも出るし!」
ゲンドウ「…エヴァの外装修理代に新たな治療費は…どうするつもりだ。」
リツコ「私はきちんと仕事をしつつシナリオを…こんなんじゃ精神的に…」
ゲンドウ「…君には失望した」
902 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:09:37.88 ID:3CqccAAO [42/61]
リツコ「失望!?最初っから期待も望みも持たなかったくせに!私には何も!何も!何も…」
ゲンドウ「君の仕事は評価する。脚本を書くことも大変だろう。」
ゲンドウ「………私や冬月はどうなっても構わない。」
ゲンドウ「エヴァの修理代もネルフが最終的に持つ。」
ゲンドウ「が、子供達をこんな目に合わせることだけは止してくれ。」
リツコ「………でも」
ゲンドウ「子供達がドラマの為に傷付くなら速攻中止。そのためにネルフが解体すると言うならそれでも良い。」
リツコ「…………」
ゲンドウ「今回は不問にしておく。」
ゲンドウ「大人の事情に子供達を巻き込んでいることを忘れるな。赤木博士。」
シュパッ
リツコ「………」
リツコ「…どうしたらいいの…母さん…」
903 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:10:05.59 ID:3CqccAAO [43/61]
ゲンドウ「あと一時間もしたら解放して良い。」
諜報部員「はっ」
諜報部員「それから碇司令…」
ゲンドウ「何だ」
諜報部員「ご子息が目を覚まされたと」
ゲンドウ「!」
904 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:10:35.92 ID:3CqccAAO [44/61]
アスカ「ラミエルー!ラミエルー!」
アスカ「全くどこに…」
◇<…………
アスカ「わぁ!?」
アスカ「って…何よ…いきなり脅かさないでよ!」
◇<…………
アスカ「ん…あぁ………」
アスカ「…悪かったわね」
◇<………
905 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:11:13.18 ID:3CqccAAO [45/61]
アスカ「アンタはアンタ。MAGIはMAGI。比べるもんじゃないわよね。」
アスカ「何つうかほら、レイの寂しそうな顔を見てると…こっちまで暗くなるって言うか」
◇<…………
アスカ「……あ、謝ってるんだから何とか言いなさいよ」
◇<ラー
スリスリ
906 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:12:01.49 ID:3CqccAAO [46/61]
アスカ「………許してくれるの?」
◇<ラー♪
アスカ「全く…この私に謝らせるなんて、アンタもいっちょまえね。」
キール「良かったな。」
ゼーレ05「一件落着、ですな」
キール「それでは帰るか。」
ゼーレ04「明日も仕事…なぞ国連も我々をこき使いますな」
キール「サードインパクト失敗以降、我々の立場も危ういからな。仕方あるまい。」
ゼーレ03「ま、碇と一つになるよりかはマシですが」
ゼーレ一同「HA!HA!HA!HA!HA!HA!」
907 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:13:02.47 ID:3CqccAAO [47/61]
綾波「…………」タタッ
アスカ「あ、レイ。」
◇<ラー
綾波「ラミエルさん…!」
◇<ラー!
綾波「ごめんなさい……」ぎゅっ
◇<ラー…
綾波「アスカ、ずっとラミエルさんのこと探してくれていたの?」
アスカ「べ、別に。」
綾波「………ありがとう」にこっ
アスカ「………///」
アスカ「でもそんな血相抱えてこなくっても…」
綾波「そうだわ」
アスカ「何よいきなり。」
綾波「碇くんが…」
ガラッ
アスカ「シンジ!シンジ!ちょっと大丈夫なの!?」
綾波「碇くん………」
908 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:13:31.71 ID:3CqccAAO [48/61]
シンジ「……………」もくもく
TV「リツコ、急いで!」
TV「自爆装置作動まで、10秒」
TV「大丈夫、1秒近く余裕があるわ」
アスカ「……ってアンタ何みてんのよ」
シンジ「あっ、アスカに綾波。」
綾波「エヴァ…?」
シンジ「うん。今丁度やってたんだけど意外と面白くって…」
アスカ「もおぉ~!心配しちゃったじゃないのよ!」
アスカ「元気じゃない!」
シンジ「いや、若干肋骨の辺りが…」
綾波「…………」ほっ
909 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:15:14.58 ID:3CqccAAO [49/61]
アスカ「しかし、意外とクオリティ高いわね。これ。」
シンジ「うん。僕たちの行動とか会話を切り貼りしてるだけだと思ってたんだけど…」
綾波「夢中になるわね」
アスカ「やるじゃんリツコ。」
◇<ラー
シンジ「ラミエルも心配してくれてありがとう」
◇<ラー////
910 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:15:43.30 ID:3CqccAAO [50/61]
ガラッ
ゲンドウ「シンジ!!シンジ!シンジ!」はぁはぁ
シンジ「父さん………」
アスカ(折角見てたのにうるさいのが入ってきちゃったわね)
綾波(…ええ。)
ゲンドウ「良かった…本当に心配したんだぞ…」
シンジ「やだなぁ。大袈裟だよ父さん」
ゲンドウ「…………シンジ!」
綾波・アスカ(まさか…!)
ゲンドウ「……………」ギュッ
シンジ「℃¥$¢£%#&*!?」
アスカ「あいったぁ~…」
綾波「……しかもいつもより強めなのね」
ユイ「もう…あの人ったら…」
911 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:16:53.27 ID:3CqccAAO [51/61]
アスカ「しっかし、ゼーレの人たち、普通に気の良いおじさん達だったわね。」
アスカ「あの人達がかつて世界を動かしてたなんて…信じらんないわ」
ゲンドウ「『今』は、な。昔は彼らも尖っていたよ。」
ユイ「ふふふ。計画が遅れただけで軍隊送って来たりね。」
アスカ「……………」
マヤ「あ、レイ。ここにいたの。」
綾波「………はい」
マヤ「とりあえず赤木センパイが反省部屋から出てきたから、零号機の再起動テストと撮影の続き、やるからね。」
アスカ「随分早くなったものよね。昔はトラブルがあってから再起動テストまで1週間は掛かってたのに。」
ナオコ「技術進歩の面では遅いくらいよ。5年もあれば本格的に量産出来ても良いはずなのに。」
ナオコ「全く…今回の件といい、帰ったらあの娘に良く言い聞かせなきゃね。」
912 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:17:30.97 ID:3CqccAAO [52/61]
マヤ「今回はじゃーん♪リリス(着ぐるみ)とロンギヌスの槍(材質:プラスチック)を作ってみました。」
リツコ「そんなの作ってるからレリエルの製作が遅れるのよ」
マヤ「いたんですか」
リツコ「ええ。ついさっきから」
アスカ「このリリス、ぷにぷにしてて気持ち良いわね…」
綾波「…………」ぷにぷに
◇<ラー ぷにぷに
マヤ「えー、レイには零号機の着ぐるみをきて、リリスのお腹に槍をサクッと。」
綾波「サクッと。やっちゃうのね。」
マヤ「もちろんリリスの中に入って貰うのは…」
一同「…………」ジッ
913 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:20:08.89 ID:3CqccAAO [53/61]
リツコ「えっ」
リツコ「あ、あ、あ、アタシ?」
ミサト「まぁ妥当だわね。」
冬月「今回の損害を考えれば…」
ゲンドウ「足りないくらいだ」
リツコ「そんな…」
リツコ「やだっ!嫌よ!いやぁ!」
アスカ「強制的に乗せられたシンジとレイの身にもなってみなさいよ。」
リツコ「それとこれとは…」
ゲンドウ「関係ないとは言わせん」パチン
諜報部員「…………」ズラッ
リツコ「え…あ………」
諜報部員「失礼致します赤木博士」
リツコ「い………」
リツコ「イヤァァアアァァァアアアァァアア!!!!!!!!!!!!!!」
914 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:20:46.34 ID:3CqccAAO [54/61]
ネルフ・体育館
ミサト「かつてのドグマをここまで再現するなんてすごいわ」
加持「流石は第2東映だな。」
冬月「うむ。信頼しているぞ。」
マヤ「そんな…照れます…///」
リリス(リツコ)「ちょ、ちょっと何で本気で張り付けてんのよ!」ジタバタ
マヤ「センパイに逃げられちゃ困るからです。」
リリス(リツコ)「あの鋭い奴でお腹さされるんでしょ?いやよ…何かあったら…」
マヤ「そのためにお腹のぷにぷにを再現したんです。多分大丈夫ですよ」
リリス(リツコ)「た…多分って…」
915 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:22:27.11 ID:3CqccAAO [55/61]
リリス(リツコ)「もしかしてマヤ、おこってる?」
マヤ「はい♪」
リリス(リツコ)「………」
マヤ「零号機、準備完了した?」
零号機(綾波)「しました。」シュチャッ
アスカ「こう見ると縮小版とは言えどもロンギヌスの槍ってデカイのね」
青葉「本物は想像絶する大きさだよ。編集室兼倉庫だったドグマを開けなきゃならないし…」
マヤ「機器の障害もよく起こりますしね。」
アスカ「大変なのね」
青葉「第2発令所に引っ越しさ。あそこ、椅子が硬くて嫌なんだよなぁ…」
日向「仕方ないだろ。サードインパクト失敗以降、順番で各支部が保管することになってるんだから。」
916 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:22:55.04 ID:3CqccAAO [56/61]
マヤ「それじゃあレイ!撮影開始よ!」
零号機(綾波)「はい」
零号機(綾波)「…………」グサッ
リリス(リツコ)「ひいっ!?」
零号機(綾波)「あ、指定位置から外れたわ。もう一回」グサッ
グサッグサッグサッグサッグサッグサッグサッグサッグサッグサッグサッグサッ
零号機(綾波)「また外れたわ。おかしいわね。」
リリス(リツコ)「やだぁ!ヤダ!離して!離して!」
グサッ
アスカ「もしかしてレイ…微妙に起こってる?」
あっそれグサッあよいしょグサッ
917 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:29:27.51 ID:3CqccAAO [57/61]
アスカ「……そういやなんか忘れてる気がするわね」
ミサト「………」
ミサト「あっ」
ヒカリ「もう…我慢できないよトウジ」
トウジ「僕もだよ…ヒカリ…」
ヒカリ「んっ……」
ぶちゅー
ケンスケ「……もう帰りたいんすけど」
918 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:38:20.46 ID:3CqccAAO [58/61]
! ヽ 、 , ,,
| ヽ\ , , '.'
! `、 \ , ´, ' ..'
| `、 \ , ´ , ' .'
! `、 \ , ´ , ' .'
l `、 K´ , ' .'
| `、 | '. , ' .' ラー(次回予告)
|.____`、!.∧ / .'
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_. ‐ ´ __.. -‐ ネ レ´-‐f=ニ´_ ` ‐ .._
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¬‐- ̄ ..__ , ' ィ´ | `、'. ` ‐ ニ _._
 ̄` 冖¬ーxィ ´ .! ヽ_____......................... ニ-
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ネルフに襲いかかる「マンネリ」「視聴率低下」
未だに完成しないレリエル。
またもやリツコに降りかかる試練。
加持とミサト過去。
そして遂にシンジとアスカが…
さーてこの次も
ラー♪ラー♪
967 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 14:18:17.52 ID:oopXvoAO [2/32]
ミサト宅
ミサト・リツコ「…ぐがぁぁああぁあ」
シンジ「まだ二人…寝てるんだ」
加持「おはようシンジくん」
シンジ「おはようございます。」
シンジ「なんか…ここ数日泊めて貰っちゃってなんかすいません」
加持「あはは。司令と副司令…それから研究者の皆さんはゼーレから呼び出しくらってるからな。」
加持「それより朝ごはん、ハムエッグとベーコンエッグどっちがいいかい?」
シンジ「えっと…じゃあベーコンエッグで……」
加持「よし。じゃあベーコンを冷蔵庫から出してくれるかい?」
シンジ「は、はい!」
968 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 14:18:48.74 ID:oopXvoAO [3/32]
アスカ「ううっ寒いわね…」
シンジ「おはようアスカ」
アスカ「そっか…今日はあの日かぁ…」
説明しよう!
セカンドインパクト以降、日本は一年中夏。
しかし現在人工気候調整システムの実験が第三新東京にて行われ、三ヶ月に一度冬日が訪れる。
ちなみにMAGIが何らかの形で関わっているらしいがシステムの詳しい内容に関しては
ネルフと第三新東京市議会のトップシークレットなのである!
加持「…という訳なんだ」
アスカ「やけに良い声で誰に向けてしゃべってるんですか、加持さん」
969 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 14:19:17.06 ID:oopXvoAO [4/32]
アスカ「しっかし今日は久しぶりに学校ね。」
シンジ「勉強…どこまで進んじゃってるんだろうなぁ…」
アスカ「あら、そんなことで悩んでるの?」
シンジ「そりゃ大学出てる人間にとっちゃ大した問題じゃないだろうけど」
綾波「じゃあ私が教えてあげる」
シンジ・アスカ「!?」
アスカ「い、いたの?」
綾波「ええ。おはよう」
シンジ・アスカ「お…おはよう」
970 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 14:20:14.12 ID:oopXvoAO [5/32]
ガラッ
ミサト・リツコ「ふわぁぁああああ…」
アスカ「シンクロ率、100%ね」
ミサト「ふぁ…昨日飲みすぎちゃったわ」
リツコ「ホントよ。終いにはビールで東京タワー作ってたもの。」
加持「しっかし驚いたよ。急にリッちゃんが夜、訪ねて来るから…」
リツコ「…あっ、すっかり忘れてた。」
ミサト「何よ」
リツコ「いえね、大事な話があって二人の家に来たんだけども…飲んでたらすっかり……」
アスカ「呆れた…」
綾波「赤木博士のダメっぷりは今に始まったことじゃないわ」
971 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 14:22:53.20 ID:oopXvoAO [6/32]
ミサト「で、話って何よ」
リツコ「残念なお知らせがいくつかあります」
ミサト「………いつか聞いたわねその言い回し」
リツコ「1つ。今日を含めて2日で全ての撮影を終えなければいけないこと」
ミサト「……いつものことじゃない」
アスカ「それもどうかと思うけどね…」
リツコ「2つ。先週放映された第拾参話、昨日放映された第拾四話の視聴率が発表されました。」
加持「いくつ…なんだい?」
リツコ「第拾参話の方は3.4%」
ミサト「ぶふっ…折角アンタの活躍回だったのに残念ね」
アスカ「未来のダーリンは見てくれてたのかしらー?」
リツコ「…うるさい。後で覚えておきなさいよ」
綾波「で、拾四話は?」
リツコ「………きゅうパー」
ミサト「9%?案外良い数字じゃないのよ」
綾波「碇くんが身体を張っただけはあるわね」
シンジ「そんなことないよ」てれっ
972 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 14:32:16.70 ID:oopXvoAO [7/32]
リツコ「……違うわ」
アスカ「何が違うの?」
リツコ「その……だから………」
加持「まさか…」
綾波「……0.9%?」
リツコ「…そのまさか、よ」
一同「………」
綾波「聞いたこと、ないわ。ドラマでそんな数字。」
アスカ「…ダメね。ゴールデンタイムみたいなもんなのに0.9%なんて多分もう打ち切りよ…」
ミサト「ゴルァァアアアアァァァァァアアアアリツコォオオオオオォォォォオオオオオ!!」
ミサト「あんたがちゃんとやらないからっ!!!!!!」
リツコ「あ、あたしのせい?」
加持「ま、適当に普段の会話と業務を繋ぎ合わせただけじゃ仕方ないよな……」
973 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 14:34:30.45 ID:oopXvoAO [8/32]
シンジ「正直僕、使徒侵入以降は何を撮ってたんだかさっぱり分かりませんでしたよ。」
リツコ「だって最近はトラブルで…脚本が……」
リツコ「でもほ、ほら奇跡の価値は…の時はちゃんと書いてたじゃない?」
ミサト「んじゃ、この先は脚本、出来上がってるんでしょうね」
リツコ「第拾六話~第拾八話までは完璧よ。ミサト風に言えばパーペキってヤツね。」
ミサト「ん?…今回は拾伍話のハズだけど」
リツコ「それも…まぁ大体は。」
綾波「大体…?」
リツコ「ん…あぁ…まぁ…」
アスカ「何よその妙な濁し方は」
974 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 14:35:06.27 ID:oopXvoAO [9/32]
リツコ「……残念なお知らせ3つ目」
リツコ「使徒がまだ納入されていません」
一同「ええええええぇぇぇぇエエエ!?」
ミサト「何で?第2東映はどんだけ忙しいの?」
リツコ「ええ…使徒自体は出来上がっています。」
アスカ「じゃあなんで」
シンジ「もしかしてリツコさん…お金…払ってないんじゃ…」
リツコ「ご名答。」
ミサト「ご名答じゃあないわよォオオオオオォォォォオオオオオ!!!!!!!」
975 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 14:38:03.68 ID:oopXvoAO [10/32]
リツコ「やだ、そんなに怒らないでよ~」
アスカ「呆れたわ…第2東映に貯まってたツケ、払ってないから納入して貰えないなんて…」
リツコ「本当はローンソからのお金はこっちに充てるつもりだったんだけど…何せ零号機が」
説明しよう!
エヴァはちょっと傷がついただけで小さな国が傾くレベルの修理代を必要とするのだ!
前回リッちゃんがエマージェンシーモードを起動させたおかげで零号機が暴走。
零号機の修理代+実験場の修理代が必要となった!
その額、ローンソからの権利料をもってしても足りない程である!
リツコ「加持くん説明ありがとう」
加持「…こんな台詞を書いてる暇があったら脚本を書くべきだよリッちゃん」ジュウッ
シンジ「加持さん!目玉焼き焦げてますよ!」
加持「おおっと……」
リツコ「とりあえず今から上層組織に予算の増額を申請している最中よ」
アスカ「ゼーレも災難ね」
シンジ「それで父さん達、ユーロまで行ってるのか…」
ミサト「全く、自分の始末くらい自分でしなさいよね」
リツコ「いつかするわよ。いつか。」
976 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 14:38:45.07 ID:oopXvoAO [11/32]
ミサト「…ダメだわこいつ」
リツコ「そして残念なお知らせ4つ目」
リツコ「来週にもテレビアニメ・ドラマに置ける表現規制に関する法案が可決されます」
ミサト「まさか…第2東京は正気なの?」
リツコ「まぁ漫画と映画などの媒体はセーフ。規制がかかるのはテレビのみ…らしいわね」
アスカ「要はちょぴりでもエッチなシーンを流しちゃいけないーってことでしょ?」
リツコ「そう。サービスシーンが流せなくなる。ま、可決されても施行は先だけどね。」
ミサト「だけど確実に風当たりが強くなるじゃないの」
加持「明らかにネルフへの嫌がらせ、だな。…と、シンジくん。ベーコンが焼けたら皿に乗せてくれ」
シンジ「はい。」
リツコ「しっかしアンタんとこも奇妙な家庭ね。男の方が家事、出来るなんて。」
ミサト「加持だけにね」ぷはっ
加持「朝からビールかよ…」
ミサト「いや、一回撮影でやったんだけどさぁ、朝ビールって意外といいものね。」
アスカ「……もはやミサトはただのオッサンね」
977 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 14:39:10.62 ID:oopXvoAO [12/32]
リツコ「と言うことで今回はどのシーンをどんな風に撮るかをちゃんと明示するわ」
シンジ「なんかちゃんとしたドラマの現場みたいですね」
リツコ「これ一応…全国で流れてるドラマの現場なのよ。」
リツコ「アスカの曲も、とりあえずオリコンチャートにランクインしたし?」
アスカ「っつうかいつの間に、んなもん出してたのよっ…!!!!!」
リツコ「この間のMステでも流れたのよー」
ポチッ
『恋のeins・zwei・drei~』
アスカ「イヤァァアアァァァアアアァァアア!!!!!!」
978 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 14:39:52.96 ID:oopXvoAO [13/32]
リツコ「あなたの人気って意外とすごいのよ。プロマイドに写真集などなど…とりあえず財政回復に貢献してくれてるわ。」
アスカ「写真集?プロマイド?そんな撮影した覚えなんか…」
リツコ「もちろん、既存の画像を使ったりMAGIの想定システムで写真をg(ry」
アスカ「と…盗撮魔!!!!!!!!」
ミサト「一歩間違えれば犯罪者よ。アンタ。」
リツコ「まぁそれ以上にレイの人気がもの凄いんだけど。」
綾波「私の…ですか」
リツコ「そうよ。エヴァと言えば綾波レイ。綾波レイと言えばエヴァってくらいに。」
アスカ「ま、私は第八話からだし多少の差は仕方ないわね」
リツコ「人気投票じゃダブルスコアで差、つけられるわよ」
アスカ「ダブル…スコア?」
アスカ「えっ…えっ?」
リツコ「という訳で今回はレイにコレ、歌ってもらうから。」
綾波「私…ですか。」
リツコ「タイトルは『Apostle』英語で使徒、って意味よ」
ミサト「『恋のeins・zwei・drei』よりはマシだわねww」
アスカ「…やかましい」
979 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 14:41:04.15 ID:oopXvoAO [14/32]
リツコ「毎週土曜の午前0時半枠。丁度、声優のラジオの後ね。」
アスカ「ちょっと、勝手に決めないでよ!」
リツコ「仕方ないじゃない!テレビ第2東京サイドからの申し出なんだから。」
リツコ「宣伝の一貫よ。それにアンタ達、ほとんどメディアに出ようとしないじゃない」
リツコ「こんなに取材依頼が溜まってるのに…」カタカタカタカタ
MAGI『雑誌、テレビ、ネット…占めて100件を越えてます(^∀^;)』
アスカ「嫌よ。撮影以外のプライベートな時間まで仕事したくないし。」
綾波「そうね。それに元々、人前で喋るの苦手だもの。」
シンジ「僕らは別に芸能人になりたい訳じゃありませんし…」
リツコ「向上心のない子達ね…年齢偽ってアイドルデビューを目論む三十路もいるっていうのに」
ミサト「…まだ29よ。」
リツコ「あと前々から言ってるけどリョウちゃんの人気も相当なものよ。」
ミサト「まぁ、顔だけはいいから」
加持「だ…だけって……」
980 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 14:41:59.67 ID:oopXvoAO [15/32]
リツコ「とりあえずスイカがすごく送られてくるの」
ミサト「そうそう。自分達宛に送られてきた品物は持ち帰ることになってるから大変なのよー。重くって。」
シンジ「でもスイカって…」
リツコ「とりあえずDVDの限定版に『密着加持リョウジ24時』っていう特典映像を付けたのよ」
ミサト「まーた盗撮か……」
アスカ「妙なゴロの良さがカンに障るわねー」
リツコ「それが大好評!もう女性層に大ウケだったってワケ。」
リツコ「その中で、リョウちゃんがスイカを食べる所が映っててね。それはそれは男らしい!素敵!の嵐。」
アスカ「もしかして…そんな理由で?」
リツコ「そんな理由で、よ。」
加持「俺は別にそんなスイカが好きな訳じゃあないんだが…。」
ミサト「でもまぁ、リョウジはこう…劇中では中々ミステリアスな雰囲気を醸し出してるわよね。」
ミサト「現実知ったら幻滅されるだろうけど」
981 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 14:43:59.97 ID:oopXvoAO [16/32]
アスカ「ミサトはやっぱりビール?」
ミサト「そうね。それとリョウジのファンからの脅迫状。それからペンペンにレトルトカレーと生魚。」
ペンペン「クエェェ……(もう飽きた……)」
リツコ「私はコーヒーか猫の置物か。それしかないから飲んでるだけで、実はそんなにコーヒー、好きじゃあないんだけどもね…。」
アスカ「ふぅ~ん。レイは?」
綾波「サプリメントとか栄養ドリンクとか…。」
アスカ「…余程貧弱に映ってるのね」
綾波「あとは…洋服とか下着とかテレビとか暖房器具とか…」
綾波「碇くん家にお世話になってるから必要ないんだけど…」
アスカ「そーいやドラマじゃ小汚いアパートに住んでるんだったっけ」
ミサト「っつうか現実とドラマ、ちょっち混同させ過ぎじゃーないの?」
982 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 14:45:19.17 ID:oopXvoAO [17/32]
シンジ「まあ、僕達ですら芝居なんだかそうじゃないんだか良く分からなくなりますけど」
アスカ「で、シンジあんたはどうなのよ」
シンジ「僕は…カッターの刃とか、コスプレグッズとか」
アスカ「極度のアンチと極度のファン…随分な差があるのね。」
シンジ「そう言うアスカは何を貰ってるんだよ」
アスカ「私は……」
キョウコ「ソーセージに可愛いワンピースよね~」
アスカ「ま……ママ!」
キョウコ「ただいまぁ~」
ユイ「大丈夫ですか?赤木博士…」
ナオコ「だ…大丈夫よ…歳かしらね…」ハアハァ
983 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 14:47:33.21 ID:oopXvoAO [18/32]
アスカ「か…帰ってきたの…」
キョウコ「あのワンピース、可愛いかったのにアスカはいらないって~…」
アスカ「だ、だってダサいじゃない…デザインが思いっきりセカンドインパクト前だし…」
キョウコ「それに送られてきたドイツソーセージには手をつけないし~」
アスカ「だ…っだって…絶対ソーセージなんか送ってくるってことは……」
キョウコ「?」
アスカ「とにかく、フカヒレラーメンとかサンドイッチとか劇中に出てきたもん送ってくれりゃーいいのに…」
キョウコ「だめよアスカ~。頂く身なのにわがままいっちゃ~」
アスカ「でもそ…ソーセージよママ……」
キョウコ「さっきからアスカは何を気にしてるんだか~」
アスカ「………///」
ユイ「ま…まぁアスカちゃんの気持ちはわかるけども…」
リツコ「思春期ね」ニヤニヤ
ミサト「ええ」ニヤニヤ
984 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 14:48:34.04 ID:oopXvoAO [19/32]
ゲンドウ「…げほっごへっうひゅっ」ドサッ
ユイ「あら、あなた荷物運びご苦労様」
ユイ「そんなに急いで来ることはなかったですのに…」
ゲンドウ「何を言う。一分、一秒、コンマ一秒でもシンジと過ごしたい。」
ゲンドウ「いいか、現在48である私の寿命はせいぜい30年だろう。30年しか、たった30年しかシンジを見守れない。そう思うと神を恨みたくもなる。」
ゲンドウ「いや、もう寧ろ私が神になってしまいたいくらいだ」
アスカ「……危険思想の持ち主ね」
シンジ「恥ずかしいからやめてよ…父さん…」
985 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 14:49:36.65 ID:oopXvoAO [20/32]
ゲンドウ「それにこのドラマで悪い父親を演じていると、どうにもシンジが今まで以上に可愛く見えてしまう」
ゲンドウ「だからこそ、この一瞬一瞬をだな…」
ゲンドウ「それよりシンジ!土産だぞ。」
シンジ「ヴァーム……クーヘン?」
ゲンドウ「すまないな。バームクーヘンしか持ってこれなかった。肉類は検疫に引っ掛かってしまって……」
アスカ「アンタのお父さんも相変らずね。…劇中の司令にも半分分けてやりたいくらいだわ。」
シンジ「……そしたら丁度よくなるのかなぁ」
986 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 14:51:18.57 ID:oopXvoAO [21/32]
リツコ「とりあえず今日撮影する分を発表するわ。とりあえず繋ぎの話だけど、どうにか数字は取れるように考えたから」
ミサト「崖っぷちだってことをようやく理解したようね。」
リツコ「まずはリョウちゃんがマルドゥックを偵察するシーン。自然体でいいわ。」
加持「もう足を洗ったんだけどな…」
リツコ「それからアスカが洞木さんからの紹介で知らない男の子とデートするシーン」
アスカ「……そんな尻軽じゃないわよ私」
リツコ「それからレイが主婦っぽさをアピールするシーン。」
綾波「しゅ…しゅふ?」
リツコ「バカなオタクはね。処女で、まぁまぁ可愛くて、大人しくて、家事のできるミサトとは正反対のタイプにほいほい釣られるのよ」
ミサト「悪かったわね。既婚で可愛くなくてずぼらな女で。」
リツコ「それとシンジ君と司令がユイさんの墓参りをするシーン。」
リツコ「普段はベタベタ引っ付いてるから分からないけど、劇中ではほとんど接触がないのよね」
リツコ「だからそろそろ決定的な要素を見せて…伏線を張った方が良いと思ったのよ」
冬月「…意外と真面目に考えているんだな」
987 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 14:56:03.33 ID:oopXvoAO [22/32]
ゲンドウ「しかし生きている人間の墓参りとは奇妙なものだな。」
シンジ「そもそもどうして劇中の母さんは死んだんですか?」
リツコ「そんな物語の根幹なんて後で考えればいいのよ」
リツコ「伏線はばらまくだけばらまいときゃいいの。回収出来なきゃ出来ない時よ。」
ミサト「必ずどっかがあんたはこう…無計画なのよね」
リツコ「それだけじゃ尺は埋まらないから今回は恋愛要素も盛り込むわ」
リツコ「まずは加持両名の馴れ初め」
加持「ええ!?」
ミサト「はああぁあ!?」
リツコ「だって皆ロクな恋愛してないんですもの」
アスカ「確かに言えてるわね…」
リツコ「私だってプロじゃないんだからモデルがないことには始まらないわ」
ミサト「だからっていってそんな…」
リツコ「大丈夫よ~上手く脚色しといてあげるから」
ミサト「そう言う問題じゃないのよ…」
ミサト「リョウジのファンと思われる人間から色々届いてるの」
ミサト「これ以上…その…結婚を示唆させるような事をしたら私、刺されるかも…」
リツコ「なーに生娘みたいなこといってんのよ」
リツコ「こんなにこのマンションをドラマで使ってるのにも関わらず、住所とか、ましてや二人が結婚してるなんてバレてないんだから大丈夫。」
アスカ「ネルフのセキュリティはムダに凄いわよね」
シンジ「僕が学校で友達とケンカしたことを黙ってたのに父さんが知ってたときは驚いたよ…」
綾波「私も、一昨日ジャムパンを学校の帰りに買って食べたの」
綾波「そしたら家に帰った途端『はしたない』って司令に怒られて……」
アスカ「セキュリティっていうより、最早ストーカーね」
988 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 14:58:40.08 ID:oopXvoAO [23/32]
リツコ「その後何だかんだあってリョウちゃんがスパイだと気付いたミサトがドグマにあるリリスを見つける」
ミサト「リリスは?本物は南極なのよ。」
加持「それに今から、あのちらかったドグマを片付けるのかい?」
リツコ「そこはアレよ。合成でなんとかするわ。」
リツコ「出来るわよねMAGI、青葉台くん?」
青葉「青葉です。」
青葉「……また徹夜かぁ」
MAGI『なんか…すいません…』
リツコ「と、言うわけで準備して頂戴」
シンジ「どこへ行くんですか?」
リツコ「楽しい楽しい第三新東京市ツアーよ」
一同「…………」
989 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 15:00:04.05 ID:oopXvoAO [24/32]
とりあえず一旦ここまで。
次スレ立ててきます…
990 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 15:15:20.36 ID:oopXvoAO [25/32]
次スレはこちらになります。
ゲンドウ「何故だか、ネルフは財政難だ」【第四話】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1273990400/
993 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 15:34:36.58 ID:oopXvoAO [26/32]
―第拾五話撮影開始―
ブルルルルルル…
バンッ
アスカ「ふぅ…キツキツだったわ…」
綾波「機材を全部乗せようとするから…」
リツコ「これからのネルフの目標は、『一円に笑うものは一円に泣く』」
マヤ「節約する節約するって前にも言ってましたけど…」
リツコ「『今度こそ』頑張ってみせるわ。」
ミサト「今度こそ今度こそって言う人間ほど信用できないのよね」
リツコ「………」
加持「節約は良いことなんだが…この寒さ、どうにかならないのかい?」ブルッ
ヒュオオォォオオオオオォォォ…
加持「いやはや…こんな日に半袖とは…」
リツコ「仕方ないじゃない。こればっかりはネルフの意思でどうにかなる問題じゃないのよ」
ユイ「政府からのゴリ押しでね…」
ゲンドウ「生態系を回復させると言う名目だが、今更掻き回すだけだ。」
ゲンドウ「ネルフは大金を貪っていると言うが、冬日を導入することなど、最早意味などないというのだ。」
ゲンドウ「お陰でこんなに寒いと言うのに子供達が半袖で登校しなければならない!」
アスカ「まぁ…冬日の為だけに長袖を作るのも勿体無いしね。」
シンジ(本当は学ランがあるんだけどアスカと綾波の手前着れないんだよな…)
995 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 15:46:06.07 ID:oopXvoAO [27/32]
アスカ「しっかしここ、殺風景な場所ね~」
綾波「廃屋以外何もない」
マヤ「まぁ、建前だけの会社って設定ですからね。」
管理人「数年前は…選挙事務所だったんだよ」
一同「!?」
管理人「おや、驚かせちまったかい?」
アスカ「だ…誰?」
青葉「えー、今回のロケ場所の管理人です。」
管理人「どうも。いや、あんた達が来てくれて嬉しいよ。第三新東京のヒーローだからね。」
シンジ「そ…そんなことありませんよ…」
管理人「いやいや。地球を救って、今度は寂れていた第三新東京を救ってくれた。」
管理人「この土地をもてあましていたんだ。使ってくれるなんて光栄の極みだね。」
猫「ニャー」
アスカ「あら、猫だわ」
管理人「ああ。野良だよ。居着いちまったんだ。」
猫「ニャー♪」スリスリ
アスカ・ミサト「か…可愛い…///」
猫「ニャ」
綾波「本当に可愛い…」
◇<………
綾波「……ラミエルさんの方が可愛いけれど」
◇<ラー
996 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 16:02:59.49 ID:oopXvoAO [28/32]
ミサト「そういやここ。京都ってことになってるのよね。」
加持「…何かちょっとむなしいな」
冬月「京都…か。永らく行ってないな。」
ゲンドウ「昔はお互い京都弁で罵りあったものだ。」
ユイ「懐かしいわね…大学生時代を思い出すわ」
マヤ「でも困りましたね。こんな時に限って冬日なんて」
リツコ「どうにかするわよ。セミの鳴き声なんかは、効果音を入れればいいし。」
リツコ「リョウちゃんが鳥肌を立てたりしなきゃ平気よ。」
加持「む…無茶な事言うなよ。こんなくそ寒いのに…」
ヒュオオォォオオオオオォォォ…
リツコ「俳優は顔に汗をかかないらしいから大丈夫よ」
ミサト「研究者とは思えないほどめちゃくちゃな理論ね」
997 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 16:06:33.72 ID:oopXvoAO [29/32]
リツコ(ね…猫……だわ)ハァハァ
リツコ「………」
猫「………」
リツコ「ニャー」
猫「………」
猫「キシャー!」
リツコ「!?」
998 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 16:09:12.52 ID:oopXvoAO [30/32]
管理人「あの…」
リツコ「どうされました?」
管理人「頼みがあるんだ。」
リツコ「…借り賃の増額以外なら」
管理人「そんな野暮ったいことは言わないよ。」
管理人「ただ」
リツコ「ただ…」
管理人「少しで良いから出しては貰えないかい?」
マヤ「しゅ…出演ですか」
管理人「近所に自慢したいんだよ。しがないババアのささやかな願いだ。頼むよ」
マヤ「どうします…センパイ」
リツコ「わかったわ。今すぐ脚本を修正するわ。」
管理人「本当か!」
リツコ「………ただ。」
リツコ「借り賃、ちょっと負けて貰えません?」
999 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 16:19:51.05 ID:oopXvoAO [31/32]
マヤ「それじゃあスタートです」
加持「16年前、ここで何が始まったんだ…?」
………カチャ
加持「!?」
管理人「………私だ」
加持「ああ…アンタか」
マヤ(鳥肌、立ってません)
リツコ(あら、すごいわね。)
ミサト(器用なタイプなのよ。)
管理人「シャ…シャ…シャノ…」ガクガク
マヤ「カットー!」
管理人「す…すまない。緊張と寒さで上手く声が…」
ミサト(リツコ、こんな時に素人を参加させるなんて何を考えてるのよ)
リツコ(だって…貸し賃割り引いてくれるって言うし)
ミサト(管理人だってリョウジだって身体…持たないわよ?)
加持「ちょ…ちょっとなんか暖房器具とか…ないのかい?」ガクガク
リツコ「ないわ」
ミサト「………はぁ」
1000 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 16:28:19.99 ID:oopXvoAO [32/32]
テイク7
一同「………」イライラ
ミサト「……テイク7よ。」
リツコ「だ、誰の責任でもないわよ」
ミサト「まぁ敢えてあげるならアンタなんだけども」
リツコ「………空気が淀んできたわね」
マヤ「じゃ、じゃあスタートです!」
加持「………あんたか」
管理人「シャノンバイオ。外資系のケミカル会社。9年前からここにあるが、9年前からこの姿のままだ。」
猫1「ニャー」イライラ
猫2「………ニャ」イライラ
管理人「マルドゥック機関と繋がる108の企業のうち、106がダミーだったよ。」
猫3「ニャー…」イライライライラ
加持「ここが107個目、と言うわけか。」
管理人「この会社の登記簿…」
猫1「キシャー!」
猫2「キニャァァァァァアアアア!」
猫3「シャアアアアァァァァ!!!!!」
リツコ「え…え…もしかして…私に…怒ってる?」
猫「シャアアアア!」
リツコ「イヤァァアアァァァアアアァァアア!!!!!」
マヤ「か……カット…」
続きます
マヤ「アスカ、支度できた?」
アスカ「できたわよ」
アスカ「…………」ズーン
シンジ「これは…」
ミサト「なんていうか…」
リツコ「そ、そうね。丸くて可愛いわよ。」
アスカ「か、可愛い?」パアア
リツコ「ん……ああ……」
リツコ「ごめんなさい」
アスカ「………」
アスカ「……あはっ」
32 名前: ◆RaAAAAaAAU[] 投稿日:2010/03/24(水) 17:36:37.91 ID:6hEoUwAO [4/15]
リツコ「弐号機の支度もできてるわ。」
アスカ「やだ…なによこれ!」
リツコ「耐熱・耐圧・耐核防護服、昔使った局地戦用のD型装備(着ぐるみ)よ。」
ミサト「これがD型装備?全然違うっていうか…」
アスカ「……ずんぐりむっくりじゃない」
マヤ「耐熱用のプラグスーツとD型装備を再現して作ったんですけどちょっと設計ミスしちゃいました」
綾波「プラグスーツの膨らむ機能はただの失敗の副産物だったのね」
マヤ「調整の必要が出来ちゃいましたからね♪」
アスカ「やだぁ……」
アスカ「絶対やだ!出たくない!」
アスカ「こんなカッコ、全国に晒されるなんてぇ…」
リツコ「あら、でもやりたいって…」
アスカ「あんた達が私をハメたからでしょ!」
アスカ「ぜぇーったいイヤ!」
綾波「………じゃ、私が乗るわ」
アスカ「えっ」
36 名前: ◆RaAAAAaAAU[] 投稿日:2010/03/24(水) 17:39:35.33 ID:6hEoUwAO [5/15]
綾波「あなたがやらないなら私がやる」
ゲンドウ「レイ!」
綾波「いいんです。私が……」
ゲンドウ「ダメだダメだ。それならば私が乗る!」
綾波「司令……」
ユイ「ダメよ!あなたになにかあったら……」
ユイ「いいわ。私がやりましょう」
冬月「いかん!それはいかんぞユイくん!」
冬月「ユイ君に何かあれば私は死ぬ!それなら私が……」
リツコ「いけませんわ副司令!私が!」
マヤ「ダメですセンパイ!私が」
加持「ダメだよマヤちゃん俺が」
ミサト「私が!」
日向「俺が!」
青葉「え、じゃ俺が」
ナオコ「じゃあ私が」
シンジ「僕が!」
ゲンドウ「ダメだ!シンジ!」
シンジ「でも父さん!」
ゲンドウ「私がやる」
シンジ「ダメだよ!まだ傷…良くなってないんでしょ?」
ゲンドウ「しかし親としてだな」
シンジ「僕も息子として……」
ゲンドウ「乗る!」
シンジ「乗るよ」
ゲンドウ「赤木くん、私を乗せろ!」
シンジ「リツコさん!僕を乗せてください!」
アスカ「………」
アスカ「あー!もうわかったわよ!私がやるわ……」
ゲンドウ・シンジ「どうぞどうぞ」
アスカ「………あっ」
37 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/24(水) 17:42:38.00 ID:6hEoUwAO [6/15]
リツコ「ネルフに帰ったら、追加の撮影でまたプラグスーツ着てもらうから」
アスカ「バカバカバカバカ」
―ルネッサンス・外―
マヤ「はーい初号機と弐号機入りまーす」
グツグツグツグツグツグツグツグツ
アスカ「…………」
アスカ「なによこれ」
支配人「底なしマグマ御御風呂でございます。普段は閉鎖しておりますがね」
アスカ「へ…閉鎖?」
支配人「私がここへ来る前の御御話なのですがとある御御客様が御溺れられたとか、られなかったとか……」
アスカ「えっ!?」
リツコ「大丈夫よアスカ」
マヤ「万が一の時は私達が何とかするから」
アスカ「その手に持ってるのは何よ」
リツコ「N2爆雷。1/2000モデルのやつね。」
マヤ「ラミエルにつけた粒子ビーム弱力化の技術を応用したんですよ」
アスカ「……何で」
リツコ「あら?失敗した時の後始末に決まってるじゃない。」
マヤ「関係書類はもう出来てます。」
アスカ「どう言うこと?」
リツコ「アスカごと処理するのよ」
38 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/24(水) 17:43:52.36 ID:6hEoUwAO [7/15]
ミサト「そんなリツコあんた……!」
アスカ「イヤアアアァァァアアアァアア!!!!!」
シンジ「そんな命令、誰が出すんですか!?」
リツコ「……碇司令よ。」
ゲンドウ「えっ」
ユイ「あなた…それはあんまりだと思うわよ」
ゲンドウ「違う!違うぞ!」
綾波「最低…」
ゲンドウ「違う!信じてくれ!」
ゲンドウ「なっ?シンジは信じてくれるよな?」グッ
シンジ「触らないでよ」
ゲンドウ「ウワアアアアァァァァアアアアアアアアァァァァ」
39 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/24(水) 17:45:30.54 ID:6hEoUwAO [8/15]
リツコ「まあ劇中の設定はさておき」
マヤ「最早誰が悪いのかわからなくなってきましたね」
ミサト「……そのうち視聴者に見放されるわよ」
リツコ「はい。ライフコードよ。これさえ有れば問題無。」
アスカ「………大丈夫なの?」
リツコ「安心のネルフ技術部印よ。」
アスカ「………錆びてるけどホントに大丈夫なの?」
リツコ「しつこいわねマヤ、説明してあげて頂戴。」
マヤ「とりあえずアスカには先程底に沈めた使徒をキャッチャーと電磁柵で回収してもらいます」
マヤ「今回の使徒は試験的に着ぐるみに単純な行動をプログラムした
ダミーシステムとMAGIシステムを応用した人工脳を組み合わせてます。」
ミサト「……技術の無駄遣いね」
ユイ「でもこれでゲンドウさんと冬月先生も、安心ね」
加持「それを作ってたんでマヤちゃんは遅くなったのか」
マヤ「はい。膨張する仕掛けを付けたら何だか攻撃プログラムの調整が上手くいかなくって…」
マヤ「あ、それとセンパイ請求書でーす」
リツコ「えっと………」
リツコ「…………」ボッ
ミサト「燃やすな」
41 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/24(水) 17:48:48.05 ID:6hEoUwAO [9/15]
リツコ「とりあえず私達、別室でモニターしてるから。」
マヤ「カメラはとりあえず防水のを落とすわね」
ミサト「買ったの?」
マヤ「はい♪とりあえずスポンサーやらグッズやらで借金が半分になったんで。」
アスカ「……典型的自己破産者の行動パターンね」
―宴会場―
リツコ「………これじゃ指示出すシーンは別撮りね」
マヤ「いくらなんでも緊張感ありませんからねぇ」
ミサト「はぁ……また帰ったら徹夜ね」
ゲンドウ「どうも全て済まないようだな」
冬月「現状はそうは甘くないよ」
リツコ「あっ、ビールお願いしまーす」
ミサト「あんたね……」
42 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/24(水) 17:56:07.17 ID:6hEoUwAO [10/15]
ヤンヤヤンヤ
リツコ「ぷはぁ………」
リツコ「碇司令も、どうぞぉ♪」
ゲンドウ「おっすまないな」
ヒュウウウウウ……
アスカ「………遅いわね」
シンジ「たしかに遅いね」
アスカ「ちょっと!リツコー」
リツコ「あ、わすれれら」
リツコ「うぃっ」
アスカ「……何よその返事は」
リツコ「フヒッ」
マヤ「ごめんね。センパイ酔っぱらっちゃって……」
アスカ「はああああ?」
マヤ「じゃあとりあえず今から本番はじめまーす」
日向「弐号機、発進位置。」
ミサト「了解。アスカ、準備はどう?」
アスカ「……いつでもどうぞ。」
ミサト「それじゃ発進!」
48 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/24(水) 23:06:55.54 ID:6hEoUwAO [11/15]
こんな時間になってすまない。再開する…
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
グツグツグツグツグツグツグツグツ
アスカ「…………ちょいまち」
リツコ「えーさっさと入んなさいよぉ~」フワフワ
ゲンドウ「そうだそうだ!」
フワフワ
アスカ「心の準備が出来ないのよ酔っ払い!」
マヤ「えーじゃ、ジャイアントストロングエントリーをしながら入ってねー」フワフワ
アスカ「なんで」
マヤ「なんとなく……あはははははは」フワフワ
アスカ「…こいつらダメだわ」
マヤ「それじゃースタアアアアト!」
52 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/24(水) 23:15:18.94 ID:6hEoUwAO [12/15]
アスカ「うっわぁ~、あっつそぉ~!」
マヤ「弐号機、溶岩内に入ります。」
アスカ「見て見てシンジ!」
シンジ「?」
アスカ「ジャイアントストロングエントリー!」
アスカ(うっ…………)
グツグツグツグツグツグツグツグツグツグツ
アスカ「くっ」
バッシャーン
アスカ「現在、深度170センチ。各部問題なし。視界は…ゼロ。何にも分かんないわ。モニターに切り替えます。」
アスカ「これでも透明度120かぁ…」
アスカ「みんなー、無事に……」
リツコ「入った入ったwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
ゲンドウ「白子うめえwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
ミサト「アンタたちねぇ……」
リツコ「それじゃー、一曲うたいまぁす」
リツコ「天城越え!」
マヤ「センパイ!ふーふー♪」
ユイ「楽しそうでいいですね」
ナオコ「ふふふ」
アスカ「…………こいつら」
54 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/24(水) 23:27:09.50 ID:6hEoUwAO [13/15]
マヤ「深度、400(センチ)、450、500、550、600、650。」
マヤ「900、950、1000、1020、安全深度、オーバー。」
マヤ「深度1300、目標予測地点です。」
ミサト「アスカ、何か見える?」
アスカ「反応なし、いないわ。っていうかいなーいじゃん!」
リツコ「思ったより対流が早いようね。」
支配人「長らく御閉鎖してましたし、御深さがわからないですからねぇ…」
日向「目標の移動速度に誤差が生じています。」
ミサト「………リツコ、大丈夫なの?一旦あげない?」
リツコ「再計算、急いで。作戦続行。再度沈降、よろしくー。」
日向「えぇっ?」
マヤ「深度、1480、限界深度、オーバー!」
シンジ「げ、限界って…」
アスカ「ちょ、ちょっとぉー!まだ見付かんないわよリツコ!」
マヤ「限界深度、プラス120。」
アスカ「ちょ、ど…どおすんのよ!」
リツコ「♪あまぎぃぃぃぃごぉぉぉぉええええぇぇ!!!!」
ゲンドウ「やんややんや」
冬月「やんややんや」
アスカ「………帰りたい」
55 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/24(水) 23:41:32.65 ID:6hEoUwAO [14/15]
アスカ「!」
日向「エヴァ弐号機、プログナイフ喪失。」
マヤ「限界深度、プラス200。」
ミサト「リツコ!もうこれ以上は!テストの撮影の時とは違って今度は人が乗ってるのよ!」
リツコ「責任者はわたひよ!続けて!」
ミサト「観測器みたいに爆発しましたー、弁償しまーす、じゃ済まないのよ」
リツコ「ふん。シーンの差し替えをすりゃいいだけじゃない。」
ミサト「あんたね!いくら酔っ払ってるからって……」
アスカ「あー!もういいわよ!」
アスカ「どうせここまで潜っちゃったんだから何とかやってみせるわ」
リツコ「あしゅか……」
アスカ「ただし」
リツコ「なに?」
アスカ「これ終わったら箱根牛特上サーロイン3人前、よろしくね」
リツコ「………子供って安いのね」
アスカ「…………」ムカッ
56 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/24(水) 23:47:46.68 ID:6hEoUwAO [15/15]
マヤ「深度、1780。目標予測修正地点です。」
アスカ「………いた」
日向「目標を映像で確認。」
ミサト「捕獲準備。」
マコト「目標接触まで、後30(サンマル)。」
アスカ「相対速度2.2。軸線に乗ったわ。電磁柵展開、問題なし。」
アスカ「目標、捕獲しました。」
リツコ「はぁ~」
ミサト「ナイス、アスカ!」
アスカ「捕獲作業終了、これより浮上します。」
マヤ「使徒の攻撃プログラムも安定してます」
リツコ「よし、後は使徒の弱っちい攻撃だけだし安心ね」
ミサト「でも、プログナイフも落としちゃったし…」
リツコ「だーいじよ。素手でなんとか出来るみたいだしーさ、飲みましょ飲みましょ」
ミサト「まだ……いいわよ」
リツコ「なぁに、ノリの悪いやつね」
リツコ「リョーちゃん♪飲もー♪」
ミサト「…………はぁ。」
ミサト「昔からああなんだから…」
58 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/25(木) 00:30:25.34 ID:frFdhIAO [1/25]
シンジ「アスカ、大丈夫?」
アスカ「あったり前よ、案ずるより生むが易し、ってね。やっぱ楽勝じゃん?」
シンジ「良かった……」
アスカ「でもこれじゃあプラグスーツと言うよりサウナスーツよ。早いとこ温泉に入りたいわね……。」
ゲンドウ「男と」
ユイ「女の」
ゲンドウ・ユイ「ラブゲーム♪」
リツコ「いいど!ゲンドウ!」
マヤ「司令って歌、うまいんですねー」
ゲンドウ「みゃ。まゃぁな。」フラフラ
リツコ「よし、脱げ!」
ゲンドウ「よし、ぬぐ!」
ユイ「うふふ」
ヒューヒューヒューヒューヒューヒューヒューヒュー
シンジ「父さん……」
アスカ「………」チッ
59 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/25(木) 00:36:46.30 ID:frFdhIAO [2/25]
アスカ「300地点で使徒が攻撃開始……」
アスカ「まだまだ時間があるわね」
ヤンヤヤンヤヤンヤヤンヤ
ミサト「…………」
加持「おっ、ミサト飲まないのか」
ミサト「まぁねー。ウーロン茶を端っこで飲んでるのがお似合いなのよ。」
加持「そう自虐するもんじゃないさ」
ヤンヤヤンヤヤンヤヤンヤヤンヤヤンヤ
ゲンドウ「フヒヒヒヒヒヒwwwwwwwwwwww」
マヤ「キャー♪」
ユイ「もう、すぐ調子のってぇ……」
ナオコ「とかいいつつユイちゃん今日は怒らないのね」
ユイ「ふふっ。後で、ね♪」
冬月「………」
冬月「私もヌグゾオゥゥゥウウ!!!!!!!」
キャーキャーキャーキャーキャーキャーキャーキャー
ミサト「なーんか、こういう場所苦手なのよ」
加持「あはは。変わらないなぁミサトは」
ブー!ブー!
ミサト「!」
60 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/25(木) 00:51:46.20 ID:frFdhIAO [3/25]
アスカ「な、なによいったぁい!!」
サンダルフォン「………」
サンダルフォン「キシャー!」
シンジ「アスカ!」
ミサト「ちょっと、マヤちゃんどう言うことなのよ」
マヤ「あれー。なんか制御システムが壊れちゃってますねー」
マヤ「思ったより深かったからかなぁ~」
リツコ「羽化をはじめるの計算より早すぎたわね~」
ゲンドウ「まずいな」
リツコ「ほぼ全裸で言われても説得力ないwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
ゲンドウ「フヒッ」
ミサト「…………」ピキッ
ミサト「アンタ達!いい加減にしなさいよ!」バンッ
一同「………」
62 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/25(木) 01:03:00.87 ID:frFdhIAO [4/25]
ミサト「大事な撮影中だってのに緊張感が足りないどころか」
ミサト「酒のんでしまいには脱ぐ!大学生じゃないのよ。」
ミサト「しかも…こんな大変な事態だってのに…」
ゲンドウ「だって別にシンジが潜ってるワケじゃ……」
ミサト「司令。あなたは危機感と責任感が足りませんよ」
ゲンドウ「守秘回線じゃなくて一般回線で回そうとした葛城くんに言われなくないぞ」
ミサト「役柄とごちゃ混ぜにしないで下さい。」
ミサト「って言うか。役柄の私は私っていうよりリツコに近いですよね」
ミサト「昔も一般回線でMAGIのシステムプログラムの話とかしてたし」
リツコ「やだなんかミサトこわぁ~い」
ミサト「怖くない!前々から思ってたけど、全ての元凶はリツコ、あんたなのよ」
リツコ「え~嘘よ~ヒック」
マヤ「なんか葛城さんめちゃくちゃウザったいですよー(笑)」
綾波「空気、読めないのね」
ミサト「な!なんで私が悪者みたいな……」
アスカ「口喧嘩はあとにしてよ!もうキャッチャーが持たない!」
ミサト「とにかく対策を……」
青葉「はてはてはてはてはーてな♪」
マヤ「はーらはらはらはらはらはーらぺこさぁん♪」
リツコ「オタクキモーい(笑)」
ゲンドウ「ユイーちゅー」
ユイ「しません♪」
冬月「ユイくんちゅー」
ユイ「あらあら、先生冗談がお上手♪」
ミサト「………もういいわ」
63 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/25(木) 01:10:48.70 ID:frFdhIAO [5/25]
ミサト「作戦変更、弐号機は撤収作業をしつつ戦闘準備して!ここでやっちゃいましょ。」
アスカ「了解」
アスカ「あ!でもプログナイフ落としちゃったんだわ……」
サンダルフォン「キシャー!」
アスカ「は、早い!」
アスカ「まずいわね、見失うなんて…。」
アスカ「おまけに視界は悪い、やたらと暑い、スーツがべったりしてて気持ち悪い!もぉ…、サイテー!」
ミサト「アスカ、今のうちに初号機のナイフを落とすわ。受け取って!」
アスカ「シンジ!早く!」
サンダルフォン「キシャー!」
シンジ「せぇーのお!!!!!!!!!!!!!!!」
ボチャッ
リツコ「みたwwwwwwwwwwwwシンジ君のかおーwwwwwwwwwwww」
ゲンドウ「む、シンジをわらっひゃな。」
マヤ「あはは。フルチンでも息子のことはきにかけるんですねー」
ミサト「協力しないならせめて黙ってて!」
マヤ「やらこわーい」
ゲンドウ「葛城くん減給」
アハハハハハハハハハハ
ミサト「…………」イラッ
64 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/25(木) 01:14:48.04 ID:frFdhIAO [6/25]
日向「ナイフ到達まで、後40。」
日向「使徒、急速接近中!」
アスカ「あーん、早く来てぇ!」
アスカ「遅いぃ!」
サンダルフォン「…………」クパァ
アスカ「しまった!」
リツコ「まさか、この状況下で口を開くなんてwwwwwwwwwwww」
マヤ「信じられない構造ですねー!」
リツコ「あんたが作ったんでしょwwwwwwwwwwww」
アスカ「う…ぐっ」
日向「左足損傷!」
ゲンドウ「それよりシンジは大丈夫らのか。」
リツコ「だーいじょぶですよぉー」
マヤ「あ、カルピスジンおかわりぃー」
アスカ「………」
アスカ「こんちきしょーっ!」
65 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/25(木) 01:22:56.95 ID:frFdhIAO [7/25]
アスカ「ぐぐぐ……」
アスカ「ぐぐぐぐ………」
サンダルフォン「………」
サンダルフォン「キシャー!」
アスカ「きかない!?」
リツコ「防御プログラムも暴走してるし、プログナイフじゃ駄目だわ」
日向「では、どうすれば?」
リツコ「………さあ。台本のどっかに書いてあったけど忘れたわ。」
リツコ「あっ、貝柱足りないわよー。マヤ頼んでー」
アスカ「……酔っ払いは頼りになんないわね」
サンダルフォン「キシャ!キシャ!」ドン!ドン!
アスカ「キャアアアア!」
シンジ(なんとか……なんとか考えなきゃアスカが……)
シンジ(…………マグマ……膨らむ…)
シンジ(ぼっ…………)
シンジ「!」
66 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/25(木) 01:31:13.75 ID:frFdhIAO [8/25]
アスカ「キャ!」
アスカ「思ったより強い……」
ミサト「アスカ!」
ミサト「リツコ、撮影は一旦中止!使徒の強制停止か自爆システムを……」
リツコ「クゥ…カァ………」ZZZ
マヤ「ムニャムニャ………」ZZZ
ミサト「…………」
67 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/25(木) 01:37:21.84 ID:frFdhIAO [9/25]
ミサト「ナオコさん。ユイさん!」
ナオコ「りっちゃ………」ZZZ
ユイ「うーん……ムニャムニャ」ZZZ
ゲンドウ「シンジ………早く孫が………」ZZZ
ミサト「………」
シンジ「アスカ!熱膨張だ!」
アスカ「えっ?」ガン!ガン!ガン!
シンジ「多分、そんな様なことをリツコさんが!」
アスカ「そういえばところどころにそんなワードが…」
ミサト「確かに、熱膨張……使えるわ。」
アスカ「ミサト!冷却システムの冷却液の圧力をすべて三番にまわして!早く!」
サンダルフォン「!」ムクムクムクムク
アスカ「でぇぇぇぇい!」
ガッ!
アスカ「ううっ、ぐぐぐぐっ!」
サンダルフォン「!」ムクムクムクムクムクムクムクムクムクムクムクムクムクムクムクムクムクムクムクムク
バアアアアアン………
69 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/25(木) 01:42:54.44 ID:frFdhIAO [10/25]
ミサト「や………やった」
ミサト「ふう………」
リツコ「ん……あれっ撮影やってたの?」
ミサト「………あんた、記憶ないの?」
リツコ「………ほとんど」
ミサト「呆れた」
アスカ「…………ふぅ」
ミサト「アスカお疲れさま」
ブクブク
アスカ「………ん?沈んでる?」
アスカ「あっ………ライフコード……」
リツコ「切れちゃったのね」
ミサト「リツコォオオオォォオオ!切れちゃったのね、じゃないでしょおおお!」
71 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/25(木) 01:49:32.38 ID:frFdhIAO [11/25]
リツコ「どうしよう……」サアァ
ミサト「どうしよう、じゃないでしょうが!」
ブクブク
アスカ「せっかくやったのに…」
アスカ「やだな、ここまでなの?」
モワンモワン
キャスター「昨日、箱根ルネッサンスにて惣流アスカラングレーさんが行方不明になりました。」
キャスター「第2警視庁は捜査を進めていますが依然として行方は………」
モワンモワン
アスカ「コーヒー風呂、入りたかったな」
アスカ「!」
グッ
シンジ「…………」ハァハァ
アスカ「シンジ…?」
シンジ「間に合った………」ニコッ
アスカ「バカ、無理しちゃって…」
74 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/25(木) 01:54:00.40 ID:frFdhIAO [12/25]
―宴会場―
アスカ「………ただいま」
ミサト「お疲れさま。よくやったわね。」
アスカ「ううん。ミサトとシンジのフォローのお陰よ。」
リツコ「あっ、アスカお帰りなさい」ニコニコ
マヤ「箱根牛、頼んでおいたからたーんと……」
アスカ「………いらない」プイッ
リツコ「怒って……るのかしら」
ミサト「怒らないワケ、ないでしょ。」
リツコ「………あんたも怒って……る?」
ミサト「ええ」ニコッ
77 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/25(木) 02:00:50.56 ID:frFdhIAO [13/25]
シンジ「…………」
ゲンドウ「シンジも疲れたろう。どうだ、父さんと風呂でも……」グッ
シンジ「触んないでよ」
ゲンドウ「………えっ」
シンジ「………全部聞いてたよ」
ゲンドウ「聞いてたって何を……?」
シンジ「覚えてないの?」
ゲンドウ「ああ。起きたら裸だった…が」
シンジ「…………最低だね」
ゲンドウ「………そんなシンジ、父さんは」
シンジ「…………」プイッ
アスカ「シンジー、お風呂いくわよ」
シンジ「あ、待って!」
ゲンドウ「ウワアァァァァアアアアアアアァァァァアアアア……」
78 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/25(木) 02:07:38.83 ID:frFdhIAO [14/25]
加持「何を見てるんだいリッちゃん」
ワーワーワー
リツコ「ミサトが置いていってくれたVTRよ」
リツコ「………最低だわ」
マヤ「さすがに真剣な撮影中にこのバカ騒ぎは不味かったですよね…」
冬月「ワァァァァァ……」
ゲンドウ「何と言うことだ……」
綾波「………もう碇くんに一生嫌われたままかもしれないですね」
ゲンドウ「…………」
ガラッ
ヒュオオオオオオオオ……
ゲンドウ「死のう」
青葉「司令!早まらないでください!」
ゲンドウ「離せ!離せ!離してくれ!」
冬月「碇よ………」
79 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/25(木) 02:14:13.33 ID:frFdhIAO [15/25]
リツコ「あ、そうだそれより」
カチッ
マヤ「センパイ、何の映像に切り替えたんですか?」
リツコ「お風呂の生中継よ」
加持「………盗撮じゃないのかい」
シンジ「はぁ~ぁ、極楽極楽。」
シンジ「風呂がこんなに気持ちいいものだなんて、知らなかったなぁ…」
ペンペン「クエッ!」
シンジ「で、なんで君がここに居るんだよ………」
ペンペン「クエクエクエクエ」
シンジ「加持さんが……か。」
シンジ「気が利くような効かないような……」
ペンペン「クエッ!クエクエクエクエクエッ!」
シンジ「まぁね。最近は僕の鳥嫌いは治ってないけど君にだけは慣れたみたいだよ。」
シンジ「………抱っこしていいかい?」
ペンペン「クエッ♪」
83 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/25(木) 02:24:47.60 ID:frFdhIAO [16/25]
ミサト「シンジくーん、聞こえる~?」
シンジ「は、はい!」
ミサト「ボディーシャンプー、投げてくれる?」
アスカ「持ってきたの、無くなっちゃった。」
シンジ「うん…行くよ!」
アスカ「りょーかい!」
シンジ「フンッ!」
アスカ「痛っ!どこ投げてんのよ、ヘタクソ!」
シンジ「う…ごめん。」
アスカ「もーぉ、変なとこに当てないでよね…」
リツコ「………おっぱいに当てるなんて流石に碇司令の息子ね」
ゲンドウ「失礼だな」
リツコ「………死ぬんじゃなかったんですか」
ゲンドウ「………これを見終わってからでも遅くない」
ユイ「何だかんだで他人の女性の体に興味はあるんですね」
ゲンドウ「な!ち、違うぞ!これは教育的監視であって決して……」
キール「ふむふむ、目算だがセカンドは上から75・56・82といったところかね」
一同「!?」
86 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/25(木) 02:31:57.52 ID:frFdhIAO [17/25]
ゲンドウ「な……なぜ議長がここに…」
キール「いや、まさか我々のシェア相手がネルフとはな」
(以下、日本語でお楽しみください)
ゼーレ01『私はやはり葛城くんがタイプだな。胸のボリュームには抗えんよ』
ゼーレ02『これだからシロートは。アスカのあの未熟な身体が……』
ゼーレ03『ロリコンかね。』
ゼーレ02『ち、違うぞ!断じて私は……』
キール『私は意外と赤木君がタイプかね…』
ゼーレ『それはないですぞ』
ゼーレ05『やっぱり綾波レイが一番可愛いな』
ゼーレ04『左様。ユイくんも良いが碇の嫁と言うだけで…』
ペラペラ
リツコ「全く分からないわね」
マヤ「とりあえず気持ちの悪い会話をしてることはわかりました」
87 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/25(木) 02:40:15.34 ID:frFdhIAO [18/25]
ミサト「どれどれ~?」
アスカ「あ、あん!」
ミサト「あー、アスカの肌って、すっごくプクプクしてて面白ーい!」
一同「オオオオオオオオォオオオォォオオ!」
ゼーレ01「ファンタスティック!」
キール「ワーオ………」
ゲンドウ「いかん!これはいかんぞ!」
マヤ「碇司令、画面が見えません」
アスカ「やーだ!くすぐったーいぃ!」
ミサト「じゃ、ここはー?」
アスカ「きゃは!そんなとこ触んないでよぉ!」
ミサト「いーじゃない、減るもんじゃないし。」
ゲンドウ「これは……」
キール「けしからんな……」
シンジ「………」
ペンペン「?」
ユイ「あなた……」
リツコ「あら……」
ミサト「リョウジ……」
キール・ゲンドウ・シンジ・加持・ゼーレの皆さん「………わぁっ!」
「……膨張してしまった…恥ずかしい…」
89 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/25(木) 02:44:48.06 ID:frFdhIAO [19/25]
リツコ「これは売れるわね」
マヤ「………売るんですか」
リツコ「ええ。放映分はどうにか撮り終わったから特典分を……」
アスカ「水着の時にも思ったんだけどそれ………」
ミサト「ああ、これね?セカンドインパクトのとき、ちょっち、ね。」
アスカ「……知ってるんでしょ、私のことも、みんな。」
ミサト「ま、仕事だからね…。お互いもう昔のことだもの。気にすること無いわ。」
アスカ「………親がバカだとホーント困るわよね」
ミサト「まあねー」
ミサト「………ん?」
ジー
ミサト「カメラ?」
ワーワーワーワーワーワーワーワーワー
マヤ「せ、センパイ!」
リツコ「なにマヤ」
マヤ「葛城さんが………」
90 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/25(木) 02:47:35.16 ID:frFdhIAO [20/25]
アスカ「やだ!カメラじゃないの!」
ミサト「…リツコのヤツ」
ミサト「シンジくーんちょっと草むら探ってみて」
シンジ「えっ」
ミサト「いいからー」
シンジ「あ……はい…………」
ガサゴソ
シンジ「あっ」
ペンペン「クエッ!」
シンジ「………カメラ」
ペンペン「クエー♪(イヤーン)」
マヤ「バレちゃった…みたいですね」
リツコ「あれ………」
91 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/25(木) 02:56:06.99 ID:frFdhIAO [21/25]
ダン!ダン!ダン!ダン!ダン!ダン!ダン!ダン!ダン!
ガラッ
ミサト「…………」
アスカ「…………」
シンジ「…………」
ペンペン「クエッ!」
リツコ「あ、あらお湯加減は……」
ミサト「ふざけないで。皆でワタシたちのこと覗き見てたんでしょ」
キール「ご!誤解だ!消してセカンドのスリーサイズの予想など……」
ミサト「あら議長こんにちは」
キール「ああ、こんにちは」
アスカ「信じらんなアアアアアアアアい!」
ミサト「リョウジは?鼻の下伸ばしながらみてたの?」
加持「い、いや俺は……」
リツコ「それどころか熱膨張させてたじゃない」
加持「なっ!り、リッちゃん……」
加持「誤解だ。誤解だぞミサト………」
バッ
ミサト「触んないでよ」
ミサト「もうわかったわ。完全に決裂ね。」
リツコ「えっ」
93 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/25(木) 03:03:13.06 ID:frFdhIAO [22/25]
シンジ「父さん、しばらくミサトさんの家にご厄介になりますから」
ゲンドウ「そんなこと、私は……」
ユイ「いいわよ。行ってらっしゃい。」
ゲンドウ「えっ」
綾波「じゃあ私も………」
ゲンドウ「ま、待て!待ってくれ!」
綾波「イカ臭いから来ないでください」
ゲンドウ「レイ………」
ユイ「どうぞよろしくお願いします」
ミサト「いえいえ……」
ミサト「と、いうワケだから加持くんはしばらく帰ってこないでね」
加持「な!なんで……」
ミサト「知ってるのよー。まだヒトミちゃんと続いてること。」
加持「…………」
ミサト「とりあえず私達はもう帰るから。じゃあね。」
リツコ「車は?」
ミサト「日向くんにレンタカーを借りに行かせてるわ」
ミサト「リョウジなんかより日向くんのほうが頼りになるわ」
加持「…………」
ミサト「どうぞ皆さん引き続きお楽しみになって。」
アスカ「………」フンッ
シンジ「…………」プイッ
綾波「さよなら」
アスカ「この後ミサトどーする?」
ミサト「みんなでデパートに行きましょうよ♪」
ミサト「で、美味しいご飯を食べてー、もち経費でね。」
シンジ「楽しみだなぁ」
綾波「お肉食べたい……」
94 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/25(木) 03:13:02.01 ID:frFdhIAO [23/25]
ゲンドウ「…………」
加持「………」
冬月「…………」
リツコ「…………」
マヤ「…………」
ユイ・ナオコ「あらあら」
キール「………」
ゼーレ「…………」
ゲンドウ「飲むか」
加持「是非」
冬月「日本酒、12本追加したまえ」
支配人「御日本酒の御追加ですね。御御待ちください。」
キール「あと、味噌汁とおにぎりも頼んだぞ」
支配人「御御握りと御御御御付けですね」
支配人「ははぁ……御承知致しました。」
リツコ「そうだ議長、後で追加シーンを……」
キール「了解した。折角だからな。」
一同「…………」
冬月「イマイチ盛り上がらんな」
ゲンドウ「赤木君。」
リツコ「えっ」
ちゃちゃちゃちゃー♪
リツコ「あまぁぎぃぃぃぃごぉぉォオオオォォオオええぇええええええええぇぇえええええええええ!!!!!!」
冬月「……むなしいな」
ゲンドウ「……ああ」
98 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/25(木) 03:25:15.05 ID:frFdhIAO [24/25]
, -‐-'´ー- 、._
,、' : : ,:-'´: : : : : : :\
/: : :/: : : : : : : : : : : : \
/:/ : /: : :, : : : : : :/: : : : : : : ヽ
!': : :/: :/;.、=7;、イ;i: : |: : : : 、: ヽ
!: : /': :'´ ;| 'iァz;、,'ト|: :/;イ: : : }: i l
!: : : : : : :{ `''゛'` !/'´/イ;ィ:/: リ'!
'; : : : : ;|ヾ ,ィ')y'/;ィ:/
ヽ:|'; :{ヘ _ ゝ./!'´ !'
/' ヽ! 、 ´,. ィ':i/
_,,..../ /` ‐' ´l/リ゛
ノ `丶、 {、 ´ 次回予告よ
/ ' ‐- 、 \トヽ、
,イ;;;:::、:_:::::::`ヽ、 _\!`)、
i;/ ヽ::::::::::::', `>ヶ、:>
! '、:::::::::::',∨|:ハ! ',
/ iヽ、:i::::::',. |:| ';〉 i
/ l /::::::::',.L! ';. !
/ | ! /::::::::::::l ハ
/ V::::::::::::::::l / / ',
/__,.、 -‐┐ l::::::::::::::::l / ,〉
`| '7:ー‐'、:::::::::::/ /|__/|
分裂するネルフ
離れるココロ
悲しみの連鎖
そしてそんなネルフに降りかかる試練
彼らは乗り越えることが出来るのか出来ないのか
次回、静止した闇の中で
さーてこの次も
見てくんないと暴れちゃうわよ…
135 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 17:12:05.78 ID:KHvrPEAO [2/57]
―第拾壱話撮影開始―
「ネルフの長い一日」
AM7:00
第三新東京市内・コインランドリー
子供「わーい、当たった当たったぁ~!」
リツコ「これじゃあ毎回のクリーニング代も、バカにならないわね。」
マヤ「せめて、自分でお洗濯できる時間くらい、ほしいですね。」
青葉「家に帰れるだけ、まだマシっすよ。」
ギャラリー「キャー!シゲルくぅ~ん」
リツコ「…………」ピキッ
リツコ「止めて」
加持「は…はいカット…」
ギャラリー「加持さんが喋ったぁ☆」
ギャラリー「キャー!」
リツコ「……朝からご苦労なこと」
136 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 17:14:50.09 ID:KHvrPEAO [3/57]
リツコ「全く…納期に余裕がないってのに、野外じゃろくに撮影も出来ないわね。」
マヤ「仕方ありませんよ。今じゃセカンド特撮インパクトとかなんとか」
マヤ「マスコミに取り上げて貰ったんですから」
加持「そのお陰でグッズの売上も好調で借金も減ってるんだろ?」
青葉「はい。グッズの売上はかなり好調です。」
リツコ「誰が一番人気なの?」
青葉「綾波レイです。彼女の携帯ストラップが一番売れ行きもいいですね。」
青葉「加持さんも主婦や女性層の人気が高くかなり売上に貢献してくれてます。」
加持「いやはや。光栄だな。」
マヤ「すごいなぁ…」
青葉「お、マヤちゃんも中々人気があるみたいだよ」
マヤ「本当に?やったぁ♪」
加持「可愛いもんなぁ」
マヤ「えへへ……」
青葉「…ただ碇司令には負けてるけど」
マヤ「えっ」
青葉「不思議なことに売上が全体で4位…葛城さんの次にいいんですよね」
リツコ「で、で、私は?」
青葉「………」
青葉「ハハハ」
リツコ「………」
冬月「……まだ良いじゃないか。作られてるだけ。」
137 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 17:17:23.75 ID:KHvrPEAO [4/57]
加持「まあとりあえず借金も減ったことだし良かったじゃないか」
青葉「それが…不思議なことにまた借金が増えてるんですよ」
リツコ「何でよ。私は前回は何も壊してないわよ」
マヤ「まあ、葛城さんやらシンジ君との関係は壊れちゃいましたけどね。」
リツコ「…ちょっと青森くん、明細見せてみて」
青葉「青葉です。どうぞ。」
リツコ「………どれどれ」
箱根ルネッサンス【貸切代・飲食代として】¥28500000―(1日の平均売上代金の半分)
レンタカー ¥15000―
高級焼肉・林原 ¥180000―
マヤ「焼肉代はともかくとして」
マヤ「確か貸し切り代は司令のポケットマネーだったんじゃ……」
加持「きっちり経費で落とされてるな。」
リツコ「……あの髭えぇぇぇええええええええ!」
マヤ「でもセンパイも人のこと言えませんよね」
冬月「この後のシーン…またもや平日の朝にも関わらず電車を貸しきったそうじゃないか」
リツコ「てへっ☆」
一同「…………」
マヤ「なんかツッコミ役が居ないって虚しいですね」
リツコ「…………」
138 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 17:21:23.82 ID:KHvrPEAO [5/57]
AM8:30
地下鉄第三新東京線・電車内
加持「ふう。この洗濯物の量はきついな」
リツコ「まだミサトに許して貰ってないの?」
加持「貰ってないさ。全く、情けないもんだ。」
加持「じゃあいくぞー」
加持「スタート」
マヤ「議会はその決定に従うだけですか?」
冬月「最も無駄の少ない、効率的な政治だよ。」
マヤ「さすがは科学の町、まさに科学万能の時代ですね!」
青葉「ふーるくさいセリフ。」
冬月「そう言えば、零号機の実験だったかな、そっちは。」
リツコ「ええ、本日10:30より第2次稼動延長試験の予定です。」
冬月「朗報を期待しとるよ」
加持「はいカット」
冬月「新聞をゆっくり見るのも何日ぶりか…」
加持「しかし良くこんな、何て言うか…素晴らしいセリフが思い付くよな」
リツコ「あら、ありがとう。」
マヤ「…はぁ。でもやっぱり貸しきりの電車内だと静かで良いですね。」
青葉「これからは撮影も貸しきりの方向で行かないと…ですね」
マヤ「火の車…の予感ですね」
139 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 17:23:47.94 ID:KHvrPEAO [6/57]
マヤ「そう言えばセンパイ、今日…実験シーンも撮影するんですよね。」
リツコ「まあね。時間がないから次いでにシンクロテストの準備もやって置こうと思って。」
ゴトンゴトン……
青葉「MAGIへの負担は大丈夫でしょうかね。」
リツコ「ま、何とかなるでしょ」
加持「しかしすっかり本来の業務を忘れてたな…俺も。」
冬月「仕方あるまいよ。この環境に居て毒されぬ方が無理と言うものだ。」
♪ウラミマァァァァス…ウラミマァァァァス…
リツコ「はい」
マヤ「出ちゃうんですか」
リツコ「貸しきりだからいいのよ。」
加持「しかし相変わらずリッちゃんのセンスは何て言うかこう凄く……絶妙だな。」
140 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 17:28:22.83 ID:KHvrPEAO [7/57]
「…………」
プープープープー
リツコ「……まただわ」
加持「イタズラ電話かい?」
リツコ「ええ。最近、頻繁に。」
リツコ「番号をコロコロ変えてくるから対応のしようがなくって」
マヤ「センパイのトコにもですか?」
リツコ「あら…マヤにも?」
マヤ「はい。私と言うか、うちの会社にも迷惑電話やら迷惑メールやら…」
冬月「……もしや、こんな内容のメールかね」
141 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 17:30:36.23 ID:KHvrPEAO [8/57]
To:fuyutsukiyui@tokumukikan-nerv.co.jp
From:miyamuralove@yahuu.co.jp
Sub【無題】
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
早々に「新世紀エヴァンゲリオン」の撮影を中止したまえ!
さもなくば……
フヒヒヒヒヒヒヒ
ーENDー
マヤ「あー!それですそれ!」
リツコ「あら。私にも最近よく届くわ」
加持「フリーメールか…」
リツコ「暇なときにちょっと追って見たけど、残念ながら無限フリーメール地獄だったわ」
青葉「何だか気味が悪いというか」
加持「…相手も随分暇なんだな」
142 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 17:32:19.81 ID:KHvrPEAO [9/57]
青葉「しかしどこからメールアドレスが漏れたんでしょうか」
リツコ「…さあ。ま、人気番組の関係者となればこんなのザラでしょ。」
マヤ「そうですね。それより…」
加持「ミサト達…か。」
一同「ハァ………」
AM09:30
葛城(加持)宅・リビング
アスカ「おはよー」
シンジ「おはよう。」
ミサト「おそよう。」
アスカ「……ムッ」
綾波「おはよう」
アスカ「…って相変わらずあんた、すんごい量食べてるのね」
綾波「碇くん、今日のだしは煮干しね」
シンジ「いや、鰹節だよ」
綾波「……そう」ズズズズズ
143 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 17:34:19.21 ID:KHvrPEAO [10/57]
シンジ「はぁ…」
アスカ「……どうしたの?」
シンジ「ん?ああ…」
シンジ「父さんと喋んなきゃなんないんだぁ…と思って。」
アスカ「今回は確か…電話で会話するシーンだけじゃ無かったっけ」
シンジ「でも喋んなきゃならない事には変わりないだろ」
アスカ「……司令も嫌われたもんね」
ミサト「その点私は勝ち組だわ。リツコともリョウジとも喋んなくて済むんだから。」
アスカ「変態研究員はともかくとして加持さんは許してあげたら?いい加減可哀想よ」
ミサト「いーのよ。たまにはきゅううううっと、きっついお灸据えてやるのが夫婦円満のコツなんだから」
アスカ「とか何とか言って、意地になっちゃってるだけなんじゃないの?」
ミサト「別に。じゃ、行ってくるわね」
シンジ・綾波・アスカ「いってらっしゃい」
綾波「おかわり」
シンジ「……あ、うん」
145 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 19:01:50.08 ID:KHvrPEAO [11/57]
AM10:30
ネルフ内・第2実験場
マヤ「防犯カメラセットオッケーです!」
オペレータ「防犯カメラで撮影…ですか」
マヤ「国連直属かつ元は地球を守ってましたらからね」
マヤ「音声もクリアに入る優れもの何ですよ」
リツコ「でもこれ…顔が変に映るからやなのよねー」
青葉「仕方ありませんよ。ギリギリのスケジュールなんですし…」
リツコ「はぁ。じゃ、始めましょ」
リツコ「全く…カメラマンはどこに言っちゃったのかしら」
146 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 19:05:14.11 ID:KHvrPEAO [12/57]
同時刻
ネルフ・エレベーター前
ミサト「……ったくかったるいわ」
ミサト「まあ、今日は指示するシーンだけだしね」
ガタン……
加持「おーい、ちょいと待ってくれぇ~っ!」
カチャカチャカチャカチャカチャカチャカチャカチャカチャカチャ
ミサト(閉まれ閉まれ閉まれ閉まれ閉まれ閉まれ閉まれ……)
ガコン
加持「…セーフ」
加持「でもないか。遅刻だな…」
加持「まあいいか。」
ミサト「チッ…」
加持「いや、走った走った。」
加持「こんちまたご機嫌斜めだねぇ。」
ミサト「来た早々、あんたの顔見たからよ!」
加持「………まだ怒ってます?」
ミサト「勿論よ」ニコッ
加持「あはは……」
147 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 19:08:06.66 ID:KHvrPEAO [13/57]
AM10:20
第三新東京市内・公衆電話前
シンジ「………はぁ」
アスカ「ほーら。次の撮影控えてるんだから」
シンジ「……やだなぁ」
アスカ「あー、もうウジウジしないの!」
アスカ「さっさと掛けなさい」
シンジ「はぁ。」
綾波「じゃ、碇くん撮るわよ」
同時刻
ネルフ内・司令室
ゲンドウ「…………」ソワソワ
ユイ「落ち着きがありませよ。あなた。」
ゲンドウ「べ…別にソワソワなど……」
ユイ「してるじゃない」
148 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 19:09:22.58 ID:KHvrPEAO [14/57]
ユイ「二日ぶりにシンジと話せて嬉しいんでしょう?」
ゲンドウ「……」
ナオコ「ま、冷徹な父親役として…なんて皮肉なものよね」
プルルルルルルルルル
ゲンドウ「!」
ユイ「ほら、出なさい。」
ガチャ
ゲンドウ「なんだ?」
シンジ「あ、あの…父さん…」
ゲンドウ「ああ!シンジ、また私を父さんと呼んでくれるのか!」
シンジ「………」
ゲンドウ「ん?どうした。今度あらためて家族で食z……」
プープープープー
ゲンドウ「……あれっ」
ユイ「…あなた」
オペレータ「撮り直しですね」
150 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 19:10:46.66 ID:KHvrPEAO [15/57]
AM10:31
アスカ「はい、じゃ、テイク2いきまーす」
綾波「スタート」
プルルルルルル
シンジ「あ、あの…父さん…」
ゲンドウ「どうした!早く言え!」
シンジ「あぁ…あの…実は今日、学校で進路相談の面接があることを父兄に報告しとけって、言われたんだけど…」
ゲンドウ「そういう事はすべて葛城君に一任してある。」
ゲンドウ「下らんことで電話をするな。こんな電話をいちいち取り次ぐんzy……」
プープープープープープー
ゲンドウ・シンジ「ん?」
151 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 19:17:53.64 ID:KHvrPEAO [16/57]
同時刻
ネルフ・エレベーター内
ガーアアア………
ミサト(はぁ…今日はリョウジの顔を見なくても済んだと思ったのになぁ)
ミサト(……最悪だわ)
バンッ
ミサト「あら?」
加持「停電か?」
ミサト「まさか、ありえないわ。」
ミサト「変ねぇ、事故かしら?」
加持「リッちゃんがまた実験でもミスったのかな?」
ネルフ・第2実験場
青葉「て……停電?」
マヤ「主電源ストップ、電圧、ゼロです。」
一同「………」ジッ
リツコ「えっ」
リツコ「あ、あたしじゃないわよ…?」
152 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 19:27:56.35 ID:KHvrPEAO [17/57]
AM10:39
ネルフ内・第2実験場
青葉「だめです、予備回線つながりません。」
冬月「バカな!生き残っている回線は!」
マヤ「全部で1.2%、2567番からの9回線だけです!」
リツコ「カ……カメラは?」
マヤ「どうにか緊急電源で生きてます。」
冬月「生き残っている回線はすべてMAGIとセントラルドグマの維持に廻せ!」
リツコ「あ、あと防犯カメラにもね。」
青葉「全館の生命維持に支障が生じますが…」
冬月「構わん!最優先だ!」
マヤ「でも原因って…何なんでしょうね」
冬月「電気料金の未払い…なんてくだらない理由だったりな」
リツコ「にしては…予備回線が繋がらないって言うのはおかしな話よ」
一同「よぉぉぉいしょ!」
ガガガガガガガ…
マヤ「あ、ドア開きましたよ」
リツコ「とにかく、発令所へ急ぎましょ。7分たっても復旧しないなんて…」
カツカツ
リツコ「♪」
一同(礼もなしかよ……)
154 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 19:33:43.02 ID:KHvrPEAO [18/57]
ネルフ・エレベーター内
ミサト「ただ事じゃないわ」
加持「ここの電源は?」
ミサト「正・副・予備の3系統、それが同時に落ちるなんて、考えられないわ。」
加持「となると…」
ミサト「………」
ミサト「やっぱ料金の未払い?」
加持「たはは……」
155 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 19:35:13.83 ID:KHvrPEAO [19/57]
AM10:45
ネルフ・入口
シンジ「途中で電話切るなんて酷いよ……」
アスカ「それは碇司令、本当に忙しかっただけじゃないの?」
アスカ「急にお偉さんから通信が入った…とかさ」
シンジ「そっかなぁ…途中で切ったって言うより、なんか故障した感じだったんだけど。」
アスカ「もー、男の癖にいちいち細かいこと気にするのやめたら?」
スッ
シンジ「あれ?」
シンジ「カードリーダーが反応しない?」
綾波「そんなはず……」
スッ
綾波「?」
アスカ「何やってんの、ほら、替わりなさいよ!」
スッ…スッ
アスカ「?」
スッスッスッスッスッ
アスカ「も~っ!壊れてんじゃないの、これ!?」
156 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 19:38:16.06 ID:KHvrPEAO [20/57]
AM10:50
ネルフ・発令所
冬月「で、どうなんだ碇」
ゲンドウ「無礼な男だな」
ゲンドウ「違うと言っているだろうが」
冬月「正直に言え。」
ゲンドウ「きちんと先月分は払ったよなぁ、ユイ?」
ユイ「ええ。とりあえずライフラインに関わることは私が管理をしてますから」
冬月「なら未払いが原因ではなかろうな」
ゲンドウ「なら、とはどう言う意味だ。なら、とは。」
冬月「と……なると」
ゲンドウ「ブレーカーが落ちた…と言うより」
ゲンドウ「落とされた、と見るべきだな」
158 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 19:47:18.17 ID:KHvrPEAO [21/57]
トン…トン…
リツコ「タラップなんて、前時代的な飾りだと思っていたけど、まさか使うことになるとはね。」
マヤ「備えあれば憂い無し、ですよ。」
マヤ「………センパイ」
リツコ「なによ」
マヤ「ホントに今回の停電はセンパイじゃないんですか」
リツコ「……信用ないのね」
マヤ「なんか嬉しそうじゃないですか」
リツコ「停電とか雪とか台風とか…なんかワクワクしない?」
マヤ「しないです」
青葉「…………」
青葉(マヤちゃんのパンティ……)
青葉(……白か)
冬月「おや、君は何を見てるのかね」
青葉「えっあ……えっ……」
リツコ「ふぅ~ん」ニヤニヤ
マヤ「?」
159 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 19:52:40.90 ID:KHvrPEAO [22/57]
冬月「原因はどうであれ、こんな時に使徒が現れたら大変だったな」
ゲンドウ「…ま、使徒を滅ぼした今の状況にはとりあえず感謝せねばならん。」
リツコ「そうは問屋が卸してはくれない…様ですわよ」
冬月「どういう意味かね」
リツコ「ドラマのし・め・き・り」
マヤ「編集する時間を考えれば…今日中に8割程は撮り終わらないといけないんですよ」
一同「えっ………」
マヤ「しかし停電の原因が碇司令でもセンパイでもないとすれば…」
青葉「…一体誰が?」
161 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 20:02:54.62 ID:KHvrPEAO [23/57]
ネルフ・裏口
マナ「…………ふう。」
マナ「意外と侵入…簡単だった…」
マナ「転職してから最初の仕事がドロボーとはね♪」
マナ「あ、そうだ。電話電話っと……」
プルルルルルル
マナ「あ、社長~無事電源システム落として来ました♪」
???「ご苦労だったな」
マヤ「あとMAGI側にも指示通り仕掛けてきましたよ」
???「あとは…時を待つだけだな。」
マナ「じゃ、時間外手当たっぷり、よろしくお願いしますねー!」
???「えっ……」
プープープープー
???「……切れた」
部下「かなりしたたかな侵入社員ですね」
???「上手いこと言ったつもり?」
部下「…はい」
162 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 20:05:09.31 ID:KHvrPEAO [24/57]
×マヤ「あとMAGI側にも指示通り仕掛けてきましたよ」
○マナ「あとMAGI側にも指示通り仕掛けてきましたよ」
163 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 20:06:45.83 ID:KHvrPEAO [25/57]
???「ふ……ふふふ」
???「しかし、これでネルフを潰せれば…特撮業界進出への壁がなくなる!」
部下「実写であれだけアレだったのに懲りませんね」
???「………実写?なにそれ。」
部下「……確かエヴァンゲリオンは『昔からぼくが考えてた』んでしたっけ」
???「そう。タイトルはヱヴァンゲリヲンね。」
部下「今考えたでしょう」
???「エヴァに勝てるのはヱヴァだけ!」
???「ネルフに勝てるのはキャラーだけ!」
アンノ「そうは思わないかい、マッキー?」
164 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 20:08:43.78 ID:KHvrPEAO [26/57]
マッキー「構想とか出来てたんですか」
アンノ「全然。」
マッキー「出来てないんですか」
アンノ「一時間くらい考えたけどなんか飽きちゃった」
マッキー「それって…」
アンノ「潰してから考えても余裕でしょ」
マッキー「………」
アンノ「しかしこのヒロインのアスカちゃんって子、可愛いよね」
マッキー「あ、スクラップノート作ってますよ」ドンッ
アンノ「…さすがにそれは引くわ。」
マッキー「あなたが色々やって来たことを踏まえてのセリフなんですかね」
アンノ「…見ていろネルフ!キャラーがあらゆる手段を使っても」
アンノ「お前らを根こそぎハニーフラッシュしてやんよお!!!!!!!」
マッキー「急にキャラ、変わりましたね」
165 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 20:20:29.17 ID:KHvrPEAO [27/57]
AM11:30
ネルフ・司令室
サツキ「あっつぅ~い」パタパタ
アオイ「もう、スカートで扇ぐなんてみっともないわよ」
サツキ「だって暑いんだしぃ」
カエデ「はぁ…今日も定時に帰れそうもないわね…」
アオイ「この状況で撮影、今日までなんてあんまりよね…」
職員一同「………はぁ」
リツコ「まずいわね、空気がよどんできたわ…」
マヤ「半分くらいはセンパイのせいでしょうけど」
リツコ「はぁ…これが近代科学の、粋を凝らした施設とは…」パタパタ
マヤ「無視ですか」
マヤ「でも、さすがは司令と副司令、この暑さにも動じませんね。」
青葉「あの暑苦しい格好なのに尊敬します」
ポチャン……
冬月「……ぬるいな。」
ゲンドウ「ああ。」
ゲンドウ「ユイ……水を」
ユイ「自分で汲んできなさい」
プオオオオ……
ナオコ「携帯扇風機持っててよかったわ」
プオオオオ……
リツコ「あ、母さんズルい!」
ナオコ「はいはい。じゃあ一個あげるから皆で使いなさい」
冬月「…………」
ゲンドウ「…………」
166 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 20:33:56.29 ID:KHvrPEAO [28/57]
リツコ「しかし…復旧のメドが立たないんじゃどうしようもないわよね」
マヤ「このまま…撮影するしかないみたいですね」
リツコ「はぁ。防犯カメラが生きてるのはありがたいけど…これがメインになるなんてね」
マヤ「若干ブッサイクに映っちゃうのがタマに傷ですよね」
リツコ「全く加持くんはどこであぶら売ってるのかしらね」
リツコ「あー…脚本書き直さなきゃ」
リツコ「今のレアな状況はありがたいっちゃありがたいんだけど」
リツコ「とりあえず…停電したって感じにしてシーンごとに辻褄があうように即興で書き足し…するしかないわよね」
マヤ「大丈夫なんですか。」
リツコ「分からない」
マヤ「……………」
青葉「あれっそう言えば…葛城さんがいませんね」
リツコ「ホントね。なんか足りないと思ったら…」
マヤ「とりあえず生きてるシステムで検索かけますね」
167 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 20:35:49.36 ID:KHvrPEAO [29/57]
AM11:35
ネルフ・エレベーター内
ミサト「それにつけても暑いわねぇ…」
加持「空調も止まってるからねぇ。」
加持「暑けりゃシャツくらい脱いだらどうだ?今更恥ずかしがることもないだろう?」
ミサト「ぜええええええったいイヤ!!!!!」
バッ
ミサト「……こういう状況下だからって、変なこと考えないでよね!」
加持「へいへい。」
マヤ「エレベーター内で捕捉しました。」
リツコ「防犯カメラって酷く役に立つものね」
リツコ「ってあら…加持くんも一緒なの」
青葉「とりあえず一時的に電力をエレベーターに……」
リツコ「その必要はないわ。」
マヤ「えっ」
リツコ「仲直りのいい機会よ」
リツコ「なんか使えそうだし、しっかり録画しておいてね!」
青葉「また盗撮……ですか」
168 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 20:37:25.02 ID:KHvrPEAO [30/57]
同時刻
ネルフ本部・入口
アスカ「これも動かないわ。」
綾波「どの施設も動かない。おかしいわ。」
アスカ「下で何かあったってこと?」
綾波「そう考えるのが自然ね。」
シンジ「とにかく、ミサトさんに連絡してみようよ。」
プルルルルルル…
『現在電源が入っていないか、電波の………』
シンジ「ダメだ……」
アスカ「ミサトに繋がんないの?」
シンジ「うん……」
シンジ「………」
アスカ「………」
綾波「……」
綾波「ちょっと貸して」
シンジ「えっ」
綾波「二人とも電話、しにくいんでしょ?」
169 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 20:38:52.72 ID:KHvrPEAO [31/57]
綾波「私が代わりに電話、するから。」
シンジ「………よろしくお願いします」
プルルルルルル
リツコ「あっ、携帯……」
リツコ「はい。赤木リツコの携帯です。」
綾波「もしもし」
リツコ「レイ!」
綾波「入口……開かないんですけど」
マヤ「入口の電源も落ちちゃってますね」
綾波「開けてください」
青葉「じゃあ………」
リツコ「まって」
青葉「えっ?」
リツコ「ちょっとレイ、そのままで待ってて頂戴」
綾波「……はい」
リツコ「電力は回さなくてもいいわ。」
青葉「どういう事ですか?」
170 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 20:40:32.12 ID:KHvrPEAO [32/57]
リツコ「舞台設定として…携帯電話なんてない世界なのよ」
マヤ「そうだったんですか」
リツコ「携帯電話がない世界…かつ停電のために非常回線が繋がらないとしたら?」
マヤ「あ……」
リツコ「もちろん私達と連絡なんかつかない。」
リツコ「そうとなれば入口がアッサリ開いてしまう…なんてちょっと世界観に反するとは思わないかしら」
マヤ「いや、しかし世界観なんて言ってる場合じゃ…」
リツコ「三人が苦労してここまで来るシーンで尺稼ぎも出来るし一石二鳥の妙案よ。」
リツコ「しかしさっぱり午後から撮影のあった三人のこと、忘れてたわ……」
171 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 20:43:25.42 ID:KHvrPEAO [33/57]
青葉「もういっそ、その設定を捨てちゃえば…」
リツコ「子供にケータイなんてもったいないわよ」
マヤ「ただのセンパイの偏見じゃあないですか」
リツコ「あ、レイ?」
綾波「………はい」
リツコ「とにかく、3人には120分以内に自力でここまで来てもらいます」
綾波「えっ……」
リツコ「地図とセリフはこっちから送るから…撮影はあっちこっちにある防犯カメラで行うから大丈夫よ。」
リツコ「多少不細工に映るけど、まぁそれは……」
アスカ「ちょっとレイ、貸して!」
アスカ「バカ変態研究員!あんた、一体なに考えてんのよ!」
172 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 20:44:28.35 ID:KHvrPEAO [34/57]
アスカ「……時間もないのに芝居しながら自力で来い?」
アスカ「そんなこと……」
リツコ「出来る、わよね」
アスカ「勝手に決めないでよ!アンタに振り回されるのは皆……」
リツコ「じゃ、よろしく」
ツーツーツー
アスカ「…………」
アスカ「……うんざりしてんのよバカ」
173 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 20:46:53.27 ID:KHvrPEAO [35/57]
マヤ「ちょっとセンパイ!何考えてるんですかぁ!」
リツコ「何って…ドラマのこと…かしら」
マヤ「今のこの余裕のない状況、分かってますか?」
マヤ「もし3人が来なかったら…」
リツコ「来るわよ」
マヤ「しかし!」
ゲンドウ「…………」スッ
冬月「碇?」
ユイ「あなた、どこへ行くつもり?」
ゲンドウ「………倉庫だ。」
ゲンドウ「着ぐるみ一式を取りに行く」
冬月「しかし、肝心の三人が来るかどうか…」
ゲンドウ「来る」
冬月「保証は?」
ゲンドウ「私の可愛い息子と姪とその2人の友人だ。」
冬月「………どうやらネルフのガンはやはりお前と赤木君のようだな」
174 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 20:47:59.94 ID:KHvrPEAO [36/57]
ユイ「………バカね」スッ
ゲンドウ「……ユイ?」
ユイ「私も手伝うわ」
ナオコ「あら…じゃあ私も」
青葉「じゃあ俺も。力はありますから!」
職員「俺も手伝います!」
ゲンドウ「君たち……」
マヤ「じゃあ私も行かなきゃですね」
マヤ「なんせ…着ぐるみ部門、担当ですから!」
ゲンドウ「伊吹くん……」
冬月「……では私も」
ゲンドウ「お前は来るな」
冬月「何故だ」
ゲンドウ「何でもだ」
176 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 20:53:48.75 ID:KHvrPEAO [37/57]
AM11:50
ネルフ・入口
アスカ「ったくリツコのバカ!」
綾波「……彼女が言うことにも、珍しく仕方のない部分もあると思うの。」
シンジ「確かに…今は緊急事態だし、脚本も変えなきゃならないしね」
アスカ「自業自得なのよ!リツコがしっかり進行させてれば…」
綾波「そうね」
アスカ「でしょ。ならもうこのまま帰っちゃいましょ。」
アスカ「リツコの思い通りなんかになるもんですか」
177 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 21:58:37.62 ID:KHvrPEAO [38/57]
綾波「…………」スッ
アスカ「!」
シンジ「あ、綾波?」
アスカ「ちょっとレイ、通しなさいよ!」
綾波「あなたは間違ってるわ。」
アスカ「どこがよ!あんただって散々リツコに振り回されたんでしょ?」
綾波「でも、今回は外部からの攻撃だと予想されてるの。」
綾波「赤木博士のせいじゃないわ」
アスカ「時間がないってのはリツコの不始末でしょうが!」
アスカ「リツコ自身がどうにかすりゃあいいのよ!」
綾波「でも、このドラマはネルフの命運が掛かってるのよ。」
アスカ「…ちょっとあんた、アタシにケンカ売る気?」
178 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 21:59:46.37 ID:KHvrPEAO [39/57]
綾波「そんなつもりはないの」
アスカ「………ならどう言うつもりってーのよ」
綾波「赤木博士がバカであれ、それは、他の大多数の職員には関係のないことよ。」
綾波「むしろ、責任者がバカだからこそ私達がフォローすべきなんじゃないのかしら。」
アスカ「それは」
アスカ「そうだけど……」
綾波「いくらバカで変態で金銭感覚が狂っていても」
綾波「虫の息ながらもネルフを延命させた彼女の功績は認めるべきよ」
179 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 22:01:22.35 ID:KHvrPEAO [40/57]
綾波「あのまま…何も行動しなければネルフは間違いなく財政破綻、していたわ」
シンジ「そうなれば最悪解体だった…よね。」
アスカ「そんなの結果論、グーゼンじゃん!」
綾波「じゃあもし…あなたが帰ったことで撮影が終わらず、納期に間に合わず」
綾波「その『結果』ドラマが強制終了、なんてことになったら?」
アスカ「それは……」
綾波「ここは、感情とは別に今一番…ベストな行動をとるべきだと思うの。」
180 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 22:02:25.10 ID:KHvrPEAO [41/57]
アスカ「…………」
ポンッ
アスカ「…シンジ」
シンジ「アスカ、ここは大人になって、ね?」
アスカ「………むぅ」
シンジ「多分皆、アスカを待ってると思うよ?」
アスカ「…………」
アスカ「…ったく仕方ないわね」
アスカ「あー!やったろーじゃん!」
181 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 22:04:06.34 ID:KHvrPEAO [42/57]
シンジ「アスカ!」
綾波「…アスカ」
アスカ「あと何分?」
綾波「…100分よ」
アスカ「あー、もう無駄時間食ったわ」
アスカ「ほら、レイ。さっさとアタシのケータイに地図とセリフ送んなさい」
綾波「ええ」
ピッピッピッピッ
To:アスカ
From:レイ
題名【無題】
送付(HTMLファイルと画像ファイル)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
セリフのHTMLと地図画像よ
終わったらラーメン食べに行きましょう
ーMailENDー
182 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 22:06:44.48 ID:KHvrPEAO [43/57]
アスカ「…………」
綾波「…………」ジーッ
アスカ「……カネシ、マシマシね」
アスカ「リツコに奢らせましょ。」
綾波「ええ。」
シンジ「カ…カネ?」
アスカ「ほーらじゃ、いくわよシンジ!レイ!」
シンジ「……うん」
183 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 22:08:21.54 ID:KHvrPEAO [44/57]
PM00:10
ネルフ・エレベーター内
むわむわむわん
ミサト「………暑い」
加持「だから上着脱げってば」
ミサト「いやよ。」バッ
加持「ふぅ…仮にもお前の旦那なんだしなぁ。」
ミサト「イヤよ。風俗の女のコとイチャイチャしてる男が旦那なんて。」
加持「あ、あれは誤解だって…」
ミサト「要するに私じゃ満足出来ないんでしょ」
ミサト「確かに……最近忙しくって体育館でしたっきりだけど」
加持「あー……えぇ……」
ミサト「バカっ………」ジワッ
加持「な、泣くこたないだろ!」
184 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 22:10:37.08 ID:KHvrPEAO [45/57]
加持「いやはや…参ったな…」
ミサト「………バカ」
加持「ふぅ。」
加持「……ミサト」
ぎゅっ
ミサト「ちょ、止めなさいよ!触んないでよ汚らわしい!」
加持「汚らわしいはないだろうが」
ミサト「やだ!離しなさいよ!」
加持「………すまないな」
185 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 22:11:44.42 ID:KHvrPEAO [46/57]
ミサト「ご、誤魔化されないわよ!」
加持「ホントにすまないと思ってるよ。」
加持「…お前と一緒になれて俺はとにかく、今でも嬉しいんだよ」
ミサト「………だから」
加持「俺がスパイだってバレた時…」
加持「もしも、もしもだ。碇司令が俺を…」
加持「消したりしてたらお前と一緒にはなれなかった、と思うんだよ。」
ミサト「……あの司令がアンタを殺したりするワケないでしょうが」
加持「まぁな」ニコッ
186 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 22:13:03.17 ID:KHvrPEAO [47/57]
加持「何となく…思うんだけどな」
加持「こうじゃなかった未来、過去、現在があってもおかしくなかった」
加持「そんな気がするんだよ」
ミサト「……どう言う意味よ」
加持「世界には、人生にいくつか選択肢があると思うんだ。」
加持「それは俺自身で決められたり、決められなかったりする。」
加持「そりゃ、『運命』っていう抗えないものはあるんじゃないかとも思うんだ。」
加持「だが人に委ねられる部分ってのもあるのさ。きっとね。」
187 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 22:14:24.10 ID:KHvrPEAO [48/57]
ミサト「……ここに私達がいるってのも、その『運命』と『選択肢』とやらの結果…ってワケ?」
加持「そうだ。だから俺達が今、こう言う立場でここにいるってことはある意味」
加持「奇跡、なんだよ。」
加持「なんてな。」
ミサト「そんなクッサいセリフ、よく言えるわね。」
加持「まっ。結果論と言えばそれでおしまいだけどな。」
ミサト「………随分小難しいこと考えてるのね」
加持「アハハ。俺自身もバカな男だな…と思うんだけどな。」
188 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 22:15:41.06 ID:KHvrPEAO [49/57]
加持「ただ同時にお前を一生、俺が守っていく。」
加持「なんて恐ろしいほど…思っちまうんだよな」
ミサト「………本当にバカね」
加持「アハハ!照れてるミサトなんてホント久々だな。」
ミサト「………でそんな良い話をした後、なんなんだけど」
加持「?」
ミサト「お……」
ミサト「おしっこ……漏れちゃいそうか……な?」
加持「えっ…マジ?」
ミサト「マジ……」
189 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 22:17:46.71 ID:KHvrPEAO [50/57]
同時刻
ネルフ・外
日向「あれ……開かない」
日向「俺が葛城さんの洗濯物を取りにいってる間に何がどうなって…」
♪プルルルルルル
着信
マヤちゃん
日向「あ、マヤちゃん…」
マヤ「もしもし日向さんですか?」
日向「何が一体どうなってるんだか…」
マヤ「あとで説明しますんで、とりあえずメールで送る通りに行動してください!」
日向「えっ……?」
リツコ「マヤー!特殊着ぐるみと普通の着ぐるみの違いが分かんないんだけれどー!」
マヤ「あ、センパイ今いきます!」
マヤ「とにかくよろしくお願いしますね!」
ツーツーツー
日向「………」
190 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 22:18:50.38 ID:KHvrPEAO [51/57]
ピロリロリン♪
日向「ってあれ……メールだ」
To:日向さん
From:マヤちゃん
題名【無題】
送付(HTMLファイル)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
第2東映で用意した車で
本部までつっこんできて下さい♪
よろしくです∩(*^ω^*)
日向「…………」
日向「ええええええええ!?」
191 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 22:20:57.60 ID:KHvrPEAO [52/57]
ウグイス嬢「こういった非常時にも動じない、高橋、高橋覗をよろしくお願いいたします!」
ウグイス嬢「テストオッケーでーす」
ブロロロロロロロロ…
日向「えっえっえっ」
運転手「マヤ嬢からの呼び出しじゃ協力しないわけにゃいかんからのう。」
運転手「おら、にーちゃん乗れよ!」
日向「え……」
日向「あ…はい…」
192 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 22:26:14.87 ID:KHvrPEAO [53/57]
PM00:25
ネルフ・通路内
アスカ「ごほっ……」
アスカ「やけに埃っぽいけどこれマジで通路?」
綾波「マジで通路よ」
シンジ「…狭いね」
アスカ「ほらぁ、さっさとしなさいよ」
シンジ「いや…何か珍しくなっちゃって…」
綾波「何だかんだで一度も使ったことないみたいだから……」
シンジ「レアだね」
アスカ「…っていうか道、大丈夫なの?」
綾波「……さぁ」
193 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 22:40:15.89 ID:KHvrPEAO [54/57]
綾波「そろそろ…指定地点ね」
アスカ「指定時間内には着いたわね」
シンジ「ファイルによると……日向さんが登場するみたいだけど」
アスカ「どっから……来るのかしら」
シンジ「さあ…まあとにかくやろうよ。」
綾波「じゃあ電話、するから」
プルルルルルル…
マヤ「はい。指定地点に着いたのね。」
綾波「今から始めます」
マヤ「最上さんシーン32の準備、出来たみたいです。」
アオイ「了解。では録画スタートします。」
ピッ
綾波「オッケーよ。じゃ、スタート」
シンジ「いつもなら2分で行けるのに…ここ、ほんとに通路なの?」
アスカ「あそこまで行けば、きっとジオフロントに出られるわ。」
シンジ「さっきから4回も聞いたよ、そのセリフ。」
アスカ「あんたってほんと細かい男ね!つまんないことばっか拘ってさぁ!」
綾波「黙って。」
アスカ「何よ、優等生!」
綾波「人の声よ。」
アスカ「?」
日向「使徒、接近中!使徒、接近中!」
日向「使徒、接近中!繰り返す。現在、使徒接近中!」
ブロロロロロロロロ……
シンジ「上から選挙カーで登場って…」
アスカ「一体全体どう言う状況なのよ」
綾波「と言うか、どこに行くつもりなのかしら…」
194 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 22:48:57.14 ID:KHvrPEAO [55/57]
PM00:45
リツコ「………ふう」
マヤ「ようやく準備、終わりましたね」
リツコ「あとは来るのを待つだけだけど……」
マヤ「1時40分までに来ますかね」
リツコ「来てもらうしかないでしょ。その前提で撮影を進めてるんだから。」
リツコ「その間に別のシーンを撮っちゃいましょ」
ペラペラ
冬月「これ………やるのかね」
リツコ「やりますよ」
ナオコ「停電すると色々大変なのねぇ……」ペラペラ
リツコ「最近の視聴者はやはりリアリティを強く求めますからね」
冬月「しかし力仕事は老人には…」
ゲンドウ「行くぞオオオオオオオオォオオオォォオオ!」
職員「オオオオォオオオォォオオ!!!!!!」
冬月「君たちのそのやる気は一体どこから出てくるのかね」
マヤ「アドレナリンが凄いことになってますね」
195 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 22:59:47.45 ID:KHvrPEAO [56/57]
ネルフ・通路
のそのそ
アスカ「いくら近いからって、これじゃカッコ悪すぎるわ…」
シンジ「ねぇ、使徒って何なのかなぁ?」
アスカ「何よ、こんな時にぃ!」
シンジ「使徒。神の使い。天使の名を持つ僕らの敵。なんで戦うんだろう。」
アスカ「あんたバカぁ?訳わかんない連中が攻めてきてんのよ、降りかかる火の粉は払い除けるのがあったりまえじゃない!」
アスカ「………これでいいのかしら」
綾波「ええ。」
のそのそ
アスカ「っていうかこんな狭いトコにもカメラがあるなんて驚きよ」
のそのそ
綾波「でも…何で使徒が攻めてくるのかなんて真剣に考えたこと、無かったわね」
アスカ「考える必要なんてなかったでしょうに」
シンジ「僕らには…何て言うか守るもの、があったからね」
綾波「もし…その守るものがなかったら?」
アスカ「そんなこと、考えてどうすんのよ」
綾波「………分からない」
アスカ「それより……レイ」
綾波「なに」
アスカ「いつの間にやらスカート…パンツに挟まってるわよ」
綾波「……あら」
シンジ「………あっ///」
196 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 23:02:41.06 ID:KHvrPEAO [57/57]
本日分はここまでです。
次も多分水曜日辺りになるかも…
4月からは大分ペースが落ちてしまうかもです。ごめんなさい。
それでは次回もサービスサービス♪
228 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:04:40.36 ID:Z3QU3sAO [2/51]
PM1:00
ネルフ内・第1219番通路
アスカ「あんた、碇司令のお気に入りなんですってね。」
アスカ「やっぱ可愛がられてる優等生は、違うわね。」
シンジ「こんな時に、やめようよ。」
アスカ「いつもすまし顔でいられるしさぁ…」
アスカ「あんた、ちょっと贔屓にされてるからって、なめないでよ!」
綾波「なめてなんかいないわ。それに、贔屓もされてない。自分で分かるもの。」
シンジ「は……はいカット!」
シンジ「二人とも…なんか凄い迫力だったよ」
アスカ「リツコのヤロー。なんかまるで私がや~なヤツみたいじゃないの」
アスカ「この台本に悪意を感じるわ」
綾波「なんだかんだでアスカ、優しいものね」
アスカ「なっ……///」
綾波「ちょっと悪意が入ってるのにも関わらず照れるなんてやっぱり優しいのね」
アスカ「あんた…ちょっと根に持ってるんでしょ」
229 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:07:07.97 ID:Z3QU3sAO [3/51]
シンジ「でも思ったより撮影大変だよね…」
アスカ「ほんとよ。なんも見えないドアを開けながら驚く演技したり…」
綾波「どうするつもりなのかしら」
シンジ「……CG合成とか」
アスカ「なーんか中途半端に最先端よね」
綾波「そういえば今頃…司令たち、何してるのかしら」
アスカ「さぁ。のんきに昼食でも食べてるんじゃない」
同時刻
ネルフ・発令所
ゲンドウ「よおおいしょ!」
作業「よおおおいしょ!」
冬月「…………うう」
職員「大丈夫ですか副司令!」
リツコ「手動でエントリープラグ挿入なんて狂気の沙汰よね」モグモグ
マヤ「センパイがやらせてるんじゃないですか」モグモグ
ユイ「でもまぁ…もしこう言う状況の時に使徒が襲来してたら」モグモグ
ナオコ「こうするしかないわよね……」
ナオコ「それよりユイちゃんのサンドイッチおいしそうね」モグモグ
ユイ「あ、じゃあ交換しましょ……」モグモグ
日向「あの……」
リツコ「あ、お疲れさま日向くん。いい演説っぷりだったわね」モグモグ
ユイ「サンドイッチ、よかったらどうぞ」
日向「あ…じゃあいただきます」
230 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:08:39.62 ID:Z3QU3sAO [4/51]
マヤ「でも何で碇司令に手伝わせてるんですか」モグモグ
サツキ「なんか…ドラマだと静かに眺めてそうな感じですよね」モグモグ
リツコ「前にも言ったけど、司令は精神病気味のツンデレなのよ」モグモグ
青葉「それってヤンデレじゃないんですか」モグモグ
リツコ「あらそうなの?詳しいわね青柳くん」モグモグ
青葉「青葉です。…僕の『しりあい』がそう言ってました」モグモグ
リツコ「…どちらにせよデレは必要なのよ。」モグモグ
リツコ「ゲンドウファンって意外と多いのよね」モグモグ
ユイ「現実も劇中もなんかこう…」モグモグ
ユイ「可愛いものね」
一同「えっ」
ユイ「あら?」
231 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:10:04.20 ID:Z3QU3sAO [5/51]
ゲンドウ「ふぅ……なかなか……」
職員「固いですね」
ゲンドウ「ふぬうううう!!!」
職員「ふぬううウウウウ!」
冬月「ぐぐぐ……」
冬月(やはりこの身体には…キツいな…)
冬月(………腹が減ったなぁ。)
ワイワイワイワイ
冬月(ユイくん手製のサンドウイッチ……か)ゴクリ
ガコン
冬月「……ってえっ」
グギッ
ゲンドウ「お……おい冬月!」
冬月「」
職員「ふくしれえええええ!!!!!!!!!!」
232 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:11:24.92 ID:Z3QU3sAO [6/51]
PM01:15
アスカ「よおおいしょ!」ガコン
シンジ「ヌウウウウウウウ!」ガコン
綾波「……………」ガコン
アスカ「ハァ……ハァ……ダクトがマジでこんなになってるなんて聞いてないわよ」
シンジ「ダクトを破壊するなんてセリフだけだ…と思ったんだけど…」
綾波「非常通路の意味…ないわね」
アスカ「もぉ~!時間がないってーのに!」ガン
アスカ「絶対絶対ぜえええったい後でリツコに仕返ししてやる!」
ガンッ
…………ガタン
アスカ「あれっ」
シンジ・綾波「アスカ………」
アスカ「こ…壊れた?」
シンジ「………」ジッ
アスカ「………な、なによその目は」
シンジ「凄いな…って」
アスカ「ち、違うわよ!バカヂカラって訳じゃなくてグーゼン、グーゼンなんだから!」
綾波「なんで恥ずかしがるの」
アスカ「だっ……だってぇ!」
233 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:14:41.11 ID:Z3QU3sAO [7/51]
同時刻
ネルフ・発令所
ガラガラ…
冬月「 」ピクピク
医者「……まぁ、ぎっくり腰ですね」
看護師「痛くて気絶しちゃったんですね」
マヤ「…いつものことでよかったです」
リツコ「死んじゃったかと思っちゃったわ」
冬月「」
ゲンドウ「冬月………」
ゲンドウ「うっ……」
職員「ううっ……」
リツコ「えっ…もしかしてあの人達泣いてる?」
ゲンドウ「冬月の犠牲を…ムダにしてはならん」
職員一同「はい!」
マヤ「犠牲ってまだ死んでないじゃないですか」
ゲンドウ「絶対に、…エントリープラグを挿入するぞ!」
職員一同「はい!」
ゲンドウ「妨害した連中を……逆に我々は利用してやるのだ」
ゲンドウ「これは我々ネルフの戦い…いや」
ゲンドウ「男の戰いだ」
職員「碇司令……ううっ……」
日向「いよいよプロジェクトXみたいなノリになってきましたね」
リツコ「特典にこの映像使ってプロフェッショナルでも作りたくなってきたわ」
234 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:15:24.77 ID:Z3QU3sAO [8/51]
PM01:25
作業員・ゲンドウ「よーいしょ、よーいしょ、よーいしょ、よーいしょ!」
ゲンドウ「うおおおおおォオオオォォオオ!!!!!!」
ガコン
マヤ「プラグ、固定準備完了。」
リツコ「時間はまだセーフ…か」
リツコ「後はあの子達ね」
リツコ「上手くやってくれるかしら」
235 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:17:01.35 ID:Z3QU3sAO [9/51]
PM01:35
アスカ「とりあえずセリフはクリアしたし、あとは本部に向かうだけね」
アスカ「時間は?」
綾波「あと5分よ」
アスカ「マジ?やばいじゃないの!」
シンジ「でもまぁ大丈夫だよ。あそこを抜ければ本部だし……」
アスカ「あそこって……」
シンジ「パイプ…かな」
アスカ「………サイアクね」
のそのそ
アスカ「で、また…こうなるの…」
綾波「…………」
アスカ「ぜぇーったい、前見ないでよ!見たら[ピーーー]わよ!」
シンジ「え?」
アスカ「バカ!見るなって言ったでしょう!」
シンジ「仕方ないだろ!前見なきゃ進め…」
シンジ・アスカ「わぁぁぁぁぁっ!」
ドスン!
シンジ・アスカ「痛………」
綾波「…………」トンッ
リツコ「あ……アンタたち!」
アスカ「……あっリツコ」
236 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:17:47.44 ID:Z3QU3sAO [10/51]
マヤ「…13:40、ジャストですね」
リツコ「しかしホントに無様な登場ね。」
アスカ「仕方ないじゃないの!暗ったくて気がつかなかったんだから。」
リツコ「まぁ面白かったから是非とも使わせて貰うけど」
アスカ「……根性ねじまがってんのね」
リツコ「はい。じゃこれ続きの台本ね」
アスカ「ほぼ真っ白じゃん」
リツコ「即興で書くから心配ないわ」
アスカ「………ああ、なんか連合軍が攻めてきた時よりも不安だわ」
237 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:19:08.12 ID:Z3QU3sAO [11/51]
シンジ「そう言えばあれ…どうしたんですか」
リツコ「ああ、エントリープラグ?」
シンジ「ええ。たしか凄い電力がいるんじゃ……」
ユイ「お父さん達がやったのよ」
シンジ「えっ?父さんが?」
ユイ「そう。まぁ役柄…だけどね」
シンジ「そうなんだ………」チラッ
ゲンドウ「ふぬぅう……ぬぬ」クラッ
職員「無理なさらないで下さい」
ゲンドウ「大丈夫だ……」
ゲンドウ「やるしかなかろう」
ユイ「まぁほとんどアドリブみたいなものなんだけど……」
238 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:21:13.30 ID:Z3QU3sAO [12/51]
アスカ「皆、私たちが来ること前提で撮影してたの?」
青葉「そうだよ。それと……アレ」
シンジ「着ぐるみと使徒…?」
青葉「そう。司令が準備したんだ。」
マヤ「貴方達が来るのを信じて、ね」
シンジ「じゃあ…父さんは準備した後に撮影を……」
シンジ「…………そっか」
ユイ「シンジ、お父さんもこの間のことは凄く反省してるみたいよ」
シンジ「…………」
ユイ「許してあげて?」
シンジ「………でも」
アスカ「いーじゃない。司令はまぁちょっとダメな部分も多いけど」
アスカ「シンジをメチャメチャ愛してるみたいだし」
シンジ「…………」
職員「しかし!」
ゲンドウ「いや……やる…やらなければ我々に未来はない」
職員「司令………」
シンジ「………」
シンジ「うん。」
239 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:22:11.95 ID:Z3QU3sAO [13/51]
マヤ「となったらコレ、着てね。三人分あるから…」
アスカ「って休ませてくれないの!?」
リツコ「勿論よ。巻きで行かなきゃならないんだから。」
アスカ「……ちょっとでもアンタ達を見直しちゃった私がバカだったわ」
ゴソゴソ
アスカ「………ん?なんかコレ…着心地がいつもと違うわね」
マヤ「ご名答。今回の使徒はマトリエルをモデルにしてるのよ。」
アスカ「ああ、あのエヴァを溶かす汁を出すヤツでしょ」
綾波「とにかく弱かったわよね」
アスカ「ザコエルといい勝負だったわよね」
240 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:23:30.27 ID:Z3QU3sAO [14/51]
アスカ「………で、どうやってあの溶解液を再現するのよ」
マヤ「逆転の発想よ。」
アスカ「逆転?」
シンジ「………そうか」
綾波「着ぐるみの方を溶かせばいいのね」
マヤ「ご名答♪この着ぐるみの装甲部分に使われてる素材は80度以上のLCLに溶けるんですよ~。」
アスカ「……なんか全体的に装甲が薄い感じだけど平気なの?」
マヤ「若干熱いと思いますが平気です」
シンジ「若干……って」
242 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:24:35.00 ID:Z3QU3sAO [15/51]
マヤ「で、今回の使徒は…またもや自動で動くからライフルで撃ち抜いちゃってね」
アスカ「大丈夫なんでしょーね」
マヤ「今回は熱湯LCLを垂らす以外の行動はプログラミングされてないですからヘーキです。」
マヤ「だからちょっとおっきいラジコンを弄るだけだったんで安上がりで済みましたよ」
アスカ「なーんか余計に不安になってきたわ…」
リツコ「で、今回は三人が出撃するってことでセリフはあとで当てるからそのつもりで」
アスカ「まだ書いてないだけじゃないの?」
リツコ「……ぎくっ」
アスカ「はぁ……」
243 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:25:27.90 ID:Z3QU3sAO [16/51]
マヤ「じゃあ撮影準備はじめます!」
カエデ「もう3時……か」
サツキ「就業予定時刻まであと2時間。」
アオイ「定時上がりは無理そうね」
サツキ「デートだったのになぁ…」
アオイ「諦めなさい」
サツキ「もー、不況じゃなきゃこんな仕事辞めてやるのにぃ!」
244 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:26:10.71 ID:Z3QU3sAO [17/51]
PM3:10
のそのそ
アスカ「で、こうなるのね……」
シンジ「今度は着ぐるみ着てるから余計に狭いや……」
アスカ「もぉ~お、かっこわるい!」
のそのそ
綾波「なんか角が邪魔だわ…」
シンジ「あっ…ごめん……」
マヤ『聞こえる?』
シンジ「はい。聞こえます。」
マヤ『じゃあ指示通りよろしくね。』
綾波「………縦穴に出るわよ」
ヒュオオオオオオォオオオォォオオ……
シンジ「うわぁ……」
アスカ「イヤーァァァン!めちゃめちゃ深いじゃない!」
245 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:27:03.27 ID:Z3QU3sAO [18/51]
アスカ「あ~、またしてもかっこわるい!」
リツコ『相変わらず文句の多い女ね』
アスカ「リツコ!アンタにこの苦痛を味会わせてやりたいわよ」
リツコ『イヤよ。私高所恐怖症だもん。』
アスカ「このバ科学者が……」
綾波「いけない、よけて!」
マトリエル「………」
タラーリ
アスカ「えっ」
ジュウウウウウ
アスカ「キャアアアアアア!!!!」
246 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:28:02.81 ID:Z3QU3sAO [19/51]
アスカ「あ……」
シンジ「うわぁ!アスカ、着ぐるみ!」
アスカ「あっつうううううういぃぃぃ!!!!!!!!!」
ヒュウウウウ
綾波「あっ………ライフル……」
シンジ・アスカ「アァァァァ!!!!!!!!」
ジュウウウウウ……
247 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:29:02.48 ID:Z3QU3sAO [20/51]
タラーリ……
綾波「緊急格納庫に退避完了しました」
マヤ『ごめんねー。なんか安いラジコン使ったせいか操作が上手く行かなくって……』
アスカ「はぁ…そんなことだろうと思ったわよ」
シンジ「ライフルも落としちゃったしなぁ」
シンジ「どうするの?」
アスカ「どうするのって、どうにかするっきゃないでしょうが」
綾波「赤木博士、何か作戦は?」
リツコ『えっ…あ、いま考えてるわ……』
アスカ「はぁ…リツコに任せといたら途方にくれちゃうわね」
アスカ「私に、いい考えがあるわ」
248 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:29:58.05 ID:Z3QU3sAO [21/51]
アスカ「ここにとどまる機体がディフェンス。熱いLCLからオフェンスを守る。」
アスカ「バックアップは下降。落ちたライフルを回収しオフェンスに渡す。」
アスカ「そしてオフェンスはライフルの一斉射にて目標を破壊。これでいいわね?」
綾波「分かったわ。ディフェンスは私が…」
アスカ「おあいにくさま。あたしがやるわ。」
シンジ「そんな、危ないよ!」
アスカ「だからなのよ。あんたにこの前の借りを返しとかないと、気持ち悪いからね。」
シンジ「借りなんて……」
アスカ「う……うっさい!じゃないと私は……」
シンジ「?」
アスカ「あーもう、うっさいわね!シンジがオフェンス、レイがバックアップ、いいわね?」
綾波「分かったわ。」
シンジ「………うん!」
アスカ「じゃ、行くわよ!」
249 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:31:24.37 ID:Z3QU3sAO [22/51]
マヤ「流石、死線を掻い潜ってきただけはありますね」
リツコ「あの子達も随分逞しくなったものね……」
マヤ「成長しないのって最早センパイだけですよ」
リツコ「失礼ね。高所恐怖症のわたしがダクトを降ったなんて物凄い成長じゃない」
ナオコ「本当に変わらないわね…リッちゃんは」
250 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:32:42.53 ID:Z3QU3sAO [23/51]
マトリエル「…………」
タラーリ
……ジュウウウウウ
アスカ「くっ…………」
アスカ「マヤ、このあっついLCL……もうちょいなんとかならないの?」
マヤ『いまやってるんだけど……』カチャカチャ
マトリエル「…………」
ダラダラダラダラ…
マヤ『あれっ』
アスカ「もおぉぉー!垂れてくる量増えてんじゃなーい!」
251 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:33:43.20 ID:Z3QU3sAO [24/51]
シンジ「綾波!急いで!」
綾波「了解!」
のそのそ
綾波(足場がよくないわ……)
綾波(時間が……)
綾波「こうなれば………」
バッ
シンジ「あ……綾波!?」
アスカ「ば……バカ!」
マヤ「レイ、一気に飛び降りました!」
リツコ「さすがはレイ。男より男らしいわね。」
ドスンッ!
綾波「…………着地完了」
シンジ・アスカ「…ふぅ」
綾波「ライフル、回収しました」
252 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:36:07.05 ID:Z3QU3sAO [25/51]
マトリエル「…………」
ダラダラダラダラ…
アスカ「ぐっ……」
アスカ「背中…もう耐えらんないかも……」
シンジ「綾波!!」
綾波「碇くん、受け取って!」
バッ
ガシッ
シンジ「アスカ、避けて!」
アスカ「了解!」
バッ
シンジ「たぁぁぁぁぁぁぁああアァァァァ!!!!!!!!」
バババババババババ
マトリエル「…………」
マトリエル「ギャアアアアアアアアア!!!!!!」
バァアアァァァアン………
マヤ「殲滅……しました」
アスカ「これで借りは返したわよ!」
シンジ「………うん!」
253 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:36:49.90 ID:Z3QU3sAO [26/51]
PM4:30
ネルフ・発令所
ユイ「お疲れさま皆」
ナオコ「夜には復旧するわよ」
ゲンドウ「………お前たちは私を酷使し過ぎとは思わないか」ハァハァ
シンジ「わぁ!父さん油まみれ……」
ナオコ「あら、ケーブルを強引に引き抜いたゲンドウ君は素敵だったわよ。ねぇ?ユイちゃん。」
ユイ「ええ。珍しく格好良かったですよ。あなた」
ゲンドウ「………」
ゲンドウ「まあいい」
リツコ「はい、これでよしっ」
アスカ「いたっ………」
アスカ「シップくらい丁寧に貼りなさいよね!」
254 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:38:18.50 ID:Z3QU3sAO [27/51]
マヤ「撮影時間1時間ちょい……」
リツコ「しっかしザコエルことマトリエルだけあって戦闘シーンは本当にアッサリしたもんね」
青葉「前回なんて二日も掛かりましたからね」
マヤ「でも急ごしらえの中では凄く稼いだほうだと思いますよ」
青葉「防衛組織が敵の阻害を受けて、なおかつ使徒を殲滅…」
青葉「熱い展開だと思いますよ!」
リツコ「停電に感謝、しなきゃね」ニヤッ
シンジ「………あれっ」
シンジ「何か忘れてるような
一同「…………」
リツコ「あっ」
255 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:39:36.22 ID:Z3QU3sAO [28/51]
同時刻
ネルフ・エレベーター内
ミサト「も~ぅ、何で開かないのよ~!非常事態なのよ~!!」
ミサト「はぁっ、もう、もれちゃう!」
ミサト「こら、もう!上見ちゃ駄目、って言ってるでしょ!」
加持「はいはい…お?」
ミサト「やだ、ちょっと!」
加持「おっとっと!」
バタン!
ミサト「いったああ……」
加持「おや……扉が……」
ガタン
256 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:40:14.93 ID:Z3QU3sAO [29/51]
ナオコ「あらやだ♪」
リツコ「………」
マヤ「………不潔。」
ゲンドウ「お盛んだな」
ユイ「…うふふ」
アスカ「えっ…なになに?」
シンジ「?」
日向「葛城さんがどうかしたんですか」
綾波「…………」
青葉「後ろ、向いてような」
257 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:40:47.01 ID:Z3QU3sAO [30/51]
ミサト「ち、違うわよ!誤解だって………」
リツコ「何がちがうのよ!」
リツコ「仲直りしたら直ぐに獣みたいに……理性ってのがアンタたちにはないの?」
加持「いや、だからリッちゃん誤解だって…」
ミサト「あっ」
ちゃああああああ……
加持「あっ」
リツコ「あっ」
マヤ「あっ」
ゲンドウ「あっ」
ナオコ「あらあら」
ユイ「男性陣は全員後ろを向いてそのまま発令所へ歩きなさい」
ゲンドウ「しかし」
ユイ「向きなさい!」
一同「………はい」
258 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:41:31.24 ID:Z3QU3sAO [31/51]
PM5:00
ネルフ・エレベーター内
アオイ「……でやっぱり」
サツキ「残業か……」
カエデ「仕方ないわよ」
ふきふき
サツキ「まぁ…葛城さんの心境を思えば全然……」
ふきふき
ミサト「うわああああああん!!!!!」
加持「な……泣くなよミサト」
ミサト「泣くわよ!泣きたくもなるわよ!」
ミサト「ああ、死にたい。死なせて……」
加持「早まるなよ!自殺の理由がこんなことなんて……」
ミサト「『こんなこと』ですってえええ!」
アスカ「まぁ…何て言うか」
綾波「一軒落着なのかしら」
259 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:42:16.88 ID:Z3QU3sAO [32/51]
マヤ「しかし今回の妨害…誰の仕業なんでしょうか」
加持「あ、とりあえず外部からの接触が確認されたから追跡してみたよ」
リツコ「流石は元スパイさんね」
加持「……第2東京の民間施設からだ。」
加持「それ以上はわからなかった。」
リツコ「あらてっきり戦自のメガネくんだと思ったんだけど……」
マヤ「民間…ライバル企業ですかねぇ」
日向「若しくはライバルに為りうる企業ですかね」
加持「嫌がらせにしてはタチが悪いからな」
加持「今度は何を仕掛けてくるか……」
260 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:42:56.67 ID:Z3QU3sAO [33/51]
ミサト「あんた、MAGIのチェックはちゃんとしときなさいよ」
リツコ「大丈夫よ。母さんとユイさんがいるし。」
ミサト「人任せね」
ナオコ「あ、その事なんだけどね」
ナオコ「ユイちゃんと私、南極に行かなきゃならないのよ~」
ユイ「何か障害報告があったみたいで…」
リツコ「ええ!?聞いてないわよ!」
ナオコ「だって今話したんだし」
ナオコ「まぁ一週間で戻ってくるし、頑張ってね」
リツコ「ユイさんも母さんも居ないのにどう頑張れば…」
マヤ「センパイ、私がいます!」
リツコ「………不安だわ」
261 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:44:05.20 ID:Z3QU3sAO [34/51]
ゲンドウ「…と、言うことはシンジと二人きりだな」
シンジ「うん」
ゲンドウ「ああ………」
ゲンドウ「家に…帰って来てくれるか?」
シンジ「………」
シンジ「僕が帰らなきゃご飯、誰が作るの?」
ゲンドウ「…誰もいないな」
シンジ「仕方ないなぁ…父さんは。」
ゲンドウ「ふ……ふん」
シンジ「あははは」
綾波「こっちも一軒落着ね」
アスカ「ええ」
アスカ(………ママ)
262 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:44:32.61 ID:Z3QU3sAO [35/51]
ナオコ「あら、何を言ってるのよゲンドウ君は」
ゲンドウ「えっ」
ユイ「あなたも一緒に来るに決まってるじゃない」
ゲンドウ「えっえっ」
ユイ「冬月先生も気がついたみたいだし、夜には出発よ」
ゲンドウ「そ、そんな……」
ナオコ「あとリッちゃん、あなたに協力な『助っ人』を用意しておいたわよ♪」
リツコ「助っ人?」
263 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:45:00.88 ID:Z3QU3sAO [36/51]
PM7:00
マヤ「はい、じゃこれから外で撮影したあと、そのままラーメン三郎にいきますよー♪」
一同「はぁい!」
ゲンドウ「私もいくぞォオオオォォオオ!」
ガシッ
ユイ「だ・め・で・す」
ゲンドウ「しかし腹も減ったしシンジとゆっくり話も……」
ユイ「いけません」
ゲンドウ「しかし、しかし」
ユイ「^^」
ゲンドウ「…………はい」
264 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:45:51.94 ID:Z3QU3sAO [37/51]
PM9:00
第3新東京市内・ラーメン三郎
リツコ「じゃあワンタンメン油少なめ2つ、海鮮タンメン油なし2つ」
リツコ「三郎ラーメン野菜、油、カネシマシマシ4つ、特大チャーシューメン野菜少なめカネシマシマシ油ギトギト1つ!」
店主「あいよ!」
リツコ「いい。ロットは崩しちゃ……」
アスカ「前時代的なブロリーヌね」
ミサト「今じゃ三郎はメニューも増えてファミリー向けになってんのに……恥ずかしい」
リツコ「ど、どうしても大学時代の癖が抜けないのよ」
アスカ「これだから、ゆとりインパクト世代は……」
265 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:46:24.17 ID:Z3QU3sAO [38/51]
ドンッ
店主「お待ち!」
アスカ「………ってレイ、それ」
ミサト「入れ物…バケツじゃない」
綾波「…………」ズズズズズ
綾波「ほれがはにか?(それがなにか?)」
リツコ「圧巻ね」
266 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:49:03.70 ID:Z3QU3sAO [39/51]
同時刻
第2成田空港
アナウンス「まもなくアルゼンチン行きA-1287の……」
ガラガラガラガラ
ゲンドウ「車椅子とは情けないもんだな。ふ・ゆ・つ・き」
冬月「うるさい。今日一日だけだ。明日になればお前を蹴り倒してやるさ。」
冬月「しかし…南極に行くにも関わらず台本とカメラに追われることになるとはな」
ゲンドウ「ああ………」
ナオコ「南極ってご飯が美味しくないのよね」
ユイ「ご飯さえおいしければ……」
ガラガラガラガラガラガラ……
ユイ「!」
キャッキャッウフフフフ
ナオコ「あらっ」
ユイ「あの二人は……」
267 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:51:08.52 ID:Z3QU3sAO [40/51]
???「やあ、ユイさん」
???「入れ違いでしたのね~」
ユイ「ええ。お二人…今日は?」
???「今日は近くのホテルに泊まったあと明日ネルフに……」
???「楽しみだわ~」
ゲンドウ「ユイ、急がんと……」
ユイ「それじゃ、帰って来たらお茶しましょうね」
???「はぁい。行ってらっしゃ~い」
ガラガラガラガラ…
???「………………」
???「久々だな。日本も……」
???「ええ。楽しみです」
葛城ヒデアキ「ミサトに会うのが」
惣流・キョウコ・ツェッペリン「アスカに会うのが♪」
269 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 00:59:30.01 ID:Z3QU3sAO [41/51]
/{, -- 、 __, -‐ー- 、}V!
___厂 `<⌒)'´ ヽ、
/ノ/ ,V ',
ヽ/ |l |ハ l l l 〈/ l ハ l | l
/レl lナト ヽ l |Vヘ、l│l l | l ト、 lTヽ丶 `ヽ
Vl小 l|イ示. Vlノ .}レl lノ,二、\トl,. Tミ、ノlノ
| lハリ ヒソ z==レ癶ト、| {:U} ヒソ , }
| i l トl、 トへ '',ノ/ { ヽ `¨ . 厶イ ノ
| l l l ! `>`ー'< ,' ト、__> 、__`_, イー'′ 次回予告!
| l l l / ヽ / V ノ l,. ‐'´ ̄l
. r'-<_`ヽ、__∨_〈/ ,/く ,/ \
`フ ' トn /不ヽV ,/ ヽ , -k'二、ヽ /
{_/7ーr' ヽ// } ト┘ } ヽ 仏/ \\/}
{ !} L!. Ll イ 〉/ / } /
ヽノ〈___ノ__ L.ノ`>'´,.くノ /
ノ V' / `ヽ 〕 〉
/ l l ヽ_} 〉ー┬<之′
. l ! l \ { l `ヽ
. | ヽ. \ l | l
. | ハ ヽ、 V l ! |
| i l い /' l │
ネルフに集いし二人のバカ親
突然の訪問にミサトはアスカは
裁かれる「リツコ」
忘れられた「あの人」
シンジは両親の不在に何を思うのか
次回、「奇跡の価値は」
さーてこの次も…
綾波・アスカ「サービスサービス♪」
271 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 01:04:29.32 ID:Z3QU3sAO [42/51]
小噺
第拾壱点伍話
「特典の価値は」
リツコ「あ、そう言えば言い忘れちゃったんだけど…」
リツコ「DVD、発売されたから」ズズズズズ
ミサト・アスカ「ぶうううううう!!!!!!!!!」
ミサト・アスカ「ちょっと、聞いてないわよ!」
リツコ「そりゃそうよ。今話したんだから。」
アスカ「あんたねぇ……」
シンジ「でも不思議なんですよね」
シンジ「DVD発売されてから僕、外で撮影するときも『[ピーーー]』って言われなくなったんですよ…」
青葉「ネット上の評価も上がってますね」
綾波「?」
◇<ラー?
272 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 01:08:25.02 ID:Z3QU3sAO [43/51]
ミサト「どうしてそんないきなり……」
青葉「シンジストなんてのも登場してます」
アスカ「突然変ね」
綾波「青草さん、そのネットのカキコミ……」
青葉「青葉です。」
青葉「ああ…、これだよ」
【カワイサード】シンジきゅんにきゅんきゅん♪part8【乗ります!】
129:以下、使徒にかわりましてVIPがお送りします [] 2015/06/29(火) 11:53:49.06 ID:ka.gjpAG.0
シンジきゅんにちゅっちゅしたいよぉ~
215:以下、使徒にかわりましてVIPがお送りします [] 2015/06/29(火) 12:05:00.01
シンジきゅんの[禁則事項です]、ペロペロしたい
548:以下、使徒にかわりましてVIPがお送りします [] 2015/06/29(火) 14:47:59.12
俺がゲンドウだったら間違いなく押し倒してる
273 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 01:09:47.62 ID:Z3QU3sAO [44/51]
綾波「……凄いわね」
加持「と言うか酷いな」
アスカ「な……なによコレ」
シンジ「…………」ガクガク
ミサト「リツコォオオオォォオオ!!!!!!!!」
リツコ「や……やだ、別に私は何にも……」
ミサト「嘘でしょ?何かしたんでしょ?」
リツコ「あー………しないと言えば嘘になるし……」
ミサト「何やったのよ!吐け!吐きなさい!」
リツコ「ちょ……ちょっとMAGIの想定システムでちょっと……」
ミサト「ちょっと!ちょっと何したのよ!」
リツコ「シンジくんの……写真を作って…特典に付けた…みたいな…」
274 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 01:11:59.39 ID:Z3QU3sAO [45/51]
ミサト「どんな?どんな写真?」
リツコ「それは……」
加持「おっ、画像がアップされてるみたいだぞ」
以下、使徒にかわりましてVIPがお送りします [] 2015/06/29(火) 18:44:44.44
エヴァの1巻やっとアキバでゲットォオオオォォオオ!
行列出来てたんだぜ…
すべては発売前に流出したこの画像のせいだ!
(画像)
カチッ
ミサト「これは……」
綾波「……」
シンジ「あ…あ…」
アスカ「し……シンジの…コスプレ写真?」
276 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 01:14:57.40 ID:Z3QU3sAO [46/51]
綾波「ユイさんにそっくり……」
マヤ「なるほど…そう言うことでしたか」
ミサト「ホントに女のコみたいね」
加持「たまげたな」
シンジ「ちょ、ちょ、ちょっとリツコさぁん!恥ずかしいですよ!」
リツコ「あら……シンジ君のこの写真で売上が凄いことになってるのよ」
リツコ「特典が発表された時点からネットの予約数が凄いことになってるの」
青葉「今、男の娘って凄く流行ってますからね」
マヤ「にしても、この数値は凄いですよ。」
マヤ「今年一番売れたナデ○コ―これがホントに完結編―の初動売上を越えましたからね…」
リツコ「ちなみに写真は全部で120種類あるから」
青葉「某アイドルグループが昔やってた商法みたいっすね」
ミサト「でも……確かに可愛いし、シンジくんのファンが増えた理由は分かったけど」
ミサト「シンジ君の写真一枚に初動一位になるほどの力があるとはおもえないわ」
リツコ「いーじゃない。売れたんだから。」
277 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 01:15:38.80 ID:Z3QU3sAO [47/51]
プルルルルルル
ミサト「………電話?」
ミサト「はいもしもし」
サツキ「葛城さん大変です!帰ろうと思った矢先ネルフに大量の荷物がアメゾンから……」
ミサト「た……大量の荷物?」
ミサト「中身は?」
サツキ「えっと…『新世紀エヴァンゲリオン第壱巻初回限定版…5000枚です』」
ミサト「ご、ごせん!?」
サツキ「どぉしましょ~!」
ミサト「………宛名は」
サツキ「ええっと……」
ガサゴソ
サツキ「…碇司令です」
一同「…………」
278 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 01:17:02.86 ID:Z3QU3sAO [48/51]
シンジ「父さん……」
アスカ「一経済を動かすほどの親バカって……」
リツコ「はぁぁぁぁ!これじゃあ意味ないじゃないの…」
リツコ「あの髭ええええええええええええええええ!!!!!!!!!!」
ミサト「とにかく返品処理を……」
サツキ「ダメですよ。アメゾンは金券でしか帰ってきません」
サツキ「今はオークションとショップでも高値がついてますがさすがにこの量は捌き切れませんよ」
ミサト「でも…やれるだけやりましょ!今から帰るからそのまま待機してて!」
プープープープー
サツキ「うう……」
サツキ「デートがアァァァァ!!!!!!」
アオイ「諦めなさい」
カエデ「そうよ。一応ネルフの危機なんだから」
サツキ「うう……」
279 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 01:18:37.37 ID:Z3QU3sAO [49/51]
ミサト「もおおお!今日も徹夜じゃない!」
リツコ「あ、でも一つ碇司令のおかげで…良かった事があるわ」
ミサト「何よ。この状況で何言われても……」
リツコ「キャラクターソングの発売、決まったのよ」
アスカ「えっ」
リツコ「頑張ってね。」
アスカ「ちょ、ちょっと何勝手に決めてんのよぉ!」
リツコ「とりあえず歌詞はもう出来上がってるから」
リツコ「アスカの方のタイトルは『恋の恋のeins・zwei・drei』」
青葉「作曲は任せてください!」
アスカ「……バカにしてんでしょ」
280 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/03/30(火) 01:21:18.99 ID:Z3QU3sAO [50/51]
ミサト「ほらアスカ、もう行くわよ。」
アスカ「まだ食べてるんだけど」ズズズズズ
ミサト「いいから!」
綾波「…これからまたネルフですか」
ミサト「あなたたちにも梱包とか手伝ってもらうわ。値段が下がらない内に、早く!」
加持「いやはや…今日もまたお預けかな……」
シンジ「ああ、何だかもう」
アスカ「サイアクウウウウウウウウ!」
☆<キシャー
……ネルフの長い一日は暫し、続く。
368 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 15:01:20.01 ID:Rne2GcAO [2/34]
ネルフ本部・喫茶室OGATA
キョウコ「みんなただいま~」
アスカ「まさか助っ人がママだったなんて!」
キョウコ「驚いた?」
アスカ「凄く」
キョウコ「ふふふ~」
キョウコ「ネルフ本部も久しぶりねぇ~」
ヒデアキ「2年振りだよな。狭苦しいユーロ支部の勤務が長びいちゃって参っちゃうよ」
シンジ「アスカのお母さん、全然変わらないなぁ」
キョウコ「ありがとう~。シンジくんも男らしくなったわね~」
アスカ「ちゅーと半端に、だけどね」
シンジ「アスカは手厳しいなぁ」
キョウコ「レイちゃんは綺麗になったし~」
綾波「きれい?」
キョウコ「ええ。とっても~」
綾波「…ありがとうございます」
369 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 15:04:56.08 ID:Rne2GcAO [3/34]
キョウコ「とりあえず暫くは日本にいられるわ~」
アスカ「ホント、ママ!」
キョウコ「お買い物いきましょうね~」
アスカ「うんっ♪」
ミサト「…んで、まさかお父さんも来るなんてね」
ヒデアキ「ううん、ミサトぉ、そんな顔するなよぅ」
ヒデアキ「久々に会うんだからもっと甘えてくれて…」
ミサト「恥ずかしいから止めてよ!」
ヒデアキ「反抗期かい?」
ミサト「私は一応結婚もしてるの。分かってる?」
ヒデアキ「分かってるぞぅ」ギュッ
ミサト「わ…分かってない!」
ヒデアキ「可愛いなぁ!」
マヤ「わぁあ……」
リツコ「あんなに照れてるミサト、初めてね」ニヤニヤ
370 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 15:08:50.53 ID:Rne2GcAO [4/34]
加持「お義父さんお久しぶりです」
ヒデアキ「君か。久しぶりだね。」
加持「お久しぶりです」
ヒデアキ「ふん」
ミサト「ちょっと、もっと愛想良く出来ないの?」
加持「ミサトー」
ヒデアキ「他人ではないんだからそんな必要、ないだろうがね」
ヒデアキ「………」ギロッ
加持「たはは……」
ミサト「はぁ……」
371 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 15:11:44.92 ID:Rne2GcAO [5/34]
リツコ「キョウコさんお久しぶりです」
キョウコ「あら~リッちゃんお久しぶりね~」
リツコ「ちょっと、お聞かせしたいものがありますわ」
キョウコ「なにかしら~」
リツコ「………青筋くん」
青葉「青葉です」
青葉「ミュージックスタート!」パチン
キョウコ「?」
♪チャッチャラチャラチャラ
『息が出来ないほど熱いLoveCall』
『運命感じたどしゃ降りRedLight』
キョウコ「あらっ…この声は~」
『ウインクするたびあなた意外全部Junk』
リツコ「取れたてほやほやアスカのキャラクターソングです」
アスカ『消えちゃうみんなみんなそんなGeneration』
アスカ「イヤアアアアアアアア!!!!!!」
372 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 15:14:33.86 ID:Rne2GcAO [6/34]
アスカ『ドキドキ!恋のeins・zwei・drei~』
アスカ「やだ!やだやだやだぁ!」
シンジ「意外といいじゃない」
綾波「セカンドインパクト前を彷彿させる、赤木博士が書いたにしては恐ろしくまともな曲ね」
アスカ「止めて!お願いだから止めてよぉォオオオォォオオ!」
◇<……
☆<♪
キョウコ「素敵な歌ですね~」
キョウコ「英語と日本語とドイツ語のミスマッチがなんとも言えないわ~」
アスカ「やだぁ…恥ずかしいから止めてよぉ!」
青葉「フンフンフンジャーン」
マヤ「♪」
リツコ「多少歌い手が音痴っぽいのが難点だけども」
キョウコ「アスカはあんまりお歌は得意じゃないものね~」
アスカ『ウラハラheartにGutenMorgen』
アスカ「もォオオオォォオオやだァァァ!」
373 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 15:16:39.66 ID:Rne2GcAO [7/34]
ヒデアキ「ちょっと待て」
キョウコ「なんですか~」
ヒデアキ「確かにキョウコちゃんの娘は可愛いし人気も凄い。」
キョウコ「ですよね~。流石は私の……」
ヒデアキ「しかし、15年前の私の娘は…もっと凄かった!」
キョウコ「14歳の時のミサトちゃん~?」
ミサト「ま、まさかお父さん!」
ヒデアキ「ここにたまたま再生用の機械とテープがある」
ミサト「ちょ、ちょっと止めてよ!」
リツコ「あら、面白そうじゃない」
加持「14の時のミサトかぁ~。興味、あるな。」
ヒデアキ「機密だ機密だと政府が当時中々寄越してくれなくってなぁ」
ミサト「ホント、ホントに勘弁して!」
リツコ「うるさい女ね。剣崎くん」パチン
諜報部員「葛城さん、失礼します」
ミサト「ふが!?」
ヒデアキ「それじゃあスイッチオン!」
ミサト「むふ、むふむふ、ふんがアァァァァー!」
374 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 15:18:19.83 ID:Rne2GcAO [8/34]
ヒュオオオオオオォオオオォォオオ……
リツコ「…備え付けのカメラの映像かしら」
ヒュオオオオオオォオオオォォオオ
加持「こ……これは……」
ヒデアキ「南極にミサトと行った時の映像だ。」
ヒデアキ「丁度セカンドインパクトが起きる直前…の映像か」
ヒデアキ『壱番隊はこれで全員か』
調査隊員『葛城博士……まだ、娘さんが……』
ヒデアキ『何だと!』タッ
調査隊員『博士!』
ヒュオオオオオオォオオオォォオオ
375 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 15:20:33.42 ID:Rne2GcAO [9/34]
ヒデアキ『ミサト!ミサト!』
ミサト『…………』
ヒデアキ『ミサト!』
ミサト『おとお……さん?』
ヒデアキ『無事…だったのか…』
ミサト『でも………』
ヒデアキ『腹に怪我をしてるのか…』
ヒデアキ『ほら、行くぞ!父さんの背中に乗れ!』
ミサト『……うん』
ヒュオオオオオオォオオオォォオオ……
376 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 15:23:39.74 ID:Rne2GcAO [10/34]
隊員『博士!早く!』
ヒデアキ『ああ!』
ヒデアキ『………うっ』
ミサト『お父さん?どうしたの?』
ヒデアキ『足が……限界のようだ』
ミサト『おとうさんも怪我……してたの?』
ヒデアキ『……はは』
ミサト『お父さん……』
ヒデアキ『いいからお前は先に行け…後少しだから歩けるだろう…』
ミサト『いやよ!お父さんをのこして……』
ヒデアキ『……ほら、お守りだ』
ミサト『ねっ…くれす…?』
ヒデアキ『行け!』
ミサト『お父………さん』
ヒデアキ『聞こえないのか。行け!!!!!』
ミサト『…………』
ミサト『うっ………』タッ
ヒデアキ『…………』
プオオオオオオオォオオオォォオオ
隊員『出発…します。』
ヒデアキ『………』ニコッ
ミサト『お父さん!お父さん!お父ぁぁぁさん!!!!!』
ザアアアアアアアアアア
377 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 15:26:21.60 ID:Rne2GcAO [11/34]
ヒデアキ「な?可愛いだろ?」
ミサト「フガフガフガアアアアア!!!!!」
一同「…………」
リツコ「……なんか思ったより重いわね」
ヒデアキ「仕方ないじゃないかー。」
ヒデアキ「セカンドインパクト後はビデオキャメラなんてそうそう手に入らないから」
ヒデアキ「ミサトの少女時代の映像はアレしかないんだよ」
加持「と言うか良く生きてましたね」
ヒデアキ「…………」
加持「…………」
リツコ「良く生きてらっしゃいましたね」
ヒデアキ「まぁなぁ。事前にセカンドインパクトの予兆を碇くんが知らせてくれたのと」
ヒデアキ「弐番隊の脱出船の発進場所が変更になって…」
キョウコ「実際南極の調査隊はそれほど死傷者も出なかったようですしね~」
ヒデアキ「いやぁ、この映像で株が上がったのかアレから妻とも復縁しましてな」
リツコ「………」ニヤリ
マヤ「センパイのその顔は何か思いついた時の顔ですね」
リツコ「おじ様、その映像、使わせていただいても?」
ミサト「むふー!?」
ヒデアキ「どうぞどうぞ」
リツコ「では遠慮なく」
ミサト「むふむふむふむふー!!!!!!!」
378 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 15:28:21.64 ID:Rne2GcAO [12/34]
リツコ「そうだ。お二人ともMAGIのメンテナンス前に見学して行かれたらいかがです?」
アスカ・ミサト「ちょっとリツコ!アンタ何バカなこと言ってんのよ!」
キョウコ「あらぁ~それはMAGIのメンテナンスなんかよりも大切なことですわ~」
アスカ「なんかってママ、仕事でしょ……」
キョウコ「だってぇ~アスカが演技するなんて大変貴重ですもの~」
ヒデアキ「どうせ1日くらい放って置いても構わんよ」
キョウコ「なんせナオコさんの分身ですもの~。」
キョウコ「きっと外部から何かされても、えい!やあ!ですよ~。」
シンジ「……なんか相変わらずおおらかだね。」
アスカ「おおらか…なのかしらね」
ミサト「前が見えなくなるタイプなのよ」
リツコ「要はバカなのね」
ミサト「アンタに言われると、なんか腹立つわ」
379 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 15:31:13.88 ID:Rne2GcAO [13/34]
―加持・ミサト宅―
加持「お義父さん、いらっしゃいませ」
スーッ
加持「あっ……」
ヒデアキ「………」ガタン
加持「………」
ミサト「もぉ……」
トウジ「惣流さんのお母さんですか」
トウジ「僕、鈴原と申します」
キョウコ「そうなの~。アスカがいつもお世話になってます~」
ケンスケ「ちぃーっす。相田でぇーす」
キョウコ「あらぁ、見かけによらず面白い口調の方ね~」
ケンスケ「あっ、これっすか(笑)衣装っす。」
キョウコ「衣装~。大変ね~。」
ヒデアキ「綺麗にしてるんだなぁ」
ミサト「もぉ、あんまりジロジロみないでよー!」
ヒデアキ「母さんからも頼まれてるんだから仕方ないだろう」
ミサト「母さんったら…」
ヒデアキ「さて、ベッドルームは…」
ミサト「ダメダメダメダメ!入っちゃダメ!」
リツコ「あんなに困ってるミサトとアスカを見ると、なんか快感覚えるわよね」
マヤ「……センパイってこう言う嫌がらせ好きですよね」
380 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 15:33:27.42 ID:Rne2GcAO [14/34]
リツコ「はーいじゃスタート」
キョウコ「……」ジッー
アスカ「あーっ!あんたたち、何してんのよ!」
シンジ「雨宿り。」
キョウコ「雨、酷いものね~」ボソッ
アスカ「ハン、私目当てなんじゃないのォ!」
アスカ「……着替えてんだから、見たら……コロすわよ」
キョウコ「[ピーーー]なんてアスカいつの間に~……」ボソッ
トウジ「チックショー、アホンダラ!誰がおまえの着替えてんのをみたい………」チラッ
キョウコ「………」ジッー
トウジ「……………」
マヤ「か、カット!もう一回です!」
キョウコ「あら~どうしたのかしら~」
一同「…………」
381 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 15:36:02.34 ID:Rne2GcAO [15/34]
マヤ「はい、じゃあスタート!」
ミサト「あら、2人とも、いらっしゃい。」
ミサト「お帰りなさい、今夜はハーモニクスのテストがあるから、遅れないようにね。」
シンジ「はい。」
ミサト「アスカも、わかってるわね?」
アスカ「はーい!」
ケンスケ「あぁん?」
ケンスケ「わぁっ!このたびはご昇進、おめでとうございます!」
ヒデアキ「昇進!?」
ヒデアキ「ミサトお前昇進したのか?何で言わなかったんだ?え?」
加持「お父さん、それは役柄で……」
ヒデアキ「君には聞いていない」
加持「………」
リツコ「おじ様、それはセリフだけ…ですわ」
ヒデアキ「え?え?」
ヒデアキ「でも台本には葛城ミサトと……」
加持「あの…」
ヒデアキ「だから君には聞いていない!」
ミサト「もおお!ヤダァァァアァァァァ!!」
382 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 15:37:53.16 ID:Rne2GcAO [16/34]
マヤ「初っぱなからテイク5……ですか」
リツコ「時間がァァァン……」
アスカ「自業自得ね」
リツコ「な、なんで!」
アスカ「ママを呼び止めたの、リツコじゃないの。あのまま行かせてりゃ……」
リツコ「だっ…だって」
ミサト「要は私たちに嫌がらせしようとしたんでしょ」
リツコ「………」
ミサト「自業自得よ」
リツコ「………」
マヤ「人を呪わば穴二つですね、センパイ」
383 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 15:40:27.09 ID:Rne2GcAO [17/34]
リツコ「じゃあ次、昇進パーティーのシーン撮るから」
ミサト「…なんでしてもいない昇進でパーティーなんかやらなきゃならないのよ…」
ミサト「昇進どころか仕事が無くなるかもしれないって言うのに…」
ミサト「またもや嫌がらせね。懲りないヤツだわ。」
リツコ「あら、被害妄想もいい加減にして欲しくてよ」
リツコ「ま、そんなミサトがやりやすい様に『正直あまり嬉しくない』って感じのセリフ、入れといたから」
ミサト「……やっぱり嫌がらせでしょ」
ヒカリ「あーん、指切っちゃったぁ☆」
トウジ「ヒカリ大丈夫かい!」
ヒカリ「ダメかも……」
ケンスケ「まぁ、看板は適当でいいっすよねwwwwww」
綾波「碇くん、お花そっち…」
シンジ「ありがとう綾波」
綾波「………ええ」
アスカ「しっかしアホらしいわよね。ありもしないパーティーの飾り付けやるなんて。」
シンジ「あはは」
マヤ「みんな、準備出来ましたかー」
一同「はぁい」
マヤ「じゃ、加持さん料理を並べて下さい」
加持「了解っ!」
加持「よいしょ」
一同「わあああああああ!!!!!!!」
384 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 15:51:50.83 ID:Rne2GcAO [18/34]
ケンスケ「ちょwwwwwwwwwwwwパネェwwwwwwwwwwww」
アスカ「すごーい!買ってきたのみたい!」
シンジ「さっきの短い空き時間で作ったんですか?」
加持「まぁな。あんまり凝れなかったんだが……」
リツコ「十分よ。流石、リョウちゃんね。」
加持「たはは…照れるって」
ミサト「謙遜することないわよ。アンタの数少ない特技なんだから。」
加持「誉めてくれるのかい?」
ミサト「なっ……」
ミサト「別に…///」
ヒデアキ「………」
ヒデアキ「………」キッ
386 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 16:03:30.65 ID:Rne2GcAO [19/34]
マヤ「食べるシーンも撮るから、楽しみにしててね。」
一同「わぁい!」
綾波「おいしそう……」ぎゅるるるる
シンジ「綾波、今日朝ごはん食べられなかったもんね」
綾波「ええ……」
綾波「………」ぎゅるるるる
リツコ「あっ」
リツコ「ただしレイはこのシーン、不参加だから」
綾波「えっ」
リツコ「ミステリアスな量産型少女が昇進パーティーごときに出席するわけないでしょ」
リツコ「はい、じゃあスタート!」
綾波「…………」ムッ
◇<……ラー!
387 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 16:04:32.58 ID:Rne2GcAO [20/34]
マヤ「撮影中に適度につまんでいいわよ。」
一同「わぁい!」
綾波「おいしそう……」ぎゅるるるる
シンジ「綾波、今日朝ごはん食べられなかったもんね」
綾波「ええ……」
綾波「………」ぎゅるるるる
リツコ「あっ」
リツコ「ただしレイはこのシーン、不参加だから」
綾波「えっ」
リツコ「ミステリアスな量産型少女が昇進パーティーごときに出席するわけないでしょ」
綾波「じゃあ私は食べちゃ」
リツコ「だめよ」
リツコ「はい、じゃあスタート!」
綾波「…………」ムッ
◇<……ラー!
388 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 16:19:24.85 ID:Rne2GcAO [21/34]
>>386はミスです
389 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 16:27:54.69 ID:Rne2GcAO [22/34]
―南極―
冬月「いかなる生命の存在も許さない、死の世界、南極。」
冬月「いや、地獄というべきかな。」
ゲンドウ「だがわれわれ人類はここに立っている。生物として生きたままだ。」
冬月「科学の力で護られているからな。」
ゲンドウ「科学は人の力だよ。」
冬月「その傲慢が15年前の悲劇、セカンドインパクトを引き起こしたのだ。」
ユイ「はい、カットー」
冬月「南極に来てまで撮影とはな」
ゲンドウ「仕方ない。これもネルフ存続の為の手段だ」
冬月「情けないもんだな。」
???「の割りには、なんだか楽しそうですよ」
冬月・ゲンドウ「!」
ユイ「あら……」
ナオコ「久しぶりね」
???「どうもお久しぶりです。」
カヲル「お父さん♪」
390 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 16:35:17.96 ID:Rne2GcAO [23/34]
ゲンドウ「そ…その呼び方は…」
カヲル「あれ?レイと僕を引き取った時に『お父さんと呼べ』なんて言ってたじゃないですか」
ゲンドウ「それはそうだが…普段呼び慣れてないとだな……」
カヲル「それにずっと僕をここに置きっぱなしにするなんて酷いですよ。」
カヲル「レイは手元に置いてるのになぁ」
ゲンドウ「いや、別にお前が可愛いくないと言う訳では…」
冬月「たじたじだな」
ユイ「流石、カヲル君ね」
392 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 16:59:01.47 ID:Rne2GcAO [24/34]
カヲル「いつになったら僕は本部に戻れるんですか」
ゲンドウ「まぁ、そのうち」
カヲル「そのうち、なんて言わずにお願いします」
ゲンドウ「……ああ」
ユイ「全く、あの娘ったらこんな可愛い子供を二人も残しながら…何処か行っちゃうなんてもう……」
ナオコ「カヲルくんも大きくなったわねー」
カヲル「こんにちは。ナオコさん」
ナオコ「見ないうちにカッコ良くなっちゃってえ…」
カヲル「副司令も久しぶりです。」
ユイ「元気そうで何よりだわ」
ユイ「本当にカッコイイわね。なのにこんなむさ苦しい場所に閉じ込めてしまって…」
カヲル「僕の仕事、ですから」
カヲル「それより相変わらず副司令もお綺麗ですね」
ユイ「ふふ。あなたも相変わらず、上手ね」
カヲル「昼食、まだでしたよね。一緒にどうですか?」
カヲル「作ってるドラマの話、聞きたいし…」
ユイ「良いわよ。じゃ、行きましょうか」
カヲル「じゃあ司令、お先に……」
ゲンドウ「まて、私も行くぞ」
冬月「私も一緒に行こう」
カヲル「でも司令と冬月副司令はさっき…」
ゲンドウ「構わんよ。なぁ、冬月」
冬月「勿論だ」
ナオコ「…中々カヲル君が本部に戻れない訳、分かったような気がするわ」クスッ
393 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 17:19:01.86 ID:Rne2GcAO [25/34]
冬月「しかしシステムエラーの原因が『槍』とはな」
ゲンドウ「使徒が滅び、人類補完計画が白紙となった今、本部に持ち帰るにしても使い道がないな」
ナオコ「捨てるにもお金が掛かりそうですしね」
冬月「赤木君と伊吹君がどうにか使うのではないかね」
ゲンドウ「それはそれで不安だな」
カヲル「それはそうとレイとシンジ君は元気ですか」
ユイ「ええ。とっても。あなたに会えないことを嘆いているわよ。」
ユイ「あの人は濁してたけど、あなたの移動についてはゼーレに掛け合ってる途中だから、もう少し待っててね」
ゲンドウ「そう言えば…シンジは今、何をしているのだろうか」
ゲンドウ「寂しい夜を過ごしていないだろうか」
ゲンドウ「赤木くんに何かされてはいないだろうか」
ゲンドウ「私は心配で心配で心配で…」
―再び加持・ミサト宅―
ピンポーン
アスカ「きっと加持さんだわ!」
アスカ「ん?」
加持「本部から直なんでね。そこで一緒になったんだ。」
ミサト・アスカ「怪しいわね。」
リツコ「あらやきもち?」
ヒデアキ「待て!」ガバッ
394 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 17:26:01.17 ID:Rne2GcAO [26/34]
マヤ「は……はいカット」
リツコ「おじ様、何かありました?」
加持「お……お義父さん?」
ヒデアキ「君はリツコちゃんとも付き合っているのか?」
加持「いえ…それは冗談で……」
ヒデアキ「じゃあなぜあんなに馴れ馴れしい」
加持「ですから、演技で……」
リツコ「おじ様、これはあくまでもフィクションであり混同されて…」
ヒデアキ「加持くん。私は君がとにかく気に食わんのだよ」
加持「は……はあ。」
ヒデアキ「大学時代だってミサトと付き合いながら別の女のコと付き合っていたり」
ヒデアキ「ミサトと結婚する前にも三重スパイをやっていたじゃないか」
ヒデアキ「君は仕事も女も浮気浮気と、そんな君がミサトを幸せに出来るのか?なぁ?」
加持「申し訳ありません」
ヒデアキ「申し訳ありませんじゃ……」
ガタン
加持・ヒデアキ「!」
ミサト「いい加減にして」
395 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 17:42:19.66 ID:Rne2GcAO [27/34]
ミサト「お父さんが加持君との結婚に反対してるのもしってるわ」
ミサト「だけど一々、理由をつけて加持君に突っかかること、ないでしょうが」
ヒデアキ「しかし…」
ミサト「撮影の邪魔なの。帰って。」
ヒデアキ「………」
ミサト「帰って!」
ヒデアキ「……」
ヒデアキ「すまなかったな」
ミサト「ったく……」
シンジ「……あれ」
アスカ「看板が……」
ギギギギギギ……
リツコ「…ミサト!」
アスカ「後ろ!」
ミサト「えっ?」
396 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 17:49:26.30 ID:Rne2GcAO [28/34]
ケンスケ「やべっ!倒れる!」
ヒデアキ「ミサト!」
ミサト「えっ……」
加持「………」タッ
バッタァァァン!
ヒデアキ「…………!」
アスカ「ちょ……ミサト!」
シンジ「大丈夫ですか!?」
ヒデアキ「大丈夫か?大丈夫か?ミサト!」
397 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 17:57:27.13 ID:Rne2GcAO [29/34]
ミサト「くっ……」
ミサト「どうにか………」
ヒデアキ「ほっ………」
ミサト「…って何か」
一同「!?」
のそっ
加持「いってててて……」
ミサト「か、加持君!」
加持「大丈夫だったか?ミサト。」
ミサト「大丈夫かって加持君…」
ミサト「…私のこと庇って」
加持「俺は……いててて……」
ミサト「だ、大丈夫なの?」
加持「ちょっと腰をだな…」
マヤ「と、とにかく救護班を…!」
アスカ「加持さん!加持さん!」
加持「心配してくれてありがとうなアスカ。」
ヒデアキ「…………」
398 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 18:14:58.10 ID:Rne2GcAO [30/34]
―病院―
加持「いやあ、心配かけたね」
マヤ「腰を打ったのと足の捻挫…ですね」
キョウコ「重症じゃなくてよかったわ~」
ミサト「ほんと…良かった」
加持「安っぽくなっても看板は軽いものか紙にした方がいいぞ」
リツコ「倉庫にあったのがそれしかなくって…」
アスカ「ほんと、目先の利益しか見えない人間よね」
ケンスケ「すいませんした。俺が看板を……」
加持「構わないさ。」
加持「それに、どちらかと言えば慣れない中学生に看板を設置させて置きながら確認しなかった責任者の責任だろう?」
リツコ「…リョウちゃん、ちょっと怒ってる?」
加持「とても怒ってるさ。」
リツコ「………」
399 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 18:38:01.25 ID:Rne2GcAO [31/34]
加持「さすがに今回は許せないな。一歩間違えれば大変なことになってたぞ。」
リツコ「いつもそうだったじゃないの」
加持「いつもそうだったからこそ、だ。」
リツコ「でも…」
ミサト「でもじゃないわ。それに役割分担表をみれば、あんた相田くんに看板の設置、押し付けてるじゃないの」
キョウコ「あらあら~」
ヒデアキ「それはダメだなぁ」
リツコ「だってぇ……」
ミサト「だってもない。」
ミサト「前にも言ったけどね、アンタの行動にみんな迷惑してるのよ」
ミサト「シンジ君は変なコラージュ写真を勝手に作られて売られちゃったり」
シンジ「あれから学校でも色々物が無くなったり…大変なんですよ…」
アスカ「そうよ!温泉での一件、忘れたとは言わせないわよ!」
アスカ「それに久々に会ったママの前で恥ずかしいもの流して…!」
キョウコ「あら~、ママは嬉しかったけどな~」
リツコ「ですって」
アスカ「と、とにかく、まだ怒ってるんだから!」
400 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 18:48:47.84 ID:Rne2GcAO [32/34]
綾波「私だってご飯くれなかったり…」
☆<キシャー!
アスカ「…脱がされた事はいいの?」
綾波「碇くんだったから別に…」
キョウコ「きゃあ~♪」
青葉「俺だって未だに劇中で名前を呼ばれなかったり」
日向「地下の編集室に一日籠りっきりなのに手当をくれなかったり」
シンジ「撮影中…危険な目にあったり」
ミサト「とにかく、みんなアンタにはうんざりなのよ!」
リツコ「そ…そんな私ばっかり…」
リツコ「ま、マヤだって…」
マヤ「うわぁぁぁぁああん!」
マヤ「いつもいつもセンパイにムリヤリ…」
リツコ「えっ?」
マヤ「辛かったです!」
ミサト「マヤちゃん…可哀想に……」
リツコ「えっえっえっ」
401 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 18:55:45.90 ID:Rne2GcAO [33/34]
ミサト「この際、私が劇中で嫌な女だってことは我慢するけど」
ミサト「責任者だからってアンタの私情に右往左往させられるのは御免よ」
ゾロゾロ……
リツコ「ちょ、ちょっと皆、これから撮影なのよ!」
ミサト「知ったこっちゃないわ」
アスカ「別の方法、考えることにするから」
リツコ「でも、色んな所が…」
ミサト「知らないって言ってるじゃないの。自分でどうにかしなさい。」
リツコ「待って!本当に、今回は反省したから。」
ミサト「聞きあきたわ」
402 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/07(水) 19:01:17.16 ID:Rne2GcAO [34/34]
リツコ「待って!本当にもう一度チャンスを!」
ミサト「じゃ、どうやって今までのこと、ケジメ付ける気?」
リツコ「な、何でもやるわ!」
ミサト「…………」ピタッ
ミサト「何でも?」
リツコ「ええ。何でも。」
ミサト「そう……」ニヤリ
リツコ「ええ……あ、私が不幸にならない程度で」
ミサト「大丈夫よ。命までとりゃしないわ。」ニヤニヤ
リツコ「えっ」チラッ
アスカ「分かったわ。ミサトが考えてること」ニヤリ
リツコ「えっ」
一同「…………」ニヤリ
リツコ「えっ?えっ?」
472 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 20:56:25.26 ID:lYQu/oAO [2/11]
マヤ「はい、センパイ♪」
リツコ「……なによこれ」
マヤ「なにって、使徒ですよ」
マヤ「使徒、サハクイエル。倒すのに苦労した敵です。」
リツコ「分かってるわ。自分で書いたんだから分かってるわよそんなこと。」
リツコ「あたしが聞きたいのは…」
ミサト「なんで自分がこんなことをしなきゃいけないのか…でしょ?」
ミサト「決まってるじゃない。『ケジメ』を着けてもらうためよ。」
リツコ「ま…まさか……」
ミサト「そう。アンタには、サハクイエルさんをキッチリ演じきって貰います。」
リツコ「えええ!」
473 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 20:57:31.77 ID:lYQu/oAO [3/11]
リツコ「無理!こんなの無理だわ!」
ミサト「なんで」
リツコ「だってこの使徒…」
マヤ「上空から降ってくるんですよね」
ミサト「松代に避難すりゃあ良かったものを無理矢理エヴァに受け止めさせたのよね」
ミサト「二人が留守だったことをいいことにアンタは…」
リツコ「でも結果的にうまく言ったんだから」
ミサト「で、その役割をちゃっかりちゃらんぽらんな私にやらせると。いい根性してんじゃないの」
リツコ「あはは……」
リツコ「で、でもこれは無理なの。出来ないわよ。」
ミサト「なんで」
474 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 20:59:42.70 ID:lYQu/oAO [4/11]
リツコ「だって命に関わるわ」
ミサト「どうして」
リツコ「上から降ってくるってことは…」
ミサト「ワイヤーで吊ることになるわね」
リツコ「ダメ!絶対ダメ!無理無理無理無理!」
マヤ「でも非常用のはしご、降りられてたじゃないですか」
リツコ「あれは暗闇だったからよ。」
ミサト「とにかく、メインキャストの中で使徒もしくはエヴァに入ってないのアンタだけなんだから」
リツコ「マヤは?」
マヤ「私は作ってますから」
ミサト「やりなさい」
リツコ「いやっ!」
加持「やるべきだね」
リツコ「いやだわ!」
アスカ「アンタはそれだけのことをしてきたのよ」
リツコ「それでもいやぁ!」
ミサト「やるなら早くしなさい」
ミサト「でなければ帰るわよ。私達。」
リツコ「いやぁぁぁあん!」
シンジ「なんか劇中の僕ってどっちかっていうと何かリツコさん寄りな気がしてきた」
綾波「と言うより登場人物全員、彼女にそっくりな気すらしてきたわ」
477 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 21:09:30.91 ID:lYQu/oAO [5/11]
―ネルフ体育館―
職員「はーいオーライオーライ」
リツコ「…………」
ミサト「ストップ!」
リツコ「………」
ぶら~ん
リツコ「うっ……」
ヒュオオオオオオォオオオォォオオ……
リツコ「……」クラッ
キョウコ「あらぁ~リツコちゃんカッコイイじゃない~」
シンジ「圧巻だなぁ」
リツコ「悪感よ!」
リツコ「ホントにお願いだから、一生のお願いだから降ろして頂戴!」
ミサト・アスカ「いやぁ~」
リツコ「私が高所恐怖症でエスカレーター使えないこと知ってるくせにアンタ達…」
ミサト「それがさぁ、さっき司令から電話があってね~」
478 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 21:13:26.08 ID:lYQu/oAO [6/11]
モワンモワン
ゲンドウ「ああ、葛城くんか。シンジはどうだね」
ミサト「元気ですよ。でもリョ…じゃなかった。加持がケガをしてしまいまして。」
ゲンドウ「何。それは心配だな。」
ミサト「ええ。腰を少々痛めてしまいまして。」
ゲンドウ「シンジが同じ目にあったら大変だ。」
ミサト「……そっちですか」
ミサト「まぁ、これからリツコをシメようと思っています。」
ゲンドウ「是非やりたまえ。反対する理由がないどころかむしろこれは…」
ゲンドウ「 命 令 だ ! 」クワッ
モワンモワン
ミサト「命令じゃあ逆らえないわよね~ん♪」
リツコ「あんのヒゲェエェエエエエ!!!!!!!!!!」
480 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 21:29:13.42 ID:lYQu/oAO [7/11]
ミサト「早く降りたきゃさっさと撮影終わらせることね」
マヤ「センパイは単体で別撮りするので声だけ下さいね」
リツコ「ううっ……」
マヤ「じゃあスタート!」
オペレータ「第6サーチ、衛星軌道上へ。」
オペレータ「接触まで後2分。」
シゲル「目標を映像で捕捉。」
職員「おおっ…!」
日向「こりゃすごい!」
ミサト「常識を疑うわね。」
青葉「目標と、接触します。」
オペレータ「データ送信、開始します。」
オペレータ「受信確認。」
ミサト「A.T.フィールド?」
サハクイエル(リツコ)「新しい使い方ね」キリッ
ミサト「む………」
一同「むふふふふふふwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
マヤ「か……カット…もうワンテイクです…(笑)」
リツコ「…………」
481 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 21:36:54.77 ID:lYQu/oAO [8/11]
ミサト「ふう……」
リツコ「ひどいわよアンタたち、私は普通に…」
アスカ「あたしだって普通にドイツ語喋ってただけでアンタにクスクス笑われたけどもね」
リツコ「そ…それは」
モワンモワン
アスカ「ヘンロォー」
アスカ「グゥテンモォゥゲ~ン」
モワンモワン
リツコ「むふふふふふふwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
アスカ「…………」
482 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 21:40:43.35 ID:lYQu/oAO [9/11]
アスカ「ま~だ人の気持ちがわからないようね」
アスカ「ミサト、やっちゃって」
ミサト「それじゃあ宇宙でのシーン、いくわよ」
マヤ「それじゃあ始めま~す」
ミサト「発射準備」
ウイイイィィィィン……
リツコ「な、何する気よ」
ミサト「アンタの書いた台本通りのことよ」
リツコ「ま…まさか」
ミサト「てっきりリョウジかアタシがやると思って書いたんでしょ」
ミサト「ご愁傷様。」
リツコ「ヤダ!待って!待って!待って!書き直す、書き直すからぁ!」
ミサト「スタート!」
ババババババババババババババ!!!!!!!!!!
リツコ「イヤァァァアアアア!!!!!」
ババババババババババババババ!
リツコ「うたないで!揺れる!揺れるから!ヤメテ!」
アスカ「自分の書いた脚本に振り回されるなんて」
ミサト「良い気味だわ」
483 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/11(日) 21:52:02.98 ID:lYQu/oAO [10/11]
リツコ「止めて!止めて!止めて!」
ババババババババババババババ!
ミサト「大丈夫よ。ここで殲滅しないんだから。しにゃあしないわよ。」
リツコ「ええ!じゃあ本部に体当たりするシーンも……」
ミサト「当たり前じゃない。エヴァを出さないで何のエヴァなのよ」
綾波「自業自得ね」
ババババババババババババババ!
キョウコ「ま~。綺麗な花火だわ~」
アスカ「ごめんね。今日は…」
キョウコ「なんで謝るのよ~。楽しかったわよ~」
アスカ「ママ、そろそろMAGIのトコ、戻らなくていいの?」
キョウコ「大丈夫よ~」
キョウコ「言ったでしょ~。心配ないって~」
アスカ「イヤ、でもリツコだけだとメンテナンスしないからってママ達が呼ばれたんじゃ…」
キョウコ「そうだったかしら~」
アスカ「昔っからママは…」
キョウコ「大丈夫よ~。補完計画が頓挫した今、MAGIはただのスーパーコンピュータにしか過ぎないしハッキングする物好きなんていないわ~」
アスカ「でもこの間本部が…」
キョウコ「ふふっ。アスカちゃんはしっかりしてるわよね~」
キョウコ「ごめんなさいね。パパがいれば…アスカもモット楽だったわよね~…」
アスカ「そんなことないわよ。女にだらしないあんなパパなら居ない方がマシよ。」
アスカ「ママが居れば私はそれで十分。」
キョウコ「アスカぁ……」
アスカ(まぁ…司令を見てるとちょっとシンジが羨ましくなる時もあるけど……)
ババババババババババババババ!!
リツコ「そんなことより早く止めてェエエエエェエエエエ!!」
519 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 11:33:44.09 ID:PYA5J6AO [2/28]
―南極―
カヲル「で、碇司令。僕の機体はまだなんですか」
ゲンドウ「すまないな。アメリカの4号機建造計画が予算不足で頓挫してしまった。」
ナオコ「それじゃあカッコつかないから劇中では支部ごと消滅したってことにしたけど。」
カヲル「格好のつけかたが随分とビッグですね」
ユイ「S2機関の開発に思ったよりお金が掛かっちゃって…」
カヲル「じゃあ3号機は?」
ユイ「…あれには色々と問題があるのよ」
カヲル「問題?」
冬月「3号機は常時『ダミープラグ』を搭載させるらしい。」
冬月「なんせアメリカにはパイロットが存在しないからな。」
ユイ「理論上からすれば不可能ではないのだけれど、依然として疑問が残るわ。」
ナオコ「とくに制御の面ではね。」
冬月「まぁ、奴等は4号機の建造を止めてまで完成させる気満々のようだがね」
ゲンドウ「ま、そんな訳でとにかくお前には現在建造中の5号機を割り当てる」
カヲル「……予算不足で計画が頓挫したのに?」
ゲンドウ「ボディは廃棄された戦車と電車を使い、機能は4号機を再利用する」
カヲル「…まるでジャンク品ですね」
520 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 11:34:36.85 ID:PYA5J6AO [3/28]
ゲンドウ「お前を信頼しているからこそだ。」
ゲンドウ「レイやシンジ、それからアスカくんに使いこなせる…とは思えんからな。」
カヲル「で、いつ頃日本に?」
ゲンドウ「3ヶ月後程度を見込んで置けばいい。」
カヲル「了解。」
カヲル「ふふっ。何だかんだで優しいなお父さんは。」
ゲンドウ「…お前も私の可愛い息子の一人だからな」
冬月「碇、時間だぞ。」
ゲンドウ「ああ。」
カヲル「時間って何の?」
ゲンドウ「シンジが元気にしているかどうかだ」
カヲル「さっきもしてたじゃないですか」
ユイ「一時間置きにしないと気がすまないんですって。全く……」
ゲンドウ「………ん」
ナオコ「どうしたの?」
ゲンドウ「繋がらない」
カヲル「そろそろ槍の威力が強まる南極の中央に到達しますからね。」
ゲンドウ「………」どよんど
ユイ「そんなこの世の終わりの様な顔、しないで下さいな」
521 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 11:35:49.99 ID:PYA5J6AO [4/28]
―ネルフ体育館―
ミサト「うん。いつもよりサクサク進んでるわね」
ミサト「とりまー、アクションシーン以外は明日撮るとして…」
マヤ「〆切まで一日余裕があります。」
マヤ「流石は葛城さんですね!」
ミサト「それじゃあ暗幕剥がしたらご飯にしましょー」
一同「わぁい!」
……………
…………
……
ミサト「加持君がさっき作ったやつの余りを詰め合わせただけだけど…」
シンジ「ゆっくり食べられませんでしたからね」モグモグ
アスカ「冷めても美味しいってまさにこの事ね」モグモグ
綾波「………」モグモグ
マヤ「じゃ、ラミエルは充電タイムね」
◇<ラー
522 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 11:38:41.23 ID:PYA5J6AO [5/28]
キョウコ「あらぁ~、ピーマン食べられないわ~」
アスカ「ママ、ちゃんと食べないとまた倒れちゃうわよ!」
キョウコ「嫌いなんだけどな~。ピーマン…」
アスカ「もう…ピーマンは私が食べてあげるからパプリカだけでも食べてよね!」
キョウコ「パプリカとピーマンって何が違うの~?」
アスカ「ああ…もぉ!」
シンジ「アスカ、楽しそうだね」
綾波「ええ。」
綾波(ママ…。)
ぶらーん…
リツコ「あの………」
ミサト「なによ」
リツコ「とりあえず撮影、終わったのよね」
ミサト「そうだけど」
リツコ「降ろして…くれないの?」
ミサト「えー。だって面倒臭いんだものー。」
ミサト「……ってあんたなら言うでしょうね」
リツコ「言うでしょうね」
ミサト「………はい皆、リツコの大好きなビーフストロガノフよ~」
一同「わぁい!」
シンジ「これはなかなか…」モグモグ
アスカ「うまいわね」モグモグ綾波「………」モグモグ
アスカ「さっきからアンタ、黙りっぱなしだけど大丈夫なの?」
綾波「美味しいものに言葉は要らないわ」
アスカ「…はいはい。」
リツコ「ちょ、ちょっと!ちょっとまってよぉぉぉおお……!」
ぶらんぶらん
リツコ「キャア!ワイヤーが、ワイヤーが切れちゃいそう!」
マヤ「センパイ……」ぐすっ
ミサト「ダメよ。心を鬼にしなきゃ、あの性格は修正できないわ。」モグモグ
マヤ「ううっ……」モグモグ
リツコ「臭い芝居はいいから降ろしてよー!」
523 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/04/19(月) 11:41:23.64 ID:PYA5J6AO [6/28]
ミサト「は~い、じゃあ落下シーンの撮影始めま~す」
リツコ「ら、落下?」
ミサト「上から落ちてくるサハクイエルことリツコを手で受け止めて貰います。」
アスカ「えーっ!手で、受け止める!?」
アスカ「実際にやっちゃうワケ?!」
ミサト「ま、一応速度調整はするけど、ボロいワイヤーだからアテにならないわ」
リツコ「ちょ、ちょっとマジでやることないじゃないの!」
リツコ「約束が違うわよ!」
ミサト「あらぁ、演出に関しては私の自由だし。」
ミサト「それにシナリオ、見せて貰ったけどさっき撮ったシーン以降は完成されてなかったわよ」
リツコ「それは…またアドリブで……」
ミサト「じゃ、問題ないわね。一応衝撃吸収マット置いてあるから。」
リツコ「着ぐるみ着てるから手も足も出ないのよ!」
リツコ「しかもそれを着ぐるみを着て動きの鈍い三人が受け止めるなんて……」
ミサト「そう。落下予測地点にエヴァを配置。あなたたちが直接受け止めるのよ。」
シンジ「ワイヤーが切れたりしてコースを大きく外れたら…?」
ミサト「その時はアウト。」
アスカ「私達が衝撃に耐えられなかったら?」
ミサト「その時もアウトね。」
シンジ「勝算は?」
ミサト「神のみぞ知る、と言ったところかしら。」
リツコ「……殺す気満々ね」
524 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 11:42:32.52 ID:PYA5J6AO [7/28]
アスカ「って言うか五年前のリツコの作戦そのまんまじゃない」
アスカ「これでうまく行ったら、まさに奇跡。二度目の奇跡ね。」
ミサト「奇跡ってのは、起こしてこそ初めて価値が出るものよ。」
アスカ「つまり、何とかして見せろ、って事?」
ミサト「すまないけど、ほかに方法がないの。この作戦は。」
マヤ「CGを使うにも予算が…」
リツコ「作戦と言えるの!?これが!」
アスカ「自分で言っちゃったわよ」
ミサト「ほんと、言えないわね。だから、いやなら辞退できるわ。」
リツコ「する!するする!」
ミサト「※ リ ツ コ 以 外 は 」
ミサト「アンタも偉そうにしてるならね、命の一つや二つ掛けたらどうなのよ」
リツコ「嫌よ。痛いもの。」
ミサト「こいつ……」
ミサト「あんたね、私達がどれだけ危ない思いをしてきたと思ってんのよ」
リツコ「そ、それは結果的にであって……」
ミサト「とりあえず拒否権はないから。あしからず。」
ミサト「みんな、いいのね?」
アスカ「それしかないならやるしかないじゃーん」
アスカ(ママにイイトコ見せたいしね)
525 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 11:44:36.72 ID:PYA5J6AO [8/28]
ミサト「あとリツコ、法務部が一応後で揉めないように遺書を書いてくれって言ってるけど、どうする?」
リツコ「い……いしょ?」
ミサト「どうするの?」
リツコ「……いいわよ。どうせ書けないし。そんなつもりもないし。」
ミサト「ま、上手くいったら私が皆に自然肉100%のステーキおごるから」
綾波「ステーキ……!」キラキラ
シンジ「綾波も不憫なキャラ付けされちゃったよね…」
リツコ「ふん。発想がいかにもセカンドインパクト前ね」
アスカ「自然肉100%なんて滅多にお目にかかれないじゃない!」
ミサト「そ、そうよ!一周回って今じゃナウでヤングな」
リツコ「ほら、古い。貴重で高いもん有り難がるなんて古い金持ちのやることね。」
ミサト「じゃあ、何が良いんだか言ってみなさいよ。そこいくから。」
一同「え~~~~~」
リツコ「い、いいの?」
ミサト「ま、アンタが生きてたらの話だけど」
リツコ「ラーメンよ。ラーメン屋台。」
ミサト「ラーメン?」
リツコ「大ご馳走じゃない。」
リツコ「ラーメン業界ではラーメン屋台がナウでヤングな…」
シンジ「ご馳走といえばラーメンで決まりか…」
526 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 11:45:46.32 ID:PYA5J6AO [9/28]
リツコ「な、何よ!セカンドインパクト後は中々…」
アスカ「今時の子供がラーメンで喜ぶと思ってんのかしら。この間も行ったばっかじゃない。」
綾波「インスタントでいつでも食べられるし」
アスカ「これだからセカンドインパクト世代って、貧乏臭いのよねぇ。」
リツコ「び……」
ミサト「びんぼー♪びんぼー♪」
リツコ「う……うちは確かに母子家庭だけど……」
ミサト「りっつこのおうちは♪びんぼーいんぱっくとー♪」
リツコ「ううっ……」
ミサト「うわっ泣いてやんのwwwwwwwwマトリエルみてぇwwwwwwwwwwwwwwww」
シンジ「み、ミサトさんが壊れ出しちゃった…」
アスカ「溜まってたんでしょ。吐き出させてやりなさいよ。」
527 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 11:46:15.85 ID:PYA5J6AO [10/28]
―病院―
加持「今頃皆はご飯か……」
加持「…しっかりやってるならいいんだが」
ガラッ
ペンペン「クエッ!(よっ!)」
加持「おや、お見舞いに来てくれたのかい?」
ペンペン「クェ~クエクエクエッ(僕が行かなきゃ誰がいくんだよ)」
加持「ははっ。ペンペンは優しいなぁ…」
ペンペン「クックェ…///」
加持「だが、残念ながら動物は侵入禁止なんだよ」
ペンペン「クェッ!?(マジで!?)」
加持「ははっ。まあ殺されやしないし、看護師さんに見つからないようにゆっくりしていけよ。」
ペンペン「クェッ」
加持「んっ……しかしペンペン、お前一人で来たのか?」
ペンペン「ク、クェッ……(そ、それは……)」
加持「?」
528 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 11:47:29.56 ID:PYA5J6AO [11/28]
―ネルフ体育館―
ミサト「はい、じゃドライアイス搬入して」
マヤ「オーライオーライ」
リツコ「…マジでやるの?」
ミサト「マジもマジ。大マジよ。」
ミサト「三人共着替え終わった~~?」
シンジ・綾波「はい。」
アスカ「……なんかこの着ぐるみ、臭いんだけど」
リツコ「あぁ、あれ(マグマダイバー参照)以来放って置きっぱなしだったからかしら」
アスカ「責任者ぶるわりにはだらしないわよね」
リツコ「あははは……」
ミサト「で、MAGIが算出した落下予想地点が、これよ。」
アスカ「…本物並みにこんなに範囲が広いの?」
シンジ「端っこまで随分ありますよ…。」
ミサト「吊るしてるワイヤーがボロいから安定しないって言ったでしょ。」
ミサト「ですから、エヴァ全機をこれら三個所に配置します。」
綾波「この配置の根拠は?」
ミサト「勘よ。」
シンジ・アスカ「カン?」
ミサト「そう。女の勘。」
リツコ「何たるアバウト、ますます奇跡ってのが遠くなっていくイメージね。」
シンジ「ミサトさんのクジって、当たった事ないんですよね…」
リツコ「それもそうだったわね…」
529 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 11:48:15.33 ID:PYA5J6AO [12/28]
ミサト「ま、一応シンジくんも関わることだし…司令に許可取らなきゃね」
ミサト「マヤちゃん、電話」
マヤ「ちょっと待って下さい…」
ミサト「どしたの?」
マヤ「…何だか繋がらなくって…」
プープープー…
ミサト「あら…、じゃあ仕方ないわね」
リツコ「そうね。司令に許可が取れないんだから撮影は…」
ミサト「よし、じゃやるわよ」
リツコ「ってええ!?」
ミサト「何いってんのよ。司令に口出しされないチャンスじゃないのよ。」
リツコ「えっ…」
ミサト「んじゃ、撮影始めま~す」
530 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 11:50:25.39 ID:PYA5J6AO [13/28]
マヤ「スタート!」
青葉「目標を最大望遠で確認!」
日向「距離、およそ2万5千(ミリ)!」
ガコン
リツコ「えっえっ……」
ガコンガコンガコンガコン…
リツコ「やだ、動いて…」
ミサト「おいでなすったわね…。エヴァ全機、スタート位置!」
ミサト「MAGIが距離1万までは誘導します。」
ミサト「その後は各自の判断で行動して。あなたたちにすべて任せるわ。」
リツコ「地面がァァァァァアアアァァァ!!!!!!!」
青葉「使徒接近、距離、およそ2万!」
ミサト「では、作戦開始!」
シンジ「行くよ!」
綾波・アスカ「はぁ……」
ガガガガガガガガ…
リツコ「ちょっと、ちょっと、ホントにヤダアアァァァ!!!!」
531 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 11:51:29.10 ID:PYA5J6AO [14/28]
シンジ「スタート!」
ダダダダダダダ
シンジ「は…早い!?」
ダダダダダダダ
アスカ「ちょっとミサト、これどーなってんのよ!」タッ
ガガガガガガガガ
リツコ「いや、いや、イヤァァァアアアア!!!!!!」
リツコ「落ちる速度早いから!早いからぁ!」
青葉「距離、1万2千!」
ミサト「変ね。予定より3千早いわ。」
マヤ「ワイヤーの強度が…もう限界です!」
ミサト「何ですって!」
ガガガガガガガガ……
リツコ「イヤァァァアアアアァァァァァァアアアァァン!!」
532 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 11:52:56.36 ID:PYA5J6AO [15/28]
ミサト「リツコの健康診断の際の体重を参考に算出したんだけども……」
ミサト「まさか」
リツコ「ごめんなさァァァアアアァァい!!!5キロ少なく書いてたぁァァァアアアァァアアアァァ!!!!!!」
ミサト「ば、バカァ!」
マヤ「どうしますか葛城さん!このままだとセンパイ……」
ミサト「とりあえず初号機フィールドぜんか……」
シンジ「着ぐるみなんだから無理ですよ!」
ミサト「ど、どうすんのよ!」
ガガガガガガガガ
リツコ「イヤァァァアアアア!きれるぅぅぅ!!!!!!!」
シンジ「うっ、ぐぁァァァアアアァァぁ…」
ダダダダダダダダダダダダダダ
ガガガガガガガガ……
ガッ
青葉「ワイヤー活動限界」
マヤ「……ワイヤー、切れます」
533 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 11:53:57.91 ID:PYA5J6AO [16/28]
バッ
ヒュオオオオオオ…
リツコ(落ちるっ…)
リツコ(ああ…多分これは自分がしてきたことの報いなのかもしれないわね)
リツコ(……無様だわ)
ヒュオオオオオオ……
ミサト「やばっ……」
シンジ「させない…!」
534 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 11:55:48.03 ID:PYA5J6AO [17/28]
ガシッ
サハクイエル(リツコ)「ぐは!?」
シンジ「間に合った……」
リツコ「し、シンジくん?」
シンジ「で……でも聞いてたより重くて支えきれな……」
リツコ「」
綾波「弐号機!」
アスカ「あ~、もう分かってるわよ」
ミサト「撮影続行!アスカ、液体が入ってるコアを潰して!」
アスカ「私にメーレーしないでっ!」
リツコ「えっ…まだ降ろしてくれないの!?」
ミサト「ったりまえでしょうが」
アスカ「よいしょ!」
ツルッ
アスカ「む…やりにくいわね」
シンジ「あ…アスカ、限界だよ!」
アスカ「あとちょっとだから……」
綾波「んっ………」ガシッ
アスカ「レイ!」
綾波「掴んでいるから早く!」
アスカ「たぁぁぁあァァァアアアァァアアアァァ!!!!」
グサッ
535 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 11:57:46.89 ID:PYA5J6AO [18/28]
リツコ「イヤァァァアアアア!お腹が!お腹がァァァ!」
アスカ「もーいっちょっ!」
グサッ
ぷちっ
一同「………!」
バッシャアアアアアン!!!!!!!!!!!
マヤ「使徒…殲滅しました。」
ミサト「ふう………」
……バババババババ!
ミサト「ってヤバッ!液体がこっちまでくるわ。マヤちゃんカメラとパソコンを避難させて!」
マヤ「は、はいっ!」
アスカ「う~~またびしょびしょぉ。」
アスカ「水分吸っちゃってるし…」
リツコ「死ぬかとおもった。死ぬかとおもった。死ぬかと…」
アスカ「何この赤い液体」クンクン
アスカ「……ワイン?」
536 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 11:58:55.55 ID:PYA5J6AO [19/28]
綾波「ふふっ…ふふふふふっ……」
シンジ「あ、あやなみ?」
綾波「にゃはははははは~~////」
アスカ「もしかしてこの子ソートーな……」
綾波「ラー♪ラー♪ラー♪」
Σ◇<……!?
シンジ「綾波!綾波!しっかりしてよ~!」
綾波「シンジきゅん♪きゅん♪」
ミサト「まずったかしらね…」
マヤ「センパイっ!」タッ
リツコ「ま…マヤ……」
マヤ「いま開けてあげますからねっ!」
ジーッ
リツコ「ごはっ…ごほっ……」
マヤ「センパイっ!センパイっ!」
リツコ「まや………」
ヒシッ
マヤ「センパイっ!センパイっ!センパイっ!」
リツコ「マヤっ!マヤっ!マヤっ!」
マヤ「センパイっ!センパイっ!センパイっ!センパイっ!」
リツコ「マヤっ!マヤっ!マヤっ!マヤっ!」
ミサト「うん。まずったわね。」
537 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 12:00:45.67 ID:PYA5J6AO [20/28]
プルルルルルル
ミサト「?」
ガチャ……
ミサト「はい。こちらネルフ発令所。」
ゲンドウ「ああ。葛城くんか。」
ミサト「碇司令…!連絡がつかないからどうしたのかと…」
ゲンドウ「まあ、こちらの都合だ。」
ミサト「実は……」
ゲンドウ「成る程。それは大変だったな。良くやってくれた。」
ミサト「いえ……」
ゲンドウ「それよりシンジを出してくれないか」
ミサト「はい。」
シンジ「父さん…?」
ゲンドウ「話は聞いた。よくやったな、シンジ。」
シンジ「父さん……。」
ゲンドウ「お土産はたぁぁぁぁんと持って帰るからな。」
シンジ「いや、そんなには……」
綾波「あ~碇司令からでんわ?」
バッ
シンジ「綾波……いけないよ!」
ゲンドウ「?」
綾波「あ~しれい~しれいがいないとたのしいですね~」
ゲンドウ「へっ」
綾波「ずっとこのままだったりゃ……」
シンジ「ご、ごめんね父さん。綾波は今…ちょっと調子が……」
ゲンドウ「…………」
……プープープー
シンジ「ってあぁ…」
538 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 12:08:02.18 ID:PYA5J6AO [21/28]
―病室―
ペンペン「………」てってってっ
加持「ペンペン?」
ガラッ
ペンペン「クェッ……」
加持「!」
ヒデアキ「やぁ。」
加持「お義父さん!」
ヒデアキ「ああ、そのままでよい。」
加持「は……はい。」
ヒデアキ「すまなかったな。」
加持「えっ……」
ヒデアキ「あー、ミサトにガツンと言われてだな。反省したんだ。」
加持「そんな反省だなんて…」
ヒデアキ「うむ。私が悪かった。ミサトがかわいくてかわいくて仕方がなくてな。」
加持「それは良く分かります。」
ヒデアキ「ははっ…」
ヒデアキ「一時期私のワガママから離れて暮らした時期があってね。」
ヒデアキ「南極で生きてかえって来れたからこそ妻と復縁して、今も一緒にいれるが」
ヒデアキ「ドラマのように死んでいたら…なんて考えると…もしかしたら彼女に重荷を背負わせていたかもしれん」
加持「重荷……ですか。」
ヒデアキ「いや、今でも十分背負わせているな。」
ヒデアキ「だから上手く言えないが一緒に荷を背負ってくれる人間が必要なんだよ。ミサトには。」
542 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 14:54:55.68 ID:PYA5J6AO [22/28]
加持「今までが今まででしたからね。」
加持「お義父さんが僕を信用出来ないのも…」
ヒデアキ「いや、何だかんだで信用はしているよ。でなければこうしてノコノコ君のところへは来ない」
ヒデアキ「さっきはミサトをありがとう。」
加持「あ…頭を上げてください!」
ヒデアキ「私は寿命が君より遥かに短い。私には出来ないことだ。」
ヒデアキ「厚かましいようだがこれからも死ぬまでミサトを守ってくれ。」
ヒデアキ「……よろしくお願いします。」
加持「もちろん。」
ペンペン「クェッ!」
ヒデアキ「おお、ペンペン。お前もよろしくな。」
ペンペン「クェックェッ!(任せろ!)」
ヒデアキ「よし、こうなれば酒だ!」
ドンッ!
ヒデアキ「リョウジくん、ペンペン付き合え!」
543 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 15:09:47.80 ID:PYA5J6AO [23/28]
―ラーメン屋台―
シンジ「それに、分かったんだ。僕は父さんのさっきの言葉を聞きたくて、エヴァに乗ってるのかもしれないって。」
アスカ「アンタそんな事で乗ってんの?」
シンジ「………」
アスカ「ほんとにバカね。」
リツコ「カット!」
アスカ「ふう……」
マヤ「はい、じゃ今日の分の撮影終了で~す」
キョウコ「アスカちゃん、お疲れさま~」
アスカ「ママっ!」
キョウコ「今日はたっぷりアスカちゃんの勇姿、見れて幸せだわ~」
アスカ「えへへ…///」
綾波「…………」ズルルル
544 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 15:36:25.72 ID:PYA5J6AO [24/28]
リツコ「さぁ、約束は守ってもらうわよ。」
ミサト「はいはい、大枚おろしてきたから、全員お代わりしたって耐えられるわよ。」
ミサト「給料前だけどね!」
ミサト「それじゃあ職員のみんなも適当に頼んじゃって~」
リツコ「じゃあ私、世界の三大珍味ラーメン大盛り」
ミサト「ちょっ!」
アスカ「あたしフカヒレラーメンおっかわり~♪」
キョウコ「あら~じゃ私も同じの~」
青葉「俺は松茸ラーメンで!」
日向「じゃあ…僕は本マグロラーメンで」
日向(葛城さんのおごりだああああイッヤッホォォオオオォォオオ!)
マヤ「じゃあ私はつばめの巣ラーメンで」
綾波「田子産にんにくラーメン東京X極厚チャーシューマシマシで。」
シンジ「あ、じゃ僕はミニラーメンで……」
葛城(お金が…お金がァァァアアアァァァァァン!)
545 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 16:22:14.11 ID:PYA5J6AO [25/28]
店主「へいお待ちぃ!」
ガタン
ミサト「ま、見直したわよ」
リツコ「えっ」
ミサト「意外と根性あったのね。」
リツコ「あるもなにも無理矢理やらせたんじゃない。」
ミサト「死んだらどうしようかと思っちゃったわ」
リツコ「……こっちのセリフよ」
ミサト「無事で良かったわ。」
ワイワイガヤガヤ
シンジ「やっぱりこう言うのって…たのしいね」
看護師「ま、まちなさ~い!」
一同「!?」
加持「ちゅかみゃるもんか~(捕まるもんか)wwwwwwwwwwww」
ヒデアキ「ひょーじきゅん!うましょうなりゃ~みぇんがみえるじょ!(リョウジくん、旨そうなラーメンが見えるぞ)」
ペンペン「きゅえ~~」フラフラ
看護師「まだ出歩いちゃダメです!病室に……」
ミサト「りょ、リョウジとお父さん!」
ヒデアキ「ひょ~♪みしゃと~~」
加持「れんきしてらか?(元気してたか)」
ミサト「………」ピキピキ
加持「ひゃれ……」
加持「ミサト……」サァァ
ミサト「さっさと病室にもどれっちゅうううのォオオオォォオオ!!」
バシッ!
加持「うぇっ!?」
加持「腰が…腰がァァァアアアァァ!?」
キャーキャー
アスカ「全く……騒がしいったらありゃしないわ」
キョウコ「でもこういうのは好きでしょ~」
アスカ「……まぁね。」
547 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 17:46:48.55 ID:PYA5J6AO [26/28]
キョウコ「葛城博士~。MAGIの点検やってくれました~?」
ヒデアキ「れんれん(全然)」
アスカ「ってことはママ、結局一日MAGIを放っておいてたけど平気なの?」
キョウコ「平気よ~」
キョウコ「たぶん~」
―ネルフ司令室―
MAGI「ピッ…ピッ……」
MAGI「ビィィィィ!」
548 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/19(月) 18:27:11.59 ID:PYA5J6AO [27/28]
,.―――v― .
/ ̄ ̄ ̄`ヽ \
. / / ヽ,
/ / ,r刀V/刀ハ. ), ),
| | | f┴V┴┴| | | , l
|: :|: : : :| : :| |: :|: :|: : | : : |
レ从j\j\儿_ __上上从ノ: : :.|
`ミハl ;¬;テヽ ´ '¬;テ 彡イ : :),
/人ハ `´ , `´ j/ ノ、 : :ヽ,
. /: : /:∧ ヽ ,.イく:l: :), : : l 次回予告よ
/:,.イ{: :《》\ ‐=‐ /|《》:.|.: :|: :トノ
j从人j从l>、 / j从乂,ノ}ノ
__厂].TT´ ̄ ̄]
/ 人 ∨/ | ̄\
. , イ / l/ 人 |ヽ,
. x< / i|ト、 | | >x
遂に始まった企業提携
遂に再開したシンクロテスト
遂に動き出した敵対組織
そして集う運命を仕組まれた5人の大人達
MAGIを巡る攻防。
絶体絶命、ネルフの行方は。
次回「使徒?侵入」
さ~てこの次も
見ないと暗殺しちゃうわよ?
574 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 17:44:17.77 ID:Rh9yZUAO [2/38]
都内某所・某スタジオ
マナ「社長」
アンノ「ここではカントクと呼べ」
マナ「ではカントク。例のドラマですが…大手企業との提携も始まったらしいのです。」
アンノ「調子に乗っていられるのは今のうちだけだとは思わないか。」
マナ「さぁ。」
マッキー「計画の進行状況は?」
マナ「メインコンピューターのハッキングに成功したので、本日中には開始できます。」
アンノ「今度こそネルフをぶっ潰す。」
アンノ「地獄を味わせてやる…」ニヤリ
575 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 17:47:49.20 ID:Rh9yZUAO [3/38]
ネルフ本部
ゲンドウ「日本も久々だな」
ユイ「ご飯が恋しいわね」
ゲンドウ「とにかくシンジ、シンジはどこだ」
冬月「碇よ、自分でも土産を持とうと言う気はないのかね…」
ぷう~ん
ナオコ「あら…発令所からなんか良い香りがするわ」
ユイ「行ってみましょう」
プシュッ
シンジ「………」グツグツ
アスカ「………」コネコネ
綾波「………」ぬりぬり
ミサト「ねぇ、リョウジ、カレーはこんなもんで……」
加持「いいんじゃないか」
ヒデアキ「うまい!うまい!」
ミサト「お父さん!そんなに味見したらなくなっちゃうわよ!」
シンジ「味噌汁もこんなもんかな」
シンジ「綾波、味見してくれない?」
綾波「了解したわ……」
ゲンドウ「な、なんだこれは…」
578 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 17:51:09.94 ID:Rh9yZUAO [4/38]
リツコ「あら、司令お帰りなさい」
冬月「一瞬、どこかの工場かと思ったぞ」
ナオコ「リッちゃん、今度は一体何事なのかしら?」
リツコ「こちらをご覧下さい。」
マヤ「じゃーん♪」
ユイ「ローンソ…エヴァンゲリオンキャンペーン?」
リツコ「コンビニが私たちをイメージした商品やネルフグッズを売ってくれることになりましたわ。」
ナオコ「あら、じゃあ有り余ってた観光用ネルフグッズも売れるわね」
冬月「だからと言ってなぜ彼らに作らせているのかね」
リツコ「アスカのチョココロネ、綾波レイのイチゴジャムパン、シンジのポカポカお味噌汁」
リツコ「ミサトのカレーラーメン…加持のスイカゼリー、リツコのLCLジュースなどなどの発売を予定しております。」
ゲンドウ「だから何故本人が作る必要があるんだ。」
冬月「工場に発注を掛ければ肖像だけで金は入ってくるだろうに」
リツコ「否。断じて否。二人は消費者の心理が全く分かっておられませんわ」
キョウコ「消費者の心理~?」
ユイ「あら、キョウコさんこんにちは」
キョウコ「ユイママお久しぶり~」
キョウコ「ところでPTAの会議、午後から出られます~?」
ユイ「どうしようかしらね…」
ゲンドウ「何なら私が出るぞ」
ユイ「帰ってきて早々司令が居ないなんて事、許されません。」
ゲンドウ「(´■∩■`)」
ユイ「そんな顔してもダメです。」
579 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 17:52:54.32 ID:Rh9yZUAO [5/38]
リツコ「…とにかく話を元に戻すと、AほにゃららB商法ってごぞんじ?」
キョウコ「ああ~、たくさんかわないとコンプリートできないのよね~」
リツコ「そして昨日見たチャー○ーとチョコレート工場を見て閃いたのよ」
ナオコ「また思いつきね……」
リツコ「百個に一個の確率で本当に本人が作った商品を混ぜようと。」
リツコ「14種類…全員分コンプリートしようと思ったら…」
ユイ「1400以上買わないといけないわね」
キョウコ「せんよんひゃっこ~?」
ナオコ「確かに百個に一個っていう微妙な確率に釣られる人は多そうよね」
リツコ「ちなみにレイにはラミエルストラップも作って貰う予定だから」
綾波「………」
ユイ「だから皆、一生懸命作ってたのね。」
ペンペン「クェッ!」コネコネ
ゲンドウ「しかし鳥に作らせて…衛生面は大丈夫なのか?」
リツコ「多分」
580 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 17:54:21.31 ID:Rh9yZUAO [6/38]
リツコ「それより司令と副司令も早く!」
冬月・ゲンドウ「わ、私達も作るのか」
リツコ「『ゲンドウのチョコ蒸しパン(二個入)』と『冬月の将棋駒風プリン』ノルマは千個ですからね!」
ゲンドウ「なぜ帰ってきて早々小麦粉をこねなければならないのだ…」コネコネ
冬月「…それ以前に菓子の作り方など皆目検討もつかん。」
ナオコ「平和ね」
ユイ「ええ。平和ですね。」
キョウコ「平和です~」
ヒデアキ「平和だなぁ」
581 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 17:55:07.22 ID:Rh9yZUAO [7/38]
ゲンドウ「………」コネコネ
冬月「………」カチャカチャ
シンジ「………」グツグツ
アスカ「……本当にこれで借金返済できるのかしら」コネコネ
※只今ネルフの借金は小さな国の国家予算レベルです。
シンジ「さぁ……」
ミサト「まさに単純作業地獄ね」グツグツ
加持「ネルフに入ってこんなことするとは思わなかったな…」
ペンペン「クェッ……」コネコネ
綾波「………」ズズズズ
シンジ「って綾波!そんなに飲んじゃったら売る分がなくなっちゃうよぉ!」
【ちなみにエヴァンゲリオンキャンペーンは27日からです!】
582 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 17:56:36.31 ID:Rh9yZUAO [8/38]
リツコ「……と、そろそろMAGIのメンテナンスの時間ね」
ナオコ「あら。この間したばっかりじゃなかったの?」
キョウコ・ヒデアキ「てへへ~」
ユイ「……なるほど。」
リツコ「それじゃあオペレーターと…それからリョウちゃんも着いてきてくれない?」
ミサト「ちょ、リョウジは関係ないじゃない!カレーラーメンのカレーはどうすんのよ!」
リツコ「関係あるわよ。カメラマンとして。」
ミサト「……撮るの?」
リツコ「当たり前じゃない。ドラマの影響で世間じゃ出来る女なのよ。」
ミサト「…自分ばっかりイイトコ映すのね」
リツコ「現に猫グッズとかコーヒーの詰め合わせが大量に送られてきて困っちゃうわ。」
ミサト「……うちだってビールとスイカばっかり届くわよ」
リツコ「ここで一押ししておけば…」
リツコ「これがきっかけで結婚とか結婚とか結婚とか」
ミサト「……あわれね」
583 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 17:57:19.45 ID:Rh9yZUAO [9/38]
リツコ「それじゃあパイロットの三人はMAGIのメンテナンスが終わったらシンクロテストだから」
アスカ「ええ~!やるの?」
リツコ「最近やってなかったし、あなたたちの本業でしょ。」
綾波「着ぐるみしか着ていなかったから、てんで忘れていたわ」
アスカ「出撃したのって海洋生物研究所だっけ?あれが最後じゃん!」
シンジ「っていうか使徒ももういないし、紛争解決業務っていったってアジアじゃ目立った紛争もないし…」
アスカ「出撃の必要がないわよ」
リツコ「だからってやらなくていいってワケじゃないわ。」
マヤ「15:00に終わる予定だから着替え済ませて置いてね」
リツコ「あと、今日のノルマもこなしておいてね」
一同「え~」
アスカ「鬼!悪魔!」
リツコ「何とでもいいなさい」
アスカ「じゃあ意地悪バアさん!」
リツコ「アスカはノルマ200追加ね」
アスカ「な…何でよ!バカリツコ!」
リツコ「ノルマ300」
アスカ「や…ヤダアアァァァ!」
ミサト「ガキね」
ナオコ「リッちゃんったらもう……」
584 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 18:00:42.07 ID:Rh9yZUAO [10/38]
発令所・MAGI前
オペレータ「作業確認。450より670は省略。」
日向「発令所、承認。」
マヤ「…………」カタカタカタカタ
リツコ「さすがマヤ、早いわね。」
マヤ「それはもう、先輩の直伝ですから。」
リツコ「あ、待って…。」
リツコ「そこ、A8の方が早いわよ。ちょっと貸して。」
マヤ「さすがセンパイ……」
日向「こういう系の仕事に関してはプロの顔に戻りますよね」
リツコ「失礼ね。まるで私が普段ふざけてるみたいじゃないの。」
加持「いや、ふざけてるよな。」
リツコ「カメラマンは喋らないで」
加持「……すまない」
ミサト「どう?MAGIの診察は終わった?」
リツコ「ミサト!ノルマは!?」
ミサト「作れないからユイさんに頼んで来ちゃった~。」
リツコ「………全く」
ミサト「あんただっておばさん…ナオコさんに丸投げな癖に」
リツコ「てへっ☆」
ミサト「で、どうなの?」
リツコ「大体終わったわ。約束通り、今日のテストには間に合わせたわよ。」
ミサト「さすがリツコね。同じ物が3つもあって、大変なのに。」
リツコ「嫌味かしら。本気で誉めてくれてるのかしら。」
ミサト「もちろん後者よ。あ、コーヒー貰うわね。」ゴクッ
リツコ「冷めてるわよ。それ。」
ミサト「ぐぇっ!」
マヤ「葛城さんとセンパイ、仲直りしたみたいで良かったです」
日向「ま、元々仲がメチャメチャ良いからね。あの三人。」
マヤ「ああいう友達って憧れるなぁ~」
青葉「僕がいるじゃない~♪」
マヤ「………」カタカタカタカタ
青葉「………」
585 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 18:02:26.31 ID:Rh9yZUAO [11/38]
キョウコ「あら~メンテナンスはどんな感じかしら~」
マヤ「もうすぐ終わります。」
ナオコ「こっちもジュース絞り、終わったわ。リッちゃんたら自分でやらないんだから…」
マヤ「センパイ言ってることとやってることが違いますよ」
リツコ「てへっ☆」
ミサト「……反省しないのよね」
オペレータ「MAGI-SYSTEM、再起動後、自己診断モードに入りました。」
マヤ「第127次定期検診異常無し。」
リツコ「了解。お疲れさま。みんなテスト開始までノルマ追加するから、こなしててちょうだい^^」
一同「ええ~!?」
ナオコ「………」
リツコ「どうしたの母さん。」
ナオコ「異常無し、か…。MAGIは今日も元気なのに、私はただ年を取るだけなのかしらね…」はぁ
リツコ「あら、母さんだって元気じゃない」
ナオコ「でも日に日に年をとるなんて嫌な事よ」
リツコ「どうかしらね。MAGIだって分からないわよ。彼女には彼女なりの苦労もあるんじゃない?」
リツコ「それじゃあ母さん、私、エヴァの準備があるからジュース作りよろしくね~」
ナオコ「…………はぁ」
586 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 18:03:53.50 ID:Rh9yZUAO [12/38]
ネルフ・実験場
ゲンドウ「冬月、甘ったるいから寄るな」
冬月「碇こそチョコレートの香りをこれでもかと放っているぞ」
ぷ~ん
冬月「……ところで急に匂うな」
ゲンドウ「ああ。誰だ!」
青葉「(小声で)カレーくせぇ。」
日向「(小声で)俺じゃないよ」
マヤ「(小声で)私じゃないです」
リツコ「やだ、あたしでもないわよ」
…カチャ
ユイ「お待たせしました。カレーがなかなか一段落つかなくて…」
ゲンドウ・冬月「………」
ユイ「あら…におうかしら?」
一同「全く」
587 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 18:06:43.64 ID:Rh9yZUAO [13/38]
マヤ『それではテストの準備を開始して下さい。』
ネルフ・スタンバイルーム
シンジ「スタンバイルームで待機なんて珍しいね」
アスカ「…もう当分チョコレートは勘弁だわ」
綾波「私も味噌汁は当分勘弁だわ」
アスカ「…あんたは自業自得でしょうが」
リツコ『三人、聞こえる?』
シンジ「聞こえます」
リツコ『よし、じゃあ全裸になって』
アスカ「えぇ~?脱ぐの!?」
リツコ『ここから先は超クリーンルームですからね。』
リツコ『シャワーを浴びて下着を替えるだけでは済まないのよ。』
アスカ「…なんでオートパイロットの実験で、こんなことしなきゃいけないのよ」
リツコ『時間はただ流れているだけじゃないわ。』
リツコ『エヴァのテクノロジーも進歩しているのよ。新しいデータは常に必要なの。』キリッ
アスカ「…とかなんとかカッコつけたこといいながらドラマの為なんじゃないの?」
リツコ『ぎくっ』
ゲンドウ『何!パイロットの裸を君は全国放送する気だったのかね』グワッ
リツコ『えっ…ああ…』
ゲンドウ『ダメだダメだダメだ!シンジはただでさえおかしな奴らが群がっている。』
ゲンドウ『これがキッカケで何かあったらと思うと…』
アスカ「…あたしたちじゃないのね」
588 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 18:07:43.89 ID:Rh9yZUAO [14/38]
リツコ「だ、大丈夫ですわ。プライバシー保護のためにカメラは切りますから!」
ゲンドウ「…本当だな」
リツコ「テストカメラ、もろもろオフにして」
マヤ「了解」
アスカ「あら、本当に実験のためだったのね」
リツコ「だから言ったじゃない」
アスカ「いつもの行いが悪いからよ」
リツコ「それじゃー始めます」
リツコ「(小声で)マヤ、防犯モード局地的にオンにして」
マヤ「(小声で)ええ!」
マヤ「(小声で)センパイやっぱり…」
リツコ「(小声で)これで視聴率2桁は固いわね」
マヤ「はぁ…」
590 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 18:09:10.78 ID:Rh9yZUAO [15/38]
アスカ「ほら、お望みの姿になったわよ。17回も垢を落とされてね!」
リツコ「では3人とも、この部屋を抜けてその姿のままエントリープラグに入ってちょうだい。」
アスカ「えー!」
リツコ「大丈夫。映像モニター『は』切ってあるわ。プライバシーは保護してあるから。」
アスカ「そーいう問題じゃないでしょう!気持ちの問題よ!」
リツコ「このテストは、プラグスーツの補助無しに、直接肉体からハーモニクスを行うのが趣旨なのよ。」
アスカ「うさんくさ~」
ミサト「アスカ、命令よ。」
アスカ「もぉー、絶対見ないでよ!」
リツコ「それは無理な話よね」ボソッ
アスカ「なんか言った?」
リツコ「いいええ。」
綾波「………」
591 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 18:24:48.19 ID:Rh9yZUAO [16/38]
オペレータ「各パイロットエントリー準備完了しました。」
リツコ「テストスタート。」
オペレータ「テストスタートします。オートパイロット、記憶開始。」
オペレータ「システムを、模擬体と接続します。」
マヤ「シミュレーションプラグ、MAGIの制御下に入りました。」
ミサト「おぉ~、早い早い!MAGI様様だわ。初実験のとき、一週間もかかったのが嘘のようね。」
キョウコ「テストは約3時間で終わる予定よ~」
加持「……」ジーッ
ミサト「リョウジ、律儀にも取ってるのね」
リツコ「これで多少は尺を稼げるわ」
ミサト「機密情報よ!全国に流してどうすんのよ!」
リツコ「あら、今更よ」
ミサト「ブレーカー下げられるだけじゃすまないわよ」
加持「と、いうかドラマと言うわりにはあんまり演技してないよなぁ。」
リツコ「現実と想像は時に曖昧になるのよ。私達の場合は特にね」
ミサト「うまいようで下手な言い訳ね」
592 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 18:30:02.26 ID:Rh9yZUAO [17/38]
リツコ「気分はどう?」
綾波「何か違うわ。」
シンジ「うん。いつもと違う気がする。」
アスカ「感覚がおかしいのよ、右腕だけはっきりして、後はぼやけた感じ。」
リツコ「レイ、右手を動かすイメージを描いてみて。」
綾波「はい。」
もわんもわん
綾波「……」こねこね
綾波「………」こねこね
綾波「…………」こねこね
もわんもわん
綾波「」
オペレーター「データの収集は順調ですが、パイロットの精神がぁあぁぁああ!」
ゲンドウ「レイイイィィ!!!!!!!!!!」
593 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 18:43:02.28 ID:Rh9yZUAO [18/38]
リツコ「とにかく収集は完了したからMAGIを通常にもどして」
アスカ「…オートパイロットモード、末恐ろしいわね。」
シンジ「あやなみ!あやなみ!大丈夫?聞こえる?」
綾波「こねこね…」
リツコ「ジレンマか…作った人間の性格が伺えるわね。」
ミサト「何言ってんの、作ったのはあんたでしょう?」
リツコ「あなた何も知らないのね。」
ミサト「リツコが話さないからでしょ。」
リツコ「…そうね…私はシステムアップしただけ。」
リツコ「基礎理論と本体を作ったのは、母さんよ。」
ナオコ「ふふふ~」
ミサト「えっ!マジ?」
マヤ「葛城さん、知らなかったんですか?」
リツコ「っていうか会話でちょくちょく出してたんだけど」
加持「ミサトはこういうところは鈍いよな」
ミサト「ずっとリツコが作ったのかと…いや…それもそうよね」
リツコ「何、自己解決してるのよ」
ミサト「ってことは…ドラマを作る前、司令はナオコさんに相当酷いこと言ってましたよね」
※詳しくは1スレ目の最初の方をご覧ください
ゲンドウ「いや…あれは…」
ナオコ「何かしら、ゲ・ン・ド・ウくん?」
ゲンドウ「いや…あの…」
595 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 18:52:26.44 ID:Rh9yZUAO [19/38]
リツコ「じゃあレイの気分が良くなったことだしテストを再開します。」
オペレーター「シミュレーションプラグを模擬体経由でエヴァ本体と接続します。零号機、コンタクト確認。」
マヤ「…ってあら?」
ブー!ブー!ブー!
ユイ「あら、警報…」
冬月「また誤作動かね」
オペレータ「シグマユニットAフロアに汚染警報発令。」
オペレータ「第87蛋白壁が劣化、発熱しています。」
オペレータ「第6パイプにも異常発生。」
マヤ「蛋白壁の浸蝕部が増殖しています。爆発的スピードです!」
リツコ「実験中止、第6パイプを緊急閉鎖!」
青葉「60、38、39、閉鎖されました!」
オペレータ「6の42に浸蝕発生!」
マヤ「だめです、浸蝕は壁伝いに進行しています!」
ナオコ「何よこれ!」
ユイ「このスピードは一体…」
596 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 18:59:43.06 ID:Rh9yZUAO [20/38]
綾波「きゃあ!?」
マヤ「レイの模擬体が、動いています!」
リツコ「まさか!」
マヤ「浸蝕部、さらに拡大、模擬体の下垂システムを侵しています。」
ミサト「レイは!?」
マヤ「無事です!」
リツコ「全プラグを緊急射出!レーザー急いで!」
ヒデアキ「おかしいな。浸食速度が早すぎる上に、こりゃまるで生きているウイルスだ。」
キョウコ「外部から浸食してますからね~」
ユイ「でも細菌はシステムの浸食まではしないわ」
ナオコ「これはまるで…」
リツコ「そんなわけないわ。使徒はもう!」
ミサト「でもこれってA.T.フィールドよね…」
ユイ「まさか…」
マヤ「パターン青、MAGIは使徒を判定しています」
リツコ「そんな…」
597 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 19:07:35.67 ID:Rh9yZUAO [21/38]
ゲンドウ「とにかく、警報を止めろ。」
青葉「け、警報止めます。」
ゲンドウ「誤報だと政府に連絡。」
ゲンドウ「それからすぐパイロットを地上へ射出しろ。」
青葉「ええっ」
ゲンドウ「初号機を最優先だ。そのために他の二機は破棄しても構わん。」
一同「うわぁ…」
598 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 19:12:32.58 ID:Rh9yZUAO [22/38]
青葉「しかし使徒はエヴァなしでは殲滅できません」
ゲンドウ「使徒と決まった訳ではなかろう。」
青葉「?」
リツコ「それよりリョウちゃん。しっかりとってる?」
加持「…まあ、一応な」
ミサト「こんな時にどうするつもりなのよ」
リツコ「いやね、実は脚本全然できてなくってww」
ミサト「はああ!?」
リツコ「これをベースに追加シーンを撮ればなんとかなるかなーって」
ミサト「…そんなんじゃ、あんたいつか破綻するわよ」
599 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 19:30:46.85 ID:Rh9yZUAO [23/38]
マヤ「しかし司令、MAGIは使徒と判定しています」
ゲンドウ「では聞くが、誰か直接確かめてきたのか」
マヤ「えっ」
ゲンドウ「来たのかと尋ねている」
日向「いえ…」
ヒデアキ「そう言うと思って確かめて来たぞっ!」
ミサト「お父さん!」
ユイ「どうでした?」
ヒデアキ「異常は見られなかったよ。」
ヒデアキ「周りの職員に尋ねても同じ意見だった。」
マヤ「そんな…でも……」
ナオコ「逆ね。」
青葉「逆?」
リツコ「おかしいのは施設の方じゃない」
リツコ「MAGIの方よ」
600 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 19:44:14.80 ID:Rh9yZUAO [24/38]
ミサト「ええっ!?」
ミサト「MAGIはスーパーコンピューターよ!そんなことあるわけないわ!」
リツコ「母さん、だから言ったでしょ。彼女にも悩みはあるって。」
ナオコ「なるほどねぇ」
オペレーター「大変です!」
オペレーター「赤木両博士の述べる通りMAGIに異常が…」
ミサト「ええっ?」
オペレーター「…MAGIの基礎システムが何者かによって書き換えられていました!」
キョウコ「道理でさっき自己診断モードでメンテナンスした時には異常が発見できなかったのね~」
冬月「しかし一体誰が…」
一同「…………」じっ
加持「い、いや俺じゃないよ!」
601 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 19:45:49.67 ID:Rh9yZUAO [25/38]
リツコ「冗談よ。」
加持「やめてくれよなぁ」
リツコ「最近うちに入った部外者は…」
もわんもわん
マナ「霧島マナでーす♪」
もわんもわん
一同「アアアアアァァア!!」
602 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 19:51:33.84 ID:Rh9yZUAO [26/38]
リツコ「そうよ。彼女よ。彼女しかいないわ!」
綾波『あの…』
ミサト「あ、レイ大丈夫だった?」
綾波『はい。いまは湖です…』
アスカ『ほーんと最悪よ!裸のまま取り残されるなんてぇ』
綾波『で、さっきの話を聞いたんですが』
ミサト「そういや霧島さんは時田さんの関連会社の社員だったわね」
綾波『その彼女なんですが、最近会社のシステムをコピーして持ち出した上に、消えてしまったらしいんです』
リツコ「ちょっとレイ!何で言わないのよぉ!」
綾波『話そうとしたけど…』
ミサト「聞かなかったのよね、あんたは」
リツコ「ええっ?わたし?わたしのせい?」
603 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 19:56:44.17 ID:Rh9yZUAO [27/38]
ナオコ「とにかくゲンドウくんの措置は適切だったわね。」
ユイ「エヴァシステムまで干渉されたら大変なことになっていたわ。」
キョウコ「ファインプレーですわ~」
ゲンドウ「ふふん」
冬月「何だね、その勝ち誇った面は」
マヤ「しかし、MAGIに偽物の情報を流してどうするつもりだったんでしょうか」
ミサト「混乱させたかったんでしょ。とんだ妨害行為よ。」
リツコ「じゃ、プラグの回収にいくわよ」
ナオコ「………」
ユイ「どうかなさったんですか?」
ナオコ「いえね、何だかこれで終わる気がしなくって……」
604 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 20:01:40.28 ID:Rh9yZUAO [28/38]
アスカ『もう、早く迎えにきてよね。』
アスカ『エコロジー症候群になっちゃうわ!』
シンジ『エコノミーじゃなくて?』
アスカ『そうとも言うわね』
綾波『ラミエルさん、だいじょうぶ?』
◇<ラー!
青葉「ん?」
ミサト「どうしたの?」
青葉「サブコンピューターがハッキングを受けています!侵入者不明!」
ナオコ「!」
605 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 20:06:52.62 ID:Rh9yZUAO [29/38]
日向「くそっ!Cモードで対応!」
青葉「防壁を解凍します!疑似エントリー、展開!」
オペレータ「疑似エントリーを回避されました。」
青葉「逆探まで18秒!」
オペレータ「防壁を展開!…防壁を突破されました!」
オペレーター「疑似エントリーをさらに展開します!」
日向「こりゃあ人間技じゃないぞ…」
リツコ「なんなのよー!」
ナオコ「…きたわね」
リツコ「母さんどうしよう母さん」
キョウコ「ごめんなさい~。私達がちゃんとチェックしなかったからぁ~」
冬月「過信というジレンマ…か」
ゲンドウ「…人格移植と言う点でMAGIも我々と同じ人間だと言うことだな」
アスカ『ちょっと~!いつになったら迎えにきてくれんのよぉ!』
606 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 20:13:34.36 ID:Rh9yZUAO [30/38]
青葉「逆探に成功しました!」
ユイ「で、どこなの?」
青葉「都内のアニメスタジオです。」
ミサト「アニメスタジオ~?」
加持「逆探出来たってことは俺の出番かな?」カチャ
ミサト「ちょ、ちょっとリョウジ!」
加持「んじゃ、ちょっくらいってくるわ」
ミサト「ばかっ!」
リツコ「リョウちゃんが大元を叩くまでどうにか持ちこたえないと…」
日向「疑似エントリー展開…失敗、妨害されました!」
ミサト「メインケーブルを切断。」
オペレータ「だめです、命令を受け付けません!」
ミサト「じゃあもうコンセントごと!」
リツコ「ミサト、電化製品じゃないんだから!黙ってて!」
ミサト「……なんかシャクね」
607 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 20:22:04.57 ID:Rh9yZUAO [31/38]
ナオコ「キョウコちゃん。侵入して来てるウイルスの種類はわかった?」
キョウコ「破壊型のウイルスね~。これはまずいわ~」
ナオコ「なるほどね。MAGIの警備システム上、あらかじめウイルスを仕掛けのは不可能」
ナオコ「だからあらかじめMAGIの基礎システムを書き換えて私達を混乱させている隙にどこかに仕掛けたハッキングウイルスを発動させる。」
ナオコ「もちろん目的は…」
青葉「保安部のメインバンクにアクセスしています。」
青葉「パスワードを走査中、12桁、16桁、D-WORDクリア!」
日向「保安部のメインバンクに侵入されました!」
日向「メインバンクを読んでます、解除できません!」
冬月「奴の目的は、何だ!?」
青葉「メインバスを探っています…このコードは…」
青葉「やばい、MAGIに侵入するつもりです!」
608 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 20:28:06.53 ID:Rh9yZUAO [32/38]
リツコ「カメラ回してる?」
サツキ「か、加持さんに渡されて…」
リツコ「そのまま続けてね」
ミサト「あんたこんな時に流暢な!」
リツコ「こんな時だからよ。向こうは私達を利用したのよ。」
リツコ「だから逆に利用し尽くしてやるのよ。」ニヤリ
リツコ「追加シーンを別途で撮って、これをベースに放映してやるわ」
ミサト「…ただ単に脚本を書く気が無いだけでしょ」
リツコ「MAGIをハッキングする使徒!いいじゃない。いいじゃない。」
609 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 20:48:41.38 ID:Rh9yZUAO [33/38]
マヤ「使徒、さらに侵入、メルキオールに接触しました!」
マヤ「だめです!使徒にのっとられます!」
マヤ「メルキオール、使徒にリプログラムされました!」
アナウンス「人工知能、メルキオールにより、自律自爆が提訴されました。否決、否決、否決、否決。」
サツキ「は、はいカット!」
リツコ「緊迫感があっていいかんじだわ!」
ナオコ「ちょっとリッちゃん!こんな時に何をしてるのよ!」
リツコ「追加シーンの撮影です。さっき即席で脚本を書いたので」
ナオコ「ばか!オペレーターをそっちに割いてどうするのよ!」
リツコ「でも、ドラマの納期がギリギリなのよ。そのまま中断なんてしたら奴らの思い通りじゃない!」
ナオコ「そんなの後でやりなさい!こっちは一時を争うの!」
ナオコ「どうするのよ。MAGIのシステム自体が破壊されれば先週の編集済みの作品もパーになるわ。」
キョウコ「それどころか編集システム自体もパーよ~」
リツコ「でもでも…」
マヤ「大変です!MAGIのシステム消去の承認が始まりました!」
ナオコ「ほら!あんたがボケボケしてるから!」
610 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 20:55:13.61 ID:Rh9yZUAO [34/38]
ナオコ「とにかくロジックモードに変更して。」
マヤ「はい」
冬月「…これでどのくらい持つかね」
青葉「今までのスピードから見て、2時間くらいは。」
ナオコ「…………」
リツコ「………」カキカキ
ナオコ「って何やってるのよ」
リツコ「いや、今のやり取り使えるかなーって」
ナオコ「………話のわからない子供ね」
612 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 21:15:39.21 ID:Rh9yZUAO [35/38]
―ネルフ会議室―
ミサト「新型ウイルス、かぁ」
キョウコ「とにかく、対処を考えないと~」
ナオコ「彼らはMAGIのシステムクリアにかかっているわ」
ゲンドウ「停電の際にウイルスは仕込まれたのだろうな。」
冬月「迂闊だったな」
ユイ「しかもやっかいなことにワクチンを取り込み、『進化』しているのよね」
リツコ「進化するウイルスね」カキカキ
ミサト「……また書いてんの?」
キョウコ「でも確かにこんなふうにウイルス型の使徒がいたら怖いわよね~」
冬月「ふむ。興味深くはあるな。」
ゲンドウ「先程の偽装データを考慮するなら細菌サイズのものが群をつくり浸食」
ユイ「使徒は知能があるわ。電子回路をそのうち形成するかもしれないわね」
ナオコ「あのー…」
リツコ「彼らは常に自分自身を変化させ、いかなる状況にも対処するシステムを模索…するでしょうね」
青葉「そしてMAGIを乗っ取った後」
日向「本部ごとバーン」
マヤ「でもそうなれば解決方法って…」
ナオコ「ちょっと…ドラマの事なんて話し合ってる場合じゃあ…」
ミサト「MAGIごと破棄、物理的消去すればいいんじゃないの?」
一同「なるほど」
ナオコ「…えっ」
613 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 21:39:28.80 ID:Rh9yZUAO [36/38]
ミサト「私、思ったんだけど」
ユイ「なにかしら?」
ミサト「よく今回の件を考えて見ると、問題だったのは外部からMAGIがハッキングされた事、それ事態なんじゃないの?」
ミサト「大元は加持君が叩きに行ってるし。」
リツコ「そう言えば編集データ、バックアップって取ってある?」
マヤ「MAGIとは別接続の編集室のPCにあります」
青葉「そう言えば編集自体もそのPCで出来なくもありませんしね」
ユイ「エヴァの退避も完了したし」
冬月「というか、MAGI自体、必要なのかね」
ナオコ「えっ」
ゲンドウ「スーパーコンピューター。しかし、果たしてそれが今のネルフに必要なのか?」
ナオコ「施設を維持する上で必要かと…」
ヒデアキ「それがそれ程貢献していないんだよ。」
ヒデアキ「それどころか維持費ばかり食っている」
ユイ「電気代もバカにならないしねぇ」
ナオコ「えっ…」
キョウコ「実質エヴァのシステム管理をしてるのって松代MAGI経由のコンピューターですからね~」
ヒデアキ「なんせメモリオーバーだからな。」
キョウコ「各所に配置されてるMAGIの自主運営も出来てますからね~」
冬月「そろそろ議会機能も独自に機能し出している」
冬月「オリジナルのMAGIは、このまま破棄、しても良いのではないか?」
ナオコ「えっ」
ユイ「そうね…私達もそろそろ自分達の意思で動かなければね。」
キョウコ「最早敵は使徒ではなく人間ですからね~」
ヒデアキ「人間自身が決めるべきではないか」
ナオコ「ですが、ですが!」
ゲンドウ「全てのサブコンピューターをMAGIから切り離せ。感染したコンピューターは廃棄。」
ナオコ「ちょっと、ちょっと待って下さい!」
614 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/21(水) 21:48:09.89 ID:Rh9yZUAO [37/38]
ゲンドウ「弱みがあるから握られる。」
冬月「彼らが狙っているのはMAGIだ。元を立てば厄介な人間とも縁も切れるだろう。」
ナオコ「ですが!まだどうにか望みは…」
ゲンドウ「すまないが、決定事項だ。」
冬月「ナオコ君。君がMAGIを実の娘のように可愛がっていた事は知っている。」
冬月「が、きっとこれは時期なのだよ。我々人間が独自に歩んでいくきっかけ…なのかもしれぬ。」
ナオコ「………」
キョウコ「あら~もうこんな時間~」
ユイ「PTAがあったのすっかり忘れちゃってたわ」
ミサト「じゃ、私達はドラマでも撮りましょう」
リツコ「さっき、いろいろ案を出してもらったから脚本も何とかなりそうだわ。」
リツコ「ネルフの美人科学者バーサス使徒。エヴァなしで使徒に人間が立ち向かう!」
リツコ「まあ、もちろん私がギリギリの所で勝つんだけど」
ミサト「…ほーんと、自分のことだけしか考えてないのね」
ナオコ「……」ポン
冬月「………本当にすまないな」
ナオコ「いえ。仕方ありませんわ。」
リツコ「………」
663 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 11:57:36.71 ID:yJ2sI2AO [2/61]
リツコ「んで、さっきのMAGIが流してた偽動画、とってある?」
青葉「勿論です。一応セキュリティーは万全ですからね。」
日向「ま、今はMAGIと僕ら以外ってことになりますけど」
青葉「しっかし良くできてますよ。使徒は勿論のこと本部をちゃんと再現してある上に綾波レイの模擬体まで。」
日向「CGかなぁ。流石はアニメスタジオだな。」
ミサト「緊急時のシュミレーションを発注したいくらいね」
リツコ「…そう言えばシミがある蛋白壁、あったわよね」
リツコ「よし、あれ持ってきて」
日向「…な、なんででしょう」
664 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 11:58:13.41 ID:yJ2sI2AO [3/61]
リツコ「搬入された蛋白壁に使徒の種が植え付けられてたって設定を示唆するシーンをとるのよ」
青葉「なるほど。関係組織が使徒を動かしてるって伏線も張れますね」
リツコ「とりあえず辻褄を合わせなきゃ。」
ミサト「こういう付け足しだけは巧いのよね」
リツコ「あと青葉くんはコンピューター版の緊急時シュミレーションプログラムを作成して」
青葉「えっと、昔作ったMAGI子機からのハッキング想定プログラムをベースでいいんですか」
リツコ「そうね。それでいいんだけど出来るだけ派手に。ギリギリでこちら側が勝つように。」
ミサト「なんで」
リツコ「一番私が画面映えするじゃない」
ミサト「……」
665 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 11:59:03.98 ID:yJ2sI2AO [4/61]
リツコ「とにかく1時間で仕上げてね」
青葉「いっ、いちじかんですか!?」
リツコ「私なら15分で終わらせる事が出来てよ。」
ミサト「やけにパソコンの事になると張り切るわよね」
日向「パソコンの大先生ですね」
リツコ「フフン」
ミサト「でもそのせいで大学じゃ髪色以外暗いPCオタクって評判で彼氏も出来なかったわよね」
リツコ「いいえ。あの時はデスクトップのイタリアン美男子が彼氏だったわ。」
リツコ「なかなか画面から出てきてくれないのよねー」
ミサト「一生出てこないから安心しなさいよ」
666 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 11:59:43.80 ID:yJ2sI2AO [5/61]
リツコ「そんなことより、ふふふふ。しかし、まさに敵に塩を送られるとはこのことね。」
リツコ「停電の時といい、またもや作品そのものにされるなんて滑稽だわ!」
リツコ「それじゃあ打ち込みの前にシーン撮影するわね。」
サツキ「それじゃあスタート」
青葉「3日前に搬入されたパーツです。ここですね、変質しているのは。」
冬月「第87蛋白壁か。」
ぷう~ん
青葉「拡大するとシミのようなものがありま…うぇえぇぇっ」
冬月「ど、どうしたのかね」
ぷぅ~ん
青葉「オェェェェェ」
667 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 12:00:47.16 ID:yJ2sI2AO [6/61]
日向「だ、大丈夫か、あ…おぇえぇ」
冬月「えっえっ」
ぷぅ~ん
サツキ「は…はいカットォェェェェェ!」
リツコ「プリン液の甘ったるい匂いやらポマードの匂いやら加齢臭やらが混じり合って絶妙な悪臭を放っているのね」
冬月「く、臭いのか?私が?」
ぷぅ~ん
ミサト「…長ったるい説明ありがとオェェェェェ」
668 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 12:01:20.94 ID:yJ2sI2AO [7/61]
MAGI内部
ピッ…ピッピッ
ナオコ「ふふっ。あっちは相変わらずね。」
マヤ「センパイのお母さん…」
ナオコ「あらマヤちゃん。あなたはリッちゃんの手伝いをしなくていいの?」
マヤ「今はサツキさんが変わってくれてますし、まだ私は大丈夫なんです。」
ナオコ「そう」
ナオコ「………」さわっ
マヤ「……いいんですか」
ナオコ「いいのよ。」
マヤ「MAGIは…ネルフで大いに貢献してくれました。」
マヤ「今はみんな、目先の利益しか見えてなくて、MAGIの必要性に…」
ナオコ「必要性なんてもうないのよ。」
669 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 12:01:48.03 ID:yJ2sI2AO [8/61]
マヤ「でも、万が一と言うことが…」
ナオコ「万が一、ね。その時はその時よ。」
ナオコ「彼女は、十分戦ってくれたわ。もう、寿命なのよ。」
マヤ「寿命…ですか」
ナオコ「そうね。死に至る病にかかった。『過信』って言う、病にね。」
ナオコ「で、その原因は私。私が彼女を疑ってあげれば良かった。」
マヤ「でも内部に侵入されたのは私達の責任です!」
ナオコ「いいえ。MAGIの親は私。実はね、ちょっと動作が重いことに気がついていたのよ。」
670 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 12:03:23.04 ID:yJ2sI2AO [9/61]
ナオコ「でも、『最近プログラムをインストールしたせいだ』なんて言う私の見込違い…いや怠慢のせいね。」
ナオコ「彼女を殺したのは私よ。自分の分身、娘も同然のMAGIを殺した。」
マヤ「でも!MAGIはそこにあるのが当たり前で…だから…」
ナオコ「ふふっ。リッちゃんがあなたをパートナーに指名した訳、分かるような気がするわ。」
ピッピッピッ
ナオコ「もういいの。MAGIの役目は終わったのよ。」
ナオコ「あと1時半もすれば彼女はゆっくり眠れる。」
ナオコ「彼女の『入れ物』はドラマ撮影のために置いといてくれるらしいし…いいのよ。もう。」
671 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 12:04:10.09 ID:yJ2sI2AO [10/61]
リツコ「ちょっと青葉くん、全然遅いじゃない」
青葉「プログラミングはMAGIの自動システムに頼ってたんで…俺、本当は専門外なんですよ」カタカタカタカタ
リツコ「全くそれでよくメインオペレーターなんて勤まるわね」
リツコ「もういいわ。マヤー」
ナオコ「ほら、リッちゃんが呼んでるわよ」
マヤ「…し、失礼します。」
ナオコ「いってらっしゃい」
マヤ「………」カタカタカタカタ
リツコ「さすがマヤね。はやいわ。」
リツコ「それじゃあマヤがプログラミングしてるうちに、会話シーン撮っちゃいましょ」
672 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 12:04:54.56 ID:yJ2sI2AO [11/61]
サツキ「はいスタートです!」
リツコ「ほら、ここが純水の境目、酸素の多いところよ。」
マヤ「好みがハッキリしてますね。」
青葉「無菌状態維持のため、オゾンを噴出しているところは汚染されていません。」
ミサト「つまり、酸素に弱い、ってこと?」
リツコ「らしいわね。」
マコト「オゾン注入、濃度、増加しています。」
シゲル「効いてる効いてる。」
冬月「ちょっと待ちたまえ」
サツキ「は、はいカット」
リツコ「…冬月副司令、何か問題でもありました?」
673 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 12:05:21.49 ID:yJ2sI2AO [12/61]
冬月「オゾンが使徒に効くという根拠は?」
リツコ「ですからオゾンが発しているところだけは汚染されずに…」
冬月「という設定だろうに。元学者として、ちとそれは納得いかん。」
ゲンドウ「冬月、大人気ないぞ」
冬月「結構だ。これは学者としてのアイデンティティに関わる問題であってだな…」クドクド
ミサト「学者の悪い癖が出たわね。自分の分野になると周りを考えずに追求するのよね。」
青葉「ドラマなんだからもう少し妥協すれば…」
ヒデアキ「いや、そうはいかんよ」
ミサト「お父さん…」
674 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 12:06:11.90 ID:yJ2sI2AO [13/61]
ヒデアキ「冬月先生、使徒がオゾンに弱い可能性も否定できませんよ。所詮は細菌型の使徒。」クドクド
冬月「しかしだな。相手は使徒だぞ。私は…」クドクド
ゲンドウ「いや、冬月お前は頭が堅すぎるぞ。」
冬月「…何だか今のタイミングで呼び捨てにされると腹が立つぞ」
ミサト「司令まで出て来ちゃ、当分終わりそうもないわね」
リツコ「もう使徒なんかいないんだし、話し合っても不毛な議論も同然なのにね」
青葉「碇副司令が居れば止まりそうなもんなんだけどな…」
第壱中学校
ユイ「………」ぶるっ
キョウコ「あら、ユイさんどうかしました~?」
ユイ「なんだか嫌な感じが…」
675 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 12:06:50.59 ID:yJ2sI2AO [14/61]
キョウコ「それより良かったんですかね~」
ユイ「MAGIのことですか?」
キョウコ「ええ~。財務的に言えば確かにMAGIは必要性がないですけど何だかネルフの一員を失うようで~…」
ユイ「…そうですねぇ。」
ユイ「でもあの人が決断した以上は…」
ミサト「それよりなんか大事なこと忘れてない?」
マヤ「…何でしたっけ」
676 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 12:07:29.36 ID:yJ2sI2AO [15/61]
芦ノ湖・湖上
アスカ「ねえ、いつになったら迎えが来るのよ」
シンジ「さっきから通信送ってるんだけど出ないんだよ」
綾波「MAGIの回線もダメ、サブの回線も使用されちゃってるわ」
アスカ「あーん!もう最悪!」
綾波「プラグ内部の維持システムは当分持つから大丈夫よ。」
アスカ「そう言う問題じゃないわよ。裸なんてイヤじゃない!」
綾波「あら、別に誰が見てる訳じゃないんだから」
アスカ「全国に生乳さらしたアンタはそりゃあ平気だろうけどねー!」
綾波「………」ピキッ
シンジ「ちょっとやめなよ!こういう時こそ二人とも…」
わーわーきゃーきゃー
シンジ「あーもう、早く迎えに来てよォオォオ!」
677 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 12:08:20.22 ID:yJ2sI2AO [16/61]
ネルフ・発令所
わーわーきゃーきゃー
ミサト「こりゃ、当分終わりそうもないわよ」
リツコ「あとは使徒を撃退するシーンだけなんだけど、困ったわね。」
マヤ「そうなんですが…どうもMAGIに比べると重くって…」
リツコ「あとどのくらい掛かりそう?」
マヤ「あと半日は…」
リツコ「納期に間に合わないじゃない!」
マヤ「ええっ」
リツコ「てっきりMAGI基準で考えてたから…」
ミサト「あんたが余裕持って行動しないからよー!」
678 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 12:09:35.73 ID:yJ2sI2AO [17/61]
リツコ「仕方ないから今から書き直すしか…」
ミサト「バカ!」
リツコ「じゃあどうすれば…」
リツコ「………」チラッ
ナオコ「…………」さわさわ
リツコ(またMAGIを撫でてる)
リツコ「………何だかんだ言って未練たらたらなのね。」ムッ
679 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 12:10:20.91 ID:yJ2sI2AO [18/61]
―某・ビル―
キイィ
加持「ここか…」
加持「………スタジオキャラー」
加持「十数年前のアニメで…有名になった所か。」
ガチャ…
マナ「あれっ…なんか向こう、全然応戦してきませんよ!」
アンノ「嘘でしょ?スーパーコンピューターなんだよね。」
加持「応戦してない…って嘘だろ?」
一同 「!?」
加持「ああ、どうも。ネルフから来ました」にこっ
カチャ
アンノ「それ、本物の拳銃?」
加持「もちろん」
681 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 12:12:16.31 ID:yJ2sI2AO [19/61]
マヤ「センパイはいいんですか?」カタカタカタカタ
リツコ「何が」
マヤ「その…MAGIを失うことに対して」
リツコ「借金があるんだから仕方ないでしょ」
マヤ「ほとんどセンパイのせいですけどね」カタカタカタカタ
リツコ「むっ…」
リツコ「ま、確かに第2の母親でもあり、妹みたいなもんだったから。」
リツコ「たまにね、内部に入って遊んだり。」
マヤ「あそんだ?」
リツコ「MAGIにね、犬や猫の気持ちが分かる機械のパソコン版を作って付けたのよ。」
リツコ「とうの昔に壊れちゃったけど。」
マヤ「さすがセンパイ。遊びってレベルじゃないですね。」カタカタカタカタ
682 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 12:22:13.81 ID:yJ2sI2AO [20/61]
リツコ「そんなことないわよ」
リツコ「MAGIにかかる負荷とか、速度とかの要素を機嫌に変換するだけの簡単な装置なのよ。」
ミサト「本当にそういうことだけは得意なんだからね」
リツコ「ま、私が頼りないらしいからまだ完全な管理権限は与えられてないんだけど。」
リツコ「この子がいなきゃ連合軍のネルフ侵攻にも耐えられなかったわ」
マヤ「ネルフ侵攻事件…ですか。確か職員の半数が殺されたって聞きました。」
ミサト「やーな事件だったわ。容赦ってもんを知らないんだから。やつらは」
青葉「降伏した職員を撃ち殺したりね。」
リツコ「所詮は人間の敵は人間よ。」
マヤ「…よく勝てましたね」
ミサト「エヴァよエヴァ。三機揃ってズッコンバッコン。」
リツコ「シンジくんとアスカが揃って覚醒。ミサイル100本持ってきたって敵うわけないわよ。」
青葉「まぁエヴァを起動できたのもMAGIが連合軍のコンピューターに割り込んでデータを偽物に書き換えてくれたお陰ですけど。」
683 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 12:24:21.93 ID:yJ2sI2AO [21/61]
リツコ「でも結果的にサードインパクトは防げたんだし。」
リツコ「サードインパクトを阻止した以上、もうシナリオの続きはないの。」
リツコ「だからもはやスーパーコンピューターは無用の長物」
マヤ「でも作業速度は…」
リツコ「MAGIの予算の半額で超高性能サーバーが買えてよ。維持費もそれほどかからないし。」
リツコ「…それに、もう『破棄する』って決まったのよ。」
リツコ「ユイさんもキョウコさんもいないんだし。時間も方法もないわ。」
マヤ「でも、私にはなんだかMAGIを見捨てるようで!」
リツコ「あなたも科学者になりたいなら感情的な部分を切り捨てるべきね」
ミサト「…あんたが言うか」
リツコ「人間としてはもちろんのこと、科学者としての私も真面目だったつもりよ」
ミサト「まあね。あんたの『ハチャメチャな性格を抜きにすれば』真面目な科学者かもね。」
リツコ「…まだ恨んでるの?」
ミサト「そりゃ上から吊した程度じゃ足りないわよ」
684 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 12:25:06.68 ID:yJ2sI2AO [22/61]
リツコ「…いい機会なのよ」
マヤ「…………」カタカタカタカタ
マヤ「あれ。」
リツコ「どうしたのマヤ。」
マヤ「急に作業速度があがりました…」
リツコ「あら、じゃあそのPCに掛かってた負荷が…」
マヤ「そんな訳はありません。別に作業しているものはありませんし、最初から負荷なんて…」
青葉「…もしかして逆、なんじゃないんすか」
685 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 12:34:40.28 ID:yJ2sI2AO [23/61]
加持「さて、ウイルスの正体を教えて貰いましょうか」チャキ
アンノ「くっ……(モノホンだ!モノホンだ!)」
マナ「死にたくないんでしゃべりますよカントク」
アンノ「…………好きにしろ」
マッキー「なんてクールなこといいつつ、実は大興奮なんですよね」
アンノ「………ふふっ」
加持「………」ギロッ
マッキー「すいませんでした」
加持「さて、教えて貰いましょうか」
アンノ「マナちゃん」
マナ「あ、あたしですか!」
マナ「あ…えー、このウイルスは生物の行動パターンをモデルにしたんです。」
アンノ「使徒がもしウイルス型だったら…と想像して作ったんだ」
加持「…さすがは特撮ファン、ですか。」
加持「とにかく、攻撃を中止してもらいたい」
アンノ「…………無理だ」
加持「なぜ」カチャ
アンノ「いや、意地悪じゃないんだ!ホントに!」
加持「………ではなぜ」
アンノ「生き物を模したウイルスだろう」
マナ「つまりは勝手に行動できるってことなのです。」
加持「ってことは…」
マッキー「…我々にも止めることは不可能です。」
686 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 12:35:31.27 ID:yJ2sI2AO [24/61]
マヤ「逆?」
青葉「何らかの要因がマヤちゃんのPCの性能をあげたとか」
マヤ「まさか!ここに性能をあげる要因なんてMAGIのネットワークに接続するしか…」
リツコ「ちょっと貸して。」カタカタカタカタ
リツコ「…………」
カタカタカタカタ
マヤ「………」
リツコ「まさか……」
リツコ「そんな訳ないわ…」
カタカタカタカタ
687 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 12:40:13.12 ID:yJ2sI2AO [25/61]
マヤ「センパイ、どうかしたんですか?」
青葉「どれどれ」
リツコ「………なんで」
青葉「って、マジかよ!」
マヤ「こんなことって…」
ミサト「ちょっとちょっと、どうしたのよ?」
マヤ「このPCはさっき説明した通り、MAGIとの接続は完全にシャットアウトしてあるんです。」
ミサト「それは知ってるわよ。だからどうしたの。」
リツコ「…そのはずなのに、強制的にMAGIとの接続がオンになってるの。」
688 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 12:41:24.94 ID:yJ2sI2AO [26/61]
ミサト「もしかしてまだ無事なサブにまでウイルスが…」
リツコ「それはないわ。一応簡易だけど基礎プログラムから検査したの。だけどウイルスの痕跡は見られなかった。」
マヤ「それに、今MAGIは攻撃を受けています。」
マヤ「サブへのウイルスの侵入を防ぎながら私のPCに干渉し、かつ自身の機能を利用させるなんて…」
ミサト「…って言うか、何でこんなことになったの?」
リツコ「分からないわ。第一、スーパーコンピューターとは言え強制的にこんな処理が行われるなんて有り得ないのよ。」
ミサト「まさか…MAGI自身が意思をもって行動した…とか?」
リツコ「まさか…有り得ないわ!」
689 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 12:42:29.16 ID:yJ2sI2AO [27/61]
ミサト「でも人格移植OSなんでしょ?もしかしたら何らかの原因によって…とか」
リツコ「素人が適当なこと、言わないでよ。」
ミサト「ムカつくわね。今だけ立場が上だからって偉そうに…」
マヤ「…このウイルスってたしか新型、しかも進化するんですよね。」
リツコ「ええ。ワクチンプログラムを打つたびに…」
マヤ「センパイの台本を読んで思ったんですが、何だかまるで生き物…みたいですよね。」
リツコ「マヤ、あなたはまさか使徒だとでも言いたいの?」
マヤ「そう言うワケじゃないです。」
マヤ「ただ、MAGIを利用して我々を欺いた点や全体的な行動が使徒というより、まるで生物みたいだなって。」
リツコ「生き物の行動を模したウイルス…ねぇ」
690 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 12:53:13.75 ID:yJ2sI2AO [28/61]
ナオコ「可能性はあるわよ」
リツコ「母さん?」
ナオコ「生物の行動パターンを組み込んだウイルス。」
ナオコ「生物学と最新のOS技術を応用すれば出来なくもないわ。」
ナオコ「ただ、そんなこと私達じゃ思いつかないけれども。」
リツコ「ってことはまるで生物のようなウイルスにMAGIが接触したことが原因だと。」
ナオコ「そうね。でもウイルス自体はまだ、MAGIを操作するまでの権限を獲得していないわ。」
マヤ「じゃあ、MAGIが私を助けてくれたってこと…?」
ミサト「しかもMAGIは私達の会話を聞いて…」
リツコ「…まるでヒトのようね。」
ナオコ「そうかも知れないわね。私が示したのは多くの可能性の一つにしか過ぎないけど。」
リツコ「いくら人格移植OS搭載のスーパーコンピューターだからって非科学的よ。」
ナオコ「あら、そんなこと言ったら使徒の存在自体だって一昔前の学者に言わせれば随分と非科学的じゃなくて?」
マヤ「MAGI…」
リツコ「…………」
691 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:16:12.80 ID:yJ2sI2AO [29/61]
プルルルルルルル
ミサト「通信よ。リツコ。」
着信>>加持リョウジ
リツコ「リョウちゃんから?」
リツコ「…もしもし」
加持「ああ、リッちゃんか。今、大元を叩き終わったところだよ。」
マナ「あっさり捕まっちゃいましたね…」
マッキー「本物にはかなわないよ」
マナ「武器の一つもなかったんですか?」
マッキー「まさか。捕まっちゃうし。」
マナ「…………」
692 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:17:02.17 ID:yJ2sI2AO [30/61]
加持「とにかく。なんでリッちゃん達は反撃しないんだい?」
加持「ウイルスの正体がわからないんなら、生物の行動パターンを模したウイルスで、それ故に最早彼らにも…」
リツコ「MAGIの破棄が正式に決定しました。」
加持「破棄…だって?」
マッキー「マジで!?」
マナ「意味ないじゃーないですかぁ!」
リツコ「いい機会なのよ。」
加持「……本当に、そう思うのかい?」
リツコ「………ええ。」
リツコ「もういいのよ。」
693 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:17:34.40 ID:yJ2sI2AO [31/61]
加持「…リッちゃん。俺には大した知識も技術もない。」
加持「だから、俺がMAGIに出来ることはこれくらいしかない。」
加持「だが、君には君にしかできない、君にならできることがあるはずだ。」
リツコ「……。」
加持「君は何だかんだで…MAGIを可愛がっていたじゃないか。」
加持「金の問題如きで彼女を見捨てるのかい?」
リツコ「問題如きって…。」
加持「元々のネルフの財政難は誰の責任でもないが、それを膨らましたのは主に君だろう。」
リツコ「でも、碇司令が…!」
694 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:18:24.17 ID:yJ2sI2AO [32/61]
加持「誰も君に強要はしない。自分で考え、自分で決めろ。自分が今、何をすべきなのか。」
リツコ「…………」
加持「ま、後悔のないようにな。」
リツコ「…………」
ピッ
リツコ「昔っからリョウちゃんは…」
ミサト「なんだって?」
リツコ「まぁね。ミサトには勿体無いくらいの嫁ね。」
ミサト「…嫁は私なんだけど」
マヤ「センパイ…」
リツコ「なぁに、マヤ?」
マヤ「もし、センパイがやるって言うなら、私も協力します。」
マヤ「プログラミングも、終わりましたし」
リツコ「マヤ………」
695 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:19:49.82 ID:yJ2sI2AO [33/61]
マヤ「MAGIが苦しんでるのに…見捨てられないです」
リツコ「………」
ミサト「あー。もう悪かったわよ。」
リツコ「ミサト?」
ミサト「その…軽々しくMAGIを破棄すればなんて言っちゃって。」
ミサト「MAGIはただのコンピューターじゃなくて…心があるのよね」
ミサト「作戦部として正式にウイルスの応戦を要請するわ!」
リツコ「…いいの?」
ミサト「ちょうど今うるさいのは話に夢中だし。」
サツキ「カメラマンは任せてくださいよっ!カッコよく映しますから!」
青葉「編集なら任せてください!使徒の脅威を臨場感たっぷりに表現してみせますから。」
日向「追加シーンだって付き合います。」
リツコ「あんたたち……」
一同(にこっ)
696 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:21:08.75 ID:yJ2sI2AO [34/61]
クルッ
リツコ「母さん。手伝って頂戴。」
ナオコ「リッちゃん……」
ナオコ「了解したわ。サブから援護するわ。」
リツコ「ありがとう。」
ナオコ「それから…MAGIの内部に裏コードを書き込んで置いたわ。」
リツコ「裏コード?」
ナオコ「ま、使えればの話だし入力が大変だけど…アナタなら出来るわよね。」
マヤ「センパイっ!カッコイイです!」
ミサト「いつもこうならどんなに良いことか……」
ミサト「でも、どうするのよ」
リツコ「このウイルスが生物を模しているってことを逆手にとるのよ。」
697 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:22:46.05 ID:yJ2sI2AO [35/61]
リツコ「ちょうどいい台本のネタにもなったわ。」
ミサト「…まだ台本、できあがってなかったの」
リツコ「てへっ☆」
ミサト「…ホントに破綻するわね、こりゃ。」
ミサト「しかし、どう言うことなのよ」
マヤ「進化の促進です。」
ミサト「??」
マヤ「進化の終着地点は自滅、死、そのものです。」
青葉「ならば、進化をこちらで促進させてやればいいわけか。」
リツコ「ま、ウイルスが死の効率的な回避を考えれば、MAGIとの共生を選択するかもしれないわね」
698 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:23:28.47 ID:yJ2sI2AO [36/61]
日向「でも、どうやって?」
リツコ「目標がコンピューターそのものなら、カスパーをウイルスに直結、逆ハックを仕掛けて、自滅促進プログラムを送り込むことができるの。」
ミサト「じゃあ!」
リツコ「ただ…」
マヤ「同時に使徒に対しても防壁を開放することにもなります。」
ナオコ「そこをサブが援護するんだけど…なんせ台数が…」
キョウコ「聞かせてもらいましたわ~」
リツコ「惣流博士!」
ユイ「ふふふふ」
リツコ「碇副司令…」
ミサト「お二人とも、どうして…」
699 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:24:17.16 ID:yJ2sI2AO [37/61]
キョウコ「何だかいてもたってもいられなくて~」
ユイ「PTA、ちょうど休憩時間なのよ。」
キョウコ「ノートPC持ってきて正解だったわ~」
リツコ「でも…」
ユイ「ふふっ。あの人のことなら任せて。予算を貰ってくるのも、司令の仕事なんだから。」
リツコ「………ありがとうございます」
ユイ「いいの。MAGIも立派なネルフの一員、なのよね…。」
リツコ「…行くわよ、マヤ。」
マヤ「はいっ。」
700 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:25:06.60 ID:yJ2sI2AO [38/61]
―MAGI内部―
リツコ「あと30分…行けるかしらね」
マヤ「って、な、何ですか、これ。」
リツコ「開発者の悪戯書きだわ。」
ミサト「って言うか碇のバカヤローって、おばさん…」
リツコ「何だかんだで結局MAGIの破棄に納得行ってなかったんじゃないの」
マヤ「こっちの文字列は…」
マヤ「うわぁ!すごい、裏コードだ!MAGIの裏コードですよ、これ!」
ミサト「さながら、MAGIの裏技大特集、ってわけね。」
マヤ「わぁ~、こんなの見ちゃっていいのかしら…わぁ!びっくり!これなんて、intのCよぉ!」
ミサト「…さっぱりだわ」
マヤ「これなら、意外と早くプログラムできますね、センパイっ!」
リツコ「ありがとう、母さん…確実に間に合うわ。」
701 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:25:46.32 ID:yJ2sI2AO [39/61]
一方第壱中学校
校長「…………でありまして」
カタカタカタカタカタカタカタカタ
ユイ「…………」カタカタカタカタ
キョウコ「…………」カタカタカタカタ
校長「あの…」
キョウコ「あ、お気遣いなく~」
ユイ「お話、続けてくださいな」
校長「はあ…しかし……」
ユイ「…………」カタカタカタカタ
キョウコ「……………」カタカタカタカタ
一同「……………」
702 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:29:28.23 ID:yJ2sI2AO [40/61]
ミサト「しっかしMAGIが…こんなに人間らしかったなんてね」
マヤ「もしかしたら被害がMAGIとサブ一体ですんでるのは…彼女のお陰かもしれませんね」
青葉「司令の判断もナイスだったけど、エヴァにまで行かなかったってのはホントありがたいよ。」
リツコ「科学者の視点からするとコンピューターが意思を持つのはあまり好ましくないんだけど」
リツコ「…レンチ取って。」
ミサト「大学の頃を思い出すわね」
リツコ「…私は思い出したくないけど」
ミサト「あはは…」
リツコ「私が研究室に籠ってる間にアンタとリョウちゃんはデートとセックス三昧だったものね。俗に言う、リア充?」
ミサト「そんな時期もあったわね」
リツコ「一方私はこの年まで彼氏もいない。もう魔法使いならぬ魔法少女よ。」
リツコ「………リア充共[ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー]」
マヤ「センパイ、怖いですよ…」カタカタカタカタ
703 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:30:22.17 ID:yJ2sI2AO [41/61]
リツコ「25番のボード。」
ミサト「ねぇ、少しは教えてよ、MAGIのこと。」
リツコ「長い話よ。その割に面白くない話。あなたにとっては。」
ミサト「むっ。話しなさいよ」
リツコ「っていうか理解できるの?」
ミサト「…なめんじゃないわよ」
リツコ「さっきから良く出てくる…人格移植OSって知ってるわよね」
ミサト「あったりまえじゃない」
ミサト「第7世代の有機コンピュータに個人の人格を移植して思考させるシステム。エヴァの操縦にも使われている技術よね。」
リツコ「MAGIがその第1号らしいわ。母さんが開発した、技術なのよ。」
ミサト「つまりはお母さんの人格を移植したんでしょ?」
リツコ「そう。」
リツコ「言ってみれば、これは、母さんの脳味噌そのものなのよ。」
ミサト「へぇ~」
リツコ「のはずなんだけど…どうも母さんとも違って。」
ミサト「不思議なもんね…」
リツコ「だから私にとっては第2の母であり妹でもあるの。」
704 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:31:07.20 ID:yJ2sI2AO [42/61]
リツコ「もしかしたら…MAGIが活動する事や人と触れ合う『経験』によって独自の思考パターンを手に入れたのかもね」
リツコ「そして、今回のウイルスとの接触で自律行動も可能にした…と。」
ミサト「非科学的じゃなかったの?」
リツコ「ま、ロマンがあってもいいでしょ」
ミサト「…でもやっぱり、お母さんの分身みたいなものでしょ」
リツコ「ま、ベースはそうね」
ミサト「やっぱり…だからMAGIを守りたいって思ったの?」
リツコ「えっ」
ミサト「あんた、MAGIが破棄されるって時から納得したふりしつつも焦ってたの、バレバレよ」
リツコ「…………」
ミサト「ホント、変わらないわね」
705 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:31:47.65 ID:yJ2sI2AO [43/61]
リツコ「いいもん。ドラマじゃ死んでる母さんのこと、あんまり好きじゃないみたいなこと書いたし。」
リツコ「ちなみにむしろ女としては嫌いみたいなこと書いたし。」
リツコ「初代人格移植OSを失うのが嫌なだけだし。」
ミサト「…相変わらず意味不明な意地を張るのね」
ミサト「ていうか、死んでる設定にしてたの」
マヤ「そう言えばキョウコさんとかセンパイのお母さんのセリフ、ないですよね」
ミサト「そういやうちの父親も殺したわよね。」
リツコ「だって使い辛いんだもん」
ミサト「…人の父親を何だと思ってるのよ」
マヤ「ちなみに死因はなんですか?セカンドインパクト?」
リツコ「簡潔に言えばユイさんへの嫉妬が所以の自殺よ。」
マヤ「ってことは、センパイだけじゃなくお母さんまでもが碇司令と…ですか」
リツコ「あら。碇司令は『黙っていれば』結構いけると思うの。」
ミサト「黙ってれば黙っていたで逆に気味が悪いけどね…」
リツコ「そう言う昼メロ要素で主婦のハートをゲットよ」
ミサト「…親不孝もんね」
706 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:32:20.22 ID:yJ2sI2AO [44/61]
リツコ「しかしぶっちゃければ今回のウイルス侵入はありがたいわ」
ミサト「なんで」
リツコ「人の心により近いOSが開発出来るかもしれない。」
リツコ「私としてはウイルスとの共生を希望したいわね。」
ミサト「ホント、都合がいいわね。」
リツコ「使徒と共存するMAGI!燃ゆるわ!」
マヤ「まさに経験は脚本の母…ですね。」
ミサト「これじゃドラマ撮ってるんだかドキュメンタリー撮ってるんだか」
日向「…きたっ!」
日向「バルタザールが乗っ取られました」
リツコ「…ついに来たか」
707 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:32:46.72 ID:yJ2sI2AO [45/61]
アナウンス『人工知能により、オールクリアが決議されました。』
ミサト「始まったの!?」
アナウンス『オールクリアは、三者一致の後、2秒で行われます。』
青葉「バルタザール、さらにカスパーに侵入!」
青葉「なんて速度だ!」
ナオコ「大丈夫。まだ少し余裕はあるわ」カタカタカタカタ
ナオコ「ウォールを最大限まで厚く!他の設備の分も回していいわ!」
青葉「りょ、了解!」
キョウコ「…押されてますね~」カタカタカタカタ
ユイ「大丈夫よ。赤木博士なら。」カタカタカタカタ
アナウンス『システム作動まで、後、20秒。』
ナオコ「…限界か」
ナオコ「頼んだわよリッちゃん」
708 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:33:22.93 ID:yJ2sI2AO [46/61]
ミサト「リツコ!」
リツコ「大丈夫よ」カタカタカタカタ
アナウンス『作動まで、後、15秒。』
ミサト「リツコ急いで!」
アナウンス『作動まで、10秒、』
キョウコ「………」カタカタカタカタ
ユイ「…………」カタカタカタカタ
キョウコ「あとはもうリツコちゃん次第ですね~」カタカタカタカタ
ユイ「ええ。」カタカタカタカタ
一同「……ゴクリ」
リツコ「大丈夫、一秒近く余裕があるわ。」
ミサト「一秒って…」
アナウンス『7秒、6秒、5秒』
リツコ「ゼロやマイナスじゃないのよ。」
709 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:34:14.07 ID:yJ2sI2AO [47/61]
リツコ「マヤ!」
マヤ「行けます!」
ユイ「時間ね」
キョウコ「ええ」
リツコ「押して!」
マヤ・ナオコ・ユイ・キョウコ「………」カタッ
一同「ゴクッ」
ピピピピ……
ピピッ
710 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:34:42.58 ID:yJ2sI2AO [48/61]
アナウンス『人工知能により解除されました』
一同「イヤッタァァァアアアア!」
校長「やりましたな!やりましたな!」
キョウコ「やりました~」
保護者「すごい!」
保護者「ワァァ!」
ミサト「リツコ…」
リツコ「間に合った…」へなへな
マヤ「センパイ…」
リツコ「ううっ…………」
ミサト「なに泣いてんのよ。らしくないわよ」
711 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:35:30.35 ID:yJ2sI2AO [49/61]
リツコ「でもぉ…」
リツコ「…サツキぃ、カットしといてね!」
サツキ「了解です!」
ナオコ「リッちゃん!」
リツコ「かぁさぁぁぁん~!」
ナオコ「よくやったわ、リツコ」
リツコ「あたし、あたし、もっと早く意地張らないで助けてればって…」
リツコ「妹を妬んでた自分がいたのよ…」
ナオコ「子供ね。でも大丈夫よ。データも破損してないし。」
ナオコ「しかし、最後まで残ったのが女の部分なんてちょっと恥ずかしいわね」
マヤ「私はカスパーは女…というよりもなんだか『娘』としての存在を感じます…」
ナオコ「母親でも科学者でもない娘…か。」
ガガガガガガガガ…
ユイ・キョウコ・マヤ・リツコ青葉・日向「あれ、パソコンが…」
Thank-you
l love NERV
712 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:36:07.45 ID:yJ2sI2AO [50/61]
冬月「と、言うわけか。なるほど。しかし都合が良すぎないかね。」
ヒデアキ「ですからそこはドラマなんですからオゾンでも問題は…」
ミサト「まだやってたんですか」
冬月「ああ。大事な議題だからな。」
ゲンドウ「というか…どうしたんだ、赤木…リツコくんの方は。」
リツコ「あ、ウイルス駆除、完了しました」
ゲンドウ「えっ」
リツコ「しかもMAGIはウイルスと接触したため第2世代人格移植としてバージョンアップしました。」
冬月「ど、どう言うことかね」
713 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:36:33.89 ID:yJ2sI2AO [51/61]
リツコ「要はより人間の心に近くなったと…」
ヒデアキ「状況が何がなんだか…」
リツコ「とりあえず、研究対象としての価値は十分あるかと思われますが」
冬月「しかしだな」
ゲンドウ「上層には廃棄と…」
ユイ「それを撤回するのがアナタの役目じゃなくて?」
ゲンドウ「ゆ、ユイ!」
ユイ「今回、私も一枚噛んでるの」
冬月「そうだな。MAGIは研究対象に値するな。」
ミサト「変わり身、早っ」
ユイ「ねっ?あなた?」
ゲンドウ「…予算の確保も司令の責務、か。」
MAGI『Please!』
714 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:36:59.08 ID:yJ2sI2AO [52/61]
冬月「これは本当に…」
ヒデアキ「すごいな」
ゲンドウ「………」
カタカタカタカタ
OK
MAGI『(^∀^)』
マヤ「顔文字…ですよね」
リツコ「最近の子供は発育がいいらしいから」
ミサト「…関係ないとおもうわよ」
715 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:37:31.69 ID:yJ2sI2AO [53/61]
プルルルルルル
リツコ「はいもしもし」
加持「おお、解決したようだな。」
リツコ「お陰様で」
加持「それより…奴さんはどうする?」チラッ
マナ「…」ガクガクブルブル
マッキー「世にも恐ろしい拷問だったよ…」ガクガク
リツコ「じゃ、コッチに連れてきて。」
リツコ「多額の賠償金についてじっくり話し合いたいから」
アンノ「!?」
プープープー
717 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:37:52.69 ID:yJ2sI2AO [54/61]
ミサト「……欲深いのね」
リツコ「シビアと言ってちょうだい」
マヤ「さて、プログラムも出来たことですしこれから使徒がハッキングしてくるシーンですけど…」
ミサト「せっかく落ち着いたってのに…」
サツキ「今日も定時上がりは無理かぁ…」
ユイ「……あらっ。そういえばシンジ達は?」
一同「アアアァァ!」
718 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:38:20.05 ID:yJ2sI2AO [55/61]
シンジ「そ…そろそろ足が…痺れて…」
綾波「同じ姿勢だから仕方ないわ」
アスカ「ああ!漏れちゃう漏れちゃうぅぅ!」
綾波「トイレがないから仕方ないわ」
………カパッ
ミサト「ごっめん。忘れた~」
アスカ「バカ!バカ!バカ!バカミサトオオオォォオオ!!」
ミサト「なーんか今日はリツコとポジション、変わってるのよね…」
719 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:38:47.77 ID:yJ2sI2AO [56/61]
ゲンドウ「ああ!可哀想に!可哀想にシンジ!」ギュッ
シンジ「恥ずかしいから止めてよ」
ゲンドウ「怒っているのか?気づかなかった父さんに怒っているのか?」
シンジ「別に怒ってないよ」
ゲンドウ「そうか。なら今日こそ父さんとご飯を食べに行こう。な?」
シンジ(面倒臭いなぁ…)
リツコ「あら、いけませんわ」
ゲンドウ「………何故だ。」
リツコ「まだ、『ノルマ』が終わっていませんから」
ゲンドウ「ふん。馬鹿らしい。そんなことをする暇など…」
リツコ「MAGI」
ゲンドウ「MAGIの子機で何を…」
720 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:39:25.91 ID:yJ2sI2AO [57/61]
MAGI『了解』
青葉「日本語だぜ…」
日向「進化…早いなぁ」
ガガガガガガガガ
ゲンドウ「えっ」
ガシャン
シンジ「いきなりしゃ、シャッターが!?」
ドンドンドンドン
ゲンドウ「まて!開けろ!開けろ!」
リツコ「ノルマを達成すれば開きますから」
ゲンドウ「嫌だぞ!寂しいぞ!」
リツコ「MAGIが良い話相手になりますわ」
MAGI『よろしく(^∀^)ノ』
ゲンドウ「アア…ドウモ…」
リツコ「じゃあ。」
ゲンドウ「待て!待て!待てェェエエェェェ!」
721 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:40:26.21 ID:yJ2sI2AO [58/61]
リツコ「さて、今日は気分がいいからお姉さんの奢りよ」
一同「わぁい」
ミサト「おばさんの間違いじゃなくって?」
リツコ「やかましいわ」
シンジ「ならハンバーグステーキがいいです。」
アスカ「こどもくさー」
シンジ「う、うるさいなぁ」
綾波「やきにく」
アスカ「…なんか、アンタらしいわね」
マヤ「アスカはー?」
アスカ「…ラーメン」
シンジ「またぁ?」
アスカ「またとはなによ!」
冬月「子供は元気で良いな」
ナオコ「ええ。それが一番ですわ。」
ユイ「ふふっ」
キョウコ「愉快ねぇ~」
ヒデアキ「ああ。愉快だ。」
加持「子供…か」
ヒデアキ「良い薬、紹介するぞ」
ミサト「ちょっとー!お父さん!」
一同「アハハハハハハハ」
ゲンドウ「………ぐっ」
MAGI『(´・ω・`)』
MAGI『あ、あの』
ゲンドウ「なんだ」
MAGI『最短レシピを教えるのでがんばって…下さい』
ゲンドウ「………すまない」
722 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:48:59.41 ID:yJ2sI2AO [59/61]
アスカ「で、今日は一体何があったのよ」
アスカ「MAGIがいきなり元気になったり」
ミサト「ドラマの撮影してたら、ウイルスが侵入してね……」
かくかくしかじか
ミサト「まぁ、ドラマ本編にも使えるし、いいかなって」
ミサト「明日から追加シーン地獄なんだけどね」
アスカ「なるほどね。」
アスカ「でもそれって随分都合が良くない?」
シンジ「なんで。いい話じゃない。結局MAGIが助かったんだから…」
綾波「研究者のエゴイズム、ね。」
アスカ「そう。話を聞いてるとMAGIがマヤを助けたから、MAGIに新しい可能性が見えたから助けたに過ぎないように思えちゃうのよ。」
アスカ「ナオコさんは別としてね。」
ミサト「…そうかもね」
綾波「悪いことだとは思わないの」
アスカ「ただ。端からすると気持ち悪い。」
ミサト「……言い過ぎよ」
シンジ「もしかして放置されたからそんなこと…」
アスカ「ま、いいわ。追加シーンの撮影に私達参加しないし、明日は久々にゆっくり出来るし。」
723 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/04/28(水) 14:55:47.83 ID:yJ2sI2AO [60/61]
_
__ノ⌒ヽ| \ ⌒ヽ、 ,. ─r‐┐
〈_」/ / | `丶、 \|─‐- 、
</ / | | ト、 \ ヽ ノ、 ヽ ヽ
/ | ∧ | l > 、 l l l ヽ\〉
|/| /| へ、ト、_, イ__ ヽ、| l│ ',
|ヽ/ |/ 芹'ト \|´斤'リ ヽ ∨ | l
| ∨八 「じl 「じ| / Vヽ | l
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| | ト、 _ ,イ l | |
| | │ > 、 ´ ̄ / | | | |
∨| | | / l>┬ ´ |>、_ l l ハ
__ | | l// |ノ| / , へ、 │l
>│ ∨|/\ |、 __,/ /. : : . \ | l
> 〉 八: : : .ヽ | / /. : : : : :/`ヽ| l
 ̄ / 〉: : ,≧V≦、<.: : : : : :/ l l
′ /: :〈〈//| |、〉〉. : : : : : :/ / ヽ l
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〈 |: : | 〈丿Ll | : : : : :/ /| __ 〉ノ
冫 -|\| |/: : : l / |_,イ ∨
/ |: : | /: : : : :│〈 / 〉
次回予告
再び舞い降りたゼーレの面々。
飛び交うドイツ語
そしてまたもやリツコの無理な注文がネルフに降りかかる
果たして崩壊してゆく物語の行方は
さーてこの次も
見ないとサービスしないわよ
748 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:33:36.87 ID:6qPEo.AO [2/30]
ドイツ・某所
(以下、日本語にてお楽しみ下さい)
ゼーレ03「この間の慰安旅行、楽しかったですな。」
キール「ああ。思い切ってジャパンに決めてよかったな。」
ゼーレ04「しかもまさかエヴァの撮影に出会すとは。」
ゼーレ03「お陰でまたキャメラに映れてしまいましたな!」
キール「ユイくんに貰ったゴーグル、持ち歩いて置いて正解だったな!」
ゼーレ02「あれがなれけば議長はただのお人好しですからな」
一同「HA!HA!HA!HA!」
749 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:35:12.91 ID:6qPEo.AO [3/30]
ゼーレ04「それよりジャパンではエヴァのドラマが人気なのだろう?」
ゼーレ05「ああ。私達は悪役扱いですが。」
キール「それでも碇よりかはマシだろう」
一同「HA!HA!HA!HA!HA!HA!HA!」
ゼーレ02「しかし、ジャパンにいる孫には評判が良くて『おじいちゃん、カッコイイ』、ですぞ!」
一同「OH!」
ゼーレ05「ここは一発、我々メインの話を作らせるべきではないかね」
キール「そうだな。金を出してやってるんだからそれくらいは良いだろう。」
ゼーレ02「タイトルは『ゼーレ、魂の座』なんていかがですかな」
ゼーレ05「ハイカラですな!我々の株も急上昇ですぞ!」
一同「HA!HA!HA!HA!HA!HA!」
…………
……
日本・ネルフ本部
キール「と、言うわけだ」
冬月「……なるほど。」
750 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:36:48.31 ID:6qPEo.AO [4/30]
ナオコ「しかし、スケジュールもきつきつですし…」
ユイ「いつも感謝はしているのですか、一応、こちらにも余裕がなくて…」
キール「そんな水くさいこと言わないでよユイちゃんー」
ユイ「そんなことを言われても議長、やはり事情が…」
キール「碇なら分かるだろう?」
ゲンドウ「大いにわかります。協力しましょう。」
冬月「い、碇!?」
ユイ「あなた……」
アスカ「あの人たちそんな理由で、ユーロから…またわざわざ日本に?」
ミサト「アスカ、聞こえるわよ」
アスカ「大丈夫よ。日本語なんだしぃ。」
ミサト「……議長は日本語も堪能なの、知らないのね」
アスカ「げっ」
752 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:37:41.54 ID:6qPEo.AO [5/30]
リツコ「今回は調子に乗りすぎたシンジ君が愉快に使徒にやられちゃう話を撮る予定だったのにぃ…」
シンジ「…リツコさん、僕、何かしましたか?」
マヤ「でもまだ、相棒の撮影が開始したため第2東映も忙しくてレリエルが出来上がってませんよ。」
リツコ「それならそれでミサトとリョウちゃんの馴れ初めでも…」
加持「は、恥ずかしいから止めてくれよー!」
ミサト「そうよ!誰も興味なんか…」
アスカ「あ、でもちょっとキョーミあるかも!」
綾波「碇くんは興味あるの?」
シンジ「なくはないけど…」
綾波「じゃあ私もある」
リツコ「ほーら。」
ミサト「…ホントにアンタ、この間の件が嘘のようだわね。」
753 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:39:08.04 ID:6qPEo.AO [6/30]
アスカ「しかし、自分達の話を作れなんて無茶言うわよね。」
シンジ「綾波のお父さんの時はJAが居たからなんとかなったけど…」
リツコ「ようやく視聴率が二桁行ったのよ」
マヤ「借金も3/4が返済完了しました」
ミサト「あら、いつの間に。」
マヤ「現在実施中のローンソキャンペーンが好評でここ3日の内にウエハースやおまけのクリアファイル、パンなどの消失が相次ぎ」
マヤ「パンの増産が早くも決定しました」
アスカ「…また練るの?」
リツコ「もちろん」
綾波「コネコネ…」ふらっ
シンジ「あ、綾波!?」
754 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:40:02.54 ID:6qPEo.AO [7/30]
リツコ「もはやエヴァは人気作品よ。私達はもちろんネルフ職員は街を歩くのにも一苦労なの。」
リツコ「だれも興味もないジジイの話で30分も稼ぐわけにはいかないでしょうに…」
ミサト「……アンタ、言葉遣いってのを知ってるのかしら」
リツコ「もうこうなったら仕方ないわね。」
アスカ「…どうするつもりなのよ」
リツコ「とりあえずの精神描写とエヴァの実験シーン!またこれで誤魔化すしかないわね。」キリッ
ミサト「…ごまかし切れてないわよ。」
リツコ「じゃあどうしろってのよ。まさかジジイどもをエヴァに乗せろとでも?」
アスカ「んで、いつの間にか主人公が変わってたりね」
シンジ「えっ!」
綾波「老人が主人公のアニメなんてなかなかないわよ。碇くん。」
シンジ「あ…綾波までぇっ!」
755 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:40:34.04 ID:6qPEo.AO [8/30]
◇<ラーッ
ペンペン「クェッ!(よっ!)」
MAGI『こんにちは~(^∪^)』
ペンペン「クェッ!クックックェッ!?(えっ!何、いきなりどうなってるの!?)」
☆<キシャー!
MAGI『ハッキングを受けた事が原因でこうなっちゃいました。』
ペンペン「クェッ!クックックッ(良くわかんないけど凄いな)」
MAGI『ありがとう。』
◇<ラーッ
MAGI『可愛さならラミエルさんが断然上です!』
◇<ラァ…////
ペンペン「クェッ…(こいつの言葉もわかるのかよ…)」
756 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:41:58.57 ID:6qPEo.AO [9/30]
加持「それより例の条例はどうなったんだい?」
リツコ「さぁ。」
アスカ「…例の条例?」
ミサト「何だかね、第2東京の議会が、アニメや特撮や漫画のサービスシーンに規制を掛けようとしてるのよ」
ゲンドウ「青少年育成の名目でな。もちろんエヴァも目をつけられているよ。」
シンジ「父さん!」
ゲンドウ「この特撮の設定やレイがなんだ…上半身を晒したことがマズイらしい。」
アスカ「ええ!?設定自体も?言論弾圧じゃん!」
ユイ「劇中で嫌がるシンジをエヴァに乗せたりする描写が、児童虐待を誘発させる恐れがある…らしいわ」
アスカ「そんなメチャメチャな…言いがかりじゃないの」
加持「レイのヌードの件も一応本放送では加工してあるし、色々問題にならないように手を回したんだが…」
ミサト「…リツコの思いつき一つに振り回されてたのね」
リツコ「…………」
757 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:42:35.49 ID:6qPEo.AO [10/30]
ゲンドウ「児童虐待だの青少年に悪影響だの児童ポルノだのは表向きの理由だろう。単に我々ネルフの衰退を石川は望んでいるだけだ。」
シンジ「で、父さんそれはどうなるの?」
ゲンドウ「色々手を回したが、可決するようだ。まぁ、そうなれば…」
綾波「…放送中止。並びに責任者の逮捕もあり得るわね」
リツコ「えっ」
ユイ「とにかく、何とかするから、みんなは心配しないように。」
アスカ「何とかって…」
ゲンドウ「それから、ゼーレの面々には間違ってもこの話はするな」
綾波「どうしてですか。」
アスカ「ユイママのお父さんの知り合いでしょ?」
ユイ「ただでさえネルフにたくさんお金を出して貰ってるの。」
ユイ「それに、もう皆さんおじいちゃんでしょ?余計な気を回させたくないの。」
ユイ「私達を信用して?」
アスカ「…そう言うことなら」
シンジ「わかりました。」
758 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:43:29.99 ID:6qPEo.AO [11/30]
リツコ「それより今回の話、どうするかしらねぇ…」
マヤ「いかに尺を稼ぐか…ってことになりそうですね」
委員長・トウジ「こんにちはー」
ケンスケ「ちぃーっす」
リツコ「あら、あなた達…」
シンジ「ひさしぶり!」
トウジ「やあ。元気にしていたかい?」
シンジ「うん。でもびっくりしたよ。まさかわざわざネルフに来てくれるなんて…」
トウジ「いやいや。何日もシンジ君が学校に来ないから心配していたんだ。」
トウジ「元気な顔が見れて安心したよ。」
ケンスケ「うっす。師匠。」
綾波「………あなた誰」
ケンスケ「アイダでぇ~す」
綾波「知ってるわ」
ケンスケ「知ってるんじゃないんすかwwwwwwwwwwww」
綾波「…いやみが通じないのね」
ケンスケ「いやみとかwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwガンギレっすかwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
759 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/05/01(土) 00:44:10.08 ID:6qPEo.AO [12/30]
委員長「アスカさん久しぶり」
アスカ「…久しぶり」
委員長「相変わらず碇くんとは進展なしなのね(笑)」
アスカ「…それがなにか」
委員長「別に」
アスカ「そっちこそ鈴原とお変わりないようで」
委員長「ふふっ♪ラブラブだもんねー☆」
トウジ「ねー☆」
アスカ・リツコ(死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね)
760 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:45:43.18 ID:6qPEo.AO [13/30]
リツコ「そうだ。丁度よかったわ。せっかく来たんだからアナタ達に手伝って貰いましょうか」
委員長「えぇ…。やだぁ…」
トウジ「これから僕らデートなんでぇ…」
リツコ「MAGI」
MAGI『は、はいっ!』
ガシャーン!
トウジ・委員長「!?」
ケンスケ「スゲー!いきなりシャッター降りてきたスゲー!」
委員長「ヤダアアァァァ!ヤダヤダ!」
トウジ「あ、開けてくださいよ!」
リツコ「とりあえずこっちの言うこと聞いてくれれば開くから」
リツコ「たった3、4時間よ。頑張ればの話だけども」
委員長「ヤダヤダ!コレ(ケンスケ)がいちゃ、チューも出来ないじゃない!」
トウジ「一時間おきにしなきゃ僕ら死んじゃうんです!」
MAGI『し、死んじゃうんですか!?』
リツコ「大丈夫よ。死にゃーしないから」
MAGI『そうなんですか…(´・ω・`)』
761 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:46:55.59 ID:6qPEo.AO [14/30]
リツコ「とりあえず劇中の自分になりきって最初の出撃とヤシマ作戦の感想でも書いて頂戴。ドラマで使うから。」
委員長・トウジ「ええ!?」
リツコ「なるべく長めによろしく。内容がそぐわなければ容赦なく没にするから。」
ミサト「…大人げないわよリツコ」
(以下、ドイツ語で会話が行われていますが便宜上日本語でお楽しみ下さい)
キール「あれは何なんだ。碇よ。」
ゲンドウ「何がですか」
ゼーレ02「MAGIだ。この間使徒が侵入したとこちらに報告があったが何があった。」
ゲンドウ「何も。と言うより人以外の使徒などもう存在しないでしょうに。」
ゼーレ05「それはそうだがMAGIに何かあったのは明白だ。」
ゼーレ04「我々への偽証は死に値するぞ」
ゲンドウ「いや、何も…」
MAGI『何もありませんでした。』
ゼーレ一同「……………」
762 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:47:37.98 ID:6qPEo.AO [15/30]
キール「いや、あったよなぁ?碇?」
ゲンドウ「……ありません。」
MAGI『そうです。ありません。』
ゼーレ04「死に値するぞーとか言っちゃったから引き返せないのか?」
ゼーレ03「訂正するから。死に値しないから。碇、正直に…」
MAGI『碇司令は嘘なんかついてません!私は何も、何も、変わってません!』
ゲンドウ「…………」
キール「そうだな。何もなかったんだな。」
キール「不問と言うことでいいな。」
ゼーレ一同「………Ja.(もちろん)」
763 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:48:34.27 ID:6qPEo.AO [16/30]
キール「しかし可愛らしいなぁ。孫に会いたくなってきたよ。」
ゼーレ02「議長も丸くなられましたな」
ゼーレ05「セカンドインパクト時はブイブイ言わせてらっしゃったのに、変わるもんですなぁ」
キール「人は常に変わるものだよ」
ゲンドウ「いや、そんなレベルじゃありませんよ」
冬月「闇医者をやっていた私の元にマシンガンを抱えてやって来ましたからね」
キール「いや、あの時は日本も物騒だったし…」
冬月「いや、あなたの方が余計に物騒でしたよ」
764 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:49:05.82 ID:6qPEo.AO [17/30]
キール「しかしユイくんと碇が結婚するなど夢にも思わなかった。」
ゼーレ05「わざわざ京都にいる碇さんの目を欺くために東京にまで行ってデートをしていたくらいですからな」
ゼーレ04「余計分かりませんよ!」
ゼーレ「HA!HA!HA!HA!」
ユイ「止めてくださいな。恥ずかしいですわ…」
ゲンドウ「…………///」
冬月(碇よ、[ピーーー]。)
765 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] 投稿日:2010/05/01(土) 00:50:01.54 ID:6qPEo.AO [18/30]
>>764訂正です
キール「しかしユイくんと碇が結婚するなど夢にも思わなかった。」
ゼーレ05「わざわざ京都にいる碇さんの目を欺くために東京にまで行ってデートをしていたくらいですからな」
ゼーレ04「余計分かりませんよ!」
ゼーレ「HA!HA!HA!HA!」
ユイ「止めてくださいな。恥ずかしいですわ…」
ゲンドウ「…………///」
冬月(碇よ、死ね。)
766 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:50:59.54 ID:6qPEo.AO [19/30]
マヤ「それじゃあ皆さん。衣装に着替えて下さーい♪」
ゼーレ一同「はーい」
マヤ「えっと、化粧もしますので…」
マヤ「って議長さん以外日本語通じないのよね…」
MAGI『大丈夫ですよ。私が翻訳しますから(^-^)』
マヤ「本当にMAGIはお利口さんね」
綾波「お利口さんだし可愛い……」ナデナデ
MAGI『(*´∀`*)』
◇<ラァァァ…
☆<キシャー
(ラミエルは嫉妬をしているようです)
767 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:52:11.23 ID:6qPEo.AO [20/30]
マヤ「はーい、それじゃあスタートです」
キール「シナリオから少しはなれた事件だな。」
ゲンドウ「しかし、結果は予測範囲内です。修正は利きます。」
ゼーレ「この遭遇戦で、国連海軍は全艦艇の1/3を失ったな。」
ゼーレ「失ったのは、君の国の艦だろう。本来は取るに足らん出来事だ。」
ゼーレ「左様。この程度ですんだのは、またしても幸運だよ。」
マヤ「はいカット!」
マヤ「お疲れさまでーす」
ゼーレ04「彼女は何て言ってるんだい」
MAGI『お疲れさま、だそうですよ』
ゼーレ02「お利口さんだねぇ」
MAGI『私と言うより私をつくってくれた母さんがお利口さんなんです』
キール「ふふっ。ゼーレにもMAGIを一機、欲しいもんだなぁ。」
アスカ「凄いじゃない。ドイツ語の翻訳どころかあんなおどろおどろしい老人と会話までしてるわよ。」
シンジ「あれは特殊メイクだと思うよ」
768 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:52:39.90 ID:6qPEo.AO [21/30]
ゼーレ04「しかし今回は久しぶりに顔出しですな」
ゼーレ02「私なんて真緑に顔を塗られてますが」
ゼーレ03「紫よりは良いぞー」
ゼーレ05「私なんて鼻がTENGUですぞ!」
ゼーレ「HA!HA!HA!HA!HA!HA!HA!」
シンジ「………なんであの人たちあんなに笑ってるの?」
アスカ「ただのジジイのつまらない集会に過ぎないわよ」
769 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:54:04.69 ID:6qPEo.AO [22/30]
マヤ「じゃあ皆さん次のシーン行きますよ」
ゲンドウ「MAGIのレコーダーを調べてくださっても結構です。その事実は記録されておりません。」
ゼーレ「笑わせるな。事実の隠蔽は、君の十八番ではないか!」
ゲンドウ「タイムスケジュールは、死海文書の記述通りに進んでおります。」
キール「まあいい。今回の君の罪と責任は言及しない。だが、君が新たなシナリオを作る必要はない。」
ゲンドウ「分かっております。すべてはゼーレのシナリオ通りに。」
ゼーレ05「……ふふふっ」
ゼーレ一同「HA!HA!HA!HA!HA!HA!HA!」
マヤ「は、はいカットー」
ゲンドウ「……この間も笑ってらっしゃいましたよね」
キール「お前がそんな真剣な顔をしているからだよ」
ゼーレ05「役柄とは言え…やはり…いや、役柄だから余計に…ぶふっ」
ゼーレ02「こんなストイックな会議、したことなかっただろう」
キール「いつもお前の息子自慢から始まり息子自慢で終わる」
ゼーレ05「終いには息子のお迎えの時間だから帰ります…だとか…ふふっ」
ゼーレ02「そんなお前が『ゼーレのシナリオ通りに』…なんぞ臭いセリフを…むふっ」
ユイ「…………///」
シンジ「ねぇ、今度は何を話してるの?」
アスカ「あんたは知らない方がいいわ。」
770 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:55:26.60 ID:6qPEo.AO [23/30]
キール「…しかし、なんだかここまで悪役らしいと清々しさすら覚えるな」
ゼーレ04「赤木博士(リツコ)によれば、本気で人類の浄化を考えている非道の極みらしいですぞ」
キール「人類の浄化(笑)そんなことを主張していた時期があったな」
ゼーレ05「もう孫さえいれば浄化などどうでもいい。」
キール「本当にそうだ。そのようなことをせずとも、もう可愛いくて眺めているだけで浄化される。」
ゼーレ03「この間本気で孫を右目に入れようとしましたが、てんでダメでした。」
ゼーレ一同「HA!HA!HA!HA!」
ゼーレ02「いや、右目どころか補完計画でむしろ孫と一体化して…」
ゼーレ03「冬月や碇とも一体化することになるが良いのかね」
キール「だから人類補完計画を止めたのだったか」
ゼーレ04「しかし、碇とユイくん…本気で納得が行かない」
ゼーレ02「一番納得が行かないのは碇君だろう。」
キール「手塩にかけて育てた娘が得体の知れない男に奪われるのだろう」
ゼーレ03「我々も十分得体の知れない存在ですが」
キール「そうだったな。」
ゼーレ一同「HA!HA!HA!HA!HA!HA!HA!HA!HA!」
771 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:55:57.11 ID:6qPEo.AO [24/30]
綾波「まだ…出番ないんですか」
リツコ「まだね。時間が掛かるわよ」
綾波「そうですか……」
リツコ「そうだMAGI」
MAGI『はい』
リツコ「レイの話相手、してやって。」
MAGI『はい♪』
Σ◇<!?
772 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:56:24.52 ID:6qPEo.AO [25/30]
綾波「こんにちは」
MAGI『こんにちは♪』
綾波「あなた、言葉がわかるのね」
MAGI『はい。まぁこうしてコミュニケーションをとれるようになったのは最近ですが』
MAGI『皆さんの会話や存在はずっと認識していましたよ(´∀`)』
綾波「そうなの…」
アスカ「あ、何やってんのよレイ」
綾波「お喋りしてるの」
アスカ「お喋りって言うか、相手はハンディMAGIに文字を表示してるんだから…」
MAGI『アスカさん。お話できて嬉しいです!』
アスカ「!」
773 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:57:15.95 ID:6qPEo.AO [26/30]
アスカ「ちょ、ちょっと!凄いじゃない。文字の表示が一瞬で…」
MAGI『ええ。赤木博士…リツコお姉さんにスムーズに会話が出来るように改良してもらったんです。』
アスカ「へぇー。」
アスカ「なんか可愛いし、コミュニケーション取れるし」
アスカ「アンタ、ラミエルなんかより凄いじゃない。」
◇<…………
((((◇
774 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:57:51.28 ID:6qPEo.AO [27/30]
MAGI『いえ。ラミエルさんはラミエルさんの良さが…』
綾波「あらっ」
アスカ「どうしたの?」
綾波「ストラップの先のラミエルさんが…」
│
*
*
*
∮
アスカ「あれっ…いない?」
綾波「そんな………」
アスカ「アンタがどっかに落として来たんじゃないの?」
綾波「さっきまでいたの」
アスカ「…………」
綾波「私が構ってあげなかったから…」
綾波「ラミエルさん…ラミエルさんを探さなきゃ」
リツコ「アスカ、レイ。撮影よ!」
綾波「でも…」
リツコ「撮影よ。」
綾波「…………」
775 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:58:18.13 ID:6qPEo.AO [28/30]
リツコ「それじゃあ、エヴァに乗って貰うから」
シンジ「いや、それはいいんですが…」
ミサト「なんでシンジくんが零号機に、レイが初号機に乗らなきゃいけないのよ。」
リツコ「ワンパターンじゃつまんないかなって」
ミサト「………変な所に気を回すわね」
ミサト「起動するの?」
リツコ「大丈夫よ。親戚同士なんだし。」
ミサト「関係あるの?」
リツコ「さぁ」
ミサト「……さぁ、って」
777 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/01(土) 00:59:57.11 ID:6qPEo.AO [29/30]
マヤ「パイロット搭乗終了しました。」
ミサト「一応起動するのね」
キョウコ「パーソナルパターンが酷似してますから~」
ミサト「い、いたんですか」
キョウコ「ええ~ずっと~」
リツコ「それじゃあはじめて!」
ミサト「…………」
綾波「山、先がとがっているもの。ラミエルさん。」
綾波「空、青い空。青いもの。ラミエルさん。」
綾波「太陽。一つしかないもの。ラミエルさん。」
綾波「水。気持ちのいいこと。ラミエルさん。」
綾波「ラミエルさん。人が作り出したもの。」
綾波「ラミエルさん。とにかくラミエルさん。」
綾波「ラミエルさんラミエルさんラミエルさんラミエルさんラミエルさんラミエルさんラミエルさん」
ブーブーブーブー!
マヤ「レ、レイの思考ノイズが大変なことに!」
MAGI『レイさん………』
853 名前: ◆RAAAaaAAAU[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:15:02.92 ID:3CqccAAO [1/61]
カエデ「弐号機のデータバンク、終了」
アオイ「ハーモニクス、すべて正常値。」
青葉「パイロット、異常無し。」
アスカ「あったりまえでしょ…」
サツキ「はいカット~」
サツキ「アスカ、お疲れさまー」
アスカ「どうも。疲れるほどの撮影じゃなかったけどね。」
サツキ「最近出番が少なくてごめんね。」
アスカ「別に気にしてないわよ。あったらあったでリツコに振り回されるし…。」
サツキ「後半にはアスカの出番が増えるって赤木博士が。」
アスカ「…とりあえず今から覚悟しとくわ。」
854 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:15:57.31 ID:3CqccAAO [2/61]
アスカ「それよりレイは?」
サツキ「ちょっと撮影が長引いてるみたい。」
アスカ「ふぅん…」
(以下、日本語で(ry)
ゼーレ05「弐号機はやはりフォルムの面では最高だ。」
ゼーレ04「ポルシェ、フェラーリなんかの高級車を思い浮かべさせますな。」
アスカ「弐号機はフォルムだけじゃありませんよ」
ゼーレ一同「……!」
アスカ「えっ…何ですか?」
855 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:16:28.52 ID:3CqccAAO [3/61]
キール「おい、君たち!この娘ドイツ語が話せるぞ!」
ゼーレ02「そりゃあそうですよ。惣流・アスカ・ラングレー…米国国籍のドイツ出身ですから」
ゼーレ05「それより驚きなのは…」
ゼーレ一同「魅惑の赤い娘が私達に話しかけてくれたぞ!」
アスカ「えっ…私は弐号機についての…」
キール「いや、いや、それでも良いのだよ。」
ゼーレ02「若い娘は総じて臭い汚い気持ち悪いと私達を除けるからな…」
ゼーレ05「話しかけても答えてくれることすら滅多にない」
アスカ「そ…それは残念なことで…」
856 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:17:47.98 ID:3CqccAAO [4/61]
ゼーレ04「我々も昔はモテたんだ。」
キール「堀が深い典型的なユーロ顔だったからな。女の子が何もせずとも寄ってきた。」
ゼーレ03「しかしそれも長くは続かない。下がやってくる。」
キール「その果てがこの姿だ。醜いものだよ。」
ゼーレ02「半分特殊メイクのせいでもありますがね」
ゼーレ一同「HA!HA!HA!」
アスカ「………」
ゼーレ05「だからこそ君が話しかけてくれるのは嬉しいし、楽しい。」
ゼーレ04「君にはそんな自覚もなく、些細なことであろうともね。」
857 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:18:23.85 ID:3CqccAAO [5/61]
アスカ「あの…ひとつ聞いてもいいですか」
キール「なにかねお嬢さん」
アスカ「自分よりも優れた人間が出てきたとき…」
アスカ「自分の好きな人間がその優秀な人間に奪われそうになったとき…」
アスカ「皆さんはどう思われますか」
ゼーレ02「そうだな。まぁ、嫉妬はするだろう。」
アスカ「嫉妬………」
もわんもわん
☆<キシャー!
もわんもわん
アスカ(あれは…嫉妬してたんだ…)
アスカ(私は私が一番だと思っていたし、思ってる。)
アスカ(だから私は今まで嫉妬なんて…)
859 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:21:55.28 ID:3CqccAAO [6/61]
キール「まぁ、その上、その人間と比べられでもすれば逃げ出したくもなるな。」
アスカ「………」
ゼーレ05「まあ、だとしてもだ。人は往々にして成長するものだ。」
ゼーレ04「相手を認め、自分も認める。何も心配することはない。」
キール「そうやって我々も大人になってきた。」
アスカ「そう…なんですか」
アスカ「……」
アスカ(あれ、でもラミエルは人間じゃないわよね)
860 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:23:49.90 ID:3CqccAAO [7/61]
キール「しかし、若者に教えを乞われるなぞ初めてだぞ。」
ゼーレ05「議長も成長されたのではありませんかな。」
キール「成長だなんて、やめてくれ」
ゼーレ04「ま、碇相手には良く説教をしたものですが」
キール「あいつは若者ではなく単なる青二才だろう」
ゼーレ一同「HA!HA!HA!HA!HA!HA!HA!HA!HA!HA!」
サツキ「アスカ~、休憩終わりよ!」
アスカ「はぁい!」
アスカ「あ、ありがとうございました。」
キール「何々。礼には及ばんよ。」
ゼーレ05「長老の風格を醸し出していますな」
ゼーレ04「『あーるぴーじー』に出てきそうだな」
ゼーレ03「この年でゲームとはお若いですな」
キール「おいおい。ゴーグルをつけたこの風貌では長老どころか魔王だぞ。」
ゼーレ一同「HA!HA!HA!HA!HA!HA!HA!」
アスカ「…相談相手、間違えちゃったかしら……」
861 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:24:41.84 ID:3CqccAAO [8/61]
マヤ「レイの精神グラフ、安定して来ましたね」
ミサト「一時はどうなることかと思ったけど。ちゃんと接続出来んのね。」
リツコ「ちゃんとカメラ、回してる?」
加持「ああ。もちろんだよ。」
リツコ「どう、レイ?初号機は?」
綾波「…碇君の匂いがする。」
リツコ「シンジ君の匂い…司令はともかくも、とくに体臭はないんだけどねぇ…」
ミサト「そういうことじゃないと思うわよ」
863 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:25:12.87 ID:3CqccAAO [9/61]
リツコ「シンクロ率は、ほぼ零号機のときと変わらないわね。」
マヤ「パーソナルパターンも酷似してますからね。零号機と初号機。」
リツコ「だからこそ、シンクロ可能なのよ。」
リツコ「それじゃあレイ、あがっていいわよ」
マヤ「もう彼女、いませんよ」
リツコ「ええっ」
ミサト「何を急いでるのかしら」
リツコ「困ったわ…まだ撮影が残ってるのに…」
タッタッタッ
綾波「ラミエルさん…」
865 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:26:11.87 ID:3CqccAAO [10/61]
マヤ「ともかく、問題なく動いて良かったですね」
リツコ「ま、数年前にアメリカで行われた相互互換実験が成功したからこそダミープラグは作られてるんだけど」
ミサト「でもさっきは初号機だったから良かったけど次はプロトタイプの零号機よ。」
ミサト「大丈夫なの?」
リツコ「ふふっ」
ミサト「……不安だわ」
866 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:28:26.18 ID:3CqccAAO [11/61]
マヤ「でもこれでドラマでダミープラグ作成の伏線を張れるんじゃないですか?」
リツコ「ダミープラグを搭載した初号機が大暴れ!」
リツコ「果たしてネルフは、シンジは!みたいな話が作れるわね」
ミサト「ダミープラグ…この間温泉の時に応用したシステムよね。アメリカで有名な奴って…」
マヤ「米国や欧州ではパイロットの枯渇問題が深刻化してますからね。」
リツコ「何故かパイロットが豊富な日本には関係のない話だけども。」
ミサト「ふぅ~ん。でも実際、ちゃんと使えばパイロットを傷付けなくて済む人道的な手段じゃないの」
ユイ「まぁ、補助的な役割でなら、うちのエヴァにも搭載させてるんだけどね…」
ヒデアキ「それがそうでもないんだよ。」
キョウコ「南極で何年か前、全面ダミープラグを搭載しての実験が行われたんだけどね~」
ナオコ「それは酷いものだったわ。まるで制御が出来ないのよ。」
キョウコ「限度っていうのを知らないのよ~」
ユイ「まるで怒ったゲンドウさんや冬月先生みたいよね」
冬月・ゲンドウ「………」
868 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:32:01.00 ID:3CqccAAO [12/61]
リツコ「それよりなーんかつまんないわね。盛り上がりに欠けるわ。」
ミサト「そろそろエヴァさえ出しときゃいいって考えはよしたらどうよ」
ミサト「視聴者もテストの光景、いい加減見飽きたんじゃないの。」
リツコ「しかたないじゃない。今回は完全に尺稼ぎなんだし。」
リツコ「一発なんか起きればいいんだけど」
ミサト「ちょっと何物騒なこと言ってるのよ!」
ミサト「エヴァに何かあったらまたアンタ、借金地獄よ!」
リツコ「冗談よぉ~(棒読み)」
ミサト「アンタの場合、冗談が冗談に聞こえないのよ。」
869 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:33:27.30 ID:3CqccAAO [13/61]
マヤ「零号機の書き換え終了しました。」
リツコ「それじゃあ撮影始めるわよ」スパー
加持「リッちゃん…ネルフは禁煙だぞ。」
リツコ「シンジくん、準備出来た?」
シンジ「は…はい」
日向「被験者に若干の緊張はみられますが神経パターンに問題なし。」
リツコ「初めての零号機…ほかのエヴァですもの。無理ないわよ。」
ミサト「……違う理由だと思うわよ」
870 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:36:06.24 ID:3CqccAAO [14/61]
マヤ「因みにセンパイ。初めてだとか言ってますけど…」
マヤ「私がここに入りたてのころにも初号機と零号機の相互互換実験、やってましたよ」
リツコ「あら、そうだったっけ」
ミサト「…こっちまで不安になってきたわよ」
リツコ「あーあーあー余計な茶々入れないでよ。あーあ、これでセリフ部分は取り直しだわ」
ミサト「…もしかしてここでの会話をまるまる使う気だったの?そんなの無理に決まってんじゃないのよ。」
リツコ「あら、OAを見てなくて?度々あってよ」
ミサト「さ、最近忙しいのよ…」
マヤ「『静止した闇の中で』で加持さんと葛城さんがエレベーターで閉じ込められた時の防犯カメラの映像、ほぼ丸々使われてましたよ」
青葉「あとアスカと葛城さんがお風呂に入ってる映像とか」
ミサト「ほ、本気で盗撮映像を全国に流したっての!?」
リツコ「私達は女優よ。24時間演技のことを…」
ミサト「要はアンタがシナリオを書くのが面倒なだけでしょうが」
871 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:38:27.15 ID:3CqccAAO [15/61]
加持「…それよりリッちゃん、後ろにいる方々は?」
ズラッ
ゲンドウ「…………」
諜報部員「………………」
日向(サングラスのおっさんがここまで並ぶともう、なんていうか壮観だな…)
リツコ「ああ、『碇シンジを守り隊』だそうよ。」
リツコ「シンジ君を零号機に乗せるための条件。」
リツコ「やりにくいったらありゃしないわ」
マヤ「圧力をかけに来てるんですかね」
ミサト「いや、完全にリツコを殺しにかかってるわよ」
リツコ「まーいいわ。とりあえずさっさと撮っちゃいましょ」
マヤ「エントリー、スタートしました。」
オペレータ「LCL電化。」
リツコ「どう、シンジ君。零号機のエントリープラグは?」
シンジ「………なんだか、変な気分です。」
マヤ「違和感があるのかしら?」
ゲンドウ「大丈夫か?大丈夫なのかシンジ?」
ミサト「具合が悪くなったら言うのよ。直ぐに止めさせるから!」
シンジ「いえ、ただ」
ミサト「ただ?」
シンジ「あ、綾波の匂いがします…」
リツコ「レイの匂いってなんか臭そうよね」
マヤ「ああ、なんか焼肉の匂いみたいな」
日向「ニンニクの匂いとかもしそうですよね」
ミサト「…散々な言われようね」
872 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:39:05.93 ID:3CqccAAO [16/61]
一方ネルフ内・廊下
綾波「ラミエルさん…」タッタッタッ
ゴツンッ
綾波「…………」
アスカ「いったぁぁぁぁい!!」
綾波「…アスカ?」
アスカ「れ、レイ!アンタ、まだ撮影中だったんじゃないの!?」
綾波「…まだ開きがあるから」
アスカ「そ、そうなの。」
綾波「アスカこそなんでここに?」
綾波「まだ碇くんを煽るシーンが残ってるんじゃないの?」
アスカ「きゅ、休憩よ。LCLのニオイでちょっと気持ち悪くなって。別撮りにしてもらったの。」
綾波「………そう」
873 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:40:36.40 ID:3CqccAAO [17/61]
アスカ「な、なによその目は…」
綾波「アスカ、優しいから」
アスカ「……また嫌味かしら」
綾波「今度はそのままの意味よ」
綾波「ラミエルさん、探してくれてるんでしょ?」
アスカ「べ…べつにアンタの為じゃないんだから」
綾波「今のがいわゆるツンデレのデレなのね」
アスカ「……やめんか」
アスカ「ホントにアンタが可哀想だから探してる訳じゃないのよ」
綾波「そう」
アスカ「自分の為よ。自分の為。」
アスカ「ほら…そろそろ時間でしょ。探しといてやるからさっさと戻りなさいよ」
綾波「…………」
綾波「やっぱり優しいのね」
874 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:41:32.64 ID:3CqccAAO [18/61]
オペレータ「主電源、接続完了。」
オペレータ「各拘束具、問題なし。」
リツコ「了解。では、相互間テスト、セカンドステージへ移行。」
ゲンドウ「………」ジーッ
ミサト「…………」ジーッ
リツコ(「やるな」とでも言いたげな…ものすごい圧ね)
リツコ(この感じ…堪らないわ)ブルッ
綾波「……お待たせしました」
ミサト「あら、レイ。どこいってたの?」
綾波「…………」
リツコ(………役者は揃ったわね)
リツコ(暴走する零号機を眺めるレイ。)
リツコ(良い画だわ良い画だわ良い画だわ)
875 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:42:13.33 ID:3CqccAAO [19/61]
マヤ「ハーモニクス、すべて正常位置。」
リツコ「………いい数値だわ。」
リツコ「これであの計画…遂行出来るわね」ボソッ
マヤ「まさか…センパイ」
リツコ「そのまさか、よ」
マヤ「……この間のエマージェンシーモードのリニューアル型、使うつもりですか?」
マヤ「私はあまり…」
876 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:43:16.05 ID:3CqccAAO [20/61]
マヤ「私はあまり…」
リツコ「感心しないのは分かるわ。」
リツコ「しかし必要なのよ。私達が生きていくためにはね。」
マヤ「先輩を尊敬してますし、自分の仕事はします。でも、納得はできません。」
リツコ「潔癖症はね、辛いわよ。人の間で生きていくのが。汚れた、と感じたとき分かるわ。それが。」
マヤ「…………」
MAGI『…汚れ過ぎです』
877 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:43:48.64 ID:3CqccAAO [21/61]
リツコ「大丈夫よ。そのための改良ですもの。」
リツコ「前回とは違って、上手く暴れてくれるわ。」
マヤ「だけどセンパイが…」
ゲンドウ「…………」ジーッ
諜報部員「……………」ジーッ
リツコ「構わないわ。これも仕事だと思ってやりなさい。」
マヤ「でも…」
リツコ「やりなさい!」
マヤ「……………」
マヤ「はい………」
ポチッ
MAGI『あわわわわわわ…』
MAGI(ど、どうしよう…エヴァのシステムに関しては私の管轄外だし…)
878 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:44:36.23 ID:3CqccAAO [22/61]
シンジ「!?」
うふふふふふふふふふふふ…
シンジ「…何だこれ、頭に入ってくる…直接…何か…」
ラミエルサン…ラミエルサン…
ラミエルサン…ラミエルサン…
ラミエルサン…ラミエルサン…
シンジ「綾波?綾波レイ?」
ラミエルサン…ドコ?
ドコ?ドコ?ドコ?ドコ?ドコ?ドコ?ドコ?ドコ?ドコ?
シンジ「綾波レイ…だよな、この感じ…綾波…違うのか…?」
ミサト「どうしたの!?」
マヤ「…パイロットの神経パルスに異常発生。」
日向「…精神汚染が始まっています!」
879 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:45:49.99 ID:3CqccAAO [23/61]
リツコ「まさか!このプラグ深度ではありえないわ!(棒読み)」
日向「プラグではありません、エヴァからの侵蝕です!」
マヤ「零号機、制御不能!」
零号機「ウオオォオォォォオォォォオオオオオ!!!!!!!!!!!」
リツコ「リョウちゃん、ちゃんと撮ってる?」
ミサト「アンタ、こんな時にまで何言ってんのよ!」
リツコ(もう十分良い画は撮れたし…いい頃合いね)
リツコ「全回路遮断、電源カット!」
マヤ「エヴァ、予備電源に切り替わりました。」
アオイ「依然稼働中。」
ミサト「シンジ君は?」
マコト「回路断線、モニターできません!」
マヤ「だめです、オートエジェクション、作動しません!」
リツコ「……えっ…えっ?」
880 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:47:05.06 ID:3CqccAAO [24/61]
ナオコ「大変だわ!」
ユイ「プラグがエヴァ側に引き込まれていく…!」
リツコ「も、もしかして…シンジ君を取り込むつもりじゃ…」サアァ…
マヤ「センパイ、どうなってるんですか!?」
リツコ「し、知らないわよ!想定の範囲外なんだからぁ!」
マヤ「ええっ!?」
リツコ「ま、まさかこんなことになるなんてぇ…」
リツコ「ど、どうしよう…」
MAGI『とりあえずシンジさんに関しては私が何とかします!』
MAGI『ナオコ博士!松代のMAGIとの同期の許可を!』
ナオコ「りょ、了解よ。」
キョウコ「MAGIちゃん、完璧に意思を持ってるわね~すごいわぁ~」
ヒデアキ「…関心している場合じゃないぞ。」
綾波「碇くん………」
MAGI『零号機さん、割り込み、失礼します!』
ピピピピピピピピピピピピ………
881 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:47:46.17 ID:3CqccAAO [25/61]
零号機「ウオオォオォォォオォォォオオオオオ!!!!!!!!!!!!」
ガンッ!ガンッ!ガンッ!
綾波「………!」ビクッ
ガンッ!ガンッ!ガンッ!
ユイ「危ないわ!」
ゲンドウ「レイ!どけ!どくんだ!」
綾波「……………」
ガンッ!ガンッ!ガンッ!
ユイ「レイ…泣いてる?」
882 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:48:37.83 ID:3CqccAAO [26/61]
パリン!
マヤ「零号機」
ミサト「レイ!」
マヤ「活動停止まで、後10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、0!」
ピー…
マヤ「零号機、活動を停止しました。」
ミサト「パイロットの救出急いで!」
ユイ「もうあの人が行ってるわよ」
ゲンドウ「ウオオォオォォォオォォ!!!シンジィィィィィィィィ!!!!!!!!」タタタタタッ
ゲンドウ「大丈夫か!大丈夫かぁあァアアアアァァァァ!!!!!!!」
ナオコ「…相変わらず仕事が早いわね」
883 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:51:41.29 ID:3CqccAAO [27/61]
一方・廊下
ゼーレ03「ふう…重苦しいメイクも落ち、スッキリしたな。」
キール「いくら何でもファンデーションを6度塗りしては皮膚が呼吸できん。」
ゼーレ02「しかし疲れましたなぁ」
キール「碇のヤツ、こき使いおって…」
ゼーレ03「おや、頼んだのは議長ではありませんでしたかね」
キール「OH!そうだった!」
ゼーレ05「廊下だけに老化ですかな」
ゼーレ一同「HA!HA!HA!HA!HA!HA!」
885 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:52:20.83 ID:3CqccAAO [28/61]
((((((◇
キール「おや…あれは…」
ゼーレ04「綾波レイの携帯に着いていたストラップ…?」
ゼーレ02「しかしなぜ勝手に浮いている?動いている?」
◇<ラー
ゼーレ03「喋ったぞ」
キール「碇からの報告によれば第2東映が作成した使徒ラミエルを模したもの…らしい。」
ゼーレ02「第2東映…侮れませんな」
キール「しかし何やら落ち込んでいる様だな」
886 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:53:09.99 ID:3CqccAAO [29/61]
◇<ラー…
キール「何々。皆が自分とMAGIを比べると」
ゼーレ06「議長、言葉がわかるのですか?」
キール「いたのか」
ゼーレ06「………ずっと」
ゼーレ05「ラー!」
キール「?」
ゼーレ05「ラー!ラー!」
ゼーレ05「さて、私は何と言ったでしょう」
キール「……無茶ではないかね」
ゼーレ04「この流れ、どこかで見ましたぞ」
キール「気のせいだ」
一同「HA!HA!HA!HA!HA!HA!」
◇<……………
888 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:53:33.93 ID:3CqccAAO [30/61]
ミサト「それより」
ミサト「…………」ギロッ
リツコ「えっ?」
ミサト「惚けてもムダよ。また(1スレ目参照)アンタの仕業でしょ?」
リツコ「え…あ…ん…あぁ………」
ミサト「吐け!吐け!吐くのよ!」
ゆっさゆさゆさ
加持「ミ、ミサト。そんなに揺らしちゃリッちゃんが喋れないだろう」
ミサト「むっ………」
リツコ「………ケホッ。これじゃ別のものを吐きそうよ」
889 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:56:17.33 ID:3CqccAAO [31/61]
ミサト「さあ、聞きましょうか」
リツコ「はいはい。やった。やりました。」
ミサト「アンタね!レイとシンジ君が死にそうになったのよ!その開き直った態度は…」
リツコ「違うわ!」
ミサト「何が違うのよ」
MAGI『詳しくは私が説明します』
ナオコ「あら、MAGI。」
MAGI『リツコ博士はエマージェンシーモードで零号機を暴走させたのみ。』
MAGI『しかも改良されていたので電源を抜き、オートエジェクションが作動し…それで終わりでした。』
ミサト「ふぅん…まぁ、MAGIが言うならそうなんでしょうね」
リツコ「信用ないのね…私。」
890 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:58:23.94 ID:3CqccAAO [32/61]
MAGI『しかし…零号機はそれを拒絶。被験者を取り込もうとし、その上レイさんを襲った』
MAGI『多分、リツコ博士が発動させたエマージェンシーモードを起因として零号機が独自にそのような行動に出たのではないかと。』
ミサト「まさか、レイを殺そうとしたの?零号機が…」
ユイ「…と言うよりレイ自身ね」
ユイ「不思議なことにエヴァって言うのは専属パイロットの精神状態がそのまま反映されることがあるの。」
ナオコ「心が繋がっているのよ。」
キョウコ「なんと言っても人造人間…エヴァも人間ですからね~」
マヤ「って言うことは…レイ自身がレイを傷付けようとした?」
リツコ「レイが………ねぇ」
加持「俺はリッちゃんを殴りたがっている様に見えたけどねww」
リツコ「ああ、なんかそれ良いわね。『本当は零号機が殴りたかったのは私ね…』なんてシリアスな感じで。使わせて貰うわ。」
ミサト「………いい根性してるわよねアンタって」
リツコ「ネルフの秘密を抱えた女、司令と不倫していた女…やだ、また私の人気が…」
日向「ちなみに現在赤木博士は人気投票で12位です。」
リツコ「…………」
ミサト「確かにテコ入れは必要そうねー」
891 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 20:58:59.91 ID:3CqccAAO [33/61]
ミサト「しかし一体、レイに何があったのかしら…」
リツコ「とにかく、今はまだ何も言えないわ。ただ、データをレイに戻して、早急に零号機との追試、シンクロテストが必要ね。」
ミサト「作戦課長として、火急的速やかにお願いするわ。仕事に支障が出ないうちにね。」
リツコ「分かっているわ。葛城三佐。」
ミサト「本当に分かってるの?本業はこっちなんだから。」
リツコ「それじゃあ私は猫にエサをあげに…」
ガシッ
諜報部員「……………」
リツコ「……行っちゃダメ?」
諜報部員「碇司令のご命令ですから」
892 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:00:11.97 ID:3CqccAAO [34/61]
リツコ「や…やだ!嫌よ!私は悪くない!マヤが…そうマヤが勝手に!」
マヤ「えっ…!」
諜報部員「…それでは失礼致します」
ガスッ
リツコ「んは!?」
ズルズルズルズル………
ミサト「30にもなって情けない…」
マヤ「無様ですね」
綾波「…………」
893 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:00:51.42 ID:3CqccAAO [35/61]
キール「なるほど。セカンドに「MAGIの方が優れている」と言われて逃げ出して来てしまったと」
◇<ラー!
ゼーレ02「さっきあの娘が言っていたのはそう言うことだったのか………」
キール「しかしどうしてそんなにMAGIに対抗心を燃やすのだ」
◇<ラー…ラー…
キール「MAGIは自分の気持ちを伝えられるが自分は無理だ」
◇<ラーラーラー
キール「それに自分はネルフの役に立てない…と」
ゼーレ06「深刻な悩みですな。」
◇<ラー
キール「もう自分なんか綾波レイの元にいる必要はなくなった」
ゼーレ02「…果たして、それはどうかな?」
◇<ラー…?
894 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:02:00.75 ID:3CqccAAO [36/61]
キール「先程報告を受けたが綾波レイの精神状態に乱れが出ていたそうだ」
◇<…………
ゼーレ05「推測の域を出ないが…その影響か零号機が綾波レイを傷付けようとしたらしい。」
キール「彼女は自分を責めているんじゃないのかね。君が居なくなったことに対して。」
綾波(ラミエルさんが私のせいで居なくなった…)
綾波(その上、碇君を傷つけてしまった…)
綾波(……………)
綾波(最低だわ)
895 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:02:39.81 ID:3CqccAAO [37/61]
◇<ラー………
キール「君は自分がMAGIより劣っているから必要でないと言ったな。」
キール「だが考えてみろ。君が居なくなっただけでこれ程悩み、苦しむ人間がいるんだ。」
ゼーレ02「君はもう、アイデンティティーを獲得…二つとない個体なのだよ。」
◇<ラー
キール「そうだ、それでいいんだ。」
◇<ラー!
キール「そうだ。君はここにいて良いのだ。」
◇<ラー!
897 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:04:55.97 ID:3CqccAAO [38/61]
ゼーレ04「セカンドも心配していた。戻った方が良いぞ。」
◇<ラー
◇<ラー!
キール「そうか。それは良かった。礼には及ばない。」
◇<ラー
◇ )))))))
ゼーレ02「流石は議長。元エンジェルブリーダーなだけはありますな」
キール「止めたまえよ。そんな大層なものではない。」
ゼーレ05「オリジナルもこれくらい可愛いらしければ良かったのだが」
キール「所詮は使徒、敵だからな。」
898 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:06:23.17 ID:3CqccAAO [39/61]
シンジ「はっ!」
TV「無理よ、MAGIを切り捨てることは、本部の破棄と同義なのよ。」
TV「では、作戦部から正式に要請するわ。」
TV「拒否します。技術部が解決すべき問題です。」
TV「なに意地張ってんのよ!」
TV「私のミスから始まったことなのよ。」
TV「あなたは昔っからそう。一人で全部抱え込んで、他人を当てにしないのね。」
シンジ「嫌だな…またこの天井だ」
シンジ「…5年前を思い出すな」
TV「そのプログラム、間に合うんでしょうね。CASPERまで侵されたら、終わりなのよ」
TV「約束は守るわ。」
シンジ「そうか……今日は水曜日だったんだ」
899 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:07:07.31 ID:3CqccAAO [40/61]
ネルフ・留置室
リツコ「……これで二度目ね」
リツコ「一度目は何で入れられたのか忘れたけど」
シュパッ
ゲンドウ「……………」
リツコ「…碇司令」
ゲンドウ「エヴァの私的利用、無断でのシステム改変、パイロットへの過失致傷」
ゲンドウ「これらはすべて犯罪行為だ。」
ゲンドウ「何か言いたいことがあるか」
900 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:08:38.66 ID:3CqccAAO [41/61]
リツコ「…怒ってます?」
ゲンドウ「……なぜシンジを傷つけた」
リツコ「いや、別に私はシンジ君を傷つけようとした訳じゃ…」
ゲンドウ「今一度問う。なぜだ。」
リツコ「盛り上がりが欲しくて仕方がなかったから。それに毎回毎回私がシナリオ書いて…
リツコ「それでさえも大変なのにシナリオ変更だとかイレギュラーな事態が多すぎます。」
ゲンドウ「番組を盛り上げるためにシンジをこんな目に会わせたと」
リツコ「必要な犠牲ですわ!第一、司令はのんべんだらりと眺めているか悪役演じているかだけでしょ。」
リツコ「皆も文句が多すぎるのよ。毎回本業でもないのに脚本を書いてる身にもなってよ。」
リツコ「少し日常会話だとかをこっそり撮って追加シーンに使うくらい別にいいじゃない。リアリティも出るし!」
ゲンドウ「…エヴァの外装修理代に新たな治療費は…どうするつもりだ。」
リツコ「私はきちんと仕事をしつつシナリオを…こんなんじゃ精神的に…」
ゲンドウ「…君には失望した」
902 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:09:37.88 ID:3CqccAAO [42/61]
リツコ「失望!?最初っから期待も望みも持たなかったくせに!私には何も!何も!何も…」
ゲンドウ「君の仕事は評価する。脚本を書くことも大変だろう。」
ゲンドウ「………私や冬月はどうなっても構わない。」
ゲンドウ「エヴァの修理代もネルフが最終的に持つ。」
ゲンドウ「が、子供達をこんな目に合わせることだけは止してくれ。」
リツコ「………でも」
ゲンドウ「子供達がドラマの為に傷付くなら速攻中止。そのためにネルフが解体すると言うならそれでも良い。」
リツコ「…………」
ゲンドウ「今回は不問にしておく。」
ゲンドウ「大人の事情に子供達を巻き込んでいることを忘れるな。赤木博士。」
シュパッ
リツコ「………」
リツコ「…どうしたらいいの…母さん…」
903 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:10:05.59 ID:3CqccAAO [43/61]
ゲンドウ「あと一時間もしたら解放して良い。」
諜報部員「はっ」
諜報部員「それから碇司令…」
ゲンドウ「何だ」
諜報部員「ご子息が目を覚まされたと」
ゲンドウ「!」
904 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:10:35.92 ID:3CqccAAO [44/61]
アスカ「ラミエルー!ラミエルー!」
アスカ「全くどこに…」
◇<…………
アスカ「わぁ!?」
アスカ「って…何よ…いきなり脅かさないでよ!」
◇<…………
アスカ「ん…あぁ………」
アスカ「…悪かったわね」
◇<………
905 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:11:13.18 ID:3CqccAAO [45/61]
アスカ「アンタはアンタ。MAGIはMAGI。比べるもんじゃないわよね。」
アスカ「何つうかほら、レイの寂しそうな顔を見てると…こっちまで暗くなるって言うか」
◇<…………
アスカ「……あ、謝ってるんだから何とか言いなさいよ」
◇<ラー
スリスリ
906 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:12:01.49 ID:3CqccAAO [46/61]
アスカ「………許してくれるの?」
◇<ラー♪
アスカ「全く…この私に謝らせるなんて、アンタもいっちょまえね。」
キール「良かったな。」
ゼーレ05「一件落着、ですな」
キール「それでは帰るか。」
ゼーレ04「明日も仕事…なぞ国連も我々をこき使いますな」
キール「サードインパクト失敗以降、我々の立場も危ういからな。仕方あるまい。」
ゼーレ03「ま、碇と一つになるよりかはマシですが」
ゼーレ一同「HA!HA!HA!HA!HA!HA!」
907 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:13:02.47 ID:3CqccAAO [47/61]
綾波「…………」タタッ
アスカ「あ、レイ。」
◇<ラー
綾波「ラミエルさん…!」
◇<ラー!
綾波「ごめんなさい……」ぎゅっ
◇<ラー…
綾波「アスカ、ずっとラミエルさんのこと探してくれていたの?」
アスカ「べ、別に。」
綾波「………ありがとう」にこっ
アスカ「………///」
アスカ「でもそんな血相抱えてこなくっても…」
綾波「そうだわ」
アスカ「何よいきなり。」
綾波「碇くんが…」
ガラッ
アスカ「シンジ!シンジ!ちょっと大丈夫なの!?」
綾波「碇くん………」
908 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:13:31.71 ID:3CqccAAO [48/61]
シンジ「……………」もくもく
TV「リツコ、急いで!」
TV「自爆装置作動まで、10秒」
TV「大丈夫、1秒近く余裕があるわ」
アスカ「……ってアンタ何みてんのよ」
シンジ「あっ、アスカに綾波。」
綾波「エヴァ…?」
シンジ「うん。今丁度やってたんだけど意外と面白くって…」
アスカ「もおぉ~!心配しちゃったじゃないのよ!」
アスカ「元気じゃない!」
シンジ「いや、若干肋骨の辺りが…」
綾波「…………」ほっ
909 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:15:14.58 ID:3CqccAAO [49/61]
アスカ「しかし、意外とクオリティ高いわね。これ。」
シンジ「うん。僕たちの行動とか会話を切り貼りしてるだけだと思ってたんだけど…」
綾波「夢中になるわね」
アスカ「やるじゃんリツコ。」
◇<ラー
シンジ「ラミエルも心配してくれてありがとう」
◇<ラー////
910 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:15:43.30 ID:3CqccAAO [50/61]
ガラッ
ゲンドウ「シンジ!!シンジ!シンジ!」はぁはぁ
シンジ「父さん………」
アスカ(折角見てたのにうるさいのが入ってきちゃったわね)
綾波(…ええ。)
ゲンドウ「良かった…本当に心配したんだぞ…」
シンジ「やだなぁ。大袈裟だよ父さん」
ゲンドウ「…………シンジ!」
綾波・アスカ(まさか…!)
ゲンドウ「……………」ギュッ
シンジ「℃¥$¢£%#&*!?」
アスカ「あいったぁ~…」
綾波「……しかもいつもより強めなのね」
ユイ「もう…あの人ったら…」
911 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:16:53.27 ID:3CqccAAO [51/61]
アスカ「しっかし、ゼーレの人たち、普通に気の良いおじさん達だったわね。」
アスカ「あの人達がかつて世界を動かしてたなんて…信じらんないわ」
ゲンドウ「『今』は、な。昔は彼らも尖っていたよ。」
ユイ「ふふふ。計画が遅れただけで軍隊送って来たりね。」
アスカ「……………」
マヤ「あ、レイ。ここにいたの。」
綾波「………はい」
マヤ「とりあえず赤木センパイが反省部屋から出てきたから、零号機の再起動テストと撮影の続き、やるからね。」
アスカ「随分早くなったものよね。昔はトラブルがあってから再起動テストまで1週間は掛かってたのに。」
ナオコ「技術進歩の面では遅いくらいよ。5年もあれば本格的に量産出来ても良いはずなのに。」
ナオコ「全く…今回の件といい、帰ったらあの娘に良く言い聞かせなきゃね。」
912 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:17:30.97 ID:3CqccAAO [52/61]
マヤ「今回はじゃーん♪リリス(着ぐるみ)とロンギヌスの槍(材質:プラスチック)を作ってみました。」
リツコ「そんなの作ってるからレリエルの製作が遅れるのよ」
マヤ「いたんですか」
リツコ「ええ。ついさっきから」
アスカ「このリリス、ぷにぷにしてて気持ち良いわね…」
綾波「…………」ぷにぷに
◇<ラー ぷにぷに
マヤ「えー、レイには零号機の着ぐるみをきて、リリスのお腹に槍をサクッと。」
綾波「サクッと。やっちゃうのね。」
マヤ「もちろんリリスの中に入って貰うのは…」
一同「…………」ジッ
913 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:20:08.89 ID:3CqccAAO [53/61]
リツコ「えっ」
リツコ「あ、あ、あ、アタシ?」
ミサト「まぁ妥当だわね。」
冬月「今回の損害を考えれば…」
ゲンドウ「足りないくらいだ」
リツコ「そんな…」
リツコ「やだっ!嫌よ!いやぁ!」
アスカ「強制的に乗せられたシンジとレイの身にもなってみなさいよ。」
リツコ「それとこれとは…」
ゲンドウ「関係ないとは言わせん」パチン
諜報部員「…………」ズラッ
リツコ「え…あ………」
諜報部員「失礼致します赤木博士」
リツコ「い………」
リツコ「イヤァァアアァァァアアアァァアア!!!!!!!!!!!!!!」
914 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:20:46.34 ID:3CqccAAO [54/61]
ネルフ・体育館
ミサト「かつてのドグマをここまで再現するなんてすごいわ」
加持「流石は第2東映だな。」
冬月「うむ。信頼しているぞ。」
マヤ「そんな…照れます…///」
リリス(リツコ)「ちょ、ちょっと何で本気で張り付けてんのよ!」ジタバタ
マヤ「センパイに逃げられちゃ困るからです。」
リリス(リツコ)「あの鋭い奴でお腹さされるんでしょ?いやよ…何かあったら…」
マヤ「そのためにお腹のぷにぷにを再現したんです。多分大丈夫ですよ」
リリス(リツコ)「た…多分って…」
915 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:22:27.11 ID:3CqccAAO [55/61]
リリス(リツコ)「もしかしてマヤ、おこってる?」
マヤ「はい♪」
リリス(リツコ)「………」
マヤ「零号機、準備完了した?」
零号機(綾波)「しました。」シュチャッ
アスカ「こう見ると縮小版とは言えどもロンギヌスの槍ってデカイのね」
青葉「本物は想像絶する大きさだよ。編集室兼倉庫だったドグマを開けなきゃならないし…」
マヤ「機器の障害もよく起こりますしね。」
アスカ「大変なのね」
青葉「第2発令所に引っ越しさ。あそこ、椅子が硬くて嫌なんだよなぁ…」
日向「仕方ないだろ。サードインパクト失敗以降、順番で各支部が保管することになってるんだから。」
916 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:22:55.04 ID:3CqccAAO [56/61]
マヤ「それじゃあレイ!撮影開始よ!」
零号機(綾波)「はい」
零号機(綾波)「…………」グサッ
リリス(リツコ)「ひいっ!?」
零号機(綾波)「あ、指定位置から外れたわ。もう一回」グサッ
グサッグサッグサッグサッグサッグサッグサッグサッグサッグサッグサッグサッ
零号機(綾波)「また外れたわ。おかしいわね。」
リリス(リツコ)「やだぁ!ヤダ!離して!離して!」
グサッ
アスカ「もしかしてレイ…微妙に起こってる?」
あっそれグサッあよいしょグサッ
917 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:29:27.51 ID:3CqccAAO [57/61]
アスカ「……そういやなんか忘れてる気がするわね」
ミサト「………」
ミサト「あっ」
ヒカリ「もう…我慢できないよトウジ」
トウジ「僕もだよ…ヒカリ…」
ヒカリ「んっ……」
ぶちゅー
ケンスケ「……もう帰りたいんすけど」
918 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/09(日) 21:38:20.46 ID:3CqccAAO [58/61]
! ヽ 、 , ,,
| ヽ\ , , '.'
! `、 \ , ´, ' ..'
| `、 \ , ´ , ' .'
! `、 \ , ´ , ' .'
l `、 K´ , ' .'
| `、 | '. , ' .' ラー(次回予告)
|.____`、!.∧ / .'
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¬‐- ̄ ..__ , ' ィ´ | `、'. ` ‐ ニ _._
 ̄` 冖¬ーxィ ´ .! ヽ_____......................... ニ-
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ネルフに襲いかかる「マンネリ」「視聴率低下」
未だに完成しないレリエル。
またもやリツコに降りかかる試練。
加持とミサト過去。
そして遂にシンジとアスカが…
さーてこの次も
ラー♪ラー♪
967 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 14:18:17.52 ID:oopXvoAO [2/32]
ミサト宅
ミサト・リツコ「…ぐがぁぁああぁあ」
シンジ「まだ二人…寝てるんだ」
加持「おはようシンジくん」
シンジ「おはようございます。」
シンジ「なんか…ここ数日泊めて貰っちゃってなんかすいません」
加持「あはは。司令と副司令…それから研究者の皆さんはゼーレから呼び出しくらってるからな。」
加持「それより朝ごはん、ハムエッグとベーコンエッグどっちがいいかい?」
シンジ「えっと…じゃあベーコンエッグで……」
加持「よし。じゃあベーコンを冷蔵庫から出してくれるかい?」
シンジ「は、はい!」
968 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 14:18:48.74 ID:oopXvoAO [3/32]
アスカ「ううっ寒いわね…」
シンジ「おはようアスカ」
アスカ「そっか…今日はあの日かぁ…」
説明しよう!
セカンドインパクト以降、日本は一年中夏。
しかし現在人工気候調整システムの実験が第三新東京にて行われ、三ヶ月に一度冬日が訪れる。
ちなみにMAGIが何らかの形で関わっているらしいがシステムの詳しい内容に関しては
ネルフと第三新東京市議会のトップシークレットなのである!
加持「…という訳なんだ」
アスカ「やけに良い声で誰に向けてしゃべってるんですか、加持さん」
969 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 14:19:17.06 ID:oopXvoAO [4/32]
アスカ「しっかし今日は久しぶりに学校ね。」
シンジ「勉強…どこまで進んじゃってるんだろうなぁ…」
アスカ「あら、そんなことで悩んでるの?」
シンジ「そりゃ大学出てる人間にとっちゃ大した問題じゃないだろうけど」
綾波「じゃあ私が教えてあげる」
シンジ・アスカ「!?」
アスカ「い、いたの?」
綾波「ええ。おはよう」
シンジ・アスカ「お…おはよう」
970 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 14:20:14.12 ID:oopXvoAO [5/32]
ガラッ
ミサト・リツコ「ふわぁぁああああ…」
アスカ「シンクロ率、100%ね」
ミサト「ふぁ…昨日飲みすぎちゃったわ」
リツコ「ホントよ。終いにはビールで東京タワー作ってたもの。」
加持「しっかし驚いたよ。急にリッちゃんが夜、訪ねて来るから…」
リツコ「…あっ、すっかり忘れてた。」
ミサト「何よ」
リツコ「いえね、大事な話があって二人の家に来たんだけども…飲んでたらすっかり……」
アスカ「呆れた…」
綾波「赤木博士のダメっぷりは今に始まったことじゃないわ」
971 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 14:22:53.20 ID:oopXvoAO [6/32]
ミサト「で、話って何よ」
リツコ「残念なお知らせがいくつかあります」
ミサト「………いつか聞いたわねその言い回し」
リツコ「1つ。今日を含めて2日で全ての撮影を終えなければいけないこと」
ミサト「……いつものことじゃない」
アスカ「それもどうかと思うけどね…」
リツコ「2つ。先週放映された第拾参話、昨日放映された第拾四話の視聴率が発表されました。」
加持「いくつ…なんだい?」
リツコ「第拾参話の方は3.4%」
ミサト「ぶふっ…折角アンタの活躍回だったのに残念ね」
アスカ「未来のダーリンは見てくれてたのかしらー?」
リツコ「…うるさい。後で覚えておきなさいよ」
綾波「で、拾四話は?」
リツコ「………きゅうパー」
ミサト「9%?案外良い数字じゃないのよ」
綾波「碇くんが身体を張っただけはあるわね」
シンジ「そんなことないよ」てれっ
972 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 14:32:16.70 ID:oopXvoAO [7/32]
リツコ「……違うわ」
アスカ「何が違うの?」
リツコ「その……だから………」
加持「まさか…」
綾波「……0.9%?」
リツコ「…そのまさか、よ」
一同「………」
綾波「聞いたこと、ないわ。ドラマでそんな数字。」
アスカ「…ダメね。ゴールデンタイムみたいなもんなのに0.9%なんて多分もう打ち切りよ…」
ミサト「ゴルァァアアアアァァァァァアアアアリツコォオオオオオォォォォオオオオオ!!」
ミサト「あんたがちゃんとやらないからっ!!!!!!」
リツコ「あ、あたしのせい?」
加持「ま、適当に普段の会話と業務を繋ぎ合わせただけじゃ仕方ないよな……」
973 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 14:34:30.45 ID:oopXvoAO [8/32]
シンジ「正直僕、使徒侵入以降は何を撮ってたんだかさっぱり分かりませんでしたよ。」
リツコ「だって最近はトラブルで…脚本が……」
リツコ「でもほ、ほら奇跡の価値は…の時はちゃんと書いてたじゃない?」
ミサト「んじゃ、この先は脚本、出来上がってるんでしょうね」
リツコ「第拾六話~第拾八話までは完璧よ。ミサト風に言えばパーペキってヤツね。」
ミサト「ん?…今回は拾伍話のハズだけど」
リツコ「それも…まぁ大体は。」
綾波「大体…?」
リツコ「ん…あぁ…まぁ…」
アスカ「何よその妙な濁し方は」
974 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 14:35:06.27 ID:oopXvoAO [9/32]
リツコ「……残念なお知らせ3つ目」
リツコ「使徒がまだ納入されていません」
一同「ええええええぇぇぇぇエエエ!?」
ミサト「何で?第2東映はどんだけ忙しいの?」
リツコ「ええ…使徒自体は出来上がっています。」
アスカ「じゃあなんで」
シンジ「もしかしてリツコさん…お金…払ってないんじゃ…」
リツコ「ご名答。」
ミサト「ご名答じゃあないわよォオオオオオォォォォオオオオオ!!!!!!!」
975 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 14:38:03.68 ID:oopXvoAO [10/32]
リツコ「やだ、そんなに怒らないでよ~」
アスカ「呆れたわ…第2東映に貯まってたツケ、払ってないから納入して貰えないなんて…」
リツコ「本当はローンソからのお金はこっちに充てるつもりだったんだけど…何せ零号機が」
説明しよう!
エヴァはちょっと傷がついただけで小さな国が傾くレベルの修理代を必要とするのだ!
前回リッちゃんがエマージェンシーモードを起動させたおかげで零号機が暴走。
零号機の修理代+実験場の修理代が必要となった!
その額、ローンソからの権利料をもってしても足りない程である!
リツコ「加持くん説明ありがとう」
加持「…こんな台詞を書いてる暇があったら脚本を書くべきだよリッちゃん」ジュウッ
シンジ「加持さん!目玉焼き焦げてますよ!」
加持「おおっと……」
リツコ「とりあえず今から上層組織に予算の増額を申請している最中よ」
アスカ「ゼーレも災難ね」
シンジ「それで父さん達、ユーロまで行ってるのか…」
ミサト「全く、自分の始末くらい自分でしなさいよね」
リツコ「いつかするわよ。いつか。」
976 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 14:38:45.07 ID:oopXvoAO [11/32]
ミサト「…ダメだわこいつ」
リツコ「そして残念なお知らせ4つ目」
リツコ「来週にもテレビアニメ・ドラマに置ける表現規制に関する法案が可決されます」
ミサト「まさか…第2東京は正気なの?」
リツコ「まぁ漫画と映画などの媒体はセーフ。規制がかかるのはテレビのみ…らしいわね」
アスカ「要はちょぴりでもエッチなシーンを流しちゃいけないーってことでしょ?」
リツコ「そう。サービスシーンが流せなくなる。ま、可決されても施行は先だけどね。」
ミサト「だけど確実に風当たりが強くなるじゃないの」
加持「明らかにネルフへの嫌がらせ、だな。…と、シンジくん。ベーコンが焼けたら皿に乗せてくれ」
シンジ「はい。」
リツコ「しっかしアンタんとこも奇妙な家庭ね。男の方が家事、出来るなんて。」
ミサト「加持だけにね」ぷはっ
加持「朝からビールかよ…」
ミサト「いや、一回撮影でやったんだけどさぁ、朝ビールって意外といいものね。」
アスカ「……もはやミサトはただのオッサンね」
977 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 14:39:10.62 ID:oopXvoAO [12/32]
リツコ「と言うことで今回はどのシーンをどんな風に撮るかをちゃんと明示するわ」
シンジ「なんかちゃんとしたドラマの現場みたいですね」
リツコ「これ一応…全国で流れてるドラマの現場なのよ。」
リツコ「アスカの曲も、とりあえずオリコンチャートにランクインしたし?」
アスカ「っつうかいつの間に、んなもん出してたのよっ…!!!!!」
リツコ「この間のMステでも流れたのよー」
ポチッ
『恋のeins・zwei・drei~』
アスカ「イヤァァアアァァァアアアァァアア!!!!!!」
978 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 14:39:52.96 ID:oopXvoAO [13/32]
リツコ「あなたの人気って意外とすごいのよ。プロマイドに写真集などなど…とりあえず財政回復に貢献してくれてるわ。」
アスカ「写真集?プロマイド?そんな撮影した覚えなんか…」
リツコ「もちろん、既存の画像を使ったりMAGIの想定システムで写真をg(ry」
アスカ「と…盗撮魔!!!!!!!!」
ミサト「一歩間違えれば犯罪者よ。アンタ。」
リツコ「まぁそれ以上にレイの人気がもの凄いんだけど。」
綾波「私の…ですか」
リツコ「そうよ。エヴァと言えば綾波レイ。綾波レイと言えばエヴァってくらいに。」
アスカ「ま、私は第八話からだし多少の差は仕方ないわね」
リツコ「人気投票じゃダブルスコアで差、つけられるわよ」
アスカ「ダブル…スコア?」
アスカ「えっ…えっ?」
リツコ「という訳で今回はレイにコレ、歌ってもらうから。」
綾波「私…ですか。」
リツコ「タイトルは『Apostle』英語で使徒、って意味よ」
ミサト「『恋のeins・zwei・drei』よりはマシだわねww」
アスカ「…やかましい」
979 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 14:41:04.15 ID:oopXvoAO [14/32]
リツコ「毎週土曜の午前0時半枠。丁度、声優のラジオの後ね。」
アスカ「ちょっと、勝手に決めないでよ!」
リツコ「仕方ないじゃない!テレビ第2東京サイドからの申し出なんだから。」
リツコ「宣伝の一貫よ。それにアンタ達、ほとんどメディアに出ようとしないじゃない」
リツコ「こんなに取材依頼が溜まってるのに…」カタカタカタカタ
MAGI『雑誌、テレビ、ネット…占めて100件を越えてます(^∀^;)』
アスカ「嫌よ。撮影以外のプライベートな時間まで仕事したくないし。」
綾波「そうね。それに元々、人前で喋るの苦手だもの。」
シンジ「僕らは別に芸能人になりたい訳じゃありませんし…」
リツコ「向上心のない子達ね…年齢偽ってアイドルデビューを目論む三十路もいるっていうのに」
ミサト「…まだ29よ。」
リツコ「あと前々から言ってるけどリョウちゃんの人気も相当なものよ。」
ミサト「まぁ、顔だけはいいから」
加持「だ…だけって……」
980 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 14:41:59.67 ID:oopXvoAO [15/32]
リツコ「とりあえずスイカがすごく送られてくるの」
ミサト「そうそう。自分達宛に送られてきた品物は持ち帰ることになってるから大変なのよー。重くって。」
シンジ「でもスイカって…」
リツコ「とりあえずDVDの限定版に『密着加持リョウジ24時』っていう特典映像を付けたのよ」
ミサト「まーた盗撮か……」
アスカ「妙なゴロの良さがカンに障るわねー」
リツコ「それが大好評!もう女性層に大ウケだったってワケ。」
リツコ「その中で、リョウちゃんがスイカを食べる所が映っててね。それはそれは男らしい!素敵!の嵐。」
アスカ「もしかして…そんな理由で?」
リツコ「そんな理由で、よ。」
加持「俺は別にそんなスイカが好きな訳じゃあないんだが…。」
ミサト「でもまぁ、リョウジはこう…劇中では中々ミステリアスな雰囲気を醸し出してるわよね。」
ミサト「現実知ったら幻滅されるだろうけど」
981 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 14:43:59.97 ID:oopXvoAO [16/32]
アスカ「ミサトはやっぱりビール?」
ミサト「そうね。それとリョウジのファンからの脅迫状。それからペンペンにレトルトカレーと生魚。」
ペンペン「クエェェ……(もう飽きた……)」
リツコ「私はコーヒーか猫の置物か。それしかないから飲んでるだけで、実はそんなにコーヒー、好きじゃあないんだけどもね…。」
アスカ「ふぅ~ん。レイは?」
綾波「サプリメントとか栄養ドリンクとか…。」
アスカ「…余程貧弱に映ってるのね」
綾波「あとは…洋服とか下着とかテレビとか暖房器具とか…」
綾波「碇くん家にお世話になってるから必要ないんだけど…」
アスカ「そーいやドラマじゃ小汚いアパートに住んでるんだったっけ」
ミサト「っつうか現実とドラマ、ちょっち混同させ過ぎじゃーないの?」
982 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 14:45:19.17 ID:oopXvoAO [17/32]
シンジ「まあ、僕達ですら芝居なんだかそうじゃないんだか良く分からなくなりますけど」
アスカ「で、シンジあんたはどうなのよ」
シンジ「僕は…カッターの刃とか、コスプレグッズとか」
アスカ「極度のアンチと極度のファン…随分な差があるのね。」
シンジ「そう言うアスカは何を貰ってるんだよ」
アスカ「私は……」
キョウコ「ソーセージに可愛いワンピースよね~」
アスカ「ま……ママ!」
キョウコ「ただいまぁ~」
ユイ「大丈夫ですか?赤木博士…」
ナオコ「だ…大丈夫よ…歳かしらね…」ハアハァ
983 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 14:47:33.21 ID:oopXvoAO [18/32]
アスカ「か…帰ってきたの…」
キョウコ「あのワンピース、可愛いかったのにアスカはいらないって~…」
アスカ「だ、だってダサいじゃない…デザインが思いっきりセカンドインパクト前だし…」
キョウコ「それに送られてきたドイツソーセージには手をつけないし~」
アスカ「だ…っだって…絶対ソーセージなんか送ってくるってことは……」
キョウコ「?」
アスカ「とにかく、フカヒレラーメンとかサンドイッチとか劇中に出てきたもん送ってくれりゃーいいのに…」
キョウコ「だめよアスカ~。頂く身なのにわがままいっちゃ~」
アスカ「でもそ…ソーセージよママ……」
キョウコ「さっきからアスカは何を気にしてるんだか~」
アスカ「………///」
ユイ「ま…まぁアスカちゃんの気持ちはわかるけども…」
リツコ「思春期ね」ニヤニヤ
ミサト「ええ」ニヤニヤ
984 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 14:48:34.04 ID:oopXvoAO [19/32]
ゲンドウ「…げほっごへっうひゅっ」ドサッ
ユイ「あら、あなた荷物運びご苦労様」
ユイ「そんなに急いで来ることはなかったですのに…」
ゲンドウ「何を言う。一分、一秒、コンマ一秒でもシンジと過ごしたい。」
ゲンドウ「いいか、現在48である私の寿命はせいぜい30年だろう。30年しか、たった30年しかシンジを見守れない。そう思うと神を恨みたくもなる。」
ゲンドウ「いや、もう寧ろ私が神になってしまいたいくらいだ」
アスカ「……危険思想の持ち主ね」
シンジ「恥ずかしいからやめてよ…父さん…」
985 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 14:49:36.65 ID:oopXvoAO [20/32]
ゲンドウ「それにこのドラマで悪い父親を演じていると、どうにもシンジが今まで以上に可愛く見えてしまう」
ゲンドウ「だからこそ、この一瞬一瞬をだな…」
ゲンドウ「それよりシンジ!土産だぞ。」
シンジ「ヴァーム……クーヘン?」
ゲンドウ「すまないな。バームクーヘンしか持ってこれなかった。肉類は検疫に引っ掛かってしまって……」
アスカ「アンタのお父さんも相変らずね。…劇中の司令にも半分分けてやりたいくらいだわ。」
シンジ「……そしたら丁度よくなるのかなぁ」
986 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 14:51:18.57 ID:oopXvoAO [21/32]
リツコ「とりあえず今日撮影する分を発表するわ。とりあえず繋ぎの話だけど、どうにか数字は取れるように考えたから」
ミサト「崖っぷちだってことをようやく理解したようね。」
リツコ「まずはリョウちゃんがマルドゥックを偵察するシーン。自然体でいいわ。」
加持「もう足を洗ったんだけどな…」
リツコ「それからアスカが洞木さんからの紹介で知らない男の子とデートするシーン」
アスカ「……そんな尻軽じゃないわよ私」
リツコ「それからレイが主婦っぽさをアピールするシーン。」
綾波「しゅ…しゅふ?」
リツコ「バカなオタクはね。処女で、まぁまぁ可愛くて、大人しくて、家事のできるミサトとは正反対のタイプにほいほい釣られるのよ」
ミサト「悪かったわね。既婚で可愛くなくてずぼらな女で。」
リツコ「それとシンジ君と司令がユイさんの墓参りをするシーン。」
リツコ「普段はベタベタ引っ付いてるから分からないけど、劇中ではほとんど接触がないのよね」
リツコ「だからそろそろ決定的な要素を見せて…伏線を張った方が良いと思ったのよ」
冬月「…意外と真面目に考えているんだな」
987 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 14:56:03.33 ID:oopXvoAO [22/32]
ゲンドウ「しかし生きている人間の墓参りとは奇妙なものだな。」
シンジ「そもそもどうして劇中の母さんは死んだんですか?」
リツコ「そんな物語の根幹なんて後で考えればいいのよ」
リツコ「伏線はばらまくだけばらまいときゃいいの。回収出来なきゃ出来ない時よ。」
ミサト「必ずどっかがあんたはこう…無計画なのよね」
リツコ「それだけじゃ尺は埋まらないから今回は恋愛要素も盛り込むわ」
リツコ「まずは加持両名の馴れ初め」
加持「ええ!?」
ミサト「はああぁあ!?」
リツコ「だって皆ロクな恋愛してないんですもの」
アスカ「確かに言えてるわね…」
リツコ「私だってプロじゃないんだからモデルがないことには始まらないわ」
ミサト「だからっていってそんな…」
リツコ「大丈夫よ~上手く脚色しといてあげるから」
ミサト「そう言う問題じゃないのよ…」
ミサト「リョウジのファンと思われる人間から色々届いてるの」
ミサト「これ以上…その…結婚を示唆させるような事をしたら私、刺されるかも…」
リツコ「なーに生娘みたいなこといってんのよ」
リツコ「こんなにこのマンションをドラマで使ってるのにも関わらず、住所とか、ましてや二人が結婚してるなんてバレてないんだから大丈夫。」
アスカ「ネルフのセキュリティはムダに凄いわよね」
シンジ「僕が学校で友達とケンカしたことを黙ってたのに父さんが知ってたときは驚いたよ…」
綾波「私も、一昨日ジャムパンを学校の帰りに買って食べたの」
綾波「そしたら家に帰った途端『はしたない』って司令に怒られて……」
アスカ「セキュリティっていうより、最早ストーカーね」
988 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 14:58:40.08 ID:oopXvoAO [23/32]
リツコ「その後何だかんだあってリョウちゃんがスパイだと気付いたミサトがドグマにあるリリスを見つける」
ミサト「リリスは?本物は南極なのよ。」
加持「それに今から、あのちらかったドグマを片付けるのかい?」
リツコ「そこはアレよ。合成でなんとかするわ。」
リツコ「出来るわよねMAGI、青葉台くん?」
青葉「青葉です。」
青葉「……また徹夜かぁ」
MAGI『なんか…すいません…』
リツコ「と、言うわけで準備して頂戴」
シンジ「どこへ行くんですか?」
リツコ「楽しい楽しい第三新東京市ツアーよ」
一同「…………」
989 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 15:00:04.05 ID:oopXvoAO [24/32]
とりあえず一旦ここまで。
次スレ立ててきます…
990 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 15:15:20.36 ID:oopXvoAO [25/32]
次スレはこちらになります。
ゲンドウ「何故だか、ネルフは財政難だ」【第四話】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1273990400/
993 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 15:34:36.58 ID:oopXvoAO [26/32]
―第拾五話撮影開始―
ブルルルルルル…
バンッ
アスカ「ふぅ…キツキツだったわ…」
綾波「機材を全部乗せようとするから…」
リツコ「これからのネルフの目標は、『一円に笑うものは一円に泣く』」
マヤ「節約する節約するって前にも言ってましたけど…」
リツコ「『今度こそ』頑張ってみせるわ。」
ミサト「今度こそ今度こそって言う人間ほど信用できないのよね」
リツコ「………」
加持「節約は良いことなんだが…この寒さ、どうにかならないのかい?」ブルッ
ヒュオオォォオオオオオォォォ…
加持「いやはや…こんな日に半袖とは…」
リツコ「仕方ないじゃない。こればっかりはネルフの意思でどうにかなる問題じゃないのよ」
ユイ「政府からのゴリ押しでね…」
ゲンドウ「生態系を回復させると言う名目だが、今更掻き回すだけだ。」
ゲンドウ「ネルフは大金を貪っていると言うが、冬日を導入することなど、最早意味などないというのだ。」
ゲンドウ「お陰でこんなに寒いと言うのに子供達が半袖で登校しなければならない!」
アスカ「まぁ…冬日の為だけに長袖を作るのも勿体無いしね。」
シンジ(本当は学ランがあるんだけどアスカと綾波の手前着れないんだよな…)
995 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 15:46:06.07 ID:oopXvoAO [27/32]
アスカ「しっかしここ、殺風景な場所ね~」
綾波「廃屋以外何もない」
マヤ「まぁ、建前だけの会社って設定ですからね。」
管理人「数年前は…選挙事務所だったんだよ」
一同「!?」
管理人「おや、驚かせちまったかい?」
アスカ「だ…誰?」
青葉「えー、今回のロケ場所の管理人です。」
管理人「どうも。いや、あんた達が来てくれて嬉しいよ。第三新東京のヒーローだからね。」
シンジ「そ…そんなことありませんよ…」
管理人「いやいや。地球を救って、今度は寂れていた第三新東京を救ってくれた。」
管理人「この土地をもてあましていたんだ。使ってくれるなんて光栄の極みだね。」
猫「ニャー」
アスカ「あら、猫だわ」
管理人「ああ。野良だよ。居着いちまったんだ。」
猫「ニャー♪」スリスリ
アスカ・ミサト「か…可愛い…///」
猫「ニャ」
綾波「本当に可愛い…」
◇<………
綾波「……ラミエルさんの方が可愛いけれど」
◇<ラー
996 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 16:02:59.49 ID:oopXvoAO [28/32]
ミサト「そういやここ。京都ってことになってるのよね。」
加持「…何かちょっとむなしいな」
冬月「京都…か。永らく行ってないな。」
ゲンドウ「昔はお互い京都弁で罵りあったものだ。」
ユイ「懐かしいわね…大学生時代を思い出すわ」
マヤ「でも困りましたね。こんな時に限って冬日なんて」
リツコ「どうにかするわよ。セミの鳴き声なんかは、効果音を入れればいいし。」
リツコ「リョウちゃんが鳥肌を立てたりしなきゃ平気よ。」
加持「む…無茶な事言うなよ。こんなくそ寒いのに…」
ヒュオオォォオオオオオォォォ…
リツコ「俳優は顔に汗をかかないらしいから大丈夫よ」
ミサト「研究者とは思えないほどめちゃくちゃな理論ね」
997 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 16:06:33.72 ID:oopXvoAO [29/32]
リツコ(ね…猫……だわ)ハァハァ
リツコ「………」
猫「………」
リツコ「ニャー」
猫「………」
猫「キシャー!」
リツコ「!?」
998 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 16:09:12.52 ID:oopXvoAO [30/32]
管理人「あの…」
リツコ「どうされました?」
管理人「頼みがあるんだ。」
リツコ「…借り賃の増額以外なら」
管理人「そんな野暮ったいことは言わないよ。」
管理人「ただ」
リツコ「ただ…」
管理人「少しで良いから出しては貰えないかい?」
マヤ「しゅ…出演ですか」
管理人「近所に自慢したいんだよ。しがないババアのささやかな願いだ。頼むよ」
マヤ「どうします…センパイ」
リツコ「わかったわ。今すぐ脚本を修正するわ。」
管理人「本当か!」
リツコ「………ただ。」
リツコ「借り賃、ちょっと負けて貰えません?」
999 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 16:19:51.05 ID:oopXvoAO [31/32]
マヤ「それじゃあスタートです」
加持「16年前、ここで何が始まったんだ…?」
………カチャ
加持「!?」
管理人「………私だ」
加持「ああ…アンタか」
マヤ(鳥肌、立ってません)
リツコ(あら、すごいわね。)
ミサト(器用なタイプなのよ。)
管理人「シャ…シャ…シャノ…」ガクガク
マヤ「カットー!」
管理人「す…すまない。緊張と寒さで上手く声が…」
ミサト(リツコ、こんな時に素人を参加させるなんて何を考えてるのよ)
リツコ(だって…貸し賃割り引いてくれるって言うし)
ミサト(管理人だってリョウジだって身体…持たないわよ?)
加持「ちょ…ちょっとなんか暖房器具とか…ないのかい?」ガクガク
リツコ「ないわ」
ミサト「………はぁ」
1000 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/16(日) 16:28:19.99 ID:oopXvoAO [32/32]
テイク7
一同「………」イライラ
ミサト「……テイク7よ。」
リツコ「だ、誰の責任でもないわよ」
ミサト「まぁ敢えてあげるならアンタなんだけども」
リツコ「………空気が淀んできたわね」
マヤ「じゃ、じゃあスタートです!」
加持「………あんたか」
管理人「シャノンバイオ。外資系のケミカル会社。9年前からここにあるが、9年前からこの姿のままだ。」
猫1「ニャー」イライラ
猫2「………ニャ」イライラ
管理人「マルドゥック機関と繋がる108の企業のうち、106がダミーだったよ。」
猫3「ニャー…」イライライライラ
加持「ここが107個目、と言うわけか。」
管理人「この会社の登記簿…」
猫1「キシャー!」
猫2「キニャァァァァァアアアア!」
猫3「シャアアアアァァァァ!!!!!」
リツコ「え…え…もしかして…私に…怒ってる?」
猫「シャアアアア!」
リツコ「イヤァァアアァァァアアアァァアア!!!!!」
マヤ「か……カット…」
続きます
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